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  1. 船橋市議会 2018-12-12
    平成30年12月12日懲罰特別委員会−12月12日-01号


    取得元: 船橋市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-04-25
    平成30年12月12日懲罰特別委員会−12月12日-01号平成30年12月12日懲罰特別委員会   平成30年12月12日(水)                                               午前10時                                           第4・第5委員会室 [議題] 〇付託事件について ┌──┬────────────────────┬───────┬───────────┐ │順序│      件      名      │  審査結果  │    備 考    │ ├──┼────────────────────┼───────┼───────────┤ │ 1 │滝口一馬議員に対する懲罰動議件    │懲罰を科さない│科す = 自民 研政   │ └──┴────────────────────┴───────┴───────────┘    ………………………………………………………………………………………          10時05分開会委員長神田廣栄) ただいまから、懲罰特別委員会開会する。    ────────────────── △委員会の傍聴について  全ての案件に関し、1人から、傍聴の申し出があり、これを許可した旨、委員長から報告があった。    ──────────────────
    △審査の進め方等について ○委員長神田廣栄) お手元に、昨日ご協議いただいた内容を踏まえた運営要領を配付している。  また、本日の進め方だが、まず、委員である提出者に対する質疑を行い、質疑終結後、懲罰を科すべきかどうかについて討論・採決を行う。そこで仮に懲罰を科すことを決した場合は、続いて、どの種類の懲罰を科すべきかについて協議・決定するので、よろしくお願いする。    ────────────────── 1.滝口一馬議員に対する懲罰動議の件 ○委員長神田廣栄) それでは、提出者である杉川浩議員いとう紀子議員長谷川大議員は席の移動をお願いする。      [杉川浩議員いとう紀子議員長谷川大議員、座席を移動]    ………………………………………………      [懲罰動議提出者に対する質疑] ◆斉藤誠 委員  質疑を数点させていただきたい。よろしくお願いする。  1つは、きのう、もしかしたらやりとりの中で答弁が出たかもしれないが、重複していたらお許しいただきたいと思うが、今回の懲罰動議提出するに当たっての地方自治法会議規則委員会条例があるが、これのどこに抵触するのかという部分で、私の認識だと、会議規則の151条、議員議会品位を重んじなければならないという部分で、提出者の方はここに反しているのではないかという意味で動議提出されたのかどうか、再確認させていただきたい。 ◆杉川浩 議員  昨日、提案理由の中にも入れさせていただいたが、会議規則の151条、議員議会品位を重んじなければならないということにも触れている。 ◆斉藤誠 委員  大変失礼した。私がメモ書きを漏らしたものだから、その点はおわびを申し上げたい。  次に、きのう提出者が、議長謝罪に行ったということをおっしゃったと思うが、議長謝罪に行かれた後に、例えば、学校関係者、あるいは保護者から何か苦情のようなものが議会、あるいは議長宛てに来ているということを聞いているかどうかを確認したい。 ◆杉川浩 議員  謝罪がいつ行われたかということと、あと当事者からのご意見等については聞いていない。 ◆斉藤誠 委員  わかった。  最後に、滝口一馬議員謝罪に行かれたということを聞いているが、その辺は、提出者確認をされているのかどうか、ご存じかどうか。 ◆杉川浩 議員  よくはわからないが、いつの段階でどのように謝罪に行ったかは聞いていない。ただ、当然のことかなと思う。 ◆斉藤誠 委員  わかった。 ◆三宅桂子 委員  数点お伺いしたい。  きのう提案理由をるる述べられていて、大変多岐にわたった理由があったように思っているが、その中で、もし、事実誤認があったら訂正していただきたい。  まずは、きのうの提案理由の中で、11月27日の会派代表者会議においてもほとんどの代表が同じような認識しかなかったと思われるということだが、この段階では、会派代表は全員その匿名手紙は受け取っていた状況、認識はしていたという共通理解だったということか。 ◆杉川浩 議員  滝口一馬議員が、子供の写っている写真を使って議会報告をしたという話の認識はあったかと思う。そこまでの認識である。 ◆三宅桂子 委員  それを会代会で問題になったときに、皆さん、どなたでもいいが、杉川議員でも……現物確認して、それを問題にされたのか。それとも、その匿名手紙だけでということだったのか。 ◆杉川浩 議員  匿名手紙だけである。 ◆三宅桂子 委員  そうすると、これまでどうだったかわからないが、そういった匿名手紙があったときは、ずっと会派代表者会議で問題にしてきたのか。これはそちらに聞いてもしようがないのかな。(「しようがないと思う」と呼ぶ者あり)しかし、そのときにはこの事案が起きているという認識がなかったと考えているのか。 ◆杉川浩 議員  これほど大きなことだとは思っていなかった。多分、私も含めてほかの代表者皆さんも、よくある中傷的な手紙の中の一文なのかなと。ただ、議員としてあるまじき行為という認識は若干あったのかなという気はする。 ◆三宅桂子 委員  懲罰動議提案をするに当たって2つ条件があって、1つは8名以上の提出者がいることと、もう1つは、懲罰事犯があった日を含む3日間ということだと思う。これを、きのうの提案理由だと、平成30年12月3日の臨時の広報委員会が開催された日とおっしゃっているが、ここはそういう認識でいるということか。 ◆杉川浩 議員  そういう認識である。というのは、懲罰事犯が起こった日時を、例えば本人がその写真を引用したとか、印刷をしたとか、配ったというところの把握のしようがない。私どもがこういう大きな問題だと知り得たのは広報委員会のタイミングということである。 ◆三宅桂子 委員  あと、きのうの提案理由の中で、船橋市個人情報保護条例にも抵触しているとおっしゃったのか、違反しているとおっしゃったのか、その辺が定かではないが、その辺は違法だという認識があるのか。 ◆杉川浩 議員  そういう認識である。 ◆三宅桂子 委員  違法だという認識であると、例えば法的な告発だとか、違法行為が行われたということで百条委員会の設置とか、ほかの方法もあると考えるが、懲罰動議を出されたという理由は何かあるか。 ◆杉川浩 議員  今回、議員に対して、どうあるべきかという、まず初期の段階において、懲罰動議と判断した。条例違反は、あくまで受けた側が何かしらの行動をとらなければ出せないのかなということもあったものだから、まずその──ということである。 ◆三宅桂子 委員  先ほど会代会の話に戻ってしまうが、会代会ではどんな結論になったのか、そのときは。 ◆杉川浩 議員  そのときは、恐らく私も、私自身がきのうの説明の中で申し上げたとおり、余り大きな問題と捉えてなかったと思う。その中で、議長から注意をすればいいのではないのという程度で終わった。 ◆橋本和子 委員  今の質疑の中で1つ教えていただきたいが、12月3日の広報委員会のときに初めてその認識を持ったということだが、個人的に実際に物を手にしたのはいつごろか。 ◆杉川浩 議員  その手紙が来た後である。どういうものなのか見た……ごめんなさい、会派代表者会議の前に手紙を受けて、その後会派代表者会議があって、その後に、どういうものかというのを手に入れる努力をしたが、なかなか手に入らなくて、でも、その後手に入れて見た。いつの段階かは忘れたが……何日かは忘れてしまったが、見ることはできた。 ◆橋本和子 委員  じゃ、広報委員会の終わった後に物を手にしたということでよろしいか。 ◆杉川浩 議員  議会報告自体は、広報委員会の始まる前に見ている。 ◆橋本和子 委員  それは、12月3日の日の広報委員会の開かれる前なのか……(杉川浩議員「私自身はね」と呼ぶ)日にち的にもっと前なのかというところの部分では、実際にご本人が手にしたのは、こういった出されたものを実際に自分が手にして見たときはいつか。 ◆杉川浩 議員  日にちは覚えていないが、広報委員会の前である。こういうものがあるんだなという程度のは見た。顔の写っている写真がある確認はした。 ◆橋本和子 委員  前というところで、うるさくて申しわけないが、会代会が行われた11月27日のときには手にはしてなかったということでよろしいか。 ◆杉川浩 議員  はい、その後である。 ◆橋本和子 委員  では、11月27日から12月3日の間で自分は手にしたということか。 ◆杉川浩 議員  はい、確認した。手にしたというか、確認した。 ◆橋本和子 委員  そのときには、これが違法だとか、大変なことだっていう認識は一切なかったということか。 ◆杉川浩 議員  そこまでの認識はなかった。よくある議員自分で写した写真を載せてしまったのかなという程度のものと思っていた。 ◆橋本和子 委員  じゃ、広報委員会のときに、それが重要なことだということで、重大なことだということで認識をされたということだが、広報委員会にこの件が上がってこなければ、そういったことを認識はできなかったということでよろしいか。 ◆長谷川大 議員  今、橋本委員広報委員会とおっしゃっているが、きのうも話が出たと思うが、広報委員会の中ではない。広報委員会が始まる前である。まず、そこが1点。だから、公式の場ではないということである。わかるか。(橋本和子委員「知り得たのがっていうことがね」と呼ぶ)そうである。我々発議者の中で話をしていて、事案確定が、要するに事案確定までの手前で言うと、先ほどから杉川議員がおっしゃっているように、誹謗中傷類いのものだろうという認識だった。それから、写真がどういう使われ方をしたのかもわからなかった。だが、広報委員会の直前に本人の口から、謝罪とともに本人がはっきり認めたわけである。そこが確定の日だという話である、我々は。わかるか。わからないか。 ◆橋本和子 委員  わかった。 ◆桜井信明 委員  杉川議員にお聞きしたい。  先ほど個人情報保護条例お話質疑の中でそれに当たるという認識があるというお話をされていたが、その条文を見てみると、実施機関というのが書いてあると思うが、その中に、議員というのが当たるという認識ということで理解をしているということなのか、お伺いする。 ◆杉川浩 議員  提案理由の中でも申し上げたが、当たるという認識である。 ◆桜井信明 委員  私たちが事前にレクチャーを受けたときには、そういうことではないというお話も伺っていたので、確認をさせていただいた。 ◆三宅桂子 委員  さっきの会代会の話に……また思い出したので、戻ってしまうが、先例申し合わせの中に、会派代表者会議決定事項の遵守というのがあり、議員会派代表者会議決定した事項を遵守するということになっている。そこで一応決定が……議長注意するということでそこでは決まったということだが、それについては何か発議者の中で問題になったか。 ◆長谷川大 議員  もう少し細かくご質問いただけるか。 ◆三宅桂子 委員  会代会の中ではそういう事実がどうもあったみたいだという話をされて、内容は見ていない……現物は見ていないし、内容はわからないけど、どうも子供の写真が写っているみたいだと。だから、現物は見ていないけど、ほぼその事実については認識されていたと思うが、それで、「議長注意をする」ということで終わっているとすると、議長注意するが決定事項なのかなと思うが、それについて考慮はされたかどうかを伺う。 ◆長谷川大 議員  そこのどこの部分を考慮されたかどうかとおっしゃっているのかがまだわからないが、会派代表者会議においては、今、三宅委員がおっしゃったように、事実確認ができてないわけだった。議長から事実みたいなお話があったが、それが、何が事実であるかみたいなことの説明まではなかったので、要するに、ホームページに記載されている画像とその現物が、議長の手元にあったかどうかは知らないが……を比較したのかどうなのかというところなんかは明確になってない。先ほど杉川議員がおっしゃったように、会派代表者会議の中でも、現物を見ている人が多分いなかったのではないかと思うので、そういう中での話だったから、もうお預けみたいな形になって終わったと理解している。 ◆三宅桂子 委員  そうすると、先ほど私が言った、懲罰事犯が起きてから3日というのが、現物を見て、ああ、これはと認識をされてから3日という考え方と理解していいか。 ◆長谷川大 議員  それは先ほども申し上げたように、会代会で話が出て、私なんかの受けとめ方も、さっきお話が出たようなそういう類いの話だと思っていたので、特段取り合う必要もないだろうと思っていた。そこから何かいろいろな動きがあって、先ほども申し上げたように、広報委員会が始まる直前に、ご本人画像を無断で使用したということを申し述べたことによって、確定だと思ったわけである。それは、杉川議員なんかと話をしても、そこだよねという話で、そこは、我々はそう考える。当然、当事者会派皆さんはそう考えない。ほかの皆さんもそう考えないかもしれない。そこが多分議論の分かれるところだとは思うが、そこはそのために話し合っていただくという話になると思う。我々は、発議者は、そこだと。だから、翌日だということで提出をしたということである。 ○委員長神田廣栄) 他にあるか。      [「なし」と呼ぶ者あり] ○委員長神田廣栄) 以上で、質疑を終結する。  杉川浩議員いとう紀子議員長谷川大議員は席の移動をお願いする。      [杉川浩議員いとう紀子議員長谷川大議員、座席を移動]    ……………………………………………… [討論] ◆斉藤誠 委員  【懲罰を科さない】まず、12月3日に行われた広報委員会開会前の冒頭で、滝口一馬議員議会見学会の様子を掲載した議会ホームページ画像を無断使用したことについて謝罪をしたということだが、まず、これは開会前ではなくて、これでは公式の記録になっていないから、やっぱり開会中に、これは謝罪すべきだったと思う。  それと、きのうの弁明本人が申し出て、本会議場弁明をされたが、とても失礼な言い方だが、中身がないものだから、弁明をされたと認識していない。そういう点は非常に残念であるし、厳しくそこは指摘をしておきたいとは思うが、ただ、あとはさっき数点質問した中で、議長関係者の方に謝罪に行き、また滝口一馬議員本人謝罪に行かれたということは聞いて……私の知る限りね、聞いているが、その結果、その先方、謝罪に行った学校関係者、あるいは保護者から苦情があったということはまず聞いていないという点と、あとは、今回、会議規則151条、議員は、議会品位を重んじなければならないという部分があるが、この会議規則に違反する行為かどうかという部分も調べてみたが、基本的には、議場外での議員言動に対して責任が問われるということは道義的にはよくあることだと思うが、昭和28年11月20日の最高裁の判決があるようで、議員議場外における個人的行為懲罰対象外とされているというようなことからも考えると、懲罰にするまでには至らないのかなという判断をしたものだから、懲罰を科すべきでないという討論とさせていただきたい。 ◆長谷川大 委員  【懲罰を科す】今回の事案は、議場外であり、事案のあった日から3日以内ではないだろうという考え方がある。一方、個人情報漏えいがあったこと、画像無断転用があったことは紛れもない事実であると認識をしている。しかしながら、広報委員会開会前の謝罪においては、画像無断転用に関してのみの謝罪ということであった。個人情報に関しては、個人情報保護条例、市民の責務として、第4条、市民は、個人情報保護重要性認識し、他人の個人情報をみだりに取り扱わないようにするとともに、個人情報保護に努めるものとする。私はこの条文の趣旨を意識したときに、残念ながらこの部分が足りてなかったと判断をしている。 多くの動議提案者、あるいは広報委員長発言、漏れ伝わる議長行動などを勘案すると、個人情報取り扱いに関する意識は、この議会内でも大きな開きがあることが明確になった。たかが写真を転載するぐらいいいだろう。既に議会で掲載しているんだからいいだろう。生徒が写り込んでいる写真はいけないのかなど、高い規範意識を持って、個人情報取り扱いに留意すべき我々議会議員が、個人情報の写り込んだ画像の安易な活用をすることはあってはならないことだと考える。個人情報というセンシティブな情報だらけの行政にかかわる立場において、どこにその意識を置いて職務を遂行すべきかはおのずと決まってくるものであると思う。  そういう事犯があったときに、船橋市議会においては、何ら対応するすべはない。そこで考えられる方法は、直接本人に申し伝える。これはあなたの考えだろうで終わってしまう可能性がある。どこかの会議等でその旨を申し立てる。これもあなたの考えだろうで終わってしまう可能性がある。そこで、想定できるのは、議会の定数の8分の1をしかるべき一定数の者が同様に考えていることとして、提出要件としていることである懲罰動議としての提出である。議会議員懲罰に該当するのではないかという疑義に対して、議会が扱う義務を負う数字が8分の1である。すなわち、少数意見ではないという考え方である。私は、提出に関して主体的に動いていた会派代表に相談を受けた際、同様に疑義があると一部感じる部分があったので発議者となった。  さて、昨日の本人弁明を聞いた。大変残念に思った。弁明というのは、第1に、懲罰対象となった議員が自己の正当性を述べるものである。議会秩序違反と指摘されている言動をこういう理由正当性があると主張するものである。懲罰動議が指摘している事項は、議会秩序違反でなく、むしろ議員として正当性があることを当事者の立場から述べるものである。第2に、懲罰動議の主張が基本的には正しくても、懲罰に該当するほどのものでないということを述べるものである。こうなると、見解の相違になるが、弁明の範囲として認められる。懲罰動議対象となった議員は、本会議委員会では除斥になるので、当該議員発言も聞かなければ公平性を欠くので、認められているものである。それが、昨日は、「このたびは、私ごとにてご迷惑をおかけし、まことに申しわけなく存じます。本動議に関しましては、皆様方慎重審議のほど、何とぞよろしくお願いをいたします」、たったこれだけであった。懲罰対象としている事案を認めたのだろうか、認めてないのだろうか、非常に曖昧模糊とした表現であった。何度もこの文字を読み返してみても、はっきりとしない。我々議員は、言論を主たる職務としている。曖昧模糊は極めて狡猾な手法であると考える。懲罰動議という一身上の問題を問われているときに、正々堂々とみずからの行動について弁明を述べるべきであったと考える。  さて、そのような残念な状況であったが、では、問題にしている個人情報漏えいはどこに違反しているのかということを申し述べる。  議会の運営というのは、専門に研究する学者がいるわけでもなく、地方自治法が制定されてから長年にわたって、その制定にかかわった自治省の職員や都道府県市町村議長会関係者などがその解釈、運用などの解説本を執筆し、日本全国地方議会が参考にしてきた。標準会議規則解説本が少ない中、内務省地方局全国知事会調査室自治大臣官房総務課長補佐全国市議会議長会法制広報部長などを歴任された中島正郎氏は、その著書で次のように記述している。  地方公共団体議会は、その団体意思決定機関であるので、議会を構成する議員議会品位を重んじなければならないことは当然である。漢和辞典によると、品位とは、品格と地位とし、倫理的には道義的価値所有者たる人格の持つ無条件的価値の特質、尊厳、威厳だとしている。そこで、議会品位の具体的なものについて挙げることは難しいが、抽象的には、議会が与えられている地位、議会の有する権能、議員として保持すべき道徳、良識、倫理ないしは礼儀等が言えよう。しかし、これはケース・バイ・ケースによって判断するより方法がない。地方自治法132条に、議員は、無礼の言葉を使用し、または他人の私生活にわたる言論をしてはならないとの規定に違反したり、その他懲罰の原因となるような言動をすることが、議会品位を損なうことになるものと解する。議会規律を保持するのは議会の持つ自律作用の1つであり、議員の遵守すべき規範である。議員である以上、議会規律に服することは義務であり、このことは、とりもなおさず議員議会品位を重んずることになる。議会品位の尊重は、全て議会内に限られるものであり、訓示的なものである。この規律は、議会自律作用として認められるものであっても、一般的基準たる規定を網羅することができないので、結局、議会がその都度認定して決定することになろう。運用例として、1、規律についての基準、範囲、法及び会議規則の趣旨について何か違反であり、会議規則違反であるかの断定は難しいので、最終的には本会議で決めることになろう。だが、議員発言が法規に違反し、または議会品位を傷つけるときは、議長注意を与え、あるいは発言の取り消しを命じ、それでも応じないときは、議長職権で取り消すほか、場合によっては懲罰対象にすることもできよう。議会品位云々で、議場外協議会やあるいは管外への行政視察中、宿舎・車中等議員として恥ずべき言動があった場合に、本条の規定に違背したとして懲罰云々と言われることがあるが、議場外のことでこの条文を拡大解釈するのは無理である。本条の議会品位は、あくまでも議場、委員会室、その他議員活動として公的にその権限を行使すべき場所でと解すべきであろう。したがって、公の会議が中心であると考えられる。議場外議員言動について品位を疑われることがあって論議されたとしても問題にならないのであるから、要は、常日ごろ良識に基づいて行動して、品位を汚したときには、本人の反省を求めるための事実上の警告を行うことでよい。例えば、決議のようなものであるとのことである。  お聞きいただき、お気づきの皆様が多々いらっしゃると思う。また、諸先輩方におかれては十分ご承知であり、今述べたように、懲罰対象たるかの疑義があると思う。  ここでそのことについて、私の解釈を申し述べる。  昨日、提案理由説明にも入っていたが、議会品位の問題であるということである。品位とは、品格と地位とし、倫理的には、道義的価値所有者たる人格の持つ無条件的価値の特質、尊厳、威厳だということである。そして、先ほど中島氏が冒頭に言っている、地方公共団体議会は、その団体意思決定機関であるので、議会を構成する議員議会品位を重んじなければならないということは当然であるということである。この当然であるということを全くできていなかったのが、今回の滝口一馬議員の一連の行動である。きのうも提案理由説明の中で杉川議員が申し述べていたが、地方公務員法第33条は、職員は、その職の信用を傷つけ、または職員の職全体の不名誉となるような行為をしてはならないと規定している。これは、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務するという公務員基本的性格に鑑み、地方公共団体の住民の信託を得て公務に従事する職員について、信用失墜行為を行ってはならないという倫理上の行為規範を法律上の規範として規定したものである。地方公共団体における行政は、実際には、個々の職員によって実施されるものであるから、職員の行為地方公共団体行為として住民に理解されることが多いものである。したがって、職員が非行や不行跡を行ったときには、たとえそれが職務の執行に関係がない職員個人としての行為であっても、当該職員が占めている職自体の信用を傷つけるばかりでなく、地方公共団体の職全体の信用を失わしめることとなるという解釈である。  このように、職員の非行や不行跡が公務の信用を損なうのは、そのような行為が職員という身分を通じて公務に影響をもたらすからなので、信用失墜行為の禁止は、勤務時間の内外を問わず、また、職務に関係してなされたか否かを問わず適用されるものであると考える。どのような行為が職員の職の信用を傷つけ、または職員の職全体の不名誉な行為に該当するかは、社会通念に基づき個々のケースに応じて具体的に判断することになる。そして、この信用失墜行為の禁止に違反したときには、状況にもよるが、多くは地方公務員法第29条第1項第3号の全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあった場合に該当し、懲戒処分の対象になるものと考えられる。職員が職権濫用罪や収賄罪など、職務に関係した犯罪を犯すことは、その職員の職そのものの信用を傷つけるとともに、当該地方公共団体全体の信用を損なう典型的な例である。  私は、この地方公務員法の信用失墜行為考え方を、準用という言葉はふさわしくないが、類似する参考例として意識すべきであると考える。この信用失墜行為が、品位の問題に置きかえられるのではないかということである。  したがって、懲罰対象とすべきは、会議規則第151条、議員は、議会品位を重んじなければならないに反したという判断である。秩序維持の問題も述べている発議者がいたが、私は広報委員会の議論を総合的に勘案すると、委員会がその議題をもって閉会したことで終了したものと考える。  次に、期日の問題である。  3日以内に提出するという、会議規則第160条に規定されている。これは、事案確定したのが広報委員会開会前の当該議員謝罪をした時点と考えているので、問題のないものと考える。  とはいえ、懲罰動議で対応すべき問題であったかというと疑義が残るものである。地方自治法会議規則委員会条例ともに、懲罰事案をそれぞれの制定当初の考え方のまま今日に至っている。それは、議員とは住民から選挙された良識ある人とされているからである。しかし、現在の議員構成はどうか。そのころとは大きく変化をしている。議員自身が自身の立場を大きく勘違いをしたり、間違った意識を持っていたりと、さまざまな状況である。しかし、それが議会である。その変化しつつある議会において品位や秩序を保っていくためにはどうしたらよいか、それをいま一度立ちどまって考える時期であるのかもしれない。今回もその考え方が分かれたものであると思う。懲罰対象となる事犯は、地方自治法会議規則委員会条例に規定されている。懲罰事犯はこれらに限定されるのか、これら以外でも懲罰対象とすることができるのかについては、制限列挙説と一般的例示説に分かれている。制限列挙説は、法令に規定されているものに限定されるとの見解であるのに対し、一般的例示説は、懲罰の範囲は議会の判断に任されていることから、法令に規定されているもの以外でも懲罰対象にすることができるとの見解である。  これについては、参議院懲罰委員会が昭和24年4月20日、衆議院事務総長、内閣法制局長官、学識者などから見解を聞いたところ、一般的例示説を述べているということである。  また、議場外のことは、最高裁判所は、議会開会を阻止し流会に至らしめるような議会運営に関する行為懲罰理由となると判決をしている。昭和28年10月1日である。  このような議員言動は、議会の活動を阻止し妨害するもので、議会活動と密接に関連しているので、この判決は一般的には理解できる点でもある。しかし、議長議会事務局は、懲罰に該当するものはどの程度からであるかについて、明確な基準を有していないので、実務上活用することが困難である。法以外に拘束されない裁判所と多数の議員のトップである議長やその補助者としての事務局の立場の違いとも言えるということである。  このことから考えても、昨日、提案理由説明にあったが、議会基本条例や政治倫理条例など、広く議員の倫理観を醸成していく条例の必要性を感じたことを述べておく。 ◆桜井信明 委員  【懲罰を科さない】懲罰権ということに関しても、議会会議における運営に多分の支障を来す議員言動について、議会品位を著しく損なう場合、議会規律保持のために懲罰権が発動されるべきものであると理解をしている。  懲罰の目的は、議会の秩序を維持し、円滑な運営を図ることであるから、その行為は、議会会期中の議会の議場または委員会会議室における議員の自治法等に違反した行為に限られるものであるから、今回の件は懲罰事犯に当たらないと考える。  また、懲罰事犯者とされる方は、懲罰事犯確定される以前から広報委員会開会前で謝罪をし、昨日の本会議では公開の場でも謝罪をした。また、懲罰特別委員会の審査による本会議の採決に従うという姿勢も受けとめている。懲罰事犯として扱うことはできないものであれば、これ以上を求める必要はないのではないか。そして、我が会派としては、今回の件は懲罰事犯者とされる者の個人の問題として扱われるべきと考えている。 よって、我が会派は、懲罰を科すべきではないという立場である。 ◆いとう紀子 委員  【懲罰を科す】昨日は、本会議で私どもの提案理由説明した。質問者のご質問や質問者以外の声の中で、違和感を感じたことがある。個人情報保護に対する皆さんの意識の差が随分あると感じた。質問者の質問にもあったが、今回の事例と似たようなことを我々もしているのではないか、もっとおおらかになるべきといった趣旨の発言があったように思う。 例えば、委員会等の視察先で写真を撮ったものにほかの議員が写っているものを政治活動や市政レポートに使う等、また、議会で放映されているものを使うといった際、ほかの議員が写り込んでしまうのは、許可が必要になるのかといった話もあったかと思う。議員自体は、民主主義制度において、民意によって選出され、市議会議員としてふさわしい者であるかどうかについて、常に市民の監視下にあるといっても過言ではない。その意味では、被撮影者の社会的地位や撮影の目的、さらには撮影の必要性を考えると、人格的利益の侵害が社会的生活上受忍の限度を超えるものとは言えず、もちろん肖像権の侵害、個人情報保護法令には違反しないと考えられる。  今回撮影された写真は、中高生は滝口一馬議員の政治活動レポートに使われることを想定して了承を得ているのだろうか。そんな使われ方をするのであれば、許諾しなかったのではないだろうか。だからこそ、議長謝罪に行ったのではないだろうか。そのようなことから、今回の懲罰事案は、質問者が捉えているようなものとは全く異なるものと考えている。  昨日の滝口一馬議員弁明には、私ごとという言葉が入っていた。今回の事案議員個人の問題でないことをいまだ理解していないのではないかと感じている。今回、滝口一馬議員は、船橋市個人情報保護条例違反、船橋市議会委員会条例第20条の秩序保持違反に該当していることが明らかであり、今、私たち議員には、今回の議案で船橋市議会議員の市民に対する良識ある判断が求められているものと思っている。  よって、懲罰を科すべきと考える。 ◆三宅桂子 委員  【懲罰を科さない】今回起きた事件に関して、市民の方の肖像権、プライバシー権、そして個人情報保護に関して大きな問題があったということは、これは事実である。個人情報保護に関して、重要に考えなければいけない点が抜け落ちていた。そして、そのことによって船橋市議会全体として被害をこうむったとも言えるのではないかと考えている。  昨日の本人弁明の場でも、謝罪ではなく、ぜひ弁明が聞きたかったと考えている。ご本人がどんな考え方でそれを行ったのかという事実を知りたかったなと思っている。
     しかし、懲罰動議に関しては、その要件として議員の8分の1以上の方が提出者になっている。これは大変高いハードルを越えてその人数の方々が懲罰動議を出されているということも重く受けとめなければいけないと思っているが、もう1つの条件である懲罰事犯から3日という条件を満たしているかというところでは、我が会派では疑義があるという結論になった。  そして、提案理由の中にあった会議規則151条の議員議会品位を重んじなければならないというところに大きく触れている、違反しているということになると、この解釈に関して、大変広い解釈ができるものだと思っている。議会品位議会というのをどこまでだと考えるのか、議場内なのか、会議中のみなのかという、議会という定義についてのとり方によっては、非常に大きな解釈ができて、例えば、気に入らない議員がいるからという理由で、議員の8分の1以上の者が個人攻撃を目的として、議会品位を重んじていないという理由をつけて懲罰動議を出して、言論を封殺するというようなことも可能になっていってしまう。 そういったことは今後この船橋市議会では起きてほしくないと思っているという意見を申し添えて、懲罰を科すことに当たらずとする。 ◆岩井友子 委員  【懲罰を科さない】議会ホームページ画像が無断使用されたということは本人も認めたとおりであり、これはもう全く許されないことだと思う。特に船橋市議会としても個人情報保護条例を設置している。みずからがこの条例をつくっておきながら、この条例で規定をしている目的外使用に……結果として同じような目的外利用に当たるようなことをされたということは、やはりこれは本当に本人に猛省を求めたい。特に保護しないといけない子供の画像が使われているという点でも、本当にこれは配慮に欠けた行為だったと思う。ただ、広報委員会でも事務局からも説明があったが、直接議員が使用したわけではないという点で、個人情報保護条例に直ちに違反をするのかという点ではどうも疑義があるようである。  しかし、結果として目的外使用したことと同じことになっているという点では、強く反省は求めたい。  ただ、懲罰というのは、議会の運営に当たり、議会品位を汚し、その権威を失墜するような言動ないし議会の円滑な運営を阻害する言動に限定されると、かなり限定的に使われるものである。議会品位を保持するということで拡大解釈していくようなことはあってはならないと考える。  そういう点で、今回のことについては、本人には猛省は求めるが、懲罰には当たらないと考える。 ◆日色健人 委員  【懲罰を科さない】まず討論に入る前に、私どもの会派に所属する議員に関することで、このような事態を招いていることに、まず申しわけなく、私からも……申しわけないと考えている。  また、昨日当該議員からも弁明の言葉があったが、議員行動に起因してこのような事態を招いていることについては、本人も深く反省しているものと理解をしている。  その上で、本動議については、懲罰を科すべきではないとの立場で討論に参加する。  今まで既に、数々の討論の中で、懲罰動議というのは、会期中の議場または委員会室における自治法並びに会議規則及び委員会条例に違反する言動に対し科することができるものであるというような認識については、皆様共有をできているのかなと思う。  その上で、本動議については、議員議場外行動、具体的に言えば、個人的な政治活動に関することについて、それを取り上げて懲罰を科すべきと主張すべきものであり、私どもの会派はその主張に立つことはできない。  また、会議規則にある、第160条第2項、事犯のあった日から3日以内という点に関しても、動議提出者の方々は知り得た日、確定したとご自身が認識された日から3日以内と解釈をされて提出をされたということであるが、その解釈にも私どもは立つことはできない。純粋に会議規則を読めば、そのような解釈まですることは難しいものと考えている。  以上、2点の理由により、本動議懲罰を科すべきではないと考えるので、そのように取り扱われることを求めて討論とする。    ────────────────── △報道関係者の傍聴について  傍聴希望のあった船橋記者会加盟の朝日新聞社の記者が入室した旨、委員長から報告があった。    ────────────────── [採決]  賛成少数のため、懲罰を科すべきでないものと決した。(賛成者 いとう紀子・杉川浩長谷川大委員)    ──────────────────  以上をもって付託事件の審査は終了。    ──────────────────  委員会審査報告書の作成及び委員長報告の内容については、正副委員長に一任することを了承。    ────────────────── ○委員長神田廣栄) 以上で、本委員会を散会する。          11時00分散会    ────────────────── [出席委員]  委員長  神田廣栄(市民共生の会)  副委員長 鈴木心一(公明党)  委員   小平奈緒(自由市政会)       藤代清七郎(自由市政会)       日色健人(自由市政会)       桜井信明(公明党)       橋本和子(公明党)       坂井洋介(日本共産党)       岩井友子(日本共産党)       三宅桂子(市民共生の会)       いとう紀子(自由民主党)       杉川浩(自由民主党)       斉藤誠(民主連合)       長谷川大(研政会) [正副議長]  議長   鈴木和美(無所属)  副議長  浦田秀夫(市民共生の会) [傍聴議員]       木村修(公明党)       藤川浩子(公明党)       石崎幸雄(公明党)       松崎佐智(日本共産党)       齊藤和夫(市民共生の会)       長野春信(自由民主党)       浅野賢也(自由民主党)       三橋さぶろう(民主連合)       高橋けんたろう(民主連合)       岡田とおる(民主連合)       石川りょう(研政会) [議会事務局出席職員]  事務局出席職員 小山議会事務局長          大澤議事課長(参事)  委員会担当書記 深澤議事課議事第二係長(主査)          菅原議事課主事          増田議事課主事          安東議事課主事...