八戸市議会 > 1991-03-04 >
平成 3年 3月 定例会-03月04日-02号

ツイート シェア
  1. 八戸市議会 1991-03-04
    平成 3年 3月 定例会-03月04日-02号


    取得元: 八戸市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-10
    平成 3年 3月 定例会-03月04日-02号平成 3年 3月 定例会 議事日程第二号  平成三年三月四日(月曜日)            午前十時開議 第一 一般質問     ───▲・▼───  本日の会議に付した事件 議事日程に同じ     ───▲・▼─── 出席議員(三十八名)    一番  寺 地 則 行 君    二番  山 内 正 孝 君    三番  吉 田 博 司 君    四番  東 野 礼 二 君    五番  秋 山 恭 寛 君
       六番  大 館 恒 夫 君    七番  坂 本 美 洋 君    八番  山 口 広 道 君    九番  藤 川 友 信 君   一〇番  田名部 定 男 君   一一番  富 岡 敏 夫 君   一二番  神 田 洋 一 君   一三番  荒 川 重 雄 君   一四番  谷 地 先次郎 君   一五番  中 村 当次朗 君   一六番  泉 山   元 君   一七番  清 水 悦 郎 君   一八番  上 田 善四郎 君   一九番  中 山 安 弘 君   二〇番  吉 田 忠 吉 君   二一番  越 田   巌 君   二三番  中 村 元 博 君   二四番  岩 織 政 美 君   二五番  佐々木 秀 男 君   二六番  苅 田 重一郎 君   二七番  松 田 岩 雄 君   二九番  久保沢 豊 作 君   三〇番  木 村 利 吉 君   三一番  西 野 陽 一 君   三二番  小笠原 要 七 君   三三番  河原木 金之蔵 君   三四番  大久保 忠 亥 君   三五番  高 橋 正 敏 君   三六番  上 村 武之助 君   三七番  河 村 正太郎 君   三八番  斉 藤 健 治 君   三九番  中 村 松太郎 君   四〇番  玉 懸 忠 国 君   ───────────── 欠席議員(一名)   二二番  内 城 国 雄 君   ───────────── 地方自治法第百二十一条による出席者   市長      中里 信男君   助役      須藤 昭雄君   収入役     福井 政美君   総務部長    長峯  登君   財政部長    下村平太郎君   経済部長    木村 義昌君   民生部長    松川 芳男君   環境衛生部長  加藤純三郎君   建設部長    田向 正志君   都市開発部長  細越 清春君   下水道部長   日影  廣君   教育長     巻  長吾君   教育次長    山中 浩一君   自動車運送事業管理者           越後谷仲三君   市民病院事務局長           久保 喜一君   監査委員    漆澤 光典君   ─────────────  出席事務局職員   事務局長    村上 文男   次長兼庶務課長 三浦  猛   議事課長    漆澤  惇   課長補佐兼議事班長           中野 秀美   主任主査    角  俊一   主任主査    久保  正   主査      山内  隆     ───▲・▼───   午前十時三分 開議 ○議長(苅田重一郎 君)これより本日の会議を開きます。     ───▲・▼─── △日程第一 一般質問 ○議長(苅田重一郎 君)日程第一一般質問を行います。  順次質問を許します。   ─────────────   十六番 泉山元君質問 ○議長(苅田重一郎 君)十六番泉山元議員の質問を許します。泉山議員  〔十六番泉山元君登壇〕(拍手) ◆十六番(泉山元 君)平成三年度の市政の方向を決める三月定例市議会に当たり、自民クラブを代表して質問できる機会が与えられましたことを、この上ない光栄に存じ、通告の順に従いまして一般質問いたします。中里市長初め、関係理事者の率直な御答弁をお願いします。  平成元年十一月、多くの市民の期待を担って中里市長が誕生して一年有余、数々の施策を展開されておられる御努力に深く敬意を表するものであります。中里市長誕生後、ある地元紙に「新市長に求めるものの一つは、ハードからソフトへ……。調和のとれた快適な生活空間づくりである」とありました。ダイナミックな市政の展開を目指した秋山前市長は、二十年間担当した市政から去るに当たって、みずからを「剛直」と称しながらも、八戸市政の歴史に、一つの時代を残したことは衆目の認めるところであります。論理性、先見性、行動性を御自分の信条とされておられる中里市長もまた、前任者に劣らない実績を重ね、市政の歴史に、輝かしい一ページを書き加えるべく決意されておられることと思います。  市政を担当されて一年有余を経過した今、市長はどのようなカラーの市政展開を目指しておられるのかをお聞かせいただきたいと思います。  昨年十月一日実施された国勢調査の結果、当市の調査人口が三百六十五人減少したということを知らされ、大きなショックを受けたのでありますが、市政の最高責任者として市長の受けたショックも、より以上のものがあったことと思います。人口が増加し、あるいは減少するについては、個別の社会経済要因のほかに、複合的な要因が考えられると思いますが、このたび当市の調査人口が減少したことに対しての御所見と、今後の対応についての御決意をお伺いします。  次に、財政問題についてお伺いします。  景気拡大基調にあった我が国経済の先行き不透明な現状や、国庫補助負担率の削減など、厳しい経済財政事情の中で、平成三年度を「平成成長期元年」と位置づけた予算編成をされ、各種施策を積極的に推進しようとされている市長の意欲には敬意を表するものでありますが、今後予想される大型プロジェクトなどに要する財源を考えるとき、なお健全財政を維持していくに、懸念されることがないかどうかであります。  そこで、質問の第一は、八戸市の財政構造についてどのように認識され、今後どのように推移していくとお考えになっているか、お伺いします。  次に、歳入のうち、市税の確保についてでありますが、冒頭に申し上げましたように、持続的な拡大基調の景気に支えられた企業の業績に、次第に陰りが見えてきているのも現実であります。このような中にあって、市税の主要税目である市民税、固定資産税の確保についてお伺いします。  なお、新聞等により報道されている、税制改正による減税の影響についてもお伺いします。  次に、今後予想される大型プロジェクトのうち、市民病院、新設清掃工場の建設費のほか、職員の退職金への対応についてお伺いします。  次に、交通体系の整備についてお伺いします。
     二十一世紀の望ましい国土形成を目指した高規格幹線道路網整備計画は、四全総の交流ネットワークの核的存在であり、主要都市間の高速交通体系を確立するとともに、地域の活性化に大きな役割を果たすものと期待されております。当市においても、東北縦貫自動車道八戸線の供用と相まって、八戸青森線八戸久慈線の整備に大きな期待が寄せられており、これらの高規格道路と、第二みちのく有料道路と有機的に結ぶなど、高速交通体系の機能をさらに充実させることが重要であると思います。そこで、八戸青森線の延伸見通しと、百石道路及び接続する第二みちのく有料道路の供用について、また、八戸久慈線整備見通しがどうなっているか、お伺いします。  次に、八戸駅前バスターミナルの整備についてお伺いします。  八戸駅前広場は、現時点で既に飽和状態にあり、東北新幹線の乗り入れなど、今後ますます高まる、交通の結節点としての機能を果たすことは不可能であります。当地区を文字どおり、八戸市の玄関口としてふさわしい交通広場として整備する予定と聞いておりますが、その具体的な内容についてお伺いします。  次に、八戸港ポートルネッサンス21計画についてお伺いします。  八戸港は、北東北における拠点港湾として、飛躍的な発展を続けておりますが、鮫地区並びに河原木地区、第一工業港奥部においては、港湾としての機能が低下していることも事実であります。これらを踏まえて、この港湾地区の活性化、復活を目指し、また風光明媚な海岸等の自然環境にも着眼し、将来の観光資源としても、大きな可能性を持った開発計画と聞いておりますが、その計画の概要と、今後のスケジュールについてお伺いします。  次に、都市開発についてお伺いします。  八戸駅周辺については、八戸市が今後とも、広域的な中核都市として、発展していく玄関口として、ふさわしい内容を持った整備を進めなければならない地域であります。東北新幹線の着工、高規格道路の建設進捗などの都市環境の急速な変化が予測される中で、八戸駅西地区の面的整備について、どのような構想を持って、また、今後どのように進めようとされているか、お伺いします。  次に、八戸駅舎と地場産業振興センターについてお伺いします。  八戸駅舎の改築は、市民、長い間の念願であります。東北新幹線着工との関連もあり、その具体的な進展を見ないで今日に至っておりますが、市において、今まで関係当局と協議を重ねてきた経過等についてお伺いします。  本年秋に建設着工が予定されている八戸地域地場産業振興センターは、地場産業の具体的な振興策を講ずる施設として計画されておりますが、その基本構想の具体化について、国、県との協議を重ねていると聞いております。その経過等について、また、本年秋着工の見通しについて、変わりがないか、お伺いします。  次に、企業誘致についてお伺いします。  激動する国際政治、経済の中にあって、我が国経済は、イザナギ景気に迫る勢いと言われておりましたが、さきに発生した中東湾岸戦争の影響などもあり、持続的な好景気も、先行き不透明な状況にあると言えます。このような中にあっても、高速交通体系の整備を初め、産業基盤の整備と相まって、企業立地が着実に北上していることは喜ばしいことであります。当市においても、市長初め、関係者の御尽力により、幾つかの企業立地が予定さておりますが、その受け皿となる八戸北インター工業団地の計画概要と、今後の開発スケジュールについてお伺いします。  また、企業誘致に当たっては、地元企業への波及効果等について、さらに御配慮いただきたいと思いますが、今後の企業誘致の見通しについてお伺いします。  次に、生活環境の整備についてお伺いします。  市民の快適な生活環境を実現するため、下水道は、重要な施設であることは周知のとおりであります。昭和三十一年に着工されて以来、当市の産業構造の変化と、急激な都市化現象にも対応しながら、多額の資金を投入して、その整備に尽力されてきた努力には敬意を表するものでありますが、当市の下水道事業は、他の類似都市に比し、なお立ちおくれていると聞いております。  そこでお伺いします。昭和三十一年度着工以来、平成二年度までの投資額、普及率、さらに水洗化がどの程度になっているか、お伺いします。  また、平成三年度は、国の第七次下水道整備五カ年計画の初年度と聞いておりますが、この計画の具体化について、国の動向をお伺いします。  次に、スポーツの振興についてお伺いします。  近年における当市のスポーツ人口は、急激な増加傾向にあります。これは、春から秋にかけての朝野球やテニス、ゲートボール、さらにスケートなど、老人から子供まで、だれでも気軽に親しめるスポーツの普及とともに、施設の整備が進んできたことも大きな要因と考えられます。これもひとえに、前市長から引き続いて、施設の整備に鋭意取り組んでこられた御配慮によるものと、敬意を表します。特に東運動公園テニスコートの管理棟は、本年三月に完成の予定であると聞いておりますが、これにより、今後の大会運営が円滑に進められることと、関係者一同感謝しているところであります。従来は、体育スポーツ施設の整備に当たっては、市民の健康とスポーツ愛好人口の拡大を期待し、地域的なバランスを配慮して設置してきたと思いますが、今後の施設整備に当たっては、地域的なバランスのほかに、全国大会、東北大会などの大型スポーツイベント開催に、対応できるということも配慮してほしいと思います。  今後の体育スポーツ施設づくりの計画についてお伺いします。  平成三年度には、通称ミニ国体と呼ばれる東北総合体育大会が青森県を会場として開催されることになっており、当市においては、夏、秋、冬の各競技大会が実施されるほか、青森県朝野球選手権大会など、多くのスポーツ大会の開催が予定されていると聞いております。これらの誘致は、単にスポーツの振興のためばかりでなく、当市のPRにも大いに役立つものと思います。そのためにも、これらの大会を成功させるよう、できるだけ支援が必要だと思いますが、御所見をお伺いします。  次に、総合福祉センター計画についてお伺いします。  急速に進展する人口の高齢化に対応し、さらには社会の一員として、ハンディキャップを背負っておられる方々が、生きがいを持ち、安心して生活できる明るい社会を築いていくことは、当市としても今後の大きな課題であります。市長は十二月の本会議でも、総合福祉センターを進めたいとし、平成三年度の当初予算にも調査費を計上しておりますが、この施設の目的、内容、建設予定地、運営等についてお伺いします。  以上をもって、一般質問を終わります。  市長並びに関係理事者の御答弁をお願いします。  なお、本議会は、私にとりまして在籍十二年を締めくくる議会でもあります。この十二年間、私に寄せられました議員各位の御指導に感謝申し上げるとともに、中里市長初め、理事者各位の御支援、御高配に心から御礼を申し上げます。  どうもありがとうございました。  〔十六番泉山元君降壇〕(拍手) ○議長(苅田重一郎 君)市長 ◎市長(中里信男 君)泉山議員にお答えを申し上げます。  三期十二年の市議会議員としての職責を全うされて、これで御勇退なさるということで、過去を振り返りながら、いろいろな八戸の抱えておる課題についての格調高い御質問と受けとめて、感銘をいたしたところでございます。質問の順位に従いまして、お答えを申し上げてまいります。  まず最初に、市政推進の基本的な考え方、人口減少への対応を含めて、どう考えているかというお尋ねでございました。  私は市長就任以来、第三次八戸市総合計画をもとにいたしまして、中長期的な展望に立って、たくましい産業文化都市の建設を進めることを基本理念といたしまして、ひたすら二十四万市民の幸せを願い、公平で誠実な責任ある行政の運営に努めてきたところでございます。今後とも、みずからの責任の重大さを深く心にとどめまして、創意と活力に満ちた市勢発展のために、市民の皆様方とともに、持てる能力のすべてを傾けて、市勢進展に取り組んでまいりたいと考えております。  今、八戸市は、頭脳立地法に基づく事業の展開や新幹線、高規格道路等高速交通時代の到来、新産制度の延長決定等を背景といたしまして、新たな発展の段階を迎えておると考えております。こうした中で、これまで先人、先達の方々が培われてきました都市機能、生産機能、そして恵まれた立地条件を生かしながら、将来は五十万都市という大きな夢を持ちまして、その可能性を引き出し、目標へのレールを敷いてまいりたいと考えております。  さて、議員御案内のとおり、昨年十月実施の国勢調査で、前回の六十年と比較いたしまして、三百六十五人、〇・二%の人口減を見たのでございますが、このことは、私は極めて残念なことだと思っております。調査の詳細につきましては、まだ発表されていないところでございますが、県全体で約四万一千人が減少しまして、増加したのは階上町と下田町、六十七市町村のうち二町だけでございます。また、さらに青森市、弘前市、久慈市、大館市等の周辺の主要都市におきましても、人口が減少しているという状況でございました。これを見ますときに、北東北全体が、東京の一極集中の影響を受けておるのではないか。特に若年層が流出していることが、大きな原因ではないでしょうかと考えております。若年層の流出は、都市の資源とも言われます若い頭脳とパワーが失われることでございまして、まことに憂慮すべきことと考えております。  この原因には二通りあろうかと思いますが、自然増が伸び悩んでおる。さらにはまた、社会減というのがふえておる。こういうことになろうかと思っておりますが、出生数の減少による自然増の縮減は、大きな影響の一つというように考えておりまして、このことについて、私は、考え方としまして、結婚式に最近出ますと祝辞の中で申し上げております。子供は、家庭の愛の結晶であり、家庭の幸せのかけ橋でございましょう。そして家庭の活力でございましょう。その活力は、地域社会の活力であり、国家社会の活力でございましょう。その見地からいたしまして、先祖からいただいてまいりました二つの命、二人を、そして国家社会のためにプラス一、三名以上頑張ってくださいませんか。こういうことも申し上げておるところでございます。  特に今日の高齢化を考えますと、全国の人口の中で、六十五歳以上が約一二%かと思います。八戸市が九・四%でございますが、大変高齢化が進んでおる現状でございまして、平成の一九九一年なわけですが、紀元二〇一五年ごろになりますと二〇%台に、このままでまいりますとなるんじゃないかということも想定されておるわけです。このことを考えますと、高齢者がふえる世相の中で、その自然増の子供が少なくなっていくということは、これは、活力が減少していくということでございます。国の方でも今まで、三子から子供に対する手当をということであったわけですが、今度は一子目からという方向も考えられておるようでございます。そこで、私はこのことを考えますときに、何としても自然増に対する配慮もしなければならない、このような気持ちでおるところでございます。  八戸市の場合は、世帯数がふえ、また女子が若干増加している反面、男子が減少していることから、特に若年男子の地元定着や保育料の負担軽減など、若い夫婦が子供を育てやすい環境づくりについての配慮が、今後必要になってまいりましょうと考えております。さらに、人口の定着増加を図るためには、住んでみたい、そして住んで誇りを持てるような魅力のある町を、都市を実現することが必要でございまして、今後とも、住み、働き、憩うなど、定住のための諸条件の整備を総合的に推進していく考えでございます。  具体的には新幹線、高速道路等高速交通体系の早期の実現、産業高度化のための支援団地の整備、北インター工業団地整備等産業構造の改善、先ほどもお話のありました、都市のイメージアップのための表玄関八戸駅周辺の整備、中心市街地の整備、その他港湾、河川、道路、下水道、公園等の都市機能と生活環境の整備充実、農林水産業、商工業、観光等地域産業の振興、また、八戸ニュータウンの整備、公営住宅の建設、教育・文化の振興、福祉の充実、保健医療体制の整備、Uターン促進事業並びに若年労働者のその他定着対策の推進等々、総合的に強力なこの都市の魅力づくりを進めていかなければならないと考えております。  また、県におきましては、この人口減少を厳しく受けとめまして、このたび、その対策として組織を設け、人口の歯どめ対策として、人口定住促進行動計画の策定等の検討を始めておるところでございますので、県とも連携をして、人口の定着、増加を図っていきたいと考えております。  次に財政問題でございます。  財政構造についての認識と、今後の見通しについてのお尋ねでございました。  新年度予算におきましては、重点主義と緊急性に徹した事業選択を行いまして、財政の健全性と、行政水準の向上に努めることなどを基本といたしまして、編成をいたしました。新年度予算を性質別に見ますと、構成比、義務的経費は四四・六%。投資的経費は二一・八%、その他の経費は三三・六%となっております。  一般的に財政の健全性を申し上げますと、歳出の総額に占める人件費、公債費等の義務的経費の割合が増加すると、財政構造の弾力性を欠き、財政運営に支障を生じてくるわけでございます。当市の場合は、類似団体と比較した場合に同程度となっております。また、投資的経費につきましては、その年度に実施する事業規模によって、増減が生じることとなりますが、新年度におきましては、通常の事業量は、例年並みに確保いたしておるところでございます。その他の経費につきましては、施設の維持管理及び下水道事業の進捗を図るための繰出金等の増によって、前年度に比較して八・七%の伸びとなっております。  一方、財源歳入面におきましては、市税などの自主財源は、前年度に比較いたしまして五・〇%の増でございます。構成比で五四・二%となっております。  財政構造につきましては、以上のほかに、経常収支比率財政力指数等、財政構造の弾力性を客観的にとらえる指数がありまして、当市の場合、これらの指数を含めた数値は、いずれも財政構造の弾力性、財政運営の健全性が保たれておるものと考えて理解いたしておるところでございます。健全な財政運営は、単年度限りのものではございませんで、後年度の財政運営に関する配慮を十分払わなければなりません。したがいまして、今後も行政水準の確保及び向上に当たっては、的確な財政見通しの上に立ちまして、健全な財政運営が必要であると考えております。  次に、平成三年度の市税の見通しについて、特に法人市民税についてのお尋ねでございました。  市税の予算計上に当たりましては、地方財政計画や県計画の伸び率及び当市の経済状況を勘案いたしまして、慎重に積算をいたしました。個人市民税では、給与所得及び営業所得を中心に、所得の伸びが順調でございますことから、増収が見込まれましたが、一方、税制改正によりまして、減税が行われること等を勘案し、約八十億四千三百万円、前年度比四・九%の増となりました。  法人市民税は、景気の変動に敏感な税目でございまして、最近における不透明な経済情勢の中におきまして、予想しがたい側面もございますが、建設業、鉄鋼業は引き続いて順調に推移していくものと考えております。一方、製造業は、原油高、金利高等により、収益の低下が見られるほかに、水産業は、サバ、イワシ等、まき網漁業の極度の不振という厳しい状況が昨年ございましたので、この先どういうことになるか、不透明感が残るところでございます。積算に当たりましては、これらの状況を勘案をしながら、約四十一億九千百万円、前年度比七・八%減となりました。  固定資産税では、土地の評価替えによりまして、田畑、山林は据え置きでありますが、宅地の平均上昇率は一・九%となりまして、約一億一千万円の増となっております。家屋につきましては、大型店舗等の新増築により、約五億七百万円の増となっております。償却資産につきましては、大手企業を中心とした設備投資によりまして、約四億四千二百万円の増となり、合わせて十億五千九百万円の増収が見込まれます。総額では約百二十二億六千万円、前年度比九・四%の増となっております。  以上の結果、市税総額では二百六十億六千万円となり、前年度比四・六%増となっております。今後、経済情勢の大幅な変動がない限り、確保できるものと考えております。  次に、税制改正の概要及び減税額について申し上げますが、今度の税制改正は、個人市民税を中心に行われるものでございまして、これによる減税は、固定資産税の評価替えに伴う増収分を財源とするものでございます。個人市民税におきましては、税率構造の改正により約七億三千九百万円、基礎控除等の引き上げにより約一億一千六百万円、合計いたしまして約八億五千五百万円となります。固定資産税におきましては、免税点の引き上げ等によりまして、約四千百万円となっております。これを合計いたしますと、八億九千六百万円の減税が見込まれるところでございます。  次に、今後予想される歳出の概要とその財源見通し、特に市民病院、新設清掃工場、職員の退職金等についてのお尋ねでございました。  まず、市民病院につきましては、多額の投資額が建設について必要でございます。建設に向けた自己資金の積立金として、平成元年度から市民病院建設基金を設け、平成三年度の積立金五億円を含め、約二十二億円の建設基金を保有することになります。病院建設の財源は、約九割までが企業債で賄われることになりますが、先般、建設費の財源確保として、国、県に対し、補助金の交付方について要望いたしております。今後とも、議員各位の御指導を得ながら、病院建設に向けて経営努力を続けていくとともに、機会あるごとに国、県に対し、補助金、企業債の充実強化について、積極的に働きかけをし、財源確保に努めてまいりたいと考えております。  新清掃工場につきましては、将来のごみ量の増大に対応した新清掃工場の建設について、現在、庁内に建設委員会を設置いたしまして、調査検討中でございます。平成二年度は環境影響調査、平成三年度は基本仕様書等の調査費を計上し、その調査資料に基づきまして、建設規模、構造、建設事業費等を決めていくことになっております。したがいまして、現時点では、建設費の予測は難しい状況にあるのでございますが、財源は、国庫補助率が二分の一でございます。起債充当率は八〇%でございまして、補助対象経費の一般財源は一〇%程度でございます。今後、単独事業分がどの程度見込まれるのか、計画書策定とあわせまして、財源を精査、検討してまいりたいと考えております。  次に、退職手当についてでございますが、去る十二月議会におきまして答弁申し上げておりますが、退職者のピーク時は平成十二年、十三年度となりまして、それぞれ約八十人から九十人の退職者が見込まれます。これに要する退職手当の額は、単年度で二十数億円と試算されております。この問題は、ひとり当市のみならず、全国の地方公共団体に共通する大きな課題でございまして、新たな退職手当基金の創設と、今後、県及び他都市の対応も見ながら研究をし、対応をしてまいりたい、こう考えております。  以上、大規模事業及び義務的経費の増大に対しまして、財源の均衡ある配分に徹し、長期低利な資金の導入を図るなど、年次計画のもとに、健全な財政運営を進めてまいりたいと考えております。  次に、交通体系の整備につきまして、八戸青森線、そのうちの北環状線、それに八戸久慈線、南環状線、それぞれの見通しはどうなっているかというお尋ねでございました。  まず、八戸青森線についての北環状線でございますが、東北縦貫自動車道八戸線から分岐いたしまして、仮称北インターチェンジに接続する八戸青森線の延伸市内ルート、これを通称北環状線と呼ぶわけでございますが、その延長が十三・八キロメートルの整備の見通しにつきましては、現在、国土開発幹線自動車道として、基本計画から上位計画である、整備計画を定めるための前提条件となります、都市計画決定等の事務手続を終えまして、建設大臣に認可の申請中でございます。早ければ三月中には、県知事の告示となる見込みでございます。今後の着工までのスケジュールとして、平成三年夏ごろ開かれる予定でございますが、国土開発幹線自動車道建設審議会を経まして、整備計画が決定され、日本道路公団に施行命令が出されると思っております。  なお、現在事業中でございます仮称北インターチェンジにつきましては、平成三年度から本格的な工事に入ることとなっております。  また、北方延伸の一環として、整備を進めております第二みちのく有料道路、一期工事分、延長十キロメートルにつきましては、計画どおり、工事が進められておりまして、平成四年度に部分供用の見込みでございます。  また、第二みちのく有料道路に接続する百石道路、延長五・五キロメートルにつきましては、平成五年度の供用に向けまして建設を進めておりますが、今後も、地元関係者の方々の御理解と御協力を得ながら、整備スケジュールのとおり、事業が促進されるよう、市の最重点事業として、国、県に働きかけてまいりたいと考えております。  次に、八戸久慈線、南環状線についてでございますが、高規格道路八戸久慈線の市内ルートは、根城字笹原、八戸ジャンクションから妙字西ノ平間、延長八・六キロメートルでございます。一般国道の自動車専用道路として、建設省が整備を進めるものでございまして、既に路線の計画も定まり、国の平成三年度予算決定の中で、新規事業採択されまして、新たに着工が認められたものでございます。今後残る区間の延伸につきましても、八戸久慈自動車道建設促進期成同盟会と連携をとりながら、早い時期にルートを決定し、事業化されるよう、国、県に強く働きかけをしてまいりたいと考えております。  次に、八戸駅前のバスターミナルの整備についてのお尋ねでございました。  泉山議員は、もう交通問題についての通でいらっしゃるものですから、大変的を射た深い御質問でございました。御指摘のとおり、八戸駅前地区は、今後、高速交通体系の整備が進むことによりまして、交通結節点としての機能が、ますます高まっていくものと認識をいたしております。したがいまして、それを効果的に活用していくために、もっと潤いとゆとりのある、駅前広場の形成を図ることが必要であると考えておりまして、国鉄清算事業団が所有する土地を譲り受けまして、その一部を現在の駅前広場に隣接する、約三千五百平方メートルを交通広場として、平成三年度において、整備することといたしておるものでございます。なお、国鉄清算事業団の用地払い下げにつきましては、今月の下旬ごろになりましょうかと考えております。  その内容は、現在、一般駐車場と併用しておりますバスプールが、手狭となっておりまして、人々が交流できるという余裕がないこと。また、観光バスの発着する場所の余地もない実情を考えまして、これを分離して新たに整備する交通広場を、定期及び観光バス発着のためのバスターミナルとして、利用していくことといたしております。なお、将来的には駅舎改築に合わせまして、現在の駅前広場も改築し、人々の交流の場として、一層その魅力を高めていきたいと考えております。  次に、ポートルネッサンス21の概要と、スケジュールを示せという御質問でございました。  八戸港ポートルネッサンス21計画は、活気の停滞した鮫地区及び老朽化、遊休化した河原木地区を対象にいたしまして、二十一世紀に向かっての、総合的なウオーターフロントとして、再生されるための計画でございまして、その概要は鮫地区と河原木地区であるわけでございます。  鮫地区につきましては、八戸港内で最も恵まれた資源を、観光振興及び市民の水際線利用に活用しまして、さらにこの地区の主産業である水産業をもあわせて活用し、にぎわい形成を図り、地区の活性化を目指しているものでございます。その整備方向としましては、蕪島とウミネコを観光の目玉とした周辺施設整備を行い、観光振興の拠点形成を図るとともに、蕪島周辺の自然環境を生かした、環境整備マリーナ等の海洋性レクリエーション施設の整備をし、にぎわいのある水際線づくりを行う、こういう考え方でございます。さらに漁業振興を図るため、漁港施設のより一層の高度利用も、あわせて図っていくという考え方でございます。主な導入施設といたしましては、マリーナ、オープンマーケット、シンボルタワー、休憩所、人工海浜、観光船ターミナル、その他イベント広場、緑地等の諸施設が策定されておるところでございます。  河原木地区につきましては、中心街に近接した、水際線のあるオープンスペースという立地を生かしまして、産業振興の核となるとともに、にぎわい、文化創造の促進を図れる環境づくりを行うことになっております。その整備方向といたしましては、中心街に近接した産業空間と、生活空間の接点に調和する整備を行うことといたしまして、水辺のオープンスペースを有効に活用して、文化機能の充実による地域経済、産業の活性化を図るとともに、市民への海と緑地による通年型レクリエーションの場を提供して、にぎわいの空間の形成を図るといたしております。主な導入施設といたしましては、フィットネスセンター、これは体力増強センターという意味であるそうです。シーフードレストラン、ワールドバザールマーケット、国際物産展でございます。イベント広場、レクリエーション施設、その他商業施設、娯楽施設等の諸施設が想定されております。  八戸港ポートルネッサンス21計画は、構想及び各事業計画の具体化を図るために、平成三年六月ごろに決定される八戸港港湾計画――第八次でございますが――の変更の中に、概要として組み入れをいたしまして、長期計画として位置づける必要がございます。さらに、平成三年度を初年度とする第八次港湾五カ年計画、これは三年から七年まででございますが、にも組み入れをいたしまして、関係者、関係機関と協議、調整を行い、調整のついたものから、順次事業の実施に向けていくとされておるところでございます。そのために、鮫地区については、平成三年度に事業化調査を行い、その後、計画調査に基づく施設導入等の具体案を策定するとされております。河原木地区につきましては、現在、関係者におきまして、事業化調査を行っておりまして、都市計画等の調整がつき次第、具体案の策定に入ることにいたしておるところでございます。  次に、八戸駅西地区の面的整備と、そのスケジュールを示せということでございます。  八戸駅西地区は、新幹線盛岡以北整備計画の決定以来、諸般の調査を進めてまいりました。高速交通体系に対応し、二十一世紀をにらんだ八戸市の表玄関口といたしまして、また広域交通拠点として、計画的な整備を図っていかなければなりません。特に八戸駅西地区は、基盤整備がいまだ未了で、新幹線八戸駅併設をインパクトといたしまして、開発整備すべき地区であると考えております。  そこで、五十一年、五十二年、さらには五十八年から六十年度に土地区画整理事業調査を実施いたしまして、事業化に向けて、関係機関と協議を重ねて今日に至っております。構想といたしましては、新幹線整備計画及び駅周辺整備計画と整合を図りながら、土地区画整理事業の手法により、快適で潤いのある豊かな町づくりを考えていかなければならないと思います。現在、区画整理施行区域決定に当たりまして、JR東日本と調整中でございまして、調整がつき次第、都市計画決定の作業に取りかかる考えでございます。また、先般、区画整理に関する意識の高揚を図るために、地元代表者と協議もいたしております。今後は、関係機関との協議、調整を積極的に行いまして、地元住民のコンセンサスを得て、土地区画整理事業の事業化に向けて、一層の努力をしてまいりたいと考えております。  次に、二十四万都市の顔である駅舎改築について、これまでの経過、さらに国、県の指導内容、地場産業振興センターでございますが、駅舎改築に関連して、地場産業振興センターの考え方、三年秋の建設着工は大丈夫か、こういう内容だったと受けとめております。  八戸駅舎改築につきましては、これまでの経過について、懸案の八戸の駅舎について、昨年十一月にJR東日本と八戸市におきまして、検討委員会を設け、検討を進めておるところでございます。去る二月十三日には、駅周辺地域の開発を進める上での問題点や、駅舎整備構想を作成するための検討資料について、協議をいたしたところでございます。  駅舎改築を進めるためには、新幹線の建設計画と整合させる必要がございますが、新幹線の平成三年度着工が決定はいたしたものの、八戸駅付近について、その規格の見直しの問題もございまして、これが流動的な要素となっておるところでございます。したがいまして、今後、新幹線計画の動向を見きわめながら、できるだけ早期に、地域の表玄関にふさわしい姿に改築できるよう、努力をしてまいりたいと考えております。  八戸地域地場産業振興センターの基本構想に対する国、県の指導内容でございますが、コンサルタントから提示されました基本構想をもとにいたしまして、八戸地域地場産業振興センター建設事業計画を作成いたしまして、各施設ごとに補助対象高度化資金融資対象の可否等の判断や、利用計画及び経営計画等について、現在、国、県との協議を続けておりますが、計画の基本的な考え方につきましては、おおむね了承を得ておるところでございます。  主な協議経過は次のようなことでございます。二年の十二月は東北通産局、そしてまた中小企業事業団、国、県との協議、ことしの一月の十日には県商工課、経営指導課との協議、さらに一月二十九日、二月十八日、二月十九日、さらに三年の二月二十七日というようなことで、協議を進めております。  協議の過程で指導を受けている内容といたしましては、運営体制について、産学の協力体制の確立が必要である。さらに事業収支計画においては、初期、中長期的計画の具体的立案を示すべきである。資金償還計画においては、中心市である八戸市の果たす役割はどうか。宿泊施設の機能としては、地場産業振興のための研修生を主たる対象とすべきである。施設の配置につきましては、施設全体の有効利用を図るために、総体的なゾーニング計画の再検討が必要である等について、指導助言を受けたところでございます。これに対しまして、市の考え方として、国、県の指導内容に参考とすべき点がございまして、これらを踏まえ、事業計画の精査をいたしておるところでございます。  今後の予定といたしましては、三月初旬に、再度、中小企業事業団の指導を受けることになっております。この時点で計画全体の了承を得るとともに、同時に、三月中に基本設計を完了させる予定でございます。建設着工の見通しでございますが、用地取得につきましては、今年度中に完了する予定でございます。平成二年度の事業計画は、計画どおり進行をいたしております。平成三年度に入り、建設着工に当たっての手順は、三年度当初の実施設計の策定でございます。七月に予定される中小企業事業団による経営診断、さらには八月初旬における財団法人設立等の作業がございます。これらの手順を計画的にクリアをいたしまして、平成三年の秋ごろの着工をめどに、努力をしてまいりたいと考えております。  次に、仮称北インター工業団地についての御質問でございました。  議員御案内のとおり、十二月議会で議決をいただきまして、県を含む十設置団体の協議が調ったことによりまして、去る十二月二十六日付で、事業の実施をいたします青森県新産都市建設事業団に委託をいたしました。  事業計画の概要は、今後、用地測量、実施設計の段階で、多少の変更も考えられますが、事業期間は、平成二年度から平成六年度となっております。開発面積は百五十ヘクタール、うち工業用地は百五ヘクタール、約七〇%でございます。道路、公園緑地等関連公共施設四十五ヘクタール、約三〇%でございます。事業費は百七十億円、その財源としては、地方債の借り入れが七十四億円、金融機関からの一時借入金が約九十六億円となっております。  生産の場としての当工業団地、及び昭和六十年度に先行して開発いたしました八戸内陸工業用地は、現在開発が進められておりますところの、研究開発の場としての八戸ハイテクパークとともに、合計いたしますと約百八十ヘクタールの内陸型工業展開の拠点を形成するものでございまして、高規格道路のインターチェンジや、東北新幹線等の高速交通体系整備と相まって、八戸グリーンハイテクランドと呼ぶことに、ふさわしいエリアを実現しようというものでございます。  開発スケジュールといたしましては、現在、百十人の地権者に対する事業計画の説明と、協力要請を終えたところでございまして、開発に対する御理解はいただけたものと思っております。事業団は、近日中に用地交渉に入り、できれば平成三年度内に用地買収を完了させたいと考えております。また、事業団ではこれまでに、航空測量、用地測量、地質調査等各種の調査を発注済みでございまして、近く実施設計も、入札の予定と聞いております。開発に当たりましては、金利高の現状から、できるだけ金利負担を軽減するため、企業誘致を積極的に展開し、オーダーメード方式で造成分譲を進めることを基本として、極力造成用地を抱え込まない方式で進めてまいりたいと考えております。  今後の見通しはどうかということでございますが、八戸ハイテクパークへの誘致企業は、株式会社八戸インテリジェントプラザ入居希望者を含め、十八社となっております。用地は、既に完売の状態となっております。業種といたしましては、研究開発業三社、機械設計業五社、ソフトウエア開発・情報処理業十社で、いずれも産業の頭脳部分の立地でございまして、地域産業の高度化に、大きく寄与するものと期待をいたしております。  これまで、仮称八戸北インター工業団地に、立地が決定いたしました企業は三社でございました。特に一部上場企業である光ファイバー製造業の古河電気工業株式会社、及び液晶パネル製造のシチズン時計株式会社は、情報社会に対応した最先端技術でございまして、将来、八戸市のリーディング産業としての一翼を担うものと期待をいたしております。また、二部上場企業である、ダンプ、ミキサー車、消防車等、特殊自動車製造業でございます極東開発工業株式会社は、約二千点に及ぶ部品を用いておりまして、協力工場の育成が事業展開には不可欠でございまして、地場産業の振興と技術の高度化に、大きなインパクトを与えるものだと期待をいたしておるところでございます。  なお、このほか、現在交渉中でございますが、確実性の高い一部上場企業もございますが、これからの工業団地は、短期間で造成分譲しなければ、金利負担の面でリスクも考えられますために、企業誘致の体制強化を図りまして、最重点課題の一つとして取り組んでまいりたいと考えております。  さらに、地元波及効果はどうかということでございました。  一部には地元波及効果、先ほど申し上げたわけでございますが、私は、二つのことを考えておるところでございます。一つには、全国的に今は求人難時代でございます。我が八戸市も、有効求人倍率は、一を超えているわけでございます。そこで、地場産業界におきましては、人手が足りない。その中に企業誘致をやったならば、なお我々が厳しくなるじゃないか。こういういろいろなお話をいただくわけでございます。  そこで、私はこう申し上げておるところでございます。現在、八戸市の高校、大学、高専卒、先議会でも申し上げたと思いますが、昨年の三月時点で、二千名以上の人が県外就職でございます。それから、青森県におきましては、一万人以上、過去において、県外就職をしてきたわけでございますが、昨年は九千五百名程度でございます。  このようなことで、中央に県外就職、その他県外就職をされる方々を、できるだけ地元で就職の場として受け入れていただきたいということ。さらに、中央に参りまして勤務している間に、家庭事情、あるいはまた、土地が高くて、一生かかっても家をつくれない。地元へ帰って仕事をしたいのだ。こういう方もありますが、なかなかに思うような職場が見当たらない。帰ってこられないということの方々、Uターン希望者を受け入れていただきたい。そのようなことで、地場産業の基盤を揺るがすような、波風を立てない形で、誘致企業の方々は十分配慮して、地場産業と誘致企業共存共栄の形で、御発展をなすっていく道を模索をしていただきたい。このようなことをお願いを申し上げておるところでございます。  さらに、考えておりますことは、昭和三十九年、新産業都市に指定を受けまして、三菱製紙が進出決定いたしたわけでございます。建設当時、続いて八戸製錬も建設に入ったわけでございますが、求人の問題で、やはり当時も全国的に求人難のときでございました。しかしながら、その求人難の時代でも、そういう若年労働者の県外流出を考えるときには、まだまだ知恵を働かせてもらいたい。津軽地域、あるいは陸奥方面からも、八戸へおいでいただくようなことと、もしこれを、そのことばかり、地元ばかりに目を向けて、企業誘致をやらないという場合には、やはり人口減少に結びついていくわけでございますから、地場産業を大事にします、第一に。それには地場産業の振興拠点もつくりましょう。そして、さらに新しい血液を導入して、ともに発展の道を模索する、こういうことを申し上げておるところでございます。  進出してまいりますれば、地場産業に対する波及効果は、これは、事関連のみではなく、直接間接ということがございまして、商工業の面、あるいはその他第三次産業等にも、相当な波及効果が出るものだ、このように考えておるところでございます。  次に、下水道の普及促進についてでございます。  総投資額と普及率についてでございました。昭和三十一年度から平成二年度末で、六百四十八億七百万円の見込みとなっております。その普及率は、平成二年度末で三二%、また平成三年度末では三四%の見込みでございます。  水洗化につきましては、個別訪問や説明会の開催、広報、新聞、下水道展、巡回相談等のPR、さらには水洗化改造資金の融資あっせん等によりまして、水洗化率の向上に努めております。平成二年度末の水洗化率は七八%の見込みでございます。下水道事業の整備促進につきましては、平成二年七月、都市計画中央審議会は建設大臣に対しまして、今後、下水道の整備と管理はいかにあるべきかについて答申をいたしております。その当面の整備目標といたしまして、新たな下水道整備五カ年計画の最終年度である平成七年度までの整備目標、普及率を一〇%程度引き上げる施策を推進すべきといたしております。  建設省はこれを受けまして、平成三年二月に、第七次下水道整備五カ年計画の総投資額を十六兆五千億円といたしました。普及率をおおむね一〇%アップさせ、全国平均を五五%まで引き上げることを目標といたしております。八戸市の新たな下水道整備計画につきましては、国、県の指導を受けながら、平成三年度を初年度といたします第七次五カ年計画を策定いたしまして、なお一層の普及率向上を目指しまして、下水道の整備促進を図ってまいりたいと考えております。  次に、スポーツの振興について、施設づくりの今後の計画についてのお尋ねでございました。
     学校体育施設につきましては、小中学校のプールを年一カ所、中学校の武道館を年二カ所ずつ設置していきたいと考えております。社会体育、スポーツ施設の建設については、一つの施設を建設するに当たり、収容人員などを考慮した場合、その施設の二ないし三倍の駐車場を設置しなければ、機能しないというのが現今の情勢でございます。また、大きな大会等を開催するためには、試合場に隣接して、練習場も必要であろうかと考えております。したがいまして、これらのことを考え合わせますと、総合的な運動公園とすることが、土地の有効利用という面からも望ましいのでございますが、いずれにいたしましても、膨大な用地が必要となるわけでございます。以上のようなことから、長期展望に立ちまして、建設可能な用地も含めまして、調査検討をしてまいりたい、こう思っております。  次の各種大会開催の支援につきましては、教育長から答弁をさせます。  そこで、総合福祉センターの計画について、建設構想を示せということでございました。  総合福祉センターは、社会福祉団体とボランティア団体との連携強化、さらには福祉行政の総合的展開を図ることを目的にいたしまして、建設をしようとするものでございます。この中には、老人福祉大学の教室を初め、研修室、各種会議室を主体に、市内に分散している社会福祉団体の事務所も含め、福祉活動の拠点となる施設として考えてまいりたいと思っております。今後のスケジュールにつきましては、平成三年度で、財源対策も含めまして、調査研究を行うとともに、基本計画や実施計画を策定しまして、平成四年度には着工できるようにしたいと考えております。  なお、立地場所につきまして、これまで数カ所を候補地として検討してまいりましたが、財源等の関連から、市有地で、しかも敷地が十分に確保されるということ等を考えまして、根城にございます休日夜間急病診療所の隣接地を最終候補地としたいと考えております。いずれにいたしましても、まだ構想の段階でございまして、今後、検討委員各位の英知を結集いたしまして、立派なセンターの実現のために努力をしてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(苅田重一郎 君)教育長 ◎教育長(巻長吾 君)スポーツの振興について、各種大会の支援につきましては、私からお答えを申し上げます。  スポーツ各大会に対する支援についてのお尋ねでございます。  各大会を誘致するとともに、これを実施、運営しておられる各団体等の方々の努力に対しましては、感謝申し上げるところでございます。これまでも、できる範囲での支援をいたしてまいりました。各スポーツ大会に対する支援は、それぞれの大会規模等、実績を勘案いたしながら補助いたしてきておりますが、そのほかにも、施設の整備などの面で努力してきたところでございます。大会への補助金は、基本的には東北大会以上としておりますが、今後もその方向で支援してまいりたい、そう考えております。  以上でございます。 ○議長(苅田重一郎 君)泉山議員 ◆十六番(泉山元 君)詳細な御答弁、大変ありがとうございました。  五十万都市を目指して、市長の大きなビジョンと構想に対して、大変敬意を表したいと思います。  大きな課題もまだあるようでございますが、一つ一つ解決されまして、五十万都市実現を目指して、八戸市民の先頭に立って、今後とも力強く引っ張っていっていただきたいということをお願いを申し上げまして、質問を終わらさせていただきます。  どうもありがとうございました。 ○議長(苅田重一郎 君)以上で十六番泉山元議員の質問を終わります。   ─────────────   二十番 吉田忠吉君質問 ○議長(苅田重一郎 君)二十番吉田忠吉議員の質問を許します。吉田議員  〔二十番吉田忠吉君登壇〕(拍手) ◆二十番(吉田忠吉 君)平成三年三月、八戸市議会定例会において、市政クラブを代表し、市長初め理事者に御質問いたします。  さて、この一年を振り返り見ますとき、世界の経済情勢は大きく変貌してまいりましたことは、御案内のとおりであります。社会主義国ソ連のペレストロイカをきっかけに始まった東欧諸国の民主化運動は、試行錯誤しながらも着々と民主化、自由化に向けて進行しつつあり、また東西ドイツの統一も実現されたところであります。  米ソの二大国間の冷戦対立も終えんし、世界平和時代の到来を思わせたのもつかの間、イラク軍によるクウェート侵攻によって中東の湾岸戦争へと突入した平成三年の幕あけとなりました。これから先もイラク軍のクウェートから撤退とか、多国籍軍の攻撃続行とか長い間続いていましたが、ようやく先般、停戦の声が聞こえてきましたが、まだまだ先行き不透明な点も多く、世界経済大国と言われる日本、特に油の総輸入量の多くを中東に依存している我が国では、各分野における影響はまことにはかり知れないものがあります。  ましてや、寒さ厳しい北国のこの八戸、灯油問題、あるいはガソリン値上げ等の心配があり、今度の湾岸戦争終結を喜ぶとともに、戦後処理が速やかに行われるよう、特に原油の流出等があり、環境浄化の早い回復が望まれます。湾岸戦争の終結を機に、世界平和が今後続きますよう祈りながら、質問させていただきます。  さて、中里市長、あなたが八戸市民大多数の方々の御支援をいただき市長職に就任されまして、はや一年三カ月間を経ました。したがって、この平成三年度の予算編成に当たっては、あなたにとって本格的に取り組んだ、中里市政カラーを十分にあらわした予算内容であると思います。市民ひとしく注目しておることと思うのであります。  国の予算は、人口の高齢化や国際社会における経済大国として、我が国の責任の増大などを考慮した一般会計となり、前年対比六・二%増の七十兆三千四百七十四億円となっております。一方、我が青森県の予算を見ますと、東北新幹線盛岡-青森間の地元負担分二億五千万円を含めた六千六百六十一億円となり、七・三%増の積極型予算となっております。長かった盛岡以北の新幹線問題も、どうやら着工される見通しがついてきたのであり、今から二十年前、私が青年会議所の理事長時代でありました。当時、八戸商工会議所会頭が、橋本八右衛門さんでありました。商工関係者の方々の後につかせていただき、陳情に行ったこと等を思い出した予算でもあります。  そこで、当八戸市の平成三年度は、平成・成長期元年と位置づけての予算であり、中里市長のスローガンでもあります、たくましい産業文化都市八戸にふさわしい内容であると思います。一般会計当初予算は六百六億三千万円であり、前年度当初と対比して三・三%の伸びでもあり、新しい施策を十二分に取り入れた内容の充実した北東北地区の拠点都市として誇れる中里市長ならではの手腕が発揮された編成であると評価するものであります。  ここに与党の立場から、我々同志一同、心からその御心労に対し、深甚なる敬意と感謝を申し上げるとともに、今後なお一層の御活躍を御期待申し上げるものであります。  さて、厳しい財政状況のもとにありながらも、二十一世紀を展望した施策や各種事業等が盛り込まれており、まことに時宜を得た予算であり、八戸駅前地場産業振興センター及び教育・文化・体育施設の充実、推進のほか、新しい事業の各種調査費等も積極的に取り入れられ、計上されており、歳出においては配慮がなされていることと理解いたしておりますが、どのような基本的な考えに立って編成に取り組まれましたのか、市長の御所見をお伺いいたします。  なお、前任者、泉山議員と重複する点がありましたら、省略されて結構であります。  次に、老人福祉施設についてお伺いいたします。  高齢化社会と言われる今日、御多分に漏れず我が八戸市においても、触れ合いのある健やかな町づくりに百三十四億円という予算が計上されております。その中に、新規事業に総合福祉センター建設調査費や、老人いこいの家建設事業予算が含まれており、まことに時宜を得た計画であり、老人クラブの会員の皆さんは、心から喜んでおられることと思います。  そこでお伺いいたしますが、老人いこいの家建設計画は、今後どのように進行していくのでしょうか。伺うところによりますと、現在運営しております施設は、西地区に馬淵荘があり、東地区には臥牛荘があり、中央地区には青山荘と、三カ所が開設されておりますことは御案内のとおりであります。そして現在、建設の要望あるいは陳情している地域が数カ所あるやにお聞きいたしております。高齢化社会により、老人の皆様の心のよりどころとして地域的に大いに利用されておることは言うまでもありません。病院の待合室で、大して病気でもない老人が、行くところもなく病院の待合室へ行くのを楽しみにしているという人もおりますが、健全な集会所として、地域的な事情を考慮しながらつくっていくべきと思われます。  先般、北地区連合老人クラブからも、憩いの場をつくってほしいという陳情が出されましたことは、御案内のとおりでございます。各地区より御要望のあろうことは承知しておりますが、現在、市の計画はどのようになっておられますでしょうか、市長の御所見をお伺いいたします。  次に、道路行政についてお伺いいたします。  先般、参議院議員の補欠選挙の最中でありました。四選に当選したばかりの北村知事が、ある候補者の応援に駆けつけてきましたが、むつ市から雪道で、百石までは割合と早かったが、百石から八戸市内まで道路事情が悪く、公会堂まで四十分以上もかかって、ようやく会場に到着したそうです。そして今後、八戸北の道路事情を見直さなければならないと演壇であいさつに言っておりましたところ、次の演壇に立ちました中里市長、あなたは間髪を入れず、北村知事さんに対し、知事さん、あなたはこれで、市民の前で八戸の道路の件、約束されましたよと申し述べたということで、一同、市長の頭の回転の速さに驚くとともに、政治とは、いろいろの場で常に進行しているものであると感じたのであります。  ところで、その北地区の道路事情でございますが、今や八戸市は、前山工業大型団地計画、ハイテクパーク、頭脳立地計画等発表するや、直ちに古河電工さん初めシチズン等の企業が進出を表明いたしました。今でもこの地区の交通量は大変増加しておるのが現状であります。そこで急がれるのが、市内の外環状線の促進であろうと思うのでありますが、現在どのように進行しておりますでしょうか、御所見をお伺いいたします。  また、県道八戸野辺地線でございますが、御案内のように、八戸北バイパス線が高規格道に格上げされまして、高速道と変わりますが、それは国の総合計画のもとに進行しているのでいたし方ないとしましても、その側道になります県道八戸野辺地線の側道バイパスの完成が、余り高速道におくれるようなことのないよう、地元地権者初め関係者が希望しておるのでございます。県の事業サイドによって進行するため、高規格道より大分おくれるのではないかということを聞いておりますが、同時開通までとは申しませんが、早期促進をお願いいたしたいのですが、市長の御所見をお伺いいたします。  次に、環境衛生問題についてお伺いいたします。  特に、環境衛生の中の霊園についてであります。このことにつきましては、平成二年十二月定例会におきまして、我が会派の小笠原要七議員も取り上げておりますので、重複することは避けることにいたしまして、質問をさせていただきます。  昭和四十年、東霊園造成後、今度の西霊園造成は、実に二十四年ぶりの行政における事業でありました。私は、昭和五十四年に議会に出させていただいて以来、機会あるごとに西地区に霊園の必要性を市当局にお願いしてまいったものでありまして、今度の西霊園の造成、分譲には心から感謝いたしておるものであります。  当初、私は、少なくても五千基以上なければ、とても間に合わないだろうと言ってきたのでしたが、それが四平方メートル千二百四基と、六平方メートルが三百基であり、合計でも千五百基余りの小さな規模となり、募集を始めましたところ、私どもの見込みどおり、希望者が殺到したのであります。余りにも希望者が多かったことと、また抽せん漏れになった方々から、そして書類上、手続が間に合わなかった方々から、今後の計画はどうなっているのか。いつごろになったら西霊園の拡張がされるのか。私たちが求めることができるのかとの問い合わせが、いかに多いかということであります。  そこで、今後の西霊園の拡張計画と今後の見通しをお伺いいたします。また今後、仮称中央霊園及び上長地区から要望もあるとお聞きいたしておりますが、どのような規模のものか、進捗状況をお伺いいたします。  また次に、現在、東霊園あるいは西霊園使用者の中で未使用の方があり、その後、仮称中央霊園なり、上長に霊園が造成されまして、その方々が、近くにできたので、もしよかったら移転を希望される方々もあろうかと思われますが、その場合、近くの霊園へそれぞれの交換もできるよう考慮してゆくべきと思いますが、いかがでしょうか。そのことによって、現在、東霊園を希望している方々も多いとお聞きいたしております。双方の方々が近くを利用できることともなり、心の込もった行政でもあろうかと思うのでありますが、その点、市長の御所見をお伺いいたします。  次に、交通問題についてお伺いいたします。  多くの人たちが、いろいろな形で死のふちに立たされているが、それが病気であるとき、けがであるとき、その人たちが運よく健康を取り戻したとき、初めて我に返り、ある者は運のよさを感謝し、ある者は神に、ある者は仏に感謝すると言われます。ところが、人生経験の浅い若者は、自分には、事故とか、けがは他人事と思って運転している人のいかに多いことか。現代において、車社会は大変便利な一方、常に事故の恐怖がつきまとっております。  二月二十六日、先般も東名高速道で二十五台のバスやトラックが玉突き追突事故を起こし、一瞬にして死者九名、傷者百名以上の日本高速道開通史上最大の事故が発生しました。毎分一・二件の割合で、我が国のどこかで交通事故が発生し、一時間に一・三人が交通事故によって死んでいるのが実情であります。まさに道路は、いつ流れ弾が飛んで来るかわからないという様相を呈しておる、まさに交通戦争と呼ばれる憂慮すべき時代であります。一たび事故が起きれば、その立場のいかんを問わず、悲惨な結果が待ち受けていると認識しなければならないのであります。  交通戦争という言葉は、昭和三十年代後半、年間一万数千人にも及ぶ事故死急増の中で生まれた、いわば交通禍を象徴する言葉になってきたのであります。国はこの事態に対応するため、昭和四十六年度を初年度に交通安全基本計画を策定し、これまで四次にわたって計画を練り直しながら諸施策を講じたため、少しずつではありましたが、成果を出してきたのでありました。  しかし、近年、逆に犠牲者はじりじりと増大し続け、平成二年には一万一千二百二十七人に上ったのであります。ここ二十年間の交通事故死者は、何と二十一万八百三十八人にも及んでおり、関東大震災の約二倍に当たり、その上、毎年七十万人以上の人たちが負傷しているということであります。このような情勢のもとにあって、八戸市は、警察当局初め交通安全協会等が一丸となっての対策が功を奏し、平成二年は前年に対し、発生、死者、負傷者ともに減少しているとお聞きし、改めて関係者のその御尽力に深く敬意と感謝を申し上げるものであります。  しかしながら、当市を取り巻く交通環境は年々厳しさを増しており、十年前に比べ、平成二年十二月末現在で、車両は一・四倍の十三万二千二百三十九台となり、運転免許保有者については一・四倍の十一万一千六百人もあり、著しく増加しているとお聞きいたしております。しかも、二十四歳以下の若年ドライバーによる事故が全体の四〇%を超えているとのことであります。社会経済状況も多岐にわたるわけでありますが、現時点での交通事故から市民を守るための最大の課題は、若年ドライバー対策であろうと思いますが、市長の、今後の交通安全対策をどのようにお考えなのか、お伺いいたします。  次に、青少年健全育成について、巻新教育長にお伺いいたします。  次代を担う青少年の健全育成は、親や教育関係者に課せられた重要な役割であります。現在、青少年の健全な育成のための活動が、国や地方自治体あるいは民間団体等により、さまざまな形で行われておりますが、子供の減少傾向が、近年、我が国にとって極めて大きな問題となってきております。少ない子を、親が愛情だと思い込み盲愛し、中学生ぐらいから高校生になったぐらいのころには、家庭内暴力とか、登校拒否ということになり、それを教育現場の先生方に教育の仕方がどうのこうのという親もあり、先生方の御労苦に常日ごろ感謝を申し上げておるものであります。  御案内のように、私は今から十二年前、犯罪都市と言われるアメリカのワシントン及びニューヨーク等を一カ月間、青少年非行の現状を視察する機会がありました。今振り返ってみますとき、現在マスコミ等の特集番組で、街にたむろしている麻薬等の売買や、みずからも中毒患者の姿になっていることを見させてもらっている、あのニューヨークの現状を見ますとき、やっぱりあの子供たちが今こうなっておるのかと思うことが多々あるのでございます。そのことは、今までいろいろの場で話してきましたので触れませんが、青少年の健全育成こそ、今後の教育に携わる者の責任の重大さを思うとともに、親のあり方にもまた憂慮すべきことがあります。  今さら言うまでもなく、家庭にあっては、家族の一人一人が父であり、母であり、それぞれがそれなりに役割と責任があるはずであります。それが多様化する社会において、簡単に家庭が崩壊し、自分勝手に離婚する時代であり、また、一歩町に出れば、これまた有害図書を初めいろいろの施設等があり、近年における社会情勢は、国際化、情報化の到来が早く、多岐多様な社会環境のもとにあり、大都市圏域と地方と余り変わりない現状にあると思われます。  先般、平成二年四月から十二月までの八戸市の補導実施状況報告書を見させていただき、街頭補導初め、愛の一声運動等によって減少傾向にあり、関係者の御努力に敬意を表するものであります。  しかし、先般の報道によりますと、八戸市消費計量センター消費者相談窓口で、クレジットカードによる多重債務相談が高校生によって急増しているということであります。特に目立つのが、支払い能力を超えて複数の商品を購入した末のクレジット債務等が、平成元年度は、総相談件数五百五十七件もあり、複数の会社のカードやサラ金などを使った多重債務と低年齢化であり、今までにない新しい傾向だと思います。  そこで教育長、私は、前々から非行や犯罪に走ってからでは更生するにはなかなか難しく、減少した今こそ防止活動に力を入れるべきときと考えますが、防止活動方法がどのようになされておられますか、御所見をお伺いいたします。  次に、高校中退者のことでお伺いいたします。  先般の文部省の発表によりますと、全国の高校中退者が、平成元年度一年間に十二万三千六十九名とのことであります。一方、青森県教育委員会のまとめによりますと、青森県の中退者は千四百十一名に上り、過去最高の記録だったとのことが発表されておりました。将来に希望を抱いて進学し、やがてはこの高校から卒業し、大学やよい職場へと夢を膨らませて入学したはずの高校、理由はいろいろありましょうが、中学校における進路指導にも大きな責任があるのではないでしょうか。といいますことは、どこの中学校でも、我が中学から一流高校へ何人入学した。どこどこの中学は何人だった。そういう学校間の競争心もあるのではないでしょうか。どうぞ、人間には適材適所ということがあります。今後の進路指導について、教育長の御所見をお伺いいたします。  最後になりましたが、小中学校における集団風邪の現状と、その対策についてお伺いいたします。  ことしの正月は雪も少なく、暖冬異変と言われ、このままでは雪のない年になるのではと思っておりましたが、大自然は、時が来れば、やはりそれなりの寒さ、雪をもたらしてきます。青森県内にあっては、学校集団風邪が猛威を奮って一万二千人以上の小中学生が罹患したことが、県教委の調べでわかりました。ことしの県内の集団風邪は、今までのA香港型と違い、Aソ連型ウイルスが検出されたとのことであります。  振り返ってみますと、今ごろのシーズンになりますと、毎年のことでありますが、集団風邪が発生してきますと、それぞれ臨時休校や出校時間を調整しているように見受けられますが、集団風邪等が発生する前の予防方法等が考えられるように思いますが、その対策はどのようになっておられますでしょうか。教育長から御所見をお伺いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。  〔二十番吉田忠吉君降壇〕(拍手) ○議長(苅田重一郎 君)市長 ◎市長(中里信男 君)吉田議員にお答えを申し上げます。  まず最初に、財政問題につきまして、予算編成の基本的方針及び予算の特色についてのお尋ねでございました。  予算の基本方針につきましては、さきの提案理由で御説明申し上げておりますが、国の平成三年度の予算は、公債残高が累増しないような財政体質をつくり上げていくことが緊要な課題であるという考え方のもとに、さらに歳出の徹底した見直し、合理化に取り組むことなどにより、公債発行額を可能な限り縮減することを基本として編成されております。地方財政もまた、累積した多額の借入金残高を抱えておりまして、その財政の健全化に向けまして、引き続いて格段の努力を傾注するよう要請されておるところでございます。  このために、地方財政計画においては、経費全般について徹底した節減合理化を図るとともに、地域の特色を生かし、自主的、主体的な地域づくり、社会資本の整備及び福祉の充実などを積極的に推進するため、必要な事業費の確保に配慮するなど、限られた財源の重点的配分と経費支出の効率化に徹しまして、節度ある行財政運営を行うことを基本といたしております。  以上のような国の予算編成及び地方財政計画を踏まえまして、平成三年度予算編成に当たりましては、第三次八戸市総合計画をもとに、中長期的展望に立って、泉山議員にも申し上げましたような、たくましい産業文化都市建設を目指して、市政発展上、重要な施策について積極的に取り上げるようにいたしました。特に継続的事業の優先的実施、重点主義と緊急性に徹した事業の選択、物件費などの消費的経費の節減、行政の簡素化、効率化の推進などを基本方針として編成をいたしました。  その結果、平成三年度の予算規模は、一般会計で六百六億三千万円、三・三%の増となりました。予算の特色といたしましては、平成三年度を平成成長期元年と位置づけて、各種施策を展開することといたしました。  この平成成長期元年ということには、この年は試練の年でもあるという意味も込められております。これは、事業がいろいろ多いだけに、これ試練という受けとめ方もいたしております。しかし、その試練を乗り切ることによって発展の可能性を引き出すことができる。そのことをもって発展の元年の年にしたいんだ、こういう考え方に立っておるところでございます。主なるものを申し上げますと、八戸駅周辺の整備、地場産業振興センターの建設、八戸地域産業高度化事業の推進、都市基盤の整備、老人福祉施策の推進などについて取り組んだ予算となりました。特に、新たな施策といたしまして、仮称総合福祉センター建設、はちのへふるさと村創生事業、養護老人ホーム長生園及び老人いこいの家建設、仮称第二根岸小学校校舎新築、新清掃工場建設調査費、南浜地区農村基盤総合整備事業、八戸海域漁業基本図作成経費、水産物中核流通加工施設整備事業補助金、八戸ハイテクパーク及び北インター工業団地関連整備、市街地開発計画調査、館公民館改築等など、合わせて二十八億円を計上いたしました。  歳入につきましては、主なるものを申し上げますと、市税が二百六十億六千万円、四・六%増、地方交付税九十億円、九・八%増、国庫支出金七十二億九千九百万円、五・四%増、市債五十六億六千八百万円、一一・一%減となっておりまして、歳入の大宗をなす市税及び地方交付税の主要財源の確保を図ったところでございます。また、基金の繰入金につきましては、公債費の償還及び公共事業の充実に充てるために、市債管理基金十四億円、財政調整基金十億円、合わせて二十四億円を計上いたしました。  以上、予算編成の基本方針及び予算の特色を申し上げましたが、今後とも社会経済情勢及び国、県の動向を見きわめながら、財政運営の健全化に一層の努力をしてまいりたいと考えております。  次に、老人福祉施設について、北地区に老人いこいの家の建設を早急に推進すべきではないか、こういう御質問でございました。  老人いこいの家は、馬淵荘、青山荘、臥牛荘の三カ所、先ほど議員述べられておるとおりでございます。全市的バランスを考えますと、新たに中地区、南地区、北地区の三カ所程度、設置していきたいと考えております。平成三年度は、中地区といたしまして、市有地のある諏訪地域に建設する予定といたしておりまして、南地区、北地区の設置につきましては、土地の確保の面などを考慮しながら、順次建設してまいりたいと考えております。  次に、外環状線の促進についてでございます。道路行政につきまして、これは、外環状線市川地区の事業化を図るべきではないかということでございます。  都市計画街路の3・3・8号白銀市川環状線のうち、国道一〇四号から馬淵川以北の県道八戸百石線までの間、延長一万八百十八メートルにつきましては、県道として認定していただくよう強く働きかけておりまして、現在、認定のための事務的な作業を進めている段階でございます。特に議員は、公民館におきまして、北村知事が参りましたときの個人演説会に触れてのお話でございました。まさにそのとおりでございまして、証人として吉田議員がおられたということを、私は大変心強く傾聴いたしたところでございます。今後もそのようなことに力を入れてまいりたいと思います。  特に御指摘のある市川地区は、幹線道路の結節点でございまして、仮称八戸北インター工業団地から桔梗野工業団地を経由いたしまして、八戸百石線に至る間は、工業軸を結ぶルートとして、また現在、開発計画が進められておる仮称北インター工業団地との関連道路として、さらには高規格道路のアクセス道路として早急に整備が必要とされますことから、県道認定と事業化が図られるよう、市の最重点事業として、国、県に強く働きかけてまいりたいと考えております。  次に、県道八戸野辺地線の早期開通促進についてでございます。  これは市川地区でございますが、県道八戸野辺地線の整備促進につきましては、高規格道路――百石道路の側道として、現国道四五号の交通渋滞の解消からも、その整備が重要かつ急務であることは十分承知いたしておるところでございます。吉田議員は、この促進期成同盟会長であることも承知いたしております。  市といたしましても、高規格道路の変更を踏まえまして、百石道路と並行して整備されるよう、県に働きかけておるところでございます。県としては、平成三年度事業として、測量調査と一部供用買収が見込まれており、平成四年度からは、本格的な用地買収に入ると聞いております。したがいまして、用地買収が今、三年度事業で進められておるのでございますが、四年度からは本格的な用地買収、こういうことの見込みと聞いております。今後も引き続き関係地権者の方々の要望を満たすような事業の促進が図られるよう、国、県に働きかけてまいりたいと考えております。  次に、環境衛生問題の西霊園の利用が多いので、早急に拡充、整備してほしいというお話でございましたが、やるべきではないかということでございます。  西霊園の整備は、当初三年計画でございましたが、利用が多かったことから造成計画を一年繰り上げまして、平成二年度で造成を完了いたしました。この使用者は、最終的に抽せんにより決定したわけでございますが、議員お述べのとおりでございます。約二百三十人の方々が抽せん漏れとなりました。ただ、その申し込みの状況を見ますと、申込者数一千二百四十五人のうち、遺骨を持っている方は二百十三人で、その割合は一七%となっております。今後における霊園整備計画につきましては、効率的な財政運営を図る観点から、墓地需要を調査いたしまして、その結果を見ながら対処してまいりたいと考えております。  西霊園拡張の用地取得につきましては、十二月定例会でも答弁をいたしておるところでございますが、引き続いて検討してまいりたいと思っております。市内全域にわたる霊園の整備につきましては、墓地需要及び先進都市における状況等、調査、把握の上に造成促進するために、新年度調査費を計上いたしました。  また、過日、上長地区連合町内会の方々から、同地区に市営の霊園新設の要望がございました。その内容は、尻内町地内に敷地面積約三万平方メートルで、基数約二千七百基を造成してほしいとの要望でございました。新たな問題としてとらえておりますが、先ほど申し上げましたようなことで、全域にわたる霊園の整備について、墓地需要等調査しながら、その中に全体の中で調査、研究してみたいと考えております。  東霊園使用者の新霊園交換についてでございます。住民の方々が、居住地の近くに墓地を確保したい心情は理解できるのでございます。このような観点から、さきに策定いたしました第三次八戸市総合計画に、市内の三地区に霊園を整備することといたしておりまして、その計画を進めておるところでございます。近年、核家族化の進行とともに、住環境の整備に伴い、将来、使うことになりましょうと思いますが、墓地を先行取得し、安心して余生を送りたいとの希望などにより、墓地需要が高くなっておるものと推察をいたしております。  取得後、諸般の事情で新霊園に移りたいと希望する向きも見受けられますが、このような希望者につきましては、条例規則に基づき、返還と新規許可の取り扱いをいたしておるところでございまして、なお、御提言のことにつきましては、今後の課題として研究をしてみたい、こう思っております。  次に、交通問題につきましてでございますが、若年運転者の事故防止対策のお尋ねでございました。  平成二年、八戸市は、増大する自動車交通の中で、官民一体となっての交通安全諸対策が功を奏しまして、前年に比較して発生件数、死者、傷者とも減少する成果を上げております。これは、先ほど議員も述べておられました。議員は、交通安全については格別の関心を持たれ、みずから自治体の前において交通整理等をなされる実践者でございますので、造詣の深い方として傾聴いたしました。  特に、将来を担う子供の死亡事故が皆無でありましたことは、このような中で大変喜ばしいことであったと思っております。しかしながら、減少したとは申しましても、若年運転者による暴走運転のために四件の死亡事故が発生し、五人のとうとい命が奪われておりますことは、まことに残念でございます。  発生件数、死者、傷者の数につきましては、先ほど議員お述べになっておるようなことでございまして、平成三年は、このような状況を踏まえながら、市民を交通事故から守るために、警察署、交通安全協会及び安全運転管理者協会等と連携をしまして、初心運転者講習会を初め、脱スパイクタイヤに対応する安全運転講習会等を実施するとともに、積極的に交通安全運動を展開し、事故防止を図ってまいりたいと考えております。  次に、青少年健全育成につきましては、教育長の方から答弁をすることにいたします。  以上でございます。 ○議長(苅田重一郎 君)教育長 ◎教育長(巻長吾 君)青少年の健全育成につきましては、私からお答えを申し上げます。  初めに、青少年非行の現状とその対策について、お尋ねでございます。  青少年非行の現状につきまして、まず、その概況を申し上げますと、昨年四月から十二月まで補導された青少年の総数は二百二名で、昨年同期より八十四名、約三割の減少でございます。特に減少の著しいのは、女子中学生で七十二名の大幅な減少となっております。中でも家出が六十一名から十三名に、四十八名も減ったのが最も大きいものでございます。補導された青少年のほとんどが小中学生で、その限りでは確かに減少しているのでございます。しかし、高校生や有職、無職少年を含めた刑罰法令に触れた青少年の数では、万引き等の初発型非行を中心として、依然、高い水準で推移しておりまして、必ずしも楽観できる状況ではございません。
     このような状態にありますので、非行防止対策につきましては、これまで進めてまいりました諸施策、相談活動、街頭補導活動、地域活動、有害環境の浄化、広報、啓発などを関係機関や団体と連携を密にいたしまして、従来同様に進めるとともに、青少年の非行がやや減少傾向にある今を機会に、健全育成活動に、より重点を移して努力してまいりたいと考えております。  その内容といたしましては、家庭での子育てや学校生活の見直しを進めるとともに、人間関係のあり方を学ばせる上で貴重な体験となります市の青少年問題協議会で提言されております「青少年を社会活動に参加させる運動」、これは家庭、学校、PTA、子供会、地域及び行政が一体となって取り組み、成果を上げてきているところでありますので、今後も広く市民の理解と協力を得て、「青少年を社会活動に参加させる運動」をさらに推進するよう努力してまいりたいと考えております。  次は、高校進学と退学についての御質問でございます。  最近における高校中退者は全国的にも増加しており、青森県においても同様な傾向にあるのでございます。県教育委員会の発表によりますと、過去三年間の県内高校中退者数は、昭和六十二年度は千二百九十九人、六十三年度は千三百二十八人、平成元年度は千四百十一人となっております。その主なる理由といたしましては、学校不適応や進路変更等であります。  このような実情を踏まえまして、中学校における進路指導は、生徒の将来を考えた、その生徒のための進路指導を基本として進められております。特に考慮すべき条件といたしまして、本人が従事したい職業、将来を見通した高校の選択、さらには、本人、保護者の意見の尊重等を重視して指導に当たっております。議員も御指摘になっておられますように、単に学習成績のみで高校を決定していくのではなく、生徒本人の持つ能力、特性を適切にとらえて、持てる力を十分に発揮していけるような進路指導のあり方をさらに強調して助言してまいりたい、このように考えております。  三つ目は、小中学校における集団風邪の発生状況及びその措置、予防対策についてのお尋ねでございます。  小中学校における風邪の発生は全市的に見られますが、集団風邪として措置をとったのは、小学校四十一校中、九校、中学校は二十一校中、十校であります。当市では、例年と同程度の発生となりましたが、現在は大分おさまってまいりました。二月二十六日現在の措置校は五校ありましたが、きょう、三月四日現在の措置校は二校となっております。これらの学校の措置でございますが、おおむね患者数が四〇%を超えた場合、または、これに達しなくても急激に蔓延することが予想される場合に、学校長が学校医の指導を受けて実施しているのでございます。  これらの学校でとった主な措置の内容といたしましては、登校始業の時刻の繰り下げ、授業時間の短縮、小学校は四十五分授業を四十分に、中学校は五十分授業を四十五分に、退校時刻の繰り上げ、午後の行事の取りやめ、部活動、児童生徒集会、一日入学、球技大会、校内豆まき大会等の取りやめ等が主なものでございます。  次に、予防対策といたしましては、市教育委員会は、小中学校に対しまして、一回目は、平成二年十一月二十一日付をもって、学校におけるインフルエンザ予防措置要綱を出しました。二回目は、平成三年二月八日付をもって、集団風邪及びインフルエンザの予防についてにより通知いたしました。八戸市医師会の学校保健担当医の指導を受けながら、予防のための協力体制の確立と、発生時の蔓延措置防止に万全を期してきたところでございます。  さらには、十月から十二月にかけて感染を防ぎ、また罹患した場合でも重症化を防ぐ効果のあると言われております、インフルエンザの予防接種を市内小中学校の保護者の同意を得た児童生徒に対して実施いたしました。そのほかには、小中学校全校において、保健だより、学校だより等で児童生徒及び保護者に予防と早期治療について喚起するとともに、うがい、手洗いの励行と教室内の換気等を実施してまいりました。  今後とも、これらの周知徹底を図ることにより、発生を未然に防止してまいりたい、そのように考えております。  以上でございます。 ○議長(苅田重一郎 君)吉田議員 ◆二十番(吉田忠吉 君)御明快なる御答弁、まことにどうもありがとうございました。ただいま市長初め教育長の御答弁により了解いたしました。  どうぞ、今後事業を進める上におきましては鋭意努力されまして、ことしの予算執行のためにも、大いに理事者皆様の御検討を祈りながら、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(苅田重一郎 君)以上で二十番吉田忠吉議員の質問を終わります。  この際、暫時休憩いたします。   午後零時 十九分 休憩   ─────────────   午後一時二十二分 再開 ○副議長(中村松太郎 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  一般質問を続行いたします。   ─────────────   三十一番 西野陽一君質問 ○副議長(中村松太郎 君)三十一番西野陽一議員の質問を許します。西野議員  〔三十一番西野陽一君登壇〕(拍手) ◆三十一番(西野陽一 君)平成三年三月八戸市議会定例会に当たり、自民党政友会を代表して、市長並びに理事者に対し一般質問をいたします。  なお、質問はさきに通告してあります順序に従っていたしますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。  まず第一に、福祉行政の中の心身障害者の生きがい対策についてであります。  今や我が国は、世界でも屈指の長寿国となり、本格的な高齢社会を迎えるに至り、老人福祉に対する関心が深まってきております。老人問題は、いずれは自分自身の問題になる極めて身近なことであるため、将来のこととはいいながらも、老人福祉は施策の大きなテーマであります。  一方、現代の車社会及び高齢化社会という社会状況下では、健常者といえども、ある日突然に交通事故に遭い、あるいは生活環境、食生活の変化から成人病に倒れ、身体障害者になる可能性は少なくありません。すなわち、身体障害者は、決して一部特定の現象でなく、一般化しつつあります。みずからの意思とは無関係に、不幸にも精神的、あるいは肉体的障害のハンディキャップを負って、懸命に生きておられる人々の支えになり、その家族の苦労を少しでも和らげてやれるよう、我々は最善の努力を重ねなければならないのであります。  我が国が心身障害者対策基本法を制定してから、はや二十年になりますが、その第二条に、心身障害者とは、肢体不自由、視覚障害、聴覚障害、平衡機能障害、音声機能障害もしくは言語機能障害、心臓機能障害、呼吸器機能障害等の固定的臓器機能障害または精神薄弱等の精神的欠陥があるため、長期にわたり日常生活または社会生活に相当な制限を受ける者をいうと定義してあります。そして、第三条においては、すべて心身障害者は、個人の尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい処遇を保障される権利を有するものとあり、第六条においては、心身障害者は、その有する能力を活用することにより、進んで社会経済活動に参与するように努めなければならない。また、同条二項において、心身障害者の家庭にあっては、心身障害者の自立の促進に努めなければならないとあり、第十条の二項においては、国及び地方公共団体は、心身障害者の年齢並びに心身障害の種別及び程度に応じ、施設に収容し、または通わせて、適切な保護、医療、生活指導その他の訓練または授産を行うよう必要な施策を講じなければならないとあります。  八戸市は昭和五十六年五月に、障害者福祉都市の指定を受けたのを契機に、関係機関を含めた八戸市障害者福祉都市推進協議会を設置し、障害者の完全参加と平等をメーンテーマに、全市的な障害者福祉への取り組みを強化してきていることに対し、深く敬意を表するものであります。  思うに、生きがいとは、社会につながること、すなわち、働くことであり、家族や隣人との触れ合い、つながりを持ち、孤独にならないこと、そして学ぶことから生まれるものであります。ハンディキャップを背負いながらも、社会の構成員の一人としての社会的存在価値が認められることこそが、生きがいにつながるものであります。  そこでお伺いいたしますが、市内に第一、第二の二つの養護学校がありますが、学校卒業後の社会復帰状況について、また就職及び施設入所、そして在宅などの進路先の状況について、最後に、小規模作業所及び親の会などのグループ活動の補助、育成が絶対必要と思われますが、今後どのような対策をとられるのか、お伺いいたします。  次に、文化行政についてでありますが、八戸市は昭和四十四年に、五項目から成る八戸市民憲章を制定いたしました。その第一番目に、「郷土を愛し、文化の高いまちにしましょう」と定めてあります。中里市長は、二十一世紀に向けた八戸市の目標として、たくましい産業文化都市建設を掲げており、その実現に向けて鋭意努力されておられることに対し、敬意を表します。  市制施行以来今日まで、歴代の市長は、置かれている風土を考え、市民の安定した豊かさを求め、そのための産業振興の基盤づくりに努力され、社会資本の充実を図ってきたところであります。そのことから、都市機能は、ハードな面において、順次着実に整備されてきているのでありますが、ソフトな面、すなわち文化面において、多少及ばない点があるように思われるのであります。頭脳立地構想に基づき、八戸ハイテクパークの整備及び八戸インテリジェントプラザ建設が進められ、企業誘致も順調に展開していることから、今まで以上にレベルの高い、深みのある文化面での要望が多くなり、その対応を迫られることが予想されるのであります。  そこで、市長は、音楽ホール、文学館など、文化教養施設の建設整備についてどのように考えておられるのか、お伺いいたします。  また、構想があるとすれば、その実現のために、今後どのように進められるのかをお伺いいたします。  ちなみに八戸市公会堂の大ホールの利用状況ですが、使用率は、平成二年度で開館日数三百十日中二百四十八日で、実に八〇%の利用率であり、その二五%は、幼稚園を含めた学校教育関係で占められております。広い意味での教育の一環としての音楽・文化ホールは、演劇も含めた分野の練習の場でもあり、当然発表の場となることから、前向きの姿勢での調査研究の必要があると考えます。  また、文学館建設構想については、私が昭和六十三年十二月定例会において、我が郷土の作家三浦哲郎先生が、日本芸術院会員になられたことから、記念文学館を建設するよう提言した経緯があり、再び申し上げることになりますが、既に民間団体において、三浦哲郎記念文学館建設に向けて、運動が展開され始めたようであり、まことに喜ばしいことでありますが、問題は、作家の生原稿を初め、初版本など、作家にまつわる貴重な資料の流出、散逸をいかにして防ぐかであります。これは非常に時間と費用のかかる事業ですから、できるだけ早い時期に方針を決定され、できるだけ多くの資料を収集できるよう願うものであります。  最後に、水産科学館についてでありますが、平成元年十月に、水産都市八戸のシンボル的施設として、地元鮫地区はもとより、各方面から期待され、天然記念物ウミネコの繁殖地蕪島の近く、しかも名勝種差海岸ウミネコラインの起点という、地理的好条件のもとでオープンした水産科学館も、はや一年四カ月を経過いたしました。オープン当初から指摘を受けた、県道八戸榊線にタッチさせる道路網の整備も、平成二年度に調査費を計上して、調査が進められ、その調査結果を踏まえて、平成三年度は、施設整備費として五千三百万円を予算計上し、周辺整備に努力されておることに対し、市長及び関係者の皆様に、地元の議員として感謝申し上げます。  一年余り経過してみて、施設としての問題点も明らかになってきたものと思われます。例えば、館内の展示資料が十分か、その展示内容及び展示方法はどうかなどであり、地元としては、八戸港ポートルネッサンス21計画と連携させて、町の振興、活性化を図りたいと考えていることから、他都市にも誇れる、内容の充実した立派な施設になってほしいと願っているところであります。  以上のことから、施設の展示内容等についての所感、並びに利用状況及び今後の課題について、市長の御意見をお伺いいたします。  以上をもって、私の壇上からの質問を終わります。  ありがとうございました。  〔三十一番西野陽一君降壇〕(拍手) ○副議長(中村松太郎 君)市長 ◎市長(中里信男 君)西野議員にお答えを申し上げます。  まず最初に、福祉行政について、特に心身障害者生きがい対策、養護学校卒業後の対応についてどうなっているかというお尋ねでございました。  心身に障害を有する者は、身体的または精神的能力の不全によって、通常の社会生活が、困難な現況にあることは申し上げるまでもございません。先ほどこの身体障害者、心身障害者に対しての西野議員の見解を傾聴いたしたところでございます。  お述べになっております内容は、まさに御指摘のとおりでございます。しかしながら、養護学校を卒業した方々には、社会参加の場として、就労を望んでおりますために、卒業後は、障害者職業訓練校に入所いたしまして、職能技術を取得する者、障害者の就職促進の諸制度を利用して会社等に就職する者、及び施設に入所して更生訓練を受ける者、さらには親の会や障害者団体が運営している、小規模共同作業所で作業指導を受ける者等、それぞれ適応能力を生かした方向に進んでおるわけでございます。このことは、今後とも、その内容の充実を図って、行政の立場で、できるだけ社会参加できるように、目的を達成できるように努めてまいらなければならない、このように考えておるところでございます。  次に、卒業後の進路状況についてでございますが、就職、施設入所、在宅など、進路先の状況はどうかということでございます。  平成元年度の高等部を卒業した生徒二十人の状況でございますが、就職は七名、施設入所が六名、在宅二名、小規模共同作業所への通所者が五名となっております。ちなみに小規模共同作業所は、四カ所開設されておりまして、現在四十四名が通所し、作業に従事しておる状況でございます。  そこで、小規模共同作業所や、親の会などの育成対策はどう考えているかというお尋ねでございました。  昭和五十五年から、小規模共同作業所として運営してまいりましたユートピア作業所は、法人格を取得しまして、国、県、市の助成のもとに、通所の身体障害者授産施設を整備しておりまして、平成三年四月から開設の予定でございます。また、親の会が運営する通所者の送迎バス運行費用の一部につきましても、ほかの施設の親の会と同様に、助成をしてまいりたい、こう考えております。小規模共同作業所の現状を見ますと、親の会や身体障害者みずからが運営しておりまして、運営費の確保に苦労しているような状況でございますので、平成三年度から助成をしてまいりたい、こう考えております。今後とも、共同作業所の基盤整備を初め、親の会や障害者団体の育成に積極的に取り組んでまいりたい、こう考えております。  次に、文化行政につきまして、音楽ホール、文学館等文化施設の建設整備、構想及び今後の進め方についてでございます。  音楽ホール、文学館、美術館等の文化的施設の建設整備につきましては、市長就任以来、この場で何遍かお答えを申し上げておるわけでございますが、まず、文化とは何ぞやということに対しまして、私は、文化とは、端的に申し上げますと、そこに住む人々が、安らぎ、潤い、喜びを得られるような創造的な活動と、その所産と言えるのではないでしょうか、こう思っておるところでございます。そして、それは市民の幸せにつながるようなものであり、これを享受、発展させていくことが肝要であろう、こう考えております。そして、たくましい産業文化都市のその趣旨につきましては、住む人々の幸せを文化と言いまして、これが目標でございまして、産業は、その幸せづくりのための手段でございます、こう申し上げておるところでございます。したがいまして、町づくりの目指すところは住む人々の幸せ、それが文化である、このような認識でおるところでございます。  幸い、八戸市民の文化、芸術活動は、合唱、吹奏楽、演劇部門で全国の大会で上位入賞、八戸市民フィルハーモニー交響楽団、ジュニアオーケストラの活躍、さらにはオペラ上演等での受賞など、目をみはるものがございます。また、文化協会に所属する百三十の文化団体が、それぞれ積極的に活動し、高い評価を受けておりまして、心強く思っておるところでございます。こうした文化、芸術活動をはぐくむ練習場や、公演のための文化施設整備を進めることは、文化団体からの強い要望にこたえると同時に、市民生活の向上、地方都市の発展にとって、欠くことのできない要件と考えておるところでございます。  以上のような考え方を踏まえまして、御提言の各文化施設についてお答えしてまいります。  音楽・文化ホールについてでございますが、具体的な構想に至っていないのでございますが、音楽等の鑑賞だけにとどまらず、市民の積極的な芸術、文化活動の場として利用していただけるような、いわゆる練習室を備えた、第二公会堂とも言えるホールの施設が必要と考えております。  文学館につきましては、図書館では、今年度、郷土にゆかりのある作家、歌人等の文学資料等の収集に努めるべく、各分野の有識者の方々にお集まりをいただきまして、文学資料等に関する懇談会を開催し、今後の基本的な方向づけなどについて、御提言をいただいておるところでございます。平成三年度は、その提言に基づき、収集の前段の作業として、三浦哲郎氏を初め、北村小松氏など、郷土にゆかりのある作家名資料等について、具体的な調査を行うことにいたしております。  現在、八戸市独自の建設計画はないのでございますが、昨年、民間におきまして、三浦哲郎文学館建設委員会が設置されまして、検討が重ねられておると伺っております。  また、八戸市出身の教育者であり、我が国初の婦人ジャーナリストでございました羽仁もと子記念室の建設が、現在、民間において進められておりまして、この建設に対しまして、事業費の一部を助成してまいりたいと考えております。  美術館につきましてでございますが、現在、美術館は、大蔵省の条件により、平成八年四月まで用途が定められております。御承知のとおり、設備等についても不十分でございますので、その期間内に、体制の整備と収蔵資料の充実を図りながら、将来建設を含めて、調査研究をしてまいりたいと考えております。  今後の文化施設、建設整備計画につきましては、八戸市といたしましては、将来、ふるさと村構想及び文化施設等全市的な計画の中で、他都市の施設をも参考にしながら、検討をしてまいりたいと考えております。  次に、水産科学館についてでございます。  利用状況等現況及び課題についてのお尋ねでございました。  答弁の順序が前後すると思いますが、順次お答えしてまいります。  まず、先に利用状況等現況について、水産科学館は、平成元年の十月に開館し、以来、平成三年一月末現在での十五カ月間、利用者は個人、団体合わせて十二万六千四百人でございまして、好評を得ておると考えております。入館者の内訳は、有料の一般六四%、高校生が一・五%、中学生が三・九%、小学生が一七・六%、無料の小学生以下は一三%となっております。  入館者の好評を得ている要因といたしましては、展示内容の充実を図ってきたこと、さらには、八戸市水産科学館イベント実行委員会を初め、地元関係団体との連携のもとに、各種イベント開催、さらには種差海岸、水産科学館に関する小学生の図画展示会、写真展、写真展示会等が挙げられます。課題につきましては、広く県内外に紹介、宣伝し、利用者の誘致促進を図る手段、団体利用者等の受け入れ態勢の整備、及びイベントの内容充実等が考えられますことから、今後、さらに八戸市水産科学館運営協議会、及び地元関係団体等と協議、検討してまいりたいと考えております。  なお、この施設の基本的な位置づけにつきましては、先ほど西野議員もお述べになっておりましたが、八戸港ポートルネッサンス21計画における蕪島周辺のマリーナ、シンボルタワー、観光船ターミナル、イベント広場等の観光施設との整合性を図りながら、この地域をリゾート的開発整備の要素を含めた、海の名所としての位置づけを考えてまいりたいと思っております。さらには、蕪島を基点に、種差海岸方面への関連性を持たせるとともに、こどもの国等内陸部の施設との連携をも持たせ、相乗効果を図ってまいりたいと考えております。  次に、展示内容、団体客の休憩場所、売店等の充実及び今後の整備計画についてのお尋ねでございました。  水産科学館の展示内容につきましては、平成元年十月開館以来、展示内容の見直しと、新たな映像ディスク制作、ウミネコの繁殖地蕪島、及び種差海岸の風景等の説明版製作設置等、基本設備を整備する一方で、八戸市近海の貝類の展示、市内の小学生の写生した種差海岸の風景等の図画、さらには、水産科学館等を題材とした写真コンテストを開催しまして、入賞作品を展示するなど、内容の充実を図ってきたところでございます。今後も展示場のスペース等を勘案しながら、展示内容の整備充実を図ってまいりたいと考えております。  団体客の休憩場所につきましては、現在、館内にはレストラン、エントランスホール及び展望所を設置しておりますが、おおむね百人程度の収容規模でございまして、現在の利用状況から見ますと、手狭の感がございまして、将来施設の拡大が必要と思っております。  売店は、社団法人八戸観光協会に運営を委託しておるところでございますが、今後、水産科学館にちなんだ商品及び地場産品の拡充等について、八戸観光協会と協議し、充実を図ってまいりたいと考えております。  そこで、先ほど申し上げました施設の拡大についてでございますが、用地の問題が、八戸線に沿った、あの用地がウナギの寝床という感触でございまして、今の施設に増築が可能かどうかということを、私も何遍か問いただしておるのでございますが、片側は断崖であり、そしてまた海側の方には細長い用地というようなことで、どのようなことで増築をしていけばいいのかということが問題だと思っております。  そこで、考え方としては、八戸は海の町でございますから、船を上架しまして、例えて申し上げますと、北転船まではいかなくとも、百五十トンあるいは百トンクラスの船を上架して、それを、多目的な利用の仕方がないのか。そのことによって、相乗効果が図られないのかどうかというようなことも研究すべく、話を進めておるところでございます。いずれにいたしましても、施設については、御提言のとおり、蕪島、さらにはポートルネッサンス21等、相乗効果の出るような、将来において科学館のあるべき姿を模索してまいりたい、こう考えております。  さらに、今後の整備計画といたしまして、平成三年度におきましては、県道榊八戸線への連結させる道路設計、補償物件調査及び用地取得を予定をいたしております。平成四年度以降におきましては、関連道路の建設を初め、水産科学館運営協議会及び関係団体と協議しながら、関連施設の整備を図ってまいりたい、こう考えております。  以上でございます。 ○副議長(中村松太郎 君)西野議員 ◆三十一番(西野陽一 君)ただいまは、大変懇切な御答弁をいただきまして、本当にありがとうございました。  ややもしますと、福祉行政は、どうしても老人対策が目玉になるような、あるいは注意を引くような感じを持っているわけですが、その前に、やはり障害を持つ方々を手厚くしてやらなければならないのではないか、という考えがあるものですからお伺いしたわけでございますが、市長の積極的な施策の展開を本当に心から感謝申し上げます。特に親の会の方々に対する助成、これも、このたびが初めてだと認識しておりますけれども、十分これは、お考えをいただいて、さらに充実していただくようにお願いを申し上げます。  それから、文化行政についてですが、本当にありがとうございました。これは別に質問ではございませんが、私の体験した例を一つだけ御披露して、文化行政の参考に供したいと存じます。  実は昨年、私は松本市に行ってまいりました。その際、私一人でしたけれども、御案内をいただいて、市立のザ・ハーモニーホールという音楽ホールがあるわけですけれども、これは、客席数は七百五十六、大きいものじゃございません。パイプオルガンが設置してありました。一億五千万円かかったそうですが、そのオルガンだけに一億五千万円。私が驚いたのは、伺いましたら「お待ち申し上げております」。こういうごあいさつでした。内容の説明だろうと思って伺いましたら、オルガニストが一人、ちゃんと待機してまして、バッハの曲を、部分的ですけれども、三曲私のために弾いて聞かせてくれました。  松本市は人口十九万八千人です。やはり文化の深さといいますか、中身の濃さというのは、この辺にあるのだなというふうにうらやましく感じてきたわけでございます。そういうことから、じゃ、クラシック音楽ホールの建設はどういうぐあいかなというふうに調べましたら、ほとんどが、まず客席数は六百から多いところで八百、その数は、やはり生の音楽を公平に臨場感を持って鑑賞してもらうには、この数が最もふさわしいということだそうでございます。したがって、何も千人も二千人も入るような、大きな箱でなくて結構だということも痛感してまいりましたし、大事なことは、音楽を鑑賞した後、余韻を大事にしなければならないということだと思います。そういう意味から、今後の課題になりますけれども、建設する場所については、その余韻が大事にされるような場所を頭に入れて、選定作業に入るべきだろう、こう思いますので、一言申し上げておきます。  それから、文学館についてでございますけれども、先ほども申し上げましたように、やはり資料の収集が一番大事でございます。特に存命の方は、まだお話の持っていき方もしやすいのですけれども、亡くなられた方の遺品、遺作、こういうものは大変難しいと伺っております。それと同時に、八戸出身の方々、結構映画の脚本を書かれている方、あるいはテレビのシナリオを書かれている方々、たくさんいらっしゃると聞いております。そういう意味では、八戸市は、その映像文学といいますか、これにかかわりを持つ方が非常に多いなというのも、これも我が八戸の特徴ではないだろうかと思っております。そういうこともありまして、時間と費用のかかることでございますけれども、大事なことですから、積極的に調査を進められるように、また、そのための財政的なバックアップもお願いをしたい、このように存じます。  最後になりますが、水産科学館、本当に予想以上の入館で、大変うれしい悲鳴でございますが、やはり感じますことは、見た方の中には「たったこれだけですか」という意見もあると聞いておりました。ですから、やはり展示物の資料の充実をまず図って、やはりシンボルとしての施設にふさわしい中身にしていただくことが、まず先決だろうと思っておりますので、このことについても、今まで以上にお力をくださるようにお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。  どうもありがとうございました。 ○副議長(中村松太郎 君)以上で三十一番西野陽一議員の質問を終わります。   ─────────────   三十六番 上村武之助君質問 ○副議長(中村松太郎 君)三十六番上村武之助議員の質問を許します。上村議員武之助議員の質問を許します。上村議員  〔三十六番上村武之助君登壇〕(拍手)
    ◆三十六番(上村武之助 君)平成三年三月定例会に当たり、公明党を代表して、さきに通告いたしました事項について順次質問いたします。  第一に、国保税税率改正に関する質問をいたします。  八戸市は、平成三年四月から国民健康保険の税率を現行の八・六%から九・六%に引き上げ、国保財政の改善を進めようとしております。昭和六十一年に税率改定され、六十三年までは健全に運営されたのでありますが、四年目の平成元年には、一般会計より三千五百万円の繰入金があっても七千百四十万五千円の赤字となりました。平成二年は、当初予算で一般会計繰り入れが四千五百万円ありますが、決算見込みによれば、約五億三千五百万円の赤字が予想されるとあります。  八戸市の平成二年度国保特別会計の実態を見るに、加入世帯は三万三千七百三世帯で、市の全世帯の四一・四四%となります。これまで加入世帯の実態は、自由業、自営業、農林水産業が主な職業でありました。しかし、今日では、高齢化社会に近づき、世帯主が年金受給者など無職者が多くなったと聞いております。どれだけおられるのか。また、加入者で六十五歳以上の方は何人で、何%になっているのでしょうか。高齢化社会イコール健康な長寿社会ではないのですから、医療費は増加し、特別会計の歳出で、保険給付費は増加の一途をたどることになります。  さらに、農林水産業の中で、専業農家の激減も国保加入者の変化の一つでありましょう。日本は今、世界でも例がないぐらい急速に高齢化社会に向かっております。八戸市も、新産都市指定二十八年目、かつて急増していた労働人口は、やがて高齢化に向かいます。特別会計の現状における健全運営には限度があり、地方自治体だけの問題ではないので、県の補助並びに国庫支出金の大幅な増額を強く望むものであります。八戸市として、現行制度の中で調整交付金など、国庫支出金増額に対する方策はどのようになっているのか、お伺いいたします。  また、一般会計よりの繰り入れの予算が一億五千万円で今回計上されております。平成二年の類似都市の一般会計よりの繰り入れ状況を調査し、対比してみました。青森市の国保加入世帯三九・二二%で繰入金二億円、秋田市三四・七〇%で五億九千七百万余円、盛岡市三三・七〇%で三億一千七百万余円、旭川市三三・三四%で九億一千三百万余円、前橋市四一・四四%で五億六千六百万円、下関市三八・一〇%で二億七千三百万余円、八戸市より加入世帯の割合が少ない都市でも繰入額が八戸市より多いのが普通であります。八戸市としても、繰入額を増額し、税率改定を少なくして、国保加入世帯の負担を軽減できないものか、市長の御所見をお伺いいたします。  第二に、新産都市財政特例措置延長について質問いたします。  新産業都市建設促進法第十条の規定に基づく、国の財政上の特例措置として、新産業都市建設及び工業整備特別地域整備のための国の財政上の特別措置に関する法律、これは昭和四十二年から四十七年、五十一年、五十六年、六十一年と改正延長されてきました。平成三年四月から、さらに五年間延長されることになりました。政府は、新年度予算に新たな金融、財政支援策を盛り込んだとしております。これまでの住宅、道路、港湾等の輸送施設、下水道等、生活環境基盤の整備に加え、教養文化、スポーツ、レクリエーションの施設建設への融資制度や、若年層が求める施設を備えた、にぎわいの広場とか、交流広場づくりのための補助制度の創設など、支援の枠を広げるとあります。  八戸市の第三次総合計画及び八戸港ポートルネッサンス21計画など、各種事業の計画がありますが、関連させることができるのでしょうか。いずれにしても、特例措置再スタートに当たり、八戸市はどのように対応されるのか、お伺いいたします。  第三に、医療・健康情報システムについて質問いたします。  昨年九月議会で、テレトピア計画の一つとして、医療情報システム及び健康情報システムについて質問いたしました。その際の答弁では、当システムに使用するセンターマシンであるホストコンピューターを十月に設置し、保健課及び医師会員の三十数名の開業医に端末機器を設置、年度内には百名以上の医師会員にも計画している。また、システム運用は二十程度あるサブシステムから、今年度は行政と医療機関の連絡システム、寝たきり者の在宅ケアシステム、感染症サーベイシステム等、十程度のシステムの開始を予定しているとありましたが、現状をお伺いいたします。  住民サービス部門の計画であった、自分自身の健康のための情報を気軽に得られるサービスシステムについてでありますけれども、IDカードとか、ICカード、それとも光カード、いずれの方法になるのでしょうか。生涯の健康管理システムの整備を考えるとき、①記録内容量が他のカードに比べて十倍以上も多い。②内容消去が難しいので、改ざんされにくい。③一枚当たり三百円から五百円と、ほかに比べ安価である。④X線などの画像も情報として入力できるなど、光カード方式を採用すべきであると思いますが、御所見をお伺いいたします。  また、プライバシー保護についてでありますが、①カード利用の方式では、患者自身の暗唱番号制にする。②医療関係者は、身分を証明するセキュリティーカードがあってのみ入出力できる。③八戸市として、個人情報の保護のため条例整備を急ぐなど、実施に当たりクリアすべき問題が多いわけですが、現状についてお伺いいたします。  第四に、交通安全対策について質問いたします。  昨年一年間の全国の交通事故による死亡者数は一万二百二十七人であり、昭和五十年以降で最も多く、三年連続して一万人を超えるなど、第二次交通戦争の状態になりつつあります。青森県内の交通事故発生状況を見るに、死亡者は前年より七人減少の百三十六人でありましたが、事故発生件数は、逆に前年より四百五十五件も増加し七千七百二十八件、負傷者に至っては一万人に迫る勢いの九千四百七十一人となり、いずれも過去五年間の最高を記録し、青森県も第二次交通戦争の様相を一段と濃くしていると言われております。  交通事故ほど悲惨なものはありません。自分だけなく、他人に害を与えたとき、それは被害者の悲惨だけでなく、補償金問題等で加害者にも悲劇さえ生まれるのが実情であります。悲惨、悲劇を生む交通事故から市民を守るため、事故件数を減少させるため、私は、次の四点についてのみ質問いたします。  第一点として、交通安全施設の充実のため、歩道整備の現状と今後の計画を伺うとともに、交通信号機の増設等で、青森県に対する方策はどのようになっているのか、お伺いいたします。  第二点として、教育機関で安全教育が徹底され、その効果が出ている児童生徒はよいとしても、二十四歳以下のヤングドライバー及び高齢者に対する安全教育の強化策はどのようになっているのか、お伺いいたします。  第三点として、都市計画によってできた四車線の市道及び県道、国道の中央分離帯にあるイブキやイチイなど、低木についてであります。  交通安全及び緑化対策の植樹でありますが、設置場所の近くの地域の住民や市民で、交通モラルに欠けた人が、樹木の陰から飛び出して道路を横断する人、ひどい人は強引に自転車で横切るなど、走行中のドライバーには要注意の場所、それは中央分離帯の植樹なのであります。  今冬も、急な飛び出しに、急ブレーキのために追突事故が発生。横断した人はさっさと逃げて関係なし、これでよいわけがありません。また、これから春先にかけて、泥まみれで立ち続ける汚い、かわいそうな中央分離帯の樹木、降雪地帯の植樹はこれでよいでしょうか。全国一律にはすべきでないと考えます。  交通安全上の中央分離帯であれば、通り抜けできないようにネットフェンスとか、ガードレールにより完全に遮断すべきではないでしょうか。八戸市としても、再検討するだけでなく、国、県にも申し入れるなど、検討できないものか、市長の御所見をお伺いいたします。  第四点として、スパイクタイヤが法律で規制され、スタッドレスタイヤ着装車だけの冬となります。八戸市のこれまでの除雪では不備と考えます。ほとんど市内どこの地区でも、幹線の除雪だけで終わり、一般市道、特に坂や日陰部分の融雪や除雪が完全でありません。新年度は、市内各地区の委託業者に対する指導、説明を徹底し、歩行者の安全と車の安全走行に対応すべきであります。八戸市の今後の対策についてお伺いいたします。  第五に、動物科学館建設について質問いたします。  こどもの国建設事業八戸市総合公園は、緑化植物園ゾーン、入り口広場ゾーン、芝生広場ゾーン、遊園地ゾーン、そして駐車ゾーンと整備が進み、新年度は、展望台やカスケードの設置、機関車や飛行機の設置のほか、いよいよ動物ゾーンに猿山の整備工事が予算化されました。今後も放牧動物など、充実した施設になることと思います。動物ゾーンの整備が進んだとき、その中心の丘に動物科学館を建設し、子供や家族に、親しみながら自然の野生の世界を身近に感じさせ、動物に対する理解を深めるようにしたらどうでしょうか。  また、冬期間閉鎖する遊園ゾーンも、動物ゾーンと動物科学館を開館することにより、通年のこどもの国として、雪の中でもオープンを続けることができるのであります。  この施設の内容として、①八戸地方の野生動物の剥製の展示及び動物の骨格やパネルの展示、②マルチスクリーンに映写もできるような多目的ホール、③動物に関する本をそろえた図書閲覧室、④動物に関する相談などを含むインフォメーションコーナー、⑤建物は二階建て以上とし、階上部にはレストランを開設し、食事をしながら、こどもの国の全景や、八戸市街地を展望できるようにしようとするものであります。こどもの国の総仕上げとして、動物科学館の建設を新しく提案いたしまして、私の質問を終わります。  〔三十六番上村武之助君降壇〕(拍手) ○副議長(中村松太郎 君)市長 ◎市長(中里信男 君)上村議員にお答えをいたします。  国保税の税率改定についてのお尋ねでございました。まず最初に、国庫支出金の増額対策はどうするのか、こういうことでございます。  平成二年度の国庫支出金は、いまだ確定をいたしておらないところでございますが、平成元年度におきましては、事務費一億四千八百十三万一千円、療養給付費負担金三十四億八千七十九万円、助産費補助金二千二百二十四万四千円、普通調整交付金九億六百五十七万八千円、特別調整交付金三億二千六十二万二千円でございます。合計いたしまして、四十八億七千八百三十六万八千円となっております。歳入に占める割合は四三%にも上り、国保会計の大きな財源の一つになっております。国庫支出金の増額につきましては、青森県国保連合会とも連携を図りながら、国保中央会を通じまして、従来にも増して協力な運動を展開してまいりたいと考えております。  次に、一般会計からの繰入金一億五千万円の算定根拠は何であるかというお尋ねでした。  一般会計からの繰り入れは、昭和六十三年度と平成元年度には三千五百万円、平成二年度には四千五百万円を措置してまいりました。このことは、議員も先ほどお述べになっておりましたとおりでございます。平成三年度の税率改定を提案するに当たりまして、納税者の方々の税に対する負担感、類似都市における一般会計からの繰り入れ状況等を総合的に勘案いたしました上で、国保財政の健全化を図るために一億五千万円の繰り入れを決断したものでございます。  国保世帯に占める年金受給世帯の割合は、平成二年三月末現在の数値でありますが、国保世帯三万三千六百九十九世帯のうち一一・一二%に当たります三千七百四十八世帯となっております。被保険者数に占める六十五歳以上の割合は、平成二年三月末現在の数値でありますが、被保険者七万八千九百二十二名のうち、一八・七二%に当たる一万四千七百七十五名となっております。  次に、新産都市財政特例措置の延長についてのお尋ねでございました。どのような事業を進めていくつもりかということでございます。  八戸市は、昭和三十九年、新産業都市に指定されて以来、四次にわたる新産基本計画のもとに、国の支援を得ながら生産及び生活基盤の整備を進めてまいりました。その結果、北東北における工業開発の拠点として、雇用の拡大、所得水準、生活水準、都市施設の整備水準の向上等が図られましたことは、議員御案内のとおりでございます。しかしながら、本市の工業構造は、依然として加工組み立て型産業の集積度が低く、今後とも産業の高度化を図ることが課題となっております。また、生活関連施設につきましても、今後の高次都市機能の集積を支えるための基盤整備が不十分でございまして、一層の整備が必要であると考えております。  八戸市における国の財政特別措置の実績を見ますと、指定を受けましてから平成二年度までの高率補助の総額は約八十五億円、実質で換算いたしまして百九億円となっております。また、新産計画との関連で、港湾修築費の市の負担は不要となっておりますが、その総額は約百五十五億円、実質で二百五十八億円と推定されるところでございます。  このように、新産業都市建設にかかわりますところの財政上の特別措置法の制度の魅力は、大変大きいものがございます。このたび五カ年延長の決定を見ましたことは、まことに喜ばしいことであると考えております。これまで新産都市は、地域格差の是正と雇用の機会拡大の増大を目的としておりましたが、新産制度のあり方の検討過程で、国土審議会が多極分散型国土を形成し、国土の均衡ある発展を図る上で、その受け皿としての大きな役割を果たす重要拠点としての位置づけ、財特制度の延長を総理大臣に意見具申した経緯がございます。  今後この制度を十分に活用いたしまして、各種基盤の整備、充実を図ってまいらなければならないと考えております。制度の延長に伴うところの新たな計画は県が策定するものでございますが、八戸市といたしましては、今後とも高付加価値産業の誘致、育成、これを支える高次機能の強化を図ることを主眼に、これに対応してまいりたいと考えております。  計画の中には、八戸ハイテクパーク、仮称八戸北インター工業団地等の整備、八戸港の整備、高規格道路、国道、県道、都市計画道路等の整備、下水道や清掃工場、南部山公園、こどもの国など、生活環境の整備、充実、公営住宅の建設、小中学校施設の充実等々を盛り込みたいと考えております。また、制度の中に新たに製造業、サービス業などの民間に対する支援措置が組み込まれましたことから、その活用も図りながら新産建設の総仕上げを進めてまいりたいと考えております。  次に、医療・健康情報システムのお尋ねでございました。厚生省は、三年度に健康管理カードの活用を考えているようだが、市はどう受けとめているかというお尋ねでございました。  健康管理カードは、個人の基本情報を初め救急病歴検査、検診等の情報を入力いたしまして、市民の健康管理、診療の補助として利用するものでございます。健康管理カードには、ICカード、光カードなどがございまして、先ほど議員も述べておられましたが、島根県出雲市、兵庫県五色町では、ICカードを利用しております。ICカード、光カードの導入自治体では、それぞれの特徴を生かし、健康管理指導医療機関において、受診する際の診療補助として活用しておりまして、検査や投薬の重複を避けるなど、患者へ迅速に対応し、効果を上げているところでございます。  当市におきまして、ICカード、光カードの導入は、利用対象者の範囲の選定はもとより、情報の入力について医師等の協力が不可欠でございますことから、医師会及び関係医療機関と協議しながら検討してまいりたいと考えております。  御参考までに健康管理カードの比較――特徴を申し上げますと、ICカードでは書きかえが可能。消去が可能ということですが、光カードは情報の改ざんは不能となっております。メリットいたしまして、ICカードは蓄積量が多い。損傷に強いとなっております。光カードは価格低廉、情報改ざんが不能でございます。構造は、ICカードの方は集積回路、光カードはレーザー光線でございます。容量は、ICカードの方は少ないのでございますが、光カードは多いということでございます。それは、ICカードはA四版で六ページ分、光カードはA四版で八百ページ分、こういう状況でございます。価格はICカードは高い。一枚当たり二千円から一万円でございます。光カードは一枚当たり三百円から五百円で安いのでございます。  このような比較表が出ておるところでございます。  健康・医療情報ネットワークシステムの構築に伴いまして、プライバシーの保護はどうなっているのか、こういうお尋ねでございました。  健康・医療情報ネットワークシステムにおけるプライバシー保護の基本的な考え方は、現行の八戸市電子計算組織の管理運営に関する規程に基づき対応いたしております。なお、現在開発中の健康・医療情報ネットワークシステムには、個人の情報、記録は入力していないのでございまして、プライバシーの侵害に関しては問題がないと考えております。しかし、今後、健康医療情報の整備拡充を推進するに当たりましては、プライバシー保護について十分配慮する必要があると考えられます。  このことから、健康医療情報ネットワークシステムに限らず、これまでの経緯を踏まえ、関係機関と連携、協議をいたしまして、総合的に検討してまいりたいと考えております。  健康医療情報ネットワークシステム構築の現状と今後の推進概要のお尋ねでございました。  健康医療情報ネットワークシステムのうち、平成二年度における開発中の業務は、健康管理システムとして、まず一つには、在宅当番医情報でございます。二番目は、休日夜間急病診療所従事医師情報でございます。三番目には、感染症サーベイランス情報、次には、献血実施情報、さらに予防接種従事医師情報、成人保健事業情報、行政医療関係者情報、医療情報システムとして、臨床検査データ配信、医師会員情報等は順調に推進されておりまして、平成三年四月供用開始の予定でございます。  昭和六十一年の十一月、青森県が開発しました救急医療情報システムは、医療情報を入力するだけの片方向であることから、八戸市独自の双方向による救急医療情報システムのソフト開発を促進する必要がございますので、平成三年度に計画してまいりたいと考えております。  保健業務のOA化の基盤整備を図りつつ、母子保健、予防接種、成人病検診等の保健事業の案内及び健康情報の提供などの市民サービスの高揚を目的に、急速に進展する高齢社会を展望した乳幼時期から成人、老人に至る市民の包括的な健康管理システムを確立してまいりたいと考えております。  次に、交通安全対策についてでございますが、信号機設置、歩道整備についてのお尋ねでございました。  信号機設置につきましては、昭和六十年から六十三年度までは十二基、平成元年度は十基、平成二年度は六基設置しまして、市内全体で二百五十七カ所に設置をいたしております。今後とも八戸警察署と連携をし、必要な箇所については、青森県公安委員会に要請してまいりたいと考えております。  歩道整備につきましては、都市計画道路等の幅員の広い道路は、築造の際、歩道を含めた道路整備を進めております。その他、特に幅員九メートル以上の道路は、安全確保上から、交通安全施設整備事業等で歩道整備を進めておりまして、その歩道整備延長は二万三千四百九十メートルになっております。今後とも引き続いて設置可能な限りにおいて整備してまいりたいと考えております。  なお、国道、県道の歩道未整備区間につきましても、関係機関に強く要望してまいりたいと考えております。  次に、交通安全教育の強化についてでございますが、ドライバー高齢者に対する今後の交通安全教育はどうかということでございます。  交通安全教育につきましては、警察署を初め交通安全協会、安全運転管理者協会と連携をいたしまして、推進をいたしております。今後は、さらにその徹底を図るため、安全運転管理者研修会、高齢者交通安全研修会等を通じ、交通安全意識の高揚を図ってまいらなければならないと考えております。  次に、中央分離帯についてのお尋ねでございました。  中央分離帯の必要性は、車両の往復の交通の流れを分離いたしまして、事故防止のために交通安全上からも必要として設置をされております。なお、分離帯の植樹につきましては、景観、夜間走行時のヘッドライトグレア――まぶしさでございますが、防止上からのものでございます。横断歩道以外の区間で横断するものについては、非常に危険なのでございまして、歩行者は交通マナーを守ってほしいものだと考えております。  今後、これらの危険な箇所についての樹木の選定等及び施設につきましては、八戸市交通安全対策協議会に諮りながら検討してまいりたいと考えております。  次に、スタッドレスタイヤ使用に伴い、冬期間の除雪、融雪対策をどのように考えておるかということでございます。  冒頭に上村議員は、今回の除雪について、幹線のみで、市内の奥へ入った方の道路については顧みておられないようだったという御発言と受けとめたのでございます。私もせんだっての雪に対しましては、これ急いで市民に迷惑のかからないように除雪をしなきゃならないということで、方々当たって見ました。そうしたら非常に行き届いておりまして、いつもなら美保野方面へ何日かたってからでないと来てくれないということでございましたが、雪の降った晩から除雪に入っておりまして、翌々日等は、平常と変わりないというような状況に整備されておりました。  また、建設部長の方にも十分配慮するようにということを言いましたところ、建設部挙げて、この除雪には努力をした、このように私は受けとめておるところでございました。なお、お尋ねの面もございましたものですから、今後検討して気をつけてまいりたいと思っております。  八戸市は、スパイクタイヤ粉じんの発生防止に関する法律に基づく、スパイクタイヤ使用禁止の指定地域といたしまして、平成三年一月十七日付、環境庁告示により指定をされました。平成三年四月一日から使用禁止となりますことから、除雪対策については、今まで以上にきめ細かな対応に努めてまいりたいと考えております。特に、坂道等には液体融雪剤の散布及び融雪箱を設置して、融雪の強化に努めておるところでございます。  その他急勾配及び急カーブにつきましては、標識等を設置し、ドライバーに周知を図るよう対応しておるところでございます。なお、今後、専用の融雪剤散布車を配備し、万全を期してまいりたいと考えております。  次に、動物科学館建設についての御質問と御提言をいただきました。  動物公園の完成はいつごろか、さらに、動物科学館をつくる考えはないかということでございます。平成二年度におきまして、こどもの国動物と人間との触れ合いをテーマに、自然動物園の基本計画を策定いたしたところでございます。この計画に基づきまして、平成三年度から猿山の整備を始め、平成六年度完成を目標に事業を進めてまいりたいと考えております。  特に、このこどもの国につきましては、先議会でも申し上げておるわけですが、八戸市の海の名所が、あの科学館、蕪島方面、種差へかけての地域でありますならば、内陸部の名所をこどもの国で仕上げていきたいものだな、そのような考え方を持っておるわけでございまして、提案理由の説明でも申し上げましたが、ことしは、飛行機、機関車、そして猿山と、こういう計画で事業化を図っておるところでございます。なお、引き続いて年次計画で、このことは進めていかなければならないと考えております。  さらに、議員御提言の動物科学館につきましては、基本計画の中に類似する動物資料館の建設計画がございます。このことから、今後、具体的な内容を検討する中で、議員の御意見も配慮しながら整備を進めまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○副議長(中村松太郎 君)上村議員 ◆三十六番(上村武之助 君)初めに、国保の税率改定の件でございますが、先ほどの答弁で、これよりどうにもならないのかなということを感じているわけでございます。特に国庫支出金の中の調整交付金については、私もずっと資料を持っておりますが、年度によって額が多くなったり少なくなったりまちまちなわけですね。これは、部長、県等の指導等も受けながら、国とよく話し合いをしていくんだと思いますけれども、特別調整交付金、それから普通交付金と両方あるわけですが、それらについて、私が質問で述べたのは、八戸市として増額するのにどのような方策で現在進んでいるのか。これから県に相談するというのでなく、当然、我々、国保加入者の税率を改定して、値上げをしていくわけでありますから、それらについても既に検討済み、このように考えて今質問したわけでございます。  そういうことで、いま一度、国庫支出金の増額を要望するに当たっての方策というのは、何に重きを置いているのか。いわゆる普通調整交付金であれば、何を根拠にして調整交付金を増額しようとしているのか、その辺のところを知りたいということで質問しましたので、まず最初にこのことを再質問したいと思います。 ○副議長(中村松太郎 君)民生部長 ◎民生部長(松川芳男 君)ただいまの御質問は、普通調整交付金あるいは特別調整交付金が、これから云々ということではなくて、もう既に決まっているのではないか。あるいは県の方へ、私ども普通調整交付金のことについての御相談は、もう申し上げているわけでございまして、その増額対策という、ただいま市長が御答弁申し上げたように、国保連等を通じてお願いをするわけでありますが、普通調整交付金につきましては、積算の仕方があるわけでございます。  つまり、被保険者の総所得金額と医療費のバランスによりまして、普通調整交付金の額が決まるわけでございます。所得金額が医療費を上回っておりますと、調整交付金は来ないわけでございます。つまり、医療費の方が被保険者の所得金額を上回っておりますと、その差額分が調整交付金として国から支給されるわけでございます。これにつきましては、一定の積算の仕方があるわけでございますので、その年度の所得金額、あるいは医療費の額によりまして決定をされるわけでございますので、年々額が変わるわけでございます。  特別調整交付金につきましては、一つには、つかみ金というような性格もございますので、これにつきましては、市長初め議会の皆様方の御援助もいただきながら、国、県に対して御要望申し上げているという状況でございますので、普通調整交付金につきましては、そういう積算の仕方だというふうに御理解をいただきたいと存じます。 ○副議長(中村松太郎 君)上村議員 ◆三十六番(上村武之助 君)普通調整交付金の積算の根拠等についても聞いたことはあります。いずれにしましても、普通並びに特別の交付金、このことについて、私どもが望むような結果になるかならないかは、あくまでも見込みでございますので、どうしても料金改定に重きを置かなきゃいけない、こういう結果で、今回のような形にしたものと思います。  私も、このことについてはわからないわけではございません。国民健康保険という名のもとに、地方自治体がそれぞれの自治体の裁量でやっていかなければいけない無理というのが、当然どこの自治体でも現在、出ているわけでございます。そういうことで理解しないわけではございませんけれども、やはりその辺のところの努力、それからもう一つ、先ほど私は、本文でも言いましたように、高齢化がどんどん進んでいるというふうな状況、今の市長の答弁によりますと、六十五歳以上は、全加入者の中の一八・七二%、今のところはこういう状態ですが、八戸市は今後どんどんふえるというふうな状況にあると思います。  先ほど言ったように、新産以後の労働人口がどんどん高齢化していくわけでございます。そういうふうなこともあるし、いずれにしても、ここのところで、私ども八戸市としてはどうにもできない、そういうふうなことを、安易に税率の改定ということでやっていくことになれば、国保の加入者はますます大変になってくる、こういう状況になると私は思うわけでございます。国でも、現在それぞれの保険制度のバランスがとれていない。そういう状況についても検討し始めているようでございます。  いずれにしても、先ほどの答弁によりますと、八戸市も、無職者、いわゆる年金受給者の世帯だけでも、既に一一・一二%という状況にもあるわけでございますので、加入者の負担の軽減ということに重きを置いて、今回の予算はしようがないとしても、今後のことを考えたときに、一般会計からの繰り入れについては、ただ単に加入の率が低いからとかということでなく、市全体として、これらの状況を踏まえたときには、当然、一般会計の繰り入れがもっと増額してもいいんじゃないかというふうなところの観点から申し上げましたので、その辺のところをひとつ検討してもらいたい、このように、これは要望しておきます。  それから、これも要望ですが、中央分離帯のところで、運転者の安全運転のための防眩措置として、どうしても植樹が必要だ、こういうお話がございました。しかし、私は、このことについても、本文でも言いましたように、全国一律に植樹がいいというふうなことには限らないと思います。ということは、高速道路を見てください。高速道路の真ん中は植樹なんかありません。防眩はみんなガードレール状の状態か、またはネット、そのような形になされているわけです。八戸市も、本当に中央分離帯が走行の安全を考えてやるのであれば、私は完全に遮断すべきじゃないかと思うんです。  現に、国道の中でも塩町のトンネルから出てきたところは、ネットフェンスで全部できております。植樹はされておりません。そういうふうな姿を見てもわかるように、分離帯のところは、もちろんそこを通る人の交通モラルの関係もありますけれども、これは一律に考えることでなく、当然そのようなことは、私は検討すべき、そういう課題であるんじゃないか、このように思えて今回質問しましたので、そこのところを、これはさらに検討していただきたいということを要望します。  それからもう一つ、安全対策のところで除雪の件を話しました。市長が見たところは、前から比べてずっとよくなったというお話がございました。確かにそういう地域もあると思います。しかし、御存じのように、この除雪は、区域を区切ってそれぞれの業者に委託しているわけです。一律ではありません。業者によっては、下手なところもあれば上手なところもある。  それだけでなく、私が今回、特に問題にしたのは、現在もまだ氷がこびりついておりますけれども、八戸線の高架線の沿線、ここは一度も除雪はされておりません。ですから、いまだに日陰になっている部分は雪がずうっと残っております。このことについては、私も後でこの質問を通告したときに申し上げましたけれども、いや、やっているはずだと、これで終わりでした。急ブレーキの関係もあると思いますけれども、こういう状態のところが、追突とか、いろいろな事故の発生の原因の一つにもなっているんじゃないか、このように考えます。  そういうことで、私があえて申し上げました坂とか、日陰の部分の除排雪、これについてはもっと気を配ってもらいたいということと、それから、それぞれの地域の除雪をしているわけですが、確かに幹線が優先になること、これは私も知っております。しかしながら、その後、果たしてどれだけの時間をかけて除排雪をしているかといえば、朝にやっていて、夜、次の日まで除雪している地域はほとんどありません。熱心な業者は、私も二つの業者、名前は言えませんが――見ました。しかしながら、ほとんどのところは、その後の除雪は何もなされていないわけです。  このことについては、市民のモラルということも当然あると思います。せっかく除雪した後、自分の屋敷からまた道路に雪を投げている、そういう人もいるわけですから、そういう点は当然直していかなきゃいけない問題だと思いますけれども、市としての除雪が、これで完全だとは現在の状態では言えないわけですので、そこのところをいま一度、検討していただきたいし、そして本文でも言いましたように、新年度に当たっては、業者にそれぞれ説明会をやるときに、きちんと完全な除雪をするということを、よく申し上げていってもらいたいということを要望いたしまして、私の質問を終わります。  以上です。 ○副議長(中村松太郎 君)以上で三十六番上村武之助議員の質問を終わります。     ───▲・▼───   散 会 ○副議長(中村松太郎 君)これをもって本日の日程は全部終了いたしました。  明日も午前十時から会議を開きます。  本日はこれにて散会いたします。   午後二時五十四分 散会...