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平成 4年第二部決算特別委員会−10月26日-08号
平成 4年第一部決算特別委員会−10月26日-08号

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  1. 札幌市議会 1992-10-26
    平成 4年第一部決算特別委員会−10月26日-08号


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    平成 4年第一部決算特別委員会−10月26日-08号平成 4年第一部決算特別委員会            札幌市議会第一部決算特別委員会会議録(第8号)                 平成4年10月26日(月曜日)       ────────────────────────────────── 〇議題 付託案件の審査       ────────────────────────────────── 〇出席委員(34人)    委員長   西 村 茂 樹 君       副委員長  高 橋 忠 明 君  欠 委  員  野 間 義 男 君       委  員  田 畑 光 雄 君    委  員  山 田 信市郎 君       委  員  室 橋 一 郎 君    委  員  佐 藤 寿 雄 君       委  員  佐 藤 美智夫 君    委  員  武 市 憲 一 君       委  員  道 見 重 信 君    委  員  山 崎 七 郎 君       委  員  岡 本 修 造 君    委  員  工 藤   勲 君       委  員  赤 田   司 君    委  員  澤 木 繁 成 君       委  員  川口谷   正 君    委  員  畑 瀬 幸 二 君       委  員  田 畔   満 君    委  員  政 氏   雅 君       委  員  唯   博 幸 君    委  員  森   健 次 君       委  員  春 原 良 雄 君    委  員  柿 崎   勲 君       委  員  吉 野 晃 司 君    委  員  加 藤 隆 司 君       委  員  小 谷 俵 藏 君
       委  員  村 山 優 治 君       委  員  千 葉 英 守 君    委  員  菊 田 勝 雄 君       委  員  高 橋 重 人 君    委  員  生 駒 正 尚 君       委  員  井 上 ひさ子 君    委  員  佐々木 周 子 君       委  員  中 嶋 和 子 君    委  員  菅 井   盈 君     ──────────────       開 講 午後1時     ────────────── ○西村 委員長  ただいまから,第一部決算特別委員会を開会いたします。  報告事項でありますが,特にございません。  それでは,早速議事に入ります。  最初に,第4款 衛生費 第3項 公害対策費中関係分及び第4項 清掃費を一括して質疑を行います。 ◆佐々木 委員  私は,清掃行政につきまして,大きく2点に分けて質問させていただきます。  一つ目は,現在国の廃掃法の改正に合わせて,本市の廃掃条例を改正すべく,いま策定中ということなんですけれども,その進捗状況についてお示しいただきたいということです。  次に,そのことにあわせまして,特にその中では事業者,市民,それから本市行政との責務を明確にする必要があるというふうに思うのですけれども,その点について,どのようにしていくおつもりなのかということをお示しいただきたいと思います。  もう一つにつきましては,東区で瓶・缶の分別収集が10月5日から試行に入りました。私も19日でしたか,幾つかのステーションを,収集の車につきまして一緒に見て回ったのですけれども,余りいい状況じゃなかったんです。何人かの市民の方に聞いてみたのですけれども,その日はまだ2回目だったということもあったのでしょうけれども,余り徹底されていなかったということがありました。  質問なのですけれども,モデル地区に住んでいる市民に対してどのような説明をなさったのか。そして,対象の世帯数はどの程度で,出席したのはどのくらいだったのか。それから,何回か分別収集をしたのですけれども,その実績はどのぐらいの規模だったのか。そのことについてお示しいただきたいと思います。 ◎蓮沼 清掃部長  1点目の条例改正の時期等でございますが,いま内部で盛んに詰めておりまして,次回の第4回の定例市議会にご提案すべく準備を進めているところでございます。  それから,条例改正に当たりまして,市民,事業者等の役割についてでございますが,申し上げるまでもなく,今回の法改正でも,従来の廃棄物の処理から減量化・資源化をメーンにするということでの法改正でございます。したがいまして,私どももそういうような趣旨にのっとりまして,廃棄物の抑制あるいは減量化,再利用,そういったものを推進するために,市,市民,事業者等の役割分担を明確にしてまいりたいというぐあいに考えております。  例えて申し上げますと,市民に対しましては,再利用の可能なものの分別の徹底,あるし、は再生品の利用,あるいは不用品の活用を初めとして,特にステーションの利用に当たっては,排出日,排出品目,そういったものの遵守規定などを盛り込むことにいたしたいというぐあいに考えております。  また一方,事業者に対しましては,特に多量のごみを出す事業者に対しましては,減量計画書の提出の義務あるいはそういった大規模建築物に対しては,廃棄物の保管場所等設置義務,そういった総合的な観点から改正案を作成してまいりたいと,このように考えております。  それから,もう1点の瓶・缶収集でございますが,答弁が前後するかもわかりませんけれども,東区の一つは戸建ての住宅,もう一つは集合住宅,この二つをモデル地区にいたしまして,合計約3,500世帯に対しまして,月2回瓶・缶のみを収集するということで始めたわけでございます。  戸建住宅はすでに2回行いました。集合住宅は,実はきょうが2回目になりますので,実績としては1回でございますが,いずれの場合も,瓶と缶は別の袋で出されてはおるのですが,それ以外の不燃物のごみが一緒に出ているという状況がございます。2回目も若干協力度といいますか,上がってはきているものの,依然として不燃ごみ粗大ごみが同時に搬出されている,こんな状況がございます。  私ども,このモデル事業の実施に当たりましては,町内組織等を通じて説明会を実施いたしましたし,また,地区の住民に対しましては,PRのパンフレットや収集日がはっきりわかるようなカレンダーを作成いたしまして,普及啓発に努めたところでございます。以上でございます。 ◆佐々木 委員  最初の廃掃条例のほうなんですけれども,事業者に対しては廃棄物の発生の抑制を促すだとか,そういうことについて力を入れるということで,それはとても結構なことだと思います。  さらに,再使用可能な容器を包装材の中に使うだとか,それから市民が包装容器だとか過剰な包装,そういうものを要らないといったとき,不要ですよといったとき,返却をしたいといったときに,それを受け取るような,回収に努めるというようなことだとか,それから市の施設にいろんな廃棄物を持ち込むときには,分別規定というのがはっきりあるのですけれども,そういうことをきちっと守ること。これは以前にも申し上げましたけれども,たとえば焼却可能なものの中に金属が入っていて機械が滞るとか,そういうこともあるということだったんで,そういうことを入れていただくとか,それから適正処理困難物としたものについては,回収義務を負うだとか,ちょっともう一歩進んだものも必要だと思うのです。  それからまた,市民に対するということで,先ほどおっしゃったことは,当然していただきたいということであるのですけれども,そのほかに市民がいろんな物を買うときには,廃棄するときのごみが少なくなるというようなものを選ぶようにという,そういう規定もぜひ入れていただきたいと思うのです。  さらに,本市についても,率先して再生品の使用に努めるということ。  それから,事業者や市民が,これまで申し上げましたことなどについて条例に違反したときには,注意書というか,こういうことであなたのやったことは間違っていましたということでもとに戻させることができる。そして,それがたび重なるときには,氏名を公表して市の処理施設のほうへの搬入を拒否することができる。このぐらいの厳しい対応がこれからは必要じゃないかというふうに思うのですけれども,その辺についてはいかがでしょうか。これについてお答えいただきたいと思います。  それから,瓶・缶の分別収集のほうなのですけれども,先ほどもお聞きしたんですけれども,一,二回の説明会,それからパンフレット類,私もそのパンフレットを見せていただいたんですが,分別の方法が変わりましたという感じで書かれているんです。そういうことでは,なかなか資源物の回収ということについては,意識がまだいかないのじゃないかというふうに思うんです。これは,市民の資源を回収するということについて,意識づけするということが成功に導くかぎだと思うので,その辺について,もう少し力を入れていただきたいと思うんです。いままで20年以上も,いつでも出せるような状況で進んできましたので,その辺のところ,もう少し力を入れていただきたい。  他都市の状況を見ましたら,行政側の市民に対する説明というよりは,意識づけにかけるエネルギーが大きければ大きいほど,市民の意識も比例して協力体制にいくということがはっきりしているような気がいたします。  今後,その辺のことについて,もう少し力を入れて,概念を変えるという方向でいろいろ方法を考えていただきたいと思うのですけれども,その辺についてもう一度お聞きしたいと思います。  それから,これは条例改正とも絡むのですけれども,処理処分清掃行政から,分別して再利用を促すという方向へ転換するということが必要になります。それで,先ほどの意識づけということにも関係あるのですけれども,燃やせるごみと燃やせないごみの分け方から,まだ使える資源と処分するしかないごみ,資源とごみ,そういうふうな意識づけを最重要課題にしていただきたいと思うのです。  それから,本市の清掃行政がいま抱えている問題,たとえば埋立地。この前,視察で8ヘクタールもの処理場が1年ももたないというような説明もありました。そういうような状況をもっともっと市民にPRしていただく。そして,その処理にはこれだけのお金がかかるのですよということをもっともっと教えていってほしいんです。市民のほうは,いままでは出せばすぐ片づけてくれる。それが全然身についていないんです。ごみの処理にお金がかかる。これは有料化の問題もいま論議されているところなんですけれども,そういう意識づけがまずは大切だと思うんです。その辺について,どのように市民に発想の転換を迫るおつもりかというようなところを,ちょっともう一つお聞きしたいと思います。 ◎蓮沼 清掃部長  前段の条例改正に当たっての考え方でございますが,前段申し上げましたように,この際,はっきり市の役割はこういうものですよ,市はこういうことをしなきゃならぬ,いまお話にございましたけれども,市が率先して再生品を利用するんだ,活用するんだということも含めた役割を明確にしたいというぐあいに考えておりますし,当然事業者についても,過剰包装の問題あるいは容器の回収の問題等も含めて規定をいたす予定でございます。  特に,後段でお話がございました,本来はあくまでも市民や事業者の姿勢に期待をし,努力をしていただくことが第一義的なものであろうというぐあいに思いますけれども,しかしながら,一方では条例の実効性を担保するという意味からも,一定の義務違反,そういうものに対しては改善勧告あるいは改善命令,お話にございましたが,最悪の場合には,氏名等の公表ということも盛り込みたいというぐあいに考えております。  いずれにいたしましても,幾らこういった規定を盛り込んだところで,実際に市民の協力がなければ清掃事業というのは推進ができないわけでございますので,いま段々お話ありました,すべてのあらゆる機会を通じて市民に,どなたかがおっしゃっておりましたけれども,われわれは,地球の居候である,居候は居候なりの生活態度が必要だというようなお話もちらっと聞いたことがあります。それらを含めて,さらに市民のご理解と協力がいただけるようにしてまいりたいというぐあいに思います。  それから,もう1点の東区の今後のPRの状況でございますが,私どもは,早速さらに各戸に対するパンフレットをもう一度つくり直しをいたしまして,あるいは今月の29,30日には各町内単位のPRといいますか,懇談会を開催しよう,あるいは広報車による呼びかけ。もう1点は,実際に私どもの中沼せやっております選別の状況をつぶさに見ていただきまして,ごみが混じっていた場合には,選別に大変苦労があるのだというようなことも含めてさらにPRをし,この事業が全市に一日も早く普及できるように,万全を期してまいりたいというぐあいに思っております。以上でございます。 ◆佐々木 委員  意気込みが感じられますので,ぜひ頑張ってやっていただきたいと思います。  それで,最初のほうの廃掃条例なんですけれども,いままで申し上げましたほかに,たとえば不法投棄を防ぐためにマニフェスト制度,どこから,だれが処分して,どこに持っていったかというようなことをはっきりさせること,品目を拡大することや,それから危険を伴うもの,そういうことについての管理や処理方法をはっきりさせるということだとか,それから手数料の設定のあり方,これは安過ぎてもよくないし,高過ぎてもよくないということで,そういうことについても,今後考えていかなければいけないというふうに思うんです。  また,国のほうの改正法の5条の2,または5条の3の中では,減量のための審議会,減量のいろんな計画をしていく審議会,また推進委員を置くことができるというふうになっているのですけれども,これは実際に生活の中で減量に取り組んでいる人,そういう人たちの意見を反映するということが一番近道じゃないかと思うんです。ですから,こういうことも市民から公募などをする,そういうことも考えていただきたいと思います。とにかく,これは何十年も続いた廃掃条例を変えるということなので,地球環境を視点に入れたリサイクル社会システムづくりに本当に大切なことだと思いますので,実効性のある条例とするように,ぜひ進めていただきたいと思います。  瓶・缶のほうなんですけれども,先ほどおっしゃったように,そういうことが本当に望まれていると思うのです。目で見ていただくことが市民の理解を深めることに一番近道だと思います。  それから,もう一つなんですけれども,これは以前にも言ったことがあるんですけれども,清掃行政に携わっている職員の皆さん一人一人が,ごみを集めているというのじゃなくて,地球環境を守るためのエキスパートであるということに誇りを持っていただいて取り組んでいただきたいということなんです。そういう意識が市民のほうにも伝われば一番いいんじゃないかというふうに思うんです。  先日,新しいボディカラーも決まりまして,心機一転と申しますか,環境というところを皆さんで意識づけていただきたいと思います。  ちょっと気になりますのが,いま瓶・缶の収集をしているのは委託業者なんですね,全部が。委託されている側の人たちというのは,ごみをとにかく早く片づけるという意識が強いのじゃないかと思うんです。本市の職員の方たちはそうじゃなくて,環境ということが視点に入っていると思うんですが,委託業者の職員の方にも,そういうことをもう一度指導していただきたいと思うんですが,その辺について,もう一回確認させていただきたいと思います。 ◎大野 環境局長  ただいま段々のご意見が佐々木委員のほうからありましたけれども,やれることは,本当に私ども十分理解しているつもりです。したがって,そういうことも十分意に介しながら条例改正に当たっていきたいと思います。  それから,ただいまの委託を受ける側のほうの職員の問題でありますが,私どもも年に何回か委託している会社の職員の研修をしておりますけれども,その中でも,それから私自身の口からも,いま言われたように,とにかく従来の清掃のあり方と,今日これからの清掃のあり方の大きな変革期にあるということを含めて,十分指導しているつもりでありますが,今後もなお意を用いていきたいと,このように考えております。以上です。 ◆佐々木 委員  最後に,一つ要望なんです。  財政部長もきょういらっしゃるのですけれども,いま申しました瓶・缶についてのことしの予算が,決算議会でちょっと予算のことはあれなんですけれども,300万ととても少なくて,これでどういうことができるかとちょっと不安だったんです。それでパンフレットのつくり方だとか,そういうことに職員の方が苦労なさっていました。札幌市は一般廃棄物が少ないということで,なかなか予算のほうでも大変難しいところがあると思うのですが,やはりそういうことにも,これからは多少の財政も割いていただきまして,一般市民の持っているリサイクルの意識,環境の意識というのを力づけていただきたいと思いますので,その辺のところをよろしくお願いしたいと思います。終わります。 ◆畑瀬 委員  私からは,資源循環環境保全型の廃棄物行政を願う立場から,代表質問にかかわって2点,もう1点は,過般大きく報道されておりました家庭系粗大ごみの有料化問題について伺います。  まず,平成3年度におきまして,リサイクル団地基本構想を策定いたしました。この点にかかわって,わが党の代表質問で,リサイクル団地の選定,団地の管理運営,そして行政支援の基本姿勢について質問してまいりましたが,さらに具体的にお聞きしておきたいと思います。  それは,リサイクル団地については,現在,札幌市リサイクル制定委員会運営方式等を検討しているようでありますが,現在の基本的な構想について,リサイクル団地の全体スケジュールと団地の面積,設置計画の施設,それに関しても明らかにしていただきたいのであります。あわせて,リサイクル団地の全体の処理能力はどの程度になるのかも,この際お聞きをしておきたいと思います。  2点目は,改正の廃棄物処理法にかかわってでありますが,減量にかかわる審議会を設置できることになっているわけでありますが,本市においては設置する考えがあるのかどうか伺っておきたいと思います。  3点目は,家庭系粗大ごみの有料化についてであります。  わが社会党議員会にも説明がありました。新聞にも大きく載っておりました。報道によれば,家庭から出される粗大ごみを有料化するため,本年12月に条例改正を行い,来春にも実施に移したい。実現すれば,札幌市が一般家庭ごみ処理料金を無料化した昭和47年以来20年ぶりのことで,東京に次いで2番目になろうとの記事が,9月末から10月初めにかけて大きく出されていました。市がこうした方針を持っているとするならば,私どもとしては,とうてい看過することはできません。  ご承知のように,本市のごみ問題の解決を左右しているのは,急増する事業系廃棄物対策であります。つまり,札幌市のごみ排出量の90%は事業系廃棄物であり,市清掃部処理割合も事業系が約60%近くを占めているように,ここにリサイクルを優先した対策が求められているのでありまして,いまようやくリサイクル団地構想ができ上がり,市リサイクル制定委員会で検討されている段階であります。  一方,家庭系ごみリサイクルも,昨年9月には集団資源回収奨励金制度が創設されました。昨年6月には,この市役所でも全庁的に空き缶・空き瓶の回収を開始しました。大規模事業所でこうでありますから,中小の事業所に至ってはこれからでありましょう。そして本年10月から,東区の一部で瓶・缶の細分別収集モデル事業がやっとスタートいたしました。初日は,PR不足のためさんざんだったようでありますけれども,これは大切な課題でございますので,ぜひ全市的な状況になるまで全力を挙げていっていただきたいと思います。  このように,本市のごみの減量化・リサイクル推進は,まさに緒についたばかりであります。また,現行の分別収集ごみの中には,一般収集ごみが相当混入しておりまして,市民意識の啓発や指導といった面で行政の積極的な活動が期待されているところであります。  また,有料化問題については,8月18日,桂市長が市民参加の重要な施策として取り入れました第1回街づくりサッポロ会議,この中でも,有料化に対する問題が取り上げられているところでございます。この中でどういうことを言っているかというと,有料化というのは一時的な減量効果はあっても,お金を出せばだれかが片づけるという意識が生まれ,根本解決につながらない。二つ目に,不法投棄を誘発するおそれがある。三つ目に,リサイクル社会に近づける努力なしに消費者に費用負担を求めることは,本当の意味の受益者負担ではない。四つ目に,市民と行政,企業が力を合わせて実行していく方策はまだまだ残されている。このような提言も受けているのでございます。  こうした状況の中で,粗大ごみの増加傾向だけを取り上げて,しかも,この点の減量化再利用化に近づける努力なしに有料化を打ち出すやり方は,余りにも市民に対して一方的な施策と言わざるを得ません。安易に有料化を考えず,札幌市にふさわしい対策をじっくりと考え,実行に移すべきと考えます。この際,この間題についての市のはっきりとした考え方を伺っておきたいと思います。 ◎大野 環境局長  私から,条例の改正にあわせての粗大ごみの有料化の関係のご質問がございましたので,この部分についてお答えを申し上げたいと思います。  私どもといたしましては,現在の清掃事業における大きな課題は,何といってもごみの資源化あるいは減量化でございます。したがいまして,この課題をどうにか解決をしたいということで,いろいろ考えている中で,実はごみの有料化がその一つとして大きな手段になり得るとの判断から,事務的な検討を進めてきたわけであります。しかしながら,大都市において,こうした施策の実施をすることに当たっては,やはり市民のコンセンサスを得るための諸方策が,まだなお必要であるというようなご意見もたくさんいただいたところでございます。したがいまして,私といたしましては,12月議会に予定をしております条例改正にあわせての有料化につきましては白紙にしたい,白紙の状態にあると,このようにご答弁させていただきたいと思います。以上です。 ◎蓮沼 清掃部長  2点目の審議会についてご答弁申し上げます。  ご案内のとおり,今回の法改正によりまして,一般廃棄物の減量等を審議するため,住民あるいは事業者,処理業者学識経験者,そういった人たちから構成する廃棄物減革等推進審議会というものが設置できるようになりました。したがいまして,本市におきましても,廃棄物の減量というのは重要な課題でございますので,市民を初め,各関係の方から広くご意見をいただきながら,適切に対応していきたいということから,この審議会を現在設置する方向で条例改正案を検討しているところでございます。 ◎片桐 リサイクル推進室長  リサイクル団地の構想につきまして,私からお答えを申し上げます。  リサイクル団地につきましては,現在市内の候補地を対象に,その施設の内容,規模等を勘案しながら,最終候補地の詰めの作業を急いでおりますけれども,この団地の建設スケジュールでございます。現時点であらあらのスケジュールを申し上げますと,本年度,平成4年度に環境アセスメント調査を実施いたします。明年,5年度は,今回「産業廃棄物の処理に係わる特定施設の整備の促進に関する法律」というのができておりますが,この法律に基づきます特定施設として,国の認定をいただきたいと考えてございます。そこで,平成6年度から施設の整備を開始いたしまして,早いものは平成7年度に一部稼働を開始いたしたいというふうに考えてございます。  次に,この団地のおおよその面積でございますが,団地の施設の規模あるいは内容などから判断をいたしまして,おおよそ20ヘクタール程度のものになろうかなというふうに考えてございます。  それから,団地での処理対象廃棄物でございますが,近年,札幌近郊で不適正に処理がなされて問題となりましたコンクリート殻,これらは,札幌圏で緊急に処理対策が必要であるということになってございますけれども,こういった建設系の廃棄物,さらに廃油,汚泥,これらの産業廃棄物,こういったものを含めて10種類程度の処理を考えてございます。  施設の内容といたしましては,今後のごみ処理のモデルになるように,リサイクルを主体といたしました処理を考えてございます。廃コンクリート再生工場,廃油再生処理施設,チップ工場,固形化燃料工場,エネルギープラント,これらおおよそ10程度の施設を考えてございます。  なお,この団地の処理規模でございますけれども,年間約60万トンから70万トンという規模で考えてございます。以上でございます。 ◆畑瀬 委員  ただいま,粗大ごみの有料化の問題については白紙であるというお答えをいただきました。それを了とするものでありますが,このような重要な問題を判断していく場合には,その前段に,どうやって市民と一体となってこの問題を進めていくことができるのか,あるいは市民との意思疎通を図っていくことができるのか,こうした努力なしに行われますと,市民の皆さんも戸惑いを感じると思います。今後の廃棄物行政を推進するに当たっては,この点を十分重視していっていただきたいと思います。  それで,ただいま局長が大型ごみの有料化について,有料化が有効であるとの判断から事務的な検討を進めてきたと述べておりますが,このような重要な施策を担当局だけで判断していっていいものでありましょうか。私はそう思いません。この際,助役に見解を伺っておきたいと思います。 ◎魚住 助役  各局が当面する課題につきまして検討研究するのは,これは必要なことであると考えております。しかし,これを施策にするにつきましては,十分多くの市民の意見を聞きながら,一応助役会議などに諮って決定していくべきものと,このように考えております。 ◆柿崎 委員  いまの有料化に対する答弁,白紙にすると,こういうようなことでございました。いま後ろからも,12月提案は白紙にすると,こういうことなのかなと。そうすると,またぞろ,どこかで寝た子が起きるのかなというふうに思うのですけれども,現時点においては市民のコンセンサスを得ていない。将来どこかでコンセンサスを得て起き上がってくるということなのかもしれませんけれども,板垣市長から桂市長へ市政の継続がなされている。したがって,ごみの無料化というのは,20年間行なってきて,清掃行政の基本的な政策変更をすると,こういうことになるだろうと思いますし,いま助役からも,決定に当たっては,市長・助役会議等で決めるのは当然なわけでございますけれども,この辺の重大な認識というものを,しっかり考えて提案をしなければならないというふうに思うわけです。もちろん部局で勉強会を行なったり,どういうような方法をとったら資源化や削減ができるかなというのは当然であるわけですけれども,しかし,一度提案して,少しく反対論があればすぐ引っ込めてしまうというような,そのような理論武装がしっかりなされていないというか,この辺の考え方を,提案するに当たっては持って取り組まなければならないというふうに思うわけですけれども,確認の意味で,もう一回その辺の考え方をお聞きしておきたいと思います。 ◎大野 環境局長  私どもがいろいろな事業といいますか,当然,市民からのいろんな信託を受けた中で施策の展開をやっていく場合に,私ども事務的な立場で,何が最も市民の福祉の増進に役立つのかというようなことを,いろいろと検討していくわけであります。その場合に,まず,基本的な物の考え方の哲学的なものから入っていくわけであります。そういうことから入っていって,具体的な事業化に向けてだんだん積み上げていくわけですけれども,その段階において,これについての私どもだけの考え方ではなくして,広く市民がどう考えているかということも,その場合重要な判断材料になるわけであります。この場合のこういうものに対する対処の仕方については,いろいろな方法があろうかというふうに思います。  今回の粗大ごみの有料化の問題については,その辺の進め方が若干私どもとしては甘かったのかなというような感じはしておりますけれども,しかし,いずれにいたしましも,いろいろな施策の中での大きな課題に対する考えられることについては,事務的には絶えず積み上げていくことは必要なことだろうと,このようには考えております。以上です。 ◆柿崎 委員  勉強しているということについては,私は理解をしています。ただ,今般のように,新聞にどんと2紙も3紙も「有料化か」と,こういうようなことで出され,千葉の例でもあるように,戸別収集に切りかえるというようなことで出され,それが有料化になるというような誤解を生んで,相当な粗大ごみが市内にはんらんをするというようなこともございました。そんなことからいって,新聞等に皆さんが取材を受けて発表したということなんでしょうけれども,このようなときには,市民に混乱を招かないようなことをも考えていかなければならないということを申し上げておきたいと思います。  それで,質問にしたいと思います。本市においては,ごみというのは年々ふえているわけでございます。62年に100万トンを超えて以来,増加の一途をたどっているというふうなことで,現在の排出実態と処理に対する経費についてどのようになっているのか,お伺いをいたしたい。  それから,先ほどからお話がありましたように,ごみの資源化や減量対策というのは,今日的な重要な課題であるというふうに思いますけれども,今後のごみの資源化・減量化の方策についてお伺いをいたしたいと思います。 ◎片桐 リサイクル推進室長  まず,ごみの排出実態とその処理経費に関することでございますが,ご指摘のとおり,昭和62年度に札幌市のごみ処理量は100万トンに達してございます。この後,63年度,平成元年度,この2ヵ年はほぼ100万トン,横ばいでございましたけれども,平成2年度以降になりまして,バブル経済の影響があったかもしれませんが,建築廃材等の事業系ごみの急増,それから家庭系ごみのうちでも粗大ごみなどの増加,こういったこともございまして,平成3年度におきましては118万トンに達してございます。  それからもう一つ,処理経費でございますけれども,職員給与費を含めまして,清掃事業費の歳出決算額で申し上げますと,昭和62年度がおよそ170億円,平成元年度が214億円,さらに平成3年度で申し上げますと,たまたま新発寒清掃工場の建設がピークになったということもございまして,62年度の約1.7倍,291偉円の決算額となってございます。  それから次に,ごみの減量化・資源化の方策についてでございますが,現在,清掃部におきまして,減量計画の策定作業を進めてございます。これは中期行動指針として策定するものでございまして,市民の皆さん方一人一人が目標とすべき減量の目安を示すこと,さらにはその目標を確実に実現をするために,市民・事業者・行政,それぞれの役割などを盛り込みまして,すべての人々が,家庭,職場,学校あるいはさまざまな場でごみの減量化あるいは資源化に取り組めるような指針にしたいというふうに考えているものでございます。 ◆柿崎 委員  中期行動指針をいま策定しておるのだと,こういうことでございますけれども,これはいつごろを目途に考えておられるのかお伺いをいたしたい。  それから,減量化・資源化のための本市のコンセプトといいますか,指針というものはよくわかるわけでございますけれども,コンセプトだけでは,ごみの減量はできないというふうに思うわけです。もう少し詳しくというか,具体的な方策について,お考えがあればお伺いをいたしたいというふうに思います。 ◎片桐 リサイクル推進室長  ただいまの減量化指針の時期でございますが,先ほど申し上げたように,現在策定作業中でございますけれども,できれば12月ぐらい,12月に清掃条例の改正を予定してございますけれども,そのころには公表したいといいましょうか,策定を完了したいというふうに考えてございます。  次に,具体的な減量の方策,いまのご質問には,コンセプトだけではなかなか進まないということでございましたが,いま策定作業中の減量推進計画につきまして,もう少し具体的に申し上げますと,先ほど減量目標を示すようなことを申し上げましたんですが,その目標を効果的に達成するために,紙・空き瓶・空き缶など,いわゆる減量重点品目を掲げる考えでございます。たとえば,これを紙について申し上げますと,市民の役割は,いわゆる集団資源回収に協力をする,あるいは簡易包装に協力をする,それから再生品の購入使用を促進する。  一方,事業者につきまして申し上げれば,古紙回収の促進に協力をする,それから事業者みずからも再生紙を使用する,あるいは簡易包装も実施をする。  さらに,私ども行政としましては,こういった市民あるいは事業者が活動しやすいように支援をすること,あるいはそういった普及啓発をするといったようなことで,それぞれ市民・事業者・行政3者が,日常あらゆる機会をとらえて減量のために行動できる実効性の高いプランにしたいというふうに考えてございます。以上でございます。 ◆柿崎 委員  もちろん12月の条例改正前にプランの作成というのはしなければならないというふうに思いますけれども,ちょっと観点を変えて,事業者の取組みという点で,先ほど多量大規模の排出者については計画書の提出を義務づけるというようなこと。それから建物については,管理者設置や保管場所を設けさせるんだと,こんな話でございましたけれども,これらについては,もちろん今回の法の担保ということでは,しっかり実行されるのだろうというふうに思うんです。これまでもこの辺の計画書については出されてきたわけでございますが,ことしから,法のもとに減量計画の策定というのは行われたわけでございますけれども,少しく明らかにしていただきたいのは,どの程度の事業者に計画書の提出をお願いして,その計画どおり実行されているのかというようなこと,どの程度減量されているのか,実効性はどのように上がっておるのかというようなことをひとつお伺いをいたしたいというふうに思います。  それから,審議会にかかわる点については,先ほど畑瀬さんからお話がありました。もう一つは,廃棄物減量等推進員というような制度を設けるように今回なっているわけですけれども,この辺についてどのようにされるのか,お伺いをいたしたいというふうに思います。 ◎片桐 リサイクル推進室長  私のほうから,大量排出事業所の廃棄物の実態と減量計画の関係でお答え申し上げます。  平成3年4月,昨年4月に,一月当たり平均80立米以上の排出事業所,およそ100事業所がございますが,この事業所を対象に減量計画書の提出を要請してございます。これはデパート,スーパー,ホテルあるいは事務所ビルと,こういった事業者が対象となってございますが,私どものこの要請に応じまして,各事業者側から出てまいりました減量計画書をまとめてまいりますと,平均で申し上げて恐縮でございますけれども,19%の減量という答えが出てまいりました。  そこで,この計画に対する実績でございますけれども,101事業所から出てきてございますが,そのうち,平成3年度の実績は,いま申し上げましたように,19%の計画に対しまして,私ども掌握しておりますのは,減量計画を策定したけれども,結果的には減らなかったという事業所が18ございます。それから排出量がほぼ横ばいであったのが39事業所,それから効果的な減量を達成したという事業所が44事業所でございまして,この減量を達成した事業所の達成率,減量率で申し上げますと,先ほど計画では19%でございましたが,この44事業所につきましては,18.1%の減量を達成したというふうにとらえてございます。 ◎蓮沼 清掃部長  推進員の関係についてお答え申し上げます。  申すまでもなく,今日的な課題であります一般廃棄物の減量・リサイクル,そういったものを推進していく上では,行政と住民,そういったものを結びますパイプ役というのは重要なものであるというぐあいに認識をいたしております。したがいまして,今回,法律でも委嘱が可能だという廃棄物減量等推進員,この制度につきましては,現在設置する方向で検討を進めているところでございます。以上でございます。 ◆柿崎 委員  計画を策定したけれどもできなかった18,横ばい39と,こんなことでございますから,余り実効性が上がっていないのかなというふうに思いますが,今後は法律的な義務違反に対しては,勧告だとか氏名公表だとかというようなこともお考えでございますから,少しく上がってくるのかなというふうに,今後に期待をしたいというふうに思います。  廃棄物の推進員につきましては,うちには現在クリーンさっぽろ推進員なるものがございまして,もちろんボランティアでおやりになっているというようなことでございますけれども,これとの兼合い,身分的な取扱いをどのように考えておられるのか,お伺いをいたしたいというふうに思います。  それから,わが党は,不用品などのリサイクル情報について,一生懸命本会議等でも取り上げてまいりました。先ほどから申し上げておりますように,大型ごみについても,リサイクルすべきものはしていく方向でもちろん考えていかなければならないというふうにも思うわけでございます。4年の2定で関口議員がこの辺についてお伺いしたときに,調査すべきものとか,可能なものから逐次実施をしていきたいというふうな答弁もいただいているわけでございますけれども,情報誌の発行など,各種不用品のリサイクル情報を市民が手軽に手に入れると,人の手から人の手へすぐに渡るというようなことから,このような方法を検討されているのか,お伺いをいたしたいというふうに思います。 ◎蓮沼 清掃部長  いまお話にございましたように,本市にはクリーンさっぽろ推進協議会というのがございまして,その実践をしていただくために,クリーンさっぽろ推進員という方々が市内に2,436名おられまして,絶えずボランティア活動を通じて私どもの市政に絶大なるご協力をいただいているところでございます。  ただいまお話ございましたように,法改正で推進員の設置が認められました。したがいまして,私どもは現行のクリーンさっぽろ推進員の中から法律で決められました推進員を充てると,こういうことで,ボランティア活動をいただいている推進員の方々を委嘱すると。こういうことによりまして,より明確な位置づけになりますし,また,ひいては地元での活動に弾みがつくのではないか,あるいは現在あります協議会の活性化にもつながるであろうと。こういうことから,クリーンさっぽろ推進員の方々と,この法律で決められました推進員の立場をどうしていくかということを十分協議をしてまいりたいというぐあいに考えております。以上です。
    ◎片桐 リサイクル推進室長  ご質問のリサイクル情報の関係にお答えを申し上げますが,ごみとして出る前に,市民の手から手へ物が動いていくということは,非常に大切なことと私ども認識をしてございます。  そこで,現在市民レベルのリサイクル情報交換の場といたしましては「リサイクル運動市民の会北海道本部」というのがございまして,この団体が月刊で情報誌を発行してございます。「リサイクル倶楽部」という名称でございます。それから,新聞社が週刊で発行する生活情報誌がございまして,このリサイクルコーナーでこういった情報の提供がなされてございます。しかしながら,こういったものは,いずれも発行部数,こういった関係で,情報が必ずしも市民各層に行き渡らないという実態にございます。  そこで,ご指摘のように,できるだけ多くの市民が必要な情報を手軽に手に入れるということができるように,たとえば民間団体と連携を図りながらリサイクル情報誌などを発行して,さらにこの情報を公共施設など多くの場所に置いて,市民に活用していただくといったようなことも有効な方法かなと考えてございます。したがって,現在これらの具体的な方法を検討しているところでございます。以上でございます。 ◆柿崎 委員  要望しておきたいのですけれども,不用品交換にいたしましても,大型のごみにいたしましても,今後,再生利用という点では大きな課題になってくるということは,先ほどからお話のとおりでありまして,だれしもが,いまのように大型のごみをパッカー車で崩してしまうというようなことについては,好ましくないというふうに考えているだろうと思います。そういう点では,受け皿というか,わが党としては,リサイクルセンターというか,常設の展示場を設けて,デパート風でも家具屋風でもいいわけですけれども,そういうような形で,市民が気軽に出入りできるというようなことも必要なんだということを申し上げてきました。言い方は,リサイクルセンターとかストックヤードとか不用品交換所とか,いろんな言い方になるだろうと思いますけれども,そういうような施設建設というようなことも早急に考えていく必要があるというふうに思いますので,申し上げて終わります。 ◆井上 委員  PCBを含む廃棄物の保管対策についてお尋ねいたします。  海底の泥や海水がPCBで汚染され,プランクトンなどを通じて,魚,それから貝の体内に蓄積されます。それを人間が食べると,母乳から発がん性がとても強く,人体に危険を及ぼすコプラナーPCBが高濃度で検出されたなど,環境汚染が社会問題になっております。  先日,東京都の調査で,強い毒性を持つ有害物質のPCB(ポリ塩化ビフェニール)を使った電気機器のうち,古くなり使わなくなって保管しているはずの製品が,3分の1以上,事業所から行方不明になっている実態が報道されていました。この人体に害のあるPCBが使用されているトランスやコンデンサーが古くなり,使用されなくなったら,通産局の指導では,処理体制が整備されるまでの間,保管しなければならないとなっていますが,実はそれを知らずに燃やすと猛毒のダイオキシンを生成して大変危険であります。  東京都のそういうことが新聞などに出まして,本市における対策はきちんとされているのか,また,環境に漏らさないような対策が論じられているのだろうかと,市民はとても関心もあり,また不安にもなっております。  国から9月16日付で指導を徹底するためにと保管調査の依頼が来ておりますが,本市においては,60年度,PCB感圧複写紙5事業所で4,400キログラム,またトランス,コンデンサーは,トランスで5事業所163台,コンデンサーで101事業所337台,合わせて500台でした。当時使用していたけれども,その後使用が終わって保管が義務づけられているものが増大していると私は思うのですが,それがどのぐらいの事業所になっているのか,まずお尋ねいたします。  2点目は,PCBの調査は12月5日に報告を行うことになっておりますが,当然,本市としても公表すべきと考えますがいかがでしょうか,お尋ねいたします。  また,政府の調査報告書は,自治体を通じての事業者に対するアンケート調査でありますが,回答が戻ってこない事業者については,私は立入調査を行うべきと考えますがいかがでしょうか,お尋ねいたします。  4点目は,保管がずさんな事業所へは,その周辺の環境調査などを行うべきと考えますがいかがでしょうか,お尋ねいたします。 ◎片桐 リサイクル推進室長  それでは,PCB関係のお答えを申し上げます。  まず,第1点目の保管状況調査における今回の対象事業所数でございます。  ご指摘のとおり,数がふえてございます。それで,本年4月1日現在の通産省の保管リストなどから把握をいたしました数は,廃感圧紙が5事業所,トランスが10事業所,コンデンサーが263事業所ございます。なお,いま申し上げました3種のものを重複して保管している事業所が2ヵ所ございますので,合計の事業所の数といたしましては,276ということになろうかと思います。  次に,第2点目の調査結果の公表でございますけれども,今回の調査につきましては,機会を見て議会に報告を申し上げたいというふうに考えてございます。  それから,3点目の回答がない事業所に対する立入調査でございますが,今回ご指摘のとおり,文書による調査でございますので,当然のことではございますが,回答がないものにつきましては,事業所調査を実施をしたいと考えてございます。  それから,4点目の周辺環境調査でございますが,環境汚染のおそれのある結果が出た事業所につきましては,他の関係部局と連携をいたしまして,現地調査を実施をしてまいりたいと考えてございます。以上でございます。 ◆井上 委員  使用後は事業者が保管を義務づけられていますけれども,調査の結果,行方不明,そして紛失の場合,不法投棄されたり,また一般廃棄物に混入して処分される,こういう可能性も出てくると思うのです。たとえば事業所が倒産した場合,50キロワット以上ですと,管理責任者や電気主任技術者がいて通産局に届け出を出すことになっているのです。管理台帳がきちんとしていれば把握できるんです。たとえば事業所がいなくなってしまったと。そしてそこを引き続き事業所をするんじゃなくて,更地にして処分するという,こういうこともあるのです。  私も何件かお話を聞いたり,実際に電気関係に携わっている方にも聞いたんですけれども,そういう場合は,電柱に取りつけられてそのままになったり,また機器が不必要になるものですから,古物商に引き取ってもらつということもあり得るということなんです。  だから,調査をする中で行方不明,紛失の場合は徹底的に調査をやっていただきたいですし,それ以外のものにも,きちんと調べていくような方向がとられなければならないと思うんです。調査するだけではなくて,毒性の強いPCBですので,危険性を多方面に知らせ,回収したり保管を徹底すべきだと考えますが,いかがでしょうか。  もう1点です。この間見せていただいたところもそうなんですけれども,行政に対して,一体何をしているのかと。何年も保管をしていて,自分たちとしても,これを処分してほしい,そういう声も出ているんです。このPCBの問題は,20年間も処理を放置してきた国に責任があるというふうに私思います。保管が長期にわたって,危険な状況が出てきているんです。市としても,国に対して早急に完全処理を行うよう,強く求めるべきだと考えますが,いかがでしょうか。 ◎片桐 リサイクル推進室長  今回の調査に当たりましては,心して調査に当たりたいと考えてございます。  なお,保管事業所につきましては,なおさら,その安全管理の徹底を図ってまいりたいと考えております。  それから,国に対する要望でございますが,ご指摘のとおり,現状の単なる保管ということは,いわゆる根本的な解決ではございませんので,本市といたしましても,全国都市清掃会議などを通じまして,早急に処理体制の整備を国に求めてまいりたいというふうに考えてございます。 ◆菊田 委員  私から,一つは有料化の問題について,それから条例改正の問題,もう1点は清掃工場の問題の3点について,まずご質問しておきたいと思います。  最初の大型ごみの有料化問題についてでありますが,先ほどもご質問がありましたように,われわれが承知をした,あるいは市民が知らされたのは,一部新聞の報道によりまして,9月30日あるいは10月1日付と,こういうことでありました。その内容については,いま一部説明もありましたが,有料化導入の方針の具体化のために本格的な検討に入って,それを市議会各会派に対して検討あるいは説明を始めたというふうにこの記事はなっています。  そこで,まず最初は,清掃部あるいは環境局としての公式な態度というようなニュアンスの話が先ほどありましたが,そういったことで,こういう大問題が市民の代表である各会派の議員を通して,あるいは新聞を通して発表されるということは,本市の行政の基本的な態度といいますか,権威の問題としてもどうなのかと,こういう疑問があります。したがって,本来であれば,こうした重大問題は一部局の問題ではなくて,企画調整会議,さらには助役会議ということで,それぞれこれが処理をされて実施,あるいはまた市民に対して,われわれ議会に対しても,こうした問題についてどうかということになるだろうし,議会には環境消防委員会という常設の機関もあるわけですから,こういったところにも当然説明,これは方針が決まらないまでも,途中の経過としても,こういう段階で,いまのところこう考えているということで,一応の意見を聞くということも当然しなければならない義務であるにもかかわらず,これも怠っているということはどういうことなのか。つまり責任の所在というのはどこなんだと,この問題について。これをはっきりしてもらいたいということが一つ。  二つ目は,各会派に説明あるいは打診を行なったということなのだそうでありますが,一体これはどことどこの会派に説明をしたのですか。われわれは一言も聞いていない,このことについては。  本来行政というのは,前段でも触れましたけれども,基本的に公人として行うことでありますから,当然のことながら,全体の奉仕者としての立場をわきまえて,しかも,公平の原則はあくまでも貫かれなければならない。われわれ外されたことに不満を言おうと思って,いまこう言っているわけではないですよ。つまり,不届きな行政態度について私は指摘をしているのです。なぜそういうことをやるのか,やったのかということについてであります。これは助役も,一部それは必要なことではあるというふうにわれわれも考えているのだという意味の答弁もありましたから,そうすると,これはトップのところでも決裁した問題なのだなというふうにも先ほどちらっと思ったんです。しかし,そうでもない,助役の考えを言ったまでということなのか,これもひとつ明らかにしてもらいたいと思います。  さらに,この考え方の問題でありますが,先ほどの答弁でもそうでありますが,いわば減量効果をねらったということでありました。しかし,果たしてこれで本当に本市が抱える減量の目標数値も含めて,もちろんこれだけではありませんけれども,その手段としてとるべきことなのかということであります。  減量化ということは,確かに結果として,いままでの実例からいっても10%とか20%とか,その根拠は全くあいまいだけれども,最大値では37%も上がったところがあるなどということが報告されている例もあります。われわれの調査したところによると,37%なんというのは伊達市の例をとったそうでありますが,この収集の実態を資料に基づいてわれわれも検討いたしましたが,そんな数字にはなるはずがない数字であったということが判明しています。  つまり家庭から出る大型ごみが減量化された,減量化するにしても,減量化した家庭のごみは一体どこにいくかということをお考えになったことがあるのかどうか。昔なら,焼却炉あるいは石炭ストーブもあった時代に,私どもせっせとくべた記憶があります。しかし,いまは黒い煙を出すことを禁止して,青い空札幌を売り物にしている。また,われわれも誇りを持っている。こういう状態の中で,減量化ということで,これを市民の責任という形で処理しなさいということは,結局自己処理,どこかに穴を掘って埋めれる人は埋めるかもしらぬし,あるいは市内で見つかったら大変だ,悪質者とみなされて処分されるかもしらぬ,それじゃというので,伊達市の例のように郊外,他の市町村に持っていって不法投棄するということ,新聞でも報道されていましたが,こういうことになるのではありませんか。  ですから,こういうことじゃなく,先ほどの議論にも一部ありましたように,あらゆる物資というのは,製造から加工,流通,販売の過程に至るまで,この場合,過剰包装も含めて,それぞれの事業所の中で徹底してチェックされることが大原則なわけです。これがいま進んでいないからといって,市民の責任という形で料金を取るというのは逆さまだということを指摘して,これについてもお答えをいただいておきたいと思います。  それから,先ほど畑瀬委員も取り上げましたが,街づくりサッポロ会議の提言というのが出ています。この中で,有料化への疑問ということを明確に言っています。これは,確かに一時的に減量効果があっても,根本的な解決にはならない。無料でだれかが片づけてくれるという意識から,金さえ出せば,だれかが片づけてくれるという意識に変わっていくだけだと。しかも,街づくりサッポロ会議というのは市長が設置した会議です。市長が積極的に公約の中でも,街づくりサッポロ会議の提言を行政に生かしたいと,こう言っているものです。  もう一方,先ほどもあったリサイクル社会の構築に向けてのリサイクルシステム制定委員会,これは環境局が設置しているものです。確かに,ことしの春に出た中間提言の中にも,いわば排出者の負担原則ということも盛られています。その後,一般廃棄物部会の報告という形で,8月26日に出された制定委員会の報告の中では,事業系のごみ,いわば産廃が一般家庭ごみの90%を占めているということを言って,これについて排出者責任の原則を再確認する必要があるという言い方と,出された意見ということの中で,料金は排出量が多くなるに従って逓増制も加えたらどうかと。一般の家庭のごみでないですよ。これは,排出事業者の費用負担についてという提言ですよ,報告が出ている。あなた方が方針決めて議会に説明した,新聞報道したというのは9月の末です。これは8月26日ですよ。それから,街づくりサッポロ会議は,1ヵ月以上も前の8月に出されている。こういったことが頭に置かれないままに,大型廃棄物の有料化が,どうしてひとり歩きしてぽんと出てくるのですか。それぞれこれに市民の血税をかけて,検討を委託して提言なり報告を求めているのですよ。こういうことが窓意的に選択されるというのなら,予算審議も含めて,一体何を信頼して,われわれはかかったらいいかということになります。ですから,この辺も含めて,責任の所在と問題の立て方について,あらためて明確にしていただきたいということが一つであります。  次は,条例化の問題についてでありますが「札幌市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の改正についての大綱」という文書で私どもは説明をいただいております。  ここで私たちは,ちょっと幾つかの点を指摘をしておかなければならないと思うのであります。まず,われわれもたびたびこの問題については取り上げてきましたが,詳しく言うことは避けますけれども,ごみ問題を本当に解決させるということについては,先ほど来,私も主張してまいりましたが,大量生産あるいは大量消費,あるいは消費は美徳などと一時言われたこともありますが,こうした構造を改めていくということが大事だと思うのです。ごみとして排出を余儀なくされている商品を生産,加工,流通,販売,これらのすべての段階にさかのぼって,抑制あるいは制御するというシステムをつくることこそが求められていると思うのです。  しかし,法律ができて,札幌市でもリサイクルに向けて一歩前進させようという積極的な面を持ちながら考えた部分は,われわれも了としたいと思います。しかし,特に具体的に言うと,使捨てのカメラとか紙オムツあるいはプラスチック容器の飲料ペットボトル,こういったものを初め,いわば使捨ての仕組み,こうしたごみの大量発生の構造を変えていくということが大事だと思うんです。  そういう意味で,廃棄物処理法の改正では,適正処理困難物ということで指定をされるということであります。これらを処理するに当たって,事業者に必要な協力を求めることができるというふうにもなっています,法律では。しかし,事業者が必要な協力を拒否した場合はどうなるか。これには触れていない。こういう抜け道といいますか,弱点も持っています。したがって,勧告もなければ事業所名の公表とか罰則の適用もないわけであります。これまでの市長に対するわれわれの質問に,たとえば大型家電製品,いわゆる適正処理困難物については,製造業などへ回収義務を課すように,全国自治体とともに国に対して要望するというふうにも答弁をされております。  そこで第1の質問ですが,この条例の大宗を通して,適正処理困難物の製造・使用の規制,事業者の自己処理責任を貫いた条例にならなければならないのではないかということを考えるわけですが,それについての見解をひとつ伺っておきたい。  第2の質問は,リサイクルを阻害する製品・容器などは,再利用困難物に指定して,メーカーなどに,その改善あるいは指導監督できるようにするものでなければならないのではないかというふうにも考えます。たとえばガラス繊維強化プラスチックでできた家電製品の処理は,今日最も難問と言われている状態があります。こうした製品の処理を事業者の責任で処理させる権能を市が持つことも重要であり,改正条例にこれを盛り込むべきではないかというふうに考えるのでありますが,どうでありましょうか。  第3は,再利用あるいは再生利用できる製品・容器などの資源ごみ,これは再利用促進物,こういう形で指定をして,デポジット制度を組み入れるなどして,メーカーなどの回収義務ということも,この中に1項起こすべきではないかというふうに考えるわけであります。  それから第4は,要綱の流れのとおりに組み立てられるのではないかとも思います。現在の条例がそういうふうにもなっておりますから,条例規則等で。というのは,関係者の責務というところで,1は市民の責務,2が事業者の責務,3が市の責務と,こうなっているのです。これは,昔からの考え方を踏襲して,一応並べ方としてこうしたのかなと思うのですが,これはやはり市の責務が頭に来て,事業者が2番目に来て,そして市民が3番目に来て,お互いの責任と同時に,相互協力関係ということで順序としてなるべきでないか。これは,前のあれがあったので,この例に倣って不用意にこういう並べ方で要綱を示しましたと言われればそれまでですけれども,つまりその辺に,この条例改正に当たって本市の清掃行政リサイクル行政を進めるに当たっても,基本姿勢が問われるというふうに思いますので,この点については,私の意見を申し上げて,お答えもいただいておきたいと思うわけであります。  さらに,あと細かくは申し上げませんが,これは一つの参考でありますが,横浜市の廃棄物の処理及び清掃に関する条例の全部を改正する条例案というのが,この9月の定例会で可決されております。この中にも,いま私が申し上げましたような市,事業者,市民の責任も含めて,相互協力も含めて,それに加えてこの中には,廃棄物の再生利用物の保管場所をビルや大事業所等に設置させる義務,これも設けてありますし,あるいは事業系のごみについては,管理責任を持つ者を市に登録をさせる,そして排出計画書を出させる。それに違反した場合には勧告することができる,あるいは勧告だけにとどまらず,従わない場合には,その事業所名,氏名等を公表することができる。それでも従わない場合には・その事業所から排出されるごみの受入れ拒否をするということまで決められています。ですから,これは今日の流れを象徴する,いわば近代的な現代的な条文の整理と内容になっているのではないかというふうに考え,非常に参考になると私も思いました。ですから,こういう参考になる部分は積極的に生かして,条例が万全を期すことができるように,明文化することが必要ではないかというふうに思いますので,そのことを伺っておきたいと思います。  それから,3番目でありますが,最後の質問は,新発寒清掃工場における公害防止の対応と各清掃工場での公害防止対策の推進について,ご質問しておきたいと思うわけであります。  従来の清掃事業は,廃棄物の衛生処理並びに適正処理を目的として進められてきておりますから,近年の全国的な排出量の増加に伴って,廃棄物処理に関する問題が非常に大きな問題になってきています。  そこで,こうした背景から,清掃事業に対して,今日大きな変革が求められているのではないかというふうに思います。具体的には冒頭でも申し上げましたが,従来の概念を踏まえて,廃棄物の減量・資源化についても積極的に推進して,いわゆる循環型社会の形成を図っていくことが大事だと思います。しかし,現実には,市民生活から日々排出される廃棄物については,従来の焼却や埋立てによる方法,あるいは資源化によってこれを逐次処理して,快適な生活環境を確保していくというのは当然のことであります。これらの施設については,今後とも計画的な整備拡充を進めていく必要があると私は思っているわけです。  そこで,本市の状況でありますが,平成2年度に資源化工場が稼動いたしましたが,可燃ごみに対する施設能力が十分でなくて,可燃ごみが埋立処理される状況がここしばらく続いているということから,市の計画にも一部甘さがあったということは否定できないところであります。市も国も財政状況が厳しいということがありますが,発寒新工場を当初の計画どおり竣工させるということでありますので,この点については,一定の評価を持っています。192億円という総事業費を投入して,12月から本格稼働というふうにも伺っておりまして,私も過日,試運転がいま行われているというこの機会にというふうに考えて,現場を視察させていただくことができました。いままでの工場とは打って変わって,非常にコンパクトで,監視体制を含めた中央制御方式や,あるいはまた他の工場の燃焼方式とも異なるとか,そういう特徴を幾つか持っている炉でありました。  そういう意味で,一定の公害防止に対する改善も見られるということもありましたけれども,問題は,今後の日常における運転技術,やっぱり人に頼るという部分が決定的に重要だということであります。温度調節を含めて,監視体制を前提にしながら,安全性あるいは有害物質の排出の抑制,監視作業における的確な判断と調整というものが一体的でなければ,この工場本来の効果は上げ得ないというふうに私は考えるのです。  ですから,この場合,特にこの間題について質問しておきたいのでありますが,まず第1に,清掃工場に対する公害問題として,ばいじんとか,あるいはまた塩化水素であるとか窒素酸化物,こういう重要な問題がありますが,特に最近,ダイオキシンが問題になっておりますけれども,これについて,新たに建設される施設については,当然のことながら,いままで以上のシステムで十分な配慮がされなければなりませんけれども,新工場について一体具体的にはどうなつているのか,心配がないのかということであります。  次に,昨年の測定結果について報告を受けた際に,国のガイドラインに基づいて,施設の改良等を順次行うということで実施に移されているわけでありますが,ことしについては,どういう改良が実施をされたのだろうかということであります。  また,こうした段階を踏まえて,あるいは効果的な検証を行なっていくためには,ダイオキシンの測定が重要でありますが,このダイオキシンの測定を行なった製造工場については,あらためて再度実施するという答弁が当時ありました。これは,この後どういうふうになっていくのか。  最後に,清掃工場の電気集じん機で回収された集じん灰の処理は重要であります。これは,これまでも指摘をしてまいりましたけれども,今度,廃棄物の処理及び清掃に関する法律の改正が行われて,特別管理一般廃棄物というふうに規定をされて,厳しくこれを処理しなければならないということが前提となっています。  それについては,一つは,法の適用される清掃工場というのは,一体どこどこが適用されるのか。あるいは工場から出る1日の総排出量というのはどうなるのか。あるいは適正に処理する方法としてはどういうものがあるのか。あるいは法改正での期限というのが,平成7年の3月31日までに達成するようにというふうに上限が決められていますが,これについて,施設の建設は間に合っていくのかどうかということ等について,ご答弁をお願いいたします。 ◎魚住 助役  先ほど畑瀬委員のほうにお答えしました,施策の決定に当たってのやり方につきましては,各部局がそれぞれの所管するものに対しまして研究することは,これは結構なことだと私どもは考えております。しかし,これを施策とする場合は,一般論として先ほどお答え申し上げたわけでございますけれども,これは広く,もっとさらに多くの市民の意見を聞きながら,一応助役会議等を通じまして決定していくと,このような考え方が妥当であろうと,こう考えております。  したがいまして,先ほど申し上げませんでしたが,ごみの問題につきましては,施策として何ら検討を加えているものではございません。 ◎大野 環境局長  粗大ごみの有料化の関連で,ご意見を含めて段々の説明がございました。  その中で特に私のほうからご答弁申し上げたいと思いますのは,一つは,責任の所在の問題がございました。先ほど助役答弁にもありましたとおり,私どもはいろいろな政策をつくり上げる前段として,いろいろな事業のあり方,施策の進め方等を事務的にある程度用意をしなければならないわけであります。  そういう意味で,今回の粗大ごみの有料化の問題は,私どもとしては,先ほども申し上げましたように,こみの減量化・資源化を第一義的な課題として取り組むための大きな一つの方策としてこれがあると,こういう視点で事務的な検討を進めてきたわけであります。ただ,たまたまその過程の中で,ご案内のとおり,こういう表現を使うと怒られるかもしれませんけれども,一部不適切な報道等があったことに伴って,これが表面化をしたというふうに私は理解をしておりますので,そういう意味での私どもの取扱い上,非常に不備だったということについては,おわびを申し上げたいと思います。  いずれにいたしましても,私どもとしては,有料化の問題は,ごみの減量化・資源化に対する大きなインセンティブを与えるものだと,いわゆる市民の意識改革への働きかけにとっては重要な施策の一つだというふうに,いまでも思っております。したがって,これらについては,なお今後,皆様方のいろいろなご意見をお聞きしたいと,このように考えております。  それから,会派への説明ですが,私は会派への説明はしたつもりはございません。あくまでも事務的な検討の段階で,私個人として,それぞれ各会派の何人かの人々のご意見を聞いたり,あるいは一部懇談をしたことはございますけれども,そういう意味でまとまっている状態ではありませんので,したがって,会派への説明はしたことはございません。  それから,街づくりサッポロ会議でのご意見の問題,あるいはリサイクルシステム制定委員会でのいろいろなご意見のこととの関連もありましたが,それは,それぞれの市民の意見の一つとして私は尊重したいといいますか,考えておりますが,ただ,街づくりサッポロ会議のご意見の中も,個人的ないろいろなご意見はありますけれども,最後の段階では,決して否定はしてございません。やっぱりいろいろなことをやった上でこれを考えるべきだというふうに言われておりますので,有料化について,全く否定されているとは私は考えておりません。  それから,排出者としての責任との絡みの中で,当然事業系のごみの問題でありますが,私はいろいろな施策をしていく場合に,事業者がやるべきことをやった上で,なおかつ問題が残る段階では,最終消費者であります市民といいますか,あるいは物を消費する立場で言えば消費者ですが,消費者としての排出の責任のこともあるだろうというふうに思います。これはいずれにしても,やるべきことをやった上での問題でありますので,したがって,その辺のところは,リサイクルシステム制定委員会のご意見としては,まだ言及をしていない部分であるというふうに思ってございます。  それから,くどいようですけれども,先ほどの事務的な進め方の段階で,柿崎委員にも申し上げたとおり,一部私どもの進め方について不手際があったことについては,あらためておわびを申し上げたいと思います。以上です。 ◎蓮沼 清掃部長  条例関連につきまして,私から答弁申し上げます。  1点目の適正処理困難物の問題でございます。  ご案内のとおり,法でそういったものを指定するという制度ができました。しかしながら,指定後のメーカー等に対する事業者の対応,あるいは本来予定していなかったようなものが出てくる,こういったことの可能性もございますので,本市の条例におきましても,独自に指定する旨,設定をしてまいりたいと,このように考えております。  それから,2点目の再利用困難物の問題でございます。  私どもの廃棄物処理法のほかに,リサイクル法という法律がございます。この法律は, 再生資源の利用を積極的に進めると,こういう意味でございまして,ご指摘の再利用困難物,こういった問題につきましては,本来リサイクル法の中で指定すべき問題であろうというぐあいに思いますし,本市独自が指定したといたしましても,その実効性の担保,そういったものに若干危慎もございます。今回の条例では,見送りをさせていただきたいというぐあいに思っております。  次の再生利用促進物でございますが,スーパーで言えば,たとえばトレーのような問題,当然,本市の事業所においても,促進が可能だというぐあいに認識をいたしておりますので,指定する方向で現在検討を進めております。  それから,条例上の特に減量化に対する責務の問題でございますが,当然,ご指摘のように,私ども市が積極的に推進すべきものだと考えておりますので,順序はそういうことで,市,市民,事業者というような形で考えております。  それから,条例中にいろいろな事業者等に対する保管場所,管理責任者等々につきましては,先ほど佐々木委員にもお答えを申し上げましたけれども,最終的には,氏名の公表ということまで考えた条例にしてまいりたいというぐあいに考えております。概略,以上でございます。 ◎石倉 施設担当部長  ダイオキシン類の現状においては,清掃工場の稼働状況において,厚生省の安全宣言が出されているところではございますが,しかし,環境中への排出は極力抑制することが望ましいことから,平成2年にガイドラインが示されております。  このことから,新発寒清掃工場につきましては,ごみの攪拌がよく,高速で燃焼が行えるストーカーの採用や自動燃焼制御の採用で,安定した燃焼が行えるようなものとなっております。  また,最新のプラントの監視設備によりまして,従来以上に監視制御能力を高め,きめ細かく,かつ安定した制御が行えるシステムとなっておりますし,ダイオキシンの合成に関係のある電気集じん機入口付近のガス温度の上昇も制御できるものとなっております。  それから,第2点目でありますが,今年度については,ガイドラインに基づきまして,すべての工場に一酸化炭素濃度計の設置が完了したところでございます。現在は,ガイドラインに示された管理値を満足できるよう運転管理を行なっております。したがいまして,再度のダイオキシンの測定実埠につきましては,来年度において実施できるよう努力いたしたいと思っております。  第3点でございますが,法改正に伴い,特別管理一般廃棄物に指定されたものは,焼却の灰と分離して出される電気集じん機の灰であり,清掃工場のうち篠路清掃工場,駒岡清掃工場,それから発寒清掃工場が該当しまして,1日の排出量は,三つの清掃工場トータルで80トンから90トンでございます。  それから,本市の清掃工場から排出される焼却灰及び集じん灰は,現在埋立てしておりますが,電気集じん機で回収されたこれらの集じん灰については,法の中で処分の新たな規制が設けられまして,厚生大臣が指定する方法としては,セメントで固化する方法が一つ,それからキレート等の薬品で処理する方法と,それから電気で大体1,200圧から1,500度の温度で溶融後固化する方法があります。これらの方法で処理をしなければ埋立処分ができなくなったものでございます。本市といたしましても,法改正に対応すべく,現在調査試験を行なっているところであり,さらに今後の技術的な動向も踏まえまして,委員が言われました経過措置の範囲の中で努力してまいりたいと思っております。以上でございます。 ◆菊田 委員  最初の有料化問題についての当局の対応ということについては,幾つかの点については,おわびも申し上げるという言葉も使ってみたりしていますが,しかし,本質的には,やろうとしたことは間違いないんだというふうに私は受けとめました。そこでいま局長は,責任の所在その他についても一部は責任を認めながら,政策づくりの前段の作業として,私個人が,各会派でなくてそれぞれの部屋の何人かの人と,どんなものだということをやったにすぎないのだという説明。しかし,当局の理事者が,こういう重要な政策課題について,こんなふうに持っていきたいのだがどうだということになれば,それはすぐ重要な政策課題が提起されたとして,会派でこの間題について検討もしなければならないし,あるいはまた,一定の見解も持つというふうになります。ですから,それは即,私どもの会派であれば,だれに話がきても,会派に話があったものというふうに受けとめます,これは。当然です。  それはそれとして,とにかくそういう軽率な前段の事務的な作業の範囲の中で云々という,こういうことであるなら,まだ方針として有料化に踏み切ったわけではないというふうにも受け取れる。しかし,先ほどの答弁では,12月にやろうと思ったけれども,それは白紙にいたしますと。これだけ聞いていると,12月は白紙だけれども,やがてそれは来年の4月からなのか,3月からなのかやるかもしれない。白紙ということは,一たん決めたことを戻したから白紙というのでしょう。そういうことですよ。ですから,有料化問題がいわば市当局の方針として決まっていない以上,白紙でも何でもないですね。新たに提起されるまで全くそれは白紙であって,あらためて市民の前にもわれわれにも提起されるべきもの。いままでいろんな誤解を与えて申しわけなかったということで,一括して言われる立場だろうと思うんです。それが一つ。  それから最後に,これまた消費者の責任という問題について,それは全くないとは言えないのではないか。ある程度あるのではないかと。それは,出す本人ですから,どんな物を出すかを選ぶ選択権を持っているわけだから,したがって,そういう意味で,ごみを出す責任というのは,消費者の側にもあることは当然です。しかし,物はすべてわれわれが買って,そしてそれをごみに出す。私たち消費者は,それ以外にないですからね。  ですから,それぞれの段階でまず打開してこなきゃならない前提がある以上,それを消費者にも一定の,何か3分の1ぐらいあるような言い方というのは,僕は正しくないと思うのです。なしとはしないけれども,責任という場合には,向こうに相当あるということをはっきり認識すべきだと思うのです。そういうことが,これからの行政の中の基本的な当局の姿勢となって反映するので,その辺は,いま私が言ったような認識であれば安心できるので,そうではないだろうかと思います。  それから最後に,報道が一部不適切だという表現ですが,それは責任を持ってあなたがいまおっしゃったわけだから,それはそれでなるほどそうなのかなと思います。しかし,私どもの長年の経験からいっても,これだけの活字にするには,新聞記者1人ではなくて複数で,それぞれ確認をしながら記事にするものです,まず一般は。あんたそこで首横に振っているけれども,そうでない新聞社なんですか。これは読売と朝日さんです,私が持っているのは。そうすると,これは全く不適切なことから流れた,いわば憶測,推測のたぐいだというふうに言い切りはしなかったけれども,僕は,後から記者クラブから抗議の文書が舞い込むのでないかと心配する余り言っているわけですが,そういう言い方というのは正しくないのじゃないですか。だれか部下が漏らした,あるいは自分も漏らしたということが記事になって多少大きく尾ひれがついたとしても,それは出た人の責任なんです。ですから,こういうことを漏らした事実はないというのですか,それだけお答えいただきたいと思います。  それから,条例改正については,取捨選択について,ひとつ今回はということで,再利用困難物については,いまそこまでは考えていないのだということのご答弁でありましたけれども,これも先ほど引用した他都市の例からいっても,法体系の流れからいって,あるいは消費者,市民の要望からいって,当然のことだと私は思います。ですから,いま一度慎重に検討を行なって,入れられるものなら,ぜひ受けて立つべきでないかというふうに考えますので,もう一度お伺いしておきたいと思います。  最後に,清掃工場の問題でありますが,いま段々の説明がありまして,理解ができた面もあります。  問題は,これからの運転管理ということが決定的に重要だということから,技術者の養成も含めて,ぜひ一層の研さんに励んでもらいたいというふうに思います。まだ先だといっても,第5清掃工場というのは,たとえばいま新発寒清掃工場についても4年間かかって12月試運転なのです。ですから,相当な期間,慎重な検討がベースになることは間違いないので,より安全性について,完全に近い可能な限りの装備を持った新工場になるように,技術的な検討もいまから準備をしておくべきでないだろうかというふうに思います。  いま一つ気になる点は,新発寒といまの旧発寒の工場が並んであります。この間も見せていただきました。そうしたら,旧発寒工場の煙突が1本立っているすぐそばに,並列して新しい工場の煙突が,でかいのが中に2本あるのだそうですけれども,聞くところによると,煙突だけで3億から4億近くかかったという説明もありまして,びっくりしたのでありますが,問題はそこから出ている煙。新しいほうは確かにきれいです。しかし,ああやって並んで見ると,旧清掃工場から出る煙というのは,青いというか,黄色いというか,明らかにわれわれ素人目から見ると,粉じんが相当まじったような煙が出るのを市民もおそらく気にすると思うのです。ですから,旧工場での可能な限りの抑制を含めて,これはどんなものだろうかと。もちろん違いがあることはわかるのですが,もうちょっと,この辺に工夫ができないだろうかということを率直に感じてきたものですから,質問いたします。以上です。 ◎大野 環境局長  端的にご答弁申し上げたいと思いますが,報道機関との関係で言えば,私どもから見させていただくと,さも4月から実施するかのごとくの報道であった点において,やはり不適切な報道であったと。特にこの場合,私も記者には会いましたけれども,あくまでも,これは事務的に検討を始めた段階だということを断った上で,私の考え方を述べただけでございます。それがああいう形になって報道されたことが,皆さん方に誤解を与えたということでございます。  それから,消費者の排出者責任の問題で言えば,あくまでも,先ほど申し上げましたように,いわゆる事業者責任といいますか,事業者としてやるべきことをやった上で,なおかつ問題点は残りますから,そういう意味で,消費者としてもごみの減量化に対応してもらえる分が多分にありますので,そういう意味での排出者責任,こういうことを申し上げたわけでございます。以上です。 ◎蓮沼 清掃部長  再生利用困難物の問題でございますが,私どもの所管をいたしております廃棄物処理法と,もう一つ前段申し上げましたリサイクル法というのがございます。これは表裏一体であることは間違いありません。しかしながら,私どもは,ごみに出す前に,リサイクル法が所管をしている部分で適正なルートに乗せてもらい,再利用してもらう,こういう考え方の整理をしたいと思います。そこで,リサイクル法で指定されたものは,私どもは市民によくPRをして,再利用ルートに乗せていただくんだ,ごみにしないでください,こういう形で進めていきたいものだと思っておりますので,前段,リサイクル法の中で再利用困難物というのを指定をし,ルートに困難なものでないように利用方法を考えていただき,指定していただきたいものだということで申し上げたわけでございます。  ちなみに,ペットボトルもようやくリサイクル法の指定製品になるというぐあいになりました。だんだんそういったことで,国も逐次,指定品目をふやしていくと思いますので私どものほうからも,強くその辺を要望してまいりたいというぐあいに思っております。以上でございます。 ◎石倉 施設担当部長  清掃工場も年々老朽化をしていくことによって,建てかえる時期が来ると思います。その建てかえ時期におきましては,ダイオキシン対策を初め,今後,厚生省などの研究が進むことによって得られる新しい知見も取り入れながら,一層の公害防止の技術を導入していきたいと思っております。  また,こうした新しい設備を適正に運用するためには,委員が先ほど冒頭で言われましたように,職員の資質の向上を今後とも進めてまいりたいと思います。そして,清掃工場は廃棄物の適正処理が目的の施設ではございますが,資源・エネルギーの有効な活用の観点から,これまで以上の大規模で大容量の発電を中心とした,エネルギーのプラントとして位置づけてまいりたいと思います。  最後に,新発寒清掃工場の煙突と旧発寒清掃工場の煙突の件でございますけれども,旧発寒清掃工場は昭和46年に建設されまして,はや20年を経過した炉ですが,現在でも定格焼却能力の25%で当面稼働することで,ばいじん濃度は0.5グラムノルマル立米の排出基準をクリアしております。比較される新工場は排出基準が0.15ノルマル立米で,旧工場の3倍も厳しい基準になっております。  さらには,平成11年,すなわち7年先のごみを想定して,ごみの発熱量が3,000キロカロリーで設計された工場でありますので,現在の運転では,煙の濃度が旧工場に比べまして300分の1というのか,300倍きれいだということになります。したがいまして,両丁場を並べてみますと,委員の言われたとおり,旧工場は若干色がついて見える状態でございます。以上でございます。 ○西村 委員長  第4項 清掃費等の質疑をこれで終了いたします。  ここで,委員会を暫時休憩いたします。     ──────────────
          休 憩 午後2時51分       再 開 午後3時13分     ────────────── ○西村 委員長  委員会を再開いたします。  第7款 土木費 第6項 公園緑化費,第7項 スキー場費,第9項 動物園費及び公共用地先行取得会計中関係分を一括して質疑を行います。 ◆高橋[忠] 委員  緑化整備について,何点か質問をさせていただきたいと思います。今議会で質問させていただきましたが,前向きな答弁でありながら,もっと深くご回答をいただきたく質問するわけであります。  本市の公園緑地は計画的な整備を進めてきた結果,現在,すでに箇所数では2,000ヵ所を超える他の政令都市に例のない水準となっております。このことは,緑あふれる街,札幌の都市環境形成に着実な歩みを示しているものであり,大いに評価をし得るものであります。  しかしながら,公園の緑地の規模あるいは内容について申しますと,たとえば児童公園では,最大のものは8,846平米,そしてまた,最小のものは91平米とバラエティーに富んでいる一方,その児童公園もブランコ,滑り台,砂場,どこを見ても変わりばえがしないという批判の声も耳にいたすところであります。  また,高齢化社会の到来に備えて,児童中心の利用形態を見直す必要が生じるなど,身近な公園を取り巻く状況さらに求められる役割は,時代とともに変化してきていると思われます。  私の周りの西区の例をとりますと,既成市街地,要するに琴似方面と西野の住宅街では,公園の置かれている地域の状況は大きく異なっております。特に西野においては,北区の新琴似もそうでありまするが,民間の宅造によるミニ公園,要するに開発とともにできる公園,そのような形で公園化が進められてきておる次第であります。言うならば,過小公園に対する何かの考えが必要ではないか,こう痛切に感じております。  これらのことを踏まえて,私は代表質問において,身近な公園の個性ある再整備の必要性について市長に見解をただしたところ,きわめて前向きであったのであります。  そこで第1点目は,いま私が述べた身近な公園の置かれているこれらの状況をどのようにとらえ,どのような検討を加えているか。現時点での対応状況をお聞かせいただきたいのであります。  さらに,都市基幹公園の計画について質問をしたいと思います。  従来より,都市基幹公園の配置については,各区に総合公園,運動公園を1ヵ所ずつ配置し,市民の総合的レクリエーションに対応していく計画であったと思います。西区から分区いたしました手稲区においては,本年の5月に大々的に開園をし,そのお祝いをされたと聞いておりますが,総合公園の前田森林公園,そして運動公園として手稲稲積公園と一応の整備が整つております。  これに比較しますと,西区は現在,本市で初めて屋内広場として建設されようとしております農試公園が運動公園として設置をされておりますが,区を代表する総合公園について計画が明らかになっていないわけであります。以前から,西区のシンボルとして三角山があるわけですが,かつては,三角山周辺で適地選定をされたというふうに聞いておりまして,その辺の検討がどこまで進められているのか,お伺いしたいのであります。 ◎上野 緑化推進部長  まず,第1点目の既設公園の個性ある再整備についてでございますけれども,現時点において,どんな取組みをしているかということでございます。  まず,委員のご指摘のとおり,本市の公園も2,000ヵ所を超える状況になりました。より多くの市民に活用されるためには,きわめて細かな分析を加えた上で,現状に有効な再整備のプランを策定していく必要がございます。  そこで,現在2,025ヵ所ございます住区基幹公園につきまして,立地条件ですとか成立要因,それから樹木や施設の状況,あるいは周辺地区の年齢構成などの分析を行いまして1個性ある公園として,再生させる計画を進めているところでございます。  次に,2点目の西区の都市基幹公園に関するお話でございますけれども,総合公園,運動公園につきましては,各区にできる限り設置をしていくという方針でおります。各区の配置状況を見ますと,たとえば中央区には,円山公園と中島公園がございます。北区には,百合が原公園と屯田西公園,また,東区には,現在造成中のモエレ沼公園ができますと,総合・運動機能を備えた公園がそれぞれできるという状況にございます。  これらの状況を見ますと,西区には総合的な公園がないために,その配置計画をすべき時期に来ているというふうに考えております。したがいまして,これまで多方面からさまざまな検討をした経過がございますけれども,候補地につきましては,現5ヵ年内に選定できるよう努力をしてまいりたいというふうに考えております。以上でございます。 ◆高橋[忠] 委員  身近な公園についての利点は理解ができるところであります。もう少し具体的なイメージをちょっとお伺いしたいといいますか,どのようなものを措いているのか,もつと細かく教えてほしいなと,こう思っております。  それから,先ほどの基幹公園でありますが,三角山も非常にいろいろ検討されたやに伺っておりましたが,西区の場合,西野地区に五天山という山がございます。そして,その五天山のふもとは採石現場でもあり,採石場の跡地も含めて,一体的な自然環境や運動施設の配置上,また,アクセス等を勘案すると,これ以上の適地はないのではないかなと,こう考えるものであります。したがいまして,都市基幹公園を立地させる考えはあるかどうか,そのご見解をお伺いしたいのであります。 ◎上野 緑化推進部長  既設の身近な公園の個性ある再整備について,もう少し具体的にということでございます。  お話にありましたように,ミニ公園対策も含めながら,地域の活性化につながる公園のリフレッシュを行なってまいりたいというふうに考えております。  具体的には,地域の核となりますコミュニティ広場型の公園,それから街並みの景観を形成するようなポケットパークといいましょうか,そのような公園,それからお年寄りや子供たちのふれ合いの公園ですとか,豊かな自然環境を生かした公園,また,子供たちのアイデアを生かした遊び場型の公園など,幾つかのタイプ別に特色あるテーマを絞り込んで,その地域の特性を生かした公園の再整備を行うことといたしております。そのようなことで,この事業化に着手すべく,検討を進めているところでございます。また,地域の方々の意見につきましても,十分お聞きをして計画を進めてまいりたいというふうに考えてございます。  次に,2点目の五天山一帯でございますが,ご承知のとおり,市街地にくさび状に残されました景観的にも非常に貴重な樹林地でございます。したがいまして,採石跡地等も含めまして,平たんな土地にも隣接しているというようなことから,全体の保全・活用策を講じていく土地柄であろうというふうに認識をいたしております。今後,総合公園適地の候補地の一つとして,検討を進めてまいりたいというふうに考えております。 ◆高橋[忠] 委員  五天山が採石の跡地であるということでもありますし,個性あるまちづくりの中で,特に西区は発寒川を挙げて,川の中また河川敷を利用した公園づくりをしてきております。  ご承知のとおり,琴似発寒川は,昔,手稲町と札幌市との区境の川でもありました。当時は,区境というような寂しい思いをしたときがありますが,いま西区のふれあい祭りの中にも,発寒川を中心とした昔の母なる川,あるいは水と親しむ川として,地域の市民に親まれてきておりますし,非常にありがたいことには,道が河川の中,あるいは札幌市が発寒川の縁を公園化しております。特に,ことしはまた,人気上昇中のパークゴルフのコースをつくるなどして,川にどんどんどんどん寄り合っている。  ご承知のとおり,発寒川の片一方,山の手のほうは山の手,そして琴似,二十四軒町内会,そして八軒,それから片一方の右側になりますと,下のほうからきますと,今度は発寒,西町あるいは西野,平和と,こういうふうに,川を中心として各連合町内会が全部つながっているということで,発寒川の清掃作業なんかも,各連町さんがみんな出て清掃をしていると。ちょうどその右股,左股のところに五天山がある。そういうことから見ると, 西区のシンボル的な存在として置ける位置にあるし,交通アクセスも非常にいいのではないかと,こう思って話をさせていただいたわけです。ぜひその辺に取り組んでいただけるようにお願いを申し上げて質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ◆春原 委員  私は,二つの項目について申し上げたいと思います。  一つは,百合が原公園の整備でございます。二つ目は,環状夢のグリーンベルト構想に基づく北部緑地の部分でございます。  百合が原のほうからお話をさせていただきたいのでありますが,毎年ゆりまつりをやっておられまして,これが5回目を迎えております。地元では大変感謝をすると同時に,また,宣伝が行き届いておることもありまして,非常にたくさんの市民の方々がおいでになる。また,自家用車はもちろんですけれども,大型バスで相当数の方が来られているわけであります。しかしながら,地元としては,駐車問題が起きておりまして,地域住民の生活道路の中まで入り込んでくるという部分がございます。それとまた,公園通というか旧北光線,北光線のバスの停留所がございますけれども,その路線に車を置くということになるわけでございます。  たまたま話によりますと,公園の北口に,今回の百合が原のお祭りというか,そういった部分で車の駐車場をということで,管財のほうで,それなりに用地を確保したようでございますけれども,しかし,なかなかこっちのほうには車が行きたがらない。宣伝が悪いかどうか別にしましても,遠いという部分がありまして,なかなか行かないというので,この中心的な公園前の停留所付近に車がとめられるということになるわけでございます。  そんな部分がありまして,地域問題として,これをひとつ南側,ちょうどいま東15丁目通街路計画を持っておりまして,屯田に抜ける通りでございますが,これはしばらく時間がかかると。それで,百合が原公園の前の通りから東に抜けていく,15丁目に抜けていくという道路が,聞きますと,来年度中に完成させたいと。全体じゃないのでしょうけれども一部完成させたい,こういう話がございます。その部分で,百合が原公園の南口に入口,南入口といいましょうか,メーンになる部分でひとつつくっていただきたいものだと,こういう計画を立ててもいいのではないかと。それと同時に,その地域に駐車場をいまから用意をしておく必要があると,このように思いますので,その件についてお聞きをしたいと思うのであります。  それから,夢のグリーンベルト構想ですけれども,これにつきましては,緑の基本計画ということで10年前に構想が打ち出されて,ことし10年目ということで前田公園,すばらしい公園が完成したわけであります。構想的には,札幌市全体を包み込もうということでございますが,とりあえず,いま整備中のモエレ沼公園と平岡公園など構想実現に向けて進んでいるというふうに聞いておりますが,特に地元にいるわれわれとしては,モエレ沼公園を含んだ河川緑地,特に北区の場合は水郷茨戸と,こういうことを言われておりますが,その関連で,新川だとか発寒川だとか,また創成川,伏籠川の3川合流地点までの間をすばらしい地域にしてもらいたいものだと,このように考えているわけでございます。  そんな意味で,伏籠川という問題がございますが,この河川空間の資源性,これをひとつ原局としては考えていただいて,この伏籠川の整備を進めていただきたい,こんな要望も含めて,まずお伺いをしたいのであります。2点です。 ◎上野 緑化推進部長  まず,第1点目の百合が原公園の南側の出入口の設置についてでございますけれども,現在,南側の区域につきまして,百合が原土地区画整理事業が事業中でございます。その中で,旧琴似川の河川改修ですとか,都市計画道路の東15丁目・屯田通の整備を進めていくことになろうと思います。平成9年度ぐらいがめどというふうに聞いておりますけれども,当然,この場合に百合が原公園とちょうど接してまいりますので,南側からの出入口につきましても,駐車場を含めまして,今後,土地区画整理草葉の進捗を考慮しながら,実現に向けて検討していきたいというふうに思っております。  それから,次の夢のグリーンベルト構想の北部緑地の件でございます。  北部緑地は,お話のとおり,平地系の緑地の中では河川が非常に多いのが特徴でございます。各河川と屯田防風保安林などを有機的に結んだネットワークの形成を考えておりまして,特に,市民に連続した緑の空間を提供していきたいというふうに考えております。  具体的には,新川から3川合流地点までを遊水池などの公共施設などを活用し,発寒川沿いで緑地事業の可能性を検討すべく,北西部連続化構想を本年度中にまとめる予定でおります。  河川別では,非常に地域要望の強かった創成川緑地につきましては,国との調整も進みまして,事業のめどがついてきたという状況でございます。  また,伏籠川につきましても,このたびJR学園都市線までの国の直轄区間並びにその上流の北海道の管理区間につきましても,河川緑地として整備することで,国及び道より了解を得ているところでございます。したがいまして,明年度より基本計画の策定を始めまして,できれば早い時期に事業に入ってまいりたいというふうに考えております。以上です。 ◆春原 委員  最後に一つだけ要望ですけれども,モエレのほうに行く雁来・篠路連絡線というのがございまして,そこの部分に篠路新川というのがございます。道河川でございますけれども,これも河川公園にする場所としては,非常に目玉の場所でないかと,私,このように理解しているのですが,これも含めましてひとつ検討いただくよう,要望して終わります。 ◆小谷 委員  それでは,私から,同じく公園緑化に関して質問をさせていただきます。  いま春原委員から,夢のグリーンベルト構想にかかわる北部緑地等に関しての質問もございました。内容的には,若干重なる部分もあろうかと思いますが,申し上げさせていただきたいと思います。  まず,屯田防風林の保全活用についてでございます。  北区の屯田防風保安林についてですが,この防風林は,屯田と新琴似の間を東西に走りまして,さらに,屯田地区の西側を南北に走り,さらにまた,北側は東西とコの字型に連檐をいたしているわけでございます。そして,その両端は,いずれも創成川に非常に直近に近接をしている形態になっております。また,コの字型のいわゆる上辺,南側,そしてまた一方,北側の一定区間は市街化区域になっておりまして,その他の区域は市街化調整区域と,こういう中に位置づけをされているのでございます。  市街化区域に,通称ポプラ通として街路事業の整備がすでに決定をし,これまで学識経験者などで景観委員会が設けられ,検討の結果,防風保安林の両側10メートルの都市計画街路の内側の現存樹木はできるだけ保全をしながら,事業後は都市緑地として位置づけると,こういうことで,当初は緑化推進部が中心となり,現在では,建設局が中心となってこれの取り組みをなされておりまして,すでに今年度,これらについては用地費の一部も計上し,買収をしていきたいと,こういう段取りになっており,また,全体の基本計画,そして実施計画に向けて取り組まれているわけでございます。  そこで,お伺いをいたしたいのは,さらにそれに連檐する西側,そして北側の部分でございます。  当該地域にかかわる北部地区は,都市化の波によりまして,だんだんとその広がりを見せてまいりました。ことしの3月には,市施行の区画整理事業がその終結を見,さらに引き続いて,現在,屯田東部区画整理事業が組合施行で一昨年の暮れに事業決定がなされて,その進捗を見,事業中でございます。そしてさらには,現在,平成6年の事業施行に向けて,道の住宅供給公社がその準備を進めているわけでございます。  これまで,ポプラ通においては,法的に防風保安林のため多くの規制がありました。そのために,地域において,衛生,保安,防災上などの多くの問題が起き,関係方面に適正な維持管理と貴重な樹林空間の活用を訴えてまいったところでございます。  現在,その苦労が実ったわけでございますが,残されました関係防風林のこれからの問題についてでございますが,いまやこの防風林は,屯田地区をコの字型に囲ってはおりますものの,北区のみならず,札幌市の非常に貴重な財産でもあるわけでございまして,こうした一連の現在のポプラ通につきましては,延長約2,500から3キロぐらいありましょうか,その他を全部加えますと,7キロから8キロに及ぶ区間でございますが,これらに対して,どのような取組みをなされようとしているのか,お伺いをさせていただくところでございます。  とりわけ,現在,道の住宅供給公社による開発計画の準備作業が進められているさなかでもございますし,一方,すでに先ほど申し上げましたように,屯田東部区画整理事業が進捗中でございます。どうか,こういったことに十分連動し,並行してこれらの取扱い,そしてその事業に向けた取組みが積極的になされることを期待しておりますが,ご見解を承りたいと思います。  次に,創成川緑地の整備でございます。  この件につきましては,いままで代表質問あるいはまた当委員会等でいろいろ論議がなされ,緑のネットワークに関連をし,創成川下流域ということで,いろいろ論議がなされてまいりました。先ほど質問されました春原委員からも,これらの取扱いについて,いろいろ問題,話題の提起がありました。  この場所は,JR学園線から3川合流地点までの緑地整備についての質問や,そういったことで提言がなされてきておりますが,創成川は,本市にとっては,都心部を東西に走る大通公園同様,南北に走る都市軸として位置づけられ,歴史的にも文化的にも意義深い河川でございます。特に,下流は自然に恵まれた豊かな空間でありまして,終日,釣り人たち,あるいはまた散策を楽しむ市民の方々が多く見受けられるところでございます。この河川地区を軽川あるいは本年認定になった中の川桜づつみモデル事業のように河川緑地として整備を図るとともに,先ほどの屯田防風林同様,さらには環状夢のグリーンベルト,そして北部緑地への連続化を積極的に進めていくべきだと考えるわけですが,これらについてのご見解をさらにこの機会に承りたい,こう思うところでございます。  最後になりましたけれども,これは古くて新しい話題でございますが,それは,都市公園の各区における地域格差是正の問題でございます。  私はかねてより,そういったことで,都市公園の整備についていろいろお聞きをしてまいりました。それは,住区基幹公園あるいは都市基幹公園といったように,住民に最も身近な存在で,最も基本的施設については,でき得る限り地域的な隔たりを持たせず,さらに,どこの区においても,同じレベルの水準に整備すべきであるということを機会あるごとに述べてまいったわけです。  なぜこのようなことを申し上げるかといいますと,私の住んでおります北区は,札幌市内で最も公園面積の低い区であります。そしてさらには,東区がそれに次いで低いわけでございます。  そういったことで,ちなみに例を申し上げますと,市民一人当たりの面積というものは,北区については現在7,6平方メートル,それに対して南区,これはいろいろ地理地物等の関係がありますが27.8,そして東区は8.8と,こういうことになっておりまして,北区,東区が平均13.1に比べて圧倒的に少ないわけでございます。これは,それぞれのいままでの成り立ちや自然環境の違いはありますけれども,これらの解消に向けて,これからどのように積極的に取り組まれようとしているのか。そしてまた,現在取り組んでいるのか,お伺いをいたします。以上。 ◎上野 緑化推進部長  まず,第1点目の屯田の防風林の保全活用についてでございますけれども,お話がございましたように,市街化区域の部分につきましては,本市で営林署より用地を取得いたしまして,街路事業として,国の補助で整備を行うということになってございます。残りの市街化調整区域の部分,延長で約5キロございます。面積では18ヘクタールということになっておりますが,これらにつきましても,都市部における貴重な樹林でございます。市街化の波も迫っていく状況にございますので,昨年度に屯田防風保安林の環境調査を実施をいたしました。保全と活用の両面で検討を進めてまいりたいと思います。今後,専門家並びに各方面のご意見を伺いながら,その方策について協議をしてまいりたいというふうに考えております。  次に,創成川緑地の整備でございますが,これまで創成川下流域の緑地整備につきましては,地域の方々より,さまざまなご要望をいただいております。河川管理者でございます北海道開発局と協議を進めてまいりました。本年に入りまして,開発局では洪水対策上,まだ未整備でございました右岸側の護岸工事を行うことになりまして,行政間で創成川下流域連絡協議会を設置いたしたところでございます。そこで協議を開始いたしましたが,この河川改修に当たりまして,局としても,自然に十分配慮をした工法で施工するということになってございます。本市に対しましても,懸案でございました緑地整備につきましても,並行して進めることで合意に至ってございます。今後,さらに協議を進めまして,北海道開発局の事業の緑の回廊づくり事業と整合を図りながら,本市の都市軸に相ふさわしい河川緑地の整備を本年計画を策定いたしまして,実施の方向で検討してまいりたいと思っております。  それから,3番目の都市公園の各区間の格差是正でございますけれども,お話にありましたように,平成4年4月現在で,全市の公国緑地の一人当たり面積が13.1平方メートルでございますけれども,5年計画においては,これを15.9平方メートルまで引き上げる計画でございます。今回の5年計画におきまして,従来より懸案でございました北区,東区の都市公園の整備水準を引き上げてまいりたいというふうに思っております。  特に,どのような形で是正されるかということでございますけれども,平成3年度末の公園の一人当たり面積では,北区が7.6,東区が8.5,白石区が9.0という状態でございます。北区につきましては,全市平均に達しておらないわけですが,今後,平成8年の最終年度におきましては,北区が11.2平方メートル,東区が11.4,それから白石区が11.2と,北区の水準は,全市平均の71%に達する状況になってこようというふうに思っております。以上でございます。 ◆小谷 委員  最後の,だんだんと各区の格差が縮まっていくと,縮めたいという意欲については非常に高く評価をし,ぜひとも,早急にそういうことで実現をしていただきたい。  ここで,若干再質問ですが,2番目の創成川にかかわる関係でございますが,現在,都市緑地として計画中とのことでありますが,概略どのようなイメージによって進めようとされているのか,お伺いをしたい。  そしてまた,プランの中に,地域住民の意見や要望が反映される余地が今後あるのか。いままでこれらにつきましては,数年前には,開発局が中心となって地域住民と協議がなされ,もちろんその席には,緑化推進部も同席をしていたと思いますが,メーンは開発局,そして地域住民と。しかし,いろいろ意見の交換の中でまだ課題や問題点が多くて,それが延び延びとなってたという経緯があった。今回のこの件につきましては,かなり連合町内会あるいは接続単位町内会等と北区でコンセンサスをとりながらいろいろ進めているということですが,今後さらに,こういった取組み,いわゆる設計等に向けて,どう地域住民とのコンセンサスを得ていくのか,伺いたいと思っております。  ちなみに,現在,創成川の河川敷にどんなような樹木があるのかということで,私なりに調べてみましたが,ある区間,300メートルぐらいの区間ですが,けさもちょっと歩いてまいりました。あそこは,右岸はポプラばかりですが,左岸はポプラを中心にし,柳,アカグモ,イチョウ,アカシア,プラタナス,ライラック,結構な木がそれぞれ植栽をされておりまして,そのほかにも,さらに,カツラだとか常緑樹も,場所によってはあったように記憶をいたしておりまして,かなりな樹種が入っておると思います。  問題は,あの場所においてどの樹種が適切なのか。これが今後,これを取り進めていく中で大きな課題であり,まとめていかなければならぬ問題だと思います。いまの樹種は非常に多岐にわたっておりますが,それは適当な樹種もあるだろうけれども,10年間ぐらいたっておりますね,あれ。そんなようなことも参考にしながら,ぜひ樹種の選定をしていただきたいものだと思いますが,こういったことも含めてご見解を承りたいと思っております。以上。 ◎上野 緑化推進部長  まず,創成川の計画はどんな計画で策定しているかということでございますけれども,計画は現在も策定中というようなことで,確定的なことは申せませんけれども,創成川下流域の左岸側4.7キロメーターございますけれども,ここに現存する樹木を再整備をしますし,それから園路ですとか休憩施設を設け,多くの方々の散策ですとか釣りなどを楽しんでいただけるようなものを考えていきたいというふうに考えてございます。都市公園法による都市緑地という形で位置づけをしてまいりたいと思っております。  この際,地域の皆さんのご意見が反映できるかと,こういうことでございますが,当然,私どもといたしましても,区と相談を行いまして,町内会を通して連絡会等を必要に応じて開催をいたしまして,連絡を密にしてまいりたいというふうに考えております。  それから,創成川の樹種でございますけれども,現在,既存樹の生育状況等を調査中でございます。この結果を見まして,環境に適しました樹種の構成を検討してまいりたいというふうに考えております。以上でございます。 ◆井上 委員  自然保護行政についてお尋ねいたします。  「さっぽろ文庫」など,本市の自然環境の書物が各種出版されています。その中に「サケが豊平川に帰ってきた」また「サケが帰るぐらいだから,野の花や野の鳥はさぞかし」また「自然・これらを守り,育てるために力をつくさなければならない」と,大いなる決意がこれに書き込まれております。また,非常に興味深く読んでおります「札幌昆虫記」には「昆虫は環境に敏感です。札幌がかれらにとっても,住みよい自然を保ちたい」と述べられております。この本には,また明治13年に札幌に襲来したトノサマバッタの大群の記念「バッタ塚」のことが書かれています。わが手稲区の山口にあるものですが,当時の札幌の自然状況を伝える上で,非常に重要な文化財でもあります。  さて,本市の花はスズラン,木はライラック,鳥はカッコウとなっていますが,カッコウの分布などは本市で押さえられていないそうですし,また,2年前には,月寒川の護岸工事で,道内でここだけにあったコシボソヤンマの生息地が危く破壊されそうになったりもしております。  また,先日の報道によれば「琴似川にもサケが産卵」と報じられて,サケが琴似・豊平川などに戻ってくるようになったのは,市民各層の努力があったからだと私は思います。そしていま,湿地・湿原の重要性もまた報道されていましたが,都市化の周辺化が非常に進んでいく札幌では,多くの野生生物の生息地の保全,いわばハード面は当然急がなければなりません。それとともに,そこに生息する生物,植物の実態もよく把握して保護する,つまりソフトの面,両方を行政としても進めることが重要だと思うのです。  そこで,野生生物の小鳥や小動物などの保護についてお尋ねしたいと思います。  1点目は,野生生物の保護については,道の所管であって,カラスなどの有害駆除のみが本市の業務だということで,たとえば本市の鳥カッコウの生息地や生息時期なども十分押さえられていない現状は,自然を守るとか,力を尽くすとうたっている本市の姿勢とは,少し逆行するのではないかと考えるものですが,いかがでしょうか。  次に,野生生物保護のために,一定の人員措置,そして予算措置をとるべきと考えますが,いかがでしょうか。  また3点目は,道や民間の研究団体とも連携をとり,カッコウなど野鳥や,その他の保護が急がれる小動物,そして昆虫など,野生生物一覧,またマップなどを作成して市民啓発をする必要があると考えますが,いかがでしょうか。  また,円山動物園などにも,札幌の野生生物コーナーなどを設けてはどうかと考えますが,いかがでしょうか。  4点目ですけれども,最初に述べたバッタ塚です。ことしと来年度にわたって周辺の整備をし,公園化を進めるということでありますが,2基の休憩施設が意匠・設計も決まり,入札の段階を迎えております。  実は私は,当時を記念するあずまやなどを設置して,当時の自然と歴史を考えるものとしていただきたいと考えていました。と申しますのは,手稲区には郷土資料館というものがないのです。いますぐつくられるという状況にもないため,非常に寂しく思っておりました。手稲区で有名なのはバッタ塚でありますが,これは貴重なものですが,外見上は土の盛り上がり,畝状に上がっているということで,実際には,昔の歴史を忍ぶよすががないのであります。それで,本物のバッタ塚,その付近に農家や入植者の住居などを忍ぶことができる木製のあずまや,こういうものを設置することによって本当に歴史が感じられる,そういうところにしていただきたかったわけです。  この周辺には,これから将来,環状緑地として大公園が整備されようとしていますので,これらの動きとあわせて,ぜひそのような休憩施設をつくることを検討していただきたいと心から思うわけであります。以上,4点です。 ◎岩淵 参事  ただいまの自然保護行政についてお答えをいたします。  第1点の野生生物保護の本市の取組みについてでございますけれども,お話がございましたように,野生生物保護行政は,その全般を環境庁及び都道府県が所管をしております。本市の場合は,道が総括担当となりまして,具体的には,各支庁単位で自然保護監視員及び鳥獣保護員を委嘱し,それら保護員等が主に保護区の監視・取締り,野生生物保護の指導,生息状況などの調査を行なっており草す。本市を監視区域とするこれらの保護員は, 総勢13名が配置されておりまして,ご尽力をいただいているところでございます。  いまご質問のとおり,最近,特に野生生物の観察や保護については,一般の市民の方も興味を持ち始め,その体制の強化が求められておりますことから,担当の北海道を初め,委嘱保護員や各種保護団体等とも連携をとりまして,本市といたしましても,でき得る限りこれら諸団体と協力しながら,自然保護行政を推進してまいりたいと考えております。  次に,第2点の野生生物保護のための措置についてでございますが,現在,委嘱保護員13名を中心といたしまして,担当官庁である北海道を初め,本市を含めた各関係機関との連絡会等の開催などにより,情報交換や体制強化を図っておりますけれども,さらに自然保護行政の充実のための措置について,北海道とも協議をしてまいりたいと考えております。  次に,3点目の野生生物一覧などの作成についてでございます。  ご指摘のとおり,たとえば野生生物の生態観察や保護活動の観点から,パンフレットなどの野生生物一覧などは重要であり,教育の一環としても大変必要でないかと考えております。しかし,本市の周辺の野生生物は,特に珍しい特徴のあるものはそう多くはないことから,分布図等の作成はともかく,イラストマップ的なものを関係の北海道,委嘱保護員,各種保護団体を初め,教育委員会など関係機関とも協議の上,作成をしてまいりたいと考えております。  また,動物園の札幌の野生生物コーナーの設置についてでございますけれども,動物科学館の中に北海道の野生生物コーナーがございますので,この中で工夫できないか,今後検討してまいりたいと考えております。  次に,4点目のバッタ塚の休憩舎についてでございますけれども,バッタ塚周辺の整備は,既存林を極力残す方向で整備計画しております。したがいまして,あずまやの設置は困難と考えますけれども,今後,研究させていただきたいと存じます。以上でございます。 ◆井上 委員  本市の場合,野生生物保護行政は道が担当して,各支庁単位で自然保護監視員や鳥獣保護員を委嘱し,指導し,また,生息の状況などを調査されているというふうにいまおっしゃいました。そういう中で,ぜひ連携をとり合って進めていただきたいと思います。非常に市民は関心が高いです。初めて自然に親しんで野生生物に触れた,そういう機会のある人は,環境問題にも本当に興味を持っていく,そういう方たちが多くなっております。ぜひ体制の強化を今後は検討してくださるよう要望したいと思います。  手稲区のバッタ塚ですが,将来において,当時の状況に近づけるように,ご検討くださいますことをお願いいたしまして,要望といたします。 ◆佐々木 委員 私は,先ほどの高橋委員ともちょっと重複することがあるかと思うのですけれども,公園の行政と,それから街路樹のことについてお聞きしたいと思います。  まず一つは,公園のことなのですけれども,先ほども高橋委員がおっしゃっていたように,児童公園なんですが,最近,子供たちの姿を余り見ません。どうしてなのかと考えてみますと,働くお母さんがふえているだとか,そういうこともあるのかなと思うのですけれども,もっとどこの公園も魅力のある形,それが少ないのじゃないかということも,原因の一つじゃないかと思うのです。  そこで,ちょっと発想を転換してみてはいかがでしょうかということなのですが,北欧の国々では,特産の木を生かした遊具などを置いて,冬でも子供たちが,その遊具を使って遊べるような公園があるという話です。それからまた,お花とか木だけの公園だとか,それから地域や地形に合わせた個性のある公園づくり,先ほどもお話がありましたけれども,そういうような公園が求められているのではないかというふうに思うのです。そのためには,その地域に住んでいる市民,それもとりわけ子供たちの声,そういう声も生かしながら,企画立案の段階からアイデアを出し合ってつくり上げていくという方法をとってみてはいかがでしょうかということなのです。  そこで,いままで本市において,どんな形で市民の声が生かされてきたのか,そういうことをまずお聞きしたいと思います。
     次に,街路樹のことなのです。  周辺の緑には恵まれているのですけれども,札幌の市街地ではまだまだ緑が少ないと思います。先ほど公園の面積も,東区はとても少ないということでしたが,街路樹の本数も東区は少ないのです。これは質問とはちょっと関係ないのですけれども。街を歩くときにほっとした気持ちを与えてくれる,そのほかにも,排気ガスで汚れた空気を浄化する作用もあるというふうに聞いております。いつも街路樹に気をつけて歩いているのですけれども,枯れている木があったり,それから枯れた木は取り払われているのですけれども,街路升だけ残っているところが気がついたところだけでも数ヵ所ありました。そういうことで,いままで1年間にどのぐらい枯れている木があるのか。それから,その後,どのような手当てをしているのか,まず一つお聞きしたいと思います。  それから,昨年の決算特別委員会でも質問したのですけれども,街路樹の努定方法について,もう一度再度質問したいのです。  昨年のご答弁の中で,委託業者のほうに指導を強めるというお話でした。そういうご答弁いただいて1年間見守ってきたのですけれども,まだまだ,ちょっと切り過ぎというか,剪定し過ぎというのが見受けられます。ニセアカシアなどは,枝というよりは,こぶになっているのが本当に多いです。いまだにいじめ過ぎじゃないかというふうなことを感じるのです。街の中ですから,山の中の木のように,自然のままというわけにはいかないと思うのですけれども,もっと木に優しくした形をできないのか,そういうふうに思うのです。委託業者のほうにどんな形でご指導をなさってきたのか,その点について,二つお伺いしたいと思います。 ◎上野 緑化推進部長  私のはうから,市民参加の公園づくりについてお答えをいたします。  委員のお話のとおり,公園を利用する立場にある住民ですとか子供たちから,計画段階より意見を聞くことは非常に大切なことだというふうに認識をいたしております。  そこで,これまでの取組みということでございますけれども,現在,公園の整備につきましては,児童公園については,区のほうにお願いをいたしております。近隣公園以上の公園につきましては,緑化推進部のほうで造成に当たっているわけでございます。いずれの場合も,整備計画ができた段階で,地元の町内会などにプランをお示しいたしまして,ご意見をいただき,造成に入っているという状況でございます。  また,計画段階からアイデア等を取り入れた事例があるかということでございますけれども,各区に冒険公園の広場をつくりましたけれども,そのときに新1年生のお母さんの集いなどにおきまして,使用する遊具のデザインなどを子供たちやお母さんにお願いをいたしまして,意見を取り入れたという例がございます。 ◎岩淵 参事  街路樹の管理についてお答えいたします。  街路樹の補植でございますけれども,毎年,枯損木を少なくするために,かん水作業等により,街路樹の健全な保護育成に努力をしているところでございます。平成3年度末で,高木の管理本数17万5,000本ございますけれども,ご指摘の枯れ木などにより,補植をされていない空き升は約2,600ヵ所ございます。植樹升に樹木がない状況では,都市景観上,単に見苦しいばかりでなく,街の潤いや安らぎにも欠けることになるため,毎年,春と秋の植栽適期に補植を行い,空き升の解消に努めており,今年度は高木1,900本の補植を行い,残りについて今後輔植を実施し,空き升の解消について積極的に努力をする所存でございます。  次に,街路樹の剪定でございますけれども,昨年度の委員会でもご説明いたしましたとおり,できるだけ緑の量を落とさないよう,剪定に注意を払っているところでございます。毎年,剪定業者には実技指導を行なっているところですけれども,必ずしも指示が行き渡らないという面もございます。このため,現在,各区の緑化担当者による協議を重ね,今後の剪定方法を初め,暫定業者のレベルアップのために,実技講習会やスライド作成など,教材の充実等を図っていくことにしております。以上でございます。 ◆佐々木 委員  公園づくりについては,一定のレベルで市民参加ということがなされているということで理解はいたしますけれども,もう少し,ちょっと例を挙げて経験を述べさせていただきたいのです。  たとえば横浜市では,1986年からワークショップ方式という形をとって公園整備を進めております。これは全部じゃないのですけれども,年に二,三ヵ所というレベルでやっているということなんです。既存の公園を拡張する場合,それとか,これは一つの例なのですけれども,小学校3年生が投書をしたのです。「私の住んでいる街には公園がありません。夏休みには公園で安心して遊びたい」ということで,それがきっかけになって用地が確保されて,その子供が通う学校の子供たちの意見とか,それから地域の人たちの声が生かされながら計画されていったということなのです。  このように,自分たちのアイデアが多少なりとも生かされるということで,子供たち,それから市民の方たちのコミュニティー意識も高まっていくのではなかろうかというふうに思うんです。そして,自分たちでつくり上げた公園だからもっときれいにしていこうだとか,ごみが落ちていたら拾おうとか,そういうきれいにしようという気持ちも生まれるのではないかというふうに思います。先ほど町内会の方たちのご意見,それからお母さんたちのご意見ということだったのですが,もう一歩進めて,子供たちも巻き込んだ形でアイデアを出し合って企画を進めていく,そういうふうに,具体的に取り組んではいかがでしょうか。  それからもう一つ,公園がつくられた後の管理のことなんですけれども,いまも児童公園については町内会の方の協力を得ていると,そういう説明が事前にあったのですけれども,これを企画立案のときからそういう方たちの声を聞くということになれば,その方たちも含めて管理運営に当たるということが,さらにコミュニティーを高めていくのじゃないかというふうに思うのですが,このことについてもお聞きしたいと思います。  それと,街路樹のほうなんですけれども,先ほどのご答弁で,また私は1年期待して見ていきたいと思っております。  「街路樹管理方針」という冊子がありまして,見せていただきましたら,とってもいい内容なんです。幹の長さと葉っぱの長さの対比などもきちっと説明していて,理想的なのは幹が4,葉っぱが6,こういうふうにいい説明している。これが全部事業者にいっているはずなのです。これが生かされた場合は,そんなに気になることもなかったのじゃないかと思うので,せっかくいいものをつくっていらっしゃるのですから,本当に木に優しい剪定の仕方というのを,今後とも進めていただきたいと思いますので,よろしくお頼いします。 ◎上野 緑化推進部長  企画・計画の段階から,さらに管理も含めて,子供さんたちを含めたアイデアコンペ,またはワークショップへの取組みというご提言でございます。  さまざまな人の意見ですとかアイデアを集約して,一つの計画にまとめるというのは大変いいことなのですけれども,反面,非常に労力と時間を要するという問題もございまして,大変難しい面がございます。しかしながら,委員のご指摘のとおり,企画・計画,また管理も含めまして,市民参加は大切なことでございますので,今後,地域の方々の協力を得て取り組んでまいりたいというふうに思います。 ◆佐々木 委員  最後は,いまの公園のことについて要望なんですけれども,これからは,大人も子供も,自分たちのまちづくりについて関心を持つことができるような施策を行政のほうで仕掛けていくというのが必要じゃないかと思うんです。ですから,その辺で,公園づくりというのが一番身近でできやすい,しやすいんじゃないか。時間がかかっても,みんなの意見をまとめていくということで,かえって理解を深めていくかと思うのです。今後の取組みについて,ぜひ頑張っていただきたいと思いますので,よろしくお願いします。 ◆生駒 委員  3点お尋ねします。いつも簡潔でありますけれども,きょうも特に簡潔であります。  緑地保全ですけれども,本市の計画では,緑のマスタープランということで150ヵ所,500ヘクタールを計画しておりますが,前の予算委員会,決算委員会等でのやりとり見ますと,50億円が必要で50年かかると,こういうテンポ,事業費が年間9,000万円ですからそういうことになると。急がなければ,予算がつかないうちに緑が失われてしまうと,こういう状況も出ておりますのでお尋ねをしたいと思います。  一つは,新たに国のほうで,都市環境緑地債が創設をされたと伺っております。これは,緑地保全地区を拡大する上で起債が使えると,そういうものだと思いますれども,そうなるのかどうか。  それから,札幌市としては,今年度これの活用がどうなっているのか。今後,財政との詰めが必要と考えますが,これを活用して緑地保全地区指定のテンポを速めるべきと思いますが,どのようになっていくのかお尋ねします。  2点目は,項在の予算のままでは,これまた進まないということをいま前段で言いましたけれども,緑地保全拡大のための新たな方式をとる必要があるのではないか。その点は,いわゆる土地開発公社などを活用した先行取得の方法はぜひともやるべきと考えますが,そのお考えがおありかどうか。この場合でも,全体的な取組みということで,財政との詰め等が必要になると思いますけれども,ぜひとも緑地サイドからやれるように努力していただきたいと思いますが,この点でどのように取り組むかお尋ねします。  2点目は,自然保護の問題ですが,サケの問題ですけれども,10月20日の道新に記事が載りましたけれども,驚きました。琴似川にサケが上ってきたということです。これまでは豊平川その他,幾つかのところでは上っているということは出ておりましたけれども,平地の,いわゆる汚れ切った,そういうところに上ってきていると。それが琴似発寒川でこれは旧琴似川のことです。よくもまあこんなところに上ってくるものだなというのが実際の感慨であります。上ってくるけれども,しかし,それは死んでしまうという状況になっていますから,これまで上っている厚別川だとか豊平川だとか琴似発寒川については,特に魚道をつくっていくということで動いておりますけれども,この旧琴似川の上流部に当たる琴似川はそうなっておりません。  したがって,こういう知られたところだけでなくて,たとえば濁川とか,あるいはその他,これまで知られていないところでも上っているだろうと思いますので,その点,どんな状況になっているのか。サケの全般的な遡上の状況,それから自然ふ化ができるのかできないのか,ふ化してサケがまた海に戻っていけるのかどうか,この点で非常に環境は悪い。上ってくるということは,二つの側面があって,たくさん放流しているから上ってくるのと,河川自体が上れるように浄化もしてきているという一面があるわけですけれども,ふ化をしていくためには環境が悪い。ぜひともきれいな水が必要なわけです。地下水,わき水。産卵床をどうするか。水量が足りない。池をつくったり,これらを組み合わせて,ぜひともサケがふ化ができる状態で産卵したサケが死んでいくと。こういうふうにすることは,サケを救済するというか,救うというか,そういうピンチの状況がありますので,ぜひともこれらのやり方を組み合わせて研究して,前進できるようにしていただきたいと思うのですが,この点どうお考えかお尋ねいたします。  もう一つは,公園整備のことですが,中島公園の再整備についてでありますけれども,これは実際,あそこに時計台が移転するしないとかという議論も出ておりますけれども,いわゆる公園の再整備構想というものは確立しているのかどうか。  それから,公園再整備構想の中に,これまで議論されてきている時計台が位置づけられているのかどうか。  それから,移転論議がされておりますけれども,企画,文化部サイドからの時計台についての協議というものがあったのかどうか,お尋ねいたします。 ◎岩淵 参事  まず,最初の緑地保全についてお答えいたします。  ご承知のとおり,今年度より,国では良好な都市生活環境の形成を図るために,都市生活環境整備特別対策事業を創設いたしまして,その対象事業の中に都市環境緑地も含まれております。この都市環境緑地は「特に都市緑地保全法による緑地保全地区等として指定されているもの,又は指定される予定のものは,優先的に対象とすること」となっており,その緑地等の取得及び施設整備に要する経費を起債対象事業とするものでございます。  したがいまして,今後は,新しい都市環境緑地債も考慮しながら,用地取得事業の推進を検討してまいりたいと,このように考えております。  次に,2点目の今後の進め方でございますけれども,今後とも,従来の補助事業の充実を国へ強く働きかけていきますが,そのほかに,なお緊急措置を要する場合は,ご提言の趣旨も踏まえまして十分検討してまいりたいと,このように考えております。  次に,サケの遡上ということでございます。  ご承知のとおり,昭和59年にさけ科学館がオープンをいたしまして,毎年多くのサケの放流を続けてきた結果,市内の各河川でも遡上が確認されているところでございます。これは河川の良好な水質,こういったものが大きく寄与しているのではないかと考えております。  2点目の遡上数のことでございますけれども,昭和60年から試験研究を目的として,豊平川以外でもサケの捕獲調査を始めまして,昨年は豊平川で1,889匹,厚別川で23匹,琴似発寒川で140匹,合計2,052匹確認されております。そのほかの河川につきましても,市民からの通報により,10匹程度確認をしているところでございます。  ただいま申し上げましたとおりでございますけれども,たとえばサケの自然ふ化でございますが,ご承知のとおり,自然産卵の条件が整えばということは,ある程度の水量を確保できるわき水があって,かつ産卵床が整備されている川につきましては,自然繁殖は可能と考えられますけれども,どこの川でもそれが可能かといいますと,いろいろ難しい問題もございます。この件につきましては,あらためて,またさけ科学館の館長とも協議させていただいて,いろいろ研究したいと思っております。以上でございます。 ◎上野 緑化推進部長  中島公園の再整備につきましては,本市の歴史・芸術・文化ゾーンとしての位置づけを踏まえまして,再整備を図るべく,現在,構想を策定中でございます。  時計台の移転等に関しましては,現在,関係部局におきまして,移転の是非について検討中というふうに伺ってございます。その結論を待って,検討をすべきであろうというふうに考えております。 ◆生駒 委員  緑地保全については,新しいやり方としての先行取得,それから新しい制度としての起債を使って,ぜひともこれまでのテンポを引き上げていただきたいと思います。  それから,上ってきたサケの自然の状態でのふ化というところまでやれるかどうかということについては,きわめて困難だと思います。しかし,これは研究をしていきたいということでありますので,ぜひサケのピンチを救うという,そういう研究をやっていただきたい。  それから,3点目の中島公園の再整備についてでありますけれども,これは,ほかの部門の動きを見て,それで考慮しながら進めていきたいというご答弁でありましたけれども,この点について,もう少しお尋ねしたいと思います。  音楽ホールはあそこにつくるという方向で出ておりますが,これについては,企画サイドあるいは市民局サイドから協議があったと思いますが,これはどうなっておりますか。  それから,公園サイドとしては,時計台の移転については,積極的に来てもらいたいという立場にあるのかどうか,この点は確認のためにお尋ねをしておきたいと思います。  それから,いま議会に陳情が突如として5件ほど出ておりますけれども,これが中島公園の再整備の中で,どう位置づけられていくのかということに関連するわけでありますけれども,陳情内容を見ますと,排気ガス,交通量,かわいそうだ,観光にとってはイメージダウンという,前に代表質問で私やりましたけれども,当局が出した文書と似たような理由をつけて,そして,時計台地元というのがありまして,そこでは保存というふうにやっている中で,別な町内会あるいは商店街振興会というものが,言ってみれば,こっちに持ってきてほしいというのを突如として出してきたという点では,きわめて生臭い,そういう感じがするわけであります。  しかも,陳情者自身が言っているのは,豊平館がある,八窓庵がある,スポーツ博物館がある,山鼻埋蔵文化財がある,センターがある,中央図書館がある,音楽ホールもくる,その上で時計台が欲しいと,こう言っているのです。そういった点で言いますと,中島公園を文化・歴史ゾーンとして再整備していくということは,すでにこういう方向で議論をして,公園サイドとして,いま答弁にも若干ありましたけれども,そういう協議をやって位置づけたというふうになるのかどうか。  それから,公園サイドから見て,1ヵ所にさまざまな施設があるのですけれども,引き続き中島公園にこういう文化財,歴史的建造物を集めていくという,これまでの公園サイドでの検討の中で,そういう方向になっているのかどうか,この点をお尋ねをしておきたいと思います。 ◎大野 環境局長  まず,音楽ホールの関係でありますが,これにつきましては,昨年秋以来,市民局のほうから,いわゆる芸術・文化ホールの構想に関する委員会がありますが,その委員会の中でいろいろご意見が出て,その中で整理はされてきたという形で,私のほうにご相談がございました。  それから,時計台の問題でありますが,基本的には,いま市民各層でご論議をいただいているところでありますし,本市としても,そのための懇談会を設けたところでございますから,それの成り行きといいますか,そういうもののご意見を尊重していきたいというふうに思っております。  したがいまして,私ども公園サイドとしては,別に集めていくとか,集めていかないとかというような論議は全くしておりませんで,ただ,先ほど部長が申し上げましたように,今回の中島公園の再整備計画の基本的なコンセプトは,文化・歴史ゾーンに見合ったものにしていきたいというのがその根底にございますから,したがって,そういうことを含めて,再整備計画についての委員会をつくっておりますので,その委員さんのご意見を聞きながらまとめていきたいと,こんなふうに考えております。以上です。 ○西村 委員長  第6項 公園緑化費等の質疑を終了いたします。  ここで,理事者交代のため,委員会を暫時休憩いたします。     ──────────────       休 憩 午後4時25分       再 開 午後4時47分     ────────────── ○西村 委員長  委員会を再開いたします。  議案第7号 平成3年度札幌市下水道事業会計決算認定の件の質疑を行います。 ◆川口谷 委員  それでは,平成3年度の決算内容に沿いまして,順次,質問を行います。  時間も時間でありますので,ポイントでいきたいと思いますけれども,一つは,ことしの春に料金改定の予算議会がありまして,さまざまなやりとりがあったわけです。今回,決算書を拝見いたしますと,収益的収支のサイドから見てまいりますと,収益率が大変低下をしております。過去5年間で最低ということ。これは現在の料金体系上,必然的にこうなるのではないかなと,私なりにも理解をいたしますけれども,それにいたしましても,非常に収益状況がよくないと,こういう背景があって料金改定ということであったろうとは思いますけれども,費用の内容について一,二拾ってみますと,人件費が10%を超えているとか,それから動力費については26%増,これは前年対比ですけれども,こういう状況があります。それから,伸び率などの点で言えば,目立ちませんけれども,最大のものは何といっても,ご承知のとおり支払利息の負担です。減価償却も95億円と,大変巨額なものになっていっているわけであります。  そこで,質問であります。こうした収益状況でありますけれども,この費用の特に伸びの目立つものについて,どういう内容になっているのか,この点をひとつお答えをいただきたいと思います。これが1点目であります。  2点目は,補正予算に関連してであります。  さきの臨時議会と今議会でそれぞれ3億円,これは単独費でありますけれども,今回は59億円,合計で62億円の補正予算が決まったわけです。もちろん,これは国の総合経済対策10兆7,000億円のうちの公共事業費8兆6,000億円に見合うものとして今回提案をされたというふうに理解をしておりますけれども,この点に関連して,さきに決まりました第6次の5年計画,これは総額で1,700億円であったわけですけれども,これとの関連でどのように位置づけられるかということであります。  さらに,地場ないし地元の企業の受注状況というのは,下請も含めてどういうことになっていくのか。平成3年度の実績とも比較をしてお答えをいただければと思います。以上です。 ◎白藤 業務部長  まず,1点目の平成2年度決算におきます費目別内訳のうち,特に2けた台のアップの大きい額といいますか,その内訳といたしまして,まず人件費でございますけれども,これは,退職金が平成2年度の場合3名であったものが,一挙に11名という退職者の増によるものが大半でございまして,そのほかには,ベースアップなり定昇なりと通常のアップによるもの,総額合わせまして4億6,800万余の前年対比の増でございます。  2点目でございますが,動力費は決算額で申しますと15億6,100万余,前年対比で26%増になっておりますけれども,創成川処理場におきます高度処理施設が運転稼働されたということが一つでございます。  それから,二つ目につきましては,汚泥処理経費の経理処理の変更で,従前委託料で処理をいたしておりましたものを動力費に振りかえたという,電力料の支出内訳の変更によるものの増でございます。  三つ目が,処理場におきます処理水質の良化を図るため,ブロアーの運転時間を延長いたしました。そういうことによって,この動力費が26%前年対比でふえたということでございます。  三つ目は,負担金でございます。決算額22億9,500万円余に対しまして,10.2%の増になっておりますけれども,これは,私どもの料金のもとになります使った量の検針あるいは徴収業務,これを水道局のほうに委託をしております。平成3年度ちょうど委託経費の見直しをいたしまして,水道局のほうでもいろいろ検針業務の合理化を図っております。それは,ハンディーターミナルというような機械でもって,そこにその機械を当てますと使った量がわかり,そこでもって使用量に応じて料金をその場で計算をし,消費税もきちっと計算をして,すぐその場で使用料金の請求書の伝票をご家庭等のユーザーに対して直接請求できると,こういう機械の導入を図りましたものですから,それらの負担が私どものほうにもかかっているというようなことでございます。  この三つが,前年対比で2けたアップをした経費の内訳でございます。以上でございます。 ◎井原 下水道局長  私のほうから,2点目の第6次5年計画と,このたび行いました62億の補正の関係についてお答え申し上げたいと思います。  お尋ねの5年計画との関係でございますけれども,私ども基本的には,いまの現行の5年計画事業内の前倒しであると,このように考えてございます。したがいまして,残る4ヵ年の事業執行がどうなっていくかということが一つの課題になるわけでございますけれども,これにつきましては,下水道を取り巻く環境,とりわけ,非常に市民要望が強い雪対策事業等を十分考慮いたしまして,毎年度予算の中で議会にお諮りをしながら事業を進めてまいりたいと,このように考えてございます。 ◎小西 管渠担当部長  ご質問の地元企業の受注割合についてでございますけれども,このたびの補正事業につきましては,景気浮揚対策ということもございまして,できる限り,地元企業が施工可能な工事を選定してございます。  お尋ねの平成3年度におけます地元企業への下請を含めました受注割合は約80%程度でございまして,これに比較いたしますと,今回の補正事業では,さらに5ないし6%程度の上昇が見込まれる事業量を地元企業へ確保することが可能であると予想してございます。 ◆川口谷 委員  いまご答弁いただいた部分については理解をいたしました。再質問になりますけれども,1点目の質問に関連をして,動力費の中に砂ろ過による高度処理施設の稼働費が含まれておりますけれども,この稼働の結果はどういうことであったか。あるいは,その評価がどういうふうにされているかということについてお示しをいただきたいと思います。  と申しますのは,砂ろ過というのは,閉鎖水域である茨戸川水域の水質保全のための高度処理と,こういうことを掲げて5年計画にも盛り込まれ,スタートしたのではないかというふうに理解をしております。まだ緒についたばかりで,余り拙速に成果成果と言われても答えにくいかもしれませんけれども,私は茨戸川水域の水質の浄化という点では非常に大事な事業だと思いますし,お金もかかっていますので,この点について再度お答えをいただきたい。  もう1点は,汚泥の処理に関連して,車粉をなくするためのスタッドレスタイヤの連関についてお尋ねをしたいのです。  これは,いまあらためて申すまでもなく,本市は,昭和50年代からずっと重大な都市環境問題として取り組んできて,法制化もされ,今日に至っています。ただ,私も議会で何度か取り上げましたけれども,この間の議論の中では,下水にこれだけの効果があるとかなんとかということについては,やや見落とされてきた嫌いがあると思います。  実は,私も下水への効果については,余り計量計算できないで議論に参加していたということもございまして,そういう意味では,汚泥量の減少が平成3年度でどういう状況であったか。あるいは,過去経年的にどういう変遷を経て,どういう経済効果をもたらしたかということについてお答えをいただければと思います。  それから,もう1点は,収益率の低下に関連をして費用の内訳を見たときに,先ほど申し上げましたが,支払利息が何といっても膨大なわけです。企業債残高は,下水道だけとってみますと2,892億円ということで,これは企業会計全体のほぼ30%に匹敵するわけです。しかも,内容的には,たとえば高速・交通会計とか水道会計と比較をしてみましても,金利の負担割合は下水道がトップです。43.6%ということで,金利の比較の面でも,最も重い負担をしているということになるわけでして,そういう意味では,ことしも百六,七十億円の企業債が予定をされているわけですから,これまで借りたものに対する安い金利への借りかえというものについて,大いに努力をしていただかなきゃいかぬのでないかなというふうに思うのですが,平成3年度の実績と,それから3年度努力した結果,金利負担がどの程度軽減をされていくかという見通しについてお答えをいただきたいと思います。  それと,補正予算の関連では,今回の補正での波及効果は,地元企業に対してどの程度のものをもたらすのかということです。どう反映していくかということが一つと,また,いま補正をしましたが,厳しい冬に向けて,工事期間というのはかなり短いわけです。肝心の地場の中小企業でもって,これらを発注された場合に十分受け皿があるのかどうか,この点がやや気にかかりますので,お答えをいただきたい。  最後になりますけれども,補正予算の関係で3点目,今度の補正によって,市民サービスという面で,一体どういったことが即効的に期待できるのか,これについてお答えをいただきたいと思います。以上です。 ◎鈴木 処理担当部長  私から,第1点目の高度処理施設の稼働の評価についてお答えいたしたいと思います。  創成川処理場の高度処理施設は,平成3年の11月から運転を開始しております。この高度処理水は,枯渇河川となっておりました安春川のせせらぎの回復,これに利用されておりまして,地域環境の向上に大きく寄与するとともに,市民の皆さんの憩いの場として喜ばれております。  また,高度処理をすることによりまして,先ほどご質問の中にありましたように,処理水質は大幅に改善をされておりますことから,創成川下流の閉鎖性水域である茨戸川の水質改善,これに大いに貢献をしているものと考えております。以上でございます。 ◎島田 施設部長  2点目のスタッドレスタイヤの普及が下水道にもたらしました経済効果についてお答え申し上げます。  ご指摘にございましたように,近年,融雪期におきます汚泥量の減少は顕著なものがございます。その要因といたしましては,ただいまお話にございましたように,スタッドレス化によります影響が大変大きいものと,そのように考えてございます。  冬季間におきます汚泥の発生量をもとに試算をしてみますと,スタッドレス化がほとんど普及しておりませんでした昭和61年度と比較をして数値を出してみますと,汚泥量では,62年度では900トン,63年度では1,600トン減少となりまして,平成2年度までの4ヵ年では7,300トンが減少している。金額にしますと,2億2,000万円の節減が図られたのではないかという推計がされます。  またさらに,平成3年度ではどうかということで,61年度と比較しますと,4,200トンの減少になりまして,1億3,000万円の経済効果があったものと推計されます。  また,スタッドレス化によりますその他の効果という面でいろいろ調べてみますと,下水道菅に堆積します沈砂量の減少が認められたり,また最近,浸透式下水道を進めてございますけれども,入ってまいります粉じん量が減少したことによりまして,目詰まりがしにくくなりまして,浸透升の延命にも効果があるのじゃないかと,そのように考えてございます。以上でございます。 ◎白藤 業務部長  3番目の借りかえに伴います支払利息の軽減の措置でありますけれども,国,それから公営企業金融公庫,それから民間資金と,3本立ての資金を借りております。  そこで,まず,国におきます借り入れしている資金でありますけれども,これは借りかえという制度がございません。したがいまして,一たん借りますと,繰上償還をしない限りは,30年間借り続けなければならないということに相なります。  それから,公営企業金融公庫の資金につきましては,8%以上の高率のものにつきましては,一応相談に応ずるということになっております。そこで,努力はいたしておりますけれども,8%のものが,はい,わかりました,すぐ全部繰上償還受付けますよということにもなかなかなりません。  そこで,繰上償還の私ども対象にいたしますのは,民間からの借入資金でございます。借りるときに,本来は30年間で償還すべき条件で借りるわけでありますけれども,実際には消費賃借契約では10年間で返すという形で,3年据置きの7年償還で,しかも毎年度の償還が年6%以内と,こういう条件の償還年次費を差し入れて借りるわけでございます。そこで,当然10年たちますと,元金が固まっておりますから,これは返すことができませんので,また10年間借りかえるというような形で,30年間で最終的には償還をするという方法をとります。  そこで,それらにつきましては,今日非常に低率の資金になっております。借りるときには,8%,7%台の金利でございましたので,当然,借りかえをすることによって支払利息の軽減がなされます。そこで,これも随時できるかというとそうではございませんで,10年間,ちょうど期限が到来したものにつきましてのみ,借りかえのときに金利の引き下げを行うことができるということになりますので,平成3年度は4本ちょうど期限到来がございまして,そのものを借りかえをしたわけでございます。その4本の借りかえをした結果によりますと,平成3年度におきましては1億3,200万程度,ですから,平成8年度までの5ヵ年の財政計画でまいりますと,6億6,000万程度支払利息が軽減できるということに相なろうかと思います。以上でございます。 ◎小西 管渠担当部長  私のほうから,下水道事業補正での波及効果についてお答え申します。  3点ほどございましたけれども,まず,第1点目の地元企業への波及効果についてでございます。  ご存じのとおり,下水道工事は土木,建築,機械,電気ということで,多業種にまたがっております。たとえば,詳細に申しますと,土木工事業で申しますと,土工事,地下推進工事,鉄筋コンクリート工事,運搬業などの工種がございます。建築工事では,塗装,防水,内装工事がございまして,処理場関連のミニ処理プラントで申します機械製造業で申しますと,機械製作,据付工事,配管工事がございますし,電気設備工事では,操作盤製造,配線工事などがございます。  このように,今回の補正事業の業種は多岐にわたっておりまして,地元企業への波及効果は大きいものと考えているところでございます。
     2点目の,それでは今回の大型補正に伴いまして,地元の中小企業で対応が可能かどうかということでございますけれども,今年度は民間企業の不況から,全体の仕事量が例年に比べまして落ち込んでおります。そういうことから,地元中小企業におきましては,今回の補正に大きな期待を寄せているところでございます。したがいまして,地元中小企業の現状と能力から判断いたしまして,十分対応が可能であろうと判断をしているところでございます。  3点目の市民サービスについてでございますけれども,今回の補正に当たりましては,特に市民の要望の強い浸水対策,それから市街化区域の整備,そして高度処理等の環境対策及び雪対策など,市民生活に直結した事業を主体に選定したものでございます。以上でございます。 ◆川口谷 委員  わかりましたけれども,最後に1点だけ。  茨戸川水域の水質保全の関連で,お答えは私にはややわかりにくいといいますか,抽象的に聞こえたわけです。始まったばかりですが,一体この事業は,茨戸川水域の浄化を目指す目標年次としては,大体どの程度を考えておられるのか。われわれ素人にもわかりいいようなお答えをいただければというふうに思います。 ◎小林 工事部長  今回の高度処理は茨戸川の浄化対策ということで,茨戸川には創成川を初め伏籠川,茨戸川,それぞれの3処理場が流入してございまして,創成川が最も負荷が高いということで,創成川から始めようということでスタートしてございます。  それで,今回補正で組みましたのは,創成川のうち最初4万8,000トンやってございますから,あとの2万4,000,合わせて7万2,000の半分をやろうということで考えてございます。引き続き5ヵ年で創成川の増設をやる。創成川が終わりましたら,さらに茨戸川,そして伏籠川ということで進めていきますけれども,いまの段階で何年かかるかというのは,ちょっと申し上げにくいんですが,とにかく茨戸川の浄化状況を見まして,引き続き精力的に進めてまいりたいと,そのように考えてございます。以上でございます。 ◆森 委員  下水道局の雪対策への取組みについてお尋ねをいたします。  札幌市内の市民の行政に対する要望は,多種多様,さまざまに及んでおります。たとえば公園をつくってほしい,道路の整備をしてほしい,街灯をつけてほしい,あるいは図書館・児童会館をつくってほしい等々と,挙げれば切りがございません。とりわけ雪対策については,いまさら言うまでもありませんが,いつもビッグ3に入る市民の最も要望の高い課題でございます。したがって,わが党も大きな関心を持ち,これまでも幾度か議会で取り上げてきたところでございますし,私もさきの1定では,下水道管への直接投入などについて質問をさせていただいたところでございます。  下水道が関連した雪対策施設は,平成2年度に安春川流雪溝が完成,平成3年度には新琴似流雪溝がオープン,使用が開始されており,地域住民から大変喜ばれていることは,喜ばしい限りでございます。さらに,私が昭和62年ごろにお願いを申し上げた事業で,建設省の補助事業でございます厚別融雪槽が,いよいよ来年1月には完成,運転を開始するということであります。  いままでですと,豊平川の雪捨て場の雪が,春先まで黒い固まりとなって市民の前にさらされておりますことは,観光都市さっぽろにとって恥じと言っても過言ではございません。それが下水道の利用によって,一日も置かずして消えてなくなるということは,非常にすばらしいことであります。  私は,このような視点から,今後の雪対策に果たす下水道の役割に大きな期待を抱いている一人であります。  そこで,まず1点お伺いをいたします。  すでにスタートした5年計画で実施する施設の概要について,厚別融雪槽を含め,具体的にお示しをお願いいたします。 ◎小林 工事部長  ご質問の5年計画における雪対策の概要につきましてお答えいたします。  お話にもありましたように,まず,厚別融雪糟でございますけれども,いよいよ来年の1月からスタートをするということでございます。これは,本来,汚水調整池として利用するものを冬季間融雪槽として複合利用するものでございまして,融雪能力は年間60万トンございます。  発寒融雪槽でございますけれども,これは新発寒清掃工場の余熱を用いて,雨水調整池を融雪槽として活用するものでございます。これも融雪能力としましては,年間13万5,000立米,今年度すでに着工しまして,平成7年の1月に供用開始を予定してございます。  来年度着工を予定しております創成川の貯留管でございますけれども,これは合流式下水道の改善施設で,冬季間は,この管に創成川処理場から処理水を送りまして融雪を行うものでございます。この貯留管は口径5メーター10という,本市でも最大の管径の規模を持ちまして,貯留能力も4万6,000トンという大規模のものでございます。融雪能力は年間28万トンと考えてございます。  さらに,流雪溝でございますけれども,新川処理場の処理水を利用するものとしまして,発寒の流雪溝がまずございますが,流雪溝そのものは建設局で実施いたしますけれども,それに処理水を送る施設を下水道局が受け持つということで,今年度から着工しておりますし,また,琴似の流雪溝につきましても,現行5ヵ年の中で事業者手をすべく,事業認可の手続を現在進めているところでございます。  また,現在,実験中であります既設下水管への直接投入につきましては,ことしの冬の実験を踏まえまして,できれば現行5ヵ年の中で一部実施したいと,そのように考えてございます。以上でございます。 ◆森 委員  ただいま向こう5ヵ年の計画,いろいろお聞かせいただいたわけでございますけれども,融雪槽処理あるいは流雪溝処理,または既設下水道管への直接投入という雪対策処理方法は,雨のアクアレインボー事業に対して,冬のクリーンな雪対策として,多くの札幌市民が期待しているところでございます。中でも,最後にお話のありました直接投入でありますが,雪捨て場の代替として,非常に有効な手段の一つとして今後期待されるものであります。  下水道局では,直接投入の可能性を模索し,実験をされているとのことですが,いままでの実験結果がどうなのか。また,課題は何であるのか。ことしの冬の取組みも含めてお示しを願いたいと存じます。  また,直接投入によって,処理場の流入水温が下がると処理機能に支障があるということも伺っております。また,その対策のために,北大との共同研究もされていると伺っております。あわせて,その調査結果と今後の展開についてお示しを願いたいと存じます。 ◎小林 工事部長  私のほうから,前段の直接投入の実験の結果についてお答えいたします。  昨年の冬,発寒の鉄工団地ほか3ヵ所で,大きさの異なる下水管へ既設マンホールから直接投入する実験を行いました。  実験の結果を総括的に申しますと,下水量に対して20から30%程度の投雪が可能である。そして,一定条件を満たす場合に,大口径幹線での実施も可能であるという,そういう判断ができます。  一定条件と申しますのは,たとえば融雪必要量が2,000立米としますと,夜間8時間に8,000立米以上の水量が必要ということになります。また,深夜・早朝時には下水管の水量が非常に少なくなりますから,閉塞のおそれがあり,このためせき上げをすることなどによりまして水深を確保すると,そういう対策も必要かと思います。  さらに,夜間のために付近住民に対する騒音の苦情がございまして,そういう観点から,実施に当たりましては,騒音に対する配慮が必要であろうと,そのように考えてございます。  これらの結果を踏まえまして,今年度は,1点目は,大口径管の昼夜にわたる実流量の調査,2点目は,投雪口の構造の検討,3点目は,雪詰まりを起こさない水深確保の方法の検討,これらにつきまして実験を行う予定でございます。このため,実規模の投雪ロを新たに設置をしまして,より実際に近づけた投雪実験を行うことによって,また,騒音による周辺環境対策も含めまして,実現へ向けて総合的に検討してまいりたいと,そのように考えてございます。以上でございます。 ◎島田 施設部長  後段の低水温実験についてお答えをさせていただきます。  低水温処理の調査につきましては,いまお話いただきましたように,北大と研究会を設けまして,創成川処理場に,1年間を通しまして低水温実験のできます実験プラントをつくりまして,昨年の冬から水温を変えながら実験を継続して行なっております。  現在までわかりました結果では,若干の水温低下では余り問題ございませんけれども,極度に水温を低下させますと,やはり水処理機能が不安定となりまして,処理水質の悪化する傾向が見られるということでございます。  今後につきましては,いまお話ございました直接投入にかかりますような負荷の変動,それから水温変動等を考慮しまして,いろいろ実験条件を変えながらプラント運転をしていきまして,水質悪化のメカニズムを解明してまいりたい,そのために継続した調査検討が必要であろうと考えております。  下水道局といたしましては,今後の委員会の調査結果を踏まえまして,低水温処理に対します基本方策を考えてまいりたい。一応実験といたしましては,5年度までを予定してございます。以上でございます。 ◆森 委員  いろいろ処理水量の問題あるいは水温の問題,大変難問があるやにお聞きしましたですけれども,何とか実用化の見通しをつけていただきたいものだと,このように思うわけでございます。  さらに,下水管への直接投入については,従前の流雪溝と同じく,市民参加の投入ということも検討されますようご希望いたします。  また,いままでの答えを聞いておりますと,下水道による雪対策施設は,処理場の近くや,あるいは大幹線の沿線など地域的に限定をされてしまい,豊平区ですとか南区のように,上流地域での対応はなかなか難しい問題が含まれているのではないかと懸念をされるところでございます。しかし,全市的なバランスを考えることがぜひとも必要なことでありますし,したがって,この際,下水道局の技術,頭脳を最大限に発揮して,新しい発想で将来の雪対策を下水道が担うというぐらいの意気込みで取り組んでいただきたいと思いますが,いかがでございましょうか。これは,局長のお答えをお聞かせ願いたいと存じます。 ◎井原 下水道局長  全市的なバランスというお話でございました。いままで段々の議論の中で,流雪・融雪といった雪処理事業につきましても,いままさに事業の緒についたというところでございますが,今後,いまご指摘ございましたように,全市的な事業展開を図るということは私も必要なことだと判断してございます。その場合,基本的には,雪さっぽろ21計画の中でいろいろな方法を考えながら総合的に対処していかなければならぬと,このように考えておりますし,いまお話ありました,私ども下水道局におきましても,基本的には雪は形を変えた雨であると,こういう認識のもとに下水道局の英知を結集いたしまして,積極的に事業展開を図ってまいりたい,このように考えております。以上でございます。 ◆生駒 委員  3点お尋ねします。  一つは,いわゆる浸透式下水道ですけれども,下水道には相当大規模な財政,予算がかかっております。これは,実際,雨水でも何でも下水に流し込むという状況になっているわけで,それを節約をして下水道に負担をかけないということ。それから,自然保護という見地から,土地を乾燥させない,土に水を戻すということから,昭和58年から実験的にやられてきておりますけれども,成果はどうであったのか。これは問題点なんかもあったと思いますけれども,問題点及び成果,そして今後,実験の段階からどの段階に入っていくのか。設置していくということになろうかと思いますけれども,どういう状況にあるのか,お尋ねをします。  二つ目は,これまた軟弱地盤での下水道事業でありますけれども,実際にこれを再整備していかなければならないという点では事業費が相当かかっているわけです。それで,軟弱地盤地区としては,厚別西などありますけれども,ここでの整備状況をどういうふうに進めていっているのかという点。  それから,メカニズムとして,なぜこういうことが起きるのか。下水道管と升とがずれて正常に水が流れないと。そのためにこれを再整備しなければならないと,こういうことでありますけれども,回避できないのかどうか。この点は克服すべき,そういう研究はどうなっているのかという点をお尋ねをしたいと思います。  それから3点目は,下水道升,あるいは管にコンクリート排水を捨てるためにコンクリートが詰まってしまうと。これは沈澱したコンクリートが堆積をして,そして固まってしまうということが実際に起こっているわけですけれども,不心得者がいるわけであります。この点,やっぱり厳正に指導していくべきと思いますけれども,どのように対処されているか,お尋ねします。 ◎小林 工事部長  1点目の浸透式下水道と,それから軟弱地盤対策につきまして,私のほうからお答えいたします。  まず,浸透式下水道につきまして,調査の成果ということでございます。  昭和60年度に設置しました宮の森・山の手地区の浸透施設で設置当初に実験をしたところ,ピーク流量に対して約20%,それから総流量に対しまして30%以上の浸透効果があると,そういう結果が出てございます。  しかし,問題点はということでございましたけれども,先ほどもご議論ございましたが,目詰まりの問題がございます。これにつきましては,スパイクタイヤの規制,その促進による車粉が減少したこともありまして,近年は,当初浸透能力に対しまして50%程度で大体横ばいの状態でございます。  そういうことから,そろそろ実用化のめどが立ったと,そのように判断してございまして,現状では,昭和60年度に宮の森・山の手地区の12ヘクタールに浸透升を160ヵ所,それから手稲前田8ヘクタールに200ヵ所,それと浸透トレンチといいまして,浸透用のパイプでございますけれども,これを620メーター試験的に設置をしまして,その後調査を続けてございます。平成2年度には教育大跡地9ヘクタールばかりでございますけれども,この再開発事業のときに,浸透トレンチを655メーター布設をしております。今年度は,山の手地区10ヘクタールに升70ヵ所,トレンチ220メーターを施工いたしまして,今後につきましては,実用化に当たり,当面,浸透能力の高い函館本線以南,これを優先にしまして,現行5ヵ年では,山の手,山鼻地区を中心にしまして約100ヘクタールの整備を進めたいと,そのように考えてございます。  続きまして,軟弱地盤につきましてお答えをいたします。  軟弱地盤のうちでも,特に下水道に与える影響ということで考えますと,厚別西,川北地区,この下水道の状態が非常に悪うございます。全体109ヘクタール,58キロあるうち,再整備の必要な延長としましては24キロほどあるのじゃないかと,そのようにとらまえてございます。  軟弱地盤のメカニズムということでございますけれども,この地区の軟弱の土の層は10数メーターございまして,不等沈下によって,布設後20年程度しかたっていないにもかかわらず,下水管が折損したり逆勾配になったりと,そういう状態でございますが,この原因は,軟弱地盤では,宅地化,車両交通などによって荷重が加わりますと,土の層が圧縮されまして,地盤沈下という現象が発生するわけでございます。こうした現象を回避するために,基礎にくいを打つなどしていたわけでございますけれども,地盤沈下が一様に起こらないために,本管が蛇行をしたり取りつけ管が脱離したりと,そういう状態が起こるわけでございます。  そういうことで,現在まで対応してきました実績について申し上げますと,昭和59年から整備に取りかかりまして,これまで優先度の高い4.7キロについて実施をしてございます。現行5ヵ年では,さらに7.4キロを実施しようということでございます。  それと,これらの状況を回避するための方法ということでさらにご質問ございましたけれども,従前は,くいを打つというような,そういう状況で対応してきたのですが,最近は特に軟弱地盤ということもございまして,近接家屋に対する影響ということもございます。特に不等沈下に対して効果の高いということで,要するに地盤と一緒に管渠が沈むという,そういうことから小口径塩ビ推進工法と,これが非常に効果の高い最新の工法ということでわれわれ判断し,極力そういう形でもって,地盤沈下による悪影響を受けないような形,また,周りの家屋に影響を与えないような工法,そういうことで実施をしているところでございます。以上でございます。 ◎島田 施設部長  3点目のコンクリート排水の下水道への投棄についてお答えいたします。  コンクリート排水と申しますと,生コン車の洗浄排水とか,モルタル混合した後の洗い排水ということになろうかと思いますけれども,最近の実態としまして,平成2年度から3ヵ年の間に,現在までのところで17件ございます。これらの判明いたしました状況を申しますと,市民から,施設の詰まりとか臭気苦情,そういうものから内容がわかったものが5件,市民の方から,投棄現場を目撃して通報いただいたものが2件,私どもが下水道の施設点検とか調査時に発見しましたものが9件,本人から誤ってこういう事態になったということで通報いただいたものが1件,そういうことになってございます。  これらにつきます対処でございますけれども,17件のうち,原因者が特定できましたのは4件でございます。この4件につきましては原因者負担ということで,清掃,管渠の布設替えも行わせており,あわせて厳重注意ということで対処をしてきております。ただ,原因の特定できなかった13件につきましては,やむを得ず,私どもで機械で削ったり清掃したりということで対処をしております。  今後の対応につきましては,この種のケースは,ややもしますと,施設の閉塞ということから溢水事故につながることも考えられます。そのため,今後とも一層下水道の正しい使い方のPR,それから関係業者の皆さんに指導強化を行いまして未然防止に努めたいとともに,また,日常私どものやっております施設点検,現場パトロールというものを強化しまして,できるだけ早期に発見をして対処できるようにと,そのように考えてございます。以上でございます。 ○西村 委員長  下水道事業会計の質疑を終了いたします。  以上をもちまして,本委員会に付託されました全案件に対する質疑をすべて終了いたします。  次回の委員会は,あす午後1時から,付託されました全案件に対する討論及び採決を行いますので,定刻までにご参集ください。 本日は,これをもちまして散会いたします。     ──────────────       散 会 午後51時13分...