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昭和56年第3回定例会−09月07日-02号

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  1. 船橋市議会 1981-09-07
    昭和56年第3回定例会−09月07日-02号


    取得元: 船橋市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-04-25
    昭和56年第3回定例会−09月07日-02号昭和56年第3回定例会  昭和五十六年第三回船橋市議会定例会会議録(第二号) 〇議事日程 第二号   昭和五十六年九月七日(月曜日)    午後一時開議  第一 市長の所信表明並びに議案第一号ないし第九号及び第十三号(質疑)  第二 会議録署名議員の指名       ───────────────── 〇本日の会議に付した事件  議事日程のとおり       〜〜〜〜〜〜〜 ◇ 〜〜〜〜〜〜〜        午後一時六分開議 ○議長(長谷川勝巳君) 出席議員数が定足数に達しておりますので、これより、本日の会議を開きます。       〜〜〜〜〜〜〜 ◇ 〜〜〜〜〜〜〜 ○議長(長谷川勝巳君) 議事日程は、配付したとおりであります。       〜〜〜〜〜〜〜 ◇ 〜〜〜〜〜〜〜 ○議長(長谷川勝巳君) 日程に入ります。  日程第一、市長の所信表明並びに議案第一号ないし第九号及び第十三号を議題といたします。
     これより質疑に入ります。  通告に基づき、順次質疑を許します。  三十九番椎名政雄君。       〔三十九番椎名政雄君登壇、拍手〕 ◆三十九番(椎名政雄君) 本日の一般質問のトップをいただきまして、順次質問をさせていただきたいと思います。  市長は、今回の選挙におきまして数多くの支持を得て当選せられ、複雑多岐にわたる社会情勢の中で、市民本位の活力ある都市づくりにその責任と重さを痛感していると述べ、四つの柱を重点施策として、その推進を図りたい、このように言われておりますので、五十万市民の活力ある都市づくりについての市長の所信表明と合わせて、今後の基本的な考え方からお尋ねをしてみたいと思います。  まず第一に、市長の今後の政治姿勢について。二番目が、県下二番目の五十万都市船橋市をどのように性格づけをしておられるか。三番目、地方債あるいは債務負担行為など合わせますと六百億余円に上る借金財政をどのように考えておられるか。四番目といたしましては、交付税を考えてみますと、昨年度二十七億、そして今年が二十億でございますが、差し引き六億七千万ほどになりますが、減額になっておりますが、この減額をされました理由についてお答えをいただきたいと思います。五番目に、現在敷地の造成は完了しております病院の建設についてはどのように考えておられるか。六番目、前市長からの基本構想実施三カ年計画についての考え方にお答えをいただきたいと思います。七番目、四つの柱であります重点施策を推進するに当たりまして、基本的な考え方、そしてどう具体的に進めていくおつもりか、お伺いをいたしたいと思います。  まず第一に、交通混雑の解消についてでございます。現体系をどのように変え、どのように解消するお考えなのか、お答えをいただきたいと思います。もちろんこれには京成の立体化、あるいはバス路線等々のもろもろの問題がございます。これらを含めまして具体的にお教えをいただきたいと思います。  次には、福祉の充実についてでございます。市長は政治の要諦である、このように言われておりますが、この内容について何かをお教えをいただきたいと思います。  次に、救急センターの応急処置についてでございます。現状で了とするのかどうか、これもあわせてお教えをいただきたいと思います。  次に、スポーツの振興についてでございます。市長はスポーツの都市としたい、このように言われておりますが、スポーツの中にもいろいろ範囲は広く、数多くございますが、何を重点的に進めていくのか、お教えをいただきたいと思います。また、現在一般市民の中に早朝の野球、そしてまた夜間の野球、これが盛んに行われております。これら野球をするにいたしましてもグラウンドの不足で、現在各学校などの校庭が開放されまして、もちろんこれには授業に支障のないような利用がされておりますが、まだまだ十分ではございません。したがって、このグラウンド等の確保についての考え方と申しますか、振興策と申しますか、これらをひとつお答えをいただきたいと思います。  次に、いまだ学校内の校庭の開放されていないところもございます。この未開放の校庭についてはどのように考えておられるか、これもお教えをいただきたいと思います。  次に、やはり所信表明の中に、市長は全国に誇れる教育と、このように言われておりますが、誇れる教育とはどういうことを指すのか、お教えをいただきたいと思います。  次に、一般的な質問になりますが、二九六号、つまり成田街道についての今後の市の考え方をお教えをいただきたいと思います。  次には、老人医療費の問題についてでございます。国におきましては、老人の医療費については、老人保険制度に関連いたしまして、規制を加えようとしておりますが、藤代前市長は、国はどうあれ市独自で現制度を行っていく、このように確約をされておりますが、私もこのように維持すべきであると、このように考えますが、新市長は前市長と全く同じような考え方でいく方針なのかどうか、それもお聞きしておきたいと思います。  次に、本年は国際障害者年で、国を挙げてもろもろの諸行事を行っておりますが、本市の障害者のボランティア活動の推進について、事業とその活動についての今後の問題を含め、現在行っている内容等をお教えをいただきたいと思います。  次に、老人福祉行政についてでございます。九月一日の広報で述べております老人福祉について、十五日は敬老の日、この敬老の日は、すべての人々がお年寄りに対してその長寿を祝い、長い間社会に尽くしてきた努力と功績をたたえて、お年寄りを敬い、励ますとともに、お年寄りの福祉を高めようとするものです──このように述べておりますが、現在までいろいろな制度は設けてございますが、福祉を高めるということについて、何をどう高めていくのか、お教えをいただきたいと思います。  次に、老人問題でございますが、痴呆性老人保護事業についてお尋ねをいたします。これはわかりやすく言えば、恍惚老人は一時預かります、と言った方がわかりやすいと思います。ご存じのように必要もないのに夜家族を起こしたり、あるいはまた突然大声を上げるといったような老人性痴呆症いわゆる恍惚老人が最近とみにふえております。東京都ではこうしたぼけ老人の介護対策の一環といたしまして、十月から痴呆性短期保護事業をスタートさせる準備を急いでおります。また、厚生省におきましても、同事業を来年度から実施する方針を明らかにしております。介護疲れに悩む家族にとって願ってもない朗報だと思うわけでございます。私もいずれはこうした厄介者になるわけでございますので、お伺いしておきたいわけでございますが、どうか喜べるご返事をいただければと、かように思いますので、これもお答えをいただきたいと思います。  次に、来庁者の駐車場確保についてでございます。改めてご質問するほどのことではございませんが、新庁舎工事中とは申せ、最近来庁者はバス等を利用いたしまして来る方が多くなってはきておりますが、地理的に不便さのある方はどうしても車を使わなければならないというような方々は、異口同音に苦情を申し立てております。やむを得ないということだけでこれは解決策はないものかどうか、お教えをいただきまして、第一問を終わりたいと思います。  本質問につきましては、新しく市長になられて、お考えがまだまだヒヤリング等で十分ではないと思いますが、全部ひとつ市長にお答えをいただきたいことをご要望しまして、一問を終わりたいと思います。       〔市長大橋和夫君登壇〕 ◎市長(大橋和夫君) ただいまご質問が多岐にわたりましてございましたけれども、私から基本的な考え方について述べたいと思っております。  まず第一点の政治姿勢についてでございますが、私は所信表明におきましても、市政を運営するに当たりましては「ひざつきあわせて語れる市政」をモットーにいたしたいと考えております。五十万市民の幸せを考え、特に普通の生活を送っておられる市民の方々、家族のことを考えながら一生懸命働いているサラリーマン、また税金のことを考えながら一生懸命商売に励んでおられます自営業の方々、また子供の幸せを考えながら、財布の中をやりくりしながら、毎日の生活や子供の教育を考えておられるごく普通の主婦の方々、こういう方々の幸せや生活を考え、また活力ある船橋市の都市づくりを考えながら、一生懸命やってまいりたいと思っております。  二番目の船橋市の性格づけについてでございますが、私は、所信表明にも書いてございますように、京葉経済圏の中核都市として、船橋市は経済的に千葉市よりも大きくなり得る底力を持っていると思っております。千葉市は房総半島という後背地を抱えた商業都市でございますが、市川から千葉市の西にかけての京葉経済圏の中核都市は船橋であると考えております。  私は、行政の執行に当たりましては、やはり空からものを見なければ物事を解決することはできないと強く考えております。船橋と市川、習志野、鎌ケ谷、八千代、五つの都市を合わせますと優に百十万を超えております。五つの市は、親類同士というよりも一つの町といったような深い関係を持っております。その中心が船橋でございます。ぜひ皆様方のお知恵をおかりいたしまして、また市民の方々のバックアップをいただきまして、この船橋市の底力を十分に引き出すことによって、船橋の経済力を高め、その上でおくれている医療施設や、また教育、文化、スポーツの町のためのいろいろな施策を行ってまいりたい、かように思っております。  次に、財政の問題でございますが、借金財政についてどう考えるかというお答えでございますが、船橋はマイナス要因として約六百三十億ほどのマイナス要因を抱えております。その中身を洗ってみますと、大きな要因の一つに人口急増に伴うものがございます。確かに船橋は昭和三十年ごろから人口が急激に伸びまして、あらゆる行政の面でおくれがございます。これは制度的に大きな原因があろうかと思います。たとえば小中学校のプレハブ校舎の問題、学校用地についての国の補助金の問題、これらについては市独自で解決した面がございます。しかし、私も県の教育長として全国的に努力いたしましたが、制度的なおくれを取り返して、ある程度改善されたものもございます。私は、人口急増に伴っておくれているいろいろな施設の補助制度について、さらに改善すべきものは国に改善を要求したいと思っております。  なお、行政の運営上まずいものがございますが、これらにつきましては財政当局と十分相談しながら、借金財政の立て直しをぜひやってまいりたいと思っております。  たくさん質問がございますが、順次答えてまいります。  交付税と税の関係でございますが、交付税の減額の主なものは、人口急増補正の見方が非常に甘かった点でございます。この点は他市においても同様な結果が出ておりますけれども、特に船橋の落ち込みが激しかったわけでございます。また、地方税、市民税の関係でございますが、かなりの減額予想になっておりますが、この点につきましてはまだ未確定な要素がたくさんございます。年度が始まりましてから五カ月でございますが、たとえば市民税の中の法人分につきましては、九月決算が景気の回復を反映いたしまして、かなりの増収が予想されてまいります。この結果がはっきりと市に連絡がございますのが十二月の中ごろでございますので、これら未確定の要素、また他の税収面におきまして、十二月の中ごろになりますと年度の予想が出てまいります。八月中に年度の予想をいたすのは非常に困難ではないかと思われますので、これらの点を見合わせ、また、たとえば国の補助金、県の負担金、あるいは起債の増額、そういうプラスの要因もございますので、それらを見合わせた上で、十二月ごろに財政のやりくりの予想を本格的にいたしたいと考えております。  基本的な問題について項目を非常に並べられましたので、答弁に時間をとりますが、お許しいただきたいと思っております。  病院建設につきましては、私は、従来の経営につきまして一生懸命関係者からお話を聞きましたけれども、なかなかむずかしい問題がございます。自治省におきましては、市がもっと責任を持ってやっていただくような体制をとってもらいたい、そういう強い要望もございます。私は、医療制度が船橋においては非常におくれておりますので、議会の関係特別委員会、また医師会と十分調整を行って、早急に医療センターの建設ができるように努力いたしたいと思っております。  六番目の基本構想三カ年計画の問題でございますが、私は、関係者の間で非常に討議をされ、りっぱにつくられたものだと考えております。しかし、社会の情勢も変わっておりますし、新しく市長として当選しました私の考え方もございますので、従来の経緯を十分参酌しながら、なお関係者の間で調整したいと思っております。  四つの重点施策をどう具体的に実行するのか、交通問題について具体的にどうやるのか、福祉の充実についてどうか、スポーツについて云々と、たくさんのことが質問に出ましたけれども、私は、所信表明におきまして重点施策の方向について述べたわけでございまして、やはり具体的な施策を行いますには、予算が伴わなければならないと考えております。私は、通年予算が組まれました五十六年度で具体的に施策を申し上げるには、まだ早いと考えております。私の考え方につきましては、所信表明にポイントは述べておりますので、議会で十分ご意見を伺った上で、五十七年度に施策の反映をいたしたいと考えておりますので、よろしくご指導をお願いいたしたいと思っております。  なお、スポーツについて云々がございましたけれども、私もかつて県の教育長といたしまして、学校の校庭開放について努力いたしてまいりました。その問題点も十分承知いたしておりますが、りっぱな教育長さんもおられますので、私は、基本的な事項については教育委員会に十分相談いたしますが、予算は見るけれども、細々した点については私はできるだけ発言を避けたいという気持ちでおります。教育のことにつきましては教育委員会が責任を持ってやってまいっておりますので、その精神をもって、予算面と中心になる重点については十分協議の上、できるだけ船橋を早目に教育のまち、スポーツのまち、文化のまちにいたしたいと考えております。  なお、二九六号バイパスの問題についても、非常にむずかしい経緯がございます。必要性は私も十分承知いたしておりますが、現実に地元で強い反対もございます。地元の関係の議員さん方の意見を十分お聞きしながら、慎重に、しかも円満な解決を図るためいたしたいと考えております。  たくさんいろいろございましたけれども、落ちました点については再質問についてお答えいたしますが、残余の点につきましては関係部長からお答えさせます。       〔福祉部長田上一太君登壇〕 ◎福祉部長(田上一太君) 私から所管の事項についてお答えいたしたいと思います。  国際障害者年についてでございますが、国際障害者年の取り組みにつきましては、昨年の十月に福祉部内におきまして国際障害者年推進協議会を設置いたしまして、計画案の作成と事業の実施を現在行っているところでございます。まず庁舎内の関係部課への障害者の対策の推進ということで、各部課とが連絡をとりながら、また市内の障害者団体と懇談会を持ちながら、私どもはその意見を拝聴しながら、その事業に取り組んでおるわけでございます。  まず本市といたしましては、国及び県の推進方針を受けまして、市の広報及び関係記事の記載、立て看板、懸垂幕、ポスター等によります啓発活動、また障害児者に対します入学及び就学、あるいは結婚資金を支給するなど、身体障害者自動車改造費を助成するなどして、細かい心身障害者に対する対策を推進しております。また、長期的な計画の作成といたしましては、仮称社会福祉会館の建設を初め総合福祉センターの計画の調査研究に取り組んでおります。また、障害者にとりまして快適な町づくりのために段差の解消、あるいは点字ブロックの設置等、関係部課等のご協力を得ながら環境の整備を図っておるのが現在でございます。また、去る五月十七日には国際障害者年の記念の講演会及び映画会を開催いたしまして、広く市民の皆様のご協力をいただいたわけでございます。また、九月以降におきましては、長期計画の調査研究のほかに、障害者レクリエーションとして日帰りバスの旅行を実施、及び身体障害者スポーツ大会への参加を予定しておるわけでございます。  次に、先ほど出ましたような老人の痴呆症の問題でございますが、この問題につきましては現在国でもいろいろとこの問題について調査研究をしておりますし、またこの新年度に向けてこの実施をということで、特に家族の方が非常に困っておるというお話を聞いておりまして、私どもといたしましても十分調査研究いたしまして、この問題については考えてみたいと思っております。  以上でございます。       〔社会教育部長川城隆君登壇〕 ◎社会教育部長(川城隆君) 学校開放の関係につきまして、私からお答え申し上げたいと思います。  学校の体育施設の開放につきましては、本年度の開放状況でございますが、小学校におきまして五十一校中運動場が四十校、未開放が十一校。体育館におきましては四十三校開放、入校が未開放。中学校におきましては、二十五校中運動場が十校開放、未開校が十五校でございます。それから、体育館につきましては二十三校開放、三校未開放。  未開放の理由といたしましては、小学校の運動場につきましては敷地の狭隘の問題、また、学校経営上部活動、こういうものが盛んでございまして、開放には支障がある。それから、施設等の条件整備の問題がございまして、これらにつきましても何校かあるわけでございます。そのほか現在校庭の整備中であるとか、また新設校につきましては、初年度は学校経営が安定するまでの間開放しない、こういうような状況で開放いたしておりません。それから、体育館につきましては、先ほど申し上げましたように部活動の問題、それと管理上の問題、たとえば体育館が校舎の二階、三階にあるというような問題、また、建設時における住民との協定の問題等がございます。  次に、中学校につきましては、まず運動場につきましては小学校と異なりまして部活動が盛んである、こういうことが大きな未開放の理由でございます。そのほか条件整備が整っていないものも何校かございます。体育館につきましては、その学校の工事の関係等がございまして、開放いたしていない学校もございます。  いままで未開放の理由を申し上げたわけでございますが、私どもといたしましては、施設的な条件の整備につきましては、財政的な問題もございます。そういうことを踏まえ、でき得る限り条件整備をいたしまして、また各学校の理解と協力を得ながら、市民スポーツの振興のために市民に学校開放をしてまいりたい、このように考えております。  以上でございます。       〔財政部長小杉幸治君登壇〕 ◎財政部長(小杉幸治君) 来庁する市民の方々の駐車場の確保について、お答えを申し上げます。  いろいろ庁舎の建設の段階で市民の皆さん方に非常にご不便をおかけしているのが実情でございます。現在周辺にいろいろと駐車場を確保するために努力はいたしておりますけれども、従来の駐車場二カ所でこのままやらざるを得ないというのが実態でございます。しかし、税の申告とか、あるいは市の特殊な行事がありまして、大ぜいの市民の皆様方の来庁の時期には、一時的には民間の駐車場を借用しまして、暫定措置をしていきたいというふうに考えているところでございます。       〔三十九番椎名政雄君登壇〕 ◆三十九番(椎名政雄君) 二問をさせていただきますが、一問で質問いたしました中で市長さんにお答えをいただけなかったものもございますので、よくひとつお聞き取りをいただいてご回答をいただければと、このように思います。  ただいま市長の答弁によりまして、基本的な考え方につきましてはおおむね理解はいたしますが、政治姿勢の中で活力ある都市づくりについては、ひざつきあわせて市民と語り合いたい、このように言っておられますが、それでは、まだ日が浅いからとはいえ、すでにそうした計画はいつごろからやれるような、どういう内容でやられるのか、その点をひとつお教えをいただければと、このように思います。  それから、性格づけでございますが、経済的には千葉市よりも栄える町だ、このように考えるということでございますが、いま交通問題についての具体的な内容についてお教えをいただきたいという質問に対しまして、余り具体的なものもございませんでしたので、私、思いますには、やはり何と言っても交通事情、こうしたものが解決できないで、栄える都市づくりという、幾ら言葉では言ってもなかなか大変むずかしさがあろう、このように思います。もう一度ひとつこの辺についてもお教えをいただければと思います。  そうした中で最も急を要する問題については、交通混雑の解消でございますが、私はいま少し具体的な内容をお教えいただけるものと期待をしておったわけでございます。市長がおっしゃられるように、本市の交通事情は余りにも有名である。したがって、地元の経済の発展あるいは市民生活の安定もない、このように市長は言われているわけでございます。たとえば一例を挙げるならば、船橋駅以北の者がいまこの市役所へ参りますにしましても、ところによっては一時間以上もかかる。仮に南北道路が完成を見たといたしまして、駅前周辺、そして本町通り、あるいはまた京成の踏切、もろもろの悪条件の重なる状態に置かれているわけでございます。こうした現実を見たとき、この辺の解消策がやはり最優先すべきである、このように思います。どのように受けとめておられるか、もう一度お答えをいただきたいと思います。  それから、交付税の減額についてでございますが、市長の方からは、人口増の関連だとかあるいは市民税云々とおっしゃっておられましたが、こうした多額な財政負担を抱えて、これからの厳しい情勢の中で、財政的に今後の予算執行に重大な影響を及ぼすものである、このように思います。支障はないのかどうか、その点もう一遍お教えをいただければと思います。  次に、病院の問題でございますが、いよいよ安心して住める医療施設の設備、つまり本市の医療設備はおくれている、これも市長さん、おっしゃっておられます。承知しておられます。最近特に心疾患、あるいは脳血管の疾患、あるいは重症の外傷の増加などが非常にふえております。こうした市長の考えておられる方針で、先ほど答弁のように早急に実施していきたいということでございますので、これはぜひともご協力をいただきたい、かように考えます。  次に、応急のための救急センターの処置でございますが、名のごとく実際に行ってみますとほかの病院に行きなさい、こうした指示をするだけで、余りにも心もとない状況でございます。医師会との関連はあるだけに大変むずかしさはあろうと思いますが、医は昔から算術ではございませんで、親切さといいますか、苦しい病人の立場になってやっていくべきではないか、このように思います。これがひいてはたらい回しになるということになるわけでございます。どうかこの辺の考え方についても、もう一遍ひとつ、私が大変ものわかりが悪いものですから、わかりやすくひとつお教えいただければ、このように思います。  次に、去る八月三十日の日曜日でございますが、ららぽーとの近くで単車に乗っておりました少年と妊娠八カ月の奥さんが自転車で衝突事故を起こしました。救急車であちこち病院をたらい回しをいたしまして、最終的には浦安の病院に入りまして、間もなく親子ともども死亡した大変お気の毒な事実がございます。ご承知だろうと思います。こうした問題をどうとらえているか、お伺いをしておきたいと思います。  次に、スポーツの振興についてでございます。これは所信表明に方向づけを言っているんだということでございます。それから五十七年度からというような市長の答弁でございますので、どうかおくれないように実施をしていただきたいことを要望しておきます。  それから、福祉を高めるということについての質問でございます。これはお答えございませんでした。何をどういうふうに、たとえば補助金をアップするというのか、あるいは現制度を拡大していくというのか、この辺についてのご答弁がございませんでしたので、ご答弁をお願いいたします。  それから、ぼけ老人の介護についてもお答えがございません。この辺についても、もう一遍お答えをいただければと思います。  それから、これも答弁がございませんでしたが、老人医療費の前市長との確約問題について答弁がございません。前市長は、たとえば国はどうあれ市独自でやっていきますと、このような確約をされておるわけでございますので、どうかその辺についても、もう一遍お聞かせいただければと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  それから、来庁者の駐車場でございますが、いろいろ民間のを借りて云々ということを言っておりますが、部長もご存じのようにあのような状態でございますので、どうかひとついま少し駐車する方の立場に立って、いま現状では駐車場は車が置けなくて、そして通路に置いてある。したがって、それは赤いステッカーが張られるというようなことで、大変迷惑をしているわけでございます。ただただ現状では民間を借りています。それは私は承知しておりますので、どうかそれを解消するにはどうしたらいいかということをお教えいただきたいということでございます。よろしくお願いします。       〔市長大橋和夫君登壇〕 ◎市長(大橋和夫君) 非常に盛りだくさんでございまして、しかも基本に触れる問題を項目別にたくさん並べられましたので、お答えが不十分な点がございましたが、再答弁でご了承いただきたいと思います。  私は、政治姿勢につきましてはできるだけ市民サービスに徹したいと考えております。市民の間には市役所のサービスが足りないという声もたくさん聞いております。したがいまして、私といたしましてはできるだけ市民の方々とひざをつきあわせて語れる市政にいたしたいと思っております。具体的には、この議会が終わりましてから、議員の皆様方のご意見、また関係者のご意見を十分聞いた上で、できるだけ早い機会に市政懇談会のような形で、できるだけたくさんの市民の方々のご意見を承り、また市政への解決のめどをそれによってつけたいと考えております。  交通問題につきましては、私もかつて十二、三年前に県の企画部長をいたしまして、鉄道の問題については専門家の一人として、船橋市の新線、また快速を走らせることなどについて十分やってまいりました。一つの市の中に八本の鉄道が通っているのは全国で船橋しかございません。また、船橋、八千代の方方と一緒に促進をやってまいりました地下鉄五号線の延伸につきましては、かつて県におきまして中心的な役割りをもって進めてまいりました。ただ、私どもが計画していたときよりも実施がおくれておりましたが、幸い先月の末に新しい会社をつくりまして、東葉高速鉄道という株式会社をつくりまして、促進の第一歩に踏み切ったわけでございますが、できるだけこの線について予定どおり開通するように関係者と一緒に努力いたしたいと思っております。約二千二百億の投資でございますが、大型プロジェクトの場合には通常四倍の開発利益があると言われております。八千八百億の開発利益があるわけでございますので、これが船橋市にできるだけプラスになるよう、議会の皆様と一緒に研究いたしたいと思っております。  なお、鉄道関係につきましては予定よりはおくれておりますけれども、大体見通しがつくような状態になっております。しかし、道路網については、ご指摘のようにかなりおくれております。私は、関係者の方々にさらに専門家を加えまして、この交通問題の解決に全力を尽くしたいと思っております。  なお、暫定的には船橋の警察署長さんとか、またバス会社の方々とか、たとえば東船橋駅が十月二日にできますので、このバス路線の改善によってある程度は船橋の交通渋滞を解決することができますけれども(予定時間終了五分前の合図)根本的な解決にはまだまだ検討を要する点もございますので、私も専門家の一人として十分この問題に根本的に取り組みたいと思っております。  財政問題につきましては、まだ見通しを立てるには時期尚早の面がございます。しかし、地方交付税におきまして二度も落ち込みがあった点につきましては、私は、船橋市の財政当局の見方が甘かったんではないかと思っております。私も財政を担当してきた人間として、十分船橋の予算につきまして見直しをいたしたいと思っております。  医療センターにつきましては、多年の懸案になっておりましたので、就任以来一生懸命努力いたしてまいりました。船橋は人口四十八万ほどでございますが、四十五万の静岡市においてはすでに公立病院を五つ持っております。かつて埼玉県におりまして、県立病院をつくるときに財政課長をやりました経験もございますので、皆様方のご協力、ご支援をいただきまして、できるだけ早く医療センターの建設ができるよう努力いたしたいと思っております。  残余の点につきましては関係部長からお答えいたしますが、老人医療費につきましては十分従来の経緯を踏まえ、福祉充実に手落ちのないようにいたしたいと思っております。       〔保健衛生部長本田行夫君登壇〕 ◎保健衛生部長(本田行夫君) 第一問で救急センターのというおっしゃり方でございましたので、私、勘違いして答弁漏れして申しわけございません。  夜急診のことだろうと思いますが、夜急診につきましては、現在、医師会の先生方のご協力を得ながら私ども実施しているわけでございまして、大変大ぜいの方がこれを利用しているという現況でございます。加えまして先ほどららぽーとの交通事故のこと等おっしゃられたわけでございますが、これらの特に夜急診の時間の延長の問題等については、本議場でもいろいろご質問が出ております。そういう中で私どもは医療センターを早急に建設し、これとの有機的な連携がぜひ欲しいんだというようなことでご答弁申し上げているわけでございますので、ただいま市長がご答弁申し上げましたように早急にこれの建設に努力するということで、私どもさらに努力いたしたいということでございますので、これらとの有機的な連携でどうしても考えていかなきゃならぬ問題だ、このように考えております。よろしくお願い申し上げたいと思います。       ───────────────── ○議長(長谷川勝巳君) 三十五番滝口三郎君。       〔三十五番滝口三郎君登壇、拍手〕 ◆三十五番(滝口三郎君) まず、新市長の所信についてご質問申し上げます。  大橋市長の就任に対し心からお祝いを申し上げます。私は、政治を志す者、特に地方政治を志す者にとっては、その方法論、また技術論、信条等に違いはあるとしても、市民生活の向上や市の発展を目指すことに変わりはないと信じております。ただ、その目的に到達するまでの道のりに違いがあり、その違いのうちいずれが市民の要望に沿うものであるかの審判を受けるのが選挙であるのではなかろうかと考えます。したがって、私としては、市民の審判が出た以上、それに従い、市民生活の向上に向かってより努力をしてまいりたいと考えております。  今般市長におかれましては、市民にその支持を受け、市政の最高責任者として市政のおもむくところを決定なさるわけであり、私は市民の代表として、それらの施策に対し、種々の意見及び提案をしてまいるわけでありますが、市長が所信表明において表明しておいでになる「ひざつきあわせて語れる市政」については、非常に共鳴するところであり、今後とも十分な意見を交換し、より内容のある市政の向上を図ってまいりたいと考えます。  さて、市長が今後市政を執行する重点施策の方向について表明なさった所信表明の四点を中心にご質問をいたします。  まず第一点の交通問題についてであります。市長が選挙中、及び市長就任の第一声においてたびたびご指摘をなさっておいでになるように、本市の交通問題については、われわれ議会としても重要な問題であるとの認識のもとに、過去においてもたびたび議論をしてまいりました。また、毎年市が実施しておる市民意識調査においても、毎回その解決はきわめて高い比重で要望されているところでありますが、その内容を検討してみますと、交通問題のうち特に問題になっておりますのは、道路問題であります。もちろん市長が表明なさっている鉄道の新設等も、現在の通勤ラッシュを考えるとき、重要な問題であることは間違いございませんが、東西線の延伸、並びに京葉線の開通についてはすでに具体的日程になっております。京成本線の連続立体交差化の問題についても、大枠につきましてはその計画が定められております。  したがいまして、市長がお考えになっている交通の問題解決とは、主に道路問題であるのではなかろうかと推察するわけであります。市長は道路、特に南北道路については第一に挙げておりますが、それはすでに都市計画決定されている道路の開通を指すのか、まず一点。それともそれらを含めて新たに新道を計画して開通する考えなのか。その点もお伺いをいたします。また、二九六の開通について基本的な考え方。先ほど先番議員の質問の中にも、地元で相当数反対があるというようなことも熟知しているようでございますが、それらの点についても基本的な考え方についてお伺いをいたしたいと思います。  次に、経済問題でありますが、市長は本市を京葉経済圏の中核都市と位置づけ、隣接市百二十万余の経済圏を想定した経済施策をお考えのようであるが、そうした視点は、往々にして商業都市を語る場合にとられてまいったことはご承知のとおりであります。それらは現在本市の実情、たとえば八路線の鉄道、全国一の二十七駅を有する利便、また就業人口の三分の二強が市外に通勤先を持っている典型的なベッドタウンとしての実情を踏まえれば、十分理解できるところでありますが、本市においても他の近郊都市同様、大商業の資本の流入が激しく、本市在来の経済界は流入する大資本の攻勢にさらされ、その対応に苦慮しておりますことはご承知のとおりであります。  そこで、市長の表明なさっている地元経済を大きく発展させるという地元経済とは、具体的に船橋市在来の経済界を指すのか、まず一点。もしそうであるとするならば、その具体的施策として、第一に大資本の流入を一定程度制限をしなければならないと思うが、その点についてどのようにお考えなのかお伺いをいたします。  また、大きな後背地を持つ京葉港を十分活用して、国際商業都市の性格を加味したいということであるが、それは現在京葉港の主たる利用のされ方が、自動車を初めとする種々貨物の積み出し、また荷揚げ等に利用されており、いわば通過点としてだけ位置づけされているものを、年間数千人本県を訪れると言われている外人バイヤー等の受け皿づくり、それにより取引場としての性格を持たせたいということなのか。それらの点についてお伺いをいたします。  もしそうであるとすれば、その受け皿というか、それらに対応する本市の経済界のどの分野を想定しておるのか、その点についてもお伺いをいたします。  また、現在京葉港の第二期工事は凍結された状態にあり、いわば港そのもの自体片肺飛行を行っていることは周知のとおりでございますが、このままでは十分な機能を発揮することは困難ではないかと考えますが、市長においては第二期工事の見通しを十分配慮した中で国際経済都市を想定しているものなのかどうか、この点についてもお伺いをいたします。また第二期工事についての見通し等もあわせてお伺いをいたします。  第三点として、医療、福祉についてお伺いをいたします。医療施設の不足については、歯科診療を除いて、全国水準に対し、一般診療施設が八割弱、医師数が七割弱、ベッド数においては四割程度しか市内にないことはご承知のとおりであり、私も不足をしていると考え、市立病院の建設設置等に前向きの姿勢を示してきた者でありますが、市長が表明している船橋市の医療のおくれとは、医療機器の古さ、技術のおくれ等を指すのか、また医療施設の不足を指すものなのか、お伺いをいたします。医療機器の古さを指すものであるとするならば、機器類の設備に対する何らかの施策を講じなければならないと思うからであります。  また、医療センター問題の早期解決を図るというのは、すでに計画をされている市立病院の建設を促進するということなのか、それとも全面的な見直しを含めて促進を図るということなのか、二点についてお伺いをいたします。  次に、福祉でありますが、市長も表明しているように、ことしは国際障害者年でもあるので、これに限定してお伺いをいたしますが、障害者行政の当面の課題は、障害者の社会参加が重要ではないかと考えますが、本市の社会参加のための施設としては、福祉作業所がその主たるものであると思います。ここには現在三十人の定員に対し三十数名の入所者があることはご承知のとおりと思いますが、この福祉作業所に配置されている職員は社会福祉指導員が主であり、技能等の指導員の配置はされておりません。もちろん社会福祉指導員が技能指導ができないということではありませんが、私は障害者の社会参加には生産参加が大きな比重を占めるのではないかと思っております。作業所についても技能指導担当を置く必要があるのではないかと考えますが、それについてお伺いをいたします。  また、市内には各種の民間福祉作業所がほとんど未公認という形で存続をしておりますが、これらに関して今後どのように考えていくのか、市長にお伺いをいたします。  次に、教育、文化等についてご質問をいたします。私立幼稚園の充実と大学誘致についてお伺いをいたします。理事者においてもよくご存じのとおり本市の人口増加は社会増が中心であり、それも特に二十代、三十代の人口が増加をしてまいったわけでありますが、ここ数年その社会増も減少し、また市民の住宅状況も半数以上が持ち家ということで、就学未満児が年々減少をしております。これらの状況は保育園の設置児数が定員に満たない園の発生等によっても、行政主体としては実感しているところでありましょうが、現実に私立幼稚園においても就園児の確保がその周辺では確保できず、送迎バス等を運行する等をして、広域的に園児の確保を行っている実情があるやに聞いております。こうした状況の中での充実とは具体的に何を指すのか、一点お伺いをいたします。  また、大学誘致についてでありますが、本市には習志野台に日本大学があることはご承知であろうと思いますが、市長があえて大学誘致により学園都市としての性格を加味するということは、どのような大学を想定をしているのか。専科大学を指すのか、また総合大学を指すのか、お伺いをいたします。  また、巷間習志野市にある大学が、津田沼駅前の再開発のために移転を要望され、移転先を考慮しているとのうわさも聞いておりますが、私としてはまさかその移転先が本市であるというようなことは考えておりませんが、その点についてもあえてお伺いをいたします。  また、市長は選挙期間中に、本市の六百五十億の赤字問題について、早期解決を図りたいというようなことを申しておりましたが、その点についての具体的なお考えをお伺いいたします。
     また、助役の問題について、市長は、マスコミ等の報道によれば、議会等とも相談してからとの前提を置きながらも、自治省からフレッシュな人材を導入していきたいという意向をお持ちのようでございますが、助役は一人として従来どおり欠員をするのか、それとも助役二人制を採用していくのか、その点についてお伺いをいたします。  以上で一問を終わります。       〔市長大橋和夫君登壇〕 ◎市長(大橋和夫君) 滝口三郎議員のご質問にお答え申し上げます。  最初の部分に温かい激励をいただきまして、本当にありがとうございました。一生懸命船橋市政に努力する覚悟でございますので、よろしくご支援をいただきたいと思います。  第一点の交通問題につきましてでございますが、船橋の交通問題につきましては、ご指摘のように鉄道問題はかなりの点で見通しが明るくなってきておりますが、道路網につきましては、かなり根本的に改善しなければならないような状態になっております。私は、従来の手法をもってやれる部分については、そのスピードを高めたいと思っております。これが暫定的な手法でございますが、従来のベースのものと違った根本的な解決方法があるかどうか、専門の学者も入れまして、この問題について、専門の学者なり、市民の代表なり、議会の代表はもちろんでございますが、それらの方々の知恵もかりて、根本的に船橋の交通問題をどのようにして解決したらいいか、委員会でもつくりまして、これにつきましてもこの九月中に議会のご意見を承りたいと思いますが、そういう根本的な解決についても考える必要があるんではなかろうかと思っております。  たとえば京成本線の連続立体交差化が実現の見通しになってまいりました。原案では側道六メートル(「余り具体的に答えなくてもいいんじゃないか」と呼ぶ者あり)はい。京成本線の関係でございますが、これらについても十分研究する必要があるんではなかろうかと思っております。  また、南北道について狭い意味の南北道を指すのか。新道を指すのかということでございますが、従来ベースの西武デパートのわきを通る南北道のような形ではなくて、新しいものが必要かどうか、それらも含めまして根本的に考えたいと考えております。  なお、二九六号バイパスの問題につきましては、先ほど述べましたようにその必要性は十分承知しておりますし、経緯も十分承知しております。なおむずかしい問題が地元に発生しておりますので、地元議員さんのご意見も十分聞いた上で、円満な解決に努力したいと考えております。  次に、地元経済の発展策でございますが、私は船橋四十九万、この定着人口だけを考えていたんでは大きな経済の発展はできないんではなかろうか。やはり動く人口といいますか、そういう船橋にやってくる人口をふやすことによって、活力ある船橋にいたしたいという考え方を持っております。どういう点で施策をとるかにつきましては、たとえば日本で初めてのような施設を持ってくることによって、その誘致人口をふやすとか、いろいろな方策があろうかと思いますが、私は、地元の経済の発展がなければ船橋の本当の意味での発展がないと思っております。そういう意味で、外から入ってくる資本につきましては、議会と十分相談の上、十分な配慮をもって経済振興策を考えてまいりたいと思っております。  また、京葉港の振興策につきましては、たとえば毎月月産八千台の日産の自動車が船橋港から外国に輸出されておりますが、その工場は栃木県の日産の工場から参っております。これらの大きな潜在的な後背地を持つ京葉港をもう一度見直す必要があるんではないか。京葉港第二期につきましても、その点を十分考慮に入れて、地元経済の振興策として、京葉港をもう一度見直す必要があるんではなかろうか、商業貿易港としての性格を強化したらどうか、かように考えております。  医療の関係につきましては、医療機器のおくれというよりも、医療施設なり、医者の数なり、そういう面について千葉県全体が医療の谷間にございますが、その強くあらわれているのが船橋だと思っております。  医療センターにつきましても、過去いろいろな経緯をたどってここにまいりました。私は、議会の関係特別委員会の経緯も十分勉強させていただいておりますので、議会の関係、地元医師会の関係、また起債を許可する自治省の関係につきまして、できるだけ早く、誠意をもって調整いたし、医療センターの早期建設に全力を挙げたいと思っております。  福祉の関係につきましては、福祉作業所の点について関係部長から答弁させますけれども、指導員が必要な場合には十分意見を拝聴いたしまして、調査の上検討いたしたいと思っております。  教育文化の関係につきましては、私立幼稚園が非常に就園児の確保に困っている実情も十分承知いたしております。幼稚園関係のことにつきましては、県の段階におきましても、従来いろいろ私も関係し、研究してまいりましたので、私立幼稚園の充実には前の市長に劣らない、実態に即して努力いたしたいと思っております。  大学誘致につきましては、私はかつてこの問題について関係もいたしたことがございますが、大学を誘致する場合に、大学教授の通勤可能圏がございます。東京から教授が参りますときに、少なくとも半日程度で日帰りができる、こういうところが大学誘致に一番適しているところでございまして、船橋においてはその最適地の一つだろうと思っております。私は学園都市にする性格を加味したいと申しますが、専科大学でも総合大学でも結構なわけでございますが、大学を誘致することによって船橋をヤングの町と申しますか、若々しい町にする起爆剤の一つにしたい。しかも、船橋の農家は近郊都市農家として、非常に意欲を持った後継者もおられます。新しい消費人口を養う意味でも、またサラリーマン、自営業の方々に緑の場を提供する意味でも、私は船橋はこういう性格を持つことが必要ではなかろうかと考えております。  なお、国電津田沼駅前にある大学の関係でございますが、大学はそのまま存置して、さらに施設をふやすためにほかの土地を探しているように聞いております。  借金財政につきましては、先ほどもお答えしましたが、人口急増に伴う法的おくれのために財政負担を強いられた点がございます。この点については、国に対してもさらに改善方を要望したいと思いますが、財政運営上まずい点についてはえりを正して直す必要があるんではなかろうか。行政の簡素化も国でいろいろ言われている時代でございますので、財政面で一度私自身本格的に洗ってみたいと思っております。  最後に助役の問題でございますが、議会のご意向を承って、助役問題について具体的な人選をいたしたいと思っておりますが、私の気持ちといたしましては、ただいまもお答えいたしましたように、船橋は大きな財政問題を抱えております。財布に大きな穴があいております。こういう財政問題なり、新しい都市づくりにフレッシュな感覚を持っている自治省の適当な候補者の中から選びたいという気持ちを持っております。しかし、自治省の人間だからいいということではなくて、船橋の風土、伝統に合った候補者を、自治省の適当な候補者を選びたいという気持ちを持っております。  二人制につきましては、議会のご意見も十分聞いた上で慎重に考えてまいりたいと思います。       〔福祉部長田上一太君登壇〕 ◎福祉部長(田上一太君) 福祉作業所の件についてお答えいたしたいと思いますが、私どもは、養護学校が義務化とともに福祉作業所を藤原学園内に設置したわけでございまして、現在、先ほどご質問者がおっしゃったように三十五名おりまして、職員が運転手を含めて八名おります。この園生を見ましても、ご案内のとおり養護学校を出まして、あるいはまた特殊学級を出まして、一般社会になかなか適応しない方が主でございまして、技術を高めるというよりも、みんなで一緒に働くということに喜びを持たし、そして社会参加ということをねらっておるわけでございまして、特別に技術を持ったという職員はいないわけでございますが、やはり子供の実態にケース・バイ・ケースで合わせまして、職員が園生と一緒に働くというこの気持ち、一緒に指導しながらめんどうを見ていくということが一番大事なわけでございまして、現在作業内容といたしましてもリサイクルセンターに十五名、霊園の清掃ということで、社会に少しでも自分たちが役立っているということの中で、いま作業を進めているわけでございまして、今後人数が多くなった場合におきましては、いま市長が答弁いたしましたように、十分これは人事方面と話し合いをしながらふやしていかなければいけないんじゃないか、そういうふうに考えるわけでございます。  そこで、民間の福祉作業所につきましても、現在二カ所あるわけでございますが、この問題等につきましても、実績等を踏まして、今後十分育成してまいりたいと考えております。  以上でございます。       ───────────────── ◆三十三番(林利嗣君) 暫時休憩願います。 ○議長(長谷川勝巳君) この際、暫時休憩いたします。        午後二時二十五分休憩       ─────────────────        午後三時四分開議 ○議長(長谷川勝巳君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。  日程第一の質疑を継続いたします。  十一番志位明義君。       〔十一番志位明義君登壇、拍手〕 ◆十一番(志位明義君) 私は、市長の所信表明に関して質問いたします。  私ども共産党議員団は、大橋市長が就任された直後に、すみやかに臨時市議会を開いて市長の所信表明を行うよう、要請しました。市長はこれを受け入れず、結局九月定例会での所信表明ということになったわけですが、私どもがああいう要請をした理由は、市民にとって大橋市長という人はわからない点がたくさんあるから、市民の前に市長の考え方を全面的に明らかにする必要があろうと考えたわけであります。残念ながらだいぶ時間を経過いたしましたが、きょうようやくその機会を得ましたので、これから市長の所信表明に関して質問させていただきます。  今回の質問に、私は、二日の日にいただいたこの所信表明と、選挙中の公約、市長の公約、この両方を資料といたします。所信表明については大変簡潔なものでありますが、法定一号ビラ、市民に広く配られたこの「船橋の明日をひらく会重点政策」の方は、かなり具体的な内容に富んだものになっております。私、この両方を問題にしていこうと思いますが、この選挙中のビラの中身は「船橋の明日をひらく会」の重点政策であって、大橋和夫の公約ではないなどと言われるようなことがないようにご答弁願いたいと思います。市民がこのビラの内容を読みまして大橋市長が誕生したわけでありますから、そういう言い方をされないように、初めにお断り申し上げておきます。  第一点。市長は千葉県の企画部長及び教育長を経て、昭和五十年四月の知事選挙で革新統一候補として出馬された経歴を持っておられます。その後六年たって、今回船橋市長に保守系無所属として立候補されたわけでありますが、六年前革新の統一候補であった人が、なぜ今回保守の旗を掲げられたのか、この点がわかりにくいわけであります。どういう理由なり心境の変化なりがあったのか、お伺いいたします。これが第一点です。  第二点。現在船橋市の助役は空席であります。後任の助役の人事が注目されております。市長は自治省あたりからフレッシュな人を連れてくるお考えのようでありますが、これに関連して三点ほどお尋ねしておきたいと思います。  第一に、その中央から招くという新助役にはどのような役割りを期待しておられるか、これをお伺いいたします。先ほど答弁にもあったかと思いますが、改めてお伺いいたします。  第二に、市長は自民党政府と自民党の県政に対して、どのような基本的な態度で対処されるのでしょうか。政府や県の言うことに何でもはい、はいと従うのか、それとも場合によっては市民の利益を守って抵抗する決意があるのかどうか、お伺いいたします。  第三に、中央との間にパイプを持つことによって、いま政府が進めようとしているいわゆる財界主導の行政改革、これがそのままストレートに船橋市に持ち込まれるのではないかと思われます。私どもは、政府が進めようとしているいわゆる行政改革は、軍事予算をふやしながら、国民と地方自治体に大きな犠牲を押しつけるものであると考えますが、市長はこれをどう考え、どう対処されようとお考えかお伺いいたします。  第三点。本市は昭和五十四年三月に、まちづくりの目標を「品格ある文化都市」とする基本構想を策定しました。議会では、共産党と公明党を除く多数で議決されております。その後基本計画の策定に着手し、五十四年度に現況分析を行い、五十五年度に基本計画案ができているはずであります。この基本構想に関して市長のお考えをお聞かせ願いたいわけです。  第一に、藤代前市長が好んで使われた「品格ある文化都市」というスローガンを継承されるのか、それとも「活力ある船橋のまちづくり」というように看板を塗りかえるお考えかどうかお伺いいたします。  第二に、市長は新聞記者の質問に答えて、文化、文化というのもよいが、私はやはり経済力がなければ大きいまちの発展はないと思う、と言われ、今回の所信表明には地元経済の発展を強調され、船橋市は京葉経済圏の中核都市として経済的な底力を持っております、この底力を十分に発揮させる施策をとることによって、地元経済を大きく発展させなければなりません、と述べておられます。この点、先番議員からも質問があったわけでありますが、ここで言っておられる経済的な底力、この底力の内容についてお聞かせ願いたいわけです。恐らくこれはまず人の力、それから資本の力、こういうものがまず挙げられてこようかと思いますが、底力、底力と言っておられて、その中身について必ずしも明確でありませんので、底力の内容が一つと、それから底力を十分に発揮させる施策。これも先ほどいろいろおもしろいことも言っておられたようですが、いままでどこにもないような、日本で初めてのような施設を持ってきて人口をふやして、活力をふやす云々、ちょっとこれはどうにもわからないことですが、この底力を十分に発揮させる施策という、考えておられることについて、私にわかるようにお話し願いたいと思います。  第四点は、これも関連する問題でありますが、地元経済の発展策として、選挙政策では大きく打ち出しておられた大政令都市構想についてであります。この法定一号ビラによりますと、「商都・船橋は、今日、大きな潜在力を秘めていますが、経済活動をより一層ダイナミックに展開するには、千葉県の表玄関である船橋市を中心に、周辺都市である市川、習志野、鎌ケ谷、八千代の五市から成る百五十万〜二百万人の一大政令都市構想として位置づけ、経済活動に大きな活力を与えていかなければなりません」──。この一大政令都市構想というのが市民に大きく打ち出されていたわけでありますが、今回これが所信表明では、活力ある地元経済の発展という言葉がありますが、この大都市構想は姿をひそめたわけであります。これは先の見通しとしてもうお考えにならないのかどうか。それから、もともとこの政令都市なんていう、大きな大都市に合併するなどというのは考えていなかったのかどうか。しかし、この政策にはちゃんと書いてあるので、これをお伺いしたいわけでございます。  第五点は、財政問題であります。これは先番議員にすでにお答えになった問題でありますが、赤字財政の立て直しについては、このビラによりますと、最初のところに大きく打ち出されているわけです。「船橋市はなんと六百五十億円もの赤字を負い財政はパンク状態です。赤ちゃんから老人まで全市民一人当たり十五万円の借金をかかえていることになります。この、ひん死の市財政を立て直すには、いまこそ真に行政手腕のある人を船橋市行政のトップにたてなければなりません」これだけ読めば、これまでよほど放漫財政をやってきたという印象を与え、こういう指摘の仕方をする候補者は、きっと一挙にこれを解決してくれるだろうと期待を持たれると思うんです。その後、市長は就任後にこの問題を新聞記者に問われて、その借金の中に、いまいろいろ分析してみているが、人口が急激に伸び、公的な施設がおくれている。たとえば小学校の建設は市の仕事だから、国の制度が人口急増に対して適切な措置がおくれている面がある。国に対し是正をさらに強く要望し、制度改正を求めると同時に、財政運営上適切さを欠いた面があるかもしれないので、そういう点は正していきたい──こう新聞記者に答えておられます。選挙中はこれまでの市政が多額の借金を重ねたことを高い調子で非難しておられるのに、選挙後はかなりトーンダウンして、国のやり方に問題があったようだ、こう言っておられるわけですね。そして、今回の所信表明は、この財政問題の解決には触れておられないのが特徴であります。これは一体どういうわけか、お話し願いたいと思うんです。選挙は選挙などということで市民をたぶらかしたならば、これは大変な問題であります。  先ほど先番議員の質問に答えて、国の制度上改善すべき点については改善を求めていくと言われました。また、市の財政運営上まずかった点を正すと言っておられます。いままでお調べになって、国の制度上改善すべき点として挙がってきたのはどういう点か、また、市の財政運営上まずかった点と把握されたのはどういう点か、ここでお伺いしたいと思います。  また、赤字財政の立て直しについては、重点中の重点として選挙中に掲げておられたわけでありまして、これがこの所信表明の中からは姿を消していることについては、はっきりご意見を伺っておきたいと思います。  第六点は、交通問題の解決の問題であります。これは選挙政策の中にも、また所信表明の中にも第一に掲げておられ、わが党も支持できる内容でありますが、端的にお尋ねいたします。まず、余りにも有名だというこの船橋の交通渋滞、市民が困り切っている通勤地獄は一体何によってもたらされたとお考えになるのでしょうか。過去にどういう失政があってこういう結果になっているとお考えになるのか、お伺いいたします。  また、かつて千葉県の企画部長として友納県政の高度経済成長政策、都市への人口集中の旗振りの一人としての役割りを果たされた市長に、これについての責任があるとお考えか、ないとお考えか、これも伺っておきたいと思います。  次に、東西線の延伸については、すでに東葉高速鉄道という会社も設立され、建設にむけての日程も大体決まったわけでございます。それについて先ほど質問に答えて、予定どおりできるように努力していきたい、このように述べておりますが、この選挙政策によりますと、これについても「豊かな行政力と実践力、加えて近代的な都市経営感覚のある人が、船橋の行政のトップとなって問題解決に当たらなければなりません」こう書いてありまして、この方が市長になればたちどころに解決するかのような、こういう文章があるわけでございますが、知事、八千代、船橋の市長と、それぞれ首長としての役割りで努力していくんだ、そういうことであればどの首長さんもそう言えるわけで、特に大橋和夫氏が市長になったからには東西線、東葉高速鉄道の問題では、これこれこういうぐあいに促進できるのだ、これはひとつお話し願っておきたいと思うんです。  それから、そのほかの所信表明にある交通問題の諸課題は、いずれもすでに船橋として問題にもなり、一応の対策も立っております。先ほどのお話では、道路の問題などについては関係者プラス専門家の意見も十分聞いて全力を尽くしていくと言っておられますが、これはまだ市長として解決策、名案を持っていないとみずから告白されたようなものだと思うわけでありますが、選挙政策では大変この点については自信満々と書いておられるのが、この選挙政策と先ほどのご答弁とどういう関係なのか、これをお伺いしておきたいと思います。  第七点は、教育、文化、スポーツの振興の問題でございます。これは選挙政策にも所信表明にも掲げてあり、市民の要求も大きい問題であります。私は長く船橋の教育と子供たちの問題に取り組んできた者として、まず初めに船橋市の教育文化をめぐる現状をどう見るのか、この点について市長の見解をお伺いしたいと思います。  なぜこんなことを言うのかと言えば、市長の選挙政策の中には次のように書かれており、全く私にはわからないことだからであります。選挙政策には、「歴史的に歓楽街として栄えた船橋市は、長い間、教育・文化都市づくりを放置したままでした。立地的にも船橋市は青少年にとって最悪の教育環境、文化環境の下にあります。船橋市はいわば、現代のさまざまな病理のるつぼでもあります。船橋市の教育・文化の振興は、この病理をいかに治療し、いかに明るく健全な教育・文化都市づくりをするか、にかかっています」こう書かれております。それで、これは恐らく市長が船橋の教育や文化の現状をどう見るかという、その情勢判断であろうと私は思うんです。  ここに書いてある文章について、幾つか問題にしたいと思うんです。  その第一は、歴史的に歓楽街として栄えた船橋市と書いてありますが、これは歴史的事実に反すると私は思うんです。歓楽街として栄えたんじゃなくて、船橋市内に歓楽街があって、それが栄えていたんだと思うんです。歓楽街として栄えたということになると、船橋全部が歓楽街だった──。これは事実に反するわけです。この点について、これは言葉のあやとはしておけないと思いますので、船橋市民の名誉のためにもはっきりさせておいていただきたい、こう思うんです。  第二に、長い間教育文化都市づくりを放置したままだった、こうありますが、これも事実に反すると思うんです。ちょうど市長が県の企画部長をしておられた当時に、国の高度経済成長政策による人口の都市集中を無批判に進められたために、船橋市は人口が急増して、義務教育施設の建設に追われたわけであります。一般会計予算の二五%から三〇%を教育費が占め、その教育費の六割が学校建設費でありました。確かに文化施設のおくれはありますが、放置したままでしたというのは、野党の私が聞いてもひど過ぎると思うわけで、それを言うなら、市長が教育長時代に、県の文化施設の一つぐらいは船橋につくってくれたらよかったわけであります。この点どうお考えでしょうか、お伺いいたします。  第三に、立地的にも青少年にとって最悪な教育環境、文化環境であると書かれていますが、これはどういうことでしょうか。確かに教育の環境も文化環境もよくないと思いますが、それは日本全国の至るところに出てくる平均的な現象でありまして、特に船橋の環境が最悪だと書かれているのは、これは私にはわかりませんので、お伺いいたします。  第四に、船橋市はいわば現代のさまざまな病理のるつぼである──。これは意味がわかりません。病理というのは病気の理論、または病気の原理のことであります。病理のるつぼとは一体どういうわけか。これは一体船橋市の現状のどういうことを指すのか、意味がわからないので、これは教えていただきたいと思うんです。  以上のようなことをお尋ねするのは、市長が船橋の教育と文化、大切な子供たちのことを考える場合の基礎としての現状把握がこの文章にあるようなことだとすれば、今後の施策が思いやられますので、まずこのことをお尋ねしておきたいと思うわけです。これをお伺いしてから、教育問題については第二問で詳しくお尋ねしたいと思います。  以上で第一問を終わります。       〔市長大橋和夫君登壇〕 ◎市長(大橋和夫君) 志位議員の質問にお答え申し上げます。  選挙中の法定一号ビラ──「船橋の明日をひらく会」のビラについての質問が非常に多いわけでございますが、基本的に申し上げますけれども「船橋の明日をひらく会」は、私を支持するために、熱意をもって集まった青年、中堅たちの集まりでございます。志位議員もご存じのように法定一号ビラには候補者の名前は入れてはならないことになっております。私を支持する人の考え方は十分尊重いたしますが、私の考え方ははっきりと選挙公報に載っておりますので、十分ご了承いただきたいと思います。  第一点の、七年前の知事選に革新統一から出て、今回云々の話がございましたが、私自身は少しも変わっているとは思っておりません。地方政治におきましては、やはり市民本位で考えるのが私は筋だと思っております。政党の力ももちろん大事ではございますが、国政の場と違いまして、地方自治におきましては、やはり住民の福祉なり生活を考えていくのが筋でございまして、私もやはり前々から、地方行政三十年の経験から、地方自治はちょうど開業医のようなものだと思っております。住民から病人が出、苦しみが出たら、国の役所と違った温かみがなければならないと思います。十分に相談に乗れる身近な開業医のような点が、地方自治においては一番大切だと思っております。余りイデオロギーでぎらつくのは、地方行政の場ではいろいろ問題があろうかと思っております。議会政治を尊重はいたしますが、私はその点におきまして、船橋の将来を考え、船橋をよくするために立候補いたしました。前と変わってはおりません。  船橋市の助役の問題につきましては、どういう役割りで自治省から招くかということでございますが、先ほどもお答えいたしましたように、船橋の財政問題は非常に大きな問題でございます。また、志位議員もお認めのように船橋の交通問題、都市づくりはこれから大きな問題になります。これらを解決するために、やはりフレッシュな感覚を持ち、財政問題に明るい助役を自治省から適任者を招きたい、こういう考え方でございます。  二番目の自民党政府、自民党県連云々でございますが、私は観念論で行政を執行するつもりはございません。現実の上に立って、船橋市の市民の利益を守るために行政をする決意でございますので、現実に政権をとっている自民党の施策は十分研究もし、いい点については尊重もしたいと思っております。なお、市民の利益と全く相反する施策につきましては、私はその点従順に従うつもりはございません。  中央とのパイプ云々でございますが、財政主導型云々ということでございますけれども、船橋市のためになることであれば、私は現実的な施策をもっておこたえいたしたいと思っております。  それから、基本構想についての考え方でございますけれども、私は県の教育長として、また中央におきましては都道府県協議会の財政部会長として、教育問題、文化問題を担当いたしてまいりました。それだけに私は、具体性のある政策をもって文化都市づくりをするのが一番いいんではなかろうかという気がするわけでございます。船橋においては、やはり交通問題を初め地元経済、こういう都市づくりがやはり基礎になければならないんではなかろうか。船橋は昔から商業の町、流通の町、宿場の町、漁業の町でございました。それだけに古い伝統もあるわけでございまして、何も隣の町をまねする必要はないと思っております。床の間のようなりっぱな点だけを外にPRする、そういうことではなくて、大人の町の文化として、経済力を持った町がどういうりっぱな文化を持つか、そういうことは過去の歴史が示すところでございます。たとえば江戸時代においては、すでに堺の町は経済的実力を持って文化も栄えてきたところでございますので、私は、船橋の庶民文化を尊重しながら、底力を持った経済の上で、文化の町、教育の町をつくってまいりたい、かように思っております。  なお、どういうスローガンをとるかにつきましては、基本構想につきましては、すでに議会のご承認をいただいている構想でございますので、それとの整合性についてはもうしばらく時間をかしていただきたいと思っております。十分整合性をとるようにいたしたいと考えております。  それから、政令都市構想につきましては、最初に申し上げましたように法定一号ビラの考え方でございまして、私は一回も政令都市構想をうたったことはございません。ただ、私は、船橋の市政を考える場合に、やはり先ほどの五つの都市の中核にある、そういう位置づけが必要であろうかと思っております。そういう点は力説いたしておりますが、政令都市構想を私からうたったことはございません。  それから、財政問題につきましては、私は、やはり六百三十億ほどになりますが、この中身を十分に洗う必要があろうかと思っております。いままで十数年もかかって生じたこの借金財政について、一人の人間が一カ月半ですぐ解決ができるとは思っておりません。議会の皆様方のご指導もいただき、また優秀な財政スタッフとも相談して、十分この財政再建策を考えたいと考えております。  それから、交通問題についてでございますけれども、私は県の企画部長として鉄道問題、現在の千葉県の鉄道新線について全部関係いたしてまいりました。机上の空論ではなくて、たとえば総武線の快速が、ただ単に陳情書によってできたというのではなくて、国鉄の計画よりも五年も早く快速を走らせたわけでございます。それはただ単に陳情書を百枚並べるというのではなくて、市町村の皆様方のご協力をいただいて、鉄道利用債を持つことによって、この総武線快速を国鉄の計画よりも五年も早く走らせたわけでございまして、私は、東西線の延伸、地下鉄五号線の延伸についても最初に立案した人間でございますので、実際の施策をもっておこたえいたしたいと思っております。道路網についてもそういう態度で臨みたいと思っております。  なお、教育文化の現状をどう見るかということでございますが、一般に船橋は、行きも八丁帰りも八丁、と前々市長もよく言われますけれども、私はやはり事実は事実として認めると同時に、私は船橋がそういう歓楽街として栄えただけ、そういうようにはもちろん見ておりません。法定一号ビラにつきましては、私が直接書いたものではございません。私は県の教育長として、船橋が昔から町民文化を持った町として、非常に伝統文化を持っていると思っております。それをさらに市民の方々、議員の皆様方のお力をかりて、全国に誇れるような文化都市にしたい、かように思っております。  文化施設云々もございますが、教育長時代一番必要性のありました県立高校の設置につきまして対策も練り、また私が考えておりましたように県立高校が非常に船橋にできまして、それについて喜ぶと同時に、私もその点について功績があったことをお認めいただきたいと思います。  以上でございます。       〔十一番志位明義君登壇〕 ◆十一番(志位明義君) 選挙の確認団体が出した法定ビラの内容は、その候補者の公約と考えるのが当然のことであります。  目も通しておられなかったとはまことに無責任きわまる話であります。こういう市長がこれから四年間の市政を担当していくということになると、これは肌寒い気がするわけでございます。  市民との間でひざ突き合わせて語れる市政をつくるんだ、こういうことを言っておりながら、一方ではこの「船橋の明日をひらく会」この会自体が大橋和夫氏を市長にする、大橋新市長をつくるための会であり、ほかにこの当時の政治活動をしていた会ではないわけでありますから、その会の法定ビラについて非常に無責任な態度をおとりになっていることに、私、憤りを感じるものでございます。  また、答弁の中で随所にかつて県の教育長として、また企画部長としてこういうふうに自分はやってきたんだ、こういうことを次々におっしゃっていますが、これからしようとされていることについては、今年度のことはもう予算が決まっているから細かいことは言えない、また、先のことについてはまだいろんな人の意見も十分聞いていかなきゃならない、こういうことをおっしゃっているわけですね。どうもこういう行き方には、私、きょう初めて質問するものですから、どういう答弁をなさるかといろいろ楽しみにしていたのに、まことに残念と言うほかありません。  時間がなくなりますので、いま私が第一問で聞いたことの中身については、答弁の中身については、私どもの方であと六人質問するようになっておりますので、それぞれまたお伺いすることにいたしまして、第二問では教育と文化の問題について市長のお考えをお尋ねしたいと思います。市長は県の教育長を務めた方であり、今回の選挙でも教育経験豊かな教育の権威者、こういう売り込みで市民の期待も集まっております。私は、市長の所信表明と選挙中表明された政策を参考にしながら質問したいと思います。先ほど先番議員の質問に答えて、教育のことは教育委員会に任せていくんだ、基本的な点をということでありましたので、私は基本的な点で幾つか質問したいと思うんです。  一つは、第一点は義務教育の内容面の充実についてどういうお考えをお持ちか、お尋ねしたいんです。いま船橋で子供を小中学校に預けている多くの親たちが、学力問題や非行問題、暴力の問題で大変心を痛めております。一人一人の子供に行き届いた教育と、親と教師がひざを交えて話し合う、これを求めていると思うんです。ところが、学校側はなかなかそれにこたえ切れていません。学校は学校でたくさん悩みを持っております。教師、父母、教育関係者が一丸となって解決しなければならない問題が山積しております。船橋のすべての学校に憲法、教育基本法に基づく民主的な、親が安心して子供を預けられる教育を確立していくことこそ急務であると私は考えます。ところが、市長の所信表明の中にはこのことが欠落しています。この点はどうお考えかお尋ねいたします。  第二点は、高校の増設と高校入試制度の改善の問題であります。高校問題については、先ほど教育長のとき県の教育長として非常に努力なさった、私もそのように思っております。しかし、今度の政策を見てみますと、所信表明の中にはないし、それから、こっちの──またビラを出すと何だかいろいろだが──このビラの中には「高校の増設だけでは教育問題は解決しません」と書いてあります。確かにそうです。高校の増設だけでは解決しませんが、この高校増設問題はご承知のとおり大変深刻な問題にここ数年のうちになるわけであります。五十六年度三月の中学卒業生は七千七十一人、五十七年は社会増を入れないで六千八百二十人、これがひのえうまで、これが一番最低になって、その後は五十八年八千百人、五十九年八千五百人、昭和六十四年がピークで、これも社会増を入れないで九千七百人、一万人に達しようとしております。ですから、私立高校の増設は余り見込めないとすれば、昭和六十四年までに公立高校を船橋市内に十校増設しないとたくさん中学浪人を出してしまう、そういう深刻な現状にあります。必要な公立高校を建設するため、市長としてどういうふうにお考えになっているのか、お伺いしたいと思います。  増設に並んで重大なのが高校入試制度の改善の問題であります。いわゆる単独選抜制、しかも偏差値によるふるい分けがひどくなる一方で、学校格差は広がる一方です。多くの子供たちが受験戦争の中で心身をすり減らしています。非行の原因にもなっています。市長は六年前の知事選挙で、川上紀一氏のいわれのない攻撃を受けて、当時ようやく実施されていた総合選抜制を守る立場に立たれたわけでありますが、現状をどう見て、市長としてどのように対処されるお考えか、お伺いいたします。  第三点は私立幼稚園の問題であります。幼児教育の充実が所信表明にも書かれております。幼児教育の充実ではなくて、私立幼稚園の充実、こういう形で書かれております。私立幼稚園は県知事の所管であります。充実といっても、市としてやれることは、現在行っているように個々の父母に負担軽減のための補助金を出すこと、また園に対して若干の運営費補助などを出すぐらいのことであります。教育の内容や運営のあり方に立ち入る権限は市にはありません。金は出しても口は出せない、こういうわけで、これで充実を図ったなどとはとても言えないと思います。市長の充実策はどのようなものであるか、お伺いいたします。  また、幼児教育全体が問われているいま、なぜ私立幼稚園の充実だけを所信表明の中に特に書かれたのか、この点をお伺いいたします。  第四点は、中学校給食の問題であります。これについては父母の要望も多く、いろいろと賛否両論にぎやかなところでありますが、これまでは市としてはやらない方針でありました。市長は選挙政策の中で、「中学校の完全給食の実施については、父兄の要望を聞き、前向きに対策を講じます」こう書いておられますが、これはこのまま受け取ってよろしいかどうか、お伺いいたします。  第五点は、青少年の環境の問題であります。先ほど歓楽街についてお尋ねいたしましたが、いまも新しい歓楽街が市内のあちこちにできたり、できようとして、子供たちへの影響を多くの市民が心配しております。その一つは、津田沼駅北口の問題です。ここへはキャバレーやスナック、これが軒を連ねており、「文化的な津田沼北口をつくる会」や学校のPTA、多くの市民が健全な環境を守るために立ち上がっております。もう一つ、北本町一丁目ではラブホテルの建設に住民が反対に立ち上がっております。いずれも問題は、それを規制する法律や条例がないために、市としてはどうすることもできない間にこれが進行してしまうのですが、全国に誇れる教育文化都市を目指すとする市長はこれにどう対処されるのか、お伺いいたします。  以上五点についてお尋ねいたしました。全国に誇れる学園都市、スポーツ都市をつくろうとされるのもよいでしょうが、私は、飛行機の上からながめるのではなくて、もっと足元をよく見て、子供たちの学力充実や非行問題、環境問題にきちんと対処でき、受験地獄のない、安心して子供を育てられる船橋にしていくことこそ急務であると考えますので、市長のご答弁をお願いいたします。  以上で第二問を終わります。       〔市長大橋和夫君登壇〕 ◎市長(大橋和夫君) お答え申し上げます。  まず、「船橋の明日をひらく会」の法定ビラを見なかった、目を通していなかった、そういう表現は全然使っておりませんから、ご注意いただきたいと思っております。私は、自分の意見と一〇〇%同じではない、しかし、私を非常に支持してくれた人たちの政策は十分尊重したい、こう申し上げているわけでございまして、これは他の候補も同じだろうと思っております。ご了解いただきたいと思います。  質問の第一点の義務教育の充実の問題でございますが、私も県の教育長として県下の教育委員会を指導した経験がございますので、義務教育の内容の充実には非常に力を払うつもりでございます。それだけに市の教育委員会の施策を十分尊重していきたいわけでございます。やはりそれが教育行政の筋だと思っております。  また、私は、非行問題を解決する上でもまた学力向上の上でも、スポーツを盛んにすることが一番根本的な即効薬としていいんではなかろうかという自信を持っております。この点を十分ご理解いただきたいと思っております。  高校の増設と入試の関係でございますが、高校の増設につきましては、県の教育長時代、非常に努力してまいりました。船橋地区について特に十分配慮いたしたつもりでございますが、私が離れた後もその伝統は失われずに、今日まで十校近くの高校が増設されたことを非常に喜んでおります。今後もその点につきましては、過去の経験もございますので、十分実態に即しして増設を図ってまいりたいと思っております。  入試問題につきましては、選挙戦術上、総合選抜制を廃止するような動きもあったやに聞いておりますが、この点につきましては過去のことでもございますし、私は、教育委員会、また中学校会、高校の側、これらの教育界が七、八年をかけて制度改正を行ったことを選挙に利用されたということは、いまでも非常に残念に思っております。しかし、制度改正は非常に児童に与える点、また父母に与える点が非常に大きいので、制度改正については市長の立場からとやかく申すつもりはございません。  私立幼稚園の負担軽減等につきましては、私は選挙でも公約の中に掲げてまいりました。私が市長になった場合には、私立幼稚園を大幅に減らすんではなかろうか、冷たくするんではなかろうか、そういうPRも行われましたので、私は、やはり私立幼稚園の存在は船橋では必要であり、それを充実することが必要であると強く判断いたしてここに掲げたわけでございまして、他の幼児教育につきましても重要なことは十分承知いたしております。
     中学校の給食につきましては、教育委員会と十分に相談して研究いたしたいと思っております。なかなかむずかしい問題でございますので、実態を十分把握の上対処を考えてまいりたいと思っております。  津田沼駅の北口の問題でございますが、私は、何も書いていない白い紙にまちづくりをするのではなくて、やはり従来の経緯なり環境的な歴史なりを考えて町づくりをしなければならないわけでございまして、全国に誇れる町づくりはたった一カ月でできるとは全然思っておりませんので、十分実態を把握の上考えてまいりたいと思っております。       ───────────────── ○議長(長谷川勝巳君) 三番岡本功君。       〔三番岡本功君登壇、拍手〕 ◆三番(岡本功君) 市長は、選挙中の市民への公約と所信表明の中で、安心して住める医療施設の整備と福祉の充実を述べていますが、次のことを市長にお聞きいたします。  私ども共産党は、七月下旬に臨時市議会を早急に開き、所信表明を述べていただくことを強く要求しました。そのとき市長は、自治省にかけ合い、医療センターの起債許可をしてもらうため、準備で忙しいから、臨時議会は検討してみるということで、とうとう臨時議会も開かずじまいで終わりました。医療センターは自治省から起債許可がおりていないために、現在土地造成だけで工事は進展していません。市長は選出されてから五十日間に、自治省にどのような交渉をされてきたのか、具体的にご説明をお願いいたします。これが第一点です。  次に、市長は選挙期間中の公約の中で、医療設備の整備に積極的に取り組むと約束していますが、当市の救急医療の体制をどのように充実整備させていくのか、具体的構想をお聞かせいただきたいと思います。これが第二点です。  三番目に、老人医療費の無料化の年齢引き下げについて、市長にお伺いいたします。ご承知のように、厚生省人口問題研究所の調べでは、日本人の平均寿命は男子が七十六歳で、女子が七十九歳と大きく延びるなど、老人人口は急速に増加をして、高齢化の速度を速めて、十年後の八〇年代末には、六十歳以上のお年寄りが二千五十三万人で、全人口の一六・三%、六十五歳以上の老人は千三百九十一万人で一一%と、国民の六人に一人が六十歳以上の高齢者になるという、世界でも有数の老人国になると推計されています。  船橋市の老人をめぐる問題には、仕事、それから住宅の問題、食事、生活環境の問題から精神生活の問題、さらには老人施設など、老人の社会保障制度の確立に至る、大変多くの深刻な問題を内包しているというふうに思います。高齢化社会を迎えている地方自治体の責任は、憲法や老人福祉法に定める生存権や健康権の尊重の上に立って、老人の医療と福祉を全体的に、そしてまた計画的に着実に実施することでなければならないというふうに考えます。  有病率の高い老人人口の増加、しかもなお、今後老齢期層の増加に伴って、老人の疾病とそれによる医療要求はますます拡大してくるでしょう。船橋市に住むお年寄りは、何よりも病気のことを心配しております。そして、病気になったときの医療費のことを心配しております。いつでもどこでも医療費の心配がなく医者にかかることのできる、そういう老後保障をする上で、すでに近隣の都市で行っていますけれども、千葉市、習志野市や八千代市で実施している老人医療費の無料化年齢の引き下げを、私は強く要求いたします。わが党は、原則として老人医療費は、その無料化については六十五歳から実施することを主張していますが、六十五歳の無料化を実現するために、当面、老人医療費無料化年齢引き下げを六十八歳にする、そういうことを議会の中でもたびたび主張してまいりました。また、条例案も二回提出してまいりました。残念ながら賛同を得られず、実現に至ってはいません。市長にお尋ねいたします。当市において、六十五歳から老人医療費を無料とする条例をおつくりになるおつもりはないか。もしそれができなければ、近隣の千葉市や八千代市、習志野市のように、六十八歳から老人医療費を無料とする条例をおつくりになるおつもりはないか、お尋ねしたいと思います。これが三点です。  次に、訪問看護制度、この問題についてお伺いいたします。  厚生省の白書によりますと、いま日本の総人口のうち六十歳以上のお年寄りは一一・七%、千三百万人いると言われています。  このうちの寝たきり老人は四十二万人、そしてひとり暮らしの老人が六十五万人いると言われています。着実に増加することが予想されているというふうにされています。老人福祉課の調べにおいても、当市においては六十五歳以上のひとり暮らしの老人は六百五十八名、六十五歳以上の寝たきりのお年寄りは三百四十一名となっています。しかし、実際にはもっと多くの方方がいらっしゃると思われます。  寝たきり老人の問題というのは、今日の老人問題の中でも最も深刻なものの一つであります。寝たきり老人は、その多くが慢性疾患の患者であるため、疾病状態が生活そのものであり、またその疾病が老人の心身機能の低下とも関連して、日常生活の能力を低下させている、身辺自立をおくらせています。つまり生活機能の障害と健康障害を二重に背負った状態で、これが生活になっているというのが寝たきり老人の実態であります。  疾病に伴う医療要求とともに、日常生活の要求はさらに精神的、文化的要求まで含めて、きわめて多様で総合的な要求を持ちながら、行動の自由を奪われて要求を潜在化させ、抑制させられている老人でもあります。在宅で寝たきりであるために、衣食住にかかわる諸サービス、食事とか入浴、身辺の介助や家事の援助が必要となっています。  現在、当市では、六十五歳以上の寝たきり老人と独居老人については、医療費は無料となっているものの、六十五歳以下の老人については、寝たきりの状態がますますふえて、医療費の心配から入院させたくても入院させられないで、在宅で療養しているわけです。また、特別養護老人ホームも四市で運営する三山園が一つしかなく、入院させたくても何カ月も待たなければならない状態であります。これにかわるべき中間施設もほとんどない当市では、医療機関の保健婦や看護婦が寝たきり老人などを訪問して行う訪問看護が大変重要であるというふうに考えます。この訪問看護は、地域の医療として重要な役割りを果たし、医療と福祉の接点を担っているというふうに思われます。  全国で訪問看護が初めて実施されたのは、一九七一年、東京の東村山市で白十字病院が訪問看護に、東村山市がその事業にして予算をつけたのが、地方自治体による初めての実施であります。その後、東村山市の周辺の各市を初め、東京都の杉並区や新宿区、横浜市、青森市、名古屋市などが次々と実施に踏み切ってまいりました。いま訪問看護を実施している地方自治体は、東京都の七市十一区を初め、全国では四十四の自治体に広がっています。千葉県では、市川市が昭和五十一年度から実施しています。  実際に自治体が実施している事業方法に、大別して二つの方法があります。第一の事業方法としては、自治体が独自に実施している方法です。最近実施し始めた自治体の多くは、この方法が採用されています。この方法で先進的な方法として、東京品川区に見られる医療機関に勤めている看護婦を、区に登録、協力を求め、公私を問わず現有の看護婦を積極的に生かしていく方法であります。  第二の事業方法としては、委託事業のやり方です。これは自治体が一定の医療機関と提携して、事業として委託契約をしているもので、東村山市のほか、同じ東京都の東大和市や青梅市、また青森市や、お隣の千葉市などでもこの方法で実施されています。お隣の市川市におきましては、介護人制度のもとに該当する対象者の訪問看護料に介護料が支払われています。これは一時間あたり五百円という形で具体化されています。  市長にお尋ねしますが、いま私がお話しをした訪問看護制度を当市においても早急に実施するお考えがあるかどうか、お聞かせください。また現在、保健医療制度でも、老人医療費公費負担制度でも、訪問看護料は認められていません。しかも、訪問看護を切実に求めているのは老人世帯であります。経済的に恵まれない階層の人々で、家族は生活のため精いっぱい働いていて、看護に手が回らないのが実態であります。医療の継続さえ、健康保険の本人や生活保護の老人の場合のように、医療費を負担しないでよい人々において可能であります。健康保険の家族や国保の場合は治療中断になりがちです。とすれば、訪問看護料は公費負担とすべきというふうに私は考えます。市長のお考えをお聞きします。そして現在、訪問看護を行っている医療機関が市内には多数ありますが、こうした医療機関に対して公費負担の制度をつくり、早急に補助していくことが望ましいというふうに考えますが、市長のお考えをお聞きします。これが四点目です。  それから五点目に、老人保健医療総合対策事業についてお尋ねしたいと思います。厚生省は七月十七日に、老人保険医療対策事業の今年度の新規実施市町村に船橋市を決定しています。この事業はいつから実施されるのか、そしてこの事業をどのようにまた具体化していくのか、お尋ねします。  事業の中身についてちょっとお聞きしますけれども、同事業はどのような体制で運営していくかということです。それが一点です。  それから、事業の中に在宅老人家庭看護訪問指導というものがありますが、実施していく上で、現在当市で行っている船橋市地域保健推進事業との関連をどのようにしていくか、お尋ねしたいと思います。同事業として、在宅老人機能回復訓練というものがありますが、どのような体制、たとえば医者何名、保健婦何名、理学療法士何名というような形で市は行っていくのか、お答え願いたいと思います。  以上、ちょっと立ち入ってご質問しますけれども、よろしくご答弁をお願いいたします。(拍手)       〔市長大橋和夫君登壇〕 ◎市長(大橋和夫君) 医療施設についてのお尋ねでございますが、自治省にどういう折衝を行ったかということでございますが、当選後、一番重要な問題の一つと考えまして、自治省に数回行っております。その結果、私自身の感触といたしましては、船橋市のこれまでの折衝に見通しの甘かった点があったのではないか。また、折衝の段階で財政運営、収支計画に誠意に欠ける面があったのではないかと考えます。私は、過去の経緯について、関係者から一生懸命事情を聞き、対策を考えました。その結果、この問題については市長みずからが責任を持って調整に当たるのが一番適切であると考えまして、議会のご意向も聞き、また病院関係の特別委員会も設置されておりますので、できるだけ早く医療センターを設置するようにとの強いご要望もございます。医師会との調整もございますが、私、責任を持って調整に当たり、強い希望があります医療センター早期設置についてのご要望に沿うよう、努力を傾けたいと考えております。  なお、老人医療費の無料年齢の引き下げの問題につきましては、非常な財政負担を伴うこともございます。また一方におきまして、行政改革の動きもございまして、中央ではかなり厳しい財政上の引き締めがございます。一割補助金削減というような、いまだかつてないような事態もございます。それにひきかえ、船橋の職員の給与のプラスアルファ分もございますので、ご要望の趣旨は、お気持ちはよくわかりますが、早急に結論を出すにはまだ早いと思っております。十分検討いたしたいと思っております。  残余の点については、関係部長からお答えさせます。       〔保健衛生部長本田行夫君登壇〕 ◎保健衛生部長(本田行夫君) ご質問のうち、所管についてご答弁申し上げます。  訪問看護制度のご質問でございますけれども、これは本会議でもいろいろご質問が出たときもございます。私ども訪問看護制度ということになりますと、ご質問者がおっしゃられたように、その方法はいろいろあろうかと思いますが、行政がまず取り組みということになりますと、かなり至難な面がございます。行政で直接かかわり合いを持つということになりますと、医師法の問題あるいは医療法上の問題、いろいろ抵触するというような面が出てまいります。と申しますのは、やはり看護ということになりますと、ドクターの指示によって看護婦が動かなきゃならぬという問題があるわけでございますので、そういう意味からは、訪問看護についてはかなりむずかしい面がございます。  したがって、私どもの保健衛生部で現在行っております事業としては、訪問看護指導を行っております。これは健康管理課に所属する保健婦によりまして、老人福祉課あるいは障害福祉課等と十分連携を保ちながら、それぞれの家庭訪問をし、看護指導をしているという状況でございます。また、それぞれの地域に、私ども潜在の看護婦さんを地域保健推進委員ということで制度化いたしまして、この方々にもそれぞれ老人あるいは母子、さらに身障者、この方々を保健婦との連携のもとに訪問看護の指導をしているわけでございます。  現在やっております内容的なものを申し上げますと、先ほどご質問者がおっしゃったような疾病によって、いろいろ環境が悪化されるというようなことから環境の整備、あるいは身体の清拭、以下いろいろな項目でやって大変喜ばれているわけでございますが、他都市では委託とかあるいは自治体の補助というような形でやっているようでございますが、私どもといたしましては、いま行っております訪問看護指導、これを福祉部と十分協議しながらさらに充実してまいりたいという考え方でございます。  以上でございます。       〔福祉部長田上一太君登壇〕 ◎福祉部長(田上一太君) 所管の事項についてお答えいたします。  老人保健医療総合対策開発事業に対する国の補助についての事業でございますが、これはご案内のとおり、老人の心身の状況に応じた一貫性のある老人保健医療対策を推進し、あわせて今後の老人保健の効果的運営を期するということで、この事業につきましては六点セットでございまして、まず一といたしまして、老人健康教育ということで、現在私の市では、老人福祉センターにおきまして、老人保健学級というのを開催回数十回で、現在これは行っております。  次、二番目が老人健康診査でございますが、これも実施いたしております。  三番目が老人健康相談、これは船橋の老人福祉センターにおいて、月二回開催をしております。  四番目が在宅老人家庭者の訪問指導ということで、ただいま保健部長からお話がございましたように、健康管理課と十分連携をとりながら実施をしております。  五番目が医療費の支給でございます。  それから、六番目が在宅老人の機能回復訓練でございますが、このリハビリにつきましては、老人福祉センターにおきまして、物理療法士と保健婦を使いまして、特別の機能回復訓練と名づけまして、在宅の身体不自由者、あるいは老人の方たちにこの事業を行っているわけでございます。現在、そのようにいたしまして、五十六年からこの事業につきまして、私どもといたしましては実施をしているわけでございます。  以上でございます。       〔保健衛生部長本田行夫君登壇〕 ◎保健衛生部長(本田行夫君) 答弁漏れいたしまして、大変申しわけございません。  救急医療の整備というようなご質問の内容かと思います。これにつきましては、私ども救急のたらい回しを防止しようというようなことで、いろいろ議会を初め関係諸機関等の提言なりあるいは審議等を経まして、医療センターの建設ということに話が方向づけられ、事務が進められてきているという現況でございます。そういう意味から、先ほども先番議員さんにご答弁を申し上げましたけれども、やはり四十八年当時、夜急診というものをつくりまして、それからの対応ということになっておりますが、後送病院が不足しているという中での医療センターの問題でございます。したがいまして、第一の急務といたしましては、やはり医療センターを早期に建設するということが急務であろうか、このように考えます。また、市長も答弁いたしましたように、これらに向かって私ども努力していきたい、このように考えております。  そういう中で救急関係でございますが、船橋市医師会と私ども、特に医師会等の申し入れ等がございまして、国立習志野病院におきましても、救急に対応していただいております。中央病院はもちろんのことでございまして、特に国立習志野病院では、第二、第四の土曜、日曜には内科、第三の土日には小児科ということで、それぞれ四十八時間体制を整えて対応してきてくれているわけでございます。中央病院におきましても、やはり救急の搬送に対しましては、これを受け入れてくれているというような現状でございますので、特に中央病院等に対しましては、さらに医師会、私どもともども、これらの救急の対応についてのさらに取り扱いの増加等の申し入れ等も行っていきたい、このように考えておりますが、いずれにいたしましても、これを整備をするということでの取り組みになりますと、やはり医療センターを早急に建設しなければならぬということに相なるわけでございますので、そういうことでのご理解をいただきたいと存じます。       〔三番岡本功君登壇〕 ◆三番(岡本功君) 自治省との折衝の問題ですけれども、自信を持って、早急に医療センターをつくるという言葉とはうらはらに、いつになったら救急センターができるか、さっぱりわからないようなご答弁が先ほどから繰り返されていますけれども、折衝した中身で、これまでの折衝の中に甘さがあったということがありますけれども、この甘さとは一体どういうことを意味しているか、具体的にご説明いただきたいことと、折衝で誠意に欠けていた点、これがあるということがご答弁いただきましたけれども、この点についてのご説明と、それから救急問題についても、結局、救急医療体制を整備する、そういう問題については医療センターができたら抜本的な解決ができる、というふうな私は感想を持ちましたけれども、実際には救急センターができたからといって、五十万都市の船橋の救急医療問題は根本的に解決する問題ではないというふうに思います。  医療センターの実現待ちにならずに、現時点でもやはり救急車は毎日のように、たらい回しに近い状態で動いているわけです。こうした一刻一秒を争うようなこういう時点の中で、指をくわえているというのは、全く能のないことだというふうに私は考えます。現時点でも具体的な対策は幾らでもあるというふうに思います。たとえば、現在行っている夜間急病診療所の診療時間を、九時から十二時までの三時間という体制を、十二時から朝方の九時まで延ばすとか、そういうふうな具体的な努力は一切お考えになっていないのか、この点もお聞きしたいというふうに思います。  老人医療費の問題についてですけれども、中央の段階で、中央と太いパイプをつなぐということで、行革路線をそのまま私たちは持ち込まれてくるのではないかという心配があったわけですけれども、先ほど市民の立場に立って、マイナスなことはやらないというふうなことを市長はお答えになっていますけれども、一%の財政削減があるから、その問題については少し待ってくれという、そういうようなご答弁だというふうに思いますが、私は老人医療費の無料化年齢の引き下げという問題については、市民が本当に望んでいる、そういう問題だというふうに思います。こういう問題について早急に実施しないということにつきますと、先ほど市長が答弁されたことについては、全くこれも言葉だけの問題にしかすぎないんじゃないかというふうに考えられるわけです。財政問題で言えば、船橋市よりもお隣の八千代市や習志野市はその財政の規模は小さいわけですけれども、もうこれはすでに実施しているわけです。当市でできないという理由はないというふうに思うんです。この点について再度お聞きしたいというように思います。  以上、第二問です。       〔市長大橋和夫君登壇〕 ◎市長(大橋和夫君) お答え申し上げます。  起債の点でございますが、私が数回自治省の担当の責任者と会って折衝をした結果、従来の船橋市の考え方に甘さがあったのではないか。やはり病院をつくる場合には、許債──起債を許可する自治省の考え方を十分理解し、尊重しなければならない点があったわけでございますが、この問題は数年にわたりまして、市政の大きな問題になったところでございます。私は、執行者の責任者たちに対しましては、きつくその点を指摘いたしております。ただ、従来の経緯もあることでございますので、基本はやはり議会でいろいろとご指摘されているように、船橋の医療施設が非常に不十分でございますので、まず第一段階といたしまして、この懸案の医療センターを早期につくることが、私、急務だと考えたわけでございます。  新しい市長といたしましては、私が直接責任を持って、議会の特別委員会、また議員の方々、医師会の方々と十分意見を交換し、調整して、できるだけ早く自治省の起債を得たいと思っております。  なお、救急医療につきましては、この医療センターの建設が一つのかぎになると思っております。  老人医療費につきましては、八千代、習志野でできてなぜ船橋でできないのかと言われますが、それぞれの町の行政に特徴があるわけでございまして、船橋が特別に極端に老人医療について冷たいわけではございません。財政のやりくりをしながら、プラスのことをやっていくためには、バランスなり、緊急の度合いなり、いろいろ考えてやらなければならないことがたくさんございますので、慎重の上に検討したい、そういうことを申し上げているわけでございまして、ご理解いただきたいと思います。       〔保健衛生部長本田行夫君〕 ◎保健衛生部長(本田行夫君) ご答弁申し上げます。  私ども、決して手をこまねいているわけでもございませんし、いたわけでございません。先ほど申し上げましたように国立習志野病院、あるいは中央病院等にも救急の取り扱いについての関係を、医師会ともども申し入れをし、お願いしているというようなこともあるわけでございます。またご質問者がおっしゃるように、私どもの医療センターができてこれで救急は全部可能だということでもないわけでございまして、さらに高度な医療が必要だというものも中には生じてまいろうかと思います。また、県の第三次救急医療センターもございます。そういうものとの有機的なつながりも必要だというふうに私どもは考えておりますが、決していままで救急について手をこまねいているというわけでもございませんし、夜間救急診療所の時間延長等につきましても、十分話はしているわけでございますが、先ほど来ご答弁申し上げているように、やはり後送病院の問題等、あるいは時間延長による医師のローテーションの問題、待機病院のローテーションの問題、こういう問題が出てまいるわけでございますので、先ほど来申し上げておりますように、早期医療センターの建設を私ども努力してまいりたい、こうご答弁申し上げたわけでございます。よろしくご理解いただきたいと思います。       〔三番岡本功君登壇〕 ◆三番(岡本功君) 救急体制整備の問題についても、昭和四十八年から衛生センターの中で夜間急病診療所が開設されているわけです。その間の中で、多くの市民は、この夜間急病診療所を三時間だけではなく朝方までできないかということを、十年間市民は願っていたわけです。中央病院とか習志野とか、そういうごく一部のところではなく、市として責任ある救急体制をどう整備するかという点については、十年間ほとんど手を加えていないというふうにしか私は考えられないわけです。もっともっと積極的なご回答をいただきたいというふうに思います。  それから、医療センターの問題ですけれども、何回か折衝したという、誠意の問題では市長からお答えいただいていないわけですけれども、この医療センターは基本的に性格を変えた形で自治省に折衝しているのか、現在行っている工事が途中で中断しているものの延長線として考えていいかということで、どのような折衝をされたかということで、もう一度お考えいただきたいというように思います。       〔市長大橋和夫君登壇〕 ◎市長(大橋和夫君) 医療センターの建設につきましては、過去にいろいろ経緯がございます。自治省の考え方も聞いておりますが、食い違いがございます。私は責任を持って、この問題の早期解決に当たり、起債の許可についても責任を持って意見を調整の上、できるだけ早く持ってまいりたいと思っております。過去の段階の責任者では調整できないと私は判断しております。       〔保健衛生部長本田行夫君登壇〕 ◎保健衛生部長(本田行夫君) 三問目にご答弁申し上げます。  先ほどご答弁申し上げましたとおりでございます。今後さらに努力してまいりたい、このように考えます。       ───────────────── ◆三十三番(林利嗣君) 暫時休憩を願います。 ○議長(長谷川勝巳君) この際、暫時休憩をいたします。        午後四時三十一分休憩       ─────────────────        午後四時四十七分開議 ○議長(長谷川勝巳君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。  日程第一の質疑を継続いたします。  四十二番佐藤佐平君。       〔四十二番佐藤佐平君登壇、拍手〕 ◆四十二番(佐藤佐平君) 初日の、しかも新しい市長ができまして、第一日目の一番ラストを引き受けまして質問をするわけでございますが、いままできょうの昼から市長の答弁をずっと聞いておりますと、まさか三十年の行政経験豊かな市長でございまして、私、大変きょうは一日安心をして聞いておりました。  五つ私は質問をしたいと思います。この五つの中には、重複する問題もたくさんございますが、(発言する者多し)静かに聞いてください。重複するような問題もあると思いますが、若干角度が変わると思いますが、ひとつ質問をさせていただきます。第一政友クラブを代表して、質問をさせていただきます。ひとつ明快なご答弁をお願いいたします。  まずは財政問題については、きょうトップの議員さんから始まって、あらゆる方がこの財政問題を質問いたしております。市長は重点施策所信表明の中で述べられました。これは先ほどは非常に志位議員さんの質問のように、法定ビラを持ち出しましてやられたんでございますが、私どもは一緒に選挙をやりまして、選挙の公約と全く私は同じ所信表明であったというふうに見ております。選挙中、市民の皆さんに訴えておられました事項はそのままでございまして、私は大変筋の通った所信表明だったというふうに感じております。けれども、いずれも先ほどどなたかの議員さんがおっしゃっておられました、どんなにりっぱな桃色の所信表明をされても、やはり基盤になるものは財政だと思うんです。財政が必要不可欠な条件だと私は思います。そこで、市長に若干ダブるかもしれませんけれども、幾つかお伺いしてみたいと思います。  その一つは、やはり六百何十億という赤字財政の中で、抱えて、今後の財政面の運用、これは人口急増という要因がございまして、それに対して、国に対していろいろ方策を変えてもらうように具申をするんだというふうな答弁がございましたが、ひとつもう一度、基本的な──これは私はどちらかといいますと、人口急増によって、たとえば家をつくった、この家のローンと同じようなものじゃないかと思う。このローンは、一挙に解決するとは言っていないわけです。これは何年かの間に逐次消化をしていくんだという形になろうかと思います。そういう意味でひとつご答弁をお願いしたいと思います。  それから次は、先ほどこの問題が出ております。県は国の補助金の大きな見込み違いをやりまして、ことしもまた二年続けて五十億の減額補正をやらなきゃいけないというふうなことが新聞に出ております。これは昨年に続いて二年連続でございまして、この要因が船橋に及ぼす影響を財政部長はどのように考えておられるのか、ひとつご答弁をお願いしたいと思います。  それから、これも財政部長でございますが、地方交付税、これは前年度七億六千万の見込み違いをして、この議会で大変大きな問題になりました。ことしも全く同じような七億近く、六億七千万ですが、県下十一市のトップを切っているようですけれども、昨年は減額補正をしたり、あるいは調整基金で操作をしたりして償っておったようでございますが、その場を過ごしておったわけでございますが、ことしは実際に市の行政にどういう影響があるのか、これは大きな影響があろうかと思います。この見通しについては甘過ぎたのではないか。国の補助金等にも左右されて、市の行政に大きなブレーキがかかるのではないかと思いますが、これもひとつご答弁をお願いしたいと思います。  それから、これもやっぱり先ほどから出ております。市民税について、ことしは四百九億五千万という、昨年に比して約五十億の増加を当初予算で組んでおります。新聞によりますと、約五億近く下回るのではないかということが判明して、徴収率を上げること、それから事業の執行を調整するという、この二つでカバーをしようとしておるようでございますが、この要因と、それから市の行政に及ぼす影響をどのように判断をしておられるのか、これも伺っておきたいと存じます。  両方合わせますと、全体として約十億近く財政に穴があくわけでございますが、市長はこのような財政事情の中で、人事院勧告、それからボーナスの上乗せ等について、基本的にどのような対処をされるのか、ひとつ伺っておきたいと存じます。  次に、この人事問題についてでございますが、近藤助役が辞任をいたしまして、空席となっておりますこの助役の問題でございますが、市長は先ほどから自治省から幹部候補生を連れてくるんだというふうにおっしゃっておられます。そこで、市長の女房役ですから、これは自治省から連れてこようと、あるいは部内から助役にしようとこれはあれですけども、とにかく女房役ですから、息の合った二人三脚でいかれる、フレッシュな人を希望したいわけです。けれども、一つだけ市長にお願いしておきたいのは、余り幹部候補生になっちゃいますと、自治法に背広を着せたような、こういう助役でもやはり困ると思うんです。ひとつ船橋の現状に合った助役を、市長さっきおっしゃっておりますように、都市づくり、それから財政問題に明るい人というふうに言われておりますので、これらの条件を備えて、ひとつ選考をしていただきたいと思いますけれども、市長の考え方をひとつ伺っておきます。  それから、市長はこの間自治省にも行かれていると思いますが、ある程度自治省とのコンセンサスが得られていると思うんでございますけども、少なくとも私どもこの九月議会は二十一日に終わるわけですから、九月議会中に間に合うのかどうか、議会の承認が得られるのかどうか、これもひとつ見通しをお願いしたいと思います。  それからもう一つこの助役問題で、近藤助役の今後の身の振り方は、相談を受けているという話を聞いております。相談を受けているとすれば、ひとつどのように処遇を考えていらっしゃるのか、これもぜひひとつお伺いしておきたいと思います。  それから次は、一般の機構改革、あるいは人事の異動、市長がかわったわけですから、基本的にどういうふうに考えておられるのか。特に、いま現在一番大事な土木部長、それから都市部長等が空席になっておりますので、これらを含めてひとつどのような構想をお持ちになっておられるか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。  それから、次に医療センターの問題でございますが、これも何人かの議員さんが先ほどから質問されております。これはやはり市長もいままでよく勉強されたと思いますけども、いままでの経過をよくご存じにならないと対処ができないと思いますので、若干経過を申し上げますと、医療懇というのができて、医療懇の中で答申を受けたのが五十年の八月です。短期療養救急が主体としてなされたと思います、そのときには。昭和五十一年の次の年の一月、病院協ができまして、その報告が五十二年の一月に病院の性格、規模、土地、これらが出されまして、救急を主体とし、百床程度、土地は金杉町のすでに整地をされた場所として決定をされ、五十二年の三月議会に報告をされて、承認をされているわけでございます。市が建設をして、運営は財団法人をつくってこれが当たるんだというふうに性格が説明をされております。それで予算上の措置もなされまして、そして議会も病院建設特別委員会をこの三月に設置をしまして、調査、研究もし、土地造成が終わって、今日まで足かけ約七年間が経過をしているわけでございます。  そこで、昨年の九月議会には建設計画なるものが提出されまして、当事者の説明が十二月になり、三月になり、六月になっても国の起債のめどが立たないということで、一番大切なポイントでございますけれども、そのままになっておるのが現実ではなかったかと思います。  そこで、以下若干質問をしてみたいと思いますが、まず担当部長にひとつ質問したいと思うんです。部長はいままで議会に報告をしておったような、絶対に大丈夫です、絶対に大丈夫です、努力をしています、絶対に大丈夫ですということを、繰り返し繰り返し去年一年間やってこられたわけでございますが、絶対大丈夫ですという担当部長が、いまこのまま、要するに自治省に対して交渉をしていったら、これで通ずるのかどうか、これをまず担当部長にお伺いしておきたいと思います。  それから、先番議員さんもいろいろ申されましたが、市長は着任早々でございまして、期間は短いんですけれども、ヒヤリング等を通じて、しかも、自治省出身で国あるいは県警にかなり道も開けてあると思いますけれども、船橋の医療基盤、先ほどいろいろ質問もございました。一番判断になる基礎は、船橋のやっぱり医療基盤をどのように市長はいままでのヒヤリングあるいは勉強した中で受けとめておられるのか、これも伺っておきたいと思います。  それから、起債が許可にならなかった原因については、先ほども岡本議員も質問されております。これは病院の性格にあるのかあるいは運営の方法にあるのか、それから病院の規模にあるのかあるいは市の財政事情にあるのか。これはいろいろ私の責任で、なんていうご答弁をされておりますけれども、ひとつ伺っておきたいと思います。もう少し一歩進めてご答弁をお願いしたいと思います。  それからもう一つ、これも市長にいままで自治省等と折衝された中で、この起債の今後の見通しについても、ただ一生懸命努力をする、あるいは議会の皆さんの意見も聞き、あるいは特別委員会の意見も聞き、医師会とも話し合って、そして起債を折衝するんだ、こう言われておりますけども、大体見通しについては、少なくともことしじゅうには目安がつくのかどうか、これもあわせてご答弁をお願いしたいと思います。  それから、これは事務的になりますけれども、これは部長にひとつお伺いしたいんですが、担当者としては、少なくも起債の問題は起債の問題として、土地造成が終わっているわけですから、事務的に今後の要員の確保だとか、養成だとか、これらの計画について実際に進めておるのかどうか、これらもひとつ担当部長に伺っておきたいと思います。  病院は以上でございます。
     次に、北部清掃工場の問題についてお伺いをいたします。これも昭和五十二年に都市計画が位置決定されまして、そして機種も五十二年に決定をされております。そして、三年継続事業ということで、六十七億四千三百万円の事業費で、昭和五十四年の三月、厚生省の認可がおりて、そして三月議会で議決し、日量四百五十トンということで出発をしているわけでございますが、その経過を見ますと、非常に順調に工事が進みまして、この八月十五日に試運転の運びというふうに聞いておりました。ところがいろいろ陳情等がございまして、問題点もあったようでございまして、この試運転がいま現状ではストップをされているというふうに聞いておりますが、そこでひとつ幾つかの質問を理事者にいたしまして、その対応を伺ってみたいと存じます。  八月十五日に予定されていた試運転のおくれている原因がまず一つ。  それから、大体陳情を見ましても、白井の近接地の住民の要求はどのような要求を出しておるのか。  それから三番目は、公害に対する国の規制基準値を、今議会にも予算が計上されまして、三千九百万円という測定機を出しておられますけれども、こういうものは今度の議会じゃなくて、少なくても日量四百五十トン、あれだけの大きな清掃工場をつくるわけですから、どうしてもっと早く出せなかったのか。  それから、白井の付近の住民に対する話し合いの今後の見通しし、これも伺っておきたいと思います。  それからもう一つは、東町の清掃工場との切りかえ計画、これはどういうふうになるのか、ひとつ伺っておきます。  以上でございます。  それから、次に市長の政治姿勢について若干触れてみたいと存じます。  市長は、ご存じのように最高学府を出られまして、自治省出身で、しかも県でも地方課長から教育長までやられ、県から見た、あるいは国から見た船橋市の現状は、大体承知はしておられると思うんです。けれども、いまの時点はその船橋とは若干変わっております。財政事情しかり、あるいは都市構造しかり、京葉経済圏の中核として、いま都市づくりを考えなくてはならない現状だと市長もおっしゃっております。けれども、この都市づくりにいたしましてもあるいは構想にいたしましても、やはり市長は市民の立場、納税者の立場を考えて、行政改革あるいは綱紀の粛正等について、基本的にどのような構想をお持ちになっているか、お伺いをしたいと思います。  それから、市長は案外運のいい人で、タイミングのいい人で、所信表明の中で重点施策に交通問題の解決というのを、まずトップに挙げておられます。これは先ほど幾人かから質問が出ております。ところが、ちょうどこういう時期にタイミングよく東船橋駅ができる、あるいは北口が広がる──ことしいっぱいには広がるというめどがついております。東西線がゴー信号が出ている。あるいは京成問題も同じでございます。そうしますと、先ほどは道路の問題が出ておりましたが、多少バスの流れも変わり、車の流れも変わってくると思うんです。ただ、ここで市長に言えることは、これが十年かかってできるのか、あるいは七年かかってできるのか、五年かかってできるのか、ここに問題があろうと思うんです。(「四年でやれ」と呼ぶ者あり)市長はぜひひとつ、いま四年という言葉も出ましたけれども、とにかくなるべく速やかにできるように、むずかしい財政事情の中ですけれども、ひとつご努力をお願いしたいと思うんです。  これにはやはり市長の行政力と、それから市の職員の本当に献身的な協力体制が一番必要だと思うんですけれども、市長はどのようにお考えになっておるか、ひとつお聞かせいただきたいと思います。  それから、先ほど出ておりましたひざつきあわせて語られる市政をモットーとすると言われておりますけれども、市長、ひとつ市長の姿勢として私どもが要望したいのは、やはり盆踊りだとか、お祭りだとか、卒業式、入学式、こういうものにばかり出ていないで、大事なことは、こういう選挙のための票取りのためにやるんじゃなくて、本当に市政懇談会──先ほども答弁されておりました、ああいう市政懇談会を計画的にやって、そして市民の要求を受け入れて、そして、しかも市長は役所の中にりっぱなブレーンを持っているわけですから、そういうブレーンで少なくても都市問題研究会、こういうものをつくって、そしてもう少しじっくり市長室で考える市長になってもらいたいと思いますけれども、これについては市長はどうお考えになっておるか、ひとつお聞かせいただきたいと思います。(「たまにはゴルフに行かなきゃだめだぞ」と呼ぶ者あり)ゴルフも結構です。土曜、日曜はなるべくお休みになって、そして体を整えて、五日間みっちりやっていただきたいと思うんです。  市長は、要するに若さからいっても、あるいは先ほど申しました行政経験、行動力、それから国、県に対するパイプだとか、これが四拍子そろった、船橋市には最もふさわしい、私は力を持っていると思います。そこで、いま市長がどのように指導力を持ち、あるいは決断力を持って発揮するか、市民は非常に大きな期待を持っていると思うんです。そういう意味で、どうかひとつ自信を持って、与えられた市政を執行されますように、そして市民の期待にこたえられるように、私は強く強く要望をいたしまして、質問を終わりたいと思います。  以上でございます。       〔市長大橋和夫君登壇〕 ◎市長(大橋和夫君) 佐藤議員のご質問に対しまして、お答え申し上げます。  最初は、六百三十億に上る財政の運用の問題でございますが、ご指摘のように非常な借金を抱えております。この借金の中身を洗ってみますと、人口急増に伴いまして、公的制度、また公的施設のおくれによりまして、起債等によりまして抱えている借金がかなりございます。この面は、国に対してさらに制度要請をいたしますが、三十年、三十五年かかって借金を返すわけでございます。この財政の運用を誤りますと、六百三十億のマイナス要因、借金が一千億になるかもしれません。これは子供にしわ寄せがいくわけでございまして、住宅ローンのような形をとりますので、今後、財政運営については市長みずからが最大の注意をもって当たりたいと思っております。国の財政も非常に見直し時代で厳しい面がございますが、財政の効率的な運用を図ると同時に、不要なものにつきましては、やはりこれを正していく姿勢が必要かと思います。  船橋の市政にとりまして、財政問題は大きな課題でございます。と同時に、財政をやりくりしながら、大きな仕事をやっていかなければ間に合わないわけでございまして、国の補助金、県の補助金なり、あるいは民間の資金を導入する等、頭を使って運用をやってまいりたいと思います。幸い財政当局も優秀だと思いますので、十分相談の上やってまいりたいと思っております。  次に、人事院勧告、ボーナスの上乗せの問題につきましては、ただいま申しましたように、国といたしましても非常に厳しい状態になっております。しかしこれに対しましては、国の財政当局におきましてまだ決定的な結論が出ておりません。国の状況また他の市との関係を十分調査の上、慎重に扱ってまいりたいと思います。  次に、助役の問題につきましては、自治法に背広を着せたような人ではなくということでございます。私も六法型の人間は余り好きではございませんので、財政問題を十分考えながら、しかも、船橋の実情に合った人を候補に選びたい。意見を十分尊重の上、助役問題につきましては候補者を選び、議会にご相談いたしたいと思っております。私は、できれば九月議会中に間に合わせたいと思っております。  近藤助役の身の振り方につきましては、十二分に本人の意向を聞きまして、できるだけ早い機会に、近藤助役の身の振り方について対処したいと考えております。  これに関係いたしまして、人事の異動関係でございますが、都市部長、土木部長の後任の問題でございますが、船橋市が抱えている都市づくりは、非常に大きな課題でございます。重要な人事でございますので、できるだけ早く後任を決めたいと思っておりますが、もう少し時間をかしていただきたいと思います。重視しているだけにちょっとおくれておりますが、できるだけ早く後任を選びたいと思っております。  医療センターの経緯については、私も過去の経緯について相当勉強したつもりでございますし、また関係者からもかなり話を聞きました。  起債の点につきましては、私は自治省の考え方につきまして十分尊重する面が欠けたのではないかと思っております。四十数億に上る病院建設のうち、七〇%を起債に仰いでおりますので、金を貸せる方の意向は誠意をもって折衝する必要があったのではないか。その点において、欠ける点があったと思っております。今後につきましては、私が責任を持って処理、調整をいたしたいと思いますので、よろしくご指導を得たいと思っております。起債の見通しでございますが、特別委員会の設置の経緯もございまして、特別委員会ともご相談し、また医師会ともご相談しまして、できるだけ早く調整をつけたいと思っております。調整がつけば、ことしじゅうに許可がおりる見通しを強く持っております。  私は、この起債の許可がおりなかった原因は、規模とかそういうものではなくて、運営の仕方なり、運営の責任の問題、こういうものが中心であったと思っております。  それから、市長の政治姿勢の問題でございますけれども、私も市長就任の職員のあいさつにおきまして、まず市民サービスに徹してもらいたい、チームワークと同時に、責任体制をはっきりしてもらいたい、また、自分の仕事に自信を持ってやってもらいたい、特に管理者につきましては、経営感覚を持って仕事をやってもらいたい、と言ってまいりました。職員を信用しなくては市政は運営できません。幸い、誠意を持って市民のサービス行政に当たりたい職員もたくさんいるわけでございまして、そのうらはらに適材適所をもった人事異動が必要でございますが、人事異動につきましては影響するところが大きいものですから、できるだけ実情に合って、慎重に対処してまいりたい。やはりある程度の時間を置くことが必要かと思っております。  また、行政改革につきましては、国において財政当局の意向だけが強い行政改革には反対したいと思っております。やはり地方自治を大事にする姿勢がなければ、いままでの歴史から見て、国の行政改革の「仏つくって魂入れず」の失敗が多々あるわけでございますので、これらの点につきましては議会の意向を十分聞いた上で、船橋に合ったような、そういう船橋の土壌に合った行政改革を考えてまいりたいと思っております。  最後に、ひざつきあわせて語れる市政を標榜しておりますが、本来祭りも好きなわけでございますけれども、できるだけ船橋市の市政の背骨に関すること、何せ市長が一年近く不在という、自治体でも全く異例な事態の後を受けましたので、背骨についての施策をできるだけ早目に実行してまいりたいと思っております。  なお、交通問題等については、十年とかそういうことではなくて、重要度を考え、数年の後に目に見えるような効果を上げたいと思っておりますので、ご協力をお願いいたしたい。       〔財政部長小杉幸治君登壇〕 ◎財政部長(小杉幸治君) 地方交付税についてお答えを申し上げます。  この予算編成時点における、いろいろな的確な情報が得られないという数多くの問題を含んでおりますけれど、いずれにしても、二カ年連続大きな減額要因をつくり出してしまったということは、こういう厳しい財政状況の中で、まことに申しわけないと思っております。  この主な要因につきましては、本年度の交付税そのものの基準財政収入額の対前年度の伸び率が一二・八%、これに対して基準財政需要額が九・五%の伸びにとどまったということが一つの原因でございます。それに大きな要因として、人口急増補正係数がダウンしたことが考えられます。特に人口急増の補正係数は、需要額の算定に当たりまして人口の急激な増加に伴う割り増しを行うためのもので、その団体の人口の伸び率が全国平均の伸び率に対してどれだけ超えているかを示す数値でございますが、これが五十五年度分では〇・三二一だったものが、五十六年度では〇・〇九にダウンした。こういうことが大きな要因でございまして、需要額において前年度に比べて約五億八千四百万円程度が減額になっております。  今後の財政見通しの中で、市税関係も約四億七千万程度の減収があり、約十億の補正減額要因でございますが、これは財源不足の対応策といたしましては、税関係についてはいろいろまだ五カ月の年度中途における収入見込みの不確定要素が今後ございますけれども、これは推移を見なければはっきりしたことは申し上げられませんけれども、いずれにしましても、現在時点で考えられますのは、工事負担金などが事業変更の計画変更に伴いまして、予算の残額が出てまいります。それから一般経常経費の節減と、今後の市税徴収の徴収率の向上などによりまして、これらに十二分対応できるものと確信いたしております。  以上でございます。       〔保健衛生部長本田行夫君〕 ◎保健衛生部長(本田行夫君) 、ご質問にお答え申し上げます。  自治省に上げてある計画、そのまま通じるのかどうかというご質問の趣旨かと思います。私ども、ご質問者がおっしゃいましたように、医療センターの関係につきましては、いままで関係諸機関──議会はもちろん、特別委員会等も含めまして、そういう場で審議されて方針が決定されてきたという経過があるわけでございます。したがいまして、それらを踏まえて、それらの実現を期すべくいままで諸般の事務、特に起債許可に当たる事務等を行ってきていたわけでございますが、そのまま通じるかどうかということについては、先ほど来市長がご答弁申し上げておりますように、なかなか厳しい面がございます。  なお次の、事務の進捗計画はどうなんだということでございますが、私ども起債の許可のめどが立たなければ、もろもろの事務が進捗されないという面がございます。  なお、そういう中で、医療公社におきましては、医療従事者の看護婦だけを五十五年度卒業の分八名、これは雇用いたしております。その後のドクターあるいはパラメディカルという問題につきましては、事務の進捗をいたしておりませんし、今後の問題等につきましては、十分市長と相談の上、ご指示等を仰ぎながら進めてまいらなきゃならぬ、このように考えております。  以上でございます。       〔環境部長竹下昭治君登壇〕 ◎環境部長(竹下昭治君) ご質問にお答えいたします。  ご質問が五点ほどございますが、関連がございますので一括してお答えをいたしますが、北部清掃工場の試運転が八月十五日に予定をしておったわけでございます。はっきり言いまして、千葉ニュータウンの白井地区の住民が反対をいたしまして、ただいままでまだ試運転が開始できずにおるわけでございます。  といいますのは、実は私ども、昨年の六月ごろから白井の地区の住民から、工場の内容の説明を求められておりまして、そのプロセスを説明すれば十分納得していただける、というような考えの中で説明をしてきたわけでございます。国の基準あるいは県の条例、そういうものから言いましても、はるかに基準を下回るような公害関係のオーダー、設計、そういうものでございましたので、十分説得ができるという自信があったわけでございます。  ところが、案に相違いたしまして、この住民たちの申し入れ、これは過去に松戸市が沼南町に対しまして、焼却工場をつくるときに相当シビアな内容の協定を結んだ経緯等を、地元住民が私どもに持ち込んできたわけでございます。私どもは、機械そのものについては十分な自信がありますけれども、やはりその公害が他市に対して、いわゆる白井町の住民から言わせればもらい公害であるというようなこと等も考えまして、できるだけ地元住民と十分話し合った上で運転に入ろうという考え方の中で、話し合いを進めてきたわけでございます。  地元住民が──これは白井町のニュータウンの住民でございますけれども、船橋市と公害防止協定を結びたいという申し入れがされたわけでございます。その協定の主な内容といたしましては、操業開始前に当地域の大気汚染状況、大気の状況を十分把握してほしい。なぜならば、操業が開始された後、地元にどういうような大気汚染が工場の原因によって発生するかということをつかむために現状の把握をしたいんだ、それをやる義務があるんだ、という申し入れがまずあったわけでございます。  現状の大気汚染の状況といいますのは、環境庁の指針等によりますと、六千時間の事前調査をしなければいけない。しなければその地域の安定した大気の数値は見出せないというようなこともありまして、地元では六千時間の事前調査をしなさいというような申し入れが、実はあったわけでございます。私どもは、とても六千時間の調査をする余裕がないということで、現在まで現地に入って調査を進めておりますけれども、現在までに、延べにいたしまして約二千五百時間の調査が進んでおるわけでございます。  それから、さらに地元では、排出濃度あるいは排出量の基準を設けるということで、先ほども申し上げましたような松戸対沼南地域と協定をいたしました内容の数値を私どもに示しております。その概要については、私ども一応操業開始時におきまして大体クリアができるであろう。ただし、将来にわたってこういう数値に落としなさいという目標値というものを示しておりまして、その目標値の内容についてはできないものもあるということで、私どもはできないものはできないんだというような形の中で、やはり技術的にむずかしい面は、私どもも了解できないという面もありますので、その辺の煮詰めに現在入っております。  それからもう一つは、操業後、現地の大気汚染状況の測定、これが必要になってくる。したがいまして白井地域に船橋市の資金で固定測定局を置いてほしい、というような申し入れがあったわけです。それにつきましては、私どもは市の費用で他の行政地域にそのような局を置くことは無理ではないか。私どもも、あの種の機械施設をつくるのが初めてでございますので、どのような大気汚染あるいは拡散状況、これは事前に私どももいわゆるサットン方式等を用いまして、環境アセスはしてあるんですけれども、それが果たして計算値どおりいくのかどうかというような危惧も、実はあるわけでございます。それらについて、操業後どの地域にどのような影響が出るかという調査は、これはわが方としても必要であろうということで、今回補正予算に大気測定車の購入をお願いを申し上げておりますけれども、そういう測定車で対応をしたい。固定局を置くことはできないけれども測定車で対応をしたいということで、現在向こうと話し合いをしておるということでございます。  それから、要求あるいは協定の概要については大体そういう内容でございますけれども、八月の十五日の試運転がおくれております。したがいまして、あらゆる面において影響は出てくるわけですけれども、東町事業所とのいろいろ関連で、私どもぎりぎりいつごろまで延ばせるだろうかというようなことで、できるならば九月いっぱいに協定を結びまして、十月から試運転を開始し、試運転の後に一遍休止をいたしまして、総点検を行うわけでございます。修正するべきところはさらに修正をいたしまして、十二月ごろから本運転を開始をしたい。要するに、業者から引き渡しを受けて本運転に入るのは十二月ごろになるのではなかろうか。しかしながら、試運転の段階でごみの相当量が消化できる予定でございますので、仮に十月までにそういった協定ができ、試運転に入れれば、十月以降は若干東町の負担も減らしながらやっていきたい、というふうに考えておるわけでございます。  以上でございます。       ───────────────── ○議長(長谷川勝巳君) 以上で、本日予定されました質疑は終了いたしました。       〜〜〜〜〜〜〜 ◇ 〜〜〜〜〜〜〜 ○議長(長谷川勝巳君) 日程第二、会議録署名議員の指名を行います。  会議録署名議員は、会議規則第八十一条の規定により、議長において、      三番 岡 本   功 君 及び    四十六番 田久保 友 吉 君 を指名いたします。       〜〜〜〜〜〜〜 ◇ 〜〜〜〜〜〜〜 ○議長(長谷川勝巳君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。       〜〜〜〜〜〜〜 ◇ 〜〜〜〜〜〜〜 ○議長(長谷川勝巳君) 次会は、明八日、定刻より会議を開きます。  本日は、これにて散会いたします。        午後五時三十六分散会       〜〜〜〜〜〜〜 ◇ 〜〜〜〜〜〜〜 〔出席者〕  ▽出席議員(五十一人)         議  長  長谷川 勝 巳 君         副 議 長  野 村   清 君         議  員           一番  大 野 幸 治 君           二番  櫛 田 信 明 君           三番  岡 本   功 君           四番  石 川 敏 宏 君           五番  佐 藤   昭 君           六番  徳 江 栄 進 君           七番  半 場 千代松 君           八番  興 松   勲 君           九番  滝 口 宗 治 君           十番  和 田 善 行 君          十一番  志 位 明 義 君          十二番  佐 藤 重 雄 君          十三番  長谷川 正 平 君          十四番  市 川 義 平 君          十五番  池 沢 敏 夫 君          十六番  木 村 久 子 君          十七番  芦 田 良 光 君          十八番  田久保 尚 俊 君          十九番  春 田 嘉 文 君          二十番  安 藤 久 子 君         二十一番  小仲井 富 次 君         二十二番  松 崎 節 生 君         二十三番  吉 田 公 一 君         二十四番  山 本 和 宏 君         二十五番  増 尾   博 君         二十六番  本 間 清 吉 君         二十七番  伊 藤 浅 由 君         二十八番  千 葉   満 君
            二十九番  三 山   操 君          三十番  大久保 博 夫 君         三十一番  滝 口 四 郎 君         三十二番  小 川 新之助 君         三十三番  林   利 嗣 君         三十五番  滝 口 三 郎 君         三十六番  服 部 幸 枝 君         三十七番  小 池 英 一 君         三十八番  佐 川 隆 雄 君         三十九番  椎 名 政 雄 君          四十番  松 永 勝 進 君         四十一番  林   栄 蔵 君         四十二番  佐 藤 佐 平 君         四十四番  大 沢 元 吉 君         四十五番  矢 野 正 男 君         四十六番  田久保 友 吉 君         四十七番  川 崎 忠 治 君         四十八番  津 賀   俊 君         四十九番  池 田 志津雄 君         五十一番  菅 井 長 七 君         五十二番  中 台 久 男 君   欠席議員(一人)         三十四番  中 村   伸 君       ─────────────────  ▽説明のため出席した者     市長        大 橋 和 夫 君     収入役       皆 川   博 君      建設局長     篠 塚 弘 治 君      広報部長     大 石 喜美夫 君      企画部長     成 田 知 示 君      総務部長     山 口 重 年 君      財政部長     小 杉 幸 治 君      税務部長     萩 原   忠 君      市民部長     渡 辺 茂 之 君      福祉部長     田 上 一 太 君      保健衛生部長   本 田 行 夫 君      環境部長     竹 下 昭 治 君      経済部長     浅 川 英 昭 君      市場部長     鷹 木 虔 一 君      管理部長     大 沢 正 得 君      下水道部長    松 沢   勇 君      建築部長     佐 藤 国 俊 君      消防局長     柳 原 義 明 君      消防局次長    天 津 照 雄 君     教育長       伊 藤 秀 三 君      管理部長     大 木 林太郎 君      学校教育部長   鎌 田   初 君      社会教育部長   川 城   隆 君      選挙管理委員会事務局長               西 塚 正 太 君      農業委員会事務局長高 橋 奎 吾 君     代表監査委員    石 井 速 雄 君      監査委員事務局長 松 戸 正 夫 君       ─────────────────  ▽議会事務局出席職員     事務局長      須 田 精 次      議事課長     渡 辺 正 雄      議事課長補佐兼委員会係長               堀 内 清 彦      議事係長     幸 田 郁 夫      庶務課長     伊 藤 照 雄      庶務課長補佐兼庶務係長               首 藤   宏      調査係長     大 橋 武 彦      庶務課副主査   小 倉 俊 夫      主任主事     素 保 憲 生        主事     寺 村 登志子        主事     太 田   勲        主事補    岡   和 彦       〜〜〜〜〜〜〜 ◇ 〜〜〜〜〜〜〜 地方自治法第百二十三条第二項の規定によりここに署名する。        船橋市議会議長  長谷川 勝 巳        船橋市議会議員  岡 本   功        船橋市議会議員  田久保 友 吉...