総合政策部長 中村行宏 君
まちづくり文化スポーツ部長
原田悦雄 君
総務部長 大坪秀一 君
財政部長 岩田真奈 君
商工労働観光部長 磯嶋美徳 君
農林水産部長 出河守康 君
福祉部長 豊川寛一 君
健康部長 佐々木勝弘君
市民防災部長 石田慎一郎君
環境部長 佐藤浩志 君
建設部長 渡辺昇覚 君
都市整備部長 大志民 諭君
教育部長 吉田幸司 君
交通部長 村岡威伴 君
市民病院事務局長 品田雄智 君
監査委員 早狩博規 君
--------------------
出席事務局職員
事務局長 石亀純悦
次長兼議事課長 池田和彦
副参事(
議事グループリーダー)
山道隆央
主査 知野大介
主査 見附正祥
主査 林 一秀
────────────────────
午前10時00分 開会
○議長(五戸定博 君)これより平成31年3月
八戸市議会定例会を開会いたします。
直ちに、本日の会議を開きます。
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△日程第1
会議録署名議員の指名
○議長(五戸定博 君)日程第1
会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第88条の規定により、議長において、6番
田端文明議員、27番八嶋隆議員を指名いたします。
────────────────────
△日程第2 会期の決定
○議長(五戸定博 君)日程第2会期の決定を議題といたします。
お諮りいたします。
今期定例会の会期は、本日から3月22日までの25日間といたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(五戸定博 君)御異議なしと認めます。
よって、会期は25日間と決定いたしました。
────────────────────
諸 報 告
○議長(五戸定博 君)この際、諸報告をいたします。
市長から、地方自治法の規定に基づいて議会に対し、4件の報告がありました。
また、監査委員から、
財政援助団体等及び定期監査の結果報告がありました。
さらに、
包括外部監査人からは、
包括外部監査の結果報告がありました。
以上の報告書は、お手元に配付してありますので御了承願います。
────────────────────
△日程第3 議案59件一括上程
○議長(五戸定博 君)日程第3議案第1号平成31年度八戸市
一般会計予算から議案第59号青森県新
産業都市建設事業団に委託すべき事業に関する計画の一部変更に係る協議についてまでを一括議題といたします。
市長から提案理由の説明を求めます。
市長
〔市長小林眞君登壇〕
◎市長(小林眞 君)おはようございます。平成31年3月
八戸市議会定例会の開会に当たり、平成31年度における市政運営に当たっての基本的な考え方を述べ、議員各位並びに市民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げますとともに、ただいま上程されました議案について、その概要を御説明申し上げ、御審議の参考に供したいと存じます。
去る1月6日、
市公会堂文化ホールにおいて、ことしの
NHK大河ドラマ「いだてん
~東京オリムピック噺~」の出演者による
トークイベントと第1話の
パブリックビューイングが開催され、私は約400人の来場者とともに観覧いたしました。今回のイベントは、当市が多くの
オリンピック選手を輩出しており、特に
レスリング競技においては、伊調馨選手を初め3名の
オリンピックメダリストが、金メダル5個、銀メダル2個を獲得するなど、
オリンピックとのかかわりが非常に深いことから選定されたものと伺っておりますが、「いだてん」の時代に御活躍された
日本人女性初の
オリンピックメダリストであります人見絹枝さんの御遺骨が当市の本覚寺に分骨されていることもまた、当市と
オリンピックとの不思議な縁を感じるところであります。
「いだてん」は、日本人初の
オリンピック選手となった金栗四三さんと
東京オリンピックの招致に尽力した田畑政治さんを主人公に、我が国初の参加となった1912年の
ストックホルムオリンピックから、アジアで初の開催となった1964年の
東京オリンピックまでの52年間にわたり、関東大震災や第2次世界大戦などの苦難に耐えながらも、
オリンピックにかけた人々のドラマを描いていくものであります。私は
パブリックビューイングによる第1話を拝見しながら、明治から大正を経て昭和に至る激動の時代、
オリンピックへの挑戦を続ける当時の人々の思いと
東日本大震災からの創造的復興に向けて、関係者の方々とともに尽力してきた私どもの思いが重なり、万感胸に迫るとともに、今後いかなる苦難が降りかかろうとも、郷土八戸の限りない発展と市民の皆様の幸福のため一身をささげるという決意を新たにしたところであります。
さて、一昨日のことになりますが、
オリンピックメダリストの清水宏保さんと岡崎朋美さんをゲストに、長根リンクにおいてクロージングイベントが行われ、イルミネーションに彩られた氷の上で多くの市民の皆様が
長根パイピングリンクでの最後の滑りを楽しみました。長根リンクは貯水池の堤の時代から天然のリンクとしてスケートが行われ、昭和44年12月からは
パイピングリンクへと変遷しながら、
スケート競技の発展はもとより、あすを担う青少年の健全育成の場、また、広く市民のレクリエーションの場として、大きな役割を果たしてまいりました。また、昭和5年の第1回
全日本スピードスケート選手権大会を初め、昭和22年の第1回大会の開催以来、全国最多の12回を数える冬季国体など多くの競技大会が開催され、数々の記録を残すとともに、市民憩いのリンクとして、市民の皆様の心の中にさまざまな思い出を残してきたことと存じます。
長根パイピングリンクは今月いっぱいをもって半世紀の歴史に幕をおろすこととなりますが、本年夏には、
東日本大震災からの
復興プロジェクトの目玉でもあります
長根屋内スケート場が国内3番目の
屋内スケート場としていよいよ竣工を迎えようとしております。当施設は、氷都八戸を標榜する当市の悲願であると同時に、市民の皆様にとりましても輝く希望であり、全国、そして世界にも誇ることのできる施設であります。
国際競技大会の基準を備えるとともに、大規模なイベントや
コンベンション等が開催可能な
屋内スケート場の利活用は、当市としても経験のない新たな挑戦となりますが、各種大会や強化合宿、イベント等の誘致に努め、さらに、それらの事業が円滑に実施されるよう、市民の皆様の御理解と関係者の方々の御協力をいただきながら、知恵を絞り、全力で取り組んでまいる所存であります。
そして、いつの日か、
長根屋内スケート場・
YSアリーナ八戸で育った長根っ子が世界に羽ばたき、
オリンピックの舞台で輝くことを夢見て、引き続き
スケート競技の底辺拡大及び選手育成等、各種施策を推進してまいりたいと考えております。
それでは、新年度に向けまして、当市が重点的に取り組んでまいります主な施策について、その
取り組み状況や方向性などについて順次申し述べてまいります。
平成29年1月1日、当市は特例市から中核市へと移行いたしました。そして、同年3月22日には、近隣7町村との間で連携協約を締結、
八戸圏域連携中枢都市圏スクラム8を形成し、緊密な連携と協力のもと、
各種連携事業を積極的に展開しているところであります。
このような中、国においては、昨年末、東京圏への人口の一極集中を抑制することを目的に、当市を含め全国で82の
中枢中核都市を選定し、
地方創生推進交付金による支援策の拡大等により、都市機能の強化をさらに推進していく方向性を示しました。私は、我が国が
人口減少社会に突入している中、これまでのように各自治体が全ての行政事務をそれぞれで行うばかりではなく、近隣の自治体が適切な役割分担のもと補完し合い、効率的な行政運営を図っていくべきと考え、積極的に広域連携を推進してまいりました。今回の国の取り組みは、これまで八戸圏域が先進的に推進してきた連携施策の後押しになるものと考えており、今後、
中枢中核都市への支援策や
連携中枢都市圏といった国の政策を積極的に活用しながら、圏域全体の人口及び活力の維持に向けて、中心市としてなすべき役割を果たしてまいります。
また、当市では、近隣地域との連携にとどまらず、北緯40
°ナニャトヤラ連邦会議を通じた県境を越えての久慈・二戸地域との三圏域連携や
フェリー航路で結ばれている
北海道苫小牧市との連携、はちとまネットワークなど、歴史や文化、産業面での類似性などの地域特性を生かした都市間連携も推進しております。
私は、自治体同士がさまざまな形式により連携することで、効率的、効果的な事業展開が図られるとともに、それぞれの自治体の経済や産業、観光の活性化などの相乗効果をもたらし、ひいてはそれが八戸市民の福祉向上につながっていくものと確信しているところであり、引き続き
都市間連携の積極的な推進に努めてまいりたいと考えております。
続きまして、中心市街地の活性化についてであります。
昨年7月、
八戸まちなか広場マチニワがオープンし、中心市街地の中枢となる場所に、はっち、
ブックセンターに続く新たな拠点が加わりました。また、八日町地区の再開発ビルも着工され、さらなる都市機能の整備に期待が膨らむと同時に、昨年、仙台国税局が公表した三日町通りの路線価も25年ぶりに上昇するなど、これまでの取り組みの効果があらわれてきているものと考えております。新年度には、これらの活性化の機運をより確かなものとするため、新美術館を初め、花小路や県事業の
都市計画道路3・5・1沼館三日町線の整備など、昨年11月に内閣府から認定を受けました八戸市
中心市街地活性化基本計画第3期計画に基づく各種事業を官民一体となって着実に実施してまいりたいと考えております。
次に、文化振興についてですが、当市は市民の皆様の
文化芸術活動が大変盛んな地域であり、八戸三社大祭や八戸えんぶりといった長い伝統を誇るものから、文芸、美術、芸能、音楽、演劇など、多彩な活動が活発に行われております。昨年は南郷地域を舞台に、平成23年度から実施してきた
南郷アートプロジェクトの集大成として、なんごう小さな芸術祭が約20日間にわたり開催され、演劇公演「くじらむら」には、専門家ばかりでなく、市民の皆様も参加され、人々の笑いや郷愁を誘い、大変な好評を博したところであります。
市といたしましては、今後とも、伝統文化の保存伝承のための環境づくりや後継者の育成支援を行うとともに、市民の皆様の参画、協働のもと、アートのまちづくりを継続して推進することにより、地域の潜在的な資源を掘り起こし、魅力創出を図ってまいりたいと考えております。
次に、スポーツの振興についてですが、冒頭にも申し上げましたとおり、当市は氷都八戸を標榜するスケートの聖地であり、現在、
長根屋内スケート場の整備とともに、
八戸駅西地区には、民間企業が主体となり、アイススケートを中心とする多
目的アリーナ・
フラット八戸の建設が進められております。
また、スケートのほかにも、当市ではさまざまなスポーツが盛んに行われており、特に近年では、
プロスポーツチームの存在感が増し、スポーツをするばかりではなく、観る、そして支える市民の皆様の盛り上がりを強く感じているところであります。昨年は
ヴァンラーレ八戸FCのJリーグへの参入に多くの市民の皆様が歓喜し、
バスケットボールの青森ワッツや
アイスホッケーの
東北フリーブレイズも多くの地元ファンに支えられております。また、各チームの選手たちも、競技だけではなく、子どもたちへの指導や
ボランティア活動などにより、市民との交流を積極的に行うなど、
プロ選手たちが市民の皆様にとって身近な存在として、子どもたちに夢と希望を与えているものと実感しております。
加えて、昨年末には、
東京オリンピックの正式種目として採用されることが決まっております3人
制バスケットボール・3×3プロリーグへの来シーズンからの参戦を目指し、チームの運営を行う
株式会社八戸DIMEが設立され、サッカー、
アイスホッケー、そして
バスケットボールチームに続く、当市4チーム目のプロチームが誕生しようとしております。私もスポーツが好きで、地方にあっても、いや、地方であるからこそ、身近な場所で、身近な人たちが織りなす感動を市民の皆様とともに分かち合いたいと願い、積極的に
プロスポーツチームの応援や支援に努めてまいりましたが、今や市民の皆様の盛り上がりは私の想像をはるかに超える状況となっております。
現在、当市では、スポーツによるまちづくりを一層推進していくため、
スポーツ推進計画の今年度中の策定に向けて取り組んでいるところであり、身近にスポーツがあることで、市民の皆様の暮らしがより輝きを増し、活力ある社会が実現するよう、
地域スポーツの振興及び
プロスポーツチームへの支援等に取り組んでまいります。
続きまして、農業についてであります。
当市では、南郷地区の葉たばこの生産縮減に対応するため、平成26年度から
八戸ワイン産業創出プロジェクトを展開しており、本年1月には生産2年目となる
八戸ワインが発売されるなど、順調な滑り出しを見せております。今後、
八戸ワインの生産量拡大も見込まれており、引き続き
ワイン用ブドウの作付への支援を行うとともに、
ワイン需要拡大のためのセミナーの開催などにより、
八戸ワインの魅力発信及びブランド化に努めてまいります。
また、
八戸ワインのほか、イチゴや
糠塚きゅうり、畜産物などの八戸の特産物についても、
八戸いちごマルシェや
伝統野菜カフェなどを引き続き開催し、
地域ブランドの強化を図るとともに、計画的、戦略的な農業経営の促進に努め、農業が魅力ある産業として活性化が図られるよう取り組んでまいりたいと考えております。
次に、水産業についてですが、昨年の八戸港はイワシの水揚げが前年から大幅に増加し、全体の水揚げ数量では全国7位から6位へと上昇しましたが、金額は逆に9位から10位へと下降いたしました。水産業の動向はまさに漁の状況に左右されるところが大きく、近年は八戸港の主力品種でありますイカやサバの水揚げが振るわず、極めて厳しい状況が続いておりますが、いにしえの時代から水産業により支えられてきた八戸であれば、必ずやこの状況を乗り越えることができるものと信じております。
魚市場の整備につきましては、これまで
荷さばき所A棟、B棟及びC棟の整備が完了し、現在は小中野地区のD棟の整備を進めており、特に稼働率が低迷しておりますA棟については、昨年から私と副市長が分担をし、宮城県、千葉県及び茨城県等のまき網漁船の船主を直接訪問してA棟の活用を訴えるなど、積極的な誘致活動を行っているところであります。また、昨年末、我が国では、IWC――
国際捕鯨委員会――からの脱退を表明し、
商業捕鯨復活に向けた動きが出てきており、八戸港も捕鯨基地の候補として名前が挙がっていることから、今後の動向を注視しながら対応を検討してまいります。
市といたしましては、今後とも水産物の生産流通の効率化や品質、衛生管理の高度化を着実に進め、産地市場としての信頼性を強化するとともに、新たな視点による八戸の水産業の再生を目指し、業界の皆様と一丸となって取り組んでまいりたいと考えております。
続きまして、観光の推進についてであります。
本年4月、
八戸圏域版DMO・VISITはちのへが発足いたします。この団体は、当市を中心として、これまで観光誘客に取り組んできた
八戸観光コンベンション協会、
八戸広域観光推進協議会と物産振興に取り組んできた
八戸地域地場産業振興センター、八戸市物産協会を統合し、観光誘客と物産振興を一元化するものであり、当市観光課の事業の約6割を移管する予定となっております。私は、産業都市八戸にあって、観光誘客と物産振興は新たな推進エンジンとなり得る分野と捉えており、VISITはちのへが継続的なマーケティングによる効果的な観光地経営、効率的な事業展開、地域商社として圏域の地場産品の販路拡大、専門人材の育成等に取り組むことにより、観光誘客と物産振興のかじ取り役として、地域の稼ぐ力を引き出していくことを大いに期待しているところであり、4月からの円滑な業務開始に向けて着実に進めてまいります。
さて、地方から東京圏への人口の転出超過は依然として続いており、この状況は当市においても同様で、特に20歳から29歳の若年層の転出超過が多い傾向となっております。私は、都会に憧れ、都会でさまざまな経験を積みたいと思う若者の気持ちも理解しておりますが、地方から東京圏への転出超過の状況を変えていくためには、一度都会に出た若者に故郷のよさを再認識させ、戻ってきて暮らしたいと思っていただくことが必要であると考えております。そのため、当市及び当圏域のよさをアピールするシティプロモーションの充実に努めているところであり、現在はシティプロモーションの一環として、東京へのアンテナショップ仮称・八戸都市圏わくわく交流プラザの開設準備を進めております。当施設では、単なる物産品の販売施設としてだけではなく、当圏域をアピールすることによりファンをふやす、いわゆる関係人口の交流の場としての機能を持たせるとともに、UⅠJターンの相談にも対応するなど、当圏域への移住を支援できる体制を整えてまいります。
一方、生活の基盤となる仕事の確保については、引き続き積極的なトップセールスによる企業誘致に努めるとともに、その受け皿となる新たな産業団地の整備については、新年度、実施設計業務に着手する予定としております。
また、北東北の物流拠点であります八戸港の活性化についてですが、平成30年のコンテナ取扱量は4年連続となる5万TEUを超え、実入りコンテナでは過去最多となるなど堅調に推移しているほか、ハード面では昨年10月にコンテナターミナルが拡張され、取扱量のさらなる増加に対応できる体制となっております。新年度には、県と連携して、船会社向けのコンテナ定期航路開設促進事業費補助金の大幅な拡充を検討しており、今後、苫小牧港との連携や全線開通が待たれる三陸沿岸道路などの活用による相乗効果により、北東北の拠点港としての優位性をさらに高めてまいりたいと考えております。
続きまして、保健、医療、福祉等の分野についてであります。
八戸市医師会を初めする関係団体の方々と一体となり、当市の総合的な医療、健康対策の拠点として田向地区に整備しております仮称・八戸市総合保健センターでありますが、市の施設につきましては、昨年2月の着工以来、順調に工事が進んでおり、来年4月の供用開始を目指しております。総合保健センターには、市が整備する保健所、こども支援センター、介護・認知症予防センター、休日夜間急病診療所及び休日歯科診療所のほか、関係団体が協調して整備いたします臨床検査センターや健診センター、休日夜間薬局が集約されることとなっており、保健、医療、福祉、介護、教育等の連携が高い次元で図られることで、乳幼児から高齢者まで、一貫して、きめ細かで質の高いサービスの提供が可能になるものと考えております。
当市といたしましては、今後とも関係団体と緊密な連携を図るとともに、新たな拠点を最大限活用しながら、総合的な保健、医療等のサービスを提供し、市民一人一人が生涯を通じて心身ともに健康で、生きがいのある生活を送ることができるまちを目指してまいります。
次に、緩和ケア病棟の整備についてですが、八戸市立市民病院では平成20年7月から緩和医療科を開設し、がん患者さんに対して緩和ケアを提供しておりますが、一般病棟の中で十分なケアを行うには限界があり、専門病棟の設置が強く望まれておりました。このような中、主にがん末期の患者さんやその御家族に寄り添い、患者さんが自分らしく過ごせるよう支えていくため、緩和ケア病棟の整備に着手し、先月23日、市民病院敷地内において起工式を行ったところであります。およそ1年後には病棟が供用開始され、当地域におけるがん診療等の質がより一層向上するものと期待しております。
次に、子育て支援の充実についてであります。
当市では、昨年10月、子育て世代包括支援センター・はちまむを開設し、妊娠期から子育て期までの切れ目のないサポート体制を整備するとともに、子どもの医療費助成についても、本年1月から通院医療費助成の対象年齢を未就学児から中学生までに拡大し、子育て環境の充実を図ってまいりました。私は、住民の安全安心な生活を保障する分野である医療、福祉等の制度については、各自治体の財政力にかかわらず、全国どこに住んでいても同様のサービスを受けられるようにすべきと考えており、子どもの医療費助成については、国の責任のもと全国一律の制度とするよう、引き続き全国市長会等を通じて働きかけてまいりたいと考えております。
さて、昨年の我が国は、6月の大阪府北部地震、7月の西日本豪雨、9月の北海道胆振東部地震など、全国各地で大きな災害が相次いだ年でありました。幸いにして当市に大きな災害はなく、比較的穏やかな年でありましたが、天災は忘れたころにやってくるという戒めの言葉もあるように、災害は、いつ、どこで発生するのかはわからず、常に防災のための準備を怠らないようにしなければなりません。そのため、大規模自然災害に対する平時からのリスクマネジメントとして、広域で連携し、八戸圏域8市町村国土強靱化地域計画の策定を進めているところであり、
東日本大震災などによる被害の歴史を決して風化させることなく、ハード面の整備のほか、総合防災訓練の実施や地域の防災訓練への支援、自主防災組織の育成などに継続して取り組んでまいります。
以上、今後の市政運営につきまして、主な分野における考え方やその方向性について述べてまいりました。本年は今上陛下が御退位され、皇太子殿下が御即位する特別な年となります。まさに平成から新たな時代への幕あけの年であり、当市としましても、5月1日には市制施行90周年を迎えるとともに、八戸港開港80周年にも当たる節目の年となります。
現在の八戸の発展は、先人たちの強い思いと確かな行動により礎がつくられ、それを時々のリーダーたちが引き継ぎ、その思いを懸命につないできた結果、築き上げられてきたものであります。市制施行記念日の5月1日は皇太子殿下の新天皇への御即位と重なるため、90周年の記念式典は6月に行うこととしておりますが、当市の礎を築いてきた先人たちに感謝の意を表しつつ、市民の皆様とともに、八戸市の輝かしい未来に向かって、その思いをつないでいく決意を示す式典にしたいと考えております。
今、我が国は、これまで経験したことがない少子高齢社会及び人口減少時代を迎えるとともに、国際情勢、経済情勢とも先を見通すことが困難な状況が続いております。私は、変化が激しく、先行きが不透明な時代にあっても、当市の未来を明確に思い描き、必要な事業には果敢に挑戦するとともに、議員を初め市民の皆様の声に耳を傾けながら市政のかじ取りを担ってまいります。
当市では未来に向けてこれまで積み上げてきた施策の効果が花を開きつつあり、まちづくりの新たなステージを迎えようとしております。この機を逃がすことなく、八戸市が大きな飛躍を遂げられるよう、決してひるむことなく、一歩一歩市政を前進させ、ひと・産業・文化が輝く北の創造都市の実現に全力を尽くしてまいる覚悟であります。
市民の皆様並びに議員各位の御理解と御協力を切にお願い申し上げる次第であります。
さて、平成31年度の国の予算は、新経済・財政再生計画で位置づけられた社会保障改革を軸とする基盤強化期間の初年度となる予算として、財政健全化への着実な取り組みを進める一方、現下の重要課題である人づくり革命と生産性革命に重点配分し、幼児教育・保育の無償化、介護人材の処遇改善、年金生活者支援給付金の支給など、全世代型の社会保障制度への転換に向けた施策を実施するとともに、地方創生、国土強靱化、女性活躍、働き方改革など、一億総活躍社会の実現を目指す施策を推進する方針に基づき編成されました。
その結果、平成31年度の
一般会計予算案は101兆4571億円となり、前年度と比較して3.8%の増となっております。
一方、平成31年度の地方財政については、平成30年度に引き続き、通常収支分と
東日本大震災分を区分して整理することとし、通常収支分については、地方が人づくり革命の実現や地方創生の推進、防災・減災対策等に取り組みつつ、安定的に財政運営を行うため、一般財源総額について、平成30年度を下回らないよう実質的に同水準を確保することを基本としております。
また、
東日本大震災分については、復興創生期間においても、被災地の復興に必要な取り組みを着実に進めるため、震災復興特別交付税が確保されております。通常収支分と
東日本大震災分を合わせた規模は90兆7975億円となり、前年度に比較して3.1%の増となっております。このような国の予算及び地方財政対策の動向のもと、当市におきましては、現下の厳しい財政状況と経済環境を踏まえ、市財政の健全性に配意する一方、第6次八戸市総合計画、八戸市まち・ひと・しごと創生総合戦略、第6次八戸市行財政改革大綱に基づき、市民生活の向上と福祉の充実を図り、自律的で持続的な地域をつくるための各種施策に取り組むとともに、行政資源の最適化により市民サービスの質の向上を目指すことを基本として予算を編成いたしました。
また、八戸市復興計画に基づき、北東北における八戸市の拠点性の向上と、災害に強いまちづくりの実現を目指し、創造的復興に向けた施策を推進するほか、八戸圏域
連携中枢都市圏の活性化に資する施策に取り組むことといたしました。
平成31年度予算は、引き続き通常の事務事業に係る予算と、
東日本大震災からの復興に係る予算の、大きく分けて2つの内容を持つ予算とし、通常分においては、義務的経費である扶助費の増嵩が見込まれていることから、財政運営は依然として厳しい状況にあるものの、中核市や
連携中枢都市圏関連経費については、普通交付税等を財源として必要経費を計上したほか、その他の事業では市税、地方消費税交付金、臨時財政対策債などの一般財源や、地域振興基金、交付税措置のある有利な起債を活用するなどし、子育て支援や教育の充実、雇用環境の充実や産業の振興、防災力の強化、保健、医療、福祉の充実、文化、スポーツ、観光の振興、都市基盤の整備など、総合的に市政を前進させる施策に積極的に取り組むことといたしました。
また、復興分においては、社会資本整備総合交付金や震災復興特別交付税、震災復興基金などの財源を活用し、防災拠点機能を備えた
屋内スケート場建設事業、新大橋整備事業、公会堂・公民館施設整備事業、水産物流通機能高度化対策事業など、災害に強いまちづくりのための施策等を推進することといたしました。
このような基本方針のもとに編成した平成31年度の予算の規模は、一般会計で1058億円、特別会計で663億4480万1000円、合わせて1721億4480万1000円となりました。これを前年度と比較いたしますと、一般会計で6.1%の増、特別会計で3.3%の増、合わせて5.0%の増となるものであります。
なお、復興分については102億7509万4000円を計上いたしました。
以下、一般会計からその主なものについて順次御説明申し上げます。
まず、歳入でありますが、市税301億300万円、地方交付税163億5900万円を計上したほか、国・県支出金、市債等は、歳出との関連において計上いたしました。また、繰入金は31億9003万2000円を計上し、そのうち財政調整基金、市債管理基金からそれぞれ12億円を繰り入れすることといたしました。
次に、歳出でありますが、通常の事務事業分について、第6次八戸市総合計画に基づく体系に沿って御説明申し上げます。
政策1の子育て・教育・市民活動においては、まず、子育て支援の充実について、子ども等医療費扶助費を計上いたしました。
学校教育の充実については、小中学校における営繕事業費や教育の情報化推進事業費を計上いたしました。
市民活動の促進及び地域コミュニティの振興については、市民活動保険制度関連経費、町内会等への補助金を計上いたしました。
国際交流の促進については、新たに市制施行90周年記念事業として、外国人による日本語弁論大会開催経費を計上いたしました。
政策2の産業・雇用においては、まず、産業力の強化について、はちのへ創業・事業承継サポートセンター事業費を計上いたしました。
雇用環境の充実については、新たに東京圏からの移住者に対する移住経費を助成する移住支援金支給事業費を計上したほか、ほんのり温ったか八戸移住計画支援事業費を計上いたしました。
農林畜産業及び水産業の振興については、農業新ブランド育成事業費、ワイン産業を支援する南郷新規作物研究事業費を計上したほか、新たに当市において鯖サミットを開催する経費を計上いたしました。
商工業の振興については、地域製造業の競争力強化に向け、課題
発掘・課題解決コーディネート事業費、販路開拓活動支援事業費を計上いたしました。
産業立地の推進及び貿易の振興については、新産業団地整備・開発推進事業費や立地奨励金、助成制度を拡充した八戸港利用促進事業費を計上いたしました。
政策3の防災・防犯・環境においては、まず、消防・救急体制の充実について、八戸地域広域市町村圏事務組合消防費負担金、消防団事務委託料を計上したほか、環境保全の充実については、新たに市内事業者に対してPCB廃棄物の有無を
調査するPCB使用安定器掘り起こし
調査事業費を計上いたしました。
政策4の健康・福祉においては、まず、保健、医療の充実について、総合保健センター整備事業費、市民病院事業会計負担金を計上いたしました。
地域福祉の充実については、民生委員活動費のほか、地域集会所整備費補助金を計上いたしました。
介護・高齢者及び障がい者自立支援の充実については、介護保険給付費、障がい者自立支援給付費を計上いたしました。
社会保障の充実については、生活困窮者自立支援制度関連事業費、生活保護費を計上いたしました。
政策5の文化・スポーツ・観光においては、まず、文化芸術の振興について、新美術館整備事業費のほか、八戸三社大祭ユネスコ無形文化遺産登録PR経費を計上いたしました。
スポーツの振興については、新たに苫小牧市と当市のジュニア
アイスホッケー交流試合開催経費を計上したほか、フラットアリーナ設備導入補助金を計上いたしました。
観光の振興については、新たに本年4月に設立されますDMO・VISITはちのへへの補助金を計上したほか、ジャズフェスティバル実行委員会補助金を計上いたしました。
政策6の都市整備・公共交通においては、まず、市街地の整備について、新たに避難路等に面した危険ブロック塀等の撤去工事や吹きつけアスベストのアスベスト含有
調査に対する助成経費を計上したほか、花小路整備支援事業費、優良建築物等整備・支援事業費を計上いたしました。
道路網、公園・墓園等の整備については、新たに公園管理の包括的民間委託を試行的に実施する経費を計上したほか、生活道路の新設改良工事費及び舗装打換工事費、斎場火葬炉等改修事業費を計上いたしました。
以上の第6次八戸市総合計画の体系に含まれる事業のほか、移住交流促進事業費、庁舎非常用発電設備改修経費、各種選挙事務経費を計上いたしました。
次に、復興分について、八戸市復興計画に基づく体系に沿って御説明申し上げます。
第1の被災者の生活再建においては、引き続き災害援護資金貸付金、被災者住宅再建支援事業補助金を計上いたしました。
第2の地域経済の再興においては、水産物流通機能高度化対策事業費のほか、中小企業に対する災害復旧枠利子補給・保証料補助金を計上いたしました。
第3の都市基盤の再建においては、三条児童館整備事業費、新大橋整備事業費を計上いたしました。
第4の防災力の強化においては、公会堂・公民館施設整備事業費、福祉避難所改修経費、自主防災組織育成事業費のほか、
屋内スケート場建設事業費を計上いたしました。
次に、特別会計の主なものについて、その概要を御説明申し上げます。
地方卸売市場八戸市
魚市場特別会計予算においては、第三魚市場A棟稼働向上事業費を計上いたしました。
八戸市
都市計画土地区画整理事業特別会計予算においては、
八戸駅西地区における建物移転補償費、街路築造工事費を計上いたしました。
八戸市
都市計画下水道事業特別会計予算においては、鮫、白銀、新井田、類家南地区等の管きょ等整備工事費、老朽化及び地震対策として、施設長寿命化対策及びポンプ場逆流防止対策に要する経費を計上したほか、東部終末処理場水処理施設の増築工事費を計上いたしました。
八戸市
霊園特別会計予算においては、仮称・新しい形の墓地整備事業費を計上いたしました。
八戸市
産業団地造成事業特別会計予算においては、新たな産業団地開発のための特別会計を設置し、整備費を計上いたしました。
次に、議案第19号から議案第34号までの平成30年度八戸市
一般会計補正予算及び各特別会計補正予算の主なものについて御説明申し上げます。
議案第19号、
一般会計補正予算は、歳入歳出それぞれ9億9723万4000円を増額するものであり、既決予算と合計いたしますと、総額は1037億8298万9000円となるものであります。
歳出補正予算の主な内容は、施設型等給付費、市民病院事業会計に対する助成、救命救急センター運営費負担金などを計上するとともに、事務事業の執行に伴う計数整理をいたしました。
歳出補正予算に対応する歳入といたしましては、繰越金、国・県支出金、市債等をもって措置いたしました。
続きまして、人事案件及び条例案等の主なものについて御説明申し上げます。
まず、議案第35号は、副市長であります田名部政一氏の任期が来る3月31日をもって満了となることに伴い、引き続き田名部氏を選任することについて同意を求めるものであります。
田名部氏は、平成23年から副市長としてその職責を十分に果たしてこられ、引き続き副市長をお願いしたいと思っております。
議案第36号は、八戸市
固定資産評価審査委員会委員であります安藤祥吾氏の任期が来る2月28日をもって満了となることに伴い、引き続き安藤氏を選任することについて同意を求めるものであります。
安藤氏は、平成28年から
固定資産評価審査委員会委員を務められ、この間、職務を適切に遂行され、その重責を全うしており、同委員として適任であります。
議案第37号は、
人権擁護委員であります田端常雄氏、松橋雍郎氏の2名の委員の任期が来る6月30日をもって満了となることに伴い、田端氏は引き続き推薦をし、松橋氏の後任には、新たに坂上晴信氏を推薦することについて意見を求めるものであります。
田端氏は、平成16年から5期、同委員を務められ、この間、相談業務や啓発活動等の職務を適切に遂行され、その重責を全うしており、同委員として適任であります。
また、坂上氏は、法務局職員として長年登記事務に従事され、平成24年4月からは東北管内の法務局において総括表示登記専門官を務められ、退職後は、司法書士、行政書士及び土地家屋
調査士として活躍されるなど、広く社会の実情に通じ、すぐれた識見と豊富な経験を有していることから、同委員として適任であります。
議案第38号は、3月限りで失効する企業立地促進のための奨励金交付制度を2年間延長するためのものであります。
議案第41号は、類家南雨水ポンプ場放流ゲート逆流防止対策工事の請負契約を締結するためのものであります。
議案第42号は、さきに請負契約を締結した沢里長根線道路改良工事について、設計変更により契約額を変更するためのものであります。
議案第44号は、屋外広告物の設置者等に対し、許可に係る屋外広告物等の劣化及び損傷の状況についての点検義務を課すためのものであります。
議案第47号は、産業団地造成事業特別会計を設置するためのものであります。
議案第48号は、担当世帯数の多い民生委員の負担を軽減するため、民生委員の定数をふやすものであります。
議案第50号は、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の一部改正に伴い、
幼保連携型認定こども園以外の
認定こども園の認定の要件を定めるためのものであります。
議案第52号は、手話に対する理解の促進及び手話の普及を図るため、基本理念を定め、市、市民及び事業者の責務を明らかにするとともに、手話に関する基本的施策を定めるものであります。
議案第53号及び議案第54号は、南郷保健センター及び南郷母子健康センターをそれぞれ廃止するためのものであります。
議案第56号から議案第58号までは、地方自治法第288条の規定による三戸郡
福祉事務組合の解散並びにそれに伴う財産処分及び事務承継について協議するためのものであります。
以上、上程されました議案の主なものについて、その概要を御説明いたしましたが、細部につきましては、議事の進行に伴い、詳細に御説明申し上げます。
なお、ただいま御説明いたしました議案のうち、議案第35号から議案第37号までの人事案件3件につきましては、本日御審議くださるようお願い申し上げます。
何とぞ全議案とも原案のとおり議決を賜りますようお願い申し上げ、議案の説明を終わります。
〔市長小林眞君降壇〕
○議長(五戸定博 君)この際、お諮りいたします。
ただいま議題となっております議案のうち、議案第35号八戸市副市長に選任する者につき同意を求めることについて及び議案第36号八戸市
固定資産評価審査委員会の委員に選任する者につき同意を求めることについて並びに議案第37号
人権擁護委員の候補者に推薦する者につき意見を求めることについてを本日審議いたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(五戸定博 君)御異議なしと認めます。
よって、議案第35号から議案第37号までを本日審議することに決しました。
お諮りいたします。
以上の人事案件は、会議規則第37条第3項の規定により委員会の付託を省略いたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(五戸定博 君)御異議なしと認めます。
よって、委員会の付託を省略することに決しました。
これより質疑を行います。
御質疑ありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(五戸定博 君)御質疑なしと認めます。
これより討論を行います。
討論はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(五戸定博 君)討論なしと認めます。
これより議案第35号を採決いたします。
本案に同意することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(五戸定博 君)御異議なしと認めます。
よって、本案は同意することに決しました。
次に、議案第36号を採決いたします。
本案に同意することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(五戸定博 君)御異議なしと認めます。
よって、本案は同意することに決しました。
次に、議案第37号を採決いたします。
本案に同意することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(五戸定博 君)御異議なしと認めます。
よって、本案は同意することに決しました。
以上で本日の日程は全部終了いたしました。
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休会の件
○議長(五戸定博 君)この際、お諮りいたします。
議案調査のため、明日から3月1日までの3日間は休会いたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(五戸定博 君)御異議なしと認めます。
よって、3日間は休会することに決しました。
次回本会議は、3月4日午前10時に開きます。
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散 会
○議長(五戸定博 君)本日はこれにて散会いたします。
午前10時50分 散会...