八戸市議会 2004-09-14
平成16年 9月 定例会−09月14日-03号
第3 認定第1号 平成15年度八戸市一般会計及び各
特別会計決算の認定について
認定第2号 平成15年度八戸市
公営企業会計決算の認定について
────────────────────
本日の会議に付した事件
議事日程に同じ
────────────────────
出席議員(36名)
1番 石 橋 充 志 君
2番 三 浦 隆 宏 君
3番 西 村 吉 晴 君
4番 下 田 保 夫 君
5番 東 野 礼 二 君
6番 畠 山 敬 一 君
7番 松 田 勝 君
8番 畑 中 哲 雄 君
9番 山 名 文 世 君
10番 豊 田 美 好 君
11番 坂 本 眞 将 君
12番 上 条 幸 哉 君
13番 五 戸 定 博 君
14番 八 嶋 隆 君
15番 寺 地 則 行 君
16番 菊 地 敏 明 君
17番 伊 藤 圓 子 君
18番 前 澤 時 廣 君
19番 大 島 一 男 君
20番 松 橋 知 君
21番 越 後 賢 司 君
22番 工 藤 雄 剛 君
23番 吉 田 淳 一 君
24番 秋 山 恭 寛 君
25番 田名部 和 義 君
26番 吉 田 博 司 君
27番 荒 川 重 雄 君
28番 山 口 広 道 君
29番 大 館 恒 夫 君
30番 坂 本 美 洋 君
31番 上 田 善四郎 君
32番 小笠原 要 七 君
33番 谷 地 先次郎 君
34番 佐々木 秀 男 君
35番 西 野 陽 一 君
36番 苅 田 重一郎 君
────────────────────
欠席議員(なし)
────────────────────
地方自治法第121条による出席者
市長 中 村 寿 文 君
助役 大河原 隆 君
収入役 菅 原 壽 郎 君
企画部長 川 井 一 輝 君
総務部長 望 月 滿 晴 君
財政部長 大 野 善 弘 君
経済部長 高 島 司 君
健康福祉部長 尾 崎 義 明 君
市民生活部長 三 浦 輝 也 君
環境部長 伊 藤 正 義 君
建設部長 小 瀧 勇 君
都市開発部長 池 田 八 郎 君
教育長 菊 池 武 君
教育部長 石 橋 雄 君
交通部長 椛 本 隆 司 君
市民病院事務局長 工 藤 誠 一 君
監査委員 田 中 秀 雄 君
────────────────────
出席事務局職員
事務局長 久 保 正
次 長 山 内 隆
議事課長 工 藤 哲
議事班長 豊 川 寛 一
主 幹 中 村 行 宏
主任主査 北 村 政 則
主 事 石 塚 俊 哉
────────────────────
午前10時02分 開議
○議長(東野礼二 君)これより本日の会議を開き
ます。
────────────────────
△日程第1 一般質問
○議長(東野礼二 君)日程第1一般質問を行いま
す。
順次質問を許します。
────────────────────
15番 寺地則行君質問
○議長(東野礼二 君)15番寺地則行議員の質問を
許します。寺地議員
〔15番寺地則行君登壇〕(拍手)
◆15番(寺地則行 君)平成16年9月定例会に当た
り、新政・新風クラブの一員として、通告に従い一般質問を行います。
今年の夏は天候にも恵まれ、例年になく暑い日が続き、白浜海水浴
場も好調であったと伺っております。暑いと申せば、
アテネオリンピックにおきましても、当市出身の伊調姉妹の活躍も実に見事であり、八戸市民に感動と勇気を与えてくれました。聞くところによりますと、子どものころにレスリングを始めたとのことであり、本人たちの努力もさることながら、
レスリング関係者や指導者皆様方の献身的な御努力のたまものと衷心よりお祝いを申し上げる次第であります。
このことにも見られますように、人づくりや人材を育てることとは、多くの時間とさまざまな人々の努力とかかわりが不可欠なものと実感した次第であります。そういう観点では、八戸という私たちのまちづくりも同じようなことが言えるものだと思うのであります。八戸の将来を見据え、官民一体となり生き抜いてこその将来であります。今定例会に提案されました八戸市協働の
まちづくり基本条例は、まさにそのことへのあらわれであり、市民が主体となったまちづくりを宣言することへの意義を感じるものであります。
この協働のまちづくりにつきましては、過去において一般質問を行っておりますので、今回は都市計画の観点から通告に従って質問をしてまいりたいと思います。
まず1点目は、
都市計画道路のうち、3路線について、その進捗状況と今後の取り組みについてお伺いいたします。
1つは、3・4・20
号売市烏沢線、通称内環状線であります。売市を起点に市内を渦巻き状に取り囲む重要な路線であり、近年、館越山部分の完成を見ており、吹上から糠塚、根城との間の開通が待たれるわけであります。特にこの地域は住宅の密集もある上、狭隘な古い道路が入り組んでいる状況が見受けられ、難しい点も多くあり得ることが予想されますが、内環状という意義と旧態依然とした道路状況を打破する意味合いからも重要であろうと思われます。この道路がつくられることは、周辺地区にとりまして画期的なことであり、そのことも含め今後の取り組みについてお伺いいたします。
2つには、3・3・3
号湊東墓地公園線であります。湊高台地区は、区画事業により整備がなされましたが、残りの計画路線は湊地区の住宅密集地を通す計画であります。この地区も旧態依然とした古い道路が行きどまりや車の曲がれない交差点等もあり、防災上の危険な地区でもあります。この計画道の近くにある青潮小学校には、大型バスが入っていけない状態で、修学旅行などの際には学校から光星高校通りまで歩いていくなどの苦労が見受けられております。湊地区を通る数少ない路線であり、都市機能以上に安心安全の観点からも重要と考えております。今後の整備についてお伺いいたします。
3つ目には、3・4・10
号新井田鮫線であります。八戸の都市計画の中でも、湊地区、白銀地区、鮫地区は人口が密集し、八戸発展の原動力であったにもかかわらず、道路整備や生活環境の整備がおくれている感じがあります。住宅密集地だからこそ、都市計画道が必要であります。この路線は、まさにそのとおりであり、地域住民は八戸市民として均衡ある発展を望み、市民ともどもに平等に施策を行ってほしいと願っております。21世紀初頭における本市の将来の都市像の中で、市民主体のまちを筆頭に挙げ、都市づくりの観点でも1番に生活者、市民の視点を挙げておられます。白銀、鮫地区の期待もありますので、今後の取り組みについてお伺いしたいと思います。
2点目は、
田向土地区画整理事業についてであります。
この事業は、組合施行という形で平成11年12月から始まっており、この事業の重要な点は、地域内に市民病院があること、都市計画上の大きな幹線道路が数多くあることであります。例を挙げますれば、3・3・8
号白銀市川環状線であります。幅員が25メートル、次に3・4・29
号市民病院通り線幅員20メートル、
主要地方道八戸大野線幅員19.5メートル、3・4・5
号小中野大館線幅員17メートル、3・4・30
号松ヶ崎冷水線幅員20メートルなどであります。
また一方、田向地区の住宅地、毘沙門平、梨ノ木平の住宅地を含む住宅移転も絡む大事業であります。それに加え、冷水遺跡の発掘調査、そして近隣公園という大型の緑地の負担など、余りにも厳しい事業内容であります。区画整理の減歩率は平均で36.17%、最高は71%、多くは60%以上まで及んでおります。地権者に多大な負担を強いているのが現状であります。ましてや用途地域のほとんどが第1種
低層住居専用地域とされており、土地の有効利用が厳しく制限されております。八戸地域内の同種の事業でも、用途地域につきましては商業地域や
近隣商業地域などを設けているのに対し、この田向の事業には全くその配慮がなされておりません。
また、通常であれば市民病院も減歩をするとか応分の負担があって当たり前であろうと思われますが、そのことについてもいまだ明確な回答は出ておりません。他の組合施行の折には、新井田においては公園用地、類家南では小学校用地、下水ポンプ
場、市営住宅団地、湊高台でも小学校、中学校用地、石堂でも小学校用地、河原木では県営、市営住宅団地などがあるにもかかわらず、田向地区への公共用地等の取得が全くなされていない状況であります。
このような中、資金計画を見ますと、総事業費142億100万円、補助金等が47億8440万円、保留地処分として94億1660万円を見込んでおります。保留地面積15万6942平方メートル、坪数に直しますと4万7475坪、坪単価で割りますと約20万円平均で売却しないと、この事業は失敗するという計算になるのであります。全国的に見ましても、組合施行中の組合1059組合の中、収入不足が見込まれている組合が133組合もあり、そのうち10億円以上見込まれるものが43組合に及ぶそうであります。八戸地域におきましても、長引く景気の低迷、人口がふえないこの現実、事業者の減少などによる地価の下落が顕著である中、住宅地は過剰であり、余っているのが現状であります。
以上のような状況下にあり、この事業の完遂のため、苦労している中、
大型商業施設の話を模索するなどの苦労話は当たり前のことであり、そのことが論議されるのも当然であろうと思われるのであります。ましてやこの地域は、前段でも申し述べましたように、主要幹線が集まり、高度な利用が見込めること、周辺地区の整備も進み、人の流通や交通の高い利便性などが見受けられるわけであります。八戸市が広く中核都市としての機能を十分発揮する意味合いからも大変重要な地区でありますので、以下質問をしてまいります。
1つ、都市計画との整合性についてでありますが、このことは計画の段階とその後の経緯、経過によって、また市民のそれぞれの関係者が変更を求めたり、変更の可能性を検討することも必要であろうと思われるのであります。八戸の将来を考え、都市機能、市民の声も聞きながら、柔軟かつ慎重に判断していくことが望まれるものと思われます。市民の総意が都市計画に反映されるべきものと考えますが、このことについての御所見をお伺いいたします。
2つ目は、本事業に対する市の対応についてであります。
先ほど前段でも申し述べましたように、重要路線が何本もあり、市民病院もあり、周辺から見ても大変重要な
区画整理事業であります。この
区画整理事業に対する市の対応についてお伺いいたします。
3つ目として、樹齢が何百年と言われるイチョウの木についてであります。
都市計画道路3・3・8号の路線上にある同地区の
シンボル的大木でありますが、市民の多くの方々も関心を持ち、注目をしているわけであります。本来、
都市計画道路上でありますので、行政が責任を持つべきでありますが、
区画整理事業という点で組合に任せておられるようですが、大事なことは、この場所は毘沙門という地名であることであります。
多聞天と訳す
サンクリット語の音写であり、四天王の1つ、十二天の1つに数えられ、インドでは仏教以前より信仰があり、須弥山の北面に住し、夜叉を眷族するとし、北方を守護する神であるとされております。また、仏法を守護するとされ、財宝福徳を授け、子宝を授ける神であり、戦勝の神であるとされているという毘沙門であります。これが真実かどうかはわからないまでも、歴史ある大木について、市としてどのように考えておられるのか、お伺いをしたいと思います。
次に、3点目として、八戸市の将来についてお伺いしたいと思います。
八戸市が第4次八戸市総合計画で挙げている人・産業・文化の
フロンティア都市八戸では市民主体のまち、産業を育てるまち、文化を創造するまちの3点を前面に出し、8つの視点、4つのプロジェクト、6つの施策の展開を挙げております。また、今回提案されている協働の
まちづくり基本条例でも、やはり市民が主体であるとうたっておりますが、本当にそうしているだろうかと思うことがあります。
市長がよく言われる住んでよかった、住んでみたいまちへ一丸となっているだろうかという点であります。地方分権の時代、私たちの八戸が北東北の拠点都市として輝き続けることができるだろうか、八戸市民がこのまちに誇りを持てるだろうかということであります。中村市長は、八戸の将来についてどう考えておられるのか、御所見をお伺いいたします。
次に、
都市計画道路3・4・20号の小中野から江陽にかけての土地名義についてであります。
このことは、大分前から指摘はしておりましたが、かなり前のことであり、経緯や理由についてはわからないとのことでありましたが、個人名義が公道に残っていることは不自然であります。このことは早期に解決すべきと思いますが、このことについての市の対応についてお伺いいたします。
次に、
大型商業施設の進出についてお伺いいたします。
大型商業施設は八戸が北東北の中核をなし、産業や商業が栄えることや地域住民の生活水準の向上、商圏の拡大を考えるときに、ぜひともに必要な施設であろうと思います。商工会議所の一部や中心商店街の一部の方の中には、反対を叫ぶ方もおられるようでありますが、デーリー東北のこだま欄にも、歓迎する投書が多く見られます。八戸市は
中心商店街活性化に向け、10項目にも及ぶ施策に取り組み、官民挙げて鋭意努力されております。
そもそもそのことと
大型商業施設は中身が違います。共存共栄は図れるものと思っております。八戸のアミューズという雑誌の中で、ふじたけしという方がああでもないこうでもないというコラムを設けておりますが、この中で中心商店街の悲劇と誤算というタイトルは平成14年ごろから連載で今日まで続いております。八戸自体に他を排除して自分がよくなるという観念があることが問題であります。
同じ職種が立ち並んでも、共存ができることは明白で、むしろそれが互いの競争を呼び起こし、努力することにより消費者にとってよいものが安くなったり、よりよいサービスが得られることになり、そのことでまた遠方より客も集まり、ともに栄えるわけでありまして、自由な競争こそが原点であろうと思います。
大型商業施設は、八戸に活力をもたらし、周辺地区をも巻き込んでの活性化につながります。
イオン下田ショッピングセンターがよい例であり、八戸においても沼館地区のピアドゥがそのよい例であります。都市計画を変更し、用途地域を変更してまでやった価値はあったと思われます。
私は、このような施設ができることにより、八戸市民の意識も変わるだろうと考えております。時代は変わるものであり、変えていくべきものであろうと思います。旧態依然とした考え方から脱却していかなければ、八戸の発展はないものと考えますが、市長の所見をお伺いいたします。
以上、壇上からの質問を終わらせていただきます。御清聴、ありがとうございました。
〔15番寺地則行君降壇〕(拍手)
○議長(東野礼二 君)市長
〔
市長中村寿文君登壇〕
◎市長(中村寿文 君)寺地議員にお答え申し上げます。
都市計画道路の進捗状況と今後の取り組みについての御質問は、後ほど部長からお答え申し上げることとし、私から
田向土地区画整理事業についてお答えを申し上げます。
まず、都市計画との整合性についてお答え申し上げます。
平成13年7月の「
大型店進出打診」という新聞報道があって以来、組合には
土地区画整理事業の目的に沿って事業推進に努め、大
規模商業施設の取り扱いについては、慎重に対応するよう文書及び口頭にて再三伝えてきております。
本年7月下旬の新聞報道により、施設の規模及び地権者会の発足が明らかになったことから、8月上旬に組合へ周辺環境の影響が懸念されることから好ましくなく、事業計画に沿って努力することが基本であると文書で伝えてあります。それに対し、8月下旬に組合から事業計画の見直しについて要望がありました。
また、8月31日には出店打診している業者が早期に地権者と土地賃貸借の仮契約をしたいということが報じられました。仮契約をすることは、不確定な状況での契約となり、当事者間でトラブルが発生し、組合事業に重大な支障が生じることが予見されました。そのため、早急に対応することが必要と判断し、市の考えを伝えたものであります。
次に、事業に対する市の対応についてお答えを申し上げます。
豊田議員にもお答えしましたが、田向地区の基本構想では、
高度医療拠点地区形成のため、病院、診療所、薬店などの医療関係や
デイサービスセンター、老人ホームなどの福祉関係の施設などを想定しております。これらの施設を誘致するために、早急に施設誘致のため、庁内関係課による連絡会を立ち上げ、立地可能な施設の洗い出し及びその誘致促進策などを検討してまいります。
また、今年度から保留地処分を行う予定であることから、それにあわせ年内にも組合と一体となって、商工会議所や医療関係団体、福祉関係団体に呼びかけ、
誘致促進協議会を設置し、施設誘致の促進を図ってまいりたいと考えております。
次のイチョウの木の取り扱いについての御質問は、後ほど部長からお答え申し上げます。
次に、当市の将来についての所見にお答え申し上げます。
都市を取り巻く環境は、少子高齢化の進行、地方分権や情報化・国際化の進展、環境問題の顕在化、産業構造の転換など、大きく変わりつつあります。今後は、これらの変化に対応したまちづくりが求められております。
これらの社会状況に対応しつつ、地域の特性を生かした八戸らしいまちづくりを進めることが必要であると考え、将来のまちづくりの基本方針として、市民の皆さんとともに、八戸市
都市計画マスタープランを策定いたしました。これは、第4次八戸市総合計画に即して策定されたものであり、また、当市の都市計画を運用する上での根拠となるものであります。
全体構想では、都市全体の将来都市構造やまちづくりの基本方針を示し、地域別構想では市域を10の地域に分け、それぞれの地域の歴史や文化、これまでの都市集積などの特性に配慮したまちづくりの方針を示しております。
市民、事業者、行政が協働し、効率的できめ細かいまちづくりの実践を目指しており、これからのまちづくりは地域住民の皆さんが主体となってまちづくりに参画することが大切であると考えております。
そして、先人が残してくれた多くの財産を生かしながら、住んでよかった、住んでみたい、子どもたちが誇れる魅力あるまち八戸の実現に全力を尽くしたいと思っております。
次の
都市計画道路の土地名義が個人になっていることへの対応についての御質問は、後ほど部長からお答え申し上げます。
次に、
大型商業施設の進出についてお答えを申し上げます。
少子高齢化や地方分権化、産業構造の転換など、現在の社会経済状況のもと、限られた財源で効率的に都市の活力を維持していくため、既存資源を生かしたまちづくりへの転換が求められております。このことから、八戸市
都市計画マスタープランでは、拠点性を高めたコンパクトなまちづくりを目指しております。そのまちづくりにおいて、
公共交通ネットワークによる連携や市民全体が多様で質の高いサービスを受けられ、より多くの人が集う拠点の形成を図ることにしております。
中心市街地は中心拠点、八戸駅周辺及び陸奥湊駅周辺は中心拠点を補完する地域拠点として位置づけられております。
大型商業施設については、これらの拠点に誘導することでにぎわいや活気を生み出すまちとなり、八戸の顔としてふさわしい空間及び景観の形成が図られるものと考えております。
なお、店舗面積が1000平方メートルを超える商業施設については、周辺地域の良好な生活環境を確保するよう、大
規模小売店舗立地法に基づき、適正に対応してまいります。
以上でございます。
〔
市長中村寿文君降壇〕
○議長(東野礼二 君)建設部長
◎建設部長(小瀧勇 君)
都市計画道路の進捗状況と今後の取り組みについての御質問ですが、現在、八戸市の
都市計画道路の計画延長は255.8キロメートルであり、このうち158.5キロメートルが供用され、62%の整備率になっております。
それぞれについて申し上げますと、3・4・20
号売市烏沢線は、売市を起点に櫛引を終点とする延長約
18.4キロメートルの環状道路であり、約12.2キロメートルが供用されております。
次に、3・3・3
号湊東墓地公園線は、湊町を起点に湊高台を終点とする延長約2.9キロメートルの路線であり、
湊高台区画整理区域内の約1.6キロメートルが供用されております。
次に、3・4・10
号新井田鮫線は、湊高台を起点に鮫町を終点とする延長約3.5キロメートルの路線であり、
湊高台区画整理区域内の約1.0キロメートルが供用されております。
今後の整備予定ですが、現在、市では3・4・8号白銀沼館環状線、一日市矢沢2号線、六日町地区くらしのみちゾーンなどの整備を進めており、また、今後優先して整備する
都市計画道路として3・4・20
号売市烏沢線の主要地方道八戸大野線から国道340号間約1.3キロメートル、3・4・9号城下中居林線の長者山から八戸大野線間約0.9キロメートルを考えております。この2路線の概算事業費は約123億円となっており、新規路線につきましては市の財政状況を取り巻く情勢が非常に厳しいことから、早期に着手することは困難であると考えております。
したがいまして、3・3・3
号湊東墓地公園線と3・4・10
号新井田鮫線は、ともに昭和47年10月に湊、白銀、鮫地区の主要幹線道路として都市計画決定しておりますが、近い将来の着手は大変難しい状況にあります。
○議長(東野礼二 君)都市開発部長
◎都市開発部長(池田八郎 君)
田向土地区画整理事業についてのうち、イチョウの木の取り扱いについてお答え申し上げます。
組合からは養生期間を経た後、樹勢を確認の上、平成17年秋ごろに現在地近くに移植する予定と聞いております。移植先については、組合から場所の提供を求められた場合、近くの街区公園を提供するつもりでおります。移植後の管理については、公園に移植された場合は、将来的に市が管理していくことになると考えております。
以上でございます。
○議長(東野礼二 君)建設部長
◎建設部長(小瀧勇 君)
都市計画道路の土地名義が個人になっていることへの対応についてですが、当該区間は昭和41年3月31日、市道に認定、供用開始した小中野北五丁目1号線の一部であります。延長が約110メートル、道路幅員18メートルで、面積は約2000平方メートルであります。
用地調査をしておりますが、当該区間は10名余の地権者が所有する土地となっております。38年前、当路線の認定に当たっては、議会の議決、道路区域の決定、供用開始の告示が行われており、道路法上、機能管理については問題がありません。土地所有権の移転については、登記上の処理がなされておらず、用地が個人の名義になっており、その経緯については県のかかわりがあるなど、不明な点が多く、解決に向けて調査を続けなければならないと考えております。
○議長(東野礼二 君)寺地議員
◆15番(寺地則行 君)いろいろ御答弁をいただきました。再質問がございますので、順次お願いしたいと思います。
まず、市長に対しましては、
田向土地区画整理事業についての支援策ということで、庁内に連絡会や
誘致促進協議会をつくるというふうなことでありましたが、具体的にその中でもどのようなことが行政としてできるものか、その辺を明確にお答え願いたいと思います。 それから、
大型商業施設について、拠点を決めているので、そこに持っていきたいというような話ですけれども、そういうふうなことができるわけがない。なぜそういうような発想になるのか、不思議でしようがありません。中心商店街にしても、湊にしても、八戸駅周辺にしても、大型店舗を張りつけるということはあり得ないのであります。面積とか土地の値段とかさまざまあって、そういうふうなことは決して望めるわけがない。どうしてそういうふうな結論に至ったか、もう一度再答弁願います。
それから、都市計画に整合しないというふうにきのうの新聞でも出ておりましたけれども、市長は常々知恵を出さなくてはいけない、知恵を結集して考えていかなくてはいけないというような話をしておられるんですが、市長や職員たちには知恵がないのかどうか。それとも努力が足りなくてやる気がないのか、その辺も市長に御答弁をお願いします。
それから、池田部長に対しましては、田向土地区画整理組合の方を庁舎に呼んで申しつけた文面がありますよね。今読んでみます。
大
規模商業施設について、貴組合から平成16年8月24日付で大
規模商業施設について回答があったが、組合事業の運営上、必要であるとのことであるが、田向地区への大
規模商業施設の立地は、市の都市計画に整合していないことから容認できない。組合は、土地区画整理法第14条第1項にあるとおり、定款及び事業計画を定め、県知事の認可を受け、設立されるものである。この事業計画は、市の都市計画に適合して定めなければならないものである。したがって、事業計画の見直しを行う場合も、都市計画と整合性が図られていない事業計画の変更は認可できない。このことから、
区画整理事業は認可された事業計画に沿って進めるよう改めて伝える。
この伝えるというふうな文面はどういう意味ですか。全く市民を愚弄しているのではないか。組合が一生懸命やっている。その方に対して伝える、どういう意味ですか、これは。いいですか、部長。このような言葉遣いをし、恫喝的な態度に出る、そのことについてどう考えているか、答弁してください。
それから、都市計画法に合致せずとの役所的考え方について、そのことについてもどう思っているか、答弁してください。
それから、今定例会に提案をされている協働の
まちづくり基本条例の意義、これをどう考えているか、それも答弁してください。市民病院用地が減歩及び負担に応ずるべきかどうか、その辺の所見も述べてください。
都市計画の見直しや用途地域の変更ができるかどうか、その辺をどう考えているか、その辺も答弁してください。市民の視点からまちづくりをするということについて、第4次総合計画でもいろいろなところから出ていますが、その市民の視点という観点から都市計画をどう考えるのか、その辺も答弁してください。
過去に都市計画の変更や見直しがあったと思われますが、その辺について過去の例を述べていただきたい。 田向地区の
区画整理事業が仮にうまくいかない場合、そのときの市の責任や対応はどうなるのか、その辺もお答えください。
○議長(東野礼二 君)市長
◎市長(中村寿文 君)まず私から。現在、大型店舗をどこにつくるか、これは予定ありません。全く白紙であります。
2点目の都市計画との整合性がないということですが、ことしの3月に組合の意向も踏まえて、この地区を高度医療拠点地区にしたい、こう決めました。そういったことから、今回のこの大型店舗の進出は整合性がないと。組合の意向を踏まえて決めたマスタープランであります。
それから、この地区に高度医療拠点をつくる場合、具体的にどういうことをするのかということでありますけれども、まず1つには、
誘致促進協議会に参加していただく関係団体に呼びかけて、今後予定されている施設を田向地区に建設していただくようお願いしていきたいと思っています。
また、庁内連絡会においては、田向地区に高度医療拠点地区にふさわしい施設を建設した場合には、税制面等において優遇措置などを検討させたいと、このようにも考えています。
さらに、市の施設も含めて、何らかの公共的施設の立地ができないか、これについても真剣に検討したいと、こう思っております。
また、高度医療拠点地区といいましても、一般住宅も多く建てられるわけですから、住民のための利便施設、例えばスーパーマーケットなど、これらの施設についても、商工会議所にお願いして立地を進めることに努力していきたいと、こう考えます。
この
田向土地区画整理事業は、組合のみならず、市といたしましても、何としても成功させたい事業であります。そのためには、これから全力を挙げて支援していきたいと、このように考えております。
○議長(東野礼二 君)都市開発部長
◎都市開発部長(池田八郎 君)たくさんの項目にわたって御質問されましたが、ちょっと総括的にお答えしたいと思います。(「だめだよ、そんなの。項目を言っているだろう」と呼ぶ者あり)
まず、伝えるということについては、先ほど答弁したとおり、この大型店の出店というのが報道されて以来、これについては慎重に対応するようにということを言ってきました。そして、その仮契約とかというような動きがあったものですから、組合にとってこれは重大な支障を来す事態になるということが予測できましたので、その思いを込めて、わかっていただきたいという思いで伝えたものでございます。
それから、先ほども
都市計画マスタープランの説明をいたしましたが、
都市計画マスタープランは社会経済状況など、ごく最近の状況を踏まえて市民の皆様と協働で策定されたものであります。また、用途地域については、
区画整理事業の進捗に伴い、仮換地指定等が進んできたことから、事業を一層推進していくため、変更したものであります。したがいまして、よほどの変化というようなことがない限り、短期間で変更しなければならないというような状態になるとは思われないということを申し上げました。
それから、市民病院の減歩の回答が出ていないということでありますが、組合での換地設計素案はあり、それを一度市民病院に説明していると。その後については協議中であるということであります。
過去における都市計画の変更についてでありますが、都市計画は、おおむね5年ごとの都市計画に関する基礎調査の結果に基づき、必要に応じて変更できることとなっております。八戸市では、昭和40年代及び昭和60年代に策定された八戸市総合都市計画及び青森県が策定する都市計画区域の整備開発または保全の方針に即して変更を実施しているものであります。
以上であります。(「議長、答弁漏れ。答弁漏れだよ」と呼ぶ者あり)
○議長(東野礼二 君)答弁を確認してください。
◎都市開発部長(池田八郎 君)
土地区画整理事業がうまくいかなかったときの市の対応ということにつきましては、当然のことながら、事業が順調に進んで完了するように、市でも、先ほど申し上げましたように、支援、指導をしていきたいというふうに思っております。(「いかなかった場合を聞いているんだよ、答弁になっていないでしょう」と呼ぶ者あり)
いかなかった場合、今はその事業の完了、うまくいくように進めることだと思っていますので、うまくいかなかった場合のことは想定しておりません。
以上でございます。(「答弁漏れだってば」と呼ぶ者あり)
○議長(東野礼二 君)寺地議員、議員の方からもう一度答弁漏れを確認してください。寺地議員
◆15番(寺地則行 君)とりあえず先に市長に。都市計画に整合せずと言いましたけれども、市長、職員はそのことに知恵や努力をする気がないかどうかということを言っているんですよ。市長も答弁漏れですからね。
それから、都市計画に整合しないという役所的な考え方については、どう考えているか。
それから、協働のまちづくりの意義と都市計画についての整合性の問題。
それから、市民の観点からまちづくりをするということになっているけれども、そういうふうなことになっているかどうか。そのことを最初に言ってください。
○議長(東野礼二 君)都市開発部長
◎都市開発部長(池田八郎 君)お答えいたします。
協働のまちづくりという観点というのは、先ほども申しました。
都市計画マスタープラン、八戸の都市計画を策定する段階で、可能な限りいろいろなアンケートとか、それから地域別の懇談会、さまざまな機会を利用して市民の皆様の意見が最大限反映できるような
都市計画マスタープランを策定したということで、今後におきましても、その都市計画が実施される段階におきましても、市民の皆様の協力というようなことでやっていきたいと思っております。
以上でございます。
○議長(東野礼二 君)市長
◎市長(中村寿文 君)私を初め職員にもっと知恵を出していい仕事をしろということであります。もっともであります。私は、市長に就任して、今、対話集会を開いています。職員に言うことは、まず市民のために知恵を出してくれと言っています。それから、いい仕事をしてくれ。それから、早くしようと言っております。これからも知恵を出して頑張っていきたい、こう思っています。
整合性の問題は、私どもは、あくまでもこの地区は高度医療拠点地区と考えたわけでありまして、大型の店舗が立地するところではないと。そういう意味で整合性はないと言ったわけであります。御理解いただきたいと思います。
○議長(東野礼二 君)寺地議員
◆15番(寺地則行 君)少し答弁の内容について不
満もありますけれども、皆さんの御答弁も、ある程度新聞等にあのように出たから、今さら変えられないというのがもちろんあるでしょう。私たちは、特に市民の声を聞いて臨機応変に柔軟に対応すべきは対応すべきで、
都市計画マスタープランがあるから、またはその既定の路線上でしか物は考えられないというふうなことであれば、将来の八戸の発展が危惧されるのではないかと心配しているんです。今は都市間競争であり、時代の流れが早い。そういうふうな機を見て、ある程度の決断を敏速にしていかないと、極端に言えば、その時代に乗りおくれていくということがあり得るだろうということなんです。
まさにそのことについて、市民の声や八戸を思う方々の声が今のままでは届かないのではないかなという危惧があるから、しつこく申し上げているんです。さきにも申し述べたように、田向土地区画整理は市民病院用地の買収の折にも、その地区の方々は大変協力し、それから応分の減歩よりも大分高い減歩率を皆快く了承しながら、八戸市のまちづくりや都市計画に協力しているんです。その方々が非常に将来を憂い、考え、大変な状況にあるときに、余りにも行政の態度が冷たいのではないか。もう少し親身になって、今、市長がいろいろ方策を述べられましたけれども、そういうふうなことをもっとなぜ早く考えなかったのか、そういうふうなことを言いたいのであります。
これから八戸が伸びていく上で、やはり私は、市民との協働のまちづくり、今回も出ていますけれども、市民とともにまちをつくり上げていくんだ、市民あってこその八戸市政であるという観点を忘れてもらっては困るということなんです。先ほど市長も再答弁のときにもおっしゃいました。職員ともども知恵を出して一丸となってやっていくんだ、頑張っていくんだ、その姿勢が大事だと思うんです。やはり八戸のトップ、リーダーとして、市民の意見を聞きながら、柔軟に臨機応変に物事に対応しながら、八戸の将来を考えていく、そのことがまさに大事だろうというふうに思っているんです。
前にも述べたように、
大型商業施設と中心商店街や、他の商店街もそうでしょうけれども、決してつぶし合うとか、客の引っ張り合いが始まるとは想定していません。まちはまちなりのやり方や考え方、高級ブランド志向的なものや夜型の御商売や、さまざまな検討を重ねれば十分にやっていける。
大型商業施設の場合は、やはり薄利多売的なもの、値段が比較的安価なものが多い。そういうふうな商売と、中心商店街との格差は歴然とつくれる。ましてや大型店が万が一、階上町であったり、他の町村に仮に立地したとすれば、それこそが八戸の大打撃であります。
それよりであれば、八戸に誘致をし、そして共存共栄を図るという方が最も選択肢としてはいいはずでありますが、なぜにそのようにかたくなに大
規模商業施設に対してアレルギー的要素で考えておられるのか、大変腑に落ちません。私は、将来の八戸のことを考えればこそ、皆様方がもっと知恵を出し、もっと明確な態度で市民の立場で行政に臨んでいただきたいということを思っているわけです。
きょうは再々質問までいきましたので、もうこれ以上発言できませんので、これで終わりますけれども、最後に、やはり田向地区がそれだけ苦労されているということもぜひ御理解をいただきながら、支援策として税制の優遇措置とか、何らかの補助制度とか、そういうようなものをつくるということでありますので、そのことに大いに期待をしたい。
例えば今、
田向土地区画整理事業では下水道の整備が行われないのでありますけれども、新井田川も近いというようなこともありますので、合併処理浄化槽に対する補助とか、中居林のまちづくり協議会が望んでいる13メートルに面するサブ道路、3・4・9号の路線へ田向地区の方から
都市計画道路を延伸するなり、それから市民病院通りは松館川を越えて新井田大館地区または十日市地区の方に
都市計画道路を延ばすとか、まちづくりの一環として、そういうふうな都市計画の見直しや考え方の推進もできるわけです。私は、そういうふうな地域の発展をさらに行政が支援し、市民が幸せを実感し、八戸市に誇りが持てるようになることを切望して、私の質問を終わりたいと思います。
○議長(東野礼二 君)以上で15番寺地則行議員の
質問を終わります。
────────────────────
16番 菊地敏明君質問
○議長(東野礼二 君)16番菊地敏明議員の質問を許します。菊地議員
〔16番菊地敏明君登壇〕(拍手)
◆16番(菊地敏明 君)平成16年9月定例会に当たり、新政・新風クラブの一員として、通告順に従って質問いたします。
まず初めに、
田向土地区画整理事業についてでありますが、この件につきましては、昨日の豊田議員と質問要旨が全く同じでありました。よって、答弁を了とし、割愛なさっていただいて結構であります。
当事業は、施工期間を平成11年度から平成20年度までの10年間とし、平成15年度末現在、事業費ベースで17.3%の進捗率となっているようですが、先般、新聞紙上において当事業地域に以前より出店計画がうわさされておりました大手小売業イオンが平成18年4月のオープンを目指しての出店意向を示すとともに、それを受け、その建設予定地の地権者が賃貸借交渉の窓口となる田向地権者会を設立したとの報道がなされ、その後もこの問題が新聞紙上をにぎわしております。
当事業の目的は、
土地区画整理事業の事業計画書において、ふるさとの川と親しむ環境形成を図り、高度医療拠点地区にふさわしい地区を創出し、健康で安心して生活できるまちづくりの実現に寄与することとうたわれており、八戸環状線の開通、2本の
都市計画道路や公園建設、さらには南類家や新井田土地区画整理地区の一体化した交通網等アクセスに恵まれた立地条件を生かし、青森県南、岩手県北の広域圏交流をも想定、福祉、医療サービス拠点地区の形成を図ることで、八戸市民病院を中心とした高度医療拠点地区を創出、高齢化社会に対応した土地利用を行おうとのことで進められてきたものと聞いております。
新聞報道を見ていると、現在の混乱は、この事業計画とイオン出店計画との整合性について、市と区画整理組合との間に食い違いがあることが原因であると思います。私は、これ以上の混乱を避けるためにも、その判断は市長みずからが早急に明言なさるべきと思います。
そこで、以下2点についてお伺いします。
第1点、新聞紙上において、市長は事業計画とイオン出店計画は整合性がない、内容を吟味し、慎重に判断するとの発言をなさっておられますが、どのような判断をなさっているのか。
第2点、当初計画のとおり事業を進めようとするならば、関連事業の設置や誘導を図っていかなければなりません。関連事業とは具体的にどのようなものを想定なさっておられるのか、また、その働きかけはいつごろから行おうと考えておられるのか。さらに、関連事業の誘導がよりスムーズに行われるためには、その呼び水対策として、関連事業者にとってより魅力的な福祉、医療サービス等、関連する市独自の施設設置を行うなどの誘導喚起策を講ずるべきと考えますが、どのように考えておられるのか。
以上、御所見を賜ります。
次は、労働行政について。
地域雇用機会増大促進支援事業についてであります。 内閣府の月例経済報告では、景気は、企業部門の改善が家計部門に広がり、堅調に回復している。また、先行きについては、世界経済が回復し、国内民間需要が着実に増加していることから、景気回復が続くと見込まれるとの報告がなされております。
しかしながら、我が八戸地域においては、平成16年7月の有効求人倍率が0.32倍と依然として低水準にあり、建設業及び建設関連業種を中心に7月までの倒産件数は5件、負債総額は14億7600万円と昨年度の件数及び負債総額よりは少なくなってきているとはいえ、回復傾向の見られない業種もあります。
このような状況を打開するため、現在、本市においては、環境・エネルギー産業創造特区にかかる実証実験やあおもりエコタウンプランにかかる事業が進められており、八戸市経済・雇用対策会議の開催や地域再生制度の活用など、産業施策を相次いで打ち出すことで地域産業の活性化、雇用改善に取り組んでおられることは高く評価するものであります。
しかしながら、当地域が取り組み始めたリサイクルやエネルギーを活用した事業に関しては、当地域において技術力はまだまだ未成熟であり、今後、これら事業を推進するためには、技術者の育成、技術力の向上などを図る必要があると考えます。今後、リサイクルやエネルギー関連事業が順調に推進されることともなれば、必ずや関連産業も活性化され、さらなる雇用の創出にもつながると思われます。
そこで、厚生労働省では、今年度からの事業として、地域人材の育成や誘致などにより、既存の産業施策に厚みを持たせたさらなる雇用を創出するための事業、地域雇用機会増大促進支援事業をスタートさせたようであります。
私が懸念しておりました課題解決のための事業が、今まさに始まったと申しましても決して過言ではなかろうと思っております。幸い、八戸市はいち早くこの情報をキャッチし、同事業の申請を行い、4月下旬に事業実施地域に選定されたと伺っておりますが、そこで、この地域雇用機会増大促進支援事業の概要と本市において実施される事業内容をお知らせいただきたいのであります。
次は、観光行政について。
八戸三社大祭についてであります。
本市が誇る県南最大の夏祭り、八戸三社大祭は本年も去る8月4日、八戸市庁前広場と三日町、十三日町の目抜き通りでの後夜祭を最後に無事終了しております。本年の祭りは、その山車行事において、国の重要無形民俗文化財指定というお墨つきを得て初めての山車祭りとなり、山車審査の再開や明治期に途絶えた笹の葉祭りの復活などと相まって、沿道を埋め尽くす多くの観衆注目の本市にとっては新たな歴史の1ページを刻むこととなる山車祭りとなりました。
そこで、以下3点についてお伺いします。
第1点、本年の山車祭りを振り返って考えるとき、市民、観光客の方々からさまざまな声が寄せられているようであります。例えば八戸駅から中心街までのアクセスが不十分、観光客のことを考慮した親切な案内が必要、思ったより大きく仕掛けも立派だが、電線が邪魔して開いた状態が長く楽しめない、桟敷席が少ないのも不満、八戸三社大祭を広く発信するためには、五所川原立佞武多のように、山車をテーマとした施設が必要、観客は山車が完全に開いた状態での運行を望んでいる、玄関口の八戸駅にお祭りムードが欠けている、首都圏では八戸三社大祭の情報がほとんどない、自信を持ってPRすべきだなどでありますが、今後さらに誘客を図ろうとするならば、観光客に本当に喜んでもらえる日本一の山車祭りに育てようとするならば、これらの声には真摯に対応していかなければならないと思いますが、どのように考えておられるのか。特に全国に発信するPR戦略はどのように考えているのか、お知らせいただきたいのであります。
第2点、八戸観光協会の発表によりますと、祭り期間中、人出の合計は77万7000人とのことで、これは昨年を1万6000人上回るとのことですが、新幹線効果を考えるならば、いささか物足りなさを禁じ得ないところでありますが、青森ねぶた、さらには五所川原立佞武多と比べ、この観客数をどのように見ておられるのか。
第3点、祭り関係者の方々からは、歴史ある祭り文化の保存・伝承に努力するとともに、幅と広がりを持って前進させていかなければならない、我々のこの祭りをより大きく育て、さらに広く発信していかなければならないなど、コメントがなされており、これらについては私自身も大いに賛意を表するものであり、市当局としても当然異議のないところであろうと思います。そこで、これら実現のための有効策はどのように考えておられるのか、お聞かせいただきたい。
第4点、前段でも申し上げましたが、今回から山車審査の再開がなされております。そこで、審査基準の内容をお知らせいただくとともに、どのような方々で委員構成がなされているのか、さらにはどのような基準に基づいて委員選定がなされているのか、以上お伺い申し上げます。
最後になりましたが、八戸ニュータウンについて、以下2点についてお伺いします。
まず第1点は、八戸ニュータウン内における中学校建設について、その施設内容についてお伺いします。
ここ数年、数回にわたって質問やら要望がなされ、地区内住民が切に待ち望んでおりました中学校建設は、おかげさまをもちまして建設決定がなされるとともに、平成19年度開校の運びとなりました。このことは、ひとえに教育立市を掲げつつ、市民全体のまちづくりを基本理念とし、まちづくりを進めようとなさっておられる市長を初め関係各位の誠意ある対応のたまものと存じ、私自身、地域住民の1人として心より感謝申し上げます。当ニュータウンは、現在、これらも含め、基礎整備の行き届いたまちが形成されつつありますが、行政合併を間近に控え、地理的に見るならば、当地域は将来必ずや広域一大文教ゾーンのモデル地区にもなり得る地域であろうと確信しております。
そこで、このたびの建設は、これらを踏まえた施設内容にすべきと考えますが、以下、解放感を望める校舎づくり、新エネルギー利用実験の可能な校舎づくり、基礎学力向上のための教室づくり、生徒へのきめ細やかな指導のための教室づくり、体育館、設備備品など、どの程度の配慮がなされた施設内容を考えておられるのか。さらには、小中学校の教育課程においては必須の設備であろうプール設置については、白山台小学校は言うに及ばず、このたびの中学校建設においても設計計画がなされていないようでありますが、この点についてどのように考えておられるのか、あわせてお知らせいただきたい。
第2点は、集会施設設置についてであります。
当ニュータウンは未来モデル都市として、八戸はもちろん、北東北のシンボルタウンとして先導的な役割を果たそうと計画がなされたものでありますが、まちづくりの基本は、そこに住みたいという地域の愛着、永住意識、帰属意識を持つことであり、そのためには生活環境などの居住空間整備とともに、そこに住む住民相互の温かい人間関係、共通の心、連帯意識など、精神的基盤づくりが必要とされます。
現在、当地域は、これらのことを踏まえながら、白山台連合町内会を柱に6つの町内会が町内会活動を展開、白山台夏祭り、白山台地区運動会などを行うとともに、それとは別にまちづくり協議会において八戸三社大祭への山車参加など、まちづくりに関する研究、話し合いが行われており、町内会と協議会とが一体となり、まちづくりを進めてきております。
そこで、今後さらなるまちづくりを進めるためには、地域住民のより一層の協力が必要とされますが、そのためには住民参加の基盤であるコミュニティの拠点、つまり集会施設がどうしても必要になってきており、早期の建設が望まれているところであります。
そこで、以下2点についてお伺い申し上げます。
第1点、本年5月、当地域内に公民館機能を持った施設の誘致を図るため、旧地域公団、県、市担当職員で組織する検討部会が設けられたと伺っておりますが、現在、どのような話し合いがなされているのか、お聞かせいただきたいのであります。
第2点、本市において集会機能を持つ施設としては、社会教育施設の公民館、コミュニティ活動の拠点としてのコミュニティセンターなどがありますが、これらの設置については、公民館の場合は設置及び運営に関する基準において、中学校学区に1館、地域コミュニティセンターについては集会施設設置基準に基づき、その地域におおむね1500世帯、5000人以上の人口を有することなどが条件となっておりますが、当地域における公民館建設については、平成19年4月には仮称・第二根城中学校の開校が予定されており、学区に関する条件はほぼ満たしておりますし、当地域における平成16年6月1日の世帯数及び人口は、それぞれ2031世帯、5938人となっており、コミュニティセンターの設置基準に関してもほぼ満たしております。
現在、当ニュータウンには、公的文化施設の用地として1.2ヘクタールが確保されておりますが、具体的な設置計画は白紙の状態のようでありますので、この場所に集会施設としての地区公民館の設置を早急に行うべきと考えますが、御所見をお伺い申し上げ、以上、この
場においての質問を終わります。
〔16番菊地敏明君降壇〕(拍手)
○議長(東野礼二 君)市長
〔
市長中村寿文君登壇〕
◎市長(中村寿文 君)菊地議員にお答え申し上げます。
都市計画行政についての御質問は、お許しをいただきましたので、割愛させていただきます。
まず、私からは、地域雇用機会増大促進支援事業についてお答えを申し上げます。
この事業は、雇用機会が少ない地域を対象に、地域の実情に合った独自の施策を提案することにより、雇用状況の改善を図ることを目的とした厚生労働省の委託事業であります。今年度は、全国で18地域が選定されております。当市におきましては、行政、経済支援団体、金融機関、民間企業等で構成される八戸地域雇用機会増大促進協議会が事業の受託団体となり、まちの駅内に事務局を設置し、地域人材の育成、人材誘致、コンサルティング支援等を推進しております。
主な事業内容としては、1つ、新分野進出、事業拡大等を目指す企業の人材を育成する人材育成支援事業、1つ、環境・リサイクルや液晶分野の人材を誘致する高度技術者等人材誘致事業、1つ、社会保険労務士を活用した人事・労務管理コンサルティング支援事業などがあります。
地域産業の再生・振興を通じた雇用機会の増大というタイトルで申請した当市の提案事業は、時代のニーズにマッチした事業であるとして、厚生労働省から大いに注目されております。また、同省刊行予定の地域雇用対策施策の事例集に、当市の取り組み及び私と同省幹部職員との対談の模様も掲載される予定と伺っております。この事業は、最長3年間の実施が可能でありますが、各年度ごとに着実に雇用機会をふやすことができるよう、関係機関と連携をとりながら事業を推進してまいりたいと考えております。
次の八戸三社大祭のPR方法及びことしの観客数に対する所感についての御質問は、後ほど部長からお答え申し上げます。
次に、八戸三社大祭のさらなる発展のための有効策についてお答え申し上げます。
三社大祭の山車行事が国の重要無形民俗文化財に指定されたことは、文化財としての価値が全国的に認められた喜びとともに、これを保存、伝承していく責務を持ったものと理解しております。
また、指定を契機に伝統性をさらに掘り起こし、歴史的に厚みのある祭りを期待される一方、伝統の継承を大事にしながら、常に斬新な芽を忘れず、山車の意匠やデザインの活性化に努めることを求められております。このように、三社大祭は古さと新しさが同居し、調和した祭りであり、それが三社大祭の価値であり、魅力であると考えております。
平成14年7月、三社大祭の山車祭り行事の保存・伝承を図ることを目的に、3神社や各山車組により八戸三社大祭山車祭り行事保存会が組織されました。この保存会では、三社大祭に長年携わってきた先達を講師とした講習会や、三社大祭の歴史に関するビデオ上映による研修会の開催などを通して保存・伝承の活動を行っております。
また、文化財の指定を契機に、ことしの三社大祭の山車審査において、古い山車の伝統が息づいている山車に贈られる伝統山車賞を設け、進化する山車の形態の中でも伝統を守り続ける山車組の努力をたたえております。
市といたしましては、これらの活動や行為が三社大祭の山車行事の保存・伝承及び発展に結びつく有効な方策の1つであると考えております。また、三社大祭をより多くの観光客や地元市民に観覧していただくことによって、観光客の声や地元の声援が三社大祭をより大きく育てる有効な方策につながると考えております。そのため、全国に向けてPRをしていくとともに、安全で円滑な山車行列の運行や観覧しやすい環境の整備が必要であると考えております。今後とも歴史ある三社大祭の保存・伝承及びさらなる発展のための有効策を研究してまいりたいと考えております。
次の山車審査及び仮称・第二根城中学校の施設内容についての御質問は、後ほど部長からお答え申し上げます。
次に、八戸ニュータウンの集会施設についての第1点目の御質問ですが、集会施設の設置にかかわる検討部会についてであります。
5月12日、現独立行政法人都市再生機構八戸営業所の呼びかけによる八戸新都市宅地分譲委員会が開催され、八戸ニュータウン内の公的文化施設用地及び誘致施設用地への施設導入方策等を、実務担当者で協議するための検討部会が設置されました。
8月19日には、第1回検討部会が開催され、当該用地のこれまでの経緯や活用方策等について情報交換を行いました。今後も、具体的な方策等について検討していくことになっております。
次に、第2点目の公民館の設置についての御質問であります。
社会教育施設である地区公民館は、これまで中学校通学区域に1館をめどに設置してまいりました。実生活に即する教育、学術及び文化に関する多彩な事業、各種講座を提供するなど、社会教育における地域活動の拠点としての役割を果たしている公民館への期待は年々高まりを見せております。八戸ニュータウンは、人口の増加に伴い、平成19年4月に、仮称でありますけれども、第二根城中学校の開校が予定されるなど、都市化が進行する中で地域の学習と創造の中核的施設としての公民館の設置は、今後検討する必要があると考えております。
以上でございます。
〔
市長中村寿文君降壇〕
○議長(東野礼二 君)経済部長
◎経済部長(高島司 君)八戸三社大祭のPR方法についてお答え申し上げます。
八戸三社大祭のPRといたしましては、JR東日本、それから全国主要都市の観光案内所等へのポスターの掲出、旅行雑誌や新聞への広告掲載、旅行エージェント等への情報提供を積極的に行っております。特に今年度は、全国的に購読者の多い旅行雑誌2冊に、全2ページと4ページのカラーで八戸三社大祭特集記事を掲載いたしました。
7月には重要無形民俗文化財指定のお礼のため、山車を先導する手古舞を伴い、文部科学省を訪問したほか、首都圏の新聞社や旅行雑誌社、JR東日本東京支社等で三社大祭PR活動を行い、全国紙の都内版で紹介していただきました。
また、全国都市会館やふるさと物産館などにおいて手古舞による八戸三社大祭のPRと虎舞の披露を行いました。その他、東京駅を初め首都圏のJR駅構内では、青森県の夏祭りキャンペーンとして、7月上旬から1カ月間、八戸三社大祭ポスターが掲出されました。八戸駅のうみねこロードにおいては、祭り期間の1カ月前から八戸三社大祭の横断幕及び垂れ幕を掲出したほか、祭り期間2週間前からは新幹線の到着に合わせ、八戸三社大祭のおはやしのテープを流し、観光客はもとより帰省された方々にも喜んでいただきました。
また、八戸駅や周辺商店街、市の中心商店街などでは、祝重要無形民俗文化財の短冊を飾り、祭りを盛り上げました。今後、さらに八戸三社大祭の知名度を高めるため、パブリシティーを活用した効果的なPR活動に取り組むとともに、メディア等を利用した情報発信をしてまいります。
また、八戸駅から祭り会場への案内、誘導など、受け入れ態勢については、八戸観光協会、八戸商工会議所と連携しながら充実に努めてまいります。
次に、ことしの観客数に対する所感についてお答え申し上げます。
ことしの八戸三社大祭の観客数は、昨年より2.1%増の77万7000人で、お祭り広場などの関連行事を含む期間中の観客数は5日間で93万人、昨年より4%増となっています。五所川原立佞武多の観客数は6日間で162万人、昨年より17.4%増となっている一方、青森ねぶたは7.7%減、弘前ねぷたは6.9%の減となっております。
東北各地の主な夏祭りの観客数においては、秋田の大曲全国花火競技大会や福島の相馬野馬追祭り等、一部の祭りを除き軒並み減になっている状況を見ましても、当市は善戦しているものと考えます。
しかしながら、八戸三社大祭は、まだ青森ねぶたや五所川原立佞武多のように全国的な認知をいただいているとは考えておりませんので、先ほども申し上げましたが、メディア等に取り上げてもらえるようなPR活動に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、山車審査についてお答え申し上げます。
ことしの審査の再開については、昨年の三社大祭終了後、はちのへ山車振興会及び山車組関係者から、八戸三社大祭協賛会へ審査再開の要望があり、実現したと伺っております。三社大祭の賞の種類、審査基準、審査員の構成などについては、八戸三社大祭協賛会の中の審査部会が協議し、決定しております。
なお、審査部会は、八戸観光協会会長、同副会長、はちのへ山車振興会副会長及び市経済部観光課長で構成されております。
審査部会では、山車関係者の意見を参考にし、山車部門、伝統山車部門、行列部門及びおはやし部門の4つの賞を設けたと聞いております。
また、審査基準については、各部門ごとに審査項目を明確化し、山車部門は題名と場面の一致、主役のわかりやすさ、全体的な場面の見栄え、色彩の調和など10項目、伝統山車部門は伝統的な山車の造形、町内ゆかりの伝統的なテーマの継承など6項目、行列部門は整然とした行列、かけ声、衣装の統一感など4項目、おはやし部門は全体の調和、太鼓、笛の音色など5項目としたとのことであります。
審査員は、専門知識や経験を有する方を初め山車制作者の意見を反映させるため、3神社の山車関係者、さらに観光客や一般市民の視点を取り入れるため、市民の代表者で構成することとし、山車部門は3神社の山車関係者、文化関係者、美術関係者及び一般市民代表の8名、伝統山車部門は一般山車部門の審査員の中から文化関係者及び美術関係者の3名、行列及びおはやし部門は3神社の山車関係者、音楽関係者、文化関係者、報道関係者及び婦人団体からの9名で構成したとのことであります。
審査員の選定については、3神社の山車関係者は各神社からの推薦により選定、各分野からの人選に当たっては審査部会の事務局で、その分野にたけた複数人を選出し、審査部会で選定、一般市民代表としてはミス菊の花をお願いしたと聞いております。
以上でございます。
○議長(東野礼二 君)教育部長
◎教育部長(石橋雄 君)仮称・第二根城中学校の施設内容についてお答え申し上げます。
まず、建物の規模ですが、校舎、屋内運動
場とも12学級規模を計画しています。校舎は鉄筋コンクリート造3階建てで、面積は約5700平方メートルです。普通教室12教室と理科室、家庭科室等の特別教室、多目的教室のほか、管理諸室を配置します。
屋内運動
場は、鉄骨造平家建てで面積は約1200平方メートルです。アリーナのほかステージ、器具庫、放送室、更衣室、トイレ、玄関などを配置します。校庭は約9600平方メートルで、排水設備やバックネット等を整備します。プール建設については、開校後に各学校の要望等を考慮しながら進めていきたいと思います。 なお、調査設計及び工事につきましては、白山台小学校と同様、都市再生機構による建てかえ施行で実施するものです。去る8月に設計業者が決定いたしましたので、今後、良好な学習環境の整備に向け、具体的に調査設計を進めてまいります。
以上でございます。
○議長(東野礼二 君)菊地議員
◆16番(菊地敏明 君)詳細にわたっての御答弁をいただきまして、ありがとうございました。答弁を1つ割愛した関係で大部時間があります。よって、じっくりとあと残された時間やりたい、そう思っております。
まず、再質問であります。今、経済が大変疲弊しております。雇用の問題が本当に大問題になっておりまして、恐らくほかの議員の方々もそうではないのかなと思いますけれども、就職のこと、どこかないですかと頼まれるのが一番つらいんです。本当に厳しい。私の息子も、ついこの間、就職しました。大分浪人している時間が長かったんです。
そこで、地域雇用機会増大促進支援事業についてであります。聞くところによりますと、厚生労働省から追加募集が来ているということを伺っております。先ほど言ったとおり、環境やエネルギー、いろいろ話をしました。これについてはもちろん必要なことでありますけれども、これからは八戸で今計画しておりますエレクトロニック八戸、e−八戸でありますけれども、私はこの方面はちょっと不得意なのでありますが、私の息子たちを見ておりましても、パソコンなんかをいじったりなんかして、ああ、こういう分野がこれから発展するのではないのかなと、私もそう思っているんです。
そこで、これらの施策を進めるためにも、IT技術を活用したe−ビジネス振興に取り組む必要があるのではないか、そう思います。したがって、このe−ビジネスの振興で雇用を創出するためにも、追加事業にこれを提案する考えはないかということであります。
それからもう1つ、市長、先ほど公民館建設につきまして、検討しなければならないというお話でございました。これは、そうすれば必要であるということをお認めになるわけですね。必要だから検討する、こうなるわけでありますから、検討しなければならないということを検討するんだという言葉にかえていただければ大変ありがたい、そう思っています。
まず、その辺を2つ。
○議長(東野礼二 君)市長
◎市長(中村寿文 君)私から、公民館の方を答弁します。検討します。
あと、e−ビジネスというのは、これは細目にわたりますので、担当部長から答弁します。
○議長(東野礼二 君)経済部長
◎経済部長(高島司 君)地域雇用機会増大促進支援事業につきまして、追加募集が来ているだろうということですが、9月22日を締め切りといたしまして厚生労働省の方から追加募集が来ております。現在、青森県の中小企業団体中央会、それから八戸インテリジェントプラザなど関係機関に周知いたしまして、追加事業を募集しているところでございます。
提案された内容というのは、これから全部見るわけですけれども、e−ビジネスということで雇用を創出させる事業ということがその中に入っていた場合には、この増大促進支援事業の趣旨に沿った提案であれば、これは追加事業の候補として検討したいと思います。
以上でございます。
○議長(東野礼二 君)菊地議員
◆16番(菊地敏明 君)いや、今、市長、本当に大
変ありがたい御答弁をいただきました。検討するんだと、ぜひ来年は市長、選挙がございます。1期目の区切りで、ぜひその記念にニュータウンへの公民館設置、これをやっていただきたい。本当にありがとうございました。
そこで、私の考えておりますことを少し話をさせていただきたい、そう思います。今、田向地区の
区画整理事業について、昨日からいろいろとこの話があっていました。こういった問題を考えるとき、私は思うんですけれども、考える入り口、視点が違えば、結果が全く違ったものになってくる。特に賛否を問われるとき、そのような大切な事柄を決めるとき、これは絶対に視点を間違ってはいけない、私はそう思っているんです。特に、私は36人の市議会議員の中の1人でありますけれども、市長は市のトップに立つリーダーであります。そういうことで考えるならば、絶対にその視点を間違ってはいけない、私はそう思っているんです。
例えばどういうことかといいますと、地権者の側に立っての物の考え方をするならば、それを誘致することによって保留地処分が非常に楽になるということもありましょう。また、雇用の拡大につながるというようなお話も出てくると思います。
ただ、その一方、他の商店街の方々の立場に立って考えるならばどうかといいますと、中心商店街の衰退につながる。あるいはそちらの方が雇用の増大が図られたとしても、片方ではつぶれる商店も出てくるのだろうというようないろんな意見が出てくるわけであります。私は、その中にあって、これは大変な問題だな、長引けば長引くほど、これは泥沼化する、そう思っておりました。
そうしたところ、市長は、行政の一定のルールに従ってこれを進めていく、それを優先なさった結果が今回の出店できないというふうな結論に達したものだと、私はそう理解をしているんです。このことについては、いわゆる
都市計画マスタープランに基づいた計画がなされ、また、それに用途変更という1つの山があって、そういうふうなことをもろもろ考えたときに、そういくべきだというような結論だったろうと、私はそう思っているんです。市長はこのことを今定例会でお答えをなさる。それまでの間、大変な苦労だったろうな、そう思っております。心中拝察申し述べさせていただいて、本当に御苦労さまでございました。
このようなことというのはまだまだあるわけであります。例えば昨日またいろいろ話が出ておりました市町村合併についてもそうでありましょう。市の側に立って物を考えるならば、私自身、八戸の市議会議員でありますから、八戸の市民の利益をまず第一義に考えなければならない、そういう考え方になるわけであります。
一方、町村の議員の方々の立場にしてみれば、町村の住民の方々の利益を守らなければならないという立場に立って、これは議論は当然かみ合わないということになるわけであります。そのときに、どこでかみ合わない部分を落としていくのか。お互いに折り合うのかということが、この合併が成功するか否かということの焦点になるわけであります。
そのことを踏まえながら、市長は当初8つでやるというふうなことで進んだわけであります。一貫してぶれることなく、その後、階上が抜けるというようなことがあっても、7つでいくんだというようなことを言ってきた。それが残念ながら、今回、1つだけという話になったわけでありますけれども、これは市長が7つということでずっと進めてきた。しかも、在任特例結構ですよ、あるいは首長は、区長で残っていただいていいんですよ、最大の条件をつけて進まれた。それにもかかわらず、うまくいかなかったということで、市長は、そういう意味で市町村合併についても、ぶれることなく頑張ったと、私はそう思っております。したがって、これから新市経営についても、堂々と自信を持ってなさるべきだろうと。
そこで、田向の話でありますけれども、先ほど寺地議員も言っておりました。今後、地権者の方々にとって本当にどうやってあげたらいいのかということを真剣に考えていただいて、今度はそっちの方に全力で進むということをおっしゃっておられましたので、そのようなことでひとつ頑張っていただきたい、そう思います。よろしくお願いを申し上げたいと思います。
それから、八戸三社大祭であります。相変わらず、私はPR不足だ、そう思っているんです。いろいろやったことは、それはそれで理解をさせていただきたい、そう思います。ただ、以前助役もおっしゃっておったように、一点突破主義、いわゆる私もそう思っているんです。選択と集中、何を選択して、どれだけそれに集中をして施策を進めていくのかということが大事なことであろうと私は思っております。そういう意味においても、三社大祭、これは観光の大きな宝であります。ひとつ大事にこれを育てていただきたい、そう思っているんです。
さらなる発展のための所感ということなのでありますけれども、これは発展ということと山車そのものを変化させていくということは全く違うことなのであります。例えばことしもありましたが、ドライアイスを使って竜の口から煙を吐く。私は、あれはもう絶対にやってはいけない、もう邪道だと思っているんです。昔、そんな山車はなかったわけですからね。特に国の重要無形民俗文化財に指定されたということであります。そうなれば、昔からあるそういった形を継承・伝承していくということであろうと思います。それを考えるならば、ああいうことは私はやるべきではない。あれをやるんだったら、今度は波も動かせばいいんですよ。
仏さんの後ろに法輪という丸いのがありますけれども、あれもイルミネーションでやればいいんです。イルミネーションでぴかぴかぴかぴか。そうなれば、もうすっかりカーニバルですよ。だから、私は、審査のこととも絡めて今質問をさせていただいたわけでありますけれども、そういう審査基準をきちんとやっぱり決めていただいて、歴史ある三社大祭を守り、それから育てていくんだと。変化させていくんだということではなくて、そういう意味で審査の内容、あるいは人選等についても、もう一考あってしかるべきではないのかな、そう思っております。どうぞひとつそういったこともお考えになっていただきたい、そう思っております。
それから、仮称・第二根城中学校であります。地域からも要望が出たようであります。解放感を望める校舎ということについては、幅広い廊下、天井の高さがどうだとか、いろいろ出たようであります。どうぞひとつそういったことについては細部にわたりますので、せっかくつくっていただくものですから、私は恐らく中学校建設、これはもう新しい地域に新しい学校ができるということはないと思っています。今、学校の統廃合も言われております。そういうことを考えるならば、しっかりそういったことも考え方として取り上げていただいて、どうせつくっていただくのですから、できる限りいい学校をひとつつくっていただきたい、そう思っております。
そこで、今、小学校については太陽光発電システムと風力発電システムのパネル等が取りつけてあって、子どもたちは今いろんなことで環境、エネルギーの問題について勉強しております。これを中学校に入ってもぜひ継続していくような、太陽光発電等についての新エネルギー機器、これをぜひ取りつけていただきたい、そう思っております。
以上でありますけれども、本当に今定例会、私の質問に対しまして、市長の誠意ある御答弁をいただきまして本当にありがとうございました。
以上です。
○議長(東野礼二 君)以上で16番菊地敏明議員の質問を終わります。
この際、暫時休憩いたします。
午前11時52分 休憩
────────────────────
午後1時00分 再開
○副議長(伊藤圓子 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。
一般質問を続行いたします。
────────────────────
18番 前澤時廣君質問
○副議長(伊藤圓子 君)18番前澤時廣議員の質問を許します。前澤議員
〔18番前澤時廣君登壇〕(拍手)
◆18番(前澤時廣 君)平成16年9月議会に当たり、公明党議員の1人として市長並びに関係理事者に御質問いたします。
初めに、まちづくりについてお伺いいたします。
第1点として、まちづくりに対する基本的な考え方についてであります。
市長は、就任以来、住んでよかった、住んでみたい、子どもたちが誇れる魅力あるまち八戸建設を目指してまいりました。非常にわかりやすい言葉ではありますが、実際その実現に向かって推進を図るとなれば、逆に非常に難しいテーマでもあります。しかし、1つの形としてとらえれば、今後の八戸市のまちづくりを通して実像があらわれてくるのではないでしょうか。
その意味で、本年3月策定された八戸市
都市計画マスタープランは、その指針となるものと思います。まちづくりは豊かな自然活用、道路や下水道等の生活基盤の整備、教育・文化・公園等施設の充実、市民福祉の向上は当然として、それぞれの地域をどのように位置づけ、調和をとりながら発展させていくのか、現状でも大きな問題であり、具体的に進めるには住民の協力も不可欠であろうと思います。互いの利害が複雑に絡み合うケースもあり、困難を伴うものと思いますが、信念を持って推し進めていくべきであります。
マスタープランの中には、まちづくりの基本方針として6つの基本方針に分け述べられておりますが、その第1として、土地利用の基本方針が取り上げられ、生き生きとした都市形成に向け、無秩序な市街地の拡大を抑制し、計画的な土地利用を図るとともに、土地利用ごとにふさわしい機能性の高い空間形成を図り、都市的土地利用と自然的土地利用の広がりについては現状を維持し、都市的土地利用では効率的な市街地形成を図り、自然的土地利用では自然的環境の保全を基本とするとしております。
第2項目以降は、にぎわい、暮らしやすさ、交通ネットワーク、潤いと安らぎ、協働のネットワーク、以上の6項目となっております。
そこで、これらを含め、まちづくり推進に当たっての理念と市全体から見た各地域別の構想、役割について、基本的な考えをお示しいただきたい。
第2点として、都心地区再生プロジェクトについてお伺いいたします。
時代の流れでしょうか、大店法の大幅な緩和により、郊外型大規模ショッピングセンターが至るところに進出し、全国の中心市街地で空洞化や本来持つべき機能の低下が叫ばれております。もとより迎え撃つ側の努力不足の問題や車社会へ対応した
駐車場を含む利便性の確保へ目を向けた企業のしたたかさや市場で勝ち抜く戦略での圧倒もあり、中心市街地は苦戦を続けております。
そのような中での都心地区再生プロジェクト計画と思います。当市も長い経済、景気の低迷により、空洞化に拍車をかけております。中心街は、その都市の顔であり、一刻も早い活性化が望まれております。再生プロジェクトの事業計画は、10項目の事業内容が施策として取りまとめられております。それぞれ八戸市中心市街地活性化基本計画で示されているにぎわい拠点の創出や都心地区居住を具体化させるための施策であろうと思います。
そこで、第1として、花小路整備の促進について、既に高い評価を受け、にぎわいを現出している屋台村みろく横町と縦横に連携すれば、魅力ある商業軸を形成できるものと思います。中心街離れが顕著な現状を覆し、再び人々を呼び戻せるのか、活性化の1つの目玉として期待をするところ大であります。ついては促進にかかわる予算、期日、事業体についてお知らせいただきたい。
第2として、まちづくり特区の検討、申請について、大型店申請の際の諸手続等がスムーズにできるよう、構造改革特区の申請を検討するようでありますが、その具体的内容と既に検討を要するそのような事案が存在するのかどうか、お伺いいたします。
第3として、借り上げ市営住宅の建設についてであります。やっと検討の俎上に上がってきたかという思いはありますが、活性化の最も大事な事業とも言えるのではないでしょうか。中心街の衰退は、魅力あるまちづくりができていない等、さまざまな問題があると思いますが、既に指摘されているように、中心商店街等を絶対的に必要とするそこに住む人々、いわゆる定住人口の増加が第一であります。ついては具体的にいつごろまでに、どれくらいの規模を想定した計画となるのか、伺うものであります。
次に、市町村合併についてお伺いいたします。
既に御案内のように、福地、南部、名川の3町村はそれぞれ今回八戸市とは合併をしないという方向に決定いたしました。残念な気持ちもありますが、それぞれの判断でありますので、尊重したいと思います。当市は、南郷村とこれから合併協議に入るわけですが、歴史的にも地理的にも最も深い関係が築かれてきたところでありますので、十分に要望も聞き、議論するところは徹底してやり、八戸市と一緒になってよかったと住民に評価されるよう、お互いに推進したいと思います。
そこで、第1点として、今後のスケジュールと取り組みについてお伺いいたします。
第2点として、合併のシンボル的事業についてであります。
厳しい財政状況を踏まえ、かつての7市町村での新市建設計画には盛られてこなかった経緯があります。今、現実に南郷村との1市1村での合併が事実上決定し、これから協議が持たれるものと思いますが、南郷村の皆さんの御理解もいただきながら、新市の姿を形の上にあらわす、シンボル的な事業があってしかるべきものと感じております。特に新市の中心となる中心市街地について、先ほどの質問でも述べさせていただきましたが、活性化となる、そして魅力あるまちづくりの観点からもぜひ必要と思います。
例えは違いますが、青森市の中心街に一定の活性化、回遊性をもたらしたと言われるアウガのように、南郷との合併を記念すると同時に新市の市民が足を運びたくなるような、そして中心市街地の再生にもつながる一挙両得的な施設を欲しいものと思っております。市長の御所見をお伺いいたします。
第3点として、新市の農業政策についてであります。 八戸市との合併協議参加に当たり、南郷村からの要望事項として農業の振興がありました。青森県は食糧自給率が100%を超す我が国有数の食糧供給基地であります。食糧の安全保障の観点からも、農業の持つ役割はたれ人も否定できません。特に南郷村は農業中心の地域であり、合併後は農業政策に一段と力を注ぐべきであります。合併後の農業政策について伺うものであります。
次に、防災行政についてお伺いいたします。
先日も台風19号が猛威を振るい、多くの死傷者や行方不明者が出ると同時に、インフラと農作物にも甚大な被害をもたらしました。本県においても、特に津軽地方のリンゴを中心に大きな被害が出ました。本年は異常なほど台風の日本への上陸が多く、これまでにない7回を記録しているそうであります。今後も十分に気をつけなければならない状況にあるとのことであります。
堤防の決壊やがけ崩れ等の集中豪雨による被害、あらゆるものをなぎ倒す暴風雨による被害、災害は防げなくとも、災害を減らすという減災の考えを浸透させ、被害を最小限度に食いとめる施策が必要と思われます。もともと地震列島と言われる震災の多い日本でありますが、それに加え、異常なほどのことしの台風上陸、我が国南東の海水面の高水温が異常気象をもたらしているのでしょうか。
本年は三陸はるか沖地震から10年を迎えると同時に、来年1月には6400人を超す犠牲者を出した阪神・淡路大震災も丸10年を迎えます。1つの契機として、防災対策のあり方、危険箇所の掌握と対策等、現状のままでいいのかどうか、見直しを含めて検討も必要かと思います。住民を災害から守るという行政に課せられた責務は重大であります。
そこで、お伺いいたします。
第1点として、災害を少しでも抑えるということは、その急所を押さえなければなりません。急傾斜地等災害危険箇所についての掌握とその対策についてお示しいただきたい。
第2点として、水害常襲地帯の対策についてであります。
本市では、特に浅水川周辺、馬淵川周辺、土橋川周辺が水害に見舞われてまいりました。先年も馬淵川が増水し、床上、床下浸水で大きな被害が発生いたしました。そのときに力を発揮したのが国土交通省所有の大型排水ポンプ車だったと言われております。災害はいつ来るか予想ができません。機動的に対応できる体制が求められております。当市には、これら地域にポンプ
場を設置する計画もあり、既にその土地を確保しているところもあります。しかしながら、建設費、完成後の維持費の確保もあり、市の厳しい財政では手をつけられない状況であります。市の水害対策を見直す中で、この大型排水ポンプ車の導入を検討すべきと思いますが、御所見をお伺いいたします。
第3点として、高齢者の安全対策についてであります。
本年7月に新潟や福井地方を襲った台風16号は、19人のとうとい人命をのみ込みました。犠牲者19人のうち、16人が65歳以上の高齢者だったことは、我が国の現状を反映したものでありました。多くがひとり暮らしや夫婦のみの世帯の方々だと言われております。阪神・淡路大震災での犠牲者も、6400人のちょうど半数が高齢者でありました。
政府は本年7月、高齢者等を対象にした避難支援指針を年内にまとめ、早く避難勧告等の判断が下せる情報提供の方法を整える方針を決定したとしておりますが、本市の非常時の高齢者に対する安全対策についてお示しいただきたい。
第4点として、土橋川放水路についてであります。
かつてとうとい死者まで出した浅水川は、放水路が完成し、大きな水害に見舞われる確率は非常に小さくなりました。浅水川と同じく水害に見舞われ続けた土橋川も、災害のない川に変貌を遂げようとしております。県は、財政再建に向けてさまざまな分野で歳出のカットを断行しているわけでありますが、災害対策の手を抜くことは絶対に許されません。つきましては、土橋川放水路事業について現状をお知らせいただきたい。
次に、福祉行政についてお伺いいたします。
第1点として、青森県の財政悪化の及ぼす影響についてであります。
国の財政難に伴う三位一体改革や県の財政悪化による影響で、福祉政策全般にとっても、これまで同様の施策の継続が困難になっており、これまで無料化のものも所得に応じての一部負担や利用の制限の強化も見られるようになりました。福祉といえども聖域ではなくなった感があります。
昨年から始まった障害者の支援費制度も、たび重なる財源不足に陥り、成否を決する前に介護保険制度との統合の話まで出ております。特に障害者施策については、ノーマライゼーションの理念のもと、施設福祉から社会の一員として社会の中で暮らせるような社会構築を目指していたはずではありますが、一方では、社会の中で暮らすのを拒むような状況になっているように思えてなりません。県財政の悪化が本市の福祉政策に及ぼす影響について、市長の御所見をお伺いいたします。
第2点として、市の緊縮財政下の福祉政策についてであります。
まず、福祉を求める市民の皆様の声に日々誠実に対応しておられる福祉事務所各課の職員の皆様に心より敬意を表したいと思います。中里前市長は、福祉とは思いやりの心だと常に言われておりました。中村市長も同じ気持ちであると思います。職員の皆様も、この心でこれからもそれぞれの職務を全うしていただきたいと思います。
さて、財政の硬直化が進み、何でもできる時代は終わり、福祉といえどもこれからは取捨選択をしながら、知恵を振り絞って施策の実現を図っていかなければなりません。特に高齢者や障害者等の社会的弱者と言われる方々への福祉はなおさらであります。どの部分に限りある予算を使い、知恵を使い、特色を持たせるのか、この時代だからこそそれぞれの資質、能力が問われるのであり、それによってやりがいも増加するのでありましょう。緊縮財政下の福祉政策をどのように考え、どこに市の特徴を求めるのか、伺うものであります。
最後に、環境美化対策についてお伺いいたします。
第1点として、生活環境保全条例についてであります。
良好な生活環境のもとで、健康で快適な生活を営むことは市民の基本的な権利であり、また日常、良好な生活環境の保全に努めることは、市民の責務でもあると条例の前文に掲げ、市長、市民、事業者の責務をそれぞれ明記し、現在では8項目の保全を掲げております。土ぼこりの発生防止、血水流出等の防止、空き地の適正管理、電波障害の防止、河川等の富栄養化の防止、緑化の推進、空き缶等の散乱防止、屋外焼却行為の制限の8つであります。なかなか遵守されないものがあるのと同時に、自然が相手の事項もあり、難しい問題もあります。
そこで、第1として、土ぼこりの発生防止対策であります。特に公共の土地の土ぼこりについて、市内の小中高校の校庭は、強風のたびに土ぼこりが舞い上がり、その対策に教育委員会も苦慮しているものと思います。防じん剤の散布や水まきなど手を打っているとは思いますが、思うような効果は上がっておりません。中でも住宅密集地の中にある学校やグラウンドは、たとえ苦情がなくても自主的に対策を講じていかなければなりません。土ぼこり対策について、現状と対策についてお示しいただきたい。
第2として、空き地の適正管理についてであります。
資源循環型社会形成推進基本法が制定され、大量廃棄が見直され、各種リサイクル法が成立いたしました。捨てるから再利用の時代になったわけであります。限りある資源を守る意味でも、当然の流れであります。同時に、処分するにもお金がかかるようになり、それによって事業者ばかりではなく、一部の人でしょうが、不法投棄が見られるようになりました。しかも雑草生い茂る他人の土地へ、空き地をいいことに不法に捨てられている事例が多く見られるようになりました。そういう観点からも、雑草の刈り取りはしっかり行政として指導していくべきものと思います。都市の景観上からも、空き地の雑草は見苦しい光景であります。雑草の除去や空き地への不法投棄防止対策について伺うものであります。
第2として、道路等における雑草の除去についてであります。
本市において特に目立つものとして、国道、県道、市道や生活道路における、大きくは中央分離帯の雑草、そして道路と歩道の境や歩道上の雑草の多さであり、なかなか除去されず、美観を損ねていることであります。その多さには辟易としております。多分全く刈り取られていない箇所が多数存在しているものと思います。かつて本市のことをほこりのまちとか、汚いまちとかとやゆされた時代もありました。近年はインフラの整備も進み、町並みも整ってきて、そのような表現は余りされなくなりましたが、道路等の雑草対策まで目が届かないように見受けられます。同規模他市と比較して見劣りは否めません。財政的な部分もあろうかと思いますが、見直しが必要だと考えております。
ついては、第1として、道路等の雑草除去の現状と今後の取り組みについて、第2として、国並びに県との連携についてお知らせいただきたい。
以上で質問を終わります。ありがとうございました。 〔18番前澤時廣君降壇〕(拍手)
○副議長(伊藤圓子 君)市長
〔
市長中村寿文君登壇〕
◎市長(中村寿文 君)前澤議員にお答え申し上げます。
まず、まちづくりの基本的考え方についての御質問であります。
当市は、美しい自然と豊かな地域文化に恵まれ、多様な産業とさまざまな都市基盤、都市機能の集積により、北東北の中核的な都市として発展してまいりました。これまで培ってきた都市基盤、都市機能や都市の財産を生かし、自然や歴史などの資源を尊重しながら、新たな視点を加え、目指すべき都市の再構築を図ることをまちづくりの理念とし、八戸市
都市計画マスタープランを策定いたしました。
都市全体のまちづくりの方向としては、それぞれの地域において既存の集積や地域の歴史・文化を生かしたまちづくりを進めるとともに、新分野や関連産業の積極的な集積を図るなど、まちづくりの理念に即した基本方針を定めております。各地域のまちづくりについては、市内を10の地域に区分し、地域住民、生活者の視点に立って、よりきめ細かく地域ごとにまちづくりの基本方針を定めております。
このように、効率的できめ細かいまちづくりを実践していくため、市民、事業者、行政が協働し、住んでよかった、住んでみたい、子どもたちが誇れる魅力あるまち八戸の実現を目指し、全力を尽くしたいと考えております。
次の都心地区再生プロジェクトについての質問は、後ほど部長からお答え申し上げます。
次に、市町村合併の今後のスケジュール等についてお答えを申し上げます。
合併特例法の期限内の合併という目標から逆算いたしますと、今月中に新しい法定協議会を立ち上げなければなりません。したがって、今議会中に法定協議会の設置議案を御審議いただき、協議会を設置した上で、9月から10月にかけて3回から4回程度協議会を開催し、新市建設計画とすべての合併協定項目の協議を終了したいと考えております。
その上で、市内各地区において説明会を開催し、合併後の行政サービスや財政計画等を説明するとともに、市民の皆様の御意見を直接お伺いする予定としております。その後、説明会での意見等を踏まえた上で、議会とも十分協議しながら合併の可否を判断し、方向性が決定した場合には、11月上旬にも合併の調印を行い、合併関係議案を御審議いただきたいと考えております。 さらに、12月に県議会での議決が得られるよう、県知事への申請を行い、総務大臣への届け出、官報の告示という所定の手続を踏んでいきたいと考えております。
次に、合併のシンボル的事業についてお答えを申し上げます。
中心市街地は、合併後の新市において都市の魅力とにぎわいを提供する広域的な人、物、情報の交流の
場として重要な位置を占めるものであります。当市においては、現在、都心地区再生プロジェクト事業計画を策定し、中心市街地活性化基本計画の基本方針にのっとった10の事業の実施を予定しております。今後策定する新市建設計画の中でも、主要事業の1つとして中心市街地活性化基本計画の推進を取り上げる予定にしております。その中で合併のシンボルとなるような事業を検討し、魅力ある中心市街地の形成と集客力の向上など、中心市街地の活性化とにぎわいの創出を図ってまいりたいと考えております。
次に、農業政策についてお答えを申し上げます。
農業は、地域経済や社会生活の柱となる産業であり、国民の食糧確保にも大きく貢献しております。また、水資源の涵養や景観、自然環境、国土の保全、さらには地域の多様な生活、民俗、歴史、伝統、文化に深いかかわりを持ち、祭事等豊かな文化観光資源を提供する手段にもなっております。当市では、農業者の減少や高齢化、農用地の減少等、近年の農業を取り巻く情勢を踏まえ、平成17年度を目標とした第8次八戸市農業計画を策定しております。この計画に基づき、農家所得の向上と生産性の増大を目指し、都市近郊型農業の確立を図る等、各種の事業を展開しております。合併後の農業政策については、当市の基本方針を踏まえながら、合併する地域の特性を生かした安全安心な農畜産物の生産振興を図ってまいりたいと考えております。
また、産直施設の活用による地産地消の推進、観光農園の充実等、農業の持つ豊かな可能性を引き出す施策を積極的に展開してまいります。
次の防災行政についての御質問は、後ほど部長からお答え申し上げます。
次に、県の財政悪化の及ぼす影響についてお答えを申し上げます。
国の福祉政策は、ノーマライゼーションの理念のもとに、施設中心の福祉から地域生活中心の福祉への転換が図られております。この結果、地域でのニーズが複雑多様化してきたことから、その費用も年々増大してきております。
このような中、国の三位一体改革による補助金の削減や県の財政悪化による事務事業の見直しは、福祉の分野においても例外ではなく、補助事業の縮減や廃止など、市町村の事業の遂行にも大きな影響を与えております。したがいまして、今後の福祉政策は、事業の透明性を確保しつつ、市民の理解を得て、無料、低額負担から有料、応能負担になっていくこともやむを得ないものと考えております。
しかしながら、市といたしましては、今後とも地域生活中心の福祉を推進していくために、限られた財源の中で事業を取捨選択し、サービスの維持に努めながら、特色ある福祉施策を実施してまいりたいと考えております。
次に、市の緊縮財政下の福祉施策についてお答え申し上げます。
市の福祉行政の基本は、第4次八戸市総合計画の市民活動活性化プロジェクト、市民主役のまちづくりに掲げるとおり、市民の生活様式や価値観の多様性にこたえる都市づくりを目指し、これまで各種の福祉事業を展開してまいりました。しかし、市の財政は極めて厳しい状況にあり、財政の健全性確保は緊急かつ最重要課題となっております。
このような中、市財政健全化計画に基づき、国、県の補助基準を超えるものについては、事業の見直しはもちろんのこと、福祉サービスの均衡、整合性を図るため、利用者に応分の負担を求めることもやむを得ないと考えております。
市といたしましては、必要不可欠な住民福祉サービスは大いに推進するとともに、事業の統廃合、サービスの向上に努め、市民の声にこたえた持続可能な福祉を推進し、触れ合いのある健康で明るい社会づくりの実現を目指したいと考えております。
次の環境美化対策についての御質問は、後ほど部長からお答え申し上げます。
以上でございます。
〔
市長中村寿文君降壇〕
○副議長(伊藤圓子 君)都市開発部長
◎都市開発部長(池田八郎 君)都心地区再生プロジェクトについてお答え申し上げます。
まず、花小路の整備についてですが、花小路は昭和40年代に地元地権者により計画された中心市街地特有の小路の1つであります。しかしながら、現在、部分的に未開通の区間があり、また、開通部分も魅力ある小路とは言いがたい状況にあります。そのため、八戸商工会議所など関係機関と連携をとり、早期整備が図られるよう支援してまいります。
まちづくり特区については、建築基準法、消防法、大
規模小売店舗立地法の特例措置について検討しております。そのうち、都心地区において大型店の出店が計画された段階で、手続期間の短縮が図られるよう、大
規模小売店舗立地法の特例となる構造改革特区への申請を行ってまいります。
借り上げ市営住宅の建設についてですが、公営住宅法にのっとり、年度内に借り上げ市営住宅を供給するための条例の改正及び要綱を策定いたします。そして、来年度以降、他の公営住宅の供給状況、市営住宅ストック総合活用計画を踏まえながら、国等の支援策を導入し、都心地区へ借り上げ市営住宅を供給してまいります。今後、事業実施に当たっては、市民や事業者、関係機関と連携しながら全力で取り組んでまいります。 以上でございます。
○副議長(伊藤圓子 君)建設部長
◎建設部長(小瀧勇 君)次に、急傾斜地等危険箇所についてお答え申し上げます。
災害危険箇所は、急傾斜地の崩壊、土石流及び地滑りを生じるおそれのある箇所とされております。当市における土砂災害危険箇所は、県が作成した土砂災害危険箇所マップによると、急傾斜地崩壊危険箇所167カ所、土石流危険箇所40カ所が公表されております。地滑り危険箇所は表示されておりません。
急傾斜地崩壊危険箇所は、高さ5メートル以上、家屋5戸以上の箇所が整備の対象となります。当該箇所は、ほとんどが民地であることから、借用可能であり、土地の改変制限への了解が得られる箇所を危険区域として指定し、県が事業主体となり、市も費用負担を行い、整備を進めております。
現在、土石流危険箇所については、事業が進められておりません。
整備されていない箇所については、県が作成した土砂災害危険箇所マップを市民に配布することにより、危険箇所や避難所を周知させるなど、県、市が一体となって災害の防止に努めております。
市としては、今後も県と連携しながら、土砂災害危険箇所の整備促進、また、地域住民に対する土砂災害の周知徹底を図るとともに、危険箇所の巡回、点検を継続して行ってまいります。
次に、水害常襲地帯への対策についてお答え申し上げます。
馬淵川、浅水川及び土橋川の流域において、豪雨により住宅の床上、床下浸水や農地の冠水等の被害を受けておりますが、いまだに改修されていない区間があります。このうち、馬淵川については、平成15年度から根城地区の堤防整備に向けた調査が始まり、浅水川については平成15年度に河道の改修及び放水路が完成しました。さらに、土橋川については、平成15年度から放水路整備事業が着手されております。
その他、都市下水路などの流末において、浸水解消を図るため、排水ポンプ
場の設置が必要とされておりますが、多額の事業費を必要とするため、現在、着手されていない状態にあります。
そこで、暫定的な方策として、既設の水門に設置可能なゲートポンプや排水ポンプ車の整備が考えられますが、当面の対応としては、国の協力を得ながら排水ポンプ車の活用を図り、災害防止に努めてまいりたいと考えております。引き続き、浸水地解消のための治水対策について、国及び県に強く要望していくとともに、排水ポンプ車の配備について検討を重ねてまいります。
以上です。
○副議長(伊藤圓子 君)企画部長
◎企画部長(川井一輝 君)高齢者の安全対策についてお答え申し上げます。
近年、災害時における高齢者の被災が多くなっており、高齢者に対する安全対策が重要になっております。市では、消防本部、警察署、消防団等防災関係機関とともに、地域住民等と連携を密にしながら、高齢者の安全確保に努めております。
ひとり暮らしの高齢者には、緊急の際にボタンを押すだけでタクシー会社に通報できる緊急通報装置を貸与しており、この通報を受けた場合、必要な安全措置を講ずることにしております。この装置の利用者は、平成16年7月現在で約200名になっております。あわせて、在宅の要援護の高齢者等を対象とした在宅介護支援センターでは、災害発生時に特に安全確認が必要な高齢者を消防本部に通報する安全確保の措置を講じております。
また、防災訓練等の機会に地域住民の方々に高齢者の安全確保に関する啓発、普及活動を行うなど、災害に対する高齢者の安全対策を強化してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○副議長(伊藤圓子 君)建設部長
◎建設部長(小瀧勇 君)土橋川放水路についてのお答えを申し上げます。
八戸市が管理していた土橋川は、平成11年から平成14年までで4回連続で避難勧告を出す状況があり、抜本的な改修計画が必要になったことから、土橋川放水路を計画し、県に要望した結果、平成15年度から県事業として整備が進められております。
土橋川放水路は、国の補助事業である床上浸水対策特別緊急事業として事業が進められており、現在、地質、環境等の現況調査を初めとして放水路のルートや断面の検討などを行う概略設計及び水理模型実験を行っております。
今後の見通しについてですが、これまでの概略設計、水理模型実験等の成果を踏まえた詳細設計の完了後に、放水路の工事に着手する予定であります。土橋川の改修については、これまでも市として協力体制を整えており、また、市の最重点事業として位置づけ、事業促進に向けた要望をしてまいります。
以上です。
○副議長(伊藤圓子 君)環境部長
◎環境部長(伊藤正義 君)生活環境保全条例についてお答えを申し上げます。
まず第1点目の御質問ですが、土ぼこりの発生防止対策について、条例では良好な生活環境を確保するため、土地の所有者等は土ぼこりを発生させないよう努めることとなっております。平成15年度の土ぼこりに関する苦情件数は7件でした。
各学校においては、風の状況等を把握しながら、苦情が出る前に自主的な水まきに努めております。また、これまで防じんネットの設置や植樹による土ぼこり対策を講じてまいりましたが、今後も計画的に進めてまいります。
市以外が管理する用地の苦情に対しては、用地の所有者等に防じん剤の散布等の必要な措置を講ずるよう指導しており、今後とも条例の趣旨に沿って対応してまいります。
次に、第2点目の御質問ですが、空き地の適正管理についての平成15年度における苦情件数は66件でした。雑草または散乱ごみについても、所有者等が必要な措置を講ずることとなっており、雑草についての苦情には現地調査をし、雑草の除去を指導しております。散乱ごみ等の苦情には、空き地の所有者等を調査し、撤去を指導しております。環境美化には、市民の協力が欠かせないため、市でははちのへクリーンパートナー制度を設けるなど、市民のボランティア活動を支援し、快適な生活環境の保全に努めております。
今後とも、空き地の適正管理の徹底やごみの散乱防止について、広報紙等により市民意識の啓発を行ってまいります。
以上でございます。
○副議長(伊藤圓子 君)建設部長
◎建設部長(小瀧勇 君)道路等の雑草除去についてお答え申し上げます。
まず第1点目の御質問ですが、市は植樹升、分離帯、路肩の除草を年に1から2回実施しております。毎年、
都市計画道路3・4・8号白銀沼館環状線ほか41路線、延長約100キロメートルについて除草の委託をしており、7月と9月に実施しております。このほかに道路管理事務所の直営で除草しており、さらに市民からの要望に対しても随時処理しております。
今後の取り組みとしては、植樹升、分離帯における除草の時期や回数のほか、雑草を防止する工法などの実現に向けた検討をし、また、地域活動に対しては雑草対策のため、草花の配布を行い、道路環境の美化を進めてまいりたいと考えております。
次に、第2点目の御質問ですが、現状では道路の除草を含めた美化対策については、国、県、市おのおのの道路管理者がそれぞれ対応しているところでありますが、今後は道路管理者同士で話し合いの
場を設け、道路の美化について連携してまいりたいと考えております。
以上です。
○副議長(伊藤圓子 君)前澤議員
◆18番(前澤時廣 君)詳細にわたりまして御答弁いただきまして、ありがとうございます。
再質問をしない予定でいたんですけれども、ちょっとまちづくりにつきまして1点、再質問をさせていただきたいと思います。
昨日から、そしてまた午前中もお話がございました田向地区への大型店舗の出店についての話でございますけれども、あの場所は市の都市計画との整合性がとれないということで話があったわけですけれども、多分大型店舗業界の方々といいますか、イオンを含めて、そのような方々は、私どもの八戸に商圏としての魅力があれば、また他の地域も模索するのであろうと、このように思います。これは商売ですから。
また、午前中もお話がございました誘致を望んでいる、来てほしいという市民の声も、これは当然無視できないし、そういう声があるのも紛れもない事実であると思います。すべてに反対というわけにはいかないし、またとるべきでは絶対にないと思います。結果的に自分の首を締めることになるからであります。
特に中心商店街、この機会にどのようなものが来ても、微動だにしない魅力ある、そういうまちづくりをしていくべきだと、このように思っております。そしてまた、それに向かって話し合うべきだと思ってもおります。行政に対して、あれもこれもという要望だけでは、これはどうにもならない部分があるのだろうと。知恵を出して、そしてまた、その知恵の中で資金もしっかりと捻出をして、どのような方向で進めていくかというのは、自分たちがまず考えていかなければならないことであろうと思います。行政は、そういう意味からいいますと、側面から支援、応援をしていけばよい立場ではないかなと、このように思います。
そこで、この田向土地区画整理地内は、整合性がとれないということで話が昨日来ございましたけれども、このような大型施設、市内の他地域に例えば立地を奨励した場合、これは田向地区と同じ状況になるのか、それとも一定の条件がそろえば認めていくのか、昨日来の話をお聞きしていますと、大型店すべてが悪というような話もちょっと頭の中にあるものですから、そのようなことは絶対にないと思いますものですから、市もそのようなことは考えてはおられないと思いますけれども、このことについて少し回答をいただければと思います。
○副議長(伊藤圓子 君)都市開発部長
◎都市開発部長(池田八郎 君)お答えいたします。
大型商業施設であっても、市の都市計画との整合がとれているものは立地可能であります。なお、
大型商業施設の立地に関しては、大
規模小売店舗立地法により、その施設の配置及び運営方法が周辺地域の生活環境に与える影響について審査されることになっております。
以上でございます。
○副議長(伊藤圓子 君)前澤議員
◆18番(前澤時廣 君)ありがとうございました。
すべてを拒むものではないということで、お聞きをしておきたいと思います。
細かいことやら、また理念等の御質問をきょうさせていただきました。福祉につきましては、細部には今回入らない形で、理念とか市の政策というものについて御質問をさせていただいたところであります。このような従来のようにいかなくなってきている時代でございますので、先ほども答弁でもありましたように、取捨選択をしながら、どの政策が市民や弱者の方々のためになるのか、しっかりと考えながら知恵を出して、これからも進めてまいりたい。そしてまた、来年度の予算にそれが反映されることを要望しておきたいと、このように思うものであります。
防災行政、環境美化対策につきましては大体わかりました。これに沿って遺漏のないようにお進めをいただければと、このように思います。
最後に、市町村合併について若干お話をさせていただきたいと思います。
結果として八戸市と南郷村、1市1村での合併協議という形になったわけでございますけれども、これまでの長い期間、最初の14市町村から8市町村、そして7、5、最後にこのような形ということで、いろんなそれぞれの意見をお持ちの方も、それはあろうかと思いますけれども、これはすべてむだは一切ないものだと私は思っております。
最終的にこのような形になって、また一から市長が始められるという形でいいんじゃないかなと、このように思っております。大変御批判等も受けて、私どもも同じように受けたわけでございますけれども、御苦労さまでございました。また、市長といいますか、市側の皆さん、私ども議会の方に一々御相談をなされまして、その区切りのときに議会の判断を仰ぎながら進めていった、これも私たちは衆目の一致するところで、議会として認めているところでございます。それらに対して、合意を与えた側が市長に対して本会議でまた批判をするような意見もありましたけれども、市長も皮肉の一言も言いたいだろうと思いますけれども、それも市長の仕事であろうとお察ししているものでございます。
今回の合併につきまして、階上町が離脱をいたしまして、このとき、議会としては一度解散して新たな気持ちでという形になりました。今回、南部町、名川町、福地村、この3町村がどのような形になるか、これからわかりませんけれども、八戸市への不信感ということで、その不信感の一番大きい部分、これが田子町と新郷村を、あの方たちに言わせると切ったと。私どもは、市長も答弁なさっているように、2段階合併という合併の方法論である。切ったわけでも何でもないわけでございます。
ただ、理解されなかったということに対しては、どのようなものか、私どもも反省も含めて考えていかなければならないことであろうかと思いますけれども、私どもとすれば、切ったという認識は全くない。切られた方は切られたということであるかどうかわかりませんけれども、これはあくまでお互いの賛否がある。午前中もありました賛否のある話でございますから、こちらの主張、あちらの主張、折り合えばいいですけれども、中にはやはり折り合えない部分も出てくるだろう。これはもう当然であろうと、このように思っております。
この中で特に階上町が離脱することによって、私どもも蒸し返すわけでもないし、言いわけをするわけでも何でもないですけれども、やっぱり正確に主張するところはしておかなければならないという思いで今話をさせていただいているわけでございます。この結果として7から5市町村になったという理由、やっぱり階上町が抜けて、飛び地論というのが大きく議会としてはクローズアップをされてきまして、これによってまずまちづくりのいびつさ、困難さが出てくるであろう。そしてまた、財政上も飛び地という部分において非効率さが非常に大きくクローズアップされる。そしてまた、一体性の確保、一体性の醸成ができるかというようなことがございました。
そしてまた、財政の三位一体改革におけるクリプトスポリジウム対策の費用の話も出ておりますけれども、このクリプトスポリジウム対策の費用、費用の前に私ども――隣に大島議員がおられますけれども、よく水道企業団立ち上げのときからの話を伺うわけでございますけれども、これまでの段々の経緯があって、そしてクリプトスポリジウムの問題が出てきたわけでございます。水道企業団は企業団としての経緯があって、そしてその出てきた財源をこれまでの経緯に照らし合わせて、八戸市民が負担するということが是か非かというのは、私は一番大きな問題であったんだろうと思います。
スケールメリットを考えれば、7市町村という話も当時ございまして、私どもも、それも検討をしたところでございますが、確かそのクリプトスポリジウム対策のお金というものは、財政計画の中ではできますよという話でございました。だけれども、それを八戸市民が、これまで全く関係のなかった市民が合併することによって50億円を超えるお金を負担するということが、これが是か非かということが大きな問題であったんだろうと私は思っておりますし、今でもこれを八戸市民に転嫁するということは理解を得られるものではないであろうと、このように私自身は思っております。 あとは財政の健全化、先般ある自治体が新聞に載っておりました。やっぱりこれから絞っていくというような形で新聞に載っておりました。私どもこれもやっぱりおんぶに抱っこという形ではなくてやっていければというような思いで、それらを勘案して、7市町村から5市町村という形になったんだろうと思います。それを不信という形で、自分たちも切り捨てられるのではないかというような、私どもが一切思っていないことをどんどん報道されていったというような形で不信感が増幅していったのかなと、このように思います。 午前中、菊地議員がお話をされまして、私もそのとおりだと思いますけれども、これは私どもは市民の幸せ、市民の立場に立って議会とすれば当然発言をして、市民に不利になるようなことは少しでも避けていかなければならない。町村も同じだろうと思います。
だけれども、それを私たちが口に出したことによって徹底した、やはり郡部から批判のあらしといいますか、そういうものが巻き起こりました。黙っていればよかったのかというようなくらい、市議会に対する大きな批判、私どもにすれば、当たり前のことを言っているわけでございますけれども、相手からすれば痛いところをつかれる。一市二制度、クリプトスポリジウム、負担の公平、そしてこれまで積んできた負債、これらのことを持ち出したとたんに、都合の悪い部分には批判のあらしが起きると。私は、このようにとらえておりまして、これらも受け入れていただいて、その話も俎上にのって、どうすればいいかという話になればよかったのかなと、このように思っておりますけれども、そのような状況にはならなかったと、このように思っております。
もうこれ以上言うこともございませんけれども、私ども、これからもまず市民中心、そしてまた、三八の雄としての八戸市というふうに考えていかなければならないであろう、このように思っているところであります。
今、これから南郷村と話し合いを進めて、市長、本当の一歩の始まりにこれからなるんであろう。見本となる合併にしていかなければならない。今が始まりでありますし、特に最後になりますけれども、熱意熱意と市長言われて、私は熱意というものは、心の中で赤々と燃えている熱意も、それはあるものだろうと思いますから、別に大声を上げてアクションをしながら言うものが熱意ではないと思っております。
よく言われているわけでございますけれども、最後に南郷村とのこれからの合併の協議を目指しまして、どのような思いで市長がまた向かっていかれるのか、熱い思いを聞かせていただいて終わりにしたいと思います。
○副議長(伊藤圓子 君)市長
◎市長(中村寿文 君)この前、南郷村の議長と村長がお見えになりました。6つの要望をいただきました。このことを踏まえて、これから互いに頑張っていこうと、こう思っています。言うまでもなく、南郷村では、これまでもソバ、それからブルーベリーといった地域に適した農作物による農業振興、またジャズによる地域おこし、さらには農村の持つ原風景が人々にいやしを与える田園博物館構想など、大変ユニークな村おこしをしています。私は、このような取り組みを知恵を生かしていきたいと、こう思っていました。
そして、具体的には先日の要望事項を踏まえて、合併した後の振興策をどうするか、このことを具体的に詰めていきたい。そのために、助役をキャップとした南郷プロジェクト、これを早急に立ち上げたいと、こう思っていました。そして、合併してよかった、こういうまちづくりを進めていきたいと、こう思っています。よろしくお願いします。
○副議長(伊藤圓子 君)以上で18番前澤時廣議員の質問を終わります。
────────────────────
12番 上条幸哉君質問
○副議長(伊藤圓子 君)12番上条幸哉議員の質問を許します。上条議員
〔12番上条幸哉君登壇〕(拍手)
◆12番(上条幸哉 君)オリンピックの話をいたします。この夏は熱い夏でありました。心も体も熱い夏でありました。その最大の理由は、何といってもオリンピックではなかったでしょうか。ギリシャ、アテネから発せられる日本人選手の活躍は実に感動の連続でありました。柔道の谷選手や水泳の北島選手のように、大きな期待に見事にこたえ、金メダルをかち取った選手、あるいは体操男子団体や水泳女子800メートル自由形の柴田選手のように、それほど高くはない前評判を覆し、見事金メダルの栄誉を獲得した選手、彼らの姿に多くの日本人が感動し、勇気や元気をもらったのではないでしょうか。
しかし、何といっても喜ばしいのは、八戸市で生まれ、小さなころから努力を重ねてこられた伊調姉妹の活躍であります。決勝でパッシブの僅差で破れ、銀メダルに終わりながら、妹の勝利のために全力で応援をする姉の姿、一方、みずからが金メダルをとれたのは姉のおかげだと言い切り、メダルの色は余り変わらないねと笑う妹の姿、ほほ笑ましい姉妹の姿にメダル以上に大切なものを見せてもらったような気がいたします。
その華やかな舞台に至るまで、姉妹はどれだけの努力を積み重ねられたことでありましょうか。あるいはその雌伏する時代、努力の時代に、どれだけ多くの関係者の御尽力があったことでありましょうか。幼少期から面倒を見てこられた八戸クラブの沢内代表を初め関係者の皆さん、本会議
場におられる越後議員もその1人でありますが、皆様の御尽力に敬意を表し、その御労苦をねぎらいたいと思います。
さて、先日、伊調姉妹が在席する大学のあるまちでパレードの様子がテレビで報道されておりました。また、けさのニュースでは、合宿の地を訪ね、地元の子どもたちと交流する姿が報道されておりました。そして、本家本元、八戸市での凱旋パレードは来週25日だそうであります。その後、市民栄誉賞の授与式も行われるとのことであります。誇るべき姉妹の凱旋を市を挙げて祝おうではありませんか。
それでは、市民政友会の一員として、通告に従い、3点に絞り質問してまいります。
まず初めは、少子化対策についてであります。
県は、これまで膨らむ一方だった諸施策を全般的に見直し、歳出の削減を実現しようとする取り組み、いわゆる事務事業総点検、見直しに取り組んでおります。三位一体改革による大幅な歳入の減額を考えるとき、これはやむを得ない取り組みでありましょう。しかし、何を生かし、何を殺すか、このようなときこそ自治体が一体いかなる哲学を有するのか、明らかになるのではないでしょうか。
現在、県が取り組むサービスは実に多岐にわたっており、今般の急激な変化は、さながら巨大なタンカーがその針路を急激に変更する姿にも似て大変な困難を伴うものであり、文字どおり大きな波紋が投げかけられております。やむにやまれぬものと理解はしながらも、守るべき施策は一体いかなる項目か、大きな波間にのみ込まれぬよう、我々市町村現場の側が合理的かつ明確な理由を持って、これを打ち出していかなければなりません。
今回、その第1に取り上げるのが第3子以降のすくすく子育て支援費補助金と保育費軽減補助金であります。日本の合計特殊出生率は1.3を割り込み、1.29まで下がっているといいます。この数値の改善は、日本の国家的課題であると同時に、地方分権の時代、各自治体に問われる極めて重要な政策課題でもあります。各自治体は、競って独自の少子化対策を打ち出しておりますが、今回の県が検討する子育て支援費補助制度の廃止は、少子化対策と逆行するものであり、深く首をかしげるものであります。
他の自治体の例を2つほど挙げます。まずは北海道、今月1日に北海道子どもの未来づくりのための少子化対策推進条例を制定すると発表しました。これは多様化するニーズに合わせた保育サービスの提供や地域における子育て支援体制の充実などを基本施策としており、今年中に定める実施計画には、道民の意見を反映した数値目標や具体的なサービス内容を盛り込み、1、子育て支援の専門家を地域に配置すること、2、民間団体と連携した子育て支援、3、協力する事業者への補助などに取り組むといいます。
もう1つ、身近な市町村の事例を挙げます。私たちより一足早く合併を実現したお隣、五戸町であります。同町は10月から、合併まちづくり計画に盛り込んだプロジェクトの目玉事業である低保育料推進プロジェクトを実行し、保育料の25%軽減に取り組むといいます。将来的には公立保育所の統廃合、民営化を実施し、さらに25%を削減し、全保育園費の半額を補助する計画であります。注目すべきは、五戸町内の公立保育所4カ所と私立保育所3カ所のほかに、他市町村の保育所に通っている子どもも対象にする計画であります。
我が八戸市は、教育立市を標榜しております。五戸町の事例を待つまでもなく、子育てをする若い親たちがそれこそ住んでよかった、住んでみたいまちとして我が八戸市を選んでくれるよう、他の市町村に先んじて少子化対策を展開すべきであると考えます。これは将来の税収確保のための合理的な投資であり、市の全人口に占める生産年齢人口比率を健全に維持する力ともなってくるでありましょう。その意味では、本市の未来を明るいものとするために、必要不可欠の策であると考えます。
そこで、まずは県に対して、この少子化対策、つまり第3子以降のすくすく子育て支援費補助金と保育費軽減補助金の継続を働きかけるべきであると考えます。しかし、仮に県が同制度の廃止を予定どおり決行した場合でも、教育立市をうたう本市においては、同制度の趣旨を継承し、市の負担金分を維持存続する何らかの制度の創出を検討すべきであると考えます。そのような動きは県内の幾つかの市でも始まっているようであります。市長の英断を願い、所見を伺います。
次に、八戸駅西
土地区画整理事業の推進について伺います。
八戸駅西地区の事業は、平成9年12月に事業が認可されて以来、7年が経過しようとしております。この間、周辺の環境は大きくその姿を変えてまいりました。東北新幹線八戸駅の開業、あるいは国道454号、そして浅水川放水路の各事業が完成し、これらに囲まれる形で現在、駅西
土地区画整理事業が進行中であります。 当初の計画では、総事業費が244億9000万円ほどであり、清算期間である5年を除けば、平成20年の事業完了を目指しておりました。それによりますと、平成16年度末には約34%の事業が実施される予定でありました。しかし、現在、約15%しか進んでおらず、計画の半分以下の進捗状況であります。
予定どおりに完了しようとした場合、残事業費が約200億円として、年間約50億円の事業費が必要になります。しかし、これまでの推移を見る限り、事業計画の変更が必要であろうと思われます。仮に10億円の事業費を計上したとしても、あと20年の歳月を要することになります。
さて、同事業の権利者の方々は、八戸の新たな玄関口にふさわしいまちづくりをしようとの呼びかけに賛同され、これまで協力をいただいてまいりました。それが仮換地指定率90%という数値にもあらわれております。しかし、高齢の方が少なくなく、20年先、あるいは30年先の事業完了となれば、残念ながらお亡くなりになる方も少なくなく、将来への不安から本事業に対する不信感がくすぶり始めております。
そこで、質問でありますが、取り巻く経済環境は厳しく、税収が落ち込んでいることも承知しておりますが、地元との当初の約束をできるだけ守り、新時代の八戸の玄関口にふさわしいまちづくりを少しでも早く実現するために、今後、しかるべき予算の計上が必要であると考えますが、市長の所見を伺います。
第3に、観光行政について2点伺います。
まず初めは、種差海岸への司馬遼太郎の記念碑建立についてであります。
これまで八戸市には多くの文化人、芸術家、作家が来訪しており、それぞれの作品の中でさまざまな形でその印象を記しております。今回取り上げるのは、その中の1人、作家の司馬遼太郎氏であります。
言うまでもなく、氏は歴史小説を中心に文化論から国家論まで大変幅広い著作を残されておりますが、もともと新聞記者であった氏は、歴史小説を書く上でも徹底的な歴史考証をみずからの務めとし、現場に足を運び、取材をされ、また、あらゆる方面から関係資料の収集を図るべく、私財の投入をも惜しまなかった方であります。そのような氏の姿勢は、まさにプロのジャーナリストとしてのこだわりであり、小説家と言われることを嫌ったゆえんが理解できる気がいたします。
さて、このように終生ジャーナリストとしてのこだわりを貫いた司馬遼太郎氏が、それぞれの地域を訪ね、その風景を描写しながら歴史を振り返る「街道をゆく」という人気シリーズがございます。その奥州・東北を訪ねる企画で、氏は東北6県の中から何と我が八戸市を選び、主に八戸から久慈へと至る街道を歩きながら「陸奥のみち」としてその紀行文をまとめております。
その中で、東北の全体の歴史をヨーロッパや中国と対比させながら振り返り、特に苦難に満ちた稲作の歴史を語り、南部藩を語り、そこから分かれた津軽を語り、あるいは安藤昌益をも語っております。これは陸奥のみちというよりも、南部八戸のみちと言ってよいほどであり、この地域の歴史への氏の深い共感とある種の憧憬の念をも感じさせる随筆文であります。
その中で、特に種差海岸に関する描写は、氏がこの地に立ったとき、いかに深く感銘を受けられたか、その率直な言葉は熱い感動を伝えております。ここに司馬遼太郎氏が書かれたその一文を紹介いたします。どこかの天体から人が来て、地球の美しさを教えてやらねばならないはめになったとき、一番にこの種差海岸に案内してやろうと思ったりしたと、このように述べられております。種差海岸には多くの作家が訪れておりますが、その中にあって幅広いファンを持つ、日本を代表する作家による最大級の賛辞として、これは際立っております。
そこで、種差海岸の一角に、先ほどの言葉を記す司馬遼太郎氏の記念碑を建立してはいかがかと考えるものであります。やがて各種の観光案内のガイドブックにその碑が掲載され、新たな観光客を誘致するための1つの大きな力となることは間違いないと考えますが、所見を伺います。
次に、櫛引八幡宮の新国宝館建設について伺います。
建久3年(1192年)に南部光行公が、1189年に甲斐(山梨)の八幡大明神を六戸瀧ノ沢村に仮宮し、貞応元年(1222年)に現在の地に社殿を構えたのが始まりであると伝えられております。現在の社殿は、慶安元年(1648年)に完成したものであり、平成5年(1993年)には本殿、旧拝殿等5棟が国の重要文化財に指定されております。
さて、南部一の宮と称される櫛引八幡宮は、北東北一帯の八幡信仰の拠点として今日まで地域に果たしてきたその役割は極めて重要であり、また同時に、八幡宮が全国展開する歴史の中でも、その位置づけは極めて重要であるといいます。
さて、同神社を観光資源として考えるとき、その最大のセールスポイントは、やはり昭和28年に国宝に指定された2つのよろいでありましょう。なぜこれほど壮麗なよろいが当地に所在するのかはなぞに包まれております。このうち、赤糸威鎧について、一説では南北朝の動乱で北朝の世となり、身の置きどころのなくなった南朝方の長慶天皇が南朝の忠臣であった奥州の南部を頼っておいでになった際、その際、身につけていたのがこのよろいであるとも言われております。
いずれにしても、今日、日本列島の最北にある国宝であり、市民にとっても極めて大切な宝であることは言うまでもありません。しかし、そのようなまれなる国宝を有しながら、その所蔵、展示スペースが余りにも貧弱であるという点は、これまでも多くの方々によって指摘されてきたところであります。
そこで、櫛引八幡宮では、そのような多くの声にこたえ、現在の5倍ほどの展示面積を持つ新国宝館の建設に取りかかっており、来年4月には開館の運びであるとのことであります。これは文化財保護の観点から、そして観光客誘致の観点からも大変喜ばしいことであります。
そこで、この新たな国宝館の建設の経過についてお教えを願いまして、この
場からの質問を終わります。
ありがとうございました。
〔12番上条幸哉君降壇〕(拍手)
○副議長(伊藤圓子 君)市長
〔
市長中村寿文君登壇〕
◎市長(中村寿文 君)上条議員にお答え申し上げます。
まず、第3子以降のすくすく子育て支援費補助金及び保育料軽減事業補助金の市負担分の維持・存続についての御質問であります。県は、少子化対策の一環として平成9年度より、幼稚園及び保育所へ入園する第3子以降の保育料に対する軽減事業を実施しております。
しかし、県では、財政改革プランに伴う事務事業総点検・見直しの中で、年々少子化が進み、意図した事業効果が上がらないなどの理由により、平成17年度から第3子以降の3歳以上児の保育料軽減事業を廃止する予定であると伺っております。このことにより、幼稚園のすくすく子育て支援費補助金は廃止され、保育所の保育料軽減事業補助金は3歳未満児のみ存続し、3歳以上児については廃止されることになります。
平成15年度における第3子に対する保育料軽減事業補助額は、幼稚園、保育所合わせて約2億5000万円であり、うち2分の1を市が補助しております。
当該補助金が廃止・見直しされることは、保護者の家計に与える影響が非常に大きいことから、県の私立幼稚園協会や県内8市の福祉事務所長会議では、県に対し、これまでどおり存続することを要望することになっております。
県事業の見直しがなされた場合は、当市の財政健全化計画の趣旨を踏まえながらも、この補助金のあり方について検討してまいりたいと考えております。
次に、八戸駅西
土地区画整理事業の推進についてお答え申し上げます。
平成9年12月着工以来7年目を迎えた現在、事業の進捗率は本年度末、事業費ベースで約15.4%となる見込みであります。事業の進捗が事業計画より大幅におくれているのではないかとの御指摘でありますが、これは昨今の厳しい財政状況等により、計画どおりの予算措置ができなかったものであります。
しかし、八戸市の玄関口となる八戸駅周辺の整備、特に八戸駅西
土地区画整理事業は、第4次八戸市総合計画の中で戦略プロジェクトの1つに位置づけられております。
今後、予算の増額につきましては、新市建設計画等、合併に関する詳細が決定されていく過程において、特例債の活用も視野に入れながら検討してまいります。
次の観光行政については、部長からお答え申し上げます。
以上でございます。
〔
市長中村寿文君降壇〕
○副議長(伊藤圓子 君)経済部長
◎経済部長(高島司 君)種差海岸への司馬遼太郎の記念碑建立についてお答え申し上げます。
名勝県立自然公園種差海岸には、多くの著名人が訪れ、そのすばらしい景観に感動しております。種差海岸をテーマとして作品に取り上げた著名人には、司馬遼太郎氏のほかにも、画家の
東山魁夷氏、詩人の草野心平氏、種差海岸にアトリエを構えた鳥瞰図画家の吉田初三郎氏、そして八戸市出身の三浦哲郎氏など、さまざまな分野の方がおられます。
このことを観光客や市民の方々に広く知っていただくため、種差海岸の景観を損なうことのないように配慮しつつ、司馬遼太郎氏を含めた著名人の方々と種差海岸とのつながりについて紹介した観光案内説明板を今年度設置することとしております。
議員御指摘のとおり、同氏には熱心なファンが多いことから、記念碑建立が観光客誘客に結びつく効果もあると考えられますが、記念碑を建立することの本来的な意義を含めて研究してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○副議長(伊藤圓子 君)教育部長
◎教育部長(石橋雄 君)櫛引八幡宮の新国宝館建設の経過についてお答え申し上げます。
議員御承知のとおり、櫛引八幡宮は南部一の宮と言われ、国宝の赤糸威鎧を初め日本を代表するよろいやかぶとなどを所蔵しています。これらは昭和40年に建築された小規模な収蔵庫を利用して展示されているため、全国から訪れる見学者等から、国宝の展示にふさわしい施設が望まれておりました。
このようなことから、櫛引八幡宮では、平成15、16年度の2カ年で現在の5倍近くの展示面積を持つ仮称・国宝館の新築を行っており、開館は平成17年4月の予定と聞いております。総工事費は約1億3000万円で、そのうち約3分の1が国、県、市からの補助金が充当される計画となっております。
事業実施に伴い、事業主体である櫛引八幡宮の負担が大きいことから、広く一般から寄附を募る計画もあると伺っております。仮称・国宝館の本体は、本年10月に完成予定ですが、市としては、来年4月の開館まで、展示方法や資料管理等に関して、国宝の展示にふさわしい施設となるよう、櫛引八幡宮との連携を図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
○副議長(伊藤圓子 君)上条議員
◆12番(上条幸哉 君)今回は大きく3点、こだわりのあるところに絞って取り上げさせていただきましたが、正直申しまして、思ったよりも質問の趣旨を受けとめていただいて、前向きな御答弁をいただいたなというふうに評価いたしております。再質問と要望を申し上げたいと思います。
まず、要望からまいりたいと思うんですが、2番目、
土地区画整理事業についてでありますが、新市計画の中での特例債の活用についても、検討したいというようなお答えでありました。大変踏み込んだ前向きな御答弁をいただいたと思います。
民間の不動産契約であれば、当然いついつにこの場所をどういう形で手渡す、入金はいついつという形で明確な契約を取り交わすわけなんですが、この
土地区画整理事業というものは、本来そうあるべきなんです。先ほども私が申し上げましたし、市長の答弁にもございましたが、財政の厳しい折、なかなかそのようにいっていないのが現状であります。そういう意味では、地域の住民の方々から非常に不安の声が、そろそろ不信の声に変わるような、そのような市に対する非常に強い目というものがございます。
こちらからも、こういう事情なんだと、いついつまで、このようにするという計画を変更するならするで、明確なところを打ち出していただきまして、どうか地域の住民との信頼関係を損ねることのないように、どのような形で予算を計上していけるのか、それがいつまでにどういう形で完了できるのか、そのあたりの明確な計画が必要でありましょうから、再々度打ち出していただきたいと思います。
八戸駅におりても、かいわいには何もないというふうに言われておりますが、今般のこの
土地区画整理事業の完了というものが、あの地域のまた1つの時代的な節目になっていくのではないのかなというふうに思います。恐らく人口もふえてくるでありましょう。広域合併というものも、今、市長がおっしゃるように始まったばかりでございますので、これからどんどんあの地域の重要性というのは私は増してくると思っております。これは間違いないと思います。
そういう意味でも、ひとりこの地域の権利者だけの問題ではなしに、八戸市全体、さらには合併を予定しているこの広域全体の問題であるということで、ぜひこの事業に鋭意取り組んでいただきたいと思います。この点、要望いたしておきます。
それと、今御答弁をいただきました観光行政につきまして要望を申し上げておきたいと思います。
司馬遼太郎ということで取り上げさせていただきましたが、これは私、個人的に非常に好きな作家でございまして、本会議
場におられる皆さんの中にも、恐らく司馬遼太郎が好きだという方は少なくないのではないのかなというふうに思います。
ちょっと私ごとなんですが、司馬遼太郎さんが亡くなったときに、初めて新聞に投稿というものをいたしまして、ひょっとしたら最初で最後なのかもしれませんが、この司馬さんの功績というものを私なりの視点からまとめたものを某新聞社に送りまして、そうしましたら、その新聞社が亡くなった週の最初の日曜日に特集を組みまして、どういうわけか私の書いたものも載せていただきました。
そのときのタイトルが「比類なきジャーナリスト魂」というふうに私は書きました。御本人は一々口にはされなかったようでありますが、その作風、先ほど歴史考証の話をいたしましたが、その取り組みにおけるこだわりを見ておりますと、やはりこれはジャーナリストとしてのこだわりだなと。メディアに携わる人間としての責任を知っているからこそ、小説家という分野に分けられた後も、ジャーナリストとしてのスタイルを貫いたということで、私自身、非常に尊敬する作家でございます。
そのような非常にこだわりを持って作品をつくり上げてきた、一例をこの方の言葉をかりて申しますと、男が40歳代というのは一番仕事ができる年代である、世代であると。気力も体力も充実した一番仕事のできる世代であると。その40歳代を私は――坂の上の雲という小説がございますが、この坂の上の雲を書くのに、ほぼそのすべてを費やしたんだというように書かれております。
坂の上の雲といえば、日露戦争の話を中心とした物語でございますが、日露の開戦からちょうどことしが100年目だということで、NHKも近々特集で、大河ドラマですか、そちらの方で取り上げる方向だというふうに聞いております。
ちなみに申しますと、東郷さんも、秋山真之参謀にしても、バルチック艦隊の話にしても、私どもの教科書には載っておりませんで、昨日もそんな議論がございましたが、私は、この司馬遼太郎の本から日露戦争というものがどういうものだったかということを学びました。
誤解のないように申し上げておきますと、この司馬さんは日露戦争が終わるところまではよかったと。しかし、その後は日本がちょっとおごって悪い方へ行ってしまったということを書かれていたことも申し上げておきたいと思います。
このように、非常にこだわりを持って、実際に現場に足を運んで物を書かれてきた作家であります。そういう意味では、その方がこの種差海岸に来て、先ほど申したような、恐らく最大級の賛辞と言っていいのではないでしょうか。街道をゆくシリーズはほかのところも見ておりますが、これほどまでの形容の言葉というのは見当たりません。
そういう意味では、これはどういう手続が必要になってくるのか、先ほど部長の答弁では、本来的な意義を含めてというお話がございましたが、それはそのとおり大切なことだと思います。そのあたりをどうぞ検討していただいて、これは必ず種差海岸というものを各方面にアピールしていく1つの大きな力になっていくと思います。これは間違いないと思いますので、ぜひ御検討をいただきたいと思います。
そしてもう1つ、櫛引八幡宮のことを取り上げました。実はこれも先ほど申しました司馬遼太郎氏の陸奥のみちというのに取り上げられておりまして、司馬遼太郎氏はこのように言っております。八戸へ行けば、櫛引八幡宮へも行ってみたいという希望が以前からあったということでありまして、東遊雑記と言うんだそうですが、昭和初期の作家が書いたものを引用しております。櫛引八幡宮にあるこのよろいについての記述がございます。
ちょっと読んでみたいと思いますが、「総金のかなものにて、あたりもかがやくばかり。なかなか当世にては黄金の沢なることにして、かかる甲冑を製したるならんと人々目を驚かせし。是れ戦場へ召し給ふ甲冑とは更に思はれず」とあるというふうに書かれております。
司馬さんも言っておられるんですが、そういう類のないほどに豪華な甲冑が、日本列島の中でも最も遅く開発されたこの八戸の地にあるということが非常に不思議である。八戸に行ったら必ず行ってみたいという希望が以前からあったんだというふうに書かれております。
古文調でちょっとわかりづらいんですが、なかなかそういう時代に黄金をたくさん使っている、そういう甲冑をよくつくったものだ、人々を驚かせていると。これはどう考えても戦場へ向かうときに身につけていくものではないだろうというような訳ができるのではないかと思いますが、これは我々が地元にいて思う以上に、歴史の好きな人から見れば、非常に価値のあるものだと言えると思います。
ちょっと話は変わりますが、私ども、いろいろ勉強で視察等に行かせていただいている中で、よくありますのが神社を中心とした門前町といいますか、神社を中心とするエリア一帯が1つの観光地になっているというところが各地で見られます。
振り返って櫛引八幡宮を考えますと、やっぱり観光地として、観光資源として限りない可能性を秘めていると思います。財政難の折ですので、余り無責任なことは申し上げられませんが、将来的には、あのエリア一帯を少し姿を変えて、あの一帯が1つの観光客を受け入れるような歴史の重みを感じさせながら、老若男女、行けば何か楽しみがあるような、そういうエリアに変えることで、大きな観光地になってくると思います。先輩方でも、既にこの点は触れられている方がいらっしゃいますが、その辺はもう少し先の話になろうかと思いますが、このビジョンづくりというものが大切だと思いますので、どうかそのあたりも踏まえておいていただきたいと思います。
この件につきましては、先ほどお話がございましたが、民間から自主的に献金を募ろうという動きが始まっております。大変ありがたいことでございます。奉賛会というのだそうですが、この動きも、市の財政が厳しいように、民間でもなかなか寄附金といっておいそれと出せるような時代ではございませんので、なかなか厳しいところがあると思います。
そういう意味では、どうかこの動きを見守っていただきながら、場合によってはまた違った形での市の持ち出しというものも必要になるのかもしれません。これはわかりませんが、そのあたりの経緯を見守っていっていただきたいと思います。これは要望申し上げておきます。
後先になりましたが、第1点目で取り上げました少子化対策についてお話をいたしたいと思います。
私は、今回、正直申しまして、質問はしないつもりでおりました。しかし、どうもこの件の雲行きが怪しいものですから、やはりこれは取り上げざるを得ないなということで今回質問の機会をちょうだいいたしました。
もちろん、先ほど申した2点につきましても、こだわりのあるものでございますが、この少子化対策につきまして、この件につきましては6月定例会で石橋議員も取り上げられております。そういうこともありまして、当初続けて私も触れるのもどうかなとも思っておったんですが、6月ごろから比べて雲行きが非常に怪しい。県の方は、どうもこれを本気で廃止するようなつもりでいるようだという状況でございます。
私、ことしで40歳になるんですが、私の同世代の仲間たちは、小さい子どもを持つ親たちが中心なのでございますが、そういう親たちから最も私が今強く陳情される、訴えられているのがこの少子化対策であります。子どもを産み育てるということに関しては非常にやりづらい。これはいろんな意味ででございますが、そういう時代になってきております。何も私は、とにかく補助があれば、それですべてだなどとは申すつもりはございません。
しかし、先ほど申しましたように、北海道の例も申しましたし、お隣の五戸の例も申しました。五戸の新制度、先ほど申し上げましたが、八戸の保育所に子どもを通わせて、親が八戸で働いて、日中の生活はほとんど八戸でしていても、住民票が五戸にあれば、その方に補助が出る、そういうシステムなんですね。先ほど申しましたとおり、将来的には保育料の半額を町の方で負担するという考えだそうでございます。
となると、どういうことが起こるか。例えば私の友人なんかにもいるんですが、東京で勤めていて、そろそろ親も年をとってきたし、八戸に帰ろうかなというようなことを考えている方が少なくないんですね。そういう仲間たちが等しく言うのは、八戸に比べてもっと子育てしやすいところはないかと、どうだろうということなんです。そうすると、八戸に比べて階上も見るでしょうし、近隣の他の町村、そして五戸とも比べてくると思います。
そうしたときに、そういった若い親たちがどういう選択をするのかということを考えますと、私はちょっと怖い気がしております。五戸にいても、車に乗れば八戸に十分楽々に通えますので、保育所も通勤場所に近い場所に預けて、八戸市内に通いながら、住民票は五戸にあると。税金は、当然五戸の方に納めるというような親がふえてきはしないかというようなことで大変危惧をいたしております。
そういうことで、この件につきましては、県に対して私も非常に憤りを感じております。本気でそれをやる気なのかなということで非常に大きな憤りを感じております。何もかも削減すればいいというものではないだろうということで強く憤りを感じておるわけなんですが、いかんせん、先ほど申しましたように、既にどうもそのように事が運びつつあるようでございます。 そこで、再質問、これは菊池教育長と中村市長とお二方にお答えをいただきたいと思います。この少子化対策につきまして、申しました第3子以降のすくすく子育て支援費補助金、そして保育料軽減事業補助金、この市負担分について、県が仮にやめたとしても、市として独自に同趣旨の制度を創設して、これを継承していけないものかという質問を投げかけたわけでございますが、私は、この答弁、正直言って思った以上の答弁をいただけたと思っています。
県の事業の見直しがされた場合は、当市の財政健全化計画の趣旨を踏まえながらも、補助金のあり方について検討するというような御答弁であったと思います。ということは、県の方がもしもそのことを決行した場合でも、市としてはこれを考えますよというお話であろうというふうに思います。この点、私は高く評価したいと思います。
ただ、残念なのは、この取り巻く環境を一通りお話をいただいたのでございますが、これに関して、この少子化対策というものに関して、市長はどれほどこだわりを持っておられるのか、市長はどのようにお考えなのか、お話をなさっていますが、聞いていただいていますでしょうか。この点について、いつもながら生きた言葉で、政治は言葉ですという言葉もございましたが、市長とあと教育長と、それぞれの思いのたけを、どういうふうに取り組まれるかというところをちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○副議長(伊藤圓子 君)市長
◎市長(中村寿文 君)今、財政部長とも相談しました。これはもし廃止になれば、保護者の家計に大変大きい影響ですね。ですから、さっきは検討していきたい、こういう回答をしましたけれども、1つつけ加えまして、市独自の何かあり方を前向きに検討したい、こう思っています。ひとつ御理解ください。
○副議長(伊藤圓子 君)教育長
◎教育長(菊池武 君)今、市長から答弁がありましたとおりでございまして、今、議員の方から検証ということがございましたけれども、たまたまですけれども、平成9年度にこの事業が立ち上がるときに担当課におりました。経緯を県からも聞きましたし、そのねらいも、報道番組に出まして、市民の皆様に呼びかけたこともございます。そういう点で私自身は、この事業にかける思いは大変強いものがございます。
そういうようなことで、少子化につきましては、もう少子化というか、少子時代そのものなわけですけれども、学校教育のみならず、将来の日本の経済発展を考えた場合にも、私は非常に憂えざるを得ないだろうというふうなことで、合計特殊出生率でございましょうか、それもできれば数字が上がればいいなと、そう思ってございます。
そのための環境整備という点からいきましても、私は、やはり若い御夫婦の方々が安心して産み、そして育てていくという方策に一助があるのであれば、現行のこの仕組みに大変意義があるというような市長の判断を私自身も聞いてございますし、私自身も市長からそういうふうにお話があったことを大変うれしく思っております。
以上でございます。
○副議長(伊藤圓子 君)上条議員
◆12番(上条幸哉 君)ありがとうございました。私、この席に座ってから初めてです。本当に満足のいく――初めてですと言いますと語弊がありますが、私が望んでいたとおりのお答えをいただいたという意味では初めてでございます。
我々、これも頼む、あれも頼むということで、お金のかかるものばかり次から次へと申し上げます。これを削るのは、専ら大野部長を中心とする財政の皆さんのお仕事で、そういう意味では一度我々も、これを削るというものを互いに主張し合うような議会があったら、どんな議会になるのかなと私は個人的に思ったりしているのでございますが、そういう意味では非常に厳しい中で、これの位置づけをきちっと受けとめていただいているということを本当に市長に感謝申し上げたいと思います。どうか市長、ひとつこの件はよろしくお願いをいたします。
そしてまた、教育長からも御答弁をいただきましたが、8市の教育長が連名で県の花田教育長に、この制度の維持存続を訴えられたということを伝え聞いております。その中で菊池教育長も非常に重要な役目をされたということを私も存じております。その意味では、この制度に対する一番の味方というか、理解者だというふうに思っております。県を相手に話をするというのはなかなか厳しいところがございますが、どうかその8市での教育長の連携を図りながら、最後の最後までこれを守ってほしいというところ、まだ最終決定ではありませんので、訴えていっていただきたいと思います。
最後になりますが、政治は言葉であるという市長のきのうおっしゃられた言葉、私も非常に感銘を受けました。本当に深い言葉であると思います。政治家の語る言葉というのは、行き過ぎてもいけませんし、足らなくてもいけないというふうに思います。そういう意味からいたしますと、1つだけ苦言を呈する形になりますが、県南は1つでありますと市長はきのうにこやかに何度かおっしゃいましたが、やはりその裏づけというものがこれから必要になってくるのだろうというふうに思います。
きょう、私は歴史を取り上げましたが、個人的に好きなものですから、年に1回は歴史に関するものを取り上げておりますが、やはり歴史を踏まえた話をするということも1つの説得の力になってくるのではないのかなというふうに考えます。前市長は非常にお好きな方でしたので、機に触れ折に触れ、歴史を振り返って、南部藩というものを振り返ってお話をよくなさっていたんですが、南部藩は1つだ、県南は1つだということを市長もおっしゃっておられて、これは大変結構なことだと思います。
できますれば、どうかこの裏づけといいますか、これをさらに強い言葉としていくために、歴史的な背景ということをきちっといま一度認識するということも必要でありましょう。南郷村が一緒に歩もうと決めていただいたわけですが、村長の言葉の中で、広域消防、水道というのは全国トップレベルだと。その恩恵を我々はこうむってきたんだと。そのつながりというものを大事にしていきたいんだというようなお言葉があったと思いますが、私は、これは非常にありがたい、いわゆる生きた言葉だというふうに感じております。
さらに申しますと、今回合併がならなかった6つの町村、繰り返し申しますが、これは市長が常々おっしゃるように、パートナーでありますので、どうかこの同志の皆さんにも、先ほど私が申し上げたような歴史というもの、南部師行公のことも過去に取り上げましたが、こういったことを踏まえて、どうかいかに我々が同志なのか、仲間なのかというあたりを魂のある、心のある言葉で語って、それを一緒に繰り返し、まいりたいと思います。
今回、やはり合併についてはどうしても悔いの残る流れになっておりますが、力を合わせて、これはひとり市長だけではなしに、我々議員も含めて一緒に町村との信頼関係の回復ということを頑張っていかなければならないと思っております。繰り返し申しますが、歴史を踏まえて、ともに未来を見詰めて一緒に頑張ってまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたしたいと思います。
以上でございます。ありがとうございました。
○副議長(伊藤圓子 君)以上で12番上条幸哉議員の質問を終わります。
この際、暫時休憩いたします。
午後2時53分 休憩
────────────────────
午後3時13分 再開
○議長(東野礼二 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。
一般質問を続行いたします。
────────────────────
7番 松田勝君質問
○議長(東野礼二 君)7番松田勝議員の質問を許します。松田議員
〔7番松田勝君登壇〕(拍手)
◆7番(松田勝 君)平成16年9月定例会に当たり、日本共産党議員団の一員として質問いたします。
最初の質問は、
大型商業施設の出店問題についてであります。
私は、さきの6月定例会において、イオンが田向地区に進出する問題について取り上げました。その議会の直後、突然新聞報道でイオンが2006年4月に下田ショッピングセンターの売り場面積と同規模の施設をオープンさせる計画を知りました。そして、早期に地権者と賃貸の仮契約を締結するとの意向であることも知りました。
一方で、八戸商工会議所は単なる商業者の問題ではないとして、進出に反対する意見を取りまとめ、会員の総意として市に伝える意向であることを発表いたしております。
これらの動きに対して八戸市は9月3日、田向土地区画整理組合の役員に文書で、同施設は都市計画に整合せず、容認できない旨の見解を伝えました。これらの計画の中で、イオンの進出によって八戸市の都市計画が変えられる可能性が緊急の課題となりました。
今、全国各地では、郊外地区の区画整理が行き詰まり、破綻しているところでは、イオンの出店が基軸となって新たな立て直しが行われ、事業が進められているところもあると聞いております。それがまた、既存の商店街の空洞化に拍車をかけております。当市の都市計画が狂ってしまう今回の田向地区へのイオン進出に対して、当市として毅然とした対応が今求められていると考えております。
こうした立場から、質問の1つ目として、進出計画の状況と市の対応について伺いたいと思います。しかし、昨日の豊田議員への答弁と同じであれば、この問題は割愛されて結構でございます。
商店街の衰退は、単に商店だけの問題にとどまらず、まち全体の荒廃の一因にもなっていきます。全国的には商店街の衰退の原因はさまざまですが、既に個々の商店の努力や商店街の範囲を超える大きな問題になっております。
全国の小売業の売り場面積に占める大型店の割合は、1970年代に2割台であったものが90年代には5割を突破し、今では7割、8割という地域も生まれております。八戸市の大型店の店舗面積のシェアも、1991年に46.1%になり、2002年には55.6%になりました。八戸の商圏に大きな影響を与える下田ショッピングセンターを含めて計算しますと、そのシェアは60%を超えてしまいます。既に飽和状態と言わなければなりません。 一方で市内の小売店は、この5年間で280件減少しております。さらに、目先の採算だけから一方的な出店と撤退を繰り返す一部の大型チェーン店の行動は、焼き畑商業とまで酷評されております。本市の商店街は、これまでも幾多の大型店の出店や撤退に遭っても頑張って生き延びてきました。私たちも、これまでは大型店と商店街の共存共栄の道も追求してまいりましたが、現時点では商店街の活性化に支障を来す大型店イオンの出店は規制するべきだと考えます。
今、全国各地の市町村で、まちづくり条例などを制定して大型店の乱開発を抑制する取り組みが進んでおります。福島県のように、県として大型店出店を調整する仕組みづくりに着手しようとする自治体もあらわれております。福島県では、この3月に福島県広域まちづくり検討会が、まちづくりの観点から大型店の出店調整が必要だとの内容を盛り込んだ提言を県当局に提出いたしました。
また、京都では、小売商業調整特別措置法を活用して、大型店出店に歯どめをかけようとする動きが商業者の組合の中からも出てきております。この法律は、1959年に小売り市場の調整法として制定されましたが、これまで出店にかかわる部分は大店法に優先されて、これにゆだねられてきました。しかし、大店法が2000年に廃止されたことから、この法律が復活したものと考えられますが、質問の2つ目として、この法律が現在活用できる法律なものかどうか、伺いたいと思います。
9月2日の新聞は、商工会議所の河村忠夫副会頭の商店街が担ってきたのは商業機能だけではない、歴史や文化など八戸らしさが失われていいのか、そのような訴えを報道しておりました。地域に根づいている中小商店、商店街は住民生活に必要な利便を提供するとともに、地域の祭りや伝統、文化、青少年の教育、防犯、安全、防災への貢献など、地域コミュニティの核として地域社会を支えております。
一方で、大型店の収益は中央の本部で吸い上げてしまいますが、地元商店街の収益は地域内の産業と雇用に還元され、循環をいたします。このような商店街の多面的な機能は、地域と住民にとってなくてはならない地域共有の財産とも言えるものではないでしょうか。 先日、八戸市は、中心市街地活性化を目指す都心地区再生プロジェクトを本年度から取り組むとして事業計画を発表したばかりであります。また、今後はまちづくりのハード、ソフト両面での施策を進めるTMOの設立などを行うべきだと考えます。
以上の点を踏まえて、まちづくりと地元商店街の機能について、市長の所見を伺います。
次に、商店街振興策と廿三日町電線地中化事業との関連について質問します。
この問題については、3月議会で松橋議員が取り上げております。あれから半年がたって、先日の新聞報道では、廿三日町電線地中化問題は、北側は11月にも着工の見通しが立ちましたが、南側はめどが立たず、テナントの経営者などはテナントを追い出すようではまちの活性化にはならないと訴えております。
さらに、用地買収に応じた地権者の方々の中でも、店舗改修や建てかえなどで多額の借金を背負うなど大きな負担を抱え、今からでも補償の問題で訴訟を起こしたいくらいだ、そのような気持ちをあらわしております。
合意形成を組合任せにしてきた県の責任はどうなるのか、肝心の補償については説明が不十分なまま進んできた、まさか県の仕事で多額の借金を抱えるとは思ってもみなかった、一番弱い立場にあるテナントのことを考えに入れてくれたのだろうか、八戸市にも期待したが裏切られたなど、問題の解決どころか深刻になっております。
この事業がまちづくりの主人公である廿三日町の住民のためになっているのか、疑わざるを得ない状況です。県や市のこれに対する対応はどうであったのか、これからどのように進めていくのか、問われていると思います。
そこで伺います。商店街の振興策と廿三日町電線地中化事業との関連について、どのように考えているか、お答えください。
質問の第2は災害対策、とりわけ地震対策です。
最近、政府の地震調査委員会は、今後30年に起きる大地震の発生確率を発表しました。高い発生率地域の中には、三陸沖北部が東海地域などとともに一緒に挙がっております。最近の新潟、福井の水害などでも、高齢者の方が犠牲になるケースが後を絶ちません。高齢化社会の進展の中、災害の弱者と言われるお年寄りをどのようにして守るかが緊急の課題と思われます。
以前から、柏崎地区の住民の皆さんから、災害発生時の避難所として県立八戸盲聾学校をとの要望が出されておりました。特に国道45号を超えて柏崎小学校に避難する側の住民にとっては大変切実な問題として挙がっております。この問題について、4月には中村市長名での依頼文書も八戸盲聾学校に出されておりますが、この点について、実施の状況についてお伺いしたいと思います。
2つ目の質問は、学校耐震化への取り組みであります。
子どもたちが安心して通い、地域の避難場所の役割を持つ学校、子どもたちや地域にとって学校の耐震化は待ったなしの課題です。新聞の報道によりますと、4月1日現在で全国の公立小中学校の校舎や体育館など約13万棟のうち、阪神・淡路大震災の大地震をしのぐだけの耐震性があると診断されている建物は半数にとどまっております。そして、1981年以前に建てられた建物でも、耐震診断が進んでいないと指摘されております。
そこで、当市における小中学校の耐震化に向けての取り組みの現状と今後の方向について伺います。
3つ目は、木造住宅耐震改修費助成対策についてであります。
国の制度には、被害者生活再建支援法がありますが、住宅が全半壊した世帯を対象にしております。ことし3月の法改正で支給額が最大300万円に引き上げられましたが、支援法は損壊住宅の撤去費用などを対象にしており、住宅本体の支援には踏み込んでおりません。小泉首相は、さきの臨時国会での我が党の質問に対して、公費での支援については今後さらに議論を進めていくと答えております。
阪神・淡路大震災では、死者の9割が家屋の倒壊によるものでした。大災害を受けたものは、建築基準法の耐震基準が改正された1981年6月以前に建てられた建築物でした。この教訓から、それ以前に建てられた住宅の耐震強化に助成をする自治体が今全国で広がっております。
国土交通省の調べでは、耐震診断に補助金を出す市町村は573市町村、耐震改修に補助、融資するのは
244市町村、そのうち今年度から実施を始めたのはそれぞれ128市町村と65市町村となっております。補助額が一番多いのは横浜市で、希望すれば市が無料で耐震診断士を派遣し、改修する場合は上限500万円ですが補助をしております。
内閣府は8月25日、「地震対策については時間的に余裕のない状況」として、住宅の地震被害軽減の指針をまとめました。当市においても、市民生活の基本である住宅の耐震性を確保する取り組みを今から進めることが求められていると思います。木造住宅耐震改修費助成を実施すべきだと思いますが、所見を伺います。 質問の第3は、ラブホテル建築規制についてであります。
7月6日、市内の十一日町、若葉町、下大工町の3町内会と柏崎地区青少年生活指導協議会の連名で、市長と市議会議長あてに法の規制を受けないラブホテル建築に反対する陳情書が出されました。建築に予定された場所は、高等学校、小学校、保育園など複数の教育施設等があり、日常的に多数の子どもたちが通学、通園しているところでもあります。このような地域にラブホテルとして利用される形態を有していると思われるホテルが建築されることに強い不安が出され、反対運動が起こったのであります。
幸いにしてすぐに事業者の方で建築確認申請を取り下げたため、この件については解決を見ました。しかしながら、今後ともこれと同じようなケースが起こることが予想されます。現行法では規制に限界があるとの認識で、12月市議会に向けて条例案が検討されていると聞きます。
そこで、1つ目の質問として、今回の十一日町地区へのラブホテル建築問題の経緯について伺います。
2つ目は、規制に向けての今後の対応について伺います。
第4の質問は、ホームレス対策です。
安全で緑の多い公園は、市民にとって貴重な憩いの
場です。沼館にあるまべち公園内に、2年ほど前からテントを張って男の方が住みついております。そして、最近では、その人数が4人になってしまいました。公園内の散歩はもちろん、近寄ることもできない、何とかならないかという住民からの相談が寄せられております。
生活福祉課でも、再三にわたり本人との接触を行い、実情の把握と生活保護制度の活用や就労相談など、自立に向けての支援活動を行ってきたようですが、なかなか今もって成果が上がっておりません。これから冬場を迎えて健康状態も心配されます。本人の自覚をつくり出さないと、支援活動は成功しませんが、行政としても研究が必要だと思います。
確かに、ホームレス対策は全国的にも今緒についたばかりです。東京や大阪などはホームレスも多く、対策の先進地と言えます。そうした先進地にも学び、当市としてもしっかりとした支援計画を立てて、ホームレスの解消に取り組んでほしいと思います。
そこで質問いたします。
1つ目は、最近の当市のホームレスの発生状況についてであります。
2つ目は、まべち公園内のホームレスへの今後の対応策についてであります。
最後の質問は、教育行政についてであります。
2003年度に30日以上小中学校を欠席した不登校の児童生徒は全国で約12万6212人で、前年よりも約5000人減り、2年連続で減少したことが文部科学省の学校基本調査でわかりました。青森県教委によりますと、県内の不登校児童生徒数は全体で1480人で、前年度より118人減少しました。減少の理由として県教委は、学校ぐるみの地道な対応が実ってきたものと分析しております。確かに不登校の問題は、この10数年来、社会の関心を呼び、親や教師、地域の取り組みの成果だとは思います。
しかし、数字にあらわれにくい問題にも、これから目を向けていく必要があると思います。例えばストレスや不安で、いつ不登校になってもおかしくない子どもがふえていると言われております。こういう問題にも目を向けて、対策をとる必要があるのではないでしょうか。
そこで、質問の第1として、市内の不登校児童生徒の問題について伺います。
2つ目に、学校内での児童生徒の暴力行為について質問いたします。
小学生の暴力行為が多くなっているとの文部科学省の発表には驚きました。2003年度内に小学校内で子どもが起こした暴力行為が前年度比で3割増加し、いじめも8年ぶりに増加したということです。これについて文部科学省は、原因はよくわからないが、相談体制の整備などで件数を掘り起こした面もあるとしております。小中高の暴力件数が最多だった神奈川県教委は、我慢のできない子どもがふえているためと分析しております。
そこで、この問題について、当市の学校内での児童生徒の暴力行為の状況について伺います。
以上で壇上からの質問を終わります。
〔7番松田勝君降壇〕(拍手)
○議長(東野礼二 君)市長
〔
市長中村寿文君登壇〕
◎市長(中村寿文 君)松田議員にお答え申し上げます。
最初の
大型商業施設の進出計画と今後の対応については、お許しをいただきましたので、割愛をさせていただきます。
次の小売商業調整特別措置法及びまちづくりと地元商店街の機能についての御質問は、後ほど部長からお答えを申し上げます。
次に、商店街振興策と廿三日町電線地中化事業との関連についてお答えを申し上げます。
廿三日町の電線地中化は、国道340号交通安全施設等整備事業として、県が平成13年度から進めております。現在、北側部分については、用地買収が終了し、今年度中に着工すると聞いております。
電線地中化事業に伴う商店街振興としては、これまで十三日町、三日町、八日町の各商店街が電線地中化を契機に、歩道タイル、街路灯、街路樹、モニュメント等を設置して町並みを整備する等、商店街の活性化を図ってきております。廿三日町の商店街振興については、今後の将来ビジョンについて関係者が検討するための企画委員会を、廿三日町商店街振興組合内に設置するよう働きかけております。
活性化に利用できる支援制度としては、国の補助制度である優良建築物等整備事業やリノベーション補助金、市の中小企業振興条例に基づく助成制度などがあります。市といたしましても、電線地中化事業を契機に廿三日町商店街の活性化が図られるよう、これらの制度を紹介し、活用を働きかけるなど、今後とも地元関係者と連携を密にして取り組んでまいります。
次に、県立八戸盲聾学校の一時避難所としての使用についてお答えを申し上げます。
災害発生時の避難所につきましては、八戸市地域防災計画で指定しており、市立の学校、公民館、体育館及びその他の施設の建物、あるいはその敷地並びに公園を主体的に利用することにしております。内訳としては、市内小中学校65カ所、各地区の公民館等31カ所、公園等125カ所の合計221カ所を避難所として指定しております。
議員御指摘の県立八戸盲聾学校につきましては、県立の施設のため、指定しておりませんでしたが、地域住民の方々の御要望が去る4月に出されました。これを受け、市といたしましては、県立八戸盲聾学校並びに所管する県と協議し、8月に一時的な避難所の使用の承諾をいただいております。万一、大規模災害が発生した場合には、他の避難所と同様に、運営管理のための職員を配置し、市民の安全の確保に努めてまいります。
また、新たな避難所を指定することにつきましては、地域の状況等を勘案し、必要に応じて設置を検討してまいりたいと考えております。
次に、小中学校の耐震化への取り組み状況についてお答え申し上げます。
小中学校の施設は、児童生徒が多くの時間を過ごす
場であるとともに、災害時においては地域住民の避難場所となることから、災害への対策を講じておく必要があります。現在、市立小中学校65校中、耐震診断が必要な学校は46校あり、早期の対策が求められております。
そこで、当市は、去る8月に八戸市学校施設耐震化推進検討委員会を設置し、学校施設耐震化推進事業を積極的に進めることにいたしました。
検討委員会は私が委員長、教育長が副委員長で、学識経験者、建築の専門家、小中学校長会代表者及び市の関係部長の10名で構成されております。第1回検討委員会では、今後の学校施設耐震化推進スケジュール等について協議、決定されました。
その結果、今後3カ年で耐震診断の対象となる小中学校施設の耐震診断優先度調査を行い、その調査結果を踏まえ、年次計画を策定し、順次耐震診断、耐力度調査を実施、必要に応じて耐震改修、あるいは改築を行うことにいたしました。
なお、この事業は、文部科学省の学校施設の耐震化推進計画策定支援事業の本年度の委嘱対象事業に決定いたしました。これを契機に、今後、小中学校施設の耐震化を計画的に推進してまいります。
次に、木造住宅耐震改修費の助成についてお答えを申し上げます。
現在、地震等により家屋の全半壊等の被害を受けた方に対しては、生活再建支援のため、最高で300万円が支給される制度があります。しかしながら、災害を未然に防ぐための対策がより望ましいことから、市といたしましては、木造住宅の耐震診断に関し、専門的な知識がなくても簡単に診断できる判定表を用意しております。
また、耐震改修工事に対しては、住宅金融公庫の1000万円を限度とした融資制度を紹介することにしております。全国には、一般住宅に対する耐震診断、耐震改修工事について、国の補助事業を活用したり、県と市で助成している自治体が見受けられます。当市といたしましても、今後、耐震診断及び耐震改修を促進するため、国、県の助成を受けて耐震改修等助成事業が実施できるよう努力してまいります。
次のラブホテル建築規制、ホームレス対策については部長から、教育行政については教育長からそれぞれお答え申し上げます。
以上でございます。
〔
市長中村寿文君降壇〕
○議長(東野礼二 君)経済部長
◎経済部長(高島司 君)大型店出店調整にかかわる小売商業調整特別措置法についてお答え申し上げます。
小売商業調整特別措置法は、小売商の事業活動の機会を適正に確保するとともに、小売商業の正常な秩序を阻害する要因を除去し、国民経済の健全な発展に寄与することを目的としております。
主な内容は、中小小売商及び業種別組合や商店街振興組合等の中小小売商団体と大企業者との紛争について、調査、勧告及び命令等を都道府県知事が行うものであります。
具体的には、1つは、中小小売商と大企業者との間に紛争が生じた場合に、申し出によりあっせんまたは調停を行うものであります。
もう1つは、大企業者が中小小売商団体の構成員と同種の事業を開始または拡大しようとする場合に、当該中小小売商団体の申し出により、その計画を調査し、報告するものであります。
さらに、あっせんまたは調停が行われていない場合には、中小小売商団体の申し出により、一般消費者や関連事業者の利益を不当に害するおそれのない範囲で勧告や命令等を行うものであります。
なお、本法は、中小小売商業がかかわる紛争解決のための手続等を規定しているものであり、商業調整を目的とした旧大店法とは違い、大規模小売店舗の出店を広く規制するものではございません。
以上でございます。
○議長(東野礼二 君)都市開発部長
◎都市開発部長(池田八郎 君)まちづくりと地元商店街の機能についてお答え申し上げます。
八戸市
都市計画マスタープランでは、既存ストックを生かしたコンパクトで効率的な市街地の形成を図ることにしております。また、目指すべき暮らしの都市構造として、八戸市及び周辺市町村を含めた広域の中心となる中心拠点及びそれを補完する地域拠点、各地域の生活や地域活動を支える生活拠点を形成、配置することにしております。
中心市街地は中心拠点として、八戸駅周辺及び陸奥湊駅周辺は地域拠点としてそれぞれ位置づけ、都市の活気を創出し、多様な都市機能の集約を図ることにしております。特に中心商店街は、県南及び岩手県北地域の商業、業務、サービス機能の拠点であり、また、県内外から多くの観光客が訪れる八戸三社大祭を初め、連綿と受け継がれてきた歴史、文化、伝統が息づく当市の顔であります。
また、地域の商店街は、住民の身近な買い物場所であるとともに、地域の祭りや伝統、文化を支え、青少年の教育、防犯に貢献するなど、住民同士が交流し、安心して時間を過ごせる地域コミュニティの核としての地域社会を支えております。このような商店街の多面的機能は、まちづくりを進める上で重要な役割を担っているものと考えております。
次に、十一日町地区へのホテル建築計画の経緯についてお答え申し上げます。
ことしの5月、建築指導課にホテルの建築確認の申請がありました。その後、7月になって法の規制を受けないラブホテルの建築に反対する陳情書が周辺町内会等の連名で市長に提出されました。市では、このことを踏まえ、直接建築主にお会いして住民の意向を伝えたところ、申請を取り下げたものであります。
次に、ラブホテルの規制に向けての今後の対応についてお答え申し上げます。
近年、施設の構造や設備内容によって容易に規制対象外のラブホテルまがいのホテルが立地されることで、地域の生活環境を悪化させたり、青少年の健全な育成に害を及ぼすなど、社会問題化しております。当市においても、このような法律の規制を受けないラブホテルが住宅地、学校の近く、通学路に面して立地し、地域住民、学校関係者にとって大きな問題となっております。
今回のケースを含め、市民の中に生活環境、教育環境の維持保全のため、建築規制を望む声が大きいことから、市独自の条例が必要であると考えております。現在、既に庁内に条例制定に向けての作業プロジェクトチームを編成し、策定作業を進めております。
条例の骨子といたしましては、ホテルの建築計画の届け出義務、審議会の設置、建築規制区域、罰則などの規定を考えております。今後は、パブリックコメントの実施等を経て12月議会に条例案を提出したいと考えております。
以上でございます。
○議長(東野礼二 君)健康福祉部長
◎健康福祉部長(尾崎義明 君)最近のホームレス発生状況についてお答え申し上げます。
平成16年度において、地域住民や地区民生委員等からの通報により確認したホームレスは、8月末現在で7名であります。そのうち4名については、生活保護が適用になっております。今後とも、ホームレス状態にある者が確認された場合は、早急に地区の民生委員及び警察署等と連携を図り、適切な指導助言に努め、自立に向けた支援をしてまいります。
次に、まべち公園内のホームレスへの対応についてお答え申し上げます。
平成16年4月、まべち公園内にホームレス状態の者が2名いると通報があり、職員が実態調査し、これまでに至ったいきさつ等を聞き取りしました。その後も何度か現地で生活保護制度等についての説明や話し合いを継続しております。
また、8月には新たなホームレス1名がいるとの市民からの通報があり、職員が現地に出向き、その1名を含めた3名と、ホームレス状態から抜け出すための話し合いや自立のための就労について指導をしているところであります。しかしながら、当事者が相談窓口に訪れていないのが現状であります。
以上です。
○議長(東野礼二 君)教育長
◎教育長(菊池武 君)不登校児童生徒問題についてお答え申し上げます。
当市の不登校児童生徒数は、平成14年度から減少に転じております。平成14年度における不登校児童生徒数は、小学校77名、中学校345名の計422名です。平成15年度においては、小学校67名、中学校311名の計378名となっております。不登校児童生徒数の2年連続の減少は、平成10年度以降の現行の調査以来初めてのことです。減少した背景には、スクールカウンセラーや心の教室相談員の配置、校内適応指導教室の工夫ある運営、家庭や関係機関との連携等があるものと理解しております。
しかし、減少したとはいえ、小学校段階では学習不適応、集団への不適応などを要因とした不登校、さらには低年齢化が顕著に見られます。
また、中学校においては、小学校時に不登校を経験した生徒が5月連休前までは登校するものの、その後、学習不適応や集団への不適応から、再び不登校に陥る傾向も見られます。
これらの現状に対応するため、市教育委員会では、学校と医療、福祉等の関係機関と連携協力した新たなネットワークづくりを核とした生徒指導総合連携推進事業などに取り組んでいるところです。
21世紀の将来を担う児童生徒が明るく健やかに成長することは、私ども教育関係者のみならず、すべての大人の願いであります。今後も引き続き、不登校児童生徒の対策の充実を図ってまいります。
次に、学校内での児童生徒の暴力行為についてお答え申し上げます。
当市の小中学校における学校内での暴力行為の発生状況は、平成14年度、小学校2件、中学校13件、平成15年度は小学校1件、中学校32件となっております。平成15年度は、前年度に比べておよそ2倍となっておりますが、暴力行為の多くが児童生徒のコミュニケーション能力の未熟さから発生しており、その
場の指導で改善されたものも多くあります。また、当市の場合、小学校における暴力行為はかなり少なく、全国的な傾向である低年齢化は避けられていると言えます。
市教育委員会としましては、カウンセリング・マインドによる生徒指導の充実、教職員の協同指導体制の確立、好ましい人間関係を育てる学級、学年経営の推進、家庭及び専門機関との連携を密にした指導などを各小中学校にお願いし、暴力行為の未然防止を図っております。
さらには、個々の児童生徒の問題行動に適切に対応するため、学校、教育委員会、関係機関等が連携したサポートチームを組織するなど、地域支援システムづくりも図っております。今後とも、各学校が暴力行為を含む児童生徒の問題行動に対して未然防止に一層努めるとともに、万一発生した際には迅速に適切な対応がとれるよう努めてまいります。
以上です。
○議長(東野礼二 君)松田議員
◆7番(松田勝 君)御答弁ありがとうございました。
再質問として2点ございますが、1つは、田向地区へのイオンの進出等の関係でございますが、昨日の豊田議員に対する市長の明確な答弁で私は非常に結構だというふうに思います。
しかし、これからの問題といたしまして、組合に対する問題が残っているのではないかというふうに考えます。都市計画に即応した、そういう事業が円滑に、そして成果が上がるように、この地権者の皆さん、組合の皆さんへの支援対策、そして御指導を強めていくことが必要だというふうに思いますが、その点について考え方を聞かせていただきたいと思います。
2つ目は、廿三日町の問題でございます。先ほども言いましたが、北側の方は全部買収が行われて解決したかに見られます。しかし、実際に北側の方でも、渋々といいますか、特に補償の問題が大きくのしかかっておりまして、中には1000万円の借金を新たに背負うというふうな方も出ているというふうに聞いております。
営業補償はもちろん出ませんし、移転費も出ない、建て直すお金も出ないという状況の中で、しかし、この廿三日町に親の代からずっと住んで商売をしているということで、今後も何とかここで頑張っていこうと、私たちと同じぐらいの年の方でも、多額の借金を背負いながらも頑張っていく、そういう決意で頑張っていくという方もいらっしゃいます。
しかし、本当に割り切れない気持ちを抱えているわけです。県の仕事で、確かに最後に土地収用法の適用ではないから、移転補償等は出ないということを知りましたけれども、そういう大事な問題がずっと後回しになってきて、いわゆる地中化になって、まちがきれいになって、そしてお客さんもふえるんだと。商店も活性化されるという、そういうところが大々的に先行した中で話し合いが進められたし、廿三日町商店街振興組合に入っている方はおりますけれども、あそこに住んでいる方の大体4割ぐらいなんですね。地権者の4割ぐらいです。
ですから、組合に調整役といいますか、あの町内の方々の意見集約をゆだねた、そういう県のやり方がどうなのかというふうなところも、私は疑問に思っています。しかし、ここでお話ししたいのは、1月にそういう大変な状況を踏まえて――これは3月議会での松橋議員のお話にもありましたけれども、嘆願書その他、住民の方々が市長と面談してお願いをしていると、その窮状を訴えていると、そういう場面が1月にありました。
しかし、それから何ら問題の解決にはもちろんなっておりませんが、市としての対応に住民の方々が満足するどころか、かえって失望や怒りの念をあらわしているというのが現状でございます。南側の方のテナントの方も含めて、まだまだ問題は解決されないで残っているという点を踏まえますと、やっぱりこの問題はこれからも引き続き、市としても商店街の活性化の問題がありますが、きちんとその方々に耳を傾けて、支援策やさまざまな手だてを講ずる必要があるのではないかということがあります。
ですから、1月の時点で市長も直接お会いになったようですが、この間、どういう対応をしてきたのかというふうなところを2つ目の再質問としてお聞きしたいと思います。
○議長(東野礼二 君)都市開発部長
◎都市開発部長(池田八郎 君)お答えいたします。
組合に対しましては、認可された事業計画に沿って事業が円滑に進むよう、成果が上がるよう、今後とも支援指導してまいります。
以上でございます。
○議長(東野礼二 君)経済部長
◎経済部長(高島司 君)廿三日町の件でございますけれども、1月に数名の方が嘆願書を携えて市長に面会しております。その時点で市長から、担当部署に指示をいただきまして、まず商店街振興組合に対して、合意形成にもっと努力するように指導せよということ、それから事業着手時期について県と密接に連携させるように組合を指導しなさいという御指示をいただきました。
担当部といたしましては、すぐに組合の方を呼びましてこれを伝えたわけですが、まず地権者、テナントの問題解決のために、組合が積極的に努力して、工期がおくれるような場合は県に対して十分説明するようにと。それと、商店街の将来ビジョンについて検討する企画委員会を、先ほども市長の方からお答え申し上げましたけれども、テナント、それから地権者を含む関係者で開催することということを組合の方に伝えております。これについては、組合の方もすぐに了承をして、行動に移すということになりました。
その後も、市といたしましても、関係者間の調整が図られるように一生懸命働きかけるとともに、個別の相談を受けましたり、また、融資制度等の支援策を説明するなど、問題解決に向けて取り組んでまいりました。
問題が解決されていないのではないかというお話ですが、現在のところは、御不満の方に対しては組合を通して弁護士を紹介したり、また協議に臨むように説得したり、仲介したり、そのような活動を鋭意やってまいりました結果、関係権利者108名のうち、2名の方からまだ同意が得られておりませんが、北側についてはすべて解決が図られて、用地買収が終了したということでございます。今後とも関係者間の調整が円滑に進むように、関係機関と連携しながら取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(東野礼二 君)松田議員
◆7番(松田勝 君)今のお答えで2番目の廿三日町のことなんですが、確かに県の事業の中で移転費用その他が出ないと。そして、実際に2メートルの土地の買い上げというふうなところがはっきりしてきているんですが、しかし、実際に地中化に協力していく段階で、先ほど言ったように、商売そのものをやめざるを得ない。後へ下がることによって店舗が小さくなって商売ができない。もしくはそこを地主さんが
駐車場にするとか、そういうさまざまな問題が出てきているわけです。
確かに本体は県の仕事ですから、直接的に市の仕事ではないんですが、地権者の方やテナントの方々が申しているのは、県に対して市として市民の窮状、こういう商店街の問題について、もっと熱意を持って県に対して特段の配慮を頼むとか、そういう立場で市が一緒にかけ合ってくれるとか、そういう立場でもっと解決の方向や自分たちを救済する道を探ってくれる、そういう取り組みが足りなかったというふうなことをおっしゃっております。これからの問題、南側の方はまだこれからもございますので、ぜひそういう立場でもっと親身になって努力をしていただきたいというふうに、この点については申し上げておきたいと思います。
あと、意見を申し上げたいと思います。
大型商業施設の問題については、先ほども言いましたけれども、私たちは住民や商業者やその地域の自治体を無視した、そういう身勝手な出店や撤退は、これはうまくないのではないかというふうなことを言っています。現実に今それを規制する法律は、今回の場合は
区画整理事業との関係で網がかかりましたけれども、先ほど部長もおっしゃっているとおり、大店立地法との関係でいくと、商業者との調整というのはないわけです。
ですから、例えば今回の場合でも、私はびっくりしたんですが、6月議会で取り上げたとき、その時点では市役所の方々でも、商工会議所の方々でも、イオンが出てくるなんていうことは全然情報をつかんでいないんです。わからなかった。そして、1カ月もしないうちに、下田と同じ――私はせいぜい、先ほど市長もおっしゃっていましたけれども、スーパー的なところ、住民の利便性を考えてスーパーは必要ですから、その程度かなと思っていたんですが、下田と同じ規模の大型のショッピングセンターということでびっくりしました。
そのことについて、市に対しても、または商工会議所の皆さんに対しても、影響を与えると思われる方々に対しても、イオンの方から一言のあいさつもない、説明もない。そして、ああいう形で新聞に登場するというのはどうなのか。そういうルールで、果たして八戸市のまちづくりが守られていくのだろうか。そういう身勝手さが、今、大型店の問題として全国で糾弾されているのではないのか、批判されているのではないか。
そして、きちんとまちづくりの観点で考えていく、そういう取り組みが、先ほども言いましたけれども、福島県だとか――これは八戸だけではできません。先ほどの階上町にできたらどうするんだとか、いろんな問題があります。下田の問題がありました。広域的な県レベルでの取り組みがやっぱり必要だろうというふうなことを私は今回の問題についても痛切に思います。 ですから、来年、大店立地法の見直しの時期に入りますので、ぜひそういう立場で県や国に対して意見を上げていただきたい、要望していただきたいというふうに思います。
それから、災害対策については、今回、八戸盲聾学校が一時避難所という形ですが、住民の希望がかなえられて大変よかったというふうに思います。ですから、私が思うに、お年寄りの方々が本当に緊急のときに近くのところで安心できる場所、そういうところが今必要でないのかなと思うんです。ですから、先ほど小中学校や公園というのがありましたけれども、できるだけ近くのところで本当に飛び込んでいけるような場所が設定できるように、高等学校であれ、そういう場所も含めて、ぜひこれから市内全域も含めて検討していただければというふうに思います。
最後に、ラブホテルの問題では条例の問題が出ました。私も、ラブホテルというのはよくわからないんですが、ラブホテルの定義やその他があるようで旅館と違う。そして、先ほど部長からも条例案の骨子を今検討されていると話が出ましたけれども、ぜひ住民の皆さんのさまざまな意見、先進地の問題も取り入れながら、ぜひきちんとした規制ができるような、そういう期待にこたえるような条例案を――私たちも研究していきたいし、ぜひ八戸市としても頑張っていただきたいというふうに申し上げておきます。
ホームレス対策については、私もいろいろ調べてみましたけれども、これは全国的に――東京だとか大阪はかなりの人数で、民間ボランティアも含めて活動しているわけです。私はびっくりしましたが、女性の弁護士が東京で、公園にいるホームレスのところに行って相談活動をする。お嬢さんみたいな若い弁護士なんかもやっております。弁護士みずからが、そういう法律の問題やさまざまな知識を持ってやっております。
確かにこれは役所としては、連れてきて生活保護の申請を無理やりさせるわけにいきませんし、収容するわけにいきません。ですから、本当に民間のそういうボランティアも含めた同じ立場に立って、同じ目線に立って相談できる、話ができる、そういうところがこの支援活動の出発点だというふうに思っております。そういう点では、ぜひこの辺も研究して対応、事業計画を立てるようにこれから頑張っていただきたいということを申し上げまして、終わりにしたいと思います。 ありがとうございました。
○議長(東野礼二 君)以上で7番松田勝議員の質問を終わります。
────────────────────
20番 松橋知君質問
○議長(東野礼二 君)20番松橋知議員の質問を許します。松橋議員
〔20番松橋知君登壇〕(拍手)
◆20番(松橋知 君)2004年9月定例会に当たり、社民党・市民連合の議員団の1人として、市勢伸展、市民福祉向上のために、通告に従いまして質問いたします。
質問に先立ちまして、今の9月定例会において名誉市民となられました作家の三浦哲郎氏、そして
アテネオリンピックで見事に銀メダルと金メダルに輝きました伊調千春選手、馨選手の3人の方々は、私たち八戸市民の誇りであり、勇気と感動を与えてくれました。心からお祝いを申し上げます。そして、今後さらなる御活躍を御期待しております。
それでは、質問に入りたいと思いますが、最後の質問者のため多くの項目が重複しております。私なりに質問をし、重複部分についてはこちらの方で申し上げますので、答弁は省略するようお願い申し上げます。
質問の第1項目は、市町村合併についてであります。
市町村合併については、私はこれまでも幾度となく一般質問してまいりました。当市においては、30万都市、中核市を目指し、広域的な合併を視野に推進してきたものと思っております。今日、市町村合併も終盤を迎えております。
そこで、八戸地域合併協議会を若干顧みてみますと、3年半ほど前に中里前市長が4市町村で任意合併協議会を設置し、私はそのまま法定協議会へ進むものと思っておりました。しかし、3年前の11月、中村市長が八戸市長に初当選され、就任早々、合併協議については14市町村でまとまりたいとして、三戸郡で任意合併協議会に参加をしていない町村の首長へ呼びかけに走り回りました。その結果は、残念ながら30万人に至るような結果にはなりませんでした。そして、8市町村の枠組みとなり、昨年4月、法定協議会を設置し、進めてきました。
しかし、8市町村による合併協議会も、去る6月7日をもって階上町が離脱に至ったことをも含めて解散という結果に相なりました。その後、新たな枠組みとして中村市長は5市町村を決め、去る9月10日に関係市町村の首長会議を開催し、意見を求めたところ、合併協議への参加に手を挙げたのは、残念ながら南郷村だけとなりました。この一連の経過を見ますと、これまでの中村市長が進めてきました市町村合併は、私は結果として失敗したと言わなければなりません。当然、その指導力が問われますし、その責任は大であります。 しかし、私は、大事なことは合併協議が不調に終わったからといって、後々まで各町村にこのしこりを残してはならないということであります。そもそも八戸地域合併協議会がこのような結果になったのは、余りにも合併の協議が住民を度外視し、非公開で行われたことに問題があったと思っております。このような結果を招いたのは、中村市長を初め我々議員、そして関係市町村にも責任の一端があるのではないでしょうか。 しかし、私は、市町村合併はそれぞれの市町村にとって新しいまちづくりであり、大きければいいというものではないと思っております。適正な自治体の人口規模は一般的に15万人から20万人の規模で、それ以上でもそれ以下であっても効率が悪いと言われております。
いずれにしましても、国、県の指導による合併であってはなりません。まさに今こそ私どもが原点に返って、本当の合併議論は今からなんだという思いで、当市はもちろんのこと、これまでの関係町村はそれぞれの新しいまちづくりに進むべきであります――既に進んでいると思います。
いずれにしろ、合併特例法の適用期限が迫っている中で、とりあえず合併の調印だけはしておこうといった駆け込み合併のケースがふえるだろうというふうに言われております。そういうことであってはなりません。今、南郷村との合併が進むと思いますが、大事なことは住民への説明責任をしっかりと果たすこと、そして内容について十分議論するべきであります。
そこで質問いたします。
第1点は、住民説明会の結果についてであります。
住民説明会での住民からの意見は、これからも大切にしていかなければなりません。そこで、どのような意見が出されたのかお伺いしたかったのでありますが、昨日の畑中議員、大島議員と重複しておりますので、省略していただきたいと思います。
第2点は、法定協議会の設置の見通しについてであります。
合併特例法の期限を考えると、南郷村との新たな枠組みによる法定協議会の設置を早急に進めなければなりません。そこで、法定協議会設置の見通しについてどのように考えているのか、お伺いしたかったのでありますけれども、これも先ほどの前澤議員と同じ答弁であるならば省略していただきたいと思います。
第3点は、新市建設計画の内容についてであります。 新市建設計画の具体的な内容について、どのように考えているのかお伺いしたかったのでありますが、昨日の畑中議員と重複しておりますので、省略していただきたいと思います。
第4点は、協定事項についてであります。
議員の身分であります在任特例、報酬、さらには地域自治区などについてお伺いしたかったのですが、昨日の大島議員と重複しておりますので、省略していただきたいと思います。
ただし、南郷村と新たな協議が進んだ場合、協定書の調印の時期をいつごろに考えているのか、これにつきましても、先ほどの前澤議員と同じ答弁であれば、省略していただきたい。この合併の質問については、ほぼ重複しておりますが、重複以外の答弁がありましたらぜひお願いをしたいと思います。
質問の第2項目は、福祉行政についてであります。
第1点は、地域福祉計画の策定についてであります。
社会福祉法の第107条に規定されている地域福祉計画は、1990年に制度化され、老人保健福祉計画、介護保険事業計画、障害者福祉計画、児童育成計画に続き、2000年に成立した法定計画であります。
この地域福祉計画の策定は、全国の市町村で進められていますが、老人保健福祉計画や介護保険事業計画などのように、全国で一律に策定される計画ではなく、それぞれの地域や自治体、市町村の実情に合わせて計画が策定されていくところに大きな特徴があります。
しかし、地域福祉計画の策定は、全国の自治体で取り組んでいるというものの、それは約4割であり、残りの6割の自治体は計画をいまだ策定しておりません。当市もそうでありますが、その理由は、現在、全国の自治体で進行している市町村合併で取り組めないということが大きな理由のようであります。当市も同様の理由のようであります。
しかし、地域福祉計画を策定している自治体の6割が実は合併の準備、検討をしている市町村であるという事実にもっと注目すべきであります。その意味では、合併が進んでいる今だからこそ、自治体が地域福祉計画を策定する意義は大きいと考えられます。まさに地域の地方分権と言えます。当市においても、地域社会のさまざまな特徴を反映し、より地域に密着した地域福祉計画を策定していかなければなりません。
そこで質問いたします。
1つは、基本方針についてであります。当市における地域福祉計画策定の基本について、どのように考えているのか、お伺いいたします。
2つは、スケジュールについてであります。策定するに当たってのスケジュールについてお伺いいたします。
第2点は、介護保険制度についてであります。
当市においても、介護保険制度は2000年から始まり、いろいろな課題がありながらも定着しつつあると思います。施行から3年後の2003年には、保険料の引き上げや訪問介護報酬など一部制度の見直しがありました。そして、来年度でありますが、大幅に制度を見直すことになっております。
そこで、厚生労働省の社会保障審議会介護保険部会は、去る7月30日、2005年の介護保険制度の見直しについての報告書をまとめました。大きな問題は、高齢者の増加と要介護認定率が上昇し、給付額の伸びと所得財源の増大により、保険料の大幅な引き上げや保険料財源そのものが逼迫する状況になっている中で、給付と負担の見直しと財源の拡大、これが重要なテーマとなっているようであります。
そして、新たに20歳から39歳も被保険者に加え、同時に給付対象も、障害者や難病など、介護や支援が必要なすべての人に広げること、また、身体、知的障害者の現行支援制度も統合することなどが検討されております。報告書では、特に予防重視を打ち出しています。現在、サービス利用の大半を占める要支援、要介護1の軽度被介護者を介護給付から切り離し、筋肉トレーニングなど新しい予防給付の対象とするなど、現行制度を大きく変える内容であります。いずれにしましても、今回の制度の見直しが介護サービスの質の向上につながるものでなければなりません。
そこで質問いたします。
1つは、現状分析についてであります。当市においても、介護保険事業を実施し、5年目を迎えています。そこで、これまでのサービスの現状をどのように分析しているのか、お伺いしたいと思います。
2つは、制度の見直しについてであります。厚生労働省の社会保障審議会介護保険部会は、2005年の介護保険制度見直しについて報告書をまとめました。これら国の制度の見直しについてお伺いいたします。
3つは、不正請求、不正受給の実態についてであります。全くサービスをしていないのに、していたことに対する架空請求、時間や回数を実際よりふやす水増し請求などがあり、その件数も利用者や指定事業者の増加に伴ってふえ、手口も巧妙化してきていると言われております。そこで、当市における不正請求、不正受給の実態についてお伺いをいたします。
質問の第3項目は、教育行政についてであります。
第1点は、教師の生徒指導についてであります。
市民の方から、7年前の話であるが、当時、中学生であった娘がいじめに遭って、学校に行って相談しても真剣に受けとめてくれなかった。そのときのことを思うと、今に至っても教師を信頼できないのでありますとのお話をいただきました。これは一例でありますが、今日、教師との信頼関係が失われつつあるという話をよく耳にします。実は私も子どもの高校への進路の教師の指導で体験をした1人であります。
これは教師と生徒はもちろんのこと、教師間同士の信頼、校長を中心とする学校そのものと地域の信頼も失われつつあると言われております。文部科学省は、今、学校崩壊、基礎学力が身についていない、教師がきちんと指導できないなどの批判が強まっていることを真剣にとらえて、確かな指導の徹底を図るとしています。
そして、文部科学省は、2003年度に初めて教師の指導力不足の調査を全国で実施しております。その結果、全国で処分をしなければならないほどの指導力不足と認定された教師が公立小中高の教師481人だったそうであります。こうしたことは一部の教師としてとらえていいのでしょうか。
私は、どうも教師の生徒指導が組織的にマンネリ化しており、適切に対応がなされず、形式化している面はないだろうか。教師間同士の協力体制ができていないのではないだろうかなど、疑問を持つものであり、この問題を洗い直して、検討してみる時期にあるのではないでしょうか。教師のだれもが、生徒指導がきちっとできる対策に取り組んでほしいと思うのであります。
そこで質問いたします。
1つは、体制の取り組みについてであります。
当市の教育委員会としても、学校一丸となった生徒指導体制づくりについて、各学校の校長を中心として最善の取り組みをしていただきたいのであります。そこで、当市の生徒指導体制の現状を見ると、その体制づくりの見直しを考える必要があると思いますが、教育長の御所見をお伺いいたします。
2つは、研修の充実についてであります。
校長を初め教師が生徒指導に当たるためには、教師自身の豊かな人間性が求められると思います。さらには、生徒の状況を的確に把握して指導するための知性と実践力が必要であり、そのための研修の充実が求められていると思います。
そこで、当市の生徒指導にかかわる研修の現状と今後のあり方についてお伺いいたします。
第2点は、教育委員会についてであります。
「ところで、教育委員って何をする人なの」と一般市民の方に言われました。私は、率直に申し上げまして、これによく答えることができませんでした。そこで、教育委員会に行きまして、地方教育行政の組織及び運営に関する法律というものをもらいまして読んでみました。教育委員は、教育についてすべての権限が与えられ、すべての権限が委任されていると言ってもいいほど重要な役割であるということがわかりました。 今、教育を取り巻く状況は、登校拒否や学校崩壊などさまざまな問題を抱えています。こういう中で、教育委員会の果たす役割は非常に大きいと思います。また、地域住民の教育行政に対する関心、要望も多く、教育委員会はもっと市民参加のもと、開かれたものでなければならないはずであります。
そこで質問いたします。
1つは、委員の選任方法についてであります。
私は、委員の選任方法については、現行制度では無理としても、公選制に戻すべきだと思っております。また、委員の数についても、法律で5人の委員をもって組織するとありますが、いろんな広い範囲で必要があると判断したならば、例えば7人でもいいのではないでしょうか。問題は、委員の選考過程の透明化によっての市民の参加が必要であります。当市において、もっと市民に透明性のある教育委員の選任方法について検討する必要があるのではないでしょうか。
そこで、1つ、公選制について、2つ、委員の数について、3つ、住民参加型の委員の選任について検討するべきと思いますが、どのように考えているのか、お伺いいたします。
2つは、委員の情報公開についてであります。
教育委員の所掌事務は、学校教育にとどまらず、社会教育、文化、スポーツなど幅広い分野にわたっている中で、地域住民と一体となった教育行政が今日求められているわけであります。教育の情報を広く公開するべき時期と思います。
そこで、情報公開の実態と今後の対策についてお伺いいたします。
質問の第4項目は、生活習慣病予防についてであります。
生活習慣病とは、簡単に言いますと、これまでの成人病のことであると言ってもいいと思います。今までの成人病対策というのは、健診を行って病気の早期発見をして、早期治療を目指す、つまり2次予防でありました。しかし、従来、成人病と言われてきました、がん、高血圧、糖尿病などは必ずしも成人になってから起こるものではなく、子どものときからの生活習慣の積み重ねとその人の持っている遺伝的素因、さらに環境の要因が重なり合って起こってくる疾患であります。
そうであるならば、これらの病気を予防するためには、子どものときから健康を守るための生活習慣を身につけておくことが必要であるということで、生活習慣病という名称が使われております。生活習慣病は、病気になる前の1次予防の話で、病気になってからの医療のことではありません。ですから、医師の問題ではなく、行政、市の政策の問題としてとらえていただきたいのであります。
そこで質問いたします。
第1点は、対策の取り組みについてであります。
当市としても、生活習慣病予防対策について取り組んでいると思いますが、現状と今後の対策についてお伺いいたします。
第2点は、検討委員会の設置についてであります。
生活習慣病は、市民一人一人の健康にかかわる重要な問題であります。そして、市民のだれもが関心を持っていることであります。特に近年、生活習慣からくる慢性疾患を持った子どもたちがふえており、学校現場の関係者の多くが悩んでいると言われております。この生活習慣病予防は、市の大きな政策として全市的に取り組んでいかなければならない重大な課題であります。
そこで、当市としても、庁内に専門に検討する委員会を設置するべきと思いますが――お伺いいたしまして、以上で壇上からの質問を終えさせていただきます。 〔20番松橋知君降壇〕(拍手)
○議長(東野礼二 君)この際、あらかじめ会議時間を延長いたします。市長
〔
市長中村寿文君登壇〕
◎市長(中村寿文 君)松橋議員にお答え申し上げます。
最初の市町村合併については、お許しをいただきましたので、割愛をさせていただきます。
まず、地域福祉計画の基本方針についてお答えを申し上げます。
地域福祉計画は、市町村が地域福祉推進の主体である住民等の協力を得て、要支援者の生活上解決すべき課題と、それに対応する必要なサービスの内容や量について、現状を明らかにし、かつ提供する体制を計画的に整備するものであります。
計画策定に当たっては、地域住民の主体的な参加を大前提として、地域のニーズを把握した地域に密着した計画づくりと、多様化する福祉に対応する組織の確立に努めてまいりたいと考えております。
また、高齢者、障害者、児童等に係る計画との整合性及び連携を図り、これらの既存計画を総括する横断的な総合計画を策定したいと考えております。
次に、スケジュールについてお答えを申し上げます。
平成16年度は、地域福祉計画策定のための準備として、他の自治体の情報及び資料収集を行います。また、庁内の関係部局で組織する庁内策定準備委員会を設置することにしております。17年度は、地域住民参加による地域福祉計画策定委員会の設置を予定しております。策定委員会には、福祉・保健・医療関係者、民生児童委員等、地域福祉の推進に向けて中心的な役割を担う方々に参加していただき、幅広く御意見を伺いながら、17年度中の計画策定を目指してまいります。
次の介護保険制度についての御質問は部長から、教師の生徒指導についての御質問は教育長から後ほどそれぞれお答え申し上げます。
次に、教育委員の選任方法についてお答えを申し上げます。
教育委員については、地方教育行政の組織及び運営に関する法律に基づいて選任しております。昭和31年に施行されたこの法律により、教育委員の選任方法が従来の住民投票による公選制から地方公共団体の長が議会の同意を得て選任する現行の制度になったものであります。同法第4条は、委員は当該地方公共団体の長の被選挙権を有する者で、人格が高潔で、教育、学術及び文化に関し識見を有する者のうちから、地方公共団体の長が議会の同意を得て任命すると規定しております。
当市の教育委員も、同法に基づき、昭和31年10月1日に5人の委員が就任して以来、約半世紀の間に30人の教育委員が八戸市の教育行政に大きく貢献してこられました。この間に地方教育行政を取り巻く環境は社会的にも大きく変化し、現在の教育委員会の所管事務は、学校教育にとどまらず、生涯学習、社会教育、文化、スポーツ等、幅広い分野にわたっております。加えて、地域住民の教育行政に対する関心や要望が多様化し、幅広い分野からの人材登用が必要となってきました。
当市においては、このような状況を踏まえ、教育現場で長年経験を踏まえた方、青少年の健全育成に功績のあった方、芸術文化に造詣が深い方など、多岐にわたる分野からの人選を行ってきました。
また、今回の委員選任に当たっては、平成14年1月の法改正により盛り込まれた「委員のうちに、保護者である者が含まれるように努めなければならない」という規定も考慮したものであります。
このような中、平成16年3月には文部科学大臣から、中央教育審議会に対し地方分権時代における教育委員会の在り方についての諮問がありました。この内容は、地方教育行政の体制を分権時代にふさわしいものとしていくため、教育委員会制度について必要な見直しの検討を同審議会に依頼するというものであります。教育委員の選任方法に関しては、教育委員会制度と密接にかかわるものであるため、今後の中央教育審議会の動向を注視していきたいと考えております。
次の委員会の情報公開については、教育長から後ほどお答え申し上げます。
次に、生活習慣病予防対策の取り組みについてお答えを申し上げます。
生活習慣病とは、不適切な食生活、運動不足、過度の飲酒、喫煙、ストレス等が深く関与して起こる病気の総称であります。主な病気として、糖尿病、高血圧症、高脂血症等が挙げられます。これらは大人だけでなく、子どもにも見られるようになってきております。このことから当市では、乳幼児から高齢者まで各ライフステージに応じて、よりよい生活習慣を身につけ、積極的な健康増進を図り、生活習慣病の発病を防ぐ1次予防を重視した健康はちのへ21計画を策定し、全市的に取り組んでおります。
生活習慣病予防の主な取り組みとして、地区公民館や集会所等で医師等による健康教育、健康相談を実施するほか、保健師等が家庭訪問をして具体的な生活改善ができるよう支援をしております。
また、学校教育では、学校、学年段階で指導する内容は異なりますが、小学校では保健学習や学級活動等、中学校では保健体育、技術家庭科及び特別活動等の授業で具体的に指導をしております。
このように、子どものころから生活習慣病予防の意識啓発を図り、よりよい生活習慣が身につくよう努めております。今後は、市民が自分自身の問題として主体的、積極的に生活習慣病を予防できるように、より一層知識の普及、啓発に取り組んでまいります。
次に、検討委員会の設置についてお答え申し上げます。
生活習慣病予防対策を含めた市民の総合的健康づくり基本計画である健康はちのへ21計画を平成15年2月に策定をいたしました。策定に当たっては健康はちのへ21計画策定委員会を設置し、広く市民の意見を求め、また、庁内職員による検討部会を設け、具体的、専門的な事項の検討を行いました。
健康はちのへ21計画の指針に基づき、病気にならないように、ふだんから健康増進に努める1次予防に重点を置いて、医師会等関係機関の協力を得ながら、各種事業を推進しております。
なお、この計画は、2003年度から2012年度までの10年間となっており、おおむね5年後に見直すことになっております。
以上でございます。
〔
市長中村寿文君降壇〕
○議長(東野礼二 君)健康福祉部長
◎健康福祉部長(尾崎義明 君)介護保険サービスの現状についてお答え申し上げます。
制度開始から5年目を迎え、平成16年8月末現在、当市の65歳以上の人口は4万4333人、そのうち要介護認定を受けている方は7193人となり、発足当初に比べ認定率で約1.5倍となっております。要介護認定者のうち、訪問介護や通所介護などの在宅サービス利用者は5110人と約1.5倍となりましたが、特別養護老人ホームなどの介護保険施設の入所者は1196人と横ばいで推移しております。
介護給付費につきましては、平成12年度が68億円であったものが、平成15年度には通所系サービスや短期入所サービス、グループホームの急増により101億円と4年間で約1.5倍の伸び率となっております。このまま給付費の伸びが続けば、次期介護保険料への影響は避けられないものと考えております。
この状況を受け当市では、事業者指定権限を持つ青森県に対して、給付費が急増している介護サービス事業所の開設自粛を指導していただくよう要請いたしました。
次に、介護保険制度改正の今後の見直しスケジュールについてお答え申し上げます。
介護保険制度では、施行後5年をめどに制度全般に関して検討を行い、その結果に基づいて必要な見直しを行うことが介護保険法に定められております。このため、厚生労働省は平成15年3月、社会保障審議会の中に介護保険部会を設置し、16回の会議を経て平成16年7月30日、介護保険制度見直しに関する意見として報告されております。
しかし、この意見の中では、被保険者、受給者の範囲については結論を持ち越しており、その後も引き続き議論が進められております。今後は、12月までに政府としての制度改正の骨格を固め、平成17年の通常国会に改正法案を提出し、平成18年4月から実施される予定であります。
次に、介護給付費の不正請求、不正受給の実態についてお答え申し上げます。
当市では、平成16年度より不正の根絶のため、介護費用適正化特別対策事業に取り組んでおります。これは、県国保連合会からの情報をもとに、明らかに不正がある場合に該当する事業所に対し、介護給付費の取り下げを指示し、返還してもらうものであります。
現時点で不正もしくは不適正な請求が確認されているのは23事業所、61件であり、再請求を含めた実質返還金額は35万435円となっております。今後は、不正請求のチェック機能をさらに強化拡大し、介護費用適正化事業を継続してまいります。
以上です。
○議長(東野礼二 君)教育長
◎教育長(菊池武 君)教師の生徒指導について、体制の見直しについてお答え申し上げます。
生徒指導の目的は、問題行動の解消や予防のみならず、子ども一人一人の自己実現を目指すことにあります。このことから、各学校においては、その実情に照らし、学習指導、進路指導、保健指導、安全指導、道徳等との関連を図りながら、生徒指導の方針や重点を定めて指導に当たっております。
また、市教育委員会では、市立全小中学校に対し、生徒指導に関して次の5点を強調してまいりました。
第1点目です。カウンセリング・マインドによる生徒指導の充実、生徒指導の基盤は子ども理解にあることから、子どもの目線で子どもの悩み等に対応できる人間味ある指導をお願いしております。
第2点目は、各教職員の役割を明確にし、連携を密にした協同指導体制の確立です。1人の教師だけが問題を抱え込むことなく、また、より的確に問題に対応できるよう、校長のリーダーシップのもと、チームによる指導をお願いしております。
第3点目、具体的な課題や諸問題、検査、教育相談の事例に基づく積極的な研修の推進です。個々の事例をもとに、教師の指導力や実践力の向上をお願いしております。
第4点目です。自他ともに認め合う好ましい人間関係を育てる学年、学級経営の推進です。いじめや不登校等の予防に向け、学年、学級経営の充実をお願いしております。
第5点目は、家庭及び専門機関との連携を密にした継続的指導の充実です。問題行動等が深刻化した場合、学校だけでは指導や解決ができない場合があることから、家庭や専門機関との連携を重視するよう働きかけております。
一方、生徒指導上の問題は、生活様式や社会の仕組みの変化とは無縁でなく、保護者の子育てに対する価値観や学校教育に寄せる期待も時代とともに変化してきております。各学校においては、子どもや保護者の思いや願いを真摯に受けとめる体制を従前にも増して充実させていくことが必要と考えております。
市教育委員会といたしましても、当市における生徒指導の現状を的確に把握するとともに、各学校が適切に生徒指導体制を見直していくことができるよう、今後とも学校現場に支援、助言してまいりたいと考えております。
次に、研修の充実についてお答え申し上げます。
まず、4月には市教育委員会主催の小・中学校教頭・生徒指導主任研究協議会において、今年度市内全小中学校で取り組む点についての共通理解、問題行動や不登校への対応についての研修、中学校区における小中連携のための情報交換が行われております。また、小中学校ごとに生徒指導研究会を定期的に開催し、事例研修や情報交換が行われており、三八地区中学校・高等学校生徒指導部会等での研修会も開催されております。
次に、市総合教育センターでは、不登校対策、学級経営、教育相談、特別支援教育の講座を開設し、子ども理解のあり方や問題行動等への対応について、中央講師や現場経験の豊富な講師を招いて研修が行われております。学校においても、研修会に参加した教師が研修内容を伝達したり、臨床心理士等を招いて子ども理解や事例研究会を開いたり、より具体的で実践的な研修が行われております。
このような各種の研修を重ね、教師の資質と指導力の向上を目指しておりますが、社会の急激な変化とともに変わる子ども一人一人の理解や対応のあり方は、より複雑になってきております。
市教育委員会といたしましては、教師が子どものよき理解者となり、子どもと子ども、子どもと教師、教師と保護者等の望ましい人間関係を築くことができるよう、教師一人一人の資質と指導力の向上を目指し、生徒指導にかかわる研修をより一層充実させてまいりたい、そう考えております。
次に、教育委員会の情報公開についてお答え申し上げます。
教育委員会についての主な情報公開としては、教育委員会の会議の公開と会議の議事録の公開が考えられます。
まず、会議の公開についてですが、教育委員会の会議は毎月1回の定例会と年2回程度の臨時会が行われており、年間14回程度行われております。教育委員会の会議は原則公開しておりますが、委員長または委員の発議により、出席委員の3分の2以上の多数で議決したときは、公開しないことができるとされております。
公開の周知方法については、市のホームページに掲載し、日時、場所、案件等を周知しており、平成14年度、15年度には、それぞれ延べ人数3人の傍聴者がおりました。
次に、会議の議事録についてですが、これについても公開しており、平成15年度には1件の開示請求がありました。
地域住民の多様な意向を反映させ、地域に根差した教育行政を展開するためには、情報の公開は重要であり、今後とも情報公開の充実に努めたい、そう考えております。
以上です。
○議長(東野礼二 君)松橋議員
◆20番(松橋知 君)詳細な答弁、ありがとうございました。
それでは、幾つかの点につきまして再質問と意見、要望を申し上げてまいりたいと思います。
まず最初の市町村合併についてでございますけれども、先ほどはすべてが重複をしておりますので、答弁はしていただいておりませんけれども、内容については大体理解しておりますので、その上に立ってちょっと市長の方に質問をしたいと思います。
合併は、残念ながら南郷村との1市1村という形になったわけですけれども、新聞報道を見ますと、9月10日に首長会議を開催して、それが決まったと。わずか5分程度でそれがもう終了してしまったという状況なわけです。そこで私が少し懸念するのは、もうこの議会でいかにも1市1村が合併協議会に入って調印するかのようなイメージの答弁で進んでいるわけでありますけれども、南郷村の状況というものをどのように判断しているのか。そういうふうにもう合併に向けて進んでいくという状況で9月10日に話をされたのかどうか。これから話を進めていく状況なのか、その点がちょっと見えてこないといいますか、その点、市長の方からお伺いしたいと思います。
それから、2点目の福祉行政の部分についてであります。先ほど健康福祉部長の方から答弁がありました不正請求、不正受給について23事業61件、35万幾らということでありますけれども、これは多いのか少ないのか、どういう判断になるのかわかりませんけれども、私にすれば多い数字だなと。
さらに、これが全部ではないのではないかというふうな気がしてならないわけであります。それで先ほど部長はチェックの拡大を図っていくというふうな答弁をされました。チェックの拡大を図るといいながらも、これは県国保連合会からの情報であって、なかなか八戸市はままならないというふうな話にも聞こえるわけであります。
そこで、私は、何とか八戸市として積極的にチェックをしていく方法はないものなのか、要するに立入検査的なことをしない限りは、なかなかチェックできないというふうに思うんです。ですから、先ほど部長が言いましたチェックの拡大というのは、どういうことを考えられているのか。私は、もっとこれを積極的に図っていくべきだろうと。そうしないと、先ほど来言っているように、給付額が拡大して、財政状況も大変な状況になっている。こういうものをチェックすることによって、また、その財政状況も抑えていくことができるのだろうと。そして、より正しい介護制度になっていくのだろうというふうに思いますので、そのチェックについて考え方がありましたらお伺いしたいと思います。
それから、教育行政につきまして、教育長の方から教育指導について十分にやっていると。いろんな研修もやっておりますし、それからそれぞれの取り組みをなさっているというふうな考え方が述べられました。私は、やっていないとは言っていないわけですけれども、ただ、やはりこれまでの状況から少しマンネリ化しているのではないのかというところなんです。ですからもう一度、これまでやってきたことも含めて、教育の生徒の指導のあり方というものを全体的に点検してみる時期だろうということを言いたいわけです。
それから、1つお伺いしたいのは、生徒指導体制の5項目のことを述べられました。また、研修についても述べられましたけれども、こういうものが本当に教師の皆さんの間で共通した理解、あるいは教師が全体的にそういうことに積極的に取り組まれているのかというのがちょっと懸念されるわけでありますけれども、形式化しているのではないかというふうな気がします。
そこで、もっと徹底できるような独自のマニュアルといいますか、そんなものがあるのかどうか、なかったらつくる考えがないのかどうか。そういうことで、やはり点検していく必要があるだろうなというふうに思います。
一例を挙げますと、長野県の教育委員会では、各校一丸となった指導体制づくりということで、やはりそういうマニュアルを積極的につくりながら、全体で指導体制の充実を図ろうということで取り組んでいるようであります。そういうことにぜひ積極的に取り組んでいただきたいので、その点についての考え方をお伺いしたい。マニュアル的なものをつくる考えはないのかということをお伺いしたいと思います。
それから、生活習慣病予防の関係であります。先ほど市長の方から答弁をいただきましたけれども、私は検討委員会をつくっていただきたいということがこの質問の大きなポイントであります。なぜかといいますと――市長の方から答弁されたことでごもっともだというふうには思います。
といいますのは、県、市でもそうでありますが、市の場合は特に健康はちのへ21計画をつくって、そして第1次予防、いわゆる生活習慣病予防対策を中心にした健康体制づくりに、健康増進課を中心として一生懸命取り組んでいるという実態は承知しております。そういうことは、第1次予防というのではなくて、先ほど市長も言ったように、医師とか保健師が指導しているとか、そういう健康はちのへ21をつくってやっているんだということは、これは第2次予防、実際にそういう患者さんが多いということでの取り組みなわけです。
そうではなくて、第1次予防も生まれたときから、子どものときからこの病気が始まっているんだ、成人病が始まっているんだというところから考え方を変えていただかなければ、私の言っている意味が違うわけなんです。それを1つの大きな政策として市ぐるみで、全庁的にそれを研究し、取り組んでいただきたいということで、検討委員会を設置して検討してみていただきたい。
特に市長が答弁されましたけれども、これはどちらかといいますと教育長の分野なんです。学校の部分で、学校教育でも市長は啓発を図っていると。啓発といいますか、学校の保健学習で取り組んでいるという答弁をされました。確かにやっておりますけれども、時間数からいきますと、生活習慣病だけを保健でやっているわけではなくて、全体をやっているわけで、生活習慣病はほんの何分かしかやっていないような計算になってくるわけです。
しかし、今の文部科学省による学習指導要領によりますと、この決められた時間の中に生活習慣病予防だけの時間をとるのがなかなか難しいんです。では、他の英語とか数学の時間を減らしてまでそれを入れていくのかということになりますと、いろいろ議論が出てくるということもあるので、なかなか難しい問題がありますけれども、それを全体的に検討する検討委員会をつくっていただきたいという趣旨の質問でありますので、この検討委員会について、ぜひ今後とも設置する方向で検討していただきたいと思います。これについて、私は絶対に何とかここを、市長、検討委員会をつくって検討してみていただきたい。強い要望なんですけれども、コメントがあればお願いしたいと思います。
○議長(東野礼二 君)市長
◎市長(中村寿文 君)合併につきましてお答え申し上げます。
先日、南郷村の議長と村長に来ていただきました。合併に対する強い意志を感じました。ですから、これからスケジュールに従って粛々と各手続を踏んでいきたい、こう思っています。
特に村の要望として6ついただきました。これは大変大事な問題でありますので、早速庁内に南郷プロジェクトを設置して、これの検討に入りたい、こう思っています。
繰り返しますけれども、合併に対する強い意志を感じました。
○議長(東野礼二 君)健康福祉部長
◎健康福祉部長(尾崎義明 君)お答えいたします。
不正請求、不正の実態についての御質問がありました。介護費用適正化特別対策事業というのは、平成16年4月から始まっておりまして、先ほど言いました金額は1回分といいますか、これまで出た分ということで、16年4月から始まって出た分でございまして、多いのか少ないのか、こういうお話でございますけれども、これからの4月分、5月分、6月分の国保連からのデータをもとに、その請求の実態が出てきます。そういうことで、多いのか少ないのかということは、これから年間を通しての金額をまとめていきたいというふうに考えております。
それから、チェックの拡大ということなんですが、今スタートしたばかりです。これから各市町村で国保連のデータをもとに研究して、幅の広いチェックをやっていきたい、このように考えております。
それから、立入調査で効果をという話でございました。確かに市町村は、事業所に対して立入調査ができます。しかしながら、県においては、指導監督という大きな立場がございますので、調査については県の指導監督のもとに調査したいと、このように考えております。
それから、生活習慣病の検討委員会の話でございますけれども、健康はちのへ21計画が平成15年2月にできまして、策定委員会なり検討委員会なりを実施しております。そこの中で生活習慣病についてもいろいろ出てきまして、特に検討委員会の役目が一たん終わっている。そして、計画は10年の期間であって、5年ごとの見直しである。そういうことで、生活習慣病というのはなかなか表にあらわれるのがないので、今の段階では予防対策の事業を推進しているところでございます。
以上でございます。
○議長(東野礼二 君)以上で20番松橋知議員の質問を終わります。
これにて一般質問を終わります。
────────────────────
△日程第2 議案13件
△日程第3 認定2件
○議長(東野礼二 君)日程第2議案第84号平成16年度八戸市
一般会計補正予算から議案第89号平成16年度八戸市
介護保険特別会計補正予算まで、及び議案第93号八戸市基金の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例の制定についてから議案第99号市有財産の無償貸付けについてまで、並びに日程第3認定第1号平成15年度八戸市一般会計及び各
特別会計決算の認定について及び認定第2号平成15年度八戸市
公営企業会計決算の認定についてを一括議題といたします。
これより上程議案に対する質疑を行います。
御質疑ありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(東野礼二 君)御質疑なしと認めます。
お諮りいたします。
ただいま議題となっております認定第1号及び認定第2号については、18人の委員をもって構成する決算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(東野礼二 君)御異議なしと認めます。
よって、認定第1号及び認定第2号については、18人の委員をもって構成する決算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することに決しました。
お諮りいたします。
ただいま設置されました決算特別委員会の委員の選任については、委員会条例第8条第1項の規定により、お手元に配付してあります決算特別委員一覧表のとおり指名いたしたいと思います。
┌──────────────────┐
│ 決算特別委員一覧表 │
├──────────────────┤
│ 石 橋 充 志 下 田 保 夫 │
│ 畠 山 敬 一 畑 中 哲 雄 │
│ 山 名 文 世 豊 田 美 好 │
│ 坂 本 眞 将 上 条 幸 哉 │
│ 八 嶋 隆 寺 地 則 行 │
│ 大 島 一 男 秋 山 恭 寛 │
│ 田名部 和 義 吉 田 博 司 │
│ 山 口 広 道 大 館 恒 夫 │
│ 佐々木 秀 男 西 野 陽 一 │
└──────────────────┘
これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(東野礼二 君)御異議なしと認めます。
よって、ただいま指名したとおり選任することに決しました。
なお、決算特別委員は次の休憩中に委員会を開き、正副委員長の互選を行うよう、本席から口頭をもって委員会を招集いたします。
この際、委員会開催のため暫時休憩いたします。
午後5時15分 休憩
────────────────────
午後5時26分 再開
○議長(東野礼二 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。
決算特別委員会において正副委員長の互選を行った結果、委員長に田名部和義委員、副委員長に上条幸哉委員が当選した旨の報告がありました。
次に、ただいま議題となっております議案第84号から議案第89号まで及び議案第93号から議案第99号までを、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
────────────────────
休会の件
○議長(東野礼二 君)以上で本日の日程は全部終了いたしました。
この際、お諮りいたします。
委員会開催等のため、15日から17日まで及び21日、22日並びに24日の6日間は休会いたしたいと思います。 これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(東野礼二 君)御異議なしと認めます。
よって、6日間は休会することに決しました。
次回本会議は、9月27日午前10時に開きます。
────────────────────
散 会
○議長(東野礼二 君)本日はこれにて散会いたします。
午後5時27分 散会...