八戸市議会 > 2021-06-09 >
令和 3年 6月 定例会-06月09日-04号

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  1. 八戸市議会 2021-06-09
    令和 3年 6月 定例会-06月09日-04号


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    令和 3年 6月 定例会-06月09日-04号令和 3年 6月 定例会         令和3年6月八戸市議会定例会会議録(第4号)         ────────────────────── 議事日程第4号  令和3年6月9日(水曜日)午前10時開議 第1 一般質問(継続) 第2 議案第92号 令和3年度八戸市一般会計補正予算    議案第93号 令和3年度八戸市自動車運送事業会計補正予算    議案第95号 八戸市立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例の制定について    議案第96号 承認地域経済牽引事業のために設置される施設に係る八戸市市税の特別措置に関する条例の一部を改正する条例の制定について    議案第97号 八戸市保護施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について    議案第98号 八戸市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について    議案第99号 八戸市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について    議案第100号 八戸市指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例等の一部を改正する条例の制定について    議案第101号 八戸市指定障害福祉サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について    議案第102号 八戸市指定障害者支援施設の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について    議案第103号 八戸市障害福祉サービス事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について    議案第104号 八戸市障害者支援施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について    議案第105号 八戸市地域活動支援センターの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について
       議案第106号 八戸市福祉ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について    議案第107号 八戸市手数料条例の一部を改正する条例の制定について    議案第108号 八戸市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定について    議案第109号 八戸市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について    議案第110号 八戸市営住宅条例の一部を改正する条例の制定について    議案第111号 処分事件の報告及びその承認を求めることについて(令和2年度八戸市一般会計補正予算の処分)    議案第112号 八戸市公会堂・公民館耐震改修電気設備工事請負の一部変更契約の締結について    議案第113号 新大橋整備工事(その5)請負の一部変更契約の締結について    議案第114号 指定ごみ袋の買入れについて 第3 陳情について  ────────────────────  本日の会議に付した事件 議事日程に同じ  ──────────────────── 出席議員(32名)        1番     山之内 悠君        2番     間 盛仁 君        3番     高橋正人 君        4番     中村益則 君        5番     吉田洸龍 君        6番     髙橋貴之 君        7番     田名部裕美君        8番     久保しょう君        9番     久保百恵 君        10番     岡田 英 君        11番     日當正男 君        12番     高山元延 君        13番     三浦博司 君        14番     上条幸哉 君        15番     苫米地あつ子君        16番     田端文明 君        17番     夏坂 修 君        18番     工藤悠平 君        19番     藤川優里 君        20番     小屋敷 孝君        21番     壬生八十博君        22番     豊田美好 君        23番     松橋 知 君        24番     森園秀一 君        25番     寺地則行 君        26番     冷水 保 君        27番     伊藤圓子 君        28番     山名文世 君        29番     立花敬之 君        30番     坂本美洋 君        31番     五戸定博 君        32番     吉田淳一 君   -------------------- 欠席議員(なし)   -------------------- 地方自治法第121条による出席者    市長         小林 眞 君    副市長        田名部政一君    副市長        大平 透 君    教育長        伊藤博章 君    総合政策部長     中村行宏 君    まちづくり文化スポーツ部長               前田 晃 君    総務部長       石田慎一郎君    財政部長       品田雄智 君    商工労働観光部長   磯嶋美徳 君    農林水産部長     上村智貞 君    福祉部長       池田和 彦君    健康部長       佐々木勝弘君    市民防災部長     秋山直仁 君    環境部長       石上勝典 君    建設部長       八木田満彦君    都市整備部長     大志民 諭君    教育部長       石亀純悦 君    交通部長       佐藤浩志 君   -------------------- 出席事務局職員    事務局長       田中一美    次長兼庶務課長    佐々木結子    議事課長       榊原正克    副参事(議事グループリーダー)               山道隆央    主幹         槻ノ木沢昌敏    主査         八木橋昌平    主査         安藤俊一  ────────────────────   午前10時00分 開議 ○議長(森園秀一 君)これより本日の会議を開きます。  ──────────────────── △日程第1 一般質問 ○議長(森園秀一 君)日程第1一般質問を行います。
     順次質問を許します。   --------------------   28番 山名文世君質問 ○議長(森園秀一 君)28番山名文世議員の質問を許します。山名議員  〔28番山名文世君登壇〕(拍手) ◆28番(山名文世 君)おはようございます。2月24日、立憲民主党に入党した山名文世でございます。目的は、固まりを大きくして政権交代を目指すためです。これまで培った反核、平和、脱原発、護憲、社会民主主義の継承、発展は、政治資金規正法上の政治団体として全国的に設立された社民フォーラムに引き継ぎます。  それでは、6月定例会に当たり、一般質問を行います。  初めに、福祉行政における子ども政策についての1点目、子ども食堂について伺います。  新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、外出の自粛や移動制限の長期化、さらには営業活動の自粛などを余儀なくされ、社会生活に甚大な影響が及んでいます。また、先の見通せない不安や生活様式の変化などにより、人々に大きなストレスを与え、女性の自殺者やDV被害が増え、経済活動の停滞は非正規雇用者や低所得者、ひとり親世帯などの社会的弱者に打撃を与えています。  昨年7月に厚生労働省が公表した2019年国民生活基礎調査では、18歳未満の子どもの貧困率は13.5%で、ひとり親世帯の貧困率は48.1%にも及ぶという苦しい生活実態が浮かび上がっています。一方、総務省の統計による本年3月の完全失業者数は188万人で、季節調整値の完全失業率は2.6%、前月比で0.3ポイントの改善が見られるとしています。一方、昨年の休業者は月平均250万人程度発生しており、最も多い4月の休業者数は597万人に及び、完全失業者189万人、求職者の178万人を合わせて964万人が潜在的な失業者と仮定すると、4月の就業者6628万人に対する潜在的失業率は14.5%に跳ね上がります。  なお、政府は2020年度に、児童虐待・DV対策等総合支援事業に係る第3次補正予算の中で、支援対象児童等見守り強化事業については、市町村の要保護児童対策地域協議会が中核となり、子ども食堂などへの支援を行う民間団体等の活動を後押しし、自治体が必要な支援体制の強化を推進することとしています。  2012年に東京都大田区で始まったとされる子ども食堂は、貧困対策や地域交流の拠点として重要な役割を果たしてきました。NPO法人むすびえによるアンケート調査では、2019年に全国で3718か所に達していた子ども食堂が、2020年には少なくとも5086か所に達していることが確認できたと記しています。しかし、近年の新型コロナ禍の影響に伴い、本年2月に実施したアンケートでは、食堂サービスを継続しているのは約1割にとどまり、その他の多くは弁当の配付など別の方法で活動を続けているとしています。なお、2019年1月に発足した十和田こども食堂実行委員会では、2020年1月末を期限に200万円の資金を募集したところ、支援者133人から412万円が集まり、その資金を基に大型バスを購入し、3密を避けるために、米と具材、カレーのルーをドライブスルー方式で提供しています。  先日、私の知人から、新型コロナ禍における社会情勢の中、当市においても子どもの貧困化が進み、食事も取れないような深刻な実態が見られるとして、ぜひとも子ども食堂に取り組んでほしいとの要望がありました。子ども食堂は、自発的かつ自主的なボランティア活動ではありますが、支援ニーズの高い子どもたちを見守る民間団体などを行政が支援していく必要があります。特に子ども食堂を行う上での困り事は、会場が使用できない、食材などの不足、感染拡大への恐怖、人手や資金不足などが挙げられています。当市における子ども食堂は、現在、数か所程度の確認にとどまっていますが、その現状と行政支援について市長はどのように考えているか、所見を伺います。  2点目は、小中学校トイレへの生理用品設置について伺います。昨日、同様の質問がありましたが、改めて質問させていただきます。社会でタブー視されがちな女性特有の健康問題ではありますが、あえて取り上げさせていただきます。  経済的な理由により生理用品を買えない人が出ているとの問題は、海外で生理の貧困として関心が高まっているほか、国内でも同様の問題が指摘されています。現在、国会や地方議会においても論戦が活発化し、男女共同参画担当相は5月28日の会見で、生理の貧困への支援を講じている自治体が全国で少なくとも255あると発表しました。東京都品川区や足立区、千葉県市川市などでは、防災用に備蓄していた生理用品を希望者に無償配付したり、小中学校の女子トイレに誰もが自由に使える無料の生理用品の設置などが進められています。  よって、小中学校女子生徒の生活に欠かせない生理用品のトイレへの設置について積極的に取り組むべきと考えます。所見を伺います。  3点目は、ネット情報モラル支援事業について伺います。  インターネットは、必要な情報を集めたり、災害等に安否情報を知らせるなど、家族との連絡や友人と交流を図るために便利なツールである一方、ネットいじめやSNSへの不適切な投稿などによるトラブルが後を絶ちません。当市においても、児童生徒がインターネット上のトラブルに巻き込まれたり、不適切な使用により生活習慣が乱れるなどの問題が発生していると聞いています。  市教育委員会では、ネット情報モラル支援事業を行い、市内の小学校34校、中学校22校において、児童生徒や保護者、教職員向けにインターネットトラブル防止のための研修会が開催されていますが、保護者の中には共働き世帯も少なくないと思われます。よって、何割程度が参加しているか、また、欠席した保護者への対応について伺います。  なお、文部科学省は、情報活用能力の観点について、子どもたちに、インターネットに接続できる機器を使わないほうがいい、あるいは危険な目に遭うかもしれないことなどを強調するのではなく、1、情報活用の実践力、2、情報の科学的な理解、3、情報社会に参画する態度の3観点が示されています。その対応について具体的に示していただきたい。  福祉行政の第2点目、地域共生社会について伺います。  近年、高齢化や人口減少が進み、地域や家庭、職場などで人々の生活領域における支え合いの基盤が薄まりつつあります。したがって、これを支えるための様々な困難に直面した場合、人々が役割を持って相互に配慮し合い、お互いの存在を認め、支え合うことで、孤立することなく自分らしい生活が送れるような社会を築くことが重要であります。  昨年6月12日、厚生労働省は、地域共生社会の実現のための社会福祉法等の一部を改正する法律を公布し、複雑化した支援ニーズに対応する市町村の包括的な支援体制の整備を行う新たな事業及びその財政支援の規定を創設するとともに、関係法律の規定の整備を行うこととしています。  よって、各自治体での地域共生社会の実現に向け、地域づくり強化のための各種取組の推進が求められていることから、関係部局や事業の受託団体間での協議や調整を行い、新たな事業計画の立ち上げが必要と考えます。所見を伺います。  次に、水産都市八戸について伺います。  第1点目は、水産物のブランド戦略について伺います。  昨年11月に行われた第1回八戸市水産物ブランド戦略会議の議事録で、事務局からは、当市で力を入れているのが八戸産のワインなので、今期の戦略会議においては、サバと八戸産のワインとのコラボレーションをテーマに御審議いただければとの議案が提起されています。この議案について、ある委員は、ワインとのコラボレーションもマスコミとか様々な注目を集めるには非常に有効ではある、八戸全体の水産物とワインをブランド化し合っていけばと思っていますとの意見が述べられています。  一方、本年3月、第2回目のブランド戦略会議の議事録では、八戸はワイン屋だけでなく日本酒のメーカーも多いので、ここに特定すると自分たちはどうも不利だと、この八戸産ワインと合う水産加工品であるということは、個人的にはなくてもいいのではないかと思います、また、A棟サバを使っているかどうかはどこにも書いていないがどうするのかとの質問があります。  事務局は、コラボの表現で八戸産に関わることなくという意見。合うのであれば八戸産酒類、八戸の酒造メーカー2社だと思うが、関わっていくか、もう少し範囲を広げて青森県産のワインとコラボするとか、事務局で検討を進めていきたいとしています。  しかし、八戸産ワインは、南郷地区での葉たばこの生産が、国内需要の減少に伴い地域経済に影響があるとして、農業の付加価値向上と地域経済の活性化を目的に、2014年から八戸ワイン産業創出プロジェクトの取組を開始したものです。既に2021年1月22日に、市内のワイナリーから南郷産のブドウを使用した八戸ワインが発売されています。  そこで、八戸産ワインとサバのコラボレーションについて、当局はどのように対応するつもりか、また、水産物のブランド戦略について、具体的な対応策を示していただきたい。  第2点は、荷さばき所高度衛生化完了に伴う課題と将来展望について伺います。  国内の指定漁港数は2020年4月1日現在2790港で、そのうち政令で定める特定第3種漁港は、1960年3月に初めて指定された八戸港を含めて13港となっています。その後、八戸港は水産都市としての基盤整備が進められ、1966年から1968年にかけて3年連続で水揚げ日本一を記録するなど、国内有数漁港への発展を遂げてきました。一方、最大の水揚げ高を誇った1988年の81万9000トンを記録した以降は、漁獲量の減少が続き、昨年の水揚げ高は6万1000トンと、最盛期の7.4%にすぎません。EUハサップにしても、本年2月に宮城県塩釜港の施設が認定され、他港でも追随の動きが出ているとされます。  そこで、八戸港の水揚げ数量の落ち込みや荷さばき所A棟の稼働不振から脱却し、国内外への販路拡大などによって産地間競争を勝ち抜く必要があります。したがって、これらの課題と荷さばき所高度衛生化完了に伴う今後の展望について示していただきたい。  第3点目は、福島第一原発の処理水海洋放出の影響について伺います。  2011年3月11日、東日本を襲ったマグニチュード9の地震は、高さ15メートルの津波を引き起こし、福島第一原発の冷却システムが数日にわたって止まり、3基の原子炉がメルトダウンを起こして、大量の放射性物質が放出されました。その後、事故で溶融した核燃料の冷却などにより、放射性物質を含む汚染水が大量に発生し、福島原発の敷地内に建設された1000基を超えるタンクに保管され、約125万トンまで増え続けてきました。政府は4月13日、この事故で発生した放射性物質トリチウムを含む汚染水を、国内の漁業従事者などの反対や近隣国の批判を押し切り、2年後に海洋放出する方針を決定しました。  汚染水の海洋放出によるトリチウムの影響は、魚介類などの海産物を通して拡散するおそれがあり、風評被害だけでなく実害をもたらす危険性も指摘されています。したがって、水産都市八戸における福島第一原発の汚染処理水海洋放出の影響についてどのように考えるか、市長の所見を伺います。  以上、この場からの質問を終わります。  〔28番山名文世君降壇〕(拍手) ○議長(森園秀一 君)市長  〔市長小林眞君登壇〕 ◎市長(小林眞 君)おはようございます。山名議員にお答えを申し上げます。  まず、子ども政策における子ども食堂についての御質問ですが、現在開催している団体は、市が把握する限りで9団体となっております。  しかしながら、新型コロナウイルスの影響のため、どの団体も開催を自粛していると伺っています。  このような状況の中、昨年末から青森県社会福祉協議会主催の八戸こども宅食おすそわけ便が、子ども食堂を開催している社会福祉法人を中心として市内各所で実施されております。  この八戸こども宅食おすそわけ便は、子どもがいる世帯は誰でも利用でき、提供された食材の中から好きな食品を選んで持ち帰ることができるフードパントリーと呼ばれるもので、これまでに3回実施されております。  開催に当たり、市では、小中学校を通じ、全児童生徒にこども宅食のチラシを配付しているほか、子育て情報配信メールやアプリを通じて情報発信をする等、広報活動の支援を実施しております。  また、参加団体には、活動を通じて特に気になる子どもを発見した場合の相談受付窓口をお知らせすることで、何らかの困難を抱える子どもを早期に見つけ出し、必要な支援につなげるための連絡体制づくりを行っております。  市といたしましては、子どもの貧困は貧困世帯だけの問題ではなく、社会全体の損失につながるという考え方に立って、社会全体で子どもの最善の利益のために取り組んでいくことが重要であると認識しており、今後も関係機関と連携し、子どもの貧困対策の推進に努めてまいります。  次に、(2)地域共生社会についてお答え申し上げます。  地域共生社会は、平成28年6月に閣議決定されたニッポン一億総活躍プランの中で、誰もが活躍できる全員参加型の社会を実現するための理念として掲げられたものであり、その内容は、高齢、障がい、子ども、生活困窮といった分野ごとの枠や支える側、支えられる側という従来の関係を超えて、人と人、人と社会がつながり、一人一人が生きがいや役割を持ち、助け合いながら暮らしていくことができる包摂的な地域社会を目指すものであります。  国では、この地域共生社会の実現に向け、平成29年5月に社会福祉法を改正し、住民相互の支え合い機能の強化、公的支援と協働して地域課題の解決を試みる体制の整備、市町村における包括的支援体制の整備などの規定を設け、これらの取組を推進してきたところであります。  さらに、近年、複数の分野にまたがる複合的な課題や制度のはざまにある課題を抱え、従来の分野別に整理された縦割りの支援体制では対応が困難なケースが顕在化してきていることを受け、地域住民の複雑化、複合化した支援ニーズに対応する包括的な支援体制を構築するため、令和2年6月に社会福祉法を改正し、市町村の新たな任意事業として、本年4月に重層的支援体制整備事業が創設されております。  一方、当市ではこれまで、高齢、障がい、子ども、生活困窮といった分野ごとの相談窓口を設置し、必要に応じて関連する部署や関係機関等と連携して適切な支援制度や支援機関につなぐなど、包括的な支援に努めてきたところであります。しかしながら、今般の改正社会福祉法の趣旨を踏まえると、さらなる支援体制の充実に取り組む必要があると認識しているところであります。  このため、現在策定を進めております令和4年度から令和8年度までの5年間を計画期間とする第4期八戸市地域福祉計画では、包括的な支援体制の構築に向け、市が主体となって推進する取組に加え、地域住民や関係機関等と連携して実施する取組も幅広く盛り込んでまいりたいと考えております。  市といたしましては、既存の支援の枠組みを活用しながら、市と地域住民、関係機関、事業者等の地域福祉に関わる全ての関係者が有機的に連携する仕組みを構築するなど、地域共生社会の実現に向け、積極的に取り組んでまいります。  私からは以上でございます。  〔市長小林眞君降壇〕 ○議長(森園秀一 君)教育長 ◎教育長(伊藤博章 君)私からは、子ども政策についての2点についてお答えを申し上げます。  最初に、小中学校トイレへの生理用品設置についてお答え申し上げます。  新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、生活困窮世帯が増加し、子どもの貧困や生理の貧困が大きな社会問題となっていることから、市教育委員会では、生理用品の無償提供の早期実現に向けて対応を検討しているところであります。  現在、市立小中学校では、保健室に生理用品を常備し、申出があった児童生徒に対し、貸出しを行っております。あわせて、申出を受けた際に児童生徒が抱える悩み等を養護教諭が把握し、解決するよう努めております。このことから、学校における生理用品の無償提供をする場合においても、相談体制の充実を図りながら実施することが重要であると考えております。  市教育委員会といたしましては、学校における生理用品の無償提供については、トイレへの設置ではなく、保健室を窓口とすることが望ましいと考えております。  次に、ネット情報モラル支援事業についてお答え申し上げます。  議員御指摘のとおり、社会の情報化が進展し、スマートフォンやSNSが児童生徒へ急速に普及する中で、インターネット上のトラブルに巻き込まれたり、関わったりする事例が見られるようになり、情報モラルの育成は喫緊の課題であります。  当市において、携帯電話やスマートフォンを所持している児童生徒の割合は、今年度の最新の調査によりますと、小学校高学年で46.1%、中学生においては54.1%と半数を超えており、年々増加傾向にあります。  市教育委員会では、こうした現状を踏まえ、情報モラルを含む情報活用能力の育成を学校教育指導の重点の一つに位置づけ、発達の段階に応じた指導の充実を図るよう、各学校へ周知しております。  各学校では、全教員の校務用パソコンにインストールされている情報モラル教材「事例で学ぶNetモラル」による具体的な指導と併せて、1人1台端末を活用するなどして、情報活用能力育成の3観点であります情報活用の実践力、情報の科学的な理解、情報社会に参画する態度に基づいた指導の充実に努めております。さらに、小学校では7割、中学校では9割程度の学校が外部講師を招いて情報モラルに関する安全教室等を毎年開催しており、関係機関と連携した取組の充実を図っております。  議員御承知のとおり、市教育委員会では、平成30年度より、インターネット上のトラブルから児童生徒を守るための研修会を支援するネット情報モラル支援事業を推進しております。  本事業においては、事業開始から昨年度までの3年間に、学校で開催される研修会に延べ36回外部講師を派遣しており、このうち、保護者も対象とした研修会は17回開催しております。  市教育委員会では、各校ごとの保護者の参加率の詳細な把握はしておりませんが、各校では、研修会に参加できなかった保護者に対しましては、後日、研修会資料を配付したり、学校だより、生徒指導だより等で、インターネットや情報機器の望ましい活用についての情報提供を行ったりしております。  市教育委員会といたしましては、今後も、本事業を通して関係機関と連携し、保護者の情報モラルに対する理解を深めるとともに、児童生徒が情報機器や情報技術を適切かつ効果的に活用できるよう、情報モラルを含めた情報活用能力の育成に一層努めてまいります。  以上でございます。 ○議長(森園秀一 君)山名議員 ◆28番(山名文世 君)まず、答弁をいただきましてありがとうございます。  子ども食堂についてでありますけれども、民間のNPOあるいは個人の善意に基づいて発足、運営されているわけでありますけれども、国のほうで地方自治体が実施する表彰制度を活用することが有効だというふうに奨励されています。この表彰制度の活用について答弁をいただきたいと思います。  小中学校トイレへの生理用品設置についてでありますけれども、先ほどの答弁で、保健室を窓口にするのが相当だと考えているということでありますけれども、やはり保健室に行くのが恥ずかしいというような生徒がいるわけでありますので、様々な工夫をしている自治体があります。その一つに、千葉県市川市、ワンパック30個入りということで、市役所の支所、あるいは保健センターなど、市内3か所の窓口で女性職員が対応していると。置かれている専用カードを提示すれば、用件を言わなくても1人ワンパックまで受け取れるというようなシステムを行っているということであります。  こういう配慮がやはり必要ではないかと思いますけれども、これについて答弁をいただきたいと思います。  以上です。 ○議長(森園秀一 君)福祉部長 ◎福祉部長(池田和彦 君)山名議員の再質問にお答え申し上げます。  まず、子ども食堂の民間団体へのいろんな支援の制度で、当市の現状を言いますと、内閣府ではNPOとかで子ども食堂をやっているところに支援する制度がありまして、市内の団体でもその内閣府の制度を活用して申請を上げて補助金を頂いて、子ども食堂を実施している団体があると聞いております。それから、農林水産省では、備蓄米を出す制度がありまして、これもやっぱり子ども食堂で活用できまして、市内の団体で申し込んで、恐らく米60キロぐらい頂いて、それを貧困の家庭に配ったりということが実施されておりますので、そういった制度も今後、民間団体に周知して、さらに、過去に利用された団体以外の団体にも周知してまいりたいと思います。  それからもう1点、生理の貧困の問題で、他都市で市役所でできるだけ配慮しながら窓口を用意して、例えば直接言葉をしゃべらなくても、カードを見せることで生理用品を配付するだとか、いろいろ他団体で工夫されているということで、八戸市でもそういった考え方がないのかという再質問だと思いますが、県内で今のところ五所川原市と三沢市で生理用品の配付を行っておりまして、そこでは、定期的に貧困の家庭の方に、先ほど市長答弁にあったパントリー方式で食事もレトルト食品とかを配付している事業がありまして、そういった際に生理用品もできるだけ目立たないように置いて、御本人が何も言わずに取っていけるようなやり方で、三沢市、五所川原市はやっていると聞いておりますので、当市ももし採用できるとすれば、そういった形で直接口に出さなくてもさりげなく取っていけるようなやり方、社会福祉法人と連携しながらやっていきたいと思います。  以上でございます。 ○議長(森園秀一 君)山名議員 ◆28番(山名文世 君)ありがとうございます。  まず、子ども食堂の団体に関する表彰制度の活用でありますけれども、積極的に取り入れていただきたいと要望して終わります。  もう一つ、生理用品のトイレ設置でありますけれども、カードの活用、カードを提示すれば全て要件が分かるという取組について、ぜひ進めていっていただきたいと要望して、この件は終わります。 ○議長(森園秀一 君)以上で発言事項1は終わります。  次に、発言事項2について答弁を願います。市長  〔市長小林眞君登壇〕 ◎市長(小林眞 君)それでは、水産物のブランド戦略についてお答え申し上げます。  市では、水産物のブランド化に向けた令和3年度の取組として、八戸市水産加工試作品製造支援事業と八戸市水産物ブランド認証制度を実施することとしております。  八戸市水産加工試作品製造支援事業は、当市の水産物を原料とした加工品の開発を支援し、水産物のブランド化を図ることを目的としております。  当初予定しておりました募集テーマは、八戸産ワインとのコラボレーションを念頭に八戸産ワインと合うサバの加工品としておりましたが、より多くの事業者の皆様に応募していただくために、八戸港産サバの加工品へ変更いたしました。募集期間は、6月中旬から約1か月間とし、7月中に選考を経て事業認定する予定としております。  議員御質問の八戸産ワインとのコラボレーションにつきましては、本支援事業で製造された加工品が八戸産ワインに合う加工品として提案されたものであれば、ワインに関するイベント等で積極的にPRし、販路拡大に取り組んでまいりたいと考えております。  次に、水産物のブランド化の取組についてお答え申し上げます。
     八戸市水産物ブランド認証制度につきましては、主に八戸市水産加工試作品製造支援事業において製造された加工品を対象としてブランド認証するもので、去る5月23日に開催した第3回八戸市水産物ブランド戦略会議において、認定の審査基準等、認証方法について審議をしていただいております。  具体的な認証方法については、ブランド戦略会議の委員の試食による味、斬新性、見た目、簡便性、素材についての評価とともに、漁船、水揚げ場所、加工場の衛生管理レベルについても評価の対象とすることを検討しております。  今年度の認証時期は12月中を予定しており、認証品につきましては、市ホームページへの掲載、8baseの活用、VISITはちのへ等に協力を依頼し、メディアへ広く宣伝し、当市の水産物のブランド化及び販路拡大を目指し、水産物の付加価値向上に取り組んでまいります。  次に、荷さばき所高度衛生化完了に伴う課題と将来展望についてお答え申し上げます。  全国でも有数の漁港である当市の水揚げ高は、昭和63年の82万トンから減少し、令和2年は約6万トンとピーク時の約7%までに落ち込んでおり、基幹産業である水産業は厳しい状況となっております。  これは、海洋環境の変化による資源量の減少のほか、海外漁場への入漁規制や資源管理型漁業への移行による漁獲制限など、様々な要因によるものと考えております。  加えて、国際的にも水産物は高度な衛生管理の下で流通することが求められていることから、平成19年度に八戸漁港流通構造改革拠点漁港整備事業基本計画に基づく荷さばき所等の施設整備がスタートし、令和2年度をもって完了いたしました。  新たな水産物の流通基盤が整い、今後は水産物の高付加価値化が重要であるとの認識から、その施策の一つとして、令和2年度に設置した八戸市水産物ブランド戦略会議において、水産物の新たな価値の創出に向けた取組を検討し、今年度から八戸市水産加工試作品製造支援事業と八戸市水産物ブランド認証制度に取り組んでいくこととしております。  さらに、市内の事業者には、当市における高度に衛生管理された施設の強みを生かし、国内だけではなく、日本製品への信頼度が高い東南アジア等への輸出を視野に入れた商品開発を行う事業者が出始めるなど、今後の販路拡大が期待されます。  また、漁獲量の大幅な増加が見込めない中、新たな魚種の誘致や、つくり育てる漁業の可能性を探るなど、水揚げ量の確保に向けた施策も展開しながら、総合的な水産業の振興に向けた将来の水産都市八戸のビジョンについて、業界関係者と検討してまいります。  次に、福島第一原発の処理水海洋放出の影響についてお答え申し上げます。  福島第一原発事故に伴う多核種除去設備等処理水、通称ALPS処理水については、本年4月に海洋放出の処分方針を政府が決定し、2年程度の準備期間を経て放出が開始される見込みであり、現在、関係者への意見聴取に加え、風評被害対策や補償について検討がなされていると伺っております。  処理水の海洋放出については、地元水産関係者の中には、コロナ禍の現状から、さらに魚価が低下することを懸念する声や、漁業不振に追い打ちをかけるものと反対する声があると報道されております。  処理水には、放射性物質の一つであるトリチウムが含まれておりますが、世界各国の原子力施設では、希釈した上で海洋放出している実績があります。  今回の海洋放出については、濃度を国の基準の約40分の1まで薄めて放出することとしており、国際原子力機関――IAEAは、科学的根拠に基づくと評価しております。  つきましては、まずは、科学的根拠に基づき、処理水の安全性について分かりやすく説明し、関係者から理解を得ることはもとより、風評被害への対策や被害が発生した際の補償等について、関係者が納得する対応策を示すことが重要であり、対応が不十分な状態での海洋放出はすべきではないと考えております。  私からは以上でございます。  〔市長小林眞君降壇〕 ○議長(森園秀一 君)山名議員 ◆28番(山名文世 君)ありがとうございます。まず、水産物のブランド戦略について伺いたいと思います。  埼玉県では埼玉地酒応援団というのがあるようでありまして、地酒を県内外に発信して、年2回、試食会を開催しているということ、また、地域活性化のため、地産地消を推進するための乾杯条例は京都市で実現をいたしております。地酒の酒による乾杯条例の制定の動きは全国に広がっているようでありますけれども、2014年1月6日時点でも40の自治体が条例を施行しているということであります。  先般、おいらせ町の酒造会社桃川が全国新酒鑑評会で10年連続金賞を受賞したという記念行事を八戸市でしているということもありますので、八戸市だけに絞るのでなくて、圏域8市町村、加盟全体の地域活性化、地産地消ということを推進するために、乾杯条例の施行を検討してはいかがかと思います。答弁いただきたいと思います。  福島第一原発の処理水海洋放出の影響についてであります。これまで市長も漁業者を含めて国民に分かりやすい説明、あるいは安全性の理解を得ることが重要であると発言をしてきました。しかし、今回、政府が決定したのは、全く国民に対する説明もない、安全性の理解を得る努力もしていないということであります。しかも、4月7日に菅首相は、全国漁業協同組合、全漁連の岸会長らと面会して、席上、岸会長は、海洋放出について反対の考えはいささかも変わらないと伝えております。  また、福島原発の汚染水放出、海洋放出に対して、本定例会で八戸市議会に2通の意見書が提出されました。1通は、修正案でありますけれども、水産都市八戸に対して風評被害の大きな影響についてということは全く同じであります。また、福島県内の農業、漁業団体をはじめ、全漁連等からも反対や風評被害を懸念する認識が出ているということで、八戸市議会全会派、これは共通であります。  時間がないのでまとめますけれども、こういったあらゆる市議会、我々の議会、あるいは全体の漁業者、特に全漁連には八戸港漁協、鮫浦漁協、南浜漁協、機船漁協などが加盟しています。これらが反対しているわけですので、水産都市八戸のリーダーとして、八戸市長、しっかりと国のほうに意見を申し述べる、反対を表明するという考えがあるかどうかということで伺いたいと思います。  以上2点です。 ○議長(森園秀一 君)市長 ◎市長(小林眞 君)山名議員の再質問にお答えを申し上げます。  まず、1点目の、8市町村、連携中枢都市圏の圏域での産物を基にした、特にお酒での、地酒での乾杯条例の制定についてということであります。日本全国地酒で乾杯!というイベントを実は、年数はあれですけれども、かなり前からやっておりまして、その際には圏域のお酒を持ち寄って、それを試食しながら投票して、その年その年の1位を決めるということをやっております。これはネット等で東京とかそちらとつなげながらやってきておるところでありますので、今御提案の条例の制定については、前向きに少し検討させていただければと思います。  それから、原発処理水の海洋放水について、全漁連の反対等も踏まえて、市長としてしっかりと国に反対の意向を伝えるべきだというお話をいただきました。先ほど壇上でもお答えしたとおり、問題があれば放流すべきでないというスタンスでありますので、地元の漁業者、関係者の御意見等も踏まえながら、機会を捉えて、そのようなことについては国等へ申し述べていきたいと思います。 ○議長(森園秀一 君)山名議員 ◆28番(山名文世 君)トリチウムの害については、独立行政法人国立病院機構北海道がんセンターの名誉院長、西尾正道さん、放射線治療科の方でありますけれども、トリチウムは水素と同じ化学的性質を持つために、体内で主要な化合物であるタンパク質、糖、脂肪などの有機物に結合して、化学構造式の中に水素として取り込まれ、有機結合型トリチウムとなって、トリチウム水とは異なった挙動を取る、エネルギーが低くても水素として細胞内の核に取り込まれ、そこで放射線を放出するわけだから、影響がないわけがないと述べております。まさにそれこそ汚染されていなければ薄める必要もないわけですので、何百倍にも薄めて流すということはもう汚染水だということは明らかなわけであります……。 ○議長(森園秀一 君)以上で28番山名文世議員の質問を終わります。  この際、暫時休憩いたします。   午前10時45分 休憩   --------------------   午前11時00分 再開 ○副議長(三浦博司 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  一般質問を続行いたします。   --------------------   15番 苫米地あつ子君質問 ○副議長(三浦博司 君)15番苫米地あつ子議員の質問を許します。苫米地議員  〔15番苫米地あつ子君登壇〕(拍手) ◆15番(苫米地あつ子 君)苫米地あつ子です。6月定例会に当たり、日本共産党議員団の一員として、市長並びに理事者各位に通告に従って質問いたします。  まず初めに、今年度の平和に関する取組について質問します。  八戸市では、核兵器のない平和な世界を目指すという市長並びに市議会の姿勢を、平和首長会議への加盟や平和都市宣言という形で明確に示し、市民へ平和を呼びかける様々な事業を毎年のように続けてきました。その中でも特にナガサキ展での語り部の方の講話は貴重なものだったと印象に残っています。また、庁舎1階市民ホールでの高校生の描いた原爆の絵展は、幅広い世代の方々に訴えかけるものがありました。自治体主催で継続してきたこのような事業を高く評価し、今後も周年記念行事としてのみならず、毎年の定例の事業として適切な時期に継続開催していってほしいと切に願うものです。  今年は1月に核兵器禁止条約が発効し、人類史上初めて核兵器は違法とされた歴史的な年となりました。コロナ禍の大変な状況にあっても、全国の自治体を通り広島へと向かう国民平和大行進が取り組まれ、当市でも市長、市議会議長よりメッセージが寄せられたと伺っています。平和を願い、行動を続けている方々を励まし、市民にも平和を求める姿勢を改めて示した大切なことであったと敬意を表するとともに、歴代市長、議長同様に今後も引き継いでいっていただきたいと願っています。  核兵器禁止や平和は、日常生活の中では意識しにくいものです。しかし、禁止条約発効により、核兵器禁止は夢でも理想でもなく、世界に広がる現実となりました。このことを八戸市民の方々にも広く認識していただくためにも、平和の取組を継続することは、今後も特に重要だと考えます。  そこで、今年度はどのような事業を実施するのか、質問します。  次に、発言事項2、新型コロナの教育への影響についてです。  今年度、小学校、中学校でのクラスターが発生し、臨時休業等の対応が取られました。感染拡大防止のためとはいえ、十分な準備をする時間もなく、休業期間がどのくらいになるかも予測がつかない中での対応となりました。全県的な感染拡大状況を見ると、今後に備え課題を整理し、対策を考えておく必要があると思います。  まず、学校給食について伺います。昨年の全国一斉休業に当たっては、給食費の保護者負担分はなかったものの、徴収金額の調整や業者への支払いなどをめぐって事務的負担があったと伺っています。また、生活保護や就学援助利用世帯には給食相当分を昼食代として何らかの形で支給する国の制度がありました。当市では活用はありませんでしたけれども、今年度はどうでしょうか。臨時休業等により給食がなくなった場合の大変さは昨年も今年も同じだと思いますので、国の制度の有無にかかわらず、市独自で困っている家庭への支援として昼食代の支給をすべきではないかと考えます。その対応をアとして質問します。  イは、1人1台端末についてです。コロナ禍でGIGAスクール構想が前倒しをされ、2023年度が目標だった端末配備が2020年度に早まり、当市でも、端末とともにネットワークを高速大容量化することで、授業においては日常的に情報の検索、情報の共有等がスムーズに実施できるようになる。臨時休業等の際には、各家庭への持ち帰りにより、ネットワークを活用したドリル学習、動画視聴、レポート作成、授業動画配信等のオンライン授業についても実現できるよう準備を進めるとの説明があり、1人1台端末の配備が完了しました。  本来はもっと時間をかけ、どう活用するか議論を積み重ねる必要があったのではないかと感じています。例えば、もちろん新たな質の学びが生まれる可能性もありますが、できる子はどんどん伸びるその一方で、意欲の湧かない子もいたり、家庭の経済力や文化資本による格差が生じる心配はないか、もしあるのならどう対処していくかなど、このような議論も必要だったのかもしれません。これからも考察を重ね、よりよい活用を図っていただきたいと思います。  1人1台端末導入に当たって考えられていたように、オンライン授業等はコロナ禍で大いに活用できるものと期待もありますが、実際の臨時休業中はどうだったのか、大変気になります。現状と課題についてをイとして質問いたします。  (2)就学援助に関して。昨年度は、コロナで雇用状況等が悪化し、家計が急変した世帯に対して、子どもたちの安心した学びを保障するため、迅速な対応をする特別な措置が取られました。急変後の家計状況を加味して援助の支給対象とするというものですが、実際、申請はどのくらいで、全ての方が利用できたのかどうか、必要な世帯が利用しやすいものであったのか、この点について伺います。  また、まだまだ経済活動は厳しい状況にあり、昨年同様の支援が必要と考えますが、今年度も同様の制度を実施するのかどうか質問します。  (3)として、小中学校のトイレの生理用品の配備について質問します。  長引くコロナ禍で女性の貧困が一層進む中、生理をめぐる不平等にも目を向け、ジェンダー平等を実現していこう、生理の貧困をなくそうと取組が進んでいます。今定例会においても、女性、男性を問わず私を含め3議員が取り上げていますが、これまで私自身は何となく話題にしにくい、そう感じていたことがジェンダーバイアスだと再認識しています。  これまでは表面化しにくかった生理用品で困っていますとの声が様々なところに届けられるようになったことは、大きな一歩だったと思います。生理の貧困の解決は、女性だけでなく、男性と社会、ジェンダー平等などの課題であると捉え、話し合い、改善するきっかけにしていきたいと思っているところです。  さて、ある団体の調査では、経済的理由で生理用品の入手に苦労したことがある学生は20.1%。生理用品ではないものを使用したことがある学生は27.1%もいたとの結果が出ています。女性の健康上、残念なことであり、対策の要望が出されました。けれども、これに対し内閣府は当初、女性の活躍の中に学生や児童生徒は含まれないとして、3月に発表した地域女性活躍推進交付金、つながりサポート型の中にある女性用品の提供の対象外との見解を示していました。その一方で、文部科学省は、現場で先行している学校配付の経験を聞き取るとしました。その結果、全国的な調査や学校配備が進んできたことを受け、内閣府のほうが各省庁と連携すると運用を発展させました。全国各地の動きが国を動かしたわけです。  4月14日には、文部科学省から、生理用品の提供場所を保健室のほかに設けるなど、必要とする児童生徒が安心して入手できるよう、提供方法や配置場所などの工夫を検討していただきたい、保健室等に通常備えている生理用品を渡した場合に返却を求めないとの事務連絡が出されています。安心して入手できるようトイレに配置してもよいということですし、借りても返却を求めなくてよいとしました。こういう流れの中で、防災備蓄品や寄附によるもの、公費で用意したものを無償配付する学校が増えています。  当市でも、節約のため、毎月の生活必需品とも言える生理用品を用意できない、してもらえないというネグレクトのような状態に置かれている児童生徒は必ずいると思います。また、まだ生理周期の不安定な若い方々、急な体調変化で困る場合もあります。そんなとき、気兼ねなく安心して使用するためには、トイレへの配置をし、同時に保健室でも受け取れるし相談ができますと知らせ、不安解消や問題解決につなげていくことが必要ではないかと考えます。現状と今後の対応について質問します。  なお、答弁については、夏坂議員、山名議員と同様であれば割愛いただいて結構です。  質問事項3は、新型コロナワクチン接種の体制についてです。  65歳以上のワクチン接種の課題等については久保しょう議員も質問しておりますので、私は、優先接種の拡充と、今後開始される64歳以下の方々への速やかな接種、特に障がい者や若年者へのスムーズな接種を求め、質問いたします。  優先接種である医療従事者のうち、市民病院職員への接種は6月19日には希望者全員が2回終了と伺っていますが、ほかの救急隊員や保健所職員についても早期に終了し、業務に当たっていただきたいと思います。また、介護現場からは、高齢者入所施設以外でも通所、訪問の職員も高齢者と密に接する必要があり、感染する、させる不安を抱えながら働いている、一日も早く接種したいとの要望があります。業務の休止という事態を招かないよう、何としても感染拡大は防がなければなりませんので、大変大切なことだと思います。障がい者施設、保育教育分野も同様です。  むつ市、青森市などでは、各分野の職員へと優先接種の対象を広げていました。当市でも必要だと感じていたところ、小中学校教員へのキャンセル分のワクチン接種を行っているとのことですが、より多くの施設での早期実施が必要と考えます。今後、対象者をさらに広げる考えはないかを(1)として質問します。  次に、64歳以下の接種ですが、65歳以上についても、各医療機関により違いはあるものの、通常の診療に加え、予約、問診、接種、副反応の確認と、大変な状況にあります。私のところへも1日400件以上の予約電話があり、複数体制で交代しながら対応しているものの、7月中の接種は無理ですと見通しを伝えると、報道と違う、なぜなのかなど、疑問や苦情などとも取れるような言葉も言われ落ち込んでしまう、接種のための時間外勤務もあり心も体も疲弊しているとの訴えも寄せられています。  かかりつけ医での接種のほうが安心だとの思いに加え、まずはかかりつけ医、次に集団接種という市の方針や、早くに接種券を一斉に送付したことが期待感や焦り感を増長させることにつながったのではないかと思います。国が当初打ち出した希望者による病院での事前予約方式に対応したためであったと思いますが、医療現場からは、64歳以下はもっと考えてほしい、今の方法では現場は回らず、通常診療に支障が出ると切実な声が上がっています。若年者はかかりつけ医を持たなかったり、日中は仕事や学校という方もいます。地域の実情を研究し、別の方式を検討すべきだと考えます。  例えば、福島県相馬市、南相馬市では、昨年12月には国とは異なる方針でしたが、地区ごとに日時指定をし、1会場での集団接種方式とする方針を決め、準備、接種を進め、7月中には64歳以下も含め全世帯でおおむね接種が実施できる見通しであることがしんぶん赤旗6月3日付号に載っていました。また、三戸町では、接種券を年齢ごとに区分し、段階的に発送するとしました。当市でも、学校や地域、年齢ごとに行うなど検討が必要ではないかと考えます。  また、障がい者についても、先日、ある団体の総会に出席した際、障がい者は抵抗力が弱い人が多く、高齢者同様重症化しやすい、障がい者本人や施設職員などもワクチンの優先接種の対象としてほしい、本人の接種に当たっては、ふだんの通院も苦労がある中でスムーズに進むのか不安だ、慣れた場所で慣れた人と一緒に少しでも安心して臨めるよう、入所通所施設ごとの接種体制を整えてもらえないだろうかという強い要望が出されていました。市として、希望者全員が混乱なく迅速に接種できるよう、少しでも早く方針を決め、会場や接種に当たる医療従事者の確保をし、接種券の手配など見通しを持った取組が必要であると考えます。  64歳以下の接種の概要は昨日示していただきましたが、(2)として、特に障がい者及び高校生など若年者への接種体制はどのようになっているのか、この点を質問いたします。  なお、(1)については、中村議員、久保しょう議員、伊藤議員への答弁に含まれておりましたので、割愛いただいて結構です。  以上、3項目質問して、壇上からの質問を終わります。  〔15番苫米地あつ子君降壇〕(拍手) ○副議長(三浦博司 君)市長  〔市長小林眞君登壇〕 ◎市長(小林眞 君)苫米地議員にお答え申し上げます。  まず、平和に関する取組の今年度の事業等についての御質問ですが、当市では、平和事業の一環として、毎年、原爆投下日及び終戦記念日には、戦争で亡くなられた方々を追悼し、平和を祈念して庁内及び出先機関等において黙祷を行うとともに、広報はちのへで市民に対して黙祷の呼びかけを行っております。  また、平成30年度からは、毎年8月に原爆の被害を伝えるパネル等の展示を行っており、昨年度は、広島平和記念資料館の被爆体験証言者と高校生との共同制作による原爆の絵の画像データを使用した原爆の絵パネル展を開催いたしました。  今年度も、原爆投下のあった8月に合わせ、原爆の被害を伝える資料の展示を予定しており、感染症対策を徹底した上で、多くの方々に御覧いただけるよう会場や期間などを工夫して開催したいと考えております。  年々、戦争・原爆体験者が少なくなる中で、過去の戦争の記憶を風化させず、市民の皆様に平和への理解を深めていただくための事業を今後も継続してまいります。  なお、2、新型コロナの教育への影響についての(3)生理用品の配備については、お許しをいただきましたので割愛させていただきます。  また、3、コロナワクチン接種の体制についての(1)優先接種の拡充についても同様、割愛をさせていただきます。  私からは以上です。  〔市長小林眞君降壇〕 ○副議長(三浦博司 君)教育部長 ◎教育部長(石亀純悦 君)次に、臨時休業時における学校給食についてお答え申し上げます。  まず、学校給食費の負担につきましては、昨年3月から5月上旬にかけての小中学校一斉臨時休業の際には、給食が提供されなかった日の学校給食費については、保護者へは請求しない対応を取っております。  今年度も一部の小中学校において、新型コロナウイルス感染症対策のため臨時休業措置を適宜講じておりますが、これまでと同様に保護者に対しての給食費は請求しない方針です。  次に、給食費相当額の支給につきましては、昨年の一斉臨時休業の際には、当市では休業期間が約2か月間でありましたが、当市以上に休業期間が長期化した東京都や北海道、神奈川県の一部など、就学援助制度において給食費相当額の支給を行った自治体もあると承知しております。  現在の新型コロナウイルス感染症対策のための学校休業措置の状況としましては、市立小中学校の学校関係者に新型コロナウイルス陽性者が判明した場合には、検査状況等を踏まえながら、保健所の指導の下、学校ごとに状況に応じて数日から2週間程度の比較的短期間の学校休業期間を設定しており、昨年のような約2か月間にわたる一斉休業措置といった事態には至っていないことから、就学援助を受けている準要保護世帯に対する給食費相当額の支給については、特段の対応は行っておりません。  以上でございます。 ○副議長(三浦博司 君)教育長 ◎教育長(伊藤博章 君)私からは、臨時休業時の1人1台端末の活用についてお答え申し上げます。
     当市においても、今年度に入り、小中学校におけるクラスターが発生し、臨時休業や学級閉鎖等の対応をしなければならない事態となりました。  4月に臨時休業措置を取った学校では、年度初めで学校体制が整っておらず、端末の持ち帰りを断念いたしました。  一方、5月に臨時休業措置を取った学校では、以前より1人1台端末の持ち帰りを複数回経験していたこともあり、デジタルドリル教材の活用を中心とした継続的な学びの保障に取り組みました。  加えて、臨時休業中における家庭でのさらなる活用方法など、今、学校が困っていることを解決するために、当該校の教員を対象にオンライン研修会を急遽開催いたしました。  この研修では、オンラインによる授業配信のための操作方法、児童生徒が考えを共有するための設定方法など、どの教科でもすぐに授業ができるような内容を実施いたしました。  これまでの状況から、1人1台端末を家庭に持ち帰り、臨時休業時も継続的な学びの保障を実現するためには、ふだんの学校生活の中でも、動画配信やデジタルドリル教材の活用による授業を行うことに加え、オンラインによる朝の会や健康観察などを日常的に実践し、教員も児童生徒も慣れていくことが重要であることが明らかとなりました。  市教育委員会といたしましては、臨時休業時の事例を通して、明らかになった課題を一つ一つ整理しながら、1人1台端末を継続的な学びを保障するための道具として活用できるよう、今後も各校の支援を続けてまいります。  以上でございます。 ○副議長(三浦博司 君)教育部長 ◎教育部長(石亀純悦 君)次に、就学援助についてお答え申し上げます。  就学援助制度は、経済的な理由で小中学校の就学費用の支払いが困難な家庭に対して、給食費や学用品費などの一部を支援するものであります。  通常は前年所得を基に審査を行っておりますが、令和2年度は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、失業や収入の減少によって家計が急変した世帯についても支給対象といたしました。  対象世帯は、社会福祉協議会で実施している生活福祉資金の特例貸付けを受けた世帯、失業者がいる世帯、休業等で給与収入や売上げが減少した世帯とし、所得証明書以外でも家計が急変したことが分かる書類を基に審査を行いました。  令和2年度の申請件数は、生活福祉資金の特例貸付けを受けたことによる申請が4件、失業による申請が7件、収入が減少したことによる申請が40件で、合計51件となり、審査の結果、全員認定となりました。  市教育委員会といたしましては、今年度も新型コロナウイルス感染症の影響により、家計が急変し現に困っている世帯に対して、必要な支援を検討してまいります。  以上でございます。 ○副議長(三浦博司 君)健康部長 ◎健康部長(佐々木勝弘 君)私からは、3、コロナワクチン接種の体制についてのうち、(2)障がい者、若年者等への接種体制についてお答えを申し上げます。  まず、障がい者への接種についてございますが、障がいをお持ちの方は比較的抵抗力が低い方が多く、重症化リスクが高いため、感染リスクを抑えることは大変重要であります。そのため、身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳等を所持している方に対し、国が示す基礎疾患を有する方として優先的に接種していただく予定となっております。  また、接種方法については、かかりつけ医がある場合、定期通院の際に主治医と相談し、個別接種が可能でございますが、障がい者支援施設に入所、通所している場合は、障がい者の負担を軽減するため、施設内で接種することや、専用の時間帯での集団接種を検討しております。  次に、高校生等の若年者への接種については、かかりつけ医を持たない方が相当数いると想定され、効率的に接種するためには、学校医、養護教諭等の協力を得て、学校内で接種することも有効な方法と考えられますので、学校での集団接種について、今後、県教育委員会等の関係機関と接種体制について検討してまいります。  以上でございます。 ○副議長(三浦博司 君)苫米地議員 ◆15番(苫米地あつ子 君)ありがとうございました。意見を述べながら2点再質問したいと思います。  今年度もコロナの下ではありますけれども、対策を徹底しての原爆に関する展示、多くの方に見ていただきたいと思います。核兵器禁止条約発効という特別な年でもありますので、会場などを工夫して、例えば数か所に分けて回遊性を持たせて見て回ってもらうなど、関心を持ってもらえるような企画となるように期待をしています。  再質問ですけれども、以前、市庁前に平和都市であることを示した広告塔があったように思います。あのように市民の皆さんの意識を高めるために目に触れることが大事だと思います。今、3階の議場前に掲げられている平和都市宣言文がありますけれども、もっと市民の方々の目に触れるような形で掲示をしていただきたいという思いがあるのですが、そこを検討いただけないものかどうか、この点を再質問したいと思います。  発言事項の2ですけれども、臨時休業時における1人1台端末の活用ですが、持ち帰りそのものが難しかった学校があったということでした。日常的に持ち帰って誰でもが効果的に活用できるような環境づくり、これも課題の一つだということであります。全国的に見れば毎日持ち帰るという学校もあると聞いていますけれども、そうなると、その使い方のルールの確立も課題のように思います。そして、持ち帰るとなれば、精密機械である端末を活動的な子どもたちが使用したり持ち帰るということですので、破損というおそれがどうしても出てくると思います。その際の修理代の負担は自治体ごとに異なるということがアンケート調査などで分かっているという報道がありました。当市はどうなっているのかというところがとても気になりますので、お尋ねしたいと思います。  47の都道府県庁所在市の教育委員会を対象としたそのアンケート調査によれば、校内での破損については、多くが自治体や保険会社の負担であるけれども、内容によっては保護者に弁済を求める自治体もあるということです。校外、持ち帰った場合も含めてですけれども、過失による場合は保護者負担なしとしているところが22、場合によっては保護者負担ありというのが15、過失でも原則保護者負担としている自治体もあるということです。そしてまた、故意の場合は、保護者負担は19、場合によっては保護者の負担を求めるが14。ただし、故意であっても負担なしというところもある。青森市をはじめ4自治体は故意であっても負担は求めないというアンケートの答えが返ってきたということでした。  端末は、小学校が6年間、中学校で3年間、それぞれ持ち上がって使い続けることになります。再質問ですが、丁寧な扱いを指導し、心がけてはいても、破損する場合はあると思います。その場合、保護者負担を求めるのかどうか、この点についてお聞きしたいと思います。  発言事項3について、答弁割愛の部分もありましたけれども、意見を述べたいと思います。  優先接種に関しては、キャンセル分のワクチンは既に教員への接種に充てており、今後も保育、介護分野、障がい者施設の従事者へと広げていく予定があると答弁をいただいています。そのことに関して、今後、いつどの施設で接種するのかという点を早めに周知、連絡調整をしていただきたいと要望します。ワクチンの供給量とも見合わせ、過不足がないようにと思いますし、また、接種後の副反応について、発熱、倦怠感など、市民病院での医療従事者接種の際も実際に報告されている。勤務については、勤務体制をやりくりした特別な体制を取るわけではなく、随時やりくりをしたと聞いています。規模が大きい職場であればそこも可能だと思いますけれども、もし規模が小さく職員が少ない職場であれば、一斉に接種したのではあるいは業務に支障が出るという心配もあるわけです。事前の連絡調整というのが必要になってくるのではないかと思いますので、早めの計画、ここはしっかりとお願いしたいと思います。  障がい者の方々への接種ですけれども、入所通所施設ごとの接種を検討されているということで、ここはぜひ実施していただきたいと強く要望します。あわせて、キャンセル分のワクチンを職員へも充てる、そこも早めに検討していただきたいと意見を述べます。  先日の答弁で、集団接種会場には車椅子使用者への介助ボランティアの配置であるとか、障がい者に配慮し予約時間帯などを工夫するということを検討されているとのことで、少し安心した部分がありますが、さらに言えば、接種会場での手話通訳、あるいは代筆、また視覚障がい者の方々への接種券ですけれども、点字の表示が必要かもしれません。場合によっては、個別の予約確認が必要になってくるかも分かりません。接種券が届いたことに気がついていない方ももしかしてあるのではないか。希望しないのか、希望しても予約ができないのかどうか、そこは確認が必要になる場合もあるのではないかと思いますので、心配りをお願いいたします。  あと、外出できないような在宅診療を受けている方々は接種課題になってくるかと思います。様々なケースが考えられるわけですけれども、一度に一律のルールづくりというのは大変難しい部分があるのだと思います。ですので、ケース・バイ・ケースで柔軟に対応してほしい。希望する方にはスムーズな接種が一刻も早くできるように対応してほしいと思います。障がい者への合理的配慮、ここに関わってくると思いますので、必要な配慮について、ぜひ心配りしていただくようにと思います。同時に、必要な配慮について、ふだんなかなか私たちは意識しづらい部分があります。各方面の団体の方々がいらっしゃいますので、ぜひ意見を伺って反映させてほしいと思います。  今、市の防災訓練への障がい者団体の当事者の方々の参加も実現しています。要望があって、また意見交換をしながらこれが実現したということで、大変大事なことだと思います。同様に、このコロナという状況の中で、社会的弱者と言われる方々への配慮をしっかりと行うようにと意見を述べます。  若年者への接種は、今後、対象年齢の引下げなどがあるかもしれないという報道も出ていますので、ぜひ考えていただきたい。65歳以上の方々と同じようなやり方では医療現場は全く対応できませんという声が実際に来ているわけですので、国の方針もしっかりと見据えながらも、市として、昨日答弁いただいたように、接種券は年齢で区切って発送するという工夫も必要であるかと思います。地域ごとに日時指定の上、集団接種会場を設けるとか、あるいは学校、学区単位で行うなど、早く方向性を出していただいて、接種券の配付、送付であるとか、特にその接種に関わる医療従事者の確保も大事になってくるかと思いますので、ここをしっかりと手配をお願いしたいと思います。市民の皆さんが安心して接種を受けられるような体制をぜひ取っていただくようにと要望いたします。  それでは、再質問が2点ありましたので、よろしくお願いします。 ○副議長(三浦博司 君)市民防災部長市民防災部長(秋山直仁 君)平和都市宣言についての再質問につきましては、私からお答えしたいと思います。  八戸市議会では、平成7年6月に、恒久平和の実現と核兵器の廃絶を願って、八戸市平和都市宣言を議会の総意で決議され、現在、議場の前に宣言文が掲示されてございます。  この宣言を周知することは、市民が平和への理解を深めることに役立つものと考えられますので、原爆被害を伝えるパネル展示等の際にこの宣言文の掲示を行ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○副議長(三浦博司 君)教育長 ◎教育長(伊藤博章 君)私からは、破損時の対応についてという再質問にお答え申し上げます。  家庭での利用も含め、破損時には必ず学校へ連絡をすることとしております。  破損、故障の際の費用につきましては、原則、市教育委員会が負担することとしております。ただし、故意による破損につきましては、各家庭の負担による修理等を求めることがございます。  これらのことにつきましては、学習者用コンピューター利用の手引き等にも記載し、各家庭への周知を図っております。  ただ、精密な機器ゆえに故障等もあり得るわけですので、あまりそれらを心配せずに十分に活用してほしいと願っております。  以上でございます。 ○副議長(三浦博司 君)苫米地議員 ◆15番(苫米地あつ子 君)平和への取組、ぜひ今後も継続してよろしくお願いいたします。  1人1台端末の破損時、過失によるものはもちろんそうですけれども、故意の場合、ここは少し考えていただいて、全額という形ではなく、負担軽減ができる部分があるのであればそこは検討していただきたいと思います。もちろんこれもいろいろなケースがあると思いますので、そこはできるところまではお互いにということで、よろしくお願いしたいと思います。  答弁は割愛いただいていたのですけれども、生理用品のところについて、少し意見を述べたいと思います。  生理用品は保健室でこれまでは貸出しをしているということでしたけれども、貸出しということであれば、必ず返却が必要になるということです。用意できずにいる子どもをさらに悩ませる形になるのではないかと心配をしておりましたけれども、無償提供に向けて進んでいくようなことでありましたので、早期実現するようにと期待をしています。  生理用品の無償提供はコロナによる貧困対策というふうに捉えられがちですけれども、世界的には、女性の健康を守る生活必需品なのだから軽減税率の対象にということも進んでいます。一過性のコロナ禍でのものということではなく、今後継続したものにしていきたいと思います。特に教育の場では、貧困世帯の支援という側面だけではなくて、性教育、ジェンダー平等へとつなげていく1つのきっかけとして生理用品の配置、しっかりと話し合っていただきたいと思います。  それで、配置場所なのですけれども、答弁ではトイレではなく保健室が望ましいとお考えのようでしたが、私は、保健室を窓口にして相談につなげることも大変大切なことだと思います。必要なことだとは思います。ただ、生理のことをなかなか口に出せなかったり、あるいは保健室が教室から離れていて、短い休み時間中に取りに行けずに困る子どもはいないのか、あるいは、急な体調変化で困る子どもがいないのか、そこも心配するわけです。  生理用品というのは、女性が快適にというか健康に過ごすために必要な必需品なわけですので、いろいろなことに気を遣ってなかなか気もそぞろということがないようになるのが一番望ましいわけです。トイレの中に設置をできれば、あるいはトイレの個室に設置することができれば、急な体調変化のときも安心して気兼ねなく使うことができるというふうに考えます。その上で、無償提供が可能になれば、必要な児童生徒には、特に困っている児童生徒にはまとまった個数を渡すことも可能になるわけですので、その機会を捉えて話を聞く、相談へつなげるということもできるのではないかと思います。  昨日も紹介されていましたけれども、三沢市、五所川原市で無償提供が進められています。私も少し調べてみましたが、五所川原市は各学校にお金を出して購入してもらって、トイレに配置をする。洗面台や個室など、置く場所は各学校に任せるという形で、もちろん返却は必要ありません。まずは実行してみて、検証の上、継続的な制度としたいと考えているようです。当市でもぜひ保健室のみでなくトイレも配置場所の一つとして検討いただけないかと思います。各校、各団体との話合いの中において、様々な意見を反映させて検討いただくようにと、ここは要望を申し上げます。  コロナの中で経済状況が悪化しているということは、当然、子どもたちの学びにも影響が出てきている。1人1台端末のデータ通信料のことも気になっています。ルーターの貸出しはしても、その工事費やデータ通信料は各家庭での負担ということになっていますので、経済的な理由でネット環境を整えられない方々への新たな負担が生じてしまうのではないかと大変心配しています。通信料については教育扶助や就学援助制度での補助が可能とされていますけれども、補助の上限は年1万2000円までとなっています。通信費月3000円くらいはかかるのではないかと言われていますので、必ず自己負担が生じてしまいます。ここは何とか市で助けてあげられないのかと思うわけです。  もしそれが準備できなければ、学びの保障という意味で導入した1人1台端末をうまく活用できないというふうになりますので、ぜひ就学援助制度、生活扶助の制度で活用できる方は活用できる、活用できる方に対しては早めの手続をお願いしたいと思います。そしてまた、準要保護家庭の方など、そういう制度を活用できない方に対しては、市として何らかの形で補助を……。 ○副議長(三浦博司 君)以上で15番苫米地あつ子議員の質問を終わります。  この際、暫時休憩いたします。   午前11時45分 休憩   --------------------   午後1時00分 再開 ○副議長(三浦博司 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  一般質問を続行いたします。   --------------------   16番 田端文明君質問 ○副議長(三浦博司 君)16番田端文明議員の質問を許します。田端議員  〔16番田端文明君登壇〕(拍手) ◆16番(田端文明 君)八戸市議会2021年6月定例会において、日本共産党議員団の一員として、市長並びに理事者各位に質問をいたします。  初めに、福島第一原発から出続けている汚染水を海洋に放出することについて質問をいたします。  政府は4月13日に、福島第一原発のトリチウムを含む汚染水を海洋放出する方針を決定しました。2015年8月に、政府は関係者の理解なしにはいかなる処分も行わず、敷地内のタンクに貯蔵すると約束していました。この約束がほごにされたのです。事故を起こした原子炉を通った汚染水は、トリチウム以外に62種の放射性物質があり、トリチウムの濃度や組成はタンクによって均一ではなく、通常の原発とは同一のものではありません。ALPSで取り除くことができない放射性物質トリチウムが860兆ベクレルと多量に含まれ、7割のタンクに基準値を超えるほかの放射性物質が残っているのです。  東京電力は昨年、トリチウム以外の放射性物質の濃度が排出基準を上回っていて、最大で2万倍に上っているものもあると公表しました。政府もこれを認めて、4月13日に処理水の定義を変更しています。トリチウム以外の核種は、環境放出の際の規則基準を満たす水だけをALPS処理水と定義すると変更しました。ALPS処理水と呼べるのは、全タンクの4分の1ほどでしかありません。残りの4分の3、93万トンは基準値を上回っていて、それを処理途上水と呼ぶことにしたというわけです。ALPSで取り除くことができないのは、トリチウムだけではありません。セシウム134、ストロンチウム90、炭素14などがあります。炭素14は、半減期が5700年と長期にわたる核種です。この汚染水をALPSで再処理し、海水で希釈し、40年かけて海に流すというものです。  政府の方針は、放出するトリチウム濃度を1リットル当たり1500ベクレルの水準に下げるということです。そのためには、1000トンのタンク1基分の処理後の水を薄めるのに500基分の海水が必要となります。しかし、500倍に薄めても、500倍の量を流せば同じことなのです。  汚染水の海洋放出は再汚染をもたらすことになります。地元の漁業関係者からは、漁獲量が減り苦境に立たされている漁業を助けず、追い打ちをかけることになります。海洋放出には断固反対です。コロナ禍で漁価が下がっているのに何でこんなことをするのか。美しい海と漁業者を守るために、海洋放出以外のあらゆる手段を考えてほしい。八戸の前沖は、これまで汚染はなく、タラなど回遊魚も徹底的にモニターし、汚染された魚は焼却廃棄をしてきました。今まで1件の事故もありません。今でもモニターを続けています。これまでの努力を台なしにするもので、許せないなど怒りの声が寄せられております。  政府や東京電力が言ってきたことは、タンクの敷地がないので、現状のままでは来年秋には満杯になるとしています。今回の決定は、東京電力の言い分を前提としたものです。  7号、8号炉建設予定地などの広大な土地はあります。専門家からは、大型タンクによる地上保管案や、モルタル固化による地下埋設案が対策として具体的に示されているのです。トリチウムを取り除く技術は、国内では近畿大学の研究室で分離に成功したとの報道があります。海外では、カナダやアメリカ、イギリスに分離施設があります。トリチウムの半減期は12年ほどですが、この期間に海洋放出以外に新たな道を見つけることもできるのです。  汚染水の海洋放出は、地球環境と漁業へ取り返しのつかない影響を与えることになります。八戸の漁業への影響について、水産都市の市長としての受け止めについて質問をいたします。  次に、八戸通り跨線橋の架け替えについて質問をいたします。  八戸通り跨線橋は、幅4メートルの1車線で、昭和46年に完成し、今年で50年になります。完成当時、協同組合八戸総合卸センターは整備が進められている最中でした。昭和52年に八戸市中央卸売市場が開設し、昭和55年11月には八食センターが営業を始めます。その後、五戸へつながる広域農道が完成し、笹ノ沢町内を通る道路も拡幅整備されました。交通量は大幅に増加しております。  市道正法寺下長線は通勤道路となっております。中央卸売市場、卸センターのトラックも利用をしておりますが、橋は1車線で見通しが悪く、渋滞が起こることもしばしばあります。お互い譲り合うようにはしておりますが、橋の上で鉢合わせになり、言い争いになることもあるとのことです。  笹ノ沢町内には商店がなくなりました。買物のために歩いて八食センターまで行く人も多く通ります。しかし、歩道はありません。歩行者、自転車にとっては危険な跨線橋となっています。  架け替えについては、平成18年に詳細設計が行われております。平成19年には、用地測量と地権者との交渉が行われております。地元では、架け替えが始まるものとの思いでおりました。しかし、平成21年には延期とされております。2年前の岡田議員への答弁では、財政状況を考慮の上、慎重に検討したいとの答弁がされております。架け替えについてこれまで検討されてきたこと、現状について、今後の計画について質問をいたします。  次に、児童虐待相談件数の増加について質問をします。  1994年に日本が子どもの権利条約を批准して27年になります。国連・子どもの権利委員会では、体罰はどんな場合にも品位を傷つけるもの、子どもをけなし、辱め、侮辱し、脅迫し、笑いものにするような罰も、残虐かつ品位を傷つけるものだとしています。しかし、子どもの権利は脅かされ続け、児童虐待相談件数も毎年増え続け、命が失われる事態が後を絶ちません。  千葉県野田市で小学4年の女児が親から虐待を受けて亡くなる事件がありました。お父さんに暴力を受けています、先生、どうにかできませんかと学校のアンケートに書いておりましたが、周りの大人がその声に応えなかったせいで、その後二度と訴えることをしなくなってしまったと報告書では述べています。救える命だったはずです。  厚生労働省の調査で、2017年度の児童相談所の相談件数は13万3778件で、2000年に児童虐待防止法が制定されてからも増え続け、20年で25倍になっています。  2019年に児童虐待防止対策の強化を図る改正児童福祉法が成立しました。親権者による体罰の禁止が明文化されました。地元紙では、昨年度、児童虐待相談件数が1749件で、1990年の統計開始以来最多となったとの報道がされております。児童相談所別では、八戸が最も多い88件増の580件、33%になります。虐待の種別では、心理的虐待が約半数で、4分の1は身体的虐待となっています。虐待者は実母、実父がほとんどです。  虐待の原因は、格差と貧困という社会的背景があるとの思いを持ってきました。18歳未満の子どもの貧困率は13.9%で、OECD平均13.3%を上回っています。子育て世帯の所得減少が大きな原因となっているのです。非正規率は1995年の20.9%から2015年には32.7%に増え、実質賃金は年収413万円から361万円までに下がり続けております。貧困と格差の拡大を生み出し広げたのは、自己責任論を振りまき、低賃金の労働者を増やし、社会保障を削減し続けてきた政府の施策にあると考えております。原因と対策について質問をいたします。  最後に、屋内スケート場について質問いたします。  2014年6月に、山下設計では、提案書に天井へ遮熱効果の高いアルミ膜材の設置を盛り込んでおります。同じく2014年8月には、屋内スケート場公募型プロポーザルで山下設計案が最優秀に選定をされております。選定評価にアルミ膜を使ったことが評価をされております。八戸市の選評では、山下設計だけが遮熱材を取り入れたとあります。  2015年9月には市庁内で会議が行われ、カナダからフリーセン氏を招いて、カナダのスケート場の遮熱アルミ天井の現状、効果についての話合いが行われております。会議には山下設計、施工者の小川テック、市側からも数名の参加者があります。フリーセン氏より、薄いシートの寿命は短く、5年から10年以内でぼろぼろに硬化をします、貼り替えが必要になります、アイスホッケー場ではパックが当たればばらばらになってしまいますとの指摘がされております。0.2ミリと8ミリの遮熱材では、明らかに性能は違うものではありませんか。3月議会の答弁では、同等以上のものであればとのことでしたが、根拠は何か、疑問を持たざるを得ないものです。費用等を総合的に勘案し、適正な判断がされたと認識しているとの答弁がありましたが、8ミリの遮熱材から0.2ミリに変更されたのであれば、相当の差額が生じることになります。  1点質問をいたします。遮熱材の仕様変更が行われたのは、落札の前か以降か質問をします。  以上で壇上からの質問を終わります。
     〔16番田端文明君降壇〕(拍手) ○副議長(三浦博司 君)市長  〔市長小林眞君登壇〕 ◎市長(小林眞 君)田端議員にお答えを申し上げます。  まず、福島原発汚染水海洋放出による漁業への影響についてですが、福島第一原発事故に伴う多核種除去設備等処理水、通称ALPS処理水については、本年4月に海洋放出の処分方針を政府が決定し、2年程度の準備期間を経て放出が開始される見込みであり、現在、関係者への意見聴取に加え、風評被害対策や補償について検討がなされていると伺っております。  処理水の海洋放出による漁業への影響については、風評被害による漁業者の経営悪化やさらなる後継者の不足など、将来にわたり様々な影響を与えることが懸念されており、漁業者等から反対意見が寄せられていることは把握しております。  中でも、風評被害の対策については、まずは科学的根拠に基づき、海洋放出される処理水の安全性について分かりやすく説明し、関係者から理解を得ることはもとより、風評被害への補償等について関係者が納得する対応策を示すことが重要であり、対応が不十分な状態での海洋放出はすべきではないと考えております。  私からは以上でございます。  〔市長小林眞君降壇〕 ○副議長(三浦博司 君)建設部長 ◎建設部長(八木田満彦 君)私からは、八戸通り跨線橋架け替えについてお答え申し上げます。  八戸通り跨線橋は、八食センターから尻内町字笹ノ沢地区に向かう市道下長1号線上にあり、橋長約88メートル、幅員4メートルの1車線で、青い森鉄道株式会社と日本貨物鉄道株式会社の線路をまたぐ、昭和46年に架設されたトラス構造の跨線橋であります。  まず、架け替えのこれまでの経緯といたしましては、平成18年度に詳細設計、平成19年度に用地測量を実施し、平成20年度にわたり、関係者への事業説明を行ってまいりました。  しかしながら、平成21年度に、翌平成22年度の東北新幹線八戸・青森間の開業に当たり、東日本旅客鉄道株式会社管理であった在来線が青い森鉄道株式会社と青森県に移管されることが確定したことから、事業途中での協議先変更を避けることや、当時試算された架け替え事業費約19億円のさらなるコスト縮減の検討を行うこととなり、一旦架け替え事業は延期となったものであります。  その後、当市は平成23年に東日本大震災に見舞われたことにより、復興事業である新大橋整備事業を優先して進めることとし、八戸通り跨線橋については、平成26年度の道路橋定期点検に基づき、塗装の塗り替えなどの補修や落橋防止装置の設置工事を平成27年度から平成29年度にかけて実施しながら、鋭意、予防保全に努めてまいりました。  次に、現在の状況といたしましては、八戸通り跨線橋は、これまでの予防保全によって、健全性及び耐震性能において構造物の機能に支障は生じておらず、新大橋整備事業につきましても継続中でありますことから、当該架け替え事業は引き続き延期としているところであります。  今後の計画といたしましては、平成18年度当時の詳細設計では、橋長78.4メートル、車道は2車線で幅員が7メートル、歩道は片側に2.5メートルとする全幅9.5メートルの道路として、現位置より北側に架け替えする計画となっておりますが、橋に関する技術指針である道路橋示方書の平成29年改定に伴い、現在では当時の試算よりも事業費が増えることが想定されることから、当該架け替え事業については、新大橋整備事業の進捗状況に鑑み、また、当市の橋梁長寿命化修繕計画及び財政状況を十分に考慮し、慎重に検討してまいりたいと考えております。  私からは以上でございます。 ○副議長(三浦博司 君)健康部長 ◎健康部長(佐々木勝弘 君)私からは、児童虐待相談件数の増加について、2点の御質問にお答えを申し上げます。  まず、相談件数増加の原因についてでございますが、青森県によりますと、県内6か所の児童相談所が受け付けた児童虐待の相談件数は、平成29年度が1073件、平成30年度が1413件、令和元年度が1620件、令和2年度が1749件と増加傾向にございます。  このうち八戸児童相談所は、三八地区及びおいらせ町を管轄しており、県内の児童相談所の中で総人口、児童人口共に最も多く、同相談所の相談件数も、平成29年度288件、平成30年度500件、令和元年度492件、令和2年度580件と増加傾向にあり、県全体における相談件数のおおよそ3分の1を占め、県内最多となっております。  当市といたしましては、児童虐待は様々な要因が絡んで発生しているものと考えておりますが、相談件数の増加の原因については、1つには、政府の取組として全国共通の児童相談所虐待対応ダイヤル189、通称いちはやくをはじめとした24時間で相談を受け付ける体制が充実したことにより、全国的に通報や相談の件数が増加しているものと考えております。  また、県内においてはDV相談件数も増加傾向にあり、それに伴い、児童の面前で行われるDVなどの心理的虐待が増えているものと考えられます。  さらに、近年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で屋外での行動が制限され、家族が家庭内で過ごす時間が増えた結果、様々なストレスがたまり、児童虐待につながっている可能性もあると考えております。  次に、今後の対策についてお答えを申し上げます。  児童虐待相談件数の増加の要因としては、生活環境の変化やDVが関連していると思われることから、それらを視野に入れた対策が必要であると考えております。  現在、市の児童虐待防止に向けた取組としては、要保護児童対策地域協議会を設置し、八戸児童相談所や警察など関係機関と連携し、児童虐待の可能性がある世帯について情報を共有し、可能な対策、支援を行っているところでございますが、これに加えまして、ここ数年における相談件数の増加を踏まえ、市として、今年度、児童虐待防止に向けた新たな取組を実施いたします。  具体的には、まず、相談支援体制強化のため、子ども家庭総合支援拠点を設置し、虐待対応専門員や心理担当支援員を配置し、よりきめ細かな支援に取り組むこととしております。  また、八戸圏域における児童虐待防止に向けて、住民の意識向上や専門職員のスキルアップのための研修会開催など、連携中枢都市圏として児童虐待防止対策連携促進事業を行ってまいります。  さらには、子ども家庭見守り・訪問支援事業を実施し、支援を必要とする子育て世帯に対し、訪問養育支援員を派遣し、子どもの見守りを目的とした家事支援や養育支援を行うこととしております。  児童虐待の背景には、家庭内での暴力だけでなく、養育の負担、病気や障がい等、様々な要因があることから、市では、今後とも関係機関と連携しながら、児童を取り巻く環境の変化や養育上のニーズを把握した上で、児童虐待の防止に向けた適切な支援を行ってまいります。  以上でございます。 ○副議長(三浦博司 君)まちづくり文化スポーツ部長まちづくり文化スポーツ部長(前田晃 君)私からは、屋内スケート場についてお答え申し上げます。  長根屋内スケート場のアリーナ天井の遮熱材であるアルミ膜は、アリーナ内の空調コストを削減するために、天井から侵入する熱を遮断する目的で使用しております。  設計書におけるアルミ膜の仕様は、厚さ約8ミリメートルの材料が記載されておりますが、あくまでも必要とされる遮熱性能を示し、その参考材料を記載したものでございます。  今回採用されました厚さ0.2ミリメートルのアルミ膜につきましては、工事を落札した請負業者から、公的試験機関における検査の結果、設計書記載の参考材料より良好な性能であること、また、施工面、費用面についても優れているとの提案を受け、市、設計業者、工事請負業者の3者で協議し、採用することに合意したものでございます。  以上でございます。 ○副議長(三浦博司 君)田端議員 ◆16番(田端文明 君)意見を申し上げてまいります。  まず、汚染水の海洋放出についてですが、市長の答弁は、漁業者、また地元の関係者の皆さんにとっては、今はすべきではないという、私はそのような思いに応えるような答弁かと、そう受け止めてもよいのかという思いで答弁を聞いておりました。  水揚げのことについてですが、八戸港の水揚げは1998年に80万トンを記録しております。この年は日本一になったと思っておりましたが、しかし、昨年は6万トン余りにとどまっております。特にイカの不漁は記録的なものだったと思っております。また、国内での漁獲ですが、一番多いときには1200万トンの水揚げがありましたけれども、近年は300万トン前後に落ち込んでおります。  原因は様々言われておりますけれども、一番大きいのは、温暖化による異常気象が言われております。ほかに、資源管理の不備、外国漁船による無法な乱獲、プラスチックごみによる海洋汚染などがあります。しかし、特に深刻になっているのは、海洋の酸性化が進んでいるとのことです。この酸性化が海洋生物を追い詰めていると言われてきておりますが、そこに今回の汚染水の海洋放出が国から提案されたということです。これでは漁業者は生きていけませんというのが漁業者の皆さんの声でした。  私は特に今回のことで思うのは、三陸沖は、南からは黒潮が流れ、北からは親潮が流れて三陸沖で合流をしております。世界3大漁場と言われますが、三陸沖は世界の3大漁場のうちの一つになっています。ここで取れたサンマやサバ、カツオが放射性物質を取り込んでいれば、私は幾ら微量であっても、基準を満たしているといっても、食べた私たちは体内被曝を起こすことになります。  ここは放射性物質が多い少ないの問題では決してないと、私はそのように思っておりますけれども、また、政府は世界中で魚食文化が広がり、海産物を、水産物を輸出することに力を入れておりますが、しかし、放出が始まれば、三陸沖の魚は世界から敬遠されることになると考えております。特に気になるのは、EUに登録しているA棟です。私は、放出でA棟の役割は失われてしまうと考えております。今まで関係者、また水産事務所の皆さん、職員の皆さんが懸命な努力を重ねてきておりますけれども、では、今までの努力は何だったのかということになりはしないかとの思いを抱いております。  また、原発周辺の漁業関係者ですけれども、今までの10年間、試験操業を重ねてきております。去年、今年の漁業を数字で表せば、15%まで回復して、これから本格操業に入るというところですが、今回の放出で、今まで努力してきたのが全くの水の泡になるのではないかということが言われております。  また、東京電力では、風評被害があれば、損害が出れば適切に補償をするとしています。このことについても、現在では水揚げが減少し、魚の値段が安い中で安い賠償にしかならないのではないかと。一時的な賠償で跡継ぎはできるものではありません。子どもに後を継げとはとても言えないものだということです。  菅首相は、国民にしっかりと説明をし御理解をいただけるようにしたいということをいろんなところで何回も言っております。しかし、この決定はあまりにも一方的で、福島県漁連や関係者の皆さんがありますけれども、今まで理解を得るための説明などは一切していない、何も聞いたことがないということです。パブリックコメントが実施されておりますけれども、これへの回答も決定と同日に出されているということです。このようなことに誰も理解を示す漁師はいません。一人もいませんということです。  東京電力の姿勢についてですが、昨年の12月に処理水の告示濃度比総和別貯蔵量というデータが出されておりますけれども、壇上でも申し上げましたけれども、ALPSという機械を通しているのでトリチウム以外は全部取り除かれていますということが宣伝されてきておりましたけれども、しかし、2万倍を超える濃度のものが6%出ているということが公表されています。ALPSの1回の処理では不十分だったということが言われているのです。  さらに問題なのは、東京電力はALPSの処理で62の核種を除去すると言ってきました。その総和で計算すると説明していましたけれども、しかし、実際には7つの核種だけを取り出して推計をしていたということも明らかになっております。ここで、先ほど壇上でも言いました炭素14というこれらの物質を入れれば2万7600トン以上が基準値以上になってしまうというもので、トリチウム以外の放射性物質は全部取り除きますということが完全に崩れたということになります。  また、特に気になるのは、宮城県に近い海域でクロソイという根魚がありますが、この魚から国の基準の5倍を超えるセシウムが見つかったと。原発の事故から10年たっていますけれども、その後どうなっているのか、地元の人たち、また水産漁業関係者は大きな不安を持っていると。事故は終息していないということを誰もが思っているということです。  また、我が党の国会議員が、幾ら海水で薄めても同じ分量を流せば同じではないですかと資源エネルギー庁に質問をしておりますけれども、資源エネルギー庁の答えは、出す瞬間、放出後での基準を満たしていればいいのですということを言っているというのです。  何と責任のないことでしょうかと思っておりますが、一度流してしまえば、これは二度と回収することはできません。薄めて流せば問題ないというのは、私は絶対に成り立つものではないと思っております。  今回の海洋放出は、自然災害とは違って人為的に行われるものです。この人為的に行われたものに賠償をしても、原発事故に対して私は何の解決にもなるものではないと思っております。これまで原発は、クリーンで安定したエネルギー減でコストも安いと言われてきました。しかし、一度このように事故が起きてしまえば、終息までどれだけの時間と費用がかかるのか誰も分からないのです。福島の原発事故は、私は大きな教訓を残したと思っております。私は、この機会に脱原発へとかじを切るべきだと、このような思いをしております。また、全漁連は海洋放出には絶対反対だとしておりますが、八戸の漁業者の皆さんも全く同じ意見で、海洋放出には強く反対をしております。  以上のことから、この立場に立って、八戸市としても政府に意見を上げていただきたく、要望を申し上げます。  次に、八戸通り跨線橋の架け替えについてですが、私はお願いをしたいのは、橋の通行量と擦れ違えない事情をぜひとも調査していただきたいと思っております。また、地元の町内会、卸売市場、卸センターなどの利用者の声を聞いていただきたいとの思いです。  橋周辺の道路は整備されてとてもよくなりましたが、しかし、跨線橋で滞留が起こります。お互い譲り合って、降雪時は一度止まると動けなくなる車がたくさんあります。現在の交通量と交通事情に対応できる跨線橋ではなくなっております。  地元の人をはじめ、利用者の多くは、新大橋が架け替えられることになり、そちらを優先していただきたい、また、跨線橋の架け替えは後回しでやむを得ないことで、新橋が完成すれば架け替えが始まるとの思いでおりますので、架け替えについては、以上のような事情から、具体的な検討を始めていただくよう意見を申し上げます。  次に、児童相談所の虐待相談件数の増加についてですけれども、子どもの虐待については報道でも多くされておりますけれども、しつけのために行ったということがよく言われております。そのしつけのためというのが虐待につながっている場合もあると思っていました。  私は、息子を虐待した人の男性の話について印象深く思ったことがあります。受験で子どもを何とか合格させたいと夜遅くまで勉強させて、どなり、時には殴りつけて、包丁を突きつけたこともあったということです。男性自身は会社でどなられ続け、今まで幾ら頑張っても結果が出なければ駄目だと努力を否定され続けてきていたとのことです。子どもに対しては厳しい社会に負けない力をつけさせるため、殴ってでも勉強させることが正しいと思っていたということです。激しい競争と人権無視で大人が追い詰められ、その大人が子どもを追い詰めることになっているのではないかとの思いでおります。  また、虐待が起こるメカニズムについて、これも広く研究と調査がされております。経済的要因と虐待との関連については、アメリカでは1970年代から広く認知されていたとのことです。児童虐待と貧困は強い関連性があると指摘をされてきております。また、大学教授のグループが、1994年から2001年まで、青森県内の児童相談所に寄せられた全相談事例1033件を詳細に分析しております。この中で一番多かったのが、経済的困窮がある家庭が60%以上を占めていたということです。大阪府や北海道、栃木県でも同様の調査結果が出されております。  多数の研究報告で、虐待の背景には生活基盤の脆弱さがあると指摘をされております。日本のひとり親の貧困率は54.3%で、国際的にも群を抜く高い数字となっております。中でも母子世帯は経済的に大変厳しい生活を強いられている現状があると言われております。NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむというところでは母子世帯の調査を長らくやってきておりますが、この調査の中で、6割の女性が非正規雇用で、5人に1人のシングルマザーがダブルワークをやっているとのことです。また、3つから4つのかけ持ちをしているパートタイマーも多くいるとの調査結果を発表しています。深刻なのは、健康保険に加入していない母子世帯が6.5%になり、困窮を抱えた、困難を抱えた人ほど親族から援助を受ける割合が少ないことも調査で明らかになっております。このような社会構造の中で、個人の性格や責任に帰すことのできない虐待が生み出されていくのであると言われております。  私は、関係者の皆さんは懸命な努力をされているとは思っておりますが、しかし、にもかかわらず、児童虐待件数が増加しているのは、社会的な背景を反映したものだとも思ってまいりました。貧困は連鎖をするものです。貧困の根絶のためには、包括的な政策が必要なことだと考えております。子どもの医療費や学校給食費、また学費の無償化などは、貧困の連鎖を断ち切るためにも、私はとても重要なことだと考えております。特に子育ての経済的負担を軽減して、安心して妊娠、出産できるような経済的支援を強めることだとも考えております。今後、市としても、児童相談所の設置も含めて、全庁体制で対応していただきたい、この問題の解決に当たっていただきたいと意見を申し上げます。  最後に、屋内スケート場の遮熱膜のことについてですが、ただいま答弁をいただきましたけれども、入札後に8ミリの遮熱材は参考までにということでしたが、しかし、この金額で見積もられていたのではないでしょうかという想像をしますが、それが0.2ミリに変更されたということで、3月の答弁、先ほども答弁がありましたが、費用等を総合的にという答弁がありましたけれども、この費用ということについては、価格は初め予定していたものより安いものを使ったのかというようにも受け止めることができると思っておりますけれども、そうなれば幾らの差額が出るのでしょうか。0.2ミリと8ミリということでは数千万円の差が出ることになるのではないかと考えておりますが、ここはどのようなことになるのか私はよく分からないところがありますけれども、業者にまた返還してもらうとか、そのようなことも必要なのかという考えをしております。  また、屋内スケート場に使われている現在の0.2ミリのアルミ膜ですけれども、こちらは寿命が20年と聞いております。寿命が20年であれば、それ以内に定期的に貼り替えが必要になるだろうと考えておりますけれども、その際に貼り替えのための費用は一体どれぐらいかかるのかということになりますけれども、これも新たな市民負担になるのではないかと考えております。  様々考えますけれども、私は3月議会では第三者委員会の設置を求めました。ここで真相究明、解明をするべきではないかということですけれども、このことも含めて、さらなる調査を求めていきたいと考えております。  以上で質問を終わります。 ○副議長(三浦博司 君)以上で16番田端文明議員の質問を終わります。  この際、暫時休憩いたします。   午後1時42分 休憩   --------------------   午後1時55分 再開 ○議長(森園秀一 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  一般質問を続行いたします。   --------------------   6番 髙橋貴之君質問 ○議長(森園秀一 君)6番髙橋貴之議員の質問を許します。髙橋貴之議員  〔6番髙橋貴之君登壇〕(拍手) ◆6番(髙橋貴之 君)6月定例会に当たり、きずなクラブの一員として一般質問を行います。質問の機会をいただきました市民、有権者の皆様と議員各位に感謝申し上げます。  質問に入ります前に、昨今の情勢に対する所見について申し上げます。  まず1点目は、市長の行動と発言についてであります。  5月24日の地元紙によれば、小林市長は、自身が推薦を受けた特定政党の県連定期大会へ出席をされております。この定期大会は、新型コロナウイルス感染防止対策で人数制限を設けて開催されており、各市町村の首長には案内を出さなかったとされております。各自治体の長は日々感染症対策に当たっており、地域の責任者が万が一にも感染をすることを避けなければならないとの判断があったのではないかと推察いたします。しかしながら、小林市長は自ら進んで出席し、挨拶の中で、政党との関係性を全面に押し出して、何よりも迫ってきた衆院選の完勝を心より祈念すると述べたと掲載されております。こうした発言や行動は、市民を代表する立場にある市長としてふさわしいものでしょうか。  我が会派では、これまでも再三にわたり、政治的に中立であるべき首長が特定の政党に偏ることは避けるべきであると指摘をしてきました。自らの行動が市民に与える影響や、政権選択に関わる選挙である点を認識すべきであり、地域や市民のことを最優先に考えるといった視点を持っているならば、いかなる政権が発足しても、政府とのつながりを維持することが可能な立ち振る舞いをすべきであると考えます。また、市長個人の政務活動であっても、周囲から見れば、いかなるときであっても八戸市長として認知をされる点も踏まえて、今後の行動や発言については慎重なる判断をされるよう、改めて強く指摘をするものであります。  次に、2点目として、コロナウイルス感染症対策についてであります。  誰しもが早期の収束を待ち望んでいることと思いますが、その収束というゴールがどのような状況なのか、明確に示されておりません。コロナウイルス感染者のゼロをゴールとするには、全国民への定期的な検査が可能なレベルまで検査体制を引き上げることが必要となり、現実的ではないと考えています。  また、現在、市内においても鋭意進められておりますワクチン接種についても、義務ではなく、個人の判断によるものであります。特に若い世代では、SNSの投稿を見ますと、ワクチンの接種を望まないといった声もあり、全国民へのワクチン接種の完了をもって収束とするのは難しいのではないかと考えます。そうした収束の定義がはっきりしない中で、首都圏などでは緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発出が繰り返されており、頂上の見えない登山がいつまで続くのかといったような、先行きに対する不安が広がっているものと受け止めています。政府には、この長きにわたるコロナウイルスとの闘いにおいて、どういった状況をゴールとするのか、明確に国民に対して示すことが求められていると思います。  当市においても、当面の間は、ワクチン接種の対応と並行して、地域経済や市民生活への対策、支援に引き続き注力することとなりますが、先ほど述べました収束の暁には地域経済をどのように回復、発展させていくのかといった視点を持っておくことも重要になります。コロナウイルス感染症により東京一極集中のリスクが明らかになり、改めて地方の魅力が見直されている今が地方創生を加速させるチャンスであると考えます。従前の考え方が通用しない時代に、新たな技術を活用するなど、新たな切り口から柔軟に対応していくことが肝要です。八戸市民の総力を結集し、これまで以上に取組を強化していく準備が必要ではないでしょうか。  それでは、通告に従いまして質問させていただきます。  地球温暖化対策推進法の改正案が、5月26日参議院本会議で全会一致で可決、成立いたしました。主な改正点は4つあります。  1つ目は、基本理念への2050年の脱炭素社会実現の明記であります。2050年までの脱炭素社会の実現を法律の基本理念として規定し、政権交代等の有無にかかわらず政策の継続性を明確に示すことで、国民や自治体、企業等に脱炭素社会に向けた取組や投資、イノベーションを促すものであります。  2つ目は、地域の再エネ導入拡大に向けた自治体の再エネ導入目標の設定であります。都道府県と政令指定都市に対し、地球温暖化対策の実行計画への再エネ導入目標設定を義務づけるもので、市町村には再エネ導入目標設定の努力義務を課すものであります。  3つ目は、地域の再エネ導入拡大に向けた再エネ促進区域の設定や特例の設定であります。市町村は、再エネ導入の促進区域を設定するとともに、環境に配慮する区域の設定が必要となります。また、市町村から地域の脱炭素に貢献すると認定を受けた再エネ導入に関する事業について、事業計画段階の環境影響評価の配慮書など手続の省略、関係法令の手続ワンストップ化の特例を受けることができるものであります。  4つ目は、企業の温室効果ガス排出量データのデジタル化、オープンデータ化であります。企業の排出量に係る算定報告公表制度について、電子システムによる報告を原則化し、事業所別に開示請求の手続なしで公表され、インターネットで自由に閲覧可能な仕組みとするもので、企業の排出量等、情報の見える化を実現することにより、企業の脱炭素経営を促すものであります。  市長は、本定例会開会日の提案理由説明の中で、政府の掲げる2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略に触れた上で、私は、国と同様に地球温暖化問題は気候変動の域を超えて気候危機の状況に立ち至っているとの認識を持っており、市民の皆様とともに考え行動していく契機とするために、ここにカーボンニュートラルを目指すことを表明いたしますと述べられ、かつて直面した環境問題を克服してきた経験や、経済活動に伴う環境負荷の低減、省エネルギーに関する知見や技術の蓄積を有する企業が当市には多く立地している地域特性があり、この強みを生かしつつ、市民や企業の皆様と一体となって、地球温暖化対策の社会的要請に応えてまいりたいとの考えを示されました。  私も一議員として、将来の責任を果たす上で避けては通れない課題であると認識しており、市長のこの発言に対しては共感をするものであります。
     しかしながら、カーボンニュートラルには多岐にわたる課題があり、単純に再生可能エネルギーの比率を増やすことで解決するものではありません。また、現段階では社会実装に至っていない新技術が多く、今後の技術革新が必須であります。そうした技術革新には多額の費用と時間が必要であると考えますが、もう一つ欠かすことができないものがあると思います。それは人材育成ではないかと私は考えています。そして、人材育成のベースとなるのが教育であると考えております。  また、本定例会でも多くの議員が課題として取り上げておりましたが、人口減少についても長期的視点に立って考えれば、人づくりをしていかなければ根本的な解決には至らないものと認識をしております。人づくりのベースも教育であります。  こうした観点から、当市における教育行政について数点質問をいたします。  当市では、令和3年度から3年または5年の期間で、小中学校の全普通教室へエアコンを設置することとしております。設置に当たっては、設置の順番の考え方や設置工事の時期など様々な課題があるものと受け止めておりますが、設置後の学校の維持経費について懸念があります。これまで教育行政全般に係る歳出について増額を図るべきであると提言をしてまいりましたが、当然、市全体の歳入との関係もあり、目に見える形での増額には至っていない現状にあると認識しております。そうした中、市内小中学校においても、全国の状況と同様に施設の老朽化が進み、長寿命化計画に基づき修繕工事を実施しておりますが、そのほかにも多くの修繕要望が挙げられている状況であります。  当然、市教育委員会としても、子どもたちの学習環境には最大限の心配りをされているものと受け止めておりますが、思いだけでは十分な対策を実施することができずに、もどかしい思いをされているものと推察いたします。そうした中で、小中学校の全普通教室へエアコンを設置する決断を行っていただきましたが、電気料など維持費が学校修繕費などをはじめとする教育行政全般の財政圧迫となってはならないものと考えます。また、老朽化が進む学校舎において断熱性能が低下している可能性もあり、設置した機器が本来の性能を発揮できないなど、課題も想定されます。  そこで、1点目の質問として、市内小中学校の全普通教室へのエアコン設置に伴う電気料及び校舎の断熱性能について伺います。  次に、八戸市立小・中学校の適正配置に関する基本方針についてお伺いいたします。  当市においては、平成23年7月に、外部の有識者10名で組織された八戸市学校適正配置検討委員会による提言を踏まえて策定された八戸市立小・中学校の適正配置に関する基本方針及び検討課題に基づき、子どもたちの教育環境の充実を目的として、通学区域の見直しや弾力化、学校の統合、新設等、適正規模の集団で行われるべき学校教育の実現に向けて、保護者や地域住民との話合いを大切にしながら進めていると伺っております。  また、検討については、市内18地区を、3年程度を目安に早期に解決すべき短期課題、6年を目安に解決すべき中期課題、10年を目安に解決すべき長期課題に位置づけて取り組んでいるものと受け止めております。これまでその進捗状況について議会で度々取り上げられるなど注目されてきた課題でありますが、策定より約10年が経過していることから、改めてその現状について伺います。  2点目の質問として、八戸市立小・中学校の適正配置に関する基本方針における現状の進捗状況について伺います。  また、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案が本年3月31日に参議院本会議において全会一致で可決、成立し、令和3年4月1日に施行されました。Society5.0時代の到来や子どもたちの多様化の一層の進展等の状況も踏まえ、誰一人取り残すことなく、全ての子どもたちの可能性を引き出す教育へ転換し、個別最適な学びと協働的な学びを実現することが必要であることから、一人一人の教育的ニーズに応じたきめ細やかな指導を可能とする指導体制と安全安心な教育環境を整備するために、公立小中学校の学級編制の標準を段階的に引き下げるものであります。  学級編制の標準を計画的に一律に引き下げるのは、昭和55年以来、約40年ぶりのことであります。少人数学級の実現は、教育現場から長きにわたり強い要望の一つとされてきましたが、国勢調査のデータから見れば、少子化が少なからず影響していることも背景にあるのではないでしょうか。  昭和55年――1980年の国勢調査によりますと、当時の日本の総人口はおよそ1億1706万人で、零歳から14歳までの人口は約2750万人であったとされております。それが、平成27年――2015年の国勢調査を基準とする推計値によりますと、令和3年5月の概算値で、総人口がおよそ1億2536万人で、零歳から14歳までの人口は約1491万人となっております。この40年間で総人口は約7%増加し、零歳から14歳までの人口は約46%減少したことになります。  こうした状況は当市においても同様の傾向にあると推察いたします。八戸市立小・中学校の適正配置に関する基本方針については、学級数を基準として検討されたものでありますが、青森県の方針も踏まえ、小学校1学年から3学年と中学校1学年において、学年2学級以上の場合33名とされております。しかしながら、今後30名へとさらに引き下げられることも予想され、八戸市立小・中学校の適正配置基本方針の見直しが必要となる可能性があると考えております。  そこで、3点目の質問として、八戸市立小・中学校の適正配置に関する基本方針における見直しの考えについて伺います。  次に、廃校施設の利活用について伺います。  少子化に伴う児童生徒の減少等により、全国では毎年約470校程度の廃校施設が生じています。廃校施設は、地方公共団体にとって貴重な財産であることから、地域の実情やニーズを踏まえながら有効活用していくことが求められています。  文部科学省では、平成22年9月に未来につなごう、みんなの廃校プロジェクトを立ち上げ、活用用途を募集している全国の廃校施設情報を集約、発信する取組や、廃校活用マッチングイベントの開催、廃校活用事例の紹介等を通じて、廃校施設の活用を推進しています。こうした取組もあり、近年では民間事業者による廃校活用が進み、雇用創出等、地域活性化につながっている例も多く出てきています。廃校は地域の終わりではなく始まりと捉え、地域で廃校の活用を考えていくことが重要となっております。  昨年末、会派の行政視察で鳥取県八頭町にあるOOE VALLEY STAYを調査させていただきました。OOE VALLEY STAYは、鶏卵事業を行っている企業が、自社の鶏卵を使ったスイーツや料理を提供する大江ノ郷ヴィレッジをオープンしたことをきっかけとして取り組まれた事例であります。訪れた方々にもっとゆっくり過ごしていただくことを目的に、町から廃校を借り受け、リノベーションを行い宿泊施設としたものであります。また、大江ノ郷ヴィレッジ及びOOE VALLEY STAY双方では地元の方を多く採用しており、地域の雇用創出や活力創出につながっている良好事例と言えます。ただし、リノベーションや運営経費などの金額に関わることについては企業の非公開情報とのことで伺うことはできませんでしたので、運営状況の詳細は不明でありますが、宿泊施設として非常に魅力的な利活用であったと感じております。  また、同町には隼Lab.という施設もあり、こちらは新たなまちづくり事業を推進する会社として設立された株式会社シーセブンハヤブサが運営しているものです。日本の未来のモデルになる田舎をつくるをミッションとしており、地域の価値の最大化、新たな産業や人材を生み出すことに取り組んでおります。コンセプトとして、多様な生き方が緩やかに重なり合い、ここで生まれる新たな学びが、一人一人の暮らしを豊かにする場を掲げており、カフェやショップ、元家庭科室や図工室などのレンタルスペース、校庭やテラスなどのパブリックスペース、多様な働き方に合わせたワーキングスペースなど、暮らしに関わる様々な機能を持ち合わせたコミュニティー複合施設として運営されております。  さらには、高知県室戸市には、特定非営利活動法人日本ウミガメ協議会のメンバーが運営管理を行っているむろと廃校水族館が2018年4月26日にオープンをされております。屋外プールと校舎内に設置した水槽には、地元の定置網にかかったウミガメや魚がゆったりと泳いでおり、僅か3年で来館者が40万人を突破しているといったアミューズメント利用の事例でもあります。  このように全国では様々な魅力ある利活用がされている一方で、なかなか利活用が進まない施設もあります。特に課題として挙げられているのが、地域などからの要望がない、施設が老朽化している、立地条件が悪いなどの理由があるようでありますが、その背景にあるのは、膨大な改修費用が必要となることとされております。  そこで伺います。4点目の質問として、廃校施設の利活用について、当市の現状を伺います。あわせて、5点目の質問として、今後の取組について伺います。  最後に、GIGAスクール構想の実現について伺います。  文部科学省は、1人1台端末及び高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備するGIGAスクール構想の実現を示し、当市もそれに基づいて整備を行い、昨年12月から市内全小中学校で使用できるようになっていると伺っております。整備前に当たる令和2年6月定例会において、岡田議員からの整備に当たっての課題についての質問に対して、整備後には、児童生徒が家庭に持ち帰り、1人でも学習を進めることができるようルール等を定め、手引きの作成についても検討している旨の答弁があったものと認識をしておりますが、現在、具体的にどのように利用されており、今後どのような利用を目指しておられるのか、改めてお示しをいただきたいと考えております。  そこで伺います。6点目の質問として、GIGAスクール構想の実現について、当市における現在の取組状況を伺います。あわせて、7点目の質問として、今後の方向性について伺います。  以上で壇上からの質問を終わります。  〔6番髙橋貴之君降壇〕(拍手) ○議長(森園秀一 君)教育部長 ◎教育部長(石亀純悦 君)髙橋議員にお答え申し上げます。  まず、エアコン設置に伴う電気料及び校舎の断熱性能についての御質問ですが、市教育委員会では、現在、児童生徒や教職員の健康維持、熱中症予防のため、また、教育環境や職場環境の改善を図るため、市内全ての小中学校の普通教室等へのエアコンの設置を進めております。  エアコン設置に伴う電気料の増加額については、各教室の面積に応じた機器の設置について現在設計中であるため、終了した段階で試算したいと考えております。  次に、校舎の断熱性能の向上については、壁、床、天井への断熱材の設置や樹脂サッシ等の断熱性能の高い窓への交換など、校舎の大規模かつ全面的な改修が必要となり、多額の費用が想定されます。  一方、当市における小中学校の校舎の約8割は築30年以上が経過し老朽化が進んでおり、改修工事を必要とする学校が多数あるため、必要性や緊急性を基に優先順位をつけ、限られた財源の中で実施しております。  このことから、断熱性能の向上について直ちに対応することは厳しい状況にありますが、電気料を削減するために有効であることから、今後は国の動向や他都市の状況を注視しながら研究してまいります。  次に、八戸市立小・中学校の適正配置に関する基本方針の現状の進捗状況についてお答え申し上げます。  当市で取り組んでいる学校適正配置推進事業は、外部の有識者10名で組織した八戸市学校適正配置検討委員会による提言を踏まえて、平成23年7月に策定した八戸市立小・中学校の学校適正配置に関する基本方針及び検討課題に基づき進めております。  子どもたちの教育環境の充実を目的として、通学区域の見直しや弾力化、学校の統合、新設等、適正規模の集団で行われるべき学校教育の実現に向けて、保護者や地域住民との話合いを大切にしながら丁寧に進めております。  検討課題として、市内18地区を、3年程度を目安に早急に解決すべき短期課題、6年を目安に解決すべき中期課題、10年を目安に解決すべき長期課題に位置づけて取り組んでおります。  短期検討課題については、平成29年度までにおおむねめどがついたため、現在は中期及び長期に位置づけられている課題に取り組んでおり、話合いを継続しております。  これまでに小学校6校、中学校1校の統合と小学校1校の分離新設、5地区の通学区域の整理を行い、現在も複数の地区で課題解決に取り組んでいるところであります。  次に、基本方針の見直しの考えについてお答え申し上げます。  公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律が一部改正され、小学校の全学年について、学級編制の1学級の標準人数がこれまでの40人から35人へと段階的に引き下げられることとなりました。  また、県教育委員会においても、少人数学級の実施に向け制度の拡充が進められており、学年2学級以上の場合に児童生徒数の上限を33人とするあおもりっ子育みプラン21は、令和3年度は小学校5年生までと中学校1年生が対象とされ、令和4年度は小学校6年生までと中学校1年生が対象とされる予定であります。  国の動向を見ると、今後も学級編制の少人数化は進められていくと思われますが、当市の基本方針では、慢性的に30学級を超えていた、または近い将来において超えることが予想された学校について、分離、新設を検討する必要があるとしているところであり、今後、学級編制の1学級の標準人数が仮に30人となったとしても、市教育委員会において実施している児童生徒推計では30学級を超える学校は出ない見込みであります。  以上のことから、現在の基本方針であっても、学級編制の少人数化に対して十分対応できるものと考えております。  市教育委員会といたしましては、現在取り組んでいる課題の解決を最優先とし、地域とともにある学校づくりの視点で、拙速に陥ることなく、保護者や地域住民の十分な理解と協力を得られるよう、今後も丁寧に学校適正配置を進めてまいります。  次に、廃校施設の利活用に係る当市の現状についてお答え申し上げます。  当市では現在、番屋、松館、是川東、中野、鳩田、美保野の各小学校と田代小中学校の計7か所の廃校施設と、移転した柏崎小学校跡地の維持管理を行っております。  現在の利用状況としましては、旧松館小学校について、校舎1階を子育て支援課が児童館として活用しており、2階から3階部分については薬用作物研究施設として、医薬品製造販売会社のツムラと市が共同で活用しております。  旧柏崎小学校については、令和元年11月に校舎、体育館等の解体が完了し、現在、市と地域関係者等で、公園及び山車小屋を整備する方針で協議、検討しているところであります。  また、それ以外の施設についても体育館や校庭を地元町内会やスポーツ団体等が使用しておりますが、利用団体数は年々増加傾向にあり、平成28年度は7団体であったものが、令和2年度は21団体となっております。  特に冬季は雪や寒さにより室内での活動が増えるため、体育館の使用はほぼ埋まっている状況にあります。  次に、廃校施設の利活用に係る今後の取組についてお答え申し上げます。  現在、廃校の利活用については、庁内関係各課で組織する市立学校跡地活用庁内検討委員会を随時開催し、協議しております。  当委員会は平成22年度に組織され、これまで累計10回開催されております。  当委員会の委員は、庁内の関係課21課の職員で構成され、広い分野から様々な意見が出されております。  直近では、令和元年に美保野小学校の閉校後の活用について、事前に庁内全課に向けて活用案を呼びかけ、出された提案を基に委員会を開催した結果、地域の活性化を目指した美保野町内会のコミュニティー活動や里山保全活動の活用につながりました。  今後の廃校の利活用については、既存の施設はもとより、統廃合により新しく廃校が生じた場合においても、使用を希望する団体に対し、管理に支障のない範囲で貸し出すとともに、庁内各課に対しても利活用についての提案を呼びかけ、他自治体の活用事例も参考にしながら、積極的な利活用に向けて取り組んでまいります。  以上でございます。 ○議長(森園秀一 君)教育長 ◎教育長(伊藤博章 君)私からは、GIGAスクール構想の実現についての2点についてお答え申し上げます。  最初に、GIGAスクール構想の実現に向けた当市における現在の取組状況についてお答え申し上げます。  御承知のとおり、文部科学省が掲げるGIGAスクール構想の実現に向け、当市においては、1人1台端末と高速大容量ネットワークの整備が令和2年11月末に完了し、現在、各校における活用が進んでいる状況であります。  活用に向けた取組として、まずは教員の研修が必須と考え、昨年度は、主任指導主事が訪問しての校内研修と、総合教育センターで開催した研修講座において、授業ですぐに活用できる内容を多く盛り込んだ研修を実施しております。その後、各校においては、これらの研修会で学んだことを生かした活用が進められているところであります。  主な活用の例としては、教科書に掲載されていますQRコードを読み取り、教科書会社のサイトにアクセスしたり、必要な情報を音声入力等によって検索したりする活用や、キーボードによるローマ字入力、大型ディスプレーと組み合わせて画面を大きく掲示して考えを説明したり共有したりする活用が挙げられます。また、1人1台端末が導入されたことにより、児童生徒の学習への意欲向上も図られているとの現場からの声も届いております。  1人1台端末が配付されてからまだ半年しか経過していない状況でありますが、学校訪問を通して活用状況を把握し、各校が創意工夫しながら活用を進めていけるよう、支援を継続しているところであります。  次に、当市における今後の方向性についてお答え申し上げます。  1人1台端末が配付されてから半年が過ぎ、日常的な活用が図られつつあります。  今後、より効果的な活用を目指し、国が示す様々な活用方法から、当市の現状を踏まえ次の4点に絞り、各校でさらなる活用を進めていきたいと考えております。  1点目は、各学年の発達段階に応じた方法で検索するインターネットの活用であります。  2つ目は、1つのファイルに対して複数の児童生徒が同時に書き込みをしたり編集したりする共同編集であります。  3点目は、児童生徒全員の考えを大型ディスプレーで投影する画面共有であります。  4点目は、授業や家庭学習等、様々な場面で利用するデジタルドリル教材の活用であります。  今年度も教員の指導力向上に向け、当市が進める4点の活用について、主任指導主事によるオンラインの校内研修に加え、総合教育センターにおける研修講座を開催しております。あわせて、学校のみならず家庭でも活用できるよう、各校と連携を図っているところであります。  市教育委員会で目指す姿は、1人1台端末を児童生徒の思いや願いを表現するための道具として活用することで、児童生徒の情報活用能力を育成するとともに、個別最適化された学びを実現することであります。  今後も、学校での日常的な活用に加え、家庭への持ち帰りによる活用も進め、継続的な学びの保障につなげていくよう努めてまいります。  以上であります。 ○議長(森園秀一 君)髙橋議員 ◆6番(髙橋貴之 君)詳細なる御答弁ありがとうございます。初めに1点再質問させていただいた後で総括をして意見を申し上げさせていただきたいと思いますので、先に再質問させていただきます。  1点目の市内の小中学校の普通教室等へのエアコン設置に伴う電気料及び校舎の断熱性能についてでありますけれども、エアコンの設備容量が決定していないということで、まだ現段階での試算には至っていないということでありましたし、断熱性能についても老朽化の影響もあり課題があると答弁をいただきました。現在、鋭意、設置に向けて取り組まれている状況であると思いますので、詳細が分かり次第お知らせいただければと思います。  一方で、施設面での影響のほかに、設置をされたエアコンの利用状況、利用の条件によっても電気料金の増加幅は異なると考えております。先般、環境省と文部科学省より、学校における熱中症対策ガイドライン作成の手引きが示されました。これは、一部の教育委員会では熱中症対策のためのマニュアルやガイドラインを作成しているものの、それらの内容の充実度に大きな差があり、これを是正するためのものでもあります。  当市においても作成または見直しをすることになると認識をしておりますけれども、そこについて1点質問させていただきます。熱中症に係る国のガイドラインによるエアコン使用の温度について規定等あればお示しをいただきたいと思います。よろしくお願いします。 ○議長(森園秀一 君)教育部長 ◎教育部長(石亀純悦 君) エアコン設定の指針についてということで再質問いただきましたので、お答え申し上げます。  文部科学省では、学校環境衛生基準において、健康を保護し、かつ快適に学習する上で維持されることが望ましい温度を17度以上28度以下と定めております。エアコンの設定につきましては、気温が高くなくても熱中症を発症する場合もあることから、先月出されました環境省、文部科学省作成の学校における熱中症対策ガイドライン作成の手引きを参考に、今後、詳細な運用指針について検討してまいります。  以上でございます。 ○議長(森園秀一 君)髙橋議員 ◆6番(髙橋貴之 君)御答弁ありがとうございます。それでは、順次意見を申し上げます。  初めに、小中学校の普通教室等へのエアコン設置に伴う電気料及び校舎の断熱性能についてでありますけれども、文部科学省では、環境を考慮した学校施設、エコスクールの整備推進を掲げております。エコスクールは、環境問題は世界共通の緊急かつ重要な課題との認識から、学校施設において環境負荷の低減や自然との共生を考慮し整備を行い、それ自体を環境教育の教材として活用することで、学校が児童生徒だけでなく地域にとっての環境、エネルギー教育の発信拠点になるとともに、地域における地球温暖化対策の推進、啓発の先導的な役割を果たすことを目的とする制度であります。  また、文部科学省、農林水産省、国土交通省、環境省より、学校設置者である市町村等がエコスクールとして整備する学校がエコスクール・プラスとして認定を受け、一定の条件を満たした場合には、学校施設の新築、増築、改築または改修を実施する際に、文部科学省より施設整備費についての単価加算措置及び関係各省より補助事業の優先採択などの支援を受けることができるものであります。今後の施設整備の検討に当たっては、こうした制度の活用も踏まえて研究をしていただくことを要望いたします。  それから、エアコンの使用温度については、たとえ電気量が大幅に増加する場合においても、やはり使用に制限を設けることは絶対に避けるべきであると思います。特に留意していただきたいのは、機器の設定温度を調整するのではなくて、室温を基準に調整することが重要であると思います。教員個人や学校の判断に任せることなく、しっかりとした運用ルールを定めていただくことが最低限必要になると考えますので、運用指針ではその点を反映いただきたいと思います。  次に、八戸市立小・中学校の適正配置に関する基本方針についてでありますが、より少ない人数の学級編制を望む意見もあり、今後の国の動向にも注視する必要があると思います。また、当市の基本方針では言及されておりませんが、地域によっては小中一貫校とする考え方も有効ではないかと考えます。部活動も含めて、子どもたちの学ぶ機会の平等性を確保する観点から、適正配置は重要な課題でありますが、地域事情なども複雑に絡み合う中で慎重な対応が求められるものでもあります。しかしながら、地域の理解に資する取組の中で、施設設置者である自治体が責任を持ってビジョンを示していくことも大切であると認識をしております。方針や計画についてはPDCAを適切に回していくことで前進をしていくものと考えますので、今後、適切な対応をお願いいたします。  次に、廃校施設の利活用についてでありますが、御答弁にありましたとおり、教育委員会だけではなく、庁内の横断的な会議体をつくり、検討を進められている点は評価をするものであります。私は秋田県横手市の出身でありますが、秋田県でも学校の統廃合が進み、私の卒業した横手市立鳳中学校は2013年に統廃合により廃校となりましたが、令和2年5月1日より公文書館として活用されております。整備には国土交通省の空き家対策総合支援事業補助金が活用され、市民等が利用できる有料の貸室やグラウンドが備え付けられております。  卒業した学校がなくなってしまうことは大変に残念なことでありますが、有効に利活用され建物が残っていることで、母校が廃校となった悲しみは低減されるものと感じております。一方で、廃校舎が放置されて廃れていく姿は悲しみを増幅させることにつながると考えます。そうした観点も踏まえて対応いただきたいと思います。  要望といたしまして、今後は庁内の会議体に有識者や地域の住民、あるいは地元の企業なども加えて検討してみてはいかがでしょうか。当然シビアな課題であることも十分認識しておりますが、壇上でも述べましたが、廃校は地域の終わりではなく始まりと捉え、地域で廃校の活用を考えていくことが重要であります。また、地域のニーズに合った活用が本来求められ、他自治体の事例が必ずしも当市に当てはまるというものではないと考えます。廃校と聞くと、どちらかといえばマイナスのイメージを持つことが多いと思いますが、地域活性化の一助にしていくことができる課題でもあります。引き続き研究を重ねていただきたいと思います。  最後に、GIGAスクール構想の実現についてでありますが、市内においても、コロナウイルス感染症により臨時休業となった事例がありますが、オンラインによる授業には至っていないとの声もあり、現状の確認をさせていただいたものであります。昨日、高橋正人議員の質問でもありましたが、様々な理由により学校に登校できない児童生徒も在宅で学習できる可能性があることへの期待もあります。さらに、宿題やテストの採点に要する時間の短縮やデータの分析が容易であり、教師の労働環境の改善につながる可能性も大いに秘めていると認識をしております。  一方で、コロナ禍において首都圏の大学に進学した学生は、引っ越しもできず、オンラインによる学習を余儀なくされております。そうした現状はメディアでも取り上げられ、様々な課題が浮き彫りとなった事実もあります。こうしたことからも、改めて対面での授業の重要性も明らかになったものと感じております。  また、学習の基礎となる、読む、書くといった力の発達においても、文字を書くことは重要なことであります。今後のオンライン授業やパソコンを使った授業の導入に当たっては、メリットとデメリットの評価や最適なバランスを取っていくことが大切だと考えておりますので、引き続き丁寧な対応をお願いいたします。  また、デジタル教科書の導入については、ぜひ早期に行っていただきたいと考えております。10キロを超える教材や用具を持って通学する時代は、一日も早く終わらせるべきであると思います。GIGAスクール構想の実現に当たっては、児童生徒の視点に立って進めていくことも大切なことであると考えておりますので、今後の取組の中で反映していただくことを要望し、私の質問を終わります。
    ○議長(森園秀一 君)以上で6番髙橋貴之議員の質問を終わります。  これにて一般質問を終わります。  この際、暫時休憩いたします。   午後2時40分 休憩   --------------------   午後2時50分 再開 ○議長(森園秀一 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  ──────────────────── △日程第2 議案22件 ○議長(森園秀一 君)日程第2議案第92号令和3年度八戸市一般会計補正予算、議案第93号令和3年度八戸市自動車運送事業会計補正予算及び議案第95号八戸市立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例の制定についてから議案第114号指定ごみ袋の買入れについてまでを一括議題といたします。  これより上程議案に対する質疑を行います。  御質疑ありませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○議長(森園秀一 君)御質疑なしと認めます。  ただいま議題となっております議案第92号、議案第93号及び議案第95号から議案第114号までをお手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。  ──────────────────── △日程第3 陳情について ○議長(森園秀一 君)日程第3陳情については、お手元に配付してあります陳情文書表のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。  以上で本日の日程は全部終了いたしました。  ────────────────────   休会の件 ○議長(森園秀一 君)この際、お諮りいたします。  委員会開催等のため、10日、11日及び14日の3日間は休会いたしたいと思います。  これに御異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(森園秀一 君)御異議なしと認めます。  よって、3日間は休会することに決しました。  次回本会議は、6月15日午前10時に開きます。  ────────────────────   散 会 ○議長(森園秀一 君)本日はこれにて散会いたします。   午後2時51分 散会...