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平成 7年第二部議案審査特別委員会−05月22日-03号
平成 7年第一部議案審査特別委員会−05月22日-03号

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  1. 札幌市議会 1995-05-22
    平成 7年第二部議案審査特別委員会−05月22日-03号


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    平成 7年第二部議案審査特別委員会−05月22日-03号平成 7年第二部議案審査特別委員会            札幌市議会第二部議案審査特別委員会記録(第3号)                  平成7年5月22日(月曜日)       ────────────────────────────────── ●議題 付託案件の審査 ●出席委員 33人(欠は欠席者)      委員長  千 葉 英 守 君        副委員長  飯 坂 宗 子 君     委  員  吉 野 晃 司 君        委  員  越 智 健 一 君     委  員  佐 藤 美智夫 君        委  員  高 橋 忠 明 君     委  員  武 市 憲 一 君        委  員  宮 本 吉 人 君     委  員  原 口 伸 一 君        委  員  伊 藤 知 光 君     委  員  三 上 洋 右 君        委  員  笹 出 昭 夫 君     委  員  宮 村 素 子 君        委  員  馬 場 泰 年 君   欠 委  員  横 山 光 之 君        委  員  岡 本 修 造 君     委  員  湊 谷   隆 君        委  員  伊与部 敏 雄 君     委  員  西 村 茂 樹 君        委  員  猪 熊 輝 夫 君     委  員  大 西 利 夫 君        委  員  北 川 一 夫 君     委  員  大 嶋   薫 君        委  員  本 舘 嘉 三 君     委  員  丹 野   勝 君        委  員  森   健 次 君     委  員  小 田 信 孝 君        委  員  本 郷 俊 史 君
        委  員  高 橋   功 君        委  員  荒 川 尚 次 君     委  員  横 山 博 子 君        委  員  宮 川   潤 君     委  員  佐々木 周 子 君        委  員  菅 井   盈 君       ──────────────────────────────────       開 議 午後1時 ○千葉 委員長  ただいまから,第二部議案審査特別委員会を開会いたします。  報告事項でありますが,横山光之委員からは欠席する旨,猪熊委員からは遅参する旨,連絡がありました。  それでは,議事に入ります。  最初に,第7款 土木費 第2項 道路橋りょう費,第3条地方債補正のうち関係分及び議案第9号 専決処分承認の件中関係分について,一括して質疑を行います。 ◆北川 委員  初質問ですので,ひとつよろしくお願いしたいというふうに思います。  きょうは,北区の道路,特に街路事業費にかかわる項目で,いわゆる新川通拡幅整備状況についてお尋ねいたします。  ご承知のとおり,この新川通は,従来まで片側1車線で,夏場冬場問わず交通渋滞がずいぶん激しいところでしたけれども,現在行われている拡幅工事によって,交通渋滞がずいぶん緩和されてきておりますけれども,この拡幅工事整備状況並びに見通しについて,まず第1にお尋ねしたいというふうに思います。 ◎瓜田 土木部長  新川通全体の整備見通しということでございますが,この新川通は,環状通から道央新道(国道337 号)までの延長10.9キロの都市計画道路でございます。  整備につきましては,早期完成の観点から,街路事業道路事業及び区画整理事業の三つの事業を導入いたしまして整備を進めているところでございます。  おかげさまで,地区住民皆さんのご協力をいただきまして,平成7年度中に道路事業及び区画整理事業の区間が完成いたします。また,街路事業の区間につきましては,現在,北新川橋の前後の区間,それから,天狗橋から上流の区間及び北電西札幌変電所付近の区間が事業中でございますが,これらの区間につきましても,JR学園都市線が高架に切りかわる平成8年の完成を目指して,鋭意,整備を進めているところでございます。 ◆北川 委員  いまの答弁で,平成8年にはおよそめどがつくという答弁がありました。  2点目に移りますけれども,この新川通には 29 ヵ所のバス停があります。そのバス停のうち,いわゆる待合所が設置されているのが3ヵ所,屋根だけの待合所があるのが全体で4ヵ所になります。残りの22ヵ所については,道路に単にバス停が設置されているというのが現状でありますけれども,つい先日,この道路の拡幅工事に伴って,天狗橋のたもとにありましたバス待合所が撤去されておりまして,地元住民のほうから,何とか,この待合所をもう一回新たにつくってほしいという声も出されてきております。新川通沿線全体含めて,ある意味でいきますと,冬場は環境が大変厳しい中でお客さんは待っているわけですから,こういう待合所をつくったり,あるいは,最低限でも,屋根つき停留所をしっかり設置していくことが必要だというふうに思いますけれども,この点に関して,この天狗橋のところの待合所だけじゃなくて,新川線沿線全体の停留所待合所なりバス停の改築について,お考えがあれば,ぜひとも1点お伺いしたいというふうに思います。 ◎瓜田 土木部長  ただいまご質問のありました,まず,天狗橋のふもとの元回転場におきます待合所の件でございますけれども,これは,いま現在,街路事業道路事業をやっているわけでございますけれども,この事業に伴います機能補償という意味合いも含めまして,今年度,工事に合わせまして,バス待合所の設置を予定しているところでございます。  それから,平成5年11月に道路法の改正がありまして,道路管理者が,ベンチやバス停上屋等についても,道路附属物として設置することができるようになっております。この新川通沿線バス待合所の件でございますけれども,当面,バスの待ち時間の長い,都心に向かうバス停のうちで,設置スペースが確保できるものから,順次,今後整備していきたいと,このように考えております。 ◆北川 委員  いまのお話で,当面,モデルケースということで取組みをしていただけるということですから,北区だけじゃなくて,ぜひとも全市的に,このような待合所なり,あるいは停留所を多く設置していただくよう,一言要望して,発言を終わります。 ◆馬場 委員  新米議員ですので,どうかひとつよろしくお願いいたします。  いまから2ヵ月ほど前の,つまり,3月の末になるのですけれども,各新聞紙上に札幌市が,道路拡幅事業などの公共事業の実施をするために用地買収をされるわけでございますけれども,必要としない用地を地権者の要望から買わざるを得ないという,その土地問題につきまして,いわゆる残地の売却について,札幌市が全国に先駆けて,いわゆる残地処分媒介制度を導入されたと,そしてその媒介業務を,信託銀行7行に委託をしたという記事が載っておりました。私は,実は,宅建業界の会員でもございまして,かねてから,市の土地の有効的な運用には特に関心を持っておるものでございます。したがいまして,この件について何点か質問をさせていただき,そして,要望を述べさせていただきたいと思います。  まず私は,道路というのは,車や歩行者の交通のために利用されるばかりではなくて,上下水道などの公共公益施設収容空間として,さらにまた防災や,快適な都市空間を形成していくために,多様なそういう機能を担っているのが道路というふうに認識をしております。  札幌市は,創建以来,常に新しい理想都市を目指しまして,まちづくりに努力されておるということは,私も十分に理解しております。  その一例といたしまして,他の大都市には見られない,道路幅の広い,整然とした道路網をつくられておるわけであります。このことは,北国の雪の多い,そしてまた寒い土地という地域性を考えて,冬季間の円滑な交通を確保するという点からも,道路幅の広い道路網の整備は,きわめて重要なことではないかと考えます。したがいまして,今後とも積極的に推進していかなければなりませんし,札幌市としても当然前向きに取り組んでいただけるものと私は確信をしております。  ところで,私の選挙区,白石区でございますけれども,実は,現在,米里行啓通拡幅工事が行われておるわけでございます。しかしながら,その通りを通ってみますと,木のくいで囲まれた土地が何ヵ所か見受けられます。調べてみますと,所有者が札幌市という土地でもございますので,この土地の大半は,いわゆる残地と言われる土地ではなかろうかと,そういうふうに思われます。だとするならば,この資産運用の面から考えましても,効率的に使う,そういういろんな問題が出てくるのではないかと考えております。  私は,本市の用地買収に携わります職員の皆さん方が,いろんな状況の中で,大変にご苦労をされておる,そしてまた,一丸となってその事業進捗に取り組んでおられる,そして,さらにすばらしい成績を残しておられるということは,私自身十二分に認識をしておりますし,また,その行為に心から敬意を表するものであります。  もちろん,私は,残地の買収をすることが悪いというふうには考えておりませんし,また,私自身,反対をしておるものでもございません。しかしながら,残地の買収は,貴重な財源を使って,本市が必ずしも必要としない土地を購入しておるわけですから,当然,それなりの適切な対応が必要ではないかと思います。  そこで私は,次の3点につきまして,ご質問をさせていただきたいと思います。  まず,1点目でございますけれども,残地を買収する場合としない場合とがあると思いますけれども,そこに一つの基準というのがあるのかどうなのかということをお尋ねし,さらにはまた,その残地というのが,現在,どのぐらいの保有残高,手持ちになっておるのかということを,あわせてお願いをしたいと思います。  そしてまた,2点目につきましては,このたび導入されました残地処分媒介制度の内容につきまして,いま一度詳しく教えていただければと思います。  そして,3点目でございますけれども,本制度を導入することによって,どの程度の効果が期待できるのかという点も明らかにしていただきたい。以上,お願いします。 ◎東 用地部長  残地媒介制度についてのご質問でございますので,私のほうからお答えをいたします。  そこで,第1点目の残地買収の基準でございますけれども,基本的には,公共用地取得に伴う損失補償基準というのがございますけれども,これにつきましては,基本的には,この基準では,残地を買収するという考え方ではなくて,その残地経済価値の減少の部分を一定程度補償するという考え方に立っております。  しかし,そうはいっても,残地を買収しないと,新たな場所に転居するための資金計画が立たないといったような場合であるとか,残地がきわめて小さな土地となってしまって,住宅地として利用できないといったようなことにつきましては,どうしても,地権者のほうから,残地をも含めて買収してほしいという要望が強く出されてまいります。こういったことから,一応,公共事業の円滑な推進という観点から,札幌市の場合につきましては,単独費により買収をしているというのが実態でございます。  次に,残地保有残高についてでございますけれども,平成6年度末現在で,件数にいたしまして313 件,金額にいたしまして55億1,200 万円というふうになっております。このうち,113 件43億 9,000万円につきましては,代替地として今後とも使いたいというふうに考えておりまして,残り200 件約11億2,200 万円につきましては,隣接者等に処分をしてまいりたいということで考えております。  第2点目の残地媒介制度の概要でございますけれども,従前から,職員が直接売払い先と交渉の上,事務処理をもやっておりました。しかし,年々,関係者からの残地買収の要望が増加する一方,近年の土地価格の高騰などから,買受けをどうしても希望したいという方々の費用負担が大きくなってきております。  そこで,私どもは,市内に支店を置きます信託銀行7行と,この売払いに関しまして,媒介契約を締結したものでございます。これによりまして,一つは,従前から,札幌市では相談に応ずることのできなかった買手側への資金面での融資が,信託銀行を通じて可能となるというようなこと。それから,2点目としては,全国に先駆けた民間活力の導入でございまして,信託銀行は,土地に関して非常に専門的な知識であるとか経験を有してございますので,事務もきわめて円滑にいくであろうというようなことなどが,今後とも期待できる制度でございます。  3点目のこの制度の導入の効果でございますけれども,残地は,道路事業用地残り地という性格から,すべて,幹線道路に接しているという利点がございます。そこで,この残地を買えば,地権者の土地も幹線道路に接するという土地になって,全体の資産価値が上がるということにもなってまいります。  そこで,民間活力を導入したこの制度でございますけれども,信託銀行等からの資金面での融資が可能というふうになれば,買いたいというインパクトが強まってまいりまして,本市の財源確保の面からも,相当な効果が期待できるものというふうに考えております。  また,昨今の多様な行政ニーズ等によりまして事務量も非常に増加しておりますが,この制度によりまして,職員数も増加することなく,所定の事務を処理して,かつ発展的に住民サービスが提供できるというふうに考えております。  いずれにいたしましても,今後とも積極的にPRに努めまして,より効果的な資産運用を図ってまいりたいと考えております。 ◆馬場 委員  ただいまのご説明で,一応,制度の概要や,さらにはまた保有残高等につきましては十分理解できました。  しかしながら,せっかく全国に先駆けて導入した制度でございますから,私は,目標以上に成果を上げてほしい気もいたします。しかしながら,まず初年度ということでもございますので,将来的にどの程度の効果が上がるかは,もう少し推移を見守ってみたいと,そういうふうに思っております。  いま,ご説明の中で,保有残高約55億円強あるということでございますけれども,この保有残高につきましては,代替地とそうでない土地でございますが,これは,積極的に,かつ効果的に進めていく必要があるのも事実ではないかと思います。  そこで質問をさせていただきますけれども,代替地として利用できる以外は,残地隣接者に処分すると言っておられるわけでございますけれども,その隣接者が,私はその土地は要らないよと,いまから借金することも嫌だしというようなことで,買い渋ってくるということ,買われないということも出てくるのではなかろうかと。そうしますと,この残地をどういうふうに今度は処分していかれるのか,その辺の考えをお尋ねしたいと思います。  そしてまた,さらに本市にとっては貴重な財源にもなるわけでございますから,今後,もっと対象を広範囲にして,そして処分方法も検討するというお考えがあるのかどうなのか,この点も2点目としてお伺いしたい。  そしてまた,最後になりますけれども,先ほどの説明では,所有している残地は,そのほとんどが幹線道路に面して資産価値が高くなるということでございますけれども,私のこれまでの経験からしまして,発想をがらっと変えて,逆に,残地に接している隣接地を市が買い求めて,そして資産価値を高めて,付加価値を高めて,ほかの公共事業などにも利用するということも考えられるのではないかと,そういうふうに思います。以上の点について,お伺いしたいと思います。 ◎東 用地部長  第1点目の,隣接者が買受けしない場合にはどうしていくのかということでございますけれども,基本的には,粘り強く交渉をいたしまして,隣接者のほうに処分をしてまいりたいというふうに考えております。残地の大部分は幹線道路に面しているというようなこともございまして,どうしても,第三者に売り渡しますと,たとえば看板用地であるとか資材置場というようなことに使われるおそれがありますので,道路の景観上,あるいは潤いのあるまちづくりといったような観点から,このような処分方法は,基本的には避けてまいりたいというふうに考えております。いずれにいたしましても,基本的には,隣接者に処分をしてまいりたいというふうに考えております。  それから第2点目の,隣接地を取得をいたしまして,付加価値を高めて代替地にできないかということでございますが,考え方としては,確かにそのとおりでございますので,今後とも検討を加えまして,隣接者及び代替地を希望する方々の意向も確認しながら,個々の事例に即して前向きに対処してまいりたいというふうに考えております。  いずれにいたしましても,いま馬場委員からもご指摘のございましたように,貴重な財源でもございますので,将来的には多様な処分方法を検討して対処してまいりたいというふうに考えてございます。以上でございます。 ◆馬場 委員  いろいろと,初年度のことでもあり,これからも工夫,検討していかなければならないことがたくさんあると思います。そういうことで努力していただいておることはよくわかります。  これで終わりといたしますけれども,最後に一言,要望をさせていただきたいと思います。  特に,銀行融資可能性を付加した残地処分媒介制度でございますから,これについては,私は,大いに評価ができるのではないかと思います。それだけに,市民の皆さんに積極的にPRをして,所期の目的をまず達成していただきたい,そういうふうに思います。  ただ,それでもなお,隣接者に買う意思のない土地,これをそのまま放置しておきますと,都市の景観上からも,決して見やすいものではございませんので,したがいまして,道路区域に編入するとかしまして,たとえば,ポケットパークなどのように利用するのも一つではなかろうかと思っております。  また,先ほど説明ありました,売却すると,看板の用地とか資材置場に使われる可能性があると,そういう懸念が考えられますけれども,これにつきましては,売却後の用途を指定した上で売却していくのも一つの方法ではなかろうかと思います。  したがいまして,広範囲な処分方法を早急に検討していただけるようお願いを申し上げて,私の質問といたします。以上です。 ◆原口 委員  今回の肉づけ予算で,生活道路改良工事が119 路線,実は予算化されております。  一つ例にとりまして,ちょっと申し上げたいと思うのですけれども,私の厚別区の厚別西地域では,生活道路の整備が数年前から集中的になされておるわけでございます。しかし,周辺に幹線道路がありまして,それがまだ未整備の状況で,工事中だというふうなことで,せっかく生活道路改良工事がなされましても,交通渋滞を起こしているものですから,そういう生活道路改良工事がなされた横道へ,いわゆる大型トラックだとかなんかが入ってきまして,数年でまた,せっかくきれいにした道路が傷んでくるというようなことを,実は目にしておるわけでございます。  そこで,厚別西地区北地区と,そして,副都心新札幌をつないでおります厚別中央通整備計画について,ご質問をさせていただきたいというふうに思います。  ご案内のとおり,厚別中央通は,豊平区から厚別区を通りまして江別市に至る,札幌市でも,東部計画におきまして,いわゆる主要幹線道路として指定されておるところでございますし,東部計画の中では,厚別東通厚別中央通が非常に大きなウエートを占めている道路になっております。  しかし,厚別東通は,上野幌で,JRの手前で実は行きどまりになっております。いわゆるJRとの整備であるとか,広島町の町域の中に一部入るものですから,ストップになっております。  そこで,厚別中央通なのですけれども,現在,厚別青葉通から北13条・北郷通までの区間800 メートルが,いま工事に着手されまして,この部分は,立体交差部分も含めまして,いま,橋脚がにょきにょきと出まして,早い完成が待たれておるわけでございます。  周辺を見ますと,平成5年11月に厚別通全面開通をいたしました。12時間交通量で1万8,000 台,日交通量で2万3,600 台,こんなふうな状況になって,厚別通は非常に交通量の多い路線で,待望の開通が平成5年11月になされました。  それから,一方,平成6年3月には,北13条・北郷通厚別中央通延長予定線厚別通までの区間500 メーター,ここに,厚別西土地利用転換計画というものが,この厚別中央通の予定の道路の両わきに認められまして,公共施設住宅地との複合施設として,非常に質の高い土地利用が計画されました。本当に,ご苦労をした皆さん方大変敬意を申し上げるところでございます。  そこで,厚別中央通,JRの上をまたぐ陸橋工事がいまされておるのですけれども,その進捗状況と整備の計画について,まずお尋ねをいたしたい,こんなふうに思います。 ◎瓜田 土木部長  ただいまのご質問のうちの,現在進めております立体交差区間進捗状況整備内容ということでございますけれども,この厚別中央通立体交差部は,完成断面が4車線の断面でございますけれども,いま現在は,平成6年度から,江別市側2車線分から工事に着手しております。平成6年・7年度で,橋梁の下部工事,それから平成8年度には,上部工及び道路改良を実施いたす予定でございまして,いずれにしても,8年度内には江別市側2車線分立体交差について開通できる,そういう見通しでございます。  また,この2車線分の完成に引き続きまして,残りの2車線分につきまして,平成11年度,全線開通が図れるように事業を進めていきたいと,このように考えております。 ◆原口 委員  いまの部長のご答弁で,平成8年度には片側2車線が開通をすると。平成11年には4車線全部が開通するということで,大変喜ばしいことでございますけれども,平成8年度に完成したときに,北13条・北郷通でとまるものですから,おそらく相当な交通量の増大が見込まれるというふうに思うわけですね。  そこで私は,北13条・北郷通から厚別通までの500 メーターについて,なるべく平成11年の全面開通までにやっていただきたい,こんなふうな希望を持っておるわけです。この問題につきましては,平成3年の3定の特別委員会で私が質問をさせていただきまして,瓜田部長から,北13条までの整備がなされた後,引き続きやりますと,こういうふうな答弁をいただいたわけでございますけれども,できるならば,北13条通までできるその年度に合わせて,厚別通まで,ぜひ整備をしていただきたい,こんなふうに思うのですけれども,その整備の見通しにつきましてご答弁をいただきたいというふうに思います。 ◎瓜田 土木部長  ただいまの北13条通から厚別通残り区間500 メーターの整備についてでございますけれども,当然,周辺道路交通事情を考えますと,早急に完成しなければいけないと,こういう認識は持っております。  したがいまして,今年度には,地元の皆様に対する説明会を予定しておりまして,平成8年度には一部用地買収から事業に着手していきたいと,このように考えておりまして,いま現在,関係機関との協議や調査設計を進めておるところでございます。  しかしながら,この未着手の500 メーター区間は,地盤が相当に軟弱な地盤でございまして,盛土工事だとか地盤改良の対策を講ずる必要がある,また,それに関する期間もかかるということで,工事着手から完成までに,おおむね5年程度はかかるというのが,いま現在の見込みでございますけれども,早期完成ということを十分認識し,できるだけ早く開通できるよう努力していきたいと考えております。以上です。 ○千葉 委員長  以上で,第2項 道路橋りょう費,第3条のうち関係分及び議案第9号中関係分の質疑を終了いたします。  次に,第3項 河川費及び第3条地方債補正のうち関係分について質疑を行います。 ◆小田 委員  私から,今回の肉づけ予算,河川整備費が8億8,900 万円,山口運河など21河川4排水路の予算がついておりますけれども,これに関連しまして,恐縮でございますが,地元の問題で1点だけ質問させていただきます。  手稲区を流れております土功川でございますけれども,源流は手稲山でございまして,この手稲山の水を集めて,稲積川ができております。この稲積川が,途中,曙地区で,手稲土功川となりまして,新川に合流している,延長3.9 キロメートルの河川でございます。  この河川は,まちづくりの上からも大変重要な河川でございまして,修景や親水にも配慮した,いわゆる環境整備型の河川,いわゆる新しい配慮をした河川でございまして,当初,地元としても大変喜ばれた河川だったのです。しかし,残念ながら,水の色が赤褐色のために,見た目には非常に悪うございまして,子供たちは一切水遊びしておりません。お年寄りの方々も,散歩をちゅうちょするというような状況でございまして,この赤く濁った川,何とかならないかというのが地元の一致した希望なのであります。  河川の第1目的であります治水につきましては達成された河川でございますけれども,もう一つの目的であります親水性が向上すれば,もっと多くの市民に利用される,愛される川というふうになるわけであります。ぜひ,この水質改善をしていただきたいと思うのでありますけれども,この水質改善に関連して,2点お伺いいたします。  1点目は,水質改善すべく実験が行われているようでございますけれども,現状の水質と,これまで実施した水質浄化実験につきまして,どんな結果が得られているのかお伺いいたします。  2点目は,河川の愛護活動についてでありますけれども,平成5年の2定で,わが党の丹野議員が質問しております。その答弁では,これからの河川愛護活動を一層推進させたい,そのためには,支援体制の充実やモニターの委嘱を考えるとの答弁でありました。手稲土功川における河川愛護意識をさらに向上させるため,市としては,どのような支援をしてきたのか,その内容について伺いたいと存じます。 ◎角田 工事担当部長  手稲土功川の水質浄化についてお答えをいたします。  この手稲土功川につきましては,昭和62年度から,一義的には治水上の改修として行なってまいったところでございますが,その際,社会的な要請として強くなっておりました修景あるいは親水性,こういったものを考慮して,手稲駅につながりますプロムナードていねとネットワークした形で,河川環境整備をあわせて実施したところでございます。平成4年度に工事そのものは終了いたしまして,地域の方々にも大変喜んでいただいておりますけれども,ただいまご指摘のとおり,残念ながら,水の色が赤褐色で,水遊び等は無理な状況でございます。  そこで,第1点目のうちの現状の水質についてでございますけれども,川の汚れをあらわす代表的な指標でございますBODで申し上げますと,わらべ橋付近で大体8ppm 前後ございます。これは,新川水系で環境基準値が設定されておりまして,最下流端で10ppm という設定になっており,これに比べますと問題はございませんが,やはり親水性を考慮いたしますと,若干数値が高めであるというふうに考えております。  それから,鉄分が赤い色の原因と思われますけれども,この鉄分につきましては,現状11.9ppm ということで,これも,特に環境基準的な数値はございませんけれども,工業的な面での排水基準がございます。これが10ppm という設定でございますので,これに比べますと,若干高い数値ということが言えると思います。  それから,透視度につきましては9センチという結果になっておりまして,これは,一般的に親水を目的にした場合の目標値,30センチぐらいに置いていますので,これに比べますと,若干透視度が悪いという結果になっております。  そこで,次のご質問の浄化実験についてでございますけれども,ただいま申し上げたような結果を受けまして,何とか親水河川として良好な水質を確保したいということで,その方策を検討するために,平成5年度から継続して,水質浄化実験を実施しております。  初年度の平成5年度につきましては,れき,あるいはG活性炭,ゼオライトといったような,3種類のろ過材を用意いたしまして,それぞれの汚濁物質の除去率を把握いたしました。  それから,平成6年度につきましては,それぞれのろ材の処理能力,単位時間当たりにどのくらいの水の量が処理できるかというような,処理能力を把握することを目的に実施をいたしております。  この結果につきまして,簡単に申し上げますと,まず,前段の除去率につきましては,BOD,鉄分,あるいは透視度とも,れきよりも活性炭の類,G活性炭,ゼオライト,こういったもののほうが効果が高いという結果が出ております。しかしながら,一方では,活性炭,ゼオライトのほうは,目詰まりによる除去率の低下によりまして,効果の持続時間が短いということも判明をいたしております。  特に水の色に影響があると考えられます鉄分の除去につきましては,いずれの素材につきましても,数値は低下しておりますけれども,その色については,双方とも余り効果がないという結果が出ております。  それから,処理能力につきまして申し上げますと,やはり目詰まりが少ないれきのほうが,G活性炭等の約2倍の処理能力があるということが確認されておりますけれども,色あるいはにおいにつきましては,G活性炭等のほうがすぐれているということがわかっております。  したがいまして,総じて申し上げますと,G活性炭あるいはゼオライトは,除去率はいいけれども,処理能力が低い,かつ,値段が非常に高い,高価でございます。それから,れきは,他に比べまして,処理能力は大きいけれども,除去率は若干劣っているというようなことでございまして,どれが最善の方法であるかを特定することについては,非常に難しいという状況でございまして,もう少し時間をかけて,総合的に判断したいなというふうに考えているところでございます。 ◆小田 委員  いま,部長からご説明ございましたけれども,鉄分によって赤褐色になってしまうものですから,この鉄分を除去しなければならない。いろいろ実験はわかりましたけれども,いまご説明いただきまして,私,こういうふうに主張したいのですね。  リッター当たり鉄分11.9ミリグラム,こういう検査結果でございますけれども,通常の川というのは,いま部長は,工業排水の例を出されましたけれども,通常の川の場合は0.9 程度なのですよ。ですから,これから見ると,相当,手稲土功川というのは鉄分が多いと。本当にそうなのです。それで,この河川は,工事して急に鉄分が多くなってこうなったのではなくて,最初からわかっていたわけですよね。ですから,その辺にちょっと,地域住民としては,つくっていただいたのは結構なのですよ。つくっていただいたのが悪いとは言っておりません。せっかくお金をかけて,すばらしい護岸と橋が完成しているわけです。また,美しいレリーフとかいろいろつくって,本当に,できたときはすばらしかったのです。工事費を調べさせていただきましたけれども,工事費でも大変お金をかけております。通常は,メーター当たり70万円の護岸工事が,この工事では90万円かけたと。要するに,30%アップして工事をやっているわけですね。また,橋も,8橋ですか,かかっておりますけれども,一つの橋で約6,000 万円以上の金をかけた立派な橋がかかっているわけです。このように,護岸工事も橋も大変立派になったのに,肝心の水の色がこのように悪いために,親水河川としての目的が達成できない。こういうことでは,画竜点睛を欠くとは,まさにこのことなのですね。  ですから,水質改善によるある程度の水の色の改善は,大体いつごろになるのか,もし見通しが立てば,そういうこともお伺いしたい。  それから,これは手稲山が水源ですから,新しい水源をつくるというのは難しいかもしれませんけれども,その辺のことも考えておられるかどうかお伺いしたいのですが,よろしくお願いいたします。 ◎角田 工事担当部長  最初に,先ほどのご質問で,2点目の河川愛護の活動に対する支援についてお答えしておりませんので,先にそちらのほうからお答えさせていただきます。  手稲土功川におきましては,町内会が河川清掃を実施する際,ごみ袋あるいは軍手,その他の資材を提供させていただいたり,あるいは,河川美化を啓蒙するために,山口小学校の児童・生徒のかいた絵をパネル化をいたしまして,土功川の各所に設置するなどの支援をしてきております。  それから,河川環境モニターの委嘱につきましては,平成5年6月に,河川環境モニター制度を創設いたしまして,河川に関する情報や意見を提供していただいておりますけれども,今年度,平成7年度も,全市で21人の方に委嘱したところでございます。
     手稲土功川につきましては,近くの町内会長さんや,あるいは小学校の先生の方々に委嘱を申し上げまして,たとえば,水質浄化実験場所の選定のための助言,あるいは,川の水の汚れ状態の調査報告,こういったものをいただくなど,河川美化のために積極的に活動していただいているところでございます。  良好な河川環境の保全につきましては,水質河川対策とあわせまして,河川敷地内の草刈り,あるいは清掃等の河川美化につきまして,市民の方々のご理解,ご協力が必要でございまして,今後もこのような制度を充実をし,市民と行政が一体となって,良好な河川環境の維持に取り組みたいというふうに考えているところでございます。  それから,先ほどの鉄分の関係でございます。このたびの実験によりまして,粗れき,あるいはG活性炭,ゼオライトというものを使って実験をしたわけでございますけれども,それぞれ,鉄分につきましては,約20%から36%の除去率は出ているのです。ですけれども,実際に見た目の色がそんなに変わっていないという結果でございますので,色をなくするのは非常に難しいのではないかというふうに考えております。ただいま,見通しにつきましてのお尋ねでございましたけれども,非常につきづらいというふうに考えておりまして,今後とも一生懸命研究をしていきたいというふうに考えております。  それと,水源の導入につきましても,可能性につきまして,今後検討していきたいというふうに考えております。 ◆小田 委員  せっかく,ふだんよりは30%アップの工事費をかけてすばらしいものをつくったわけですから,それに見合った親水性というのは,地元で期待されてつくったわけですから,また,市のほうも政策としてつくったわけですから,実験を重ねられて,この赤褐色がなくなるようなことを,よい資材が見つかれば,許容範囲はあるでしょうけれどもできるだけ予算をつけていただいて,この色がなくなるよう,ぜひ改善方をお願いしたい。  それから,もう一つは水源ですけれども,これはなかなか難しいと思います。私もずっと,この稲積川の上流を地図でたどりましたら,星置川とか,いわゆる低いところを流れている川とはちょっと高低の差がありますし,なかなか水源を見つけづらいような状況になっておりました。それも地図で確認いたしました。なかなか難しい状況ですけれども,要望としては,やはり親水性を政策として,目玉としてつくった河川ですから,その目的に合うように,ぜひ改善方に努力をしていただきたいと思います。強く要望して,質問を終わります。 ○千葉 委員長  以上で,第3項 河川費及び第3条のうち関係分の質疑を終了いたします。  次に,議案第3号 平成7年度札幌市公共用地先行取得会計補正予算(第1号)中関係分,議案第4号 平成7年度札幌市砂防用地先行取得会計補正予算(第1号)及び議案第28号 市道の認定及び変更の件について,一括して質疑を行いますが,通告がございませんので質疑を終了いたします。  ここで,理事者の交代がありますので,委員会を暫時休憩いたします。     ──────────────       休 憩 午後1時50分       再 開 午後1時51分     ────────────── ○千葉 委員長  委員会を再開いたします。  次に,第5項 都市開発費及び第3条地方債補正のうち関係分の質疑を行います。 ◆荒川 委員  私は,本会議でも代表質問で取り上げました,今回の補正予算で新たに提案されております株式会社札幌エネルギー供給公社に対する新たな本市の支援策にかかわって,市長にもご出席をいただいて,あらためて本委員会でお尋ねをしていきたい,こう考えております。  最初に,このエネルギー供給公社,地下鉄の廃熱利用の地域冷暖房システム,ヒートポンプ・ボイラーシステム,こういう方式の冷暖房供給事業を第三セクターで行うというふうに,本市が,いまから9年前に決めたわけでありますが,なぜこういう方向を決めるに至ったかということについて,私,いろいろ調べてみました。  これは,事業開始の,公社設立の6年前から検討が開始されております。そして,その重要な節目となっております経過について,私,お尋ねしたいわけでありますが,ここに,一番最初にこの方式を具体化するという形でまとめられたものが,昭和57年10月,公社設立の4年前,「地下鉄廃熱利用による省エネルギー型地域冷暖房システムに関する基礎調査報告書」が,札幌市企画調整局審議室,そして,株式会社エセック,こういう2者担当による報告として出されておりますが,これを見ますと,「ヒートポンプ・ボイラーシステムを利用した地域冷暖房方式は,これまでの熱供給方式に比べ高いエネルギー効率となることが,本調査の検討で明らかとなった。」といって,この事業の見込みについても書かれております。  このスタートの段階では,設備投資がかかると,公的事業なんだからといって,「15億円から20億円程度の補助金等が必要となる。」,交通局は,この前の代表質問でも指摘しましたように,地下鉄廃熱回収装置に14億円をかけて,大通駅で対応したわけでありますが,「15億円から20億円程度の補助金等が必要となる。このときの20年目累積黒字額は50億円前後が見込まれ,長期収支の面では従来型に比べて非常に優れている。」と,こういって,「省エネルギーをはじめとし,言わば一石三鳥の効果をもっていることに加え,このシステムの技術革新性が与えるデモンストレーション効果はわが国ばかりでなく世界的にも意義が大きい。これらの面で社会的効用は大きく,何らかの形で公共的立場からの支援を考慮し更に検討推進されるべきものといえる。」,こういうふうに,第1回目のこの方式に誘導するための報告が出されました。  そして,その2年後,昭和59年の3月,これは同じく企画調整局の企画部と株式会社エセックが,共同で,「札幌市地域エネルギー開発利用事業化可能性調査(札幌市高速電車廃熱利用基本計画調査)報告書」というものを出しておりますが,私はこの中でも大事な部分を取り上げて,若干お話をいたしますが,ここでははっきりと,このヒートポンプ・ボイラーシステム,これがいいという立場に立った上で,計画を具体的に,「本計画における廃熱回収対象駅は,南北線さっぽろ,大通,すすきのの3駅,東豊線さっぽろ,大通,すすきのの3駅の都心6駅と設定することとした。」と,こういうふうに計画を固めて,こう言っております。「当面の再開発スケジュールが,鉄道高架事業及び,地下鉄東豊線の開業スケジュールと対応しており,本調査で目標としている地下鉄廃熱利用による地域冷暖房システムの事業化もこれらの事業進展状況にあわせて行うことにより,タイムリーな投資が期待できることとなる。」「以上の点から本調査計画における地域冷暖房対象地区としては,札幌駅北口再開発地区とし,ここにセンタープラントを設置して対象6駅から熱源水を送水することとした。」というふうに,この計画が固まっていくわけです。  そして,これを裏打ちするものとして大事な役割を果たしているのは,昭和56年から本市にこのシステムを売り込んできていた三菱重工業株式会社が,昭和59年7月に出した,「札幌市高速電車廃熱利用地域冷暖房及び地下鉄冷房化計画提案書」というものがあります。この中では,「弊社は3年余りにわたり札幌地下鉄温熱環境調査を実施し」,そして「札幌地下鉄での温熱環境シミュレーションプログラムを完成しており,これの成果を十二分に本計画へ反映し策定致しました。」と言って,このシステムが,「新規開発研究を伴わない既存技術にて十分検証された機器でプラントを構成した。」,さらに「一連の調査・研究及び計画の段階で,関連特許14件(申請中を含みます)が発明されるなど技術的,新規性に富む画期的なものとした。」,そして「弊社では多年にわたり暖・冷熱ハード及びソフト技術を基に機器及びプラントを完成させてきた。」と言って,最後に「単年度黒字転換年7年累積黒字転換年13年」,13年目ですよ,「充分可能性があり,事業として成功するものと確信致します。」というふうに,本市に提案書を出したわけであります。  そこで,本市は,この三菱重工との協議で,第三セクターの札幌エネルギー供給公社の設立に踏み込んでいくわけですが,その前に,重要な検討経緯があります。それは,この計画を策定する以前に,丸紅,三菱重工,荏原,高砂熱学,こういった関連専門メーカーに,地域冷暖房計画の可否について照会しています。55年の11月にそれをやっています。ところが,三菱重工以外は,これに乗ってこなかったわけですね。しかも,本市は,さらに念を押す形で,熱供給公社に事業化の検討を59年10月に依頼しているわけです。ところが,熱公社は事業主体とならないというふうに,本市に回答を寄せる。そういう中で,市と三菱重工が協議して事業化を進めるという方針が固められる。熱供給公社は,プラントメーカーとしては日立造船ですが,日立造船も乗ってこなかったということであります。  そして,昭和60年の11月,当時助役であった桂市長も含めて,市長助役会議で事業計画及び公社設立を原案どおり決定して,60年にさらに調整をした上で,61年に本市議会にも提案をしながら,公社の設立に向かっていくわけです。  公社の設立の際の事業計画書では,先日の代表質問でも取り上げましたが,「事業の意義及び公社設立の趣旨」というところで,「アイディアの斬新性,技術システムの革新性からいって世界に例を見ない画期的な計画であり,将来を見通した個性的なエネルギー施策であるといえます。」,こう言って,「都市の活性化と快適な市民生活の創造に大きく貢献するものだ」とまで言って,これは,公益事業として,本市が出資する株式会社札幌エネルギー供給公社の設立によって対応するのが適当だというふうに言ったわけであります。  そこで,私は,こういう経緯を踏まえてお尋ねをしたいと思うのですが,このシステムの導入の経緯で重要な役割を果たしたエセックというものは,一体どういう企業なのか。いま,どういう役割を果たしているのか,これを明らかにしていただきたい。57年,59年,2回にわたって,本市は,この株式会社エセックと共同で,重要な報告書を作成しているわけでありますが,この点お尋ねしたい。  それから,三菱重工以外の関連企業がこの計画に乗ってこなかった理由は何か。これについても,熱供給公社が,本市の依頼を受けながら,照会を受けながら,なぜ,これを断わったのか,その理由も含めて明らかにしていただきたい。  それから,地下鉄廃熱利用のヒートポンプ・ボイラー方式が,いまは全く使われていないということを代表質問でも指摘をいたしましたが,なぜか。そして,当初のもくろみでは,地下鉄6駅から廃熱を回収するというふうになっておりましたが,いま,東豊線も含めて6駅は完成しているわけですね。新たに,需要の拡大も想定が必要かもしれませんが,将来にわたって,廃熱回収駅を6駅に拡大するというような方向に,現在なっているのかどうか,この点も明らかにしていただきたい。以上,最初にお尋ねをいたします。 ◎島田 開発部長  最初,第1点のシステム導入のときの役割を果たしたエセックとはどういう会社かというお尋ねでございますけれども,現在の拓銀総合研究所の前身ということでございます。  それから2点目の,事業化の可能性について,いろいろなメーカーに問い合わせたときに,他社が乗ってこなかった理由は何かというお尋ねでございますけれども,私ども,そこまでちょっと踏み込んで調べておりませんので,その点については回答を控えさせていただきます。  それから,公社の乗らなかった理由ということでございますけれども,私ども,詳しいことはよく存じておりませんけれども,当時の状況から見てみますと,北海道熱供給公社が事業主体とならなかったのは,当時,いろいろ検討はされたようでございますけれども,事業の具体的な見通し,それから事業にかかわります資金計画,それから,プラントの建設場所等の最終的な条件の調整が整理をされていない段階での事業参加というのが決断できなかった,そういう状況にあったのじゃなかろうかなというふうに考えてございます。  それから,4点目のヒートポンプ・ボイラーが現在使われていないのはなぜかということでございますけれども,6年度は,現在,財政再建の内容を詰めております最中でございまして,できるだけの赤字を減らすということから,公社としては,経理上一番お金のかからない道を選んだというふうに考えてございます。  それから,6駅の,いまはどうかということと,将来はどうかということでございますけれども,現在,確かに6駅はできてございますけれども,熱を回収しておりますのは,大通駅だけでございます。大通は,南北・東西線の両方の駅があるわけですけれども,南北・東西線のもともとの駅のほうで回収をされております影響で,東豊線のほうにも及んでおるというふうに考えております。  将来について,拡大するのかというお尋ねでございますけれども,現在の状況からは,拡大することはないと思いますけれども,エネルギー問題というのは,将来におきましても大きな課題ということでございまして,過去にございましたオイルショック等のああいう事情になりますと,やはり質よりも量のエネルギーを何とか確保すると,そういう時代の要請もありますれば,またその時点で変わってくるのかなと,そういうふうに考えます。以上でございます。 ◆荒川 委員  このシステムを導入した経緯について,北海道熱供給公社が乗ってこなかった理由,事業主体にならなかった理由は,計画に具体性がないから,財政的にもはっきりしていないから,また,こういうシステムにも確信が持てなかったから,そういうことですか。何かちょっと私,そんなように聞きましたけれども,正確にもう一度。 ◎島田 開発部長  当時といたしましては,再開発計画によります熱事業が,具体的に何年何年というふうに決まっているというふうに判断をしていない面があるということと,もう一つは,資金にまだ裏打ちをつけてないときであったということだと思います。  それともう一つは,エネルギーセンターをどこにつくるかということで,いろいろ計画が二転三転をしている状況にあった中で,全体の事業計画を積み上げることは,正確にはできないという状況にあったのではなかったかなというふうに理解しております。 ◆荒川 委員  そういうような北海道熱供給公社の判断というものは,私は,他の専門メーカーの判断とも共通しているのじゃないかと思うのですよ。  まず,熱供給公社に絡んでいる,さっきも言った日立造船は,その判断に立っているということですよね。それから,最初に本市が55年11月段階で,地下鉄廃熱利用による地域冷暖房計画の可否について照会した丸紅,三菱重工,荏原,高砂熱学という中で,三菱重工を除いては,やはり同じような判断をしていたのではないかなと思うのですよ。  つまり,このエセックが出した報告書,本市も共同で出した報告書や,あるいは売り込んでいた三菱重工が本市に出した提案書というものとは違う判断が,経緯の中で一方にあった中で,本市は強引に三菱重工と第三セクターをつくって,このエネルギー公社を設立してきたと,いまになっては計画倒れとなった,そういうシステムを採用して,市民の血税を注ぎ込んできたというふうに言えると思うのです。  そこのところで,他のメーカーの対応についてはわからないというふうなこと,これは,ずっと過去を調べてもわからないのですかね。何かいまの段階でそういうことを言われるのも,不可解だなというふうに思いますし,これだけ自画自賛しながらこのシステムを採用していった中で,一方では,これに対して懐疑的な,そういう見解もすでに示されていたということになれば,スタートからの責任があらためて問われることにもなるというふうに思うのですよ。  その点でいいますと,61年の第1回定例市議会に,公社設立に伴う本市の出資提案というものがされて,そのときの予算特別委員会で,わが党は,これに反対しましたから。この問題取り上げているのですよ。この財政見込みについて,大丈夫かと。それから,対象ビルの床面積の計画についても大丈夫かと。私どもは,計画自体が不透明だと。そして,こういうシステム自体に不確実性があると。そして,こういうものに市民の血税をつぎ込むべきでないという立場で,このときから対応したわけですが,そのときの議会の予算委員会のやりとりを見ますと,控え目に見ても,もう大丈夫だと,ばんばんたたいても大丈夫だというような答えがあるわけですよね。スタートのときから,私どもも指摘した。そして,専門家も,それを懐疑的に受けとめる向きがあったという中で,無理やりこれを美化して,突き進んでいった本市の責任というのは,きわめて重大だと思うのですよ。  そこで私は,本会議の代表質問で市長に答えてもらいたかったわけですが,魚住助役がお答えになった。しかも,私の質問に対しては,まともに答えておられないということで,あらためて市長に,本委員会への出席を求めて質問をさせていただくということを本会議でも言って,市長にもここに来ていただいておりますので,あらためて市長に,判断,そして責任というものについて,中心的にお尋ねをしたいというふうに思います。  私,余り同じことをくどくど言いたくありませんので,ぴたっとかみ合うような答弁を,今回の場合は,最初からお願いしておきたいというふうに思います。  本会議の代表質問で,私は,いま言ったような公社設立以前の経緯についてまでは触れませんでしたが,公社設立の際に示された計画とその後の推移で余りにも大きな乖離が,たとえば財政計画でもはっきりしているし,このシステムの適正であったかどうかという点についても,これははっきり問題が浮き彫りになっているという立場で,市長に対してお聞きしたのは,もう一回これ繰り返しますけれども,公社設立時の大義名分が,現況では雲散霧消していることについて,市長はどのように考えておられるのか。当初計画との大きな乖離をどう説明されるのか。廃熱利用の冷暖房供給事業としてのエネルギー公社の設立は,いまとなっては失敗だったと認めざるを得ないと思うのでありますが,いかがか。当初掲げた公益的性格も色あせた現状で,結局,特定大企業を潤わせた膨大な設備投資と,札幌駅北口周辺にビルを建設する大企業等に,公的熱供給の便宜を供給した一方で,そのツケを市民に押しつける結果となったことについて,どう釈明されるのか,こう聞いたわけですよ。  これに対して魚住助役は,大義名分はいまも変わってないというようなことを言われたのですよね。あらためて,このことについて市長に答えていただきたい。  それから,質問の第2としては,私は,公社の再建についてお尋ねしたのですよ。今回,新たに増資する3億円のうちの60%,1億8,000 万円を本市が増資すると。それから,廃熱回収システムの運転にかかわる維持管理費2,800 万円でしたか,これについて,本市が毎年補助していくのだというようなこと,あるいは貸付金利の削減のためにバックアップしていくというような,今回の新たな対応が示されているわけでありますが,職員も,幹部職員5人も出向させっ放しでいままで来ているという問題や,本市の財産を貸し与えているという問題や,それから,これで大丈夫と言っていたのに,追加で増資が図られる,補助金も出される,こういうふうに,本市がどんどん負担をエスカレートさせる,こういうことになっているけれども,これで,今回の再建案で公社が本当に再建できるのか。  札幌駅の北口に無理やり融雪槽を本市が持ち込んで,熱需要を高めるというようなことも,新たな長期の財政計画の中の売上げで2億円余り見込まれていますよね。しかし,委員会でのやりとり,私ども,たびたびこの問題を取り上げてきましたが,かつては,11億円の売上げ,これが損益の分岐点だというような説明もありましたよね。ところが,その損益分岐点の11億円の売上げを確保するといったら,これは,私どもがもらっている資料では,平成20年になっても,いまの再建計画でも10億7,000 万円というような売上げにしかならないわけだし,財政見通しでは,17年目の平成17年度に単年度黒字が見込まれるけれども,累積赤字の解消の見通しは立たないと,こういうようなことにもなっている点を取り上げて,これで本当に,エネルギー供給公社が再建できると考えているのかと,市長にお尋ねしましたよね。私は,今回の再建策はつなぎでないのかという意味の指摘もしました。結局,吸収合併というようなことを前提とした条件整備というようなことに,結果的にはなるのではないのか。これで,万々大丈夫と,魚住助役の本会議の答弁では,「このことによって,公社の経営継続に必要な条件は満たすことになる」なんていうふうに言っていますが,この継続というのが,100 年も先まで継続するという意味合いではないでしょうが,しかし,こういう答弁というのは,いまの公社の経営危機の現状を踏まえて,やはりきちんとかみ合う答弁にかえてもらわなきゃどうもならぬというふうにも思っているものですから,そこのところ市長から,あわせてお答えいただきたい。 ◎桂 市長  それでは,私からお答えをいたします。  まず,この事業の持つ意義といいますか,それについてでありますけれども,途中の段階からでありますけれども,私も助役時代に,この計画の決定,それから事業の実施のときに参画をいたしましたから,そういう意味では,この事業に対する責任というか,そういうものは痛感をいたしております。  そこで,当時私どもが考えており,また,いまもそれが標榜されている公社の持つ意義でありますけれども,私は,いまもその意義はあるというふうに,結論から言えば,申し上げたいと思います。それは,地下鉄の廃熱の利用,省エネルギー,それから廃熱利用ということで,新しいエネルギーの活用といいますか,そういうこと,それから環境面では,環境保全・改善,そういうことを考えて,特に北国にある札幌市,しかも地下鉄の廃熱利用という点では,私は,発想そのものは,いまも支持したいと思いますし,これが予定どおり達成できなかったということは,非常に残念に思います。  そこで,これが,そういう目標を持ちながらも需要が伸びない,これにはいろんな理由がありますけれども,しかし,結果的に言えば,予測が十分でなかったという非難は受けなければならないというふうに思います。そういうことで,相当な乖離を来たしたということ。それから,せっかくの廃熱利用システムというものを,十分に生かし切っていないという,そういう点についての,いろんな理由はあるにしても,当初のもくろみどおりいっていないということについては,これは非常に残念なことでありますし,冒頭申し上げたように,私としても,その責任を痛感しております。  ただ,ちょっと付言させていただきたいのですけれども,これからも市の事業を進めるに当たって,新しい事業の計画あるいはその事業の展開ということは,できるだけ進んで実施をしたいというふうに思っています。そういう場合には,今回のようなことを,率直に反省材料として,事前の調査研究,こういうものは十分にし尽くさなければなりませんし,また,いろんな意見,慎重な意見も積極的な意見も,あわせて十分に聞き取るというか,そういう姿勢を整えた上で,事業を実施する以上は,絶対失敗は許されないと,そういう覚悟で,これからも,特に自重して,新しい事業に向かって,事業を進めていきたいというふうに思っております。  それから,今回の経営支援で,果たしてエネルギー供給公社が再建できるのかと,こういうことであります。  今日まで,財政支援は考えてきたことはありましたけれども,しかし,それも必ずしも十分でなかったということがありますから,確かに,そういうご懸念は出てくるというふうに思いますが,今回の経営に対する支援というのは,本会議でも助役から答弁申し上げましたように,単年度での赤字は出さないでいくと。そして,公社がいま担当している事業,その公益性を考えて,これを維持する,これを継続していく,そういう体制だけはとりたいと。そのために必要な経営支援であります。  それから,融雪槽問題についても,そういう雪問題に対する公的な立場での事業経営といいますか,そういうものもできる,そういう体質を維持していきたいという考え方であります。  ただ,熱供給事業全体を見た場合,そして,将来を眺めました場合に,こういう状況でいいのかということを考えれば,これは,エネルギー供給公社ばかりではなくて,熱供給事業公社そのものも,いま非常に難しい課題を抱えています。また,地域暖房も抱えています。ですから,こういった熱供給事業が,将来,安定的に,公益的な性格を維持しながら事業を展開していくためには,どうあるのがいいのかということは,これは,いまのうちから十分に考えていく必要があるというふうに思っていますし,また,そのための研究の仕組みも,いま実際に稼働しています。  どういう方法をとるにしても,現在その事業を手がけている企業,公社ですね,そういうものの経営の継続性といいますか,健全化とまで言い切っていいかどうかわかりませんけれども,そういうものを,まず確保した上でなければ,次の手だてというものは,これは言っても実行ができないものでありますから,まず,熱供給公社にしろエネルギー供給公社にしろ,その事業を継続できる体制をまず整えると,それが先だと,私はそう思っているところでありますし,今回の措置によって,先ほど申し上げましたように,エネルギー供給公社としては,その事業を継続していくことができるというふうに申し上げさせていただきたいというふうに思っています。以上です。 ◆荒川 委員  市長は,自分もスタートの時点から助役としてかかわってきたと。いまは,市長として再建案を私どもに示しているということでもありますが,責任を痛感していると言われましたが,責任のとり方としては,今後,新しい事業を始める場合に,これを教訓にして,慎重に対応していくということだと言われたわけですか。責任を痛感している,その責任のとり方として,そのことを言われたのですか。それを私,確認しておきたい。  それから,こういう結果になったことについて,先ほどの答弁にもありましたけれども,赤字を出さないために,廃熱利用の冷暖房供給システム,ヒートポンプ・ボイラーシステムを使わないのだという現状ですよね。こういうことになっていることについて,これを売り込んできた三菱重工に対して何らの対応をする考えもないのか。結局,だまされてしまったかというようなふうに思うのか,初めはいい話だったけれども,実際はそういかなかったなというふうに,感懐を持つ程度にとどめるのか。やはり,売込みがあって,札幌市はこれに乗ったと思うのですよ。先ほど言いましたように,ほかはそうではなかった中で,これが採用されたという経過には,相当強引な,特許もうちで14も持っているのだと,だから,うちの会社を使わなきゃうまくいかないよということも含めて,相当の売込みがあって,これに乗ったというふうに思うのですが,そういう経過を踏まえて,三菱重工に対してどう考えているのか,この点についても明らかにしていただきたい。 ◎桂 市長  私が,その責任を痛感している,したがって,新規の事業についてはというふうに言ったというか,そういうふうにおとりになる,それも一つだと,私はそう申し上げてよろしいと思います。これからの新しい事業に対しては,今回のこのことを反省材料としてという取組みの姿勢について。  それからもう一つ,したがって,この会社なり,この事業なりを一体どうすべきかということを考えて,いま再建を提案している,これも,私の責任のとり方の一つだというふうにご理解いただきたいというふうに思っています。  ですから,これをすべて札幌市だけでしょい込むということはいたしませんで,ほかの出資者等にもその協力をお願いをし,この事業の意義を認めていただくように,そういう努力もし,また,この事業,会社の将来についても研究体制をとっていると。それから,同じように,三菱に対しても経営支援について協力をしてもらう,そういう姿勢をとっているところであります。 ◆三上 委員  私からは,ちょっと時間かかったようですので,すこぶる簡潔に,豊平中央地区の再開発に関連して質問いたしたいと思います。  このたびの補正予算には,地下鉄東豊線学園前駅の周辺の再開発について,3事業に予算が計上されておりますけれども,このことについて,私は,3年ほど前から推進を提言してきた者として,大変うれしく,また地元としても待望の事業でございましたので,大変喜んでいるところでございます。  しかしながら,豊平川寄りといいますか,学園側から豊平川までの間,旭町,水車町,いわゆる旭水地区でありますけれども,ここも,豊平中央地区同様に,旧豊平町時代と何らかわりばえしないような道路の未整備の地区,あるいはまた非常に老朽化した,そういう地域でもあるわけでございます。さらに,せっかく開業した学園前駅でありますけれども,この学園に阻まれているために,旭町,水車町というのは,裏側といいますか,非常に利用しづらいというようなことで,そういう問題を抱えているわけでございます。旭町,水車町は,すぐ手近なところに駅ができているにもかかわらず,そういうようなところで,そういうような事情から使えないというような地域でもあるわけでございます。  そこでお伺いいたしますが,ただいま申し上げた3事業の再開発事業,現在,学園の構内を,学園側のご好意によって,通路としての使用を黙認されている状況,しかし,入り口には,通行禁止の看板が両方立っているわけなのです。でも,旭町,水車町の住人にとっては,そこのところ,伝わっておりますから,ご好意で通行を黙認されているというような状況ですが,今回の再開発の機会に,ぜひこの学園前駅に通ずる通路を確保していただきたい,これが1点でございます。  2点目は,中央地区の再開発事業が,いままさに着手されようとしている,始まったばかりでありますけれども,こういった計画的再開発事業というのは,やっぱり息の長い事業でございまして,かなりの時間を要するということから,いまからこういうことを考えていかなければならないということでございます。そういうことで,1点目は,学園構内の通路の確保,2点目は,中央地区と同じように,老朽化あるいは道路の未整備地区であるこの旭水地区についても,ぜひ再開発の手法を取り入れてほしいと。また,地元でも,そういう要望の声が強いと。現に,私のところにも相談が参っているわけでございます。  もう一つ,あわせて,開発局の道路事務所がすぐ近くにありまして,寮だったのでしょうかね,機械置場と古い建物に板塀で目張りをした建物があるわけなのです。サッポロルネッサンスホテルと水車町1丁目の間でありますけれども,せっかく豊平地区,整備をされている折でもありまして,これらについても考えた計画というものが必要ではないかと。この2点についてお伺いをいたします。 ◎服部 再開発担当部長  まず,学園大学の西側といいますか,豊平川のほうの通路確保のことだと思いますが,お話のございましたように,学園側には二つの乗降口がありますけれども,これは,西のほうからは,地下鉄の運行時間だけ学園の構内を通って,使わせていただいているというようなことが実態でございまして,たとえばここで転倒事故等が起きた場合に,どういうことになるかということでは,学園さん自体も心配をしている部分でございます。ですから,何かの形で,これは地下鉄のほうにつなげてあげるということは必要なことだなというふうに私は思って見ていたわけであります。  ただ,その場合に,2点目の質問とも関連をいたしますけれども,通路のみの確保ということは,なかなか難しいと思います。今後の維持管理の話も含めて考える必要がありますので,できれば,いまお話のありました旭町,水車町方面のまちづくりに合わせて,通路を,たとえば上空か地下かわかりませんが,そういうものを通してもらうということ。あるいは,学園が,もし地下の活用というようなこと,駐車場とかに活用することがあれば,それに合わせて,そこに何かのまちづくりの手法を入れながらも,通路を確保するというようなことの工夫はする必要があるのかなというふうに考えてございます。  いずれにいたしましても,とりあえず,学園前といいますか,いまの豊平中央地区を緊急課題として取り扱っておりますので,今後の課題としては,まず,西側街区の再開発の手法を工夫するということが大事かなというふうに感じております。  それから,開発局の施設のほうについても,せっかくだからまちづくりをということもございます。これは,国のほうの施設でございますので,私どものほうで,一概にどうこうということになりませんけれども,これも今後の課題として,いまお話しのように,豊平橋南ですか,ホテルがありますところから学園のほうまでつながってまちづくりが進むのが好ましいというふうに思いますので,そういう方向で工夫をしてまいりたいというふうに考えるのが妥当だと思います。 ◆三上 委員  必要性については,通路を含めてお認めいただいたと,認識十分しているということで,現時点では,これ以上踏み込んだ答弁もならないでしょうから,だいぶん前進かなと,こう思っております。  しかしながら,計画的手法といいますか,中央地区緊急だと,こうおっしゃいました。それは私も認めるわけですけれども,あわせて,いま言った地区について,いろんな有利な開発手法等々ございますでしょうから,それらについて,ぜひ地元の方々に説明をしてあげ,その地域と一体となった再開発について推進していただきたい。  追って,3定のときにまた,どのぐらい進捗しているか質問したいと思いますので,以上,要望して終わります。 ◆伊与部 委員  私は,札幌駅南口の再開発,すなわち,札幌駅南口土地区画整理事業について,数点お尋ねをいたしたいと存じます。  この事業は,継続費として平成4年から平成8年度までの区画整理事業という立場で,そういう年数で企画されているものであります。  その事業内容は,すなわち工事費がですね,南口の駅前に広場をつくる,まだ工事にかかっていませんけれども,これから15億円かける,同時にまた,あのJR北海道本社を移転補償するために70億円,そしてまた,それに伴う業務費,調査費,事務費,これが6億円,合わせて91億円の事業をこれからやろうとしているわけです。  そういう中で,私は,どうも札幌市はちょっと人がいいのじゃないかなという感じをずっと前から持っていた。というのは,この区画整理事業,札幌市が単独の施行者になっている。本来ならば,JR北海道,そしてまた清算事業団,3者の組合施行かなんかでもってやって,そして,おのおの3者が責任を持って,この事業費その他,全部にわたる,これを3等分するというのなら話わかるけれども,91億円全部,札幌市に覆いかぶさってきている。  この辺の経過について,私はいままでも議論してきましたけれども,いま,一番問題なのは,補償費の70億円に見合う保留地を,センチュリーローヤルホテルの裏側,北側,ここには,札幌市の土地2,119 平米が仮換地として,普通財産として残っている。その隣,さらに西側,ここに1,282 平米の土地があって,その1,282 平米を70億円として,札幌市に保留地,あなたたちにあげますから,70億円JRにくださいと。そして,70億円いただいて,いま,桑園にJRの北海道本社を建設している。  私は,札幌駅の南口というのは,北海道の玄関でもあるし,日本全国,世界から見ても,まさに北海道の玄関口,だから,札幌市民175 万人だけが使う広場でないのですね。いま,70億円で保留地1,282 平米,ここの議員さんの中にも不動産を営んでいる方がございますから,わかると思いますけれども,1,282 平米70億円ですよ。1平米幾らにつくのですか。1坪何ぼにつくのですか。計算したら,1坪1,800 万円から1,900 万円につく。しかも,70億円だけでない。この70億円は,土地開発基金からあなたたちが借りている。もうすでに,平成5年度で18億7,246 万円出している。平成6年度では,20億6,064 万円ですか,出している。さらに今年度,30億6,731 万4,000 円出す。合計70億円をJR北海道本社に差し上げる,こういう経過になっている。この土地開発基金の70億円は,そっくりそのまま土地開発基金に積んでおいたならば,3年間で金利が5億円つくと言われています。すなわち,この土地1,282 平米は,もうすでに70億でなくて75億円になっていると言っても過言でない。  しかも,これ管財で調べてもらいましたけれども,ことしの4月1日現在で,私がいま言っている1,282 平米の手前のセンチュリーローヤルホテル側の土地2,119 平米,これを不動産鑑定士に調べてもらったら,ことしの4月1日に,平米400 万円。そうしますと,1,282 平米に400 万円掛けましたら,50億ぐらいになる。もうすでに,そこで20億円,札幌市民は損をしていると。売れなかったら,どんどんどんどん金利がかさんでいきますから,10年間たったら,これは90億も100 億もなってしまう。この問題は,見過ごすわけにはいかないです。  この問題について,服部部長,いままでの経緯,さらにまた,私がいまお話しした諸問題について,どういうふうに受けとめてどうしようとしているのか,この土地を一体どうしようとしているのか。売るといったって,買う人いませんよ,はっきり言って。どうする。黙っていたら,どんどんどんどん金利がかさんでいく。土地開発基金にお金を70億円返さなければならない,金利を含めて。金利がかさんで返さなければならない。どういう展望を持っているのですか,明らかにしてください。 ◎服部 再開発担当部長  札幌駅南口の整備の関係でございます。  まずは,保留地の1,282 平米,70億円というふうに,平成5年時点で設定をしたわけでございます。当時の地価からいきますと,この額でも,まだ相当安全を見たものであったわけでありますけれども,最近のいろんな情勢からいたしますと,いまお話しのような状況ということになると存じます。  そこで,こういう仕掛けになっていった経過も含めてということでございますから,まず,そのことを申し上げます。札幌駅の南口に駅前広場を増設をする必要があるということで,いま現在,1万2,000 平方メートルあるわけでございますけれども,約7,000 平方メートルを拡張するということで,半分は,連続立体交差事業といいますか,鉄道高架事業で確保してありました。残りの約半分,3,400 平方メートルでありますが,この用地の確保について,建設省等と協議をしてきたわけでありますが,現ナマを使っての整備はまかりならないということで,いろいろ地元,関係地権者,JR,それから清算事業団でございますけれども,協議をしながらも,なかなか土地を3,400 平方メートル編み出す方式がないということであったわけでありますが,建設省の担当官が入りまして,4者協議をいたしまして,これは区画整理事業を採用して,それぞれの地権者がそれなりの負担をしながら,駅前広場の不足する分を取りなさいということになりまして,駅前広場の用地の確保については,一応めどがついたということになります。ただし,そこに横たわっております例の,当時はまだ駅舎であったわけでありますが,JRのいま現在は本社屋になっております,これの移転費が約70億円かかるということで,これをどうするかということでございまして,これについても,また3者の責任といいますか,一応土地を3者がそれぞれ出し合いまして,保留地減歩ということでございますけれども,それぞれ出し合って,70億値をここで確保したということでございます。  これを,たとえば,事業施行着手の時点で,第三者に処分をしておけば,いまのようなお話は,ある程度は防げたと思いますけれども,札幌駅の周辺でもありますので,単純に売るだけがどうかということもありまして,とりあえず,札幌市が,この土地を基金でもって買い取るということでもってきたわけでございます。それが,いま時点で,これは70億円の価値があるかと,利息もつけて返せるのかということでいきますと,冒頭申し上げましたように,最近の情勢からいたしますと,逆ざやということもあり得るというふうに考えております。  そこで,私どもはどういう始末を考えているのかということでございますけれども,駅前広場を整備をして,駅周辺の魅力アップをする,それからまた,JR北海道とか清算事業団の土地もありますけれども,その辺の土地利用をしていただくことによって,駅の南口がさらに魅力アップをすれば,満額ではなくても,逆ざやが,ある程度しのげるのではないかというふうなことを考えておりまして,いま,魅力アップの方式について,いろいろ検討,工夫をしているところでございます。  もう一つの方策でございますけれども,お話にございました,伊与部委員は西側というふうにおっしゃられましたが,保留地よりも多分南の位置になると思います,線路側のほうが北になりますから。南に隣接をいたしまして,2,120 平方メートルの市の普通財産がございます。これを,保留地の分と普通財産の分とばらばらに使うということは,これまた土地を細分化するようなことで,非常に利用価値も低くなるわけでありますけれども,これらを一体的に活用するような方式で,逆ざや分をなるべく顕在化させないような,そういうことも考える必要があるというふうに,いま,いろんな形で工夫をしている最中でございます。以上でございます。 ◆伊与部 委員  いま,工夫するのはいいのだけれども,工夫ばかりしたって,金がついてくるわけだから,これはやっぱり早急に決断をしなきゃならないし,また,具体的な行動を展開しなきゃならない,そう思うのですよ。  私が先ほど言いましたように,部長がいま答弁した1,282 平米70億円の南側,2,119.数平米,約 2,120平米,これを管財で,平成7年4月1日に不動産鑑定士の意見価格出ているのですよ。これは平米411 万円,すなわち87億1,200 万円。だから,いまあなたが,南側の2,120 平米と北側の70億円の保留地,これと合わせて,何か,工夫するというようなニュアンスの答弁がありましたけれども,金額だけで言いますと,南側は87億円,北側は70億円プラス金利,土地代だけで157 億円もかける,出す,そういう,土地を買うような,そういういまの状況にあるか。これからもそういう見通しが立つのか,私は,そこを真剣に,どういうふうに考えているのか聞きたいのですよ。  同時に,70億円の金利について,先ほど私は,管財で調べてもらったら,土地開発基金に3年間70億円積んでおいたら,金利だけで5億円つくというのだから。入ってくるもの,入ってこないわけだから,出ていっちゃうのだから。だから,それだけ上積みして,これは市民の損失になることですから,基金会計が。だから,そういう75億円,仮に来年の3月30日まで売れなかったら,また,これかさんでいくのですよ。来年の3月30日まで,3年間積んでおいたら,金利だけで5億円と。だから,75億円出すことになるわけです。  そうしたら,いま約50億円しか値ないと言っているわけだ。50億円にも満たない。いま,まともに買う取引なんてないと,国土法の2割3割引きだというふうに言われている。そうすると,いまの75億円の価値が,もう半分ぐらいしかない。それだけ札幌市民は損していることになる。どうするのか,これ,はっきり言って。これから工夫しますなんていう,そういう悠長なことでなくて,20億も30億も目減りするわけだから。札幌市民が損するわけだから。  しかも,私は,いま隣の本舘さんともお話ししていたのだけれども,いま建っているJR本社の4階建ての建物,あれは昭和29年に建てた建物で,耐用年数が41年にもなっている。黙っていてもつぶさなければならないところなのですよ。まさに,JRはおんぶにだっこ,すべて。札幌市民だけがこんなに苦労しなきゃならないのかと,私はつくづくそう思うのですわ,はっきり言って。本当にけしからぬですよ,JR北海道本社。ぬくぬくと札幌市民のお金で本社を建て,国鉄高架だってそうでしょう,すべておんぶにだっこ,かぶせてくる。こういうことに対して,もっと毅然たる態度でもっていかないと,市民の負担がどんどんどんどん増してくる。  ですから,これはひとつ,もう一度やっぱり真剣に,それらについてどう処理していくのか,どういう展望を持っているのか。たとえば,道を巻き込んで,道を含めて協議するだとか,そういう問題も含めて考えていったほうがいいのではないか。  たとえば,知事の公約で,道立演劇ホールをつくるだとかなんだとか,ああいう言葉もあるけれども,それらを巻き込んであそこに公共施設的なものをつくらなかったら,この150 億円の土地は,売買ではもう活用できないのではないかと。この辺について,どう考えているか,ひとつ明らかにしていただきたいと思うのです。  私は,札幌市民であり道民であり国民だからそういうふうに言えるのです。一個人が,市民であり道民であり国民だから,やっぱりそれらの機関を巻き込んで検討したほうがいいのではないか,こういうふうに訴えたいわけです。  もう一つ驚いたことがあるのです。おととしの秋,オウム真理教の麻原代表が,この1,282 平米の土地で隊列をつくってお題目を唱えながら,2列縦隊で,あの白い服着てぐるぐるぐるぐる歩いているのだ。私は,そのとき,麻原,オウム真理教の教祖なんていうことを知らなかった。いまだったらわかるけれども,毎日テレビに出ているから。そのときわからなかった。この人たち,おかしなことをして,人の土地をぐるぐる歩いているなと,そう思ったのだわ。私は,この土地に執念持っていたから,70億円出すというのは,本当に市民が大変だなという執念持っていたから,通るたびごとに注目していたのです。そうしたら,変な格好した,白装束着てひげぼさぼさして,一番先頭に立って,2列態勢で,こういう事実があった。  そこで質問するわ。これ,道警を通じて,オウム真理教が何のために札幌市民の公有財産である土地を勝手に回ったのか,これ聞いていただきたいのだわ。安心できないから。本当に安心できないよ,これはっきり言って,いまだったら。どう思いますか。 ◎服部 再開発担当部長  まず,最初のほうのご質問でございます。
     70億円の始末について,たとえば,道とも連携をしながらというようなお話でございます。おんぶにだっこというようなお話もございましたのですが,都市計画事業をやるときには,お話にもございましたように,これは連立事業の場合であっても,やはり都市側が9,JR側が1と,9対1というようなことで,そういう仕掛けでいままでも仕事をしているわけでございます。JRとの関係ばかりでなくて,都市計画事業というものが,それほど重みのある事業なのかなというふうにも思うわけであります。しかしながら,ここの土地の活用方法につきましては,私ども,再開発事業担当というところで,いま,駅南にいまだかかわっているということの一つの意味は,周辺の土地活用といいますか,たとえば,公共施設の配置も含めて考えると,魅力アップを図るというようなことでの役割もあるのかなというふうに考えてございまして,先ほど,土地開発基金からの処分ということで,これはお金にかえる必要がありますから,そういうことで申し上げましたが,内々は,公共的な活用ということも含めて検討させていただいております。  なお,ご示唆がございましたように,札幌市のみの責任ではないということもございますから,今後,道のほうともいろいろ協議する中で取り進めてまいりたいと思いますが,ただ,道のほうは,ご案内のように,地方の核づくりといいますか,地方都市の核づくりをやっておりまして,政令市であります本市の場合には,なかなか踏み切っていただけないという難しさもありますけれども,さらに協議をさせていただきたいというふうに考えてございます。  それから,保留地のほうでの宗教関係の団体のお話でございますけれども,いま初めてお聞きする話でございまして,私どもは,去年なりおととしという時点では,私も含めて,この土地を見回りといいますか,もちろん,低いさくを施すなりして,管理上は万全を期してきておりましたが,いまのようなことがあったのかどうか,ちょっと確認ができておりません。少なくとも,公有地の上をということでございますから,道警のほう等に確かめてみるといいますか,ただ,確かめても,真実の答えが戻ってくるかどうかという部分では,ちょっとわかりませんけれども,公有地を管理するという立場では,その必要もあるのかなというふうに考えてございます。以上でございます。 ◆伊与部 委員  局長,いま,部長から段々の答弁ありましたけれども,先ほどから言っているように,市民の財産を守って,しかも財産を有効に使って,しかも目減りを少しでも下げて,そして市民のためにこの土地開発基金だとか,それから区画整理事業でいただいた保留地,仮換地,こういうものを,やっぱり早急に有効に活用しなければ,市民が損することになる,損害をこうむることになる。ですから,あなたたちは,私たちも含めて,市民が損失になるような,市民にこれからますます負担がかかるような,そういうことについては,積極的に解消していかなきゃならない義務と責任があると思う。  ですから,局長,いま部長から段々のお話がございましたけれども,私が先ほどから言っていますように,金額にして,土地代だけでもう150 億円,両方含めましてね,札幌市の普通財産と,いま土地開発基金で買った70億円と含めまして,いま時点で百五十数億円にもなっているわけですから,なかなか土地売買というのは至難のわざでないかと,こういうふうに私は感ずるのです。  そこで,いまもちらっとお話がありましたけれども,関係機関と,公共施設なり公共的な活用を,めどをつけて,早急に手がけていかなければ,黙っていても,だんだんだんだん金利だけが膨らんでいくということになります。年間70億円の,普通財産のほうは金を借りていませんから,仮換地としていただいた分ですから,あとの1,282 平米の保留地のほうは,土地開発基金から金を借りているわけですから,返さなきゃならない。70億円,年間黙っていても,金利だけでも2億円ぐらいずつずんずんずんずん上がっていく。こういう状態の中で,都市整備局長として,今後,どういうふうにしようとしているのか,はっきり答弁していただきたい。 ◎広畑 都市整備局長  当該事業の予算委員会でも,社会党から,この保留地の価格について,心配ないかというご質問があって,私,心配はないというご答弁を申し上げたことがあるわけでありますが,現実に,今日,いま伊与部委員がおっしゃったように,20億からの逆ざやが発生する可能性があると。この問題が,できるだけ最小限にとめられるように,急がなければならないと思っております。  特に,二つの面から考えなきゃいけないと思っておりますが,一つは,南口駅周辺の整備ということで,大きな都市計画事業として進めているわけでありますが,単に私どもの土地の問題だけではなくて,清算事業団またJR北海道の土地も含めて,その利用方策がまだ見つかってこないということであります。都市計画事業でありますから,早く,しっかりとした駅周辺をつくり上げなければならないわけでありますが,やはり地価の問題がネックになって,今日あるわけであります。  それからもう1点,いま,段々のご指摘がありましたように,市民に結果的に負担のかかることのないようにしていかなければならない。現実にこれは売れるかというと,現段階では,これを民間に分譲するということは,はっきり申し上げまして,これは不可能に近いと。これは,ほかの事業団の用地も売れないでいる状況の中で,そう言わざるを得ないのではないかと思っております。  したがいまして,この活用について,札幌市の公共施設,また,道が予定をしている公共施設,そういったものの誘致を図ることが,いま必要ではないかと思っております。特に,いま,道の新知事が公約をしている芸術劇場の問題につきまして,札幌市周辺で関心を持っているという話を聞いておりますので,担当する市民局ともあわせまして,そういった点に努力をしてまいりたい,そんなふうに思ってございます。 ◆丹野 委員  私は,豊平コンクリート工場跡地とその周辺の再開発について,簡単に質問いたします。  かねてより,学園駅前周辺の再開発につきましては,地下鉄需要喚起策の一つとして注目してきたところでありますし,この地域についての問題については,過去にも幾度か質問させていただきました。このたびの補正予算におきまして,これらに関連する事業が計上されているという部分から,二つほど質問させていただきたいと思います。  その一つは,豊平コンクリート工場跡地の再開発についてでありますけれども,当該地は,学園駅前周辺の再開発の種地として重要なポイントであったわけであります。早くから,市も先行取得をしまして,これらを取得してきたところでありますけれども,私は,先般,関西方面の大地震の状況等から,できれば,これらの地域は,非常時に備えた避難場所としてのまちづくり,それから,平常時は子供やお年寄りの遊び場として工夫してほしい,さらには休養の場として,その周辺にも公園などもありますので,住環境の上からこれらの努力が必要ではないのかなと,こんなふうに考えてきたわけであります。  今回の計画で,豊平コンクリート工場跡地は,どのような利用計画になっているのかお示しいただきたいと思います。  それから,二つ目ですが,豊平コンクリート工場跡地周辺の再開発について,道路の交差が大変複雑な地域でもある。それから,地区の東側には,斜めに横断する市道中学校前通があるわけであります。これらの地域は,年々交通量が増加してきておりますから,早く整備をしなければならないのではないかなと考えていたところでありますけれども,やはり,この地域の状況が,整備できないできていたという現実がありました。さらには,地域内にある,先ほど公園と申し上げましたが,この公園名は豊陵公園と呼んでおります,この公園自体も,周囲が,四角い公園ですから4面あるわけでありますけれども,そのうちの3面が民有地,それから周辺の工場跡地に接しておりまして,公園への進入路が1ヵ所しかないと。非常に使いづらい地域の公園になっているわけであります。  いま申し上げたようなさまざまな問題を現地としては抱えているわけでありますけれども,このような状況を考えてきますと,この際,街区の再編成を行なって,一体的な整備をする必要があるのではないか,このように思います。  これら豊平コンクリート工場跡地周辺の再開発整備について,どのように考えているのか。この二つ,お示しいただきたいと思います。 ◎服部 再開発担当部長  まず,1点目の豊平コンクリート跡地そのものの活用方策でございます。これにつきましては,需要喚起策もありますが,かねてより,市のほうで先行取得をしてきておりまして,この地域一体の再開発事業の促進につながるような活用方策を考えてきたところでございます。  それと,たとえば最近の震災の関係もありまして,避難場所等の確保という面でも活用方策があるわけでございますけれども,何分とも,これも土地開発基金で取得してきておりますから,そういうものにだけ使うということにもなりません。基金のほうにお返しをしなきゃいけない部分もございます。  したがって,これにつきましては,学園大学前のほうの再開発事業で,代替住宅が必要な方々への策といたしまして,分譲住宅とか賃貸住宅を北海道住宅供給公社に依頼をして建設をしていただくということを,まず考えてございます。  もう一つは,できれば公的な施設ということで,目下考えているところでございます。  そんなようなことのほかに,公園の拡幅ということについても,あるいは公園ばかりでなくて緑地空間の確保ということについても,この土地を活用しながら配意をしてまいりたいというふうに考えてございます。  それから,2点目の道路の交差状況が非常に複雑ということでございます。中学校前通が斜めに交差をいたしておりまして,道警のほうも,道路形態が悪いので改善をしてほしいということを言われてございますので,今回の再開発事業の中で,これらを整備をしていきたいというふうに考えてございます。まずは,公園の位置等を考えながら,街区の再編を行なってまいりたいというふうに考えてございます。 ◆丹野 委員  防災面にも配慮して,既存の公園の拡充というお話でした。緑地の確保にも努めるということで,当然,この地域のまちづくりがどのようになっていくのかなということが,私自身も非常に深い関心を持ってきたところでありましたから,いまのような二つの質問をしたわけでありますけれども,例えて言えば,住宅供給公社を中心にして住宅を建てていくというお話でありましたし,それから公園の整備も進めていかなければならない,このようなお話がございました。これらの事業について,それぞれ計画されている年次がはっきりしているのであれば,明らかにしてほしいと思います。  それから,先ほど,道路の複雑に交差している部分ということで申し上げました。聞くところによりますと,あの地域の町内会の皆さん方を初めとして,豊平署におきましても,この部分の道路状況というのは非常に複雑ですから,事故も招きやすいということで,基本的には,これらを整備してほしいのだということで,意見は一致されているようでありますから,当然,いまお答えがありましたように,これを見直していくということですから,どのような形で見直すのか,もう少し詳しく示していただきたいと思います。以上です。 ◎服部 再開発担当部長  先ほど申し上げました事業の年次の関係でございますけれども,まず,先立って必要になります住宅関係の手当てにつきましては,平成8年度から9年度中に完成をさせていきたいというふうに考えてございます。市の何らかの公共施設という部分につきましては,次期5年計画等の中で位置づけをしてから,工事にかかることになると存じます。  それから,公園の拡充整備でございますが,これにつきましては,目下,建設省のほうと事業手法等について検討しておりますので,多少時間がかかると存じます。いずれにいたしましても,目下の計画でございますけれども,平成11年度までには完了させたいというふうに考えてございます。  それから,道路の混雑解消といいますか,交差点の改善でございますけれども,これにつきましては,具体的に申しますと,豊陵公園を交差部のほうまで,ぎりぎりまで位置を変更いたしまして,公園そのものの拡幅といいますか,そういうこともいたしながら,斜めに入ってきております中学校通を他の路線に振りかえるというようなことで,できれば4差路を3差路にしていきたいというふうに考えてございます。以上でございます。 ◆丹野 委員  ちょっと確認でもう一つ,最後の質問にしますけれども,いま,公園を4差路のほうに寄せるというお話のように聞いたわけでありますけれども,あそこには,現在住んでいる方,何世帯かいるのじゃないですか。その辺はきちっと話がついているのでしょうか。  それから,もう一つは,4面を3面にするということで,道路障害は新たに起きないのでしょうか。その点だけ,ちょっと確認しておきます。 ◎服部 再開発担当部長  まず,豊陵公園を移動させた場合に,ここに民家が何軒か張りついてございますが,話がついているかという部分では,ついているというところまではまだいっておりませんけれども,いままでに,事前の説明等をいたしてきておりまして,基本的には,余り遠くには行きたくないけれども,近くで代替地があるならば協力するという感触を得てございます。  それから,道路を3差路にして支障がないかという部分でございますけれども,代替の道路がございますので,むしろ,道警のほうも,そのほうがよろしいというふうなことを言っておりますから,ぜひともそのような方向で取り組みたいというふうに考えています。 ○千葉 委員長  以上で,第5項 都市開発費及び第3条のうち関係分の質疑を終了いたします。  ここで,理事者の交代がありますので,委員会を暫時休憩をいたします。     ──────────────       休 憩 午後3時21分       再 開 午後3時22分     ────────────── ○千葉 委員長  委員会を再開いたします。  次に,議案第17号 札幌市建築基準法施行条例の一部を改正する条例案について,質疑を行います。 ◆大西 委員  私は,議案第17号に関しまして,簡単に質問をいたします。  本条例の一部改正は,日影規則を緩和するというものでありますが,近年,中高層建築物にかかわる周辺住民とのトラブルが頻発しているのであります。平成7年度に入ってからも,すでに建設委員会に2件の陳情が出されてございまして,こんな状況の中で,日影規制を除外する区域を拡大する,こういう条例の趣旨は,さらにトラブルを増加させることになるのではないかとの心配があるのでありますが,この点について,本市の考え方をお伺いしたいと思います。 ◎舟木 建築指導部長  ただいまの日影の除外の件でございますけれども,今回,条例の改正に上がっています日影の除外区域というのは,実は,再開発地区計画という,都市計画サイドで地区計画制度を導入してございますけれども,その中の,商業系の再開発の区域の中を除外するということでございまして,その周辺については,いままでどおりの用途地域の規制が働いてございますので,そういう意味では,そう心配はないかなということで考えてございます。 ◆大西 委員  趣旨は理解をいたしました。しかし,再開発地域内の,特に商業地域と言われるところだけが除外されるということでありますが,この場合,周辺の住環境に影響がないということが前提でなければ,住民のトラブルというのは解決できないのではないか,避けられないのではないか,実はこう考えます。  そこで,再開発地域を指定するに当たっては,その区域内の土地利用の方向性が,周辺住民のより良好なまちづくりに反映されるというものでなければならないと考えますけれども,その点について,お考えを聞きたいと思います。 ◎舟木 建築指導部長  再開発地区計画内における建築物につきましては,開発される方からの具体的な建築計画を示していただきまして,道路や広場,また公共公益的な施設を整備することにより,地区計画で定められた容積率の範囲内で,行政庁が個々に,貢献度に応じて容積率を設定することになってございます。  したがいまして,建築計画を設定するに当たりましては,交通や日影等,周辺地域との環境問題にも十分配慮をしながら指導してまいりたいと考えております。  また,このような地区計画制度につきましては,都市計画決定の内容でございますので,所管部局であります計画部ともより一層連携をとりながら,まちづくりを進めてまいりたいと考えてございます。 ◆大西 委員  最後に,要望を申し上げておきたいと思うのでありますが,近年における中高層マンション建設をめぐっての周辺住民とのトラブルは,建設主側の建築基準法をクリアしておればすべていいということをもって強行されると,こういう例が,私は大変多くなってきているのではないかというふうに思います。その結果,本市の行政指導についても,住民の側から,もうちょっと住民の側に立ったご指導をと,こういう意見も聞かれるわけであります。確かに,建築基準法をクリアしていることが,建築確認をおろす際の基本的な要件であることは理解いたしますけれども,しかし,行政は住民の声をもっと聞いて,できる限り円満解決のための努力をさらに強めていただきますように要望して,終わります。 ○千葉 委員長  以上で,議案第17号の質疑を終了いたします。  本日は,これをもって終了し,次回は,24日水曜日午後1時から,経済局,交通局及び水道局関係の審査を行いますので,定刻までにご参集ください。  それでは,散会いたします。     ──────────────       散 会 午後3時28分...