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平成 元年第 4回定例会−12月13日-05号

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  1. 札幌市議会 1989-12-13
    平成 元年第 4回定例会−12月13日-05号


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    平成 元年第 4回定例会−12月13日-05号平成 元年第 4回定例会                平成元年   第4回定例会           札 幌 市 議 会 会 議 録 (第 5 号)             平成元年12月13日(水曜日)午後1時開議   ――――――――─――――――― 〇議事日程(第5号) 第1 議案第1号から第17号まで(市長提出)   議案第18号(見延順章議員外8人提出)   (以上18件に対する委員長報告等) 第2 議案第19号,議案第20号,諮問第1号(市長提出)   ――――――――─――――――― 〇本日の会議に付した事件 日程第1 議案第1号 平成元年度札幌一般会計補正予算(第5号)  議案第2号 平成元年度札幌公債会計補正予算(第2号)  議案第3号 平成元年度札幌中央卸売市場事業会計補正予算(第1号)  議案第4号 平成元年度札幌交通事業会計補正予算(第1号)
     議案第5号 平成元年度札幌高速電車事業会計補正予算(第1号)  議案第6号 札幌区民センター条例の一部を改正する条例案  議案第7号 札幌市立学校設置条例の一部を改正する条例案  議案第8号 財産の取得の件(公園用地)  議案第9号 市道の認定及び変更の件  議案第10号 平成元年度札幌一般会計補正予算(第6号)  議案第11号 平成元年度札幌病院事業会計補正予算(第1号)  議案第12号 平成元年度札幌中央卸売市場事業会計補正予算(第2号)  議案第13号 平成元年度札幌交通事業会計補正予算(第2号)  議案第14号 平成元年度札幌高速電車事業会計補正予算(第2号)  議案第15号 平成元年度札幌水道事業会計補正予算(第1号)  議案第16号 平成元年度札幌下水道事業会計補正予算(第1号)  議案第17号 札幌職員給与条例等の一部を改正する条例案  議案第18号 札幌市議会議員定数及び各選挙選出議員数に関する条例の一部を改正する条例案 日程第2 議案第19号 監査委員選任に関する件  議案第20号 土地利用審査会委員任命に関する件  諮問第1号 人件擁護委員候補者推薦に関する件 追加日程 意見書案第1号 森林の復元及び地域振興に関する意見書   ――――――――─――――――― 〇出席議員(69人) 議   長      吉 野 晃 司 君 副 議 長      工 藤   勲 君 議   員      宮 本 吉 人 君 議   員      武 市 憲 一 君 議   員      大 越 誠 幸 君 議   員      高 橋 忠 明 君 議   員      猪 熊 輝 夫 君 議   員      西 村 茂 樹 君 議   員      長 内 順 一 君 議   員      柿 崎   勲 君 議   員      春 原 良 雄 君 議   員      関 口 英 一 君 議   員      千 葉 英 守 君 議   員      飯 坂 宗 子 君 議   員      福 士   勝 君 議   員      松 浦   忠 君 議   員      常 本 省 三 君 議   員      佐 藤 美智夫 君 議   員      佐 藤 寿 雄 君 議   員      室 橋 一 郎 君 議   員      川口谷   正 君 議   員      加 藤   斉 君 議   員      南   二 郎 君 議   員      吉 田 哲 男 君 議   員      小 田 信 孝 君 議   員      丹 野   勝 君 議   員      森   健 次 君 議   員      村 山 優 治 君 議   員      生 駒 正 尚 君 議   員      田 中 昭 男 君 議   員      柴 田 薫 心 君 議   員      山 田 信市郎 君 議   員      青 木   護 君 議   員      須 合 一 雄 君 議   員      富 田 新 一 君 議   員      澤 木 繁 成 君 議   員      伊与部 敏 雄 君 議   員      水 由 正 美 君 議   員      赤 田   司 君 議   員      本 舘 嘉 三 君 議   員      唯   博 幸 君 議   員      小 谷 俵 藏 君 議   員      八 田 信 之 君 議   員      小 川 勝 美 君 議   員      見 延 順 章 君 議   員      加 藤 隆 司 君 議   員      田 畑 光 雄 君 議   員      朝 川 利 雄 君 議   員      野 間 義 男 君 議   員      湊 谷   隆 君 議   員      宮 口 健太郎 君 議   員      政 氏   雅 君 議   員      常 見 寿 夫 君 議   員      磯 野 開 丈 君 議   員      長 岡 武 夫 君 議   員      斎 藤 忠 治 君 議   員      荒 川 尚 次 君 議   員      越 智 健 一 君 議   員      宮 川 新 市 君 議   員      岡 本 修 造 君 議   員      滝 沢   隆 君 議   員      山 崎 七 郎 君 議   員      藤 田 雅 弘 君 議   員      山 本 長 和 君 議   員      田 畔   満 君 議   員      吉 田 一 郎 君 議   員      高 橋 重 人 君 議   員      菊 田 勝 雄 君 議   員      菅 井   盈 君   ――――――――─――――――― 〇欠席議員(1人) 議   員      山 田 長 吉 君   ――――――――─――――――― 〇説明員 市長         板 垣 武 四 君 助役         桂   信 雄 君 助役         勝 田 義 孝 君 助役         杉 本   拓 君 収入役        藤 井 憲 次 君 交通事業管理者交通局長長 部 幸 一 君
    水道事業管理者水道局長出木岡 謙 三 君 総務局長       木 戸 喜一郎 君 企画調整局長     藤 田 幸 宏 君 財政局長       田 中 良 明 君 市民局長       本 間   雄 君 民生局長       石 原 弘 之 君 衛生局長       島 中 貞 夫 君 環境局長       柴 田 浩 英 君 経済局長       伊 東 義 昭 君 建設局長       魚 住 昌 也 君 下水道局長      渡 辺 信 仁 君 建築局長       柳 町 菊 造 君 市立札幌病院長    竹 田   保 君 消防局長       谷   裕 之 君 教育委員会委員長   牧 口 準 市 君 教育委員会教育長   荒 井   徹 君 選挙管理委員会委員長 大 橋 八 郎 君 選挙管理委員会委員  高 橋 光 義 君 選挙管理委員会委員  越 智 喜代秋 君 人事委員会委員長   山 岡   暸 君 人事委員会事務局長  水 島 典 弘 君 監査委員       中 目 啓 市 君 監査事務局長     谷 口 政 範 君   ――――――――─――――――― 〇事務局出席職員 事務局長       鍛冶沢   徹 君 事務局次長      船 木 宏 通 君 総務課長       植 田 英 次 君 議事課長       坂 野   嵩 君 調査係長       大久保   裕 君 資料係長       沼 田 光 弘 君 議事係長       高 森 政 行 君 委員会係長     土 屋   逞 君 委員会係長     野辺地   正 君 書記         佐 藤 比登利 君 書記         木 内 二 朗 君 書記         吉 田 雅 博 君 書記         高 佐 三緒子 君 書記         鈴 木 和 弥 君   ――――――――─――――――― ○議長吉野晃司君) ただいまから,休会前に引き続き会議を開きます。  出席議員数は,68人であります。   ――――――――─――――――― ○議長吉野晃司君) 本日の会議録署名議員として赤田 司君,千葉英守君を指名します。   ――――――――─――――――― ○議長吉野晃司君) ここで,事務局長に諸般の報告をさせます。 ◎事務局長鍛冶沢徹君) 報告いたします。  山田長吉議員は,所用のため本日の会議を欠席する旨,佐藤美智夫議員は,公務出張のため遅参する旨,それぞれ届け出がございました。  去る12月8日,人事委員会委員長から,議案第17号 札幌職員給与条例等の一部を改正する条例案に対する意見書が提出されましたので,その写しを各議員控室に配付いたしました。  本日の議事日程陳情受理付託一覧表及び議案審査結果報告書は,お手元に配付いたしております。以上でございます。   ――――――――─―――――――                陳 情 受 理 付 託 一 覧 表  (平成元.定4)                            (平成元.12.13) ┌────┬────────────────────────┬────┬────┬────┐ │番  号│     件            名     │受  理│付  託│付  託│ │    │                        │年日│年日│委会│ ├────┼────────────────────────┼────┼────┼────┤ │陳  情│産休明け保育所施設拡充延長保育充実等に関す│元.12. 6│元.12. 8│厚  生│ │第 231号│る陳情                     │    │    │    │ ├────┼────────────────────────┼────┼────┼────┤ │陳  情│私立保育所保育条件充実に関する陳情      │元.12. 7│元.12. 8│厚  生│ │第 232号│                        │    │    │    │ └────┴────────────────────────┴────┴────┴────┘   ――――――――─――――――― ○議長吉野晃司君) これより議事に入ります。  日程第1,議案第1号から第18号までの18件を一括議題といたします。  委員長報告を求めます。  まず,総務委員長 藤田雅弘君。  (藤田雅弘登壇) ◎藤田雅弘君 総務委員会に付託されました議案7件について,その審査結果をご報告いたします。  最初に,議案第1号 平成元年度札幌一般会計補正予算(第5号)中関係分についてでありますが,主なる質疑として,札幌・新千歳空港間のリニアモーターカー建設は,今後どのようなスケジュールで進め,いつごろの完成を目指す考えなのか。また,経営に当たる第三セクターの運営機構等はどのように考えているのか。  リニアモーターカーの導入に当たっては,新千歳空港が,国際空港として本道の拠点であるとの認識に立ち,関係者理解と協力を求めるべきと考えるがどうか。また,建設費に対する国庫補助の見通しはどのようになっているのか。  サッポロビール工場跡地の再開発は,事業主体となるサッポロビールに十分な資力があることから,補助金支出必要性はないと考えるがどうか。また,再開発事業に対する補助は,義務的なものなのかなどの質疑がありました。  続いて討論を行いましたところ,共産党生駒委員から,市街地開発事業費補助金反対立場意見の表明がありました。  討論終結後,採決を行いましたところ,賛成多数で可決すべきものと決定をいたしました。  次に,議案第18号 札幌市議会議員定数及び各選挙選出議員数に関する条例の一部を改正する条例案についてでありますが,主なる質疑として,議員定数は,今回提案をされている71人では,各区間に不均衡を生ずるので,法定数どおりの76人にすべきではないのか。また,本市人口増加が激しく,次回国勢調査では,法定数が80人になると予想されており,今回法定数以下に減じた場合,道内他都市に比べ,1票の価値が著しく低くなると考えるがどうか。  第2次臨時行政調査会の答申や日本青年会議所一般提言等,全国的に地方議員削減の運動が進められているが,どのように認識をしているのか。現在の地方自治体は,執行機関が優位にあると言われており,本来対等の立場にあるべき議会の一層の活動強化が必要であることから,法定数の削減は行うべきではないと考えるがどうか,等の質疑がありました。  これらに対して提案議員から,議員1人当たり人口の最大区と最小区の格差は,改正前の1.35倍から1.29倍に改正をされており,区間格差は是正をされたものと考えている。定数を71人とした場合の議員1人当たり人口は,他の指定都市との比較においても決して多いものではない。全国655市のうち,約96%が減数条例を制定している状況にあることから,多くの市民理解が得られるものであり,時代の趨勢と考えている,旨の答弁がありました。  続いて討論を行いましたところ,共産党生駒委員から,反対立場意見の表明がありました。  討論終結後,採決を行いましたところ,賛成多数で可決すべきものと決定をいたしました。  また,議案第2号,議案第6号,議案第8号,議案第10号及び議案第17号の5件については,質疑討論はなく,いずれも全会一致可決すべきものと決定をいたしました。  以上で報告を終わります。 ○議長吉野晃司君) 次に,文教委員長 荒川尚次君。  (荒川尚次登壇) ◎荒川尚次君 文教委員会に付託されました議案第7号 札幌市立学校設置条例の一部を改正する条例案について,審査結果をご報告いたします。  本件は,中央区北4条東3丁目に山の手養護学校つぼみ高等部分校を設置することに伴い,その名称及び位置を定めることを内容とするものであります。  質疑討論はなく,採決の結果,全会一致可決すべきものと決定いたしました。  以上で報告を終わります。 ○議長吉野晃司君) 次に,環境消防委員長 菅井 盈君。  (菅井 盈君登壇) ◎菅井盈君 環境消防委員会に付託されました議案2件につきまして,その審査結果をご報告いたします。  最初に,議案第1号 平成元年度札幌一般会計補正予算(第5号)中関係分についてでありますが,本件は,清掃車両購入にかかわる債務負担行為を追加するものであります。  次に,議案第16号 平成元年度札幌下水道事業会計補正予算(第1号)でありますが,本件は,給与改定に伴い,既定予算で不足が見込まれる経費を追加するものであります。  いずれも質疑討論はなく,採決の結果,全会一致可決すべきものと決定いたしました。  以上で報告を終わります。 ○議長吉野晃司君) 次に,厚生委員長 武市憲一君。  (武市憲一登壇) ◎武市憲一君 厚生委員会に付託されました議案第11号 平成元年度札幌病院事業会計補正予算(第1号)について,その審査結果をご報告いたします。  本件は,職員の給与改定に伴い,既定予算で不足が見込まれる経費を追加するものでございます。  質疑討論はなく,採決の結果,全会一致可決すべきものと決定をいたしました。
     以上で報告を終わります。 ○議長吉野晃司君) 次に,建設委員長 須合一雄君。  (須合一雄登壇) ◎須合一雄君 建設委員会に付託されました議案第9号 市道の認定及び変更の件について,その審査結果をご報告いたします。  本件は,市道97路線を認定し,24路線を変更するものであります。  質疑討論はなく,採決の結果,全会一致可決すべきものと決定いたしました。  以上で報告を終わります。 ○議長吉野晃司君) 次に,経済公営企業委員長 森 健次君。  (森 健次君登壇) ◎森健次君 経済公営企業委員会に付託されました議案7件につきまして,その審査結果をご報告いたします。  最初に,中央卸売市場事業会計補正予算にかかわる議案第3号及び議案第12号についてでありますが,主なる質疑として,中央卸売市場施設利用面運営面での今後の展開については,現在検討中とのことであるが,いつごろ,どのようにして行う計画か,等がございました。  討論はなく,採決の結果,いずれも全会一致可決すべきものと決定いたしました。  次に,交通事業会計補正予算にかかわる議案第4号及び議案第13号並びに高速電車事業会計補正予算にかかわる議案第5号及び議案第14号についてでありますが,主なる質疑として,業務予定量補正について,平成元年度予算編成時に輸送人員の減少を見込んだにもかかわらず,年度途中でさらにこれを減少する異例の補正を行っているが,当初計画の策定に問題があったのではないか。また,63年度予算と比べて大幅に減少となった理由,及び今後の業務予定量についてはどのように考えているのか。輸送需要喚起策は,交通体系全般を見据え,本市全体で積極的に考えるべきと思うがどうか。料金改定による増収と輸送人員減による減収とがあるにもかかわらず,収入補正を行っていないが,それぞれどの程度の変動が見込まれているのか。一般会計からの補助金について,具体的にどのように基準が改善されて増額されたのか。市街化調整区域乗入れ路線に対する一般会計からの補助金は,61年度赤字額をもとに算定しているとのことであるが,先般行われた利用実態調査の結果に基づき,額を見直すべきと思うがどうか。  平成6年の豊水すすきの・福住間開業時において,企業債特例債及び元利償還金はどのくらいと予想されるのか。また,平準化債が限度を超えた場合は,どのような対応を考えているのか。エレベーター,エスカレーターが設置されていない地下鉄駅について,今後の設置計画及びこれにかかわる一般会計からの補助金について,どのように協議を行っているのか。現在設置されている33基のエレベーター維持費はどの程度か。また,一般会計からの補助金の算定に当たっては,維持管理経費も含めるべきと思うがどうか。北24条駅のエレベーター設置工事の工期を短縮することはできないのか,等がございました。  討論はなく,採決の結果,いずれも全会一致可決すべきものと決定いたしました。  最後に,水道事業会計補正予算にかかわる議案第15号についてでありますが,質疑討論はなく,採決の結果,全会一致可決すべきものと決定いたしました。  以上で報告を終わります。 ○議長吉野晃司君) ただいまの各委員長報告に対し,質疑はありませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○議長吉野晃司君) 質疑がなければ,討論に入ります。  通告がありますので,発言を許します。生駒正尚君。  (生駒正尚登壇) ◆生駒正尚君 私は,ただいまから,日本共産党を代表して,市長提案議案第1号 札幌一般会計補正予算及び議員提案による議案第18号,すなわち札幌市議会議員定数及び各選挙選出議員数に関する条例の一部を改正する条例案反対立場から,簡潔に討論を行います。  まず,議案第1号にかかわる市街地開発事業費補助金の追加2,300万円については,補正予算に計上されていない分と合わせて2億4,640万円をサッポロビール跡地地区優良開発建築物整備促進事業補助金として交付するものでありますが,この事業は,全体で総額約400億円を予定したもので,今回の補助金も含めて今後,国,道,本市補助金は総額で10億円に上るものであります。  委員会での質疑でも明らかになりましたように,この事業は,株式会社サッポロビールが自前で実施できるものであり,また,自前でやるべきものであって,しかも,本市補助は義務的に出さなければならないものではないことから,このような特定大企業への優遇措置には賛成しかねるのであります。  次に,議案第18号にかかわる議員定数条例についてであります。  今回の提案は,総枠で法定数の76名を5名減の71名とし,各区定数についても,人口比例に基づかない政治的要素を絡めたことによって,大きな矛盾,問題をはらむ不公平なものとなっており,この5派提案はとうてい市民理解を得られるものではないと私は考えるのであります。  ところで,政治的な思惑,妥協の産物であるこの提案は,その理由の第1に,議会の組織及び運営効率化を挙げております。この問題については,質疑においても指摘しましたが,1950年代からすでに財界及び政府・自民党が,地方議員を大幅に削減することを地方自治破壊地方議会形骸化の一環として推し進めてきており,最近は1982年の第2次臨調の答申以来,地方議会合理化効率化という今次提案理由と全く同じ理由を掲げて,意識的に執拗に進めてきていることから見ても,わが党が指摘したように,今回の法定議員数の削減は,客観的に見て,財界・政府・自民党が推し進める地方議会形骸化民主主義破壊の取り組みと同一歩調をとった危険なものであると言わざるを得ないのであります。  議会の組織及び運営効率化というのであれば,いま政府・財界が進めるにせ行革によって,大企業優遇の行財政や,軍事費は削るどころか温存拡大して,消費税など国民負担の強化とあわせて,教育や福祉,医療,生活関連事業に犠牲がしわ寄せされていることに対し,広範な国民反対の声が高まっているように,むだや不当な経費を削って,国民生活上必要な分野に思い切った予算を投入することこそ国民の願いではないでしょうか。  そのためにも,行政のむだを省くと同時に,民意を反映して行政をチェックすべき議会の権能を充実させることこそ求められていると考えるものであります。  ところが今回の提案は,代議制度のもとでぎりぎりの数に設定されている議員法定数を,前回の2議席減をさらに上回る5議席を削減するものであり,これは憲法と地方自治法によって保障されている議会制民主主義に重大な制限を設け,民意の反映を抑制し,議会形骸化するなど,議会制民主主義自殺行為であると言わなければなりません。  大都市の議員定数が,現行地方自治法のもとでも,きわめて抑制されたものになっていることはご承知のとおりであります。すなわち,人口50万人までの市議定数の伸びが10万人につき4人であるのに,50万人以上の場合は20万人につき4人となっているのであります。今回,法定定数を5人削るということは,人口25万人の市民選挙権を奪うのに等しく,しかも再来年春の市会議員選挙のころには,札幌人口は168万人と予想されておりますから,切り捨てられる選挙権は,人口43万人分にもなるのであります。  たとえば,道内で札幌に次ぐ人口36万人の旭川の市議法定数は48名となっており,議員1人当たり人口の比較で,札幌は旭川の3倍にもなるのであります。  このように,本市の1票がきわめて軽く扱われる問題について,質疑の中でお尋ねをしたのに対して,1票の重みを云々することはできないとか,71人とした場合と76人とした場合には,それほどの差異はないと答弁されたことは,民主主義の根本にかかわる平等の原則についての無理解か,あるいは1票の重さに対する軽視を指摘せざるを得ないのであります。  また,人口がふえ続け,今回提案されている71名の定数法定数が大きく乖離してしまうことは,だれが見ても必至であるのに,将来の問題であり言及できないとして答弁をされなかったのは,まことに無責任であると考えます。  人口減少の市町村は別として,政令市のうち川崎,京都,神戸,広島,北九州,仙台市では,議員定数の削減が行われていないことも指摘をしておきます。  今回の提案でも,各区の議員定数に,人口の比例配分によらない,いわゆる激変緩和の措置を取り入れているのでありますが,これは現職議員の激変緩和であって,こうした政治的な思惑を絡めることによって,新たな各区間のアンバランス,不平等をつくり出しております。法定数の76名を採用した場合に,各区間のアンバランス,不平等は解消できるにもかかわらず,今回は71名とするために,法定数と比べた場合には,中央区,北区,東区,厚別区,手稲区の5区はこれに見合った数になっていますが,白石区,豊平区,南区はそれぞれ1減,西区の場合は2名減とされるなど,不当な格差がつけられるのであります。しかも,71名を比例配分した場合でも,当然8名となるべき白石区,西区をそれぞれ1減の7名とし,12名となるべき豊平区は1減の11名に据え置くなど,政治的な思惑によって,きわめて不平等なものとなるのであります。  こうした問題を指摘し,1票の重さの格差が厳然として存在することになることについてどう考えるのかを質疑においてお尋ねしたところ,答弁では,全区の格差は是正されたと強弁されましたが,このような政治的思惑による不自然な議員定数市民が納得するでしょうか。  また,経費節減のために議員定数を削ると主張される皆さんが,昨年議員報酬の引き上げを強行しているということについて,市民は納得するでありましょうか。  今回の5派提案による議員定数は,まさに市民不在と断ぜざるを得ないのであります。  以上,議案第18号にわが党が同調できない理由を明らかにしてまいりましたが,このように理不尽な議員定数条例にわが党が反対するのは当然であります。  以上で,私の討論を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長吉野晃司君) ほかに発言がなければ,討論を終結し,採決に入ります。  この場合,分割して採決を行います。  まず,議案第1号及び議案第18号の2件を一括問題といたします。  議案2件を可決することに賛成の諸君のご起立を求めます。  (賛成者起立) ○議長吉野晃司君) 起立多数であります。よって,議案第1号及び議案第18号の2件は可決されました。  次に,議案第2号から第17号までの16件を一括問題といたします。  議案16件を可決することにご異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長吉野晃司君) ご異議なしと認めます。よって,議案第2号から第17号までの16件は可決されました。   ――――――――─――――――― ○議長吉野晃司君) 次に,日程第2,議案第19号,議案第20号及び諮問第1号の3件を一括議題といたします。  いずれも市長の提出によるものであります。  提案説明を求めます。板垣市長。  (市長板垣武四君登壇) ◎市長(板垣武四君) ただいま上程をされました議案2件及び諮問1件につきましてご説明申し上げます。  まず,議案第19号は,監査委員選任に関する件でございます。  本市監査委員でございます山本 穫氏は,来たる12月22日をもって任期満了となりますので,その後任者といたしまして,引き続き同氏を選任することを適当と認め,議会の同意を得るため,本案を提出したものでございます。  山本 穫氏は,昭和38年4月に弁護士の登録をされ,札幌弁護士副会長等を歴任後,現在は,札幌弁護士会会長等をされているほか,昭和60年12月から本市監査委員に就任されている方で,法律的な専門知識に長じておられ,監査委員として適任と考えるものでございます。  次に,議案第20号は,土地利用審査会委員任命に関する件でございます。  本市土地利用審査会委員でございます伊藤健二,北郷 繁,栗谷川守男,所 哲也,西内芳貴,東 三郎,山本 穫の7氏は,いずれも来たる12月19日をもって任期満了となりますので,伊藤健二,所 哲也,西内芳貴の3氏につきましては引き続き任命することを適当と認め,また,北郷 繁氏の後任者といたしまして五十嵐日出夫氏を,栗谷川守男氏の後任者といたしまして薮崎久夫氏を,東 三郎氏の後任者といたしまして新谷 融氏を,山本 穫氏の後任者といたしまして岩本勝彦氏をそれぞれ任命することを適当と認め,議会の同意を得るため本案を提出したものでございます。  新谷 融氏は,北海道大学農学部教授をされているほか,北海道防災会議専門委員に就任されている方でございます。  五十嵐日出夫氏は,北海道大学工学部教授をされているほか,札幌市長期総合計画審議会委員に就任されている方でございます。  伊藤健二氏は,昭和24年に本市に採用され,建設局長等を歴任後退職し,現在は,岩倉建設株式会社相談役をされており,昭和55年12月から土地利用審査会委員をされている方でございます。  岩本勝彦氏は,昭和49年4月に弁護士の登録をされ,札幌弁護士会副会長を歴任後,現在は,日本弁護士連合会司法問題対策委員会副委員長に就任されている方でございます。  所 哲也氏は,北海道大学経済学部長をされているほか,札幌市長期総合計画審議会委員等をされており,昭和61年12月から土地利用審査会委員に就任されている方でございます。  西内芳貴氏は,札幌市農業委員会会長をされているほか,札幌市長期総合計画審議会委員等をされており,昭和61年12月から土地利用審査会委員に就任されている方でございます。  薮崎久夫氏は,株式会社北海道中央不動産鑑定所代表取締役社長をされているほか,札幌市固定資産評価審査委員会委員等に就任されている方でございます。  次に,諮問第1号は,人権擁護委員候補者推薦に関する件でございます。  本市を職務区域とする人権擁護委員であります石坂健一,佐藤喜志,戸津夫佐子,廣川雄一,村部芳太郎の5氏は,いずれも来たる平成2年2月28日をもって任期満了となり,また,今回新たに本市を職務区域とする人権擁護委員が6人増員されましたので,石坂健一,佐藤喜志,戸津夫佐子,村部芳太郎の4氏につきましては引き続き推薦することを適当と認め,また,廣川雄一氏の後任者といたしまして久末巧治氏を推薦することを適当と認め,また,新たな委員といたしまして大黒静治,鈴木 豊,武田和恵,羽生有伸,原敦子,三島辰雄の6氏を推薦することを適当と認め,議会意見を求めるため,本案を提出したものでございます。  石坂健一氏は,昭和30年4月に弁護士の登録をされ,札幌弁護士会副会長,北海道弁護士会連合会理事等を歴任され,昭和38年12月から人権擁護委員に就任されている方でございます。  大黒静治氏は,北海道教育大学教授をされているほか,北海道科学技術審議会委員に就任されている方でございます。  佐藤喜志氏は,長く法務局に勤務され,札幌法務局人権擁護部長等を歴任後,現在は,札幌地方裁判所民事調停委員等をされており,昭和59年1月から人権擁護委員に就任されている方でございます。  鈴木 豊氏は,長く教職に携わり,札幌市立中央小学校長等を歴任後,現在は,北海道退職公務員連盟理事等をされている方でございます。  武田和恵氏は,昭和27年10月に札幌医科大学に勤務され,札幌家庭裁判所家事調停委員等を歴任後,昭和44年10月から武田病院を開業されている方でございます。  戸津夫佐子氏は,札幌家庭裁判所家事調停委員等を歴任後,現在は,札幌市教育協会評議員等をされており,昭和49年5月から人権擁護委員に就任されている方でございます。  羽生有伸氏は,長く法務局に勤務され,札幌法務局西出張所長等を歴任後,昭和63年4月から司法書士を開業されている方でございます。  原 敦子氏は,昭和59年3月に司法修習を終えられ,同年4月から弁護士を開業されている方でございます。  久末巧治氏は,昭和49年4月に北海道振興株式会社に入社され,現在は,同社専務取締役のほか,札幌青年会議所常任理事をされている方でございます。  三島辰雄氏は,長く教職に携わり,札幌市立札幌中学校長,札幌市青少年問題協議会委員等を歴任後,現在は,財団法人札幌市教育文化財団に勤務されている方でございます。  村部芳太郎氏は,昭和28年4月に弁護士の登録をされ,札幌弁護士会副会長を歴任後,現在は,最高裁判所家事調停委員等をされており,昭和38年12月から人権擁護委員に就任されている方でございます。  以上で,ただいま上程をされました各案件についての説明を終わりますが,何とぞ原案のとおりご同意くださいますようにお願いを申し上げます。 ○議長吉野晃司君) ただいまの市長の提案説明に対し,質疑はありませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○議長吉野晃司君) 質疑がなければ,討論の通告がありませんので,採決に入ります。  議案第19号及び議案第20号の2件については同意することに,諮問第1号については推薦することを適当と認めることに,ご異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長吉野晃司君) ご異議なしと認めます。よって,議案第19号及び議案第20号の2件については同意することに,諮問第1号については推薦することを適当と認めることに決定されました。   ――――――――─――――――― ○議長吉野晃司君) ここで,日程に追加いたしまして,意見書案第1号 森林の復元及び地域振興に関する意見書を議題といたします。  本件は,全議員の提出によるものでありますので,直ちに採決に入ります。  意見書案第1号を可決することにご異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長吉野晃司君) ご異議なしと認めます。よって,意見書案第1号は可決されました。   ――――――――─――――――― ○議長吉野晃司君) 最後にお諮りします。  各位のお手元に配付の閉会中継続審査申出一覧表記載の請願・陳情につきましては,各委員長から閉会中継続審査といたしたい旨の申し出がありますので,その申し出のとおり決定することにご異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり)
    議長吉野晃司君) ご異議なしと認めます。よって,さよう決定されました。   ――――――――─―――――――                閉会中継続審査申出一覧表  (平成元.定4) ┌──────┬─────────────────┬─────────────────┐ │ 委員会名 │     請      願     │     陳      情     │ ├──────┼─────────────────┼─────────────────┤ │      │ 第 16 号 〜 第 19 号  第 64 号 │ 第 10 号  第 16 号  第 24 号 │ │      │ 第 69 号             │ 第 46 号  第 50 号  第 54 号 │ │      │                 │ 第 57 号  第100 号  第106 号 │ │      │                 │ 第108 号  第123 号  第125 号 │ │総務    │                 │ 第132 号 〜 第134 号  第152 号 │ │      │                 │ 第170 号 〜 第173 号  第200 号 │ │      │                 │ 第201 号  第203 号  第207 号 │ │      │                 │ 第208 号  第218 号  第226 号 │ │      │                 │ 第230 号             │ ├──────┼─────────────────┼─────────────────┤ │      │ 第 21 号  第 40 号  第 44 号 │ 第104 号  第105 号  第159 号 │ │文教    │ 第 58 号  第 61 号  第 62 号 │ 第175 号  第204 号  第215 号 │ │      │ 第 71 号             │                 │ ├──────┼─────────────────┼─────────────────┤ │環境消防  │                 │ 第176 号  第180 号       │ ├──────┼─────────────────┼─────────────────┤ │      │ 第 28 号  第 54 号  第 55 号 │ 第 20 号  第 28 号  第 52 号 │ │      │ 第 72 号             │ 第 53 号  第 55 号  第 56 号 │ │      │                 │ 第 65 号  第 66 号  第 71 号 │ │厚生    │                 │ 第110 号  第166 号  第177 号 │ │      │                 │ 第202 号  第211 号  第213 号 │ │      │                 │ 第214 号  第216 号  第217 号 │ │      │                 │ 第220 号  第227 号 〜 第229 号 │ │      │                 │ 第231 号  第232 号       │ ├──────┼─────────────────┼─────────────────┤ │      │ 第 36 号             │ 第 2 号  第 8 号  第113 号 │ │建設    │                 │ 第135 号  第136 号  第153 号 │ │      │                 │ 第158 号  第167 号  第185 号 │ │      │                 │ 第198 号  第199 号  第205 号 │ ├──────┼─────────────────┼─────────────────┤ │経済公営企業│ 第 53 号             │ 第225 号             │ ├──────┼─────────────────┼─────────────────┤ │交通問題等 │                 │ 第224 号             │ └──────┴─────────────────┴─────────────────┘   ――――――――─――――――― ○議長吉野晃司君) 以上で,本定例会に付議の案件はすべて議了をいたしました。   ――――――――─――――――― ○議長吉野晃司君) これをもって,平成元年第4回札幌議会定例会を閉会いたします。   ――――――――─―――――――      閉 会 午後1時36分 上記会議の記録に相違ないことを証するためここに署名する。  議  長           吉  野  晃  司  署名議員           赤  田     司  署名議員           千  葉  英  守...