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平成13年12月 定例会−12月12日-04号

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  1. 八戸市議会 2001-12-12
    平成13年12月 定例会−12月12日-04号


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    平成13年12月 定例会−12月12日-04号平成13年12月 定例会              平成13年12月八戸市議会定例会会議録(第4号)             ─────────────────────── 議事日程第4号  平成13年12月12日(水曜日)午前10時開議 第1 一般質問(継続) 第2 議案第122号 平成13年度八戸市一般会計補正予算    議案第123号 平成13年度八戸市自動車運送事業会計補正予算    議案第124号 平成13年度八戸市立市民病院事業会計補正予算    議案第125号 平成13年度八戸市国民健康保険特別会計補正予算    議案第126号 平成13年度地方卸売市場八戸魚市場特別会計補正予算    議案第127号 平成13年度八戸市学校給食特別会計補正予算    議案第128号 平成13年度八戸市都市計画下水道事業特別会計補正予算    議案第129号 平成13年度八戸市都市計画駐車場特別会計補正予算    議案第130号 平成13年度八戸市中央卸売市場特別会計補正予算    議案第131号 平成13年度八戸市農業集落排水事業特別会計補正予算    議案第132号 平成13年度八戸市介護保険特別会計補正予算    議案第134号 八戸市市長の資産等の公開に関する条例の一部を改正する条例の制定について    議案第135号 公益法人等への職員の派遣等に関する条例の制定について    議案第136号 八戸市自動車乗車運賃等条例の制定について
       議案第137号 八戸市基金の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例の制定について    議案第138号 八戸市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部を改正する条例の制定について    議案第139号 土地の買入れについて    議案第140号 字の区域及びその名称の変更について    議案第141号 市道路線の廃止及び認定について    議案第142号 土地改良事業の施行について 第3 請願・陳情について   ────────────────────  本日の会議に付した事件 議事日程に同じ   ──────────────────── 出席議員(40名)        1番     熊谷雄一 君        2番     上条幸哉 君        3番     杉本喜春 君        4番     立花敬之 君        5番     上田善四郎君        6番     山名文世 君        7番     大島一男 君        8番     畑中哲雄 君        9番     中村豪邦 君        10番     五戸定博 君        11番     八嶋 隆 君        12番     山田 知 君        13番     近藤悦夫 君        14番     越後賢司 君        15番     工藤智幸 君        16番     工藤雄剛 君        17番     吉田淳一 君        18番     伊藤圓子 君        19番     松橋 知 君        20番     寺地則行 君        21番     菊地敏明 君        22番     田名部和義君        23番     前澤時廣 君        24番     山内正孝 君        25番     秋山恭寛 君        26番     山口広道 君        27番     大館恒夫 君        28番     藤川友信 君        29番     坂本美洋 君        30番     小笠原要七君        31番     岩織政美 君        32番     吉田博司 君        33番     東野礼二 君        34番     荒川重雄 君        35番     中村元博 君        36番     谷地先次郎君        37番     西野陽一 君        38番     苅田重一郎君        39番     佐々木秀男君        40番     斉藤健治 君   ──────────────────── 欠席議員(なし)   ──────────────────── 地方自治法第121条による出席者    市長         中村寿文 君    助役         大河原 隆君    収入役        福井政美 君    企画部長       接待英隆 君    総務部長       西 幹雄 君    財政部長       東山 宏 君    経済部長       中林紘一 君    健康福祉部長     前田 榮 君    生活環境部長     大久保良寛君    建設部長       大野耕嗣 君    都市開発部長     金津 廣 君    下水道部長      蛭子 清 君    教育長        森林 康 君    教育部長       田中秀雄 君    自動車運送事業管理者 菅原壽郎 君    市民病院事務局長   高坂 登 君    監査委員       川越精作 君   ──────────────────── 出席事務局職員    事務局長       佐々木 翼    次長         大舘 實    議事課長       久保 正    議事班長       東森直人    主任主査       豊川寛一    主査         木村 勇     〃         北村政則   ────────────────────   午前10時00分 開議 ○議長(上田善四郎 君)これより本日の会議を開きます。   ────────────────────    △日程第1 一般質問 ○議長(上田善四郎 君)日程第1一般質問を行います。  順次質問を許します。   ────────────────────   35番 中村元博君質問 ○議長(上田善四郎 君)35番中村元博議員の質問を許します。中村元博議員  〔35番中村元博君登壇〕(拍手) ◆35番(中村元博 君)おはようございます。平成13年12月定例会に当たり、新政・公明・近未来クラブの一人として、中村新市長、理事者に質問をいたします。  11月17日、中村八戸新市長が就任されました。まことにおめでとうございます。市長の言葉の中に、このような厳しい社会情勢の中、ふるさと八戸のために、この困難な時期にかじ取りを私に任せてほしいと訴え続け、その誠実さが多くの市民の賛同を得たものと私は思います。そして、21世紀のトップバッターとして、しっかりした地域づくり、住んでみたい八戸、住んでよかった八戸、そして子どもたちに誇れる八戸を市民と一緒につくっていきたいという市長の言葉がありました。まさにこの言葉を胸に市長の任に当たっていただきたい、このように思います。  さて、我が国経済を取り巻く環境は当初予算編成時とは激変しており、失業率は5.4%と悪化しております。倒産件数もバブル崩壊後最悪となっております。アメリカ同時多発テロの問題と、また狂牛病と、予期せぬ事件などの影響で世界経済全体が後退を余儀なくされている状況であります。  そこで第1点、高齢者インフルエンザ予防接種についてお伺いをいたします。  65歳以上の高齢者がインフルエンザの予防接種を希望する場合に、費用の一部を公費で負担する改正予防接種法が、10月31日参議院本会議で可決、成立いたしました。ことしの冬の本格的な流行期前に、今月7日から施行されると思います。インフルエンザは、高齢者がかかると肺炎を併発したり重症化し、ときには死亡することもある油断のできない病気であります。今回の改正は、高齢者の発病、特に重症者を防止し、接種費用の一部を公費で負担するということで、高齢者のワクチン接種を積極的に推し進めることが目的であります。  インフルエンザの接種費用は、1回が大体3000円から5000円です。このうち法改正により負担費が差し引かれることから、高齢者はこれまでよりも安い料金で予防接種が受けられるようになります。また、副作用で健康被害が発生した場合も法的救済の対象となり、医療費が公費で支払われることになっております。
     近年、冬になると猛威を振るうインフルエンザによって、多くの高齢者が亡くなる事態がありましたが、制度の見直しを検討してきた厚生労働省も、最近、インフルエンザワクチン接種が安全で高齢者の重症化防止に有効であることが確認されたとし、今回の法改正となったのであります。  そこで1つ、予防接種の範囲、2つ目は予防接種の時期がいつ行われるか、そして重大な健康被害者の救済について、市長にお伺いいたします。  大きな2番目として、河川行政についてお伺いいたします。  平成11年10月の豪雨による浅水川・一級河川、及び土橋川・準用河川の増水によるはんらんは、多くの市民に被害をもたらしました。豊崎地区で豊崎中学校の生徒が犠牲になったことは、いまだ記憶に新しいところであります。  当地方でも、山間地の開発が行われ、市内でも都市化が進められ、市内幹線道路を初め狭隘な生活路まで舗装が進められております。両河川とも台風の時期になりますと──昨年、ことしもと3年間連続の避難命令が出されております。中でも土橋川は市役所の隣接地、繁華街の飲食店の真ん中を流れておる川であります。市ではハザードマップをつくり、市民の安全対策に供しておりますが、市民の方々が安心をして暮らせるのにはほど遠いところであります。  1番目として、浅水川は平成12年から災害復旧工事が始まっておりますが、その整備進捗の状況はいかがなっておりますか、お伺いいたします。  2番目として土橋川については、治水整備検討会の進捗状況と、今後の河川改修の見通しについてお伺いいたします。  3番目として、沢里地区の排水路の現況と今後の整備計画についてお尋ねいたします。  沢里、二ツ屋地区は、最近、都市計画道路3・3・8号が開通し、道路事情が改善され、新幹線八戸駅まで10分で行けるところでございます。しかしながら、長者中学校裏の市街地を取り囲む丘陵地では、各家庭で浸透桝はつけておるものの、それを受ける排水路が完備さておりません。このため、各家庭では困っております。赤ちゃんがおるものの、洗濯の回数を減らしたり、家にある家庭ぶろを長年使用禁止して銭湯に通っている人もあるように聞いております。また、家庭で流した水が近所に迷惑をかけたり、雨が降れば低いところに水たまりができ、近所同士が疑心暗鬼の状態であります。地域の道路を改良しようとしても、側溝整備もすることができない状態であります。  8年前にも本会議で申し上げたとおり、土橋川の下流から上流に向かって100メートルほどは整備しましたが、それから上流に向かってはまだ整備されておりません。何とか地権者の方々の御協力をいただいて整備していただきたいと思うのでございます。このことについて市長の御見解をお尋ねいたします。  大きな3番目として、道路行政についてお尋ねいたします。  1つとして、高規格道路及び主要地方道路の整備促進の進捗状況はどうなっているのか、お尋ねいたします。  国会では、日本道路公団を初め7特殊法人の廃止を与党合意いたしました。高速道整備計画の見直しを来年中には結論を出すようであります。東北縦貫自動車道八戸線は、既に平成元年9月に開通しております。八戸から青森までの北方延伸が進められているところであります。  現在整備中の八戸インターから八戸ジャンクションまでの工事はその一部であると同時に、北東北の国際物流拠点都市八戸と、首都圏を初め全国の主要都市への全国自動車道路網に組み込んだものと私は思います。  八戸港の物流貨物の増大と船舶の大型化や、またコンテナ化に伴う高速自動車道の整備と、大型車両の市街地通過や交通渋滞を少なくして、地元経済向上と同時に、快適な市民生活を維持するためには、主要地方道の整備が不可欠であります。  以上のことについて、市長の見解をお尋ねいたします。  2番目として、国道340号の道路改良状況と今後の見通しについてお尋ねいたします。  八戸市と南郷村は、経済的にも市民生活上からも密接な関係があります。国道340号はその生命線であります。この間の国道の幅員は狭隘であり、山間地域で坂道やカーブが多く、交通安全上からも問題であります。近い将来合併が望まれている地域であり、市や村にとっても解決すべき問題であります。  そこで、市長のお考えをお尋ねいたします。  3番目として、340号、長者中学校から笹子交差点までの安全施設延長計画についてお尋ねいたします。  今年3月に国道340号の歩道拡幅工事が、おかげさまで終わりました。八戸高校から長者中学校前まで約300メートルであります。この歩道は道幅50センチほどで、坂道であり、そしてカーブをしておる。その上、市内で最も交通量が多いわけであります。砕石運搬のダンプやその他の車が非常に多く通るわけでございます。沿線には保育園、幼稚園、小中学校と教育施設が密集しており、冬場には大変危険な通りで、子どもたちや保護者の方々には交通安全に万全を期して御協力をいただいておるところであります。  私は工事完成後、広い歩道を友達と連れ立って楽しそうに話し合いながら通学している生徒たちの姿を、開通間もなくに見ました。環境が変わればこんなに変わるものかと思い知らされたものであります。長者中学校の前から笹子交差点までの間、主要地方道の大きな交差点、そして図南小学校があります。図南小学校の向こうは、歩道が右側一方のみであり、引き続き両側2.5メーターの歩道にしていただきたく、地域住民の方々とともにお願いをしたいと思います。  そこで、市長のお考えをお尋ねいたします。  4番目、八戸港の輸入地域指定についてお尋ねいたします。一昨日の岩織議員と重複しておりますが、私の視点でお尋ねいたしますので、よろしくお願いいたします。  中村市長には、今定例会での提案理由の説明の中で、北東北随一の国際貿易物流拠点として八戸港の重要な基盤整備を進めてまいりますと述べられております。私も、八戸の将来を考えますと、先人の方々の苦難と努力で築いてきた八戸港を、世界に向かって一歩一歩前進させていくことが最も必要なことではないかと思うのでございます。  八戸港は、国の港湾整備計画に基づいて港湾修築が進められる一方で、平成8年3月、FAZ計画承認以来、関連施設の整備が着実に進む一方、コンテナ定期航路の開設が相次ぐなど、北東北における国際物流拠点としての機能が図られていることは喜ばしいことであります。  また、北米地域と本州で最も近いという地理的優位性に加え、中国のWTO参加による貿易の拡大や、ロシア沿海州、韓国など、今後の八戸港発展の可能性をより高めるものであり、期待に大きなものがございます。  しかしながら、八戸港の国際物流拠点化を推進する大きな役割を担うとともに、FAZ計画の中核である第三セクターの株式会社八戸貿易センターの経営問題が表面化し、県、市、会社を挙げて経営改善に取り組んでいる中、先ごろ地元紙報道で、県がFAZ計画の更新を見合わせるといった内容が大きく取り上げられたことにより、国際物流拠点化を目指す八戸市の発展を願っている私のみならず、多くの市民が不安を抱いているのではないかと思います。  青森県の姿勢が事実であるならば、八戸港の振興、発展に大きな影響を与えかねないものであるとともに、今後の八戸市発展の方向性にも陰りを生じさせるのではないかと懸念を覚えているものであります。  そこで第1点、FAZ計画の現状と将来の計画に対する認識についてお尋ねいたします。  2番目として、ポートアイランドの分譲状況についてお尋ねします。  第3点は、ポートアイランドの分譲促進策についてお尋ねいたします。  第4点として、ポートアイランドへの交通アクセス改善と、緑地の整備状況についてお尋ねいたします。  以上、よろしくお願いを申し上げます。  〔35番中村元博君降壇〕(拍手) ○議長(上田善四郎 君)市長 ◎市長(中村寿文 君)中村議員にお答えを申し上げます。  まず、衛生行政についての高齢者インフルエンザ予防接種についてであります。  1として、予防接種の範囲についてであります。  平成13年11月7日付で公布された予防接種法の一部を改正する法律等の施行に伴い、高齢者に対するインフルエンザ予防接種は市町村が実施することに定められました。対象者は、八戸市に住民登録をしている方で、接種日に、1、満65歳以上、2、満60歳以上65歳未満で、免疫の機能障害を有する等、厚生労働省令で定める者となっております。  2として、接種の時期についてであります。  インフルエンザ予防接種の実施時期は、市町村が定めることになっておりますが、当市としては今年度は平成13年12月20日から平成14年1月31日までの期間に、各受託医療機関において実施する予定であります。なお、平成14年度からは10月から12月に実施する予定であります。  3として、健康被害の対応についてであります。  法定のインフルエンザ予防接種が原因で健康被害が発生した場合には予防接種法による被害救済の対象となり、市が設ける予防接種事故調査会での検討を経て、厚生労働省の認定審査会における審議に付され、認定された場合には、医療費、医療手当、障害年金、遺族年金、遺族一時金または葬祭料が支給されることとなっております。  次に、河川行政についての浅水川整備進捗状況についてであります。  一級河川浅水川は、これまでも何回か集中豪雨によるはんらんを起こし、多大な被害を受けております。特に平成11年10月27日から28日にかけての集中豪雨により甚大な被害を受けたことから、馬淵川合流点から延長700メートルまでは国土交通省の直轄事業で、鼠田橋付近から延長2808メートルは青森県で、それぞれ災害復旧等関連緊急事業として採択を受け、放水路事業の進捗を図っております。  また、放水路の分岐点から上流の豊崎町滝谷地区までの延長4370メートルについても河川災害復旧助成事業として採択を受け、現在の流下能力毎秒90トンから計画流量毎秒240トンの流下能力にするため、現況幅員約19メートルを計画幅員約34メートルに拡幅する事業を進めております。  平成13年度までの進捗状況については、全体延長7878メートルのうち放水路部分の進捗率は事業費ベースで約82%となっており、平成14年度完成予定であります。また、上流の河川拡幅区間延長4370メートルの進捗率は事業費ベースで約73%となっており、平成15年度に完成する予定であります。浅水川改修全体の進捗率は約78%と伺っております。  このような中で、今後とも早急に改修整備についても関係機関に強く働きかけてまいりたいと考えております。  次に、土橋川治水計画検討会の進捗と今後の見通しについてであります。  土橋川は、流路延長約12キロメートル、流域面積約13平方キロメートルの比較的小規模な河川ですが、その流域の土地利用は、上流の森林・水田域から下流の市街地まで変化に富んでおり、降雨時の河川への流出が複雑であると同時に、洪水対策を必要とする地域が密集市街地であるなど、治水計画の策定が非常に難しい河川となっております。  このため土橋川の治水計画は、従来の河川改修手法である堤防を築く、あるいは川幅を広げることだけではなく、流域保全による流出抑制や、自然が持っている遊水機能を生かしながら改修を図る総合治水対策を検討する必要があると考えております。  これらの作業を進めるに当たっては、川がどのようにはんらんしているのか、その解析の過程と結果に高い信頼性が求められることになります。このため、河川の専門家としての高度な知識や、将来の八戸市のまちづくりにもかかわることから、河川工学に関する学識経験者、国土交通省東北地方整備局並びに青森県の河川行政者及び庁内の関係部署で構成する土橋川治水計画検討会をことし10月に設置し、第1回の検討会を実施したところであります。  第1回の検討会では、流域の概要、過去の浸水実績、流域の降雨と河川への流出の状況、これらを踏まえた治水計画の方向性等について提案を行い、委員の方々から活発な意見交換や提言等をいただいているところであります。  現在、第2回の検討会に向けて、1回目の提言を受けた項目についてさらなる検討を加えるとともに、庁内各部署から集約した八戸市の将来のまちづくりに対する考え方を整理する作業を進めているところであります。  今後の予定としては、第2回の検討会を12月下旬、第3回の検討会を来年2月中旬に予定しており、これらの検討会を通じて、平成14年夏ごろをめどに土橋川の総合治水計画素案の策定を目指しております。その後、この素案をもとにして、治水だけではなく河川環境の保全なども視野に入れ、さらに必要により地域住民等の意見を聞くなどして土橋川の整備のあり方を詰め、事業化に向けた作業を関係機関と協議しながら進めてまいります。  次に、沢里地区の排水路の現況と今後の見通しについてであります。  沢里地区の国道340号の西側、長者中学校付近の傾斜地は市街化調整区域でありますが、宅地化が進み、私道からの雑排水等が民有地及び国有地を自由に土橋川へ流下していた状況であります。  平成5年度に、この地区の排水対策について地区住民から整備の要望があり、図上で沢部約500メートルを選定し、現地の測量調査を実施したところであります。  このルートの用地は、他地区に住む5名の地権者並びに国有地であることが判明し、測量時点では全地権者から整備の同意を得ていたところでありますが、その後、一部の地権者から土地利用の考え方が変わったとの理由で整備は承諾できないとの申し出があり、下流側190メートルの整備で中断しているところであります。  今後の見通しでありますが、これまでの交渉経過を踏まえ排水路の整備について地権者の理解が得られるよう、地域住民とともに交渉を重ねてまいりたいと考えております。  次に、道路行政についての高規格道路の進捗状況についてであります。  東北縦貫自動車道八戸線は、国土開発幹線自動車道として位置づけられている高規格道路で、八戸市櫛引から市川町間の14.8キロメートルが建設中であります。進捗状況といたしましては、平成5年度に事業着手以来、平成13年度には土工及び路盤工事の全区間完成が見込まれ、本年10月には舗装工事へ向けたアスファルトプラントの火入れ式がとり行われるなど、平成14年内の開通を目標に工事が最終の段階に入ったものと考えております。  市としても、高規格道路に対する市民の期待が大変大きいことと国土の均衡ある発展の観点からも、おくれることのないよう措置していただくため、強く国及び道路公団等に対し働きかけているところであります。  次に、国道340号の道路改良状況と今後の見通しについてであります。  国道340号の八戸高校付近から南郷村境までの約6キロメートルの道路改良計画状況についてでありますが、平成12年度までに八戸高校から長者中学校入り口までの約700メートル間は、用地の未解決部分があるもののおおむね改良され、供用しております。  また、長者中学校から笹子交差点までは、片側一部約650メートルの歩道整備計画があります。笹子交差点から南郷村境に向けては、平成7年度から8年度にかけ上り街道時代からの松の木を活用し、歴史的景観に配慮した歩道拡幅整備約920メートルが実施されております。この先約4.4キロメートルの南郷村境までの道路改良計画について県に伺ったところ、現状のままと聞いておりますが、市としては狭隘区間の解消や見通しの悪い箇所の改良について、今後ともお願いしてまいりたいと考えております。  次に、国道340号の交通安全施設計画についてであります。  国道340号の長者中前から笹子交差点までの歩道整備の状況は、八戸ニュータウン側については笹子交差点まで設置されており、一方、図南小学校側については東北電力八戸ヘリポート付近まで設置されております。  県では、現在ヘリポートから笹子交差点までの未整備区間約650メートルについて幅員3.5メートルの歩道を計画しており、今年度は調査設計を行い、平成14年度から本格的な整備に努めていく予定であると聞いております。  次に、港湾行政についての八戸港FAZ計画の現状と今後の展開についてであります。  平成8年3月に国の承認を受けたFAZ計画では、当面の目標年次を平成14年とし、目標とする輸入貨物の取扱量を約729万トン、このうちコンテナ貨物量を約37万トンに設定しております。  平成12年の実績を見ると、輸入貨物取扱量では約749万トンと目標をクリアしているものの、コンテナ貨物については7割程度の達成率になっていることから、取扱量の拡大に向けて関係者が一体となり、今後なお一層努力していくことが必要であると考えております。  FAZ計画についての県の見解及び計画変更を含めた今後の基本的な方針については、さきに岩織議員にお答えしたとおり、県、市ともFAZ計画推進の共通認識に立っているほか、県では経済情勢等の環境変化の現状分析を初め、FAZ制度の支援策の利用状況と地域への貢献度、さらには今後の課題等についての調査を来年度実施したいとの意向であり、調査結果は今後の計画に反映されていくことになります。  八戸港は、当市の重要な産業基盤として市勢発展の大きなかぎを握るものであり、特にFAZ計画は、北東北における国際物流拠点港を目指す八戸港にとって重要な役割を果たしていることから、今後は従来にも増して県と緊密な連携をとりながら、事業の推進に努めてまいりたいと考えております。  次に、ポートアイランドの分譲状況についてであります。  八戸港ポートアイランドは、八戸港における今後の物流需要の増大、船舶の大型化やコンテナ貨物の増加に対応するとともに、市民が憩える親水空間をも備えた総合物流空間の形成を目指し、全体計画85ヘクタールで計画され、平成9年4月第1期計画分35ヘクタールが供用開始されたところであります。現在、第2期計画分50ヘクタールのうち、約21ヘクタールが廃棄物埋立護岸事業として青森県により整備が進められております。  現在、ポートアイランドには株式会社八戸貿易センター、苫小牧埠頭株式会社、八戸港湾運送株式会社、青森県警の水上警備派出所などが立地しております。ポートアイランドの分譲状況について管理者であります青森県に伺ったところ、分譲対象面積15.6ヘクタールのうち3.6ヘクタールが分譲済みで、約23%の分譲率となっております。また、国際経済交流施設や民間施設など、今後の分譲予約を含めると約60%の分譲率とのことであります。  次に、ポートアイランドの分譲促進策についてであります。  ポートアイランドの分譲については、青森県が保管・流通施設等への利用を目的として地元を優先し、順次県内、県外へと対象を広げ、分譲してまいりました。  分譲の促進については、当初、青森県が市内の企業を対象に説明会を開催しております。また、市としてもこれまでポートセミナーやポートセールス等さまざまな機会に企業へ呼びかけるなど、青森県とともに取り組んできたところであります。市としては、国際物流拠点機能の拡充のためには、分譲率の向上は重要であると認識しておりますが、昨今の経済情勢を考えると厳しい状況にあります。  このような厳しい状況の中ではありますが、これまで同様にさまざまな機会に企業に呼びかけるとともに、青森県や関係各機関とPRの方法等を協議し、分譲促進に努めてまいりたいと考えております。  次に、ポートアイランドへの交通アクセスの改善と緑地整備の状況についてであります。  ポートアイランドへの交通アクセスについては、現在の八戸港港湾計画では石油基地前面の岸壁に沿った河原木1号ふ頭線が、白銀地区と市川地区を結ぶ都市計画道路3・3・7号からポートアイランドへのアクセス道路として位置づけられております。  事業者であります青森県に伺ったところ、今年度から当該道路の整備に向けた調査を開始したとのことであります。整備に当たっては、石油取り扱いドルフィンの移設が必要不可欠であり、この移設には多額な費用と時間がかかるため、道路供用開始まで長い期間を要するとのことであります。  このため青森県では、当面の間は河原木2号線と沼館豊洲線をアクセス道路として、平成10年度までに道路改良工事を行ったところであります。しかしながら、このルートは石油基地内を通過するため、アクセス道路として一般車両が頻繁に通行することは、石油等の危険物積載車両を巻き込んだ交通事故の発生が懸念されることから、市としても安全かつ円滑にポートアイランドへの通行ができるよう、早い時期に本来のアクセス道路である河原木1号ふ頭線が整備されるよう、引き続き県に対して要望してまいりたいと考えております。  ポートアイランドの緑地については、豊かさと潤いを求める市民ニーズが高まる中で、臨海部においても憩い、安らげる空間が求められていることから、親水空間として位置づけられております。  事業者である青森県に伺ったところ、緑地の整備計画は約2.5ヘクタールの規模で、これまで植栽やトイレ、デッキの整備が進められ、本年度においては園路や木製デッキの整備が進められております。進捗率については、平成13年度末時点で約60%の予定で、14年度以降デッキ、ベンチ、水飲み、円形広場、築山、スロープ及び駐車場等の整備が予定されております。  市としては、最近ポートアイランドへ訪れる市民が増大していること、また、親水空間整備に対する市民の要請が高まっていることなどから、できるだけ早い時期の完成について引き続き県に対し要望してまいりたいと考えております。  なお、青森県は八戸港においては市民の要請の高い緑地整備が重要であると認識しており、河原木地区の沼館緑地を早期に完成するべく努力しているとのことであります。  以上で答弁を終わります。 ○議長(上田善四郎 君)中村元博議員 ◆35番(中村元博 君)大変に多岐にわたる質問に対しまして親切丁寧に御答弁いただきまして、大変ありがとうございました。  質問事項の中で、第1点、衛生行政について、重大な健康被害の対応についてが、私ちょっと聞き漏らしたかどうかわかりませんが、聞けなかったんですが、ちょっとこの分についてもう一度、部長でもどなたでもいいです、お知らせいただきたい。  それから3点目の道路行政の中で、私の質問がちょっと、高速道路及び主要地方道で話をしたものですから、この中で都市計画道路3・3・8号の進捗状況については、部長からでもお話しいただきたい。  それから港湾行政についてですね。分譲は全体の約20何%というようなことでありますかね、そういうようなことの中で今後分譲についてどのように考えるのかというようなことでありますので、その辺を含めながらお答えをいただければありがたい。  今の点についてお知らせいただきたい。 ○議長(上田善四郎 君)健康福祉部長健康福祉部長(前田榮 君)法定インフルエンザ接種において何らかの異常な状況に陥った場合のことだと思いますが、まずその対策の1つは、八戸市がそれぞれの自治体が設けます予防接種事故調査会、ここでその原因を詰めてくださいということになるわけです。その検討の中で、これは接種に基づくものであるということになりますと、今度は厚生労働省が組織しております認定審査会に諮られます。認定審査会の結果を経て、先ほど市長が言ったような医療費とか手当とか葬祭料まで言ったわけですが、そういうふうな定められた手当てがされるということでございます。  以上でございます。
    ○議長(上田善四郎 君)建設部長 ◎建設部長(大野耕嗣 君)3・3・8都市計画街路の進捗状況についてでございます。  都市計画道路3・3・8号は、白銀市川環状線、全体延長約21キロメートル、標準幅員22メートルの4車線であります。各工区の進捗状況でありますが、糠塚工区は国道340号から主要地方道八戸大野線間の延長1950メートルで平成9年度から事業着手し、現在用地買収が進められ、工事着工に向け埋蔵文化財調査等を進めておるところでございます。  尻内町地区の碇田工区は、延長1310メートルで平成11年度に事業着手され、主要地方道八戸三沢線、いわゆる尻内町工区とあわせ、東北新幹線八戸駅が開業される平成14年12月までに暫定2車線で供用する予定としております。  次に、市川町工区は、八戸北インター工業団地地内から主要地方道八戸野辺地線間の延長約2050メートルであり、平成5年度に事業着手し、国道45号へアクセスする道路の土工事を進めるとともに、平成10年度からJR東北本線をまたぐ仮称市川町跨線橋の橋台、橋脚等に着工しております。  また、桔梗野工区は、八戸野辺地線から主要地方道八戸百石線までの延長約2730メートルで、平成7年度に事業着手し、平成13年度から八戸野辺地線をまたぐ仮称桔梗野高架橋の橋脚に着工しております。  現在のところ、糠塚工区、市川町工区の完成予定は平成10年代後半を目指しており、桔梗野工区については平成10年代後半に部分完成を目指していると聞いております。  都市計画道路3・3・8号白銀市川環状線は、本市にとって市街地の渋滞解消に有効な外環状線と位置づけており、現在着工している工区の早期完成並びに未着手区間につきましても早期に着手されますよう、引き続き青森県に対し強く働きかけをしてまいりたいというふうに考えております。  次に、ポートアイランドの分譲の促進策についての再度のお尋ねでございました。  私ども、今、港湾をいわゆる利活用を図るポートセールス、それと同時に県と一緒になりまして企業誘致、いわゆるポートアイランドに企業に張りついていただくように、企画部の企業立地課も一緒になりまして、そういうPRといいますか、セールスをやっているわけですが、なかなかこういう経済情勢のときですので、先ほども市長から申し上げましたように状況は厳しいわけですけれども、引き続き努力してまいりたい、御理解をいただきたいと思います。  以上です。 ○議長(上田善四郎 君)中村元博議員 ◆35番(中村元博 君)ありがとうございました。  ポートアイランドのことでちょっとお尋ね申し上げますが、そういう中で一生懸命やっているわけでございますね。その中で、この地域かどうかわかりませんけれども、木工を八戸にという話があったようでありますが、その経過がどうなっているんですか。もしわかればお教えいただきたい。 ◎建設部長(大野耕嗣 君)わかっている範囲でお答えを申し上げたいと思います。  そもそもこのポートアイランドにどういう施設を張りつけるかということについては、この港湾計画の中で定められておりますが、保管であるとか流通、あるいは運輸、倉庫、いわゆる物流にかかわる施設を張りつけるというのが原則となっているわけです。  そんな中で、今、議員からお話しの、ちょっと私も正確じゃないんですが、合板会社といいますか、いわゆるベニヤ関係の企業だと思うんですが、そういう企業が八戸に進出をしたいという話もあったというふうに聞いておりますが、その後、県との話の中で、先ほど地元優先、県内、そして県外、そして先ほどお話ししたような流通関係ということになっているものですから、そのお話が進まなかったということもあるようですが、こういうふうになかなか埋まらないような状況があるとすれば、そういうことも含めて改めて県とも相談をしてみたい、こういうふうに思います。  以上です。 ○議長(上田善四郎 君)以上で35番中村元博議員の質問を終わります。   ────────────────────   6番 山名文世君質問 ○議長(上田善四郎 君)6番山名文世議員の質問を許します。山名議員  〔6番山名文世君登壇〕(拍手) ◆6番(山名文世 君)平成13年12月定例会に当たり、社民党・市民連合の一員として質問いたします。  まずは中村新市長の誕生に心から敬意を表します。おめでとうございます。  さて、地方分権が進展する中で、地域の将来展望を見い出す先見性や独創的な企画が要求されております。職員一人一人の熱意が発揮できる職場改善を進めるとともに、住民サービスの質的向上が図られる自治体改革が望まれます。  そこで、庁内の意識改革についてでありますが、私はこのたびの質問で公僕であるはずの職員による公金横領事件をあえて議会で取り上げなければならない事態を大変残念に思っております。本件の概要は報道によって承知したところでありますが、2年半を過ぎた現在に至って表面化したということは、内部告発によるものと思われます。  事件の問題点は、公金がいとも簡単に着服できた収納のあり方、懲戒処分の妥当性、事件の公表を控えたこと、今後の収納管理対策、そして告発によって発覚しなければ同種の事件は再び水面下で処理されたものと推測され、大きな疑問を持たずにはいられません。  担当所管では、職員の事情や実害がなかっことを考慮し、公金の流用と解釈したと説明しております。しかし、横領したものを発覚してから全額補てんしたので実害がなかったとの解釈や、一部の埋め合わせをもって流用に当たるとの釈明には同意できかねます。確かに、身内の借金返済など一部情状が考慮されるとはいえ、公金横領の罪は消すことのできない事実であります。しかも、停職6カ月間の処分が発令された翌日付で本人は依願退職し、退職金が規定どおり支払われたことについて、市民感情とすれば内部同士のかばい合いとしか映らないのは、客観的な理と思われます。  公金横領は、まじめに職務を遂行している職員全体と市民の信頼を裏切る行為であり、金額の多寡や情状のいかんにかかわらず、懲戒免職が相当と考えますが、関係者の所見を求めるものであります。  第2点目は、公金横領に関する収納対策についてであります。  当市の公金横領事件による免職事例は、最近の統計でも昭和62年に約980万円、平成2年に587万円、同年543万円の計3回発生しているようであります。こうした公金をめぐる横領事件は、支所などの職員配置が少ないところで比較的に起こりやすい状況にあると考えれば、領収公印は電算システムに切りかえるなどの工夫が必要と思われます。  公金は市民の共有の財産でありまして、血と汗の結晶であります。事件の都度対策が施されてきたとは思いますが、公金横領事件が繰り返し発生していることから、収納後の管理体制に万全を尽くさなければなりません。今後の対策も含め、答弁を求めます。  第3点目は、庁内公募によるフリーエージェント制の導入について伺います。  公務員制度改革の機運が急速な高まりを見ております。バブル崩壊後の長引く経済不況と国の財政悪化のもとで、これまで以上の効率的な行政運営が急務となる中、公務員の人事考課制度が取りざたされているこのごろでもございます。人事考課制度の短所は、秘密主義や減点主義に陥りやすく、考課する上司の感情が入るなど、さまざまな観点から指摘がなされ、異論のあるところであります。  さて、当市においても庁内活性化のために既に鋭意努力されているところでございますが、金沢市の例では平成12年度から同一部署に3年以上勤務した中堅職員を対象として、異動や同じ部署を希望する者に庁内公募のFA制を導入しております。金沢市から確認したところ、FA希望者の中から人事部がさらに部署の選考に当たるようでありますが、初年度の公募では10名の希望が出されたそうであります。当初は徴収、用地、福祉、イベント関係の4部門だったものが、平成13年度には対象枠を拡大して公募したところ17名の希望者があり、人材育成、専門性、庁内活性化のために役立っていると伺っております。  斬新なアイデアとして注目に値する企画と思われますし、職員の個性と意欲を引き出すFA制導入について、所見を伺いたいのであります。  次に、労働行政について質問いたします。  完全失業率5.4%、完全失業者数は350万人を超え、潜在的失業者を加えますと400万人以上と戦後最悪を更新し、6%台に乗る機運さえ漂っております。雇用確保がままならない中で、生産調整に伴う解雇のほか、事業所閉鎖や縮小によるリストラ解雇などが失業者の増大に拍車をかけ、国の雇用対策は一向に実を結ばない現状にあります。  青森労働局発表による本年度10月末現在の県内事業所における5人以上の解雇者総数は4046人に達し、過去最悪だった98年度の3922人を既に年度途中で上回る非常事態となっております。当市の解雇者は同時点で914人と県内ワーストトップの座を占め、大変不名誉な結果となっております。リストラ解雇によって企業再建を図るなどの社会機運の高まりから、便乗型による解雇も増大している中で、労働組合のある職場ではそれなりの援助が期待できますが、個人が不当解雇で司法に訴えるには時間も費用もかかります。働く者の権利を踏みにじられながらも、個人では争えない社会環境を思うとき、労使紛争を早期に解決する司法制度の改革や、関係所管の監督及び指導が強く望まれます。  個別紛争の解決に当たっては、労働局長による紛争解決の援助を求める方法もありますが、これは国の所管であります。市民が解雇問題や労使紛争を気軽に相談し、自治体での身近な援助機関の必要性が強く求められていることから、制度実現についての所見を求めるものであります。  次に、国民健康保険行政について伺います。  第1点目は、国保税に係る収納率の向上対策についてであります。  長引く不況の影響を受け、全国の市町村国保の収納率は、平成2年度の94.17%をピークにして年々低下傾向に歯どめがかかりません。県内8市の収納率の状況比較からも、その傾向は顕著であります。  当市の国民健康保険課調べによる平成12年度の一般、退職含めた収納率は91.21%で、対前年比マイナス0.17%と県内8市の中で第4位でありますが、県内全体平均比較ではマイナス約1%、67市町村中第58位と1ランクダウンしております。  一般的には、人口の多い地区ほど収納率は下がる傾向にあるのは事実でありますが、平成11年度の厚生労働省調査では、収納率の全体的低下傾向の中、全保険者の36%に当たる1169保険者は前年度より収納率をアップしており、経営努力の側面として評価されるところであります。これまでにも関係職員が努力されてきたことは承知しておりますが、年々低下傾向にある国保税のさらなる収納率の向上対策を示していただきたいのであります。  第2点目は、国保税滞納者に対する扱いについて伺います。  平成12年4月の法改正により、これまで市町村の裁量にゆだねられてきた保険証返還と資格証明書交付について、特別な事情が認められないのに1年以上滞納した世帯には、必ず返還を求めなければならないと定められたのであります。これに伴い、ことし6月1日現在の国の調査では、保険料の滞納者が390万世帯で、昨年より20万世帯増と全体の17.7%を占めております。保険証を返還させられ、窓口で医療費の全額支払いを余儀なくされる資格証明書を交付された世帯は11万世帯を超え昨年より15%の増、短期保険証交付者も急増し約70万世帯に上っております。  県内でも類に漏れず、滞納期間が1年を経過したのは2万457世帯の4万688人に上り、12市町村だけで537世帯に資格証明書が交付されております。長引く不況により、企業のリストラなどでやむを得ず社会保険から国保に変更せざるを得ない人たちや、低所得のため保険料の支払いが滞る方がふえ続けております。  当市における短期保険証の交付対象者は2756件あり、資格証明書の交付事例は現時点ではありませんが、今後は保険証の取り上げが予測されることから、その取り扱いについて明らかにしていただきたいと思います。  次に、規制緩和に伴う旅客自動車運送事業について質問いたします。  第1点目は、八戸地区タクシーの適正化のための審議機関設置について伺います。  道路運送法改正が本年2月実施予定から、1年間の延期をもって年明け後の2月から施行される運びとなりました。これまで規制によって守られ、独占を許さなかったタクシー業界にとって、本格的な競争の中で淘汰される時代の趨勢とも言えます。  一方、法人タクシーなどの参入基準は、これまでの認可制から許可制に移行されたとはいえ、安全確保のための適切な事業計画、遂行能力並びに損害賠償能力や資金計画について適切であることの十分な審査が必要と付されたところでもございます。  タクシーは減収にあっても増車指向が強いことから、著しい供給過剰になるおそれのある地域を特別監視地域として指定し、緊急調整措置の発動要件等については、実車率、日車営収が一定の要件を満たすなど、事態の改善を可能な限り図るものとされております。  このようなことから、都道府県単位の陸運局、支局の管轄区域において、地方運輸局、事業者及び労働団体を中心メンバーとするタクシーの適正化のための関係者の話し合いのが原則開催の方向で進められております。しかし、タクシー事情はそれぞれの地域の特性があり、自治体の行政機関、事業者、労働組合、市民参加などによる地域の声や利用者ニーズが生かされなければなりません。  当市は、平成14年新幹線開業に伴い、各地からの来客を迎えるに当たり、タクシーやバスなどの旅客運送に携わる乗務員は、八戸の顔ともなるべき性質が秘められております。地元業者にとっては、悪質業者や大手企業の進出が予測されることから、タクシー業務の適正化と混乱回避、良質な運転者の確保、利用者利便の向上などから、急務な課題として関係者から審議機関設置を要望する声が強まっております。当市のイニシアチブを発揮されまして、八戸地区タクシー適正化のための審議機関設置を検討していただきたく提言いたしますが、所信をお伺いいたします。  第2点目は、八戸市自動車運送事業について質問いたします。  バス事業は、車社会の進展、少子高齢化、規制緩和、コストダウンなど著しい社会環境の変化に伴い、厳しい事業運営を余儀なくされております。とりわけ、規制緩和に伴い参入、退出規制が撤廃されることにより、地方バス事業者が不採算路線を順次廃止していく傾向が強まっております。  しかしながら、バス事業は旅客を運送する公共交通機関として、地域住民の生活に密着した交通弱者の足として欠かせない役割を担っておりまして、不採算路線を克服するための経費の圧縮や企画力が求められる時代であります。  最近、デマンドバスという言葉を耳にいたします。デマンドバスは、実施地域によって形態は異なるようでありますが、直訳をいたしますと、要求に応じて迎えに来たり、利用者の希望によって基本ルート以外のルートを回ったりするバスであります。フランスやカナダでは、過疎バスをタクシーに代行させた例もあり、差額分の補てんだけで済むことから、財源を節約できる利点と、利用者は快適な車で移動できる一石二鳥のアイデアではありますが、自治体への導入に当たっては課題も多いものと伺っております。  一方、高齢者や子どもの利用を考えたコミュニティバスの運行は、全国の自治体200以上の地区で導入されております。費用対効果による効率的追求も必要でありましょうが、市長のキャッチフレーズでもあります、住んでよかった、住んでみたいまちづくりは、福祉的要素が多分に盛り込まれた住みよいまちづくりによって実現可能と考えます。したがいまして、これまでの事業内容を洗い直し、先進地の視察も含め公共バス事業の利便性を高めていくべきと提言いたしますが、今後の方策も含め所信を伺いたいと思います。  最後に、財政見通しの認識について伺います。  中里前市長によれば、借金をふやしたと言われるが、各種指標から見ると財政は健全性を保っており、まだ力があるとの認識を示しておりました。果たしてそうなのかとの疑念が抜け切れません。  当市の自主財源比率は、平成9年度の51.7%から10年度は50.0%、11年度49.2%、12年度48%と年々低下しておりまして、全国平均の50.2%を下回っております。公債費負担比率は一般財源に係る借金返済の目安とされ、全国平均の15.0%と比較して15.7%と悪化、さらには実質的な自治体負担の重さをあらわす起債制限比率では全国平均10.8%と比較して12.6%と、いずれも平均以下であります。  とりわけ経常収支比率では、今でこそ90%を超えますと財政再建計画の策定を義務づけられておりますが、つい数年前には85%がその目安とされ、一般的には80%を超えれば財政硬直化が進んでいる指標ともなっております。  当市の経常収支比率は、平成12年度決算において財政硬直化の指標とされる80%を超えると同時に、数年前の目安を超え85.5%と財政再建計画の策定を義務づけられる90%に限りなく近づいております。バブル経済崩壊以降、国は公共事業のための自治体地方債発行を積極的に奨励し、地方交付税を上乗せして債務返済の助成制度を推進してきました。その結果、国の資金運用部から交付税特別会計への借入額は急増しておりまして、2001年度末の借入金残高は42兆5000億円に達する見込みであります。そのうち、各自治体が28兆5000億円を将来的に返済しなければならず、決算に計上されない地方自治体の隠れ借金として残されていることが指摘をされております。  地方交付税制度の見直しが言われる中、交付税依存体質からの脱却を求められ、財源の乏しい自治体のひとり立ちを促すかの現政権のあり方から見て、当市の財政力に余力があるとは思えないのが率直な実感であります。  中村市長は、前市長と同じ認識を持って事に当たられるのか所見を伺いまして、このからの質問を終わらせていただきます。  〔6番山名文世君降壇〕(拍手) ○議長(上田善四郎 君)市長 ◎市長(中村寿文 君)山名議員にお答えを申し上げます。  まず、庁内の意識改革についての、南浜支所の公金横領事件と懲戒処分についてであります。  平成11年2月4日に判明した元南浜支所職員の公金に関する不祥事は、全体の奉仕者である公務員としては絶対にあってはならないことであり、また市民の皆様の信頼を裏切る行為であり、まことに申しわけなく思っています。  既に新聞報道等で御存じのことと思いますが、今回の不祥事は、当該職員が窓口納付された国民健康保険税等の公金を一時的に不正に流用したものであります。当時、当該職員は多額の負債を残して行方不明となった親族にかわって、自分の給料のほかにサラ金等からの借り入れによりその負債を返済してきましたが、自分自身も返済に行き詰まり、公金を一時流用して負債の返済に充てることを繰り返していたものであります。  親族の負債の返済という情状があったにせよ、また一時的とはいえ公金を不正に流用した行為は地方公務員法に違反し、許されない行為でありますことは明らかであり、法に照らして厳正に処分したものであります。  処分に当たっては、行為の原因、動機、性質、態様、結果、影響等のほか、当該職員の職務内容、職務経歴、勤務成績、改悛の程度等について総合的に判断し、当該職員に対して今後このようなことのないよう強く自覚と反省を求めるため、平成11年3月18日に免職処分に次いで重く、停職処分でも最長の6カ月の停職という厳しい懲戒処分を行ったものであります。  公務員の不祥事に対しましては、社会的に厳しい目があることを常に認識し、今後の行政運営に当たってはこれまで以上に襟を正し、厳正な事務処理の徹底を図るとともに、事務事業の執行においては基本に立ち返り、それぞれの職責を再認識して職務に臨み、市民の皆様の信頼の回復に努めてまいりたいと考えております。  次に、公金横領にかかわる対策についてであります。  支所における公金の不正防止策でありますが、従前は、すべての収入をレジスターに打ち込んでいた支所と、手数料収入のみを打ち込んでいた支所がありましたので、全支所ですべての収入をレジスターに打ち込み、その控えを支所長が会計書類を決裁するときの添付書類としました。  また、納付書が発行されているものを収納したときに、納付者の氏名のみを記入していた領収スタンプ使用簿には、氏名のほかに収入科目、件数、金額も記入することといたしました。さらに、支所長による現金確認方法について、現金と会計書類及び各種証明申請書との突合に加え、レジスターの収入控え及び領収スタンプ使用簿とも突合した上で、金融機関に預け入れることといたしました。  また、当時支所で収納した現金は毎日地元の郵便局、農協等に預けておき、10日ごとに市金庫に振り込んでおりましたが、ことしの8月からは収納した現金を毎日市金庫に振り込むなどの改善策も講じているところであります。  なお、平成14年1月28日からは支所のオンライン化により、印鑑証明書及び住民票の発行が迅速にできるようになります。これとあわせて、支所の会計書類もパソコン処理により作成することにしており、今後とも利用者の利便を図るとともに、事務処理の安全、正確性の向上に努めてまいりたいと考えております。  次に、庁内公募によるFA制の導入についてであります。  当市の人事異動における職員の異動希望の吸い上げについては、平成11年度までは担当事務の変更を希望する職員のみから担当事務変更希望申請書を提出させていましたが、平成12年度からは主任主査級以下の職員全員から異動に関する自己申告書を提出させて、個々の職員がどのような仕事を経験してみたいかの情報をもとに、その意向を可能な限り反映させて人事異動を行っております。  その結果、平成12年度においては異動希望者数51人に対し異動実施者数は27人、52.9%の達成率となり、平成13年度においては異動希望者数53人に対し異動実施者数は24人、45.3%の達成率となっているところであります。  庁内公募によるFA──フリーエージェント制は、石川県金沢市で導入しており、その内容は人事当局が特定の公募対象業務及び職種を選定し、現所属に3年以上在籍した職員を対象として公募し、人事異動に反映させているものであります。  人事異動は職員の士気の高揚、職員の能力開発と人材育成、組織の活性化、行政能力の向上を目的として行っているものであり、職員の異動希望等の意向を反映させることは、職員のやる気を引き出す有効な手段であると認識しております。  当市においては、職員の異動等の希望に際し、特定の業務や職種に限定せず市の行政事務全般を対象として希望を提出させておりますが、イベント関連業務や新規事業など職種を絞った公募も効果的なものもあると考えられますことから、FA制の活用も含め職員の異動希望等の人事異動への反映について、今後とも可能な限り努めてまいりたいと考えております。  次に、労働行政についての解雇問題への対応についてであります。  企業組織の再編や人事労務管理の個別化等に伴い、労働関係に関する事項についての個々の労働者と事業主との間の紛争が増加しております。民事の問題である個別労働関係紛争については、我が国においては最終的に裁判で解決されるべきでありますが、現実の問題として裁判には多くの時間と費用がかかり、また労働者と事業主という継続的な人間関係を前提とした円満な解決のためには、労使慣行等を踏まえた解決が図られることも重要であります。  このことから、労働問題への専門性が高く、無料で個別労働関係紛争の解決援助サービスを提供する全国レベルのセーフティーネットとして、本年7月に制定されました個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律に基づき、都道府県労働局長の助言、指導制度、紛争調停委員会によるあっせん制度が整備されたところであります。  具体的には、各都道府県労働局の出先機関として総合労働相談コーナーが全国に設置され、総合労働相談員を配置して、解雇を含む労働問題に関するあらゆる分野を対象に相談を受け付けております。  当市においては、本年10月から八戸労働基準監督署内に八戸総合労働相談コーナーが設置されたところであり、手続が簡易なことから、市としてもこの制度のPRに努めるとともに、労働関係紛争に関し迅速な解決が図られるよう関係機関に働きかけてまいりたいと考えております。  次に、国民健康保険行政についての国保税にかかわる収納率の向上対策についてであります。  国保財政を支える国保税の割合は約37%を占めており、収納率の向上は国保財政の健全な運営を確保する上からも重要であります。したがって、収納率の向上を図るため、国民健康保険課と収納課の連携によりあらゆる機会をとらえて滞納者と接触し、かつ根気よく納税指導することが必要と考え、1つ、適正賦課の促進、2、徴収体制の充実と強化、3、口座振替の拡大、4、国保制度の啓蒙等を柱として継続して取り組んでおります。  国民健康保険課の対策としては、1つ、国保資格の早期届け出の案内、2、届け出遅延者に対する法令に基づいた遡及賦課の実施、3、居所不明者の追跡実態調査及び無申告者への申告指導、4、市長を陣頭に街頭キャンペーン及び市広報紙に国保特集号の掲載等による国保制度の啓蒙を実施しております。  収納課の対策としては、1、滞納整理計画書作成により滞納整理の早期着手、2として、高額及び大口滞納者の優先整理、3として、的確な財産調査及び実態調査、4として、差し押さえ等の滞納処分及び執行停止処分の促進、5として口座振替の促進など、このような対策を実施しております。  さらに、平成13年度から実施しました滞納者対策の活用と、収納率の高い他市の実施状況を調査研究し、収納率の向上に努めてまいりたいと考えております。  次に、国保税滞納者に対する扱いについてであります。
     介護保険法の施行に伴う国民健康保険法の一部改正により、平成12年4月1日以降からの国保税について、特別の事情がないのに一定の期間滞納した場合、保険証の返還及び資格証明書の交付並びに給付の一部差しとめの措置が義務化されました。  このため、青森県国民健康保険連合会において、県下67市町村が統一した認識のもとに一斉に実施する必要があるとし、標準的な実施要綱の手引を作成いたしました。これを受けて八戸市国民健康保険税滞納者対策要綱を制定するとともに、八戸市国民健康保険短期被保険者証交付要領を定めたところであります。  この措置は、滞納が納期限から1年間経過した場合に講ずるもので、短期保険証の交付に当たって対象者には事前に短期保険証交付予告通知により納税相談日を設け、納税相談及び指導に応じた者を除き来庁しないなど無反応な滞納者に対し、10月の保険証更新時に短期保険証を交付したところであります。  また、資格証明書については、短期保険証交付者の中から今後の弁明の機会の付与等によっても特別の事情がなく、かつ国保税の負担能力があり滞納していると判断される世帯に対し保険証の返還を求め、短期保険証の有効期限切れをもって発行を予定しております。  なお、低所得者については、7割、5割、2割の法定軽減を初め、納付困難な場合の納税相談による申請減免等により低所得者に配慮した対策をとっており、適正な実施に努めてまいりたいと考えております。  次に、規制緩和に伴う旅客自動車運送事業についての八戸地区タクシーの適正化のための審議機関設置についてであります。  来年2月から施行される改正道路運送法が平成12年5月に成立した際、タクシー事業の適正化推進等のために協議機構を設置することが附帯決議されました。これを受けて、国土交通省では各都道府県にある陸運支局に対し、タクシー協議会を改正法施行前に設置するよう運用通達を出しております。  本県では、東北運輸局青森陸運支局においてタクシー事業者や利用者、労働組合等関係各界の代表を構成メンバーとする、全県を対象としたタクシー協議会を来年1月に設立し、タクシー事業の活性化に向けて取り組む予定であると伺っております。  市としては、国民すべての利益になることを目指したこの規制緩和が逆に事業の悪化やサービスの低下、輸送安全性の低下等を招くことにならぬよう、今後設立されるタクシー協議会の状況を踏まえた上で、議員御提案の審議機関の必要性について検討してまいりたいと考えております。  次に、八戸市自動車運送事業についてであります。  デマンドバスは、利用者の乗車希望または予約によって弾力的に運行する乗合バスを総称しており、1として、既存路線は定期ダイヤで運行するが、あらかじめ設定された迂回ルートの部分をデマンド──要求によって運行するタイプ。2として、定期路線の一部がデマンド区間となり、デマンドがある場合に設定ダイヤで運行するタイプ。3として、運行路線そのものがデマンドによって変わるタイプなどがあり、予約、受付、運行管理等の一体的なシステムを構築する必要があると言われております。  現在、一部地域において試験的にデマンドバスが運行され始めており、高齢化社会、過疎化問題、環境・エネルギー問題などの観点からも関心が高まっているところであります。  一方、コミュニティバスは、幹線道路を運行することが多い既存のバスサービスではカバーし切れない道路狭隘地域等のニーズに対応するため、小型バスを運行させることにより交通弱者の外出意欲に対応しながら、商店街、公共施設等へのアクセスを確保することなどを目的として運行するものと言われております。  その運行形態としては、ワンコイン等の均一運賃制をとるものが多いほか、停留所間隔が短いものや自由乗降をとるものもあり、小回りのきく新しいバス交通として全国的に広がりを見せております。しかし、事業経費に比べて極端に運賃収入が低く、採算性に欠けるため、ほとんどは市町村等からの委託または補助により運営しているのが実情であると言われております。  以上のように、デマンドバス、コミュニティバスは公共交通の不便な地域では一定の効果があるというものの、その導入に当たってはシステムの構築、小型バス等の購入に相応の経費が必要であり、また事業運営に当たっても採算性の問題があることから、今後、他都市の例を参考にしながら研究してまいりたいと考えております。  次に、財政見通しの認識についてであります。  当市では、財政運営に当たって、従来から経常収支比率や起債制限比率等の財政指標に留意してきたところであります。平成12年度普通会計決算におけるこれらの指標は、経常収支比率は84.9%であり、減税補てん債を経常一般財源等から除いた率では85.5%となっております。起債制限比率は12.6%であります。  これらの指標は、財政構造が悪化しているとして、県が市町村に財政運営計画の策定を義務づける、経常収支比率については90%、起債制限比率については15%をいずれも下回っております。また、公債費負担比率は15.5%であり、危険ラインと言われる20%を下回っております。さらに、1人当たりの地方債残高については小笠原議員にもお答えしているところでありますが、普通会計ベースの残高では35万円で、東北の主要都市と比較しても少ない方であります。  このようなことから、現下の厳しい地方財政の状況の中にあっても、数々の財政需要に対応しつつ、財政の健全性を確保する努力をしてきたものと考えております。  以上で答弁を終わります。 ○議長(上田善四郎 君)山名議員 ◆6番(山名文世 君)詳細に答弁をいただきましてありがとうございます。  まず、3点ほど再質問させていただきたいと思います。  公金横領事件についてであります。  この一件は前市長の決裁をもって行われた処分でありまして、新市長に答弁を求めるのは大変酷だというふうには思いますけれども、しかしながら先ほど申し上げましたように、市民感情というのは非常に厳しいものがございます。そういった点におきまして、どういった認識を持っておられるかということで、同様の事件についてどういうふうな所見を持っているかということについて伺いたいわけであります。  この質問をするに当たりまして、私がまず感じましたのは、民間会社と比べまして処分が相当軽いんじゃないのかなという印象をまず持ちました。というのは、私も長いことタクシー業務に携わってきましたけれども、そのタクシー業務の中にあってもメーター等の不正操作、あるいは賃金帳票等の改ざんだけでも懲戒解雇の対象になる。いわば運転日報であるとかチケットの改ざんです。これは何十万円という単位でなく、当然数千円の単位でありますけれども、こういったものに関してもお客様に大変迷惑をかける、あるいは会社の信用を失墜するというようなことで懲戒解雇の対象になるということであります。  それと、1つの焦点は身内の借金を抱えての返済に窮しておったということでございますけれども、そういった問題に関しましても、私の身近でもさまざまそういったサラ金に苦しんで借金返済に困っているという方を見かねて連帯保証人になったという方を見ております。当の本人はさっさと自己破産をしたのはいいんですけれども、連帯保証人になった方が大変でありまして、1人は100万円の保証人、1人は500万円以上の保証人という中で、タクシーの、今、非常に経済不況というような影響もありまして、そういう中で年収二、三百万円というのが普通の年間の所得であろうというふうに思っています。そういう中で500万円という多額の、身内でないいわば他人の借金を抱えて、自分のローンと含めて一本化をして長期ローンに組み直してこつこつと支払っているという、そういった例もあるわけです。当然、人の金には手を着けていないということから考えますと、非常に今回の事件についてもうちょっと客観的に見て、やはりいさめるところはきちっといさめるということが必要なのじゃないか、このように思っています。  それで、本人に対する恩恵というのは、刑事告発を、告訴を控えておるということからも、最大の恩恵を与えているであろう。当然、告訴しますと刑事事件となるわけですので、そこを控えたという点でも相当な恩恵を与えているというふうに私は考えるわけです。66万円という多額の金を一部流用、残り50数万円着服したということについて、非常にやっぱり、今の処分のあり方というものは憤りを感じるというふうに思っています。  そこで、懲戒処分の規定というのはいろいろ制限があります。1つには、罪刑法定主義の原則というものも、民事の、民法の解釈等もあります。そういう中で、当然対等、平等の原則。もう1つには相当性の原則というのがございます。これは、懲戒処分の種類について、戒告、減給、停職、免職というような処分がありますけれども、同じ違反についてはこれに対する懲戒の種類、程度が異なってはならないというのが民法上の解釈であります。したがいまして、この相当性の原則から言えば、同じような事件が再びあった場合に、同じような、要するに前例に基づいて処分を加えなければならない、こういう形になるわけでありまして、その件について新市長とすれば、もし同じような事件が起きたとした場合に、どのような決裁をするのかということについてお聞かせいただきたい。  2つ目は、国民健康保険行政についてであります。  国保税滞納者に対する扱いについて伺いたいというふうに思いますけれども、きのうも畑中議員の方からも質問が出されていました。そういう中で、ある宇都宮市の事例でありますけれども、宇都宮市の市会議員に、ある高齢者から手紙が行った。その内容によりますと、要するに短期保険証を発行されていたようでありますけれども、そういった短期保険証を持って、窓口にはとても恥ずかしくて出せない。そういうことなら死んだ方がましなんだというような内容がつづられていたそうであります。  今まさにリストラや倒産、失業、あるいは転職等々で社会保険から国保にどんどん移行しているという中で、前年度から収入が大幅に低下をするということで、生活設計が大幅に変化する人たちも多いわけであります。そういう中で、ますます滞納がふえていく事態が予測をされる。そういうことで法改正になって、法律にのっとって行ったはずの短期保険証の交付や、あるいは悪質滞納者の烙印を押されて資格証明書を発行されたという形になった事態に対しまして、時としてはやはりその人の人格、人の尊厳を傷つけてしまうということもあるわけであります。したがいまして、地方自治におきます住民の命と生活を守る立場からも、その扱いについてはやはり慎重を期さなければならないだろう、このように思っています。  そこで伺いますけれども、この資格証明書とか短期証明書の交付をすれば、果たしてこの収納率がアップするのかどうかということなんです。要するに、この今の法改正によって交付が義務づけられておりますけれども、この趣旨をどのように理解をしているのかということについてお答えをいただきたいと思います。  もう1つは財政問題であります。  確かに公債費負担比率、あるいは起債制限比率に関しましては、ここ数年来、幾分数字的にはいい方向に向かってはいっています。しかしながら、一方の経常収支比率に関しましては、平成元年には71.9%であったものが、平成8年には83%、10年に84.6%、そして12年度決算において85.5%、こういうふうに年々収支比率が上がってきているという状況をどのようにとらえているのかということについて、お答え願いたいと思います。  以上3点、まずお願いします。 ○議長(上田善四郎 君)市長 ◎市長(中村寿文 君)まず、今回の不正事件でありますけれども、もしこれから同じような事件があった場合にどうするんだというお問いであります。  確かに相当性という考えがあります。これを踏まえて、私は綱紀粛正という原理に返りまして、これからは厳しく処分は対処したい、こう思っています。 ○議長(上田善四郎 君)健康福祉部長健康福祉部長(前田榮 君)短期保険証等々の交付は収納率向上につながるのかというお話でございました。  実は、この制度が始まる前からずっとそうなんでございますけれども、私どもは保険証を交付しております。保険証をいただいた方は、もちろん患者さんは病院へ行って受けるわけですが、受けるのはいいんですが、こういう滞納される方々にいろんな通知をして、おいでいただく場合、あるいはこちらから出かける場合があるわけでございますけれども、会うことを拒否されている場面がかなりあるわけでございます。  これは、たまたまこういう制度になったわけでございまして、きのうもお話ししているんですが、この短期保険証、4カ月の間にぜひ私どもの方に声をかけていただいて、相談に応じていただきたいというのが私どもがこれを利用する最大の目標でございまして、その中で収納率の向上を期待しながら相談し、図ってまいりたい、こういうことでございます。 ○議長(上田善四郎 君)財政部長 ◎財政部長(東山宏 君)経常収支比率についてお答え申し上げます。  確かに議員が比較しました平成元年度に比べますと、あるいは平成12年度、年々上がってきているわけでございますけれども、最近のケースで見ますと、過去5年間ですが、平成8年度86.7%、それから9年度は87.7%、10年度は87.0%、11年度は85.4%、12年度は近々の決算ですけれども、85.5%でございます。議員さんがおっしゃいました全国平均でございますけれども、それは多分朝日新聞等で調査した結果の全国平均だと思いますが、84.2%、それよりは高いわけでございます。  きのうも山内議員に御答弁申し上げましたけれども、平成元年当時から比べますと、経常一般財源が非常に減ってきている、伸びが少なくなってきているということもございますし、県の財政運営計画を立てるという90%の基準には近づいてきておりますけれども、その90%の枠内にあるというところで、財政の弾力性という面からしますと、今のところは保たれているという考え方でございます。  全国的な傾向で議員お調べになっていると思いますけれども、朝日新聞で670市を調べましたその結果で、10年前は80%を超える団体が410団体ございました。それが、12年度決算でとらえてみますと508団体、約100団体ふえてきているわけでございます。表現しております言葉は、列島各地の自治体があえいでいるというふうな表現をしてございましたが、これは全国的な傾向でございまして、私の方でもいろんな事業をやってきた結果でございまして、今後ともそういう係数については十分留意しながら、弾力性を保つように努力してまいりたいと思います。  よろしくお願いします。 ○議長(上田善四郎 君)山名議員 ◆6番(山名文世 君)財政問題について若干御指摘を申し上げたいと思いますけれども、多分、朝日新聞の統計だろうということでおっしゃっていますけれども、それは質問どりで聞かれたときに、また後で電話が来まして、どこの全国平均ですかと聞かれましたので、何月何日の朝日新聞の1面にその統計が載っていますよということでお知らせしたのが私でございますので、よろしくお願いをしたいと思います。  いずれにしても、財政が悪化をしておりますので、厳しい中、今後とも財政運営に努力をしていただきたい。  1つ、労働問題で要望をしたいと思いますけれども、質問どりに来た職員も言っていましたけれども、いろいろ国の法律に縛られる、あるいは県の壁があるということで、なかなか市として独自の施策が持てないということを言っていました。そういった意味におきまして、ぜひとも市長の手腕を発揮されまして、この労働問題について、いろいろ壁はあろうかと思いますけれども、ひとつ御尽力いただきますようお願い申し上げて、要望とします。  終わります。 ○議長(上田善四郎 君)以上で6番山名文世議員の質問を終わります。  この際、暫時休憩いたします。   午前11時50分 休憩   ────────────────────   午後1時01分 再開 ○副議長(藤川友信 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  一般質問を続行いたします。   ────────────────────   20番 寺地則行君質問 ○副議長(藤川友信 君)20番寺地則行議員の質問を許します。寺地議員  〔20番寺地則行君登壇〕(拍手) ◆20番(寺地則行 君)平成13年12月定例会に当たり、新政・公明・近未来クラブの一員として一般質問をしてまいります。  中村新市長におかれましては、長い道のりを経た上での市民待望の親子2代にわたる大衆政治家の誕生であります。時あたかも暗雲立ち込める改革の時代であり、国民一人一人の勇気と英知が試される厳しい時代でもあります。中村市長におかれましては、地方からの国づくりを提唱され、八戸市民が誇りと自信の持てるふるさとづくりを目指し、今まさに船出をするわけであります。  八戸が持つ多くの可能性は、地理的条件、人的条件、気象的条件等、北東北では一番であります。この数々の特異性を生かしながら、新幹線の開業、高速道の延伸、港湾の活用等の利点を生かし、人や物、情報の集まる豊かな地域の創造が必要であろうと思われます。  一方、厳しい時代を迎え、市民の意識の高揚と連帯感の強化や、相互扶助の精神、新しい価値観の創造も望まれてくるものと思われます。そのような中にあって、市民一人一人の心を動かすことのできるリーダーとして中村新市長が誕生したわけであり、今後の活躍を期待しながら、通告に従い質問をしてまいりたいと思います。  1点目の質問は、庁舎の活用についてであります。特に、別館の階段スペースについて申し述べたいと思います。  ふだんよく利用するのでありますが、ここだけが庁舎の中で異質であり、寒々とする感じさえ受けるのであります。10階までの広いスペースが全く利用されていない状況であります。非常用のスペースであり、物を置くとか改造するのではなく、階段の壁面をパネル、写真等で有効に活用すれば、目で見る八戸の歴史館、移動博物館、観光宣伝、写真で見る八戸の今昔等々、知恵を出すことによって無の空間が生き生きと生まれ変わり、市民サービスや市民の意識の高揚、そして優しい空間へと変わるのであります。  新市長になられ、庁舎が目に見える変化をすることも市民に対するアピールになるものと思われますので、市長の御所見をお伺いいたします。  次に、海を生かすことについてであります。  八戸の大きな特徴として、海があることが挙げられます。八戸は海とともに拓けてきたと言われておりますし、そのとおりのことであろうと思われます。海があることにより人が定住し、水産業が興き、物流が始まり、港ができ、工業も発達してまいりました。また、観光資源として考えた場合におきましても、鮫、蕪島から種差へと続く海岸線は貴重なものでありますことは明白であります。その自然環境を守りつつ最大限生かしていくためには、知恵と努力が求められております。  新市長におかれましても海洋立市を政策の中に挙げておられ、まさに海を生かす覚悟であろうと思われます。現在の八戸の海を見た場合、工業港や漁港としての活用を除けば、まだまだ生かし切れていない現状であります。違う言い方をすれば、八戸の大きな財産を粗末にしているありさまであろうともとれるのであります。  そこで、海を生かすことへの提言を一部列挙し、市長の所見をお伺いするものであります。  まず、種差小学校の南側に展望所をつくることでありますが、この場所は高森と呼ばれている地区であり、鮫の灯台、白浜海岸が一望できる景勝地であります。夜にはいさり火がはっきり見え、観光スポットにもなり得るものと思われます。水族館は海のまちとして当然考えるべきであり、また、子どもたちへの学習のとしても有効であろうと考えられます。  海中遊歩道は、自然の海の生態を知り、海の中を歩けるというロマンがあります。海の資料館は、八戸の海の特徴、漁業の成り立ちや漁法の紹介、日本の海、将来の海への提言など、学術的にも必要かと思われます。  養殖事業の公開展示は、八戸が取り組んでいる民間の事業をグレードアップして一部を公開するものでありますが、北海道標津町のサーモンパーク館が有名であります。サーモンパーク館は養殖事業と水族館と公園が融合した形ででき上がっており、大変すばらしいものでありました。八戸ではウニ、アワビなどが考えられるものと思われます。  ウミネコラインと高規格道路八戸南インターとの連結は、言うまでもなく交通アクセスであります。現在の海岸線は、この交通アクセスが悪過ぎると思われます。ましてや将来高速道ができ、八戸南インターができるとすれば、ここから海岸線を結ぶことは当然であり、緊急に計画していかなければならないことと思われます。  海釣り公園は、フェリー埠頭のところに現在ありますが、市民のほとんどは知りません。一般の方々は自然の釣り場に行き、自由に楽しんでいるのが現状であります。そこで、ぜひとも海岸線の方にも自然を利用した海釣り公園をつくるべきと考えます。現在整備しております海岸線の遊歩道にあわせて考えれば最適かと思われますが、いかがなものでしょうか。  マリンスポーツ振興とヨットハーバー等のマリン施設は、八戸にないのがおかしいのであり、不思議でなりません。マリンスポーツが振興すれば、若者も集まり、盛岡や秋田方面から多くの人たちが八戸を訪れることでしょう。ヨットハーバーやそれらの施設ができれば、新しい産業が生まれることでありましょう。早急に対応を希望するものであります。  オートキャンプの必要性は、過去において申し述べた経緯がありますが、現在では人々のライフスタイルも変化をし、アウトドア的余暇の楽しみ方も多様化されてきました。市長も山へ登るそうでございますが、自然を散策したり、その自然に触れることが最近では多く見受けられます。また、オートキャンプは全国誌で大々的に紹介するなど、宣伝効果もあり、八戸には必要な施設であります。また、それとあわせイベントのできる野外空間を設けることも必要であろうと思われます。  最近定着してまいりました白浜での浜ロックコンサートを見ましても、広い駐車場を持つイベント会場は、八戸らしさの創造のためには必要ではないかと思われます。  3つの鐘は、その趣旨として、観光には夢やロマン、ストーリー性がなければならないということを言いたいのであります。恋人岬には物語があり、辰子姫には伝説があります。めおと岩と言われる場所は、日本じゅうには数多くあります。八戸にはそのような有名な話は、余り聞いたことがありません。それと、どの場所もムードがなく、建物、施設とも美的センスに欠けていると思われます。夢やロマン、物語を思い浮かべながらその雰囲気にひたるのであります。そのことを申し上げたく、3つの鐘を挙げてみました。  例えば、八戸には3つの鐘がある。1つの鐘は希望の鐘。2つ目の鐘は夢の鐘。3つ目の鐘は幸福の鐘であります。この鐘を3つとも鳴らすことができたらどうなるでしょうか。しかし、その鐘がどこにあるのかだれも知らないのであります。自分の力で探してみようというふうに問いかけをする。本来は、蕪島と白浜と種差につくろうと思っているのでありますが。そのだれも知らないというところがみそなのでございます。  などと、新しい伝説を創作するというものでありますが、たまには発想の転換も必要であろうという観点から、ど素人の考えを申し述べてみましたが、要は、いろいろな考え方やさまざまな方法があろうと思われるのであります。海や海岸線地区の整備、活用が余りにもこれまで手薄であったのではないか。県立公園とか、八戸を代表する景勝地の割には、環境や道路整備がなおざりにされてきた現状があろうと思われます。  以上の観点から、海を生かすことへの所見をお伺いするものであります。  次に、川を生かすことについてであります。  古来より、人々は生きるために川の近くに住み、川を利用して生きてまいりました。特に新井田川流域は馬淵川との合流地点でもあり、多くの人々が暮らし、漁業も商業も隆盛をきわめたと伺っております。湊の校歌にも、湊橋に集まる船の帆柱が林と見まごうほどだという歌の一節が残っております。  市長は、住んでよかった、住んでみたいまちの建設を提唱されております。現在、多くの人が住んでいる場所ほど、潤いや安らぎが薄れているような気がいたします。新井田川では、その昔サヨリが泳ぎ、デックマと呼ばれるカニがすみ、ウナギが数多くとれ、夜釣りで釣ったウナギをよく食べたものでありました。(「ナマズは」と呼ぶ者あり)ナマズは尻内の方ですね。  子どもたちは川で泳ぎ、川で遊んだものでありました。しかしながら、現在はどうでしょう。下流部分は漁港となり、汚れ、汚され、昔人々とあった自然や優しさは、今は感じられなくなってまいりました。あのウナギやデックマは、だれがどこへやってしまったのでしょうか。自然を壊すことで当然のように豊かになってきた過去の時代もあったでしょうが、私たち市民は、その自然を返してもらいたいのであります。将来の子どもたちへの責任として、そのことはやっていかなければならないのであります。我々市民には、親水権という水に親しむ権利があります。行政は、その責任を負い、そのことに努めるべきであります。新井田川の下流域、特に湊地区に親水空間、もしくは親水公園をつくるべきと思いますが、市長の御所見をお伺いいたします。  次に、新井田川を交通手段として活用することについてであります。  現在、沼館地区にショッピングセンターや公園の整備等も進んでおります。湊、小中野など、昔からの定住地域も見られ、湊には古くからの商店街もあります。上流域には新井田、南類家の新しいまちづくりも進み、市民病院もあります。その上流には、ジャジャと呼ばれる農業用の水どめがありますが、その上には是川の縄文遺跡があります。これらを結ぶ新井田川を有効に活用するため、水上交通路として活用できないだろうかと思うのであります。地域同士の連帯や交流も生まれるとともに、水に浮かぶ風情は心和むものがあろうと思われます。  このことにつき、市としての御所見をお伺いいたしまして、壇上からの質問を終わらせていただきます。  〔20番寺地則行君降壇〕(拍手) ○副議長(藤川友信 君)市長 ◎市長(中村寿文 君)寺地議員にお答え申し上げます。  まず、庁舎の活用についてであります。  庁舎別館は、平成6月12月28日に発生した三陸はるか沖地震による震災復旧事業の性格を踏まえ、すぐれた耐震性を有する庁舎とするとともに、21世紀の八戸市にとって、まちづくりの核となる新しい市民のシンボルを目指す高層建築庁舎として、平成10年2月に完成したものであります。
     庁舎別館は地上10階建てであり、また遠方からのお客様及び市民の憩いのとして利用されている展望回廊を最上階に設けておりますことから、来庁された方々は主にエレベーターを利用しております。  議員御提言の別館の階段スペースの壁面を、当市の歴史に関する展示やPR等に活用することは、階段を利用する方々への情報提供手段として有効と思われます。また、来庁者が階段を利用することによりエレベーターの使用の減にもつながれば、省エネ効果も期待できる面もあります。階段スペースは非常時の避難経路であることから、消防法及び建築基準法に照らし合わせながら、今後検討してまいりたいと思います。  次に、海を生かすことについての提言に対する所見についてであります。  当市の自然観光地である名勝県立自然公園種差海岸は、蕪島から金浜海岸までの約12キロメートルに及ぶ風光明媚な海岸線であり、海水浴を初め、種差天然芝生地キャンプ等は市民の憩いのとして親しまれております。  この種差海岸の整備については、自然環境の保全に配慮しながら、遊歩道の整備を初め、トイレの水洗化、駐車場などの施設整備を行い、快適に利用していただけるよう努めております。  八戸は海から拓け、海とともに発展してきたまちであり、また近年は地域づくりと観光振興の一体化が求められていることからも、東北新幹線八戸駅開業に向けて、海を生かした施策は誘客を図る上で必要であると認識しております。  議員の御提言の種差小の南側に当たる場所に展望所をつくること、水族館、海中遊歩道、海の資料館、養殖事業の公開展示、ウミネコラインと高規格道路八戸南インターとの連結、海釣り公園、マリンスポーツ振興とヨットハーバー等の建設、オートキャンプ、イベント会場、3つの鐘をつくること等、詳細多岐にわたっており、今後、国、県及び関係者等の御意見を伺いながら研究してまいりたいと思います。  次に、川を生かすことの、新井田川に親水空間をつくることについてであります。  近年、豊かでゆとりのある良好な環境を求める国民のニーズの増大に伴い、河川は単に治水、利水の機能を持つだけではなく、潤いのある生活環境の舞台としての役割がますます期待されるようになってきております。また、平成9年の河川法改正においては、河川の持つ多様な自然環境や、水辺空間に対する国民の要請の高まりにこたえるため、それまでの河川法の目的である治水、利水に河川環境の整備と保全を加え、地域の意向を反映した河川整備計画を策定する考え方が示されました。  二級河川新井田川では、青森県において河口から長館橋までの右岸に桜づつみモデル事業、やすらぎの水辺空間整備事業、おらほの町の川づくり事業による水辺空間の整備を終え、現在、長館橋上流の右岸で地方特定環境整備事業により階段護岸、散策路、植樹等水辺空間の整備を行っております。  また、八戸市では、左岸の類家地区で区画整理事業によって沿川に桜の並木をつくるなど、地域住民に安らぎのある空間と景観に配慮した整備をしております。さらに、新井田川水系の準用河川馬渡川流域には、平成4年度、馬渡川環境整備事業により緑地、あずまや、散策路等の水辺空間の整備をしております。  新井田川下流部の親水空間整備については、この地域は既成市街地が大部分を占めておりますが、流域の特性を生かした親水機能とオープンスペース確保等の土地利用の可能性などについて、河川管理者である青森県に働きかけてまいりたいと考えております。  八戸市は、馬淵川、新井田川、五戸川、奥入瀬川などの河川が貫流し、水の恵みも多く受けているところであります。これらの八戸市が持っている貴重な資源とその魅力を再認識し、市民の暮らしと環境が共生する都市を目指して、今後とも安全で潤いと安らぎのある水辺空間の整備を推進してまいりたいと考えております。  次に、新井田川を水上交通手段として活用することについてであります。  現在、新井田川では観光遊覧船として、河口から長館橋下流の区間で、民間事業者により、不定期でありますが屋形船が運行されております。新井田川において定期的に水上交通手段として水上バス等を運航することは、河川内にやななどの工作物があること、干潮時には運航に支障を来すおそれがあること、また航路確保のための頻繁な浚渫は、水生生物に影響を及ぼすこと。さらに、サケが遡上し、冬季にはハクチョウが飛来するほか、希少野生生物であるヤマセミの生息地が確認されるなど、自然環境に恵まれた河川であり、環境面への配慮が必要なこと。また、需要や採算性、発着までの移動手段、さらには道路整備等、いろいろな課題がありますが、今後、水上交通の可能性について研究してまいりたいと考えております。  以上で答弁を終わります。 ○副議長(藤川友信 君)寺地議員 ◆20番(寺地則行 君)詳細に、そしてまた前向きな御答弁をいただき、まことにありがとうございました。少し御意見を言わさせていただきたいと思います。  庁舎の活用の方につきましては、前向きに御検討されるというようなことでございますので、期待をしておきたいと思います。庁舎の方の階段も2本ありまして、非常にスペース的には大分広い空間があいております。先ほど申し上げたように、ちょっと上がっていくときに鉄の扉、これは当然防災用の扉でございますから変更するわけにはいかないでしょうが、あの厚みと、それから閉まったときの圧迫感といいますか、そういうふうなものが、そしてまた、色合いも少し灰色っぽい色でございますので、何か暗い雰囲気がする。  私は、やはりできれば1階から多くの市民の方々に歩いて屋上まで行ってもらいたい。それは、1つには、当然エレベーターも混雑している、それから上がるときには3台一緒に上がっていって、おりてくるのが1台もないとか、たまたまそういう不都合なこともあり得るわけでありまして、それであればできるだけ歩けるような方は健康のためにも歩いていただきたいというふうなこともありまして、それであれば、歩きやすいように、そしてまた歩くことに興味を持つように、そしてまた階段を歩くことに楽しみがあるようにというようなことで、ちょっと思いついたことでありまして、できればその利用につきましては例えば歴史でもいいでしょうし、または先ほど市長がおっしゃったようにPRの方でもよろしいでしょうし、さまざまな方法があると思います。  2つのうち1つは、もう定期的に同じものを展示できるようなものでもいいでしょうし、1つはかえていくというようなことでもよろしいでしょうし、その辺は少し検討していただくことを御要望申し上げ、そしてまた期待をして終わりたいと思います。  それから、海を生かすことにつきましてのことでありますが、私たちもさまざまな都市を視察したり、または遊びに行ったりする。そうしますと、一番やはり目につくのが水族館であったり、または海の景色であったり、海の色であったり、自然であったりというふうなことに非常に気がつくわけであります。  我が八戸を見た場合、今、市長もおっしゃったように、自然公園でもあり、景色もいい。確かにいいのでありますが、手入れがなされていない。非常に雑草も多かったり、または種差から階上の方に行く道路、県道であるでしょうけれども、その道路の歩道等、または雰囲気が、どこかしら観光地にはほど遠い状況が見受けられる。これは、長年向こうの方に手をかけてこなかったせいではないかな。厳しい言い方をすれば、やはり粗末にしてきたんではないかな。  これはちょっと、話は別ですけれども、八戸と階上の方との合併の話があったときに、階上の人たちがまず一番最初に言ったのは、八戸と合併すれば、種差だの金浜みたいに投げられるんだという話が、多くの方が思っておられる。結局、今、鮫地区は早くに、昭和4年に合併して、古くから八戸市になったわけでありますけれども、その割には鮫地区は取り残されたというふうな感を否めないのであります。ですから、もう少し整備をしてもらいたい。  それから、先ほど言った種差小学校の展望所以外にも、八戸には葦毛崎なり、それから法師浜のところにも展望台はありますし、いろいろ見るところもあるんですけれども、特に法師浜のところの展望台は、駐車場も何もないし、とても車をとめて登っていけるような状況にない。大変もったいないなというふうに思ったりもしているわけでありますけれども、さまざまな細かい面で言えば、非常にその整備がおくれている。ようやくトイレを整備し始めて、最近は水洗トイレになったなというぐらいのもので、まだまだ配慮が足りない。  先ほどちょっと出ました遊歩道、今、白浜の方から種差の方まで、淀の松原を経由して今整備しておられるわけでありますけれども、それにしても、非常に、しないよりはいいんですが、大変時間もかかっている。それから、そこに行くまでの間に、白浜の漁協の土地があったり、門があったり、それから深久保のあたりに行きますと、ロープでさくをしている。入るなというみたいな感じで、個人の土地でしょうからそういうようなことがある。そういうふうなこと等を見ましても、まだまだ市民意識も、それから地域住民も、市の方としての対応もばらばらであろうというふうな感じが受け取れるわけであります。  ですから、そういうふうなことのずれを少しずつなくし、気持ちを1つにして、やはり海を生かすというふうなことに向かっていただければなというふうなことで申し上げているわけでありまして、そのほかにも水族館、それから海中遊歩道とかさまざまなことを申し上げましたが、なかなかにお金もかかったり、さまざまなこともあろうと思います。ただ、私は将来的にはそういうようなものは複合的にできるべきであって、単独の施設がばらばらにあるべきでないというふうに思っておりますので、ある程度の場所を決め、そしてまたこういうふうな計画でというふうなことであれば、最初は生の海を見ていただく、海の磯部のところには小さな博物館がそこにはあるんです。海の生態系がそのままでありますしね。ですから、そういうふうに海に入れる、そしてまた海の動植物にさわれるような雰囲気をつくることも、決してお金をかけなくても水族館はできるのでありますから。  それから、先ほど申し上げたように、現在深久保のあたりで八戸漁連で養殖事業をしていますけれども、あれを見た際も、これだけ多くのウニ、アワビを養殖していながら、だれの目にも触れていないんですね。あそこでその事業をやっていることさえ、ほとんどの方が知らないんです。これを青い洗面器の大きいのでやっているわけでありますけれども、それがもし縦の大きい水槽であったら、黙っていても水族館になるんですよね。その養殖事業をやっている一部を、例えばそこで即売会をやるなり、もしくは食堂があって、ウニ、アワビをそこで食べさせるとするならば、だれが来るなと言ってもみんな行くと思うんですね。ですから、その活用の方法にいま一つ工夫が足りないのではないかなとというふうに思っている点があるんです。  ですから、お金がかかることもかからないこともあると思いますが、ぜひともそのことを、少しずつでも前向きに進めていただきたい。  それからあとヨットハーバーについては、ポートルネッサンス21で県の事業として進めるというような話があって、何か市の方では一歩も二歩も後退されていて、前のときには白銀の埠頭のあたりにそういうふうなものをつくるんじゃないかというふうな話もあったり、その前は蕪島の横のあたりにそういうふうなマリン施設をつくったらどうだというふうな話もあったり、なかなかはっきりはしていないと思うんですよ。でも、八戸として、やはり先ほど申し上げたように、マリンスポーツや、それからヨットハーバー等がないというのはおかしいんです。岩手県では種市町にあって、あと、青森にあるんですよね。八戸にはないということは、やはりこれはちょっと寂しいなというふうに思いますので、ぜひとも県の方と協議しながら、そのヨットハーバー、マリンスポーツの振興についての基地となるような場所をつくっていただきたい。  そして、そのことがもとになって、先ほど言ったみたいにボート屋さんができる、もしくはサーファーのそういうふうなお店ができる、またはそういうような方々の、若者が集まってくるということになれば、八戸の人口や商圏が拡大することになります。盛岡の方のある方が、八戸には海があるんだ、だから、ぜひボートを買ったら八戸に置きたいとおっしゃる方がいらっしゃるんですよ。でも、八戸にはボートを置くところはないんです。だから、買えないんですよ。  ですから、そういうふうなこともやはり、今、高速道路を利用すれば、八戸まで1時間足らずで盛岡の方からも来られますしね。秋田からでも2時間もあれば十分来ます。それから、新幹線のこともありますし、やはりそういうふうな漁業の基地である、またはマリンスポーツの基地であるというふうなことのアピールが、いま一つ足りないというふうに思っておりました。  それからオートキャンプにつきましては、前にもちょっとお話しした経緯があるんですが、若い人たちはオートキャンプを非常に望んでいらっしゃいます。オートキャンプは、例えば普通のホテル、100人入るホテルを建てれば6億円とか7億円かかるんですけれども、多分その10分の1程度でオートキャンプはできると思うんです。駐車場を整備して、水道を引っ張り、ある程度の管理棟をつくればそれで済むというようなことでありますので、当初のあたりは余り無理することなく、やはり砂利道でもオートキャンプはオートキャンプでありますので、舗装をしなくてもできる。ある程度そういうふうに順次整備していくというふうなことの考え方でも十分対応できると思いますので、ぜひともそのオートキャンプは考えていただきたい。  これは、白浜に不法にテントを張るやからがふえているというふうなことへの対処にもなろうと思うんです。みんな、どうしても車がとめやすい場所、そしてまたテントを張りやすい場所、海岸で一番いいところというふうな格好で、1回テントを張ると1カ月半もテントを外さないという問題があるんです。このことも、やはりある程度オートキャンプをつくったり、キャンプを整備すれば、そういう方はそちらの方へ行っていただき、白浜へはテントは一切張っちゃいけないというふうなこともできると思うんですね。  ですから、さまざまな方面を考えれば、当然そのオートキャンプは必要であろうと思いますし、ぜひとも検討していただきたいというふうに思います。  あと、いろいろ書いておりますけれども、全部言えば切りがありませんが、海を生かしていく総合的な象徴として、ぜひとも計画を立てながら整備していただきたい。  それから、特に道路につきましては、ウミネコラインと高規格道路八戸南インターと、アクセスにつきましては地図を広げてみればわかるんですけれども、市役所の周りに内環状線があり、外環状線があり、高速道路の大外環状線と言われる道路があり、幹線道路がさまざまある中で、全く道路の線がないのは白浜・種差地区のあたりが全く道路の線が入っていない。それも、海岸線1本だけというふうなことで、国道45号線と海岸通りを結ぶ道路は、種差のところから上がってくる1本だけなんです。あとは道路が1本もないんです。金浜のあたりには、直線ではありませんが、ちょっとくちゃくちゃしていますが、金浜のあたりも45号線に出るのに1本ある程度です。その2本しかないんです。  それはやっぱり、同じ八戸市民として、私はあの地区の方々はちょっと不平等をこうむっていると思います。ですから45号線、今の南インターから白浜のウミネコラインのところの丁字路に1本道路が結ぶとすれば、先ほど言ったように多方面から来る、高速道路を利用する方々が南インターでおりて蕪島に行くにしても、鮫方面に行くにしても、白浜、種差方面に行くにしても、非常にわかりやすくなるというふうなことを考えれば、道路もぜひとも都市計画に入れるぐらいのお気持ちで整備方を考えてもらいたいというふうに思うところであります。  それから3番目の川を生かすこと、これにつきましては市長の方からも大変前向きに御答弁をいただいたわけでありますけれども、先ほど申し上げましたように、一生懸命努力されてきていることも重々わかっておりますけれども、先ほど言ったように、市街地が特にある湊方面、柳町の周辺は、そういうふうな空間がなくなっている。私たちの子どものときには、もっと川幅が広かったような気もするんですけれども、いつのころからかああいうふうに狭く感じるようになった。  それから、先ほど申し上げたように、その昔はウナギにしろその他の魚にしろ、いろいろすんでいたものが、全く今はもう小魚程度のもので、そういうふうなものはいなくなった。それは、やはり川のつくり方も悪いのではないかな。護岸工事で固めて、治水のための川であったような気がするんですよね。ですから、逆に言えばある程度掘り込みを入れて、そこのところに小魚や植物、または水生昆虫等が生きられるような、そういうふうな昔の川を再現するぐらいの心構えが必要でないかなというふうに思うんです。  先ほど言ったように、私たちはそういうふうに水に親しんで、ウナギを食べたりいろいろして遊んできた。もしそれができないというふうなことになれば、やはり子々孫々、自分たちの子どもや、それから自分たちの後輩に非常に申しわけも立たないというような気持ちもありますので、やはり今後水質の向上や、そしてまた魚介類がすめるような環境、そしてまたそれに親しめるように、私は漁港として指定されているところには──もちろんそれは手をつけられないと思うんでありますが、今の湊橋の上ですね。湊橋のあたりが漁港区域だそうでございますから、その上はその指定がない。その指定のない場所から、木製でもいいから木の桟橋を川に張り出していただく。湊にはサイクリングロードがあるんです。柳町の鉄橋の下のところから始まって、セメントのわきのところまでいくサイクリングロードというのがあるんですよ。それもまあ1メートル半ぐらい、余り広い道路ではないんですけれども、そういうふうな道路もありますので、それを有効に生かす意味でも、そういうふうな木の桟橋を少し張り出していただきながら、川辺で散策ができるなり、もう少しあの周辺に座って和めるような空間がぜひとも欲しいなというふうに思っておりますので、またこれも検討していただきたいというふうに思っておりました。  新井田川の水上交通の手段としては、当然そんなにすぐいいですというわけにはいかないと思っていましたし、御検討していただきながら、その方策を探っていただきたい。私たちが子どものときには、とにかく新井田川で遊んだ経緯もありますので、そういうふうな──今、屋形船を出している方々は、水産高校の卒業生の方々が新井田川で屋形船を出して、毎年慰霊祭を開いているわけでありますけれども、その方々が、どうせ中古の船を買ったし、何か有効に役立てたいというふうなことで、屋形船として皆さんに使っていただければというふうな発想から、あれがボランティア的な要素で出ているのであります。  ですから、それは非常にいいことだなということで、我々も賛同して協力はしているのでありますけれども、先ほど申したように、市民病院のあたり、それから湊、沼館方面、これをそういうふうな交通路で結ぶことによって、環境にも非常にいいのではないかな。例えば湊から市民病院の方に行ったり、沼館に行くにはバスの便も余りよくない、かといって車で行くというふうなことになれば、さまざまな公害問題や渋滞の問題もあったりというふうなこともあれば、その川を自然に利用して行ったり来たりすることもいいのかなというふうな思いがいたしております。  いろいろ申し述べましたが、さまざまなことにつきまして、今後、市長に前向きにいろいろ活動されることを御期待を申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 ○副議長(藤川友信 君)以上で20番寺地則行議員の質問を終わります。   ────────────────────   13番 近藤悦夫君質問 ○副議長(藤川友信 君)13番近藤悦夫議員の質問を許します。近藤議員  〔13番近藤悦夫君登壇〕(拍手) ◆13番(近藤悦夫 君)12月定例会開催に当たり、市民政友会の一員として、市長に質問いたします。  まず、市長にはこのたびの御当選、心からお祝い申し上げます。おめでとうございました。午後の、質問も3日目で大変お疲れのところ、市長にはよろしく御回答のほどお願い申し上げます。  中村新市長には、この八戸市を人と物とが行き交うにぎわいのまちとして、これから21世紀にふさわしいまちとして発展させていただくよう御精励いただきますように心から御祈念し、そして御期待申し上げます。  まず、質問の最初は市町村合併についてでございます。  中里前市長は、昨年の12月、三戸郡10町村と百石町、下田町、六戸町の13町村に合併を呼びかけたのでございますが、結果的に応じたのは階上町、福地村、南郷村にとどまり、4市町村による合併検討協議会が発足したのはことしの7月26日のことでございました。当時、既に五戸町、倉石村、新郷村による五戸地方合併協議会がスタートしており、その後、三戸町を中心とする名川町、南部町、田子町の4町が合併を模索する中、名川町の住民有志が八戸地域の合併検討協議会への参加を要求する署名活動を行い、並行して行った全住民へのアンケート結果によりますと、その6割が八戸市との合併を希望しているなど、国の構造改革の流れを受けて動きが活発化しております。  そのような中で、中村新市長は公約として14市町村の合併を掲げて当選されたわけでございます。地元紙の報道によりますと、まず最初に4市町村の協議を固め、それから14市町村でまとまりたいとし、3町村以外の10町村長にも早い段階で呼びかけをしたいということでありました。また、八戸市・階上町・福地村・南郷村合併検討協議会による行政の実態報告書も年内にはまとめたいという意向のようでございます。  そこで質問いたします。  第1点目として、14市町村合併に向けての手順について。2点目として、八戸市・階上町・福地村・南郷村合併検討協議会との整合性について。3点目として、行政実態報告書の作業がどこまで進んでいるのか、以上3点について質問いたしますが、1点目と2点目の質問は、一昨日の斉藤議員の質問と重複いたしますので、回答を御割愛ください。  第2に、東北新幹線八戸駅開業時の市内周遊観光バスの運行について質問いたします。  八戸まで新幹線が開通しますと、東京、仙台などの大都市圏へ日帰りで、しかも乗りかえなしで行けるようになるため、市民は開通の日を一日千秋の思いで待ち望んでおります。その一方で、観光を産業と位置づけ、八戸駅開業を地元の商工業、観光、文化への起爆剤として八戸市の活性化につなげたいとする動きも活発化しておるわけでございます。  しかしながら、中央の方に聞いてみますというと、新幹線が八戸に乗り入れするということさえ知らない方が多く、八戸市に来て使っていただくお金よりも、八戸市民が他都市に行って使うお金の方が多くなるのではないかと心配しておる1人でございます。  そういった中で、先日盛岡市を訪れる機会がありましたが、盛岡市では新幹線の八戸延伸を逆手にとって、青森県南の方々がわずか30分足らずで来れるようになるこの新幹線の開通を機に、その観光客を盛岡に呼び込もうと、逆に意気が盛んでございました。  そのときに、盛岡駅前から市内めぐり定期観光バスに乗車する機会がありましたが、バスは盛岡市中央公民館内にある郷土資料展示室、そして市内を一望できる岩山展望台石川啄木望郷の丘を、チャグチャグ馬コの姉さん衣装を着た、八戸市の出身だという若いガイドさんの案内もよろしくめぐりまして、のどが乾いたころ清酒あさ開の酒蔵に到着、そこで見学をした後いろいろなお酒を試飲し、ほろ酔い加減になり、気が緩んだところで併設されている土産物売り場での買い物、そしておなかがすいてきたところで場所を移し、わんこそばを動きたくなくなるほど腹いっぱい食べ、そして最後は盛岡城跡の岩手公園を往時をしのびながら散策と、わずか半日で盛岡を満喫することができました。  地元八戸市では、開業に的を絞りツアーの企画やプレ、メーン、アフターキャンペーンやイベント、食文化創造都市事業等の企画が進んでおりますが、観光客の常時受け入れ体制については、まだまだこれからの課題であると考えます。  当市には、御承知のように蕪島、種差を中心とする自然、夏は日本一の山車まつり、冬はえんぶりと貴重な観光資源があるわけでございますが、いずれも通年というわけにはいきません。通年ということになりますというと、櫛引八幡宮の国宝のよろいかぶと、史跡根城の広場、そして博物館、そして縄文学習館等々の歴史の散策ということになり、これらは全国のどこに出しても引けをとらない観光資源であると考えます。  ところが、これらの施設は点在している上、大型観光バスが容易に入っていけるような道路が確保されていないところがあったり、大型観光バスが何台も駐車できる場所が確保されていないなど、観光客にとって簡単に訪れることができない不便さがございます。  私は、すばらしい観光資源があるということと、それらを生かす環境が整備されていることとは違うと考えます。それらが整備され、市内周遊観光バスに乗りながら観光スポットをめぐり、その合間に食事や買い物を楽しんでいただくことができたとき、初めて観光資源になり、産業として成り立つのではないかと考えます。  しかしながら、八戸駅開業文化観光検討部会の案によりますと、定期観光バスに関しましては、八戸駅から十和田湖などへの運行を具体化するための検討を行うとされておりまして、これでは八戸市を素通りしてくださいと言わぬばかりでございます。東北新幹線八戸駅開業に向けて、行ってみたい八戸、行ってよかった八戸、そしてもう一度行ってみたい観光都市八戸、これをつくるために、夢と希望にあふれる産業、文化、そして観光の魅力創造都市八戸をこれからつくっていくことが必要と考えます。新幹線に乗って楽しみにしてきた観光客の期待を裏切っては、せっかくの観光客の誘致キャンペーンも裏目に出るというものでございます。  そこで、市内周遊観光バスの運行についてお伺いいたす次第でございます。  第3の質問は、長根運動公園のセントラルパーク構想についてであります。  本年6月の定例議会ので、立花議員の長根公園の体育施設の移転について、民間を含めた検討委員会を設立して取り組んでいくべきであるという質問に対しまして、中里前市長は南西地区への新たな運動公園の整備という従来の答弁に加え、民間からの関係者を含む検討委員会的組織を設置して、長根公園のあり方について広く市民の声を聞いていく、そして検討していくという回答をされております。そして、一昨日の斉藤議員への御回答にもありますように、この組織をいよいよ立ち上げるということでありました。  一方、中村新市長はセントラルパーク構想を提起されまして、スケートは残し、体育館、野球は移転して、中心部にある貴重な公園として再生を図るという考えを示されていると伺っております。  そこで、1点目として、セントラルパーク構想とは具体的にどのような構想であるのか。2点目として、その取り組みに向けてのスケジュールについて御質問いたします。  第4の質問は、国の地方交付税制度改革に関連しまして、補助事業等に対する地域総合整備事業債の見直し案による八戸市の財政に対する影響についてでございましたが、昨日の山内議員への御回答と重複いたしますので、質問を省略いたします。  最後の質問でございますが、八戸芸術パークについてでございます。  当構想が具体化されましたのは本年の3月、議会では各会派の代表議員10名により、秋山恭寛議員を委員長とする芸術パーク検討委員会を立ち上げ、独自に4月から8月まで計6回に及ぶ検討会を開催し、要望書をまとめてまいりました。その中で、音楽芸術と舞台芸術とは、音響の残響時間の関係で相入れないものがあるとして、多目的ホールではなくて、音楽専用と演劇専用との2つのホールにしてほしい。そして、能楽などの多様な舞台芸術にも対応できるように、可変的なステージにしてほしい。また、長者山との一体性を保ち、施設としても緑豊かな空間を持たせるために、駐車場も地下とすることが望ましい。また、レストランは閉鎖時でも利用できるように独立させてほしい。バリアフリーと親子室や託児室に配慮してほしいなど、21世紀にふさわしい施設として、ハード面から数多くの要望をいたしてまいりました。  このたび出されました県の八戸芸術パーク整備検討委員会の構想案によりますと、ソフト面では21世紀にふさわしいすばらしい案ではございますが、ハードの面でどこまで私どもの思いが通じているのか疑問も残るところでございます。  そこで1点目としまして、八戸芸術パーク整備検討委員会の構想案につきまして、2点目として着工の見通しについてお伺いいたしますが、2点目につきましては、一昨日の岩織議員への御回答と重複いたしますので御割愛ください。  以上で壇上からの質問を終わります。  〔13番近藤悦夫君降壇〕(拍手) ○副議長(藤川友信 君)市長 ◎市長(中村寿文 君)近藤議員にお答え申し上げます。  市町村合併の行政実態報告書についてであります。  合併検討協議会では、今年度の事業として10月中旬から行政現況調査を実施しているところであります。この調査は、4市町村におけるすべての事務事業を把握するとともに、その内容について比較するものであり、4市町村が合併するとした場合に、それぞれの市町村が現在実施している施策をどのように調整していくかを検討する際の基礎資料となるものであります。  現在は、各市町村から提出された調査内容の取りまとめを行っているところであり、今後、細部の修正等を行った上で、来年2月に予定しております第3回の協議会において、その結果を報告する予定であります。また、調査項目の中から主なものを抜粋した概要版も作成することとしており、完成次第、関係者に配付するとともに、協議会のホームページにも掲載したいと考えております。  次に、東北新幹線八戸駅開業についての市内周遊観光バスについてであります。  今、近藤議員より御紹介ありましたように、当市には名勝県立自然公園種差海岸や、天然記念物ウミネコの繁殖地蕪島、さらには是川遺跡や史跡根城の広場などの歴史的文化遺産等、豊富な観光資源を有しております。  平成14年12月の東北新幹線八戸駅開業が確実なものとなり、首都圏からの観光客の増加が予想されることから、八戸駅を起点とした観光スポットをめぐる観光タクシーや周遊観光バスの運行など、受け入れ体制の整備は必要であると認識しております。また、東北新幹線八戸駅開業にあわせて、八戸駅を起点とした十和田湖など県内観光地までの定期観光バスが東北新幹線青森県開業効果活用協議会で検討され、運行されると伺っております。  市では、平成6年からゆとり観光の日・市内名所めぐりを毎月第3日曜日に、主要な文化施設、景観等をめぐる観光バスを運行しているところであります。以前、八戸市交通部が昭和62年から平成元年までの3年間、ふるさとめぐりとして市内名所、旧跡をめぐる定期観光バスを運行しましたが、採算面等から運行を廃止した経緯があります。現在、バス運行事業者の独自の観光バスの運行は実施されておりません。  このことから、今後八戸駅を起点とした市内周遊観光バスの運行について、バス運行事業者並びに関係機関と協議しながら検討してまいりたいと考えております。  次に、セントラルパーク構想について、具体的な構想と今後のスケジュールについてであります。  長根運動公園のセントラルパーク化については、平成11年度に策定した八戸市中心市街地活性化基本計画の中でも、気軽にスポーツ、レクリエーション活動が楽しめるとして、また中心市街地の貴重な緑のオアシス空間として、花壇や樹木を積極的に導入するなどの整備を検討すべきとの提案がなされております。  私としても、将来の方向性としてはそのようにあるべきではないかと考えており、そのためには広く市民の意見も聞きながら、また現在検討が行われている土橋川の改修計画との調整も図りながら、どのような機能を持った公園とすべきか具体的に検討していく必要があると考えております。  一方、緑と花が潤いや安らぎをもたらすとともに、良好な環境の保全に貴重な役割を担っておりますことから、今後学校の植樹、街路樹等のより一層の整備を初め全市的な都市緑化の推進を図って、緑豊かな八戸市をつくっていく必要があると思っており、長根運動公園のセントラルパーク化はその一環として位置づけていくべきものと考えております。  このようなことから、新年度において学識経験者、専門家及び市民の代表等から成る検討委員会を設置して、都市緑化及び長根運動公園のセントラルパーク化の具体的な内容及び方策についてさまざまな角度から検討していただき、その後この検討結果をもとに整備の基本的な方針を定め、計画的に都市緑化の推進を図っていきたいと考えております。  次に、八戸芸術パークについての整備検討委員会の構想案についてであります。  八戸芸術パーク整備構想は、県が八戸地域の有識者等を中心とした八戸芸術パーク整備検討委員会を平成13年7月8日に設置し、検討されてきました。構想検討に当たっては、整備検討委員会3回、同ワーキング3回、さらに地域住民の声を十分に反映するためシンポジウム1回、ワークショップ2回を開催して、構想の策定が進められてきました。  同委員会は、構想を八戸芸術パーク整備構想検討報告書にまとめ、11月7日、県知事に答申しております。  整備構想は、県民一人一人がより豊かで創造的な芸術文化活動ができるよう、八戸地域の特性を生かした活動拠点のあり方を取りまとめたものであります。整備構想の内容は、施設整備の目的として、単に敷地内がパークとなることを想定しているものではなく、八戸芸術パークの整備を出発点として、まち全体が豊かな芸術文化のパークとなるような状態を想定しております。  また、八戸芸術パークの建設候補地として、中心商店街の回遊性の強化や長者山の緑など周辺の自然環境との一体化を考慮して、市民病院跡地が適地と結論づけております。  これらの構想のため、施設の基本的性格として、1、総合芸術の、2、創造・育成の拠点、3、芸術の市場、4として企画・研究の基地の4項目が設定されております。
     この基本的性格を実現し、市民病院跡地の可能性を最大限に引き出すための具体的な施設機能として、総合芸術のには音楽、演劇等舞台芸術を中心とした小・中規模ホールやアートギャラリーを。また、創造・育成の拠点では、発表や鑑賞だけではなく、創造・育成のための音楽、演劇の練習室やワークショップスタジオを。次に、芸術の市場では、芸術文化に限らず、広く人々に親しまれる、公演等の余韻を楽しむ、憩いの、情報交換のとして多目的レストランやカフェを。次に、企画・研究の基地には、各種情報を収集、蓄積し、広く公開、共有するなどが設定されております。また、管理運営では芸術支配人を中心とした運営体制が提案されております。  以上が知事に答申された構想の概要でありますが、八戸市と八戸市議会の意向が反映された内容であると認識しております。  以上で答弁を終わります。 ○副議長(藤川友信 君)近藤議員 ◆13番(近藤悦夫 君)どうも市長、お疲れのところ詳細な御答弁ありがとうございました。  私も市長と同じ柏崎地区の出身でございますので、市長誕生を非常に身近に感じております。これからも一議員として御提言申し上げますので、ひとつよろしくお願い申し上げます。  まず、この市町村合併についてでございますけれども、これは市長御存じのように2005年3月までの時限立法でございます。市長の今の任期が2005年の10月でございますので、この市長の任期中でしかできない。合併はいつでもできるわけでございますけれども、合併特例債の恩恵にあずかるのは2005年の3月までであるということで、この八戸市──今回の議会の議論を聞いていましても、来年度から地域総合整備事業債の見直し等、非常にどこの自治体も厳しい状況でございます。平成13年度末で地方財政の全国の借入金の金額が何と188兆円になるという予測が出ております。これは平成3年度の2.7倍だそうでございます。  ということで、どこの自治体も大変な状況なわけでございまして、新しい事業を起こすというときに、これはこれから合併特例債のあり方というのが非常に1つのキーポイントになるのではないか。といいますのは合併してから10年間、この合併特例債を使う場合に95%まで合併債が認められて、そのうちの70%が交付税措置されるということで、見直し案の30%よりも数段いいわけでございまして、これをなし遂げるのは中村市長しかいない。私は非常に人情の機微に厚い中村市長の、その風格のある大物ぶり、それを地元で拝見しております。この中村市長、歴史がお好きで、私もたびたび歴史の話を耳にしておりますけれども、この県南の地方の歴史に例えるならば、天下統一をなした豊臣秀吉になってほしいと私は心から祈念しておる次第でございます。  といいますのは、この県南、やはり目標は高く、14市町村、もう一度働きかけて、そこで一気に中核市に持っていくことができれば、これは我々はまた中央からいろんな形で予算を獲得することができると考えます。国は2005年の3月までに合併できなければ、もうそれで考えないと。まあ、合併はしてもいいんですけれども、そういう特例債は適用しないということをはっきり言っております。  次に考えておるのは県の合併だそうでございまして、県同士の合併を考えている。それに着手するということでございます。もし、その時点で我が八戸市が中核市、人口30万以上の都市として成っているのであれば、恐らく北奥羽の盟主として、その首都として君臨できるのではないかと私は思っております。そういう点で、この今しかない、今やってほしい市町村合併をぜひとも中村新市長の最重要課題として取り組んでほしいと私は思っております。  それにつきまして二、三ちょっと不明な点がございますので、ちょっともう一回やりますけれども、それは置いておきまして、この前新郷村の議員、それから田子村の議員とも話しましたけれども、我々は本当は八戸市との合併を望んでいるんだよという話をしておりました。これは、もちろんすべての住民の意思で決まっていくことですから、1人、2人の議員のことではないかもしれませんけれども、そういう点では、やはり八戸市と合併していくしかないということをおっしゃっておりました。ただし、1つだけ約束してほしいのは、八戸市が胸を張っておれたちに任せてくれと、一緒になればあなたたちの町や村を発展させてあげるよということを、はっきりとした意思をまず示してほしいと。そして、八戸市の方々というのは、周辺の町や村へ行きますというと、どうも水産業の話しかしない、魚の話しかしないと。我々は余り魚は関係ないんだよと。どうか農業とか、それから牧畜の話もひとつ勉強して、その展望を見せてほしいという話もされておりました。  ひとつその辺も御注意いただければと思いますけれども、いずれにしても、住民は大きくなるということで、いうなれば広域というのは義兄弟なわけでございまして、合併というのは今度は血を分けた兄弟になるわけでございます。ですから、義兄弟よりは血を分けた兄弟になりたいというのが、やはり最終的な住民の意見ではないかなと思いますので、ひとつ市長、先頭を切ってリーダーシップを発揮されて、ぜひとも中核市に持っていけるような方向でよろしくお願いしたいと思っております。  そこで、このことに関しまして、おととい斉藤議員の質問に対しまして、13町村の首長さんに機会をとらえて話をしていくというふうなことでしたけれども、できれば正式に申し込んで、1つのを設定した方がいいんじゃないかなと私は思っておりますので、そのあたりを市長、どのようにお考えかということをもう一度お答えいただきたい。  それから、名川町も任意の合併検討協議会に参画したいということでございますけれども、これからほかの町村に関しましてもどういうふうな形で──一応オーケーが出たら、首長さんが参加したいという意思があれば、任意の合併検討協議会に随時入っていただくのか。それと、もう一つの方法として、オブザーバーとして参加していただくと。将来合併するとかは別にしてということもあるようでございます。その辺の話をどういうふうにお考えなのか、これは2点目ですね。  それから最後は市長の意気込み、合併に対する意気込みをひとつ聞かせていただきまして、まずそこをお尋ねいたします。 ○副議長(藤川友信 君)市長 ◎市長(中村寿文 君)私からは、まず意気込みを申し上げたいと思います。  14市町村の構想は、実は前市長の中里市長の思いであります。私はこれをしっかりと引き継ぎたい、こう思って今やっております。最近、周囲の状況が変わってきました。私は、これは今、近藤議員御指摘がありましたように、本腰を入れて何としても物にする、こういう構えでいきたいと思っています。  もともと旧南部藩ですね。もっと広いですけれども、将来はそういう方向に持っていければなと、こうも思っております。一生懸命頑張りますので、よろしくお願いします。あと詳しくは部長から答弁します。 ○副議長(藤川友信 君)企画部長 ◎企画部長(接待英隆 君)それでは、13町村への呼びかけについてというふうな御質問でございます。  今、御案内のとおり階上町長の選挙中でございます。ということで、町長の選挙後に現在協議しております4市町村の首長が集まりまして、いろいろ協議をするというふうなことで予定してございます。その協議の結果を踏まえて、残りの全部の町村に対してどういうふうな働きをするのかというのを決めたいというふうなことの予定をしております。その上で、会議を開催するのがいいのか、個別に回るのかというのについては、また今後、いろいろその中で検討されるというふうになると思います。  それからオブザーバーにつきましては、現在の協議会の──任意の協議会でございますけれども──協議の中で、町村の方々にもオブザーバーとして出席していただいているということでございます。ほとんどの担当課長が出席されております。したがって、現在の4市町村の協議の経過というのは、それぞれの町村の皆さんは把握しているというふうな状況でございます。  以上でございます。 ○副議長(藤川友信 君)近藤議員 ◆13番(近藤悦夫 君)ありがとうございました。よくわかりました。  市長の意気込み、毅然とした顔を見て、本当に私も安心しました。ひとつよろしくお願い申し上げます。  それでは最後に要望しまして終わらせていただきますけれども、まず2番目の新幹線の八戸駅開業時の観光バスの話でございますけれども、検討していただくという力強い返答をいただきました。本当にひとつよろしく。これはやはりどうしても、観光タクシーとかレンタカーが整備されていても、やはり安くて──私が乗ったのは、わんこそばつき、それから拝観料全部込みの3900円、お土産もついておりました。ですから、そういう点では観光バスが採算が合うかどうか、最初は非常に不安でございますけれども、土日だけでもいいですし、運行させていただきたい。それから、話の中でチャグチャグ馬コのかわいい女の子という、衣装もやはりうまく考えているなという雰囲気があってよかったなと思っていました。八戸はどんな衣装がいいのか、ガイドさん、女性でありますから、大黒舞いの衣装がいいのか、えんぶりはちょっとあれかなと思ったりもしておりますけれども、やはりそういった観光的な雰囲気、異郷に来たような雰囲気を出すような企画もしてもらえればなと私も思います。  セントラルパーク構想に関しましても、よくわかりました。市長の緑を愛する気持ち、環境を守る気持ち、その中でこのセントラルパーク構想があるんだというお話を伺いまして、非常にうれしく思いました。ひとつそのお気持ちをまた我々も大事にしまして、これからやっていきたいと思っております。  それから芸術パークについてでございますけれども、我々の意見もいろいろと考えてきていただいたというふうに私も判断しておりますけれども、音楽専用ホールを我々は非常にこだわっておったんでございます。といいますのは、八戸は音楽が盛んでございます。これを視察しましたらすばらしい施設を見ることができまして、静かな雰囲気、音楽、そこでじっくり楽しみたいという雰囲気があるような施設でございましたので、八戸市にふさわしいというふうに思ったんですけれども、どうも多目的になっているようでございまして残念であります。これもいろんな採算性の面からもいたし方ないのかなと思いますけれども、後でまた悔いを残さなければいいなという思いもいたしております。  これはまだ答申の段階で、これからいろいろと検討もなされるんでしょうけれども、もう一度その辺を考えていただければなという思いをいたしております。  それから、岩織議員からも質問がありましたPFIの関係でございますけれども、なぜこのPFIの問題が出てきたのかなということで、ひょっとしたら、ちょっと逃げ口上じゃないかなという感じも私しておったわけでございまして、来年度からのそういった、地総債の見直しですね。それをひっかけて、八戸市はちょっと着工がスムーズにいかないよということで、そうならなければいいんですけれども。PFIも検討していくという話の中で、これはマスコミに発表されたのがどういう形で発表されたのか、ただ担当の方がちょっと漏らしたことをああいうふうに大きく書いたのか、私も定かではありませんし、助役が県にいましたのでその辺をお聞きしてもいいんですけれども、それは答えにくいところもあるでしょう。観光の話もいろいろとお聞きしていますけれども、着任されたばっかりでお疲れでしょうし、ですから、また次の機会にそれはお尋ねしますけれども──PFIですね。ひとつ非常に難しいところもあるわけでございまして、言うなれば安い費用で民間でやってもらうということですね。それは行政にとってはいいんですけれども、採算が合うような事業であれば民間も飛びつくでしょうけれども、実際その辺がどうなのかなという思いもしておりますし、もしその辺でやるとすれば、恐らく着工がおくれると思うんですけれども、何か御答弁によりますと着工はおくれない、予定どおりという話でしたので、何とか財政を工面してやっていただくんだなというふうに私自身納得しておりました。  ということで質問させていただきましたけれども、市長には体に、健康に十分御留意されまして、市勢発展のためにひとつよろしくお願い申し上げまして、終わります。ありがとうございました。 ○副議長(藤川友信 君)以上で13番近藤悦夫議員の質問を終わります。   ────────────────────   7番 大島一男君質問 ○副議長(藤川友信 君)7番大島一男議員の質問を許します。大島議員  〔7番大島一男君登壇〕(拍手) ◆7番(大島一男 君)私は、世界の名優たちの代表作放映の後、主演された役者がみずからについてすべてを語る某局の番組を、できるだけ見逃さないようにしている。それは、映画もすばらしいが、その後のトークに人間を感じ、目標に向かう勢い、心を感じることができるからであります。過日のジュリア・ロバーツのときも感銘を受けましたが、今回のアンソニー・クインの出世作と言われる「道」のラストシーンに、若いときとは違う感動と満足感を覚え、そして彼のトークに年がいもなく全身の血が熱くなってしまいました。  メキシコインディアンの血を引く風貌と短気さから、悪役ばかりの下積み生活を長い間続け、この作品に出会ってから、彼の俳優としての評価が一気に高まったこと。辛抱できたのは、いつかはすばらしい作品、監督に会えると、ひたすら演じることが好きという気持ちを失わなかったこと等を、ユーモアを交え淡々と語る姿を見るにつけ、すべては見ばえではなく中身であり、また目標に立ち向かう不屈の精神の大切さを再認識したところであります。  ここまではいつものパターンでありましたが、ことし5月に86歳で他界されましたから、そんな彼が孫のような聴講生の、あなたの言う魂を込めて演技をするということはどういうことですかという問いに、座っていたいすからゆっくりと腰を上げ、老体ながらどっしりと両足で舞台に立ち、そして語り始めました。それはね、と両手を上げ、このようにしっかり舞台に立つと、地球の中心からのエネルギーを足、胴体、頭、腕、指先までと、順にじわじわと感じることができるんだよ。そして、そのパワーに黙々とみずからが今まで生きてきたすべてを、また学んできたすべてを合体させ、みずからの役づくりに確信を持ち、集中することだと言い切りました。  満場の拍手と一緒に、自分も「道」のラストシーンとダブらせながら、画面にそれこそ仁王立ちになっている彼の迫力に思わず大きな拍手を送りました。  さて、去る10月28日の市長選で見事当選されました中村市長に、改めて心から敬意を表します。そして、あなたもまた、今まさに舞台の上の主役であります。また、しっかりと地球のエネルギーを感じとれる年代でもあります。そのパワーに24万5000余の市民の声と、あなたの今日までの経験と思いを見事に合体させ、この大仕事に立ち向かってほしい気持ちと、また昭和42年4月1日、あなたの父君であります第12代中村拓道市長から、期待しています、頑張りなさいと直接声をかけられ辞令をいただいた自分が、今、こうして21世紀初頭に第21代の市長になられたあなたに壇上から質問することに人生のあやを感じつつ、以下通告に従い質問いたします。  まず、政治姿勢についてであります。  個々の課題は別としても基本的なスタンスとして、あなたは地方分権の今、市民の声を大切に、そして英知を結集して八戸市として何ができるのか、そのために何が必要なのかを見出し、中央の施策を変えるつもりで市政の運営に当たりたいと訴えて当選されたと私は思っております。  また、当選直後の早朝、某テレビのインタビューに、当面の課題として3点挙げられておられました。要約いたしますと、その1つは民活の導入、2つは専門家会議の設置、3つはプロ野球の招致可能な施設の整備であったと私は記憶しております。その後、今日までさまざまな角度から内容が補強され、少しずつではありますが、具体的にその方向性が見えてきたなと思っております。  そこで1点目は、言動と識見についてであります。  市長は、就任に当たりその心境について、県議と市長とでは言動1つとってもその重みが違うとコメントされておりましたが、11月19日初登庁された後のコメント、さらには21日の東京におけるコメント等々が、当初の心境と少し違うのではないかという市民の声があります。特に、あなたは県議として長い間御活躍されておりますので、その感が強いように思われました。また、徒歩による登庁については、庶民派政治家として理解しつつも、テロ等何が起きてもおかしくない現在の社会不安を考えるとき、現場を見ることがトップの決断に最も必要と思いますが、いま少し熟慮されたいの感があります。  いずれにいたしましても、市長職は常にリハーサルのない本番の連続であり、大変な激務であることは理解しつつ、市長職としての言動と識見について所見を伺います。  2つは、当選後、私的諮問機関、専門家会議の設置をよく目にし、耳にしてまいりました。また、市庁内の仕事を総洗いし、継続、民間への委託、廃止の方向性を見出したいとの発言と積極性については一定の評価をいたしますが、今までも官間学の有識者を含めた諸会議等を設置し物事が処理され、また進展してきたものと理解しております。そこで、市長のよく言われる私的諮問機関、専門家会議の性格と、具体的にどのようなプロパーがメンバーになるのか、またその会議等は白紙委任の協議になるのか。私は、新市長として今後もっと業務をしっかりとレクチャーをし、一定の考え方を示して進めるべきであると考えますが、以上についての所見を伺います。  2点目は、議会に対する認識についてであります。  私どもが正式に対面できましたのが、27日の補正予算の説明会の日でありました。私の思い違いもあるかもしれませんが、この間のいろんなコメントの中で、市議会とのコンセンサスについて余り触れられていなかったと私は思っております。県議として長い間議会側に位置していた立場から、いささかという思いがあります。また、最近特に地方分権一括法の施行により、議会のチェック機能の責任が問われる中、私は与野党の垣根を早急に改善し、いい意味で全員が野党たれの思いを強く抱いております。そうした思いに対する考え方も含めて、議会をどのように認識されているのか所見を伺います。  さて、次は中里前市長が、まちづくりは市民の幸福を創造する総合芸術であると表したまちづくりについてであります。  世界、日本、そして地方を含めた総体的な冷え込みについては多くは語りませんが、ついこの間、ゼネコン準大手の青木建設が事実上倒産いたしました。そのことに関連して小泉首相は、構造改革がいよいよ動き出したな、しばらくは静観していたい旨のコメントがあり、そのことを受けるように去る9日、NHKの日曜討論会で、竹中大臣と有識者による激論がありました。  小泉首相の冷淡さを指摘する意見、第2次補正予算の含みも感じられましたが、結局第2、第3、さらには第5、第6の青木建設が近々に生まれるんではないかという不安が増幅されただけでありました。東北類似都市との比較では、まだ力があることは理解しつつも、大変厳しい現状であることは事実であります。  さて、市長は4日の今定例会の冒頭で、市政運営、まちづくりの柱として5項目を挙げられ、その決意を述べられました。基本的には賛同いたしますし、さきの質問者に対する答弁で大方は了といたしますが、私なりの視点で何点か質問させていただきます。  1点目は、中心市街地の活性化についてであります。  その1つは、長根運動公園に関してであります。  基本的なスタンスは一致しております。また、積極的な姿勢については高く評価をいたします。さて、このことについては過去の定例会の一般質問で2度ほど取り上げ、セントラルパーク化と機能の市南西部への移転、また跡地利用についても洪水時の調整池等多目的に活用するよう提言をし、一定の答弁をいただいているところであります。よって、バランスあるまちづくりという観点から、市長の所見を伺います。  2つは、中心市街地のパーク・アンド・ライド化についてであります。  中心市街地の活性化については、関係機関で議論をし、一定の方向づけがされていることは承知をしております。そこで、前の質問とも関連をいたしますが、長根運動公園のセントラルパーク化、芸術パーク、そして中心市街地をトライアングル状に機能的に結合し、そしてパーク・アンド・ライド方式を導入し、通年的にいろんな年代の市民が快適に利用できる空間、豊かなゾーンとして早急に整備する考えはないか。また、あわせて中心市街地の活性化、まちづくりに対する市長の所見を伺います。  2点目は、FAZへの取り組みについてであります。  FAZ計画の更新取りやめの記事が、市長が知事と一緒に上京中に突然降ってわいたように地元紙で報じられ、憤りを禁じ得ませんでした。地域の特性を生かし、また役割を分担し、活力ある青森県の構築を目標に掲げている県の方針に、八戸の港づくりは極めて重要なポジションにあると思います。現下の状況における分析だけで判断すべき事業ではないと認識をしておりますし、また一方では、特定重要港湾の指定という重要課題も抱えている中で、今回のFAZ計画に関する県の対応について、市としての所見を伺います。  3点目は、一般廃棄物最終処分についてであります。  一連の経過については承知をしておりますので今回は触れませんが、9月定例会において私は広域行政を構成している関係市町村の理事者、議会による委員会を設置し、中長期的な課題、また場所等の選定をすべきであると要望したところでありますが、まちづくりとしての観点から所見を伺います。  4点目は、市町村合併についてであります。  市長は14市町村による合併が好ましいし、そのことが県南の活性化になると主張してこられました。私も同感であり、市議会、水道議会でも、現行の広域行政を分断するのはいかがなものかと発言をしてまいりました。そこで、市長の強い指導力に期待し、その手順と可能性について所見を伺います。  2点目の質問のFAZと広域については、さきの質問者と重複をしておりますので、答弁については割愛して結構です。  終わりに、行政は継続性を求められると同時に、改革もまた一方の柱であります。市長の新年度予算編成におけるまちづくりへの思いに期待をして、壇上からの質問を終わります。  〔7番大島一男君降壇〕(拍手) ○副議長(藤川友信 君)市長 ◎市長(中村寿文 君)大島議員にお答えを申し上げます。  まず、政治姿勢についての言動と識見についてであります。  市長就任当時の私の言動についての御質問でありました。  市長職に就任してから、早いもので4週間を経過しようとしております。振り返りますと、あっという間に時が過ぎ去った感があります。そして、今、改めて市長職の使命と責任の重さを痛感しております。議員御案内のとおり、政治家の言動は重きをなすものである、このことは論を待たないことであり、市長としての発言も当然のことと考えております。  次に、公用車を使用せずに徒歩で登庁することについてであります。  私は、政治の道を志してから、これまで常に市民の目線、生活者の視点に立った政治活動を心がけてきたつもりであります。市長職についた今、24万5000八戸市民の幸福実現のため、初心を忘れず、常にみずからを律していかなければならないと考えております。そして、その行動は当然のことながら市長職としてのスケジュールや職員の負担とならないよう、十分配慮しなければならないと考えております。  議員には、今後とも率直な御意見をちょうだいできれば幸いに存じます。  次に、事務事業の見直しと私的諮問機関についてであります。  事務事業の総点検については、本議会冒頭での提案理由説明の前段において、市政運営の基本的な柱の1つとして述べたところでありますが、行政のスリム化、活性化を進める上でクリアしなければならない大きな課題と認識しておりますので、1年程度かけてじっくり見直しを行ってまいりたいと考えております。それを行うためには、民間の発想を取り入れ、先進都市を参考にすると同時に、専門家を入れた私的諮問機関等の組織も必要不可欠であると考えております。  組織については、今後、市内外に目を向け、どういった分野からの人選がふさわしいか、またどの程度の規模が適正かなど、さまざまな角度から検討して決定したいと考えております。  また、当該組織に対しては白紙で諮問するようなことはせず、私なりの基本的考え方を示しながら進めてまいるのはもちろんのこと、必要に応じて私自身も参画し、検討に加わりたいと考えております。  次に、議会に対する基本姿勢についてであります。  一昨日の小笠原議員並びに松橋議員にもお答えしましたが、議会に対する考え方は、公平、公正、中立の姿勢で市政運営に当たり、議会と一体となって八戸の発展に努めてまいりたいと思っておりますので、何とぞ議員各位の御支援、御指導をお願い申し上げたいと思います。  次に、まちづくりについての、中心市街地のまちづくりについてであります。  まず、長根公園の体育施設移転についてであります。  長根運動公園の各体育施設は、老朽化している上、地盤沈下や災害に見舞われ、利用者の使用に支障が生じる状況になっております。このような状況を考慮し、当市では長根運動公園庁内検討委員会を組織して、長根運動公園の今後のあり方等について合計5回の会議を経て、長根運動公園の各体育施設は移転するのが望ましいとの報告書を作成いたしました。  今後、この問題は今年度に組織される予定である民間人を含めた検討委員会へと引き継がれ、最終的には新しい運動公園の基本構想を示していただきたいと考えております。  次に、長根運動公園のセントラルパーク化についてであります。  長根運動公園のセントラルパーク化については、近藤議員にもお答えしたとおり、将来的には気軽にスポーツ・レクリエーション活動が楽しめるとして、また花壇や樹木を積極的に導入するなど、中心市街地の緑のオアシス空間としていくことが望ましいと考えております。  その際、学校の植樹、街路樹等の整備を初めとした全市的な都市緑化推進の一環として位置づけていく必要があることから、新年度において学識経験者、専門家及び市民の代表等から成る検討委員会を設置して、都市緑化及び長根運動公園のセントラルパーク化の具体的な内容及び方策について、さまざまな角度から検討していただき、その後この検討結果をもとに整備の基本的な方針を定め、セントラルパーク化を図っていきたいと考えております。  次に、中心市街地のパーク・アンド・ライド化についてであります。  平成11年度に策定した八戸市中心市街地活性化基本計画において活性化の基本方針が定められ、この基本方針を受けてインナーリング道路等都市基盤施設の整備、八戸芸術パーク、長根運動公園等拠点施設の整備、ポケットパーク、駐車場等の整備の推進に重点的に取り組むこととしており、これら拠点施設を有機的に結合し、安全で快適な歩行者の回遊空間を確保することは、中心市街地活性化のための重要な課題の1つに挙げられております。  中心市街地においては、これまで市庁前市民広場の整備、3・4・9号城下中居林線ハナミズキ通りの整備、八日町から十三日町間のキャブ事業による歩道整備等を実施し、快適な歩行者空間を確保してきたが、今後も歩道拡幅等を進めながら、さまざまな年代の市民が利用できるよう、安全、景観、環境に配慮した快適な歩行者空間の確保に引き続き努力していきたいと考えております。  また、中心街から一般車両を排除するためには、インナーリング道路の整備を推進し、通過交通の中心市街地流入を抑えるとともに、関係機関、地元商店街の意見も聞いて、交通規制を見直す必要もあることから、今後の研究課題としたいと考えております。  なお、中心市街地の活性化については、中心市街地活性化基本計画で示されたハード、ソフトの諸施策を商工会議所、地元商業者と一緒になって推進することにより、その再活性化を図っていきたいと考えております。  次に、一般廃棄物最終処分についてであります。  一般廃棄物最終処分については、小笠原要七議員、松橋知議員にもお答えしたとおりであります。議員御提言の関係広域市町村の理事者、議会による委員会を設置して立地場所を選定したらどうかという御意見についてでありますが、最終処分は永久的な施設ではなく、埋め立て期間には限りがあり、その時期になればまた新しい処分建設の必要性が生じてまいります。その際には、議員御提言の方法も選択肢の1つであろうと思いますが、新処分の建設が急がれていることから、このたびの基本構想の提言を尊重して建設推進に向けて努力していくべきものと考えております。  今後も先進事例の視察等を行いながら、また住民の要望等も聞いて、理解と協力を得る努力を続けてまいりたいと考えております。  以上で答弁を終わります。
    ○副議長(藤川友信 君)大島議員 ◆7番(大島一男 君)どうも簡潔な答弁ありがとうございました。もうラス前になりますと、本当に言うことが何もなくなりまして。  市長も助役も着任間もないわけですので、私の意見なり要望を申し上げて終わりたいと思っておりました。  政治姿勢については、私はあなたのお父さんに採用されて、秋山市長、中里市長、そして中村市長、いろんな意味で、あなたのお父さんは庶民派の代表として市民に慕われて、すばらしい行政をやったと思います。秋山さんはあのとおり剛腕で、仙台に負けるなと目指して頑張ってこられたと私は思っております。そして中里市長は、世界に目を向けたまちづくりをした。あなたは今、まちづくり、本当に市民中心の、地方から中央を動かすというビジョンを掲げて当選をされて、今これからスタートするわけです。  そういう意味では、そのことに期待をしながら、ひとつ──先ほども言ったように、市長職であっても我々であってもそうだと思いますが、本当に私は平成11年の6月に初めてこの役目をいただいて質問したとき、市長職の兼務を見ました。すごく多いんですね。ですから、そのことをやっぱりしっかりレクチャーをして、いろんな質問なり、また市民の要望なり、いろんな場面でごあいさつをしたり、それは大変なことだと私は思っています。そういう意味では、3月の予算編成についても大変ではないかなという気がしておりますけれども、できるだけ市長色を出せるようなレクチャーをして、思いを込めた予算編成をひとつよろしくお願いしたいなと思っておりました。  そういう意味では、ひとついろんな場面でこれから、先ほど言ったように、私はもう市議会は与野党というのじゃなくて、行政と議会が両輪というふうに、いい意味の対峙をして、住民に対する目的を達成する機関だと私は思っています。  ひとつ、あなたの姿勢は庶民という1つのすばらしいものがありますので、そのことをしっかりと忘れずに頑張ってください。そう思っております。  それから、中心市街地を含めたまちづくりについてであります。長根運動公園については、御案内のようにこの間資料を見させていただきました。立派に完成をしていると思っております。私も2度ほど質問をし、八嶋議員も質問してきましたが、前市長が本会議でバランスを考えて南西部ということについて答弁をされております。報告書の中にもそれが網羅されております。そういう意味で、新幹線が来、高速道路が走り、いろんなインターも含めて計画をされている、アクセスさせた南西部の方にひとつという気持ちを込めながら、積極的に取り組んでいただきたいということを強く要望しておきたい、そう思っております。  中心市街地のパーク・アンド・ライド化についてはわかります。実は、私も芸術パークの検討委員の中の1人でありました。そのシンポジウムの中で、八戸市は港と中心市街地、新幹線の駅と、3つを開発することは大変難しい。財政力的に大変だという御指摘をある大学の先生がされていました。しかし、海の記念日の日、子どもたちが海についてはもうミニの横浜だという評価をされていました。ですから、そういう意味では、先ほど寺地議員も海にかける思いを言いましたが、子どもたちも、今それなりに進んでいるものについては余り金をかけなくても、みんなが楽しめる海づくり、港づくりができるという思いを語っておりました。ひとつそういう意味では、海はある程度の方向づけができたと私は理解をしていますし、助役にその手腕を期待したいと思ってはおります。  新幹線の駅では、御案内のようにいろんな形で、今、整備が進んで、対応できると思います。残ったのは中心市街地。ここをどうするかについては、先ほど言ったように芸術パーク構想、それからさっき言った長根運動公園の整備、パーク化含めても、やっぱりそういう、車を置いて、歩いて、そしてゆったりと買い物をし、音楽を聞き、夜には長横町で一杯飲める、ひとつそういう観光客が来て、また老人も子どもたちも遊べる、過ごせる、そういうものに金はかかるかもしれませんけれども、今は知恵を出すときだと思っているんですよ、今、中心市街地は。そうでないと、私は八戸の3つの点が有機的に結合しない、そんな気がしているので、ひとつ市長のこれからのすばらしい指導力で頑張っていただきたいということを申し上げておきます。  あと、FAZについては今までの答弁で了といたしますけれども、やはり今、助役がおいでになりましたので、そのことも含めてひとつよろしく、どうぞ頑張っていただきたい、エールを送りたいと思います。  それから一般廃棄物の最終処分については、もう何度か質問をしたし、それから地域の声も聞きました。説明会にも立ち会いました。そして、いろんな回答もいただいております。でも、私は市長にレクチャーをしっかりしてほしいと思うんです。なぜここまでこうなったか。私は、出だしだと思っております。出だしが不透明であったし、先に産業廃棄物が説明会を行ってしまった。そのことが大きなこういうずれになる、ねじれになる、そう思っています。ただ、いろんな提言の中で、住民に対する施策が今の12月とられるそうですが、これは住民への対応を何回も質問をしてきて、それが生きてきたと思っております。  ただ、私は今のままで行くと大変だなと思っています。ですから、反対がかなり強いのではないのかなと。市長がおっしゃるように、地域の方々の了解なしにつくらないという話が、私はとんざすれば大変だなという気もしますが、とんざするような気がしています。そういう意味では、私は関係町村の方々も含めて、いろんな方々がしっかりとやっぱりお互いに議論して、みんなで一緒になって責任を持つという、そういう検討委員会を設置するのが、今、本当にしてほしいという気がしております。そのことは強く要望しておきます。  市町村合併については、今、近藤議員の方に答えられました。いろんな方々に答えられましたが、私は市長はいろんな意味で、我々の近隣の首長さんとはいろんな場面でお会いをし、語らっていると思っております。そういう意味で、どうぞ強い指導力を発揮して、私は水道で合併問題に取り組んできた責任者でしたが、そういう意味では大変時間がかかるんです。でもやっぱり決断をしなきゃだめなんですよ。ひとつそのことをしっかりお願いをして、私の質問を終わります。ありがとうございました。 ○副議長(藤川友信 君)以上で7番大島一男議員の質問を終わります。  この際、暫時休憩いたします。   午後3時08分 休憩   ────────────────────   午後3時26分 再開 ○議長(上田善四郎 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  一般質問を続行いたします。   ────────────────────   2番 上条幸哉君質問 ○議長(上田善四郎 君)2番上条幸哉議員の質問を許します。上条議員  〔2番上条幸哉君登壇〕(拍手) ◆2番(上条幸哉 君)内外ともに激動の年となった平成13年を締めくくる本定例議会に当たり、光栄にも一般質問のトリを務めさせていただきます。どうか御清聴のほどよろしくお願いいたします。  冒頭に、今月1日に皇太子殿下並びに皇太子妃雅子様の第1子として、内親王愛子様がお生まれになられたことを心よりお喜びを申し上げるものです。経済不況、そして雇用不安という暗い世相の昨今、日本国民の象徴としての天皇家に新たなお子様が御誕生されたということは、まことに喜ばしいことであります。ここに敬宮愛子さまの健やかなる御成長を祈念するものであります。  質問に先立ち、去る10月28日に行われた21世紀初めての市長選において、第21代八戸市長となられた中村市長に対しまして、今日までの御努力に敬意を表し、お喜びを申し上げます。おめでとうございます。  開会以来、議席から拝見しておりますが、にこやかな表情が印象的であります。選挙に強い方はこのようになさるのだなということを勉強させていただいております。私は、政治の要諦は比較考量であると考えます。大いなる理想を描きながらも、限られた予算の中、取捨選択を積み重ねなければなりません。時には、市民のためにこそ歯を食いしばり、判断を下さねばならない場面が出てくるものと思います。公平、公正を旨としていただくのはもちろんのこと、八戸の将来のために一体何が必要なのか、市民の幸福のために一体いかなる選択をすべきか、勇気を持って一つ一つの結論を導き出していただくことをお願い申し上げます。  さて、話は変わりますが、11月末から約1週間、アメリカへ行く機会を得ました。この時期は、1年間で航空運賃が最も安くなる時期であるのに加え、9月のニューヨークでのテロの影響もあり、日本からの往復に米国内3都市周遊を加えたチケットが4万8000円という破格値でありました。今回、ニューヨーク、マンハッタンに最も長く滞在したわけでありますが、テロ攻撃により崩壊したワールド・トレード・センターのある一帯は、グランドゼロと呼ばれ、3カ月がたった今でも巨大な瓦れきが横たわり、大きなクレーンでの捜索と後片づけの作業が続いておりました。まだ半分が残っており、すべて終わるにはあと3カ月を要するとのことでありました。  さて、最も忘れられなかったのは、市内の数カ所に自然に発生したという祈りの壁と言われる──遺族の方々が亡き家族にあてた手紙を張り出している場所でありました。幼い子どもから、残った人を助けようとして亡くなった消防士の父へあてたもの、22歳の女性からビル内の銀行に勤めていた婚約者にあてたもの、老いた母から警察官の息子へあてたもの等々、いずれも涙なくして見ることのできないものばかりでありました。存じていたつもりではありましたが、母が贈ったという千羽鶴を見、同世代の日本人たちが数多く命をなくしているという事実を目の当たりにし、今回のテロ行為がアメリカ1国の事件ではなく、あらゆる人種が集うニューヨークの世界経済の中軸ビルへの攻撃であったということを改めて実感させられました。  マンハッタンのビル群には大小の星条旗が掲げられ、マンハッタンへ通う人々のベッドタウンであるニュージャージー地区に至っては、実に8割から9割の家々に星条旗が掲げられておりました。聞くところでは、行政が働きかけたわけではなく、住民一人一人が自主的にこれを行っているのだということでありました。  今回、自分が日本人であるということ、それも多くの国々の仲間たちとのかかわりの中で生きる日本国民の一人であるということを深く考えさせられる旅となりました。  それでは、今回のテロで亡くなられた5000人を超える人々に衷心より哀悼の意を表しつつ、市民政友会の一員として通告しました2点について質問いたしてまいります。  まず初めに、八戸港を中心とする国際物流拠点機能の将来像について伺います。  質問の第1は、FAZについてであります。  本件については、今回何名もの方々が取り上げられており既にお話に出ておりますように、過日、一部新聞が伝えた県当局がFAZ存続に否定的な考えである旨の報道に触れ、驚きを持って取り上げた次第であります。私は、既にFAZに対する県の消極的な姿勢について本年6月の定例会においても指摘し、市として力を合わせ、これを推奨していかねばならないということを訴えました。他の名立たるFAZ指定地域においては、そのほとんどが事業主体、つまり筆頭株主を県とし、さらには県の主導により指定地域の複数の市町村が広域的に連携し、銀行を中心とする民間企業をも広域的に巻き込み、地域を挙げてこの事業に取り組んでおります。  しかし、我が八戸FAZの場合は、最大の出資者が市であります。立候補した当初、市が中心となって取り組んだことがそもそもの始まりであるとのことですが、県の消極的な取り組み姿勢は、残念ながら多くの関係者が感じてきたところであります。ともあれ、FAZ指定を受けた平成8年から今日に至るまで、本指定が国際物流拠点機能の拡充のための牽引役として、シンボリックな役割を担ってきたのは、だれもが認めるところであります。  これからも国際物流拠点としての八戸の将来像を考える上で、少なくともFAZ法が有効である平成18年までは何としてもこれを維持し、貿易振興への種々の取り組みを継続していかねばなりません。  市長御自身も本定例会冒頭に、市政運営の基本的な柱の1つとして、特に各論としては第1に国際物流拠点としての基盤整備を表明されました。  そこで質問でありますが、市長御自身は、このFAZについてどのように認識し、消極的に見える県に対して今後どのように働きかけていかれるお考えか、お教えいただきたいと思います。  なお、これまでの答弁と重複する部分については、割愛していただいて結構であります。  次に、FTZ、フリー・トレード・ゾーン──自由貿易地域の構想について伺います。  この件については、これまで本会議や委員会等で何度か取り上げさせていただいておりますが、国際物流拠点化への取り組みを重視されるという中村市長にもぜひ御認識いただきたく、ここに取り上げさせていただきました。  さきに述べたFAZは、宮澤喜一首相の当時、アメリカを初めとする諸外国からの要求を受け、拡大する一方の日本の貿易黒字を減少させ、貿易の不均衡を解消すべく、平成4年に輸入の拡大と日本国内への投資拡大の観点から制度化されたものでありました。しかし、国内の昨今の経済不況を初めとする内外の取り巻く環境は大きく変化してきております。  先日の日本貿易会の発表によれば、2001年度の日本の貿易黒字は、このまま行けば前年比39.5%減になる見込みといい、そうなれば第2次オイルショック以来の最大の落ち込みを記録することになるといいます。さきのテロやIT不況の影響が大きいようでありますが、日本経済の強みであった貿易が1つの大きな曲がり角に差しかかっているのは間違いありません。  そこで、このような背景を踏まえ提言したいのがこのFTZ、フリー・トレード・ゾーン──自由貿易地域構想の研究であります。さまざまな形態がありますが、最終的には域内の関税その他の税金を無料とすることで、海外との輸出入や域内での経済行為の自由化を目指すものであります。国内では、沖縄で初めてこの取り組みを行いましたが、港湾整備の立ちおくれと本土経由で外貨が入ってくるため、税制の優遇措置を受けられないなどの理由から、当初予定したように制度が機能していないのが現状であります。  しかし、さきに述べた内外の環境の変化や、小泉首相が経済再生を目的に聖域なき構造改革に取り組んでいることなどをも考え合わせるならば、第1次産業の保護の観点は踏まえながらも、流れは貿易に関する種々の障壁を取り除いていく方向であると思われます。  そこで、FAZから始まった国際物流拠点機能の拡充への取り組みを将来も継続し、八戸が内外に真の国際港として認知されていくためにも、例えばこのフリー・トレード・ゾーン──自由貿易地域の構想等について先んじて研究をしていくことは大変意義があると考えます。これも市長の言われる先進事例の研究に当たると考えますが、市長の御所見を伺います。  第2に、教育行政に関して伺います。  まず初めは、小中学校の校舎、体育館の改築についてであります。  さて、明年はいよいよ待ちに待った新幹線開業の年であります。恐らく来年の今ごろは、まちを挙げて新幹線開業のお祝い一色となっているのではないでしょうか。盛岡で乗りかえたはつかりで帰省するのは、この正月が最後となります。八戸広域圏の新時代到来にふさわしく、新幹線開業が地域活性化の起爆剤となるよう、行政としてこの1年間、関連諸施策に優先的に予算づけすべきであることは申すまでもありません。  さて、その一方で、そろそろ新幹線開業後も考えていかねばなりません。新幹線開業という実に100年ぶりのチャンスを迎え、ここ数年、平常時とは異なる予算配分を余儀なくされております。開業に合わせ傾斜配分してきた関連予算を、これが一段落した後、いかなる項目に優先順位をつけ配分していくのか、この点がこれからの課題となってまいります。  取り組むべき課題は数多くございますが、今回、特に訴えたいのが教育関連予算であります。小笠原議員も代表質問の中で触れられておりましたが、教育関連への投資はすぐに結果が出るものではありません。しかし、あすを担う子どもたちの健全育成のために、教育環境整備への投資は不可欠であります。市長御自身も、教育立市なる言葉を使っておられたので御理解いただけるものと思います。  そこで、まず初めに伺いたいのは、小中学校の校舎、体育館の改築問題についてであります。先ほど来申し上げてきた背景もあってか、県内3市と比較しましても、これらの改築のタイミングが若干おくれぎみであるようであります。当地域は地震の非常に多い地域でもあり、これらの改築についてはちゅうちょが許されないと考えるのであります。特に、老朽化が顕著なところ、例えば小学校では柏崎小学校や旭ヶ丘小学校の体育館、中学校では八戸第二中の体育館などについてできるだけ早い時期の改築着工が望まれます。  そこで、小中学校の校舎、体育館の改築について、今後どのように取り組んでいかれるのか、市長のお考えを伺います。  次に、小中学校の児童生徒が暴漢に襲われるなどの緊急事態に遭遇した場合の避難、対応方法について伺います。  本年6月に大阪の池田小であのような惨事が発生して以来、市内の各小中学校でもそのような緊急時に備えてさまざまな取り組み、指導を始めております。  そこで、この点に関連しまして、以下3つの質問をしてまいります。  まず第1点目は、市教育委員会として児童生徒にこれら緊急事態時の避難、対応方法についてどのように指導されているのかお教えください。  次に、最近、市内各地でSOSの家等の緊急避難所が設置され始めているようであります。地域と学校が一体となって子どもたちを守り、はぐくんでいこうという評価すべき試みでありますが、いかんせん学区単位で設置されており、当事者以外への周知に苦慮しているのが現状であります。このような緊急避難所の設置は、緊急時に果たす役割はもちろんのこと、防犯上の観点からも極めて効果的であると考えます。  そこで2点目の質問でありますが、これらの動きに対して市として何らかの後押しができないものかと考えますが、この点についてお答え願います。  3点目は、これら緊急時の避難、対応についての市民への周知についてであります。  大阪の事件後、いち早く小中学生に防犯笛を常時携帯させるよう対応していただきました。さしたる混乱もなく定着しているようではあります。しかし、小中学生の子どもを持つ親御さんはこの笛の意味を理解しておりますが、そうではない地域の多くの方々は、この意味を知らずにいらっしゃるようです。先ほどの緊急避難所の取り組みについてもそうでありますが、子を持つ親のみではなく、広く地域の方々に理解、認識していただくことで、これらがより効果的なものになってくるであろうと考えます。  そこで、これら防犯笛の配付や緊急避難所の設置について、今後どのように市民に周知されるのか伺います。  最後に、幼稚園行政についてであります。  本年4月からの機構改革の一環で、子ども家庭課が誕生しております。子ども家庭課の所管業務が児童福祉を柱としており、児童手当や乳幼児医療費の支給窓口であることを考えるとき、小さな子どもを持つ親にとってとてもわかりやすく、また親しみやすいよいネーミングであると思います。このような市民のサイドに立った名称変更はとてもよい取り組みであり、これを評価いたしたいと思います。  しかし、一方でこれについては市民に若干の混乱を招いているようであります。つまり、その名称が幼稚園にかかわる業務の所管をも連想させてしまうのであります。さきの6月定例会でも取り上げましたが、幼稚園は学校教育法に基づく学校であり、所管は文部科学省であるのに対し、保育園は児童福祉法に基づく福祉施設であり、所管は厚生労働省であります。市庁内ではこれに沿い、これまで幼稚園行政は教育委員会学務課が対応してまいりました。しかし、特に名称変更以来、子ども家庭課に対しての幼稚園に関する問い合わせがふえているようであり、現に問い合わせがあった場合、幼稚園情報の提供等対応していただいているようであります。  幼保の連携が叫ばれ、幼稚園と保育園がそれぞれの運営方法を学び合う時代であります。国の機構にそのまま従うのではなく、市民の視点から、あるいは現場の観点から、これら状況を踏まえ柔軟に対応すべきであると考えます。  そこで、現状を勘案し、幼稚園行政について市民サービスの窓口業務の所管を現在の学務課から子ども家庭課へと移管すべきであると考えますが、市長の所見を伺うものです。  以上でこのからの質問を終わります。ありがとうございました。  〔2番上条幸哉君降壇〕(拍手) ○議長(上田善四郎 君)市長 ◎市長(中村寿文 君)上条幸哉議員にお答えいたします。  FAZについては岩織議員と同じでありますので、割愛をさせていただきます。  それでは、FTZ──フリー・トレード・ゾーン構想についてであります。  フリー・トレード・ゾーン──自由貿易地域は、地域内での関税の免除や輸出入業者に対する各種の優遇措置などを行うことにより、原料の加工、製造を初め、製品の中継、備蓄、展示、取引といった貿易活動を活発化させ、地域振興を図ることを目的に、世界各地に設けられております。日本においては沖縄振興開発特別措置法に基づき、沖縄県にのみ設置されており、関税法上の保税地域制度と立地企業への税制、金融上の優遇措置の組み合わせにより、企業立地の促進と貿易の振興を図ることとしております。  当市では、FAZの指定を初めとする八戸港の国際物流拠点化の推進により、地域経済の国際化が着実に進んでおりますが、八戸港は北米大陸と東アジア、さらには東南アジアへとつながる物流軸の結節点に当たることから、さらなる飛躍を遂げる高いポテンシャルを有しているものと認識しております。  フリー・トレード・ゾーンは国の施策でありますが、これからは財政、経済、環境の厳しい中で、地域の独自性を生かしながら、地域振興の新しい展開をみずから考える、地方からの新しい国づくりの発想が求められております。  来年度に予定されております県の調査結果は、今後のFAZ計画に反映されることになりますが、当市としても八戸港の国際物流拠点機能の将来的な方向性について検討するべく、このような機会をとらえながら新しい発想のもと、貿易振興による地域経済の活性化についてさまざまな角度から研究してまいりたいと考えております。  次に、教育行政についての小中学校の校舎、体育館の改築についてであります。  校舎の改築については、国庫補助及び起債事業により、大規模な改造を実施しているところであります。今後も外部及び内部の大規模な改造を実施することにより、老朽化を防いでいくとともに、改築時期が重ならないよう綿密に建設計画を立てていかなければならないものと考えております。  また、体育館の改築については、竣工年度、大規模改造実施の有無、トイレや更衣室、器具庫等の設備の状況、老朽化の度合い等を考慮の上、改築を計画しているところであります。  なお、議員から御発言のあった学校についても、改築要因が大きい体育館であることは十分認識しているところでありますが、各校の状況も勘案しながら進めてまいりたいと考えております。  次の緊急事態時の避難・対応方法と市民への周知については、後ほど教育長から答弁を申し上げます。  次に、幼稚園行政の学務課から子ども家庭課への移管についてであります。  幼稚園は、学校教育法に基づく学校であることから、その所管は教育委員会学務課としてきたところであります。幼稚園についての支援事業としては、就園奨励事業、すくすく子育て支援事業、私立幼稚園補助金交付事業などがあります。  子ども家庭課においては、児童福祉を念頭に置きながら、保育の実施、児童手当の支給、乳幼児医療費の助成などに携わり、市民へのサービスに努めているところであります。  子どもを持つ親の幼稚園に関する問い合わせがある場合は、パンフレットを配付するなど、情報提供並びに相談に応じております。  議員御指摘の学務課から子ども家庭課への移管については、今後の研究課題として受けとめてまいりたいと考えております。  以上で私の答弁を終わります。 ○議長(上田善四郎 君)教育長 ◎教育長(森林康 君)教育行政の2番、緊急事態時の避難・対応方法と、市民への周知についてお答えいたします。  3点ございましたが、まず最初に第1点目、避難、対応の指導についてでございます。  暴漢や不審者の出没があった場合の対応として、校長会や生徒指導研修会、学校訪問において次のように徹底をお願いしております。  それは、まず、すぐに110番通報すること。次に、教育委員会に連絡すること。さらに、近隣の学校にも連絡すること。そして、校内の職員全員並びに保護者、地域関係団体に事実を確実に伝え、児童生徒の安全な登下校の対策等を講ずることであります。また、暴漢や不審者に遭遇した場合を想定し、より確実に対応できるよう、言葉だけの指導にとどまらず、疑似体験を取り入れた具体的な指導をお願いしております。  これを受け、各学校では災害時の避難訓練のみならず、学校に不審者が侵入したという想定のもとに避難訓練を実施する学校も見られております。  次に第2点目ですが、緊急避難所設置への援助についてであります。  現在、SOSの家、子どもを守る家など名称はさまざまでありますが子どもの安全を確保するために、地域関係団体の協力のもとに緊急避難所を設置する学区があることは承知しております。また、こうした取り組みをモデルに、今後緊急避難所を設置する予定の学校もあると伺っております。  さらにガソリンスタンド、深夜スーパーなどの事業所で、その店舗を緊急避難所として提供しているところが228カ所あります。こうした動きは、学校と地域が主体性を発揮し、地域の子どもは地域で守るという視点のもとに、地域が本来有する教育力を呼び覚ますすばらしい取り組みであると高く評価しております。
     議員御指摘の市からの支援については、市内33の地区防犯協会に1000カ所のこども・女性110番の家設置を計画している八戸地区連合防犯協会に対し、関係課では助成を検討していると伺っております。  次に、第3点目です。市民への周知についてであります。  防犯笛は、夏休み中までにすべての市立小中学校に配付されております。配付に際し、各学校では学校だより等を通じて児童生徒たち全員が防犯笛を所持していることを各家庭に通知しております。  なお、緊急避難所の周知については、各学区においてステッカーなどによる表示がされております。また、こども・女性110番の家については、プレートによる表示を検討していると伺っております。  議員御指摘の緊急事態時における対応については、市民全体が常にその意識を持つことが肝要でありますことから、八戸地区連合防犯協会が春、夏、秋に推進している地域安全運動とも連動しながら、広報はちのへ、BeFM、新聞等のメディアを活用してその啓発に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(上田善四郎 君)上条議員 ◆2番(上条幸哉 君)御丁寧な答弁をいただきました。まことにありがとうございました。要望を2点、それと再質問を1点させていただきたいと思います。  まず要望でありますが、後先になりますが、教育行政からまいります。  今、教育長からお答えいただきました、緊急事態時の避難、対応方法と市民への周知についてということでありますが、防犯協会に対してこども・女性110番ですか、こちらの設置、1000カ所ですか、これを予定している、検討中だというお話がございました。大変結構だと思います。といいますのは、学区単位で小学校が主導してやっている地区があったり、中学校が主導的な役割を担ってやっている地区とあるようであります。しかし、小学校だけでも足りませんし、中学校だけでも足りませんし、幼稚園や保育園へ行くような小さい子も含めた、あらゆる子どもたちが対象になるような、そういう市内全域的な取り組みがこの件については必要だと思います。どうなんでしょうか。関係課ということで、生活・交通安全課になるんでしょうか。ぜひこの助成につきましてはやっていただきたい。これは私の方からもお願い申し上げておきます。  あと、2点目ですが、幼稚園行政につきましては、6月にも何回もいろいろと申し上げましたが、何か聞くところでは幼稚園関係者との懇談の中で、市長の方から幼児教育課というのが必要なのかなというようなお話があったやに聞いておりますが、確かにこれも1つの案かもしれませんが、現状ある課を細分化するというよりも、せっかく子ども家庭課という親しみやすい名称で、ことしの春からこれは設置していただいているわけですので、保育園の業務を中心に、当然ながら今までやってきていただいたわけなんですが、ぜひ市民サービスの窓口という意味では、これを一本化していただきたい。せっかくそういう親しみやすい名称の課がありますので、そちらの方で少なくとも窓口業務はできるようにしていただきたい。  幼稚園に対する奨励費であるとか、支援金のたぐいがありますが、これらは幼稚園が一括して取りまとめて、現状学務課が対応しておりますので、この辺まで全部子ども家庭課に移す必要はないと思いますが、少なくともこの窓口業務で、どこにどういう幼稚園があって、こんな動きをしているというような情報であるとか、最低限支援金であるとか、奨励費の説明でしょうか、こういったものができるぐらいの窓口業務につきまして、子ども家庭課でできるようにぜひしていただきたい、これを要望申し上げたいと思います。  そして、再質問といいますか、いま一度確認したいんですが、今回FAZのことに関しまして、皆さん、私も含めて4名でしょうか。岩織議員、中村元博議員、大島一男議員、私と4名が取り上げております。4人に共通することは、やはり新聞の報道を拝見しまして、これは大変だよと、県がひょっとしたら手を引くのかもしれないと、慌てて皆さん取り上げられたと思います。私もその1人でございます。  これにつきましてはもう答弁いただいておりますので、新聞の報道とは違う対応を、間違いなく県の方でやるというお話を当局からいただいているということですので安心して伺いましたが、この際、市長御自身のFAZに対する認識ですね。方針演説の中で、先ほども申しましたが、各論で第1点目で取り上げられていると思います。国際物流拠点機能の拡充ということで、八戸がこの国際物流拠点機能、これを拡充させていくために、FAZが果たす役割というのは非常に今までも大きかったですし、これから少なくとも平成18年度、時限立法ですので18年度で切れてしまいますが、この時点までは絶対これを維持していかねばならないと思いますが、このFAZに関しまして市長はどのようにお考えか、この1点だけお教えいただきたいと思います。お願いします。 ○議長(上田善四郎 君)市長 ◎市長(中村寿文 君)このFAZ計画は、ぜひ成功させたいと、こう思っていますし、県との連携をもっと強く求めたい。それから、言い分は強く言っていきたいと思っておりますので、御了解いただきたいと思います。 ○議長(上田善四郎 君)上条議員 ◆2番(上条幸哉 君)ありがとうございました。  言葉が少ないということは、それだけの思いもあるものだということで、前向きに受けとめさせていただきました。初めての議会でありますのでこれ以上申し上げませんが、ぜひこの八戸が──東南アジアとの定期航路を開港以来着々と前市長が積み上げてまいりました。この市長の基本政策を継承するというふうに中村市長おっしゃっておりますが、その根幹の1つであると思います。これは絶対譲れないところであります。  商工関係から助役にはおいでいただきましたので、非常に心強い援軍をいただいたなと思っております。恐らく助役も、この件については県庁でかかわってこられたのではないかなというふうに思いますが、ぜひ八戸の味方となって、これは当たり前ですが、我々のために、この地域の国際物流拠点化機能、これを少しでも拡充できるようにお力添えをいただきたいと思います。この点をお願いしたいと思います。  フリー・トレード・ゾーンということも申し上げましたが、まだ雲をつかむような話かもしれません。しかし、経済産業省筋の情報によりますと、FAZの検証が既に始まっておるようであります。当初予定したものと環境が大きく異なってきておりますので、FAZ後、一体いかなる貿易振興策が必要なのかというようなところへの取り組みが既に動き出しているようであります。その意味では、市長がおっしゃるように中央が出してきたから、はいはいやりますよということではなく、こちらから手を挙げていく、こちらから発信していくということを市長もおっしゃっておられたと思いますが、私もその点は全く同感でございます。ぜひこのあたりを先んじて、八戸がどこの地域にも負けないような、この件に関する先進研究地域でありたいと、こういうふうに願いますので、ぜひその点お願いしたいと思います。  最後になりますが、冒頭にニューヨークの話を申し上げました。非常に私にとっても感慨深い時間となりました。この中で、非常に印象的だったことが1つだけありますので、この点を申し上げて終わりたいと思います。  といいますのが、御存じのとおりニューヨークというのは非常に暗くて、汚くて、臭くて、危険で、4Kだか5Kだかわかりませんが、非常に危ないところなんですね。ところが、今回現地で工藤雄剛議員と合流いたしまして、一緒にいろんなところを歩いたわけなんですが、まちが大きく変わっていました。暗くて、汚くて、危なくて、絶対行っちゃいけないという代名詞のように言われておりましたフォーティセカンドといいますか、42番通りというところがあるんですが、この辺を夜中に歩いても全然平気なんですね。市長、聞かれていますでしょうか。私は聞きました。何でこんなに変わったのかということを聞きましたら、皆さんが口々に言っていたのは、ジュリアーニがやったと。ジュリアーニさんというのは今度かわりますが、ニューヨークの市長さんですね、この方がやったと。ジュリアーニがやった、ジュリアーニがやったと、口々におっしゃるんですね。  何を言いたいか、もうおわかりだと思いますが、日本の自治法というのもアメリカを参照につくられております。この辺のシステムはアメリカとほとんど同じなんですね。そういう意味では、ジュリアーニがやったということですが、ぜひ中村がやったと、寿文がやったと言われるようにリーダーシップを発揮していただきたい。きのうまでのお話を伺っておりますと、私的諮問機関をいろいろつくられるということ、これはまあ結構だと思います。いろんな情報を集める一つの知恵だと思いますので、これはこれで結構であると思います。しかし、最終的に結論を下して、そしてまた一たび決したならば、これを何が何でも断行するというような、そういう力強さ、勇気というものが次の段階で市長に求められてくると思います。この点をどうか覚えておいていただきたいと思います。  初めての議会ということで大変お疲れだと思いますので、この辺にいたしておきます。どうか八戸市民のために、一緒に力を合わせていいまちをつくりたい。そしてまた、来年大きな転機を迎えようとしております。いろんな意味で大きな変革期に差しかかっております。一緒にいいまちをつくりたい、これをお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(上田善四郎 君)以上で2番上条幸哉議員の質問を終わります。  これにて一般質問を終わります。   ────────────────────    △日程第2 議案20件 ○議長(上田善四郎 君)日程第2議案第122号平成13年度八戸市一般会計補正予算から議案第132号平成13年度八戸市介護保険特別会計補正予算まで並びに議案第134号八戸市市長の資産等の公開に関する条例の一部を改正する条例の制定についてから議案第142号土地改良事業の施行についてまでを一括議題といたします。  これより上程議案に対する質疑を行います。  御質疑ありませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○議長(上田善四郎 君)御質疑なしと認めます。  お諮りいたします。ただいま議題となっております議案第122号から議案第132号まで並びに議案第134号から議案第142号までをお手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。   ────────────────────    △日程第3 請願・陳情について ○議長(上田善四郎 君)日程第3請願・陳情については、お手元に配付してあります請願・陳情文書表のとおり、民生常任委員会に付託いたします。   ────────────────────   休会の件 ○議長(上田善四郎 君)以上で本日の日程は全部終了いたしました。  この際、お諮りいたします。委員会開催等のため、13日、14日及び17日の3日間は休会いたしたいと思います。  これに御異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(上田善四郎 君)御異議なしと認めます。  よって、3日間は休会することに決しました。  次回本会議は、12月18日午前10時に開きます。   ────────────────────   散 会 ○議長(上田善四郎 君)本日はこれにて散会いたします。   午後4時09分 散会...