現在行われております作業の
状況写真であります。上が
倒壊ケーソンの
撤去状況、下が
ケーソンの
製作状況と、
回航状況になります。
資料の6ページをお開きください。
4月から開始されます
中央部への
ケーソン据えつけ工事について説明します。
据えつけする
ケーソンは、現在八戸港と、
むつ小川原港で製作しており、完成した
ケーソンは
白銀西防波堤の港内側に仮置きしております。
まず、
既設ケーソンにウィンチを設置し、
起重機船、
引き船、
ワイヤーロープ等を使用し、据えつける
ケーソンを誘導します。次に、
ケーソンをほぼ据えつけ位置まで誘導した段階で、内部の隔室へ海水を注入します。
ケーソンの浮力がほぼゼロで、
ケーソン底面が
基礎マウンド上に10センチから20センチとなった状態で注水をとめ、据えつけ位置の微調整を行います。据えつけ位置の
調整完了後、注水を再開し、
ケーソン本体を
基礎マウンド上に着底させます。
ケーソン着底後、中
詰め材を
ケーソン内部に投入するということになります。中
詰め材の
投入完了後、ふた
コンクリートの施工を行い、据えつけ完了となります。
先ほども御説明しましたとおり、
北防波堤の
中央部では、4月から12月の期間に、41函の
ケーソンを据えつけてまいりますけれども、これは私の知る限り、我が国の
港湾工事史上、歴史に残る
急速施工となります。
また、八戸港の
物流機能を維持するため、入
出港船舶とふくそうしながらの工事でもあります。国、県では、八戸港の
復旧工事を無事故で完了するよう引き続き、安全には十分留意し、慎重かつ速やかに工事を進めてまいりたいとのことでした。
以上で八戸港の
復旧状況について説明を終わります。
○藤川
委員長 ただいまの報告について御質問ありませんか。
◆前澤 委員 この間、
予算特別委員会でもお話ししましたけれども、震災で発生した土砂、これをこの
ケーソンの中
詰め材に使用したいというお話でございましたけれども、その認識でよろしいんですか。
◎小岩
建設部副理事兼
港湾河川課長 方向性としては使うということなんですけれども、本当に使えるかという試験を今やっていまして、それを確認して、使うということになると思います。
以上です。
○藤川
委員長 他に御質問ありませんか。
◆伊藤〔圓〕 委員 こちらの
ケーソンとは直接性ないですが、がれきとなったものの
有効活用として、
コンブの育苗床というんですか、そういったことはどの辺の場所かわかりますか。
◎小岩
建設部副理事兼
港湾河川課長 ちょっと漁礁については、港湾のほうじゃなくて、漁港の工事を今水産庁のほうでやっておりまして、港湾のほうでは、撤去したがれきについては新しく据えつける
ケーソンの中
詰め材に使うということだけです。そちらの
コンブは、白銀の
防波堤ですか、詳しい場所は私は把握していないので、すみません。
◎磯嶋
農林水産部水産振興課長 ただいまの
伊藤圓子委員の御質問にお答え申し上げます。
鮫浦漁協の
コンブ養殖施設に使うための
アンカーブロックといいますか、それに使うということで、これから据えつけになるんですが、現在、試験を行うということですけれども、場所としてはマリエントの前面の
海域付近と思っていただければいいと思います。
以上でございます。
○藤川
委員長 他に御質問ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○藤川
委員長 ないようですので、ただいまの報告については終わります。
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6
漁船漁業復興事業について
○藤川
委員長 次に、
漁船漁業復興事業について御報告願います。
◎磯嶋
水産振興課長 それでは、
漁船漁業復興事業について御説明いたします。
昨年の
東日本大震災によりまして、
当市所属の漁船は甚大な被害を受けたところでございますが、この事業は、
漁協等が
事業主体となり、被害を受けた
漁業者が共同で利用する漁船や
定置網漁具等を取得する事業でございまして、市では、国、県と合わせ、
補助金を交付するものでございます。
お手元の資料の上段の表をごらん願います。
まず、漁船の
被害状況でございますが、
当市所属491隻のうち、318隻が被害を受けておりまして、そのうちの188隻が滅失または大破しております。これらの漁船や
漁具等の復旧を図るため、
八戸みなと漁協、八戸市
南浜漁協、青森県
旋網漁協、
八戸機船漁協、
八幡丸漁業生産組合の5団体から申請がありまして、漁船については、新船の建造が12隻、
中古船の取得が12隻の計24隻、定置網や
漁具等の取得については、計14件が計画されております。そのうち、既に完了したもの、または年度内に
完了予定のものは、漁船が7隻、
定置網漁具等が4件で、その他については、平成25年3月、来年度中に完了する計画となっております。
なお、備考欄には、この事業で取得する漁船にかかる主な
漁網種類を記載しております。
また、
補助事業以外での漁船の復旧についてでございますが、滅失・大破した188隻から、
補助事業で取得する24隻を引いた164隻、このうち、3月2日現在では、68隻が
復旧済みと聞いております。
次に、下段の表をごらん願います。
この事業の
事業費と
補助金額でございますが、
補助対象事業費は合計で76億7692万1266円、これに対する
補助金は59億7093万5000円で、補助率といたしまして国9分の3、県9分の3、市9分の1の合わせて9分の7となっております。
以上で、
漁船漁業復興事業について御説明を終わります。
○藤川
委員長 ただいまの報告について御質問ありませんか。
◆五戸 委員 この滅失の数からして、船の取得がそれより大分少ないような気がするんですけれども、そういう
補助事業を受けられなかった船等はこれから先、結局個人でやっていくのか、それとももしくはやめてしまう状況があるのか。ちょっとその辺をお願いいたします。
◎磯嶋
水産振興課長 補助事業、あるいは
補助事業以外で復旧したもの以外のところでございますけれども、状況といたしましては、今、復旧計画があるという方がいらっしゃいますし、今後復旧について検討する、あるいはやめるというふうな方、それぞれいらっしゃるようでございますけれども、復旧するに当たっては、まず今回の
補助事業にならなかった方は自力で復旧していただかざるを得ないというふうな状況でございます。
以上です。
◆五戸 委員 なかなか厳しい状況であるというふうに思います。ただ、こういう制度がそれぞれあっても、なかなかそれにのれないという人というのはかなりいるみたいなので。そしてまた、ちょっと私聞いたところによると、南浜のほうなんですけれども、漁協のほうの考え方で全然違っていたとか、そういうふうな意見もかなりあるみたいなので、その辺のところをもうちょっと詳しく
漁業者にどういうふうなやり方をすれば一番最善なのかなという相談をと。できればいろいろ話を聞いてみたりすることもある程度必要なのかなと思っていますので、その辺のところをしっかりと対応していただけるようにお願いを申し上げます。
○藤川
委員長 他に御質問ありませんか。
◆前澤 委員 ちょっと1点だけ確認というか、あれですけれども、新造で底びき網と中型イカ釣り船を建設するということで、太平洋沿岸すべて被災ですから、他県の船も莫大な被害を受けて、滅失したり大破したりしていると。造船所が間に合わないというような報道がされているわけですけれども、今これはこれから建造するということになって、どれぐらいで少なくともこの今申し込みをしている船が完成するのか、そのあたりはどのような状況なんでしょうか。
◎磯嶋
水産振興課長 今前澤委員がおっしゃられたように、非常に造船所の状況は厳しいというような状況はあると聞いています。ただ、国の平成23年度予算を繰り越しいたしまして、平成24年度中に完成せざるを得ないというふうな状況がまずありまして、そういうふうな中で事業を進めていますので、一応計画として、平成24年度中に完成できるというふうなことで話を聞いております。
以上です。
◆前澤 委員 そのまま受け取れば、再来年の漁期からは大丈夫だという話で、大丈夫かなとは思うんですけれども、ただ、これもあれでしょう、物理的な問題があるから、建造が間に合わないということになったときに、また何かトラブルが起きて来る趣旨のものじゃなくて、繰り越しできるような制度にはなっていないんですか。
◎磯嶋
水産振興課長 平成23年度予算を平成24年度に繰り越してと。予算的な制度とすると、何らかの事故なりがあると、事故繰越するというふうなことは認められているわけなんですが、これについてはかなりハードルが高いんじゃないかというふうな話で国のほうでも話をしていると聞いておりますが。
今進めている事業は、造船所の方と既に話をした中で事業が進んでおりますので、一応計画的にはまず来年度中に完成できるだろうと思います。ただ、全国的な話もありますので、平成24年度中に完成できないとかという話が、もしかすると八戸だけじゃなくて、ほかのほうからも出てくる
可能性はあるのかなと思います。そういった中でまず八戸の事業についても、そういうさらなる繰り越しのような対応は考えられないのかどうかというふうなあたりは今後出てくるとは思っておりますが。
以上です。
○藤川
委員長 他に御質問ありませんか。
◆松田 委員 私も今の報告を聞いて、実際に188のうち24というのは、ちょっと驚いた数字です。やっぱり見ていると、小型船だとか、零細のところじゃないかなと想像するんです。ですから、国の制度だとか、そういう復興のレールにのっかれるところは本当に大きいところでそれなりの能力があるところじゃないかなと想像するんですけれども、例えばこの鮫浦とか、市川とか、ゼロになっています。ほとんど漁協そのものがこれだと成り立たなくなっていくのかという心配もちょっとあります。ですから、国のやつでも漁協が船をつくって、それを船主の人が使うというふうな形がかなりおくれていたものですのですから、やっぱりそこまで体力がもたないでやめるという話も二、三聞いていたのです。今になってしゃべるのも、あれなんですけれども、やっぱりその辺の手立てがもっと尽くされておけばいいのかなと。国の制度そのものも小さなところも使えるような制度になっていればいいかと、ちょっと今になって歯ぎしりするんですけれども、これからもそういう小さな漁船の確保ということも含めて、ちょっと検討していただいて、やっていかないと、例えば市川にしても、地域そのものの経済的な地盤沈下につながりかねないという心配がちょっとあるものですから、その辺のところは意見として、これからもぜひ考えていただきたいというふうに思います。
○藤川
委員長 他に御質問ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○藤川
委員長 ないようですので、ただいまの報告については終わります。
以上で本日予定しておりました議題はすべて終了いたしました。
そのほかに御質問等ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
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○藤川
委員長 ないようですので、以上で
港湾振興・
震災対策特別委員会を閉じます。
御苦労さまでした。
午前10時40分 閉会...