平成30年 3月 定例会(第1回)1 平成30年2月23日(金曜日)午前10時1
館山市役所議場1 出席議員 18名 1番 榎 本 祐 三 2番 室 厚 美 3番 石 井 敏 宏 4番 森 正 一 5番 瀬 能 孝 夫 6番 望 月 昇 7番 石 井 敬 之 8番 太 田 浩 9番 龍 﨑 滋 10番 今 井 義 明 11番 石 井 信 重 12番 本 多 成 年 13番 鈴 木 正 一 14番 内 藤 欽 次 15番 福 岡 信 治 16番 吉 田 惠 年 17番 本 橋 亮 一 18番 鈴 木 順 子1 欠席議員 なし1
出席説明員 市 長 金 丸 謙 一 副 市 長 田 中 豊 会 計 管 理 者 石 井 修 総 合 政策部長 鈴 木 雄 二 総 務 部 長 川 上 孝 健 康 福祉部長 熊 井 成 和 経 済 観光部長 上 野 学 建 設 環境部長 久保田 和 彦 教 育 委 員 会 出 山 裕 之 教 育 部 長 四ノ宮 朗 教 育 長 ス ポ ー ツ 藤 平 誓 志
選挙管理委員会 髙 梨 哲 朗 担 当 部 長 委 員 長
選挙管理委員会 滝 本 康 之 監 査 委 員 鈴 木 弘 明 事 務 局書記長 監 査 事務局長 滝 本 康 之
農業委員会会長 脇 田 安 保 農 業 委 員 会 増 田 邦 男 事 務 局 長1
出席事務局職員 事 務 局 長 井 澤 浩 書 記 戸 倉 健 書 記 松 浮 郁 夏 書 記 関 口 陵 子 書 記 秋 山 昭 書 記 粕 谷 佳 克1 議事日程(第1号) 平成30年2月23日午前10時開議 日程第1
会議録署名議員の指名 日程第2 会期の決定 日程第3
会議日程の決定 日程第4 議案第 2号 平成30年度館山市
一般会計予算 議案第 3号 平成30年度館山市
国民健康保険特別会計予算 議案第 4号 平成30年度館山市
後期高齢者医療特別会計予算 議案第 5号 平成30年度館山市
介護保険特別会計予算 議案第 6号 平成30年度館山市
下水道事業特別会計予算 議案第 7号 館山市
附属機関設置条例の一部を改正する条例の制定について 議案第 8号 館山市
職員給与条例等の一部を改正する条例の制定について 議案第 9号
フレフレ・たてやま応援条例の一部を改正する条例の制定について 議案第10号 館山市
財政調整基金条例の一部を改正する条例の制定について 議案第11号 館山市市税条例の一部を改正する条例の制定について 議案第12号 館山市
国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定について 議案第13号 館山市畑地区に係る
公共的施設の
総合整備計画を変更することにつ いて 議案第14号 館山市立幼稚園預かり保育条例の一部を改正する条例の制定につい て 議案第15号 館山市
学童災害共済条例を廃止する条例の制定について 議案第16号 館山市
後期高齢者医療に関する条例の一部を改正する条例の制定に ついて 議案第17号 館山市
国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定について 議案第18号 館山市
介護保険条例の一部を改正する条例の制定について 議案第19号 館山市
指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに
指定介護予 防支援等に係る
介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準 等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 議案第20号 館山市
指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関す る基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 議案第21号 館山市
指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運
営並びに指定地域密着型介護予防サービスに係る
介護予防のための 効果的な支援の方法に関する基準を定める条例の一部を改正する条 例の制定について 議案第22号 館山市
指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準等を 定める条例の制定について 議案第23号 平成29年度館山市
一般会計補正予算(第9号) 議案第24号 平成29年度館山市
国民健康保険特別会計補正予算(第3号) 議案第25号 平成29年度館山市
後期高齢者医療特別会計補正予算(第3号) 議案第26号 平成29年度館山市
下水道事業特別会計補正予算(第3号)
△開会午前10時00分
○議長(
榎本祐三) 本日の出席議員数18名、これより平成30年第1回
市議会定例会を開会いたします。 本日の会議を開きます。
△議長の報告
○議長(
榎本祐三) 本
定例会議案審議のため、
地方自治法第121条の規定に基づく出席要求に対し、お手元に配付のとおり出席報告がありました。 次に、市長から
地方自治法第180条第1項の規定による専決処分の報告がされております。お手元に配付の印刷書により御了承願います。 次に、監査委員から平成29年度第1回監査の結果が報告されております。既に配付済みの印刷書により御了承願います。
△議案の配付
○議長(
榎本祐三) 市長から議案の送付がありましたので、これを受理し、既に各議員に配付してありますので、御了承願います。 この際申し上げます。お手元に配付のとおり議案等について訂正されたいとの申し出がありました。申し出のとおり御了承願います。 本日の議事は、お手元に配付の日程表により行います。
△
会議録署名議員の指名
○議長(
榎本祐三) 日程第1、
会議録署名議員の指名を行います。 6番望月 昇議員、11番
石井信重議員、以上両名を指名いたします。
△会期の決定
○議長(
榎本祐三) 日程第2、会期の決定を行います。 お諮りいたします。本定例会の会期について、
議会運営委員会の意見は本日から3月23日までの29日間ということであります。会期を29日間と定めますことに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
榎本祐三) 御異議なしと認めます。よって、会期は29日間と決定いたしました。
△
会議日程の決定
○議長(
榎本祐三) 日程第3、
会議日程の決定を行います。 お諮りいたします。お手元に配付の
会議日程表は、
議会運営委員会の意見により作成いたしました。本定例会をこの
会議日程表により運びますとともに、議事の都合等によりまして、その都度これを改めることにし、大体このようにしたいと思います。これに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
榎本祐三) 御異議なしと認めます。よって、
会議日程は決定いたしました。
△議案の上程
○議長(
榎本祐三) 日程第4、議案第2号乃至議案第26号の各議案を一括して議題といたします。
△施政方針並びに提案理由の説明
○議長(
榎本祐三) これより平成30年度施政方針並びに各議案に対する提案理由の説明を求めます。 金丸市長。 (
市長金丸謙一登壇)
◎市長(金丸謙一) 皆様、おはようございます。本日、ここに第1回
市議会定例会を招集し、平成30年度の一般会計及び
特別会計予算案を初めとする各議案の御審議をお願いするに当たり、新年度の
市政運営の所信と施策の概要を申し上げ、議員各位並びに市民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと思います。 新年度は、私が市政を担って3期目の最終年度となります。私は、これまで、「館山市を日本でいちばん住みやすいまちに」を政治目標に掲げ、多くの市民の皆様からいただいた負託に応えるべく、「災害に強い安全・安心なまち」、「いくつになっても安心して暮らせるまち」、「
こどもたちを健やかに育てられるまち」、「市民の暮らしを豊かにするまち」をつくり上げるため、市民の皆様とともに、全身全霊で
市政運営に取り組んでまいりました。 特に、近年の
高速道路網の整備により、首都圏からの
アクセス性は飛躍的に向上し、恵まれた自然環境や農水産物、歴史文化など、市の特性や地域資源などの市の強みを最大限に生かし、
移住定住や市の基幹産業の振興などに積極的に取り組んできたところです。 こうした取り組みを進める中、
合計特殊出生率は県内でも上位にあること、
田舎暮らし情報誌の「住みたい
田舎ランキング」では常に上位にランキングされていることなどは、「日本でいちばん住みやすいまち」を目指して、
子育て環境の整備や館山市の魅力発信などに全力で取り組んできた成果であると考えています。 また、健全で持続性の高い
行財政運営を目指し、市税の徴収率の向上や
ふるさと納税制度の推進、国や県からの財源調達などにより、歳入確保に取り組むとともに、人件費の削減や各種施設の運営方法の見直しなどによる歳出削減を行い、市のさまざまな施策を下支えできるよう
行財政改革にも力を注いでまいりました。 市民の皆様にとって、より魅力的で住みやすい
まちづくりを進めていくためには、『第4次館山市総合計画』で定めた将来都市像である『笑顔あふれる 自然豊かな“あったか ふるさと”館山』を見据え、たゆまぬ努力を続けていくことが必要です。 魅力あるこのまちを次世代に引き継ぐことができるよう、新年度もこれまで以上に積極的に
市政運営に取り組んでいきます。 さて、国の情勢に目を向けますと、平成30年度の
経済見通しについては、雇用・所得環境の改善が続き、消費や設備投資など民需を中心とした景気回復が見込まれています。 また、首相の施政方針では、
少子高齢化という最大の壁に立ち向かうため、『働き方改革』、『
人づくり革命』、『
生産性革命』、『地方創生』などに取り組んでいくとしています。 一方、地方においては、急速に進む
少子高齢化などにより、依然として景気回復の実感にはほど遠いというのが実情です。 館山市においても、
合計特殊出生率は県内では高い位置にあるものの、人口減少、
少子高齢化の傾向に歯どめがかかる状況には至らず、さらなる税収の減少や高齢化の進展に伴う
社会保障関連経費の増大は避けて通れるものではありません。 加えて、公共施設の老朽化等への対応に係る経費の増大なども深刻な問題であり、人口減少に耐え得る地域社会への変革が急務となっています。 こうした状況を踏まえ、新年度における
市政運営の基本的な考えを述べさせていただきます。 都心から自動車で約80分という
地理的優位性と恵まれた自然環境や農水産物など、館山市が持つ
ポテンシャルを最大限に活用し、
子育て支援や
移住定住の促進、多様な雇用の創出などにより、若年層の減少に歯どめをかけていくこと、さらには、定住人口だけでなく、観光客などの
交流人口や二
地域居住者等の増加を推進していくことが重要です。 そのためには、市民の力、地域の力を掘り起こしながら、幅広い世代に、“住みたい”、“住み続けたい”と実感していただけるよう、ハード・ソフトの両面から「持続可能な
まちづくり」を行い、まちの活性化、まちの魅力向上につながる取り組みを進めていく必要があります。 「2020年
東京オリンピック・
パラリンピック競技大会」の
事前キャンプ誘致活動では、これまでの取り組みが高く評価され、オランダの
ホストタウンとして
安房地域で初めて国に登録されました。 また、
インバウンドの面でも、これまでの誘致活動が実を結び、日本の
商工会議所に当たる「
日本台湾商会連合総会」の定例総会の開催地として、館山市が千葉県内では初めて選ばれました。 さらに、
サイクルツーリズムを推進する中、内房線に
自転車専用列車「BOSO BICYCLE BASE」、B.B.BASEと申しますけれども、が運行されるなど、さまざまな分野において官民での新たな取り組みが進められています。 まさに今、館山市は大きなチャンスを迎えています。 激化する
地域間競争の中で「選ばれるまち」を目指し、今まで以上に、市民の皆様と行政が一丸となって「
オール館山」で英知を結集し、館山市の持つ
ポテンシャルを最大限に生かして、ピンチをチャンスに変えるための
市政運営に全力を注いで取り組んでいきます。 それでは、平成30年度の予算案について説明します。 平成30年度
一般会計予算額は、179億5,300万円となり、前年度対比3億8,300万円、2.2%の増加となりました。
少子高齢化の進展による
社会保障関連経費の増加などを踏まえつつも、平成29年度に引き続き、総額170億円台とし、
財政調整基金の取り崩し額についても7億687万3,000円に抑える予算編成としたところです。 初めに、平成30年度に取り組む5つの重点施策について述べさせていただきます。 1つ目は、「観光資源の
魅力アップ」です。
サイクルツーリズムの推進や
インバウンドにおける
教育旅行誘致など、これまで以上に積極的な
セールス活動を展開していくとともに、
館山ふるさと大使の「さかなクン」を活用した夏のPR動画や海辺の
魅力ガイドブックの作成など、情報発信を強化します。 さらに、沖ノ島の環境整備、「“渚の駅”たてやま」における
バーチャルリアリティーやさかなクンギャラリーの充実、城山公園における南総里見八犬伝のラッピングを施した
シャトルカー運行など、さらなる
交流人口の拡大を目指し、館山市の観光資源の
魅力アップに取り組みます。 加えて、館山市の魅力発信、地域力・
ブランド力を高めることを目的として、「
シティープロモーション」の推進に取り組んでいきます。 2つ目は、「市民等の
移動手段の確保対策」です。 路線バスや鉄道などの
公共交通利用者の減少や、
自動車事故を未然に防ぐための高齢者の
運転免許証自主返納促進など、市民の移動手段を取り巻く環境が厳しさを増す中、2つの観点から市民の
移動手段の確保対策に取り組みます。 1つは公共交通の分野で、市の公共交通のマスタープランとなる「
地域公共交通網形成計画」の策定に取りかかります。 もう一つは福祉分野で、地域にお住まいの高齢者等が地域における
移動手段等についてともに考え、お互いに支え合う「
地域づくり」の検討を進めます。 こうした取り組みを複合的に組み合わせながら、
まちづくり、福祉、観光など総合的な観点から、市民や来訪者の
移動手段の確保に取り組んでいきます。 3つ目は「2020年
東京オリンピック・
パラリンピックの
事前キャンプに向けた取り組み」です。 新年度は2020年
東京オリンピック・
パラリンピック事前キャンプの実現に向けて、日本でトレーニングを行う際、館山市に滞在してもらい、宿泊や送迎などの
受け入れ事業を予定しています。 その際、
イベント等においてオランダの選手と市民との交流の場を設けるなど、
オリンピック・
パラリンピックを身近に感じてもらうことで、市民のスポーツや
健康づくりに対する関心を高めていきたいと考えています。 2020年以降も館山市における
スポーツ観光が定着し、地域の活性化につながることを目指し、
オリンピック・
パラリンピックのレガシーを見据えながら、
事前キャンプの実現に向け取り組んでいきます。 4つ目は「
子育て支援の充実・教育環境の整備」です。 市内7カ所の
公設学童クラブでは、利用者の声を取り入れ、仕事と子育てが両立しやすくなるよう、開所時間を30分延長するとともに、
北条幼稚園の預かり保育では、保育士を増員し、
受け入れ態勢の強化を図ります。 また、
子ども子育て支援施策の基本方針となる「子ども・
子育て支援事業計画」の策定や、児童虐待などの相談体制の強化を目的とした
子ども家庭支援員の配置など新たな取り組みを実施します。 さらに、第三中学校の
校舎整備工事に係る
基本設計業務の実施、
PFI事業の導入を視野に入れた
学校給食センターの整備を推進します。 こうした取り組みにより、安心して出産し、健やかに育てることができるよう、子育てに関する支援策の充実や教育環境の整備を図ります。 5つ目は「
地域ぐるみで取り組む
有害鳥獣対策」です。 年々深刻さを増す
有害鳥獣被害の防止対策として新たな取り組みを実施します。
地域おこし協力隊事業を活用し、獣害対策において地域を総合的にサポートできる人材を起用するとともに、「獣害と戦う
農村集落づくり事業」により
地域ぐるみの対策活動を後押しします。 こうした取り組みにより、
地域ぐるみの推進体制の強化を図り、獣害に強い
集落づくりとともに、安全で安心な生活環境の整備を図ります。 以上が、5つの重点施策となります。これらについては、後ほど詳しく説明します。 それでは、平成30年度に取り組む、主な施策や事業について、「
前期基本計画」の
重点プランである「『海』の
魅力アッププラン」、「『食』の豊かさ
アッププラン」、「『若者』の
元気アッププラン」、「『ふるさと』の
誇りアッププラン」の順に説明します。
重点プランの第1点目、「『海』の
魅力アッププラン」について申し上げます。 風光明媚で波穏やかな館山の海は、市民の宝であり、大切な財産です。 この“海”の魅力にさらに磨きをかけ、「
館山ならでは」、「館山らしさ」を追求し、その魅力を広く発信し、多くの人々に知ってもらい、より多くの人々や企業などを呼び込むことが、
地域活性化にとっては重要であると考えています。 海辺の
まちづくりについては、昨年1月に入館者が100万人を突破した「“渚の駅”たてやま」において、今年度に引き続き、外壁及び屋根の改修を行い、館山お
さかな大使である「さかなクン」のイラストを壁面にペイントすることで、
アピール力の強化を図ります。 また、「“渚の駅”たてやま」の機能面の向上につながる取り組みとしては、
さかなクンギャラリーショップのグッズの充実を図るほか、海に潜らなくても館山の海の中にいるような疑似体験ができる
バーチャルリアリティーを新年度から一般の方向けに本格的に運用開始するなど、「“渚の駅”たてやま」のイメージアップやコンテンツの充実により、来館者数の拡大を図ります。 さらに、館山市の魅力発信を強化するため、「さかなクン」ならではの、海の特徴や楽しみ方など、館山の魅力を紹介する
夏バージョンのPR動画を制作し、市のホームページやユーチューブなどで公開するほか、「“渚の駅”たてやま」や
各種イベント会場で放映します。 加えて、館山の海の魅力をより深く理解してもらい、
リピーターになってもらうため、「海辺の
魅力ガイドブック」を作成し、多様な情報媒体で余すことなくPRできるよう情報発信の強化を行います。 沖ノ島については、昨年10月の台風21号により高潮被害にさらされた環境をもとに戻すため、「『沖ノ島』
復興プロジェクト」としてガバメントクラウドファンディングを実施し、一日も早い復旧に向け、広く資金面での御協力を呼びかけています。 また、今年度に引き続き、
海水浴場開設期間中に
沖ノ島環境保全協力金を募るとともに、官民で連携して
アマモ場再生事業に取り組むなど、沖ノ島の環境整備に努めます。
館山夕日桟橋については、
小型船舶係留施設の増設工事が今年度内に完成する予定で、これにより、官公庁船や
プレジャーボート等の係留が可能となることから、桟橋の利用促進が図られるとともに、係留後にまちを散策するなど新たな人の流れやにぎわいを創出することができます。 さらに、
クルーズ船や官公庁船・
プレジャーボートなど多様な船舶の寄港を誘致するため、国内外の船会社や関係機関・
マリーナ等への
ポートセールスを行うとともに、
高速ジェット船の季節運航における東京・竹芝桟橋と
館山夕日桟橋間の利用促進に向けたPR事業を実施し、海路を活用した都市部からの
交流人口の拡大と地域経済の活性化を図ります。
移住定住については、都市部からの
アクセス性の向上や「海辺の
まちづくり」が功を奏し、テレビなどさまざまなメディアで館山市が紹介され、
交流人口が増加し、その魅力により、移住する方や二地域居住の方がふえています。 活力ある
まちづくりには
移住定住施策の充実は不可欠であることから、「館山に住んでからを一緒に考える」を基本として、「NPO法人おせっ会」など関係団体と連携し、
移住希望者に対する相談業務を初め、
子育て世帯の
新規移住者に対する家賃負担の軽減支援など、引き続き、
移住定住施策の推進を図ります。
インバウンドについては、昨年11月に「
日本台湾商会連合総会」の定例総会が館山市で開催されるなど、台湾における館山市の認知度が向上してきています。 今月上旬には、館山市
観光協会長などとともに、台湾出身の市職員を伴い、みずから
トップセールスで台湾を訪問してきましたが、館山市の
ポテンシャルを生かせばさらなる交流拡大につなげることができると、大きな手応えを感じたところであり、引き続き、教育旅行の誘致など関係機関とともに
インバウンドを推進していきます。 2020年
東京オリンピック・
パラリンピック事前キャンプ誘致については、
オランダ側から「シーズンオフに館山で合宿したい」、「市民との交流を行いたい」という話があったことから、市としては、こうしたリクエストに応え、信頼関係を強化し、
事前キャンプ誘致の実現を確かなものとしていくため、宿泊や送迎などの
受け入れ業務を行うとともに、
パラリンピックのトライアスロンの
受け入れ環境の整備のため、
温水プール出入り口にスロープを設置するための工事を行います。 また、
館山ふるさと大使のオリンピアンの協力をいただきながら、
ホストタウンとして
交流イベントを引き続き行い、そこにオランダの選手も加わることで交流の場が広がるよう、「
オール館山」で取り組みます。 その結果、
スポーツ観光客の増加、スポーツによる
健康づくりへの関心の高まりなど、後世の市民が誇りに思えるレガシーを創造すべく、機を逸せず、積極的に取り組んでいきたいと考えています。
スポーツ観光については、近年、健康志向の高まりなどから、
サイクリングを楽しむ人がふえています。
安房地域においても、信号や交通量が少なく、変化に富んだ海岸線や丘陵地帯を有していることなど、ロケーションのよさから関東近県を中心に多くの
サイクリストが訪れるようになり、県の
モデル事業や民間主催の
サイクリングイベントも多数開催されています。 こうした中、
安房地域の
サイクリングの魅力を高め、何度でも訪れたいと思う
サイクリストをふやし、宿泊・滞在の長時間化や
リピーターの増加、新規顧客の開拓につなげるため、「
南房総観光連盟」を事業主体として、アンケート調査や
サイクリングガイドブックの作成、対外的なPR、モニターツアーなどを実施します。 2020年
東京オリンピック・
パラリンピックの
事前キャンプ誘致を確かなものとし、その優位性を最大限に生かすことで「
サイクリストの聖地化」を目指し、多くの
サイクリストに館山のファンとなっていただけるよう取り組んでいきます。 現在、「地方創生」の名のもとに、全国では多くの自治体が
地域間競争にしのぎを削っています。これからさらに激化する
地域間競争の中で「選ばれるまち」となるためには、館山市が持つ
ポテンシャルを磨き上げ、ブランド化を図り、地域内外に広める「
シティープロモーション」が重要であると考えていることから、引き続き国の地方創生人材支援制度を活用し、民間の専門人材をアドバイザーとして、総合政策部参与に委嘱し、地域
ブランド力を高める戦略の構築に向けて取り組んでいきます。 次に、
重点プランの第2点目、「『食』の豊かさ
アッププラン」について申し上げます。 館山市は温暖な気候と豊かな自然に育まれ、これまでも多彩な食の恵みを享受してきました。市民の暮らしが豊かになり、地域の活性化を目指すためには、豊かな農水産資源を観光や産業面で生かすことが大切であり、新たなビジネスチャンスや
交流人口の拡大にもつながります。 また、
インバウンド推進や2020年
東京オリンピック・
パラリンピックを迎えるに当たり、地域の多彩な食の魅力をより多くの方に伝えることができるよう、その仕組みづくりを行っていくことが大切であると考えています。 市民や市内事業者等へ、地域の“食”に対する理解を促進し、そのすばらしさを次世代に伝えていくことで、「市民が館山の食を誇れるまち」、「来訪者がまた食べに行きたいと思うまち」を目指していきます。 食の
まちづくりについては、地域内外から「食といえば館山市」という認識が得られるように、農水産物全体の需要を掘り起こし、消費や生産量の拡大、来訪者の増加などに結びつけていくため、「食による地域ブランディング事業」を推進します。 農水産物のおいしさや安全性などに地域の独自性を加えて、魅力ある食資源として磨き上げるとともに、効果的なPR活動を通じ、消費者や事業者に食の魅力をしっかりと伝え、館山市の食に満足してもらえるよう、その基本戦略として、食材認定基準の作成や食のブランド化などを推進します。 そのため、これら戦略の土台となる「食の情報資産化」に着手し、生産工程でのこだわりなどの情報を継続的に収集・データ化するなど、効果的に発信していくことに取り組みます。 また、「食による地域ブランディング事業」を着実に推進していくため、たてやま食の
まちづくり協議会や関係団体、生産者、事業者等との連携を図るとともに、
地域おこし協力隊事業を活用し、「食による地域ブランディング事業」に関心のある人材を都市部から呼び込み、生産者や事業者等とのネットワークを築きつつ、継続性のある推進体制の構築に向けて取り組んでいきます。 豊かな食を支える農水産業の振興については、地域農業の担い手の確保、農地の保全が大きな課題であり、これらの課題解決に向け、経営が不安定な就農直後の若手農業者を支援するとともに、農地中間管理機構と連携して、農地の集積・集約化及び新たな耕作放棄地発生の抑制に取り組んでいきます。 特に、年々深刻さを増す
有害鳥獣被害の防止対策として、これまで実施してきた防護柵設置事業、狩猟免許取得費の助成などに加え、新たな取り組みを実施します。 具体的には、被害対策は、地域住民が主役となる
地域ぐるみの取り組みが重要であることから、「獣害と戦う
農村集落づくり事業」を導入し、地域による総合的な被害対策計画の策定や、この計画に基づく被害対策の実施に対する支援を行い、集落ぐるみの活動を後押しします。 さらに、
地域おこし協力隊事業を活用し、
有害鳥獣対策における調査や研究、指導など、地域を総合的にサポートできる人材を起用し、
地域ぐるみの推進体制の強化を目指します。 こうした取り組みにより、獣害に強い
集落づくりを目指すとともに、地域おこし協力隊員が地域に根差した活動を展開していくことで、地域への自立定住と、
有害鳥獣対策における地域の新たな担い手としての育成定着を図ります。 なお、イノシシなどによる被害は、農業に限定したものではありません。市内でも過去に人身被害が発生しています。これは、地域全体の問題でもあり、それを市民の皆様が認識することも重要です。そのため、
地域ぐるみの推進体制を強化していくことにより、獣害に対する安全で安心な生活環境づくりも推進していきます。 また、昨年10月の台風21号により、市内の農水産業はこれまでにない甚大な被害を受け、現在、官民が力を合わせ、復旧を進めています。 加えて、漁獲量の減少や魚価の低迷、漁業従事者の減少等といった課題に対応していくため、市内漁業協同組合の合併に向けた取り組みを支援するなど、地域の水産業の活性化を図ります。 次に、
重点プランの第3点目、「『若者』の
元気アッププラン」について申し上げます。 将来を担う“若者”は、館山市を元気にする原動力でもあります。 館山市は、都市部の若者から「住んでみたいまち」に選ばれる高い
ポテンシャルを有している地域ですが、これは
移住定住の施策にあわせ、雇用面での支援や
子育て支援など、官民が一体となり、若者にとって魅力的な
まちづくりを進めてきたことの成果が着実に実を結んでいるものと考えています。 そのため、引き続き、官民との連携により、若者にとって「訪れてみたいまち」、「住んでみたいまち」、「帰ってきたいまち」として、館山市への人の流れを生み出し、地域の活性化につなげていきたいと考えています。 起業支援については、市内での起業に対する機運を高めるため、起業に対する助成や創業支援セミナーの開催などを引き続き実施します。 企業誘致については、IT系企業のサテライトオフィスなどを対象に施設改修や家賃に対する助成を行うとともに、
トップセールスを実施するなど、市内経済の発展や雇用の場の確保のため、引き続き誘致活動を推進します。 雇用促進については、現在も有効求人倍率が県内で千葉管内とともに高い水準にあることから、引き続き、ハローワークや近隣自治体と連携して、「ジョブサポートinたてやま」や、UIJターン希望者を対象にした「南房総でお仕事さがしin東京」などの合同企業説明会を実施します。 また、昨年に引き続き
安房地域の高等学校と連携して、高校生に地元の企業を知ってもらうとともに、地元で働く魅力を伝える事業に取り組み、若者の地元就職や将来のUIJターンにつなげることを目指します。 さらに、人手不足が深刻化している介護職及び看護職に対する対策として、介護資格に係る費用の一部助成と「館山市看護師等修学資金貸付制度」を引き続き実施し、地域医療・福祉体制の強化を図ります。
地域おこし協力隊事業については、これまで、農業振興・まちなか再生・食の
まちづくりの各分野に導入してきました。今年度は、福祉・ふるさと納税の分野に導入し、2名の隊員を採用したところです。 平成30年度は、食の
まちづくりの分野で1名採用するほか、新たに、
有害鳥獣対策の分野において1名の隊員を採用します。 隊員には、これまでの経験やスキルを生かし、新たな視点で地域の課題解決に向けた活動を展開していただき、地域の若返りや活性化につなげていきたいと考えています。 また、隊員が将来的にみずからの生業を見つけ出し、地域への自立定住が円滑に実現できるよう、地域との橋渡しなどの支援を行っていきます。 加えて、地域おこし協力隊員の地域でのライフスタイルや地域おこし活動の状況を広く発信し、隊員の活動を館山市における「新たなビジネスモデル」として他の若者に呼びかけ、市の
ポテンシャルの高さをアピールするとともに、「住んでみたいまち」としての
魅力アップを図っていきます。
子育て支援については、安心して出産し、健やかに育てることができるよう、支援策の充実を図ります。 屋根つき公園として多くの支持を受け、昨年10月には、利用者25万人を突破した「元気な広場」については、引き続き、市民や指定管理者と協働で利用者ニーズに沿った事業を展開するとともに、地域の子育て拠点となる「出張子育てひろば」については、新たに房南地区で実施するなど、これまでの取り組みとあわせ、さまざまな
子育て支援事業を展開していきます。 市内7カ所の
公設学童クラブでは、開所時間を30分延長し、午後6時30分までの預かりを実施します。 また、
北条幼稚園において実施している預かり保育については、保育士を増員し、
受け入れ態勢の強化を図ります。これにより、子育てと仕事の両立がしやすくなるよう利用者ニーズに対応していきます。 さらに、
子ども子育て支援施策の基本方針となる「子ども・
子育て支援事業計画」について、平成32年度を初年度とする次期計画の策定に取り組み、計画的な
子育て支援の増進を図ります。 加えて、児童虐待や特別支援に係る相談体制の強化を図るため、現行の家庭相談員2名に加え、新たに
子ども家庭支援員1名を配置します。 保育園においては、関係機関との連携強化や就学前教育・保育の質的向上を図るため、新たに2名の接続コーディネーターを配置します。 また、子ども医療費の給付については、子どもの保健及び子育て世代の経済的な負担軽減を図るため、保険診療に係る患者負担額に対し、引き続き中学3年生まで助成を行います。 次に、
重点プランの第4点目、「『ふるさと』の
誇りアッププラン」について申し上げます。
地域活性化の主役は市民の皆様であり、その原動力は「館山をもっとよくしたい」という熱い思いであり、ふるさとに対する誇りと愛着心です。 『笑顔あふれる 自然豊かな“あったか ふるさと”館山』を目指していくには、市民相互の支え合い、市民と行政との協働、課題解決に向けた市民の取り組みなど、市民の主体的な活動なくしては成り立ちません。 『ふるさと館山』に対する誇りと愛着心を育み、市民の皆様が積極的に
まちづくりに参加できる環境と、地域が一体となって支え合う体制を整備します。 また、将来人口規模等を見据え、教育環境の充実、安全で安心な
まちづくり、医療・福祉の充実、道路や公共交通のネットワーク整備などに継続して取り組んでいきます。 初めに、「ふるさとへの誇りと郷土愛を高める」について申し上げます。 「地域への誇りと愛着をもち、心豊かな人材が育つまち」を目標に、児童生徒の教育環境の整備を図ります。 教育施設の整備については、第三中学校の耐震化対策は、校舎の建てかえに向け
校舎整備工事に係る
基本設計業務を実施します。
学校給食センターについては、現在、実施設計の見直しにより、食数規模の縮小や献立内容の変更などを行い、建物面積を縮小し、設備・備品類も見直すことで事業費の削減に努めています。 なお、整備に当たっては、民間資金の活用により事業を実施する
PFI事業の導入を視野に入れ、現在、実施設計の見直しと並行して、
PFI事業の手法の導入可能性の調査業務を実施しているところです。 コミュニティセンターについては、老朽化により劣化した外壁を改修し、施設の適正管理を行うとともに、施設の長寿命化を図ります。 学校教育については、「確かな学力・豊かな心・健やかな体」を基盤とした「生きる力」の育成を学校教育の最重点課題としていることから、「学力向上推進コーディネーター事業」を継続し、小中一貫した教育活動を推進することにより、「生きる力」の向上を目指します。 小中学校において不登校となっている児童生徒の学校復帰を支援するため、集団生活への適応、情緒の安定、基礎学力の補充、基本的生活習慣の改善等の相談・適応指導を行う「教育支援センター」を新年度に開設するとともに、幼稚園及び小中学校に配置する特別支援教育学習支援員を増員します。 また、今年度に導入した「さかなクンバス」によるスクールバスの運行、並びに、自転車通学、路線バス通学の児童生徒に対する遠距離通学児童生徒通学費補助制度を引き続き実施し、遠距離通学の児童生徒の安全・安心を確保します。 さらに、経済的な理由により就学困難な児童生徒に対する学用品などの援助を行う就学援助費の小中学校入学前支給制度についても引き続き実施します。 国際交流については、姉妹都市であるアメリカ合衆国ワシントン州ベリンハム市と姉妹都市締結60周年を迎えます。 近年では、お互いのマラソン大会に、市民ランナーが参加したり、ダンスやゴルフによる交流を行ったり、スポーツを通じた市民レベルでの交流等が行われておりますが、これまでのさまざまな交流活動によりつないできた交流の輪を将来に引き継いでいくため、館山国際交流協会と連携し、広く市民の協力を得ながら、周年記念行事を実施します。 道路ネットワークについては、域内交通網のボトルネック箇所を改善し、
アクセス性や地域経済の循環性の向上を図るため、地元選出国会議員を初め、財務省、国土交通省、東日本高速道路株式会社などの関係機関に対し、国道127号富浦インターチェンジ出入り口から館富トンネルを含めた暫定2車線区間、約1キロメートルの4車線化の早期事業化に係る要望活動を引き続き実施します。 また、休日等における慢性的な渋滞を解消し、高速道路としての機能充実を図るため、現在工事が進められている館山自動車道の君津インターチェンジから富津竹岡インターチェンジにおける4車線化事業の早期完成と、これに接続する富津館山道路の富津竹岡インターチェンジから富浦インターチェンジの4車線化の早期事業化についても、関係機関に対し、要望活動を実施します。 さらに、
安房地域における周遊性の確保と、観光シーズンの渋滞緩和や救急搬送ルートの確保において重要な役割を担う地域高規格道路「館山・鴨川道路」の早期事業化についても、関係機関に対し、要望活動を実施します。 加えて、地域の活性化、避難路の確保と観光振興を図るため、都市計画道路船形館山線「船形バイパス」の整備を計画的に推進します。 また、市民の居住環境の改善と安全かつ円滑な通行確保のため、計画的な道路改良や道路排水整備事業等を推進するとともに、交通の安全確保を図るため、橋梁やトンネル等の道路構造物の長寿命化計画に基づき、道路施設の適正な維持管理を効果的に実施します。 景観
まちづくりについては、館山駅西口地区を含めた海岸沿いの町並み景観形成の推進及び海、山、田園等の自然的景観、歴史・文化的景観を保全するため、市内全域を対象とした「景観計画」を策定し、長期的視点に立った景観形成を目指すとともに、景観資源を生かした観光振興につなげます。 花の
まちづくりについては、この地域の温暖な気候などの優位性を生かし、花による「館山らしさ」、「
館山ならでは」を追求し、「花のまち館山」のイメージを定着させることで、観光地としての魅力向上を図るため、「ガーデニングコンテスト」、「恋人の聖地恋華めぐりイベント」等の開催により、市民・各種団体・行政との協働による「花の
まちづくり」の機運醸成に努めます。 市民や観光客に親しまれ、館山市のシンボルでもある城山公園については、昨年から実施しているシャトルカーのさらなる充実を図り、本年4月からは、来園者に戦国時代のロマンを感じていただけるよう、南総里見八犬伝の錦絵をラッピングした専用車両と忍者のコスプレにより、来園者のおもてなしを行います。
インバウンド推進の強化や2020年
東京オリンピック・
パラリンピックなど、今後を見据え、館山市が誇る観光施設としてのホスピタリティーのさらなる充実強化に取り組みます。 公共交通ネットワークについては、近年の
少子高齢化やモータリゼーションの進展による公共交通の利用者の減少など、鉄道や路線バスなどの公共交通を取り巻く状況はさらに厳しさを増しています。 そこで、公共交通を必要とする方の真のニーズを的確に把握し、将来にわたり持続可能で利便性の高い公共交通というバトンを次世代につないでいくため、交通事業者、市民、学識経験者、市議会、行政などで構成する法定協議会を立ち上げ、マスタープランとなる「
地域公共交通網形成計画」の策定に取り組みます。 地域公共交通の維持・改善は単に交通分野の解決にとどまらず、
まちづくりや観光、福祉などさまざまな分野に影響を及ぼし、また、地域によって抱える問題点や課題はさまざまで、地域住民のニーズや地域における公共交通のあり方も異なるため、これらを踏まえ、地域戦略の一環として、総合的な観点から公共交通ネットワークの形成を進めていきます。 次に「地域の支え合いをはぐくむ」について申し上げます。 初めに、医療、福祉関連の取り組みについて説明します。 健康の維持増進については、市民や医療・福祉関係者及び行政関係者が地域や職域を超えて連携することで、ともに考え、ともに実践する共同体となり、医療・福祉・健康の課題に挑み、市民の健康寿命を延ばすため、未来に向けて、市民の健康や幸せを地域全体で支え合う「コミュニティ医療」を引き続き推進します。 また、市民や地域、教育・行政が民間専門機関との連携により、健康寿命の延伸や生活の質を保つために重要となる、生活習慣病の発症・重症化予防を初めとした健康課題の解決に向け、減塩などの「食」を通じた健康教育の実施や、糖尿病性腎症の重症化予防の取り組みを推進します。 さらに、基本的な生活習慣が確立される子供のころから
地域ぐるみで健康に関心を持ち、正しく学び、
健康づくり活動を実践していけるよう、健康に関する正しい知識の習得を促すとともに、健康意識の啓発を推進するなど、市民一人一人が、健康について、みずから、気づき、考え、行動していくことを目指します。 そのため、市民一人一人の健康に対する関心を高め、健康的な生活習慣のきっかけづくりとその継続・定着の促進、さらには健康寿命の延伸を図り、誰もが健康で幸せな生活ができることを目的として、「たてやま健幸ポイント」事業を引き続き推進するとともに、市民が健康測定機器を使用してみずから身体の状況をチェックすることができる「健幸サロン」を定期的に設置するなど、市民が主体的に行う
健康づくりを支援します。 高齢者に関する取り組みについては、高齢者等の移動手段の確保対策として、高齢者が住みなれた地域で安心した生活を続けられるよう、市民が主体となる地域包括ケアシステム構築を目的とし、交通弱者の
移動手段として自家用車に依存しない生活環境について、市民と行政が、ともに「知り」、「考え」、「行動する」ための検討を初め、地域の行動へとつなげるための
地域づくりの推進に新たに取り組みます。 なお、この取り組みと先ほど申し上げた「
地域公共交通網形成計画」の策定については、市民の
移動手段という点で非常に密接に関連するものです。 館山市では、こうした異なる分野での取り組みを横断的、かつ、複合的に取り組み、
まちづくりや福祉、観光など総合的な観点からの検討を行い、身の丈に合った、地域特性、地域住民のニーズに応じた形での市民の
移動手段の確保策に取り組んでいきます。 また、虐待や擁護者不在に備えるための緊急ショートステイ事業や、徘回高齢者の早期保護と安全確保及び介護している家族等の負担を軽減するため、GPSを活用した徘回探知機利用助成事業を新たに実施します。 社会保障制度のすき間を埋めるための館山市独自の支援策の充実を図ります。 がん・生殖医療治療費助成として、がんの治療によって影響を受ける可能性のある生殖機能の温存を希望する方に、治療に要した医療費の一部を助成します。また、障害者支援の拡充として、喉頭摘出後の人口鼻への助成を新たに実施します。 次に、市民と行政との協力体制づくりについて説明します。 官民が一体となった協働の
まちづくりのため、平成28年度から策定に取り組んでいる「市民協働条例」については、検討委員会による議論を初め、市民の皆様からの意見も取り入れながら、平成30年中の制定を目指し、引き続き取り組みます。 次に、安全・安心で持続可能な
まちづくりについて説明します。 「市民の安全が確保され、
地域ぐるみで支え合う、安心して暮らせるまち」を目標に、交通安全対策や地域防災力の強化を図ります。 交通安全対策については、高齢者の交通事故抑止を目的に、平成29年度から市が独自で実施している、運転に不安のある75歳以上の高齢者を対象とした運転免許証返納促進事業に加え、道路標識等の道路附属物の適正な管理を行い、交通事故の撲滅を目指します。 地域防災力の強化については、災害から市民や来訪者の生命・財産を守るため、防災行政無線のデジタル化など、正確な情報を適切なタイミングで伝える取り組みを引き続き進めていきます。 また、地震、津波、土砂災害などの大規模災害時に、市民はもとより来訪者や外国人などが迅速かつ確実に安全な指定緊急避難場所に避難できるように、災害別のピクトグラムを使用した避難所等に関する標識の整備及びヘリサインの整備を行います。 さらに、目の不自由な方、独居の高齢者など、防災行政無線の放送が聞きづらい方に対応するための電話による一斉情報伝達・収集システムや安全安心メール等により、防犯・防災・消防等の緊急情報を市民へ提供し、安全で安心な
まちづくりを推進します。 加えて、地域の自主防災活動で中心的な役割を果たす「防災リーダー」を養成するための「防災士養成研修会」を引き続き実施するとともに、「地域防災リーダー連絡協議会」を開催し、防災リーダー間の情報交換や災害情報の共有を行い、地域防災力の向上を図ります。 消防については、老朽化や津波危険区域内に建設されている消防団詰所を移転新設するほか、防火水槽の整備など消防力の充実強化を図ります。 防犯については、町内会等が管理している防犯灯に関し、市が無償貸与するLED防犯灯機器と交換することで、引き続き防犯環境整備の支援を行います。 また、高齢者を狙った振り込め詐欺や詐欺まがいの商法、多重債務、インターネットの普及による契約トラブルなど、多様化、複雑化している消費者問題については、引き続き消費生活相談窓口の維持・充実に努めます。 次に、「行政サービスの維持・向上に努める」について申し上げます。 新年度は、『第4次館山市総合計画』の前期計画期間の中間年に当たります。『館山市まち・ひと・しごと創生総合戦略』とあわせ、進捗状況や効果検証をしっかりと行い、目標達成に向け、PDCAサイクル、プラン・ドゥー・チェック・アクションによる取り組みの改善と効果的な実施に努めていきます。 財政の健全化に向けた取り組みについては、冒頭で申し上げましたように、健全で持続性の高い
行財政運営を目指し、
行財政改革を推進してきたところです。 しかしながら、市を取り巻く社会情勢は、人口減少による市税収入の減少や、高齢化率の上昇による医療・介護などの支出増加により、財政運営の硬直化が進み、今後も
学校給食センターの移転改築、第三中学校の耐震化対策、清掃センターの大規模改修などの事業を控え、厳しい財政局面を迎えています。 このような状況の中、現在、館山市
行財政改革委員会を中心に、今年度末で計画期限を迎える「第2次館山市
行財政改革方針」の結果検証や今後の財政予測などを踏まえ、平成30年度を初年度とする「第3次館山市
行財政改革方針」の策定作業を行っています。平成29年6月に策定した『館山市公共施設等総合管理計画』の推進に向けた具体的な取り組み方策や、事務事業のさらなる民間委託化の推進などを掲げた計画となる予定であり、今後はこの方針に基づく取り組みを実行していくことになります。 また、昨年は、広報紙への財政状況の連載や市内4カ所で開催した市政懇談会などにより、市民の皆様に、今後の財政見通しの説明を実施し、ともに考え、さまざまな御意見をいただいたところです。 今後とも、あらゆる機会を通じて
行財政運営の状況をお知らせし、市民の皆様の御理解と御協力をいただきながら、
行財政改革を推進していきます。 次に、平成30年度の組織体制については、「みなと」を核とした地域の魅力発信などによる観光の振興を図るとともに、地域の重要課題である雇用や企業誘致、
移住定住を推進するため、経済観光部内の再編を行い、商工観光課の観光部門とみなと課を統合し、新たに観光みなと課と雇用商工課を設置します。 また、食の
まちづくりを推進するため、これまで農水産課内に位置づけられていた食の
まちづくり担当を、組織上明確に位置づけ、食の
まちづくり推進室とします。 さらに、地域公共交通事務を進めるため、企画課内に公共交通係を設置するとともに、債権管理事務を進めるため、管財契約課内に債権管理係を設置します。 以上申し上げました諸施策を遂行するための予算として、平成30年度の館山市一般会計歳入歳出予算の総額は179億5,300万円となり、前年度予算に対し、3億8,300万円、2.2%の増となります。 また、債務負担行為としては、電子複写機その他事務用機器の借り上げ等に係る使用料及び賃借料等22件を設定しました。市債としては、防災行政無線整備事業等16件、12億4,570万円を予定し、一時借入金については最高額を15億円としました。 以上が議案第2号の概要ですが、次に議案第3号から順次その概要を申し上げます。 まず、議案第3号平成30年度館山市
国民健康保険特別会計予算ですが、平成30年度からは、千葉県が財政運営の責任主体となり、館山市とともに国民健康保険制度を担うことになります。 国民健康保険制度改正に伴い、医療費等の保険給付に係る経費についても、保険給付費等交付金として、千葉県から館山市に全額支払われます。 平成30年度
国民健康保険特別会計予算額は、歳入については、一般会計から4億4,859万3,000円の繰り入れ措置を講じ、歳入歳出それぞれ58億5,579万1,000円、前年対比17億4,278万6,000円、22.9%の大幅減となりますが、財政運営は今までと比べ大きく安定することが期待されます。 次に、議案第4号平成30年度館山市
後期高齢者医療特別会計予算ですが、歳出については、
後期高齢者医療に係る
後期高齢者医療広域連合納付金を計上しました。歳入については、一般会計から1億9,220万8,000円の繰り入れ措置を講じ、歳入歳出それぞれ7億3,455万円を計上しました。 次に、議案第5号平成30年度館山市
介護保険特別会計予算ですが、平成29年度に策定した第7期介護保険事業計画等を勘案し、歳入については、一般会計から8億8,558万2,000円の繰り入れ措置を講じ、歳入歳出それぞれ56億9,209万2,000円を計上しました。 次に、議案第6号平成30年度館山市
下水道事業特別会計予算ですが、歳出として、管理費では鏡ケ浦クリーンセンターに係る維持管理費等を計上し、また建設費では汚水管渠の建設工事費等を計上しました。歳入としては、一般会計からの繰入金4億8,076万4,000円を含めて、受益者負担金、下水道使用料、国庫補助金及び市債等を見込み、歳入歳出それぞれ8億548万9,000円を計上しました。また、市債としては、汚水管渠築造工事等の下水道事業債及び資本費平準化債等を合わせて2億580万円を計上しました。 以上、各会計の平成30年度予算の概要について説明申し上げましたが、
一般会計予算総額179億5,300万円、特別会計予算の合計額130億8,792万2,000円、一般会計及び特別会計を合わせた予算総額は310億4,092万2,000円となり、前年度予算に対し、16億1,813万円、5.0%の減となっています。 次に、議案第7号館山市
附属機関設置条例の一部を改正する条例の制定についてですが、次期
行財政改革委員会は、今後の財政運営に影響を及ぼす事項を審議する必要があることから、より市民や市議会の意見を反映させるため、定数の増員及び委員構成の改正をしようとするものです。 また、それに伴い、非常勤の特別職の職員に係る報酬及び費用弁償に関する条例の一部を附則により改正をしようとするものです。 次に、議案第8号館山市
職員給与条例等の一部を改正する条例の制定についてですが、千葉県人事委員会の勧告に準じ、館山市職員の給与改定を実施しようとするものです。改正の内容としては、給料表について、若年層に重点を置いて平均0.2%の引き上げを行うとともに、期末・勤勉手当について、民間との支給割合に見合うよう0.1月分を引き上げ、年4.4月分としようとするものです。 また、市長等特別職の期末手当について、一般職の期末・勤勉手当の支給割合が改正されることとの均衡を考慮し、改正しようとするものです。 次に、議案第9号
フレフレ・たてやま応援条例の一部を改正する条例の制定についてですが、ふるさと納税による寄附金を充てる事業として、看護師等修学資金貸付に関する事業を新たに加えようとするものです。 次に、議案第10号館山市
財政調整基金条例の一部を改正する条例の制定についてですが、財政規律の一層の確保を図るため、一般会計歳入歳出の決算上生じた剰余金について、2分の1を下らない金額を翌年度に繰り越さずに
財政調整基金に直接編入しようとするものです。 次に、議案第11号館山市市税条例の一部を改正する条例の制定についてですが、個人住民税の配偶者控除及び配偶者特別控除の見直しに伴い、地方税法施行令の一部を改正する政令が公布されたことから、用語の変更をしようとするものです。 次に、議案第12号館山市
国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定についてですが、平成30年度からの国民健康保険の広域化に向けて、千葉県が算定した標準保険料率を参考に国民健康保険の税率等の改正をしようとするものです。 次に、議案第13号館山市畑地区に係る
公共的施設の
総合整備計画を変更することについてですが、現在計画期間中である「館山市畑地区に係る
公共的施設の
総合整備計画」について、平成30年度事業予定の道路改良工事に係る事業費の増額に伴い、辺地対策事業債の予定額に変更が生じたため、「辺地に係る
公共的施設の総合整備のための財政上の特別措置等に関する法律」に基づき、
総合整備計画を変更することについて議会の議決を求めようとするものです。 次に、議案第14号館山市立幼稚園預かり保育条例の一部を改正する条例の制定についてですが、平成30年度から預かり保育料の口座振替を行うに当たり、他の保育料と同様に利用月の末日を納期限とするものです。 次に、議案第15号館山市
学童災害共済条例を廃止する条例の制定についてですが、制度施行当初の目的を達成したと考え、平成29年度末をもって本条例を廃止しようとするものです。 次に、議案第16号館山市
後期高齢者医療に関する条例の一部を改正する条例の制定についてですが、国民健康保険法等の一部が改正されたことにより、住所地特例の適用を受けた国民健康保険制度の被保険者が75歳に到達したこと等により
後期高齢者医療制度の被保険者となった場合には、引き続き、
後期高齢者医療制度においても、住所地特例を適用しようとするものです。 次に、議案第17号館山市
国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定についてですが、国民健康保険の広域化に係る国民健康保険法の一部改正に伴い、用語の変更をしようとするものです。 次に、議案第18号館山市
介護保険条例の一部を改正する条例の制定についてですが、第7期介護保険事業計画に基づき、平成30年度から平成32年度までの第1号被保険者の保険料率を定めようとするものです。 次に、議案第19号館山市
指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに
指定介護予防支援等に係る
介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について、議案第20号館山市
指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について及び議案第21号館山市
指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運
営並びに指定地域密着型介護予防サービスに係る
介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定についてですが、指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準等の一部を改正する省令が公布されたことに伴い、所要の改正をしようとするものです。 次に、議案第22号館山市
指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準等を定める条例の制定についてですが、介護保険法の改正に伴い、平成30年4月1日から指定居宅介護支援事業者についての権限が、千葉県から館山市へ移譲されることになるため、指定居宅介護支援事業者の基準等を定めようとするものです。 次に、議案第23号平成29年度館山市
一般会計補正予算(第9号)ですが、歳入歳出予算の補正として、歳入歳出それぞれ1億5,640万6,000円を減額し、総額182億9,352万9,000円としようとするものです。 歳出の追加の主なものとしては、民生費では、国民健康保険特別会計繰出金のうち、保険基盤安定繰出金で1,905万4,000円、平成27年度臨時福祉給付金に関する事務費等の確定に伴う国庫補助金の返還金で1,114万9,000円、平成28年度子ども
子育て支援国交付金の精算に伴う返還金等で307万5,000円、生活保護事業における平成28年度国庫負担金の精算に伴う返還金として2,733万6,000円などの増額をお願いしようとするものです。 そのほか、ふるさと納税寄附金の収入増加により、やさしい
まちづくり推進福祉基金積立金で557万6,000円、子ども・
子育て支援基金積立金で1,399万1,000円、コミュニティ医療推進基金積立金で806万5,000円、観光振興基金積立金で598万7,000円、スポーツ振興基金積立金で175万1,000円、
フレフレ・たてやま応援基金積立金で6,973万9,000円などの増額をお願いするものです。 なお、歳入予算では、ふるさと納税寄附金について、1億407万4,000円の増額になります。 歳出の減額の主なものとしては、民生費では、
後期高齢者医療特別会計への保険基盤安定繰出金で949万8,000円、衛生費では、安房郡市広域市町村圏事務組合粗大ごみ処理施設運営費負担金で741万6,000円、三芳水道企業団に対する高料金対策補助金等で865万5,000円、農林水産業費では、県営ため池等整備事業大正地区負担金で500万9,000円、土木費では、国の社会資本整備総合交付金の減額に伴い、道路新設改良事業で1,849万1,000円、船形館山線道路整備事業で1億8,832万6,000円、そのほか河川整備事業で864万4,000円、景観計画策定業務委託料で790万3,000円、楠見1号排水路整備事業で650万1,000円、下水道事業特別会計繰出金で873万3,000円、消防費では、安房郡市広域市町村圏事務組合常備消防費負担金で1,759万6,000円、防火水槽整備事業で1,575万2,000円などの減額をお願いしようとするものです。 以上、歳出の主なものについて説明しましたが、これらの補正財源として、財産収入及び寄附金を増額し、使用料及び手数料、国庫支出金、県支出金、繰入金、諸収入及び市債を減額しようとするものです。 このほかに、繰越明許費として、年度内に完了しない見通しとなった個人番号カード等関連事務費交付金事業ほか4件の追加、債務負担行為としてふるさと納税返礼品等管理業務委託料ほか1件の追加、また地方債の補正として、防災行政無線整備事業ほか7件の変更をお願いしようとするものです。 次に、議案第24号平成29年度館山市
国民健康保険特別会計補正予算(第3号)ですが、歳入歳出予算の補正として、歳入歳出それぞれ11万3,000円を増額し、総額74億9,557万円としようとするものです。 歳出の主な内容としては、過年度支払基金交付金返還金で10万3,000円の増など、また歳入では繰越金を増額し、繰入金を減額しようとするものです。 このほかに、債務負担行為として、高額療養費支給システム保守委託料ほか1件の追加をお願いしようとするものです。 次に、議案第25号平成29年度館山市
後期高齢者医療特別会計補正予算(第3号)ですが、歳入歳出予算の補正として、歳入歳出それぞれ919万8,000円を減額し、総額7億1,709万1,000円としようとするものです。 歳出の内容としては、保険基盤安定繰入金の額が確定したことによる
後期高齢者医療広域連合納付金で949万8,000円の減など、また歳入では繰入金を減額しようとするものです。 次に、議案第26号平成29年度館山市
下水道事業特別会計補正予算(第3号)ですが、歳入歳出予算の補正として、歳入歳出それぞれ2,724万3,000円を減額し、総額8億3,568万5,000円としようとするものです。 歳出の主なものとしては、消費税及び地方消費税で198万1,000円の増、鏡ケ浦クリーンセンターの長寿命化対策工事委託料で1,494万円、公共下水道第2期整備事業で630万5,000円の減など、また歳入では分担金及び負担金、使用料及び手数料、国庫支出金、繰入金及び市債を減額しようとするものです。 このほかに、繰越明許費として、年度内に完了しない見通しとなった公共下水道整備事業の設定、また地方債の補正として、下水道事業ほか1件の変更をお願いしようとするものです。 以上、
市政運営についての私の所信を申し上げ、新年度における主要な施策の概要と諸議案を説明申し上げました。 本年は、明治という時代がスタートしてから満150年の節目の年に当たります。 明治11年に東京と館山を結ぶ東京汽船航路が開航し、館山湾の汽船場が海と陸の流通の拠点になると、館山の近代化は加速度的に進みました。 産業や生活の基盤に大きな変革がもたらされ、人々の交流が活発になり、観光地としての意識の芽生えや新たな産業の創出などへとつながりました。 海を通じて東京に近く温暖な気候という土地柄など、この地域の持つ強みを先達が生かしたこと、さらにこの地域とつながりのあるさまざまな人々との交流など、あらゆる人々の英知が結集したこと、これらが明治時代における館山の近代化に大きな力となり、現代の館山市へと発展してきました。 今、全国的に「
少子高齢化」が叫ばれています。 しかしながら、この館山市には、輝いている元気な市民の皆様を初め、豊かな自然や農水産物、歴史文化、都市部からのアクセスのよさなど、すばらしい資源や魅力にあふれています。 明治時代に館山が大きく飛躍したように、館山市が持つ
ポテンシャルを最大限に活用すれば、さらなる発展ができるまちであると私は確信しております。 幾多の困難を乗り越えてきた先人の志を引き継ぎ、「聞く・見る・動く」を政治信条として、市民の皆様とともに手を携え、「日本でいちばん住みやすいまち」の実現に向け、全身全霊で
市政運営に邁進していきます。 議員各位並びに市民の皆様のより一層の御理解、御協力をお願い申し上げ、私の施政方針とさせていただきます。 何とぞよろしくお願い申し上げます。御清聴ありがとうございました。