弘前市議会 2010-09-10
平成22年第3回定例会(第5号 9月10日)
議案第89号 平成21年度弘前市
下水道事業会計決算の認定について
議案第90号 弘前市職員給与条例の一部を改正する条例案
議案第91号 弘前市特別災害による被害者に対する市税減免の特別措置に関する条例の一部を改正する条例案
議案第92号 弘前駅市営駐車場条例の一部を改正する条例案
議案第93号 弘前市特別災害による被害者に対する
国民健康保険料減免の特別措置に関する条例の一部を改正する条例案
議案第94号 弘前市
消防団員等公務災害補償条例の一部を改正する条例案
議案第95号 弘前市企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律第10条第1項の規定に基づく準則を定める条例案
第4
予算決算特別委員会の設置
第5 議員派遣の件
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本日の会議に付した事件
議事日程に同じ
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出席議員(34名)
1番 今 泉 昌 一 議員
2番 小田桐 慶 二 議員
3番 伏 見 秀 人 議員
4番 鶴ヶ谷 慶 市 議員
5番 鳴 海 毅 議員
6番 船 水 奐 彦 議員
7番 松 橋 武 史 議員
8番 齊 藤 爾 議員
9番 谷 川 政 人 議員
10番 石 岡 千鶴子 議員
11番 加 藤 とし子 議員
12番 竹 谷 マツ子 議員
13番 小山内 司 議員
14番 三 上 直 樹 議員
15番 石 田 久 議員
16番 三 上 秋 雄 議員
17番 一 戸 兼 一 議員
18番 佐 藤 哲 議員
19番 越 明 男 議員
20番 工 藤 光 志 議員
21番 清 野 一 榮 議員
22番 田 中 元 議員
23番 栗 形 昭 一 議員
24番 宮 本 隆 志 議員
25番 三 上 惇 議員
26番 髙 谷 友 視 議員
27番 下 山 文 雄 議員
28番 山 谷 秀 造 議員
29番 藤 田 隆 司 議員
30番 柳 田 誠 逸 議員
31番 藤 田 昭 議員
32番 工 藤 良 憲 議員
33番 町 田 藤一郎 議員
34番 工 藤 榮 弥 議員
地方自治法第121条による出席者
市長 葛 西 憲 之
副市長 小笠原 靖 介
教育長 佐 藤 紘 昭
監査委員 常 田 猛
教育委員会委員 斎 藤 明 子
選挙管理委員会委員長 松 山 武 治
農業委員会会長職務代理者 山 本 修 平
企画部長 蒔 苗 貴 嗣
総務部長 佐々木 富 英
市民環境部長 野 呂 雅 仁
健康福祉部長 髙 橋 文 雄
農林部長 蛯 名 正 樹
商工観光部長 山 田 仁
商工観光部観光局長 笹 村 真
建設部長 吉 﨑 義 起
都市整備部長 山 形 惠 昭
岩木総合支所長 藤 本 裕 彦
相馬総合支所長 工 藤 金 幸
市立病院事務局長 三 上 善 昭
会計管理者 木 村 昌 司
上下水道部長 白 戸 久 夫
教育部長 大 谷 雅 行
監査委員事務局長 泉 谷 雅 昭
農業委員会事務局長 齊 川 幸 藏
消防理事 小田桐 伸 一
総務財政課長 花 田 昇
出席事務局職員
事務局長 碇 谷 明
次長 櫻 庭 淳
議事係長 丸 岡 和 明
主査 前 田 修
主事 齋 藤 大 介
主事 竹 内 良 定
主事 蝦 名 良 平
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午前10時00分 開議
○議長(藤田 昭議員) これより、本日の会議を開きます。
ただいまの出席議員は32名で、定足数に達しております。
〔「議事進行について」と呼ぶ者あり〕
○議長(藤田 昭議員) 18番。
○18番(佐藤 哲議員) 議長の言葉を遮るようであって、ちょっと申しわけないとは思うのですけれども。議長の、議会の――開かれた議会といいますか、わかりやすい議会ということのために御意見を拝聴したいと思います。
実は最近、最近といいますか、議会の質問と答弁の中で、やたら横文字が飛び交うわけです。
これは、開かれた議会、わかりやすい議会、市民が聞いて、傍聴したり、それから議事録を読んだときに、理解できるか、わかりやすくするかと、私、非常に問題があると思います。ひょっとすると、そういう言葉を使う以外に、日本語の語彙というものを知らないのかなという気もいたします。フランスあたりの議会であったら、大問題になりそうな話です。
そこで、きのうあたりも、質問者もそれから答弁の市長も「PDCA」とか、「アウトプット」とか、「アウトカム」とか、「アクションプラン」とか、いろいろ言っているわけですけれども、わかる方はいいですよ、わかる方は。専門用語の場合は、わからない人たちも随分見に来ていたり、傍聴したり、または別のところで聞いていたりすると思うのです。
そうしたときに、議長は、こういうのをずっとこのまま認めていくのか。それとも、議長に何か、こういうものに関して哲学めいたものがあるのか。議会というものは、ある意味で国民に範を垂れる場所だと思います。
そういう意味で、日本語、母国語というものを大事に使うということも求められると思います。
議長、どうお考えになっているのかをお聞きしたいと思います。
○議長(藤田 昭議員) 私は、日ごろから、議会はできるだけ開かれた議会であってほしいというのが私の願いであります。
今、18番議員の意見を聞きますと、私も全く同感だという感じもいたします。
といいますのは、やはり日本語を大事にして使ってほしいと、私もそういった感じを受けております。できるだけ、議員の方々、そして理事者の皆様方にも、いわゆる、だれでもポピュラーで使っているものであればいいけれども、やはりその点は、だれが聞いてもわかりやすいように、ひとつ理事者にも努めていただきたい、私からもお願いをしたいと思っております。
〔「議事進行について」と呼ぶ者あり〕
○議長(藤田 昭議員) 18番。
○18番(佐藤 哲議員) 同じ言葉であっても、きのう23番の栗形議員あたりは、コンプライアンスについて、自分の質問の事項の中で、日本語ではこういうふうになるのですけれども、こうこうこうですというふうに発言していくわけです。
やはり、こういうことというのは、質問者も、それから答弁する側も、実に大事なことであろうと思いますので、どうぞ、議長のほうからも事あるごとにそういうものについて発言を促していただきたいと思います。
終わります。
○議長(藤田 昭議員) わかりました。
それでは、議事に先立ちまして、理事者より発言を求められておりますので、これを許可します。健康福祉部長。
○健康福祉部長(髙橋文雄) 9月8日の、佐藤哲議員の国民健康保険料に係る一般質問におきまして、一般行政職の弘前市職員の共済年額の最高額は幾らぐらいかとの再質問に対し、誤って規定上の最高額をもって93万円を超えていると答弁いたしました。
総務部人事課より資料をいただきましたところ、実際の最高額は、短期分、介護分などを含め47万2051円であります。そのほか、同額程度の事業者負担があります。
おわびして訂正させていただきます。大変申しわけございませんでした。
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○議長(藤田 昭議員) 日程第1、昨日に引き続き、一般質問を行います。
順次、質問を許します。
まず、10番石岡千鶴子議員の登壇を求めます。
〔10番 石岡千鶴子議員 登壇〕(拍手)
○10番(石岡千鶴子議員) おはようございます。
一般質問の4日目、お疲れとは思いますが、市勢発展のため、真剣な議論の場でありますようお願い申し上げながら、通告に従い質問をいたします。
項目1、第三セクター「弘前市土地開発公社」廃止に向けた議論について。
土地開発公社は、地方自治体による公共利用目的の土地先行取得を円滑に進めるために、1972年に制定された公有地の拡大の推進に関する法律に基づき設置された、自治体100%出資の第三セクターです。
この、公有地の拡大の推進に関する法律が施行された背景には、当時の地価高騰による公共事業用地の取得難があったと言われ、地価の上昇期に社会基盤を整備する上では有効だったと評されていました。
しかし、土地取得要件の緩和が進むとともに、バブル経済の崩壊後、地価下落など制度の矛盾が拡大しております。公社が保有する土地、いわゆる塩漬けと言われる土地も含め、保有する期間が長くなればなるほど金融機関から借り入れた元金の利息が増大し、自治体の財政に悪影響を及ぼす懸念があるとしています。
早期の解消が必要なことは論をまたないところではあるものの、しかし、土地開発公社は、単独ではほとんど動かず、自治体と一体のものであるだけに、自治体の命を受けて公共用地などを買収する。したがって、公社が保有している土地を早期に売却しようとすれば、市民にとって優先順位の低い事業が展開される懸念もぬぐい切れません。
しかも、公社が取得した時点から地価は下落していることが多く、利子や管理費を含んだ高値の簿価で買い戻すことになり、自治体に損害が発生し、最終的には住民負担になるという、まさにジレンマのいたすところです。
そこで、当市の第2次行政改革大綱では、第三セクターの抜本的な見直しをするとしておりますが、今後の御見解をお伺いいたします。
次に、教育行政。(1)薬物汚染拡大防止に向けた取り組みについて。
ことし12月に、新幹線新青森駅が開業いたします。県外から多くの観光客や来訪者が青森県を訪れ、にぎわうとされる一方で、よからぬ状況も懸念されております。
それは、新幹線開業の最終地の地域に、薬物汚染の拡大が顕著にあらわれているということです。
現在、日本は、第3次覚せい剤乱用期を迎えたと言われております。
第1段階は、1994年ころで、この年はポケットベルや携帯電話が急速に青少年の間に広まった時期で、多額の電話料金を支払うため、西アジア系の不法滞在外国人によって密売されていた
偽造テレホンカードが青少年の間で使用されるようになりました。この外国人たちが
偽造テレホンカードとともに、覚せい剤や大麻を売り始め、やがて「やせ薬」「S(エス)」「スピード」などと名を変えて、青少年の間へドラッグが流入していきました。
第2段階は、1996年ころから始まり、覚せい剤の魔力に取りつかれた青少年たちは、それを定期的に乱用するために多額の金を必要とし、女子の場合は年齢を偽り、
ファッションヘルスなどの風俗の仕事をして金を稼いだり、援助交際と称する売春で金を手に入れようとしたため、この時期、多くの女子高生が警察によって摘発されております。このような手段で安易に金を手に入れることのできない男子の場合は、みずからが売人となって地域社会や学校内へと広がっていったと言われております。
第3段階は、1997年末ごろから始まり、地域社会の中で売人と化した高校生などの若者からドラッグ乱用を教えられた中学生の一部が、ドラッグ乱用の常習者となり始め、ドラッグを買うための金欲しさに窃盗や強盗などの犯罪に手を染め逮捕されております。
今回の乱用期の特徴は、高校生や中学生を中心とする青少年による覚せい剤乱用だと言われております。
このような現状にもかかわらず、教育現場はもとより、社会全体はこの問題に対する危機感をほとんど持っていないと「夜回り先生」で有名な水谷氏は警鐘を乱打しております。
昨年1月、弘前警察署刑事第二課長中村氏による「薬物汚染はここまできている」という演題で講演をしていただいた内容は、前出の状況は首都圏の話であって、地方はまだまだそのような状況ではないと思っておられた関係者にとって、衝撃的な弘前管内の状況でした。
薬物事犯検挙状況の推移によると、覚せい剤においては、平成20年53件、42人だったものが、平成21年では66件、47人。比較的手に入りやすい大麻においては、平成20年には17件、15人だったものが、翌年には47件、28人の検挙と倍にふえております。しかも、近年の特徴として、覚せい剤においては、初犯の者が多く、また再犯の者も多い。大麻においては、平成19年度からは右肩上がりに増加しているという報告がされたところです。
若者たちの場合、薬物もファッションや音楽と同様、仲間たちにどんどん広めてしまう伝染病のようなもので、しかも、近年は錠剤やあぶり(覚せい剤をアルミホイルやガラスの器などに入れ、それを加熱し、その気化した煙を吸引する)といった抵抗感の少ない乱用法まで青少年の間で広がっております。
市内の中学校に通う女子生徒から、やせ薬とか、性交時にこれを飲めば気持ちがよくなると言われ飲んでいるといった相談電話を受けたという報告もされておりました。
薬物の恐ろしさは、たった一度の使用で脳は薬物の快感を永遠に記憶し、いつの間にか繰り返し使用するようになる依存性。最初は、微量で満足していたものも、やがて耐性が生まれ、同じ効果を得るために必要な薬物の量が確実にふえるといった耐性。たとえ薬物をやめることができたとしても、ある日突然、ストレスなどをきっかけに幻覚や妄想など、精神障害があらわれるフラッシュバックという中枢神経に及ぼす影響が深刻で、心身に重大なダメージを及ぼし、やがて廃人のようにむしばんでいく魔物です。
このような認識を、中学生などの早い段階で教育的指導が必要であると考えておりますが、このことについて見解を求めます。
項目3の、公園の「犬猫の入園を禁ず」の立て看板について。
この問題については、今泉議員が幾度か取り上げ、ペットと一緒に入れるモデル公園をつくるという理事者から前向きな答弁をいただいたところです。
一歩前進したという感がありますが、しかし、なぜこうも「犬猫等の入園を禁ず」の立て看板に、今泉議員も私もエネルギーを費やすかというと、そこには民主主義の原点が問われている問題だからです。
ルールを守って愛犬と毎日散歩する平和な日常に、ある日突然、立て看板が立てられる。そのそばを通るだけで、市役所から頼まれたという監視役の市民から罵声を発せられ、近隣市民同士の衝突に発展していく。ほどなく、その区域で鳥獣の殺害が発生する。事態を重く受けとめた市民が、真相の究明と事態改善のため市役所に説明を求めるが、条例が、規制がで一蹴され無視され続ける。
確かに、ペットを連れて散歩する方々の手には袋が提げられておりますが、袋の中が空っぽだという方もいらっしゃるわけです。こういった方々をどう指導していくかという方向での議論を、町内、地域住民に落としていくというならまだしも、声高に物言う民衆に押され、ルールを守って散歩している方々の居場所を狭めるということはあってはならないと思っております。
これから、いかに自立した地方自治体運営をしていくかが問われている中、住民自治や市民主権が叫ばれています。
市民が生活する中で発生する身近な問題を、地域住民の話し合いの中から、新しいルールをつくり解決していくというプロセスが求められており、まさに主人公である住民に決断と行動を求め始めていると言ってもいいでしょう。それがやがて、市長が公約として掲げている市民主権システムへとつながっていくものではないでしょうか。
そのような時代の要請にあって、ようやく行政に喚起を求める市民の声が芽吹き始めたといううれしい現象の反面、市職員の旧態依然の手法であっては、意識改革待ったなしという気がいたしております。
このような立場から、立て看板「犬猫等の入園を禁ず」について、市の見解と今後の対応についてお伺いいたします。
4、市職員の市民に対する対応について。
先般、各議員に第2次弘前市行政改革大綱が配付になりました。その裏表紙に「弘前市職員像、一、チャレンジ精神を持つ職員、一、明日の弘前市を考える職員、一、市民に親切な職員」というものが書かれておりました。
民間企業なら、さながら社訓とでも言うべきものなのでしょうが、ただ掲げるだけで実行が伴わなければ、絵にかいたもち、職員の理想とする姿に少しでも近づこうとする努力がなければ、単なる、馬の耳に念仏、馬耳東風に終わるわけです。
たしか、この職員像は、前市長が職員の意識改革を目的に、各課に掲げさせたものだったと記憶しております。そうだとすれば、かれこれ4年という月日が流れているわけでありますから、弘前市が変わった、職員の対応がよくなったという市民からの声があちらこちらから聞こえてきてもいいはずでありますが、しかし、残念ながら市民から聞こえてくるのは、ため息や憤りといった抗議の声であります。
しかも、その傾向として、比較的若い職員の対応はよいという反面、年配職員の対応がどうも横柄で、高いところから物申すという対応に憤慨するといった相談を幾度となく受けておりました。特に、所得の低い人、障がいを持つ人、高齢者といった、いわゆる社会的弱者と言われる方々への対応が悪いという市民からの定評があります。
このような市民に対する対応一つとりましても、弘前市が掲げる職員の理想という姿からはほど遠いわけで、公共の奉仕者としての意識改革をどのようにされるのかお伺いいたします。
5、弘前市地域防災計画について。
去る8月20日に、岩木B&G海洋センターにおいて、豪雨や地震を想定した総合防災訓練が行われました。
炎天下、関係者の的確かつ迅速な訓練の様子を拝見しながら頼もしく感じ入ったところです。
いざ災害が発生した場合、その被害を最小限に食いとめるためには、情報をできるだけ早く正確に把握し、かつ安全な場所へ速やかに避難することが必要です。
しかし、健康な大人といえども、避難に際しては、心身ともに想像を絶するストレスがかかるものであり、ましてや、ひとり暮らしや寝たきりの高齢者、障がいのある方々にとっては、避難のおくれが死につながる緊急の場合であればあるほど恐怖の何物でもありません。
過去の阪神・淡路大震災においては、自力避難が困難な高齢者や障がい者の犠牲が多数出たところであります。災害時における弱者保護の重要性が再確認されてまいりました。
そこで、本市の高齢者や障がい者の災害時における避難誘導はどのようになっているのか。せっかくの情報も、個々の住民に素早く届かなければ価値がありません。
農村地域には、各エリアを包括し、農事情報として活用している有線放送がありますが、災害に際しての活用はどのようになっているのかお伺いいたします。
近年、限られた地域に、短時間に多量に降るという、いわゆるゲリラ豪雨による被害が頻繁に発生しております。
本県でも、先月31日から2日にかけての記録的な局地的大雨のため、大鰐町では農耕用の橋が流されたり、水田が水につかる、一時的に孤立する地区が出るなどの被害が発生し、至るところで道路の通行どめ、自主避難があったという報道がされておりました。
ゲリラ豪雨は、台風や停滞前線と異なり、予測が困難とされております。そのため、長時間の雨量で堤防決壊または土石流、地すべり、がけ崩れといった土砂災害を主に想定した防災計画では、このゲリラ豪雨に十分機能しない可能性があります。
そこで、当市における内水はんらんに対する備えはどうなっているのか。また、ゲリラ豪雨までに至らずとも、比較的、多目の降雨量があれば、はんらんまたは冠水するといった常襲箇所においてはどのように把握し、対応をとられているのか、その現状と課題をお聞きいたします。
以上、壇上からの質問を終わります。
〔10番 石岡千鶴子議員 降壇〕(拍手)
○議長(藤田 昭議員) ただいまの質問に対し、理事者の答弁を求めます。市長。
○市長(葛西憲之) 石岡千鶴子議員からの質問に対しまして、私からまず最初に、第1の項目、第三セクター「弘前市土地開発公社」廃止に向けた議論についてお答えをいたします。
市土地開発公社は、公有地の拡大の推進に関する法律に基づいて設立された団体であり、公共事業の円滑な実施のため、市の依頼に基づき公共用地を先行取得し、市が再取得するまでの間、その用地を管理することを主な業務内容としております。
市土地開発公社の財源は、金融機関からの借り入れによるものであり、市の再取得に時間を要すると利息が増加していくことになります。
しかしながら、平成23年度以降は、金融機関からの借入利息を土地の貸付収入で補てんすることができるようになったため、新たな負担が発生しない財政状況となっております。
次に、土地開発公社の解散に当たって利用できる国の借入金についてでありますが、財務状況の厳しい土地開発公社が解散する場合を対象とする、第三
セクター等改革推進債という地方債がございます。
弘前市土地開発公社は、解散に当たり借入金を必要としない健全な財務状況にありますので、この制度を利用する必要はないと考えております。
最後に、市土地開発公社の今後の方針であります。
これまで、土地開発公社のメリットとされてきた地価上昇前に公共用地を先行取得するという事業の必要性が、地価の下落傾向により希薄化しております。このような状況下、青森市では、保有資産の処分の完了とともに土地開発公社の廃止を表明するなど、土地開発公社のあり方について見直しがされているところであります。
当市においては、平成22年3月に、第2次弘前市行政改革大綱を策定し、この中で第三セクターの抜本的見直しを進めることとし、市土地開発公社についても取り組み目標を定めているところであります。
今後につきましては、市土地開発公社の役割などを整理した上で、解散に向けての検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、3の項目、「犬猫の入園を禁ず」の立て看板についてであります。
弘前市内の都市公園などでは、公園の管理上、支障があると認められる行為の一つとして、犬や猫の入園を禁止しているところであります。
その理由としては、利用者の中心である子供たちへの威嚇やふん尿の未処理による衛生上の問題などにより、過去に多くの苦情が寄せられたことが大きな要因であり、公園の清潔さと安全性を確保することを目的に禁止しております。
他の都市においては、ペットの入園を認めている公園もありますが、ふん尿問題や飼い主のモラルの欠如などで入園を規制できないものか検討しているところや、地元町会などの総意により新たに入園を制限したなどの事例があります。
近年、動物愛護の精神が普及してきたことや動物を家族の一員や心の支えとしてとらえる生活環境の変化により、ペットとともに公園を散歩したいという要望が幾つか寄せられておりますが、依然として、公園内で犬に追い回された、ペットを放して遊ばせており危険だ、犬の尿で芝生が不潔だという苦情もあり、賛否両論の意見が寄せられております。
このことから、市では、公園の管理をお願いしている地元町会の方々との意見交換の場である都市公園等管理協力者連絡会議において、公園内への犬猫の入園について意見を伺ったところ、町会からはいまだマナーを守っていない飼い主も多く、雪解け後のふんの散乱などの対応に苦慮していることなどから、公園内への犬猫の入園については同意を得られるところまで至っていない状況にあります。
弘前公園を除く都市公園などの維持管理につきましては、指定管理者である財団法人弘前市公園緑地協会が行うほか、地元町会の協力をいただいておりますが、監視や巡回につきましては、個人の方に直接依頼はしておりません。
次に、都市公園などの巡回時や通報等により、公園敷地内に動物や鳥類などの死骸があった場合は、速やかに指定管理者または担当職員が現場に向かい処理に当たっており、公園敷地外の場合は、その土地の管理者に連絡し対応をお願いしております。そのほか、死骸が不審と思われる場合は、関係機関などに通報することとしております。
いずれにいたしましても、都市公園などへの犬猫の入園につきましては、今後、飼い主のマナー向上が図られ、地元町会や公園利用者の理解が得られた段階で、公園内での人と犬猫とが触れ合える環境を創出できないか、広く意見を伺いながら検討してまいりたいと考えております。
以上であります。
このほか、副市長、教育委員会及び担当の部長から答弁いたします。
○議長(藤田 昭議員) 副市長。
○副市長(小笠原靖介) 私からは、項目4、市職員の市民に対する対応についてお答えいたします。
市民の皆様に安心して気持ちよく御利用いただける市役所となるためには、各職員がみずからの接客態度を常に見直す意識や意欲を持つことが必要と考えております。
職員の接遇については、市民サービスの基本と受けとめ、接遇能力向上のため、これまでも研修等の実施に努めているところであります。
平成19年4月には、弘前市職員マナーブックを作成し、これを参考としてよりよい接客態度を身につけていくよう職員に対し適宜、文書にて接客態度の改善を促してまいりました。
研修面では、職員研修計画に基づき、初任者研修、中堅職員研修などの階層別研修において、基本的研修科目として接遇研修を実施しておりますし、民間企業の接遇等を学ぶ機会として、採用後1年を経過した職員を対象に民間企業派遣研修を実施しております。
また、ことし7月には、市民に対して気持ちのよい接客をすることが弘前市職員全員に共通する大事な職務の一つであることを意識させる機会として、窓口改革運動を実施いたしました。
内容としては、職員みずからが窓口を変えるという意識と意欲を持って、接客態度を改善するために各課等でできる新たな取り組みを提案したり、既に職場で実行している創意工夫や取り組みを報告するというものであります。
新たな取り組みの提案の中には、接客態度改善のための定期的な職場内研修の実施や窓口業務が関連する課をまとめた勉強会の実施、市民からの苦情内容の共有化、市民を他課に案内する際に職員が直接付き添うことができない場合の連絡せん・メモの活用など、今後の参考となるものが数多くありました。
既に接客態度の改善に努めている職場も多く、窓口対応を含め業務の基礎知識をまとめたマニュアルを作成し、職場内研修を実施している課もあり、そのほかの課においても業務の性格に応じた望ましい接客対応を心がけていることが報告されております。
職員全体の接客態度を改善し、接遇能力を向上させるためには、職員一人一人の意識や意欲が必要であり、職場内で改善に努める取り組みも効果的であると考えております。
したがいまして、今後も引き続き、計画的かつ効果的な研修を実施するとともに、機会をとらえて職員の意識改革を図り、職員の接遇能力が発揮できる職場環境づくりに努めてまいります。
以上でございます。
○議長(藤田 昭議員) 教育長。
○教育長(佐藤紘昭) 項目2、教育行政。(1)薬物汚染拡大防止に向けた取り組みについてお答えいたします。
近年、中学生や高校生の覚せい剤事犯検挙者は、薬物乱用防止の取り組みにより減少傾向が認められるものの、大麻や合成麻薬事犯の検挙者の6ないし7割が未成年及び20代の若者であり、全国的に大麻・合成麻薬事犯による検挙者が後を絶たない状況にございます。
また、テレビ報道等で芸能人の薬物問題が連続して取り上げられ、青少年への悪影響が懸念されるところであり、ことしに入って他県では中学生による大麻所持事件も発生しております。
当市においては、各校の実態を集計した児童生徒指導状況報告書によりますと、幸いなことに、ここ数年間、小中学生による所持、使用に関する事件は1件も報告されておりませんが、全国的には大麻事犯による検挙者が青少年を中心に増加の一途をたどっていることから、児童生徒に薬物に対する好奇心や誤った認識を持たせないための薬物汚染拡大防止に向けた薬物乱用防止教育は極めて重要なことと考えております。
薬物乱用や喫煙・飲酒が健康を損なうことについては、教科の授業でも取り上げられており、小学校5、6年生では、体育の時間「病気の予防」という単元で学習しております。
中学校においては、保健体育の「健康な生活と病気の予防」という単元で学習しております。
文部科学省では、平成20年8月に「第三次薬物乱用防止5か年戦略」を策定し、すべての中学校に対して薬物乱用防止教室を毎年継続して開催するよう通知しております。
これを受けまして当市では、昨年度、16校すべての中学校で薬物乱用防止教室を開催し、うち13校では警察官や学校薬剤師等の専門的知識を有する講師をお招きして行いました。
その中で、薬物の恐ろしさを映像で伝えるビデオの上映や講話、薬物を勧められたときの断り方を演習するなど、薬物の種類や人体への影響、薬物乱用がもたらす社会問題や犯罪、喫煙が及ぼす人体への影響などについて学んでおります。小学校でも、多くの学校で同様の教室を開催し、小学生のときから啓発を図っているところでございます。
さらに、教員の指導力の向上を図るため、各校には、県教育委員会が開催している薬物乱用防止教育研修会への積極的な参加を促しております。
また、弘前市学校保健会において薬物汚染に関連する研修会が開催され、多くの養護教員が参加し、最新の情報を得て指導に役立てております。
教育委員会といたしましては、今後も各校や警察等関係機関と連携を密にし、薬物乱用や飲酒・喫煙の防止に関する指導の徹底を図るよう努めてまいります。
なお、新幹線沿線に伴う薬物汚染拡大の心配についてですが、警察からの情報によりますと、新幹線開業の最終地において薬物汚染が拡大したことを裏づけるデータは今のところないとのことでございました。
しかしながら、一般的に交通機関が発達しますと犯罪が広域化する傾向にあり、他地域で起きている犯罪が早くに広まる可能性があります。このことから、未然防止、水際作戦が極めて大切であると考えております。
以上でございます。
○議長(藤田 昭議員) 健康福祉部長。
○健康福祉部長(髙橋文雄) 続きまして、5の項目、弘前市地域防災計画について。(1)市民への周知徹底について。ア、高齢者、障がい者の誘導についてにお答えいたします。
市は、平成19年2月に弘前市地域防災計画を策定し、その中で高齢者、障がい者などの災害時要援護者を保護するために、安全確保対策を図ることとしております。
近年、全国各地で発生している豪雨災害や地震において、ひとり暮らしの高齢者や障がい者の中で、災害時に特に援護を要する方への対応が課題となっております。
国においては、このような事態を受け、災害時要援護者の避難支援ガイドラインを平成17年3月に、また翌18年3月には改訂版を提示するとともに、平成19年12月には自然災害の犠牲者ゼロを目指すために早急に取り組む施策として、市町村において災害時要援護者情報の収集、共有等を円滑に進めるための避難支援プランの全体計画などの策定を促進する通知を出し、市町村に具体的な避難支援プランの作成を求めているところであります。
当市においては、このような状況を踏まえ、いざというときに災害時要援護者の支援活動に活用するため、平成19年6月、弘前市社会福祉問題対策協議会での協議を経まして、災害時要援護者名簿登録制度を創設し、現在、取り組んでいるところでございます。
この制度は、災害が発生したときに家族の援助が困難で、何らかの助けを必要とする災害時要援護者や災害時要援護者を支援する地域支援者を事前に登録しておき、災害発生時に災害時要援護者を迅速に救助したり、安全な場所に避難誘導するなどの支援活動に役立てるものでございます。
災害時要援護者の名簿登録対象者は、家族の援助が困難な在宅の人で、かつ65歳以上のひとり暮らしの人、身体障害者手帳1級・2級・3級を持っている人、愛護手帳のA判定を持っている人、精神保健福祉手帳1級・2級を持っている人などとなっております。
名簿登録までの流れといたしましては、まず各地区の民生委員が申請書を持参の上、対象者を訪問し、制度の説明をいたします。対象者のうち名簿に登録を希望する人は、地域で支援してくれる地域支援者を地域の中から選び、登録申請書を民生委員に提出いたします。市では、各民生委員から提出された申請書に基づき、台帳を作成することになります。
次に、災害発生時における要援護者に対する支援の流れでございます。
まず、地域支援者が要援護者の状況を確認いたしまして、支援が必要なときは、避難所への避難支援を行います。また、地域支援者一人で手に負えないような場合には、消防本部へ救助の依頼をいたします。その後、地域支援者はこの状況を地区の民生委員に連絡、民生委員は市に状況を報告いたしまして、市では台帳と照らし合わせ避難した登録者を確認することによりまして、避難していない要援護者の支援活動に役立てるものでございます。
しかし、制度開始当初から思うように名簿登録が行われていないことから、これまでに民生委員への65歳以上高齢者世帯リストの提供、制度周知の説明会の実施や地域支援者の募集を行ってきたところでございますが、登録向上は厳しい現状にあります。
今後も、災害時要援護者支援活動を推し進めるため、高齢者や障がい者などの福祉避難所確保や避難先での支援方法等の検討を行いながら、登録向上に向けて新たな方法を探りたいと考えております。
以上であります。
○議長(藤田 昭議員) 企画部長。
○企画部長(蒔苗貴嗣) 続きまして、私からは、イ、農事情報の有線の活用についてお答えをいたします。
市では、災害発生時などに、適切な情報を円滑・迅速に関係機関及び地域住民に周知するため、防災行政無線を整備しております。
市保有の防災行政無線は、主に自動車に設置している移動系無線のほか、スピーカー設備などを有する同報系無線を岩木地区、相馬地区に整備しております。
この同報系無線については、遠隔操作が可能となる制御局を、岩木地区については、つがる弘前農業協同組合岩木支店に、相馬地区については、相馬村農業協同組合本店に設置し、平時は農事情報の伝達にも活用しておりますが、災害に係る情報については各総合支所から直接放送することとしており、迅速な情報伝達ができる体制となっております。
一方、旧弘前市の地域については、同報系無線が未整備であることから、災害発生時または発生するおそれのある場合には、広報車及びコミュニティFMのほか、農村地区については、つがる弘前農業協同組合、津軽みらい農業協同組合が保有する有線放送設備からの放送を依頼することなどにより、地域住民への情報の伝達をすることとしております。
弘前市地域防災計画においては、災害に関する情報を的確・迅速に周知するため、多くの伝達手段を掲げており、その一つとして、本来は農事情報などを放送するため園地に設置されている二つの農業協同組合が所有する有線放送についても活用することとしているものであります。
以上であります。
○議長(藤田 昭議員) 建設部長。
○建設部長(吉﨑義起) 続きまして、(2)豪雨時における現状とその課題についてお答えします。
近年、地球温暖化の影響による気候変動で、全国的に局所的豪雨による水害が拡大しており、当市においても、去る8月9日の集中豪雨では、市街地でも10分間に15ミリメートルの豪雨があり、浸水常襲区域のほか市街地の道路冠水箇所の被害対応に追われたところであります。
集中豪雨は、強い雨雲の発生に伴い、猛烈な雨が短時間に降り、排水側溝があふれ、想定外の浸水被害が発生することから、これに対応したハザードマップの作成は難しい状況にあります。
豪雨による浸水の危険性が想定される区域については現状を把握しており、豪雨の際はパトロールに当たっているほか、地域住民には事前に土のうの配備を行うなど、被害を最小限に抑えるための対策を講じております。
当市の浸水常襲区域は、平成16年度で13カ所ありましたが、順次、排水路改修を進めたことから、これまでに8カ所が解消されております。
今後の改修計画としては、未解消区域とされる5カ所のうち、今年度は清原一丁目地区、平成23年度は川先四丁目地区の2地区について改修が完了する見込みであり、残る乳井地区、和泉一丁目地区から俵元一丁目地区、南大町二丁目地区についても平成25年度をめどに改修を図り、浸水常襲区域を解消する予定であります。
改修に当たっては、水路敷地の確保や支障となる建物の移転及び放流する河川の改修が課題とされ、国による財政支援や河川管理者である県などの協力を得ながら対策を講じてまいりたいと考えております。
今後も、都市化の進行に伴い、新たな浸水区域がふえることが懸念されることから、これまで以上にパトロールを強化し、河川・排水路のしゅんせつや雨水貯留施設の適正な維持管理を行い、水害防止に努めてまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(藤田 昭議員) 10番。
○10番(石岡千鶴子議員) 順次、何点か再質問いたします。
犬猫の立て看板については、3点ほど。
まず、公園緑地課もしくは公園緑地協会のほうで、公園の管理に当たっては監視役というような方を置いていないという説明が今されておりました。
町会の方々の協力を仰いでいるというようなお話もありましたが、この監視役については、本当に依頼した経過がないのか、そのことを1点。
なぜかといいますと、相談を受けた方、そしてまた新聞の明鏡欄にもトイレに寄りたくて公園の入り口に犬をつないだだけでも激怒されたと、怒鳴られたと。だから、公園のすぐそばに、多分、頼むよねというようなことがあったのだと推測できるわけです。
そういうことから、公園緑地課もしくは公園緑地協会のほうで、こういう個人的に監視役を依頼した経過はあったのかどうか。そして、その監視役のために注意喚起のつもりで言ったのでありましょうが、こうもり傘を振りかざされて威嚇同様のような行動をとられたり、近隣市民とのトラブルに発展している事態もあったことから、これに対して、市としてはどういう対応をとられたのかお聞きします。
3点目、この相談を受けた方の特定の公園というのは、過去3年間において、カルガモ3羽、カラス1羽、犬2匹が殺害されております。市民からの通報を受けているはずですけど、このことについて市はどのように対処したのかお聞きします。
そして、市民から市長への直訴という形で出された書状があるのですが、その書状は市長まで行っているものなのかどうか、部課長決裁でとどまっているものなのかどうか、そこをお聞きいたします。
市職員の対応ですが、市民から苦情を受けて、電話対応だけでは困難だと察した場合、また訪問を依頼された場合、市としてはそこのお宅に伺うということもあろうかと思います。その時の対応やマニュアルといったものはあるのかどうかお聞きします。
災害時の高齢者や障がい者に対する自力で避難が困難な方々に対しては、災害時要援護者登録制度というものがあることを今答弁していただきました。この登録数が大変少ないと伺っておりますが、では、対象者はどれぐらいで、現在登録されている方はどれぐらい、そのネックになっているというのはどの辺にあるのかというところをお伺いしたいと思います。
農事情報の有線の件についてですが、わかりました。有効に活用しているということなのですが、しかし、農協といえども、やはり有線の鉄柱の建てかえ、補修、そういうもろもろの維持経費というものがかかってこようかと思います。それに対して、市の防災としても一役を買っているこの有線でありますから、市としての補助といったものはあるのかどうかお伺いいたします。
以上です。
○議長(藤田 昭議員)
商工観光部観光局長。
○
商工観光部観光局長(笹村 真) 犬猫の入園の関係の再質問でございますが、まず、監視役は、要するに公園緑地課とか公園緑地協会から地元の人にお願いしていないのかということでございますが、それはお願いしてはございません。
それから、トラブルが発生した場合の対応ということでございますが、桜ケ丘のケースで御説明しますと、御連絡をいただいて、市の公園緑地課の職員と環境保全課の職員がお宅に出向いて、お話を聞いて対応しております。
それから、カルガモ等死骸のお話ですが、それは御連絡をいただいて、それぞれの関係機関に対応をお願いしております。
最後に、直訴状の関係でございますが、直訴状をいただきまして、それは市長のほうまでちゃんと見ていただいて、回答をしております。
以上でございます。
○議長(藤田 昭議員) 総務部長。
○総務部長(佐々木富英) 市職員の対応を呼びかけるマニュアル等があるのかということでございますが、弘前市職員マナーブックというのがございます。
これは、市役所が市民に対し、より親切かつ適切な行政サービスを提供できるようにということで、職員の窓口対応の向上等を図るために作成したものでございまして、各課に配付をいたしております。
また、各苦情に対しては、人事課に寄せられる場合もありますし、各課に寄せられる場合もございますけれども、人事課に寄せられた苦情については、速やかに関係課へ連絡して事実確認を行っております。そしてまた、その内容によっては、人事課にまた報告をさせ、また、職員に対しては注意と自覚を促すというような段取りで進めております。今後も、こういった改善に努めてまいりたいと思います。
以上です。
○議長(藤田 昭議員) 健康福祉部長。
○健康福祉部長(髙橋文雄) 災害時要援護者の名簿の登録対象者数、あるいは登録者数ということでございます。
平成21年12月31日現在で申し上げますが、対象者が7,918人、登録者数は768人で、登録率にいたしますと9.7%と1割弱になってございます。
この登録の対象者数でございますが、実は、先ほどるる申し上げた手帳を持っている方が、例えば、65歳以上のひとり暮らしと重なっている部分がいっぱいございまして、以前にはもっと対象者数が、形式的には1万人を超えているような状況でございました。形式的な部分は絞り込んだ結果で、約8,000人という対象者数なのですが、実は、ひとり暮らしの御老人の部分で3,600人ほどいらっしゃるのですが、お元気で活躍されている方もいらっしゃるわけでございまして、私ども把握しております768人といいますのは、民生委員が、実際に地域の方々やそういう情報をとって集めた登録者数でございます。
そういった意味では、現実的な意味での必要な方のところは押さえられているかなということもありますが、実は、やはり制度を知らなかったり、あるいは地域支援者を探すのが難しいとか、あるいは手続が難しい、あるいは自分がそういったことについて、そんなに重要性を感じていないということで、登録が必要であるにもかかわらずつかめていない部分というのがそんなに多いのかどうかと。これを今、もう一度新たな方法で探りたいと思っております。
そのためにも、介護制度などで介護の手続に見えたり、あるいは手帳の手続に見えたりしたときに、災害のときの心配があるかどうか、そういったことについては新たに10月から確認を始めていきたいと。
こういったことで、本当に必要な方を探していく努力をしたいと思っております。
以上です。
○議長(藤田 昭議員) 農林部長。
○農林部長(蛯名正樹) 農協等が所有する有線放送の更新や整備に対する補助はあるのかという質問でございましたが、市では広報施設整備事業費補助金という制度がございまして、こういう有線放送施設の更新または整備に対しての事業費の5分の1、または100万円のいずれか少ない額、上限が100万円という補助制度がございます。
以上です。
○議長(藤田 昭議員) 10番。
○10番(石岡千鶴子議員) 立て看板の件でありますが、今泉議員の答弁にモデル公園に向けた取り組みをしたいという話もされておりましたが、もし、そのような方向で考えておられるのであれば、どういう基準で、そしていつごろ、何カ所ぐらいにということがおわかりであれば教えていただきたいということと、公園緑地課もしくは公園緑地協会のほうで、町会の方々に特別、注意喚起を促してほしいというような人を依頼していないという御答弁でありましたが、現実、問題が起きております。そのために、住民とのトラブルになっております。
そういうことから、もう一度、後からでよろしいので、その事実関係を教えていただきたいと思います。
それから、鳥獣の殺害に当たってなのですが、これは、市は県に通報もしくは県とともに調査を行うというふうになっております。当然、通報され、調査もされたものだと理解しておりますが、その後の事後報告を、市民の、通報、相談をされた方に報告をしたということがあったのかどうかお聞きいたします。
市職員の対応なのですが、この、市民に対して、市民のお宅に来た方々は5人いらっしゃいます。そして、職名を明かさず、名前も言わず、その対応をされたと言っております。そして、名前がわからなかったために、どこに自分の思いを伝えたらいいのかわからず、市への、市長への直接の直訴という形になったという説明をしております。
通常の会社、企業にすれば、当然、初対面もしくはだれかと会うときには名刺交換をしながら、こういう者ですということを確認し、そしてやるものだと思っていますが、ネームプレートを提げているからいいだろうという安易な方法ではなく、きちんと、市民に対しては、職名、名前を明らかにするように御指導されるという気持ちはないかということをお伺いします。
それから、障がい者の避難ですが、わかりました。登録者が少ないという、その制度の中に、たしか、障がい援護者に当たる保証人、もしくは支援人を書く欄があるはずでございます。というのは、援護者の署名、捺印が必要な箇所があるはずです。それがネックとなって、ある意味、私、この人の援護者になれば、支援者になれば最後まで面倒を見なければいけないのかしらとか、そして、もし何かあったら私の責任になるのではないかという不安を抱える方が署名、捺印をしない。もしくは、そういう事態に、そこがネックで登録制度の人数がふえないということにもなりますので、その点に関してはいかがなものでしょうか。
○議長(藤田 昭議員)
商工観光部観光局長。
○
商工観光部観光局長(笹村 真) 犬猫の関係でございますが、公園緑地課で公園のモデル的に実験してみるという話ですが、やはり地元の方の同意がまず必要だと考えています。
ですから地元の方と話し合って、モデル的にちょっと実験をしてみたいと。ですから、何カ所とか、どういう時期にやるというお話はそれからになると思います。
それから、動物等の殺害の関係でございますが、実は、これ、原因は特定されておりません。何の原因で動物が亡くなったのかというのはわからない状態でした。それぞれ管理者に連絡して対応したということでございます。
それから、苦情のあったお宅に伺ったときの市の職員の対応でございますが、市の職員がお伺いして、きちんとネームプレートは提げて行っているのですが、きちんと、どこどこのだれだれですと名乗って対応しております。ただ、全員が名刺を差し上げたということではないのですが、今後、名刺を差し上げるような形で指導していきたいと思います。
以上でございます。
○議長(藤田 昭議員) 健康福祉部長。
○健康福祉部長(髙橋文雄) 災害時要援護者の申請書のことでございます。
確かに、地域支援者の欄に「印」というものも書いてございます。地域支援をしていただく方にも誤解のないような説明ということも努力いたしますし、今後、手続についても、これは国ではガイドラインとしてこうやって出しておりますが、よその市では地域支援員が見つからない場合でも登録しているということもございます。
ただ、その場合に、実際に起きたときにどうするかということにまたなりますので、その辺のことにつきましては、弘前市としてどのように、まず必要な方を把握し、その方のためにどういうぐあいにやっていけるかということで、いろいろ検討してみたいと思っております。
以上です。
○議長(藤田 昭議員) 10番。
○10番(石岡千鶴子議員) あと何分ですか。
○議長(藤田 昭議員) あと5分。
○10番(石岡千鶴子議員) (続)意見要望を申し上げて終わりたいと思います。
薬物汚染に関しては、本当に全市の中学校にビデオがありますので、それを見ていただいて、ぜひ怖いものだということを御指導していただきたいと思います。
それから、犬猫の件ですが、地元の方々の同意を得られ、モラルの向上があったときに考えるということでありましたが、ぜひその話し合いには愛犬家の方々の意見も取り入れるような段取りをされて、両方の話を聞くような体制でお願いしたいと思います。
そして、市職員の意識改革の件でありますが、市長が掲げる市民との約束の第1位に市民主権システムというものが掲げられております。市長が幾ら崇高な理念とか目標を掲げても、職員の意識がついていかなければ空回りをする、あるいはあらゆるものに矛盾を来すという、ある意味、市民の期待を裏切ることにもつながりかねないと思っております。
そういう意味から、市長の掲げる思いを実行に移すためには、やはり車の両輪となって走ってくれる職員の意識改革が、まず第一に行われなければならないと思っております。
葛西氏が市長になられてから5カ月という、本当にあっという間の時間でありましたが、確実に以前の弘前とは違う、変わろうとする確実な息吹が感じられております。
葛西市長の今後の手腕に期待するものではございますが、残念なことに前回の定例会で国保料が17%の値上げに至ってしまいました。これに対する市民の怒りというものは、想像を絶するものがあります。生え抜き行政マンであると評価される一方で、そのことが逆に、足りなければ市民に増税をして穴埋めをすればよいという、安易な行政マンの発想に至るものだと指摘する市民も出ている次第です。
月々2万円ほどの基礎年金で暮らす高齢者の声、不安定な雇用環境を余儀なくし、暮らすことだけで精いっぱいでいる若者たちの声、こういった社会の弱者と言われる方々にも、温かい血の通った施策を貫いていただきたいと切にお願いを申し上げて、これで一般質問を終わります。
ありがとうございました。
――
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○議長(藤田 昭議員) 次に、34番工藤榮弥議員の登壇を求めます。
〔34番 工藤榮弥議員 登壇〕(拍手)
○34番(工藤榮弥議員) 一般質問を行います。
通告の内容でございますが、大きく言いまして経済振興にかかわるテーマがすべてでございます。
そこで、冒頭からちょっと市長にお伺いいたしたいと思いますのは、きのうの一般質問の中で「「七つの約束」実現へ弘前市長 来月にも新プラン」という記事が掲載されておりまして、市長の答弁というのが詳しく掲載されております。
そこで、まずお伺いいたしますのは、今、弘前市が抱える課題というのは議員であれ、理事者であれ、職員であれ、概念というのは、共通した認識というのはあると思うわけです。
そうしますと、その概念に基づいてどういう改善策が求められるのかということだろうと思うわけでございます。
それで、順を追って質問いたしますが、私は、ここはどうなっているのだというような聞き方ではなくて、一歩踏み込んで、今回の一般質問は、私からの提案という形をとらせていただきたいということでございますから、その是非、市長の考え方というのを率直に表明をされていただきたいと。
まず、第1に、観光館の現況についてでございますが、これは私が申すまでもなく、今新幹線の全線開通ということと、それからいろいろな祭りの企画が弘前市にあるわけでございますが、その経済効果がどれだけのものかということは、端的にどういうふうに経済的に弘前市を潤ったかという、その結果を推しはかるということでわかるわけでございまして、そういう点からいきますと、物産販売ということが一番のバロメーター、バロメーターと言えばだめなのだな、尺度になるかと思います。
そういうことで、一応、現況を私は理解するために、観光館の中にある物産コーナーの現況はどうなのだろうかということを調べてみました。
これを見ますと、私はびっくりいたしましたのは、まず、私の認識として隣の追手門広場が、34億円ほどの大きな予算で整備されたわけですが、あそこに皆さん御理解のように、観光館と物産館がありまして、私は観光物産館だと思っていたわけです。ところが、正式には弘前市立観光館なのだと。その中に、部分的に物産館があるということで、非常に、私はびっくりしたわけでございます。
中核の、地方の都市であって中核的な存在である弘前市、それも観光都市を標榜している弘前市が独立した物産館を持っていないということに、私は大きな驚きを感じました。
そこで、内容を調べてみますと、物産ハウスというのは、これは「さくらはうす」というのだそうですが、固有名詞だそうですから、5125万円の売り上げでございます。それで、本年度――21年度は5843万円で、5000万円台なのですね。
ところが、私、比較のためにデータをとってみましたら、さくらまつり期間中に仮設のお土産コーナーがございます。あそこの売り上げというのは、以前から同じようなあれですが、5000万円弱、4976万円。ところが、さくらはうすの場合は5300万円でございます。
そうなりますと、通年で営業している物産館が5000万円よりも売り上げがないということになりますと、その存在の意義といいましょうか、存在価値といいましょうか、非常に中途半端といいましょうか、機能的に、投資効果というような言葉もございますけれども、していないと。
一方は、公園の仮設の売り場であってでも5000万円、これは御承知のように2週間に5000万円の売り上げがあるわけです。一方は、365日、通年――1年間で5000万円です。これは、やはりどこかに大きな行政上の作業といいましょうか、そこにおかしなところがあるということからいって、やはり今、新幹線の開業ということと、それからいろいろなイベントで祭りを打ち出しているわけでございますが、そうなりますと、まず第一に、観光物産館というものを充実、整備する必要があるということだろうと思います。
これが、弘前市の経済振興、産業振興につながるものだと考えております。
市長は、農業、工業、それから商業と三位一体の連携によって産業振興を図るということでございますが、いいものはたくさんあるということは皆さんが認めております。そうなりますと、そのいいものを弘前市が産出している物産をどう消費者に届けるのかということになりますと、その場所すらもはっきり整備されていないと、これは言葉が多くして実はなしということになろうかと思います。
そういうことからいって、私が市長に言いたいのは、現在の観光館を物産の機能を持った建物に、施設に全面的に改装する必要がないかということでございます。それがひいては、物産振興に大きく影響するだろうということでございますから、ぜひ早急に検討を願いたいと思います。
そこで、参考までに申し上げますが、これは、サンフェスタという国道沿いに道の駅がございますが、この売り上げというのは大したものですよ。私はびっくりしました、7億1500万円の売り上げがあるのです。
そうしますと、けた違いの売り上げというのは実際にあるわけで、業態がなんぼか違っているにしても、これはやはり石川農協が事業主体となってあそこに開設したわけですが、それだけのことを一方では実績として上げているわけですよ。この経済効果というのはひとしく弘前市が受けているわけですから、このノウハウというのをやはり取り入れて、私は物産館の設置を希望するわけでございます。できたら、独立したものであれば、なおいいわけですが、財政的な問題もありますから、今の観光館の中の物産コーナーというものを、ほとんど観光館のスペースは物産販売の機能に使えるのではないかということから、ぜひ市長にその必要性について伺いたいと思います。
それから、2番の、市長公約の農業振興策についてでございますが、これはたびたび議員ひとしく皆さんが取り上げているテーマでございます。私も、さきの一般質問の中で取り上げました。
そこで、それから3カ月余たつわけですが、具体的に農業政策としてこういうものを積極的にやろうということがまだ見えていません。
ちなみに、ここ10年間、農林予算として支出された予算というのは220億円でございます、10年間でですね。その年々によってなんぼかの、多少の差がありますけれども、220億円の多くの予算を費やして農政というのが依然として停滞していると、問題点というのは何も解決できていないのではないかということをあえて申し上げたい。
そうなりますと、現在、我が市の農業という産業がどういう問題を抱えているのかということは、今までの農政審議会の報告書とか、現在も市長は懇談会を設立して、市民から、農業者からその意見を聞きながらということでしょうが、私は、政治家として意見を聞くことは絶対必要です。ただ、それは一つの段階であって、何をしたら今の状態は改善できるのかということだろうと思うのです。そうしますと、産業としての農業をどう構造的に見直すかということに尽きると思うわけだ。
それで、前の一般質問でも、ここでお話ししましたが、弘前大学が、現在の農業は構造的に貧困層に転落するのだという指摘があるということを前に申し上げましたけれども、その反応というのが理事者のほうから答弁として出ておりません。これは、市長、どういうふうに弘大の報告書をとらえようとしているのか。そして、市として構造改善、企業としての農業をやはり見直す必要があると思うのです。
そうしますと、現在までのものはだめだと。10年間で220億円の金を費やして農政を進めてきたけれども、何ら農業の体質というのは変わっていないと。経済の中での農業の位置というのを高めるということは言うまでもないことで、弘前市の産業がりんごに大きく依存しているのだということになりますと、産業として農業をどう見直すかということになりますと、私は、原則的に、根本的に改善する必要があるということでございます。
ちなみに、これも前の一般質問で言いましたけれども、流通体系というものの見直しということは必要だろうというお話をしました。これについても、格別の具体的な答弁はありませんでしたけれども、ここで、あえて私、披露いたしたいと思うのは、つい最近、香港のバイヤーと言えばまたしかられるので、流通業者といいましょうか、その方から私のところに、ぜひ弘前市を視察したいという申し入れがございました。
これ、どういうことですかと言ったら、高級りんごを世界に販売したいと。陸奥と、それから世界一と金星と3種類に限って販売したいというバイヤーからの申し入れでございました。それで、現地を視察して、できるだけ直接に安定した形で供給を受けながら全世界に弘前市のりんごを販売したいと。願ってもない話でございます。
そうなりますと、今ある流通経路のほかに、もう一つの、第三の流通経路というものを立ち上げないとだめだと思うのです。この情報というのは、市長のところに伝わっているということを私聞いておりますが、これについて、市長はどう受けとめて、第三の流通経路というのを立ち上げるのであれば、どういう仕組みをつくって、どういう経路を使って流通経路というものを創設しようとするのか、そのこともお聞きしたいと思います。
それから、政策としての具体的な実施事業等ということでございますが、先ほど言いましたように問題点というのは出ていると。これは、あえて申し上げますが、そのことは市長の就任のときも、弘前市の農業というのはこういう課題を抱えているのだなということを認識されて、市民に対して公約として打ち出したものがあると思うのです。
100の公約があるわけですから、そのうち、農業にかかわる公約というのは相当あります。そうなりますと、ここはこういうふうに改善すると。
例えて言います、米の加工というのをぜひ進めたいと。確かに実行しつつある、予算的に実行しつつあると思うのですが、これを産業としてどう育成するかと、この具体策というのは理事者、要するに行政側から出てこないのです。
ただ、米の粉をつくるというのはいいですよと。ところが、米の粉だけつくってもだめなのだ、これは産業として成り立たないわけですから。産業として育成して、そしてそれが十二分に企業として成り立つためには、行政から方向づけというのを私は市民に示さないとだめだと思うのです。
例えば、私のところに来ている情報では、市内の奥さんたちがグループをつくって、米粉でパンをつくりたいと。それで、学校給食にそれを供給したいということでありました。
そこで、学校給食で使ってくれるかどうかということを、企業として成り立つためには、絶対的な、どこに流通するか、販売するかというのは大きな問題でございますから、これが基礎になるわけです。そういうこともやはり米粉をつくりますと、それで学校給食に大体6万食ぐらい使っているということですから、年間を通じれば100万食ぐらいになるだろうと。
そういうふうに、きっちりした計画の中に、先ほど言いましたように農業、工業、商業と、1次から3次産業まで包括した形でプランというものを作成して、それに予算をつけて示さないと、市民が市のほうで打ち立てようとしている経済性格を理解できないし、踏ん切りがつかないと私は思うわけです。
一生懸命にパンをつくってください、学校給食で、いい物をつくってくださるのであれば、学校給食に取り入れますということを打ち出す。
それから、米粉を使った加工品の開発というのも市が主導して開発しましょうということを、はっきり言葉として市民に出す必要があると思うのです。これが政策だと思うわけです。
ちょっと脱線しますが、政治家はある意味で料理人だと思うのです。いろいろな材料、食材があって、調味料があって、香辛料があって、どういう料理をつくろうかと。今、おなかがすいている状態だというのはみんながわかっているわけですから、今晩何を食べようかということなのですよ。そうすると、どういうような献立があって、皆さんにこういう料理を提供したいと、これは満腹になるけれども非常においしいと、栄養価が高いと。この献立の食事をすると、体力も増進しますというような料理を提供するのが、私は政治家だろうと思うのです。
材料がたくさんある、いいものがたくさんあると。いいものはたくさんあるのですよ。それをどう使って市民の体力増進、市の経済振興というようなところにつながっていくかということになると思いますから、具体的にそういうメニューを来月にも出すそうですから、期待したいと思います。このことについての、市長の考えを聞きたいと思います。
それから、新幹線開通に伴う観光産業の基盤整備もまた同じ内容でございますが、新幹線が来る、何日に来るのだということが盛んにマスコミなどで取り上げておりますし、市民も大きな期待をしていると思うわけです。
私は、新幹線効果というものは、果たして期待したほどのものがあるのかどうかということを非常に疑問に思っているわけです。
といいますのは、高速道路の無料化というものがありました。あれで、相当な観光客が弘前市にそれを使ってくるだろうということを期待しましたよね、皆さんも。これは全部の方がそうだと思うのです。
ところが、あの効果というのはどこにも出ていない。ただ、宿泊客がややふえたということで、では、どのくらいふえたのだと。どれだけのお金が弘前市に落ちたのだということも何もわからないわけですよ。
それで、ねぷたまつりというのも、五所川原におくれをとっているということになりますと、ちょっと脱線しますが、五所川原は、立佞武多というお祭りを、短時間の間で立派な立佞武多の館というものを建設して、通年観光できるようになっているわけです。ところが、弘前市は、ねぷた、ねぷたと言いながら、ねぷたが通年で見られるところがないわけです。
というようなことで、基盤整備ということが非常におくれていると。前から私も機会あるごとに言っておりますが、観光資源というものを活用して観光産業というものの振興を図るのだということはあるけれども、基盤として整備されているものは何もないのだ。
一つ例を申し上げたいと思いますけれども。市長、3・3・2号線という道路があります。我々、皆さん御承知のようにびたっと、あそこでとまっているわけです。
その表示が、何もされていないのです。観光客が弘前市においでになって、あの大きいところを走ってくるのは当然ですよ。ぶつかったところが右、左どっち行くのだと、右に行けないわけです。左よりない。左に行ったらどこに行くのだ、弘大のほうに行くのですよね。
ところが、弘大という表示が一切ない。こういうことで、観光客がせっかくおいでになって、道路事情が悪くて迷うということになると、これは、非常に私は恥ずかしいことだろうと思いますし、観光地というのを標榜するというのは、私はおこがましいのではないかと考えるわけで、このことについての市長の考え方も聞きたいと思います。
そこで、もう一つ、私からの提案がございますが、観光案内所です。
観光案内所というのは駅にございますが、あそこは、私は2回ほどどういう状態だろうと見に行きました。若いお嬢さんがおられます。
ところが、あの辺の感覚というのは、私ちょっと違うのですよ。観光案内所で皆さんがよく言われる、おもてなしの心というのを観光客に示すというのであったら、むしろ年配の御婦人方が担当されたほうがいいのではないかと。30代、40代の、要するに客扱い、人との接し方というのをある程度なれたといいましょうか、そういうことができる和服を着た、津軽弁で言えばあねさまですね、あそこにいて、よく来てくれたというような接し方をすると。そして、そこでジュースを無料で飲んでいただくというようなこと。
それからもう一つ、観光案内所と併設していただきたいのは、やはり物産コーナーなのですよ、土産屋。サンフェスタは先ほど言いましたように7億1500万円で、アップルヒルが7億円の売り上げです。そうなると、需要というのはあるのですよ。
ところが、それにこたえるための基盤整備というものがない。私は、石川口と藤崎口に1カ所ずつ観光案内所をつくって、これは木造でいいわけですから大したお金はかからないのです。
そこに畳を敷いたり、ソファーを置いて、そしてそこでちょっと休んで、これから何を食べようか、どこへ観光に行こうかと。では、こういうコースがあります、こういういい所がありますよと。食べ物としては、こういうところがおいしいですよというような案内所が私は欲しいものだと。それをやってもらうのは、私は中年の御婦人にやっていただきたいと思うのです、かえって。
例えば、デパートに勤めておられて、接客のマナーを体得している方というのはたくさんいるわけですから、ですから、ちょっと発想を変えてみることは必要だと思うのです。
そういうことで、今、急を要する設備というものがありますけれども、ただ、必ずしも私は新幹線の開通に間に合わせて、あれもやるこれもやるというのは到底不可能だろうと思うのです、予算的にも。
そうしますと、市長として「七つの約束」ということがあるわけですから、ここの部分はこういうふうにやりますというのを来月ということになると、10月ですから、早急に市長の考えを出していただきたい。そして、予算的な裏づけを議会に示していただきたいと、口から出任せではありませんが、たくさんのことを申し上げましたけれども、ひとつ要点はおわかりになったと思いますから、よろしくお願いいたします。
〔34番 工藤榮弥議員 降壇〕(拍手)
○議長(藤田 昭議員) ただいまの質問に対し、理事者の答弁を求めます。市長。
○市長(葛西憲之) 工藤榮弥議員からの御質問に対しまして、私から第2項目めの、市長公約の農業振興策について。(1)政策として具体的実施順を問うについてお答えをいたしたいと思います。
私が目指す未来の弘前として、公約に掲げました、ひろさきを笑顔あふれるまちにする私の政策の中の、農業振興につきましては、「りんご課を設置してりんご振興に全力で取り組みます」「農業の担い手育成に取り組みます」「生産地が値段をつけられる農業にしていきます」「地産地消の拡大をはじめ地域力総結集で農業振興を図ります」「農家の皆さんと対話を進め農業政策に反映させます」、以上五つのテーマを掲げ、個々のテーマにかかわる具体的な政策をもって、公約実現に取り組んでおります。
一つ目の、りんご課の設置につきましては、7月1日にりんご課を設置し、6月議会で可決いただきました。
生産、流通、加工、販売にかかわる新たな事業を展開し、りんご価格の安定と農業経営の安定を図るために取り組んでおります。
二つ目の、農業の担い手育成につきましては、担い手育成に関する総合プランを策定し、そのプランに即した事業を実施し、担い手の育成を図ってまいります。
三つ目の、生産地が値段をつけられる農業につきましては、農家が生産したしゅんの農産物等を中心市街地で販売する産直マルシェの開催や地元農産品のブランド化を図る取り組みの実施とともに、付加価値を持った農産品づくり、さらには弘前大学や青森県産業技術センターなどと連携し、マーケティングと連動した新たな農産品作付への取り組みなど、農家が価格を設定できる仕組みを整えてまいります。
四つ目の、地産地消の拡大をはじめ地域力総結集で農業振興につきましては、今年度より農業団体や農産物販売業者などから、弘前産農産物の供給可能品目と時期、数量等の情報を得ながら、学校給食への利用を促進し、また、米粉を原料とした加工品の消費拡大に取り組み、地産地消の拡大を図ってまいります。
五つ目の、農家の皆さんと対話を進め農業政策に反映させるにつきましては、農家とひざを交えて対話する「青空座談会」を、ことし5月から8月にかけて7回開催し、既に農家から多くの意見や要望をいただいており、すぐにでも対応できるものについては既に政策に反映させております。
また、8月3日には、生産者、加工、流通、販売等の各団体の代表者で構成された「ひろさき農政会議」を開催したところであり、今後も多角的な意見や提案をいただき、新たな農業政策に反映させていきたいと考えております。
このように、五つのテーマに沿った政策を実行することで、農業生産、流通、加工、販売がうまく融合し、機能的な農業振興が図られるものと確信しております。
特に、「青空座談会」や「ひろさき農政会議」で議論された農業に関するさまざまな意見、要望、提案を農業政策に反映してまいりたいと考えております。
今、工藤榮弥議員から数々の農政についての御提言がございました。私が、今ここで一つ一つにお答えするような状況でございませんが、今、これからの農政についてさまざまなプランを練り、10月の私のアクションプログラムの中で盛り込んでまいりたいと考えております。
現時点まで私、5カ月ほど市政を担当してまいったわけでありますが、その間にできたことにつきましては、できるものについては6月の補正で計上し実施してまいりました。
ただ、本格的な予算編成の中で私ができた予算編成上の問題としては6月の補正、そして今回のものということでありまして、これからが本格的な私の施策を示していくということになっていくことについて御理解をいただきたいと思います。
私からは、以上であります。
○議長(藤田 昭議員) 副市長。
○副市長(小笠原靖介) 私からは、項目の3、東北新幹線開通に伴う観光産業の基盤整備についてお答えいたします。
東北新幹線新青森駅開業に向けて、市では、まち歩き観光の推進など、観光客の受け入れ態勢の整備充実に努めてきたところであります。
観光客受け入れの基盤となる観光案内機能については、鉄道や自動車利用者に対応するため、弘前駅観光案内所、市立観光館、まちなか情報センターに観光コンシェルジュ(案内人)を配置しているほか、岩木山観光案内所や津軽藩ねぷた村において観光情報の提供等が行われております。
しかし、新幹線開業や弘前城築城400年祭、それと青森を目的とした観光宣伝活動である青森デスティネーションキャンペーンなどにより、観光客の増加が見込まれることから、市では、「ふるさと雇用再生特別交付金事業」を活用し、弘前観光コンベンション協会の職員を補強することといたしました。職員の資質の向上を図り、対応してまいりたいと考えております。
国道7号バイパスにおける観光案内については、南に道の駅ひろさきサンフェスタいしかわ、北に道の駅なみおかアップルヒルが整備されており、観光情報の提供のほか、民間ならではのアイデアによる地域密着型の物産販売などが行われております。入り込み客数も多いことから、当面は、民間主体で対応してまいりたいと考えております。
藤田記念庭園について観光コンシェルジュを配置しておりませんが、弘前観光コンベンション協会が運営する洋館の喫茶室では、コーヒーや軽食等が販売されているほか、さくらまつり期間中には弘前市公園緑地協会が抹茶の有料提供を行っており、観光客への対応は、それらの職員が行っております。
藤田記念庭園を観光案内の拠点とすることについては、今後、関係団体等とその可能性について研究してまいりたいと考えております。
新青森駅からの2次交通の整備といたしましては、すべての新幹線に接続したリレー列車の運行を東日本旅客鉄道株式会社に対して要望してきており、実現されるものと期待しているほか、民間事業者による乗り合いタクシーの運行も予定されております。
新青森駅からの連絡用のシャトルバスの運行については、新青森駅から弘前駅間を約30分で結ぶリレー列車に比べて時間がかかることや料金の関係から、運行は難しいものと考えております。
また、津軽フリーパス運営協議会においては、2日間乗り放題のフリーエリアを青森駅まで拡大することが協議中のほか、新青森駅から五所川原方面を経由し、弘前駅までを結ぶ募集型企画旅行バスやタクシーを活用した着地型旅行商品の造成など、さまざまな対応策が検討されており、観光客の利便性が向上するものと期待をしております。
いずれにいたしましても、県内外の交流人口を増大させ、観光関係者のみならず、農業や製造業、商業、サービス業などさまざまな産業との連関を図り、民間の発想と行動力を生かしながら、津軽地域全体での通年観光を総合的に進め、観光産業の拡大や基盤強化に努力してまいります。
以上でございます。
○議長(藤田 昭議員)
商工観光部観光局長。
○
商工観光部観光局長(笹村 真) 続きまして、1の項目、観光館の現況についてにお答えします。
(1)全面改装の必要ないか。
弘前市立観光館は、市制施行100周年記念事業の目玉となる施設として、私立東奥義塾高校跡地に建設し、平成2年7月1日にオープンしたものであります。
観光都市弘前の拠点となる施設として、当市を訪れる観光客や市民に観光情報を提供するだけでなく、会議室等も備え、コミュニケーションの場としても活用されております。
観光館内には、社団法人弘前観光コンベンション協会や社団法人弘前市物産協会が入居しており、物産協会が運営する売店「さくらはうす」では、伝統工芸品である津軽塗やりんご等の加工品を中心とした地元生産品を販売しております。
観光館は、オープンから20年を経て、設備等や展示物の老朽化も進んでいるほか、施設として活用しづらいところも見受けられるため、観光館のリニューアルについて検討しなければならない時期に来ていると考えております。
(2)機能充実と物産振興策。
現在の主な機能としては、1階には観光案内、物産販売、レストラン、休憩場所、会議室、2階には津軽塗等地場産品の展示物などを配置しております。また、物産の販売については近年、品数がふえ、手狭になっている状況にあります。
このような状況を踏まえ、今後の当市の魅力ある観光拠点としてどのような機能や施設の配置が望ましいのか、まずは社団法人弘前観光コンベンション協会や社団法人弘前市物産協会のほか、建築や物販の専門家などと意見交換をしてまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(藤田 昭議員) 34番。
○34番(工藤榮弥議員) 余り、壇上で私の口数が多いもので、何を聞かれたのか御理解ができなかったと思うのですが。
市長、私が言った第三の流通経路と、あなたが言われる流通経路としては正しい方法だと思うのですが、あなたが言っている生産物の値段をつけるような仕組みということになると、現在の市場というのを、市場と違う機能を持った流通経路というものが求められるのです。
ですから、そのことを言っているわけです。先ほどお答えにならなかったけれども、香港からのバイヤーが弘前に来るのだと。市長はどう受けるのだと、一つ、あなたに聞きたいのは。
それから、弘大の農業としての産業は成り立たなくなりますよという警告があるわけです。このことについて、市長がどうお考えになっているのだということも聞いているわけです。
それで、先ほど物産館のことも言いました。地元産品は生産者が値段をつけられるような仕組みというのは、先ほど言いましたように、サンフェスタなどは、はるかに先を行っているわけです。道の駅で販売しているのは、全部生産者が値段をつけるわけですから、それも別のルート、流通経路ですよね。
それから、別の流通経路をつくるということの、そこで販売するというのは、その会社が企業サイドで値段をつけられるわけです。生産者、企業としての農業のサイドで値段をつけて販売するということになると、別の流通経路を立ち上げないとだめではないかということを私は言っているわけです。そのことについての考え方というのを、市長に聞いているわけです。
先ほど、観光局長から答弁がありましたけれども、私が言いたいのは、今の状態で物産館と言えるのかということなのです。
あそこがどうとか、こうとかということではなくて、市独自にそういう基盤整備というものが必要だろうと。どだい、おかしい話ではないですか。あれだけの施設を使って、たった5000万円、他の販売会社などはその10倍、けた違いの販売料があるわけですから。ですから、それに対抗するのではないのです。市として、観光産業はこうとらえておりますと、これによって経済振興を図りますということを、形として出さないとだめなわけです。そのことを聞いているのです。
そうしますと、リニューアルをしてどういうふうに使うかというのは、現在使っている人たちの意見は必要でしょうけれども、市としてはこういう考え方で、今の観光館をリニューアルするということをまず打ち出すべきなのです。
どうやればいいかなと。どうやればいいかなと、商工会議所であれ、物産協会であれ、今の物産コーナーの現況はわかっているはずなのだ。それで、産業振興のための拠点として機能しているかどうか、これもわかっているはずだ、わからないといったら大変です。わからないとしたら、そういう人たちの意見を聞いて何が出てくるわけですか。
これは、行政の側で現在こういう状態だけども、こう改善しますというものが出てこないとだめでしょう。
そこで、もう一つ、これ、副市長から長々と前の答弁の繰り返しがありましたから、ちょっと私のほうから、ついでというよりも言いたいのは、りんごの直売所がないでしょう。観光案内所などに、りんごの通年の販売所をつくるのです。なんぼもお金がかからないのです、冷蔵庫つけても。そういう視点で、私、物を言っているのです。
アップルヒルに案内所があるとか、それはアップルヒルの案内所であって、弘前市に観光案内所が必要ないということなのですか。余りに情けないのではないですか、それだったら。
同じことを言いたくないから、あえて私は、言葉が乱暴かもしれませんが、言っておきたいと思います。
観光物産館の必要性、それから第三の流通経路については、市長から再答弁をお願いしたいと思いますし、それから、香港から、御存じでしょう、この情報。知らないのか、あれ。
いや、間違いなく私のところにファクスで送られて資料がありますから、10月17、18日に弘前に来たいというのですよ。先ほど言いましたように、高級りんごの安定供給がしてもらえるかどうかということを調査にここに来るということですから、私は、そのようなことであったら、市長に話を通しておいてくれと。そして農協と協議をして、ただ、市と農協であれば、企業としてなかなか大変なことがあると思うから、商社も入れて、そして初めて第三の流通経路を立ち上げるべきだということを、私はそのために進めているわけですが、私は、議員としてやれることとやれないことがあるのです。
ですから、そのことについての見解、大学の農業の危機というものはどういうことで、どういう点でそういう報告書が出たのか、もう御存じだと思いますから、そこに、農業政策の根本があるのです。
○議長(藤田 昭議員) 市長。
○市長(葛西憲之) まず、第三の流通経路ということでありますが、私はやはり、輸出の問題も含めて、これからりんご産業の大きな展開を図っていくという意味では、大手も含めた商社を介在させたような、そういう格別の形のルートをつくり上げていくということも、あわせて考えていく必要があると考えております。
それから、弘前大学の農業が成り立たなくなるのではないのか、この点について、やはり産業として、企業としての農業というものをどう育てていくのか、この点には私も強く思いをしながら、これからの、例えば農業生産法人の活用の問題であるとか、育成の問題とか、こういう形の方向性というものを進めていきたいと考えております。
それから、観光館、物産館でのりんごの直販ということについては、私もりんごの直販店がないということについては、非常に寂しい思いをしております。
この点については、格別に関係者といろいろな議論をしながら、この問題に積極的に対処していきたいと考えております。
以上であります。
○議長(藤田 昭議員) 34番。
○34番(工藤榮弥議員) 基盤整備の問題で、3・3・2号線のことを、もちろん通告の打ち合わせのときも話をしておりますし、現在のままで、3・3・2号線の状態というのはいつまで続くのかということを答弁願いたい、担当者で結構ですから。
○議長(藤田 昭議員) 都市整備部長。
○都市整備部長(山形惠昭) 3・3・2号線の件でございますが、山道町交差処理の部分のお話だと思いますけれども、これについては交通網の全体のネットワーク、それから予算の見合いを見ながら鋭意検討しているところでございます。
あと、案内についてですけれども、これについては国道から弘前黒石線3・3・7号線ですけれども、それと3・3・2号線の今のお話の件については案内板を設置していまして、3・3・2号線に関しては中央通りで公園のほうに持っていく方向の案内表示、今のところはベースですけれども、3・3・2号線の山道町交差部の先が検討の結果、何らかの処理がされるとなれば、それも含めて案内表示も検討していきたいと考えてございます……(「いやいや、やるのか、やらないのかを聞いているのだ」と呼ぶ者あり)整備していく方向で今検討を重ねていますが、ただ、これは都市計画決定の問題とか、あと財政の問題もありますので、その辺の見合いの中で検討されていくと思いますので、その辺は御理解いただきたいと思います。
○議長(藤田 昭議員) 昼食のため、暫時休憩いたします。
午前11時52分 休憩
――――――――◇――――――――
午後1時00分 開議
○副議長(一戸兼一議員) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
19番越明男議員の登壇を求めます。
〔19番 越 明男議員 登壇〕(拍手)
○19番(越 明男議員) 日本共産党の越明男です。
ただいまから、通告に従って当面する市政の六つの項目についての一般質問を行います。
まず、第1項目、政府の目指す「地域主権改革」について市の見解を求めるものであります。
御存じのように、民主党政権は、昨年、地域主権の実現を、内閣の改革の一丁目1番地鳩山前首相と位置づけました。現在の民主党党首の選挙結果の影響もございましょうけれども、いずれにしましても、地域主権改革に今大きく乗り出そうとしております。今後、この問題が地方自治体のあり方や当市の運営、市民の生活に少なからぬ影響を与えかねないとの認識の立場から、今回この問題を取り上げます。
さて、政府は、さきの参議院選挙の直前にこのテーマにかかわって、特に、参議院での委員会審議、閣議で次の諸決定を行いました。一つは、地域主権3法と言われる地域主権改革一括法案、協議の場設置法案、地方自治法一部改正案、これは参議院で通過をして、今衆議院で継続審議中です。二つ目に、地域主権戦略大綱がこの6月22日に閣議決定を見ております。そして三つ目に、地方自治法抜本改正に向けての基本的な考え方、これが6月22日に総務省内の地方行財政検討会議で決定を見ております。
このような政府の今日の動きの中で、今地域主権改革と地方自治体のあり方をめぐる議論が大変活発になってきております。
この7月末から8月の初めにかけて、私もこの議論に参画しようとの思いから、福井市で開かれました第52回自治体学校に参加をしてまいりました。富山国際大学の後藤智教授は、現時点での政府・総務省の動き、法案等の内容を次のようにその問題点を指摘しております。
一つ目、地域主権改革といっても地域主権の概念についての具体的言及がないこと。二つ目、義務づけ、枠づけの見直しというけれども、国の責任放棄につながらないのか。三つ目、基礎自治体への権限移譲、これは新たな上からの分権につながらないか。四つ目、国の出先機関の原則廃止というけれども、初めに廃止ありきでよいのか。五つ目、ひもつき補助金の一括交付金と言われるけれども、補助金の廃止、削減へとつながらないのか。六つ目、自治体間連携、道州制に道を開くことにつながらないか。七つ目に、地方自治法の抜本的見直しというけれども、いまだその内容が明らかでない。二元制の後退とつながらないかという指摘であります。そして最後、八つ目、国と地方の協議の場、協議自体が一つの国の関与の場にならないかという問題点を指摘しているわけであります。
さきに述べました地方主権一括法案など3法に対して、私どもは参議院での総務委員会で反対の態度をとりました。地域主権を言うならば、福祉や医療の後退と地方支出の削減を進め地方の疲弊を招いた小泉構造改革路線を根本的に転換し、地方自治体が住民福祉の増進の精神を発揮し、安心して暮らせる住民サービスの充実と生活基盤の整備、地域経済の復興、雇用の確保で元気なまちづくりなどを進める、そのために財源保障を軸に自治権の拡充を図るべきと主張したいのであります。
現時点での、地域主権改革への市の見解を伺っておきます。
次に、2項目、弘前大学運営交付金についてであります。
各国立大学法人は、国からの運営交付金を収入の中に占める割合を大きく持って運営されております。ところが、この運営交付金がこの間相次いで削減され、さらに、次年度には一律10%の削減との可能性が報道されております。民主党政権のもとで、今この問題が全国で大変大きな問題となっております。私どもは、「一律10%削減に反対し、概算要求枠での削減の対象から除外するよう」求めている、社団法人国立大学協会の訴えを全面的に支持したいと思うのであります。
こうした中、私は会派日本共産党の市議団を代表して、日本共産党青森県委員会の吉俣書記長、安藤晴美県議ともども、この交付金削減問題で、この9月2日に国立大学法人弘前大学を訪問、遠藤正彦学長らと懇談をする機会を得ました。翌日のしんぶん赤旗にその記事が御紹介をされておりますので、以下、私の質問趣旨も含めて述べさせていただく次第であります。
まず、この間の交付金の削減状況ですけれども、6年間でおよそ11億4000万円が削減、予想される10%削減ということになると、金額にして10億円相当となるそうであります。どんな事態が予想されるかということとなりますと、人件費をストレートにこの10億円相当に、10%に適用すると、教員で250人から260人分の削減をしなければならないと、そうなれば学部の機能が停止すると、遠藤学長は強い危機感を私どもに示しました。
弘前大学の当市に対する経済効果、470億円と述べた遠藤学長は、学園都市弘前を守るためにも、この問題での弘前市と市民の理解を求めておりました。
この問題での、市の現状把握と削減に対しての見解を求めたいと思うのであります。
第3項目、タクシー活性化協議会について伺います。
前議会に続いて、弘前交通圏タクシー事業の適正化・活性化協議会の問題を取り上げます。いわゆる、本事業の適正化・活性化に関する措置法の定めるタクシーが、地域公共交通としての機能を十分に発揮するためを願っての質疑であります。
この間、地元新聞には、12月4日の新幹線新青森駅開業を前に全面禁煙で快適なタクシー観光、タクシープールに優良ドライバー、玄関から気持ちよくなどと青森県タクシー協会弘前支部の記事2件が掲載されておりました。
さて、前回の私の質問に対して、市は、タクシーを総合交通ネットワークの一翼を担う重要な交通機関としてとらえ、路線バス等のほかの公共交通機関との連携、まちづくりとの整合性を図りながら、タクシーの機能向上に向けて、各関係者間の調整に取り組んでまいりたいと答弁しました。近く開催の第2回協議会に、この立場で臨む態度を私に明らかにしたのでありました。地域協議会は予定どおり6月29日に開催され、地域計画が全会一致で承認されたようであります。
そこで、伺います。
今度、全会一致で成果品となった地域計画の概要とこれに対する市の評価、また、協議会作成に当たり、市の主張した意見等、今後の地域計画達成のための市の対応についてもあわせて伺っておきます。
次に、第4項目、福祉行政についてであります。
家族も役所もつかんでいない、全国に広がる100歳以上高齢者の行方不明問題、その数は200人とも。相次いで新聞が報道しました。
弘前地区消防事務組合の発表によりますと、熱中症等と思われる関係で搬送された6月から8月の搬送者は77人を数えて、このうち65歳以上が39人、6月から8月の搬送者はいつもだと3名だそうでありますから大変な数字であります。いつでも弱者というものが、行政のこの地域の問題に登場してまいります。
私は、問題の背景、所在地域の役割等々を考えてみました。聞こえてくるのは、日本の社会保障の貧しさに対する最弱者の悲鳴だという感じを持ちます。そうしたときに、一つには、市内各地でボランティア精神で活動の民生委員について、もう一つは高齢者の安否問題、特に、100歳以上の方々の安否問題、あわせて、今後の高齢者対策を議会で取り上げる必要性を肌で感じた次第であります。
第1、民生委員についてでありますけれども、民生委員の役割と行政の対応。二つ目に、現実に今、民生委員の改選の処理がされているようでありますけれども、その方法、市と町会の関係、充足数などあわせて伺いしたいと思います。
続いて、2点目の、高齢者(100歳以上)についてでありますが、100歳以上の高齢者数とその実態について。二つ目、今後の実態把握への行政の取り組みについてそれぞれ伺いしておきます。
第5項目、カラス対策についてであります。
この間、市にカラス対策連絡協議会が発足、初会合が早速開かれて、現状把握と今後の対応について、市も参加して意見交換が持たれたようであります。これまでも、この議場の場で何度か取り上げられた経緯、私も存じ上げておりますけれども、今後、行政、民間連携で対策がされますようにという市民の声は私のところにも届いております。
また、市はこの間、4日間にわたってカラス対策懇談会を開催いたしました。案内を見て、私も文化センターでの懇談会に参加をさせてもらいました。参加された方々の大変熱心な議論に私は感動を覚えましたし、参加者からの御意見、御質問は大変貴重なものだという感想を持ちました。
ただ、今後の課題として、行政から出された市の調査によるカラスのねぐら調査位置図に示される関係町内会、実は大変予期した以上に多数の町会に及んでございまして、この関係町内会でのもっと旺盛な懇談会の開催、あるいは説明会などがもっと必要ではないかという感想を持った次第であります。
なぜかといいますと、私も初めて参加して覚えたというのもございますけれども、カラス被害及びその実態など多くの市民は、地域外だということもあって知らないという現状があるのではないでしょうか。知って知らせて、情報の共有、これ本当に必要だと思いますので、今後の市の行政の対応の一つとして念頭に置いていただければと思うのであります。
いずれにしましても、市のカラス対策の基本と黄色ネットの措置を含む今後の具体的対応について伺っておきたいと思います。
質問の最後に、都市計画道路の現況等について伺いをしておきます。
地域新聞を通じて知る機会が多いのでございますけれども、この7月6日付の地元新聞は、未着手30路線見直し、都市計画道路で弘前市と報道いたしました。
さらに、地元新聞報道は、計画から40年、市はアンケート結果などをもとに未着手路線の見直しについて検討していると報道いたしました。
そこで、伺います。
都市計画道路の現状と今後の見直しを含む市の現時点における対応について、それぞれ伺っておきたいと思います。
今回は、六つの項目の質問といたしました。
以上で、壇上からの一般質問を終わります。
〔19番 越 明男議員 降壇〕(拍手)
○副議長(一戸兼一議員) ただいまの質問に対し、理事者の答弁を求めます。市長。
○市長(葛西憲之) 越明男議員からの質問に対し、私からまず最初に、第1の項目、政府の目指す「地域主権改革」についてにお答えいたします。
地域主権改革は、昨年発足した新政権が重要政策課題と位置づけたもので、昨年12月に地方分権改革推進計画を閣議決定し、本年6月には地域主権戦略大綱を同じく閣議決定しております。
この大綱では、国と地方公共団体の関係を国が地方に優越する上下関係から対等な立場で対話のできる新たなパートナーシップの関係へ根本的に転換することを前提に、国と地方が協働して「国のかたち」をつくっていくこととしております。
国と地方の役割分担については、住民に身近な行政は地方公共団体にゆだねることを基本としており、その中でも、住民に、より身近な基礎自治体である市町村を地域における行政の中心的な役割を担う存在として位置づけております。
また、この大綱では、当面講ずるべき必要な法制上の措置などを定めるほか、今後、おおむね2ないし3年を見据えた課題に関する取り組み方針が9項目にわたって掲げられておりますが、その具体的な施策内容については現段階では示されていない状況であります。
この大綱の内容を見る限りは、地域主権改革の取り組みが実現した場合には、条例制定権の拡大、権限移譲、出先機関の廃止による事務・権限の拡大、地方が自由に使える一括交付金化など、自治体の裁量が大きくふえることが見込まれますが、その実施内容によって自治体と住民に新たな負担が生じる可能性もあることから、当市としては、地域主権改革に係る今後の動きについて関心を持って注視してまいりたいと考えております。
次に、2の項目、弘前大学運営交付金についてお答えをいたします。
国立大学法人運営費交付金は、国立大学法人の人件費や光熱費等に充てられる基盤的経費であります。
弘前大学においては、平成21年度決算で112億6100万円、総収入の約3割を占めておりますが、同交付金は毎年度削減されており、弘前大学を初めとした特に地方における国立大学法人にとりましては非常に厳しいものとなっております。
弘前大学は、管理的経費の圧縮などで同交付金の削減に対応しておりますが、大学予算の縮減は、我が国の知的基盤、発展の礎を崩壊させるとして、東北地方の6大学と共同で緊急声明を発表するなど、強い危機感を示しております。
当市における弘前大学の存在意義は言うまでもありませんが、地域に与える経済効果のみならず、教育・医療や産学官連携の中心として、まさに学都弘前の象徴として位置づけられるものであり、かけがえのない地域資源であります。
市では、同交付金の配分に当たって、地方において果たす大きな役割や特性を考慮したものになるよう、国への働きかけについて、県へも重点要望としてお願いしているところであります。
このような状況下、先般示された国の来年度予算の概算要求基準では、一律1割削減が求められております。それに対し、文部科学省が示した概算要求では、同交付金を2.8%増の1兆1909億円の確保を目指すとしておりますが、予算編成作業の過程では厳しい状況も予想されます。
今後とも、弘前大学が同交付金の適正な配分を確保できるように、引き続き県などの協力を求めながら対応してまいりたいと考えております。
以上であります。
このほか、担当の部長から答弁をいたします。
○副議長(一戸兼一議員) 企画部長。
○企画部長(蒔苗貴嗣) 私からは、3の項目、タクシー活性化協議会についてお答えをいたします。
弘前交通圏タクシー事業適正化・活性化協議会では、タクシー事業の適正化及び活性化に向けて必要となる地域計画について協議し、去る6月29日に開催された第2回協議会において地域計画を策定したところであります。
この計画の策定に当たり、市では、協議会事務局から示された原案に対して、第1に、他の輸送モードとの連携・中継機能の強化のための環境整備の検討、第2に、乗り合いタクシー導入可能路線または地域などの検討、以上の2点について追加修正提案を行ったところであります。
これは、当市の地域公共交通ネットワークの中で、バスや鉄道との連携強化や、タクシーの特性を生かした機能分担を図り、タクシーのみならず、公共交通全体の活性化につなげていくことを意図したものであり、この提案を反映した案が全会一致により議決されたところであります。
今後でありますが、地域計画に記載された特定事業の実施に関して、各タクシー事業者がそれぞれ特定事業計画を策定し、国の承認を受けて、タクシー事業の活性化や事業再構築に取り組んでいくこととなります。
また、協議会は、この各事業者の特定事業計画の進捗状況について追跡調査を行っていく予定となっております。
市では、青森県タクシー協会弘前支部と乗り合いタクシーの実証運行などができないか協議することも検討しており、地域公共交通の一部としてタクシーが十分にその機能を発揮できるよう、各事業者と連携を深めながら取り組む考えでおります。
以上であります。
○副議長(一戸兼一議員) 健康福祉部長。
○健康福祉部長(髙橋文雄) 続きまして、4の項目、福祉行政について。(1)民生委員についてにお答えいたします。
近年、少子・高齢化の急速な進行や核家族化、地域における人間関係の希薄化などにより、家庭や地域を取り巻く環境が大きく変わる中で、民生委員の活動は、高齢者、障がい者、児童、母子世帯、要保護世帯などを対象にした地域住民の実情把握、見守り、相談、援助活動や関係行政機関との連携・協力など広範囲に及んでおります。また、その内容も多様化・複雑化していることから、民生委員の果たす役割はますます重要になってきているところであります。
その身分は、厚生労働大臣と都道府県知事からの委嘱を受けており、都道府県の非常勤職員、すなわち特別職の地方公務員として位置づけられております。
また、民生委員法第10条の規定により、民生委員には給与を支給しないこととされておりますが、民生委員活動に要する経費の実費相当分として、1人当たり年額4万6276円の活動費が支給されているところであります。
ことしは民生委員の任期満了に伴う一斉改選期に当たっており、来る12月1日をもって全員が改選となります。
弘前市の民生委員定数358名のうち、町会から推薦をいただいたのは9月8日現在で344名で、欠員の見込みとなっているのは16町会14名であります。
弘前市においては、従前から一斉改選期や任期途中で退任者が出た際には、地域の実情に詳しい各町会あてに民生委員候補者の推薦について協力を依頼しております。
その際、各町会において民生委員候補者を選定する際の参考にしていただくため、市議会議員の選挙権を有することなど、民生委員法第6条に規定する資格要件に加え、健康状態、民生委員活動のために時間を割くことができるかなどの項目を示しました選定基準を配付しております。
また、町会において5名以上の方々の意見を聞いた上で候補者を推薦していただくことなどを定めた選定要領も同時に配付し、これに沿った推薦をお願いしております。
町会から推薦された候補者は、市の民生委員推薦会で審査した後、県知事へ推薦され、県の審査会を経て厚生労働大臣へ推薦されることとなります。
なお、現時点で欠員の見込みとなっているところにつきましては、町会と連絡を密にとり、引き続き候補者の選定をお願いし、欠員解消に努めてまいりたいと考えております。
次に、(2)高齢者(100歳以上)についてにお答えいたします。
まず、現在の弘前市内の100歳以上の高齢者の人数及びその実態把握の方法等についてお答えいたします。
市内の8月31日現在の100歳以上の高齢者の人数は、男性6名、女性41名の計47名であります。現在の100歳以上の高齢者の実態把握の方法ですが、定期的な状況確認は行ってございませんが、市長が顕彰を行う100歳到達者顕彰を終えた高齢者のリストを福祉総務課で作成してございます。このリストの各高齢者につきまして、年に数回、要介護認定の有無、介護サービス利用の有無の状況を確認しております。また、市民課への死亡届、新聞のお悔やみ欄を常にチェックして、死亡者をリストから削除しており、行方不明者はいないものであります。
また、その年度に100歳に到達する高齢者につきましては、対象者の満100歳到達日から7日以内に市長顕彰を実施する際に自宅や入所施設等を訪問して、顕彰状及び記念品を直接本人へ贈呈しており、これが本人確認になっているものでございます。ちなみに、平成22年度の100歳到達者顕彰の対象者は、8月31日現在で28名となっております。
次に、今後の地域における100歳以上等の高齢者の実態把握の取り組みについてお答えいたします。
今後は、一つとして、住民基本台帳情報、二つ目には、100歳到達者顕彰済者リスト、三つとして、介護オンライン情報、四つ目として、後期高齢者医療受診情報、以上の四つの情報の照合確認を年1回定期的に実施いたします。これらで確認できない、つまり要介護認定がなく医療機関を受診していない高齢者につきましては、民生委員や家族からの聞き取り調査を行います。民生委員等による状況確認ができなかった高齢者につきましては、市職員が訪問面接等の調査を実施し、生活状況の把握に努めることにしております。
また、当該年度に100歳に到達する高齢者で市長顕彰が済んでいない方につきましては、国からの通知に基づきまして、今年度からは市職員が面会確認をしております。8月31日までに11名の方が100歳到達者顕彰を済ませておりますので、残り17名について面会確認を行い、全員の確認を終えて県へ報告してございます。市職員による面会確認は、来年度以降も継続することにしております。
以上の実態把握、生存確認の方法によりまして、今後とも所在不明、生存不明の100歳以上の高齢者が出ないようにしてまいりたいと考えております。
以上であります。
○副議長(一戸兼一議員) 市民環境部長。
○市民環境部長(野呂雅仁) 続きまして、5の項目、カラス対策についてにお答えいたします。
市では、カラスをめぐる問題について、これまでさまざまな取り組みを行ってまいりましたが、抜本的な対策に至っていないという状況であります。
このような状況の中、平成20年度、21年度と市街地におけるカラスの実態を把握するため、冬ねぐらの調査を行っており、その結果、推定2,500から2,700羽のカラスを確認しているとともに、ねぐらは依然として市街地にあると推測されますが、その動向に規則性はありませんでした。
今年度は、市街地におけるカラス被害を防止するため、市民、行政、企業が広く意見を交換し、情報を共有することで、カラス対策の具体的な方向性を見出すことを目的とした、カラス対策連絡協議会を7月26日に立ち上げました。
また、8月24日から27日までの4日間、カラス被害の多い町会に赴き、カラス対策座談会を開催し、延べ44名の住民の方々の参加をいただきました。
その座談会では、カラスのえさとなるごみを絶つことの重要性が各会場で上げられ、ごみ出しのマナー指導も有効であるとの意見も出されました。カラス対策の正確な情報が住民に伝わっていないとの意見もありました。また、えさ絶ちなどの方策を講じても抜本的な解決にならないのなら、最終的には市街地での駆除もやむを得ないのではないか等のさまざまな意見が出されました。
市では、これらの声をカラス対策連絡協議会で報告し、具体的なカラス対策の実施に当たっての参考にしたいと考えております。
市では、カラスの生息しにくい環境づくりのため、えさとなるごみを絶つことを基本に、カラス対策を講じてきており、市長がマニフェストに掲げるまちなかのカラス対策については早急な対策が必要であることから、平成21年度から導入し、カラス被害に対する効果が確認されている網目の細かい黄色い防鳥ネットが市内全域に行き渡るよう、1,400枚分の購入について本定例会の補正予算に計上しているところであります。
今後は、防鳥ネットの有効活用とともに、あわせてごみの出し方のルールやマナーについても、引き続き市民の方々に御協力をお願いしていきたいと考えております。
いずれにいたしましても、市民と行政、企業等が連携・協力した取り組みが重要と認識しており、カラス被害を減少させるための具体的な対策や取り組みなどを一緒に模索しながら、カラスが生息しにくい環境づくりに努力してまいりたいと考えております。
以上であります。
○副議長(一戸兼一議員) 都市整備部長。
○都市整備部長(山形惠昭) 6の項目、都市計画道路の現況等についてお答え申し上げます。
都市計画道路は、都市の骨格を形成し、安全で安心な市民生活と円滑な都市活動を確保する都市施設であり、都市計画法に基づく手続を経て定められた道路であります。
当市における都市計画道路の多くは、昭和30年代からの高度経済成長期に、人口の増加や産業・経済の成長を前提とした市街地の拡大や交通量の増加などを見込んで決定されており、これまでに県及び市決定合わせて63路線、延長にして約138キロメートルが計画決定され、順次、整備を進めてきたところでございます。
平成22年3月末現在の整備状況は、市内63路線のうち30路線が整備を完了し、今後整備予定の3路線を除いた、残り30路線が一部または全線未整備となっております。
整備済道路の延長は約82.5キロメートルで、整備率は約59.8%となりますが、依然として約4割が未整備のままで、その多くは計画決定後40年以上経過しています。
近年の人口減少、高齢社会の進行に加え、厳しい地方財政のもとで公共投資が縮減している中で、これからの都市計画道路網整備はより一層の効率化が求められております。
このため、市では、平成19年度から青森県都市計画道路見直しガイドラインに基づき、見直し作業を行い、平成21年度には、街路交通調査や市民2,000人を対象とした都市計画道路の計画見直しに関するアンケートを実施したほか、学識経験者などによる弘前市都市計画道路検討委員会の意見を聞くなど多面的な検討を行い、このたび見直し案を取りまとめたところであります。
今後は、この都市計画道路の見直し案について、意見公募手続、いわゆるパブリックコメントや地域住民説明会を実施しながら、最終的な都市計画道路の見直し案を作成し、都市計画変更の手続に入りたいと考えております。
なお、具体的な都市計画道路の見直し案の概要について、議員の皆様に御説明するため、議員全員協議会の開催をお願いしているところであります。
以上であります。
○副議長(一戸兼一議員) 19番。
○19番(越 明男議員) 市長を初めとして、それぞれ答弁御苦労さまでした。
もう少し確認したいところと、また、もう少し質疑を深めたいところも少し出てまいりましたので、以下時間の許す範囲の中で再質問させていただきます。
2項目めの、弘前大学の運営交付金のことでございますけれども、議長のお断りなど要らぬかなと思って卓上に持ってきたのですけれども、〔資料掲示〕22年度弘前大学の概要の要覧をいただいてまいりました。
前段に、18番同僚議員が横文字が多くて云々という話をしましたけれども、私も実はそれ感想として、これ見ましたら持ちまして、何でこんなにボリュームいっぱい横文字、英語のスペルがこう、こんな要覧どうしてと、これ弘前大学のことですけれども。全部見させていただきましたけれども、8ページを少し皆さんに御紹介申し上げたいと思うのです。
私、実は答弁、副市長が来るのかなという印象を持ったものですから、その関係で。副市長は、もうにやにやしておりますけれども。
実は経営協議会委員の項目のところに、我がほうの副市長の小笠原さんの名前が名簿として列挙されておりました。市と弘前大学法人との関係は、本当により密でなければならないなという印象もこの交付金の削減問題ともあわせて持ったのですけれども。
ここで、市長に1点だけ。恒常的な市(議会)と考えていただいて結構なのですが、市(議会)と弘前大学との何らかの形の年を通じての、例えば定期的な協議会といいますか、懇談会といいますか、そういうのが私必要でなかろうかという印象をちょっと持ったのです。
それで、我々議会に来たころには、いろいろな特別委員会がございましてという経過が少しあるのですが、また、感情的には、私も文京キャンパスに籍を置いた者の一人として、ぜひとも、市長おっしゃったように経済的な効果云々だけではなくて、県内、弘前市における学問研究所の存在がいかに我が市にとって大事なのかということを考えますと、市(議会)との関係と弘前大学とのコンタクトの場といいますか、協議会の場といいますか、懇談会の場といいますか、そういう形で、私どもはこの要覧などをいただきながら、弘前大学のいろいろな情報提供などをいただくという機会などをつくる必要があるのではないかなという、副市長が協議会委員に派遣されているということも含めてちょっと感じたものですから、ここのところ、もし市長のコメントあればいただければと思います。
それから、3番目の、タクシー活性化協議会のことでございます。
全国的な車の数が非常に多いというのを起点にして、よくぞ地域協議会の成果品までこぎつけたなという印象は、実は率直に持っておりました。市もほっとしているところかもしれません。
ただ、部長答弁にあったように、追跡調査という表現でございましたでしょうか、この成果品が、成果品がというか計画が本当に成果品として地域に、また市民の人に還元されるためには、私は船出したばかりだという印象を持っているわけであります。
そこで、現時点での考え方で結構ですけれども、追跡調査のための市の対応、それから修正意見など出したこともありまして、この地域計画の達成のために、市としては今後どういう課が担当するのかということなども含めて、計画の達成のために、どんな行政としての対応が日程に上るのかという点、伺っておきたいと思いますので、ひとつ答弁のほどをよろしくお願いします。
それから、四つ目の、福祉行政のところでございますけれども、この間、質疑の準備などもございまして、私も民生委員のあり方といいますか、現状の民生委員の抱えている問題点等々については、市議団としてもそれなりに情報を集めて研究といいますか、やったつもりでおります。
幾つか声として出されてきている、これまた全国的に共通するものも含まれているのかもしれません。民生委員の委嘱手続の効率化を求める声が非常に多うございます。というのは、市と県の最終的な関与がよくわからないと、そのことが民生委員の身分のあり方に問題を投げつけているという、とある専門家の御指摘もいただきました。
それから、個人情報が非常に大きな壁になっていて、民生委員全体の活動に大きな足かせになっているという点もいただきました。
それから、民生委員が発行する単なる意見聴取の資料ではなくて、証明書というのがあるのだそうですけれども、この証明書の作成が民生委員の皆さんには大変ある面では大きな負担となっているという指摘もいただきました。
それから、定数は現行のまま推移したままで本当にいいのかどうなのかという点もいただきました。
ただ、あと町会との関係の問題も指摘されました、意見いただきました。再任といっても、本当に1回任を担った以上はもう抜けられないような再任だというお声もいただいて、「1回やったら抜けられないのさ」などという声もいただき、再任は妨げないとあるのですけれども。
などなどということを考えますと、これは確かに一地方、一地方議会の問題でないと言えばそれまでなのですけれども、確かに身分保障は厚労省、国レベルの問題だと思うのですけれども。しかし、実際問題としては、国を通じて、県を通じて、そして市の担当課を通じて、民生委員、あるいは町会連、あるいは町会のほうに俗に言う、振られて来ているという手前もちょっとございますので、民生委員の今後の処遇の改善問題などについて、現状のつかんでいる問題点なども加味しながら、市としては今後どういう対応が余儀なくされると思っているのか、この点ひとつ少し問題点を掘り下げたような形で質問いたしますので、御答弁いただければと思います。
それから、六つ目の、都市計画道路の部分については、今、部長から間もなく全協が開かれることになったという点の御指摘いただきました。
一つだけ、再質問させていただきます。
先ほど来の答弁の中に、30年もの、40年ものというとにかく大変な右肩上がりの中で都市計画決定に基づいて、大変な都市計画道路が行われてきたというのは私もわかりました。
そこで、現在、先行取得なども多分相当行われてきたと思うのですけれども、開発公社あるいはこれに基づく基金などでもって保有している、まだ都市幹線道路になっていないと言っては何ですけれども、土地区画整理のために保有した計画道路の面積、あるいはそれをお金にしますとどのくらいになるのかと、トータルで結構です。この点、ひとつ1点だけ都市計画道路に関連して質問いたします。
以上、再質問です。
○副議長(一戸兼一議員) 市長。
○市長(葛西憲之) 私からは、弘前大学との関係のことにつきましてお答えをいたします。
私も、4月市長就任以来、大学との関係は非常に緊密にとっていく必要があるだろうということで、遠藤学長と何度となく懇談をしてまいってきております。
そのほかに、例えば産学官連携フォーラムでありますとか、あるいは6大学のコンソーシアムがございますが、このコンソーシアムにも私みずからが――直接のメンバーではございませんけれども、ゲストとして出席をして、さまざまな意見交換をさせていただいております。
そういう枠組みを使いながら、そしてまた事務レベルでの懇談はずっと続けてきてまいっておりますので、そういう場を通じながら、そして遠藤学長とまた継続的な懇談を持ちながら、私としてこの弘前大学との関係を良好な関係に保ちながら、さまざまなこれからの市政の運営、あるいは大学の運営にとってプラスに働くような形の懇談を続けていければよいなと思っております。
近々、また遠藤学長とも面談をする機会もございますので、その際には、こういった御意見があったと申し上げておきたいと思っております。
以上であります。
○副議長(一戸兼一議員) 企画部長。
○企画部長(蒔苗貴嗣) タクシー活性化協議会についての再質問にお答えしたいと思います。
まず、計画できましたと。どうしてもこの計画の中心は、個々のタクシー事業者がつくる特定事業計画というのが中心になります。この協議会の事務局、当然会長も務めている青森運輸支局のほうにちょっと確認しましたら、8月末の時点で、この弘前で対象となっている11社のうち10社からその計画の承認申請が出ていると、残り1社からも近日中に出る見込みであるということを確認をさせていただいております。
それで、この計画、タクシー事業者の取り組む計画のほかに自治体が取り組む計画としては、例えば、地域の観光振興に関する取り組みへの積極的な参加でありますとか、先ほども当市が提案をして修正して加えていただいた他の輸送モードとの連携・中継機能の強化のための環境整備の検討、あるいは乗り合いタクシー導入可能路線または地域等の検討、ここら辺に関しては、やはり市も当然かかわっていくことになると思います。
それで、当市の担当課、現在企画課でございますが、全体的な担当は企画となりますが、例えば、観光振興などの部分に関しては専門の課にも加わっていただいて検討をしていくことになると考えております。
以上であります。
○副議長(一戸兼一議員) 健康福祉部長。
○健康福祉部長(髙橋文雄) 民生委員の件についてのお尋ねでございます。
まず、一地方の問題ではないかもしれないがということで、議員からお話がありましたとおりです。現在、国、県では基本的に基準の枠を示しておりまして、定数をそれに抑える方向を考えております。
また、例えば処遇の面でいきますと、活動費は、平成15年度は活動費について5万6000円でございましたのが、先ほども申し上げましたとおり、現在は年額4万6276円と。この減額の理由につきましては、国の交付税と算定の仕方が理由となってございます。
こういったように国、県では基準として考えている定数におさめる方向で今動いているわけですけれども、先ほども御答弁申し上げましたとおり、活動の重要度が非常に増してきております。
ですから、やはり先ほどそれぞれ議員からお話のありましたように、手続の煩雑さであるとか証明書をつくるのが大変であるとか、いろいろな部分を踏まえましても、なり手になっていただく方の困難や定数そのものの維持など、市としてはやはり最低今の現状を――今年度は、今回の改選では維持していただけるということでございますけれども、今後とも定数が減らないように、あるいは処遇についてやはり改善の方向ということでは、市長会を通じて要望してまいりたいと考えております。
そのほか市独自にできることとしましては、やはり密接に町会の方々とお話をして、一つ一つの手続や負担になっている部分について、何がしかの改善の方策がないかお話し合いをしてみたいと思っております。
以上です。
○副議長(一戸兼一議員) 都市整備部長。
○都市整備部長(山形惠昭) 先行取得した開発基金、それから公社で所有している土地の状況ということの御質問でございますが。
まず、開発基金の取得については、地方自治法第241条第5項の規定によりまして、今回、本議会に基金の運用状況ということで資料を報告すると。議会に報告することになっていますので、それにリストが出ていますが、その内容について取りまとめて御説明申し上げますと、まず、基金の部分ですが、これについては、平成22年8月31日現在、総面積で1,337.96平方メートル、金額として9456万5812円でございます。このうち合計371.12平方メートルの土地が未整備区間に係る先行取得用地でありまして、残りの合計966.84平方メートルの土地は既に道路整備を完了している区間に係るものであります。
それから、公社の取得用地ということでございますが、これについては、面積として901.50平方メートルで、取得時の価格が1億3161万9000円、これが今後整備予定の路線の中に含まれる道路でございます。
以上でございます。
○副議長(一戸兼一議員) 19番。残り3分30秒です。
○19番(越 明男議員) わかりました。いつも議長におとがめを受けるので、きょうはしっかりと時間を厳守して、最後二つ、三つ感想を述べて、きょうの一般質問を終わらせていただきたいと思います。
くどく申し上げるつもりはございませんけれども、弘前大学の運営交付金をめぐる問題については、何としても削減対象から外すように、ひとつ行政としても頑張ってもらいたいと。あわせて再質問のところでも強調しましたけれども、定期的に協議できるもしくは懇談できる場など、もし条件が整ったらひとつ完成に近づけるようにお願いしたいと思います。
それから二つ目、高齢者の100歳以上の問題についてですけれども、47人、そして今年度の予定者が28人ということで、わかりました。
ただ、これ毎年100歳に近づく方がおられるわけでございまして、あわせて私は、高齢者対策については、弘前市は実態把握も含めて非常に高齢者を温かく激励し、温かく励ます行政だという、この突破口にもなればいいなという思いも実はあって、今回取り上げたわけでございまして、担当課・部署の一層の御奮闘をひとつお願い申し上げたいと。
ただ、全国的に福祉に関係する職員が大幅に減らされているものですから、なかなかここら辺は大変な状況があろうかと思うのですが、御奮闘よろしくお願い申し上げたいと思います。
最後、都市計画道路の部分で、先ほどパブリックコメントの方向でという答弁がございました。そのとおりだと思います。
私の関係する町会も含め、市内の、会派でつかんだところの人たちでも、幹線道路について市民が説明を聞くと同時に、そういう実態だというのをつかむための説明会など旺盛にやっていただけないかと。パブリックコメント、コメントといってもそういう場を具体的に説明会、報告会、懇談会などの場を具体的に町会などを通じてやっていただければ、その場を通じて訴えたり、初めて認識することができるというお声もいただいておりますので、パブリックコメントの一層の充実をお願い申し上げたいと思います。
議長、終わります。
――
―――――――――――――――――――――
○副議長(一戸兼一議員) 次に、3番伏見秀人議員の登壇を求めます。
〔3番 伏見秀人議員 登壇〕(拍手)
○3番(伏見秀人議員) 3番無所属の伏見秀人です。
これより、通告の順序に従い一般質問を行います。
最初の項目は、市民参画と協働のための仕組みづくりについてです。
弘前市総合計画において、本市は、「自然と共に生きる豊かな産業・文化都市」を目標とし、実現のための政策を支える仕組みづくりの一つとして、市民参画と協働のための仕組みづくりを掲げております。
少子高齢化社会を迎え、市民の生活行動や価値観が多様化、複雑化する中では、きめ細やかな柔軟性のある公共サービスを、行政だけで行い市民の満足を得ることが難しくなってきております。
一方、みずからの意欲や能力を社会や地域の中で生かすことを目指し、さまざまなNPO(民間非営利組織)やボランティア活動、自発的に社会に貢献する活動を行う市民団体が出現しつつある状況の中で、これらの市民活動団体には、新たな公益を担う主体として重要な役割を果たすことが期待されております。
協働は、市民活動団体と行政が対等、平等をもとに相互理解をし、協力、連携することにより、特色を生かした地域づくり、まちづくりが住民自治の実現を目指すことになります。
そこで、質問します。
(1)NPO活動など市民活動の育成・支援のための窓口設置についてです。
現在、多数のNPOやボランティア団体が活動していますが、この、みずから地域の課題に取り組んでいる個人や団体からの協働に関する相談や提案を積極的に受けるためには、協働推進のための窓口が必要です。
窓口には、NPO法人の設立や助成金制度等などの相談に対応できる専門知識を有した専門スタッフを配置、さまざまなNPOや市民活動団体を支援しながら、活動の充実と持続性を図るためにも、協働推進の仕組みづくりとして専門の窓口が必要と考えますが、理事者の答弁を求めます。
(2)市民参加型まちづくり1%システムの具体的な内容についてです。
葛西市長は、掲げたマニフェストにおいて、市民主権システムの実現の一つとして、各種市民団体などに対する助成費として個人市民税の1%相当額を充てるとしていますが、この制度の概要をお聞かせください。
次に、2項目めの、観光振興アクションプログラムについてです。
葛西市長は、観光を重要政策とし、観光振興のために観光局の設置と観光振興アクションプログラム策定、観光関連予算の増額を掲げており、そのような中で、早々に設立した観光局に対する期待は大きなものがあります。
そこで、質問いたします。
(1)国内外の誘客目標数字についてです。
これまでの誘客目標数字は、弘前市総合計画に記載されている「平成17年度青森県観光レクリエーション客入込数調査」による731万5000人を基準とし、平成23年度までに10%増を目標とし、804万7000人としていますので、その間の増は73万2000人となります。同じように、宿泊者数は、41万5000人が45万7000人となり、4万2000人増の目標となります。観光消費額は、基準値を174億6200万円が192億800万円となり、その増は約17億4600万円となります。
この目標数字は平成17年度を基軸とし、平成23年度までに10%増と設定していますが、その設定の10%の根拠の説明を求めます。
また、基準値における外国人客の比率は、この中で何%になっているのでしょうか。また、目標である23年度の基準値も同じでしょうか、変化しているのでしょうかお知らせください。
平成23年度以降の目標設定を、新幹線開業後は最低限維持するよう取り組みしますとなっていますが、観光を起爆剤にと設置された観光局の目標数字にも変更があるのかないのか回答を求めます。
次に、目標達成のための戦略・戦術についてです。
少子高齢化社会で確立した社会には、観光振興としての交流人口の拡大、需要の創出による経済の活性化が有効とされています。
国土交通省観光庁がこの7月に発表した「訪日外国人旅行者増に向けた取組みについて」によりますと、定住人口1億2800万人の1人当たり年間消費額を124万円とし、観光交流人口増大の経済効果は、定住人口一人と比較した場合、外国人旅行者7人分、国内宿泊旅行者24人分、国内日帰り旅行者79人分となり、外国人観光客の誘致がいかに重要であるかがわかります。全国の自治体が争って外国人旅行者の誘致に乗り出していますが、我が国の人口減少動向を考慮するならば当然のことです。
そこで、質問します。
観光局は、目標達成のためにどのような戦略・戦術を練っているのか。中でも、外国人観光客の誘致対策をどのように考えているのか、その概要をお聞かせください。
3番目の質問は、教育委員会のホームページについてです。
最初にお聞きしたいのは、教育委員会のホームページの目的です。教育委員会は、ホームページを通じて、市民に何を伝えようとしているのでしょうか。今のホームページを開いて、果たして市民に何が伝わるのでしょうか。
先日、ある市民から電話をちょうだいしました。その方は、教育長の名前を確認するためにホームページを開いたそうです。幾ら探しても教育長の名前が出てこない。やっと見つけたけど、それはまだ、前教育長――石岡教育長の名前だったという電話がありました。どこにそれが書かれているのか、私も確認してみました。それは、教育事務の点検評価の画面に添付されているファイルを開くと、平成21年度の評価報告書の中に教育委員のメンバー、教育長の名前が入っております。そこまでいかないと、教育委員会の委員のメンバーが出てきません。
平成20年4月1日に施行された地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正により、教育委員会制度の抜本的見直しがされ、県内外の教育委員会のページを検索すると、様式はさまざまあるものの教育委員会の組織・機構の説明と教育委員メンバーの名前は容易に確認することができます。また、教育委員会の目的及び教育委員の職務・果たすべき役割、教育委員長の役割・権限等の説明がなされています。
ホームページを開くと、企業の姿勢がわかるといいます。どうしたらホームページを開いてもらえるか、企業のイメージはこれにかかっています。
開かれた教育委員会を目指すなら、市民目線に立った、見やすい、わかりやすいホームページにするべきと考えますが、教育委員会の説明を求めます。
最後の項目は、小学校へのAED(自動体外式除細動器)設置に関する経緯についてです。
私が小学校へのAED設置に関する質問を議会で行ったのは、平成19年6月でした。そのとき、なぜ19年度予算にAEDの予算が盛り込まれなかったのかという質問をしたところ、当時の教育委員会の答弁は、購入すれば1000万円、リースならば年間200万円の費用がかかるとの説明をした上で、設置してからの利用がどのぐらいあるのかという推定が現時点ではできかねると。また、あと一、二年待てば、もう少し価格が安くなるのではないかということで財政事情もあります。このようなことで、19年度の設置を見合わせたという経緯ですとの答弁をしております。
その後も、何度となく設置の必要性を求めてまいりましたが、平成20年の3月では、それぞれの学区には他の公共施設もあるので、既にAEDが設置されている施設の地域的な分布状況や財政状況をも考慮しながら、小学校に設置するのがよいのか、あるいは公民館など他の公共施設に設置したほうがよいのかなどについて、さらに検討したいと答弁しております。
安心安全を考慮すると、その重要性は認識しているが、財政が厳しいというだけで先延ばしされてきました。この間、周辺自治体の中では、五所川原市、平川市が平成20年度には全小学校への配備を終えております。弘前市内の小学校の中には、幾ら要望しても配備してくれないので、子供たちの安全のためにとPTAがAEDを購入して学校へ寄附した学校もあります。
先日、工藤光志議員が耐震化の問題について、教育委員会会議において議論されているのかどうかと苦言を呈していましたが、私も、この、小学校へのAEDを設置する件について教育委員会の方々はどのように考え対応されてきたのか、非常に疑問に感じております。
子供や地域住民の安心安全にかかわるものを、教育委員の方々はどのように判断をし予算から削除してきたのか、これまでの経緯をぜひお聞かせください。
以上、四つの項目について壇上からの質問を終わります。
〔3番 伏見秀人議員 降壇〕
○副議長(一戸兼一議員) ただいまの質問に対し、理事者の答弁を求めます。市長。
○市長(葛西憲之) 伏見秀人議員からの質問に対し、私からまず最初に、第1項目め、市民参画と協働のための仕組みづくりについて。(1)NPO活動など市民活動の育成・支援のための窓口設置についてお答えをいたします。
これまでは、ボランティア活動などの市民活動の育成や支援のため、市民活動の内容により各部署個別で市民参画の推進に取り組んでまいりました。
これからは、私がマニフェストに掲げた第1の約束である市民主権システムの実現に向け、市民との対話を重視する中で、これを実現するための具体的施策として取り組んでまいります。
その一つとして、市民や各種市民団体との対話を進め、市民参画を推進する総合窓口としての体制づくりをするとともに、市民参加型まちづくりを実現し、市民税1%相当額を各種市民団体などに対する助成費として充てるシステムの設計などを行うため、10月に市民参画担当のための準備チームを市民生活課内に設置する予定となっております。なお、来年4月には、正式に市民参画担当チームとして発足させる予定であります。
ところで、当市の市民活動に関する窓口でありますが、ボランティア活動に関する窓口はボランティア支援センターに、男女共同参画の推進に関する窓口は市民参画センターに設置しているなど、市民活動の内容により所管する窓口が分かれているのが実情であります。また、NPOに関する窓口は設置しておりません。
これらのことから、現在設置している窓口を統合して、市民活動すべてを一体的かつ総合的に担う窓口の設置が可能かどうかについて、今後、検討してまいりたいと考えております。
(2)市民参加型まちづくり1%システムの具体的な内容についてであります。
市民参加型まちづくり1%システムの構築における主な検討内容としては、既に市民との協働による仕組みができている既存の補助事業などとの調整、助成制度のあり方、選考方法、市民に対する事業の周知方法や時期、効果検証の仕組みづくりなどを考えております。
現時点で想定される対象事業としては、地域の環境美化運動や安全・防犯・防災活動、住民の健康推進活動、地域活性化のための活動などが挙げられます。
いずれにいたしましても、市民の皆様との対話を大切にし、ともに考え、情報を共有し、市民が参画しやすい環境で市民との協働のための土台をつくり、市民の声にこたえられる開かれた市役所づくりを目指すことが最も重要なことであると考えておりますので、他市の先進事例も調査・研究しながら、より効果的なシステムづくりに努めてまいりたいと考えております。
次に、2の項目、観光振興アクションプログラムについて。(2)目標達成のための戦略・戦術についてお答えいたします。
観光振興アクションプログラムにつきましては、青森県新幹線開業対策推進本部が東北新幹線全線開業後も持続的な効果を獲得することを目的に設置した、「未来へのあおもり観光戦略検討委員会」が策定予定である、県の全体戦略を踏まえながら策定したいと考えております。
現在、アクションプログラムでは、五つの戦略・戦術を想定しております。
まず、一つ目は、受け入れ態勢の整備であります。
近年、観光客のニーズが「観る観光」から「体験する観光」にシフトしてきているとともに、増大する観光客に対するおもてなしの心が重要になってきております。
具体的には、伝統工芸品の実演販売や体験事業、観光ガイドを初めとする多彩な人材の活用のほか、冬季閉館施設の開館を含む冬季観光の充実、弘前駅自由通路等の活用によるにぎわい創出事業などを展開してまいります。
二つ目は、観光資源の開発・充実であります。
当市には、先人から引き継いだ豊富な文化観光資源が数多く残されております。その資源を保護・継承するとともに、新たな資源を発掘し、観光産業の活性化を図る必要があります。
具体的には、まちあるき観光の推進による弘前の新たな魅力の発信、当市を代表する建物等のライトアップの推進のほか、アップルパイやイカメンチなどの食文化の発信、岩木山の自然を生かした観光などを推進してまいります。
三つ目として、広域連携と2次交通の整備であります。多様な観光スタイルの需要が増大していることから、津軽地域を初めとした広域的周遊観光ルートの拡大とバス・電車の活用やサイクルネットの再構築など、2次交通の整備を図ってまいります。
四つ目として、情報発信とPR・キャンペーンなどイベントの推進であります。
観光スタイルの多様化と広域的周遊観光に対応する情報提供等が求められており、JRと連携した首都圏でのポスター掲出や各種キャンペーン、さらには旅行雑誌等への広告掲載など、効果的な情報発信を図ってまいります。また、首都圏における、在東京チームによる各種メディアへの弘前の売り込みや、各種イベントの展開によりPRを強化してまいります。
五つ目は、インバウンド対策であります。
近年、交通網と情報網が飛躍的に発展する中で、日本を訪れる外国人旅行客が大きく増加しております。中でも、マーケットが急拡大している韓国、中国、台湾、香港からの誘客促進を本格展開してまいります。
具体的には、県や関係事業者等と連携の上、世界自然遺産である白神山地や生産量日本一の弘前りんご、弘前公園の桜等を売りにして、東アジアでのトップセールスによるプロモーションを実施するほか、市内の施設の外国語表記を進めるなど、外国人観光客の受け入れ態勢の整備を推進してまいります。
いずれにいたしましても、今後設定する国内外からの誘客目標数字を達成するために、各種施策を確実かつ早急に進めてまいりたいと考えております。
以上であります。
このほか、担当の部長及び教育委員会から答弁をいたします。
○副議長(一戸兼一議員)
商工観光部観光局長。
○
商工観光部観光局長(笹村 真) 続きまして、2の項目、観光振興アクションプログラムについて。(1)国内外の誘客目標数字についてにお答えします。
市では、12月4日の東北新幹線新青森駅開業を通年観光定着の契機とするため、弘前感交劇場をキーワードとして、広域の観光資源を効果的に組み合わせながら、新たな旅のスタイルを構築し誘客を図るなど、観光振興に取り組んでいるところであります。
また、より多くの観光客に当市を訪れてもらうことによって、交流人口を増加させ、これを農業、物産販売、商工業を初めとする幅広い分野へ波及させ、産業活性化を図ってまいりたいと考えております。
そのため、現在の弘前市総合計画等では、当市の年間観光客入り込み数を「平成17年度青森県観光レクリエーション客入込数調査」に基づく731万5000人から平成23年度までに10%、73万2000人増の804万7000人にふやし、その後は入り込み数を最低限維持していくという目標を設定しております。
これから策定することになる観光振興アクションプログラムにつきましては、この目標を参考としながら、再度、現状を分析の上、新たな目標数字の設定を検討しているところであります。
なお、年間観光客入り込み数の中には外国人観光客も含まれており、今後のインバウンド対策、特に、韓国、中国、台湾、香港など東アジアからの誘客を図ることにより、外国人観光客入り込み数の増加数については、目標をこれまでより高めに設定することも検討してまいりたいと考えております。
以上であります。
○副議長(一戸兼一議員) 教育部長。
○教育部長(大谷雅行) 3の項目、教育委員会のホームページについてお答えいたします。
教育委員会のホームページでは、市の教育基本方針や教育委員会の組織・機構、事務分掌などの教育行政に関する基本的情報を初めとし、市内の社会教育施設や文化施設並びに体育施設のほか、市立幼稚園や小中学校の紹介、さらには入学、転校や奨学金等の各種手続に関する相談窓口等について掲載しているところであります。
このほか、随時、教育委員会が取り組む事務事業に関する情報を掲載し、広く市民に周知を図っているところであります。
議員御指摘のように、ホームページの活用は、市民への教育行政に関する情報の周知を図る上で有効な手段であり、教育長名、教育委員名、もちろん今後、教育委員会としての方針や施策などについてもわかりやすく掲載するなど、その内容や構成等についてさらに検討を加え、市民のニーズに即した身近な情報提供、わかりやすい情報提供に努めてまいりたいと考えております。
続いて、4の項目、小学校へのAED設置に関する経緯についてでございます。
AED(自動体外式除細動器)は、心臓突然死から命を救うため、けいれんを起こした心臓に電気ショックを与える装置であります。心肺蘇生法とあわせて救命率向上のためには欠かせないものとなっており、現在、市内の多くの公共施設等に設置されるようになってきております。
当市の小学校へのAEDの設置につきましては、8歳未満、体重25キログラム以下の児童にも使用できるようになった平成17年度、合併前の旧岩木町において、百沢小学校及び常盤野小中学校への設置が始まりであります。また、平成18年度には、中学校15校に設置し、すべての中学校に設置が完了いたしました。
平成20年度以降は、PTAなどからの寄附により小学校6校へ設置されており、平成22年7月には、リースにより小学校9校へ設置したところであります。
その結果、平成22年9月1日現在、弘前市立小学校37校のうち、AEDの設置校は17校、未設置校は20校となっております。
今回の未設置の小学校へのAED設置に係る補正予算の計上につきましては、児童のほかに多数の市民がグラウンドや体育館を行事等で使用するほか、災害時には地域住民の避難場所となる施設でもあることから、市長の公約「七つの約束」の一つである「命と暮らしを守ります!」を具体的に推進するものであります。
これにより、弘前市立小中学校のすべてにAEDが設置されることになり、児童生徒、さらには市民の安全安心に役立つものと考えております。
以上です。
○副議長(一戸兼一議員) 3番。
○3番(伏見秀人議員) 再質問させていただきます。
まず最初に、1番の項目の、市民参画と協働のための仕組みづくりについて。
私は、この(1)、(2)は全く一つの物の考え方の動き方だと考えております。私が話しておりますこの支援のための窓口設置、いわゆる協働のためというのは、単なる窓口をつくればいいと、担当者を決めればいいということではありません。これは、当然ながら、今後、弘前の市民生活に行政が一体となって、どう協働していくかという大切な目標なのだと考えております。
当然、窓口だけではなく全庁的に職員全員が、協働とは何か、ボランティア・NPOとどうつき合っていくのか、何がお互い必要なのかというような、まずは意識改革が大事だと考えております。
NPOの推進窓口みたいなものは、やはりいろいろな市民生活、教育委員会だけではなく、例えば佐賀県佐賀市の場合は、NPO法の17分野における全部の課に担当職員が名前入りでホームページに出ております。これは、一度にそこまですぐにやったほうがいいということではないですが、やはりそのような考え方、同じ青森県の八戸市は協働のマニュアルをもう既に作成しております。その考え方、市民と一緒にそれをつくり上げて、これからの時代を、いろいろな分野を市民と一緒に、いろいろな公共サービスを一緒にやっていくという意識と考え方が必要なのだろうと考えます。
そういう意味において、まず、市役所内のそういうような対応をどう考えて、それを今後のスケジュールの中に組み込んでいくのかどうか、その辺をお聞かせください。
それと、個人市民税の1%、これからいろいろチームを立ち上げて、いろいろ先行している自治体も研究してということですが、私も、ホームページを通じて、いろいろな自治体とか電話をかけて聞いたりしてみました。大体においては、そのNPOやボランティア団体から手を挙げていただいて云々と。ただ、そのときに、やはりどう選考するかというところが一つのかぎだろうなと。
いわゆる、市民にとって、1%の自分の市民税がどこの団体に、どういう活動をしている団体に使ってもらいたいかということを、いわゆる公募できるかどうかというのが、やはり、かなり違うのだろうなと。少なくとも、市長が考えるところの、いわゆる選定方法のポイントはどうお考えなのかお聞かせください。
次に、観光政策です。
先ほど、観光局長のほう、10%増のところの目標設定が、なぜ10%だったのかということと、外国人――インバウンドと言われている外国人も含んでいますということですので、およそでいいです、何%ぐらい含んでいて、目標の23年度には、外国人はパーセントがそのまま同じパーセントなのか。最近の流れ、将来的には、本当はもうちょっとふやすつもりの設定は既に組み込んでいるのかどうか、そこをお聞かせください。
外国人誘致の戦略というのは、これは国を挙げて、これからの観光産業が国の経済を支えるだろうと言われているものです。もちろん、1年や2年ですぐその成果が上がるという簡単なものではないと思います。ただ、少子化、人口減の中において、当然その戦略を今から立てて、やはり、5年、10年をこの津軽弘前に、いかに世界中から観光客をどうやって呼ぶかということを、政策をきちんと今つくらないと間に合わなくなる。そういう非常に大事な時期だと思いますので、もう一度、市長、その辺の強い考えをお聞かせください。
それから、教育委員会のホームページです。
先ほどの部長の答弁で、まさにそういう御理解をしていただきました。ただ、やはり、そのホームページを、まず、いつぐらいをめどでその手直しを。私は、まずは少なくとも、せっかく体制が変わって、佐藤教育長が一生懸命答弁をいろいろなさっている、その意気込みをぜひホームページにも載せていただきたい。
教育基本方針を掲げた。ではそれを、教育委員会はこうやってやるのだと、私はこう思っているのだという熱意を、ホームページを通してでも、市民に、父兄に伝わるようなホームページを考えていただきたいと思います。
AEDの件です。
経緯というような形で先ほど御説明いただきましたが、少し、私はそれでも納得できない部分があります。
まずは、教育委員会会議でどのような議論がされたかという答弁がありませんでした。それと、本年度7月に、9台リースによって設置されたと――9校の学校はどこどこの学校でしょうか。それと、なぜ残り全部が一斉にできなかったのか、その理由をお聞かせください。
○副議長(一戸兼一議員) 市長。
○市長(葛西憲之) まず最初に、市民参画と協働のための仕組みづくりの件でありますが。
私は、これからの市政にとって、行政と市民が一体となって協働していくことがなければ、なかなか公共のサービスというものが、非常に、今後サービスの資源そのものが細っていく中で、なかなかこれを維持していくことが難しいと。
その意味において、やはり行政と市民が一体となって協働していくことが最もこれからの市政の運営にとって必要なことではないのかなと思っております。そのための、職員としての、市職員の意識づけということが非常に大事になってくると、私もそのように考えております。
ですから、そのことについては、一窓口の問題ではないという伏見議員の御意見もよくわかります。まず、そういった窓口をつくり、そして、そのことが横断的に行われるような取り組みを具体化してまいりたいと考えております。
それから、この1%システムが稼働した場合にどう選考していくのか、これをどうやって市民との協働というストーリーをつくり上げていくのかということが、これもまた極めて大事な点でありまして、そこが一番難しいのかなとも思っております。
これについては、さまざまな先進事例等もございますので、それらを参考にしながら、私はとにかく、まず、市民の皆さんが市政に対する参加意欲というものをどう高めていっていただけるのかがかぎになると思っておりますので、その点がまずキーポイントになるということであります。
そして、これは、いずれもっと先を行くような形、例えば、自治基本条例のようなものが本当に将来的には考えていかなければならない問題だろうと思ってもいるところであります。
まず、その前に、まずは市政に対して市民がどう参画してくれるのか、していただけるのか、このことを重点に取り組んでいきたいと思っております。
したがって、そのテーマというものは、たくさんあると思います。もちろん、安全・防犯・防災活動は言うに及ばず、そのほか住民健康推進活動など、多岐にわたると思っております。こういったものの中から選考をしていきたいと考えております。
それから、インバウンド、これは、また横文字で大変申しわけございません。インバウンドにつきましては、特に、東アジア地域からの誘客ということが最も大事であると思っております。特に、中国、今、6万元でビザの発給が可能になっていると。6万元といいますと、6万元にあとはゴールドカードを持っておればビザの発給がオーケーという状況になっているわけでありますので、中国からの誘客は非常に有望であると思っておりますので、この点につきましては、さまざまな、私、アイデアがございますが、今、まだ披露をする状態ではございませんので差し控えますが、いずれにしても東アジアへのトップセールスの展開、プロモーションを通じたトップセールスの展開については格別な意を用いて行っていきたいと考えているところであります。
私からは、以上であります。
○副議長(一戸兼一議員)
商工観光部観光局長。
○
商工観光部観光局長(笹村 真) 私からは、観光の誘客の数字ということで、まず10%を設定した理由ということでございますが。
19年度に設定した観光客等の入り込みなどの目標値につきましては、これまでの入り込み客数の推移、それから新幹線の八戸開業などの資料をもとにして、大まかな目標値として設定したものであります。
それから、外国人の割合でございますが、割合の計算はしていないのですが、平成19年度では、外国人の入り込み数は約2万4000人でございました。20年度は、大分ふえまして4万5000人ほどになっております。
このような状況もきちんと踏まえまして、今後策定する観光振興アクションプログラムでは、再度、きちんと現状分析をして、その上で今後の観光振興策も踏まえまして、将来の目標値をきちんと設定していきたいと考えております。
以上であります。
○副議長(一戸兼一議員) 教育部長。
○教育部長(大谷雅行) ホームページについてでございますが、すぐ訂正、更新できる部分については、すぐ対応してまいります。機械的、システム的にすぐできる部分については、教育長の熱意も含めて対応できればと思っておりますが、ただ、やはり、構造的な部分とか、全体的な部分にかかわる面については、少し時間をいただきたいと思います。今、教育振興基本計画にも取り組んでおりますので、これについても、わかりやすく解説しながらホームページに載せたいと思っておりますので、その際にあわせて考えてまいりたいと考えております。
それから、AEDについてでございます。
18年度に、中学校にまず先行して中学校全校にAEDを設置したわけですが、その際にも、この次は小学校だということで、予算要求していこうという流れでございました。
予算要求していく段階では、当然、教育委員会会議にもかけられることでございます。その段階でも議論にはなっておりまして、その必要性についても議論されておりますし、また、財政的な面についても議論されておりまして、その中で、庁内でできるだけ教育委員会としての考え方を説明しながら、予算編成まで持っていってもらいたいというようなお話でやってまいりました。
小学校設置までは、多少時間がかかっておりますが、22年度予算、3月で議決していただきましたけど、その段階で、小学校については計画的に進めていくということで、9校分の予算を議決していただいております。その9校分でございますが、修斉小学校、草薙小学校、自得小学校、小友小学校、三和小学校、高杉小学校、船沢小学校、三省小学校、致遠小学校でございます。いずれも、近いところに公共施設とか、あるいは中学校と離れていたり、借りられるようなところがないところ、不便なところということでピックアップしたものでございます。その段階では、22年度はとりあえず9校ということで、年次計画で進めていこうという考え方でございました。
その後、御承知のように選挙がございました。新市長によりまして、ただいまの残りについては一括して設置していくということで、補正予算に計上させていただいているということでございます。
以上です。
○副議長(一戸兼一議員) 3番。
○3番(伏見秀人議員) 再々質問をさせていただきます。
1番の項目です。よくわかりました。
ただ、やはり、先ほどもお話ししましたように、市民税の1%をいろいろな各種団体に支援していくということと、同じ繰り返しにはなりますが、協働していくということの体制づくりをぜひ組み立てて、きちんと示しながらやっていっていただきたいということと、それから、市民各団体もいろいろな計画、当然、年次計画とかあるわけですから、とかく4月云々とか、途中とか、いろいろな、どうしても予算、それから議会のことはありますけれども、いろいろな決定をしてから、2週間、3週間ですぐ手を挙げろとかそういうことのないように、できるだけ早目にその辺のPR等をぜひやっていただきたいと思います。
それから、外国人観光客云々です。
まさに、本当に、これから1500万、2000万人を国も目指していくということですから、当然、多くの外国人が来ると。今は、実際は、中国人もよくテレビに出るように、ゴールデンルート――東京から大阪のライン、そして非常に富士山が人気ということが随分テレビに出ていますが、当然、東北の一番の山である岩木山も売り込んで、やはり、中国の人というのは山が好きみたいですね。富士山とか岩木山みたいな平野からの山、ああいう非常に見ばえのいい山というのは、余り中国にはないのです。憧れるみたいですので、ぜひその辺も含んだ。
やはり、いろいろな資産があります。例えば、弘前と中国のいろいろな歴史的な、また、いろいろな文化的な流れの中においても、弘前のまちが風水に基づいてまちづくりがされているとか、それから、孫文の辛亥革命に加わった山田兄弟の話とか、いろいろなものがつながっていく、また友好的なものになっていくものもたくさんありますので、そういう材料も掘り起こしながら、ぜひ進めていっていただきたいと思います。
それから、教育委員会のほうです。
ホームページの件はわかりました、ぜひそのように。あと一つ、ぜひ、これから直すとき、もうちょっと字を大きく、ぜひそれをお願いしたいと思います。
それから、AEDの件です。
いわゆる3分の1ずつ3年計画だということで、先ほど、私は、なぜ3年計画なのですかと。いわゆる、リースにすると年間約200万円ぐらいと想定していますが、それが70万円ずつ3年計画ということに、やはり、教育委員会としてそういう決断をしたのは非常に残念だと思っています。
やはり、子供たち、住民の本当に命にかかわるところ、校舎耐震化、確かに何億円もかかってすぐできないかもしれませんが、そういうような意識の、ぜひ教育委員会の方々は、これからはその辺を十分心得て、新しい体制になったということでAEDも全部つくということですから、これからの教育委員会の活躍をよろしくお願いいたします。
終わります。
○副議長(一戸兼一議員) 暫時、休憩いたします。
午後2時45分 休憩
――――――――◇――――――――
午後3時10分 開議
○議長(藤田 昭議員) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
7番松橋武史議員の登壇を求めます。
〔7番 松橋武史議員 登壇〕(拍手)
○7番(松橋武史議員) 子供たちの未来のため、一生懸命汗を流して働く市民のため、将来の弘前市民のためを思い、通告に従い質問をいたします。
質問の第1項目めは、学校週5日制についてであります。
現在、学校週5日制は、1992年9月から月1回の土曜日休業、1995年4月からの2回の土曜日休業の実施を経て、2002年に完全実施され、同4月から国公立の学校は毎週土曜日を休みとしております。また、この完全学校週5日制の実施と同時に、教育内容を厳選し授業時間を縮減した中学校の学習指導要領が全面実施され、ゆとり教育の象徴ともされました。
学校週5日制のねらいは、子供が家庭や地域社会で過ごす時間をふやし、主体的な活動を促すとともに、学校、家庭、地域が相互に連携して、生きる力をはぐくむ取り組みを進めることとされますが、背景には教育委員会の労働時間の削減という労務政策上の要請があったことは周知の事実であり、子供を地域に返そうという教育理念は、いわば後づけ的に生み出された理屈だったと言ってよいとも指摘されております。
学校週5日制の導入をめぐっては、学校外の受け皿が不足する。当初から課題とされてきました。当市では、受け皿になる活動や施設が不十分であるとの声が多数あります。また、家庭にゆだねられる部分が大きくなることにより、恵まれた家庭とそうでない家庭で生じる教育格差を懸念する声もあります。
学校週5日制のもとで、教員の勤務実態はかえって厳しくなっているという指摘もあります。
土曜授業については、学力低下が叫ばれる中、補習などの名目で土曜日に授業をする学校がふえているようであります。文部科学省の2009年度調査では、全国で休日に補習を行う公立小学校は3.4%、中学校は9%でありました。
2010年1月には、東京都教育委員会が、公立小中学校が土曜日に正式な授業を行うことを認める方針を区市町村教育委員会に通知し話題となりました。通知の背景には、学力低下論を背景に授業時間をふやした新しい学習指導要領への対応等がありますが、週5日制の形骸化を不安視する声もあります。
そこで、お伺いいたしますが、この週5日制の導入後、子供たちの生活にゆとりは生まれたとお考えか。学校週5日制の意義づけは破綻したと指摘する方々も多いようですが、お考えをお聞かせください。
学校教育中心主義による子供の管理が拡大したと思いますが、いかがでしょうか。
学校外の子供の生活保障に向けて、いわゆる地域の受け皿についてでありますが、小学生には何か用意されているようでありますが、中学生の世話は、実質的に部活に任されているようであります。部活をやっていない子供は、どこで何をしているのでしょうか。
ある校長は、「低階層の子供たちにも学力をという視野に立つなら、週6日制に戻すほうがベター。その子供たちの学習機会がふえ、面倒を見てもらう機会がふえるから。家庭学習に期待できなければ、必要な基礎基本を身につけるために学校が責任を持たざるを得ない。」と指摘しております。
1992年の学校週5日制の開始時期と比べて、行政と民間の協働、住民主体の取り組みはどう変わったかお答えください。
教員の勤務実態についてでありますが、土曜日の勤務と合わせると、学校週5日制になっても週末に授業の準備を行う教師がかなりの数に上ります。月曜日から金曜日までの時間は、忙し過ぎて授業の準備に時間が割けないのが現状であります。それゆえ、週末に仕事がずれ込んでいるようでもあります。
月曜日から金曜日までの勤務時間が、ゆとり教育以前よりも長くなったことと、休日のはずの土曜日にも学校で働く教員が多数いること、週末に仕事を持ち帰る教員も少なくないこと、土曜日の振りかえ休日がなくなった分、夏休み等に勤務する日数が多い。
このような教員の多忙感化、多忙化が教育改革への取り組みに影響を及ぼしていると思うが、いかがでしょうか。
教育改革は、その担い手の多数から支持を受けていないとすると、教育現場の活力を高めることでしか効果が上がらないはずの改革が、かえって現場のやる気をそぐ形となっていると考えますが、いかがでしょうか。
次に、国民健康保険料引き上げについてであります。
私が、ここで問題にしたいのは、市民に対しての説明、周知が徹底されていなかったことであります。
2009年には国保特別会計の基金が底をつく、このことは数年前から想定できたはずであります。
ことし3月議会の一般質問で、保険料の引き上げを表明しました。質問がなければ、どの時点で表明しようと考えていたのでしょうか。
3月議会にて、国保特別会計当初予算案を可決。4月、葛西新市長が誕生されました。5月24日、保険料17.05%引き上げの方針を決定。5月28日、国保運営協議会に引き上げを諮問、了承。このとき、マスコミに対し情報公開をどのようにしたのか。
6月1日、議会運営委員会にて、6月定例議会、保険料引き上げを提案する方針を示すが、内容までは明らかにしませんでした。なぜ、隠すことになったのか。なぜ、内容を明らかにしなかったのかお答えください。
6月3日、葛西市長は保険料引き上げを決裁。8日、6月定例議会を開会。15日、一般質問を開始。16日、議会運営委員会、ここでも国保料引き上げの内容には触れませんでした。17日、一般質問終了後、国保関連議案を追加提出し、ここでやっと議員に改定内容を説明。これまで、改定内容を説明する機会がたくさんありながら、なぜ、翌日、厚生常任委員会にて審査し採決するという日程を把握していながら、ぎりぎりのこの日にわざわざ決めたのかお答えください。
6月18日、厚生常任委員会にて保険料引き上げを可決。24日、本会議にて保険料引き上げを可決、閉会いたしました。7月13日には、国保加入者に新料金の通知を発送開始をしております。6月24日に可決し、発送開始までの20日間、この20日間に市民に対しどのような方法で周知をしたのか。発送までに市民の何%の方々に知らせることができたのか。何%の市民に理解を得られたとお考えか。市民に対し説明、周知は十分だったとお考えかお伺いをさせていただきます。
新しい額での納入通知書を市民に送る際、引き上げの理由や経緯の説明文書を同封することで、周知、理解され、これほどの混乱や怒りを買うことはなかったのではないかと考えられますが、なぜ同封しなかったのかお答えください。
質問の第3項目めは、弘前大学が当市に与える影響と必要性についてであります。
政府の2011年度予算概算要求をめぐり、86国立大学法人でつくる国立大学協会は、運営費交付金の1000億円規模での削減が懸念され、27大学が消滅しかねないとの試算をまとめました。
1000億円が削減されれば、小樽商科大学の15億円を初め、福島大学の35億円など交付金が少ない大学順に合計すると27大学分に相当するという。実際には、各大学の交付金がほぼ一律に削減されると見られております。
弘前大学はもちろん、当市にも大きな影響を受けることが想定されますがいかがでしょうか。また、このようなことにならないためにも、市としてすべきことがあると思いますが、今日まで何をしてきたのか。また、今後の対策についてお伺いをいたします。
質問の第4項目めは、当市の雇用対策についてであります。
(1)雇用対策・地域資源活用臨時特例費についてであります。
県総務部の資料によりますと、県分と市町村分の2010年度普通交付税決定額は、臨時財政対策債の発行可能額を加えた実質的な地方交付税は、県分は前年度比8%増の約2760億円、市町村分は9.6%増の約2237億円であります。
市町村別の雇用対策・地域資源活用臨時特例費は、弘前市が東北トップの5億9750万円でありました。この5億9750万円の有効的な使い方が求められるわけでありますが、具体的な事業と期待できる効果についてお伺いさせていただきます。
(2)ひろさき仕事おこし推進事業についてであります。
同事業は、民間から雇用を伴う事業プランを募集し、採決された業者は、市が提案者となる業務委託契約を結び新規雇用者の人件費などを負担する。事業終了後も継続雇用が期待できると聞き及んでおります。
具体的な事業内容と事業費について、また、今後の展開についてお伺いいたします。
(3)客車乗務員の導入についてであります。
弘南鉄道と弘前市は、弘南鉄道大鰐線の利用促進を図るため、弘南鉄道大鰐線魅力向上業務について委託契約を締結し、接客から観光案内など幅広いサービスを一元的に提供する客車乗務員――いわゆるトレインキャストを導入するとのことでありますが、その目的、目標、今後の展開についてお伺いさせていただきます。
質問の第5項目めは、当市のご当地グルメ・B級グルメについてであります。
現在、青森県にも八戸市のせんべい汁、十和田市のバラ焼き、黒石市のつゆやきそばなど、全国大会に出場できるようなメジャーなものから、これからまちおこしの一つとしてアイデアを出し合い、自治体と地域・団体が一丸となって積極的に取り組んでいる自治体もあります。
当市には、現在これといったものは残念ながらまだありませんが、先般の答弁では、B級グルメについては、現在、弘前市には話題となるようなものはない状況でありますが、民間団体等でB級グルメへの取り組みの動きがあれば、アイデアの実現に向けて協力してまいりたいとの考えでありました。
動きがあれば協力するという市の考えは、言いかえれば、動きがなければ協力のしようがないとも言えます。これでいいのでしょうか。非常に消極的であり、取り組みにやる気を感じられません。
先般の一般質問でも紹介しましたとおり、他市では行政主導でご当地グルメ・B級グルメを活用した観光やまちおこしをしている団体もたくさんあるのであります。
そこで、お伺いいたしますが、葛西市長のご当地グルメ・B級グルメへの基本的な考え方について、また、これまでと今後の取り組みについてお伺いいたしまして、壇上からの質問を終わります。
〔7番 松橋武史議員 降壇〕(拍手)
○議長(藤田 昭議員) ただいまの質問に対し、理事者の答弁を求めます。市長。
○市長(葛西憲之) 松橋武史議員の質問に対し、私から、まず最初に第3の項目、弘前大学が当市に与える影響と必要性についてにお答えをいたします。
高等教育機関は、学術研究資源であり学都弘前を誇る当市にとって貴重な財産であります。その中でも、知の拠点として中核をなすのが国立大学法人弘前大学であります。
弘前大学は、建学以来「世界に発信し、地域と共に創造する弘前大学」の理念のもと、多くの人材を輩出するとともに、あらゆる分野において地域への貢献を意識して研究活動を初めさまざまな取り組みを展開しております。現在は、5学部と大学院を合わせて約6,900人を擁する総合大学であります。
弘前大学による平成20年度の試算では、当市への経済波及効果は約77億円で、弘前大学の存在意義及び当市への影響は非常に大きいものであります。
こうした中、国立大学法人の基盤的経費である運営費交付金については、毎年度削減されており、各大学、特に地方の国立大学にとりましては非常に厳しいものとなっております。
弘前大学では、管理的経費の圧縮などで同交付金の削減に対応しておりますが、大学予算の縮減は、我が国の知的基盤、発展の礎を崩壊させるとして、東北地方の6大学と共同で緊急声明を発表するなど、強い危機感を示しております。
さらに、国の来年度予算の概算要求基準では、一律1割削減が求められております。それに対し、文部科学省の概算要求では、同交付金を2.8%増の1兆1909億円の確保を目指すとしておりますが、予算編成作業の過程では厳しい状況も予想されます。
市では、同交付金の配分方法に関し、地方において果たす大きな役割や特性を考慮したものになるように、国への働きかけについて県に対し重点要望事項としてお願いしているところでありますが、今後とも、弘前大学が同交付金の適正な配分を確保できるように、県などの協力を求めながら対応してまいりたいと考えております。
次に、4の項目、当市の雇用対策についてのうち、(2)ひろさき仕事おこし推進事業についてお答えをいたします。
仕事おこし推進事業は、現在の厳しい雇用情勢の中、失業者や離職者、学卒者などに対して雇用の機会を創出するため、今年度、地域経済活性化基金を利用して新たに実施した事業であります。
具体的には、失業者等を新たに雇用し、介護・福祉、子育て、医療、情報通信、観光、環境、農林、治安・防災、教育・文化などに関連する分野の新たな事業プランを民間企業や団体、NPO法人、個人事業主などから市に提案していただき、審査を経た後、今後とも弘前地域の産業の活性化に貢献し、継続的な雇用が期待されるプランについて、当市が提案者に業務委託して実施するというものであります。
条件といたしましては、事業経費に占める新規雇用の人件費の割合が、おおむね2分の1以上であることや、失業者等を雇用する期間が原則1年以上とすること、市の委託事業としてふさわしい公共性を備えたものであることなどであります。
今年度の委託契約は、委託締結日から平成23年3月31日までといたしますが、平成23年度についても、22年度の業務実績を調査した上で、引き続き業務委託を可能とするものであります。
この事業に係る平成22年度予算は、2500万円を用意しており、民間事業者等から提案されたプランの事業内容について、実現性、新規性、公益性、事業・雇用の継続性等が特にすぐれているものから順に、予算の範囲内で採択していきたいと考えております。
仕事おこし推進事業のスケジュールについては、募集を8月23日から9月22日までとし、その後、庁内の関係課の評価並びに仕事おこし推進事業審査委員会による審査を経て、最終的に決定する予定であります。
10月には、市と業務委託契約を締結できる見込みでありますが、その後にハローワーク等で求人募集を行っていただくことになりますので、事業の開始は11月中になるものと考えております。
現在のところ、まだ事業プランの提出はございませんが、先日実施した説明会では、31の事業所や団体等の参加があり、関心の高さをうかがわせたところであります。
今回の仕事おこし推進事業は、失業者等の新たな雇用拡大に結びつくほか、企業や団体等にとって新たな事業を展開するきっかけとなるものであります。
現在のところ、この事業は、22年度、23年度において展開していく予定としておりますが、今回提出されるプランの内容や審査結果、事業者の反応等を勘案した上で、予算の規模も含めて、事業の継続について改めて検討してまいりたいと考えております。
以上であります。
このほか、担当の部長、副市長及び教育委員会から答弁をいたします。
○議長(藤田 昭議員) 企画部長。
○企画部長(蒔苗貴嗣) 私からは、4の項目のうちの、(1)雇用対策・地域資源活用臨時特例費についてお答えをいたします。
雇用対策・地域資源活用臨時特例費は、平成22年度の地方交付税において新設された項目であります。雇用創出及び農林漁業の活性化など、地域資源の活用に資する事業の実施に必要となる経費を、各地方公共団体の基準財政需要額に計上する形で算定しております。
その内容でありますが、市町村に配分される総額は2250億円で、配分に当たっては歳入合計に占める自主財源の割合、第1次産業就業者比率、年少者人口割合、高齢者人口割合、市民1人当たりの農業算出額をもとに計算され、当市には5億9749万6000円が配分される予定となっております。
次に、この充当事業でありますが、この特例費が新設された目的を踏まえ、産業振興及び雇用創出に係る事業の財源に充てることとしております。
また、当市における経済と雇用を取り巻く厳しい状況がこの先も続くことに備え、地域経済活性化基金に積み立てて、来年度以降の財源とすることも視野に置いております。
ちなみに、現時点における今年度の雇用対策事業でありますが、各種の雇用奨励金に加え、6月補正予算で措置した市単独の雇用対策事業が11件で1億2000万円余りとなっております。
続きまして、4の項目の、(3)トレインキャストの導入についてお答えをいたします。
トレインキャストは、国のふるさと雇用再生特別交付金により造成された、青森県ふるさと雇用再生特別基金を活用して実施する「弘南鉄道大鰐線魅力向上事業」の中核として設置されるものであります。
本事業は、利用者の減少により厳しい経営が続いている弘南鉄道大鰐線を市民の生活交通手段として安定的に維持していくために、利用環境の向上などを通じて大鰐線の魅力を高め、その魅力をPRすることによって利用促進を図ることを目的としております。
この事業の中で、トレインキャストは、弘南鉄道大鰐線を舞台として、利用者に心地よい時間と空間を楽しんでいただくための演出をする新しいスタイルの乗務員として、車内における接客はもちろん、利用しやすく親しみのある駅づくりやサイクルトレインを活用した観光ルートの検討、地域住民への利用意識啓発活動など、大鰐線の利用促進とサービス向上に資する幅広い業務の企画・運営に取り組むものであります。
事業の実施は、弘南鉄道株式会社に委託しており、現時点では5名の採用予定に対し、2名のトレインキャストが弘南鉄道OBである指導役のもとで、9月後半のデビューに向けた研修を行っております。なお、残る3名については、ハローワークを通じて追加募集を行っている状況でありますが、先ほど連絡がありまして、2人雇用を決定したということであります。
経費節減のための合理化により、顧客サービスの向上や積極的な営業活動に対応できる十分な人員の配置に苦慮している状況下で、トレインキャストが創意工夫して前向きに取り組むことにより、会社の弱点を補い、利用者減少の悪循環から脱することができるよう大いに期待しており、市としても大鰐線の魅力向上と利用促進に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(藤田 昭議員) 副市長。
○副市長(小笠原靖介) 私からは、項目5、当市のご当地グルメ・B級グルメについてお答えいたします。
B級グルメにつきましては、具体的な定義が定められていないものの、B-1グランプリといったB級グルメの祭典や各種メディアによりたびたび食の話題として取り上げられており、まちおこしの材料としても注目されてきていることから、特定の地域のみで浸透している料理である、いわゆるご当地グルメの一つとして、地域の魅力となる重要な要素であると考えております。
しかしながら、今のところ当市には話題となるB級グルメと言えるものはない状況にあります。
こうした中で、市では、ことし12月4日に予定されている東北新幹線新青森駅開業に向け、その効果を最大限に活用するため、弘前感交劇場をキーワードに、市民と観光事業者などが一丸となって誘客に向けた情報発信、観光客の受け入れ態勢の整備、充実に取り組んでいるところであり、食の魅力の情報発信についても弘前感交劇場実務者会議――通称やわらかネットの活動等でも話題として取り上げ、検討してきたところであります。
その中から生まれた取り組みの一つとして、この津軽地域でお総菜や酒のつまみとして愛されてきたイカメンチを、地元に定着したご当地グルメとしてブランド化を図り、その魅力を全国に発信しようとするものがあります。
この取り組みの実施主体となるグループ「弘前いがめんち食べるべ会」は、これまでB級グルメとしての方向性も含めて、今後の展開について慎重に検討しながら、情報収集、調査の活動を続けておりましたが、現在さらなる事業の推進に向けて動き出しており、市といたしましても、情報収集や補助金等の支援情報の提供、PR活動など、グループの意向を確認しながら、積極的に協力しているところであります。
また、方言である津軽弁を弁当の総称としてブランド化し、津軽のおいしい食を弁当形式で提供し、地域の活性化へつなげていこうとする「駅弁・空弁・津軽弁プロジェクト」も、同じくやわらかネットの活動の中から生まれた取り組みでありますが、ことし4月21日から販売をスタートし、8月1日からの第2期試験販売では、津軽・弘前の名物となり得る弁当として、10事業者19種類が弘前駅自由通路等で販売されております。
このような民間団体の活動は、観光振興も含め地域の活性化に大きく寄与することから、今後も弘前感交劇場の中で、食も含めた新たな資源の掘り起こしと磨き上げについて議論を続けながらアイデアの実現に向けて、市としても積極的に協力してまいりたいと考えております。
また、ご当地グルメとしては、来春、桜が満開の弘前公園を舞台として津軽伝統の食、津軽そばが紹介された小説「津軽百年食堂」の映画が公開予定となっており、津軽の食をPRする絶好の機会となると考えております。
このほかにも、生産量日本一を誇るりんごのまち弘前ならではのスイーツ、アップルパイやご当地サイダー、ご当地アイスなど、これまで地元で愛され続けてきたいわゆるご当地グルメが、当市を初めとする津軽地域には数多くあることから、市といたしましてはB級という言葉にとらわれず、さまざまな機会をとらえて津軽の食をPRしながら、弘前の魅力の発信に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(藤田 昭議員) 教育長。
○教育長(佐藤紘昭) 1の項目、学校週5日制についてお答えいたします。
学校週5日制は、平成14年度から完全実施となり、8年を経過いたしましたが、一部に課題があるとの声はあるものの、ほぼ定着しているものと認識しております。
平成20年1月の中央教育審議会の答申の中で、「学校週5日制は、学校、家庭及び地域の三者が互いに連携し、役割分担をしながら社会全体で子どもを育てるという基本理念のもと、社会全体の週休2日制の導入とともに、長い時間をかけて段階的に導入された社会システムである。また、国際的にもほとんどの国々で学校週5日制が導入されており、これを維持することが適当である。」としております。
教育委員会といたしましては、学校週5日制の趣旨を踏まえ、確実に継続できる取り組みを一層充実するよう、今後も家庭・地域と連携してまいりたいと考えております。
また、土曜日における学校外の受け皿についてですが、子供たちが自主的、主体的に選択し参加できる体験活動としましては、社会教育施設を活用した「サタディプラン」と称する事業を実施してきております。
昨年度の実績といたしましては、中央公民館等において、自然観察クラブ、科学クラブ、やきものクラブ、ふるさとクラブなど、八つの子どもクラブを実施し、またプラネタリウムを開放した「みんなで星空散歩」、あるいは「博物館の親子鑑賞」「図書館ワンパク体験」「親子郷土文学館散歩」などを実施し、延べ2,400人の子供たちが参加しております。
また、市民ボランティア指導者の協力を得て、スポーツ、文化などの体験活動として「ウイークエンド子どもクラブ」と称する事業を実施してきており、昨年度の実績といたしましては、「子ども囲碁クラブ」や「子どもウォーキングクラブ」や「子どもサッカークラブ」など10のクラブを実施し、延べ2,200人の子供たちが参加しております。
このほか、小学校のスポーツ少年団や中学校の運動部、文化部の部活動に加入している児童生徒は、土曜日に練習試合や各種大会に参加して、地域の方々や家庭の支援を得ながら有効に過ごしているものと思っております。
また、教育の直接の担い手である教員の多忙化についてですが、文部科学省の調査によりますと、教員の1カ月当たりの残業時間は、休日も含めて約42時間であるとのことであります。
特に、来年度からの学習指導要領の全面実施に伴い、年間授業時数がふえることによって週時間割が過密になることが予想されることから、既に各学校において、週の時間割の工夫、検討を行ったり、学校行事を精選、見直しをして授業時間と授業の準備時間の確保に努めております。
今後とも、先生方の事務処理等、公務の効率化を図り、先生方が一人一人の子供と向き合う時間をしっかりとつくり、意欲と活力に満ちた教育に専念できるよう、より適切な環境づくりに努めてまいりたいと考えております。
以上です。
○議長(藤田 昭議員) 健康福祉部長。
○健康福祉部長(髙橋文雄) 続きまして、2の項目、国民健康保険料引き上げについてにお答えいたします。
このたびの国民健康保険料の引き上げにつきましては、広報が不十分である、周知期間が短過ぎるなどの御指摘がありました。これにつきましてはおわび申し上げ、今後の国保運営に生かしてまいります。
市民に対する広報といたしましては、市議会の審議終了後、7月15日号の広報ひろさき、また8月1日号のこくほ特集号でお知らせいたしましたが、さまざまな御質問、御意見をいただきましたので、臨時相談窓口での主な相談内容について、改めて市のホームページでお伝えしたほか、9月15日号の広報ひろさきにも掲載することとしております。
当市の国民健康保険財政は、高齢化とそれに伴う医療費の増高により、平成18年度以降、毎年度収支不足となっておりました。国保の財政調整基金を取り崩し不足分を補てんしてまいりましたが、基金も底をつき、やむを得ず国民健康保険料を引き上げざるを得ない状況となったものであります。
本年3月の定例市議会における国民健康保険料の引き上げ表明についてでありますが、医療費や国、県の補助金、国民健康保険料の収支状況が未確定のため、具体的にお示しできなかったものでございます。
また、国民健康保険料引き上げの議案を6月議会において追加提案とさせていただきましたのは、引き上げ幅を決定するに当たり、可能な限り決算額に近い金額を把握し、引き上げ幅も現実的なものとするためであります。
次に、国民健康保険に係る条例改正等を審議する国民健康保険運営協議会につきましては、今後、積極的に公開してまいりたいと考えております。
また、7月13日に納付書を発送いたしましたが、その封書に料率改定に係る説明書を同封すべきとの御指摘でございます。今後は、そのような対応を検討してまいりたいと考えております。
国民健康保険の現状につきましては、きめ細やかな広報に努めてまいりますほか、出前講座等でも説明をしてまいりますので御理解をお願いいたします。
以上であります。
○議長(藤田 昭議員) 7番。
○7番(松橋武史議員) 1番目から、学校から質問等、また意見等申し上げさせていただきますが、佐藤教育長の御答弁では、導入後8年間定着してきたと、見直し等、改善が必要ではないというような文科省から言わされているような答弁で大変がっかりしたわけでありますが。それともう一つ、社会が週休2日制になっていると、社会のお父さん、お母さんが働く現場が週休2日になっているような話でありましたが、弘前市の現状、弘前市の会社、事業者が2日休んでいる会社がありますか。どういう認識でいるのでしょうか。
それと、若干お話しさせていただきますが、この制度が、低所得者の多い青森県、弘前市に合っているのか、これは8年たった今、検証する時期なのかなと私考えております。
さきにも申し上げたとおり、弘前市は共働きをしなければ生活ができない方々、また、夫婦ともども畑に行き作業する方々、たくさんいるわけであります。現在、小学校1年生、2年生、子供たちが土曜日に家に残されたままという状況がかなりあります。
ですので、そういった意味からも情報収集に努めていただきたいと思います。
それと、保護者、この場合はおじいちゃん、おばあちゃんは該当しないのかなと。やはり、子供の教育というのは、親がしっかりと向き合ってしていくべきものと考えることならば、親御さんからの今のこの現状、ちょうど今のお母さん方、中学校の子供たちを育てているお母さん方、お父さん方というのは、学校週6日制のお父さん、お母さんが多いのかなということも言えますから、そういった意味でも、今現在そういった子供たちを抱え教育している親からの意見や要望、そういった情報収集にも努めていただきたいと思います。
それと、学校の先生方、これは文科省では42時間でしたか、こんなものではないかなと思います。というのも、土曜日、日曜日は学校の先生方、自由に学校を使えております。そしてカウントするような、何時に入って何時に出たというようなこともやられていません。やる必要がないのでしょう。
そういった意味からも、その文科省のデータ42時間というのはいかがなものかなと思うのですが、もう少し多い数字になるのではないかと私は思うわけでありますが。学校の先生方、本当に宮本議員からもありましたとおり、本当に大変な状況であることは教育長、把握していることと思います。
適切な環境づくりに努めてまいりたいと締めくくったわけでありますが、この学校の先生、教える側の先生がくたびれていて、どうしようもない状態では、学ぶ子供たちに大変な影響を与えるわけでありますから、しっかりと適切な環境づくり、これは先生方の意見収集、どういったことで改善されるのかということを、しっかりいま一度、教育委員会からの押しつけるものではなく、やはり現場の声を拾って、今、佐藤教育長が述べたとおり、適切な環境づくりに努めていっていただきたいと思います。質問はいたしません。
次に、国保についてでありますが、市民より、引き上げを決めた6月定例議会の審議にて、議論が不十分だったのではという問題視する声や、我々議会からも全員協議会などを通じてもっと早い段階で議会への説明、議論が必要だったのではないかという先輩議員からの指摘もあります。
市民に対して、市長からのメッセージがありました。議会に対し説明のタイミング等、市長自身これでよかったのかということを、市長から議会に対してのメッセージを賜りたいと思います。
それと、何度も7月15日以降周知したと、私が聞いているのは6月24日可決し、ここで決定したわけですね、値上げすることが。この後、発送する間、20日間、この20日間ですべきことがあったのではないかと聞いているのであります。
私自身、今の答弁では、この20日間何もしていなかったようにうかがえるわけでありますが、その20日間、何をしてきたのか。また、何もしなかったのであれば、何をすべきだったのか。その辺についてお伺いをさせていただきたいと思います。
それと、この混乱、20日間の間に周知が徹底されないのではないかということが思われれば、この混乱というのは想定できたのかなと。想定していたのか、それについても確認をさせていただきたいと思います。
それと、今回の事件というと大きな課題になりますが、問題について、市民に対し100点満点中合格点が50点だとすれば、私自身合格点だと思います。しかしながら、50点をとるための行政のサービスにしか取り組まなかったのではないかと思います。
葛西市長自身、この行政のサービス、取り組みについて市長自身今現在点数をつけるならば何点か。今後の反省材料等も含めて答弁をしていただきたいと思います。
そして、その100点ではないことは間違いないわけでありまして、具体的に何が足りなかったのか、お知らせ願いたいと思います。
それと、今後の話になるわけでありますが、今後このようなことがないように努めたいと健康福祉部長が締めたわけでありますが、市民の生活に直接影響を与える問題については、できるだけ早く、正しく情報を提供をされることが今後の課題、ますます強く求められるわけでありますが、近い将来の公共料金等の値上げについては考えているのか。早い時期にお知らせ願いたいと思います。また、この場でお話しできるものがあればお話をしていただきたいと思います。
質問の3項目め、これ市長から答弁がありました弘前大学、これは日本共産党越先輩も同様に取り上げた内容でありまして、いささか日本共産党と共感するというと何か感ずるものがありますが、私も同感であります。
市長自身、県などと協力を求めながらという話でありました。
私は、それも一つでありますが、やはり弘前市に密着している、なくてはならない弘前大学であります。弘前市独自の国に対しての陳情、要望というものが必要と思われます。しっかり窓口を間違えないように陳情、要望をしていただきたいと思います。
一律カット1000億円というのは、私もこれは以前の政権、また旧大蔵省、財務省のやり方と同じようなやり方で納得いかないわけでありまして、今、民主党の党首選、総理を決める選挙をやっている中、必要なものは倍にする、また必要でないものは無駄をしっかりと削減していくという候補者もいるようでありまして、14日2時ごろですか、新代表が決まるわけであります。そういった中でも、慎重に対応をしていっていただきたいと思います。
それと、質問の4項目め、雇用対策についてでありますが、(1)、(2)についてはよくわかりました。これについてはしっかりと22年、23年度で2カ年にわたって、また、この事業の反応がよければ続けていくという内容の答弁でありましたので、期待をいたしたいところであります。もし準備があれば、この(2)の審査委員のメンバー、このメンバー構成だけでも、ここでお答えできるのであればお答えいただきたいと思います。
それと、トレインキャストの導入についてでありますが、これについては大鰐線、さきに工藤良憲議員が取り上げたわけでありますが、しっかりと工藤良憲議員の声も、また相談をしながら、しっかりと進めていっていただきたいと思います。
また、きょう現在、応募してから5名中4名とのことでありました。しっかり人員確保、だれでもいいというような内容でもありませんし、この4名の詳しい資料があれば、これ地元の方々のほうがよいのかなと、津軽弁で接待をし、観光案内をしたほうがより深い津軽を知っていただく、弘前市を知っていただくチャンスになるのかなとも思います。この方々にもしっかり教育をする上でも、石川の大仏公園等、より説明をしやすいような環境を整えながら事業に取り組んでいただきたいと思います。
それと、質問の第5項目め、当市のご当地グルメ・B級グルメ、私もどちらでもよいのでありますが、しっかりと若い方々が観光に来ます。また、レンタカーの観光、いろいろな場面で観光を通じて、こういった食を求めてくる方々もたくさんいるわけであります。
その中で、副市長からすごく積極的に、前向きな、そういった団体に対してこういった予算もある、補助金もあるのだということで示しながらやっていきたいということでありましたので、ひとつ安心をしたところでありますが、先般のこの場面にはもちろん葛西市長もいらっしゃったことと思います。
知事が、陸奥新報の囲みの記事で、弘前市がすごい、こう持ち上げているのです。市長、いなかったですかね。「弘前がすごくて、『おーっ』と思うくらい仕掛けまくっているんですよ。感服するところが……」という結びでくくっておりまして、この感交劇場等々に期待をしているようであります。特別、他意は感じられません。本当に、この弘前市の魅力について思っての発言なのでしょう。
副市長の答弁にも、昔から弘前市で愛飲されている、僕もたまに山のほうに足を向けますと、どこのメーカーだろうと思うようなサイダーが出てきたりします。こういったものを活用しながらも、取り組むのがどうなのかなと。
ラムネやサイダー、珍しいものでは、たこ焼風サイダー、キムチラムネ、ラー油味、水ナス、こういった珍しいものもあるわけでありまして、弘前の清水森ナンバですか、そういったものや、さきの農林部長の答弁にもありましたシーベリー、こういったものも活用しながら、これは東目屋の団体が一生懸命普及に向けてやっているそうです。
このシーベリーは、ジャムや料理のソース、石けんなどに加工するとか、グミの仲間でオレンジ色、酸味が強い、私も食べに伺いました。生で食すると少し酸っぱいような感じがしますので、加工に向いているのかなということもあります。
それと、新幹線開業に向けての取り組みにも触れておりました。表参道に10月25日から11月7日まで約30店舗が出店します。しかし、弘前市はまだ出店に当たらないのかなと。それと明治神宮でご当地グルメの屋台村、これも同様であります。ぜひにも、何かしっかりとしたものを確立できればなと考えております。
それと岩木の嶽きみ、これ大分全国から問い合わせがあって、車、レンタカー等でかなりのお客様が嶽まで直接トウモロコシを買いに来ているようなことも伺っております。
市長、御存じでしょうか。この嶽きみが全日空国際線ファーストクラス、今月1日から、この嶽きみを振る舞っていると。やはりこういったところでも話題になるようにもなりました嶽きみでありますので、もっと積極的に嶽きみの宣伝等に力を入れていただきたいと思います。
それと、参考になりますが、三沢市では佐世保バーガーに続くということで「エアフォースバーガー」ですとか「八戸バーガー」、そういったことでいろいろ考え、アイデアを出しながらやっている方々もたくさんおります。どうぞ声をかけ合って、しっかりとしたB級グルメ、また観光に力を入れていただきたいと思います。
○議長(藤田 昭議員) 市長。
○市長(葛西憲之) このたびの国民健康保険料の値上げということにつきまして、私自身じくじたる思いがございます。
ただ、この問題につきましては、やはり以前からもっと市民に対する市からの情報提供ということが行われていればという思いもいたします。
そこを自戒といたしまして、今後、これらの情報提供につきましては格別の意を用いて行っていきたいと考えているところでございます。
それから、大学の交付金の問題でありますが、これについては、県、あるいはもちろん弘前大学学長とも思いを共通にしているところでありますので、連携をとりながら何とか国に声を届けることはできないか、私なりに考えてみたいと思っているところであります。
以上であります。
○議長(藤田 昭議員) 企画部長。あと3分です。
○企画部長(蒔苗貴嗣) 今後の公共料金、市民の負担に係る部分の予定はどうかということで、まず私からお答えいたしたいと思います。
市町村合併に際して、調整が必要とされておりました市民の負担が伴う手数料、使用料の中で未調整となっている項目は、水道料金と下水道使用料であります。そのほか、市が独自に制定している施設使用料とかそういう手数料、使用料の中で現時点で料金改定を予定しているものはございません。
ただ、合併時に調整済みで現在経過措置がとられている旧岩木地区、旧相馬地区の固定資産税等については、平成23年度分から旧弘前市の例により統合されることになります。
これらのことについては、上下水道料についてはこの後、上下水道部長、固定資産税等については総務部長から補足の答弁をさせていただきます。
○議長(藤田 昭議員) 上下水道部長。あと2分ですので、簡潔にお願いします。
○上下水道部長(白戸久夫) 水道料金と下水道使用料につきまして補足いたします。
現在、旧弘前市、旧岩木町、旧相馬村の三地区で異なった料金体系となっております水道料金と下水道使用料につきましては、市町村合併協議における協定により、平成22年度をめどに再編することとしておりましたが、まだ料金の統一はなされておりません。
今後、料金の統一に当たっては、社会経済情勢や財政状況を見きわめながら決定したいと考えておりますけれども、その際は上下水道ともに、より一層の経営努力をいたしまして、厳しい経済状況の中に置かれております市民の負担に配慮してまいる所存であります。
以上でございます。
○議長(藤田 昭議員) 総務部長。
○総務部長(佐々木富英) 続いて、税の統合関係についてお答えをいたします。
現在、旧弘前市、旧岩木町、旧相馬村の三区域で異なった税率となっております固定資産税、都市計画税、及び法人市民税につきましては、市町村合併協議会における協定により、平成22年度までの合併後5年度間は、合併前の税率をそのまま引きついでおります。
平成23年度からは、負担の公平性及び財政の健全運営の原則に基づき、旧岩木町、旧相馬村の区域に適用されております税率が、新弘前市の税率に統一されます。
なお、不均一課税の終了につきましては、周知に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(藤田 昭議員) 時間になりました。
以上をもって、一般質問は終わりました。
―――――――――――――――――
○議長(藤田 昭議員) 日程第2「諸般の報告」をいたさせます。
○事務局長(碇谷 明) (朗読)
――
―――――――――――――――――――――
諸般の報告
一 議員派遣
議員派遣第9号から第11号までの以上3件。
一 請願の受理及び委員会付託
請願第5号から第10号までの以上6件を受理し、所管の常任委員会に付託した。
以上
――
―――――――――――――――――――――
○議長(藤田 昭議員) 以上をもって、諸般の報告は終わりました。
―――――――――――――――――
○議長(藤田 昭議員) 日程第3、議案第75号から第95号までの以上21件を一括議題といたします。
議案第75号から第95号までの以上21件を一括問題とし、総括質疑を行うのでありますが、質疑の通告はありませんので質疑なしと認め、質疑を終結いたします。
次に、ただいま議題となっております議案中、議案第90号から第95号までの以上6件は、お手元に配付しております案件付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
―――――――――――――――――
○議長(藤田 昭議員) 日程第4「
予算決算特別委員会の設置」を議題といたします。
お諮りいたします。
議案第75号から第89号までの以上15件の予算決算関係議案審査のため、委員会条例第6条の規定により、議員全員をもって構成する
予算決算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査いたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(藤田 昭議員) 御異議なしと認めます。
よって、予算決算関係議案については、議員全員をもって構成する
予算決算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することに決しました。
予算決算特別委員会は、本日の会議終了後、議場において組織会を開催していただきます。
各常任委員会及び
予算決算特別委員会は、会期日程表の日割りによって審査を終了せられるようお願いいたします。
なお、各委員会は、日程中に審査が終わらないときは、休会中も審査せられるようお願いいたします。
―――――――――――――――――
○議長(藤田 昭議員) 日程第5、議員派遣の件を議題といたします。
――
―――――――――――――――――――――
議員派遣第9号
平成22年9月10日
議員派遣の件
地方自治法第100条第13項及び弘前市議会会議規則第159条の規定により次のとおり議員を派遣する。
記
1.平成22年度社会民主党(加藤とし子)行政視察
(1)派遣目的 倉敷市におけるくらしキック20~ごみ減量への挑戦~及び市民企画提案事業の調査並びに姫路市における姫路市環境づくり市民会議及び認知症サポーター100万人キャラバンの調査並びに高槻市におけるたかつき食育ネット及びたかつき男女共同参画プランの調査並びに富士市におけるふじクリーンパートナー事業及びふじなんでもゴミ情報誌「ごみへらしタイムズ」の調査
(2)派遣場所 岡山県倉敷市、兵庫県姫路市、大阪府高槻市、静岡県富士市
(3)派遣期間 平成22年10月中の4日間
(4)派遣議員 加藤とし子議員
(5)その他
――
―――――――――――――――――――――
議員派遣第10号
平成22年9月10日
議員派遣の件
地方自治法第100条第13項及び弘前市議会会議規則第159条の規定により次のとおり議員を派遣する。
記
1.平成22年度鷹揚会(工藤良憲)行政視察
(1)派遣目的 氷見市における地産地消の推進の取り組みの調査並びに魚津市における新エネルギーを活用した農業の今後の取り組みの調査
(2)派遣場所 富山県氷見市・魚津市
(3)派遣期間 平成22年10月中の4日間
(4)派遣議員 工藤良憲議員
(5)その他
――
―――――――――――――――――――――
議員派遣第11号
平成22年9月10日
議員派遣の件
地方自治法第100条第13項及び弘前市議会会議規則第159条の規定により次のとおり議員を派遣する。
記
1.平成22年度無所属議員(石岡千鶴子)行政視察
(1)派遣目的 小浜市における食のまちづくり条例の調査並びに羽咋市におけるまちづくり市民会議及び人事管理システム「人材育成基本方針」の調査並びに小布施町における町並み修景事業の調査並びに新潟市における駅前再開発ビル「ダイエー撤退」のその後の調査
(2)派遣場所 福井県小浜市、石川県羽咋市、長野県小布施町、新潟県新潟市
(3)派遣期間 平成22年10月中の5日間
(4)派遣議員 石岡千鶴子議員
(5)その他
――
―――――――――――――――――――――
○議長(藤田 昭議員) 地方自治法第100条第13項及び会議規則第159条の規定により、お手元に配付いたしました議員派遣第9号から第11号までの以上3件の議員派遣の申し出があります。
お諮りいたします。
議員派遣第9号から第11号までの以上3件について、議員を派遣することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(藤田 昭議員) 御異議なしと認めます。
よって、議員派遣第9号から第11号までの以上3件については、議員を派遣することに決しました。
―――――――――――――――――
○議長(藤田 昭議員) 次に、お諮りいたします。
議会は、議事整理の都合上、9月21日、1日を休会いたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(藤田 昭議員) 御異議なしと認めます。
よって、9月21日、1日を休会することに決しました。
以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。
次の本会議は、9月22日午前10時開議といたします。
本日は、これをもって散会いたします。
午後4時13分 散会
平成22年第3回定例会案件付託表
┌─────────┬─────────────────────┬──────────┐
│ 委 員 会 名 │ 付 託 議 案 │ 付 託 請 願 │
├─────────┼─────────────────────┼──────────┤
│ │ │ │
│ │ │ │
│ 総務常任委員会 │議案第90,91号 │ │
│ │ │ │
│ │ │ │
├─────────┼─────────────────────┼──────────┤
│ │ │ │
│ │ │ │
│ 厚生常任委員会 │議案第92,93,94号 │請願第5,6,7号 │
│ │ │ │
│ │ │ │
├─────────┼─────────────────────┼──────────┤
│ │ │ │
│ │ │ │
│経済文教常任委員会│議案第95号 │請願第8,9,10号│
│ │ │ │
│ │ │ │
├─────────┼─────────────────────┼──────────┤
│ │ │ │
│ │ │ │
│ 建設常任委員会 │ │ │
│ │ │ │
│ │ │ │
├─────────┼─────────────────────┼──────────┤
│ │ │ │
│ │議案第75,76,77,78,79,80,│ │
│
予算決算特別委員会│ 81,82,83,84,85,86,│ │
│ │ 87,88,89号 │ │
│ │ │ │
└─────────┴─────────────────────┴──────────┘...