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平成 3年第 3回定例会−10月15日-06号

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  1. 札幌市議会 1991-10-15
    平成 3年第 3回定例会−10月15日-06号


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    最終取得日: 2024-09-10
    平成 3年第 3回定例会−10月15日-06号平成 3年第 3回定例会                平成3年   第3回定例会           札 幌 市 議 会 会 議 録 (第 6 号)             平成3年10月15日(火曜日)午後1時開議   ――――――――─――――――― 〇議事日程(第6号) 第1 議案第8号から第13号まで,及び議案第18号(市長提出)  陳情第2号,陳情第25号,陳情第33号及び陳情第41号  意見書案第1号(文教委員会所属議員全員提出)  意見書案第2号(厚生委員会所属議員全員提出)  (以上13件に対する委員長報告等) 第2 議案第19号及び議案第20号(市長提出)   ――――――――─――――――― 〇本日の会議に付した事件 日程第1 議案第8号 札幌市恩給条例等の一部を改正する条例案  議案第9号 札幌市税条例の一部を改正する条例案
     議案第10号 札幌市印鑑条例案  議案第11号 札幌の街を車粉から守るためスパイクタイヤの使用を規制する条例及び札幌市スパイクタイヤ問題対策審議会条例を廃止する条例案  議案第12号 札幌市地区計画及び再開発地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例案  議案第13号 札幌市児童会館条例の一部を改正する条例案  議案第18号 市道の認定及び変更の件  陳情第2号 老人性白内障の「眼内レンズ」の保険適用要請に関する陳情  陳情第25号 教育諸学校の学校事務職員栄養職員給与費国庫負担制度堅持要請方に関する陳情  陳情第33号 義務教育費国庫負担法の一部適用除外反対要請方に関する陳情  陳情第41号 老人性白内障眼内レンズ健康保険適用の要請に関する陳情  意見書案第1号 義務教育費国庫負担制度の堅持に関する要望意見書  意見書案第2号 老人性白内障眼内レンズ健康保険適用に関する意見書 日程第2 議案第19号 教育委員会委員任命に関する件  議案第20号 人事委員会委員選任に関する件 追加日程 意見書案第3号 第8次治水事業5箇年計画の推進に関する意見書   ――――――――─――――――― 〇出席議員(67人) 議   長      見 延 順 章 君 副 議 長      湊 谷   隆 君 議   員      道 見 重 信 君 議   員      伊 藤 知 光 君 議   員      宮 本 吉 人 君 議   員      畑 瀬 幸 二 君 議   員      大 西 利 夫 君 議   員      義 卜 雄 一 君 議   員      長 内 順 一 君 議   員      柿 崎   勲 君 議   員      三 上 洋 右 君 議   員      上瀬戸 正 則 君 議   員      武 藤 光 惠 君 議   員      井 上 ひさ子 君 議   員      山 口 た か 君 議   員      福 士   勝 君 議   員      武 市 憲 一 君 議   員      大 越 誠 幸 君 議   員      猪 熊 輝 夫 君 議   員      西 村 茂 樹 君 議   員      川口谷   正 君 議   員      加 藤   斉 君 議   員      春 原 良 雄 君 議   員      関 口 英 一 君 議   員      原 口 伸 一 君 議   員      千 葉 英 守 君 議   員      横 山 博 子 君 議   員      中 嶋 和 子 君 議   員      佐々木 周 子 君 議   員      高 橋 忠 明 君 議   員      常 本 省 三 君 議   員      佐 藤 美智夫 君 議   員      佐 藤 寿 雄 君 議   員      富 田 新 一 君 議   員      澤 木 繁 成 君 議   員      伊与部 敏 雄 君 議   員      丹 野   勝 君 議   員      森   健 次 君 議   員      村 山 優 治 君 議   員      八 田 信 之 君 議   員      飯 坂 宗 子 君 議   員      生 駒 正 尚 君 議   員      小 川 勝 美 君 議   員      室 橋 一 郎 君 議   員      柴 田 薫 心 君 議   員      山 田 信市郎 君 議   員      青 木   護 君 議   員      水 由 正 美 君 議   員      赤 田   司 君 議   員      唯   博 幸 君 議   員      政 氏   雅 君 議   員      本 舘 嘉 三 君 議   員      小 谷 俵 藏 君 議   員      長 岡 武 夫 君 議   員      加 藤 隆 司 君 議   員      荒 川 尚 次 君 議   員      田 畑 光 雄 君 議   員      越 智 健 一 君 議   員      工 藤   勲 君 議   員      滝 沢   隆 君 議   員      山 崎 七 郎 君 議   員      藤 田 雅 弘 君 議   員      常 見 寿 夫 君 議   員      吉 野 晃 司 君 議   員      高 橋 重 人 君 議   員      菊 田 勝 雄 君 議   員      菅 井   盈 君   ――――――――─――――――― 〇欠席議員(3人) 議   員      野 間 義 男 君 議   員      岡 本 修 造 君 議   員      田 畔   満 君   ――――――――─――――――― 〇説明員 市長         桂   信 雄 君 助役         杉 本   拓 君 助役         木 戸 喜一郎 君 助役         魚 住 昌 也 君 収入役        長 部 幸 一 君 交通事業管理者交通局長三 海   弘 君 水道事業管理者水道局長石 原 弘 之 君 総務局長       伊 藤 忠 男 君 企画調整局長     田 中 良 明 君 財政局長       高 田   恒 君
    市民局長       本 間   雄 君 民生局長       大 長 記 興 君 衛生局長       高 杉 信 男 君 環境局長       大 野 雅 弘 君 経済局長       鈴 木 俊 雄 君 建設局長       平 賀 岑 吾 君 下水道局長      井 原 貴 男 君 建築局長       関 谷 幸 正 君 市立札幌病院長    竹 田   保 君 消防局長       前 田 悦 雄 君 教育委員会委員    冨士元   明 君 教育委員会教育長   荒 井   徹 君 選挙管理委員会委員長 大 橋 八 郎 君 人事委員会委員長   山 岡   暸 君 人事委員会事務局長  水 島 典 弘 君 監査委員       野 島 廣 紀 君 監査事務局長     西 村 公 男 君  ――――――――─――――――― 〇事務局出席職員 事務局長       鍛冶沢   徹 君 事務局次長      櫻 田 直 己 君 総務課長       植 田 英 次 君 議事課長       坂 野   嵩 君 記録主幹記録係長事務取扱            谷 川 輝 雄 君 調査係長       深 村 康 雄 君 資料係長       沼 田 光 弘 君 議事係長       高 森 政 行 君 委員会一係長     山 内   馨 君 委員会二係長     野辺地   正 君 書記         佐 藤 比登利 君 書記         木 内 二 朗 君 書記         高 佐 三緒子 君 書記         鈴 木 和 弥 君 書記         山 本 扶 美 君 書記         今 井 一 行 君   ――――――――─――――――― ○議長(見延順章君) ただいまから,休会前に引き続き会議を開きます。  出席議員数は,64人であります。   ――――――――─――――――― ○議長(見延順章君) 本日の会議録署名議員として赤田 司君,原口伸一君を指名します。   ――――――――─――――――― ○議長(見延順章君) ここで,事務局長に諸般の報告をさせます。 ◎事務局長鍛冶沢徹君) 報告いたします。  野間義男議員及び岡本修造議員は,所用のため本日の会議を欠席する旨,田畔 満議員は,所用のため遅参する旨,それぞれ届け出がございました。  また,広畑都市整備局長は,公務出張のため本日の会議を欠席する旨,届け出がございました。  本日の議事日程,陳情取下げ一覧表及び議案等審査結果報告書はお手元に配付いたしております。以上でございます。  〔一覧表は巻末資料に掲載〕   ――――――――─――――――― ○議長(見延順章君) これより議事に入ります。  日程第1,議案第8号から第13号まで及び議案第18号の議案7件,並びに陳情第2号,陳情第25号,陳情第33号及び陳情第41号の陳情4件,並びに意見書案第1号 義務教育費国庫負担制度の堅持に関する要望意見書及び意見書案第2号 老人性白内障眼内レンズ健康保険適用に関する意見書意見書案2件,以上13件を一括議題といたします。  委員長報告及び提案説明を求めます。  まず,総務委員長 大越誠幸君。  (大越誠幸君登壇) ◎大越誠幸君 総務委員会に付託されました議案3件について,その審査結果をご報告いたします。  最初に,議案第8号 札幌市恩給条例等の一部を改正する条例案についてでありますが,質疑・討論はなく,採決の結果,全会一致,可決すべきものと決定いたしました。  次に,議案第9号 札幌市税条例の一部を改正する条例案についてでありますが,主なる質疑として,他の政令市の中には,税率を変えずに無期限で超過課税を実施している例もあることから,政令市の中では財政基盤の脆弱な本市において引き下げを実施するのは不適当な措置ではないのか。地下鉄事業がきわめて危機的な財政状況にあり,下水道についても料金改定が検討されている状況において,今回のような減収につながる改正は実施すべきではないと考えるがどうか。法人市民税超過課税分は,下水道事業に対すると同様に地下鉄事業についての支払利息についても充当し,地下鉄事業再建に向けて努力すべきではないのか。今回のような減税をすることにより交通事業に対する一般会計の繰入金が減ることはないのか。国の指導により超過課税の税率を引き下げたとのことだが,本市の財政基盤を強化し,ひいては地方財政を確固としたものとするためには,引き下げるベきではないと考えるがどうか。今回の減税は中小企業保護対策とのことだが,減税額から判断するなら,大企業がより優遇されているのではないのか。地下鉄事業再建のためには地下鉄料金の値上げもあり得る状況であることから,いままでどおりの税率で,超過課税分について企業の協力を得て負担してもらうべきではないのか。歳出を抑える努力をして,今回のような減税分を積極的に実施すべきではないのか,等の質疑がありました。  続いて討論を行いましたところ,共産党・荒川委員から反対の立場で意見の表明がありました。  続いて採決を行いましたところ,賛成多数で可決すべきものと決定いたしました。  次に,議案第10号 札幌市印鑑条例案についてでありますが,主なる質疑として,印鑑登録証の切りかえ事務執行に当たり,人員等の体制や,誤った交付を防ぐためのチェック手続は整っているのか,等の質疑がありました。  討論はなく,採決を行いましたところ,全会一致,可決すべきものと決定いたしました。  以上で報告を終わります。 ○議長(見延順章君) 次に,文教委員長 関口英一君。  (関口英一君登壇) ◎関口英一君 文教委員会に付託されました議案1件及び陳情2件について,その審査結果をご報告いたしますとともに,文教委員会所属議員全員の提出による意見書案第1号の提案趣旨をご説明いたします。  最初に,議案第13号 札幌市児童会館条例の一部を改正する条例案についてでありますが,主なる質疑として,厚別児童会館は,青葉児童会館及び信濃児童会館の完成後に廃止するとのことだが,地元の理解は得ているのか。また,跡地は,どのように利用する考えなのか,等の質疑がありました。  討論はなく,採決を行いましたところ,全会一致,可決すべきものと決定いたしました。  次に,学校事務職員栄養職員給与費等国庫負担制度の堅持を求める陳情第25号及び陳情第33号についてでありますが,主なる質疑として,学校の事務職員及び栄養職員は現在何人いるのか。また,仮に給与費適用除外とされた場合,地方の負担増はどのくらいになるのか。学校事務職員単費配置職員を含めても国の配置基準を満たしていないので,今後道に対して,国の基準に見合う補助の実施を強く要求すべきではないのか,等の質疑がありました。  討論はなく,採決を行いましたところ,いずれも全会一致,採択すべきものと決定いたしました。  また,学校事務職員栄養職員給与費国庫負担制度から適用除外とされた場合,地方自治体の財政が圧迫されるばかりではなく,教育の格差・不均衡が生ずる事態も懸念されることから,本陳情の願意に基づき,国庫負担制度の趣旨を損なうような見直しを行なわないよう,国の関係機関に要請するため,意見書案第1号 義務教育費国庫負担制度の堅特に関する要望意見書を提案した次第であります。  以上で,報告及び説明を終わります。 ○議長(見延順章君) 次に,厚生委員長 生駒正尚君。  (生駒正尚君登壇) ◎生駒正尚君 厚生委員会に付託されました白内障治療眼内レンズ保険適用要請に関する陳情第2号及び陳情第41号について,その審査結果をご報告いたしますとともに,私ほか本委員会所属議員全員により提出いたしました意見書案第2号について,その提案趣旨をご説明いたします。  主なる質疑として,本市において眼内レンズ挿入手術を必要とする白内障患者はどの程度いるのか。眼内レンズ保険適用に対する本市の考え方及びこれまでの対応はどうなっているのか。保険適用を国に要望した自治体は,現在までにどのくらいあるのか。また,本市も12大都市民生主管局長会議北海道市長会などを通じ要望活動を行なっていると聞くが,今後独自に働きかけを行なっていく考えはないのか。保険適用への要望はすでに全国的な趨勢になっていると考えるが,国の動向はどうなっているのか,等がありました。  これに対して理事者から,眼内レンズ全国共通の問題としてとらえており,根本的な解決のためには保険適用が必要と考える。また,国に対して意見書を提出した地方議会は,9月末現在で306ヵ所と全国的な盛り上がりを見せている旨の答弁がありました。  討論はなく,採決を行なったところ,陳情2件は全会一致,採択すべきものと決定いたしました。  また,本陳情の趣旨に基づき,高齢化の進行に伴って老人性白内障の患者が増加している状況を勘案し,眼内レンズ健康保険が適用されるよう国の関係機関に要請するため,意見書案第2号 老人性白内障眼内レンズ健康保険適用に関する意見書を提案いたしました。  以上で,報告及び説明を終わります。 ○議長(見延順章君) 次に,建設委員長 高橋忠明君。  (高橋忠明君登壇) ◎高橋忠明君 建設委員会に付託されました議案第2件について,その審査結果をご報告いたします。  最初に,議案第12号 札幌市地区計画及び再開発地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例案についてでありますが,主なる質疑として,地区計画の決定に至るまでの法的手続はどうなっているか。開発行為及び区画整理事業による宅地開発が行われた区域のうちで,地区計画が導入されている区域の比率が低いように思われるが,今後地区計画制度を進めるに当たってどのような見通しを持っているか。また,地区計画と類似した制度として建築協定があるが,それぞれの特色及び相違点はどうなっているか,等の質疑がありました。  討論はなく,採決の結果,全会一致,可決すべきものと決定をいたしました。  次に,議案第18号 市道の認定及び変更の件につきましては,質疑・討論はなく,採決の結果,全会一致,可決すべきものと決定をいたしました。  以上で報告を終わります。 ○議長(見延順章君) 次に,交通・雪対策調査特別委員長 丹野 勝君。  (丹野 勝君登壇) ◎丹野勝君 交通・雪対策調査特別委員会に付託されました議案第11号 札幌の街を車粉から守ためスパイクタイヤの使用を規制する条例及び札幌市スパイクタイヤ問題対策審議会条例を廃止する条例案につきまして,その審査結果をご報告いたします。  本件は,スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する法律の制定に伴い,本市関係条例を廃止するものでありますが,主なる質疑として,法律にはスパイクタイヤ使用規制期間が明記されていないことから,全体として本市条例より規制が緩やかになった印象を受けるが,脱スパイクに向けて,国や道警及び近隣市町村に対しどのような要請を行なっていくのか。市外からのスパイクタイヤ装着車流入対策について,審議会で出された意見及び本市が考えている防止策はどのようなものなのか。脱スパイクのためには,全道的にスパイクタイヤ使用禁止指定地域の指定を受けることが必要と思うが,幹線道路ロードヒーティング化や除排雪の充実について,道や開発局等へはどのような要請を行なっていくのか。市内のロードヒーティング設置には限界があると思うが,今後,生活道路への拡大など,どのように考えているのか,等がございました。  討論はなく,採決の結果,全会一致,可決すべきものと決定いたしました。  以上で報告を終わります。 ○議長(見延順章君) ただいまの各委員長報告及び提案説明に対し,質疑はありませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○議長(見延順章君) 質疑がなければ,討論に入ります。  通告がありますので,順次発言を許します。  まず,荒川尚次君。  (荒川尚次君登壇・拍手) ◆荒川尚次君 私は,ただいまから,日本共産党を代表して,市長提案の議案第9号 札幌市税条例の一部を改正する条例案に反対する立場から,その理由にも触れながら簡潔に討論いたします。  市長は今回,1977年以来大企業等を対象に実施してきた法人市民税超過課税について,来年1月末に更新時期を迎えることをとらえて,5年間の期間延長と抱き合わせに,適用税率を14.7%から14.5%に引き下げることなどを提案してきたのでありますが,この改定が実施されると,来年度では8億3,000万円の減収になるのを初め,5年間で35億4,000万円の減収になることが明らかになりました。しかも,この35億円のうち,資本金1億円を超える大法人に対する税率引下げに伴う減税額は,およそ20億円とはじかれているのであります。  法人市民税超過課税,すなわち,一般法人に対して標準税率の12.3%で法人市民税を課す一方で,大企業に対しては制限税率の14.7%で課税する,いわゆる超過課税は,地下鉄建設下水道事業に振り向ける特定目的財源として実施されてきたものでありますが,積雪寒冷地の本市における交通体系の基幹として急ピッチで建設されてきた地下鉄や,都心部に林立するビルなどによって増強を余儀なくされてきた下水道建設に象徴される本市における都市施設整備が,いずれも膨大な設備投資を要している一方,都市の集積のメリットを最大限に活用して企業活動を展開する大企業が,税法の枠の中で社会的負担を受け持つのは当然であり,今日,全国の大都市がこぞって大企業に対する超過課税を実施しているのであります。
     地下鉄財政が大きな問題となり,東西線・東豊線の延長工事が一時繰り延べされているこのときに,なぜ地下鉄建設の貴重な財源である超過課税の税率を引き下げなければならないのか。指定都市の中でも際立って財政力指数が低い本市でなぜ,いま大企業減税なのか。今定例会の本会議の代表質問や昨日の総務委員会においても,明快な答弁は出されておりません。  しかし,昨日の委員会での私の質疑でも明らかになったのは,政府と財界の意向に沿っての改定だということであります。3年前,国民に消費税を押しつける一方で,大企業と高額所得者に対する大減税を誘導した政府の税制調査会は,法人課税について,地方税を含めた実行税率が5割を下回る水準となることを目途に税率の引き下げを図るべきと中間答申を提出したのを初め,2年前の臨時行政改革推進審議会の答申が,国と地方の税制の整合性等を考慮し,法人事業税法人住民税超過課税法定外普通税の適時適切な見直しを行うことについて,「関係地方公共団体自主的努力を促すため必要な指導等を行う」と述べ,これが直後の閣議決定ともなっているのであります。  委員会の質疑では,自治省の課長から直接,超過課税の緩和を要求されたことも明らかにされ,地方税法の枠内での超過課税に政府がクレームをつけることはあり得ないとの理事者答弁にもかかわらず,今回の提案が政府の指導に従ったものだということがますますはっきりしてきたのであります。  来年度予算に向けての指定都市の要望,いわゆる青本の中に,法人所得課税などの都市税源の充実が今回も盛り込まれていることとの関連でも,今回の大企業への法人市民税の減税は許されないものであり,わが党はこれに反対するものであります。  以上で,討論を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(見延順章君) 次に,畑瀬幸二君。  (畑瀬幸二君登壇・拍手) ◆畑瀬幸二君 私は,ただいまより,社会党議員会を代表して,議案第9号 札幌市税条例の一部を改正する条例案に賛成する立場で討論を行います。  今回提案されている法人市民税超過課税について,地下鉄建設事業及び下水道建設事業に必要な財源の一部に充てるため,昭和52年から5年度間の不均一課税を実施してきているものを,平成4年2月1日からさらに延長するものとしております。  その内容は,適用税率が14.7%であったものが14.5%と0.2%の引き下げ,また適用法人が資本の金額または出資金額が1億円以下の法人等で,法人税額が800万円を超えるものとしていたものを,法人税額1,000万円を超えるものとしております。  その結果として,平成4年2月1日以後については,現行規定と比較して,適用法人が8,030社に対し7,599社と法人数が431社減となり,また増収額についても,346億4,000万円見込まれるものが,改正案によって311億円となり,35億4,000万円の減収額になろうとしているのであります。  地下鉄事業は,わが党が西村代表質問の中でも明らかにしているように,平成2年度末企業債の残高で約4,800億円にも上り,その支払利息が約300億円にも及んでおり,地下鉄乗車料収入と見合う金額になっているのであります。すなわち,支払利息を納めるために輸送しているような状況になっているのであります。  したがって,この企業債の元金の減少を来たさなければ,交通局財政も危機に陥り,同時に一般会計にも大きな負担となってくることは必至であります。地下鉄事業の再建については緊急課題となっており,特に交通局内部努力を初め,市民への協力要請,法人への協力要請の3本柱で取り組みを強めていかなければなりません。  そこで超過課税配分比率でありますが,今後5年間での税収分311億円に対して受け皿となる地下鉄建設事業分は225億円,下水道建設事業分269億円,それぞれに充当させていくとしておりますが,下水道建設事業分の中に建設支払利息が含まれていますが,地下鉄建設事業分にはその支払利息が含まれていません。したがって,地下鉄建設事業分にも建設支払利息を含めるべきであります。  また,現行の規定での税収見込みと改正によっての税収見込みとの差は,先ほど述べたとおり35億円もの減収となりますが,全市民的に地下鉄再建が緊急課題として取り組みが必要とされる状況の中で,一般会計からの繰入れなどで,減収につながらないよう対応すべきであります。  さらに,地下鉄建設事業にかかわる企業債のうち,利率の高い公庫債等の元金償還を実施させ,幾らかでも負担を軽くさせるためにも,各種基金等の活用により,一般会計から無利子の長期貸付のかなりの規模での方策を講ずるべきであります。そして,超過課税適用法人,また適用外法人等,すべての法人・企業に対して,地下鉄乗車率の向上策として,社員の通勤に対し通勤定期券の購入促進,社員への定期券の現物支給の方法を採用してもらうなどの協力要請も積極的に行うべきであります。  以上のことが確実に実施されることを前提に,議案第9号に対する賛成の立場を明らかにして討論を終わります。ご清聴ありがとうございます。(拍手) ○議長(見延順章君) 次に,中嶋和子君。  (中嶋和子君登壇・拍手) ◆中嶋和子君 私は,市民ネットワーク北海道を代表いたしまして,ただいま議題となりました議案第9号 札幌市税条例の一部を改正する条例案について,反対の立場から討論をいたします。  ご承知のように,札幌市の財政は非常に厳しい状況に置かれております。特に地下鉄事業は,慢性的な赤字を抱え,累積赤字は1,085億円に達しています。この赤字解決のために,市では魚住助役を委員長として,交通事業経営健全化対策委員会を発足させ, 1,乗客の増加策 2,交通局内部努力 3,一般会計などからの財政支援 の3点から地下鉄の再建策を考えていかれるとのことです。  さきの代表質問でも述べましたが,市民ネットワークでは,この赤字問題を考える一つの手段になることを願い,地下鉄に関するアンケートを実施いたしました。市民,行政,各種団体,企業が一体となって取り組まなければ,地下鉄問題は解決しません。今回の法人超過課税の税率の引下げと適用法人法人税額の変更により,1992年から96年の5年間で35億円の法人市民税が減収になる見込みです。35億円といえば,市財政全体から考えますとわずかかもしれませんが,市民感覚から考えますと大変な額です。しかも,今後の経済の変動を考え合わせますと,さらなる減収の可能性も否定できません。市民の中にも,わずかずつではありますが,地下鉄問題に対する関心が高まりつつあります。  行政・市民のみならず,各法人においても,火の車となっている地下鉄建設事業の一端を担っていただくことが不可欠と考えます。したがいまして,市民ネットワーク北海道は,市税条例の一部を変更する議案第9号には反対いたします。  以上で討論を終了いたします。ありがとうございました。(拍手) ○議長(見延順章君) ほかに発言がなければ,討論を終結し,採決に入ります。  この場合,分割して採決を行います。  まず,議案第9号を問題といたします。  本件を可決することに賛成の諸君のご起立を求めます。  (賛成者起立) ○議長(見延順章君) 起立多数であります。よって,議案第9号は可決されました。  次に,議案第8号,議案第10号から第13号まで及び議案第18号,並びに陳情第2号,陳情第25号,陳情第33号及び陳情第41号,並びに意見書案第1号及び意見書案第2号の12件を一括問題といたします。  議案6件及び意見書案2件の8件を可決することに,陳情4件を採択することにご異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(見延順章君) ご異議なしと認めます。よって,議案6件及び意見書案2件は可決することに,陳情4件は採択することに決定されました。   ――――――――─――――――― ○議長(見延順章君) 次に,日程第2,議案第19号及び議案第20号の2件を一括議題といたします。  いずれも市長の提出によるものであります。  議案説明を求めます。桂市長。  (市長桂 信雄君登壇) ◎市長(桂信雄君) ただいま上程をされました議案2件につきましてご説明申し上げます。  まず,議案第19号は,教育委員会委員任命に関する件であります。  本市教育委員会委員であります村田忠良氏は,来たる10月28日をもって任期満了となりますが,引き続き同氏を任命することを適当と認め,議会の同意を得るため,本案を提出したものであります。  村田忠良氏は,現在,社会福祉法人聖母会天使病院精神神経科部長をされているほか,北海道社会教育委員等をされており,昭和62年10月から本市教育委員会委員に就任されている方で,人格,識見ともに高く,教育委員会委員として適任と考えるものであります。  次に,議案第20号は,人事委員会委員選任に関する件であります。  本市人事委員会委員であります水原清之氏は,来たる10月31日をもって任期満了となりますが,引き続き同氏を選任することを適当と認め,議会の同意を得るため,本案を提出したものであります。  水原清之氏は,昭和30年4月に弁護士の登録をされ,札幌弁護士会会長,日本弁護士連合会副会長等を歴任され,昭和46年11月から本市人事委員会委員に就任されている方で,人格,識見ともに高く,人事委員会委員として適任と考えるものであります。  以上で,ただいま上程をされました各案件についての説明を終わりますが,何とぞ原案のとおりご同意くださいますようにお願いを申し上げます。 ○議長(見延順章君) ただいまの市長の提案説明に対し,質疑はありませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○議長(見延順章君) 質疑がなければ,討論の通告がありませんので,採決に入ります。  議案2件に同意することにご異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(見延順章君) ご異議なしと認めます。よって,議案第19号及び議案第20号の2件は同意されました。   ――――――――─――――――― ○議長(見延順章君) ここで日程に追加いたしまして,意見書案第3号 第8次治水事業5箇年計画の推進に関する意見書を議題といたします。  本件は全議員の提出によるものでありますので,直ちに採決に入ります。  本件を可決することにご異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(見延順章君) ご異議なしと認めます。よって,意見書案第3号は可決されました。   ――――――――─――――――― ○議長(見延順章君) お諮りをいたします。  本日の会議はこれをもって終了し,明10月16日から30日までは委員会審査等のため休会とし,10月31日午後1時に再開いたしたいと存じますが,ご異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(見延順章君) ご異議なしと認めます。よって,さよう決定されました。   ――――――――─――――――― ○議長(見延順章君) 本日はこれで散会いたします。   ――――――――─―――――――      散 会 午後1時37分 上記会議の記録に相違ないことを証するためここに署名する。  議  長           見  延  順  章  署名議員           赤  田     司  署名議員           原  口  伸  一...