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  1. 千葉市議会 2016-03-10
    平成28年第1回定例会(第4日目) 本文 開催日: 2016-03-10


    取得元: 千葉市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-28
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                  午前10時0分開議 ◯議長(向後保雄君) これより会議を開きます。  出席議員は48名、会議は成立いたしております。          ──────────────────────────  日程第1 会議録署名人選任の件 2 ◯議長(向後保雄君) 日程第1、会議録署名人選任の件を議題といたします。  私より指名いたします。9番・吉田直義議員、10番・椛澤洋平議員の両議員にお願いいたします。          ──────────────────────────  日程第2 市政に関する一般質問 3 ◯議長(向後保雄君) 日程第2、市政に関する一般質問を行います。  通告順に従いお願いいたします。10番・椛澤洋平議員。              〔10番・椛澤洋平君 登壇、拍手〕 4 ◯10番(椛澤洋平君) 日本共産党千葉市議会議員団の椛澤洋平です。  それでは、通告に従いまして一般質問を始めさせていただきます。  まず、一つ目のテーマは、18歳選挙権についてであります。  今回の参院選から、初めて18歳選挙権が適用されます。新たに加わる有権者は約240万人と言われております。我が党は、党創立以来18歳選挙権実現を掲げてきました。今回の18歳選挙権で、さらに幅広い民意が議会に反映されることは、議会制民主主義の発展につながると期待をいたしております。  成人式の日に若者と対話した際、こうした声が聞こえてきました。ブラックバイトに追いやられ、勉学の時間が十分にとれない、また、大学を卒業して正社員で雇用されるのか不安、さらには、多額の奨学金返済を実現できるのか不安があるなど、夢や将来を描けない不安定さの中で、悩み、苦しんでいる実態があることがうかがえます。  直面する課題解決に向けて主体的に地域や社会、そして政治へ参画から民主主義体験をしていく若者がふえてほしいと願います。  千葉市における20代の投票率は、平成26年12月の衆院選で33%であり、他の世代と比較して最も低く、世界の若者の中でも最低レベルであり、主権者教育の必要性や投票率向上のための取り組みの重要性は高まるばかりであります。  文部科学省は、18歳選挙権に向けて政治的教養教育と高校生の政治活動に関する通知を出し、副教材を全高校生に配布をして対策に乗り出したところであります。
     そこで、千葉市による主権者教育の取り組み、また、投票率を上げるための投票所の新たな取り組みが今まさに求められるときであります。  そこで伺います。  一つに、教育委員会へ伺いますが、文部科学省が高校生の政治活動を全面的に禁止した通知を46年ぶりに見直し、休日や放課後の校外に限り容認する新たな通知を出しました。一方で、デモに参加するなどの際に届け出が必要な仕組みも進められようといたしております。千葉市は学校現場への政治活動について、どういった指導をされていますか。また、届け出制についてどのように対応するか、お考えをお示しください。  二つに、これまで模擬選挙を実施した小学校は、市内112校中何校か。また、本年度何校から模擬選挙授業実施の要望があったのか、そのうち対応できた学校数は何校か、お示しをください。  次に、がん検診事業についてです。  医療の進歩はさまざまな病気を克服してきましたが、いまだに、がんは人の生命を左右する病気とも言われております。現代では、国民の2人に1人ががんにかかる時代、男性では3人に1人、女性では4人に1人ががんで亡くなっています。  がん予防で一番大切なのは、早期発見と言われております。市民にがんの予防、早期発見及び早期治療に係る意識を普及させる、さらなるがん対策推進が求められます。  こちらのスライドをごらんください。  こちらは、毎日新聞の2013年4月25日付の記事であります。千葉市緑区に住む女性が2005年と2006年に千葉市が委託した医療機関でエックス線検査を受け、陰影を発見されました。しかし、その陰影を知らされず、別の病院で末期の肺がんと診断されて死亡したという医療事故は、新聞そしてテレビ報道でも伝えられているところであります。医療機関側は、見落としを認めて遺族に和解金を支払ったものの、遺族側が千葉市に求める事故調査委員会の設置などは拒否する姿勢で今日まで来ております。遺族が望む市による今回の医療事故の検証と、今後このような事故が起きないように再発防止策を徹底すること、そして、各医療機関に情報を共有させ周知徹底させることが必要だと思います。  そこで伺います。  一つに、千葉市における平成26年度がん検診を実施した利用者数と受診率と目標値をお示しください。  二つに、千葉市と千葉医師会による老人保健事業契約書の第20条にこう書かれております。事故発生時に、市、医師会が緊密な連携のもとに直ちに適切な措置を講じることを義務づけておりますが、千葉市は本件事故時にどのような適切な措置を講じたのか。  三つに、市長に伺いますが、2013年12月6日付の毎日新聞の報道によると、本件について、定例記者会見において市長は特に問題がないというふうに認識をしているという発言をしていましたが、市長の見解を改めて伺います。  次に、誉田駅前線及び駅前広場について伺います。  スライドをごらんください。  こちらは、誉田駅南口の誉田駅前線道路であります。誉田駅前線道路は、JR誉田駅南口駅前広場を起点として都市計画道路塩田町誉田町線に接続し、市原市をつなぐ主要な道路で、JR誉田駅への重要なアクセス道路であります。しかし、駅前道路でありながら、現在約7メートル程度の幅員ということで、歩道も大変狭く、雨の日などは傘を差す歩行者と車との接触事故がいつ起きるかわからないという危険な道路になっております。  こちらのスライドをごらんください。  こちらは、現時点での誉田駅前線及び駅前広場における設計図面でございます。誉田駅前の交差点付近は、通勤時に慢性的な渋滞が発生をしており、歩行者等の安全確保、渋滞緩和を図るとともに、駅へのアクセス強化を図る必要があるため、駅前広場のバスロータリー移設等も進めようといたしております。私のもとに地元住民から、何年待たせるのか、また、大網街道も合わせて歩道を安全に通れるよう整備をしてほしい、こうした声を頂戴しているところであります。  そこで伺います。  一つに、本事業における総事業費及び事業費ベースの進捗状況と完成予定見込みについて伺います。  二つに、バスロータリーを現状の駅付近から大網街道を渡った箇所にバスロータリーを整備する計画になりますが、高齢化が進む地域において、公共交通を利用する高齢者の利便性低下につながらないかどうか、見解を伺います。また、今回はペデストリアンデッキを設置予定ということでありますが、雨天時に濡れないようにするため、屋根などの対策を求めるがどうか、お答えください。  三つに、バスロータリー設置に伴い、鎌取方面からのバスにおいて、従来は左折をしてロータリーに進入していたものが、今後バスロータリーに入る経路は、右折、そして左折と、2段階の信号を経ることによる渋滞への懸念があるわけであります。ここへのシミュレーションはされているのか。大網街道と誉田駅前線の渋滞がさらにひどくなることがないのか、伺います。  以上で、1回目の質問を終わります。(拍手) 5 ◯議長(向後保雄君) 答弁願います。教育次長。 6 ◯教育次長(森 雅彦君) 18歳選挙権についてのうち、所管についてお答えいたします。  学校現場への政治活動についての指導ですが、両市立高校では、生徒の政治活動について、文部科学省の通知に基づき副教材を活用した授業を行うなど、適切な指導を行うこととしております。  また、学校外での政治活動については、基本的に家庭の理解のもと、生徒がみずから判断し行うものですが、学業や生活に支障があると認められる場合などには、教育目的の達成等の観点から、各学校長が必要かつ合理的な範囲内で制約することがあり得ると考えます。  このような認識を踏まえ、現在のところ、本市教育委員会では、学校外の政治活動を届け出制にすることは考えておりません。  以上でございます。 7 ◯議長(向後保雄君) 選挙管理委員会事務局長。 8 ◯選挙管理委員会事務局長(深山博司君) 18歳選挙権についてのうち、所管についてお答えします。  これまで模擬選挙を実施した小学校数についてですが、本年度も含め、市内112校中44校となっております。また、本年度の実施状況についてですが、30校からの応募があり、16校で実施いたしました。  以上でございます。 9 ◯議長(向後保雄君) 保健福祉局次長。 10 ◯保健福祉局次長(岡部史哉君) がん検診事業についてお答えいたします。  まず、平成26年度がん検診の受診者数と受診率についてですが、5大がんと言われております胃がん、肺がん、大腸がん、子宮がん、乳がんを合わせまして、受診者数は29万2,171人、受診率は26.9%でした。また、健やか未来都市ちばプランにおける受診率の目標値は、職域によるがん検診を加えまして50%でございます。  次に、本件について、どのような適切な措置をとったのかについてですが、当時、受診者の家族から相談があった時点で、直ちに家族とともに当該医療機関からも受診時の状況や経緯につきまして聞き取りを開始いたしました。  最後に、本件に関する見解についてですが、特に変わりはございませんが、市としては、肺がん検診における二重読影を義務づけるなど、がん検診の制度面の充実を図り、検診精度の向上に向けて必要な対応を講じてきております。  以上でございます。 11 ◯議長(向後保雄君) 建設局次長。 12 ◯建設局次長兼水道局長(永名淳悟君) 誉田駅前線及び駅前広場についてお答えします。  まず、総事業費及び事業費ベースの進捗状況についてですが、総事業費は約43億円で、進捗状況は、平成27年度末で約14%となる見込みであります。  また、完成予定見込みについては、現在の事業認可が平成28年度までとなっておりますが、期間内の事業完了は困難であることから、事業認可期間を延伸することとしております。今後は、できる限り早期完成に向け努力してまいります。  次に、大綱街道を渡る箇所にバスロータリーを整備する計画になるが高齢者の利便性低下につながらないかについてですが、現在の南口駅前広場では、面積が狭く十分な機能を確保できないことから、大綱街道を挟んだ反対側に新たなバスロータリーを整備する計画としております。  そこで、誉田駅の改札口と直結するペデストリアンデッキを整備するとともに、エレベーターを設置するなど、高齢者が安心して安全に通行できる歩行空間を整備してまいります。  また、雨天時などに濡れないようにするための対策については、傘を差さずに公共交通機関相互の乗りかえができるよう、ペデストリアンデッキバスロータリーに屋根を設置してまいります。  最後に、渋滞へのシミュレーションはしているのか、また、渋滞がさらにひどくなることはないのかについてですが、大綱街道をまたぐペデストリアンデッキを整備することで、歩行者と車両の動線が分離されるほか、交差点に右折レーンを設置することで交通の円滑化が図られ、交差点のシミュレーションにおいても渋滞が改善される結果となっております。  以上でございます。 13 ◯議長(向後保雄君) 椛澤洋平議員。 14 ◯10番(椛澤洋平君) それでは2回目の質問を行います。一部、順番を変えて質問いたします。  まずは、誉田駅前線及び駅前広場についてであります。  先ほどの答弁で、ペデストリアンデッキについては、屋根をつけるということでありましたので、その点は安心をいたしました。しかしながら、事業進捗については、完成見込みは当初予定よりさらにおくれることが明らかになりました。本事業において、優先度はバスロータリーの用地確保より地元住民の要望で多い駅前線道路の拡幅をして、安心して子供たちが通学、住民が安心して歩行できるように歩道整備を急ぐことであります。  そこで伺います。  まずは、駅前線道路における片側に買収と整備を集中すべきであり、買収ができた片側の歩道整備を早期に進めることを求めるがどうか、お答えください。 15 ◯議長(向後保雄君) 建設局次長。 16 ◯建設局次長兼水道局長(永名淳悟君) 用地買収に当たりましては、歩行空間の連続性を確保するため、極力、土気側の用地を取得するように努めております。また、今後も取得済み用地は暫定の舗装をするなど、歩行者の安全性を確保してまいります。 17 ◯議長(向後保雄君) 椛澤洋平議員。 18 ◯10番(椛澤洋平君) 次に、こちら、スライドをごらんください。  駅前線事業と同時に、大網街道を歩行する市民からも、ごらんになってわかるとおり、もう路肩を飛び出して自転車や歩行をされていると、こういうことが続いております。実際に、平成22年からの5年間で、誉田駅南口交差点付近における歩行者に関連する事故は4件も起きております。  そこで伺います。  この本事業において、この誉田駅から鎌取方面における大網街道の歩行者への安全対策、これを求めたいと思いますが、現状の道路幅からどれほど拡幅され、歩道は確保されるのか、伺います。 19 ◯議長(向後保雄君) 建設局次長。 20 ◯建設局次長兼水道局長(永名淳悟君) 誉田駅から鎌取方面の約100メートル区間で、現状の約7メートルの道路幅員を9.75メートルから12.75メートルに拡幅いたします。また、歩道の確保ですが、現状は約80センチメートルの路側帯がありますが、鎌取方面に向かって左側に幅員2.5メートルの片側歩道を整備する計画としております。 21 ◯議長(向後保雄君) 椛澤洋平議員。 22 ◯10番(椛澤洋平君) 2.5メートルの幅員の歩道が整備されるということで、これは大変喜ばしいことだと思います。高齢化の進展が著しい誉田地区でありますから、子供たちのみならず高齢者や障害者の方が安心して通れるような歩道がこの大網街道には求められますので、早期の整備実施を求めておきます。  駅前線の拡幅、歩道整備を早期に進めるに当たり、今年度においてさらなる予算を措置して進めることを重ねて求めておきます。  次に、18歳選挙権について伺います。  まず、政治活動の届け出制についてでありますが、18歳選挙権が実施されたのに、デモなどに参加するのに学校に届け出が必要ということは、監視を強め、憲法で保障する思想良心の自由を損なうことにつながり、これはそもそも政治に関心を持つことを遠ざけてしまうことになりかねません。今回、市として届け出制を導入しないと、こういう対応は率直に評価をいたします。引き続き子供たちの主体性を大事にすること、主権者としての権利を制限することがないように指導を進めていただくことを求めておきます。  次に、教育現場における主権者教育についてであります。  なぜ選挙に行かないのか学生たちに聞いたら、政治はよくわからない、投票しても社会は変わらない、こういう理由が多数を占めるわけであります。  そこで伺います。  文科省の新たな通知では、特に公民科の授業などで現実の具体的な政治的事象も取り扱うように通知をいたしておりますが、関心や理解を深める上で重要ですが、教育委員会はどのように指導徹底を進めていますか。 23 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。 24 ◯教育次長(森 雅彦君) これまでも、市立高校では、生徒の興味、関心を高めるために、地域課題をテーマとした模擬市長選挙や新聞各紙の多様な意見を活用した社会問題に関する授業などを実施しており、今後も文部科学省の通知に基づき副教材を活用した授業を実施することなどを適切に指導してまいります。 25 ◯議長(向後保雄君) 椛澤洋平議員。 26 ◯10番(椛澤洋平君) 現実の政治課題を取り上げることは、文科省も認めたように生きた教育として重要であります。教師が特定の見解を押しつけるのではなく、自分はこう思うと自身の意見を述べながら授業を進めることは、諸外国では指導法の一つとして認められております。今後は、文科省改正通知を受け、生徒も教師も自由闊達に政治や社会の問題を語り合える環境をつくることが民主主義の国の教育のあり方だと思いますので、18歳選挙権を契機に踏み込んだ主権者教育の取り組みを進めることを求めておきます。  次に、模擬選挙の取り組みについて伺います。  こちら、スライドをごらんください。  私は、先般、稲毛高校における模擬選挙授業と土気小学校で行われた模擬選挙授業を視察いたしてまいりました。3名の市長候補が政策を演説し、その後、質疑し、実際の投票記入台や投票箱を使用して投票を体験するという取り組みであります。投票を終えた生徒と懇談したときに、漠然とイメージしていた選挙を体験できた。18歳になったら選挙に必ず行きたいと語る小学生、さらに、18歳になったら選挙に行くかと思うかというアンケートには、行くと答えた高校生は73%、小学生では57%と、選挙を前向きに捉える傾向が顕著となりました。  私は、こうした主権者教育を市内の子供たちに漏れなく授業として取り組むべきだと思います。今回、30校の要望があったにもかかわらず、本年度は16校と、半分程度しか応えられておりません。市内112校で見ますと約6割が未実施となっているということであります。  そこで伺います。  今後、残された市内小学校、中学校にも、模擬選挙授業を順次拡大すべく求めるがどうか。 27 ◯議長(向後保雄君) 選挙管理委員会事務局長。 28 ◯選挙管理委員会事務局長(深山博司君) 今年度実施した小学校16校と中学校1校では、千葉県弁護士会の全面的な支援のもと、延べ70人の弁護士にボランティアで協力いただきました。市内には、小学校が112校、中学校が55校あり、弁護士の確保や職員の対応ができないことから、全ての学校で模擬選挙を実施することは難しいものと考えております。 29 ◯議長(向後保雄君) 椛澤洋平議員。 30 ◯10番(椛澤洋平君) 現在、千葉県弁護士会によるボランティアでのフォローアップにより実現可能となっているということであります。当然、千葉県弁護士会や選挙管理委員会の人員にも限りがあると思います。  そこで伺います。  今後、速やかにこの主権者教育の一環として模擬選挙を実施するため、教育委員会主体で、学校が責任を持って取り組むことができるような体制づくりを進めるように求めたいと思います。そのために、選挙道具は選挙管理委員会から貸し出しを行い、説明や政策をマニュアル化して、現場の教員主体で模擬選挙授業が展開できるような体制を提案いたしますがどうか、お答えください。 31 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。 32 ◯教育次長(森 雅彦君) 選挙管理委員会による模擬選挙に加え、各学校では、社会科の授業や生徒会選挙の実施を通して、選挙の意味や重要性、仕組みについて扱っております。こうした取り組みの中で、今後も選挙管理委員会作成の模擬選挙マニュアル等の資料を有効に活用し、主権者意識を醸成するため、必要に応じて体験的な学習の場を設けるよう指導してまいります。 33 ◯議長(向後保雄君) 椛澤洋平議員。 34 ◯10番(椛澤洋平君) 模擬選挙授業を私は視察して、小学生が候補者に対して、真剣に質問をしたりだとか、意見を言ったりする姿を見て、私は心底うれしくなりました。地域や社会、選挙、政治を、身近な問題と捉える体験というのは、必ず子供たちの未来にプラスになりますし、社会にとってもプラスになると確信をいたしております。千葉市が主権者教育の先進都市となるように、教育委員会のさらなる取り組みの強化を要望いたします。  次に、若年層投票率低下という課題についてであります。  いよいよ18歳選挙権施行が目前に迫る中、実効性がある政策が求められるわけであります。  そこで、平成25年参議院選挙から松山大学キャンパス内に期日前投票所を開設し、投票所設置にとどまらず、学生参画型の選挙啓発を積極果敢に展開して、他の年代は全て投票率が下がる中、20代前半の投票率を2.7ポイント引き上げに成功した松山市を視察いたしてまいりました。参議院選挙後の平成26年11月の松山市長選挙における松山大学期日前投票者数1,262人に対し、大学生の投票者数は402人、若年層の投票のみならず、市民の投票利便性向上など、大学内期日前投票所は大きな役割を果たしていることが確認できました。  そこで伺います。  千葉市も昨年の統一地方選挙において淑徳大学とのキャンパス内期日前投票所における協議があったと伺っています。若年層投票率改善に向けて大きな可能性がある大学内期日前投票所設置をこの参議院選挙に向けて実現すべく取り組むことを求めますが、いかがですか。 35 ◯議長(向後保雄君) 選挙管理委員会事務局長。 36 ◯選挙管理委員会事務局長(深山博司君) 18歳選挙権施行に向けた啓発の一環として、参議院選挙では、淑徳大学のキャンパス内に学校周辺の有権者も利用できる中央区の臨時期日前投票所を2日間限定で設置する予定としております。 37 ◯議長(向後保雄君) 椛澤洋平議員
    38 ◯10番(椛澤洋平君) 今回は2日間である中、実施するということでありますので、これは一歩前進だと思います。投票所というハード面だけでなくて、学生に積極的参画を促し、学生目線でアイデアを出し合い、啓発事業をともに進めることが重要であり、松山市のように選挙コンシェルジュたる、そういった学生参画、こういった部分も要望しておきたいと思います。  大学内期日前投票所の設置と同時に、今後取り組みを強化すべきは、ターミナル駅における共通投票所設置であります。駅やショッピングセンターに、投票所を設置できるという公選法改正が今国会で可決をされる見通しであります。  そこで伺います。  1日平均10万人の乗降客を誇る千葉駅に、6区全ての区民が投票できる共通投票所の設置を求めますが、検討を進めますか。 39 ◯議長(向後保雄君) 選挙管理委員会事務局長。 40 ◯選挙管理委員会事務局長(深山博司君) 6区全ての共通投票所を設置するには、区ごとの投票スペースの確保、二重投票を防止するための全投票所のオンライン化の経費、投票管理者や立会人などの人員確保などの課題があることから、今後、法律案の内容を精査するとともに、他市の導入事例等を研究してまいります。 41 ◯議長(向後保雄君) 椛澤洋平議員。 42 ◯10番(椛澤洋平君) ぜひ前向きに、今後、法改正を見て検討をしていただきたいなと思います。  次に、ちょっとスライドをごらんください。  商業施設における期日前投票所においては、既に稲毛区と美浜区で実施をしているわけであります。稲毛区の長沼コミュニティセンター、イオン稲毛へとこう変更したわけでありますが、結果、前回選挙と比較して、これは6倍以上の投票者数増加につながっております。あのグラフを見ていただいてわかるとおりであります。実際、アンケート結果でも、駅前の商業施設に期日前投票所があると便利かという問いに98%が便利と回答いたしております。参院選に向けて中央区も、そごうにおける期日前投票所設置が決まったと聞いておりますが、残る花見川区、そして緑区、若葉区へ商業施設への期日前投票所設置も早期に実現をすべきと考えます。  そこで伺います。  今後の国政選挙、遅くとも統一地方選挙までに、花見川区、若葉区、そして緑区への商業施設での期日前投票所設置を求めますがどうか。なお、私の地元である緑区においては、イオン鎌取への設置を求めたいと思いますが、検討を進めますか。 43 ◯議長(向後保雄君) 選挙管理委員会事務局長。 44 ◯選挙管理委員会事務局長(深山博司君) 商業施設に期日前投票所を設置していない花見川、若葉、緑の3区につきましては、御協力いただける商業施設で、現在の期日前投票所と比べ、利便性などが向上する場合、移設に向けて協議を進めたいと考えております。なお、緑区のイオン鎌取店への移設につきましては、緑区役所に隣接しており、選挙人の利便性などの効果が薄いことから、現時点での移設は考えておりません。 45 ◯議長(向後保雄君) 椛澤洋平議員。 46 ◯10番(椛澤洋平君) 商業施設の期日前投票所設置は、期日前投票率を見ていただいて、大きな効果が実証されています。6区全てで展開することを必ず進めてほしいと思います。現状の期日前投票所は2カ所ということでありますが、今後3カ所へ拡大することなど、市民のさらなる利便性向上、選挙参画を進める取り組みを、果敢にこうチャレンジをしていっていただきたいと要望をしておきます。  次に、がん検診事業について、2回目の質問を行います。  先ほどの答弁で、事故後の措置として聞き取りを開始したとのことでありますが、遺族から事故を起こしたクリニックの過去3年分のレントゲンチェック、また、異常があれば受診者への連絡、さらに市民への公表、事故調査委員会設置を再三にわたり要請したにもかかわらず、千葉市は応じていないと聞いております。  そこで伺います。  遺族が求めた適切な措置として、過去3年間のレントゲンチェックや異常があった場合の受診者の連絡、事故原因の公表、こうした措置をなぜしなかったのか、お答えください。 47 ◯議長(向後保雄君) 保健福祉局次長。 48 ◯保健福祉局次長(岡部史哉君) 事実関係の確認などを行い、事故調査特別委員会の開催準備を行いましたが、警察による捜査が始まったため開催には至りませんでした。 49 ◯議長(向後保雄君) 椛澤洋平議員。 50 ◯10番(椛澤洋平君) 先ほど冒頭に紹介した毎日新聞記事において、医療過誤調査の専門家である南山大学の教授の加藤良夫さんが再発防止のために調査は必要で、刑事責任の有無とは関係ないと、こう市の対応を疑問視しております。  そこで伺います。  千葉市も、老人保健事業契約書の第21条に事故原因の調査として事故調査委員会を設置して速やかに調査するものと、こううたわれているのにもかかわらず、拒否し続けるのは、これは契約書違反ではありませんか、お答えください。 51 ◯議長(向後保雄君) 保健福祉局次長。 52 ◯保健福祉局次長(岡部史哉君) 既に当事者間で医療ADRにより和解されており、また、必要な措置を講じているため、事故調査特別委員会を設置する必要性がないと判断いたしました。 53 ◯議長(向後保雄君) 椛澤洋平議員。 54 ◯10番(椛澤洋平君) 今回の問題の本質についてでございます。遺族は検診時のカルテと受診記録票一覧表を取り寄せ、医療過誤、こういう著書で公表いたしております。それをもとに、ちょっと画像をごらんいただきたいと思います。これを見ると、左側がカルテでございます。右側が千葉市発行の受診記録票でございます。これを見ると、カルテ、実は陰影があって昨年より大きくなっているとこう書かれているわけであります。ところが、同年同月同日の千葉市発行の受診記録票には、陰影の印もなければ、異常ありとも書かれておらず、異常なしと明記をされていました。このようなことがあっていいのでしょうか。問題なのは、異常ありと書かれたカルテは受診者には渡されず、受診者に渡されたのは、千葉市発行の異常なしと記載された、この右側の受診記録票のみであるということであります。  そこで伺います。  今回の事故におけるカルテと受診記録票が相違してしまうことの原因は何ですか。 55 ◯議長(向後保雄君) 保健福祉局次長。 56 ◯保健福祉局次長(岡部史哉君) 既に和解がされており、本件の詳細について、この場でお答えすることは控えさせていただきます。 57 ◯議長(向後保雄君) 椛澤洋平議員。 58 ◯10番(椛澤洋平君) 詳細についてお答えできないということでありますが、千葉市は、そもそも事故調査委員会を開かなかったわけでありまして、原因をしっかり把握しているのですか。二重読影は検診の基本であり、陰影見落としは防げるかもしれませんが、カルテと受診記録票の相違、これは公文書偽造とも言うべき、ゆゆしき問題であります。  そこで伺います。  こうしたカルテと受診記録票が相違してしまうような事象を防ぐために、千葉市が必要なのは、協力医療機関に事故原因を明らかにし、それを受けて対策を徹底することであります。原因究明とともに、協力医療機関及び千葉市職員の意識改革を徹底させて、再発防止策の周知徹底を図りますか。 59 ◯議長(向後保雄君) 保健福祉局次長。 60 ◯保健福祉局次長(岡部史哉君) 本市では、より精度の高い検診を行うために、平成20年度から、肺がん検診票の胸部エックス線フィルム読影結果の記入欄を改善し、医師2名がそれぞれ読影結果と医師名を直接検診票に記載することとしております。加えて、千葉市医師会や検診実施機関と協力し、定期的にがん検診精度管理委員会を開催して、検診実施状況の分析や検診に当たっての留意事項などの検討を行い、各施設に周知しております。そのほか、検診実施機関の読影技術の向上を図るため、定期的に研修会を開催するなど、がん検診の精度向上に努めております。 61 ◯議長(向後保雄君) 椛澤洋平議員。 62 ◯10番(椛澤洋平君) 受診率向上には検診の質の向上が重要であります。がん検診の実施主体でもある千葉市が、事故が起きても不都合なことにふたをするかのように、事故調査委員会も開かない、事故原因も公表しないという姿勢では、遺族はもとより、市民からのがん検診事業の信頼は下がるばかりであります。  死亡した女性が亡くなる前に書いた手紙の一文であります。もう少し早く発見できていれば、がんが小さく、治療法も幾つかあり、時間的、精神的余裕もあり、こんな苦しみも味わわなくて済んだと思い、本当に許せません。二度とこうした事故が千葉市では起きてほしくない。千葉市は、過去にこの問題に真摯に向き合って、先ほどのがん検診精度管理委員会、こうしたところでも、しっかり原因分析、意識徹底を図っていただくこと、千葉市の責任ある対応を重ねて強く要望いたしておきます。  次に、平成26年度の受診率は、胃がんで16%、肺がん検診で33%にとどまっており、がんの脅威、予防の重要性に対する意識が市民に十分に浸透しているとは言いがたい状況にあります。そこで、具体的に受診率を上げるための提案をしたいと思うわけであります。  がん検診事業で、受診率がとりわけ低いのが胃がん検診であります。胃がん検診では、エックス線検査でバリウムを飲む、こういうことに抵抗がある方が多いことも一つの要因だと思われます。ことし4月から厚労省は自治体の胃がん検診の指針を改定し、内視鏡検査を加えることになりました。発見率はバリウム検査の約3倍と言われ、バリウムを体外へ出す苦痛などを伴わない胃カメラ検診は、検診率向上と早期発見による市民の命を守る観点、さらに、がん発見前の治療による医療費削減に寄与する観点から見ても極めて重要であります。  そこで伺います。  千葉市も厚労省の改定を踏まえ、胃がん検診においてエックス線検査のみならず、内視鏡検査を選択できるように検診体制を拡充することを求めますが、どうですか。 63 ◯議長(向後保雄君) 保健福祉局次長。 64 ◯保健福祉局次長(岡部史哉君) 胃の内視鏡検査の実施につきましては、改定された厚生労働省の指針に基づきまして医師会と検討を進めてまいります。 65 ◯議長(向後保雄君) 椛澤洋平議員。 66 ◯10番(椛澤洋平君) 検討するということで前向きな答弁でありました。厚労省の指針改定前から、独自に政令市では既に8市、全国353の自治体で内視鏡検査を導入いたしております。国立がん研究センターが内視鏡検査を実施している鳥取県住民を対象にした検査では、胃がん死亡率が30%減少する効果があったと報告されております。ぜひとも、市民の命を守るために早期に検討を進めて、平成29年度からこの内視鏡検査を導入することを強く求めておきます。  胃がん検診と同時に、重要性が増しているのが子宮がんや乳がん検診であります。仕事、育児、介護、忙しい女性のために、土日等での検診環境を整備することも必要であります。日本で初めての取り組みとして、日本乳がんピンクリボン運動が全国の医療機関や自治体の検診担当部門に呼びかけた10月第3日曜日に、全国どこでもマンモグラフィー検査が受診できる環境づくりという取り組みがあります。  そこで伺います。  ピンクリボン運動に千葉市もしっかり応え、10月第3日曜日に、マンモグラフィー検査のできる環境づくり、また10月に限らず、土日における受診環境整備、さらには子供の見守り体制を、現状の20%台の実施率から、さらに上げるべき体制充実を求めますが、どうですか。 67 ◯議長(向後保雄君) 保健福祉局次長。 68 ◯保健福祉局次長(岡部史哉君) NPO法人J.POSHが行います10月の第3日曜日における乳がん検査につきましては、今年度は市内3カ所の医療機関で実施しておりました。今後は、この情報を市民に周知してまいります。また、乳がん検診などの土曜開催や子供の見守りにつきましては10月に限らず実施しておりまして、今後もさらなる受診率の向上に向けて受診環境の整備に努めてまいります。 69 ◯議長(向後保雄君) 椛澤洋平議員。 70 ◯10番(椛澤洋平君) 私の知人で若くして子宮頸がんで亡くなった方がおります。まだ小さなお子さんを抱えながら、お子さんより先に亡くなってしまう。こういうことがどれほど心残りで無念であったか、想像するだけで苦しくなるわけであります。ぜひ、早期発見、これで女性、また家族の柱である母親の救える命があります。がん検診事業の日曜日検診できる環境整備、今、3医ありましたが、これをさらに拡充をしていただきたい。先ほど申し上げた胃がん検診の内視鏡検査、これも早期に実現をしていただきたい。  そして、最後には、先ほど申し上げましたカルテと基本健康調査の受診記録票がこう相違をしてしまう、こうしたことが二度と起こらない体制づくりを、引き続き、同時にやはり、その現場の医療機関の皆さんにこうした問題の本質、原因、こうしたものをしっかり周知をして、二度と起こらないように、市民の健康と命を守るためにがん検診事業のさらなる充実を求めて、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) 71 ◯議長(向後保雄君) 椛澤洋平議員の一般質問を終わります。  一般質問を続けます。1番・桜井秀夫議員。              〔1番・桜井秀夫君 登壇、拍手〕 72 ◯1番(桜井秀夫君) 皆さん、こんにちは。公明党千葉市議会議員団の桜井秀夫です。  2011年3月11日に発生した東日本大震災からあすで丸5年が経過します。いまだ仮設住宅で暮らす避難者の方々に改めて衷心よりお見舞いを申し上げますとともに、東北を初め、この千葉も含めた被災者の方々に思いをはせる次第であります。そして、東北で震災を経験し、残された者として、この千葉の地で身近にある命をどこまでも慈しむことをお誓い申し上げ、そのような趣旨から、今回は多少重いテーマを正面から取り上げてまいります。  それでは、通告に従いまして一般質問を行います。  初めに、児童相談所を中心とした児童保護体制について伺います。  先日、私は美浜区にある千葉市の児童相談所を視察させていただきました。実は、千葉市立児童相談所への視察自体は、既にこれで2度目となります。この写真にありますとおり、懐かしいと思う方もいらっしゃると思いますが、ありがたいことに、私の先輩議員に当たるこちらの奥井前市議に同行させていただき、私が市議会議員になる半年以上前に児童相談所へ直接お話を伺いに上がりました。  そこで、今回の視察では、お話を伺ったり、建物を見学したりするというものではなく、所内の児童には議員という身分を明らかにせず、このようなジャージ姿で、一晩中、児童相談所、特に一時保護所の現場で過ごさせていただきました。少年院や少年鑑別所で15年以上勤務した経験もあることから、施設勤務の流儀は心得ているつもりでしたが、それでも、議員が児童相談所に夜通しで視察するという初めての試みに対し、今後も行うかどうかは別として、このたび御了承をしていただいた児童相談所には、この場をお借りして改めて感謝申し上げます。  こうした方法で視察させていただいたのは、児童や職員の方々のふだんに近い言動を少しでも確認し、生の現場の姿を把握したいという思いからでした。もとより一晩程度の滞在で語るのはおこがましいのですが、それでも、話にも勝る職員皆様の過酷な勤務状態や児童たちが抱えている年齢不相応な重い不安、また、現場で必死に工夫されている職員や自分をコントロールしようとしている児童の姿、その一方で、一時保護所に限らず、施設という構造上どうしても抱えてしまう特有の課題が多少なりともかいま見えた気がいたします。  まず、この写真を通してお見せしたかったのは、私のジャージ姿ではなく、上の時計です。こちらの時刻です。児童相談所の時計が示しているこの11時前の時間は夜のことです。この日、保護者への継続指導に出向いていた調査指導班や診断指導班の職員の方々が事務所に戻ってきた時間です。この後、さらに報告書を作成したり、翌日の朝からの対応を上司と検討されていました。しかも、それは警察の介入を要するようなシビアな事案でした。それらが片付いてから退庁、帰宅し、翌朝には、通常始業時間である8時45分までに出勤されております。  実は、このあと、深夜の12時に身柄つき児童通告といって、中学生の非行少年が警察に連れてこられて、一時保護所に入所しました。それに対応するのは一時保護班ですが、一時保護所内は学生の夜間指導員に任せて、一時保護所の夜間勤務をしていた正規職員が一人で入所に対応されていました。  一時保護所の運営に当たっては、入所時の当事者による同意が生命線となりますが、非行で連れてこられた子は明らかに不満がある様子でした。そんな子に対して、職員の方は丁寧に対応し、気持ちを和らげようと接しておられましたが、事前情報もなく、どのような性格や疾病を有しているか全くわからない子供に、しかも不安を抱える相手と深夜に1対1で対応しなければならない職員のリスクや負担はかなりのものがあると、私はその場に同席して感じました。そんな困難な業務を円滑にこなしていた職員の方は、聞けば中学校の教員で生活指導をされていたとのこと。そのスキルに私は納得いたしました。  一人での対応ということについては、児童相談所にいる他の職員がもっと手伝えばよいと思うかもしれませんが、時間も深夜の午前0時を回っておりましたし、その時間の少し前には、夜の8時半にも緊急の入所がありました。こちらは非行ではなく、被虐待が疑われる1歳8カ月の幼児で、熱を出した状態で緊急に入所し、保護されるという事態が起こっておりました。  この幼児への対応は、日勤、すなわち朝から日中にかけて勤務していた保育士さんが急遽、夜にそのまま残って時間外勤務をし、幼児にずっと添い寝してやっと幼児が落ち着いて、保育士さんも退庁、帰宅したばかりでした。この保育士さんも、翌朝は通常勤務時間に出勤し、一時保護所での日勤の業務をこなしています。  これらは私が視察したたった一晩の出来事です。このように専門的な技量がなければ対応できない事案が突発的に起きる状況の中で、24時間体制で臨み、従事されている姿を目の当たりにし、そうしたことを踏まえて幾つか質問をさせていただきます。  虐待通告対応件数は、平成24年が815件、翌年25年もほぼ同数の813件、翌26年は786件で減少したかと思えば、本年度はまだ3週間を残していますが、既に何と1,000件に達して過去最大件数となり、憂慮すべき事態と言えます。これらの莫大な虐待通告対応件数から調査した結果、保護が必要であると判断した児童を入所させたり、虐待以外にも、先ほどの例のように非行のある児童が突然入所し、その児童たちを同居させなければならないのが児童福祉法における保護の仕組みです。  そこで、この一時保護の実情や児童を受け入れる体制について伺います。  まず、1点目として、昨年度の一時保護の期間について、本市の平均期間、ほかの政令市との比較、最短期間及び最長期間についてお示しください。  次に、職員配置について。  こちらの勤務ローテーションからわかるように、日勤の職員が退庁、帰宅した後は、夜間の正規職員1名、非常勤嘱託の夜間指導員3名の計4名で運営しています。そこでは、正規職員1名のみの稼働となる時間帯が1時間、夜間指導員1名のみの稼働となる時間帯が2時間45分あります。赤色の箇所です。緊急時には、仮眠や休憩の職員と合わせて複数名での対応が可能となっていますが、先ほど事例を挙げたような常態化している時間外入所に円滑かつ安全に対応するには、正規職員2名を常時配置して勤務に臨むべきと考えますが、いかがでしょうか。  また、入所した児童の着がえや入浴の対応を考慮すると、職員配置も有資格別だけではなく、性別のバランスもとる必要があると考えますが、現状と今後の必要性についてお答えください。  さらに、職員のモチベーションについて、みずからの経験で言えば、少年院や少年鑑別所で勤務をするためには、法務教官採用試験という専門試験での合格が前提となっていましたが、それ以前に、みずからがこの過酷な現場勤務を希望したという大前提があります。  困難な業務である一時保護所において専門試験が予定されていないのであれば、せめて機械的なローテーション人事ではなく、配置希望を重視することが必要と考えますが、いかがでしょうか。  あわせて、これもみずからの指導経験で恐縮ですが、施設の現場で職員がひとり立ちするには、育成に二、三年かかり、全体を見渡して自発的に勤務できるように育つには、多くの職員が5年から7年程度の期間を要していたように記憶しております。  そこで、現状の児童相談所での職員の平均従事年数と児童保護や心理などの査定の専門性を鑑みて、実際に必要と考えられる従事年数についてお答えください。  最後に、先ほど紹介した被虐待が疑われる幼児の事例では、警察と病院と児童相談所が見事に連携して、幼児を速やかに保護できたケースです。強い法的権限も物理的な実行力も付与されていないにもかかわらず、過度な期待を背負っている児童相談所にとって、このように身柄確保に強い権限を有する警察との連携は最重要です。そして、この日のケースのように、緊急に保護する必要性が高いケースでは、保護者が有する強い親権に対して児童相談所にも法的に対応できる能力が必要となります。  そこでお伺いいたします。  警察との恒常的な連携のあり方や児童相談所としての法的な対応能力について、どのように整備すべきか、お考えをお示しください。  また、保護者が入所を同意しない場合でも、児童福祉法第28条によって家庭裁判所の審判により入所させることができることから、家庭裁判所との連携も欠かせません。それだけではなく、私は、児童福祉の範疇を超えた所内の粗暴事案については、職員や当該児童本人、さらには周囲の児童の安全のために、少年法の観護措置によって身柄を少年鑑別所へと積極的に移行させることを家庭裁判所に理解してもらうことも重要と考えますが、いかがでしょうか。  次に、高齢者孤立死への対策についてです。  高齢者の孤立死は社会問題となって久しく、地域への影響も大きいことから、本議会においても取り上げられてきました。その一方で、従前から言われるように、孤立死や孤独死等々の用語自体の統一的な定義がないことが問題解決を困難にさせており、実際、この孤立死、孤独死という言葉だけではなく、おひとりさまという言葉に積極的な意義づけをしたことで有名な社会学者の上野千鶴子東京大学名誉教授は、独居は孤独ではないという信条に基づき、最近になって在宅ひとり死という用語を考案し、より中立的な意味合いで用いることを提案しております。  このように、孤独死や孤立死について統一的な定義が定められていないことから、それらに基づく統一的な調査が実施できず、その結果、課題が見えにくく、数字としてもあらわれないために、体系的な政策や予算措置がされにくい状況になっていると言えます。  そこで、ここでは定義や全国的な統計については深入りせず、ひとまず、この孤立死に対して、本市においてどのような施策が講じられてきたかを整理した上で、学術的な研究成果を参考に問題解決を検討してみたいと思います。  まずは、地域福祉の観点からは、平成25年7月1日から、千葉市孤独死防止通報制度が開始されております。いわゆるライフライン事業者や配達事業者との見守り体制の協定であり、日常業務で地域の異変を発見した場合に、区役所に通報してくれる事業者を継続的に募集しております。また、地域見守り活動支援補助金という制度もあり、自治会や町内会、NPO法人等が新たに見守り活動を実施する場合、初期経費の一部について助成されることとなっております。  次に、個別の高齢者福祉の観点から、65歳以上のひとり暮らしの高齢者の急病等の緊急時に迅速に対応できるように、緊急通報装置や安否確認センサーを設置できるようになっています。また、安心電話事業では、平日の日中に専任の電話員から安否確認の電話をかけ、2日間連続で電話連絡がとれない場合には、3日目に緊急連絡先への連絡と訪問員や民生委員による自宅訪問を行うこととなっております。  今後は、これらと地域包括ケアシステムとが有機的に連携することが期待されますが、特に千葉市独自の制度として新年度に新設される家庭訪問をする薬剤師の認定制度は、薬の飲み残しのチェックにとどまらず、独居高齢者の異変をいち早くキャッチできるのではないかと考えられます。近隣市では、特殊詐欺を防止するための啓発拠点を薬局にするなど、高齢者のライフスタイルにとって、薬剤師というのは極めて身近な存在になり得るからです。  このように、今後の重層的な見守り体制が望まれるわけですが、今回の通告で孤立死への対策と私が銘打ったのは、孤立死を防ぐだけでなく、そもそも孤立死にはどのような問題があり、住民と行政がどのように取り組むべきかを率直に明らかにすべきであるとの意義を込めています。  そこで、孤立死の問題整理に当たって参考になるのは、地元淑徳大学の結城康博教授による予防的視点と事後的視点という考え方です。つまり、どんな先進事例でも孤立死をゼロにすることはできないという実証的な立場から、発生前の問題と発生後の問題を区別し、それぞれの何が問題なのか、何をすべきか、何ができるかを整理することを提案されております。  先ほどの上野教授も、おひとりさまの人口増加と在宅医療や在宅介護への社会保障政策の転換、この二つの要因によって、在宅ひとり死の増加は防ぎようがない現実であることを指摘しております。確かに、国立社会保障・人口問題研究所によれば、世帯主が65歳以上の世帯別構成比率では、数年後の2020年には単独世帯が全体の3分の1、その予備軍である夫婦だけの世帯も3分の1を占め、その後も単独世帯の比率が上昇するとされていることからも、先ほど指摘された孤立死、在宅ひとり死の増加現象は避けられないようです。そうであればこそ、その孤立死、在宅ひとり死の何が問題かを明らかにして対策を立てることは喫緊の課題と言えます。  そこでお伺いいたします。
     まずは、予防的視点から、本市における孤独死防止通報制度における通報数と実際に死亡に至っていた人数を各区、通報者別に挙げてください。  また、地域見守り活動支援補助金の交付団体数の推移、緊急通報装置の設置数の推移、安心電話事業の利用者数の推移についても挙げてください。  実情把握として、市営住宅における孤立死で把握されている人数についても挙げてください。  次に、事後的視点から伺います。  今伺った市営住宅における孤立死について、御遺体が発見された場合の原状回復とその費用についてお答えください。  さらに、市営住宅だけではなく、一戸建ての持ち家に住んでいた方で家族との連絡がつかない場合、その御遺体や住居などの扱いはどのようになるのかについてもお示しください。  最後に、稲毛区の特性を活かしたまちづくりについてです。  千葉市が作成した千葉市まち・ひと・しごと創生人口ビジョン案によれば、稲毛区の人口動向は、2030年ごろまでは横ばいを維持する、また、社会増による効果が大きいとされており、少子・高齢化の中にあっても、長期的な視点に立ったまちづくりが可能な状況にあります。現在の稲毛区のホームページには、若者と連携する文教のまちとうたわれており、穴川町、小中台町、轟町、作草部などは、陸軍関連施設跡地に戦災を受けたさまざまな学校が移転、復校をした結果、文教地区に発展したとされております。このような歴史的背景や客観的状況を踏まえた上で、稲毛区の特性を生かしたまちづくりを目指すべきと考え、以下の点についてお伺いいたします。  まずは、国家公務員宿舎の削減計画等に基づく処分予定の国有地について、千葉市全体から見た稲毛区の状況についてお答えください。  そして、今回は稲毛区に隣接する二つの地域について質問いたします。  一つに、UR都市機構による地域医療福祉拠点として千草台団地が指定されたことについて、この地域医療福祉拠点とはどのようなものか、お答えください。  次に、轟町5丁目の未利用国有地の利活用について、2月に開催された財務省関東財務局の国有財産関東地方審議会において、本市が要望した国の定期借地権制度を用いて、社会福祉法人等が認可保育所、障害者福祉サービス事業所、特別養護老人ホームを整備する利活用が認められたと伺っております。この未利用国有地については、私も昨年の第2回定例会の一般質問で地域とのかかわりについて要望してまいりましたが、そこで、この国有地利活用の趣旨、経緯についてお答えいただくとともに、当該地域の特性についてどのように理解されているか、お伺いいたします。  以上で、1回目の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。御答弁をよろしくお願いいたします。(拍手) 73 ◯議長(向後保雄君) 答弁願います。こども未来局長。 74 ◯こども未来局長(石井 忍君) 児童相談所を中心とした児童保護体制についてお答えします。  昨年度の一時保護の平均期間、最短期間、最長期間及び政令市との比較についてですが、一時保護の本市の平均保護期間は43.9日、最短期間は1日、最長期間は375日で、政令市の平均保護期間は30日となっております。  次に、時間外における一時保護所職員の配置についてですが、現在3名の男性教員、6名の女性保育士のローテーションで対応しております。一時保護する児童の年齢、性別、保護理由等はその時々によって異なるため、職員配置につきましても、性別のバランスを考慮しながら正規職員の複数配置が可能となるよう努めてまいります。  次に、人員配置に際しては、配置希望を重視することが必要ではないのかとのことですが、一時保護所では、日勤夜勤を問わず、小中学校の教員が未就学児童を、また、保育士が小中学生を直接処遇することがあり、学校、保育所とは、仕事の内容や勤務形態が大きく異なることから、その点を考慮し、配置していきたいと考えております。  次に、現状の児童相談所での職員の平均従事年数と実際に必要と考えられる従事年数についてですが、職員の平均従事年数は、平成27年4月1日現在で約3年となっております。また、国の示す児童相談所運営指針では、児童福祉司及び児童心理司のスーパーバイザーは、少なくとも10年程度の経験を有するなど、相当程度の熟練を有している者と示されていることから、スーパーバイザーを養成する観点からも、現状よりもさらに従事年数を重ねていくことが必要であると考えております。  次に、警察との恒常的な連携のあり方や児童相談所としての法的な対応能力についてですが、被虐待児童の家庭への立入調査や一時保護に際して、児童の安全と確保に万全を期すためには、警察の協力は必須であり、そのため警察との連絡会議の開催や児童相談所に警察OBを配置することにより、連携を密にしております。また、警察への援助要請のマニュアル策定し、市内警察署に協力依頼することにより、迅速な対応をとってもらうことができていると考えております。  法的な対応能力につきましては、来年度から、児童相談所に嘱託職員の弁護士を配置することにより、保護者への法的対応や職員への法的助言を行うことが可能となり、対応能力が向上すると考えております。  最後に、粗暴事案について児童の身柄を少年鑑別所へと積極的に移行させることを家庭裁判所に理解してもらうことについてですが、これまでも、少年鑑別所へ身柄を移行した事例はございますが、今後は、必要が生じた場合にさらに迅速な対応が可能となるよう、家庭裁判所と協議をしてまいります。  以上でございます。 75 ◯議長(向後保雄君) 保健福祉局次長。 76 ◯保健福祉局次長(岡部史哉君) 高齢者孤立死への対策についてのうち、所管についてお答えいたします。  まず、孤独死防止通報制度におけます通報数と死亡発見数の区別、通報者別の件数についてですが、制度がスタートした平成25年7月から本年2月末までの2年8カ月間で、中央区の通報件数は13件で、うち死亡件数は1件、花見川区の通報件数は5件で、うち死亡件数は2件、稲毛区の通報件数は2件で、うち死亡件数は1件、若葉区の通報件数は4件で、うち死亡件数は2件、緑区の通報件数は2件で、うち死亡件数はゼロ件、美浜区の通報件数は14件で、うち死亡件数は4件となっており、合計で40件の通報があり、死亡発見数は10件でございます。  また、通報者別の件数は、電力事業者が1件、ガス事業者が1件、水道事業者が2件、新聞配達事業者が13件、宅配事業者が23件となっております。  次に、地域見守り活動支援補助金、緊急通報装置、さらに安心電話事業の実績についてですが、地域見守り活動支援補助金の交付団体数は、平成24年度は10件、25年度は12件、26年度は8件で、緊急通報装置の設置数は、24年度は1,775件、25年度は1,787件、26年度は2,463件で、安心電話事業の利用者数は、24年度は532人、25年度は481人、26年度は418人でございます。  最後に、一戸建ての持ち家に住んでいた方で家族との連絡がつかない遺体等の取り扱いについてですが、まず、遺体につきましては、墓地及び埋葬等に関する法律に、死体の埋葬又は火葬を行う者がないとき又は判明しないときは、死亡地の市町村長がこれを行わなければならない旨の規定がございますので、実際に親族がいない、または特別の事情により火葬を行う者がいない場合につきましては、警察などから遺体を引き取った後に同法に基づきまして火葬をとり行うとともに、焼骨につきましては、親族調査の間、桜木霊堂に一時的に保管しております。  なお、亡くなった方が生活保護の受給者で、葬祭を行う扶養義務者がなく、第三者がこれを行う際には、生活保護法に基づく葬祭扶助を実施する場合もございます。  また、住居等の取り扱いについてですが、亡くなった方に一定規模の資産があり、かつ、相続人が存在しない、または全員が相続放棄をしている場合などにつきましては、地方検察庁を通じて地域を管轄する家庭裁判所に相続財産管理人選任の申し立てをすることとなります。なお、選任された相続財産管理人は、亡くなった方の債務清算や残った財産の国庫への引き継ぎに関する手続を行うこととなります。  以上でございます。 77 ◯議長(向後保雄君) 都市局次長。 78 ◯都市局次長(小早川雄司君) 高齢者孤立死への対策についてのうち、所管についてお答えします。  初めに、市営住宅における孤立死の人数についてですが、市営住宅を管理している住宅供給公社では、団地自治会や住宅管理人などから入居者の安否確認の依頼があった場合、警察官立ち会いのもと部屋の確認を行っております。昨年度、死亡が確認された人数は4人で、今年度は2月末現在で5人でございます。  次に、市営住宅において遺体が発見された場合の原状回復とその費用についてですが、遺体が発見された場合、御遺族や保証人に退去の手続をお願いしております。退去手続の際には、御遺族などに残存物の処理をお願いしておりますが、処理ができない場合は、残存物の所有を放棄する旨の書類を提出していただき、公社が御遺族などにかわって撤去し、その費用を請求しております。撤去費用は、残存物の量にもよりますが、おおむね10万円から20万円でございます。  以上でございます。 79 ◯議長(向後保雄君) 総合政策局長。 80 ◯総合政策局長(川上千里君) 稲毛区の特性を活かしたまちづくりについてお答えします。  まず、国家公務員宿舎の削減計画等に基づき処分予定の国有地の状況についてですが、市内に13カ所あり、このうち9カ所が稲毛区に立地しております。また、5,000平米以上の大規模なものは、市内5カ所のうち3カ所が稲毛区に立地しており、轟町5丁目の用地は建物を除却し、それ以外の2カ所は廃止宿舎を残したままでの現況での処分と聞いております。  次に、UR都市機構の地域医療福祉拠点についてですが、UR団地を中心に住みなれた地域で最期まで住み続けることができる環境を実現するため、地域における医療福祉施設等の充実の推進、多様な世代に対応した居住環境の整備推進、若者世帯、子育て世帯等とのコミュニティー形成の推進に関する取り組みをURが地方公共団体や自治会等の地域関係者などと連携して、総合的に実施しようとするものでございます。  URでは、全国で100団地程度を地域医療福祉拠点の形成を行う団地として選定することとし、市内では昨年度の幸町団地、花見川団地に続いて、今年度千草台団地が選定されたところでございます。  これらの団地では、UR、自治会等の地域関係者、市などが相互に調整を図りながら、地域における現状把握や課題の抽出を行い、地域医療福祉拠点の形成に取り組むための行動計画を策定するものであり、このことが団地の周辺環境を含めた地域包括ケアシステムの構築につながるものと考えております。  最後に、轟町5丁目の未利用国有地の利活用の趣旨、経緯とその地域の特性についてですが、この土地は平成23年12月に財務省が発表した国家公務員宿舎の削減計画により、未利用国有地となり、本市に対しまして情報提供及び意見照会がございました。市では、この土地の利活用について全庁的に検討した結果、周辺の認可保育所において利用者、利用希望者が定員を大幅に超過していること、また、近年、障害者の増加により、日中の訓練等を実施する通所施設が不足していること、さらには、轟町を含む圏域では、稲毛区で唯一特別養護老人ホームの未整備地区であることなどから、各施設の整備の必要性が高く、さまざまな行事等における各施設、近隣の学校間の連携が期待できるメリットなども総合的に勘案の上、国の定期借地制度を活用した福祉施設用地としての利活用を要望し、この2月に、国の審議会により認められたところでございます。  この地域は、保育所、幼稚園、小・中・特別支援学校、高校、大学、短大、教育センター、公民館などが設置され、人口構成では、若い世代の方が多く居住し、65歳以上の高齢者の人口比率は区の平均より5%低いものの、50歳から64歳の人口比率が高い状況にあることから、今後一層、少子・高齢化への対応力を高めていく必要があるものと考えております。  以上でございます。 81 ◯議長(向後保雄君) 桜井秀夫議員。 82 ◯1番(桜井秀夫君) 御答弁いただき、ありがとうございました。  2回目につきましては、要望と何点かの質問をさせていただきます。  まずは、児童相談所を中心とした児童保護体制について伺います。  御答弁いただいたとおり、他の政令市よりも一時保護の期間が長期化してしまっている現状は、数年前から格段に改善されてきているとはいえ、依然、本市における課題と言えます。それは、委託できる児童養護施設や里親が少ない現状や保護者との調整で困難事例が多いことなどが原因として考えられます。  そこで、昨年の1月に提出された本議会の少子高齢社会問題調査特別委員会からの報告書にも明記され、現在、その解決策としても里親委託の促進が本市でも図られておりますが、しかしながら、里親委託はその制度の性質から中長期的施策にならざるを得ないため、短期的には一時保護所を中心とした児童相談所そのものの充実がどうしても必要となります。  先ほどは、それを職員配置の観点から求めてまいりましたが、2回目の質問では、現に生活している児童の観点から検討してまいります。  まず、一時保護所における個室の増加が必要であると考えます。先ほどの視察場面で紹介したように、夜間に入所したばかりの児童をいきなり集団の居室に迎え入れるのではなく、まずは個室で対応していることは、入所者に対しても、受け入れる集団に対しても適切な対応であり、今後も同様にすべきで、そのための個室の確保は欠かせません。そして入所の翌日以降も、まずは入所児童の心情の安定を図り、健康診断を実施した上で、慌てず無理をさせずに、食事やレクリエーションなど、お互いの児童にとって集団であることがプラスになる形での集団生活への導入をすべきです。  もとより、施設入所という観点から考えると、一般的には性別、年齢、疾病、出身学区、非行や被虐待等の入所理由、その他児童本人が有する特性に応じて可能な限り個別対応すべきと考えます。特に、非行と被虐待という問題の内容が大きく異なる児童同士が混在して生活せざるを得ない状況は、全国的にも古くから問題視されていますし、内向的な児童にとって粗暴性のある児童や多動性のある児童との集団生活はかなりの苦痛を強いられます。そもそも、1学年の違いにこだわる世代が最大18歳の年齢差が生じる環境で暮らすわけですから、ナーバスにならないわけがありません。思春期の年齢でさまざまな問題を抱えて保護された児童にとって、日がわりで入所する乳幼児が泣いていたり、騒いだり、暴れたりする環境での長期間の生活は耐えがたいものであることは容易に想像できます。  このような意味からも、今後の個室への改修について、お考えをお聞かせください。  次に、児童に対する専門的技法の導入についてです。  昨年の暮れに、性暴力被害者にワンストップで被害直後から総合的な支援を行う千葉性暴力被害支援センターちさとがNPO法人として発足した際に、御自身が性犯罪被害者であり、実名で支援活動をされている小林美佳さんのお話を伺う機会がありました。個人的に懇談した折の爽やかな笑顔からは想像もつかない彼女の壮絶な被害体験とともに、私の心に強く残ったのは、二次被害と呼ばれる事件以降の警察捜査の過程や周囲からの彼女に対する取り扱いで、被害者が事件以降も受け続けるつらい経験でした。児童であればなおさらではと考えてしまいます。  先日、稲毛区内にある県立中央児童相談所にも視察に行ってまいりました。性被害を受けた青少年とも少なからず接してきた経験が私にもあることから、先ほどのように、刑事捜査の過程で複数の機関が何度も同じ質問することによって招いてしまう二次被害を防いだり、性的虐待を言語を使わずに表現したりすることにより、少しでも被害者の負担を軽減するために導入されている司法面接と呼ばれる手法については、県立児童相談所でも以前から研究されており、率直に意見交換をいたしました。児童福祉では、同様の趣旨から法的被害事実確認面接として導入されつつあるこの専門的技法について、千葉県内6カ所の全ての県立児童相談所で行われていると伺いました。  そこでお伺いいたします。  本市の児童相談所において、この法的被害事実確認面接の手法の導入について、どのように取り組まれているか、お聞かせください。  県立児童相談所では、児童の学習場面も視察してまいりました。年齢差はもとより、障害の有無、学力差など、一律の指導は不可能な状況にあり、大変苦慮されている中で、学力にきめ細かく応じたプリントを作成するなどして、児童の学習機会の確保に努められていました。  そこでお伺いいたします。  児童にとっては重要な権利性も有するこの学習機会の確保について、本市児童相談所においてはどのように対応され、今後どのように取り組もうと考えているのか、伺います。  次は、県や市だけではなく、国も含めた取り組みについてです。  国庫補助事業として、児童養護施設の退所者などに対し、社会的に自立した生活を送れるよう生活や就業に関する相談、支援を行う退所児童等アフターケア事業があり、このたび、本市においても県と共同で取り組まれると伺っております。  この制度には、原則として児童相談所一時保護所からの退所児童は含まれませんが、一時保護所から退所する児童の中にも、親からの支援が見込めない状況の中、就労自立していく児童がおります。  そこでお伺いいたします。  一時保護所を退所し就労自立する児童に対して、どのような支援の枠組みがあるのでしょうか。また、このたび実施する退所児童等アフターケア事業を参考に、自立した生活を送ることに課題のある一時保護所退所児童に対しても社会資源を活用した支援を千葉市独自にでも検討する必要はないのか、考えをお聞かせ願います。  最後に、施設運営に対する外部の評価や児童の声を取り入れることについてお伺いいたします。  介護施設や矯正施設と児童福祉施設は、施設の目的は大きく異なるものの、施設という閉じた空間で生じやすいリスクにはかなりの共通点があります。実際、介護施設や児童養護施設のいずれにおいても、職員や入所者同士による虐待や暴行事案等が発生し、社会的な問題となっており、その対応に迫られております。児童相談所におかれましても、自分の施設は大丈夫という考えではなく、予防的に対策を講じるべきと考えます。  つまり、厚生労働省の児童相談所運営指針にあるように、施設運営に外部の評価を取り入れることを検討してはいかがでしょうか。  千葉県内ではまだ実施している児童相談所はありませんが、不適正な処遇を防止し、社会から遊離しない施設運営のために先進的な取り組みを期待いたします。  それと関連して、さまざまな種類の施設で取り組んでいるのが意見箱の活用です。  本市の児童相談所においてもこの食堂に設置されておりました。児童福祉司や児童心理司による個別面接が行われているものの、児童相談所ではいきなり退所するケースも少なからずあり、児童から生活の感想を聴取する機会は、さほど確保されていないことからも、利用者数は少なくても、希望する児童からは常に意見を聴取できる仕組みは継続した方がよいと感じました。  そこで、意見箱に投じられた意見について、所長または市長が直接内容を確認できる体制にすることも検討しながら、より意見箱を活用しやすくする必要があると考えますが、いかがでしょうか。  私が本市の児童相談所独自の状況から特に喫緊の必要性を感じるのは、1回目の質問にあったように、保護期間が長期化した児童については、児童の希望にかかわらず、児童相談所職員のほうから児童に話を聞く機会を設けるべきだということです。  児童福祉法が一時保護の原則期間として定めている2カ月を超える場合には、児童相談所職員の側から当該児童に対して、心情の安定のみならず、不当な我慢を強いていないかなどについて面接を実施すべきであり、そこでの発言が児童みずからの不利にならないことを担保するためにも、直接処遇に当たっていない職員や、時には、先ほど御答弁のあった新年度からの委託する弁護士の活用も含めて検討していただきたいと考えますが、見解をお伺いいたします。  次に、高齢者孤立死への対策についてです。  1回目の御答弁で明らかになったのは、緊急通報装置は住民からのニーズが高く、今後の予防的視点として、安心・安全のためにも中心となる事業であるということです。また、事後的視点としては、地域住民にとっては、住居問題が処理されないまま残されてしまうということです。実際に私のところに聞こえてくる声も、異臭対策や安全対策の面からも残されてしまった、いわゆるごみ屋敷を地域住民が泣き泣き管理しているという実態でした。これらのことから、何が問題なのかがかいま見えてまいりました。つまり、予防的視点からは、緊急通報装置の普及を進めることによって、助かりたいと思っている方をフォローできる可能性が高い。その一方で、見守りについて今後の柱となる事業はなく、地域の自主組織の状況次第であるということです。その結果、助かりたいとみずから行動する人ではなく、行動しない人、希望しない人については、現在、有効な手だてがないということです。要は、セルフネグレクトと呼ばれるみずからの生活を放棄する人々です。ここが問題として浮かび上がります。  このセルフネグレクトについては、近年、高齢者虐待防止学会を中心に要因と対策についての議論がまとまりつつあります。そこでは、要因は上の主要因と下の促進要因に分けることができ、主要因としては、生命治療やケアの放置に対する対応が挙げられ、また、不衛生な住環境の管理も主要因として挙げられます。すなわち、主たる要因に対する対策として、医療的対応とごみ屋敷への対応が求められているわけです。この議論では、税や公共料金の滞納などの不適切な財産管理や従来から指摘されてきた地域のつながりは、実は主の要因ではなく、問題を悪化させる促進要因として位置づけられています。  孤立死をやみくもに悲観視することなく、上野教授のように在宅ひとり死を一つの生き方として受け入れたとしても、御遺体が長期間放置されるなどの最悪の事態、そして、その主要因である医療拒否の問題やごみ屋敷の問題が地域問題として残ります。また、セルフネグレクトに関する内閣府の報告書によれば、問題は単なる医療拒否だけではなく、当該高齢者と周囲から支援する側との間で抱える疾患への認識のずれが指摘されております。つまり、周囲からは病気があると思われているのに、本人は病気ではないと思い込んでいるケースや逆に周囲は病気とはみなしていないのに、本人は病気を持っていると思っているケースです。いわゆる病識の問題で、いずれも、周囲からの支援に対して反発する可能性が高くなり、その結果、孤立すると考えられるため、医療上の正確な情報は不可欠の要素となります。  このように、セルフネグレクトがもたらす最悪の事態を防ぐためには、限られた見守り体制にハイリスクの高齢者に関する医療情報が行き届き、優先順位をもって効率的に見守る必要があると考えられます。個人情報保護法において、人の生命、身体または財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるときという例外規定を設けている趣旨からも、何らかの対応は必要と考えられますが、しかし、千葉市孤独死防止通報制度に基づいて協定を結んだライフライン業者が察知するのは地域の異変であるため、そのような個人情報の提供を受けるのは適切ではないとも考えられます。  その一方で、東京都足立区が2012年に可決した孤立ゼロプロジェクト推進に関する条例では、孤立死を防ぐために自治会に区の保有する高齢者情報の提供を可能にしており、大変参考になります。  そこでお伺いいたします。  予防的視点から、地域見守り活動支援補助金制度で援助される自治会等と行政との間で医療情報を共有することは可能でしょうか。  次に、セルフネグレクトによる著しく不衛生な状態のいわゆるごみ屋敷に対しては、条例で土地所有者の自己処分の原則に基づき、みずからが処分するように努めなければならないと定められておりますので、問題は先ほどの事後的視点となります。つまり、孤立死の問題に即して言えば、持ち主が亡くなったことにより、死亡されたことにより、単なるごみ屋敷ではなく、それは原因者が既に存在しないごみ屋敷、著しく不衛生で放置された空き家ということになります。  そこで、現在、運用のための準備が進んでいます、いわゆる空き家対策特別措置法において、このようなごみ屋敷でもあり空き家でもある住居について、どのように対応することとなるのか、今回の孤立死、すなわち逝去後の一定期間に御遺体が発見されなかった空き家の場合について、考えをお聞かせください。  最後に、稲毛区の特性を活かしたまちづくりについてです。  まず稲毛区、なかんずく轟町や弥生町の特性である文教性についてですが、この文教性というのは教育的風土とも言えるものであり、それは短期的施策でなし遂げられるものではなく、長期間にわたって、在校生、卒業生そして地域の方々が育んでこられたもので、特に轟町や弥生町にはそのような風土に引かれて、また、お子さんの進学のためにこちらの地域に転入されてこられる方も多いようです。  個別地域につきまして、まず、地域医療福祉拠点として指定された千草台団地の特性としては、入居が始まった昭和41年から自治会を中心に住民同士の強いきずなが保たれている地域で、地域医療に熱心な診療所が団地に接して構えてくれていることが挙げられます。  その一方で、団地内の高齢化率は高く、しかも約60棟あるこの団地にエレベーターが2棟しかないという環境に悩まされています。では、地域医療福祉拠点となったこの地域に対して行政は何ができるでしょうか、何をなすべきでしょうか。  この地域の医療を支えるドクターには、私も日ごろから医療や福祉について御指導をいただいておりますが、今後はリスク管理するための情報、データベース化が重要ではないかとの貴重な御意見を伺いました。まさに、先ほど孤立死に関して提案した高齢住民の、高齢者住民の医療情報を共有するということであり、その個人情報の運用に関する仕組みを変えられるのは行政しかありません。この地域医療・福祉において最悪の事態とも言える孤立死の放置をまずは地域医療福祉拠点として指定された地域から防ぎ、問題解決を目指すという意味においても、地域限定という特区的な発想も含めて、今後も情報の管理と運用の両面から研究していただきたいと思います。  また、先ほど説明しましたように、この団地にはエレベーターがほとんどありません。幾らきずなが強い自治会でも高齢化の例外ではなく、高齢者にとって階段を上りおりする環境が大きな壁になることは間違いありません。URには、エレベーターの設置を市からも促していただきたいと思います。  ところで、千葉市では学生消防団活動認証制度を本年1月から開始いたしました。この認証制度は地域の消防団に一定の期間所属して所定の回数を参加した学生に対して認証し、その証明書を学生が就職活動で利用することができるというものです。消防団の担い手不足解消というニーズに対する一つの解決策として期待され、東京を初め各地で導入されている制度です。一方、例えばURがこの団地にエレベーターを今後設置する見込みがないなら、団地内の階段を学生に上りおりしていただいて、高齢者を見守っていただくことは、地域医療福祉拠点としてのこの団地のニーズに対する一つの解決策とも言えますし、ほかの地域では別のニーズがあり、それぞれに認証制度があれば、学生にとっても認証制度の選択肢がふえることになり、みずからのキャリア計画にとってメリットとなります。市内全域の課題である消防団員の確保とともに、介護や見守りにおける学生のボランティア活動も認証制度に加えることは有益で、それら全市的課題と区ごとの課題に応じた認証制度の活用が望ましいと考えます。  そこでお伺いいたします。  この認証制度を各区の特性に応じた内容の学生ボランティアに応用することはいかがでしょうか。  次に、先ほどの轟町5丁目の未利用国有地の利活用についてですが、この地域の保育所の大幅な不足、障害者施設があっても訓練をする通所施設が不足していること、さらには、将来的な高齢者対策等の地域事情を総合的に勘案して、市が主体的に複合的社会福祉施設の建設を進めてきたことがよくわかりました。  次に、この地域において不足しているそれらの要素だけではなく、今度は、昨年来から私のほうで提案させていただきましたこの地域の特性である文教性、この特性のメリットのほうを最大限に生かした福祉施設のあり方を御検討いただきたいと思います。  そこで、轟町5丁目の未利用国有地に立地することとなる社会福祉施設と近隣の大学、短大が連携する意義や効果をどのように考えるのか。また、今後、市としてどのように取り組んでいくのかについてお答えください。
     以上で、2回目の質問を終わります。 83 ◯議長(向後保雄君) 答弁願います。こども未来局長。 84 ◯こども未来局長(石井 忍君) 2回目の御質問にお答えいたします。  児童相談所を中心とした児童保護体制についてお答えいたします。  今後の個室への改修についてですが、今回の補正予算におきまして、一時保護所の環境改善を図るための経費を計上しております。現在の男子学習室及び女子学習室を所庭に移設し、その学習室跡に男女各3室の個室を増設する予定でございます。この改修により、定員は31名から37名となります。  次に、法的被害事実確認面接についてですが、本市においても、性的虐待につきましては法的被害事実確認面接を実施しております。平成27年10月に検察、警察、厚生労働省それぞれから、子供の心理的負担の軽減や信用性確保の観点から、今後三者で連携を強化していく旨の通知が発出されたことを受け、共同面接等の実施について協議を進めております。  次に、学習機会の確保についてですが、現在、一時保護所に配置されております小学校2名、中学校2名、計4名の教員が児童ごとの学習進度に合わせましてプリント学習を行っております。今後は、NPO団体等の協力を得て、さらに学習指導を充実してまいります。  次に、一時保護所を退所し、就労自立する児童に対しての支援の枠組みについてですが、一時保護所を退所し就労する児童への支援といたしましては、住み込み就労後の訪問指導や自立援助ホーム入所による支援などを行っております。  次に、一時保護所退所者に対しての社会資源を活用した千葉市独自の支援についてですが、新たに実施する退所児童等アフターケアの成果等も踏まえ、今後の支援方策を研究してまいります。  次に、施設運営に外部評価を取り入れることについてですが、一時保護所の運営をより適正に行い、児童の権利を擁護するためには外部評価を取り入れることは必要であり、その手法を検討してまいります。  次に、意見箱の活用についてですが、現在、一時保護所入所児童の権利擁護のため、児童からの苦情等を受け付ける意見箱を一時保護所内の食堂入り口に設置し、担当主査が内容を確認しております。今後は、設置場所及び設置目的等の掲示などを工夫するとともに、児童相談所長が毎朝、意見箱の内容を直接確認し、必要な対応を図ってまいります。  最後に、一時保護期間が2カ月を超える児童への面接の実施についてですが、一時保護中の児童につきましては、随時、担当の児童福祉司や児童心理司が面接を行う中で、一時保護所での生活や苦情などについて聞き取りを行っておりますが、今後は、児童の権利擁護に関して必要がある場合には、弁護士も交えながら聞き取りを行ってまいります。  以上でございます。 85 ◯議長(向後保雄君) 保健福祉局次長。 86 ◯保健福祉局次長(岡部史哉君) 高齢者孤立死への対策についてのうち、所管についてお答えいたします。  地域見守り活動支援を行う自治会等と行政との間で医療情報を共有することは可能かについてですが、現行の個人情報保護条例の規定では、目的外の利用または提供の制限の例外として、個人の生命、身体または財産の安全を守るため、緊急かつやむを得ないと認められるときとされております。この個人の生命、身体または財産の安全を守るとは、火災、地震等の災害、事故、犯罪または紛争等から本人または他人の生命、身体または財産を守ることをいい、また、緊急かつやむを得ないとは、時間的に余裕がなく、かつ目的外利用または目的外提供する以外に適当な方法がない場合であると解されておりまして、平常時において自治会等へ個人の医療情報を提供することは、これに該当しないものと考えております。  一方で、地域における見守り活動を促進し、高齢者が社会的孤立状態になることを防止するための仕組みづくりは重要でございますので、今後の課題と認識しております。  以上でございます。 87 ◯議長(向後保雄君) 市民局長。 88 ◯市民局長(金親芳彦君) 高齢者孤立死への対策についてのうち、所管についてお答えします。  ごみ屋敷でもあり、空き家でもある住居について、どのように対応することとなるかとのことですが、単身者である所有者が死亡した場合で、実態として空き家となれば、特別措置法における特定空家に該当するかを判定し、特定空家と判定されれば、相続人に対し、除却、修繕、その他周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとるよう助言、指導、勧告等を行っていくこととなります。  また、相続人が存在しない場合には、個別の状況によりさまざまではありますが、一般的には、債権者などの利害関係人が裁判所に対し財産管理人の選任を申し立て、財産管理人が清算を行うといった対応となることが想定をされます。  以上でございます。 89 ◯議長(向後保雄君) 中央区長。 90 ◯中央区長(大曽根 裕君) 稲毛区の特性を活かしたまちづくりについてのうち、所管について6区を代表いたしましてお答えをいたします。  学生消防団活動認証制度を各区の特性に応じた内容の学生ボランティアに応用することについてですが、区の課題解決に向けた事業を実施する場合、学生ボランティアに御協力いただくことは有効であり、認証制度はその動機づけになると考えられることから、今後、関係部署とともに研究してまいります。  以上でございます。 91 ◯議長(向後保雄君) 総合政策局長。 92 ◯総合政策局長(川上千里君) 稲毛区の特性を活かしたまちづくりについてのうち、所管についてお答えします。  轟町5丁目の未利用国有地に整備する社会福祉施設と近隣の大学等が連携する意義及び効果、また、今後の本市の取り組みについてですが、地域の国立、私立の大学、短大や学生が近隣に福祉、保育等の実習、ボランティア先を確保し、実践的な対応力を習得することが可能となり、また、施設側としても人材の確保につながるなど、大学、学生と各施設、地域との交流が図られることが期待できます。  こうした地域内の交流が活発になることで、少子・高齢化の課題対応力の強化や安全・安心な地域コミュニティーづくりにつながると考えられることから、本市といたしましても、今後、大学と当該福祉施設の連携促進に努めてまいります。  以上でございます。 93 ◯議長(向後保雄君) 桜井秀夫議員。 94 ◯1番(桜井秀夫君) 3回目は順番を変えて、何点か要望させていただきます。  初めに、稲毛区の特性を活かしたまちづくりについてです。  昨年6月の一般質問で、国家公務員宿舎とその跡地が稲毛区に多いことを指摘しましたが、本日1回目の御答弁で、その処分予定地の具体的な数を挙げていただき、市内において稲毛区が圧倒的に多く、規模も大きいことが明らかになりました。稲毛区と一言で言っても、区内も多様ですので、それぞれの地域の特性を生かし、課題を見据えたまちづくりのための利活用をお願いいたします。  その一例である轟町5丁目国有地については、地域の特性である文教性などを全面的に理解していただいた上で、近隣の教育・養護機関との連携に尽力し、地域内交流や学生も含めた多世代交流に寄与していただけることに感謝いたします。  もう一つの千草台団地の指定区域対応としては、今後、行政が医療と自治会との間で孤立防止、情報の橋渡しを試行的に果たしていただきたいとの思いで、今後も要望、研究してまいります。  そして、稲毛区に限らず、各区の特性、課題に応じた認証制度の応用を提案させていただきました。まずは消防団認証制度の円滑な運用からでしょうが、今後、稲毛区に限らす、各区の特性、課題に対する区行政の取り組み方も含めて検討していただきたいと思います。  次に、高齢者孤立死への対策についてです。  御近所で生じているセルフネグレクトや孤立死とその後の空き家の問題について、現状と課題を整理させていただきました。図らずも、今後の空き家対策全般に対する踏み込んだ御答弁をしていただいたことは、当局の危機感のあらわれとして評価し、感謝しております。今後増加することが避けられないこの孤立死、在宅ひとり死を直視し、現場の声から課題解決へ、ともに取り組んでいただきたいと思います。  最後に、児童相談所を中心とした児童保護体制についてです。  率直に申し上げて、今回の御答弁にかかわる執行部の方々、いや、現場も含めた児童相談所の関係者の皆様の熱意は想定外でした。たとえ、みずからに痛みが伴っても、この機会に児童保護の質の向上を図ろうという熱意を感じました。その熱意に敬意を表して、最後に言及させていただきます。  正規職員2名以上の複数勤務体制については、その方向で進めていただけるわけですが、特に予算を査定する側に留意していただきたいのは、通告対応件数がふえたから職員を増員配置するという量の考え方だけでなく、一時保護所の業務の態様、質の問題として、資格や性別のバランスも含めた必要な体制、枠組みなのだということを御理解いただきたいのです。理由は、視察の状況を報告したとおりです。  質について、一つだけ付言すれば、学習支援については、大学生の夜間指導員も含めた職員において、他県、他市よりも千葉市の児童相談所には指導できる人材がそろっている印象を受けました。御答弁にあったNPO団体との連携も含めて、自主学習用のパソコンソフトの使用も視野に入れて、今後の充実に期待しております。  今回、私の質問が児童相談所寄りの印象を与えたかもしれませんが、意見箱の毎朝の所長確認、保護期間2カ月前の児童に対する個別面接、特にそこに弁護士がかかわれば、かなり先進的な対応ですし、さらに外部評価の導入は施設運営にとってかなり負担になる面もありながら、ことごとく決断をくださったことに、特に敬意を表します。なお、外部評価導入の手法については、拙速な議論ではなく、必要な時間をかけて現場から遊離しないあり方を検討していただきたいと思います。  最後は、個室についてです。  大部屋をつくるのではなく、個室をふやして定員が増員されることを評価し、今後もぜひともその方向で進めていただきたいと、このように思います。しかしながら、そのために学習室をこれらの庭に移設せざるを得ないわけですが、現場で見るとわかりますが、この庭に今回移設することになり、庭としてのスペースは限界に達してしまうため、今後、これ以上の移設は困難が予想されます。児童たちが走り回れるスペースは確保したい。しかし、個室はさらに必要、この難問が残ってしまいました。  そこで、最後の提案は、千葉市に児童相談所をもう1カ所設置するということです。  唐突な印象を持たれるかもしれませんが、本所として設置するのではなく、支所や分所の設置という形で予算上のハードルを下げ、場所も現在の所在地である美浜区から離れた緑区や若葉区であれば、児童の保護上大変有効だと考えられます。再来年度からの全国的動向として、人口20万人以上の中核市や東京都の各特別区に対する児童相談所の設置促進が児童福祉法改正案に盛り込まれるとの見込みが一昨日報道されました。全国的にも施設増設の必要性は明らかということです。  いずれにせよ、これまで余り焦点を当てられてこなかった印象のあります一時保護所、特にその生活面に多くの質問をし、最後には施設そのものをふやしてほしいとまで要望しましたが、それは一時保護所での生活体験がその後のさまざまな支援における成否をかなり左右するという私なりの強い思いからです。  児童養護は、児童相談所で決定される行き先の養護施設や里親から始まると考えられがちですが、児童にとっては、自分に対する大人からの保護、支援、養護は、間違いなく一時保護所の段階から既に始まっております。そこでの支援する大人を児童が信用できるのかどうか、その後の養護へのソフトランディングが可能となるかどうかの鍵となるわけです。  みずからの政策として、日本の保護・養護体制の成功体験を大切にしながら、イギリスの社会的包摂政策を参考にし、処罰は国の専権事項ですが、保護や養護は地方が主体となって行うべきとの理念に基づき、声も悲鳴すらもみずから上げることができない保護を要する児童やセルフネグレクトの高齢者に対しても、誰も置き去りにしないとの思いで、今後も各種提案をさせていただきます。  特に、本日の一時保護所の問題は、児童保護におけるどのような政策方針にとっても共通し、根幹となることを強調して、私の一般質問を終えます。長時間にわたり大変ありがとうございました。(拍手) 95 ◯議長(向後保雄君) 桜井秀夫議員の一般質問を終わります。  議事の都合により、暫時休憩いたします。                  午前11時40分休憩          ──────────────────────────                  午後1時0分開議 96 ◯議長(向後保雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続けます。2番・青山雅紀議員。              〔2番・青山雅紀君 登壇、拍手〕 97 ◯2番(青山雅紀君) 皆さん、こんにちは。公明党千葉市議会議員団の青山雅紀でございます。  通告に従いまして、一般質問を始めさせていただきます。どうか、よろしくお願い申し上げます。  初めに、若者の雇用についてであります。  本年1月11日に、千葉市成人の日を祝う会が開催されました。新成人の参加率を把握されている政令市16市での平均参加率が66.8%である中、本市の参加率は73.1%で、7位でありました。県内におきましては、毎年、東京ディズニーリゾートで開催される浦安市の参加率が78.5%で1位、2位は地区別に12カ所で開催した市原市で76.5%の参加率。本市は第3位でしたが、鴨川シーワールドや成田空港ターミナルなど観光施設や人気スポットで行われた鴨川市、成田市の参加率を上回っているとのことであります。  私は、初めて千葉市成人の日を祝う会に出席させていただきましたが、今回、新成人になられた方々は、既に実社会にて働いている方、また、学業を継続中の方と、さまざまおられることと存じますが、大人社会の一員となられた新成人の活躍に大いに期待を感じたところであります。  ところで、最近の新聞報道等においては、ブラック企業やブラックバイトの問題が頻繁に取り上げられており、大きな社会問題となっております。ブラック企業から若者を守り、雇用を支援することは、国や地方公共団体にとって大きな取り組み課題の一つであると思います。  若者を使い捨てるように扱うブラック企業から若者を守り、自分に合った適切な職業選択や職業能力の開発向上の支援を総合的に受けられるよう、平成27年、昨年の10月1日に勤労青少年福祉法の一部とさらに職業安定法、職業能力開発促進法の一部が改正となり、新たな法律として青少年の雇用の促進等に関する法律、いわゆる若者雇用促進法が制定されました。  この法律の施行により求職者は、自分に合った適切な職業の選択や職業能力の開発向上における全面的な支援を総合的に受けられるようになり、優秀な人材を求める企業と安心して働ける職場を探す若者の間のマッチング効果の向上が図られていくことに期待が寄せられており、まさに若者の雇用に光が当てられた法律と言えます。  若者の雇用については、現在策定中のまち・ひと・しごと創生人口ビジョン・総合戦略においても、特に若年層の市内定着が本市の活力維持に向けて重要としており、若い世代がやりがいのある仕事につき、安心して働ける安定した雇用を伸ばし守ることは、本市の未来にとっても大きな鍵となる施策であります。また、若者が適切に職場を選べば、3年で3割と言われている早期離職者の減少にもつながることも考えられ、大いに期待したいところであります。  厚生労働省発表の2015年の平均有効求人倍率は、全国値で前年比0.11ポイント増の1.20倍で、1991年以来24年ぶりの高水準となり、有効求人倍率につきましては、本年1月の単月では1.28倍となっており、前月より0.01ポイント上昇しております。また、総務省が1月29日に発表しました労働力調査の速報値によりますと、完全失業者数は、全国値で2015年平均が222万人となり、前年に比べ14万人の減少で、6年連続の減少となりました。また、完全失業率、労働力人口に占める完全失業者の割合は、2015年、平均で3.4%となり、前年に比べ0.2ポイント、5年連続で低下をしており、雇用情勢は確かに改善されてきております。しかしながら、15歳から34歳までの若年層の完全失業率は4.9%であり、全体平均3.4%を上回っているなど、若年層の雇用状況は依然厳しい状況にあります。  このような中、本市の若年求職者が主に利用していると考えられる就職相談窓口としましては、国の所管では、美浜区に設置されている地域若者サポートステーション、通称サポステがあり、また、県の所管では、船橋市に設置されているジョブカフェちば、あと、中央区のジョブサポートセンター等があります。このジョブカフェちばは、国が平成15年に若者を対象とした雇用対策として策定しました若者自立・挑戦プランに基づき就職支援のワンストップサービスセンターとして設置され、現在では、全国に100カ所以上設置されており、15歳から39歳までの若年者を対象とした就職促進サービスを無料で行っております。また、本市に所在する地域若者サポートステーションやジョブサポートセンターも同様の支援をしており、利用者数は増加傾向にあり、地域における若者の雇用支援策として、一定の効果を上げているものと考えております。  しかしながら、若年者が直面している厳しい雇用状況を踏まえると、若年者の雇用の場の拡大とともに就職意識の醸成や職業能力の向上に向け、就業への支援に一層力を入れていく必要があると考えます。  そこでお伺いします。  一つは、若者雇用促進法の概要と地方自治体の役割について。  二つは、若者層の雇用状況に関する本市の認識と課題について。  三つは、本市が取り組む若年者雇用の対策についてお聞かせください。  次に、水資源・雨水の活用及び保全についてお伺いします。  水は、海や地表から蒸発し雲を形成、そして雨や雪となって再び海や地表に降り注ぐというように絶えず地球上を循環し、大気や土壌などと相互に作用しながら人を含む多様な生態系に大きな影響を与えています。また、水は循環する過程で人の生活に潤いを与えるとともに、産業や文化の発展にも重要な役割を果たしています。  しかしながら、近年、都市部への人口集中、産業構造の変化、また、地球温暖化による気象変動等が要因となり水循環に変化が生じ、それに伴い洪水、渇水、生態系への影響など、さまざまな問題が引き起こされており、水資源を適正に循環させることが喫緊の課題となってきております。  こうした中、国では、雨水の利用を推進し、水資源の有効な利用を図り、あわせて下水道、河川等への雨水の集中的な流出の抑制に寄与することを目的とした雨水の利用の推進に関する法律、いわゆる雨水利用推進法が平成26年5月に施行されました。さらに、水循環に関する施策を総合的かつ一体的に推進するため、平成26年7月には、水循環基本法が施行されました。雨水利用推進法では、雨水の利用の推進に関し、国、地方公共団体の役割が明記されており、また、水循環基本法には、水を国民共有の貴重な財産とし、適正な利用を促すことがうたわれております。  まず、雨水の利用についてですが、東京都墨田区では、両国国技館で約1,000トン、東京スカイツリーでは約2,600トンの雨水を地下にあるタンクにため、館内トイレの洗浄水などに有効利用しております。  本市におきましても、都市における水不足の問題を初め、災害時の水確保の重要性が認識される中、自然資源である雨水の有効利用として、各家庭に設置する雨水貯水槽や雨水浸透升などへの補助金を交付する制度を早くから導入し、雨水の利用や浸水対策に取り組んできたとお聞きしました。また、学校やスポーツ施設、市有建築物にも雨水貯留施設の設置を積極的に推進しているとも聞いております。  こうした取り組みにより、ためた雨水は災害時における非常用水として使用することが可能となるばかりか、下水道と河川等への雨水の集中的な流出の抑制にも寄与するものであり、今後、より一層、雨水を流すからためるへの利用の転換を図る取り組みを進めていくことが重要であると考えます。また、水循環については、水というとうとい資源を一元的に管理、保全する観点からの施策に取り組むことが求められており、今後の展開としましては、水循環の保全と回復が重要であると考えております。  そこでお伺いします。  一つは、本市が実施している雨水貯留槽の補助金制度の利用状況について。  二つは、市有建築物における雨水利用の取組状況をお聞かせください。  三つは、本市として水循環施策に今後どのように取り組んでいくのか、見解を伺います。  次に、公園のトイレの管理についてお尋ねいたします。  本市では、海辺のグランドデザインの策定を初めとしまして、多くの市民や企業、団体などが連携し合いながら海辺を生かしたまちづくりを進めようとしております。  さて、海辺のグランドデザインを策定するのに当たり、平成26年度に実施しました幕張海浜公園に関するアンケート調査の結果によりますと、公園のトイレ、遊具等の施設が充実していないとの回答が35.4%で1位となっており、公園のトイレ等に関する意見が最も多い調査結果となっております。公園のトイレは、公園利用者のために設置されている施設ではありますが、実際には、町なかの公衆トイレとしての機能も担っている施設であります。また、多くの公園は、災害時には避難場所となることから、地域においてはとても重要なインフラとなっております。その中において、公園のトイレは子供からお年寄りまで誰でも安全で快適に利用できる施設であることが求められていると思います。  現在設置されている公園のトイレは和式便器がほとんどで、高齢者等の膝の悪い方からは使用がしづらいとの意見もあり、また、最近ではほとんどの家庭が洋式便器となっており、和式便器を利用できない子供たちも多くなってきていると聞いております。今後、公園のトイレについては、便器の洋式化に向けた取り組みが非常に重要であると考えます。また、公園のトイレの管理状況については、一部の利用者が汚してしまうと次の清掃までの間、数日間はそのままになってしまい、清潔とは言いがたい状況になっているとの意見が私のところにも寄せられてきております。  そこで、公園のトイレの美化対策として、レストランやデパートのような頻度で清掃をお願いするつもりではありませんが、もう少し改善が図られないかと感じております。例えば、地域の皆さんや企業に対して何らかのインセンティブを与えるなどして清掃に協力していただくような方法も考えられるのではないでしょうか。地域の貴重な財産である公園のトイレをより快適に利用できるような積極的な取り組みの必要性を感じております。  そこでお伺いします。  一つに、本市における公園のトイレの設置状況について。  二つに、公園のトイレに関して、どのような苦情や要望が寄せられているのか。  三つに、公園トイレの便器の洋式化については、どのように取り組むのか。  四つは、今後、公園のトイレをより衛生的に管理していくために、どのように取り組んでいくのか。  以上、4点についてお尋ねいたします。
     次に、国道357号湾岸千葉地区改良についてお伺いします。  このたび、平成17年度に着工した国道357号の登戸3丁目交差点からポートアリーナ前交差点の地下立体区間の工事が完了し、昨年の12月21日に盛大に完成セレモニーが行われました。セレモニーでの歩行者が立ち入りできない、もう二度と歩けないであろう完成したばかりの地下立体部のウオーキングは、参加された市民の皆様から大変よい思い出になったとお聞きしております。  さて、会派の代表質疑に対しても御答弁をいただいておりますが、改良事業によって慢性的な渋滞が解消されたことによる経済的な波及効果や交通事故の減少に大きな期待を感じているところでございます。  ところで、この湾岸千葉地区改良に伴う地下立体部上部の空間整備につきましては、以前、平成26年第3回定例会での我が会派の代表質疑に対して、地下立体部上部空間整備・活用に関する検討会において検討を進めているところとの御答弁をいただいておりますが、地下立体部の工事完了に伴いまして、改めまして確認をさせていただきたいと思います。  この上部空間の整備に関しましては、国土交通省千葉国道事務所では、市民の皆様に使いやすい場となるような空間整備を目指しているとのことで、千葉市の顔となるような質の高い道路空間の創造に向けて有識者、沿道企業、周辺自治会の代表の方々に行政も加わりまして、さまざまな整備内容の検討が進められているとお聞きしております。  そこでお伺いします。  一つは、国道の地下化による上部空間の利活用は千葉市の新しい道づくりの一環となり、市民の皆さんも非常に楽しみにされています。そこで、検討会における上部空間の利活用に関する現段階での検討状況をお聞かせください。  二つは、地下立体区間1.6キロメートルを含め、平面改良区間4キロメートル、計5.6キロメートルにおける区間の整備イメージ図を見ますと、歩道の記載はありますが、自転車走行空間の記載がありません。自転車走行空間を整備すべきと考えますが、今後の取り組みについてお聞かせ願います。  以上で、1回目の質問を終了いたします。御答弁よろしくお願いいたします。(拍手) 98 ◯議長(向後保雄君) 答弁願います。経済農政局長。 99 ◯経済農政局長(鎌田 栄君) 若者の雇用についてお答えします。  まず、若者雇用促進法の概要と地方自治体の役割についてですが、若者雇用促進法では、新卒者を募集する企業に対し、幅広い情報提供を行うことが努力義務として規定されております。また、若者を積極的に採用し、定着率などがよい企業をユースエール認定企業として国が認定することにより、若者の雇用、育成に関する国の助成金が加算されるなどの優遇措置も設けられました。さらに、この3月からは、応募者らの求めに応じて新卒採用者、離職者の数や研修の内容、有給休暇の平均取得日数など、募集、採用や労働条件に関する情報を提供することが義務づけられたほか、一定程度の労働関係法令違反を行った企業については、ハローワークが求人申し込みを受理しないことも可能となり、若者が就職しやすく働きやすい環境整備が図られたところでございます。  なお、同法に定める地方自治体の役割についてですが、国を初め、事業主、職業紹介事業者、教育機関等と相互に連携を図りながら施策の効果的な実施に向け協力することや青少年の希望を踏まえた求人に関する情報の収集と提供等の措置を講じることなどが努力義務として定められております。  次に、若年層の雇用状況に関する本市の認識と課題についてですが、回復基調にある経済状況を受け、本年3月卒業予定の大卒求人倍率、昨年3月の高校と大学等の新規卒業者の就職内定率とも高水準となっており、学生にとっては売り手市場となっている反面、市内企業にとっては人手不足感があり、人材確保に苦慮している状況にあると認識しております。  また、国の平成25年若年者雇用実態調査によれば、初めて勤務した会社で引き続き勤務をしていない者の割合は47.3%であり、うち勤続期間1年未満は25.1%、3年未満は62.3%となっており、その理由としては、労働条件、人間関係に次いで、仕事が合わないということが挙げられており、就職前における業務内容等に関する情報不足からミスマッチが生じているものと考えられます。  加えて、市内大学における学生の東京志向や大企業志向は依然として強く、また、市内大学生に市内中小企業の求人情報等が届かないこともあって、市内中小企業は就職先の選択肢となりづらいため、この状況をいかに解消するかが課題と考えております。  最後に、本市が取り組む若年者雇用の対策についてですが、ミスマッチの解消を図るためには、インターンシップの拡充が有効であると考えております。そこで、平成28年度から新たに設置するインターンシップ推進協議会を活用し、大学、産業界等との連携をさらに進めていくほか、27年度中に構築する就業ポータルサイトを活用し、市内企業の求人やインターンシップに関する情報の提供を行ってまいります。  また、引き続きインターンシップの新規導入を目指す企業等を対象に受け入れ方法等を学ぶインターンシップ導入セミナーを実施し、受け入れ企業の拡充を図っていくほか、インターンシップのマッチング機会を提供する合同企業説明会へセミナーを受講した企業をつなぎ、一連の流れとしてインターンシップの推進に取り組んでまいります。  このほか、国のハローワーク等との共催による新規高卒者就職面接会や県のジョブカフェとの連携により開催している若年者と企業のマッチングイベントなどの活用により、若年者と人材確保に苦慮している市内企業のマッチング機会をふやし、市内企業への若年者の就労を促進してまいります。  以上でございます。 100 ◯議長(向後保雄君) 建設局長。 101 ◯建設局長(椎名建之君) 初めに、水資源・雨水の活用及び保全についてのうち、所管についてお答えします。  雨水貯留槽の補助金制度の利用状況についてですが、平成10年度から既存浄化槽を雨水貯留槽へ転用する場合に補助金を交付する制度を開始し、さらに13年度からは制度を拡充し、市販の雨水貯留槽設置にも適用してまいりました。また、本制度についてホームページや市政だよりに掲載したほか、リーフレットを作成し、町内自治会や雨水貯留槽の販売店などに配布するとともに、区役所に市販の雨水貯留槽を展示するなど広報活動に努めてまいりました。  その結果、平成27年12月末で、既存浄化槽を雨水貯留槽へ転用したものが697カ所、市販の雨水貯留槽設置が1,129カ所で、合わせて1,826カ所になっております。今後とも、精力的に広報活動を行い、さらなる雨水利用の推進に努めてまいります。  次に、国道357号湾岸千葉地区改良についてお答えします。  まず、検討会における上部空間利活用に関する現段階での検討状況についてですが、地下立体部上部空間整備・活用に関する検討会では、オープンスペースの目指すべき空間像として、千葉市の顔となる豊かな空間、緑を感じる憩いの場及び日常的に利用できる場の三つを定め、その具現化に向けて検討を行っております。  これまでに、貴重な空間を最大限に活用するため地下立体部の上部に整備する道路の線形をできるだけ山側に寄せ、海側のオープンスペースの面積を拡大することといたしました。  現在は、将来の沿道状況の変化に柔軟に対応できるよう、オープンスペースの利用形態や人、自転車の動線などについて検討しているところであります。  本市におきましても、親しみやすく機能的な空間となるよう検討会に提案してまいります。  最後に、自転車走行空間の今後の取り組みについてですが、国道357号は、本市が平成25年度に策定したちばチャリ・すいすいプランにおいて、市域間及び市内の区を連絡する広域ネットワーク路線に位置づけており、千葉国道事務所と自転車走行空間の整備について調整しているところであります。  現在、平面改良区間の約4キロメートルについては、千葉国道事務所が車道の路肩部分を活用した自転車走行空間の整備を公安委員会と協議しております。また、市役所前の約1.6キロメートルの区間については、今後、地下立体部上部空間の計画に合わせ、具体的な整備方法を検討していくこととしております。  以上でございます。 102 ◯議長(向後保雄君) 都市局長。 103 ◯都市局長(河野俊郎君) 初めに、水資源・雨水の活用及び保全についてのうち、所管についてお答えします。  市有建築物における雨水利用の取組状況についてですが、雨水は地下の貯留槽にため、ろ過装置で処理をして、トイレの洗浄水や庭木の散水などに利用しています。設置に当たっては、国の排水再利用・雨水利用システム設計基準に基づき、建物の規模や用途、費用対効果を考慮して、平成2年度から新築及び改築時に雨水利用設備を設置しており、本年2月末で47カ所の施設に設置しております。  主な施設と容量は、千葉ポートアリーナ950トン、青葉病院616トン、おゆみ野南中学校155トンであります。また、現在改築中の仮称高洲市民プール・体育館にも、雨水利用設備を設置します。今後も、建築物の新築、改築工事にあわせて建物の規模や用途などを踏まえ、導入を検討してまいります。  次に、公園のトイレの管理についてお答えします。  まず、本市における公園のトイレの設置状況についてですが、平成28年1月末現在、本市が管理している公園緑地1,060カ所のうち、屋外トイレが設置されている公園は215公園で、トイレの数は合計で278カ所となっております。  次に、公園のトイレに関しての苦情や要望についてですが、苦情の主なものは、便器が汚れている、詰まっていて流れない、便器や照明灯が壊れているなどとなっております。また、要望としては、新規のトイレの設置や改修に関するものなどが寄せられております。  次に、公園トイレの便器の洋式化についてですが、公園のトイレの便器は、平成28年1月現在、全ての大便器681基のうち、和式が523基で約77%、洋式が158基で約23%となっております。  洋式化については、新規に設置する場合や改修する際に適宜対応しておりますが、公園施設の改修は遊具交換などの安全・安心に係る事業を優先して実施しているため、計画的な取り組みが難しい状況にあります。現在、トイレを含めた公園施設の長寿命化計画を策定していることから、今後はその計画に基づく改修時に洋式化を進めてまいりたいと考えております。  最後に、公園のトイレをより衛生的に管理していくための取り組みについてですが、公園のトイレを衛生的に保持している先例として、現在、幕張新都心の豊砂公園でイオンモール株式会社による企業参加型パークマネジメントを展開しており、企業の負担により公園の管理、運営を行っていただいております。この中で、トイレ清掃が高い頻度で実施され、常に衛生的な状態を維持していただいております。また、一部の公園では地域の方々の協力により、トイレの清掃を含めた管理が実施されています。  これらを踏まえ、今後は、公園のトイレの管理を含めたパークマネジメントの中で企業や地域の方々の御協力が得られるような仕組みづくりについて検討してまいります。  以上でございます。 104 ◯議長(向後保雄君) 環境局長。 105 ◯環境局長(黒川治喜君) 水資源・雨水の活用及び保全についてのうち、所管についてお答えします。  水循環施策の今後の取り組みについてですが、水循環基本法に基づき国が定めた水循環基本計画では、流域の特性に応じた水量、水質、水生生物などの水環境を保全し、森、里、川、海を連続した空間と捉え、流域全体を視野に入れた生態系の保全と再生に取り組むとしています。  本市では、平成23年4月に、市内の河川や海域、地下水の保全と再生を総合的に推進するために、千葉市水環境保全計画を策定し、きれいな水の確保に向けた生活排水対策や環境保全型農業の推進、豊かな流れの確保に向けた水源涵養のための森林や谷津田の保全などの施策を実施しており、庁内関係部局や県と連携して引き続き取り組んでまいります。  特に、全国の湖沼水質ワースト1の印旛沼の水質改善や流域の再生を図るため、千葉県が市民団体、専門家、行政などと策定した印旛沼流域水循環健全化計画に基づき印旛沼に流入する鹿島川の水質改善に取り組んでまいります。  以上でございます。 106 ◯議長(向後保雄君) 青山雅紀議員。 107 ◯2番(青山雅紀君) 御答弁ありがとうございました。  2回目は、若者の雇用について質問をさせていただきます。  1回目の質問におきまして、本市が取り組む若年者雇用の対策について、ミスマッチの解消を図るために今後インターンシップの拡充をしていくとの御答弁をいただきました。平成28年度より新たに設置されるインターンシップ推進協議会を活用し、幅広い施策の展開に努めていただきたいと思います。  さて、若者雇用促進法では、若者を積極的に採用し、定着率などのよい企業に対しては、国から認定企業として優遇措置が設けられたとのこと。また、ことしの3月から応募者らの求めに応じて、研修の内容や有給休暇の平均取得日数など、労働条件に関する情報を提供することが義務づけられたとのこと。さらには、ハローワークでの新たな取り組みとして、一定程度の労働関係法令違反をした企業については、求人の申し込みを受理しないことも確認できました。若者を使い捨てるように扱うブラック企業やブラックバイトが大きな社会問題となっている現状を打開するために、必要な今後の取り組みについて質問をさせていただきました。御答弁にもありましたとおり、若者の希望を踏まえた求人に関する情報収集や提供について取り組みの強化を要望いたします。  さて、若者雇用促進法は、若者をブラック企業から守り、適切な職業選択を支援するために制定された法律でありますが、ちば地域若者サポートステーションを初め、ジョブカフェちばやジョブサポートセンターのホームページには、この法律は紹介されておりませんでした。これでは、せっかくの各種制度が若者にも、また企業にも周知されませんので、千葉市としても若者の雇用を支援するため積極的に周知を行うことが必要であると考えます。  そこでお伺いします。  一つは、若者に対する周知をどのように行うのか。  二つは、認定企業制度等を含めた企業側への周知についても必要性を感じますが、本市の見解をお聞かせください。  以上で、2回目質問を終了いたします。御答弁よろしくお願いいたします。 108 ◯議長(向後保雄君) 答弁願います。経済農政局長。 109 ◯経済農政局長(鎌田 栄君) 若者の雇用についての2回目の御質問にお答えします。  まず、若者に対する周知をどのように行うのかについてですが、若者雇用促進法の各種制度などについて、今後、市内大学等を通じてこれから就職活動を行う学生などへの周知を図るほか、本市ホームページや就業ポータルサイト、市政だよりなどを活用して認知度アップに努めてまいります。  次に、企業に対する周知の必要性についての見解ですが、企業に対してもユースエール認定制度により認定されることで、若者の人材確保において有利となることが見込まれることから、今後、市ホームページや市政だより等による周知に加え、千葉商工会議所や千葉市産業振興財団等を通じ、会議やイベントの開催時におけるPRや会報等の活用により周知を図り、認知度アップに努めてまいります。  以上でございます。 110 ◯議長(向後保雄君) 青山雅紀議員。 111 ◯2番(青山雅紀君) ありがとうございました。  3回目は、意見及び要望を申し上げます。  若者の雇用については、相談窓口にはさまざまな悩みを抱えた相談者も訪問されます。そこで、安心して利用できるような環境づくりも必要かと思います。  船橋市では、開所以来スペースが狭くて相談者が廊下まであふれる日もあり、他人に聞かれたくない悩みの相談も筒抜け状態だった、ふなばし地域若者サポートステーションを若者の就労支援の強化として相談者が安心して利用できるようにと、本年1月に移転、拡充を図り、十分なカウンセリングの提供サービスが可能になったとお聞きしました。相談所においては、そうした配慮も必要かと考えます。本市における相談箇所のスペースについても確認いただきたいと思います。  ただいま、若者に対する若者雇用促進法の各種制度の周知については、市内大学等を通じてこれから就職活動を行う学生などへ周知、さらには本市ホームページや就業ポータルサイト及び市政だよりなどを活用し認知度の向上に努めていただけるとの御答弁をいただきました。また、企業に対する周知に関しましても、本市ホームページや市政だより等での周知、また、千葉商工会議所や千葉市産業振興財団等を通じた会議やイベント開催時におけるPR、会報等の活用により認知度のアップに努めていくとのことでありますので、ぜひ、早急な取り組みをお願いいたします。将来を担う若者が社会で活躍できるよう、そして雇用の拡大につながり、さらに市内企業の振興に寄与する効果的な就業支援となるよう強く要望いたします。  次に、水資源・雨水の活用及び保全については、水資源は貴重な財産であることから、我が公明党では、水資源の有効利用と保全のために雨水利用と水循環社会の構築を目指してまいりました。先ほどの御答弁から本市でも雨水を有効利用するため積極的に取り組まれていることがわかりました。ためれば資源となる雨水ですので、今後とも各家庭への雨水貯留槽の設置や市有建築物への雨水利用設備の整備を積極的に進めていただきたいと思います。  また、水循環基本法は、健全な水循環を維持、回復させるために、水循環に関する施策を一元的に管理、保全していくことを目的にしています。法の目的や趣旨に照らし、関係部局で連携を図り、総合的な視点をもって水循環施策に取り組まれていくことを要望いたします。  次に、公園のトイレについてですが、本市が管理している公園緑地1,060カ所のうち、屋外トイレが設置されている公園はわずか215公園とのことで、当局のほうにもトイレの設置要望が寄せられているとのことですが、私たちのほうにも、1回目の質問で申し上げましたとおり、設置要望とあわせまして、さまざまな公園トイレに関する声が寄せられてきております。  中でも、特に便器の洋式化と衛生や美化に関する声が多い状況にありまして、今後の取り組みについて伺ったところであります。公園の遊具交換など安全・安心にかかわる事業を優先していくとのことで、公園の長寿命化の計画に基づく改修時に洋式化を進めてまいりたいとのことですが、公園トイレの計画的な整備も含めまして、便器の洋式化について改めてその取り組みのあり方を検討していただければと申し上げます。  また、公園トイレの衛生的な管理については、パークマネジメントの中で企業や地域の方の協力が得られるような仕組みづくりについて検討するとのことでありますが、ぜひ早急に検討していただきますよう要望いたします。  いずれにいたしましても、今後、市外、海外から本市を訪れる旅行者が増加傾向にある中で、市街地観光において公園トイレを使用することが十分に考えられます。観光の印象は、トイレで決まるとも言われております。2020年オリパラ開催地として本市を訪れた旅行者に滞在を楽しんでもらう、開催地観光を目指す上においても、公園トイレに関しては、より一層の取り組みを重ねて要望いたします。  国道357号の地下立体部の上部空間については、海側のオープンスペースの面積を拡大するとともに、沿道状況の変化に柔軟に対応できるよう、オープンスペースの利用形態や人、自転車の動線などについて検討しているとのことですが、市役所庁舎の建てかえ等も視野に入れ、親しみと機能性を合わせ持つ魅力的な空間となるよう進めていただきたく、要望とさせていただきます。  次に、自転車走行空間については、平面改良区間の4キロメートルについて、公安委員会との協議が整い次第、速やかに整備を実施していただき、また、市役所前の1.6キロメートルについても、自転車が走行しやすい走行空間の確保をしていただきますよう要望いたします。  以上で、私の一般質問を終了いたします。長時間の御清聴、大変にありがとうございました。(拍手) 112 ◯議長(向後保雄君) 青山雅紀議員の一般質問を終わります。  一般質問を続けます。8番・亀井琢磨議員。              〔8番・亀井琢磨君 登壇、拍手〕 113 ◯8番(亀井琢磨君) 会派は未来民主ちばの亀井琢磨です。  一般質問を行います。時間も限られておりますので、今回も簡潔明瞭に伺ってまいりたいと思います。  まず、初めに、蘇我地区指定廃棄物処分場問題についてであります。  昨年来の懸案でありますが、この2月4日、環境省は、茨城県においては自治体ごとの分散保管を容認する方針を示しました。これまでの各県1カ所集約という方針に転換が見られたわけですが、まず、このことへの市の見解をお示しください。  以降の質問は、自席から一問一答で行います。よろしくお願いします。(拍手) 114 ◯議長(向後保雄君) 答弁願います。環境局長。 115 ◯環境局長(黒川治喜君) 国は、本県を含む他の4県においては、各県内に1カ所に集約して保管する方針に変わりはないとしておりますが、指定廃棄物長期管理施設の詳細調査候補地とされた自治体では、住民の反対が相次ぎ詳細調査に入れていない中、国が茨城県の地元自治体の要望を受け入れ現地保管継続を認めたことは、大きな方針転換であると考えております。 116 ◯議長(向後保雄君) 亀井琢磨議員。 117 ◯8番(亀井琢磨君) 茨城県は、各自治体で総意があったことと、それから指定廃棄物の放射線の濃度が減衰していることなどが主な理由だと思います。2月25日に、環境省は、初めて各県の指定廃棄物の濃度の試算を発表しました。それによれば、自然減衰によって指定廃棄物の基準である8,000ベクレルを下回る指定廃棄物は、今、2万5,457トンでありますが、10年後には6,223トンと10年で4分の1になるとされています。  例えば、宮城県では、現在は3,400トン存在しておりますが、10年後には194トンということで6%にまで減少いたします。私たちの千葉県は、現在、10市に3,690トンが存在していますが、今現在で2,500トンぐらいだと、68%まで減少し、10年後には1,510トン、41%まで減少するようであります。残念ながら、他県よりちょっと減少する割合が少し低いようなんですが、それでも確実に減少していくことが明らかであります。  これらのことを考えますと、やはり、各自治体で分散保管を行うことがより現実的だと、もうそれしかないと思います。茨城県における環境省の説明では、指定廃棄物の指定解除のルール案が示されました。本市も指定解除に向けて粛々と頑張ってもらいたいと思いますが、指定解除に向けて、今後の市の方針について伺います。 118 ◯議長(向後保雄君) 環境局長。 119 ◯環境局長(黒川治喜君) 国は、本市で保管する指定廃棄物の放射能濃度が時間経過により減衰し、8,000ベクレル以下と推定していることを公表しており、実質的に本市に指定廃棄物がないことが示されております。  指定解除制度につきまして、これまで本市への説明はありませんが、環境省によれば、保管自治体向けの説明を予定しているとのことですので、今後説明を受け、指定解除に向けて国と協議を進めてまいります。 120 ◯議長(向後保雄君) 亀井琢磨議員。 121 ◯8番(亀井琢磨君) ぜひ指定の解除に向けて鋭意取り組んでいただきたいと思います。しかし、現状は、昨年12月14日、市長が環境副大臣へ反対だと意思表示を示して以降、今日まで、残念ながら国からの直接の説明はない状況であります。  分散保管に向けて、今後、国とかあるいは県内の他の自治体とどういうふうに対応していくのか、伺います。
    122 ◯議長(向後保雄君) 環境局長。 123 ◯環境局長(黒川治喜君) 本市としては、指定廃棄物を排出し保管している自治体内で分散保管を行うことが適切であると判断しており、昨年12月14日、環境副大臣に対し詳細調査の受け入れはできないと最終回答をしたところでありますので、今後も、国に対して分散保管を求めてまいります。  県内自治体に対する対応につきましては、分散保管は指定廃棄物の処理責任のある国が判断していくべきであり、本市としては、他自治体との協議をすることは考えておりません。 124 ◯議長(向後保雄君) 亀井琢磨議員。 125 ◯8番(亀井琢磨君) 状況はわかりました。さて、今も答弁がありましたが、本市の指定廃棄物はもう既に8,000ベクレルを切っているだろうと、間違いなく切っているだろうということであります。  それでは、現在の本市の指定廃棄物の放射能濃度は、今どれぐらいであると想定しているのか、伺います。 126 ◯議長(向後保雄君) 環境局長。 127 ◯環境局長(黒川治喜君) 指定申請時の放射能濃度及び国が公表している一般的な放射能濃度の減衰傾向をもとに、本市で算出いたしますと、1キログラム当たり5,000ベクレルから6,000ベクレル程度と推定されます。 128 ◯議長(向後保雄君) 亀井琢磨議員。 129 ◯8番(亀井琢磨君) 現状5,000ベクレルから6,000ベクレルということで減衰していると、基準の8,000ベクレルからも大分落ちてきているわけであります。これは県内の自治体のデータですが、野田市ももう多分ないだろうと。それから、ほかの市川市であるとか我孫子市であるとか、そういうところもかなり低い数値であるので、そこもいずれはなくなっていくのではないかということが予想されております。現状、千葉市においては、指定廃棄物であって、実態はもう指定廃棄物ではないわけであります。  蘇我地区に処分場をつくるという前提が、千葉市にこの指定廃棄物があるという前提がもう既に崩れているわけですから、そのことをもっと主張していく、明確にしていくためにも、指定解除に向けて本市みずから測定を開始すると、そういう考えはありませんか。 130 ◯議長(向後保雄君) 環境局長。 131 ◯環境局長(黒川治喜君) 本年2月4日に、環境省が開催した第2回茨城県指定廃棄物一時保管市町長会議での配布資料によりますと、指定解除の仕組み案として、1キログラム当たり8,000ベクレル以下となっていることを市がみずから確認し、解除を申し出ることもできるとしておりますが、今後、環境省から指定解除制度の説明を受けるとともに協議してまいります。 132 ◯議長(向後保雄君) 亀井琢磨議員。 133 ◯8番(亀井琢磨君) 方針はわかりました。ところで、今後いつか指定解除がされることが望まれますが、その際に心配されるのは、やっぱり、この処分のあり方についてであります。  8,000ベクレルから5,000ベクレル台に減っている、これからもっとたてばもっと減っていくということになりますが、低減したとはいえ、処分に当たっては、安全ということをしっかり配慮していかなければいけないと思います。  それでは、指定解除後の一般廃棄物として処分できるかと思いますが、この処分についてどのように考えているのか、伺います。 134 ◯議長(向後保雄君) 環境局長。 135 ◯環境局長(黒川治喜君) 茨城県指定廃棄物一時保管市町長会議での配布資料によりますと、指定解除後は、廃棄物処理法の処理基準等に基づき指定前に一般廃棄物であったものは一般廃棄物として、自治体の処理責任のもとで必要な保管処分を行うこととしております。  本市の指定廃棄物につきましては、今後、環境省から指定解除制度の説明を受け、協議を進めてまいりますが、現在、清掃工場内で安全に保管しており、市民の安全・安心を確保する観点から、解除後も直ちには埋め立て処分をせず、引き続き保管してまいりたいと考えております。 136 ◯議長(向後保雄君) 亀井琢磨議員。 137 ◯8番(亀井琢磨君) 指定解除した後も直ちに埋め立てをしないと、保管をちゃんとしていくということが明らかに確認できました。今、新港の清掃工場で保管されているわけですが、まだ、解除は先の話になるかもしれませんが、ぜひ安全性ということを考えて、そのように管理をお願いしたいと思います。  さて、最後になりますが、茨城県の動きであるとか、指定解除の動きが見え始めました。しかし、国は、本県、ほかの県も、1カ所集約という姿勢を崩していないわけであります。そんな状況ですから、今なお、この問題に対しては、きょうもたくさんの方がお見えですが、市民には不安など、さまざまな思いがあります。市民のこうした不安に応えるためにも、この問題への今後の方針、あるいは決意について、市長より、いま一度お示しをいただければと思います。 138 ◯議長(向後保雄君) 熊谷市長。 139 ◯市長(熊谷俊人君) 本市としては、指定廃棄物を排出し保管をしている自治体内で分散保管を行うことが適切であると判断をしており、昨年12月14日、環境副大臣に対し、詳細調査の受け入れはできないと最終回答をしたところでありますので、今後も国に対して分散保管を求めてまいります。 140 ◯議長(向後保雄君) 亀井琢磨議員。 141 ◯8番(亀井琢磨君) 決意をいただきました。ありがとうございました。ぜひ、決意はわかりましたので、そのように取り組んでいただきますよう、お願いをしたいと思います。  この問題は、千葉市だけが廃棄物がなくなればいいという問題ではありませんが、しかし、問題が全国で長期化する中で、国もやっぱり現実的な対応に転換しなければいけないと思います。そうした意味でも、引き続き粘り強い対応をお願いいたしまして、次の質問に移りたいと思います。  続きまして、性的マイノリティー、LGBTの方の支援について伺います。  千葉市以外でも、多くの同僚議員が取り上げております。改めて言うまでもありませんが、Lはレズビアン、Gはゲイ、Bはバイセクシュアル、Tはトランスジェンダーということであります。民間の調査では、13人に1人とも、人口の7.6%とも言われておりますが、昨今では、いろいろと全国各地で取り組みが進められております。  自治体では、例えば渋谷区の例がよく出ています。同性パートナーシップ証明を発行し、生活をともにしている同性のカップルを夫婦と同じような関係として認めるとか、あるいは、昨今は、企業の動きが急速に進んでおります。例えば、最近の報道を見ますと、NTTとかでは、グループの人事担当者向けにLGBTの方の勉強会を開催して、どんな福利厚生が必要なんだろうかとか、そういうことを議論しているとも聞いております。また、例えばパナソニックであるとか、野村ホールディングス、ソニーなどでは、やはり同性婚のカップルを結婚に相当する関係として認めて、結婚の祝い金を支給したり、慶弔休暇とか、住宅手当とか、そういった福利厚生を強化するなどの取り組みが進められております。  さて、そのような中、本市では12月25日から1月10日にかけて、インターネットのウェブアンケートで、この性的マイノリティーに関するアンケートを実施したと聞いております。評価をいたしますが、このアンケートの結果をどのように見ておられるのか、まず伺います。 142 ◯議長(向後保雄君) 市民局長。 143 ◯市民局長(金親芳彦君) 性的少数者をテーマにしたウェブアンケートは、昨年12月下旬から本年1月の上旬にかけまして実施をし、854件の回答が寄せられました。結果につきましては、例えば、性的少数者またはLGBTという言葉を知っていましたかという設問では、77%の方が言葉も意味も知っていると回答しております。また、あなたの身近な方が性的少数者だった場合、これまでと変わりなく接することができますかという設問に対しては、できると回答した方が54%に上っています。一方で、現在、性的少数者の方々にとって、偏見や差別などの人権侵害により生活しづらい社会だと思いますかという設問に対しましては、そう思う、どちらかと言えばそう思うと回答した方が合わせて80%になっています。  これらのことから、性的少数者について市民の間で一定の認知はあるものの、これまで以上に性的少数者に関する正確な情報の提供や意識の啓発が必要であり、偏見や差別のない社会を目指していくことの重要性が明確になったと考えております。  また、自由記述欄では、さまざまな立場の方から意見や提案をいただいておりますので、今後の取り組みを進める上で参考にしてまいります。 144 ◯議長(向後保雄君) 亀井琢磨議員。 145 ◯8番(亀井琢磨君) 854件回答があって、全体の77%が言葉を知っている、中身も知っていると回答し、また、8割の方がこういったLGBTの方は非常に社会の中で生きづらさがあるのではないかと回答していることがわかりました。また、市としても、やはり、この啓発とか、そういう正しい理解を進めるという考え方も確認できました。  次に、市では、現在、ちば男女共同参画基本計画・第4次ハーモニープランを今策定中でありますが、この計画の中では、市として性的マイノリティー、LGBTの方への支援を位置づけたことを評価しますが、市民からのパブリックコメントではどんな意見が寄せられたのかも、あわせて伺います。 146 ◯議長(向後保雄君) 市民局長。 147 ◯市民局長(金親芳彦君) 2月15日に締め切りましたパブリックコメントへは、全体で98件の意見が寄せられ、そのうち性的少数者に関するものは30件でした。寄せられました意見といたしましては、LGBTへの理解促進と支援を重点としたことを評価したい。正しい情報を伝える取り組みをやってもらいたい。また、同性パートナーシップの公的承認についても取組項目として記載してほしいなどがあり、それらの意見を踏まえ最終的な計画の策定を行っております。 148 ◯議長(向後保雄君) 亀井琢磨議員。 149 ◯8番(亀井琢磨君) こちらからも非常に関心の高さということがうかがえたように思います。社会的な理解ということは、少しずつ少しずつ進んでいるのかもしれませんが、当事者の方に寄り添う施策をやっぱり進めていかなければなりません。  以前の議会質問では、相談体制の充実ということと、それから、やはり理解、啓発の促進の二つの観点で伺いました。改めて進捗状況を含めて伺います。  相談体制の充実については、LGBTの方の専門相談窓口を平成28年度に開設を目指すと、以前に答弁がありましたが、専門相談窓口の開設にどう取り組むのか、伺います。 150 ◯議長(向後保雄君) 市民局長。 151 ◯市民局長(金親芳彦君) 性的少数者に関する相談につきましては、平成28年度の専用窓口の設置を目標としておりましたが、まずは、現在実施をしている男女共同参画センターのハーモニー相談、男性相談など、本市関連の窓口の相談員のスキルアップが第一と考え、一部の自治体において開始されました専用相談窓口の運用状況、その他の情報などを収集しながら、相談業務の中でスキルアップを図っていくことを考えております。 152 ◯議長(向後保雄君) 亀井琢磨議員。 153 ◯8番(亀井琢磨君) そうすると、当面は、今ある窓口のスキルアップということで充実を図るようですが、そうであれば、これは本当に相談に応え得る形にしていただきたいというふうに思います。  当事者の方々は、自身に引け目や負い目を感じていたり、あるいは、本当の自分を打ち明けることができず、誰にも相談できず、家族にも相談できず大変苦しむと言われております。いじめの被害や自殺のリスクも高いとされています。また、偏見とか誤解があることから、非常に言葉のハラスメントということで傷つき、苦しむ実態もあるわけであります。  しかし、そうだとすると、また一方で思うのは、やはり社会での理解や共感を広げていくことが当事者の方の悩みというか、そういった思いを少しずつ和らげることにもなるのかなと思います。ですから、理解の促進が大切だと繰り返し申してきました。とりわけ、私は、やっぱり子供のうちから、そういう理解が大切だと思います。  改めて、以前も伺いましたが、学校における理解促進は重要だと思います。管理職の先生だけではなくて、全ての先生にやっぱりそういう理解をしていただく、そういう取り組みを求めますがいかがお考えか、伺います。 154 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。 155 ◯教育次長(森 雅彦君) 本市では、性的マイノリティーを含めた人権教育について、これまでも管理職特別研修等を通じて教職員の理解を深めるとともに、各学校では必要に応じて関係機関等との連携により適切な対応に努めております。  なお、平成27年4月の文部科学省通知、性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等についてにより、学校における支援体制や配慮事項などが示されたことから、その内容を各学校に周知するとともに、児童生徒の心情や保護者の意向に十分配慮した支援がなされるよう指導しております。 156 ◯議長(向後保雄君) 亀井琢磨議員。 157 ◯8番(亀井琢磨君) 文科省通知のお話がありました。この通知は、教職員が悩みや不安を抱える子供のよき理解者となって、学校生活の各場面で配慮することなど、具体的な支援やいじめや差別を許さないと、そういう人権教育を推進することが盛り込まれていると伺っています。ぜひ、引き続き教職員に対する研修や意識啓発をお願いしたいと思います。  学校での子供たちへの取り組みということで言いますと、先般、千葉大学教育学部の附属小学校では、6年生を対象にこのLGBTをテーマとした授業が行われたそうであります。初めは何となくざわざわ聞いていた子供たちが次第に真剣にLGBTの方々の存在について考えるようになり、そうした方々への思いやりの気持ちが持てるようになったと報告がされています。  後ほど障害の分野でも伺いますが、やはり幼少期からのそのようなことを学ぶ機会や知る機会、あるいは触れ合う機会、そうしたことが大事であり、そのことが自然と理解につながっていくのだと私は思っています。先ほどの最初のウェブアンケートの結果ですね、あれをちょっと示せればよかったんですけど、ちょっと間に合いませんでした。いい意見もたくさんあったんですけど、まだまだだなという印象の意見もたくさん見受けられました。やっぱり、その原因も、私は当事者の方にやっぱり会ったことがない、知らない、接したことがないと、そういうところから来るのではないかなというふうに思っています。  さて、この1月24日、LGBTの当事者の方、それから支援者の方、理解者の方によって、市内でLGBTシンポジウムが開催されました。その後、正式にグループとしてレインボー千葉の会が発足しました。シンポジウムには、当事者、支援者60名の参加があり、布施議員と私がなぜかパネリストで参加をしたところですが、議会からも福永議員さん、それから松井議員さん、岩崎議員さんに御参加をいただきました。参加者それぞれがその後の交流会では、自身の生い立ちとか思いを語り合う貴重な場となりました。参加者の声でいうと、こういう集まりがあると聞いて、初めてきょうは勇気を出して来たという当事者の方の声が大変印象的でした。  さて、そうしたせっかくの当事者グループが立ち上がったわけでありまして、今後の市のLGBT施策の展開において、ぜひ、連携や協力についてどのように考えておられるのか、伺いたいと思います。 158 ◯議長(向後保雄君) 市民局長。 159 ◯市民局長(金親芳彦君) このたび発足いたしましたグループにつきましては、今後さまざまな活動をなさることと思いますので、必要に応じまして意見交換を行ってまいりたいと考えております。 160 ◯議長(向後保雄君) 亀井琢磨議員。 161 ◯8番(亀井琢磨君) グループでは、今後、市の職員の皆さんを交えての意見交換とか、勉強会などもやりたいということで計画をしていると伺っていますので、ぜひ、お互いにいい形で連携、協働していっていただきたいと思います。  最後になりますが、市として、今回の第4次ハーモニープランでも重点施策としてLGBT支援を位置づけたことを評価いたしますが、本市の今後の取り組みについて改めてお示しをいただきたいと思います。 162 ◯議長(向後保雄君) 市民局長。 163 ◯市民局長(金親芳彦君) 性的少数者の方々が個人として尊重され、自分らしい生活ができる社会に向けまして、第4次ハーモニープランにおきまして講座や研修の実施などを掲げ、理解促進に努めることとしておりますが、さらなる支援の取り組みにつきましては、当事者、議会、市民の皆様など、多くの方々と意見交換を行いながら検討してまいりたいと考えております。 164 ◯議長(向後保雄君) 亀井琢磨議員。 165 ◯8番(亀井琢磨君) ありがとうございました。ぜひ、取り組みに期待をしていきたいと思います。  冒頭にも述べましたけれども、いろんなほかの自治体とか企業の動きが進んでおります。今後、特に民間企業の取り組みのほうがスピードが速いかもしれません。そうした取り組みにも学びつつ、本市として、市内の企業等に何らかの形で働きかけとかできればなということ思っています。ぜひ、考えていただければと思います。  この問題は、やはり私は人権の視点からしっかり取り組むべきだということ、取り組んでいただければということを申し上げて、次の質問に移りたいと思います。  続きまして、3番の障がいのある方々への支援について伺います。  前回の議会でも取り上げました。前回は、障害のある方への差別解消、それから合理的配慮の推進とともに、一つのテーマとして聴覚障害の方々への支援について取り上げさせていただきました。  4月から、障害者差別解消法施行に向け、今議会にも障害者差別解消支援部会の設置議案が提案されております。また、さきの予算審査特別委員会においても、差別解消に向けた新年度の啓発等の取り組みについて活発な意見が交わされました。  前回の議会では、この差別解消法施行に向けての取り組みを伺いました。それによれば、現在、本市職員が守るべき対応要領、マニュアルのようなものですが、対応要領を障害のある当事者の方々の意見を聞きながら取りまとめて作成中とのことでありますが、当事者の皆さんの意見を受けて、どのように今反映しているのか、伺います。 166 ◯議長(向後保雄君) 保健福祉局長。 167 ◯保健福祉局長(田辺裕雄君) 本市職員が遵守すべき対応要領の策定に当たり、障害者団体とのヒアリングを行ったところ、不当な差別的取り扱いや合理的配慮に関する具体例として60件の事例について提案があり、全て反映したところです。  そのうち、順番を待つことが苦手な障害者に対し順番を教えるとともに、あとどのぐらい待つのか見通しを示したり、周囲の方の理解を得た上で手続の順番を入れかえるなど、既に本市が検討していた事例が具体例として40件ありました。一方、障害に関する手続や確認を行う場合は、書類の該当箇所を指で指し示すなど周囲の方に内容が聞こえないよう配慮するや、広報啓発や説明等に使用する映像は可能な限り字幕つきの映像を利用するなど、新たに具体例に盛り込んだ提案が20件となっております。  今後は、職員に対し、市民への接遇において対応要領に示す合理的配慮を行うよう、職員研修等を通じて周知に努めてまいります。 168 ◯議長(向後保雄君) 亀井琢磨議員。 169 ◯8番(亀井琢磨君) 合理的配慮について、障害のある当事者の皆さんの御意見を受けて新たに20件の具体的なケースを盛り込んだことが確認できました。前回求めた、聴覚障害の方のための字幕付与についても盛り込んでいただいたようでありがたく思います。ぜひ、今後、市職員の対応要領の周知徹底をお願いしたいと思います。  さて、その聴覚障害の方のための字幕付与についてです。  字幕付与を求める団体の方々の御意見を受けて、字幕付与について前回伺いました。その後、団体のほうでは、聴覚障害のある方が例えばどんなときに、どんなところで不便や障害に直面しているのだろうかということをもっと具体的に調べていこうということで、市字幕付与を求める会、それから千葉市中途失聴・難聴者協会、それから千葉市要約筆記サークルのヨーヨーの三つの団体がその後、市のほうへアンケート調査の依頼を行ったと伺っています。きょうは、その皆様、団体の皆様もおいでですが、市の障害福祉部局や教育委員会には、アンケート調査に御尽力、御協力をいただいたことに私からも感謝を申し上げます。  現在、団体のほうでは、このアンケートの結果を集計中ということで、まとまり次第、また、市にもきちんと結果を報告すると伺っていますが、先日、意見交換をさせていただいた中では、例えば、大人の方のアンケートでは、きょう示せればよかったんですけれど、まだ集計中ということで、漏れ伝わった話で紹介しますが、例えば難聴や中途失聴の方はもちろん、高齢者の方を対象に、例えば、ことぶき大学校であるとか、ハーモニープラザであるとか、療育センターなどで御協力をいただいたそうであります。  例えば、年をとりますと加齢性難聴になりますが、補聴器をつければ解決すると、全て解決するものではなく、耳鳴りがしたり、場面によっては非常に聞きづらかったり、そういう状況になります。また、聞こえなくなっても、諦めてしまって、何かそのままにしてしまうとか、そういう状況の方もおられることがわかりました。耳が聞こえない、それから会話がスムーズにできないということは、孤独感とか疎外感を感じます。特に高齢者の場合は、鬱病であるとか意欲の低下とか、そういうことにもつながるのではないかなと思います。また、とりたてて困るのは、外出先で電車がおくれていたりするんだけれども、その状況がわからない。交通情報がわからない、場所の情報がわからないとか、そういう実態などが見えたそうであります。やはり字幕の有用性ということも明らかになったようであります。  ぜひ、これから、この合理的配慮の推進に取り組まれるわけでありますが、こうしたアンケート調査で寄せられた声について、ぜひ市として受けとめていただいて、できるところから改善をいただければなと思っております。  また、難聴や聴覚障害の子供たちのアンケートも教育委員会、学校に御協力をいただきました。それは後ほど紹介させていただくこととして、ここでは、まず差別の解消、合理的配慮の推進について、前回は保健福祉局に伺いましたので、今回は学校、教育委員会に伺いたいと思います。  では、まず、4月からの障害者差別解消法の施行に向けて、教育委員会は各学校に対してどのような取り組みをしていくのか、伺います。 170 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。 171 ◯教育次長(森 雅彦君) 本年1月、管理職を対象に大学教授を講師とした研修会を実施し、内閣府作成のリーフレットや文部科学省から示された学校における合理的配慮についてのQ&A等の資料を活用して障害者差別解消法の趣旨や内容について周知をいたしました。  なお、この研修会では、各学校における校内研修を通して教職員の理解を深め、特別な支援を必要とする児童生徒に対する適切な合理的配慮の提供に努めるよう指導をいたしました。 172 ◯議長(向後保雄君) 亀井琢磨議員。 173 ◯8番(亀井琢磨君) それでは、各学校ではどのような取り組みをしていくのか、伺います。 174 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。 175 ◯教育次長(森 雅彦君) 各学校では、同法に基づき特別な支援を必要とする児童生徒を受け入れるに当たって、本人や保護者との合意形成のもと、一人一人の教育的ニーズに応じた対応に努めることとしております。 176 ◯議長(向後保雄君) 亀井琢磨議員。 177 ◯8番(亀井琢磨君) 一人一人の障害の状態とか教育的ニーズに応じて、ぜひ丁寧に対応いただければと思います。  さて、次に、学校における合理的配慮についてもう少し伺いますが、特別な支援を必要とする子供たちのための学校における合理的配慮について、昨今では、例えばどんなことを具体的に取り組んでいるのか、お示しをいただきたいと思います。 178 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。
    179 ◯教育次長(森 雅彦君) 本市では、特別な支援を必要とする児童生徒の学校生活を充実させるために、個に応じた必要な支援を行っております。具体的には、特別支援教育指導員に加え、本年度より特別支援教育介助員を配置し、常時介助が必要な児童に対し学校生活のサポートを行っております。また、来年度からは、医療的ケアを必要とする児童のために新たにメディカルサポーターとして看護師を派遣することとしております。 180 ◯議長(向後保雄君) 亀井琢磨議員。 181 ◯8番(亀井琢磨君) 特別支援の教育指導員さん、それから介助員さん、ことしですね。それから新年度からは医療的ケアが必要な子供のためにメディカルサポーターということで、配置ということで、具体的な取り組みが伺えました。支援を必要とする子供たちは、年々増加をしていると思います。引き続き本当に個に応じたとお話がありました。一人一人のニーズに応えるべく取り組んでいただければと思います。  さて、一人一人のニーズということで言いますと、先ほどの話に戻りますが、聴覚障害の方々を支援するこの三つの団体のアンケートでは、市内の小中学校のきこえの教室において御協力をいただいたと伺っています。御協力に改めて感謝申し上げますが、こちらもただいま集計中だそうであります。  お話を聞いたところによると、例えば、耳が不自由な子供たちの学校生活においては、補聴器をつけていても、例えば校外学習に行って、説明が聞こえなくて何もわからなかったとか、それから、例えば音楽の授業では、いろいろ楽器が鳴っていて、先生や友達の声が聞こえないとか、あるいは、一番多かったのは、プールの授業では補聴器を外さねばならないために、先生の指示が全く聞こえない、友達の声も聞こえないということで、本当にこれは困るんだということが明らかになったそうであります。また、ふだんの授業中でも、周りがざわついているとやっぱり声が聞こえないということがあるそうです。やはり、これも字幕があると助かるというような結果が見えたそうであります。やっぱり情報の保障ということで、いろいろな形で進めていただきたいと私は思います。  それから、現在、ボランティアの方々の協力によって、授業でノートテイク、要約筆記の取り組みなども行われておりますが、そのような支援が十分に行き届かずに子供たちが孤独感とか疎外感を感じてしまう場面もあるかもしれません。ぜひ、こうした一人一人のお子さんのニーズ、また、アンケートでこれからフィードバックすると思いますが、寄せられた声について、ぜひ受けとめていただいて、できるところから改善をいただければと思っております。  次に、また、一人一人の子供たちが自分の住んでいる地域の学校で安心して学べる環境づくりということで伺うのは、市内小中学校の特別支援学級、それから通級指導教室の増設について、現在どのように取り組まれているのか、伺いたいと思います。 182 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。 183 ◯教育次長(森 雅彦君) 現在、特別支援学級、または通級指導教室の設置済み校数は、平成26年度は小学校78校、中学校33校で、設置率は65.7%、27年度は小学校83校、中学校33校で、設置率は69.5%となっており、28年度は小学校で91校、中学校36校となり、設置率は76%と増加する予定でございます。 184 ◯議長(向後保雄君) 亀井琢磨議員。 185 ◯8番(亀井琢磨君) 平成26年度は65.7%、そして、28年度は予定ですが76%ということで、毎年着実に増設を進めていただいている状況が伺えました。  先般、とある地区で発達障害のあるお子さんのお母さんから御相談をいただきました。この春に中学校に進学をするのですが、進級するのですが、地元の中学校に特別支援学級がなくて離れた地域の中学校まで一人でバスで通わなければいけないと。お母さんは、朝、仕事でちょっと付き添えないということで、とても心配で、できれば小学校の仲よしの友達と一緒に地域の中学校に進級できれば通わせたいという訴えがありました。幸いなことに、その中学校には新たに特別支援学級が設置されることとなりまして、小学校の友達とそのまま同じ中学校に進級することができることとなりました。そのお母さんも大変、本当に涙ながらに喜んでおられましたが、やっぱり住みなれた地域で安心して学ぶことができる環境づくりは重要であると思います。  また、一人一人の子供たちということを考えれば、よりよい学びの提供ということでは、専門性ということも重要だと思います。やはり、専門性を有した先生をしっかり配置していただくことも子供たちのためになると思います。  平成25年第3回定例会で伺いましたが、特別支援学校教諭の免許を持った先生の割合は、平成25年度、市内の特別支援学校においては83.8%、市内の特別支援学級では50%という状況でした。  では、改めて現在、特別支援学校教諭の免許を保有する教職員の割合について、それから今後の免許を持った先生の増加策にどう取り組むのか、伺います。 186 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。 187 ◯教育次長(森 雅彦君) 平成27年5月1日現在、特別支援学校教諭免許を保有する教員の割合は、特別支援学校では84.3%、小中学校の特別支援学級では52.7%となっており、毎年微増傾向にあります。今後も、特別支援学校教諭免許保有者の積極的な採用に努めるとともに、特別支援学校等における対象者に対して、免許取得のための免許法認定講習への参加を呼びかけることで保有率の向上に取り組んでまいります。 188 ◯議長(向後保雄君) 亀井琢磨議員。 189 ◯8番(亀井琢磨君) 本当に微増ということですが、特別支援学級もふやしていただいていることがありますので、そういうこともあるのかなと思いますが、これは今後もぜひ、しっかりふやしていただいて、以前も伺いましたが、目標なんかも立てて、やっぱりふやしていただきたいと思います。ぜひ、よりよい学びということを考えていただいて展開していただきたいと思います。  さて、障害者権利条約の第24条では、誰でも生涯にわたって地域社会の中でインクルーシブ教育を受ける権利があると明記されています。以前にも伺いましたが、やっぱり障害があってもなくても、可能な限り、いろいろな場面でできるだけ分けずに一緒に学び合う機会、お互いに学び合う機会が求められます。  以前も伺いましたが、インクルーシブ教育の推進にどう取り組まれるか、改めてお示しいただきたいと思います。 190 ◯議長(向後保雄君) 教育次長。 191 ◯教育次長(森 雅彦君) 本市では、平成25年度から文部科学省のインクルーシブ教育システム構築モデル事業の研究委託を受け、合理的配慮等の事例の収集と普及に努めるとともに、研究指定校において、交流及び共同学習についての研究を推進してまいりました。  今後は、これまで取り組んできた交流及び共同学習や特別支援学校との居住地校交流の推進に加え、通常の学級、通級による指導、特別支援学級、特別支援学校などの多様な学びの場の提供に努めてまいります。 192 ◯議長(向後保雄君) 亀井琢磨議員。 193 ◯8番(亀井琢磨君) ありがとうございました。特別支援学級もふえている、そういうことは、その学校ではいろいろな障害があってもなくても交流できる機会がふえるわけでございます。そういう中で、時間的にも場面的にもいろいろなところでやっぱりふやしていただく、そのことがやっぱり他者の理解というか、共生社会の一歩だと思いますので、ぜひ今後も取り組みをお願いしたいと思います。  また、インクルーシブ教育を進めていくとすると、現在では、特別支援学級だけではなくて、一般の学級にも発達障害のお子さんなどが在籍しています。一般の学級の先生にも、やっぱりこの特別支援教育について考えていただく、研修などを進めていただくよう、改めて重ねてお願いしたいと思います。  さて、インクルーシブということは、学校のみならず地域や社会においても進められなければなりません。いわゆる社会的包摂というものです。そのような共生社会の実現ということでは、例えば2020年東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。  本市は、特に市長がパラリンピックに力を入れていくと決意があるわけでありますが、私は大いに取り組みに期待をするところですが、そこで改めて伺いたいのは、2020年のこのパラリンピックの成功に向けて、いわゆる障害のある方のためのスポーツ、いわゆる障害者スポーツに力を入れていく方針とされていますが、その目的と意義について、それから目指すレガシーは何か、改めて伺いたいと思います。 194 ◯議長(向後保雄君) 総合政策局長。 195 ◯総合政策局長(川上千里君) 障害者スポーツの意義を市民の方々に理解していただくとともに、町を挙げてパラリンピックを開催し、歓迎する。そして、それを訪れる方々に感じていただけることを目指してまいります。この取り組みを通じ、障害のある人もない人も、ともに交流する共生社会の実現を図ってまいりたいと考えております。 196 ◯議長(向後保雄君) 亀井琢磨議員。 197 ◯8番(亀井琢磨君) 意義についてお話がありました。文字どおり、この障害があってもなくても交流できる共生社会に向けて取り組まれたいと思います。  先般、車椅子バスケットボールを観戦する機会がありましたが、本当に選手の力強いプレーに本当に圧倒されました。パラリンピックは、もともと車椅子の方のための競技からスタートをしました。つまり、身体障害のある方々を対象としています。途中、一部知的障害の方にも門戸が開かれたようでありますが、再び閉ざされるなど、その後も紆余曲折を経て今日に至っております。  聴覚障害の方は、例えばデフリンピック、知的障害の方はスペシャルオリンピックスなど、また別の大会が開かれております。本当は障害の種別を問わず、多くの障害のある方が地域でスポーツができ、スポーツを楽しむことができる、そんな社会の実現が望まれます。どんな障害があってもスポーツができる、障害があってもなくても一緒にスポーツができる、そういう環境づくり、ここまで進めていただきたいなと理想として思っておりますが、市としてどう考えているのか、伺います。 198 ◯議長(向後保雄君) 市民局長。 199 ◯市民局長(金親芳彦君) スポーツ基本法の基本理念におきまして、障害者が自主的かつ積極的にスポーツを行うことができるよう、障害の種類及び程度に応じ必要な配慮をすることが求められております。  本市といたしましても、スポーツ施設につきましては、障害者が利用しやすいよう、利便性、安全性に配慮をした必要な整備を行うほか、障害者と健常者がともにスポーツに取り組む環境づくりに努めていく必要があると考えております。 200 ◯議長(向後保雄君) 亀井琢磨議員。 201 ◯8番(亀井琢磨君) 私は、以前にスペシャルオリンピックスという団体で水泳のお手伝いをしたことがあるのですが、知的障害のある青年と一緒に泳ぎを競ったんですが、本当に力強くてダイナミックで、とても私はかなわなかったんですね。また、一方で、うまく泳げなくてという方もいらっしゃったんですが、それぞれが思い思いに水泳を楽しんでいる、そういうことがありました。ですから、どんなに重い障害があっても、やりたいと思ったらスポーツができる環境になってほしいなと思いますし、環境ということで言うと、例えばスペシャルオリンピックスでは、会場の確保の面とか、あるいは他の方に迷惑にならないようにとか、いろいろ気を遣っている実態もありました。そういうことを考えますと、障害があっても気軽にスポーツができる環境、そんな世の中になってほしいなと思います。ぜひ、利便性とか安全性とか、お話がありました。ハード面はもちろんでございます。ソフト面でそういう機会の創出にもぜひ力を入れていっていただければと思います。  それでは、最後になりますが、いろいろ伺ってきました。やっぱりこの共生社会というお話がありましたが、共生社会に向けて、やっぱり障害であるとか、障害のある方々への理解を進める、このことが大事でありますし、正しい理解、よりよい理解ということが図られなければならないと考えています。  そのような取り組みをこれからどうつくっていくのか、お示しいただきたいと思います。 202 ◯議長(向後保雄君) 保健福祉局長。 203 ◯保健福祉局長(田辺裕雄君) 本市は、障害の有無にかかわらず、等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として相互に尊重し合い、人格を認め合い、そして支え合うことにより、差別や障壁のない安らぎのある温かい共生社会の実現を目指し、福祉、保健、医療、雇用、教育等のさまざまな分野の施策を展開しております。  今後は、これまで取り組んできた相互理解の推進を図る事業を充実させるとともに、今回施行される障害者差別解消法の規定をもとに、障害者及びその家族などから寄せられる相談事例を通じて民間の事業者にも助言等を行うことで、障害者に対する理解の促進と障害者差別の解消をより幅広く達成するよう努めてまいります。 204 ◯議長(向後保雄君) 亀井琢磨議員。 205 ◯8番(亀井琢磨君) 格調高い御答弁をありがとうございました。ぜひ、この共生社会の実現に向けて、これは本当に、まじめに言って大きな理想でありますが、ぜひ一歩一歩、取り組みをお願いしたいと思っています。今は合理的配慮という言葉なんですが、これが当たり前なものになっていって、障害があってもなくても、そのことを余り意識せずに暮らせる社会になっていく。やっぱり同じ人間ですから、私個人は、健常者とか障害者なんていう分ける言葉がなくなっていけばいいなと、個人的には私は思っております。  障害というのは、誰にでも起こり得ることであり、誰しもいわゆる障害者になり得ることなんだと思います。そういう深い理解までつながるように、いろいろなところでの取り組みをお願いしたいと思っています。ハードの面の配慮はもちろんですが、いわゆるハートの面の施策推進が進むことを心から願っております。  きょう申し上げました当事者の皆さんの声一つをとっても、やっぱり、このことに一つ一つ耳を傾けていただき、取り組めるところから取り組んでいただく、そのことが共生社会の第一歩だと思っております。LGBT、それから障害のある方の支援と伺ってきましたが、千葉市がどんな人にも優しい町になりますように、市を挙げて鋭意取り組まれることを最後にお願いしたいと思います。  最後になりますが、この3月をもちまして退職をされる局長さんを初め、全ての職員の方々に、市民及び本市のために長らく御尽力いただきましたことに心から感謝を申し上げまして、私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 206 ◯議長(向後保雄君) 亀井琢磨議員の一般質問を終わります。  議事の都合により、暫時休憩いたします。                  午後2時28分休憩          ──────────────────────────                  午後3時0分開議 207 ◯議長(向後保雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続けます。9番・吉田直義議員。              〔9番・吉田直義君 登壇、拍手〕 208 ◯9番(吉田直義君) 日本共産党千葉市議会議員団の吉田直義です。  質問に入ります前に、私からも一言申し上げさせていただきます。今議会、代表質疑で中村公江議員からもお話がありましたが、私の前任で市議会議員をやっていました安喰武夫前市議が先月お亡くなりになりました。地域の皆さんからも、引退に際しましても、今回亡くなったことに関しましても、非常に惜しい方を亡くしたということで、非常に多くの方からお悔やみの言葉をいただきました。そういった地域の皆さんに頼られていた前任の議員の跡を継ぎ、引き続き地域の皆さんにお役に立てる、そういった議員になっていきたいと思っています。引き続き精一杯頑張っていきたいと思っています。関係者の皆さんには、本当にお世話になりました。改めてお礼申し上げます。  それでは、通告に従い一般質問を行います。  一つ目は、稲毛東の納骨堂建設問題についてです。  スクリーンをごらんください。  前回も、また今議会の代表質疑でも取り上げましたが、現在も稲毛東の地域では反対運動が続けられています。こちらに、毘沙門堂所有の2階建ての建物がありましたが、これが解体が行われ、その後の寺院の準備や建設工事そのものも、今は中断をされています。  この建設工事は寺院と一体の納骨堂を建設しようとするものであり、寺院の中には納骨堂のエレベーター設置も計画されています。建蔽率ぎりぎりであること、駐車場も確保されていないことなど、近隣への配慮が全くされていない、そういった状況になっています。また、収蔵納骨数は5,000基とされていますが、他県、他市の古くからやっているお寺でも、ここまでの規模のお寺はごくまれでありました。また、千葉市中央区にも、今現在、宗胤寺というお寺が納骨堂の建設計画を行っていますが、そういったお寺であっても、収蔵数90基という計画であります。  さらに、工事前の説明会や協議についても近隣の住民の方々に周知がきちんとされていない。また、建物解体にあわせて仮事務所を設置したものの、現場から離れたマンションの一室に仮事務所を置き、それを理由にした不誠実な対応があったと住民の方から声が寄せられています。  こうした中、稲毛東の地域の皆さんは、ホームページを立ち上げ、地域の方々、それ以外の方々にも働きかけを続けてこられました。その働きかけにより、千葉市第19地区町内自治会連絡協議会の市長への手紙が提出されることになりました。差出人には、連絡協議会の会長を初め、協力いただいた各自治会長や地域の商店会、飲食店組合の皆さんの連名で提出されたと聞いています。  地域の皆さんの反対運動から、稲毛区の住民や稲毛区外の方々にも共感が広がっている。このことを踏まえて質問を行います。  一つに、幕張新都心では、葬儀場、納骨堂などの建設を制限しようとしています。制限しようとする理由をお示しください。また、稲毛駅は重要拠点地域と定めるとしていますが、今後、重要拠点地域において葬儀場や納骨堂を制限する考えがありますか、お答えください。  二つに、葬儀場の建設では、利用者のための駐車場を整備しているところが多くあります。本納骨堂は、駐車場なしで交通機関を利用してもらうという計画になっています。敷地いっぱいに建物を建てるのに、駐車場すら整備をしないというのは、近隣周辺住民への配慮に欠けていると思いますが、どう考えますか。考えをお示しください。  三つ、計画では収蔵数5,000基とされています。しかし、私が調べた限りでは、他県市の歴史あるお寺でも、収蔵数5,000基も持っているお寺は少数しかありません。本納骨堂で収蔵数5,000基必要だという根拠を住民の皆さんに明らかにさせるべきではありませんか。  四つ、説明会や協議の周知がきちんとされていないという実態が住民の皆さんから寄せられています。協議を受けるための努力が見受けられません。どのような指導をされているのか、お示しください。  五つ、現在、稲毛東の地域から稲毛区、稲毛区外の方々に共感が広がっていること、市長への手紙を踏まえて今後どのように対応していくのか、お答えください。  二つ目の質問は、特別養護老人ホームについてです。  超高齢社会を迎え、介護施設の整備は緊急の課題になっています。千葉市の第6期計画でも特別養護老人ホームの増設が位置づけられ、昨年、稲毛区や花見川区などに特別養護老人ホームが整備されています。  しかし、年々ふえる希望者の需要に応え切れていないのが現状です。現在では、利用料の負担が厳しいという世帯が多くなっています。政府の統計でも65歳以上の男性で3割、女性で8割の方が収入200万円未満とされ、生活するのがやっとという世帯がふえている結果も出ています。また、平成26年3月に千葉市が取りまとめた高齢者福祉と介護保険に関する調査報告書でも、施設入所で毎月支払える金額が10万円未満が44%、10万円から12万円未満が19%という結果にもあらわれています。  しかし、特別養護老人ホームの利用料、ユニット型個室でも月々約15万円と高額であり、通常の有料老人ホームではさらに費用負担が重くなります。特別養護老人ホームの利用料について、地域の方から高くてとても入れないなどの声が多数寄せられています。  こうした中、2月16日の国有財産関東地方審議会において、轟町5丁目の機動隊跡地を千葉市の要望に基づき特別養護老人ホームの活用が決定しました。この用地の確保は、地元の住民の方が立ち上げた轟町5丁目の機動隊跡地に特養など福祉施設をつくる会の署名運動、また、私の前任であります安喰前市議とともに市や関東財務局へのたび重なる交渉などが大きな力になったと考えています。(「そうだ」と呼ぶ者あり)活用が決定したことは、地元の皆さんにも大変喜ばれています。それとあわせて、住民の皆さんから寄せられる要望は、費用負担が少なくて入れる特養ホームを整備してほしいと、こういう要望が寄せられています。  横浜市では、低所得者の方々に市独自で利用料を減免する制度をつくり、対応されています。今後整備される特別養護老人ホームは、極力負担の少ない施設にすることが求められています。  そこで伺います。  一つ、千葉市の特別養護老人ホームの現在の待機者数は何人ですか、お答えください。また、過去5年間の推移について、また、今後の見通しについてもお答えください。  二つ、高齢者の生活実態や収入状況について、千葉市はどのように調査や聞き取りをしているのか。また、今後の実施計画についてもお答えください。  三つ、千葉市介護保険事業計画では、特別養護老人ホームの整備目標が決められていますが、目標値と整備状況についてお示しください。また、今後の計画についてもあわせてお答えください。  四つ、2月16日の国有財産関東地方審議会で決定をしました轟町5丁目の機動隊跡地のこの計画、特別養護老人ホームとしての活用が決定しました。現在の計画についてお答えください。  五つ、今後、特別養護老人ホームを整備していくためには用地の確保が必要だと考えますが、現在の用地の確保状況はどうなっていますか。国有地、県有地、市有地など、計画的に確保していくことを提案しますが、どうですか。  六つ、介護人材の不足は大きな課題だと思います。介護人材を確保するために、市ではどのような取り組みをしていますか。また、市内事業所の人材不足や職場環境の調査など取り組まれていますか、お答えください。  七つ、特別養護老人ホーム入所に対する補助制度を横浜市が市独自に実施しています。横浜市以外で実施している自治体はありますか。また、市独自の補助制度の導入を提案しますが、どう考えますか。  三つ目は、UR団地についてです。  千葉市内のUR団地は、1960年代後半から70年代にかけて建設されています。賃貸住宅を中心としながら分譲分も含めてまちづくりに寄与し、町の形成、人口増による活力と税収増など、千葉市の発展に大きく貢献してきました。団地の建設から50年以上を経た現在、建物の老朽化と人口減少、多くの居住者の超高齢化になどによる、さまざまな問題に対する対策が望まれています。  千葉市は平成23年、URと包括的な連携協定によるまちづくりの推進に関する協定書を締結し、URに対して総合政策局が窓口になって、URと庁内関係課との調整機能を果たしていくことになっていると聞いています。  また、URでは、UR団地における地域医療福祉拠点化の取り組みについての計画を策定しています。UR団地の再編などにあわせて医療福祉施設などの誘致を推進し、団地周辺の地域を含めた医療福祉拠点化の形成を図るということで、平成32年度までに100団地程度の拠点形成を目標にしています。千葉市では、既に幸町団地、花見川団地が計画団地に指定され、昨年の12月に新たに千草台団地が加わりました。現在、地域によって取り組み方はさまざまではありますが、UR、団地自治会、市などで話し合いが行われていると聞いています。しかし、そもそも、団地それぞれの抱えている問題や地域によっての条件の違いなど、さまざまな課題が多いという実態を聞いています。  こうした中、高洲第一団地では、高齢者の方々の相談、また地域の方々の相談を受ける相談窓口を設置して相談に乗っています。住民の方々が多く利用されていると聞いています。その一方で、旧園生団地、現在のURグリーンプラザ園生のように建てかえが行われたものの、その後の家賃が高額になってしまい、低所得者の方々が入れないような状況にもなっています。団地に住んでいる方の多くが住み続けられる団地にしてほしいというふうに要望しています。  このことを踏まえて質問をします。  一つ、市内のUR団地の全体戸数、主な団地ごとの人口、高齢化率についてお答えください。  二つ、URで取り組んでいる福祉拠点化の計画の進捗状況、取り組みについてお答えください。  三つ、老朽化も課題になっていますが、UR団地の老朽化対策についてどうなっていますか、お答えください。  四つ、先ほども紹介しましたが、高洲第一団地で相談窓口、生活支援アドバイザーの配置がされているというふうに聞いていますが、この取り組みは非常によい取り組みだと思っています。団地の空き店舗などを活用して、今後も配置をすることを提案しますが、どうですか。  五つ、団地の方々は、家賃を上げないでほしい、減免制度のある住居の増設、バリアフリー化を進めてほしいと要望しています。家賃の維持や家賃の減免制度の導入、住居のバリアフリー化やエレベーターの設置を求める声をどのように受けとめますか、お答えください。  以上で、1回目とさせていただきます。(拍手) 209 ◯議長(向後保雄君) 答弁願います。都市局次長。
    210 ◯都市局次長(小早川雄司君) 稲毛東の納骨堂建設問題についてのうち、所管についてお答えします。  幕張新都心中心地区で、葬儀場、納骨堂などの建設を制限する理由と重要地域拠点における葬儀場や納骨堂などの制限についてですが、幕張新都心中心地区は、千葉県企業庁が中心となり幕張新都心環境デザインマニュアルにおいて、新都心のテーマの一つとして、国際交流・文化の場を目標としたまちづくりを推進しており、葬儀場、納骨堂は、その土地利用方針に照らしふさわしくないため制限することとしております。  一方、都市計画マスタープランは将来の方向性を示すものであり、その中の重要地域拠点は、3都心の機能を補完し、市民生活に必要な幅広いサービスの提供を受けられるようにするものです。公共交通の利便性や生活利便性などの機能を強化することにより、生活圏域のコンパクト化や町なか居住の促進を図るもので、後背地に大規模な住宅地を抱えるJRの四つの駅周辺を今回拠点として新たに位置づけるものであります。  なお、重要地域拠点に位置づけることにより、葬儀場や納骨堂などを制限するという考え方はございません。  以上でございます。 211 ◯議長(向後保雄君) 保健福祉局次長。 212 ◯保健福祉局次長(岡部史哉君) 初めに、稲毛東の納骨堂建設問題についてのうち、所管についてお答えいたします。  まず、駐車場なしという計画は、近隣周辺住民への配慮に欠けているのではないかとのことですが、千葉市墓地等の経営の許可等に関する条例には、納骨堂に係る駐車場に関する基準はございませんが、事前協議書が提出された際には、計画内容を確認した上で、周辺環境等への影響に配慮して、納骨堂の利用形態に見合った規模の駐車場を確保するよう指導してまいります。  次に、収蔵数の根拠を明らかにさせるべきではないかとのことですが、収蔵数の積算根拠は、条例に定める住民説明の必要事項に含まれておりませんが、事業者には住民からの質問や意見に対し、真摯かつ誠実に対応するよう引き続き指導してまいります。  次に、協議を受けるための努力が全く見られないが、市はどのように指導しているのかと、市長への手紙を踏まえて今後どのように対応していくのかについては、関連がございますのであわせてお答えいたします。  地元住民との協議に当たっては、これまでも事業者に対し条例等に基づき、適正かつ誠意をもって対応するよう指導してきたところですが、事前協議書が提出された際には、条例、要綱に基づき必要な指導を行い、厳正かつ厳格に審査してまいります。  次に、特別養護老人ホームについてお答えいたします。  まず、過去5年間の待機者数の推移についてですが、各年、1月1日現在の待機者数は、平成24年は2,014人、25年は1,836人、26年は1,969人、27年は2,160人、28年は1,777人でございます。  また、今後の見通しについては、高齢化の進展に伴い要介護高齢者も増加していくことから、当面は、特別養護老人ホームの待機者の解消は難しいものと考えております。  次に、高齢者の生活実態と収入状況の調査、さらに今後の実施計画についてですが、3年に一度策定する高齢者保健福祉推進計画にあわせて高齢者への実態調査を実施しておりまして、平成26年度の調査では、市内に在住する65歳以上の方7,200人に対し、世帯の状況、心身の状況、介護保険の利用状況、社会参加の状況など、約100項目について郵送によるアンケートを行ったところでございます。このほか、毎年5月から6月にかけて、65歳以上の全ての方を対象に民生委員が個別訪問し、健康の状況やひとり暮らしの状況などについて調査を行っているところでございます。なお、収入状況の調査については、特に実施しておりません。  今後の調査につきましては、引き続き高齢者保健福祉推進計画に合わせて行うとともに、民生委員の協力による調査などを通じ、高齢者施策に必要な調査項目を工夫しながら実施してまいります。  次に、千葉市介護保険事業計画における特別養護老人ホームの整備目標値、整備状況、そして今後の計画についてですが、現行の第6期介護保険事業計画では、平成27年度から29年度までの3年間で649人分の整備を目標値としておりまして、現時点で169人分の整備が完了し、現在、320人分の整備を進めているところでございます。また、今後の計画については、現在策定中の中長期的な高齢者施策の指針におきまして、平成37年度までに2,169人分を整備していく方針とする予定でございます。  次に、轟町5丁目の機動隊跡地への特別養護老人ホームの整備計画についてですが、当該用地7,131平方メートルのうち4,034平方メートルを活用し、特別養護老人ホーム80人分、短期入所20人分を平成28年度と29年度の2カ年で整備を行い、平成30年度に開所する計画としております。整備事業者の公募時期など整備スケジュールにつきましては、当該用地に同じく整備が決定された障害福祉サービス事業所や保育所の整備スケジュールと調整を図りながら決定してまいります。  次に、特別養護老人ホームの整備用地の確保の状況と国、県、市有地を計画的に確保していくことについてですが、現時点で、轟町の機動隊跡地以外に特別養護老人ホームの整備用地として確保している国有地等はございません。特別養護老人ホームなど介護サービス基盤の整備用地につきましては、事業者みずからが確保することを基本としておりますが、今後、国有地等の利活用についての照会がある際には、待機者の状況や介護保険事業計画との整合性など、必要性を総合的に精査し、整備用地として確保することについて検討してまいります。  次に、介護人材を確保するための市の取り組みと人材不足や職場環境に関する市内事業所への調査についてですが、介護職員初任者研修の修了後に市内事業所に就業することを要件として研修費用の一部を助成する事業について、来年度は助成枠を100人から150人にふやします。  また、介護福祉士養成学校の学生などを対象に介護保険施設による合同就職説明会を開催するほか、高齢者の疑似体験を通じて小中学生に介護職への理解を深めてもらう取り組みなどを実施することとしております。  また、先月には、市内の介護保険施設を対象に介護人材に関するアンケートを実施し、職員の過不足の状況や離職防止、定着促進を図るための取り組み、腰痛予防を目的とした介護ロボットを含む福祉機器の導入状況などについて実態調査を行いました。なお、この調査結果につきましては、現在、集計中でございます。  次に、特別養護老人ホーム入所者に対する市独自の補助制度を実施している自治体はあるのかについてですが、入所者に対する市独自の補助制度については、政令市では、横浜市のほかに川崎市でも実施しているものと承知しております。また、本市独自の補助制度については、介護保険制度の存続のためには、所得に応じて一定の負担をしていただく必要があること、また、所得の低い方には居住費と食費の自己負担を軽減する全国一律の制度があることから、本市独自の補助制度を導入することは考えておりません。  次に、UR団地についてのうち、所管についてお答えいたします。  URで取り組んでいる福祉拠点化の計画の進捗状況と取組状況についてですが、幸町団地と花見川団地におきましては、UR都市機構が団地自治会や民生委員、あんしんケアセンター、商店街組合、本市関係課など、さまざまなメンバーによる会合を開いて地域医療福祉拠点化に向けた協議を進めているところでございます。  協議の内容は、地域の困りごとやUR都市機構への要望事項など、現状を共有することから始まり、回を重ねるにしたがって児童や高齢者の見守り体制の構築や在宅医療介護や生活支援サービスの充実など、高齢化が進む団地におきまして安心して暮らし続けるための環境整備に向けた具体的な対策についての協議となってきております。  千草台団地につきましても、今後、UR都市機構と連携して地域の状況に応じた協議を重ね、団地の周辺環境を含めた地域包括ケアシステムの構築を進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 213 ◯議長(向後保雄君) 総合政策局長。 214 ◯総合政策局長(川上千里君) UR団地についてのうち、所管についてお答えします。  まず、市内のUR団地の戸数についてですが、千葉市全体で31団地、約3万戸になります。主な団地の人口と65歳以上の高齢化率については、地域医療福祉拠点に指定されている団地の住民基本台帳における平成27年12月末の状況では、花見川団地の人口は約1万3,000人、高齢化率は39%、幸町団地を含む幸町2丁目の人口は約1万2,000人、高齢化率は29%、千草台団地の人口は約3,300人、高齢化率は42%でございます。  次に、UR団地の老朽化対策についてですが、UR賃貸住宅の耐用年数は、公営住宅を参考に70年とされておりますが、市内で最も古いUR団地は稲毛区の千草台団地とあやめ台団地で、昭和41年の入居開始から50年が経過しております。URでは、平成19年12月に策定したストック再生・再編方針に基づき市内の昭和40年代以降の団地につきまして、適時、適切な修繕を実施し、良好な維持保全を行うことにより、今後も継続使用すると伺っております。  次に、生活支援アドバイザーの配置についてですが、市内では、昭和40年代に供給された大規模な団地である花見川団地や高洲第一団地の管理サービス事務所に生活支援アドバイザーが配置されております。主に高齢者施策などの案内、相談や見守りサービス、生活関連情報の提供などを行っており、あんしんケアセンター職員とも連携・協力関係にあることから、その配置の検討について働きかけてまいりたいと考えております。  最後に、URに家賃維持や住居のバリアフリー化、エレベーターの設置等を求めることについてですが、家賃維持につきましては、UR賃貸住宅の家賃は、都市再生機構法により近傍同種の住宅の家賃の額と均衡を失しないよう定めることとなっておりますが、継続家賃改定により家賃が引き上げとなる方のうち、一定の低所得高齢者世帯等に対しましては、特にその居住の安定を図るため、国からの財政支援を得つつ、家賃の上昇を抑制する継続家賃改定に伴う特別措置を適切に講じることとしております。  また、住居のバリアフリー化につきましては、URの年度計画において、屋内や団地内の歩行者動線などのバリアフリー化を推進することとされており、一方、エレベーターの設置につきましては年度計画への記載はありませんが、URに対して働きかけてまいりたいと考えております。  以上でございます。 215 ◯議長(向後保雄君) 吉田直義議員。 216 ◯9番(吉田直義君) 2回目を行います。  まず、一つ目は、稲毛東の納骨堂建設問題についてです。  スクリーンをごらんください。  こちらが先ほども話をさせてもらいましたが、千葉市中央区にある宗胤寺です。  この計画表示では、納骨堂数は90基と示されています。こういうふうに表示がありまして、ちょっと拡大したものがこちらなんですけれども、こちら見てとれるように、90基というふうに書かれています。また、稲毛東の納骨堂は5,000基と考えると非常多いことがわかります。また、私が調べた限りでは、千葉市の墓地条例の改正後、建設予定になった納骨堂でも、ここまで多いものはありませんでした。  先ほども紹介しましたが、毘沙門堂所有の2階建ての建物が解体され、その後、仮本堂が設置をされました。仮本堂はこの囲いの裏側にあるのですけれども、全くわからないために、反対住民の方々が実態を示すために仮本堂の看板をつくって設置をしているという異様な光景になっています。また、この仮本堂が設置されたときは入り口のドアがつけられておらず、こういうふうに中から一応確認することはできたんですけれども、今、ここの扉のほうにドアが設置されてしまって、外から全く見えない状況になっています。  こういったことも踏まえて質問を行います。  一つ、先ほどの質問にありましたが、納骨堂の利用形態に見合った規模の駐車場を確保するようとのことでしたが、見合った規模とは何か。また、収蔵数5,000基もある納骨堂を計画しておきながら、駐車場なしというのは地元の理解が得られないと考えます。千葉市としてどう捉えているのか、お答えください。  二つ、住民からの質問や意見に対して、真摯かつ誠実に対応するよう引き続き指導するとのことでしたが、地域の皆さんは、事業者から質問や意見について、真摯かつ誠実に対応されたことがないとのことです。市としてどのような指導をしてきたのか。また、今後どのように対応していくのか、お答えください。  三つ、事前協議が提出された際には、条例、要綱に基づき必要な指導を行い、厳正かつ厳格に審査してまいりますとの答弁でありましたが、具体的に何をどのように調査していくのか、改めてお示しください。  次に、特別養護老人ホームについてです。  先ほどの答弁により、千葉市の待機者数は1,777人で、過去の推移からも2,000人前後で推移していること、千葉市の施設整備の計画が待機者解消まで追いついていないことも明らかになりました。また、土地の確保についてもされていないことが明らかになりました。その一方で、轟町の機動隊跡地に特養など福祉施設をつくる会の皆さんやその運動に協力をいただいた方々からは、費用負担が高くて特養に入るのが厳しい、ユニット型とあわせて多床室併設で整備をしてもらいたいと要望がされています。  このことを踏まえて質問します。  一つ、計画どおり整備されているのにもかかわらず、待機者数が2,000人前後という答弁でありました。今後の整備計画を見直すべきではありませんか。施設をどうやってふやしていくのか、お答えください。  二つ、職員不足の解消のための取り組みを行っているということですが、現場で職員が不足している原因は待遇の悪さだと考えます。離職者が多いことにもあらわれています。働き続けられるよう待遇改善を実施すべきではありませんか、お答えください。  三つ、特別養護老人ホームを希望する方々が費用が問題で入れないということは問題だと考えます。整備をする施設はユニット型が望ましいと考えますが、費用負担を考えると、多床室を希望する方も少なくありません。今後整備する轟町の機動隊跡地の施設は、ユニット型とプライバシーに配慮した多床室の併設を希望する声が私のところに寄せられていますが、こういった声にどのように答えていくか、お答えください。  四つ、市独自で補助をしている横浜市では、平成22年度から市民税非課税世帯で、年収見込み額合計が50万円以下の方などが対象で補助を実施し、毎年約40名の方が利用しているということです。利用者の方からは、制度があるおかげで施設を利用できると、こういった感謝の声が寄せられていると聞いています。千葉市としても制度を導入して、利用者が安心して施設を利用できる環境を整えるべきと考えますが、お答えください。  最後に、UR団地についてです。  UR全体の世帯収入で100万円未満から200万円が3割という調査結果がある中、花見川、千草台の両団地では約4割、幸町団地では約3割の方が高齢者になっているということです。団地に住まわれている方の要望も多岐にわたっています。1回目で、家賃やエレベーターの設置などを提案しましたが、これ以外にも、階段の上りおりが困難、買い物や外出することへの支援をしてほしいと切実な要望もあります。階段の上りおりでは、1階の方でも2階の方でも、上りおりが大変で、ヘルパーの方に協力してもらってやっとおりている、やっと上っているという、こういう実態も寄せられています。早急に対策を講じるべきではないでしょうか。  また、買い物の問題では、今現在、私の地元であります、あやめ台団地では、地元のスーパーが閉まってしまい買い物ができない状態になっています。新たな店舗が3月末にオープンする予定ですが、それまで、団地の自治会や地域の協力によって、お昼の時間帯にはお弁当やパンなどは買えるような状況になっています。しかし、それ以外の時間帯では、お弁当以外のものを買い物するためには遠出をしなければなりません。  このことを踏まえて質問をします。  一つ、階段の上りおりが困難で外出ができない切実な要望があります。外出支援について市としても対策を検討すべきですが、お答えください。  二つ、地元のスーパーが閉店してしまうと、買い物するために遠出をしなければならない団地もあります。その一方で、遠出をするのは厳しいという方も大勢いらっしゃいます。遠出が困難な方の買い物支援について、対策を検討すべきではありませんか、お答えください。  三つ、住民の方からさまざまな要望が寄せられていますが、あわせて出されるのが、住み続けられるような団地にしてほしいという要望です。市として、この要望に今後どう応えていくのか、また、UR団地のことはURが決めるという考えが見受けられます。団地に住まわれている市民の要望に対して、市としてイニシアチブをとって対策を検討すべきではありませんか、お答えください。  以上、2回目です。 217 ◯議長(向後保雄君) 答弁願います。保健福祉局次長。 218 ◯保健福祉局次長(岡部史哉君) 2回目の御質問にお答えいたします。  初めに、稲毛東の納骨堂建設問題についてお答えいたします。  まず、納骨堂の利用形態に見合った規模の駐車場とは何か。また、駐車場なしということは地元の理解を得られないのではないかとのことですが、事前協議書が提出された段階で、記載事項をもとに適切に対応してまいります。  次に、住民からの質問や意見に対し、市として事業者にどのような指導をしてきたのか。また、今後どのように対応していくかについてですが、住民からの意見等を踏まえ、条例に定める住民説明が必要な事項に含まれない事柄についても丁寧に対応するよう事業者に指導してきたところですが、今後も引き続き必要な指導をしてまいります。  次に、具体的に何をどのように調査していくのかについてですが、周辺住民等への説明、意見申し出者との協議などの事前協議前の手続が適正に行われていたかどうかについて、本件の計画内容と照らし合わせて入念に確認いたします。  次に、特別養護老人ホームについてお答えいたします。  まず、整備計画を見直して施設をどうふやしていくのかについてですが、第6期介護保険事業計画では、重度の要介護者など真に施設入所が必要な方への対応を基本に介護保険料への影響を見きわめながら施設の整備量を決めたことから、現時点での計画の見直しは考えておりません。また、今後につきましては、中長期的な視点に立って計画的な整備に努めてまいります。  次に、介護職員が働き続けられるよう待遇改善策を実施すべきとのことですが、昨年4月の介護報酬改定で介護職員処遇改善加算が拡充されたことから、市独自の処遇改善策を実施することは考えておりません。  次に、多床室の整備を希望する声にどう応えるのかについてですが、国は入居者の生活環境を改善する観点からユニット型の整備を推進しており、本市におきましても、第6期介護保険事業計画期間中はユニット型での整備を進めてまいります。このため、轟町の機動隊跡地に整備する特別養護老人ホームは、ユニット型での整備を考えております。  しかしながら、入居費用がより低額な施設を希望する声もあることから、来年度、社会福祉審議会高齢者福祉・介護保険専門分科会の意見を伺って、多床室の整備の必要性につきまして検討してまいります。  次に、本市においても入所者に対する市独自の補助制度を導入すべきとのことですが、介護保険制度存続のためには、所得に応じて一定の負担をしていただく必要があること、また、所得の低い方には居住費等の自己負担を軽減する全国一律の制度があることから、独自の補助制度を行うことは考えておりません。  次に、UR団地についてお答えいたします。  高齢者の方への外出支援と買い物支援につきましては、関連がありますのであわせてお答えいたします。  今後、地域における支え合い体制づくりを進める中で、社会福祉協議会の地区部会やシルバー人材センター、また、住民主体によるボランティア活動などを通じ、高齢者の方へ必要な生活支援サービスが提供できるよう努めてまいります。  最後に、住み続けられるようにしてほしいとの住民の要望にどう応えていくのか、市としてイニシアチブをとって対策を検討するべきではないかとのことですが、本市では、UR団地にお住まいの方に限らず、全ての方が年齢を重ねても住みなれた地域でいつまでも自分らしい生活を継続していくことができるよう、地域包括ケアシステムの構築に取り組んでいるところでございます。  あやめ台団地にお住まいの方に対しましても、今後、UR都市機構と連携して地域包括ケアシステム構築の観点から地域の実情を把握し、どのような支援ができるのかについて検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 219 ◯議長(向後保雄君) 吉田直義議員。 220 ◯9番(吉田直義君) 3回目、意見を述べさせていただきます。  初めに、順番を変えまして、特別養護老人ホームについてです。  今後整備していく特別養護老人ホームは、利用者の尊厳、プライバシーを守るためにもユニット型個室を整備すること、これが必要だと思います。しかし、利用者負担が今重いという話もさせていただきましたが、あわせて、費用負担の補助、また、利用料の引き下げを国に対して、また、市独自で実施をしていくべきだと考えます。しかしながら、そういったことができない状況であるのであれば、住民の声に応え多床室を整備する、プライバシーに配慮した多床室を併設する、そういった希望の声に応えて整備をするよう求めておきます。  次に、稲毛東納骨堂についてです。  千葉市が質問や意見に丁寧に答えるよう指導していること、審査に際しても今後丁寧な対応をするよう、まず求めておきたいと思います。  最後に、UR団地についてです。  今後、課題として地域の商店街や地域のにぎわいをどうやってつくっていくのか、こういった問題、課題は多岐にわたると考えます。こういった課題に対しても、千葉市が提案を持って関係各所にしっかりとした働きかけすることを求めて、私の質問を終わらせていただきます。(拍手) 221 ◯議長(向後保雄君) 吉田直義議員の一般質問を終わります。  一般質問を続けます。21番・蛭田浩文議員。              〔21番・蛭田浩文君 登壇、拍手〕 222 ◯21番(蛭田浩文君) 皆さん、こんにちは。未来民主ちばの蛭田浩文です。本日の最後ですので、もう少しおつき合いをお願いします。  初めに、東日本大震災発生から、あすでちょうど5年目を迎えます。2月10日現在、警察庁がまとめた被害状況によると、亡くなられた方は1万5,894人、行方不明者は2,562人、そして、避難者数は2月12日現在、復興庁の取りまとめによると17万4,471人となっております。いまだに多くの行方不明者がいること、そして厳しい避難生活を強いられている方々が多数いる状況にあります。NHKでは、震災直後から、毎年、東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故で特に被害が大きかった岩手県、宮城県、福島県の3県で被災した人や事故で被害を受けた人を対象に被災者700人の声アンケート調査を実施してきており、2015年の1月から2月にかけて実施したアンケート結果では、4年たった今でも、2013年、2014年のアンケート調査に比べると、それなりに進んでいるといった前向きな回答もふえておりますが、依然、復興のおくれを感じている人は65%と高い結果となっているとともに、80%近くの人が震災風化を感じているとの結果が出ておりました。  また、被災地への支援と未来については、支援が十分だと感じている人が29%、1年後の未来は明るいと感じている人は17%にとどまっており、被災地では、まだまだ支援を必要としている状況にあることがうかがえます。さらには、昨年被災地で活動したボランティアは、宮城県、岩手県、福島県の3県で5万8,000人余りと、震災が発生した年のわずか6%に減っているとの報道もありました。  5年目を迎えるに当たり、テレビ、新聞等では、東日本大震災に関してのアンケートによる調査結果が報道等をされておりますが、1年前のアンケート結果とは何も変わっていない状況となっております。被災地では、支援のニーズも震災当初とは変化し、多様化する中で、どのように取り組みを進めれば被災した人たちが未来に希望を持てるようになるのか、震災から5年という今、改めて震災のこと、被災地のことに思いを寄せ、息の長い取り組みを続けていくことが求められていると改めて感じているところであります。  東日本大震災を風化させることなく、そして、厳しい環境の中で避難生活を強いられている方々がもとの生活に戻れるように復興事業等を早く進めていただきたいと思っております。  それでは、通告に従いまして一般質問を行います。よろしくお願いいたします。  初めに、国勢調査について伺います。  昨年10月に国勢調査が実施されました。この国勢調査は、大正9年に第1回の調査が行われ、5年に一度、我が国の人口の状況等について把握する最も重要な統計調査であるのは御承知のとおりであり、昨年実施された調査で20回目を迎えました。前回の平成22年国勢調査では、10月に調査が終了し、年を明けた平成23年の2月に平成22年国勢調査の速報結果が公表され、その矢先に東日本大震災が発生いたしました。冒頭でも述べましたが、いまだに多くの行方不明者、避難者がいらっしゃいますが、大震災後では、初めての人口を把握することができるのが、この国勢調査であります。  5年ごとに実施されている国勢調査は、その時々の時代を映し出してきております。
     昭和40年の国勢調査では、初めてマークシート方式の調査票が導入され、平成17年第18回では、変わりゆく社会に合わせた調査として、いわゆる平成の大合併により平成17年前後に多くの廃置分合が行われ、平成11年に3,232あった市町村数が平成22年3月末には1,727となり、時系列比較を容易にするため、通常の集計に加え、平成12年10月1日現在の旧市町村別に関する集計が行われ、また、それまでの紙媒体中心の報告から、統計局ホームページ及び平成20年から本格的運用されたイースタットにおけるデータでの公表が推進されました。平成22年第19回では、新たな提出方法の導入として、東京都をモデル地域とし、先行的にインターネットによる回答を実施するとともに、全世帯を対象に郵送提出方式が導入されました。  このように、国勢調査は、時代とともに調査手法がさまざまに変化してきております。そして、今回の調査では、インターネットを活用した回答方式、オンライン調査とも呼ばれておりますが、全国で導入されました。先月、要計表を用いて、市区町村別の人口と世帯数を速報として、集計した人口速報集計結果とともに、オンライン調査の実施状況が総務省統計局から公表されました。  個人情報に対する市民の意識の高まり等により、全国でのインターネット回答世帯数が約1,972万世帯で、全国の回答率が36.9%、千葉県では39.7%との結果でありました。  本市では、回答率が40.9%と全国及び千葉県より高い回答結果となっております。各区では、中央区38.3%、花見川区では40.1%、稲毛区では41.0%、若葉区では39.2%、緑区では46.4%、美浜区では43.1%の回答率となり、市全体で約17万世帯からインターネットでの回答があったとのことであります。また、県内市町村では、白井市が49.7%で、県内最高のインターネット回答率となっております。  そして、我が国の人口は1億2,711万人となり、平成22年から94万7,000人減少、率にして0.7%の減であり、大正9年の調査開始以来初めての減少になったとの発表がされております。国のまち・ひと・しごと創生長期ビジョンにおいては、平成20年に人口減少時代が始まったとされておりますが、今回の国勢調査において、人口減少が明確に示されたことになります。  人口等の確定値は、ことしの10月を待つこととなりますが、今回の国勢調査は、ターニングポイントともなる非常に重要な調査であったと言えるのではないでしょうか。また、インターネット回答の導入という、今後の統計調査手法の方向性を示す調査であったとも言えると思います。  そこで、新たな調査方法を含め、今回の国勢調査における調査を実際に行う指導員、調査員の課題などについて、さらに、調査の速報結果等を踏まえ本市が取り組んでいる地方創生へのかかわりなどについてお伺いしたいと思います。  初めに、平成27年国勢調査の結果速報についてですが、平成27年国勢調査の速報において、本市の人口と世帯数はどのような結果であり、また、前回調査した平成22年と比較した場合の推移とその要因をどのように捉えているのか、さらには区ごとの特徴について伺います。  2点目に、オンライン調査の結果についてですが、千葉市の40.9%というオンライン回答率の結果をどのように評価しているのか。  3点目に、国勢調査の課題についてですが、近年の社会状況の変化や新たに導入されたオンライン回答などを踏まえ、今回の国勢調査を通じて、本市として、または指導員や調査員からの意見や改善要望など、どのような課題を把握しているのか。また、その課題を次の調査にどのように生かしていくのか、伺います。  4点目に、庁内での実施体制についてですが、国勢調査を正確、円滑に実施するためには、庁内での実施体制、特に、実質的に調査を実施する各区との間での連携体制をどのように整えたのか、お伺いします。  最後に、国勢調査の調査結果の活用についてです。  まず、国勢調査からどのようなデータを得ることができるのか。また、それをもとにオープンデータの活用を推奨しているが、活用事例について伺います。  次に、選挙についてお伺いいたします。  2015年6月に、投票ができる年齢を20歳以上から18歳以上に引き下げる改正公職選挙法が成立いたしました。  日本では、1945年に女性にも選挙権が認められ、20歳以上の男女と決まって以来、70年ぶりに選挙権が拡大されました。この改正公職選挙法は、1年間の周知期間を経て、ことし6月19日から施行され、新たに18歳、19歳の約240万人が投票できるようになり、初めて適用される国政選挙は、7月に任期満了を迎える参議院議員選挙になると伺っております。非常に大きな法改正がなされた後に執行される今回の参議院選挙は、投票率の向上と政治意識の醸成という点で考えてみると、非常に重要な選挙ではないかと思っております。  総務省のホームページによると、参議院選挙の投票率は全体的に低下傾向になり、平成の初めころまでは60%を超える投票率でしたが、近年は50%の前半となり、前回の参議院選挙での千葉市に至っては47.78%と、50%を割る事態となっているとのことです。投票率は、その選挙時点での情勢、争点や候補者により、非常に左右されるとされていますが、18歳選挙権を含め、政治や選挙に関心を持たせ、投票所に向かわせる努力をしなければならないものと考えております。  また、投票所に向かわせる努力をする一方、有権者が投票しやすい環境づくりに努めることも、投票率の向上に、ある程度効果があると考えられます。なるべく近い投票所、人の集まりやすい便利な場所に期日前投票所を設けることにより、少しでも多くの有権者が投票しやすい環境をつくることができるものと考えられます。  既に、総務省では、平成26年5月より投票環境の向上方策等に関する研究会を立ち上げ、選挙の公正を確保しつつ、有権者が投票しやすい環境を整備するための具体的方策等について研究が進められ、昨年3月には中間報告を行い、そして、間もなく最終報告があるとのことです。最終報告を前に、先日、研究会の議論をもとにした共通投票所の設置や期日前投票所の開設時間延長などを盛り込んだ公職選挙法の改正案が提出され、今国会の審議に付されているところであります。  そこでお伺いいたします。  初めに、選挙人が投票しやすい環境づくりについてですが、千葉市での今までの取り組みと今回の参議院選挙での新たな取り組みとして、どのようなことを行っていくのか、お伺いいたします。  二つ目に、投票所に向かわせる努力としての18歳選挙権についてですが、昨年6月の法改正以降、定例会の一般質問等において18歳選挙権についての質問が何回かされてまいりました。選挙権が18歳以上に引き下げられ、若者の政治に対する意識が上がれば、投票率も上がることが期待されるとともに、選挙運動への参加も認められ、デモや集会などの政治活動にも参加できるようになることや、選挙違反をした少年も原則として成人と同じように刑事裁判の対象にもなることが明らかにされてきました。今定例会でも、同僚議員より18歳選挙権についての質問がされてきておりますが、18歳選挙権の法改正を機に若者に対するさまざまな働きかけがなされることで、今回の参議院選挙に向けて活性化していくものと考えられます。  また、昨年大変話題となった全高校生に配られた副読本は、100ページを超える内容であり、自分も見させていただきましたが、内容が非常に充実しすぎて、高校生に全てを理解させるには、内容的にも時間的にも難しいものであると推察いたします。また、指導に当たっては、教師の方々には、文部科学省の通達にもあるように政治的中立が非常に求められており、指導の仕方も難しいものと思っております。  そこで、政治と選挙の関係の知識を有する選挙管理委員会の出番があるものと考えております。前回までの定例会でも、高校での出前授業を進めていくとの話がありました。  そこでお伺いいたします。  法改正後、高校生など学校での啓発実績についてお伺いいたします。  以上で、1回目の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 223 ◯議長(向後保雄君) 答弁願います。総合政策局長。 224 ◯総合政策局長(川上千里君) 国勢調査についてお答えします。  まず、平成27年国勢調査の結果速報における人口、世帯数及び前回調査との増減比とその要因、区ごとの特徴についてですが、平成27年国勢調査における本市の人口は、97万2,639人、世帯数は41万7,640世帯となり、前回調査と比べますと、人口で1万890人、1.1%の増加、世帯では1万1,331世帯、2.8%の増加となっております。人口について、近年の住民基本台帳異動から見ますと、自然動態が減少に転じたことや社会動態では、東日本大震災後の転出数の増加により、2カ年にわたり増加率が低迷したことなどを要因に、その後の転出数の改善傾向により人口増加は維持したものの、伸び率は過去最低となっております。また、世帯数の増加につきましては、高齢者や学生など、単身世帯の増加がさらに進んだことが要因として挙げられます。  なお、区ごとでは、前回調査と比べて人口が増加した区は、中央区、稲毛区、緑区、一方、減少した区は花見川区、若葉区、美浜区と傾向が二分しており、増加した区の要因としては、大型マンションの建設、住宅開発による転入増加、また、減少した区の要因としては、昭和40年代から50年代に建設された団地における転出増、自然動態の減少が拡大していることなどが考えられます。  次に、オンライン調査の回答率をどう評価しているかについてですが、オンライン調査が正確かつ効率的な統計調査の実施や回答者の負担軽減、利便性の向上につながることから、本市といたしましても、前年の試験調査結果などを踏まえ回答率の目標を40%と設定し、国勢調査パネル展などの独自啓発や世帯を訪問する調査員に対する説明の徹底等により、市民に対するオンライン調査の周知を図り、結果として全国及び千葉県を上回る40.9%となり、目標を達成することができました。なお、全国的に実施したオンライン回答者へのアンケートでは、約9割の方が、次回もオンラインで回答したいと答えていることから、今後さらに利用者が広がるものと考えております。  次に、国勢調査の課題についてですが、5,700人以上の指導員、調査員の確保がより困難となっていることやオンライン先行方式導入に伴い調査期間が長くなり、オンライン回答用IDの配布と紙による調査票を配布するなど、調査員の業務が長期かつ複雑化したことなどが課題と考えております。また、調査に当たった指導員や調査員からは、地域の実情に応じた調査方法の採用、調査員事務の単純化などの意見が寄せられたところです。これらの課題につきましては、次回の国勢調査及び各種統計調査を正確かつ円滑に行うため、統計主管課長会議や政令市で構成されている大都市統計協議会など、さまざまな機会を通じて国に要望してまいります。  次に、庁内での実施体制についてですが、国勢調査の円滑な実施のため、昨年5月に副市長を本部長とし、全区長や関係部局長等で構成する平成27年国勢調査千葉市実施本部を設置し、市政だより等による周知啓発、市コールセンターの活用、情報システムの利用に伴う調整など、連携して調査を実施したところであります。  特に、実質的に調査実施を担う各区地域振興課とは、指導員、調査員の確保、調査に向けた事前準備及び調査期間中を通じた協議、調整のための会議を重ね、また区への職員応援や問い合わせに対する待機など緊密な連携を図り、調査を実施いたしました。  最後に、調査結果の活用についてですが、国勢調査から得られるデータにより、人口及び世帯数を初め、男女、年齢別、産業別などの人口構造や世帯の構成、居住状況など、多くの統計情報が明らかとなります。これまでも、国勢調査結果に基づき本市に関係する統計情報を取りまとめて市のホームページに掲載するとともに、本市の直近の人口動向を時系列的にグラフや数値でわかりやすく紹介した千葉市の人口動向・人口を考えるデータ集を平成25年から作成し、オープンデータとして掲載するなど、市民の皆様が利活用できるようにしております。  なお、平成27年国勢調査の調査結果につきましても、順次、国から公表される予定ですので、利便性の高い統計データ等を逐次公表してまいります。  以上でございます。 225 ◯議長(向後保雄君) 選挙管理委員会事務局長。 226 ◯選挙管理委員会事務局長(深山博司君) 選挙についてお答えします。  まず、投票環境向上に向けた今までの取り組みについてですが、選挙人の利便性を高めるため、人の集まる駅前の商業施設への期日前投票所の設置を平成25年の千葉県知事選挙より取り組み、二つの商業施設で実施してまいりました。また、以前から仮設スロープの設置やコミュニケーションボードの利用など、高齢者や障害者が投票に参加しやすい環境づくりに取り組み、さきの統一地方選挙では、選挙公報の候補者1人当たりの記載枠の拡大、音声化した選挙公報のホームページへの掲載、投票用紙の様式変更などの改善を図っております。  次に、参議院選挙での新たな取り組みについてですが、中央区役所の期日前投票所を千葉駅前のそごう千葉店に移設いたします。開設は投票日8日前の土曜日から、時間はそごう千葉店の営業時間に合わせ午前10時から午後8時までを予定しております。開設時間が従来より1時間ほど短くなりますが、千葉駅直近の施設であることから選挙人の利便性が向上するものと考えております。  また、当日の投票所に投票管理システムを導入いたします。これは紙媒体で行っている名簿対照業務を入場整理券に印刷されているバーコードを読み取りパソコンで処理するもので、現在、期日前投票所で使用しているものと同様のシステムを当日の全投票所で実施するものです。これにより、名簿対照係での混雑緩和が図られるとともに、名簿対照のミスを防ぐことができるものと考えております。今後も、選挙人の投票環境の向上に努めてまいります。  最後に、学校に対する啓発実績についてですが、高校生出前授業は、市立高校2校のほか、県立、私立2校で実施し、約790名の生徒が参加しました。今月下旬には、県立の特別支援学校など2校で、約350名の生徒に実施する予定となっております。  また、千葉県弁護士会と連携して行っている小学校模擬選挙は、16校、約2,500名の児童に実施するとともに、新たに中学校模擬選挙を1校で実施し、アンケート結果では、体験した生徒や学校側からも大変好評であり、政治や選挙に関する意識向上が図られたものと考えております。  以上でございます。 227 ◯議長(向後保雄君) 蛭田浩文議員。 228 ◯21番(蛭田浩文君) 御答弁ありがとうございました。それぞれの質問に対する答弁内容については、おおむね理解をいたしました。  2回目の質問をさせていただきます。  初めに、国勢調査について伺います。  1回目の質問で、人口やオンライン回答の結果、調査における課題や調査結果の活用などについてお伺いいたしました。今回の調査では、人口97万2,639人と、初めて97万人突破という喜ばしい結果である一方で、増加率1.1%は過去最低となり、今後の推移が非常に気がかりであります。本市では、平成26年3月に将来人口を推計し、平成32年をピークに減少するとしていますが、今回の結果との関係や本市の取り組んでいる地方創生への影響などについてお伺いしたいと思います。  初めに、本市の人口について、今回の国勢調査の結果と将来人口推計を比較した場合にどの程度の差異があるのか、また、それに対する見解について伺います。  2点目に、今回の国勢調査の速報結果を踏まえ、今後の推計人口の見直しの必要性について、どのように考えているのか、伺います。  3点目に、千葉市の将来人口推計における人口減少の克服として、現在、地方創生の取り組みが進められておりますが、そこで国勢調査から得られたデータを今回の地方創生の取り組みの中でどのように生かされているのか、伺います。  4点目に、また、その中では、本市の施策として人口の減少を最小限に抑えていくための方策、事業は、どのような取り組みを考えているのか、伺います。  次に、選挙についてお伺いいたします。  投票しやすい環境づくりについては、新たなる商業施設への期日前投票所の移設の取り組みや投票管理システムの導入について答弁をいただきました。  商業施設への期日前投票所の移設について、今回は中央区の千葉そごうということで、多くの方々が集まる商業施設であることから条件に合致した場所と考えております。中央区役所からの移設ということで区民が混乱することが予想されます。区民への周知はしっかりと行っていただきますようお願いいたします。  また、今まで選挙公報の枠の拡大など、さまざまな努力をしていただいていることは大変評価をしているところであります。さらに、今回導入される投票管理システムは、名簿の受け付けが一本化されるとのことですので、有権者に非常にわかりやすく、投票所に来られた方の待ち時間の減少につながるものと期待をしているところであります。  さて、今回の千葉そごうへの期日前投票所の移設により、千葉市においては、美浜区のイオンマリンピア店、稲毛区のイオン稲毛店と3カ所の期日前投票所が商業施設へ設置されたことにより、投票環境の向上が図られるものと考えております。以前、議会でも駅近くの人の集まる商業施設を検討していくとのことでした。また、さらなる投票環境の向上策として、先ほど御紹介させていただきました公職選挙法の改正案は、新聞報道にあったとおり、投票日当日、区内の選挙人であれば投票ができる共通投票所の創設と、期日前投票所の開始時間を2時間以内で繰り上げ、終了時間の2時間以内の繰り下げを可能にするもので、参議院選挙から実施できると聞いております。共通投票所については、例えば民間施設の期日前投票所を当日も開けて、区内のどの選挙人でも投票できるようにするとのことです。これは、投票環境の向上にも資すると思われます。  そこでお伺いいたします。  初めに、商業施設への期日前投票所の設置についてですが、6区のうち、残りの花見川区、若葉区、緑区の3区がありますが、残り3区の商業施設を考えた場合、若葉区のモノレール千城台駅脇のラパーク千城台が考えられますが、そちらへの期日前投票所設置の可能性についてはどのように考えているのか、お伺いいたします。  2点目に、共通投票所の設置についてですが、同僚議員からも千葉駅への設置についての検討状況の質問もありましたが、改めて千葉市での現在の検討状況はどのようになっているのか、お伺いいたします。  3点目に、期日前投票所の開設時間を長くすることについてですが、現段階での検討状況についてお伺いいたします。  最後に、18歳選挙権についてです。  高校でも、既に数校で啓発への取組実績があるとの答弁をいただきました。  政治に対する意識を高めること、選挙、投票に行く大切さ。また、選挙運動についても、少しでも多くの将来の有権者に伝える機会をつくることが将来の投票率向上につながることと思っております。  そこで、新年度における18歳選挙権に関する対応について伺います。  以上で、2回目の質問を終わります。御答弁よろしくお願いいたします。 229 ◯議長(向後保雄君) 答弁願います。総合政策局長。 230 ◯総合政策局長(川上千里君) 2回目の御質問にお答えします。  国勢調査についてお答えします。  国勢調査の結果と本市の将来人口推計の比較とその見解についてですが、本市が平成26年3月に行った推計人口では、27年10月1日時点で96万7,637人としていたのに対して、国勢調査の速報では、ここから5,000人ほど多い結果となりました。この差が生じた主な要因といたしましては、東日本大震災による社会増の落ち込みの傾向を推計時に見込んでいたところ、大型マンション開発の影響などにより、想定よりも早く回復が見られたことなどが考えられます。  次に、今後の推計人口の見直しの必要性についてですが、今後示される国勢調査の確定値などを踏まえ、その状況に基づく推計結果への影響等を勘案しながら、必要に応じ次期基本計画の策定や千葉市まち・ひと・しごと創生総合戦略の改定など、適切な時機を捉え、見直しを図ってまいります。  次に、国勢調査のデータを地方創生にどのように生かしたのかについてですが、このたびの地方創生の取り組みにおいては、国勢調査結果に示される人口の基本的属性や経済的属性を本市人口ビジョン・総合戦略の策定においても基本のデータとして用いております。  例えば、国勢調査結果に基づく通勤流動や昼夜間人口比率の状況と他の経済産業分野のデータ等を重ね合わせることで、本市と周辺都市が東京圏における人の動きの中で独自性を有していることを検証し、これをもとにちば共創都市圏のコンセプトを提示したり、大学卒業後の20歳代後半の転出超過の抑制と子育て世代となる30から40歳代の転入の一層の促進、また、情報通信業や医療、福祉などで人材の市外流出があること等を踏まえ、経済産業分野の施策展開を図っていく必要があることなど、人口ビジョン・総合戦略の内容に反映したところであります。  最後に、人口減少を最小限に抑えていく方策についてですが、定住人口が雇用と密接な関係があることを踏まえ、雇用創出につながる産業経済の振興方策を講じていくとともに、若い世代が子供を産み、育てやすい社会実現のための環境整備や高齢者になっても安心して地域社会の中で暮らし続けられる仕組みを構築していくことが必要であります。  また、町に愛着を感じ、我が町と感じることができるよう、都市アイデンティティー等の取り組みを進めるとともに、都市と海辺、里山、谷津田等の田園が併存する特徴を生かし、本市に隣接した自然豊かな都市とともに、東京圏の中で多様性に富んだライフスタイルの提供などに取り組んでいく必要があるものと考えております。  こうしたことを踏まえ、人口ビジョンにちばシナリオとして掲げた人口減少・少子超高齢社会に果敢に挑戦し、交流と共創による自立した圏域をつくり出す、ちば共創都市圏の確立を目指してを実現するため、総合戦略の7つの重点戦略に基づき、さまざまな取り組みを進めてまいります。  以上でございます。 231 ◯議長(向後保雄君) 選挙管理委員会事務局長。 232 ◯選挙管理委員会事務局長(深山博司君) 選挙についてお答えします。  まず、ラパーク千城台への期日前投票所の設置の可能性についてですが、若葉区のラパーク千城台は、千葉都市モノレールの終点である千城台駅に直結しており、700台を超える無料駐車場があることから、現在の千城台コミュニティセンターより選挙人の利便性が高くなるものと考えております。なお、施設管理者などと、さきに商業施設に設置した期日前投票所でのアンケート調査結果などをもとに協議を進めてまいります。  次に、共通投票所の検討状況についてですが、法案が現在国会で審議中であり、詳細な情報についてはわかりませんが、商業施設などに設置した期日前投票所を当日も開けて投票所として利用することは、選挙人の投票環境の向上に寄与するものと考えております。しかし、本制度を導入するためには、二重投票の防止のため各投票所間をオンラインで結ぶ必要があり、156の投票所がある本市の場合、専用回線の敷設工事だけでも4,000万円以上の経費が見込まれること、ネットワーク障害時などの対応や投票管理者、立会人を含めた事務従事者の確保などの課題があることから、直ちに導入することは難しいものと考えております。今後、費用対効果も踏まえ他市での状況を研究してまいります。  次に、期日前投票所の投票時間延長の検討状況についてですが、駅前商業施設であるイオンマリンピア店やイオン稲毛店は、営業時間が午後10時までとなっていることから延長することは可能と思われますが、投票管理者や立会人の確保が難しいこと、翌日の投票事務の準備時間が短くなること、職員の健康面に配慮しなくてはならないことなどの課題があることから、選挙人の投票動向や施設管理者の意向、費用対効果などを踏まえ検討してまいります。  最後に、新年度における18歳選挙権に関する対応についてですが、初めに、平常時では主権者教育の一環として現在実施している小学校模擬選挙に加え、新年度も中学校模擬選挙を実施してまいります。また、高校生出前授業は、新たに有権者となる生徒が含まれていることから、参議院選挙前の実施が望ましいと考えており、現在、市立千葉、稲毛両校と市立高等特別支援学校のほか、県立高校1校から要望があり、参議院選挙前の5月ごろに実施する予定となっております。  なお、これら実施予定の4校を除き、市内には27の高校があり、選挙の準備と重なるため、これら全ての高校で参議院選挙前に実施することは難しいものと考えておりますが、市選挙管理委員会のホームページに教諭向けに出前授業の内容などを掲載した相談窓口を開設しており、要望を踏まえ、区選管と連携し、できる限り対応してまいりたいと考えております。  また、選挙時の今回の参議院選挙において、高校生の選挙事務従事の対象校を拡大し、従事者数をさきの統一地方選挙時の39人から60人程度にふやすほか、大学内期日前投票所として淑徳大学キャンパス内に中央区の臨時期日前投票所を2日間設置する予定としております。  さらに、初めて選挙を迎える18歳以上の新有権者一人一人に啓発はがきを発送いたします。今後も、若者の政治・選挙意識の醸成のための取り組みを積極的に進めてまいります。  以上でございます。 233 ◯議長(向後保雄君) 蛭田浩文議員。 234 ◯21番(蛭田浩文君) 御答弁ありがとうございました。内容については理解をいたしました。  3回目は、意見、要望を申し上げさせていただきます。  初めに、国勢調査についてであります。  1回目の冒頭でも述べましたが、大正9年に第1回目の国勢調査が実施され、今回の平成27年国勢調査で20回目の調査でありました。この国勢調査は、過去のさまざまな時代の背景に直結しているものと考えております。大正12年に発生した関東大震災から2年後の大正14年第2回国勢調査、第2次世界大戦後の第6回国勢調査、東京オリンピック後の第10回国勢調査、そして今回の東日本大震災後の第20回国勢調査、さらには、2020年に東京オリンピックを迎える、そのときに実施されるであろう第21回国勢調査、その時々の人口把握によりさまざまな時代背景がわかってくるのがこの国勢調査ではないでしょうか。国勢調査の標語に、「国勢調査、日本の今を映し出す」という標語が入賞作品でありましたが、すばらしい標語の一つだと感じております。  私も東日本大震災以降に議員となり、その後の議会の一般質問では、大災害の教訓を風化させないように取り組んでいただきたいことを要望してきました。同様に、これだけの調査が単なる人口集計のための調査に終わらせることのないようにしていただきたいと思います。国勢調査のデータの活用例の答弁もいただきましたが、もっともっと多くの方々に統計を知っていただき、千葉市をよくするために国勢調査のデータを初め、さまざまな統計データの活用を可能とする体制整備を要望しておきます。  また、国勢調査を初め、さまざまな統計調査には、統計調査員を一般の方から選び、調査員、指導員をお願いしていると思います。答弁にあるように今回の国勢調査では、約5,700名以上の調査員、指導員にお願いしたと伺いました。国勢調査の課題や調査員、指導員からの要望も今後は国へ要望していくとの答弁もありましたが、オンライン調査では、回答者は便利になるかもしれませんが、何といっても、調査員、指導員がいなくては統計調査は成り立たないと思っております。  過去に、平成24年の2月に初めて実施された企業系の国勢調査とも言われる経済センサス活動調査についても一般質問をさせていただきましたが、本年6月に2回目の経済センサス活動調査も実施されるとのことです。さらなる統計調査環境の整備と調査員の事務の簡素化を要望しておきたいと思います。  次に、選挙についてであります。  選挙管理委員会では、投票環境の向上に向けたこれまでの取り組みを初め、7月の参議院選挙での新たな取り組み、18歳選挙権に関する対応への取り組みなど、投票率向上と選挙についての周知に取り組んでいることは、答弁で改めて理解をするとともに、大変御労苦されていることはわかりました。
     18歳に選挙権が拡大されたことにより、高校生出前授業など選挙への理解を深めるための新たな取り組み、商業施設での期日前投票所設置や高齢者や障害者への投票しやすい環境づくりに取り組み、今後予想される法改正の中の共通投票所や期日前投票所の投票時間の延長の検討状況など理解をいたしました。  特に、先ほどの答弁にもありましたが、大学キャンパス内の臨時期日前投票所は、政令市あるいは首都圏では設置は難しいという新聞報道がある中、実施されるとのことで非常に評価できるものであります。有権者に投票へ行ってもらうためには、こうしたしっかりとした発信をすることで、政治に関心を持ってもらうこと、投票しやすい環境を整えること、この二つが大切であると改めて思った次第でございます。  そうした中、3月2日付の読売新聞に習志野市の選挙管理委員会が商業施設3施設に当日投票所を設置するという記事が掲載されておりました。現在、国会に提出されている公職選挙法改正案の中の共通投票所ではないようですが、これも投票しやすい環境づくりの一つの手法といえるかもしれません。ぜひ、このような他市の事例を参考にしながら、今後も投票しやすい環境づくりに積極的に取り組んでいただきますようお願いいたします。  最後に1点、要望を申し上げさせていただきます。  投票しやすい環境づくりに関連いたしまして、投票所の増設に関しての要望です。  千葉寺地区にお住まいの方々から、投票に行きたいけれど、自宅から近い公共施設があるのだが、遠く坂の上のところに投票所があって、とても投票に行けないとの相談をされております。千葉寺地区住民の方の投票所は、末広中学校、星久喜小学校、宮崎小学校に分かれており、地形の起伏で、人によっては、坂を上ったり、また、坂を下ったりで、高齢者の方々には、それだけで投票に行くことをためらうとの話を聞いております。  できれば、公共施設であるハーモニープラザを投票所に指定していただければ投票に行きやすくなるのにとの意見をいただきました。今、新たに投票所を設置することは、投票管理者、立会人、事務従事者を配置するなど、人的要員確保の問題や器材などの設備経費がふえるなど、さまざまな課題があることは理解をしております。今後、超高齢社会となってまいります。高齢者や障害を持つ方々に配慮した投票所の設置も必要になってくると思いますので、投票所の配置箇所の再検討をしていただくとともに、投票しやすい環境づくりについて取り組んでいる中で、ハーモニープラザでの当日投票所の設置についても御検討いただきますよう要望いたしまして、私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 235 ◯議長(向後保雄君) 蛭田浩文議員の一般質問を終わります。          ──────────────────────────  日程第3 議案第64号上程(提案理由説明)、委員会付託 236 ◯議長(向後保雄君) 日程第3、議案第64号を議題といたします。  市長より提出されました議案第64号については、お手元に配付のとおりでございます。(資料編691ページ(議案))  提案理由の説明をお願いいたします。熊谷市長。               〔市長 熊谷俊人君 登壇〕 237 ◯市長(熊谷俊人君) ただいま提案をいたしました議案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。  議案第64号は、電力売却契約に基づく代金等の支払いを怠る者に対し、その支払いを求める訴えを提起するものであります。何とぞよろしくお願い申し上げます。 238 ◯議長(向後保雄君) お聞きのとおりでございます。  議事の都合により、暫時休憩いたします。                  午後4時28分休憩          ──────────────────────────                  午後5時15分開議 239 ◯議長(向後保雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  お諮りいたします。ただいま議題となっております議案第64号を環境経済委員会に付託いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。               〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 240 ◯議長(向後保雄君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたしました。  以上で、本日の日程は終了いたしました。  明日は、午後1時から会議を開きます。  本日は、これをもって散会といたします。御苦労さまでした。                  午後5時16分散会          ──────────────────────────            地方自治法第123条第2項の規定により署名する。              千葉市議会議長   向 後 保 雄              千葉市議会議員   吉 田 直 義              千葉市議会議員   椛 澤 洋 平 Copyright © Chiba City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...