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旧青森市 平成14年第2回定例会(第3号) 本文 2002-06-10
旧青森市 平成14年第2回定例会(第3号) 議事日程・名簿 2002-06-10

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  1. 青森市議会 2002-06-10
    旧青森市 平成14年第2回定例会(第3号) 本文 2002-06-10


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    ▼最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   午前10時開議 ◯議長(木村巖君) これより本日の会議を開きます。  本日の会議は「議事日程第3号」により会議を進めます。           ──────────────────────────  日程第1 議案第146号 公有水面埋立てに係る意見について 2 ◯議長(木村巖君) 日程第1議案第146号「公有水面埋立てに係る意見について」を議題といたします。  提案理由の説明を求めます。佐々木市長。   〔市長佐々木誠造君登壇〕 3 ◯市長(佐々木誠造君) 本日、追加提案いたしました提出議案について、その概要を御説明申し上げ、御審議の参考に供したいと存じます。  議案第146号公有水面埋立てに係る意見については、漁港施設用地として奥内字川合の地先公有水面の埋め立てに関し、県知事から意見を求められましたので、異議のない旨の意見を述べようとするものであります。  よろしく御審議の上、御議決を賜りますようお願い申し上げます。           ──────────────────────────  日程第2 一般質問 4 ◯議長(木村巖君) 日程第2「一般質問」を行います。  順次質問を許します。  13番高木紳也議員。   〔議員高木紳也君登壇〕(拍手) 5 ◯13番(高木紳也君) おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)13番、新風あおもり、高木紳也です。よろしくお願いいたします。  質問に入る前に一言ごあいさつをさせていただきます。去る2月の青森市議会議員選挙におきましては、多くの市民の皆様の御支持を得まして、無事当選を果たすことができました。心より御礼申し上げます。今後は、皆様の御期待に沿えるよう精進いたし、佐々木市長を初め理事者、職員の皆様方とともに青森市の発展に尽力を尽くす所存でありますので、引き続きの御指導と御理解を賜りますようよろしくお願いいたします。  それでは、質問に入らせていただきます。
     1番、PFI事業についてであります。  周知のことではありますが、現在、政府は逼迫した財政の立て直しのために、省庁再編、支出の抑制、規制緩和等の構造改革を実行に移しているさなかにあります。政策の効果は一部にあらわれているものの、日本経済全体を浮揚させるまでには至っていないのが現状であります。このような政府における緊縮財政によって、地方自治体は直接的な影響を受け、地方交付税や補助金の削減によって事業の大幅な見直しを迫られている状況下にあります。青森県のように公共事業に経済活動の多くを依拠しているような地域では、事態は大変深刻になってきています。現在の状態が続いていくと、市町村が立ち上げられる公共事業は半減し、建設業を中心とした地元経済の疲弊とインフラ整備、環境対策、住民サービスの遅滞を招くことは必至であります。  政府は、財政難による公共事業の減少を食いとめ、かつ公共事業の質的変化を達成するために、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律、いわゆるPFI法を制定いたしました。この法律の目的とするものは、民間の有している企画力、技術力、管理運営能力、そして、資金を利用し、住民のニーズに合わせた、効率的で市場原理の働いた質の高い公共サービスを提供しようというものであります。これまでの公共事業は、行政の側が起案した計画をベースとして、設計と建設を民間にゆだね、行政が管理運営するという手法が大半を占めてまいりました。このフローは長い間日本で定着してきた公共事業の形であり、その果たしてきた役割は、十分に社会資本の整備に貢献してきたと評価できるものでありますが、今日のような財政難の状況下では、費用対効果の高い社会資本の形成と民間資本の確保が不可欠となってきています。  PFI法は、以上のように公共事業に民間のノウハウを導入し、コストの圧縮と民間資金の活用を骨子としたものであります。この制度では、民間が公共事業の発案の段階からかかわることを積極的に認めています。それは、できる限り事業全体を民間にゆだねた方が、合理的で多様な事業が達成できると考えているからであります。従来の公共事業が行政主導で決定されていた点を考えると、これは大きな転換と言うことができます。今後このPFI事業が、法の趣旨にのっとり、民間の総合力を主体に運用されることになれば、公共事業の選定のプロセスがより明らかとなり、市民の側からしてもわかりやすい社会資本整備が進められていくことにつながっていくと考えられます。いずれにしても、PFI法は従来の公共事業のありようを大きく変える可能性を持った制度であり、市民に廉価で質の高い行政サービスを提供する新しいシステムと言うことができます。  現在、県内でこのPFI法にのっとった本格的な事業は計画されておりません。県が八戸芸術パークと青森空港の立体駐車場に導入の可能性を検討しているケースが見られるだけです。過去においては、むつ市を中心とした下北広域事務組合で、焼却炉の建設をPFIで進めようと試みたことがあります。この事例では、民間業者が提示した廃棄物の引き取り価格は、PFIの優位性を証明した低い単価であったのですが、諸般の事情にて立ち消えとなってしまいました。概して県内でのPFIの取り組みは進んでいないのが実情です。その要因としては、発案から事業決定までのプロセスが複雑なことが挙げられます。大まかには、PFI事業選定、事業者の募集と選定、交渉と契約の締結、建設と運営などがありますが、行政にとってはどれも未経験な分野と言うことができましょう。さらに、PFI事業は、今のところ、立ち上げてみないとその優位性の判断が難しいという点も踏み込めない要因となっていると思われます。現在PFI事業に着手している国内の自治体では、PFIの不確定さを考慮に入れながらも、PFIの持つ優位性を極力引き出そうという積極的な姿勢が見受けられます。その多くは、PFI事業が初めてということで、どちらかといえばテストケース的に扱っておりますが、リスクを背負いながらもPFIを選んだ努力は十分に評価に値するものであります。  そこで質問をいたします。  今後、国、そして自治体は、ますます厳しい財政運営を迫られていくことになると思います。その意味で、PFI導入は避けて通れない課題だと思いますが、これまでの取り組みの状況とPFI事業導入の考え方についてお知らせください。  第2の質問に入ります。  清掃事業についてであります。  本市においては、事業系一般廃棄物、いわゆる事業系ごみの処理手数料が無料となっております。東北6県の県庁所在地の6市の中で、無料としているのは青森市だけで際立っています。本市における事業系ごみの排出量は約5万8000トンで、その焼却に要する費用は単純に案分すると約6億3000万円に上っています。本市の事業系ごみは年々ふえ続けている上に、廃棄物全体の中に占める割合も他市に比べて多いのが特徴です。今日の本市の財政状況を考えると、有料化は近々に達成されなければならない課題ではないかと考えます。  現在、廃棄物に関しては、減量化と再利用が大きな責務となっています。関連法としては、改正廃棄物処理法資源有効利用促進法が大きな柱となって、ほかに個別物品に応じたリサイクル法があります。事業系ごみはこれらの法にのっとり、減量化と再資源化が求められます。青森市においては、事業系ごみについては再資源化が手つかずのままになっておりますが、食品リサイクル法の趣旨を生かし、速やかに検討されるべきと考えます。事業系のごみの中には、30%前後の再利用可能な食品残渣があり、肥料や飼料に変えることが可能で、他県においては民間のリサイクル事業が幾つか稼働しており、食品残渣の再資源化が有力な産業として確立されておりますが、リサイクル事業者は事業収入の大半を引き取り料で賄っているために、事業の立ち上げには有料化が前提となります。減量化については、本来排出業者の自主的な抑制を期待したいところでありますが、現実的には規制のないままで減量化を望むのは難しいと言わざるを得ません。有料化は有効で効果的な手法であって、県内では八戸市、弘前市も行っており、制度としても定着しております。有料化は、1つには排出業者に対して食品原料を隅々まで利用することを促し、1つには焼却にかかわる燃料の節約と排出される二酸化炭素の削減を生み出します。家庭系のごみは市民の協力によって分別が図られ、減量化されています。営業行為上発生する事業系のごみにも対策がなされてしかるべきと考えます。  今日、私たちの社会は、大量生産、大量消費、大量廃棄を続けてきた結果、処分し切れない廃棄物による環境汚染に悩まされております。政府は、廃棄物の減量化のために再利用を推し進めておりますが、再利用には多くの投資を伴い、大きな費用負担が発生します。政府は、この費用を環境を守るために社会全体が負わなければならないコストと考え、消費者、生産者を問わずに応分の負担を求めてまいりました。身近なところでは、家電リサイクル法容器包装リサイクル法がそれに当たり、今後も状況に応じて再利用促進のための法整備が行われることになると思われます。  このように、廃棄物処理に関してはそれぞれの分野ごとに目標が定められ、リサイクルに向けた努力と負担が課せられておりますが、これらの政策は、私たちの行う消費活動が環境に与える負担の大きさを認識させ、社会全体が廃棄物削減に積極的に向き合うことを喚起させる役割も果たしております。いずれにしても、廃棄物対策は重要な国民的課題であり、住みよいまちづくりのためには循環型社会の確立が急務となっております。幸い青森市は、豊かな緑に囲まれ、公害や不法投棄の事例も少なく、生活環境には恵まれておりますが、廃棄物対策では可能な点は速やかに対処しておくことが必要だと考えます。環境保護に向けた施策が着実に行われることで、行政と市民との環境に対する共通認識が育てられていくのではないでしょうか。  そこで質問いたします。  事業系ごみを有料化し、その収入を環境保全のパトロール活動や再利用事業への補助金などに使うべきと考えますが、御所見を賜りたいと存じます。  質問は以上でございます。御清聴ありがとうございました。(拍手) 6 ◯議長(木村巖君) 答弁を求めます。総務部長。   〔総務部長米塚博君登壇〕 7 ◯総務部長(米塚博君) おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)高木議員のPFIに関する御質問にお答え申し上げます。  PFIは、これまで公的部門によって行われてまいりました公共施設等の建設、維持管理及び運営に民間の資金やノウハウを活用し、効率的かつ効果的に行おうとするものでございまして、平成11年7月にこのPFIを促進する民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律、いわゆるPFI法が制定され、同年9月から施行されているところでございます。  さらに、平成12年3月には、内閣総理大臣がPFI事業の実施に関する基本的な事項を取りまとめた基本方針を策定しておりますが、この基本方針では、国及び国の特殊法人のみならず、地方公共団体においてもPFI事業の円滑な実施の促進に努めることが要請されたところでございます。このことから、現在、地方公共団体による取り組みも始まっており、例えば、大阪府においては江坂駅南立体駐車場整備事業、加古川市においては市立総合体育館整備事業、横須賀市においては長井海の手公園整備事業、それぞれPFI事業の導入により実施されているところでございます。  市では、「わたしたちのまち 青い森 21世紀創造プラン」の実効性を高めることを目的に、平成10年11月に策定いたしました新青森市行政改革大綱に基づき、今後見込まれる行政需要に対処するため、現行の事務事業を徹底的に見直し、可能な限り現状の人的、財政的供給力で対応できる行財政環境づくりに努めてきており、これまでもその見直しの中で、建築確認事務や市民病院給食業務などにつきまして、行政責任を確保しながら適切に外部化を図ってきているところであります。また、資源ごみのリサイクルを進めるため、市としては初の試みとして、PFI法に基づく手法とは異なりますが、より平易な方式により、必要となります施設を民設民営方式によることとし、民間活動の利用を通じた新たな市民サービスをスタートさせたところでございます。  PFI事業の導入に当たりましては、公共事業コスト縮減効果、財政支出の平準化、効率的な運営の実現、技術革新、民間への事業機会の創出による経済の活性化と雇用拡大などのメリットが挙げられる一方で、PFI導入事業の不足、PFIに対する認識の醸成、手続の煩雑さ、地元企業の事業参画など、導入までには整理すべき課題もございますが、「わたしたちのまち 青い森 21世紀創造プラン」中期基本計画での施設整備に向けた事業手法の方向性からも、これまでの公設公営方式にこだわることなく、市民サービスの充実を念頭に置きながら、その有効性・効率性をこれまで以上に検証してまいりたいと考えております。 8 ◯議長(木村巖君) 環境部長。   〔環境部長工藤晨仁君登壇〕 9 ◯環境部長(工藤晨仁君) 事業系一般廃棄物処理手数料の有料化についてお答え申し上げます。  現在、青森市では、事業系の一般廃棄物につきましては、収集運搬については事業者の責任において自己搬入もしくは市の一般廃棄物収集運搬業許可業者と個別契約しており、処理費用につきましては、焼却及び破砕処理は無料、一般廃棄物最終処分場への埋立処分手数料は、100キログラムまでごとに231円となっております。また、家庭系ごみにつきましては、家庭ごみ収集場所に出されたごみ及び粗大ごみは収集・処理費用とも無料となっておりますが、市民の方が一般廃棄物最終処分場に自己搬入される粗大ごみ・引っ越しごみなどにつきましては、同じく100キログラムまでごとに231円の埋立処分手数料をいただいております。  議員、御指摘の事業系一般廃棄物の処理手数料の有料化についてでございますが、平成10年度の環境省調査によりますと、有料化を実施しております自治体の役割は全体の84%となっております。また、一般廃棄物の排出割合についてでございますが、平成11年度の環境省の調査値によりますと、全国平均で家庭系が66%、事業系が34%となっており、これに対しまして本市は、平成11年度で家庭系が58.3%、事業系が41.7%、平成12年度では家庭系が58.1%、事業系が41.9%、13年度は家庭系が54.4%、事業系が45.6%となっており、全国平均と比較いたしましても本市の事業系一般廃棄物の排出割合が多くなっております。  これらを踏まえまして、本市といたしましても事業系一般廃棄物の処理手数料に関しましては、事業者の責務及び受益者負担の観点から検討していかなければならない課題と考えておりますが、平成14年3月22日に環境省の諮問機関であります中央環境審議会が答申いたしました廃棄物・リサイクル制度の基本問題に関する中間取りまとめにおきまして、家庭系一般廃棄物事業系一般廃棄物・産業系廃棄物などの区分の見直しが提言されており、平成14年中に最終取りまとめが答申される見込みであるとのことですので、現段階ではその答申内容及びそれに伴う法改正などを見据えながら検討してまいりたいと考えております。  次に、事業系廃棄物の処理手数料の見直しに係る歳入の使途についてでございますが、現時点におきましては、処理手数料の見直しについては検討課題としており、即答はいたしかねますが、今後におきまして処理手数料の見直しをする際には、関係部局と協議しながら検討してまいりたいと考えております。  なお、先ほど有料化を実施している自治体の割合と申し上げるべきところ、自治体の役割と申し上げましたので、謹んでおわびし、訂正させていただきます。 10 ◯議長(木村巖君) 13番高木紳也議員。 11 ◯13番(高木紳也君) 御答弁ありがとうございました。  要望になりますけれども、PFIについては、今後前向きに検討していく、あるいはいるというふうな状況のお答えをいただきましたが、行政側のほかに、受け皿としての民間の方のいろんな体制づくりもあると思いますが、現在のところ包括的にPFIを研究する機関は市内にないのが現状であります。この点に関して青森大学の井上教授がPFI、NPOを提言しております。一応その内容は、PFI制度に精通し、PFIの啓蒙活動やマニュアル作成業務の受託、民間業者の組織化、研修会の開催、技術等コンサルタントプロジェクトファイナンスの紹介等があります。青森市の場合、中小の企業が多いわけで、1社だけではなかなか大きな公共事業をPFIで対応できるところは少ないと思いますので、多くの市内の業者の人たちが力を合わせながらPFIに取り組んでいくということが必要でないかと考えております。そういう意味でも、NPOと言わないまでも、そういう共通の研修、研究をする機関の設立が急務でないかと考えておりますので、この点についても行政側が主導的にそのような組織の設立に働きかけをしていただきたいと思います。  次は、ごみの件ですけれども、一応今検討しているということでありますので、引き続き私の有料化のそういう申し出について御検討いただき、早い段階での具体化をお願いしたいと思います。  以上です。 12 ◯議長(木村巖君) 次に、21番仲谷良子議員。   〔議員仲谷良子君登壇〕(拍手) 13 ◯21番(仲谷良子君) 社会民主党・市民連合の仲谷良子でございます。通告の順に従って質問してまいります。市長初め理事者の皆様には誠意ある御答弁をお願いいたします。  第1の質問は、教育と子どもの問題についてでございます。  最初は、障害児教育について質問します。  現在、さまざまの障害を持った子どもが普通学級に在籍していますが、学校も努力をし、保護者も懸命に頑張っての通学となっています。自閉症のS君は小学3年生、お母さんが毎日付き添って学校に行き、普通学級で学んでいます。お母さんが書いた文章の一部を紹介します。  1年生の最初の参観日に、前校長先生の計らいにより、1学年全体の保護者の方達の前で、Sの自閉症の障害について理解してもらえるようにお願いする時間をいただきました。  その後の懇談で、「先生が名前を呼んでも机に伏せてお返事しない子がいるの。何とかしてあげたい」とうちの子が言っていました。と言うお母さんがいました。この時、もうSのことを理解しようとして下さる子どもとお母さんがいるんだと、とてもうれしく幸福な気持ちになったことを忘れません。  入学時は、新しい環境になれないために奇声やパニックがひどかったので、Sは勿論、私も1日1日を必死になってかちかちに固まり、ずいぶん緊張していたと思います。……中略……  2年生の2学期の授業で1人ずつ九九の六の段まで暗唱をさせる場面があり、みんな合格していく中、Sが最後まで残ってしまった。そしてSが「ろっくごじゅうし」と言い終わったとき、みんな「わぁーっ、これでみんなが出来たー!」と喜んでくれました。……中略……  しかし、私の知っている範囲で、普通学級から特殊学級や養護学校への転校生が4人になっています。個性が尊重されるならみんなが違って良いはず。みんながそう思ってくれればSや彼らが地域の学校で、一緒に成長していけるのにと思うと心が痛みます。  以上ですが、これを書いたお母さんは、特殊学級だったらもっと気持ちが楽なのかなと悩んでいます。S君の毎日の学校生活は、お母さんが一緒に付き添うことで通学ができています。障害を持っている子が普通学校に通学するのだからと、保護者が学校生活を支えなければならないというのも大変な負担です。子どものためにもならないと考えます。市教委はこのような状況の解消に向けて努力すべきです。  また、就学指導委員会から情緒障害の特殊学級にと答申があっても、特殊学級が自宅から遠く、通学が困難だということを相談を受けました。情緒障害と答申を受けた児童は2000年度20人、昨年度29人、増加傾向にある情緒障害の特殊学級が不足しています。普通学級を望む保護者もありますが、地域の学校に特殊学級を願う保護者もいます。現在の開設校は、小学校が浪打、橋本、長島、油川の4校で、中学校は浪打、浦町の2校です。ぜひ考えていただきたいと思います。  これまで親のしつけが悪いとか、落ちつきがない子と切り捨てられていた子が、実は学習障害と言われるLD、注意欠陥多動性障害と言われるADHDの子どもだということがわかってきました。ADHDは、医療と学校、家庭の3者が協力することでコントロールできる障害と言われていますが、日本の対応はまだまだおくれています。LD、ADHDの対応も急がなければならない課題です。いずれにしても、障害を持つ子どもたち、保護者が主体的に学校を選択し、どこの学校においても障害者としての自信と誇りを失うことなく、安心して充実感を持ち、学ぶことができるようにしてほしい、そのための教育条件、環境整備に力を注いでいただきたい、障害を持つ子と保護者の願いです。  以上を申し上げて質問します。  1点目は、情緒障害特殊学級を増設する要望が多いと聞くが、開設に向けての考え方と具体策を示してください。また、LD、ADHDと思われる児童・生徒への対策についてお答えください。  2点目は、教師、保護者、児童・生徒が共通理解を持つために学校ではどのような施策がとられているか。  3点目は、現在、保護者が学校につき添っている状況が見られるが、学習支援のために教員の加配を県に要望すべきでないか。  4点目は、階段昇降機について今後も設置する考えはないか。  次に、放課後児童会について質問します。  ことし子どもを小学校に入学をさせた保護者の方から電話をもらいました。放課後児童会が土曜日に開設をしていないことへの不満です。なぜ5カ所なのか、近くのなかよし会が土曜日に開設しているので入所させたい。数年前から学校5日制が決まっていたのに、市は早く取り組むべきでなかったかというものです。数人の方から次のようなことも言われました。保育所に子どもを預けていたときは、共働きの不安は少なかった。小学校に入学した途端、なかよし会が通夜、葬式で休むときや土曜日出勤のときなどは子どもにかぎを預け、1人で留守番をさせなければならなくなり、働くことに不安を覚えるというのです。市は放課後児童会を初め保育サービスなど子育て支援に力を注いでほしいと言っています。共働きの親たちが安心して働ける環境整備を一層推し進めてほしいと考え、2点の質問をします。  1点目は、土曜開設について保護者から要望の声が多くあるが、早期に開設箇所を拡大すべきでないか。  2点目は、今後の土曜開設に向けて指導員の確保が必要となることから、対策はどのようにされているか。  第2の質問は、ハンセン病についてです。  ハンセン病にかかったというだけで、社会での生活を強制的に断ち切られ、肉親とのきずなを失い、ふるさとを奪われ、終生隔離されるという残酷な制度が日本において90年間も続けられてきました。ハンセン病患者に対する過酷な人権侵害は、法の名のもとに国と地方の行政機関が一体となって推進してきたのです。昨年5月の熊本地裁判決は、戦後には治療薬が開発され、日本でも遅くとも1960年には隔離の必要がなかったと言っています。もし1960年に国が解放政策、積極的な社会復帰政策に踏み切っていれば、どれだけの人たちの人生が救われていたかしれません。らい予防に関する件の制定で、隔離政策がとられたのは1907年、らい予防法が1996年廃止に至りました。しかし、ようやく人間回復されたというらい予防法が廃止になっても、国は歴史の真実の検証や責任を明確にしてこなかったばかりか、ハンセン病行政に何の変化も進展も見られませんでした。このことが1998年、平均年齢75歳を過ぎた13名の人たちを国家賠償を求めて熊本地裁提訴に立ち上がらせたといいます。  熊本地裁が言い渡した原告全面勝訴の判決後、青森市の国立ハンセン病療養所、松丘保養園は、入所者に謝罪する人たちやマスコミの取材で静かな園の暮らしは揺れました。佐々木市長は松丘保養園を訪問し、入所者から要望を受け、社会科の副読本「ともに生きる」にハンセン病に関する記述が入れられましたし、西中学校では、総合学習にハンセン病について研究発表会もありました。市内5カ所のパネル展の開催など、この1年間、啓発に努めてきたものと思います。しかし、90年間差別と無関心の中に身を置かざるを得なかった松丘保養園の方たちは、静けさが戻った園の中で、私たちの生きざまを忘れないでほしい、啓発をし続けてほしいと言っています。社会復帰を望んでも暮らしていくためにはたくさんの課題があり、墓参りを望んでもできない現実があるといいます。故郷を追われ、60年間以上も園の中でしか生きられなかった、亡くなっても松丘保養園を出られなかった方たちに、被害を見過ごしてきた青森市民は、その責任を感じ、ハンセン病の事実を知るため、彼らの声に耳を傾け、私たちが痛みを胸に刻むことこそが謝罪であり、人間回復への道をつくるものだと考えます。  以上を申し上げて質問します。  昨年の熊本地裁判決後から、市は松丘保養園の入所者への支援等は具体的にどのようにしたのか、お答えください。  第3の質問は、C型肝炎についてでございます。  潜在的な感染者が200万人とも推測されるC型肝炎は、長い潜伏期間を経て悪化し、肝硬変や肝がんになり、亡くなる人は年間3万人以上と言われています。無症状の人や風邪かなという自覚ぐらいで緩慢な症状のために、見過ごされることが多く、治療を受けている人は感染者の4分の1ぐらいなのだそうです。1988年にウイルスが発見され、翌年に検査法ができ、国内の献血に導入されましたが、対策がとられていなかったときの輸血や血液製剤、注射針などが感染を大きく広げたのです。国の対策のおくれが偏見をつくり出し、学校に体育の授業を休む診断書を出したら、病気がうつるから学校に来るなと通学を拒否された例や、入退院を繰り返すため、職場を解雇されたという例など全国に見られます。私が相談を受けた方も、ようやく見つけた職場をC型肝炎の定期検査のため休暇を申請したら、解雇されました。治療を受けている人たちの中には、C型肝炎であることを職場に言えないで働いている人もいるそうです。就職が難しい今は、病気を抱えては不利なことが多いのに加え、間違った知識で就職が不利になるという差別を生む結果となります。市民一人一人が正しい知識を持ち、このような差別をなくさなければならないと考えます。  今、新しい治療法が開発され、適切な時期に適切な治療をすれば、肝硬変や肝がんになって命をなくすことはなくなるだろうと言われています。しかし、感染した人が知らないで過ごすことで発見がおくれ、必要な治療もおくれます。静脈注射の注射針の使い回しなどからの感染もあるとすれば、身に覚えがなくても、だれにでも感染の危険性はあったと考えるべきです。一刻も早い検診が治療につながり、慢性肝炎や肝がん、肝硬変を防ぐことにつながると思います。  以上の点から質問します。  1点目は、2002年度中に実施が求められているC型肝炎ウイルス検診を早期に実施すべきでないか。  2点目は、C型肝炎の正しい知識について市民に啓発していくべきでないか。  最後は、筒井ユニバース付近のバス停留所設置について質問します。  バス空白地域の八ツ橋ニュータウンの町会では、1998年11月、バス路線を開設してほしいとアンケートを実施しました。筒井ユニバース付近に停留所をという声が多く、その内容から、1999年第1回定例会で筒井ユニバース付近にバス停留所設置をと質問いたしました。早い機会に実現できるよう関係機関に要望していくという答弁でございました。3年経過していますが、関係機関との話し合いはどのようになっているか、お尋ねします。  また、八ツ橋ニュータウン近隣地域の住民は、市が2000年12月に取り組んだ小型循環バスの社会実験が、将来本格運行につながるものだと待ち望んでいます。しかし、走行環境の問題点など解決しなければならない課題があるようです。早期に課題解決し、本格運行されるよう要望いたします。  以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 14 ◯議長(木村巖君) 答弁を求めます。教育委員会事務局理事。   〔教育委員会事務局理事久保富男君登壇〕 15 ◯教育委員会事務局理事(久保富男君) 仲谷議員の教育と子どもの問題についての御質問のうち、障害児教育についての4点の御質問に順次お答えいたします。  初めに、情緒障害特殊学級を増設する要望が多いと聞くが、開設に向けての考え方と具体策及びLD、ADHDと思われる児童・生徒への対策についての御質問にお答えいたします。  本市におきましては、青森市心身障害児就学指導委員会で情緒障害学級入級の答申を受け、特殊学級に在籍している児童・生徒数は、平成13年5月1日には小学校5校6学級24名、中学校2校3学級17名であったのが、平成14年5月1日現在では小学校4校5学級29名、中学校2校3学級19名と増加の傾向となっております。情緒障害児の入学先に当たっては、市内の広範囲の児童・生徒に対応できるよう、通常の児童・生徒の通学区域とは別に特殊学級の学区を定めているところであります。しかし、現状では、情緒障害学級は現在、小学校4校、中学校2校のうち半数が中心市街地の学校に設置されていることから、情緒障害学級の答申を受けた児童・生徒の中には、通学距離が遠いことや自宅近くの学校に情緒障害学級がないことから、通常の学級に在籍をしていることも見られます。このことから、保護者からは、居住地付近の学校への情緒障害学級設置の要望が出されております。また、このたびの青森市立小中学校通学区域審議委員会の答申の中でも、特殊学級の配置について全市的な立場で見直しが図られているところであります。その中に情緒障害学級の増設が明記されているところでございます。  さらに、議員、御指摘のとおり、本市におきましても、LD児と言われる学習障害児やADHD児と言われる注意欠陥多動性障害児など、さまざまな障害のある児童・生徒が市内の小・中学校の普通学級に在籍しており、特別な教育的支援が求められております。そのため、実際の指導に当たっては、一人一人の子どもの障害の状態に応じた適切な指導方法を確立していくことが大切であり、全国的な実態調査からの研究成果や課題等を十分に把握し、専門家による各学校への巡回指導やきめ細かな実態把握など、一人一人の子どもへのニーズに応じたさまざまな教育的支援の工夫と充実について、保護者と学校、教育委員会が十分話し合いながら取り組んでいくことが重要であると考えております。  本市では、昨年度より県教育委員会より平成13年・14年度学習障害児、LD児に対する指導体制の充実事業の指定を受けたことから、実践研究協力校として小学校3校と中学校1校に学習障害児についての調査・研究を依頼しており、校内の組織体制づくりや実態把握、今後の支援・指導のあり方等について、現在、県教育委員会との連携を密にしながら取り組んでいるところでございます。  いずれにいたしましても、障害のあるなしにかかわらず、一人一人の子どものよさや可能性を最大限に伸ばし、可能な限り社会参加・自立に必要な力を培うことができるよう、LD児、ADHD児の適正就学先も含めながら取り組んでまいりたいと考えております。  2点目は、障害のある子どもについて、教師、保護者、児童・生徒が共通理解を持つために、学校ではどのような施策がとられているのかとの御質問にお答えします。  本市においては、これまでLD児やADHD児を含め、子どもの障害の種類・程度に応じた特別の配慮のもとに、手厚くきめ細かな支援、援助が展開できるよう努めてまいったところでございます。さらに、近年のノーマライゼーションの進展や障害の重度・重複化、障害の多様化など特殊教育をめぐる状況の変化を踏まえ、障害のある子ども一人一人の側に立った、より適切な教育的支援ができるよう配慮しながら取り組んでいるところであります。また、教師による障害のある児童・生徒に対する教育の認識の違いが、他の児童・生徒に対する意識に大きな影響を与えることも予想されますことから、障害のある児童・生徒に対する正しい理解と意識改革等を図りながら、全教職員の共通理解を深め、連携、協力し合いながら指導に当たるとともに、さまざまな視点から適切な子どもの実態把握ができるよう、各学校に対し支援、援助してまいりたいと考えております。  青森市教育研修センターでは、障害のあると思われる子どもの就学や適応指導など教育上の諸問題につきましては、本人や保護者及び教職員等を対象に、就学相談・教育相談を実施しております。また、毎年5月に開催しております特殊学級設置校等校長・教員研修講座におきましては、市内全小・中学校の管理職と特殊学級担任、通常の学級担任とが一堂に会しての研修講座を実施しております。講師には毎年特別支援教育に関する有識者を招聘するとともに、障害種別による分科会も設定して研修しております。平成14年度からは学習障害・注意欠陥多動性障害の分科会も開設しました。さらには、今後これまで開設しております学級経営基礎講座や経営にかかわる基礎講座の中におきましても、通常の学級における特別な教育的支援を必要とする子ども一人一人に対し、その子どもの持っている特性を個性として生かすための指導のあり方等について研修することができるよう、現在講座の内容を検討しているところでございます。  さらに、障害のある児童・生徒にとっては、学校はもとより、自分の住んでいる地域での教育環境が社会参加・自立に大きく影響することから、居住地域における障害のある児童・生徒と他の人々との交流の場がより多く持たれることも大切であると考えております。  3点目は、現在、保護者が子どもの授業に付き添っている状況が見られるが、学習支援のために教員の加配を県に要望すべきではないかとの御質問にお答えいたします。  本市におきましては、青森市心身障害児就学指導委員会において、保護者が授業に付き添わなければならない程度の障害のある子どもに対しては、その障害に対応できる施設設備やより専門的な知識を有した職員のいる養護学校等への就学が適正であるとの答申がなされているところであり、それに基づいて就学先を決定しております。しかしながら、障害の種類や程度により、保護者が子どもの授業に付き添って協力していただいている学校が、現在市内小学校に2校ございます。いずれにしましても、障害のある子どもの入級している普通学級の担任は、その子どもの障害の種類・程度を十分に把握し、一人一人の障害の状態に応じたきめ細かい指導をしてきているところでありますが、特別な教育的支援の必要性がある場合には、これまでも県教育委員会に対し、教員の増員をお願いし、現在、学校生活支援員を配置していただいているところでございます。今後とも、対象となる児童・生徒の状況に応じて要望してまいりたいと考えております。  4点目は、階段昇降機について今後も設置する考えはないのかとの御質問にお答えいたします。  身体に障害のある児童・生徒の就学先につきましては、その子にとって最も望ましい就学を考えて、青森市心身障害児就学指導委員会が障害に対応できる施設設備が整えられ、また、専門的な知識や技能を持った教職員が配置されている養護学校への答申をしてきているところであります。このようなことから、本市の小・中学校におきましては、身体に障害のある児童・生徒を受け入れる施設設備とはなっておりませんが、これまでも必要に応じてトイレの改修や玄関スロープ等の障害となる部分の解消を図ってまいりました。最近改築した学校におきましては、災害時等の際、学校が市民の避難場所となっておりますことから、可能な場所につきましてはバリアフリー化を図っているところでございます。  その主な内容といたしましては、玄関のスロープ等の設置、階段手すりの設置、トイレへの手すりの設置等のほか、段差の解消や1階には車いすで使用できるトイレを整備するなどの配慮をしてきたところでございます。議員、御指摘の階段昇降機につきましては、使用に当たって介護が必要であり、本人1人での階段の昇降は難しいと理解しておりますが、階段昇降機の安定性や使用階段の状況等による安全性、さらには、他の児童・生徒への安全性や使用していないときの安全管理等について、これらを含め幅広く研究してまいりたいと考えております。 16 ◯議長(木村巖君) 健康福祉部長。   〔健康福祉部長横山精一君登壇〕 17 ◯健康福祉部長(横山精一君) 教育と子どもの問題についての御質問のうち、放課後児童会について2点、ハンセン病及びC型肝炎についての2点の御質問に順次お答えいたします。  まず、放課後児童会に関する2点のお尋ねにお答えいたします。  青森市放課後児童会につきましては、女性の社会進出の増加や保護者の就労時間の多様化など、社会情勢の変化を踏まえ、地域の方々の御理解や御協力のもとに、開設箇所の増設や開設時間の延長に取り組んでまいりました。また、平成14年度から完全学校週5日制が実施されたことに伴って、現在32カ所で開設している放課後児童会のうち5カ所の放課後児童会においては、土曜日も午前9時30分から午後5時30分まで試行的に開設し、子育てと仕事の両立を支援しているところであります。  お尋ねの早期に土曜開設箇所を拡大すべきでないかにつきましては、平成14年第1回定例会で仲谷議員にお答えしておりますが、開設に当たりまして、時間をかけてクリアしなければならない問題点として、1つには、平成13年10月に実施した保護者へのアンケートの結果では、毎週利用したいが15.6%、時々利用したいが25.6%となっており、合わせて41.2%が利用したいという意向を示しており、利用しないが9.9%、保護者在宅が47.8%の合わせて57.7%の合計より下回っていること、2つには、土曜日も勤務可能な指導員及び代用指導員の相当数の確保が必要となることなどの課題がありますことから、平成14年度の土曜日の開設につきましては、施設別と地域バランスを考慮し、さらに、指導員の人員が確保できたこと、施設借用が可能なこと、施設管理面の問題がないことの条件が整った箇所として、古川小学校、沖館市民センター、幸畑団地第3集会所、藤聖母園、浜館田屋敷市民館の5カ所を選定したものであります。  また、土曜日開設に向けての指導員の確保につきましては、現在、土曜開設している5カ所の指導員の勤務体制は、担当指導員2名が月曜日から土曜日まで勤務しているところが2カ所、担当指導員1名に代用指導員1名で実施しているところが2カ所、担当指導員3名中2名が交代で勤務しているところが1カ所となっております。その際の指導員の確保を図るために、平成14年1月に実施した指導員へのアンケートによれば、指導員の64名中、毎週土曜日も勤務可能とした方が14名、不可能は8名、条件つきで可能は42名となっており、その42名の内訳は、夫の扶養の範囲内で働きたいが14名、週休2日制を希望するが19名、月2回程度土曜日を休みたいが7名、社会保険に加入させてほしいが1名、検討中が1名となっておりました。こうしたことから、今後の土曜開設箇所への指導員の確保につきましては、例えば1つには、指導員2名と毎週月曜日と土曜日勤務の代用指導員を1名配置する方法、2つには、指導員3名体制でワークシェアリングし、1人週4日勤務する方法などが考えられますが、いずれにいたしましても、指導員の確保や配置は大変重要な問題と認識しております。議員、お尋ねの開設箇所の拡大や指導員の確保につきましては、平成15年度以降は、試行した箇所の課題を整理した上で、残りの箇所も実施できるよう準備を進めてまいりたいと考えております。  次に、ハンセン病についてのお尋ねについてでありますが、本市におきましては、昭和48年以来、ハンセン病療養所が設置されている市町村で構成されております全国ハンセン病療養所所在市町村連絡協議会に加盟をし、他の11自治体と連携しながら、療養所に入所している方々に対する差別や偏見の解消、ハンセン病を正しく理解するための啓発事業の実施、療養所の施設整備や医療・看護体制の強化、さらには入所者の社会復帰支援事業の充実について国に働きかけてまいりました。また、松丘保養園に入所されている方々との交流につきましては、これまでも全国ハンセン病療養所入所者協議会支部長会議が開催された際には、全国の支部長及び松丘保養園の関係者との懇談の機会を設けたほか、松丘保養園が開催する花見会や納涼祭りに参加させていただき、入所者との交流を図るとともに、障害者や高齢者の入所者につきましては、市営バスの福祉乗車証の交付を初め、各種の援護施策を実施してきております。  昨年5月の熊本地裁判決後におきましては、ハンセン病を正しく理解する週間の6月25日には、30万青森市民を代表して、市長みずから松丘保養園を訪問し、今回の判決を知らず、無念のうちに亡くなられた方々への慰霊及び献花を行うとともに、入所者で組織しております自治会との懇談を通じて、今後の人生を豊かに全うされるよう激励の意をお伝えしたところであります。また、松丘保養園で開催された7月の納涼祭りや寛仁親王同妃両殿下をお迎えし、10月に行われた貞明皇后・高松宮をしのぶ会におきましても、市長を初め市の関係者が多数出席をし、入所者の方々との交流を深めたほか、浅虫花火大会やねぶた祭の観覧についても毎年御招待しているところであります。
     一方、ハンセン病に対する偏見や差別をなくすための啓発事業といたしましては、「広報あおもり」に入所者自治会長のメッセージを掲載するなど、2回にわたり特集を組んだほか、ハンセン病啓発パネル展を元気プラザで開催したヘルシーあおもりフェアの中で実施したのを初め、油川、荒川、西部の各市民センターや市役所市民サロンにおいて実施いたしました。特に市民サロンでの実施の際には、西中学校の3年生が行った自主研修のテーマであります、ハンセン病についての作成パネルも展示したところであり、来場した市民の方は大変感銘を受けたと伺っております。また、学校教育を通じて、次代を担う子どもたちにハンセン病に対する正しい理解を促すために、福祉読本「ともに生きる」の中でハンセン病に関する記事を掲載し、教育委員会と連携を図りながら市内の全小・中学校に配布しており、ハンセン病の画期的な治療薬をつくった石館守三氏の「まんが伝記」とあわせ、学校教育の中で活用されているものと考えております。  今後とも、さまざまな機会をとらえて、ハンセン病に対する正しい理解の啓発と入所者との交流に努めるとともに、全国ハンセン病療養所所在市町村連絡協議会において他の自治体と連携し、社会復帰支援事業の充実について国に働きかけながら、松丘保養園に入所されている皆様が、これからの人生を豊かに楽しく過ごせますよう力を注いでまいりたいと考えております。  最後のC型肝炎についての2点の御質問は、それぞれ関連がございますので、まとめてお答えをいたします。  我が国のC型肝炎の持続感染者は100万人から200万人いると推定されておりますが、感染していることを自覚していない方が多く、さらに、感染者の中から肝硬変や肝臓がんへ移行する可能性のあることがわかっております。従来、輸血は出血を伴う疾病や手術において欠くことのできない治療として行われてきておりますが、かつては高い頻度で輸血後に肝炎を併発したり、また、血液を原料とするその他の血液製剤の使用によっても同様に高い頻度で肝炎に感染している可能性がありましたことから、国では平成12年11月1日、旧厚生省内に肝炎対策プロジェクトチームを設置し、総合的な対策に着手するとともに、外部の専門家から成る肝炎対策に関する有識者会議も設置して、専門的な立場から議論を重ね、これまでの肝炎対策を総点検するとともに、将来に向けての提言を行ったものであります。  このことを受けて厚生労働省は、平成13年3月にその報告書を踏まえ、C型肝炎緊急総合対策としてC型肝炎ウイルス検診等を実施することとしたものであります。肝炎ウイルス検診は、基本健康診査時において実施することとされており、その対象者といたしましては、節目検診として40歳、45歳、50歳、55歳、60歳、65歳、70歳の方を対象としているほか、過去に肝機能異常を指摘されたことのある方、広範な外科的処置を受けたことのある方、または妊娠・分娩時に多量に出血したことのある方であって、定期的に肝機能検査を受けていない方についても対象としております。さらに、今年度の基本健康診査において、肝機能検査により要指導となった方も検診を受診できるものとしております。  検診の実施につきましては、市医師会と昨年から継続的に打ち合わせ会議を開催しておりますが、他都市の多くは、あらかじめ交付された受診券を持参して基本健康診査を受診するのに対し、本市では、保険証さえ持参すれば、いつでもどこでも気軽に登録医療機関で受診できる体制としておりますことから、原則として現在、基本健康診査を行っている登録医療機関すべてにおいて実施する方向で協議を進めてきたものであります。その結果を要約いたしますと、市医師会からは、1つには、内科以外の外科、小児科、産婦人科等の医療機関も多いため、治療ができる医療機関の確認や紹介する体制づくりを行うこと、2つには、個別医療機関での検診と集団・一括での検診におけるGPTの基準値の統一化や陽性と陰性の判別化が必要であることなど、受診者に対する受け入れ体制について万全を期したい意向があったものであります。  こうした中、去る5月20日の打ち合わせ会議において、市医師会からは、県が5月1日付で県内の各医療機関に対して行った肝炎の検査及び陽性者に対する治療についてのアンケート調査の結果が近日中に出されることや、医療上の課題にめどがついたことから、実施は可能であるとの見解が示されたところであります。その後、アンケート調査の結果が県から各市町村に対して通知され、肝炎ウイルス検診、要指導者等検診の委託可能な医療機関名簿が示されたことにより、治療の必要な方について適切な受診勧奨ができることとなったものであります。  なお、この検診は、市民に対し肝炎ウイルスの正しい知識を普及させ、住民自身が肝炎ウイルスの感染の状況を確認し、必要に応じて保健指導を受け、医療機関で受診することにより、肝炎による健康障害を回避するとともに、症状を軽減して進行を遅延させることを目的としており、市民に対しては検診の必要性や正しい知識について十分な周知を図ることが重要でありますことから、「広報あおもり」の活用や登録医療機関及び出張検診会場においてもパンフレットを配布するなどの啓発を行うことが必要であると考えております。いずれにいたしましても、市医師会や県総合健診センターと協議を深めながら、8月1日をめどに実施できるよう体制づくりと周知方に努めてまいりたいと考えております。 18 ◯議長(木村巖君) 交通事業管理者。   〔交通事業管理者三上召三君登壇〕 19 ◯交通事業管理者(三上召三君) ユニバース筒井店付近のバス停留所の設置についてのお尋ねにお答えいたします。  住宅地域として整備された筒井八ツ橋地区住民、さらには青森県聴覚障害者情報センターや(仮称)青森市スポーツ公園など公共施設への利用者の利便性の向上を図るという観点から、これまで再三にわたり関係機関に要請してきたところ、ことし5月に道路管理者である国土交通省東北地方整備局青森工事事務所から連絡があり、東北縦貫自動車道八戸線青森工区工事に伴う一般国道7号青森環状道路の整備の際、ユニバース筒井店付近のバス停車帯について整備していただける旨の内諾をいただいたところであります。バス停車帯の整備時期につきましては、ことしの夏ごろに着工し、秋口には完成予定とのことですので、この完成時期に合わせてバス停留所を設置いたします。 20 ◯議長(木村巖君) 21番仲谷良子議員。 21 ◯21番(仲谷良子君) どうも御答弁ありがとうございます。  まず、最後に御答弁になったバス停設置のことでありますけれども、3年経過しておりまして、住民の方もこういうめどがついたということになれば、非常に喜ぶことだろうというふうに思います。要望したいのでありますけれども、現在、土木事務所の方には朝3便が駅の方から教育研修センターの方まで来るわけでありますけれども、現在の時間帯でいきますと、朝に駅方面に行くと、通勤通学には今のところ利用できない時間帯となっております。ですから、今後きちんとバスの停留所ができた後、バスダイヤを組むときは、増便も含めまして住民の方が十分に利用しやすい、そういう便数にしていただきたいと強くお願いをしたいところであります。お願いいたします。  それから次に、再質問いたしますけれども、答弁をいただきたい順から再質問をいたしますので、時間がなくなるといけませんので、済みません、そういうふうにしていただきたいと思います。  まず先に、ハンセン病についての再質問でございます。  私も議員になる前の自分の仕事場が社会党でありましたので、松丘保養園とは、お花見のときだとか、自治会の催しのときだとか、何度かお訪ねもしておりました。あの近くに住んでいた淡谷悠蔵さん、元代議士の方があそこで、最初の奥さんといいますか、亡くなった方ですけれども、その方が松丘保養園の看護婦さんをしていらしたんですね。そういうことで、淡谷悠蔵さんとは文学を通じて、今松丘が非常にいろんな面で文学があそこの中に根づいているというのは、淡谷悠蔵さんの力によるものだというふうに私もお聞きしておりました。戦後、社会党が結党されてからも、ずっと歴代の委員長も、青森に来ますと松丘を訪ねて皆さんにお話もさせていただいているということはありましたけれども、でも、それは別に解放政策につながったわけではないので、もちろん責任はあることであります。  私が、花見だとか自治会のときに行ってお話を聞いても、自分たちがどういうふうな隔離政策の中で、どんな処遇、いろんな苦しい実態、直接そんなにお話を詳しく聞かないできましたことを私は深く今反省しています。というのは、県立保健大学のゼミを私は聞きました。そのときに松丘保養園の方がお話をされたことが非常に心に残りました。私は知らなかったことを本当に深く恥じ入りました。そういうことで、西中の子どもたちがハンセン病のことを総合学習の中で取り上げて研究発表されたということを、非常に松丘保養園の方たちは喜んでいるわけでありますよね。ですから、直接話を聞くということ、「ともに生きる」の中には入れていただきましたけれども、直接話を聞いてほしいという願いを保養園の方たちは非常に持っているわけであります。これは私は教育委員会の方にお願いをしなければいけないと思うんですけれども、ハンセン病のことを取り上げるようなそういう指導は今後できないものか。何かの機会にぜひそれをやっていただきたいと思うので、これは御答弁をお願いしたいと思います。  それから、市としての、もちろん市民の啓発はこれまでもいろんなところでされておりますけれども、県は去年シンポジウムもして、私も聞きましたけれども、こういう元ハンセン病の方たちからお話を聞く機会を市民に持つための、例えばシンポジウムとか講演会とか今後考えられないものか、そこもお尋ねしたいと思います。  それから、市長へのお願いでございますが、昨年お訪ねして非常に保養園の方たちは喜びましたけれども、ことしもぜひ私はお訪ねをしていただきたい。それは、皆さん非常に高齢であります。昨年はいろんな人が来たけれども、ことしになってからはぱったり人が来なくなった。マスコミの記者さんたちも、本当に熱心な方はずっとこれを取り上げていくということでは訪ねていっているようでありますけれども、でも、非常に寂しいということを言っております。忘れないでほしいと言っております。そういうことで、ぜひ私は市長に、ことしもというよりも、この6月の期間に毎年お訪ねすることを考えていただければというふうに要望をさせていただきたいと思います。  それから、障害児教育のことですけれども、私は県教委の方に行きまして、ちょっとお話を聞かせていただいたときに「特別支援教育」というこのパンフレットをもらって、それで県内の情緒障害の学級がどれくらいあるかというのをちょっといただいてきたんですが、13年度の分でありますから、小学校でいけば、三内小学校もこの中に入っておりました。青森は浦町小学校も入っておりまして、6校になっておりました。弘前が非常に多いということでびっくりしたんですが、情緒障害に関して11校になっておりました。弘前は小学校が33校あるんですね。現在、弘前に聞きましたら、情緒障害の特殊学級が12校だということで、何でそういうふうに数が多いのだろうと、青森市は、じゃ、そんなに情緒障害を持っている子どもが少ないのかと、弘前だけが非常に多いのかと思ったわけでありますけれども、でも、この1997年、平成9年度からどれくらいの数があるのかというふうに教育委員会に私はお尋ねしていますが、これでいくと、平成9年度が8人で、10年度が12人、11年度が15人、12年度が20人、昨年度が29人が答申を受けたと。普通学級にはそれぞれ数が5人、4人、4人、4人、そして昨年度が10人ということになりますと、答申を受けて普通学級に入った以外は全部特殊学級か養護学校に行っているわけでありますよね。そうすると、非常に不便を感じながら学校に行っているわけです。  何でこの数があるのにもかかわらず、その以前の数はちょっとわかりませんけれども、こういう開設に向けて県に要望してこなかったのかと思うんです。弘前の方に聞きましたら、弘前では、毎年9月ごろに来年度の、例えば情緒とか知的とか、そういう特殊学級の開設の要望はないかと申請を出させる。そういうことがあるときに、じゃ、閉級の学校もあるけれども、開設の学校もあるということをきちんと要望して、そして、今の情緒のクラスができたということなんですね。弘前は去年度は、平成13年4月は情緒障害は小学校が3校開設しているんです。それから中学校が1校、これは知的とそれから情緒と2つの学級が開設をされているんですけれども、これは市として県にほとんど要望を出さないで来たのでしょうか。これを1点お聞きいたします。  そういうことで、まずそこで御答弁をいただけたらというふうに思います。 22 ◯議長(木村巖君) 健康福祉部長。 23 ◯健康福祉部長(横山精一君) 仲谷議員の再質問にお答えをいたします。  昨年の熊本地裁判決後、市の啓発事業の取り組みによりまして、市民から大変関心を寄せていただいているというのが今の状況でございます。また、先ほど御答弁の中にございましたとおり、特に西中学校、この3年生のテーマ、このこと自体が大変反響を呼んでいるということもございまして、このことがまた同時に、市民から大変好評を得ているということにつながるわけでございますが、最近では保養園入所者が、いわば県内の大学等で講話だとかあるいは講演だとか、さまざまな機会でハンセン病が取り上げられております。また、ねぶた祭の観覧をきっかけといたしまして、市内の短大生との交流がございましたり、ボランティア団体が保養園に宿泊して交流を深めるといったようなこともあるようでございます。そういったようなさまざまな交流が進められてきておりまして、ハンセン病に関する普及啓発活動が大変浸透してきているのではなかろうかと、このように考えております。  子どもたちや地域の方との交流が今後なお一層進展するということに期待を寄せておりますが、先ほどのいわばハンセン病のパネルというか、お話を聞く機会ということでございますが、松丘保養園の方々とお話をしてみたいというふうに考えております。 24 ◯議長(木村巖君) 教育委員会事務局理事。 25 ◯教育委員会事務局理事(久保富男君) それでは、ハンセン病にかかわっての件でございますけれども、もとよりこれは人権教育の中の、あるいは人権学習と申しましょうか、その中の一環でございますので、これまでも学校でもやられているわけですので、これについても各学校の方で、主に道徳だとか、各教科、特別活動の中でやられるかと思いますが、その中で十分活用していくようにというふうに指導してまいりたいと思ってございました。  それから、特殊学級の件でございますけれども、これまで要望してこなかったのかということでございますが、これは本市の場合、特殊教育の場合は、知的であっても情緒であっても、議員、御承知のように、いわゆるその段階では収容力と申しましょうか、例えば知的であれば1クラス何人、情緒であれば1クラス何人と1つの学級の基準もございまして、その範囲内で収容できる施設があったということもあろうかと思います。しかし、最近特にこの情緒障害というのが多く出てきておりますので、この件につきましては、今ある施設だけではとてもじゃないけれども足りないということでございますので、今後この情緒学級につきましては県の方に要望してまいりたいと、こういうふうに思ってございます。 26 ◯議長(木村巖君) 次に、19番大沢研議員。   〔議員大沢研君登壇〕(拍手) 27 ◯19番(大沢研君) 日本共産党の大沢研です。  第1の質問は、市長の政治姿勢についてであります。  最初に、有事法制について質問します。  政府は、武力攻撃事態法案など有事3法案を国会に提出し、5月の連休明けから実質的な審議が始まりました。これまでのわずかな審議の中でも、海外での武力行使に道を開き、その戦争に国民を強制動員するという法案の重大問題が浮かび上がっています。  この審議が始まる前、憲法記念日の5月3日付東奥日報の社説は「平和憲法の輝きを永遠に」と題して次のように述べています。一部紹介します。  日本周辺で武力紛争が起きた場合、米軍に後方支援する周辺事態法も約三年前に成立し、さらに有事関連三法案が今国会に提出されている。日本が侵略されたときにどう対応するか、国民の協力や従わないときの罰則などが盛り込まれた内容だ。  しかし、この法案は米軍への支援を強化しており、憲法が禁じている集団的自衛権の行使につながりかねない。私有地や家屋の使用など国民の権利や自由が制限され基本的人権にもかかわる問題だ。有事の定義も明確でない。  政府は「有事法制は憲法の範囲内で行う」というが、テロ特措法といい有事法制といい、都合のいいように憲法が拡大解釈されていると言わざるを得ない。危険な選択と言うほかない。このままだと行き着く先は軍事大国であり、集団的自衛権の行使だ。  以上であります。まさにこの東奥日報の社説で危惧していることが、有事法制の審議を通じて明らかになりました。  憲法を踏みにじる2つの重大な問題点が浮かび上がってきました。第1に、有事3法案は自衛隊が海外で武力行使できることを戦後初めて認めたことです。武力攻撃事態法案は、我が国に対する武力攻撃が発生した場合だけでなく、おそれのある事態や予測される事態まで含み、それへの対処措置として自衛隊が武力行使できるというものであります。さらに、有事立法を発動する外部からの武力攻撃は、他国の領域で活動する自衛隊への攻撃も含まれるということであります。第2に、米軍の戦争への参戦のため、国民の人権や自由を制限して、強制動員する戦時体制をつくる法案だということです。戦争反対の集会やデモに対して、公共の福祉を口実に国民の自由と権利への制限を当然としています。  今、自衛隊はインド洋で米軍の戦争に参加しています。周辺事態法では、自衛隊は武力行使はできないことになっていますが、米軍を支援する自衛艦が攻撃され、首相が武力攻撃事態だと判断すれば、有事法制が発動され、米軍とともに武力行使を行うということになります。また、武力攻撃事態法案では、国民も自治体も強制動員できる仕組みになっています。すべての国民に必要な協力をするよう努めると努力義務を課し、自治体と指定公共機関、NHK、JR、NTT、電力、ガスなどですが、戦争協力については責務と明記しています。首相には法的拘束力のある指示権が与えられ、都道府県知事がこれを拒否すれば直接乗り出して執行することができるようになっています。さらに、自衛隊法では、医療、土木建築、輸送などの関係者に業務従事命令が、食糧、水、燃料、医薬品などの物資取扱業者に物資保管命令が出せるほか、民間人の土地や建物などの取り上げもできる仕組みになっています。命令に従わなければ刑事罰まで用意されています。  法案の内容や国会での審議を見ると、今回の法案は戦争を放棄した憲法第9条をじゅうりんすることを大前提とし、戦争することを最優先し、人権と自由、議会制民主主義、国民主権、地方自治など憲法の諸原則を踏みにじることを当然としています。まさに戦争国家法とでも呼ぶべきものであります。防衛庁が情報公開条例による開示請求者の身元を組織的に調査し、リストをつくっていたことが明らかになりました。まさに国民を敵視し、スパイ活動をする防衛庁の体質が露呈されました。こうした防衛庁に戦争協力を国民に強制する有事法制を与えたらどうなるのか。国民の間に大きな不安と疑念が広がるのも当然であります。加えて、福田官房長官の非核三原則の見直し発言は重大です。しかも、小泉首相は、どうってことはないと当然のように容認したことは、こうした内閣のもとで有事法制を強行することほど危険なことはないことを示しています。  こうした有事立法に対して、5月21日付朝日新聞によると、同社が行った世論調査では、法案の内容を余り知らない、全く知らないと答えた人が64%、圧倒的多数を占めていることが明らかになりました。政府・与党は、国民の多数が知らないうちに会期を延長してでも法案を無理やり通そうとしています。  こうした状況のもとで、全国の知事、市町村長、議会などが反対や危惧の態度を表明しています。日本自治体労働組合総連合が全国の知事、市町村長に行ったアンケートによると、5月23日現在、474自治体首長から回答が寄せられ、有事法制反対と今国会に提出された法案には反対が合わせて55人で11.6%、拙速にならず慎重審議を求めるが333人で70.3%、賛成は44人、9.3%でした。多くの首長が有事法制に対する態度表明をしている中で、佐々木市長はどのように考えているでしょうか。3月議会で我が党の藤原議員の質問にはみずから答えず、総務部長に答弁させましたが、事自治体にも市民の安全を守るという自治体本来の仕事にもかかわる重大な問題であり、市長としてしっかりとした態度表明をすべきと思いますが、明確な答弁を求めるものであります。  次に、市町村合併について質問します。  日本共産党は、合併だから反対、合併には賛成など合併そのものについての固定的な態度は持っていません。問題は、合併についての議論や検討が憲法の保障する地方自治の精神に立って、あくまで住民の意思と自主性を尊重し、それぞれの市町村が主体性を持って決定すべきであるということであります。ところが、今回の市町村合併は、財政的な優遇措置をちらつかせながら、国を挙げての上からの押しつけ合併であるという点で問題があると言わなければなりません。住民が意思を示すという場合、住民に合併をめぐっての公正で的確な情報、資料が適切に提供されなければなりません。それは本来、行政としての最小限の責任ではないでしょうか。住民の利益、利便、サービスや住民負担はどうなるのか。行政や議会に住民の声の反映がどうなるのか。地域の将来や地域の経済はどうなるのか。自治体財政の将来の見通しはどうなるのか。こうした情報が住民にとって合併を選択する基準になるのではないでしょうか。  さて、これまでの理事者側の答弁では、県が示した青森市と平内町の合併パターンに基づいて、両市町の職員による合同勉強会、商工団体による意見交換会などが行われ、さらに、佐々木市長と平内町長との会談も行い、合併協議の機運が醸成されてきたということですが、肝心の市民にはその内容も合併の方向性も全く知らされていません。市民にとっては、合併の機運どころか、合併の「が」の字もないと言わなければなりません。  そこで質問のその1は、これまで両市町の職員による勉強会で合併のメリット・デメリットについての研究が行われてきたようですが、合併によりどのようなメリット・デメリットが明らかになったのでしょうか。  その2は、市町村合併特例法による地方交付税等の優遇措置の期限は2005年3月までとなっていますが、これに間に合わせるには、今年度中に法定合併協議会を設置しなければならないと言われています。そのために合併の協議を急いで、肝心の住民は蚊帳の外に置かれるという心配があります。今後の合併について日程をどのように考えているのでしょうか。  その3は、合併に当たっては市民の意思が最も尊重されなければなりません。現状のような市民が全く知らない状況のまま合併を急ぐべきではないと思います。合併についての情報や資料を十分提供し、最終決定は住民投票で行うべきと思いますが、どのようにお考えでしょうか。  第2の質問は、保健福祉行政についてであります。  最初に、介護保険について質問いたします。  6月5日付しんぶん赤旗によると、厚生労働省は4日に開いた全国介護保険担当課長会議で、来年4月から高齢者の介護保険料を引き上げる方針を明らかにしたことを報道しています。しかし、介護保険料は市町村が決定するもので、厚生労働省が保険料を引き上げろと指示するのは越権行為と言わなければなりません。高齢者の年金収入に比べて負担が重過ぎるため、全国各地の自治体で保険料や利用料の減免を実施しています。厚生労働省がまとめた4月1日現在の介護保険実施状況が先月公表されましたが、それによると、市町村独自で低所得者の保険料を減免しているところが429自治体に広がっていることが明らかになりました。昨年9月段階と比べて120自治体ふえ、全自治体の13.2%を占めていることになります。厚生労働省は、全額免除しない、収入によって一律に判断しない、減免の財源を一般財源から繰り入れないという3原則を示して、自治体独自の減免の抑え込みを図ってきましたが、この枠を超えた減免を実施している自治体は116自治体にも上っています。これは昨年10月から高齢者の保険料が満額徴収になり、それまでの2倍に引き上げられたため、お年寄りから不安と苦情が続出、保険料の減免を求める声が高まり、自治体で減免制度の実施を検討する動きが広がったためであります。私は、本市でも保険料、利用料の減免を実施するよう求めて3年目になりますが、依然として実施されていません。  そこで質問のその1は、2001年度の介護保険事業特別会計の収支の見通しがどのようになっているか、明らかにしていただきたいと思います。  その2は、厚生労働省の介護事業経営概況の調査結果によると、居宅介護支援サービスでは、収益ベースで赤字、施設サービスでは黒字になっていると発表されていますが、本市ではどのようになっているでしょうか。  その3は、保険料、利用料の減免について、これまで健康福祉部長は介護保険事業計画策定委員会や健康福祉問題懇談会で検討していくと答弁していますが、その後どのように検討されてきたのでしょうか。  次に、国民健康保険について質問いたします。  長引く不況のもとで、本市をめぐる経済状況は極めて厳しいものがあります。地元企業の倒産、失業者の増大で国保加入世帯は急増しています。国保医療課の統計によると、平成11年から13年までの3年間で社会保険を離脱し、国保に加入した被保険者数は約1万1000人にもなっています。これは、不況による倒産、失業によるものであることは明らかであります。失業による収入減、無収入で苦しんでいる市民に重くのしかかってくるのが国保税です。払えないと保険証の返還を求められ、病院にもかかれません。高い国保税を引き下げて、少しでも市民を救済することが今市政に求められているのではないでしょうか。  先月中旬、山口県徳山市を視察してまいりましたが、徳山市では今年度国保料の均等割と平等割を約5%、1世帯当たり8658円引き下げました。徳山市では、予算編成に当たって今年度の医療制度改革によって収支のマイナス要素とプラス要素を試算した結果、引き下げを決めたものです。厚生労働省が国保課長通知で示した平成14年度予算編成の留意事項によると、保険給付のマイナス要素として、老人保健や介護保険との整合性を図るため、年度区分を4月から3月までを3月から2月までへ見直したことにより、今年度だけは11カ月予算になったこと、診療報酬の引き下げ、高額療養費の自己負担の引き上げ、プラス要素としては、療養費の自然増、老人医療費の年齢引き上げ、乳幼児の8割給付があります。その他老人保健拠出金の変更による影響、財政安定化支援事業減の影響などがありますが、徳山市ではこれらをすべて試算した結果、約6200万円の歳入超過が見込まれ、国保料の引き下げに踏み切ったものです。  そこで質問のその1は、本市ではこうした医療制度改革によるマイナス要素、プラス要素を試算した結果、どのようになったのでしょうか。  その2は、減免基準についてであります。弘前市では、今年度から国保料の減免に関する規則を制定し、国保加入世帯の収入が生活保護基準の1.3倍まで減免の対象にして実施しています。本市でも減免の規則または要綱を制定すべきではないでしょうか。  その3は、短期保険証の発行について質問いたします。短期保険証をもらった市民の方から、4カ月後また保険証を出してもらえるか心配だと不安の声が聞かれます。この不況で自営業者も商売が不振だったり、仕事がなかったりで国保税を払うのが困難になっています。まして小さい子どもを抱えた家庭では、いつ病気になるかわかりません。子どもが病気になったとき、保険証の期限が切れていたら大変です。市民にとって保険証は命綱です。国保税の滞納者で、納付相談等で分割納付に応じた世帯については、短期保険証ではなく通常の保険証を発行すべきではないでしょうか。  以上お尋ねして私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 28 ◯議長(木村巖君) この際、暫時休憩します。   午前11時48分休憩           ──────────────────────────   午後1時2分開議 29 ◯副議長(鳴海強君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  答弁を求めます。総務部長。   〔総務部長米塚博君登壇〕 30 ◯総務部長(米塚博君) 大沢議員の有事法制と合併について御答弁申し上げます。  まず、有事法制に関する御質問にお答えいたします。  武力攻撃事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律案を初めとする有事関連3法案につきましては、去る4月17日に今国会に提出され、現在、武力攻撃事態への対処に関する特別委員会の場において、さまざまな観点からこの法案についての議論が行われておりますことは、新聞報道等により承知しているところでございます。この法案は、我が国の防衛という国民の安全にかかわる極めて重要な法案でありますことから、今後も国政の場におきまして十分な論議がなされていくべきものと考えており、市といたしましては、その推移を注視してまいりたいと考えております。  次に、市町村合併に関する3点の御質問につきましては、関連がございますことから、まとめて御答弁させていただきます。  市町村合併につきましては、本市の人口が平成12年に実施されました国勢調査において29万7859人となり、本市がその実現を目指してまいりました中核市移行の条件となります30万人に達しなかったこと、また、青森県が策定した市町村合併推進要綱において、中核都市創造型として本市と平内町との合併パターンが示されたこと等を踏まえまして、昨年6月から両市町の職員による合同勉強会を継続的に開催し、市町村合併によるメリット・デメリット等について、これまでの間、7回にわたって共同研究を進めてまいったところでございます。現在は、本年2月の青森市長と平内町長との会談において、市町村合併に関する基本的な考え方について確認が行われたことなどを踏まえまして、より具体的な検証を行っているところでございますが、本市独自の対応として、本年4月、庁内に青森市市町村合併問題調査検討プロジェクトチームを設置し、協議スケジュールのほか、協議項目、協議組織に関する事項等につきまして検討いたしているところでございます。  また、市町村合併につきましては、これまで御答弁申し上げてまいりましたとおり、それぞれの地域の住民の合意をもってなし得るものでございまして、その意味において合併協議に地域住民の御意向を反映させることが最も重要な課題となりますことから、このプロジェクトチームでは、市民参加の手法として、広報紙やホームページなどのさまざまな広報媒体を利用した広報活動に加え、市民参加のシンポジウム、住民説明会、市民アンケートといった合併に関する市民の機運の醸成を図るための方策について、あわせて検討しているところでございます。  このように合併に係る検討はさまざま行っておりますが、具体的な合併協議につきましては、青森市民はもとよりのこと、合併協議の相手方となる平内町、そして平内町民の意思をも最大限尊重し、双方歩調を合わせて進めるべきものと考えております。したがいまして、このことを基本としながら検討を続けていくこととしておりますが、今後の進捗に応じ、適宜、議員並びに市民の皆様にその経過を報告させていただくとともに、御意見を伺いながら進めてまいりたいと考えております。 31 ◯副議長(鳴海強君) 健康福祉部理事。   〔健康福祉部理事大竹旭君登壇〕 32 ◯健康福祉部理事(大竹旭君) 保健福祉行政として、介護保険について3点と国民健康保険についての3点の御質問に順次お答えいたします。  介護保険についての第1点目の平成13年度の青森市介護保険事業特別会計の収支の見通しについてお答えいたします。  まず、歳入については、国庫補助金等の定率部分についてはほぼ確定しているものの、介護保険料については、平成14年5月末日の出納閉鎖までに収納された分について現在精査中でありますが、青森市介護保険事業計画に見込んでいる収納率、特別徴収が100%、普通徴収が90%、合計で98%、おおむね達成できるものと考えております。  次に、歳出の大部分を占める施設サービス、居宅サービス等の保険給付費につきましては、事業計画の見込みと比較しますと、最終数値は確定していないものの、90%程度の執行率となる予定であり、平成12年度の82.9%と比較して7ポイントほど増加する見込みであります。このうち施設サービスの利用状況については、事業計画の平成13年度のサービス見込み量と比較してみますと、介護老人福祉施設が、入所者数549人の計画に対して月平均の入所者実績が569人で103.6%、介護老人保健施設が、入所者数784人の計画に対して月平均の入所者実績が893人で113.9%、介護療養型医療施設が、入所者数361人の計画に対して月平均の入所者実績が129人で35.7%となっており、施設サービス全体では給付費において90%程度の執行率となっております。これらを平成12年度と比較してみますと、介護療養型医療施設の利用実績は下がっているものの、介護老人保健施設、介護老人福祉施設においては伸びている状況となっております。  一方、居宅サービスの主な利用状況について、同様に事業計画の平成13年度のサービス見込みと比較してみますと、訪問介護、ホームヘルプサービスについては、年間31万8595時間の計画に対して実績が25万3373時間で79.5%となっており、平成12年度の計画比49%より30.5ポイント増加しております。これは、制度開始当初は家の中に他人を入れることに抵抗感があったものが、制度の周知が進むことで徐々に利用の促進が図られてきているものと思われます。  訪問入浴介護については、年間1622件の計画に対して実績が8070件で497.5%となっており、平成12年度の計画比287.5%より210ポイント増加しております。これは民間事業者の参入により、需要の掘り起こしが大幅に進んだ結果によるものと思われます。  通所介護(デイサービス)については、年間10万6633件の計画に対して実績が11万4296件で107.2%となっており、平成12年度の計画比76.2%より31ポイント増加しております。これは、訪問入浴介護と同様に、民間事業者の参入により需要の掘り起こしが進んだ結果によるものと思われます。  短期入所(ショートステイ)については、年間6万1101件の計画に対して実績が2万7982件で45.8%となっており、平成12年度の計画比24.7%より21.1ポイント増加しております。これは、平成13年1月から短期入所サービスの振りかえ措置が実施されたこと、さらに、平成14年1月から支給限度額を訪問通所サービスと一本化したことなどにより、利用が促進されたものと思われます。  以上のような状況から、居宅サービス全体の給付費は、平成13年度において89%程度の執行率となる見込みとなっております。  次に、介護給付費準備基金積立金についてでありますが、これは高齢者の増加などにより、介護保険量収入が伸びたこと、さらに、保険給付費が平成12年度に比較して大幅な伸びを示したものの、計画値に対して90%程度の執行率の見込みとなったことなどの理由により、事業計画と比較して増額となる予定であります。この介護給付費準備基金の今後の活用方法などにつきましては、第2期の青森市介護保険事業計画策定のために、去る5月20日に設置した介護保険事業計画策定委員会の御意見をいただきながら検討してまいりたいと考えております。  第2点目の厚生労働省の調査によると、居宅介護支援とホームヘルプでは収益ベースで赤字、施設サービスでは黒字となっていると発表されているが、本市ではどうかとのお尋ねでございます。  平成14年4月22日に国から発表されました介護事業経営概況調査は、介護保険制度の施行後1年半を経過したことを受け、国が介護報酬のもとでの事業経営の状況を把握するため、平成12年5月までに指定を受けた全国の介護保険施設、居宅サービス事業所及び居宅介護支援事業所を対象に、平成13年9月の1カ月間における収入と支出などの収支状況についてサービス種類ごとに実施した調査であります。  この調査結果によりますと、施設サービス事業所では、介護療養型医療施設のうち一部の規模の施設において赤字となっているほかは、特別養護老人ホーム、老人保健施設を含めた3施設で黒字となっております。また、居宅サービス事業所では、規模等によりばらつきはあるものの、サービス種類ごとの全体において、訪問介護と居宅介護、支援事業所以外の種類で黒字となっております。このうち全体的に赤字となった訪問介護と居宅介護支援事業所では、おおむね利用者数の少ない事業所においては赤字が多く、それに反して利用者数が増加するに従って黒字に転じていることが明確になっております。  これらサービス事業所の経営状態などについて、本市においては詳細な調査を実施していないことから、その状況を把握することが困難でありますが、本市の介護保険給付実績を踏まえますと、平成12年度が計画の82.9%にとどまっていたのに対し、平成13年度の見込みでは90%程度と7ポイントほど増加しており、今後も利用実績の増加が期待されますことから、経営状態についても安定していくものと考えております。  市といたしましては、各サービス事業所におけるサービスの質的向上を図ることにより、利用の促進にもつながるものと考え、これまでも青森市地域ケア会議を活用しながら、サービス事業所の職員を対象とした研修会を実施するなどの支援を行ってきたところであり、今後も引き続いてサービスの質向上のための支援を行ってまいりたいと考えております。  なお、新聞報道等によりますと、国において進められております平成15年度以降の介護報酬の見直しにつきましては、訪問介護と居宅介護支援の報酬を引き上げ、特別養護老人ホームや老人保健施設などの施設サービスの報酬を引き下げることや、線引きがあいまいであると言われている訪問介護の類型の見直しなどが精力的に検討されているようであります。いずれにいたしましても、平成15年度以降の介護保険事業についての計画となる第2期の介護保険事業計画を策定する際にも、必要となります新たな介護報酬の骨格が国から7月ごろに提示されることになっておりますので、その推移を見守ってまいりたいと考えております。  第3点目の介護保険料、利用料の減免に関する御質問にお答えいたします。  国では、平成14年4月1日現在の全国の3241市町村を対象に保険料などの取り組みについての調査を行い、その結果を平成12年度の介護保険事業状況報告とあわせて、同年4月22日に公表したものであります。その資料によりますと、低所得の方に対する介護保険料の単独減免を実施している自治体は429市町村で全体の13.2%となっており、前回の平成13年10月1日の調査時点に比較しますと120の市町村が増加しております。また、これらの市町村のうち国が示している保険料を減免する場合の3原則であります、保険料の全額を免除しないこと、収入にのみ着目した一律の減免は行わないこと、保険料減免に対して一般財源を繰り入れないことを遵守しながら減免を行っておりますのは313市町村となっており、前回の調査時点での191市町村から122の市町村が増加しております。
     市では、これまでもこれら国の方針に基づいて保険料の減免を行っている市町村について、その内容を調査するとともに、本市において減免を実施した場合の影響額などについて慎重に検討を進めてきたところであります。しかしながら、これまでも大沢議員にお答えしてまいりましたように、介護保険料につきましては、所得等により5段階の区分とすることによる軽減や、生活保護境界層の方に対する引き下げ措置が講じられているほか、条例によって、災害などによる場合の減免や徴収猶予を行う規定もありますことから、安易に減免を行うことはできないものと考えております。また、全国市長会を通じて、低所得の方に対する総合的な対策を講ずるよう再三にわたって国に要望書を提出しており、その推移を見守ってきたところであります。市では、今年度中に第2期の青森市介護保険事業計画を策定することとしておりますが、介護保険制度を市民の皆様方とともに考え、より利用しやすい制度とするため、市民の方々からの御意見をいただくことを目的に、保健・医療・福祉の関係者や学識経験者、被保険者等の代表者に加えて、今回は特に一般市民の方々も含めた委員で構成する、青森市介護保険事業計画策定委員会を去る5月20日に新たに設置し、第1回の委員会を開催したところであります。  この第1回の委員会におきましては、平成12年度及び平成13年度の2カ年にわたる介護給付費などの各種報告とあわせて、今後、委員の皆様に御検討していただく課題などを提示し、その中で低所得の方に対する介護保険料及び利用料の制度上の軽減策などについても御説明申し上げたところであります。2回目以降は、年度末の計画策定に向け、引き続いて数回にわたって開催することにしておりますが、その際、市が行った調査結果や市民の方を対象に実施したアンケート調査の結果などを提示しながら、低所得の方に対する総合的な対策などについても検討していただくこととしております。また、この青森市介護保険事業計画策定委員会と並行して、本市における健康福祉行政について基本的方向性などを審議する青森市健康福祉問題懇談会からも幅広く御意見をいただきたいと考えております。  いずれにいたしましても、介護保険制度は、共同連帯の精神に基づいて介護に対する負担を社会全体で支え合うための制度でありますことから、低所得の方に対する対策につきましても、介護保険料の減免を行った場合の財源や減免を行うに当たっての条件、さらにはその確認方法など、考慮すべき問題が多数ありますが、必要とするサービスをより利用しやすい制度としていくことが大切であると認識しておりますので、今後も十分に検討を重ねていく必要があるものと考えております。  次に、国民健康保険について3点の御質問にお答えいたします。  第1点目は、今年度の法改正により、今年度の保険給付費へ影響を及ぼす項目の本市での試算についてでございます。  現在、国におきましては、70歳以上の高齢者への完全定率負担の導入や自己負担限度額の見直しなどの内容を盛り込んだ健康保険法等の一部を改正する法律案が、平成14年3月1日に今通常国会へ提出され、4月19日に審議入りしたところでございます。この法一部改正に伴い保険者や被保険者に大きな影響を及ぼすことが予想されますが、概略的には、国保財政における歳出増の要因として、老人医療受給者の対象年齢の70歳以上から75歳以上への段階的引き上げ、3歳未満の乳幼児に係る保険給付費割合が7割から8割への引き上げ、また、歳出減の要因として、高額療養費の自己負担限度額の引き上げ、老人保健拠出金における老人医療の対象年齢の引き上げ、公費負担の割合を3割から5割へ段階的引き上げ、一方、歳入増においては、退職被保険者等に係る老人保健拠出金の負担割合の変更に伴う療養給付費交付金などが見込まれますが、詳細につきましては、法案成立後に政令で示されることになっておりますことから、現段階では具体的な影響額などについての算定が困難な状況であります。  また、平成14年度の社会保険診療報酬等が改定され、2.7%の引き下げとなり、減額が見込まれるところでありますが、一般被保険者の保険給付費は現行制度において約3.4%の伸びが見込まれており、依然として医療費はふえ続けているのが現状でございます。さらには、地方自治法施行令の一部改正により、国民健康保険に関する会計年度の所属区分が変更となったことから、平成14年度から国民健康保険に関する会計年度の所属区分が、これまでの4月から翌年3月までになっていたものが3月から翌年2月までに変更となり、平成14年度は平成14年4月から平成15年2月までの11カ月の診療分が対象となるため、1カ月分の保険給付費が圧縮されることになっており、これによる影響につきましては、保険給付費が約7億4000万円の減額が見込まれる一方、保険給付費の減少により、国庫支出金や療養給付費交付金が約4億6000万円の減額となることから、差し引き約2億8000万円の圧縮効果が期待されるところであります。しかしながら、先ほど申し上げたとおり、現在、国会において健康保険法等の一部を改正する法律案が審議中であり、お尋ねの本市での試算につきましては、現段階での影響額の算定は困難な状況にございます。  第2点目は、国民健康保険税の減免に係るお尋ねでございます。  本市の国保財政の健全化を図る上で、平成6年度まで保険税の応能割合が73%と極端に高いため、中間所得層の負担が大きく、被保険者間の税負担にひずみが生じていたことから、給付と負担の公平を確保するため、平成7年度と8年度の2カ年で保険税の平準化の実施に取り組んできました。実施に当たっては、低所得者に対する法定軽減割合の拡充を図ることにより、保険基盤安定負担金が大幅に増額されることから、この財源を活用して被保険者全体の税負担を軽減し、また、資産割についても抜本的な見直しを行い、平成12年度で資産割を廃止し、賦課方式を4方式から3方式に変更したことにより、よりわかりやすい保険税としたところであります。その一方で、ふえ続ける医療費を抑制するため、基金の有効活用を図り、これら一連の取り組みの結果、平成6年度の1人当たり保険税額が8万6327円で、県内67市町村で一番高かったものが、平成12年度では介護分に係る保険税をも含めて8万2745円となり、県内では18番目、市部では5番目と大幅な負担軽減を図ってきたところであります。  お尋ねの本市の国民健康保険税の減免につきましては、青森市市税条例第157条の規定に基づき対処しているところでありますが、この規定では、1つには、天災、その他の事情により著しく資力を喪失し、かつ納税が困難と認められる者、2つには、貧困により生活のため公私の扶助を受ける者、3つには、その他特別の理由がある者で、これらのうち市長において必要があると認められる者となっております。これまでも国民健康保険税の減免の決定に当たっては、申請者個々の収入状況、生活状況等を調査しながら、総合的に判断し、公平かつ適正に対処してきておりますことから、現時点では規則等を制定することは考えてございません。  最後に、国保税の滞納者で納付相談等で分割納付に応じた世帯に対して、短期被保険者証ではなく通常の保険証を発行すべきと思うが、どうかとのお尋ねにお答えいたします。  平成12年度の介護保険法の施行に伴い、国民健康保険法が改正され、災害など特別の事情もなく保険税を滞納した場合は、被保険者証の返還や保険給付の差しとめが義務化されるなど滞納者対策が強化されたところであります。この法改正の趣旨は、被保険者証の返還及び資格証明書の交付事務を通じて、できるだけ被保険者と接触する機会を確保し、保険税の納付相談、納付指導に努めることを目的としているところであり、本市においても法改正の趣旨を十分認識し、適正な運用を図るため、青森市国民健康保険被保険者証の返還及び被保険者資格証明書の交付並びに保険給付の支払の差止等に関する取扱要綱及び青森市国民健康保険短期被保険者証交付要領を平成13年5月1日に定めたところであります。この短期被保険者証交付要領の第2条において、短期被保険者証の交付対象者を規定しておりますが、1つには、納付相談に一向に応じない者、2つには、納付相談等の結果、所得及び資産等を勘案すると十分な負担能力があると認められる者、3つには、納付相談等において取り決めた保険税納付方法を誠意をもって履行しようとしない者、4つには、滞納処分を行おうとすると意図的に差し押さえ財産の名義変更を行うなど滞納処分を免れようとする者となっております。また、第4条においては、短期被保険者証交付措置の解除を規定しておりますが、短期被保険者証の交付を受けている者が、納付計画、分割納付を誠実に履行し、完納が見込まれるときは、短期被保険者証の交付措置を解除し、被保険者証を交付することとしておりますことから、保険税を完納された世帯や納付相談等において取り決めた保険税の納付方法を誠実に履行されている世帯、また、特別な事情等により納付困難な世帯につきましては、順次通常の被保険者証に切りかえしているところであります。  なお、切りかえに当たっては、被保険者と直接面談して納付相談、納付指導が行える環境を確保するため、休日及び夜間にも相談ができる、より多くの機会と場を提供するなど鋭意努めてきたところでございます。いずれにいたしましても、被保険者証の交付につきましては、被保険者間の負担の公平を確保する観点から適正に運用してまいりたいと考えております。  介護保険事業概況報告について、4月24日と申し上げるところを4月22日と申し上げましたので、おわびして訂正させていただきます。 33 ◯副議長(鳴海強君) 19番大沢研議員。 34 ◯19番(大沢研君) まず、有事法制の問題ですが、こういう問題になるとどうも市長さんはお答えしたくないようで、常に総務部長に答弁させるようですが、今大事なのは、やっぱり市長として今のこの有事法制をどういうふうに考えるのか、その態度を明らかにすることが大事だと思うんです。  今、全国でいろんな動きがありますけれども、例えば私ども、(通称)憲法ネット青森という団体、これは県内の民主団体、労働団体が加入して有事法制阻止の運動を広げているところですが、県内自治体のキャラバンをやりました。各市町村の首長さんに会ってこの申し入れをして歩いたんですが、その中で幾つか態度を表明した町長さんなどがおります。例えば鰺ヶ沢の町長さんですが、こういうふうに言っています。何も今国がここまでやる必要はない。有事の発動より民政上で国がやらなければならないことをやってほしい。有事法制は議会でも議論してほしいというふうに言っています。板柳の町長さんは、法案の中身も知られていない。このまま決められては困る。住民の安全、安心という自治体の仕事が損なわれるようなことには応じられません、こうはっきり言っているんです。今別の町長さんは、国会審議を見ても、何をもって有事というのか、憲法9条との関係でも規定があいまいで、採択するのは時期尚早、最低でも1年はかけて国民的に議論しなければならない問題だと。浪岡は町長さんでなくて収入役さんでしたが、国会で首相と官房長官、防衛庁長官の言っている答弁に食い違いがある。国際貢献を言うなら、余剰米や農産物を政府が買い上げて、アフガンやアフリカに援助するとかできないものかというふうに言っています。  そのほかいろいろあるんですが、例えば東京の国立の市長さん、女性の市長さんですが、憲法との関係で首相に質問書を出しました。法案に関するさまざまな疑問点に対する自治体の長としての考え方が求められているということで、この市長さんは上原公子市長さんですが、有事法制と日本国憲法の関係の問題で、いろいろ疑問があるということで首相に質問書を提出した。それから、三重県議会では撤回決議がなされていますし、先日行われた公聴会では、自民党推薦の鳥取県知事が、手足を縛られたまま自治体が責任だけ背負わされるのは耐えがたいということで、異議申し立てを言っているわけです。こういうふうにもちろん反対の態度をはっきり表明している各首長さんもおられます。そういう点で、今こういう自治体にも、また住民の安全にもかかわる重大な法案が審議されているわけですから、それに対してはっきりとした市長の態度を明らかにすべきだと思います。はっきりしてなくても、時期尚早だとかいろいろあるでしょうから、その辺の今考えている点を市長さん、明確に答弁してほしいというふうに思います。  時間が余りありませんので、市町村合併については本当にこれは市民が全く今の段階では知らないことですね。どういうふうな状況なのか全く知りませんし、ところが、平内町の方では広報にずっと連載して合併の話を町民に出しているんですね。こういう立派な資料もちょっと見せてもらいましたけれども、青森市と平内町の、例えば国保税だとか、県民税、保育料、水道料、下水道、固定資産税等の違いがどうなっているかという一覧表にしたやつを広報でも発表しています。そういう点では、青森市の場合はこれから報告しながらやっていくということなんでしょうけれども、ちょっと今の段階では合併の話は進んでいるのかどうか、市民の皆さんにとっては全くわからないし、やらないんだろうと思っているんじゃないですかね。そういう点では、いわゆる特例法による財政的な優遇措置を受けるためには、今年度中に法定合併協議会をつくらなければ間に合わないというのが一般の話ですので、この調子でいくとそこまでは多分いかないのかなという感じがしますが、その辺の具体的な日程といいますか、そういうふうに目指しているのか。今の答弁を聞きますと、やっぱり市町村合併を前提に物事を進めているようですので、その辺のことについてもう少し具体的に答弁していただきたいと思います。時間がないので、とりあえず。 35 ◯副議長(鳴海強君) 総務部長。 36 ◯総務部長(米塚博君) 御答弁申し上げます。  世論調査にかかわる新聞報道によりますと、有事法制に関して法整備が必要という方々が49.8%、法整備が必要でないという方々が38.3%、わからない、無回答が11.9%という世論調査がございます。同様に、新聞社が全国47の知事へのアンケートを行ったところ、回答のあった47名のうち、法案賛成が8名、反対が2名、残りの34名、つまり、4人に3人の知事さんがどちらとも言えないという結果となっております。  また、御質問で御紹介のあったこのたびのアンケートにつきましては、全国3288団体のうち14.4%の474団体が回答しておりますけれども、残り85.6%の2814団体が無回答ということで、仄聞させていただいております。このことはつまり、大半が国民の生命、財産を守るという基本的なことに関して、国民の合意形成に向け、十分な論議を尽くすべきものというふうに判断しているものと推察しております。  合併についてでございますが、私どもの方の基本的な考え方は、まずもって平内町、そして平内町民の方々の御意思を最大限尊重し、しんしゃくしながら進めなければ、この私どもが今進めている合併については成立しないということを認識しております。したがいまして、この熟度を少しずつ形成しながら、青森市民に対しましても、先ほど御答弁申し上げました対応をさせていただきたいというふうに考えています。 37 ◯副議長(鳴海強君) 19番大沢研議員の一般質問の所要時間が経過いたしましたので、これをもって終了いたします。  次に、1番舘田瑠美子議員。   〔議員舘田瑠美子君登壇〕(拍手) 38 ◯1番(舘田瑠美子君) 日本共産党の舘田瑠美子です。通告に従って質問をいたします。  環境問題についての第1の質問は、生コン製造工場の建設についてです。  野木和の八十八ケ所の先に新城、油川など5万人に飲み水を提供している天田内配水場があります。今、そのすぐ近くに北海道の日本一運送株式会社が生コン製造工場を建設しようとしています。その周りには、田んぼや畑が広がり、また、国や県が絶滅危惧種と指定しているシナイモツゴが生息しているため池が幾つもあります。野菜などをつくっている農家は、コンクリートの粉じんがリンゴやトマト栽培に被害を及ぼし、また、廃液が土に浸透し、水道水の取水井を汚染するとして反対しています。これに対し、日本一運送株式会社は、雪解け水、雨水さえ貯水槽に集めて区域外に運ぶので、側溝に流さない、廃液を出さない、粉じんを出さない、地下水に浸透させないので、環境への影響はないと主張しています。市は、工場からの廃液及び粉じんが排出しないよう防止策が講じられる計画であるとして、農家の異議申し立てを退けました。しかし、本当に環境への影響はないのでしょうか。大雨が降って、工場内の側溝や貯水槽があふれた場合は、生コン製造で生じるアルカリ性の廃液が田畑に流れ込んだり、側溝に流れて野木和湖や天田内川を汚染する危険は十分予想されます。  私は、農作物への影響、風評被害、またシナイモツゴへの影響が心配です。環境は1度汚染されたら取り返しがつきません。私は、命の源である天田内配水場のおいしい飲み水を、また、近くのため池、野木和湖、油川の海を守るために、農家やシナイモツゴを守るために質問をいたします。  その1、市と生コン業者の確約書などによれば、農作物や営農に影響を及ぼさないつくりや計画になっている。農道を利用する計画がないことから、近隣の農地には被害を与えないよう措置すると確約しています。しかし、既に通勤のためと称して、工事用車両が狭い農道を通行したり、頻繁に小型ヘリコプターが飛んできて、騒音と激しい土ぼこりを舞い上げ、周辺農家に迷惑をかけています。操業前からこのように約束を破っている業者を信用していいのでしょうか。農家は不安を抱いています。今後、市は農家や農作物を守るためにどのように対応していくおつもりなのか、お尋ねいたします。  その2、希少淡水魚であるシナイモツゴを守るためと、市の天然記念物である又八沼のシナイモツゴを保護していくためには、生コン製造工場は最悪の施設だと言わなければなりません。万一シナイモツゴにへい死、奇形魚が発生し、当社のプラントが疑われる事態が発生した場合には、貴市との協議の上、誠意をもって対処いたしますと確約書には書かれていますが、シナイモツゴがへい死してから協議するのでは遅過ぎます。シナイモツゴを保護する立場にある教育委員会として建設中止を求めるべきと思いますが、どうですか。  その3、生コンプラントの工場排水、洗車水は生コンの練りまぜ水として再利用するので、排水はしない。工場外の広場の雪解け水、雨水などについても雨水槽に集め、産廃業者が運び出し、たとえ集中豪雨のときでも、あふれ出して敷地外の側溝などに流れ出すことはないとしています。この場合の産廃業者はどこの業者か。バキュームカーで運び出した大量の雨水を、その産廃業者はどこでどのように処分することになっているのか、お尋ねいたします。  また、降雪については、青森市の指定する雪捨て場に捨てるとしていますが、それはどこの場所を指しているのか、お尋ねします。雪解け水、雨水を産廃として処理するのですから、当然、敷地内の雪についても同様の扱いが必要ですので、お尋ねいたします。  その4、市の水道部と事業者が結んだ協定書には、プラント排水及び場内排水はリサイクル使用し、地下浸透しないような構造とし、スラッジ等は産廃業者に処分させるとあるが、工場敷地全体も地下浸透しないような構造になっているのか。また、水道水源保護に関する協定が守られなかったとき、天田内配水場系水源保護区域を守るためにどのように対応するのですか。  その5、申請書によると、今回事業の拡大と発展に伴い、青森市に建設し、とりあえずは生コンクリートの製造、販売から始めたいと申請に至るとあります。この事業者は今、近隣の農家に土地を売らないかと盛んに声をかけているそうです。事業の拡大をしようとしたとき、今回のように何度でも認めていくのでしょうか。お答えください。  環境問題についての第2の質問は、一般廃棄物の最終処分場についてです。  黒石市や浪岡町などでつくっている黒石地区清掃施設組合が、一般廃棄物の最終処分場として検討している中に、青森空港のすぐ隣、浪岡町大字王余魚沢の浪岡町浪友地区というところが候補地として挙がっていると聞きました。立地条件としては、比較的穏やかな谷地であり、他候補地と比較して容易である。既に果樹園として開発済みであり、他候補地と比較して、規制道路、構造物を利用できる地形であり、形質変更が少ない。また、候補地は青森空港へのアクセス道路の途中であり、ロードヒーターなどの冬期対策が施されており、他候補地と比較して効率的な運搬が可能であると評価し、5つの候補地の中でも最適地であると挙げられています。私は、現地を見てきましたが、そこは浪岡町とはいえ、孫内川の源流の上になり、孫内川、新城川の汚染が心配されます。さらに、田んぼや陸奥湾が汚染されます。その上、青森県の玄関口とも言うべき青森空港のすぐそばであり、廃棄物の処分場ともなれば、カラスやトンビなどが集まり、群れ飛び、飛行機のエンジンに吸い込まれたりして飛行機事故の原因にもなりかねません。今でも飛行場では、カラスなどが吸い込まれないよう鉄砲を撃って駆除しています。私は、この場所は最適地どころか、最悪な場所ではないかと思います。  そこでお尋ねいたします。  その1、この計画を市は御存じだと思いますが、どのように考えておられますか。  その2、浪岡町などに対して、最終処分場の候補地から除外するよう申し入れるべきと思いますが、どうか。  その3、青森空港を管理する県にとっても見過ごすことが許されないことと思います。当然、県としても浪岡町などに断念するよう指導すべきだと思いますが、市から県に要請をしたのか、お尋ねします。  環境問題の第3の質問は、産業廃棄物処分場の長期間放置についてです。  青森市の新城字山田587番地の75ほかに、木くず、プラスチック、廃パチンコ台、廃タイヤ、廃家電製品などの産業廃棄物のほとんどが処理されることなく、長期間不法投棄状態に放置されています。入り口には第一環境センターという産廃最終処分業者の名前の上に、産廃中間処理業者、株式会社ディ・エス・エイチの名前が張られています。近くで営農している農家の人たちは、六、七年も前から放置されたままになっていると話しています。このように長期間放置されたままになっている産廃処分場を市はどのように考えているのか、お尋ねいたします。  県は指導してきたと言っていますが、長期間の放置は環境の汚染につながります。第一環境センターも株式会社ディ・エス・エイチも、感染性産業廃棄物を取り扱う許可を持っていました。この場所は、天田内配水場の近くであり、周りには取水井が何本もあります。水質、土壌などを調査し、汚染の状態を把握する必要があると思いますが、どうお考えですか。  住民の強い撤去要望にこたえて強力な指導をすべきであると思います。しかし、再三の指導に対して従わないことは既に明らかです。産廃処理業の許可を与えてきた県には責任があります。県がかわって撤去し、環境汚染から農地、自然、飲み水を守るよう、市としても撤去を強く要請すべきと思いますが、どうか。  環境問題の第4の質問は、シナイモツゴについてです。  市が天然記念物に指定したこともあり、シナイモツゴへの関心が高まっています。親子連れや八戸など遠くからも見に来る人がいると聞きました。しかし、又八沼の中にいるシナイモツゴを見ることができずに、がっかりして帰っていきます。また、又八沼などの場所がよくわからないので、見たくても見れないなどの市民の声もあります。油川市民センターなど市内の数カ所で水槽に入れたシナイモツゴを資料などと一緒に展示し、見せたらどうか、お尋ねいたします。  次に、市営バスについて質問いたします。  その1は、西バイパス・新田循環バスの停留所の設置についてお伺いいたします。  新田停留所からフェリー埠頭停留所までの間、約2キロ、バス停がありません。バスがとまらないために地域住民がバスを利用したくても利用できず、富士見町会等から住宅地の近くにバス停を設置してほしいとの声が上がっています。住民の声にこたえて停留所を設置できないかどうか、お尋ねいたします。  バスについての質問その2は、富田・新田地区においての地域循環バスの2回目の運行実験についてです。  バスの空白地域解消のために、本格運行に向けて夏期の運行実験が6月21日から9月20日までの予定で行われることになりました。既に新聞紙上で運行実験のコースやバス料金について発表されています。そこで、平成12年の試験運行のときのように、住宅地の中を通るコースにしてほしいと地域住民から要望が上がっています。停留所の数は12カ所から15カ所にふえているのですが、フェリー埠頭の通りから国道7号線、サンデー、生協コスモス館までの間に、国道7号線に1カ所バス停があるだけなのです。住宅がないところが多いからバス停がなくてもいいのですが、住宅の空白地域をなくするという当初の目的からいっても、身近なところにバス停があれば、地域住民の足として大いに利用されると思います。今、公共交通機関としての路線バスに求められているのは、安い運賃、質のよいサービス、低床化などを取り入れた利用者に優しいバスです。高齢者や子どもも利用しやすいよう身近な場所からバスを利用できるよう、地域住民の声を取り入れたコースにしたらどうか、お尋ねいたします。  料金については、子どもからお年寄りまでだれでも100円にし、短い区間でも気軽に利用できる100円バスにしたらどうか。その方がかえって利用者がふえ、増収につながると思いますがどうか、お尋ねいたします。  次に、障害者福祉についてです。  私が3月議会で障害者のガソリン券の支給について質問した後、障害者の家族を初めたくさんの方から、私たちの声を取り上げてくれてありがとうと、ガソリン券の支給が実現したわけでもないのに、お礼を言われました。それほど切実な要求だということではないでしょうか。前議会で健康福祉部長は、障害者の社会参加、通院を含めた移動支援対策の充実を図るため、福祉タクシー券の枚数を倍増したり、車いす移送サービスにもタクシー券の利用を可能にし、利用実態に応じたサービスを提供できるよう選択の幅を拡大したばかりなので、議会で予算審議をして決めたことを簡単に内容を変更するのはいかがなものかと考えているという御答弁でした。  昨年度の福祉タクシー券の利用者は2349人、利用率は62.6%だと聞きました。ことしの交付対象者は4317人、在宅であることが条件ですが、5月28日現在で交付を受けている人はまだ1971人です。前の議会でも紹介したように、寝たきりの重度の障害児の場合は、タクシーや車いすの移送サービスも利用できないのです。福祉タクシー券はもらっても返したり、申請をしないでいるそうです。新たな予算措置を求めているのではなく、部長が御答弁なさったように、利用者の実態に沿って選択の幅をもう1つ広げたらどうかと求めているのです。福祉タクシー券等事業を実施した当初の目的に沿って、その趣旨をさらに充実することになるのですから、反対する議員はおられないと思います。  また、部長は、国の障害者施策の策定動向を把握しながら、個々の施策の方向を見定めてまいりたいと考えているとも答弁しましたが、札幌市では、同じ3月議会で取り上げられ、心身障害者の交通費助成として自動車の燃料代の一部を補助するガソリン券を2003年度から支給することを決めたそうです。利用者は福祉タクシー券支給対象者約1万8000人の3分の1程度になるそうです。本市でも利用者の実態に合わせて、福祉タクシー券、ガソリン券、どちらでも選択できるようにすべきと思いますがどうか、お尋ねいたします。  最後に、御答弁は簡潔にしていただきますよう申し上げて私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 39 ◯副議長(鳴海強君) 答弁を求めます。産業部理事。   〔産業部理事工藤一博君登壇〕 40 ◯産業部理事(工藤一博君) 環境問題についての御質問のうち、生コン製造工場に関する2点の御質問に順次お答えいたします。  初めに、工事車両やヘリコプターによる近隣農家への影響についての御質問にお答えいたします。  このことにつきましては、去る5月24日に現地に赴き、近隣で農作業をする方々に状況を尋ねましたところ、工事車両につきましては、県道青森五所川原線を利用しているため、周辺農地への影響は少ないものの、小型のトラックが農道を利用することもあるということ、また、1週間に数回、工事現場にヘリコプターが飛行してくることから、土ぼこりが立つということでありました。一方、工事現場で作業をしている方々に説明を求めましたところ、小型トラック2台が通勤で農道を利用していることや、事業者が函館市近郊の本社から1週間に2回程度ヘリコプターで工事現場に乗り入れていることも確認しております。このため、車両の通行につきましては、できるだけ農道を避けていただくよう、また、ヘリコプターにつきましても離発着する際に散水するなどの対策を講ずるようお願いし、理解をいただいたところであります。  今後とも、市といたしましては、建設工事の過程において近隣農業者から苦情や相談等があった場合には、状況を調査した上で、事業者に対して適切な対応を求めてまいりたいと存じます。  次に、周辺の土地を買収し、事業を拡大しようとした場合についての御質問にお答えいたします。  天田内地区の生コン製造工場を拡大するために土地を取得しようとする場合には、次の手続が必要となります。まず、当該土地が農業振興地域の整備に関する法律における農用地区域内にありますと、農用地区域からの除外手続が必要であり、また、その土地の地目が農地の場合には、除外後に農地法に基づく農地転用の許可を得てから売買されることになります。いずれの場合にも、面積が5000平方メートル以上でありますと、国土利用計画法に基づく土地売買等届出書の提出が必要となります。また、農地以外で農用地区域に含まれていない場合には、国土利用計画法に基づく届け出以外には特に規制がないことになっております。さらに、その土地に建物を建てる計画がある場合には、都市計画法及び建築基準法に基づく開発許可、建築確認などの手続を経てから建設を開始することとなりますが、これまで生コン工場建設事業者から市に対しまして、これらの法律に基づく申請がないことから、土地の売買等につきましては承知していないところでありますので、御理解願います。 41 ◯副議長(鳴海強君) 教育委員会事務局教育部長。   〔教育委員会事務局教育部長大柴正文君登壇〕 42 ◯教育委員会事務局教育部長(大柴正文君) 環境問題についてのシナイモツゴに係る2点の御質問に順次お答えいたします。  初めに、シナイモツゴを保護する立場から、生コン製造工場建設の中止を求めるべきではないかとの御質問にお答えいたします。  生コン製造工場の建設に関しましては、開発予定地域が青森農業振興地域整備計画の農用地区域内に所在しておりますことから、事業者から提出された同計画の変更申請、いわゆる農振除外に対し、市としての意見を付して当該事業者に変更の通知をしたところであります。その際、文化財保護行政を所管する教育委員会では、シナイモツゴの保護の観点から、工場の建設並びに操業に当たっては、又八沼を初めとする周辺のシナイモツゴ生息地に影響を与えないよう、汚濁水や粉じん等の流出防止に万全の対策を講じるよう意見を提出しております。  なお、当該事業者が市に対して提出した計画概要並びに確約書によりますと、工場排水等につきましてはくみ取り処理されることとなっており、万一当該工場のプラントに疑われる事態が生じた場合につきましても、当該事業者が市と協議し、対処するとの確約を得ておりますことから、誠意ある対応がなされるものと考えております。  又八沼を初め建設予定地周辺に所在するシナイモツゴが生息するため池等に対する影響につきましては、現段階において判断する限り、工場建設が特にシナイモツゴの生息を脅かす直接の要因とはなり得ないものと考えております。  これらのことから、シナイモツゴを保護する立場から工場建設の中止を求めるべきとの御質問でございますが、文化財保護条例の趣旨から判断いたしましても、また公益との調整を図る上でも、事業予定者が法を遵守した計画内容での生コン製造工場の建設並びに操業に対しましては、特段問題がないものと理解しております。  次に、シナイモツゴが天然記念物にもなり、市民の関心が高まっているが、又八沼に行っても見ることができないことから、水槽に入れ、油川市民センターなどで展示してはどうかとの御質問にお答えいたします。  これまで本市には生息していないとされていたシナイモツゴは、平成5年に初めて又八沼で発見されております。このシナイモツゴは、県内はもとより全国的にも絶滅が危惧されている希少種であり、環境省編さんの「日本の絶滅の恐れがある野生動物」では絶滅危惧種に、また青森県編さんの「青森県の希少な野生生物」では最重要希少野生生物Aランクに区分されております、貴重かつ希少な淡水魚であります。このような希少なシナイモツゴの発見が発端となり、市ではシナイモツゴを保護すべきものと判断し、平成9年4月、庁内にシナイモツゴ保護対策連絡会議を設置し、水質検査や巡回パトロールによる環境調査などの保護対策を講じてきております。そして、平成12年には、本市がシナイモツゴ生息の北限地であり、学術上・歴史上極めて高い価値が認められることから、発見地である又八沼に限定し、又八沼に生息するシナイモツゴとして市の天然記念物に指定したところでございます。  シナイモツゴは、体長が6センチから8センチの極めて小さな淡水魚であり、生息状況を実際に目で見ることは非常に困難でございますことから、教育委員会では、昨年より全国水道週間の一環として、市水道部が主催するあおもりウオーターフェアの開催の機会をとらえ、その期間中、極めてわずかな数ではありますが、展示公開するとともに、昨年9月からは青森県営浅虫水族館の青森県の希少淡水生物コーナーにおきましても展示公開してきております。さらに、青森市のホームページ並びに「広報あおもり」等により周知・啓発活動にも努めているところでございます。  シナイモツゴは大変貴重な淡水魚でありますことから、展示公開に当たりましては、又八沼以外の生息地において捕獲した必要最小限のシナイモツゴを提供しております。しかしながら、たとえ指定地以外のシナイモツゴといえども、むやみに捕獲することは種の存続を脅かすことにもなりかねないことから、積極的な公開は控えるべきものと考えております。したがいまして、現時点におけるシナイモツゴの保護につきましては、文化財保護の原点であります文化財の現状維持こそが優先されるべきものと認識しており、今後も引き続き、水質検査や生息調査、巡回パトロールによるシナイモツゴの生息環境の保全に鋭意取り組んでまいる所存でおります。 43 ◯副議長(鳴海強君) 都市整備部中林理事。   〔都市整備部理事中林晃君登壇〕 44 ◯都市整備部理事(中林晃君) 環境問題に関する生コンクリート製造工場の建設についてのうち、3点の御質問に順次お答えいたします。  天田内地区の生コンクリート製造工場の建設については、都市計画法の規定により、平成14年3月に開発許可申請があり、同月に許可したものであります。まず、工場敷地内の排水や雨水及び雪解け水の処理に当たる産廃業者はどこの業者か、水をどこにどのように処理するのかについてのお尋ねにお答えいたします。  工場敷地内の排水や雨水及び雪解け水は、雨水槽にためることになっております。その水は、水道事業管理者と事業者が締結した水道水源保護に関する協定書に基づき、リサイクル使用することになっております。  次に、降った雪については、どこの場所に捨てるのかについてのお尋ねにお答えいたします。  降った雪は、場内に一時堆積し、その後、場外に搬出することになりますが、市で指定している雪捨て場はございませんので、事業者において処理することになります。  次に、工場敷地内も地下浸透しないような構造になっているのかについてのお尋ねですが、工場敷地内の車両回転場所及び駐車場の部分については、コンクリート舗装し、場内にはU字側溝を設け、防水コンクリートで施工する雨水槽に誘導する計画になっております。 45 ◯副議長(鳴海強君) 水道事業管理者。   〔水道事業管理者坂本健君登壇〕 46 ◯水道事業管理者(坂本健君) 生コン製造工場の建設についてのうち、水源保護協定が守れなかった場合、どのように対応するのかというお尋ねにお答えをいたします。  平成4年1月に制定した青森市水道水源保護指導要綱は、それぞれの浄水場系及び配水所系、さらには簡易水道系の水質保全及びその周辺の環境保全を図るために、必要な行政指導上の一般的な基準について、法令及び例規類に準じて定めたものでございます。このようなことから、要綱は法的拘束力や直接的な強制力を伴わない、あくまでも勧告的・任意的なものでありますので、相手方からの同意または協力を要請していくべきものと考えております。  このたび水道事業管理者と事業者が、青森市水道水源保護指導要綱の定めるところにより、開発区域周辺の自然環境及び排水処理にかかわる協議が合意に至りましたことから、同指導要綱第12条の規定に基づき、水道水源保護に関する協定を締結しておりますので、今後の開発行為及び事業運営を進めていく中で、締結した水道水源保護に関する協定による水源保全対策を遵守していくことで、水道水源の影響・被害は生じないものと考えております。  したがいまして、水道部といたしましては、指導要綱に基づき、協定内容について違反行為があると認められる場合は、立入調査等を実施し、事業者及び関係者に原状回復等の措置を含めて厳重に指示もしくは指導をしてまいりたいと考えております。 47 ◯副議長(鳴海強君) 環境部長。   〔環境部長工藤晨仁君登壇〕 48 ◯環境部長(工藤晨仁君) 環境問題についての御質問の中で、一般廃棄物最終処分場についてと産業廃棄物処分場の長期間放置についてお答え申し上げます。  まず、黒石地区清掃施設組合の一般廃棄物最終処分場に係る3点の御質問について関連がございますので、一括して御答弁申し上げます。  黒石市を含む5市町村で構成する黒石地区清掃施設組合におきましては、現有の一般廃棄物最終処分場が平成19年度で満杯になりますことから、新処分場候補地の選定作業を進めており、その候補地として5カ所の地区が挙げられ、議員、御指摘の浪岡町の現飛行場近くもその候補地の1つとして取り上げられております。一般的に候補地の選定に当たりましては、都市計画法、森林法、農地法、自然環境保全法、河川法など土地利用上の法規制の有無の確認はもとより、文化財の分布、動植物の分布、水道水源の有無、地質、地層、土地利用状況など地域の自然環境や社会的環境に留意してなされるものと考えております。とりわけ当該候補地は、青森県と国内外各地との青森県における玄関に位置づけられる青森空港に隣接している場所でありますので、県におきましても慎重に対応するものと思われます。黒石地区清掃施設組合に問い合わせいたしましたところ、候補地の絞り込みはまだ行われておらず、白紙の状態であるとのことでありました。したがいまして、黒石地区清掃施設組合の地域内に建設する処分場に対して、現時点において本市として意見を申し述べる立場にはないものと考えておりますが、その推移には十分な注意を払ってまいります。  次に、天田内地区の産業廃棄物処分場に関する3点の御質問についてまとめてお答え申し上げます。
     問題となっております場所は、産業廃棄物中間処理業者が事業を営んでいたところであり、議員、御指摘のとおり、解体の木くず、廃プラスチック類、廃パチンコ台、廃タイヤ、廃家電等のほとんどが処理されることなく大量に放置されたまま残されております。産業廃棄物処分業の許可権者である県では、受け入れた廃物を適正に処理するよう、これまで再三にわたって事業者に対し指導してきたところでございますが、その大半が放置されたまま推移し、平成10年には産業廃棄物処分業の許可が切れるに及び現在に至ったものであります。また、水質などの調査につきましては、平成9年に処分場付近の農家の方からの要請によりまして、市と県が合同で現地を調査し、処分場周辺の池及び用水堰の水質調査を実施いたしましたが、カドミウムや鉛などの重金属等による汚染は認められませんでした。  県では、事業者に対し、引き続き指導をしているとのことでありますが、住民からの撤去要望もありますことから、今後は、事業者への措置命令を検討していきたいとのことであります。市といたしましては、引き続き、県に対しまして事業者への指導強化を要望してまいりたいと考えております。 49 ◯副議長(鳴海強君) 交通事業管理者。   〔交通事業管理者三上召三君登壇〕 50 ◯交通事業管理者(三上召三君) 市営バスについての御質問2点にお答えいたします。  まず、西バイパス・新田循環線の停留所の設置についてお答えいたします。  西バイパス・新田循環線につきましては、三好地区土地区画整理事業地内にある新興住宅地やその周辺の既存住宅地、並びにその地域内にある郊外型ショッピングセンターと中心市街地を路線バスで結び、地域住民の利便性の向上、さらには、商圏の拡大によるまちの活性化を目的として、平成12年7月7日から運行しております。御質問のフェリー埠頭通りのバス停留所の設置につきましては、これまで関係機関へ要請しておりますが、議員、御承知のとおり、当該道路はフェリー埠頭から一般国道7号まで1830メートルありますが、その間に跨線橋が2カ所あり、平地部分が少ない状況にありますことに加え、一般車両の通行はもちろん、県外車両などの交通量が非常に多く、交通安全上からバス停留所の設置はなお調査を要する状況にあるとのことでございますので、今後とも公安委員会や道路管理者である青森港管理事務所など関係機関との協議を重ねてまいりたいと考えております。  次に、富田・新田地区においての循環バスの運行実験についてお答えいたします。  まず、運行経路を平成12年11月に実施したときと同じような経路にしてほしい、このお尋ねでございます。  富田・新田地区における地域循環バス運行については、青森市総合都市交通体系整備計画策定のための運行実験として、平成12年11月17日から11月30日までの2週間、無料で実施したものであります。その際の運行経路には個人の私有地がありましたが、短期間の運行であればとの条件で承諾が得られた経緯があります。さらに、道幅が狭く、小型バスでも安全な走行に支障を来す箇所もありましたことから、今年度の運行実験に際しては、運行経路を変更せざるを得ない状況となったものであります。今年度の運行実験は、富田・新田地区において夏期と冬期の5カ月間、小型バスを使用して行うこととしており、実際に利用するお客様から運賃を徴収しながら、当該地区と中心市街地を循環する約8キロメートルの運行経路で行うこととしております。  次に、運賃について100円均一にしたら利用者がふえるのではないかと、このお尋ねにお答えいたします。  この富田・新田循環線の運賃は、この路線の同一地域の外側を運行する既設路線であります西バイパス・新田循環線の料金との均衡を図るため、同じく270円を上限として監督官庁である東北運輸局へことし4月23日に既に申請をしておりますことから、100円均一料金は考えておりません。 51 ◯副議長(鳴海強君) 健康福祉部長。   〔健康福祉部長横山精一君登壇〕 52 ◯健康福祉部長(横山精一君) 障害者自家用ガソリン代についての御質問にお答えいたします。  障害者自家用ガソリン代の支給につきましては、平成14年第1回定例会において舘田議員にお答えしておりますが、障害者が住みなれた地域で自立し、積極的に社会参加できる環境を整備することは、完全参加と平等の理念を実現する上で極めて重要であります。このため、本市では、健やかで温かい地域社会を目指して障害者の社会的活動の支援や就労の場の確保などにより、社会参加の促進を図ることとしており、その一環として、障害者無料サービス券の交付を初め、福祉タクシー助成事業及び障害者移送サービス事業などの移動支援対策の整備充実に努めてまいりました。特に障害者の社会参加、通院を含めた移動支援対策の充実を図るため、平成13年度から福祉タクシー券をこれまでの24枚から48枚に倍増したこととあわせて、青森市社会福祉協議会及びNPO車椅子移送サービスセンターが運営いたします車いす移送サービスにもこのタクシー券を利用可能にするなど、利用実態に応じたサービスを提供できるよう選択の幅を拡大したところであります。  ちなみに、利用実績は福祉タクシー券で比較しますと、平成12年度の3万3348件に対し、平成13年度は6万3743件と91.1%の増となっております。また、移送サービスの利用につきましては、青森市社会福祉協議会の運営する障害者移送サービスで、平成12年度は551件に対して平成13年度は1001件、81.7%の増、NPO車椅子移送サービスセンターでは、平成12年度981件に対して平成13年度は1324件、35.0%の増の実績があると伺っており、大変好評を得ております。今後さらに広報等によりPRしながら、より利用しやすいサービスの提供に努めてまいりたいと考えておりますので、重度の障害を持つ方の場合など、車いす移送サービス、タクシー、あわせて御活用いただきたいと考えております。  いずれにいたしましても、お尋ねの福祉タクシー券のかわりに自家用車のガソリン代を支給できないかなどの障害者施策につきましては、国の障害者施策の策定動向を把握しながら、青森市障害者福祉計画の見直しの中で個々の施策の方向を見定めてまいりたいと考えております。 53 ◯副議長(鳴海強君) 1番舘田瑠美子議員。 54 ◯1番(舘田瑠美子君) じゃ、ガソリン券から始めます。再質問します。  私が質問の中で言ったことと同じようなことを、ここでまた繰り返すのはいかがなものかと言いたくなります。福祉タクシー券のかわりにと言っているのに、なぜできないのか理解に苦しみますが、今年度の交付対象者4317人、そのうち施設に入っている方は除かれるんですが、一体何人分の福祉タクシー券の支給費を今年度予算化しているのか、お聞きしたいと思います。14年度の当初予算では、福祉タクシー支給費3781万円と書いてありましたけれども、これでいけばタクシーの初乗りは580円だし、年間48枚支給されます。そうなると、今年度は1358人ぐらいより見込んでいないのではないかということになります。初めから対象者分の予算が組まれていないから、ガソリン券も利用できるとなると利用者がふえてくるから困るということではないんですか。明確にお答えください。  それから、生コンについて再質問しますけれども、大きくいって5点にわたって質問をし、今御答弁をいただきましたけれども、聞いていて、これで本当に市民の飲み水や天然記念物のシナイモツゴや農業を守っていけるのか、とても不安に思いました。また、市は、市民の命や暮らし、自然環境を守っていく気が本当にあるのかとさえ思えてきました。  そこで、1つずつ聞いていきますけれども、雨水のことです。雨水はリサイクルするとおっしゃいましたけれども、雨水はリサイクルじゃなく、産廃業者に処理してもらうというふうに、きちんとこういうふうな文書が出ています。雨水については産業廃棄物として処理する、降雪については青森市の指定する雪捨て場に捨てるというふうに申請書と一緒に出された中にあるんですね。ですから、リサイクルする水は雨水じゃなくて、プラントの中で使った水とか、ミキサー車を洗った水などを4層の沈殿槽に入れて、そしてリサイクルすると言っているのであって、雨水については産業廃棄物として処理するとはっきり書いてあります。降雪について市は指定していないということで、もちろんそうだと思うんですけれども、雨水についてこのように産廃として処理するわけですから、雪についてもきちんと産廃として処理できるよう、その雪を捨てた土地については、地下浸透しないようなつくりになっていなければならないと思います。そういうような添付書類がついておりません。私がいろいろ質問していくと、手続がちゃんと踏まれている、書類もきちんとそろっているから拒否できない、許可を出さざるを得ないんだというようなことを何度もおっしゃっていましたけれども、書類はきちんとそろっていないのではないでしょうか。  それから、この生コン業者、先ほどの話では、市の方に何も文書が上がってきていないから、事業を拡大していくとか、土地を購入しているとか、そういう状況は把握していないんだというような御答弁でしたけれども、実際、地域では農家の人たちに声をかけている。声をかけられた人から私は聞いています。また、最近、見なれない人たちが野木和の方に出入りをしていて、土地を売らないかと言ったり、また、去年に比べて立入禁止区域の看板が目立ってきている、野木和周辺で異変が起きているというようなことを地域の人たちは感じているわけです。ですから、私、聞いているんですけれども、この業者は生コン製造、販売のほかに、運送業など21の業務をやっているんですね。その中に産業廃棄物収集運搬業や土木建築資材の廃棄物の再生加工及び販売などをやっているんです。また、それらに附帯する一切の業務も取り扱うというふうに書いています。新たに手に入れた近隣の土地で産業廃棄物の処分場などをつくろうとしたときでも、書類がそろっていれば認めていくのか、お聞きしたいと思います。あのあたりには沢がたくさんあります。そういう点でも大変心配しておりますので、お答えください。  それから、この場所は水道がなくて、井戸も掘らないと協定しているので、消火栓が設置できないんですね。消防では、かわりに4つの沈殿槽の水を利用できるので、いつでも消防車両が近くに行けるようにと都市計画法第32条に基づいて協議したとあります。消火栓として使用する水は第1沈殿槽から吸い上げるそうですが、ミキサーなどを洗浄した汚水が直接入った水です。その水を幾ら工場内の消火に使用するといっても、敷地外に飛び散ることになり、周囲が汚染されることは目に見えています。また、生コン廃液を吸い込んだポンプ車やホースはどうなるのですか。高価な消防ポンプ車が故障しませんか。県の環境保健センターに聞きましたけれども、水を使用する施設で一切排水を出さないと届け出た事業者は今までになかったそうです。常識では考えられないようなことをやろうとしている事業者なのではないでしょうか。消防では、第1沈殿槽でなく清水槽を40トン入るようつくってもらって、その水を利用するよう検討したいと言っていましたけれども、この清水槽は委託業者が提供する井戸水を入れておくと説明を受けました。生コンプラントに利用する水と、防火用として常時40トンの水を貯水しておくためには、清水槽はもっともっと大きなものにつくり直せなければならないことになります。また、もし仮に4槽目の沈殿槽の水を消火用として利用することにした場合は、消防車が部署できませんから、計画の変更が必要となります。  このように、出されてきた書類の中に幾つも矛盾する点があります。市はどのようにお考えですか。私は生コン業者の事業の拡大は絶対に許すべきでないと思います。このように書類の不備が何点も判明したわけですから、開発行為の許可を取り消すべきだと思います。少なくとも凍結して、もう1度見直すべきだと思います。答弁を求めます。  一たんここで、それじゃ。 55 ◯副議長(鳴海強君) 健康福祉部長。 56 ◯健康福祉部長(横山精一君) 舘田議員の再質問にお答えをいたします。  福祉タクシー券のかわりにガソリン券を支給いたしますことは、施策事業内容の変更に当たりまして、実施する場合は施策事業内容の見直しが必要となるものであります。福祉タクシー券かガソリン券、どちらかをいわゆる選択させるか等々につきましては、青森市腎臓病患者友の会からも実は陳情がございまして、既に昨年度から先進地を調査するなど検討課題ということにしているわけでございます。先ほど答弁申し上げましたとおり、障害者の施策全体について、国の障害者施策の策定動向、これが今現に国によって進められているわけですから、この策定動向を把握しながら、青森市障害者福祉計画の中で個々の施策動向を見定めてまいるという趣旨であります。  それと具体的な予算の御質問がございましたので、これにかかる予算でございますが、3710万1000円でございます。中身でございますが、福祉タクシーの委託につきましては単価580円を見込んで6万3047枚、それからもう1つは、移動サービス料金の委託については、これは先ほど申し上げましたとおり、市の社協分とNPOの2つの予算がございます。これはそれぞれ単価500円、市社協分については418枚で20万9000円、それからNPOについては単価は同じく500円で648枚の32万4000円、合わせて3710万1000円となるわけでございます。  以上でございます。 57 ◯副議長(鳴海強君) 産業部理事。 58 ◯産業部理事(工藤一博君) 書類がそろっていれば事業の拡大を認めていくのかという再度の御質問にお答えいたします。  先ほど舘田議員にお答えいたしましたとおり、天田内地区の生コン製造工場を拡大するために土地を取得しようとする場合には、関係法令等に基づいた届け出や申請などの手続が必要となりますが、市に対して生コン工場建設事業者から事業拡大の手続がございませんので、生コン製造工場の拡大については措置していないところであります。  なお、今後、市に対しまして事業拡大の手続が行われた場合につきましては、関係法令に照らしながら適切に対処してまいりたいと考えております。 59 ◯副議長(鳴海強君) 都市整備部理事。 60 ◯都市整備部理事(中林晃君) 2点についての再質問がありました。  それで、1点ですが、雨水については産廃として処理するのではないかという御質問ですけれども、書類上の中で、雨水の計算の過程の参考書類の一部であり、正式な書類ではありませんので、あくまでも水道保護に関する協定書に基づいて行うということです。  それから、手続についての不備があったということで、審査がこれでよいのかという御質問ですけれども、都市計画法に基づく開発許可に必要な審査はすべて行っておりまして、許可したものであります。  以上です。 61 ◯副議長(鳴海強君) 1番舘田瑠美子議員。 62 ◯1番(舘田瑠美子君) 開発許可の申請書は都市計画法に基づいてとおっしゃいますけれども、消防の方もきちんとそれに基づいて文書を出しているわけですね。その文書と実際の中身が違っているわけですから、これでいいということにはならないんじゃないですか。都合のいいように解釈なさっているんじゃないですか。  それから、雨水のことですけれども、計算書だから違うとか、きちんと添付されている書類なわけです。こっちは設計の方針とあります。この中にも雨水は雨水槽を設置し、くみ取り場外で処理するというふうに言っているわけです。この事業者は排水を1滴も場外に出さない、規制の側溝にも流さない、1滴も排水を流さないと主張をしているわけです。ですから、この排水などについてきちんとした監視や、また出された書類どおりにきちんと施設がつくられていくのか、そして、操業した場合でも、じゃ、その雨水がどこにどのように処分されいくのかきちんと見ていかなければ、市民の飲み水や、また市がせっかく記念物として……。 63 ◯副議長(鳴海強君) 舘田議員、時間が経過しております。 64 ◯1番(舘田瑠美子君)(続) 指定されたわけですから、そのシナイモツゴを守っていくことにならないのではないでしょうか。市は本当に弱腰だと思います。 65 ◯副議長(鳴海強君) 舘田議員、時間が経過しておりますので、終了してください。 66 ◯1番(舘田瑠美子君)(続) はい。私は、そういう態度じゃなくて、自然と市民を守るために、きちんとした対応をしてほしいと強く求めて終わります。 67 ◯副議長(鳴海強君) 1番舘田瑠美子議員の一般質問の所要時間が経過いたしましたので、これをもって終了いたします。  次に、16番奈良岡央議員。   〔議員奈良岡央君登壇〕(拍手) 68 ◯16番(奈良岡央君) 自由民主党、奈良岡央です。  去る5月11日の東奥日報新聞によりますと、本県市長会並びに町村会が県に対し、市町村の財政負担を伴う施策変更についての要望書を提出したと報じられておりました。本日の一般質問では、その内容に触れながら、この数年来、県政の市町村に係る施策等について検証し、通告の質問をしてまいりたいと思います。  さて、このたびの要望書は、本県市長会の会長である佐々木青森市長と町村会会長の中野鶴田町長との連名で木村知事あてに提出されました。その内容は以下のとおりであります。  新青森県長期総合プラン後期版に合併処理浄化槽の普及促進が盛り込まれており、その事業について広く県民へ周知を図るとともに、市町村への支援が明記され、これまで国、県、市町村の補助により合併処理浄化槽設置の事業が進められてきた。ところが、平成14年度に入ってから、当該事業の県費補助金が大幅に減額されることについて、市町村への事前説明もなく、4月中旬まで一切明らかにされなかった。そのため、市町村の現場は混乱を来し、結果的に多くの市町村が負担増となることから、その財源確保に苦慮している。ついては、当該事業の県費補助の大幅削減を見直すとともに、今後、県はこのような施策変更に当たり、政策形成の段階から市町村と十分な調整を行い、円滑な運営が図られるよう要望するというものであります。  一方、御存じのとおり、平成12年4月1日に施行された地方分権推進一括法により、国と県と市町村は対等・協力の関係として新地方自治法に明記されました。つまり、都道府県と市町村は対等の団体として併存し、それぞれ自立して行政を営むべきであること、原則的に言えば、住民の日常生活に係る行政は、できるだけ身近な公共団体が担当して、住民の要望に沿い、きめ細かい対応を図るのが適当であり、シャウプ勧告にいう市町村優先の原則に従い、市町村の実施可能な役務は、原則として市町村の責任で行うべきであるということが地方自治法第2条3項から読み取れます。したがって、都道府県は市町村優先の原則に従い、市町村行政の補助者ないし調整者の地位に徹すべきであるというのが地方自治法の定めるところであります。つまり、私たち市町村が主体的に行うべき施策である合併処理浄化槽設置事業について、わざわざ異例とも思える要望書を提出し、政策形成の段階から市町村と十分な調整を行い、円滑な運営が図られるよう要望するなどと当たり前の要請をしなければならない現状を嘆かわしくさえ感じるのであります。本来ならば、県と市町村と住民が互いのパートナーシップ構築を目指し、新しい行政の仕組みづくりに挑戦するときであるにもかかわらず、本県の場合、都道府県が主であり、市町村を従とするような因習的な見方が存在するとしたら、まことに憂慮すべき事態なのではないでしょうか。  これまで木村知事は、福祉日本一、赤ちゃん日本一などを公約に掲げ、青森県行政のかじ取りを県民から任されてきました。平成10年9月16日の新聞には、「県政は変わったか・木村知事一期目の検証」という特集記事が組まれ、その内容の一部を紹介しますと、1つに、号令一下、金と人を拠出する市町村関係者の間では、県は市町村との共同事業者としての自覚が欲しいとの不満が募っているとか、あるいは、あれもやる、これもやるでは回り回って市町村への負担が来るなどと県政への批判ともとれる文言が目につき、さらに、第三子以降の保育料軽減事業などの福祉政策については、住民とじかに接する市町村が主体となり、その地域性や財政状況に応じて市町村が立案、策定すべきものであるはずなのに、県は、市町村それぞれの実情を見ず、一方的に一律の施策を押しつけ、これまで独自に減免措置を講じ、努力してきた市町村に負担の上乗せを押しつけているなどと、三沢市を例に挙げながら、市町村が県に振り回される厳しい状況を新聞は報じています。  繰り返しとなりますが、本県の県政には、新しい行政の仕組みやあり方について提案する以前に、都道府県と市町村が主従関係であるという、未熟で前時代的な行政手法を払拭するための努力から始めなければならないもどかしさが情けないのであります。残念ながら、異例の要望書は2年前の5月にも提出されております。参考までに一昨年の要望書の内容に触れたいと思います。以下のとおりです。  県が平成12年10月から実施を予定している重度心身障害者医療費助成事業の対象拡大と、これに先立ち実施された乳幼児はつらつ育成事業の拡充などについて、いずれも市町村の財政負担を伴うものでありながら、事業実施に当たり、一方的で説明の時期が遅く、そのため市町村の意見表明が困難であり、当初予算の対応ができない状況にあることから、事前調整の配慮を求めるというものであり、今回と同様、市長会会長、町村会会長の連名で知事へ提出されております。  一昨年にこうした要望書が提出されていたにもかかわらず、これまで状況は改善されないまま、県と市町村の間ではさらに多くの問題が発生しております。例えば芸術パーク及び武道館建設の問題、民間を巻き込んだハルビンや上海航路打ち切り問題、八戸日赤病院本館建てかえ負担金問題、地域新興整備公団の八戸北インター工業団地に整備した貸し工場入居料助成金ほごの問題、岩木川流域下水道事業の維持管理負担金問題、そして今回の合併処理浄化槽補助金問題などなど、市町村に係る問題がますますエスカレートし、一部報道によれば、補助金などについて内示を待つのがイロハのイなどと県側は言い、みずからの説明責任を果たさないまま、開き直りとも受け取れる発言をしております。ばらまきとお思いつきで一方的に県単独補助金を創設しながら、補助開始数年経過後には一方的に補助率の引き下げ、あるいは廃止をするといったはしご外しの施策さえあり、こうした県政の無責任体制が混乱に拍車をかけていると考えます。  このように、これまでの県政を振り返りますと、各種日本一施策を財政的根拠も将来展望もなく掲げ、さらに県内市町村の独自性も考慮せず、一律に巻き込みながら、上意下達の強引な手法で、ルールなき官治裁量政治を押しつける戦前のような統治手法がまかり通る、これが現在の県政の属性かと嘆かわしく感じている人々は決して少なくないはずです。提出した要望書について、県は今からでも真摯に受けとめていただき、県と市町村の間にある種々の問題について説明責任を果たしていただきたいのです。切に改善を願うものであります。  そこで質問をいたします。  1、本市の財政運営について。先般、新聞報道された県が一方的な削減、減額を行った合併処理浄化槽設置費助成金のほかに、本年度、県が関係市町村との事前協議がないままに予算額を削減したもののうち、本市が影響をこうむった事業と影響額を示していただきたい。  また、このような県のやり方に対し、県都の市長、市長会の会長として今後どのような対策を講じていくのでしょうか、御答弁をお願いいたします。  次の質問をいたします。  アジア冬季競技大会は来年の2月に開催されることになっていますが、これまで積極的なPR活動が展開されていないことから、どのような競技がどこで行われるのか、どこの国が来るのかなど知らない市民の方が多いのではないかと思います。そのようなことから、昨今の報道が示すとおり、大会ボランティアが集まらないなど苦慮する状況にあると聞き及んでおります。これから大会が近づくにつれてPR活動もどんどん積極的に実施されていくことと思いますが、私ども議会に対しましては、昨年11月に議長、副議長、さらに12月には総務常任委員会において、事務局となっている教育委員会事務局より概要の説明がありました。しかし、その後の説明等がないことから、新聞報道で知り得る情報以外はわからず、一体、大会そのものの準備等がどの辺まで進んでいるのか、つかめない状況にあります。  そこで4点の質問をいたします。  2、2003年アジア冬季競技大会について。  1)、今回のアジア競技大会についての概要及びこれまでの経過並びに今後のスケジュールについてお示しください。  2)、この大会は、県及び組織委員会が中心となって実施していくと思いますが、青森市としてどのように大会にかかわっていくのでしょうか。  3)、この大会が開催されることにより、青森市にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。  4)、大会開催期間中における市内の宿泊施設や交通機関、飲食店などにおいて、来青するアジア諸国の方々との生活習慣の違いなどによりさまざまなトラブルも予想されますが、その対策と補償についてどのようになっているのでしょうか。  質問は以上です。御清聴ありがとうございました。(拍手) 69 ◯副議長(鳴海強君) この際、暫時休憩いたします。   午後3時2分休憩           ──────────────────────────   午後3時35分開議 70 ◯議長(木村巖君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  あらかじめ会議時間を延長いたします。  答弁を求めます。企画財政部長。   〔企画財政部長日向和史君登壇〕 71 ◯企画財政部長(日向和史君) 奈良岡議員の財政運営についての御質問にお答えいたします。  県の当初予算編成時において、事前協議なしで予算削減されたことにより、本市が影響を受ける事業は、合併処理浄化槽設置整備補助金及び新青森フロンティア21農業・農村活性化事業補助金の2つとなっております。その影響額は、合併処理浄化槽設置整備補助金について、従来、国、県が各3分の1の補助率であったものが、県補助率3分の1、すなわち33.3%を本市の場合、約12%としたものであり、その結果、本市においては当初予算で見込んだ200基で積算すると1806万8000円の負担増となります。また、新青森フロンティア21農業・農村活性化事業補助金については、農林水産物の特産品開発に対する県の補助率100%の事業であり、平成13年度から15年度までの各年度200万円で事業計画を組み、昨年度から実施しておりますが、県の予算削減により、平成14年度は20%カットの160万円となったことから、事業内容の見直しを余儀なくされたところであります。このほか、県費単独補助金の減額では、埋蔵文化財発掘調査補助金が県の予算削減により、県補助額を265万円から195万円とし、本市の負担額が約70万円増となり、また、本市への直接的な影響はありませんが、市町村納税貯蓄組合連合会補助金についても、平成13年度81万5000円であった補助額が40%カットの48万9000円となり、事業実施が困難になっているところであります。  このような市町村の財政負担を伴う施策変更について、県が平成12年10月から重度心身障害者医療費助成事業の対象拡大を実施するため平成12年度当初予算に計上しましたが、市町村への説明の時期が遅く多額の財政需要を伴うことから、10月実施が困難な状況でありました。このことから、平成12年5月に青森県市長会及び青森県町村会を通じて、政策形成段階から市町村が十分意見を述べる機会を設け、事前の調整ができるように配慮していただきたい旨の要望書を提出し、県との協議の結果、平成13年1月からの実施となったところであります。  このようなことから、県では平成13年度当初予算編成方針において、市町村の負担を伴う県費単独事業及び県費単独補助金については、事業の円滑な推進に支障を来すことのないよう、あらかじめ当該市町村と十分な協議を行い、市町村の理解を得た上で事業を進めていくこととしたところであります。しかしながら、今回のこれらの補助金の削減については、前回の重度心身障害者医療費助成事業の対象拡大と同様の対応がとられたことから、去る5月9日付で青森県市長会及び青森県町村会を通じて、再度、政策形成段階から市町村が十分意見を述べる機会を設け、事前の調整ができるように配慮していただきたい旨の要望書を提出したところであります。  去る平成12年4月から地方分権一括法が施行され、県と市町村が対等・協力の関係を構築していく上で、各市町村との連携を図り、非常に厳しい財政状況を説明しながら、市町村の財政負担の増を伴う施策変更については、今後行わないよう市長会等を通じて強く要望してまいりたいと考えております。 72 ◯議長(木村巖君) 教育委員会事務局教育部長。   〔教育委員会事務局教育部長大柴正文君登壇〕 73 ◯教育委員会事務局教育部長(大柴正文君) 第5回アジア冬季競技大会についての4点の御質問に順次お答えいたします。  初めに、アジア冬季競技大会の概要及びこれまでの経過並びに今後のスケジュールについてお答えいたします。  本大会は、県民のより一層のスポーツ振興はもとより、アジアの若人と県民との交流を深める機会として位置づけ、大会を通してすべての人々に大きな感動や楽しみ、活力を与え、次代を担う青少年に夢と希望を与えるという趣旨のもと、来年の2月1日から8日までの日程で、本市を初め八戸市、三沢市、鰺ヶ沢町、岩木町、大鰐町の県内6つの市と町で各種競技等が開催されることとなっております。今回の大会は、昭和61年に札幌市で第1回大会を開催して以来5回目となりますが、予想参加国が約30カ国、選手・役員が約1200名とアジア冬季競技大会史上最大規模の大会となる見込みであります。  競技種目は、アルペンスキーを初め6競技54種目が予定されており、本市におきましては開会式・閉会式が、現在宮田地区に整備が進められております青い森アリーナで、また競技につきましては、フィギュアスケートが県営スケート場、カーリングが現在合浦地区に建設中であります(仮称)青森市スポーツ会館でそれぞれ行われることとなっております。また、八戸市におきましてはスピードスケート、男子アイスホッケー、三沢市ではショートトラックスピードスケート、女子アイスホッケー、鰺ヶ沢町ではフリースタイルスキー、スノーボード、岩木町ではバイアスロン、大鰐町ではアルペンスキー、クロスカントリースキー、ジャンプが行われることとなっております。  次に、本大会開催のこれまでの経過についてでありますが、平成9年6月に日本オリンピック委員会から県に対し開催の要請があり、同年12月にアジアオリンピック評議会総会において正式に青森県での開催が決定したものであります。平成11年9月には、財団法人青森アジア冬季競技大会組織委員会及び県と各開催地との間で大会運営に関する合意書を締結したところでありますが、組織委員会にありましては、大会の運営主体として大会に関する企画、立案、総合調整及び運営を行い、具体的には各分野での準備計画の策定及びその推進、開会式・閉会式の実施、大会運営のための会場整備、ボランティアの募集・運用等を行うこととしております。  また、県にありましては、開催都市として組織委員会の決定に基づき、大会開催に関する各種支援を行い、具体的には、組織委員会事務局への職員の派遣、警備などの各種行政サービスの提供、交通・輸送の確保等を行うこととしております。各開催市町にありましては、組織委員会と連携を図りながら、大会開催に関する各種支援・協力を行い、具体的には円滑な大会運営を確保するための競技環境づくり、支援要員の派遣、公共施設の一時提供、地域の特色を生かした歓迎行事、地域住民との交流事業等を実施することとしております。  現在、組織委員会におきましては、大会機運の醸成に努めているところでありますが、大会の具体的な企画・運営等についてまだ確定していない部分も残っているところでございます。しかし、本市といたしましては、合意書に基づき大会を側面から支援するため、昨年10月に市長を会長とする第5回アジア冬季競技大会青森市実行委員会を組織したほか、各種事業を具体的に推進していくために、本年3月に支援部会、PR部会、交流部会、歓送迎部会の4つの専門部会を組織したところであります。今後のスケジュールにつきましては、本年7月に組織委員会の下部機関となります地区運営本部が各開催地に設置されることから、それに伴い会場運営・競技運営、警備・輸送等に関しての具体的かつ本格的な準備作業がスタートし、来年2月の本番を迎えることとなっております。本市におきましても、これから数回の実行委員会を開催するほか、4つの専門部会を随時開催するなど地区運営本部等との連携を図りながら取り組んでまいる所存であります。  次に、青森市として本大会にどのようにかかわっていくのかとの御質問にお答えいたします。  本大会にかかわります会場運営・競技運営等の主なる部分につきましては、組織委員会と各地区運営本部がその中心となって実施することとなっており、本市といたしましては、先ほど申し上げましたとおり、大会を側面から支援していくものであります。具体的には、青森市実行委員会及び4つの専門部会を中心に、1つの学校が1つの国を応援し交流する一校一国交流事業、選手村における交流事業、選手・役員の歓送迎事業、聖火リレーの企画・運営等、本市を広く国内外にPRし、来青した方々に対してのイメージアップを図るための事業を展開していくこととしております。  次に、本大会が本市にとってどのようなメリットがあるのかとの御質問にお答えいたします。  本大会は、国際オリンピック委員会公認の本県初の国際スポーツ大会であり、本市にとりましても、大会開催により大きなメリットが得られるものと考えております。1つには、先ほど申し上げましたとおり、予想参加国が約30カ国、選手・役員が約1200名とアジア冬季競技大会史上最大規模となる見込みであり、県内外から数千人の観戦者等が来青することが見込まれますことから、本市にとって大きな経済効果があるものと考えております。2つには、本大会の趣旨が、アジアの若人と県民の交流を深める機会として位置づけられておりますことから、本市としての独自性を生かしながら、各種事業を展開することにより、世界や県内外とを結ぶハブ都市の形成を目指す本市にとりましては、アジア諸国相互の友好と親善を深める絶好の機会であると考えております。3つには、選手・役員等に本市の観光・物産・文化等をPRすることにより、本市のすばらしい資源や財産を広く国内外へ効果的にアピールできることに加え、一校一国交流事業の実施により、次代を担う子どもたちが参加国の方々と触れ合い、生涯忘れ得ない体験をし、国際理解を深めるための教育の実践に大きくつながるとともに、大会終了後におきましても、各学校において独自に交流を継続することにより、新たな交流の展開が図られるものと考えております。4つには、本年12月にオープンを予定している(仮称)青森市スポーツ会館が本大会のカーリング競技会場となり、多くの市民の皆さんが観戦することから、カーリングの普及振興の大きな契機となり、いつの日か市民の中から国際大会にも羽ばたける選手が育つことを期待しているところであります。  このように、本大会の開催により、若人を初め子どもから高齢者に至るまでの多くの市民が、文化としてのスポーツのすばらしさを享受するとともに、本市における国際化や文化の向上、さらには青少年の健全育成等に大きく貢献するものと考えております。
     最後に、大会期間中、市内宿泊施設等においてアジア諸国の方々との生活習慣の違いなどにより、トラブルが生じた場合の対策と補償はどのようになっているのかとの御質問にお答えいたします。  本市で開催されますフィギュアスケート、カーリングにつきましては、日本を初め中国、韓国、香港、マカオ、チャイニーズ・タイペイ、カザフスタン、ウズベキスタン、フィリピンの方々が来青する予定となっております。これらの国々におきましては、私どもと文化や生活習慣等が異なりますことから、本市におきましては、組織委員会の協力を仰ぎながら、4つの専門部会において各国の生活習慣についての学習会等を開催し、お互いの生活習慣の違いなどを認識するとともに、広報紙等を活用しながら、広く市民にPRしてまいりたいと考えております。  また、組織委員会におきましては、県民と選手等との意思疎通の便宜を図るための簡易な会話集を作成・配布するとともに、大会や参加国に関する情報提供や通訳機能を有するインフォメーションセンターの設置について検討することとしておりますが、万が一トラブルが発生した場合の処理及び補償については、組織委員会の見解として、基本的に個人の与えた損害は個人が責任を負うべきものとの認識に立っているとのことであります。しかしながら、仮にトラブルが発生した際に、現実に被害をこうむるのは市民でありますことから、本市といたしましては、他の同規模の大会における対応等をも調査しながら、組織委員会に対し相談窓口の設置等を強く要望してまいりたいと考えております。  なお、大会関係者の宿泊施設における施設の備品等の損害につきましては、各国オリンピック委員会からのあらかじめ損害保証金を徴収し、対応することとなっております。  以上4点の御質問に順次お答え申し上げましたが、本大会が本県初の国際スポーツ大会であり、本市を広く国内外にPRする絶好の機会と考えておりますことから、組織委員会及び県、さらには本市以外の開催地との連携を図りながら、大会成功に向け万全を期して取り組んでまいりたいと考えております。  先ほど青森市実行委員会の設置時期について、昨年12月と申し上げるべきところ昨年10月と申し上げましたので、謹んでおわびし、訂正させていただきます。 74 ◯議長(木村巖君) 16番奈良岡央議員。 75 ◯16番(奈良岡央君) 御答弁ありがとうございました。  まず最初に、本市の財政運営についてに関して、私から要望を申し上げたいと思います。  引き続き、県は厳しい財政状況が予想されます。資料をいろいろ見てみますと、県の中期財政見通しなどでは、平成11年9月作成時点での基金残高は平成14年で底をつくという試算、それから平成13年9月の作成では平成16年で底をつくと試算されていて、県財政は毎年毎年、非常な厳しさの中で運営が強いられていくと推察されます。しかし、本市の企画財政部の皆さんを初め各部局の皆さんは、それだからといって安易に妥協をしないで、毅然と県都としての誇りを持って県側に対して、先ほども言いましたが、説明責任を求めて政策論議を積み重ねていただくことを切に要望いたします。やはりいろんな補助金を減らす、減らさないの単純な綱引きではなくて、純粋な政策的議論を重ねて、お互いのレベルアップにつながっていけば、これは自治体にとっていいことだと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。  冬季アジア大会についても要望を申し上げますが、4つの質問のうち4番目について、大体私の意図を酌み取っていただいた御答弁だとは思いますが、答弁の中で、トラブルが発生したときに相談窓口の設置等を強く要望してまいりたいというような答弁でしたが、できましたら、補償問題についての所在というか、そういうところも明確にしていただきたい。教育委員会がこのアジア大会の事務局になって、組織委員会に対してはそういうスタッフという位置づけでいいんでしょうか、そういう立場もあるでしょうし、ある意味では、青森市とか、市民の方々とか、それから事業所や会社、具体的に言えば交通機関とか、レストランとか、ホテルとか、そういう方々の安全や利益を守るという立場もきちっと認識をしていただきたい。  それで、質問聞き取りのときに、私の方からいろいろこういう危機管理といいますか、トラブル処理について具体的なことを申し上げたので、この場では余り詳細なことは言いませんけれども、アジアの方々に対しては、もてなしの心で接するのはもちろんですが、ほとんどの人が言葉も通じなければ、例えば顔とか、特徴とか、そういうのも記憶して本人を特定したり、何か行き違いがあったときに特定して、その当事者間にトラブルは解決を任せるというのも、個人で責任を負うことはなかなか難しいと思います。アジアの人たちが日本に来て、経済の格差も感じると思います。そういうところから、現実をいろいろ見て、過去の広島大会とかの経験を勉強されて、そういう市民の皆さんとか事業所の不利益にならないように、最終補償は県とか組織委員会が行うべきだと私は思いますので、その辺は十分申し入れをしていただいて準備をしていただきたいと思います。  以上要望で終わります。ありがとうございます。 76 ◯議長(木村巖君) 次に、4番赤木長義議員。   〔議員赤木長義君登壇〕(拍手) 77 ◯4番(赤木長義君) 4番、公明党の赤木長義でございます。2月の選挙以来、はや3カ月が経過いたしましたが、その間、右も左もわからない私に対しまして、先輩の議員を初め理事者の皆様、市民の皆様より御指導賜りまして、1年生議員として充実したスタートをさせていただきましたことに改めて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。  本年は、ワールドカップが5月31日より日本と韓国で合同開催されており、各国の代表が一生懸命プレーをする姿に数々の感動を呼んでおります。また、沖縄が本土に復帰して30周年、さらに、日本と中国の国交が正常化して30周年といろいろな意味で節目の年であり、諸外国と仲よくしていくことの必要性を強く感じておりました。そんな折、日中国交正常化30周年を記念して、青森県の地元紙である東奥日報に5月10日から14日までの間の5日間にわたり「日中国交正常化30周年に寄せて」と題する特別寄稿が掲載されました。寄稿者は、私が大学時代に人間教育を学んだ母校の創価大学の創立者である池田大作創価学会名誉会長です。池田名誉会長は、その寄稿文の中で、周恩来総理の生き方や言葉を通して、人間として常に大衆から離れないで、大衆に学び、そして大衆のために働きに働き、尽くしに尽くし抜くことの大切さと、対立よりも調和を、分裂よりも結合を基調として、人間と人間、人間と自然がともに生き、支えながら、ともどもに繁栄しようとする心、すなわち共生の心の大事さを述べられています。私は、この記事を読み、1人の市議会議員として、1対1の対話を通し、青森市民の皆様のために、働き抜き、青森市の大発展に尽くしていくために一生懸命頑張ってまいりたいと改めて決意いたしました。今後も市民の皆様を初め先輩議員、市長並びに理事者、職員の方々になお一層の御指導をお願いする次第でございます。どうかよろしくお願いいたします。  それでは、通告の順に従いまして一般質問に入らせていただきます。  質問の第1は、市民サービスについてです。  1)として、住民基本台帳ネットワークシステムについて質問いたします。  1998年8月、デジタルネットワーク社会の急速な進展に伴い、住民サービスの向上と行政事務の効率化を図るため、全国規模で本人確認を効率的に行うことのできる住民基本台帳ネットワークシステムの構築などを目的とする住民基本台帳法の改正がなされました。また、2001年の1月には、ITの恩恵を最大限に享受できる知識創発型社会の実現を目指したe-Japan戦略が発表され、その基本戦略における行政分野での具体的目的は、自宅や職場にいながら政府に関する情報が手に入り、住所、戸籍、税の申告、納付などの行政サービスが受けることができるとなっております。つきましては、市民の皆様が今まで以上にサービスを享受することができると思われる住民基本台帳カード(ICカード)にはどのような機能に活用することができるのかをお知らせください。また、活用することのできる機能として、銀行等で免許証を持っていない方々が本人であることを第三者に説明することのできるもの、具体的には、顔写真と氏名、住所、性別と生年月日を記入した市民証明証としての機能を取り入れていただけるようお願いしたいと思います。  2)として、議員に対しての呼称について質問させていただきます。  2月の選挙での当選以来、市民の皆様方、理事者各位、職員の方々に御指導を受ける中、また対話をしていく中、違和感を感じていることは、私に対して議会事務局以外の職員の方々が、赤木先生、先生と呼ぶことです。市議会議員の大きな役割は、市民の皆様の声を市政にお届けすることと、また逆に、市政のことをいろいろな機会を通して市民の皆様にお伝えしていくことと認識しています。さらに、理事者の皆様、職員の皆様と議員の関係は、お互いがよきパートナーとして意見を交換して、市民のお一人お一人の幸せのために全力で活動して、市政に関することを一緒になって進めていかなければならないと認識しております。ゆえに、市議会議員は、市の行政の運営が市民の皆様のためになるように、議会に対して市から提案された予算等を、ただ単によいのか、悪いのかをチェックするだけでなく、予算等がつくられる過程において、市長を初め理事者の方々に市民の皆様のためになることを提言し、市民の皆様の声が反映された予算、政策となるよう努力していくことを使命としていかなければならないと考えています。  詳しい内容はよくわかりませんが、平成9年12月4日に行われた青森市議会の各派代表者会議において、議員を先生と呼称しないということで申し合わせが行われたとも聞いております。政治は大衆のためにあります。市民の皆様と議会が遊離することがないようにするために、また、議員が市民の皆様や理事者や市の職員の方々と乖離することなく、同じ立場でお互いが平等の気持ちを持って接するためにも、議員を先生と呼ばない、呼ばせないことが必要と考えます。市民の皆様が、政治の主役が自分たちであると認識し、より一層政治を身近なものとしてとらえられるようにするためにも、市の広報物である「広報あおもり」や「市議会だより」の片隅にでも、例えとして述べるなら、「議員を先生と呼ぶのはやめよう」といったものを掲載するなど、また、庁舎内はもとより、市の公共物等にもそのようなことを書いたポスターを張るなどして市として取り組む必要があると思いますので、お考えをお知らせください。  質問の第2は、障害を持つ方への支援システムについてです。  成人している知的障害の方を友人に持つ市民の方から、友人が健常者との借金トラブルで悩んでいるので相談に乗っていただきたいと言われ、行動いたしました。関係者並びに市役所内の関係部署と打ち合わせをしていく中で疑問を感じたことは、現実問題として、成人した知的障害者にトラブルがあった場合に、相談を受け付けていただける場所は幾つかはあり、また、成年後見制度など新しいシステムもつくられておりますが、その障害を持たれた方のために、一緒になって汗をかき、問題を解決するように動いてくれる部署が少ないのです。現実には、青森県立第二高等養護学校の先生方が、卒業生のトラブルに汗をかいて問題の解決に当たっているという実態がございます。  青森市内にはNPO3団体の連合である青森福祉NPO連合ゆうライフが、青森市障害者生活支援センターほっとを立ち上げ、青森市より委託を受け、障害を持つ方を支援する事業を行っております。そのほっとの代表である和田さんとの懇談の中で、障害を持つ方々が自立することを支援していくためには、青森市内の市民センターを配している場所ごとに支援センターを配置すべきだと話をされておりました。また、障害には、身体、精神、知的の3つの障害があるので、その支援センターにはおのおのの障害者の気持ちを理解するために、それぞれの障害を持った障害者の方が担当者として配置できればよいとのことでした。これらの話を伺う中、障害を持った人たちを支援するということは、障害を持った人たちがおのおのの地域の中で自立して生きていけるようお手伝いしていくことであると認識を新たにいたしました。  そこで質問いたします。  地域の中で在宅障害者の自立を支援するためには、市内の各地域、例えば新設される西部市民センターを含め各市民センターのある地域ごとに、障害者支援センターのような機能を持つシステムが必要と認識しておりますけれども、市はどのように考えているのか、お知らせください。  また、支援センターのシステムの中で、身体、精神、知的の3つの障害を持った担当者を配置していく考えがあるのかをお知らせください。  また、4月27日の東奥日報の「明鏡」欄に「下校後障害児を預かる施設は」との記事がありました。その内容を要約すると、1)として役所の対応が悪い、2)として働きながら知的障害者の子どもを育てるためにも、そのことを支援するシステムが欲しい、3)として障害福祉に力を入れていただきたいとの内容でした。記事の内容についてはしあわせ相談室にも御相談させていただきました。また、青森県立第二養護学校、藤聖母園に関する生活支援センター藤、社会福祉法人義栄会等にもいろいろなお話を伺いました。さらに、「明鏡」欄への投稿者御本人ともお話をさせていただきました。御本人がおっしゃるには、今のところ子どもさんが通っている第二養護学校の授業が終わった後に、ある施設の制度を使い、県の認可を得て子どもさんを仕事が終わるまで預かっていただけるので、一応一安心とのことでした。また、役所の対応については、本当に腹立たしかったと言われておりました。善意のつもりで言った言葉が相手の心を傷つけるケースもありますので、今まで以上に丁寧な対応を相談窓口にはお願いいたします。一応、放課後の預かりについては一安心とのことですが、本人の希望は、放課後も引き続き第二養護学校の中で面倒を見ていただきたいとのことです。  「明鏡」欄への投稿記事が掲載された後に、改めて第二養護学校内で学童保育のアンケートを行ったものを第二養護学校から直接いただきました。内容を見れば、条件つきではございますが、約半数以上の方々が学童保育を望んでおります。つきましては、障害を持つ子どもを育てながら、自立して一生懸命に生きていこうとする母親を支援するためのシステムづくりについて、市はどのように考えているのかをお知らせください。  質問の第3は、環境問題についてです。  先日、駒込字深沢の沢の状況を港湾河川課の方と現場視察に行ってまいりました。公図上の境界ははっきりしませんが、私にはその沢の方へごみ等を不法投棄しているように見えました。また、沢に沿って道をつくっているようにも見えました。つきましては、早急に実態を調査し、状況を明らかにしていただきたい。  また、このように山間部の環境問題が取りざたされておりますが、河川の管理について小河川並びに沢の管理者はどのようになっているのか、お知らせください。  また、先日、5月27日付の東奥日報に赤川の水質汚染の問題が掲載されておりましたが、調査結果を示していただきたい。また、赤川の汚染防止の対策についてお知らせください。  質問の第4は、道路行政についてお尋ねいたします。  市民の皆様より道路や側溝の維持補修や街灯の設置など、数多くの道路行政への要望があり、私はその声を担当の部署の方へ届けさせていただいております。そのような要望は数多くあり、整理が難しいと感じております。つきましては、その要望を処理していくための予算どりの方法や運用の方法についてどのように行っているのかをお知らせください。  また、橋や道路等で、市が事業主となり推進した事業が完成した場合には、市が主体となって竣工式等を行い、その後にその建物を管理する部署へ移管することになると思います。その際に行う竣工式、開通式、開所式等を行う場合の基準があればお示しください。  また、本年4月から5月までの間に、市が事業主となった事業で開通式を行った通路や道路や橋梁があればお示しください。  質問の第5は、市の施設の充実についてです。  さきの5月24日に行われました青森操車場跡地利用対策特別委員会で、青森操車場跡地整備工事が4工区にわたり発注されたとの報告を受けました。工事完成後には、多目的広場、自由運動広場、多目的芝生広場、森の散策路等が整備されます。そして、その公園は市民の皆様が数多く利用され、また、多くの人々がイベント等にも利用できると認識いたしましたので、トイレの設置には障害者用トイレの中にオストメイト対応の機能を持つようにお願いいたしましたが、完成後の利用状況を見てから対応したいと言われました。  そこで質問いたします。  現在、青森市の管理する公共施設には、オストメイト対応のトイレがアウガの5階にしか設置されておりません。今後の新たに建設する公共物について、オストメイト対応のトイレを組み入れていく計画があるのか、お知らせください。また、市内の文化施設、スポーツ施設の改修時にオストメイト対応のトイレに改修する計画があるのかをお示しください。  以上5点の項目について質問をさせていただきました。質問を終える前に、さきの3月議会の定例会の最終日の本会議において共産党の大沢議員より、3月25日に行われました予算特別委員会での私の発言内容に対して御意見がありました。まことに恐縮ではございますが、この本会議の場をおかりして一言述べさせていただきます。  私は、さきの予算特別委員会で、共産党は、一方では中学校の学校給食を推進したと言いながら、実際には中学校の学校給食の実施設計に反対しているなど、このような常識に反する行動について責任のある政党であるならば、共産党は市民の皆様にきちっとした説明をすべきと思います。また、これまでのほとんど市の予算計上に対し反対してきたことが共産党の実績であると、声を大にして市民の皆様に御説明したらよいと思いますので、公党である共産党の方々に、この際、御提案申し上げておきますと申し上げました。  この私の発言に対し、大沢議員は、国会でも、地方議会でも、予算は一括採決であるので、その中に部分的に賛成できるものがあっても、予算全体に市民の声が反映されていないものなら反対するのが当然であり、これが政治に携わる者なら、だれでも知っているイロハではないかと発言されました。確かに言われるように、市民の皆様の声が反映されていない予算であれば、数多くの議員に反対され、予算が否決されることになると思われます。しかしながら、今までに青森市の予算が議会において否決されたということは聞いたことがありません。言いかえれば、今までの青森市の予算というものは、多少は市民の皆様の声が届いていない部分はあったのかもしれませんが、多くの市議会議員の方々は、理事者並びに職員の方々が苦労してつくり上げた予算に対し、市民の声をおおむね反映していると認めて、予算に賛成して原案が可決されていくわけでございます。ゆえに、青森市の予算に対し共産党が反対した理由として述べられた、市民の声が予算全体に反映されていないということは全くの詭弁であり、市民並びに市の予算を作成してきた市の職員の方々を全く愚弄するものです。  市民の声が予算全体に反映されていないから予算に反対しているなどと言わずに、正直に共産党が青森市の予算に反対することは、自分たちの体質が自分たちの考えだけを是とする独善的な非民主主義的な考えであるからだと市民の皆様に説明すべきです。さらには、共産党の実績は、予算に対して単に反対してきたことであることを改めて市民の皆様に対し説明すべきであると再度提案させていただきたいと思います。  また、議会の中の先輩方の話を聞く中で、私たち議員が市民の皆様の声を市政に届け、政策を実現していくことは大変苦労することであるということは理解しております。質問を多くした、意見を言ったということと実現させたということは全く違う意味であるということが常識です。政党の存在も、議員並びに理事者、市の職員の方々の役割も市民の皆様のためになる政策の実現にあるわけです。共産党は、質問をした、意見を言ったということですぐに政策を実現したことと直結させる、このような共産党のやり方は、市民の皆様に対し、正しい情報を流さないで、情報を操作して市民の皆様に誤解を生じさせるものです。今後、市民の皆様に誤解を生じさせるような発言をしたり、また、誤解を生じさせるビラを各家庭にまいたり、記事を機関紙に載せたりすることは謹んでいただきたいと申し上げておきます。  さきの市議会議員選挙でのことを議会に持ち込んで、公明党に対して意見を言ってきたのは、共産党のある議員であることを、この場にいる議員の皆様並びに理事者の方々はよく知っていると思います。政治活動や選挙の活動において、政党同士が主義主張を示していくことは当然です。しかし、議会は市民の皆様のためになることを真剣に議論する場であり、政党の主義主張に関することをこの議場にて話をすることは余り望ましいことではないと思います。  私は、1年生議員として市政全般について学び、市民の皆様の声を少しでも市政に届けなければなりません。したがって、限られた一般質問の時間をこれ以上共産党への指摘に使うことは時間の浪費であり、無意味ですので、私は共産党の意見に対しての反論は、きょうの一般質問での60分の間を一応のけじめとしてつけたいと考えています。どうしても私との一応のけじめを望まないのであれば、議会以外の場で話し合いを行う用意はあると申し上げておきます。市民の皆様に共産党の排他的な考えを十分に理解してもらうためとはいえ、神聖な議会の場にて一言述べさせていただいたことに感謝申し上げます。  以上で一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 78 ◯議長(木村巖君) 答弁を求めます。市民文化部長。   〔市民文化部長三浦忠君登壇〕 79 ◯市民文化部長(三浦忠君) 赤木議員の2点の御質問に順次お答えいたします。  初めに、平成15年8月から交付が予定されております住民基本台帳カードの機能についての御質問にお答えいたします。  住民基本台帳カードは、高いセキュリティー機能を持つICカードであり、住民の申請により、住民の住所地の市町村長が交付することとされております。このカードがどのようなことに活用できるかを具体的に申し上げますと、まず、転入転出手続の簡略化や、全国どこの市町村でも本人や世帯員の住民票の写しの交付が受けられるようになること等があります。次に、市役所の各窓口における手続時に、住民基本台帳ネットワークシステムを通じての本人確認へ活用することや、市町村が条例で定めるところにより、カードメモリーの空き領域を活用して必要な情報を記録し、多目的に独自の行政サービスを行うことが可能となります。この多目的サービスの展開につきましては、今後、市民サービスの向上と行政事務の効率化におけるさまざまな可能性を探りながら、検討を進めてまいりたいと考えております。  また、議員、御提案の市民証としての活用方法についてでございますが、住民基本台帳法の一部改正に伴い、住民基本台帳カードの様式等が総務省令で示されることとなっております。その中で様式として予定されているのは2種類ございまして、氏名のみ記載のカードと氏名、生年月日、住所、性別が記載され、本人の顔写真が印刷されたカードがございます。本人の申請により、いずれか1つを選択することができることとなっております。この住民基本台帳カードは、ただいま申し上げましたように、本人確認への活用などのため市が発行するものでございますが、これは言いかえますと、市が住民登録されていることの間接的な証明を行うことでもございます。議員、御提案の免許証などを持っていない方々が、本人であることを第三者に説明することができる身分証明書的役割を持てないかとのお尋ねでありますが、2種類のうち後者を選択した場合、まさに本人確認の要件を具備するものになると思われますことから、社会的にパスポートや運転免許証と同様の効果が期待できるものと考えているものでございます。  次に、青森市内の文化施設及びスポーツ施設の改修時に、オストメイト対応のトイレに改修する計画はあるかとの御質問にお答えいたします。  文化施設及びスポーツ施設も含めた多くの利用者が訪れる施設の整備につきましては、国において平成6年に高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律を制定し、また、県におきましても、平成10年に青森県福祉のまちづくり条例を制定して、高齢者及び障害者等でも利用しやすい施設となるよう、不特定多数の利用者がある建築物の建設についての整備の方向性を示しております。市では、公共施設の整備に当たりましては、段差の解消、車いす使用者の利用に配慮した高さのカウンターの設置、スロープの設置など、高齢者及び障害者が安心して利用できるよう配慮した施設整備を進めているほか、アウガ内5階の男女共同参画プラザには、県内で初めてオストメイト対応となる多目的トイレを設置し、高齢者、障害者のみならず、子ども連れの方にも利用しやすいトイレとして、アウガに訪れる皆様にも御利用いただけるよう整備しております。また、平成16年4月開館予定の(仮称)新西部市民センターにおきましても、オストメイト対応のトイレを設置することとしております。  御質問の文化施設及びスポーツ施設の改修の際に、オストメイト対応のトイレを設置することにつきましては、平成12年4月に策定いたしました青森市生涯学習推進基本構想・基本計画におきましても、高齢者や障害者などすべての市民が学習活動を行いやすい生涯学習環境を目指し、施設整備に当たりましては、ユニバーサルデザインの考え方の導入やバリアフリー化を推進することとしており、利用者の立場に立った改修が必要でありますことから、オストメイト対応のトイレの設置をも念頭に置きながら検討すべきものであると認識いたしております。 80 ◯議長(木村巖君) 総務部長。   〔総務部長米塚博君登壇〕 81 ◯総務部長(米塚博君) 市民サービスについての御質問のうち、議員の呼称に関するお尋ねにお答えいたします。  議員の呼称につきましては、平成9年12月4日に開かれました市議会各派代表者会議におきまして、議員を先生と呼ばない申し合わせがなされ、議長並びに副議長から市長に対し協力要請がありましたことから、平成9年12月17日に開催いたしました臨時庁議において、今後は呼称を「議員」または「さん」づけとする旨、職員に周知を図ったところでございます。議員、御指摘の一部の職員がいまだに先生と呼んでいるとのことでございますが、各派代表者会議の申し合わせの趣旨を踏まえ、改めて職員に周知してまいりたいと考えております。  また、市民にも先生と呼ばないよう広報紙等を活用して周知すべきではないかとの御提案でございますが、例えば医師に対する先生のように、現在においても職名とは別に社会通念上の敬称として呼ばれることもございますことから、それぞれの市民の御判断によるべきものと考えます。 82 ◯議長(木村巖君) 健康福祉部長。   〔健康福祉部長横山精一君登壇〕 83 ◯健康福祉部長(横山精一君) 障害福祉について2点の御質問に順次お答えいたします。  まず、第1点目の地域の中で在宅障害者の自立を支援するために、市内の各地域に障害者支援センターのような機能を持つシステムが必要と認識しているが、市はどのように考えているのかとのお尋ねにお答えいたします。  市では、障害者が地域で自立し、生きがいを持った生活を営めるよう、各種の福祉サービスの充実に努めてまいりましたが、近年の障害の重度化・重複化、さらに平成12年度の介護保険制度の施行などにより、障害の内容、制度面において障害者を取り巻く環境は多様化してきております。とりわけ、在宅の障害者に対しての支援が地域での自立生活には不可欠でありますことから、身体、知的及び精神障害者に対し、直接的に相談・支援を行い、障害者の自立と社会参加の促進を図ることを目的として、平成13年10月、市内の福祉系特定非営利活動法人、NPOの3団体により結成された青森福祉NPO連合ゆうライフに委託し、障害者生活支援事業を実施し、相談・支援活動の拠点となる障害者生活支援センターほっとが開設されたところであります。  この生活支援センターでは、社会福祉士などの専任の相談員による福祉相談、在宅福祉サービスの利用援助、障害者自身が障害者の相談に応じるピアカウンセリング、また、福祉に関する情報提供などを総合的に実施し、障害者やその家族の地域における生活を支援することとしております。平成13年度の開設から平成14年4月末日までの相談件数は、身体障害者75件、知的障害者64件、精神障害者306件、その他10件の合計455件となっており、特に精神障害者、知的障害者に対して継続的な支援としてかかわっていく傾向がございます。  障害者生活支援センターほっとのほか、市内における障害者の支援事業は、主に就業している知的障害者を対象とした知的障害者生活支援センターが1カ所、在宅知的障害者生活支援事業実施施設が1カ所、また知的障害者児施設においては、施設支援事業として在宅福祉を担当するコーディネーターを配置しております。一方、精神障害者については、生活支援センターほっとを構成するNPO法人のほか、精神障害者地域生活支援センターが市内3カ所に設置され、精神保健福祉士による支援を実施しております。こうしたことに加えまして、障害者を取り巻く相談は、福祉に関することはもとより、金銭に関するトラブル、仕事、家庭の問題など多岐にわたりますことから、その問題や障害者の状況により、市や支援センターで直接訪問し、相談、対応するほか、保健所等の関係機関との同行訪問などの方法により、利用者が必要とする社会資源に結びつけるよう努めております。  お尋ねの市内の各地域での支援体制づくりにつきましては、現在、在宅障害者の複合的なニーズに合った支援サービスを、福祉・保健・医療・教育・就労等の分野が連携を図り、一体的に提供するマネジメント手法の確立と体制の整備を目的として、県が実施主体となります障害者ケアマネジメント体制整備推進事業が実施されており、市内の各障害者施設において、平成15年度からの本格実施に向け、在宅の障害者に対する相談・支援の体制づくりが進められているところであります。  これらのことから、市といたしましては、障害者生活支援センターほっとを核として、これまでの行政機関や各支援センター、各機関との連携に加え、今後、市内各地にあります障害者福祉施設の専門性を生かした相談機能及び人的支援とのネットワークシステムの構築に努め、障害者の地域での自立生活を支援してまいりたいと考えております。  次に、障害児を育てながら、自立して一生懸命生きていこうとしている母親を支援するためのシステムづくりについてのお尋ねにお答えをいたします。  近年、女性の社会進出の増加や保護者の就労時間の多様化などにより、子育てと仕事の両立支援対策としての放課後児童対策は、障害の有無にかかわらず、ひとしく重要な課題として認識しております。本市における障害児の放課後対策の現状は、放課後児童会、特別保育事業、そして障害児施設における短期間入所事業の3つの事業がございます。1つ目の放課後児童会につきましては、現在32カ所で実施しておりますが、このうち児童会の仲間と一緒に日常生活を過ごすことが可能な障害児童につきましては、保護者や学校との連携により、指導員や代用指導員を増員することによって3カ所で5名が入会しております。2つ目の特別保育事業におきましては、小学校低学年児童を一時保育の場を活用して受け入れる保育所地域活動事業として11カ所で実施、現在、障害児は利用しておりませんが、昨年度までは2カ所で2名の受け入れを行っているという経緯がございます。これらのほか、在宅障害児支援として知的障害児施設における短期間入所事業がございますが、これは短期間の預かりを基本といたしますが、状況に応じて柔軟に利用できることとなっており、県の東地方健康福祉こどもセンター、子ども相談部が措置を行うものであります。  現在、障害児の施設といたしましては、県立八甲学園が8名の利用枠の中で受け入れを行っているほか、知的障害者更生施設5カ所、知的障害者授産施設4カ所、計10カ所が利用できる体制となっております。しかしながら、放課後児童会や特別保育事業においては、小学校低学年までが対象となっておりますことや、障害児施設における短期間入所事業の場合も本来的には短期間の利用であり、障害児を抱えた保護者を支援するには、年間を通して安心して利用できるものではないことなど、課題が残されております。  こうした状況の中で、市では、障害のある児童を持つ保護者の皆様がどのようなサービスを希望しているのかについて、県立第二養護学校の御協力を得て、5月13日から17日にかけて調査をお願いいたしました。その結果によりますと、小学部の保護者からは、放課後の預かりを多少条件に不満があっても利用したいという方が3名、条件が整えば利用したいという方が27名で、合わせて30名、全体の66%の方が何らかの形で利用したいということであります。その際出された保護者の皆様からの意見や要望の中から課題として挙げられましたことは、1つには、安心して預けられるような障害児に対する理解や指導経験のある職員の確保及び人員の加配の有無について、2つには、養護学校の場合、通常の学区とは異なり、広域で在宅の場合、学校の専用バスにより通学する場合が多く、放課後の送迎の問題等からどのような場所や施設で実施することが適当か、3つには、土曜日や夏休み等の利用や用事ができたときに随時利用できるような体制などであります。  このようなことから本市では、今後これまでの放課後児童会、小学校低学年児童の受け入れ事業、障害児施設における短期間入所事業のほか、新たな選択肢として、養護学校の教育の場で実施できる放課後対策のあり方について、さらに、小学校低学年児童のみならず、障害児童の一貫した子育て支援システムのシステムづくりのため、必要とされる施設や各種事業についてなど2つの方向から検討し、今後、県など関係機関と協議してまいりたいと考えております。  なお、しあわせ相談室における窓口での対応につきましては、児童から高齢者まで、また障害を持ったさまざまな方々が何らかの御心配事を相談に来られますことから、プライバシーや個人の尊厳にかかわる事柄につきましては、最大限に配慮することを基本といたしまして、これまで以上に市民の皆様の福祉向上に努めてまいります。 84 ◯議長(木村巖君) 環境部長。   〔環境部長工藤晨仁君登壇〕 85 ◯環境部長(工藤晨仁君) 環境問題に関する御質問の中で、ごみなどの沢への不法投棄と赤川の水質汚染問題についてお答え申し上げます。  まず、駒込字深沢の沢に向かってごみなどを投棄しているとのことですが、ごみの不法投棄につきましては、本市の環境を良好に保全していくため、これまでも看板設置による不法投棄防止の啓発、職員や環境事業推進員によるパトロールの実施に努めているところであります。議員、御指摘の駒込字深沢には、民間の建設資材置き場、生コン工場や産業廃棄物中間処理施設などが点在しております。当該場所について調査いたしましたところ、官地は存在しておらず、私有地となっておりますが、埋め立て状況を見ますと、一部建築廃材と見受けられるものもありますことから、関係機関と協議してまいりたいと考えております。  次に、赤川の水質汚染問題についてお答えいたします。  本年5月27日付東奥日報「明鏡」欄に掲載されました「赤川の汚染で奪われた楽しみ」と題された投稿文の中で、水質汚染が指摘されております。その内容は、白い泡立ち状の汚水が毎日流れてくるため、白鳥・カモの飛来や川魚の群れがなくなった。河川管理者である県に排出源を調査していただきたいという趣旨のものでありました。当該投稿文が掲載された日の翌28日、県・市の関係機関で現地を調査し、3地点で泡を確認いたしました。泡の原因といたしましては、洗剤の主成分である界面活性剤による泡の発生、落ち葉や水生動物から溶出される高分子糖類による泡の発生、植物プランクトンの増殖による泡の発生、それから、河川水に含まれるリンと鉄が反応することによる泡の発生が考えられておりますが、調査時にサンプリングした水について現在県が分析中でありますので、分析結果が出次第、発泡現象が解明されるものと考えております。  次に、汚染防止対策についてお答えいたします。  河川の水質汚濁につきましては、事業所などの事業活動に伴い排出される産業排水や、日常生活に伴い排出される生活排水及び自然的現象など、さまざまな要因が挙げられます。産業排水につきましては、水質汚濁防止法により排水規制がなされており、排水規制の適用される事業所につきましては、県が定期的に立入検査を実施し、排水基準の遵守を強力に指導しているところでございます。また、それ以外の事業所並びに一般家庭につきましては、生活排水対策として、水切りネットの使用や洗剤の適正な利用を呼びかけるなど啓発活動を行うとともに、悪質な排水行為につきましては、関係機関と連携し、改善方を指導しているところでございます。 86 ◯議長(木村巖君) 都市整備部中林理事。   〔都市整備部理事中林晃君登壇〕 87 ◯都市整備部理事(中林晃君) 環境問題についてのうちの1点と道路行政についての2点、それから、市施設の充実についてのうちの1点の計4点の御質問について順次お答えいたします。  まず第1点目は、環境問題について。河川の管理について、山間部での環境問題が取りざたされている中、小河川並びに沢の管理者はどのようになっているのかとのお尋ねにお答えいたします。  河川の主たるものとしては、国土保全上または国民経済上、特に重要な水系に係る河川で、国土交通大臣がみずから管理を行う河川を一級河川、一級河川の水系以外で公共の利害に重要な関係があり、都道府県が管理を行う河川を二級河川と定めております。議員、お尋ねの小河川並びに沢の管理者につきましては、法務局に備えつけてある公図上の水路用地が対象となっており、底地は国有財産で、財産の管理は青森県・市は水路の機能管理を担っており、公図上水路用地でない場合はその所有者の管理になるものと考えております。  第2点目は、道路行政について。道路の維持補修要望に対して、予算要求やその運用を含め、どのように対応しているのかとのお尋ねにお答えいたします。  市道の側溝、舗装の整備及び維持補修並びに町会街路灯の設置につきましては、町会要望等を取りまとめの上、緊急性や地域バランスなどを考慮しながら進めております。議員、お尋ねの予算要求につきましては、町会要望等に基づき現地調査を実施した上で、緊急性の高い箇所を取りまとめ、要求をしております。  また、その運用に当たりましては、緊急性のほか、地域バランス等も十分考慮しながら、市道の側溝、舗装の整備及び維持補修並びに町会街路灯の設置を行っております。  3点目は、同じ道路行政について。新規に道路が開通した場合、開通式の実施基準はどのようになっているのか、また、本年4月から5月までの間に市が事業主体となったもので、開通式を行った通路及び道路並びに橋梁があるかどうかとのお尋ねにお答えします。  市が事業主体となって施行した道路事業については、開通式などを行うための基準はございませんが、新たに建設された橋梁などの重要な施設につきましては、開通式などを行う場合もございます。本年4月から5月の間に市が主体となって行った開通式典は、都市計画道路3・4・3号蜆貝八重田線の松桜橋がございます。この橋梁は、松森地区と桜川地区を結ぶ重要な路線にかかる橋であり、また、地元町会からの要望もあったことから、4月10日に開通式を行ったものであります。なお、開通式典には、市長を初め市議会関係者、県など関係機関及び地元町会などの出席をいただき、渡り初めを行っております。  4点目は、市施設の充実について。今後の公園整備のオストメイト対応についてはどう考えるかとのお尋ねにお答えします。
     オストメイトとは、排せつのため、ストーマ、穴を造設している人をいい、それに対応するトイレの設備内容につきましては、汚物流しまたは汚物入れ、給湯設備つきのハンドシャワー、装具類を並べておける棚、フック、鏡などが必要となっております。現在、公園整備に当たっては、平成10年に制定された青森県福祉のまちづくり条例、さらに平成12年11月に施行された交通バリアフリー法に基づき、ユニバーサルデザインを基調として整備を進めているところであり、具体的には、多目的トイレの設置のほか、段差解消のためのスロープ及びユニバーサルベンチの設置など、高齢者及び身体の不自由な方々が安心して利用できるように配慮しておりますものの、必ずしもオストメイト対応を考慮した設備とはなっておりませんでした。今後、新たに建設する公園のトイレは、議員、御提案のオストメイト対応を視野に入れて考慮したいと考えておりますが、管理上の問題等も含めて十分検討を重ねてまいりたいと考えております。 88 ◯議長(木村巖君) 4番赤木長義議員。 89 ◯4番(赤木長義君) 何点か御要望と再質問をさせていただきます。  まず要望ですけれども、市の公共施設ということで、今オストメイトのことでいろいろとお願いさせていただきました。その中でこれからも市の建物や公園の整備につきましては、福祉の考え方を十分に取り入れていっていただきたいと思っております。  また、本年の5月22日には身体障害者補助犬法というものが可決されました。それには、盲導犬、介護犬、聴導犬、この3種類をあわせて補助犬と言うわけですけれども、これの法律の施行が本年の10月1日からとなっております。その辺も踏まえて今後の検討をしていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。  あと、議員の呼称につきましては、総務部長から御答弁があり、よくわかりました。これからも繰り返しそのように訴えていただければと思います。  それでは、再質問させていただきますけれども、まず1点目につきましては、障害福祉につきまして再度質問させていただきます。  健康福祉部長の御答弁によりますと、障害者生活支援センターほっとを核に市内の相談体制を確立させたいということでございますけれども、具体的にそのほっとの取り組みについて教えてください。  あともう1点、先ほど開通式を行ったのは松桜橋だけということでございましたけれども、平成14年4月9日付の新聞記事には、住民待望の青森市の本泉と八重田、矢田前両地域を結ぶJR東北線の地下通路(矢田前地下道)が完成しました。実現を訴えてきた日本共産党の八重田、原別両支部は7日午後開通式をし、完成を喜び合いました。とあります。市はこの開通式に関与したのでしょうか。  以上でございます。 90 ◯議長(木村巖君) 健康福祉部長。 91 ◯健康福祉部長(横山精一君) 障害者生活支援センターほっとの具体的な取り組みについての再質問にお答えをいたします。  障害者生活支援センターは、国の補助事業であります市町村障害者生活支援事業により実施したものでございまして、国の障害者プランにおいておおむね人口30万の障害、保健福祉圏域に2カ所をめどに実施することを目指しておりまして、青森県では、平成12年度に弘前市、昨年度に青森市、そして今年度は八戸市が事業開始する予定となっていると伺っております。お尋ねのほっとの具体的な取り組みについてでありますが、その事業内容は、相談事業、支援事業、そして情報提供が主なものとなっております。相談事業では、複雑多様化する障害者の相談・支援に対応するために、医師、介護福祉士、身体、知的、精神障害者の各関係団体、関係施設などから構成されております障害者生活支援センター運営協力委員会といったものを組織しておりまして、各障害に関する御意見をいただくとともに、個々の相談内容に対しても必要に応じて協力を得る体制をとりながら、障害当事者と専任の相談員により相談活動を行っております。特に当事者が直接障害者の相談に応じますピアカウンセリングについて、精神障害者、知的障害者、また身体障害者のうち肢体不自由者、聴覚障害者、視覚障害者の分野別に見てみると、平成13年度は延べ20回実施、本年度は46回の実施を予定しておりまして、障害者に対する精神サポート面など重要な役割を担ってございます。  また、調査の方法でありますが、直接センターへ来所や電話のほかに、訪問によります障害者本人との面談を行いまして、さらに、聴覚障害のある方などの意思伝達による有効なファクシミリ、Eメール、携帯電話のメールによりまして、24時間体制の支援を行っております。  次に、支援事業でありますが、平成13年度では、実際の生活現場に即しました買い物、結婚、アパートでの自立生活などをテーマにいたしまして、小規模自立生活セミナーを計6回開催するなど、障害者の当事者団体として障害者の自立生活のための事業を展開しているところでございます。情報提供につきましては、広報紙、市民の参加による情報誌の発行やインターネットのホームページを利用し、障害者に対する情報提供のほか、市民の方々の障害の理解を深めてもらうための活動を行っております。今後につきましても、障害者生活支援センターほっとを本市の障害者の相談・支援の核といたしまして、障害のある多くの方々に利用していただけますように、積極的にPRを図りながら事業を充実してまいりたいと考えております。 92 ◯議長(木村巖君) 都市整備部中林理事。 93 ◯都市整備部理事(中林晃君) 再質問の矢田前地下道の開通式についての質問にお答えします。  開通式については、市は承知しておりません。  以上です。 94 ◯議長(木村巖君) 4番赤木長義議員。 95 ◯4番(赤木長義君) 今の答弁ですと、市が関与していないということでございます。本来、事業主である市が行うべき開通式を、ある政党が独善的に行っているということが理解できました。これからもある政党がパフォーマンスのため、市の建設物の完成にセレモニーを独善的に行ったりしないように、そのことに市が関知しないようにお願いをして、要望といたします。  以上です。 96 ◯議長(木村巖君) 次に、20番斎藤憲雄議員。   〔議員斎藤憲雄君登壇〕(拍手) 97 ◯20番(斎藤憲雄君) 20番、社会民主党・市民連合の斎藤憲雄です。きょう最後の質問で、もうしばらくおつき合いをいただきたいと思います。  市長を初め理事者の皆さんの誠意ある御答弁をお願いし、質問、要望を述べさせていただきます。  まず、意見、要望についてでありますけれども、きょう住民説明会が開催されます富田・新田地区の地域循環バスについてであります。  先ほど舘田議員からも質問がありましたけれども、ルートの問題であります。前回のルートは富田1丁目から新田、そして富田4丁目へと抜けて設定され、地域の皆さんに大変喜ばれました。しかし、今回は新田からフェリーの通りに抜け、国道7号線へとなっています。前回のルート上には民地もあり、また、道路が狭いことから降雪時にはバス運行が難しいとのことでありましたが、前回の答弁ではその環境整備を行い、本格運行へ向けるとのことでありました。しかし、今回はその経過が示されないままルートが変更になっていること、さらには、現在運行されている西バイパス・新田循環線とルートが競合していることからも、その利用率については非常に疑問を感じるところであります。いずれにいたしましても、循環バスの運行については、地域の皆さんも待ち望んでいるわけでありますが、もっと利用しやすい、また地域を十二分に把握をしていただき、取り組んでいただくことをまず要望させていただきたいと思います。  それでは、質問をさせていただきます。  質問の第1点目は、沖館川の環境整備についてであります。  御存じのとおり、沖館川は市内の河川で一番汚い川となっています。川は私たちの生活の中で必要不可欠のものであり、海を肥沃にさせるものであります。そして一方では、沖館川のように海の汚染を進める1つの要素もまた兼ね備えております。そして、川を汚す一番の原因は生活雑排水にあることは周知のとおりでもあります。本市としては、河川や陸奥湾の汚染防止のもとに、これまで下水道整備事業を行い、昨年度末まで整備率62%となっており、さらには、県の補助事業である森と川と海の絆推進事業として、漁業関係者らと植林が行われるなど環境保全に努めてまいりました。これら事業の推進とあわせ、沖館川については、昭和59年から平成5年まで2.3キロにわたってしゅんせつが行われ、さらに平成7年までは西滝川0.5キロメートルのしゅんせつが行われてまいりました。その結果として、沖館川の浄化が進められ、それまで生活環境の保全に関する基準の類型未指定水域であったものが、平成10年に利用目的の適応性の中の水産3級、工業用水1級であるC類型に類型指定となりました。これは生物化学的酸素要求量、通称BOD75%値に基づいて指定されたものでありますが、これはAAからE類型までの5段階があり、数値が高いものは有機物が多く、汚濁を示すものであります。このことからも沖館川がいまだ汚濁していることを示しています。  これまで河川の水質検査は、県において年間6回、本市においては3回から4回の検査を行っておりますが、その時期によって数値の高低差があります。それは、水量の少なさとともに、いまだ生活雑排水による汚濁にあるものと思われます。そして、沖館川においては、潮の干潮時には川底が見え、悪臭を発しており、沖館川付近に住む方々からの苦情も出ております。特に河口付近にはヘドロがたまり続けていることから、その対策を急がなくてはならないものと思いますし、当面しゅんせつしていかなくてはとも思います。しかし、沖館川の水質汚濁の問題は、これまで20年以上もの長い間の課題となっているのにもかかわらず、その浄化策がしゅんせつしかないのか非常に疑問を持つものでもあります。いずれにしても、今後も下水道整備促進に尽力をしていただきますことをお願いしながら、3点について質問をさせていただきます。  その1つは、下水道整備における水洗化率の向上に向けた取り組みについて明らかにしていただきたい。  その2つは、沖館川の水質汚濁は確認されていますが、その浄化への取り組みを明らかにしていただきたい。  その3つは、沖館川及び西滝川についてのしゅんせつを県に強く働きかける考えはないか、お示しをいただきたい。  質問の2点目は、タクシーにかかわる諸課題についてであります。  本市都市交通の柱は、バスの利便性をいかに高めるかにあります。そのための定時制や交通不便地域の解消を追求しており、現在、バスロケーションシステムや地域循環バスの運行、さらには小型バスの導入、低床バスや福祉バスといった努力がされてまいりました。このことは、地域住民が親しみやすいバス、より利便性の高いバスとするものであり、今後もその施策の推進に努めていただきたいとも思います。  しかしながら、もう一方の交通機関であるハイタクはといいますと、バスのきめ細かな運行によって大きな影響を受けていることも事実であります。そこで、ハイタクの現状を述べさせていただきますが、実車率でいきますと、本市の場合、平成5年度で43.4%のものが、昨年度では34.6%、さらに本年5月を見ますと実車率28%で平均走行キロ1日当たり208キロメートルに対し、収入は1車当たり平均2万1012円となっています。また、輸送人員については、市内の統計はとれませんでしたので、県ベースでいきますと、平成8年で約3800万人で、平成12年度では約3100万人と約700万人の減少、さらに市内全体の収入は、平成6年度24社で112億3000万円、平成13年度では21社で85億7000万円と27億円の減収となっています。そして、県内225社の資本金1000万円までの事業者は全体の48.4%、個人タクシーを含めますと84%にもなっており、県内のみならず、本市においても体力のない事業者が多いということがわかります。また、市内におけるハイタク労働者は1000名を超えています。  このような実情の中で本年2月に道路運送法が改正、施行され、規制緩和がなされました。今後、体力のない事業者は過当競争の中で淘汰されていく可能性も高くなり、各事業者もその対策に苦慮しているものと思います。そして、このままでいきますと、供給過剰という実態があるにしても、労働環境も悪くなり、競争による事故の多発も危惧されるところであります。確かにそれぞれの事業者の経営努力は必要でありますが、今後、中央資本が参入してくる可能性を考えたとき、地場の企業をいかに存続させるか、また、失業者を出さないためにも、行政としての手助けも必要ではないかとも思います。  そこで、本市としての行政施策の上で、ハイタクをどのように位置づけているか調べてみますと、観光レクリエーション基本計画の中にあり、観光タクシーの位置づけをしており、さらには、本年1月に発足した青森県タクシー事業適正化推進懇談会の資料を見ましても、1つにタクシー利用の優位性、2つに接客サービスの向上、3つ目にドライバーに教育の3点から成っています。このように観光事業を主にしていますが、しかし、この観光タクシーについても、本市においては、ねぶた祭や八甲田へのスキー客を除きリピートする観光客が少ないことからも、年間の観光タクシーの利用率はほとんどない実態にあります。しかし、観光事業の知識をドライバーに持たせることもまた必要であり、各事業者へ積極的に呼びかける必要もあります。  そして、もう一歩踏み込んで、バス同様にハイタクも地域に根差した交通機関と位置づけた場合、その活用策を考えてみてはいかがかと思います。例えば高齢化が進む中、本市は年間48枚のタクシーチケットや移送サービス1回500円の補助と社協による移送サービスが行われております。特に移送サービスは平成12年度で約500回、平成13年度で約1000回というふうに年々その利用率はふえてきております。このように移送サービスの需要が今後も見込まれることからも、その環境整備の一環として、福祉あるいは介護タクシーを考えてみてはと思います。つまりは、福祉車両の導入及び運転手さんのヘルパー資格取得時での助成制度の導入など、行政側の移送サービスとあわせた、より底辺の広がりある福祉の充実に視点を広げるなど、ハイタクの活用を考えてみてもいいのではないかとも思います。  そこで質問です。  その1つとして、福祉、観光などその需要がある中、タクシーを都市内交通においてその位置づけをどのように考えているのか、明らかにしていただきたい。  その2つとして、高齢化が進む中、今後ますます移送サービスの需要が増していくものと思うが、利用者に対する移動支援策を明らかにしていただきたい。  その3つとして、ねぶた期間中の観光客等の利便性を考慮し、臨時にタクシーベイの設置を検討してみてはどうか。また、観光バスの違法駐車をなくすために、駐車場への誘導を強化すべきと考えますが、その考えをお示しいただきたい。  以上であります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 98 ◯議長(木村巖君) 答弁を求めます。下水道部長。   〔下水道部長石川一夫君登壇〕 99 ◯下水道部長(石川一夫君) 沖館川の環境整備についての御質問のうち、下水道事業における水洗化率の向上に向けた取り組みについてお答え申し上げます。  本市の公共下水道整備につきましては、昭和27年事業に着手して以来、生活環境の改善と河川や陸奥湾を初めとする公共用水域の水質保全のため、鋭意、整備を進めてまいりました。特に平成元年度以降は年2%の普及率向上に努めてまいりました結果、平成13年度末の処理人口普及率が64.6%となり、全国平均を上回るところまで来たところであります。  まず、沖館川流域の整備予定についてでございますが、下水道整備計画の新田処理区に位置する沖館川流域は、小浜、篠田、千刈、浪館、三内地区等約1300ヘクタールであります。当該地域は、昭和60年度に小浜地区から整備に着手し、平成13年度末までに約580ヘクタールの整備を終えて、その進捗率は約45%となっております。今後の当該地域の整備につきましては、「わたしたちのまち 青い森 21世紀創造プラン」中期基本計画に基づき、国の予算の動向、社会情勢及び現在整備を進めております市全体の進捗状況を見定め、西部地区下水道建設期成同盟会を初め、地域の皆様の御支援、御協力をも得ながら整備を進めてまいりたいと考えております。  次に、水洗化率及び水洗化率向上に向けた取り組みにつきましては、平成13年度末の水洗化率は89.25%であり、沖館川流域としては約55%となっております。これまでも下水道工事説明会及び受益者負担金、水洗化等に関する説明会、さらに供用開始の際には、毎戸へのチラシ配布をするなど、地域住民の意識の向上と円滑に水洗化に取り組むことができるようPRに努めてきたところであります。  また、下水道法の規定により公示された処理区域内の世帯には、3年以内に水洗化しなければならない義務が生じますことから、3年以上経過してもいまだ水洗化していない御家庭に対しまして、毎年時期を決めて水洗化の趣旨、便益、さらに金融機関から無利子で資金を借り入れできる青森市水洗便所改造等工事資金貸付制度などをお知らせする文書とパンフレットを毎戸訪問により配布し、一日も早い水洗化をお願いしているところであります。  いずれにいたしましても、下水道は、膨大な経費と長い年月を費やし整備しますが、市民の方々が利用することによって、初めてその機能が発揮されることになりますので、整備終了後は速やかに水洗化していただけるよう、今後とも「広報あおもり」やテレビでのPR及び助成制度の周知を図るなど、水洗化の普及拡大に一層努めてまいりたいと考えております。 100 ◯議長(木村巖君) 環境部長。   〔環境部長工藤晨仁君登壇〕 101 ◯環境部長(工藤晨仁君) 沖館川の水質浄化への取り組みについてお答え申し上げます。  沖館川の水質汚濁状況は、県及び市が継続的に調査しているところでありますが、これを経年変化で見ますと、水の汚染を示す指標の1つでありますBOD、生物化学的酸素要求量の基準値5に対し、平成9年度は12.0でありましたが、平成11年度には6.2、そして平成13年度には4.0となっておりまして、年々浄化に向かっていることが確認されているところでございます。しかしながら、河口付近におきましては、ヘドロや油膜が確認されるなど、外観上は以前汚濁しているように見えるのもまた事実でございます。  議員、御質問の沖館川の浄化対策につきましては、河川に流入する排水が汚染の原因の1つでありますことから、第一義的には下水道の普及が急務でありますので、鋭意その整備に努めているところであります。また、生活排水対策として水切りネットの使用や洗剤の適正な利用を呼びかけるなど、啓発活動を実施しているところでございます。今年度はこれに加えまして、沖館川を対象とした水質監視事業の実施を予定しております。具体的に申し上げますと、沖館川及び沖館川に流入する水路の汚濁負荷量を調査し、沖館川汚染の主因及び要因となっている水路並びに工場などを特定するものでございます。これを継続的に実施し、特定された水路並びに工場などの排水を重点的に浄化することにより、水質改善に結びつけていこうとするものであり、今後とも関係機関ともども継続して取り組んでまいります。 102 ◯議長(木村巖君) 都市整備部長。   〔都市整備部長栗田泰正君登壇〕 103 ◯都市整備部長(栗田泰正君) 沖館川の環境整備についての御質問のうち、沖館川及び西滝川のしゅんせつについて、並びにタクシー等に係る諸問題についての御質問のうち、タクシーの都市内交通における位置づけについての計2点の御質問について順次お答え申し上げます。  まず、沖館川及び西滝川のしゅんせつについての御質問にお答えいたします。  沖館川及び西滝川は県管理の二級河川であり、沖館川は平成11年、西滝川は平成9年に完成しております。沖館川・西滝川のしゅんせつについては、これまでも県に対し要望してきているところであり、これまでの実績といたしましては、沖館川については、昭和59年から平成6年にかけて国道280号から三内大橋までの区間延長約二千三千メートル、西滝川については、平成4年から平成7年にかけて沖館川合流点から新富永橋までの区間延長約1050メートルを実施いたしております。また、沖館川につきましては、今年度において三内大橋から玉作橋までの約400メートルの河床掘削を実施する予定と聞き及んでおります。  いずれにいたしましても、地域の良好な環境保全や水辺空間の確保のため、今後も引き続き、管理者である県に対してしゅんせつを要望してまいります。  続きまして、タクシー等に係る諸問題についての御質問のうち、タクシーの都市内交通における位置づけについての御質問にお答えいたします。  本市の都市内交通は、過度な自家用車利用による交通渋滞や交通事故の増大、公共交通利用の減少による公共交通サービスの維持・健全化、さらには環境悪化への対応などの課題を抱えております。このため、平成11年6月に「青森都市計画マスタープラン」を策定し、コンパクトシティの理念に基づく交通負荷の小さな都市づくりという視点から、徒歩、自転車、自動車、公共交通機関などさまざまな交通手段を市民が適切に選択でき、相互に組み合わせることが可能な総合的な交通体系の確立が必要であるという方針を掲げたところであります。  この方針に基づき、市では、平成13年の5月によりよい交通体系の構築に向けて青森市総合都市交通体系整備計画を策定し、都市交通の整備基本方針として、自家用車に過度に依存することのない人と環境に優しい市全体としての交通システムの形成を掲げ、1つに渋滞がなく円滑な交通体系、2つにすべての人に優しい交通体系、3つに環境に優しい交通体系を目指しており、その重点施策として、公共交通の利便性向上及び利用の促進、必要な道路網の整備と既存道路の有効活用、中心市街地地区の再活性化に資する交通計画の推進、雪に強い交通体系の構築を位置づけたところであります。  具体的な取り組みといたしましては、市民の過度な自家用車依存が渋滞や交通事故、さらには環境問題につながっていると考えられることから、自家用車からの公共交通への転換を図るため、より効果の高いと見込まれるバス交通の充実を第一義的に考え、公共交通の空白地域に対する循環バスの運行実験や自家用車利用の抑制に向けたパークアンドバスライドなど新しいバス運行の実験を行うとともに、バス路線の見直しやバリアフリーに対応したバス車両の導入、さらには時差出勤などの社会実験の実施など、総合的な交通体系の確立に向けた取り組みを進めているところであります。  このように過度な自家用車依存からの転換を図るという観点から、本市総合都市交通体系整備計画では、タクシーを自動車交通の1つとしてとらえ、特別な位置づけは行わなかったものであります。しかしながら、タクシーは多様な利用目的、距離帯、時間帯での利用が可能であり、個人利用において極めて柔軟性にすぐれた特性を有していることから、青森市総合都市交通体系整備計画を進める中で、議員、御提言の福祉や観光などの活用についても考慮してまいりたいと考えております。  先ほど沖館川の延長について、2300メートルと申し上げるべきところを二千三千メートルと申し上げましたので、謹んでおわびし、訂正させていただきます。 104 ◯議長(木村巖君) 健康福祉部理事。   〔健康福祉部理事大竹旭君登壇〕 105 ◯健康福祉部理事(大竹旭君) タクシー等に係る諸問題についてのうち、高齢社会が進展する中での利用者に対する移動支援策についての御質問にお答えいたします。  高齢者や障害者の移動支援を取り巻く環境は、障害者の増加と高齢化、また社会参加などが進められることに伴い、ここ数年で大きく変化し、移動手段の充実が課題となっております。本市における身体障害者手帳の所持者は、平成11年度末で8988人、平成12年度末で9283人、平成13年度末では9647人と年々増加しておりますが、65歳未満の障害者数は3900人前後で推移しており、65歳以上の障害者は毎年300人前後増加し、平成13年度末現在、全体に占める割合は59.4%となっており、高齢社会が進展する中、障害者の高齢化も進んでいる傾向にあります。  こうした状況の中、高齢者や障害者が車いすで安全かつ身体的負担の少ない方法により利用できるようにするために、自動車メーカーにおいては、業務用はもとより、個人用の福祉車両の開発が進められ、現在、軽自動車から大型車までさまざまなタイプの自動車が販売されるようになっており、福祉車両はより身近なものとなっております。本市での車いすに対応した福祉車両による障害者移送サービスについては、平成12年3月に地元企業から市民の福祉の向上に役立てていただきたいという趣旨で御寄贈いただいた車両2台により、同年4月から青森市社会福祉協議会へ委託し、運転ボランティアの協力を得て運行を開始しております。  事業開始から2年が経過いたしましたこれまでの実績は、利用登録者数は平成12年度末で31名、平成13年度末では52名、利用延べ件数は平成12年度の551件に対し、平成13年度は1001件と81.7%の増となっており、その利用内容につきましては、通院による利用が93.9%と圧倒的に多く、残り6.1%の利用内容は、総合福祉センターでの機能訓練への参加や中心商店街での買い物などとなっております。また、市が移送サービス事業を開始した平成12年度には、NPO法人による車いす搬送用福祉車両の運行も同時に開始されており、これまでの利用延べ件数は、平成12年度の981件に対し、平成13年度は1324件と35.0%の増となっており、その利用内容につきましては、休日運行を実施していますことから、買い物などのほか、行事・イベントへの参加、冠婚葬祭など多岐にわたっております。これらを平成13年度実績による1日1台当たりの平均利用件数で見ると、NPO車いす移送サービスセンターの平均利用件数は3.6件となっており、車両の運行はほぼ充足されておりますが、青森市社会福祉協議会では2.0件となっており、まだ十分に運行可能な状況にあります。その一方、民間タクシー事業者においては、事業所の主体的な経営努力のもと、新たなサービスの提供として福祉車両の導入が進められていると伺っており、現在、市内3カ所の事業所においても車いす対応の福祉車両が運行されております。さらには、市交通部において、平成13年11月より車いすで乗車可能な路線バスの運行を開始し、本年度からは従来の2路線から11路線に拡充するなど、車いす利用者の移動手段の幅が大きく広がってきております。  こうした状況の中で、市では、外出困難な重度の心身障害者に対し、タクシーの利用にかかる費用を一部助成する青森市重度心身障害者福祉タクシー等事業を実施しており、新たに平成13年度においては、青森市社会福祉協議会及びNPO車椅子移送サービスセンターが運営いたします車いす移送サービスにも福祉タクシー券を利用できるようにするなど、利用者の利便性の向上を図っております。今後とも障害を持つ方が、住みなれた地域の中で暮らすことができ、また積極的に社会参加ができるよう、移動支援策について、より利用しやすいサービスの提供に努めてまいりたいと考えております。 106 ◯議長(木村巖君) 産業部長。   〔産業部長澤田幸雄君登壇〕 107 ◯産業部長(澤田幸雄君) タクシーベイ及び観光バスについての御質問にお答えいたします。  昨年よりねぶたの運行方法が一斉スタート、一斉終了に変わったことから、ねぶた祭終了後の交通状況は一気に流動量が増加し、タクシーの利用も従前以上に集中する状況となったことが考えられ、タクシー利用者、事業者双方に戸惑いが生じたように見受けられました。したがいまして、円滑な利用のためにどのような対応を行うべきか、一般車の通行状況、他の公共交通機関との関連、近隣事業所や地域住民への影響など多様な観点から、議員、御提案のタクシーベイの設置を含めて、青森ねぶた祭実行委員会において関係機関と協議してまいりたいと考えております。  次に、観光バスの誘導強化についてでありますが、従来から送迎の利便などを理由に、ねぶた運行中コースの近隣の道路に駐車して、付近住民より騒音と排気ガスに対する苦情が寄せられておりました。これに対応するため、これまでも主催者であるねぶた祭実行委員会では、青森警察署への取り締まり要請はもとより、観光バスの駐車場として堤埠頭ほか3カ所に約700台収容できる駐車スペースを確保するとともに、違法駐車防止を呼びかける交通規制・臨時駐車場案内チラシ12万部を作成し、事前に県外バス会社とその利用主である旅行関係各社などに送付するなど、その対策を講じてまいりました。さらに、昨年からはガードマンとねぶたボランティアが協力してねぶた運行コース付近を巡回し、違法駐車の観光バスに対して移動をお願いするなど誘導に努めてまいりました。今後とも、タクシー、観光バスなどさまざまな交通機関の利便性向上、運行前後の交通の円滑化など総合的な観点から、警察当局を初めとする関係機関の連携のもと、よりよい方策を講じてまいりたいと考えております。 108 ◯議長(木村巖君) 20番斎藤憲雄議員。 109 ◯20番(斎藤憲雄君) 御答弁ありがとうございます。私からは1点の要望と3点の再質問をさせていただきたいと思います。  まず、1点目の要望についてでありますけれども、介護タクシーあるいは福祉タクシーの部分ですけれども、これについては今早急に進めるということにもなり得ませんので、まずは要望にさせていただきます。先ほど御答弁の中にありましたように、移送サービスについては年々ふえてきている。さらには、65歳以上の障害者数が毎年300人程度ずつ増加しているということから考えますと、やはりこれから移送サービスについての頻度というのは非常に大きいものが出てくるんじゃないかというふうに思っています。先ほど御答弁の中で、まだまだ余裕があるというふうな御答弁ではありましたけれども、正直申しまして、登録者数が平成12年で31名、平成13年で52名というこの人数からいきますと、確かに今現在ある2台の移送サービス車両においては余裕があるというふうに思います。ただ、これがもっと移送サービスについて市全体に普及されていった場合、この2台の車両では十二分に対応し切れないんじゃないかというふうに将来的に考えるところであります。そういった意味では、登録者数も今後ますますふえてくるだろうということも考えまして、例えば福祉タクシーあるいは介護タクシーという部面においても、そういった登録者数のタクシー利用ということも含めて今後考えてみてはいかがかなということで、ぜひ今後検討していただければというふうに思います。  それでは、質問の方に入らせていただきますけれども、沖館川の環境整備の部面についてでありますけれども、汚濁の原因については、産業排水あるいは生活排水、雑排水ということで、この沖館川については、これといった工場やそういった産業排水が行われるような箇所がございません。そういった意味では、沖館川の流域の部分ではその主な原因というのは、恐らくは生活雑排水だというふうに思われるわけであります。そういった意味で、今後調査されるということでその特定化をするということではありますけれども、ただ、もう1つ考えていただきたいのは、例えば根子堰のことを考えていただきたいんですが、これは「青森市の環境」ということで平成11年度版の写しであります。これで見ますと、根子堰というのは、平成8年でBOD75%値で26、そして12年度で6.3というふうになっておりますけれども、なぜ根子堰がこれだけ汚れているか、ここをちょっと調べたことがあると思いますけれども、私の聞いているところでは、根子堰の上流の方に水を大量に使う工場がある。それは後ほど調べていただければどういうものかはわかると思いますけれども、これは産業排水ということになります。その事業者が個別の事業者の中で納得されたようでありまして、個別の事業者の部分で産業排水がやはり大きな原因をまたつくっているというふうに思います。  先ほど赤木議員の質問にも、赤川の水質汚染についても洗剤等、界面活性剤とか、そういった部分でいろいろ出されておりましたけれども、そういうことも含めて今後考えていただければということであります。そういう意味では、今回原因を特定するということでの調査を行うということでありますけれども、ただ、いまいち私自身、その調査をした上で今後指導する、あるいは特定をしながら指導するというふうになっておりますけれども、今後調査した後に、市としてその後に、単なる指導で終わってしまうのかどうか、この辺をちょっと教えていただければというふうに思います。  もう1つは、沖館川のしゅんせつの部分で、現在400メートルほど三内方面へ掘削作業を行っているということでありますけれども、やはり上流の方から生活雑排水が流れ込んできて、河口付近にどうしてもヘドロがたまってしまうんですよね。ですから、確かに上流の方の掘削も必要なんでしょうけれども、沖館川は聞くところによりますとあの川底は砂地だそうです。そういった中では、恐らく沖館川はヘドロは1メートルは十分にたまっているんじゃないかというふうに言われています。そういった砂地の中で、掘削あるいはしゅんせつのみだけで果たしていいものかどうかというのは非常に疑問を持っているところです。ある人から言われますと、十分に浄化できるかどうかはわからないにしても、逆に川底をつくるという意味で石を入れてみたらどうかというふうな話もされました。そういったことでは、当面しゅんせつ工事しかないんでしょうけれども、ぜひ早急な形でこのしゅんせつについて強く県の方にお願いをしていただきたいということであります。  それから、2点目の質問でありますけれども、タクシーの関係でありますけれども、当面、先ほど介護あるいは福祉タクシーの部分での要望ということで、それはそれといたしまして、観光部面でありますけれども、タクシーの事業者の方々に言わせますと、正直言って観光部面であれば、青森に観光資源がちょっと少な過ぎる。そういった中において、お客さんがまた来たいなというふうなことも余りないわけでありますけれども、ただ、タクシー業者の方とちょっと話をさせていただいたときに、じゃ、ドライバーの人たちが青森市の観光を本当に知っているのかどうかということを聞いたんですよ。やはりそういったところでは、まだ業者の方でも不十分だということもありまして、ここは観光課でつくっている観光ガイドブック、あれを業者の方に渡して、タクシーの後部座席のところにいつでも取り出せるようにタクシーに乗せる、あるいはドライバーの方一人一人にそういったガイドブックを渡してもらって、観光客、他県あるいは他市から来た人たちの幾らかでも観光の手助けになるような施策を講じてはいかがでしょうか。その考えについてちょっとお示しいただければと思います。  あと最後の1点の質問ですけれども、青森市においては、公共交通機関として市営バスがあるわけですけれども、これから都市交通としてのバスを柱に据えながら、やはりタクシーとの共存という立場の中で今後都市交通を考えてみてはいかがかというふうに思うわけであります。先ほど質問の中でお話をさせていただいたんですけれども、本年の1月に規制緩和、道路運送法の改正に伴って、青森県タクシー事業適正化推進懇談会というのがつくられています。これはハイタク協会とか、あるいは警察、県というふうに入っているわけでありますけれども、ここはいかがかなと思っているのは、市として、バス事業者、ハイタク事業者とやはり懇談会なり協議会等をつくりながら、この青森市の都市交通のあり方について協議をする場、そういった機関をつくる考えはないのかどうかということで、ぜひお考えをお示しいただきたいというふうに思います。  以上です。 110 ◯議長(木村巖君) 環境部長。 111 ◯環境部長(工藤晨仁君) 沖館川の環境整備に係る再質問にお答えします。  調査後どうするのかということでございますが、これまでさまざまな公害問題がございますけれども、その発生源が特定された場合には、私どもの方で指導なりしております。今回、この沖館川の水質監視事業を行う目的は、先ほど申し上げたとおりでございますが、まず、ことしはある一定のエリアを対象として調査いたします。その後、ピンポイントで汚染源を特定します。特定されれば、当然のことながら、その汚染源に対しまして指導なりをしてまいります。その後、さらにはそのほかにも沿線の町会への排水対策としてさまざまな啓発、例えば回覧とか、出前講座とか、そのようなものを考えております。行く行くは、例えば水に親しめる機能、そこまでもやっていくにはどのような方法があるのか、そういうところまで考えております。  以上でございます。 112 ◯議長(木村巖君) 産業部長。 113 ◯産業部長(澤田幸雄君) 再質問にお答えいたします。  青森市の観光振興計画では、観光タクシーに関しましては、宿泊施設などの連携、多様なモデルコースの設定、相乗り制度の導入など、さまざまな工夫により利用者の利便性を増すとともに、マナー、サービスの一層の向上が必要であるというふうに定められております。したがいまして、今議員から御提言のありました観光ガイドにつきましても検討してまいりたいと考えております。 114 ◯議長(木村巖君) 都市整備部長。
    115 ◯都市整備部長(栗田泰正君) 議員の再質問にお答えいたします。  タクシーというものを、言ってみれば公共交通機関的なものの1つととらえて、今後タクシー、バスといったもの、それぞれ関係者を含めて交通体系のあり方について、一堂に会して話し合うような場所が必要ではないかというような御質問だったかと思います。これにつきましては、先ほど申し上げたとおり、いろんな視点があると思います。福祉なのか、観光なのか、もしくは一般的な交通体系の中で位置づけが可能なのか、いろんな点があると思いますが、今後、総合都市交通体系の整備を進めていく中で、必要があれば今議員が御提言がありましたものについても検討してまいりたいなというふうに考えております。           ────────────────────────── 116 ◯議長(木村巖君) 以上で本日の日程は全部終了いたしました。  明日は午前10時会議を開きます。           ──────────────────────────  散 会 117 ◯議長(木村巖君) 本日はこれにて散会いたします。  午後5時47分散会 TOP▲ ©2005Aomori City Assembly. All Rights Reserved. 青森市議会ホームページ │ 青森市ホームページ...