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  1. 千葉市議会 2021-03-03
    令和3年第1回定例会(第6日目) 本文 開催日: 2021-03-03


    取得元: 千葉市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-28
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                  午前10時0分開議 ◯議長(岩井雅夫君) これより会議を開きます。  出席議員は48名、会議は成立いたしております。          ──────────────────────────  諸般の報告 2 ◯議長(岩井雅夫君) 諸般の報告については、お手元に配付のとおりでございます。          ──────────────────────────                 諸 般 の 報 告 1 次のとおり陳情の撤回について、所管の委員会で了承された。 (1)陳情第1号 市営桜木町団地内騒音問題に関する陳情 2 別途配付の陳情文書表(その2)のとおり、陳情第2号を所管の委員会に付託した。          ────────────────────────── 3 ◯議長(岩井雅夫君) なお、この際、お諮りいたします。  今回付託いたしました陳情第2号については、閉会中の継続審査といたしたいと存じますが、御異議ございませんか。               〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 4 ◯議長(岩井雅夫君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたしました。          ──────────────────────────  日程第1 会議録署名人選任の件 5 ◯議長(岩井雅夫君) 日程第1、会議録署名人選任の件を議題といたします。  私より指名いたします。19番・亀井琢磨議員、20番・田畑直子議員の両議員にお願いいたします。
             ──────────────────────────  日程第2 議案自第1号至第48号、発議第1号各委員長報告、討論、採決 6 ◯議長(岩井雅夫君) 日程第2、議案第1号から第48号まで、及び発議第1号を議題といたします。          ────────────────────────── 7 ◯議長(岩井雅夫君) 各委員長の報告は、お手元に配付のとおりでございます。          ────────────────────────── 8          令和3年第1回定例会 予算審査特別委員会 委員長報告                           予算審査特別委員長 小松崎 文嘉  当委員会に付託されました、令和3年度当初予算に係る議案第9号から第26号までの18議案につきましては、お手元に配付されております委員会審査報告書のとおり結論が得られておりますので、以下、審査の大要について御報告申し上げます。  初めに、2月17日に開催された委員会におきまして、正副委員長の互選等を行うとともに、財政局ほか各所管局より総括説明を聴取いたしました。  次に、2月18日から24日にかけて開催された5つの分科会におきましては、各委員より、各所管の新年度予算案に対し、多岐にわたる質疑に加え、意見、要望が述べられ、精力的な審査が行われたほか、2月25日には、各所管局等への指摘要望事項の検討がなされました。  次に、3月2日に開催された委員会におきまして、文書による分科会報告、さらに、各会派の代表による意見表明が行われ、採決の結果、議案第10号から第15号まで、第17号、第18号、第20号から第22号まで、第24号、及び、第25号の13議案につきましては、全会一致をもって、また、議案第9号、第16号、第19号、第23号、及び、第26号の5議案につきましては、賛成多数をもって、原案のとおり可決すべきものと決しました。  以上が、審査の大要でございますが、最後に、令和3年度当初予算の審査を終えるに当たり、当委員会としての指摘要望事項を申し上げます。 1 財政については、新型コロナウイルス感染症の影響による税収の落ち込みが大きく、また、その影響の長期化も懸念されることから、執行段階における歳出の削減に努めるとともに、創意工夫を凝らした財源の確保や税源の涵養に一層積極的に取り組まれたい。 2 防災・減災対策については、コミュニティFMでの発信や戸別受信機の設置等防災行政無線の内容をより多くの市民に周知する方策の検討や、総合防災情報システムの整備などにより、情報伝達手段のさらなる充実強化を図るとともに、災害時要配慮者の支援について、本市の実情に合った体制の構築を検討されたい。 3 スポーツ振興については、競技体験がパラスポーツの魅力を知る機会となるよう、引き続き競技用具の整備等、パラスポーツ環境の充実に努めるとともに、運動能力、年齢、障害の有無等にかかわらず楽しむことができるゆるスポーツを通じて、より多くの市民がスポーツに親しみ、世代間の交流や新たなコミュニティーの創出が図られるよう、普及促進に積極的に取り組まれたい。 4 新型コロナウイルス感染症対策については、ワクチン接種が開始されたものの、いまだ感染拡大に予断を許さない状況にある。   引き続き十分な医療体制の確保と検査の拡充に取り組むとともに、同感染症の長期化により影響を受けて増加傾向にある生活困窮者への支援を含め、刻々と変化する課題についても的確に把握し、柔軟かつ迅速に対策を講じられたい。 5 コロナ禍における子育て家庭への支援については、今後、ひとり親家庭など生活困窮家庭の増加が懸念されることから、国の支援策等を積極的に活用し、支援体制の構築に迅速に取り組むこと、また、育児不安によるネグレクト等が発生する危険性も想定されることから、子育て短期支援事業の受入れ体制の強化はもとより、事業のさらなる周知を図り、社会情勢に対応した子育ての環境充実に努められたい。 6 MICEの推進については、新型コロナウイルス感染拡大により、インバウンド消費や大規模集客によるイベント開催が困難な状況であり、先行きも不透明であることから、会場への来場とオンラインでの参加の双方によるハイブリッド開催等、ICTを活用した環境整備を進め、従来の形にとらわれない新たな視点を取り入れた事業展開を図られたい。 7 千葉駅周辺の活性化推進については、当該事業の必要性や効果に関し市民への周知が不足していると考えられることから、あらゆる広報媒体を活用し、グランドデザイン先行整備プログラムである中央公園・通町公園の連結強化をはじめとした、当該地区の将来の全体像を示すことで市民への理解を深めるとともに、推進に当たっては、関係部局はもとより、民間企業や地域住民とも連携、協働して取り組まれたい。 8 幹線道路や街路の整備促進に当たっては、利用者の利便性向上のため、幹線道路とのアクセス強化はもとより、最適な道路ネットワークの確立を目指した効果的な取組に努められたい。 9 両市立病院の新型コロナウイルス感染症対策については、病床を確保し多くの陽性患者を受け入れているものの、非常に厳しい状況にあることから、関係機関と連携し、感染症患者等の受入れ体制の強化により一層努められたい。   また、ICTを活用したサービスの早期導入等、経営改善にもつながる新たな取組の検討を進め、将来にわたって市民に安全・安心な医療を提供できる体制を構築されたい。 10 スクール・サポート・スタッフや、ICT支援員など各種専門職員の配置については、教職員の負担軽減や児童生徒の学習環境の質の向上に資することから、引き続き、必要な人材確保に努めるとともに、配置による効果検証を適切に行うことにより、学校現場のニーズに応じた配置の最適化を図られたい。  以上の10項目でございます。  執行部におかれましては、ただいまの指摘要望事項に十分留意され、予算執行に当たられますよう申し上げ、予算審査特別委員長報告を終わります。          ──────────────────────────            令和3年第1回定例会 総務委員会 委員長報告                                総務委員長 阿部  智  当委員会に付託されました議案5件につきましては、お手元に配付されております委員会審査報告書のとおり結論が得られておりますので、以下、主な意見を中心に審査の概要について御報告申し上げます。  初めに、議案第1号・令和2年度千葉市一般会計補正予算(第10号)に係る専決処分中所管、及び議案第2号・令和2年度千葉市一般会計補正予算(第11号)中所管の2議案につきましては、関連がありますので、一括して審査を行いました。  質疑応答の後、委員より、港湾整備事業費に関して、本市は県単独事業補助金において不公平な扱いを受けている一方で、県の求めに応じて法的義務のない負担金を支出することは認められないと考えることから、議案第2号には反対であるとの意見。  また、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金に関し、今後も貴重な財源を無駄なく効果的に配分するとともに、感染症の流行が長期化し、市民生活にさらなる影響を及ぼす事態となった場合には、国に対して交付金の増額を強く要望されたいとの意見。  さらに、東京2020大会都市ボランティア運営に関し、研修等を行う際には感染症対策をしっかりと行うなど、誰もが安心して参加できる大会となるよう準備を進められたいとの意見が述べられ、逐一採決した結果、議案第1号につきましては、全会一致をもって承認すべきものと決し、また、議案第2号につきましては、賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、議案第28号・千葉市行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例の一部改正につきましては、委員より、行政手続のオンライン化を進めるに当たっては、個人情報の漏洩等が発生しないよう、情報セキュリティー対策に万全を期すとともに、オンラインが苦手な市民への配慮も必要であるとの意見が述べられ、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、議案第47号・包括外部監査契約につきましては、委員より、包括外部監査制度は非常に意義のあることであり、本契約による監査の結果を本市の業務改善に十分に生かすよう求めるとの意見が述べられ、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  なお、議案第27号・法令の改正等に伴う関係条例の整理に関する条例の制定につきましては、当局の説明を基本的に了承し、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  以上で、委員長報告を終わります。          ──────────────────────────           令和3年第1回定例会 保健消防委員会 委員長報告                             保健消防委員長 茂手木 直忠  当委員会に付託されました議案10件につきましては、お手元に配付されております委員会審査報告書のとおり結論が得られておりますので、以下、主な意見を中心に審査の概要について御報告申し上げます。  初めに、議案第1号・令和2年度千葉市一般会計補正予算(第10号)に係る専決処分中所管につきましては、委員より、新型コロナウイルス感染症対策に関し、新型コロナウイルスワクチン接種については、円滑に希望者が接種を受けられる体制づくりに努めるとともに、ワクチンの効果を積極的に周知し、市民に安心感を与え、事故のないよう進められたいとの意見。  続いて、発熱等の救急患者の受入れを行う民間医療機関への支援に関し、新たな設備投資に対する支援を検討する等、対策強化に努められたいとの意見。  続いて、検査費用補助事業に関し、対象の高齢者施設等における従事者及び新規入所者のPCR検査等の実施後、結果を分析し、今後の施策に生かされたいとの意見が述べられ、採決の結果、全会一致をもって承認すべきものと決しました。  次に、議案第2号・令和2年度千葉市一般会計補正予算(第11号)中所管につきましては、委員より、生活保護費等国庫負担金償還金及び生活困窮者就労準備支援事業費等国庫補助金償還金に関し、新型コロナウイルス感染拡大の長期化により、生活困窮者が増えていることから、相談者に対し様々な支援について丁寧な説明に努めるとともに、周知を工夫し、多くの方が必要な支援を受けられる環境を整えられたいとの意見。  続いて、社会福祉基金積立金に関し、コロナ禍で寄附金の確保が難しい状況にあるが、広報等に鋭意取り組み、福祉活動の充実を図られたいとの意見。  続いて、産後ケア実施施設等感染拡大防止対策事業に関し、新型コロナウイルス感染症の影響により訪問件数が減ることのないよう、十分な対策を講じられたいとの意見。  続いて、障害者総合支援に関し、就労支援等、在宅で受けられるサービスの利用が増加しているが、障害者の生活が守られるよう適切な指導及び健康観察等に尽力されたいとの意見が述べられ、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、議案第7号・令和2年度千葉市病院事業会計補正予算(第3号)につきましては、委員より、新型コロナウイルス感染症患者入院受入医療機関緊急支援事業補助金を活用した慰労金の給付については、医療従事者の離職を防ぐため、大事な取組であるが、金銭面だけでなく、メンタルケアも丁寧に行い、万全な医療体制の確保に努められたいとの意見が述べられ、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、議案第30号・千葉市国民健康保険条例の一部改正につきましては、委員より、市が独自に不利益が生じない措置を講じることはもとより、保険料の額についても改めて見直されたいとの意見が述べられ、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、議案第33号・千葉市介護保険条例の一部改正につきましては、委員より、低所得者における負担軽減について、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う介護保険料の減免措置を講じてはいるものの、保険料の納付に関する相談も増加していることから、国に対しさらなる公費負担を強く要望するべきである。加えて、保険料の引き上げには反対の立場であることから、本議案には賛成しかねるとの意見が述べられましたが、採決の結果、賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、議案第34号・千葉市老人センター設置管理条例の廃止につきましては、委員より、地元住民に対し丁寧な説明や、利用団体の今後の活動場所の支援が必要であることから、本議案には賛成しかねるとの意見が述べられましたが、採決の結果、賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  最後に、議案第35号・千葉市火災予防条例の一部改正につきましては、委員より、電気自動車等を充電するための急速充電設備の全出力の上限拡大については、環境に優しい取組にもつながるため、改正内容の周知をするとともに、事故が発生しないよう注意喚起も合わせて行われたいとの意見が述べられ、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  なお、議案第3号・令和2年度千葉市国民健康保険事業特別会計補正予算(第4号)及び議案第31号・千葉市衛生関係手数料条例の一部改正について並びに議案第32号・千葉市魚介類等行商販売営業の規制に関する条例の廃止についての3議案につきましては、いずれも当局の説明を基本的に了承し、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  以上で、委員長報告を終わります。          ──────────────────────────           令和3年第1回定例会 環境経済委員会 委員長報告                              環境経済委員長 亀井 琢磨  当委員会に付託されました議案6件、発議1件につきましては、お手元に配付されております委員会審査報告書のとおり結論が得られておりますので、以下、主な意見を中心に審査の概要について御報告申し上げます。  初めに、議案第2号・令和2年度千葉市一般会計補正予算(第11号)中所管につきましては、委員より、指定管理施設運営協力等支援金に関し、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、同じように一部休館等を行っているコミュニティセンター間において、昨年の利用料収入実績等から算出される支援金の額に大きく差があり、平時の利用率が反映されていると思われることから、一つの指標として、コミュニティセンターの在り方を分析し、ウィズコロナアフターコロナでの管理運営に生かされたいとの意見。  続いて、千の葉の芸術祭開催負担金に係る繰越明許費の追加に関し、新型コロナウイルス感染症の影響による作品の制作の遅れ等によるものと理解しており、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催方法、同感染症の今後の見通しなど、先行きが不透明な状況であるが、鑑賞や体験を通して市民が本市の文化、魅力を深く理解するための重要な取組であることから、開催に向けて慎重に検討を重ねられたいとの意見。  また、全ての市民が芸術や文化に触れる機会を平等に持てるよう、展示方法や会場への交通アクセスに留意されたいとの意見。  続いて、地域環境保全基金積立金に関し、森林環境税及び森林環境譲与税という個人に負担を求める税制については問題があると認識しているものの、森林対策は地球温暖化対策、防災面において不可欠であることから、庁内で精査を行い、適切な森林管理に資する施策に活用されたいとの意見が述べられ、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、議案第4号・令和2年度千葉市競輪事業特別会計補正予算(第1号)につきましては、本議案に反対の立場から、250競輪の実施について、採算の見通しが不透明であるほか、ギャンブル依存症への懸念が強く、健全なスポーツ振興とは言い難いため、本議案には賛成しかねるとの意見。  一方、賛成の立場から、令和3年5月に完成予定の(仮称)千葉公園ドームについては、国際規格に準拠した競輪場であり、よりスポーツ性の高い競技として普及啓発を図るとともに、競輪開催日以外は多目的に利用できるという施設の特性を生かせるような運営に努め、ネーミングライツを募集するなど積極的な広報に取り組まれたいとの意見。  また、競輪事業施設整備基金への積立てに関し、改修後の選手宿舎については、競輪開催日以外の市民利用など、施設の有効活用が図られるよう検討を求めるとともに、施設整備以外でも基金のより効果的な活用を期待するとの意見が述べられ、採決の結果、賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、議案第5号・令和2年度千葉市地方卸売市場事業特別会計補正予算(第1号)につきましては、当該橋梁については、市場への搬入路として必要なものであることから、適切に点検作業を実施するとともに、市場全体の老朽化が進んでいることから、建て替えを含む経営戦略を策定する際には、市民参加の視点を取り入れられたいとの意見が述べられ、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  最後に、発議第1号・千葉市男女共同参画ハーモニー条例の一部改正につきましては、提出者である委員より提案理由が述べられ、質疑応答の後、他の委員より、提案の趣旨である多様な性自認、性的指向の人々の尊重については、第4次ハーモニープランに基づき一定の取組を実施しているところであり、男女共同参画基本法を基に制定されている現条例に規定を追加することにより、現条例の目的等との整合性に懸念があるとの意見が述べられたほか、引き続き周知啓発活動を実施するとともに、国や他市の状況を注視し、条例化について調査研究を行う段階であると思われることから、提案の趣旨は理解するものの、本発議には賛成しかねるとの意見が述べられ、採決の結果、賛成少数をもって否決すべきものと決しました。  なお、議案第29号・千葉市指定特定非営利活動法人の指定の基準、手続等に関する条例の一部改正、議案第43号・新たに生じた土地の確認について、及び、議案第44号・町の区域の変更についての3議案につきましては、当局の説明を基本的に了承し、採決の結果、いずれも全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  以上で、委員長報告を終わります。          ──────────────────────────           令和3年第1回定例会 教育未来委員会 委員長報告                              教育未来委員長 川村 博章  当委員会に付託されました議案6件につきましては、お手元に配付されております委員会審査報告書のとおり結論が得られておりますので、以下、主な意見を中心に審査の概要について御報告を申し上げます。  初めに、議案第2号・令和2年度千葉市一般会計補正予算(第11号)中所管につきましては、委員より、児童福祉施設等感染拡大防止対策に係る繰越明許費補正に関し、当該対策に取り組む施設に対し、親身に相談に応じるなどして、きめ細やかな支援をお願いしたいとの意見。  また、クラスターのリスクが高い保育所の職員に対し、社会的検査を実施するなど、職員が安心して勤務できる環境の整備に努められたいとの意見。  続いて、子どもルーム整備事業に係る繰越明許費補正に関し、次年度の利用申込家庭への丁寧な説明を行うとともに、子どもルームのニーズが急増するおそれがあることから、当該整備が工事期間内に完了するよう、しっかり努められたいとの意見。  続いて、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため利用制限を行った公の施設の指定管理料変更に関し、感染拡大防止に取り組まれている指定管理者に対し、国費や県費を活用して支援を行うことについて評価するとの意見。  続いて、千城台旭小学校グラウンド改修に係る繰越明許費補正に関し、千城台みらい小学校開校後の改修工事においても、安全対策を講じるとともに、千城台南小学校の校庭を使用する際は、地域住民の協力も得ながら、安全確保に取り組まれたいとの意見。  また、校庭の代替施設となる体育館の使用については、コロナ禍により、大勢での使用が制限されることから、児童への十分な説明と安全に使用することができるよう配慮されたいとの意見。  続いて、アフタースクールにおける感染拡大防止対策に係る繰越明許費補正に関し、国の補助事業を活用した当該対策への取組について大いに評価するとの意見。  また、感染者が発生した場合では、適切に対応することが感染拡大防止につながることから、感染者発生時の対応マニュアル等の作成を検討されたいとの意見。  続いて、指定管理施設運営協力等支援金に関し、科学館の魅力や情報を自宅からも楽しむことができる、インターネットを活用した環境整備など、生涯学習の充実に向けた新たな取組についても期待するとの意見が述べられ、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  なお、本議案中の子どもルーム整備事業に係る繰越明許費補正の審査において、説明資料の内容に不足があり、関係職員の出席を求めて、補足説明させる結果となったため、今後このようなことが無きよう、委員会から当局に抗議したことを付言しておきます。  次に、議案第36号・千葉市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部改正につきましては、委員より、子どもルーム等の人材確保が難しい状況であるが、今回の改正により、本市で勤務する支援員の増加に期待するとの意見。  また、現在勤務する指導員においても、早期に研修修了の状況となるよう、研修受講を推進されたいとの意見が述べられ、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、議案第37号・千葉市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部改正につきましては、委員より、多様な保育ニーズに応じるため、本市が新たな支援を行うものであり評価するとの意見。  また、医療的ケアを要する児童については、質の高い保育が肝要であることから、保育者の選定に当たっては、十分な配慮をされたいとの意見が述べられ、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
     次に、議案第38号・千葉市子ども・子育て支援法の一部を改正する法律附則第4条第2項の規定に基づく施設等利用費の支給の対象となる認可外保育施設の範囲の限定に関する条例の一部改正につきましては、委員より、まず、本議案に反対の立場から、本条例改正による配置基準や資格要件の緩和で、子供の最善の利益を守ることはできず、基準を引き上げるよう国に対して意見するべきと考えるとの意見が述べられたのであります。  一方、本議案に賛成の立場から、子供たちの安全を確保するためには、保育に携わる人たち一人一人の意識が重要であることから、意識の向上が図られるよう注力されたいとの意見。  また、国基準を超える基準を定められない事情は理解するものの、保育の質の確保について、可能な限りの取組をお願いしたいとの意見が述べられ、採決の結果、賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、議案第39号・千葉市立中等教育学校設置条例の制定、及び議案第40号・中等教育学校の設置に伴う関係条例の整備に関する条例の制定につきましては、関連がありますので、一括して審査を行いました。  当局の説明を聴取した後、委員より、まず、本議案に反対の立場から、義務教育は、全ての子供たちが差別なく、ひとしく教育を受けられるようにするべきであり、市内全ての中学生の教育水準の向上に努めるべきとの意見が述べられたのであります。  一方、本議案に賛成の立場から、中等教育学校への移行や今後の教育内容等について、卒業生やその保護者、地域の方々などに対しても、幅広く周知を図られたいとの意見。  また、卒業後、本市出身であることを誇りに思い、本市に愛着を持って仕事をしていただけるような育成をお願いしたいとの意見が述べられ、逐一採決の結果、いずれも賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  以上で、委員長報告を終わります。          ──────────────────────────           令和3年第1回定例会 都市建設委員会 委員長報告                              都市建設委員長 桜井 秀夫  当委員会に付託されました議案8件につきましては、お手元に配付されております委員会審査報告書のとおり結論が得られておりますので、以下、主な意見を中心に審査の概要について御報告申し上げます。  初めに、議案第2号・令和2年度千葉市一般会計補正予算(第11号)中所管につきましては、委員より、本議案に反対の立場から、中央公園・通町公園連結強化事業に関し、当該事業に係る用地買収の見通しが立っておらず、市民理解が得られないとする意見。  また、公園緑地事務所再編事業に関し、この再編を行うことで、現在提供している市民サービスの低下が懸念されるため、再検証をする必要があるとの意見。  さらに、蘇我スポーツ公園第3多目的グラウンド等管理運営に関し、スポーツ公園の整備を否定するものではないが、多額な予算を投入する蘇我地区臨海開発そのものに疑問を抱かざるを得ないことから、本議案には賛成しかねるとの意見が述べられたのであります。  一方、本議案に賛成の立場から、千葉中央港地区まちづくり推進事業に関し、当該エリアには未利用地が存在していることから、土地所有者の協力を得ながら、地区全体が港としての魅力向上につながるよう取り組まれたいとの意見。  また、中央公園・通町公園連結強化事業に関し、近隣には周遊性向上のため、バリアフリー化の整備をしている箇所があることから、当該事業により、これまでエリアごとに整備していた箇所を結節させ、周辺地区の活性化に寄与するよう取り組まれるとともに、本事業推進に当たっては市民に理解されることが肝要であることから、進捗状況の周知徹底を図られたいとの意見。  さらに、稲毛海浜公園施設リニューアル建設負担金に関し、施設へのアクセス向上により利用促進が図られることから、交通事業者等と連携し、当該公園の活性化につながる方策を検討されたいとの意見。  加えて、都市緑化植物園管理運営に関し、当該施設は魅力的な施設であることから、利用促進のためのアクセス強化を行うとともに、近隣施設と連携し、地域一体の活性化を期待するとの意見。  また、都市基盤河川改修事業に関し、二級河川支川都川沿いでは冠水の発生により水はけが悪くなるなど、市民生活に影響を及ぼしていることから、防災減災の観点からも、当該事業の推進により改善が図られることを期待するとの意見が述べられ、採決の結果、賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、議案第8号・令和2年度千葉市下水道事業会計補正予算(第2号)につきましては、委員より、南部処理区下水道整備事業(みつわ台雨水)に関し、当初計画からの前倒しにより整備を行うことで、市民の安全・安心に寄与することから、早期整備を行うとともに、下水道設備の整備・更新に当たっては、莫大な経費を要する事業であることから、長寿命化を図るため、計画的かつ効果的な事業推進に努められたいとの意見が述べられ、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、議案第41号・千葉市地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部改正につきましては、委員より、新駅整備の背景として、地域住民や関係者、来訪者を起因としたものではなく、実態は特定の企業のためであると指摘せざるを得ないと考えられることから、本議案には賛成しかねるとの意見が述べられましたが、採決の結果、賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、議案第42号・千葉市都市公園条例の一部改正につきましては、委員より、駐車料金の前払いが可能となることで、利用者はイベント等の混雑時における渋滞解消を期待しているとの意見。  また、憩いの場としての公園機能の充実はもとより、近隣施設と連携して地域の活性化に努められたいとの意見が述べられ、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、議案第45号・千葉市都市緑化植物園に係る指定管理者の指定につきましては、委員より、施設の利用促進に当たっては、多方面からの来訪者を誘引するための案内板の設置など周知啓発を行うとともに、近隣施設等と連携し、地域一体となって活性化に寄与するよう努められたいとの意見。  また、施設の老朽化を踏まえた資産マネジメントや、指定管理委託による市民負担の軽減を図ることに加え、指定管理者と行政が一体となり施設の魅力向上に資するよう努められたいとの意見が述べられ、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  最後に、議案第46号・千葉市蘇我スポーツ公園第3多目的グラウンド等に係る指定管理者の指定につきましては、委員より、本議案に反対の立場から、指定管理者制度は経費節減を主眼に置くもので、市民サービス低下につながる可能性があることに加え、蘇我地区臨海開発に多額な予算を投入することから、本議案には賛成しかねるとの意見。  一方、本議案に賛成の立場から、公園全体の指定管理における維持管理費は高額であるものの、利用者が多く、青少年の育成にも大きく寄与していることに加え、ジェフユナイテッド市原・千葉のホームグラウンドとして、にぎわい創出の拠点となっていることから、今後供用が開始される施設も含め、施設全体で相乗効果が図られるよう事業推進に努められたいとの意見が述べられ、採決の結果、賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  なお、議案第6号・令和2年度千葉市都市計画土地区画整理事業特別会計補正予算(第1号)について、議案第48号・市道路線の認定、廃止及び変更についての2議案につきましては、当局の説明を基本的に了承し、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり、可決すべきものと決しました。  以上で、委員長報告を終わります。          ────────────────────────── 9 ◯議長(岩井雅夫君) お諮りいたします。  各委員長の報告を書面にて配付いたしましたことから、口頭での報告を省略することといたしたいと存じますが、御異議ございませんか。               〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 10 ◯議長(岩井雅夫君) 御異議ないものと認め、さよう取り計らいます。  次に、お手元に配付のとおり、野本信正議員外5名より、議案第9号・令和3年度千葉市一般会計予算等の組替えを求める動議が提出されております。(資料編487ページ参照)  提案理由の説明をお願いいたします。50番・野本信正議員。              〔50番・野本信正君 登壇、拍手〕 11 ◯50番(野本信正君) おはようございます。日本共産党千葉市議会議員団を代表いたしまして、予算の組替え動議の提案理由の説明を行います。  組替えを求める理由でありますが、新年度予算は、歳入の根幹である市税において106億円の減収が見込まれ、財源確保に臨時財政対策債を前年度と比べ120億円増やし、財政調整基金を30億円繰り入れるなどした一般会計4,664億円、前年度比0.6%、28億円増の予算を福祉向上のために活用することを求めます。  そして、歳出では緊急性、必要性の乏しい予算の見直しを行い、財源を確保して、新型コロナ感染症から市民の暮らしを守り、市民生活優先の予算にすることであります。  組み替える予算について申し上げます。  新年度予算は、新型コロナ感染症対策に33億5,100万円が計上されていますが、PCR検査費用は1億9,300万円の少額であるため、10億円を追加して検査を強め、無症状の感染者を保護する等、感染防止に全力を尽くすことであります。  前年度に引き続き、真に必要な福祉を削るたちの悪い福祉カットを中止すること。心身障害者福祉手当カットをやめ、元に戻す。在宅高齢者おむつ給付の所得制限改悪を元に戻す。生活保護世帯等の下水道使用料を元に戻す。子ども医療費の自己負担が2倍になる保険調剤薬局の自己負担の導入をやめて、国からの地方交付税を学校のエアコンの光熱費に活用すること。気候変動及び地球温暖化対策は、有効な事業が見当たらないわけですが、新年度は、容器包装プラスチックの資源化を速やかに実施し、環境負荷の削減を図ることであります。  市長は、たちの悪い福祉カットを市民に押しつける一方、大型開発には7事業で繰越明許費を含め153億1,900万円、前年度と比べ68億7,500万円増の予算を計上しています。市長は、未来への投資と称し、中央公園・通町公園連結強化により、千葉神社に参拝する市民を中心部に誘導すると言いますが、参拝客の70%近くは年始の参拝者であります。残りの人たちが、中央に誘導すると言いますけれども、月1万5,000人とか2万人程度であり、にぎわいが広がる見通しはありません。  急がなくてもまだ十分使える市庁舎の整備は、コロナ禍対策として庁舎整備を延期し、一時中止した八千代市にも学び、千葉市も延期して91億3,500万円の予算をほかに回すこと。千葉公園体育館整備は、既存スポーツ施設の利用者、現在約5万人程度と聞きますが、このスポーツ関係者にしばらく我慢をお願いし、5年、10年延期して、新年度予算の26億7,000万円と新庁舎整備の91億3,500万円、合計118億1,400万円に対する市債発行を変更し、深刻な交通渋滞の解消や台風等災害対策などを急ぐことやコロナ対策などに集中することであります。  以上のように、大型開発は緊急性、必要性の視点から大胆に見直しを行い、その財源をコロナ禍対策、市民生活、福祉に振り向けることであります。  組み替える事業と財源でありますが、対象事業は、1つに、新型コロナ禍対策に20億円増額する。市立病院の充実強化、たちの悪い福祉カット、市民いじめを中止する。高齢者・子育て支援、若者対策を強化、教育を充実する。災害に強い千葉市にする。気候変動・地球温暖化防止対策を充実する。ジェンダー平等、男女共同参画行政を充実する等を行う。  以下、記載のとおりであります。  組替えの財源は、緊急性と必要性が高い事業を優先するため、不要な事業の中止、急がなくてよい事業を延期して歳出を削減し、財源を確保することであります。  大型開発の見直し、繰越明許を含み、千葉公園ドーム整備、250競輪、千葉公園体育館整備27億1,600万円、新庁舎整備91億3,500万円など、7事業合計153億1,900万円の市債を深刻な交通渋滞解消、台風災害対策、コロナ禍対策などに振り向ける。  国、県などの事業に市が負担させられている費用等の是正、県事業負担金千葉港整備等1億4,593万円、国直轄事業負担金2億2,800万円。自主財源の確保、財政調整基金の活用30億円。資本金が10億円を超える法人に対する市民税均等割の制限税率の適用2億9,900万円。  以上、総額189億9,193万円中、補助金等を差し引いた金額を組替えの財源にすることであります。  そして、市債の有効利用を図り、市民生活の向上を図ること。  最後に、急を要さない大型開発で、当初予算に計上した予算に係る市債及び債務負担行為を抑制することであります。  以上、市民生活優先の予算に組み替えることを求め、提案理由の説明を終わります。(拍手) 12 ◯議長(岩井雅夫君) お聞きのとおりでございます。  なお、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から議員間の距離を確保するため、これより一部議員が退出いたします。                  〔一部議員退場〕 13 ◯議長(岩井雅夫君) 議事を進めます。  討論の通告が参っておりますので、お願いいたします。12番・森山和博議員。              〔12番・森山和博君 登壇、拍手〕 14 ◯12番(森山和博君) 公明党千葉市議会議員団を代表し、本定例会に提案されました議案第9号・令和3年度千葉市一般会計予算案をはじめ、議案第1号から第8号、議案第10号から第48号までの各議案に賛成し、発議第1号並びに令和3年度千葉市一般会計予算等の組替えを求める動議に反対の立場から討論を行います。  さて、本市におきましては、令和元年度の一般会計決算において、市税や財産収入の増収などにより58億4,000万円の実質収支を確保するとともに、第3期財政健全化プランの主要目標である主要債務総額の削減は、令和3年度までの目標を超える結果となり、市債残高は9年連続で削減されたところであります。  そうした取組により、実質公債費比率は12.9%、将来負担比率は138.3%と、引き続き改善が図られたところでありますが、病院事業における累積欠損金や基金借入残高などの債務は依然として多額であるなど、いまだ本市の財政は予断を許さない状況にあり、引き続き財政健全化に向けた取組が必要であると考えます。  また、昨年度末から急速に拡大した新型コロナウイルス感染症に対しては、国や県と連携しつつ、全庁を挙げて対策に取り組んでいるものの、医療提供体制は逼迫し、いまだ市民生活や事業活動に深刻な影響を及ぼしております。  こうした中、提案された新年度予算は、準骨格予算として新市長の政策を実現できる余地を残しつつ、新型コロナウイルス感染症に切れ目のない対策を講じるもので、大変難しい予算編成であったと推察されます。  そうした状況を踏まえ、新年度予算案を審議するに当たっては、市長の提案理由の説明や我が会派の代表質疑に対する答弁、さらには予算審査特別委員会の審議などを通じ、財政健全化への取組とともに、市民福祉の向上のための生活者の視点に立った施策展開が予算に適切に反映されているかなどについて慎重に検討してまいりました。  その結果、国の経済対策について、補正予算も含め適切に対応しつつ、新型コロナウイルス感染症対策をはじめ、防災・減災対策の強化や医療、健康づくりに向けての取組、子育て支援施策の推進、教育環境の充実など、市民生活向上への施策が進められていること、あわせて、地域経済の活性化や都市の魅力づくり、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開催に向けた諸施策など、まちづくりへの取組も展開されていることが確認できました。  さらに、市民の意見や要望を集約した公明党千葉市議会議員団の令和3年度予算編成に関しての要望に対し、一定の取組がなされていることから、新年度予算案を評価すべきものと判断いたしました。  以下、主な施策に対して、意見と要望を交えながら評価を申し上げます。  初めに、財政運営について申し上げます。  予算編成に当たっては、自主財源の根幹をなす市税が新型コロナウイルス感染症の影響による個人所得や企業収益の落ち込みから大幅な減少が避けられず、リーマンショック時を超える減収も懸念されることに加え、財産収入などの臨時的な収入も多くを見込めない状況にある一方で、新型コロナウイルス感染症へ対応するための新たな財政需要とともに、少子・超高齢化社会の到来や保育・子育て環境の向上に伴う社会保障関係経費の増加が見込まれていたことから、約160億円の収支不足への対応となり、極めて厳しい財政見通しでありました。  こうした中、歳入確保策として市税等の徴収対策の強化や市有資産の有効活用などを図り、歳出削減策として事業費の精査等を行うなどの取組を進めるとともに、地方財政計画を踏まえた臨時財政対策債の増額や、財源対策として財政調整基金からの繰入れなどにより、収支の均衡が図られたところでありました。  その結果、令和3年度予算における市債残高については、臨時財政対策債の増額により、全会計ベースで再び1兆円を上回る見込みであるものの、主要債務総額については、第3期財政健全化プランの目標範囲内に収まる見込みであることなど、財政健全化に向けた取組を進めるとともに、コロナ禍で困難な状況を迎えている中、市民生活に密着した施策への取組がなされていることや、これまで積み立ててきた財政調整基金の活用額を増額し、事業見直しを回避したことは、一定の評価をするものであります。  しかしながら、先ほども述べましたように、依然として財政運営上の課題を抱えており、また、新型コロナウイルスの影響による税収減が長引くことも懸念される中で、今後、新庁舎建設や新清掃工場の整備、公共施設等の老朽化対策など、多額の財政需要を要する事業が進んでいくこととなります。  このような状況においても、本市の財政の硬直化を招くことのないよう、第3期財政健全化プランの取組を着実に進めるとともに、自主財源の確保に向け、市税等徴収対策や企業誘致などの税源の涵養策に一層力を入れていただくよう求めるところであります。  次に、新型コロナウイルス感染症対策について申し上げます。  新年度では、まず、感染者等への対応として、病床確保や軽症者等の宿泊療養施設の確保、さらには軽症者等の在宅療養支援、医療機関及び保健所、環境保健研究所でのPCR検査の実施などが計上されました。  あわせて、宿泊療養及び自宅療養の感染者の毎日の健康観察の体制強化や合理化の取組もなされたことは評価しておりますが、もう一歩踏み込んで、往診に対応する医療機関の体制も検討すべきではないかと考えます。  次に、感染拡大防止対策では、保育施設、子どもルームアフタースクール、児童養護施設、病児・病後児保育施設を対象としたマスク、消毒液等の購入に係る経費を助成、さらには、特別養護老人ホームや介護老人保健施設には、簡易陰圧装置の設置に係る経費の助成、地域公共交通事業者の車内感染防止対策に係る経費などは、これまでも施設等でクラスターを発生させないとの高い意識レベルの下、感染防止の取組を継続するために必要と判断したところであり、特に簡易陰圧装置の設置は現場からの声への対応でもあることから、評価します。  感染対策の最後に、コロナ禍の市民生活支援としては、妊産婦の総合対策で、出産前の新型コロナウイルス検査費用の助成や在宅高齢者、障害者へのサービスとして、濃厚接触者となった高齢者、障害者への在宅サービスの継続を支援するため、サービス提供事業者等に対して支援金を支給することが計上されました。市独自のコロナの影響を受ける分野への配慮を工夫された支援と考えます。  また、ワクチン接種については、国の動向を注視し、全体像をつかみ、市民が安心して接種につながる取組を計画することが求められます。接種は、医療機関における個別接種を主体とし、補完的に集団接種を実施する方向で検討とのことであります。  また、3月1日にコールセンターが設置され、副反応等に関する相談では、市民への不安を取り除く適切な対応で、安心・安全なワクチン接種が混乱なく実施されることを望みます。  次に、危機管理及び防災・減災対策について申し上げます。  災害時要配慮者個別支援計画作成促進モデル事業について、災害時における要配慮者の支援体制構築を促進するため、平時から要支援者と関わりのあるケアマネジャーと連携し、個別計画作成をモデル的に実施されます。防災と福祉の連携は、これまで会派として要望してきたところであり、早急に本格的な事業に向け、しっかりと取り組むことを要望いたします。  防災・減災対策については、会派として、これまで情報弱者への取組、特に災害時の緊急情報を市民に行き渡らせる取組を求めてきました。防災行政無線だけでなく、あらゆる情報発信媒体を検討されていく中で、今般、コミュニティFMラジオ局との連携を高く評価しております。  また、あわせて、この機会に緊急情報自動起動式ラジオを町内自治会長等へ配布することも検討するとのことで、防災行政無線が聞き取りづらく、SNS等の扱いに不慣れな方への購入助成や普及啓発を通して、緊急情報発信体制を拡充することを求めます。  また、浸水・冠水対策については、河川整備、排水施設・都市下水路整備、雨水貯留槽設置、調整池の対策、公共下水道管渠敷設、急傾斜地崩壊対策が行われます。特に、これまで冠水履歴のある雨水対策重点地区の浸水対策を強化する取組を評価します。  次に、スマートシティーの実現に向けた取組について申し上げます。  近年、加速度的な発展を見せるテクノロジー等を活用したスマートシティーは、自治体のみならず社会全体に求められているものと認識しております。推進に当たっては、先端技術を導入することが目的とならないよう、しっかりと市の課題解決や市民生活におけるサービス向上につながっていくことを注視してまいります。  新年度は、市民アンケート、市民や企業、団体との意見交換、市内大学における若者からのヒアリングを行い、社会を構成される様々な主体とコミュニケーションを図り、推進計画案を作成されるとのことであります。スマートシティーの具現化に向けた全庁横断的な取組に期待します。  次に、超高齢社会を踏まえた施策の拡充について申し上げます。  高齢者人口の増加に対応するため、あんしんケアセンターに包括3職種の増員が行われます。また、生活支援コーディネーターの配置強化については、区単位の配置に加え、あんしんケアセンター単位の配置で拡充されます。生活圏に密着した地域包括ケアシステムの構築を評価します。  また、待ったなしの課題で、介護人材の確保としては、新年度事業でも、介護職員研修受講者支援、介護職員交流会、合同就職説明会、介護に関する入門的研修、介護キャラバン隊、介護ロボットセミナー、外国人介護人材受入セミナー、外国人介護人材向け日本語教室などが計上されます。さらに、新規事業では、大規模修繕の際に併せて行う介護ロボット、ICT導入支援、介護職員の宿舎施設の整備費助成が実施されます。  2025年からの介護需要に必要な人材確保ついて、介護従事者の志だけに頼るのではなく、介護の仕事、職場の負担軽減策、魅力ある職場づくり、人の温かみを感じる介護ができることなどが必要と考えます。また、介護職員の就業形態が非正規職員に大きく依存していることや介護に対するマイナスなイメージを凌駕する職場環境と処遇改善が求められています。  新年度に予算化された事業である研修や資格取得、介護ロボットの導入等が、本来の目的の介護人材確保と定着につながっていくことを求めます。  次に、セーフティーネット及び地域福祉の推進について申し上げます。
     生活保護世帯等に対する学習支援の拡充と相談窓口の拡充が行われます。生活困窮者自立相談支援では、相談窓口となる生活自立・仕事相談センターを新たに緑区に設置、これで市内6区中5区の設置になります。また、日常生活自立支援では、自立相談支援員及びアウトリーチ支援員の増員、各区の社協には、コミュニティソーシャルワーカーの配置強化も図られます。  現在、コロナ禍の影響を受けて貧困に苦しむ方々が顕在化しています。これまでは、貧困であっても何とか生活できていた方が、いよいよ立ち行かなくなっています。また、中には、これまで生活困窮とは無縁の普通に働いていた人がいます。仕事があれば働いて生活ができる方に、いきなりの生活保護制度はなじみません。  国は、地域共生社会関連法が本年4月から施行されることにより、介護や貧困など、複合的な問題を抱えて苦しむ住民に一元的に対応する、断らない相談を本格的に全国へ設置していくこととしています。補助金の使途に拘束されない新たな交付金の創設で、複数の部署にまたがる断らない相談窓口への財政支援となるとのことであります。  あくまで窓口設置は各自治体の任意となっていますが、複雑に関係する課題を持つ相談者については、福祉、介護、子育て、障害、就労支援など、多面的な支援施策が必要との考えの下、千葉市として積極的に、断らない相談窓口の設置に向けて、既存の生活困窮者自立相談支援などの相談窓口の拡充に取り組むべきと考えます。  次に、医療・子育て支援について申し上げます。  不育症・不妊症対策については、この間、会派として様々な提案をしてまいりました。  特定不妊治療の経済的負担を軽減し、治療を後押しするため所得制限を撤廃するほか、助成額、助成回数、助成対象者が拡充されます。現在、不妊治療を受けている夫婦は、5.5組に1組との割合が示される中、国が2022年4月に保険適用を実施する方針を示しましたが、適用まではまだ時間があり、本市として独自の支援を望むところであります。  また、新生児聴覚検査費用助成については、全ての新生児が聴覚検査を受けられるよう、公費助成の実施を求めてきました。やっとの感はありますが、新年度、千葉県が県内統一実施体制による公費負担制度に合わせて、千葉市で実施することを評価します。  次に、幼稚園での預かり保育への支援を拡充するとともに、ひとり親家庭への生活費安定を図るため、養育費確保に係る包括的な支援を実施するほか、医療的ケアが必要な児童への保育需要について受入れ体制が強化されます。  また、児童相談所では、児童相談システムの刷新で、国が構築する要保護児童等に関する情報システムと連携が図られます。稼働開始は令和4年度からとのことですが、痛ましい事件も後を絶たない深刻な状況があり、児童虐待の発生予防、早期発見、児童虐待発生時の迅速、的確な対応が求められます。システム刷新前においても、要保護児童等の情報を速やかに把握することや関係機関における情報共有を徹底し、適切な支援につなげていくことができるよう要望いたします。  また、里親制度の取組強化については、里親養育包括支援が実施されます。里親、里子との関係構築のためにも一定の時間が必要であることで、新年度からは3か年事業として、長期的な視点から実効性の高い支援が推進されます。これまでの里親制度の推進事業の成果を踏まえた取組を評価します。  次に、障害者施策について申し上げます。  障害者施策では、発達障害者に対して、対面相談が困難な場合などへの対応で、オンラインでの相談受付体制を整備することや、桜木園に携帯型エックス線撮影装置を導入し、人工呼吸器を使用する方の受入れ体制が強化されることになりました。また、障害者雇用の促進で、チャレンジドオフィスのスタッフ及び支援員の増員と障害者福祉施設製品の利用促進では、千葉市の障害者就労施設等からの物品等の調達の推進を図るための方針を定め、障害者就労施設等の受注機会の確保、拡大、就労の促進を評価します。  次に、安心・安全な市民生活に向けた施策について申し上げます。  空き家対策については、空き家対策計画に基づき、空き家等の解消に向けた具体的な取組で、空家等情報提供制度により、空き家所有者と利用希望者のマッチングを引き続き推進されます。  また、おくやみコーナー設置については、市民からの要望も多く、会派で要望してきたところであります。死亡に伴う各種手続に関する遺族の負担を軽減するため、申請書代行作成等の遺族の支援を行う専用窓口が緑区役所にモデル設置されます。モデル設置を検証し、速やかに全区へ展開することを要望いたします。  消費者対策として、迷惑電話等防止機器設置助成が65歳以上の世帯を対象に行われます。電話de詐欺、特殊詐欺についての対応として、様々周知啓発をしてきていますが、まずは、知らない番号からの電話にすぐに出ないことで、詐欺や悪質商法の被害に遭う機会自体を減らせると、その効果に期待しております。  次に、環境施策について申し上げます。  環境保全対策についてですが、将来にわたる持続可能な豊かな環境の実現を図るため、環境基本計画の策定を進められます。また、千葉市気候危機行動宣言を踏まえて、再生可能エネルギー等の導入の推進や気候危機に対する行動変容を促進されるとしています。次期環境基本計画の策定においては、気候危機等、今ある課題に的確に対応し、SDGsの達成に貢献するような各種施策の検討を進めていただくことを期待します。  また、地球温暖化対策については、昨年11月に発出した千葉市気候危機行動宣言を踏まえ、新たに、市民の気候危機の意識共有と行動変容を促すための、千葉市気候危機行動キャンペーンを実施することとしており、市民、事業者など、全ての主体が共に喫緊の課題である気候危機に立ち向かう行動を進めることにより、将来世代も安心して暮らせる持続可能なまちにつながることを期待します。  また、ごみ処理行政については、これまで収集体制の見直しや家庭ごみ手数料徴収制度の導入、さらには剪定枝等の再資源化事業などの積極的な取組により、ごみの減量、再資源化の面で着実に成果を上げているものと考えます。来年度予算についても、新規事業を含め、おおむね適切に編成されており、コロナ禍等に配慮しながら着実な執行を要望いたします。  調査費等が計上されている本市のごみ処理の基本方針となる次期一般廃棄物(ごみ)処理基本計画の策定に向けては、現計画で明らかになった生ごみ減量に向けた課題や社会的な諸課題に対応できる計画となるよう要望いたします。  次に、都市の活性化に向けた取組について申し上げます。  都市機能の更新の時期を迎え、3都心を中心に再開発整備等が進められています。まず、千葉都心では、千葉駅周辺の活性化グランドデザイン先行整備プログラムに位置づけられている中央公園、通町公園の連携強化で、事業用地の取得が進められます。現在の用地取得率が14%で、令和5年度末に取得を完了させる見込みとのことですが、見通しの甘さが否めません。当該先行プログラムの計画の見える化が必要と考えます。  また、千葉駅周辺再開発では、千葉駅東口地区市街地再開発及び新千葉2・3地区市街地再開発がともに令和4年度の竣工を目指して整備されます。県都千葉市の中心駅であるJR千葉駅周辺の整備は、市民、県民から期待されるものであります。  これまで、千葉駅周辺の活性化グランドデザインに基づき整備を進めてこられましたが、多くの市民にグランドデザインを知ってもらう取組も必要ではないかと考えます。本年、市制100周年を迎えていることを契機にして、千葉都心の未来を発信する機会を様々な宣伝媒体を使い、希望の広がる千葉都心のまちづくりの広報、周知活動を要望します。  幕張新都心では、幕張新都心拡大地区新駅設置とJR海浜幕張駅改札口新設の予算が計上されます。幕張新都心の都市機能の強化と交通機能の分散化を図るための新駅整備は促進すべきと考えます。また、海浜幕張駅の改札口を新設するとともに、バス停留所等の整備については、新しいまちづくりに求められる交通需要や機能も含めて検討されることを要望します。  公園、緑地の整備についてでは、特に千葉駅周辺のまちづくりに大きな影響を及ぼす千葉公園の再整備に注目しております。新年度には、公園内の道路擁壁工事などを行う予算が計上されています。また、公園内には、整備が進む(仮称)千葉公園ドーム整備での250競輪の開催、さらには、公園体育館、千葉市武道館、中央コミュニティセンター体育施設の3つの老朽施設を集約する(仮称)千葉公園体育館への建て替えなど、大きな施設の更新も行われます。  本市を代表する大規模公園ですので、より多くの市民に還元できるよう、アクセス性改善と施設の更新等で快適な公園内環境を創出し、集客の増加及び魅力の向上に取り組む公園づくりを要望いたします。  次に、地域経済の活性化について申し上げます。  コロナ禍を踏まえた地域経済支援策の充実強化を求め、人手不足が生じている分野に人材の移行を促す取組で、運送業就労支援や市内中小企業のコロナによる環境変化に適応する事業変革として、業態転換や新分野に進出に係る設備導入費が支援されます。長引くコロナで低迷する地域経済の活力を取り戻す、寄り添った支援とすることを要望いたします。  市の観光施策については、これまで千葉の魅力の掘り起こしと身近な観光施策が展開されてきたことを承知しております。しかしながら、現状のコロナ禍の長期化を踏まえると、今までどおりの観光振興だけでは太刀打ちできなくなっています。新年度は、観光コンテンツ造成で、新しい手法や新しいコンテンツを取り入れること、組織体制の整備が検討されます。千葉市の観光イメージをエリアで分ける海辺、里山、都心部において、具体的な新たなコンテンツが展開されることを要望します。  次に、病院事業について申し上げます。  新病院基本計画策定及び基本設計では、海浜病院に代わる新病院の整備に向けて基本計画と基本設計を実施されます。新病院建設が始まっていく中で、病院長と病院事業管理者の兼務については、個人への負担が大きいのではないかと懸念しています。速やかに病院長と病院事業管理者の役割を分担すべきではないかと考えます。  次に、教育関係の施策について申し上げます。  学校教育の充実として、まず専科指導のための講師の配置で専門性の高い指導を実施するとともに、担任教員が児童と向き合う時間を確保するため、小学校の専科科目の図工、家庭、体育の講師を増員されます。また、スクール・サポート・スタッフの配置は、全ての市立小・中・高・特別支援学校へ大きく拡充され、教員負担軽減を図るため、データ入力等を行うとのことであります。会計年度任用職員として採用し、年齢は問わないようであります。コロナ対策面だけでなく、教員の働き方改革の一環としての拡充と承知しています。学校による差が生じないよう丁寧な取組を要望いたします。  次に、ICT支援員配置は、GIGAスクール構想の実現により整備された児童生徒用端末などのICT機器の活用を推進するため、現在2校配置を大幅に拡充して165校に配置されます。高速通信ネットワークの環境下では、授業中に児童生徒同士の情報共有が可能となります。そして、個別に端末があることで、黒板等を用いた一斉学習だけでなく、一人一人の理解度に応じた個別指導もしやすくなることが期待されます。  また、様々な理由で学校に登校できない子供たちが授業に参加したいと希望する場合、本人の教室の席に端末を設置してインターネットにつなぎ、あたかも自席に座って授業を受けているかのような参加も可能になるのではないかと考えます。このような新しい学び方につながるように、ICT支援員の活躍に期待します。  次に、フリースクールとの連携では、不登校児童生徒を支援するため、フリースクールと学校が連携することに向けての取組が強化されます。具体的には、今年度事業のインターネットの活用及び実践活動を取り入れた学習支援に加え、新年度は、新たに進路学習支援が追加されます。また、年度内には、千葉市独自でフリースクール等民間施設についてのガイドラインを策定されるとのことですので、各学校、家庭、フリースクール等、民間施設にガイドラインの内容を周知し、学校へ通えない子供たちの支援につながる連携を構築することを要望いたします。  生涯学習の推進については、図書館管理運営で、本市の図書館における電子書籍の導入が行われます。コロナ禍の中、図書館へ行かなくても書籍を借りることができるだけでなく、障害者、高齢者、育児世代など、外出が困難な方々がより一層読書を楽しむことができるといった市民にとっての利便性が向上すると考えます。また、容量が逼迫しつつある自動出納書庫の延命に効果がある、さらには汚損や破損、延滞のおそれがないといった管理上のメリットもあります。電子書籍は、今後の新しい生活様式に沿うものであり、来年度が最初のステップとし、利用動向を踏まえながら、今後さらなる拡充を検討していくことを要望いたします。  最後に、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向けた取組について申し上げます。  開催まであと僅かとなりました。IOCや国の動向を注視し、オリンピック・パラリンピック開催に向けた取組を粛々と進めることはもとより、レガシーとなる共生社会構築や文化プログラム、スポーツ・障害者スポーツ振興等への取組を要望します。  具体的には、パラスポーツや障害者への理解を深めるため、引き続き、障害者アスリートの学校訪問や、オリパラ教育では多様性理解や国際理解の力を育む学校現場の取組が行われます。  また、文化プログラムとしては、千の葉の芸術祭が開催されます。千葉市の資源や魅力ある文化力を内外に発信する好機ですので、十分に市民への周知、広報活動を行い、しっかりと取り組んでいただくことを要望いたします。  以上、様々述べてまいりましたが、公明党千葉市議会議員団として、令和3年度予算案に対して意見、要望を述べたものの、賛成の意を表します。  議決後は、引き続き、命と暮らしを守るため、油断なく新型コロナウイルス感染症対策と市民へのワクチン接種を成功させ、一層の市民福祉の向上と魅力ある都市づくりなど、千葉市の発展を目指して、新年度予算の執行に全力で当たられることを要望し、公明党千葉市議会議員団の賛成討論といたします。  御清聴ありがとうございました。(拍手) 15 ◯議長(岩井雅夫君) 10番・安喰初美議員。              〔10番・安喰初美君 登壇、拍手〕 16 ◯10番(安喰初美君) 日本共産党千葉市議会議員団の安喰初美です。  会派を代表して、議案第2号・令和2年度千葉市一般会計補正予算(第11号)、議案第4号・令和2年度千葉市競輪事業特別会計補正予算(第1号)及び議案第9号・令和3年度千葉市一般会計予算をはじめとする予算議案5議案と、予算議案以外の9議案に反対し、発議第1号が否決されたことに対して討論を行います。  まず初めに、新年度予算案についてです。  反対する第1の理由は、新型コロナウイルス感染症が広がる下で、市民の命と暮らしを守ることを最優先とすべきときに、新庁舎整備をはじめ大型開発に多額の予算を計上していることなど、コロナ対策予算が不十分なためです。  新年度予算は、歳入の根幹である市税が106億円の減収が見込まれ、財源確保に臨時財政対策債を前年度比120億円増やし、財政調整基金30億円を繰り入れるなど、一般会計4,664億円、前年度比0.6%、28億円増の予算を計上しました。  最重要課題の新型コロナ感染症対策に33億円が計上されていますが、PCR検査費用は1億9,300万円だけの予算です。検査を強化し、感染者を減らしている松戸市や市川市に学び、千葉市でも広く社会的検査を実施して、無症状の感染者を発見、保護することが急がれています。  組替え動議で示したように、財政調整基金10億円を充て、PCR検査を広げることを求めます。  また、新型コロナ感染症医療の最前線として、市民の命を守る市立青葉病院の病床削減はやめて、充実することを強く求めます。  第2の理由は、地方自治の本旨、住民福祉の増進を図る視点で分析すると、真に支えが必要な弱者に対する福祉カットやコロナ禍の下で充実が求められている市立青葉病院での病床の縮小、保育所、子どもルームを民営化し、公的責任を後退させる予算だからです。  福祉カットは、昨年に引き続き、福祉を必要としている分野を削る弱い者いじめの福祉カットであり、心身障害者福祉手当カット、在宅介護の高齢者おむつ給付への所得制限改悪による10倍もの負担増、生活保護世帯からも下水道使用料を徴収、子ども医療費が2倍になる保険調剤の自己負担導入などを押しつけています。  一方、学校のエアコン電気代として国から交付されたお金を、一般財源だからと他の事業に回しています。子育て支援を言いながら、子供の健康を守るために設置した学校のエアコンの電気代を子ども医療費の負担を増やして賄う措置は、他の自治体には例がない冷たい施策であり、直ちに中止するよう求めます。  市長は、弱い者いじめの福祉カット、保育所の民営化などで公的責任を後退させ、市民に負担を押しつける一方で、大型開発には7事業で132億6,800万円、前年度と比べると55億4,400万円増の予算を計上しています。前年度からの繰越しを含めると、大型開発事業予算額合計は153億2,600万円となります。  市長が未来への投資だと主張する中央公園・通町公園連結強化では、千葉神社の参拝者を市の中心部に誘導すると言いますが、参拝客の70%近くはお正月の参拝者で、通常の月は1万5,000人から2万人程度であり、にぎわいが広がる見通しはありません。  稲毛海浜公園リニューアルでは、オーストラリアから輸入した白い砂が台風や大雨でまだらになり、8億円の無駄遣いとの批判があるのに、その上、必要性のないウッドデッキの整備等8億円は直ちに中止するべきです。  急がなくてもまだ十分使える市庁舎の整備は、コロナ対策からも見直すべきです。コロナ対策として庁舎整備を一時中止した八千代市、市原市に学び、千葉市も延期することを求めます。  (仮称)千葉公園体育館整備では、体育館など既存施設の利用者は16万人にも及びますが、スポーツ関係者にはしばらく既存施設での我慢をお願いし、5年から10年程度延期することで、新年度予算での27億円と市庁舎整備80億円、合計107億円の市債発行を中止し、台風災害復旧や深刻な交通渋滞解消、コロナ対策などへ集中配分するよう求めます。  幕張新駅設置は、イオンの利用者を増やすために千葉市が協力するようなことはやめるべきだと求めてきましたが、新たな問題が明らかになりました。予定している新駅前の3.2ヘクタールの土地の用途を変更して、ホテル建設を可能にする議案が都市建設常任委員会で可決されましたが、地権者であるイオンとJRに莫大な利益を保障することになります。一民間企業の莫大な利益のために、市民の税金をつぎ込むことはやめるべきです。  以上のような大型開発は、緊急性、必要性の視点から大胆に見直して、その財源をコロナ対策、市民生活、福祉に振り向けることを強く求めます。  第3の理由は、国の進める75歳以上の医療費窓口負担増とオスプレイ飛行ルートについて、国に意見や説明を求める姿勢がないこと、また、幕張メッセでの武器見本市においても、県に対し意見を言うことすらしない姿勢が問題だからです。  75歳以上の医療費窓口負担2割への改悪は、年金が削減され続け、生活が厳しさを増す中で、また、コロナ禍で不安が広がる下で、受診抑制による病状悪化も危惧されます。高齢者の命と健康を守るためにも、負担増は撤回を求めるべきです。  木更津駐屯地に配備のオスプレイは、沖縄に配備されたものと同型であり、配備から5年もたたないうちに2機が墜落などで失われ、乗員3人が死亡しています。本市上空を飛行することは、市民の命がリスクにさらされることにもなるため、近隣市と合同で飛行ルートの説明を求めることは、本市の最低限の責任です。  幕張メッセの武器見本市開催では、平和都市宣言に反していること、平和を願う市民から本市の平和行政への信頼が損なわれており影響もあるため、県に対して開催中止を求めるべきです。  次に、各局の指摘事項について申し上げます。  初めに、財政局についてです。  コロナ禍の下、市役所を訪れる市民と市民福祉向上のために働く市職員の安全を保持する環境整備が求められています。とりわけ、執務室の換気の悪い部屋の改善は急務です。中央コミュニティセンターの地下室は、窓もなく換気が悪い中で160人の職員が働き、1人当たりの面積は5.3平方メートルで、2階の執務室9.1平方メートルの58%しかありません。総務分科会において、市役所駐車場にプレハブ事務所を仮設設置して職員160人の安全確保をと提案しましたが、速やかな実施を求めます。  次に、総務局についてです。  2月13日の福島沖地震では、コロナ禍での分散避難など、新しい対策が行われています。南相馬市では、避難所の体育館にテント式の避難ルームが素早く並べられ、分散とプライバシーを守る取組がされましたが、一式7,000円程度で購入できると報告されています。千葉市でも、参考になることは学んで、整備するよう求めます。台風での停電の原因になった倒木を防ぐため、東電などと連携して事前伐採を強力に進めるよう求めます。  次に、総合政策局についてです。  次期基本計画策定は、医療や保健所、介護施設、児童養護施設、教育など、ケアが必要な事業予算が削られ、統廃合や民間委託などが進んだことによって、新型コロナに機敏に対応できなかったとされています。行政の効率優先、民営化を進めた新自由主義の弊害を取り除く基本計画を策定するよう求めます。  また、コロナ禍で、都市部に人口が集中する集約型都市構想はやめて、市内バランスの取れたまちづくりを進めること、幕張新都心などのMICE、インバウンド等の見通しは暗く、IR、カジノはきっぱり断念することを求めます。  次に、市民局です。  個人番号カード交付について、千葉市ではマイナンバーカード交付円滑化計画に基づき、2年後の2023年3月に100%の交付率としています。国も市もデジタル社会の推進で、窓口に来なくても手続ができるなど利便性を強調していますが、交付が進まないのは、カードを持つ必要性を感じないことと、個人情報漏えいやプライバシー保護に対する不安が払拭されないためです。  マイナンバーカードの電子データの読み込みには、カードリーダーなどの機械が別途必要であることや、マイナポータルのログインのための暗証番号入力は、5回間違えるとカードが使えなくなるなど、誰もが使いこなせるものではありません。今後、健康保険証や運転免許証などとの一体化が進められようとしていますが、マイナンバーカードの取得が任意である以上、カードを持たない方にも適切な住民サービスを行い、行政サービスを後退させないことを強く求めておきます。  パートナーシップ宣誓制度によって、千葉市でも申込みが80組を超えていますが、申請する方はもとより、どこの窓口においてもプライバシーに配慮した上での丁寧な対応が必要です。市民対応窓口でジェンダー平等、人権を尊重する対応を行えるよう職員研修を実施することを求めます。  次に、保健福祉局についてです。  新型コロナウイルスの感染者数は、低減傾向でありながらも、3月1日には千葉県で127名と東京都の121名を超える感染者となっており、本市は、県内で最大感染者数となっております。高齢者施設等への無料PCR検査は、昨年9月議会で日本共産党市議団が繰り返し提案してきたにもかかわらず、決断が遅れ、ようやく3月から実施されますが、多くの高齢者施設クラスターや死亡者につながったことは極めて遺憾です。  病床使用率も依然として高く、今後、緊急事態宣言解除後のリバウンドと変異株の感染懸念もあるため、これ以上後手後手とならぬよう、国も示した無症状者の積極的PCR検査拡充に転換すべきです。  PCR検査体制については、千葉市刑務所で大規模クラスターが発生しており、94名の感染者のうち、実に7割近くの63名が無症状病原体保有者となっています。つまり、一度施設で感染が起きると無症状感染者が多く発生することから、プール方式も導入して、感染が出た会社や学校、施設の従事者は、広く行政検査できる体制を整えること、また、無症状感染者の早期発見で感染を抑え込むためにも、高齢者施設だけではなく、保育園等、広くエッセンシャルワーカーに広げること、さらには、栃木県で実施している市民無料のPCRモニタリング検査に学び、市民が無料の集中PCR検査も実施するよう強く要望いたします。  ワクチン接種については、ワクチン供給体制の不安定さがあり、当初の予定より遅れているのが実態です。さらに、市は、集団接種を中央コミュニティセンターの1か所だけの実施で、個別接種がメインの体制となっており、接種完了の遅れが危惧されます。広く公共施設や商業施設の活用や連携をし、各区でも集団接種会場を設け、必要な人員の確保を行い、迅速な接種体制を構築することを求めるものです。  議案第34号・千葉市老人センター設置管理条例の廃止については、施設の老朽化及び老人の福祉増進のために設置された所期の目的を達成したとして、令和2年度末に廃止を予定し、条例の廃止を行うものです。  幸老人センターは、地域の福祉、教育、スポーツ、文化等の交流の場であり、利用団体の活動拠点ともなっており、老人センターが廃止されれば、貴重な活動の場が失われます。市は、老人センターを利用している団体と廃止について協議をし、おおむね合意されたと説明していますが、活動場所が奪われるため、廃止を了承していない団体も存在します。幸老人センターが地域に果たしている役割と地域の実情を十分把握し、地域住民の要望に沿った施策を展開すべきであり、老人センター廃止を行う本議案には賛成しかねます。  次に、こども未来局についてです。  公立保育所の建て替え民営化については、パブリックコメントが338通も寄せられ、そのうち307通が民営化に反対していることから、方針の見直しを求めるものです。  地域の保育要求によって建てられてきた公立保育所は、地域の宝です。建て替えに多額の費用がかかるからと民間に丸投げし、市の保育責任を放棄することは許されません。公立保育所は公立として建て替え、公立の保育を継続することを求めます。  コロナ禍で、ひとり親家庭など、子育てに困難を抱えている家庭が増加している中、児童養護施設のショートステイやトワイライトステイなどを利用しやすくして、子育て支援につなげるとともに、事業者の安定的運営を図ろうとする取組は一歩前進ですが、希望する利用者の受入れを保障するために、事業者が人員確保を行える対策を講じるよう求めます。  児童福祉施設等では、感染拡大防止対策を講じているにもかかわらず、2月19日時点で90もの施設で感染者が発生しています。感染者が出た施設では、職員と子供全員のPCR検査を実施するとともに、児童福祉施設等で定期的に職員のPCR検査を行い、安心して保育ができるよう求めるものです。  議案第38号・千葉市子ども・子育て支援法の一部を改正する法律附則第4条第2項の規定に基づく施設等利用費の支給の対象となる認可外保育施設の範囲の限定に関する条例の一部改正については、今でも低い認可外保育施設の保育者の数や資格要件を緩和するものであり、認めることはできません。施設給付の対象とするのであれば、子供の命を守ることができる最低限の保育の質が保たれる施設でなければなりません。この条例の改正によって、子供の最善の利益を守ることができないことから、本議案には反対いたします。  次に、環境局についてです。  金属スクラップヤードについては、パブリックコメントが実施されました。今後、第2回定例会で条例が提案され、10月には施行とのことです。住民から寄せられている不安や苦情に応える内容となるよう求めておきます。  家庭ごみの減量と出し方ガイドブック制作については、市民から、1日に30件から40件ほど苦情が寄せられており、より分かりやすい例示へと改善を図ることを求めます。  次期最終処分場の整備について、基礎調査が実施されます。新内陸最終処分場の埋立て完了は、焼却ごみの削減を進める中で延長され、17年後との見通しです。引き続き、焼却ごみの削減に取り組み、さらなる埋立てごみの削減を進めるとともに、次期最終処分場には、環境に優しい屋根つきの施設などを検討されるよう求めておきます。
     次に、経済農政局についてです。  競輪については、(仮称)千葉公園ドームの5月完成に伴い、250競輪が新年度46節92日間で開催されます。引き続き、千葉競輪場の西側擁壁撤去やメインスタンドの除却などの工事が行われますが、250競輪開催のための千葉競輪場除却費16億円や用地取得費14億円の負担は認められません。純粋な自転車競技などスポーツ振興ではなく、ギャンブル依存症につながる危険性のある競輪事業の在り方については賛成できません。  地域環境保全積立金の原資となる森林環境税についてですが、東日本大震災を口実に導入した国民1人当たり年額1,000円、個人住民税均等割への上乗せを看板を変えて継続するものです。個人住民税の均等割は逆進性が高く、国民生活を圧迫させるやり方であることに加え、企業負担を求める案が全て却下されるなど、財界、産業界の意向をくんだものとなっています。地球温暖化対策で、温室効果ガス排出の原因者である大企業こそ負担すべき税金であり、森林環境税、森林環境譲与税には問題があります。  森林管理や保全の問題は、一昨年の台風被害対策でにわかに注目されることになりましたが、そもそも1964年の木材輸入自由化による海外産の安価な木材の流入での対策を怠り、林業を衰退させてきた責任は歴代政府にあります。森林整備は、防災・減災上も必要な事業で、国土面積の67%を占める森林は、再生産可能な木材の供給とともに、中山間地域の維持と国土、環境の保全、水資源の涵養、生物の多様性など、国民生活に不可欠な役割を果たしており、脱炭素社会の実現にも欠かせません。  国が2050年にカーボンニュートラルの実現を掲げるのであれば、CO2発生源である大企業への負担を求め、森林の管理育成は国の責任で行うべきです。  次に、都市局についてです。  議案第41号・千葉市地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部改正については、新駅設置に伴う改正です。これは、一部の企業のために利益を保障するものと言わざるを得ません。まちづくりは市民参加で行うのが原則です。市民不在のまちづくりはやめるべきです。  千葉都市緑化植物園については、すばらしい施設であるにもかかわらず、まだまだ市民の利用が不十分です。インクルーシブの公園として、アクセスの改善、隣の都川水の里公園とのコラボレーションを進め、魅力ある植物園になるよう期待します。  議案第46号・蘇我スポーツ公園の指定管理者の指定については、蘇我臨海開発事業の一環であり、賛成しかねます。  次に、建設局についてです。  電線共同溝については、1キロメートル約5億円が必要とされています。しかし、防災上必要なものであり、効果を十分考えて推進することを求めておきます。  私道、狭隘道路の根本的な解決は、法改正を待つまでもなく、地域の安全・安心を保障するためにも、市が独自に改善策を示して地域の環境整備を進めることを求めます。  交通安全施設では、視覚障害者用のエスコートゾーンの設置は、県警の事業にこだわることなく、千葉市が独自に設置することで福祉のまちづくりを進めるべきです。  次に、消防局についてです。  新型コロナウイルス感染者の急増で、市の救急隊で受入先が見つからず、最長では6時間も入院先が見つからないケースもあり、10回以上照会を要するケースは、前年比でも4倍になるなど、救急搬送中に死亡者を出すようなことがあってはなりません。受入れ医療機関との連携強化、ICT活用、救急救命士養成増員など、対応力向上を求めるものです。  病院局についてです。  新型コロナウイルス感染者の多くを受け入れている両公立病院ですが、第4波や変異株による感染拡大懸念もあることから、引き続き受入れ体制の強化を求めます。また、高齢者施設クラスターが増えることが想定されることから、介護等を含めた専門の人材確保にも注力して受入れ体制の強化に努めることを求めるものです。  国の地域医療構想に端を発した青葉病院の病床削減は、コロナ禍以前の計画であるため、コロナ禍で公立病院が多くの感染者を受け入れ、役割を果たしており、むしろ病床や機能拡充こそ必要であるため、病床削減計画は見直すこと、新病院においては感染症対応が万全に講じられる体制整備も求めておきます。  次に、教育委員会についてです。  専科指導講師やICT支援員、スクール・サポート・スタッフの全校配置については、我が会派が要望してきたものであり、評価するものですが、複数の学校の掛け持ちや週の出勤日数が少ないことなど、まだ十分な配置とは言えません。教育内容の充実と教員の労働時間短縮の実現に向けて、さらなる増員を求めるものです。  来年度から5年かけて、小学校全学年での35人学級が実現することになりましたが、中学校の35人学級についても、国会で首相が実施を検討すると明言しており、千葉市でも教員の増員やプレハブの増設など、財源確保の対応を行い、中学校の少人数学級の速やかな実現を求めます。  花見川図書館とこてはし台公民館の複合化によって、市民の利便性向上が図れるとの説明ですが、自治会会長だけに説明を行い、図書館協議会や公民館運営審議会などを開催して意見を聞かなかったことは問題です。複合化ありきではなく、利用する幅広い市民から意見を聞いて施設改善に生かしていくよう求めます。  議案第39号、第40号は、千葉市立中等教育学校設置条例の制定についてと関係条例についてであり、6年間を通して一貫したカリキュラムで教育を行う中高一貫の中等教育学校を設置するものです。  公教育は、全ての子供たちに差別なく等しく教育が受けられるようにすべきものであり、一部のエリートを養成するために税金を投入するのではなく、市内の中学生の教育水準が高まるような予算の使い方をすべきと求め、本議案には賛成しかねるものです。  最後に、発議第1号・千葉市男女共同参画ハーモニー条例の一部改正についてです。  今回の条例提案では、性的指向及び性自認による差別的取扱いや性的暴露の禁止を条例に定め、本市の取り組む男女共同参画社会がより一層実現されるよう求めました。  性的な暴露は人格権、プライバシー権を著しく侵害する許されない行為であるという東京高裁での判決は重いものです。常任委員会では、他会派からも、誰からも干渉されず侵害を受けないことや性別等による差別的取扱いがあってはならないなど、肯定的な発言があり、いずれ条例に入れていく必要性なども語られたことは重要です。  発議は賛成少数で否決となりましたが、今後、千葉市においても、多様な性自認、性的指向の人々が尊重され、性自認や性的指向を公表してはならないという規定づくりやパートナーシップ・ファミリーシップ制度の導入、また、幼児教育、学校教育、生涯学習教育における男女平等の理念や性の多様性の尊重などに波及していくことを求めて、討論を終わります。(拍手) 17 ◯議長(岩井雅夫君) 18番・松井佳代子議員。             〔18番・松井佳代子君 登壇、拍手〕 18 ◯18番(松井佳代子君) 市民ネットワークの松井佳代子です。会派を代表して、議案第9号・令和3年度千葉市一般会計予算をはじめ、議案第1号から第48号までの各議案に賛成の立場から討論を行います。  初めに、新年度予算についてです。  令和3年度の当初予算規模は、一般会計で4,664億円、特別会計で4,214億200万円、合計で8,878億200万円です。予算編成は、義務的経費を中心とした骨格予算に、継続的な事業や新型コロナウイルス感染症への対応など重点施策をプラスした準骨格予算となっています。大幅な税収減が見込まれる中、今後の感染症対策や新市長の政策的投資の実現が可能な財源を確保できたことを評価します。  新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金については、新年度に21億円が活用できる見込みであること、そして、財政調整基金は当初予算時点で77億7,500万円となっていることから、新年度の補正予算で、市民生活の向上に資する新規・拡充事業を求めます。さらに、子育て、教育、災害対策など、未来への投資となる事業については、現時点で大幅な拡充が行われたことを評価します。  一方、課題ですが、臨時財政対策債の発行額が増加する見込みです。平成30年度が214億円、令和元年度が177億円、令和2年度が147億円と推移してきましたが、令和3年度は320億円を予定しており、これは市債発行予定額664億円の48.2%に上ります。  本市の市債全体の残高に占める臨時財政対策債残高の割合は毎年拡大しており、財政健全化の取組の大きな支障となっています。地方の財源不足の補填は、臨時財政対策債の発行ではなく、国から地方への税源移譲や地方交付税の法定率の引上げで対応するよう、引き続き、国に要望するよう求めます。また、新庁舎整備、北谷津清掃工場の新設、千葉公園体育館整備、新病院建設など、今後も多額の財政需要が見込まれることから、事業の精査など効率的な財政運営を要望します。  それでは、行政ごとに評価すべき点、指摘しておきたい点などを申し上げます。  財政についてです。  本市では、経済農政局が中心となって、企業立地の促進や就労の支援など、法人を増やし、就労人口を増やすための施策を進めています。市民税の納税義務者数は、この5年間、順調に伸びており、個人市民税については、平成28年度の47万5,600人から令和2年度は50万1,800人へ、法人市民税については、平成28年度の2万4,388社から令和2年度は2万5,380社と1,000社余り増えています。しかしながら、新年度は、個人市民税、法人税、固定資産税、いわゆる市税収入について、前年度に比べて106億円、5.3%の減となっています。  個人市民税については、給与所得や事業所得の減少から37億円、法人市民税については、企業収益の減少及び税率変更の影響により51億円、固定資産税に関しては、緊急経済対策に係る軽減措置等により17億円の減収の見込みです。納税義務者数が増加したものの、残念ながら減収の影響を避けることはできませんでした。今後、経済状況が回復し、これまでの施策の効果が税収増につながることを期待しつつ、引き続き、自主財源を確保する工夫を求めます。  全会計市債残高についてです。  これまで債務が着実に削減されており、令和2年度末の残額見込みが9,899億円であるのに対し、残念ながら令和3年度末には再び1兆円を超える見込みとなっています。新年度の市債発行額は、全会計ベースで828億円となっていますが、臨時財政対策債が前年度比120億円増の320億円、一般会計の建設事業債が12億円増の344億円です。  このうち、主なものは新庁舎整備が33億円増の70億円、新清掃工場が皆増の10億円、千葉公園体育館は21億円増の27億円を見込んでいます。主要債務総額で見ると4,786億円を見込み、第3期千葉市財政健全化プランの目標範囲である4,800億円以内に収まるとのことですが、これまで、市民の理解を得ながら債務の削減を進めてきたことを踏まえ、事業費を安易に増額することがないよう、事業の精査を行い、進捗管理にも十分目配りされるよう要望します。  資産経営についてです。  令和2年3月に改訂した公共施設等総合管理計画に基づき、今年度末までに個別施設計画の改訂を目指し、施設ごとの具体的な対応方針を定めるとしています。新年度については、資産経営の取組の紹介や公共施設マネジメントに関するワークショップの開催を予定し、引き続き、市民と直接対話できる機会をつくっていくとのこと。  本市の公共施設は老朽化が進み、今後対応が必要な施設が増えていきます。廃止や統合について、必要に迫られて慌てて方針を決定するのではなく、時間をかけて検討するためにも、できるだけ早い時期に地区別の話合いを始めて、合意形成を図る必要があると考えます。  どの施設を廃止するのか、残すのかを地域全体で協議したり、高齢者や子供といった特定の年齢層を対象とした施設ではなく、地区の施設を多世代交流の拠点にする方向性も検討するなどして、市の資産を効率的かつ効果的に活用することを求めます。  新庁舎整備についてです。  新庁舎については、令和3年度の事業費は80億円で、総事業費277億円の3割弱です。工事の進捗に伴い、新年度から2年間の事業費が最大となりますが、一方、環境省のZEB実証事業に手を挙げ、非常時の業務継続性に配慮し、省エネルギー及び環境に配慮した庁舎建設に令和3年度、4年度の2か年で6億7,000万円の補助金を見込むなど、国の制度を最大限活用します。  また、現在、庁舎の食堂の代わりに議会棟前にキッチンカーが日替わりで来ていますが、評判がよく、創業支援になることから、新庁舎完成後もキッチンカーの乗り入れや飲食スペースの設置を求めます。  総務行政についてです。  災害時要配慮者支援体制の構築として、ケアマネジャーとコーディネーターが地域と連携して個別支援計画を作成するモデル事業を評価します。要介護認定の高齢者だけでなく、いずれ障害者や妊産婦などにも展開できるよう、今後の拡大を期待します。また、避難行動要支援者名簿についても、各自治会での活用状況を調べた上で、市として方針を決め、引き続き機能するよう市の働きかけを求めます。  避難所運営委員会や自主防災組織については、新型コロナウイルス感染症への対応も求められています。分散避難や車中避難、ペット同行避難、職員参集システムなどは、実際の訓練を実施することで見えてくる課題もあります。貼り紙などアナログな情報伝達手段の活用や家具転倒防止器具の普及啓発を日常的に行うとともに、危機管理、防災対策については、引き続き災害に強いまちづくり政策パッケージの推進を要望します。  職員研修についてですが、セクシュアルハラスメントやパワーハラスメントなどに対するコンプライアンス研修を一層強化し、全職員を対象とするようにしてください。  人事委員会についてです。  今年度の職員採用試験において、一部の区分で年齢制限を撤廃したところ、申込者数が前年度33人から今年度169人と大幅に増加しました。千葉市職員の門戸はいつでも開かれているとのメッセージは、多くの受験者に届いたと評価します。なお、障害者対象の採用試験についても、現在の35歳以下の年齢制限を撤廃し、広い年齢層でチャレンジできる環境整備を求めます。  総合政策行政についてです。  令和5年度から始まる次期基本計画の策定に向けて、今年度は、未来の千葉ライフをデザインするをテーマに、まちづくり未来研究所の活動が行われています。コロナ禍でもオンラインミーティングを行うなどして議論を深め、新年度に最終提言が取りまとめられる予定です。6月以降、計画素案に対する市民意見を募集するとのことですが、分かりやすい説明と幅広い周知を行い、市民に身近な計画となるよう求めます。  保健福祉行政についてです。  新型コロナウイルス感染症に対応した体制の構築や予算の執行について、引き続き迅速な対応を求めます。新年度については、医療、介護、福祉の分野で新規や拡充の事業が増え、市民ニーズに応じた継続的な体制づくりがされていると評価します。生活困窮者への支援を拡充し、相談体制を充実したり、困窮家庭の子供への学習・生活支援の定員を拡大したりするなどの事業が行われますが、コロナ禍で意図せず困窮状態に陥ってしまった人が住居確保給付金など公的なセーフティーネットの情報にアクセスできるよう、周知啓発に力を入れるよう要望します。  また、多胎妊婦の支援として、健康診査費用の助成回数が拡充となりますが、多胎児の保護者については、移動手段の確保や心身の疲労など様々な課題があることから、妊娠、出産、子育てを通じて継続的、効果的な支援ができるよう、今後の事業展開を御検討ください。  地域包括ケアシステムの構築や強化においては、全区28圏域のあんしんケアセンターごとに第2層生活支援コーディネーターが配置されます。担当者の確保など課題もありますが、生活支援コーディネーターが地域での支え合い体制づくりに力を発揮することを期待します。それらの体制は、総務局で新規事業としている災害時要配慮者の支援体制の構築をする際にも役立つと考えられます。  そのほか、集団がん検診の時間予約制の導入、発達障害者支援センターにおけるオンライン相談体制の整備、動物愛護施策推進のためのボランティア支援や懇談会の設置など、それぞれの新たな取組を評価します。  幸老人センターの廃止については、今年度末までにURの団地再生の方向性が示されなかったことから、地元団体との協議がまとまらなかった面もあります。センターは耐震性がなく、倒壊の危険が高い建物であるため、廃止はやむを得ない判断と理解しますが、今後もURとの協議を行い、地域へのきめ細やかな支援を要望いたします。  都市行政についてです。  千葉公園の再整備や身近な公園のリフレッシュ、土地区画整理事業など、これまで継続してきた事業を着実に推進し、地域の活性化に資することを期待します。また、持続可能な公共交通ネットワークを形成するため、地域公共交通計画が策定されますが、特に交通不便地域について、実態やニーズを地区ごとに丁寧に調査し、検証して計画に反映してください。  また、市民からはベンチの設置が強い要望として寄せられています。しかし、設置場所が市民の望む場所でなければ活用されません。ベンチの設置計画を市民参加でつくり、その後のまちづくりにも積極的に参加する市民を増やす取組を進めてください。また、公園や停留所、交差点に加え、距離のある道路の中央分離帯など、きめ細やかな設置について全庁的に検討することを求めます。  建設行政についてです。  一昨年の台風被害を踏まえて、災害に強いまちづくりのための事業の推進を求めます。県とも連携をしながら、浸水被害や土砂災害の軽減に向けての対策に力を入れてください。なお、自転車走行環境の整備が進んでいますが、一方で、特に歩道が狭い道路などについて、シルバーカーや車椅子、ベビーカーで通行する際に、自転車が来ると危険を感じるなどの声が寄せられます。自転車の保険加入の義務化は一歩前進ですが、安全の確保についても、より一層の周知啓発を要望します。  市民行政についてです。  今年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、施設の利用制限やイベントの中止や自粛など、市民生活への影響が多々ありました。しかし、全庁的な連携で市政だよりの臨時号を随時発行し、それを新聞折り込みや自治会への発信、施設への配架、ホームページへの掲載などを行い、できるだけ広く情報伝達に努められた点は評価いたします。新年度も引き続き、分かりやすい情報を発信することを要望します。  死亡時の手続について、市民からの声を受けてワンストップ窓口を設置する事業、おくやみコーナーについては、緑区でのモデル事業への取組に期待します。  各区の自主事業については、特に地域活性化支援事業について、計画どおりに実施できなかったものもあり、次年度以降に先送りとなったものもあります。地域の人が集い、交流する居場所事業の運営が難しくなっていることから、支援事業の内容についても、今後、各区の実情を見て、検討いただけるよう要望しておきます。  男女共同参画推進についてですが、コロナ禍で一部の事業が中止になったものの、ハーモニープラザをはじめ、公民館や生涯学習センターなどを活用したアウトリーチ型の企画を実施しています。全市域でダイバーシティー社会が実現するよう今後の事業展開に期待するとともに、よい企画であっても集客が伸びていないものもあることから、広報の仕方やオンライン講座の活用など、先を見据えた事業展開を行うよう求めます。  環境行政についてです。  昨年11月に発出された千葉市気候危機行動宣言を受けて、新年度には千葉市気候危機行動キャンペーンを実施します。2050年にカーボンニュートラルを達成する目標を掲げ、地球規模で直面している気候危機を市民、団体、企業、大学、行政などの様々な主体が共有し、将来世代へ持続可能な社会をつないでいくための取組です。  温室効果ガスの抑制など、それぞれの主体ができることを考えていくことになりますが、最も取り組みやすいのは、焼却ごみの削減ではないでしょうか。1回使うだけで捨てる容器ではなく、できるだけ再使用可能な容器を選んだり、マイバッグのほかにマイボトルを持参したりするなど、ごみの削減に向けて効果的なPRや啓発活動を展開してください。キャンペーンに当たっては、海洋プラスチックごみの実情を市民に知らせたり、原料となるプラスチックペレットを使用する工場へ立ち入り、漏出状況を調査するなど、市民が納得できる実効性のある取組を要望します。  木育おもちゃを活用した環境教育の推進については、森林環境譲与税を活用し、高等特別支援学校の生徒が作成する木のおもちゃを公立保育所等に届けるとのことで、その仕組みについて評価いたします。将来的には、この事業を拡充して間伐材を用いたベンチを設置するなど、より幅広い市民に伝わる取組になるよう期待しています。  次期環境基本計画の策定については、令和4年4月のスタートを目指して、現在、アンケートを実施しています。今年度実施された市民、事業所、市民団体、子どもアンケート調査の結果がホームページに掲載されていますが、環境基本計画そのものの存在を知らない市民が多く、現在ホームページで実施中のアンケートも周知が不足しているのではないかとの懸念があります。  本市が目指すべき生物多様性戦略、有機農法をはじめとした環境保全型農業の推進、学校給食への有機農産物の導入、臨海部の粉じん対策、住宅に近接するメガソーラーの規制など、市民の意見を尊重しながら、全庁横断的に課題に取り組む計画となるよう求めます。  経済農政についてです。  新型コロナウイルス感染症の拡大、それに伴う活動の自粛や事業の縮小など、本市を取り巻く経済状況は厳しく、市民税の減収など、その傾向が明らかになりつつあります。事業者への給付金や雇用に関する相談、他業種への就労や創業に向けての支援など、刻々と変化する状況やニーズに対応しながら、その都度、新たな仕組みを検討し、それらの活用に向けて周知を図り、市民一人一人の困難な状況に寄り添うことを求めます。また、市内の農業については、耕作放棄地の再生や新規就農の推進など、着実に取り組みながら、農政センターを中心に農業者が事業を継続できるよう、効果的な支援を求めます。  鳥インフルエンザの拡大が県内の養鶏場で相次いでいますが、市内の農場においても、できる限りの対策を求めます。また、森林等の安全対策として、災害に強い森づくりの事業が拡充されます。有効な森林の整備を進め、森林が本来の役割を取り戻せるよう期待しています。  こども未来行政についてです。  準骨格予算ではありますが、子ども・子育てについては、未来への投資として重点施策となっています。民間保育園や子どもルームの整備が拡充され、子育て短期支援事業の受入れ体制の強化、子どもナビゲーターの配置を増やすなど、支援を必要とする子供、家庭への予算が拡充されます。子供の将来が生まれ育った環境によって左右されることのないよう、今後も必要な施策を総合的に推進されることを要望します。あわせて、本市児童相談所の一時保護所の環境整備も進めてください。  また、多様な保育需要への対応として、医療的ケアが必要な子供を対象に、居宅訪問型保育が新たに始まります。将来的には緊急保育が必要なケースなどにも対応できるようになることを期待しています。また、一時預かりや休日保育、土曜日延長保育など、働き方が多様化するとともに、必要な保育需要も多様化しています。特に子育て短期支援や一時預かりについては、事業の拡充でニーズに十分対応できれば、育児疲れなどによる虐待を減らすことにもつながります。引き続き、実効性ある取組を求めます。  養育費に関する支援について、弁護士による相談や保証料の助成に加えて、講習会、取決めに係る調停などの費用助成、公正証書作成手数料助成が新たに事業化されます。これら包括的な支援によって、ひとり親家庭の生活の安定や共同養育が進むことを評価します。養育費の取決めは、経済的な支援だけでなく、子供の育ちにおける精神的な支えにもなります。  教育行政についてです。  新型コロナウイルス感染症に対する施策と継続的な教育環境の改善の施策が盛り込まれた重点分野となっています。  学校教育においては、小学校で専科指導のための教員を増やしたり、ICT支援員やスクール・サポート・スタッフなどの充実を図ったり、特別支援学校のスクールバスの増便などを進めます。また、多様な教育の機会を確保する取組として、夜間中学設置に向けた学習ニーズ調査や日本語指導通級教室に通う準要保護生徒へ交通費の助成、フリースクールとの連携を行うなど、きめ細やかな施策展開を評価します。  教員による子供への性暴力、性犯罪はあってはならないことですが、被害を受けた児童生徒への対応力を高めるための研修が始まります。新年度の対象者は、養護教諭、教育相談担当教諭となっていますが、聞き取りの対応力を全ての教職員が担えるよう、将来的には全ての教職員を対象とした研修の拡充を求めるとともに、性暴力、性犯罪の未然防止、早期発見、適切な子供の心のケアが行われる体制づくりを要望します。  稲毛国際中等教育学校の設置については、受験生だけでなく、在校生の保護者、同窓生、地域住民にも丁寧に説明を行い、多くの市民が新しい学校の開校を歓迎できるような環境づくりを望みます。特に、高校受験がなくなることによる様々な課題について、市民の疑問に答えるような取組を求めます。  花見川図書館とこてはし台公民館の複合化について、エアコンの故障というやむを得ない事情により、施設の複合化が発表されましたが、地域や利用団体への説明が十分でないまま計画が進み、慣れ親しんだ市民から声が上がりました。複合化により市民の使い勝手が悪くなることのないように求めます。  資産経営でも述べましたが、できるだけ早い時期に地区別の話合いを始めて、合意形成を図るよう、今後の施策展開を検討いただけるよう要望いたします。  最後に、新年度は新型コロナウイルス感染症の動向によっては、追加の財政支出が必要となる可能性が高いと思われます。工夫しながら予算を執行し、誰一人として市民を置き去りにすることがないよう、きめ細やかな対策を要望します。  なお、発議第1号・千葉市男女共同参画ハーモニー条例の一部改正についてですが、多様な性自認、性的指向の人々が尊重されることにより、本市の取り組む男女共同参画社会がより一層実現されるようにするとの提案趣旨には賛同します。  しかし、本条例の掲げる男女共同参画社会の実現は、まだ道半ばであり、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の会長であった森喜朗氏の女性蔑視発言からも明らかなように、今後もジェンダーギャップを克服する不断の努力が必要です。条例の前文には、個人として尊重されとの文言があることから、まずはシンプルに条例の理念を実現することが多様な人々の権利を尊重することにつながると考え、現時点での条例改正には賛同しかねます。  なお、三重県ではアウティングとカミングアウトの強制を禁止する条例案が3月議会に上程されると聞いています。これについて、当局による情報収集及び本市への導入可能性についての検討を求めます。  また、議案第9号・令和3年度千葉市一般会計予算等の組替えを求める動議については、準骨格予算であることから、現時点では賛同いたしかねます。  以上で、市民ネットワークの討論を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
    19 ◯議長(岩井雅夫君) 議事の都合により、暫時休憩いたします。                  午前11時40分休憩          ──────────────────────────                  午後1時0分開議 20 ◯議長(岩井雅夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  討論を続けます。34番・白鳥誠議員。              〔34番・白鳥 誠君 登壇、拍手〕 21 ◯34番(白鳥 誠君) 皆さん、こんにちは。未来立憲民主ちばの白鳥誠でございます。  会派を代表いたしまして、本定例会に市長より提案をされました令和3年度予算案をはじめ、各議案につきましては賛成の立場から、令和3年度予算案の組替え動議及び発議第1号・千葉市男女共同参画ハーモニー条例の一部改正につきましては反対の立場から、討論を行います。  我が国の経済は、深刻な状況にある新型コロナウイルス感染症の影響により、引き続き厳しい状況にあります。1回目の緊急事態宣言が昨年4月に出されてから、間もなく1年が経過しようとしています。先月からはワクチン接種が始まりましたが、収束にはまだまだ時間がかかると見られています。  新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、国においては、感染拡大防止と社会経済活動の両立を図りつつ、ポストコロナの新たな社会の実現を目指し、中長期的な成長力強化の取組を推進していくとしております。  また、地方財政の現状は、増加し続ける社会保障関係費など従来からの課題に加え、新型コロナウイルス感染症に伴う大幅な税収減や新たな財政需要により極めて厳しい状況にあります。  我が会派としては、これまでの財政健全化の成果を維持することを基本としつつ、新型コロナウイルス対策と本市の未来をつくるための投資をしっかりと行うほか、さらなる市民の生活の向上に向け、バランスの取れた財政運営を行う必要があると考えております。  このような認識の下、新年度予算案を審議するに当たりましては、市長の提案理由説明、我が会派の代表質疑、分科会等を通じて各種施策の内容を精査してまいりました。  新年度予算は、歳入において、自主財源の根幹を占める市税収入が新型コロナウイルス感染症の影響により大幅な減収見込みとなるほか、市債の活用については、健全化判断比率などへの影響を考慮する必要があったこと、歳出では、新型コロナウイルス感染症への対応とともに、介護、子育ての分野などで急速に進展する少子・超高齢化社会への的確な対応が求められたことから、大変厳しい財政見通しであったと推察されます。  このような厳しい状況の下、市長交代を控える中、準骨格予算として編成された新年度予算ですが、新市長の施策を実現するための財源は確保しつつ、財政健全化路線は堅持し、さらに本市が将来にわたり都市の活力を維持していくための中長期的な発展に効果が見込める施策や、さらなる市民生活の向上に資する施策が随所に盛り込まれていることを確認することができました。  それでは、以下、各施策について要望や意見を交えながら、評価を申し上げます。  初めに、財政運営について申し上げます。  令和3年度が最終年度となる、第3期財政健全化プランでは、その主要目標である主要債務総額は目標どおり進捗しているとのことであります。一方、市税収入の大幅な減収などに対応するため、臨時財政対策債については、対前年比で120億円の増となり、臨時財政対策債残高の市債残高に占める割合は25.7%と、4分の1を超えました。令和3年度末における全会計の市債残高見込みは1兆円を超える規模になるとのことであります。  厳しい収支状況の中でやむを得ない点もありますが、税源の涵養や効率的な資産経営など、財政健全化に向けたさらなる取組を着実に推進することを要望いたします。  次に、各施策についてであります。  まず、防災・減災対策について申し上げます。  土砂災害などで貴い命が奪われた令和元年の台風、豪雨災害から1年半が経過しようとしているところですが、過去の災害を教訓として災害対策を進展させることは、重要な取組であります。  このような中、我が会派が継続して要望してきた総合防災情報システムの構築が新年度から開始されます。このシステムが災害の発生から復旧、復興の効果的な対策に寄与することを大いに期待いたします。  次に、ICTの利活用について申し上げます。  会派としまして、日本一の電子市役所の実現について機会を捉えて様々な提言を行ってきたところ、あなたが使える制度お知らせサービスが開始されるとともに、この4月からは行政手続のおおむね8割程度がオンライン化される予定であるなど、着実な推進が図られております。引き続き、市民サービス向上と業務の効率化の観点から、より一層の取組を期待するものであります。  また、新たな取組として、コード決済を導入するとのことであります。我が会派としましても、納税者の利便性向上や歳入確保のほか、新型コロナウイルス感染予防対策として、コード決済は大変有効であると考えており、早期の導入を期待いたします。  次に、保健、福祉の施策について申し上げます。  新型コロナウイルス感染症対策についてです。  感染者発生数は、年末年始の時期に比べ減少したとはいえ、最近では、大きな減少が見られず、予断を許さない状況が続いており、感染症拡大防止のためのさらなるPCR検査体制の拡充に取り組んでいただくようお願いをいたします。  ワクチン接種につきましては、新型コロナウイルスワクチン接種推進室を設置し、ワクチン接種に向けた体制整備をいち早く進めていることは、評価するところであります。ワクチン供給スケジュールをはじめ、国からの確定した方針がなかなか明確に示されない中、当局においても対応が難しいところとは思いますが、市民に対するワクチン接種に関する的確な情報提供とともに、どこに住んでいても円滑に接種が受けられるような仕組み、体制整備をお願いいたします。また、区単位での相談窓口を設置するなど、万全な相談体制を構築されることもお願いいたします。  多胎児育児家庭への支援についてです。  多胎妊娠は母体への負担が大きく、早産等出産におけるリスクも高いため、単胎妊娠よりも頻回な健康診査の受診が推奨されているにもかかわらず、従来は単胎妊娠同様の助成しかありませんでした。新年度予算では、これを14回から最大5回分を拡大するなど、多胎妊娠の健康面及び経済面の支援を開始することを評価いたします。今後も、多胎妊産婦のニーズをしっかりと把握した上で、国の補助事業を有効に活用するなど、多胎妊産婦の支援をより一層充実させることを求めます。  介護人材の確保については、重要かつ喫緊の課題であり、今回、新たに介護事業者が職員用に宿舎を整備する際の費用や、介護施設等の業務効率向上のため、大規模修繕と合わせた介護ロボット、ICT導入費用への助成を実施するほか、より質の高い介護人材確保のため、新たに介護福祉士実務者研修への受講費用の助成制度を開始するとのことであり、評価するところであります。  介護人材は、団塊の世代が全て75歳以上となる2025年に向けてますます不足していくことから、様々な施策について、その効果を見極めつつ進めていくことが重要だと考えます。今後も人材の確保に向けて、さらなる取組を実施されるよう要望いたします。  次に、子育て支援施策について申し上げます。  子どもナビゲーター事業については、今年度はコロナ禍における休校等により、生活リズムを維持するのが困難な中で、生活習慣の改善が認められた児童の割合が昨年度に比べて大幅に上昇したことや、これまで改善傾向が認められていなかった学習の項目においても改善傾向が確認できたことは、評価しているところであります。貧困の状況にある子供が健やかに育成される環境の整備を図るため、より一層の取組を要望いたします。  保育所等の待機児童対策については、2年連続で新規の入所申込み数が減少傾向にあるなどの状況を踏まえ、施設の新設はより地域を厳選して行うとともに、入所児童数に応じて定員を柔軟に増減するなど、既存施設の運営に配慮しながら着実に取り組むことが分かりました。  また、医療的ケア児の受入れに当たりましては、公立保育所への看護師配置や県内初となる居宅訪問型保育事業の開始により、体制の拡充が図られることを高く評価いたします。引き続き、幼稚園の認定こども園移行など既存施設を最大限活用した上で、保育需要の推移を見極めた的確な整備を進めるとともに、医療的ケアなどの多様なニーズにも対応し、必要な子供に確実に保育を提供するため、体制を充実していただくよう要望いたします。  次に、教育施策について申し上げます。  学校における働き方改革についてです。  教育委員会では、学校における働き方改革プランの基本方針に基づき、様々な具体的取組が進められているものと認識しております。特に新年度予算においては、スクール・サポート・スタッフの全市立小・中・高・特別支援学校への配置拡充や、音楽、図工、家庭科、体育などの専科指導のための教員、講師の全市立小学校への配置拡充は、我が会派がかねてより要望してまいりました教員の負担軽減や教育の質の向上に寄与するものであり、大いに評価するものであります。  ICT支援員の拡充については、現在、市内小学校2校に配置されているところですが、配置校からは一定の教育的効果が出ているとのことであります。令和3年度には、GIGAスクール構想により整備されたICT環境や1人1台端末を活用した主体的、対話的で深い学びの実践が求められます。ICT支援員の全市への配置拡大により、教職員のICT活用能力を高め、児童生徒の学習内容の充実が図られることを大いに期待いたします。  アフタースクール事業については、希望する全ての子供たちに安全・安心に過ごせる居場所と将来につながる学びのきっかけを提供するとともに、子どもルーム待機児童解消の一助となったアフタースクール事業のさらなる拡充を評価いたします。また、コロナ禍においても、感染防止対策の徹底を図りながら開所することにより、保護者が安心して働くことができ、子供たちにとって放課後の貴重な居場所として拡大されていきますよう、事業の着実な推進をお願いいたします。  次に、環境行政について申し上げます。  地球温暖化対策についてですが、市として、民間事業者と協働で、千葉市災害に強いまちづくり政策パッケージに位置づけた避難所への太陽光発電設備、蓄電池の導入をスピード感をもって取り組んでいることは評価いたします。また、廃棄物対策として、コロナ禍にあって、様々な工夫や改善を行いながら、安定的なごみ処理体制を維持、継続している当局の取組を評価いたします。  新年度予算については、我々が強く主張している食品ロス対策をはじめ、粗大ごみの申込み制戸別収集における電子決済の導入、市民の活動支援や清掃工場の整備費等、市民サービスの向上やコロナ対策などに資する経費がバランスよく盛り込まれており、評価するところであります。  次に、経済農政について申し上げます。  コロナ禍の経済的支援策については、市内中小企業事業者の事業再建や経営改革、ICTの活用など、コロナ禍における企業変革につながる事業が反映されていること、さらには、運送業への転身機会を創出し、業界・業種間の人材移行を促すなど、雇用対策の強化が図られており、評価いたします。  新型コロナウイルス感染症が経済へ与える影響は深刻かつ長期化しており、雇用対策もさらに求められる中、事業者の支援や雇用の維持、確保については、機動的かつきめ細かい取組をお願いしたいと思います。あわせて、事業者などが利用しやすい制度設計をお願いいいたします。  次に、競輪事業については、従来から250競輪の検討状況をその都度、確認してまいりましたが、いよいよ本年7月に新たな競輪事業が開始するとのことで、ここまでの当局の御尽力について評価したいと思います。  250競輪は、スポーツとしての自転車競技と公営事業としての競輪が融合した世界初の取組であり、今後、本市が250競輪発祥の地であることを内外に広くPRしていくことを期待しております。また、あわせて新たなにぎわいの創出と地域への波及効果も大いに期待しております。  森林等の安全対策についてですが、災害に強い森づくりについて、国制度の対象とならない森林を対象として、新たに市単独事業を措置し、被害の未然防止のための整備に取り組まれることについて評価いたします。  今後も、台風等自然災害による倒木により道路の遮断や長期停電等が危惧される中、市民の皆様が安心して暮らせるよう、より一層、各種安全対策を着実に進めることを要望いたします。  また、森林は、水源の涵養、地球温暖化の防止、生物多様性の保全、木材等の林産物供給などの多面的機能を有しており、市民生活に様々な恩恵をもたらす緑の社会資本となっています。しかしながら、森林の老木化、荒廃が進んでいるため、森林資源の有効活用、循環利用に向けての対策強化を検討していただくようお願いいたします。  次に、建設行政について申し上げます。  雨水対策については、重点地区や令和元年10月25日の大雨により被害が発生した地区において、対策工事を一部前倒しして整備を推進していること、また、急傾斜地崩壊対策についても、事業のさらなる推進に向け、整備費を増額させ予算を確保したことに加え、市民に事業の理解を深めてもらうため、周知啓発の強化を図っていることを高く評価いたします。引き続き、市民の皆様が安心して暮らせるよう、県との連携をより深め、雨水対策及び急傾斜地崩壊対策の強化に努めていただくことを期待いたします。  次に、都市アイデンティティーについて申し上げます。  これまで、本市では、地域資源を最大限に活用し、官民一体となり、千葉市らしさの確立に向けた取組を進めていくよう要望しているところですが、そのような中で、加曽利貝塚、新博物館のリニューアルオープンについて、多くの市民の期待に応えるため、整備・運営手法の検討などに取り組まれておりますが、基本計画の策定が一刻も早く完了できるよう、スピード感を持った対応をお願いいたします。  さらに、加曽利貝塚の魅力を多くの方々に伝えるための最新の研究成果の発表、魅力的な体験活動等については、新館オープンへの期待感をさらに高めていく上でも重要となりますことから、コロナ禍においても実施方法を工夫しながら、引き続き効果的な取組をお願いしたいと思います。  なお、以上、申し上げてまいりましたとおり、新年度予算案につきましては、大いに賛意を表するものでありますので、共産党千葉市議会議員団の御提案の議案第9号・令和3年度千葉市一般会計予算等の組替えを求める動議につきましては、反対をいたします。  最後に、発議第1号・千葉市男女共同参画ハーモニー条例の一部改正についてであります。  本市においては、性的少数者の方々に対しましては、ハーモニー条例の理念を基に、ちば男女共同参画基本計画・第4次ハーモニープランに基づく形で、LGBTを知りサポートするためのガイドラインの作成や、パートナーシップ宣誓制度の導入、LGBT電話相談の設置など、先進的かつ積極的な施策展開に取り組まれている状況であります。  性の多様性の尊重、アウティングの禁止を含めた性的少数者への配慮、市民理解が大切であることには賛同いたしますが、将来的な条例改正の必要は考えられるものの、現状におきましては、国の法制度に係る今後の動向も注視し、さらに取組を進めていくべきと考え、本発議には賛成しかねるものであります。  以上、令和3年度予算案に盛り込まれました各種施策につきまして、評価と意見を申し上げてまいりました。  財政健全化に向けた取組を引き続き推進するとともに、いまだ収束が見通せない新型コロナウイルス感染症への対応を踏まえつつ、未来への投資にも積極的に取り組んでいくという大変難しい予算編成であったと考えます。  このような状況において、懸命な努力をされた執行部の皆様に改めて敬意を表します。特に、山田総務局長、小池財政局長、出山建設局長、小早川会計管理者をはじめ、今年度で退任される職員の皆様のこれまでの御尽力に感謝を申し上げます。  また、熊谷市長におかれましては、最後となる予算編成においても、ICTを活用したデジタル化の推進をはじめ、様々な分野において市民サービスの向上に取り組まれ、新市長へ受け継がれるバトンとして責任ある予算を編成されたことに深く敬意を表するものであります。市長就任以来、3期11年にわたり、市政運営の的確なかじ取りをとられたことに、改めて敬意と感謝を申し上げます。お疲れさまでございました。ありがとうございました。次のステージでの活躍を心からお祈り申し上げます。  最後になりますが、改めて我が会派としまして、98万人市民が願う、安心して住み続けたいまちとなるよう、千葉市の未来をつくり上げるため、新市長の下、執行部の皆様に最大の御努力をお願いいたしまして、未来立憲民主ちばを代表しての賛成討論といたします。  御清聴ありがとうございました。(拍手) 22 ◯議長(岩井雅夫君) 15番・石川弘議員。              〔15番・石川 弘君 登壇、拍手〕 23 ◯15番(石川 弘君) 自由民主党千葉市議会議員団の石川弘でございます。  初めに、このたびの新型コロナウイルスの感染対策につきましては、熊谷市長をはじめ、市当局の皆様、並びに関係機関の各位の御尽力に心から敬意と感謝を申し上げますとともに、罹患された皆様の早期回復と感染の早期収束を心よりお祈り申し上げます。  それでは、会派を代表いたしまして、本定例会に提出されました令和3年度の予算議案並びに関連議案等に対し、各委員長の報告どおり賛成の立場から、また、発議第1号・千葉市男女共同参画ハーモニー条例の一部改正について、及び議案第9号・令和3年度千葉市一般会計予算等の組替えを求める動議については、反対の立場から討論を行います。  国の令和3年度予算は、我が国財政の厳しい状況を踏まえ、歳出全般にわたり、聖域なき徹底した見直しを推進するとともに、新型コロナウイルス感染症感染拡大防止と社会経済活動の両立のほか、災害対策、国土強靱化及びデジタル改革の推進など、中長期的な成長力強化への対応を図るものとなりました。  一方、地方財政に目を向けますと、地方税等が大幅な減収となる中、地方公共団体の安定的な財政運営に必要な一般財源総額については、令和2年度地方財政計画の水準を下回らないよう実質的に同水準を確保することを基本として、地方財政対策を講ずることとされました。  本市においては、市税収入は、新型コロナウイルス感染症の影響による個人所得や企業収益の落ち込みから大幅な減少となる見込みのほか、新型コロナウイルス感染症へ対応するための新たな財政需要とともに、少子・超高齢化社会の到来などに伴う社会保障関係経費の増加が見込まれることから、予算編成前の時点では、厳しい財政見通しとなっていました。  さらに、3月に市長交代がある中で、一定の政策的経費も折り込む準骨格予算というこれまでにない編成となりました。自由民主党千葉市議会議員団は、予算編成に当たり、行財政改革の取組をより一層推進するとともに、市民の皆様が安全・安心を実感し、将来に希望を持てるよう、各種施策の積極的な展開を求めてきたところですが、市長の提案理由説明、代表質疑に対する答弁、さらに、各分科会及び常任委員会における審議を通じて、執行部の考え方や準骨格予算である令和3年度予算にどのような施策が盛り込まれたか、また、各施策の内容についても慎重かつ詳細に検討してまいりました。  その結果、令和3年度予算は、市長の交代による新市長の政策を実現できる余地を残しつつ、財政健全化プラン及び行政改革の取組を着実に推進するとともに、新型コロナウイルス感染症への対応を含め、市民要望に応える施策がおおむね盛り込まれていることが確認できました。  それでは、各施策につきまして、要望と意見を交えながら評価を申し上げます。  最初に、財政の健全化について申し上げます。  建設事業債残高などの合計額である主要債務総額については、新庁舎や新清掃工場の建設などの影響があるものの、第3期財政健全化プラン目標値を達成する見込みとのことであり、一定の評価ができるものと考えます。しかしながら、基金からの借入金や病院事業における累積欠損金が多額であるほか、コロナによる税収減を補うための臨時財政対策債の増により、市債残高が再び1兆円台となるなど、財政課題はいまだあることから、当局におかれては、市全体の会計状況を踏まえ、引き続き、財政健全化に向けた取組を着実に推進することを求めます。  次に、新型コロナウイルス感染症対策についてであります。  病床確保や宿泊療養施設の運営、診察・検査体制の整備などに加え、病床が逼迫しつつある中で、感染症回復後の患者の転院、発熱等救急患者の受入れを促進する取組や在宅療養者へのきめ細かな対応など、市独自の対策を進めていることを評価いたします。  感染状況の見極めは大変難しいと思いますが、予算で確保したこれまでの取組はもちろんのこと、状況に合わせた臨機応変の対応も必要となることでしょう。そして、国家プロジェクトとなるワクチン接種もいよいよ始まります。迅速かつ積極的な対応を行うよう要望いたします。  次に、防災・減災対策についてです。  この3月で、東日本大震災から10年の節目となりますが、当時の激しい揺れや津波、液状化に伴う建物や道路の被害など、つい昨日のことのように思い出されるところであります。また、熊本地震や西日本豪雨をはじめとする国内の災害や、一昨年に本市が直面した台風や豪雨災害などの経験を踏まえ、防災対策の強化を図ってきたところであり、令和元年度に策定した災害に強いまちづくり政策パッケージ事業の着実な推進から、災害に強いモデル都市に近づいているものと考えます。  来年度予算においても、電力の強靱化の一環として、電気自動車から電力供給するための可搬型外部給電機の整備を行うほか、市民への情報提供を強化するため、避難所内での情報共有のためのデジタルサイネージを一部の公民館へモデル的に導入するなど、新たな取組に着手することは高く評価するものであります。  今後も、いつ発生するか分からない災害に備え、防災・減災対策の強化に向けた取組を積極的に推進していくことを要望いたします。  次に、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開催に向けた取組についてです。  新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により、この夏のオリンピック・パラリンピックがどのような形で開催されるのか、先行きは不透明ではありますが、コロナを克服した希望の光として世界中の人々に感動を与える大会となることを願うものであります。  当局におかれましては、今後示されるであろう開催方針に柔軟に対応できるよう大会組織委員会、千葉県と十分な連携を図り、新型コロナウイルス感染症への万全の対応を期すとともに、大会後もレガシーとして、市民の皆様の心に刻まれる大会となるよう、しっかりと準備を進めていただくことを求めます。  次に、幕張新都心のまちづくりについてです。  幕張新都心では、豊砂地区での新駅整備や海浜幕張駅での改札口増設、若葉住宅地区における海浜病院の建て替えといった新たな取組が進められておりますが、幕張メッセをはじめ、これまで集積してきた様々な機能を引き続き発展させていくことも重要と考えます。そのため、本市が中心となり、幕張新都心のこれからの方向性を将来構想として示すことは、さらなる発展に向けた大切な取組であり、着実に推進することを期待いたします。  次に、市民行政についてです。  町内自治会集会所については、今年度、本市として災害時における分散避難を勧めるに当たり、その避難先の一つとして地域避難施設という新たな役割が与えられました。このような中、地域避難施設として活用を促進するため、集会所の建て替え等に係る補助額の加算や修繕に係る補助限度額の引上げなどを実施したことは、大いに評価できるところであります。  次に、保健福祉施策についてです。  今年度新たに開校した地域づくり大学校については、高齢化が急速に進展し、一人暮らしや認知症の高齢者がますます増加することが見込まれる中、地域福祉活動やボランティア活動の担い手やリーダーとして活躍できる人材を育成することは、地域共生社会の実現に向けた取組として評価するものであり、修了者が地域で活躍できるよう相談や情報提供など、引き続き支援していただくよう要望します。  次に、子供施策です。
     子どもルームについては、平成30年7月に待機児童解消のための緊急3か年アクションプランを策定し、これまで各種の対策に取り組み、その中でも受入れ枠拡大のための民間事業者の活用などの民間活力導入は、成果があったものと評価をしております。新年度でも、子どもルームの整備や環境改善を進めるとともに、民設民営の子どもルームに対する運営費の補助を行うこととしており、引き続きこうした取組を進め、さらなる待機児童の解消を図っていただきたいと思います。  次に、廃棄物行政についてです。  ごみの減量、再資源化のさらなる推進と経済効率性、安定継続性に優れたごみ処理システムの構築を前進させる取組について評価するとともに、候補地の検討に向け来年度に基礎調査を行う次期最終処分場整備につきましては、長期間を要するものと思われますので、計画的な取組をお願いします。  次に、経済農政施策についてです。  観光施策についてですが、観光資源の魅力向上と市内周遊の促進のため、民間の情報サイトを活用した新たな観光情報の発信に取り組むとのことであり、その方向性を評価するとともに、ポストコロナを見据え、さらなる観光振興の取組が官民一体となり進められることを期待します。  次に、農政についてですが、有害鳥獣対策として、箱わななどによる捕獲や電気柵による侵入防止など、総合的な有害鳥獣対策を進める中、地域協議会の設置支援による地域が主体となった鳥獣対策の取組強化とともに、ドローンを活用したイノシシの生息状況調査など、地域ごとの実情に応じたより効率的な捕獲活動につなげる取組について一定の評価をします。  一方、長引くコロナ禍の影響は飲食店だけでなく、生産農家においても非常に大きいと考えられることから、スマート技術などを活用した新技術の導入など、さらなる農業振興を強力に推進するよう求めます。  次に、都市施策についてです。  公園整備についてですが、都市に潤いを与えるとともに、にぎわいの創出や日常のレクリエーション活動の場となる公園は、私たちの快適な生活環境の形成に欠かすことのできない施設であり、災害時には防災機能を担い、市民の安全を確保する重要な施設でもあります。  海辺の活性化に寄与する稲毛海浜公園リニューアルの推進をはじめ、千葉公園の再整備、蘇我スポーツ公園や身近な公園の整備と、様々な取組が進められることは、快適で安全な市民生活が確保されるとともに、本市の魅力向上に寄与するものであり、早期の完成を期待しております。今後も快適、安全で暮らしやすい千葉市を目指し、魅力ある公園整備に取り組んでいただきたいと思います。  次に、建設行政についてです。  道路ネットワークの形成として、東京と千葉間の広域的な交通渋滞の解消を図る新たな湾岸道路や、東京方面へのアクセス向上を図る(仮称)検見川・真砂スマートインターチェンジなどの整備は、経済の活性化や生産性の向上が期待でき、本市のポテンシャルを最大限に発揮できることから、引き続きスピード感を持って取り組んでいただくことを要望します。  また、市内の環状道路のミッシングリンク、未整備により途切れている区間のことの解消や隣接市との連絡強化を図る塩田町誉田町線、磯辺茂呂町線や幕張本郷松波線の街路整備など、道路整備へ幅広く効果的な予算が確保されていることを評価します。今後も、本市の成長を支える道路事業を着実に推進することを期待します。  次に、下水道施策についてです。  下水道事業においては、来年度は、新たに策定される下水道事業中長期経営計画の初年度として、雨水対策や下水道施設の耐震化、老朽化対策などに必要な予算を確保し、昨年度の台風や豪雨による浸水被害を受けた地区の対策を進めるなど、安全・安心で快適な生活を支える下水道を目指していることを評価します。また、新たな計画期間中は、収支状況が厳しくなり、その対応が課題となることから、下水道事業の健全な経営を確保できるよう、適切に対応されるよう要望します。  次に、消防施策についてですが、地域に密着した住民の安全と安心を守る消防団の器具置場の建て替えや小型動力ポンプ付積載車を配備することについて、地域防災力の向上につながり、高く評価いたします。  各種災害に対する資機材、消防水利の整備充実では、消防活動用資機材として、新たに高圧ガス充填資機材を整備することや防火水槽の整備を推進することは、大規模災害時における対応力の強化が図られるものと期待するものであります。  次に、病院事業についてです。  新型コロナウイルス感染症患者への対応を図る中、改善傾向にあった医業収支が今年度は悪化しており、令和3年度は引き続き厳しい経営状況になることが見込まれています。公立病院としての使命を果たしつつも、収益増加や費用削減など経営改善に継続的に取り組むことを要望します。  次に、教育施策についてです。  学校施設の環境整備についてですが、国庫補助の追加交付決定に伴う補正予算と当初予算分を合わせ、前年度予算を上回る約60億円が措置されたことを評価します。今後も、円滑な事業執行が図られるよう、引き続き国費の安定的な確保に努め、施設の老朽化による危険箇所や不具合箇所の解消、トイレの洋式化や床のドライ化などの環境改善をスピード感を持って進められることを強く要望します。  次に、科学館展示リニューアルについてです。  平成19年10月の開館以来、多くの市民に親しまれた科学館も13年が経過し、展示物については、利用者から、調整中のものが多い、科学の情報が古いなどの声があり、展示物の老朽化に対しては、その改善が強く求められている中、千葉大学やJAXAなどの協力を得ながら、最新の科学をより魅力的に、さらに分かりやすくをコンセプトに、展示のリニューアルをするとのことであります。  このたびのリニューアルを機に、子供から大人まで全ての市民が日常生活の中で科学、技術をさらに身近に感じることができる科学都市ちばの実現に向け、引き続き努められますよう期待をいたします。  続いて、発議第1号・千葉市男女共同参画ハーモニー条例の一部改正について申し上げます。  国においては、男女共同参画社会基本法に基づき、昨年12月に閣議決定された第5次男女共同参画基本計画において、多様性を尊重する社会の重要性を基本的な方針に位置づけ、各種取組等を掲げているところであり、本市においても、ちば男女共同参画基本計画・第4次ハーモニープランにおいて、性的少数者への理解促進と支援を重点的に実施する施策として、これに取り組んでいるところであります。  男女共同参画に関する条例に性的少数者を規定している事例は、他政令市においても1市のみであり、発議の趣旨自体に反対するものではありませんが、条例改正に当たっては、まだ研究、検討すべきものと考えますので、この発議については賛同いたしかねます。  また、議案第9号・令和3年度千葉市一般会計予算等の組替えを求める動議に関しましても、提案趣旨は理解できるものの、基本的な考え方に大きな開きがあるため、賛成しかねるものです。  以上、意見と評価を述べさせていただきましたが、本日をもって退任される熊谷市長以下、執行部の皆様には、新年度予算において、これまでにない特殊な予算編成に取り組まれた御苦労に敬意を表するものであります。  また、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、本市における感染拡大を防止するための効果的な取組や時期を捉えた情報発信など、市民の健康被害を最小限に抑えるため、懸命に対応いただいておりますことに改めて敬意を表します。  引き続き、遺漏なき対応をお願いするところでありますが、特に停滞が懸念される経済状況を鑑み、経済活性化策や生活が困窮される方への経済的支援など、補正予算の編成も視野に入れ、スピード感を持って対応していただきたいと思います。  新年度予算の執行段階に当たっても、さらなる創意工夫や見直しを進め、市民福祉の向上と財政の健全化に努めていただき、千葉市のさらなる発展と市民のより豊かな暮らしの実現を目指していただきますよう要望いたしまして、自由民主党千葉市議会議員団を代表しての討論を終わります。  御清聴ありがとうございました。(拍手) 24 ◯議長(岩井雅夫君) 以上で討論を終わります。  議事の都合により、暫時休憩いたします。                  午後1時42分休憩          ──────────────────────────                  午後1時50分開議 25 ◯議長(岩井雅夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  お諮りいたします。まず、野本信正議員外5名より提出されました議案第9号・令和3年度千葉市一般会計予算等の組替えを求める動議について、賛成の方の起立を求めます。                  〔賛成者起立〕 26 ◯議長(岩井雅夫君) 起立少数、よって、本動議は否決されました。  続いてお諮りいたします。ただいま議題となっております議案及び発議のうち、議案第1号、第3号、第5号から第8号まで、第10号から第15号まで、第17号、第18号、第20号から第22号まで、第24号、第25号、第27号から第32号まで、第35号から第37号まで、第42号から第45号まで、第47号及び第48号の34議案を各委員長報告どおり決することに御異議ございませんか。               〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 27 ◯議長(岩井雅夫君) 御異議ないものと認め、各委員長報告どおり決しました。  続いてお諮りいたします。議案第2号、第4号、第9号、第16号、第19号、第23号、第26号、第33号、第38号から第41号まで、及び第46号の13議案を各委員長報告どおり決することに賛成の方の起立を求めます。                  〔賛成者起立〕 28 ◯議長(岩井雅夫君) 起立多数、よって、各委員長報告どおり決しました。  続いて、お諮りいたします。議案第34号を委員長報告どおり決することに賛成の方の起立を求めます。                  〔賛成者起立〕 29 ◯議長(岩井雅夫君) 起立多数、よって、委員長報告どおり決しました。  次に、発議第1号についての委員長報告は原案否決であります。したがって、原案について採決いたします。  お諮りいたします。発議第1号を原案どおり決することに賛成の方の起立を求めます。                  〔賛成者起立〕 30 ◯議長(岩井雅夫君) 起立少数、よって、発議第1号は否決されました。          ──────────────────────────  日程第3 議案自第49号至第54号審議 31 ◯議長(岩井雅夫君) 日程第3、議案第49号から第54号までを議題といたします。  市長より提出されました議案第49号から第54号までの6議案については、お手元に配付のとおりでございます。(資料編491ページ参照)  提案理由の説明をお願いいたします。熊谷市長。               〔市長 熊谷俊人君 登壇〕 32 ◯市長(熊谷俊人君) ただいま提案をいたしました議案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。  議案第49号は、千葉県公安委員会委員に羽田明氏を新たに推薦するもので、議案第50号から第52号までの3議案は、人権擁護委員に村松好晴氏を再び推薦するとともに、齋藤雅代氏、小山こずえ氏を新たに推薦するものであります。  議案第53号は、介護保険の指定居宅サービス等の事業について、議案第54号は、指定障害福祉サービスの事業等について、それぞれ省令改正に伴い虐待防止対策の強化を図るほか、所要の改正を行うものであります。  何とぞ、よろしくお願い申し上げます。 33 ◯議長(岩井雅夫君) お聞きのとおりでございます。  議事の都合により、暫時休憩いたします。                  午後1時55分休憩          ──────────────────────────                  午後2時29分開議 34 ◯議長(岩井雅夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  お諮りいたします。ただいま議題となっております議案第49号から第54号までについては、委員会付託を省略し、直ちに採決いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。               〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 35 ◯議長(岩井雅夫君) 御異議ないものと認め、さよう取り計らいます。  お諮りいたします。まず、議案第50号から第52号までの3議案について、同意することに御異議ございませんか。               〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 36 ◯議長(岩井雅夫君) 御異議ないものと認め、同意することに決しました。  続いてお諮りいたします。議案第54号を原案どおり決することに御異議ございませんか。               〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 37 ◯議長(岩井雅夫君) 御異議ないものと認め、原案どおり可決されました。  続いてお諮りいたします。議案第49号について、同意することに賛成の方の起立を求めます。                  〔賛成者起立〕 38 ◯議長(岩井雅夫君) 起立多数、よって同意することに決しました。  続いてお諮りいたします。議案第53号について、原案どおり決することに賛成の方の起立を求めます。                  〔賛成者起立〕 39 ◯議長(岩井雅夫君) 起立多数、よって、原案どおり可決されました。  以上で、本定例会の全日程は終了いたしました。          ──────────────────────────  市長挨拶 40 ◯議長(岩井雅夫君) なお、熊谷市長より発言したい旨の申し出が参っておりますので、お聞き取り願います。熊谷市長。               〔市長 熊谷俊人君 登壇〕 41 ◯市長(熊谷俊人君) 議長のお許しをいただきましたので、令和3年第1回千葉市議会定例会の全日程を終了するに当たり、一言御挨拶を申し上げます。  議員の皆様には、去る2月10日に開会して以来、22日間の長きにわたり、令和3年度当初予算案をはじめとする多くの重要案件につきまして、慎重な御審議を賜りましたこと、誠にありがたく、厚く御礼を申し上げます。  新型コロナウイルス感染症への対策には、市民への正確かつ迅速な情報提供や医療体制の整備など、全庁一丸となって取り組んでまいりましたが、この間、一方ならぬ御協力を賜りましたこと、重ねて感謝を申し上げます。  先ほど議決されました総額8,878億200万円に上る新年度予算の執行に当たりましては、議員並びに市民の皆様より賜りました貴重な御意見、御要望などを十分尊重いたし、経費の一層の縮減に努めるとともに、創意と工夫を凝らし、全庁一丸となって取り組んでまいります。  ここで、私から紹介をさせていただきますが、山田総務局長、小池財政局長、出山建設局長、小早川会計管理者をはじめ、各部長、区長など、計11名が3月末日をもって退職となります。皆様には、長年にわたり御厚誼をいただき、誠にありがとうございました。(拍手)  最後に、私ごとですが、本日をもって退職をいたします。  振り返ると、2007年、市議会議員として議会の一員となり、そして2009年からは市長として皆様とこうして向かい合ってまいりました。都合13年間、常に多くの御提言、御助言をいただき、私に成長する機会を与えていただきました。31歳という若さで政令市の市長の重責を担うこととなり、若さからくる過ちを犯さぬよう細心の注意を払い、市政を運営してきたつもりですが、皆様方から見れば、まだまだという点が多々あったかと思います。  厳しい御指摘をいただきながらも、皆様方には常に市民目線を貫き、市政を前に進めるとの視点から建設的な御対応や御議論をいただいたことに深く感謝を申し上げます。  私は千葉市議会に心から敬意を抱いております。代表質疑で公明党の近藤千鶴子議員が、様々な成果は、懸命に働いてきた多くの千葉市の職員がいたからであったからこそと思われますというお話をされました。まさに、ここにいる議場説明員を含め、多くの職員に支えてもらいました。しかし、私にとっては、市議会の皆様方の存在が大きいというふうに考えております。
     様々な場所で私も講演する機会があり、千葉市の先進的取組を紹介する際、必ずこの取組に理解をし、時には執行部以上に後押しをした市議会も同時に評価をされるべきなんですと、このことを必ず申し上げてまいりました。  他の知事や市長と交流する際に、千葉市議会の取組や状況を話すと、必ず、千葉市議会はすごいな、熊谷さんは恵まれているねと言われてまいりました。そのたびに私も誇らしい思いでいっぱいであります。  それぞれに専門分野を持ち、そしてお互いの会派、議員をリスペクトされている皆様方と切磋琢磨し、施策を練り上げていくこの過程は、やりがいに満ちておりました。この間を振り返りますと、財政の再建に関しましては、最初の平成22年度の当初予算において、本当に深夜まで議論が続き、そうした中で、修正の上で可決をいただいたことを大変今でも懐かしく覚えております。  ICT化などの行財政改革、また、こども未来局を新設しての待機児童解消など、様々な子育て施策の充実、企業立地や農業政策の拡充など、様々な意欲的な産業政策、ごみ3分の1削減という前市政から受け継がせていただいた大目標の達成、千葉駅舎、駅ビルの新設や幕張新都心の活性化といった都市政策、加曽利貝塚の特別史跡の指定、平成29年度の県費負担教職員の移管に伴う教育委員会と徹底して議論しての独自の教育施策、そしてオリパラを契機としたパートナーシップ制度、また障害者スポーツの振興、障害者福祉の振興、そして受動喫煙防止条例の制定、一つ一つ議員の皆様方、会派の皆様方がそれぞれにこだわりを持っていただき、時には後押しをしていただいたり、よりよい形に仕上げるきっかけをいただきました。  そして、相次ぐ災害、危機管理の対応が非常に印象に残っております。東日本大震災、大雪災害、そして竜巻・突風災害に、そして一昨年の台風15号、19号、集中豪雨、そして新型コロナウイルス対策と、この12年間近くの間、多くの想定外も含めた災害・危機管理対応に取り組んでまいりましたが、そのたびに、議会の皆様方には、執行部のこの危機管理対応に特段の御配慮をいただいたことを心より感謝申し上げたいと思います。  そして、この危機管理、防災対応をしていく中で、職員が自らの創意工夫によって刻々と変化する事態に対応してくれた、その姿を見て、どのような新市長の下でも、きっと危機管理、万全の状態の中で市民を守っていただけると確信をしております。  また、最後に、財政的に非常に、私が就任したときに比べますと安定した状態の中で、新市長に引き継ぐことができることも、大変うれしく思っております。  皆様とともに市民の喜怒哀楽と最前線で向き合いながら、市民のために汗して働いたこの13年間は、私の人生の中でかけがえのない時間でありました。  市制100年の歴史の中に、まちづくりやひとづくりを支えた市民、職員、そして議員の皆様とともに私も名を連ねることができたことを誇らしく、また、感謝を申し上げます。  もう皆様とこうして議場で向き合うことができなくなるかと思うと、寂しい気持ちでいっぱいであります。私は千葉市が大好きであります。  勇退された佐々木久昭議員、今日お見えで驚きましたけれども、未完の大都市、未完の政令市という言葉をよく使われておりました。まさに、千葉市は今もなお成長、成熟し続ける都市、まだまだ可能性に満ちている都市であります。  新型コロナウイルス感染症の拡大やそれに伴う景気の低迷、超高齢化社会の到来など、課題は多々ありますが、皆様と新市長で必ずや乗り越えられ、さらに千葉市を発展させていただけることと確信しています。  私自身は、政令市が抱える制度的課題など、千葉市長として全力を尽くしてもなお果たせなかった千葉市の課題を、別の立場から解決する役割を果たすつもりであります。  千葉市政に携わる中で得ることができた経験、皆様とともに切磋琢磨する中で磨かれた全てを生かして、これからも千葉に貢献をしてまいります。  今、万感の思いを込めて、心より皆様の御厚誼に感謝申し上げます。ありがとうございました。(拍手)          ──────────────────────────  議長挨拶 42 ◯議長(岩井雅夫君) この際、議会を代表して、私より、本日をもって退職されます熊谷市長に対し一言御挨拶を申し上げたいと思います。  熊谷市長は、平成21年6月に、当時、全国最年少の31歳という若さで市長に就任以来、3期12年にわたり、市政運営のかじ取りという重責を担われました。若き青年市長に課せられた課題は容易なものではなく、我々議会としましてもその手腕に注目しておりましたが、市民の大きな支持と期待の下、脱・財政危機宣言を発し、政令市で最も厳しかった本市の財政を立て直すとともに、市民目線、現場重視をモットーに、市民参加、ICTを活用したまちづくりなど、他市に先駆けた先進的な施策に取り組み、実現してこられました。  目の前の課題のみならず、将来あるべき都市像を思い描き手腕を発揮され、職員と一丸となって市政運営に邁進される姿、そして、この議場で熱く議論を闘わせた数々の場面がよみがえってまいります。議会としても、市長と力を合わせて市民のために汗を流してくることができましたことを大変喜ばしく思うところであります。  そして、本市にかつてない被害をもたらした震災や風水害対応、今般の新型コロナウイルス感染症対策と市民の安全・安心のため、最後まで強いリーダーシップを発揮し、職員とともに献身的に奮闘していただきました。市民を代表して、市長のこれまでの御苦労、市政への多大なる御尽力に心より深く敬意と感謝を表する次第でございます。  これまで市長が積み上げてこられた数々の成果、実績は、市制100周年を迎えた千葉市の輝く未来に必ずやつながっていくものと信じております。  結びに、新たな道に歩みを進める熊谷市長の今後ますますの御健勝と御活躍を祈念いたしまして、議会を代表いたしましての御挨拶といたします。熊谷市長、長い間、大変お疲れさまでございました。(拍手)  それでは、これをもちまして、令和3年第1回千葉市議会定例会を閉会いたします。  長期間、慎重御審議ありがとうございました。                  午後2時46分閉会          ──────────────────────────            地方自治法第123条第2項の規定により署名する。              千葉市議会議長    岩 井 雅 夫              千葉市議会議員    亀 井 琢 磨              千葉市議会議員    田 畑 直 子 Copyright © Chiba City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...