十和田市議会 > 2019-09-04 >
09月04日-一般質問-03号

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  1. 十和田市議会 2019-09-04
    09月04日-一般質問-03号


    取得元: 十和田市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-20
    令和 元年  9月定例会(第3回)   令和元年9月4日(水曜日)                                        議事日程第3号 令和元年9月4日(水)午前10時開議 第1  市政に対する一般質問  ① 5番 小笠原 良 子  ② 2番 今 泉 信 明  ③ 6番 山 端   博  ④18番 畑 山 親 弘  ⑤12番 堰野端 展 雄  ⑥21番 戸 来   伝                                        本日の会議に付した事件 議事日程に同じ                                        出席議員(22名)    1番  山 田 洋 子    2番  今 泉 信 明    3番  中 嶋 秀 一    4番  中 尾 利 香    5番  小笠原 良 子    6番  山 端   博    7番  櫻 田 百合子    8番  氣 田 量 子    9番  斉 藤 重 美   10番  久 慈 年 和   11番  江 渡 信 貴   12番  堰野端 展 雄   13番  工 藤 正 廣   14番  石 橋 義 雄   15番  小 川 洋 平   16番  赤 石 継 美   17番  豊 川 泰 市   18番  畑 山 親 弘   19番  織 川 貴 司   20番  野 月 一 博   21番  戸 来   伝   22番  竹 島 勝 昭                                        欠席議員(なし)                                        説明のため出席した者   市     長  小山田   久   副  市  長  西 村 雅 博   総 務 部 長  漆 舘   仁   企 画 財政部長  中 野 孝 則   民 生 部 長  福 島   均   健 康 福祉部長  北 舘 祐 子   農 林 商工部長  本 宿 貴 一   建 設 部 長  甲 田 信 二   上 下 水道部長  森   忠 久   総 務 課 長  田 村 和 久   政 策 財政課長  漆 舘 典 子   病院事業管理者  松 野 正 紀   病 院 事務局長  接 待 隆 敏   教  育  長  丸 井 英 子   教 育 部 長  江 渡 準 悦   選挙管理委員会  古 舘   實   委  員  長   選挙管理委員会  小笠原   大   事 務 局 長   代 表 監査委員  髙 岡 和 人   監 査 委 員  高 坂 れい子   事 務 局 長   農業委員会会長  力 石 堅太郎   農 業 委 員 会  今 泉 卓 也   事 務 局 長                                        職務のため出席した事務局職員   事 務 局 長  佐々木   誠   次     長  齋 藤 文 子   議 会 係 長  木 村 美穂子   主     査  村 中 健 大   主     査  岩 城 圭 祐   主     査  東   浩 治                           午前10時00分 開議 ○議長(竹島勝昭) 出席議員は定足数に達していますので、会議は成立しました。  これより本日の会議を開きます。  本日の議事は、議事日程第3号をもって進めます。 △日程第1 市政に対する一般質問 ○議長(竹島勝昭) 日程第1、市政に対する一般質問を行います。  質問は、通告順により議長において指名します。 △小笠原良子質問 ○議長(竹島勝昭) それでは、指名します。  5番 小笠原良子議員       (5番 小笠原良子 登壇) ◆5番(小笠原良子) おはようございます。5番、日本共産党小笠原良子です。  原水爆禁止2019年世界大会は、21カ国84人の海外代表を初め、全国から6,000人が参加し、2020年、被爆75年に向けて、草の根から歴史的な運動を広げようと呼びかけ、先月幕を閉じました。  ここ十和田市は、来春、非核・平和都市宣言で記念した標柱がリニューアルされることになり、大変うれしく思います。これからも平和が一番をモットーに、市民の暮らしを守るために働きたいと願っています。  それでは、新庁舎での一般質問に入ります。  まず初めに、ハラスメント対策についてお聞きいたします。  ことし6月21日、ジュネーブの国際労働機関(ILO)で、労働の世界における暴力とハラスメントを禁止する条約と勧告が圧倒的多数で採択されました。また、2018年12月、労働政策審議会は、「女性の職業生活における活躍の推進及び職場のハラスメント防止対策等の在り方について」という建議を行い、セクハラやパワハラ防止の法制化の動きがありました。禁止条約の日本政府の批准や防止対策の法制化を待たずとも、横行するさまざまなハラスメントに先駆的に対応するのが地方自治の役割とも思います。  先日、ある方からこんな労働相談を受けました。この方は県外の方でしたが、十和田市に住み続けたいと、一家で移住された方です。畜産関係の職場で働いていましたが、飼育している家畜の死亡事件の責任を押しつけられ、暴言と「あすから来るな」の解雇通告を受けました。せっかく第二のふるさととして選んだ十和田市の職場で一方的な非難と暴言を受け、悔しさと違法な雇用主の態度に怒りを覚えての相談でした。その後、この方は正当な賃金を受け取り、職場を変えることで解決をしましたが、地域の職場の労働環境を考える上で大切な事例だったと思います。  そこで質問ですが、十和田市の企業における各種のハラスメントについて、行政としての調査などの取り組みは行われているのでしょうか。  ハラスメントに対する相談窓口の体制もお知らせください。  さらに、相談窓口での相談件数などもお知らせください。  次に、学校においてはいじめも含めて、多様な人間関係の中で、ハラスメント問題もあるのではと思われます。そこで、学校教育の内容をジェンダーと人権の視点で見直すことも大事だと思います。セクシュアルハラスメントを含むハラスメント問題について、どのように取り上げているかお知らせください。  次に、農業行政について質問いたします。  県では、攻めの農林水産業を推進する中で、未来を切り開く多様な経営体の育成の一環として、新規就農者の確保、育成に取り組んでいます。本県農業を担っていく人材を確保、育成していくため、県、市町村、関係機関など連携して新規就農者数などの状況を把握し、担い手育成の諸施策を展開することになりました。平成29年度、青森県の新規就農状況が公表され、調査結果を見れば277人と、前年度より31人増加したとなっています。  十和田市では、どのような就農計画を持っていますでしょうか。その目標をお知らせください。  そしてまた、実績についてもお知らせください。  厳しさを増す農業情勢、TPPによる輸入農産物の増加、工業製品の輸出、さらには種子法廃止、農協攻撃などに見られるように、市場主義化、規制緩和、農業分野を多国籍企業のもうけの道具にしようとするのが今の安倍農政ではないでしょうか。  新規就農にかかわらず、親の高齢化とともに家業を引き継ごうと地元に帰り、農業に従事する人も出てきているのではないでしょうか。  先日は、ある農業青年からこんな話を聞きました。今までサラリーマンとして高い給料をもらっていたが、親が頑張ってきた農業を引き継ごうと戻ってきたが、朝から晩まで働いても思うような収益を得ることができず、時給計算すればとんでもない低賃金。本当に戻ってきてよかったのかと。新規に限らず、悩みながらも農業を仕事とする人たちにも支援をするべきではないでしょうか。  お隣七戸町や六ヶ所村などでは、独自の支援が取り組まれています。多様な農業支援が今こそ求められているのではないでしょうか。農業経営の若返りを図る意味でも、お隣七戸町で行っている新規親元就農者支援事業は大変わかりやすく、理にかなった事業ではないでしょうか、このように理解いたしました。規模拡大だけに集中することなく、環境や安全を大事にすることを考えたら、小規模農家のほうがずっと優位ではないでしょうか。  この点を考えても、国連「家族農業の10年」スタートと、家族農業重視への転換に向けて進むことが一層大事になるのではないでしょうか。農家の高齢化と戸数の減少、そして食料自給率の低下という中で、日本の社会と風土に適しているのが家族農業。効率最優先の大規模農業では、土地が疲弊してしまうと言われています。農家が農地や作物を育てていくような流れが重要になってきているのではないでしょうか。国連「家族農業の10年」が始まり、昨年の暮れには国連総会で農民の権利宣言が採択され、家族農業の再評価は始まってきたのではないでしょうか。  また、新規就農者の大きな支えとして大きな役割を果たしてきた農業次世代人材投資事業がここに来て大きく揺れてきました。予算が昨年より削減へと動こうとしています。制度の拡充が必要と思います。予算削減に伴って、「希望していたが、予算不足が理由で受け付けてもらえていない」などの声が寄せられています。ぜひ十和田市での新規就農者への支援、そして親元就農支援にも窓口を狭めることなく実行していただけるようお願いします。  次の質問ですが、通告には「渋沢栄一の記念碑」となっていましたが、これは間違いで、訂正させていただきます。正しくは「渋沢農場記念碑」についてということで訂正させていただき、発言に入ります。  令和の時代になり、新札の肖像も、一万円札は渋沢栄一氏と発表されました。渋沢栄一翁が地方開発のためになるならばと、この地に渋沢農場を開設されたのが今から120年前の明治23年でした。東二十一番町、つまり前谷地の公園隣接地渋沢農場事務所跡地があり、そこに建立されたのが記念碑でございます。渋沢農場記念碑の除幕式が平成17年8月6日に行われました。  渋沢栄一氏は、生涯に500社以上の会社の設立にかかわり、日本資本主義の父と言われた人です。明治政府は、天皇の存在と権威を示すことを目的に全国を巡幸。明治14年に東北、北海道を巡幸し、そのとき荒廃していた稲生川を見て、「先祖の偉業を継承しなさい」と言って、新渡戸家に御嘉賞として金50円を賜ったとされています。  その後、藤田重明が三本木共立開墾会社を設立し、そして株主を募集しましたが、集まらず、渋沢栄一氏の第一国立銀行から開田のためのお金を借りました。しかし、水が来ないため、借入金を払えず、莫大な焦げつき金ができて、その債権を自分で買い取り、穴埋めしたのが渋沢栄一氏でありました。渋沢栄一氏は、その担保として、開発予定地の約6割に当たる1,670町歩を取得、それが渋沢農場でした。渋沢栄一氏が三本木開拓に手を差し伸べなければ、三本木開拓は頓挫していたであろうし、現在の十和田市もなかったかもしれません。  その後、渋沢栄一氏は三本木の水争いの解決を支援し、水野陳好氏を水利権争いの解決のために働かせ、渋沢栄一氏が三本木開拓に大きな手を差し伸べたのです。つまり三本木開拓の恩人とも言うべき人です。歴代農場主への感謝とともに、先祖の業績に対する称賛と供養、これを後世に伝えるために記念碑が建立されたのです。  現在、記念碑の管理、敷地の管理は、建立にかかわった五、六人でしていますが、当時中心になってかかわった方々が、既に亡くなっている方たちもいて、この先年齢とともに管理し続けていくには困難なものがあり、市に管理してほしい旨を伝えてきたのです。市内にはたくさんの記念碑があることは承知していますが、この記念碑が三本木開拓を果たした点で一つ違うのではないでしょうか。  渋沢農場記念碑を市で管理する考えはあるかお伺いし、壇上からの発言を終わりにいたします。 ○議長(竹島勝昭) 市長       (市長 小山田 久 登壇) ◎市長(小山田久) 小笠原議員のご質問にお答えいたします。  私からは、新規就農者家族農業への支援の取り組みの件についてお答えいたします。  十和田市の農業がこれからも持続的に発展していくためには、農業者の減少に少しでも歯どめをかけていかなければならない。そして、将来にわたって本市の農業を支える高い意欲を持った新規就農者など、若い農業者の育成、確保が不可欠となっており、市といたしましてもさまざまな取り組みを行っているところであります。  当市における新規就農者数は、平成30年度まで延べ35名、この35名は国の制度で定める認定新規就農者の件でございますが、こういった方が就農しております。  こうした新規就農者につきましては、まず5年以内に自立した農業経営を行うことができるよう、実現可能な就農計画の作成について、県及び関係機関と連携し、支援を行っております。  それにあわせて、計画の実現に向けた支援策といたしまして、国が実施する農業次世代人材投資事業を活用し、年間最大150万円の交付金を受け、就農初期の経営の安定に向けた支援に取り組んでおります。  このほかに市の単独事業といたしまして、新規就農者就農計画達成に必要な機械の導入経費の一部を助成し、就農初期の経済的支援と経営基盤の強化に向けた取り組みを行っているところであります。  その他のご質問につきましては、担当部長等から答弁をさせます。  以上、壇上からの答弁といたします。 ○議長(竹島勝昭) 民生部長民生部長(福島均) ハラスメントに関する市の相談窓口についてのご質問にお答えいたします。  市では、企業におけるハラスメントについての調査などの取り組みは行っておりませんが、市民が抱える問題に対し、各分野の専門家が相談を通して適切な助言を行う無料の市民相談を開催しております。  ハラスメントに関する相談については、市民無料相談のうち十和田市人権擁護委員が担当しております人権相談及び市在住の弁護士が担当しております法律相談において相談を受けております。  相談件数につきましては、過去2年間及び本年7月末現在の状況を合わせますと、人権相談では38件中6件、法律相談では185件中9件で、ハラスメントに関する相談を受けております。  また、市民無料相談だけでなく、市保健センター婦人相談室こども家庭相談センターなどにおいて、市民の皆様からのハラスメントに関する相談を初め、さまざまな相談を受けているところであります。  今後も相談受け付け体制の周知を図り、市民が安心して相談できる環境づくりに努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(竹島勝昭) 教育長 ◎教育長(丸井英子) 学校教育でジェンダーセクシュアルハラスメントについて取り上げているかについてお答えいたします。  ジェンダーセクシュアルハラスメントに特化した形ではなく、広く、人が嫌がることは言わない、人が嫌がることはしない、周りで傷ついている人がいたら助ける、男女平等、基本的人権の尊重など、よりよい人間関係を築く、またよりよい学校生活を築く上で大事な約束や決まり、人を思いやる心などについて取り上げ、指導しております。  指導場面は、主に学級活動や道徳科、社会科、体育科の保健分野になりますが、ほかに児童会、生徒会活動や学校行事などについて取り上げ、学級の枠を超えて集団で話し合ったり、考えさせたりする場合もあります。また、外部との連携として、人権擁護委員を講師に人権教室も実施しております。  このように、学校においては人権に対する意識を向上させるために、児童生徒の発達段階や実態に応じた適切な指導に努めております。  以上でございます。 ○議長(竹島勝昭) 教育部長 ◎教育部長(江渡準悦) 渋沢農場記念碑について、市で管理する考えはないかとのご質問についてお答えいたします。  渋沢農場記念碑につきましては、当市の発展に大きく寄与した渋沢農場を顕彰するため、渋沢農場解散50周年を記念し平成17年に建立された、当時の歴史を伝える石碑であると考えております。  管理につきましては、これまで市で指定した文化財であっても管理は所有者にお願いしているところであり、渋沢農場記念碑につきましても原則土地の所有者や設置者で行うものと考えておりますことから、市で管理する考えはございません。  以上でございます。 ○議長(竹島勝昭) 小笠原議員 ◆5番(小笠原良子) ハラスメントについてのご回答ありがとうございます。相談件数もわかりました。  そして、過去2年間で合わせて15件の相談があったということですが、行政的な対応がされたのか。また、その15件の内訳といいますか、どのようなハラスメントであったか、分類ができますでしょうか。 ○議長(竹島勝昭) 民生部長民生部長(福島均) ただいまのご質問についてお答えいたします。  その内容的な部分ですけれども、まず大まかな部分でしかちょっとご答弁できませんが、家族間、あとは隣近所等のトラブル、また職場のトラブル関係というふうに伺っております。  そして、その部分についてはその相談等において中身のほうは判断されているというところだと思います。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 小笠原議員
    ◆5番(小笠原良子) 今のご回答を聞くと、やはりハラスメントに対してのいろいろな調査がされていないということを初めにお聞きしましたので、今実際に相談窓口に来た方々の内訳、いろいろとハラスメントもありますけれども、そういう部分について把握していないということでよろしいでしょうか。 ○議長(竹島勝昭) 民生部長民生部長(福島均) お答えいたします。  中身の部分については、あくまでも相談内容等について、相談者と、あとは受けている担当のほうで解決しているというふうに考えてございます。 ○議長(竹島勝昭) 小笠原議員 ◆5番(小笠原良子) 女性差別撤廃条約が1979年に国連総会で採択されたのが40年前ですけれども、その中で誰もが尊厳と人権を守られるジェンダー平等の実現をと、そしてハラスメントのない社会をつくっていくのが願いだと思います。  相談窓口についてはさまざま設置されているようですが、市役所のほかに市民がさまざまな人権に関する相談をする場所はあるのでしょうか。 ○議長(竹島勝昭) 民生部長民生部長(福島均) ただいまのご質問についてお答えいたします。  市役所以外のハラスメントに係る相談窓口といたしましては、青森地方法務局十和田支局におきまして人権相談所を開設し、毎日相談を受け付けております。また、日常生活の困り事、トラブルなどは十和田警察署、労働問題などは労働基準監督署、心の問題などは上十三保健所や十和田市立中央病院などの行政機関がございます。そのほかにも十和田市社会福祉協議会や傾聴を行っている市内ボランティア団体など、市内にはさまざまな相談に対応できる窓口が設置されております。  なお、それらの相談窓口を一覧表にしました十和田市相談窓口ガイドブックというものを作成しておりますので、ご活用いただければと思っております。  以上でございます。 ○議長(竹島勝昭) 小笠原議員 ◆5番(小笠原良子) いろいろと工夫したり、努力されているようですけれども、本当に被害者がいつでも安心して訴えることができる相談窓口を目指しているようですので、しっかりと対応していただきたいとお願いします。  では次に、学校教育におけるハラスメントについてですけれども、ハラスメントは先ほども教育長がお話ししましたように、人権侵害のこともさらにはっきりしているわけですけれども、そういうことが学びを通して全体で共有してこそ理解される問題だと思います。性教育を初め、学校現場でも取り組まれてほしいです。さまざまな指導場面においてもされているようですが、ハラスメントのない社会に向けてはまだまだですので、今後も努力していただきたいと思います。  そして、さらにハラスメントについての最後に、きょうは学校現場でのハラスメントについてお聞きしましたが、職場でのハラスメントなど、セクハラ、パワハラ、マタハラのない社会をどうつくっていくか、そして働きやすい社会をどうつくっていくか、先ほど調査していないというお話がありましたけれども、今後実態などを調査していただけることを要望して、この質問については終わりにいたします。  次は、新規農業者支援について、農業行政についての再質問に入ります。  先ほど新規就農支援については35件とご回答がありましたけれども、今後これを拡大する計画はあるのでしょうか。その目標というのはどんなふうに考えていますでしょうか。 ○議長(竹島勝昭) 農林商工部長農林商工部長(本宿貴一) お答えいたします。  新しい担い手の目標についてですけれども、市の総合計画の中では平成33年度、令和3年度までには青年新規就農者を44人まで拡大していくという目標で定めておりますので、それに向けて取り組んでまいりたいというふうに思っております。 ○議長(竹島勝昭) 小笠原議員 ◆5番(小笠原良子) 具体的な数字ではないのですね。あると……。       (何事か呼ぶ者あり)  ごめんなさい。今、新規就農支援についてのご回答ありましたけれども、親元就農支援については、お隣七戸町のような計画をする考えはありませんか。 ○議長(竹島勝昭) 農林商工部長農林商工部長(本宿貴一) お答えいたします。  親元就農に対しての支援ということですけれども、現在親元に就農した場合ですけれども、国の制度においても新規就農者ということにはしておりませんが、親元就農した方の中で、経営を親と分離して、独立して農業経営を営む方に対しては、市の認定新規就農者となることができますので、先ほど市長が答弁しました新規就農者を対象とした事業が利用可能となることから、必要な情報の提供と経営の支援をしてまいりたいというふうに考えております。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 小笠原議員 ◆5番(小笠原良子) 親元との生計を別にするということで、大変わかりました。  ただ、就農支援の県で出された表の中にはそういう項目がなくて、例えば七戸町では新規就農者定着化支援事業新規親元就農者支援事業を大変わかりやすい形で、親元就農についても支援がわかりやすいものになっていますので、十和田市でもわかりやすいものにしてほしいなというふうに思います。  親元就農に至っては、同じ作物ではだめとか、他の農家への就農をしなければだめとか、ハードルが高いため、やっと農業を引き継ぎ、やる気になり帰ってきても難しい現状がありました。市町村への支援内容を見れば、確かに就農支援についてはさまざまですけれども、家族農業を守る原点から考えても、もっと広く考えていくことが求められているのではないでしょうか。市としては、先ほどの回答の段階で終わりになりますか。 ○議長(竹島勝昭) 農林商工部長農林商工部長(本宿貴一) お答えいたします。  親元就農につきましては、ほかの新規就農者と状況がまた違う部分があるかと思います。技術の面については自分の家族から学べるという点ですとか、いろいろな設備環境が整っている中で新しく農業を始められるという利点もあると思います。  また、一方その他の新規就農者、さまざまな状況の中で就農していく方がいらっしゃいますので、そういった状況で、どういったところに支援していけばいいのかというのはいろいろ考えながら、国の制度を見ながら、新しい担い手をふやすための取り組みをしていきたいというふうに考えております。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 小笠原議員 ◆5番(小笠原良子) 先ほど十和田市での親元就農支援のお話を伺いました。家計のやりくりを、経営を分離することによって申請できるのだということなのですけれども、それは新規就農支援を申し込むというか、要請する人たちにとっては伝えられていることでしょうか。 ○議長(竹島勝昭) 農林商工部長農林商工部長(本宿貴一) お答えいたします。  新規就農者に関しても、さまざまな形で就農に関してのお問い合わせ、相談が担当課のほうに、市役所のほうにも来ておりますし、その都度そういった制度については細かく説明しているというふうに考えております。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 小笠原議員 ◆5番(小笠原良子) 先ほど農業次世代人材投資事業が、まず150万円とおっしゃいましたよね。ということでお聞きしましたけれども、これは利用された人数というのはまた別なのでしょうか。 ○議長(竹島勝昭) 市長 ◎市長(小山田久) お答えいたします。  新規就農者というといろいろな数字がありますが、この数字の中には、例えば農業といっても法人もあるし、それから個人の家庭もある。したがって、法人経営により就農した方も数字によっては新規就農者という扱いにしております。  しかしながら、支援等の対象とする新規就農者は、先ほどの親元の就農者ではなくて、あくまでも経営をする、そういう一つの経営体としての新規就農者には助成をしているということでございますので、私どももそういった方針に基づいてやっております。したがって、法人に勤めても助成するのかということになりますので、その件はしっかりと分けて対応しているつもりです。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 小笠原議員 ◆5番(小笠原良子) 確かに農業人口が減ってきていまして、十和田市にとっての農業がやっぱり市民にとって貴重な宝だと思うのですけれども、今畜産農家にとっても死活問題だという声が出てきております。それは日米FTAのことですので、これはあれですけれども、消費税がさらに10%になれば、飼料代や電気代の増加が組まれ、本当に畜産農家にとっても大変な時代が来るというふうな認識をしている方がおりました。  私は、大規模農業も否定はしませんけれども、先ほども言ったように家族農業を守ること、このことをぜひこれからも手放さずに市が応援していっていただきたいと思います。  最後に、農業を守るために地元の農家の方々の声を聞いて、支援する考えを広げてくださるようお願いし、農業行政についての質問を終わりにいたします。ありがとうございました。  それでは、渋沢農場の記念碑についての再質問をさせていただきます。渋沢農場については、現在市でアピールする考えがあるかどうかということなのですけれども、新一万円札の肖像画との関連で、渋沢栄一氏と十和田市との関係を考えてみると、ほかに関係する土地、いわゆるつながりのある土地というのは、この十和田市と生まれふるさとの埼玉県の深谷市のみだそうです。1840年に生まれて、91歳で生涯を閉じた方ですが、その当時の三本木開拓にとって、厳しい自然環境、原野の開拓、なれない生活や凶作にもめげずに取り組んだそうです。  今記念碑が建てられていますが、前谷地公園としか案内がないために、たくさんの方々は何の記念碑かわからずに過ごしているかもしれません。このチャンスを、記念紙幣のデザインに栄一氏が採用されたものですから、案内だけでも立てられないものでしょうか、ご検討ください。 ○議長(竹島勝昭) 聞きますか。要望でいいですか。 ◆5番(小笠原良子) 案内だけでも立てられないものでしょうか。新一万円札肖像記念として検討ください。 ○議長(竹島勝昭) 教育部長 ◎教育部長(江渡準悦) 渋沢栄一氏の功績に対して、その案内の看板を立てられないかということについてお答えいたします。  議員ご指摘のように、渋沢栄一氏のご功績につきましては十分に認識しているところではございますけれども、こちらの記念碑につきましては渋沢農場記念碑建立委員会の方々が建てられたものでございます。こちらのほうについては、いわば私物の所有物であるということから、市としましては看板を設置することにつきましては、先ほど答弁させていただきましたとおり、考えてはございません。  以上でございます。 ○議長(竹島勝昭) 小笠原議員 ◆5番(小笠原良子) 十和田市は、今新渡戸記念館のこともあるのですが、十和田歴史館、これを今後つくっていくということを踏まえて、渋沢栄一氏の功績をどのように位置づけるかもお知らせください。 ○議長(竹島勝昭) 教育部長 ◎教育部長(江渡準悦) ただいまのご質問についてお答えいたします。  渋沢農場は、三本木原開拓のみならず、当市の発展を語る上で重要であり、(仮称)十和田歴史館構想でも考慮しなければならない事項であると考えてございます。ですが、歴史館につきましては現在基本構想策定中でございますので、渋沢農場を(仮称)十和田歴史館構想でどのように取り扱うかについては今のところ決まってはございません。  ですが、いずれにいたしましても、市民や専門家の意見も踏まえた上で決定してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(竹島勝昭) 小笠原議員 ◆5番(小笠原良子) 歴史館については、まだ考えていないという話。私は、先ほども言ったように、渋沢農場の記念碑に対する管理の考え方や文化財の継承のことで、今後第三者委員会のようなものを立ち上げて、公的支援や保存についても改めていくことも必要になるのではないかと思うのです。建立にかかわった偉業を、その願いを簡単に今までのように原則で断るのではなくて、願い実現のために検討してください。よろしくお願いいたします。 ○議長(竹島勝昭) よろしいですか。どうぞ。 ◆5番(小笠原良子) 渋沢農場記念碑は市が一切管理しないというご回答を得たので、今言いましたように原則で断るのではなく、十和田市内にはいろいろな記念碑が500以上あるというふうにも聞いていますし、それら全てにわたって管理するということをお願いするのではないですけれども、とりわけ渋沢農場記念碑についてはぜひ考えてみて、市民に、後世に残るような形で取り扱っていただきたいことをお願いし、質問を終わりにいたします。大変失礼いたしました。 ○議長(竹島勝昭) 以上で小笠原良子議員の質問を終わります。 △今泉信明質問 ○議長(竹島勝昭) 次に、2番 今泉信明議員       (2番 今泉信明 登壇) ◆2番(今泉信明) 市民連合クラブ、2番、今泉信明です。よろしくお願いいたします。  新庁舎も完成し、また年号も令和の時代になり、新しい令和の十和田市に新たな考え、未来を見据えた議論が市民の皆様から求められていると思います。自分の目で見て、その声を聞いて、そして考える、そのことを大事に頑張りたいです。  では、通告に従い質問させていただきます。  学校施設の維持管理についてですが、実は7月に道路の脇のツタや草木で覆われた看板が市で管理するものではと思い、その現場まで何回か車で行き来する中で、学校の屋根のペンキが取れて金属面が露出しているのではないか、最初は何なのかよくわかりませんでした。近くに行きよく見ると、広範囲に及んでいるのを見て、こんなになるまで放置していたのか、さっきの看板のように状態等を把握していないのではと思い、質問に至った次第です。  そこで質問ですが、施設の状態等はどのように把握しているのか。  また次に、このような建物等の修繕はどのような考えのもとに実施されるのかお聞きします。  野生イノシシの豚コレラ対策ですが、最初に質問した3月議会のときと情勢が変わり、農水省で養豚場の防護柵設置支援などの交付金に50億円の予算を要求と報道され、政府も本腰を入れて取り組む体制は整いつつあるのかの印象を受けます。また、農水省も、発生から1年が経過して、豚コレラを終息させられない追い詰められた形での防護柵の設置という背水の陣をしいたように思われます。  ただ、私が危惧しているのは、今回の豚コレラの遺伝子タイプが海外由来らしく、その侵入経路も解明されていなく、また6月議会での家畜の防疫対策で触れた、アフリカ豚コレラの侵入を阻止するために約11億円の予算を要求している点です。  十和田市の現状を考えますと、観光に今まさに力を入れている時期なのに、このような旅行者の靴底の消毒、検疫探知犬の増頭など、食肉センターがあり、また養豚場がある十和田市としてはかじ取りが難しい局面であると思います。  そこで、さきの全員協議会で報告された予算がありながら、ボルト不足で工事がおくれる事業、そこで予算がなくても豚コレラ対策として防護柵の設置を推進する考えがないのかお聞きします。  以上で壇上からの質問を終わります。 ○議長(竹島勝昭) 市長       (市長 小山田 久 登壇) ◎市長(小山田久) 今泉議員のご質問にお答えいたします。  私からは、野生イノシシの豚コレラ対策についてお答えいたします。  議員ご承知のとおり、豚コレラについては、昨年9月に岐阜県で発生して以来、本年8月までに1府6県、39例の発生が確認されており、これまで約13万頭の豚が処分をされております。このように、初めての発生から約1年を経過しても終息していないこともあり、農林水産省ではこの豚コレラの防疫対策として、感染の要因と見られている野生イノシシからの感染を防ぐために、農場の周囲に防護柵を設置する際の費用について、助成制度を創設したところでございます。  この助成制度は、青森県畜産協会が実施主体となり、地域の協議会等へ交付されることになっておりますが、現在県において地域協議会の設置や、また事業実施に必要な事務等について準備を進めている段階にあることから、当市といたしましてもできるだけ早く情報収集に努め、適切に対応してまいりたい、そのように考えております。  その他のご質問につきましては、担当部長等から答弁をさせます。  以上、壇上からの答弁といたします。 ○議長(竹島勝昭) 教育長 ◎教育長(丸井英子) 学校施設状態の把握についてのご質問にお答えします。  教育委員会では、学校施設、設備等の修繕の必要性を把握するため、市内の小中学校に対し、毎年学校施設等状況調査を実施して、状況や要望について把握し、その上で現地の実態を具体的に確認するため、学校を巡回して施設等の正確な状況把握に努めております。  また、設備につきましては、専門業者に保守点検業務を委託し、状況把握に努めております。  以上でございます。 ○議長(竹島勝昭) 教育部長 ◎教育部長(江渡準悦) 修繕の状況についてのご質問についてお答えいたします。  各学校へ施設等状況調査を実施し、ふぐあい、不良箇所の状況を確認後、安全性、緊急性を考慮した上で、必要であれば速やかに進めております。  今後施設等の大規模改修を進めるに当たり、築年数等を考慮して計画的に進めていきたいと考えております。  設備につきましても、専門業者からの点検、清掃等の結果報告から安全性、必要性、効率性等を考慮して進めており、今後も劣化状況を鑑みて維持管理に努めていきたいと考えております。 ○議長(竹島勝昭) 今泉議員 ◆2番(今泉信明) では、再質問に移らせてもらいます。  最初に、この施設も過去の予算書から改修設計が実施されているようですけれども、すぐに工事が発注されないで期間があくことによる、劣化箇所の増加による経費の増加にはどういうふうに対処するのですか。 ○議長(竹島勝昭) 教育部長 ◎教育部長(江渡準悦) ただいまのご質問についてお答えいたします。  改修設計時には、劣化した箇所の状況を確認し、その劣化状況に適した改修工法を選定しております。一般的に改修設計完了から工事着手までに期間を要した場合でも、屋根などのふきかえなどの工事については工事費が変わらない場合もありますが、劣化箇所によっては逆に工事費用がふえることもあり得ると考えられます。  こうした設計及び工事の実施については、劣化状況を確認し、経済性を考慮した改修内容で計画的に進めていきたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(竹島勝昭) 今泉議員 ◆2番(今泉信明) 築年数が経過している場合、製品等に使用されている原料などに有害物質が含まれている可能性があり、改修工事に伴い発生する粉じん等の対策はどうなっているのですか。 ○議長(竹島勝昭) 教育部長 ◎教育部長(江渡準悦) ただいまのご質問についてお答えいたします。  一般的に改修工事作業の際に発生する粉じん等につきましては、工事箇所に合わせた養生等を適宜行い、作業範囲外への飛散防止に努めております。  また、アスベストなどの有害物質を含むものの除去作業を伴う工事においては、法令に従い、粉じん飛散抑制、飛散防止措置を講じた作業を実施しております。  以上でございます。 ○議長(竹島勝昭) 今泉議員 ◆2番(今泉信明) スポーツ少年団等の練習試合、大会などで、ほかの市町村の生徒、父兄が施設の状態を目にしたとき、十和田市の教育にかける姿勢が疑われる状況をどう理解すればいいのかお聞きします。 ○議長(竹島勝昭) 教育部長 ◎教育部長(江渡準悦) 十和田市の教育にかける姿勢は、建物の状態だけで推しはかれるものではなく、例えば田中孝奨学生事業、日本一事業、外国語教育コーディネーターによる小学校英語の充実など、他市町村にはないような特色ある教育施策も含め、積極的に展開しているところでございます。  しかしながら、老朽化の激しい学校施設につきましては、そこで学ぶ子供たちの教育環境を整える上でも、今後も築年数や老朽化の状況等を鑑みた上で、学校施設の改修に取り組んでまいりたいと考えてございます。  以上でございます。 ○議長(竹島勝昭) 今泉議員 ◆2番(今泉信明) 現状の屋根における良、不良のトタンが混在している状況から、最初の製品のふぐあいが考えられます。調査する考えはないのですか。 ○議長(竹島勝昭) 教育部長 ◎教育部長(江渡準悦) 一般的に屋根材の保証期間は、材料によって違いはありますが、屋根金属材10年程度、塗装で5から10年程度となります。この期間内に不良箇所が見つかった場合は、受注者、メーカーなどにて調査を行う場合もありますが、保証期間を経過している部分については製品の調査は行わず、劣化状況を確認し、必要に応じて修繕を実施することに努めております。  以上でございます。 ○議長(竹島勝昭) 今泉議員 ◆2番(今泉信明) 今の状態が自然なのか、不自然なのか考えた場合、同等でない製品が使用されたら、今のような混然一体の様子が予想されますが、調査して今後の施設の維持管理に生かす考えはないのですか。 ○議長(竹島勝昭) 教育部長 ◎教育部長(江渡準悦) ただいまのご質問についてお答えいたします。  建物の建設時は、仕様書において使用される材料の規格を指定しており、規格を満たす同等以上の材料であれば、どのメーカーの製品を使用しても支障はないものと考えてございます。  しかし、場合によっては、保証期間を経過している場合には、使用条件、気候条件等のさまざまな外的要因による劣化であることが考えられるため、改めての調査はせずとも、必要に応じて修繕を実施してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(竹島勝昭) 今泉議員 ◆2番(今泉信明) トタンのペンキの塗装のことで調べていましたら、今はとてもよいペンキの塗料が開発されていて、今熱中症が問題になっていますけれども、その塗料で熱の集積を防げるような塗料が開発されております。そういうものが開発されているので、調査して、これをそれに生かすような考えはないかというのを聞いているのです。 ○議長(竹島勝昭) 教育部長 ◎教育部長(江渡準悦) ただいまのご質問についてお答えいたします。  今議員のほうからご提案がございましたそういった材料も含めまして、今後工事等を発注する場合にはそういった仕様書等を含めまして検討してまいって、より適切な材料等になるように検討してまいりたいと考えてございます。  以上でございます。 ○議長(竹島勝昭) 今泉議員 ◆2番(今泉信明) 学校施設のほうの質問は以上で終わります。  そして、豚コレラ対策のほうの推進ですけれども、予算がなければ何か役所のほうが動けない状況みたいなので、この件に関しての質問はありません。  以上で私の質問を終わります。 ○議長(竹島勝昭) 以上で今泉信明議員の質問を終わります。 △山端博質問 ○議長(竹島勝昭) 次に、6番 山端博議員       (6番 山端 博 登壇) ◆6番(山端博) 6番、市民連合クラブ、山端です。令和に入り、新たな議場での一般質問を行えることに大変身が引き締まる思いであると同時に、これから市政発展、市民生活の向上につながるように取り組んでまいりたいと思います。  それでは、通告に従いまして質問してまいります。  初めに、商工行政についてであります。  人口減少社会や少子高齢社会が進展する中、地方創生の名のもと、日本各地ではさまざまな地域振興策に取り組んでおります。十和田市においても、ローカルフードであるバラ焼きを一つのツールと捉え、現在もまちおこしを行っております。B―1グランプリin十和田などで十和田市の知名度は一定程度向上し、地域の活性化につながったものと思います。こういった今までの取り組み以外にも、十和田市には潜在的な地域の力があると私は思っており、別の視点でそれを掘り起こし、より幅広く地域経済の活性化につなげていく方策を考えていかなければなりません。  その一つのヒントとして、私の経験から一つの取り組みを紹介いたします。昨年5月末に長男が誕生した際、私の妻は実家のある群馬県で出産しました。私もその際、群馬県高崎市の病院に赴いたのですが、その高崎市の食堂で偶然、絶メシリストという取り組みを知りました。帰省した後、気になって調べてみましたが、新しい視点で大変興味深いものでありました。  絶メシとは、絶やしてはいけない店という意味と、絶品グルメの2つの意味がかけられており、このリストは高齢化や後継者不足などで閉店する店が後を絶たない中、昔ながらのまちの食堂など、地域住民に長年愛されてきた個人経営の飲食店の魅力を知ってもらおうという企画であるそうです。地域独自の食文化をインターネットやSNSなどで活用し、効果的に情報発信することで、市の知名度向上、地域の活性化を図る地元応援型の新たなプロモーション事業であります。  これは、平成29年9月よりインターネット上で公開されており、主に高崎市が予算を配分し、実施主体となって行っているそうです。平成29年度予算は4,800万円、平成30年度は9,800万円の予算づけが行われました。掲載内容としては、紹介店舗はプロのグルメライターが実地調査をした上で厳選し、昭和から平成、令和にかけて守り続けてきた独自の味やこだわり、店主の人柄、その店ならではのドラマを紹介します。  サイトでは、店舗紹介のほか、レシピの紹介や掲載店舗の後継者、インターン募集、市民からの絶メシ店垂れ込み情報投稿コーナーなどを掲載しています。インターネット広告やポスター、さらには絶メシCMを作成し、PR戦略を推進した結果、その広告効果は14億円を超え、絶メシリストのサイトは約2年間で170万人を超えた方が視聴しております。経済効果としては、地元民のほかに観光客が絶メシ店を訪れ、掲載店の売り上げが平均20%増加したとのことです。  さらに、サイト内において、店の後継ぎ問題を抱える絶メシ店の後継者探しを市役所が仲介となり実施しています。日本では、飲食店を含むサービス業の後継者不在率は66.1%となっており、他業種よりも高い数値となっています。また、1947年から1950年生まれの団塊の世代が70歳を迎え、後継者不足による団塊の世代経営者が営む状態の中小零細企業の廃業数が社会問題となっており、当市でもそれは例外ではありません。翻って高崎市では現在2店舗での後継者候補が確定し、今後の推進が期待されます。  この絶メシリストの取り組みは、全国的にも広がりを見せ、石川県や福岡県柳川市でも取り組まれておるそうです。  十和田市においても、地元に愛されながらもさまざまな事情により閉店を余儀なくされる飲食店が多くあります。ぜひ当市においてもこの取り組みを参考に、これまでの視点とは違った地域経済の活性化支援に取り組んでみてはいかがでしょうか。  以上により質問いたします。1つ目、個人経営の飲食店数の現状について。  2つ目、高崎市発祥の絶メシリストに対する市の見解を伺います。  次に、消費税増税後の当市の対応についてお聞きします。  消費税増税時は、これまで直前に駆け込み需要が発生し、その後反動で消費が低迷し、市民生活に影響を与えてきました。ことし10月にも増税が予定されておりますが、このたびの増税に当たり、国では軽減税率の導入やプレミアム付商品券の発行、キャッシュレスで買い物をした場合のポイント還元など、さまざまな対応策が検討されており、これまで以上に対応が複雑化することが想定されます。  消費税は、1989年4月以降3%の税率で導入されました。そして、1997年4月からは税率の引き上げと同時に、地方消費税と言われる都道府県税が導入され、合計5%となりました。さらに、2014年4月からは現在の8%という形になり、ことし10月からは2%の消費税引き上げで、合計10%ということになります。  消費税という間接税の性質から、市民生活の影響という点で考えなくてはならないことは逆進性の影響です。消費税率が上がると、低所得者ほど収入に対する食料品などの生活必需品購入費の割合が高くなり、高所得者よりも税負担率が大きくなるということになります。  また、ニュース等で取り上げられたイートイン、テークアウトで税率が異なること、対象になるものとならないものが含まれる一体商品など、複数税率が混在することで、その処理に関して事業者の負担増も非常に懸念されています。  冒頭にも申し上げたように、ことし10月からの社会保障と税の一体改革のもと、消費税率が8%から10%に引き上げられます。それに伴い、低所得者に配慮する観点から、酒類、外食を除く飲食料品等を対象に、消費税の軽減税率制度が実施されます。軽減税率制度の複数税率への対応が必要となる中小企業や小規模事業者等には、複数税率対応レジの導入を行う際、その経費の一部を補助する軽減税率対策補助金の制度があります。市内の各事業者は、この制度を活用し準備していく必要がありますが、市としてのかかわり方をお示しください。  また、軽減税率の対象外である生活必需品への負担を和らげる支援策が必要であるとし、国では購入額に一定額を上乗せして買い物ができるプレミアム付商品券の発行を行う予定であります。この事業は、消費税を8%に引き上げた際にも行っておりますが、今回のプレミアム付商品券の概要をお示しください。  近年キャッシュレス化が進んできており、経済産業省、キャッシュレス・ビジョンによると、日本のキャッシュレス決済比率は18.4%となっています。しかし、隣の韓国の89.1%、アメリカの45.0%と比べると、とても多いとは言えません。国は、これを2025年に40%、将来的には80%まで引き上げようとしています。  キャッシュレス社会が浸透すると、消費ハードルを下げたことによる消費拡大はもちろん、時間の節約、少子高齢化による人手不足の改善、紙の削減などを通じて、環境に優しい社会の実現などが期待できます。  今後増税に合わせて、現金ではなくキャッシュレス決済で買い物をする際、消費者にポイントを還元する新たな制度が導入されます。ポイント還元の期間は2019年10月から2020年6月までの9カ月間とされており、消費税引き上げの2%を超える還元率で、駆け込み需要とその後の消費の冷え込みを防ぐとされています。ポイント還元制度を開始するに当たっては、より多くの店舗でキャッシュレス決済ができる仕組みを整えることが重要であると示されております。  そこで、本事業に対する市としてのかかわり方についてお示しください。  以上のことから質問いたします。1つ目、国が行う事業に市はどのようにかかわっているか。  2つ目、プレミアム付商品券の概要についてお聞きします。  以上で壇上からの質問を終わります。 ○議長(竹島勝昭) 市長       (市長 小山田 久 登壇) ◎市長(小山田久) 私からは、消費税引き上げ時の市民や事業者への負担軽減についてお答えいたします。  令和元年10月に予定されております消費税率の引き上げについては、市民の生活に大きな影響があるものと考えております。このような状況の中、市では国の制度を活用しながら、消費税引き上げに伴う市民の負担軽減を図るための取り組みを実施してまいりたいと考えております。  具体的には、消費税引き上げの影響が大きい低所得者、そして3歳未満の子供がいる子育て世帯に対し、プレミアム付商品券の事業や、3歳以上全ての子供と3歳未満の低所得世帯の保育料の無償化、税制改正に合わせた市税の軽減、低所得者の介護保険料の引き下げ等の支援を行います。  また、複数税率対応可能なレジの導入等に要する経費の一部を助成する軽減税率対策補助金、いわゆるレジ補助金や、消費税引き上げ後の一定期間、中小そして小規模事業者がキャッシュレス手段を使った際の消費者還元を支援するキャッシュレス・消費者還元事業、こういった国が直接事業者等へ支援を行う施策については、市といたしましても事業者及び消費者に向け、周知に取り組んでいるところでございます。  その他のご質問につきましては、担当部長から答弁させます。  以上、壇上からの答弁といたします。 ○議長(竹島勝昭) 農林商工部長農林商工部長(本宿貴一) まず、市内飲食店数の推移についてのご質問にお答えいたします。  市では、飲食店数に係る調査等を独自に行っておりませんので、事業所及び企業の経済活動の状況を明らかにすることを目的に、総務省統計局が隔年で実施しております経済センサスに基づき回答いたします。  これによりますと、市内飲食店数は、平成24年407軒、平成26年411軒、平成28年386軒と、平成24年から平成28年、4年間で見ますと21軒の減となっております。  続きまして、高崎市発祥の絶メシリストに対する市の見解についてのご質問にお答えいたします。  絶メシリストとは、地域の食文化を守るため、地元の老舗グルメ店のメニューや店主、後継者募集情報などをウエブサイトに掲載するなど、食と後継者対策を切り口にした先進的なPR事例だと認識しております。  食をテーマにするPRは、観光地のにぎわい創出にも欠かせない取り組みでありますが、特に近年は、知名度は高くないものの地元で愛される店を探して訪れるニーズも高くなっており、食の情報発信は非常に細やかな情報の把握も求められております。  本市では、十和田奥入瀬観光機構と連携し、十和田バラ焼きを初めとする飲食店情報をホームページやリーフレットにまとめ、継続した情報発信に努めているところです。  議員ご紹介の事例につきましては、今後仕組みや実績などを確認した上で、引き続き食をテーマとしたにぎわいづくりの参考としてまいりたいと考えております。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 健康福祉部長 ◎健康福祉部長(北舘祐子) プレミアム付商品券事業に関するご質問にお答えいたします。  この事業は、消費税、地方消費税率引き上げが低所得者、子育て世帯の家計に与える影響を緩和するとともに、地域の消費を下支えするため、低所得者、子育て世帯に対して、プレミアム付商品券の発行、販売等の事業を国の全額補助により行うものであります。  購入対象者につきましては、令和元年度住民税が課税されていない方及び平成28年4月2日から令和元年9月30日までに生まれた子供がいる世帯の世帯主が対象となります。  また、プレミアム付商品券購入限度額につきましては、1人につき最大2万5,000円分の商品券を2万円で購入できます。  商品券の販売期間及び使用期間は、10月から翌年2月までの5カ月間を予定しております。  以上でございます。 ○議長(竹島勝昭) 山端議員 ◆6番(山端博) ご答弁ありがとうございました。順を追って再質問させていただきます。  まず初めに、市内の飲食店数、平成24年から4年間の統計ということで、21軒の減少とありましたが、これは2年単位、隔年単位なので、平成28年度までなのですが、多分地方創生枠、定住とかも含めた上で、新しい新規創業とか含めた上での、今は実際もっと少ないのか多いかわからないですけれども、確実に人口減少、後継者対策を含めて全国的に減ってきていると思いますが、これに対して市としては商工会議所含めていろいろなつき合いはあるとは思うのですが、市として独自で後継者に向けた取り組みみたいなものは、行っているというものはあるのでしょうか。 ○議長(竹島勝昭) 農林商工部長農林商工部長(本宿貴一) お答えします。  後継者対策、事業継承というのが非常に今問題となっておりますが、市単独での取り組みは現在ございませんが、商工会議所ですとか、さまざまな取り組みの中で、情報があれば連携していくというような形で、そういったニーズに対して取り組んでいきたいというふうに考えております。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 山端議員 ◆6番(山端博) サービス業、飲食店だけではなく、建設業とかもいろいろデータを調べたら非常に後継者不足ということで、問題視されておりました。  私調べました群馬県高崎市の絶メシリスト、一般的に聞くとどこにでもありそうなグルメ情報を集めたインターネットサイトであるように思うのですが、非常に見てびっくりしたのは高崎市が定義として定めております、一般的に出回らないようなお店にターゲットを当てたと。例えば外国人、日本人観光客が携帯電話とかスマートフォンを使って調べた情報に入ってこないような店をまずターゲットとして取り扱っており、またプラス先ほど言った後継者問題にも着目して市の事業として発信したという経緯があって、何度も申し上げますが、何か今までにないような取り組みで、先ほどいろいろ実績とか、課題とかを参考にして、いいところは取り組んでいくというか、そのような答弁があったと思うのですが、これ自体まだ始まって2年ぐらいの事業でありまして、その中でも全国的に福岡県柳川市であったり石川県であったりが同じような名前、絶メシというワードを使ってまちおこししているというところに非常に感銘を受けましたので、市としてもぜひ調査研究していただきたいと思っておりました。  この絶メシ関係については以上であります。  次に、消費税増税に伴う市の対応についてであります。市長からもお話ありました。子育て世帯に対する保育料の3歳以上無償化であったりとか、プレミアム付商品券含めていろいろありました。前回の一般質問でもお聞きしたのですが、3歳以上の幼保一貫無償化は今後市の財政に非常にダメージが大きいような、何千万円という額が毎年かかるということはお聞きしました。  その中でも大変というのはわかるのですが、市民感情でやっぱり消費が落ち込んだらいけないということで、国の政策ではありますが、プレミアム付商品券であったりとか、10月から行うということであります。一般に言われるのが、今回プレミアム付商品券、対象が低所得者と3歳未満の子供がいる世帯ということでありますが、これ以外の例えば一般、そこに当てはまらない方々に対しての支援といいますか、そういったものは市として考えられておりますか。 ○議長(竹島勝昭) 農林商工部長農林商工部長(本宿貴一) お答えいたします。  今回のプレミアム付商品券のような取り組み、限定をされた対象になっていますが、それ以外のところへの拡大というのは市単独では現在考えておりません。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 山端議員 ◆6番(山端博) 説明でもありましたけれども、いろいろな事業を市としては周知していくということでした。  それで、またプレミアム付商品券に戻るのですが、以前8%増税時もありましたこのプレミアム付商品券、前回と今回の比較ではありませんが、前回の販売セット数であったり今回の販売セット数、ちょっと比較して情報を、データをお知らせください。 ○議長(竹島勝昭) 健康福祉部長 ◎健康福祉部長(北舘祐子) 前回と今回のプレミアム付商品券の販売枚数についてお答えいたします。  平成27年度に実施いたしましたプレミアム付商品券事業につきましては、1セットを1,000円の商品券12枚つづりとして販売いたしました。一般販売分としては5万5,700セットが全て完売、多子世帯及び低所得者世帯分として1万8,295セットを用意しておりましたが、8,702セットの販売実績となっており、販売率は47.6%となっております。一般分と合わせた販売額面総額は7億7,282万4,000円であり、うち多子世帯及び低所得者世帯分は1億442万4,000円の販売となっております。  今回のプレミアム付商品券事業につきましては、購入対象者の利便性を考慮して、1セットを500円の商品券10枚つづりとして、購入対象者1人当たり5セットまで購入可能にしております。購入対象者は、低所得者約1万2,000人、子育て世帯を1,400人と見込んでおり、合計6万7,000セット、販売額面総額は3億3,500万円を見込んでおります。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 山端議員
    ◆6番(山端博) ありがとうございます。わかりました。  それで、このプレミアム付商品券、今回市内限定で販売するということなのですが、前回の販売協力店舗と今回の現在までの店舗数、お知らせください。 ○議長(竹島勝昭) 健康福祉部長 ◎健康福祉部長(北舘祐子) プレミアム付商品券の使用可能店舗についてお答えいたします。  前回の使用可能店舗につきましては、市内で営業する276店舗が対象となっておりました。  今回プレミアム付商品券が利用できる店舗につきましては、8月末まで募集しておりまして、252店舗から申し込みがありました。なお、店舗の募集につきましては、9月以降も随時募集することとしております。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 山端議員 ◆6番(山端博) このプレミアム付商品券なのですが、使用用途が市内限定ということで、市内の販売事業者からすれば非常に便利というか、ありがたいものなのかなというふうな思いはしているのですが、実際まだ締め切りではないとしても、前回より下回っているという状況であります。ここについて、例えば要因とかは捉えていたりしますか。 ○議長(竹島勝昭) 暫時休憩します。                           午前11時25分 休憩                                                                   午前11時25分 開議 ○議長(竹島勝昭) 休憩を解いて会議を開きます。  農林商工部長農林商工部長(本宿貴一) お答えいたします。  募集した対象の店舗数が減っているということにつきましては、やっぱり全体の事業所数が減っているところが影響しているのではないかと思います。先ほど申し上げた経済センサスの中でも、飲食店以外の全体の数字でもやっぱり減少しているところが見られますので、そういったところで影響が出ているのではないかというふうに考えております。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 山端議員 ◆6番(山端博) ありがとうございます。  最後に質問してまいります。これは一般の方から向けられた意見というか、今回は一般の人はないのというような質問が非常に多くて、例えばこの資料を見ると、前回は低所得者含め多子世帯の販売実績が約半分、50%未満だったということがあります。販売金額も高く設定してしまったというふうな要因もありますが、例えばこの10月1日からの今回のプレミアム付商品券を完売できなかったような場合に、一般、それ以外の方にこのプレミアム付商品券は流用できるようなものなのでしょうか。 ○議長(竹島勝昭) 健康福祉部長 ◎健康福祉部長(北舘祐子) 一般には流用できないものでございます。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 山端議員 ◆6番(山端博) それは、もう多分国でそういうふうな示しがあるということなので、わかりました。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 以上で山端博議員の質問を終わります。  昼食のため暫時休憩します。                           午前11時28分 休憩                                                                   午後 1時15分 開議 ○議長(竹島勝昭) 休憩を解いて会議を開きます。 △畑山親弘質問 ○議長(竹島勝昭) 午前中に引き続き、18番 畑山親弘議員       (18番 畑山親弘 登壇) ◆18番(畑山親弘) 市民連合クラブ、畑山でございます。  世の中、日進月歩の時代、その速度も速く、そうした新しい時代に合った機能を持った新しい市役所、議会も一新され、私はそうした流れを受けながら、市民の負託に応えられるよう日々努力してまいりたいと思っております。  それでは、通告順に従い、一般質問いたします。  まず最初に、地場の賃金と労働条件についてであります。  私は、このことに関しては2回ほど、地場の賃金、労働条件は必ずしもよいとか、高いとは言えないのではないかと述べてまいりました。今回質問に至ったことは、基本的に地場の賃金で、地元で生活するに足りる賃金等であってほしいとの思いで質問いたします。  十和田市の職業安定所によれば、十和田市の有効求人倍率は1.40とのことであり、従業員を募集してもなかなか働き手に来てもらえないという実情とのことでした。特に建設、介護、保育、警備などは人手不足の現状のようであります。かつては有効求人倍率はこれほど高くなかったわけでありますが、しかし当市においては、この有効求人倍率は高い傾向とのことでした。  恐らく事業所、事業主側においても、人手不足のもとで事業運営をすることは容易なことではありません。いろいろな困難なことも想定され、そんなこともあって、さきに国においても、とりあえず労働力確保ということもあって、出入国管理法が改正され、外国人労働者も受け入れる体制を整備したところであります。  私には、国においても何となく間に合わせで働き手確保が優先され、働く側には配慮に欠けているように思われてなりません。既に外国人労働者は、本市にも働き手として採用されている実情であります。しかも、現在は人々の生活が向上し、賃金等が低い状態であれば、直ちに大都会等への転出などをして転職しているケースも見られる現状で、それが十和田市の人口減につながっていることも想定されます。このようなことから、一定の賃金水準とか労働条件が確立されていることが大切だと思っております。  このようなことから、平成29年12月議会でも質問していることでありますが、改めて次の3点について質問させていただきます。  1つは、本県の1人当たりの所得はどのくらいなのか。  2つは、当市十和田市の1人当たりの所得はどのくらいか。  3つは、本県の1人当たりの所得の高い順に5位まで示していただきたいと思います。ところで、十和田市の順位はどのくらいでしょうか。  次に、市の指定管理業務等に従事する賃金、労働条件の水準について質問いたします。  地方自治体の経営も自主財源が少ない中、常に最少の経費で最大の効果を上げるよう求められております。極端には、その効果によって市民サービスの良否も、よい、悪いも決まると言う識者もいます。それは、漫然だらりとした行政経営ではだめであることは間違いありませんし、しかも弱い者の犠牲の上に成り立つこともあってはならないことであります。  当市は、合併してから15年ほどになりますが、この間、職員数は合併10年で127人減少しました。その一方で、行政改革ということもあるでしょう。民間でできることは民間でとの考え方もあると思います。平成29年4月1日現在で、従来市の業務であった施設が、52施設が指定管理者制度のもとに民間に移されております。そこに働く従業員は、常勤職員122人、非常勤74人、季節雇用職員は11人、合計で207人とされておりました。この指定管理業務で働く従業員は、市の公共サービスを担っており、今では大きな戦力であります。これら担い手なくして市行政は成り立たないものと考えます。  私は、これら従業員の賃金は適正なものか、あるいはどのように積算され、チェックしているのか質問してまいりました。少なくとも市の職員に準じ、100%とは言わないまでも、妥当な一定の水準の賃金、労働条件でなければならないのではないかと考え、質問してきました。  このとき市当局は、指定管理者制度全般について見直しを図る予定で、その作業の中で指定管理者に協力をお願いしながら、従業員の賃金、労働条件に関する調査も実施するとしておりましたが、その進捗状況はどのように進んでいるのかお答えください。  なお、委託業務も指定管理業務と類似していると思われますので、お含みの上お答えいただければと存じます。  次に、介護現場等の雇用確保と、賃金、労働条件の水準について質問いたします。  医療職場、介護職場、そして福祉職場、いずれも人間の尊厳と、医師を初めとし、有為な資格を持つ方々と、誰もが通る道としての、それぞれの市民一人一人の宿命を持ち合わせている、そういう職場ではないかと思っております。  特に介護職場は、社会保険の仕組みとして、一定の年齢から介護保険料を負担し、利用者はそれに加えての負担が伴うなど、社会制度として平成12年4月からスタートしたものであります。介護サービス対象者は、一般的にはいろいろな介護、介助が必要であり、ニーズも多様であります。  これら介護ニーズに対応するためには、いろいろなサービスがありますが、一般的には労働がきつく、従業員が不足している状態と言われております。その原因は、業務が重労働にもかかわらず、賃金、労働条件などが不十分だと言われております。  そこで、複雑多岐にわたる介護事業が円滑によりよいサービスが行われるためには、介護事業者が共有する介護職給料表のような制度が必要なのではないでしょうか。当市は介護事業所も多く、従業員も多いものと考えますが、関係者が協議するなどの場を設け、介護の離職者の防止、介護従業員の賃金や労働条件の安心、安全体制をつくり上げる仕組みを考えてはいかがでしょうか。お答えいただければと存じます。  2番目の質問に移ります。現代社会と少子高齢化社会の落とし子でありましょうか、全国的には13.5%の空き家が存在すると言われております。当市もそのくらいだと思っております。既に国においても、空き家対策等の推進に関する法律が平成27年5月に制定され、市においては協議会も設置されていると伺っております。  そこで質問ですが、当市における空き家の数と、その空き家の程度、ランクづけといいましょうか、それをお答えください。その数をお答えいただきたいと思います。  そして、市として、これら空き家に対してどのような対応を今後していくのかお答えいただきたいと思います。  最後に、持続可能な活気あるまちづくりにかかわってであります。  1つ目、農村部の人口減をどのように考えているのでしょうか。  正直なところ、今農村部は国の農政により、従来の稲作を中心とした農家から長芋、ニンニク、ゴボウ、ネギなどの根菜類を中心とした機械化農業と法人化など、企業的な大規模農業者もあらわれてまいりました。これらの農業経営は、今のところ私の目から見ると順調のように考えます。そして、兼業農家でそれほど面積は大きくなくても、農外収入と合わせて計画的な作付をしている農家もあります。  一方では、国は生産性向上のために農地集積を進め、離農も促進されていると言っても過言ではありません。既に農村部は高齢化が進んでおり、農業からのリタイアも間もなくの状態です。これまで少ないながらも集落が構成され、いろいろな役割分担をし、それらをこなし、農道や水路、鳥獣対策も含め万全にし、地域の伝統芸能も継続してきましたが、これらは間もなく消えるのではないかと思います。  せっかく助け合ってきた農村集落も、20年前の平成11年3月の大字区域の住民基本台帳人口によれば、当時その大字区域の人口は3万6,000人ほどでした。平成31年3月は2万7,966人で、この20年間で農村部の人口が8,034人も少なくなりました。つまり当市の人口減は、農村部の人口減が大きな原因ではないかと思われます。  こうした農村集落はいろいろな蓄積と歴史があり、持続すべきと考えますが、市はどのようにお考えでしょうか。  最後に、少子化対策についてであります。当市の少子化対策はどうあるべきか。  市単独での少子化対策もいろいろございます。国も消費税10%に引き上げることに伴って、保育料を中心に少子化対策が講じられるようであります。  実は先般、行政視察で石川県白山市に行ってまいりました。白山市は、現在の人口は11万197人ですが、平成21年から平成26年まで人口が減少しました。しかし、平成27年から徐々に増加に転じておりました。その理由は、白山市が住みよさランキングでは全国1位であることも要因かもしれませんが、我々が視察、調査の際にわかったことは、徹底した定住促進政策があったことであります。いろいろな奨励金や補助制度が9種類ほど、いろいろな方々にその補助が行き渡るように、そういう政策があったのでございます。  当市の少子化対策はこのままでよいのか。特に出生数を見ると、平成5年は1年間に732人出生していたものが、平成29年には1年間に378人となって、約半分になっております。これでいいものか、そのように考えます。少なくとも安心、安全で、心配なく産み育てられる政策こそ大事なのではないでしょうか。若い人々と話し合いをすると、子供を育てるだけの収入もなければ、そのような環境にもないとの声もありました。  そこで質問ですが、当市でも徹底した少子化対策に力を入れるなど、安心して産み育てられる政策づくりを率先垂範して検討する考えはないでしょうか。  以上で壇上からの質問といたします。市長初め、市理事者の有益な答弁をご期待申し上げます。 ○議長(竹島勝昭) 市長       (市長 小山田 久 登壇) ◎市長(小山田久) 畑山議員のご質問にお答えします。  私からは、少子化対策に関する取り組みについてお答えいたします。  人口減少問題は、日本社会が抱える少子高齢化、経済構造の変化など、さまざまな問題が関係しており、本市においてもその影響を大きく受けているものと認識しております。  当市では、多彩な地域資源を存分に生かしながら、市民と協働のまちづくりに取り組み、より多くの方々に住みたい、そして住み続けたい、訪れたい、そういうまちとして強く支持されるように、未来への希望に満ちあふれるまちづくりを進めていくことが重要であるものと考えております。特に人口減少の克服のために、十和田市まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定いたしまして、それに基づき今取り組みを進めております。  平成30年度においては、総合戦略における社会増減数などの18の指標のうち17の指標が計画策定時の基準値を上回ることができており、人口減少の抑制に関し一定の効果があったものとは考えております。  また、総合戦略の基本目標の一つである、若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる取り組みについては、出会いから子育てに至るまでの情報発信、子ども医療費の助成拡大など、個別事業を実施していることもあり、合計特殊出生率については、当市の試算ではございますが、総合戦略をスタートした年、平成27年でございますが、このときは1.40でした。それが平成30年には0.5ポイント上昇し、1.45ポイントということになっております。この数字は、全国平均で1.43でありますので、大体水準並みかなと思っております。  また、移住、定住者への住宅支援でございます。子育て世帯や若年夫婦の世帯には補助金の加算を行っておりまして、8月末時点で、制度利用者のうち64%の人が子育ての世帯でありました。こういったことから、当市の将来を担う若者の移住につながっている取り組みでもあるのではないかと思っております。  少子化対策については、全国的な推移を上回る成果となるよう、個別事業の実績などをさらに検証し、そしてその結果を踏まえて、より効果的な事業について取り組んでまいりたいと考えております。  その他のご質問につきましては、担当部長から答弁させます。  以上、壇上からの答弁といたします。 ○議長(竹島勝昭) 企画財政部長 ◎企画財政部長(中野孝則) 初めに、本県の1人当たりの所得についてお答えいたします。  青森県が公表しております平成27年度青森県県民経済計算、市町村民経済計算の関連指標、総人口1人当たり市町村民所得によりますと、1人当たりの県民所得は246万2,000円となっております。  次に、当市の1人当たりの所得についてお答えいたします。当市の所得は225万1,000円となっており、県民所得と比較し、21万1,000円少ない状況でございます。  なお、この数値は、雇用者報酬、財産所得、企業所得の合計を総人口で除して算出したもので、市町村経済全体の所得水準をあらわす指標となっており、必ずしも個人の所得水準をあらわす指標でないことをご理解いただきたいと思います。  次に、県内1人当たりの所得が高い自治体と当市の順位についてお答えいたします。  平成27年度の市町村民所得は、六ヶ所村が最も大きくなっており、次いで西目屋村、八戸市、おいらせ町、三沢市の順となっております。当市の県内での順位は、40市町村中、上から21番目となってございます。  なお、県内で所得が上位にある市町村では、原子力関連事業、大規模な公共工事、大手企業の立地など、企業所得が市町村民所得の押し上げに影響しているものと考えてございます。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 総務部長 ◎総務部長(漆舘仁) 指定管理者制度に関するご質問にお答えいたします。  初めに、指定管理者の従業員の賃金、労働条件に関する調査についてお答えいたします。  指定管理者の従業員の賃金、労働条件に関する調査につきましては、指定管理者制度の運用方針の見直しのための基礎とする目的で、平成30年1月に46施設の指定管理者及び県内9市を対象に実施いたしました。  調査の内容は、指定管理者に対しましては、従業員の雇用形態や賃金の実際の支払い額、社会保険、労働保険の加入状況、健康診断の実施状況などを調査し、また県内9市に対しましては、賃金を含めた指定管理料の積算方法や労働条件の確認方法などの状況を調査しております。  調査の結果といたしましては、まず指定管理者における賃金の支払い状況については、賃金総額とおおむね積算額どおり、またはそれに近い状態となっておりました。労働条件についても、保険の加入や健康診断の実施など、問題となる事項は見受けられませんでした。  また、県内9市を対象にした調査においては、各市が保有する公の施設のうち、代表的な文化施設、屋内の体育施設、屋外の体育施設、その他の主な施設の4種類の施設の指定管理料における賃金の積算額について調査いたしました。  調査の結果といたしましては、県内9市の状況と当市の指定管理料における賃金の積算額とを比較したところ、他市に比べて極端に高い、あるいは低いといった状況にはなく、平均的な賃金の積算額となっておりました。  次に、指定管理者制度の運用方針の見直しにつきましては、先ほどの調査結果も考慮しながら、昨年6月に改訂をしております。見直しの主な内容につきましては、指定管理料の積算に関するものとして、市職員の給料のベースアップ等に準じて、指定管理料における賃金の積算額を変動させる仕組みを導入するとともに、通勤手当を人件費の積算項目に加えております。また、モニタリングに関するものとして、定期的に指定管理者と直接意見交換をする場を設けるほか、労働条件や財務状況に関するモニタリングを新たに実施することとして、既に運用を開始しております。  なお、委託業務における賃金の積算につきましても、指定管理者制度と同様に、委託業務の業種や内容に応じて、適切に賃金等の積算を行っておりますし、また受託者においても、賃金の額を含めた労働関係法令を遵守しているものと認識しております。  いずれにいたしましても、最少の経費で最大の効果を上げるという地方自治法の理念のもと、今後とも必要に応じて見直しを行ってまいります。  以上でございます。 ○議長(竹島勝昭) 健康福祉部長 ◎健康福祉部長(北舘祐子) 介護職給料表の作成及び賃金、労働条件に関する関係者の協議の場が必要なのではないかとのご質問にお答えいたします。  国においては、全国的な介護人材不足及び賃金改善に向けて、処遇改善の取り組みを進めております。現在その取り組みとしては、介護保険制度において介護職員処遇改善加算があり、事業主はこの加算を取得することで、介護職員の賃金等の改善に反映させることができる状況となっております。また、さらに本年10月から新たに介護職員等特定処遇改善加算を創設し、経験、技能のある職員に重点化を図りながら、さらなる介護職員の処遇改善、いわゆる賃金改善に取り組んでいるところでございます。  このような状況を踏まえつつ、基本的に賃金、労働条件は、事業主と被雇用者との雇用契約により定められるものであること、各事業者の経営状況や被雇用者の個々の能力により差も生じ得るものであること、また労働に関する各種法規がありますことを鑑みますと、市の関与による介護職給料表の作成や賃金、労働条件に関する関係者の協議の場の設置は難しいものと考えております。  以上でございます。 ○議長(竹島勝昭) 民生部長民生部長(福島均) 当市における空き家の状況についてお答えいたします。  昨年度、空家等対策計画を策定するに当たり、空き家の調査を行った結果、空き家の件数は合計で1,687件となっております。  その中で、建物の状態を目視により外観から確認し、危険性がなく、居住可能と思われる空き家は995件、一部破損しているものの、小規模な修繕により居住可能と思われるもの449件、大きく破損しており、大規模な修繕を施さないと居住できないと思われるもの185件、居住不可能と思われるもの58件となっております。  その中でも周辺の生活環境に悪影響を及ぼし、倒壊のおそれがあり、解体などの措置が必要である特定空家等に該当すると思われる空き家が11件となっております。  続きまして、今後の具体的対応についてお答えいたします。  市では、空家等対策の推進に関する特別措置法に基づき、平成30年度に空家等対策計画を策定し、空き家等の適正管理と利活用の促進並びに管理不全となった空き家等の解消に向けて、積極的に取り組んでいくこととしております。  その一つに、危険と思われる空き家等を発見した場合や地域からの苦情があった場合に現地確認等を行い、その所有者等に対し、文書や電話などで適正管理を指導しており、昨年度は38件、今年度も8月末で63件となっております。  それらの空き家のうち、改善措置がなされず、地域の生活環境に大きな悪影響を及ぼしている、また危険について切迫性が高い状態である場合は、空家等対策の推進に関する特別措置法による特定空家等と市が認定し、助言、指導、勧告、命令、さらには行政代執行法に基づき措置を講じていくこととなります。  今後の具体的対応につきましては、空家等対策計画に基づき、空き家等の適正管理を目的として、空き家管理代行サービスの協定締結に向けた準備や、先進事例を参考に、支援制度について情報収集を行っているところであります。  また、今年度も引き続き空き家の追加調査を行い、さらなる空き家の把握に努めながら、専門家による空き家相談会の開催についても検討していきたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(竹島勝昭) 農林商工部長農林商工部長(本宿貴一) 農村部の人口減についてのご質問にお答えいたします。  議員のご質問の中でも触れられておりましたが、住民基本台帳によりますと、平成31年3月末での大字地域の人口は2万7,966人であり、10年前の3万1,390人から3,424人の減少、20年前の3万6,000人からは8,034人の減少となっております。  また、住居表示区域における人口は、平成31年3月末で3万3,244人であり、10年前の3万4,864人から1,620人の減少、20年前の3万3,386人に比べると142人の減少となっております。その間に住居表示区域の変更もありましたが、大字地域での人口減少が市全体の人口減少に影響が大きいことが読み取れます。  市では、これまで農村部の集落機能を維持するために、中山間地域等直接支払制度及び多面的機能支払制度の活用を通じて、農道、水路等の農業用施設の維持管理を継続して支援しております。  中小規模農家に対しては、市単独事業での農業用機械等導入支援事業を実施するとともに、新規就農者確保のためさまざまな支援事業を展開するとともに、人・農地プランを策定し、地域の中心的担い手の確保を図ってまいりました。  市といたしましても、集落座談会などで農業者の意向を捉えながら、今後も活気ある豊かな農村づくりと、将来にわたり安心して農業を取り組めるよう、各種施策を進めてまいりたいと考えております。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 畑山議員 ◆18番(畑山親弘) 最初に、人口減のことについて申し上げたいと思います。  当市の人口、先ほど農林商工部長が、農村部の人口が8,000人ほど減っていて、いわゆる住居表示区域の市街地は1,600人前後の減少だと、こう言っておりました。  それで、それに関してちょっと農村部の人口減について、やっぱり市長も最初に市長選に出たときに、農村の活性化により十和田市を元気にしていきたいと、こういうことでしたけれども、現実は国の政策、そういったものによってかなり影響を受けて、現実は農村部の人口が大幅に減っていると。これからの人口増対策をするには、私は農村部の活性化、農村の活性化を図ることが大切だなと思っております。これは、後でまた具体的に申し上げますけれども、そのためにどうあるべきかということについて、少し質疑をしたいと思っています。  まず最初に、地場の賃金と労働条件にかかわってですけれども、十和田市はかなり順位が低いと。県民の所得のあれですから、十和田市が21位だということでした。これは県民所得が246万2,000円で、十和田市の所得は225万1,000円ですから、比較すると21万1,000円、年間で低い。1カ月にしますと、1万8,000円余り低いということになります。やっぱりこれは、この低い状態を改善する必要があると思うのです。それについてどのようにお考えでしょうか。まず、そこからお聞きします。 ○議長(竹島勝昭) 企画財政部長 ◎企画財政部長(中野孝則) まず、先ほどもお話ししましたとおり、市町村民所得については、個人所得をあらわしている数字ではございません。  その中で、まず当市におきましては、農業や建設業など、安定した所得基盤に加え、特徴的な観光産業を有してございます。また、それが大きく所得を引き上げるほどの産業構造に変化がないということが原因なのかなと、所得の低迷の大きな要因ではないかなと思ってございます。  地域力や所得向上につながる戦略として、まずは既存企業を大切にすること、次に新たな事業展開を希望する企業への支援、また魅力ある企業誘致の取り組みなどによる就業機会の拡大、また新たな雇用機会の創出、こういうことが必要なのではないかと考えてございます。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 畑山議員 ◆18番(畑山親弘) 正直言って、十和田市は県内でも大手の建設事業体がございます。企業体制を見ても、それほど私は他の市と比べて劣っているとは思っていません。ですから、そういうことから見ますと、やっぱり全体的に低いのではないかなと。これはいろいろとやりとりがありますので、それ以上のことは申し上げませんが、私はそのように認識しております。  あと一つは、県民所得の平均を出すには、今資料としてはこの資料しかありませんよね。これで比較するしかないなと思っていました。  それで、次に指定管理の問題に移ります。私は、指定管理者制度、十和田市の指定管理者のところで市民サービスを行っている従業員の賃金は、必ずしも適切な賃金、労働条件ではないなというふうに感じていました。今のお答えですと、それなりに調査をした結果は高くもない、低くもないという状態だというお話でしたけれども、私はそう思っていません。  第一、今法律が変わって、来年の4月から会計年度任用職員、そういう制度ができる。その制度はどういうことかというと、これまでの常勤の臨時職員、非常勤の職員あるいはパートタイマー、そういったものをフルタイムとそうでないパートタイムの2つに分けて、フルタイムの職員については期末手当も全て支給するということなのです。そうしますと、その差もまた開く。  それから、指定管理者制度の中身を見ますと、市のほうでは初任給の計算をしているのですけれども、実際は5年間の契約になります。あるいは3年間の契約です。そうすると、その最初の初任給の計算が、普通職員であれば定期昇給があったりして、1年に4,000円かそのくらい上がる。そうすると、3年なり5年で相当の金額が上昇する。そういうものは見ていないわけです。ですから、その辺を改善する必要があるのではないかと思いますが、いかがですか。 ○議長(竹島勝昭) 総務部長 ◎総務部長(漆舘仁) お答えいたします。  指定管理者制度については、昨年からいろいろ見直ししておりましたけれども、ただいま議員ご提案のありました定期昇給その他、確かに会計年度任用職員等の制度が変わるということもありますので、その辺のところは同じような考え方で、今後必要に応じて見直しを行っていくことになるかと思っております。  以上でございます。 ○議長(竹島勝昭) 畑山議員 ◆18番(畑山親弘) 既に指定管理者については契約をしています。その金額も示されている。だけれども、契約行為ですから、必ず議会にかけなければならない。では、来年度の始まる前にその辺の変更契約をするということで、捉えてよろしいですか。 ○議長(竹島勝昭) 総務部長 ◎総務部長(漆舘仁) お答えいたします。  見直しの時期等については今後のことでございますので、来年度からすぐにということではございませんので、ご理解いただきたいと思います。 ○議長(竹島勝昭) 畑山議員 ◆18番(畑山親弘) 今の答弁、もう一度お願いします。 ○議長(竹島勝昭) 総務部長、もう一度。 ◎総務部長(漆舘仁) お答えいたします。  会計年度任用職員などは、定期昇給等についても一定の上限というものが出てくると思うのですが、そうした考え方のもとで、指定管理者制度についても今後見直しすることになるかとは思うのですが、実施時期等についてはこれから判断することになるので、いつからとはまだ申し上げられない状況でございます。 ○議長(竹島勝昭) 畑山議員 ◆18番(畑山親弘) では、少し具体的に申し上げます。今例えば市の指定管理を受けて、そういう職場に働く従業員の賃金について若干教えます。市のほうの算定は、初任給、これは14万8,600円で計算されているようです。実際職員の勤務時間というのは月22日で、1日7時間45分なのです。ところが、そういう体育施設等に働く職員は月24日出るのです。1日8時間なのです。そうすると、時給どうなりますか。最賃が790円です、今度そうなると思っていました。その時給は766円なのです。これ違反しませんか。そういう状態があるので、私は早目にやらないと、来年度に合わせてその辺を見直ししていかなければならないと思いますが、いかがですか。 ○議長(竹島勝昭) 総務部長 ◎総務部長(漆舘仁) お答えいたします。  私どもの積算の方法といたしましては、あくまでも例えば月22日、それから1日7時間45分という市のスタイル、そういう初任給でもって合わせて計算しておりますので、それからいくと最低賃金を割り込むというような考え方は持っていなくて、それから指定管理に出す場合には、業務量その他を算定する場合には何人の人が必要だとかというような算定をしながらやっていて、当初から最低賃金を下回るような人件費の積算はしていないところでございます。 ○議長(竹島勝昭) 畑山議員 ◆18番(畑山親弘) でも、現実にはそういう働き方をせざるを得ないという状況だと思うのです。そうすれば、やっぱり市の指定管理業務で、そういう最賃に合わないような賃金額というのは、私はあり得ないと思いますので、それはぜひ善処方をお願いしたいなと思います。それ以上のことは申し上げません。  それから次に、時間の関係もありますので、農業の問題についてちょっと触れます。先ほど農村人口について申し上げましたけれども、今の農村は正直なところ、このままで行くと限界集落になって、やがてそこの農村が廃村ということもあり得るかもわからないという状態になっているかと思います。  先ほど申し上げたとおり、農村部の人口の急激な減少があります。地域にはいろいろな伝統芸能だとか、あるいは地域の水路とか農道を修繕するとか、いろいろな作業を地域の方々がやっているわけです。それらも恐らくそういう限界集落等になれば、できなくなる可能性もあると。ですから、私は一日も早く農村活性化のための手だてを講じなければならないのではないかなと思っておりますが、その辺についてはどのようにお考えでしょうか。 ○議長(竹島勝昭) 農林商工部長農林商工部長(本宿貴一) お答えいたします。  農村部というか、中小の小さな農家に対しての支援体制については、これまでもさまざま機械導入だのをやっていきながら、集落というか、農業をなりわいとする方々がしっかりと継続してできるように支援はしてきたところでございますが、今後の先を見た中で、人と農地の現状などについての先を見ながら、やっぱり課題があるということですので、例えば現在市でやっている十和田市の担い手支援検討会議というところもございますが、そういったところを通じながら、さまざまな中小の農家の意見も聞き、農村地域の意見も聞きながら、どういった支援体制できるか、また農村部の維持をしていくためにはどういった支援ができるかというのを話し合いながら、支援について、また的確な、有効的な支援について展開していきたいと、いろいろお話を聞きながら進めていきたいというふうに考えております。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 畑山議員 ◆18番(畑山親弘) 私は、農村部の人口減、それの抑制策として、農村の活性化のいろいろなことができれば、恐らく十和田市の人口はそれほど減少しなくて済むのではないかというふうに考えております。  でも、その政策は何なのか。市長は、先ほどいろいろなことを申し上げておりましたけれども、今までやってきたのもそれなりの効果はあると思いますけれども、でも今日的に8,000人も減っているということは、もう少し中身を見直す必要があるのではないかなと、具体的な手だてを講ずるときではないかなと思っていますが、その辺はどうですか。 ○議長(竹島勝昭) 農林商工部長農林商工部長(本宿貴一) お答えいたします。  さまざまな取り組みの中で、かなり農村部のほうが減っているということでありますので、現在の取り組みも含めてですけれども、例えば移住、定住の支援事業なども新規就農に絡めたところでございます。そういった中で、できるだけまた外からも人が農村部に入ってもらって、新しい人が農村部のほうに入ってもらえるような、そういった流れもつくれればというふうに考えております。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 畑山議員 ◆18番(畑山親弘) かつて私は、農地が少なくても、面積が少なくても、その地域で暮らしていける農業があるのだというお話をしたことがございます。それは、三戸郡の三戸町とか南部町などがいろいろな野菜だとか、果樹だとか、そういったものをつくりながら、今日の面積が少なくとも農村営農ができるような感じではないかなと思っていました。  ただ、当十和田市はこれまでずっと稲作中心でした。最近は、市長のそういう政策によって、長芋だとか、ニンニクだとか、長ネギだとか、ゴボウだとか、そういったものが大きな比重を占めていますが、いわゆる小さな農家の皆さんが、兼業でありながらも農業を営んで一定の収入を上げる、そういった方策があるのではないかと。そのためには、どうしても農村の方々は働くことはできても、どのようにしてこの作物をつくればいいのか、果樹をつくればいいのかわからないと。そういうためには、やっぱりいろいろな技術職場を退職した方々を配置して適切な指導をして、そして農村を元気にするような施策というのができるのではないかなと。そういった方策というのは考えられないのでしょうか。 ○議長(竹島勝昭) 市長 ◎市長(小山田久) 畑山議員のご質問にお答えします。  現在、先ほど申し上げている総合戦略の基準に達している、そういった数値は多いのですが、しかしながら相対的には人口減少が毎年続いております。このことは、一番の要因は、生まれる子供と亡くなる方、この差なのです。自然減。三百七、八十人の出生に対しまして、亡くなる方が八百何人、倍以上亡くなっている。これが人口減少の本当大きな要因になっております。恐らくこれからも続くと思います。  そういう中で、今農村地帯の減少のお話がありました。たしか今の農政においては、国は優先的に支援をする、そういう経営体はある程度規模の大きい方、あるいはまた法人だとか、会社だとか、そういう方が対象であることは、もうこれは明らかでございます。だからといって、小さい規模には一切助成しない、支援しないということではないのですが、なかなか手を挙げても当たらないというのが実態です。  そこで、市といたしましては、そういったいわゆる規模がちっちゃくても、つまり規模が小さければ国の採択の基準には届かないのです。そういった比較的規模の小さい方にということで、今までも市独自の事業で機械を助成したり、いろいろな制度をやってまいりました。  しかしながら、農村地帯において将来を展望した場合に、例えば人口が高齢化になっている。そういう中で将来を展望した中で、果たして今のままで、今のような形でこれから5年後、10年後やっていけるのかどうか、そういった大きな課題があります。  そこで、今市内を10地域だったか何カ所に分けまして、この地域ではこういう農地は誰が使うのか、誰がこの地域の農業の中心的な担い手になるのか、農業をこれからも続けていく人は何人なのか、そういったようなプランを策定して、そして今それに基づいて進めているというのが実態でございます。  したがって、例えば規模がちっちゃくて、恐らくこれから農業は難しいだろうと、所得増が望めない、そういう方はそういった地域内での農業、つまり法人だとか組合のほうに……地域での農業者の暮らしだとか、最近そういうことは出ておりますが、そういったところに土地を出して、そしてその分の自分のそれ相当の収入を得る、そういうようなことをやらざるを得ないとなりますし、特に最近は法人、いわゆる新しい法人、若い方の法人で、地元から本当に今までの農業者を採用して、その地域でその人の土地も入れて経営している、そういう状況があるのです。  したがって、そういうことで人・農地プランは、これは地域全体で会議をやるのですが、本当に自分のことを自分が考えて、いや、ちっちゃくてもやるというのであれば、それはそれでもいいと思いますし、またそれなりの助成制度はありますので、そうではなくて、今までこうだったからこうだというのではなくて、これからのあり方は本当に真剣に考えていかなければならない時期ではないのかなと思っております。そのようなことをもっともっと地域同士で話し合うような機会がふえてくれば、おのずと方向が出てくるのではないかなと思っております。  そういうことは申し上げますが、やはり市といたしましては、現状でも規模のちっちゃい、大きいにかかわらず利用できるような、そういう取り組みを進めておりますので、そういうことをやりながら、これからも何とか地域の農業で頑張ってもらいたい、そういう気持ちでいろいろ取り組んでいるところでございます。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 畑山議員 ◆18番(畑山親弘) 市長の思いはわかりました。  しかし、現実はその地域で農業をする方々は、それをもとにして生活をしていくということであります。ですから、収入がなければそこでの生活はできないということですから、私はそういった施策はきっちりとやっていかないと、なかなか農村維持、農村の活性化にはつながらないのではないかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  それら、あと一つ少子化対策で、今国は10月から消費税の引き上げで、保育料無償化だとか、幼稚園の無償化だとかという大きな見出しですが、実際は3歳から5歳までの話であって、それ以下の、いわゆるゼロ歳から2歳までの子供たちが対象になっているわけではありません。所得の低い人は別かもしれませんが。ですから、そういう少子化対策、今の少子化対策は、国のほうの少子化対策は、言ってみれば大変お金のかかるとき、ゼロ歳から2歳、そのときの支援が本当は必要なのです。ですが、国の政策はそうなっていないのではないかと私は思っていますが、市の理事者はどうお考えですか。 ○議長(竹島勝昭) 健康福祉部長 ◎健康福祉部長(北舘祐子) 保育料の無償化につきましては、国、県にも要望しているということでございます。十和田市としては要望をしているということです。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 市長 ◎市長(小山田久) 少し補足して答えさせていただきます。  子供のための国の支援、確かに医療費にしても、それから今回消費税が10%になるということを機会に医療費、保育料の助成の範囲を広げております。  しかしながら、やはりまだまだ手当てが届いていないところがあるのです。そういったことから、今市長会でも医療費の無償化、いわゆる完全な無償化というのですか、そういうことについても要望しておりますし、いろいろな形で、我々も本当にできれば全部国で持ってもらえばいいなと思っておりますので、そういう意味で要望はしておりますし、これからも継続して取り組んでいきたいと思っております。市単独で持つということは、恐らく無理だと思います。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 畑山議員 ◆18番(畑山親弘) 時間がありませんので、簡単に申し上げます。  要するに一番お金のかかる子供たちの政策費というのは、私はやっぱりゼロ歳から3歳ごろまでだと思っているのです。ですから、そういう肝心なところに手の届くような国の政策であってほしいし、各市町村長から、あるいは県からそういうふうな要望を国のほうに伝えてほしいという要望をして、私の質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(竹島勝昭) 以上で畑山親弘議員の質問を終わります。 △堰野端展雄質問 ○議長(竹島勝昭) 次に、12番 堰野端展雄議員       (12番 堰野端展雄 登壇) ◆12番(堰野端展雄) 12番、自民公明クラブ、堰野端展雄でございます。早速でありますが、通告に従い質問をさせていただきます。  初めに、道の駅奥入瀬ろまんパークについてでありますが、道の駅の成功事例とされている2つの事例をまずは紹介していきたいと思います。  国土交通省が選ぶ全国モデル「道の駅」にも選ばれている栃木県の道の駅もてぎ。6次化の取り組みによるオリジナル商品が数多くヒットし、2016年から始まった道の駅のグルメ日本一を決める道―1グランプリでも、「ゆず塩ら~めん」が初代グランプリを獲得、その後3年連続でグランプリとなるなど、とにかく話題に事欠かない道の駅であります。  売り上げも年々上昇し、目標としていた売上高10億円、100人の雇用も達成。その成功のポイントは、道の駅の運営のトップも兼任する茂木町長、古口達也氏の考え方、そしてこれまでの道の駅の取り組みの中にあったようであります。  道の駅もてぎには3つの理念、訪れる人のための道の駅、町民のための道の駅、そして働く人のための道の駅があり、これらを実現させるために、古口町長は「とにかく、関わる人全てがこの理念を共通認識として理解していかなければならない」とし、「道の駅の理念を実現するためにも、やはりお金が大事。道の駅はただの村の直売所ではあってはいけない。きちんとした企業として利益を出し、地域に税金を払うことで地域の経済が潤う。そして、利益を出すことで道の駅で働く人にも還元され、一生働いてもいいと思える職場にならなければならない」と語っております。  道の駅の運営は、基本的に第三セクターである株式会社もてぎプラザが行っていますが、役場の職員を道の駅に常駐させ、行政も二人三脚で運営にかかわっています。もともと商人であった古口町長は、道の駅の運営について、「道の駅のスタッフだけではなく、町役場の職員も一人一人が自分たちのこととして道の駅の理念を理解し、稼ぐことを考えるようにならなければ、道の駅の運営は成功しません。道の駅もてぎがだめになるときは、茂木町もだめになるときだと伝えています」と。  1から3年目の茂木町の職員は、研修で販売員として道の駅の店頭に立ち、「いらっしゃいませ」、「ありがとうございました」と大きな声で挨拶しながら頭を下げるそうで、10円の利益を出すのがどんなに大変なことか、自分の職場に戻った職員は、道の駅担当部門だけではなく、総務、企画など、通常業務で直接利益を生みにくい部門に至るまで、どうしたら業務の中で利益を生み出せるかということを意識するようになるといいます。多くの道の駅が自治体と商売の観点で衝突する中、道の駅の運営において商人の発想を持った町の職員がいることは、それだけで強い追い風になるわけであります。  そして、町の人々にも自分たちの道の駅として誇りを持ってもらうことも大きなポイント。道の駅もてぎのオリジナル商品は、ラベル、パッケージからチラシなどのPRに至るまで、女性目線の一貫したデザインにしていて、自分たちのつくったものが見た目にもいい商品になることで、町の人々がまずお土産として購入するようになり、お土産を渡された町外の人々へも口コミのように評判が広まる。そうやって商品の評判から道の駅に注目が集まり、自然と町の人々も自分たちの道の駅としての誇りを持って、かかわってくれるようになってきたそうであります。  道の駅もてぎでは、新しい商品を考えたときには、採用するかどうかは従業員の投票で決まり、最終決定は町長が行うが、投票の結果が最も尊重されるそうであります。そして、やると決まったからには、町長が責任を持って実現に向けてすぐ動き出す。町と道の駅のトップを兼任しているからこそ、町への許可待ちなど余分な時間をとられることなく、スピーディーに動くことができることが強みとなっているようであります。  しかし、ずっと順風満帆だったわけではなく、2011年の東日本大震災の後、道の駅もてぎにも大きな影響がありました。開業以来初めての前年割れ、それも2期連続で前年割れいたしました。関係者全員が何かしなければととにかく動いたそうで、毎年必ず何か大きなことに挑戦。今や会員数3,000人を超える道の駅のファンクラブ、もてぎすきだっぺクラブの創設、もてぎ手づくり工房、そしてバウム工房ゆずの木。近年の大きなヒットは、全てこの震災後の取り組みから生まれているとのこと。その陰には、ヒット商品の何倍もの失敗があり、「大事なのはヒットしたときに大騒ぎすること」と古口町長。成功したことを周囲に強く印象づければ、その後もおのずと注目されるようになる。そして、そのタイミングで、人気のないものはひっそりとなくしていく。商品の売り出し方と同様に、商品のしまい方も実は大事だと古口町長は話し、苦しい状況でもスクラップ・アンド・ビルドを繰り返し、ヒット商品を育ててきたのであります。  町役場の職員として道の駅に常駐し、実務を担当する堀江氏は、道の駅について講演依頼などをされることが多く、その際「道の駅の構想をお聞きすると、建物や立地の理想論が多いように感じます。建物へのこだわりや交通量がこれだけあるから人が呼べるというものです。でも、大事なのは運営の工夫のみです」と言い切っているそうです。例えば道の駅もてぎの最初のヒット商品となった「おとめミルクアイス」は、道の駅を訪れたバスガイドさんに無料で配ることから始め、バスガイドさんがお客さんに話し、お客さんがまた他の人に話す。こうやって話題になって、テレビなどのメディアにも取り上げられるようになったそうで、アピールするターゲットを工夫するだけでも大きな違いが出るとのこと。結局は、置かれた状況に工夫を加えて生かすことが現状を変えるための方法ではないかと改めて考えさせられました。  もう一つの道の駅ばんだいは、福島県で初の県道沿いの道の駅として、2009年8月にオープンしました。会津の玄関口の一つとも言える道の駅。国道並みの交通量がある県道沿いにあるため、道の駅は2年目の時点で年間87万人が利用し、当時の県内の道の駅ではベストスリーに入る利用者数となったが、この利用者数はこのままでは長くは続かないと感じていた駅長の斎藤氏は、より道の駅を利用しやすいように、駐車場の拡張、店内の改装、ドッグランの開設、そしてEV、これは電気自動車です、EVの充電器の設置を町に申請して実現させました。  ドッグランもEVの充電器も、今でこそ道の駅で多く見られるようになりましたが、当時は珍しく、どちらも福島県内では初の試みだったそうで、「私は、誰かの後を追いかけるよりも、先頭を走っていたいと考えています。ありがたいことに、オープン当時から一緒に道の駅について取り組んできた、磐梯町の五十嵐町長も同じ考えをお持ちでした」と斎藤駅長。ドッグランもEV充電器も、町長が「県内初ならやろう」ということで実現し、ドッグランのための用地の取得も町が率先して行ってくれたそうであります。  斎藤駅長は、就任2年目の2010年に中心メンバーの一人として、会津エリアにある道の駅で、あいづ道の駅交流会を立ち上げました。道の駅の連携組織は、ほかにも各地の道の駅連絡会がありますが、これは道の駅を設置している自治体の首長の組織であり、一方交流会は道の駅の駅長が集まった組織であります。「会津エリアの道の駅のサービスの底上げを図ろうと、自治体の首長ではなく、現場で働く駅長を集めて交流ができる組織を立ち上げたかったのです」と斎藤駅長。  道の駅は、それぞれ運営母体が自治体であったり、第三セクターであったり、民間企業であったりとさまざまで、規模もばらばら。同じ会津エリアにある道の駅でも、交通の要所になっているような場所にある道の駅は十分な利用者数が見込めるものの、そういった場所から離れた道の駅では、利用者数の減少に悩んでいるという状況。しかし、同じ道の駅として運営していく以上、そのサービスに大きな質の差や温度差があってはいけないのではないか、斎藤駅長はそう考えたとのこと。  会津各地という「点」ではなく、会津各地を結んで「線」や「面」として活動すること、つまり地元の駅長または駅同士がしっかりスクラムを組んで、会津エリアとしてまとまって観光案内や会津グルメの紹介、地場産品のPR、イベントなどを行うことで、会津エリア全体を盛り上げ、各道の駅を潤すことを目指して、あいづ道の駅交流会は誕生したそうであります。  斎藤駅長に今後の展望を伺うと、「お客様の要望は年々高くなっていきます。今後はやはり、特にソフト面が課題となっていくでしょう。そのために、インバウンドも想定した接客や観光知識などの勉強会を積極的に開催していきたい。サービスの底上げを図って、会津の道の駅はどこに行っても親切ですねと言われるようになることが目標です」とのこと。まさにワンフォーオール、オールフォーワンの精神ではないでしょうか。  余談ではありますが、ワンフォーオール、オールフォーワンの本来の意味は、一人はみんなのために、みんなは一人のためにではなく、みんなは勝利のためにが本来の意味だそうであります。  本題に戻ります。当市には2つの道の駅がありますが、今回は道の駅奥入瀬ろまんパークについてお聞きいたします。奥入瀬ろまんパーク、今さら言うまでもありませんが、地ビールや飲むヨーグルト、缶コーヒー等を製造販売しており、特に地ビールは好評を得ているところでありますが、全体的には厳しい経営状況にあり、先ほどの事例等を参考にして、もっともっと努力していかなければならないものと思っております。  ただ、今回は野外ステージを中心とした東側エリアについてお聞きしたいと思います。ご承知のとおり、このエリアには親水公園、芝生や桜、ナナカマドなどがあり、西側の駐車場や物産館、麦酒館などのあるエリアと同等か、それ以上の広いエリアとなっております。しかしながら、利活用がほとんどないのが現状であります。地元の方々からも、ここを何かに使えないものかとよく言われております。  そこで、この広いエリアをキャンプ場として利用できるようにしてはどうでしょうか。今の条例では、あのエリアに車が入れないことになっています。昨今はキャンピングカーでの旅行者もいて、その方々からペグ、ペグというのはテントを張るときに使うくいのことですけれども、このペグを打てるような場所がないかとよく聞かれます。つまり舗装された駐車場ではなく、オートキャンプ場のような場所を求めているそうで、あのエリアをキャンプ場とし、オートキャンプもできるように整備してはと考えますが、市長の考えをお聞きいたします。  また、その際電源サイト、これは電源、コンセントプラグのことでありますけれども、電源サイトを設置してはどうでしょうか。最近のキャンプでは、電化製品を持っての、より快適なキャンプをする人がふえているそうで、中には炊飯ジャーやたこ焼き器などが持ち込まれているようであります。  そこで、エリア内の数カ所に有料の電源サイトを設置してはと考えますが、市長の考えをお聞きいたします。  また、あのエリアにドッグランを開設してはどうでしょうか。市内には、いまだにドッグランがありません。以前駒っこランドに設置してはと提言させていただきましたが、諸事情や、特に馬がメーンであることから、犬は敬遠されたようであります。しかし、特に町なかの飼い主さんたちから、ドッグランの開設を強く要望されております。少し距離があっても車で行くとも言っており、ぜひともドッグランを開設してはと考えますが、市長の考えをお聞きいたします。  次に、ピロリ菌の検査、除菌についてでありますが、ピロリ菌は不衛生な井戸水を飲んだり、感染者からの口移し行為などにより、主に5歳ぐらいまでに感染し、胃の中にずっと住み続け、症状がなく、感染が続くことで胃炎が進行し、萎縮性胃炎、これは胃の粘膜が薄くなるという症状でありますけれども、この萎縮性胃炎になり、胃潰瘍や十二指腸潰瘍も引き起こし、一番の問題は胃炎の進行で、胃がんが将来発生する危険があるとのこと。日本で発見される胃がんの99%がピロリ菌感染によるものだそうであります。  ピロリ菌の除菌治療を行うことで胃炎や潰瘍は治り、再発することもなく、胃がんも予防できることがわかり、特に感染して間もない中高生で除菌することで、胃がん予防効果がより確実になると考えられています。  2013年、ピロリ感染胃炎に対する除菌治療が保険適用となり、2014年にはWHO(世界保健機関)が胃がん対策としてピロリ菌検査と陽性者に対する除菌治療を行うよう勧告を出しました。そして、中学生、高校生を対象としたピロリ菌検査や陽性者に対する除菌治療が市町村や都道府県単位で行われるようになりました。  北海道では42市町村で実施され、佐賀県では全県の中学3年生に実施されているそうで、そのほか兵庫県丹波篠山市、岡山県真庭市、秋田県由利本荘市など、全国に広がっており、本県では弘前市が取り組んでおります。  無症状の生徒を対象とするため、苦痛を伴わない尿検査でピロリ菌を調べることが多く、ほかに便検査や血液検査の地域もあるようでありますが、陽性の場合、尿中抗体検査はピロリ菌が陰性なのに陽性と出る偽陽性、これは誤って陽性と出るということですが、その確率が30%前後あるため、医療機関で尿素呼気試験を行い、この検査で陽性の場合に初めて除菌治療の対象になるそうであります。  中学生は胃がんリスクがほぼないため、胃痛や貧血、胃がん家族歴など、希望がある場合を除いて内視鏡検査を行わず、除菌治療は自治体の負担または自費で行われているようであります。  ピロリ菌に感染していても症状がないため、感染に気づくことができません。また、現在のところ、成人に対して胃カメラ検査を行い、胃炎と診断された場合にのみ保険診療で検査が受けられるため、子供には検査の機会がありません。ピロリ菌を発見し、除菌できれば、将来子供が胃潰瘍、十二指腸潰瘍や胃がんになる可能性をかなり低くすることができるとされ、また子供にピロリ菌が見つかれば、その父母、祖父母などの家族の感染者がいる可能性も高くなりますので、家族のピロリ菌感染の検査、治療にもつなげることができるのではとも言われております。  そこで、当市においても義務教育期間中にピロリ菌の検査、除菌を実施してはどうかと考えますが、市長の考えをお聞きいたします。  以上で壇上からの質問を終わります。 ○議長(竹島勝昭) 市長       (市長 小山田 久 登壇) ◎市長(小山田久) 堰野端議員のご質問にお答えいたします。  私からは、道の駅奥入瀬ろまんパークの利活用に係る取り組みについて、総括的にお答えいたします。  奥入瀬ろまんパークは、道路利用者の休憩機能や情報発信機能を提供しているほか、地元の農産物や加工品等を販売する拠点施設でもあり、特に奥入瀬ビール、そしてレストランで提供される和牛など、人気があり、年間約26万人が訪れる、十和田湖・奥入瀬観光の玄関口として非常に重要な施設であると認識しております。  このことから、市では今年度親水公園のトイレ改修などのハード整備を行い、利用者の利便性向上を図るとともに、指定管理者である十和田湖ふるさと活性化公社と連携し、奥入瀬ろまんパークフェスティバルなど、魅力あるイベントを開催するほか、十和田奥入瀬観光機構によりJRバスや旅行会社のツアーバスが立ち寄る観光の拠点として、団体旅行のコースに組み込んでもらうように、そういう要請を働きかけているところでございます。  今後も外国人観光客の増加が見込まれる中、道の駅の果たす役割はますます重要となっている今日、先ほど議員のほうからもご紹介ありました道の駅とまではいきませんが、訪れた方にとって満足度の高い施設となるような、そういう施設を目指し、ハード、ソフト両面での取り組みを行うことで、市民にとっても観光客にとっても魅力のある施設となるよう、一層道の駅の利活用を図ってまいりたい、そのように考えております。  その他のご質問等については、担当部長から答弁させます。  以上、壇上からの答弁といたします。 ○議長(竹島勝昭) 農林商工部長農林商工部長(本宿貴一) まず、奥入瀬ろまんパークへのキャンプ場の開設についてのご質問についてお答えいたします。  多目的芝生広場にキャンプ場を開設するご提案につきましては、これまで観光客だけではなく、市民にとっても憩いの場として親しまれてきた広場としての利用ニーズとキャンプ場としての利用ニーズ、そして夜間における施設管理の方法などを調査、比較検討し、慎重に判断する必要があるものと考えております。  このことから、今後他の道の駅の事例なども踏まえながら調査研究して、開設の必要性について検討してまいりたいというふうに考えております。  続きまして、電源サイトの設置についてのご質問にお答えいたします。  電源サイトの設置につきましては、キャンプ場開設と連動するものでありまして、仮にキャンプ場を開設するとなった場合には、利便性や利用者ニーズに対応する設備として、電源サイトの設置も検討することになるものと考えております。  繰り返しとなりますが、まずは現状の多目的芝生広場の利用状況や市民の声も踏まえながら、多目的芝生広場へのキャンプ場開設の必要性について慎重に検討してまいりたいと考えております。  続いて、ドッグランの開設についてのご質問にお答えいたします。  奥入瀬ろまんパーク内に、特に親水公園や野外ステージのある側になりますが、ドッグランを開設するとした場合に、まずは駐車場からの動線を初めとする維持管理上の課題や周辺環境への影響、親水公園を利用する子供の安全性の確保など、さまざまな面から検討が必要であると考えております。  県内では、ドッグランを併設している道の駅はありませんが、道の駅以外の公共施設においては自治体による開設事例があるほか、NPO法人や民間が運営する施設もございます。また、県外では道の駅にドッグランを併設している事例もありますことから、先ほど申し上げたさまざまな課題の検討とあわせて調査研究してまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 ○議長(竹島勝昭) 健康福祉部長 ◎健康福祉部長(北舘祐子) 義務教育期間中におけるピロリ菌の検査及び除菌についてのご質問にお答えいたします。  WHO(世界保健機関)によりますと、胃がんの発生要因がヘリコバクター・ピロリ菌の感染によるものであると報告されております。また、日本小児栄養消化器肝臓学会が作成した小児期ヘリコバクター・ピロリ感染症の診療と管理ガイドラインでは、ピロリ菌の除菌治療を行うことで、胃炎や潰瘍の再発をなくし、胃がんを予防でき、感染して早い時期の中高生で除菌すると、胃がん予防効果がより確実になると考えられております。  一方、除菌薬の副作用については、義務教育期間に行うことについて疑問も残されている現状にございます。義務教育期間中のピロリ菌検査の実施については、県内10市のうち、検査を希望する中学2年生を対象に、平成29年度から実施している自治体が1カ所ございました。  当市におきましては、国より明確な方向性が示されていないことから、今後調査研究してまいりたいと考えております。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 堰野端議員 ◆12番(堰野端展雄) 答弁ありがとうございました。何点か質問をさせていただきます。  まず、奥入瀬ろまんパークのほうですけれども、先ほど私壇上でも言いましたが、今回テーマにしている東側のエリアがまずほとんど利用されていない状況であります。我々も地元としていろいろなイベントには行きますけれども、それも年数回しかありません。そういった状況等を見ても、まず使われていない状況であると私自身は思っております。  例えばあのような芝生があって散歩道、非常にきれいな散歩道があるのですが、それがこの市内の町なかにあれば、恐らく市民に非常に使用されて、愛されるような場所ではあるのでしょうけれども、いかんせんあの農村地帯にあっては、なかなか利用する方はいません。実際に散歩している方、本当に1日1人か2人見るぐらい、そういった状況にもなっておりますし、また野外ステージがありますから、ではコンサートはどうなのだということも当然考えられるのですが、コンサート自体、まず野外ステージに屋根がありません。音響、照明もその都度設置しなければならない。特に十和田湖町時代に野外コンサートを我々ちょっとやったことがあるのですが、外から中が見えないようにフェンスを張りめぐらさなければいけないという大変な作業が出てきますので、そういったことから考えると、チケットを販売してのコンサート等はやっぱりなかなか難しいだろうというふうに思っております。ですからこそ、今の状況に野外ステージだとか多目的広場……多目的広場ですから、キャンプ場が私はいいかと思うのですが、とにかく今の状況にこだわらずに、新たな方向性を考えてもいいのではないかという思いで今回質問させていただいております。  ですから、先ほど検討するということでしたので、いろいろと勉強しながら、調査しながら進めていっていただければと思うのですが、1つドッグランについてでありますけれども、これもぜひ検討していただきたいのですが、そのときにちょっと取り入れてほしいのが、この十和田市には北里大学、そして三本木農業高校、十和田工業高校とあります。当然北里大学は獣医学部、そして三農には農地整備や都市の緑の空間を創造するプロフェッショナルを目指す環境土木科があります。十和田工業も電子機械科や機械・エネルギー科等がありますので、こういった地元の高校、大学と一緒になって、オリジナルなドッグランというのも私できるのではないかなと思うのですが、その辺はどういうふうに市としては取り組む予定でしょうか。 ○議長(竹島勝昭) 農林商工部長農林商工部長(本宿貴一) ご質問にお答えします。  仮にドッグランを開設するとなった場合ですが、今ご提案のあった獣医学部のある北里大学ですとか、市内高校生と、そういった地元の若い力や発想力を生かすことで、よりよい施設となる可能性があるほかに、多様な主体と連携して取り組むことで、例えば動物愛護精神の啓発ですとか飼い主のマナーの向上なども期待できるということが考えられますので、どういった連携があるのか、どういった連携の仕方があるのかについては、先ほどのドッグランの調査研究の中であわせて考えていきたいというふうに考えております。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 堰野端議員 ◆12番(堰野端展雄) よろしくお願いいたします。特に北里大学の獣医学部附属動物病院には、日本に1台しかない動物用のがん検診ができるPET―CTが導入されていることはまずご存じだと思います。もう導入してから10年ぐらいたつそうでありますけれども、まず今ペットも家族の一員だということで、大切に思っている方もふえてきていまして、医療費がちょっと高額にはなるのですが、遠くは仙台とか、そういった地域からも通っているそうであります。  まず、検査には1泊2日ぐらいかかるそうなのですけれども、がん検診やそういったドッグランも含めた動物版医療ツーリズムみたいなものも考えられるのではないかなと思いますので、今後そういったことも念頭に置きながら進めていただければと思いますので、これは要望をしておきます。  続きまして、ピロリ菌に関してですが、まず先ほど部長のほうからもありました。今各地でやり始めておりまして、特にこの前横浜市のほうでもやるといった経緯があるのですが、それに対していかがなものかと結構議論になって、沸騰しているような状況ではあるのですが、私思うに、あくまでも任意ですので、決して強制ではありません。特に検査自体は、先ほども言いました尿検査ですから、体に一切負担もかかるわけでもありませんし、仮にピロリ菌が発見されても、除菌するかどうかもまた本人、ご家族の判断によるものですので、確かに除菌に関してはいろいろ今問題等があるのではないかという議論がされておりますけれども、私はこの制度自体は決して強制ではないし、やっていってもいいのかなという思いはしておりますけれども、まず国のほうもしっかりとした指針等をまだ出していない状況ではありますので、その辺も含めて対応していただければなと思いますけれども、ちなみに十和田市で胃がんで亡くなっている人はどのぐらいいるものなのかお聞きいたします。 ○議長(竹島勝昭) 健康福祉部長 ◎健康福祉部長(北舘祐子) 十和田市の胃がんの死亡状況についてのご質問にお答えいたします。  平成29年の十和田市の死因別死亡率は、県の保健統計の年報によりますと、悪性新生物は195名と、死因の全体の25.4%を占めており、そのうち胃がんで亡くなった方は26名と、悪性新生物全体の中の13.3%を占めております。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 堰野端議員 ◆12番(堰野端展雄) まず、がんは今や2人に1人、胃がんにかかわらず全体のがんですけれども、2人に1人と言われる時代になってまいりました。今回のピロリ菌に関しては、先ほど言ったとおり、国もまだしっかりした指針を出しておりませんけれども、前向きに検討していって、もう国がゴーサイン出したらぜひ市としてもすぐに取りかかれるような準備をできればしていただきたいと思いますので、そのことを要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(竹島勝昭) 以上で堰野端展雄議員の質問を終わります。  ここでトイレ休憩のため、暫時休憩します。                           午後 2時53分 休憩                                                                   午後 3時05分 開議 ○議長(竹島勝昭) 休憩を解いて会議を開きます。 △戸来伝質問 ○議長(竹島勝昭) 次に、21番 戸来伝議員       (21番 戸来 伝 登壇) ◆21番(戸来伝) 市民から、面と向かってストレートに「行政の役目は何ですか」と聞かれたら、市長は何と答えるでしょうか。議員の皆さんは何と答えますか。何となくわかっているようなことでも、面と向かって「何ですか」と聞かれると、結構難しいものです。  私は、税金を正しく使うことが行政の役目だと思っています。では、正しく使うとはどういうことでしょうか。私は、議会が承認した、すなわち私たちが議決した予算に沿って使うこと、それが行政の役目だと思っています。行政が使うお金は全て市民のお金で、私たち議員が市民のかわりとなって、その使い方を認めたものなのです。  この9月議会の最大の課題は、昨年度の決算報告を審議することです。一般会計は、歳入約330億円、歳出約315億円、約15億円の黒字です。国民健康保険事業、後期高齢者医療、介護保険事業、温泉事業、水道事業、下水道事業、いずれも黒字を計上しました。ただ一つ、病院事業だけは約3億円の赤字でした。  開会日の8月26日、髙岡和人代表監査委員は、それぞれの会計決算や基金運用などに対して丁寧に分析をし、解説をした上で、厳しくも的確な意見を添えました。監査は、市民を代表しての監査ですから、市長と理事者への通信簿のようなものです。結果的に私たちはそれを承認するのですから、見方を変えれば決算審査は市民から私たち議員への評価表でもあります。  決算書類は500ページもあるのでしょうか。この一行一行に税金を納めた人の思いと、市民のかわりに効果的に使ってきた職員の熱い思いが込められています。一般質問とは違い、決算審査特別委員会は市民になじみは薄いのですが、なおさらのこと議員は丁寧に勉強し、理事者側の仕事を分析しなければなりません。  今議会には、決算を初めて体験する議員もいます。先輩議員は先輩議員らしく手本を示しましょう。理事者側もまた新人議員を育てるつもりで、親切に丁寧に質問に応じましょう。  新庁舎の新議場にふさわしい議会活動を、議会改革の成果が見える議員活動をしましょう。ちょっと場違いだったかもしれませんが、自分に活を入れる意味も込めて言いました。  それでは、質問に入ります。  1つ目は、財産区の事務についてです。  これは、昨年の9月議会で取り上げましたが、財産区とは、村の住民が共同して山林や原野を共有し、木を切り、まきや炭にし、キノコや山草をとる、その権利を認めた制度で、十和田市には6つの財産区があります。切田は基金3,390万円、有権者741人、深持は基金4,440万円、有権者は1,373人、大深内は基金1,031万円、有権者3,384人、沢田は基金316万円、有権者1,358人、奥瀬は基金5,309万円、有権者は1,310人、法量は基金4,662万円、有権者は905人です。財産区は、地方自治法上の特別地方公共団体で、事務組合などと同じ性格を持ち、議員選挙は公職選挙法の適用を受け、事業や会計も自治体と同じ方法で行っています。  この財産区の管理者は、十和田市長です。その事務処理は、市の管財課で行っています。財産区の事務作業が適正に行われているかどうか疑問に思うところがありましたので、立木の売り払いに関して役所内での起案文書に誤りがあったことや、奉仕作業の報償費の支払いについて本人ではない人が判こを押したり、実在しない人の名前を書いたりした例を示し、6つの問題点を取り上げました。  立木の管理には、長い年数と多くの人手が要ります。1反歩当たり300本の苗木を植え、成長するにつれ間伐し、枝払いし、下草を刈り、100本から150本の木に育てます。先週も九州で土砂崩れの被害がありました。木を守ることは国土を守ることです。  そこでお聞きいたします。前回指摘した起案書の間違いをどのように訂正したのでしょうか。  奉仕作業の名簿と実際の人とのずれをどのように処理したのでしょうか。  その後、どのような改善をしたのでしょうか。  財産区の担い手が不足していると思いますが、どのような対策を考えているのでしょうか。  2つ目は、農業行政についてです。  まずは、にんにく生産量強化対策事業ですが、よいニンニクはよい種からです。十和田おいらせ農協では、十和田市産ニンニクの品質向上と生産量の増加を目指し、農家に販売する優良な種子、種の増殖を行っております。ところが、JAの供給量にも限りがありますので、農家は不足する分を自家採取した種や、ほかから購入した種を自分で増殖して使用します。ところが、これでは品質の低下や生産量の減少につながりかねません。そこで、市ではJAに対して、種の増殖に対して補助を行ってきました。平成25年度は1球315円掛ける3,000球で94万5,000円、2年後には6万球にふえる計画です。平成26年度も同様の補助を行いました。  この事業を外部の有識者が評価したところ、ニーズに合致しており、十分に妥当性がある、安定生産をするために必要な事業である、コストに無駄はなく効率的である、公平性があり見直しの必要性はないと、20点満点の20点と高い評価でした。外部有識者の評価はよいことずくめですが、果たしてそうでしょうか。私の耳には違った評価も届いています。  そこでお聞きします。1つ、この生産量強化事業はどういった結果だったのでしょうか。  1つ、JAではどのように評価しているのでしょうか。  1つ、農業者からの感想や意見をヒアリングしていると思いますが、その概要をお聞かせください。  農業で、あと1点。市は、平成30年度優良雌牛県外導入事業に、市独自で1頭20万円、40頭分800万円の予算を計上しました。評価が高い白鵬85の3の血筋になります。このことを関係者はとても喜んでおります。こうした話題が出れば私の心も躍りますから、専門分野の小山田市長はなおさらでしょう。  さて、JA十和田おいらせは、昨年の4月24日、インターネットに次の記事を載せました。「人気の「白鵬85の3」の産子12頭導入~和牛産地強化へ市も助成~」、「十和田市黒毛和種改良組合は、全国トップクラスの能力をもつ鳥取県の基幹種雄牛「白鵬85の3」を父とする雌子牛12頭を初めて導入し22日、農家12人に引き渡しました。優れた子牛生産の主産地づくりに向け、十和田市も助成し農家を支援。2018年度の導入計画は40頭で、子牛の市場デビューは20年3月の予定です。「白鵬85の3」は、肉質の良い兵庫系の種雄牛で、肉量も優れているのが特徴。同改良組合では、青森県の基幹種雄牛との授精を行い、優れた子牛の自家保留にも努め、「あおもり十和田湖和牛」のブランド力強化につなげていきたい考えです」、このように大きな期待をあらわしていました。  そこでお聞きします。この事業の取り組み状況について、経過と現状と今後についてお話しください。  農家の意見もお聞かせください。  最後は、ドローンの活用についてです。  ドローンは、無人で空を飛ぶ航空機のことですが、このごろは4つから8つのプロペラを持つ小型航空機の呼び名になっています。蜂がブーンと飛ぶときの音が語源だそうで、そういえばドローンはそんな音がします。  近年は、モバイル技術が急速に進化し、バッテリーの小型化、カメラ性能の向上もあり、いろいろな世界に目覚ましく広まっています。例えば測量や災害救助、物資の輸送、建物や橋などインフラの点検、農業における生育調査や薬剤散布などです。今では種類がふえ、価格が低下し、かなり買い求めやすくなりました。  ところが、しょせん飛行物体ですから、飛ばすに当たってはさまざまな危険が伴います。そのため安全を目的とした規制が数多くあります。中でも航空法はかなり厳しいです。所有権の問題もありますし、道路交通法もあります。ドローンに100%の安全はありませんから、飛ばそうとしても規制でがんじがらめです。  このように大きな可能性と大きな危険性が同居していますから、ドローンの活用はプロの出番です。そのため、行政でも、産業界でも、ドローンのプロは引っ張りだこの状況です。  さて、皆さん、十和田市がドローン技術者の先進地域だということをご存じでしょうか。先日、新聞の夕刊の1面と2面に、カラー写真つきで大きく取り上げられました。土地家屋調査事務所を経営する髙見雅之さんです。測量といえば、三脚と棒を持ってのぞき込むあのスタイルが一般的ですが、髙見さんは早くからドローンの有効性に着目し、日常の業務に活用するとともに、ノウハウの研究や機材の改良などにも取り組み、専門的な知識と豊富な経験などが評価され、今では全国各地に招かれ指導しております。  ドローンの利活用による普及を目指す髙見さんとその仲間は、昨年7月にドローンイノベーションネットワークを設立。お披露目の会場には、会員のほかに市役所、消防署、警察署、建設業協会など多数の機関が集まり、関心を寄せていました。このネットワークの代表である関川明さんは、「ドローンは、これからさまざまな場所で多岐にわたる活躍が見込めるので、有効活用と安心、安全を推進していく」と、目を輝かせ、力強く挨拶をいたしました。  このようなドローンの第一人者が十和田市には何人もいます。ところが、技術的には全国レベルでありながら、それを十和田市やこの近郊でなりわいとするにはなかなか厳しいものがあります。ドローンイノベーションネットワークの会員は日々技術を磨き、指導にも出かけています。ドローンの機材の進化も大変なもので、すぐれたドローンが次々と生まれています。赤外線カメラなども日進月歩ですが、機材を購入するのも容易ではありません。  そこでお聞きします。市では、ドローンの存在をどのように見ていますか。ドローンに携わるすぐれた技術者たちをどのように支援していきますか。  以上で壇上から質問を終わります。 ○議長(竹島勝昭) 市長       (市長 小山田 久 登壇) ◎市長(小山田久) 戸来議員のご質問にお答えいたします。  私からは、優良雌牛県外導入事業の取り組み状況についてお答えいたします。  当市は、肉用牛の飼養環境に大変恵まれていることもあり、これまで肉用牛の主産地造成に取り組んできているところでございます。  そのためにも、肉質にすぐれた優良な繁殖用の雌牛群を整備していくことが大変重要であることから、十和田市黒毛和種改良組合と協議の上、全国和牛能力共進会において高い評価を受けた種雄牛、これは肉用牛の雄の牛のことでございます。名前は白鵬85の3、この産子を平成30年度から3カ年で120頭導入することとし、導入に要する経費を助成しているところでございます。本年度は、7月までに40頭のうち28頭が導入されました。  導入した生産者からは、白鵬85の3の産子は総じておとなしくて飼いやすいとか、市場性の高い血統の牛をそろえなければ、これから和牛産地として生き残れない、市の支援は大変ありがたい、そういったご意見をいただいております。  私としては、導入した子牛を立派に育て上げ、肉用牛経営の基盤を強化していただきたい、そのように思っている次第でございます。  その他のご質問につきましては、担当部長から答弁させます。  以上、壇上からの答弁といたします。 ○議長(竹島勝昭) 総務部長 ◎総務部長(漆舘仁) 財産区の起案文書の誤りの訂正についてのご質問にお答えいたします。  起案文書の訂正方法については、新たに起案することにより、誤りの内容を含め、訂正内容等を明記する形にしたいと思っておりますが、今年度見直すこととしている市の文書事務の手引の中で、公文書修正のルール化について定める予定であり、それに準じた形で処理したいと考えております。  次に、奉仕作業の名簿と実際の人のずれをどのように処理したか、その後どのような改善をしたかについてのご質問にお答えいたします。  平成29年度までの報償費の支払いについては、財産区内の町内会へ配分したいという思いから、作業に従事した実人数ではなく、各町内会長から聞き取った世帯数に応じて支払いをしておりましたが、実際の報償費との差額分については、その後の調査の結果、区有林の管理作業等に全額充てられていたことから、人数等の調整は行わない方向で考えております。  なお、平成30年度からは、奉仕作業に従事した人数に応じて、後日各町内会へ直接振り込む方法に改めているところでございます。  次に、財産区の担い手が不足していると思われるが、どのような対策を考えているかについてのご質問にお答えいたします。  議員ご指摘のとおり、財産区有林の管理等の事業を進める上で、高齢化や担い手不足が問題になってくるものと思っております。このため、作業委託などの方法が考えられますが、各財産区により状況が違うことから、それぞれの財産区議会の皆様と協議しながら対策を講じてまいりたいと考えております。  次に、ドローンの活用についてのご質問にお答えいたします。  初めに、市ではドローンの存在をどのように見ているのかについてですが、議員ご発言のとおり、ドローンの活用については、民間においては山間部等における物流、農薬散布などの農業分野、測量、イベント、警備業務など、多種多様な分野で活用が始まっております。  当市では、既に市の総合防災訓練において、被害状況の偵察訓練や物資の輸送訓練へ活用しており、その効果に大きな可能性を感じておりますことから、今年度参加していただいた団体等と災害時応援協定を締結したいと考えているところであります。  また、災害時のほかには、職員による現地確認が難しい場所等において、将来的にドローンの活用が考えられるところであります。  このように、ドローンは、官民問わずさまざまな分野で活用が始まっており、今後もその活用範囲は広がるものと認識しておりますので、市といたしましても今後の技術開発や活用事例を見ながら、適宜事業への活用を判断してまいりたいと考えております。  次に、技術者へどのように支援していくのかについてですが、ドローンの技術者への支援のあり方につきましては、公的な支援の必要性について明確に判断できるものを持ち合わせておりませんので、まずは国において取り組んでおります空の産業革命に向けたロードマップ2019など、ドローンの活用に当たっての技術開発や法規制等といった取り巻く環境の動向を注視しながら、時期を見て判断してまいりたいと考えております。  以上でございます。
    ○議長(竹島勝昭) 農林商工部長農林商工部長(本宿貴一) にんにく生産量強化対策事業の成果についてのご質問にお答えいたします。  当事業は、生産量日本一を誇る当市のニンニク栽培を推進するため、病害虫被害のない優良種子を使用することで、安定した品質と生産量の確保のため、平成25年度から平成27年度までの3カ年で、ニンニクの優良種子の増殖に必要な種子購入費に対し補助を行ったものであり、事業実施主体の十和田おいらせ農業協同組合に各年度90万円を支出しております。  また、優良種子は大変高価であり、供給量も限られているため、当事業では優良種子を増殖させるための原種購入費用に対して補助を行い、そこから2年増殖したものを農家が安価に購入できるよう制度設定したものです。  1個300円で、ニンニク原種を3,000球購入したものを2年で年6万球の種子へ増殖することを目標に行い、事業によって増殖された優良種子は、平成27年には3万9,080球、平成28年は5万80球、平成29年は3万4,200球が農家へ販売されております。  また、十和田おいらせ農業協同組合から農家へ優良種子として販売される際は、それまで1球140円で販売されていたものが1球132円で販売されており、農家の購入種子代金へ事業の効果が反映されております。  続きまして、JAがどのように評価しているかについてお答えいたします。  事業実施主体である十和田おいらせ農業協同組合から事業の効果を伺ったところ、農業者が優良種子を購入しやすくなったことにより、自家増殖した種子の利用から購入した優良種子へ更新することへの栽培意識が高まった、ウイルス病などに感染した自家増殖種子の利用で発生する生育障害の対策となり、品質の向上につながったと感じているそうです。  続きまして、生産者の方々の意見ということですが、当事業を実施したことで、平成25年から3カ年で約12万3,000球の優良種子を増殖することができたことにより、農協から農業者へ供給する際には、事業の効果もあり、これまでの種子価格から1球当たり8円安く販売することができました。  十和田おいらせ農業協同組合自身での増殖分と合わせて毎年300戸前後の農業者が購入されていますが、購入種子が安価になったことと種子の品薄状態が改善になったことで喜ばれたと伺っております。  以上でございます。 ○議長(竹島勝昭) 戸来議員 ◆21番(戸来伝) 最初に、財産区のことなのですが、今話を承ると、ちょうど私も1年で「どうなっているのか」という意見を言われて質問したわけなのですが、総務部長の話だと、鋭意努力しながら改善して、支払い方法もいろいろやっていると、これは承りました。  ちょっと聞いたところによると、各財産区それぞれ違うという答弁もあったのだけれども、それらもひっくるめて、私は財産区は行政の指導であるときになれば同じだと思うので、その辺はどうですか。 ○議長(竹島勝昭) 総務部長 ◎総務部長(漆舘仁) お答えいたします。  財産区によって状況が違うと言いましたのは、例えば下刈り作業等、直営でやれるところもあれば、委託に出したほうがいいとか、いろいろ各財産区によって考え方があると思いますので、事業の実施に当たってはそれぞれ協議しながら進めてまいりたい、ただし、書類のつくり方、支出の方法、その他については市のルールに沿った形で進めていきたいという意味でございます。  以上でございます。 ○議長(竹島勝昭) 戸来議員 ◆21番(戸来伝) そうすると、作業の中身の違いはあっても、行政上の書類とか、そういうふうなのにおいては平等に取り扱うという解釈でよろしいですか。 ○議長(竹島勝昭) 総務部長 ◎総務部長(漆舘仁) そのとおりでございます。 ○議長(竹島勝昭) 戸来議員 ◆21番(戸来伝) わかりました。1年の月日を費やして改善してくれるということに対しては感謝を申し上げます。  ただ、過去に深持の財産区で立木の売り払いをしたのですが、入札をして、本数まで決められているのを、ただ地元の人たちから百何十本多く伐採しても全部で五百何十本の成果で扱うのかという意見まであるのだけれども、その辺は把握をしていますか。 ○議長(竹島勝昭) 総務部長 ◎総務部長(漆舘仁) お答えいたします。  今の件については、直接は把握してございません。 ○議長(竹島勝昭) 戸来議員 ◆21番(戸来伝) それ以上大きく話ししようとは思いませんけれども、役所に報告書上がってきたのは五百三十何本なのだけれども、実測して現地を見れば、それからさらに120本ぐらい多く伐採をされているという情報なのです。確認をしたところ、やっぱりそういう節があると。だとなれば、やっぱりちゃんと確認をして、それらしき処理をしなければいけないのではないかなと思ってあえて言いました。その辺はどうですか。 ○議長(竹島勝昭) 総務部長 ◎総務部長(漆舘仁) お答えいたします。  売り払い本数については、そのとおり伐採していくべきものと思っておりますので、確認等の事務も適切に行ってまいりたいと考えております。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 戸来議員 ◆21番(戸来伝) ちゃんと、ちゃんと確認をして処理をするということでいいですか。 ○議長(竹島勝昭) 総務部長 ◎総務部長(漆舘仁) 適切にしてまいりたいと思います。 ○議長(竹島勝昭) 戸来議員 ◆21番(戸来伝) もう一つは、決算のときでも言おうかなと思ったのだけれども、仙ノ沢の……奥瀬かな、立木の関係も、私らが一般的に見れば、面積で、立木の数で、例えば五百何十万となれば、入札するときにいろいろやって計算をしたら、最低価格が二百何万円と市が出しているのだけれども、その辺私はやっぱり最低価格ではなくて、皆さんが計算した最高価格以上の入札をするべきだと思うのですが、その辺はどうですか。 ○議長(竹島勝昭) 総務部長 ◎総務部長(漆舘仁) 立木の売り払いのことかとは思うのですが、確かに数量の調査については財産区が直営で調べる、あるいは委託して調べる、その数量の後の例えば予定価格については管財課で市況やら等を参考にしながら、市で予定価格を作成しているのですが、その後の入札価格については、最上位価格が落札者となるという形で処理してございます。 ○議長(竹島勝昭) 戸来議員 ◆21番(戸来伝) それでは間違いないと思うのですが、最低価格と落札価格の差が極端なのです。落札価格の最低が二百何十万円で、たまたま落札したのが六百何十万円となれば、私はやっぱり行政の間違いがそこにあるのかなと思うのだよね。いろいろ積算をして、最高額からどれくらいで買ってもらえるかというのが一番いいのだが、やっぱり最低価格と400万円近い差があれば、私はそのやり方はちょっと、私の認識が違うかもわからないけれども、そんな気がします。それで間違いないというのであれば、それはいいのですけれども。 ○議長(竹島勝昭) 総務部長 ◎総務部長(漆舘仁) お答えいたします。  具体的な数字の部分については、なかなかお答えできないところあるのですが、予定価格の積算においては適切な価格を設定しながら、売り払い等の事務を進めてまいりたいと考えてございます。 ○議長(竹島勝昭) 戸来議員 ◆21番(戸来伝) これ以上余り聞いてもあれなのですが。  ニンニクの話を聞きます。先ほど評価の関係で20点というふうに高い評価を得たということなのですが、農家の人には安い価格で提供したと先ほど部長言いましたよね。そのことは私はいいと思うのです。市長も新規就農とか、ニンニクに限らずいろいろなところを激励のために歩いていますよね。その辺のところを見たり、あるいはニンニクの専門農家の意見とか考えを聞いたことがありますか。農協から購入した種子の利用、栽培した結果。 ○議長(竹島勝昭) 農林商工部長農林商工部長(本宿貴一) 私のほうでは、ちょっと直接生産者からこの事業の評価というか、買った結果について聞いたことはございませんでした。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 戸来議員 ◆21番(戸来伝) 買った結果ではなくて、それを買って植えて、栽培の結果がどう出たかというのを聞いたことありますか。 ○議長(竹島勝昭) 農林商工部長農林商工部長(本宿貴一) お答えします。  そちらの実際に植えた結果についても直接伺ったことはございませんでした。 ○議長(竹島勝昭) 戸来議員 ◆21番(戸来伝) その結果を踏まえないで事業をして、補助して、かなりのニンニク農家の人には喜ばれたような話なのですが、今は90万円前後の3年間の費用なのですが、過去に、大分前です、500万円ずつ2年にわたってやって、最終的に結果も出せない行政だったのです。今回は少額だといっても、やっぱりかなりの種子を確保して農家に提供する、私はこれはいいと思うのです。  でも、私のところに入る言葉には、農協から買った種子で栽培したら、生育、球の伸びが悪い、そういう農家が何人もあったのです。その辺全然聞いていないという部長の話でしょう。だから、私あえて質問の最後の中にも、農協とか農家の意見聞きましたかというのを入れているのです。その辺の話はありませんか。 ○議長(竹島勝昭) 農林商工部長農林商工部長(本宿貴一) 農家のほうの話を聞いていないと申し上げたのは、私個人として聞いていない、伺っていないという意味でちょっとお答えしたのですが、この事業に対してのそれぞれの農協ですとか農家の感想というのは、先ほど申し上げたとおり、JAについては品質の向上等につながったという部分と、あと農家の方々については安価で種子の部分を購入できたということは聞いておりますが、その品質の部分についてはちょっと聞き取りの中ではなかったということでございます。 ○議長(竹島勝昭) 戸来議員 ◆21番(戸来伝) これは紛れもない話なのです。農協から購入した種子で一昨年に栽培したのもやっぱり、さっき言った茎の伸びと種子、種というよりニンニクがよくなかったと。だけれども、去年もまた栽培したらよくなかったという感想なのです。農協にそれとなしにいろいろな人が打診したときに、いや、手の打ちようがないと、そういう結果なのです。泣きを見ているのは農家の人なのです。一級品をいつもとっている人なのです。とっている人、とっている集落なのです。それがたまたま農協から仕入れた種で一級品をとれなかったと、そういう声があるのです。農協に話をして、農協も来て、いろいろ見たけれども、打つ手がないということなのです。そうやってなれば、私は種子の目的がすばらしくても、結果的に農家の人たちにいい生産量を与えなければ意味がないのではないかなと思って言っているの。  私は、過去にもいろいろなところに質問したら、農協で種子を栽培させるのではなくて、優良農家にその種子、農協の3,000球を3年間にわたって、あるいは6万球になるように栽培させる、そういうふうな種の栽培の配慮が必要だったのではないかなと、今思えばそうなのです。私は、それを想定してそのとき言ったのではないですけれども、今そういう結果が出ているのです。  でも、去年まではニンニクはそれなりの高さだったから、若干品質が落ちても、それこそそれ相当の金額を取ったと思うのですが、ただ一番ニンニクに対して誰もが認める人が、そういうできとは言わないけれども、価格も品質も悪いニンニクとってショックを受けているのです。そういうふうなのもただ補助するのではなくて、ニンニク農家のためになる事業という解釈をして、私はやっぱりそういう細やかな配慮も必要ではないかなと思って、あえてここにニンニクを出しました。  だから、それはもう聞いてもどうもならないし、農協もどうもならないというから、行政もどうもならないけれども、今後はそういうふうなことのないように、農協も、あるいはニンニク農家にも指導していただければなと思います。  次、白鵬の話ですが、先ほど市長が28頭の子牛が入っていると言いました。その中で、最初に入ったの、もう授精されていると思うのですが、その辺の中身わかったら教えてくれますか。 ○議長(竹島勝昭) 農林商工部長農林商工部長(本宿貴一) 実際の種つけ状況ということになりますでしょうか。平成30年導入の状況につきましてですけれども、データが少し前になりますが、平成31年の2月の段階での状況になりますが、40頭のうち受胎が16頭、そして不受胎が1頭、不明が13頭ということで把握しておりました。  以上でございます。 ○議長(竹島勝昭) 戸来議員 ◆21番(戸来伝) そうすると、県の種雄牛の種の銘柄は何ですか。 ○議長(竹島勝昭) 農林商工部長農林商工部長(本宿貴一) お答えいたします。  種つけしている市の品種でございますが、第1花国が15頭。県のものということですか。その他県のものでいくと、春待白清1頭です。あと県外のものも含めていきますと、美国桜12頭、安福久2頭となっておりまして、受胎している、していないも含めての数になりますが、主なところはそういったところになっております。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 戸来議員 ◆21番(戸来伝) 県種雄牛の第1花国、これはもちろんいいけれども、その先祖、安福久も例えば1代前、2代前に入っている確率というのも今わかりますか。 ○議長(竹島勝昭) 農林商工部長農林商工部長(本宿貴一) ちょっと今手持ちにそこまでの情報はございませんでした。 ○議長(竹島勝昭) 戸来議員 ◆21番(戸来伝) 種牛の導入なのですが、やっぱりそちらのほうでも安福久が入った牛は高額で、なかなか買いに行っても手が出ないというぐらいの牛だそうです。多分こっちから行って、競りにかかって買いに行ってくるのですが、今まで入った中で一番高い牛は何ぼぐらいだと聞いていますか。 ○議長(竹島勝昭) 農林商工部長農林商工部長(本宿貴一) お答えします。  今回の県外導入の中で一番高い購入額につきましては260万8,000円となっております。これは、昨年の4月の市場の結果となっております。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 戸来議員 ◆21番(戸来伝) やっぱり260万円、過去には500万円した牛もあると聞いたのだけれども、260万円にしても、県外導入すれば高い牛なのです。それで20万円というのは高いか安いかと聞けば、それ以上聞いても私はどうもならないと思うのですが、もっと補助できないのかと聞いたら、市長は前に、いや、なかなか難しいという話をしました。  私がこれ見た段階で、一般財源から800万円というのだけれども、この前の平成31年度の当初予算で地域振興基金から出しているのです。「その他」というのは、これ640万円のことだと思うのですが、その前のと変わった理由というのは何ですか。 ○議長(竹島勝昭) 企画財政部長 ◎企画財政部長(中野孝則) お答えします。  予算編成の段階で、地域振興産業にかかわる事業ということで、地域振興基金を活用させていただいております。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 戸来議員 ◆21番(戸来伝) そう言ったらそれまでだべといったって、そうしたら平成30年度のときは同じ事業主体でも一般財源から800万円出しているのだもの。その違いが、一般財源なくなって、地域振興基金、そっちから出したという解釈に捉えられるけれども、違いますか。 ○議長(竹島勝昭) 企画財政部長 ◎企画財政部長(中野孝則) お答えいたします。  特定財源につきましても、積極的な活用を図っていくという予算編成方針のもと財源充当しているものでございます。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 戸来議員 ◆21番(戸来伝) わかりました。いずれにしても、800万円ずつ出してもらって、農家の人はまあまあ喜んでいると思います。だから、あといい子牛が生まれることを切望して、牛の質問は終わります。  次はドローンのことですが、さっき総務部長に答弁をしていただきました。それで全てではなくて、やっぱり総務部長が話ししたから、全部行政がそれに倣ってくれれば一番いいのですが、私はこの前の一般質問の最中にドローンイノベーションネットワークの関係者を呼んで、それぞれの部長からヒアリングをしたつもりなのですが、各担当課ではどのようなドローンの使われ方を考えているかというのはありますか。 ○議長(竹島勝昭) 建設部長 ◎建設部長(甲田信二) ただいまのご質問にお答えいたします。  建設部土木課では、台風や地震などの自然災害発生時において、被災箇所内で安全性の確保が難しい危険な場所、人の立ち入りが困難な場所などの被災状況調査及び復旧費用算定に活用できるものと考えております。  また、調査測量設計業務においては、狭あい道路整備事業などの概略図作成においても活用できるものと考えております。  また、都市整備建築課では、樹木の管理業務におきまして、地上より確認がしづらい高木などに活用ができるものと考えております。  これらについて、今後建設部内ではドローンの活用方法について費用対効果も含めた調査研究は行っていきたいと考えております。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 戸来議員、各部から……。 ◆21番(戸来伝) そうなのだけれども、今答弁したから、簡単に。  いろいろな使い方あって、ただ焼山地区の渓流の観光がすごくいいわけでしょう。でも、過去にはあの渓流は土砂崩れしたことあるわけでしょう。そういうふうなのにもいち早く使えれば、やっぱり災害を防げると思うのです。だから、その辺も含めながら検討してください。  あと各部長、よろしくお願いします。 ○議長(竹島勝昭) 民生部長民生部長(福島均) ご質問にお答えいたします。  民生部として、まずドローンの活用方法として考えられるということなのですが、まちづくり支援課におきましては、空き地における樹木、雑草等の状況確認、空き家の状況把握の調査、また現在奥入瀬川の不法投棄物のパトロールを実施しているところでもありますので、そういう形のところをドローンを使って調査等できるのかなと、そういう活用が見込まれるのではないかと考えているところでございます。 ○議長(竹島勝昭) 農林商工部長農林商工部長(本宿貴一) まず、農業分野についてのドローン活用についてですけれども、まずは高齢化に伴う労働力不足を補うために、現在国ではスマート農業の導入を推進しています。その中でもドローンにつきましては、農薬散布を初め肥料の散布、また播種の作業など、幅広い作業の効率化が期待されているところです。  また、AIと組み合わせることで、自動で農薬の散布量を調節して農薬代を節約できるなど、さまざまな効果が期待されているところです。  市で把握している農業用ドローンの市内での導入状況ですけれども、農業法人で3件、個人の農業者で2件、合計5件が既に利用されているというところで、今後の導入も拡大していくものと見られています。  また、観光分野につきましては、さまざまな動画の撮影ですとか、ふだん見られない魅力的な映像を撮ることで宣伝の効果もあると思われますますので、そういった場面での活用が考えられるかと思います。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 企画財政部長 ◎企画財政部長(中野孝則) 企画財政部では、税務課において固定資産税課税客体の把握のため、航空機による市全域の撮影を実施しておりますが、ドローンの活用も可能と思われます。  ただ、航空機による市内全域の撮影データにつきましては、GIS地理情報システムとして全庁的に活用しておりますことから、ドローンによる撮影データがシステムデータとして活用可能かどうかも含め、調査研究してまいりたいと考えてございます。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) 戸来議員 ◆21番(戸来伝) 今担当部長からいろいろ話を伺いました。多岐にわたるわけなので、それを行政でどういうふうに反映するかというと、やっぱり緻密な考えなり会議が必要だと思うのです。  私がふだんつき合いしている百石町の漁協の木村さんという組合長が、これは災害時に、やっぱり津波に備えるために沖に出るということで、ドローンを使って実験をしたりなんかしていました。木村さんという人は、この前勇退した野月忠見さんと同じ年なのです。まだ現役で頑張っているのです。その方たちも窮状を考えて、ドローンイノベーションネットワークにドローンで、津波が来たときにはこういうふうな形をとるという方向づけをしたのです。  だから、1つにはもう災害時、ここは海がありませんので、津波の心配はないとしても、にわかに叫ばれているのが十和田湖の問題とか、八甲田山の噴火の問題とかといろいろあるでしょう。そういうふうなのを未然に防ぐような方法が役所では考えられると思うのです。だから、そういうふうなことにも着手するために、誰を中心としたといったら、やっぱり副市長かな。副市長を中心として十和田市におけるドローンの活用、そういうふうなのを私は考えられると思うのです。  副市長、先ほど部長たちからいろいろ話を聞きました。やっぱり市長と一緒に予算的なかじ取りするのは副市長なので、ドローンイノベーションネットワークを有効利用、有効活用するために、行政がどういうふうなことをしなければいけないかということを最後に聞いて終わりたいと思うので……。 ○議長(竹島勝昭) 副市長 ◎副市長(西村雅博) ただいまのご質問にお答えいたします。  冒頭総務部長が申し上げましたが、まず国で取り組んでおります空の産業革命に向けたロードマップ2019、これも今後ドローンの活用に当たってのいろいろな技術の開発ですとか、法規制の問題、さまざまありますので、今後国の動向を注視しながら、時期を見て、戸来議員がおっしゃった組織のことも含めて検討してまいりたい、そのように考えております。  以上です。 ○議長(竹島勝昭) よろしいですか。  以上で戸来伝議員の質問を終わります。 △散会 ○議長(竹島勝昭) 以上で本日の日程は全部終了しました。  あすは午前10時から本会議を開き、市政に対する一般質問を続行します。  本日はこれにて散会します。  大変ご苦労さまでした。                           午後 3時57分 散会...