札幌市議会 > 1991-09-30 >
平成 3年第 3回定例会−09月30日-01号
平成 3年第 3回定例会−09月30日-目次

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  1. 札幌市議会 1991-09-30
    平成 3年第 3回定例会−09月30日-01号


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    平成 3年第 3回定例会−09月30日-01号平成 3年第 3回定例会                平成3年   第3回定例会           札 幌 市 議 会 会 議 録 (第 1 号)             平成3年9月30日(月曜日)午後1時開会   ――――――――─――――――― 〇議事日程(第1号) 第1 会期の件 第2 議案第1号から第18号まで(市長提出)   ――――――――─――――――― 〇本日の会議に付した事件 日程第1 会期の件 日程第2 議案第1号 平成2年度札幌市各会計歳入歳出決算認定の件  議案第2号 平成2年度札幌市病院事業会計決算認定の件  議案第3号 平成2年度札幌市中央卸売市場事業会計決算認定の件  議案第4号 平成2年度札幌市交通事業会計決算認定の件  議案第5号 平成2年度札幌市高速電車事業会計決算認定の件
     議案第6号 平成2年度札幌市水道事業会計決算認定の件  議案第7号 平成2年度札幌市下水道事業会計決算認定の件  議案第8号 札幌市恩給条例等の一部を改正する条例案  議案第9号 札幌市税条例の一部を改正する条例案  議案第10号 札幌市印鑑条例案  議案第11号 札幌の街を車粉から守るためスパイクタイヤの使用を規制する条例及び札幌市スパイクタイヤ問題対策審議会条例を廃止する条例案  議案第12号 札幌市地区計画及び再開発地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例案  議案第13号 札幌市児童会館条例の一部を改正する条例案  議案第14号 中央保健所仮称健康づくりセンター中央区分庁舎新築工事請負契約締結の件  議案第15号 公営住宅新築(その6)工事請負契約締結の件  議案第16号 公営住宅新築(その7)工事請負契約締結の件  議案第17号 公営住宅新築(その8)工事請負契約締結の件  議案第18号 市道の認定及び変更の件   ――――――――─――――――― 〇出席議員(70人) 議   長      見 延 順 章 君 副 議 長      湊 谷   隆 君 議   員      道 見 重 信 君 議   員      伊 藤 知 光 君 議   員      宮 本 吉 人 君 議   員      畑 瀬 幸 二 君 議   員      大 西 利 夫 君 議   員      義 卜 雄 一 君 議   員      長 内 順 一 君 議   員      柿 崎   勲 君 議   員      三 上 洋 右 君 議   員      上瀬戸 正 則 君 議   員      武 藤 光 惠 君 議   員      井 上 ひさ子 君 議   員      山 口 た か 君 議   員      福 士   勝 君 議   員      武 市 憲 一 君 議   員      大 越 誠 幸 君 議   員      猪 熊 輝 夫 君 議   員      西 村 茂 樹 君 議   員      川口谷   正 君 議   員      加 藤   斉 君 議   員      春 原 良 雄 君 議   員      関 口 英 一 君 議   員      原 口 伸 一 君 議   員      千 葉 英 守 君 議   員      横 山 博 子 君 議   員      中 嶋 和 子 君 議   員      佐々木 周 子 君 議   員      高 橋 忠 明 君 議   員      常 本 省 三 君 議   員      佐 藤 美智夫 君 議   員      佐 藤 寿 雄 君 議   員      富 田 新 一 君 議   員      澤 木 繁 成 君 議   員      伊与部 敏 雄 君 議   員      丹 野   勝 君 議   員      森   健 次 君 議   員      村 山 優 治 君 議   員      八 田 信 之 君 議   員      飯 坂 宗 子 君 議   員      生 駒 正 尚 君 議   員      小 川 勝 美 君 議   員      室 橋 一 郎 君 議   員      柴 田 薫 心 君 議   員      山 田 信市郎 君 議   員      青 木   護 君 議   員      水 由 正 美 君 議   員      赤 田   司 君 議   員      唯   博 幸 君 議   員      政 氏   雅 君 議   員      本 舘 嘉 三 君 議   員      小 谷 俵 藏 君 議   員      長 岡 武 夫 君 議   員      加 藤 隆 司 君 議   員      荒 川 尚 次 君 議   員      田 畑 光 雄 君 議   員      野 間 義 男 君 議   員      越 智 健 一 君 議   員      工 藤   勲 君 議   員      岡 本 修 造 君 議   員      滝 沢   隆 君 議   員      山 崎 七 郎 君 議   員      藤 田 雅 弘 君 議   員      田 畔   満 君 議   員      常 見 寿 夫 君 議   員      吉 野 晃 司 君 議   員      高 橋 重 人 君 議   員      菊 田 勝 雄 君 議   員      菅 井   盈 君   ――――――――─――――――― 〇欠席議員(なし)   ――――――――─――――――― 〇説明員 市長         桂   信 雄 君 助役         杉 本   拓 君 助役         木 戸 喜一郎 君 助役         魚 住 昌 也 君 収入役        長 部 幸 一 君 交通事業管理者交通局長三 海   弘 君 水道事業管理者水道局長石 原 弘 之 君 総務局長       伊 藤 忠 男 君 企画調整局長     田 中 良 明 君 財政局長       高 田   恒 君 市民局長       本 間   雄 君
    民生局長       大 長 記 興 君 衛生局長       高 杉 信 男 君 環境局長       大 野 雅 弘 君 経済局長       鈴 木 俊 雄 君 建設局長       平 賀 岑 吾 君 都市整備局長     広 畑 民 雄 君 下水道局長      井 原 貴 男 君 建築局長       関 谷 幸 正 君 市立札幌病院長    竹 田   保 君 消防局長       前 田 悦 雄 君 教育委員会委員    村 田 忠 良 君 教員委員会教育長   荒 井   徹 君 選挙管理委員会委員長 大 橋 八 郎 君 選挙管理委員会委員  越 智 喜代秋 君 選挙管理委員会委員  高 橋 光 義 君 選挙管理委員会委員  加 藤 利 昭 君 人事委員会委員長   山 岡   暸 君 人事委員会事務局長  水 島 典 弘 君 監査委員       野 島 廣 紀 君 監査事務局長     西 村 公 男 君   ――――――─――――――――─ 〇事務局出席職員 事務局長       鍛冶沢   徹 君 事務局次長      櫻 田 直 己 君 総務課長       植 田 英 次 君 議事課長       坂 野   嵩 君 記録主幹記録係長事務取扱            谷 川 輝 雄 君 調査係長       深 村 康 雄 君 資料係長       沼 田 光 弘 君 議事係長       高 森 政 行 君 委員会一係長     山 内   馨 君 委員会二係長     野辺地   正 君 書記         佐 藤 比登利 君 書記         木 内 二 朗 君 書記         高 佐 三緒子 君 書記         鈴 木 和 弥 君 書記         山 本 扶 美 君 書記         今 井 一 行 君   ――――――─――――――――─ ○議長(見延順章君) ただいまから,本日をもって招集されました平成3年第3回札幌市議会定例会を開会し,直ちに本日の会議を開きます。   ――――――――─――――――― ○議長(見延順章君) 出席議員数は,69人であります。   ――――――――─――――――― ○議長(見延順章君) 本日の会議録署名議員として野間義男君,上瀬戸正則君を指名します。   ――――――――─――――――― ○議長(見延順章君) ここで,謹んでご報告をいたします。  本市議会議員 森 和雄君は,本年8月18日,病のため急逝されました。  まことに痛惜哀悼のきわみであります。  ここに,故森 和雄君の逝去を悼み,弔意を表するため,黙祷をささげることといたします。  議場内におられる皆様のご起立をお願いいたします。  (起立) ○議長(見延順章君) 黙祷。  (黙祷) ○議長(見延順章君) 黙祷を終わります。  ご着席を願います。  (着席) ○議長(見延順章君) ここで,故森 和雄君に対し,議員一同を代表して,川口谷 正君から追悼の演説があります。  なお,ご遺族が特別傍聴席においでになっておりますことを申し添えます。  川口谷 正君。  (川口谷 正君登壇) ◆川口谷正君 私は,ただいまから,札幌市議会同僚議員を代表いたしまして,札幌市議会議員 故森 和雄議員のみたまに対し,謹んで追悼の言葉をささげたいと存じます。  平成3年の秋は,まさに変容の時代の幕あけを告げるときでもあります。揺れ動く国際社会の潮流は,私たちの予想をはるかに超える速さで形を変えつつあります。その流れは,いまなお,とどまるところを知りません。この大きなうねりは,わが札幌市のかじ取りに,これまでにも増して,険しさと厳しさをもたらすことでありましょう。  こうした中,5月の改選後,初の決算審議に臨み,本市議会には,市民生活の一層の向上と福祉の増進に向けて,真剣かつ将来を過たぬ論議が要求されておりますことは論をまたないところであります。  しかし,この重要な本会議場に,森 和雄議員,あなたの温容あふるるお姿を見ることができません。まことに痛恨きわまりない悲しみであり,その寂しさは言葉では言い尽くせないものがございます。  不順な日の多かった札幌の夏に暑さが戻った去る8月18日の夕刻,あなたは多くの人々の願いもむなしく,忽然として黄泉の人となられました。あれからすでに一月余,秋風が木立から紅葉を打ち払うのを見るにつけても,私ども同僚議員は人生無常のはかなさをあらためて感じ,深い悲しみに包まれるのであります。  思えば,あなたは,慶応3年に札幌に入植した開拓者の4代目として,昭和2年,東区の元町に生をうけ,東京電気学校を卒業して,国鉄苗穂工機部に勤務されました。また,昭和34年には,札幌市水道局給水部に奉職され,以来14年間,拡張期にあった本市水道事業の普及・発展に大きく貢献されたのであります。あなたの温厚な人柄と練達な技量は,多くの職員の認めるところでもありました。  しかし,あなたは惜しまれながら職を辞し,昭和50年には水道関係の事業を興して,今日の礎を築くところとなったのであります。その傍ら,あなたは高潔な識見と温かい人柄を請われて町内会の役員に推挙され,地域の融和と発展に大いに腕を振るうこととなりました。このようなあなたが多くの衆望を集められ,昭和58年に本市議会議員に見事当選されましたことは,けだし当然であったと言えましょう。  私は,そのようなあなたと時期を同じくして市政に参画し得ましたことを,心から誇りに思うものであります。  あなたは,昭和59年には経済公営企業委員会副委員長に就任され,本市産業の振興と地下鉄建設などに努められ,61年には文教委員会副委員長として教育環境の充実に力を注がれるなど獅子奮迅の活躍をされましたことは,衆目の一致するところであります。  そうした活躍があったにもかかわらず,昭和62年の戦いでは2期目のジンクスを破ることができず,惜しくも次点に甘んずることとなりましたことは,私たち,意外の念を禁じ得ませんでした。しかし,こうした試練もあなたは血とし肉とされ,政治信条に一層の磨きをかけ,いま一度,札幌市と市民のために働きたいとする燃える情熱を持って,正々の旗を掲げ堂々の陣を張り,苦節4年,不撓不屈の精神により住民の信頼と期待をかち得て,本年4月,見事に雪辱を果たされたのであります。  私は,今期にかけたあなたの崇高な決意,志を思うとき,また同じ東区の選出議員として区政の発展,区民福祉の向上,とりわけ地域格差のない街づくりの実現に向けともに手を携え力を尽くそうとしていたことを思うとき,あなたの無念さが切々と胸に迫ってまいります。  今期,最初の環境消防委員会で副委員長の重責を担われ,全市を展望したその活躍がいままさに緒につかんとしていたやさきの急逝でありました。そしていま,あるじなき議席を目の当たりにして,痛惜の念,耐えがたく,まさに筆舌に尽くしがたい悲しみを覚えるのであります。  本市はいま,高齢化社会の到来,国際化,高度情報化社会の進展,地球環境問題とのかかわりなど多岐にわたっての難問題を抱え,その前途はますます不透明なものとなりつつあります。しかし,いかに困難な時代にあっても市民福祉の後退は決して許されず,私ども札幌市議会の果たす役割も,重かつ大となっているのであります。  この最も重要な時期に当たり,周囲に惑わされることなく市民の立場に立ち,終始一貫毅然たる態度をもっておのれの信ずる道を歩み,そして行動されたあなたを失った損失ははかり知れないものがあります。いまや,再びあなたのけいがいに接することはかないませんが,札幌市議会は,あなたの遺志を受け継ぎ,市政発展のため全力を傾注することを,この本会議場において厳粛にお誓いを申し上げるものであります。  あなたは本当に誠実・温厚な方でありました。だれよりも郷土を愛し,だれよりも緑豊かな札幌の建設に情熱を燃やした人でありました。願わくば,在天の光となり,札幌市民札幌市議会のために,未来永劫ご加護を賜りますようこいねがい,ただひたすらご冥福をお祈り申し上げて追悼の言葉といたします。   ――――――――─――――――― ○議長(見延順章君) それでは,ここで事務局長に諸般の報告をさせます。 ◎事務局長鍛冶沢徹君) 報告いたします。  去る9月6日人事委員会委員長から,職員の給与に関する報告及び勧告が提出されましたので,その写しを各議員控室に配付いたしました。  市長から,法人の経営状況説明書が,また監査委員から監査報告15件がそれぞれ提出されましたので,各議員控室に配付いたしました。  本日の議事日程,請願・陳情受理付託一覧表及び請願取下げ一覧表は,お手元に配付いたしております。以上でございます。  〔一覧表は巻末資料に掲載〕   ――――――――─――――――― ○議長(見延順章君) これより議事に入ります。  日程第1,会期の件を議題といたします。  (佐藤寿雄君「議長」と呼び,発言の許可を求む) ○議長(見延順章君) 佐藤寿雄君。 ◆佐藤寿雄君 会期設定の動議を提出いたします。  すなわち,本定例会の会期を本日から10月31日までの32日間とすることを求める動議であります。(「賛成」と呼ぶ者あり) ○議長(見延順章君) ただいまの佐藤議会運営委員長の動議に対し,所定の賛成者がありますので,本動議を直ちに問題とし,採決を行います。  動議のとおり決することにご異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(見延順章君) ご異議なしと認めます。よって,本定例会の会期は本日から10月31日までの32日間と決定されました。   ――――――――─――――――― ○議長(見延順章君) 次に,日程第2,議案第1号から第18号までの18件を一括議題といたします。  いずれも,市長の提出によるものであります。  提案説明を求めます。桂市長。  (市長桂 信雄君登壇) ◎市長(桂信雄君) ただいま上程をされました平成2年度各会計決算その他の諸案件につきまして,逐次,提案の趣旨とその概要をご説明申し上げます。
     まず,平成2年度各会計決算につきまして,その概要をご説明申し上げます。  平成2年度予算は,板垣前市長の5期20年間にわたる市長としての総決算の年として,今後展開される21世紀都市さっぽろを目指し,着実に将来につながるような施策を積極的に盛り込むことにより,市民生活の安定向上を図りますとともに,心の触れ合うまちづくりを一層前進させていくことを目標といたしまして,三つの施策を柱に編成を行なったものであります。  この執行に当たりましては,まず,収入につきましては,予算に計上されました歳入の完全な確保に努め,特に,事業の財源となります国庫補助金,市債等につきましては,地方財政対策による財源措置を含めて,国等に対し,その確保に最大限の努力を傾けたところであります。  一方,支出につきましては,事業の年度内完全執行を目標といたしまして,周到な執行計画のもとに,公共事業の早期発注にも配慮しつつ,より一層の事務の合理化と経費の節減に努め,最少の経費で最大の効果を上げるよう努めてまいったところであります。  この結果といたしましては,各会計とも予算に計上いたしました事業をほぼ完全に執行し,所期の目的を達成することができたと考えております。また,国税の好調な伸びなどによる地方交付税の増収もあり,一般会計において支消を予定しておりました財政調整基金につきましては,23億円の支消にとどめることができたところであります。  しかしながら,平成2年度におきましては,公共事業等にかかわる国庫補助負担率が,暫定措置とはいえ依然として削減されたままになっておりますこと,公債費等義務的経費が年々上昇しており,さらには,景気の先行きにも不透明感が増しておりますことなどの状況を考え合わせますと,今後とも財政運営には,より一層の配慮を重ねていく必要があるものと考えております。  次に,主要事項の執行結果につきまして,三つの施策の柱に従いましてその概要をご説明申し上げます。  第1に,活力あるさっぽろの推進のための施策の成果であります。  まず,それぞれの地域がその個性を発揮しつつ,みずから考え,みずから行う地域新時代を構築するための施策といたしまして,9区体制の発足を契機に区の個性あるまちづくり事業をスタートし,中央区の市電のふるさと事業など各区の実情に応じた独自性のある事業を展開したところであります。  また,都心部を21世紀にふさわしい北の拠点都市の象徴的な都市空間とするため,都心の顔づくり事業大通公園リフレッシュ事業を推進いたしましたのを初め,地区センター地区連絡所地区会館など地域のコミュニティー施設づくりにつきましても積極的に推進したところであります。  次に,地域産業の活性化を図るための施策といたしまして,まず,本市が今後重点的に振興すべき産業や本市産業の進むべき方向を探ることを目的とした産業活性化推進事業を実施いたしました。この調査は平成3年度までの2ヵ年にわたって実施するものでありまして,平成2年度におきましては,本市産業の特性や実態の調査・研究等を企画調整局,経済局の共同事業として実施したところであります。  また,新しい時代を担う都市型先端産業の誘致・育成をより促進いたしますとともに,本市経済の一層の振興を図るため,札幌テクノパークに続く第2の先端技術集積の団地として,豊平区真栄地区におきまして札幌ハイテクヒル真栄の整備を進め,平成2年12月から分譲を開始したところであります。また,札幌芸術森隣接地におきまして,芸術文化関連企業を誘致するためのアート・ヴィレッジの造成を完了したところであります。  さらに,先端産業立地促進対策といたしまして,資金貸し付けの充実を図りますとともに,工業系未利用地の活用を図るための「工業用地情報バンク」を設置いたしましたほか,新規工業団地開発調査を実施するなど産業振興のための施策の充実に努めたところであります。  また,本市における事業所の90%以上を占めております中小企業の経営基盤の強化や地場産業の振興を図るため,資金援助対策の充実や地場製品の開発,販路拡大にも努めたところであります。  このほか,定山渓地域の振興のため,定山渓地域振興整備事業を引き続き実施するなど,観光都市づくりにつきましても積極的に推進したところであります。  第2に,魅力あるさっぽろの推進のための施策の成果であります。  まず,国際中核都市としての機能を充実させるための施策といたしまして,外国からの研究者などに,宿泊をしながら市民との交流を深めていただくための施設として,豊平区に札幌天神山国際ハウスを新設し,平成2年7月にオープンしたところであります。  また,国際的コンベンションとして,昭和59年から3年に1度のサイクルで開催しております札幌国際見本市を平成2年6月に,世界各国から著名な奏者を招きましての'90年国際テューバ・ユーフォニアム札幌大会を同年8月に,また,アジアで初めてのユニバーシアード冬季大会を本年3月にそれぞれ開催いたしまして,多くの国の人たちとの友好と親善を一層深めるなど,いずれも大きな成果を上げてその幕を閉じたところであります。  さらに,いまは亡き世界的な巨匠レナード・バーンスタイン氏を札幌に迎え,3万人を超える入場者を魅了いたしましたパシフィック・ミュージック・フェスティバルを支援いたしますとともに,その継続開催に向けての体制を整えたところであります。  このほか,札幌・瀋陽市友好都市提携10周年を記念いたしまして親善訪問団受け入れや派遣を行いましたほか,平成2年6月にはソ連ノボシビルスク市と第4番目の姉妹・友好都市としての提携・調印を行い,その記念事業として,ノボシビルスク提携調印代表団受け入れ記念講演会を開催するとともに,答礼のための本市訪問団の派遣等を実施いたしまして,国際交流ネットワークの輪をさらに広げたところであります。  また,平成2年8月に瀋陽市で開催されました男子柔道競技大会への選手派遣を初めといたしまして,シンガポールの少年少女受け入れ,本市の少年少女婦人リーダーのポートランドへの派遣など数多くの交流事業を行いまして,市民レベルでの国際交流も積極的に推進したところであります。  次に,芸術文化の振興のための施策といたしまして,まず,地域産業の活性化に役立つ創造性豊かな人材の養成を目指して建設を進めてまいりました札幌市立高等専門学校の本部棟や一般教育棟などの施設が完成し,本年4月に開校を迎えたところであります。また,平成元年度から建設を進めてまいりました本市図書館行政の中心的な施設となる中央図書館と,これに併設して本市の歴史的な文化遺産を適切に保存・継承していくための施設であります埋蔵文化財センターが本年3月にオープンしたところであります。  また,芸術文化都市さっぽろの象徴とも言うべき札幌芸術の森におきましても,第2期建設計画主要施設であります芸術の森美術館が平成2年9月オープンし,これを記念してロダン展を開催するとともに,版画アトリエの設計にも着手し,本市の芸術文化振興拠点施設となることを目指して一層の内容充実に努めたところであります。  さらに,市民の芸術文化施設に対する新たな要請に対応するため,音楽専用ホールや能楽堂などの基礎調査も実施したところであります。  次に,スポーツ・レクリエーション施設の充実のための施策といたしまして,札幌ユニバーシアード冬季大会の会場となりました宮の森ジャンプ競技場を初め,大倉山ジャンプ競技場や国際スキー連盟公認の白旗山スキー距離競技場の整備を実施したところであります。  また,平成3年度で開園40周年を迎える円山動物園をより魅力あるものとするため,動物科学館を完成いたしましたほか,こども動物園につきましても,子供たちがより親しみやすい新たな動物の導入や,冬期間でも動物と触れ合えるようにするための施設の拡充を行い,市民の動物に対する関心や小・中学校の課外活動に対応できるよう,施設の充実に努めたところであります。  第3に,住みよいさっぽろの推進のための施策の成果であります。  まず,地域福祉の充実のための施策といたしまして,市民の参加と協力を得ながら,高齢者の方々などに対し,在宅での生活を援助することを目的とした「札幌市在宅福祉サービス協会」を設立いたしましたほか,在宅介護支援センターの設置,全身性重度障害者介助事業への助成,区社会福祉協議会の全区設置,社団法人札幌市シルバー人材センター東支部の設置,手稲老人福祉センターの建設など,市民一人一人が生きがいと安らぎのある生活ができるような社会の実現に向けまして,ソフト・ハードの両面からきめ細かな福祉の充実に努めたところであります。  また,本格的な高齢化社会の到来に伴い,在宅福祉などの必要性が高まってきておりますことから,地域における福祉活動の一層の促進に資するため,地域福祉振興基金の拡充を図り,その助成範囲を,これまでのボランティア団体のほか,種々の地域福祉団体にまで広げるなど,幅広い地域福祉活動の展開に努めたところであります。  次に,市民の方々から最も要望の多い雪対策の推進を図るための施策といたしまして,まず,生活道路の排雪につきましては,行政と住民が連携してこれを行うパートナーシップ制度の試行を実施したところであります。  また,快適な冬の都市環境を実現するため,下水処理水を利用する融雪槽や流雪溝の建設を進めましたほか,降雪予測気象レーダーの整備を実施したところであります。さらには,車粉のない明るい環境づくりのため,道路清掃やスタッドレスタイヤの普及促進に努めますとともに,冬道の安全運転対策の一層の強化を図るため,坂道ヒーティングの整備を積極的に実施したところであります。  次に,健康・安全対策の充実のための施策といたしまして,まず,消防ヘリコプターの導入を図るとともに,消防航空隊を発足させまして,高層ビル火災での人命救助,林野火災での消防活動あるいは重傷者の救急搬送などの体制の強化に努めたところであります。また,災害に強い下水道の実現を目指し,安全で快適な都市生活を築くためのアクアレインボ一事業の推進にも努めたところであります。  さらには,中央保健所の移築と,これに併設いたします市民の自主的な健康づくり活動の拠点施設となる健康づくりセンターの建設に向けまして,これらの基本設計などを実施したところであります。  次に,環境保全を推進するための施策といたしまして,環境保全推進基金の運用果実を活用して環境フェアを開催するなど,環境保全推進事業の積極的な展開に努めたところであります。  また,いまや地球環境問題として大きくクローズアップされております都市ごみ問題の解消に向けまして,平成元年度に引き続き,焼却日量600トンの新発寒清掃工場の建設を進めますとともに,ごみ処理体制の一層の充実を図るため,可燃ごみの中の燃料価値の高いごみを破砕・圧縮して固形燃料化するごみ資源化工場の操業を平成2年4月から開始いたしまして,ごみの減量化,資源化の促進にも努めたところであります。  次に,交通対策推進のための施策といたしまして,地下鉄など大量公共輸送機関の整備とこれに有機的に連結した交通体系の確立を図るため,平成6年度の開業を目指しまして,地下鉄東豊線豊水すすきの・福住間5.6キロメートルの延長工事に本格的に着手したところであります。  また,自転車利用者の増加に対応いたしまして,駐輪場の整備を昭和57年度から計画的に進めてきておりますが,平成2年度は,幅員の広い歩道上にも暫定の路上駐輪場を設置したところであります。  以上,平成2年度各会計の事業執行の概要につきまして申し上げましたが,議案第1号から第7号までの各会計決算につきましては,決算書のほかに歳入歳出事項別明細書,決算説明書,その他の決算に関する書類及び監査委員審査意見書を添付いたしており,また,継続事業年度が終了した継続費につきましては,報告第1号及び第2号の精算報告書をあわせて提出いたしておりますので,詳細につきましては,これらを対照の上ご認定をいただきたいと存じます。  以上で,各会計決算の説明を終わりまして,次に,その他の諸案件につきましての説明に入らせていただきたいと存じます。  まず,議案第8号は,札幌市恩給条例等の一部を改正する条例案であります。  これは,恩給法等の一部改正により,本年4月から国の恩給年額が増額改定されましたこと等に伴い,本市におきましても,恩給年額を本年4月分から3.72%引き上げますほか,遺族扶助料にかかわる寡婦加算及び遺族加算の増額等を行うものであります。  次に議案第9号は,札幌市税条例の一部を改正する条例案であります。  ご承知のように,法人市民税の超過課税につきましては,昭和52年2月に実施して以来,その税収を地下鉄建設事業及び下水道建設事業の財源の一部に充て,一般財源の不足を補う貴重な財源として,市民生活の向上に重要な役割を果たしております。  この間,歳入歳出にわたる総合的な行財政対策に努力を傾けてきたところでありますが,本市の財政は依然として厳しい状況にあり,一方,生活環境施設の整備と都市機能の強化を図るための財政需要はいよいよ増し,引き続き自主財源の拡充を図る必要がありますことから,明年1月31日をもって期限が到来いたします法人市民税の超過課税を引き続き5年間延長しようとするものであります。  また,税率につきましては,これまで14.7%の制限税率を採用いたしておりましたが,国の法人税制の考え方や臨時行政改革推進審議会における答申の趣旨を尊重し,さらには,他の政令指定都市の状況等を総合的に勘案いたしまして,0.2ポイント引き下げて14.5%とするものであります。  さらに,資本金が1億円以下の法人等のうち,法人税額が年800万円以下のものに対しましては,中小企業,とりわけ,地場産業の保護・育成という観点から,12.3%の標準税率による税負担に据え置く措置を講じているところでありますが,この軽減措置の法人税額基準を年1,000万円以下に引き上げ,軽減措置を適用する対象法人の範囲を拡大しようとするものであります。  以上の措置によりまして,初年度では54億1,100万円,5年間の累計額では310億9,700万円の増収が見込まれますが,この増収分につきましては,従来と同様に,地下鉄建設事業及び下水道建設事業に必要な財源の一部に充てる所存であります。  次に,議案第10号は,札幌市印鑑条例案であります。  本市におきましては,人口の増加や社会経済活動の活発化により印鑑の登録者数が年々増加してきておりますことから,証明事務の簡易迅速化等により市民サービスの一層の向上を図るため,明年1月から印鑑登録証明事務のオンライン化を実施することとしておりますが,これに合わせて,印鑑登録証の記名式から番号式への切りかえなど,印鑑登録証明制度の抜本的な見直しを行うこととしております。  そこで,本案は,印鑑の登録及び証明に関する事務が,不動産の取引を初めとする市民の権利義務の発生あるいは変更を伴う行為に多大な影響を及ぼすものであることや当該事務にかかわる他都市の規定化の状況等を考慮し,改正後の印鑑登録証明にかかわる事務処理の基準,手続等を条例で定めることとしたものであります。  次に,議案第11号は,札幌の街を車粉から守るためスパイクタイヤの使用を規制する条例及び札幌市スパイクタイヤ問題対策審議会条例を廃止する条例案であります。  本市におきましては,車粉問題の抜本的な解決に向けて,スパイクタイヤの規制条例を昭和62年2月に制定したところでありますが,昨年6月にスパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する法律が制定され,本市がこの法律に基づくスパイクタイヤ使用禁止地域に指定されたことによりまして,本市条例は,その役割を果たし終えましたことから,これを廃止するものであります。  また,市条例の制定,改正に際し,二次にわたって熱心にご審議いただきました審議会につきましても,法律により対策の筋道が定まりましたことから,あわせて廃止するものであります。  脱スパイクタイヤ社会の実現は,目前かつ確実となっておりますが,今後とも,法律の趣旨にのっとり,路面整備の充実など,種々の対策に最善を尽くしてまいる所存であります。  次に,議案第12号は,札幌市地区計画及び再開発地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例案であります。  これは,星の里地区ほか5地区の地区整備計画の区域内における建築物に関しまして,建築基準法第68条の2第1項の規定に基づき,その用途,敷地面積等に制限を加えようとするものであります。  次に,議案第13号 札幌市児童会館条例の一部を改正する条例案は,厚別区青葉町7丁目ほか4地区に児童会館を新設することに伴い,それぞれの名称及び位置を定めるとともに,既設の児童会館1館を移転し,1館を廃止するものであります。  なお,これらのうち新設する児童会館につきましては,本年12月下旬から明年3月下旬にかけて,逐次開館する予定であります。  次に,議案第14号から第17号までは,いずれも工事請負契約締結の件であります。  まず,議案第14号は,中央保健所等の新築にかかわる主体工事でありまして,建物が老朽化・狭隘化しております中央保健所の移転,市民の健康づくりを支援する健康づくりセンターの新設及び中央区役所の狭隘化による分庁舎の新築に伴い,これらを複合施設として建設するものであります。  次の議案第15号から第17号までは,公営住宅の新築工事にかかわる主体工事であります。  これらの工事は,いずれも老朽化の著しいひばりが丘団地の建てかえにかかわるものでありまして,総戸数120戸,総延べ面積9,999平方メートルであります。  以上4件の工事請負契約につきましては,地方自治法施行令第167条の規定により指名競争入札を行いましたところ,各議案記載の請負業者が契約の相手方となりましたので,このたび,それぞれ請負契約を締結しようとするものであります。  このほか,議案第18号につきましては,議案末尾に記載の理由によりご了解いただけるものと存じますので,説明を省略させていただきます。  なお,報告第3号は,和解及び調停にかかわる専決処分の報告であります。  以上で,ただいま上程をされました各案件の説明を終わります。  よろしくご審議のほどをお願い申し上げます。 ○議長(見延順章君) お諮りをします。  ただいま説明のありました議案18件のうち,議案第1号から第13号まで,及び議案第18号の14件につきましては,議事の都合上その議事を延期することとし,議案第14号から第17号までの4件につきましては,これよりその議事を続行いたしたいと存じますが,ご異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(見延順章君) ご異議なしと認めます。よって,さよう決定されました。  これより,議案第14号から第17号までの4件に対する質疑に入ります。  質疑はありませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○議長(見延順章君) 質疑なしと認めます。  (佐藤寿雄君「議長」と呼び,発言の許可を求む) ○議長(見延順章君) 佐藤寿雄君。 ◆佐藤寿雄君 委員会付託の動議を提出いたします。  すなわち,ただいま議題とされております議案4件を建設委員会に付託することを求める動議であります。(「賛成」と呼ぶ者あり) ○議長(見延順章君) ただいまの佐藤議会運営委員長の動議に対し,所定の賛成者がありますので,本動議を直ちに問題とし,採決を行います。  動議のとおり決することにご異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(見延順章君) ご異議なしと認めます。よって,議案第14号から第17号までの4件は,建設委員会に付託されました。   ――――――――─――――――― ○議長(見延順章君) ここで報告いたします。  本日,荒川尚次君から,会議規則第62条第1項の規定による文書質問が提出されました。  その内容は,平成2年度決算における補助事業及び委託事務の超過負担調べほか6項目であります。  理事者におかれましては,10月8日までに答弁書を提出されるよう求めます。  〔質問趣意書は巻末資料に掲載〕   ――――――――─――――――― ○議長(見延順章君) お諮りします。  本日の会議はこれをもって終了し,明10月1日午前11時に再開いたしたいと存じますが,ご異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(見延順章君) ご異議なしと認めます。よって,さよう決定されました。   ――――――――─――――――― ○議長(見延順章君) 本日は,これで散会いたします。   ――――――――─―――――――      散 会 午後1時43分
    上記会議の記録に相違ないことを証するためここに署名する。  議  長           見  延  順  章  署名議員           野  間  義  男  署名議員           上 瀬 戸  正  則...