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旧青森市 平成10年第4回定例会(第3号) 議事日程・名簿 1998-12-07
旧青森市 平成10年第4回定例会(第3号) 本文 1998-12-07

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  1. 青森市議会 1998-12-07
    旧青森市 平成10年第4回定例会(第3号) 本文 1998-12-07


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    ▼最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   午前10時2分開議 ◯議長(工藤徳信君) これより本日の会議を開きます。  本日の会議は「議事日程第3号」により会議を行います。      ──────────────────────────  日程第1 一般質問 2 ◯議長(工藤徳信君) 日程第1「一般質問」を行います。  順次質問を許します。  22番八木橋満則君。   〔議員八木橋満則君登壇〕(拍手) 3 ◯22番(八木橋満則君) おはようございます。(「おはよう」と呼ぶあり)22番大志会の八木橋満則であります。  11月20日の東奥日報紙上に、「青森-十和田湖間通年通行可能に」と大きな見出しで記事が掲載されました。冬の十和田観光、だれもが夢に見てきた通年通行、利用便益ははかり知れないほど大きな効果が期待されます。その願いを2度にわたり質問したとして、この上ない喜びをかみしめておる今日であります。  それでは、通告に従いまして順次質問に入ります。  私の第1の質問は、野木和公園の環境整備についてであります。  野木和公園の整備については昭和48年度より本格的に着手し、年次計画に従って着々と整備が進められてきました。喜々としたわんぱくたちの歓声がこだまするこどもの国、足音も軽快なピクニック広場、いつまでも思いいづるふるさとの森、松の緑鮮やかに映える水辺散策園、ウグイスのさえずりも楽しい林間散策園の整備と続き、野木和散策橋、湖上大橋、みかえり橋、幸運橋も完成し、それぞれのエリアを結び、湖畔を一周できる散策遊歩道を市民や観光客が楽しんでいる毎日であります。  野木和公園に訪れる観光客、市民、地域住民は毎年ふえ続け、早朝より夕日が落ちるまでゲームやスポーツに汗を流し、散策にピクニックにとにぎわいを見せてくれております。野木和公園を初めて訪れるお客さんは、青森にもこんなすばらしい公園があったんですかと喜んでくれます。何年ぶりかで来園された方は、見間違えるようによくなりましたねとその笑顔はとてもきれいです。定期的に訪れる来園は、来るたびによくなっているのがわかると聞かされます。行政が整備してくれるのに合わせて、地域の各団体がボランティアで公園の環境整備に毎年汗を流しております。  油川連合町会では、昨年より野木和散策橋たもとより西側にハナショウブ1000株を植栽し、本年も引き続き1000株を植栽しました。これは四季折々の花で市民に年間を通して楽しめる公園を合い言葉に、来年も続けるつもりであります。また、公園の清掃、肥料配布、草刈り、枝払いなど時期的に各団体がかち合ったりするので、年間を通して効果的に環境の整備ができるよう、地域の関係団体が一堂に会し、協議する場を設け、年間を通して野木和公園を訪れる市民や観光客により豊かな自然ときれいな環境を整え、みんなに愛される公園にするため、野木和公園を愛する会が去る11月10日に設立されました。野木和公園は、公園中央に野木和湖を抱き、面積32.7平方キロメートルの総合公園であります。広範な公園のため目が行き届かず、せっかく整備された環境も壊される危険があるのではないかと地域住民より指摘されています。  そこで質問いたします。  その1つは、野木和公園に管理事務所を配置していただきたい。  その2は、ふるさとの森の便所をトイレに格上げ改修をお願いいたしたい。2点であります。  私の第2の質問は、更生保護施設の早期実現についてであります。
     私がさきの6月議会の質問で更生保護施設の沿革について若干触れましたが、その更生保護施設を最初につくった、いわゆる更生保護施設がなぜ必要であったのか、その原点についてお話をしてみたいと思います。  日本で最初に更生保護施設をつくった金原明善は、江戸時代の後期に今の静岡県に生まれた人です。植林や河川のはんらんを防ぐ事業でも大変功績のあった人であります。金原明善は、監獄、今の刑務所にいる人たちが再び悪いことをやらないように説教したり、出獄する人たちにお金を与えたりする団体である静岡県勧善会を設立したのは明治13年であります。その後、金原明善は明治21年に今の更生保護会の前身である静岡県出獄人保護会社を設立し、出獄した人で行き先のない人たちを引き取って保護しましたが、それには次のようなエピソードがありました。  凶悪な犯罪で10年以上も監獄にいた人が、金原明善の説教で、これからは決して道に外れたことは絶対にしませんとかたく心に誓い、決意も新たに出獄しました。妻や子どもはどうしているだろうか、大きくなったろうなあ、悲しい、寂しい思いをさせたこれまでの償いをこれから頑張らなければと、はやる心を抑えて家路に着きました。  我が家に帰ってみると、妻は既に他の男と一緒になっており、家に入ることを断られました。仕方なく親戚を頼って歩いたが、どこでも門前払いを受け、だれも相手にしてくれませんでした。皆さん、民主主義と開かれた今日の社会でも、そういう因習が残っています。昔の封建社会の時代であればなおさらと皆さんもうなずけるものと思います。  出獄してみたものの、住むに家なし、食うに食なしという心身ともに疲れ、窮地に追い込まれた彼は、監獄にいる方がまだましだ、監獄に舞い戻ろうか、いや、できない、絶対更生すると約束し、心に誓って出所してきたのではないかと心の葛藤を遺書に残し、彼は思い余って池に身を投じてしまったのであります。  この話を聞いた金原明善は、出獄した人たちの保護を十分にしないといけない、せっかく改心した人々も自暴自棄に陥ってしまうと思い立ち、県下の篤志家、慈善家に訴えて賛助を募り、出獄人保護のために更生保護施設をつくったのであります。罪を償い、立ち直ろうとする人を人間として尊重し、支え合おうとする心、その心は今も昔も一貫して変わらぬ更生保護の心でありましょう。  私は、青森と全く環境が似通っている埼玉県浦和市にある更生保護会館清心寮に、先月26日訪問しました。それは私は更生保護施設は絶対に必要だから、大切であるから、果たしてどのように運営されているのか、この目で確かめ、この耳で聞いて、皆さんが心配するような施設なのかどうか、少しでも見聞を広めたいと思ったからであります。  更生保護会館清心寮は、駅から歩いて約10分のところにありました。道路を挟んで真向かいに浦和拘置支所があります。その横に浦和保護観察所がありました。その隣に裁判所があります。保護観察所の向かいに埼玉県庁がありました。ここまで言うと、その付近はどのような建物が張りついているか、賢明な皆さんはおわかりになると思います。既に施設見学に行ってこられました方たちは詳しくわかっていますが、私は付近をずっと歩いてみました。当時、建設反対運動は物すごく、浦和駅前から道路沿いを中心に建設反対ののぼりが何十本、何百本も立てられたそうです。建設賛成の家には街宣車でのシュプレヒコールが再三にわたって行われ、反対運動のための活動資金もたくさん募金されたそうであります。  そのような激しい反対運動の中、平成3年に清心寮が落成しました。以来、今日まで地域社会に溶け込んで、多くの人の立ち直りを助けてきたのであります。運動が終わって6年有余、残った募金を福祉団体に寄附しようと、つい最近決定されたそうです。そうでもしないと、必要でなくなった反対組織が解散できないからであります。  私が6月議会でも述べたように、当時反対運動の中心的立場の富田義一さんは、現在清心寮の運営に参画し、建設前は心配でしたが、何も困ったことは起きないし、実際には心配なかったのだなと今思っておりますと言っています。富田さんは、清心寮が建っている町会の町会長であります。不安を乗り越えたとき、そこにはさらに人間の心と心の結びつきを強めた地域の新しい姿を見ることができました。  反対運動が激しかったころ、犯罪は社会のごみだ、ごみを助け、拾う必要がないと言った人がいたそうであります。皆さん、家庭から出されるごみでも、片づけて処理してくれなくては困るのです。人体に悪影響を及ぼすダイオキシンがどうだこうのと言われても、焼却施設が悪い、不備だと言われても、家庭から毎日ごみは排出され、焼却しなければならないのです。そのごみを行政や業者が処理するのをしなかったらどうなりますでしょうか。毎年観光地や公園、河川、海岸などボランティアでごみ拾いをしているではありませんか。私の町会の老人クラブでも、毎月第2と第4日曜日と決めて早朝に町内のごみ拾いに精を出しています。油川中学校では、全校生徒がたすきをかけて月に1回土曜日、油川全域全町会のごみ拾いをことしから始めました。  社会がつくり出す犯罪、たとえごみと言われても、ごみは未来永劫なくならないのであります。社会がどのように変わろうとも、次から次へと出てきます。それを放っておいたらどうなりますか。それを社会が、我々が理解と愛情を持って当たらなければならないのではないでしょうか。そのことが先進国家のあかしであり、福祉国家ではないでしょうか。  少なくても更生しようと心に誓って出所した人たちに、再び罪を犯すことのないよう彼らの相談に応じ、教養を高め、生活指導、就職援助など彼らの円滑な社会復帰を図るという重要な役割を演ずる施設、更生保護施設が必要になるのではないでしょうか。  皆さん、これが文化なんです。崇高なる真の人間愛、福祉事業の真の基本だと思うのであります。その事業活動が憲法で保障されている人間の共存であり、人権の共存ではないのでしょうか。青森市に保護施設がないために、青森県人の出所は東北5県の施設にお世話になっておりますが、浦和の清心寮にも3人お世話になったそうで、ことしの春に2人が退寮し、まじめに仕事についているそうであります。むつ市と青森市の方だそうでございます。今、浦和では第2の清心寮が必要だと言われています。この施設は犯罪青少年の受け皿にしたいというのであります。  多発傾向にある青少年、児童の犯罪の多くは、その原因は社会の連帯意識の希薄化と家庭教育の崩壊にあると言われています。家庭の不和、両親の離婚、片親家庭、再婚家庭と、子ども心を傷つけるような問題家庭が多いそうであります。  現在、更生保護施設は全国99カ所、県都に1カ所必ずあります。明るく住みよい社会の実現のため、誇りを持って運営されています。この施設がないのは本県だけ、青森市だけであります。私は多くの施設の運営状態、地域社会とのかかわり方、地域の皆さんが危惧するような問題点があるのかないのかなど見聞してまいりましたが、まずその施設のほとんどは駅より近く、まちの真ん中、しかも、住宅の密集地にひっそりと運営されています。全国99カ所ある施設が地域との交流に集会室を開放している施設は48カ所、奉仕作業実施は26施設、施設の敷地を開放しているのは7カ所、その他5カ所となっております。  さらに具体的に申し上げれば、集会室の開放は、町内会、子ども会、老人会の利用が多く、書道教室、コーラス教室などに提供、また児童図書室を開設している施設もあります。奉仕作業の実施内容は、近隣の道路、公園、河川敷、神社などの清掃作業をしております。敷地の開放は無料駐車場、町会のごみ集積場、各種祭りの広場、町内会備品の保管場所の提供などがあります。その他地元文化財の展示、事務機器の提供、融雪槽の提供など多岐にわたっています。また、金沢市徳風苑集会室には観音開きの奥に大きな仏像が安置され、礼拝されて、更生に一役買っています。私も心清まる思いで帰ってきました。  また、地方公共団体関係更生保護施設の法人役員の就任状況ですが、ことしの5月1日現在で都道府県知事が17人、市町村長が111 人、地方議会の議員が85人、地方公務員が78人の方が就任され、更生保護の指導、御支援を行っております。  その他、更生保護施設を中心に社会奉仕の精神をもって犯罪したの改善及び更生を助けるとともに、犯罪の予防のため日夜献身的に活動している保護司は全国で4万8000人、女性として母親の立場から、家庭の温もり、おふくろの味を施設に届け、支援する更生保護婦人会は全国で1258地区、20万人の会員を擁し、更生を助けています。非行に陥ったり、また陥りそうな少年たちの立ち直りを、兄や姉として少年たちに接し、心の成長を見守る青年ボランティアBBSは590 団体が活動しています。こういう方々の奉仕の活動によって、犯罪の予防、再犯の防止など明るく住みよい社会の建設が進められております。  私が勉強に歩いた幾つかの施設の中で印象の深かった特筆すべき施設として、東京都新宿区にある財団法人更新会は、全国で初めての都市型更生保護会として注目されています。1階から3階までが更生保護施設更新会が入っており、4階以上9階までは早稲田大学が使用していることです。同大学では、更生保護施設更新会と連携を深め、更生保護展の開催はもとより、早稲田更生保護研究会早稲田大学犯罪と非行に関する研究会などのサークル活動に、早稲田大学の総長、法学部教授ほかたくさんの学生が参加し、更生保護に関する講義、研究発表などを開くとともに、更生保護会在会と学生たちと肌と肌との交流を通して、親和感、親近感が醸成されて、ひいては在会に対する社会性の付与とその更生に大きな力となっています。  しかし、今日、社会経済の深刻な不況により就職難に頭を痛めている施設も多く、富山市にある更生保護施設得養園もそうでありました。更生意欲のある人を更生の道へ導く更生保護施設が今日ほど必要なのではないでしょうか。出所しても職がない、帰りたくても帰るところがない、精神的苦痛はもとより、生活苦からまた犯罪の道へ戻ってしまうのが目に見えるからであります。  そこで私は、更生保護施設の必要性から、更生保護施設の一日でも早い建設を強く望むものであります。更生保護施設の建設については、賛成も反対も更生保護に対する情熱、理解、思いやりは同じく強く、両者とも一日も早い解決を望んでいるのではないでしょうか。私も市民の公僕として、一日も早い解決のために全力を尽くすことを約束したいと思います。  理事の皆様には誠意ある御答弁をお願いいたしまして、私の一般質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手) 4 ◯議長(工藤徳信君) 答弁を求めます。佐々木市長。   〔市長佐々木誠造君登壇〕 5 ◯市長(佐々木誠造君) 八木橋議員の御質問にお答えいたします。  野木和公園の環境整備について2点のお尋ねがございました。一括してお答えをいたします。  野木和公園33.6ヘクタールは、豊かな自然を生かしながら自然と触れ合える総合公園として昭和48年度に着手をし、これまでに子どもが楽しく安心して遊べるゾーン、家族で散策しながら自然に触れ合えるゾーンなど、こどもの国ピクニック広場、水辺散策園、林間散策園、ふるさとの森、また、それぞれのゾーンを湖上大橋やみかえり橋など4つの人道橋で園内を1周できるよう整備を進めてまいりました。平成10年度には、このこどもの国に障害や高齢、子ども連れの方々等が安心して快適に利用できるトイレ、ゆったりトイレや野木和湖の湖畔にふるさとの森に通じる約230 メートルの園路等の整備を行って、野木和公園全体の整備もいよいよ大詰めを迎えました。  野木和公園の管理につきましては、定期的に巡回を行い、良好な維持管理に努めておりますが、地域の皆様の御理解と御協力があってこそ、健全な維持管理ができるものと考えております。これまで幸い地元商店会、子ども会等がそれぞれ個々に野木和公園にさまざまなかかわりをいただいておりましたが、先般、ただいまお話しのように、地域の方々によりまして野木和公園を愛する会を組織をされ、これまで以上に協力したいとの申し出もあり、私としては意を強くしておるところであります。  このように地域の方々の意気込み等が強いことを踏まえて、今後の維持管理の方法等について工夫してまいりたいと考えております。  また、野木和公園のトイレの整備についてでありますが、平成4年には水辺散策園に、平成8年には林間散策園に、また平成9年にはピクニック広場に、そして今年度はこどもの国にトイレを設置いたしました。ふるさとの森のトイレにつきましては、公園整備が進んだことによって利用が増加したことや、旧式の男女兼用のトイレであることから、早い時期にこれを改修してまいりたいと考えております。 6 ◯議長(工藤徳信君) 保健福祉部長。   〔保健福祉部長三上召三君登壇〕 7 ◯保健福祉部長(三上召三君) 更生保護施設の早期実現についてのお尋ねにお答えいたします。  更生保護施設は、不幸にして罪を犯してしまい、賢明に立ち直ろうと努力している人にとりましては、最後のよりどころとなる施設として全国の都道府県に99カ所設置されており、設置されていないのは青森県だけという状況にあります。社会復帰を目指す人たちを社会から排除することなく、温かく迎え入れるための施設はぜひとも必要であると考えており、その設置場所として予定しております長島1丁目は、平成2年10月、更生保護のあり方について広く各界各層の意見を伺うため設置された更生保護施設問題検討会から、平成3年11月に出された提言の趣旨に沿い得る場所であると受けとめております。  更生保護施設建設計画につきましては、これまでもいろいろな形での説明会のほか、他県にある更生保護施設の見学会やチラシ等の配布により、PRに努めてきたところであります。また、できるだけ多くの市民の方々に正しく理解をしていただきたいという趣旨で、9月19日から10月15日までに市内5カ所での説明会、さらには11月15日には消防本部において青森県更生保護会館建設に関する説明会、地域の方々との失業等の会を開催してまいったところであります。  こうした中で、11月26日開催の民生常任委員会では、陳情が出されている更生保護施設(法人あすなろ)の長島地区設置に反対する会と県更生保護会館を実現する会から、さらには建設側からの意見聴取が行われました。  この中で反対する会では、不安の根拠として、建設当事者を信用できない、再犯に対する不安等、また長島1丁目が不適当な理由として、官庁街のため更生保護施設はふさわしくない、地域住民の理解と協力が得られていないなどと述べながら、陳情の趣旨である白紙撤回を主張し、また実現する会は、この問題はまちづくりという観点から、市民、県民が共通の価値観に立って考えるべきと施設の早期建設を訴えるなど、相反する意見が述べられました。さらに建設側は、施設の必要性や地域の方々が不安を訴えている施設の管理運営などを述べるとともに、地域住民の不安を解消し、安心して生活していただくため、更生保護会館と近隣の住宅や商店とをホットラインで結ぶ救急保安システムと、地域の声を施設の建設と運営に反映させるため住民の代表と学識経験で構成する運営協議会の設置などについて提案することについて説明があったところであります。  いずれにいたしましても、これまでの説明会等のPR活動で施設の必要性を理解され、早期建設を求めている方々がおられることも事実でございます。今後とも反対する会との話し合いをできるだけ多く位置づけ、この施設は公益性や公共性から極めて必要性が高い施設であることや、不安解消のため管理運営に万全を期すことなどを粘り強く御説明申し上げ、御理解と御協力をお願いしてまいりたいと考えております。  あわせて、多くの市民の方々の御意見をもお伺いしながら、地域の方々にも納得の得られるような、よりよい解決策を見出してまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。 8 ◯議長(工藤徳信君) 22番八木橋満則君。 9 ◯22番(八木橋満則君) 野木和公園については、市長より前向きな御答弁をいただきまして、どうもありがとうございました。  更生保護会館でございますけれども、私はここに新聞があるわけですけれども、これは11月25日青森市市会議員のアンケートの調査結果が出ております。38人の回答の中で、長島地区を適地と思うかについては、31人が適切だ、2人が住民の合意が得られればという条件づきで適切だ、不適だと申された議員も3人、2人が無回答と、こういうふうなお話が載っております。私は、最後に書かれております早期建設あるのみの4人の中に回答を寄せたわけでございますけれども、反対と賛成が拮抗していろいろと議論をなされて、なかなか並行線になっているわけでございますけれども、まず本当に両者が腹を割って話し合う。私は今質問の中でも、反対も更生保護は必要だと、こういうふうに思っているわけですから、もちろん賛成は必要だということで賛成なわけですから、その辺の何か接点を見出しながら、一日も早い建設の方向にしていくために、いろんな努力をしてみる必要があるのではないかなと、このように思うわけでございます。  何しろこういうふうな人権が絡む、共存が絡む問題というのは、長く反対、賛成と、こういうふうにやっていると、どちらも何か嫌な思いでやっているわけですよね。できれば、どっちでもいいから一日も早く解決していただきたい、こういうふうな気持ちはみんな持っているわけですよ。ですから、その辺でそのまま詰めるというんですか、話し合いをレールに乗せて建設の方向に持っていけるような誠意というか、努力というか、そういうふうな形で話を詰めていただければいいのではないかなと、こういうふうに思うわけでございます。  それで、反対にはいろいろと、その施設に入る方は絶対犯罪は二度と起こさないとか、絶対地域住民には迷惑をかけないとか、安心だとか、こういうふうなことを言われておるわけですけれども、私はいろんな施設を回ってきた中では、そういうふうな迷惑行為というんですか、そういうふうな犯罪というんですか、そういうことはずっと起きていない、こういうふうなお話を伺ってきております。  言うなれば、それだけ職員の皆さんがボランティアで更生を助ける、そのボランティアの方たちも一生懸命やってくれているんだなと、こういうことをひしひしと感じておるわけでございますけれども、例えば神戸に神戸学而園という更生保護施設があるわけでございますけれども、この施設では、阪神・淡路大震災のときに、皆さんもそれこそあの大災害は今でも耳に新しいわけでございますけれども、この更生保護施設の方たちが一生懸命頑張って保護施設の向かいの家が崩壊した、その下敷きになっているおじいちゃん、おばあちゃんをみんなで1週間がかりで助けて、病院へ運んで、そしていろいろと介護、介抱してやったり、そうしているうちに定員が20人の更生保護の施設に百何十人という被災が入ってきて、みんな家が倒れ、崩れてしまっているので、一番困ったのはトイレだそうであったんです。  電気はついたけれども、水道、ガスはとまってしまって、トイレで用を足したものを、それを処理するのに。それで、その施設の方たちが一生懸命、百何十人の人たちの用便を、どこから持ってきのか、バケツに水をくんできて、そういう人たちのために一生懸命頑張った。こういうふうなことで、いろいろとお世話になった方や、実際その施設に入っているいろいろな方たちがいろいろと手記を書いて投稿したり、そういうような記事がたくさんあるわけでございますけれども、本当にやはりこちらからこの方たちにも心で接してやると、必ずそういうような形で心で返ってくるんだと。  こういうような更生保護の心、施設というものが今十分必要であるし、そういうようなことではこれからもやっていくと思うわけでございますので、ぜひとも一日も早い建設のために、部長さんもいろいろと御苦労でありましょうけれども、私も力を出し合って建設のために一肌も二肌も脱ぐ、こういう気持ちでおりますので、ひとつ頑張って、反対は本当にその施設が要らないで反対しているのか、そうでもないらしいんですね。やはりこの更生保護施設は必要だと言っているんですから、ここの場所が嫌だと言っているけれども、話し合えばそういうふうに必要な施設だと言っているわけですから、そういうふうに嫌だという気にはならないのではないかなと。ですから、やはり誠意を持って話し合えば、それなりの答えが出てくるのではないかなと、このように思うわけですから、ひとつこれからも頑張っていただきたい、こういうふうにひとつお願いしたいと思います。これは要望でございますけれども、まずは長くしないで早く建設していただきたい、これだけはひとつお願いをして、要望にしておきます。  どうもありがとうございました。 10 ◯議長(工藤徳信君) 次に、16番仲谷良子君。   〔議員仲谷良子君登壇〕(拍手) 11 ◯16番(仲谷良子君) 社会民主党・市民連合の仲谷良子でございます。  通告に従って質問してまいります。市長初め理事の皆様には誠意ある御答弁をお願いします。  質問に入ります前に、一言述べさせていただきます。  9月17日、青森市森林・林業・林産業活性化議員連盟が青森市議会全員の総意を持って設立されました。前田議員と同じく、私の夫は40年間、国有林の生産部門で働いてまいりました。夫の職場を通じ、急傾斜の山を夏は苗木を背負い、暑さやヤブカと闘いながら登り、冬は腰きりの雪をこぎながら枝払いをする、厳しい現場の実態を知りました。種から苗畑で育て、苗木を山に1本1本植えるとき、立派な木になれと願いを込めて植える。苗木は子どもと同じですと話してくれました。  森林に関して厳しい情勢を踏まえて、このたび結成していただきましたことを議員の皆様に心から感謝を申し上げます。市長初め理事の皆様から、青森営林署、営林局存続に関して積極的に御支援をいただきました。御礼を申し上げ、今後もお力添えをよろしくお願い申し上げます。  それでは、質問に入ります。  第1の質問は、林産業の活性化についてでございます。  昨年の地球温暖化防止京都会議が契機になって、森林の機能が改めて評価されつつありますが、森林、林業、林産業は極めて厳しい状況に直面しています。林業労働力の減少、高齢化、新設住宅着工数の減少による国産材需要の低迷、さらには外国産輸入材の急増等によるものです。  林業労働は、1960年全国で44万人だったのが1995年は8万6000人で、5人のうち4人までが山の仕事から離れ、青森県においては、1960年1万1220人が1995年3146人です。3146人のうち、15歳から49歳までが956 人で30.3%、50歳以上が2190人、国有林も民有林も高齢の労働になっています。  山を守るため、全国で手探りの試みが行われていますが、愛媛県の久万町は人口7800人の小さなまちで、自治体が間伐、枝打ち、下草刈りなどの山仕事を山林所有から請け負う、いぶきという会社を設立しました。年間2000万円ぐらいの赤字があるが、山を守るための経費と割り切り、自治体が補てんし、働く人たちには賃金など町役場職員と同じ待遇なので、就職したいという希望が多いそうです。  もう1カ所紹介しますと、岩手県遠野市に、平成5年から着工し、来年で完成する遠野地域木材総合供給モデル基地があります。そこを視察してきました。遠野地域を中心とする木材関係、森林所有、建築設計業者等の合意の中で、素材の生産から加工、流通、人材育成、情報管理、研究開発等の施設を1カ所にし、新しい木材産業のシステム化を図るためにつくられた木工団地です。21世紀に向け、希望の持てる林業、林産業を目指したものです。国、県の補助を受け、事業主体が出資し、市費を投じての事業です。  木材としては欠点の多いカラマツを輸入材のアメリカマツに負けないと集成材として売り出し、農産物で経済交流をしている他都市にもユーザーを募集し、すまい塾を遠野で開設し、木の欠点も率直に知ってもらう、しかし、木は人間にとってどんなによいものかをPRし、住宅着工をふやしていきたいと語っています。遠野市の木工団地はまだ事業として十分でない、しかし、リスクも益金もみんなで分け合い、最終的に山に返していくことが目的ですと話されました。  県においては、林産業と地域の住宅生産が協力して、青森県の森林資源を活用した木造住宅をつくっていく青森フォレストタウン事業が計画されていますし、県産材の杉を使った机、いすの購入分の半額を小・中学校へ助成していますが、要望が非常に多く、予算を前倒ししているそうです。  青森市の油川地区に協同組合青森コンビナートがあります。ヒバ集成工場、製材所、プレカット工場等6工場によって構成されており、その周辺に5工場が立地され、この地域だけで素材入荷量が東郡を含めての流域の68%を占めています。東青流域活性化センターの実施計画では、このコンビナートは将来木材工業地域としての発展の可能性があるとされています。しかし、現在の状況では、将来が見えない、子どもにこの仕事を継がせられないと聞きました。そして、技術を育てることや木材コンビナートとしての環境整備を市に助成を求めています。川下が活気があると川上が元気になると言われます。森林と木材の関係を言っているのですが、川下である木産品の流通が活発になることにより、木を植え育てる山づくりの川上に還元されていくのです。市はもっと県産材需要拡大に取り組むべきと考えます。  質問の1は、林産業活性化のため、市はどのような支援策を行っているのか。  質問の2は、学校建設に関して、国産材の利用状況をお答えいただきたいと思います。  第2の質問は、環境問題についてでございます。  市は昨年10月、市民と事業に環境に関する意識調査を実施し、その結果を見ますと、市民の意見は、除雪や排雪を改善すべきではないか66.2%、おいしい水、きれいな川を後世に残したいが73.5%になっています。そして、地域温暖化、オゾン層の破壊、ダイオキシン問題などの関心は、事業も同じく高いことがわかりました。今後、環境基本構想、基本計画に生かされていくものと考えます。  11月14日、地球温暖化防止のルールづくりを目指し、ブエノスアイレスで開催をされていた気候変動枠組み条約の第4回締結国会議が終わりました。170 を超える締結国が多様な国内事情を超えて、2酸化炭素などの温室効果ガスを削減する期限を盛り込んだ行動計画が、問題点はあるにしても、採択されました。この会議でNGOが開催した会合でも、世界の先導役を果たしてほしいという声があり、日本への期待は大きいと報じられています。  日本は京都会議で、1990年を基準にして、2008年から12年まで2酸化炭素などの温室効果ガスを6%削減を約束しましたが、既に90年比で10%も増加しています。10月2日、国会において、国、都道府県、市町村にみずから排出する温室効果ガス削減計画の策定、公表を義務づけた地球温暖化対策推進法が成立しました。青森市としても、温暖化ガス削減に取り組む対策が必要と考えます。地球温暖化によってどのような現象が起こるかは、多くの人が知るところです。  国のエネルギー政策は原発に依存し、あと十数年で原発20基増設し、総電力の半分近くを賄う計画があるとされています。原発に依存するということは、これまでも起きている事故や放射性廃棄物の処理問題があります。特に、青森県民は核のごみ捨て場になるのではないかという大きな不安を抱えています。国が太陽光発電や風力、地熱などの再生可能な新エネルギーに力を入れないために、原発に依存しなければならない実態になっています。雪の多い青森市で太陽光発電を設置しても、現在の価格では採算がとれない。それでも設置する人が少しずつふえているのは、環境問題を真剣に考え、具体的に何かをしたい、しなければと考えている人たちがいるからです。  以上のようなことから、市としても新エネルギー導入を考えなければならないのではないでしょうか。  そこで質問いたしますが、地球温暖化防止対策の一環として、太陽光発電を小学校に設置できないか、お尋ねします。  次に、国際標準化機構ISO14001 について質問します。  1日目、奈良岡議員からも質問がありましたが、環境問題関連ということで、お尋ねします。  国際標準化機構ISOは、企業や事業が環境に対する影響を評価し、改善に向け計画、実行、外部監査などを繰り返すシステムですが、この国際規格を取得した事業体は、10月末現在で1320件になるそうです。青森市のように多くの企業、自治体が認証取得に向け行動計画を作成していると聞きます。青森市も行政機関であると同時に、大量に資源やエネルギーを消費する事業、消費であることから、環境保全のための取得を目指したものと思いますが、県内、市内の事業、自治体の先導をしていくことになろうかと思います。  取得は事業所等がみずからに合った目標を定め、計画、実行されていくようですが、ISO14001 認証取得に向けて、具体的な行動計画をお尋ねします。  この項の最後の質問は、市は今後、環境都市を実現しなければならない立場から、現在の環境保全係を環境課とさせるべきではないかと考えます。御答弁をお願いします。  第3の質問は、子どもの問題についてでございます。  1点目は、学校給食についてです。  日本は雨季も乾季もある自然条件に恵まれ、世界の作物数の4分の1に当たる401 種がつくられている農業の適地なのに、1960年から95年までの三十数年間に、食糧自給率はカロリーベースで80%から42%と半減、穀物自給率では82%から29%になり、世界でも例のない低い自給国に転落しました。農産物自由化等で国内農業が衰退せざるを得ない状況に追い込まれた結果にほかなりません。  1996年8月から、組み替えDNA技術によって微生物から取り出した遺伝子を作物に組み込み、除草剤耐性や害虫抵抗性を持つ、いわゆる遺伝子組み替え技術応用食品が輸入されています。現在、大豆、トウモロコシ、ジャガイモ、菜種、綿、トマトの6作物20品種が流通過程にあります。特に大豆は国内生産が3%程度で、ほとんどが輸入に頼っていますが、日本人が多く食するみそ、豆腐、納豆、しょうゆ等の原料です。トウモロコシはコーンスターチなど加工品は100 %が輸入ですし、ジャガイモはフライドポテトに加工された冷凍品やマッシュポテトなどの乾燥品として輸入されています。  遺伝子組み替えは食糧危機を救う可能性を秘めた技術と言われますが、害虫が農作物を食べて死に、除草剤をまき、枯れずに残った苗から収穫した作物を長期間人間が食べて大丈夫なのかという疑問が消費からあり、表示を求める署名が150 万以上、200 の消費団体からも意見書が集まり、地方議会からは厚生大臣、農林水産大臣あての意見書も1000通を超えています。当市議会においても、ことしの第1回定例会において、遺伝子組み替え食品に関する意見書が可決されました。  安全性に関して、政府は安全と認められたのだから表示は必要ないと言っていたのが、安全性確認の充実を求める声に押され、農林水産省食品表示問題懇談会が遺伝子組み替え食品の表示のあり方について意見公募をしました。1万838 通が寄せられ、その72%が表示の義務づけをすべきという意見だったそうです。こういう安全性に疑問が持たれる遺伝子組み替え食品を子どもたちに食べさせていいのだろうかという声が、学校給食に携わる栄養士職員の間で広がり始めていますし、学校給食に対し、遺伝子組み替え食品不使用にした自治体もあります。  子どもたちを取り巻く生活環境は、社会の激しい変化により大きく変わってきています。物質面では豊かになった反面、飽食や偏食、生活習慣病の低年齢化、アレルギー体質がふえてきていると言われています。学校給食には地元産の農産物を優先して取り入れ、新鮮で安全な食材を使い、子どもたちの健康を守り、また、それが地域産業や食への関心を育てる教育でもあります。  以上を述べまして、質問させていただきます。  1点目は、遺伝子組み替え食品を学校給食の食材として使用することをどのように考えるか。  2点目は、今後学校給食に遺伝子組み替え食品を不使用にできないか。  3点目は、国の学校給食米の助成が今年度から減額され、平成12年度で打ち切りになるが、副食への影響はないのか。御答弁をお願いします。  次の質問は、放課後児童会についてです。  学童保育をつくる会が、青森市内認可保育所を利用している保護全員に、学童保育に関するアンケートを実施しました。933 件回収されたそうですが、その結果を見ますと、放課後の過ごし方は、1人で過ごさなければならない子どもは21%にもなります。放課後児童会が開催されれば利用したい数は79.6%で、開設を望む声が大きいことがわかります。利用時間に関しては、現在の4時半でよいと答えた人は42%、6時までが50%、7時までという人も少数でありますが4.2 %になっています。  放課後児童会に関して、私の6月議会の再質問に、平成10年から14年の間に開設内容等の検討とされていますが、必ずしもこれにとらわれることなく、できるだけ早い時点で答えを出したいという答弁がされています。多くの働く親の願いであり、子育てを支援する立場からも、開設時間延長を検討すべきと思います。  開設時間延長についてと、もう1点の質問は、4月は新1年生の対応のため、指導員2人のところは1カ月だけでも1人増員できないかです。1年生が多数入会してくるクラブは、指導員2人では大変だということを聞きました。御答弁をお願いいたします。  最後の質問は、小・中学校の性教育についてでございます。  1997年の厚生省の調べで、青森県内の10代の妊娠中絶がふえていることが新聞に報道されています。少子化で10代人口が減少している中での増加です。97年の中絶人口を5年前に比べると、全体では72件減っているのに、未成年は136 件もふえ、479 件で1割を超えています。性に関して、漫画や週刊誌、テレビなどで情報を得、正しい知識のないまま妊娠している実態です。  高校卒業時の性体験は、男女とも約半数になっている。避妊の教育を中学の卒業時までに教えるべきと産婦人科医は話しています。少ない例でも、過去に小・中学生の妊娠はあるし、人工中絶ができない時期になってしまい、出産した例もあるそうです。プライバシーを守るため、学校では担任の先生だけでとどめ、校長先生に知らされていないと聞きます。レイプでない限り男女合意ということになるのでしょうが、望まない妊娠は、特に女性の体を傷つけ、精神的にも傷つきます。  保護も先生たちも、避妊の教育は性交渉を認めることになり、踏み込めないと言います。成人病対策のように、地域で保護が産婦人科の医師の話を聞き、子どもとの会話をすることも必要かと考えます。高校では産婦人科医を派遣してもらい、性に関する講演会を開いていますが、中学校においてもそのような対策が必要になってきているのではないでしょうか。小・中学校で性教育はどのように教えられているのか、お尋ねします。  以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 12 ◯議長(工藤徳信君) 答弁を求めます。池田教育長。
      〔教育長池田敬君登壇〕 13 ◯教育長(池田敬君) 仲谷議員の子どもの問題についてのうち、私からは学校給食における遺伝子組み替え食品についての2点にお答え申し上げます。  学校給食の実施に当たりましては、本市の次代を担う児童等の発育環境に意を配るとともに、保護に不安を抱かせないためにも、施設設備の衛生管理はもとより、使用する食器及び食材の安全性は最も重要なことであると認識しており、遺伝子組み替え食品を使用することにつきましても、その安全性の確認が必要不可欠と考えております。  本市の学校給食で使用している食材につきましては、遺伝子組み替え食品が使用されているかどうかについても、食材を納入している業者を通して調査いたしております。現段階での調査では、現在使用しているサラダ油の原料となる大豆、菜種については流通の段階で普通のものと組み替えのものと区別されておらず、混入の可能性は否定できないとしておりますが、この食品は厚生省が安全性を確認した食品であるとの回答を得ております。現在、文部省は学校給食での遺伝子組み替え食品につきましては、厚生省がこれまで遺伝子組み替え食品についてその安全性を確認していることから、学校給食での使用については問題はないとしておりますものの、その安全性については納入業者を通して既に確認しているところであります。  なお、他の食材についても遺伝子組み替え食品が使われているかどうかの把握に努め、遺伝子組み替え食品については納入業者への協力を求めながら、他の食品に変更できないかどうかも含めて、今後とも安全性に意を用いてまいりたいと考えております。 14 ◯議長(工藤徳信君) 学校教育部長。   〔学校教育部長北山翔士君登壇〕 15 ◯学校教育部長(北山翔士君) 仲谷議員の学校給食の御質問のうち、ただいま教育長がお答えしました以外の質問にお答えいたします。  国の学校給食米の助成の減額及び打ち切りで、副食への影響はないのかという御質問でした。  学校給食米の値引き率が、平成10年度は30%引きに、11年度には10%引きになり、12年度から値引き制度が廃止されることになりました。現在、本市の学校給食米は、県学校給食会を通して県産米を購入しておりますが、これまでも市販米より安く供給されております。  本市の学校給食費は、平成4年度から平成9年度までの6年間、1食210 円で賄ってまいりましたが、平成10年度には、これまで消費税2%を据え置いてきたこと、国の値引き措置の段階的廃止、基本物質いわゆる米、パンの委託業者の人件費等に係る値上げ、一般物資、いわゆるおかずの値上げ予想等の理由により、1食につき20円の値上げをし、230 円にいたしました。この値上げは、今後少なくとも4年間は据え置く見通しのもとに値上げしたものであります。今後は、副食について、年度により内容に若干の調整をする必要があるものの、十分対応できるものと考えております。  次に、小・中学校で性教育はどのように教えられているのかとの御質問にお答えいたします。  今日、我が国においては、情報社会の進展や生活水準の向上を背景に、児童・生徒を取り巻く社会環境や生活環境の変化が著しく、生活意識、行動様式に変化が見られてきております。このことに伴って、男女の人間関係や異性間、性に関する認識など、これまでの基本的な考え方や行動様式についても変化が見られるようになってきております。教育委員会といたしましては、児童・生徒の不安や悩みの解消などに対する個人差に応じた指導、性情報に対する判断力や適切に選択する能力を身につけさせる指導及び性被害、性にまつわる問題行動の解消など、幅広い性の概念に立った性に関する指導の充実が急務であることから、平成4年度に性に関する指導にかかわる調査研究会を組織し、平成5年度から4年間にわたって、性に関する指導事例集を刊行し、各学校の指導に役立てていただくよう指導してまいりました。  学校教育における性に関する指導というのは、基本的には人間としての望ましい生き方を育てる、その一環として取り上げるべきものであり、小・中学校9カ年を見通して、継続的に指導していくべきものと考えております。  具体的には、指導の重点として、小学校低学年では、家族や友達、生き物を大切にし、自分の身体の健康安全を自分で保てるようにする。小学校中学年は、人や生き物の生命をとうとび、人間の男女の成長の違いを理解するとともに、互いに協力して生活することができるようにする。小学校高学年は、生物体としての人間の体の特徴を理解するとともに、互いに個として認め合い、心身ともに健康な生活ができるようにする。中学校では、生命の永続性や人間特有の精神の発達を理解し、人間として望ましい生き方ができるようにするを示し、各教科、道徳、特別活動と関連を図りながら指導していただいているところであります。  また、平成8年度からは、中学校に性に関する指導について研究を委託し、その指導のあり方等について公開発表をしてもらい、どの教師も適切な指導ができるようにしてまいりました。性に関する事柄は、学校教育と家庭教育が連携してお互いの役割を果たしていくことで効果が上がることから、参観日に性に関する指導に関連する授業を公開するなど、保護に対する啓発を行っている学校もございます。  さらには、平成9年度からは、5カ年計画で、保健所と学校が連携して家庭での性教育を見詰め直し、親として望ましい接し方について学ぶなどのテーマのもとに、生徒と保護を対象に思春期教室を開催しております。  いずれにいたしましても、学校教育では人間尊重の精神と生命に対する畏敬の念を培うとともに、人間としての望ましい生き方を育成するということを基本に据えて、各教科、道徳、特別活動との関連を図りながら、性に関する指導の充実を図ってまいりたいと考えております。 16 ◯議長(工藤徳信君) 生涯学習部長。   〔生涯学習部長齋藤勝君登壇〕 17 ◯生涯学習部長(齋藤勝君) 仲谷議員の3点の御質問にお答え申し上げます。  1点目は、学校建設における国産材の利用状況についてのお尋ねでございますが、昭和60年の文部省教育助成局長通知において、木材はやわらかで暖かみのある感触を有するとともに、室内の湿度変化を緩和させ、快適性を高める等すぐれた性質を備えていること、特に建築仕上げ材として適所に木材を使用することにより、暖かみと潤いのある教育環境づくりが期待されるとして、木材使用の促進を図るように通知が出されております。市では、これまでも学校建設に当たりましては、普通教室の壁、廊下の壁等にヒバ修正材等を仕上げ材として使用しているほか、建具材、屋内運動場の壁、床等にも国産材をふんだんに使用して、暖かみと潤いのある教育環境づくりに努めてきており、また、これからもでき得る限り国産材の使用を学校建設に取り入れてまいりたいと考えております。  2点目は、太陽光発電を小学校へ設置できないかという御質問でございます。  現在、地球環境の保全のため、自然エネルギーの有効活用が世界的な規模で展開されている中で、本市でも、小学校に地球温暖化防止対策の一環として太陽光発電を設置し、自然エネルギーの有効活用ができないかという趣旨の御質問でございますが、将来に向けた貴重な提言として受けとめ、今後、冬期間には相当の積雪量があるなど、本市の風土を十分に勘案しながら、その可能性を追求してまいりたいと考えております。  3点目は、放課後児童会についてでございます。  まず、放課後児童会の開設延長についてでございます。  現在、本市における放課後児童会は、学校14カ所、福祉館4カ所、その他6カ所の計24カ所の施設を利用して開設しており、放課後児童会の開設時間は、下校時から午後4時半まで、夏、冬休み期間中は原則として午前10時から午後4時までとしております。開設時間の延長につきましては、各施設において利用できる時間の制約、また指導員の終了時間の延長など、さまざまな課題を抱えている状況にあります。しかしながら、保護の勤務形態が多様化していることに配慮し、子どもたちが望ましい状況で過ごせるよう、また保護が安心して就労できるよう、現在もろもろの課題解決に努めているところであります。  次に、4月中の指導員増設についてでございます。  放課後児童会指導員の配置につきましては、これまで国の基準では、児童数20名から35人までは指導員1人、36人から70人までは2人となっておりましたが、本市では、指導員の労働環境及び児童の安全確保のため、児童数20名以上の場合、2人の指導員で運営してまいりました。  新1年生が入会する4月につきましては、各児童会の児童数、児童の生活状況、指導員の育成状況など指導員と協議し、増員が必要な児童会にはこれまでも補助員1人を一時的に配置してまいりました。今後とも、指導員との連携を図り、指導員に過重な負担がかからないよう、また子どもたちが安心して放課後を過ごせるよう努めてまいりたいと考えております。 18 ◯議長(工藤徳信君) 商工観光部長。   〔商工観光部長山上義信君登壇〕 19 ◯商工観光部長(山上義信君) 仲谷議員の林産業の活性化についての御質問のうち、林産業の活性化のための支援策についてのお尋ねにお答えいたします。  市では、地域資源や環境を生かし、より付加価値のある製品やサービスを生み出すことにより地域産業の活性化を図るため、M・I・A運動を展開しております。この運動の推進を図るための個別の施策といたしまして、M・I・Aフロンティア資金融資制度により支援を行っているところであります。この制度は、本市が保有する資源や技術を活用し、新たな産業産品開発のための生産活動を行う中小企業の機械設備資金について、経費の80%以内で1000万円まで無利子融資を行うもので、これまで11事業に対し8700万円余りの融資を実行しております。また、中小企業の育成振興及び企業立地の促進並びに立地環境の整備など、時代の要請にこたえる産業基盤の整備充実を図るため、青森市商工業振興条例に基づく各種助成を実施しているところであり、林産業につきましても適用されるものとなっております。  例えば、4人以上の林産業者が組合を組織した場合の組織化に対する助成、4人以上の林産業者または組合が物流センター、倉庫などの共同施設を設置した場合の工事費に対する助成、林産業者が新製品開発を行った場合の研究開発費に対する助成、家具などの製造を行う指定地域内に工場を立地した場合の用地取得費に対する助成などであります。この実績としては、地元の中小企業が開発した青森ヒバ修正材、これは青森県産のヒバと杉の修正材ブロックを形成した外壁材でありますが、この製品開発に対する助成を実施したところであります。  さらに、市では林産業を初めとする中小企業の経営安定のため、運転資金、設備資金について青森県信用保証協会との協調融資を実施しており、多くの事業の資金需要に対する対策を講じております。また、本市の地場産品を広く県内外の消費にPRするとともに、販路拡大を図るため、ようこそ青森フェア、MIA大あおもり産業展や各種物産展などを開催し、林産製品のPR機会を強化し、販路拡大に努めているところであります。 20 ◯議長(工藤徳信君) 総務部長。   〔総務部長坂本健君登壇〕 21 ◯総務部長(坂本健君) 環境問題についてのうち、組織機構に係るお尋ねにお答えを申し上げます。  本市の行政組織機構につきましては、常にその組織及び運営の合理化に努めるという地方自治法の趣旨にのっとり、これまでも市民にとってわかりやすく、かつ行政事務の効果及び効率性の向上を図るため、適切に管理運営してきたところでございます。基本的には、組織の肥大化を防止し、簡素な組織機構にするという観点から、新たな事務事業が生ずる場合であっても、スクラップ・アンド・ビルドを原則としているところであります。  また、去る11月13日に策定をいたしました新青森市行政改革大綱におきましても、なお一層の事務事業の簡素、合理化を図るとともに、平成12年度から本格実施する介護保険制度や地方分権推進計画の具体化によって生ずる新たな事務事業などに適切に対応できる柔軟な組織機構とするため、簡素で効率的な組織機構の見直しをすることとしてございます。  さらに、大綱では自然環境、生活環境、社会環境との調和と保全を第一義とし、本市が誇れる豊かな環境資源を後世に引き継ぐため、市民共有の財産として大切にし、調和と保全を図りながら諸施策を推進することといたしております。  御提言の環境課の独立につきましては、これらの趣旨を踏まえ、平成12年度に環境行政の強化を含めて組織機構の見直しによる全庁的な機構改革を予定しておりますことから、本市の推進する施策等を十分に勘案しながら対応してまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。 22 ◯議長(工藤徳信君) 企画財政部理事。   〔企画財政部理事小林正基君登壇〕 23 ◯企画財政部理事(小林正基君) 環境問題のうち、ISO14001 認証取得に関するお尋ねにお答え申し上げます。  一般質問初日の奈良岡議員にもお答え申し上げましたとおり、今年11月13日に全庁的な組織として青森市ISO環境マネジメントシステム推進本部を設置するとともに、今月1日には企画調整課内に認証取得のためのプロジェクトチームを設置いたしました。本年度は、事前準備として、このプロジェクトチームを中心に市役所の業務の中で環境分野における課題、問題点の明確化や環境マネジメントシステムの具体的な適用範囲などの検討、また職員への環境問題に対する意識の向上など全庁的に環境施策に取り組む体制の構築、さらには、既に取得した自治体からの情報収集などを予定しております。  来年度につきましては、環境方針の決定、環境マネジメントシステムの目的、目標の設定及び行動計画を策定し、それを各職場において実施し、その間、職員の環境に対する意識の向上を図るため職場研修会などを開催してまいることとしております。その後、審査登録機関における書類審査や本審査を受け、平成11年度末にISO14001 の認証を取得できるよう準備を進めていくこととしております。 24 ◯議長(工藤徳信君) 16番仲谷良子君。 25 ◯16番(仲谷良子君) 御答弁ありがとうございました。  林産業に関してでございますが、要するに、私の言いたいのは、もっと木を使ってほしいということでございます。木材をいろんなものに、市のこれから建てようとする建物、学校も含め公共の施設、そういうものに木をふんだんに使う、そういう施策をこの青森市でもやってほしいということを言いたいのであります。そういうことを言えば、お答えをいただける部がないのではないかなと、何か質問の内容を出したときに、なかなか即答していただけるようなことではなかったのですが……。私は学校に関しての御答弁はいただきましたが、たくさん使っているというようなことでございますが。私は遠野に行った視察のことも一般質問の中に入れましたけれども、あそこは川下の部分、結局木材をたくさん使うという、そこのところから山を考えていくということになっておりまして、市としても20億円も出した中で木工団地をつくっているわけですが。そこの学校をちょっと見せていただきましたけれども、本当に木を使えるだけ使う。消防法によって全部ということにはならないんですけれども、木を使えるだけ使うような学校にして、非常にユニークな寺子屋風の学校でございました。  そういうことで、私は、本当の木のよさはだれもが知っているわけですから、木にこだわった施策、それを青森市に望みたいと思っております。愛媛の久万町のことですけれども、ちょっと電話で聞きましたけれども、いぶきという会社は、最初4人だった職員が今37人いて、Iターン、Uターンを含めての職員になっているそうですけれども、その山の仕事に応援をしながら町並みを木にするというようなことで、図書館とか学校とか美術館も木造にしているということでございました。美術館を全部木にしたということは、全国で初めてではないかなということも言われております。ですから私は、今後、操車場跡地とかでもこれから建物を建てるわけです。緑の中にある空間に建てる建物は、やっぱり木がふさわしいというふうに考えております。そういうことで、川下をもっと潤わせてほしい、それが山に還元されていくということをもっと市としても考えていただきたいと思うのです。これは要望といたします。  それから、県の方で県産材の杉を使った机、いすを半額助成ということがありますけれども、青森市においてはそれはお考えになっていないのかどうか、1点お聞きしたいと思います。  それから次に、環境問題についてですが、御答弁としては、太陽光の発電を小学校には今後可能性を追求していくということの御答弁をいただきましたけれども、小学校ということは非常に教育効果があると。非常に小さな地域になっておりますし、もちろん子どもたちもそこの中で表示された、今どれくらい発電をしているのか見られるわけですし、それからさらに、参観日などで保護の方が見えたときも、またその表示を見ながら、環境に関して非常に興味を持つといいますか、思いを新たにするといいますか、そういうことで、私は小学校につけることというのは非常に望ましいのではないかというふうに考えております。  それで、今通産省の方で、地方自治体で公共施設に太陽光発電を設置した場合は半額助成ということで、40億を事業費として出すということになっているようですけれども、そういうことで、ぜひそれを利用して設置してほしいものだと思っております。今、蓄電池つきの太陽光の発電という、今までそれができなかったみたいなのですが、それを導入していることによって、災害があったときに1日ぐらいはいろんなことでもつ、電力が賄えるということで、学校につけているところが非常に多くなってきていると。埼玉県では、県の方で県立高校全部にそれを設置したということも新聞に出ております。でも、青森というのは非常に雪が多いですから、他都市のように発電が思うようにいかないのかもしれません。しかし、今本当に環境に負荷を与えないISO14001 を目指している青森市にとっては、それが目標の1つになっていくのではないかと私は考えますので、そういうことで、ぜひともお考えいただきたいというふうに思います。  それで、仙台の方が1週間くらい前に──私、前に視察をしてまいりましたので、学校に設置する建設費を聞きましたけれども、昨年まで1500万ぐらいかかったんだそうですが、今は入札しますと七、八百万でできるというふうに言われました。ですから、半額助成しても400 万ぐらいで済むのではないか。それでいきますと、25年間もつということになれば、ペイをするということで、金だけではないのですけれども、環境ということを考えれば、そういうこともあるから、やっぱり私は考えていただきたいなというふうに思うわけです。  今後、認証取得に向けてスケジュールなどもあって、来年目標設定ということになるようでございますけれども、ぜひその目標設定の中に、小学校に太陽光設置ということをぜひ入れていただくわけにはいかないのでしょうか。もしそういうことで御答弁できればお願いしたいと思いますが。  それから、子どもの問題について、学校給食のことについてでございます。  遺伝子組み替えのことですけれども、安全だというふうに言われておりますので、そこのところでは、まだまだ自治体の方では不使用にしたところは本当に少ないんです。現在のところ、北海道でいけば石狩、仁和、神奈川県では大和、藤沢、山梨の甲府、都留、それから埼玉の川越市などが不使用にしているわけですが、また給食に関して不使用にすると、それが意見書が採択されているところも議会の中ではたくさんあるんですが、実際にはまだ行われていないという状況になっています。  それで、ちょっと石狩の例を述べますと、去年の6月議会で給食の不使用の意見書が採択されまして、それでその給食センターが平成10年度方針を次のようにということで言われているのは、代替食品のあるものは栄養摂取量を勘案し、組み替え食品は使用しないものとする。ただし、2次製品等で使用が確認できないもので疑わしいものは、可能な限り別の食品にかえるものとするということで、この結果によりまして、大豆製品が中国産──豆腐、油揚げ、みそなどですが、それから国内産の大豆を使うということは、納豆だとか生揚げだとかということになりました。しょうゆはアメリカ産の有機栽培を使っている、これは証明をとるということにしております。それで、コーンの部分のコーンスターチは、北海道の片栗粉を使うということになっております。それから、菜種油も紅花油にかわっております。ですから、非常に努力すればそれはできることではないかと思うんです。  甲府市でも、ことしの3月議会で一般質問に取り上げられて、そして4月からできるものは始めて、5月からほとんどの食材については不使用にしたということです。油も米ぬか油にしましたし、ジャガイモだとかホールコーンは国産のものにすると。外国産から入れるものは全部証明書をもらうということにして、不使用にしたということをお聞きいたしました。今の遺伝子組み替え食品は、安全性に関しては長期間の動物などによっての試験は何もしていないわけですね。それにまた、抗生物質の耐性遺伝子というのが遺伝子組み替えの中に入っておりまして、将来的に長く食べておりますと、抗生物質が効かなくなるのではないかという危険性も言われております。  そういうことで、ぜひこのことを私は早い機会に、成長期の子どもが食べているわけですから、ぜひ決断をしてほしいと思います。今日の東奥日報の社説にも出ておりましたけれども、表示づけのことが出ておりました。そういうことで、表示ができれば、またそこのところはちょっと変わってくるのではないかと思いますが、もう1度遺伝子組み替え食品について、今後の対策等をもう1度お答えをいただけたらというふうに思います。  以上で、御答弁をお願いいたします。 26 ◯議長(工藤徳信君) 生涯学習部長。 27 ◯生涯学習部長(齋藤勝君) 再質問にお答え申し上げます。  木材を使用した机、いす等の県事業を導入しないのかということでございますが、現在県で実施しております事業は、2万円のいす、机に対して、半額の1万円の助成しているという状況にございます。ちなみに、現在本市で購入しているいす、机につきましては、おおよそでございますが、6000円程度のものを使っているということで、この制度を現在は使用してございません。  次に、太陽光発電でございますが、先ほども御答弁申しましたとおり、本市は非常に積雪量も多いということでございますので、今後は他のこのような積雪地域の状況等につきまして、参考にしながら研究してまいりたいと考えてございます。 28 ◯議長(工藤徳信君) 池田教育長。 29 ◯教育長(池田敬君) 遺伝子組み替え食品についての再度の御質問でございます。  教育委員会といたしましては、あくまでも安全第一、そういうふうに考えてまいりたいと思います。現在、本市の学校給食で使用している遺伝子組み替え食品ではないかと思われるものは油しかございませんが、これも他の材料に変更できないか、今検討しているところでございます。そして、代替食品のあるものは、これは遺伝子組み替え食品を使わない。疑わしいものについては別の食品を使うようにしていきたい。なお、それぞれの食品につきましては、納入業者を通しまして全部確認してまいりたい、そういうふうに考えてございます。 30 ◯議長(工藤徳信君) 16番仲谷良子君。 31 ◯16番(仲谷良子君) 要望でございます。  ちょっと時間の関係で、御答弁をいただく都合上言えなかったんですが、放課後児童会の関係で、ぜひ早い機会に開設時間を延長してほしいということです。それぞれの建物、学校とか福祉館を使っている場合はその福祉館の管理権の問題があろうかと思いますが、それは市とそれからその管理者との間での話し合いによってはできるものではないか。そこのところは十分な連携を持って、学校の校長先生等にはお話をしていただいて、子育て支援ということをぜひとも市として強調していただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。  それから、木材の関係で言いましたけれども、私は林産業に関して、農林部でも答えていただけない。どこで私の木材を使うということに答えてくれるんだろうというふうな、全般に関してもう少し、林業対策振興室といいますか、そういうことも今後、12年度に向けて少しお願いをしたい内容でございますので、今後ともよろしくお願いいたします。  以上で終わります。 32 ◯議長(工藤徳信君) この際、暫時休憩いたします。   午前11時45分休憩      ──────────────────────────   午後1時1分開議 33 ◯副議長(工藤豊秀君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、26番中村勝巳君。   〔議員中村勝巳君登壇〕(拍手) 34 ◯26番(中村勝巳君) 日本共産党の中村勝巳です。  私の第1の質問は、農業問題についてであります。  今、日本農業は危機的状況にあります。特に米の生産は、97年産米価の大暴落、98年から水田面積の35.5%に及ぶ過去最大の減反の強制、自主流通米価格の値幅制限の撤廃、政府買い入れ数量の大幅な削減などによって一層深刻な局面にさらされています。ことしは不作の影響もあって一部の銘柄に値上げが見られるものの、多くの銘柄は依然として低迷を続けています。  こうした中で、県産米のむつほまれは3類から4類に引き下げられ、また60キロ当たりの特例措置、150 円の加算措置が撤廃されるなど二重、三重の打撃を受ける状況になっており、農家の手取りがさらに下回るものと予想され、まさに本市の農業も存亡の危機に直面していることをも強く指摘するものであります。  こうした97年産の米価格の大暴落を受けて、政府は新たな米政策なるものを進めたが、その中心は96万3000ヘクタールに及ぶ減反の強制。その減反に対して補償を強めると言っていますが、この全国共補償、経営安定化対策での国の支出は、従来の主要食糧費を振りかえたものであり、新しい財源は農家に負担させたもので、農家に新しい苦難を押しつけるものであります。そうして、来年また過去最高の減反を押しつけようとしているものであります。減反を強制しながら、ミニマムアクセス米を輸入することは農民の願いに反するものであり、今こそWTO協定から米を外すように改定を迫り、米を輸入しての強制減反はやめるべきであります。  もう限界です。減反政策で疲れました。こんな遺書を残して下田町の農林課長は自殺をしました。これは目まぐるしく変わる減反政策に翻弄され、減反目標を達成するためにもがき苦しんでいた国の減反政策の犠牲だと私は思います。遺書には、助けてくれ、長島はうそつきだ──長島というのは県庁という意味です──と書いてあったと言われています。この下田町の課長の自殺は、農民への強制減反に対する抗議の自殺であり、減反は強制してはならないものだということをこの悲劇を教訓として引き出し、再びこのような事件が出ないようにしなければなりません。  しかし、政府は農業を守り発展させる立場に立たず、輸入米の関税化、政府買い上げ米の1.75%の引き下げ、政府買い上げ米を150 万トンの約束を破って30万トンに減らすなど、次々に農民を犠牲にする施策を進め、その一方で、年々減っている農産物の自給率を向上させるなどの目標を明確にしない、また株式会社の農地の取得、農業への参入の新食糧法の制定に踏み込むなどの施策を進めようとしています。  こうした政府の農業施策では、日本農業を守り、発展させることはできません。今、全国の農民連は食糧自給率を引き上げ、計画的目標を持って日本の食と農を守る政策をとるよう、政府に対して請願運動や要求集会などを開き、数々の運動を展開しています。我が党もまた、政府買い入れ価格2万円、買い上げ数量を当初の150 万トンにするよう、米の需給と価格の安定を図るため、米政策の見直しを求める6項目の緊急申し入れをし、政府と交渉しながら、日本農業と農家の経営、暮らしを守るために景気回復の一助になるよう運動を強めています。  以上を申し上げ、次の点について順次お尋ねいたします。  その1は、ことし7月、8月の幼穂形成期等の大事な時期に低温が続き、不稔障害も発生したが、水稲作柄はどうであったか。  その2、政府は来年の買い入れ価格を1.75%引き下げることを決定しましたが、今後、自主流通米の引き下げにつながるものと思うが、市はどう考えているか。  その3は、政府はさきに買い入れ米数量を150 万トンとしていたことを考えるとき、政府買い入れ米数量を30万トンとしたことは公約の違反であり、買い渋りと思うが、市はどう考えるか。  その4は、ミニマムアクセス米は国産米と完全に切り離し、海外の援助用、飼料用として処理するように国に働きかけるべきだと思うが、どう考えるか。  その5、強制的な減反をやめ、21世紀に深刻化が懸念される食糧危機に対応していくべきだと思うが、どう考えるか。  その6、青森統計情報事務所の発表では、耕地面積が昨年に比べ800 ヘクタール減少していると発表いたしました。こうした状況の中で、本市の耕地面積の減はどうなっているか。過去10年間の改廃面積と減少率を明らかにしていただきたい。  その7、今、自民党は答申を受け、新農業基本法づくりを進めています。この新農業基本法は、市場原理の一層の導入、株式会社の農地取得、農業への参入、そうしながら食糧自給率を引き上げる目標を持つべきとの国民から強い要求があるのに、その目標をあいまいにする方向で制定の動きを見せているが、市はどう考えるか。  その8、ことしもまた稲わら焼きやスモッグにより市民は悩まされました。その一方で、煙公害をもたらす稲わら焼きの防止とわらの有効利用が図られたところがありました。桑原、油川地区で稲わらフリーでん、稲わらを必要な人に無料提供する事業で、非常に好評であったと聞いています。稲わら焼きスモッグ公害対策について、市としてはどのように対応してきたか。  その9は、米飯給食の継続と父兄負担の軽減のために、また児童の健康保持のため、米飯給食の助成削減をやめ、従来どおりにするように国に求めるべきだと思うが、どう考えるか。
     その10は、国有林の公益的役割を保障することを国に求めることについてであります。私の祖父は山頭、父は仙夫として官公造林天田内の通称完沼のいわゆる山神付近の国有林で働いていました。そのそばに新城尋常高等小学校の植林があったことから、よく仕事場に行き、水をとった。そのころを私は思い出しています。  今、うっそうとして茂っていた山、天田内空沼付近の国有林、ヒノキの巨木は乱伐され、一部は人の手も入らないためにやぶ山に変わっています。砂防ダムは埋まり、用をなさず、雨が降ればすぐ天田内川をはんらんさせ、水稲の田んぼや川の護岸を繰り返し決壊させ、これまで農民と市に多大な被害を与えてきました。この現状は外材の輸入野放しの中で、国有林の経営と管理、また木材や山の売却収入で経費を賄う経済効率一本やりでの独立採算制を押しつけてきたところにあるのではないでしょうか。これまで赤字対策について一般会計からの財政資金ではなく、高金利の財政投融資を投入してきたところに営林署の統廃合、民間委託、職員の大幅削減をしてきても根本的な解決にならず、山は荒れても債務の返済金だけは残り、膨らんできたのです。このことは政府資金で一部賄う国有林野2法案が制定されても、根本的には変わらないものではありませんか。  私は、国有林野の赤字については、国有林がどれほど日本の自然環境をよくし、公害をなくし、役割を果たしてきたのか。酸素の供給、大気の浄化、水質の涵養、土砂の流出防止などの便益は毎年12兆円──これは収入にあらわれないわけですけれども、これらのことを十分考慮するなら、独立採算にすべきでなく、国の責任で山を守るべきであるとの私の考えを述べ、次の点についてただします。  市は、国有林法案の経済効率一本やりの独立採算制をやめさせ、国有林の公的役割に立って、国の責任で財政的にも保障をして山を守るよう要求すべきだと思うが、どう考えるか。  その11は、農業災害についてであります。ことしは豪雨発生の都度、農業用施設や市民に被害を与えてきました。今議会でも8月に発生した農業災害復旧対策がとられていることは了とするものでありますが、これら提案されてきた被害箇所は本年度中に復旧されるのかどうか、そのことを強く望み、お答えを願います。  第2の質問は、建設業退職金共済制度の活用についてお尋ねをいたします。  この建退共制度は、1964年の6月の中小企業退職金共済法の一部改正により同年10月に発足した制度で、大工、左官、とび職、土工など雇われる建設会社が移り変わる現場労働を対象に、各工事現場の元請会社がその労働の勤務日数分の証紙を共済手帳に張ることによって、退職金を計算をし、建設業界で働かなくなったときに退職金が支給されるというものです。退職金額は、10年勤続換算で100 万円、20年で約300 万円、最高の37年では1020万円となっており、公共事業の場合、掛金相当額が発注単価の中に金額積算されているものであります。したがって、この制度が正しく適用されるなら、労働の福祉の向上や雇用の安定、ひいては建設業の健全な発展に役立つものであります。  ところが、実際の運用面を見ますと、その履行が適正に行われておらず、9月の退職金掛金(証紙代)が大手ゼネコンなどの元請企業のもうけにされている実態があります。最近、岩手県でこの事実が明らかになり、我が党東北6県の来年度予算についての政府交渉のときに、大手業者が127 人を加入させていないことを指摘、適切な指導を求めてまいりました。これに対し労働省は、継続112 人は加入させる、仕事を今回限りやめる15人については退職金を支払うとの成果の回答を得ました。  このように、加入させず、ただもうけすることが市入札業者の中にあってはなりません。掛金相当額が発注単価の中に全額で積算されているわけですから、元請業者のもうけにさせないように、市は労働をすべて加入させるように適正な指導をして、税金ですから、使途不明金が出ないように努めなければなりません。  以上を申し上げ、次の点についてお尋ねをいたします。  その1は、本市の入札参加資格を有する業者の中で、建設退職金共済制度に加入している業者数の推移がその後どうなっているか。また、大手業者で日々雇用に証紙の張りつけをしていない業者が多いと指摘されていますが、市発注工事による状況はどうなっているか。  その2、平成9年度第1回定例会の一般質問の答弁で、いわゆる日々雇用を対象とした当該制度に加入していない業者や、当該制度に加入していても証紙を購入していない業者について、積算上の建設業退職金共済金が適正を欠く利得とは言えない面があるとしていたが、その理由は何なのか。  その3、そのときの質問の答弁で、契約締結時に掛金収納書を提出することを義務づけることを検討していくとしていましたが、その後どのように取り扱ってきたのか。  第3の質問は、交通問題と環境問題についてであります。  自民党政府のモータリゼーションの優先で進められてきた交通網は、新興住宅進展に追いつかず、当市でもあちこちで交通渋滞をつくり、通勤通学時いらいらさせています。こうした交通渋滞は、東西の経済的な交流にも支障を与えています。急速なモータリゼーション発展は危険な道路の改良もなされないまま進んだところも多く、交通事故の多発にもつながり、危険な状況もあります。これらを解決するために、これまでのモータリゼーション優先の交通政策を住民本位の交通網に転換させなければなりません。  以上を申し上げ、次の3点についてお尋ねいたします。  その1は、慢性的な交通渋滞となっている西滝跨線橋の拡幅を早期に完成すること。その2は、交通渋滞解消と交通安全のため、国道7号線、新城停油川線平面交差点を高架にすること。その3、白旗野跨線橋の改良。昭和9年ころ建設された白旗野跨線橋はカーブがきついため危険であり、これまで線路沿いに自動車が転落する大事故が多発していることから、早期に改良していただきたい。以上です。  次に、住みよい生活環境を求めてお尋ねいたします。  その1は、三内、下堤の汚濁防止施策を求めてであります。この下堤の良質の水、この下堤周辺は優良な草山であり、この領地をめぐって三内村、石神村両村が今から145 年前の安政時代からたびたび裁判をし、争ってきました。そして、明治9年の6月29日の判決で絵図一葉を渡されて決着を見てきた歴史的、由緒ある堤であります。現在は、東側は三内沢辺新興住宅地、西側は中堤、松丘保養園、南側は三内霊園、北側は新住宅となって、当時優良な草山は全国にも有名になった石江大根山地の畑、リンゴ園と変遷してきましたが、今は先ほど申し上げましたように住宅地になっています。しかし、この住宅は起伏があり、家庭雑排水が沼に流れ、下堤を汚濁する原因になっています。最近は下堤に生息するコイやフナが浮上して、あえいでいる状況や、悪臭がひどくなったなどで周辺住民から訴えられるほどに汚れてきました。そして、住民から湖沼水質保全特別法による汚濁原因となるものを排出する施設の設置を求める声も高まってきています。  そこでお尋ねいたします。  下堤の汚濁防止の基本的な対策を示していただきたいと思うが、どう考えるか。  その2は、旧防空ごうの探索について。さきの議会でも私は住民の安全と生活環境を守る立場から、旧防空ごうの上の道路が陥没した防空ごうは、昭和56年、57年、今回で3回目である。長さ80メートル、高さ2.2 メートル、幅2メートルの防空ごうであること。苗畑で働いていた労働の証言によると、営林署が終戦近い時期に朝鮮人に掘削させていたこと。戦後54年目に入って、建設省は陥没や崩壊の危険がある戦時中つくられた防空ごうでの災害を未然に防ぐために、予算化して市に通達が来ているはずとして、私は災害の未然防止のために防空ごうの探索を求めましたが、市は──これは総務部長のお答えだったわけね。市は、防空ごうとして特定できないとして、また、3回も陥没して住民の安全が脅かされているのに、民地だからといって探索を拒否したことは、自治法による福祉住民の安全を守る、また、健康で文化的な生活の確保の環境基本法の精神にも反するものだと私は思います。  以上申し上げ、次の点についてお尋ねいたします。  新城平岡146 の8、道路の陥没は今後も周辺が陥没のおそれがあることを教えているもの、住民の安全を守るため民地であっても探索すべきだと考えるが、どう考えるか。  その3は、乱開発防止と安全対策を求めて。平和台ニュータウン乱開発について、三十数メートル以上もある沢を市街化区域と認め、開発を業者に施工させてきた県、市の責任は免れないことをこれまで私は指摘をしてきました。今後、住民の安全と景観を守るためにも、傾斜地工法での工事施行をすべきだと思います。その基本的な態度を明らかにし、次の点についてお尋ねいたします。  8月、大雨で土砂が流入した山下さん宅に今、暫定的工事が行われています。今後どんな抜本的な対策をとるつもりか、北側の亀裂の入っている擁壁部分を含めた対策について明らかにしていただきたいと思います。  次に、天野さん宅裏の擁壁は亀裂が入り、約10センチぐらいずれています。これまた傾斜地工法で擁壁の施工を求めてきたが、安全計算を業者に求めているという答弁の繰り返しでした。しかし、業者がそれをやらない以上、行政側で住民の安全を守る抜本的な対策をとるべきだと思うが、どう考えるか。  その4は、公共下水道の汚泥処分場について。新城に汚泥処分場の建設案が住民に持ち込まれたのは一昨年の7月、あれから2年6カ月になります。この間、激しい反対運動もあり、縁故の反対署名、合意なき強行建設はしてはならない。これらの住民の声に対し、市は真摯に受けとめ、じっくり時間をかけて検討する。建設に当たっては、再考を要する状況にあると答弁して、これまた1年半になります。この間、市はじっくり考えているからか、静かでございますが、新城住民には汚泥処分場の案は白紙に戻されず、提案されたそのままで、重くのしかかっているわけです。この重圧は大変なものです。平和な新城が分裂になってはと憂える長老の声が私の耳に今も残っています。  以上を申し上げ、次の点についてお尋ねをいたします。  汚泥処分場建設について、じっくり考えると言うが、いつまでなのか。じっくり考えた結果、再考との結論は出たのか。また、建設に当たっては強行せず、あくまでも住民の合意が大前提にあるが、新城以外も検討してきたのか。  以上で私の質問を終わります。(拍手) 35 ◯副議長(工藤豊秀君) 答弁を求めます。佐々木市長。   〔市長佐々木誠造君登壇〕 36 ◯市長(佐々木誠造君) 中村議員の御質問にお答えいたします。  農業問題について11点のお尋ねがございましたが、その中から国有林野事業についてのお尋ねに私からお答えいたします。  国有林野は、我が国の国土面積のおよそ2割、森林面積のおよそ3割に当たる761 万ヘクタールに及び、林野事業を初めとし国土の保全や水資源の涵養等、多方面にわたり重要な役割を果たしてきております。しかし、国におきましては、国有林野事業が木材貿易の自由化等を背景とする採算性の低下に伴って年々経営状況が厳しくなっていることから、財政の健全性を早急に回復するとともに、適切かつ効率的な国有林野の管理経営体制を確立するため、国有林野改革に関連する国有林野事業の改革のための特別措置法及び国有林野事業の改革のための関係法律の整備に関する法律を既に制定しております。  その基本方針につきましては、これまでの独立採算制を前提とした企業特別会計制度から国有公益林の適正な管理等のための一般会計繰り入れを前提とした特別会計制度に移行するとともに、国有林野の管理経営を木材生産機能重視から公益的機能重視へ転換することになっております。このため、水と国土の保全や森と人との共生を重視する森林の面積割合を拡大する一方、木材生産林の面積割合を縮小するだけではなく、伐採の時期を延長する方向で見直しするというふうにされております。  また、森林を針葉樹と広葉樹の混交林とするほか、樹齢の異なる樹木で形成する方向に誘導するなど、森林の持つ多方面にわたる機能をさらに高め、国有林野を名実ともに国民の森林として管理していくということにされております。  また、国有林野の管理におきましては、民間の林野事業体の参画する機会が多くなるものと予想されますが、本市のように全森林面積の62%を占め、面積的にも3万1000ヘクタールという広大な国有林野事業に民間の林業事業体が参画できますことは、林業と木材産業の活性化につながっていくものと期待しているところであります。  したがいまして、市といたしましては、地域の民有林と国有林が一体となりながら進めております東青流域林業活性化センターの各種事業の取り組みを通じ、国有林野の適正な管理を働きかけてまいりたいと考えております。 37 ◯副議長(工藤豊秀君) 農林水産部長。   〔農林水産部長吉崎春雄君登壇〕 38 ◯農林水産部長(吉崎春雄君) 中村議員からの農業問題のうち、市長からお答えいたしました以外の営農業問題と交通環境問題についてのお尋ねにお答えをいたします。  まず第1点は、ことしの水稲の作柄についてのお尋ねでございます。  ことしの水稲の作柄につきましては、10月15日現在の東北農政局、青森統計情報事務所発表の予想収穫量によりますと、青森県の作況は96のやや不良、本市を含む東青地域では93の不良となっております。その要因といたしましては、夏場の低温、日照不足等による穂数、もみ数ともやや少なくなったことによるものでありますが、本市におきましては平成5年の大凶作を教訓に、青空教室の現場で水管理等を初めとする寒冷地野菜、稲作技術の指導を徹底してきたことから、地域差、個人差によるばらつきがやや見られるものの、東青地域管内においては比較的作柄はよいものと認識をしております。  第2点は、平成11年産の政府米買い入れ価格の引き下げについてのお尋ねでございます。  平成11年産の政府米買い上げ、買い入れ価格につきましては、今年11月6日に開催された米価審議会の答申を受けて1.75%の引き下げとなったものでありますが、その算定につきましては、前年産政府米買い入れ価格に自主流通米価格と生産コスト等の変動率を加味したものを乗じて算出されたものであります。また、自主流通米の価格は価格形成センターにおいて入札により決定されることから、需要と供給のバランスにより変動するものと理解をしております。  なお、政府米の販売につきましては、原則として1年間の備蓄を得て古米として販売されますが、値引き販売や自主流通米と競合する銘柄の販売を見合わせるなどの措置がとられており、自主流通米の価格に影響のないよう配慮されているものと受けとめております。  第3点は、平成10年産の政府買い入れ米を30万トンにすることについてのお尋ねでございます。  政府買い入れ米につきましては、主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律により米穀の備蓄の円滑な運営を図ることとしておりますが、国産米の持ち越し在庫量が適正備蓄水準を大幅に上回っている現状にあります。このため、国においては国産米持ち越し在庫量を当初の計画で2カ年かけて370 万トンから適正備蓄水準の上限であります200 万トンまで縮減するため、緊急生産調整推進対策を実施するとともに、政府買い入れにつきましては平成10年度に125 万トンを販売し、100 万トンを買い入れする計画でありましたが、55万トンの販売にとどまったことから、適正備蓄水準に近づけるため買い入れ数量も30万トンに減じたものと理解をしております。御理解をいただきたいと思います。  次に、第4点でございますが、ミニマムアクセス米についてのお尋ねにお答えをいたします。  ミニマムアクセス米につきましては、国のガット・ウルグアイ・ラウンド農業合意の実施に伴う導入政策に関する基本方針によりますと、主食用、加工用等の多様な国内需要の動向に沿って輸入をし、国内産米、輸入米をそれぞれの用途に応じて供給していくことを基本としながら、その一部を備蓄や援助米に充当することとされております。  平成9年11月から平成10年10月までに輸入された60万トンにつきましては、加工用等に19万トン、援助用に24万トン、主食用に4万トンが供給される予定であり、残りの13万トンは現在検討段階でありますが、国産米の需給に影響を与えないよう適切に処理されることになっておりますので、御理解をいただきたいと思います。  次に、第5点は強制的な減反をやめるべきではないかというお尋ねでございます。  米の生産調整につきましては、主要食糧需給及び価格の安定に関する法律に掲げられております生産の主体的取り組みの14の理念に基づき、本市の農業団体、関係機関で構成しております青森市緊急生産調整推進対策協議会で決定されました基本方針に基づき、生産調整の100 %達成に向けて取り組んでまいったところであります。さらに、市といたしましては生産調整が農家経営の安定や生産の振興に寄与できるよう、今年度から市単独で全国共補償への借り入れを促進するため、拠出金の借入金に対する利子補給や転作の一層の拡大を図るため、トマト、ネギ、ピーマンの野菜やソバ、花の作付に対し助成を行っております。御理解をいただきたいと思います。  第6点は、本市における過去10年間の改廃面積等についてのお尋ねでございます。  本市における過去10年間の耕地面積の推移を見ますと、住宅や都市公園、道路用地など社会経済情勢の変化による都市的土地利用の増大に伴い、減少傾向となっております。その面積は、農作物統計によりますと、昭和63年の5950ヘクタールから平成9年には5450ヘクタールになっており、この10年間で減少率にして9%、面積では500 ヘクタールの減少となっております。  第7点は、新農業基本法の制定についてのお尋ねにお答えをいたします。  新たな農業基本法の制定につきましては、食料・農業・農村基本問題調査会が内閣総理大臣からの諮問を受けて、昨年12月には中間取りまとめ、そして、去る9月には最終答申を提出したところでありますが、最終答申の取りまとめまでには調査会及び部会の開催回数が45回、地方公聴会を8カ所で開催するなど、国民各界各層からの意見を取り入れて策定されたものと受けとめております。  現在、国におきましては最終答申を踏まえて法案の策定作業を行っているところでありますが、議員、お尋ねの食糧自給率の目標値の設定や株式会社の農地取得などの点については、答申の中間取りまとめの段階で相対する意見が両論併記となっていたことから、本市といたしましては、食料・農業・農村基本問題調査会に要望書を提出したところであります。  その要点を申し上げますと、1つには、自給率の指針を明示し、その実現を図るための総合的な食糧政策を確立すること。2つには、意欲ある農業が展望を持って農業に取り組むことができるよう、新たな経営安定対策を確立すること。3つは、地域農業を担っている経営体を基本に農業振興を図ることとし、株式会社の農地取得を認めないこと。4つには、農業農村の持つ広域的な機能を維持するため、直接所得保障制度などを確立すること。以上の4点であります。  国においては、今後新たな農業基本法の制定と関連法案を整備し、これに沿った政策が具体化されることになりますことから、本市が要望した趣旨が反映され、農業が意欲を持って農業経営に取り組める制度が確立されるよう、その推移を見守ってまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。  第8点は、稲わら焼きスモッグ対策についてのお尋ねでございます。  稲わら焼きスモッグ対策につきましては、これまでも稲わら焼き解消に向け、県及び関係機関と連携をとりながらチラシの配布や広報、巡回等による呼びかけを実施し、その結果、稲わら焼きの面積は年々減少してきたところであります。しかしながら、依然として稲わら焼きが行われる現状にあることから、その要因となっている労働力不足や高齢化に対処するため、今年度、大野、高田、荒川地区を中心に農業構造政策推進研究支援対策事業等を活用して稲わらを収集する集団を組織し、稲わらを堆肥として還元するなど環境に配慮した農業の推進とあわせて、稲わら焼きスモッグの防止対策を行ったところであり、今後さらに集団の活動を支援をして、稲わらの有効活用に努めてまいりたいと考えております。  また、油川、桑原2地区に農家の協力を得ながら、稲わらフリーでんとして、稲わら無料提供ほ場を設置し一般市民に提供したところ、需要が非常に多かったことから、さらにほ場の面積を拡大し、稲わら焼きスモッグ解消に向け一層努力してまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。  農業問題の最後は、災害復旧事業についてのお尋ねでございます。  本年5月以来の災害に伴います農林関係の災害復旧事業につきましては、合計110 件で1億5000万円の未済額となっております。このうち復旧事業費が40万円を超える国の審査や本市議会の議決を必要とする件数は21件でございますが、第3回定例市議会で議決をいただきました農地2件、農業用施設6件の合計8件につきましては10月下旬に着手をしており、また、今定例市議会に提案をしております農地4件、農業用施設9件の合計13件につきましても、冬の工事となりますが、年度内に復旧することになっております。  なお、40万未満の農業用施設や林道につきましては、市単独災害復旧事業としてこれまで順次着手しておりますことから、年度内にはすべて復旧する見込みとなっておりますので、御理解をいただきたいと思います。  最後に、交通環境問題のうち、三内、下堤の汚染防止対策の基本的対策についてのお尋ねにお答えをいたします。  三内、下堤は、農業用ため池として活用されながら現在に至っているものでありますが、周辺農地の宅地化に伴い、現在では農家2戸、かんがい面積0.5 ヘクタール程度の利水状況となっております。御承知のとおり、ため池は国有財産で、その財産管理は県が、また機能管理については市が行うという役割分担になっておりますことから、これまで取水施設の整備や清掃などを実施しながら農業利水機能の確保に努めてまいりましたところ、農業用水としての水質には特に問題が生じていない状況下にあります。しかしながら、この地域は一層都市化の進展が予想されますことから、将来的には農業利水機能を超えた三内並びに石江地区の都市形成ともあわせた環境保全等について、関係機関と協議しながら具体的な対応を検討する必要があると考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。 39 ◯副議長(工藤豊秀君) 学校教育部長。   〔学校教育部長北山翔士君登壇〕 40 ◯学校教育部長(北山翔士君) 中村議員の農業問題についての御質問のうち、米飯給食の助成の削減をやめさせるよう国に求めていくべきではないか、どう考えるかとの御質問にお答え申し上げます。  学校給食用米値引き措置につきましては、平成10年第1回青森市議会定例会で杉村議員、村川議員に御答弁申し上げましたとおり、平成9年6月3日の閣議で廃止の方向で見直すことが決定されました。この閣議決定を受け、平成10年の政府予算内示では値引き措置の段階的廃止が示され、米飯給食を週3回以上実施している場合、政府米の値引き率は平成9年度47.5%引きであったものが、10年度には30%引きに、11年度には10%引きになり、12年度から廃止されることになりました。  教育委員会では、これまでも学校給食用米穀の値引きについて廃止をしないよう働きかけてきたところでございますが、今後とも助成の継続について県の関係機関、団体等を通して国に働きかけてまいります。御理解賜りたいと存じます。 41 ◯副議長(工藤豊秀君) 建設部長。   〔建設部長中西秀吉君登壇〕 42 ◯建設部長(中西秀吉君) 中村議員の建設業退職金共済制度及び交通環境問題についての御質問に順次お答え申し上げます。  最初に、建設業退職金共済制度に関する3点のお尋ねでありますが、まず1点目は、建設業退職金共済制度の加入の推移についてでございます。建設業退職金共済制度につきましては、建設現場で働く労働が建設業界をやめたときに一定の退職金が受給できるよう中小企業退職金共済法により設けられた建設業を営む事業であれば、だれでも加入できる制度でございます。  平成10年11月現在の市内の工事入札参加資格業者数は389 で、建設業退職金共済制度に加入している業者数は237 となっております。このうち建設労働への依存性が高いと考えられる土木一式工事の登録業種に限って見ますと、市内の入札参加資格業者数は184 で、建設業退職金共済制度に加入している業者数は141 となっております。これを平成9年第1回定例会一般質問でお答えいたしましたときと比較いたしますと、工事、入札参加資格業者数で17増加したのに対し、建設業、退職金共済制度に加入している業者数は10増加しております。このうち、土木一式工事に限った場合、工事入札参加資格業者数で17増加したのに対し、建設業退職金共済制度に加入している業者数は7増加しております。  次に、本市発注工事における大手業者の証紙購入状況についてでございますが、平成9年度の実績では、共同企業体を含む大手業者を契約の相手方とした件数は少額工事を除き39件ございましたが、このうち土木一式工事は14件、残る25件は機械等の特殊な設備工事等となっております。土木一式工事はすべて掛金収納書が提出されておりますが、設備工事等につきましては常勤の社員による施工である旨の申し出があり、掛金収納書の提出はございませんでした。  2点目は、建設業退職金共済制度に加入していない業者などについてでございますが、事業によりましては日々雇用から常時雇用することにより、建設業退職金共済制度ではなく、中小企業退職金共済制度による退職金共済制度の適用により待遇改善を図っている場合があります。また、一括して一定期間分の証紙を購入している場合もあります。これらのことから、実際の証紙購入金額が工事ごとに設計金額に含まれている共済掛金の事業負担に相当する金額を下回ったとしても、そのことで適正を欠くとは言えない場合もございます。  3点目は、掛金収納書提出に関するその後の取り扱いについてでございますが、平成9年4月以降に契約を締結する工事につきましては、請負に対し、いわゆる日々雇用の雇用の有無を確認の上、契約を取り交わす時点で掛金収納書を提出させるよう指導を強化したところであります。  最後は、交通環境問題のうち、白旗野跨線橋についてのお尋ねでございます。  一般県道鶴ケ坂千刈線は、千刈地区と鶴ケ坂地区を結ぶ延長約12キロメートルで、特に新城、白旗野地区にとりましては重要路線であります。現在、津軽新城駅前地区では、河川改修事業に伴う道路改良及び橋梁かけかえの整備が行われております。道路管理者である県によりますと、JR奥羽本線と交差する白旗野跨線橋は老朽化が進んでおり、かけかえる必要があることと、さらには津軽新城駅前地区から白旗野跨線橋までの延長約2キロメートルの区間についても、歩道の整備が完全ではなく、また、カーブがきついなど問題視されていることから、一体的に整備する必要があるとのことであります。このようなことから、県においては平成10年9月、事業概要及び用地測量を実施する旨の説明会を開催しており、当該跨線橋部分について早い時期に用地買収を終え、かけかえに着手したいとのことであります。  本市といたしましても、交通安全上、憂慮されていることから、早期に整備が図られるよう要望してまいりますので、御理解願います。 43 ◯副議長(工藤豊秀君) 都市政策部理事。   〔都市政策部理事神豊勝君登壇〕 44 ◯都市政策部理事(神豊勝君) 中村議員の交通環境問題についてのお尋ねのうち、2点についてお答えいたします。  1点目は、西滝跨線橋の拡幅についてでございますが、西滝跨線橋からマツダドライビングスクールまでの区間のうち、ヤクルトスイミングスクール付近からマツダドライビングスクールまでの約460 メートルにつきましては、平成3年度から県施行の街路事業として着手しております。この区間のうち、特に渋滞箇所となっているマツダ自動車付近の交差点部分につきましては、これまで約360 メートルの区間の付加車線や歩道を整備し、供用しているところでございます。県では、引き続き残りの用地補償が解決するよう鋭意努力し、用地補償終了後に工事を実施し、早期完成に向けて努力してまいりたいとのことでございます。  なお、跨線橋の拡幅整備につきましては、現在進めておりますこの事業の完成後、周辺の交通量の推移等を見きわめながら対応したいとのことでございます。市といたしましては、早期に整備促進が図られるよう引き続き県に要望してまいります。  次に、津軽新城停車場油川線と交差する部分の国道7号の高架化についてのお尋ねでございますが、一般国道7号、青森西バイパスと県道津軽新城停車場油川線は現在平面交差となっておりますが、計画では立体交差として都市計画決定がなされているところでございます。一般国道7号、青森西バイパスにつきましては、建設省で篠田の青森高架橋から国道280 号バイパスまでの区間、約3.5 キロメートルの4車線拡幅事業に平成8年度から着手してございます。今年度は、補正予算も含めまして都市計画道路3・2・2号内環状線から西郵便局付近までの約1.1 キロメートルの4車線化の工事を実施しております。  また、一般国道7号、青森西バイパスの残りの区間につきましては、現在事業を進めている区間の完成後の交通状況の推移を見ながら検討してまいりたいとのことでございますが、市といたしましては、4車線化事業を早期に着手していただくよう、重点事業として引き続き国、県に要望してまいりますので、御理解いただきたいと思います。 45 ◯副議長(工藤豊秀君) 総務部長。   〔総務部長坂本健君登壇〕 46 ◯総務部長(坂本健君) 交通環境問題についてのうち、旧防空ごう対策についてお答えを申し上げます。  お尋ねの旧防空ごうにつきましては、さきの定例会においてもお答えを申し上げたとおり、特殊地下ごうの実態につきましては、これまで昭和49年、51年、53年、さらには平成7年の4回にわたり、市の機関はもとより、自衛隊第9師団青森警察署との情報を行いながら調査をいたしましたが、49年調査の安田地区1カ所を除き、議員から御指摘のありました新城地区を含め、いずれの段階におきましても確認されてございません。  市では、市民の生命と財産を守るという基本的な姿勢を持って行政運営を進めておりますが、特殊地下ごうにつきましては、戦後50年有余の経過からその実態把握は極めて困難な状況にございますことを御理解をいただきたいと存じます。 47 ◯副議長(工藤豊秀君) 都市政策部理事。   〔都市政策部理事石川一夫君登壇〕
    48 ◯都市政策部理事(石川一夫君) 交通環境問題についての御質問のうち、新城山田地区の開発について2点のお尋ねですが、関連がございますので一括してお答えいたします。  去る8月6日から7日にかけての大雨により、新城山田地区の開発区域に隣接したのり面が一部崩壊したものであります。市といたしましては、被害拡大を防止するためブルーシートでのり面を覆うとともに、雨水がのり面に流入しないよう溝を掘るなど緊急措置に努め、2次災害防止のため崩壊したのり面を布団かご工法により覆う工事とともに、道路からの雨水の流入を防ぐため排水路設置の工事を行ったところであります。さらに抜本的解決策として、県に対しても急傾斜地対策事業の適用を強く要望しているところでございます。また、北側擁壁につきましては、雨水排水が改善されることにより、この擁壁への影響も軽減されるものと考えておりますが、これについても県に対して急傾斜地対策事業の適用を要望しているところでございます。  次に、希望ケ丘の擁壁につきましては、県が安全の確認をするため、以前より開発業者に対し擁壁の安定計算書を提出するよう再三にわたり求めてまいるとともに、これについて県と市が連携を図り、粘り強く指導してまいる一方、別の解決方法についても県と協議を行ってきたところでございます。しかしながら、権利がふくそうしている等のさまざまな問題がありますことから、その対応に苦慮しているところでございます。  今後につきましては、最良の方法を見出すべく、県と引き続き協議を進めながら粘り強く開発業者を指導してまいりますので御理解願います。 49 ◯副議長(工藤豊秀君) 下水道部長。   〔下水道部長永井勇司君登壇〕 50 ◯下水道部長(永井勇司君) 下水道汚泥の処分場建設計画についての御質問でございます。  さきの定例会で中川議員にお答えしたとおり、今日、産業廃棄物の処分に関連して数々の動きが見受けられます。一例として、産業廃棄物最終処分場の設置許可要件として、地域住民の同意が必要か否かについて国と多くの県の対応が異なることに加え、産業廃棄物処分場建設の是非を問う住民投票を実施した自治体が相次いでいること等が世論をにぎわしております。県内においても、最終処分場の建設計画が浮上するたびに地域住民の反対運動が起こるなど、これら施設の建設は極めて難しいことが痛感されております。  本市の下水道汚泥については、これまで埋立処分をしていた事業が汚泥焼却施設を建設し、操業を開始したことにより、焼却処分をすることができるようになりました。しかし一方で、産業廃棄物最終処分場及び中間処理施設の建設が計画されておりますが、現在のところ住民同意をめぐってその状況は流動的でありますので、当面これらの動向を見守ってまいりたいと思います。  また、本市としてはごみと汚泥との混焼方式が効率的で、将来目指すべき方法であると考えておりますが、いずれにしても、汚泥の処分は長期的、安定的に可能な環境が整備されることを願っております。  なお、汚泥処分場の建設に当たっては、これまでたびたびお答えしてきたとおり、地域住民の理解と協力が不可欠であるということは申すまでもないことであります。 51 ◯副議長(工藤豊秀君) 次に、13番村川節子君。   〔議員村川節子君登壇〕(拍手) 52 ◯13番(村川節子君) 日本共産党の村川節子です。  私の第1の質問は、教育問題、6項目お尋ねします。  2002年に向けて、学校教育の内容が変わろうとしています。文部省は今まで以上に子どもたちを競争に追い込み、教育からゆとりを奪ってしまうという内容のものが新学習指導要領であります。こうした中で、父母たちは子どもたちにゆとりと豊かな心をはぐくみ、親や教師のきずなを深める教育条件の整備を強く求めています。  日本共産党は10月14日、30人学級法案を提案しました。その内容は、第1に、公立の小学校、中学校等の学級編制の標準の改善、公立の小学校及び中学校の同学年の児童または生徒を1つの学級に編制する場合の標準を40人から30人に改善すること。第2に、この法律は施行期日は平成11年4月1日から施行すること。第3に、経過措置、1、公立の小学校の同学年を1つの学級に編制する場合の標準については、平成16年3月31日までの間は児童数の推移及び学校施設の整備を考慮し、この法律による改正後の標準となる数に漸次近づけることを旨として、毎年度、政令で定めることとする。2、公立の中学校の同学年の生徒を1つの学級に編制する場合の標準については、平成13年3月31日までの間は生徒の数の推移及び学校施設の整備の状況を考慮し、この法律の標準となる数に漸次近づけることを旨として、毎年度、政令で定めることとするとなっています。  これを発表したところ、この日が来るのを期待して待っていたなど大きな反響が起きています。しかも、小学校では全児童の64%、中学校では90.5%の生徒が31人以上の学級で学んでいますから、この法案が通ると多くの子どもが恩恵を受けます。それほど30人学級は国民の関心事なのです。  しかし、一方で中教審の答申も出されましたが、1つには、都道府県の意向で、例えば現行の40人学級を下回る30人学級にすることができる道を開いたということですが、財政措置については何ら触れられていない点が問題です。2つには、学級編制の国の基準以下の標準以下の基準を市町村が独自に設定できることまでは認めていないということです。ここのところは、切り開いていく運動が必要です。  ところが、長野県小海町は、県当局の反対を乗り越え、公共事業費を削って、まち単独で事実上30人学級を実現させました。町長は、道路の舗装はできなくても我慢してもらえるが、子どもたちに1年我慢させることはできない。1年延ばせば卒業したりして、実際に教育の恩恵を受けることはできないと言っています。また、佐賀県北波多村や群馬県上野村などでも独自予算での30人以下学級が実施されています。  答申が学級編制の裁量権を一部都道府県に与えた背景には、国が行革で30人学級など学級編制規模の縮小をする意思がなく、都道府県にやらせようというねらいがあるようです。もしそうだとしたら重大です。なぜなら、30人学級など学級編制規模の縮小の方向は国民的合意であり、国はそれを実現する責務があるからです。ところが、40人という国の標準はそのまま置き、それを超える改善を都道府県にさせるということでは、国の責任放棄と言えます。しかも、都道府県の改善に必要な財政援助はしないということでは、地方自治体の財政事情によって子どもの教育の条件に差が生まれることになります。教育の機会均等をうたった憲法26条教育基本法第3条に反することになります。  実際、答申案の段階で行った共同通信社の調査(9月上旬、全都道府県の教育委員会を対象に実施)で、28県が少人数学級を検討する姿勢を示していることがわかっています。具体策として、担任以外の教員を活用、非常勤講師を採用などの財政負担の軽い方法を選択しています。そこには、実現に向けて財源面で苦悩している都道府県の姿が示されています。それだけに、我が党が発表した30人学級法案は、国の責任で30人学級にする道筋を示したものとして重要であります。  さきの参議院選挙では、自民党以外のすべての政党が選挙公報で30人以下学級を掲げました。選挙の結果、30人以下学級を掲げた政党が多数を占め、国会では実現の条件が生まれているようです。全野党が一致できれば、議員立法で30人学級を実現できる道が開かれてきました。全日本教職員組合では、30人学級実現のための3000万人署名運動を毎年続けています。こうした運動とともに、教育委員会は県にも大きく働きかけをし、子どもや父母や教師の願いにこたえられるようにすべきではないでしょうか。  そこで、質問の1は、30人学級は少子化減少傾向を待つという市教委の考え方で、児童・生徒によりよい教育を受けさせていると思うか。  質問の2は、中教審答申で教育条件の向上を図る観点から、学級規模を縮小する基準の策定を都道府県にゆだねる、市町村立学校の学級編制は認可制を届け出制にするとしていることに、市教委はどう思うか。  質問の3は、ヨーロッパの学級編制についてどう思うか。デンマーク、ドイツは28人、ギリシャ、オランダ、スウェーデン、スイスなど25人、22人、26人、ノルウェー、オーストリアなどは18人が1年生の学級編制になっています。日本は20年前の40人学級を今なお続けている状況で、世界からも大きくおくれている日本の教育現状です。  質問の4は、日本共産党が提案している30人学級法案についてどう思うか。  質問の5は、小学校1年生を当面30人学級にするよう計画的に進めるべきと思うがどうか。また、来年入学児童数で計算すると、30人学級にするためには1年生だけで18学級が増になるわけですが、その財源についてお尋ねします。  質問の6は、30人学級にするため、県への働きかけはどうなっているか。  第2の質問は、学校給食について。  質問の1は、瀬戸市の陶磁器食器を見てきたようですが、実際見てどう感じたか。  我が党市議団も瀬戸市へ行ってきました。教育長には、9月議会中に瀬戸市から直接取り寄せた陶磁器食器を贈呈いたしました。十分陶磁器食器のよさを理解してもらえたかなと思っております。瀬戸市では、児童・生徒、教職員の評価を次のようにまとめています。  1つは、見た目が美しく、大好評である。2つは、熱くないので手で持ちやすい。犬食いの解消になる。3つは、同じ献立でも食器の違いでおいしく感じる。4つ目は、食器の取り扱いが思ったほど乱暴ではなく、意外と丁寧である。5つは、家庭で扱いがなれている関係で、心配するほどの破損はなかったなど、児童・生徒が物を大事にするしつけの面、食事作法の面で長所が多いと、率直な感想が出されています。  質問の2は、平成元年に前教育長は、ポリプロピレン食器だけに固執せず、これからはさらなる学校給食にふさわしい食器を、子どもたちに喜んでもらえるような食器の選定に努力するという答弁をしていますが、今回、ポリプロピレン食器を導入した理由についてお尋ねします。  現在のポリカーボネートの食器を導入する前はポリプロピレン食器で、熱に弱いこと、120 度で変形する、軽いので煮沸消毒では浮き上がってくるので消毒がしにくい、カレーやケチャップの色が移り、油汚れが落ちにくい、発がん性が疑われるBHT(酸化防止剤)の溶出が問題になったことなどがポリプロピレンの大きな問題点であります。全国の自治体でも、疑わしきものは使わないとしています。今は、一番安全で児童・生徒に喜ばれる食器は陶磁器食器です。金額は少し高くても、使用年数は倍の10年です。陶磁器食器を取り入れる自治体がふえている理由の1つです。瀬戸市では、さらに破損しにくい陶磁器食器の改良に力を尽くすようです。  質問の3は、中学校給食は大詰めを迎えていると思いますが、施設、設備の整備計画はどこまで進んでいるのか、またメニューについては検討されてきたわけですが、進んでいる状況についてお尋ねします。  この学校給食の質問も、ことしの3月議会からずっと同じ答弁です。これでいいのでしょうか。中学校給食実施に向けて、関係部局と施設、整備の整備計画、食品の管理及び組織、複数メニューなどの給食形態等について、基本的な事項の整備について協議を進めているところでございます。この10カ月、何を検討し、どこまでその協議が進んでいるのか明らかにすべきではないかと私は思います。  第3は、子どもと保育料について。  その1は、乳幼児医療を就学前まで無料にせよ。乳幼児医療の無料化は、県のアンケートでも就学前まで無料にと70%を超える自治体が答えています。県が実施に踏み切ったときには、本市は今からでも実施できる状況をつくるべきと思うがどうか。  多くの市民が、この不況の中で、せめて乳幼児医療を就学前まで無料にという強い声が上がっています。本市は、県よりも先に乳幼児医療を無料にしてきた自治体であります。革新市政時代には実施できて、今現在、県の動向を見守るのではなくて、市として具体的に計画して、市民の声にこたえるべきではないでしょうか。乳幼児医療の実施をしている東京足立区では、広範な区民の要望にこたえて、3歳未満児から就学前までに対象を拡大して、新たに1万人の人にこたえたようであります。また、狛江市では5歳未満まで拡大し、三多摩27区で初めてだそうです。一気に医療費の拡大は無理でも、こうして進めている自治体もあることを訴えておきます。  質問の2は、放課後児童会の内容の改善が求められています。いつまで、どのように改善していくのか。これまで、時間延長を求めてきましたが、通常4時半まで、夏、冬休みは4時までとなっているが、具体的に改善計画を示していただきたい。  質問の3は、新城中央小と浜館小の放課後児童会の見通しはどうなっているのか。  質問の4は、平成6年で前年度非課税世帯は2960円であったものが、平成10年では8000円と8500円も保育料を払わなければならなくなっています。その対象になっている人は345 人にも上っています。低所得にこんなに負担を押しつけた保育料は許されません。どういう考えか明らかにしてください。  税金も非課税なのに、こうした状態の市民に8000円の保育料は大変な負担であります。県庁所在地、政令指定都市、中核市の56自治体の比較をしてみました。8000円にしている自治体はたった4つの自治体です。18自治体は無料です。本市よりも安い自治体はさらに33、合わせて51の自治体になり、いかに本市が低所得に対して保育料の負担をかけているか、おわかりいただけると思います。市長は、東北6県の比較をして、決して高くないと答弁をしましたが、私は全国比較をしてみました。所得の低い青森市民にこんなに負担を押しつけている冷たい市政がリアルにあらわれています。  質問の5は、全国には本市より安い保育料の最高額にしているところがたくさんあります。本市の保育料を4万円台に引き下げることを求めるが、どうか。  県民所得がワーストの仲間入りをしている自治体で他県よりも高い保育料の負担は、まず子どもを産み育てることができません。私は、本市の少子化を生み出しているのは行政の責任とこれまで追及してきましたが、こうして全国の自治体と比較してよくわかりました。本市より最高限度額の安い自治体は、秋田市、前橋市、東京足立区、大分市、佐賀市など12自治体もあります。最高額の保育料は4万円に引き下げることを強く求めます。  質問の6は、本市保育料の滞納額が非常に多いのは、親に負担がかけられていることにあると思うが、どう考えているか。  子どもが社会人になるまで、2000万から3000万円のお金が必要とされています。子どもを大学まで教育を受けさせる時代に、親として大変であります。しかも、本市の保育料の滞納の実態は、全体の70%が生活困窮であります。次に借金、倒産、破産が20.1%、失業、病気、経営不振という状態で、保育料を払えない状況が明らかであります。こうした方々に、保育料の負担を押しつけるべきではありません。  最後の質問は、地域問題について3点のうち、3点目の万太郎堰の歩道の水たまり解消については取り下げをいたします。  質問の1は、11月18日から降り続いた雪で市民が大変苦労しました。地域ごとに除雪をしたところがばらばらで、私の住む泉川町会には全く入りませんでした。どういう指導をしたのか。  このときに、私は19日まで東京にいましたので、32センチの降雪は見ていませんでしたが、青森に到着して、ああひどい、東京の人にはわからない雪国の人の苦労がと思いました。コートも要らない暖かな東京でしたので、その差が身にしみました。市としても、準備ができないということもあったようですが、万全を期すよう、これからの降雪に生かしてほしいと思います。  質問の2は、万太郎堰の交差点角の雪盛りは交通事故のもと。11月25日、雪盛りを指摘したわけですが、除雪したのは数日後、歩道にも雪盛りがあり、雪処理はもう少し考慮すべきです。交差点の雪盛りは、やったとしても次の日には処理すべきです。交通事故の責任はだれにあるのか問われますので、改善を求めます。  以上で質問は終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 53 ◯副議長(工藤豊秀君) 答弁を求めます。池田教育長。   〔教育長池田敬君登壇〕 54 ◯教育長(池田敬君) 村川議員の学校給食に関する3点の御質問のうち、私からは2点についてお答えいたします。  学校給食用食器につきましては、平成10年第3回市議会定例会において、村川議員の一般質問に対し、安全性を第一義に考え、ポリカーボネート製食器の新規の購入は見合わせること、また現在使用している食器についても、その更新時期を早めることとして、できるだけ他の材質の食器に切りかえる予定で関係部局と協議している旨答弁いたしました。その後、食器の材質についていろいろ調査してまいりましたが、今回、安全性を第一にしながら、利便性、経済性、触感性等も考慮し、給食をいっときも中止することなく早期に一斉に取りかえるとすれば、ポリプロピレン製食器という結論に至ったところでございます。  ポリプロピレン製食器の安全性等につきましては、平成元年市議会第1回、第3回及び第4回定例会において、杉村議員から質問をいただいてきたところでございます。今回採用する新規格のポリプロピレン製食器につきましては、平成10年6月の試験検査成績で、昭和57年厚生省告示第20号の規格基準を材質試験、溶質試験とも余裕を持ってクリアしている食器であります。また、酸化防止剤として問題となったBHT、ブチルヒドロキシトルエンにつきましては、添加されていない食器であると回答をいただいております。さらに、環境庁がリストアップしている、環境ホルモン作用が疑われております、およそ70種類の調査対象化合物に該当しているものは含まれていないとされております。また、新規格のポリプロピレン製食器は、比重が1.1 以上に改良されて、水に沈むようになったこと、底に糸切りがついて洗浄がしやすくなったこと、さらにはカレーやケチャップ等の食材による着色がほとんどなくなったことなど、利便性も改良されておりますことから採用に至ったところであります。  次は、中学校給食における施設整備の整備状況及びメニューについての進捗状況についての御質問でございます。  平成10年第2回市議会定例会において村川議員に御答弁いたしましたように、施設設備の整備計画、複数メニュー等の給食形態、組織及び管理のあり方等基本的な事項の整理について、関係部局と協議を継続しているところでございます。平成10年度中には公表できるように鋭意努力しているところでございますので、御理解賜りたいと存じます。 55 ◯副議長(工藤豊秀君) 学校教育部長。   〔学校教育部長北山翔士君登壇〕 56 ◯学校教育部長(北山翔士君) 村川議員の学校給食についての3点の御質問のうち、ただいま教育長がお答え申し上げました以外の御質問にお答え申し上げます。  瀬戸市の陶磁器食器を見てきて、どう感じたかとの御質問でありました。瀬戸市の陶磁器食器につきましては、瀬戸市学校給食センター及び陶磁器組合を視察してまいりました。実際に視察をした結果、本市の学校給食で強化磁器製の食器を導入するには、解決しなければならない課題が多くあることを改めて認識したところであります。食器の選定につきましては、安全性を第一に考え、いろいろな材質について、今後さらに調査研究してまいりたいと考えております。御理解賜りたいと思います。  次に、30人学級にかかわる6点のお尋ねは、関連がございますのでまとめてお答え申し上げます。  公立小・中学校の学級編制につきましては、現在40人を上限として編制することとしておりますが、本市におきましては、平成10年5月1日現在の1学級当たり児童・生徒数の平均は、小学校で30.8人、中学校で36.5人となっております。また、平成10年10月23日現在での来年度の小学校入学予定の児童数からの学級編制の平均は、1学級当たり27.6人となっており、市内の児童数も減少傾向にあります。この傾向は今後も推移し、これに伴って学級規模をさらに縮小していくことが予想されます。  しかし、学級規模の人数が少ないことが直ちに教育効果と結びつくものではなく、教育の内容、方法、児童・生徒の発達段階、適性、興味、関心、教員の指導力等によって異なることがあると考えます。このことから、本市においては児童・生徒一人一人に対し、よりきめ細かい指導を行うために、複数の教員が協力して行うチームティーチングの導入や、いじめ、不登校への対応等ができるよう教員の加配を行っているところであります。来年度につきましても、より多く配置できるよう県に対して要望してまいります。  また、来年度小学校入学予定の児童数から30人学級を編制すると、18学級の増となるとのことにつきましては、18学級増となりますと教員の配置基準上は21人の増となり、その教員の経費はおよそ1億4700万円必要になると県から回答をいただいております。  さらに、学級編制の運用の弾力化に関連し、許可制を届け出制に改めることや30人学級法案、30人学級にするための県への働きかけなどにつきましては、このたびの中央教育審議会の答申で、学級編制の弾力的運用に向けての必要な法的整備を図ることが提言されております。これを受けまして、文部省にあっては法律改正の検討に入るとともに、専門家から成る協力会議を設置し、第6次改善計画に対する評価や教職員配置等について検討を開始すると聞いております。このことから、本市にあっては、今後国や県の動向を見きわめながら対処してまいりたいと考えております。  なお、ヨーロッパの学級編制につきましては、それぞれの国の長い教育の歴史や子どもの教育に対する基本的な考え方や指導形態の違いなどがあることから、一概に日本の学級編制の基準と比較して論ずることはできないものと考えているところでありますので、御理解賜りたいと存じます。(「そうだ」と呼ぶあり) 57 ◯副議長(工藤豊秀君) 保健福祉部長。   〔保健福祉部長三上召三君登壇〕 58 ◯保健福祉部長(三上召三君) 子どもと保育料についての、第1点目の乳幼児医療の無料化について、実施するという方向を明確にすべきではないかと、こういうお尋ねでございます。お答えいたします。  平成10年第3回定例会において御答弁申し上げましたとおり、青森市の乳幼児医療費助成事業につきましては、満4歳に達した日の属する月の末日までの乳幼児を対象に、青森県乳幼児はつらつ育成事業実施要領に従い実施しております。平成10年6月30日付で青森県が実施した乳幼児医療費給付事業についてのアンケートにおいて、市は対象年齢拡大とその財源負担の要望をしており、制度の拡充につきましては、県の動向を見きわめながら対処してまいりたいと考えております。 59 ◯副議長(工藤豊秀君) 生涯学習部長。   〔生涯学習部長齋藤勝君登壇〕 60 ◯生涯学習部長(齋藤勝君) 村川議員の放課後児童会について、2点の御質問に御答弁申し上げます。  1点目は、放課後児童会の内容改善についてでございます。  先ほど仲谷議員にも御答弁いたしましたが、現在、放課後児童会の開設時間は下校時から午後4時半まで、夏、冬休み期間中は原則として午前10時から午後4時までとしております。開設時間の延長につきましては、各施設において利用できる時間の制約、また指導員の就労時間の延長など、さまざまな課題を抱えている状況であります。しかしながら、保護の勤務形態が多様化していることに配慮し、子どもたちが望ましい状況で過ごせるよう、また保護が安心して就労できるよう、現在もろもろの課題解決に努めているところであります。  2点目は、新城中央小と浜館小の放課後児童会の見通しについてでございます。  放課後児童会の拡充につきましては、これまでも開設場所や指導員を確保し、できる限り対応してまいりました。その結果、現在本市では24カ所で開設をしております。しかしながら、まだ十分な状況ではなく、今後は新城中央小学校学区と浜館小学校学区の2地域についても、議員、御指摘のとおり、開設を急がなければならないと考えてございます。そのため、開設の要件といたしましては、場所の確保が最重要でありますことから、現在、地域の方々の協力を得ながら開設に向けた協議を進めているところでございます。 61 ◯副議長(工藤豊秀君) 保健福祉部理事。   〔保健福祉部理事板橋盟紀君登壇〕 62 ◯保健福祉部理事(板橋盟紀君) 子どもと保育料についてのうち、保育料に関する3点の御質問にお答えを申し上げます。  最初に、平成6年度は、前年度市民税非課税世帯では保育料が2960円であったものが平成10年度では8000円となり、低所得にとって負担となっているが、どう考えるかとの御質問にお答えをいたします。  本市の保育料は、保育に要する経費及び保護の負担能力等を勘案して改定される国の徴収基準額をもとに定めております。また、個々の保育料は従来から保護の負担能力に応じて徴収するという考えから、前年の課税額に応じて決定されております。市民税非課税世帯での保育料8000円は負担となっているという御質問ですが、国では保育料の決定に当たっては、低所得階層であっても、保育に要する経費のうち、家庭において通常必要とされる飲食物、光熱水費等児童の一般生活にかかる経費については負担していただくという考えのもとに、平成5年度から急激な負担増とならないように、計画的に引き上げてきたところであります。平成6年度では、かかる経費のおおむね3分の1程度、平成7年度では2分の1程度、その後においても段階的に引き上げ、保護負担の公平化が図られてきたものでありますので、御理解を賜りたいと存じます。  次に、全国には保育料を本市より安い最高額にしている自治体がたくさんあるが、本市の最高額を4万円台に引き下げることを求めるがどうかとの御質問にお答えを申し上げます。  本市の保育料につきましては、保護の負担軽減を図るため、7項目に及ぶ軽減措置を講じております。平成10年度の東北6県の県庁所在都市における最高額は、秋田市の4万9800円に次いで2番目に低くなっております。福島市は5万6900円、山形市は5万6760円、盛岡市は5万5310円、仙台市は5万2500円となっており、他都市とも現在のところ改定する考えはないと聞き及んでおります。しかし、県内8市では十和田市と同じ状況にありますが、東北6県県庁所在都市及び県内8市が実施している軽減項目数及び軽減額の状況から勘案しますと、本市の保育料は決して高くないものと考えております。今後も、保護に極端な負担増が生じないよう考慮してまいりますので、御理解を賜りたいと存じます。  最後に、本市の保育料の滞納額が非常に多いのは、親に負担がかけられていることにあると思うがどうか。また、滞納額の徴収はどのように行われているのかとの御質問にお答えを申し上げます。  議員、御承知のように、本市の保育料は毎年国で改正する保育所徴収基準額表をもとに、保護の負担軽減を図るため、市独自で7項目にわたる軽減措置を講じております。平成10年第3回定例会でも村川議員にお答えいたしましたが、滞納の内訳としては、保育料月額5000円から2万5000円の世帯が全滞納の50.2%に当たる144 人、また、保育料月額4万4500円から5万円の世帯が全滞納の10.8%に当たる31人となっております。滞納理由は、全体の70%が生活困窮、10.1%が借金返済、倒産、破産、9.9 %が失業、経営不振、病気となっております。したがいまして、保育料が高いから滞納額が多いとは一概に言えないものと考えられます。  また、滞納額の徴収につきましては、督促状の発送、縁故徴収、さらには保育所入所継続時における納入指導を実施するとともに、電話催告、納付催告書の手渡し等の対応をするなど、関係課と連携をとりながら滞納額の減少に努めているところでありますので、御理解を賜りたいと存じます。 63 ◯副議長(工藤豊秀君) 建設部長。   〔建設部長中西秀吉君登壇〕 64 ◯建設部長(中西秀吉君) 村川議員の地域問題に係る除排雪2点の御質問は、関連がございますので一括してお答え申し上げます。  まず、11月18日から21日までの降雪への対応についてのお尋ねでございますが、本年度も例年どおり11月25日に業者発表、12月1日に契約及び除排雪対策本部を設置して対応することとしておりましたが、例年にない異常気象で18日から21日までに多量の降雪があったことから、その緊急対応として、18日から21日までに直営及び委託予定している一部の業者の協力を得て、バス路線など主要な路線の除雪を実施し、さらに橋梁及び急勾配箇所に凍結防止剤を散布したところであります。また、生活道路につきましても、11月21日に委託契約を予定している8割以上の業者からの協力が得られ、22日から24日までに市内のほぼ全域の除雪を実施したところであります。  御指摘の泉川地区についてでございますが、委託業者が除雪車両を定期点検に出していたため22日に出動できず、24日に出動したものであります。また、その他の地区の一部につきましても、車両整備中であったことから実施できなかった箇所もございます。このようなことから、来年度は委託契約を早め、万全を期すよう努めてまいります。  次に、万太郎堰の交差部の雪盛りについてのお尋ねでございますが、除排雪作業は深夜から早朝にかけての限られた時間内に実施しなければならず、また市街地に雪の押し場の確保が困難になっていることなどから、やむなく道路の路肩や幹線道路の交差部に一時的に雪盛りをせざるを得ない状況にあります。しかしながら、道路の交差部の雪の量が多くなった場合には、歩行や道路交通に障害を来すおそれもあることから、できるだけ速やかに除去するよう努めているところであります。  御指摘の万太郎堰交差部の雪盛りにつきましては、27日に処理を終えております。今後、パトロールや市民の方々などの情報により、道路状況の的確な把握に努め、対応してまいりますので御理解願います。(「答弁漏れがあります。30人学級法案についてどう思うか、これに答えていません」と呼ぶあり) 65 ◯副議長(工藤豊秀君) 学校教育部長。   〔学校教育部長北山翔士君登壇〕
    66 ◯学校教育部長(北山翔士君) ただいま答弁漏れがあると御指摘を受けましたが、先ほどは学級編制の運用の弾力化に関連し、認可制を届け出制に改めることや、30人学級法案、30人学級にするための県への働きかけなどにつきましては、このたびの中央教育審議会の答申で、学級編制の弾力的運用に向けての必要な法的整備を図ることが提言されております。これを受けて、文部省にあっては法律改正の検討に入るとともに、専門家から成る協力会議を設置し、第6次改善計画に対する評価や教職員廃止等について検討を開始すると聞いております。このことから、本市にあっては、今後県や国の動向を見きわめながら対処してまいりたいと考えておりますと答弁したところであります。 67 ◯副議長(工藤豊秀君) 13番村川君。 68 ◯13番(村川節子君) 教育問題の30人学級のところで教育部長が、人数が少ないことが直ちに教育に効果があるのかという答えをしましたけれども、本当にそう思っているんですか。30人以下学級がどれだけ教師にとっても児童・生徒にとっても喜ばれるのかということで、先ほど私、一般質問でも他の自治体で取り組んでいることをお知らせしましたけれども、道路予算を削っても30人以下学級にしなければと思っている自治体の長と、大きな開きが青森市の市教委にはありますね。先生たち自体もそう思っているわけでしょう。子どもたちにまず目が行き届く、子どもたちと会話ができる、一人一人の児童・生徒に目が行き届くという教育は、これほどすばらしいことはないんではないですか。今は全く目が届かないという点で、先生と話もできないということで、キレる子どもたちが出てきていたりということもあるわけでしょう。それは教育委員会だけの責任ではありませんけれども、せめて行政としてはそこの部分で、そういう子どもたちをよい方向に持っていくということが大事な点ではないんですか。もう1度そこを答弁していただきたいと思います。  それから、独自に市教委として青森の教育を進めていくに当たって、どうして進めていくのか、国や県の動向を見守るで、それでいいんですか。今、小学校でもすりや万引きがはやって、ある学校では大変な事態になっているということを知っていますか。県や国の動向を見ながら、全く自主性がない青森市の教育委員会です。本当に嘆かわしいと思います。  今、世界的にも、私が何でヨーロッパの学級編制を聞いたかというと、世界でももう20人、18人という学級をつくっているんですよ。日本が、先ほども一般質問で言いましたけれども、いかにおくれているか。20年以上もおくれているんですよ。今、いろいろと近代的なものを取り入れてやっている中で、教育委員会が一番保守なんじゃないですか。そういう点では、もっともっといろんな青森市独特のものを取り入れた市教委の教育方向が必要なんではないですか。  それから、先ほど瀬戸市の陶磁器の話をしましたけれども、自分たちのところでは金もかかるし、センターも直さねばならないしということで、全く取り入れる姿勢がないんですね。今のポリプロピレンの食器を決めるのに、どのくらいの食器の種類を見たんですか。そこをひとつ答弁していただきたい。  それから、耐用年数で、ポリプロが6年でしょう。陶磁器は半永久ですよ。値段は倍になるかもしれませんが、その耐用年数を比較しただけでも、磁器食器がはるかにいいということがわかるでしょう。うちでは磁器食器、学校に来ればポリプロピレン。瀬戸市の小学校では、磁器食器を使って食べて、本当に児童も喜んでいると。同じ献立でもこんなにおいしく感じるという、その気持ち、教育部長はわかりますか。  耐用年数と倍の値段がかかるというところで、それと、どのくらいの種類の食器を選定したのか、もう1度答弁をお願いします。  それから、中学校給食ですけれども、まず1年間、関係部局と協議を続けてまいりましたと。もう有名になってしまった。協議を続けているのはわかるんですよ。設備や施設、給食の形態、それを1年間も協議を続けているわけですから、例えば設備の面ではこういうふうにしますよ、この段階まで来ましたよ、食品の管理はこういうふうにしますよ、複数メニューについては複数にするんですよって、そういう中身を言われないんですか。私、そういう進みぐあいがどこまで来ているのかということを聞いているんです。教育長にもう1度答弁をお願いします。  それから、保育料ですけれども、全く県の動向を見きわめる、先ほど私も質問でも話をしているんですけれども、全国政令指定都市の56の自治体の保育料の調査結果がここに全部載っているんです。低所得に保護の負担能力に応じて、国の決定で、家庭でも本当にかかる分については非課税でも負担してもらうと。負担能力に応じてではないんでしょう。税金が非課税の世帯に8000円、8500円と保育料を負担させていいんですか。先ほど言ったように、ゼロの自治体が圧倒的に多いんですよ。例えば、仙台市ゼロです。水戸市、宇都宮市、浦和市、千葉市、東京足立、杉並、横浜、川崎、新潟、ゼロなんですよ。何で青森市は低所得が多いのにそういう負担をかけるんですか。考え直す考えはありませんか。こんなに全国でゼロの自治体があるんですよ。そこを答えていただきたい。  それから、乳幼児の無料化のことなんですけれども、県全体で70%を超えて望んでいるわけで、革新市政の時代に青森市がこの乳幼児の医療無料化を実施してきたんですよ。そして今、年齢の拡大を少しずつ図ってきたんです。それで、先ほど足立区、狛江市なども、私、段階的に3歳未満、5歳未満というふうにやってきたという話もしましたけれども、段階的にでも年齢の拡大を考える必要があるのではないんですか。そこのところ、もう1度御答弁いただきたいと思います。  それから、除排雪ですけれども、24日も入っておりません。ことしはまた市長が、除排雪に入らないで、その日が済めば除排雪の費用が浮くんではないかというやり方を始めたのかなと思いました。皆さんもうこいで歩きましたからね。全く外側だけは入って、中には全然入ってきませんでした。だから、そういう対応、突然降った雪ですからそうですけれども、いつでもやっぱり機敏に、市民が混乱しないように対処していただきたいということを強くこれは要望しておきたいと思います。  以上です。 69 ◯副議長(工藤豊秀君) 学校教育部長。 70 ◯学校教育部長(北山翔士君) 村川議員の再度の質問にお答え申し上げます。  最初に、人数が少ないことが教育が云々という答弁に対しまして、本当にそう思っているのかというような御質問でありました。お答えします。  文部省の個に応じた多様な教育を目指した調査協力会の報告に、一般に学級規模が小さいほど一人一人の個性に応じた指導が可能になると書かれている。しかし、大規模学級の方が教育効果が高いという調査結果もある一方、20人程度まで縮小しないと顕著な差は出ないとの報告もあり、学級規模と教育効果の相関関係は必ずしも明確ではないというような報告もあります。  このことから、本市の平均の1学級当たり児童・生徒数は、平成10年5月1日現在の在籍数で、小学校で30.8人、中学校で36.5人。また、平成10年度10月23日現在の来年度の小学校の入学予定の児童数からの学級編制の平均は、1学級当たり27.6人となっていることから、本市にあっては、今後国や県の動向を見きわめながら、法の改正に対処してまいりたいと答弁したところであります。  次に、ヨーロッパの学級編制と比較しておくれていると、市の方針はどうなのかということだと思いますが、先ほども御答弁申し上げましたように、欧米諸国においては、日本のような固定した学習集団としての学級という考え方のない国もあることから、一概に日本の学級編制の基準と比較して論ずることはできないと御答弁申し上げました。ちなみに、平成9年度の教育指標の国際比較によりますと、教員1人当たりの児童・生徒数の比較で考えた場合には、アメリカ合衆国は日本の小学校と同等の、初等学校では19.0人、中等部では14.9人。イギリスは初等部では22.4人、中等部では15.0人。日本では、平成10年5月1日現在の学校基本調査によりますと、小学校は19.5人、中学校は16.9人となっており、欧米諸国と比較して日本もほぼ遜色ないものとなっております。  青森市では、教員1人当たりの児童・生徒数は、平成10年5月1日現在では、小学校では20.4人、中学校では21.4人となっておりますことから、そんなに差はないものと考えております。  それから、瀬戸市の食器、そうするとどのくらいの食器を調査したのかと。我々の方では、昨年度まで使っておりましたポリカーボネート、それから今回調査しました強化磁器、新規のポリプロピレン、現在皿で使っておりますアルマイトあるいはステンレスと、それぞれどういう効果があるのか、どういう欠点があるのか調べております。  以上です。 71 ◯副議長(工藤豊秀君) 保健福祉部理事。 72 ◯保健福祉部理事(板橋盟紀君) お答えいたします。  お尋ねは、低所得に係る保育料をゼロにする考えはないかとのお尋ねかと存じます。  保育料は、保育サービスを利用する対価として、前年の課税額に応じて負担していただくことになっております。この保育料の中で、保育所に入所しないとしても当然家庭において生活するために必要とされる食料費等、通常生活するためにはどうしても必要とされる経費については負担をしていただくということにしております。ただし、非課税世帯で、母子、父子、身障等の世帯につきましては、青森市でも保育料をゼロ円としているところでございます。御理解をいただきたいと思います。 73 ◯副議長(工藤豊秀君) 保健福祉部長。 74 ◯保健福祉部長(三上召三君) 乳幼児医療の無料化につきまして、再度の御質問がございました。  内容は、段階的にでも解消できないのか、実施する方向はないのか、こういうことだろうと思いますが、村川議員、おっしゃるとおり、段階的というのは年齢別なのか、あるいは入院、退院とか、あるいは所得制限の廃止とか、いろんな状況があると思いますので、ただ、ただいま段階的というのは、私自身としては年齢的にという解釈で今お話し申し上げますけれども、実は私ども、先ほど御答弁申し上げましたとおり、県に対して財源要望をしながら、就学前までと、こういう態度で、市の態度は前回の定例会においても御答弁申し上げているとおりでございます。したがいまして、私どもとしては、県の調査結果、この動向を踏まえながら、それを見きわめてまいりたい、こう考えておりますので、御理解いただきたいと思います。 75 ◯副議長(工藤豊秀君) 教育長。 76 ◯教育長(池田敬君) 村川議員からの再質問でございます。  中学校給食の整備計画の状況でございますが、先ほども御答弁申し上げましたように、平成10年度中に公表できるよう鋭意努力しているところでございます。そのとおりでございますので、御理解賜りたいと存じます。 77 ◯副議長(工藤豊秀君) 13番村川君。 78 ◯13番(村川節子君) 本当に私、教育委員会、情けないと思うんですけれども、それでは学校教育部長は30人以下学級は必ずしもいいとは思わないというふうに考えるんですか。(「あなたはどう考えるの」と呼ぶあり)そこをもう1度答弁していただきたい。  それから教育長、今、協議協議と言っていますけれども、大詰めを迎えて、10年度中には方向を明らかにするということですけれども、1年間どんなことを協議してきたのか、給食の形態だとかなんとかと言うけれども、中学校20校に一斉に準備するのか、それから、そのためには施設を整備していかなければならないわけでしょう。だから、財政的にもどのくらいかかるのかとかといろいろあるわけでしょう。それを実施しますと10年度中に発表して、それから予算を計算して財政部と相談してということになると、実施するまで何年かけるつもりなんですか。もう1度、そこを答弁お願いします。  以上です。 79 ◯副議長(工藤豊秀君) 学校教育部長。 80 ◯学校教育部長(北山翔士君) 村川議員の重ねての質問にお答えします。  教育効果ということについてですが、教育効果は直ちに学級の人数と結びつくものでなく、教育の内容、方法、児童・生徒の発達段階、適性、興味、関心、教員の指導力等によって異なると考えております。  以上でございます。 81 ◯副議長(工藤豊秀君) 教育長。 82 ◯教育長(池田敬君) 先ほども申し上げましたように、施設設備の計画、複数メニューなどの給食形態、それから組織、管理のあり方、当然財政も絡むわけでございます。それらも含めて検討中と、そういうことでございます。 83 ◯副議長(工藤豊秀君) この際、暫時休憩いたします。   午後3時7分休憩      ──────────────────────────   午後3時41分開議 84 ◯議長(工藤徳信君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  あらかじめ会議時間を延長いたします。  次に、9番嶋田肇君。   〔議員嶋田肇君登壇〕(拍手) 85 ◯9番(嶋田肇君) 9番、21の会、嶋田肇です。  さて、通告の順に従いまして一般質問をさせていただきます。  質問に入る前に、私の所見として、先月、建設常任委員会のメンバーの1人として東京都下水道局有明処理場の視察を得ることができました。ありがとうございました。その有明処理場玄関ホール内のエレベーター正面サイドに、国際環境管理監査規格ISO14001 の認証取得の銅製のプレートがホール内に輝いて、私の目に自然に入ってきて、この視察研修もスムーズに入ることができました。有明処理場の汚泥のリサイクル製品を土産にして、ゆりかもめに乗車し、東京ビッグサイトを後にしました。  さて、9月議会も過ぎてから、国内では金融再生、景気回復、財政再建、あるいは政界再編、また産業界では今まで考えられないライバル間の大型合併、また資本提携も国際的に展開されてきました。銀行等の格付は、今まではよく聞くことができましたが、最近になって国の格付が国外から厳しく問われるようになってきた。このような変化の中で、私は、地方自治体同士が競争をする時代がすぐそこまで来ているし、地方自治体のビッグバンが始まっていると思います。また、行政改革は中央省庁再編だけではなく、地方分権に踏み込まなければならないと思います。自治体は分権に見合った行財政能力を備え、行政効率を高めるための規模拡大が不可欠であると考えている。その上で、自治体は住民がみずからの選択で受益と負担の水準を決定する。そして、自立と自己責任の財政運営を目指さなければならないし、一方で、地方議会は監視機能を強化し、住民の意思を行政に反映させるため、審議を一層活発化させることが求められているのではないかと考えるようになりました。  そこで、第1の質問は、環境自治体を目指す本市の考え方について。  今日の地球環境問題は、その影響が国境を越えるという空間的な広がりと次の世代に影響を及ぼすという時間的な広がりを有しており、全世界的に重要な課題になっている。かつての公害問題と異なり、市民自身が被害であると同時に加害でもあるという二面性を内在する問題である。この地球環境問題の解決のためには産業界の積極的な対応も必要であるが、市民のライフスタイルの変革や意識改革、すなわち生活革命が不可欠である。このためには、国や都道府県だけではなく、住民生活に密着した自治体である市町村がリーダーシップを発揮すべきであると考えています。  私は、このたびの本市のISO14001 の認証取得宣言は、青森市みずからが環境問題に取り組むという率先垂範により、市民、企業の取り組みを促していくということもあるし、教育の場に広がると思っています。市民全体がISOの仕組みによって体系的に取り組むことは、環境保全、改善の実効性を上げる決め手になる。それが究極的に資源循環型社会、ゼロエミッション社会の構築を目指すと思います。そうすれば、持続的発展が可能なまち、あるいは地域、国、世界が実現するのではないかと考えています。このように、環境問題こそ地方分権時代に取り組むべき大きな政策課題であり、この取り組みの差が市民の暮らしやすさに反映され、自治体間の格差にもつながるのではないかと思います。  また、環境ISOは環境問題の改善のみならず、行政のイノベーションが図られるものと考えています。そして、地球環境問題は地球規模で取り組むべき課題であり、すべての地方自治体が地球市民としての自覚を持ち、連携を深めるべきであるとも思っています。  このたびの本市の国際環境管理監査規格ISO14001 の認証取得の宣言について、市長初め理事、そして全職員の皆様、本当にありがとうございました。私ども市民も大変うれしく思っています。これからは、本市とともに地域の先頭を切って環境保全の土壌をつくっていこうではありませんか。  そこで質問いたします。  さる10月4日、奈良岡議員のISO環境マネジメントシステムの質問と大きく重なりましたが、その1として、環境マネジメントISO14001 の本市の導入の目的は。  その2は、この環境マネジメントISO14001 は、どこまでを適用範囲とするのか。  次に、本市の行政財産と普通財産について。  公有財産は、地方自治体法238 条2項の規定により、行政財産と普通財産に分類されている。公有財産所有の目的から見ると、地方公共団体の行政目的を遂行するため直接の手段として使用されるものが行政財産であり、使用目的が直接の物的手段とされないで、主にその経済的価値を発揮することにより間接的に行政に貢献するものが普通財産である。したがって、運用上は根本的に異なり、行政財産は原則として私権の対象とならないが、普通財産は原則として私法の規定が適用される。また、行政財産を公有財産と公共用財産とに分類されている。  ところで、三重県は遊休状態にある県有地について、県の財政状況が悪化し、不必要な土地を塩漬けにしておく余裕がないと判断し、順次売却処分することにしている。また、広島市は、未利用市有地の売却をして土地開発基金に積み立てることで、新たな用地先行取得のための財源を確保し、一般財源による歳出負担を軽減し始めた。神奈川県は、普通財産だけでは財源の捻出効果に限りがあるため、一部行政財産についても自治省と協議に入っている。北九州市は、遊休市有地を活用する定期借地権つき分譲住宅の事業計画を策定した。このように、各地方自治体は長引く不況の影響で財政が悪化し、その立て直しに躍起になっている。これらのことから、私は、今求められているのは、自治体がみずからのリフォームをすることではないかと思っています。  そこで質問します。  本市の普通財産は何カ所、何平方メートルあるのか。  その2、その普通財産の今後の活用をどのように考えているのか。  その3として、貸付地の賃貸契約状況についてお聞きいたします。  次に、広域的に連携して策定する地域戦略プランについて。  政府はことし10月12日に、小渕首相が提唱する生活空間倍増戦略プランを推進するための、その柱である地域戦略プランの策定要綱を決めた。要綱は、広域的な生活圏への事業効果が高い事業を盛り込んだまちづくりのプランを策定し、国は重点的な事業の採択や地方財政措置を講じるとしている。都道府県に示す留意事項としてのプランに盛り込む内容としては、住空間の拡大や買物空間の拡大など10項目を示すとともに、具体的なイメージとして、高次医療、福祉ネットワーク整備、広域的交通基盤整備、循環型経済拠点整備など16テーマを例示している。  要綱によると、同プランは複数の市町村や広域的な行政機構が連携して、5年後を目標に策定することを基本として、政令市、中核市など大規模自治体は単独でも認めるし、プランは基本的な考え方、対象地域、実施しようとする事業の内容、事業主体、事業量、事業期間、プランの実施効果で構成することになっている。  また、策定の原則として、新たな全国総合開発計画が打ち出した、参加と連携による国土、地域づくりの趣旨を踏まえ、地域住民などの意見を反映し、明確な1つのテーマを設定することが要請されている。さらに、関係施策が連携し、トータルプロジェクトとして広域的な生活、経済圏の形成への事業効果が高いこと、民間投資の誘発効果があるなどを事業に盛り込むことになっている。  また、一地域当たりの人口を全国平均で30万人規模とし、広域行政圏などの設定状況から見て、全国で400 カ所が対象になり得ると想定している。1カ所当たりの事業規模は、対象地域の人口、プランに盛り込まれる事業の内容などに応じて数十億から200 億の幅を見込んでいる。また、弾力的に支援していく方針でもある。  同プランは、広域的な複数の市町村などが主体的に連携して策定する。広域連携した場合の地域についての人口は30万人を目安にしているが、あくまでも全国平均で、大都市ではもっと大きく、地域ではこれより小さくても、プランの要綱の趣旨、原則を踏まえた場合、一向に差し支えないようである。  プランの策定スケジュールは、景気対策臨時緊急特別枠の活用を含め、第3次補正や99年度当初予算の編成を視野に、12月上旬をめどにプランの骨子を都道府県経由で提出、3次補正からの措置は来年1月、99年当初からのものは3月をめどに詳細を詰め、予算成立後に配分、実施していく予定になっている。  そこで質問いたします。  この戦略プランは、多様な責任ある参加と関連する地域や各主体がその資質を生かしながら主体的に形成する相互の連携が重要であるし、国が主導する国土づくり、地域づくりではなく、地域の選択と責任に基づく主体的な地域づくりを重視しているものではないか。また、本計画は権限、財源の分権にとどまらず、何を目指すかという目標設定の面における分権にまで実質的に踏み込んでいると思う。また、本計画の問題意識として、開発理念の変化への対応、国民意識と時代潮流の大転換、戦略の中の1つである自立の促進と誇りの持てる地域の促進等を考えてみて、本市はこの地域戦略プランについて、大規模自治体としてなのか、それとも複数の自治体の市町村か、あるいは広域的行政機構が連携してなのか、そして、どんなプランで、どのようなイメージの骨子を提出しているのかをお聞きします。  最後に、市民と職員の対話サロンについて。  本市は、ことし10月から、これまで市長と市民の意見交換の場は設けられていたが、市が長期総合計画の中で目標としている市民参加のまちづくりを推進するための事業の一環で企画された市民と市役所職員のミニ集会、市民と職員の対話サロンを試行的にスタートしている。市民の要請に応じて、各部署の専門職員が各町会や職場、学校、まちづくり委員会等へ出張し、市政運営にかかわる情報を市民にわかりやすく説明し、その場で市民に意見、提言を述べてもらって、各種施策に反映させていく考えのようです。私もこの対話サロンに参加させてもらう機会がありました。担当の市職員に聞いたところ、毎回2時間、月3回程度開催されているようです。  また、愛媛県新居浜市でも、市民の求めに応じて市の担当課職員が出向き、行政の現状や施策について説明する生涯学習まちづくり市民講座、通称出前講座を開設したそうです。行政の実態を理解してもらい、信頼関係を築くのがねらいのようです。対話サロンの青森市、出前講座の新居浜市とも、地方自治体の創造的改革の1つとして、この政策がもうすぐそこまで来ている分権社会に対応しているのではないかと考えています。  そこで質問いたします。  この対話サロンを本格的に実施し、市民の声を市政に反映させるとともに、市民と職員の共同学習の場として、人づくりまで考えてほしい。また、時代に即応した考え方で実施し、本市と市民のさらなるレベルアップにつなげてほしい。期待します。  以上をもちまして私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 86 ◯議長(工藤徳信君) 答弁を求めます。佐々木市長。   〔市長佐々木誠造君登壇〕 87 ◯市長(佐々木誠造君) 嶋田議員の御質問にお答えいたします。  市民と職員の対話サロンについてのお尋ねにお答えいたします。  市政運営につきましては、これまでも市民参加のまちづくりという観点から、広く市民の方々の御意見、御提案をいただきながら、各種施策等に積極的に反映をさせてきたところであります。一例を申し上げますと、21世紀創造プラン、また雪処理基本計画等の将来計画づくり、市制施行100 周年記念事業の計画づくりや事業実施、またワークショップ方式によるつくだウエザーパーク等、それぞれに市民の方々の持つ英知やエネルギーを行政とが一体となって進めてまいったものであります。このことは、市民と行政が共同で本市のまちづくりを行うという基本的な考え方に基づくものであり、今後ともこの方針により市民参加を促進すべきものと考えております。  そのためには、市民が市政の状況を十分に把握し、適切な意見、また提案を出せるよう、市の持つ行政情報を一元的に、しかもわかりやすく提供し、あわせて、より身近で直接的に市民の御意見等を伺うという環境づくりがこれまで以上に必要というふうに考えました。お尋ねの市民と職員の対話サロンは、このことを踏まえて行政情報の提供、市民ニーズの把握を目的として、新しい形式の対話集会として企画し、現在は試行しているものであります。  その内容は、ごみ処理や雪処理等の身近なテーマから、都市計画マスタープラン等、市の将来像にかかわるテーマをも含めたさまざまな行政情報を直接担当職員が説明し、意見交換を通じて、ただ単に市政に関心を深めていただくだけではなく、御意見、御提言を今後のまちづくりに可能な限り反映させていこうとするものであります。  このような機会によりまして、市民の皆様にとりましては、行政の各分野での情報を収集することで市政への理解を深める場として、また職員にとりましても、市民と接する機会を持つことで自己研さんにもつながり、市民と行政が地域問題や課題に対しそれぞれ何をすべきか、何ができるのか、ともに考える場ともなるものと考えております。  この市民と職員の対話サロンは明年から本格的に実施することといたしておりまして、嶋田議員からいただきました貴重な御提言も踏まえて、より実効性のある内容とすべく検討を加えると同時に、新青森市行政改革大綱にもあります、さらなる市民参加のまちづくりを目指した一連の広報広聴機能の強化、拡充に努めてまいりたいと考えております。 88 ◯議長(工藤徳信君) 企画財政部理事。   〔企画財政部理事小林正基君登壇〕 89 ◯企画財政部理事(小林正基君) 嶋田議員からの2点のお尋ねにお答え申し上げます。  まず、ISO14001 の取得目的等に関するお尋ねでございます。  さきの一般質問初日の奈良岡議員及び本日の仲谷議員にお答えいたしましたが、現在、地球を取り巻く環境は、地球温暖化やフロンガスによるオゾン層の破壊、化学物質による汚染、廃棄物の問題など地球的規模での環境破壊が始まっており、さらにはこのような自然環境破壊に加えまして、自然資源の枯渇の問題も表面化してきております。この環境問題を解決するには、物の豊かさだけではなく、心の豊かさ、ゆとりが求められているこの時代にあって、これまでの大量生産、大量消費型の社会システムを環境に負荷のない社会経済システムへと変換していく必要性が求められております。  このような状況のもと、本市といたしましては、自然というすばらしい財産を持っておりますことから、これを保全するには、この環境問題に対し積極的に取り組むことにより、本市の持つかけがえのない自然環境を次の世代に引き継ぐことができるように、市民の環境に対する意識の向上と環境対策のさらなる推進を図るため、ISO14001 の認証取得をすることといたしたものであります。  このISO14001 は、環境に関する経営方針や目標の設定、その具体化のための組織の構造、責任、プロセスなどの基準を定める環境マネジメントシステムであります。これは、組織の最高経営層が環境方針を立て、その実現のために計画をし、それを実施及び運用し、その結果を点検及び是正して、もし不都合がありましたら見直しをし、再度計画を立てるというシステムを継続的に動かすことで、環境負荷の低減等が行われるシステムであります。本市みずからが認証取得することは、それに向かう行政機関としての姿勢や推進体制に多くの効果が期待できるところであり、これまで以上に環境に配慮したきめ細かい行政運営を推進していくことができます。
     また、取得に際しましては、目的、目標を立て、職員の協力のもとにそれを実行することにより経営管理の手法が蓄積され、職員の環境施策に対する意識の向上が図られるなど、このシステムを構築することにより、環境のみならず他の分野についても応用でき、効率的な行政運営の実現を図ることができるものと考えております。  なお、取得に当たっての適用範囲につきましては、12月1日に設置いたしましたプロジェクトチームにおいて、市役所の業務の中で環境分野における課題、問題点の明確化や環境マネジメントシステムの具体的な適用範囲などの検討をし、具体的には、来年度策定いたします行動計画の中で、青森市ISO環境マネジメントシステム推進本部の意見などをも聞きながら定めてまいりたいというふうに考えております。  次に、地域戦略プランの本市の対応についてのお尋ねにお答えを申し上げます。  地域戦略プランにつきましては、国において提唱されている国民の生活水準の向上の指針となる生活空間倍増戦略プランの地域版に当たるものであり、都市と地方のそれぞれの地域が生活空間の倍増に向けての夢の実現を目指すため、向こう5カ年間を視野に入れ、原則として複数の市町村が連携し、地域がみずからテーマを選び、主体的に策定する活力とゆとり、潤い空間の創造のための総合的なプランであります。このプランに盛り込まれた施策、事業に対しては、国が重点的な予算配分により支援を行い、生活の夢の実現と地域の再生を図ることとしており、全国で400 カ所程度、事業規模は5カ年間で1カ所平均100 億円程度、総額で4兆円程度と見込まれております。  策定に当たりましては、新しい全国総合開発計画、21世紀の国土のグランドデザインにおいて提唱されました参加と連携による国土づくり、地域づくりの趣旨を踏まえ、1つといたしまして、明確な1つのテーマに基づいたものであって、活力とゆとり、潤いのある生活空間を創造する効果が高いと期待されること、2つとして、トータルプロジェクトとして広域的な生活、経済圏の形成の観点から、事業効果が最も高いものであること、3つ目として、地域の特色を生かした個性的なものであること、4つ目として、経済効果が高いものであること、5つ目として、計画の円滑な実施が見込まれることの原則に基づくこととされております。このプランに基づく国の重点支援を受けるためには、来年1月中旬までに県に対してプラン骨子を提出した後、3月上旬までにプランとして取りまとめ、3月中に国の承認を受ける必要があります。  本市の対応でありますが、現時点では国による具体的な支援の仕組みに不透明な部分があるものの、現在、青森地域広域事務組合はもとより、より広い視点での連携をも視野に入れ、関係市町村や県、国との調整を図りながら、プランの趣旨に合致したテーマの設定及び既存事業の再構築も含めた事業の選定に向けた作業を進めているところでございます。 90 ◯議長(工藤徳信君) 企画財政部長。   〔企画財政部長笠井敦君登壇〕 91 ◯企画財政部長(笠井敦君) 嶋田議員からの本市の行政財産と普通財産の3点の御質問は、関連がございますので一括してお答え申し上げます。  議員、御案内のとおり、市の所有する公有財産は、その使用目的から行政財産と普通財産との2種類に大別され、行政財産は市が公用または公共の用に供し、または供することを決定した財産で、行政目的の効果的な達成を目的としたものであり、それ以外の一切の財産は普通財産とされております。  お尋ねの普通財産の状況につきましては、平成10年10月1日現在で、山林を除き土地が164 カ所あり、その面積は23万6405.06 平方メートルとなっております。このうち利用地は127 カ所あり、14万345.41平方メートル、未利用地は37カ所あり、9万6059.65 平方メートルとなっております。また、普通財産としての建物につきましては6棟あり、その面積は3665.31 平方メートルで、そのうち利用建物は4棟で2807.15 平方メートル、未利用建物は2棟で858.16平方メートルとなっております。  次に、これら普通財産の活用につきましては、それぞれの財産の個別的な要因を踏まえ、庁内関係部局と協議し、必要に応じて、庁内に設置しております青森市未利用公有財産等利用検討会におきまして広く意見を求めるなどしながら、個々の土地の有効利用の方策について検討し、地域住民のニーズにこたえられるよう、その活用を図ってきたところでございます。今後におきましても、市民共有の財産という観点から、その適正な管理運用に努めてまいりたいと考えております。  また、貸付地の賃貸契約状況につきましては、現在72件の貸し付けをしており、その貸付面積は4万712.87平方メートルとなっております。貸付内容につきましては、そのほとんどが昭和28年に施行された町村合併促進法に基づき本市と合併した町村当時からの貸付地を継承したものや、戦災復興時からの貸し付けによるものでございます。なお、現在は建てつけ地として継続貸し付けしているものなどやむを得ない事情があるものを除きましては、新たに建物を建てるための土地としての貸し付けは原則として行っていない状況にございます。 92 ◯議長(工藤徳信君) 9番嶋田肇君。 93 ◯9番(嶋田肇君) 本市の普通財産と行政財産についての要望として、ことしに入って各地方自治体では私物と公共用物の権利、境界等の諸問題が出始めているようです。本市の公有財産の適正な管理は、恐らく財産の正確な把握に始まっていると思うが、財産の移動、管理運用の状況を正確に台帳を通してなお一層シビアに記録、管理されることを望みます。  また、現物の管理と同様に、これは建物の管理と同様に重要なことと考えている。また、これらの管理は台帳管理から恐らく電算管理へと移行されていると思います。ぜひ私ども市民のためにもよろしくお願いいたします。  それから、もう1つ要望として、今、新成長のインフラの1つとして、基盤の1つとして、企業経営に欠かせないツール、道具の1つとなり始めたのがISO14001 、ISO9000シリーズ、物やサービスが国境を越えて取引されるグローバル経済が加速する中、両システムは企業の業種を問わず導入可能な国際ビジネスツールとして世界規模で普及している。我が国も、認証取得にチャレンジする企業が猛烈な勢いで拡大するとともに、最近では公的機関も取得へ動き出すなど規格の取得の意義が一段と増しています。  そこで、これは要望ですけれども、最近、新聞紙上で水産加工の倒産等が出てきています。青森市において大規模な工場等は少ないものですけれども、特に食品製造、加工、あるいは販売、水産加工等についても、積極的に青森市が認証取得をして、そのノウハウを支援していくように期待しています。  以上です。 94 ◯議長(工藤徳信君) 次に、8番里村誠悦君。   〔議員里村誠悦君登壇〕(拍手) 95 ◯8番(里村誠悦君) 8番、21の会、里村誠悦でございます。通告の順に一般質問させていただきます。  第1に、環境問題についてでありますが、先月7日、8日と沖縄県宜野湾市で行われました第15回有用微生物応用研究発表大会に行ってまいりましたので、少し発表させていただきます。  ダイオキシンを初めとする一連の環境ホルモン問題に通じ、ダイオキシンが現状にあるような社会問題になるまでの経緯や、なぜこれほどまでに問題なのか、また、我々に望まれるダイオキシン問題に対する規制などについても話し合われました。また、和光市の協力を得てEMZ、EMセラミックを用いたごみ焼却場でのダイオキシン抑制試験の結果の報告など、水処理分科会、建築分科会、沖縄県具志川市における建築物へのEMの応用例など、その他たくさん発表例が紹介されました。  埼玉県和光市では、2回目のダイオキシンの試験がこの8月に終了したと発表され、また、和光市での試験の話を聞き、10月現在までに2000人程度の視察の方が見えられたとのことであります。和光市の田中市長は、生ごみはもったいないことに焼いていました。灰の処分場にも困っていました。どの市でも満杯で困っている。生ごみを少しでも減らさなければ、捨てる場所もなく、金もかかる。しかし、土に還元すれば、いい野菜や米ができる。私はEMの存在を知ったときにぴんときたと話しておりました。和光市は、EM生ごみをペレット状に加工し、農家、また市民に無料で提供して喜ばれております。当初、職員が、成功しないと大変なことになる、市長も腹をくくってやってほしいと言うので、覚悟はできている、それよりも一歩前進することを考えろ、何もしなければ進歩はない、進歩があれば税金を使ってもいいんだと説得して始めました。今では担当の方が一生懸命ですと言っておられました。  次に、水質浄化の発表について、茨城県北相馬郡藤代町役場総務部企画課課長補佐宮本学さんの取り組んでいる県指定一級河川相野谷川を平成7年9月から継続的にEMによる浄化を行っており、年々、川は見違えるようにきれいになり、現在ではアメリカザリガニ、フナ、また20年近く見えなかったトノサマガエルまでが生息するようになったと発表がありました。  また2日目に、具志川市役所を訪問し、建設部部長知念信正氏と具志川市立図書館の浄化槽がEMの浄化をしているということで見学してまいりました。浄化槽の第1槽目はEMが投入されておらず、鉄板のふたはさびておりましたが、第2槽目からは全くさびておらず、最終槽の排水をくみ上げる水中ポンプ、鎖などは新品よりもぴかぴかに光っており、聞くところによりますと、水中ポンプは過去8年間まだ1回も取りかえておらず、また、その排水は館内のトイレ等で再利用され、再利用することによって汚泥の発生がしにくくなると言っておりました。水質検査の結果、PHが7.0 、BODが2.8 、SSが0.8 、大腸菌0、不検出、水道料は年間6200円となっておりました。また、電気料年間18万の節約ができる。さびが発生しにくいので、取りかえ不要等のメリットがあるとのお話でありました。  質問のその1の家庭内の生ごみ処理についてであります。  現在、ごみ問題はその発生から処理に至るまでさまざまな問題を抱え、我が市でも焼却施設から発生するダイオキシン問題の深刻化を見るまでもなく、やがて21世紀を迎えようとする現代社会に突きつけられた大いなる危機として、我々の前に立ちふさがっている現状である。ごみ問題が現代社会で生活する一人一人の問題であり、人間問題であるということは、何度言っても言い足りるものではないと思います。ごみ処理場の能力、最終処分場の問題などを契機にごみ減量化が問われ始めて以来、住民の自家処理用として我が市でもコンポストの導入、また、市の助成も始まりました。しかし、我が青森市は雪が多く、コンポストの利用が低下していると聞いております。今日のバイオ菌利用の攪拌式と温風乾燥式タイプについて検討はどうか、お伺いいたします。  また、全国自治体の補助金は青森市はコンポスト助成金3000円、秋田県内の都市では最高5000円、生ごみ処理機については、私が調べたところでは福島市で3万円、最高では5万円まで助成する自治体もあると聞いております。  その2として、交通部のバス、その他の車の排気ガス対策についてお尋ねいたします。  近年、地球温暖化問題への関心が高まり、平成9年12月には地球温暖化防止京都会議が開催されるなど、大気汚染や酸性雨などの環境の悪化は世界的規模の問題になっております。かけがえのない地球環境の保全、そして快適な環境づくりに視線が注がれており、その対策を積極的に進めていくことが求められております。  そこでお尋ねします。  第1点目の質問は、バス、トラックにおいて特に窒素酸化物による大気汚染が問題視されており、自動車排出窒素酸化物の一層の抑制を図るため排気ガス規制が実施されるが、交通部ではこの規制をクリアしたバスを使用しているか。  第2点目として、環境問題に適応した低公害車、低燃費車としてハイブリッドバス、アイドリングストップバス等各種低公害車の開発が積極的に進められており、大都市では導入され、運行しているが、今後、交通部において使用する考えはあるか、お伺いいたします。  第2の質問は、青森市スポーツプラザについてであります。  現在、県において整備を進めている横内川多目的遊水池は、既成市街地に隣接して広大な面積を有し、かつ国道7号線のほか幹線道路のアクセスに恵まれているわけですが、これまでにも私を含め先輩同僚議員から青森市スポーツ公園建設計画構想について理事並びに市長に対して質問をし、お答えをいただいていたところです。  そこでお尋ねします。  今定例会に青森スポーツ公園整備推進に係る用地の一括取得する事業費が提案されておりますことから、今後、市民が生涯にわたって明るく元気で豊かな生活を送るため、気軽に健康の保持増進やレクリエーション活動ができ、幼児から高齢まではもとより、いろいろな障害を持った人々もそれぞれのライフステージに応じたスポーツ活動ができる拠点施設として、さらには東北、全国規模の各種スポーツイベント等が開催できる総合的な体育館と、剣道、柔道、弓道等のいわゆる武道機能をあわせ持つ施設を早期に建設していただきたい。特に本市は武道館はなく、さらに武道練習場がなくなった経緯から、市民による各種武道愛好の要望にこたえるべく、青森市スポーツプラザの建設が社会的緊急性があると考えるので、ぜひ早期に着工を願うものであります。  また、建設に当たっては、歴史と風格のあるまちづくりを目指している青森市のシンボルとして、かつ、ゆとりと潤いのある景観を重視した次世代に誇れる恒久的な施設となることを願っているところでございます。  3番目として、施設入所待機について。  これからの高齢時代に病気になったらどうしよう、施設に入れるかと日々心配して暮らしている人や、病院の中、自宅で療養している人が500 人を超えていると聞いていますが、市としてのこれからの対策はどうするか、お伺いいたします。  4番目として、市職員の健康管理について。  健康管理とは、早期発見、早期治療が基本であると言われていますが、それは2次予防であり、1次予防は、ふだんの生活の中で予防することである。しかし、この忙しい世の中では2次予防でなければできない現状に至っているのではないかと思います。  1として、職員の検査項目及び受診率、その受診した職員の再検査の人数とパーセントをお知らせ願います。  2として、在職中に死亡した人数をお知らせください。  3として、病休の人数と長期病休の人数をお知らせ願いたい。お願いします。  5番目として、先般、陸奥湾浄化大作戦県民大学を開催に当たり、合浦公園二の池、三の池を浄化させていただきました。ありがとうございました。水の透明度は、我が会派のところに張っている写真をとってみても、はっきりわかるようになりました。また、においもなくなり、合浦公園で42年間アイスクリームを販売しているおばちゃんからも感謝されましたが、私たちだけがきれいになったと思っているのか、その後の結果についてお伺いいたします。  6つ目として、野木遺跡について。  青森市は遺跡の宝庫と言われ、三内丸山を初め小牧野遺跡、最近話題になった大矢沢野田遺跡が発見されました。県は大矢沢野田遺跡を残すことに決定いたしましたが、野木遺跡は中核工業団地の計画区域内にあり、調査が終われば現地は保存しないと聞いております。私は産業振興施策の推進とともに市民共有の貴重な財産であるこれらの遺跡を保存する等、産業施策と共存の道を探るのも必要ではないかと考えております。野木遺跡が保存となれば、周辺遺跡を含めた青森ロマン街道ということにもなると思います。  そこで、市民の一部からも保存要望が出されている野木遺跡について、市はどのように考えているのか、お伺いいたします。  これをもちまして私の一般質問とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手) 96 ◯議長(工藤徳信君) 答弁を求めます。佐々木市長。   〔市長佐々木誠造君登壇〕 97 ◯市長(佐々木誠造君) 里村議員の御質問にお答えいたします。  野木遺跡の保全についてのお尋ねに私から答えをいたします。  青森中核工業団地の計画区域は、事業実施時から野木遺跡と新町野遺跡の2カ所の埋蔵文化財構造地であることが確認されております。このため遺跡の調査方法や、また保存管理面については、当団地の事業主体であります地域振興整備公団と青森県が青森県教育委員会文化課と十分協議を重ね、試掘調査等の結果を踏まえて、長期保存を前提とした発掘調査が実施されてまいったところであります。  この調査は、青森県教育委員会が主体となって進め、市の教育委員会でも昨年度1チーム、今年度は2チームの体制をとり、先月末で現地調査を終了したところであります。  これまでの調査概要につきましては、昨年に続き去る10月17日に新町野、野木遺跡発掘調査現地見学会を開催し、遺跡の内容等を公表されているところであります。特に野木遺跡からは数多くの竪穴式住居を初め掘っ立て柱建物跡、土師器の制作、また、かじ、畑に関する遺構やトイレ跡ではないかと考えられる遺構、さらには水場遺構など集落の全体構造が判明し、約1000年前の平安期の集落研究にとって大変貴重な資料になるものと考えられておりまして、考古学ファンを初め市民の方々から保存すべきとの要望も出されているところであります。  市といたしましては、このたびの新聞報道や市民からの御要望並びに市議会の特別委員会での論議も踏まえまして県に善処を求めたところでありますが、その結果といたしまして2カ月程度の余裕が生まれましたので、速やかに県、市がその対応策について地元としての考え方をまとめた上で地域振興整備公団と協議をしてまいりたいというふうに考えております。 98 ◯議長(工藤徳信君) 市民生活部理事。   〔市民生活部理事鈴木規允君登壇〕 99 ◯市民生活部理事(鈴木規允君) 里村議員の環境問題についての御質問のうち、家庭内生ごみ処理についてのお尋ねにお答え申し上げます。  質問内容は、ごみ減量化対策として生ごみ処理機の購入に際して補助金を導入する考えはないかとのお尋ねでございます。  本市では、一般家庭から出る生ごみの減量化及び堆肥化を促進するため、平成5年度からコンポスト容器を購入する方に補助金制度を導入し、市民に幅広くごみの減量化及び堆肥化についての御協力をいただき、平成10年10月までの実績といたしましては4494基となっております。また、生ごみ処理機につきましては、乾燥させて粉々にする乾燥式と微生物の働きで分解するバイオ式の2通りがあり、特にアパートやマンションの居住が排出する生ごみの減量化や環境保全に極めて有効であると認識しております。  議員、御提言の生ごみ処理機につきましては、今後の分別収集やリサイクル等の整備等も含めた総合的なごみ減量化対策の一環として研究してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。 100 ◯議長(工藤徳信君) 交通事業管理者。   〔交通事業管理者阿部祐之助君登壇〕 101 ◯交通事業管理者(阿部祐之助君) 里村議員から環境問題についてということで、バスなどの車の排ガス対策についての御質問にお答えをいたします。  まず1点目は、交通部で使用しているバスは国の排ガス規制をクリアしているのか、そして2点目は、これからハイブリッドバスなどの使用を考えているのかということであります。  近年、地球温暖化を初めとする環境問題に対応するため、性能面においてすぐれた低公害、低燃費車の普及の促進が重視されているところであります。バスの排気ガス対策については、自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法に基づき、各自動車メーカーにおいて順次その基準に合うよう改善しております。当部でも、排気ガス規制をクリアしたバスを順次更新し、現在は全車両が基準値を満たしております。なお、公用車におきましても排気ガス基準を満たした車両を導入しております。  また、近年、低公害車としてブレーキの際に生ずる制動エネルギーを電気エネルギーに変換し、バッテリーに蓄え、エンジンの動力補助として再利用する電気式ハイブリッドバス、ブレーキの際に生ずる制動エネルギーを窒素ガスを封入した高圧ボンベに蓄え、エンジンの動力補助として再利用する蓄発式ハイブリッドバス、そして車両の停止、発進に合わせエンジンの自動停止、自動再スタートを行うアイドリングストップバス、大気汚染物質が極めて少なく、黒煙が全く排出されない圧縮天然ガスバスなど低公害、低燃費の営業車としての実用性等について大都市圏で試験的に導入し、研究しているところであり、その効果が注目されているところであります。  したがいまして、運輸省の指導及び他都市の導入状況をも十分に把握しながら、これら今後の対応について研究してまいりたいと考えております。 102 ◯議長(工藤徳信君) 学校教育部長。   〔学校教育部長北山翔士君登壇〕 103 ◯学校教育部長(北山翔士君) 里村議員の(仮称)青森市スポーツプラザを早期に建設していただきたいとの御質問にお答えいたします。  議員、お尋ねの(仮称)青森市スポーツプラザの建設につきましては、本市が横内川遊水池に整備計画を進めている(仮称)青森市スポーツ公園の基本構想、いわゆる緑の広がりがある空間とスポーツレクリエーション空間の有機的に結合した公園構想の中の1つとしてとらえるものであります。施設の規模等につきましては、平成7年7月に青森市のスポーツ施設のあり方についての青森市スポーツ振興審議会からの答申内容に基づき、剣道、柔道、弓道等武道室を兼ね備えた総合体育館(仮称)青森市スポーツプラザとして整備する構想を持っておりますが、今後、早期建設等の要望を踏まえながら、関係部局と密に連携、協議しながら取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。 104 ◯議長(工藤徳信君) 保健福祉部理事。   〔保健福祉部理事板橋盟紀君登壇〕 105 ◯保健福祉部理事(板橋盟紀君) 施設入所待機について2点の御質問にお答えを申し上げます。  御質問の1点目は、市の特別養護老人ホーム入所待機はどれくらいいるのか、2点目は、これら入所待機について市はどのように対応しているのかとのお尋ねでございます。関連がございますので一括してお答えを申し上げます。  本市の特別養護老人ホーム入所待機は、平成10年11月1日現在で491 人となっております。その内訳は、医療機関などに入院中の方が167 人、老人保健施設等で看護や介護を受けている方が268 人、在宅で家族などの介護を受けている方が56人となっております。これらの入所待機のうち、医療機関に入院中と老人保健施設に入所中の合計435 人の待機は、確かに特別養護老人ホームの待機ではございますが、まだ治療や訓練等を要する方々であり、早急に入所できる方々ではないと考えております。  このようなことから、現在在宅で介護を受けながら待機している方の早期解消を図ることに最善の努力を払っております。在宅で待機している方につきましては、入所するまでの期間が相当日数を要することから、介護に対する身体的、精神的負担の軽減を図るため、入所申請の際に窓口において老人保健施設への入所やホームヘルパーの派遣、短期入所、デイサービス、訪問入浴サービスなど在宅福祉サービスの活用を進めております。  また、これらの入所待機の解消を図るためには新たな特別養護老人ホームの建設が必要であります。現在本市には特別養護老人ホームが7施設ございますが、第1次青森市高齢保健福祉計画の目標量であります9施設達成のため、新たな特別養護老人ホーム2施設の建設を今後とも国、県に対し全力で働きかけてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。 106 ◯議長(工藤徳信君) 総務部長。   〔総務部長坂本健君登壇〕 107 ◯総務部長(坂本健君) 職員の健康管理に関する3点の御質問につきましては、関連がございますのでまとめてお答えを申し上げます。  平成12年度から本格実施となります介護保険事業を初め地方分権推進計画の具体化によって生じる新たな事務事業など、今後増大すると思われる行政需要に的確に対処していくためには、職員の能力向上とともに職員の健康管理は極めて重要なことであると認識をいたしてございます。  このようなことから、本市では総合検診を初めもろもろの健康診断を実施をしてございますが、エックス線や心電図などの検査を行う総合検診につきましては、平成9年度における実績といたしましては、対象2080人に対し1632人が受診しており、その受診率は78.5%、検査を要するは10人で、受診全体の0.6 %となっております。  次に、コレステロールや肝機能を検査する血液検査につきましては、対象1380人に対し1151人が受診し、その受診率は83.4%、再検査を要するは76人で、受診全体の6.6 %となってございます。  また、たんぱく、尿などを検査するための尿検査では、585 人の対象に対し受診は559 人で、その受診率は95.6%、再検査を要するは5人で、受診全体の0.9 %となっております。  次に、大腸がんの検査につきましては、志望に対して実施をしておりますが、受診252 人のうち再検査を要するは6人で、受診全体の2.4 %となっております。  乳がん、子宮がん検診につきましては、30歳以上の志望に対して実施しており、乳がん検診は140 人が受診し、再検査を要するは8人で、受診全体の5.7 %、子宮がん検診は131 人が受診いたしましたが、再検査を要するは2人で、受診全体の1.5 %となっております。  人間ドックにつきましては、1日ドックが30歳以上、2日ドックは50歳以上の希望に対して実施しており、合わせて261 名が受診してございます。  次に、在職中に死亡した職員の人数につきましては、本年度は11月26日現在で2名となっており、また、病休につきましては本年度は122 名となっており、そのうち3カ月以上の長期病休は9名となっております。  なお、昨今、多種多様なストレスによるメンタルな疾病が増加する傾向にありますことから、本市におきましては青森市民病院内にメンタルヘルス相談員を配置し、毎月第2及び第4水曜日に相談室を開設しております。加えて、今年度は管理職員を対象に職場のメンタルヘルスに関する研修を実施するなど、機会をとらえて健康管理の重要性を喚起、啓発しているところでございます。  今後とも職員の健康管理を徹底するため、受診率のさらなる向上を図りながら一層職員の意識を啓発をしてまいりたいと考えてございます。 108 ◯議長(工藤徳信君) 都市政策部石川理事。   〔都市政策部理事石川一夫君登壇〕 109 ◯都市政策部理事(石川一夫君) 陸奥湾浄化大作戦の一環として合浦公園の池の浄化作業を実施したことについて、その結果、市はどう受けとめているかという趣旨の御質問にお答えいたします。
     陸奥湾浄化大作戦県民大学実行委員会等から、県民大学開校に当たり事例発表の際の資料としたいとの願い出により、合浦公園内の池において実施されました浄化作業についてのお尋ねでございますが、市といたしましては、陸奥湾浄化大作戦の趣旨等から地域環境の改善に努力されていることや、参加する方々がボランティアであることなどをしんしゃくして池の使用について認めたものであります。  池の浄化作業は、有用微生物群を活用した方法であり、平成10年8月1日から平成10年8月20日まで5日に1回のペースで計5回実施したとのことでありますが、その後も地域の方々により断続的に実施していると聞いております。池の浄化については、新聞により透明度が改善されたとの報道もありましたが、市としても独自に透明度の目視調査を実施してまいりましたが、その透明度は向上しておりました。  ただ、浄化作業の実施時期は気候の変化が著しく、池の水位の上昇等も見受けられるなど池の環境が一定していなかった点も考慮する必要があるものと受けとめております。御理解願います。 110 ◯議長(工藤徳信君) 8番里村誠悦君。 111 ◯8番(里村誠悦君) 明確な答弁をありがとうございます。  それでは、1番から要望したいと思います。  ごみ問題について御答弁くださいましたけれども、調べたところでちょっとお話しします。東村山市役所環境部では、富士見町の市営住宅にごみ処理機を設置しております。管理は自治体で対応する。そして、これまでに実験によるさまざまな結果というのが出ていますので、読みたいと思います。これまでごみ問題に関心がなかった人も、実験に参加する過程でごみ問題や環境問題の関心が高まった。生ごみの分別を行うことにより他のごみの分別もよくなり、さらに、全体のごみ量の減少につながった。燃やせるごみのカラス等による被害がなくなった。集積所がきれいになった。導入困難な世帯への援助があらわれたことや、ごみ投入時の会話や協力などにより地域住民のコミュニケーションづくりに大いに役立った。機械の管理等を自分たちで行うことで自治意識が高まった。──これは、最後が一番いいですね。行政が先頭に立って実施したことにより、行政に対する信頼が高まったということになっております。また、東村山市では、小学校にまた1基取りつけております。東京都練馬区でも小学校、中学校、そのほか奈良県、大阪府、和歌山県、市営住宅につけているものもございますので、少し御検討願いたいと思います。  それから、公用車、バス、交通部のことに対してですが、私が今回沖縄に行っていろんなことを聞いたり見たりしてまいりましたけれども、EMZというもの、それからEMZのセラミックというものを使うということで、乗用車の排気ガスが10分の1になるというデータが出ておりますので、お知らせします。  平成8年9月、日産ローレル、走行キロ6万8000、1酸化炭素が0.3 %から0.02%に、炭化水素が170 ppm から8ppm に──これは黒石日産車検場でとったものです。それから、これは中沢、平成8年10月、日産セフィーロ、走行キロ12万6000、1酸化炭素が0.9 %から0.03%に、炭化水素が490 ppm から6ppm となっております。それから、ディーゼルもありますけれども、きょうはとめます。いろいろこういうことで排気ガスが10の1になるということで、交通部の方でも少しお考え願いたいと思います。  また、さらに一般的なことで、ストーブの灯油等にそのセラミックを入れますと、充満するにおいが消えますので、これもまた知っておいた方がいいと思います。  それから、スポーツプラザについて明確な答弁をありがとうございます。ぜひ早期着工、早期建設をお願いしたいと思います。  施設入居、入所待機については、さっき一般質問で言いましたように、いろいろ高齢になりますと心配して病気になってしまうということもありますので、ぜひ早期に入所させるように努力をお願いしたいと思います。  それから、新年度予算の環境浄化調査費について、本当にありがとうございました。おかげさまで合浦公園をきれいにしていただいて、本当にありがとうございます。いろいろきれいになったとか状況とかとありますけれども、見た目だけでは非常にきれいになりました。中身の問題についても、そういうことでいろいろ調査費をつけていただきたい。また、ほかの河川等も非常に汚くなっております。県の10年の白書という、12月3日の県が10年度版環境白書の発表の中でももうこういうものを重視しなきゃいけないということを言っております。  それから、10月23日の東奥日報にも、海中の泥からビブリオ菌が検出。我々がまだわずかしか汚くないなという感じでなく、もう非常に危険な状態になっておりますので、ぜひいろんなところを調査するために調査費をつけていただきたいと思っております。  それから、市職員の健康管理についてですが、青森県庁では職員、県警察職員を対象として、県病から医師がつき、月曜日から金曜日まで午前中だけ日がわりで来ております。ですので、青森市役所にも市民病院がございますので、どうか検討していただきたいと思います。理事の皆様、市職員の皆さんは毎日市民のために一生懸命働き、少しぐらい調子が悪くても病院に行けないと聞いておりますから、ぜひ総務部長、お考えをいただいて、市職員のためによろしくお願いしたいと思います。  要望だけで終わりたいと思います。どうもありがとうございました。 112 ◯議長(工藤徳信君) 次に、10番、小豆畑緑君。   〔議員小豆畑緑君登壇〕(拍手) 113 ◯10番(小豆畑緑君) 無所属の小豆畑でございます。  通告に従いまして、順次質問させていただきます。  10月15日、全国男女共同参画都市サミットが本市において盛会裏に開催され、これまでに男女共同参画都市宣言をしている全国10市1町の首長を初め1900人の参加を集め、宣言後の取り組みや効果について報告されました。さらに、その日から1日置いて、弘前市では全国女性議員サミットが2日間にわたって開催されました。サミットには、公務煩多の中、衆議院からは土井たか子議員、森山眞弓議員、参議院からは浜四津敏子議員、堂本暁子議員、小宮山洋子議員の御講演をいただき、遠く沖縄から北海道まで200 余名の議員と800 名を超える一般の方々の聴講もあり、会場は女性の熱気であふれておりました。  シンポジウム終了後には、21世紀を目前に控え、私たちがつくり上げてきた社会が地球環境の破壊、社会システムの疲弊、経済の破綻と、これまでの社会通念を見直さなければならない大きな転換期を迎えている今、男女共同参画の実現に向けて積極的に行動すること、政策決定の場に女性が積極的に出て活動できる環境づくりに努めることを宣言し、大きな拍手をもって採択されました。  こうして、10月は男女共同参画社会の推進に向けて、県内において大きなサミットが続いて開催され、本県の男女平等参画社会の実現に大きな足跡を残しましたことは記憶に新しいところであります。  さて、11月4日、国においては、男女共同参画審議会から、男性も家族の一員としてひとしく責任を分かち合うべきだとして、家族的責任の明記を柱とする男女共同参画社会基本法について答申がなされ、次期通常国会へ法案が提出される予定であります。また、来年4月より男女雇用機会均等法の改正が施行されるなど、男女共同参画社会に向けた法制度が整備されてきています。  さて、憲法に保障されている人権の尊重や男女の平等は最も基本的な権利ですが、しかし、21世紀を目前とした今なお、社会の中で人権の侵害や男女差別はさまざまな場面で根強く残っています。男は仕事、女は家庭といった固定的性別役割を内在した社会制度や社会慣習は是正されるべきであり、そのためには家庭、学校、地域、職場での男女平等意識づくりのための教育、学習が必要だと思います。家庭においては、封建的な家制度が根強く残っており、家事、育児、介護、冠婚葬祭など日常のあらゆる場面でも、固定的性別役割による男女の不平等が見られます。このような状況の中で、子どもたちは知らず知らずのうちに固定的性別役割を身につけていくのです。  保育所、幼稚園、学校は集団での規範を身につける機会が多いため、伝統的な社会制度や慣習の影響をもろに受けるところだと思います。そうであれば、家庭、学校、地域社会での男女の不平等をなくすため、男女平等教育を推進し、学習の場を提供することにより市民意識啓発の高揚を図るべきだと思います。  男女共同参画2000年プラン、国内行動計画によりますと、平成12年(西暦2000年)度までに実施すべき具体的施策(4つの基本目標と11の重点目標)の中に、男女共同参画を推進し、多様な選択を可能にする教育、学習の充実が盛られており、男女共同参画社会の形成という現代社会の課題を踏まえ、人権意識に基づいた男女平等観を醸成するため、学校教育全体を通じて男女平等についての指導を充実することとしています。  また、あおもり女性プラン21によると、学校においては教育活動全般を通して男女の平等、相互の理解、協力についての教育を推進しつつ、技術家庭科の男女共修、性や人権教育の充実、また子どもがそれぞれの個性と能力に応じた人生を主体的に選択できるよう、男女平等観に立った進路指導が行われているようです。しかし、これの指導に当たる教職員に対して、男女平等に関する研修をどのように考えているのでしょうか。また、児童・生徒に対して、男女平等の意識啓発をどのようにお考えでしょうか、お尋ねいたします。  先日、小学生のための福祉読本「共に生きる」を見せていただきました。障害を持つ人への理解を深めるために、障害福祉課が作成したようです。小さいときから人を理解することや思いやりの心を学んでほしいという願いのもとに作成されたようですが、男女平等社会の実現に向けて、児童・生徒のための副読本または小冊子を考えていただけないものでしょうか。  ほかにも、本市では、水道部では「青森の水道」、交通安全対策室では「交通安全」、清掃管理課では「クリーンアップ青森」と、副読本の作成がなされているようです。  オスロの教育協会研究省で見せていただいた男女平等の教科書は、粗末な紙質でしたが、挿絵がたくさん挿入され、十数冊に分けられた内容は、日ごろ私たち女性が社会的慣習で何の疑問も抱かず自然に受け入れていたことが、実は男女平等の立場で見てみると、あれもこれもと気づかせてくれるものばかりでした。ぜひこの小冊子づくりについて御一考いただきたいと思います。  次に、心の教室相談員についてお尋ねします。  この9月より市内中学校に配置されている心の教室相談員による相談状況をお知らせください。  2つ目に、心の教室相談員とスクールカウンセラーや市教育研修センターの相談室、適応指導教室との連携はどのようになっているのか、お知らせください。   〔議長退席、副議長着席〕  3つ目に、心の教室相談員が中学校に配置されていることで、保護の中には相談したい人も出てくると思います。もっと積極的に保護に知らせるべきだと思うのですが、いかがでしょうか。  次に、児童の虐待についてお尋ねいたします。  近年、児童や家庭を取り巻く環境の変化に伴い、親の虐待によってとうとい命が奪われるなど痛ましい事件が多発しております。厚生省の報告例によりますと、全国の児童相談所に寄せられた子ども虐待の相談件数は、平成4年度1372件、平成8年度4102件、平成9年度5352件に上り、著しい増加の一途をたどっております。この数字は氷山の一角にすぎず、未発見の虐待に苦しんでいる子や、死に至るかもしれない恐怖に恐れおののいている子が今も放置されていることを思うと、心が痛みます。  11月30日付の朝日新聞によりますと、子ども虐待は、いじめと同じ現代文明病であると言われています。被害を受けている子は、自分の意思を表明できない幼い子どもたちが多く、しかも密室化した家庭で行われるために、なかなか発見が難しいのです。虐待が放置されると、人格形成期にある児童の心身に重大な影響を与え、将来、いじめや虐待の加害になったり、粗暴犯罪や精神障害を増加させたりと、児童福祉の観点から看過しがたいものであり、早期発見、早期対応が特に重要です。  虐待のタイプとしては、1つとして身体的虐待。殴る、ける、投げ落とす、首を絞める、たばこの火を押しつける、おぼれさせる、逆さづりにする、毒物を飲ませるなど、子どもに対する身体的な暴力が挙げられます。  2つ目に性的虐待。子どもに性交したり、性的行為を行うことです。父親が娘を対象とすることが多く、兄が妹にと、兄弟の間で起きることもあります。  3つ目に心理的虐待。おまえなんかどうして産んだんだろうねなどと言ったり、子どもからの働きかけを無視したり、拒否的な態度で子どもの心を傷つけます。  4つ目に放置、保護の怠慢。家に監禁する、登校させない、重大な病気でも医者に連れていかない、十分な栄養を与えない、ひどく不潔なままにするなどです。親がパチンコに夢中になり、車の中に放置した乳幼児が熱中症で死亡したり、誘拐されたりする事件も保護の怠慢なのです。  次に、青森少年院生の作文を読ませてもらいます。原文のままです。  私は昔から家族が大嫌いで、家族の誰にも心を開こうとはしませんでした。特に父親が大嫌いで、一緒に生活していた時は、会話という会話をした事がありません。母親もいつも父親の味方をしていて、私は家にいても孤独を感じていました。そんな生活でしたので、両親が離婚した時はとてもうれしくて「この生活から開放される。」と叫んだほどです。しかしすぐに義父が一緒に生活するようになり、義父との生活も父親との時とあまり変わりませんでした。今でこそ手紙のやり取りをして、自分の思っている事を素直に伝えて理解してもらおうと努力していますが、長い間かけて作った家族との溝はそう簡単には埋める事はできません。しかし今こうして少年院に入院して、家族と遠く離れてみて、いかに家族が大切なものか、気がつく事ができました。  私が小さい頃から父親というのは、妹に対しては可愛がるのですが、私に対しては何かしら文句をつけて暴力を振るってきました。部屋にゴミが落ちていたり、庭の雑草が伸びていたり、そんな事で父親に暴力を振るわれ、時には木刀や竹刀で殴りつけられ、病院に連れて行かれた事もありました。私が小学生の頃には、母親も妹も止めに入ってくれていましたが、私が中学生になると止めに入ってくれなくなり、父親にやられるがままでした。  そして、私は家族の誰一人にも心を開こうとはせずに、ただ言いなりになって過ごしました。  クリスマスの時サンタクロースへの願い事として「家族を新しくして下さい」と頼んだ事があります。そう思ってしまうのは父親に原因があったからだと思っています。私はそんな生活が嫌で、何度も家出をしましたが、全て失敗で終わりました。  自殺をしようと考えた事もあり、屋根から飛び降りてみたのですが、下が芝生だったため軽いケガで済みました。結局、父親の暴力に対する気持ちを非行に走ることでまぎらわしていました。  同級生をいじめたり、暴走行為をしたり、タバコやシンナーを吸ったりして、家での気持ちを忘れようとしました。父親が家にいる時には、一歩も外に出してはくれず、友達と遊ぶ事も全く出来ませんでした。しかし妹は私と違い好きにやらせてもらえていて、父親の私と妹への接し方は180 度違いました。「本当は実の子ではないんじゃないか」と真剣に悩んだ事もあり、「子供相談所」に電話した事もあります。  中学を卒業して高校生になった頃には、父親は私を全く相手にしなくなり、家にいても会話どころか顔を合わす事すらありませんでした。もう、この頃には父親のことを家族とは思えなくなってしまっていました。そして、私の高校退学の後に両親は離婚しました。  私は両親が離婚して、母親と妹と私の三人だけなので、男である私が家族を支えていくんだと、責任を感じていた矢先に義父が家族に加わりました。私は義父がすぐに家族に加わったので、言いようのない気持ちになりました。「母親はこの人と一緒になりたくて離婚したのか」と母親に裏切られた気がしました。それ迄は母親が父親と離婚したのは私が母親に「あんな男とは一緒に生活出来ない」と言って、それを聞き入れてくれたからだと思っていました。その事が頭から離れなくて、義父とも上手く生活する事が出来ませんでした。結局、義父も父親と同じで、口よりもまず手がでる人でした。しかも義父は暴力団の組長という事で暴力の度合いが激しく、本当にあらゆる物で殴られ、起き上がる事が出来ないほどでした。  私の目には、義父は恐しい存在として映っていました。私は義父との生活が耐え切れなくて17才の時に家を飛び出しました。義父と一緒に生活していた時は、暴力団の組長をしている義父を、最低な人間だと思っていました。しかし、家を飛び出した後、私も暴力団に関わってしまい、義父と同じ立場となりました。  この後、まだ続くのですが、省略させていただきます。こうして少年の非行はだんだん深くなっていったということです。  児童虐待を発見したり、その疑いを持ったときには、子どもの命を守り、権利を守るために福祉事務所や児童相談所へ通告するよう児童福祉法第25条に規定されているのですが、児童相談所に通告して、後で自分が通告したことがその家族に知られると困るとか、もし虐待でなかったらどうしようと思い悩む人も多いと思います。しかし、通告を受けた児童相談所等の職員は守秘義務がありますし、近所との交際もなく、子育てに悩み、子どもが言うことをきかないとか、しつけのつもりが大きな暴力や死に至る激しいせっかんをしているなど、その背景には、経済的にも年齢的にも生活基盤が固まっていないなど問題のある家庭も多いようです。児童相談所に通告される以前に、虐待の加害としての親へのケアも配慮していかなければならないと思いますし、また、虐待を受けている子どもに対しても、自分から訴えるよう広く呼びかけていくべきではないかと思います。  先ほどの作文の少年のように、虐待されていた少年が警察に駆け込んでも、警察では親を呼んで、親子仲よくするようにと説諭して帰しているようです。どうぞそんな目に遭っている子どもたちの駆け込み寺のような存在として、児童相談所の存在価値を敷衍してくださるようお願いいたします。  最後にお尋ねします。  本市における児童虐待の件数とその内容、さらにその対応はどうなっているのか、お知らせください。  以上で質問を終わらせていただきます。(拍手) 114 ◯副議長(工藤豊秀君) 答弁を求めます。池田教育長。   〔教育長池田敬君登壇〕 115 ◯教育長(池田敬君) 小豆畑議員の男女共同参画社会実現に向けての意識啓発、それから研修について、関連がございますので一括してお答えを申し上げます。  議員、御指摘の男女共同参画社会実現に向けての意識啓発につきましては、平成9年第1回定例会一般質問で杉村議員に御答弁申し上げましたとおり、これからの社会は男女が互いに協調し、認め合いながら、よりよい社会を築いていくことが重要であり、その根底には人間尊重の精神がなければならないことは言うまでもないと考えております。教育は、教育基本法の中で述べられておりますように、最終的には人格の完成を目的としております。そのためには、学校教育のあらゆる機会を通して人間尊重の精神をはぐくむことが重要であると考えております。したがいまして、子どもの人格を認め、一人一人のよさを生かす教育活動を通して、男女がともに協力しながら学び合い、互いに高め合っていくことが大切であると考えております。  このような教育活動を一層推進させるためには、まず、すべての教師が経験の差や男女にかかわらず、ともに教育実践としての連帯感を持って子どもを見、子どもを語り、子どもの心をはぐくむ教育活動ができる学校経営が重要であると考えます。  議員、お尋ねの男女平等に関する研修につきましては、これまでも性に関する指導を研究委託し、各小・中学校にその成果を拡大することによって男女平等の規定である人間尊重の精神の涵養を積極的に取り組んでまいりました。また、小学校には、今日的な教育課題の中から人権に関する指導の研究を委託し、平成11年度には公開発表を行うことになっており、その中で、男女平等に関する研修の場となるようにしております。  さらに、児童・生徒への男女平等の意識啓発につきましては、人間尊重の精神と生命に対する畏敬の念を培う道徳教育や、異なった学年の交流を初め、男女共同の活動を展開する特別活動及び技術家庭科の共通履修や社会科における男女平等を要素とする基本的人権の学習など、各教科等及び各学年相互間の密接な関連のもとに、全教育活動を通じて進めていくべきものと考えております。  いずれにいたしましても、教育委員会といたしましては、今後とも男女平等に関する教職員の研修や児童・生徒への男女平等の意識啓発に向けて、人権にかかわる指導の充実を図り、根気強く努力してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。 116 ◯副議長(工藤豊秀君) 学校教育部長。   〔学校教育部長北山翔士君登壇〕 117 ◯学校教育部長(北山翔士君) 小豆畑議員の心の教室相談員について、3点の御質問に順次お答え申し上げます。  初めに、心の教室相談員による相談状況についてお答え申し上げます。  心の教室相談員は、生徒たちの悩み、不安、ストレス等を和らげることができる第三者的な存在となり得るを中学校に配置するという趣旨のもとに、本年度の2学期から市内中学校20校のうち、スクールカウンセラーの配置されている学校と3学級以下の学校を除く16校の中学校に配置しているものであります。  その相談状況につきましては、9月は377 人、10月は327 人であり、2カ月間で704 人の生徒が相談を受けております。その相談内容は、不登校に対する相談が一番多く、次いで学習に関する悩み、進路に対する相談、友人関係、学校生活に関すること、部活動に関することなどの相談となっております。また、家庭の問題や異性に関する相談などもあり、その相談内容は多岐にわたっております。なお、雑談と分類される例も多くあり、心の教室相談員が生徒にとってよき話し相手になっていることがうかがわれます。  また、保護が学校に来て相談を受けている人数が、9月では17人、10月では29人であり、合計46人となっております。また、その内容は、主に不登校や素行についての相談となっております。なお、心の教室相談員が家庭を訪ねて訪問相談をしているケースが、9月は29件、10月は31件であり、合計60件となっており、そのほとんどが不登校の生徒に対する相談となっております。  次に、心の教室相談員とスクールカウンセラーや市教育研修センターの相談室、適応指導教室との連携はどのようになっているのかということについてでありますが、教育委員会といたしましては、青森市の一貫した教育相談体制の強化充実を図ることから、学期に2回、各学校に配置している心の教室相談員を招集し、連絡会議を開催しております。心の教室相談員の主な職務の中に、市教育研修センター教育相談室との連携も盛り込んでいることから、心の教室相談員連絡会議は、各学校の心の教室相談員のほか校長、担当教員、教育研修センター教育相談員、スクールカウンセラー及び教育委員会事務局で構成し、各学校の活用状況やカウンセリング等の情報交換等を通して、学校における心の教室相談員の効果的な活用とそのあり方について研究し、連携を深めているところであります。  最後に、心の教室相談員が中学校に配置されていることをもっと積極的に親に知らせるべきではないかということについてでありますが、心の教室相談員連絡会議や学校訪問等での情報によりますと、各学校では保護向けに心の教室相談員配置の趣旨や相談内容及び相談時間等を盛り込んだお知らせを配布したり、参観日に相談員を紹介するなどして普及啓発に努めております。その結果、保護が学校に来て相談を受ける人数が46人となってあらわれているものと考えております。  また、学校によっては、生徒指導部の中の教育相談担当に位置づけるなどして、休み時間等に校内巡回をしながらの生徒への声がけや触れ合い、気軽な相談活動、保健室登校や学校の相談室で学習している生徒の支援、市教育研修センター教育相談室へ来室している生徒、保護への支援などのほか、地域の民生委員や駐在所などとの情報交換など、心の教室相談員が活動しやすい体制を構築している途上でございますので、御理解の上、御支援くださるようお願い申し上げます。 118 ◯副議長(工藤豊秀君) 保健福祉部理事。   〔保健福祉部理事板橋盟紀君登壇〕 119 ◯保健福祉部理事(板橋盟紀君) 児童の虐待についてお答えを申し上げます。  御質問は、本市における児童の虐待の件数と内容、さらにはその対応についてのお尋ねでございます。お答えいたします。  青森県中央児童相談所によりますと、近年、都市化の進行や核家族化により、家庭が地域等から孤立しがちな状況にあり、子育てに悩む母親等がふえ、子どもに対する虐待の件数が増加していると聞き及んでおります。  本市における虐待件数につきましては、平成6年度は5件、平成7年度は7件、平成8年度は10件、平成9年度は28件となっており、平成9年度におけるその内容は、身体的暴行が10件、性的暴行が1件、養育放棄及び怠慢が17件となっております。本市福祉事務所における児童相談については、所内に家庭相談員、母子相談員、婦人相談員を配置し、対応しており、さらに市内には児童員、主任児童員、子育てメイトが地域での児童相談に対応しております。平成9年度の福祉事務所における児童相談件数は5件で、その内容は、主に父からの母子に対する心理的、身体的暴行が原因での離婚相談でありますが、児童の虐待にかかわる相談等につきましては、その多くは直接児童相談所へ通報されております。  なお、教育委員会内の教育相談においては、児童虐待相談はございません。  また、人格形成の中で最も重要な時期と言われる幼児期の児童を対象として保育をしている保育所に対しては、施設長研修や主任保母及び保母研修の中で虐待に関する内容も取り上げ、日々の保育業務に当たっております。就学後の児童については、虐待が生じた場合、各学校において事実関係を確認し次第児童相談所に連絡し、対処することとなっております。さらに、保護に対しては、学校行事の際に、虐待の未然防止のための呼びかけもあわせて行っております。  いずれにいたしましても、今後も児童の虐待防止等につきましては、市といたしましても広報等を利用して啓蒙、啓発を図るとともに、児童相談所と連携を図って対処してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。 120 ◯副議長(工藤豊秀君) 10番小豆畑君。 121 ◯10番(小豆畑緑君) 男女平等参画社会の実現に向けて、再質問させていただきます。  教育長さんの答弁と私の男女共同参画の認識がちょっと違うんです。例えば、学校の先生方の間でも無意識に使っていると思うんですが、子どもを監護養育に当たっているのは父母なんですけれども、先生方はよく父兄という言葉を口にします。それから、保護の氏名欄に父兄氏名と書くようになっていたり、それから参観日も父兄参観日とか、母親の存在が全く無視されている状況に何度か出会いました。また、娘の通っていた短大でも、母親の私が役員をしているのに、役員会の案内はいつも父親の名前でした。私は思い切って自分の名前で案内してください、夫の名前だと私は自由に発言できないからと頼んだこともありました。  そういっても、そういう私も子どもを育てる過程で、娘たちには女だからとか、息子には男だからと性差別をして育ててきました。しかし、考えてみると、私もそうやって親から育てられてきたのです。長い間の慣習を変えるためには、やっぱり小さいときから意識的に変えていかなければならないと思います。そういう観点から、ぜひ男女平等の立場で、先ほどお話ししたように副読本をつくるお考えはありませんでしょうか。お考えをお聞かせください。  それから、2番目の心の教室相談員についてですけれども、2カ月間で704 人の生徒が相談を受け、不登校に対する相談が一番多いということでしたが、具体的な内容と、それから件数についてもお知らせください。  それから、相談内容が学校生活に関することが多く、その内容も多岐にわたっているようですが、その相談に対応できる人たちはどんな人が採用されているのでしょうか。具体的に雇用の基準をお知らせください。  それから、児童の虐待についてですけれども、10年前、私が少年院の面接員をしたとき、少年たちに非行に走った動機について聞いたときには、食べる物欲しさから盗みを働いた少年が多かったのです。例えば、離婚して母がうちを出ていき、父と暮らすようになり、初めはお父さんが食事をつくっていたのですが、次第に酒を飲んでうちに帰らない日が続き、冷蔵庫の中の食べ物も食べ尽くしたけれども父親は帰らず、お金がなくて、結局盗んで食べるようになったと、それが非行に走った最初の動機でした。しかし最近は、先ほどの作文の少年のように親の虐待が原因でいじめる側に回り、やがて暴力団員となったりして入院するケースがふえています。暴力からは夢や希望は生まれません。暴力がもたらすのは恐怖、絶望と反抗、そして人格破壊です。学校においては、特に低学年の子どもたちに虐待について相談するよう、児童相談所の処置方について御指導よろしくお願いいたします。  虐待については、特に近隣からの通報が大切であります。また、通報の多くは学校、地域からだと思いますので、その協力が得られるよう、広報活動を丁寧に進めてくださるように、これは要望にとどめます。お願いします。 122 ◯副議長(工藤豊秀君) 教育長。 123 ◯教育長(池田敬君) 小豆畑議員からの、男女平等の意識を啓発するために、児童・生徒用の副読本をつくる考えはないかということでございます。  今後、関係部局と検討してまいりたいと考えてございます。 124 ◯副議長(工藤豊秀君) 学校教育部長。 125 ◯学校教育部長(北山翔士君) 小豆畑議員から、心の教室相談員について2点の再度の御質問がありました。  1点目は、相談員が配置されました16校で、2カ月間に704 人の生徒からの相談件数がありましたが、その相談内容と具体的な件数を示してほしいということでありますが、まず主な相談内容と人数ですが、不登校に関する相談が230 件、学習に対する悩みが93件、進路相談が56件、友人に関係する悩みが47件、学校生活に関する相談が28件、部活動に関する悩みが22件、家庭生活に関する相談が22件、雑談的な内容が175 件となっており、また異性問題等その他が31件、計704 件となります。
     不登校に関する相談については、保健室登校や相談室登校、あるいは休みがちな生徒に対して相談のチャンスを意図的につくるなどして相談に乗っているようでございます。また、進路、友人関係等の問題がきっかけとなって長期の休みにつながることが多いので、早期発見、即時対応ができるよう、先生方と連携を密にしながら相談活動に当たっております。  ただ、子どもたちの相談内容をもう少し具体的に見てみますと、例えば部活動では、一生懸命練習してもなかなか選手になれないというジレンマ、あるいは家庭生活において口うるさい親に対する思春期特有の反発など、その内容はさまざまですが、中学生として、これはだれもが経験するような、そしてだれもがクリアしていかなけばならないような内容が多いことも事実であります。  2点目は、心の教室相談員が生徒の悩みに具体的に対応できるような人材となっているのか、その雇用についてということですが、心の教室相談員の選定に当たって、相談の対象が生徒とその保護であることから、相談内容が学校生活に関することが多いのではないかということから、推薦の観点を設けておりました。1つには、社会的な問題ともなっている不登校の問題が学習、進路、部活動、学校生活、友人関係等の悩みがきっかけとなっていることから、それらの相談に対して具体的な事例を持ち、将来の見通しを持って相談に乗れるような人材であること。2つには、学校や地域の事情に明るく、町内会長さんや民生委員ともコンタクトが容易な人材であること。そして、何よりも生徒や保護の希望に応じて気軽に相談できること。人望のある人材であること。これらのことを踏まえて、教職経験の中から選定いたしました。具体的に申しますと、校長先生経験が10人、教頭経験が2人、一般教諭経験が4人となっております。  以上であります。 126 ◯副議長(工藤豊秀君) この際、暫時休憩いたします。   午後5時39分休憩      ──────────────────────────   午後6時開議 127 ◯副議長(工藤豊秀君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、27番三上武志君。   〔議員三上武志君登壇〕(拍手) 128 ◯27番(三上武志君) 社会民主党・市民連合の三上武志でございます。通告の順に従いまして、早速一般質問に入らせていただきます。  第1の質問は、中央1丁目で発生いたしました火災についてでございます。  青森市における火災発生状況を見ますと、この10年間の火災発生件数は昭和63年の68件を最高に、おおむね減少傾向にあるようです。けれども、最近の3年間は平成7年36件、8年43件、平成9年50件と逆に増加傾向になっております。徹底した防火に関する市民啓蒙が求められます。  また、この10年間の主な火災発生原因の内訳を見ますと、コンロによる火災発生が30件で5.8 %、ストーブなどからの出火は65件、12.5%となっており、2つを合わせると95件、全体の約2割近くに及んでおります。これから迎える厳しい冬、火災発生を未然に防ぐためにも、消防署、青森市が協力し、防火啓蒙に努めていただきますようお願い申し上げます。  特に目を引くのは、この10年間の火災発生原因のうち、放火または放火の疑いによる火災の発生が大変に多いことであります。この10年間でその数86件、16.5%にも及び、火災原因の第1位となっているのであります。不況の長期化により、働くこと、生活することへの不安とストレスが増大していることにも1つの原因があるとも言えないでしょうか。これらに子どもらの火遊びなどの火災原因を加えると、2割にも及んでいるのであります。数字だけで正確な分析ができるわけではないでしょうが、学生の隠れたばこ、子どもの火遊び、いたずらなど管理の行き届かない場所は特に警戒が必要であり、放火や不注意による火事や犯罪の温床にしてはなりません。  11月8日0時過ぎ、正確には7日夜11時過ぎに発生したと思われる中央1丁目、旧線路通り付近での火災は、スーパー日新屋中央店や民家などが全焼となる大きな被害を生み、地域住民の目に火災の怖さを焼きつけました。問題は、火災原因であります。警察や消防署の調査によれば放火とのことであり、その発生場所はいわゆる空き小屋とされております。私の調査によれば、その建物の所有はA氏、土地所有がB氏、いずれも近くには住んでいないのであります。明らかにその建物の管理、責任の所在があいまいであり、大きな問題を残したのであります。また、その空き小屋に隣接しているCさん宅では、以前建具屋をやっていたこともあり、乾燥した木材をその近くに無造作に放置をしていることもあり、地域住民の一層の不安となっておりました。  こうしたことから、地元町会では何回かにわたって消防署や警察に対して、小屋の撤去を含めた指導、対策を求めていたのであります。この付近は金曜日、土曜日にもなると暴走族が走り回り、学生らがたむろし、地域住民は口々に火災や犯罪の不安を語り合っていたのであります。行政や警察が、その空き小屋は個人の財産であるとして、何の具体的対策も施していないとすれば、どうして市民の生命や財産を守ることができるのでしょうか。地域住民の指摘、不安が結果的に現実のものとなってしまったのであります。ぜひ今回の事件を教訓にし、市内に同様の実態がどれだけあるのか、その対策をどうするのか、十分な検討が必要ではないかと思うのであります。  そこで質問いたします。  その1は、11月8日未明発生いたしました中央1丁目の火災に関し、その被害状況と火災発生原因について改めてお聞かせください。  その2は、かつてから町会で問題とされていたいわゆる空き小屋に関して、防災、防犯対策はどのように行われてきたのか、お聞かせください。  第2の質問は、インフルエンザ対策についてであります。  この世界には無数のウイルスが存在しておりますが、その中でも呼吸器のウイルス病としてインフルエンザは余りにも有名であります。15世紀のイギリスで星の配置が変わると、天空からインフルエンス、つまり感応力が働いて、何か得体の知れない不気味な霊感が地上に下り、人々は高熱とせきに襲われると信じられておりました。インフルエンザという言葉は、このインフルエンスに起源を持つと言われております。  インフルエンザウイルスの怖さを一躍世界じゅうに知らしめたのはスペイン風邪であり、1918年のことでした。当時、第1次世界大戦の真の勝利はインフルエンザであると称されました。参戦したアメリカ兵士の80%がインフルエンザに襲われて死に、ドイツ軍も多大な被害を受けました。西部戦線を拠点に暴れたスペイン風邪ウイルスの嵐は野火のように世界に広がり、全世界の死者は2400万人に達しました。我が国でも人口のおよそ50%がこれに取りつかれ、40万人近くの人が死亡いたしました。それ以来、人類は1958年のアジア風邪、68年の香港風邪、そして1977年のソ連風邪を体験をいたしました。今日でもソ連風邪、香港風邪は健在であり、これにB型ウイルスを加えた3種のインフルエンザ時代を迎えております。  インフルエンザは流行性感冒とも呼ばれ、膨大な人々を巻き込んで流行することに特徴があり、それも厄介なことに冬期間がそのシーズンとなっています。タイ、マレーシア、フィリピンなどの亜熱帯地方にもインフルエンザは流行しますが、時期は5月から7月に集中し、大流行はしないとされています。これは雨季のシーズンは湿度が高いために、空気中に飛散したウイルスは水滴となって地面に落ちてしまう。こうした気象条件が大流行にならない原因のようであります。ウイルスが好むものは低温と低湿度、そして人間たちの密集する場所。温帯地域から北の国々では11月から翌年2月ごろまでがウイルスにとってまさに絶好の季節であります。夏の間、細々との息絶え絶えに生き延びてきたウイルスは、秋になると息を吹き返す。とりわけ窓を締め切り、乾燥した学校の教室は絶好のターゲットだ。若々しい細胞集団の学童たち、教室という小さい箱の中で1日の大半をともにする学童たちは、インフルエンザウイルスの最も好むところだ。また、抵抗力の極めて弱いお年寄りが集団で過ごす老人施設は、これまたインフルエンザウイルスの絶好の働き場所だ。  昨年度大変な流行を見せたこのインフルエンザは、ことしの1月20日、福地村福地中学校に始まり、3月20日、三厩村三厩中学校で終息をいたしました。県内の小・中・高校、養護学校、幼稚園の中での調査では、罹患数2万9961名、休校や学級・学年閉鎖などの措置校数は315 校にも及んでいます。臨時休業は全校の24.4%、学年・学級閉鎖した学校は全体の26.8%であり、県内でこのインフルエンザで死亡した人も出てしまいました。  ただ、インフルエンザはその予防策に完全なものがないとのことで、定期予防接種の指定から外れ、臨時予防接種の指定疾病となり、平成6年からはこれからも外されました。努力義務、つまり、受けた方が望ましいというものになりました。そのために医療機関などからの報告義務がなくなり、国民全体の流行、罹患数の実態が把握できないのが実態であります。  他のウイルスも同じであるように、このインフルエンザウイルスも根本的な治療法はありません。ウイルスに殊のほか効く薬が発見されたにもかかわらず、ウイルスは正常な細胞内器官を利用して増殖する仕組みがあるために、その薬はウイルスだけではなく正常な細胞まで破壊しかねず、実用化ができないということであります。  通常的には、インフルエンザウイルスは水と石けんに弱いという性質であることから、手洗いやうがいの励行が大切ですが、やはり予防のよりよい方法はワクチンの接種であります。強制や義務とはなっていないとしても、最良の予防策であるワクチンの接種を、手洗いやうがいの励行とあわせて宣伝を徹底することが望まれます。ことしも大流行を予想する医師も少なくないと言われる中、インフルエンザの予防対策を万全に図ることを求め、以下質問いたします。  その1は、昨年度大流行したインフルエンザによるいわゆる集団風邪の発生について、休校、学級・学年閉鎖などの実態はどうであったか、お示しください。  その2は、これに対する市の対策はどのように行われたか。  その3は、ことしも大流行を指摘する医師もいるようですが、今冬における対策に関する考え方はどうか。特に老健施設、学校、保育所などでの組織的対策が必要と思うがどうか、お聞かせください。  第3の質問は、雇用対策についてでございます。  11月2日付デーリー東北、「揺らぐ雇用 第2部・失業の周辺で」「ゲンさんの目」の記事から紹介をいたします。  「朝なんか、ここ8時半から開ぐのさ、8時ってば来て、失業がたむろしてるべ。全然減らねえよ」。4月から毎日のように職安に足を運んでいる人がいる。50代後半とみられる元水道工のゲンさん=仮名=。昭和から平成と、八戸地域の厳しい雇用の現実を目の当たりにしてきた生き証人でもある。  「前まで(求人の年齢上限が)45だったのが、どんどん下がって今は35」「常用雇用でも社会保険がなくて、(賃金が)安いのばっかり」「求人が1人出はっても、何十人も行ぐべ。面接でひっ掛がるのよ、おらんどの年代は」。早口でまくし立てると、周りにいた人たちがウン、ウンとうなずく。すっかり職安の顔だ。  ゲンさん自身、失業を経験するのは今度で3回目だ。1回目は第1次オイルショック時、31歳のころだった。当時は地元でも大手の鉄鋼会社に勤めていたが、転籍に引っ掛かり、家族の反対もあってやむなく退職した。2回目は昭和60年代の円高不況。そのたびにアルバイトでしのいできたが、今回ばかりはそのアルバイトさえない。「今の不況はただの不況でねえよ」とため息を漏らす。前は水道関係の仕事をしていた。仕事量が減り、そのうち、会社ぐるみでのいじめが始まる。自己退職させるためだった。「我慢してたら、今度は私生活まで口を挟んできて。わあにしても、今まで国を支えてきた部分があるべさ。まじめにせこせこ働いてきた人間をよ、仕事がなぐなったからってな」。何とか会社都合退職まで話を持っていき、結局2年半勤めて辞めた。  今考えると、本当に自分は巡り合わせが悪かった。若いころ、転籍を断ったのが人生の分かれ目になったと思う。「ちょっと前に、転籍に応じて静岡の工場さ行った昔の仲間に会った。あいつらはいいよなあ。工場は閉鎖されたけど、退職金がっぱりもらって。でも、まあそれも人生さ」たばこを吸い終わり、周りの人垣が少なくなったころ、ゲンさんはポツポツと語ってくれた。「本当は職安さいたぐねえのせ。毎日来たぐねえのせ。でも、そろそろ雇用保険が切れる。蓄えも全然ねえし。今失業すれば本当に大変だよ」  八戸公共職業安定所によると、9月の中高年の新規求職数は459 人、有効求人倍率は前月と同じ0.10倍。仕事を選ばないという条件で、100 人に10人しか就職できないという厳しい状態が続いている。  これは八戸の労働の報道でありますが、我が青森市とて同じ実態ではないでしょうか。全国的に見ると、9月の完全失業数は295 万人、4.42%にも及び、これは米国男性の失業率4.2 %を抜き、我が国は大失業時代を迎えております。しかし、その実態はこの数字をはるかに超えるものがあると言わなければなりません。完全失業とは、月末の1週間に1時間も働かず休んでいたとされ、生活のために少しのバイト、手伝いでもすれば完全失業ではなくなります。まさに統計という数字のトリックではないでしょうか。  また、有効求人倍率は平成9年では0.43倍であり、雇用受け入れ数が求職の半分にも満たない実態です。県内的にもことし6月時点で0.27倍と全国平均を大きく下回り、沖縄県に次ぐ全国ワースト2位の定番となってしまいました。さらに、新規学卒の有効求人倍率を見ると、7月末の状況で高校卒業予定1万9236人中7113人が就職を希望、うち県内求人数は1417人と、昨年比43%減、県外では3631人、昨年比20%減となっております。県商工会議所連合会の会長は、昨年は高卒の雇用に協力しようとする事業所が半数はあったが、ことしはあっても数件。先行きが不透明なせいか、新規雇用を考えていない事業が目立つと述べています。  こうした中、国が雇用促進のために特定求職雇用開発助成金を初め35にわたる給付制度を実施。県では単独事業として市町村と協力して若年雇用奨励金事業を実施し、雇用の促進に努めています。また、我が青森市は、雇用対策協議会や学校らと連携し、雇用促進懇談会を開催。職場見学会、企業ガイドブック、就職情報の発行など多くの努力をしております。しかし、現状の雇用状況は極めて厳しいことに変わりはなく、国が抜本的な対策、テコ入れを行わない限り、展望は開けません。青森市としても、国、県への一層の働きかけを強め、できる限りすべての対策を施しながら雇用の拡大に努めていただくよう要望し、質問をいたします。  その1は、最新の有効求人倍率について、全国、県、そして東青管内における現況をお示しください。  その2は、青森市として行ってきた諸対策について、また今後の抱負や考え方について、県への要望を含め、改めてお示しください。  以上でございます。  市長を初め理事の皆様には何とぞ誠意ある御答弁を賜りますようにお願い申し上げまして、私のつたない一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手) 129 ◯副議長(工藤豊秀君) 答弁を求めます。総務部理事。   〔総務部理事馬場功介君登壇〕 130 ◯総務部理事(馬場功介君) 三上議員からの11月8日未明発生した中央1丁目の火災についての2点の御質問でございますが、関連がございますので一括してお答えを申し上げます。  まず最初は、被害の状況と発生原因についてでございますが、この火災は平成10年11月8日午前0時10分ごろ、中央1丁目18番2号の非住家から発生し、住宅2棟、非住家3棟及び店舗1棟が被害を受け、1世帯5名が罹災したものでございます。消防本部では、火勢が強かったことから、延焼の拡大を防止するため消防車両20台を出動させて消火活動を行ったところ、深夜にもかかわらず、幸いにして死傷は発生しなかったものでございます。  この火災による建物焼損被害につきましては、全焼が住宅1棟、非住家1棟及び店舗が1棟で、半焼は非住家1棟、そのほか軒下の一部焼損と窓ガラスが破損した住宅1棟及び非住家1棟で、焼損面積は延べ1041.37 平方メートルとなっております。また、付近に駐車していた普通乗用車と軽貨物自動車がともにその一部を焼損しており、被害の総額につきましては9279万2000円となっております。  なお、この火災の発生原因につきましては、警察と合同で調査しているところでございますが、まだ原因の判定が出ておりませんので、御理解いただきたいと思います。  次に、町会で問題にされていた空き小屋などに対する防災対策はどのように行われてきたかとの御質問にお答えを申し上げます。  火の使用に関する制限等につきましては、青森地域広域消防事務組合火災予防条例の第26条第2項において、空き家の所有または管理者は当該空き家への侵入の防止、周囲の燃焼のおそれのある物件の除去、その他火災予防上必要な措置を講じなければならないと規定されております。  消防本部といたしましては、このような空き家を発見した場合や地域住民の方々から通報を受けたときには、これを調査し、関係に対しまして出入り口の施錠や建物周囲の整理整とんなど防火対策上の指導をしております。しかしながら、このたびのような所有または管理者の所在等が不明の場合には、私有財産にかかわることから、その対応に苦慮しているところでございます。  火災予防につきましては、春、秋の火災予防運動期間中の防火指導を初め1年を通じて防災広報及び防災パトロールを実施して、防災意識の高揚を促進しておりますが、今後ともなお一層市民の方々からの身近な防災情報の収集を行い、火災のない、明るく住みよいまちづくりのため努力してまいりますので、御理解をいただきたいと思います。 131 ◯副議長(工藤豊秀君) 学校教育部長。   〔学校教育部長北山翔士君登壇〕 132 ◯学校教育部長(北山翔士君) 三上議員のインフルエンザ対策についての御質問のうち、昨年度大流行したインフルエンザによる集団風邪の発生について、休校、学級閉鎖などの実態はどうであったのかとの御質問にお答え申し上げます。  平成9年度の本市の小・中学校における集団風邪による休校、学級閉鎖等の措置状況につきましては、学校からの報告を整理しますと、初めての発生が平成10年2月7日であり、終息が3月13日。休業日を除いた27日間で総罹患数は、小学校で1230人、中学校で1425人でありました。この間、小・中学校合わせまして臨時休業が2校、学年閉鎖が7校、学級閉鎖が5校、午前で授業を切り上げた学校10校、及び短縮授業、始業時刻の切り下げ、授業カット等の措置をとった学校が9校となっております。  なお、これらの措置はすべて学校への指導のもとに措置しております。御理解賜りたいと思います。 133 ◯副議長(工藤豊秀君) 保健福祉部長。   〔保健福祉部長三上召三君登壇〕 134 ◯保健福祉部長(三上召三君) 昨年のインフルエンザが大流行したが、どのような対策を講じたか、また、ことしも流行すると思われるが、その対策を示せ、こういうお尋ねでございます。お答え申し上げます。  昨年度の断続的な寒波の襲来はインフルエンザの大流行をもたらし、厚生省の発表によりますと、2月20日現在の患者数は全国で114 万人を超えております。県内の幼児、児童・生徒の患者数は2万8248人、青森市内の児童・生徒の患者数は2655人、また、県内における死亡数は高齢1人を含め3人となっております。  インフルエンザにかからないためには予防対策が最も重要であり、これまでもその対策について「広報あおもり」に掲載してきたところであります。平成10年1月15日号の「広報あおもり」には、具体的な予防対策として、1つには、手洗いやうがいをする、2つ目には、十分な休養や栄養に気を配ることなどや、症状が出たら早目に医師の診察を受けること、特に高齢や乳幼児等は注意が必要であることについて掲載し、予防対策の周知に努めてきたところであります。さらに、昨年度からは新たに青森放送のあおもり市政だより、青森朝日放送の青森市民の広場、青森テレビの青森市からのお知らせなどテレビ広報の中でも「インフルエンザに注意を」というタイトルでその予防対策について放映しております。  一方、インフルエンザの予防接種につきましては、33カ所の医療機関の協力を得て実施したところであります。ことしは昨年に比べ気温が下がるなど本格的な冬になるとの報道があり、インフルエンザの流行が懸念されますことから、その予防対策として「広報あおもり」1月号に「インフルエンザに注意を」の掲載を予定しているほか、テレビ、ラジオ等でも市民の健康管理の普及に努めてまいりたいと考えております。  御理解をいただきたいと思います。 135 ◯副議長(工藤豊秀君) 商工観光部長。   〔商工観光部長山上義信君登壇〕 136 ◯商工観光部長(山上義信君) 三上議員の雇用対策についての御質問にお答えいたします。  まず、有効求人倍率につきましては、国、県及び青森公共職業安定所から公表された最新の数値といたしましては、平成10年10月期のものでありますが、全国平均では0.48倍、青森県では0.29倍、東青管内では0.39倍となっており、いずれも前年同期に比べて減少しており、厳しい状況下にあるものと認識しております。  次に、市の雇用対策につきましては、地域の雇用促進を図るために青森市商工業振興条例などにより雇用する事業主に対して直接助成することとしており、具体的には、工場や特定事業所の移設、新設時に従業員を雇用する場合の雇用促進助成金、また25歳未満の若年を雇用する場合の若年雇用奨励金、さらには、身体障害や知的障害の方々を雇用する場合に心身障害雇用奨励金を交付し、新規雇用や雇用の維持に努めてきております。  また、雇用機会の増大、確保のためには地域経済の振興が不可欠でありますことから、これまでも地場産業の振興や企業誘致の推進を図るとともに、市内事業所の運転資金などについての制度融資を行ってきたところであります。さらに、現下の厳しい雇用環境に対応するため、地域雇用促進懇談会や東青雇用開発会議などにより地域が一体となった取り組みを行うとともに、特に就職が厳しくなっている新規学校卒業予定の就職について、直接事業に対して求人枠の拡大や見直しを要請するなど積極的に活動しているところであります。  今後におきましては、これら施策を積極的に推進するとともに、依然として厳しい雇用情勢が続くものと予想されておりますことから、現在国において検討が進められている新たな支援制度などの情報収集とその活用に向けて、国や県、さらには関係団体などと連携を強め、より一層の雇用促進に努めてまいりたいと考えております。 137 ◯副議長(工藤豊秀君) 27番三上君。 138 ◯27番(三上武志君) 三上でございます。  それぞれ御答弁をいただきましたけれども、要望と再質問などについて、順次お話をさせていただきたいと思います。  中央1丁目の火災の件についてまずお話をいたしますけれども、もう少しきちっとした答えが出ると思いました。ちょっと残念であります。まず中身に入る前に、町会から、実は焼けた民家のところの方が、もう既にあそこには──火災で焼け出されましたので、別なところに住んでおる関係で、そのまま焼け跡が放置をされておりました。ですから、焦げた柱などがそのままの状態になっているので、風が吹いたり何かあったときに倒れて危険だということで、町会の方から市の方に要請が出ておりましたけれども、早速対応していただいたということで、どうもありがとうございましたということで、町会が言っておることを伝えさせていただきたいと思います。  それで、私は先ほども言いましたし、答弁の中でもその趣旨を答えてはいるんですけれども、地域の皆さんが毎日のようにあそこの辺は語り合っていた地域なんですよ。つまり、さっき専門的に非住家、住んでいないということですね。行政語が難しくて一瞬考えましたけれども、いわゆる空き小屋なんですけれども、結局、その周りに乾燥された木材が山積みになっていて、いつそこに引火するかわからない。よくあの辺は若い子どもたちがたばこを隠れて吸ったり、出入りが自由にできるような状態になっているものですから、いろんな人がそこにたむろしているわけです。ですから、ひょっとすれば何かがあるんじゃないかということは前から心配があって、大分前から町会から何とかあの辺の処置をしてくれということで、町会は町会として材木を置いている人には撤去をするようにしゃべったり、それでもなかなか動かしてくれないとか、そういう地域でのいろんな対応なり努力はしているんですけれども、個人財産の撤去なりというような対応になると、地元だけではどうにもならない、こういう状況なんですよね。その処置を何とかしてくれということで話はしてきたわけです。  ただ、先ほどの話し方からいうと、私はちょっと不満なんですよね。というのは、新聞にも所在不明、所有不明ということで対策がとれないと言ったでしょう。本当にそうなんですか。私も自分なりに調べてみましたけれども、先ほど言いましたように、昔というのは、例えば借家で借りて、いつの間にかその当時のじいちゃんがいなくなって、経過が息子たちがわからなくて、自分のものになっていることが後でわかって、自分のものに所有登記を変えて、それが問題になって所有を返したとか、そういう登記になっているわけですよ。ただ、よくよく見たら、土地がAさんという人なんですよ。建物はBさんで、実は借金の関係で抵当権設定になったままの状態で今も保存してきている。確かに難しい状況なんですよ。でも、所有不明と言うけれども、土地の所有というのは、これは別にいますよ。私は確認してきましたよ。  だから、私が聞いているのは、その町会のいろんな話を受けて、どう調査をしてきたのか。例えば土地の所有からすれば、建物はわのもんでねえだはんで、燃えたのは建物だから、わは責任、問題ねえと言うかもわからない。それはわからない。だけれども、その具体的なやりとりを含めてどのような形で議論がされて、今現状どうなっているかと、具体的に対策をしなきゃだめだと思うんですよ。  それから、先ほど来言っているように、その地域の中ではさっきから繰り返しているような不安が現実にあるという、そのあるということを前提にしてなっているわけですよね。ですから、少なくとも市内でそういうものというのは、所有不明とか、実際はそこに住んでいないために、なかなか手だてが難しいとかという実態はまだまだあるはずなんですよ。  ですから、今後、今回のような教訓を生かして、このようなことがないようにするとすれば、最低限、市内の全体、全域の中でのそういう実態がどれだけあるかを調査してください、それに基づいてどうしたらいいのかということを具体的に検討してください、こう要請しているわけだ。だから、余りその責任問題だとか指導上の責任を問おうと思って質問したんではないんだけれども、先ほどの話だけだったら、調べたけれども、所有がわからない、はっきりしないからこれはなかなかできない。私たちは困っているという話だから、そういうんだったら、これはちょっとうんとはならねえわけだな。だから、私が言ったように、そういうふうな実態を踏まえて今後どういうふうにするのかということも含めて聞いたんですけれども、そこには十分答えた答弁にはなっていないと私は受け取りました。ですから、その辺についてもう1回その具体的な経過も含めまして、ぜひそれなりの御答弁をいただきたい、こう思っております。  それから2つ目は、雇用対策の方に入りますけれども、大変厳しい就職戦線、雇用の状況というのが市の方も言われたとおりだと思いますけれども、決定的なやつをいわゆる市町村だけでやれるなんていうふうに私は思っていませんけれども、その中で市町村なりにできることも含めて、少し具体的に幾つかのポイントだけに絞って、質問にしたいと思います。  1つは、先ほども幾つかの雇用促進事業に関するもの、若年を雇用する場合の助成金の制度、心身障害などを雇用する場合の奨励金制度などのいろんな助成金、奨励金制度があるということを言われました。それで、例えば県が行っている事業を1つだけ見まして、先ほど言われた若年雇用奨励金事業というのがございます。これは簡単に言えば、新規学卒など若い人たちを企業が雇っていただければ、県の方の単独事業ですので、1人につき20万円相当の助成金を支給いたしますという内容になっているわけです。  ところが、実際、企業の人たちの話を聞けば、使えないというわけですよ。それは何かというと、例えばその会社で定年退職が出まして、1人やめました。その穴埋めとして、新規採用なり、若い人を入れました。この場合、助成の対象にならないんですよ、増員していないということで。こういう厳しい要件の内容がございまして、現実にはなかなか今の厳しい雇用状況の中では難しいという話も企業の中では出ているんです、不満として。例えばこういう問題に関して、この要件の緩和を求めることが必要なのではないかと私は具体的には思っているわけです。そういう意味で、こうした企業からの今ある程度に対してもいろんな具体的な不満なり苦情が私はあると思うんです。  ですから、よりそうした雇用促進をするためにも、こうした制度上の問題、要件の緩和の問題を含めて、こうした実態を市としてはつかんでいるのかどうか、そしてまた、県などへこうした問題を具体的に要望を出しているのかどうか、この辺をまず第1点お知らせをいただきたいと思います。  それから2つ目は、若年退職が多いという問題、大量離職があるということについて少し考える必要があるんじゃないかと思います。これは東奥日報にも出ておりましたけれども、高校を卒業して、県内に就職をした人の中で、4人に1人が1年以内にやめてしまっているわけです。これは1996年3月の数字で書かれておりましたけれども、就職が5109人いるうち、1年以内でやめてしまったのが1537人、離職率約3割ある。ですから、例えば形上、ある学校で100 %就職ができたとしても、これでは何にもならないわけです。企業にしてみても、せっかく無理して雇ったけれども、すぐやめてしまわれると、これでは今後は学校に協力できないという形の不信感も私は出ていると思うんです。  実際、市と学校側のやりとりの中でも出ているようですけれども、求人数が少ないんだから、いろんな言い分も希望もあるけれども、職種をえり好みしていれば就職できない、ちゃんと決断して行けと、こういうふうな指導を学校側がしているのではないか、している実態が多いのではないか。もちろん、最近の子どもはいろんなことを言われていますよね。粘り強くないとか、あいさつができないとか、いろんなことがあって、なかなか職場の人間関係が思うようにいかないといういろんな要素はあるにしても、新聞の言い方で言うと、いわゆる妥協就職という形がもし今のような実態の中でつくられているんだとすれば、このことには若年の大量離職についてはなくならないと思うんです。  そういう意味では、今後の企業と行政なり学校も含めて全体が力を合わせてこの実態を乗り切るんだとすれば、やっぱりその辺のことをどうするかということも真剣に考えていかなきゃならないのではないか、こう思うんですよね。  そういう意味で、こうした実態を1つは市としては把握をしておられるのか。このことに関して、市として学校へどう指導してきているのかということについてまず1つ。そして、こうした離職に至る原因を分析をして、今後にできる限り生かすとすれば、例えば職種ごとの細かい離職の状況を調べて、それを分析をしていくということも1つは今後の参考になるんではないか、こうも思いますので、この辺の調査行動についてぜひ起こすことが必要なのではないかと思いますけれども、この辺についてはどう思うか。これが2点目の問題です。  それから3点目は、八戸の方は確かに青森よりももっと大きな企業があるということもございますけれども、八戸の市役所というのはそういう意味では厳しい雇用対策に対応するための労政課という課がございます。課を挙げていろんな係をつくって、いろんな雇用対策をしているんですけれども、実態上、今の青森市役所の中での係段階だけでの対応では現実には雇用対策まで十分な手が回り切れない、ほかのいろんな仕事をやりながらしかできませんので、そういう意味では体制的に私はこうした厳しい状況に対応できる行政システムになっていないのではないかという気がします。  そういう意味で、仮称ですけれども、労政課などの設置をぜひして、私はこの厳しい状況に対応すべきだと思う。行政改革がいろんな形で提案されていますけれども、行政改革というのは何も縮小していくことだけが行政改革ではありません。必要なところにはやっぱりそれなりの体制づくりをするということが本来の改革の考え方だと思いますので、これについても前向きに検討をしてはどうか、こういうことについてお答えをいただきたいと思います。  最後に、この項ではこれまで私も取り上げてきた中小企業サービスセンターの問題、これも厳しい環境の中でいかに地場の中小零細企業に支援をしていくかという一環としてこれまでもずうっと問題にしてきた課題だと思います。しかし、残念ながら、市長を初め市の皆さんが決断できないうちに八戸に行ってしまいました。ただ、県の方は、県都は青森なので、県都が参加をするという意思があるとすれば、どうぞ2つ目の参加としても結構ですという考え方を持っているということを耳にしました。  そういう意味では、ぜひこれは今すぐ返事をしろというふうには言いませんけれども、前向きな形で厳しい状況の中での中小企業への支援策として、サービスセンターを継続的に検討していくべきではないか。そしてまた、これらに関しての連合と労働組合との具体的な話し合いもぜひ続けてほしいと思いますけれども、これらについての御見解をいただきたいと思います。  最後のインフルエンザ対策については、これから広報や各種マスコミ、テレビなどを使って宣伝をしていただけるということですけれども、実際は医者の中でも賛否が分かれているんですよね、予防接種に関しては。実は私、小笠原小児科の院長先生──大変有名な方ですけれども──とちょっと話をしてきましたけれども、七、八年前に実は堤小学校で予防接種に関しての効果に関する調査をした、こういう話を伺いました。その当時で予防接種を受けた人、受けなかった人が果たしてどれだけ罹患したか、何日欠席をしたか、この調査なわけです。これによれば、要するにインフルエンザにかかった人の子どもの数、これは予防接種を受けた人も受けなかった人もほぼ同じだそうです。ですから、事前に予防接種を受けることだけでインフルエンザにはかからないということにならないと。ただ問題は、欠席日数を比較すると、予防接種をした人は平均4日間、しなかった人は4.7 日間の欠席日数になっているということで、それなりにインフルエンザワクチンを投与したことによって、重症化を防ぐことができる、こう言っています。特に学校や保育所など、そして老健施設もそうですけれども、まとまった形でこういう予防接種をすることによって、料金的にもそんなに負担にはならないはずだと、こういう話もしておられました。  そういう意味では、やはり私は例えば特に老健施設などを考えましても、現実に昨年も五所川原で1人死んでおります。特に体力がない方々が多いので、やはり現地に行って、いろんな意見交換をしながら、例えば予防接種を含めた対応方について具体的に相談するということを、文書等の指導ということだけではなくて、具体的にそういういろんなものを含めながら議論して、このインフルエンザの対策に関しては万全を期すようにぜひこれはお願いしたいということで、この項については要望ということにとどめさせていただきますが、先ほどの2つの項目に関して再質問にお答えをいただきたいと思います。 139 ◯副議長(工藤豊秀君) 総務部理事。 140 ◯総務部理事(馬場功介君) 三上議員の再度の御質問にお答えいたします。
     空き小屋の件でございますが、これが消防に入った情報といたしましては、平成10年の10月16日午後2時ごろでございまして、中央1丁目に老朽化した建物があり、最近、車がぶつかって壊れそうで危険だという情報がありましたので、同日、早速消防本部では調査に出かけております。  調査の内容といたしましては、付近住民から状況並びに現状について調査、聞き取りをしたところ、建物は大分古く、10年ぐらい前から空き家となっており、所有についても不明で、現在もだれも住んでいないとの貴重な情報を得たところでございます。状態といたしましては、風が強い日や台風のときなど屋根のトタンが飛んだりして危険であるので、土地の所有、三上議員おっしゃっておりましたBさんにお願いしておるが、現在もそのままであるとの情報でございました。  消防本部といたしましては、早速、当該建物、角のところに当たりますけれども、登記簿上で確認をいたしましたところ、この角の非住家ともう1つの建物が登記簿上ございまして、角のところの所有に関しましては、同一の番地なのでございますけれども、以前に亡くなったということで、現在、登記簿上は残っておるんですが、大体そういう状態でございました。もう一方は、そこに建物は火災の前に存しませんけれども、その方は現在御健在でおられる、そういう状況はつかんでございます。ということでございまして、消防本部といたしましては、発災箇所であるその非住家そのものに関しては所有が不明であるという決断をしたところでございます。  議員おっしゃる今後の対策等に関しましては、実は消防本部といたしましては、昭和49年ごろまでは市内の一般住宅、それから物置等も全部防火査察を実施しておったわけなんです。そのころ、50年ころからプライバシーの関係等もありまして、一般の建物に関しての立ち入りはやめてございます。という関係で、現在御指摘の空き小屋、非住家等に関しては、市内には相当数あるものと思います。ただ、年間少しずつ情報をいただいておりますので、それには所在を確認しながら赴いていってみたり、それから電話で連絡したり、あとまた、東京所在なら東京の方まで電話をしてみたりとか、さまざまな防火対策上の御指導をしてきておりますけれども、今後とも情報ばかり待っている状態ではなくて、今後は消防本部といたしましても、職員並びに消防団員の方々にも御協力いただきまして、そういう対象物、非住家でございますが、それを調査して、それの防火対策上の検討をしていきたい、そのように考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。 141 ◯副議長(工藤豊秀君) 商工観光部長。 142 ◯商工観光部長(山上義信君) 三上議員の再度の質問にお答えいたします。  若年雇用奨励金についてのお尋ねでありますが、先ほどもお答えいたしましたとおり、本市の雇用促進関係助成金といたしましては、雇用促進助成金、2つには若年雇用奨励金、それのほかに心身障害雇用奨励金がございます。御指摘の若年雇用奨励金は、県からの財源をもとに運用されている制度であります。議員、御指摘のように、事業が雇い入れ時に若年雇用奨励金を申請しても、交付要件を満たせないために交付を受けられなかったなどの事例等につきましては、県に対して説明してきたところであります。  交付要件といたしましては、先ほども議員からもお話がありましたように、若年25歳未満を1年以上継続雇用し、さらに増員となっていること、そのほかに労働環境や福利厚生の改善等に奨励金の2分の1相当額を充てていることなどの交付要件があります。県では、現在、事業にとってもっと利用しやすい制度になるように内部的に検討を行っていると伺っております。今後も、利用の声などを引き続き県に伝えながら対応してまいりたいと考えております。  それから、若年労働の離職の状況と対策等についてのお尋ねであります。  若年労働の離職に関しましては、本市の若年の地域雇用促進策の一環として、青森公共職業安定所、青森雇用対策協議会との連携により平成6年度から青森地域雇用促進懇談会を開催いたしまして、若年の離職に関する対応などについて、東青管内の高校、PTA、事業主団体などが一堂に会し、求職側、求人側双方の立場から情報交換を行っております。懇談会では、若年労働の離職に関して、高校側も実態を確認の上、非常に危機感を抱いております。その対策として、外部講師の講話、職場見学等を実施しながら、生徒に職業観や勤労観を持たせるべく、就職及び進路指導を通してその指導に各校とも積極的に取り組んでいると伺っております。  市といたしましては、労働力需要の調査などにより若年の離職について状況を把握いたしますとともに、これまで東青管内の全高等学校2年生に対し職業状況案内と職業名解説の2誌を毎年発行し、若年の就職に関する意識の是正に努めてきたところであります。今後とも、行政、学校、事業、家庭が一体となって地域若年の職場定着率が高まるよう、積極的に対応してまいりたいと考えております。  それから、雇用対策のための課を新設すべきではないかとの御提言でございますが、雇用対策は地域産業の振興と密接に関係しておりますことから、産業振興課ではほかの地域産業の振興施策と連携をとりながら、積極的に対応しているところであります。現在の厳しい雇用情勢も経済動向と大きく連動しておりますことから、今後とも、国、県、さらには関係団体などと連携しながら、現在の機能を最大限に活用し、地域産業の振興と雇用の促進に努めてまいりたいと考えております。  それから、勤労福祉サービスについてのお尋ねでございます。  本市には中小事業所が多いことから、優秀な労働力を確保し、安定的な雇用を促進するためにも、勤労の労働福祉環境を向上することは大変重要な課題であると考えており、昭和45年に市内中小事業による互助組織として青森市勤労互助会を設置し、共済給付事業を初め生活住宅資金の融資、レクリエーション事業等を本市独自のものとして運営してきたところであります。  議員、御質問のセンターにつきましては、他都市の状況調査や市内事業所に対するアンケート調査などを行いながらこれまでも検討してきたところでありますが、アンケートによりますと、センターを設置するためには公益法人化する必要があることなどから、他都市では人件費等の管理運営経費が大きくなり、給付事業などの水準が上がらず、必ずしも勤労の福祉増進につながっていないこと、それから、国の補助なしでは事業運営が厳しく、国の補助が終了した後の運営が非常に厳しくなっているなど、さまざまな問題があることも事実でございます。  市としては、今後とも青森市勤労互助会や関係事業などと協議しながら、引き続き検討してまいりたいと考えております。 143 ◯副議長(工藤豊秀君) 27番三上君。 144 ◯27番(三上武志君) あとは要望にいたしますけれども、労政課などの雇用対策の話で出されましたけれども、これは一担当部課で答えられないんですよね。行政改革は全体的な市の考え方の中に関連する問題だから、これは担当部長だけに答えさせるというのは、ちょっと姿勢としてはいかがなものでしょうかね。きょう、あとは答えろとは言いませんけれども、部長さん、少しその辺はちゃんと質問が出たときに受けとめて、ぜひ答えるように配慮していただきたいと思います。  それから、中小企業サービスセンターの分については、確かにいろんな課題が出ているということは私もよく知っています。ただ、前のときもいろんな論議をしていましたようで、非常に零細企業が多いこの地元の企業の実情からいって、具体的なこうしたいろんな福利厚生に関するものとか、そういう形でできることは行政でも力をかしてやるというその考え方については、市長さんも連合の幹部との話し合いの中では、やはり必要性は確認をされているわけですよね。ですから、いろんな問題があるけれども、私が先ほど言ったのは、そういうふうなことも含めて継続して連合と話し合ってくださいよということを言ったんですから、その辺の答え方をしていただければすんなりいくんですけれども、ぜひそういうことで今後も関係労組とも十分議論を継続していただいて、この話は進めていただきたいと思います。よろしいでございましょうか。  それと、あと最後に、中央1丁目の話になりましたけれども、若干、登記上の所有の確認というのは、ちょっと意見が分かれるんですけれども、それはここで議論してもしようがありませんけれども、ぜひ土地を含めた所有が全く存在が不明だということでは必ずしもないので、その辺の話し合いというのは、いろんな意味で市内のいろんな実態もありますから、継続した形で調査なりをする必要があると思いますので、これは今後のことに生かしていただければよろしいという、教訓を生かしていただくということですので、そのように受けとめていただいて、今後努力をお願いしたいと思います。  終わります。      ────────────────────────── 145 ◯副議長(工藤豊秀君) 以上で本日の日程は全部終了いたしました。  明日は午前10時会議を開きます。      ──────────────────────────  散 会 146 ◯副議長(工藤豊秀君) 本日はこれにて散会いたします。   午後7時3分散会      ────────────────────────── TOP▲ ©2005Aomori City Assembly. All Rights Reserved. 青森市議会ホームページ │ 青森市ホームページ...