微力ではございますが,誠心誠意努力いたす所存でございますので,今後ともご指導,ご鞭撻をよろしくお願いいたします。簡単ですが,あいさつといたします。(拍手)
○議長(
見延順章君) 次に,
杉本選挙管理委員。
◎杉本強君 私は,このたび2月1日付で故
向川武夫委員の後任といたしまして補欠をいたしました杉本 強でございます。
微力でございますが,今後この職につきまして精いっぱい頑張りたいと思いますので,何とぞご指導のほどお願いいたします。以上です。(拍手)
─────────────────
○議長(
見延順章君) これより議事に入ります。
日程第1,会期の件を議題といたします。
(
小谷俵藏君「議長」と呼び,発言の許可を求む)
○議長(
見延順章君)
小谷俵藏君。
◆
小谷俵藏君
会期設定の動議を提出いたします。
すなわち,本
定例会の会期を本日から3月30日までの38日間とすることを求める動議であります。(「賛成」と呼ぶ者あり)
○議長(
見延順章君) ただいまの
小谷議会運営委員長の動議に対し,所定の
賛成者がありますので,本動議を直ちに問題とし,採決を行います。
動議のとおり決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
見延順章君) ご異議なしと認めます。よって,本
定例会の会期は,本日から3月30日までの38日間と決定されました。
─────────────────
○議長(
見延順章君) 次に,日程第2,議案第1号から第56号までの56件を
一括議題といたします。
この場合,議案第57号から第59号までの3件を日程第2に追加し,以上59件を
一括議題といたします。
いずれも市長の提出によるものであります。
提案説明を求めます。
桂市長。
(
市長桂 信雄君登壇)
◎市長(
桂信雄君) ただいま上程をされました平成6年度の各
会計予算,その他の諸案件につきまして,提案の趣旨とその概要をご説明申し上げます。
初めに,議案第1号から第18号までの各
会計予算についてであります。
平成6年度は,5年計画の
折返し点となる3年次目として,この計画の達成にめどをつける重要な年度であり,また,私の
現任期中に手がけ,執行に責任を負う最後の予算として,公約の達成に向けた仕上げともいうべき大事な予算であります。
一方,本市を取り巻く
財政環境は,長引く景気の低迷により,市税が
税制改正による影響額を除いても初めて減収となるなど,かつてない厳しい状況にあります。しかしながら,そのような中にあっても,市政は,たゆまず市民の負託にこたえていかなければなりません。
とりわけ厳しい
経済情勢は,
寝たきりの
高齢者,障害を持つ方々など社会的に弱い立場に置かれている人々に大きな影響を与えることから,これらのことをも念頭に置き,
高齢者保健福祉等の福祉・
保健医療施策,
総合交通対策,
廃棄物処理対策,
雪対策など
市民生活に密接に関連した施策の確実なレベルアップを図ることとしたほか,国際都市さっぽろの地位をさらに高め,発展させるための
国際交流,文化・スポーツ,
都市基盤整備等における大
規模プロジェクトの実施のため,可能な限り必要な予算を組んだところであります。
また,早期の
景気回復に資するため,
中小企業金融対策の大幅な拡充や
普通建設事業費の増額など,
景気対策にも十分配慮いたしました。
そのための財源といたしましては,前年度にも増して市債と基金の積極的な活用を図ったほか,歳出面においても,
一般事務的経費の一律10%縮減及び
事務事業の見直しによる
一般行政経費の徹底した節減を行うなど,より一層の
行政運営の効率化に努めたところであります。
その結果,市民の皆様にお約束した
躍動都市さっぽろの実現のための施策につきましては,そのほとんどについて,私の
現任期中に実現し,あるいは,そのめどをつけることができるものと考えております。
なお,私の公約の中でも大きな柱の一つでありました
地下鉄東西線の延長につきましては,平成6年度
国家予算において
新規補助採択になったところでありますが,
国家予算の編成が大幅におくれたことから,当初予算には盛り込むことができませんでしたので,
税制改正による歳入の変更とあわせて,議案第57号から第59号までの各
補正予算で措置することとし,この議会でのご審議をお願いするものであります。
以上によります平成6年度の各会計当初予算の規模は,
公債会計を除きまして,
一般会計7,650億円,
特別会計2,728億2,440万円,
企業会計3,212億6,765万9,000円,合計で1兆3,590億9,205万9,000円となり,これを平成5年度の当初予算と比較しますと,その伸び率は,
一般会計7.8%の増,
特別会計4.3%の増,
企業会計4.6%の減,合計で3.9%の増となるものであります。
これより各
会計予算の内容につきまして,
市政執行の目標として定めております六つの柱の区分に従い,その主要なものにつきまして逐次ご説明を申し上げます。
その第1は,
生活都市すこやかサッポロに向けての施策であります。
まず,
社会福祉の充実につきましては,昨年策定いたしました札幌市
高齢者保健福祉計画を実施に移す初年度として,この計画が着実なスタートを切れるよう,
ホームヘルプサービス,デイサービス,ショートステイのいわゆる
在宅福祉3本柱を中心に,前年度予算に対して46.2%増という大幅な増額を図ることにしております。さらに,
高齢者等に対する
住宅整備資金貸付金の
限度額を引き上げるとともに,
入浴サービス事業についても内容の拡充を図ることにしております。
また,
施設整備を円滑に推進するため,
補助率の
かさ上げや
借入金利子に対する補助の拡充を内容とした
社会福祉施設の建設に対する
補助制度の充実を図ることとし,
特別養護老人ホーム1ヵ所及び
ケアハウス1ヵ所の新設に対して補助を行うとともに,市内9番目の
老人福祉センターを南区に建設するほか,
保養センター駒岡の
周辺整備に着手することにしております。
次に,
障害者福祉として,
在宅障害者の
社会参加の促進を図るため,
精神薄弱者授産施設の新設に対し補助を行うとともに,
精神薄弱者の
職業能力開発・訓練を行う
精神薄弱者能力開発センターに対する出資を行うほか,
障害者に対する援護のあり方など,
障害者福祉の充実に向けた今後の指針となる
障害者福祉計画を策定することにしております。
また,地下鉄駅への
エレベーター設置など,福祉の
街づくり環境整備事業を引き続き計画的に実施するとともに,ふれあいの森の一部を新たにおもいやりの森として整備することとし,
身障者用トイレの設置などを行うことにしております。
さらに,
児童福祉として,
私立保育所1ヵ所の改築に対し補助を行うとともに,
新川保育園と
新川乳児保育園を統合し,
乳幼児併設園として
移転新築を行うほか,
子育て家庭に対する
育児支援策として,
公立保育所において新たに
育児相談,
育児指導等を行うことにしております。
次に,保健・
医療体制の充実につきましては,
寝たきりの
高齢者等を対象にした
訪問指導事業の充実を図るとともに,栄養士や
理学療法士の訪問による
栄養指導やリハビリを新たに行うほか,
中高年女性に
発生頻度の高い
骨粗しょう症の予防のための検診を30歳以上の女性を対象にして新たに行うことにしております。
また,
精神障害回復者小規模共同作業所に対する
運営費補助金を平成5年度に引き続き増額することにしております。
さらに,
市立札幌病院本院の
移転新築を平成7年度の完成に向けて引き続き行うほか,静療院に
デイケア部門,
身体合併症病棟及び
精神障害者社会復帰施設を新設するための
設備改修に着手するとともに,高等看護学院の
移転新築に着手することにしております。また,高
規格救急車を5台増強するほか,救命率の向上を図るため,
救急活動を
市立札幌病院との連携のもとに行うための
救急出張所の
建設設計を行うことにしております。
次に,快適な住宅や
居住環境の整備につきましては,栄町地区など8地区に926戸の
市営住宅を新設するとともに,
特定優良賃貸住宅供給事業として51戸分の
家賃補助と286戸分の
建設費補助を行うことにしております。
さらに,
防災体制の充実につきましては,
北消防署あいの里出張所の建設を行うほか,
火災等の
通報発信地を瞬時に表示する
発信地表示システムを整備するとともに,
火災予防の
普及啓発等の充実を図ることを目的とする
財団法人の設立に対して出捐を行うことにしております。
その第2は,
躍動都市いきいき
サッポロに向けての施策であります。
まず,産業の活性化につきましては,経済の
国際化に対応するため
世界貿易センター構想を推進するほか,新たに
米里北地区
工業団地造成事業に着手するとともに,
東雁来地区において
工業団地等の造成に向けた調査を行うことにしております。
次に,
中小企業対策につきましては,
景気対策として
中小企業金融対策資金貸付金を大幅に増額するとともに,
経営資源としての
デザイン力の向上を図るため,新たに
市内企業の
デザイン開発を支援していくことにしております。
次に,観光の振興につきましては,
イベント等の開催を内容とする
北海道大型観光キャンペーン事業に対する負担を行うほか,平成5年度に引き続き東京と大阪において
観光客誘致キャンペーン事業を行うことにしております。
次に,農業の振興につきましては,
札幌里づくり事業の第1期事業として,平成7年のオープンを目指し,
センターハウスや
農業研究指導センターの建設を行うほか,第2期事業の
調査等も引き続き行うことにしております。
その第3は,
創造都市おおらかサッポロに向けての施策であります。
まず,
学校教育の充実につきましては,
過大規模校の解消を図るため,小学校2校,中学校1校を新築するとともに,
山の手養護学校の
施設狭隘化の解消と高等部の
重複障害学級の設置のための増築を行うほか,不
登校児童・生徒の相談,指導を行う学級を
新琴似小学校内に整備することにしております。また,
高等専門学校について,専攻科・
研究所棟建設のための
実施設計等を行うことにしております。
次に,
社会教育の充実につきましては,
児童会館の100館構想の実現に向け,5館の建設をうことにしており,また,大規模な
野外教育施設となるワイルトピアの建設のための
基盤造成設計等を行うとともに,自然との
ふれ合い体験学習の場となる
北方自然教育園野外教室の改築を行うことにしております。さらに,
青少年科学館第2期
整備事業として,
環境系・
生命系分野の導入のための
実施設計を行うほか,平成7年3月の完成に向けて,円山動物園熱帯鳥類館の建築を行うことにしております。
また,地域の特性を生かした生涯学習体系を構築するため,生涯学習推進構想を策定するほか,生涯学習総合センターの建設に向けた基本調査を実施することにしております。
次に,芸術文化の振興につきましては,平成9年夏の完成を目指して,質の高い音楽活動の展開が期待されている音楽専用ホールの建設に本格的に着手するとともに,札幌芸術の森について,アートホールの増築工事などを引き続き行うほか,演劇専用ホール及び能楽堂建設のための基礎調査を実施することにしております。
さらに,スポーツ・レクリエーションの充実につきましては,大倉山ジャンプ台をFIS公認基準に適合させるため,その改修工事の
実施設計を行うとともに,大倉山ジャンプ競技場周辺地区について,札幌を代表する新たな魅力を備えた観光ポイントとなるよう,公共と民間の複合事業として,再整備を推進することにしております。また,四季を通じてスポーツなどが楽しめる全天候型施設であるコミュニティドームを東区栄町に建設するため,
一般会計における用地取得及び設計施工コンペ等を行うほか,本年11月の完成を目指し,手稲区内の屋内温水プールの建設を引き続き行うことにしております。さらに,平成7年3月に開催されるクロスカントリーのワールドカップ札幌大会に向け,白旗山距離競技場の
施設整備を行うほか,市民の余暇時間の増加などに対応するため,体育施設の利用時間の延長及び年末年始を除く休館日の廃止を行うことにしております。
その第4は,快適都市うるおい
サッポロに向けての施策であります。
まず,
廃棄物処理対策の充実につきましては,昨年1月にさっぽろ・ダイエット・プランを発表し,1人1日100グラムからのごみの減量を呼びかけたところでありますが,平成6年度におきましても,引き続きこの事業を実施するとともに,近隣市町と協力して産業
廃棄物の処理について広域的な取組みを推進するほか,生ごみコンポスト化事業の
調査等,ごみ処理における新技術の調査研究を行うことにしております。また,事業系ごみの減量とリサイクルを促進するリサイクル団地の建設に向けて,団地を運営管理する仮称株式会社札幌リサイクル公社を設立するほか,
廃棄物不法投棄監視業務の強化を図るとともに,新たに放置自転車の再生事業を行うことにしております。さらに,手稲クリーンセンターの建設を引き続き行うほか,発寒破砕工場や第5清掃工場の建設に向けた調査を行うことにしております。
また,環境保全の推進につきましては,大型ディーゼル車の最新規制適合車購入資金貸付事業におきまして貸付対象の拡大を行うほか,新たに地下水の収支調査を行うことにしております。
次に,都市緑化の推進につきましては,街区公園等を地域の特性にマッチした新たな魅力ある個性的な公園として再生させる個性あふれる公園
整備事業を引き続き行うことにしております。
さらに,
雪対策の推進につきましては,年々増加する排雪量への対応策として,河川や下水処理水等の地域のエネルギーの活用を図る施設型除雪を推進するため,発寒流雪溝,創成東流雪溝及び発寒融雪槽の整備を引き続き行うとともに,新たに都心北融雪槽の整備に着手するほか,琴似流雪溝の地下埋設物調査を行うことにしております。また,凍結路面対策として,舗装路面の試験施工や未利用エネルギーの活用・研究を行うほか,坂道ヒーティングについて,20ヵ所の整備を行うことにしております。さらに,マルチゾーン除雪の実施地区を拡大するとともに,小型融雪槽を設置する市民に対する低利融資制度を創設することにしております。
次に,都市
交通環境の整備につきましては,他の大都市に見られるように交通問題が深刻化する前に,交通手段のバランスをとって車両交通量を適正水準に誘導するとともに,環境や歩行者を大切にした交通体系へとシフトさせる必要があります。このような観点に立って,人に優しい交通対策を積極的に推進し,調和のとれた
交通環境の形成を目指すことを,市民に広く呼びかけ,ことしにおける本市の重点課題として取り組んでいきたいと考えているところであります。
まず,公共交通機関の充実として,
地下鉄東西線の延長につきましては,早急に免許申請を行い,平成6年度中に事業に着手するほか,本年10月の開業に向けて,地下鉄東豊線の延長工事を引き続き行うことにしております。また,交通事業の経営健全化計画を着実に推進するため,
一般会計から,交通事業会計に2億4,500万円を,高速電車事業会計に86億5,100万円を繰り出すことにしております。
また,自動車公害の防止,交通渋滞の解消を促進するため,毎月2回,さわやかノーカーデーを設定し,その日に限って利用できる市営交通一日乗車券の割引切符であるエコキップを発売するほか,
違法駐車等を防止するための条例を施行して都心交通対策等の充実を図り,新たに札幌駅北口における地下駐車場の整備に着手するとともに,これからの大都市交通のあり方についての調査研究などを積極的に進めることにしております。
さらに,公共交通機関への乗りかえを誘導するため,大谷地パーク・アンド・ライド駐車場の基本調査を行うほか,民間商業施設を活用したパーク・アンド・ライド駐車場の設置を推進するための助成を行うとともに,駐輪場の整備,ウィズユーカード直接投入改札システムの整備なども行うことにしております。
次に,上下水道の整備につきましては,水道施設では,白川第3浄水場の増設や真駒内配水池などの改良等を行うことにしており,また,下水道施設では,新たに汚泥圧送管の整備に着手することにしております。
その第5は,交流都市ふれあい
サッポロに向けての施策であります。
まず,
国際交流の推進につきましては,JICA国際研修センターを中心とした
国際交流研修エリアの整備を推進するため,JICAに貸し付ける用地を
一般会計で取得するほか,プール,体育館,多目的交流ホールなどを備えた
国際交流施設などの建設に着手することにしております。また,札幌・ポートランド姉妹都市提携35周年を記念して公式訪問団等の受入れや派遣を行うほか,姉妹都市等との交流を継続的に推進することにしております。
次に,芸術文化,スポーツなどのイベントの推進につきましては,パシフィック・ミュージック・フェスティバルを継続して開催するとともに,全道各地の特産品の展示・即売などを通じて,札幌市民と他の市町村住民との交流を図るリンケージ・アップ フェスティバルを本市の主催で本年9月に大通公園で開催するほか,'95札幌国際見本市の開催に向けた準備などを行うことにしております。また,2002年ワールドカップサッカーの札幌開催の実現に向けた招致活動を引き続き推進するとともに,サッカー場建設のための基礎調査を行うことにしております。
次に,市街地整備の促進につきましては,まず,再開発事業では,南3西6地区及び手稲本町2・4地区の再開発に対して新たに補助を行うとともに,苗穂中央第3東地区など3地区について継続して補助を行うほか,中央卸売市場周辺地区などの再開発に向けた基本計画を策定することにしております。
また,土地区画整理事業では,市施行については,百合が原地区など8地区について継続して事業を行うほか,新たに東雁来第2地区について事業に着手するとともに,組合施行については,東区東部地区など7地区について継続して補助を行うこととし,調査については,手稲東地区について継続するほか,新たに麻生・新琴似駅前地区について行うことにしております。
さらに,西4丁目線など3路線において電線類地中化の整備を推進するとともに,引き続き南4条の市電架線のセンターポール化を行うことにしております。
その第6は,連帯都市みんなの
サッポロに向けての施策であります。
まず,地域活性化の推進につきましては,コミュニティ施設の整備として,本年度中の完成に向けて,東区栄地区センターや北区新琴似・新川地区センターの建設を行うとともに,厚別南地区センターを上野幌小学校の4階部分を改修して設置するほか,南区藻岩地区センターの調査設計を行うことにしております。さらに,南区常盤地区に連絡所・地区会館を新築することにしております。
また,市民集会施設の建築に対する補助につきましては,補助単価及び
限度額を引き上げるとともに,地域振興助成金についても助成内容の拡充を図ることにしております。
次に,市民参加の推進につきましては,街づくり
サッポロ会議の提言を受け,ふれあい広場をより一層積極的に利用していただくため,必要な改修を行なって,利用時間の延長と日曜・祝祭日の開放を実施することにしております。
次に,消費生活の安定向上につきましては,現行の消費生活安定条例を廃止して,新たに消費生活条例を制定することとし,消費生活に対する市の施策の総合的な推進を図ることにしております。
次に,歳入の主なものにつきまして,ご説明を申し上げます。
まず,市税につきましては,個人市民税の譲渡所得や法人市民税の落込みなどから,初めて前年度を下回る予算となり,前年度対比0.9%減の2,815億円を計上しております。
なお,
税制改正による市税等の減収分につきましては159億円と見込み,財源振替のための市債の増などとあわせて当初予算の補正をお願いしております。
次に,地方交付税につきましては,平成6年度の地方財政計画等に基づき試算した結果,前年度見積額と同額と見込み,その全額を計上することとして,前年度対比1.1%増の930億円を計上しております。
次に,市債につきましては,市税の落込みなど一般財源の伸びが見込めない状況の中で,
景気対策や市民福祉の充実など,
市民生活に密着した施策を推進するため,これを積極的に活用することとし,前年度対比34.2%増の758億円を計上しております。この場合,後年度における財政負担等を十分考慮し,元利償還金に地方交付税措置のある良質な市債の活用に十分配慮したところであります。
以上のほか,その他の歳入につきましても可能な限り計上しているところでありますが,なお不足する財源を補てんするため,平成5年度の基金取崩しを一部取りやめて基金の残高を確保した上で,財政調整基金60億円及びまちづくり推進基金30億円の合計で90億円を取り崩すことにしております。
次に,主な料金等の改定につきましては,まず,保育料については,保育経費の増加による国の基準の改定や多子世帯の負担軽減,他都市の状況等を勘案し,年少児から数えて,3子目以降の無料化,2子目の軽減拡大を図った上で,平均3.28%増の改定をさせていただくものであります。
一般
廃棄物処理手数料及び産業
廃棄物処分費用につきましては,清掃手数料につき27%増の改定を行うほか,事業系
廃棄物の減量と資源化を効果的に進めるため,ごみ資源化工場への搬入分の料金額を据え置くとともに,清掃工場での焼却,または埋立てにかかわる処理手数料及び処分費用については56%増の改定をさせていただくものであります。
なお,国民健康保険料につきましては,医療費が引き続き増大してはいるものの,現下の
経済情勢の中での市民負担を考慮して,収納率の向上や国庫支出金の増額などを図ることにより,1世帯当たりの平均保険料を据え置くとともに,賦課
限度額についても据え置くことにしております。
以上で,平成6年度各
会計予算の説明を終わりますが,予算に計上いたしましたすべての事業につきまして全力を挙げて執行し,市民の負託にこたえてまいる所存であります。また,執行に当たります職員体制につきましては,逐次既定の職員定数の見直しを行い,増員を最小限にとどめますとともに,職員の活性化をさらに推し進め,最小の人員で最大の行政効果を発揮できるよう,職員一丸となって対処してまいる所存であります。
次に,各会計の予算及び
補正予算以外の一般議案につきまして,ご説明申し上げます。
まず,議案第19号から第23号まで及び議案第25号から第29号までは,ただいまご説明いたしました各
会計予算に関係するものであり,いずれも以上の説明あるいは議案末尾に記載の理由によりご了解いただけるものと存じますので,これらにつきましての説明は省略をさせていただきます。
次に,議案第24号は,札幌市
消費生活条例案であります。
これは,近年,消費者にかかわる諸問題が複雑・多様化してきていることから,市民の消費生活の安定と向上を確保するため,新たに条例を制定するものであります。
その内容でありますが,まず,この条例の目的及び基本理念を定めるほか,市及び事業者の責務並びに消費者の役割について規定し,特に生活物資等による危害等の防止,表示,包装及び取引行為の適正化並びに生活物資等の確保及び物価の安定にかかわる事項に関して,その責務などを具体的に定めるとともに,その実効を確保するため,市の勧告等に従わない事業者の公表などを行うことができることとしております。
また,消費者被害を救済するため,市は,消費者の苦情に適切に対処するとともに,消費者訴訟に対する必要な援助を行うことができることとするほか,消費者の意見の行政施策への反映,消費者教育及び消費者の自主的な組織活動の推進,環境・資源問題への対応などの総合的な施策の推進並びに審議会の設置について定めております。
次に,議案第30号は,
札幌市議会の議決に付すべき契約に関する条例の一部を改正する
条例案であります。
本市の議会の議決に付すべき契約は,現在「予定価格3億円以上の工事又は製造の請負」と定められておりますが,この議決対象金額を定める際に基準とすべき地方自治法施行令の規定が改正されたこと,また,前回改正時の昭和52年以後の経済事情の変化等を勘案し,議会の議決に付すべき契約を予定価格5億円以上の工事又は製造の請負とすることが適当であると考え,本案を提案するものであります。
次に,議案第31号は,札幌市
事務分掌条例及び札幌市
防災会議条例の一部を改正する
条例案であります。
これは,平成6年度の機構改革の一つといたしまして,市民局の所管する事務に,先ほどご説明いたしました調和のとれた
交通環境の形成に対処するための事務を加え,また,
防災体制の充実強化を図るため,現在市民局の所管であります災害対策に関する事務を消防局に移管するためのものであります。
次に,議案第36号 札幌市
区民センター条例の一部を改正する
条例案は,西区に地区センターを設置することに伴い,その名称及び位置を定めるものであります。
なお,この地区センターは,本年5月中旬に開館する予定であります。
次に,議案第37号は,札幌市における良好な
交通環境を確保するための
違法駐車等の
防止等に関する
条例案であります。
これは,先ほど都市
交通環境の整備に関してご説明いたしましたように,人に優しい交通対策を積極的に推進し,調和のとれた
交通環境の形成を目指すための施策の一環として,良好な
交通環境を確保し,これにより,市民の安全で快適な生活環境の形成に資することを目的に,新たに条例を制定するものであります。
その主な内容でありますが,まず,今日の車社会において,良好な
交通環境を確保することがまちづくりを進めていく上で重要な課題となっておりますことを念頭に置いて,市,市民及び事業者が一休となって
違法駐車等の防止に取り組むことを基本理念として,
違法駐車等を防止するための関係者の責務について規定しております。
また,市長は,
違法駐車等防止重点地域を指定し,指定した地域における
違法駐車等の防止に関し,必要な助言,啓発活動などを行うほか,
違法駐車等の防止を目的として活動している公共的団体等に対して助成することができることとしております。
さらに,冬季における路上駐車につきまして,除雪作業の支障とならないよう努めなければならないことなどについて規定しております。
次に,議案第38号 札幌市
児童福祉施設設置条例の一部を改正する
条例案は,
児童福祉総合センター内に精神薄弱児通園施設を設置することに伴い,その名称及び位置を定めるものであります。
なお,この通園施設は,本年4月上旬に開設する予定であります。
次に,議案第39号 札幌市老人・
身体障害者福祉施設条例の一部を改正する
条例案は,東区に
老人福祉センターを新設することに伴い,その名称及び位置を定めるものであります。
なお,この
老人福祉センターは,本年4月中旬に開設する予定であります。
次に,議案第40号は,札幌市
地区計画及び再
開発地区計画の区域内における
建築物の制限に関する条例の一部を改正する
条例案でありま
す。
これは,9地区の地区整備計画,再開発地区整備計画及び住宅地高度利用地区整備計画の区域内における
建築物について,建築基準法第68条の2第1項の規定に基づき,その用途,敷地面積等に制限を加え,または地区整備計画の変更に伴い所要の規定整備をしようとするものであります。
このほか,議案第32号から第35号まで及び議案第41号から第49号までにつきましては,議案末尾に記載の理由によりご了解いただけるものと存じますので,説明を省略させていただきます。
なお,報告第1号は,調停にかかわる専決処分の報告であります。
次に,議案第50号から第56号までは,平成5年度予算の補正に関する議案でありますが,これらは去る2月8日に決定されました国の総合経済対策に関連し,国庫補助事業で来年度以降に予定していたものにつきまして,今年度補助の見通しを得たことなどにより早期の事業化を図るもののほか,昨年12月に決定した国の第2次
補正予算に関連し,NTT無利子貸付金の繰上償還の決定がなされたことから,これに要する経費を追加するものなどであります。
まず,
一般会計でありますが,企画調整費3,400万円,清掃費11億800万円,道路橋りょう費32億7,000万円,河川費3億600万円,公園緑化費8億900万円及び建築費27億5,000万円は,国の総合経済対策に関連し,所要の経費を追加するものであり,このうち建築費につきましては,平成6年度までの継続事業となっておりますことから,その継続費につきまして,年割額を変更するものであります。
次に,教育
委員会費1億円は,奨学金の支給総額の確保を図るため,所要の奨学基金の造成を行うものであり,体育費5,000万円は,5年度中に見込まれる体育施設の広告料相当の使用料をスポーツ振興基金の造成に充てるものであります。
次に,公債費209億912万3,000円は,NTT無利子貸付金の繰上げ償還に要する経費を追加するものであります。
次に,他会計繰出金16億9,000万円は,後ほどご説明いたします
病院事業会計の補正に伴い,
病院事業会計貸付金及び
病院事業会計出資金を減額するものであります。
次に,財源振替につきましては,景気の低迷が長期化していることから,市税が101億円の減収となる見通しとなったこと,また,今年度当初予定しておりました基金取崩しのうち,財政調整基金とまちづくり推進基金を合わせ40億円の取崩しを見送ることとしたことから,これらを減収補てん債80億円,地方交付税32億1,000万円,消費譲与税4億円,利子割交付金8億円及び
病院事業会計貸付金,出資金の減による一般財源余剰分16億9,000万円をもって措置しようとするものであります。
以上によります
一般会計歳入歳出予算の補正総額は276億4,612万3,000円となり,この財源
といたしましては,市債等の特定財源を充て,差引き1億円の一般財源につきましては,地方交付税をもって充てるものであります。
次に,繰越明許費でありますが,これらは,工事が冬季間となることなどにより,事業の年度内執行が困難と予想されることから,それぞれ事業費の一部を翌年度に繰り越すものであります。
次に,債務負担行為でありますが,道路新設改良等につきましては,工事の早期発注により事業実施の平準化を図るため,いわゆるゼロ市債としての債務負担行為を初めて設定するものであり,また,都市再開発等につきましては,いずれも国庫債務負担行為としての公共事業の追加に伴い,債務負担行為を設定するものであります。
次に,土地区画整理会計でありますが,これは,NTT無利子貸付金の繰上げ償還に要する経費を計上するものであります。
次に,公共用地先行取得会計でありますが,これは,国の総合経済対策に関連して道路用地先行取得事業費を追加するものであり,また,繰越明許費につきましては,道路用地の取得に期間を要し,事業の年度内執行が困難と予想されますことから,事業費の一部を翌年度に繰り越すものであります。
次に,
公債会計でありますが,これは,整理会計として,このたびの
一般会計等の
補正予算に伴う市債を整理するものであります。
次に,
病院事業会計でありますが,これは,疾病構造の変化により,診療収益の減収が見込まれるため,収益的収入の減額を行うほか,標準単価等の撤廃による企業債の増額及びこれに伴う
一般会計からの出資金及び長期借入金の減額等を行うものであります。
次に,高速電車事業会計でありますが,これは,利率の高い企業債の繰上げ償還を行うための企業債償還金の増額,地下鉄
建設費補助金の繰延措置の回復に伴う国庫補助金の増額等を行うほか,資本費負担緩和分企業債の増額に当たり,その必要額を見きわめるため,収益的収支全般にわたって見直しを行うものであります。
次に,下水道事業会計でありますが,これは,NTT無利子貸付金の繰上げ償還に要する経費を追加するもののほか,国の総合経済対策に関連して建設改良費を追加するものであり,債務負担行為につきましては,いわゆるゼロ市債としての債務負担行為を初めて設定するものであります。
次に,議案第57号から第59号までは,平成6年度予算の補正に関する議案でありますので,一括してご説明申し上げます。
まず,
一般会計につきましては,
地下鉄東西線延長にかかわる出資金等5億4,500万円を追加するなどのほか,
税制改正に伴う市税収入等の減額などにかかわる財源振替のための補正を行うものであります。
次に,高速電車事業会計でありますが,これは,先ほど公共交通機関の充実に関してご説明いたしましたように,東西線の延長につきまして,その早期建設に向けての手続を進めるため,東西線延長建設工事にかかわる平成6年度から平成10年度までの総額618億3,700万円の継続費の追加を行うものであり,このうち平成6年度分として,資本的支出に関し,工事費17億9,100万円を計上いたしますが,当初計上しておりました次期路線にかかわる調査費2億7,500万円の全額を減額することにより,補正額としては15億1,600万円となるものであります。
また,これらの
補正予算に伴う
公債会計の補正を行なっております。
以上で,ただいま上程をされました各案件の説明を終わります。よろしくご審議のほどをお願い申し上げます。
○議長(
見延順章君) お諮りをします。
ただいま説明のありました議案59件のうち,議案第1号から第42号まで及び議案第44号から第59号までの58件につきましては,議事の都合上,その議事を延期することとし,議案第43号につきましては,これよりその議事を続行いたしたいと存じますが,ご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
見延順章君) ご異議なしと認めます。よって,さよう決定されました。
これより,議案第43号に対する質疑に入ります。
質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
見延順章君) 質疑なしと認めます。
(
小谷俵藏君「議長」と呼び,発言の許可を求む)
○議長(
見延順章君)
小谷俵藏君。
◆
小谷俵藏君
委員会付託の動議を提出いたします。
すなわち,ただいま議題とされております議案第43号を建設
委員会に付託することを求める動議であります。(「賛成」と呼ぶ者あり)
○議長(
見延順章君) ただいまの
小谷議会運営委員長の動議に対し,所定の
賛成者がありますので,本動議を直ちに問題とし,採決を行います。
動議のとおり決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
見延順章君) ご異議なしと認めます。よって,議案第43号は建設
委員会に付託されました。
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○議長(
見延順章君) ここで,報告をいたします。
本日,生駒正尚君から,会議規則第62条第1項の規定による文書質問が提出されました。
その内容は,平成6年度補助事業及び委託事務の超過負担調べほか6項目であります。
理事者におかれましては,3月1日までに答弁書を提出されるよう求めるものであります。
〔質問趣意書は
巻末資料に掲載〕
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○議長(
見延順章君) お諮りをいたします。
本日の会議はこれをもって終了し,明2月22日午後1時に再開いたしたいと存じますが,ご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
見延順章君) ご異議なしと認めます。よって,さよう決定されました。
─────────────────
○議長(
見延順章君) 本日は,これで散会いたします。
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散 会 午後1時53分
上記会議の記録に相違ないことを証するためここに署名する。
議 長 見 延 順 章
署名議員 吉 野 晃 司
署名議員 菊 川 勝 雄...