平成26年第2回定例会(第4号 3月11日)
平成26年3月11日(火)午前10時開議
開議
第1 一般質問
質問、答弁
散会
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本日の会議に付した事件
1 一般質問
小 田 修 君
成 田 哲 男 君
吉 村 ア イ 君
宮 野 和 秀 君
田 中 孝 一 君
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出席議員(19名)
1番 舘 花 一 仁 君 2番 成 田 哲 男 君
3番 児 玉 悦 朗 君 4番 安 保 誠一郎 君
5番 田 口 裕 君 6番 和井内 貞 光 君
7番 田 中 孝 一 君 8番 児 玉 政 明 君
9番 兎 澤 祐 一 君 10番 中 山 一 男 君
11番 小 田 修 君 12番 浅 石 昌 敏 君
13番 吉 村 ア イ 君 15番 髙 杉 正 美 君
16番 黒 澤 一 夫 君 17番 田 村 富 男 君
18番 倉 岡 誠 君 19番 福 島 壽 榮 君
20番 宮 野 和 秀 君
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欠席議員(なし)
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説明のため出席した者の職氏名
市長 児 玉 一 君 副市長 阿 部 一 弘 君
教育長 畠 山 義 孝 君 総務部長 安 保 一 雄 君
市民部長 菅 原 勤 君 産業部長 髙 杉 恭 二 君
建設部長 兎 澤 優 君
総務部付部長待遇 熊 谷 純 二 君
教育部長 青 澤 敏 博 君 総務部次長 児 玉 晃 君
市民部次長 大 森 明 君 産業部次長 工 藤 裕 悦 君
教育次長 奈 良 義 博 君 会計管理者 阿 部 薫 君
財政課長 佐 藤 康 司 君
監査委員会事務局長 米 田 直 子 君
農業委員会事務局長 田 中 康 明 君
選挙管理委員会事務局長
佐羽内 浩 栄 君
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事務局出席職員
事務局長 髙 橋 安 弘 君 副主幹 武 石 量 之 君
主査 阿 部 厳 祐 君 主査 丸 岡 正 則 君
午前10時00分 開議
○議長(田村富男君) 直ちに本日の会議を開きます。
これより、議事日程第4号により会議を進めてまいります。
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日程第1 一般質問
日程第1、これより一般質問を行います。
質問事項は事前に通告を受けておりますので、順次発言を認めます。
順位1番、小田 修君の発言を認めます。小田 修君。
(11番 小田 修君 登壇)
○11番(小田 修君) どうもおはようございます。
トップバッターの質問であります。きょうは3月11日であります。また、きのう同僚議員から議員辞職願が出されたということもありまして、ちょっと前段で若干時間をいただきながらお話をちょっとさせていただきたいと思っております。
まず、このたびの同僚議員の飲酒運転による議員辞職に対しまして、一言述べさせていただきます。
栁舘議員にとっては、大変悩んだ末での結論だったと思います。ただ、これ以上の議会の混乱を懸念し、身を引いたことには敬意を表したいと思います。今後、大きな償いと反省の日々が続くと思いますが、乗り越えて捲土重来を期していただきたいと考えております。
我々もこのたびの事件を受け、鹿角市議会全体の問題として重く受けとめ、このようなことが二度と起こらないように自らを律しながら、高い倫理観と品位をもちながら、市民の信頼回復が得られるよう頑張っていきたいと思っています。皆様のご理解を、よろしく切にお願い申し上げます。
また、きょうは、土曜日あたりから特集、新聞なりテレビで大変特集組まれております。
東日本大震災からちょうど3年がたちます。ちょうど私たちも震度6強という揺れに見舞われました。地震直後から電気がとまり、ロウソクと
懐中電灯生活を我が地域は3日間体験し、コンビニやスーパーも暗い中販売制限され、電気のありがたさが身にしみました。電気のついたときの安心感や安堵感、テレビのない生活というのは、こんなに味気ないものかなという感じの中、つけたテレビから流れてきた情景は大津波の衝撃的な映像でした。その後の現実とも思えない出来事の数々に大変呆然となりながらも、この一生に一度の体験から目を離すことができませんでした。
私ごとでありますが、この一生に一度の体験にちょうど1カ月後、ぜひとも自分の目で現場を見なければとの思いからまだガソリンの給油制限のある中、携帯タンクや寝袋まで積んで仲間と2人、
東北自動車道を南下し、気仙沼から八戸までの三陸海岸を2日間かけて北上しました。そこは気仙沼に入った途端、別世界が広がってきました。瓦れきの山の中をかろうじて車を通すように寄せられたすき間を通りながら見たものは、住民の方々が自分の家の周りを何かを探している。また、警察、消防、自衛隊、多くの方々が先に赤い切れのついた棒を持ちながら瓦れきの中を不明者を探す大変多くの方々がいる光景でした。また、陸前高田では以前あった広大な防砂林が消え、見通しのよくなった眺めは全てが延々と続く瓦れきの山でした。その中で無残な形で骨組みだけ残ったビルがぽつりぽつりと残っているだけでした。三陸の小さな漁港が点々とありますが、全てが岸壁や防波堤が無残に壊れ、切り立った山裾に張りついている数軒を除いてはほとんどが壊滅状態、そういう村が延々と続いておりました。ずっと続いていた平穏な日常と幸せな家庭や社会があっという間に消えて、40万人の方々の住む家が流され、2万人近い犠牲者が出、いまだに26万人の人々が避難生活を余儀なくされています。
今、3年経過したわけでありますが、まだ復興、復旧も道半ばであります。福島の原発においては、これから何十年と影響が残るでしょう。我々もこの大災害の記憶を風化させないで自然の強大な力を謙虚に受けとめ、自らの地域の将来の安全のため、地道な努力を続けていかなければなりません。
しかし、この大災害で学んだことや気づかされたこともありました。その一つが被災当時の地域の規律を守った助け合う姿、また悲惨な状況にありながらも他人を気づかう優しさなどです。海外からも絶賛された、こうした東北人本来の資質は被災地だけでなく鹿角市民の血にも同じく流れています。このすばらしい地域のきずなや住民の心の豊かさ、これからもずっと引き継いでいかなければなりません。地域を継承・維持するということは、ほかに何かを頼るのではなく、地域社会のきずなを守り、自らの持つ自然や歴史遺産、伝統文化などのすばらしい資源を最大限活用し、継承しながら心豊かな生活をいつまでも守っていくことだと考えます。今回の一般質問は、この趣旨での質問及び提言をさせていただきます。
それでは、通告に従いまして質問させていただきます。
まず、第1に
花輪スキー場関連の質問になります。
ただ、質問の前に、このたびの
スキー授業中に亡くなられました
十和田中学校の生徒及びご家族に対しまして、心より哀悼の意をささげます。今後こうしたことのないように、学校の課外活動に対する安全管理、またスキー場の安全対策に万全を期すよう強く要望いたします。
それでは、
総合運動公園を含めた
花輪スキー場の今後のあり方を議論させていただきます。
先月の
冬季オリンピックでは寝不足が続いた方も多かったと思われます。選手の皆さんの活動に一喜一憂しながら、目をこすりながら感動に胸を熱くしたことと思います。また、このたびの
オリンピックでは8個のメダルを獲得したわけでありますが、これ以外にももう一歩でメダルという種目が数多くありました。このことから終了後
選手育成強化のための
支援体制づくりをもっと予算と力を入れて頑張らなくてはならないという声が各方面から上がっていると伺っております。現在、国では世界に通用する選手育成の必要から幼児期からの選手発掘と指導強化のために東京の
ナショナルトレーニングセンターを拠点に種目ごとの拠点施設を全国22カ所設置しております。しかし、
種目別拠点施設は東北には蔵王の
高地トレーニング施設のみです。2月25日の文科大臣の記者会見では、2つ目の核となる第2
ナショナルトレーニングセンターや
パラリンピック選手向けの施設整備の検討に言及しています。
東京オリンピックに向けた
トレーニング施設や合宿などは東北を重点的に活用するという意向も示されています。
そこで、提案であります。
花輪スキー場総合運動公園を
東京オリンピックや次の
冬季オリンピック・
パラリンピックを目標にした
ナショナルトレーニングセンターの
強化拠点候補に立候補したらどうでしょうか。可能性をお伺いいたします。
○議長(田村富男君) 教育長。
○教育長(畠山義孝君) 小田 修議員のご質問にお答えをいたします。
花輪スキー場の整備に関してでございますが、秋田県との共同事業である「秋田県
市町村未来づくり協働プログラム・スキーと駅伝の
まち賑わい創出プロジェクト」により、
東山レクリエーションエリアの特徴を生かした3つの
ハード整備を進めてきたところであり、昨年10月に完成した
クロスカントリーハウスの改修事業で予定の整備を全て終えたところであります。
本
プロジェクトの推進に当たっては、整備後のハードを生かしたソフト事業の展開を踏まえ、
国内強化選手の
国際競技力向上を視野に入れた
ナショナルトレーニングセンターの
競技別強化拠点施設指定の可能性も検討してまいりました。
しかしながら、
ジャンプ競技については、札幌の大倉山と
宮の森ジャンプ競技場が、また
ノルディック複合競技では、昨年9月に長野県白馬村の
白馬ジャンプ競技場と
白馬クロスカントリー競技場がそれぞれ指定を受けております。このことから、今後は
日本オリンピック協会と秋田県が
パートナー協定を締結している優位性を生かし、
ジュニア強化に係る指定について県と協議を進めているところであります。
また、本
プロジェクトの目標の一つとしていた韓国からの合宿利用にも前進が見られたことから、現在の
プロジェクトの方向性を維持し、今後も県と情報を共有しながら施設の優位性を最大限に活用できる方策について検討してまいります。
○議長(田村富男君) 小田 修君。
○11番(小田 修君) 先ほどの質問の中でもしたわけでありますが、現在状況がどんどん変わっております。また、今、文科大臣、今はまだ、まさに
パラリンピックが開催中であります。しかも、初日から金メダル、メダル数がどんどん出ている状況を見て、
パラリンピックについては、現在の
ナショナルトレーニングセンターの施設使用はできません。
パラリンピック選手にある意味では特化した
施設づくりについては、全くこれからの状態であります。県と一緒にそういう面での新しい方向性を探りながら頑張って、ぜひとも実現するように頑張っていただきたいと思います。
さらに、
スポーツ系大学また合宿所等の誘致に、その可能性についてお伺いします。
○議長(田村富男君) 教育長。
○教育長(畠山義孝君) 合宿所、
スポーツ系大学の誘致についてでありますが、本市ではこれまでも
高等教育機関を誘致すべく各方面へ調査活動を行っており、
県立大学誘致を知事へ陳情するなど積極的な活動を行った経緯もございますが、相手側の諸事情や行政としての関与の難しさ、加えて年少人口の減少などにより実現には至っておりません。
高等教育機関の地元への設置、誘致等については、非常に歓迎したいと思っておりますが、全国的に大学の経営を取り巻く環境が厳しさを増す中で誘致に伴う自治体の負担も長期にわたる支援や合宿施設の拡充、さらに周辺の基盤整備も不可欠となることから、そのような
ハード整備よりもソフト面の構築や検証を進めていくことが必要と考えております。
本市では、平成28年2月に
全日本学生スキー選手権大会の5回目の開催が決定し、こうした知名度や
学生スキー連盟との信頼関係が築かれており、スキーと駅伝の
まち賑わい創出プロジェクトの推進により大学生の合宿利用についても着実な前進が図られておりますので、本
プロジェクトの継続的な推進により施設の有効な活用を図ってまいりたいと考えております。
○議長(田村富男君) 小田 修君。
○11番(小田 修君) 大会誘致や合宿のみの誘致では一過性の施設利用にしか過ぎません。できるだけ恒久的に、あるいは雇用等をふやすためにはさまざまな施策を、あるいは働きかけを進めていかなければならないと思っております。
また、こういう施設整備が――えぇとですね、
総合運動公園のちょっと前後したんですが、2期工事について、先ほどちょっと触れられてあったんですが、現在ほとんど計画がないような話を聞いております。その中にですね、例えば野球場もあったはずであります。各種大きな野球大会を誘致するためには尾去沢球場だけでは誘致がなかなかできないという話も聞いております。そのためにも野球場の実現とですね、また鹿角にはない、例えば
スケート場の整備、これはまた夏は例えばプールとして利用するということも考えられます。また、今回
ソチオリンピックで大変みんなの注目を集めた
カーリング場の併設等も考えられます。こういう施設整備について、新たなさまざまなものを持ってくる、あるいは誘致するための思い切った施設整備に対する取り組みを、新たに考える予定、あるいは新しい発展計画の中で取り組む、そこら辺の考えをお伺いいたします。
○議長(田村富男君) 教育長。
○教育長(畠山義孝君) お答えをいたします。
総合運動公園の
野球場整備についてでありますが、整備当時の
総合運動公園整備計画では、
花輪スキー場周辺の36.3ヘクタールを
総合競技場及び野球場などの施設を主体とした
スポーツレクリエーションゾーンとする計画が策定され、この計画において野球場が第2期工事に盛り込まれた経緯がございます。
しかしながら、整備計画は、その後の経済情勢の変化により第1期工事で完了となったため、野球場については、既存施設である城山球場の充実を図ることとし、大規模な改修などを計画的に進めてきたところでございます。
また、プール兼
スケート場の整備につきましては、主に都市部での整備事例が多く、一つの屋内施設において通年で
スポーツ環境の提供ができることや
トレーニング施設の要素としても高い効果が得られますが、
総合運動公園へのプールの整備については、過去にも検討議論された経緯はあるものの場所や運営コストなどの課題も大変多く、現段階での整備は難しいものと考えております。
○議長(田村富男君) 小田 修君。
○11番(小田 修君) いずれそうした施設整備に大変大きな予算がかかります。それは簡単にできるとは誰も考えておりません。ただ、
ナショナルトレーニングセンターの誘致、あるいは
大学合宿所の誘致、こういうものが可能になれば短時間に実現が可能になります。これは
各種スポーツ施設を管理することで全国的な大会のみならず世界的な大会誘致も可能になり、また大会誘致による短期的な効果にとどまらず全国的な
トレーニング基地になることで恒久的な誘客や
体育関連施設会社の誘致など、はかり知れない波及効果が見込まれます。また、
トレーニング環境が飛躍的に高くなるとともに大会や合宿を通じ、一流選手と接する機会や一流のコーチの指導が受けられるようになることから地元の子供たちの幼少期からのレベルアップが可能となります。その結果、次の
オリンピック選手を鹿角から送り出すことも可能です。少しみんなで大きな夢を持って話を進めていただければありがたいと思います。ひとつそれについてのご所見をお願いいたします。
○議長(田村富男君) 教育長。
○教育長(畠山義孝君) 幼少期、年少時からの選手育成についてという視点でお答をさせていただきます。
はばたけ
アスリート鹿角コーチング事業において、
各種ジュニアクリニックなどを開催しているほか、スキーと駅伝と
まちづくり事業では今年度より
選手強化指導員を雇用し、小中学校の
スポーツ少年団活動及び部活動で全種目に共通する
運動能力向上を視野に入れた指導に取り組んでおります。あわせて、
県スポーツ科学センターとの連携により
スポーツ医化学を活用した
選手育成強化プログラムの確立にも取り組んでおりますが、さらに来年度はスキー・
駅伝選手発掘を目指し、
アスリート鹿角キッズ事業を展開いたします。
この事業は、小学校1年生から6年生までを対象に、公募にて
スポーツ選手を夢見る子供たちを募集し、
スポーツテストや面接を実施した後、定期的にフィジカルや
メンタルプログラムに参加いただきながら運動能力の向上を図ってまいります。こうした取り組みにより、継続的に
全国規模大会での
上位入賞者輩出を目指し、さらに世界規模の大会も視野に入れた選手育成に努めてまいります。
○議長(田村富男君) 小田 修君。
○11番(小田 修君) 今、先ほども申し上げましたように
冬季オリンピックが終わり、またパララリンピックがまだ現在開催されています。また、今、東日本に対するあるいは東北に対する熱い視線も注がれております。大変いいチャンスだと思っておりますので、ぜひともこのチャンスを捉えながら今まで不可能だったと思われるものもあわせてですね、チャレンジしていただければと思います。
次に、昨年も質問させていただきましたが、
ストーンサークルの施設整備についてお伺いいたします。
新聞では、北秋田の
伊勢堂岱遺跡は今年度から
一般観光者向けの大規模な施設整備に取り組むと、約7億円の予算で取り組むと報道されております。
世界遺産登録の現状をお伺いいたします。
○議長(田村富男君) ただいまの質問の登録の現状については通告に入っていませんので……(「議長……」の声あり)
小田 修君。
○11番(小田 修君) 4の進捗っていいますか、これから質問する中のですね、状況把握のためっていうことなんですが、それではちょっと続けさせていただきます。
それではですね、
世界遺産登録されたときに、例えば縄文の遺跡群が遺産登録されたときにどれだけの観光客及び来客が予想されるか、それは検討したことはございますか。(発言者あり)
○議長(田村富男君) 小田 修君。
○11番(小田 修君) 昨年、
産業建設委員会の研修で富山県の五箇山という1995年に白川郷と同時に
合掌造り集落として
世界遺産登録された場所を見てまいりました。担当者の話を聞くことができたんですが、当時、これ白川郷と一緒に登録されたところで非常に道路状況も悪い。当時はですね。そこが登録された途端、次の年に90万人の人が押しかけたと。全く対応できずに大変苦労したというお話を聞いております。また、2008年に指定になった島根県石見銀山にも翌年には80万人の人が訪れたと聞いております。特に石見銀山については、行く道すがらが普通の住家が並んでいる場所だそうであります。大変対応に苦慮したと聞いております。
世界遺産登録には、当然負の遺産ということがあってですね、大量に訪れる観光客の騒音や渋滞、ごみ公害なども当然出てくるという話も伺っておりますし、魅力を伝えられなければ3年で見放されるということも言われております。
世界遺産登録されてからでは遅過ぎます。今から大量に押し寄せるお客さんを見込みながら、また来たくなるような魅力ある施設に改造しなければならないと思っております。
ストーンサークルの持つ縄文時代のミステリアスな多くの不思議さを理解させるための展示場、あるいは映像館、三内丸山を想定した形なんですが、縄文を体験できるような施設、またあわせて記念品や書籍販売のための売店、また現場を歩いた後安らげる食堂なども最低限必要ではないでしょうか。
ストーンサークルは大きな可能性を秘めた地域の宝であります。
世界遺産登録そのものが目的ではないはずです。それによって、それを利用して地域がいかに豊かになるか、豊かさをもたらすかだと思っております。この
展示場施設の規模、内容の見直し及び売店・食堂の設置についてお伺いいたします。
○議長(田村富男君) 教育長。
○教育長(畠山義孝君) お答えをいたします。
大湯ストーンサークル館の展示施設の規模、内容の見直しについてでありますが、現在の展示内容はこれまでの
大湯環状列石の発掘調査や学術的な研究成果をもとに展示しているもので、遺跡の価値を伝える基本的な要素を大切にしておりますが、さらに来訪者に興味や魅力を感じていただけるよう展示がえや資料を追加しながら今以上に
大湯環状列石の価値を伝えてまいりたいと考えております。
また、展示施設の規模については、限られたスペースの中で拡大することは困難でありますが、館全体を効率的に使い、収蔵品の特別展や企画展を実施し、
大湯環状列石や縄文文化の魅力を発信してまいりたいと考えております。
次に、売店・食堂の設置についてでございますが、
大湯ストーンサークル館の
基本計画策定の際に館の機能として必要か検討いたしましたが、文化庁より
ガイダンス施設としての機能を損なうようなスペースを盛り込まないようにとの指導があり、外した経緯がございます。世界遺産への登録によってたくさんの見学者が訪れますと、今以上に多様なサービスを提供する施設が必要となってくるものと思われ、売店や食堂もその一つと考えられますが、世界遺産の登録には遺跡の周辺に緩衝地帯を設けることが必要とされているため、こうした集客施設については遺跡環境や景観に影響を及ぼさないよう慎重に検討してまいりたいと考えております。
○議長(田村富男君) 小田 修君。
○11番(小田 修君) 先ほども言いましたように
伊勢堂岱遺跡では大規模な形での施設整備をすると、当然あそこも
バッファゾーンに周辺が全て入ってくるということですので、遺跡登録のために何もできないというのでは話が逆になると思います。少なくとも60万人を予想したような形での、現在、三内丸山は35万人の人が訪れると、60万人というとじゃどれぐらいの数なのかということを考えたんですが、
マイランド尾去沢が最盛期、平成元年といわれていますが、51万人の人が訪れたといわれています。そのときには尾去沢鉱山から稲村橋まで渋滞が続いたといわれて、我々もそのときに、ちょうど地元にいたときにその光景を目にしております。
ぜひとも指定された後に考えるんじゃなくて、その前に、しかもそれを、ぜひとも貴重な遺産を魅力あるものにする、人に来てもらえる、あるいは3年で飽きられてしまうものじゃなくて、継続的にそれを地域の宝として利用できる、そういう考え方でその施設整備を考えていただきたいと思います。
例えば今言った文科省の縛りあるいは施設の内部の売店あるいは食堂は目的にそぐわないという話でありますが、適化法上の縛り等は一切もうなくなっているはずでありますので、当然これからは勝手に、あるいは市が考えた方向での整備は当然可能でありますので、また新たな発想で考えていただければと思います。
もう一点、現在の
ストーンサークル館の職員は非常勤を含めた2人です。
ストーンサークルは鹿角のみの遺産ではありませんので、県からも積極的な支援をもらいながらですね、世界遺産指定に向けた万全の準備をする、また予算も含めた形で態勢強化をする、そこら辺についてはどうお考えですか。
○議長(田村富男君) 教育長。
○教育長(畠山義孝君) お答えをいたします。
○議長(田村富男君) 田中孝一君。
○7番(田中孝一君) 法人経営組織には代表とそれと経理担当のしっかりとした責任者を必要とし、地域でも今後の方向を、どのようにするのか真剣に考えているリーダー的存在はいると思います。関係機関で密着した指導・助言することで、やる気の意識を呼び起こすことができると思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、鹿角では県内でもこれまで複合経営による所得の比率は高いように思われます。今後の稲作は減反の廃止、TPP、少子化による需要の低迷等からして安定価格で所得確保ができるのか、非常に心配されます。県としては今年度、構造改革関連で能代、男鹿、大仙市の3市に3億2,500万円を投入して大規模園芸団地を整備して、ネギ、キク、トマトの栽培を支援するとしております。当鹿角市としても地域の特性を生かした複合経営のさらなる拡大に向けた支援対策が必要と思いますが、市の考えについてお伺いいたします。
○議長(田村富男君) 市長。
○市長(児玉 一君) お答えいたします。
複合経営の拡大に向けた支援についてでありますが、今般の農業施策の大幅な見直しにより、主食用米から飼料用米等の作付や地域の特性を生かした農産物の生産に重点を置いた方針が示されております。本市においては、複合経営が盛んな地域であることから市場性の高い園芸作物等への支援を、これまで以上に推進する必要があると捉えておりますので、市独自の支援として水田転換主力作物づくり強化事業を創設し、水田への枝豆、トマト、キュウリなど当地域の主力作物の中でも特に需要と採算性の高い6品目に助成を行い、発展的な農業経営の確立と農業所得の向上を図ってまいります。
○議長(田村富男君) 田中孝一君。
○7番(田中孝一君) そのようにお願いしたいと、こう思います。
農業を活性化することによる若者の定住、雇用創出、子育て支援の拡充が図られることから農業による環境整備をする必要があると思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、新たな農業・農村政策で4つの改革案で明示されていますが、世界的な食糧事情、異常気象、TPP問題、国内的には自給率の低迷、少子高齢化による担い手不足、耕作放棄地による農業環境の悪化等将来を考えると大変見通しの暗い夢のないように感じますが、この問題は全国の農家、自治体が共通認識として共有していて、このようなときこそ地域特性を生かした全国に先駆けて地域農業の発展を考えるべきで、若い担い手に夢を与える新しい農業、鹿角農業構造改革を構築すべきと考えますが、市としての考えについてお伺いいたします。
○議長(田村富男君) 市長。
○市長(児玉 一君) お答えいたします。
新しい鹿角農業構造改革の構築についてでありますが、農業従事者が減少を続ける中、本市農業を持続的に発展させていくためには青年層の新規就農者を、いかに確保していくのかが大変重要な課題と捉えております。現在、平成6年に策定した鹿角市農業構造改革計画の見直しに取り組んでおり、この見直しに当たっては農業士や集落型農業法人を初めサービス事業者のほか多くの新規就農者から参加をいただき、ワークショップを重ねながら意見の集約を図っているところであります。これらの意見を、農業構造改革計画に掲げるビジョンに最大限に反映させ、若者が夢をもって農業にチャレンジできる新たな仕組みづくりを進めてまいりたいと考えております。
○議長(田村富男君) 田中孝一君。
○7番(田中孝一君) そのようにお願いしたいと思います。
鹿角農業形態は、稲作を初め果樹、畜産、畑作とした複合経営として県内でもバランスのとれた経営形態であります。また、十和田八幡平国立公園を初め温泉のある観光地として、また自然エネルギーも豊富で自然環境には恵まれた地域であります。この地域条件に恵まれた農業所得の向上を目指すには、若い担い手とする農業従事者の農業に対する夢と希望を与える環境をつくることが最も大事であると考えます。新規就農や若い担い手の雇用確保には複合経営とあわせ、自然環境に恵まれた地域の特性を利用する経営形態を構築することも一つの方策と考えます。新しい農業政策を踏まえた構造改革を、よろしくお願いいたします。
次に、危機管理についてお伺いいたします。
昨年の8月9日の集中豪雨による米代川の水位が平成19年9月と同程度の水位になりました。当自治会の近地区とすることから注視して見守っていました。19年の年は大川添地区が床下浸水寸前であったことを記憶しており、このときは堤防に敷設されている水門のハンドルが動かない状態であったことから閉門することはできなく、大川添地区に浸水しました。昨年はハンドル操作は可能であったものの、現場で見ていて米代川の水位が高くなり逆流してきたので自治会の役員とともに水門を自ら閉めて逆流をとめました。このことで、本来であれば危機管理として管理責任者がするべきだと思うことが、この稲村橋と久保田橋の間にある水門の管理責任がどのようになっているかお伺いいたします。
○議長(田村富男君) 市長。
○市長(児玉 一君) お答えいたします。
米代川堤防に敷設する水門の管理についてでありますが、稲村橋から久保田橋間で市が敷設して管理している水門は2カ所ありますが、この水門は花輪字堰根川原から八正寺間の大堰より西側の雨水を処理するため、昭和49年から昭和60年にかけ、都市下水路として建設されております。この施設は雨水による異常出水に対応するための重要な施設で、昨年8月の豪雨の際にも現地のパトロールを実施するとともに、近隣自治会と連携しながら情報収集し、水門の開閉作業に当たっておりますが、特に豪雨により発生する異常出水時には管理者として関係団体等と連携しながら対応をしております。
また、米代東部森林管理署花輪森林事務所前の河川堤防敷地内にも水路及び水門が1カ所ございますが、これは用野目・高屋地区を受益とする農業用水路であり、管理は鹿角土地改良区が行っております。市が直接的に管理をする施設ではありませんが、豪雨時を含め適正な対応を行うよう施設管理者に指導していくとともに、有事に備え関係団体と連携をし、危機管理体制を強化してまいります。
○議長(田村富男君) 田中孝一君。
○7番(田中孝一君) 今の答弁で大体わかりました。これまで数十年に一度と思っている大雨は世界的な異常気象から昨年は世界・国内でも大変な災害に見舞われております。自然災害はいつどのような形で起きるのか予想もつかないことから、常に危機管理意識で対応していただきたいと思います。
以上で、私の質問を終わらせていただきます。
○議長(田村富男君) 以上で、田中孝一君の質問を終わります。
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○議長(田村富男君) 以上をもちまして、本日の議事日程は全て終了いたしました。
ただいまの時刻をもって散会いたします。
午後3時49分 散会...