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  1. 八戸市議会 2018-09-10
    平成30年 9月 定例会-09月10日-02号


    取得元: 八戸市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-10
    平成30年 9月 定例会-09月10日-02号平成30年 9月 定例会         平成30年9月八戸市議会定例会会議録(第2号)         ────────────────────── 議事日程第2号  平成30年9月10日(月曜日)午前10時開議 第1 一般質問  ────────────────────  本日の会議に付した事件 議事日程に同じ  ──────────────────── 出席議員(32名)        1番     久保百恵 君        2番     岡田 英 君        3番     日當正男 君        4番     中村益則 君
           5番     苫米地あつ子君        6番     田端文明 君        7番     冷水 保 君        8番     三浦博司 君        9番     高橋一馬 君        10番     高山元延 君        11番     工藤悠平 君        12番     夏坂 修 君        13番     吉田淳一 君        14番     伊藤圓子 君        15番     山名文世 君        16番     古舘傳之助君        17番     藤川優里 君        18番     小屋敷 孝君        19番     森園秀一 君        20番     壬生八十博君        21番     豊田美好 君        22番     松橋 知 君        23番     立花敬之 君        24番     前澤時廣 君        25番     田名部和義君        26番     五戸定博 君        27番     八嶋 隆 君        28番     寺地則行 君        29番     秋山恭寛 君        30番     大館恒夫 君        31番     坂本美洋 君        32番     吉田博司 君   -------------------- 欠席議員(なし)   -------------------- 地方自治法第121条による出席者    市長         小林 眞 君    副市長        田名部政一君    副市長        大平 透 君    教育長        伊藤博章 君    総合政策部長     中村行宏 君    まちづくり文化スポーツ部長               原田悦雄 君    総務部長       大坪秀一 君    財政部長       岩田真奈 君    商工労働観光部長   磯嶋美徳 君    農林水産部長     出河守康 君    福祉部長       豊川寛一 君    健康部長       佐々木勝弘君    市民防災部長     石田慎一郎君    環境部長       佐藤浩志 君    建設部長       渡辺昇覚 君    都市整備部長     大志民 諭君    教育部長       吉田幸司 君    交通部長       村岡威伴 君    市民病院事務局長   品田雄智 君    監査委員       早狩博規 君   -------------------- 出席事務局職員    事務局長       石亀純悦    次長兼議事課長    池田和彦    副参事(議事グループリーダー)               山道隆央    主査         知野大介    主査         見附正祥    主査         林 一秀  ────────────────────   午前10時00分 開議 ○議長(五戸定博 君)これより本日の会議を開きます。  ──────────────────── △日程第1 一般質問 ○議長(五戸定博 君)日程第1一般質問を行います。  順次質問を許します。   --------------------   28番 寺地則行君質問 ○議長(五戸定博 君)28番寺地則行議員の質問を許します。寺地議員  〔28番寺地則行君登壇〕(拍手) ◆28番(寺地則行 君)おはようございます。いよいよ本日から2日間、一般質問が始まります。13名の議員がそれぞれの立場で、市勢発展と八戸市民の立場での質問であろうと思いますので、よろしく御答弁のほどお願い申し上げます。  質問に入ります前に、一言お見舞いを申し上げたいと思います。  まず、西日本での集中豪雨、広島県、岡山県を中心に大きな被害でありました。また、その後の猛暑、熱中症の発生、それに先日の台風第21号による災害、そして北海道胆振東部でのマグニチュード7の地震。被害に遭われました皆様方に衷心よりお見舞いを申し上げたいと思います。一日も早い復興をお祈り申し上げたいと思います。また、災害派遣に赴いておられます八戸市の職員、消防職員には心から感謝を申し上げたいと思います。  それでは、平成30年9月定例会に当たり、きずなクラブの一員として、通告に従い一般質問を行います。  質問の1点目はまちづくりについてであります。  八戸市の調査では、湊・小中野地区の2つが対象でありますが、私は主に湊地区に絞って質問を行いますので、よろしくお願いを申し上げます。  陸奥湊駅前地区は、市民の台所として長い間親しまれてまいりました。戦後の食料難の折、闇市に始まり、昭和28年に生活困窮者の救済などを目的に市が魚菜小売市場を開設し、現在の施設は昭和42年の鉄筋コンクリート2階建ての建物であります。駅前商店街は、全盛期には車も人も歩けないぐらいのにぎわいがあり、三日町と並ぶ繁栄がそこにはありました。  しかしながら、自動車の普及や流通の変化、八食センターへの分離、スーパーマーケットなどの進出によって、その姿は衰退の一途であります。昭和60年代から平成にかけて、地元商店街を中心にその改革に向けた勉強会や研修会が何回も何回も開かれました。しかしながら、その解決策や改善策はなかなか見つからないのが現状であります。  八戸市は、平成15年3月に八戸市海洋立市プランにおいて、基本理念である八戸は海を母とし、海とともに発展するを実現するための基本方向と施策において、海に親しむまちづくりの中で、湊地区の整備と活性化の項目に陸奥湊駅前市場とその周辺について、みなとまちらしさの雰囲気と魅力を観光資源として生かしていくため、館鼻公園の整備を行うほか、同地区の総合的なまちづくりの検討等を行うとしております。そして、その事業名、湊地区まちづくり事業の調査、研究では、事業主体、八戸市で、老朽化した魚菜市場、駐車場不足、狭隘な道路といった課題を克服するために、再開発事業等を含む総合的なまちづくりについて、調査、研究しますとあります。  海を生かした観光交流の推進では、食文化の振興及び育成~食文化拠点の形成の項目では、海にかかわる食文化の交流拠点として、陸奥湊の朝市を内外にPRし、観光資源としての活用を図りますとしております。地域の風土、生活感が感じられる陸奥湊駅周辺の朝市を観光資源として活用しますとあるのです。  平成16年3月、八戸市都市計画マスタープランにおいても、くらしの都市構造の項目で、地域拠点陸奥湊駅周辺を、中心市街地を補完する東部地域の中心となる拠点、商業・サービス機能などとともに、市民活動支援機能や交流機能などの機能を集積させますとあります。  にぎわい・活力を生み出す都市づくりの基本方針では、人々が集い、にぎわう都市拠点の形成の中で、陸奥湊駅周辺を観光・交流拠点として、現在の魚菜市場周辺の風情を残しながら観光機能、商業・サービス機能などの充実を図るとともに、観光客が訪れやすく、回遊して楽しめるような総合的な市街地整備を図りますとして、八戸市東部を圏域とした、市民が利用する地域拠点の形成を目指し、商業・サービス機能の積極的な集積を図るものとしております。さらに、交通基盤や情報基盤の整備とともに、鉄道とバスの結節点機能の整備を図るものとしております。  また、都市活力を創造する産業拠点の形成のところでは、それぞれの特性を生かした観光・交流拠点の育成、充実を積極的に進めますとし、また、観光基盤整備などを図るとともに、公共交通の連携強化やソフトの充実、PRなどを進めますとあります。  このように、八戸市海洋立市プランや八戸市都市計画マスタープランにも、陸奥湊駅周辺整備が明記されております。  平成14年10月に湊地区再生まちづくり促進協議会が設立し、地元としての取り組みも活発化しております。八戸市も、平成15年度湊地区まちづくり事業基本構想、平成17年度湊地区まちづくり事業基本計画の調査を行い、湊地区のまちづくりを推進してきたところであります。平成18年5月には再開発準備組合が設立され、湊地区の活性化や駅前地区の拠点形成を図る上で、市営魚菜小売市場を含めた市場街の再開発の必要性が議論されることになりました。
     八戸市が平成19年3月、陸奥湊駅前地区開発事業推進計画についての報告書を出しております。この報告書は大変中身の濃いものであり、重要でありましたが、民間だけでやれる事業規模ではないことから、断念をした経緯があります。それでも再開発準備組合みなとまちづくり協議会は、希望の灯をともし続けております。  そして、一大転機となったのは平成28年10月に小林市長が市営魚菜市場の建てかえを決め、翌年行われました八戸市長選挙のとき、小林市長の政治公約の中にこの魚菜市場の建てかえを約束されたことであります。このことによって、これまで魚菜市場の役割は終わったとして、明言を避けてきた行政側に新たな変化が生まれたのであります。再開発準備組合まちづくり協議会も、これこそが最後のチャンスと捉え、合同し、八戸市に対し意見要望を申し上げながら、それこそ本来の協働のまちづくりを目指そうと取り組んでおられます。  陸奥湊駅前地区の市場街は老朽化が進み、店舗数も大幅に減少しております。特に個人商店等は高齢化と後継者不足で瀕死の状態であります。八戸市が計画の中で挙げている観光・交流の拠点とはかけ離れた状況であります。今、この陸奥湊地区に新しい血が必要であり、新しい発想が必要であります。  もし仮にこのまま何も手を打つことなく放置すれば、時間の経過とともに市営魚菜市場、民間市場とも廃墟と化すことでしょう。それは八戸市の財産がなくなり、湊の歴史が消えることになります。その責任が行政や私たちに覆いかぶさることでありましょう。八戸市が掲げる協働のまちづくりの先行モデルとして、この事業に必要な人的、資金的支援を行うべきであると考えます。  これまでの経緯や状況について申し述べさせていただきました。このまちづくりについて質問をいたします。  1点目は、現在行われている市場を核とした湊・小中野地区まちづくり調査の状況と進捗についてお伺いします。  1年も前から始まった調査でありますが、いまだ成果が感じられず、素案を見ても、全く納得できるものではありません。この調査によってある程度の方向性が見えるものと期待をしてまいりました。この調査についてお尋ねいたします。  2点目は、この調査後の進め方についてであります。  前にも質問で述べたように、陸奥湊地区の商店街の状況は大変厳しく、猶予がありません。できれば基本構想や方針を早目に決め、事業主体の決定など、具体的な段階まで一気に進んでもらいたいものと考えます。この調査後のまちづくりの進め方についてお伺いいたします。  3点目は、陸奥湊駅前における再開発事業への八戸市のかかわり方についてであります。  地元の地主や商店主などの多くは、財力的にも組織的にも力が弱く、とてもこの再開発事業を主導できる立場にないように見受けられます。やはり八戸市が主導的立場に立ってこそのまちづくりでなければ、地元の協力も得られませんし、その他の事業協力者もあらわれません。現在、八戸市が主導的に進めている中心市街地がよい例であろうと思います。この八戸市のかかわり方についてお伺いをいたします。  次の質問は都市計画道路3・4・20号についてであります。  この道路は売市烏沢線と呼ばれ、幅員18メートルで、延長が1万8350メートルもあり、売市を起点に根城、糠塚、吹上、青葉、沼館、城下、そしてまた根城、田面木から烏沢へと続く内環状線と呼ばれる重要路線であります。路線はかなりの部分ではつながっているものの、一部が未整備であります。その未整備の中で最も地域住民が困っているところが吹上・長者地区であります。中心市街地にも近く便利な半面、道路は狭隘であり、入り組んでおります。特に火災等の災害には弱いと考えられます。そして、現在は空き家もふえ、防災上の問題も懸念されます。  平成25年に議会に対し、この都市計画道路整備について要望を提出したことがあったと伺っております。しかし、諸般の事情で取り下げたと伺っております。それでも地元には根強く整備を望む声があります。長者地区、吹上地区、中居林地区の3地区で構成されておりますまちづくり協議会でも、このことが議論されております。地域住民の安心安全と、市の中心部に近いというコンパクトシティを目指す意味合いからも、行政として積極的に取り組むべきと考えます。主要地方道八戸大野線、吹上6丁目付近から国道340号、糠塚、長者4丁目付近までの整備についての所見をお伺いいたします。  この道路整備には莫大な経費と時間がかかるものと見込まれます。住宅の移転や土地買収などの多くの問題があろうと思われます。そこで、現状に合わせた形で買収箇所を減らし、既存の道路を生かしつつ、拡幅で整備する方法もあるのではないかと思います。  道路幅も10メートル程度として、路線を考えますと、主要地方道八戸大野線の接続部分では、現在の空き地から元スーパーの店舗、そして八戸拘置所付近から市営吹上団地吹上市営住宅周辺の道路を拡幅、前谷地から五郎兵衛前へ抜け、八戸高等学校の野球場の裏を通れば、ほとんど拡幅で済みます。これは一例でありますが、時間や経費を減らしながら、この地区の整備をする方法があろうと思いますが、このことについての所見をお伺いいたします。  以上で壇上からの質問を終わります。  〔28番寺地則行君降壇〕(拍手) ○議長(五戸定博 君)市長  〔市長小林眞君登壇〕 ◎市長(小林眞 君)おはようございます。寺地議員にお答えを申し上げます。  まず、市場を核とした湊・小中野地区まちづくり調査の状況と進捗についての御質問ですが、市では、昨年度から市場を核とした湊・小中野地区まちづくり調査を実施しており、これまでに、市営魚菜小売市場及び民間市場の各店舗や、館鼻岸壁朝市の出店者に対する新市場への出店意向調査のほか、陸奥湊駅前地区の地権者への所有不動産の利用等に関するヒアリング、旅行エージェント八戸観光コンベンション協会久慈広域観光協議会への観光施設としての可能性に関するヒアリング、市営魚菜小売市場の各店舗の経営状況や将来の見通しに関するヒアリングなどを実施しております。  また、これらの調査結果を踏まえ、他都市の事例も調査しながら、再整備のコンセプトや施設の整備案、事業手法等についても検討しております。今後は、施設の新たな誘客機能として、周辺自治体の物産品を集め、販売する機能の導入可能性について調査を予定しております。  次に、調査後のまちづくりの進め方についてお答え申し上げます。  今回の調査については、市営魚菜小売市場だけではなく、周辺の民間市場との共同による整備によって、地域の活性化に結びつく施設の可能性を検討しております。このため新たな施設には、公共が担う機能に加えて、飲食や小売等の民間の商業収益施設の必要性についても検討しているところであります。  このような商業機能を導入する場合、整備及び管理運営の担い手として、八戸市とは別の民間事業主体の検討が必要と考えており、今年度の調査後においては、関係者と協議しながら、どのような事業主体と協調し整備していくのか検討していくことが必要と考えております。  また、陸奥湊駅前地区のみならず、仮称・みなと体験学習施設の整備が進む館鼻公園との連携や、蕪島、種差海岸といった他の観光地との関係性の中で、どのような施設を整備するかなど検討していくことも必要となることから、庁内において、関係する部署で横断 的に情報共有を図りながら、整備方針を検討してまいります。  次に、陸奥湊駅前再開発事業についての八戸市のかかわり方についてお答え申し上げます。  陸奥湊駅前地区では、10年前にも再開発事業が検討されておりましたが、地権者の個人負担が過大であることなどを理由に、事業計画の再検討に至った経緯があります。これを踏まえ今回の検討では、市のかかわりや役割を明確にしながら、民間収益機能については、事業の収益性や継続性を十分検討した事業計画とすることが大切であると考えております。  一方、市の役割としては、現在の店舗が継続して営業できる環境を用意することや、公共的機能として朝市等の開催も可能な多目的広場や、安全で快適な歩行空間を確保するなど、民間事業者が営業しやすい環境を整備していくことなどが考えられます。  このような認識のもと、市といたしましては、現在実施している調査の結果等も踏まえ、陸奥湊駅前地区の地権者の方々、湊地区連合町内会湊地区再生まちづくり促進協議会等によって構成する八戸みなとまちづくり協議会と、引き続き情報共有や協議を重ねてまいります。  私からは以上でございます。  〔市長小林眞君降壇〕 ○議長(五戸定博 君)建設部長 ◎建設部長(渡辺昇覚 君)私からは、2の都市計画道路3・4・20号についてお答え申し上げます。  まず、主要地方道八戸大野線から国道340号までの整備についての所見についてですが、当該区間を含む都市計画道路3・4・20号は、売市字右水門下を起点に市中心部を一巡し、上野字上野を終点とする総延長1万8350メートルの環状道路でございます。このうち、現在までに延長1万2060メートルが供用されており、議員御質問の主要地方道八戸大野線から国道340号までの未整備区間は延長約1320メートルとなっております。  都市計画道路の新規整備は、人口減少、少子高齢化による交通量の減少や、既存道路の老朽化に対する効率的な維持管理などの社会情勢、ニーズを踏まえ、着実な進捗と整備効果が求められております。当該区間は、狭隘道路や住宅が密集している箇所もあり、災害時の緊急活動を支える避難路として、また、活発な産業、経済活動を支える道路ネットワークとして、道路整備の必要性があると認識しております。しかしながら、整備には膨大な事業費が伴いますことから、財政状況を考慮し、事業着手については慎重に検討してまいります。  次に、同地区の都市計画道路にかわる道路整備についてお答え申し上げます。  都市計画道路の代替となる道路につきましては、都市計画道路の見直しにより変更等になりました場合には、その検討の必要がございますが、現時点では、現計画との整合性を図る上からも難しいものと考えております。  私からは以上でございます。 ○議長(五戸定博 君)寺地議員 ◆28番(寺地則行 君)御答弁をいただきましてありがとうございます。  まず、陸奥湊のほうから少し要望も交えながら、市長のお気持ちも確認をしたいと思いますが、実は、先ほども申し上げたように、陸奥湊駅周辺または湊の方々は非常に期待もしているのです。  その昔、湊が三日町と並ぶような地域であり、八戸を支えてきた水産業も含め、さまざまな形で八戸に貢献をしてきている。よく浜が元気でないと、八戸は元気にならない。八戸の中でも、湊が元気であれば、当然中心街で買い物もしたり、商売も盛んになるということで、これまでも八戸市の中で連携をしてきたわけです。  ところが、最近はどうしても陸奥湊や浜通りに元気がないということもあって、もし仮に中心街や、それだけで八戸が成り立つのであれば、これは別な話かもしれませんが、そういうふうなことはあり得ないと思うのです。そうしてくると、どうしてもやはり浜通りの力も八戸の活性化には必要であるし、そのことが八戸の特徴としてこれからも生かされるべきだと思うわけです。  先ほど申し上げているように、八戸もマスタープランやさまざまな構想のもとで、そのことを認識して、それを明文化しているわけでありますので、そのことを八戸市が行政としてやっていただきたい。そのことを歴史も踏まえて真剣に考えていただきたいというのが私の思いであります。  そしてまた、この調査が昨年の10月から始まって、まだ終わりを見ていない。平成28年10月、この調査が行われる1年前から、再開発準備組合を初め湊地区の方々に説明があったときに、市営魚菜小売市場を核としたまちづくりと、圏域物産のブランディング調査ということで、市長も先ほどお答えになっておられましたが、広域的な物販を集めながら、特色ある商店街をつくろうという話なわけでありますが、ここのところ、来年の4月にDMOが発足するという話があって、その辺との整合性はどうなのかという心配も実はしております。  それと、湊漁業協同組合が第3魚市場の前に今、地場産品といいますか、水産物を直接販売するということで、2億5000万円ほどかけて店舗をつくっている。そういうふうな影響や、周りを見ますと、いろいろなことが競合する可能性がある。そうしてきますと、先ほど言っているような観光の拠点とか、それから物産というか、そういうふうな商業の拠点に果たしてなり得るのか。そこまで高いレベルで再開発事業ができるのかという不安もあるわけです。  御存じのように、再開発ということになれば、建物を当然八戸市と民間で分担しながら建て、そしてその採算性に合わせて、地主から借りるものか、賠償するのかわかりませんが、運営会社がその家賃収入の中から運営経費を出し、償還の金額を捻出するということになるわけで、そうなってきますと、余り小さい規模ですと、その再開発事業の可能性が薄くなる。また、その再開発事業が莫大なお金であれば、これもまた返済やテナントを入れるのに苦慮するということになるので、このバランスが非常に難しいと思うのです。  そうしてくると、どういうコンセプトで陸奥湊のあたりに、そういう再開発ビルを建てるのかという非常にシビアな話になってくるわけで、先ほど申し上げたように、そういう話をするときに、行政が民間に任せているのであれば、民間には人もいないし、お金もない。ある程度行政がそのことを先導していただかないと、それは事業として成り立っていかないという現状があるのです。  先ほど市長の八戸市のかかわりについてのところでも、ちょっと見逃してしまうと、危険なお言葉がありました。それは、商売しやすいような環境をつくるとか、もしくは駅前に広場をつくりながら、環境をよくしていくのだという話は、我々にしてみたら全く通りません。  それは、先ほど私が申し上げたように、陸奥湊駅前では八戸市が面積的にも最大の地主なのです。市のほかに十数人、厳密に言えば13人ぐらいですけれども、それぐらいしか地主はいないのです。その中で、八戸市が一番の大きい地主であるということは、当然それだけの責任も役割もあるということです。そうなってくると、その再開発事業に八戸市がどれぐらい負担をできるのか、またはその計画をどのぐらい進める意欲があるのかということで、この計画自体が決まってしまうという半面もあるのです。ですから、我々は、その調査にしても実行にしても、八戸市がもう少し積極的にかかわっていただけないものかと思っております。  それとあと、ブランディング調査のところでも、いろいろなものがはっきりしてこないと、先ほどの規模とか、もしくはコンセプトが非常に難しくなってきます。それと、八戸市が示していたスケジュール的な問題も含めれば、非常に厳しくなるのです。ことし、平成30年にある程度調査をし、実質的な要素のそういうふうな事業をまとめる。そうすると、その次の段階で実施設計なり事業主体なりということに進んでいかないと、年々遅くなっていく。  私は、なぜ今、ブランディング調査や、市場を核としたまちづくりがおくれているのかということもすごく心配をしているのです。それは、先ほど言ったように、来年の予算に間に合わなくなる。補正でやるかもしれませんが、そうしてくると、きちんとした形でその計画が進むかどうかというのがあやふやになる。調査の費用も市の単費の調査だと伺っております。  ですから、調査をし、その後の事業継続性というのがこれから問われるわけでありますので、市長には大変恐縮ですが、御自身の公約にも挙げていますので、市場を中心とする湊の再開発について、市長の気持ちをお伺いしたいと思います。今、少し違う話をしますので、その間に市長のお気持ちをちょっと整理していただいて、突然ですが、その辺の御答弁をお願い申し上げたいと思います。  それから、八戸市の中で、今、三日町を中心として、中心地域の中でいろいろな事業が行われております。将来的に八戸の必要な事業であろうし、市長のお気持ちもあるので、それはそれとして、私たちも意見は言いますが、ある程度賛成もしてきました。はっちにしかり、ブックセンターにしかり、マチニワにしかり、その前で言えば、長者まつりんぐ広場もそうですし、更上閣の整備もそうですし、これから先の美術館の整備、それから屋内スケートリンクの整備もそうですし、3・5・1号ですか、本八戸からの道路の問題も含め、さまざまなことをやってきているわけです。  ところが、それに外れる――外れるといいますか、そういう恩恵を受けられない地区、それは先ほどの長者、吹上もそうですが、湊なんかも、中心街に比べたら何となく寂しい思いといいますか、平等なのかという思いがすると思うのです。それはその昔、青森県の施設が青森市に集中してあって、我々としても、そのことに対して、県の施設が9つで442億円でしたでしょうか、それぐらい青森市に集中している。そのこと自体が不公平でないかという意見があったのですが、それと同じようなことが八戸市でも今起こっているわけです。  中心街に特化した事業やさまざまなことが行われて、そうでないところは非常に寂しい思いをしている。コンパクトシティということで、ある程度拠点、拠点を結びながら、将来の人口減少社会に対応しようという考え方もわからないわけではないのですが、しかしながら、現実にはそこに住んで、そこで生活して、そこに生きる人がいるわけで、その方々が余り他地区との差があるとすれば、それは不満につながるのではないかと思うのです。ですから、八戸市として、陸奥湊も、それからその周辺も、ある程度の行政の協力が必要でないかと私は思っています。  私は、陸奥湊の周辺にもはっちみたいなものがあって、一部を魚菜市場みたいにして使って、それからその上に、例えば図書館があったり、ミニ公会堂みたいのがあったりして、マチニワみたいな形で駅前広場があったりすれば、これは一番いいのではないかと思うのです。  私が理想としているのは、市長も我々議員連盟が大分に視察に行った際に、大分の駅の南側にホルトホール大分、一緒にごらんになったので記憶があると思うのですが、そこは、市民ホールとか、障がい者の福祉センターとか、図書館とか、子育てセンター並びにお年寄りの方々の運動施設なんかがある。そういうふうな公的な、また、将来を見据えたような文化的な施設のほかに、それにプラスして商業施設があったりすれば、やはり魅力がある施設になるのではないかと思っております。  ですから、トータル的に考えれば、そういうふうな湊のような地域にも目を向けながら、先ほど言っている吹上、長者地区の方々も、道路が狭隘で、いつ火災があるのか、もしくは水害に遭うのかということも含めて、お困りになっているところもあるわけで、それを少しでも改善していくということが大事だろうと思うのです。  建設部のほうには何回かお邪魔して、道路の入り口だけでもどうにかならないか。吹上6丁目のところは、ある石材会社があって、ある個人のスーパーみたいのがあって、その間がすごく狭いのです。その狭い道路は一本しか入り口がないものですから、そこから積善町のほうに抜ける、もしくは拘置所のほうに行く車が出入りが激しくて、八戸大野線のところですれ違えないものですから何台か車がとまる。そういう現状があるので、その入り口のところだけでも改善できないかという話もしてはおったのです。  しかし、なかなかそこだけというわけにはいかないという話になってくれば、それはそれで仕方がないのかという話になるのですが、しかし、それであれば、いつまでもそこに住む方々は、その状況を看過してしまわなければならない。また、行政としては、そういうふうな市民の声や市民の思いを無視していくということになろうと思うのです。ですから、その辺に配慮をすることが私はこれから必要でないかと思いますので、そのことは意見要望として申し上げておきますが、先ほどの御質問に市長の御答弁をお願いしたいと思います。 ○議長(五戸定博 君)市長 ◎市長(小林眞 君)寺地議員の再質問でございますが、湊地区の小売魚菜市場の再生を核としたこれからの地域の整備についての思いということであります。  まさに私も生まれ育った場所であります。昔のにぎわいも本当に知っておりますし、車の間を小さい子どものころから行き交っていた場所で、あそこからまさにガンガラ部隊といいますか、おばちゃんたちが各地域に生鮮食料品を届けていた。そういうまさに八戸地域の台所であった場所であります。そういうにぎわいは、私の原体験として、まさに八戸をつくってきたそういう場所であるという思いが確かにあります。  先ほど壇上でこれからの取り組みについて申し上げましたけれども、そういう思いをしっかり持ちながら、何とか湊からこの八戸ができてきたのだ。そういうことがわかるようなまちづくりにしていきたいと思っています。具体的な検討に当たっては、実現可能性と継続性ということがどうしてもありますので、市のかかわりも含めて、どれだけ市が積極的にやるかということについては、これまでもいろいろな場所で申し上げているとおり、市としてできる限りのことはやらせていただきたいと思っていますので、地元の皆さんの協力を得ながら、まさに再生したと言えるようなそういう形を目指して、これからも全力で取り組んでいきたいと思います。 ○議長(五戸定博 君)寺地議員 ◆28番(寺地則行 君)市長におかれましては、御答弁をいただきまして大変ありがとうございました。  市長の温かいお気持ちややる気が私は大切だと思います。市長がこれまで3期12年、そしてまた、今4期目に入られまして、市民の負託に応えていくという大きな責任があろうと思いますので、ぜひその点を考えていただきながら、今言っていただいたように取り組んでいただければと思います。  また、調査の途中でありますので、まだこれからいろいろ意見や要望や、さまざまなことが起ころうと思うのですが、私は、先ほど申し上げたように、ある程度公共事業的なものも入った多角的な要素がなければ、再開発事業も成功しないし、商売としてのお客さんの集客にもかかわってくると思うのです。ですから、駅前地区という駅を利用した、交通の結節点ということもありますので、南側のほうにバスターミナルを設けるなり、そして北側のほうには、駅と店舗をデッキでつなぐような、そういうふうな革新的なまちづくりをぜひ標榜していただきたいということはお願いしておきたいと思います。  それとあと、最後になりますが、都市計画道路3・4・20号の道路整備については、先ほど建設部長のほうからも御答弁がありましたが、大変家も多く建って、また、地形的にも八戸高等学校の横のあたりはちょっと段があります。そういうふうなさまざまなことを考慮すると、非常に難しいというか、お金がかかるだろうと予測できるのです。それでも、先ほど申し上げたように、一部道路拡幅をしてつなげていくということで応急的にやれば、それはそれで市民の安全安心につながるということになりますので、その辺もぜひ考えていただきたいと思います。  それとあと、最後にもう1点だけ市長に御質問したいのが、中心街に近い吹上、そして長者地区、この場所を生かすと、コンパクトシティの構想やさまざまな意味で八戸市の居住環境がよくなってくると思うのです。先ほど申し上げているように、中心商店街と比較するわけではないのですが、その格差に住民もちょっと不満があるということもありますので、その辺について最後に市長にコメントをいただいて、私の質問を終わりたいと思いますので、最後の質問をよろしくお願いいたします。 ○議長(五戸定博 君)市長 ◎市長(小林眞 君)それでは、また寺地議員の再質問にお答え申し上げます。  中心市街地に投資が集中している状況について、周辺または他の地域との格差があるのではないかということであります。ただ、今、全国押しなべてといいますか、地方都市の衰退が言われる中で、その地方都市のシャッター街が各地にできている。それを再生していく上では、それぞれの都市の顔である地域にまず元気、活性化を図っていく。それが1つの日本のまち、地方都市を生き返らせる方法だろう。コンパクトシティという考え方もその一環なわけでありますけれども、そういうことで、国の支援の大きな枠組みが中心市街地の活性化について支援をするという枠組みになってございます。  八戸市といたしましても、そういった国の方向性を踏まえまして、誇りある中心街をつくっていく、顔をつくっていくということに専念をしてきたところであります。基本計画をこれまでに2つつくって、今、第3期をこれから編成していくという段階でありますけれども、それは地元といいますか、受ける自治体からしてみると、有利な財政制度があり、その中心街をどうするのだということについてのいろいろな皆様の意見を聞きながら、ここまで進めてきたということで、集中しているということについて、財政面等を踏まえて、国の制度を踏まえると、そういう方向で進めてきたということについては御理解をいただければと思っております。  今、吹上、それから長者地区の道路の問題を個別の問題として取り上げていただいて御質問があったわけであります。これはまた一方で、国はいわゆる公共事業投資を大幅に削減して、低水準の状況がずっと続いてきております。道路についてはなかなか整備がしにくい国の政策の枠組みになっているということで、該当地区につきましても、既存の道路をできる限り要望を聞きながら、まず修復したり、あるいは寄附もいただいたりしながら、できる範囲でやっているという状況で、都市計画道路の計画路線があるわけですけれども、その部分について、すぐ着工して進めてほしいということを国に言えるような状況ではなかなかないということで、私としては、もっと公共投資をふやすべきだと前々から言っていますけれども、日本は財政危機でも何でもないので、もっとどんどんやるべきだという考えなのですが、今、国の予算はそういう方向だということで、その辺も御理解いただければと思います。  以上です。 ○議長(五戸定博 君)以上で28番寺地則行議員の質問を終わります。   --------------------   1番 久保百恵君質問 ○議長(五戸定博 君)1番久保百恵議員の質問を許します。久保議員  〔1番久保百恵君登壇〕(拍手) ◆1番(久保百恵 君)平成30年度9月定例会に当たり、自由民主・市民クラブの一員として、市長並びに関係理事者の皆様に質問させていただきます。  まず初めに、八戸市特定不妊治療費助成事業についてお伺いいたします。  1985年に男女雇用機会均等法が成立したことにより、それまで男性が社会に出て仕事をし、女性は家事をして家を守るのが当然だという考え方が一般的とされていた時代から、男女雇用機会均等法の実現は、女性の社会的地位を向上させ、さらに高度経済成長期を迎えると、女性の働き手の需要は高まり、女性の社会進出に対する取り組みが積極的に行われるようになりました。  その流れは現在まで続き、安倍内閣の最重要課題の1つには、女性がおのおのの希望に応じ、職場においても家庭や地域においても、個性と能力を十分に発揮し、輝くことができる社会という意味での、全ての女性が輝く社会をつくることとした政策としてさまざまな取り組みも行われ、女性が社会で働くことは今や当たり前の時代になってきていると言えます。  一方、働く女性がふえ、女性の社会進出が当たり前とされていく流れの中で、女性が働き続けることと、結婚して子どもを産み育てることとの両立が困難であるがゆえに、やむを得ず時期がおくれている傾向にあり、女性の社会進出による影響から、女性の晩婚化、晩産化が進んでいるという現状は、データから見ても明らかにされております。  結婚するかしないか、子どもを産むか産まないか、産むとすればいつ産むのかについて、選択、決定することは女性の権利であり、女性の基本的人権の1つですが、実際に晩婚で子どもを望む場合、加齢による不妊で悩む女性がふえているのもまた事実です。  このような状況の中で、働く女性のみならず、子どもを望みながらも不妊で悩み、苦しんでいる全ての女性、男性、御夫婦にとって、子どもを授かるための不妊治療は大きな希望の光である一方で、不妊治療には保険適用外の高額な治療もあり、回数を重ねるほど経済的な負担も増していくものだと認識しております。  そのような不妊治療の経済的負担の軽減を図るため、当市においても、保険外診療の特定不妊治療及び男性不妊治療に要した費用の一部を助成する八戸市特定不妊治療費助成事業が平成28年度より開始されております。  そこで、質問に入らせていただきます。  第1点目として、八戸市特定不妊治療費助成事業の実績として、これまでの実施状況についてお伺いいたします。  次に、質問の第2点目として、今後の展開について、八戸市特定不妊治療費助成事業は今後も継続していく予定であるのか、また、将来妊娠を望む女性への健康づくりに対する支援策についてお伺いいたします。  続いて、障がい者等用駐車場の適正利用についてお伺いいたします。  私たちが日常生活を送る上で訪れることが欠かせない多くの公共施設や医療、福祉施設、駅やスーパー、コンビニ、商業施設などの至るところの駐車場には、建物の出入り口付近に車椅子マークが描かれた駐車スペースが設けられており、そのマークは誰もが目にしたことがあると思います。駐車場のアスファルトや立て札に描かれている絵の表記からも車椅子マークとして認知され、そのような呼び方が浸透しているイメージがありますが、このマークには国際シンボルマークという正式名称があり、全ての障がいのある方々が利用できる建物や施設などであることを明確にあらわすためのシンボルマークであり、障がいを持つ人々が住みやすいまちづくりを推進することを目的として、1969年に国際リハビリテーション協会により採択された世界共通のシンボルマークとのことです。
     日本におけるこのマークの使用管理を委ねられている日本障害者リハビリテーション協会では、国際シンボルマークの正しい理解と普及に努め、また、近年では、マークの改ざんや趣旨とは異なる使用等が発生しており、障がい当事者の方々からの苦情や訴えが相次いできていることから、正しい使用を行うよう理解と協力を呼びかけています。  この国際シンボルマークが表記されている駐車スペースは、障がい者等用駐車場としてさまざまな建物や施設の駐車場で誰もが目にする機会が多いと思いますが、障がい者等用駐車場は、障がい当事者の方々のために設置された専用駐車スペースであるにもかかわらず、そのスペースに障がいのない人が駐車することにより、障がいのある人が駐車できないという問題が発生していることから、障がい者等用駐車場の適正利用が求められているようです。  当市においても、さまざまな施設の駐車場でその専用スペースを目にしますが、障がい者等用駐車場の適正利用について、当市では実際にどのような現状にあるのでしょうか。  そこで、第1点目の質問として、当市における現状についてお伺いいたします。  さらに、国土交通省では、障がい者等用駐車スペースを利用できる対象者の範囲を設定することで、その条件に該当する希望者に地域の協力施設等で共通に利用できる利用証を交付し、専用駐車場の適正利用を図るパーキングパーミット制度の導入を促進しています。この制度は、健常者による不適正な駐車場利用を抑え、見た目ではわかりにくい内部障がいを患っている方や、妊産婦なども気兼ねなく駐車できるよう取り計られた制度であり、利用者はその利用証をルームミラーなどにかけて、外部から見えるように掲示することで、該当する区画に優先的に駐車することができる制度です。  この制度は平成18年に佐賀県が全国で初めて導入し、今現在、36府県3市でこのパーキングパーミット制度が導入されており、昨年、国土交通省が行ったパーキングパーミット制度に関する都道府県向けアンケート調査の結果報告によれば、91%が制度導入後、適正利用が促進されたと回答し、適正利用が促進されなかったまたは余り促進されなかったと回答した9%のその理由については、成果をはかる指標がないためなどの理由であり、全体的に見ますと、この制度を導入した約9割の地方公共団体が、障がい者等用駐車区画の適正利用が促進されたと回答していることから、パーキングパーミット制度は、その導入の成果に期待ができる制度であると感じております。しかしながら、青森県はパーキングパーミット制度未導入県であります。  そこで、第2点目の質問として、パーキングパーミット制度の導入についてお伺いいたします。  埼玉県の川口市、久喜市、沖縄県の那覇市、この3市においては、市独自で制度の導入をされているようですが、当市におきましては、その点を含めてどのようにお考えなのか、お聞かせ願います。  最後に、八戸まちなか広場マチニワ事業についてお伺いいたします。  2018年7月21日、八戸市中心街に八戸の新しい顔となる八戸まちなか広場マチニワがオープンいたしました。私は、ことし3月の一般質問の際、マチニワオープンについて、八戸市が率先して、より多くの市民の方ヘマチニワオープン情報を周知していただき、盛り上げてほしいとお願いさせていただきました。  実践された情報の周知方法として、オープンまでの残り日数を市民協力のもと、カウントダウン形式でSNS配信されたり、ホームページでの情報公開、七夕祭り期間中の期間限定でのプレオープン、そしてマチニワオープニングイベントの実施など、市の率先的な動きで、マチニワに対する市民の注目度、認知度がさらに増したのではないかと感じております。また、三社大祭期間中には、市外から訪れた多くの観光客の方もマチニワを利用されていたようで、オープン早々、八戸の新しい顔をアピールできたのではないでしょうか。このオープンの盛り上がりに乗り、より多くの方に利用され、マチニワの目指す姿どおりの施設になり、にぎわいを創出してくれることに期待しております。  そこで、第1点目の質問として、マチニワオープンから1カ月がたち、市民はどのようにマチニワを日常的に利用しているのでしょうか。オープン後の利用状況についてお伺いいたします。  また、マチニワは、日常的な利用方法だけではなく、市民の晴れの日をつくる多機能な施設でもあり、市民のイベント会場としての利用にも注目が集まっております。オープン後から8月までは市が主体となったイベントを実施され、9月からは一般貸し出しも開始されていると伺っております。  そこで、第2点目の質問として、マチニワオープンからこれまでのイベント利用状況、また、今後実施予定のイベントはどのようなイベントが予定されておりますでしょうか。これまでのイベント利用状況と今後の予定についてお伺いいたします。  最後に、マチニワの今後の展開についてお伺いいたします。  マチニワオープンからはや1カ月余りがたち、実際に利用者の方々から、さまざまな意見や感想などが出てきていることかと思います。オープン時、多くの市民から注目され、1度マチニワに行ってみようと足を運んだ方も多いと聞きました。ただ、1度訪れて、その後市民に活用されていかなければ、中心市街地の来街者数向上へはつながりません。  そこで、今後もマチニワの運営、管理をされていく中で、利用者の声をきちんと吸い上げ、マチニワの運営に反映していただくことで、市民がより使いやすく、何度も訪れたいと思えるマチニワを、利用者である市民と一緒につくることが大切なのではないかと思っております。  また、マチニワ利用者の声だけではなく、近隣の商業施設でお店を経営されている方々からの声も大切だと思います。オープン後の利用は盛り上がりを見せましたが、その一方、近隣の商業施設でお店を経営されている方々からは、マチニワ設置における回遊性の向上や、にぎわいの創出に対する実感がまだ感じられないという声もあるようです。実際に私も、中心街でお店を経営されている方々へお聞きしたところ、正直なところ、まだ来街者数が上がったという実感は少ないという声がございました。  マチニワ設置における中心街の回遊性の向上や、にぎわいの創出を実現するためには、マチニワ利用者と、中心市街地でお店を経営されていらっしゃる方々、両方の声を拾い、今後のマチニワ運営に反映していくことが重要だと思っております。  そこで、最後に第3点目の質問として、マチニワの今後の展開についてお伺いいたします。  以上で壇上からの質問を終わります。  〔1番久保百恵君降壇〕(拍手) ○議長(五戸定博 君)市長  〔市長小林眞君登壇〕 ◎市長(小林眞 君)久保議員にお答えを申し上げます。  まず、八戸市特定不妊治療費助成事業のこれまでの実施状況についての御質問ですが、当市では、平成29年1月の中核市移行に伴い、県から移譲を受け事業を開始しております。  本事業は、医療保険が適用されず、1回の治療費が高額となる体外受精や顕微授精などの特定不妊治療及び男性不妊治療に要した費用の一部を助成するものであり、治療区分や助成回数に応じて、1回の治療につき7万5000円から30万円までを上限額としております。  これまでの実施状況につきましては、平成28年度は1月から3月までの助成件数が34組、延べ40件、助成金額は709万1901円、平成29年度は、助成件数が114組、延べ174件、助成金額は3056万3855円、今年度は8月末時点で、助成件数が63組、延べ70件、助成金額は1165万3730円となっております。  次に、今後の展開についてお答え申し上げます。  まず、特定不妊治療費助成事業の継続についてですが、当市では、不妊専門相談センターにおいて、専門医による不妊や不育症に関する相談を毎月実施しておりますが、その中には、経済的負担により、不妊治療の継続について悩んでいる方も多く見受けられることから、妊娠、出産を希望する方の負担軽減のために、今後も助成事業を継続してまいります。  次に、将来妊娠を望む女性への健康づくりの支援策についてですが、女性健康支援センターにおいて、保健師等が思春期からの健康相談を実施しており、女性特有の心身の症状に関する相談などに対して、医療機関の受診を勧めるなどの助言をしております。また、平成31年3月には女性の健康週間に合わせ、思春期から更年期における女性特有の疾患についてをテーマに、専門医による講演会を開催する予定としております。さらには、20歳以上の女性を対象に子宮頸がん検診を実施しており、20歳のときには無料クーポン券を配布し、検診を受けやすい体制を整えております。  なお、受診者のうち希望する方は、婦人科疾患の早期発見を目的に婦人科超音波検査を追加で受けることも可能となっております。  今後とも、女性がみずからの健康に関心を持ち、みずからが健康づくりを実践できるよう、検診等の周知、各相談事業や講演会などを通じて、女性の健康づくりの支援に努めてまいります。  以上でございます。  〔市長小林眞君降壇〕 ○議長(五戸定博 君)久保議員 ◆1番(久保百恵 君)御答弁ありがとうございました。  特定不妊治療費の助成事業は、平成29年1月の中核市移行に伴って開始された、始まったばかりの事業ではありますが、当市のこれまでの助成件数等からお聞きいたしますと、特定不妊治療費の助成を必要とされている方が、当市にも多くいらっしゃるという現状がわかりました。  不妊となる要因はさまざまで、不妊治療を受けている原因が、晩婚化、晩産化によるものだけではありませんが、高齢での妊娠、出産を望み、そこから不妊治療を受ける女性の数は、日本産科婦人科学会のデータによると増加しているとのことです。このデータからもわかるように、晩婚化、晩産化に伴う課題は今後ますます多くなることが予想されます。  また、この課題においては、働く女性と密接に関係しております。特に、働きながら不妊治療を受けている女性にとっては、治療を受ける時間が限られることもあり、不妊治療のため、職場を休むことが社会的にまだ受け入れられていないということなど、仕事をしながら通院することが難しく、精神的、身体的に大変な思いをしているという声を直接聞きました。特定不妊治療費用の助成という経済的支援は、女性の社会進出を後押しするという面でも重要なことです。今後も事業を継続していただき、支援事業がさらに充実していくことを心から願っております。  そして今回、この質問をさせていただくに当たり、他の自治体では、不妊に関連した支援としてどのような取り組みがされているのか調べてみました。その中で、埼玉県のウェルカムベイビープロジェクトという取り組みに大変関心を抱きましたので、県主体の取り組みではありますが、述べさせていただきます。  埼玉県のウェルカムベイビープロジェクトの中で、こうのとり検診推進事業――早期不妊検査費助成事業――そして不妊検査費助成事業という2つの関心を抱いた事業がございます。  まず、こうのとり検診推進事業――早期不妊検査費助成事業――では、特定不妊治療費の初回助成のうち、1回目の治療開始時に妻の年齢が35歳未満の要件を満たす御夫婦を対象に、特定不妊治療費とは別に上限10万円を上乗せして助成されております。また、不妊検査費助成事業では、不妊治療を受ける前段階となる検査費用に対しての助成を行っております。  このように、不妊に関する支援等がとても充実しているプロジェクトで、ウェルカムベイビープロジェクトという明るく前向きな印象を感じるネーミングや、こうのとりという響きのいいワードを使うなど、表現も工夫されておりました。  ちなみに埼玉県では、このほかにもプロジェクトの一環として、妊娠、出産に対する理解度を高めるため、県内の高校2、3年生全員に、妊娠、不妊治療についてわかりやすくまとめた冊子、願うときにこうのとりは来ますか?を配付するとともに、出前講座の拡充ヘの取り組みもされているようです。  埼玉県以外でも、不妊に関する経済的な支援等については、東京都が高度不妊治療費に対する助成に加え、新たに不妊検査及び薬物療法、人工授精などの一般不妊治療についても、費用の一部を助成対象とすることとした不妊検査等助成事業が開始され、さらに2018年4月1日からは、不妊治療を行う事実婚の御夫婦も助成の対象者とする条件緩和が行われるなど、国の施策にプラスした不妊に関する取り組みが積極的に行われている都県がございました。  そこで、再質問させていただきます。東京都、埼玉県のような不妊治療に関する助成金事業の充実、拡大が図られている中で、当市としては今後、不妊治療に関する助成金事業の充実、拡大に向けた検討を進めていく予定やお考えはあるのでしょうか、あるいはそのような検討の余地はあるのか、現段階での見解をお伺いいたします。 ○議長(五戸定博 君)市長 ◎市長(小林眞 君)それでは、久保議員の再質問にお答えを申し上げます。  当市の特定不妊治療助成事業につきましては、内容につきましては壇上でも申し上げたとおりでありますが、国の補助制度を活用して、医療保険適用外の治療で、そして法律上の婚姻をしている御夫婦を対象にということでございます。今、議員御指摘のように、東京都、埼玉県などは事実婚カップルも対象にしておる、それから薬物療法などの一般不妊治療に対する助成も行っている自治体もあると伺っております。  当市といたしましては、先ほども壇上でも申し上げましたけれども、不妊治療の継続について、経済的負担などのことから大変悩んでおられる方も多いという認識をしておりますので、現在の事業につきましては、これは継続していく予定でございます。御指摘の事実婚カップルへの助成拡充でありますけれども、国でも現在検討していると伺っておりますので、今後、その動向を注視しながら、また、他自治体の助成制度も調査するなど、不妊治療費助成制度の拡充について今後研究をしていきたいと考えております。 ○議長(五戸定博 君)久保議員 ◆1番(久保百恵 君)御答弁ありがとうございました。  さまざまな課題もあるかと思いますが、経済的支援の継続はもちろん、不妊検査にかかる費用の一部助成等の支援事業もぜひ今後御検討いただき、当市におきましても、不妊に関する支援事業がさらに充実していきますよう御要望とともに、御期待申し上げます。  ここからは再度、意見要望を述べさせていただきます。  女性は妊娠する年齢が高くなるほど、妊娠に伴う産科合併症としてさまざまなリスクが高くなり、出産に至る確率が低くなっていくことが明らかにされています。不妊治療を受けた方の中には、不妊に関する正しい知識がなく、知らなかったことから、妊娠を希望した際、治療を受けることになった方や、治療の時期がおくれて効果が出にくくなった方などがいらっしゃいます。  子どもを産むのか産まないのか、いつ産むのかなど、妊娠、出産に係る意思決定は、個人がみずからの意思で選択できることではありますが、妊娠、出産を希望してから、自分の体の状態などについて知る人が多いため、なるべく多くの希望する妊娠、出産を実現するには、妊娠や不妊に関する医学的、科学的に正しい知識をあらかじめ持ち、自分の体の状態を知っておくことも重要なことだとされております。  平成27年3月20日に閣議決定された少子化社会対策大綱においても、妊娠や出産などに関する医学的、科学的に正しい知識について、学校教育から家庭、地域、社会人段階に至るまで、教育や情報提供に係る取り組みを充実させることとしており、不妊治療と妊娠、出産に関する医学的、科学的に正しい知識を普及啓発していくことは、当市だけでなく、日本全体の重要な課題として捉えられております。  定期的に健康診断を受け、自身の体の状態を把握し、将来に向けてきちんと健康管理を若い年齢から行うことが大切であり、その意識を持たせる環境づくりとして、国や県、各自治体での取り組みが必要だと感じております。  現代における女性特有の疾患に対しての検査の重要性は高く、当市では、20歳以上の女性を対象に、子宮がん検診を実施されているほか、女性の健康相談、また、新たに女性健康週間に合わせて、思春期から更年期における女性特有の疾患についての講演会の開催を予定されているようですが、こういった取り組みを広く周知していただき、継続して開催されていかれますことを期待しております。  次世代を担う人たちに対し、妊娠、出産、不妊に関する正しい知識を普及促進し、将来、自身が望むライフデザイン、人生設計を歩んでいける環境づくりの後押しを当市といたしましても率先的に検討し、積極的な取り組みを実施していただきたいと心より御要望申し上げ、以上でこの質問を終わらせていただきます。 ○議長(五戸定博 君)以上で発言事項1は終わります。  次に、発言事項2について答弁願います。市長  〔市長小林眞君登壇〕 ◎市長(小林眞 君)それでは、障がい者等用駐車場の当市における現状についてお答え申し上げます。  まず、建物の出入り口付近にある車椅子マークのある駐車場は、車椅子利用等の障がいのある方が乗車する自動車について優先的に駐車できる場所となっております。このマークのある駐車場は、車椅子を図案化しているため、車椅子利用者のみが対象と誤解されがちですが、議員も御指摘のように、正式には国際シンボルマークと言い、全ての障がい者、高齢者、けが人等も含めて、何らかの障がいのある方が利用できる建物や施設、乗り物であることを示す世界共通のマークであります。  市公共施設における障がい者等用駐車場の設置状況は、公民館が10施設、博物館、郷土資料館等が8施設、スポーツ施設が7施設など、合計86施設に設置しております。その他、スーパーやショッピングセンター等、民間事業者においても多くの施設で障がい者等用駐車場が整備されております。  しかしながら、障がいのある方のためにつくられた駐車場に、障がいがないものの、少しの間だけだから、近くてスペースが少し広いし便利だからと駐車する方がいるため、障がいのある方が駐車できずに困ったという声があるほか、今年度は、障がい者団体からも、障がい者等用駐車場の適正利用について要望をいただいているところであります。  次に、パーキングパーミット制度の導入についてお答え申し上げます。  高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、いわゆるバリアフリー新法においては、建築物の用途や規模など、一定の条件に該当する場合に、車椅子使用者が円滑に利用できる駐車区画を1つ以上設けなければならないとされており、障がい者等のための駐車区画の整備を促進することとしております。  一方で、先ほども述べましたとおり、障がいのない方が障がい者等のための駐車場に駐車することで、障がい者等が利用できずに困ったという声もあります。また、車椅子マークのついている駐車場を車椅子利用者のみの利用に限ったものと誤解され、心臓機能障がいや人工透析をしている内部障がいの方など、外見では障がいがあるとわかりにくい方や、高齢者などが利用していることが逆に苦情の対象になっている場合もあります。  そのため、利用証の発行により正規の利用者を判別するパーキングパーミット制度は、車椅子マークのついている駐車場の適正利用を促進するための有効な手法の1つであると考えております。この制度は、本年5月現在、36府県と3市が実施しており、うち2市を除いて相互利用が可能であることから、制度の導入促進について、現在、国土交通省において検討がなされているところであります。  そのような中、東北では青森県だけが制度を導入していない状況にあります。市といたしましては、広域的な制度導入が利用者の利便性向上につながるものと考えておりますので、制度導入について国の動向を注視しながら、県へ要望してまいりたいと考えております。  以上でございます。  〔市長小林眞君降壇〕 ○議長(五戸定博 君)久保議員 ◆1番(久保百恵 君)御答弁ありがとうございました。  障がい者等用駐車場の適正利用について、既に障がい者団体から要望を受けていらっしゃるということからも、当市においても適正利用されていない可能性がございます。まずは、市のほうから、障がい者等用駐車場の適正利用について、本来とめるべき対象の方がとめることができずに困っているということ、障がい者等用駐車場本来の意図を改めて理解いただくよう、市民へ広く呼びかけていくことが大切だと思います。  そこで、1点再質問させていただきます。障がい者等用駐車場の適正利用については、今年度既に障がい者団体からも要望があったということで、今後、当市としても、市民への理解促進と意識啓発など、適正利用に向けた対策を考えていかれることと思いますが、具体的にはどのような取り組みによる対策を考えておられますでしょうか。再答弁、よろしくお願いいたします。 ○議長(五戸定博 君)福祉部長 ◎福祉部長(豊川寛一 君)久保議員の再質問にお答え申し上げます。  市では、これまで市ホームページ、また広報はちのへに、こころのバリアフリーを進めましょうと題して、障がい者用駐車場へ健常者が駐車しないよう、注意喚起及び意識啓発に努めてまいりました。今後はこうした取り組みに加えまして、市民を対象とした研修会や講演会等で、その機会を捉えながら、障がい者等用駐車場の利用について、国際シンボルマークの理解促進と意識啓発及びモラルの向上に努めてまいります。  以上でございます。 ○議長(五戸定博 君)久保議員 ◆1番(久保百恵 君)ありがとうございます。  障がい者等用駐車場の適正利用については、根本的な部分になりますが、やはり市民一人一人にきちんと理解と意識を持っていただくことが重要なことだと思います。障がい者等用駐車場の意味については、ある程度の認識は多くの方が持たれていることだとは思いますが、特に利用違反をしても罰則で規制されているわけではないため、駐車場が混んでいるとき、またはすいているとき、少しの時間だけだからなど、余り深く考えずに安易にとめてしまうケースもあるようで、まずはそのような方々の安易な利用を防ぐ障がい者等用駐車場の適正利用に対する行政側からの意識啓発と理解促進に注力して取り組んでいただきますようにお願い申し上げます。  そして、パーキングパーミット制度についてですが、この制度は対象者に利用証を発行し、対象者が障がい者等用駐車場を利用する場合には、その利用証を駐車時に掲示することで利用者を明らかにでき、障がいのない方などによる不適正な駐車に対する抑制効果が期待できるというメリットがあります。実際、パーキングパーミット制度を導入した地方公共団体の導入理由として最も多かったのが、障がい者等が障がい者等用駐車区画に駐車できない問題が生じたためという理由からだそうです。そして、制度導入後、多くの地方公共団体において適正利用が促進され、一定の効果が得られたという調査結果も出ています。  一方で、主な課題として、利用対象者数に見合う駐車区画が不足しているなどの問題から、制度未導入の地方公共団体もあり、青森県としても未導入ではありますが、障がい者等用駐車場の適正利用を図るためには、中核市である当市といたしましても、この制度の導入についてじっくりと検討されていく必要もあるのではないかと感じております。  パーキングパーミット制度は、身体、精神、知的障がい者、高齢者、難病患者、妊産婦、けが人等が利用対象者とされていますが、自治体ごとによって利用対象者や制度の名称、利用証のデザインや有効期限など、その要件は各地方自治体ごとに異なるようです。パーキングパーミット制度は、自治体によって差があるため、制度自体の認知が自治体によっては進んでいないのが現状です。  しかしながら、2017年2月の関係閣僚会議において決定されたユニバーサルデザイン2020行動計画では、パーキングパーミット制度についての導入促進方策の検討を行う検討会が立ち上がることになり、その後、計4回にわたって開催されたようです。その報告書によれば、さまざまな調査を踏まえた結果、制度導入促進の必要性については、未導入の地方公共団体に対して導入を促進していくことが望ましく、制度導入に向けた機運の醸成をしていくことが必要だと記されておりました。  当市におきましては、パーキングパーミット制度の導入について、先ほど前向きな御答弁をいただき、県に対しても要望を出していただけるとのお言葉をいただきましたので、ぜひよろしくお願いいたします。  障がい者等用駐車場の適正利用について、市民への意識啓発と理解促進の呼びかけ、そしてパーキングパーミット制度導入に向けた御検討をじっくりと行っていただきますことを御要望申し上げ、この質問を終わらせていただきます。 ○議長(五戸定博 君)以上で発言事項2は終わります。  次に、発言事項3について答弁願います。まちづくり文化スポーツ部長まちづくり文化スポーツ部長(原田悦雄 君)それでは、3、八戸まちなか広場マチニワ事業についてお答え申し上げます。  まず、オープン後の利用状況についての御質問ですが、マチニワは、まちなかの庭のような役割を担う広場として、光や風、水といった自然の要素を感じられる開放的な空間となっており、隣接するガーデンテラスとともに、洗練された都市空間を形成しております。  7月21日のオープン以来、三日町と六日町をつなぐ通路としての活用や、中心街の店舗や広場に出店したケータリングカーから購入してランチを楽しんだり、パソコンを広げて打ち合わせをする社会人を初め、大型ビジョンの映像を眺める方々や、シンボルオブジェ水の樹の噴水で水遊びする子どもと、それを見守る家族の姿などが見受けられます。また、バスナビモニターで運行状況を確認しながらバス待ちをしたり、ステージから2階へ通じる階段やベンチで読書や談笑するなど、まちを訪れた人々が気軽に立ち寄り、思い思いに過ごす様子を目にすることができます。  さらに、アートディレクターの森本千絵さんがデザイン監修した水の樹が、中心街の新たな撮影スポットとして、女性を中心にインスタグラムやツイッターなどのSNSに多数投稿されるなど、幅広い世代の方々が関心を寄せるとともに、気軽に利用していただいているものと感じております。  次に、これまでのイベント利用状況と今後の予定についてお答え申し上げます。  マチニワは、日常的な活動での利用のほか、晴れの場としてイベントでも活用されております。オープンから8月までの約1カ月間は、市民の皆様に広場の利用方法をPRするために、市が関係団体などと連携しながらイベントを実施してまいりました。
     主なものといたしまして、オープン翌日の7月22日には八戸中心商店街連絡協議会との共催ではちのへ歌謡祭、7月31日から8月16日にかけては八戸三社大祭の山車展示、8月11日及び15日には大型ビジョンを活用しての高校野球甲子園大会のパブリックビューイング、8月26日には八戸商工会議所と共催でマルシェBuyはちのへを開催いたしました。  また、一般貸し出しが始まった9月以降の主なものといたしましては、9月1日のナニャドヤラ盆踊りを皮切りに、翌2日に八戸バルフェスinマチニワが開催されたほか、8日、9日には県内外から多数のものづくり作家が集うクラフト市が開催されるなど、若い世代を中心に多くの来場者でにぎわいを見せ、市民主体による新たなイベントが展開されております。  このほか、今後の主なイベントといたしましては、八戸地域畜産フードフェアや森のめぐみ展など、はっちで行われていたイベントをマチニワに拡大して開催することや、新たに八戸圏域連携中枢都市圏連携事業のマチニワマルシェのほか、音楽、ダンスイベントなど、行政や市民が主体となる多種多様なイベントが実施される予定となっております。  なお、マチニワのイベント情報につきましては、館内に設置しているデジタルサイネージに表示してお知らせすることとしております。  次に、今後の展開についてお答え申し上げます。  マチニワの整備は、中心市街地の魅力向上、にぎわい創出、市民の交流促進及び回遊性の向上を目的としております。マチニワのオープンを機に、三日町と六日町をつなぐ歩行者専用空間が整備されたことや、正面にあるはっち、六日町側の八戸ブックセンターとの事業の連携などにより、新しい人の流れができ始めております。また、来年度には、花小路において、段差解消や美装化など、より歩行者に優しい環境整備が予定されております。  市といたしましては、これまで開催してきた市民ワークショップや使用者説明会を継続することで、市民により親しまれるマチニワを目指すとともに、ガーデンテラスや横丁など、周辺の民間事業者や中心商店街と連携する取り組みを展開することで、さらなる回遊性の向上、まちのにぎわい創出につなげてまいります。  以上でございます。 ○議長(五戸定博 君)久保議員 ◆1番(久保百恵 君)御答弁ありがとうございました。  オープンしたばかりで大変なことがいろいろあるかと思います。さまざま模索されているところであるとは思いますが、市民を初めさまざまな方からの声を反映していただき、よりよいマチニワづくりを期待しております。  現在、世界中でマチニワのような公園、パブリックスペースのあり方が注目されております。従来の遊具中心の子どもの遊び場というイメージが強い公園ではなく、開かれた空間に幅広い年代のさまざまな人が集まり、思い思いの時間を過ごす場所としての公園のあり方が見直され、多様化が進んでおります。  首都圏の公園でも多様化が進んでおり、公園によって効果はさまざまで、外国人観光客が多く訪れたり、週末の家族で出かけるスポット、民間企業によるイベントの開催場所と、さまざまな利用方法があるようです。また、運営に関しては、東京都豊島区にある南池袋公園では、官民連携の公園運営をされているようで、近隣の町内会や商店街と連携して、公園の利用ルール、運営づくりをされているようです。  このように、近年の公園の多様化に伴い、独自の運営方法と地元市民との連携をとられている自治体もあるようです。その公園の立地条件などに合った活用方法と、その土地に合った独自の運営方法が大切だと、他の公園の事例を見て感じました。当市のマチニワでも、さまざまな活用方法を模索し、今後も市民と連携して運営方法を検討していただければ、より効果が期待できるパブリックスペースになるかと考えております。  そこで、その土地に合った独自の管理運営方法について再質問させていただきます。  当市ではこれから寒さが厳しい冬が訪れます。夏にオープンしたマチニワですが、管理運営方法について、季節に応じた対応が必要になってくるかと思います。  そこで、冬においてのマチニワの活用方法、管理方法をどのようにされていくのか、再質問させていただきます。よろしくお願いいたします。 ○議長(五戸定博 君)まちづくり文化スポーツ部長まちづくり文化スポーツ部長(原田悦雄 君)久保議員の再質問にお答えを申し上げます。  御案内のとおり、マチニワは、自然の要素を感じられる空間として、誰もが入りやすい開放的な空間として整備したものでございまして、まず1点、館内には空調設備というものは設置してございません。したがいまして、冬期間をどういうふうにしていくかということでございます。  活用方法につきましては、これからイベント等がまた予約がされるものと考えておりますが、私のほうから管理方法について述べさせていただきます。  オープンして最初の冬を迎えるということもございまして、状況にもよりますが、現時点ではおおむね11月下旬から翌年の3月下旬まで、約4カ月間になりますけれども、この冬期間につきましては、正面、それからガーデンテラス側にございます大型スライドガラス戸を閉じさせていただきまして、出入り口は2カ所ある自動ドアを利用していただくことになろうかと思います。また、必要に応じまして、電熱式屋外用ストーブであるパラソルヒーターを複数台置きまして、一定の快適性は確保したいと考えております。  また、水の樹の管理につきましては、噴水もございますけれども、凍結のおそれのある期間につきましては、凍結防止等のため水を流さずに、ライトアップ等で光の演出を行いながら楽しんでいただくことを想定しております。  以上でございます。 ○議長(五戸定博 君)久保議員 ◆1番(久保百恵 君)御答弁ありがとうございました。  冬の季節でも、市民が安心して利活用できる場所として、冬に応じた管理運営を徹底していただきますように、私からもお願い申し上げます。  最後に、私からの提案を述べさせていただきたいのですが、以前から八戸にデートスポットをもっとふやしてほしいという声をよく聞いております。  そこで、マチニワをデートで訪れたくなるようなスポットに変える仕掛けを検討していただけないでしょうか。先日行われたマチニワのイベントでは、水の樹だけではなく、イベントの出店者の方々がSNSのインスタ映えするスポットをつくられており、市民の反響もよかったようです。SNS上には、マチニワに関連する写真がたくさん投稿されておりました。これから訪れる寒い冬の季節は、どうしても人足が遠のく傾向にあるかと思います。だからこそ、行きたくなる場所、訪れた人がつい写真を撮りたくなるような仕掛けづくりに力を入れることも、冬のマチニワのにぎわい創出につながるのではないかと思います。  先ほど再答弁の中にもございましたが、ライトアップによる光の演出は、私もとても賛成です。例えばですが、そのほかにも水の樹を飾りつけされてみたり、クリスマスツリーを飾り、ライトアップするなど、見ていて楽しめる空間をつくってみるのもとてもすてきだと感じております。四季折々に応じた使い方など、まだこれからいろいろと検討されながら運営されていかれることと思いますが、より多くの方に愛用されるマチニワにしていただけるようお願い申し上げ、私からの要望とさせていただきます。  以上で質問を終わります。 ○議長(五戸定博 君)以上で1番久保百恵議員の質問を終わります。  この際、暫時休憩いたします。   午前11時46分 休憩   --------------------   午後1時00分 再開 ○副議長(工藤悠平 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  一般質問を続行いたします。   --------------------   15番 山名文世君質問 ○副議長(工藤悠平 君)15番山名文世議員の質問を許します。山名議員  〔15番山名文世君登壇〕(拍手) ◆15番(山名文世 君)社民党の山名文世です。2018年9月定例会に当たり、一般質問を行います。  国の借金は、2017年12月末時点で1085兆7000億円となり、国債残高は956兆円で、2017年度一般会計税収の約16年分に匹敵しており、将来世代に大きな負担を残すこととなります。こうした中、安倍政権は、財政健全化計画の中で、社会保障費を大幅に削減する議論を進め、これまでにも予算の概算要求段階から6年間で1兆6000億円もの削減を行ってきました。また、総務省は7月24日、国から自治体への今年度の普通交付税総額が、前年度比2%減の15兆480億円としており、6年連続の減少となります。  さて、小林市政4期目に入り、この間、旧八戸測候所改修、是川縄文館、ハサップ魚市場A棟、多目的運動場、新学校給食センターに加え、三日町のはっち、ブックセンター、マチニワと、大規模な箱物事業が続き、市の財政を圧迫しています。さらに、県立屋内スケート場の維持管理費は八戸市が負担し、仮称・八戸多目的アリーナは、市が土地購入費8億2050万円、施設使用料年1億円を30年負担、新美術館32億円、新大橋の整備事業に加え、市体育館の建てかえ、総合保健センターは市が全額負担で、建設費57億8000万円と続きます。なお、公共施設に係る維持管理費は建設費の四、五倍と言われ、今後、費用の一層の増大が見込まれています。  さて、自治体財政の不透明さは、多額の債務による生活環境整備や失業対策等の実施に際し、将来的に返済不可能な負債を背負って事業を行うことの背景には、現金主義会計の慣行があると言われます。  八戸市の財政2017年度決算版では、2016年度の基金残高は対前年度比16億円減の140億円、市債残高は2008年度の936億円から、2017年度には借入額の増によって市債残高は1096億円となり、人口1人当たりの市債残高は類似都市を上回っています。また、近年の大型建設事業により、市債は2019年度ごろまで高水準で推移し、公債費も2018年代中ごろに償還ピークを迎え、2022年度ごろまで起債の償還はふえていく見通しだとされます。  一方、今後の人口減少や高齢社会により、市税の大幅な増収は見込めず、扶助費の増加も避けられない中で、公共施設改修、大型建設事業、施設維持管理費などから、財政的な不安は払拭されません。  そこで、財政についての第1点目、経常収支比率について伺います。  財政健全化法において、地方公共団体の財政状況を客観的にあらわし、財政の早期健全化や再生の必要性を判断するために、毎年度、健全化判断比率を議会に報告し、公表しなければならないと定められています。経常収支比率は、経常的経費に充当された一般財源の額が、地方税、普通交付税などの一般財源収入に占める割合で、比率が高いほど財政構造の硬直化が進んでいることをあらわします。  当市に係る税収などの主な歳入に対し、義務的支出が占める割合を示す経常収支比率は、2010年に86%程度であったものが2017年は91.9%で、6ポイントほど高くなっています。しかも、臨時財政対策債を一般財源等から除いた比率では99.3%にはね上がり、財政構造の硬直化がうかがえます。よって、これらの現状分析と、今後の対応について伺います。  第2点目は将来負担比率について伺います。  将来負担比率は、地方公共団体の借入金など、現在抱えている負債の大きさを、その地方公共団体の財政規模に対する割合であらわすものです。当市の場合、将来負担比率に係る2016年度の指標は124.9で、青森市110.7、県内10市平均104.4、弘前市53.0を上回り、類似都市平均の38.9を3倍以上も上回っています。これらの指標から見て、当市の財政状況は相当程度悪化していると思われますが、現状をどのように分析しているか、また、今後の対応について伺いたい。  第3点目は投資的経費について伺います。  投資的経費とは、普通建設事業と国の直轄事業の負担金を含み、災害復旧事業、失業対策事業を指すもので、多くは起債で実施されます。当市の場合、2016年度の性質別歳出に係る投資的経費の人口1人当たりの額を比較すると、県内10市を上回り、中核市平均では人口1人当たり約4万5000円ですが、八戸市は約2倍の8万5000円を超えています。したがって、その主な要因は何か、また、今後の対策等があれば伺いたいと思います。  次に、市職員について伺います。  世界的な異常気象による猛暑が続き、熊谷市で観測史上最高となる41.1度を記録するなど、7月18日以降23日までに、全国で熱中症と見られる症状で亡くなった人は、30都府県で94人に上っています。また、西日本を襲った豪雨災害では、7月14日現在、死者は13府県で200人となり、断水被害は11府県約24万戸に及び、5946人が避難所に身を寄せ、生活への影響が長期化しています。  また、9月4日に西日本を縦断した台風第21号の影響で、最大風速44メートル以上の強風と大雨をもたらし、少なくとも11人が死亡し、300人以上が負傷するなど、各地で120万人以上が避難勧告を受けたとされます。加えて、6日未明の北海道胆振地方を震源とする最大震度7の地震による死者は、8日午後9時現在35人になり、道内では4000人余りが避難を続けているとされます。亡くなられた方、被災した方々に謹んでお悔やみとお見舞いを申し上げます。  さて、さまざまな災害時に出動する警察官、消防職員、行政職員などの地方公務員は、市民一人一人の財産、生命、安全確保のため、全体の奉仕者として誠実に勤められている姿に敬意を表します。  東日本大震災では長期の連続勤務を強いられ、体調やメンタル、家族関係などが乱れ、多くの自治体職員が体調を崩し、離職した方も多いと聞いています。なお、八戸市では大学行政試験の競争倍率は、2012年6月は16.6倍、2017年6月は10.5倍、筆記倍率は5倍などといった難関を勝ち抜き、法に定められた宣誓を通して、地方自治法、地方公務員法などの膨大な法体系のもとで勤務に励んでいます。  そこで、第1点目はラスパイレス指数について伺います。  ラスパイレス指数とは、地方公共団体の一般行政職の平均額を求め、国の平均給与額を100として算出した指数で、学歴や経験年数の差による影響を補正しています。2017年4月1日現在、八戸市のラスパイレス指数は98.8で、中核市平均100.2、全国市平均は99.1です。よって、八戸市が全国市や中核市平均より低い理由は何か、また、今後の対応について伺いたいと思います。  第2点目は職員数についてです。  政府は、国と地方の役割分担を見直し、地域の自主性、自立性を高めるために、地方分権改革の推進及びまち・ひと・しごと創生総合戦略などの地方創生を重要政策課題として取り組んでいます。地方分権改革においては、住民に最も身近な行政主体である基礎自治体が自主的かつ総合的な施策を実施し、その役割を担うことが求められています。また、まち・ひと・しごと創生では、自立性、将来性、結果重視などが求められ、国の支援がなくとも地域の事業が継続、発展するよう、具体的な工夫がなされているかが重要なポイントとなります。  そうした中、八戸市は2017年1月1日、中核市に移行しました。中核市に求められるのは、移譲事務約2000項目を着実に実施し、市民福祉の向上を図ることが最大の任務です。したがって、地方分権改革、地方創生に加え、中核市にふさわしい人材と職員の充実、確保が重要となります。  当市に係る職員数の状況は、普通会計部門が2016年の1173人から2017年は1181人と、わずか8人の増でしかなく、人口1万人当たりの職員数は50.4人で、中核市平均61.86人より大幅に少ない現状にあります。職員数の不足は職務への負担増大につながるとともに、市民福祉向上への各種施策がおろそかになりかねません。よって、このような状況をどのように考えているか、また、今後の対応について伺いたいと思います。  第3点目は人事評価についてです。  公務員の仕事や業務は、チームや集団の協力のもとに成果が得られるものと考えます。一方、人事評価制度における能力や成果の評価は、個人を単位として行われるという基本的な矛盾を抱えています。その結果、市民からのクレームなどへの組織的な対応が阻害され、同僚の信頼関係までも崩壊させかねないシステムの危うさがあります。また、労働組合出身の立場から見て、能力、成果主義に基づく人事管理や給与制度は、労使交渉による賃金、労働条件を決定するシステムを変貌させ、個人的な賃金決定の要素が拡大され、集団的労使交渉を個別の労使関係に置きかえ、労働組合の存在を形骸化させるという本質が透けて見えます。  市長は、2009年12月定例会で、人事評価制度は、評価に応じた給与への反映というよりは、むしろ組織の活性化や人材育成の手法として活用効果があると考えているとしています。また、2015年12月定例会では、職員組合とも協議した上で、引き続き検討していくと答弁してきました。一方、2016年6月定例会では、給与への反映は能力評価の結果を昇給に、業務評価の結果を勤勉手当に、それぞれの段階に応じた号給数または成績表で反映する予定としているとの答弁があり、この6年で大きく変貌したと言わざるを得ません。  そこで、職員組合とはどのような協議が行われてきたか、また、それらの意向は人事評価にどのように反映されているか、さらに苦情等への対応について、それぞれ示していただきたい。  第3点目、最後に図書館について3点伺います。  1点目は、図書館の利用状況及び蔵書、貸出冊数についてです。  浜松市では、年間の蔵書貸出冊数が年々減少していることに鑑み、貸出冊数減少の原因を把握する必要があるという課題が提起され、その原因の調査と対策について検討したとされます。  そこで、利用者のアンケートや日ごろ直接利用者と接している職員からのヒアリングにより、利用者の声を参考にすることで、原因と方策を考えたとして紹介されています。その結果、借りたい本が少なく、借りたい本は予約が多くてなかなか借りられない。図書館の蔵書と利用者のニーズにずれが生じている。また、AV資料の蔵書については、資料費削減の中で購入数が減少し、新しい資料が少ないこと。AVとは、デジタル用語辞典でオーディオ・ビジュアルの略で、映像と音声を楽しむ趣味などとあります。さらに、椅子やソファが古い、駐車場が狭い、飲食スペースが少ないなど、図書館の環境が利用者ニーズに対応していないことなどが指摘されています。  さて、読書のまちの恵庭市立図書館は、1992年7月に開館し、2001年にブックスタート事業を全国の自治体に先駆けてスタートし、2004年には道内初の公立図書館と学校図書館の連携を実現しています。また、朝読書の全小中学校での実施、家読事業を推進、子どもの読書活動を支える寄附制度の実施などとの連携、支援事業を推進し、生まれてから生涯の読書活動を支援できる体制が整っているとされます。  以前にも指摘しましたが、恵庭市のまちじゅう図書館事業は2013年10月に開始し、私が視察に訪れた2016年時点の参加店は30店舗ほどだったと思いますが、今では47店舗に拡大しています。これらの結果、2016年度の小学校図書館の児童1人当たりの貸出冊数は年間76.9冊、中学校では25.1冊を記録し、朝の読書の実施率は小中学校ともに100%と、すばらしい実績を誇っています。恵庭市では、全小中学校に学校司書を1人ずつ配置し、読書活動に力を注いできた成果が数字にもあらわれていると報告しています。  そこで、当市における過去3年の図書館の利用状況と、利用向上策の取り組み及び2年前の質問後の対応等についてお聞かせいただきたい。  また、貸出冊数をふやすための施策及び蔵書回転率の現状と対応について示していただきたいと思います。  2点目は、嘱託員等の見直し及び専門性向上策について伺います。  図書館員は、専門的知識と的確な判断に基づいて資料を収集し、利用者に積極的に提供することが求められます。そのための専門性の要求を満たすためには、利用者と資料を結びつけるための適切な知識や技術を習得しなければなりません。よって、日常的な研修が必要であり、これらの成果が図書館活動全体を発展させる専門知識として集積されていくものと考えます。  当市における図書館本館正職員は、図書館業務経験年数21年が1人いますが、この職員を除いた11人では3.18年の水準だとされます。なお、望ましいとされる目標基準例では、人口30万人までの専任職員に占める司書率は46.2%とされていますが、当市における図書館員の状況について伺いたい。  また、嘱託員等の見直しと専門性向上について及び今後の対応について伺います。  3点目は、指定管理者制度について伺います。  アとして、公募についてですが、指定管理者制度の運用上の留意事項には、指定管理者の選定は、公正かつ透明性が確保されている手続によることが求められており、この点について総務省は、複数の者から事業計画書を提出させることが望ましいとして周知を図っています。一方、南郷図書館、図書情報センターの指定管理者は、2009年の制度導入当初から応募は株式会社図書館流通センター1者のみであり、公正な競争が確保されていないのではと考えます。この点について伺いたい。  イとして、指定管理業務の効果についてです。  日本図書館協会は、図書館事業は、継続性、安定性、公平性が求められ、常に住民一人一人へのサービスの向上を目指していることから、図書館の管理運営は、自治体の責任において自治体が直接行うことが基本であり、これを他の者に行わせることは望ましいことではないと指摘しています。しかも、南郷図書館、図書情報センターともに、2016年度は前年度比の入館者数、貸出冊数ともに減少が見られ、南郷図書館での苦情1件、図書情報センターでは苦情3件、要望2件となっています。  そこで、指定管理者業務の効果をどのように評価しているか伺いたい。  ウとして、自主事業についてです。  指定管理者の自主事業と収益の帰属先について、公の管理事務を行う際は、指定管理者は自治体の機関の立場に立つ。つまり、指定管理者が自治体の機関であるということは、権利義務の主体ではないことを意味するという点が肝心です。  2017年度の包括外部監査では、指定管理者の事業計画書の中で、自主事業は自動販売機設置事業としているが、総合評価では他の事業を自主事業として報告しており、内容が整合していない。また、自主事業の費用は、指定管理料からの支出は認められておらず、指定管理者の自己財源で賄わなければならない。したがって、経費の混同がないように実施し、正確な事業報告が行われなければならないと指摘しています。よって、これら包括外部監査の指摘に対し、どのように対応されているか、伺いたいと思います。  以上、この場からの質問を終わります。  〔15番山名文世君降壇〕(拍手) ○副議長(工藤悠平 君)市長  〔市長小林眞君登壇〕 ◎市長(小林眞 君)山名議員にお答えを申し上げます。  まず、経常収支比率についての御質問ですが、この財政指標は、地方税や地方交付税など経常的な一般財源のうち、人件費、扶助費、公債費、物件費などの経常的に支出する経費に充当される割合をあらわすもので、一般的に財政構造の弾力性を示す比率となっております。
     当市におきましては、これまで80%台後半で推移してきましたが、平成28年度において初めて90%を超える90.6%となり、平成29年度は1.3ポイント増加の91.9%となっております。この要因といたしましては、収入や支出のさまざまな変動があったものの、主に扶助費の伸びが影響しているものと考えられます。  類似都市である中核市の平均値は、現在公表されている平成28年度決算では91.9%であり、当市の比率は下回っており、平成27年度以前についても、当時の類似都市である特例市の平均値を下回る状況にありました。また、平成28年度における全国1718市町村のうち、全体の45.9%に当たる788市町村で比率が90%を超える状況となっており、多くの他都市と同水準であるものと認識しております。  今後も扶助費の伸びは続くことが見込まれることから、この水準で推移すると考えられますが、これからも適正な支出と収入確保に取り組み、財政構造の弾力性に配慮してまいりたいと考えております。  次に、将来負担比率についてお答え申し上げます。  この財政指標は、いわゆる財政健全化法に基づくもので、今後想定される財政負担の重さを示す比率であり、税収等の一般財源の標準的な大きさである標準財政規模に対する将来負担の割合を示すものであります。この将来負担には、地方公共団体の地方債残高のほか、債務負担行為に基づく支出予定額や、公営企業等の地方債残高のうち、将来一般会計で負担する見込み額、将来の退職手当の負担見込み額なども含めることとされております。  当市のこれまでの推移を見ますと、法律施行後に初めて公表した平成19年度は191.9%であり、その後、平成26年度の111.9%まで減少し続けましたが、近年は増加傾向にあり、平成27年度117.7%、平成28年度126.7%、平成29年度124.9%となっております。この要因といたしましては、大型建設事業等に伴う地方債残高の増加が影響しているものと考えております。  また、議員御指摘のとおり、平成28年度決算で見ると、県内では、青森市110.7%、弘前市53.0%、類似都市である中核市の平均が38.9%であり、これらは当市の比率を下回っております。これは、比率の算定において、将来負担額から控除される特定財源である都市計画税を徴収している団体が多いことや、当市では将来負担額に含まれる公営企業等への負担見込み額が多いことなどが要因となって、他都市では当市の比率よりも低くなっているものと考えております。  このように、当市の比率は他都市より上回っているものの、財政健全化法で定める早期健全化基準である350%を大きく下回っております。しかしながら、今後とも厳しい財政状況が続くことが予想されることから、第6次行財政改革大綱で掲げた、財政健全化法よりも厳しい財政指標である200%を念頭に、後年度に過度の負担とならないよう、より有利な財源の活用に努めるとともに、限られた一般財源を効率的に活用しながら、引き続き健全な財政運営に努めてまいりたいと考えております。  次に、投資的経費についてお答え申し上げます。  投資的経費は、経費の経済的性質に着目した歳出の分類の1つで、道路、橋梁、公園、学校、公営住宅の建設等、社会資本の形成に要する経費であり、普通建設事業費、災害復旧事業費及び失業対策事業費から構成されております。  当市の普通会計における投資的経費は、平成20年度は79億円であり、東日本大震災後の平成24年度に158億円まで増加し、その後、平成26年度の107億円に減少しましたが、平成28年度は211億円となっております。当該経費は、政策や実情により特色の出る経費であり、また、臨時的経費とされ、年度間の増減が大きくなるものであります。  県内10市及び類似都市である中核市の人口1人当たりの額を比較すると、平成28年度決算において、八戸市9万円、県内10市7万6000円、類似都市4万6000円となっており、類似都市を大きく上回っております。この要因といたしましては、西白山台小学校建設事業や西地区給食センター整備事業のほか、復興事業である多賀多目的運動場整備事業など、中核市にふさわしいまちづくりを見据え、生活関連基盤の整備や地域経済の活性化に必要な事業が集中したことによるものと考えております。  今後も、屋内スケート場建設事業や新大橋整備事業などの大規模建設事業の実施により、投資的経費はある程度高い水準で推移するものと考えております。しかしながら、その執行に当たっては、できる限り有利な財源を確保することにより、財政の健全化に努めてまいります。  私からは以上でございます。  〔市長小林眞君降壇〕 ○副議長(工藤悠平 君)総務部長 ◎総務部長(大坪秀一 君)それでは次に、私から職員についての3つの御質問にお答えを申し上げます。  まず、ラスパイレス指数についてでございますが、ラスパイレス指数は、国家公務員の行政職の俸給月額を100とした場合の地方公務員一般行政職の給料水準を示す指標でございまして、国と自治体の職員の学歴別、経験年数別の人数構成を同一と仮定いたしまして、自治体の学歴別、経験年数別の平均給料月額に国の職員数を乗じて計算したものでございます。  この指数が自治体ごとに異なる理由につきましては、例えば、初任給の額や給料表の構造、昇給、昇格の基準、職員の年齢構成などに違いがありますれば、平均給料月額に違いが生じる可能性がございまして、その結果が指数に影響するものと考えられます。  また、御指摘のとおり、当市の指数は平成29年4月1日現在で98.8となってございまして、全国市平均の99.1、中核市平均の100.2に比べまして低い状況となってございます。しかしながら、平成29年度以前の平成25年度から平成28年度までの4カ年では99%台にございまして、いずれの年も全国市平均を上回ってございます。また、県内における指数の状況を見ますと、青森県98.0、県内10市平均95.6となってございます。  地方公務員の給与につきましては、総務省において、制度は国家公務員に準拠しつつ、地域における民間給与等の状況を勘案して決定すべきものとされてございます。このようなことから、給与水準については、地域の民間給与との均衡を図ることが求められておりまして、ラスパイレス指数の推移は注視しながらも、給与の適正化につきましては、これまでどおり、人事院勧告及び県の人事委員会勧告等を踏まえて適切に対応してまいりたいと考えております。  次に、職員数についてお答えを申し上げます。  当市では、行政需要に適切に対応しながら、必要最小限の人員のもと、最小の経費で最大の効果を上げるため、第6次行財政改革大綱において、平成27年度から平成31年度までの5カ年の定員適正化計画を定めており、中長期的視点に立った定員管理の適正化に努めてございます。  その中で、中核市関係における県からの移譲事務に対応するため、中核市移行時には72人増員し、ほかにも新規事業等に対し、必要な職員の配置を進めてまいりました。同時に、給食センターの調理業務やごみ収集業務の民間委託等を推進することで業務の効率化を進めてきたところでございまして、市民病院及び交通部を除いた正職員数の状況は、平成26年度1308人に対しまして、平成30年度は1354人と46人の増加となってございます。  今後も、中核市業務のみならず、新規事業等により業務がふえることが想定されますが、職員配置に関するヒアリング等の機会を捉え、各課の状況を十分に確認し、業務量の増加が見込まれる場合や時間外勤務が多い場合は、職員の増員を行ってまいります。  本年4月には定数条例を改正いたしまして、中核市移譲事務を初め、福祉業務及び新規事業等に係る実施体制の充実を図るため、市長事務部局の定数を35人ふやしたところでございます。  議員御指摘の職員数の増員につきましては、国が進める長時間労働の是正などの働き方改革にもつながりますことから、今後とも必要な部署に対しましては、適切な人員の配置を進めてまいります。  次に、人事評価についてお答えを申し上げます。  人事評価制度の導入に当たりましては、職員組合の意向がどのように反映されているかとの御質問でございますが、平成28年度の制度開始に向けましては、主に評価結果の給与反映について職員組合と協議し、能力評価の結果を当該年度の昇給に、業績評価の結果を翌年度の勤勉手当に反映することとなりました。  これに伴いまして、職員組合から実際の運用上求められましたことは、評価の公平性や客観性、透明性、納得性の確保でございましたが、あらかじめ全職員に対し評価項目や評価基準を明示した上で評価を行うとともに、評価者を対象とした研修を実施し、評価能力の向上に努めているところでございます。  また、評価に当たりましては、評価者と被評価者の間で面談を実施するとともに、評価結果につきましては被評価者本人に対し通知してございまして、それらのコミュニケーションを通して業務に対する意識の共有化も図られているものと考えております。  なお、人事評価に係る苦情への対応といたしましては、実施要綱に定めをしておりまして、人事課に相談窓口を設置するなど、相談体制を整えてございます。  人事評価制度導入から3年目を迎えてございますが、毎年の労使交渉においても職員組合の意向を確認してございまして、今後とも必要に応じて協議を重ね、よりよい制度となるよう努めてまいります。  私からは以上でございます。 ○副議長(工藤悠平 君)教育部長 ◎教育部長(吉田幸司 君)私からは、3番、図書館についてお答え申し上げます。  まず、利用状況及び蔵書貸出冊数についての御質問ですが、入館者数について、本館は、平成27年度38万260人、平成28年度36万3833人、平成29年度35万7132人となっております。また、南郷図書館は、平成27年度9万2761人、平成28年度8万6642人、平成29年度8万7893人、図書情報センターは、平成27年度7万5221人、平成28年度7万1202人、平成29年度6万7521人となっております。  次に、貸出冊数につきまして、本館は、平成27年度62万7382冊、平成28年度62万4372冊、平成29年度62万8386冊、南郷図書館は、平成27年度7万279冊、平成28年度6万4196冊、平成29年度6万6078冊、図書情報センターは、平成27年度5万5321冊、平成28年度5万2676冊、平成29年度5万115冊となっております。  次に、貸し出し利用者数につきまして、本館は、平成27年度17万588人、平成28年度16万7261人、平成29年度16万7552人、南郷図書館は、平成27年度1万8030人、平成28年度1万6851人、平成29年度1万7393人、図書情報センターは、平成27年度1万9553人、平成28年度1万7693人、平成29年度1万6846人。  次に、蔵書回転率につきましては、全体で、平成27年度149.2%、平成28年度140.6%、平成29年度138.8%となっております。  図書館の役割は、多種多様な出版物を収集、保存し、これらの資料をさまざまなサービスを通じて市民に提供することであり、これまで各館では利用促進のため、各種テーマによる展示、貸し出しや、幼児、児童を対象としたお話し会、大人を対象とした市史講座、古文書解読講習会等を開催してまいりました。  貸し出し利用者を年代別に見ますと、60代以降の利用が多く、10代の中学生、高校生の利用が少ないことから、今後は中学生向けの利用案内の配布や、10代向けの図書を集めたティーンズコーナーの充実等に取り組んでまいります。また、利用実態や要望等を把握するため、利用者アンケートを実施し、要望等を図書館の各種施策に反映させ、利用促進につなげてまいりたいと考えております。  次に、嘱託員等の見直し及び専門性向上についてお答え申し上げます。  図書館では、図書館利用者への専門的なサービスの向上を図るため、資料収集、整理、読書案内、情報検索技術等の図書館業務に関する専門的な知識を持った司書を配置しております。  平成29年度は、本館の正職員13名のうち司書は4名、嘱託員10名のうち司書は2名であり、合わせて司書は6名でした。平成30年度の正職員数及び嘱託員数は平成29年度と変わりありませんが、司書の数は、正職員が6名、嘱託員が4名であり、合わせて10名となったことから、昨年度より4名増加しております。総職員数に占める司書数がふえることにより、図書館利用者が必要とする資料や情報の提供を行うサービス等の質が向上し、利用者数の増加につながるものと期待しております。  図書館職員の配置については、専門性を必要とする業務が多いことから、専門職の一定数の維持、中長期的な期間の配置、図書館勤務経験者の再配置等を考慮していく必要があると認識しております。また、資格を持たない職員に対しても、知識習得、資質向上のため、初級から上級向けと段階に応じた業務研修、児童サービスや資料保存などの専門的な研修を受講させております。こうした取り組みを通して、限られた人材を最大限に生かしながら、今後もより質の高いサービスが提供できるよう努めてまいりたいと考えております。  次に、指定管理者制度の公募についてお答え申し上げます。  現在、八戸市においては、2つの分館である南郷図書館と八戸市図書情報センターに指定管理者制度を導入しております。平成21年度からの指定管理者制度導入第1期目、平成24年度からの第2期目並びに平成27年度からの第3期目に際し、公募を実施いたしましたが、いずれも1者のみの応募となっております。  平成29年度包括外部監査結果報告書において指摘されているとおり、公募によって複数業者が応募し、競争原理が働くことの重要性は十分認識しているところであります。このため、平成32年度からの第4期目の指定管理者選定に当たっては、他都市の指定管理者制度を導入している図書館の状況を参考にしながら、よりよい制度のあり方について検討してまいります。  次に、指定管理業務の効果についてお答え申し上げます。  指定管理者制度導入の目的は、経費の削減等を図るとともに、民間事業者等の持つノウハウを生かし、より効果的で効率的な図書館運営により、住民サービスの向上を図ることであります。分館である南郷図書館と図書情報センターは、本館である八戸市立図書館と比較すると、施設規模が小さいこと、取り扱い資料や配置職員数が少ないことに加え、図書館資料の選定や購入といった図書館の基幹的業務を本館が集約して行うことで、本館を中心に円滑な業務運営を行うことが可能であることから、平成21年度より導入いたしております。  導入の効果については、経費削減効果はもちろんのこと、一定数の司書を配置することで、専門的なサービスが提供されております。また、指定管理者が有する図書館業務のノウハウが生かされた企画展示やイベントは、住民サービスの向上につながっていると考えております。また、ここ数年の貸出冊数は減少傾向にありますが、指定管理者制度導入前と導入後の年間平均貸出冊数を比較すると、南郷図書館では、導入前の3万3947冊に対し、導入後は6万4340冊で、3万393冊の増加、図書情報センターでは、3万9056冊に対し5万6938冊で、1万7882冊の増加となっており、指定管理者制度導入が図書館の利用向上につながっていると考えております。  次に、自主事業についてお答え申し上げます。  自主事業は、指定管理者の自主財源で実施される事業であり、図書館の指定管理者が行う自主事業は自動販売機設置事業のみで、利用者の利便性を図るために設置しております。指定管理者の会計処理は適正に行われているものであり、図書館では事業報告書に基づき毎年確認しております。  そうした中で、指定管理者から毎年提出される事業報告書には、指定管理業務の1つに自主的事業として報告されている事業があります。図書館では、毎年、指定管理者総合評価表を作成しますが、その際、自主事業と自主的事業を混同し、本来、評価表の自主事業欄には、自動販売機設置事業を載せるべきところを自主的事業と表記されていた指定管理業務をこれまで記載していたものです。このことは、昨年度実施された包括外部監査で指摘されたものであり、今年度は正確な記載に改めております。指定管理者の業務は正しく運営されていたものでありますが、図書館の事務上の誤りで、このような指摘を受けたものであり、今後は、このようなミスのないよう注意を徹底してまいります。  以上でございます。 ○副議長(工藤悠平 君)山名議員 ◆15番(山名文世 君)まず、詳細に答弁いただいてありがとうございました。  先に図書館について再質問したいと思います。  市民1人当たりの年間貸出冊数、2017年が3.43冊で、先ほどの恵庭市立図書館でありますけれども、こちらのほうは9.1冊になっていまして、八戸市の2.7倍であります。こういう大きな違いをどう回復していくのか――回復というか、向上させていくのかについて、いろいろと検証する余地があるのだろうと。1つには、司書がきちんと入れられているのかという思いがありました。  これについても包括外部監査のほうから指摘を受けているわけであります。1つには、貸出冊数をふやすための施策がありまして、あるいは蔵書回転率の現状もあって、全国的な平均回転率は193.4%であるけれども、八戸市の場合は、それを下回っているということがあるようです。特に移動と分室の場合は100%未満とも指摘されていますので、こういうことについてきちんと正していく必要があるのだろうと。  そこで、嘱託員等の見直しについてもありますけれども、1つの望ましい目標基準で人口30万人までについては、専門職員に占める司書率、これが46.2%に対して、八戸市の場合、本館に正職員8人に対して司書が2人だということで、25%にとどまっているという指摘があります。これについての改善策をどういうふうに考えているのか伺いたいと思います。  もう1つは、指定管理者制度について、先ほどの答弁の中で、自動販売機設置事業の報告に対する自主的事業との勘違いで、これを正しているということであります。もう1つには、自動販売機の指定管理料から支出は認められていないとなっています。当然営利で自動販売機を設置するのでしょうから、したがって、自己財源で賄われなくてはいけないものを経費との混同がある。いわゆる使ってはいけない指定管理料からこれが賄われているという指摘があるようであります。その辺の違いといいますか、どういうふうになっているか、お答えいただきたいと思います。  まずこの点についてお願いしたいと思います。 ○副議長(工藤悠平 君)教育部長 ◎教育部長(吉田幸司 君)ただいまの山名議員からの再質問にお答えしたいと思います。  まず、1人当たりの貸出冊数が恵庭市と比べると、9冊と3冊ということで大分低いのではないかというお話でございました。それにつきましては、貸出冊数につきまして、恵庭市は1人当たり無制限という形態をとっているところもございます。うちのほうは1人当たり5冊という制限を設けているもので、そこら辺を今後どういう形がいいのかも含めて、先ほど申しましたとおり、いろいろな手だてを講じたいと思いますけれども、先ほど答弁で申しましたとおり、アンケートをとりながら、その課題等の分析をしながら、どういう方向がいいのか検討していきたいと思います。  次に、司書の配置数なのですけれども、8人に対して2人というお話でした。先ほど申しましたとおり、平成30年度、本館につきましては、正職員13名中6名が司書でございます。50%いきませんけれども、かなりの人員を配置していただいている状況にございますので、これから我々は、そういう専門職の枠の確保に努めてまいりたいと考えております。  それから、先ほどの指定管理料の間違いでございますけれども、大変申しわけなく思っております。指定管理者自体の自動販売機の設置につきましては、自主財源において実施しております。使用料についても、自動販売機の会社から受け取ったものを市役所に出しています。そういう収支の関係は、我々のほうで把握して、きちんと確認しておりますので、指定管理業者自体のそういう間違いというのはない状況でございます。  以上でございます。 ○副議長(工藤悠平 君)山名議員 ◆15番(山名文世 君)自動販売機の指定管理料から支払われているという指摘に対して、きちんと行われているということになれば、逆に包括外部監査について、それなりの協議を申し入れながら正していかなければ、文書になって載っていますので、それはそのまま残るわけですから、八戸市が何かしら失態を犯しているというイメージにとられてしまうということですので、訂正を求めるなり、市のほうがこういうことなのだという説明がなければ、我々も同じくこういうミステークをやっているのだと思いますので、その辺はきちんと正していっていただきたいと思います。要望にとどめたいと思います。  次に、財政の問題であります。財政力指数については、当然1に近い団体ほどこれは財源に余裕があるということであります。ただ、八戸市はそれほど財政力は弱くないということがあって、それはそれでいいのですけれども、ただ、財政力と財源を的確に使っているのかという点は、これはまた別問題という意味で、指標について質問をさせていただいたところであります。  先ほどの経常収支比率についても、臨時財政対策債を除けば99.3%ということで、相当高い段階になっているということであります。通常の比率は70%から80%が望ましいとなっていますので、それから見ても、相当高いところまで来ている。つまり、新しい事業に自由にお金を使えないような段階にもう来てしまっているということでありますので、この点についてどういうふうに考えているのか伺いたいと思います。  また、臨時財政対策債について、八戸市が今37.4%というぐらいに債務が膨らんでいるわけであります。いつも市長が言うように、後ほど交付税で充当されるのだ。だから、心配ないのだ、こういうことだろうと思います。ただ、先ほど本題で申し上げましたように、普通交付税が6年連続で減らされているとなりますと、必ずしも国の交付税措置というのは、100%担保になっていないことになりますし、これからも、当然国は1000兆円も借金がある中で、それが果たして今までどおり交付されるのかという問題もあります。  もう1つには、市町村合併の、10年間交付税が全額交付されるわけでありますけれども、11年目からは段階的に減らされて、16年目からは完全に一本化されるということで、既に合併から13年になりますので、もう全額交付されていない段階。あと3年後には市単独の交付税措置となってしまうということで、当然普通交付税は大きく落ち込むことになりますので、これからますます厳しい借金返済になっていくのだろうと思っていました。  これからまだまだ事業も控えておりますし、また、施設の維持管理費もどんどん膨らんでいる状況の中で、果たしてどうなるのだろうかというのは、当然議会の心配事だろうと思っていますので、その辺について再答弁をお願いしたいと思います。  また、投資的経費でありますけれども、先ほど言いましたように、性質別歳出の中で投資的経費につきましては、類似都市比較で倍ぐらいに大きく上回っているということになっていました。当然箱物が大きなウエートを占めているのだろうと思っていますので、これからも非常に負担が大きくなってくるだろうということで、あわせて答弁をいただければと思っています。  市職員についてでありますけれども、職員の平均給与額、841市区のランキングがありまして、青森県内では41地区中11位、全国全地域1762地域中1021位というランクになっていました。非常に低いと思っていますし、また、職員数が人口1万人当たり5.04人、中核市平均が61.86人と非常に少ない。これについても、841市区ランキングで769位となっていました。ラスパイレス指数については98.8、これは数年前だと思いますけれども、386位となりますので、いずれにしても、低い位置に位置づけられているということについて答弁いただきたいと思います。よろしくお願いします。 ○副議長(工藤悠平 君)市長 ◎市長(小林眞 君)それでは、財政の関係で何点かの再質問にお答えを申し上げます。  まず経常収支比率、臨時財政対策債を除けば99.3%になるだろうということで、非常に高いということで、望ましいのは70%から80%ということですけれども、壇上でも申し上げました。八戸市の比率は類似都市を下回っております。これは扶助費を初め、その増嵩等によって同じような状況にあるということで、70%から80%が望ましいとは教科書に書いてあるのですけれども、全国の自治体はそのようには、実はなっていないということは御理解いただきたいと思っております。  いずれにしても、財政の弾力性を維持していくということは非常に重要な視点でありますので、議員御指摘のとおり、経常収支比率が今後大きく増加しないように、財政には気をつけてまいりたいと考えております。  それから、臨時財政対策債につきまして御質問いただきました。交付税措置は100%の当てにならないということでありますけれども、これが当てにならない状況というのは日本国がデフォルトしたときであります。日本が財政的に破綻したということであれば、そういうことがありますけれども、日本の国が続いている限りは、法律上明記された措置でありますので、交付税の身がわりということについてはかわりないと受けとめております。  交付税、それから合併算定外についても御指摘がありました。今後、交付税の額を見積もるに当たっては、当然そういったことも踏まえながら、財源についてきちんと将来見込みも踏まえながら、財政の運用はしていかなければならないというのは御指摘のとおりだと思っております。  それから、投資的経費が高いということであります。これも壇上で申し上げましたけれども、年によって、建設費等の財政需要は大きく変わりますので、単年度で見るとそういうことになります。ただ、将来負担比率ということで見ると、国の定める基準を大きく下回っておりますし、また、これも壇上で申し上げましたけれども、例えば弘前市が低いのは、青森県の中で都市計画税を課税しているという部分があります。類似都市も多くの団体が都市計画税を課税していて、それが控除されている部分もありますので、八戸市は、今のところ、都市計画税のことは検討しておりませんけれども、そういう指標面での数字の違いもあるということを御理解いただきたい。ただ、国のみずから定めた指標については大きく下回っているということについては御理解いただきたい。 ○副議長(工藤悠平 君)総務部長 ◎総務部長(大坪秀一 君)それでは、山名議員の再質問2点についてお答え申し上げます。  まず、1つ目の平均給与月額が八戸市は低いのではないかということについてでございますけれども、給与は、御存じのとおり、今、給料、あと地域手当とか管理職手当、期末手当等によって構成されてございます。詳しくどの部分が影響を受けて、このような形になっているかというのは調査し切れてございませんけれども、そのほかに職員の年齢構成ということもあろうかと思っております。例えば…… ○副議長(工藤悠平 君)以上で15番山名文世議員の質問を終わります。   --------------------   8番 三浦博司君質問 ○副議長(工藤悠平 君)8番三浦博司議員の質問を許します。三浦議員  〔8番三浦博司君登壇〕(拍手) ◆8番(三浦博司 君)平成30年9月定例会に当たり、きずなクラブの一員として一般質問を行います。発言の機会をいただきました市民有権者と先輩各位に感謝申し上げます。  今月6日の未明に、北海道内初の震度7を観測した北海道胆振地方東部地震によって大変な被害を受け、今もなお多くの方々が被災で苦しんでいます。心からお見舞い申し上げます。犠牲になられました方々の御冥福をお祈りするとともに、一刻も早い復旧復興のため、私たちもできる限りの支援をしてまいります。  先月31日に市の総合防災訓練が行われ、私も参観いたしました。災害発生時初期対応訓練、津波避難対応訓練、地域自主防災訓練、被災現地災害対応訓練、避難者対応・受援訓練、展示・体験等訓練など、さまざまなセクションが同時進行で想定訓練がなされ、実のある訓練でした。それでも今回の北海道胆振地方東部地震を見ると、ブラックアウトを初め、土砂災害、液状化現象の被害など、想定を超える事態が発生しています。市議会としても災害への備えを万全にすべく、災害時の協力体制など、支援のあり方の充実に取り組んでまいります。  それでは、通告に従いまして、順次質問に入ります。  まず1、小学校における学校施設整備について伺います。  文部科学省から小学校施設整備指針が示されています。その中では、児童等の学習及び生活の場として、ゆとりと潤いのある良好な環境を確保すること、バリアフリーを初め十分な防災性、防犯性など、安全性を備えた安心感のある施設環境を形成することが重要であると指摘しています。また、人口の自然増減や社会増減を検討して、当該地域における児童数の将来動向を的確に推計し、学級編制の標準に関する将来の動向も考慮しつつ、計画を進めることが重要であり、中長期的な学校施設整備計画を策定することが重要であるとも指摘しています。
     当市においては、平成23年には柏崎小学校が移転増改築され新しい校舎になり、昨年の平成29年には西白山台小学校が開校しています。それらの新しい学校では、児童は学習と生活の場としてすばらしい環境で育まれています。  その一方で、地域によっては、老朽化した小学校施設で児童は学習し生活をしています。私が視察しました小学校では、教室の天井が結露のような雨漏りで朽ちて、その雨漏りの下で授業を強いられていました。ひどいときは、授業中に天井から落ちてくる水滴で、教科書がぬれてしまうこともあるとのことでした。本のまち八戸が泣いています。天井には手づくりの水受けのペットボトルを差し込んで、その下で授業が行われていました。  体育館の天井が同様に朽ちている小学校もあり、縦に線が入った黒板で授業をせざるを得ない教室もあり、文字も線に重なるとぶれて、読みにくい黒板になっていました。廊下のPタイルも角が剥がれている廊下や、継ぎはぎ模様の統一性のない廊下、建てつけが悪くなった教室の窓、汚れが染みついた壁面などなど、このような施設環境で児童が学習と生活の場として6年間を過ごすことは看過できない現状があり、驚愕しました。  地域を越えて小学校を選ぶことが原則できない以上、今、当市の小学校施設は明らかに教育環境の格差が生まれ、拡大しています。もっと言えば、当市の行財政運営において、予算措置の重点配分に格差が生まれ、拡大しています。子どもの未来に責任を持つ我々は、その拡大した格差を早急に解消していかなければなりません。  そこで、(1)修繕要望について伺います。  ア、現状についてですが、小学校施設の状況を確認します。修繕の現状はどうなっているのでしょうか。優先順位の決め方や、それらの財源について伺います。  イ、今後の修繕の見通しについてですが、八戸市教育大綱では、今後、長寿命化計画を策定し、改修を進めることになっていますが、その長寿命化計画に基づいてどのように改修が進められていくのか伺います。  次に、(2)冷房設備の整備について伺います。  近年は、北国の当市でも猛暑が続き、熱中症予防の必要性が高まっています。ことしも7月に入ってから猛暑が続き、全国でも、学校の授業や行事において、熱中症で倒れる子どもたちがふえています。愛知県豊田市では、小学校1年生が学校の校外学習の後、熱中症で死亡するという悲惨な事故も起きています。全国では、保護者の約7割が冷房設備の設置を望んでいるというアンケート結果もあるとのことです。  そこで、当市の小学校における冷房設備の整備の現状と、見通しについて伺います。  次に2、障がい者の雇用について伺います。  障がい者の雇用をめぐっては、障害者雇用促進法で一定の割合を雇用するよう義務づけられていますが、一方で、中央省庁が雇用する障がい者数を水増ししていたことが相次いで発覚し、社会問題になっています。8月22日に開かれた定例会見で市長は、障がい者の雇用について、市として毎年度の採用で適切な対応をとっていると強調し、問題はないとの認識を示していました。  しかし、その後も青森県警を初め、全国の都道府県や市町村で、障がい者雇用の水増しと疑われるケースが発覚するなど問題が広がっています。厚生労働省も8月31日に全国の自治体に対する調査の依頼を出し、9月末までに報告を求め、10月中に結果を取りまとめて公表する予定とのことです。  そこで、改めて市の状況を確認すべく取り上げた次第ですが、ミスがあったとのことでございました。まことに遺憾に思う次第です。そこで、詳細について伺います。  (1)採用状況についてですが、過去5年にわたる当市における障がい者枠の試験状況を伺います。  次に、(2)法定雇用率の達成状況についてですが、修正もあったとのことです。そこで、過去5年にわたる障がい者雇用率の状況も踏まえて、法定雇用率は達成できているのかどうか、改めて伺います。  そして、(3)今後についてですが、今回、当市の障がい者雇用について、ミス、誤りがあったとのことでした。水増しはあったのでしょうか。その原因と対策など、今後について伺います。  最後に3、新美術館の整備について伺います。  新美術館建設工事の設計者を選ぶプロポーザルにおいて、その審査結果報告書の中には、選評として、ランニングコストの低減のみならず、建設費も考慮して、延べ床面積を説明書で提示した最大値に対して小さく抑えた現実的なプランを提案するなど、コスト意識をしっかり持っている点も評価できるとし、設計者が選ばれています。しかし、その後プロポーザル案から約600平方メートルの増床対応に変わり、平成29年11月に実施した地質調査の結果、基礎工事部分の増額が判明し、さらに近年の労務費や資材価格の高騰分を見込んだ金額が上乗せされ、当初、議会に説明があった整備費の目安である約20億円を12億円以上も上回る約32億円となっています。  市民感情に照らせば、なぜ、どうしてと、最初から設計者を選ぶ過程でどうして想定できないのか、想定できる内容も含まれるのではないかという市民の声が大きくなってきています。業者が選ばれた後に増額するケースにおいては、より一層の検証可能性と説明責任の必要性が問われています。  そこで、(1)整備費について伺います。  当初の見込みより12億円以上整備費が膨らみました。なぜ全体の3分の1にも及ぶ金額が増額したのでしょうか。十分に検証して判断がなされてきたのでしょうか。十分な根拠を示す説明責任が問われています。  そこで、その増額の経緯と今後について伺います。  次に、(2)財源について伺います。  当初の見込みと増額後の整備費について、特に増額分はどのように手当てをするのでしょうか伺います。  そして、(3)維持管理経費について伺います。  当初の見込みと増額後の整備費でどのように変わるのでしょうか。維持管理経費におけるランニングコストの低減に関する提案は、選ばれた設計者が評価された部分でもあります。これからもふえるのでしょうか伺います。  以上で壇上からの質問を終わります。  〔8番三浦博司君降壇〕(拍手) ○副議長(工藤悠平 君)教育部長 ◎教育部長(吉田幸司 君)それでは、三浦議員にお答えを申し上げます。  まず、小学校施設における修繕要望の現状についての御質問ですが、現在、小学校全43校のうち、約7割の施設が築30年以上を経過している状況にございます。修繕に当たっては、毎年6月に全小学校を対象に修繕要望のアンケート調査実施後、現地調査をしており、今年度は499件の要望がございました。主な要望としては、雨漏りへの対応が最も多く、続いて校舎の屋根や外壁の改修、屋内運動場の屋根や床の改修、校庭の排水改善などが挙げられております。  修繕の優先順位づけといたしましては、まず児童等の安全性にかかわるものか、次に教育活動や施設利用に支障を来すものか、さらには学校施設周辺の地域に悪影響を及ぼすおそれがあるかなどを考慮して緊急性を判断し、修繕の優先順位を決定しております。また、財源については、国庫補助や起債の活用を検討することとしております。  今後も引き続き施設の状況を的確に把握し、児童の安全安心及び教育環境の改善に資するよう、有利な財源を確保しながら、着実に施設の改修に努めてまいります。  次に、今後の修繕の見通しについてお答え申し上げます。  これまでの学校施設の維持管理は、事後保全的な改修を実施し、40年から50年後に改築することを前提とするもので、当市においては、築30年経過している小学校施設が約7割に達している状況にあり、老朽化による修繕費用が年々増加傾向にあります。現下の厳しい財政状況の中、従来の手法で対応していくことは困難であることが見込まれており、トータルコストの縮減や予算の平準化を図るため、中長期的な視点に立った長寿命化計画の策定が国から求められております。  長寿命化計画は、施設建設から20年後に予防保全的に外装、内装等の改修等による大規模改造を行い、40年後にコンクリートの中性化対策等による長寿命化改修を行い、さらに60年後に再度大規模改造を行うもので、構造躯体を70年以上使用するとともに、安全で安心な教育環境の整備を目指すものであります。  なお、改修に当たっては、多額の費用を要することから、文部科学省の長寿命化改修に係る補助事業の活用を予定しており、そのためには、平成32年度までに計画を策定することが求められております。今後は、当該年度までに計画を策定し、学校施設の長寿命化に向け、効率的で効果的な改修を図りたいと考えております。  次に、冷房設備の整備の現状と見通しについてお答え申し上げます。  近年、全国的に記録的な猛暑が続き、児童生徒への健康被害が心配される状況にあります。このような中、当市においては、体調不良等を訴える児童生徒の症状を緩和させる環境を整備するとともに、避難所としての機能を向上させる目的で、保健室への空調設備設置に取り組んでいるところです。  ことし8月までに市内小学校22校への設置が完了し、残り21校については平成31年度中の設置を目指しております。空調設備を設置した学校からは、気温が高い日だけではなく、湿度の高い日の除湿にも大変効果的であると聞いております。さらに、学校行事等で1度に多くの児童が保健室を利用した際の効果として、待っている子どもの体調を悪化させずに済んだ、鼻血がとまりやすかった、熱疲労が見られた児童も少しの休養で回復した等の報告もありました。  保健室以外の教室等においては、扇風機を使用し、空気を対流させることで、暑さを和らげる対応をしております。また、水筒持参による小まめな水分補給や暑さに合わせた衣服の調整等を指導するとともに、暑さ指数に応じた活動内容の変更や休憩時間の設定に配慮するなど、熱中症の予防対策に努めております。  市教育委員会といたしましては、全小学校の保健室への空調設備設置を目指すとともに、その効果や課題を検証しながら、今後の学校施設の整備について研究してまいります。  以上でございます。 ○副議長(工藤悠平 君)三浦議員 ◆8番(三浦博司 君)御答弁ありがとうございました。  まず、冷房設備の整備についてから感想、また要望、提言させていただきたいと思っております。修繕要望については再質問がございますので、後ほどお伝えをしたいと思います。  冷房設備ですけれども、空調の設置は効果があるということを改めて確認できてよかったと思っております。また、熱中症の予防についても努めていらっしゃるということを確認できてよかったと思っております。改善点など、情報収集に努めて効果を高めていっていただきたいと思っています。  保健室への空調設備の設置に取り組んでいるということは、私ももちろん把握はしておりましたけれども、御対応に感謝するとともに、残り21校については来年度中には終わらせたいとのことでございます。今も残暑が厳しい日もございます。ぜひできるだけ早く、次の夏が来る前までには設置を完了させてほしいと要望いたします。  あと、教室に扇風機があるということで、私も確認はさせていただいていたのですけれども、猛暑になると、熱風の還流にしかならないというところが当市でもあったと思います。そこは、保健室の空調整備でのやりくりでやっていくのでしょうけれども、まずは熱中症の予防が大事だと思いますので、扇風機があるとはいえ、予防対策の充実にも努めていただきたい。小学生は、体のほうもまだまだ未成熟でございますから、教室への冷房整備を、ぜひ検討して設置していただきたいと思います。  それと、学校アンケートの調査みたいなものをとっていると思うのですけれども、もしとっていらっしゃらなかったら、ぜひPTA等を通じて、冷房設備に関して、保護者の意識調査を行っていただいて、今後の研究に生かしていただきたいとあわせて要望いたします。  全国を見ると、御承知のとおり、PTAなどの寄附によって先行して設置している小学校があったり、設置してもらった後の維持管理経費、ランニングコストもPTAなどが負担しているという形で、先行して冷房設備を教室に整備している学校がありますので、その経緯等々、私もこれからも研究していきますけれども、検討して、設置に向けて前向きに取り組んでいただけたらと思います。  そして、修繕要望でございます。現状をお話ししていただきまして本当にありがとうございました。  まず整理をさせていただきますと、小学校全43校のうち約7割が築30年以上経過をしている。そして、今年度の修繕要望は499件、現地調査済みである。そして雨漏りへの対応が最多で、校舎と屋内運動場の屋根や床、外壁、校庭の排水改善が主な要望ということでございました。財源は国庫補助や起債の活用ということでございましたけれども、築30年以上ということは、40年、50年ということもあるのだろう。50年というと、もう耐用年数の域に達しますので、全体の7割というのはやはり多いと驚いております。早急に取り組まなければならないと思います。  財源についても、当市の起債余力、起債の優先順位など、今の行財政運営においてしわ寄せが起きることのないバランスが求められております。今後五、六年は、これまでの起債で生じた返済がふえていく。そういう中で、平成35年度から平成36年度ぐらいには、過去最高とも言えるような約106億円という返済を単年度でしていかなければならないという厳しい厳しい行財政運営が続くことになっているわけであります。また、近年の少子化傾向、学校の適正配置の動向など、判断が難しいところもあるかと思いますけれども、鋭意機動力ある修繕となるように要望をいたします。  あと、長寿命化計画でありますけれども、ぜひ早急に計画を策定していただきまして、文部科学省の補助事業の活用ができるようによろしくお願いいたします。  壇上でも指摘しましたけれども、学校における児童の学習環境、生活環境に格差が生まれておりまして、年を追うごとにその格差は現在進行形で広がっている現実がございます。見過ごせないほどの教室で授業を強いられている。これはほかとの比較は、児童はできないわけでありますから、そこが自分の学びやだということで、目を輝かせて前向きに授業に取り組んでいたように思います。ただ、我々のように比較できる立場にある者が、どのように大所高所でしっかりと見ていかなければならないのか。私は、そこが本当に私たちに課せられた責任であろうと思っているわけであります。  そこで、教育長にぜひ伺いたいのですけれども、老朽化により要望もされてきたような状況に置かれた学校がある。そういう中で、児童は最大で6年間、学校生活を過ごさなければなりません。新築の学校、比較的新しい学校等に通う児童とは、やはり大きな差が生まれているのではないか。教育長としましては、できることならすぐにでもという気持ちではあると思うのですけれども、児童の心情をどのように受けとめているのか、あえてといいますか、教育長の気持ちをお伝えいただければと伺います。よろしくお願いします。 ○副議長(工藤悠平 君)教育長 ◎教育長(伊藤博章 君)三浦議員の再質問にお答え申し上げます。  老朽化した学校、新しい学校と教育環境に格差が生まれているとのことですが、そういう環境の中でも文武両道にわたって頑張り、活躍している子どもたちを教育長としては誇りに思い、感謝の気持ちでいっぱいであります。  ただし、議員御指摘のとおり、小学校6年間は心身ともに著しく成長する時期でもあり、そのような大切な時期を安全で快適な環境で送らせたいという思いは、保護者や現場の教職員と同じであります。今後とも児童一人一人が豊かな学校生活を送れるよう、授業の充実はもとよりですが、よりよい教育環境の整備に努め、子どもたちが充実した学校生活を送れるよう支援してまいりたいと考えております。  以上であります。 ○副議長(工藤悠平 君)三浦議員 ◆8番(三浦博司 君)御答弁に感謝申し上げます。  教育長から率直なお気持ちを伺うことができまして大変よかったと思っております。本当に小学校6年間は、とても大事な時期です。安全で快適な環境で送る児童と、そうとは言いがたい環境で過ごす児童とが、同じ八戸市内で学校生活を行っているという現実がある。とてもじくじたる思いがございます。私としてもできる限りのサポートをしていきたいと思っております。  教育長から思いを伺ったわけでございますけれども、最後にぜひ市長にも確認をして、この質問を終わりたいと思うのです。  教育委員会と市長部局との関係ということもありますけれども、市長は予算の編成権を持っておられます。ぜひ施設整備の緊急性の高いところを視察して実情を把握していただきたい。百聞は一見にしかずと言います。視察して実情を把握するお考えはないか伺いまして、この質問を終わりたいと思います。よろしくお願いします。 ○副議長(工藤悠平 君)市長 ◎市長(小林眞 君)それでは、再質問にお答えを申し上げます。  予算の編成権者の立場からという御質問でございました。確かに毎年、予算編成時期に各学校から修繕要望がありましたものを教育委員会で取りまとめて、その具体的な状況を写真とか説明等で確認して、財政課のほうで整理した上で優先順位を決めてきたという経緯がございます。  また、これは教育部長のほうからお話がありましたように、国も本格的にこの問題に乗り出すということで、長寿命化計画を各自治体で策定して、それに基づいて予防的な形での学校環境の整備にこれから取り組んでいくというお話でございますので、その方向性に基づいて進めていきたいと思っております。  私も学校にはいろいろな形で参ります。周年行事であるとか、あるいは今まさに最中でありますけれども、敬老会等で学校を使っている場所がありますので、いろいろ見る機会は決して少なくないわけでありますけれども、議員御指摘のように、必要な場所を担当課の案内で見るべきだということにつきましては、担当課とまた相談しながら検討していければと思います。 ○副議長(工藤悠平 君)以上で発言事項1は終わります。  次に、発言事項2について答弁願います。総務部長 ◎総務部長(大坪秀一 君)次に、障がい者の雇用についてお答えを申し上げます。  まず、障がい者の採用状況についてでございますが、当市では、障害者の雇用の促進等に関する法律の趣旨とノーマライゼーションの理念に基づき、障がい者の積極的な雇用を図るため、平成14年度から身体障がい者枠を設けまして採用試験を実施してきてございます。これまで15人を採用してまいりました。ここ5カ年の採用状況でございますが、平成26年度、平成27年度には1人程度の募集を行いまして、それぞれ1人の採用、平成28年度は1人程度募集いたしましたが、採用者はございませんでした。また、平成29年度は1人程度募集し、1人の採用、平成30年度は2人の募集をしたところ、現在1人の応募となってございます。  次に、法定雇用率の達成状況についてお答えを申し上げます。  障害者の雇用の促進等に関する法律に基づき報告することとなっている障がい者数及び障がい者雇用率につきましては、その誤りについて先日、総務協議会において修正の上、報告をさせていただいたところでございます。まことに申しわけございませんでした。  まず、ここ5カ年の障がい者数でございますが、平成26年度は27人で修正はございません。平成27年度から平成29年度までは報告値に誤りがあり、平成27年度は31人が29人に、平成28年度は33人が30人に、平成29年度は29人が26人に修正となり、平成30年度は26人となってございます。  また、障がい者雇用率につきましては、平成26年度は2.35%で修正はございませんが、平成27年度は2.66%が2.49%、平成28年度は2.78%が2.53%、平成29年度は2.42%が2.17%に修正となるものでございます。この結果、平成27年度及び平成28年度は、当時の法定雇用率であります2.3%を上回っておりますが、平成29年度は法定雇用率を下回り、雇用すべき障がい者が1人不足する状況となってございます。平成30年度は2.12%で現在の法定雇用率の2.5%を下回っておりまして、雇用すべき障がい者は4人不足している状況でございます。  次に、今後についてお答えを申し上げます。  まず、このたびの算定誤りの原因につきましては、障がい者雇用率の報告の際に、障害者手帳の写しを確認せずに算入していたこと1件、並びに障がい者等級を誤って算定したこと1件でございます。  次に、今後の対策についてでございますが、まず障がい者雇用率の報告に当たりましては、毎年必ず障害者手帳の写しを確認するとともに、複数でのチェック体制を徹底するなど、今後、国において取りまとめられる予定の再発防止策も踏まえながら、事務の適正化を図ってまいりたいと考えております。  また、今年度、法定雇用率を達成できていない状況にございますことから、現在進めている障がい者枠の採用について追加募集を行うなど、法定雇用率の早期達成に向けて取り組んでまいります。  以上でございます。 ○副議長(工藤悠平 君)三浦議員 ◆8番(三浦博司 君)御答弁ありがとうございました。  総務協議会での報告のほうが具体的な表現をしてくれていたかという部分もございました。今後についてとか原因のほうです。例えば、障がい者等級の確認、これを重度のカウント、2と数えてしまったという話とか、そういうところもあったとは思うのですけれども、それを踏まえながら要望等をしていきたいと思うのです。  先月22日の定例会見が新聞報道にも出たわけでありまして、壇上でも申し上げました毎年度の採用で適切な対応をとっていると強調したところ、そしてその後に行政の算定誤りの報告があるということは、市長の職責として残念だと感じます。  また、総務協議会での報告もそうですけれども、国の報道を受けて、平成30年度の障害者手帳の有無について確認したところとあるのです。8月22日よりも前に水増し問題等々は問題になっていたわけでありまして、障害者手帳の写しを確認している最中に定例記者会見で市長はそのように強調をして断言されたのか、それとも確認作業を知らないまま市長はそういうことを強調したのか、そこがやりとりといいますか、意思疎通といいますか、そこの認識で、ガバナンスがどうなのかと違和感を感じるところでございます。  また、水増しなのかどうか、ここは大変難しいところではあります。単純ミスが水増しだとまた意味が違ってくる、悪意があるような感じで捉えてしまうわけであります。ただ、平成27年度から3年以上、障害者手帳の写しを確認せずにカウントしていたりとか、そして障がい者等級を確認せずに重度のカウントにするというところが、水増しに対する疑わしさにつながっていくと感じるわけであります。  というのも、障害者手帳を確認しないで、どうやって障がい者なのかどうかを判断していけるのかとか、障害者手帳の写しを確認せずに、どうやって判断してカウントしていったのかということが1つと、次は等級です。等級が重度だと1人でも2カウントできるということでありますけれども、障がいの程度、重いか軽いかということが専門家でないのに、専門家も見ていたのかわからないですけれども、それを障害者手帳の確認とかをせずに、誤ってうっかり2にふやせるものなのかというところです。そういうお手盛り、または思い込みに基づく算定の誤りが、実は水増しではないかという疑いを、言った、言わないの尾を引いてしまうような事態になるのだろうと思うのです。  こういうことは、障がい者雇用は大切だというところが一番大事だと思うのです。法律をしっかりと守るという意識、そこが大事であると思います。そこに対する認識不足をしっかりと改めて、次につなげていっていただきたいと思いますし、算定誤りのミスというよりも、事務のあり方をしっかりとしていただきたいと思います。  基礎的自治体の八戸市に住む我々にとっては、障がい者福祉行政の前線なわけであります。行政を担う八戸市、役所がそういう認識不足でいいのかという不安が広がらないような信頼回復に努めていただきたいと思うわけであります。  すぐに水増しという悪意があったかどうかというのは言えなかったにしろ、定例会見で市長が問題ないと言った後に、こういう発表が起きてしまうというところに、より疑いを市民は抱いているのではないかと思うのです。ですから、市長にぜひその所感を伺いたいのですけれども、この一連の算定誤りのミスも含めて、障がい者雇用についての認識など、障がい者福祉行政そのものも含めて、どのようなお気持ちでいらっしゃるのか、率直な所感を伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○副議長(工藤悠平 君)市長 ◎市長(小林眞 君)三浦議員にお答えを申し上げます。  障がい者雇用率の算定について事務ミスがあったことにつきましてはまことに遺憾でありますし、おわびを申し上げたいと思います。  記者会見で私が適正だと強調したということについての御質問でありますけれども、障がい者雇用については、職員採用の大変重要なポイントだということで、募集段階、それから採用決定の段階で、障がい者雇用率を達成しているかどうかについては、きちんと確認をしてこれまできたところであります。そういうこれまでの職員採用手続の中で、そのことはしっかりやってきたということがありますので、記者会見の中では適正にやっていると思う。ただ、担当課のほうに確認してほしいということは、つけ加えたと記憶しております。
     私は今回の事務ミスについて、決して障がい者雇用率のごまかしとか水増しするとかということについては、意図的なもので行われてきたとは考えておりません。あくまでも雇用率を達成するために、採用手続をしっかりやってきたということについては御理解いただきたいと思いますし、先ほど総務部長が申し上げましたとおり、現状下回っておりますので、早期に回復するための採用手続を進めていきたいと思いますので、御理解をいただきたいと思います。 ○副議長(工藤悠平 君)三浦議員 ◆8番(三浦博司 君)御答弁ありがとうございました。  確かに当市のホームページの定例会見の議事録も確認しました。担当課のほうに後で確認してほしいという言葉も載っておりましたし、そのとおりであろうと思っております。  当初から、そういう市長の強い気持ちでしっかりとやらなければいけないというところで始まっている印象の中から、そういう言葉が出たところであろうかと思うのです。平成14年から始まっておりまして、市長の1期目のときからも、既にしっかりと行っていくという思いのもと、これまで雇用をしっかりとしてきたというところがあろうかと思うのです。  ただ、記事でああいうふうに載ってしまった。その記者も担当課のほうに聞きに行って、裏をとって、その後の新聞記事も、法定雇用率の達成があったとか、そういうことで記事にされてはおりました。そういう意味では、後日、関係部署が頭を下げる。それがテレビや新聞報道にまた改めて載ってしまうというごたごたがあったことに関しては真摯に向き合って、当初はそう思ってやったけれども、今はどうなのだろうかということをしっかりと緊張感を、行政職員との関係性をしっかりと持ちながら、手綱をしっかりと引き締めた形で市政運営に努めていただきたいと思います。  あと、法定雇用率の早期達成に向けて誠心誠意、ぜひ取り組んでいただきたいと思います。何よりも障がい者福祉行政、今後も信頼してもらえるように、信頼を回復する、そういう思いでより一層の取り組みをしていただけるよう心から期待して、この質問を終わります。 ○副議長(工藤悠平 君)以上で発言事項2は終わります。  次に、発言事項3について答弁願います。市長  〔市長小林眞君登壇〕 ◎市長(小林眞 君)それでは、新美術館の整備費についてお答え申し上げます。  新美術館の設計者の選定に当たってはプロポーザル方式を採用し、市民の皆様や行政とのコミュニケーションを積極的に図り、設計に反映させるとともに、設計者からも新美術館での活動や運営に関するアイデアを積極的に提案してもらうなど、これまでにない新しい美術館を市民や行政と一緒につくり上げる、意欲にあふれた設計者を選定しております。  このため、プロポーザル案をベースとして、市民意見交換会の開催や、パブリックコメントの実施及び設計の進捗状況に合わせた模型やパネルの公開など、積極的に市民や関係団体の皆様から御意見をお伺いする場を設けながら、基本設計を進めてまいりました。  概算工事費につきましては、当初、過去10年間の類似施設における面積当たりの工事単価を参考に20億円程度と想定しておりましたが、市民の皆様や有識者等の意見を踏まえ、プロポーザル案にはなかった常設展示室の設置やトイレ増設への対応のほか、機械室や館内動線の再検討による展示室前室の面積増加などにより、約4億円の工事費を見込んだものであります。  また、昨年末に行った地質調査の結果を受けた基礎工事分として約1億円、近年の労務費や建築資材費の高騰分として約7億円を見込み、昨年度末の基本設計完了時点では、概算工事費を約32億円と試算したところであります。  今年度は、実施設計において、壁、床の仕上げや館内動線の見直し、構造、設備計画の精査など、より詳細な検討を行っているところであり、文化庁など関係機関との協議内容も反映させた上で、年内を目途に設計を完了する予定であります。  次に、財源についてお答え申し上げます。  新美術館整備費の財源につきましては、国土交通省所管の社会資本整備総合交付金制度の中の都市再構築戦略事業を活用することとしております。また、増額となった整備費に充当する財源につきましては、交付税措置の有利な合併特例債の活用や寄附金など財源の確保に努め、可能な限り市負担分の軽減を図ってまいりたいと考えております。  次に、維持管理経費についてお答え申し上げます。  新美術館の維持管理経費については、現在進めている実施設計及び管理運営基本計画を策定する過程において試算する予定であるため、現時点ではお示しできませんが、プロポーザル案にはなかった常設展示室は、作品展示のため、一定の温度と湿度が保てる空調設備を備え、24時間運転する必要があることから、その分の維持管理経費が発生いたします。しかしながら、原則として全館でLED光源を採用するほか、高効率または省電力型の機器を採用するなど、施設全体でエネルギー消費を抑制する設備計画を検討しているところであり、引き続きコスト低減に取り組み、維持管理経費の抑制に努めてまいります。  以上でございます。  〔市長小林眞君降壇〕 ○副議長(工藤悠平 君)三浦議員 ◆8番(三浦博司 君)御答弁ありがとうございました。  整備費についてから順次いきたいと思うのですけれども、設計者はプロポーザルで評価された、その与えられた条件で最大限魅力を発揮できる現実的なプランを立てていたということです。また、市民と行政と一緒につくり上げる意欲ある設計者として選ばれているのだということを確認いたしました。  その後のより八戸市にふさわしい魅力あふれる美術館にしていくために、重ねてきた市民やパブリックコメント等々での有識者の意見もあったでしょう。その意見交換から寄せられた要望を取り入れていきながら、設計を進めていった結果として、今の概算の工事費が決まっていったということでございました。さらに近年の労務費、建築資材の高騰分を考慮せざるを得ない状況も加わってしまったということでございました。  ただ、私は、当初の見通しそのものが甘かったのではないかという疑問を持っています。特にプロポーザル案にはなかった常設展示室やトイレ増設、あと機械室や館内動線の再検討で約4億円の工事費がふえたということでございます。そこは選定の理由として、一緒につくり上げる意欲のある設計者だからこそだと思ったとしても、その反映された約4億円を除いたとしても、残り約8億円分の増額理由は、少なくとも見通しが甘かったと認識すべきではないかと思っております。  地質調査結果を受けた約1億円、近年の労務費、建築資材の高騰分の約7億円というものは、きのう、きょうで起きたことではございません。当初から想定は可能であった、そういう意味では、その積算の根拠をもっとしっかりと示してほしいという市民感情が大きくなってくるのは理解できると思うのです。  そしてまた、費用の増加という部分、そこは市民感情にとって大変敏感な部分であります。もちろん必ずしもふえるのが悪いというのではございません。市民への説明にたえられる責任能力を持たなければならないということだと私は思っているのです。  最近は入札もそうなのですけれども、専決処分も含めて、採用されてから小出しに増額がされていく、多くなってきているのではないかという印象が非常にあります。そういう環境も市民感情に影響して、敏感になってきているのではないかと私は思います。選ばれる理由から大きく離れた増額があった場合は、例えばもう1度選び直すとか、次点の候補を採用するという規定をつくるのであれば、ある程度の抑止力となるのではないかと思いますので、検討をしていただきたいと思います。  今後も見直しや精査、意見の反映が見込まれていくということでございます。例えば、警察署の跡地もこれから掘り起こしていったりとか、そういうことも出てくると思うのですけれども、モリカケ問題ではないですが、そこに埋まっているものが産業廃棄物のようなものであったりとか、今後また追加的にふえていくようなことがさまざま出てくる可能性もあるわけでありますから、より一層の説明責任を自覚されて、行政側から検証していく調査能力の向上というものもしっかりとやっていただきたいと思いますし、説明責任に対してしっかりと真摯により一層向き合っていただきたいと思っております。  次に、財源についてでございます。増額となった部分の財源は、合併特例債や寄附金ということでございました。合併特例債というものは、再延長されているとはいえ、際限なく活用はできない。大変大事な合併特例債です。それを最優先に新美術館に使ってしまうという意味をどうかかみしめて、より一層慎重な新美術館整備に努めていただきたいと思います。  維持管理経費についてでありますけれども、ランニングコストの低減、維持管理経費を低く減らしていく、そういうアイデアが評価されて、今の設計者が選ばれたということでありますから、当初の案にはなかったものとはいえ、さまざまな話し合いの中、常設展示室などを受け入れた以上、創意工夫が可能であると先方も判断された結果だと思います。より維持管理経費を抑えながらも、効果のある八戸市にふさわしい魅力ある美術館となるような取り組みとなりますことを心から期待いたしまして、質問を終わります。 ○副議長(工藤悠平 君)以上で8番三浦博司議員の質問を終わります。  この際、暫時休憩いたします。   午後2時50分 休憩   --------------------   午後3時10分 再開 ○議長(五戸定博 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  一般質問を続行いたします。   --------------------   5番 苫米地あつ子君質問 ○議長(五戸定博 君)5番苫米地あつ子議員の質問を許します。苫米地議員  〔5番苫米地あつ子君登壇〕(拍手) ◆5番(苫米地あつ子 君)9月定例会に当たり、日本共産党議員団の一員として、市長並びに理事者各位に通告に従って質問いたします。  まず初めに、平和行政について質問します。  1点目はオスプレイの飛行訓練に関してです。  米空軍の輸送機CV-22オスプレイを10月1日に横田基地に正式に配備すると周辺自治体に通知がされました。オスプレイは主に特殊作戦に使用されます。既に海兵隊のMV-22は沖縄に配備され、名護市での墜落事故を初め、各地の空港に緊急着陸したり、部品落下の事故を起こしていますが、今回配備される空軍のCV-22はさらに危険度が高いと言われています。オスプレイは、翼の両方にプロペラがある独特の形で、爆音もかなりのものですから、7月17日、24日と続けて2機ずつ米軍三沢基地へ無通告で飛来した際も、住民の抗議、要請が行われました。  私は、平成29年3月定例会でも、飛行ルート等の危険性を述べましたけれども、今回、このCV-22に関しては、さらなる危険性を感じています。東北には、太平洋側にグリーンルート、日本海側にピンクルートがあり、それぞれの北端は三沢基地付近です。また、三沢基地から約20キロ北にある三沢対地射爆撃場でも、空対地射撃訓練、物資投下訓練、夜間飛行訓練を行うとしています。  私が特に心配しているのは、これまでも米軍機が当然のように行ってきたのと同様に、悪天候などのとき、海上自衛隊八戸航空基地への着陸もある点です。そのとき、市民の安全は守られるのか疑問です。  といいますのは、このCV-22オスプレイは、レーダー網をかいくぐり、特殊作戦部隊を敵地深く投入するのが任務です。敵地に超低空で侵入し攻撃する特殊作戦機ですので、起伏の激しい山岳地帯でも、地形をなめるようにと表現されるくらい低空で高速飛行するための地形追随レーダーを搭載しています。その訓練のための飛行ですから、さまざまな場面を想定して行われるのではないでしょうか。そうなれば、夜間や悪天候時も飛来し、低空での訓練を行ったり、八戸航空基地への着陸のため、当市上空を飛行する可能性は十分あると考えます。実際に階上町の海岸線で飛行が目撃されています。  これまでの米軍機より騒音の心配や危険度が明らかに高いのですから、市民生活を守るためには、配備や訓練の中止を求めるべきと考えますが、市民生活の安全を守る立場にある市長はどのような考えを持っておられるのか、質問をします。  2点目は、先日、2日まで南郷歴史民俗資料館で開催されていた長崎原爆展について、核兵器のない世界を願って質問します。  私も見学をし、被爆者八木道子さんの体験も聞かせていただきました。午後の部でしたが、小さなお子さんも1時間余りしっかりと聞いていましたし、若いお母さんが感想も述べていました。  長崎展のチラシ、また市庁ロビーでの原爆パネル展の挨拶にあった、戦争、原爆体験が薄れゆく中で、戦争、原爆被災の実相をより多くの方々、特に戦争を知らない若い世代に伝え、平和のとうとさを理解してほしい。そういう当市の思い、願いは伝わっていたと思います。  青森県内では初となる長崎展でした。各地で諸団体によるものは開催されていますけれども、行政が主催をし、広く市民に呼びかけるのも大きな意義があります。この取り組みを当市にとどめておくのではなく、広く他自治体にも伝え、平和を守る取り組みをリードするとともに、今後も核兵器禁止、廃絶に向け、市民意識の喚起に生かしていただきたいと考えます。  そこで、この長崎展について、ア、入場者数など開催状況について、イ、アンケート結果と、それを今後どう生かしていく考えなのか、質問をいたします。  次に生活保護行政についてです。  去る4日、生活保護のうち、食費など日常生活費に充てる生活扶助を引き下げることが告示されました。10月から段階的に減らす政府の考えどおり実施されれば、予算規模では、国と地方合わせて年額210億円も削減されることになります。最も下がる方の場合、2013年に比べると、15%もの引き下げになります。憲法第25条で保障される健康で文化的な最低限度の生活水準を維持できるのか、心配の声が上がるのも当然です。生活扶助だけでなく、母子加算や児童養育加算の減額など、子どもの貧困対策にも逆行するものです。  また、捕捉率の低さは、5月に厚生労働省が示した推計で、2016年に保護基準以下の所得で暮らす世帯のうち、実際に利用していた世帯は2割程度にとどまっていたとの統計でも明らかです。日本共産党は、憲法第25条の生存権が全ての国民に保障される社会を目指して、定期的に捕捉率を調査、公表し、捕捉率の向上に努めることを国の責任として行うことと、生活保護は憲法第25条に基づく国民の正当な権利であることを社会全体で認識するためにも、名称を生活保障法と改めることを提案しています。  格差が拡大し、貧困世帯は減っていない状況の中で、生活保護制度は国が責任を持つべきものですけれども、実際に運用をするのは各自治体です。当市においても利用者に寄り添い、改善できるところはあると考え、3点質問をします。  1点目は、年間の相談件数と申請件数、利用に至った件数など、基本的な事項について、以前、田端議員が平成28年度分まで伺っておりますので、それ以降のデータを示してください。  2点目は、担当する職員の人数や体制です。  保護の実施体制は、生活の維持、再建に必要な支援を行うのに十分でなければなりませんが、当市において査察指導員やケースワーカーの配置、1人当たりの担当ケース数はどのような状況か。3点目の資格取得とも関連をしますけれども、ケースワーカーの資格取得状況や経験年数についてもお聞きをします。  3点目は、職員の資格取得の支援や研修についてです。  福祉事務所に相談に来る市民は、生育歴や職業、置かれている境遇もさまざまで、病気の方もいます。そういう人たちが勇気を振り絞って最後の望みをつないで相談に来るわけで、必死な思いがいろいろな言動となってあらわれると思います。そのような大変な状況にも対応しなければならないケースワーカーの方、特に若かったり、経験の浅い方は大変苦労をしているのではないでしょうか。そこを補うのが研修や資格取得であると考えますので、この点についてどのように行われているのか、質問をします。  3項目めは洪水ハザードマップについての質問です。  ことしも7月の西日本豪雨災害を初め、各地で深刻な災害が頻発しています。肱川が氾濫し、住宅650棟が浸水、5名が亡くなられた西予市では、洪水ハザードマップを作成していなかったとか、倉敷市真備町では、市の洪水ハザードマップどおりの災害となってしまったとの報道もあります。  当市においても、近年、雨の降り方が変わってきている実感もあり、町内会や自主防災会の中では、洪水ハザードマップの活用や防災訓練について考えたいとの声も聞かれています。ただ、A、B、C3部作の紙の洪水ハザードマップはかなり大きくて、公民館などに掲示する場合はよいでしょうけれども、家庭向きではないように思います。  本年度予算には洪水ハザードマップ作成等委託料が計上されており、県が馬淵川の櫛引橋よりも上流、さらには浅水川、新井田川、五戸川、奥入瀬川について、浸水想定区域をシミュレーションし作成中であり、それを受けて市も現行のものを見直し、改訂後は約10万部全戸配布をするとのことでした。  市民の中には、避難経路や避難所の受け入れ人数、体制に不安を持っている方もいますので、早期の完成の後、活用を図り、実際の避難に役立てること、特にどういう災害のとき、どこの避難所が使えるのかを明確にしておく必要があるのではないでしょうか。  そこで、1点目として、現行の洪水ハザードマップについて、市民の認識度や活用度を高める取り組みについて、2点目として、見直し作業の進行状況及び改訂後の配布や活用について、どのように考えているのか、質問をします。  最後に、教育分野におけるLGBTへの理解と支援についてお聞きします。  このLGBTに関して、生産性がないという個人の尊厳を根本から否定するような内容の寄稿や、同性愛を念頭に趣味みたいなもの、男女婚は国のためなどとする差別的な発言が国会議員によってなされ、当事者団体は批判、抗議をし、国会議員の所属政党は、議員に対して異例の指導をするということが起こりました。LGBTへの理解がまだまだ不十分である1つのあらわれ、また、人権意識の欠如のあらわれです。  そのような中で、9月1日、盛岡市で岩手県でも初めてのLGBTへの差別や暴力を解消し、誰もが生きることをエンジョイできる社会を目指すプライドパレードが開催されたという報道がありました。正直なところ、驚きました。地方からたくさんの人が集まっている都会では、このようなプライドパレードが行われていることは見聞きをしていましたけれども、すぐお隣の盛岡市での開催です。そしてまた、そこに住んでいる人が参加をし、新たな交流も生まれている。その事実を目の当たりにして、改めて自分自身、LGBTへの理解が不十分であると認識をしました。同時に、なぜ盛岡市でパレードの開催ができたのか気になったわけですが、それは盛岡市がLGBTに関する取り組みを継続的に進めてきたからです。  男女共同参画施策では、セクシュアルマイノリティーを理由に困難な状況に置かれることのないよう、市民への出前講座で啓発と情報提供を行うことを、理解促進に向けた第一歩として取り組むと明文化し、また、盛岡市子ども・若者育成支援計画では、セクシュアルマイノリティーについて、そのこと自体が困難なのではなく、その状況を理解されず、偏見や差別が生じることで困難な状況に陥る可能性があるとして、大人の意識を見直すことで、人権意識の向上を図ると明記しています。このような行政の取り組みが今回のプライドパレードの背景の1つであると思います。  やはり困難な状況に置かれている人への理解を深め、人権意識の向上を目指すことが必要なのだということです。そのためには、教育分野の取り組みが大事ですが、ある調査では、LGBT当事者は、自分を肯定的に受けとめることができず、孤立感や自己否定などに苦しみ、7割がいじめに遭い、3割が自殺を考えたという大変心が痛むような結果が出されています。教育関係者にも正しい知識が不足しているのではないかと思われます。  LGBTはなかなか見えにくく、わかりにくいけれども、困難を抱えている人は必ずいます。15人に1人とも、13人に1人とも言われていますが、身近にもいるのだという思いで、教育現場でも理解と支援を進めていかなければなりません。  では、当市においてはどうでしょうか。学校における実態、もちろん大変プライベートなことですので、調査をして数字で示すというのではなく、教職員の実感としてどうなのか。例えば、いじめの背景となっているような例はないのか、実態についてと、教職員及び児童生徒が理解を深め、支援を進めるためにどのような取り組みがなされているのか、この2点についてお聞きいたします。  以上、4項目お聞きをして、壇上からの質問を終わります。  〔5番苫米地あつ子君降壇〕(拍手) ○議長(五戸定博 君)市長  〔市長小林眞君登壇〕 ◎市長(小林眞 君)苫米地議員にお答えを申し上げます。  まず、オスプレイの飛行訓練についての御質問ですが、米空軍のオスプレイにつきましては、報道等によりますと、平成30年7月中旬以降、米軍三沢基地への飛来が確認されているところであり、10月1日には米軍横田基地へ5機が配備されるとのことであります。  三沢基地を含む国内の米軍基地においては、米軍再編に係る訓練移転が実施されており、平成28年9月の日米合同委員会では、オスプレイ等の訓練活動が沖縄県外へ移転することで合意され、訓練移転の推進が図られている状況であります。  こうした中で、飛来したオスプレイが、悪天候等により米軍三沢基地に着陸できない場合には、これまでの他の航空機の運用と同様に、海上自衛隊八戸航空基地へ緊急着陸することが想定されます。特にオスプレイにつきましては、事故等の報道により、安全性に懸念があるという意見もあることから、国がその責任において、米軍に対して万全の安全対策を講じるよう要請する必要があると考えております。  私といたしましては、今後の国の対応を注視しつつ、市民生活に重大な影響がないよう、市民の安全と安心の確保のため情報収集に努め、適切に対応したいと考えております。  私からは以上でございます。  〔市長小林眞君降壇〕 ○議長(五戸定博 君)教育部長 ◎教育部長(吉田幸司 君)次に、長崎原爆展の開催状況についてお答え申し上げます。  当展覧会は、長崎原爆資料館及び公益財団法人長崎平和推進協会との共催により開催したもので、その目的は戦争・原爆体験が薄れゆく中、被災資料や被災体験の講話などを通して、戦争や原爆の実態や、平和のとうとさを伝えるというものであります。  開催期間及び日数は、7月14日から9月2日までの46日間で、入館者数は1901名でした。来館者の男女比は女性が約6割を占め、小学生から高齢者まで幅広い世代に来館していただきました。また、市外からお越しの方も約3割おられました。  今回、新たな試みとして、来館者の利便性を図るため、展覧会期間中に1日2往復で5日間、市庁前からシャトルバスを運行し、43名の方に御利用いただきました。  主な展示品は、原爆投下時刻でとまった時計、高熱によって溶けた瓶やステンドグラス、被爆者の遺品、原爆投下翌日に撮影された記録写真等93点の資料に加え、米国のオバマ前大統領から長崎市に贈られた折り鶴であります。これらの展示のほか、原爆関連映像の上映や関連図書の紹介を行いました。また、併催行事として、7月14日に長崎市の被爆体験者による講話を2回行い、被爆体験者の生の声を73名の方に聞いていただきました。
     今回の展覧会は、南郷歴史民俗資料館で開催した展覧会の中では、開館以来3番目に多い来館者数であり、南郷歴史民俗資料館として、平和のとうとさを広く伝えることができたものと考えております。  次に、アンケート結果と今後についてお答え申し上げます。  アンケート項目は、一番関心を持った資料について、原爆被爆の悲惨さや平和の大切さを感じることができたか、原爆展の感想・意見等であります。  集計結果のうち、一番関心を持った展示資料については、写真パネルに圧倒的に多くの関心が寄せられており、想像以上の原爆被害の恐ろしさと悲惨さをあらわす資料であったためと考えております。原爆被爆の悲惨さや平和の大切さを感じることができたかという項目については、ほぼ全員が非常に感じることができたと回答しており、展覧会を通して平和のとうとさを伝えるという開催趣旨が来館者に十分伝わったものと受けとめております。  また、自由記述の原爆展の感想・意見等については、戦争や原爆の悲惨さ、恐ろしさを知り、改めて平和のとうとさを感じた、戦争や原爆使用は二度とあってはならないといった内容の感想が多く寄せられております。  アンケート結果から、実物資料や写真の訴える力が大きいことがわかったことから、今後、博物館や南郷歴史民俗資料館において、戦争に関する展覧会を開催する場合には、できるだけ実物資料を活用しながら、戦争の悲惨さや平和のとうとさを後世に伝えていく役目を果たしてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(五戸定博 君)苫米地議員 ◆5番(苫米地あつ子 君)意見とともに、1点再質問したいと思います。  オスプレイですけれども、今回配備されるCV-22、先ほども言いましたけれども、既に沖縄に配備されているMV-22、何度か事故を起こしているものよりも事故率が高いと言われています。これは危険な任務を負っているからですが、特殊作戦機ですので、暗闇の中を超低空で潜入する危険な訓練が求められています。  日本の航空法の最低安全高度は、住宅地上空は300メートル、非住宅地上空は150メートルとなっていますけれども、CV-22訓練実施のための軍用選択基準によると、飛行士は闇の訪れとともに500フィート、約150メートル以下で飛行しなければならない。航空機は地形に身を隠し、300フィート、約100メートルの低高度で尾根を横切るなどと、最低高度以下での超低空訓練が課せられているということです。事故率が高いのも当然だと思います。  さらに問題なのは、その行動は、米軍機はそうなのですけれども、全て秘密にされるということです。オスプレイに関しても、防衛省は、米軍からの軍用上の理由で、事前通告しないよう要請されていることを認めていますので、7月の三沢基地への飛来が事前通告もなく突然だったのと同じように、闇の中で超低空飛行を行うCV-22オスプレイがいつ、どこに飛来をするのか、どういう訓練を行うのか、八戸市にはもちろん、住民にも全くわからないということになります。  騒音、爆音の激化とともに、もし何かあれば、人命にもかかわる重大事故発生の危険性がますます高くなるというわけですから、安全を守るためには、日米地位協定による航空特例法を廃止して、日本の国内法、航空法を適用させることが何よりも重要ですけれども、まさしく国の役割ですので、八戸市民の安全な暮らしを守る意味でも市長には、航空特例法の廃止を求めること、オスプレイの配備や飛行訓練に反対する意見を関係機関に上げていただくように求めたいと思います。自治体の長として、市民の安全を守る役割をぜひ果たしていただくようにと要望をいたします。  長崎原爆展ですけれども、県内トップの開催でした。平和首長会議の総会、総括文書を受けて、当市ではヒバクシャ国際署名の市のホームページへの掲載であるとか、庁舎内での署名の呼びかけなど、ほかの自治体からも注目されるような取り組みをしてきたわけですが、当市として本当にふさわしい、すばらしい取り組みだったと思っています。大変有意義なものだったと、先ほどの答弁の中でもお答えがあったように、そういうふうに思います。  特に被爆の体験講話は、その場にいた方でなければ感じられないようなことが、1時間にもわたって途切れることなくずっと語られました。今、被爆者の方々の平均年齢は82歳を超えたと言われています。体験者の生の声を聞くことができる機会は、もうそんなに多くはないのではないかと思います。そういう中で、本当に貴重な体験をさせていただきました。  ある方に、今回のこの講話の映像は撮っていないのですか、もっとたくさんの人に伝えてほしいということを言われました。もし博物館で資料として残しているのであれば、今後、機会あるごとにいろいろな場面で生かしていくべきであろうと思います。活用に向けて手だてをとるようにと、意見を述べたいと思います。  再質問ですけれども、先ほど紹介されたアンケートの中にも、戦争はいけないとか核兵器の使用は反対というストレートな意見があったかと思います。ほかの団体、八戸原水爆禁止の会がはっちで開催した広島・長崎原爆展のアンケートであったり、また、ことしの原水爆禁止世界大会に参加した方の報告会でも、同様の感想が多く寄せられていました。  全国的に見ても、日本政府に対して、核兵器禁止条約への署名や批准、参加を求める地方議会の意見書可決は、4月に比べてさらにふえて、8月末で合わせて301議会、お隣の岩手県、そして秋田県では、それぞれ市町村の88%が可決をしていますし、当議会にも、日本政府が速やかに核兵器禁止条約に署名し、国会が批准することを求める陳情が出され、継続審査となっています。  当市も加盟している平和首長会議の第6回国内加盟都市会議総会においても、安倍首相宛ての核兵器禁止条約の早期実現に向けた取り組みの推進についてと題する要請文が全会一致で確認をされています。市民、そして国民の願いは核兵器の禁止ではないでしょうか。日本政府は、核兵器禁止条約に賛成の立場に立つべきだと考えますが、この点について市長はどのように考えておられますか、市長の考えをお聞かせください。 ○議長(五戸定博 君)市長 ◎市長(小林眞 君)苫米地議員の再質問にお答えを申し上げます。  八戸市におきます平和の取り組みでありますけれども、平成7年6月に八戸市平和都市宣言の決議が行われました。これを踏まえて、市といたしましては、市民の皆様に平和に対する理解を深めていただくための事業を継続的に実施してきたところであります。特に平成26年には、県内で初めてヒロシマ原爆展を開催いたしました。また、本日御質問いただいております長崎原爆展、これにつきましても県内で初の事業でございます。  広島と長崎に原爆が投下されたということで、そしてまた、多くの命が失われた。この悲惨な体験を二度と繰り返さないよう、核兵器のない平和な世界を願っているというのは、どなたも同じ思いかと思っているところであります。  ただ、核兵器禁止条約への政府の対応ということでありますけれども、これは国の専管事項ということで、国民の間でのさまざまな議論、あるいは国際情勢を踏まえた上での政府の判断ということがあろうかと思いますので、これは注視をしてまいりたいと思っております。  いずれにいたしましても、当市としては、今後ともさまざまな機会を通じて、平和に関する事業には積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 ○議長(五戸定博 君)苫米地議員 ◆5番(苫米地あつ子 君)核兵器禁止条約ですが、国際的に見ても、7月25日現在で59カ国署名をして、13カ国が批准をしているということで、その後、批准した国が15カ国にふえています。手続開始から10カ月後の批准国は12カ国、これはNPT、核不拡散条約と同じです。また、1975年3月発効の生物兵器禁止条約や、1997年4月発効の化学兵器禁止条約よりも速いテンポで進んでいるということです。核兵器禁止条約は50カ国が批准をすれば発効しますので、署名はしたけれども、批准はまだ、この46カ国の中で37カ国が批准をすれば発効するということになります。  今、国連の会議を欠席した国でも、条約参加の是非をめぐる議論が行われていますし、世界の金融機関の中でも、核兵器を製造、開発する企業には投資をしないと発表するところも出てくるなど、国際的にも大きな変化、前進が見られると思います。そのような中にあっても、日本は唯一の戦争による被爆国でありながら、核兵器による米国の抑止力を維持していくことが必要不可欠だが、核兵器禁止条約は核抑止そのものを否定していると安倍首相が発言するなど、条約に反対をしています。核兵器を正当化する立場をとるのであれば、被爆者の方々の心を踏みにじるようなものではないかと思います。  市長からは、何度か核兵器のない平和な世界の実現を求めるその思いは変わらないというお言葉をお聞きしております。そうであれば、核兵器禁止条約に署名、批准をという市民の願いを国へ届けるその先頭に立っていただくように求めたいと思います。  最後に、平和への願いを後世、若い世代にも引き継ぐという点で、再度市長の考えをお聞かせいただいて、この項目を終わりたいと思います。  長崎の被爆者八木さんも、命のとうとさ、平和の大切さを将来を担う子どもたちに伝えなければならないとおっしゃっていましたが、全国の自治体では、原水爆禁止世界大会へ高校生をまちの代表として送るなど、さまざまな取り組みがなされています。当市としてはどうでしょう。平和に関する新たな事業の実施や平和首長会議などの会合への出席など、より積極的な取り組みについてはどのように考えておられるのかお聞かせいただいて、この項目を終わりたいと思います。よろしくお願いします。 ○議長(五戸定博 君)市長 ◎市長(小林眞 君)それでは、苫米地議員の再度の質問にお答えを申し上げます。  私も、核兵器の問題につきましては、さまざま自分なりにいろいろな研究といいますか、取り組んできたことはございます。丹下健三が設計をした広島平和記念資料館も何度も行きましたし、長崎の長崎原爆資料館にも行っています。また、いろいろな資料等、歴史的な経緯等も私なりにこれまで勉強は重ねてきました。これは個人的な話でありますけれども、市といたしましても、ヒバクシャ国際署名であったり、ただいまの長崎原爆展など、積極的に取り組んできたところです。  平和首長会議などの会合ということでございますけれども、今後、引き続きまた平和に関するさまざまな事業には取り組んでまいりたいと思います。この会議の出席につきましては、他都市の事例もいろいろ参考にしながら、今後判断を検討していきたいと考えております。 ○議長(五戸定博 君)以上で発言事項1は終わります。  次に、発言事項2について答弁願います。福祉部長 ◎福祉部長(豊川寛一 君)それでは、生活保護行政についての(1)から(3)までの御質問についてお答え申し上げます。  まず、生活保護の年間相談件数と申請件数、利用に至った件数についてでございますが、相談件数については、平成29年度は916件、平成30年度は7月末現在で308件、対前年同月比で34件減少し、申請件数については、平成29年度は337件、平成30年度は7月末現在で123件、対前年同月比で3件減少しております。また、保護の決定件数については、平成29年度は295件、平成30年度は7月末現在107件で、対前年同月比で同数となっております。  次に、担当人員及び体制についてお答え申し上げます。  ケースワーカーの配置の目安となる標準数は、社会福祉法の規定に基づき、被保護者世帯数を80で除して得た数となっております。当市におけるケースワーカーの配置状況ですが、平成27年度は標準数44人に対し39人、平成28年度と平成29年度は標準数45人に対し39人、平成30年度は標準数45人に対し40人を配置しております。また、ケースワーカー1人当たりが担当する世帯数は、平成27年度が90.2世帯、平成28年度が92.2世帯、平成29年度が92.7世帯、平成30年度が90.6世帯となっております。  次に、ケースワーカーの指導管理を行う査察指導員についてですが、標準数は厚生事務次官通達に基づき、ケースワーカーの標準数を7で除した数とされており、平成30年度では6人の査察指導員の配置が必要となりますが、現在は5人で対応しております。  次に、資格取得及び研修についてお答え申し上げます。  生活保護業務を担当するケースワーカーは、社会福祉法により社会福祉主事であることが求められております。現在、ケースワーカーは40人おり、そのうち社会福祉主事を取得しているケースワーカーは28人で、資格を取得していない12人につきましては、今年度中に通信教育により全員資格を取得する見込みでございます。  次に、ケースワーカーの経験年数につきましては、1年未満の者が12人、1年以上2年未満の者が8人、2年以上3年未満の者が7人、3年以上4年未満の者が7人、4年以上5年未満の者が4人、そして5年以上の者が2人となっております。  ケースワーカーに対しての研修につきましては、東京都で開催される生活保護担当ケースワーカー全国研修会への参加を初め、三戸地方福祉事務所との合同研修会や、当市福祉事務所内において職員研修会を実施し、業務に必要な専門知識の習得に努めております。今後も、ケースワーカーに対しては、国や県などで実施する研修会へ積極的に参加させるとともに、その研修内容を福祉事務所内の研修にも生かし、ケースワーカーの資質向上を図ってまいります。  以上でございます。 ○議長(五戸定博 君)苫米地議員 ◆5番(苫米地あつ子 君)1点再質問をしたいと思うのですけれども、再質問の前に意見を述べます。  年間の相談件数、利用者の数など、大きな変動はないと捉えてもいいのではないか、横ばいだと捉えていいのではないかと思います。八戸市民の生活状況はそう大きく変わらない、よくはなっていないと捉えていいと思うので、全国的にもこれは同じような状況だと思います。そのような中にあって、今回の保護基準の引き下げは、やはりすべきではないのではないかと考えます。  1点、これは再質問ですけれども、しおりについてです。  以前、田端議員の質問にも答弁いただいたのですけれども、相談者用と利用者用、2種類作成しているということで、どちらもそれに沿った説明をして、制度の理解に役立てているということでした。しおりを市民の方向けに作成されているのだけれども、職員の方にとっても、説明のときに、最低限の基礎資料として使うものであると思います。  こういう意義で生活保護行政は行われていくのだという基礎資料にもなっていくかと思うので、誤解を招くような表現だとか違法な記載がない。これはもちろん当たり前のことですけれども、大事なのは、生活保護行政というのは、憲法第25条の生存権に直結する市として大事な仕事である。そこがきちんと示されているということが大事であると思います。職員も利用者も、そのことによって差別意識というのですか、後ろめたいところとか、そういうところがなく、きちんと運用がされていくものと思います。  実際、全国的に見ても、しおりの見直しが進められておりますので、当市においては、しおりを見直して、憲法第25条に基づいた権利である、そういう立場をきちんと明記していく考えはないかどうか、ここを1点聞きたいと思います。 ○議長(五戸定博 君)福祉部長 ◎福祉部長(豊川寛一 君)それでは、苫米地議員の再質問にお答え申し上げます。  現在使用しております生活保護のしおりでは、議員おっしゃっている憲法第25条の文言は用いておりますけれども、実際、憲法第25条によることの記載はしておりませんので、今後のしおりの改訂に当たりましては、他市の記載事例等も参考にしながら、記載することにしていきたいと思っております。  以上でございます。 ○議長(五戸定博 君)苫米地議員 ◆5番(苫米地あつ子 君)しおりについてとても前向きな答弁をいただいたと思います。私も、相談者用、利用者用、どちらも見させていただきました。とても丁寧につくられているというのは感じています。ただ、生活保護を利用するのは決して恥ずかしいことではないのだ、憲法第25条に基づく国民の正当な権利ですという大もとのところが抜けていると思います。職員の方の意識づけとしても、きちんと明記していくことが大事だと思います。  職員の方にとっても大事なのですけれども、利用者にとってはますます大事です。先ほど壇上からも言ったように、日本の生活保護の捕捉率は2割程度です。外国に比べても低いと言われています。なぜ低いのかというところに関して、専門の研究者とか支援団体の方々の意見に共通しているのは、生活保護は恥だという意識や生活保護バッシングから申請をためらう場合があるからだと言われています。  利用しなければ大変だという生活状況にある方が、利用できるにもかかわらず、申請をしない。そういうのであれば、制度としての役割を果たさない、意味がないと思います。ですから、きちんと意識づけ、権利ですということを書き入れるのが大事であろうかと思います。県内では弘前市がいち早く明記をしました。八戸市でも検討するということですので、早くお願いしたいと思います。  あと、ケースワーカーとか職員の人数や研修に関してですけれども、今年度中には全員社会福祉主事の資格の取得を目指し、研修もできる範囲で行っているということでしたので、ここはぜひ続けていただきたいと思います。  ただ、それでも担当の世帯が90世帯を超えているのは多いのではないかと思います。持っているケースが多ければ、当然事務的な仕事もふえる、忙しくなって、それぞれの生活状況であるとか悩みであるとか、抱えている問題も見えにくくなるということであります。利用者に寄り添った仕事ができにくくなるということで、社会福祉法で示された標準数が80世帯に1人という数ですから、なるべくここに近づいていくような配置をお願いしたいと思います。  あと、どのぐらいケースワーカーをふやせば大丈夫でしょうかという話をしたときに、10人までいかなかったと思いますので、ここは担当課が人事のほうなのかもわかりませんけれども、市民の福祉の増進を図るというのであれば、ここはすぐにでも増員をしていただきたいと思います。  それと同時に、資格ですけれども、いろいろなケースに対して複数で対応するとか、さまざま努力をされているかと思います。それでも対応に苦慮する場面があるということでした。相談者の方々のさまざまな思いに応えることができない場面があるということです。先ほど聞いた経験年数についても、5年以上という方はうんと少なくて、1年目の方は、十数人ということで、そういう方であれば、本当に苦労されると思います。専門性を考えれば、社会福祉主事だけではなく、精神保健福祉士という資格も今後必要になってくると思います。職員の配置に当たっては、そういう資格のところも考慮して採用、配置をしていただくようにと、意見を申し上げます。  あと、職員の研修についてですけれども、さらに充実をさせていってほしいと思います。例えば、民間の研修ですけれども、社会福祉の専門家による対人支援の研修であるとか、正しい法の運用の仕方であるとか、ケースワークの実際という研究交流をしている支援団体、民間の研究会もあると聞いています。特に人権という点に着目して、人権感覚を磨いていくような研修は大事であろうかと思います。ここに公費で職員を派遣してほしいと思います。これは保護行政だけではなくて、行政の仕事全部の部門にかかわっていく部分であると思いますので、1回、2回研修を受ければ、必ず生きてくるものだと思います。多くの職員に研修を受けてもらいたいと思います。  市役所の職員を目指す方々は、多分住民のためになる仕事をしたいという志を持って、いろいろ頑張っておられると思うのですけれども、そういう気持ちがあっても、技術というか、ノウハウが未熟であったり、研修が不十分であったりしては、持っている力が十分に生かされないと思います。研修に力を入れる、お金もかける、そのことを要望したいと思います。  最後に、新しい制度について周知の徹底をお願いしておきたいと思うのですけれども、来月から実施される生活保護基準引き下げに関する生活保護実施要領等の改正案が示されているかと思います。  変わったところが何点かあるのですが、高校の受験料の支給は原則2回可能になりますとか、小学校4年生に支給される被服費とは別に、成長によって体に合わなくなったなどの場合は、品目は限られるのですけれども、一時扶助での買いかえを認めるですとか、授業で使う笛だとか楽器の購入費は、今回、教材代で対応するようになりますだとか、学習支援費は一律支給から、クラブ活動にかかる必要な経費を後からの精算払いで支給するという変更もあるようですので、変更になった部分について請求漏れだとか支給漏れが生じないよう、今後周知などをしっかり行っていくようにとお願いして、この項目については終わります。 ○議長(五戸定博 君)以上で発言事項2は終わります。  次に、発言事項3について答弁願います。田名部副市長 ◎副市長(田名部政一 君)私から洪水ハザードマップについてお答えを申し上げます。  まず、市民の認知度や活用度についてでございます。  洪水ハザードマップは、大雨によりまして河川が増水し、堤防が決壊したり、水があふれた場合の浸水想定区域とその深さを段階的に示し、そして避難場所などの避難に役立つ情報を表示した地図でございまして、当市では平成24年3月に作成したものを公表いたしております。  近年は、西日本豪雨を初めといたしまして全国各地で甚大な浸水被害が頻繁に発生しており、洪水ハザードマップへの関心が高まっているところでございます。このよう中、市では、広報はちのへやテレビ、ラジオ、そしてホームページを活用して、洪水ハザードマップの周知に取り組んでいるところでありますし、自主防災組織に対しましても、今月下旬開催予定の八戸市自主防災会連絡協議会総会におきまして、洪水ハザードマップを配付し、説明をする予定でございます。また、昨年7月には、関係機関と連携いたしまして、洪水ハザードマップを活用した災害図上訓練を実施したところでもあります。今後とも、住民の迅速な避難行動を促すために、洪水ハザードマップの周知、活用に努めていきたいと考えております。  次に、今後の見直しと配布、活用についてでございます。  平成27年の水防法改正を受けまして、青森河川国道事務所では、昨年1月、馬淵川下流域の浸水想定区域の見直しを行ったところでございます。また現在、青森県では新井田川ほかの浸水想定区域の見直し作業を行っていると伺っておりますので、市といたしましては、県の作業が終了次第、洪水ハザードマップの改訂作業に取り組むことにしております。改訂後には全戸配布を予定しておりますし、広報はちのへを初め、ホームページなど、さまざまな媒体による広報活動を展開していきたいと考えております。  また、洪水ハザードマップの活用につきましては、より迅速な避難行動を促すために、自主防災組織や町内会に御協力をいただきながら、避難の重要性について周知を図っていきたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(五戸定博 君)苫米地議員 ◆5番(苫米地あつ子 君)現行のハザードマップも自主防災組織へ提供して、活用を図るということでしたので、ぜひ進めていただきたいと思います。  東日本大震災を契機に、当市でもたくさんの自主防災組織ができたと聞いていますが、その後の活動は、地域によって差があるという話も伺っています。地震、津波だけではなく、ほかの災害にも対応できるような、各町内の災害弱者と言われる方々も含めての避難訓練を行うためにも、ぜひ活用していただいて、地域の防災力を高めていくために役立てていくようにと、要望をいたします。  また、今後改訂が進めば、新しい洪水ハザードマップを全戸配布するということですので、より活用しやすい形式に工夫をしていただくように、くれぐれもお願いいたします。大きい地図を家庭に張っておくのは大変ですし、常に見てこそ、意識が高まると思いますので、よろしくお願いします。何よりも早く作成できるように、県へもさらに働きかけを強めてくださるように、お願いをいたします。  7月の西日本豪雨のときに、真備町の被害は倉敷市がつくっていた洪水ハザードマップの予測どおりだったと言われています。危険が予測されたにもかかわらず、住民がきちんと認識できるところまで徹底をされていなかったのは、なぜなのだろうかと思うわけですが、そのあたりもほかの自治体のことも参考にしていただきながら、活用を図っていただきたいと思います。  洪水だけではなくて、ハザードマップは市民が正しく理解をできて、防災や迅速な避難につながってこそ、役に立ったと言えると思います。つくりました、行政が配りました、そこで終わりというわけではないと思います。答弁いただいたとおりに、迅速な避難行動に結びつけるためにはどうすればいいのか。例えば、行政が作成したハザードマップに住民がそれぞれ気づいた情報を随時つけ加えていくような作業を通しながら、認知度、活用度を上げて、防災にも役立てていくような今後の取り組みにも期待をして、この項目については終わります。 ○議長(五戸定博 君)以上で発言事項3は終わります。  次に、発言事項4について答弁願います。教育部長 ◎教育部長(吉田幸司 君)次に、LGBTへの理解と支援に関して、市内小中学校における実態と取り組みについてお答え申し上げます。  近年のLGBTを取り巻く社会の急激な変化に伴い、文部科学省では、平成27年4月、全国の小中高等学校に対して、性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等についてという文書を通知し、適切な対応を求めております。  当市においては、過去10年間の教育相談の中で、LGBTに関する相談事例は報告されておりませんが、学校現場における理解及び啓発への取り組みが必要であると認識しております。このため、ことし5月、総合教育センターにおいて、市内全小中学校の生徒指導主任、主事を対象として、LGBTへの正しい理解と児童生徒への適切な対応等について、広く学ぶことを趣旨とした講座を開催しております。また、次年度以降は、学校経営の核となる全小中学校の管理職を対象とした講座として開催していきたいと計画しているところでございます。  今年度の受講者からは、今までLGBTについて考えたり、授業で取り上げたりしたことはなかったが、今回の研修でいろいろな思いを抱えた子どもがいることを知り、正しい知識を持って日々の指導に当たりたいとの感想がありました。  市教育委員会といたしましては、今後ともLGBTの児童生徒が確実に存在しているという視点に立ち、引き続き人権教育として、さらにはいじめの未然防止として、まずは教職員の理解を深める取り組みを推進するとともに、児童生徒が安心して相談できる体制づくりにも努めながら、互いに認め合う教育環境づくりに取り組んでまいります。  以上でございます。 ○議長(五戸定博 君)苫米地議員 ◆5番(苫米地あつ子 君)LGBTの教職員の研修会、青森市では2016年から始めて、ことしで全教職員約1400人が講座研修を修了したということでした。当市ではどうなっているのかという思い、ぜひ必要であろうという思いで今回聞いたわけですけれども、既に5月に全学校の生徒指導の先生を対象に行ったとのことで、まずは理解、支援を進めるための第一歩は踏み出せているのだと思います。来年度以降も継続をするということですので、ぜひ全教職員がこの研修を修了できるよう継続していただくようにお願いをいたします。  あるデータによると、LGBT1万5000人の方々に聞き取り調査をしたところ、学校でいじめに遭った人が6割、自殺を考えたことのある人も6割台、自殺未遂は1割を超えるという本当にショッキングな結果も出ています。異性愛男性に比較して、ゲイ、バイセクシャル、男性の自殺未遂リスクは5.98倍という結果も出ています。自殺を防ぐという意味でも、そういう視点が必要になってくるのかと思います。  今回は教育分野での理解支援の項目ということで、いじめの被害に関する経験を見てみたのですけれども、LGBT当事者、そうでない人に比べて、いじめは高い傾向を示しているということで、その中でも、特に注目したのは、先生はいじめの解決に役立ってくれたか、この項目は、LGBT当事者の人に尋ねた質問です。役立ったというのが13.6%、とても低い数字であるということです。LGBTに対する教職員の方々の認識もまだまだ低いということが、全国的な傾向であることと無関係ではないと思います。  特に先生が発した言葉や侮蔑する態度、理解不足によって、いじめ、不登校に逆につながってしまったという事例も挙げられていますので、この研修は本当に大事だと思います。先ほど、来年度は指導的立場にある方への研修もするということで、大事だと思います。いろいろな場面で本当に待ったなしの対応を迫られたときに、トップに立つ人、ぱっと判断をしてくれるためには理解が不可欠であると思いますので、ぜひそういうトップに立つ人の研修も進めていってもらうことをお願いいたします。  あとは、子ども向けの相談窓口がきちんとわかるようなカードであるとか、性の多様性を認識させるような図書の配置であるとか、啓発ということに関しても進めていただくように……
    ○議長(五戸定博 君)以上で5番苫米地あつ子議員の質問を終わります。  この際、あらかじめ会議時間を延長いたします。   --------------------   18番 小屋敷孝君質問 ○議長(五戸定博 君)18番小屋敷孝議員の質問を許します。小屋敷議員  〔18番小屋敷孝君登壇〕(拍手) ◆18番(小屋敷孝 君)八戸市議会9月定例会に当たり、自由民主・市民クラブの一員として、通告に従い市長並びに関係理事者に質問いたします。  最初の質問は道路行政について、道路包括維持管理委託について伺います。  現在当市では、継続的な維持管理体制を構築するため、本年3月より、舗装補修、側溝、道路の清掃、街路樹の剪定など、除雪作業を除く道路維持管理業務を一括して道路等包括管理業務委託として試行中であります。当市では、これまでも橋梁長寿命化計画や道路緊急修繕方針、側溝、歩道補修の方針等により、点検、補修を施し、予防保全的措置により財政の平準化とともに、適切な維持管理に努めてきたところであります。  しかしながら、現在の道路維持管理を取り巻く環境は、増大する道路延長や劣化、損傷を抱える道路施設の増加や、官民共通の課題として技術職員が減少傾向にあること、中小建設業者の所有する除雪機械等の減少などの課題を抱えており、今後はこの現状に即した適切な維持管理体制を早急に構築する必要があります。  包括管理の導入は、トータルコストの縮小や平準化が期待できるとともに、一括発注、複数年契約による設計や契約事務の省力化、さらには点検、修繕等の情報収集の一元化に伴う予防保全型維持管理の導入により、早期対応によるランニングコストの削減効果が認められているところであり、当市においても、今後、本格導入によるその効果に期待するところであります。  そこでお伺いいたしますが、アとして、現在、類家地区にて試行中であります包括管理委託業務における取り組み状況について、どのように捉えておられるのか。  イとして、現在の試行期間終了後においての委託範囲や契約方式、除雪に係る方向性について、現時点でどのようにお考えなのかお伺いいたます。  次は教育行政についてであります。  市教育委員会では、平成23年度に策定した適性配置に関する基本方針並びに検討課題に掲載された学区ごとの課題に基づき、学校関係者や地域との丁寧かつ慎重な議論を積み重ね、課題解決に取り組まれてきたものと、これまでの御労苦に敬意を表します。  基本方針にもありますように、それぞれの学校は地域に根差し、地域に育まれて今日を迎えており、子どもたちの教育施設としてだけではなく、地域の文化やコミュニティ創造の拠点としての役割も担っておりますが、最も大事なことは、学校がそこにあることをよしとするのではなく、学校に通う子どもたちの学びの環境こそが重要であると示されております。  これまでもその視点に立ち、事業開始以来、7年間にわたる議論とともに、白山台地区や南郷地区において大きな成果を導いてきたものと思います。現在は短期目標から中期目標実施期間へと移行し、それぞれの抱える課題に対し、解決の方向性を見出すべく、多岐にわたる議論がなされているものと推察いたしますが、検討課題をまとめた平成23年度当時から7年が経過し、子どもたちを取り巻く環境も大きく変化しているものと思います。  今後は児童生徒数の減少に起因し、クラスがえの困難な状況や、複式学級を有する学校の増加など、新たな課題が生じていないのかを精査するとともに、短期課題にて結論に至った事案に対しましても、いま一度精査し、検討課題の見直しも含めて検討する必要性を感じるところであります。  そこでお伺いいたしますが、アとして、適正配置推進事業の進捗状況について、イとして、先ほど述べましたことを踏まえ、今後どのように進めていかれるのかお伺いいたします。  次は史跡是川石器時代遺跡の整備についてお伺いいたします。  堀田、中居、一王寺遺跡から構成される是川石器時代遺跡は中居遺跡の植物質遺物や一王寺遺跡の円筒土器など時代軸に幅があり、良好な状態で出土していることなどから、北日本の縄文時代の特徴を代表する遺跡と称されております。  当市では、この貴重な出土品の保存活用に資するため、是川考古館や歴史民俗資料館、縄文学習館を順次整え、史跡の公有化を進めるとともに、調査研究に努めてきたところであります。その後、平成9年に策定された是川縄文の里整備構想に基づき、本格的な発掘調査や研究が進められ、平成23年には風張1遺跡から出土した国宝合掌土偶を有する是川縄文館が整備されたのであります。  そして、現在は平成28年に策定された保存活用計画を経て、祖先の歴史を明らかにし、将来に伝え、現代に生かすことをテーマとする史跡是川石器時代遺跡第1期整備計画に着手中であり、2026年度までを計画年度とし、遺跡の内容確認が進んでいる中居遺跡、一王寺遺跡の一部を先行して整備する方向性が示されております。  特に、今期計画中では復元整備に着手する予定であり、今後のさらなる魅力向上に資するもので、市民とともに考え、ともに整備活用する体制を構築する方向性も示されており、まさに縄文人の暮らしと心を学ぶ意義深い取り組みであり、円滑な事業推進に期待するものであります。  また、本遺跡は2020年のユネスコ世界遺産登録を目指す北海道・北東北の縄文遺跡群の構成資産の1つであり、その実現に大きな期待を寄せるとともに、それゆえに、これまで以上に世界に誇る縄文文化がこの地に存在する意義をしっかりと認識すべきと考えます。ここに故泉山岩次郎、斐次郎御兄弟の御遺徳をしのび、以下3点につきお伺いいたします。  1点目として、復元整備が中心となります第1期整備事業の概要について、2点目として、いわゆる市民参加について、市民と協働で取り組む内容について、3点目として、世界遺産登録へ向けた取り組みと今後の予定について、お伺いいたします。  次に、高齢者の生活支援についてお伺いいたします。  現在、日本は諸外国に例を見ないスピードで高齢化が進んでおり、65歳以上の高齢者人口は現在3000万人を超え、実に国民の約4人に1人に相当するものであります。この高齢者人口は2042年に約3900万人でピークを迎え、その後も75歳以上の人口割合は増加し続けることが予想されております。また、現在約800万人と言われている団塊の世代が75歳以上となる2025年以降は、国民の医療や介護に対する需要がますます増加するものと見込まれております。  このような状況を踏まえますと、2025年をめどに、高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援目的のもと、可能な限り住みなれた地域でみずからの生きがいを見出し、暮らし続けることができるよう、地域の包括的な支援、サービス提供体制、いわゆる地域包括ケアシステムの構築を推進していくことが行政に求められているものと考えており、また、実際に高齢者の多くがそのことを望んでいるものと思います。  このような中、全国的な地方都市の傾向として、郊外の団地や集落などで人口減少や少子高齢化の進展により、スーパーや個人商店、病院、金融機関などの利便施設が撤退や閉店しており、当市においても同様の事例が見られております。買い物弱者、特に車を持たない高齢者にとりまして、日々の食料品を初めとする生活必需品の購入が困難であることは、住みなれた地域での生活をし続けることの難しさにつながってまいります。全国で600万人とも言える買い物弱者は今後も増加し続けるものと懸念されており、その傾向は当市にも当てはまるものと考えます。また、買い物弱者の問題は地域包括ケアシステムの構築にも大きく関係するものであり、行政としても具体的な対策を考えていく必要があると考えます。  そこでお伺いいたしますが、1点目として、当市における買い物弱者の対応について、現在の取り組みと、今後どのように進めていかれるのかお伺いいたします。  次に2点目として、バス路線の現状と交通弱者への対応についてお伺いいたします。  当市は、公共交通において、上限運賃化や主要路線の等間隔運行を実施するなど、全国的にも利便性の高い都市であると認識しておりますが、前段でも述べましたとおり、地域からさまざまな利便施設が撤退していきますと、買い物のみならず、通院や金融機関での手続なども地域外へ移動して行うこととなります。また、高齢者が趣味やボランティアなどに触れ合いながら潤いのある生活を送る上でも、移動手段の確保は重要であり、地域公共交通網の充実が必要であります。  そこでお伺いいたしますが、バス路線の現状について、特に当市の都市計画では、公共交通の利便性の高い12の幹線軸の沿線に居住誘導区域を設定しておりますが、幹線軸に位置づけられていない区域のバス路線の現状がどのような状況にあるのか、また、今後の人口減少に伴い、幹線軸に位置づけられていない路線が通る地域では、運行本数の減便や路線の廃止なども懸念されますが、そのようになった場合の交通弱者への対応についてどのように考えておられるのかお伺いし、この場からの質問を終わります。  〔18番小屋敷孝君降壇〕(拍手) ○議長(五戸定博 君)市長  〔市長小林眞君登壇〕 ◎市長(小林眞 君)小屋敷議員にお答えを申し上げます。  まず、道路包括管理業務委託の取り組み状況についての御質問ですが、包括管理委託は、市が実施する業務を包括的に民間事業者に委託する方式で、受託者が適切に維持管理し、一定の要求水準を満足すれば、その手法などについては、受託者の裁量に任せるという性能発注の考え方に基づくものであります。  そのメリットといたしましては、道路パトロールの強化、施工効率の向上、人、機械の有効活用による施工体制の安定的確保、一括・複数年契約による事務の省力化などがあります。また、毎年、定期的に委託していた街路樹剪定、除草などは、受託者の裁量に任せることで、適切な管理ができることになりますので、コスト縮減につながるものと期待しております。  本年3月より、従来の舗装補修委託17地区のうち、類家地区において、舗装の穴埋めなどの道路維持業務、道路パトロール、道路及び側溝清掃、街路樹剪定、除草、緊急時対応などを一括委託いたしました。先進事例では、事故対応や苦情、要望対応などの業務も、委託に含まれている場合もありますが、行政側の判断が必要なケースが多く、リスク分担の調整にも時間を要することから、今後、これらの業務を含めることについて検討してまいります。今年度の委託は、市内全域を包括管理委託するための試行としており、毎月、受託者と協議、意見交換を行いながら、業務を進めております。  委託後約6カ月経過いたしましたが、従来の委託と同様に、市からの指示により作業しており、包括管理委託における受託者の裁量は、まだ発揮されていない 現状であります。今後の委託期間内で、道路パトロール、街路樹剪定、除草などの管理スケジュールを立案できる業務を受託者と協議しながら洗い出し、次年度の委託に生かしてまいります。  次に、今後の進め方についてお答え申し上げます。  将来的な委託の地区割りですが、馬淵川と新井田川に挟まれた区域を中部地区、その東側を東部地区、西側を西部地区、旧南郷村を南郷地区の4地区に分割することにしております。平成31年度は、類家地区が含まれる中部地区に範囲を拡大し、今年度の試行の検証により、業務の見直しを行い、受託者と協議、意見交換等を十分に行いながら、最も成果の上がる委託体制の確立を目指してまいります。その後、平成32年度を目標に、市内4地区全てに除雪業務を含め包括管理委託を導入することにしております。契約方式は、区域拡大に伴い、地域精通度の高い建設企業で構成される地域維持型建設共同企業体等による一般競争入札により業者を決定し、委託期間は3年程度と見込んでおります。  私からは以上であります。  〔市長小林眞君降壇〕 ○議長(五戸定博 君)教育部長 ◎教育部長(吉田幸司 君)私からは2、教育行政についてから、3、史跡是川石器時代遺跡整備についてまでお答え申し上げます。  まず、学校適正配置事業のこれまでの進捗状況についてですが、当市で取り組んでいる学校適正配置推進事業は、議員御案内のとおり、外部有識者10名で組織した八戸市学校適正配置検討委員会による提言を踏まえ、平成23年7月に策定した八戸市立小・中学校の学校適正配置に関する基本方針及び検討課題に基づき進めております。  基本方針として、目的を子どもたちの教育環境の充実のただ1点に置き、通学区域の見直し、通学区域の弾力化、学校の統合、新設等、適正規模の集団で行われるべき学校教育の実現に向けて、保護者や地域住民との話し合いを大切にしながら、丁寧に進めてきております。  検討課題は、市内を18地区に分け、それぞれを3年程度を目安に早急に解決すべき短期課題、6年を目安に解決すべき中期課題、10年を目安に解決すべき長期課題に位置づけて取り組んでおります。  短期検討課題については、これまでに小学校5校、中学校1校が閉校して近隣の学校に統合するとともに、小学校1校が分離新設、2地区において学区外通学許可基準の見直しを行うなど、平成29年度までにおおむねめどがついたところであります。  中期検討課題は、6地区について検討すべき課題が挙げられており、平成28年度から着手しているところではありますが、当初予定していた6年程度での解決からはややおくれている状況であります。  進め方といたしましては、当該地区において、PTA及び地域の代表者による意見交換会を開催し、児童生徒数の推計等をもとに、児童生徒の学習環境等における課題解決に向けて意見交換を重ねた後、検討委員会や代表者会議を立ち上げ、適正化の具体的方策について合意が得られるよう話し合いを進めております。地区によっては、延べ四十数回の会議を経ながら、なかなか最終的な結論を得るまでに至っていない場合もありますが、今後とも、引き続き子どもたちの教育環境の充実に向けて丁寧に進めてまいります。  次に、今後の進め方についてお答え申し上げます。  平成27年1月、文部科学省から公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引が示され、複式学級が存在する学校規模の場合は、一般に教育上の課題が極めて大きいため、学校統合等により適正規模に近づけることの適否を速やかに検討する必要がある旨の方向性が盛り込まれました。  また、平成29年3月には新学習指導要領が公示され、現在は円滑な移行に向けて準備しているところであり、小学校は平成32年度から、中学校は平成33年度から全面実施されることになっております。これからの学校教育は、道徳の教科化、小学校における外国語活動、外国語科の充実を初め、主体的、対話的で深い学びの実現に向けて、教員の資質、能力の向上はもとより、適正な規模の学習集団において、子どもたちが互いに学び合うことのできる環境づくりがますます重要になります。  現在取り組んでいる中期検討課題については、適正配置に関する基本方針及び検討課題を策定してから7年が経過しており、各小中学校の児童生徒数及び学級数の推計等も策定当時と比べて変化し、当初は想定していなかった新たな課題も出てきていることから、その点も考慮し、優先度や緊急性を踏まえて対応していく必要があります。  したがって、児童生徒数の減少がますます進む中で、教育環境の適正化を計画的かつ円滑に進めるためには、適正配置に関する基本方針及び検討課題の見直しについても検討していく必要があると考えております。  市教育委員会といたしましては、拙速に陥ることなく、これまで同様、子どもたちの教育環境の充実に向けて、保護者や地域住民の十分な理解と協力を得るなど、地域とともにある学校づくりの視点を踏まえた議論を行うことができるよう、丁寧に進めてまいります。  次に、史跡是川石器時代遺跡の第1期整備事業の概要についてお答え申し上げます。  本事業は、祖先の歴史を明らかにして、将来に伝え、現代に活かすをテーマに、本遺跡の調査研究から明らかになった縄文人の自然利用や技術、生活のありようを体感する遺跡空間の整備と、市民とともに考え、取り組む整備活用体制の構築を基本理念として進めるものであります。  第1期整備事業では、縄文時代晩期の中居遺跡の村と周辺環境及び縄文時代前期から中期の一王寺遺跡の村における貝塚の復元を計画しております。中居遺跡の整備では、縄文時代の村の風景を再現するため、是川考古館などの既存施設を撤去し、史跡を保護する盛り土を行います。その上で、竪穴建物や水場の整備を初め、当時の植生環境の復元を行うこととしております。  なお、縄文学習館は、史跡についての解説を行うガイダンス施設として再整備を行い、引き続き活用することとし、竪穴住居の発掘調査時の状況を原寸大で復元するなどの展示改修や、館内設備の更新を行う予定としております。  また、史跡内に新たな見学ルートを設け、景観に配慮した園路や道路の舗装、案内解説板等の諸施設の整備を進めてまいります。  一王寺遺跡の整備につきましても、まず史跡を保護する盛り土を行い、その上に貝塚を復元することとしております。  今後のスケジュールといたしましては、今年度中に整備検討委員会に御指導を仰ぎながら基本設計を取りまとめた上で、平成31年度から実施設計の策定及び既存施設の撤去を開始し、平成32年度から具体的な復元整備に着手する予定としております。第1期整備事業は平成38年度までの工期を予定しておりますが、整備が完了した部分から順次供用できるように進めてまいります。  次に、第1期整備事業における市民との協働についてお答え申し上げます。  第1期整備事業では、公開活用に関する基本理念として、市民とともに考え取り組む整備活用体制の構築を掲げております。本事業では、中居遺跡の当時の自然環境を再現するため、調査研究に基づく栗やトチノキなどの林の整備を予定しており、市民とともに苗木の育成や植樹から、木の実の収穫、伐採までの循環する縄文人の植物利用を体験できる場を提供する計画としております。  一王寺遺跡の貝塚の復元では、使用する貝類の収集について市民に協力をお願いし、ともに貝塚をつくり上げていくことも検討しております。  また、是川地域の方に里山アドバイザーとして、史跡の植栽維持管理や、地元に伝わる植物利用の伝統技術及び民俗文化に関する御助言をお願いすることを予定しております。  また、こうした整備に伴い、縄文の森の清掃や、竪穴建物などの遺跡の維持管理、縄文の森を活用した体験学習など、市民の参画を促す取り組みを予定しております。これまで御支援いただいている地域の方々を初め、各民間団体を軸として、広く市民との協働による史跡づくりを進めてまいります。  次に、世界遺産登録に向けた取り組みと今後の予定についてお答え申し上げます。  現在、4道県及び14市町の共同推進体制により、是川石器時代遺跡を含む北海道・北東北の縄文遺跡群の世界遺産登録推進事業に取り組んでおります。当市では、世界遺産登録に向けた講演会やパネル展などの開催を初め、縄文遺跡群の出土品を借用した特別展を開催するなどの取り組みを進めております。また、毎年8月に開催しているこれかわ縄文まつりにおいても、主催者である八戸縄文保存協会と連携し、世界遺産登録に向けた普及活動を行っております。共同推進体制においては、これまで担当者による会議を通じ、推薦書案作成事業を推進しているほか、国内フォーラム開催事業等に取り組んでまいりました。  本年7月の文化審議会世界文化遺産部会において、北海道・北東北の縄文遺跡群が文化遺産としての次期国内推薦候補に選定されたことを受け、現在、推薦書案の改訂作業を進めております。今後については、平成31年2月までに政府による次期国内推薦遺産の決定と、ユネスコ世界遺産センターへの推薦書提出があり、平成31年内のユネスコの専門機関による現地審査を経て、平成32年の世界遺産委員会における審議及び決議によって世界遺産登録となる予定であります。  当市といたしましては、史跡是川石器時代遺跡の価値を市民全体で共有し、後世に伝えていくため、世界遺産登録への理解を深めていただく取り組みを継続し、さらなる機運醸成を図るとともに、最短での世界遺産登録を目指して取り組んでまいります。  以上です。 ○議長(五戸定博 君)福祉部長 ◎福祉部長(豊川寛一 君)私からは、高齢者の生活支援の(1)買い物弱者の現状とその対応についてお答え申し上げます。  近年、ショッピングセンターやスーパーマーケット、コンビニエンスストアの台頭や地域の人口減少によって、これまで徒歩で来店できた自宅近くの商店等が経営を維持できなくなり閉店し、それにより自動車等の運転ができない高齢者等が、食料品を初めとする生活用品などの購入が困難となる、いわゆる買い物弱者の問題が全国で発生しております。この買い物弱者につきましては、2009年に経済産業省が調査を開始し、翌2010年には約600万人、2014年にはさらにふえて約700万人と推計され、その数は今後も増加していくことが想定されております。  当市においても同様に、自宅の近くに商店等がなく、自家用車もない、さらには核家族化や地域コミュニティの希薄化により、買い物を頼める相手もいない高齢者が年々増加していくことが懸念されているところであります。このような状況の中、当市では、高齢者特別乗車証交付事業により、市内在住の70歳以上の高齢者に対し、年額4000円、一定額以上の所得のある方には8000円、また、生活保護受給者には無料でバス券を交付することで、移動手段の確保に努めております。  これは他都市で行っております回数に限りのあるバスやタクシーの割引チケットとは異なり、利用回数に上限がなく、市内の路線バスを1年間、何回でも乗ることができるものであり、高齢者の移動手段の確保について、他都市では余り例を見ないほどの手厚い支援を実施しているところであります。  また、身体機能の低下等により、徒歩での移動が困難な方への対応については、市内12圏域に設置してある各地区の高齢者支援センターが、心身の状態を確認し、必要と判断した場合は、介護認定の代行申請等を行い、介護保険や総合事業の訪問介護による買い物代行を受けられるように支援しております。  一方、介護認定の必要がないと思われる方に対しては、既存の民間事業者が行っている配食サービス、宅配サービス、移動販売、買い物代行、送迎サービス等の買い物支援サービスを紹介するとともに、各種相談にも応じております。  しかしながら、支援を必要としている高齢者に対し、それらの民間サービスが十分に認識されていないことが懸念されるため、今後は買い物支援に関する情報提供を行うことが必要であると考え、買い物支援事業者をわかりやすく一覧にまとめたものを作成し、認知度を高めるなどの取り組みを検討してまいりたいと考えております。  さらには、民生委員、町内会、地区社会福祉協議会等の地域住民の方々とも連携し、地域の高齢者を見守り、支えるネットワークづくりに取り組み、高齢者が住みなれた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、今後も支援体制の強化を図ってまいります。  以上でございます。 ○議長(五戸定博 君)都市整備部長都市整備部長(大志民諭 君)次に、バス路線の現状と交通弱者への対応についてお答え申し上げます。  まず、バス路線の現状ですが、当市の路線バスネットワークは、中心街と周辺町村及び市郊外部との移動を担う広域路線、それ以外の市内の移動を担う市内路線で構成されており、そのうち中心街を基点に利用者が多く見込まれる路線バス区間を市内幹線軸区間と八戸市地域公共交通網形成計画では位置づけ、これら路線の維持を図っていくこととしております。市内幹線軸区間では、高頻度、等間隔運行を行っておりますが、市内幹線軸沿線以外の人口の比較的少ない地域を運行する広域路線及び市内路線では、需要に応じた運行本数を確保し、市民の生活と交流を支える移動手段としてサービスを提供してきております。  次に、交通弱者への対応についてですが、現在、高齢者など自家用車で移動できない交通弱者の移動手段としては、路線バスを主体とした公共交通が重要な役割を担っているものの、今後の人口減少の進展に伴い、市内幹線軸以外の区間では、現在の運営、運行形態が維持困難となることも予想されます。  国は、公共交通機関の現状を考えると、公共交通を補完するボランティア団体の活動や地域の助け合いの中で、高齢者のための移動手段を確保していくことも、今後重要性を増すものと考えられることから、高齢者の移動手段の確保に関する検討会を設置し、平成29年6月に中間取りまとめを公表したところであります。この中では、市町村やNPO等が行う自家用有償運送の活用、道路運送法上の許可、登録を要しない互助による輸送、介護保険制度等によって行われる輸送サービスについて、高齢者の移動手段として活用できるよう、環境整備を図るなどの方向性を打ち出しております。  市といたしましては、公共交通の利用促進による路線の維持と並行して、国の検討会の方向性も参考にしながら、交通弱者の移動手段の確保策について検討してまいります。  以上でございます。 ○議長(五戸定博 君)小屋敷議員 ◆18番(小屋敷孝 君)どの項におきましても、大変御丁寧な御答弁をいただきましてありがとうございました。順次意見を申し上げてまいります。  まず、道路行政についてでございますけれども、今回委託している業務の中に街路樹の剪定が含まれております。私も毎日、朝、散歩をするのですが、旭ヶ丘団地を毎日散歩してみると、非常に短くといったらいいのでしょうか、背丈も短く、横も詰めて、今までと状況が非常に違うという感じをしております。
     このことにつきまして、多分道路維持課のほうでは、大きくなった木が台風等によって倒木したり、いろいろな部分が懸念されることもあって、そのような措置を講じたのではないかと思うのですけれども、中には、ほかの地域の方々から、場所によっては、こういう短い剪定方法は、なかなか景観にそぐわない場所もあるのではないかというお話も私のところに届いております。  したがいまして、先ほども御答弁がありましたけれども、これから地域を広げていくことになりますと、お聞きしたところによりますと、市内全域には、街路樹全体は7000から8000本ぐらいあるということだそうなのです。今から大分前になりますけれども、国の緊急雇用対策の一環として、造園協会の皆様方がその状況をしっかり1回調査をしているそうです。年数がたっておりますから、状況が変わっているのかもしれませんけれども、どういう管理の仕方がいいのか、造園協会の皆様ともしっかりと協議をして、その方向づけを定めた後に、包括管理の中の委託先にしっかりと渡していくという考え方も必要ではないかと思っております。  また、もう1つありまして、今、類家地区を包括管理しているわけですけれども、地域の方々が、包括管理委託という体制になっていることを認識していない方が非常に多いのだろうと思います。これからは、最終的には除雪が入ってきましたり、いろいろな加わるメニューがあるとすれば、最終的には地域とのコミュニケーションがとれていたほうが、いろいろな意味で有利に事が進められるだろうと思っておりますので、そういう部分に対しても、どのような体制で周知をすればいいのか御検討いただいて、努めていただきたいと思います。  この部分に関してまとめてあれしますが、今6カ月しかまだたっていない状況で、最終的に全体を判断することは困難なことであろうかと思います。東京都府中市が包括管理委託に関しては先進的な取り組みをしておられるそうで、いろいろな専門雑誌に取り上げられております。その中を見ますと、基本的には、市、受託者、そしてサービスを受ける市民、この3つがしっかりとウイン・ウインの関係であるべきなのだろうと思います。  細かい部分は別として、大きく分けまして、4つの項目に分けて検討して、それを積み上げてきたということです。1つは業務内容の妥当性について、2つ目は、契約内容、業務スキームの妥当性について、3つ目はコスト削減効果について、4つ目は利用者の評価により改善点を洗い出す、そしてそれを協議しながら進めていくという内容であるみたいですので、そういうふうなことも参考にしながら、いずれにしても、来年の3月までという限られた期間なものですから、全体的な部分を網羅し切るのはなかなか難しいかもしれません。  しかしながら、最終的には範囲を広げて、除雪まで含めることになりますと、しっかりとした施工体制をつくっていかなければならないという部分もあると思うので、そういう部分の中で、今言った4つのことが基本になるのか、それともそれ以外の部分もあるかもしれません。そういう部分につきましては、現在の受託者としっかりと協議をしていただいて、次に進めていただきますよう要望させていただきたいと思います。この件に関してはこれで終わります。  次、教育行政について意見を申し上げてまいります。  先ほども壇上で申し上げましたし、教育部長の御答弁の中にもありました。7年がたちまして、大分児童生徒の状況が変わってきていらっしゃるということも確認をさせていただきました。先般、担当課のほうからお聞きしましたら、平成23年度に比べまして、児童数では、当初は1万3271人あった。それが今は1万1247人ということで、2024人減少になっておられるそうです。生徒数では、7291人から5932人ということで1361人、合計で3385人の児童生徒が減少になっているということだそうです。  したがいまして、こういうことになりますと、クラスがえができない学年ができたり、複式学級が多くなったり、そういう傾向になっていくわけですから、しっかりと向き合って、これからも対応していただきたいと思います。非常に限られた担当の職員の方々で、本当に恐縮でございますけれども、地域を担う子どもたちのことを考えますと、そういう部分に対して適切に向き合っていただきたいと思っております。  そこで、1つ要望がございます。先ほどの御答弁にもありましたけれども、これまでもしっかりと地域の方々と対話をしながら、向き合って進めてきたということなのでありますけれども、中には、地域の声が非常に強くて、保護者の声がなかなか届きにくい。そういう場合があったり、それから各町内会同士の意見に食い違いがあって、なかなか合意に至らない。そういうふうな時間を要する部分も見受けられるということでございます。  学校というのは、地域でもコミュニティの中心として、皆様方、学校に対する思いは大変強いものがあるのだろうということは、私も認識をしております。でありますけれども、適正配置の本来の目的というのは、子どもたちの学びの環境を整えることに尽きるわけでございますから、このような場合には、教育委員会として一定の方向性を示すことも、私は必要ではないかと思います。  また、先ほども壇上で申し上げましたけれども、中期計画において、結果がもう出た事案に関しましても、議論を積み重ねて結果に導いていったのだろうと思うのですが、中には、いや、こうではなかったと、もしかすると、地域の方が思っている場合もあるし、教育委員会も感じている場合があるかもしれません。それをお互いが胸にしまっておくような状況が続きますと、決していい結果にはならないのだろうという思いもいたします。  こういう場合に関しましては、教育委員会のほうでタイミングを逃さないで、適時適切に指導や助言をしていただくのが大切だろうと思います。これは1つの地域だけではなくて、最終的には全体的にかかわってくる問題だと認識をしておりますので、そういう部分で、しっかりとこれからも、子どもたちの教育環境の改善充実に努めていただきますように御要望して、この件は終わります。  次になりますが、是川石器時代遺跡についてであります。  今回のこの計画というのは復元が中心になるということでございまして、中居村、一王寺村ということで、私も中居村の出身なものですから、しっかりと仲間に入れてもらって作業をしていきたいと思います。  この項目で一番大事なのは、恒久的な維持管理体制をしっかりと構築していくことであろうと思います。したがいまして、これまでもそうだと思うのですけれども、地元の町内会であったり支援団体の方々としっかりと協調をして、その体制づくりに努めていただきたいと思います。  世界遺産登録に関しましては、その時期が参りますと、イコモスから調査が現地にも入っていらっしゃるそうでございまして、地域の方々がどういう思いでこれからこれに向き合っていくのだろうかということにつきましても、いろいろと細かく地域に入って聞き取りをなされるとも伺っております。これまでもしっかりそういう信頼関係をつくり続けてきたのだろうと思いますけれども、これからも一層そういう部分に気を配っていただいて、しっかりと実現に向けて進めていただきたいと思います。  ここに関しましては、世界遺産というのは本当に大きな目標にあるわけですけれども、世界遺産というのは最終的な目標であって、最終的なものは、維持管理をしっかり後世に伝えていくことなのだろうと思いますので、そういう部分に対してしっかりとやっていただきたい。  それと、これはちょっと提案がございまして、最近の動向といたしまして、地方自治体のほうから、地域が有する文化財をまちづくりや、観光の他の分野と総合的かつ一体的な取り組みに使用していきたいという声、活用についてです。そういう声が大分高くなっているそうでございまして、国では文化財保護法の一部改正をなさったそうです。  来年の4月から施行になるのですけれども、そういうことにしたほうがいいということではなくて、そういう考え方もあるということを踏まえて、これからの活用という部分に対して、私ももっと観光客に来ていただきたいし、もっと発信をしていただきたいし、まちづくりにも使っていただきたいという思いがありまして、史跡の活用という部分で検討していただければと思います。この件に関してはこれで終わります。  最後に、高齢者の生活支援についてでございますが、豊川福祉部長、これは最後に再質問をいたします。  まず、意見を申し上げますが、買い物弱者という表現、一般的に今よく使われておりますけれども、基本的には、これは国におきましては、買い物弱者という定義は全く存在しないということだそうなのです。農林水産省、経済産業省の中では、そしてまた、それぞれの地方自治体の中で一定の定義を設けて調査しているのが現実の話だそうです。  今回質問をするに当たりまして、総務省のホームページをちょっと開いてみましたら、愛知県における買い物弱者の調査結果が公表になっておりました。たまたま愛知県があったので、これを引用させていただきますけれども、この数字を見て、私もびっくりしました。経済産業省の定義でやりますと、買い物弱者は31万807人という数字が愛知県であるのだそうです。ところが、農林水産省の定義でありますと、14万6700人まで人数が下がってしまう。さらに地元愛知県の定義では8万2000人ということで、非常に隔たりがある数字が出てきております。当然定義が違うわけですから、こういう数字が出てくるのは考えられるわけですけれども、ここで大事なのは、そこの地方自治体がしっかりと地域の実情に向き合うことが一番大事なのだろうと思います。  先ほど福祉部長、そして都市整備部長からも御答弁をいただきました。それぞれのお立場の中で、現在取り組んでいること、そしてまた、これからの思いを伝えていただきましたけれども、私自身、高齢者支援に対しては、福祉と交通というのは一体的なものだと思います。特に買い物弱者、交通弱者というのは、お互いに寄り添ってといいますか、中身は、ほとんどこれは同じような中身になるわけですので、そういう部分におきまして、しっかりと連携をしていただいて、どういう方向で取り組んでいくのかというのをこれから精査していただきたいと思います。  そこで、福祉部長に1点再質問をさせていただきます。実は、皆様御案内のとおりだと思うのですが、是川団地内に長くございました是川ストアという食料品店がございました。7月30日をもって閉店いたしまして、是川地区全体を見回すと、生鮮食料品を使うお店がもうなくなってしまったという状況にございます。あわせまして、是川団地内にあった金融機関の支店も、同じく7月末で撤退をした。このことにつきましては、当然民間の事業でございますから、人口密度が低くなったり、いろいろな事案について検討した結果、撤退をなさったのは理解をいたしますけれども、そこに暮らす方々が非常に暮らしにくくなったという声を、私のところにも寄せてくる方がいらっしゃいます。  そういう中で、是川地区を所管する高齢者支援センターが、このことにどう向き合っていったらいいのかということで、今月の末に地域の町内会長とかいろいろな団体長に呼びかけて、会議を開きたいということで今動きがあるようです。私も大変いいことだと思うのと同時に、しっかりとこれは行政も向き合っていく必要があるのだろうと感じます。福祉部長にお聞きしますけれども、今こういう状況になったことをどのように捉えて、そしてまた、行政としてどのようにかかわっていかれるのか。このことについて現時点の考え方で結構ですから、よろしくお願いをしたいと思います。 ○議長(五戸定博 君)福祉部長 ◎福祉部長(豊川寛一 君)それでは、小屋敷議員からの再質問についてお答え申し上げます。  是川地区のスーパーの閉店、また金融機関の撤退ということで、私のほうでもその情報は捉えておりまして、先ほど答弁でも御説明しました。また、議員のほうからも再質問でお話のありました高齢者支援センター、こちらは、是川地区、中居林地区の担当の高齢者支援センターでございます。そちらから市のほうにも連絡がありまして、今月の28日に地域の皆さんが集まって、スーパーの撤退なども含めて、地域でどういうニーズがあるか、それから課題としてどういうことを今後取り組んでいけばいいかということで、団地の皆さん、市民の方一人一人だけではなく、町内会とか地区の社会福祉協議会とか、もちろん社会福祉法人等、そういうところからも代表の方等も参画しながらお話をされるということで、もちろんこれには高齢者支援センターのほうも参加させていただきますし、福祉分野では高齢福祉課からもその会議には出席させていただきまして、皆様からいろいろなお話を伺わせていただこうと思っています。  その中で、福祉分野だけではなく、高齢者のところを先ほど御説明させていただきましたけれども、それ以外でもいろいろとお話が出ると思います。そういうところはしっかりと伺って、それを庁内でも関係課との連携をしっかりと密にとりながら対応していきたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(五戸定博 君)小屋敷議員 ◆18番(小屋敷孝 君)御答弁ありがとうございます。  そのようにしっかりと向き合っていただきたいと思います。もともと是川地区というのは、御案内のとおりでございますけれども、高齢化率が八戸市の中で一番高い地域でございます。市内の平均が29.1%なのですが、是川地区は43.2%という状況にございまして、もう深刻な問題であると私は思います。  そしてまた、先ほど来交通の話もありましたけれども、これも基幹軸の外にある地域でございまして、八戸商業高等学校があって、是川団地行きというバス路線はあるのですけれども、基幹軸の外であるという部分の中で、中には不便を感じる方が非常に多いのだろうと思います。こういう場所に関しましては、是川地区だけではなくて、基幹軸の外にある地域の中で高齢化率が高い地域は、同じような思いをしているところがあるのだろうと思います。こういう部分に対して、しっかりと何らかの調査をしていただいて、交通と連携をしながらしっかりと向き合っていただきたいと思います。  いろいろ申し上げましたけれども、交通弱者、そして買い物弱者という部分は、もう本当に一体的にこれは取り組むべき課題であると私は認識をしております。したがいまして、先ほど来申し上げましたけれども、庁内横断的にしっかりと向き合っていただいて、対策を練っていただきたいと思います。  そのためには、その地域がどういう現状にあるかをしっかり把握する必要があると思います。今、高齢者支援センターのほうでは、それぞれの担当者がそれぞれの個々に向き合って、そして民生委員も入って、しっかりとした情報は福祉部長のところでも持っていらっしゃると思います。  だけれども、今みたいな格好で是川地区みたく、もしかすれば、ほかの地域にもあるかもしれません。点ではなくて面になってくるような状況になってきますと、高齢者の方々も外に出たいという方もいます。買い物に外に出たい。そういう方々に対してしっかりと対応していただく。中には宅配であったり、いろいろなサービスがありますけれども、外に出る楽しみ、これは生きがいを感じる部分もありますので、そういう部分に関しても気を使っていただければと思います。  いろいろ申し上げましたが、最後に、今回は小学校の児童生徒の問題をお話しさせていただきましたし、それから今、高齢者の問題もお話をさせていただきました。まさにこれから、しっかりと共生社会という部分に向き合って、政策を進めていただきますように御要望申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 ○議長(五戸定博 君)以上で18番小屋敷孝議員の質問を終わります。  これをもって本日の日程は全部終了いたしました。  明日も午前10時に会議を開きます。  ────────────────────   散 会 ○議長(五戸定博 君)本日はこれにて散会いたします。   午後5時05分 散会...