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  1. 八戸市議会 2007-09-11
    平成19年 9月 定例会−09月11日-03号


    取得元: 八戸市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-10
    平成19年 9月 定例会−09月11日-03号平成19年 9月 定例会         平成19年9月八戸市議会定例会会議録(第3号)         ────────────────────── 議事日程第3号  平成19年9月11日(火曜日)午前10時開議 第1 一般質問(継続) 第2 議案第105号 平成19年度八戸市一般会計補正予算    議案第106号 平成19年度八戸市立市民病院事業会計補正予算    議案第107号 平成19年度八戸市都市計画下水道事業特別会計補正予算    議案第108号 平成19年度八戸市介護保険特別会計補正予算    議案第109号 平成19年度八戸市国民健康保険南郷診療所特別会計補正予算    議案第114号 郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律の施行に伴う関係条例の整理に関する条例の制定について    議案第115号 八戸市市長の資産等の公開に関する条例の一部を改正する条例の制定について    議案第116号 八戸市職員の退職年金等条例の一部を改正する条例の制定について    議案第117号 八戸都市計画事業売市第一土地区画整理事業施行規程等の一部を改正する規程の制定について    議案第118号 八戸市開発行為等の許可の基準に関する条例の一部を改正する条例の制定について    議案第119号 処分事件の報告及びその承認を求めることについて(平成19年度八戸市立市民病院事業会計補正予算の処分)    議案第120号 東部終末処理場汚泥脱水機(機械設備)整備工事請負契約の締結について    議案第121号 市立桔梗野小学校校舎増築本棟工事請負の一部変更契約の締結について
       議案第122号 市有財産の無償貸付けについて(八戸地域地場産業振興センター施設用地)    議案第123号 市有財産の無償貸付けについて(千田生活館用地)    議案第124号 市有財産の無償貸付けについて(桔梗野生活館用地)    議案第125号 市有財産の無償貸付けについて(鮫町生活館用地)    議案第126号 市有財産の無償貸付けについて(野場生活館用地)    議案第127号 市有財産の無償貸付けについて(鮫本町こどもの広場用地)    議案第128号 市有財産の無償貸付けについて(江陽集会所用土地及び建物)    議案第129号 公有水面埋立地の用途の変更に係る意見について 第3 認定第1号 平成18年度八戸市一般会計及び各特別会計決算の認定について    認定第2号 平成18年度八戸市公営企業会計決算の認定について 第4 陳情について  ────────────────────  本日の会議に付した事件 議事日程に同じ  ──────────────────── 出席議員(36名)        1番     藤川優里 君        2番     小屋敷 孝君        3番     森園秀一 君        4番     島脇一男 君        5番     壬生八十博君        6番     豊田美好 君        7番     夏坂 修 君        8番     松田 勝 君        9番     三浦隆宏 君        10番     吉田博司 君        11番     三浦博司 君        12番     古舘傳之助君        13番     坂本眞将 君        14番     上条幸哉 君        15番     立花敬之 君        16番     越後賢司 君        17番     山名文世 君        18番     大島一男 君        19番     松橋 知 君        20番     畑中哲雄 君        21番     石橋充志 君        22番     五戸定博 君        23番     八嶋 隆 君        24番     寺地則行 君        25番     工藤雄剛 君        26番     秋山恭寛 君        27番     山口広道 君        28番     大館恒夫 君        29番     前澤時廣 君        30番     伊藤圓子 君        31番     田名部和義君        32番     東野礼二 君        33番     坂本美洋 君        34番     上田善四郎君        35番     荒川重雄 君        36番     谷地先次郎君   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 欠席議員(なし)   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 地方自治法第121条による出席者    市長         小林 眞 君    副市長        菅原壽郎 君    副市長        西 幹雄 君    南郷区役所長     笹本 教 君    総合政策部長     高島 司 君    防災安全推進室長   三浦輝也 君    総務部長       佐藤浩二 君    財政部長       田名部政一君    産業振興部長     馬場良夫 君    健康福祉部長     川井一輝 君    市民生活部長     石橋元生 君    環境部長       中嶋幸一郎君    建設部長       風穴義一 君    都市開発部長     妻神敬悦 君    教育長        松山隆豊 君    教育部長       林 隆之介君    交通部長       白川文男 君    市民病院長      三浦一章 君    市民病院事務局長   松浦伸一 君    監査委員       田中秀雄 君    選挙管理委員会委員長 駒場賢一 君    総務部理事      木村 保 君   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 出席事務局職員    事務局長       野坂 哲    次長兼議事課長    工藤 哲    主幹(議事グループリーダー)               秋山直仁    主査         和田 智    主査         山本芳弘    主事         白藤 渉  ────────────────────
      午前10時01分 開議 ○議長(吉田博司 君)これより本日の会議を開きます。  ──────────────────── △日程第1 一般質問 ○議長(吉田博司 君)日程第1一般質問を行います。  順次質問を許します。   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−   24番 寺地則行君質問 ○議長(吉田博司 君)24番寺地則行議員の質問を許します。寺地議員  〔24番寺地則行君登壇〕(拍手) ◆24番(寺地則行 君)おはようございます。平成19年9月定例会に当たり、政風クラブの一員として、通告に従い質問をしてまいります。  質問に入ります前に、今年7月に行われました参議院議員選挙における国民の民意について、皆さんとともに考えてみたいと思います。  政府や自民党がこれまでやってきた政治がどうであったか。それには賛否両論があろうと思います。しかしながら、今の時点での国民の判断は、選挙の結果が示すとおり、明白であります。消えた年金に始まった年金の問題、社会保険庁等の使い込みや流用、閣僚による政治と金の問題や、その発言に見る無責任さ、天下りと公益法人等に係る役人天国の実態、その一方で、国民に押しつける格差の問題と国民負担、あきれ果てて物が言えない状態であり、正義とは何であろうと問いかけたくなる心境であります。  国民一人一人は、未来に希望と夢を持ちながら生きていきたいと願っておるのであります。2007年の今を契機として、政治にある者は、政党の差はあろうとも、国民主体の原点に立ち返り、切削琢磨の精神を持たなければならぬものと思います。新しい政治の体制の構築と官僚体質改革、中央集権的国家体制の改革が必要であろうと考えております。  以上、私見を申し上げ、質問に入らせていただきます。  質問の第1点目は仮称・株式会社まちづくり八戸についてであります。  八戸市は、第5次八戸市総合計画や平成12年に策定した八戸市中心市街地活性化基本計画に基づき、歴史と伝統のある中心市街地には、特段の配慮をしてきた経緯があります。現実的には、ここまで来る前に手を打てなかったのかとのざんきの念がございます。中心市街地を取り巻く状況は大変厳しいものがあります。商店街としての構成や魅力、駐車場問題、行きたくなるような楽しさやおもしろさ、課題は多岐にわたるものと思います。  平成18年にまちづくり3法が改正され、八戸市としてこの中心市街地の活性化にかじを切ってしまいました。この間に、田向地区、河原木地区のイオン問題を排除した商業アドバイザリー会議、それとは裏腹に地区計画に合致するとして開発を認めた沼館の再開発事業、この一連の流れは何を意味するものなのでしょうか。 中心街活性化のために市を巻き込むメリットは大きいものがあろうと考えます。民間ではできないことや大きな事業もできるかもしれません。八戸市という行政がやるという保障ができるわけであります。しかし、そのことは大きなかけにつながるかもしれません。なぜならまちを再生し、道路整備からまちづくりまで考えた場合、莫大な予算がかかるからであります。負の遺産を背負う危険性が十分にあろうと考えております。  市からの資料の中で、この会社の事業内容を見て大変驚いております。28項目にわたる事業内容であり、何でもやれる多岐にわたる事業内容であります。言うなれば、ディベロッパーと観光会社と商業、コンサルタント会社をあわせたようなものであります。また、事業項目でも合計で13億7000万円ほどの事業内容になっておりますが、そのほかハード事業は空欄であり、今後の検討課題であると伺っております。その実態はまるで見えないのであります。  また、この会社とは別に、八戸市は事業に対し補助金や事業委託料を支払うことになろうと思いますが、それも今の時点ではわかっておりません。白紙の状態の委任状に実印を押すようなものであり、行政のやることとは到底思えないのであります。  以下、質問でありますが、1、出資に至った経緯について、2、事業規模と事業内容について、3、会社の組織について、4、出資額と事業責任についての4点につきまして御答弁をお願い申し上げます。  次に、仮称・八戸市中心市街地地域観光交流施設についてであります。  この施設の建設に私どもは反対をしてきました。それは、700坪余りの小さい土地に5億円もの土地代を支払い、中途半端な建物を建設することは、中心商店街の活性化につながらないと判断したためであります。また、市民の交流を考えるならば、空きビル、空き店舗を使っても、その役割は果たせるものと考えたからであります。長者まつりんぐ広場にも合併特例債の金をつぎ込む時期でありましたので、中心市街地と連動した総合的な計画を持つべきものと思うからであります。  しかしながら、小林市長の判断のもと、この地域観光交流施設は建設をされようとしております。今定例会にも、地質調査、実施設計業務委託料等で1億3700万円余りが計上されております。建設費も36億円とのことで、6階建てで立派な建物であろうと推察しております。設計の素案を見る限り、構造的にも金のかかるつくりでもあろうと思っております。  質問の第1点目はこの建物の運営経費についてであります。  構造的に吹き抜けであったり、間仕切りのない状態であることから、空調にかかる経費や職員の配置や管理費などなどについての市としての御所見をお伺いいたします。  2点目は八戸駅にある観光案内所との整合性についてであります。  設計の基本理念の中に八戸ポータルミュージアムとうたってあります。八戸に存在する人、物、食、情報などのさまざまな財産を編集し、まちを活性化させる新たな企画を発信するとしております。このことがいかに難しいかおわかりでしょうか。私は注目をしてこの事業を見ております。ぜひ理念だけで終わってほしくないと望んでいる1人でもあります。観光客を呼べるかどうか、まちの活性化につなげることができるかどうか、そのための方策を考えているかどうかが問われているのであります。一歩間違えれば、負の墓標になってしまう危険性があります。観光案内所との整合性についてお伺いをしたいと思います。  次に、八戸駅市民サービスセンターについてお伺いをいたします。  何度となく八戸駅を利用するたびに、このサービスセンターのあり方を考えてしまうのであります。土、日曜日、祭日は休みであるし、午後5時にはしまってしまう。家賃だってかかるのにと考えてしまうのであります。出雲市では、あるショッピングセンターにこのような出先機関が無料で入って、市民サービスに努めているというお話も聞いております。八戸駅開業の際、駅ビル建設の折、図書館と観光案内所とこの市民サービスセンターが入居することが必要であったかもしれませんが、時がたてばその状況も変わってくるものであろうと思います。  そこで、この市民サービスセンターの利用状況についてお伺いをしたいと思います。  2点目は八戸駅に設置する必要性についてであります。過去には上長支所であったものであり、また、ユートリーも隣に建設されております。ここに設置する必要性について、市の所見をお伺いいたします。  3点目は観光案内所との統合についてであります。  これは経費の節約と効率性を考えてのことでありますが、この2つは同じ場所にあっても問題がないように思えるのであります。市民のサービスと観光の目的のこの2つのものが1つになることによって、効率性が生まれるのではないかと考えているところであります。また、別の使い方として、1つの方をもっと有効に活用できるのではないかとも考えられるのであります。JRとの契約やそのほかの理由があるかもしれませんが、市のお考えをお伺いしたいと思います。  次に、火力発電所についてお伺いをいたします。  東北電力八戸火力発電所は、八戸市が発展する過程において重要な役割を担ってまいりました。特に新産業都市としての工場群の進出を支え、市民活動、市民生活にもその電力は欠かせないものであったと思います。最盛期には4基稼働であったと伺っておりますが、現在は1基のみだそうであります。稼働している現在の機種も、建設されたのが昭和43年と聞いております。  過日新潟県での地震発生の折、柏崎市にあります柏崎刈羽原発が火災のため発電を停止したという事故が報道されました。このとき青森県の原子力発電はどうだろうかと思った次第であります。八戸市にとりましては、このように火力発電所があることも貴重な財産であります。何気なく見過ごしてしまうかもしれませんが、発電所のエネルギーが地域を支え、働く方々が地域に貢献をしておられます。  そこで、質問の1点目は、この東北電力八戸火力発電所の現状についてお伺いをし、2点目は、今後の電力供給について、八戸市としての御所見をお伺いいたします。  以上で壇上からの質問を終わらせていただきます。  〔24番寺地則行君降壇〕(拍手) ○議長(吉田博司 君)市長  〔市長小林眞君登壇〕 ◎市長(小林眞 君)おはようございます。寺地議員にお答えを申し上げます。  まず、仮称・株式会社まちづくり八戸に対する出資に至った経緯についてですが、先般改正されました中心市街地活性化法では、その基本理念の中で、活性化について、地方公共団体、地域住民及び関連事業者が相互に密接な連携を図り、主体的に取り組むとされております。そのため、行政のほか、多様な民間主体が参画する中心市街地活性化協議会が法制化されており、市町村が作成する基本計画に対して意見を述べるほか、中心市街地活性化に関する事業の総合調整を図るなど、まちづくりを総合的に推進する組織として位置づけられております。同協議会は、まちづくり会社など都市機能の増進を図るものと、商工会議所など経済活力の向上を推進するものが共同で組織することになっております。  当市におきましては、八戸商工会議所が主体となり、同協議会並びにまちづくり会社の設立の検討を行ってまいりました。このまちづくり会社については、制度上の要件として行政の出資が必要となっており、市として応分の出資を行い、法の基本理念にのっとった民間、行政、住民が一体となったまちづくりの推進を図るものであります。  次に、仮称・株式会社まちづくり八戸の事業規模と事業内容についてお答えを申し上げます。  事業といたしましては、今年度は、まず八戸商工会議所と共同して中心市街地活性化協議会の設置及び運営を行うとともに、現在八戸中心商業街区活性化協議会、いわゆる商活協が実施をしている共通駐車券事業を平成20年4月に引き継ぐための準備を行うこととしております。  平成20年度には、共通駐車券事業を実施するとともに、ICカードポイント事業のシステムを検証し、運用のための設備導入を実施しながら、テナントミックスや自主事業の企画検討、民間開発等の調整窓口業務を行うこととしており、事業費は概算で1000万円を見込んでおります。  また、平成21年度は、ICカードポイントシステムの整備を行うとともに、中心商店街内の低未利用地を活用した立体駐車場の整備計画を策定することとしており、事業費は概算で1億6700万円を見込んでおります。  これらの事業により会社経営基盤の確立を図りつつ、こみちづくり事業や住宅整備事業など、現在市が策定を進めている中心市街地活性化基本計画の目標達成に資する各種市街地再整備事業について、会社設立後から継続的に企画検討し、早期の実現を目指すこととしております。  次に、会社の組織についてお答えを申し上げます。  仮称・株式会社まちづくり八戸は、八戸商工会議所、市のほか、中心市街地の商業者、地権者、その他民間事業者から広く出資を募ることとなっており、それら関係者の中から代表者が取締役に選任される予定と伺っております。取締役の構成については現在のところ未定ですが、非常勤の代表取締役社長のほか、平成20年度からは専任の役員を事務局に配置することが計画されています。  事務局職員については、平成20年度からは商工会議所からの派遣のほか、民間事業者にも協力を要請して、2名程度専従職員を配置し、以降会社の経営状況も見ながら、プロパー職員のほか、まちづくりの専門家であるいわゆるタウンマネジャーを配置し、事業を実施していく予定と伺っております。  次に、出資額と事業責任についてお答え申し上げます。  さきに申し上げましたとおり、中心市街地活性化法では、その基本理念の中で、活性化について、地方公共団体、地域住民及び関連事業者が相互に密接な連携を図りつつ、主体的に取り組むとされており、中心市街地のまちづくりを総合的に推進する組織として想定されているまちづくり会社についても、まちづくり会社が株式会社である場合には、地元市町村の出資が3%以上であることが要件になっております。  これまでに中心市街地活性化基本計画の認定を受けた他都市の事例を見ますと、行政と商工会議所を初めとする民間事業者等の出資割合についてはさまざまなケースがあります。この要因としては、既存のまちづくり会社の有無や実施する事業、関係者の機運など、それぞれの都市の状況の違いによるものと考えております。  仮称・まちづくり会社八戸については、八戸商工会議所が主体となってその設立が検討されてきましたが、当市の場合は、現在計画されている事業運営に必要な資本規模、これまでの中心市街地活性化に係る各種事業を実施するに当たっての八戸商工会議所との協力関係などを勘案し、八戸商工会議所と同程度である1000万円の出資を行うこととしたものであります。  まちづくり会社は、中心市街地の活性化を図っていく上で非常に大きな役割を持つ組織であり、当然のことながら効果的かつ堅実な事業運営が求められるものであります。市といたしましても出資を行うに当たっては、仮称・株式会社まちづくり八戸の事業運営に積極的に関与するとともに、適宜必要な支援を行い、適切な事業運営が図られるよう配慮してまいりたいと考えております。  次に、仮称・八戸市中心市街地地域観光交流施設の運営経費についてお答えを申し上げます。  当施設の整備につきましては、昨年9月、基本構想を取りまとめ、同構想及びフィールドミュージアム八戸構想をもとに、簡易公募型プロポーザルを実施し、本年3月に基本設計業務受託者を決定し、6月に基本計画を策定いたしました。基本計画では、当施設がこれまでの観光拠点施設の類型を超えて、八戸に存在する人、物、食、情報などのさまざまな財産を編集し、新たな企画を発信するものづくり、まちづくりの戦略拠点としての公共施設八戸ポータルミュージアムを目指すという設計理念を掲げています。  現在基本設計作業を進めていますが、議員御指摘のとおり、施設規模、また設計理念を満足する施設となると、相応の管理運営経費が見込まれますため、施設の保守管理が容易で、経済的な設備システムとすることを基本として検討を進めています。  また、当施設は市民活動の拠点であるとともに、活動そのものも展示物、また観光資源になるととらえ、常にそれらを更新し続けていくソフト面のウエートが大きい施設であり、これまで以上に市民や関係者の参画、協力が求められることから、管理運営が重要なポイントになります。このため、ハード、ソフト両面において適正な管理運営経費となるよう、実施設計作業と並行して管理運営計画を策定することといたしております。  次に、八戸駅にある観光案内所との整合性についてお答え申し上げます。  現在八戸駅に設置をしておりますはちのへ総合観光プラザは、立ち寄った方々に市内はもとより、近隣市町村の観光情報を提供する駅の観光案内所としての機能に加えまして、観光や物産の展示コーナー、ビデオコーナー、情報検索コーナーなどを設置した来訪者の方々の休憩の場という機能をあわせ持った施設であります。  一方、地域観光交流施設は、中心市街地を再生させ、まちににぎわいを取り戻す契機となることを目的として整備する施設であります。この施設には、まず市民の方々が集い、さらに観光客、ビジネス客など、市外の多くの方々も訪れ、交流の場として活用していただきたいと考えております。施設の持つ機能のうちの観光面においては、これを八戸ポータルミュージアムと位置づけ、当市が進めておりますフィールドミュージアム八戸の8つのゾーン・スポットについて理解していただき、こんなにもある八戸の魅力を知ってもらい、さらにはそれぞれの場所に誘導する幅広い情報発信基地としての役割を期待しているところであります。  いずれにいたしましても、それぞれの役割を十分に活用しながら、観光振興につなげてまいりたいと考えております。  次の3、八戸駅市民サービスセンターについては総務部長から、4、火力発電については菅原副市長から後ほどお答えを申し上げます。  私からは以上でございます。  〔市長小林眞君降壇〕 ○議長(吉田博司 君)総務部長 ◎総務部長(佐藤浩二 君)八戸駅市民サービスセンターの利用状況についてお答え申し上げます。  市民サービスセンターの業務取扱件数は、平成16年度は、税などの収納業務4013件、各種証明業務1万2530件、各種届け出業務1522件、その他2150件の延べ2万215件であったのに対し、平成17年度は延べ2万891件で、676件、約3.3%の増加となっております。また、平成18年度は延べ2万1654件で、前年度に比較して763件、約3.7%の増加となっており、旧支所から現在地に移転した平成15年度以来年々増加しております。  次に、八戸駅に設置する必要性についてお答え申し上げます。  八戸駅市民サービスセンターは、平成14年12月の東北新幹線八戸駅開業に合わせて、旧上長支所をその名称を改めた上で駅ビル内に移転、設置したものであります。設置の理由としましては、東西自由通路が開通する駅ビル内にサービスセンターを設置することにより、駅を挟んだ東西両地区住民の利便性向上を図ることのほか、通勤などで駅を利用する地域外の方々にも、行政サービスの拠点の1つとして気軽にご利用いただくことを目指して設置したものであります。利用の状況を見ましても、年々増加傾向で推移しており、立地条件に見合った機能を果たしていると考えております。  また、駅ビル側との入居契約が平成24年度までとなっておりますことから、引き続き現在の場所でサービスの向上に努めてまいりたいと考えております。  次に、観光案内所との統合についてでございますが、八戸駅市民サービスセンターの取扱業務としましては、各種証明書の発行、届け出書の受け付け、税収納など、通常の支所業務を取り扱っており、他の支所と同様に平日のみ開庁しております。また、年度の変わり目や年末など、季節によっては大変混雑する施設であります。  一方、同じフロアにありますはちのへ総合観光プラザは、観光案内所としての機能に加え、市民、あるいは観光客の方々が休憩をとれる機能をあわせ持った施設として設置され、観光や物産を紹介する常設の展示コーナー、ビデオコーナー、情報検索のためのパソコンコーナーなどが設けられた多目的なスペースとなっております。  このように、2つの施設は取扱業務や利用形態が大きく異なっている上、八戸駅市民サービスセンターでは、住民基本台帳、戸籍、税関係などの個人情報を取り扱っておりますことから、執務時間中及び業務終了後におきましても、情報を安全確実に管理するために執務スペースを間仕切る必要があります。そのため、現在の総合観光プラザのスペースを大幅に縮小し、その機能を著しく低下させることになるなど、課題、障害が大きく、現時点では2つの施設を統合することは難しいと考えております。  以上でございます。 ○議長(吉田博司 君)菅原副市長 ◎副市長(菅原壽郎 君)次に、東北電力八戸火力発電所の現状についてお答え申し上げます。  東北電力八戸火力発電所は昭和33年に東北初の火力発電所として、石炭を燃料とする発電機2基の運転が開始されました。その後、昭和43年に重油を燃料とする発電機1基、さらに昭和47年に1基が稼働を開始し、合わせて4基による発電が行われてきました。しかし、発電の効率や設備の老朽化により、昭和57年に最初に稼働した2基が廃止され、平成18年4月にさらに1基が廃止となり、現在は1基のみ稼働しております。  発電所の現状ですが、敷地面積は約31万3000平方メートル、発電機の最大出力は25万キロワット、従業員数は約80名となっております。  今後については、当面は現状のまま電力供給を続行するとのことでありますが、発電設備の更新も含めた長期的な見通しにつきましては、社会情勢の変化や東北地域全体の計画を考慮しながら検討していくものと伺っております。  次に、今後の電力供給についてお答え申し上げます。  ことしの夏の新潟県中越沖地震による柏崎刈羽原子力発電所の停止に端を発しました東京電力の電力危機については、記憶に新しいところであります。このような場合におきましては、各発電所の稼働率を上げることや、休止中の発電所を稼働するなどの対策を行うほか、電力会社間においても電力の融通が行われ、電力不足が懸念される地域にも安定供給される体制が整備されており、緊急時における必要電力の需要にも対応できると伺っております。  東北電力におきましても、平成17年に宮城県女川原子力発電所の運転が停止された際に、その電力をカバーするため、八戸火力発電所の発電機1基の廃止が約半年間延長された経緯がございます。  このように、緊急時においてもネットワークの中で電力の安定は確保されておりますが、八戸火力発電所は今でも東北北部の重要な電源であると伺っております。  以上でございます。 ○議長(吉田博司 君)寺地議員 ◆24番(寺地則行 君)御答弁をいただきましてまことにありがとうございました。  まず火力発電所、最後の方からいきたいと思います。菅原副市長の方から御答弁がありましたが、私は、やはり八戸に火力発電所があるということが大変重要であり、そしてまた、先ほど申したように、八戸の財産であるというふうに認識しておりますので、そろそろ更新といいますか、先のことを見据えて要望したり、お願いをしておかないと、一たんなくなってしまうということになれば、その再開がなかなか難しいだろうというふうに考えております。行政としても東北電力との話し合いといいますか、協議の中で、永久的にとはいかないかもしれませんが、常に更新をしながら、最低のレベルの電力は確保していただきたいというのが希望でございますので、どうかその辺を考慮しながら当たっていただきたいということを御要望申し上げておきたいと思います。  それから、八戸駅市民サービスセンターについては、いろいろ今、部長の方からもお話がありました。確かに駅ビルにあることの便利さ、そしてまた、市民の利便性もあるとは思うのでありますが、やはり経費もかかったり、さまざま今後のことも考えると、いつかの時点で考えていかなければならない事項ではないのかなというふうにも思っております。平成24年度までの契約ということですので、まだ時間はあるわけでありますけれども、全体的な経費の削減や支所並びに八戸市の施設のあり方というものは、常日ごろ検討をしていかなければならない事項であろうと思いますので、今後そのような折には、ユートリーの活用や旧上長支所のところも決して不便な場所ではないし、駅のすぐ近くでありますので、有効活用という意味では、その経費とのバランスを考えながら検討していくべきだろうと思いますので、そのことも御要望を申し上げて、終わりたいと思います。  あと、まちづくり会社と仮称・八戸市中心市街地地域観光交流施設については、再質問をして、市長から御答弁をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。  先ほどの御答弁の中で、事業経費について、事業計画の中でどれぐらいの事業規模なのだろうかというふうなお話をした際に、今出ている13億7000万円というふうなことは、ある程度金額が出ているのでわかる話でありますけれども、私は一番問題なのは、ハード面のその他の事業というところ、これには都市機能の集約、商業の活性化など、中心市街地活性化基本計画の目標を達成するための事業を実施すると書いてあるのです。
     市長の御答弁にあった、こみちづくり事業とか住宅整備事業等というふうには書いてはありますが、ここのところが空欄になっているということは、事業規模としてかなり膨大になったり、またはある程度会社経営として活性化に寄与するためにというふうな名目があれば、かなりの投資をする可能性もあるのではないか。  そうなった折に、今の時点で4000万円の資本金とすれば八戸市が1000万円出資というふうなことですので、25%の出資ということになるわけですが、会社の中で、先ほど申し上げたような事情で事業を展開するのだという決定がなされれば、八戸市も追随していかなければならないという状況になる。そうしますと、どれだけの事業が行われ、どれだけの事業費が出てくるかというのがわからないという点が、これはやはり問題でないかなというふうに思うのです。  そしてまた、先ほど出資額と事業責任のところでも、市長は明確に御答弁なさいませんでしたが、もし万が一、その事業が破綻をし、または行き詰まるような場合には、この事業に対する責任はどうなるのかという問題が大きいと思うのです。ですから私は、市長にその事業責任と事業規模について再度御答弁をお願いしたいと思います。  また、今年6月22日に地方公共団体の財政の健全化に関する法律の公布がありました。この中の実質公債費比率というのが問題になっているわけでありますが、第三セクターについて、将来負担比率という割合で、来年度からはそれを検討しなければならないというふうなことになっているそうであります。そうしますと、今まちづくり会社というものが第三セクターに当たるのかどうか。これも我々市民にとっては、公債費比率とあわせて大変関心が高いところでありますので、そのまちづくり会社が第三セクターに当たるものなのかどうかについて、私はちょっと財政部長の方からその所見をお伺いしたいと思います。  また、小林市長には、もう1つ、今、長者まつりんぐ広場も、合併特例債を使ったり整備費を使って、12億円程度かけている。それから、地域観光交流施設については土地代も含めて41億円かかる。それから、まちづくり会社についても13億7000万円をこれから事業に投資していく。そのほかに、中心市街地では街路整備とか電線の地中化とか、さまざまな経費がかかっていく。それからあと、本八戸駅通り、これも改修並びに都市計画に基づいてやっていくというふうな話があり、それを5年間にやるというふうな話になっているわけです。そうしますと、その事業規模たるや大変な金額になるのではないか。要するに、多額な費用を市長はどのように考えておられるかというふうなことが2点目の質問であります。  今後、夕張市のような財政再建団体がふえるだろうと言われているさなか、経済の状況もだんだん停滞をしてきて、そしてまた、人口も少子化、高齢化というふうなことで経費がかかっていくというふうな話になってきますと、市の財政はだんだん縮小せざるを得ない状況である。その中にあって、こういうふうな拡大路線といいますか、ある程度箱物、そしてまた、整備事業をどんどん推し進めるというふうなことになれば、将来実質公債費比率にとって大変な負担増になるのではないかという懸念があるわけです。ですから、その辺を市長はどのように考えておられるのか、お伺いしたいと思います。  それから、先ほど質問の中で、まちづくり会社に対しての補助金や、それから助成金なり、または管理委託をしたりとか、いろいろすると思うのです。そういうふうな経費を、先ほどの御答弁ではなるべく低く抑えるのだというふうな話ですけれども、私は、五所川原の立佞武多の館は物産館等が入って、その家賃収入やその収益でもってその経費を賄っているというふうにも伺っていますので、ある程度家賃で稼ぐようなテナントというふうなものも中に入れて、その経費を削減していくというふうな努力も必要でないかなと思うのです。  先ほどの御答弁の中では、その実施計画とともに、そのことを検討するというふうな話ですが、ただ、そういうふうな実施設計が終わった後に、テナントをふやすとかさまざまということになると、その実施設計自体が合わなくなる。ですから私は、そういうふうな計画、実施設計をする前に、市としてある程度の概算でこれぐらいの経費がかかるので、これぐらいの収入が上がるようにテナントを配置するのだというふうな計画がなければならないと思うのですが、市長はその辺をどう考えておられるのか、お聞きしたいと思います。  それから、あともう1つ、先ほど地域観光交流施設のところで、市長がポータルミュージアムについてのお答えをされました。私もこれは非常に画期的な考えだというふうなことで思っています。ただし、この施設から観光拠点を超えた活性化のための企画を発信する。そしてまた、実施設計の中には、下の方にはアトリエなんかがあるのですが、屋上の方にはレジデンス的な要素のもの等になるというふうなことになりますと、芸術家といいますか、活動する方々に対してはかなりの配慮をして、どういうふうな目算でその施設のあり方等を考えているのかというふうに思うのです。  そうしますと、かなりの実力のある方なり、もしくは日本でも有名な方であったり、何かしら目玉となるような人材なり方策なりが必要ではないかと思うのです。その点を市長はどのように考えているのか。  以上の点について再質問したいと思います。 ○議長(吉田博司 君)市長 ◎市長(小林眞 君)それでは、寺地議員の再質問にお答えを申し上げます。何項目かございましたので、順次お答えを申し上げたいと思います。  出資についての責任というふうなことで再度御質問がございましたけれども、先ほどまさに申し上げたとおりでありまして、中心街の活性化にとって非常に重要であるということで、市の責任を明確にするためにこの額を決めたということであります。  先ほどの答弁の中でも申し上げましたけれども、法律上の制度である中心市街地活性化協議会というのがこれから、いわゆる中心市街地の活性化を引っ張っていく組織としてできるわけです。これはある意味では調整機能だと思います。いろいろな主体、中心街の事業者であったり、あるいはそこを利用する人であったり、行政であったり、いろいろな主体がその場で中心街の活性化を、でき上がった計画をもとにどういう役割分担で、どういうスケジュールで進めていくかということを決めていくという場になるし、そこが中心になると思います。  ただ、何かエンジンが必要です。寺地議員からもこれまで再三いろいろなアイデアがあるではないか。中心市街地を活性化していくためにはいろいろアイデアがあると。具体的にアイデアを出して、それを引き受けて、実際に事業化していくエンジンが必要で、私はそのエンジンが今回の仮称・株式会社まちづくり八戸という会社になっていくと思います。それは立ち上がりは、先ほど申し上げましたように、今実際収益が上がっている事業から地道にやっていきますが、基本計画にある事業を、もちろんきちんと採算も図り、将来見通しも立てながら、そこが中心となって引き受けていく。そういう会社であると私は思っておりまして、そうなるべきだと思っております。  もちろん主導権、リーダーシップは民間、あるいは商工会議所にとっていただくわけでありますけれども、そこが中心となってやっていこうという今の構図の中で、市がそれなりに、恐らく4分の1ぐらいになりますけれども、それぐらいの責任を持ってかかわっていく。あるいは、そこを動かしていくに当たって影響力を持つ。そのために4分の1を出資するというのはもう当然のことだと思います。もっと出してもいいぐらいと私は思っています。そういうことであります。  破綻したらどうなるか。これは別に一般的な推測ではおっしゃるとおりではありますけれども、破綻しないように、きちんとエンジンとなって中心街の活性化を引っ張っていくように、我々は努力していくということでありますので、御理解をいただきたい。  それから、第三セクターに当たるのか。将来負担比率というものの中身が実はまだはっきりしません。将来負担比率というのは――これは従来の財政指標としては、今までは基本的にフローなわけです。実質収支比率にしても、いろいろな財政指標をフローでとらえていたものを、今あるストックを入れて、そういうストックも含めた中で持つのかというような、そういう発想で新たに出てきた比率でありまして、まだ詳細が示されておりません。  ですから、第三セクターに当たるかどうかということで、行政が出資していれば皆第三セクターでありますけれども、将来負担比率の中で、今回のまちづくり会社に係る出資がどう扱われるかということについては、国からまだ示されていないということは申し上げたいと思います。ただ、そういう将来負担比率を出す、比率を持っていろいろ財政をはかっていくということの基本は、ストックを見ていくということであります。  それから、これから大分箱物を初めいろいろな事業がメジロ押しで、かなり多額の費用が想定されるのではないか。それについてどう考えるかということでありますけれども、いろいろ例示いただきましたまつりんぐ広場、地域観光交流施設まちづくり会社、それから本八戸駅通りの今後の整備ということであります。  まつりんぐ広場については既に終わっております。地域観光交流施設につきましても適切な補助、あるいは有利な起債措置でもってこれからやるということで、これはもう御提案申し上げているわけであります。  まちづくり会社につきましても、先ほど13億円云々とおっしゃいましたけれども、出資額は1000万円でありまして、実際の事業運営に今後拡大展開していくそれぞれの段階において、適切に収支見通しを図って、ちゃんと会社として成り立つような事業運営をやっていくということでありますし、これはあくまでも民間会社であります。  それから、本八戸駅通りにつきましては、これは都市計画道路の整備ということでありまして、基本は県でありまして、まずは県にお願いをして、やってくれるかどうかということではありますけれども、そういうことであります。  さまざま事業を並べられましたけれども、これから大幅にとんかちといいますか、大規模な公共事業をどんとやって、財政にしわ寄せが来るようなことは一切考えておりません。それぞれの事業が財政の全体の中でどういった影響を占めるかということをきちんと把握した上で、将来見通しもした上で、これからも御提案してまいりますし、今もそういう考え方で御提案をしているということでありますので、御理解をいただきたいと思います。  それから、地域観光交流施設の管理費、あるいはもう少しテナントを入れて収益性を持った形で運営してはどうかということでありますが、前、寺地議員が中途半端な施設だとおっしゃっておられましたけれども、それで少し頑張って大きくした経緯もあります。寺地議員が前おっしゃっていたのに比べれば、まだまだかわいいものかもしれませんけれども、もちろんそれなりに管理費はかかるわけであります。  ただ、今御提案申し上げておるのは、周辺とのいろいろな開発等も考えて、準公共施設的なものでやっていきたいということでありますので、テナントを入れてお金をもらおうということは考えておりません。  ただ、できる限り、先ほども申し上げましたように、今後実施設計の中で詰めていきますけれども、できるだけ管理経費がかからないような、そういう実施設計にしていきたいということであります。今後実施設計をいろいろ検討していく中で、こういうことについて管理経費をできるだけ削減することにしたということを説明できるような、そういう形をこれから検討していきたいと、このように思います。  それから、地域観光交流施設の6階にレジデンスを設けるということであります。これは今回の施設の1つの目玉でありまして、今までいろいろな類似の公共施設にはなかった提案でございます。  これはキュレーターといいますか、いろいろな芸術なり、いろいろな活動の、それなりに力を持ったキーマンとなるような方に一定期間そこに滞在していただいて、下で行われるさまざまなイベントを仕切っていただくというような発想であります。単発で日がわりだったり、あるいは短期間の事業を繰り返してやるのでなくて、腰を据えてもらって、そこから全国に、あるいは世界に情報を発信できるような、そういう取り組みをしてもらうためにそこにいてもらうという発想でありまして、非常に新しい発想でありますので、まだいろいろ議論しながら進めております。しかし、これは非常におもしろいというと語弊がありますけれども、他にやったことがないようなすばらしいことにつながるのではないかということで、今一生懸命やっております。  そこにどういった人材をということでありますが、かなり実力のある方というお考えを今、寺地議員はお話しされましたけれども、私も実際そのように思っております。ただ、そういった場合にどれだけお金がかかるのかとか、それからまさに八戸のためにやっていただけるのかとか、具体的にどんな方がいるのかとか、そういう議論はまだこれからでありまして、考え方としては今申し上げたようなことでありますので、よろしくお願いしたいと思います。  以上であります。 ○議長(吉田博司 君)寺地議員 ◆24番(寺地則行 君)再質問の方がいろいろ多岐にわたりましたので、市長には御苦労をおかけしたと思います。  財政部長に公債費比率を聞こうと思っていたのですが、市長の方からお答えがありましたので、それでよろしいと思います。  先ほど答弁の中に、さまざまな事業の起債については全体を考えながらというふうなことですので、私は、公債費比率等の問題が出た場合には、将来に借金を残さないといいますか、適正な規模でやっていかなければならないというふうなことは市長がおっしゃるとおりでありますので、どうかそのことも考えながらやっていただきたいと思います。  ただ、先ほど答弁の中で、まちづくり会社は第三セクターに当たるだろうとおっしゃりながら、それは民間でやることだからというふうなことで、答弁の食い違いがありましたので、そのことはきちっと後で精査していただきたいというふうに思います。  それから、まちづくり会社についても、採算が合うような形できちっと検討していくということですが、そのことがやはり大事でありますので、何でもやればいいということでもないし、またやる際にも、全体と整合性を持ちながら事務を進めていただきたい。そのことを市民は大変心配しておりますので、心がけていただきたいと思います。  また、先ほど市長の方からも、出資についてはもっと出してもいいというふうなお話がありましたが、商工会議所の方々や地域の方々が1億円とか2億円集めて、市にも5000万円ぐらい出してくれというのだったら、私は結構な話だと思うのです。それを2000万円とか3000万円しか集められないからというふうな話になれば、ちょっと寂しいなというふうに思うのです。ですから、まちづくり会社の方でもっと出資金を集めて、力のあるような形で事業を展開していただくということになるのであれば、私は応分に市も出していいと思うのです。ですから、その考えは小林市長と同じところもあるのですが、事業の全体像が見えてこないというところに大変な疑問を持っているということは申し上げておきたいと思います。  それから、先ほど地域観光交流施設について、市長の方からも、経費については、テナントとかからは、余りもらわないような形でとおっしゃっていましたが、いかに公共施設であっても、採算性というものはある程度考えなければならないと私は思うのです。ですから、公共施設であって利益がなくてもいい、ある程度市民の負担があって当然だというふうな考えは、これからは見直しをしていく必要があると思うのです。ですから、公共施設であっても、ある程度採算性を考えた、またはテナントを入れるなり、事業者を募集することによって、そのこと自体もまた地域の活性化につながっていくと思いますので、そういうふうな考え方も、これからはぜひ持っていくべきだろうというふうに私は思っています。  また、市長の答弁の中にもありましたように、芸術のキーマンとなるような、また地域観光交流施設を引っ張っていけるような方という意味で、私は人材を探すべきだろうと思っています。  久保田政子さんがいろいろ活動されて八戸にも貢献されていますが、前に南部町の方の小学校の跡地をアトリエにして、創作活動をしているというふうなお話も聞いたりしていましたので、そういう芸術家や音楽家でもいいでしょうし、さまざまな分野があると思うのですが、ぜひそういうふうな分野の方々に声をかけながら、有望な人材を八戸に集めるということであれば大賛成ですし、昔の吉田初三郎さんも種差にあって、そのアトリエを生かしながら、多くの人材を集めたという実績が八戸にはあるわけですので、そういうふうな広い心を持ちながら、地域全体の活性化や、ひいては八戸の発展につなげるような御努力をしていただくことを御要望申し上げて、質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(吉田博司 君)以上で24番寺地則行議員の質問を終わります。   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−   20番 畑中哲雄君質問 ○議長(吉田博司 君)20番畑中哲雄議員の質問を許します。畑中議員  〔20番畑中哲雄君登壇〕(拍手) ◆20番(畑中哲雄 君)私は日本共産党議員団の一人として質問をいたします。  まず最初は地方財政改革についてであります。  小泉前内閣の三位一体改革については、多くの地方自治関係者は、地方自治拡充のためにかぎとなる改革になるものと期待をしておりました。ところが、第1期が決着した時点で見れば、分権の旗を掲げていたのが、いつの間にか国の財政再建の手段に収れんしてしまったのであります。現在の三位一体改革は、交付税削減と国庫補助負担金削減による国の地方経費の大幅削減が突出してしまったのであります。  2003年度から2006年度においての三位一体改革を総括すれば、国庫補助負担金約4兆4000億円の削減、交付税の実質3兆4000億円の削減に対し、税源移譲は3兆円しかなく、トータルでは4兆8000億円のマイナスとなり、八戸市も10億円以上もの大幅削減となったものであります。  これは財務省などの財政再建派から見れば、大変な成果であると考えますが、地方自治の拡充の立場から見れば、分権というより、量的削減により地方自治の危機を促進する面が強いものになったと思います。地方構造改革としての三位一体改革は、市町村合併や自治体の市場化改革と並んで、地方自治の危機をつくり出したものとなっています。  小泉内閣のもとで、竹中総務相の主催する地方分権21世紀ビジョン懇談会は、総務省のスタンスとは異なる議論を進めてきました。それは、従来の量的削減にプラスして、質的な改革を志向するものであり、いわば新自由主義的地方分権に純化した方向性を出そうというものでありました。それは同時に、一層の地方経費の量的削減を求める財務省などの財政再建路線とも利害が一致するものでありました。中でも注目されたのが、人口と面積を基本とした新型交付税導入と自治体破綻法制の検討の提起でありました。  一方、地方6団体も神野直彦東大教授を委員長とした新地方分権構想検討委員会を立ち上げ、基本的には協調的分権の視点から仮称・地方行財政会議の設置、地方共有税などの提案を打ち出しましたが、それらの提案の肝心な部分は政府に受け入れられておりません。  ビジョン懇談会の新型交付税導入の提起を受け、2007年度から地方交付税における基準財政需要額算定の方式が変更され、新型と言われる人口と面積を基本として算定する行政項目が新設されております。実際に、2007年度においては、新型での人口規模や土地の利用形態による影響が考慮されるとともに、地域振興経費が導入されたことから、その影響は限定されたものになると言われています。しかし、2008年度以降経過措置が削減され、包括的算定経費がさらに拡大すれば、交付税の財源保障機構に大きな影響が出ることになりかねません。  そこでまず、この新型交付税についてどのような影響が予想されるのか伺います。  2007年の通常国会では、もう1つ、地方公共団体の財政の健全化に関する法律が成立いたしました。この財政健全化法は、夕張ショックと相まって、自治体財政に大きな影響を与えることが予想されております。財政健全化法は、国等による行政的統制を強化するものであり、その具体化に当たっては多くの問題点があるかと思います。特に夕張ショックに乗じて、自治体の自主的リストラを促進する圧力が強まるのではないかと心配されているのであります。  ことし4月、地方分権改革推進委員会が発足し、地方財政全体の抜本的改革を含めた議論が進められているそうであります。問題は、地方財政計画の歳出圧縮路線を変えないままでの改革は、地方自治の危機を一層深めることになるということであります。地方自治の疲弊を救い、地域格差を是正する必要性が高まっていますが、そのためには地方財政計画の縮小路線からの転換が必要であり、累進所得課税の再構築や、法人税、資産所得課税の見直しを含む税制改革が求められていると考えるものでありますが、この財政健全化法の影響をどのように見ておられるのか伺います。  次は医療行政についてで、1つは八戸市民病院の精神神経科についてであります。  先日、市民病院では、常勤医師の退職により新規外来は週2日に制限するという発表がありました。3人体制で50人の病床を診てきたものが、1人異動、1人退職し、医師確保が難しいとなれば、毎日100人以上の患者を診るのはとても無理であることはわかります。しかし、平均100人以上も来ていた患者が新規外来を週2人に制限となれば、どこへ行くことになるか大変心配であります。この問題も根本的には日本の医療制度、医師不足という問題とぶつかるものがあろうかと思います。  精神神経科の患者は、経済の状況、対人関係等々から最近は増加傾向にあるのではないかと思いますが、そこで、市民病院における現状と対策はどのように考えておられるのか伺います。  次は八戸赤十字病院における精神科についてであります。  先日、この問題でちょっと聞いたものでありますが、市民病院の精神神経科と同じくらいの日時だっただけに心配であります。それは八戸赤十字病院では、現在ある60床を縮小し、3交代制を2交代制にする案とか、または精神科を廃止する案なども検討されているようだということであります。八戸市民病院の新規患者制限とともに、八戸赤十字病院の方針どおり縮小ないしは廃止となれば、八戸市内はもちろん、周辺の患者にも影響が出ると予想されます。八戸赤十字病院では、診療報酬が一般患者と比べても低いため赤字続きで、独立採算の病院としては仕方ないという声もあるようで、関係者も気になっているところであります。  そこで、八戸赤十字病院の精神科の状況についてお伺いいたします。  次は福祉行政についてであります。この本会議場で最近何回となく議論されてまいりました障害者自立支援法についてであります。  障害者自立支援法の理念と目的では、第1条で、この法律は、障害者基本法の基本的理念にのっとり、自立した日常生活または社会生活を営むことができるよう、障害福祉サービスに係る給付及びその他の支援を行うことが市町村等の責務として定められています。  この障害者基本法では、国及び地方公共団体の責務として、次のように定めています。第1条目的では、障害者のための施策の基本となる事項を定めること等により、障害者の自立及び社会参加の支援のための施策を総合的かつ計画的に推進し、もつて障害者の福祉を増進することを目的とし、第3条理念では、すべて障害者は、社会を構成する一員として社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に参加する機会が与えられるとされております。  このような障害者自立支援法の理念、目的のもとに当市も取り組んでいるところではありますが、いろいろ問題点も指摘され、一定の見直しもされてまいりました。  参議院議員選挙後、日本共産党の国会議員団では、第2回となる障害者自立支援法の影響調査を実施中で、9月6日には厚生労働省に障害者団体とともに申し入れもしております。  市内でも月々3000円余の利用者の負担が大変で、施設に来なくなった障害者もふえていると聞きました。また、行動障害者の方々に期待されているケアホームのサービス事業等も、基準どおりやるとすれば、障害程度2以上の障害者30人としても、数百万円から1000万円ぐらいの費用が必要と試算されております。これは家族だけの支援では大変困難だと思われます。  そこで、これまでに調査しているもので、利用者の負担増と事業経営での負担増等の状況がわかればお知らせください。  次は八戸市独自の就労支援についてであります。  先日、八戸市障害児者支援連絡協議会と民生常任委員との懇談会がありまして、その場で同連絡協議会から提言されていた就労支援について、具体的な取り組みをしていただきたいという強い要望が再度提出されております。  それによりますと、1つ、公共サービス事業への障害者の参入機会の拡大、2つ、指定管理者制度における委託事業所での具体的な障害者の受け入れ、3つ、八戸市発注の業務について、障害者雇用及び実習受け入れを実施している事業者に対して、優先的に発注する仕組みを確立させ、障害者雇用の市民的な意識向上につなげる、4つ、現在アルバイト職員が行っている市庁内の軽微な業務に障害者を臨時的な雇用等で積極的に活用する等々であります。  これらは障害者にとって切実な願いでもあります。行政としての具体的な支援策が求められていると思いますが、所見を伺います。  次は介護保険について、特にホームヘルパーについてであります。  昨年4月、全面改悪された介護保険では、介護難民と言われる人々を生む状況となっております。1つは、食費、居住費の全額自己負担などの利用者負担増、2つには、自立支援や介護予防を口実に軽度と決めつけられた人から介護取り上げが行われていること、3つ目に、介護予防や高齢者の保健福祉事業を地域支援事業として介護保険に吸収したための高齢者福祉における公的責任の後退であります。そして4つ目には、介護を支える人の労働条件がますます悪化し、人材不足が深刻化したことであります。  今回の改悪は、介護取り上げでヘルパーの仕事を奪っただけでなく、介護報酬も、在宅で1%、施設で4%、全体では2.4%切り下げられました。そのために事業者や介護労働者が将来展望を持てなくなり、やめていく人々も広がり、大変な人材不足となっていることは重大であります。  この問題で先月末、八戸大学の講師が全国的調査を行った結果が地元新聞に報道されております。国がことし7月に、従事者の給与向上に取り組む方針を出していたため、意識調査を実施したものでありますが、この中で、ヘルパーの60%以上がやめたいと考えていて、69%は収入不足を理由にしているが、社会的評価が低い、こういうものも49%あります。転職、離職を希望する人は、2000年度のときの調査では、単純比較はできないけれども、40%以上もふえていると発表しています。青森県を含む12都道府県の介護サービス事業所に勤務しているホームヘルパー250人を対象に135人から回答を得た結果となっています。国が社会福祉事業従事者の確保に関する新しい指針づくりをしようとしている今日、参考になる調査と考えます。  そこで、市内のヘルパーの現状について伺います。  次は仮称・株式会社まちづくり八戸についてであります。  改正された中心市街地活性化法に基づく第三セクターを設立するものとされ、3%以上の市の出資が条件とされ、補正予算に1000万円計上されておりますが、このまちづくり会社の行う事業の内容と見通しについて伺います。  このまちづくり会社の事業の1つには、買い物客らが中心街の駐車場を無料で利用できる共通駐車券のICカード化というものもありますが、これらも含め伺いたいと思いますが、先ほどの寺地議員と多分同じ答弁でありましょうから割愛してください。  最後は自衛隊の情報保全隊の活動についてであります。  これは今年6月6日、我が党の志位委員長が国民監視活動を告発して注目されたものであります。内容は、陸上自衛隊の情報保全隊が作成した内部文書で、A4判、総数166ページに及ぶものであります。  その1つには、平成16年2月20日、八戸市庁前広場で午後6時から6時15分が集会、デモ行進は午後6時20分から6時45分まで、関係団体は南部バス労組、とめよう戦争への道、100万人署名運動青森県連絡会、日東ユニテックス労組、NL系――このNL系は保全隊の区分で新左翼というそうであります。  内容については、3個団体は約70人を集め、八戸市内で自衛隊のイラク派遣に反対する集会、デモを実施とし、コースも明記、主催者あいさつは自衛隊のイラク派遣反対で、シュプレヒコールは自衛隊のイラク派兵阻止、ゼッケンは、自衛隊はイラクに送るな、殺すな、殺されるな等々となっており、もう1つには、2月7日、連合青森三八集会では、八戸市内で308名を集め、イラク派兵反対の集会を開いた。S系となっております。これは社会民主党系という区分だそうであります。  同年1月9日、八戸市内で6・9行動が行われた。八戸原水爆禁止の会、P系、共産党系だそうであります。7人でイラク派兵をとめようとか核兵器廃絶と訴え、ビラも配った。参加者には畑中哲雄共産党市会議員とも明記されております。  情報保全隊は、陸海空3自衛隊に設置され、隊員は約900名、主力である陸上自衛隊情報保全隊は、中央本部のもとに5つの方面隊ごとに置かれ、表向きには、情報保全業務のため、主要な資料及び情報の収集、整理及び配布を行うとなっていますが、今回の内部文書で明らかになったのは、活動の中心が一般国民を監視するスパイ部隊であります。  戦後、自衛隊はアメリカの圧力により憲法第9条に反してつくられ、内部に調査隊というスパイ組織がつくられ、1973年の金大中事件では、この調査隊OBが拉致事件の見張り役をしたことでも知られております。このように、影の軍隊が公然とした活動をしているのが今日の情報保全隊であります。  このように、国民の動向を組織的に監視し、その情報を継続的に収集、分析していることは、憲法第21条に保障された集会、結社及び言論の自由を根本から侵害する憲法違反の活動であります。  自衛隊は警察が持っている犯罪行為に対する強制捜査権を持っておりません。強制捜査権を持っている警察でさえ、1969年の最高裁判決では、何人もその承諾なしにみだりにその容貌、姿態を撮影されない自由を有するものとするとなっており、これは肖像権と称するかどうかは別としても、少なくとも警察官が正当な理由もなく個人の容貌を撮影することは、憲法第13条、個人の尊重、生命、自由、幸福権の追求の権利尊重に反し、許されないものであります。ましてや自衛隊が部隊として私服で集会に潜り込み、写真を撮り、情報を収集する行為が全く認められていないことは明らかであります。  防衛省の任務と説明されている情報保全隊に関する訓令でも、内部秘密保全は明記されているが、一般国民への情報監視は任務外であります。  今回明らかにされた内部文書によると、2003年12月から2004年3月に作成したものでありますが、あらゆる国民活動を監視しております。マスメディアの取材、文化人の発言、講演も監視されております。2004年2月、盛岡で開かれた報道支局長等との交流会では、質問、発言内容も記されております。山田洋次監督の黄色いハンカチ運動での意見もやり玉に挙げられております。また、医療改悪や年金制度改悪に反対する市民運動まで監視する違憲、違法な活動であり、国民に向けられた軍隊の活動は直ちに中止を要求すべきものであると考えますが、所見を求めて、壇上からの質問を終わります。  〔20番畑中哲雄君降壇〕(拍手) ○議長(吉田博司 君)市長  〔市長小林眞君登壇〕 ◎市長(小林眞 君)畑中議員にお答えを申し上げます。
     まず、新型交付税についての御質問ですが、新型交付税は算定方法の抜本的な簡素化を図り、交付税の予見可能性を高めるという観点から、人口と面積を基本とした簡素な算定方法、いわゆる包括算定経費でありますが、これを導入したものであります。  導入に当たっては、地方公共団体の財政運営に支障が生じないよう、変動額を最小限にとどめるような設計がなされており、具体的には、国の基準づけがない、あるいは基準づけが弱い行政分野の算定について導入、人口規模や宅地、田畑等土地の利用形態による行政コスト差を反映、従来の算定項目の統合により項目数を3割削減、離島、過疎など真に配慮が必要な地方公共団体に対応する仕組みを確保などの内容となっております。  当市の新型交付税の影響額につきましては、今回から新型交付税に移行された算定額を平成18年度方式に置きかえて試算した、あくまでも試算の結果でありますけれども、基準財政需要額の差額は約1億2000万円、率にして0.3%の減でございます。  次に、地方公共団体財政健全化法についてお答えを申し上げます。  地方公共団体の財政の健全化に関する法律が本年6月に制定をされ、本法に基づく制度、いわゆる新しい地方財政再生制度の概要が示されたところであります。新制度におきましては、現行の再建制度で課題とされておりました早期是正、再生という観点からのわかりやすい財政情報の開示や、財政指標の正確性を担保する手段が不十分である。再建団体の基準しかなく、早期是正機能がない。フロー指標のみが用いられ、ストックベースの財政状況に課題がある団体が対象とならない。公営企業にも早期是正機能がないなどの点について見直しを行っております。  特徴としては4つの財政指標、すなわち、実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率から成る新たな健全化判断比率を導入し、すべての地方公共団体に公表の義務づけを行うことで、情報開示を徹底させるほか、その指標から健全段階、財政の早期健全化、財政の再生という3段階に分類し、早期健全化または再生段階に該当する地方公共団体については、財政健全化計画や財政再生計画の策定を義務づけ、財政健全化を求める内容となっております。  財政健全化計画及び財政再生計画の策定に当たっては、議会の議決を経た後、速やかに住民に公表することが義務づけられており、財政健全化計画については国または県、財政再生計画については国へ報告することになっております。国及び県は、それぞれ報告を受けた計画と実施状況が大きく乖離する場合等には勧告を行うなど、一定の関与ができるとされております。  また、公営企業についても、資金不足の比率が基準以上となった場合、議会の議決を経て経営健全化計画を策定するなど、他の計画と同様の扱いを受けることになっております。  新制度は平成20年度決算から全面適用となりますが、健全化判断比率については平成19年度決算から公表することになっております。なお、健全化判断比率の各指標における基準のほか、制度の詳細については年内に定められる予定となっております。  法制定の影響ということでありますが、地方公共団体が規律ある財政運営を目指すに当たり効果があると考えております。  次の2、医療行政についての(1)八戸市立市民病院の精神神経科については市民病院長から、(2)八戸赤十字病院の精神科について及び3、福祉行政について、4、介護保険については健康福祉部長から、6、自衛隊については西副市長から後ほどお答え申し上げます。  なお、5、都市開発行政については、お許しをいただきましたので割愛させていただきます。  私からは以上でございます。  〔市長小林眞君降壇〕 ○議長(吉田博司 君)市民病院長 ◎市民病院長(三浦一章 君)八戸市立市民病院の精神神経科についてお答え申し上げます。  当院の精神神経科は、平成17年度までは常勤医師3名の体制で診療しておりましたが、他病院への転出や開業により平成18年度からは2名、本年7月からは常勤医師1名の体制で外来並びに入院の診療を行っております。  平成19年4月から7月までの精神神経科の1日当たりの外来患者数は108.7人、1日当たりの入院患者数は46.9人で、病床利用率は93.8%と、ほぼ満床という状態にあります。外来、入院患者数ともにここ数年横ばいとなっております。  このような状況の中で、1人の医師がこれまでの診療と同じ診療を続けることは負担が大きく困難と判断したため、本年7月からの新規患者については、月曜日、火曜日に医療機関からの紹介を前提として1人ずつの受け入れに制限しております。しかし最近は、ストレス社会、競争社会の中で、うつ病などを訴える患者が増加傾向にあり、精神神経科のニーズが高まっていることから、大学等に医師の派遣を要請するなど、医師の確保に努めております。  以上であります。 ○議長(吉田博司 君)健康福祉部長 ◎健康福祉部長(川井一輝 君)八戸赤十字病院の精神科についてお答えを申し上げます。  3年ごとに実施される厚生労働省の患者調査の公表結果によりますと、全国の精神疾患患者数は、平成14年は258万人であったのに対し、平成17年は303万人と増加しております。当市の患者数につきましては、精神障害者保健福祉手帳の所持者が平成18年度末で前年度比111人増の1370人であったことや、全国的な傾向から見ても、年々増加しているものと推測されます。  八戸赤十字病院精神科には、現在2名の常勤医師と常勤換算で0.2名の非常勤医師が勤務しているとのことであります。平成19年8月分の1日当たりの外来患者数は92.3人、入院患者数は47.7人で、外来、入院患者数ともほぼ横ばいとなっております。  このような中で、八戸赤十字病院は、平成18年度に日本赤十字社本社から、緊急に対策を講じなければ、今後の経営を維持することが困難と判断される医療施設という指定を受けております。このため、平成19年1月から3月にかけて、経営コンサルティングの導入も行われており、精神科の今後の方向性については、経営改善に取り組んでいる中で議論が行われるものと伺っております。  次に、障害者自立支援法による利用者負担増の影響についてお答えを申し上げます。  平成18年4月施行の障害者自立支援法は、利用者に1割の定率負担と所得に応じた月額負担上限額を設定しております。しかしながら、それまでの応能負担が定率1割負担に変わり、食費、光熱水費も実費負担となったことから、必要なサービスが受けられないとの相談も寄せられておりました。  このことから国は、平成19年4月に、在宅サービスに関し、資産が一定以下であれば、月額負担上限額をそれまでの4分の1に引き下げる措置を講じております。また当市も、地域生活支援事業の月額負担上限額を在宅サービスと同様の要件により4分の1に引き下げており、障害者自立支援法施行当初に比べ大幅に軽減されていると考えております。  次に、事業所経営への影響についてお答えを申し上げます。  平成18年4月の障害者自立支援法の施行に伴い、報酬単価が減額になり、また報酬が月額単価払いから日額単価払いになったことにより、事業者の収入が減となる状況も見られたものであります。これに対し国は、平成18年4月から報酬面で大幅に減収となる事業所について、法施行前の従前報酬の80%を保障する激変緩和加算を実施いたしております。さらに、平成19年4月からは、特別対策事業の一環としてこの保障を90%とし、より安定した施設運営が図れるような措置を講じております。  次に、市独自の就労支援についてお答えを申し上げます。  当市では、今年度からハローワークや養護学校などの関係機関が参加し、情報交換会や研修会の開催、障害者受け入れ事業所の開拓などを行う障害者就労支援団体ネットワーク化事業を実施しております。また、障害者の就労につきましては、障害者側の訓練不足や雇用者側の指導、理解不足等多くの問題があり、それらの問題をサポートするための人材を育成するジョブコーチ養成事業について、ネットワーク会議の中で内容や実施方法を具体的に検討してまいります。  次に、介護保険に関しましての御質問ですが、ホームヘルパーの現状についてお答え申し上げます。  先ごろホームヘルパーに対して行われましたアンケートについて新聞報道がなされたところであります。その結果を見ますと、6割を超えるホームヘルパーが転職や離職を希望しているというものであり、その理由としては、給与に関する不満が最も多いというものでありました。  ホームヘルパーを含む介護従事者の労働実態は、一義的には事業者と被雇用者の労働契約の問題であると認識していることから、当市ではその実態を基本的には把握していないものであります。しかしながら、現在国において介護従事者の労働実態を把握すること等により、適切な水準の介護報酬の設定を含め、そのキャリアと能力に見合う給与体系の構築が検討されていることから、当市におきましてはその推移を注意深く見守ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(吉田博司 君)西副市長 ◎副市長(西幹雄 君)自衛隊の情報保全隊の活動についてお答えを申し上げます。  情報保全隊の活動につきましては国防に関することでありまして、国の専管事項であります。したがいまして、この問題については国政の場で議論されるべきであると考えてございます。  以上であります。 ○議長(吉田博司 君)畑中議員 ◆20番(畑中哲雄 君)先に再質問をさせていただきます。  先ほど寺地議員に答えた内容でありますが、仮称・株式会社まちづくり八戸についてであります。  1つは、ここで市長は、これからの事業として収益が上がる事業からやっていくということを述べましたが、これは共通駐車券のことなのかどうか。この事業の内容についてはっきりしているものは共通駐車券のことかなと思いましたが、この内容について、私はちょっとイメージがわかないので、今一番に挙げられている駐車券の状況と方向性について、私は勘が鈍いものですからわからないので、これをちょっと教えていただきたいということ。展望と、そういう利益が上がる事業なのかどうかということを、市長が利益の上がるものからやっていくと答えましたので、それとの関連なのかちょっとお聞きしたいということが1つ。  それからもう1つは、財政再建法との関係なのですが、将来の負担増ということで、企業会計や第三セクターは当然入るわけですので、この中に当然市民病院も――今245億円ぐらいまだ借金があるようだけれども――それも入るでしょうし、水道企業団、収支も大分やっているようですが、これらも入るのでしょうか。それから、これからつくる仮称・地域観光交流施設の36億円も当然入るのかなと思いますので、これらが入った場合にかなり条件が悪くなるというか、そういうことになりかねないかどうか。まずその辺が入るのかということも――入るかと思うのだけれども、そこを財政部長の方からでもひとつお答えいただきたいと思います。  まず先に、では、そこだけをお聞きして、あとは意見を申し上げたいと思いますが、先にお答えください。 ○議長(吉田博司 君)市長 ◎市長(小林眞 君)まちづくり会社共通駐車券事業について、イメージということでありますけれども、実は今、既に事業は行われておりまして、実際に収益も上がっている。それを引き継ぐわけであります。その辺は、ちょっと具体的な数字については、後ほど産業振興部長の方からお答えを申し上げます。  それから、財政再建法絡みで指標の中にどういったものが入ってくるのかということであります。実質公債費比率、平成18年度決算で17.4、平成17年度決算で17.7だったと思いますけれども、改善しているわけであります。公債費比率の中に、今、議員御指摘のありました繰り出しをしている中に、例えば病院の公債費の状況でありますとか、外部の公債費の要素も含めて改めて公債費比率を計算したらどうなるかというのが実質公債費比率でありまして、議員御指摘のものについては今度新たに入ることになって、入った結果が今回17.4であったと。昨年度に比べればやや改善している状況にあるということであります。 ○議長(吉田博司 君)産業振興部長 ◎産業振興部長(馬場良夫 君)まちづくり会社の収益事業についての再質問についてお答えいたします。  今、市長の方から答弁申し上げましたが、共通駐車券事業は現在八戸中心商業街区活性化協議会の方でやってございますが、これをまちづくり会社の方で承継すると。そして、現在紙ベースでございますが、それを電子媒体といいますか、ICカードを使いまして、ポイント制にしていくということで今検討が進められてございます。  したがいまして、市内の中心市街地の駐車場を活用するときに、お店の方で物を買いますと、それに絡めてポイントをもらう。そのポイントによって、例えば従来と同じように駐車場の割り引きといいますか、150円なら150円という形で還金といいますか、駐車料金にそのポイントを充てることもできると。また、今後の検討によりますが、例えばそれをタクシーですとか、あるいはバスですとか、そういうものにも活用できないかということで、今商工会議所の方で一生懸命検討されているところでございます。  ですから、これまでの駐車券と違いまして、利用の仕方がよくなる、利便性が高まるということで、集客効果なり、消費者の方々のまさに利便性なり、有利な点がふえてくるということで、非常に有望ではないかということで今一生懸命検討をしているところでございます。  以上でございます。 ○議長(吉田博司 君)畑中議員 ◆20番(畑中哲雄 君)再質問が1つか2つかあると思いますが、先に意見、要望を申し上げておきます。  財政の新型交付税の問題の試算は、これからまだいろいろな要素が絡み合ってきて複雑なので、はっきりここでまだ申し上げられないということは、これは当然だと思うのですが、いろいろな地方団体からの要望もあって、それに合わせた試算もまたしているようでありますからはっきり出ないと思います。  もう1つは、財政改善の問題で、国では三位一体改革でこれを減らしたのだけれども、我々は、これは今のままではますます切り詰められる方向にあるのではないかと思うのです。  今度の選挙で、こういう問題も含めて、自民、公明の安倍内閣は批判されたと思うのです。きのうの所信表明演説でも地方財政改革をやると言っていますが、その方向は全く見えておりません。逆に今までの路線を踏襲していくというふうな方向ではないかなと思っているのです。ですから、きのうは消費税の値上げまで出されてきています。今年度提案してやるというふうなことは確かに外れたようでありますが、消費税の値上げの問題も出てきていますし、そうなると、ますます地方の疲弊が進むということになりかねない。この財政計画の改善の問題では、今の国のやっていることには――さっき副市長は国の専管事項と言ったけれども、それだけで済まされない問題がある。きちんと国に意見を上げていかなければ、地方財政は大変な事態になっていくというふうに思うのです。  我々は、財政計画の改善の問題でも、今一番もうかっている大企業、これはもういざなぎ景気以来のもうけだそうでありますが、こういうところにちゃんと見直しのメスを入れなければならない。壇上でも言いましたけれども、そういうことが必要ではないかと思うのです。  今いろいろ財政問題が論議されて、最終的には消費税というふうなことになっているようでありますが、そういう袋小路に陥らないために、この計画でも出しているのは、先ほど言った大企業の法人税の減税、これまで188兆円ぐらい消費税を皆さんからもらったそうですが、そのうちの80%が大企業の法人税の減税に使われているということがあります。  確かな数字も入れますと、この間に小泉内閣になってから大企業の税金は大分まけられて、4兆何億円もまけられているのです。ここ数年我々から取ったのは5兆幾らで、4兆円近いものが大企業の減税に使われているということであります。こういうものにメスを入れていかなければならないと私は思います。  それから軍事費の問題も、これは聖域でだれも余り口にしないのですが、共産党以外余り口にしないようですが、自衛隊の活動と相まって毎年5兆円です。こういうものにメスを入れなければならない。旧ソ連が解体する前に50トンの90式戦車を買うということにしたのですが、生産が間に合わないで、ソ連が解体してからずっと今も買い続けています。1両10億円もするものです。320両買っておりますが、3000億円以上も90式戦車を、今も買い続けている。  それから、インド洋で今無料給油をやっていますイージス艦、これはことし6隻になりましたが、これも旧ソ連のバックファイア対策として計画されたものであります。これが旧ソ連が解体して、それから大分後になってイージス艦が建造され、1隻1100億円ぐらい、6隻で7000億円もかかっているというようなことであります。  もう1つはアメリカ軍の再編の問題では3兆円をこれから特別立法で出そうということも出されています。こうした問題が我々の地方財政計画に大きく影響していると思います。  それからもう1つ、米軍の駐留経費、これはもう毎年間接的なものも含めて7000億円ぐらいあるのです。来年の3月で切れる思いやり予算の協定、米軍の駐留経費に関する特別な協定というものでありますが、これも3月に切れます。これはもう中小企業の予算よりも多いのです。毎年2500億円ぐらい使われています。こういうものも含めると、毎年7000億円ぐらいの駐留経費を負担しているのです。  世界で24カ国がアメリカの軍隊を受け入れていますけれども、日本の駐留経費の負担というのは、そのほかの23カ国全部を合わせたものよりも1.6倍も多い。そういう負担なのです。日本では、アメリカとの軍事同盟が水や空気のように、もう避けられないものというふうに思っている人もたくさんいるし、特に今の政府の中にはそういう方がいてやっているようですが、こうしたものも含めて、地方財政の改革を注文していかなければならないと思うのです。  国の専管事項で意見を上げないというふうなことであっては――副市長がさっき自衛隊の問題でそう言いましたけれども、これはそういう性質のものだと思うのです。ですから、地方財政の改革は、今度の参議院議員選挙を通じて民意であります。ちゃんと国民の、地域住民の立場に立ったそういう意見を申し上げていくということが今必要になっているし、そうやらなければ、結局、消費税の増税とかそういう袋小路に追い込まれる。そういうことが懸念される。  消費税は八戸市でも、皆さんが全体で納める額は250億円ぐらいでしょう。大変なものです。これを少し上げれば、経済に対してどういう影響を与えるか。これがありますし、地方財政の計画にしても、そうしたものを含めて見直しを要求していかなければ、結局、次々と国の方から削減されて、我々自治体が追い込まれるということになると思います。ですから、その辺は国に対してもきちんと要望をしていく。そういう観点でやってもらいたいと思います。所見があれば、時間があれば後で答えてください。  それから、八戸赤十字病院の精神科と市民病院の精神神経科の医師の問題ですが、これは大変深刻な問題だと思うのです。先ほど市民病院長からも若干ありましたが、ふえる傾向にあると。今働いても働いても生活できない人たちがふえている。自殺する人が年間3万人を超える。こういうふうな中で、精神病になるなといっても、これは無理だというのがあるのです。きのうまで元気な人が、突然うつ病になったりすることもあるし――うつ病は精神科に入るかどうかわかりませんけれども、そういうこともあるのです。朝青龍もその1人かもしれませんが、そういうことがあるのです。  ですから、これは国の医療政策としてきちんと意見を上げていかなければ、市民病院も八戸赤十字病院の医師も、これはもたないと思うのです。今市民病院に1人しかいないということですが、この方だって、とてもではないが、新規患者を2人しか受け入れないといっても、これはもたない時期が来るのではないかと思うのです。ですから、これはそれこそ県や国に対してもきちんと要望していかなければならない問題だろうと思います。  私は4日ぐらい前の東奥日報で見たのですが、これは医師不足に対する奨学金ということで、これは埼玉県の秩父市ですか、市が最高4600万円ぐらい奨学金を出す。これには条件があって、この病院に何年か勤務するということが条件のようでありますが、こうした思い切ったことをやっている自治体も報道されています。八戸でそれをやる財政力があるかどうかはわかりませんが、そういうことを含めて、医師をきちんと確保していかないと、これは市民の暮らしにいろいろかかわってくるのではないかと思います。市民病院長の判断で奨学金をつくるというわけにいかないのですが、そうした要望も県や国に上げるということも含めて、これは対策を強化してもらいたいと思います。  それから、障害者自立支援法の問題についてですが、これは先ほど壇上で言ったように、我々は今、国会でも調査して、さらなる改善を求めていく交渉もしています。今度まとめるアンケートに基づいて、また具体的にそういうふうなことも入ってくると思います。何よりも障害者団体の要望、これは応益負担の撤廃ということが第1番にあります。  今度の我々の要望でもこういうことを真っ先に掲げて、5つぐらいの要望を出しています。まず応益負担をなくすという問題とあわせて、障害者の小規模作業所、これらが安定して事業を行えるような地域活動センターの補助基準、これをもっとふやしてほしいという問題もありますし、それから障害者の程度区分、この判定の問題でも、まだまだそれぞれの障害者によっていろいろ違いがあるので、適正にやってほしいという問題とか、こういう問題で要望しております。  これは今度の参議院議員選挙の結果、やはり大きく変わってきたと思います。安倍内閣もこの問題では見直すべきは見直していくと言って、何回かこういう見直しをしてきましたし、第1党になった民主党も、障害者の負担を撤回させるという公約をしましたので、多分この公約は守られていくだろうと思います。ですから、国会でも大きな変化が起こせる。そういう状況になってきたと思います。ですから、障害者団体も含めて、今の国会の参議院で大きな変化、これのもとで要望を出していくということが、障害者自立支援法のさらなるいい方向への見直し、これがされると思います。  特に私はこの問題では、国に対するそういう要望と同時に、地方での障害者自立支援法の精神に基づいたいろいろな支援活動、これらがもっともっと充実されなければならないだろうと思っているのです。ただ、その場合も当然予算がかかわってきます。これまで八戸市独自で出してきたものも、予算がないということで、ほかにあわせて負担をさせるというふうなことも出ていますが、それは八戸らしさであって、そのままでいた方がいいと思うのです。いろいろ国の基準だけに合わせて、それに負担をさせるということは、障害者自立支援法の精神からいってもまずいのではないかと思います。  ですから、この障害者自立支援法の問題は、国に対する要望と同時に、独自に市としてもっともっと実態を調査して、そして支援対策、今ジョブコーチとかいろいろやっていますけれども、そういうものを含めて、就労のための支援をやってほしいということを、ここは要望しておきます。  それからヘルパーの問題です。これは、先ほど八戸大学の教授が調査しただけではなくて、大変細かい数字もこれまで出てきております。就労したけれども、二、三年でやめるということが結構出ている。これは先ほど言ったように、最近ではそういう条件上合わないという問題とも絡んでいると思いますが、ヘルパーの講座を開いても、なかなか定数が集まらないという事業所も出てきております。ヘルパーの平均の収入は非常に低いのです。  これは東京地方医療労働組合連合会の調査でありますけれども、年平均の収入120万円以下というのが61%。ですから、非常に低いこのヘルパーの条件を上げるということが、また改正になるわけですから、こういうのも含めて国に対する要望事項としてきちんとやっていかなければならないのではないかと思います。  ヘルパーの崩壊といいますか、これだけやめたいと思う人が出てくる。そういうことになると、この間のコムスンではないのですが、そういうものも影響しているのではないか。何もコムスンを擁護するのではないのですが、そういうヘルパーの条件が悪くなっているというところから集まらないということで、そうした問題も起きてきているのではないかと思うのです。  ですから、このヘルパーの条件を要望して上げていくということが、介護保険そのものを守るという点でも大事になってきている。いろいろなそのほかの条件もありますが、特に最近出されたこのヘルパーの問題では、そういう条件が必要だろうと思っております。  最後、自衛隊の問題です。さっき副市長は、これは国の専管事項だからということで、一言で終わったのですが、国の専管事項、確かにそうです。しかし、壇上でも言ったのですが、私らが――私だけではないです。いろいろな団体や個人が監視されていますから、こういう問題が憲法に保障された権利の侵害ではないかということなのです。この点は副市長、もう1つ最後に答えてほしいのです。  時間の関係で前へ進みますが、自衛隊が今どんな活動をしているか。これはきょう、9・11、アメリカの同時多発テロからちょうど6年ということになるのですが、インド洋で給油活動もやっていますし、自衛隊そのものが今自民党の憲法改正草案を先取りした形でこういうことをやっているのです。もし自民党の改憲案どおりに憲法が改正され、自衛軍が明記され、第21条の国民の権利が責務とされて、監視されるようになる憲兵国家ができるおそれがあります。  今世界の中で日米軍事同盟と米韓の軍事同盟が稼働していますが、それらに日本の自衛隊というのは反してといいますか、世界の流れに反して強化する方向で、第9条を投げ捨てる、こういう方向が今自民党によってやられようとしています。こうした流れの中でこういう問題が起きているということで、国の専管事項と一言で片づける問題ではないということで、副市長からこの辺の答弁をお願いして、私からは終わります。 ○議長(吉田博司 君)西副市長 ◎副市長(西幹雄 君)情報保全隊の活動につきましては、市としては知り得る立場にはないと思います。ただ、憲法で保障されております、先ほど議員おっしゃっていました憲法第13条、それから憲法第21条、これらは権利として擁護されるべきだと、このように思っております。  以上です。 ○議長(吉田博司 君)以上で20番畑中哲雄議員の質問を終わります。  この際、暫時休憩いたします。   午後0時02分 休憩   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−   午後1時00分 再開 ○副議長(越後賢司 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  一般質問を続行いたします。   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
      19番 松橋知君質問 ○副議長(越後賢司 君)19番松橋知議員の質問を許します。松橋議員  〔19番松橋知君登壇〕(拍手) ◆19番(松橋知 君)2007年9月定例会に当たり、社民党・市民連合の議員団の1人といたしまして、市勢伸展、市民福祉向上のために、通告に従いまして質問いたします。  質問の第1項目は財政問題についてであります。  地方分権一括法が2000年4月に施行され、地方自治体の自己決定や自己責任の範囲が拡大しました。これを契機に各地方自治体は、みずからの責任と判断のもとに、地域の実情に沿ったまちづくりを実践していくことが求められております。  当市においても、昨年度策定されました第5次八戸市総合計画では、本格的な地方分権時代、少子高齢化の進展などに対応した10カ年の市民と行政の協働によるまちづくりビジョンが策定され、本年度スタートしております。今こそ安全と安心、そして住みよいまちづくりに向けて、市民と行政が連携をして取り組む必要があります。そのためには、当然のことでありますが、財政の確立は必須の条件であり、常にみずからの財政状況を分析し、財政の健全化を図っていかなければなりません。  そこで質問いたします。  第1点目は2006年度八戸市一般会計決算についてであります。  その1つは主な財政指標についてであります。  2006年度八戸市一般会計決算を見ますと、実質収支は17億4500万円の黒字であると公表されました。しかし、実質収支が上がっている要因は、歳入で見ると、法人市民税が20.9%の大幅増であり、一部企業によるもので、地域経済全体の動向によるものではありません。さらに、個人市民税が定率減税の縮減や高齢者控除廃止に伴って5.9%増になったものであり、市民への負担増によるものであり、地域経済が上向いたものではありません。  このように、昨年度決算と比較をしまして、実質収支は上がっておりますが、地域観光交流施設や消防庁舎建設、ハサップ対応などの大型プロジェクト事業など、歳出が大きく見込まれる事業があり、財政状況が心配されます。  そこで、主なる財政指標についてどのように考えているのかお伺いいたします。  さらに、今後の事業に影響はないのかお伺いいたします。  次に、歳出決算額の人件費と公債費についてであります。  歳出決算額の義務的経費を前年度比較で見ると、人件費が削減される中で、生活保護費などの扶助費や借金返済である公債費が増加しております。まさに生活保護費や借金返済のために職員削減や民間委託などの行革を積極的に進めていると言えます。  そこで、昨年度決算と比較をして、人件費が下がった理由、また公債費が上がった理由についてどのように考えているのかお伺いいたします。  2点目は2007年度地方交付税についてであります。  その1つは八戸市の交付税額の減額理由についてであります。  7月末に総務省が公表しました普通交付税大綱によりますと、青森県への配分額は、総額で前年度と比較しまして2.9%の減少となったものの、県内市町村については4年ぶりに1.7%の増加となっております。しかし、当市の配分額はマイナス4.1%、さらには交付税の穴埋めをする臨時財政対策債を加えました実質的な交付税総額はマイナス4.7%であります。なぜ八戸市だけが大きくマイナスになったのか、また今回減額されたことによる財政への影響はないのか、お伺いをいたします。  次に、新型交付税の影響額についてであります。  本年度から人口と面積を基本とする新型交付税が一部導入されることになりました。その影響についてお伺いする予定でありましたけれども、先ほどの畑中議員と同じということですので、答弁は割愛でお願いします。  3点目は地方公共団体財政健全化法についてであります。  地方公共団体財政健全化法と市の財政運営についてどのように考えているのかお伺いする予定でございましたけれども、これにつきましても、先ほどの畑中議員と同じということですので、答弁は割愛でお願いします。  質問の第2項目は協働のまちづくりについてであります。  平成12年4月の地方分権一括法施行を機に、各地方自治体はみずからの判断と責任のもとに、地域の実情に沿ったまちづくりを実践していくことが求められ、当市においても、平成17年4月、協働のまちづくり基本条例を施行し、市民と行政の協働によるまちづくりをスタートしております。  しかし、近年社会環境や人々の意識の変化、生活様式の多様化などを背景として、住民同士の関係が希薄化するとともに、人々の助け合いの意識の薄れ、地域課題の解決力が低下していると言われており、当市においても、町内会加入率の低下や役員のなり手不足といった課題として顕著にあらわれております。住民が暮らしやすい安全安心な地域をつくっていくためには、多くの住民が地域コミュニティの重要性を再認識し、活動を通じてお互いに助け合っていく意識の醸成が必要であり、市も積極的に地域コミュニティの振興を支援していくべきと考えます。  そこで質問いたします。  第1点は住民自治推進懇談会と出前市役所の趣旨と今後のあり方についてであります。  昨年度小林市長は、市内全23地区公民館において、住民と地域コミュニティの振興について話し合う住民自治推進懇談会を開催しておりますが、一方で地域の要望、苦情に対して、市の担当課が地区公民館に出向いて回答する出前市役所も同時期に開催しております。私は、市長を初め市の担当課が地域に出向いて、住民とさまざまな話し合いを持つことは非常によいことだと考えておりますが、地域によっては、開催時期が近いところや話し合われる内容が同じような地域もあり、住民の中には、この2つの違いがよくわからないといったような声も聞こえております。  そこで、改めて住民自治推進懇談会と出前市役所の開催趣旨と今後のあり方についてお伺いいたします。  2点目は地域コミュニティ振興に向けた支援策についてであります。  昨年度策定されました第5次八戸市総合計画では、地域コミュニティの振興を図る主な事業として、地域コミュニティ計画策定事業や地区公民館の機能強化が掲げられております。  そこで質問いたします。  その1つは地域コミュニティ計画策定事業についてであります。  地域コミュニティ計画につきましては、住民自身の手で地域の将来像を考え、その実現に向けた方向性や事業計画を定めるもので、住民のまちづくりを実現する有効な手段であると認識をしております。  そこで、地域コミュニティ計画策定事業についてどのように考えているのかお伺いいたします。  次に、地区公民館の機能強化についてであります。  地区公民館につきましては、現在、生涯学習、社会教育の地域拠点として地域住民に幅広く利用されております。この地区公民館を地域コミュニティの振興のためにどのように活用しているのか、取り組み内容や方向性等についてお伺いいたします。  第3点目は行政員制度の見直しについてであります。  これからの行政員制度のあり方についてどのように考えているのかお伺いをする予定でありましたけれども、松田議員と同じということですので、答弁は割愛でお願いします。  質問の第3項目は中心市街地活性化についてであります。  第1点は中心市街地活性化基本計画についてであります。  近年、全国的に中心市街地の衰退に歯どめがかからない状況にあり、残念ながら八戸市の中心市街地においても同様の状況であります。私は中心市街地の衰退は郊外開発に原因があったと思っております。平成2年にラピア、平成7年には隣のおいらせ町にイオン下田ショッピングセンター、平成10年にピアドゥが開店しましたが、この間、中心市街地における歩行者通行量は年々減少し、にぎわいが減りました。  そこで質問いたします。  その1つは都市計画との整合性についてであります。  今多くの都市ではコンパクトシティー、つまり、市街地の拡大を抑えて、効率的なまちづくりが望ましい都市像として求められるようになっております。八戸市でもコンパクトシティーを目指して、中心市街地活性化基本計画の策定に取り組まれていると思いますが、郊外開発について政策的にどう取り組まれているのでしょうか。  そこで、中心市街地活性化基本計画の策定に当たり、今後都市計画との整合性をどのように図り、郊外開発をどのように規制していくのかお伺いいたします。  次に、推進体制及び評価についてであります。  八戸市では、平成12年に旧中心市街地活性化法に基づき基本計画を策定しましたが、中心市街地の衰退に歯どめがかかったとは言えません。ややもすると、市が計画は策定して、それで終わりということもあったのかもしれませんが、実効性のある計画とするためにはどうするべきかを考える必要があると思います。  そこで、事業の推進体制をどのようにするのか、さらには事業の進捗をチェックする評価体制も確立していくべきだと考えますが、お伺いいたします。  次に、民間組織との協働体制についてであります。  基本計画を策定している中で、官だけではなく、市民、NPO法人などを含め、民間との協議は図られてきたのか、また今後の民間組織との協働体制はどのようになっているのか、お伺いいたします。  2点目は仮称・八戸市中心市街地地域観光交流施設の事業内容と管理運営体制についてであります。  この施設は、基本計画にもあるように、単なる観光拠点ではなく、さまざまな市民の活動の拠点として整備を目指すものであり、中心市街地での交流を活性化する大きな契機となる大変重要な事業であります。  そこで、多くの項目をお伺いする予定でありましたけれども、先ほどの寺地議員と同じということですので、答弁は割愛でお願いします。  3点目は仮称・株式会社まちづくり八戸についてであります。  仮称・株式会社まちづくり八戸は、中心市街地活性化基本計画で定めた各種事業を推進する実行部隊と言われておりますが、しかし、本当に中心市街地の活性化につながるようなハード、ソフト両面の事業を積極的に進めることができるのか大変疑問であります。以前のTMOなど、商工会議所が主体となって活性化に取り組んだところは、成功例は少なかったように思われます。  そこで質問いたします。  その1つは事業内容についてであります。  中心市街地活性につながる中核となる事業は何かお伺いする予定でありましたけれども、これも先ほどの寺地議員と同じということですので、答弁は割愛でお願いします。  次に、市の出資金についてであります。  市が出資する出資金の根拠を明らかにしていただきたかったのでありますが、これも先ほどの寺地議員と同じということでございますので、答弁は割愛でお願いします。  次に、専任スタッフについてであります。  私は、まちづくり会社の効果的かつ円滑な事業展開のためには、いわゆるタウンマネジャーのような豊富な経験を持ったまちづくりの専門家の存在が必要と考えておりますが、仮称・まちづくり会社八戸においては、そのような専任スタッフの配置の有無等、人員の配置計画等、事業の推進体制はどのようになっているのかお伺いいたします。  質問の第4項目は新田城址についてであります。  ことしで3回目になりますが、大館地区連合町内会、連合婦人会、自治振興会などが中心になりまして、新田城まつりが10月7日日曜日に開催されます。この祭りは大館地区に新田城を築きました新田氏が根城南部氏の家臣として、約380年前の江戸時代になるわけでありますけれども、岩手県遠野市へ国がえするときの武者行列を再現した出立行列であります。地域の伝統芸能をやる皆様方や児童生徒たちの参加も得ましてにぎやかに開催されます。ぜひ市長を初め理事者の皆さん、議員の皆さん、多くの市民の皆様方も、ぜひごらんいただきたいと思っております。  大館地区住民の皆さんは、このまつりを通して忘れ去られようとしている地域の歴史を知り、新たなまちづくりにつなげたいとの強い思いがあるからであります。  さて、新田城と根城の関係は三館一城といいまして、三館とは、中世における八戸は、1つは国の史跡に指定されております根城であります。2つは中館と言われ、今の三八城公園であります。3つは南館とも言われました新田城であります。この三館がそれぞれ協力し合ったとき、1つの城としての役割を果たすという考えで結ばれていたと言われております。さらに、分家と本家、濃い血縁で結ばれております。根城南部家5代長政の長男信政は6代を継ぎました。次男の政持が新田城の初代城主となっているわけであります。そして、三男の信助が中館――三八城公園――後の八戸城を興したと言われております。  こうしたことから根城の整備が終わり、三八城公園の整備も今終わろうとしている今日、引き続き新田城址の公園としての整備をしていただきたいのであります。私は、新田城を整備しなければ根城を整備したことにはならないと考えております。  そこで質問いたします。  第1点目は市長の歴史認識についてであります。  私は、新田城の歴史認識につきましては、平成13年6月定例会におきましては中里元市長に、平成14年6月定例会におきましては中村前市長に、それぞれ伺ってまいりました。  そこで、改めて小林市長に新田城の歴史についてどのように認識されているのかお伺いいたします。  2点目は史跡調査についてであります。  実は、7月24日の大館公民館で開催されました住民自治懇談会に市長が出席されました。地域住民から新田城址の公園としての整備計画についてどうなっているのだと質問があり、市長のコメントは、新田城址周辺の環境整備は、史跡調査も踏まえて、財政状況を見つつ、今後検討していきたいとコメントがありました。  そこで、市長が言われた史跡調査についてどのように考えているのかお伺いいたします。  第3点目は整備計画についてであります。  新田城址の公園としての整備計画については、私の質問を踏まえまして、平成15年度当時の第7次都市公園等整備5カ年計画に明記していただきました。しかし、国の方針で、道路、河川、公園等を統合した社会資本整備重点計画に移行したため、個別の事業名である新田城址の公園としての整備計画は、計画の中に示されなくなりました。しかし、その後、市では新田城址の公園を整備する方向であると、私の予算特別委員会での再三の質問に答弁しております。  そこで、公園区域の検討に当たり、平成15年度に地形測量が実施されておりますが、その結果を踏まえてどのような整備構想を考えているのか、また事業着手はいつごろを想定しているのか、さらには事業化に向けた課題は何か、市長の所見をお伺いいたします。  以上で壇上からの質問を終わります。  〔19番松橋知君降壇〕(拍手) ○副議長(越後賢司 君)市長  〔市長小林眞君登壇〕 ◎市長(小林眞 君)松橋議員にお答えを申し上げます。  まず、主な財政指標について御質問でございますけれども、経常収支比率と実質公債費比率については、私の方からお答え申し上げます。  経常収支比率でございますが、経常経費のために一般財源がどれだけ充当されたかを示す指標でありまして、財政構造の弾力性を判断するための指標として用いられ、また実質公債費比率は、実質的な公債費を網羅するため、現行の起債制限比率に一定の見直しを行ったもので、平成18年度から地方債制度が許可制から協議制へ移行する際に、新たな指標として導入されたものであります。  当市の平成18年度の経常収支比率は88.5%、前年、平成17年度が89.5%、実質公債費比率は17.4%、前年、平成17年度が17.7%でありまして、いずれも前年度の数値を下回っておりますことから、わずかながらではありますが、財政状況は改善をされてきているということであります。  しかしながら、経常収支比率が90%を超えますと、財政運営計画の策定を求められること、実質公債費比率が18%を超えますと、従来どおり地方債の許可団体になることとなっておりますので、依然として厳しい財政状況にはあると認識をしております。  今後のさまざまな事業推進に影響がないかとのお尋ねでございますが、今後事業そのものの選択、あるいは決定しました事業の実施に当たっては、できる限り有利な財源を確保すること等に努めまして、財政の健全性維持に努力してまいりたいと考えております。  次のイ、歳出決算額の人件費と公債費について及び(2)のア、2007年度の八戸市の交付税額の減額理由については、後ほど財政部長からお答えを申し上げます。  なお、(2)のイ、新型交付税の影響額について並びに(3)地方公共団体財政健全化法については、お許しをいただきましたので割愛させていただきます。  私からは2の協働のまちづくりについて、(1)住民自治推進懇談会と出前市役所の趣旨と今後のあり方についてからお答え申し上げます。  住民自治推進懇談会は、地域づくりに対する住民意識の向上と地域コミュニティ計画策定に向けた機運の醸成を図ることを目的に、私が各地区公民館に出向き、地域住民の方々と直接意見交換をさせていただいているものであります。  一方、出前市役所は、住民の方々に直接市役所にお越しいただくことなく、市が積極的に地域の要望等に対応させていただくもので、町内会から事前に提出をされました市に対する要望、意見について、担当課が各地区公民館に出向き、地域住民から直接お話を伺いながら、関連する施策、事業について御説明をさせていただいております。  どちらも平成18年度より実施をしており、各地区公民館において同時期に開催されることもありますことから、議員御指摘のように、2つの事業の違いがよくわからないといった意見があることは承知をいたしております。これにつきましては、住民自治推進懇談会の席上、私から参加者の皆様へ開催趣旨等について申し上げているほか、事前に担当課からも、連合町内会役員の皆様等にその違いについて御説明させていただくなど、御理解をいただけるよう努めておるところであります。  今後につきましては、住民自治推進懇談会は今年度地域カルテを活用するなど、内容の充実を図るとともに、開催日程も平成20年度までの2カ年をかけて、全地区公民館で引き続き開催したいと考えております。また、出前市役所につきましても、開催の形態や内容が住民の皆様にわかりやすくなるよう検討した上で、継続をしてまいりたいと考えております。  特に住民自治推進懇談会につきましては、2年度目に入りましたことから、開催趣旨も大分御理解が得られてきているものと手ごたえを感じておりまして、また懇談の内容も、コミュニティ活性化に向けた積極的な話し合いがなされてきております。  今後ともこの2つの事業につきましては、住民の皆様への趣旨等のPRに努め、日程につきましても、連合町内会役員の皆様へ御相談させていただきながら進めてまいりたいと考えております。  次に、地域コミュニティ計画策定事業についてお答え申し上げます。
     地域コミュニティ計画は、住民自身が地域の将来を描き、それを実現するための取り組みなど、地域独自の計画としてまとめるものであります。この地域コミュニティ計画の策定は、近年地域の活性化につながる効果的な手法として注目を集めており、策定に取り組む地域が全国各地で見受けられるようになっております。  当市におきましても、平成17年度に地域コミュニティ計画の手引書を作成し、住民自治推進懇談会などで計画策定の意義や効果について普及、啓発を図ってまいりました。  さらには、昨年度策定いたしました第5次八戸市総合計画の戦略プロジェクトの事業として地域コミュニティ計画策定事業を掲げ、本年度計画策定の直接的な支援に取り組んでおります。具体的には、モデル地区を3地区選定し、地域の現状、課題の整理や地域づくりの基本方針の検討など、担当職員が住民の皆様を支援しながら作業を進め、地域コミュニティ振興の新たなきっかけを創出してまいりたいと考えております。  当市におきましては、既に根岸地区や南郷区において、住民の皆様の手による具体的な計画が策定されておりますが、第5次総合計画では、地域コミュニティ計画の策定を全市的に広めていく目標を掲げておりますことから、他地区につきましても、本事業を継続して展開してまいりたいと考えております。  次に、地区公民館の機能強化についてお答えを申し上げます。  地区公民館は、生涯学習、社会教育の地域拠点としておおむね中学校区ごとに設置されており、地域住民に幅広く利用されるとともに、地域と行政の双方からさまざまな分野の情報や資源が集まる施設となっております。  近年社会情勢の変化に伴い、人々の助け合いの意識が希薄化する中、地域の課題を住民みずからが主体となって解決できるよう、地域コミュニティ活動の活性化を図ることが求められております。国におきましても、公民館を拠点として活用し、地域住民の参画のもと、地域の課題解決活動を促進していく方針が示されております。  このことから当市におきましても、地区公民館の持つ拠点機能を活用した地域コミュニティ振興施策の構築を目指し、地域課題の話し合いの場の創出や地域づくり情報の提供など、側面から支援する体制を整備していきたいと考えており、現在庁内にワーキング会議を立ち上げ、施策案の検討を進めております。  次の(3)行政員制度の見直しについては、お許しをいただきましたので割愛させていただきます。  次に、3の(1)のア、中心市街地活性化基本計画と都市計画との整合性についてからお答えを申し上げます。  八戸市都市計画マスタープランにおいて、基本的なまちづくりの方向性として、市街地の無秩序な拡大を抑制するコンパクト&ネットワークの都市構造が掲げられており、その中で中心市街地は、行政機能や広域商業、業務機能などが集積する中心拠点として位置づけられています。  現在中心市街地の空洞化が進んでおりますが、八戸都市圏の顔にふさわしい人々が集い、にぎわいのあふれる空間に再生するため、新たな中心市街地活性化基本計画を策定し、活性化に取り組んでまいりたいと考えております。  郊外開発の規制につきましては、本年11月30日の改正都市計画法の全面施行により、商業地域、近隣商業地域、準工業地域以外では、床面積1万平米を超える大規模集客施設の立地が制限されます。  当市におきましても、準工業地域における大規模集客施設の立地規制が基本計画の認定条件の1つとなっていることから、今年度内にすべての準工業地域、約429ヘクタールございますが、これを特別用途地区に指定し、床面積が1万平米を超える大規模な集客施設の立地を制限する条例を制定したいと考えております。これにより無秩序な市街地の拡大を抑制し、拠点性の高いコンパクトで、効率的な市街地の形成を目指してまいります。  次に、中心市街地活性化基本計画の推進体制及び評価についてお答えを申し上げます。  改正中心市街地活性化法第8条の規定により、国が定めた基本方針において、推進体制の整備と認定基本計画の実施状況についての評価の実施が示されており、基本計画に記載することとなっております。  推進体制につきましては、商工会議所や多様な民間主体が参画する中心市街地活性化協議会が法定化されており、当市におきましては、本年10月に八戸商工会議所及び仮称・株式会社まちづくり八戸が共同で八戸市中心市街地活性化協議会を設立する予定となっております。  法定協議会の活動範囲は、市町村が作成する基本計画への意見を述べることができるほか、民間事業者が作成する事業計画の協議等、まちづくりを総合的に推進する組織として広範にわたっており、協議会において決定した事項については、構成員に対して尊重義務が課されることになります。  基本計画認定後におきましても、活性化に関する事業を総合的に調整するなど、活性化を推進する上で中心的な役割を担うものと位置づけられており、市も協議会の構成員となる予定でありますことから、事業推進に向け連携をしてまいりたいと考えております。  次に、評価方法についてですが、国が定めた基本方針において、評価の指標として定量的に把握できるよう数値目標を設定し、おおむね5年以内に達成することが求められております。基本計画認定後の計画期間中には、市町村は定期的にフォローアップを行い、設定した数値目標に係る指標について確認することとなっております。同時に、国も事業の進捗管理及び検証を行うことになっており、市町村は毎年度実績額や進捗状況について国に報告しなければならないこととなっております。  次に、民間組織と協働体制についての御質問であります。  市におきましては、基本計画の策定に当たり、多様な主体による議論を行うとともに、基本計画案の審議を行う組織として、学識経験者、商業関係者、団体関係者、市民の代表等から構成をされます八戸市中心市街地活性化基本計画策定委員会を設置しております。また、10月に設立される予定の八戸市中心市街地活性化協議会と基本計画案について協議することとしており、それまでは、八戸TMO推進会議、中心市街地活性化協議会設立準備会と協議をしてまいります。  なお、基本計画の策定作業の中で、市議会に設置されております中心市街地活性化推進特別委員会からも御意見をいただきますとともに、素案の公表やパブリックコメント等を通じて、広く市民の皆様から御意見をいただきたいと考えております。  事業実施に当たりましては、市民の皆様、NPO法人等の理解、協力も得ながら、幅広い関係者の参画により活性化に向けて事業を推進し、中心市街地の再生を図ってまいりたいと考えております。  次の(2)八戸市中心市街地地域観光交流施設の事業内容と管理運営体制について及び(3)仮称・株式会社まちづくり八戸についてのうち、ア、事業内容についてとイ、市の出資金については、お許しをいただきましたので割愛させていただきます。  私からは、ウ、専任スタッフについてからお答えを申し上げます。  仮称・株式会社まちづくり八戸の組織につきましては、寺地議員にもお答えをしたとおりでございますが、議員御指摘のとおり、まちづくり会社の運営においては、都市計画や商業活性化等に関して豊富な知識と経験を有し、企画、調整など実際の業務に当たるタウンマネジャーの存在は、非常に重要なものであると認識をしております。  平成20年度から22年度までは、中心市街地活性化協議会が国の補助制度を活用し、協議会にタウンマネジャーを配置する予定となっております。仮称・株式会社まちづくり八戸におきましても、その助言をいただきながら、まちづくりを推進していく計画となっております。  そして、ICカードポイント事業や駐車場事業により会社の経営基盤の確立を図り、平成23年度をめどとして専任のタウンマネジャーを配置する計画となってございます。具体的な人選等につきましては、実施事業との関係もあり、未定ではございますが、より効果的な事業展開のため、商業活性化等に豊富な知識と経験を有する人材を、他地域からの招聘を含めて幅広く検討すると伺っております。  次に、新田城址に対する歴史認識についてお答えを申し上げます。  中世の八戸でございますが、議員からもお話がございましたが、根城と三八城公園にあったとされる中館、そして新田城のこれら3つの館が1つの城として守りを固めていたとされ、郷土史の研究ではこの説を三館一城と呼んでおります。新田城は根城を築いた南部師行の弟に当たる政長の次男政持が築城したと伝えられています。この城は、1627年に根城南部氏とともに新田氏も遠野に移ったため、廃城となったものであります。  現地は八幡宮周辺に緑地が広がり、その周辺には堀跡が残っているところも認められ、近年は宅地開発などが進行しつつあるものの、中世城館としての雰囲気が感じられます。私も昭和51年に編さんされました八戸市史の通史編を通読させていただきましたが、この時期が八戸市の今日の成り立ちにとって大変重要な時期であったと確認させていただきました。そのような意味でも、新田城址は中世の八戸の歴史を伝える大変重要な遺跡であると認識いたしております。  次の(2)史跡調査については教育部長から、(3)整備計画については都市開発部長から後ほどお答えを申し上げます。  私からは以上であります。  〔市長小林眞君降壇〕 ○副議長(越後賢司 君)財政部長 ◎財政部長(田名部政一 君)私から歳出決算額におきます人件費と公債費についてお答えを申し上げます。  平成18年度の一般会計決算における人件費は、前年度比約4億円、3.3%の減少になっておりますけれども、その主な要因は、職員数47人の減少に伴う職員給与約3億円、それと平成17年度に実施いたしました国勢調査員報酬の約8000万円がそれぞれ減少したことによるものでございます。  公債費につきましては、前年度比較で約6億3000万円、6.1%の増になっておりますけれども、その主な要因でございますが、公的資金の借りかえに伴いまして約11億7000万円、これを繰り上げ償還したことによるものでございます。  次に、八戸市の交付税額の減額理由についてお答えを申し上げます。  今年度の普通交付税は、全国ベースで総額で14兆2903億円、うち市町村分は6兆2300億円でございます。前年度と比較いたしますと、全国ベースでは約6624億円、4.4%の減、市町村分につきましては2702億円、4.2%の減となっております。青森県内の市町村交付額は1717億1205万4000円でございまして、4年ぶりに前年度比約28億7000万円、1.7%の増になっておりましたが、当市の場合には131億2635万4000円の決定額でございまして、前年度比約6億5000万円、4.7%の減少でございます。  当市が減額になりました理由でございますけれども、基準財政需要額につきましては、生活保護費等の社会福祉費が増加いたしましたが、平成9年度災害復旧事業債の借りかえ等によりまして公債費が減少となりましたことなどから、前年度とほぼ同額であったのに対しまして、基準財政収入額が一部大手企業の景気回復に伴う税収増によりまして、前年度比約5億8000万円、2.3%の増になったことが大きく影響しております。  なお、交付税が減額になりましたことによる影響でございますけれども、減額になりますことはある程度織り込んでの今年度の当初予算編成でございましたし、また予算割れを起こしているわけではございませんので、特段の影響はないものというふうに思っております。  以上でございます。 ○副議長(越後賢司 君)教育部長 ◎教育部長(林隆之介 君)それでは、新田城址における史跡調査についてお答え申し上げます。  新田城跡は、本城と外館の2つの曲輪から構成されていると考えられております。現在八幡宮周辺にあります本城には堀と土塁の一部が残存し、その東側にある外館のほぼ中央に新井田小学校が位置しております。  新田城跡の調査は、平成3年に初めて行われておりまして、それ以降市史編さんや住宅建築に伴う事前調査を中心として、昨年までに23カ所の調査を実施してまいっております。その結果、従来から知られておりました堀跡以外の場所から堀の一部が見つかるとともに、中世の遺物が数カ所で確認されるなど、城内の様子が少しずつ明らかになってきております。しかしながら、いずれの調査も小規模でありますため、新田城跡の全体像を把握するまでには至っておらないのが現状でございます。したがいまして、今後も機会をとらえて試掘調査を実施いたしまして、成果の積み上げを図ってまいりたいと考えております。  以上です。 ○副議長(越後賢司 君)都市開発部長 ◎都市開発部長(妻神敬悦 君)次に、公園としての整備計画についてお答え申し上げます。  新田城址の整備につきましては、長年にわたり地元町内会等から要望されております。平成15年度に策定しました八戸市緑の基本計画におきましては、城址周辺の歴史と緑が調和した憩いの場づくりとして位置づけられていることから、将来は歴史的な雰囲気の感じられる公園としての整備を考えております。  これまで周辺を含めた3.3ヘクタールの地形測量を実施しており、この成果をもとに新田八幡宮の東側に隣接する0.7ヘクタールを公園区域として予定しております。しかしながら、事業化に当たりましては、用地取得に地権者の協力が必要であること、また現在事業中のこどもの国、三八城公園、館鼻公園のほか、さらに整備予定の公園もあることから、早期の着手は困難な状況にあります。今後新田城址の公園としての整備に向けて、地域の方々と連携して取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○副議長(越後賢司 君)松橋議員 ◆19番(松橋知 君)まず、詳細な答弁ありがとうございました。  それでは、簡単に意見、要望も付しながら再質問してまいりたいと思います。  まず財政問題について、決算を見る中で、市長は依然として厳しいという認識を持っておられると思いますけれども、今、市長は大変いろいろな事業を計画されています。地域観光交流施設もそうでありますし、消防庁舎建設、それからハサップへの対応とか、あるいは新最終処分場の建設などなど、大型のプロジェクト事業が予定されているわけでありますが、こうした厳しい状況の中で、こういう事業が大丈夫なのかと大変心配されるわけです。私は、これらについて事業計画も含めた中長期的な財政計画等を少し検討してみるべきではないのかなというふうな提言もしておきたいと思います。また、市の財政課の方では、実質収支がよかったので、地域経済の景気が少し上向いているのではないかと。その景気の動向について、市長は上向いているという考えなのかどうか。その辺の所見をちょっとお伺いしたいと思います。  次に、財政部長の方からちょっとお伺いしたいと思います。公債費について6億3000万円の増ですが、借りかえによる繰り上げ償還が11億7000万円ということで、借りかえをしたからふえたというふうな考え方で、借金の繰り上げ償還といえばいいと思いますけれども、それも含めて、私は公債費がかなり多いと思うのです。全体から見て、10%を超えていますから、借金が結構あるのだなというふうに考えますけれども、市債残高がどのくらいあるのかお伺いしたいと思います。  それから、先ほど言いましたように、市長は新しい事業を考えられていますけれども、その事業費が大体どれくらいと予想されるものなのか。総額でいいですから、幾らぐらい、100億円なのか、200億円なのかわかりませんけれども、どのくらいの事業費を予想されているのか。わからなければいいですけれども、わかったら大ざっぱでいいので、教えてください。それから借金の額も教えてください。  それから、2つ目の協働のまちづくりについてであります。  市長の方からお話がありましたように、根岸地区とか南郷区は先進的な地域コミュニティの計画を策定して、まちづくりをしているのだというふうなお話もありましたけれども、私は全体にこれを進めていく必要があるだろうなというふうに思います。市長が描くこれからの協働のまちづくりというのはどういうふうなことを進めていかれるのか。ちょっと私は読み取れないような感じがあります。  地域の町内会の機能を強めて、そこに頼んでいくというふうなイメージなのか。そうではないのだろうなというふうに思います。特に埼玉の草加市なんかは、市長はもう御存じだと思うのですけれども、地方分権一括法が施行されて、もうすぐに取り組んだ市であります。そういうふうな草加市みたいなイメージで、あそこも人口二十三、四万人ですか、当市と同じぐらいの人口だと思いますが、ああいうふうなまちづくり条例や自治基本条例、本当の地域計画や自治計画というものをつくるという観点でまちづくりをしていきたいのか。あるいは公民館を中心とした地域のコミュニティをとにかく深めていきたいということなのか。その辺の将来のビジョンといいますか、このまちづくりに対するビジョンを、簡単でいいですけれども、少し話をしていただきたいと思います。  それから、行政員制度の関係ですが、これは総合政策部長ですか、松田議員の方に答弁されても、余り簡単過ぎて、見直しをどうされるのかよくわからなかったのですが、アンケート調査によって見直しをすることが考えられるというふうなことですけれども、ちょっと具体的な内容を、どのように行政員制度の見直しを検討されているのか。簡単でいいですので、もう少し話していただきたいと思います。  それから、3つ目の中心市街地活性化につきましては、私はいろいろこれには議論が――ただ、時間が余りないので、都市開発部長の方からちょっとお伺いしたいのです。地域観光交流施設が市長にとっても、中心商店街を初め中心市街地の活性化の大変大きな事業というふうに考えていかなければならないと思います。まちづくり交付金を使っての事業でありますけれども、まちづくり交付金の概要と予算をちょっと教えてください。  それから、私は前にも話をしたのですけれども、まちづくり交付金はハード部分だけの予算だろうと思います。これからソフトが出てくるのかどうか。出てきた場合にどのくらいの予算を考えているのか。その辺、わかりましたら、まちづくり交付金という点で。  といいますのは、市長に申し上げておきたいのですけれども、なかなかこういうふうなハード――かつてはよく大規模な再開発ビル計画を核としてありました。今はコンパクトシティーになるでしょうか。ミニハードだと思うのですが、これが余り成功した例がないのです。ですから、本当に本腰を入れてやらないと、本当に地域観光交流施設をつくって、市民の方々が来るかどうか、私は大変疑問であります。本当に破綻したらどうなるのだろう、そんな簡単な問題ではないと私は心配するのですけれども、まず都市開発部長の方からちょっとお伺いしておきたいと思います。  新田城につきましては、試掘調査を教育委員会の方でまた再度やっていただくよう要望しておきます。  それから、都市開発部の方にも用地の取得につきまして、これはだんだんと宅地化が進んでいますから、その点を踏まえて早目に計画に進んでいただきたいということを要望しておきます。  とりあえず以上です。 ○副議長(越後賢司 君)市長 ◎市長(小林眞 君)私の方からは2点ほど再質問にお答えを申し上げます。  1つは、現在の八戸地域の景気といいますか、経済状況をどのように受けとめているのかということであります。  これはいろいろなところで申し上げておりますけれども、確かに一部の大手素材産業など、フル操業とも言える操業を続けておるわけでありまして、これが実際に八戸市の税収に好影響を与えているということは事実であります。ただ、中小企業、あるいは個人消費も含めまして、地域全体としての景気底上げというところまでは至っていない。基本的には厳しい状況にあるというふうには認識しております。  ただ、財政との関連で申し上げますと、今、国におきまして法人2税についての見直しが行われたり、また、従来から市長会などを通じて、あるいは地方6団体を通じまして、国と地方の財源の割合でありますとか、税源の割合でありますとか、特に地方消費税についての地方へのシフトというふうなことを強く申し上げておるわけでありまして、そういった地方の景気に影響されない形の財源というのが地方で確保できるようなそういう仕組みについては、これからも強く要望していきたいというふうには思っております。  それから、協働のまちづくりについてのイメージというようなことであります。  草加市の取り組みは私も十分存じております。地域の活性化、地域コミュニティの活性化というのが従来型といいますか、町内会を初めとするそういう組織の拡大、充実、活性化というふうな形で達成できるかというと、必ずしもやはりそうではないと思っております。それは、若い方も含めたいろいろな主体から、その地域を盛り上げていくための取り組みが自然に出てくるように、主体的に出てくるようなそういう仕掛けといいますか、働きかけが行政からも必要だというふうに思っております。最終的には横のつながりがありますさまざまなNPOでありますとか、ボランティアグループでありますとか、そういったものとの連携も含めた中で、多彩な活動が地域によって行われる。そういった中で、従来からあります町内会も大きな役割を果たしていっていただきたいというふうには思っております。  ただ、これはそれぞれの地域によって成り立ちもいろいろ違いますし、抱えている問題も違いますし、今重点的にやっていることも違っておりますので、これはまさにケース・バイ・ケースで、その地域ごとにいろいろ知恵を絞っていただいて、ステップアップしていただければというふうに思っております。 ○副議長(越後賢司 君)財政部長 ◎財政部長(田名部政一 君)私から、まず市債残高について申し上げたいと思います。  平成18年度末の一般会計の市債残高は946億円でございます。特別会計が704億円、企業会計が226億円。これをトータルいたしますと1877億円でございます。  それから、大規模事業の規模というようなことでございました。確かに新処分施設だとかハサップへの対応、あるいは西母袋子線の道路改良事業、こういったものがいろいろ予定されておりますけれども、例えばハサップであればまだ基本計画が定まったばかり、あるいは新処分施設につきましてはこれから実施設計に入る。西母袋子線などにつきましては用地測量等を行っている最中でございます。したがって、明確な形でどの程度の規模だというふうに申し上げるにはまだちょっと早いのかなというふうに思っております。  以上でございます。 ○副議長(越後賢司 君)総合政策部長 ◎総合政策部長(高島司 君)行政員制度の見直しについてということですが、行政員の機能といたしましては、広報紙などを配布していただく広報機能、それから市民の意見、要望などを吸い上げていただく広聴機能の2つの機能があります。  現在町内会の加入率が大分下がってきておりまして、広報紙を配布していただく広報機能について、本当はあまねく市民の皆さんに広報紙を配布したいところですが、残念ながらそれが縮小されてきているという現実です。それから行政と住民の……。 ○副議長(越後賢司 君)以上で19番松橋知議員の質問を終わります。   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−   3番 森園秀一君質問 ○副議長(越後賢司 君)3番森園秀一議員の質問を許します。森園議員  〔3番森園秀一君登壇〕(拍手) ◆3番(森園秀一 君)平成19年9月市議会定例会に当たり、質問に入る前に一言ごあいさつを申し上げます。  私は、本年4月の統一地方選挙におきまして初当選させていただきました森園秀一でございます。初めての登壇でございますので、皆様のお許しをいただきまして、本日までご助力いただきました方々に、この場をおかりいたしまして感謝を申し上げます。  八戸市民の皆様にお役に立てるよう全力で学び、何事も真摯に取り組んでまいります。先輩議員の皆様方、そして同期の皆様方、また、市長を初め理事者の皆様方、これからの任期の間、どうぞ御指導、御鞭撻賜りますようお願いを申し上げます。  それでは、自由民主クラブの一員として、通告に従い質問いたします。  まず最初に、八戸ツーリズムプロジェクトについてお伺いいたします。  縄文の時代からどれだけの人々がこの地、八戸、南部を訪れたのでしょうか。そして、何を思ったのでしょうか。明治の三大探検家と呼ばれる元青森市長笹森儀助氏は、九州の辺境の地を訪れ、人々が苦しみながら暮らす様子を本にし、世界じゅうにあった悪法人頭税廃止運動に貢献され、今も宮古島、八重山の方々にとりまして大きな存在であると聞きますし、西表島野生生物保護センターには、写真とともに功績等が展示されているそうであります。青森の方が国の命とはいえ、一体どのように探索されたのか、夢のある話であります。  先月まで八戸市博物館で開催されていました江戸妖怪物語展では、大変好評の中、大勢の家族連れや子どもたちでにぎわっていました。その中には、薩摩藩より婿入りした南部信順公が収集したとされる人魚のミイラや鉱石、動植物の標本が展示されていました。また、6月に発刊されました名久井貞実氏の『八戸200年の残像』は、凶作、飢饉の苦境にさいなまれた中で、八戸藩の誕生から、最後に信順公の足跡が書かれていますが、それらを読ませていただくうちに、何か鹿児島出身者である私どもに勇気を与えていただき、遠き地へ思いがよみがえるようでございました。
     総務省の資料の中にありましたが、現住地と出生地との関係から見ても、他地域から大勢の人口移動があるようでございます。この地には、望郷の思いに駆られている多方面からさまざまな事情で移り住んでこられた市民も、また転勤等で一定の期間滞在されている方々もいらっしゃいます。ぜひともこのような方々のネットワークを使えるような方策を考えていただきたいと思います。  市長はさまざまな提言活動を通じながら八戸を全国区にしたい、そして国と連携を図りながら地域振興をしたいと話をされておられます。都市間交流なども、我が市もこれまで近隣から海外まで積極的に行ってこられました。これらの出会いは歴史的なものからいろいろな事柄、例えば経済的なこと、あるいは昨年行われました岩手県北との三圏域連携懇談会や、個人のつながりからもありますでしょう。これらのことを市職員や各団体の市民の皆様が、それぞれの立場で結びつけ発展させるように活動されていることは、なかなか数字といった結果では出しづらく、範囲も漠然としておりますので、どのように継続させ、どういった効果を出すかということに御苦労されていることは想像できます。  そして、これらのことから今、八戸市では市民一人一人がおもてなしの意識を高めるという精神的な改革も含め、観光のあり方を変えていこうという道半ばにあると認識しています。また、これまでの八戸市の歩みからして、前進してはいますが、まだまだこの愛する大八戸の認知度が全国的に少し低いのではとおっしゃる方々がいるのも事実でございます。  八戸から各分野の方々がさまざまな情報を発信されていますが、残念なことに先般報道されました地域ブランド、魅力ある自治体アンケートでは前年より順位が下がり、登録されている県内の都市では、弘前市、青森市、十和田市の後塵を拝しておりました。産品ブランドも上位にはございませんでした。この種のアンケートはかなりあいまいで、すべてがそのとおりではないと個人的にはそう思っております。  先日の八戸三社大祭の入り込み数も、平日ということもありましたが、若干減少したようではございます。先日の日銀青森支店の夏祭り効果の報道を見ますと、三社大祭対三地域お祭り、ねぶた、ねぷた、立佞武多の構図になっており、この八戸だけの引力で足りなければ、例えば三戸郡、あるいは盛岡までも視野に入れて、今後連携していかなければならないという思いになりました。  新幹線新青森駅開業を控え、着々と青森発の情報が発信されていることにかなり危機感を持っています。ただ、いろいろな団体の方々のさまざま努力されている姿には本当に頭の下がる思いです。  そこで、これらを踏まえてお伺いいたします。  市では、そういった危機感のもと、これからの戦略を検討するデータを作成するため、八戸認知度アンケートを平成17年度に実施し、今の八戸ツーリズムプロジェクトに生かしているのだと思います。まだまだ検証は早いと思う方もおられるでしょうが、早いサイクルの中、常に必要な情報も変化しますし、必ずや次の道に進むよう努力しなければなりません。  そこで、改めまして八戸ツーリズムプロジェクトの取り組みに対する所見とこれからの目標についてお伺いをいたします。  次に、長者まつりんぐ広場についてお伺いいたします。  8月1日、三社大祭のお通りの日、八戸市民病院跡地に八戸南郷合併記念多目的広場として長者まつりんぐ広場がオープンしました。名前の由来は、祭りに現在進行形であるイングをつけ、いつも広場に祭りのあるようなにぎわいがあればという思いからと、記念石碑にそのような内容が書いてあります。  この場所は、県立八戸芸術パークが同所に建設されるまでの暫定利用と位置づけられた約1.7ヘクタールの敷地に、山車が置かれた多目的施設やあずまや、トイレなどを整備しております。活気あふれるまちづくりをしたいという強い思いの団体でありますJCの皆様方にも、積極的に力添えをもらってきたとも聞いております。  オープン当日は、うっそうと茂る長者山の木々をバックに、天候にも恵まれ、会は華々しくとり行われました。オープン前の期待が大きかったからなのか、三社大祭前夜祭が盛大だったからなのか、また、中日、後夜祭のイメージが強かったからなのか、何かしら物足りなく感じたのは私だけでしょうか。お盆中の展示は各山車組と、市当局の協力により延べ5000名を大きく上回るほどの見学者がお見えになり、時期的なこともあり、案内等の人の手配が大変だったようですが、好評だったようでございます。  まだオープンして1カ月余りですが、たまに参りますと、静かで大変ゆっくりできる場所でもあります。先週の土曜日から夕暮れ市もプレオープンしました。本格オープンが楽しみでありますし、いろいろな市場も検討されているようでございます。冬の観光資源でもありますえんぶりのときはどうされるのか。今から楽しみであります。  ただ、多目的施設は今山車があるのですが、管理等の問題もあり、前もって話をしなければ見ることもできません。何かイメージとしてはいつも見られる感があったのですが、今のままでは宝の持ちぐされ状態でありますし、今後のイベント時の積極的開放をと思っております。  システムとしては、市民の皆様に自由に活用、そして思い思いに交流の場として使えるよう提供するということだと認識しています。中心市街地活性化基本計画では文化交流とうたっていますが、そういった機能が十分発揮されていないのではと少し残念とおっしゃる地元の方々もいらっしゃいました。ただ、最初のコンセプトが多目的に使おうと、縛りをなくし、余計なものを附帯しないようにという考えもあったようですし、あるいは地域観光交流施設などとの整合性などもあるかもしれません。ただ、予定より少ないとはいえ、大変大きな予算で建設されましたので、もっともっとといった欲が出てきます。  あの周りの地名は、鍛冶町、大工町でありまして、そういった歴史的背景の地域であります。芸術パーク構想のときからも提案があったようですが、何かイベントだけでなく、例えばものづくり等の新たな発信の交流場所と考えてみたらと思います。周りの使っていない場所を貸していただくような形がとれれば、市民参加という観点からもなおいいのではと思います。こういった思いを持って2点お伺いいたします。  1点目は、今後の広場についての企画、運営をどういうふうに考えているのかお伺いいたします。  2点目は、広場ではさまざまな使用用途があるようですが、今後の予定と、八戸市中心市街地活性化基本計画の中ではどのような位置づけになるのか教えてください。  なお、1につきましては、昨日の三浦隆宏議員と重なる答弁の場合は割愛してください。  続きまして、消防団員の服制と装備品についてお伺いいたします。  市議会議員の先輩方にも、大館議員を初め何人かの消防団員の議員がいらっしゃいますが、お許しをいただきまして質問いたします。  さて、先般田向土地区画整理事業の支援事業として打ち出されていた八戸消防本部、消防署が総事業費約29億5000万円の予算で新築移転することとなりました。老朽化もありましたし、消防署と本部が分離した余り能率的でない状態が10年間続いていました。2011年度の新築移転が新たな防災に対する住民の意識の改革になり、また防災の拠点としての機能を100%生かせますよう願っております。  さて、皆様御存じのとおり、消防団の歴史は古く、江戸時代8代将軍徳川吉宗が町火消しを設置したのが今日の消防団の前身であると言われています。昔から地域と密着にかかわり合いながら、厳しい気象条件下であっても、また過酷な災害現場においても率先して活動され、住民の方々や関係者からも大きな信頼を受けております。私も地域への貢献というのを初めて意識したのは消防団員とのかかわりからであります。  最近では恒例の出初め式、観閲式を市中心街で挙行するなど、団員の皆さんは、生業を持ちながらも献身的に活動を続けておりますことに対しまして、敬意と感謝を申し上げたいと思います。私も八戸テレビの火災速報で近くの現場に行ったことがありますが、その現場での彼らの活動には感謝の思いでいっぱいになります。  しかし、消防団を取り巻く環境は、近年さまざまな変化の影響を受けて、団員数の減少、サラリーマン団員の増加等、またさらには厳しい財政状況を反映して、資機材、装備の先送り等の問題に直面しているようで、全国的にも消防団の充実強化を一層推進することが課題となっているようです。  八戸市は県下に先駆けて機能別団員制度を取り入れ、団員確保に努めていると聞いておりますが、団員の確保と装備の充実は、いつ起こるかわからない災害活動とは切り離せないものであります。  先週の台風では、幸いにも他地域のような多大な被害は受けませんでした。しかし、これから昨年大きな被害をもたらした台風や集中豪雨のシーズンを迎えることとなり、またことし発生した能登半島地震、記憶に新しい新潟県中越沖地震のような大地震に対しての備えも万全を期さなければなりません。  県内各市町村においては、どこも財政事情が厳しいわけですが、市長が掲げる安心安全のまちづくりのためにも、災害活動や住民の避難誘導などといった活動をしている消防団員の扱いや、車両、機材等の充実において、これらの活動環境をスムーズに図ることが必要でないかと思います。これらを踏まえて2点お伺いいたします。  1点目は、平成13年4月1日に消防団員の服制基準が改正され、全国統一化された服制が示されたそうであります。それから既に6年が経過しましたが、県内では、青森市、弘前市は既に導入済みと聞いております。また、多くの市町村が導入、あるいはここ一、二年の間に導入を検討しているようであります。いろいろな場面で団員の皆様からも、消防団が十分に理解されていないのではというような話も聞きました。団員皆さんの士気高揚、団員勧誘を図るためにも、新活動服の早期導入を図るべきだと考えますが、見解をお伺いいたします。  2点目は、災害時の消防団活動でありますが、現在各消防車両に受令機が配備されているようですが、受令機は受けるのみの一方通行であり、送受信できる無線機が必要ではないかという話がありました。  国が示している消防団の装備の基準では標準装備となっており、無線機を配備することにより、消防団全体の情報収集や報告、指揮命令の伝達等、迅速、確実な統制のとれた効率よい対応ができ、また団員の活動位置の確認、活動内容等の把握ができることから、団員の安全確保にもつながります。さらには、常備消防と一体となった消防活動を実施することにより、被害を軽減できるものと素人ながらにも思います。  そこで、無線機配備の必要性についてお伺いをいたします。  次に、教育行政についてお伺いをいたします。  科学技術、IT等の驚異的な進歩は私たちの生活に豊かさをもたらしましたが、あわせて物質本位や利己主義的な社会風潮を蔓延させ、各所で深刻な問題を生じさせていることは周知のとおりであります。  このような中、出生率が最低を更新し続けております。加速度的な少子高齢化がきょう、あすに改善されるようなことはないと思います。エンゼルプラン、新エンゼルプランに続き、そして子育てプランと、随分いろいろな政策が出てきました。しかし、少子化に歯どめがかかっていません。今各自治体で独自の子育てプランを打ち出しているところも出ております。いま一度これらを見直し、この八戸市の新しい政策を考えていかなければならないと思います。  少子化対策には大きく2つあり、1つ目は、生まれてくる子どもの人数がふえるよう産みやすい環境を整える、2つ目は、少ない子どもを大切に育てるということではないでしょうか。2つとも大切ですが、2つ目に力を入れていけば、必然的に子どももふえるのではないでしょうか。子どもは国の宝であり、社会全体で子育てをしなければならないと確信しております。  皆様も報道機関で報じる恐ろしい事件、各地での痛ましい事件、6月に起こりました八戸市の事件などを見ますと、とても子どもを大切にしているようには思えません。いいまちとはどんなまちなのか、教育がまちの歴史をつくり、まちの未来をつくると思います。  さて、昨年教育基本法が改正され、道徳心、自立心、公共の精神など、新しい時代の教育理念を明確にし、時代の要請にこたえ、日本の未来をつくる教育基本の確立を目指すということになりました。引き続きさきの国会では教育3法、学校教育法、教育職員免許法、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の3つが改正されました。これを受けてでしょうか、学校教育現場が多忙化し、教員増による体制強化がどうしても必要ということで、文部科学省が2008年度予算概算要求に約7100名増を盛り込んだと報道されていました。  教育現場で望まれることも多様化しており、忙しくなっているのは現実のようです。私などは、そのときそのときの理想とされるドラマの中での先生像にあこがれを抱きましたが、テレビの中の先生像も時代や取り巻く経済社会とともに変化しながら変わってきました。ただ、本来望まれる教師とは、特に義務教育の中ではそう変わるものではないと思います。  最近はとにかく忙し過ぎると言われる先生方ですが、大変高い試験倍率の中、人材を創造するという壮大なロマンを抱き先生になられた方が大勢いらっしゃいます。その先生方にとりまして、現場でやりたいことは、子どもを人格のある1人の人間として尊重し、子どもの心を理解していこうとして向き合っていきたいのではないかと思います。こういった時間をどうやってとるのか。とれるように学校運営をしていくのか。また、それらができるような教師をどのように導くのかというのが、これからの大きなテーマではなかろうかと思います。  血税で運営されているので、情報公開や学校評価は当たり前なのでしょうが、現場を萎縮させるだけの評価には意味がない。頑張る先生に叱咤するだけでなく、安心を与え、ゆったりとした笑顔で子どもたちと接してもらいたいと願いたい。  先日、名川中学校で開催されました教育者研究会で、豊かな人間性をはぐくむ心の教育の推進と充実を求めてのテーマでの公開授業と実践発表を見学してきました。純真な中学生の姿を見ると、まさにそうだなと確信をいたしました。  行革と教育はそぐわないと考える方も多いですし、まさにそのとおりな部分もあると思います。教職員にゆとりとは申しませんが、せめて教材研修等の時間などはきちんととってもらいたい。そして、保護者の皆様、そして地域の皆様に信頼される教師づくりが必要と思います。  平成元年に建てられた幾つかの機能をあわせ持つ総合教育センターなどで、若い先生にさまざまな経験をさせる機会をふやすだけでも幅が広がるはずでございます。さまざまな状況に遭遇したときに、どう判断し行動するのか。そういったバランス感覚も必要です。  また、画一的ではなく地域独自の教育も、また方言なども文化として当然必要でありますので、地域伝統も理解していただきたい。十分な教育行政を行うには数が足りないと思われる先生ですが、創意工夫しながら学力の向上、そして社会に適応できる子どもづくりのためにも、八戸の未来のためにも頑張ってほしいと思います。  八戸市教育プラン後期基本計画を見ますと、まとまった内容になっていますが、これらを実現するためには、市民の理解や意見をいただきながら、子どもの教育機会の平等など、多くの諸問題を解決していかなければならないと思います。  そこで、2点お伺いいたします。  1点目、国の基準に対して、多忙と言われる教員配置状況をどのように工夫しているのかお伺いいたします。  2点目は、総合教育センターで実施されている教職員の研修について、今後の見通しをお伺いしたいと思います。  次に、健診についてお伺いいたします。  平成20年4月から始まる特定健診、特定保健指導のための準備事業が始まっています。確実に到来する人口減少社会では、抜本的な少子化対策とともに、元気な高齢者の出現が待たれています。ここに国を挙げて生活習慣病予防に取り組む大きな理由があります。  これまで予防対策に注力して成果を上げた疾病といえば結核があるとお聞きいたしました。当時は国民病と呼ばれ、1947年の死亡率は10万人当たり187.2人だった。それが1955年には52.3人まで急激に低下し、現在では1.8人、往時の100分の1以下であります。それと対照的に死亡率が高まっているのが、脳血管疾患、悪性新生物、いわゆるがんです。そして心疾患であり、現在、脳血管疾患、心疾患を合わせると、死因1位の悪性新生物にほぼ匹敵するそうです。ここに照準を絞ったのが今回の特定健診、特定保健指導でございます。  当市の基本健康診査の受診率は、厚生労働省の目標からすると、まだまだ低いようでありますし、県内の青森市、弘前市よりも低いようです。健診しても、その後のフォローがないと、生活習慣というものを変えていくのはかなり難しく、本当に体を壊し、多大な医療費を使いかねないと思います。  各新聞報道等には、20キロ肥満で医療費が2.5倍とか、肥満は家計の大敵であるとか、やせ型男性が10キロ体重を増すと、心筋梗塞などの危険が2倍など、あおるような記事が出ていますが、私の経験上、確かにそうだと思います。長いスパンで考えますと、健康な老人がふえれば、医療費等の減額につながります。  国の指針がはっきりと定かでない今、まだまだ市当局として準備万端な状況でないとは理解していますが、できるだけ八戸市民の特定健診を受診しやすく、予防しやすい環境づくりをする準備をしなければなりません。市民に対する周知は、わが家の健康カレンダーなどを含めて、私はよくやっていると思います。しかし、なお一層の広報をしなければならないと思います。  また、これは八戸だけでなく、青森県の課題ではありますが、がんの死亡率が全国ワースト1位なのですが、これの改善であります。がんの患者数がピークに達するのが2015年、これは総人口の5%強を占める団塊の世代が、がんに最もかかりやすい年齢に達する年だそうです。このときのがん患者は、5年未満生存者が225万人、長期生存者が308万人、計533万人になると予測されています。  とにかく高齢化とともに、どんどんふえていくと予測されています。突然の悲しい別れを少なくするためにも、特に働き盛りの年からがん予防の検診と生活習慣の是正を図っていかなければなりません。自分の体は当然自分で管理しなければなりませんが、市として市民の意識を変えていこうと働きかける必要があります。  そこでお伺いいたします。  1点目は、基本健康診査の受診者数の現状と今後の取り組みについてお伺いいたします。  2点目は、がん検診の状況と今後の体制についてお伺いいたします。  続きまして、産業政策についてお伺いいたします。  私がこの八戸に移った平成の初め、経済の合理化、効率化の追求により、大きな犠牲の中で驚異的な経済発展を遂げ、見事に経済大国になり、まさに坂の上の雲をつかんだといった風潮でありました。その当時、青森県で県民意識調査をしておりますが、結果を見ますと、所得志向が大幅に下がり、所得はほどほどでも、レジャーや趣味が大事といった意識が6割を大きく超えております。先行きが不安といった現在とは隔世の感があります。  安倍改造内閣が先月発足し、臨時国会が9月10日召集されました。大変厳しい船出で、いきなりの正念場を迎えている感もあります。国家の安定のため、また世界平和実現のためにも精いっぱい頑張っていただきたいと思います。  その中で、アクシデントはありましたが、前岩手県知事増田寛也氏が総務大臣に就任されたのは大変喜ばしいことだと思います。就任のコメントの中に、地方が抱える問題点を列挙され、地域間の格差是正には限度がある。その上で、各地域産業を振興させ、格差を税で直すことが必要、重要課題は地方の活性化とおっしゃっているのは、私ども地方に住む者にとりまして心強く感じられました。ぜひとも地方が自立できる具体的な施策をきちんとサポートしてもらえるよう、政策と体制づくりをやってもらいたいと思います。  過去の県民所得と国の平均所得との比率を見ますと、国の平均を100としますと、バブル時の平成3年時で100対76.6、景気が悪くなり始めた平成8年時は100対82.2、昨年は100対76.1です。対愛知、東京では倍近くになるでしょう。つまり、景気がよくなると、格差が広がるということでございます。  さて、その景気は拡大基調にあると言われていますが、前述のとおり、なかなか豊かさを享受できない、とても景気がいいとは思われないというのが八戸市内の大方の会社や市民の思いではないかと思います。しかし、青森県景気ウオッチャー調査のDI――景気の現状判断指数――では、一時下がったときもありましたが、上昇しているようでございます。生産面では堅調に推移しているが、消費面が弱いとされましたが、そこも少し改善されているようです。  今八戸市では産業の高度化を図り、また八戸港を利用した地場産業の振興、そして内陸型産業振興や工業団地を基本にさまざまなインセンティブを充実させ、企業誘致を図っています。八戸市が有する優位性のある資源を最大限活用して新しい産業をつくり出していくことが、地域に根差したより波及効果の高い産業創出につながると思います。  そういった中、先日企業立地促進法の指定地域に青森県の中の県南も指定されたという報道がありました。増田総務大臣の話にもあった税の優遇と申しますか、中身的には、誘致する方にもされる方にも、今までよりかなり税の部分を含み優遇されているということで、八戸にとって最重点の企業誘致に弾みがつく可能性も十分あります。しかしながら、時限立法でもあり、青森県を取り巻く状況から、まさに八戸市の未来がかかっているとの思いでもあります。わらをもつかみたい、そのような気持ちであります。  そこで、これらを踏まえまして、八戸市の経済界の現状と産業振興政策の今後の見通しについて、どのように認識されているのかお伺いしたいと思います。  次に、雇用対策についてでございます。  ここ六、七年の間、経済政策は規制緩和を筆頭に改革一辺倒でやってきました。対世界との競争の中で必要ということもありましたでしょうが、結果として、先ほど申し上げましたように、光と影を生み、地方の疲弊や非正規社員の増加、格差の拡大が起きてきたと思います。そういった中で、来春高卒者の県内求人が7月末で43%増加し、1213人になったのは大変喜ばしいことと思います。これからももっとふえることを願います。  昨年度から高校生の就職状況は改善されていると認識していますが、一方、県内希望者の割合や県内就職者の割合が年々低下しているとも伺っております。また、Uターン希望者のインターンシップの利用が減っていることも気がかりです。愛知県の例を出すまでもなく、人手不足で求人を行政として手伝っているところもあります。このような状況が続くと、青森県の、そして八戸の未来を担う優秀な人材が失われるのではないかと危惧いたします。  人口減少の大きな一因となっているこれらの流出により、地域の発展はもちろん、県内、市内の企業にとって大きな損失です。就職ガイダンスはやっておられますが、3年で6割が離職すると言われる高校卒業者のミスマッチを防ぎ、できるだけ地元に残れるような、そして仕事に生きがいを持って、地域の発展に貢献できるような雇用環境をつくる必要があると思います。また、建設業、あるいは製造業を初めとする技術継承が必要な企業が、若い人材を育てる余裕がなくなっているのも、皆様御承知のとおりでございます。  そこで、3点お伺いいたします。  まず1点目は、1人でも多くの若者の地元就職を推進するために、市としてどのような対策を講じているのか。  2点目は新規高卒者の就職状況はどうなっているのか。  そして3点目は、八戸市のフロンティア八戸職業訓練助成金制度の概要と、建設業等の従業員の能力開発を支援する助成制度の創設についてお伺いしたいと思います。  最後に、ことしの8月、ハローワークに1日3500名も来られた日があったと聞いて、大変驚いたのですが、少ないお盆中でも1日1000名ほどの職を求められる方がお見えになったようでございます。また、求人の中に占める派遣の割合も全体の16%と、改めて厳しさと雇用の早い是正をと考えさせられました。  これをもちまして壇上からの質問を終わります。  〔3番森園秀一君降壇〕(拍手) ○副議長(越後賢司 君)市長  〔市長小林眞君登壇〕 ◎市長(小林眞 君)森園議員にお答えを申し上げます。  まず、八戸ツーリズムプロジェクトについての御質問ですが、第5次八戸市総合計画の戦略プロジェクトでは、八戸の魅力売込作戦の展開、三陸海岸地域における連携の推進など、4つの施策を展開することとしており、今年度は掲げている11事業のうち9つの事業を実施しております。  実施状況といたしましては、旅行雑誌『北三陸・八戸』の発行事業について、旅行雑誌にブック・イン・ブック方式で、来年2月に15万部を発行することで準備を進めております。  名勝県立自然公園種差海岸の整備事業については、八戸市種差海岸観光ビジョンに基づき個別の事業計画を立てることで、各方面の方々と意見交換をしているところであります。  また、種差海岸名勝70周年記念魅力再発見事業と称しまして、著名人と歩くトレッキングの実施や、今月には音声ガイダンスシステムを稼働させることとしております。  市民からの観光シーズの募集発掘事業につきましては、こんなにもある!八戸観光情報大募集と称し、現在ホームページ等で観光シーズを募集中であります。  そのほか、大型客船の誘致事業や観光戦略アドバイザー事業等についても進めてきております。  これらのプロジェクト事業は今動き出したばかりであり、すぐには成果があらわれにくいとは考えておりますが、今後着実に事業の展開を図ってまいりたいと考えております。  次に、これからの目標についてですが、多くの観光客においでいただくことを望んでおりますが、1つの目標としては、当市の観光資源の認知度をより一層高めていくということを考えております。このため、議員御提言のとおり、平成17年度に実施いたしました認知度調査を再び実施し、その結果を踏まえまして、観光振興策の成果を検証しながら進めていくことも必要だと考えております。  また観光は、農林水産業、商工業など、あらゆる産業につながる総合産業であることから、八戸ツーリズムプロジェクトの推進には、地域力と産業力を結集することが大事であり、今後も官民一体となって取り組んでまいりたいと考えております。  次の2のア、長者まつりんぐ広場の今後の企画運営については、お許しをいただきましたので割愛させていただきます。  私からは、イ、中心市街地活性化基本計画の中での位置づけについてからお答えを申し上げます。  市では、中心市街地について、八戸都市圏の顔にふさわしい人々が集い、にぎわいのあふれる空間に再生するために、新たな中心市街地活性化基本計画の策定に取り組んでおります。  基本計画案では、中心市街地活性化の取り組み方針として、まちなかに来やすくする、八戸の文化交流のメッカをつくる、ぶらり歩きルートを整える、暮らしの質、働きやすさを高めるまちなかサービスを整える、暮らしやすいまちなか居住を整えるの5つを挙げております。  長者まつりんぐ広場運営事業は、八戸の文化交流のメッカをつくる、取り組み方針に関する事業の1つに位置づけ、基本計画に記載する方向で作業を進めております。事業の内容につきましては、三社大祭の山車の展示や、地元の皆様を初め市民の皆様のアイデア、手づくりで各種イベントを開催することにより、中心市街地への来街と市民の交流を促進し、中心市街地の活性化につなげようというものであります。  次に、消防団員の服制についてお答えを申し上げます。  消防団員の服制につきましては、議員御指摘のとおり、平成13年に国の準則が改正になり、作業服は色、形が変更され、名称も活動服と定められました。
     現在八戸市消防団は従前の作業服を貸与しております。消防団員にとりまして服制は、車両、装備品同様に、各個人の士気高揚につながるものと理解をいたしております。また、県内各消防団との均衡も考慮し、できるだけ早い時期に新活動服の導入を検討してまいりたいと思います。  次に、装備品についてお答えを申し上げます。  無線機の配備については、御指摘のように、災害活動の現場において必要な装備であると理解をしておりますが、現在使用しておりますアナログ無線を平成28年5月までにデジタル無線へ移行しなければならない問題を含んでおります。現在青森県では、デジタル化には多額の費用を要することから、県下の消防救急無線の広域化、共同化の整備計画を進めており、無線機の配備については、その動向を見きわめながら検討してまいりたいと考えております。  次の4、教育行政については教育長から、5、健康増進策については健康福祉部長から、7、商工労政については産業振興部長から後ほどお答えを申し上げます。  私からは、6、産業政策についての八戸市経済の現状と今後についてからお答えを申し上げます。  まず、8月の内閣府月例経済報告によりますと、国内経済は、持続的な企業部門の好調と家計部門への波及により、国内民間需要に支えられた景気回復が続くと見込まれております。  一方、市内金融機関のレポートによりますと、最近の八戸地域の経済状況は、堅調な国内需要の影響を受けて、製造業では大手素材産業、精密機械や電子機器などのIT関連産業、また製缶工事を中心とした鉄工業、さらに原料が豊富に水揚げされたため、水産加工業についても順調な動きとなっております。しかしながら、建設業は公共工事や民間工事の減少に加え、受注競争も厳しさを増し、業者間格差が出始めており、また住宅建設についても、持ち家着工戸数が前年を割り込み、減少傾向にあります。  加えまして、同金融機関の平成18年度決算状況調査では、平成17年度と比べて、全国では売り上げが横ばいまたは増加した企業の割合が70.8%であるのに対し、八戸地域では58.0%と、それに比べ低い状態にあります。  このように、国内景気が穏やかな回復基調にある中、当地域では長引く地域経済の低迷、公共投資削減に伴う受注不振等の影響を受け、企業間格差が一層拡大して、厳しい状況が続いているものと認識をしております。  こうした中、市といたしましては、中小企業振興条例と各種融資制度を柱とした中小企業振興策を実施しており、地元中小企業の支援を図っております。中小企業振興条例に基づく助成制度では、中小企業の自主的な努力の助長、近代化を図るため、中小企業者や中小企業団体が行う高度化事業等に対し助成金を交付しており、融資制度では、原資預け入れによる低利融資の実施や保証料補助による負担軽減を図っております。  また、今年度は中小企業の現状と課題を把握するため、中小企業現況調査事業を実施しており、そこで得た企業の皆様の意見を参考に、地元企業の経営基盤強化を図っていく予定であります。  以上のような中小企業振興策に加え、高付加価値を生み、雇用創出力のある産業構造の構築と地元中小企業への波及効果の拡大に向けて、戦略的な企業誘致を積極的に展開しているところであります。今後とも多様な産業が集積する当市の地域特性を生かし、活力あるまちを創出するために、八戸商工会議所、中小企業団体中央会等の関係機関と連携をとりながら、地域活力の一翼を担う地元中小企業の一層の振興を支援してまいります。  私からは以上であります。  〔市長小林眞君降壇〕 ○副議長(越後賢司 君)教育長 ◎教育長(松山隆豊 君)次に、学校経営の今後の計画についてお答えを申し上げます。  今、学校現場は、不登校、さらには学力低下など、さまざまな問題が山積している状況にあります。また、家庭の教育力の低下に伴う問題や多様な価値観を持つ保護者等への対応など、教職員が多忙をきわめているという指摘もあります。  議員が先ほども申し述べましたとおり、このような状況の中で学校運営を円滑に進め、充実した教育活動を展開するためには、教職員の増員も効果的な方策の1つと認識しております。  平成19年度の青森県公立学校における教職員定数は、国が定める1学級40人の教職員配置基準に基づき配置されているほか、個に応じた教育、チームティーチングなど指導法の改善、不登校児童生徒の対応等、きめ細かな指導の充実のため、定数に増員した教員が配置されております。  加えて県では、小学校1、2年生及び中学校1年生の学級編制時に33人の少人数学級編制ができるよう、あおもりっ子育みプラン21事業が展開され、教員を増員配置しております。  また文部科学省は、平成20年度の概算要求に、学校の組織強化や学習指導の改善のため、7121人の増員を盛り込んでおります。  市教育委員会といたしましては、今後国の動向を注視するとともに、県に対してあおもりっ子育みプラン21の拡充などを引き続き要望してまいります。  なお、市教育委員会では教育支援ボランティアの活用を推進するとともに、今年度新たに特別支援アシスタントを配置し、大きな成果を上げております。今後もこれらの施策を拡充するなど、より充実した学校支援体制づくりに努めてまいります。  次に、総合教育センターの利用使途についてお答え申し上げます。  総合教育センターでは、質の高い授業と生き生きと活気あふれる学校をつくる教職員の育成を目的に、各種の研修講座を開催しております。今年度は、その職にある者が必ず受講する職務研修のほか、今日的な課題に対応した研修、魅力ある授業づくりのための研修など、55の講座を設定し、自分の教職経験や自己目標に応じた研修が可能になるよう、内容の充実を図っております。  また、多くの教職員が計画的に受講できるよう、年間研修講座案内の配付や、研修を受講しやすい長期休業中に多くの講座を設定するなどの配慮をしたことで、平均しますと、1講座当たり40人を超える受講者数が確保されております。研修講座を受講した教職員からは、自分の課題解決にこたえてくれる内容だった、今後の実践に役立つ内容だったなどの感想が挙げられております。  今後も教職員が意欲的に自己研さんに励み、これからの教職員に求められている授業力、子どもの理解力、学校危機管理力や危機対応力など、教師力を育成できるよう、講座の種類や内容の一層の充実に努めてまいります。  以上でございます。 ○副議長(越後賢司 君)健康福祉部長 ◎健康福祉部長(川井一輝 君)基本健康診査の受診者数についてお答えを申し上げます。  当市では、老人保健法に基づき40歳以上の市民を対象として、生活習慣病の早期発見を目的とした基本健康診査を実施しております。平成18年度の受診状況は、受診者数が2万3644人、受診率では27.2%となっており、第5次八戸市総合計画の目標値を下回っている現状にあります。  このような中で、平成20年度からは、健康保険法等の一部を改正する法律により、医療保険者に対して被保険者と被扶養者への特定健康診査の実施が義務づけられたことを受け、健診体制が大きく変わることになります。この特定健康診査は、メタボリックシンドロームに着目して、保健指導を必要とする者を抽出するための健診であり、当市では40歳以上の八戸市国民健康保険加入者等を対象として実施いたします。  今後は、国が示す平成24年度の目標受診率65%に向け、各種健康教育や健康相談等において、健診事業の周知や市民の健康意識の向上を図るとともに、八戸市医師会や健診施設等との連携を深め、市民の健康増進への取り組みを強化してまいります。  次に、がん検診の状況と今後のあり方についてお答えを申し上げます。  我が国では、がんによる死亡者数は年間30万人以上に上っており、死亡総数の約30%に当たり、死因のトップを占めております。当市におきましても同様で、平成17年度は死亡者数の27.9%に当たる571人ががんが原因で死亡しており、部位別で見ますと、多い順に肺がん、胃がん、大腸がんとなっております。  現在当市では、がんの早期発見、早期治療を目的に各種がん検診を実施いたしております。がん検診の受診者数は年々増加し、平成18年度は約7万2000人が受診し、がん発見者数は129人に上り、主な内訳は、肺がん12人、胃がん31人、大腸がん38人という状況となっております。  このような中、国では平成19年4月、がん対策基本法が施行され、これを受けて、6月にはがん対策推進基本計画が策定されております。この中で、がんの早期発見のために、検診の受診率を50%以上とすることがうたわれております。当市におきましても、健康はちのへ21計画に基づき、がんの危険因子と言われる喫煙などの生活習慣の改善や、がん検診の普及・啓発に取り組んでおります。  今後の体制につきましては、受診率の向上に向けて、未受診者への個別勧奨や特定健康診査との同時実施など、受診しやすい環境を整備してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○副議長(越後賢司 君)産業振興部長 ◎産業振興部長(馬場良夫 君)次に、雇用についてのうち、地元就職推進の対策と新規高卒者の就職状況についてお答え申し上げます。  まず、新規高等学校卒業者の就職状況についてでございますが、八戸公共職業安定所管内における平成19年3月卒業の就職希望者は896人で、うち882人が就職しております。そのうち、県外就職者は456人、県内就職者は426人で、うち管内就職者は339人となってございます。管内の就職内定率は前年を4.5ポイント上回る96.0%となっており、回復傾向にはあるものの、6月末現在で14人が未就職となってございます。  また、県内の新規高等学校卒業者の離職状況でございますけれども、平成15年3月に県内に就職した2806人のうち、就職後3年以内に1678人が離職しており、離職率は59.8%と、全国平均の49.2%を上回ってございます。  こうした状況の中、市といたしましては、卒業時までに就職が決まらなかった新規高等学校卒業者を雇用した事業主に奨励金を交付する新規高等学校卒業者雇用奨励金制度を実施しているほか、商工会議所など経済団体に対する新規高等学校卒業者採用枠拡大要請を行うなど、新規高等学校卒業者の地元雇用の促進を図ってきているところでございます。  また、従来は八戸公共職業安定所主催により就職面接会を10月に開催してきてございましたが、今年度からは就職試験解禁前の7月に、市も共催して就職ガイダンスとして実施したところでございます。当ガイダンスは、社会問題となってございます新規高等学校卒業者の雇用のミスマッチによる早期離職防止を目的とするものでございまして、事業所55社、高校29校、生徒412人の参加をいただきまして、大変好評でございました。来年度以降も引き続き開催する予定としてございます。  加えまして、2年生を対象といたします就職支援ガイダンスも毎年2月に開催してございまして、雇用のミスマッチの防止に努めているところでございます。  新規高等学校卒業者の就職は近年回復傾向にはございますが、管内の求人倍率は全国平均と比べますと下回っておりますことから、今後とも関係機関との連携強化を図りながら、1人でも多くの生徒が地元就職できますよう一層の努力をしてまいります。  次に、フロンティア八戸職業訓練助成金についてお答え申し上げます。  市では、若年者の職業訓練施策の1つとして、平成16年度からフロンティア八戸職業訓練助成金制度を実施し、若年未就職者を対象に職業能力の開発を支援してきてございます。この助成制度は、若年未就職者が早期就職のために指定の職業訓練を受けた場合、対象訓練経費の半額を、特に未就職の新規高等学校卒業者には20万円を上限として全額を助成しているものでございます。交付状況は、平成16年度が64人、平成17年度が79人、平成18年度が101人となっており、同制度の利用者が年々増加しているところでございます。  また、建設業等の従業員の能力向上については、建設業等の事業主が従業員の能力開発のために職業訓練を受けさせた場合の助成制度が設けられてございまして、独立行政法人雇用・能力開発機構が実施するキャリア形成促進助成金や、建設教育訓練助成金制度がございまして、一定の要件を満たした場合、経費の一部が事業主に支給されるものとなってございます。  市といたしましては、まずはこれらの制度がありますことから、積極的に事業主に情報を提供し、これらの活用の推進に努めてまいりたいと考えてございます。  以上でございます。 ○副議長(越後賢司 君)森園議員 ◆3番(森園秀一 君)もう時間がございませんので、要望だけちょっと申し上げます。  まず、八戸ツーリズムプロジェクトにつきましてでございますけれども、観光の原点とは、人々の暮らしを見るとともに、その地域に住む人がみずから光を出すというものだそうでございます。八戸ツーリズムプロジェクトの方向性は正しいと思います。ただ、ほかの地域もやはり努力されており、観光というバックボーンの蓄積が八戸市よりも多いところは数多くあるわけでございます。並大抵ではないと思います。昨日、坂本眞将議員が話されたように、今のままですと、通過駅になる可能性も十分あると思います。これは市民の皆様方にもアイデアをいろいろ出していただいて、全市を挙げて協働していくことを望みます。  続きまして、まつりんぐ広場でございます。今山車は多目的施設にそのまま置かれていますけれども、9月からさまざまなイベントがあるわけでございます。まだオープンしたばかりでございますので、なるべくそういったイベントには積極的に開放していただきたい、オープンしていただきたい。  そして、消防団につきましてでございます。これは八戸市の隣の南部町なんかですと、消防車両にはすべて無線機がついているわけでございます。平成28年のデジタル化までということでございましたけれども、まだ8年以上ありまして、もしその間に災害があったらどうするのかという問題もございます。これも今の消防庁舎の新築移転とあわせて十分検討していただきたいと思っております。  教育行政につきましてはぜひ工夫して頑張っていただきたい。  そして、健診につきましても、とにかく目標に少しでも近づけるように希望をいたします。  また、最後の雇用につきましてですけれども、八戸の未来への急務は、産業振興による雇用の拡大に尽きると思っております。今、中小企業、特に冷え込んだと言われている建設業などは、存続も困難になっていると聞きます。ぜひとも職業訓練を受けやすい助成制度を考えてくださるように要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○副議長(越後賢司 君)以上で3番森園秀一議員の質問を終わります。  この際、暫時休憩いたします。   午後3時02分 休憩   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−   午後3時20分 再開 ○議長(吉田博司 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  一般質問を続行いたします。   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−   7番 夏坂修君質問 ○議長(吉田博司 君)7番夏坂修議員の質問を許します。夏坂議員  〔7番夏坂修君登壇〕(拍手) ◆7番(夏坂修 君)平成19年9月の定例会に当たり、公明党の一員として質問をいたします。  この季節が来るたびに国民に勇気と感動を与えてくれる夏の甲子園。ことしは御存じのとおり、佐賀北高校が出場2回目ながら、並みいる強敵を次々と破り、見事優勝しました。延長再試合の末の勝利、またサヨナラでの勝利、そして決勝戦での劇的な逆転満塁ホームランなど、神がかり的な勝利の連続でした。試合のたびに強くなる。まさに佐賀北高の戦いぶりは、強いチームが勝つのではなく、勝ったチームが強いのだということを強く印象づけたのではないでしょうか。  特筆すべきは、佐賀北高校野球部は特待生のいない県立の進学校のチームであるということです。ことしは、特に特待生問題が起こった後の大会だっただけに、佐賀北高校の優勝は、この問題に一石を投じるのではと言われており、全国の県立高校にも勇気と希望を与えたのではないかと思います。  青森県においては、ここ数年、県立高校の甲子園出場が遠のいています。ぜひとも県内の県立高校が、これを機に自分自身とチームの仲間の可能性を信じ、さらなる練習に精進し、私立の常連校ともしのぎを削り合うことによって、県全体のレベルアップにつながっていくことを一高校野球ファンとして期待したいと思います。  それでは、通告に従いまして順次質問をしてまいります。  まず最初に、市長の政治姿勢について伺います。  去る7月29日に投開票された参議院議員選挙では、政府与党が惨敗し、民主党が大躍進という結果になりました。その結果についてのマスコミの論評の1つに、自民党が議席を減らした一番の理由を3つの選択肢を挙げて聞くと、年金の問題、大臣の不祥事、格差の問題の順だった。最大の争点とされた年金だけでなく、閣僚の政治と金の問題や失言も大きく影響したことがうかがえるとあり、また民主党に対しては、民主党は攻略のみに走るのではなく、責任政党としての姿勢をしっかり保つことが重要という論評がありました。  いずれにしても、今回の参院選で有権者は、年金や生活格差といった生活不安の解消を一番求めていました。その不安解消先を選ぶための投票行動の結果として見た場合に、現政権と国民の目線にずれがあったのではないかと思います。  また、もう1つの見方は、有権者は隠そうとする政治を拒絶する意思表示をしたということです。年金記録の問題も長い間表面に出なかった。政治と金についても何かやましいことがあるのではないか。ばんそうこうで何か隠しているのではないか。そういう政治体質にもノーと言ったのではないかと思います。  今回の選挙結果を見て強く思うことは、民意を考えたときに、政治は透明性、公開性がなければ信頼されない。また、憲法も大事だが、地方の活性化、生活への目配り、庶民や中小企業にどれだけ目を届かせているか。そういう生活者の視点での政策を実現させなければならないということです。  江戸時代、米沢藩の名君とうたわれた上杉鷹山が師匠と仰いだ思想家細井平州は、政治家の要諦としてこう説いています。民を子と思い、民が飢えるときは、まず自分が先に飢えよと。小林市長におかれましては、市民のために日々鋭意努力されていることと思いますが、参院選の結果を受けて、市政へのより一層の民意の反映、また透明性、公開性が求められる観点から、今後どのように市政を運営されていかれるか、所見をお伺いいたします。  次は選挙と投票率についてであります。  1点目は投票率の向上対策について伺います。  先ほども触れましたが、このたびの参議院議員選挙は、年金記録や政治と金の問題がクローズアップされ、有権者の関心もこれまで以上に高いものと見られておりました。それを裏づけるように、投票日直前の新聞報道では、期日前投票の投票者数はすべての都道府県で前回を上回り、順調に推移いたしました。そして、最終的な投票率も58.64%と、前回より2.07ポイント上回り、これまで投票率が下がる現象を見せてきたいのしし年のジンクスを初めて破る形となりました。  しかしながら、注目の選挙区の1つであったここ青森県においては、他県が軒並み前回投票率を上回る中で、53.88%という前回を0.03ポイント下回り、全国の中でも最低の投票率となりました。中でも当市においては、大票田と言われながら、50.61%という県内の市部の中では最低の投票率でありました。期日前投票の利用者がふえたものの、全体の有権者の投票行動がいまひとつ鈍かったと言えると思います。  そこで、今回の参院選の投票率の評価と分析についてお伺いいたします。  また、選挙管理委員会委員長は、前回6月の定例会で三浦博司議員の質問に対して、期日前投票所増設に取り組んでいくと答弁されておりましたが、具体的に増設の取り組みがどのようになっているかお伺いいたします。  2点目は18歳選挙権についてであります。  選挙権は二十歳になってから、日本では当然のことなわけですが、実は世界では1970年前後に、イギリス、アメリカ、旧西ドイツなどで投票年齢が引き下げられてから、18歳選挙権が主流となっています。国会図書館の調べでは、現在世界189カ国地域のうち、159カ国地域が18歳を基準としているそうです。  その流れに合わせてか、日本においてもこれまで18歳選挙権の議論が幾度となく行われてきました。2000年、当時の小渕首相の私的諮問機関である21世紀日本の構想懇談会が、18歳は社会的成人とみなして十分と考えるとの提言を発表。また、国会外でもさまざまな動きが始まり、10代、20代の青年を中心に選挙年齢の引き下げを目指す活動を行うNPO法人ライツが、同年11月と2002年2月にシンポジウムを開催し、若者が自分たちの手で権利をかち取る大切さを確認し合っています。私ども公明党としても、2002年に党内に選挙年齢引き下げ検討プロジェクトチームを立ち上げ、意見書の提出や署名運動を展開してまいりました。  そうした中で、2002年9月、秋田県岩城町は、合併の相手先を問う住民投票に18歳以上の住民を対象に加え、その結果、町に在住する9割近い未成年が投票に参加。18歳以上に投票資格を与える住民投票条例を施行する自治体も登場しました。そして、本年5月には憲法改正の手続を定める国民投票法が成立。対象を憲法改正に限定したとはいえ、投票年齢を18歳以上としていることで、18歳選挙権実現への流れが大きく前進したと思います。  過去の世論調査では、18歳はまだ政治問題を判断する能力がないとの理由で反対する声が多かったわけですが、現実に18歳でも勤労や納税などの社会的責務を果たしているならば、政治とかかわり合いを持つことは何の違和感もないのではないでしょうか。参加の枠を広げることで、その質を高めるというのが民主主義であると思いますが、この18歳選挙権についての市長の御所見をお伺いいたします。  次は労働行政についてであります。  現在インターネットなどのITを活用し、自宅や外出先で仕事をするテレワークの普及に向け、政府の取り組みが加速しています。仕事と家庭の両立、女性や高齢者などの働く場の拡大といったさまざまな利点があることが理由のようです。テレワークの効果として、育児、介護と仕事の両立がしやすくなる、女性や高齢者、障害者たちの働く場が広がる、長時間の労働、通勤が解消され、ゆとりができることで、家族との触れ合いや自分の生活が充実するなどが挙げられています。  国土交通省の調査によると、2005年の利用者は就業人口の10.4%、674万人に上っており、総務省の調査では、導入している企業の94%が生産性の向上などに効果があったと答えています。7月に総務常任委員会の視察で訪れた滋賀県の近江八幡市では、平成17年度から地方都市で初めてのケースとなる職員のテレワークの試行を開始しており、情報ネットワークを最大限に活用した新たな産業創出に向けた取り組みを行っているようです。
     2030年には本格的なテレワークの時代が訪れると言われる中で、情報基盤のさらなる整備や在宅勤務希望者への受け皿づくりの推進、そして起業家の育成支援につながる意味において、テレワークの有効性は注目されておりますが、当市としての取り組みについて所見をお伺いいたします。  次は福祉行政についてであります。  1点目に包括ケアシステムについて伺います。  少子高齢化が一段と進む中で、市民一人一人が安心して健康な生活を送れるようなきめ細かなサービスの提供が求められています。県は、平成9年度から地域のすべての住民を対象とし、住民が生涯にわたり健康で安心した生活を送ることを目的に、保健、医療、福祉の包括ケアシステムの構築を推進してきました。これは、住民に対して身近な保健、医療、福祉の領域が相互に連携を図り、利用者本位の視点で切れ目のないサービスを提供し、かつ利用者の自立を支援するものです。  当市においては、健康はちのへ21計画の策定や地域包括支援センターの設置など、各種の施策を実施されていますが、計画の目標実現のためには、この包括ケアの体制整備が極めて重要であると思いますが、当市としての現状と今後の取り組みについて所見をお伺いいたします。  2点目にあおもり子育て応援わくわく店事業について伺います。  県は、少子化対策の一環として、協賛店舗でクーポン券などを発行し、買い物に来た親子や妊婦に対し、割引サービスを行う同事業を来月、10月より実施すると伺っています。この子育て世帯への優遇制度は全国的に取り組む自治体がふえており、2007年度中に36府県が事業を展開しております。  東京足立区では子育て支援パスポート事業を7月から実施、石川県では毎月19日の県民育児の日に特典を受けられるチャイルド・プレミアム事業を展開、そして埼玉県においてはパパ・ママ応援ショップ事業を8月から市町村の一部で先行実施、住宅ローン金利を1%優遇など、子育て家庭が喜ぶような工夫を凝らした内容になっています。  また、同事業は隣県同士の連携も進んでおり、実際青森県と岩手県も連携を図り、お互いの県を越えて買い物する場合でも、同様のサービスを提供することを決めています。  そういう意味において、当市には岩手県北からの買い物客も多いことから、利用者の利便性が高くなり、連携効果の期待ができると思います。子育ての負担を軽減し、子どもを産み育てやすい環境をつくる上で効果が期待できる同事業について、当市としてのかかわりと今後の取り組みについて所見をお伺いいたします。  3点目に子育て情報の提供手法について伺います。  近年核家族の増加や地域との関係の希薄化などにより子育て環境が脆弱化し、育児に対する不安や負担感を持つ母親がふえているようです。また、親と子の引きこもりからネグレクト、さらには児童虐待へとつながるケースも多いことから、孤立化を防ぎ、家庭と地域社会をつなぐため、さまざまな角度からの子育て支援の情報提供がより一層必要になってきていると思います。  当市においては八戸市次世代育成ネットワーク事業を展開し、インターネットを利用した子育て情報の提供を行っていると思いますが、具体的にどのように情報提供を行っているか、所見をお伺いいたします。  次は教育行政についてであります。  1点目に市長の学校教育に対する考えについて伺います。  昨今教育の現場では、いじめ、学力低下、学級崩壊と、さまざまな問題が起きています。この問題に対して、子どもたちのモラルが崩壊し、人の痛みがわからなくなっているのではないかと言われております。そのことを裏づける日本人の利他心に関する1つの調査があります。  小学生にゲームをさせ、勝った子がもらったチップをどう使うかで思いやりの度合いをはかるという実験です。1980年代半ばまでは、余ったチップを負けた子に分け与える子の割合は約80%に上ったが、1980年代後半に突如40%台に下がってしまったということです。子どもというのは、その時々の社会のありようを敏感に反映します。現代は、モノや金、世間の名声を求めがちな社会、まさにその反映といってもいい実験結果なのではないでしょうか。蔵の財よりも身の財すぐれたり身の財より心の財第一なりとあるように、心の財を第一とする社会を我々大人がいかに築いていくか。これらの教育問題はまさしく我々大人の問題なのだと思います。  私が小学生であったころには、知らないおじさん、おばさんからしかられたものです。そのように、社会全体が学校であり、教師でした。今は風潮なのか、それとも大人が自信と自覚を失ったのか、他人の子どもをしかることは見受けられなくなったような気がします。学校現場においては、子どもにとって最大の教育環境は教員であるとの観点から、いかに教師と子どもの間の信頼関係を築くかが問われていると思います。  ヘレン・ケラーとサリバン先生の生活は、教師と生徒であり、親子であり、家庭であり、それにも増して人間対人間の関係でした。そういう関係を築きたくても、教員の仕事量は多く、保護者からのさまざまな要求もふえ、疲弊し、壊れそうな教師がふえているようです。今こそ教員が存分に能力を発揮できるよう、教員が子どもたちとじっくり向き合えることができる環境を整える努力が、国、そして自治体に求められているのではないでしょうか。  先日、中央教育審議会は、総合的な学習の時間を減らし、国語、算数などの主要な教科の授業時間をふやす学習指導要領の改訂の素案をまとめました。ゆとり教育を部分修正するという案となりましたが、総合学習の効果を評価する声が多い中、なぜ削減なのか。また、授業時間増が学力向上につながるのかどうか。十分な議論を望みたいと思います。  小林市長におかれましては、今生活をしている市民のためだけではなく、未来の子どもたちのためにもまちづくりをしていると私は思っておりますが、子どもたちの未来のための学校教育についてどのような考えをお持ちか、所見をお伺いいたします。  2点目は不登校の実態と対策について伺います。  先月、文部科学省がまとめた学校基本調査で、学校に行かない不登校の小中学生が5年ぶりに増加したという結果が出ました。不登校は病気や経済的な理由ではない年間30日以上の欠席と規定されており、その不登校が2006年度は前年度に比べ3.7%増加しました。実に12万6764人、うち小学生2万3824人、中学生10万2940人もの児童生徒が長期間、学びの場、生活の場としての学校に通うことができなかったわけです。中でも中学生は、生徒全体に占める不登校の割合が2.86%と、過去最高を記録し、実に35人に1人、つまり、1クラスに1人は不登校の生徒がいるという実態になっています。  不登校になったきっかけで最も多かったのは、非行など本人にかかわる問題が31%、次いでいじめを除く友人関係が16%、その他親子関係、学業の不振、いじめなどが要因となっています。不登校の状態が続いている理由は、不安など情緒的混乱が32%、無気力が25%で割合が高くなっています。不登校の原因が多岐にわたるだけに、不登校への対処も一人一人の児童生徒によって異なります。多様な問題を抱えた児童生徒に応じたきめ細かな対応がより一層必要になってくるのではないでしょうか。  神戸市立丸山中学校では、生徒の活動している場所に教師がいるということを常に心がけ、問題行動の未然防止と触れ合う時間を確保するようにし、全クラスに副担任も配置しているようです。家庭訪問も日常的に行い、1日5軒程度回る。合い言葉はちょっと近くまで来たもので。悪い情報ばかりでなく、生徒が学校で頑張っていることなども保護者に伝える。言った、言わないの議論にならないように、担任と副担任の2人で訪問するそうです。  その他それぞれの現場で各学校、保護者、自治体一体となり、不登校への対策が進められてきたと思いますが、なぜ再び不登校の数が上昇したのか。原因分析を急ぐ必要があると思いますが、まず当市においての不登校の実態について、そして実際どのような対策を講じているか、所見をお伺いいたします。  3点目は小学校での英語教育について伺います。  2002年に文部科学省によって小学校の英会話活動支援方策が打ち出され、小学校英語活動の充実と小学校英語の必修化が大きくクローズアップされました。また、同年の新指導要領で、総合的学習の中の国際理解教育としての外国語会話が導入され、英語活動が全国的に盛んになり、平成17年度の文部科学省の調査によると、全国平均93.6%の公立小学校で実施されていることが明らかになりました。  しかし、地域や学校によって実施時間や学習内容にばらつきがあるのが現状で、また昨年9月に伊吹文部科学大臣が就任早々、小学校では自国語をしっかりやるべきだ、その上で中学校から国際感覚を磨き、外国語をマスターしていくのがいいとの方針を打ち出したこともあり、小学校英語はなかなか前に進んでいないように見受けられます。  では、諸外国の取り組みはどうかというと、韓国では、1997年から全国一斉に3年生から英語教育を導入しており、2008年度からは1年生に開始年齢を下げる方針であると。台湾では、2001年に5年生から実用英語を中心に導入し、2005年には3年生に開始年齢を下げています。そのほか、中国でも2001年から、東南アジアでは早くから小学校低学年からの英語が導入されています。さらに韓国では、中学から第2外国語の習得が義務づけられているとのことです。  このように、諸外国と比較すると、日本の外国語教育に対する取り組みはかなりおくれていると言えます。早期から外国語に触れると、母国語に悪影響があるのではという心配もありますが、脳心理学的には、英語の構音能力が自然と形成されやすい時期は6歳から8歳までであり、また外国語に早くから接した児童は、母国語や自己文化に対する認識が深まり、外国語学習に対する積極的な態度が培われるという研究結果があります。  小学校での英語活動によって生徒間のコミュニケーションが活発になり、生徒の積極性が高まる観点からも、小学校低学年からの英語の教科化に向け条件整備を急ぐべきだと思いますが、1点目に小学校英語の必要性をどのように認識しておられるか。  2点目に現状とその効果について所見をお伺いいたします。  以上で壇上からの質問を終わります。  〔7番夏坂修君降壇〕(拍手) ○議長(吉田博司 君)市長  〔市長小林眞君登壇〕 ◎市長(小林眞 君)夏坂議員にお答えを申し上げます。  まず、参議院議員選挙の結果を受けての今後の市政運営についての御質問ですが、今回の選挙結果は、議員御指摘のとおり、政治を行う上で民意がいかに大切であるか。また、政治の透明性が確保されなければ、国民の信頼は得られないということを示したものと受けとめております。  このことは市政を運営する上でも同様であると考えており、これまでも市長への手紙や住民自治推進懇談会を初めとする各種会合など、さまざまな手段、機会を通じまして、市民の方々から直接御意見をいただいております。また、各種事業におきましても、アンケート調査の実施や、計画等の早い段階からのパブリックコメントの実施など、透明性を高めるとともに、皆様の御意見を事業に反映させるよう努めております。引き続き市民の意思を市政に反映するため、積極的に市民の皆様の御意見を伺ってまいりたいと考えております。  次に、透明性の確保についてでありますが、当市におきましては、八戸市情報公開条例に基づき、市の保有する情報の適切な公開を行っているところであります。  なお、市長交際費につきましては、今年度から支出状況を市庁本館1階の市政情報コーナー及びホームページ上で公表いたしております。  今後とも市民への説明責任を果たし、公正で透明性の高い市政を推進してまいりたいと考えております。  次の2、選挙と投票率についての(1)投票率向上対策については、選挙管理委員会委員長から後ほどお答えを申し上げます。  私からは(2)18歳選挙権についてお答えを申し上げます。  選挙権年齢につきましては公職選挙法第9条で満20歳と定められておりますが、議員御案内のとおり、諸外国におきましては、我が国のように、選挙権年齢を20歳以上としている国は少数であり、18歳以上としている国が大勢であると承知をいたしております。  我が国が選挙権年齢を20歳以上としておりますのは、民法上、満20歳に達した者を成年とし、行為能力のみならず、国政参与の能力と責任においても欠くところがないとの理由によると理解をしております。また、少年法におきましても20歳以上を成人としておりますことから、選挙権年齢を18歳まで引き下げるということにつきましては、これら民法上の成年年齢や少年法での成人の取り扱いなど、法律体系全般との関連を十分考慮しながら検討すべき事柄であると考えております。  その一方で、政治に活力、活気を与え、若い世代の政治への関心を高めるとともに、近年における少子高齢化の中で、将来的に税や社会保障などの大きな負担を担う若い世代の政治参加の機会拡大を図る必要があることから、私も選挙権年齢を18歳に引き下げることにつきましては大変関心を持っております。今後この問題については、国政レベルにおいて十分議論されることを期待し、注目をしてまいりたいと考えております。  次の3、労働行政については西副市長から、4、福祉行政については健康福祉部長から、5、教育行政についての(2)不登校の現状と対策について及び(3)小学校での英語教育については後ほど教育長からお答えを申し上げます。  私からは5の(1)学校教育に対する考え方についてお答えを申し上げます。  私は、マニフェストの中で地域の活力の源は市民力であり、そのためには新たな時代に向けた人材の育成に取り組むとしております。子にまさる宝なしと言われますように、子どもたちは八戸市の宝であり、八戸を引き継ぎ、新たな八戸を創造していく担い手であります。子どもたちの教育に当たっては、地域の子どもは地域ではぐくむの考え方に立ち、学校、家庭、地域社会が協働して新たな時代を切り開く心豊かな資質をはぐくみ、ふるさと八戸への愛着と誇りを涵養することが、本市における教育の基本であるべきと考えております。  国におきましては、昨年12月に改正されました教育基本法を受けて、ことしの6月には学校教育法を初めとする教育3法が改正されております。また、教育再生会議並びに中央教育審議会において、今後の学校教育のあり方について具体的に検討されており、新しい学習指導要領の改訂作業も進められております。  現在当市では、こうした国の動きを注視しながら、平成20年度からの5年間の教育計画として八戸市教育プラン後期基本計画の策定を進めております。今後も子どもたちの夢をはぐくむ魅力あるまちづくりを進める中で、マニフェストに具体的に掲げました各小中学校の現場における裁量権を拡大し、教師と児童生徒、保護者、そして地域の連携のもと、各学校が独自性を発揮できるようにする、小中学校に人生の先輩の方々の生の声を聞く体験学習の場の提供、地域の文化・伝統を学ぶ機会の拡充、教員の表彰制度の導入、国際先生の導入など、国際化に対応した教育の充実など、諸施策を展開してまいりたいと考えております。  私からは以上であります。  〔市長小林眞君降壇〕 ○議長(吉田博司 君)選挙管理委員会委員長選挙管理委員会委員長(駒場賢一 君)投票率向上対策についてお答えを申し上げます。  まず、参議院議員選挙の投票率の評価と分析についての御質問でございますが、去る7月29日に執行されました参議院議員選挙は、青森選挙区選挙については4人が立候補し、また比例代表選挙については11政党など159人が立候補して行われたものであります。  今回の選挙においては、議員御案内のとおり、年金記録や格差社会の問題など、大きな争点があったことなどから有権者の関心が高く、全国の期日前投票者数は前回、平成16年7月の参議院議員選挙に比べて1.5倍に伸びており、また当市においても1.3倍という高い伸びを示しております。  しかしながら、投票当日を含めた投票率は、全国では58.64%、青森県全体では53.88%であったのに対しまして、当市では50.61%と低く、また前回の参議院議員選挙を2.25ポイント下回り、大変厳しい結果であるものと受けとめております。中でも、20代、30代の投票率がそれぞれ26.74%、37.58%と低く、こうしたことが投票率が伸び悩んだ要因の1つと考えております。  これまで投票率向上対策としましては、各地域団体への選挙出前講座や政治学習会などの平常時啓発のほか、選挙時には街頭での啓発活動、さらには若い世代からの投票立会人の選任や投票事務従事者への大学生の公募、また投票所の環境の整備などの新たな試みにも取り組んでまいりましたが、必ずしも若い世代の投票率の向上につながっていない状況でございました。  今後は、これまでの取り組みの継続とともに、特に投票率の低い若い世代が直接参加できるイベントや学習会の機会をふやすなど、一層の投票率向上対策に努めてまいります。  次に、期日前投票所の増設の取り組みについての御質問でございますが、現在期日前投票所は八戸市庁と南郷区役所の2カ所に設置をいたしております。期日前投票制度は平成16年の参議院議員選挙から導入され、平成16年の参議院議員選挙では、全投票者数10万1992人に対しまして、期日前投票者数は1万1802人、割合では11.57%であったものが、平成19年の参議院議員選挙は、全投票者数10万832人に対して1万5518人、割合では15.39%に伸びており、このことは有権者にとって制度が広く周知されてきたものと理解をいたしております。  こうしたことからも、期日前投票所をふやすことは選挙人の利便性の確保、また投票率の向上を図る上からも意義があるものと考えております。今後期日前投票所の増設については、増設費用や設置場所の確保、投票管理上の問題等もあることから、これらの問題解決を図りながら効果的な場所を選定し、次回の選挙時からの増設に向け取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(吉田博司 君)西副市長 ◎副市長(西幹雄 君)テレワークの取り組みについてお答えいたします。  テレワークとは、情報通信手段を活用することによる場所や時間にとらわれない柔軟な働き方の一種であり、その一形態として在宅勤務等があります。テレワークの効果としては、事務所経費の削減や人材確保といった経営者にとっての効果、通勤負担の軽減や家庭内でのコミュニケーションの増加などの就業者にとっての効果、さらには交通渋滞の緩和や雇用創出など、社会的な観点から見た効果などが挙げられております。  しかしながら、一方ではテレワークが抱える問題として、就業時間を基準とした賃金の適用が容易ではないこと、勤務時間の把握や労働災害の認定など、テレワークを前提とした労働関係の法制度等の整備が進んでいないことなどが指摘されております。  このような中、国においては、平成18年1月に策定したIT新改革戦略において、2010年までに適正な就業環境のもとでのテレワーカーを就業人口の2割以上にするという目標を掲げ、テレワークの拡大に向けた取り組みを推進することにしております。  そのようなことから、当市においても、新たな就業形態の1つとしてのテレワークについて調査をしてきたところでありますが、勤務時間の把握や勤務状況の評価が正確にできないこと、個人情報が含まれる業務はできないなど、テレワークで行うことができる業務が限定されることなどの課題があると考えております。  このように、テレワークの導入については課題も多く、他都市での導入例もほとんどない状況にありますが、国においては、政府みずからテレワークを普及・促進する観点から、総務省などにおいて職員の希望制によるテレワークを開始しております。そのため、今後は国のテレワークの実施状況やその検証状況を見ながら、このことにつきまして引き続き研究してまいりたいと考えます。  以上でございます。 ○議長(吉田博司 君)健康福祉部長 ◎健康福祉部長(川井一輝 君)包括ケアシステムについてお答えを申し上げます。  包括ケアシステムとは、健康づくりを初めとした各種の保健、医療、福祉のサービスが、利用者の視点に立って総合的かつ効率的に提供されるように、関係機関が連携を図る仕組みのことであります。  当市では、サービスの連携及び調整に関する会議は、高齢者、障害者、母子等、対象者ごとに関係者が集まって開催しておりますが、昨今それぞれの会議の成果や問題点などを共有し、共通する連携のシステムを検討していく場が必要となってきております。  このため、当市の第5次総合計画における戦略プロジェクト事業として、平成19年度に市民健康維持連携システム協議会を設置し、包括ケアシステムの構築を図ることとしております。今後庁内関係課連絡会議を開催し、現状把握や問題点の整理、情報の共有等を行い、県の指導も受けながら、この協議会のあり方について検討してまいります。  次に、あおもり子育て応援わくわく店事業についてお答え申し上げます。  この事業は、店舗等の協力を得て、妊娠中の方や18歳未満の子どもを連れた方に割り引き等の優待制度を提供するもので、県の事業として本年10月から実施される予定であります。県では平成20年度末までに協賛店800店舗を目標に掲げ、既に協賛店の募集を始めております。本事業により地域社会全体で子育てを支援していく機運が醸成され、子どもを産み育てることに対する負担や不安感の軽減に資することが期待されます。  市町村には事業の積極的なPRが求められており、当市では、ホームページ等を利用した子育て世帯への情報提供のほか、商工団体に対しても事業の周知、啓発を図り、協賛店の掘り起こしに努めてまいります。  また、本事業では、協賛店のサービス提供日に合わせた子育て支援団体によるイベント開催も想定していることから、こうした団体への積極的な働きかけも行ってまいりたいと考えております。  次に、子育て情報の提供手法についてお答えを申し上げます。  近年少子化や核家族化の進展に伴い、子育て世帯と地域とのかかわりが薄れ、子育てに関する不安や悩みについて経験者に相談したり、アドバイスを受ける機会が減少していると言われております。子育てをする上での精神的なゆとりは、子どもの健やかな成長にも大きな影響を与えることから、行政の情報提供や相談が容易に受けられる環境を整えることが重要であると認識しております。  このような中で、インターネットやeメールによる情報伝達は、特にニーズが高まっているところであります。市では、従来からの子育て応援ブックを配布するほかに、ホームページ上で子育て支援に関する各種情報を集約して提供しております。また、地域向けの交流、情報提供サービスとして、昨年11月にスタートした地域ソーシャルネットワークサービス、略称地域SNSにおいて、子育てに関するコーナーを設置し、子育て支援団体の活動情報を発信するほか、登録会員の交流の場を提供しております。今後もこれらを活用し、市民の求める多様な情報を提供するため、関係団体と連携して内容の充実を図ってまいります。  以上でございます。 ○議長(吉田博司 君)教育長 ◎教育長(松山隆豊 君)次に、当市における不登校児童生徒の現状と対策についてお答えを申し上げます。  平成18年度の当市の小学校における不登校児童数は72人、在籍数に占める割合は0.47%、中学校では不登校生徒数300人であり、在籍数に占める割合は3.71%となっております。不登校になったきっかけは、情緒不安や極度の緊張など、本人にかかわる問題が小中学校とも最も多く、次いで親子関係にかかわる問題や友人関係の問題などが挙げられております。  当市の不登校児童生徒数の推移を見ますと、平成14年度から小中学校とも減少傾向にありましたが、中学校では平成17年度から、小学校では平成18年度から増加傾向に転じております。  これらのことから、市教育委員会といたしましては不登校対策は重要な教育課題と位置づけ、1、小学校6校、中学校13校、計19校へのスクールカウンセラーの配置、2、小学校6校へ子どもと親の相談員の配置、3、中学校9校へ心の教室相談員の配置、4、教師のための巡回教育相談の実施、5、生徒指導研修講座の開催などなど、教育相談活動の充実に努めているところであります。  さらに、市総合教育センターに臨床心理士1名を配置し、より専門的な相談活動を行うとともに、同センター内に設置しているうみねこ教室の相談員が学校へ出向き、不登校等に悩む児童生徒や保護者への支援に努めているところであります。  また各学校では、カウンセリングマインドの視点に立った教育相談や家庭訪問などを通じて、児童生徒理解に努めるとともに、適応指導教室等を活用して個に応じた支援を行っております。  こうした取り組みの結果、平成18年度再び登校できるようになった児童生徒数は、小学校で72人中29人、中学校では300人中96人となっておりますが、不登校問題のすべてが解消されるには至っておりません。  今後は、学校、家庭、地域、関係機関等が相互に子どもの心に寄り添い支援する体制づくりに努めるとともに、あわせて小中ジョイントスクール推進事業を通じて、小学校から中学校への滑らかな接続を図り、いわゆる中1ギャップ等を解消するなど、不登校の早期発見、早期対応ができるよう引き続き取り組んでまいります。  次に、小学校の英語教育についてお答えを申し上げます。  現在八戸市内の小学校では、総合的な学習の時間において、国際理解教育の一環として英会話や外国の生活、文化に触れる学習を実施しております。  特に外国語指導助手と学級担任とが一緒になって行う授業においては、市教育委員会と小学校教員で共同制作した授業計画と、その教材であるエンジョイイングリッシュを活用しております。これにより外国語指導助手と学級担任との事前の打ち合わせが円滑に行うことができるようになっております。授業では、積極的に英語でコミュニケーションを図るなどの楽しい体験活動を取り入れて英会話学習の内容を充実させており、児童から好評を得ております。  また、学校現場からは、日本での英語教育と国際理解教育に情熱を持ち、資格試験に合格した外国語指導助手に対する信頼も大きく、安心してともに授業を進めていくことができるという声も多く挙げられております。  各小学校からは、外国語指導助手の派遣要請が多くありますが、各校の希望どおりの訪問回数にこたえられないのが現状であります。
     今日社会はあらゆる分野において国際化が著しく進展しております。英語で世界各国の人々とコミュニケーションをとり、お互いに理解を深め、ともに行動することが求められております。私は、諸外国の生活や文化について、お互いに尊重し合う心をはぐくむことが大切であると考えており、小学校での英語活動の必要性を強く認識しております。今後も小学校における英語活動が一層充実するよう、外国語指導助手に加え、市内在住の外国人等をボランティアとして有効活用するなど、指導体制の一層の整備に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(吉田博司 君)夏坂議員 ◆7番(夏坂修 君)詳細な御答弁まことにありがとうございました。何点か要望と再質問を申し上げます。  まず、投票率向上についてですが、選挙管理委員会委員長から御答弁いただきましたけれども、以前から国政選挙、また地方選挙で高い投票率を維持しているお隣の秋田県の状況をちょっと紹介しますと、ちょうど比較できるように、せんだっての参議院議員選挙では、秋田県の投票率は県全体で67.7%でございました。その中で秋田市の投票率は63.49%、いずれも高い数字でございまして、先ほど壇上で御紹介した青森県と八戸市の投票率に比べれば、それぞれ13から14%ほども秋田県は高い数字になっております。  なぜ隣県同士でここまで投票率が違うのか。秋田県の選挙管理委員会に聞いてみましたところ、まず、特に期日前投票の投票者数が多いということで、青森県でも、先ほど御紹介したとおり1.3倍ですか、ふえたということですけれども、秋田県では18.09%も期日前投票の投票者があった。約2割近い方々が期日前投票で投票をされている現状でございます。これは全国の中でも最高の一番高い数字になっております。  その理由を聞きましたところ、明らかに期日前投票所の数が違うということでした。特に期日前投票の割合が20.21%であった秋田市は、市内に9カ所の投票所を設けております。これは市町村合併があって4カ所ふえたということもあるのですけれども、各支所、また市民センター、イオン秋田ショッピングセンター、またポポロード、ポポロードというのは秋田駅前の歩道といいますか、通勤とか駅を利用される方が使っている道があるそうですけれども、そこに期日前投票所を設置しているそうです。要は、民間の人が集まりやすいところに投票所を設けているということです。それと、同じ秋田県内の男鹿市でも10カ所、由利本荘市では14カ所も期日前投票所を設けているそうであります。  ちょっと話がずれますけれども、投票を呼びかける啓発活動でも、秋田市がおもしろいイベントをやっていまして、ショッピングセンターで地元の御当地ヒーローを候補者に見立てて、ヒーローが政策を掲げるわけです。その中でいいなと思ったヒーローに対して投票する。買い物に来たときに投票する、いわゆる模擬投票をショッピングセンターとかで、買い物客がしている。そういうイベントもやっておるそうであります。だからといって、八戸市でもというように簡単にいかないと思いますが、エコレンジャーにさせるというのもちょっと酷な話だと思いますけれども、そういうふうなところも参考にしていただければと思います。  いずれにしても、期日前投票所の増設が投票率向上に確実につながっていることは、秋田県の例を見てもわかると思います。ここ青森県でも、青森市では駅前のアウガに期日前投票所を設置していますし、弘前市でも総合学習センターにも期日前投票所を設置しております。  そういう意味では、先ほど選挙管理委員会委員長の答弁の中で、次回の選挙時から増設というお話がありましたけれども、次回といいますと、恐らく衆議院議員選挙が近々、いつになるかわかりませんが、あると思います。その衆議院議員選挙のことなのか。実際に増設の場所を、交渉しているところがまだないのであれば、例えば候補地というか、候補施設といいますか、民間のこういうところをちょっと考えていて、そこと交渉をしていきたいのだということを、考えがあれば再質問でお伺いしたいと思います。  次に、教育行政についてですが、先ほど市長の答弁を聞きまして、ぜひともその思いを教育現場に反映していただきたいと思います。とにかく子どもは未来の宝だと思います。そういう思いをこれからもさらに強くして、市長、教育長には教育の場で教育行政に当たっていただきたいと思います。  次に、不登校対策ですけれども、7月に総務常任委員会の視察で訪れた岐阜県の可児市では、不登校、引きこもり状態の生徒にITを活用した学校復帰支援事業というものを展開しております。パソコンを使って、要は引きこもりの生徒に学習支援をしたり、またメール交換をしたり、そういうことをすることによって、登校日数の不足を補ったりとか、また集団生活に対する恐れなんかを取り除いて、学校復帰、また社会適応に導いているということを視察で聞いてまいりました。  説明をされた担当者の方で印象的だったのが、不登校を続けている生徒は、まず学校に行っていないという負い目があるのだと。どうせ勉強してもわからないとあきらめている。大事なのは、その生徒に自信を植えつけさせることだということで力説されていました。  実は、私の知人にも小学校から中学校にかけて不登校になっている子どもさんがおりまして、今さら勉強してもどうせついていけないのではないかと、まさにあきらめ、無気力な状態に今はなっています。不登校の原因というのは、当然学校だけではなくて、家庭のさまざまな事情があると思います。やはり一番訴えたいのは、親のエゴとか無責任、無関心というのは絶対に排していかなければならないと思います。  再質問ですが、今実態に合ったサポート体制を整える必要があると思います。教員志望の学生とかを家庭や学校に派遣するメンタルフレンド制度というのを実施しているところもありますけれども、当市においての教員志望の学生を派遣する制度への取り組みについての考えをお伺いしたいと思います。  最後に、英語教育についてですけれども、先ほど外国語指導助手のお話がありました。現在当市では、たしか9人の外国語指導助手、ALTが活躍されておりますが、児童生徒の数に比較して少な過ぎると思います。ALTの配置状況をどのようにお考えなのか。そして、今後ALTを増員する予定はないかどうか。時間があれば、英語教育に対する課題についてもお伺いしたいと思います。 ○議長(吉田博司 君)選挙管理委員会委員長選挙管理委員会委員長(駒場賢一 君)先ほど次回と申し上げましたのは、予定されている次の選挙ということでございまして、もし緊急的に選挙があった場合には、果たして対応できるかどうかということでは検討はまだいたしておりませんが、もしあれば、それも含めて検討をしてまいりたいと思います。  それから、ショッピングセンターというお話もございましたが、基本的には、管理上の問題から公共施設を第1として考えているわけでございますけれども、将来的には、いろいろな課題をクリアできれば、ショッピングセンター等についても検討してまいりたいというふうに考えております。  以上です。 ○議長(吉田博司 君)教育長 ◎教育長(松山隆豊 君)不登校への対応について、引きこもったり自信をなくしている子どもたちに寄り添ってあげることが大事だと。そういう意味で、学生を派遣するシステムという御質問でございましたけれども、不登校の子どもたちにとって、年齢の近い学生が身近に行って相談相手になることは大変有効だと考えております。  八戸市では教育支援ボランティア事業を実施しておりますけれども、その中の項目にも教育相談というのがございます。現在19名の方が登録をしておりますけれども、残念ながら学生の登録はゼロでございます。平日、小中学校に出向いていろいろな活動をするということは、本来大学生の勉学等もございますので、なかなか難しい面もあるのかなというふうにも考えているところであります。  ただ、弘前市とか青森市では、学生が大分ボランティア等で活動しているというお話も聞いております。それは弘前大学とか青森保健大学等では、特別支援だとかボランティア活動を単位として認めるというふうなことで、積極的に学生にそういう活動をすることを奨励しているというふうに聞いております。そういう意味もありまして、今後八戸市でも、地元の大学に対して、大学生が教育活動などにボランティアとしてかかわることが可能であるかどうかということも含めて、大学の方々と情報交換等をしながら模索していきたいというふうに考えております。  続きまして、ALTのことですけれども、現在6カ国から9人の外国語指導助手が来ております。小学校専属が3名でございます。先ほど申し上げましたけれども、学校では大変好評で、子どもたちの本当に身近な人として英語の活動に取り組んでおります。新しい学習指導要領では、小学校5、6年生に英語活動ができるという新聞報道等もございます。そういうふうなことを考えますと、まだまだ十分対応し切れておりませんので、一層増員が望まれるというふうには考えております。  ただ、厳しい財政状況もございますので、一気に解決するというふうなことはなかなか厳しいものもあるだろうと思いますので、それと並行しながら、先ほども言いましたけれども、市内に住む外国人の方々を活用するとか、あるいはCDとかDVDなどの教育機器、視聴覚機器等も活用するとか、教材を研究開発する。さらには、指導する教員を研修等で指導して力量を高めてもらうと。並行しながらやって効果を上げていきたいというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 ○議長(吉田博司 君)夏坂議員 ◆7番(夏坂修 君)時間がありませんので、以上、よろしくお願いしたいと思います。  以上で質問を終わります。 ○議長(吉田博司 君)以上で7番夏坂修議員の質問を終わります。  この際、あらかじめ会議時間を延長いたします。   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−   14番 上条幸哉君質問 ○議長(吉田博司 君)14番上条幸哉議員の質問を許します。上条議員  〔14番上条幸哉君登壇〕(拍手) ◆14番(上条幸哉 君)皆様、お疲れのところ、大変恐縮でございますが、最後であります。どうか御理解、御協力のほどよろしくお願いをいたします。  まず初めに、中里信男元市長の名誉市民受賞決定に心からお祝いを申し上げる次第であります。  氏の御活躍については改めて申し上げるまでもありませんが、私自身、最も尊敬申し上げるのは、透徹した歴史観をお持ちであるという点であります。特に四神相応の地と言われる南部八戸の中世から近代に至る誇りと苦難の道のりについて、あるいは新産業都市指定を契機に、今日まで続く繁栄と挫折の道のりについて、さらに国際物流拠点港への取り組みに見られる今後の国際都市八戸の可能性に至るまで、過去から現在、そして現在から未来へとつながる時間軸の中で、八戸が今那辺を歩んでおり、一体どちらへとその歩を進めるべきか、明確なビジョンをお持ちであったという点であります。  私ども若い世代にとっては、よき師として、これからも八戸が歩むべき方途を御教示願いたいと思います。中里信男元市長の御健康と名誉市民としてのますますの御活躍をお祈り申し上げる次第であります。  また、本県第3選挙区選出の大島理森代議士の自民党国会対策委員長就任をお祝いし、御活躍を期待申し上げます。  そもそも同職は党の職務でありますが、政権与党の国会運営責任者として、あるいは立法府における事実上の法案提出責任者として、その責任の大きさは大臣職にまさるとも劣らないものであると言えます。特に各政党間の調整役として、あるいは地方選出議員の代表者として、先頭に立ってその力を発揮していただくことを願うものであります。  それでは、自由民主クラブの一員として、以下通告に従い質問してまいります。  まず初めは雇用対策について、その1点目は企業誘致についてであります。  企業誘致は、地域の雇用創出、関連産業の振興、自治体にとっては税収拡大など、地域経済にさまざまな波及効果を生み出すことから、地域振興策の切り札として、現在各自治体がしのぎを削ってこれに取り組んでおります。特に本市においては、これまで誘致企業群からまちの発展に大きな力を得ており、今後も企業誘致は地域振興の大きな柱として、行政にとって極めて優先順位の高い仕事でありましょう。現に小林市長は、就任以来あらゆる機会をとらえられ、各方面の企業関係者に対し八戸へのお誘いをされていると伺います。  本年6月には、企業立地促進法の施行に合わせ、県や近隣町村とも連携し、作成した地域産業活性化計画が国からは第1号として同意を受けております。今後の展開が期待されるところであります。  そこで、質問でありますが、間もなく任期の折り返しとなる小林市長がこれまで企業誘致についてどのように取り組んでこられたか、また今後の取り組みをどのように考えていらっしゃるのか、御所見を伺います。  2点目は既存の企業への雇用創出支援策についてであります。  一般的に自治体の雇用創出策といえば、企業誘致が挙げられます。それは自治体がかかわる工業用地を購入してもらうことを目的としており、そのための補助や税制上の優遇措置をそろえる形で展開されます。本市においてもそれは同様であります。しかしながら、特に雇用創出を目的として考えるとき、忘れてはならないもう1つの観点があります。それは地場の企業、既存の企業の事業拡大による新たな雇用創出であります。  景気回復はいざなぎ景気を超えたと言われますが、この景気回復は、当初から現在に至るまで景気の勢いが弱いことや、デフレ下での金額ベースの所得がふえにくいこともあり、残念ながら私どもにはまだそのような実感はなく、多くの企業が新規投資を手控え、様子を見る傾向にあるようであります。やがてその状況も変わってくるものと思いますが、中央の企業が地方への新規進出に動き出すには、いましばらく時間がかかると見られる今日、期待されるのが域内の既存企業による事業拡大であります。  地域にしっかりと根をおろし、各種の関連産業と共存する体制を築き、頑張る企業群であり、現にこれらの中から新規に事業展開をし、新たな雇用創出を実現する企業が出始めているようであります。しかしながら、新規の企業誘致には各種の優遇策が準備されているのに比べ、これら既存の企業が事業拡大をする際の支援策は少なく、市としてそのような企業への支援制度の創設が必要であると考えます。これは同時に、全国に事業所を持つ企業が統廃合をする際、八戸の事業所を残してもらうためにも効果的でありましょう。  そこで、質問でありますが、当市で事業を営む企業が一定量の雇用拡大を伴う事業拡大に踏み出す場合の支援策について、その創設を検討すべきではないかと考えますが、市長の御所見を伺います。  雇用対策について、その3点目は障害者の就労支援策についてであります。  本件については、さきに畑中議員が質問をされており、質問の内容がほぼ同趣旨でありましたので、割愛をさせていただきます。  次は教育行政についてであります。  その1点目は、県のスクールサポーター事業の廃止に伴い、本年度から市が単独事業として開始した特別支援アシスト事業についてであります。  3月の本会議において私は、この場から県による同制度の廃止を非難し、こうなると市としてこれを継続しなければ、クラス運営ができなくなるところが出てくると申し上げました。これについて松山教育長からバックアップをいただき、何より市長の英断によりこれが実現する運びとなったわけであります。これは全県の他都市に先駆けての大きな踏み出しであり、教育行政においては、現場を重視されるという市長と教育長の姿勢を象徴するものであり、深く敬意を表するものであります。  そこで、質問でありますが、この特別支援アシスト事業について、その成果はどのようなものか、また現時点で課題はどのあたりになるのか、さらには市として今後どのような方針をお持ちなのか、御所見を伺います。  教育行政について、質問の2点目は学校での事件発生時の危機管理体制について、今回は特に週刊誌を発行する大手出版社やワイドショーにかかわるテレビ関係者への対応についてであります。  これら大手マスコミは商業主義の色濃く、中には報道の自由、言論の自由をかさに、一方的な取材や不十分な取材による憶測報道をし、取材先とさまざまなあつれきを起こしたり、中には幾つもの係争を抱えるところがあるようであります。しかしながら、仮に裁判によって賠償の必要が生じたとしても、その売上額が巨大であるため、これを意に介さず、そのような姿勢を修正することがないのが現状のようであります。  出版や言論の自由、あるいは報道の自由は、元来公権力からの自由でありました。例えば現在の中国において、あるいは戦時中の日本もそうでありましたが、国家がこれを統制し、国民が正しい情報を得られなくなることを防ぐため、これが保障されることになったのであります。しかし、いつの間にかそれが形を変え、公権力のみならず、市民一人一人へと向けられる自由へと形を変えてきております。さらに、この権力が大手の出版社やテレビ局といった、ごく一部の職業に従事する人々のみが持つ、いわば特権階級の権利となってしまったのであります。  少し前には、立法、司法、行政の三権に次ぐ第4権力であると言われたマスコミでありますが、今日ではさらにメディアを通じた巨大な影響力ゆえに、その出版や報道により世論を形成し、時には三権の1つである裁判所や、あるいは検察を動かし、さらにはその報道により、立法府の国会議員や行政のトップである大臣をも罷免する事実上の第1権力となったとの指摘は、決して大げさではないでありましょう。このような大きな力が出版や報道の自由の名をかりて市民一人一人に向けられるとき、それは抗しがたい力となって人々にのしかかることになります。  市内でもそのような事例が発生しております。過日、小学生や中学生を巻き込んだ悲惨な一家殺人事件が発生した際、ワイドショーのキャスター等による子どもへの執拗な取材攻勢が子どもたちを恐怖に陥れたのであります。殺人によって友人を失うという子どもたちにとっては例えようのない衝撃に加え、その後の節度を超えた取材攻勢が、子どもらにかつて経験したことのない恐怖心を起こさせ、それが心的外傷後ストレス障害――PTSDの一因となっているといいます。  子どもを巻き込む殺人事件など、2度と起こってほしくはありません。しかしながら、また一方でそのような事件が発生した場合の的確な対処方法を準備しておかなければなりません。子どもたちに、あるいは教員に週刊誌やテレビワイドショー関係者の取材攻勢による、いわゆる2次災害が発生することのないように、さまざまなケースを想定した危機管理策を講ずる必要があると考えます。  そこで、質問でありますが、今回のように、児童や生徒にかかわる事件が発生した場合の学校や市教育委員会の対応を定めた危機管理マニュアルはお持ちなのかどうか、特にマスコミへの対応についてどのような指導をされているのか、お教え願います。  次は文化行政について、今回は根城南部最後の殿様となった南部直義公の銅像建立についてであります。  南部藩を代表する武将といえば、何といっても南部師行公の名が挙げられます。根城に初めて城を築き、北東北を守る最高責任者国代として、鎮守府将軍北畠顕家の全幅の信頼のもと、最後まで後醍醐天皇への忠誠を尽くし戦った名将であります。師行公は八戸から同行した勇敢な家臣らとともに、2000キロを超える遠征を幾度か行い、最後は異郷の地、大阪石津川の河原に露と消えます。この間謀反を起こした足利尊氏の形勢が有利と見るや、多くの武将たちがそちらへ寝返る中、最後までその志を曲げなかった師行公の強い意思は、後々の城主たちに引き継がれます。  以下、先ほど松橋議員が触れられておりましたが、師行には子どもがなかったため、弟の政長を養子とし根城の後継者としますが、その政長には3人の息子がおりました。政長は3人をそれぞれ3つの拠点に分けて住まわせ、それぞれが協力し合ってこの地を守る体制をしかせます。これが三館一城の固めと呼ばれるものであります。つまり、長男信政が継いだ本拠地の根城、そして次男政持が継いだ新田城、さらには三男信助が継いだ現在の三八城・柏崎地区の中館の三館であります。  3人はこれら3つの拠点にそれぞれ家臣たちを従えて入植し、それぞれの地に街区、まちをつくり始めます。これらの城は、北朝方に対峙する軍事上の要衝としてばかりではなく、地域の象徴として、住民の暮らしの拠点として中心的な役割を果たすことになります。そして、3つの地域が互いに交流し、切磋琢磨しながら八戸地域の発展の礎をつくることになります。今日の中心街がこれら三館一城のうち、根城と新井田の両地区から集められた商人たちによって形づくられてきたことは御存じのとおりであります。  さて、三館一城のうち、根城と中館についてはその地に縁のある城主の銅像が建てられております。根城には南部師行公、中館には八戸南部の始祖南部直房公の銅像であります。しかしながら、残りの一館である新田城については、残念ながらそのような銅像はございません。  そこで、今回提案するのが南部直義公の銅像であります。直義公は新田城に生まれ育ち、根城南部の最後の領主となり、やがて盛岡の南部利直公の命により遠野へ移封となって、遠野の領主となった方であります。銅像建立の場所は新田城の跡地がよいと思われますが、もしこれが難しければ、眺めがよく、新井田地区の新たな名所ともなっている風の道公園でもよいのではないでしょうか。さきの2つの銅像はいずれも市民有志の浄財によって建立されており、この場合もそのような形が望ましいと考えますが、市長の御所見を伺います。  質問の最後は指定管理者制度についてであります。  公の施設の管理運営に民間が持つ経験やノウハウを活用することで、サービスの向上と経費節減を図ろうとの目的で、平成15年、小泉政権当時に創設されたのが指定管理者制度であります。当市においては、平成18年度から同制度が導入され、現在は80の市の施設が民間で管理されております。いずれの施設も比較的スムーズに移行がなされ、問題なく管理運営されているようであり、今後のさらなるサービスの向上が期待されるところであります。  指定管理者制度について評価を下すにはいましばらく時間が必要でありますが、少なくとも人件費を中心に3年間で約4億円もの経費削減を実現する点は高く評価されてしかるべきでありましょう。市長を初め行政経営室を中心とする関係各位の御尽力に敬意を表するものであります。  ところで、そのような中にあり、財団法人八戸市公会堂と財団法人八戸市体育振興公社については、両財団の設立経緯や管理実績等を考慮し、平成18年度においては、公募を行わず両財団がそのまま管理者として指定され、これまでと同様に各施設の運営に当たっております。  両財団には、これまで長きにわたり汗してきた職員たちがおります。市職員に準ずる待遇であるからと入社した人たちであります。公会堂、体育館、スケートリンクといった専門性が高く、老朽化した独特な建物を守り、企画運営をしてきた人たちであります。  しかしながら、次回平成21年度の指定については、他の施設と同様に公募となり、民間との競争にさらされることになります。彼らは市当局の指導のもとで頑張ってきた方々であり、結果としてどのような組織がこれら施設の管理運営に当たるとしても、これまでの経験やノウハウが新たなサービスの礎として生かされるべきでありましょう。  そこで、質問でありますが、現在財団法人八戸市公会堂と財団法人八戸市体育振興公社が指定管理者となっている公会堂及び各種体育施設について、次回の指定管理者の選定をどのような方針で行われるのか伺い、壇上からの質問を終わります。  〔14番上条幸哉君降壇〕(拍手) ○議長(吉田博司 君)市長  〔市長小林眞君登壇〕 ◎市長(小林眞 君)上条議員にお答えを申し上げます。  まず、企業誘致の現状と今後の取り組みについての御質問ですが、企業誘致は、地域雇用や経済に直接的な効果を及ぼすなど、地域の経済に大きな活力をもたらすものであると認識しております。  そのため市では、商工会議所、金融機関、大学、高専等とで構成をいたします八戸市企業誘致促進協議会と一体となり、企業立地セミナーの開催や地域内外の企業訪問など、あらゆる機会をとらえて、私みずからが出向くなどして、当市の持つ特性や強みを積極的に発信し、企業誘致に努めてまいりました。  中でも、ことし7月に開催をいたしました企業立地セミナーでは、新規立地意欲が高いと見込まれます首都圏はもとより、自動車関連産業が集積をしております中部圏、これは名古屋市でありますが、ここにおいて初めて八戸セミナーを開催してまいりました。約400名の参加者に対しまして、私みずからの言葉でプレゼンテーションを行い、当地域の豊富な人材や快適な立地環境などについて強力にアピールをしたところであります。  また、本年6月に施行されました企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律――通称企業立地促進法でございますが、これに関する取り組みでは、青森県及び当市を含む17市町村が一体となって青森県南・下北地域産業活性化計画を作成し、7月30日に第1号として国の同意を受けたところであります。  いわゆる企業立地マニフェストと言われるこの活性化計画では、今後地域の産学官及び金融との緊密な連携のもと、人材育成や事業環境整備に係る支援措置を最大限活用しながら、地域の特性を生かした地域産業の活性化や企業誘致についても強力に推し進めることとしております。  このような取り組みの中で、今年度におきましては、これまでにつくばソフトウェアエンジニアリング株式会社、桜総業株式会社、テルウェル東日本株式会社の3社と新たに立地協定を締結したところであります。当市の誘致企業数はこれにより53社となったところであります。このほかにも、現在複数の企業と立地に向けた交渉を行っているところであります。  議員も御指摘のとおり、昨今、企業誘致をめぐる都市間競争は激しさを増しておりますが、今後とも県はもとより、産学、そして金融機関とも緊密に連携を図りながら、当市の持つ地理的条件や交通インフラ、優秀な人材などのすぐれた資源を最大限に活用し、より一層積極的に企業誘致に努めてまいります。  次に、既存企業の事業拡大の際の支援策についてお答え申し上げます。  当市では、既に事業を営んでいる企業に対する支援としては、国では雇用開発奨励金制度がございます。これは雇用機会が特に不足している雇用開発促進地域等において、その地域に居住する求職者を雇い入れることに伴い、事業所を設置、整備する事業者に対し支援を行うものであります。  支援内容としては、設置、設備に要した費用及び対象労働者の数などの一定条件に応じて、最大1250万円を1年ごとに3回助成するものであります。また、熟練技能者等の中核人材労働者を雇用し、それに伴い、中核人材労働者の2倍以上の当該地域に居住する求職者を雇用する事業者に対しましては、中核人材活用奨励金制度を設け、その事業所において受け入れた中核人材労働者の人数に応じて助成をしております。  市の支援策といたしましては、企業立地促進条例に基づきます奨励金制度があり、既存企業が高度技術産業等に該当し、立地場所、総投資額、雇用人数などの要件を満たした場合、雇用増に対する奨励金、用地取得や設備投資支援に関する経費に対する助成を行っております。  また、市が財団法人地域総合整備財団の支援を得て行う地域総合整備資金貸付制度があります。これは、新たに5名以上の雇用確保や貸付対象事業の総額が2500万円以上等の一定条件を満たし、地域振興につながる民間事業活動に対し、その対象借入金額の20%までを無利子で貸し付けすることで、事業者の負担軽減を図っております。  さらに、設備投資の有無にかかわらず、障害者、高齢者雇用対策として、八戸市障害者・高齢者等雇用対策奨励金制度を設け、市内に居住する障害者、高齢者等を常用雇用した事業者へ奨励金を交付するとともに、新規高等学校卒業の未就職者の市内就職の促進を図るために、八戸市新規高等学校卒業者雇用奨励金制度を設けて、その支援にも努めているところであります。  議員御提案の雇用拡大を伴う事業拡大の際のさらに新たな支援策につきましては、地域の雇用機会の拡大と地域経済の活性化という観点から、より実効的な支援策につきまして調査研究をしてまいりたいと考えております。  次の(3)障害者の就労支援については、お許しをいただきましたので割愛させていただきます。  また、2、教育行政については教育長から、4、指定管理者制度については総合政策部長から後ほどお答えを申し上げます。
     私からは、3、文化行政についての南部直義公の銅像の建立についてお答えを申し上げます。  議員御指摘のとおり、中世の八戸は、根城、三八城公園にあったとされる中館、新田城の3館が密接に連携し、八戸の防御を固めていたと言われております。現在根城跡には初代城主の師行公、八戸城跡には八戸藩初代の直房公の銅像が建立をされており、城跡のシンボルとして市民に親しまれております。  新田城を居城とした新田家は、根城南部氏の重臣として、南部家に嫡子がないときはかわって根城の当主を輩出した家柄であります。南部直義公は、根城南部家第21代の清心尼公の養子として新田家から迎えられ、22代目の家督を継ぎ、1627年には南部家が長年拠点としてきた八戸を離れ、家臣とともに遠野へ移り住みました。  このような歴史的な背景から、地元の新井田地区では新田城まつりを開催し、遠野への出立行列を再現するなど、遠野市との交流を深めております。また、八戸市でも遠野市と南部藩ゆかりの都市交流事業を継続してきており、児童生徒の交流推進に努めております。  新田城に深いつながりのある直義公の銅像の建立は、新井田地区の歴史を象徴するシンボルとしても、地域の新しい景観づくりに寄与するものと期待をしているところであります。  私からは以上でございます。  〔市長小林眞君降壇〕 ○議長(吉田博司 君)教育長 ◎教育長(松山隆豊 君)次に、特別支援アシスト事業についてお答えを申し上げます。  本年4月より当市では、特別支援学級に在籍する児童生徒に加え、通常学級に在籍する学習障害、注意欠陥多動性障害、自閉症など、特別な教育的支援を要する児童生徒への生活補助、学習支援を目的とした特別支援アシスト事業をスタートしたところであります。  少子化が進む現代社会にあっても、特別な教育的支援を要する子どもの数は全国的に増加傾向にあり、当市においても同様の傾向が見られますが、特に知的障害、情緒障害の増加傾向は顕著であります。このような児童生徒の教育的ニーズにこたえるためには、学校全体の支援体制の構築や教員の指導力の向上を図るとともに、個別指導や少人数指導のための人的措置を講ずることも大変重要であると考えております。  議員御案内のとおり、特別支援アシスト事業は、県がスクールサポーター事業を廃止したことに伴い、当市が独自に立ち上げたものでございます。当事業は、4月にスタートして以来5カ月が経過しましたが、派遣された特別支援アシスタントが適切な支援を行うことにより、対象となる児童生徒のみならず、学級にいるすべての児童生徒の学習保障にもつながるなど、高い成果を上げております。  配置された学校からは、当該児童が精神的に安定し、学級に秩序とルールを守る風土が生まれた、授業に集中できるおかげで学級全体の学習意欲が高まった、これまで以上にきめ細かな対応ができるようになり、学校全体で3人の不登校児童が学級復帰できたなど、当事業を高く評価する声が多く寄せられております。  一方、今年度7名の特別支援アシスタントの配置に対し、アシスタント配置希望校は32校に上ることや、勤務時間の延長を求める声があることなど、学校現場の要望に十分対応できていないことが課題となっております。今後はこうした成果と課題を十分に踏まえた上で、特別支援アシスト事業の拡充について検討してまいりたいと考えております。  次に、学校での事件発生時のマスコミ対応についてお答え申し上げます。  昨今安全であるはずの学校において、子どもの生死にかかわる重大かつ深刻な事件や事故が全国的に頻発しており、改めて学校の危機管理が問われている状況にあります。ここ八戸市においても、児童生徒が肉親に殺害されるという余りにも痛ましい事故が発生したところでございます。今は子どもたちの冥福を心から祈るばかりでございます。  学校教育においては、危機管理に直面してからではなく、起こり得る事故や事件そのものを未然に防止し、あるいはその被害を最少限度に食いとめるためにどのように判断し、対応するかという危機管理と、さらには発生した事故や事件に対する善後策について、全教職員が共通理解を図っていくことが重要であると考えます。  市教育委員会では、このような観点から平成14年度に八戸市小学校・中学校危機管理ハンドブックを作成し、全教職員に対し配付したところであります。危機管理ハンドブックは、学校の危機管理、具体的な事例への対応、学校管理の3部構成となっており、その中にマスコミへの対応についても掲載しております。  具体的には、市教育委員会と学校とが連携し、関係者の基本的人権の尊重を貫きつつ、事態の解決に向けての社会の理解と協力を得る立場から、誠意を持って可能な限り取材に対応するよう努めることとしております。  また、重大な事故や事件が発生した場合、市教育委員会では、関係機関と連携し、事実を確認するとともに、直ちに指導主事を当該校へ派遣し、取材窓口の一本化、記者会見の場の設定、児童生徒への校地内外での取材自粛の要請など、マスコミ対応について指導助言しております。  市教育委員会といたしましては、各学校で危機管理ハンドブックを活用しながら、想定し得る事故や事件について、マスコミ対応を含めた具体的な対応のあり方を全教職員において共通認識が図られるよう、引き続き校長会、学校訪問及び研修会等を通じて指導してまいります。  以上でございます。 ○議長(吉田博司 君)総合政策部長 ◎総合政策部長(高島司 君)次に、指定管理者制度について、財団法人八戸市公会堂と財団法人八戸市体育振興公社についてお答え申し上げます。  指定管理者制度は、多様化する住民ニーズに、より効果的、効率的に対応するため、公の施設の管理運営に民間が持つ経験やノウハウを生かすことで、住民サービスの向上と経費の節減を図ることを目的に平成15年6月に創設されました。従来公の施設の管理委託は、市が出資する第三セクター等の公共的団体などに限定されておりましたが、指定管理者制度の導入により民間事業者やNPOなど、種々の団体についても管理者として指定することが可能となっております。当市では平成18年度から指定管理者制度の導入を開始し、現在80の施設に導入済みであります。  財団法人八戸市公会堂及び財団法人八戸市体育振興公社においては、それぞれが管理する公会堂及び体育施設について、両財団の設立経緯や管理の実績等を考慮し、平成18年度からの3年間に限り、公募を行わずに指定管理者に指定おります。  しかし、指定管理者制度は民間事業者等との競争を前提に、住民サービスの向上と経費節減を図ることを目的としているため、次回以降の選定については、市は公募を原則とする方針であります。したがって、次回の指定管理者の選定においては、民間事業者等の参入による競争が予想されるところであります。そのため、市は選定方針として、公平、透明性の確保を第一に選定基準の明確化等を図ってまいります。  両財団においては、施設の管理運営に関する多くの経験、ノウハウを有していることから、これらの利点を最大限に生かすとともに、民間事業者等との競争に耐え得るだけの体制強化に努めていただきたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(吉田博司 君)上条議員 ◆14番(上条幸哉 君)御答弁大変どうもありがとうございました。  要望と若干再質問も申し上げたいと思います。まず雇用対策について、企業誘致についてであります。市長が先ほど答弁の中でもおっしゃっておられましたが、本当に市長におかれましては、先頭に立ってあらゆる機会をとらえて頑張っていただいていると思います。中部圏での八戸セミナーのお話、御自身の言葉で働きかけをしてこられたということでございますが、ぜひその姿勢を貫いて、市長選に際しましても、第1に産業振興、企業誘致ということを掲げておられました市長でありますので、どうかこの点は引き続き御尽力を願いたいと思います。  まだ水面下にあって話はいただけないけれども、いい形になってきつつあるというのが幾つか進行形であるようでございますので、市長は先頭になって、またその指示を受けて、産業振興部長、あるいは担当の課の皆さん各自がそれぞれ自分で考えて、積極的に動いていただくようにお願いをいたしたいと思います。  これにつきまして、既存企業の事業拡大の際の支援策ということでお話を申し上げたのですが、私なりにいろいろ情報を集めている中で、市内の企業でも、これから一定数の雇用拡大を伴う事業拡大をするというところが出始めているようであります。しかしながら、私も調べてみたのですが、そういった場合の市からの支援策がなかなか見当たらないということで、例えば雇用拡大に伴う一定の雇用数、あるいは金額を伴う場合は、国の制度があるということで、先ほど御答弁がございましたが、そういったことであるとか、あるいは高度産業、特定の付加価値の高い産業に限っては特定の場所、八戸市の場合であれば、北インター工業団地に立地をする場合に限り融資が受けられるということで、かなり制約もあるようでございます。  既存の企業は、その利便性からみずからその土地を選んで、そこに立地をするというときに、雇用拡大を伴うものであっても、それを支援する策がなかなかないというのが現状のようでございますので、こういった切り口でどういう支援の仕方があるのかということを、どうかぜひ検討してみていただきたいと思います。これは要望でございます。  それともう1点要望ですが、今申しましたように、制度によって、この所管は国だとか、この所管は県だとか、あるいは財団だとかという形で、いろいろ支援の窓口が異なるケースがあるようでございます。そういったときに、これはうちではありませんよということではなしに、やはりワンストップという原則で、八戸市の企業誘致の担当課に行けば、一通りの支援策を紹介していただけると。しかも、場合によっては、その担当の方とつないでいただけると。そのぐらいの一歩踏み込んだホスピタリティーと申しますか、その相手の側に立った対応がやはり必要だと思います。  ちょっとある件で相談を申し上げたときに、少しその辺が十分でないなと感じることがございました。これは国の策です、これは県の策ですということではなしに、担当課の方でどういう支援策があるかということをきっちりと勉強しておいていただいて、これは国の方で何人ぐらいだったと、ぼんやりした話をするのでなくて、きちっとした対応をしていただけるように、ぜひ準備を願いたい。ワンストップという原則をしっかりとやっていただきたいと思います。  これは再質問ですが、市長に伺いたいと思うのです。企業誘致ということで、我々は外の方に目を向けがちなのですが、今申しましたように、地場の企業、既存の企業にあっても、なかなか業績がよくて、いま一歩の踏み出しをしようというところが結構あるのです。そういう意味では、市としても、既存の事業所が一体どういう企業行為、事業を営んでいるのかというところをいま少し研究する必要があるのかなという気がいたします。  全く新しいところにアプローチをして、ぜひおいでくださいというのも1つの方法なのですが、先ほど中部の話が出ていましたが、中部の方の自動車メーカーには、自治体対応の担当者、責任者がいるのだそうです。それだけ今、自動車業界に対して全国各地、都道府県やら市町村の首長や、あるいはその担当責任者の方が、ぜひうちにいらしてくださいということで繰り返し行かれるということで、自治体対応の方がなかなか大変なのだそうであります。  といいますと、考えることはみんな一緒だと思うのです。中部は非常に勢いがある。中部にある、特に自動車ということで、みんなそちらの方にアプローチをするわけですが、これはこれで私はやっていっていただいていいと思うのです。既に立地をしている地元の企業、既存の企業がどういう事業をしていて、どういう企業と連携しているのかというあたりを勉強していくと、結構その企業の活動の中で、ああ、こういう業種があってくれると助かるなとか、あるいは他県にあるこの企業は、市内にあったら本当は助かるのだけれどもなと。そういうことがあるようでございます。そういった意味で、既存の企業を市として、これを1つの課題にぜひ勉強していっていただきたいと思いますが、この点について市長からお考えをちょうだいいたしたいと思います。  2点目、教育行政についてでありますが、まず1点目、特別支援アシスト事業について、これは壇上でも申し上げたのですけれども、本当に現場が大変だということで、クラス運営がもうできないところが出てきますということを申し上げました。私が言うまでもなく、もう釈迦に説法でありまして、教育長の方にはそういった情報が届いていて、教育長からこの点については全面的に御賛同いただきまして、何よりそれを受けていただいた市長が、全県でも八戸市だけだそうでありますが、この制度を継承して、全面的に県の事業を肩がわりして、名称こそ特別支援アシスト事業という形で変わりましたが、現場本位、現場優先ということで、このような配慮をいただいたということは大変なことだと思います。  第3子以降の保育料の軽減もありましたし、子育てサロンの支援もありましたし、この特別支援教育アシスト事業、この3つとも県の事業をそのままそっくり市が肩がわりをするという形で受けとめていただいたわけであります。  しかしながら、7名しか配置できないのに対して、現在教育委員会の方には配置を希望する学校が32校あるという先ほどの御答弁でございました。7校は本当に優先順位が高くて、8番目以下の学校がこのアシスタントが要らないのかといったら、状況を伺うと、決してそうではないようでございます。1日でも早く、1人でも多くの方を配置してあげないといけないというのが現状のようであります。  そういう意味では、私はぜひこの事業を拡充していっていただきたいなと思うのですが、先ほどから申しますように、県の事業を肩がわりして全額市が支出をしているということで、これについては630万円の支出、子育てサロンについては123万円、そして第3子以降の保育料の軽減については1億162万円ということで、非常に大きな支出を見ているわけですので、私は、市の支出としては限界があるのかなという気がいたします。  そういう意味からいたしますと、本当にこれは教育現場の喫緊の課題でありますので、私は何としてもこれを県にいま一度頑張ってもらいたいという気がいたします。この点について、これも市長からお考えを伺いたいと思います。市長会の方で何か市長方がそろって陳情されているというお話も伺っております。そのあたりも含めて、この特別支援アシスト事業についての市長のお考えを伺いたいと思います。  続きまして、学校での事件発生時のマスコミ対応についてということで、これは誤解のないように受けとめていただきたいと思うのですが、マスコミへの対応を気をつけてくださいということを申しましたが、私は何も隠してください、隠ぺいしてくださいといっていることでは決してございません。  いじめにしても不登校にしても、私も幾度となく取り上げさせていただいていますが、現場にある事実を、その数値が上がってこないことをむしろ責めるべきだと。これはあって当然なのだと。あって当然のことに、正面から対峙している教員を評価するべきだと。よく頑張っていると。その教員の側に立って、これを教育委員会も支援するべきだと。そういう方々をむしろ評価するべきだという言い方をしておりますので、そういう観点からいきますと、むしろ私は、いじめにしても不登校にしても、現状がきっちりと教育委員会に上がってきて、しっかりとそれを受けとめて、数の多い学校を責めるのではなくて、よく言ってくれたと。よし、一緒に頑張ろうということで、教育委員会には頑張っていただきたいと思っております。ですから、決してそれを隠してくださいということではございませんので、誤解のないようにお願いをしたいと思うのです。   今申し上げましたが、少しだけ具体的なお話をさせていただきますと、市内で非常に悲惨な一家殺人事件がございましたが、殺人事件があった学校で、その当日に、同じクラスのお子さんが下校するときに、あるワイドショーの関係者がマイクを持って追っかけてきたのだそうです。その児童は怖くて、対応をせずに一生懸命小走りで帰った。そうしたら、ずっと追いかけてきた。家に入って、ドアを閉めて、かぎをかけたら、ドンドンとドアをたたく。ベルを幾度も鳴らすということで、大変怖い思いをしたと。たまたまそのお子さんは、お父さんもお母さんも勤めていらっしゃる方だったものですから、家にはそのお子さん1人しかいないということで、非常に怖くなり、友人の家に電話をして、今怖いから電話を切らないでちょうだいということで、1時間半も電話で話をした。これは事実であります。そういったことを聞いております。  そういう意味では、例えば地元の新聞の関係者の方であるとか、地元のテレビの関係者の方々というのは、そこまでの節度ない取材行為はしませんが、こういう週刊誌の関係の方とかテレビのワイドショーの関係の方々というのは、取材行為において非常に度を逸するところがある。これが残念ながら現状のようであります。  そういう意味では、危機管理に関するマニュアル、先ほど教育長の方から取材窓口の一本化、記者会見の場の設定、そして児童生徒への校地内外での取材自粛の要請ということで、この3点目に当たるかと思うのですが、お答えがありました。この点については、よくよく大人が守ってあげないと、子どもが非常に怖い目に遭う。実際仲間が亡くなったと。殺人事件の被害者になるということ以上に、そういう非常に怖い取材行為を受けたということによりPTSDになるという事例が市内でも発生しております。  ですから、これは非常に重たいことだと思います。私は恐らく、こういったことは八戸に限った話ではないと思います。全国各地で起こっていることだと思います。報道の自由、言論の自由ということで、非常にアンタッチャブルな、手をつけてはいけないような領域のような気がいたしますが、残念ながらそのようなレベルの話ではないということを、我々はよくよく心しなければいけないと思います。  中には、一部そういう悪質なマスコミの関係者の方々もいるのだということを現実として我々はきちっと受けとめる必要があると思いますので、教育長におかれましては危機管理に関するマニュアルを準備されているようでありますが、私はその対応がちょっと弱いような気がいたしますので、今申し上げたようなことも起こり得るのだということで、第1には子どもたちを守るということ、そして教員も守るということで、ぜひしっかりとしたマニュアルの作成にかかっていただきたいと思いますので、この点はお願いをいたしておきたいと思います。  もう1点、指定管理者制度についてでありますが、これは部長にちょっと再質問を申し上げたいと思います。  指定管理者制度ということが始まって、この3年間で4億円の経費節減ができるということで、壇上でも申し上げたのですが、私は、これは非常にすばらしいことだと思います。我々は、ああしてください、こうしてくださいといいますが、経費を削減していただく提言というのがなかなかできなくて、そういう中にあって、国策から動きが始まったものとはいえ、よくそれぞれの施設の状況を勉強されて、ここまで逐次、指定管理の方向に進めておられる点については、率直に評価をして、敬意を表したいと思います。  そういう中にあって、今回は財団法人八戸市公会堂と財団法人八戸市体育振興公社、この2者を取り上げました。社会福祉法人八戸市社会福祉事業団も同じような面があるわけですが、特にこの2つの財団について、例えば市職員の皆さんに、3年後にあなたが今やっているこの仕事を民間の人と競争させますと。あなたが生き残れるか、民間の人がとるか、それはわかりません。頑張ってくださいというふうな形で、地方公務員法が急に改正になって、公務員もいつやめさせてもいいと。いつ民間と競争させてもいいというふうな法律がぼんとできてきて、さあ、やれとなったら、皆さん、どんな思いをされるか。これは大変なことだと思うのです。実際そういうことが現在起こっているということでございます。  私は、こういった方々にとっても大いなる変革のチャンスだと思います。いま一度コストをよくよく見直して、自分たちの仕事の内容を全部洗い出して、もっと前へ一歩進んだ企画系の仕事ができないかどうか。そういうことが試される1つの大きな変革のとき、試練のときであると思います。  しかし、一方で考えなければいけないのは、この両財団というのは、市が100%出資している財団ということで、言ってみれば、市が事実上の雇用主であるという言い方ができると思うのです。そういう意味では、雇用主が、3年後、あなた方と我々はお別れだということで、ぼおんと突き放すだけではなくて、先ほどの御答弁にもありましたが、これまで培われてきた経験やらノウハウやらを新しい指定管理者制度においても、これが生かされるように何らかの工夫が必要だと思うのですが、先ほどの答弁では頑張っていただきたいということで、市として主体的にどんなふうな後押しをしたいということがありませんでした。  私は、基本的に競争になるのはやむを得ないと思いますし、むしろこれは進めるべきだと思います。しかし、そういう中にあって、100%の出資者たる市として、それを突き放すだけではちょっと寂しいなという気がいたします。つきましては、市としてどんなことができるのか。もし今すぐ御答弁いただけなければ、どういうことができるか自体を検討していただくということでも結構ですが、この点について部長から御答弁を願いたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○議長(吉田博司 君)市長 ◎市長(小林眞 君)上条議員の再質問にお答えを申し上げます。  まず、企業誘致も重要であるけれども、既存の八戸市に存在する企業の企業活動についてしっかりアプローチをしながら、さまざまなサポートをする必要があるのではないかという御指摘であります。  これは先の議員に産業振興部長の方からお答え申し上げているわけでありますけれども、今年度の予算を措置いたしまして、中小企業の現状と課題を把握するための中小企業現況調査事業というものを実施しております。これは5月に657社にアンケートを行いました。それから、4月17日からは主要な120社の企業に対してヒアリング調査を行っているというふうなことでありまして、ことし始めましたこういう調査等を踏まえまして、地元企業の経営基盤の強化といいますか、今、議員御指摘のような企業に対して我々が何をできるかということについて、今後具体的な検討をしていきたいと考えております。  それから、特別支援アシスト事業についてということであります。実は、これは学習障害、あるいは注意欠陥多動性障害、自閉症など、特別な教育的支援を要する児童生徒への生活補助、学習支援を目的として、必要な支援スタッフを配置するというふうなものでありまして、これは、実は市長会の方で国に対して従前から要望してきております。  これは教育という観点では、実はとらえられておりません。教育の一環といいますか、教育そのものとはとらえられていなくて、周辺の環境整備の一環だというふうなことで、市町村が本来やるべきだというふうな位置づけになっておるわけでありますけれども、私は、これは本来のまさに教育そのものにかかわる話であろうと思いますし、ある意味で教員の定数の中に入れるというか、スタッフでありますから、教員の資格が必要ない場合もあるかもしれませんけれども、必要な教育上の措置として行われるべきだと思っております。そういう観点から、今後市長会などを通じまして、国等にも要望してまいりたいと思いますし、八戸市としての取り組みは継続、あるいは充実していきたいと、このように考えております。  それから、指定管理者制度につきましては、八戸市公会堂、八戸市体育振興公社の関係につきましては、総合政策部長からお答えするのは少し荷が重いと思いますので、私の方からお答えを申し上げます。  まさに指定管理者制度本来の趣旨からしますと、先ほど来申し上げておりますような効率化、経費の削減というふうな意味で、これは前向きに取り組むべきだということがあるわけでありますけれども、まさに議員御指摘のように、全額出捐をしております。出捐金が、公会堂200万円、体育振興公社1500万円と。まさに市がこれまで運営を後ろから支えて保障してきたような組織でありまして、これが一般との競争になって、負けたら、もうさようならということが一体いいのかどうかというのは、一方で指定管理者制度を進めていく、あるいは一方で、これまで市が責任を持って運営してきた団体に対して、そういう態度でいいのかということがありまして、非常にジレンマであります。  したがいまして、いろいろ今、内部的な議論を進めておりますけれども、ぜひ今抱えている問題、現状がどうなっているかということをオープンにして、広く議員の皆さんを初め、市民の方々の意見を伺いながら方向性を決めていきたいと。このように今考えておりますので、ぜひ今後ともよろしくお願いしたいと思っております。 ○議長(吉田博司 君)上条議員 ◆14番(上条幸哉 君)ありがとうございました。  本当に、市長に言っていただいたとおりだと思いますので、ぜひそのような形で御検討願いたいと思います。これは避けられない道だと思います。堂々とここに突き進むべきだと思います。そういう中にあって、市として何ができるかと、何をして差し上げられるかというところだと思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。  最後になりますが、いろいろと取り上げさせていただきましたが、特に先ほどの教育の問題です。やはり基礎的自治体として、現場がどういう状況にあるかということを発信していくのは、まさに市の使命だと思います。そういう意味では、実際何が起こっているかということを都道府県や国はわかりませんので、そういう市長会等の機会をとらえて、ぜひこれからも市長には先頭に立って頑張っていっていただきたいと思います。  大変どうもありがとうございました。終わります。 ○議長(吉田博司 君)以上で14番上条幸哉議員の質問を終わります。  これにて一般質問を終わります。  ──────────────────── △日程第2 議案21件 △日程第3 認定2件 ○議長(吉田博司 君)日程第2議案第105号平成19年度八戸市一般会計補正予算から議案第109号平成19年度八戸市国民健康保険南郷診療所特別会計補正予算まで及び議案第114号郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律の施行に伴う関係条例の整理に関する条例の制定についてから議案第129号公有水面埋立地の用途の変更に係る意見についてまで並びに日程第3認定第1号平成18年度八戸市一般会計及び各特別会計決算の認定について及び認定第2号平成18年度八戸市公営企業会計決算の認定についてを一括議題といたします。  これより上程議案に対する質疑を行います。  御質疑ありませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○議長(吉田博司 君)御質疑なしと認めます。  お諮りいたします。  ただいま議題となっております認定第1号及び認定第2号については、18人の委員をもって構成する決算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと思います。  これに御異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(吉田博司 君)御異議なしと認めます。  よって、認定第1号及び認定第2号については、18人の委員をもって構成する決算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することに決しました。  ただいま設置されました決算特別委員会の委員の選任については、委員会条例第8条第1項の規定により、議長において、お手元に配付してあります決算特別委員一覧表のとおり指名いたします。   ┌──────────────────┐   │    決算特別委員一覧表     │   ├──────────────────┤   │ 藤 川 優 里  小屋敷   孝 │   │ 森 園 秀 一  島 脇 一 男 │   │ 豊 田 美 好  松 田   勝 │   │ 三 浦 隆 宏  古 舘 傳之助 │   │ 立 花 敬 之  大 島 一 男 │   │ 松 橋   知  石 橋 充 志 │
      │ 五 戸 定 博  寺 地 則 行 │   │ 秋 山 恭 寛  前 澤 時 廣 │   │ 伊 藤 圓 子  坂 本 美 洋 │   └──────────────────┘  なお、決算特別委員は次の休憩中に委員会を開き、正副委員長の互選を行うよう、本席から口頭をもって委員会を招集いたします。  この際、委員会開催のため暫時休憩いたします。   午後5時24分 休憩   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−   午後5時37分 再開 ○議長(吉田博司 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  決算特別委員会において正副委員長の互選を行った結果、委員長に五戸定博委員、副委員長に立花敬之委員が当選した旨の報告がありました。  次に、ただいま議題となっております議案第105号から議案第109号まで及び議案第114号から議案第129号までを、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。  ──────────────────── △日程第4 陳情について ○議長(吉田博司 君)日程第4陳情については、お手元に配付してあります陳情文書表のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。  ────────────────────    休会の件 ○議長(吉田博司 君)以上で本日の日程は全部終了いたしました。  この際、お諮りいたします。  委員会開催等のため、12日から14日まで及び18日から20日までの6日間は休会いたしたいと思います。  これに御異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(吉田博司 君)御異議なしと認めます。  よって、6日間は休会することに決しました。  次回本会議は、9月21日午前10時に開きます。  ────────────────────   散 会 ○議長(吉田博司 君)本日はこれにて散会いたします。   午後5時38分 散会...