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  1. 北海道議会 2016-03-17
    平成28年第1回予算特別委員会第3分科会−03月17日-03号


    取得元: 北海道議会公式サイト
    最終取得日: 2019-07-23
    平成28年第1回予算特別委員会第3分科会−03月17日-03号平成28年第1回予算特別委員会第3分科会 平成28年 予算特別委員会 第1回                会議録 第3号 北海道議会定例会  第3分科会 ───────────────────────────────── 平成28年3月17日(木曜日) ───────────────────────────────── 出席委員  委員長   吉田祐樹君  副委員長   松山丈史君   太田憲之君   久保秋雄太君   塚本敏一君   藤川雅司君   中野渡志穂君   佐野弘美君
      佐藤伸弥君   北口雄幸君   吉川隆雅君   中司哲雄君   橋本豊行君   森 成之君   大谷 亨君 ───────────────────────────────── 出席説明員    農政部長      土屋俊亮君    農政部       小野寺勝広君    食の安全推進監    農政部次長     梶田敏博君    食の安全推進局長  小野 悟君    生産振興局長    多田輝美君    農業経営局長    鳥海貴之君    農村振興局長    山田恵二君    農政部技監     加倉廣幸君    競馬事業室長    大野克之君    技術支援担当局長  名取一也君    活性化支援担当局長 大西秀典君    農政課長      青木誠雄君    政策調整担当課長  桑名真人君    食品政策課長    横田喜美子君    6次産業化担当課長 河野秀平君    農産振興課長    白旗哲史君     水田担当課長    中川清一君    園芸担当課長    秋元勝彦君    畜産振興課長    宮田 大君    技術普及課長    坂本久美子君    農業環境担当課長  菱川 篤君    農業経営課長    水戸部 裕君    農業支援担当課長  河津祐二君    農村設計課長    藤田 二君    農地整備課長    関藤博臣君    農村整備課長    坂部浩明君 ─────────────────────────────────    経済部長      山根康徳君    経済部観光振興監  神 姿子君    経済部食産業振興監 阿部啓二君    経済部次長     倉本博史君    経済企画室長    斉藤知行君    食関連産業室長   小田原輝和君    観光局長      後藤規之君    地域経済局長    梅辻賢二君    産業振興局長    松浦 豊君    労働政策局長    松下和生君    国際観光担当局長  新出哲也君    総務課長      三井 真君    経済企画室参事   加藤 浩君    食関連産業室参事  谷岡俊則君    観光局参事     足助 哲君    同         竹花賢一君    産業振興課長    三橋 剛君    立地担当課長    藤村弘之君    両立支援担当課長  針山百合江君 ───────────────────────────────── 議会事務局職員出席者    議事課主幹     樫山博哉君    議事課主査     川上泰生君    同         秋元宏文君    同         中上貴恵君    同         高谷則幸君 ─────────────────────────────────   午前10時1分開議 ○(吉田祐樹委員長) これより本日の会議を開きます。  報告をさせます。 ─────────────────────────────────      〔川上主査朗読〕 1.本日の会議録署名委員は、                        中野渡志穂委員                        佐野弘美委員  であります。 ───────────────────────────────── ○(吉田祐樹委員長) この際、お諮りいたします。  先ほどの理事会において、民主党・道民連合から、藤川雅司委員の質疑・質問時間について、経済部所管の時間を15分から12分に、松山丈史委員の質疑・質問時間について、経済部所管の時間を25分から28分に、それぞれ変更したい旨の申し出があり、協議の結果、申し出のとおり了承することで意見の一致を見ました。  本件について、理事会協議のとおり了承することにいたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○(吉田祐樹委員長) 御異議なしと認め、そのように決定いたします。  それでは、議案第1号、第4号ないし第9号及び第14号を一括議題といたします。 △1.農政部所管審査(続) ○(吉田祐樹委員長) 3月16日に引き続き、農政部所管にかかわる質疑並びに質問の続行であります。  北口雄幸君。 ◆(北口雄幸委員) おはようございます。  それでは、通告に従い、TPPの課題、そして農業振興についてお伺いをさせていただきたいと思います。  TPPにつきまして、政府は、昨年の10月に大筋合意をしました。そして、ことし2月に署名式が行われ、大筋合意した協定文が確定したことになるわけであります。  今後は、国内手続に移ると思うのでありますが、TPPの合意を受けて、北海道農業への影響などについて、部長の認識をまずお伺いいたします。 ○(吉田祐樹委員長) 農政部長土屋俊亮君。 ◎(土屋農政部長) TPPによる北海道農業への影響などについてでございますが、TPPの合意では、農産物の重要5品目を中心に、関税の引き下げ、あるいは輸入枠の拡大などがなされました。一方で、関税撤廃の例外を初め、国家貿易制度の維持、セーフガードの確保などが盛り込まれたところでございます。  こうした中、道が実施した影響試算におきましては、酪農や畜産の分野を初め、小麦、砂糖、でん粉原料作物などで生産の減少額が大きく、北海道の減少額の合計は、全国の減少額の3割から4割を占めるなど、北海道農業への影響は、全国に比べ、大きなものとなってございまして、農業者の方々の不安や懸念につながっているものと考えております。  道といたしましては、こうした農家の方々の不安、懸念を払拭することが大変重要と考えておりまして、国の施策も有効に活用しつつ、生産性、品質の向上などにより、北海道農業の体質強化に取り組みまして、将来にわたって本道農業の再生産が確実に図られるように努めてまいる考えでございます。  以上でございます。 ◆(北口雄幸委員) ただいま部長の認識が示されましたが、全国と比べても、北海道農業に対して大きな影響がある、したがって、農業者の皆さん方にも不安や懸念がある、そんな認識でありました。当然、私どもにも、そのような農家の皆さん方の不満や不安というのが多く寄せられているわけであります。  これは、まず、合意した内容が理解されていない、これが一つの大きな要因だというふうに思っていますし、さらに、次の課題としては、その影響が限定的というような試算を意図的に公表したこともあるのだろうと思っています。  そして、北海道の農業者の皆さん方が頼りにしていた道の試算について、本来であれば現場の声を反映していただける、このように期待していたにもかかわらず、国と同じような方法によっていたことに対して失望しているのだろうというふうに私は思っています。国の試算に追随する道の試算の仕方に農家の皆さんは怒っている、このように思っています。  農家の皆さんから理解が得られないのは、まず、議論の順番が違うからだというふうに私は思っています。  TPPの合意内容や影響を全て明らかにして、その影響を緩和するための対策について、農家の皆さん方の声を聞きながら、支援のあり方を議論、検討して、対策をしても、なおかつ今回の試算のような影響が出るのだと、そういう順番で議論をしたのであれば、今回の試算もわからないわけではありませんけれども、まず対策ありきというようなやり方に農家の皆さんは怒っているのだろうと思っています。  TPPの影響試算のあり方として、まず、影響額を全て明らかにすべきだというふうに思いますけれども、道の見解を伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 政策調整担当課長桑名真人君。 ◎(桑名政策調整担当課長) 影響試算についてでありますが、試算については、さまざまな前提の置き方がある中で、道として、体質強化対策や経営安定対策などを考慮して算出した国の方法を参考に、本道の主要な農産物であるタマネギも加えた上で独自に行ったものでございます。
     いずれにいたしましても、TPPの影響は相当な長期に及び、今後、状況の変化や新たな課題が明らかになることも考えられますことから、引き続き、関係団体とも連携を図り、道内への影響について、継続的に把握、分析をしてまいる考えでございます。  以上でございます。 ◆(北口雄幸委員) 今の答弁は、影響について、継続的に把握、分析をしてまいるという中身でありました。  この影響試算については、さきの一般質問の中でも取り上げられており、道は、第三者機関による試算は考えていないとする一方で、今も答弁にあったように、継続的な把握や分析は必要だという、そんな認識であります。  そこで伺いますけれども、どのような状況になったときに影響調査を継続するのか、それは、定期的な調査なのか、国が調査をしなくても道独自で調査をするのか、お伺いいたします。 ◎(桑名政策調整担当課長) 道内への影響の把握についてでありますが、TPPの影響は相当な長期に及ぶ中で、今後、さまざまな状況の変化や新たな課題が明らかになることも考えられます。  このため、道といたしましては、関係団体などとも連携を図り、こうした状況を引き続き注視しつつ、道内への影響について継続的に把握するとともに、必要に応じ、道独自の分析を行うなど、適切に対応してまいる考えでございます。  以上でございます。 ◆(北口雄幸委員) 影響調査というのは、その時々によって随分変わってくるのだろうと思っておりますので、国がやるやらぬではなく、必要に応じて、道の独自調査なども含めて、しっかりやっていただく、このことが農家の皆さんの安心につながっていくのだろうと思っています。  そこで、影響試算についてでありますけれども、結果として、農畜産物への影響は337億円から478億円というような試算であります。この試算はいつの時点でのものなのでしょうか。  そして、その時点での北海道の農家戸数などの状況はどうなっていくのか、それも含めて試算をすべきだというふうに私は思いますけれども、見解を伺います。 ◎(桑名政策調整担当課長) 試算の方法についてでありますが、国の試算では、TPPによる関税削減などを踏まえ、個別品目ごとに、合意内容の最終年における生産額への影響を算出する一方、体質強化対策や経営安定対策などにより、国内生産量が維持されるものと見込み、農産物の生産額への影響を試算したものでございます。  道では、国の試算に即して、生産額への影響を試算したところであり、農家戸数の変動は考慮しておりません。  以上でございます。 ◆(北口雄幸委員) 地域経済に与える影響なども考えると、何よりも、今、人口減少社会をどう克服していくかということが北海道の大きな課題であります。そして、生産数量などが減少していけば、農家戸数の減少につながっていき、そのことが地域経済に与える影響というのは多大なものがあるわけでありますから、道として、このようなことも含めて、的確に把握をしていく必要があるということは指摘させていただきたいと思います。  先ほどお話をしたとおり、農家の皆さんにまだまだ理解が得られていない大きな原因は、対策を急いだことではないかなというふうに私は思っています。  現に、国会では、これから、TPPの中身や今後の対策などについて議論をされるわけでありますから、それから道として対策を打つということでも遅くないのではないかと思うわけでありますけれども、対策を急いだ理由等についてお伺いをいたします。 ○(吉田祐樹委員長) 農政課長青木誠雄君。 ◎(青木農政課長) TPPへの対応についてでございますが、昨年10月のTPPの大筋合意を受けまして、道では、各地で、農業者や地域の方々から御意見をお伺いいたしましたが、TPPに対する懸念や不安の多くの声に加えまして、来年の営農が安心してできるよう、将来像が描ける対策を一日も早く打ち出してほしいといった御意見が数多く出されました。  このため、道といたしましては、国に対し、農業者の方々の懸念や不安を払拭し、本道農業の再生産が確保されるよう、必要な対策を強く求めました。  国におきましては、道からの要望などを踏まえて策定したTPP関連政策大綱に基づきまして、平成27年度補正予算でTPP関連対策を措置したところでございまして、道といたしまして、その効果的な活用を図り、本道農業の体質を強化していくことが重要と考え、補正予算並びに当初予算に関連対策予算を計上したところでございます。  以上です。 ◆(北口雄幸委員) その対策についても、現場の農家の皆さん方からは、現場の実態に即していないのではないか、あるいは、家族農業を維持する農家に対する支援が少ないのではないか、こんな意見が聞かれるわけであります。  その原因としては、先ほども触れたとおり、全ての影響を明らかにしていないこともありますが、その対策が、いわゆる国の目線あるいは上から目線で、農家に寄り添った対策ではないことが大きいのではないかと私は思っています。  農家の皆さんの声をしっかりと聞いて、農家の皆さんが求める対策へと変えていくべきと考えますが、道の見解を伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 農政部次長梶田敏博君。 ◎(梶田農政部次長) TPP対策についてでございますが、国は、道や農業団体などからの要請を踏まえまして、再生産が可能となる対策を恒久化するための法制化や、対策に必要な財源の基金化などを盛り込んだ政策大綱に基づき、補正予算において、TPP関連予算を措置したところであり、道としましても、本道農業への影響を踏まえ、農業者の不安や懸念を払拭し、持続的に発展していけるよう、TPP対策を補正予算並びに当初予算に計上したところでございます。  一方、TPPによる影響は長期に及ぶことが考えられますことから、引き続き、本道農業への影響を注視し、状況の変化や新たな課題を把握、分析しながら、農業者はもとより、地域の方々との意見交換や情報収集に努める中で、地域の実情に即した対策に取り組んでまいりたいと考えてございます。  以上です。 ◆(北口雄幸委員) 農家の皆さん方、現場の皆さん方からは、今回の補正予算などにより打った対策が、単年度の単発の対策であってはいけないのではないか、恒久的あるいは継続的な対策が必要なのではないか、このように求められているわけでありますけれども、心配なこととして、その財源が確保できるのか、こんな不安の声も寄せられているわけであります。  これらの声にどう応えていくのか、そして、継続的な対策とその財源の確保などについてお伺いをいたします。 ◎(土屋農政部長) TPPに関する今後の対応についてでございますが、道が予算計上をいたしましたTPP関連対策につきましては、国の予算を有効活用する中で、道単独の農地や草地の基盤整備において担い手の負担軽減対策を行うなど、これまで、農家の方々、地域の皆様から強く要望されてきた事業を措置したところでございます。  こうした対策が、地域農業を支えている家族経営を初めとして、担い手の方々にとって、安心して経営に取り組んでいける基盤づくりとなることが重要と考えてございます。  道といたしましては、引き続き、農家の方々から御意見をお聞きしながら、生産力、競争力の強化とともに、農家経営の安定が図られますよう、対策の円滑かつ継続的な推進に向けまして、財源確保も含め、適切に取り組んでまいる考えでございます。  以上でございます。 ◆(北口雄幸委員) それでは次に、具体的な課題等についてお聞かせをいただきたいと思います。  米に関する影響試算についてでありますけれども、今回の試算の根拠、そして、米への影響をゼロとした考え方についてお伺いをいたします。 ◎(土屋農政部長) 米への影響試算についてでございますけれども、このたびのTPPの大筋合意によりまして、米については、アメリカ、オーストラリアに、SBS方式――これは売買同時入札方式と言いますけれども、この国別輸入枠が設定をされました。  それで、現在のミニマムアクセス米につきましても、SBS方式による輸入枠が10万トンありまして、主食用にも回ってございますけれども、例えば、今年度の消化実績は、国内の枠があるものの、3万トン弱で、また、昨年度は1万2000トンの消化ということで、余り使われていない状況にございます。  また、今回のTPPの合意で設定された新たな輸入枠につきましても、現行のSBS方式と同様に、輸入義務が課せられず、さらに、売買同時入札ということで、日本に輸入されるときには、マークアップという、関税と同じようなものが上乗せされますので、日本に入ってきたときの流通価格は、国産米と同等の水準になると見込まれてございます。  そういう中で、国は、私どもからの要請等も踏まえまして、輸入量に相当する国産米を備蓄米として買い入れることで、SBS方式による外国産米が入ってきても、国内の流通量を増加させないような措置をとることにより、国産米の需給及び価格に与える影響は遮断されるというふうにしてございます。  道といたしましても、そのように、SBS方式による影響は遮断されるという状況を総合的に勘案しまして、生産過剰あるいは災害に伴う大幅減産など、国内需給への影響がある場合を除きまして、一般的には、TPPの影響は北海道米の価格には及ばないというふうに試算したところでございます。  以上でございます。 ◆(北口雄幸委員) 御承知のとおり、熊本や新潟など、他府県では、米への影響、特に外食産業で使う米については影響があるとしています。これは、今回の意見交換の中で議論をさせていただきました。  私は、実態として、他府県米よりも北海道の外食産業用の米が安いから、多く使われているのだろうというふうに思っていますし、ほかよりも安いから影響がないのだろうと思っているわけであります。  したがって、後ほども議論させていただきますけれども、生産者価格と販売価格が本当に一致しているのかどうなのか、この辺の議論もこれからは必要なのだろう、このように思っていますので、ぜひとも、そこも認識をしていただきたいと思っています。  米農家の皆さん方からは、外国産米の米が入ってくるのに影響がないとは考えづらいという声があります。とりわけ、今回合意されたアメリカやオーストラリアからの7万8000トン余りは、上川管内の生産目標の半分でありますが、そのぐらいの量の米が輸入されるわけでありますから、影響がないわけではないというふうには、今の説明ではなかなか理解されないのが実態であります。  そして、その原因は、過去の米価の推移を見ても明らかなのであります。  例えば、ガット・ウルグアイ・ラウンドの合意前の米価は、60キログラム当たり――1俵当たりで大体1万8000円でしたが、結果としてミニマムアクセス米などが輸入されるようになり、あるいは、政府の米政策における米価の考え方が変わったということもあって、現在では、60キログラムで1万2000円程度にまで下がっているわけであります。つまり、20年間で3分の2の価格になっているわけであります。  一方、生産コストのほうは、生産資材価格の高騰もあって、下がっておらず、大変厳しい経営を余儀なくされているわけでありますけれども、このような米価の下落について、道の認識と見解をお伺いします。 ○(吉田祐樹委員長) 水田担当課長中川清一君。 ◎(中川水田担当課長) 米価の状況についてでございますが、平成5年に行われましたガット・ウルグアイ・ラウンドの合意前におきましては、食糧管理法のもと、基本的に全量買い入れが担保され、生産者の生産費を保証する政府買い入れ価格に下支えされる状況で、自主流通米価格が形成されておりました。  一方、現在の主食用米の価格は、出荷団体と卸売業者等との相対取引によりまして、その時々の需給状況を反映し、価格形成がされているところでございます。  また、ガット・ウルグアイ・ラウンド合意で措置されました、いわゆるMA米――ミニマムアクセス米につきましては、輸入された大半が飼料用に仕向けられている中で、一部がSBS方式で輸入され、主食用に仕向けられておりますけれども、その量と同等以上の国産米が、援助用や飼料用として、主食用以外に仕向けられておりますことから、道といたしましては、MA米が主食用米の価格に影響を及ぼしてはいないものと認識しているところでございます。  以上でございます。 ◆(北口雄幸委員) 確かに、理屈ではそのとおりなのかもしれません。でも、先ほどお話ししたとおり、実際の価格として、3分の2になっているのも事実であります。  生産者の皆さんからは、米の販売価格については生産費を下回っているのだというようなお話も聞いているわけでありますけれども、米の販売価格が生産費を下回っている現状に関する認識についてお伺いをしたいと思います。 ○(吉田祐樹委員長) 理事者に申し上げます。  答弁準備に時間がかかるときは、委員長に申し出るようお願いいたします。 ◆(北口雄幸委員) 実際に、農家の皆さんからはそういう認識を聞いておりますが、次の質問に行きます。  それで、民主党政権のときに、販売価格と生産額に格差があるから、1万5000円の戸別所得補償を出そうという制度を創設しましたが、先ほどもちょっと触れたように、実際の生産額と販売価格には差があるのだろうと思っています。  したがって、道として、その差を埋める努力もこれからは必要だと思っておりますし、そんなことも含めて、消費者の皆さんに理解を求めて、安全、安心のために、生産額に見合う価格でしっかり買っていただく、そんな取り組みも必要なのだろうと思っています。  あわせて、米農家の皆さんが不安に思っているのは、平成30年度からの減反政策の見直しであります。30年度からは、政府が現在示している生産数量目標を廃止し、作付目標は生産者団体に任せようというものであります。  さらに、今お話をした、民主党政権下で始まった1万5000円の戸別所得補償が半減され、残った7500円も平成29年産をもって廃止されるということであります。  これらを受けて、新たな対策について、政府から、メッセージも含めて、何も出されていないということについて、米農家の皆さんは不安になっているのであります。  一日も早く、今後の新たな米対策を示すよう、政府に求めるべきだというふうに思いますけれども、道の見解をお伺いします。 ◎(中川水田担当課長) 今後の米政策についてでございますが、本道の水田農業は、地域の基幹産業として重要な役割を果たしておりますことから、TPPの大筋合意による生産者の不安を払拭し、平成30年に予定されております米政策の見直しにも対応できますよう、一層の体質強化を図っていくことが必要であります。  このため、道といたしましては、「ゆめぴりか」や「ななつぼし」など北海道米のブランド力の強化や、業務用、加工用、飼料用など、多様なニーズに対応した米生産の推進を基本に、国に対して、水田活用の直接支払い交付金等の充実強化を要望していくなど、将来を見据えた水田農業の振興に努めてまいる考えでございます。  なお、先ほど質問された米価と生産コストについてでございますけれども、平成26年産の北海道米の生産費は1万1957円でございまして、平成27年産の米の相対取引価格については、例えば、北海道産「ななつぼし」の28年2月のデータでいきますと、1万3305円といった状況になっているところでございます。  以上でございます。 ◆(北口雄幸委員) その数字を出すなら、私も反論したくなるのだけれども、なぜ、平成26年産の生産費と、27年産の販売価格を一緒に出すのか。おかしいじゃないか。26年産の生産費を出すのであれば、26年産の販売価格を出さないと、実態として合わないでしょう。どうなのですか。 ◎(中川水田担当課長) 平成26年産の同じく「ななつぼし」の相対取引価格は、1万2203円となっております。これは平成26年産の27年2月現在の数字でございます。  以上でございます。 ◆(北口雄幸委員) ということは、ほかの銘柄も含めて、生産費を割っているという認識はないということですか。 ◎(中川水田担当課長) その時点の統計的な数字だけを見ますと、そのような数字となっているところでございます。 ◆(北口雄幸委員) わかりました。道がそういう認識だということであれば、この問題については後ほどまた議論させていただきます。  それで、時間も限られていますから、次の牛乳・乳製品の関係に移っていきます。  今回のTPPの影響試算の中間取りまとめにおいて、農畜産物の中で一番影響が大きいのが牛乳・乳製品であります。試算の根拠と本道酪農におけるダメージ等についてお伺いします。 ○(吉田祐樹委員長) 畜産振興課長宮田大君。 ◎(宮田畜産振興課長) 本道酪農への影響についてでありますが、道では、昨年12月に公表された国の試算方法に即しまして、チーズ向け生乳は、関税削減後の輸入品価格であるキログラム当たり23円まで下落、また、バター、脱脂粉乳及び生クリーム等の液状乳製品向け生乳は、関税が撤廃されるホエーの影響を受けて、キログラム当たり4円から7円の下落と算出し、全道の牛乳・乳製品向け生乳の生産減少額は179億円から258億円と試算したところでございます。  本道は、輸入品と競合し、価格低下が見込まれる乳製品向け生乳の割合が府県と比べて大きいことから、生産減少額は全国の約9割を占め、本道酪農が大きな影響を受ける試算結果となったところでございます。  以上ございます。 ◆(北口雄幸委員) 本道酪農を支えているのは家族酪農だというふうに私は理解しております。  知事は、TPPの大筋合意を受けた昨年10月14日の記者会見の中で、酪農などは特にそうですが、少しでも大規模な形で法人化して生産を展開していくような環境づくりなどもやっていかなければならないと話されております。私は、この知事のコメントに非常に違和感を覚えているわけであります。  家族酪農をしっかりと支えることが、今後の北海道酪農の振興につながる、このように思うわけでありますけれども、本道の酪農を支える家族酪農についての考え方をお伺いいたします。 ○(吉田祐樹委員長) 生産振興局長多田輝美君。 ◎(多田生産振興局長) 本道酪農の経営形態についてでございますが、本道の酪農は、放牧が主体の小規模経営や、つなぎ飼い、フリーストールの大規模経営など、多様な経営が展開されておりますけれども、このうち、98%は家族経営となっている状況にございます。  道といたしましては、今年度中に策定を予定している新たな酪農・肉用牛生産近代化計画におきまして、大規模法人の育成なども進めることとしておりますが、今後とも、本道酪農の中心はやはり家族経営と考えておりまして、ゆとりある放牧酪農の推進とか営農支援システムの確立、新たな担い手の育成、労働負担の軽減に向けた取り組みなどを通じまして、家族経営の持続的な発展を支援してまいりたいと考えております。 ◆(北口雄幸委員) 今御答弁があったように、98%が家族経営だということであります。ですから、家族経営の酪農をしっかり支え、応援していくことが大変重要なのだろうというふうに私も思っています。  一方で、残念ながら、年間で200戸もの酪農家の皆さんが離農を余儀なくされているという実態も踏まえた、しっかりとした対策が必要なのだろうというふうに思っています。  しかし、現実としては、道が作成をした「北海道のTPP関連対策」の中でも、家族酪農を支える対策が少ないと感じているところであります。  道では、搾乳ロボットを導入し、労働の軽減を図ろうとしておりますけれども、例えば、搾乳ロボットを導入するには、1台で3000万円もの初期投資が必要でありますし、年間で200万円以上のランニングコスト――維持費を負担しなければならないわけであります。このような負担がある中で、家族酪農では導入メリットが生かされない、そんな声も聞こえるわけであります。  酪農家の皆さんが期待しているのは、家族酪農を支える支援でありますので、家族酪農を支える支援に対する道の見解をお伺いしたいと思います。 ◎(宮田畜産振興課長) 家族経営を支える酪農対策についてでありますが、本道酪農においては、今後とも、家族経営が重要な位置づけにありますことから、道としましては、家族経営をサポートするTMRセンターや哺育・育成センターなど、多様な地域営農支援システムの整備や、牛の能力を最大限発揮させる飼養管理の改善に向けた取り組みを推進するほか、労働負担の軽減、作業の効率化を図る搾乳ロボットや自動給餌機など省力化機械の導入を支援するなど、関係機関・団体と一体となって、生産性の向上と、ゆとりある家族酪農が今後とも持続的に発展するよう努めてまいる考えでございます。  以上でございます。 ◆(北口雄幸委員) 私は、家族酪農を推進するためには、作業の分業化を図っていくことが極めて大事なのではないか、このように思っています。  例えば、TMRセンターを設立して、餌についてはTMRセンターに任せたり、酪農ヘルパーなどを充実しながら、たまにはゆっくり休むことができるようにする、あるいは、哺育・育成牛などの受託事業をやっていく、そして、何よりも、次の世代をしっかり育てていく、そんな仕組みづくりなども必要なのだろうというふうに思っておりまして、こうした支援体制を道がしっかりとサポートしていくことが必要だと私は思いますけれども、道の見解を伺います。 ◎(宮田畜産振興課長) 分業化の推進についてでありますが、家族経営の持続的な発展を図っていくためには、労働負担の軽減や作業の効率化を図るための多様な営農支援システムの確立が重要と考えているところです。  このため、道といたしましては、畜産クラスター事業を効果的に活用し、コントラクターやTMRセンター、哺育・育成センターの施設整備や機械導入を進め、自給飼料の安定生産や、飼養管理等への集中による生産性の向上を図るとともに、新規参入希望者や後継者への研修などを通じて、担い手の育成確保に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。
    ◆(北口雄幸委員) 家族酪農を支えるためには、分業化をして、それぞれがしっかりとした体制をつくっていくことが必要であるというふうに思っています。  一方で、働く皆さんの確保に苦慮しているのも事実であります。とりわけ、酪農ヘルパーにつきましては、雇用形態が不安定であったり、勤務が不規則なことなど、長期的な雇用につながらないという声もいただいているところであります。  酪農ヘルパーは、酪農家にかわって、搾乳や給餌などの作業を担うわけでありますけれども、それぞれの牛の特徴を把握するためには、一定程度、長期にわたり従事をする必要があると思うわけでありますけれども、そのような安定した雇用を守るための道としての取り組みをお伺いいたします。 ◎(多田生産振興局長) 酪農ヘルパーの要員確保についてでございますが、酪農家の定期的な休日の確保や、傷病時の搾乳などを行う酪農ヘルパーは、酪農経営の安定と地域農業の維持発展を図る上で、大きな役割を果たしておりますが、近年、農村地域における人口の減少などから、ヘルパー要員の育成確保が難しくなってきていると認識してございます。  このため、道内の酪農ヘルパー組織では、国の事業を活用いたしまして、ヘルパーの人材育成のための研修や、業務に必要な資格、免許の取得、傷害補償保険や損害賠償保険の加入促進など、雇用の安定につながる取り組みを進めているところでございます。  道といたしましては、農業担い手育成センター等の就農相談における酪農ヘルパーの紹介や、ヘルパーが、酪農家での実践的な研修を通じまして、酪農経営全般に対応した技術を習得することを支援するとともに、現在、把握を進めている、地域のヘルパー利用組合の運営や要員確保に係る課題等を踏まえまして、国に対して必要な提案を行ってまいる考えでございます。 ◆(北口雄幸委員) 国に対して提案をしてまいりたいということでありましたけれども、酪農ヘルパーを支援する国の事業は平成28年度までとなっており、29年度以降も、支援事業をしっかりとつくっていく必要があるのだろうと思っています。  支援事業の提案を国に行う場合は、現状や課題をしっかり把握することが大事であります。  今お話しのとおり、ヘルパー利用組合の皆さんへの聞き取りはもちろんしなければいけませんけれども、そこで実際に働くヘルパーの皆さんの声もしっかり受けとめておく必要があるというふうに私は思っているわけであります。例えば、アンケート調査などを実施して、実態把握をすべきと考えますけれども、道の見解をお伺いします。 ◎(土屋農政部長) 酪農ヘルパーに関しまして、新たな対策の提案についてでございますが、道内のヘルパー利用組合が活用している、現行の国の酪農経営安定化支援ヘルパー事業は、委員からお話があったように、平成28年度をもって終了することとなってございます。  酪農ヘルパーは、酪農経営の安定、地域農業の維持発展を図る上で、大きな役割を果たしておりますことから、道といたしましては、今後、平成29年度以降の新たな対策につきまして、全道の協議会、農業団体とも連携をして――今調べてございますけれども、利用組合だけでなく、実際に酪農家に派遣されている現役のヘルパーの方々の御意見も直接お聞きするなどして、それらを踏まえて、国に対して、必要な対策を提案してまいりたいというふうに考えてございます。  以上でございます。 ◆(北口雄幸委員) ぜひとも、よろしくお願いをしたいというふうに思います。  続きまして、関連産業への影響についてお伺いをいたします。  平成25年3月に道が実施をした影響調査では、生産減少額の4762億円に加え、関連産業への影響額を3532億円と試算していたところであります。  しかし、今回の影響調査では、関連産業への影響には一切触れておりません。道の試算でも、農林水産物について約600億円の減少額が見込まれているわけでありますから、関連産業に影響を与えないということは私は考えられないわけであります。  関連産業にどのような影響があると考えているのか、見解をお伺いいたします。 ◎(桑名政策調整担当課長) 関連産業への影響についてでありますが、前回の試算では、関税が即時撤廃され、その結果、競合する国産品は、原則として安価な輸入品に置きかわり、生産量が減少すると見込み、これを原料として、加工、販売をする関連産業への影響を試算したところでございます。  このように、前回は、生産量の減少に着目して試算をいたしましたが、今回の試算では、国の方法に即し、国産品の価格については、関税削減に伴い低下するものの、体質強化対策や経営安定対策などの国内対策により、その生産量は維持されると見込んでいることから、関連産業への影響は見込んでいないところでございます。  以上でございます。 ◆(北口雄幸委員) 私は、今回の議論を通じて、こんな発想だからこそ、現場の皆さん方に理解されないのだろうというふうに思っています。  今の答弁では、価格は低下するけれども、生産量は維持されるから、関連産業への影響は見込んでいないということでありました。しかし、価格が低下すれば、生産量は低下するのじゃありませんか。それは誰でもわかることだというふうに思っています。  私は、現実を直視して、しっかりとした影響調査をしないと、地域の皆さんの理解を求めるのはなかなか難しいということを指摘させていただきたいと思います。  次に、TPP関連政策大綱の位置づけについてお聞きをいたします。  TPPの大筋合意を受けて、政府は、昨年11月25日に、総合的なTPP関連政策大綱を決定いたしました。  そこでお伺いをしますけれども、この大綱は、TPP対策を進める上での国の方針になるというふうに思いますが、政策大綱の位置づけをお伺いいたします。 ○(吉田祐樹委員長) 農業経営局長鳥海貴之君。 ◎(鳥海農業経営局長) TPP関連政策大綱についてでございますが、国は、TPPの影響に関する国民の不安を払拭し、我が国の農業が、引き続き、再生産が可能となり、成長産業として発展していくために、万全の施策を講ずるための政策の目標を明らかにするものとして、政策大綱を策定したものと認識しているところでございます。  この大綱には、必要な対策を恒久化するための法制化や、経営安定対策などに関する財源の確保など、これまで道が要請してきた内容がおおむね盛り込まれており、道としては、この大綱に即して、体質強化対策や経営安定対策などが着実に実行されることが重要と考えているところでございます。  以上でございます。 ◆(北口雄幸委員) TPP関連政策大綱が政策の目標だとのことでありますけれども、この大綱を具体的に見て、分野別施策展開の中で私たちが気になっているのは、製粉工場、製糖工場等の再編整備についてであります。  道内には八つの製糖工場が存在しており、輪作体系に欠かせないてん菜を作付する本道にとって、製糖工場の統廃合は、てん菜の作付面積の減や、地域経済に与える影響は甚大だというふうに思っておりますけれども、製糖工場の統廃合の考え方とその影響等についてお伺いをします。 ◎(多田生産振興局長) 製糖業への影響についてでございますが、今般の砂糖に関するTPP合意におきましては、現行の糖価調整制度を維持した上で、高糖度精製用原料糖に限りまして、関税を無税とし、調整金を削減としたほか、制度対象外である加糖調製品につきましては、低税率の関税割り当てを設定したところでございます。  道といたしましては、これにより、てん菜を原料とする砂糖の国内生産額は43億円減少すると試算しておりますが、経営所得安定対策等の適切な実施によりまして、てん菜の生産には影響はないと見込んでおり、道内の製糖業者も同様の認識にあるものと考えております。 ◆(北口雄幸委員) つまり、八つの製糖工場については統廃合はしないという理解でよろしいのだと認識をさせていただきます。  次ですが、今後、北海道農業を発展させていくということが大事なのだろうと私は思っています。そのための方策として、流通体制の維持拡大が必要だと思っています。  北海道農業をさらに発展させる上で、高いハードルになっているのが物流であります。物流コストの低減あるいは物流体制の効率化などの取り組みを進めて、物流体制を強化する必要があるというふうに思っておりますけれども、その認識をお伺いいたします。 ○(吉田祐樹委員長) 食の安全推進局長小野悟君。 ◎(小野食の安全推進局長) 物流の低コスト化など、流通体制の強化についてでございますが、道産農畜産物及び加工品の約4割が道外へ移出されている状況の中で、北海道は、大消費地まで遠いことや、出荷時期が一時期に集中することなどから、他地域に比べて輸送費が割高になったり、輸送能力が不足しがちであるなどの課題があります。  輸送の強化、効率化は、食料の安定的な供給を通じて、本道農業をさらに発展させていくために重要なものだと考えております。  このため、道としては、国など関係機関とともに、輸送事業者や荷主等と意見交換を行うなど、関係者間の連携強化を図っておりますほか、国に対して、トラック輸送の維持確保や、物流の効率化、低コスト化に向けた産地の取り組みなどに対する支援制度の創設を求めるとともに、生産者団体などと連携しながら、パレチゼーション輸送の導入実証を進めるなど、道産農畜産物等の流通体制の強化に努めてまいる考えであります。  以上でございます。 ◆(北口雄幸委員) 物流をしっかりと活性化することによって、道産農産物を本州へ安く提供できるということは極めて大事なことだと思っておりますので、取り組みのほど、よろしくお願いをしたいと思います。  それで、TPPの合意を受けて、先ほど言いました農家戸数の減少なども含めて、将来、北海道農業がどんなふうになるのか、農業を構成する農村地域がどんな状況になるのか、将来のイメージを描いていくことが大事なのではないかなと私は思いますので、将来の北海道農業や農村のイメージについてお伺いをいたします。 ◎(桑名政策調整担当課長) 今後の農業・農村づくりについてでありますが、道内では、地域のさまざまな営農条件のもと、専業的な家族経営を中心に、稲作や畑作、酪農などが展開されているところでございます。  こうした本道農業が、今後とも、基幹産業として地域を牽引し、我が国の食料供給地域という役割を果たしていくためには、担い手不足や高齢化、さらにはTPPなど、直面する課題に積極的に対応する中で、農業者の方々が希望を持って営農に取り組める環境を整えることが重要と考えております。  このため、道といたしましては、新たな農業・農村振興推進計画に基づきまして、需要に応じた農畜産物の安定生産を基本に、経営感覚にすぐれた後継者の育成確保や生産基盤の整備促進のほか、コントラクターを初めとする地域営農支援システムなどとあわせて、多面的機能の維持、発揮に向けた共同活動を推進しながら、活力ある農業と、安心して住み続けることができる農村づくりに向けて取り組んでまいる考えでございます。  以上でございます。 ◆(北口雄幸委員) 今、将来のイメージについてお聞きしましたけれども、私が将来のイメージをお聞きしたのは、食料自給率を維持確保する農家の皆さん方をしっかりと応援し、今もそうですが、そういう農家に全道に根づいていただくことが大事だと思っているからです。  高橋知事は、4期目の政策の柱として、3年後に道産食品の輸出を1000億円にするという目標を掲げました。そして、先日の代表質問の中では、3年後の1000億円という目標を一つの通過点にしながら、10年後には、昨年実績の2倍に当たる1500億円程度を目標として、オール北海道でその実現に取り組むという決意も示されたところでございます。  今週の14日に、部長も出席をされて、道産食品輸出1000億円の達成のための全庁的な連携会議が開催されたと承知をしておりますけれども、唐突に1500億円という数字が出てきたわけで、私としては非常に違和感を覚えておりますし、農家の皆さんからも、輸出に軸足を置く道の姿勢に冷ややかな声が聞こえるわけであります。  例えば、3年後の道産食品輸出1000億円という目標の内訳でいくと、農畜産分野の目標は100億円であります。この100億円という数字は、北海道の農業生産額の1兆円の1%であります。私は、その1%に当たる輸出額を否定するつもりはありません。  しかし、北海道が日本の食料をきちんと供給して、食料自給率も高めようという道の目標があるわけでありますから、残りの99%の部分で自給率の向上に寄与している農家の皆さんをしっかりと応援することが、道の果たすべき役割ではないかというふうに思いますが、見解をお伺いします。 ◎(梶田農政部次長) 農家経営などへの支援についてでございますが、本道農業は、経営規模が大きく、専業的な農家経営を主体に生産が行われておりまして、我が国の食料の安定供給に大きな役割を果たしながら、基幹産業として、道民生活や地域経済を支えているところでございます。  こうした本道農業を今後とも振興していくため、道といたしましては、食の需要拡大が見込まれるアジア諸国を中心に、輸出拡大戦略に基づきまして、テスト輸送などを通じ、新たな市場開拓に取り組むこととしております。  また、我が国の食料自給率の一層の向上に寄与できるよう、安全、安心な道産農畜産物の国内需要の拡大に向け、意欲ある担い手の生産基盤の整備、あるいは、大規模化している水田を持つ方々の作業の効率化を図るためのスマート農業などの導入、さらには、地域ぐるみの6次産業化やブランド化の推進など、生産力、競争力の一層の強化を含めまして、地域の皆様と一体となって取り組んでまいりたいと考えてございます。  以上です。 ◆(北口雄幸委員) 先ほどもちらっと触れさせていただきましたけれども、道の果たすべき役割として、まずは、北海道の豊富な食材を道民の皆さんにきちんと食べていただく、そして、道民の皆さんが食べ切れない食材については、物流を強化して、本州の皆さん方にしっかり売って届ける、それでも残念ながら食べ切れない食材や食品を輸出する、そんな流れなら私もわからないわけではありません。やはり、食料自給率の向上にしっかり寄与していくことが必要だと思っていますので、ぜひ、そういう視点で取り組んでいただきたい、このことを指摘させていただきます。  最後の質問になりますけれども、先ほど述べたとおり、道は、10年後の道産食品輸出1500億円を目指すという目標を掲げるようでありますが、私は、それよりも、オール北海道で北海道農業を発展させて、農家の皆さん一人一人の所得を向上させていくことが、地域の振興につながっていくのだろうと思っています。  そのためには、新たな目標といいますか、農家の皆さん一人一人が、道が発する情報あるいはメッセージを共有できて、そのメッセージに基づいて一人一人が頑張っていけるような取り組みが必要なのだろう、このように思っています。  そこで、新たなメッセージ、新たな目標の考え方についてお伺いをいたします。 ◎(土屋農政部長) 本道農業の振興についてでございますが、本道農業は、グローバル化あるいは人口減少といった課題に直面してございますけれども、北海道の基幹産業として、地域の雇用の創出、所得の向上とともに、道民の皆様の健康や暮らしを支えるという役割を今後とも果たしていくことが重要と考えてございます。  こうした役割のさらなる発揮に向けまして、現在、新たな農業・農村振興推進計画を策定中でございますけれども、この計画における、道内の関係者の共通の目標といたしまして、主要な農畜産物の10年後の生産努力目標を定めた上で、目標を達成した場合の本道のカロリーベースの食料自給率を、現在の197%から、目標年の10年後には1.3倍の258%へ向上させることにしてございます。  道といたしましては、この目標の達成と、計画の副題に掲げました「地域の共感と協力で次代につなぐ農業・農村づくり」を目指しまして、農業者の方々などにわかりやすい資料で、計画の理解、浸透に取り組みますとともに、この計画の施策を通じまして、持てる力を最大限に発揮しながら、持続的に発展していけるように、地域の関係の皆様と一体となって、力を尽くしてまいりたいというふうに考えてございます。  以上でございます。 ◆(北口雄幸委員) 今、部長から、カロリーベースの食料自給率を、現在の197%から、10年後には258%に引き上げていく、これが一つの大きな目標になるというお話がありました。  この258%というのは大変重い数字だと私は思っています。これを達成するには、道庁はもちろんでありますけれども、農家の皆さん方一人一人が、自給率向上に向けた現場での取り組みをしていかない限り、達成は難しいのだろう、このように思っています。  ですから、この計画をもっと具体的にして、農家の皆さんの一人一人の心の中に入って、それを実現していけるような仕組みづくり、あるいはメッセージが必要なのだろうと思っておりますので、これから、ぜひとも、そんな工夫をしていただきたい、このことを申し述べておきたいというふうに思っています。  なお、TPPの課題あるいは農業振興については、北海道農業において極めて重要な課題であります。知事ともさまざまな形で議論をさせていただきたいというふうに思いますので、委員長におかれましては、御配慮のほどをお願いしまして、私の質問を終わりたいと思います。 ○(吉田祐樹委員長) 北口委員の質疑並びに質問は、総括質疑に保留された事項を除き、終了いたしました。  久保秋雄太君。 ◆(久保秋雄太委員) それでは、質問をさせていただきます。  本道の酪農は、地域の経済社会を支える基幹産業として、重要な役割を担っております。しかし、私の地元・オホーツク管内を見ても、酪農家戸数は減少傾向が続いており、このまま減少が続いた場合、約900戸ある酪農家は、約20年後には現在の半数程度にまで減少する見通しにあり、現在、60歳前後の経営者の約40%は後継者がいない状況であります。  早朝から夜遅くまでの作業労働が酪農であります。乳牛のお産、病気によっては、夜中の作業も求められ、休日の取得もままならないわけであります。  先ほども話がありましたとおり、その負担の軽減策として、酪農ヘルパー制度を取り入れ、労働環境の改善に努めてきておりますが、労働環境や雇用条件が厳しいため、酪農ヘルパーが定着せず、ヘルパー組織の代表者は、従事者確保に奔走をしております。  また、酪農経営に欠かせない粗飼料の収穫作業は、コントラクターなどによる共同作業を行っておりますが、機械、車両等の外部オペレーターが十分に確保できない状況であります。このままでは、家族経営そのものの崩壊につながるおそれがあります。  そして、酪農においては、先ほども申し上げたとおり、高齢化、後継者不足を理由に離農が進んでおります。周辺農家の規模拡大だけでは、離農跡地を吸収できない実情があり、地域の生産基盤の維持が困難になってきております。  外部からの新規就農や参入に当たっては、初期投資が高額となる酪農を選択できない環境があります。  道として、国、市町村、また農協等と連携した新規就農者の確保への取り組みの強化が必要と考えますが、御見解を伺います。  さらに、酪農ヘルパー従事者の確保、粗飼料収穫オペレーターの確保、酪農雇用、新規就農者の確保とあわせて、宿泊研修施設の建設など、技術の取得に寄与できるようなことも考慮しながら、酪農関連産業の従事者の育成のための研修事業の取り組みが必要と考えますが、御見解を伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 生産振興局長多田輝美君。 ◎(多田生産振興局長) 酪農の新規就農者の確保などについてでございますが、近年、道内の酪農家が、毎年、200戸程度減少している中で、本道の酪農の持続的な発展を図っていくためには、新規就農者の育成確保が極めて重要と考えてございます。  このため、道といたしましては、関係機関・団体と連携しながら、新規参入希望者に対する情報提供、後継者不在農家や離農跡地を活用する農場リース事業を初め、小規模酪農を志向する方々の移住、定住の促進や、地域の実情に応じた法人化の推進とともに、後継者対策を畜産クラスター事業の重点に位置づけるなどの取り組みを通じまして、多様な担い手の育成確保に努めてまいる考えでございます。  また、家族経営をサポートする酪農ヘルパーやコントラクターなどの営農支援組織の人材確保も難しくなってきている中で、地域のヘルパー組織では、人材育成研修や、人材確保に向けた広報活動を初め、本年度からは、全道協議会が、関東近郊の学生を対象とし、北海道酪農ヘルパー体験ツアーを初めて開催するとともに、コントラクターの全道協議会では、オペレーター等の研修会を開催しているほか、十勝地区の協議会では、人材募集ポスターやパンフレットを作成し、農業系の高校、大学などに配付するなどの取り組みを進めており、平成28年度からは、全道協議会におきましても、こうした取り組みを進める準備をしているところでございます。  道といたしましては、今後とも、関係団体と連携しまして、国の事業も活用しながら、酪農経営や営農支援組織の担い手の育成確保に向けた取り組みを積極的に進めてまいる考えでございます。 ◆(久保秋雄太委員) 今、平成28年度から、全道協議会でも、パンフレットの作成など、農業系の高校や大学に対する取り組みを進めていくというお話がありました。ぜひ、うまくいってほしいと願うばかりでありますけれども、現場は、本当に厳しい環境に置かれております。  私の地元にも、子どもの代にかわるまでと、必死に頑張っている、これからを担う若い酪農家が多くおります。ぜひとも、意欲を失わせないためにも、担い手の育成確保あるいは労働力の確保に全力で取り組んでいただきたいと強くお願いをいたします。  次に、乳牛の後継牛の確保についてであります。  酪農にあっては、搾乳牛が更新されるまでの平均出産回数は、平成15年の3.7産から、平成25年の3.5産へと、短縮傾向にあり、供用期間が短くなっていると承知しております。  また、近年の交雑種肉用子牛の価格の高騰から、和牛精液の供用割合が高くなっているところであります。このことが、搾乳牛の減少による生産基盤の弱体化を招いており、生乳生産の基盤を維持するために、性判別精液を効果的に活用することで、生産基盤の維持が可能になると考えます。  しかし、私の地元を初めとして、性判別精液は、一般精液と比較しても価格が高く、供用をちゅうちょしている実態があるため、一部の市町村や農協では、一般精液と性判別精液の価格差に対する支援を実施し、供用を促進してきたと承知しております。  こうした中、本年度から、国の畜産クラスター事業により、同様の支援対策が実施されているところでありますけれども、授精回数にかかわらず、技術料、精液代、往診料を含め、1頭当たり6000円を上限に、2分の1が補助されているということであります。  しかし、性判別精液は、一般精液より受胎率が低いことから、生産現場においては、2回以上授精するケースが多いため、授精回数に応じた支援対策が必要であると考えますが、御見解を伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 畜産振興課長宮田大君。 ◎(宮田畜産振興課長) 乳牛の後継牛の確保についてでありますが、近年、全国的に乳牛の供用期間が短縮傾向にある中で、乳牛への黒毛和種の交配割合が高い水準で推移しておりますことから、国では、優良な後継牛の確保を支援するため、今年度から、畜産クラスター事業において、性判別精液を活用した、受胎するまでの授精に対し、1頭当たり6000円を上限に、2分の1の助成をしているところでございます。  性判別精液は、一般精液と比較して、受胎率が低い状況にありましたが、最近では、2層式ストローの開発など、技術の進展により、遜色がないレベルにまで向上していると認識しているところです。  道といたしましては、こうした技術の進展や地域の意見を踏まえつつ、本事業を有効に活用するなどして、優良な後継牛の確保に努めてまいりたいと考えているところです。  以上です。 ◆(久保秋雄太委員) 依然として、性判別精液は一般精液より受胎率が低いという声を多く聞きます。私の地元からも、今の支援では足りないとの声が多く上がっております。  優良な後継牛の確保こそ、北海道酪農のかなめであります。地域や生産者の声を十分踏まえて、道として、さらなる支援対策の拡充を国に要請していかれるように強く求めます。
     次に、牛肉ブランド化事業について伺います。  本道は、全国の牛肉生産量の50万2000トンのうち、8万8000トンを生産する、全国一の生産量を持つ一大産地であります。しかし、TPPの大筋合意を受けて、輸入牛肉との競合が懸念されているところであります。  このような中、道では、TPP対策として、平成28年度から、新たに、北海道産牛肉の販売力強化対策に取り組むと承知しているところでありますが、具体的にどのように取り組んでいかれるのか、伺います。 ◎(宮田畜産振興課長) 北海道産牛肉の販売力強化対策についてでありますが、本道産の牛肉は、国内生産量の18%を占めておりますが、その9割以上が輸入牛肉と競合する乳用種牛肉となっていることから、今回のTPPの大筋合意により、価格低下が懸念されており、今後とも、本道の肉用牛経営が安定的に発展していくためには、道内外の外食店や量販店、消費者に、北海道産牛肉を優先的に選択してもらうことが重要と考えているところです。  このため、道では、平成28年度から、新たに、道内の地域ブランド調査や、名称統一のための検討を初め、特色ある産地情報の量販店などへの提供、北海道産牛肉を提供する外食店リストの消費者への提供、さらには、道外のバイヤーを生産現場に招聘するなど、流通のマッチングを進め、北海道産牛肉の販売力の強化を図ってまいる考えでございます。  以上でございます。 ◆(久保秋雄太委員) より一層、消費者との距離を縮め、販売意欲を高めるとともに、今の答弁で道外バイヤーを生産現場に招聘するとありましたけれども、現場にとってもいい刺激となるはずであります。つくり手、売り手、買い手の三位一体で販売力の強化を図る取り組みを、道として積極的に主導していただきますようにお願いをいたします。  そこで、本事業の中では、北海道産牛肉のブランド化対策に取り組むとのことであります。私の地元においても、ゆうべつ牛、オホーツクはまなす牛などといった地域ブランド化の取り組みを進めているところでありますけれども、地産地消による地域での消費拡大の取り組みなど、道が考えるブランド化対策とはどのようなものなのか、伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 農政部長土屋俊亮君。 ◎(土屋農政部長) 北海道産牛肉のブランド化についてでございますが、道内では、各地域で牛肉のブランド化の取り組みが進められておりまして、乳用種と交雑種を合わせて、現在、38のブランドがあると承知してございます。  一方で、こうした牛肉の販売力を強化して、道外での消費の拡大あるいは輸出も視野に入れた取り組みを進めていくためには、国内外でブランド力を持っている、北海道というネームバリューを最大限活用しつつ、一定のロットをまとめていくことが重要でございますことから、道産牛肉の統一した新たなネーミングのもとで、地域ブランド名をあわせて表記するというような形でのブランド戦略を進めまして、地産地消はもとより、国内外での一層の消費拡大に向けて、積極的に取り組んでまいりたいと考えてございます。  以上でございます。 ◆(久保秋雄太委員) 北海道のネームバリューを活用することで、国内外に打って出るというのは、大変期待ができる新たな取り組みとして、高く評価するものであります。ぜひ、今までそれぞれの地域で取り組んできた地域ブランド化に対する思い、努力をしっかり受けとめていただき、統一名称を初めとするブランド化に大いに取り組んでいただきたいと思います。  次に、農業用ため池について伺います。  未曽有の大被害を与えた東日本大震災の発生から、5年を迎えました。この大震災では、巨大津波により、沿岸部で多くのとうとい命が失われましたけれども、一方で、福島県において、海岸から離れた内陸部でため池が決壊し、いわゆる陸の津波により、7名の方が亡くなっております。  今後も大規模地震の発生が懸念されるとともに、近年、短期間に強く降る雨が増大する傾向にあります。これらの自然災害により、ため池が万が一決壊した場合には、農業関係の被害のみならず、公共施設や人家へも影響し、人命にもかかわる被害となる可能性があることが強く危惧されるところであります。  この状況を受けて、農林水産省は、平成25年度から、ため池について、豪雨や大規模地震などによる被害の未然防止や軽減を図る対策を推進するため、受益面積が0.5ヘクタール以上、または、下流に人家や公共施設等があり、決壊した場合に影響を与えるおそれがあるものを対象に、一斉点検の実施を全国の自治体に求めたところであり、道内においても、点検に取り組んだと承知しております。  我が会派では、平成26年第3回定例会において、当時の点検の取り組み状況について質問をしたところであります。その後も点検が続けられているということでありますが、その結果について伺います。  全国及び道内における点検結果はどのようになっているのか、伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 農村整備課長坂部浩明君。 ◎(坂部農村整備課長) ため池の点検結果についてでありますが、農林水産省が昨年8月に公表した、7月時点での取りまとめ結果によりますと、全国の点検対象の約11万カ所のうち、8万1171カ所を点検しまして、下流に人家や公共施設があるため、決壊した場合に影響を与えるおそれのある防災重点ため池は9211カ所あることを確認したところです。  また、そのうち、2916カ所が、洪水流下能力や耐震性能に関して、ボーリングなど、詳細な調査を要するとの結果となっているところです。  道内におきましては、同時期までに、点検対象の819カ所の全ての点検を完了しましたが、同様に、防災重点ため池が117カ所あり、そのうち、67カ所が、耐震性能に関して詳細な調査を要するとの結果となっているところでございます。  以上でございます。 ◆(久保秋雄太委員) 点検結果を受けての道のこれまでの取り組み状況と、今後、どのように対応していくのか、伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 農村振興局長山田恵二君。 ◎(山田農村振興局長) 農業用ため池の防災、減災の取り組みついてでございますが、道では、今答弁したとおり、国のため池点検で、耐震性能に関して詳細な調査を要するとされました67カ所のため池につきまして、管理者でございます土地改良区や市町村などにお知らせするとともに、今年度までに、国の制度を活用いたしまして、11カ所の耐震調査を実施したところでございます。  また、ため池が万が一決壊した場合に備えまして、市町村がハザードマップの作成に活用できます補助制度がございますので、この周知を行いますとともに、地元住民との協議会などに、技術的な助言を行う職員を派遣するなど、市町村の取り組みを支援いたしまして、今年度までにハザードマップが15カ所で作成されてございます。  さらに、本年2月には、ため池の管理者などを対象にいたしまして、全道の7カ所に担当者が出向き、ため池の防災、減災に関する説明会を開催しまして、ハード対策、ソフト対策の必要性や重要性につきまして周知を行ってきたところでございます。  道といたしましては、今後も引き続き、ため池の管理者であります土地改良区や市町村と協議の上、国の補助制度なども活用いたしまして、残る56カ所につきましても詳細な調査を進めるとともに、防災重点ため池のハザードマップの作成について、市町村の取り組みを支援していくなど、農業用ため池の防災・減災対策に着実に取り組んでまいる考えでございます。  以上でございます。 ◆(久保秋雄太委員) 今、67カ所ある中で、11カ所の耐震調査が実施されたということでありました。残る56カ所についても調査が着実に進むように、国に対して、対策に必要な予算の確保を働きかけていただくとともに、万が一ため池が決壊した場合、下流域の人家や公共施設などに甚大な被害を与えるおそれがあると考えますので、ハザードマップの作成など、ソフト対策にもしっかり取り組んでいただけるように強く求めます。  次に、産地パワーアップ事業について伺います。  国では、TPP関連政策大綱に基づく施策の目玉に、産地パワーアップ事業を位置づけており、平成27年度補正予算で505億円を措置したところであります。TPP協定の大筋合意を受け、北海道の農業団体からの強い要望を実現した施策として、道内での期待は本当に大きいものがありますので、以下伺ってまいります。  昨年11月に国が示したTPP関連政策大綱の中で、攻めの農林水産業への転換のための体質強化対策の一つとして、産地パワーアップ事業の創設による、地域の営農戦略に基づき農業者等が行う高性能機械・施設の導入や、改植などによる高収益作物、栽培体系への転換が掲げられておりますけれども、産地パワーアップ事業は、これまでの補助事業とどのように異なるのか、事業の目的や特徴について伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 農産振興課長白旗哲史君。 ◎(白旗農産振興課長) 産地パワーアップ事業の特徴などについてでありますが、農業関係の代表的な補助事業であります強い農業づくり交付金は、産地の大規模で中核的な施設整備を行う事業であるのに対しまして、この事業は、水田や畑作、野菜、果樹など、いわゆる耕種農業を営む産地が、地域の営農戦略として定めた産地パワーアップ計画に基づき、産地の創意工夫を生かした施設整備や機械リースなど、複数の取り組み主体によるさまざまな事業を一体的に支援できる仕組みとされたところであります。  また、国費が基金化されたことで、産地パワーアップ計画としては最長3年、取り組み主体の事業計画は最長2年と、複数年の事業実施ができるなど、予算の弾力的な運用が可能となっていることや、都道府県が事業実施方針を定め、予算を効果的に活用できることなどが特徴となっております。  以上でございます。 ◆(久保秋雄太委員) 産地パワーアップ事業の実施には、今お話がありました、地域の営農戦略としての産地パワーアップ計画の策定が必要であるとのことでありますけれども、具体的にどのような計画なのか、伺います。 ◎(白旗農産振興課長) 産地パワーアップ計画についてでありますが、この計画は、市町村、農協など関係団体や、地域の担い手の代表などで構成される農業再生協議会が策定することとされており、その内容は、産地の範囲を初め、生産・出荷コストや販売額の成果目標、及び、その目標を達成するために必要な農業者や団体の取り組みなどを明らかにした3カ年以内の計画とされております。  道では、地域から提出された産地パワーアップ計画を審査の上、現在、策定作業を進めております道の事業実施方針の中で示す設定方法に基づいて、優先順位をつけ、予算の範囲内で上位の計画を承認することとしており、承認した計画に盛り込まれた取り組みに対し、毎年度、助成金を交付する仕組みとなっております。  以上です。 ◆(久保秋雄太委員) この計画については、コスト低減とともに、収益性の向上のための品種改良への取り組みが必要と考えます。現場の声にもしっかり対応いただくようにお願いをいたします。  次に、道では、国の要綱、要領に加え、事業実施方針を定めて、産地パワーアップ事業を推進するとのことでありますが、事業実施方針はどのような内容になるのか、また、道は、どのような形で産地パワーアップ計画に優先順位をつけることを想定しているのか、伺います。 ◎(多田生産振興局長) 道の事業実施方針についてでございますが、この方針は、地域の営農戦略に基づき実施する、収益力の強化に向けた生産段階の省力化、低コスト化、高付加価値化、流通段階の効率化などの取り組みを総合的に支援することを基本とし、支援の対象作物とか、事業の推進や指導、あるいは計画の審査等の方針や体制、取り組み要件などを定めることとされております。  また、対象作物別の、重点支援対象とする取り組み内容を明らかにするほか、作物共通の、重点支援対象の取り組み内容も掲げることとしておりまして、道といたしましては、ICTの活用など、スマート農業の推進、あるいは、地域営農支援システムを活用した作業の外部化の推進などを盛り込むこととしております。  現在、道では、実施方針案を作成し、地域の農業再生協議会の御意見をお聞きしているところでございまして、今後、国との協議を経て、来月をめどに正式決定してまいる考えでございます。 ◆(久保秋雄太委員) 昨年11月、自民党農林水産戦略調査会のTPP地方キャラバンの一環として、北見市内で開催された野菜・果樹・畑作物等対策小委員会においても、地元のオホーツク農業協同組合長会からの提言という形で、産地パワーアップ事業の創設に関する要望がありました。  今回、北海道の農業団体からの要望を受けて実現した施策でありますが、産地パワーアップ事業に対する地域の受けとめはどうなのか、道としての所見を伺います。 ◎(多田生産振興局長) 産地パワーアップ事業に対する地域の受けとめについてでございますが、平成26年度の補正予算において、施設整備と機械リースを組み合わせて地域全体での収益性の向上を支援する畜産クラスター関連事業が措置されたところであり、畑作や園芸を営む地域からは、TPPの大筋合意のもとで、同様の事業を望む声が高まっていたところでございます。  本事業は、こうした背景を踏まえまして、産地パワーアップ計画に位置づけられた多様な取り組み主体の施設整備や機械のリース導入などに対する総合的な支援策といたしまして、国の本年度補正予算で措置されたものでございます。  現在、道では、市町村段階の地域農業再生協議会に対しまして、3カ年間の産地パワーアップ計画の策定の意向調査を行い、事業要望額の把握を行っているところでございますが、地域の期待の高まりから、相当の要望が寄せられるものと考えているところでございます。 ◆(久保秋雄太委員) 道内ばかりか、全国的にも大きな関心と期待が膨らんでおり、505億円はすぐに使われてしまうのではないかと思われます。その後はどうなるのか、道内の要望を満たすことができるのかとの懸念があります。  道の要望額に対する予算配分について、最後に部長にお伺いをいたします。 ◎(土屋農政部長) 産地パワーアップ事業に関する予算配分についてでございますが、この事業に関する道内の要望額につきましては、現在、振興局を通じて、今後3年間の意向調査を行っておりまして、今月下旬をめどに取りまとめる予定としております。  また、全国の基金管理団体では、北海道を含め、都道府県別に予算枠を提示することとなってございますが、現時点では、その配分方法などの詳細は明らかにされておりません。  なお、国では、平成27年度の補正予算で措置した助成金を基金として造成し、この基金が枯渇した場合には、産地の収益力の効果を検証しつつ、積み増しを検討するというふうにしておりますことから、道といたしましては、道内の要望調査の結果を踏まえつつ、必要に応じ、基金の積み増しなどについて国に求めるなど、適切に対応してまいる考えでございます。  以上でございます。 ◆(久保秋雄太委員) 私の地元を初め、大きく注目されている産地パワーアップ事業でありますので、複数年にわたる生産振興対策として、国の予算措置が継続されていかなければならないと考えます。  北海道農業の持続的発展のために、地域における合理的な輪作体系の確立や、てん菜、でん粉原料用バレイショの生産拡大など生産振興を図る上から、生産者が安心して作付できる支援がこれからも必要であると考えます。  産地パワーアップ事業が、期待していたこととは違ったなどとの声が決して現場から聞かれぬよう、道として、基金の積み増しなどの国への働きかけや、事業推進に向けてしっかり取り組んでいただきますよう、最後に改めてお願いを申し上げ、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。 ○(吉田祐樹委員長) 久保秋委員の質疑並びに質問は終了いたしました。  吉川隆雅君。 ◆(吉川隆雅委員) それでは、通告に従いまして、質問してまいります。  最初に、スマート農業の推進について伺います。  人口減少については、改めて説明するまでもないわけでありますけれども、各産業の現場では、人手不足あるいは労働力の不足が深刻な状況となっております。  政府においては、この問題に対処するため、ロボット革命実現会議を設置し、昨年取りまとめたロボット新戦略で、農林水産業と食品産業を重要産業として位置づけ、ロボット導入の推進を図ることとしたところであります。  本道農業においても、担い手の減少や高齢化が急速に進み、労働力の不足が年々深刻な状況となっており、そうした中で、生産現場では、ロボット技術やICTを取り入れたスマート農業への期待が非常に高まっているというふうにお聞きしております。  そこで、以下伺ってまいります。  まず、北海道において現在取り組まれているスマート農業の技術は、具体的にどのようなものがあるのか、伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 技術普及課長坂本久美子君。 ◎(坂本技術普及課長) 道内で活用されているスマート農業の技術についてでございますが、スマート農業は、近年急速に発達したロボット技術やICTを活用した超省力・高品質生産を実現する新たな農業の形であり、道内では、経営の規模拡大や圃場の大型化に伴う作業の効率化の観点から、人工衛星からの位置情報をもとに作業経路を表示するGPSガイダンスシステムや、自動操舵装置の導入による正確なトラクター作業などが普及しているところでございます。  このほか、センサーを活用し、生育に合わせて肥料を投入できる可変施肥システムや、酪農での搾乳ロボットの導入、さらには、施設園芸での、栽培環境を制御した肥培管理システムの実証など、さまざまな作物でICTを生かした先端技術が使われているところでございます。  以上でございます。 ◆(吉川隆雅委員) 既に実用化をされて、普及し始めているもの、あるいは、今後さらにシステムが応用できるものなどもあるということで、こうした技術は、これからの農業において必須になるだろうなと感じております。  スマート農業は、急速に進む高齢化や労働力不足といった課題に対応し、本道農業の将来を支えることが期待されているということでありますが、スマート農業を実現するための新たな技術の開発や導入に向けて、これまで、道ではどのような取り組みを行ってきたのか、伺います。 ◎(坂本技術普及課長) これまでの道のスマート農業の推進に関する取り組みについてでございますが、農家戸数の減少や農業従事者の高齢化が進む中、地域の生産力を維持し、競争力を高めていく上で、スマート農業の推進は大変重要と考えており、道では、平成23年度から、大学や試験研究機関、農業機械の関係者などが参画する協議会を設置いたしまして、GPSガイダンスシステムに係る導入事例調査や、農業者の方々に対するセミナーの開催など、新技術の情報提供に取り組んできたところでございます。  また、GPSガイダンスシステムを活用いたしまして、農作業の精度や労働時間の短縮効果などをさらに高めるため、農業改良普及センターなどが、現地実証のデータを収集、分析し、地域の営農条件に適した技術の開発普及の検討を行ってきましたほか、国の事業を活用して現地実証に取り組む地域の活動への支援を行っているところでございます。  以上でございます。 ◆(吉川隆雅委員) これまでの取り組みとしては、平成23年度から、スマート農業を推進するための事業を実施し、国の事業とも連携をしながら、技術の現地実証や普及に取り組んできたということであります。  その事業の実施によって、どのような成果があり、また、課題としてはどのようなことが浮かび上がってきたのか、伺いたいと思います。 ○(吉田祐樹委員長) 技術支援担当局長名取一也君。 ◎(名取技術支援担当局長) スマート農業の取り組み成果と課題についてでございますが、道では、GPSガイダンスシステムや自動操舵装置を取り入れた農家の取り組み事例を収集し、調査した結果、当該技術の導入によりまして、重複や欠落のない正確な農作業が可能となり、生育のむらの改善や作業者の疲労軽減などの効果が確認されたところでございます。  その一方、新たな作業を行うごとに機器の初期設定が必要となるなど、使いこなしが難しいことや、安定的に位置情報を取得するための電波受信環境の整備が必要なこと、トラクターに取りつける機器が高価なことから、そのメリットを最大限に発揮する作業体系づくりが求められることなど、利用者である農業者のみでは解決できない課題もありまして、今後、地域の関係者と連携して、課題解決に取り組むことが重要と考えております。  以上でございます。 ◆(吉川隆雅委員) こうした新たな技術の導入に際しては、メリットもありますけれども、広く普及していくために課題が多くあるということも当然であろうと思います。  冒頭にも申し上げましたように、スマート農業は、国において推進をされているところであり、先ほど議論もありましたが、TPPへの参加も控えている中で、農業を、国際的な競争力を持った成長産業として捉えていく政府の意向もあるのではないかというふうに思います。  翻って、我が北海道を見ますと、多くの先進的な経営体を擁する、我が国最大の農業地域であり、この北海道でこそ、革新的技術の開発や導入を強力に推進し、人口減少時代という厳しい状況を乗り越え、農業の新たな可能性や魅力を引き出していくことが必要であると思います。  知事も、公約で、スマート農業を一層推進することとしておりますが、道では、これまでの成果や課題を踏まえ、今後、どのような取り組みを推進していくのか、部長の考えを伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 農政部長土屋俊亮君。 ◎(土屋農政部長) 今後のスマート農業の推進についてでございますが、北海道の農業は、恵まれた土地条件、すぐれた技術を生かしまして、地域の基幹産業として発展してまいりましたが、人口減少や、TPPなどグローバル化といった課題に直面する中、日々進歩していくICTやロボット技術などを取り入れたスマート農業を効果的に活用していくことが重要と考えております。  このため、道では、これまで得られました成果や課題を踏まえまして、来年度において、機械メーカーを初め、情報処理や通信技術など、幅広い関係者によります情報共有や発信を行いますとともに、GPSやセンシング、搾乳ロボットなど、それぞれの技術分野別の課題の検討などを行う新たな協議会の立ち上げや、先端技術を使いこなす若手農業者の育成研修、さらには、最先端のスマート農業を紹介するフェアやシンポジウム、現地実演検討会の開催などに取り組むこととしているところでございます。  道といたしましては、新たな農業・農村振興推進計画に盛り込みました戦略的な技術の導入という方向に沿いまして、こうした取り組みを着実に進めながら、農業の新たな可能性を引き出し、担い手の方々が意欲を持って取り組める魅力ある産業となるように、スマート農業の推進に一層力を尽くしてまいります。  以上でございます。 ◆(吉川隆雅委員) スマート農業については、伺ってまいりましたように、今の時点では、夢の技術革新とか、農業を革命的に変えるものではないと思います。ですけれども、今、部長から御答弁もいただきましたが、農業が将来にわたって魅力ある産業であるために活用していくものであり、それは生産者の方々の助けとなるツールでなくてはならないというふうに考えております。  来年度、新たな協議会を設置して、さまざまな検討を行っていくということでありますので、スマート農業をさらに推進し、それが、多くの若い生産者の方々の参画につながり、力強い本道農業を構築していく一助となるように、今後の道の取り組みに期待をしたいと思います。  続いて、醸造用ブドウの安定生産について伺ってまいります。  道産ワインについては、私もこれまで取り上げてきましたとおり、ワイナリーの増加や品質の向上など、本道の主要産業になりつつあると言っても過言ではないほど、飛躍的な成長を遂げていることは御案内のとおりであると思います。
     道外に目を転じましても、近年、国産原料を使用し、国内で生産された、いわゆる日本ワインに対する需要が高まっており、そうした中で、道産ワインの振興を図っていくためには、道内のワイナリーのニーズに対応した道産の醸造用ブドウの安定生産を図っていくことが重要であります。  しかしながら、日本ワインブームの中で、国産の醸造用ブドウの需要が増加をし、苗木の確保が難しくなっていて、品種によっては、予約をしてから二、三年待ちになる場合もあるといった関係者のお話も聞いているところであります。  道として、こうした状況をどのように認識し、今後、醸造用ブドウの苗木の確保に向けて、どのような対応をされるのか、伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 園芸担当課長秋元勝彦君。 ◎(秋元園芸担当課長) 醸造用ブドウの苗木の確保についてでありますが、道内では、果樹の苗木業者がいないため、道内の生産者の多くは、害虫抵抗性などが高い台木に接ぎ木した苗木を本州の苗木業者から購入している状況にあります。  近年、醸造用ブドウの栽培が全国的に増加する中で、本州の苗木業者では、苗木に必要な台木が不足していることから、道内においては、取引実績がある生産者は安定した供給を受けているものの、新規参入者や、早急に規模拡大をしようとする生産者などには、希望どおりの供給が難しい状況にあると承知しているところでございます。  道といたしましては、醸造用ブドウの生産振興を図る上で、苗木の確保が重要であることから、道内の生産者に対する苗木の安定供給が図られるよう、道内のワイナリー、生産者団体などと連携し、計画的な苗木の発注や、将来を見据えた道内での苗木生産・供給の体制づくりなどについて、早急に検討してまいる考えでございます。  以上でございます。 ◆(吉川隆雅委員) ぜひ、検討を加速していただきたいというふうに思っております。  醸造用ブドウの生産者が苗木を確保することが難しい状況となっている中、業界内では、輸入に当たって植物防疫所の隔離検疫を受けた苗木については問題がないものの、一部の苗木供給者から購入した苗木はウイルス感染等の疑いがあるといった情報も得ているところであります。  道内のほとんどの生産者は、本州の苗木供給者から苗木を購入しているわけですが、購入に当たって、ウイルス感染等の心配のない健全な苗木が流通している必要があります。  苗木のウイルス感染等のチェック体制はどのようになっているのか、また、ウイルス病等の被害を受けないようにするために、どういう対応が必要と考えているのか、伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 農業環境担当課長菱川篤君。 ◎(菱川農業環境担当課長) 苗木のウイルス病などについてでございますが、果樹の苗木等の輸入に当たりましては、植物防疫法の規定により、1年以上の隔離栽培などによる国の検疫を受ける必要がありますほか、苗木供給者などが栽培している苗木を採取するための木である母樹については、申請に基づき、検疫を受けることができることとなっております。  道内でも、本州から購入した苗木が原因となって、ブドウのウイルス病など、病害虫の発生も懸念されますことから、生産者段階におけるウイルス病などの被害の防止を徹底するため、農業改良普及センターを通じまして、検疫を受けた健全な苗木の購入や、適正な栽培管理の実施などを指導しているところでございます。  以上でございます。 ◆(吉川隆雅委員) 現在、ウイルスの問題が顕在化をしているわけではありませんけれども、こうしたウイルスあるいは病害虫の問題が一たび発生すれば、壊滅的な打撃を受けるということであります。今、上り坂のワイン業界であるからこそ、こうしたリスク管理を今からしっかり行っていく必要があると考えますので、道の確実な対応を求めておきたいというふうに思います。  質問の最後になりますけれども、今後、日本ワインの需要が一層高まっていくことが想定される中、道産ワインの振興を図っていくためには、道内のワイナリーのニーズに対応した、品質のよい道産の醸造用ブドウの安定生産に向けて、生産を拡大していくことが重要と考えます。今後、道としてどのような対策に取り組んでいくのか、伺います。 ◎(土屋農政部長) ワイン用ブドウの生産対策についてでございますが、道産ワインの振興は、北海道の農業振興とともに、例えば、チーズや海産物などの地域の食材と組み合わせた観光振興、あるいは、新たな食文化の創造を通じた北海道の経済や地域の活性化につながるものというふうに考えてございます。  このため、道では、道総研の農業試験場とも連携をしながら、高級醸造用品種の試験栽培、あるいは、ワイナリーと生産者による栽培評価検討会の開催への支援、そして、農業改良普及センターによる栽培技術指導などに取り組んできたところでございます。  また、経済部の事業ではございますけれども、今年度、ワイン塾の事業もやってございまして、そこでは、新たに醸造をしたい、あるいは、ワイン用ブドウの生産拡大をしたいという方が、世界各国の先進的な方々の講義を受け、現場の対応も含めて学んでまいりました。  それで、ワインは醸造酒でございまして、よいワインはよいブドウ果汁からできるということで、まず、ブドウの品質の向上を図っていくことが大切でございます。  現在、道内にはワイナリーが30ございますけれども、最近、道外からも、ワイナリーをつくりたいという方がどんどん入ってきておりますし、地域のワイナリーでは、GI――地域表示ということで、北海道のワインとしての認証も含めて、近々やっていくことを検討してございます。そうしたことのためにも、よいワインはよいブドウからということで、ワイン用品種の生産拡大と、その品質向上が非常に大切だと考えてございます。  このため、今後、道といたしましては、これまでの取り組みに加えまして、産地パワーアップ事業などを活用した、ワイン用ブドウ品種の植栽への支援、そして、機械、施設等の導入に対する支援を行ってまいりますとともに、農業試験場と連携をしました優良な苗木生産技術の確立、さらには、醸造用ブドウ栽培の現地研修会の開催や、新たに醸造用ブドウを栽培する生産者の方々向けの手引書の作成などの取り組みによりまして、世界に通用する北海道産のワインづくりに向けまして、醸造用ブドウの生産拡大を進めてまいりたいと考えてございます。  以上でございます。 ◆(吉川隆雅委員) ありがとうございました。  私も、議会の中で道産ワインの振興にかかわるようになってから、関係者の方々と接する機会をさまざまいただいておりますが、今回質問した苗木あるいは醸造用ブドウの件については、業界が騒然となるような画期的な質問であるという評価もいただいております。別に自画自賛をしているわけではございませんけれども……。  それで、ワイン生産については、6次産業化のモデルケースであるというふうに思いますが、多くのワイン生産者の方々は、醸造家であると同時に、農業者でもあるわけであります。そういう意味で、道産ワインの振興を考えていくときに、商品として完成した最後のワインだけを見ていくのではなく、川上の生産現場から川下の流通に至るまで、一貫した振興策が必要になっていくわけであります。  今、部長から、大変幅広い御認識を示していただき、経済部の事業に関しての御答弁もあったところでありますけれども、道においても、農政部と経済部がさらに連携を深めて取り組んでいく必要があるというふうに考えております。  今、これだけ追い風が吹いている産業は、ほかにはなかなかないのではないかなと私は思っておりますので、道産ワインについて、今後の農政部の力強い取り組みに御期待を申し上げて、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。 ○(吉田祐樹委員長) 吉川委員の質疑並びに質問は終了いたしました。  議事進行の都合により、暫時休憩いたします。   午前11時55分休憩 ─────────────────────────────────   午後1時2分開議 ○(松山丈史副委員長) 休憩前に引き続き、会議を開きます。  農政部所管にかかわる質疑並びに質問の続行であります。  佐藤伸弥君。 ◆(佐藤伸弥委員) それでは、通告に従いまして、順次質問してまいります。  スマート農業は、ロボット技術、ICTを活用した超省力化生産や高品質生産を実現していくための新しい取り組みとして、国の施策に位置づけられており、大規模な経営が主体の北海道においては、稲作経営、畑作経営を中心に、GPSガイダンスシステムや、経験が少ない人でも正確な作業が可能となる自動操舵装置の導入が進み、その台数は、ともに全国の9割を占めていると伺っております。  私の地元・オホーツク管内でも、国の事業を活用いたしまして、GPSによる自動操舵のほか、センシング技術を使い、生育状況に合わせて施肥量を調節する技術の実証に取り組んでおりまして、農業関係者の関心や導入の意欲が非常に高まっているところであります。  経営規模の拡大や担い手の減少が進む本道農業、特に、大規模な畑作地帯の将来を考えますと、先端技術の開発と普及を一層進めるとともに、そうした技術を駆使できる人材の育成に力を入れるなど、スマート農業を強力に推進していくことが重要と考えます。  知事の公約においても、「ICTやGPS、ロボット技術などの最先端技術を活かし、超省力化や高品質生産を可能にするスマート農業の取り組みを推進します。」とされておりますが、土地利用型農業における今後の取り組みについて、まず伺います。 ○(松山丈史副委員長) 技術支援担当局長名取一也君。 ◎(名取技術支援担当局長) スマート農業の推進についてでありますが、道内では、近年、稲作や畑作経営を中心に、トラクターなどへのGPSガイダンスシステムの搭載が進みまして、平成20年からの累計台数が、全国の9割に当たる4100台になるなど、全国に先駆けて、スマート農業の取り組みが進んでおります。  オホーツク管内や十勝管内などの大規模な畑作地帯、空知管内などの稲作地帯では、市町村、農協や地域の農業者による研究会などが主体となり、正確な作業ができる自動操舵技術や、作物の生育状況に応じ、肥料の散布量を自動で変える可変施肥技術などの現地実証に取り組んでいるところでございます。  一方で、こうした技術は、開発途上にあるものや実証中のものが多いことから、大学や試験研究機関、農業団体などが幅広く参画する中で、圃場での実演、実証を通じた、さらなる研究開発と改良が重要となっております。  このため、道では、機械メーカーを初め、センシングデータの情報処理や通信技術など、幅広い関係者が参画した、技術開発を加速するための新たな協議会を設立いたしますとともに、先端技術を実際に体験できるフェアや、活用事例を紹介するシンポジウムの開催のほか、先端技術を駆使できる農業者を育成するため、道立農業大学校に、精度の高いRTK方式のGPSガイダンスシステムを導入し、実践研修などに取り組むこととしておりまして、地域の関係者と一体となって、土地利用型農業におけるスマート農業の一層の推進に取り組んでまいります。  以上でございます。 ◆(佐藤伸弥委員) 次に、道内の通信インフラについて伺います。  光ファイバーなどの超高速ブロードバンドの普及については、国民生活はもとより、北海道の基幹産業であります農業を初め、各種産業、経済活動、医療や教育、さらには地域づくりを進める上でも大変必要なことであり、これらインフラを整備することは大変重要な課題と認識しているところであります。  しかしながら、道内におきましては、いまだに、農村部などの一部の地域において整備がおくれ、情報通信の格差が解消されていないと伺っております。  そこで、道内の超高速ブロードバンド等の整備状況及び整備促進に向けた今後の取り組みについて伺いたいと思います。 ○(松山丈史副委員長) 技術普及課長坂本久美子君。 ◎(坂本技術普及課長) 超高速ブロードバンドについてでございますが、国の公表では、道内の総世帯数に占める超高速ブロードバンドが利用可能な世帯数の割合は、平成27年3月末時点で99.9%と、ほぼ全ての世帯で利用が可能となっております。  一方、世帯数が少ない農村部の一部などでは、採算性の面から、民間事業者による整備がおくれている地域があるものと承知しており、こうした地域におきましては、市町村が、国の制度を活用しながら整備を行っておりますが、整備費や維持管理費が多額となることから、財政上の問題などにより、整備がおくれている状況にあるものと認識しております。  このため、道では、国に対し、民間事業者への助成制度の創設や、市町村への補助率の引き上げなどの支援策の充実、また、固定電話などの電話サービスが全国のどこでも公平に受けられるよう運用されておりますユニバーサルサービス制度の財源配分について、超高速ブロードバンドも対象とすることなどを、他府県とも連携しながら要望してきたところでございまして、引き続き、総合政策部を窓口に、関係部が一体となって、超高速ブロードバンドの整備促進を要望してまいる考えでございます。  以上でございます。 ◆(佐藤伸弥委員) 道内の総世帯数に占める割合として、99.9%は超高速ブロードバンドが利用可能ということでありまして、大体530万人の道民がいるとして、0.1%が未整備の地域にいると考えると、5300人でありますから、世帯数でいえば大体2000から3000の間なのかなと思いますけれども、それが本当のことなのか。  私の地元でも、農村地域において、そのような整備状況になっているというふうにはちょっと思えないですね。どこのデータとして、こういう情報が出ているのか、もう一度お聞きしたいのです。 ◎(坂本技術普及課長) 総務省のほうから公表されている数字でございまして、超高速ブロードバンドとしては、光ファイバーとかケーブルテレビ、LTEなどの携帯電話も対象とされております。数字につきましては、国では、事業者の情報から、一定の仮定のもとで推計しているということでございますので、一部、誤差が生じる場合があるとしているところでございます。  それと、この数字については、世帯数で捉えておりまして、面的なものはこの調査の中には含まれておりません。そういったことで、実際と違うというような感じを受ける部分があるのかなと考えております。  以上でございます。 ◆(佐藤伸弥委員) 光ファイバー網が通っていても、事業者がペイしないと考えれば、そこに光ファイバー回線を引いて、やるというようなことはないと思います。一方で、光ファイバー網が通っていないところについては、いまだにISDNとかADSLを使っている地域もあると思うのです。ただ、そこでも、もしかしたらLTEの携帯電話は使えるのかもしれません。  こうした調査は、総合政策部の所管なのかもしれませんけれども、しっかり連携して、農政部でも調べて、対策を打ち出していただきたいなというふうに私は思っております。  それと、GPSのガイダンスシステムについて、導入効果が期待されるRTK―GPS方式を利用するためには、衛星からの位置情報を正確に補正する必要があるというふうに思っております。将来、準天頂衛星が本格稼働した際には、その衛星から補正情報を得ることが可能とされておりますけれども、現在は、専用の無線局を設置するか、インターネットやスマートフォンを利用するかの選択になっていると伺っております。  ICTを活用した技術とかロボットなど、さまざまなことが言われていますけれども、結局、基礎となるインフラをしっかりと整備していかない限り、広まっていかないというふうに思いますので、ぜひ、農政部のほうでも取り組みを積極的に進めていただきたいと強く指摘しておきます。  次に、ジャガイモシロシストセンチュウについて伺いたいと思います。  昨年8月、網走市内の一部圃場におきまして、バレイショ生産に甚大な被害をもたらすジャガイモシロシストセンチュウの発生が、国内で初めて確認されたところであります。  本センチュウは、海外では、南北アメリカ、ヨーロッパ、西南アジアなど、世界各国に広く分布しているとのことでありますけれども、我が国におきましては、これまで発生が確認されていないことから、そうした発生地域からの生のバレイショの輸入を禁止してきたところであります。  今回、当該センチュウの発生が国内で確認されたことで、アメリカなど発生国からの生のバレイショの輸入の検疫条件の緩和が求められることも懸念されております。  このため、発生が確認されて以来、農林水産省では、その範囲を特定するための調査を断続的に実施するとともに、出荷に当たって、バレイショなどの収穫物や土壌の移動の際、植物防疫官による検査を実施するなど、必要な対策を進めてきたところであります。  そこでまず、現在、当該地域の本センチュウの発生状況はどのようになっているのか、伺いたいと思います。 ○(松山丈史副委員長) 農業環境担当課長菱川篤君。 ◎(菱川農業環境担当課長) ジャガイモシロシストセンチュウの発生状況についてでございますが、昨年8月、国内で初めて本センチュウの発生が確認されましたことから、国では、直ちに、道及び地元のJAなどと連携し、網走市と近隣の5市町において植物検診を実施した結果、網走市内の2地区内の6圃場で本センチュウの発生が確認されました。  さらに、当該2地区内での広がりを詳しく調べるため、10月下旬から、過去にバレイショを生産した実績があります全ての圃場で土壌調査を実施したところ、新たに49圃場で発生が確認され、3月4日に開催されました国の検討会議で公表されたところでございます。  道といたしましては、これを受けて、3月7日の道段階の連絡会議で、今後の取り組みなどとあわせて、関係団体へ説明するとともに、地元の関係者にも伝えたところでございます。  以上でございます。 ◆(佐藤伸弥委員) 昨年、シロシストセンチュウが確認された2地区の複数の圃場で、当該センチュウが確認されたとのことであります。  この結果を聞いて、私もそうでありますけれども、地域の生産者の皆さんはもとより、JAなどの関係者も非常に強い衝撃を受けております。さらに、近隣の地域でも本センチュウが発生している可能性があるのではないかと、先行きに不安を抱いているところでもあります。  生産者の経営を守り、本道の主要な農産物でありますバレイショの生産への被害を最小限にするためにも、現在、生産者において取り組んでいる蔓延防止対策や、発生範囲を特定するための調査を継続することはもとより、新たな防除対策が必要と考えますが、道は、今後、どのように進めていくのか、伺いたいと思います。 ◎(名取技術支援担当局長) シロシストセンチュウの今後の防除対策についてでございますが、バレイショの安定生産を図る上で、本センチュウの蔓延防止と根絶に向けた防除技術体系の早期確立は喫緊の課題となっております。  このため、道では、来年度、必要な予算を措置する中で、国及び農業団体、道総研などの試験研究機関との緊密な連携のもと、網走市内全域での土壌調査や、近隣の7市町での植物検診を実施し、発生実態のさらなる把握を行いますとともに、土壌消毒に必要な農薬を登録するための現地試験や、発生圃場での土壌消毒と、センチュウを抑制できる対抗植物の栽培を組み合わせた効果的な防除技術の現地実証、さらには、シロシスト抵抗性品種の開発など、必要な現地調査と、効果的な防除体系の確立に向けて取り組むこととしております。  道といたしましては、こうした取り組みにより、本センチュウの確実な蔓延防止と根絶につなげてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆(佐藤伸弥委員) 今後、シロシスト抵抗性品種の開発などにも取り組むということでありましたけれども、一般的に、抵抗性品種をつくるとなれば、つくろうと考えたときから、できるまでに、どの程度かかると認識をされておりますか。一般的な話でいいです。 ◎(名取技術支援担当局長) 抵抗性品種の育成についてでありますが、今回のシロシストセンチュウにつきましては、これまでの試験研究の中で、由来がヨーロッパや北米のものと同種であることが確認されております。  このため、ヨーロッパで育成されました抵抗性品種がこのシストセンチュウに効果があるというふうに言われておりますので、これらの抵抗性品種を基本にしながら、新たな品種の育成を行うこととしております。  また、国におきまして、昨年の補正予算で、マイクロチューバーを使って種イモをつくる研究施設を整備しておりまして、そうした施設を活用することによって、これまで十数年かかるとされてきました育種期間を短縮することが可能になると聞いております。具体的に何年というのは、これからの研究成果の中で出てくると思いますが、これまでの期間よりも十分短縮することが可能だというふうに研究サイドでは申しておりました。  以上でございます。 ◆(佐藤伸弥委員) 結局、シロシストセンチュウが初めて発生して、これに対する抵抗性品種が日本にはないわけでありますから、これからの輪作――網走地域は、基本的に、芋と麦とビートの3作で回している中で、抵抗性品種がなければ、その地域に芋がまけないということにもつながってくると思いますので、抵抗性品種を一日も早く開発していただきたいと強く求めておきたいと思います。  続きまして、担い手の育成確保について伺ってまいります。  道が毎年実施している新規就農者実態調査によりますと、本道における平成26年の新規就農者は612人で、このうち、487人、全体の8割を農家子弟が占めております。  一方、全国的に少子化が進行し、日本の総人口が減少に転じている中、北海道の基幹産業でもあります農業への従事者も大幅に減少しており、私が住む網走管内のある集落におきましては、親の農業を継がない子どもがいるのに加え、そもそも、家業を継いでくれる子どもがいない農家もたくさんあると伺っております。  今後、少子化がますます懸念される中で、農外などからの新しい人の流れをつくらなければ、農業生産や農村コミュニティーを維持することは難しいと考えますが、道として、農業、農村の担い手の育成確保に向け、どのような取り組みをしていくのか、伺いたいと思います。 ○(松山丈史副委員長) 農業経営局長鳥海貴之君。 ◎(鳥海農業経営局長) 本道農業を支える人材の育成確保についてでございますが、農家人口の減少や高齢化が進行し、担い手不足が懸念をされます中で、将来にわたり本道農業・農村の持続的な発展を図るためには、後継者の育成はもとより、農業以外からも人材を確保し、担い手として育てていくことが重要と認識しているところでございます。  このため、道では、就農希望者への情報提供や相談対応、また、農業大学校における実践的な研修教育、就農前後の所得を確保する青年就農給付金の活用のほか、地域における新規参入者の受け入れ体制づくりへの支援など、幅広い取り組みを進めているところでございます。  また、こうした取り組みとともに、円滑な経営継承や雇用就農の受け皿となります法人の設立を推進するほか、新規参入者の初期負担を軽減する農場リース事業を実施するなど、今後とも、関係機関・団体との連携を強化しながら、多様な担い手の育成確保に、より一層取り組んでまいる考えでございます。
     以上でございます。 ◆(佐藤伸弥委員) 農家の人口が減少傾向にあるというのは事実なのだけれども、農村コミュニティーがこれからも維持されていくかどうかについては、非常に厳しい集落もたくさんあると思います。  そうした地域では、例えば、法人を設立して、みんなで一緒にやって、そこに農業者以外の人たちを受け入れていく体制をつくれればいいのだけれども、土地条件が一緒じゃないし、経営状態も違うから、すぐに法人をつくることもなかなか難しいという話も現に聞いておりますので、ぜひ、地域の声をしっかりと聞いて、対策をしていただきたいというふうに思っております。  次に、食料自給率について伺います。  食料自給率の向上につきましては、我が会派の代表質問で質問をさせていただきましたが、自給率の向上を目指すとしながらも、本道の自給率の200%を何%引き上げるつもりなのか、はっきりいたしません。  国は、明確に、平成37年度には45%にするといった目標を掲げているにもかかわらず、第5期北海道農業・農村振興推進計画では、生産努力目標を設定し、目標が達成された暁にはどの程度になるか試算をするとしていまして、手段と目的を取り違えたとしか思えない記述になっております。  今後、食料自給率の目標を設定するつもりはあるのか、また、日本全体で45%にするためには、北海道の自給率は何%なければならないのか、あわせて伺いたいと思います。 ○(松山丈史副委員長) 農政部次長梶田敏博君。 ◎(梶田農政部次長) 食料自給率についてでございますが、国の食料自給率の目標の達成に向けましては、国民の食料消費のあり方にも左右される中で、本道における農業生産の拡大のみで図られるものではないと考えているところでございます。  しかしながら、道では、我が国有数の農業地域として、今後とも食料自給率の向上に寄与していく観点から、現在策定中であります新たな農業・農村振興推進計画におきまして、主要な農畜産物の10年後の生産努力目標を定めた上で、この目標を達成した場合の本道の食料自給率を、カロリーベースで、現在の197%から258%へ引き上げることとしたところでございます。  この目標の達成に向けましては、需要に応じた生産を基本に、意欲ある担い手の育成確保や生産基盤の整備、低コスト生産に向けた技術の導入、普及、さらにはブランド化などを積極的に進めることが重要と考えておりまして、道といたしましては、今後とも、消費者ニーズに対応した、安全、安心な農畜産物の安定供給に向け、生産力、競争力の強化に一層取り組んでまいる考えでございます。  以上でございます。 ◆(佐藤伸弥委員) 次に、TPP協定について伺います。  今月8日に、TPP承認案と関連法案が通常国会に提出され、ようやく国会におきましても議論が交わされることになりました。  TPPにつきましては、我が会派として、これまでも機会あるごとに質疑を重ねてまいりましたが、TPPの発効に伴い、海外から安い農畜産物が入ってくることを歓迎する向きもある一方、食の安全確保について不安を抱く道民も少なからずおります。  道が昨年11月に取りまとめた「TPP協定交渉大筋合意に伴う北海道への影響中間取りまとめ」では、「衛生植物検疫及び食品の安全基準」に関する「合意の概要」において、「各締約国が実施する衛生植物検疫措置が貿易に対する不当な障害をもたらすことのないようにすることを確保することに関する規定を設けている。」と記述しております。  かなり持って回った表現でありますけれども、要は、貿易に支障のない範囲内で、各国が、食品の安全を確保するための検疫措置をとることを認めたということだと認識しております。  我が国では、国民の健康を守るため、厳格な衛生植物検疫措置が講じられており、中間取りまとめにおきましても、「想定される影響」として、「日本の制度変更が必要となる合意内容は設けられていないことから、特段の影響はないものと考えられる。」と結論づけております。  また、「投資家と国との間の紛争解決」として、投資家が投資先の国家の政策によって被害を受けた場合、投資先の国を訴えることができる、いわゆるISDS条項につきましては、TPP協定第9章において、投資受け入れ国が、正当な公共目的等に基づく規制措置を採用することが妨げられないとされていることから、道の条例や規則についても特段の影響がないとしているところであります。  ついては、これらを踏まえて、TPPに関する見解、今後の対応などについて伺ってまいりたいと思います。  まず、衛生植物検疫――SPS措置とISDS条項について伺います。  「衛生植物検疫及び食品の安全基準」に関する合意内容について、制度の変更が求められていないことから、現在の検疫措置に影響はないとの見解でありますが、TPP協定の発効後、我が国の厳格な植物検疫制度が貿易の障害になるとの理由で、ISDS条項に基づき提訴される可能性は本当にないのか、伺いたいと思います。 ◎(菱川農業環境担当課長) 衛生植物検疫措置とISDS条項についてでありますが、ISDS条項の対象は、投資に関するルールや、投資の許可または投資に関する合意のいずれかに国が違反し、投資家が損害を受けた場合に、その賠償を求める訴えを提起するものでございます。  したがって、ISDS手続を通じて、食の安全に関する制度の変更を行うことは想定されていないため、現行の我が国の検疫措置に特段の影響はないものと考えております。  以上でございます。 ◆(佐藤伸弥委員) ただいま、現行の検疫措置に影響はないとの答弁がありましたが、貿易の障害となるおそれがある制度については、あらかじめ全て変更が必要とするならば、そもそも、ISDS条項などは必要ないのではないでしょうか。  実際に協定が発効し、どこかの国の投資家が、日本の検疫措置が自由貿易の障害となり、不利益をこうむったと申し立てる際にISDS条項がきいてくるのではないでしょうか。再度、答弁を求めます。 ◎(菱川農業環境担当課長) ISDS条項についてでございますが、国からは、ISDS条項の対象は、投資のルール、投資の許可または投資に関する合意のいずれかに限られているため、食品安全に関する衛生植物検疫のルールについては対象とならないとの説明を受けているところでございます。  以上でございます。 ◆(佐藤伸弥委員) 納得いたしませんけれども、次の質問に移りたいと思います。  我が国では、食品衛生法を初め、関係法令によりまして、食品の安全性がかなり厳格に確保されております。  そこで、SPS協定についてでありますが、我が国が実施している衛生植物検疫措置は、SPS協定第3条の1に定める、国際的な基準、指針または勧告に基づくものなのか、それとも、第3条の3に定める、科学的に正当な理由がある場合等に認められている高い水準による措置なのか、伺いたいと思います。 ◎(名取技術支援担当局長) 我が国の衛生植物検疫措置についてでございますが、我が国の衛生植物検疫措置につきましては、WTO協定の中のSPS協定を踏まえて講じられているものでありまして、植物防疫法、家畜伝染病予防法などといった法令が該当しております。  これらの法令は、SPS協定第3条の1の、国際的な基準、指針または勧告に基づいてとる措置、及び、第3条の3の、科学的に正当な理由がある場合には、国際基準よりも高いレベルの措置を導入し、または維持できるという条項により規定される輸入国の権利として認められているところでありまして、このたびのTPP協定による食の安全に関するルールにつきましても、日本が既に締結しているSPS協定を踏まえた内容となっておりますことから、これまでと同様の措置になるものと考えております。  以上でございます。 ◆(佐藤伸弥委員) 次に、日本とアメリカの基準の違いについて伺いたいと思います。  日本で認められている食品添加物は800種類、アメリカでは3000種類、残留農薬の基準は、日本では0.1ppm、アメリカは80倍の8ppm、遺伝子組み換え食品につきましては、日本には表示義務がありますが、アメリカにはないなど、食品の安全管理に関する基準がかなり異なっております。  TPPの発効後において、アメリカンスタンダードを日本に押しつけてくることはないと言い切れるのか、伺いたいと思います。 ○(松山丈史副委員長) 食品政策課長横田喜美子君。 ◎(横田食品政策課長) 日本の食品の安全基準についてでございますが、国は、TPP協定に関する説明の中で、科学的な原則に基づいて、加盟国に、食品の安全を確保するために必要な措置をとる権利を認める規定となっており、日本の制度変更が必要となる規定は設けられておらず、日本の食品の安全性が脅かされるようなことはないとしているとともに、遺伝子組み換え食品の表示を含め、食品の表示要件に関する日本の制度の変更が必要となる規定は設けられていないとしていることなどから、現状の食の安全が担保されていると考えているところでございます。  一方、TPP協定では、締約国は、他の締約国との間で、自国の貿易に悪影響を及ぼすおそれがあると認められるものについて討議するため、協力的な技術的協議を開始することができるなどとされており、国は、総合的なTPP関連政策大綱において、食の安全に関する技術的協議等の場で適切に対応することとしておりますことから、道といたしましては、今後とも、食の安全が脅かされることがないよう、情報収集に努めるとともに、国に対して、必要な要請を行うなど、適切に対応してまいります。  以上でございます。 ◆(佐藤伸弥委員) TPP協定では、締約国は、他の締約国との間で、自国の貿易に悪影響を及ぼすおそれがあると認められるものについて討議するため、協力的な技術的協議を開始することができるとされているわけであります。  非常に難しい表現でありますけれども、要は、アメリカと日本が貿易をする際に、日本の基準値を変えられるおそれが討議の中で出てくるのではないかということが危惧されるのじゃないかなと思います。  これは、まだ始まってもいませんから、推測でありますけれども、そういったことがないように、道としても国に対して強く言っていただくよう指摘させていただきたいと思います。  それで、本道への影響の中間取りまとめにおきましては、ISDS条項について、道の条例等に特段の影響はないという見解でありますけれども、道では、北海道食の安全・安心条例とともに、遺伝子組換え作物の栽培等による交雑等の防止に関する条例を制定しており、当該条例では、国の基準を超える規制措置を講じております。  内閣官房TPP政府対策本部が出している「TPP協定の概要」によりますと、ISDS条項について、「地方政府による協定違反の投資規制に対して国家間で対応策を協議するメカニズムを新たに導入。」とあります。  道の、交雑等の防止措置は、協定違反の投資規制に該当しないのか、また、北海道は協定に言う地方政府なのか、伺いたいと思います。 ◎(横田食品政策課長) ISDS条項と道の条例についてでございますが、いわゆるGM条例は、遺伝子組み換え作物を、屋外やビニールハウスなど一般圃場で栽培する場合に、一般作物との交雑、混入などが生じないよう、説明会の開催や隔離距離など、栽培上のルールを定めたものでございます。  国に確認いたしましたところ、本条例は、投資のルールではないことから、ISDSの紛争の対象にならないとの見解でありまして、ISDSにつきましては、正当な公共目的等に基づく規制措置を採用することが妨げられないことなどからも、条例に特段の影響はないものと考えられます。  また、TPP協定第1章の附属書1―Aの「締約国別の定義」におきまして、日本については、地方政府の規定は適用しないとされているところでございます。  以上でございます。 ◆(佐藤伸弥委員) GM条例は、投資のルールではないことから、ISDSの紛争の対象にはならないとの見解でありますけれども、例えば、アメリカの投資家の人が商社をつくって、自分たちがつくった遺伝子組み換え作物を日本に入れたいと考えたときに、日本ではそういったものを受け付けないというルールが決まっていたとしたら、それについて協議をしたりするようなことにならないのか、その辺はどうなのでしょうか。もし、そういった例があったとしたら、投資のルールでないから該当しないということですか。 ◎(横田食品政策課長) 投資のルールではございませんので、ISDSの紛争の対象にはならないというふうに考えております。 ◆(佐藤伸弥委員) 生産者の人たちが非常に心配しているのも事実でありますから、しっかり情報をとっていただいて、対応していただきたいなというふうに思っております。  次に、TPPの影響試算について伺いたいと思います。  道では、TPPの影響試算を公表いたしましたが、米の影響額をゼロとしていることを初め、畑作物や酪農、畜産への影響につきましてもこの程度でおさまるのかと、生産現場では不安の声も多く聞かれるわけであります。  今、営農を続けている生産者や、これから後を継ごうと考えている後継者にとって、影響への不安をそのままにしておくことはできないと考えております。  道は、今回の試算について、国の試算を参考として算出したと伺っておりますけれども、生産現場の実態を踏まえ、改めて独自に試算する考えはあるのか、見解を伺いたいと思います。 ○(松山丈史副委員長) 政策調整担当課長桑名真人君。 ◎(桑名政策調整担当課長) 影響試算についてでありますが、試算につきましては、さまざまな前提の置き方がある中で、このたびは、国の方法を参考に、一定の条件のもとで算出したものでありますが、TPPの影響は相当長期に及ぶことから、引き続き、関係団体とも連携を図り、道内への影響について、継続的に把握、分析していく必要があると考えております。  こうした中、道といたしましては、TPPによる新たな国際環境のもとでも本道農業が確実に再生産が可能となるよう取り組んでいくことが重要と考えており、経営の安定や担い手の確保、生産力と競争力の強化などに向けた施策を総合的に推進し、農業者や道民の皆様の不安が払拭されるよう、今後とも適切に対応してまいる考えでございます。  以上でございます。 ◆(佐藤伸弥委員) 農家の皆さんは大変不安に思っておりますし、不満も抱えているのも事実でありますから、それが払拭できるように、継続的に把握、分析をしていただきますよう強く求めておきたいと思います。  次に、TPP関連対策について伺ってまいります。  国は、平成27年度補正予算におきまして、農業の体質強化を図るための対策として、畜産クラスター事業を予算措置したところであります。  畜産クラスター事業は昨年度から実施をされておりますが、今回、一部の事業内容の見直しが図られるとともに、予算が基金化され、複数年での事業実施が可能になったものと承知をしておりまして、地域からも、酪農・畜産経営の収益力の向上や生産基盤の強化を図るための対策として、大いに期待をされているところであります。  ついては、畜産クラスター事業につきまして、今回、本道の実情を踏まえ、どのような事業内容の見直しが図られたのか、また、地域の期待に応えるために、今後、どのように取り組んでいくのか、伺いたいと思います。 ○(松山丈史副委員長) 畜産振興課長宮田大君。 ◎(宮田畜産振興課長) 畜産クラスター事業の推進についてでありますが、国では、道からの提案も踏まえまして、平成27年度補正予算で、複数年を見据えた必要な予算として、610億円を基金化したほか、施設整備事業における法人化の要件の緩和や、地域の実態を踏まえた上限単価の引き上げ、機械導入事業における道の関与の強化などの見直しを図ったところでございます。  道としましては、こうした見直しに的確に対応しつつ、哺育・育成センターなど、地域営農支援システムの整備や、搾乳ロボットなどの導入による省力化、新規就農者の育成確保など、地域の関係者が一体となって策定した畜産クラスター計画の構想の実現を着実に促進することにより、本事業を、単なる施設、機械の整備事業としてではなく、本道の酪農、畜産の生産基盤と収益力の一層の強化につなげてまいる考えでございます。  以上でございます。 ◆(佐藤伸弥委員) 次に、産地パワーアップ事業について伺います。  産地パワーアップ事業は、畜産クラスター事業の耕種版とも言える事業であり、オホーツク管内や十勝管内など、地域からの要望を受けて、TPP対策の目玉事業として創設されたものと聞き及んでいるところであり、私の出身地であります網走市内の農業者からも、産地パワーアップ事業に期待する声が多数寄せられているのも事実であります。  このような中、道によるTPPの影響試算でも生産額が減少するとされた、てん菜、小麦、でん粉原料用バレイショなどの畑作物について、生産力や競争力の強化に向け、今後、どのようにこの事業を推進していくのか、伺いたいと思います。 ○(松山丈史副委員長) 農産振興課長白旗哲史君。 ◎(白旗農産振興課長) 産地パワーアップ事業の推進についてでありますが、本事業は、国の平成27年度補正予算で、水田、畑作、野菜、果樹等の産地の、営農戦略に基づく高収益化に向けた取り組みを総合的に支援する事業として措置されたものであります。  今後、対象作物や方向性などを定めた道の事業実施方針を策定し、地域では、この方針に即して、生産コストの削減、販売額の増加といった成果目標や、具体的な取り組みなどを盛り込んだ産地パワーアップ計画を策定することとしております。  道といたしましては、この事業の効果的、計画的な活用により、てん菜、小麦、バレイショなどの畑作物について、ICTを活用したスマート農業の推進や、省力的な集出荷体制の整備、地域営農支援システムを活用した作業の外部化などを進め、産地の収益力の向上を積極的に推進していく考えであります。  以上です。 ◆(佐藤伸弥委員) ただいま、TPP関連施策として位置づけられました畜産クラスター事業や産地パワーアップ事業の今後の取り進め方について御答弁があったところでありますけれども、これらの予算も含め、道では、農業分野のTPP関連対策として、約772億円を予算計上したと承知しているところであります。  一方、TPPの影響は中長期に及ぶことから、必要な予算は恒久的に確保されるべきと考えておりまして、今後、どのようにTPP関連対策として必要な予算を確保されるのか、最後に部長の答弁をいただきたいと思います。 ○(松山丈史副委員長) 農政部長土屋俊亮君。 ◎(土屋農政部長) TPP関連対策についてでございますが、道では、酪農・畜産分野を初め、小麦、砂糖、でん粉原料用バレイショなどで、TPPによる生産減少額が大きく見込まれましたことから、農業者の方々の不安あるいは懸念を払拭して、再生産が確保されますように、TPP関連対策予算を、今年度の補正予算、そして来年度の当初予算案に計上したところでございます。  特に、畜産クラスター事業あるいは産地パワーアップ事業では、予算が基金化されまして、複数年にわたる事業計画が支援対象となるほか、畑地、草地の基盤整備についても、担い手の方々が積極的に取り組めるように、道独自の負担軽減対策を講じていくこととし、加えて、ICTを活用した効率的なスマート農業などを促進していく考えでございます。  ただ、一方で、TPPの影響は相当な長期に及ぶことが懸念されますことから、引き続き、北海道への影響につきまして、地域の皆さんとの意見交換や情報収集に努めることとしておりまして、そうした中で、関連対策の取り組み状況についても的確に把握をしながら、将来にわたって地域農業を支えていただく担い手の方々が安心して営農に取り組むことができますように、必要な予算の継続的な確保に取り組んでまいる考えでございます。  以上でございます。 ◆(佐藤伸弥委員) TPP関連対策に関しまして、部長から答弁をいただきましたけれども、TPPにつきましては、知事のお考えを直接伺いたいと思いますので、委員長のお取り計らいをお願い申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。 ○(松山丈史副委員長) 佐藤委員の質疑並びに質問は、総括質疑に保留された事項を除き、終了いたしました。  大谷亨君。 ◆(大谷亨委員) それでは、通告に従いまして、農業農村整備事業について伺ってまいりたいと思います。  北海道においても、農家人口の減少や高齢化が進んでおりまして、今後とも北海道農業を維持発展させるためには、後継者の確保はもちろん、農業基盤の整備を計画的に行い、農作業の効率化、農地の生産性の向上を図ることが大変重要であると考えております。  このような中、国では、TPPの大筋合意を受け、補正予算に、TPP関連政策大綱に向けた施策を盛り込み、その中で、農業農村整備事業として940億円の予算が措置されたものと承知しております。このため、今後、地域が必要とする農業基盤整備を計画的に推進できるのではないかと、期待が大変大きいところであります。  以下、農業農村整備事業――NN事業について伺ってまいります。  まず最初に、農地パワーアップ事業についてでございます。  道では、これまで、生産基盤の整備を促進するため、堀前知事時代の平成8年度から今年度まで、4期20年にわたり、いわゆる農地パワーアップ事業に取り組んでまいりました。さらに、新年度以降、もう1期5年間にわたって継続するということで、今回、予算計上がされているところであります。  私の地元の十勝の農家の皆さん方からは、本事業のおかげで計画的に基盤整備に取り組むことができて、生産性が向上したという高い評価があります。  この4期20年での事業の実績と、どのような効果があったのか、お伺いいたします。 ○(松山丈史副委員長) 農村設計課長藤田二君。
    ◎(藤田農村設計課長) 農地パワーアップ事業の実績と効果についてでありますが、この事業は、平成8年度から実施しておりますが、平成27年度までの20年間で、圃場の大区画化などの区画整理を4万3000ヘクタールで、排水機能を強化するための暗渠排水の整備を13万3000ヘクタールで実施し、さらに、15万1000ヘクタールの農地に用水を安定供給するための水路整備などを実施しております。  本事業による効果といたしましては、水田の大区画化により、年間の総作業時間が2割程度短縮され、農作業の効率化が図られたことや、暗渠排水の整備により、農作物の収量が1割から2割程度増加するとともに、防除、収穫などの作業が適期に行えるようになったなどの効果が確認されております。  また、農家の方々からは、農地パワーアップ事業によって整備が大幅に加速した、作業効率の向上や農地の集積に大きな効果があったなど、地域農業の発展に大きく寄与したとの高い評価が寄せられております。  以上でございます。 ◆(大谷亨委員) 私ごとで恐縮でありますけれども、私は昭和43年から農業をやっておりまして、今は、息子に任せているわけであります。  私のところは、湿性火山灰の土地や泥炭地、そして重粘土のところもあったり、とにかく排水の悪い畑が8割方だったわけであります。トラクターで行って、半日、畑の中に埋まっていたということもありますし、大変苦労したわけであります。  それで、平成7年に、十勝支庁の幹部の人から、道は平成8年度より農地パワーアップ事業なるものをやるというお話がありました。そして、費用負担については、それまで、国が50%、道が25%、農家の個人が25%という仕組みで、個人で25%というのはなかなかなコストでありましたけれども、それを5%にするという話であったのです。その担当者には、うそだろう、そんなばかげたことがあるかという話をしたわけでありますけれども、本当だということでしたので、私は、排水が悪い畑について全部申し込んだわけであります。  その後、道財政も厳しくなったということで、個人負担が7.5%から10%という経過がありましたけれども、それにしても、今お話がございましたように、十勝ばかりでなく、道内のどこに行っても、これについては皆さんが歓迎しておりまして、道の農政史上、画期的な事業でないかというふうに私は評価しております。  続きまして、畑地かんがいについて伺います。  昨年、私の地元・十勝でも、高温少雨の状況が続き、あと少し降雨がおくれたら危機的な被害になっていたというふうな状況でありました。  そうした異常気象下でも、安定した生産を可能とする畑地かんがい施設の必要性について、多くの生産者、農家の皆さんから声をいただいたところであります。  畑地かんがいは、そうした異常気象への対応もさることながら、野菜など多様な作物を導入することによって経営を安定させる上でも重要な取り組みと考えております。道として、今後、どのように整備促進を図っていくのか、伺います。 ○(松山丈史副委員長) 農地整備課長関藤博臣君。 ◎(関藤農地整備課長) 畑地へのかんがいについてでありますが、近年、ゲリラ豪雨や干ばつ等の異常気象がふえている中、高温少雨の気象下にあっても、安定した農作物の生産を可能とする畑地かんがいは、計画的かつ安定した営農を展開していくことはもとより、高収益作物の導入や、それを活用したブランド化など、地域農業の発展を図る上で重要と考えております。  このため、道といたしましても、畑地かんがいに取り組もうとする地域に対しましては、農業改良普及センターと連携して、効果的な水利用技術の支援を行うとともに、本定例会に予算案を提案している新たな農地パワーアップ事業におきまして、畑地散水型整備の農家負担率を10%から7.5%に低減することとしておりまして、この制度を活用して、畑地かんがいの着実な整備を推進してまいります。  以上でございます。 ◆(大谷亨委員) 農地パワーアップ事業が始まったころ、私のところは畑だったものですから、かんがいという考えはほとんどなくて、とにかく、いかに水を抜くかを考えていました。だから、明渠や暗渠を中心に申し込んだのです。十勝の人たちはそういう形が多かったということであります。  最近、タマネギ等々の野菜もかなりつくっておりますが、異常気象が多くなると、小麦や芋等についても、水をまいているところと、まいていないところでは極端に差があって、まいているところでは2割から3割の増収という声が聞こえてくるわけです。  私が最初に申し込んだときには、そういうことを申し込んでいなかったのですが、十勝管内にはそういう人たちが多いのです。  ですから、これから、畑地かんがいについて皆様の一層の協力をお願いしたいなというふうに思っているところであります。  続きまして、農業・農村整備予算について伺います。  農業農村整備事業について、平成28年度の予算と、27年度のTPP関連対策の補正予算を合わせ、北海道にどの程度の予算が措置されているのか、また、これまでの予算と比べてどのような状況なのか、伺います。 ◎(藤田農村設計課長) 農業・農村整備予算についてでありますが、平成27年度補正予算につきましては、TPP関連対策として、全国の農業・農村整備に国費で940億円が措置されましたが、その約6割に当たる587億円が北海道開発予算として計上され、道や市町村等が実施する補助事業分については、そのうち、247億円が措置されました。  また、平成28年度当初予算における本道の補助事業分は233億円となっており、補正予算と合わせた予算の総額は480億円と、前年の258億円と比べ、86.2%増となっております。  農業・農村整備予算は、公共事業費の抑制などもあり、長らく減少傾向にありましたが、平成28年度につきましては、当初予算と27年度補正予算を合わせますと、過去10年間で最も大きな規模となっており、おおむね地元の整備要望に応えられるものと考えております。  以上でございます。 ◆(大谷亨委員) 特に、平成26年度の補正予算が極端に少なかったということで、農政部の皆さんも知事も大変慌てたと思っております。  また、去年の春の統一地方選挙後の臨時議会のときに、北海道の土地改良事業団体連合会の皆さん方、JAの中央会の皆さん方、さらには、道内の市町村長の皆さん方から、基盤整備に対する予算を何とかしてくれという要望がございました。  知事を初め、皆さん方もいろいろ中央折衝をしたと思いますし、我が会派も、いろいろな角度から、そういったことについて働きかけたことは事実であります。そういった北海道の総意が国に認められたのでないかなと思っておりますし、これからも、そういう運動を続けていかなきゃならないと思っています。  ただ、これは、補正予算分が多いのでありまして、かつてのように、当初予算でつけてもらわなかったら、皆さん方も計画が立たないのではないかと思いますし、我々農業サイドとしても、ぜひ計画的にやっていただきたいという思いがありますので、当初予算に持っていけるように我々も努力したいと思いますし、皆様方と一緒に頑張っていきたいなと思っております。  続きまして、通年施工の取り組みについてお伺いいたします。  道においては、我が会派が国に働きかけて創設された通年施工制度に平成26年度から取り組み、工事の平準化を図っていると考えておりますが、これまでの整備の実績と地元等の評価はどのようになっているのか、伺います。 ◎(関藤農地整備課長) 通年施工の取り組みについてでありますが、この制度は、担い手への農地集積の割合に応じて国から交付される促進費を活用し、夏の期間に工事を行う農家の方々を支援するものでありまして、道内では、国営事業と道営事業を合わせて、平成26年度、27年度の2カ年で、約2800ヘクタールの農地整備において実施しているところでございます。  この制度につきましては、施工業者からは、限られた施工体制のもとでも工事が計画的かつ円滑に進められたこと、また、農家の方々からは、秋口の天候不順による工事中止が大幅に減少し、計画的かつ安定した営農に取り組むことが可能となったことなど、高い評価をいただいております。  以上でございます。 ◆(大谷亨委員) 通年施工については、私も、やってよかったなと本当に思っているのです。  特に、畑作の場合は、小麦の収穫のころに暗渠の整備等々をやれば、お互い、ウイン・ウインの形で、作業効率も上がります。  そういうことも含めて、今後、それぞれの受益者の皆さん方、また施工業者の皆さん方といろいろ連絡をとり合い、その中に農政部の皆さん方に入っていただいて、うまく施工できるよう、今後とも進めてもらいたいなというふうに思っております。  最後になりますけれども、農業農村整備事業の円滑な執行について伺います。  国のTPP対策に関しては、現在のところ、実施期間や対策の総額などが明らかにされていないわけでありますけれども、対策の性格上、一定期間、継続して行われるものと考えております。  また、道が農地パワーアップ事業を継続することは、TPP対策を円滑に推進し、基盤整備を計画的に行う上においても、極めて時宜を得たものであると評価するところであります。  先ほど、平成28年度の農業・農村整備予算は、近年になく大きいものとの答弁がありましたが、公共事業全体が伸びない中、建設業の皆さんからも大変大きな期待が寄せられております。  このような中、今後、農業農村整備事業を計画的に推進するために、着実に現場の工事を行うなど、適切に事業を執行することが重要であると考えますが、今後、道としてどのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。 ○(松山丈史副委員長) 農政部技監加倉廣幸君。 ◎(加倉農政部技監) 農業農村整備事業の円滑な執行についてでございますが、平成28年度の農業・農村整備予算は、地元の期待に応えられるものとなりましたが、道内の建設業界においては、近年の公共事業の縮減による技術者や建設機械などの不足、また、資材価格及び人件費の高騰が生じており、事業の円滑かつ適切な執行が課題と受けとめております。  このため、道では、限られた技術者などを有効に活用できるよう、近接した工事での技術者の兼任要件の緩和を継続するほか、発注規模の大型化や、先ほど先生からお話がありました通年施工の制度を積極的に活用してまいる考えでございます。  また、予定価格の設定に当たりましては、面工事の機械運搬経費の割り増しや最新実勢単価の適用など、現場実態を迅速に反映していくほか、工事などの発注に当たり、ホームページにおいて、年間の情報を早期に公表するなど、効率的な発注を図り、今後とも、こうした制度の活用や取り組みにより、事業のより円滑かつ着実な執行に努めてまいります。  以上でございます。 ◆(大谷亨委員) 私も、地元に戻ると、業界の皆さんからいろいろお話を聞きます。特に、東日本大震災の関係、それから、2020年の東京オリンピックに向けての動き等々によりまして、人材が不足し、特に技術者が不足している、さらには、若い人が入ってこないという悩みがあるようです。これはどの業界でも共通して言えることだと思います。  そして、公共事業が縮減されたということもありまして、新しい機械やダンプ等々の機械を入れるのはどうなのかと迷っているところもあります。さらに、資材価格が高騰しておりますし、人件費も高騰しております。  そんなことがありまして、大変厳しい状況だという話を聞いておりますし、何とかしてほしい、もうちょっと公共事業を伸ばしてほしいというような声が盛んに聞こえてくるわけであります。  今答弁にございましたように、許容範囲の中で、いろんな弾力的な運用を含めて、事業がより円滑かつ確実に行われるよう、執行に努めていただきたいというふうに思っているわけであります。  最後に、これは私の持論でありますけれども、北海道は日本の食料基地という確固たる地位を築いてきました。米にしても、大豆にしても、小豆にしても、小麦にしても、砂糖にしても、圧倒的で、他の追随を許さないところまで来ておりまして、国としては、北海道について、食料基地として、安心、安全な食料を供給する、信頼できる地域という認識があると思っております。  ここまで北海道農業を引き上げた要因は二つあると私は思います。  一つは、品種改良や普及を含めて、試験研究機関などの皆さん方の大変な努力があったというふうに思います。  米では、「きらら397」から始まりまして、「ゆめぴりか」「ななつぼし」など、いろいろあります。また、小麦では、ちょっと古い話になりますけれども、「ホクシン」とか「きたほなみ」、強力粉の「ゆめちから」等々があります。小豆では、伝説になっている「エリモショウズ」がありますが、これについては銅像が建っているぐらいです。そういった努力があって、生産額も生産量も品質も上がってきたのです。  そして、厄介米と言われた道産米が今では日本のトップクラスになってきていて、道民の道産米の食率が90%になっているというのは本当に画期的なことで、20年ぐらい前には考えられなかったと思っています。  もう一つは、基盤整備だというふうに私は思っております。  私の実体験も含めて、どれだけ作業効率が上がったか、収量が上がったかというのは、先ほどもお話をしましたように、私も、農家の皆さん方も認めているところでありまして、そのことによって、北海道農業のレベルが上がったと思っています。  国は、最近、何かといえば、目玉事業として、6次産業化とか輸出とか、強い農業をつくる等々と言っておりますけれども、私は、北海道農業においては、それより、今言った試験研究機関での取り組みと基盤整備、この二つを徹底的にやって、日本の食料供給の安定を図るべきだと思っています。  最近、国は、食料自給率ということを余り言わなくなって、ちょっと死語に近い感じを私は受けているわけであります。  私は、そういった確かな基盤の上に、6次化とか輸出があるべきであって、先に6次化や輸出があっては、日本の場合、たかが39%の食料自給率で、そんな偉そうことは言えないと思っているわけであります。  そういうことを含めまして、我々もできるだけの協力をさせていただきますので、皆さん方の一層の御奮闘をお願いします。  ありがとうございました。 ○(松山丈史副委員長) 大谷委員の質疑並びに質問は終了いたしました。  議事進行の都合により、暫時休憩いたします。   午後2時13分休憩 ─────────────────────────────────   午後2時32分開議 ○(吉田祐樹委員長) 休憩前に引き続き、会議を開きます。  農政部所管にかかわる質疑並びに質問の続行であります。  中野渡志穂君。 ◆(中野渡志穂委員) 通告に従いまして、以下、農政部所管事項について伺います。  人口減少や急速な高齢化などにより、国内の市場が縮小する一方、今後、アジア諸国の経済成長や海外での日本食ブームなどから、海外の食市場は急速に拡大する見込みであり、本道の活性化を図るためには、海外の食市場を取り込んでいくことが極めて重要であります。  そうした中、先般、道は、食の輸出拡大戦略を策定したところであり、平成30年までの道産食品輸出1000億円、さらには、10年後の1500億円の達成に向け、庁内の各部局はもとより、関係団体とも連携を図りながら、各般の取り組みを加速させる必要があります。  そこで、以下伺ってまいります。  国においては、平成25年8月に、農林水産物・食品の国別・品目別輸出戦略を策定し、この間、本道においても、農畜産物の輸出は順調に伸びていると承知しております。  そこで、直近の平成27年における、道産の農畜産物等の輸出数量及び金額の実績はどのようになっているのか、品目別の状況を伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 6次産業化担当課長河野秀平君。 ◎(河野6次産業化担当課長) 品目別の輸出状況についてでございますが、国の貿易統計の速報値では、平成27年に本道から輸出された農畜産物等の輸出額は約38億円で、輸出額の多い順に、ナガイモ、牛乳、タマネギとなっておりまして、薬膳料理の材料として珍重されるナガイモにつきましては、台湾や米国向けを中心に5200トンで19億円、常温保存が可能なLL牛乳につきましては、香港向けを中心に2900トンで6億円、さまざまな料理に利用されるタマネギにつきましては、韓国や台湾向けを中心に1万900トンで6億円などの輸出実績となっているところでございます。  以上でございます。 ◆(中野渡志穂委員) ことしに入り、旭川のたいせつ農協がハワイに向けて「ななつぼし」を初出荷するほか、道内の商社がロシア向けに米やジャガイモを出荷するなど、農畜産物をさまざまな国に向けて輸出する動きが加速化しております。  そこで、道産農畜産物等の国別の輸出数量や金額の実績はどのようになっているのか、伺います。 ◎(河野6次産業化担当課長) 輸出国別の状況についてでございますが、国の貿易統計の速報値におきまして、平成27年に本道から農畜産物等が輸出された国は、輸出額の多い順に、ナガイモが2600トンで9億円、タマネギが4600トンで2億円など、全体で約13億円の台湾、LL牛乳が2800トンで6億円、米が400トンで8000万円など、全体で約8億円の香港、ナガイモのみで2100トンで約7億円のアメリカ、タマネギのみで6100トンで約3億円の韓国となっているところでございます。  以上でございます。 ◆(中野渡志穂委員) ありがとうございます。  平成24年に17億円だったのが、平成27年の速報値では38億円になるなど、道産農畜産物等の輸出は順調に拡大していると思われますが、これまで、輸出拡大を図るに当たり、具体的にどのような課題を把握されているのか、伺います。 ◎(河野6次産業化担当課長) 輸出拡大に向けての課題についてでございますが、これまで行ってきました、輸出促進のための事業実施を通じた生産者や輸出事業者との意見交換などにおきまして、輸出に取り組むために、海外ニーズや輸出条件などに関する情報提供の充実、競争力の強化、生産者等への個別サポートの推進などが求められているところでございます。  また、物流面では、小口輸送における輸送コストの低減、青果物に係る鮮度保持技術の確立、検疫や衛生面などでは、相手国の検疫条件による品目制限、原発事故に係る輸入規制の緩和、HACCPなどの基準を満たした関連施設の整備といった課題が指摘されているところでございます。  以上でございます。 ◆(中野渡志穂委員) 先ほどの答弁で、農畜産物等の輸出額の38億円のうち、ナガイモが約19億円、LL牛乳が約6億円と、この2品目で6割以上を占めるということでありましたが、今後、輸出拡大に向けては、品目の拡大が極めて重要であります。  今定例会において、平成27年度補正予算として、道産農畜産物輸出品目拡大総合事業費の約4000万円が可決されたところでありますが、本事業により、具体的にどのように輸出品目の拡大を図られるのか、伺います。 ◎(河野6次産業化担当課長) 輸出品目の拡大についてでございますが、これまでの道産農畜産物等の輸出実績におきましては、ナガイモとLL牛乳がその過半を占めており、今後、輸出を拡大していくためには、新たな品目への取り組みが必要でございます。  こうしたことから、道では、平成28年度から、輸出拡大が期待される、米、青果物、牛肉などを重点品目として、生産者団体、加工業者、輸出商社などで構成されるプラットフォームを構築し、関係者の情報やノウハウを結集することで、より効果的で実践的な輸出事業を新たに実施することとしてございます。  具体的には、販路開拓のためのテスト輸出、新たな鮮度保持技術の活用、輸送コストの低減など、さまざまな対策を展開し、成長が著しいアジア地域への牛肉や米などの輸出品目の拡大に向けて取り組んでまいります。  以上でございます。 ◆(中野渡志穂委員) 現在の農畜産物等の輸出額の38億円について、輸出拡大戦略においては、平成30年までに100億円に拡大する目標であると承知しております。  そこで、どのような考え方で100億円という目標額を設定したのか、また、先ほど言った輸出品目拡大総合事業により、輸出額としてどの程度の増加を見込んでいるのか、あわせて伺います。 ◎(河野6次産業化担当課長) 品目別の増加額についてでございますが、北海道食の輸出拡大戦略におきましては、生産者団体等との協議等を踏まえ、品目別の目標額を設定しておりまして、農畜産物、農畜産加工品につきましては、米、青果物、牛肉を重点品目とし、平成30年の輸出目標を100億円に設定したところでございます。  先ほどお答えいたしましたが、平成28年度から新たに取り組む輸出品目拡大総合事業によりまして、国内の生産状況などを踏まえながら、輸出相手国の市場環境やニーズを把握して、輸出の拡大に取り組むとともに、アジア諸国等に対して、道、ホクレン、漁連が共同で実施する、和食をテーマとした道産農水産物のPR事業の実施などによりまして、戦略における目標の達成に向け、関係者が一体となって取り組んでまいります。
     以上でございます。 ◆(中野渡志穂委員) 道産農畜産物の輸出拡大に向けては、北海道食産業総合振興機構、いわゆるフード特区と道が連携し、ハラル認証を取得した施設で処理した道産牛肉をドバイに試験輸出するほか、開発局が主体である北海道国際輸送プラットホーム推進協議会が、外国人向けの宅配サービスを開発するなど、多様な主体が、さまざまな品目をさまざまな国に輸出する動きが加速しております。  農政部においては、水産林務部や経済部など、庁内の関係部局との連携を図ることは言うまでもありませんが、国や民間団体など関係機関となお一層連携を図り、輸出拡大に向けて取り組む必要があります。どのように取り組むのか、所見を伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 農政部食の安全推進監小野寺勝広君。 ◎(小野寺農政部食の安全推進監) 農畜産物の輸出拡大に関しまして、関係機関との連携についてでございますが、このたび策定した北海道食の輸出拡大戦略につきましては、関係部が連携し、農業、水産業の生産者団体や経済団体、輸出支援機関などと、現状と課題に関して議論しながら、具体的な内容を取りまとめたところでございます。  今後、道といたしましては、この戦略で定めた目標の達成に向けまして、ホクレン、漁連とともに実施します道産品のPR事業などを着実に推進するとともに、プラットフォーム構築による、海外の食市場に関する情報やノウハウの共有、販路開拓のためのテスト輸出や新たな鮮度保持技術の活用促進、現地バイヤーの道内への招聘などに、道内の食にかかわる生産者団体、加工業者、輸出商社などが一体となって取り組み、道産農畜産物等の輸出拡大を積極的に推進していくことで、本道農業が将来にわたって発展できるよう努めてまいる考えでございます。  以上でございます。 ◆(中野渡志穂委員) よろしくお願いいたします。  次に、新たな担い手の確保についてであります。  高齢化や人口減少が進む中、農家戸数は、平成7年に7万3588戸だったのか、平成26年には3万9700戸になるなど、年々減少しております。  今後、道内の農業産出額の維持や活性化を図るためには、農業生産法人が、担い手の中心として、その役割を果たしていく必要があるものと考えます。  また、本道の基幹的農業従事者の9万1800人のうち、女性農業者は43.7%を占めており、農業や地域活性化の担い手として重要な役割を果たしております。  そこで、以下伺ってまいります。  農業従事者の高齢化や後継者不足などにより、本道の農家戸数が減少する一方で、農業生産法人数は増加傾向が続いていると承知しておりますが、まず初めに、直近5カ年の農家戸数と農業生産法人数はどのように推移しているのか、伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 農業経営課長水戸部裕君。 ◎(水戸部農業経営課長) 農家戸数と農業生産法人数の推移についてでありますが、本道の販売農家戸数は、農業従事者の高齢化や担い手不足などにより、年々減少し、平成27年には3万7700戸と、5年前の22年と比べ、14%、6400戸減少しております。  一方、農業生産法人数は年々増加し、平成27年は3045法人と、5年前と比べ、15%、403法人増加しております。  以上でございます。 ◆(中野渡志穂委員) ただいまの答弁で、農家戸数は減少している一方、農業生産法人数は増加しているとのことでありますが、こうした傾向について、道としてどのような認識をお持ちなのか、伺います。  また、農業生産法人が道内の農業に果たす役割について、どのような所見をお持ちなのか、あわせて伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 農業経営局長鳥海貴之君。 ◎(鳥海農業経営局長) 農業生産法人に対する認識などについてでございますが、農業従事者の高齢化や担い手不足などにより、農家戸数が年々減少している中、農業生産法人は、対外的な信用力の向上や、すぐれた人材の確保、経営の多角化等が容易になるなど、多くのメリットを有しますことから、年々増加してきたものと考えております。  また、農業生産法人は、家族経営の体質強化を初め、農地や農作業の引き受け、新規就農者の育成、さらには、6次産業化による付加価値の向上など、本道農業・農村の持続的な発展につながる役割が大きく期待されますことから、道といたしまして、引き続き、関係機関・団体との連携を強化しながら、法人化の推進に、より一層取り組んでいく考えでございます。  以上でございます。 ◆(中野渡志穂委員) 今後、道内の農業の活性化を図るためには、農業生産法人をふやす必要があり、民間企業による農業参入を促進する必要があるものと考えます。  そこで、過去5カ年の民間企業の農業参入はどのような状況になっているのか、参入企業の業種も含めて伺います。 ◎(水戸部農業経営課長) 民間企業の農業参入の状況についてでありますが、道内で、民間企業が、リース方式や、農業生産法人の設立、出資等により農業に参入した件数は、平成23年から27年までの5カ年で176件となっております。  また、参入した企業の業種を見ますと、食品関連産業が56件と最も多く、全体の約3割を占め、次いで、建設業が37件で約2割となっております。  以上でございます。 ◆(中野渡志穂委員) 道内では、民間企業の農業参入が平成23年からの5年間で176件との答弁でありますが、道として、民間企業が農業に参入する上でどのような課題があると把握しているのか、伺います。 ◎(水戸部農業経営課長) 民間企業の農業参入に係る課題についてでありますが、日本政策金融公庫が平成24年に公表した、全国の農業参入企業の120社からのアンケート調査結果によりますと、農業に参入した際の課題は、複数回答で、農業技術の習得が約7割、販路の開拓及び農地の確保がそれぞれ約6割、労働力の確保が約5割、地域との関係が約4割となっているなど、多岐にわたっております。  また、地域の農業関係者からは、参入した企業の撤退による農地の荒廃や施設の遊休化、撤退後の不適切な農地利用などが懸念されるとの意見があると承知をしてございます。  以上でございます。 ◆(中野渡志穂委員) 民間企業の農業参入については、農地の取得や農業技術の習得などが課題との答弁でありますが、こうした課題の解決に向け、来年度、道として具体的にどのような取り組みを展開されるのか、伺います。  また、そうした取り組みにより、農業生産法人を、いつまでに、どのくらいまでふやそうとされているのか、あわせて伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 農政部長土屋俊亮君。 ◎(土屋農政部長) 農業生産法人に関しまして、今後の取り組みについてでございますが、道といたしましては、民間企業、地域それぞれの相互理解のもとで、民間企業が有するノウハウあるいは資金、人材などが地域農業の活性化に効果的に活用されますように、来年度から、新たに、農政部内に、企業からの相談窓口を設置いたしまして、先ほど御答弁しました、農業技術の習得あるいは農地の確保など、企業が抱えるさまざまな課題に対応しながら、企業との連携を希望する地域の方々とのマッチングを進めるなどの取り組みを推進してまいる考えでございます。  また、こうした企業との連携に加えまして、家族経営の法人化、あるいは、協業型の複数戸での法人の設立などを支援することによりまして、平成37年度における農業法人数を、現在の1.7倍の5200経営体とする目標を掲げ、関係機関・団体と一体となって、法人化をより一層推進してまいりたいというふうに考えてございます。  以上でございます。 ◆(中野渡志穂委員) ありがとうございます。  次に、女性農業者の育成について伺います。  女性農業者は、家庭内での家事、育児などに携わる中で培った、女性ならではの知恵を有しております。また、加工、直売といった農畜産物の付加価値向上等に取り組む高い目標や志を持って農業経営を展開している個人、女性グループが各地で活躍しておりまして、今後、農業、農村の振興を図るためには、女性の活躍は欠かせないものと考えております。  そこで、女性農業者の経営参画の観点から伺います。  まず初めに、基幹的農業従事者のうち、直近5カ年の女性農業者の割合はどのようになっているのか、伺います。 ◎(水戸部農業経営課長) 女性農業者の割合についてでありますが、農林水産省の農林業センサス及び農業構造動態調査によりますと、道内の基幹的農業従事者に占める女性の割合は、平成22年以降、44%前後と、ほぼ横ばいで推移しておりまして、全体の半分程度を占めております。  以上でございます。 ◆(中野渡志穂委員) 平成25年度に道が実施した、農業・農村における女性の社会参画実態調査によりますと、営農計画書の策定への女性農業者のかかわりについては、主体的に意見を述べる者の割合は15%にとどまっているなど、低調であるとの結果であったと承知しております。道としてその要因をどのように考えているのか、伺います。 ◎(水戸部農業経営課長) 女性農業者の経営参画についてでありますが、道が平成25年度に実施いたしました、農業・農村における女性の社会参画実態調査におきまして、営農計画書の策定や新規投資などといった経営への関与について質問したところ、「主体的に意見を述べる」と回答した女性農業者は、営農計画書の策定で15.3%、新規投資で9.4%、資金の借り入れで8.9%となっているなど、経営への関与は低い状況にありました。  また、これに関しまして、女性が経営に参画しやすい環境整備に必要なことについて聞いたところ、「家族で定期的に話合いを行うこと」と回答した人が58.9%と最も高くなっており、次いで、「農業技術・経営等に関する知識を習得する」が42.3%、「家事・育児・介護等の負担の軽減」が38.7%となっていることから、これらが課題になっているものと考えているところでございます。  以上でございます。 ◆(中野渡志穂委員) 今後、農業、農村の活性化を図るには、女性農業者の積極的な経営参画が不可欠であると考えます。  そこで、道として、女性の経営参画を促進するため、具体的にどのような取り組みを行うのか伺います。  また、こうした取り組みにより、いつまでに、どのくらい経営参画の割合をふやそうと考えているのか、あわせて伺います。 ◎(鳥海農業経営局長) 女性農業者の経営参画促進の取り組みについてでございますが、農業従事者の約半数を占め、重要な担い手であります女性が農業経営に積極的に参画することは、本道農業・農村の活性化にとりまして大変重要であると認識をしております。  このため、道では、家族内で話し合い、経営方針や役割分担などを定める家族経営協定の締結の推進を初め、農業改良普及センターによります、女性農業者を対象とした経営管理や農業技術等についての研修、また、女性農業者の自主的なネットワーク活動に対する支援などに取り組んでおりますほか、平成26年度からは、女性の経営参画に対する家族内での合意形成を促進する地域の取り組みに対して支援を行ってきたところでございます。  こうした取り組みなどによりまして、主業農家のうち、家族経営協定を締結している割合は年々増加し、平成27年で23%と、道の目標であります20%を超えているところでございますが、今後、目標数値の引き上げや施策の充実について検討するなど、さらなる家族経営協定の締結を通じた女性の経営参画の促進に、より一層取り組んでまいる考えでございます。  以上でございます。 ◆(中野渡志穂委員) ぜひ、よろしくお願いいたします。  次に、6次産業化の推進についてであります。  農業、農村の特色ある資源を活用し、新たな商品の開発、新事業の創出などを図る6次産業化は、農業者の所得や地域の雇用の確保などにつながる重要な取り組みであると考えます。  このため、道は、幅広い6次産業化の取り組みが全道各地で展開されるよう、関係機関と密接に連携を図りながら、1次産業者と、2次産業者、3次産業者のネットワーク化を進めるなど、6次産業化を推進してきたと承知しております。  そこで、以下伺ってまいります。  国においては、平成22年に施行された、いわゆる6次産業化・地産地消法により、農林漁業者などが、農林水産物や副産物を生産したり、それらの加工や販売などを一体的に行う活動について、総合化事業計画として認定しております。  まず、この計画の道内における認定状況について伺います。 ◎(河野6次産業化担当課長) 総合化事業計画の認定状況についてでございますが、総合化事業計画は、農林漁業者が6次産業化の事業計画を策定し、農林水産大臣が認定するものでありまして、この認定を受けることにより、新商品の開発、施設整備などの取り組みに対する融資や補助、6次化ファンドからの出資など、支援措置が受けられるものでございます。  道内における総合化事業計画につきまして、認定件数の内訳を見ますと、平成28年2月末現在で、計画の認定件数が121件、うち、農畜産物関係が113件、林産物関係が4件、水産物関係が4件となっております。  以上でございます。 ◆(中野渡志穂委員) ただいま、認定された件数の内訳を伺いましたが、道内における計画の認定状況について、道としてどのように認識されているのか、所見を伺います。 ◎(河野6次産業化担当課長) 道内における認定状況についてでございますが、本年2月末時点の、全国の総合化事業計画の認定数は2142件で、北海道の121件は、都道府県の中で最も多くなっているところでございます。  この121件の実施内容の内訳につきましては、一部重複はございますが、農林水産物の加工などの新商品開発が115件、新たな販売方式の導入が13件、新商品開発や販売方式の導入を行うための生産方式の改善の取り組みが12件でございまして、農畜産物関係や加工などの新商品開発の取り組みが多くなっているところでございます。  以上でございます。 ◆(中野渡志穂委員) 総合化事業計画に対する道の認識について伺ったところ、農業や農産加工の取り組みが多い状況にあるとのことでしたが、地域によって取り組みに差があるのではないかと思います。  そこで、振興局ごとの内訳はどのようになっているのか、伺います。 ◎(河野6次産業化担当課長) 地域ごとの認定状況についてでございますが、振興局ごとの認定件数の内訳は、十勝総合振興局が20件と最も多く、以下、オホーツクが18件、上川が15件、石狩と渡島が各13件、空知が12件、後志と胆振が各8件、檜山が5件、釧路が4件、根室が2件、日高、留萌、宗谷が各1件となっております。  以上でございます。 ◆(中野渡志穂委員) ただいまの答弁で、振興局ごとにかなり偏りがあるということがわかりましたが、道としてこの現状をどのように認識されているのか、伺います。  また、取り組みがおくれている振興局において6次産業化を推進することが重要と考えますが、どのように対応されるのか、あわせて伺います。 ◎(河野6次産業化担当課長) 総合化事業計画の認定件数についてでございますが、振興局別に見ますと、1次産業者の事業体数に大きな隔たりがあり、また、地域ごとの社会的・経済的条件が異なっていることもありまして、総合化事業計画の認定件数に差が生じていると認識しているところでございます。  6次産業化は、農業所得の向上や雇用の確保など、地域経済の活性化を図る上で重要な取り組みでございまして、全道各地での積極的な実施が求められております。  このため、振興局単位での検討会の開催、実需者との展示商談会など、1次産業者と、2次産業者、3次産業者のネットワークづくりを進めますとともに、平成26年度から、6次産業化サポートセンターの支援拠点を、これまでの、道央、道南、道北、十勝に加え、根釧地域、日胆地域、オホーツク地域に増設するなど、全道での取り組みを支援する体制を構築してきているところでございます。  以上でございます。 ◆(中野渡志穂委員) 6次産業化に取り組んでいる事業者についてはさまざまな課題を抱えているとの声を各地で伺っております。  これまで進められてきた6次産業化において、事業者はどのような課題を抱えていると認識しているのか、道の所見を伺います。 ◎(河野6次産業化担当課長) 6次産業化を進める上での課題についてでございますが、6次化事業者に対し、平成25年に道が行ったアンケート調査によれば、農業生産と6次産業化を両立するための労働力の不足、新商品の販路確保の難しさ、設備投資に必要な資金の不足、事業規模の拡大に伴う人件費や原料コストの増大などといった多岐にわたる課題が明らかになっているところでございます。  以上でございます。 ◆(中野渡志穂委員) ただいまの答弁にあったように、6次産業化の取り組みに当たってはさまざまな課題があるとのことでありますが、そうした点を解決せずに、6次産業化を進めていくことは困難であります。そうした課題の解決に向け、道としてどのような支援を行ってきたのか、伺います。  また、道の取り組みが、具体的にどのように事業者の支援につながったのか、あわせて伺います。 ◎(河野6次産業化担当課長) 6次産業化の支援についてでございますが、事業者が抱えるさまざまな課題に対応するため、それぞれの案件に応じ、適切な事業となるよう、道が委託する6次産業化サポートセンターによる個別支援が行われているところでございます。  具体的な支援事例を挙げますと、みずから生産したサツマイモや野菜、落花生などで新商品を開発するに当たりまして、国の補助金を活用することで資金が確保でき、事業展開を安定的に進めた事例や、チーズやヨーグルトなどの商品開発に当たりまして、展示会、商談会に参加することで、量販店への販路拡大やネット販売などでの売り上げ増につながった事例などが見られるところでございます。  このように、関係機関等との協働によるきめ細かなサポートや、プランナーによる適切なアドバイスがなされることで、販路を確保した取り組みが進められるなど、円滑な事業の実施に役立っているところでございます。  以上でございます。 ◆(中野渡志穂委員) 今後、本道の6次産業化を加速させていくためには、関連事業体数や販売額など、何らかの目標を持って進める必要があるものと考えます。  また、道内各地において、ニーズと地域資源を結びつけ、新たな付加価値を創出できるよう、しっかりと支援することが重要であります。  目標達成に向け、今後、どのような取り組みを展開されるのか、所見を伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 食の安全推進局長小野悟君。 ◎(小野食の安全推進局長) 6次産業化の取り組みについてでございますが、地域の農林水産物資源を食品産業や観光業と結びつけ、新たな価値を生み出す6次産業化は、地域経済の活性化につながる大切な取り組みであります。  こうした6次産業化の目標値については、昨年7月に全道的な組織として設置した6次産業化・地産地消推進協議会において検討してきておりまして、この結果を踏まえ、本年度中に策定する第5期北海道農業・農村振興推進計画において、平成31年度の事業体数の目標を5400としたところであります。  新年度からは、新たな取り組みとして、ビジネスの本格展開に向けて、新商品の開発、販路確保などを支援する6次産業化トライアル事業や、専門的な加工技能、販売力を持った人材を育成するインターンシップ研修を実施するとともに、ファンドや補助金の活用を促進し、道内の各地域での6次産業化の一層の推進に取り組んでまいる考えであります。  以上でございます。 ◆(中野渡志穂委員) よろしくお願いいたします。
     次に、薬用作物について伺います。  農水省の資料によりますと、漢方製剤等は、医療現場におけるニーズの高まりから、生産額が5年間で15%増加し、その原料となる生薬の需要量は今後とも増加が見込まれるとのことであります。こうしたことから、漢方薬メーカーを初めとする実需者からは、生薬の原料となる薬用作物の国内での安定的な確保を望む声が高まっております。  そこで、以下伺ってまいります。  全国の中でも、本道は、大規模、低コストな農業体系で生産が行われており、薬用作物の生産拡大においても期待が持てると考えます。  そこでまず、本道における薬用作物の栽培面積の推移はどのようになっているのか、また、国内の栽培面積のどの程度の割合を占めているのか、伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 農産振興課長白旗哲史君。 ◎(白旗農産振興課長) 本道における薬用作物の栽培面積についてでありますが、国内外で漢方薬の需要が高まる中、道内各地においても、所得確保につながる新たな作物として、薬用作物への関心が高まっており、本道における栽培面積は、近年、増加傾向で推移しております。  具体的には、日本特産農産物協会の調査によりますと、平成21年の212ヘクタールから、26年には311ヘクタールと、約1.5倍の増加となっております。  また、全国の薬用作物の栽培面積は、統計上、最も新しい平成24年で1809へクタール、同年の本道が307ヘクタールとなっており、北海道の割合としては、全国の約16%を占めております。  以上です。 ◆(中野渡志穂委員) 本道は面積が広く、地域ごとに、気候や土地条件により、さまざまな農業形態を示しておりますが、薬用作物の地域ごとの栽培面積はどのようになっているのか、伺います。  また、薬用作物には多様な作物がありますが、道内で主に取り組まれている作物とその面積はどのようになっているのか、伺います。 ◎(白旗農産振興課長) 地域ごとの栽培面積などについてでありますが、平成26年の薬用作物の栽培面積は、全道で311ヘクタール、そのうち、十勝管内が154へクタールと約半分を占め、オホーツク管内の62へクタール、石狩管内の46ヘクタールと合わせますと、道内全体の約85%となっており、そのほか、空知管内、渡島管内などでも作付されております。  また、品目別には、センキュウが153へクタールと約半分を占め、そのほか、面積順に、トウキが57へクタール、ダイオウが27へクタール、トリカブトが23へクタールなどとなっております。  以上です。 ◆(中野渡志穂委員) 先ほどの答弁のとおり、栽培面積は増加傾向であり、今後の成長が期待される品目であると考えますが、一方で、さまざまな課題もあるものと承知しております。  薬用作物の栽培に当たり、地域の方はどのような課題を抱えていると認識されているのか、伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 生産振興局長多田輝美君。 ◎(多田生産振興局長) 生産振興を図る上での課題についてでございますが、本道は、北方系の薬用作物の栽培適地であることや、薬用作物の栽培規模の拡大による低コスト生産の可能性が高いことから、生産の拡大が期待されているところでございます。  こうした中で、今後、道内における薬用作物の生産を拡大していくためには、労働の負担軽減に向けた農作業の機械化、病害虫や雑草の防除に必要な農薬の登録の促進、地域に適した栽培技術の確立、技術者の育成確保などが課題と認識しているところでございます。 ◆(中野渡志穂委員) 薬用作物は、製薬メーカーから、生産拡大に向けた期待が高く、6次産業化や医福食農連携を進める観点からも、今後の北海道農業の発展に向けた一つの柱となる可能性を秘めております。  先ほど答弁がありましたように、さまざまな課題もあります。  今後、地域の可能性を引き出すためにも、薬用作物の産地化に向けて、どのように課題を解決するのか、また、それによって栽培面積をどの程度拡大していくのか、道としての決意を伺いたいと思います。 ◎(土屋農政部長) 薬用作物の生産振興についてでございますが、薬用作物は、製薬用のほか、近年では、食品用や化粧品用などとしても、本道での生産拡大が期待されておりまして、また、地域におきましても、農家の方々の所得確保や地域の活性化につながる大きなチャンスになるものと考えているところでございます。  このため、道といたしましては、今年度中に作成を予定してございます、薬用作物導入の手引の中に、農作業の機械化事例や農薬登録の仕組みなどを盛り込みまして、その普及啓発を通じて課題解決を図っていきますとともに、来年度からは、産地化に向けたモデル地域での取り組みの支援や普及指導員の育成、全道での普及拡大セミナーの開催などを総合的に実施していく考えでございます。  こうした取り組みによりまして、平成31年度には、作付面積を現在の2倍の600ヘクタールに拡大することを目指しておりまして、道といたしましては、今後とも、製薬メーカーやJA、市町村、農業試験場など、地域の関係機関・団体と連携をし、薬用作物の生産振興に向けた取り組みを積極的に推進してまいりたいと考えてございます。  以上でございます。 ○(吉田祐樹委員長) 中野渡委員の質疑並びに質問は終了いたしました。  佐野弘美君。 ◆(佐野弘美委員) 私は、まず、小水力発電について伺ってまいります。  国は、再生可能エネルギーの普及拡大に向け、電力の固定価格買い取り制度の導入や支援制度の創設などにより、農村地域の小水力等の利活用を推進しています。  農業水利施設を活用した小水力発電については、発電にコストがかかったとしても、再生可能エネルギーとして普及することで、長い目で見ると大きなプラスになるものと考えるところです。  そこで伺います。  小水力発電は、再生可能エネルギーの中でも、ほかの自然エネルギーに比べ、天候に左右されない安定的な発電であると考えております。このような中、全国における小水力発電の整備状況について伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 農地整備課長関藤博臣君。 ◎(関藤農地整備課長) 小水力発電の整備状況についてでありますが、農業用水を活用した小水力発電は、かんがい期間中に常時通水していることから、太陽光や風力に比べ、安定的に発電が可能となる一方、農業用水は通水期間が限られており、一年を通じての発電ができないことから、設置に当たりましては、経済性を慎重に検討する必要があると考えているところでございます。  このような中、農業農村整備事業で整備しました発電施設は、平成27年5月末時点の農林水産省の調べで、全国で45地区となっており、その最大出力の合計は2万6000キロワットとなっております。  以上でございます。 ◆(佐野弘美委員) 東日本大震災前に比べて、昨年5月末時点で、新たに10県の10地区で、農業水利施設を活用した小水力発電をつくったと承知していますが、その点についてはどう評価するのでしょうか。  特に、長野県で3基、695キロワット、岐阜県で2基、322キロワットが新設されましたが、その特徴は何か、道として学ぶべき点はないか、認識を伺います。 ◎(関藤農地整備課長) 他県の取り組みについてでありますが、東日本大震災以降、再生可能エネルギーの普及拡大に向け、国が平成24年7月に固定価格買い取り制度を導入し、売電による収益性が高まったことから、小水力発電の取り組みが進んだものと考えております。  また、本道と比較しまして、他県の施設は、農業用水が一年を通して利用できることや、地形の高低差が大きいなど、発電能力が高いことも、取り組みが進んでいる一因と考えておりまして、長野県及び岐阜県の施設につきましても、同様の状況と聞いております。  以上でございます。 ◆(佐野弘美委員) 私は、この2県の特徴は、原発がないことだと考えます。原発がないからこそ、原発に頼らないエネルギーを推進できるという側面もあるのではないでしょうか。  北海道は、全国一のポテンシャルがあるのですから、本来なら、もっと先進的に取り組むべきだと思います。  そこで次に、本道の取り組みについて伺います。  道として、農業水利施設を活用した小水力発電の導入に向け、これまで、どのような取り組みを行ってきたのか、また、その結果、どのような状況になっているのか、お答えください。 ○(吉田祐樹委員長) 農村振興局長山田恵二君。 ◎(山田農村振興局長) これまでの道の取り組みについてでございますが、道では、農業水利施設を活用した小水力発電の導入を円滑に推進するため、基本整備計画の策定ですとか、市町村や土地改良区で構成する協議会を設立いたしまして、技術研修会の開催や専門技術者の派遣などの支援を行うとともに、導入意向のある地域に対しましては、可能性調査を行うなど、小水力発電の導入環境の整備に努めてきたところでございます。  こうした中、オホーツク地域において、農業用ダムを管理する1市4町が、その施設を活用した小水力発電に取り組むことといたしまして、昨年12月、道に対しまして、施行の申請があったところでございます。  以上でございます。 ◆(佐野弘美委員) 道は、3年前の4定議会の我が会派の真下議員の質問に対し、小水力発電の導入促進における課題として、施設建設に係る高コストと、通水期間が4カ月と短いことがあると認め、国に対してその解決を求め、解消に努めると答えており、当時、16地区から事業の要望が上がっていましたが、それはどうなったのでしょうか。 ◎(山田農村振興局長) 国への要望などについてでございますが、道では、小水力発電の導入を促進するため、電気事業法や河川協議等の手続の簡素化などの規制緩和につきまして、関係団体と連携いたしまして、国に働きかけを行いまして、その結果、技術者の配置要件とか水利権手続の緩和が図られたところでございます。  一方、当時、事業要望がございました16地区につきましては、地形の高低差とか利用可能水量などの調査を施設管理者がみずから行いました結果、冬期間の通水が困難であることなど、多くの施設において経済性が見込めないと判断されたところでございます。  こうした中、先ほど申しましたが、オホーツク地域の緑ダムにおいては、施設管理者である1市4町が、より詳細な調査を行う中で、経済性が高いという判断をされまして、昨年4月、道に対しまして、道営事業の施行申請が行われたところでございます。  以上でございます。 ◆(佐野弘美委員) ただいま答弁された緑ダムについて、道営での整備に向けた申請があったとのことですが、具体的な内容について伺います。 ◎(関藤農地整備課長) 整備の概要についてでございますが、本施設は、国営事業により造成された、かんがい目的の緑ダムに附帯する水路に発電施設を設置するものでありまして、この売電収入により、ダムや水路などの維持管理費の軽減を図ることとしております。  発電規模の見込みは、最大出力が523キロワット、年間発電量が2125メガワットアワーで、一般家庭の約590戸分の年間消費電力量に相当にするものでございます。  以上でございます。 ◆(佐野弘美委員) 今後、小水力発電施設の導入に向け、道としてどのように取り組みを推進していくのか、伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 農政部長土屋俊亮君。 ◎(土屋農政部長) 農業用水を活用した小水力発電に関し、今後の取り組みについてでございますが、本道におきましては、これまで、多くの農業水利施設が整備されておりまして、農業用水を活用した小水力発電の導入は、エネルギーの地産地消はもとより、施設の維持管理費の軽減につながる重要な取り組みと考えてございます。  こうした中、これまで、市町村や土地改良区が行ってきました可能性調査によりますと、発電効率のよい施設が確認される一方で、送電線との接続や、冬の期間の運転あるいは管理などの課題も明らかになったところでございます。  道といたしましては、オホーツク地域から申請がありました緑ダムに係る小水力発電の整備に向けまして、速やかに調査を行いますとともに、経済性が高く、整備に向けて検討を行おうとする地域に対しましては、引き続き、関係機関と連携して、専門技術者の派遣を行うなど、農業用水を活用した小水力発電の導入に向けた取り組みを着実に進めてまいります。  以上でございます。 ◆(佐野弘美委員) 3年前の質問に対して、推進協議会を設置し、取り組みを強めると答えられてから、ようやく1カ所で、しかも、これからとのことです。今のままでは、全国でも有数の潜在能力があると自負する道内の小水力発電は、遅々として進まないのではないかと心配です。  道は、全国と連携して課題解決に努め、小水力発電施設を、いつまでに、どれだけつくるのかという目標数値を定めて、積極的に取り組むべきだと考えますが、決意を伺います。 ◎(土屋農政部長) 農業水利施設を活用した小水力発電の導入に向けた取り組みについてでございますが、農業水利施設を活用した小水力発電の導入は、地域の資源や農業用施設の有効活用とともに、施設の維持管理費の軽減につながる重要な取り組みと認識してございます。  しかしながら、本道は、通水の期間が短いこと、あるいは、積雪寒冷で、冬の期間における運転管理体制の強化が必要となることなど、ほかの県とは異なる独自の課題もあるところでございます。  こうした中においても、道といたしましては、経済性が高く、整備に向けて検討を行おうとする施設管理者に対しましては、このたびの緑ダムでの導入事例などについても情報提供をしながら、引き続き、関係機関と連携し、技術的支援を行うなど、農業水利施設を活用した小水力発電の導入に向けた取り組みを着実に進めてまいります。  以上でございます。 ◆(佐野弘美委員) ここまで伺ってきて、一番のネックは経済性だと感じました。しかし、経済性だけではなく、ほかの角度から考えて、例えば、教育目的で、小さな規模の発電施設を、都市に近くて管理しやすい地域につくるとか、水車のような観光資源にもなるもの、また、地域おこしにもつながるものなど、部を超えて、各地の取り組みも生かして、広く議論することが必要と考えます。  まずは一つ目の緑ダムがつくられる、ここからさらに取り組みを強めることを求めまして、次の質問に移ります。  次に、TPPへの対策等について伺います。  道は、平成25年3月に、関税が撤廃された場合の本道の農業への影響額を4762億円と試算していますが、一方で、先般、2月に道が公表した、TPP協定に伴う農産物の生産減少額は、337億円から478億円となっており、これは、前回の試算のように、何も対策がとられなかった場合に比べて、影響額は10分の1の減少にとどまり、道内の農業生産も維持されるとの見込みを示しているものです。  つきましては、TPP協定に伴う影響試算の考え方や対策などについて、以下、数点をお伺いいたします。  まず、道の影響試算は、国の試算方法に即して行われていると承知していますが、先般の衆議院農林水産委員会で、農林水産大臣は、離農に起因する生産量の減少は今回の影響試算で考慮していないとの答弁を行っています。  今回、道が行った影響試算においても、離農に起因する生産量の減少は考慮されていないのか、伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 政策調整担当課長桑名真人君。 ◎(桑名政策調整担当課長) 影響試算についてでありますが、国の試算では、TPPによる関税削減などに伴う生産額の減少を算出する一方、生産コストの低減や品質向上など、体質強化対策による収益性の向上などにより、再生産が確保され、国内生産量は維持されると見込んでいるところでございます。  今回、道においても、こうした国の方法に即して、生産額への影響を試算したものであり、離農に起因する生産量の減少は考慮しておりません。  以上でございます。 ◆(佐野弘美委員) 現状においても、離農が進み、地域が疲弊しています。それがTPPでさらに進むと、地元や関係者が声を上げている中で、今回の道の影響試算は、全くもって過少な影響額と言わざるを得ません。  影響試算の見直しを行うべきと考えますが、今後、どのように取り組んでいく考えか、伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 農業経営局長鳥海貴之君。 ◎(鳥海農業経営局長) 影響試算についてでございますが、試算については、さまざまな前提の置き方がある中で、このたび、国の方法を参考に、一定の条件のもとで算出したものでございますが、TPPの影響は相当な長期に及び、今後、状況の変化や新たな課題が明らかになることも考えられますことから、引き続き、関係団体とも連携を図り、道内への影響について、継続的に把握、分析を行ってまいる考えでございます。  以上でございます。 ◆(佐野弘美委員) 国の方法では足りないと、各方面から批判や不満の声が上がり、独自の影響試算をしている県もあります。国の方法に従うだけでは全く不十分だと指摘します。  そこで、具体的に伺ってまいります。  道は、こうした過少な影響試算額をもとに、本定例会の冒頭にTPP関連対策予算を提案し、私たちは反対しましたが、結局、議決されました。  そこで伺いますが、国が、平成27年度補正予算において、全国で53億円の予算措置をした担い手確保・経営強化支援事業について、道では11億円を予算計上したと承知していますが、道内における要望と採択の状況はどのようになっているか、伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 農業支援担当課長河津祐二君。 ◎(河津農業支援担当課長) 担い手確保・経営強化支援事業についてでございますが、本事業は、すぐれた経営感覚を備えた意欲ある農業者に対しまして、経営発展に必要な農業機械などの導入について支援することとし、事業費の2分の1以内の補助率で、上限額としては、個人の場合は1500万円まで、法人の場合は3000万円まで助成するものであります。  道としては、国の予算額の53億円のおおむね2割に当たる11億円を、本議会の冒頭に提案した補正予算に計上し、振興局を通じまして要望を取りまとめましたところ、93市町村の190地区、合計で64億円となりました。  国費の配分に当たっては、国が定める配分基準に基づき、事業要望地区の農業者の現在の取り組みを点数化し、上位地区から、予算の範囲内で採択される仕組みとなっております。  全国の要望は、予算額の4倍以上の242億円となり、全国的に高い点数の地区が採択となりましたことから、本道への配分は、19市町村、21地区、2億9000万円となったものであります。  以上でございます。 ◆(佐野弘美委員) 事業の割り当て内示は、21地区、2億9000万円とのことですが、道内においては、93市町村の190地区から、60億円を超える要望が出されたと承知しています。しかし、採択されたのは、道が予算計上をした11億円のわずか3割にも満たない状況にとどまっています。  例えば、旭川市では31事業者が手を挙げたことから、市は、約1億7000万円の補正予算を組んだのですが、結局、採択されたのはゼロとのことです。
     なぜ、このような事態に至ってしまっているのか、その理由を道はどのように考えているのか、伺います。 ◎(河津農業支援担当課長) 事業の採択の結果についてでございますが、本事業は、類似する経営体育成支援事業の、補助率が10分の3、上限額が300万円という助成に対しまして、補助率のかさ上げ措置などにより、農業者の負担が軽減されますことから、全国的に膨大な要望が出され、繰り返しとなりますが、53億円の国費の予算額に対しまして、242億円の要望があったところであります。  また、配分に当たって、国では、周年で労働者を雇用して規模拡大に取り組む法人や、外部からの農業者の育成に取り組む経営体などに高いポイントを与える配分基準としており、府県からは、このような経営体の要望が多く出されましたことから、配分対象地区の基準ポイントが、平成27年度の経営体育成支援事業の3.0点に対しまして、本事業では8.5点と大幅に引き上がったことが要因と考えるところでございます。  以上でございます。 ◆(佐野弘美委員) 国のTPP関連対策予算は、農業経営の体質強化を目的としていると承知していますが、一方で、道内の要望額に十分応え切れるだけの予算規模になっていません。  特に、担い手確保・経営強化支援事業については、国からの割り当て内示額が不十分と言わざるを得ません。道は、このような実態をどのように捉えているのでしょうか。 ◎(鳥海農業経営局長) 事業に関する今後の取り組みについてでございますが、本事業の本道への配分につきましては、先ほど御答弁したとおり、全国から、国の予算額をはるかに超える要望が寄せられました結果、極めて高い点数を獲得した地区のみの採択となりましたことから、多くの地区からの要望に応えられていない状況となったところでございます。  本事業は、補正予算で創設されたものでございますが、道といたしましては、家族経営を主体とする本道において、経営面積の拡大や後継者の確保などの取り組みが評価されるなど、本道の実情に応じた仕組みのあり方について、必要な検討を加え、継続実施に向けて国に要請するなど、適切に対応してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆(佐野弘美委員) 畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業、いわゆる畜産クラスター事業について、国及び道の予算措置の状況、道内の要望額の状況はいかがか。先ほど質問した担い手確保・経営強化支援事業と同様の事態は危惧されないのか、伺います。 ○(吉田祐樹委員長) 畜産振興課長宮田大君。 ◎(宮田畜産振興課長) 畜産クラスター事業の予算の状況についてでありますが、国は、平成27年度補正予算で、施設整備と機械導入をあわせて、畜産クラスター事業として、610億円を措置したところです。  これを受けまして、道では、平成28年度当初予算で、施設整備事業として、補助金ベースで151億円を計上し、現在、道内の事業実施要望を取りまとめているところですが、100億円程度の要望が見込まれており、今後、内容を精査の上、3月下旬をめどに、地域の畜産クラスター計画と事業実施計画を国に提出し、4月以降に国から配分額が通知される予定となっているところです。  国では、地域の計画をポイントに基づき評価し、都道府県への補助金の配分を決定することとしておりますことから、道といたしましては、関係者とともに、畜産クラスター計画の磨き上げを行い、できるだけ多くの地域が採択されるよう努めてまいる考えでございます。  以上でございます。 ◆(佐野弘美委員) いずれも、大規模化が条件になっています。家族経営を中心にした多様な農業が必要だと言いながら、今取り上げたこれらの事業ですら、予算措置をした分で、全てには対応し切れていないではありませんか。これでは、とてもTPP関連対策とは言えないのではないでしょうか。  TPP関連対策について、事業規模と効果を注視の上、影響試算の見直しにも反映すべきと考えますが、いかがか、伺います。 ◎(土屋農政部長) TPP関連対策についてでございますが、道といたしましては、大きな影響が見込まれます酪農・畜産分野を初め、本道農業が、TPPによる新たな国際環境のもとでも、引き続き再生産が可能となるように取り組んでいくことが何よりも重要と考えまして、生産性や品質の向上など、体質強化に積極的に取り組んでいくために、今年度の補正予算及び来年度の予算案におきまして、関連予算を計上したところでございます。  こうした予算を効率的かつ効果的に活用しながら、経営の安定や担い手の方々の確保、生産力と競争力の強化などに向けた施策を総合的に推進してまいりますとともに、TPPの影響は相当な長期に及びまして、今後、状況の変化や新たな課題が明らかになることも考えられますことから、関係団体とも連携を図り、引き続き、道内への影響について、継続的に把握、分析を行うなど、適切に対応してまいる考えでございます。  以上でございます。 ◆(佐野弘美委員) 2013年4月の国会において、米や麦などの重要5品目を、引き続き再生産が可能となるよう、除外または再協議の対象とするとの決議がなされたところであり、道においても同様の立場であると承知しています。  ところが、先般、3月7日の参議院予算委員会において、石原経済再生担当大臣が、TPPに除外はないと答えるとともに、安倍首相も、除外という言葉は最初から協議のテーブルに乗っていないと述べたことは、日本は当初から除外を求めていなかったことを事実上認めたことにほかなりません。これは、明らかに国会決議に反するのではないでしょうか。  国会における政府の説明について、道は、今でも、国会決議が守られていると考えているのか、認識を伺います。 ◎(鳥海農業経営局長) 国会決議についてでございますが、今回のTPPの大筋合意においては、農産物の重要5品目を中心に、関税の引き下げや輸入枠の拡大などがなされた一方、関税撤廃の例外を初め、国家貿易制度の維持、セーフガードの確保などが盛り込まれたところでございます。  政府は、経営安定対策や体質強化対策など、再生産が可能となるよう、国内対策を講じていくこととし、総理を本部長とするTPP総合対策本部を設置しますとともに、総合的なTPP関連政策大綱を決定し、先般、TPP関連予算を含む平成27年度補正予算を措置したほか、法制化に向けた準備が進められているところでございます。  さらに、ことしの秋を目途に、TPPの中長期的な農林水産業対策を取りまとめることとしており、道としては、こうした将来にわたる取り組みとあわせて、国会での議論がなされるものと考えております。  以上でございます。 ◆(佐野弘美委員) TPPの協定文には、関税を引き上げてはならないこと、漸進的に関税を撤廃すること、関税の撤廃時期の繰り上げを検討するための協議をすることなど、関税の見直しに関する規定がある一方で、見直しに関する除外規定がないということは、関税に関して全てが見直しの対象になると解釈されるのですが、道の見解はいかがか、伺います。 ◎(桑名政策調整担当課長) TPPへの対応についてでありますが、TPP協定では、日本は、アメリカ、オーストラリアなど5カ国と、要請があれば、協定が発効してから7年後に再協議をすることが規定されておりますが、安倍首相は、合意は全体のバランスで成り立っており、再協議をしても日本の国益を害するものには合意しない旨を、石原大臣も、重要5品目については再協議にも応じない旨の発言をされていると承知しております。  いずれにいたしましても、TPPの影響は長期にわたることから、引き続き、国や関係団体と連携しながら、幅広く情報収集に努めるとともに、今後、状況の変化や新たな課題が生じることも考えられますことから、継続的な影響の把握や分析を行いつつ、将来にわたって、意欲ある担い手が希望を持って経営に取り組み、本道の基幹産業である農業が持続的に発展できるよう、必要となる対策を着実に推進してまいる考えでございます。  以上でございます。 ◆(佐野弘美委員) 石原大臣は、再協議にも応じないと言っていますが、実際にはそうはならないでしょう。このままTPPを批准することは非常に危険であり、批准には絶対応じるべきではありません。  このような答弁では到底納得できませんので、知事に直接伺いたいと思います。委員長のお取り計らいをお願い申し上げまして、質問を終わります。  ありがとうございました。 ○(吉田祐樹委員長) 佐野委員の質疑並びに質問は、総括質疑に保留された事項を除き、終了いたしました。  以上で通告の質疑並びに質問は終わりました。  総括質疑に保留された事項については本委員会において質疑を行うこととし、これをもって、農政部所管にかかわる質疑並びに質問は終結と認めます。  理事者交代のため、このまま暫時休憩いたします。   午後3時43分休憩 ─────────────────────────────────   午後3時45分開議 ○(吉田祐樹委員長) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 △1.経済部所管審査 ○(吉田祐樹委員長) これより経済部所管部分について審査を行います。  質疑並びに質問の通告がありますので、順次、発言を許します。  太田憲之君。 ◆(太田憲之委員) それでは、私から、通告順に従いまして、まず、外国人観光客向けの道産食品の販路拡大についてお伺いしていきたいと思います。  現在、道内では、アジアの国や地域を中心に、外国人観光客が大幅に増加しているところでありますが、こうした外国人観光客の増加によって、道内の各地域の経済が活性化していくことが重要であると考えます。  国では、来年度、外国人観光客が増加する中、輸出促進や農山漁村の活性化等の観点から、旅行者が、日本の農畜産物をお土産として購入し、動植物検疫を経て、円滑な持ち帰りができるようにすることで、輸出促進や農山漁村の活性化等を図るといった事業を実施すると聞いているところであります。  道内でも、いわゆる爆買いと言われる買い物をしている外国人がおり、私自身も、札幌市内や空港、そしてアウトレットモール等で、非常に長いレシートを持った方や、お菓子を段ボールで買っている方、また、同じような靴を、自分の背の高さまで積み上がるぐらい箱で買っている方、そういった外国人観光客をしばしば目撃しているところであります。  外国人観光客300万人、そして道産食品輸出1000億円に向けて、外国人向けの道産食品の販路拡大について、順次伺っていきたいと思います。  初めに、外国人観光客による経済波及効果についてお伺いいたします。  国によると、外国人観光客の消費額は1人当たり17万円を超えるという大変大きな額であり、旅行中における食事代やお土産品代等々で食品の消費や購入に使われる金額も大きいものと考えます。  本道を訪れる外国人観光客は、年々増加しており、平成26年度では154万人で、今年度は、さらに増加が見込まれ、200万人を超える勢いでありますが、来道外国人観光客による経済波及効果の状況について、まずお伺いいたします。 ○(吉田祐樹委員長) 観光局参事足助哲君。 ◎(足助観光局参事) 外国人観光客による経済波及効果についてでございますが、国が5年ごとに公表しております産業連関表をもとに、道が直近の平成23年に実施しました北海道観光産業経済効果調査によりますと、観光消費がもたらす経済波及効果は、製造業や農林水産業など、幅広い産業に及んでおり、全体で約1兆8000億円と推計されたところでありまして、このうち、来道外国人観光客による波及効果は1300億円程度となっているところでございます。  以上です。 ◆(太田憲之委員) わかりました。  今御説明いただいた調査は、5年ごとに公表されるもので、直近が平成23年ですが、その段階でもその数字ということであります。平成28年にこの調査が実施されると思いますが、そのときに数字がより伸びているものと、大変期待しているところでございます。  それでは次に、外国人観光客に関する調査についてお伺いいたします。  外国人観光客による消費を拡大していくための対策を練るためには、来道外国人観光客の動向を可能な限り把握し、的確な分析を加えた上で、観光施策を考えていくことが必要であると考えますが、今後、どのように対応していくのか、お聞かせ願います。 ○(吉田祐樹委員長) 経済部観光振興監神姿子君。 ◎(神経済部観光振興監) 外国人観光客に対応した施策についてでありますが、近年の、本道を訪れる外国人観光客の国や地域、旅行目的などの多様化に伴い、その動向やニーズを的確に把握し、得られた分析結果を観光施策に反映していくことは重要でありますことから、道では、今年度、外国人観光客の本道への訪問回数や移動手段などのアンケート調査のほか、ビッグデータを活用して、旅行動態や嗜好を把握、分析しているところであります。  また、新年度におきましては、道内観光に対する期待度、満足度など、外国人観光客のニーズなどをさらに詳細に把握する調査や、5年ごとに実施している北海道観光産業経済効果調査を行うこととしているところであります。  道といたしましては、外国人観光客300万人の実現に向けて、こうした調査の結果を、それぞれの地域特性を生かした観光施策の企画立案に有効に活用し、外国人観光客の多様なニーズに応えながら、その旺盛な消費需要を戦略的に取り込むなどして、世界が憧れる観光立国・北海道の実現を目指してまいる考えであります。  以上でございます。 ◆(太田憲之委員) それでは次に、観光資源としての食についてお伺いいたします。  外国人観光客が本道を訪れる理由の一つとして、食べ物がおいしいことが挙げられると思います。本道には、すぐれた農畜産物や水産物があり、ホテルや旅館などでの夕食で気に入った道産食品に出会い、これはおいしいなと思って、お土産として買って帰りたいと考えることも十分にあるものと考えます。  道では、道産食品を観光資源として有効に活用していくために、どのような対応を考えているのか、お聞かせ願います。 ○(吉田祐樹委員長) 国際観光担当局長新出哲也君。 ◎(新出国際観光担当局長) 道産食品の活用についてでございますが、外国人観光客を道内各地に誘致していくためには、それぞれの地域におきまして、旅行客の多様なニーズに対応いたしました観光地づくりを進めていくことが重要でありまして、本道に優位性のある道産食品を、地元の観光資源として有効に活用していくことは重要な視点であると認識しております。  このため、道といたしましては、本道のすぐれた農畜産物や水産物を生かした地域ならではの食のメニューの創出、あるいは、個人旅行客やリピーターの方々を対象にした、食をテーマとする観光周遊ルートの形成といった滞在交流型の観光地づくりを支援いたしますとともに、海外旅行会社の招聘や商談会を通じました商品造成の働きかけ、SNSなどクロスメディアを活用いたしました情報発信を進めるなど、お土産として買いやすい環境づくりに向けまして、消費税免税制度や、国別の食料品持ち込み制限などについて周知するなどしまして、多彩な道産食品の有効活用を積極的に促進してまいる考えであります。  以上です。 ◆(太田憲之委員) 道産食品に関しては、なかなか日は当たっていないけれども、非常に魅力のあるものが多く隠れておりますので、そういったものもぜひとも活用して、外国人観光客の誘致につなげていってもらいたいと思います。  それでは、この項目の最後に、外国人観光客向けの道産食品の販路拡大についてお伺いをいたします。  買い物を旅行の目的の一つとした外国人観光客に対し、既に知名度の高い商品のみならず、全道各地のすぐれた商品も購入していただけるような取り組みにより、地域の食品企業の活性化にもつながると考えられます。  また、お土産として購入した道産食品のおいしさを、帰国後に地元において広げてもらうことにより、知事の公約である道産食品輸出1000億円につながる可能性も高いのではないかと考えるところであります。  そこで、道として、外国人観光客に対して、どのような道産食品の販路拡大の取り組みを行っているのか、また、今後、どのように取り組む考えなのか、お聞かせ願います。 ○(吉田祐樹委員長) 経済部食産業振興監阿部啓二君。 ◎(阿部経済部食産業振興監) 外国人観光客向けの道産食品の販路拡大についてでございますが、本道を訪れる多くの外国人観光客に、本道の良質な農水産物や付加価値の高い道産食品をPRし、購入していただくことは、道産食品の販路拡大に向けた重要な取り組みと認識をいたしているところでございます。  このため、道といたしましては、JR札幌駅の北海道さっぽろ「食と観光」情報館の中にございます、道のアンテナショップである北海道どさんこプラザを免税店といたしまして、外国人観光客に対応できるようにしたところでございます。  また、北海道新幹線の開業も見据えまして、北斗市や木古内町のアンテナショップに食と観光コンシェルジュが配置されるとともに、店内で外国語表記を行うなど、地域におきましても、外国人観光客の買い物をサポートする対応が行われているところでございます。  今後は、東京オリンピック・パラリンピックを見据えまして、ことしの夏をめどに、東京有楽町の北海道どさんこプラザを免税店といたしまして、新たに、店内で外国語表記を行うとともに、観光モニターを設置するなど、外国人観光客が利用しやすい環境の整備に努め、外国人観光客に対する道産食品の販路の拡大に取り組んでまいる考えでございます。  以上でございます。 ◆(太田憲之委員) ありがとうございます。  今まで、るる御答弁をいただきましたが、外国人観光客向けの道産食品の販路拡大は、外国人観光客300万人、そして道産食品輸出1000億円に少なからず影響していくことだと思いますので、どうか、この施策をしっかりと進めていただきたいと思います。  また、冒頭にも述べましたが、今、国で進めている、おみやげ農産物植物検疫受検円滑化支援事業において、モデル販売を実施している中で、北海道のメロンが取り上げられているところであります。これは、検疫が煩わしくなく、空港に来て、すぐ持って帰れるように、事前に済ませておくというものであります。  これはまだ試行段階というか、モデル販売ですので、これからのことかと思いますが、我々が、逆の立場で、それぞれの御当地でいいものに触れ合ったと思っても、持って帰れないとなると、既にそこで諦めてしまうことがあると思います。  こういった事業が広がることによって、道産食品を売り込む幅、可能性が大きく広がっていくものと思いますので、この事業の今後をしっかりと注視していただきますよう指摘し、この質問を終わらせていただきたいと思います。  それでは次に、ものづくり産業の集積と企業誘致についてお伺いしていきます。  ものづくり産業、とりわけ自動車関連産業の集積について伺ってまいります。  本道におきましては、人口減少が急速に進んでおり、そうした中で地方創生を実現するためには、全道各地に、安定的な雇用の受け皿となる就業の場を確保していくことが重要であると考えます。  高橋知事は、就任以来、本道経済の活性化あるいは雇用の受け皿づくりとして、ものづくり産業の振興、その中でも自動車関連産業の集積を柱の一つとして掲げ、足かけ10年、取り組んできたものと理解しているところでございます。  このようなことを踏まえて、以下、数点にわたり質問をしていきたいと思います。  初めに、最近のものづくり産業の状況についてお伺いをいたします。  ものづくり産業については、リーマンショック以降、大きな落ち込みがあった一方で、その後は回復傾向にあったと伺っております。  まず、最近の北海道内において、ものづくり産業がどのような状況にあるのか、お聞かせ願います。 ○(吉田祐樹委員長) 産業振興課長三橋剛君。 ◎(三橋産業振興課長) ものづくり産業の現状についてでございますが、工業統計調査の製造品出荷額を見ますと、全国的には、リーマンショック直後の平成21年の約265兆円を底に、回復傾向にあり、直近の平成26年は約305兆円となっておりますが、この水準は、過去最高の約341兆円の出荷額を記録しましたバブル期はもとより、リーマンショック前の水準を超えるまでには至っていない状況にあります。  これに対し、本道では、全国と同様に、リーマンショック直後の平成21年は約5兆2000億円と落ち込んだものの、その後、石油製品や鉄鋼、輸送用機械などが牽引して、増加に転じまして、直近の平成26年は、過去最高の約6兆7000億円となったところであります。
     以上でございます。 ◆(太田憲之委員) それでは次に、ものづくり産業の振興に向けたこれまでの取り組みについてお伺いいたします。  本道の製造品出荷額の推移は非常に好調であるとのことでありますが、道では、これまで、自動車関連産業を初め、ものづくり産業の振興にどのように取り組んできたのか、お伺いをいたします。 ◎(三橋産業振興課長) ものづくり産業の振興に向けた取り組みについてでございますが、道では、世界的に成長が見込まれる自動車産業の集積に向け、立地環境のPRや立地補助といった企業誘致と、技術力向上やマッチング支援といった、道内の企業の参入促進の両面で取り組みを進めてきたところであります。  また、近年は、本道が優位性を有します1次産業や食品分野と結びついた取り組みを進めますため、人手不足に対応する省力化など、生産現場の機械化ニーズの高まりに対応しました関連機械への参入も進めてきておりますほか、新たに、今年度から、成長が見込まれる健康長寿分野におきましても、企業誘致や、関連機器への道内企業の参入を進めているところであります。  道といたしましては、ものづくり産業の一層の集積を図るためには、今後の成長性や本道の優位性を生かせる幅広い分野で、ものづくり産業の振興に努めることが重要と認識しております。  以上でございます。 ◆(太田憲之委員) わかりました。  それでは次に、自動車関連産業の企業立地の状況についてお伺いいたします。  ものづくり産業の振興については、一例を挙げますと、私の地元・千歳市に立地しているデンソー北海道のような自動車関連産業が大きな役割を果たしていると感じるところであります。  そこで、本道における自動車関連産業の企業立地件数はどのように推移してきているのか、また、その立地の要因についてお伺いをいたします。 ○(吉田祐樹委員長) 立地担当課長藤村弘之君。 ◎(藤村立地担当課長) 自動車関連産業の企業立地の状況についてでございますが、道では、大手自動車企業の立地を契機に、自動車関連産業の誘致を積極的に進め、関連する部品メーカーが相次いで立地してきたところでありまして、平成19年度の立地件数は6件となったところであります。  しかしながら、平成20年のリーマンショックの影響を受け、平成21年度は2件、22年度は3件に減少しております。  その後、平成23年の東日本大震災以降、自然災害リスクの低さが評価されたことや、東北の自動車生産の拠点化による近接性のメリットが増したことのほか、新興国など、世界的な自動車需要の高まりなどを背景に、平成23年度は4件、平成24年度は11件、平成25年度は11件、平成26年度は9件、平成27年度は2月末時点で10件と、立地件数が回復傾向で推移しておりまして、自動車部品工場や関連するメンテナンス工場の立地など、自動車関連産業の集積が進んでいるところでございます。  以上でございます。 ◆(太田憲之委員) それでは次に、自動車関係産業の集積促進に向けた取り組みについてお伺いをいたします。  道としても、他県との競争に負けないよう、自動車関連産業の集積に積極的に取り組んできたと認識しておりますが、これまでどのような取り組みをしてきたのか、お聞かせ願います。 ○(吉田祐樹委員長) 産業振興局長松浦豊君。 ◎(松浦産業振興局長) 自動車関連産業の集積に向けた取り組みについてでございますが、道では、平成18年に、産学官で構成いたします北海道自動車産業集積促進協議会を設立し、企業誘致、地場企業の参入促進、さらに、それらを支える人材の育成確保の三つを柱に、取り組みを展開してきたところでございます。  この間、リーマンショックを経験いたしましたほか、さきの東日本大震災を契機といたしまして、災害リスクへの対応や、東北の自動車生産の拠点化が進み、本道も巻き込んだサプライチェーンの再編といった、ビジネスチャンスにつながる新たな動きが出てきたところでございます。  道といたしましては、こうした環境変化に的確に対応いたしますため、平成26年に、ただいま申しました自動車産業集積促進協議会の行動計画を見直しまして、自動車基幹部品の供給拠点の形成を目指し、これまでの取り組みに加え、東北地域と連携をした展示商談会の開催による相互取引の促進や、ものづくり産業への女性の参画を促進する、ものづくり「なでしこ」応援プロジェクトの推進など、新たな取り組みを展開してきているところでございます。  以上でございます。 ◆(太田憲之委員) それでは次に、今後の企業誘致の取り組みについてお伺いいたします。  また一例でありますが、私の地元の企業に勤めておられた方の口コミで、次から次へと企業が立地したということもありまして、私の地元・千歳市においては、企業立地が非常に進んでいる、そういった事例もございます。  また、今言った口コミをされた方は、社長を退任された後も、北海道の企業誘致に多大なる協力をしていただいていると伺っているところでございます。  私としては、今後、このような人脈を通じた企業誘致を積極的に進め、道央圏のみならず、北海道全域で立地を進めていく必要があるものと考えておりますが、部長としての決意を含め、道の所見をお伺いいたします。 ○(吉田祐樹委員長) 経済部長山根康徳君。 ◎(山根経済部長) 今後の企業誘致の取り組みについてでございますが、人口減少問題に対応し、北海道創生を進めていくためには、地域経済の活性化や、良質で安定的な雇用の受け皿づくりにつながります企業誘致が重要と認識をしているところでございます。  このため、道におきましては、これまで、自然災害リスクの低さ、豊富で良質な食資源といった本道の優位性を生かし、道外での立地セミナーや、産地の魅力を体感していただく現地視察会の開催、さらには、アンケート調査を通して、企業の設備投資情報の収集に努め、企業訪問を行うなどして、本道への立地を働きかけてきたところでございます。  来年度は、新たに、本道にゆかりがあって、道外企業の動向に精通されている方を企業誘致サポーターとして委嘱し、訪問先の紹介や、企業訪問に同行していただくなど、誘致活動を強化することとしております。  今後、こうした人脈を活用した取り組みなどを通して、企業ニーズを的確に把握しながら、市町村との緊密な連携のもと、自動車や食関連企業の生産拠点、IT企業のサテライトオフィスなどの道内の各地域へのさらなる立地の促進に向け、より一層積極的な誘致活動を進めてまいります。  以上でございます。 ◆(太田憲之委員) ありがとうございます。  今まで、いろいろ答弁がございましたが、私も、地元に進出してきた企業の方から、来てみたらすごくよかった、そして、自分の関連の企業も一緒に連れてきたい、そういった声を聞いているところであります。ぜひとも、こういった声を逃さず、本道に立地してもらえるような環境整備をしっかり促進していただきたいと思います。  また、部長の答弁にもありましたように、北海道にはいろいろな優位点があるのですが、これまで企業誘致をしてきた中でも、インターネットやペーパーだけの情報だとなかなか伝わらなかったことがあります。そういったところを補完するために、企業誘致サポーターなど、人と人との口コミを大いに活用するべきであると思います。  実際に、企業を立地してみて、そこに住んで、やってみてどうだったかということについて、先に進出した人から、北海道は雪があるとか、いろいろなマイナスイメージが多いけれども、来てみたら、涼しいし、環境もいいし、交通の便もいいし、全然問題ないという話を聞くなど、進出済みの方の情報は、これから工場をつくったり、リスクをかけて進出しようという方にとっては非常に貴重なものだと思います。  ぜひとも、今後、新規事業で行われる地域立地展開事業を大いに有効に進めて、北海道に多くの企業を誘致していただきますよう強くお願いし、私の質問を終わらせていただきます。 ○(吉田祐樹委員長) 太田委員の質疑並びに質問は終了いたしました。  藤川雅司君。 ◆(藤川雅司委員) 本日、最後の質問ということでありますので、簡潔に質問をしていきたいと思います。  まず、ワーク・ライフ・バランスについてお伺いをしたいと思いますが、「保育園落ちた」という保護者の方の悲鳴がインターネット上で広がり、国会の中でも議論が行われました。そして、国会の外では、お母さんたちが声を上げて、さらに大きな議論となっているところです。  子育て支援の施策は、極めて急を要する重要施策であります。特に、保育園の整備は待ったなしの状況だというふうに思います。  社会全体で子育てを行っていくという考えを広く浸透させながら、子育てを支援するさまざまな環境の整備が必要だと思います。  ここでは、職場での子育て支援施策についてお伺いをいたします。  男性も女性も、子育てをともに担っていくということが重要であると思います。その意味では、働く職場ぐるみ、会社全体で子育て家庭を支援していくことが重要であると思います。  まず、道で行っております、あったかファミリー応援企業登録制度について伺います。  この制度は、男女がともに家庭と仕事を両立させることができる、さまざまな制度と職場環境が整備されている企業として登録する制度でありまして、登録した企業については、中小企業の制度融資が利用できるほか、道の物品購入等の発注の際に優遇があったり、道の建設工事などの競争入札参加資格審査において加点されるなどのメリットがある制度であります。  昨年の2定で私が質問したときには、266の企業が登録しているということでしたが、現在の状況はどうなっているのか、登録企業の増加に向けて、どのような取り組みをしていくのか、お伺いをいたします。 ○(吉田祐樹委員長) 両立支援担当課長針山百合江君。 ◎(針山両立支援担当課長) 北海道あったかファミリー応援企業登録制度についてでございますが、この制度は、仕事と家庭が両立できる環境など、男女が働きやすい職場環境づくりに取り組んでいる企業を登録し、これらの企業が社会的に評価される仕組みをつくることによりまして、企業の自主的な取り組みの促進を図るものであり、きょう現在の登録数は289件となっているところでございます。  これまで、登録企業の増加に向けまして、ホームページによる広報や両立支援ハンドブックの配付、企業が参加する会議やセミナーなどの活用により、制度の周知に努めてまいりましたほか、昨年度から、新たに、登録企業に対し、建設工事の競争入札参加資格審査における加点の優遇措置を付与したことにより、登録企業が増加しているところでございます。  道といたしましては、今後とも、あらゆる機会を通じて、積極的に制度の普及を図ることにより、働きやすい職場環境づくりに取り組む企業の増加に努めてまいる考えでございます。  以上でございます。 ◆(藤川雅司委員) 次に、北海道両立支援推進企業表彰制度について伺います。  先日、この表彰式が行われましたけれども、私も参加をしたところです。平成17年度からスタートをして、今年度の3社を含めて、34の企業が表彰されておりますが、受賞した会社の担当者のお話を聞くことができました。  変則勤務の多いテレビ局が表彰されたわけですけれども、職場では、お互いさまというような雰囲気づくりを行っていること、あるいは、育てた社員を財産として捉えて、復職によってそのスキルを生かしていくという会社経営者の考えなどをお聞きいたしまして、とても参考になりました。  表彰された企業を見ますと、建設業あるいは福祉・医療関係の会社が結構多くなっていますけれども、もっと多くの会社が表彰されることになりますと、子育て環境の整備も進むかと思います。  表彰される会社の増加に向けて、どのように取り組んでいくのか。今後、この制度を充実していくべきだと考えますが、いかがか、お伺いいたします。 ◎(針山両立支援担当課長) 両立支援推進企業表彰制度についてでありますが、道では、労働者の仕事と家庭の両立を図るため、育児・介護休業制度の取り組みを積極的に推進しているすぐれた企業を、北海道両立支援推進企業として表彰し、その取り組み内容の普及啓発を図っているところでございます。  受賞企業の取り組み事例につきましては、仕事と家庭を考えるシンポジウムにおいて行う表彰式で、企業にみずから発表いただくほか、道におきましても、ホームページや両立支援ハンドブックに掲載するなどして、周知を図っているところでございます。  また、若者の早期離職の要因の一つに、就職後の労働条件や職場環境などの企業情報にギャップを感じていることが挙げられておりますことから、企業への若者の理解が深まりますよう、合同企業説明会などの場で表彰企業の情報を発信するなど、こうした取り組みを通じまして、両立支援を推進する企業の拡大が図られますよう努めてまいります。  以上でございます。 ◆(藤川雅司委員) ことしの就職活動も始まったというふうに聞いておりますけれども、ことしは売り手市場と言われているようであります。  就職活動においては、基本的に賃金についての関心が高いというのは当然ですけれども、休暇制度など、職場の環境についてもかなり関心が高く、そういった会社を選ぶということが学生の就職活動の様相としてあるようでありますから、このことによって、企業における子育て環境の整備が進むことを期待したいと思います。  次ですが、道では、両立支援を促進するために、就業規則あるいは育児・介護休暇などの規程の整備などについて、無料でアドバイザーを派遣して、企業をサポートしているということでありますけれども、この制度の成果をどのように捉えているのか、お伺いをいたします。  また、働く場所と時間を柔軟に選択できるテレワークの導入に向けた取り組みも、昨年度から今年度にかけて行ったと承知しておりますが、その具体例を示していただきたい。あわせて、今後、テレワークの導入に向け、どう取り組んでいくのか、お伺いをいたします。 ◎(針山両立支援担当課長) アドバイザーの派遣などについてでございますが、道では、企業の両立支援を促進するため、これまで、130企業に対して、労務管理の専門家をアドバイザーとして延べ250回にわたり派遣し、就業規則や諸規程の改正、短時間勤務制度の構築など、企業の要望に応じた支援を行ってきたところでございます。  また、テレワークの導入は、仕事と家庭の両立など、働く方々のそれぞれの状況に応じた、多様で柔軟な働き方を可能とするものであり、企業におきましても、有能な人材の確保が可能となるなど、事業運営に寄与するものでありますことから、本年度は、制度の導入に意欲のある企業に対し、在宅勤務のための就業規則の整備や、テレビ会議システムの構築などに対する助言を行ったところでございます。  今後は、こうした取り組み事例を広く紹介するほか、導入しようとする企業に対しまして、就業環境の整備に向けたアドバイザーを派遣するなどいたしまして、テレワークの導入を促進してまいる考えでございます。  以上でございます。 ◆(藤川雅司委員) テレワークについては、仕事の内容によって、導入が可能な仕事、あるいは、なかなかなじまない仕事があるというような状況もあるかと思いますけれども、多様な働き方の選択肢がふえることはよいことだろうと思います。  仕事と家庭生活のバランスをとることによって、男性も女性も、ともに子育てを担っていくというのは大変重要なことでありますし、地道な取り組みの積み重ねが必要だと思います。地味な施策であろうかなというふうにも思いますが、さらなる取り組みの充実を求めておきたいと思います。  次に、メンタルヘルス対策についてお伺いをいたします。  新聞記事によりますと、東京都内の公立小学校の新任の女性教員が、2006年10月、自殺をして、地方公務員災害補償基金においては公務災害とはならないという処分があったわけでありますが、ことしの2月、東京地方裁判所で公務災害と認定されたとのことであります。  これは、心の病の結果、自殺に至ったようでありますが、このような痛ましい事件が絶えないということであります。記事を読みますと、本人も大変悩んでいたことがうかがえました。  労働安全衛生法の改正によりまして、ストレスチェックという制度が、昨年――2015年12月からスタートいたしました。これは、労働者のメンタルヘルス不調の未然防止、1次予防を主な目的とするもので、労働者自身のストレスへの気づきを促して、ストレスの原因となる職場環境の改善につなげていくというものです。  従業員数が50人未満の事業所は、当分の間、努力義務となっていますけれども、事業者の義務として、常時使用する労働者に対して、医師や保健師などによって、心理的な負担の程度を把握するための検査を行うものであります。その結果は、本人だけに通知され、本人の同意なくして事業者に提供することは禁止をされております。  さらに、検査の結果、一定の要件に該当する労働者から申し出があった場合、医師による面接指導を実施するということも事業者の義務となっています。その結果、必要があると認めるときは、就業上の措置を講じる必要があるわけであります。  昨年12月からスタートいたしまして、ことしの11月までにストレスチェックの検査を実施することというふうになっているところであります。  しかし、ある調査では、内容を全く知らないと答えた会社員が46.7%という結果が出たとの報道がありました。昨年の7月から8月にかけて、インターネットによって調査し、経営者や役員を含めて、企業で働く男女の計965人からの回答によるものだということであります。  昨年の8月時点とはいえ、認知度が低いと思いますけれども、道としてどう受けとめているのか。認知度を高めることが必要と思いますが、どのように高めていくのか、お伺いをいたします。 ○(吉田祐樹委員長) 経済部長山根康徳君。 ◎(山根経済部長) ストレスチェック制度についてでございますが、この制度は、労働者自身のストレスへの気づきを促すとともに、職場環境の改善を通じて、労働者が鬱などのメンタルヘルス不調となることを未然に防止することを目的としている制度でございまして、精神障がいによる労災の認定が減少していない中、従業員数にかかわらず、全ての事業所がストレスチェック制度を有効に活用していくことが重要と考えております。  このため、道といたしましては、北海道労働局と連携し、道のホームページを活用するとともに、北海道職業病対策懇談会における労使団体への働きかけや、全道各地で開催いたします労働問題セミナーでの情報提供など、あらゆる機会を活用して、制度の普及啓発に努め、認知度を高めてまいる考えでございます。  以上でございます。 ◆(藤川雅司委員) 同じく新聞記事によりますと、学校における教職員の精神疾患による休職者が、ここ数年、5000人規模で推移をしている、こういった数字も出ているようであります。  心の病にかからないような取り組みがなされることが求められておりますけれども、その一つの方法として、ストレスチェックも必要な制度だというふうに思いますし、自分でチェックすることも必要なことだと思います。  しかし、その結果をどう活用するのかということになりますと、なかなか難しい課題もあるように私は思います。  まだスタートしたばかりでありますし、新年度からは、道職員などについても実施をするようでありますから、今後の状況を見て、改めて取り上げていきたいと思います。  以上で質問を終わります。 ○(吉田祐樹委員長) 藤川委員の質疑並びに質問は終了いたしました。  お諮りいたします。  本日の議事はこの程度にとどめたいと思いますが、これに御異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○(吉田祐樹委員長) 御異議なしと認め、そのように決定いたします。  明3月18日金曜日の分科会は午前10時から開きます。  本日は、これをもって散会いたします。   午後4時27分散会...