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  1. 由利本荘市議会 2022-03-07
    03月07日-04号


    取得元: 由利本荘市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-20
    令和 4年  3月 定例会       令和4年第1回由利本荘市議会定例会(3月)会議録---------------------------------------令和4年3月7日(月曜日)---------------------------------------議事日程第4号                 令和4年3月7日(月曜日)午前9時30分開議第1.一般質問(発言の要旨は別紙のとおり)      発言者      1番 佐藤正人議員               7番 佐藤義之議員               4番 松本 学議員               8番 佐藤健司議員---------------------------------------本日の会議に付した事件 議事日程第4号のとおり---------------------------------------出席議員(21人)   1番 佐藤正人     2番 佐々木隆一    3番 大友孝徳   4番 松本 学     5番 三浦 晃     7番 佐藤義之   8番 佐藤健司     9番 小松浩一    10番 泉谷赳馬  11番 甫仮貴子    12番 堀井新太郎   13番 阿部十全  14番 岡見善人    15番 小川幾代    16番 吉田朋子  17番 高橋信雄    18番 長沼久利    19番 高橋和子  20番 渡部聖一    21番 三浦秀雄    22番 伊藤順男---------------------------------------欠席議員(1名)   6番 正木修一---------------------------------------地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者   市長         湊 貴信    副市長        佐々木 司   副市長        三森 隆    教育委員       小坂綾子   企業管理者      三浦 守    総務部長       小川裕之   企画財政部長     高橋重保    市民生活部長     齋藤喜紀   健康福祉部長     大平久美子   農林水産部長     今野政幸   商工観光部長     畑中 功    建設部長       佐藤奥之   まるごと営業部長   熊谷信幸    教育次長       三浦良隆                      企画財政部次長   消防長        佐藤 剛               佐々木 司                      兼CATVセンター長   総合政策課長     遠藤裕文    エネルギー政策課長  佐々木幸治   農業振興課長     今野和司    農山漁村振興課長   伊藤 康   商工振興課長     柴田浩樹    観光振興課長     佐々木紀孝   建設管理課長     東海林健悟---------------------------------------議会事務局職員出席者   局長         佐々木弘喜   次長         阿部 徹   書記         村上大輔    書記         松山直也   書記         成田 透--------------------------------------- △午前9時30分 開議 ○議長(伊藤順男) おはようございます。 ただいまから、本日の会議を開きます。 6番正木修一さんより欠席の届出があります。 出席議員は21名であります。出席議員は定足数に達しております。--------------------------------------- ○議長(伊藤順男) それでは、本日の議事に入ります。 本日の議事は、日程第4号をもって進めます。--------------------------------------- ○議長(伊藤順男) 日程第1、先週に引き続き、一般質問を行います。 なお、毎回のお願いですが、答弁に対する再質問の際は、項目番号、項目名を明確に告げて、簡潔な発言に配慮していただきたいと思います。 1番佐藤正人さんの発言を許します。1番佐藤正人さん。          [1番(佐藤正人議員)登壇] ◆1番(佐藤正人) 皆さん、おはようございます。公明党の佐藤正人です。 議長より発言のお許しをいただきましたので、通告順に従い、大項目5点について質問をさせていただきます。さきの会派代表質問や一般質問と重複する質問もありますが、通告のとおり質問をいたします。 質問に入る前に一言申し上げます。ロシアのウクライナ侵攻についてです。 戦火の様子がニュース映像として流れてきました。戦争ほど残酷で悲惨なものはありません。泣き叫びながら通り過ぎる少年の姿がありました。見ていて胸が締めつけられました。犠牲になるのは何の罪もない民間人です。既に351人も亡くなったといいます。 なぜこんなときにとしか言いようがありません。新型コロナウイルスと世界中が戦っているさなかであり、平和・理解・共生の祭典であるパラリンピック開催中であるにもかかわらずです。 世界平和への道を逆走する行為であり、核兵器の使用を振りかざすなど言語道断で許すわけにはいきません。 本議会でロシアによるウクライナへの軍事侵攻を批難する決議が採択される予定となっております。これ以上、惨事が広がらないことを懇願いたします。 それでは質問に入ります。 大項目1、人口減少対策について、中項目(1)、資金向上や人口の社会減への具体的な目標はについてお伺いいたします。 県が昨年、県内外の若者を対象に実施したアンケートで、秋田に住みたいと思うには何が必要かと尋ねたところ、最も多かった回答は給与水準の向上だったそうです。 本県の2019年の賃金水準は、353万円で全国45位です。若者の県外流出に伴う人口の社会減に歯止めをかけるためには、賃金水準の向上は避けることのできない対策であります。そこで県は、新たな県政運営指針、新秋田元気創造プランにおいて、賃金向上へ具体的な目標を設定するとの報道がありました。 また、若者の県外流出について、人口動態に詳しいニッセイ基礎研究所シニアリサーチャーの天野馨南子氏によれば、秋田県の20代女性の流出が特に深刻であると指摘しています。 若者が転出するのは就職のタイミングであるとし、男女の比率は2019年までの10年間、男性より女性のほうが1.27倍多かったのですが、2020年コロナ禍で県外就職の総数は減ったにもかかわらず、女性が1.55倍に増えたそうです。 天野氏は、女性は男性に比べて地元就職の選択肢が少なく、コロナ禍でも女性の首都圏行きを選ぶ人の割合が増えたと分析しています。若い女性が転出することは、若い男性がパートナーを見つけにくくなり、未婚化が懸念されます。その結果、未婚化による出生数の減少という悪循環に陥っているとしています。 人口減少を軽減するためには、子育て支援策だけでは不十分で、若い女性にとってやりがいや魅力を感じる職業・職種の創出が必要と考えます。 そこで、本市において賃金向上や人口の社会減への具体的な目標の設定について、当局の御所見をお尋ねいたします。 大項目1、中項目(2)、新たな地域産業の創造はについてお伺いいたします。 賃金向上は目標を定めただけでは上がるとは思いません。企業の生産性向上など、対策が必要と考えます。 新創造ビジョン後期基本計画では、ものづくり産業の集積と強靭化を進め、産・学・官・金連携による新たな地域産業の創造を掲げておりますが、進捗状況と今後の確かな展望についてお尋ねいたします。 大項目1、中項目(3)、社会減対策として寛容性の高い地域にするためにはについてお伺いいたします。 ライフルホームズ総研がまとめた地方創生のファクターX、寛容と幸福の地方論と題したレポートが発表されました。人口の社会増減には、仕事や所得など、経済指標だけでは説明できない要素として、地域の寛容性が関わっていると指摘しています。寛容性指標とは、女性の生き方、家族の在り方、若者への信頼など6つのジャンルについて質問し、数値化したものです。 また同時に、東京圏に住む人たちに地方に戻りたいかどうか、地元在住者にその地域を離れたいかどうかも尋ね、寛容性との関係を調べたものです。 その結果、地元在住者が寛容だと感じている地域ほど、東京圏へ出ていった若者が戻りたいと思う一方、地元在住者の地域を離れたいという思いは弱まる傾向があったそうです。 秋田県の寛容性は、残念ながらいずれにおいても全国最低レベルで、寛容性の低さに比例して東京圏から戻りたい若者が少なく、秋田から離れたい在住者が多いことが浮き彫りになりました。 寛容性の高い地域になっていくためには、一人一人の人間が性別にかかわらず平等に責任や権利や機会を分かち合い、あらゆる物事を一緒に決めることができるようにしていくことであり、そのためには指導的立場にある層の意識改革を広めていくことが重要であるとしています。 社会減対策として寛容性の高い地域づくりが重要と考えますが、当局の御所見をお伺いいたします。 大項目1、中項目(4)、シビックプライドの推進はについてお伺いいたします。 近年、地方自治体でシビックプライドが注目を集め、導入している自治体もあると聞きます。 シビックプライドとは、市民が地域に対する誇り、愛着、共感を持って、街のために自ら関わっていこうとする気持ちのことです。 シビックプライドの効果として、防災活動や地域活動への積極的な参加、NPO活動の活性化のほか、Uターンの高まりがあるといいます。 そこで住民参加のまちづくり地域コミュニティの活性化をさらに進めていくには、地域に対する住民の誇りや自負心を喚起することが求められると考えますが、当局の御所見をお尋ねいたします。 大項目1、中項目(5)、デジタル分野へ女性の就労促進はについてお伺いいたします。 人口減少対策として、女性の定着こそ最重要課題として取り組むべきと考えます。繰り返しになりますが、そのためには、女性にとって魅力のある仕事の場の創出が必要です。 コロナの影響により、非正規などで働く女性を中心に、減収や失業などで困窮する人が増えています。一方、デジタル分野の仕事は感染症の影響を受けにくく、今後、社会のデジタル化により需要の高まる仕事として注目されています。この機会を生かし、希望する女性がデジタル技能を習得し、仕事ができるよう政策として後押しするべきと考えます。 政府も女性デジタル人材育成の推進を決定しています。地域女性活躍推進交付金などを活用して、デジタル技能を学べる講座を開催するべきと考えますが当局の御所見をお尋ねいたします。 大項目2、水田活用の直接支払交付金の見直しについてお伺いいたします。 ソバは、土地利用型作物として、また耕作放棄地の解消にも活用できる有望な作物として生産拡大され、転作作物として貢献してきました。しかし、ここにきて国は、水田活用の直接支払交付金の見直しとして、今後5年間に一度も水張りが行われない水田は交付対象水田としない方針を決めています。 ソバは湿害に弱いため、明渠による排水が必要で、水田とのブロックローテーションには適さない作物です。中山間地域など条件不利地では、高収益作物の作付は難しく、産地交付金の助成の維持が必要と思われますが、当局の御所見をお尋ねいたします。 大項目3、がん患者医療用補正具等購入費助成事業についてお伺いいたします。 生涯に2人に1人はがんになると言われています。自分がかかるとは思わない人も多いのではないでしょうか。 しかし、いざ、がんと告げられたら衝撃的で、心に大きなストレスをもたらすに違いありません。まさか自分ががんのはずがない、何かの間違いに違いないと認めないでしょう。また、私が何か悪いことをしたのかなどと怒りを感じることもあるかもしれません。しばらくは不安や落ち込みが続くと思います。 がんの中で乳がんは、日本人女性の11人に1人がかかると言われ、女性のがんの1位です。早期発見により死亡者数は年々減少しているそうですが、女性にとっては相当ショックなことだと思います。 本市では、がん患者の就労や社会参加の促進及び療養生活の質の向上を図るために、平成29年度からウイッグや乳房補正具の購入費用に対し一部を助成をしています。令和2年度からは県の助成金も合わせ、窓口を市に一本化しております。 助成額について、ウイッグは県が上限1万5,000円、市が上限1万円。また乳房補正具は県が上限1万円、市が上限1万円です。つまり、購入額から県の上限額を超えた分に対して、それぞれ上限1万円を市が助成しているということです。 申請個数はウイッグと乳房補正具、それぞれ1個限りとしています。 申請には必要書類をそろえて、市の健康管理課での手続が必要です。助成していただけることは大変ありがたいことですが、わざわざ出向かなくとも手続を簡略化できないものでしょうか。ある方は、市の職員に知られるのが嫌で申請を諦めたと聞きました。どうか市民に寄り添っていただくことはできないものか当局の御所見をお尋ねいたします。 また、申請個数について、ウイッグは1個でもよいと思います。しかし、乳房補正具は毎日取り替えながら使うものです。1個限りとするのではなく、一定の金額に対して助成することはできないものでしょうか。当局の御所見をお尋ねします。 大項目4、健康・福祉の充実のために職場の協力をについてお伺いいたします。 本市では、笑顔あふれる健康・福祉の充実を基本政策にしています。 健康意識の向上や健康増進支援体制・医療体制の充実を図られていますが、さらに加えて、働く職場の理解は欠かせないものと考えます。 この春から不妊治療の保険適用範囲が広がります。体外受精や顕微授精など高額な治療の一部が3割負担で済むようになり、経済的理由で踏み出せなかった人たちが不妊治療を新たに始められるようになります。しかし、懸念されるのは不妊治療と仕事の両立です。不妊治療は長期にわたることが多いため、当事者が休暇を取りやすいよう、行政として職場に周知することが必要と思います。 また、がん治療においても、退職など生活の大きな変化について早々に結論を出すのを避け、仕事との両立を考えることが大切ではないでしょうか。職場側もがん患者への理解を深め休暇が取りやすい環境へ協力を求めていくことが必要と思います。 人生100年時代を迎え雇用期間の延長が進むものと思われますが、同時に病気などのリスクも高まってきます。仕事との両立のため職場の理解と協力について行政が支援し、啓蒙する必要があると考えますが当局の御所見をお尋ねいたします。 大項目5、芸術・文化作品展示場所の整備について、中項目(1)、カダーレのギャラリーの設備についてお伺いいたします。 本市は著名な画家を輩出するなど、芸術・文化水準の高い土地柄であり、芸術文化協会の活動も活発なところです。しかし、市民の方々の作品を展示できる会場が少ないと感じています。 カダーレのギャラリーは展示会場としてよく使用されていますが、多目的スペースのためか各種団体の方より、作品を展示するには照明がよくないとの御意見をいただきます。より多くの方によい作品を見ていただくためにも、他の美術館を参考にして照明設備の見直しをすべきではないでしょうか。 また、作品をつり下げる際に高い脚立を使わなければならず、転倒の危険が伴いますので、低い位置から下げられるような配慮も必要かと思いますが、当局の御所見をお伺いいたします。 大項目5、中項目(2)、羽後本荘駅東西自由通路作品展示スペースをについてお伺いいたします。 羽後本荘駅は当市の玄関口に当たりますが、東西自由通路芸術文化協会などの作品展示スペースを設けるというのはいかがでしょうか。定期的に入れ替える方法で写真や短歌、俳句などです。 余り大きなスペースを確保することは難しいかもしれませんが、作品を多くの方に見ていただけますし、作者の励みにもなります。当局の御所見をお尋ねいたします。 以上、大項目5件について質問させていただきました。御答弁のほどよろしくお願いいたします。          [1番(佐藤正人議員)質問席へ] ○議長(伊藤順男) 当局の答弁を求めます。湊市長。          [湊貴信市長 登壇] ◎市長(湊貴信) おはようございます。それでは、佐藤正人議員の御質問にお答えいたします。 初めに1、人口減少対策についての(1)賃金向上や人口の社会減への具体的な目標はについてお答えいたします。 市では、これまで市総合計画「新創造ビジョン」において、産業集積の強靭化と雇用の創出を施策の柱に据え、魅力ある雇用の場の創出や生産性の向上による賃金向上が人口の社会減対策に特に重要な要素であると捉え、各施策に取り組んできたところであります。 そうした中、市における社会減の状況につきましては、平成27年の年間592人に対し、令和3年には265人と7年間で半数以下まで減少しており、これまでの取組に一定の成果があったと捉えておりますが、結果的に男性の縮小幅に対し女性の縮小幅が小さい状況が見られ、女性の転出者を減少させていくことが今後の出生数の向上にもつながるものと考えております。 令和4年度には、若年者や女性の定着に向け、幅広い業種に対応したインターンシップ事業のほか、市内事業所の賃金向上に向け、成長分野への進出を支援するイノベーション創出事業や関係機関と連携した経営転換や生産性向上に向けた計画策定支援などにより、付加価値や労働生産性の向上に向けた取組を強化してまいります。 なお、これらの施策では市の総合戦略などにおいて、製造品出荷額や農畜産物の年間総販売額、高校生の地元企業就職率や移住者数などの向上を目標に定め、より詳細な分野ごとの成果測定に努めているところであり、賃金向上や人口の社会減につきましては、指標として直に定めておりませんが、今後の施策の進行管理において重要な成果の一つと受け止めながら、その下支えにつながる取組を進めてまいります。 次に、(2)新たな地域産業の創造はについてお答えいたします。 中小及び小規模事業者が多い地方においては、労働生産性の向上を図り、企業の生み出す付加価値を高め、それを労働者の賃金上昇につなげていくことが重要であると考えております。 市では、ものづくり中小企業等生産性向上支援事業IoT技術者育成研修事業を実施し、AIやIoTなどの革新技術の導入とデジタル人材の育成を促進することで地域企業の生産性向上と高付加価値化を戦略的に支援しているところであります。 さらに、産・学・官・金連携の推進拠点である本荘由利産学共同研究センターは、ICTを活用したオンデマンド交通システムの研究など、これまで12件の連携事業を実施しているほか、地域企業等の交流組織である本荘由利テクノネットワークにおいては、技術交流や各種研修、県立大学との共同研究などを通して、新事業創出への支援も持続的に行っております。 市では引き続き、地域の強みである電子部品デバイス産業の集積に加え、自動車・航空機等の輸送機関連産業洋上風力発電をはじめとする再生可能エネルギー分野など、新分野・成長産業への進出を促進するとともに、サテライトオフィスへの人材誘致を戦略的に推進し、さらなる産業集積の強靭化と雇用創出を実現してまいります。 次に、(3)社会減対策として寛容性の高い地域にするためにはについてお答えいたします。 市では、全ての人が性別、年齢、国籍などで差別されることなく、お互いを尊重し、家庭・職場・地域などあらゆる場において、それぞれの個性や能力に応じて活躍し、生き生きと暮らすことのできる社会の形成を目指し、今年度よりスタートした第4次男女共同参画計画などに基づき、多様性を尊重した分野横断的な取組を推進しているところであります。 こうした取組につきましては、御質問の寛容性の高さにつながる施策と認識しており、特に多様性に対する理解や受容の促進は、私としても重要な課題の一つと捉えていることから、新創造ビジョン後期基本計画の6つの重点施策では、取組の一つとして多様な性的指向や性自認に対する偏見や差別を解消するための環境整備を掲げたところであります。 令和4年度には、市民を対象として性別に関係なく個人の能力を十分に発揮できる環境づくりなど、ダイバーシティの重要性について地域全体で理解を深める講演会やワークショップなどのイベントを計画しているほか、指導的立場にある層への意識改革の一環として、市の課長級以上の職員を対象に男女共同参画をテーマとした研修を予定しているところであります。 私といたしましても、女性や外国人、高齢者、障がい者、性的マイノリティーなど、あらゆる立場の人々がその個性と能力を十分に発揮することのできる、全ての人に優しい由利本荘市を目指すことが社会減対策にもつながるものと認識し、寛容性の高い社会づくりを目指してまいります。 次に、(4)シビックプライドの推進はについて、お答えいたします。 地域に暮らす住民一人一人が自らの地域に愛着と誇りを持ち、地域をよりよいものにしようとするシビックプライドにつきましては、地域課題を地域の力で克服する住民によるまちづくりにつながるものであります。そうした思いに支えられた取組は、高度化、多様化する住民ニーズに先取りして対応する先導的なものであると考えております。 市では、これまで市民と行政との協働によるまちづくりを推進するため、まちづくり協議会にて地域課題について検討し、自らの問題意識に基づいた実践活動を行ってきておりますが、こうした取組もシビックプライドを体現したものと感じております。 また、菖蒲カーニバルをはじめとする地域活動に取り組んでいる由利本荘青年会議所や地域活性化に取り組むNPO、子育てを支援する様々な団体など、地域のために主体的に活動している市民団体が多いことは、大変心強く感じております。 来年度、20歳から40歳の若者が地域づくりについて議論し活躍できる舞台として、由利本荘プロモーション会議を新設いたします。現在、予定を大幅に上回る112名の方からお申込みをいただいており、意欲を持った若者が地域をよりよいものにしようとする積極的な活動に大きな期待をしているところであります。 市といたしましては、様々な世代の方が地域をよりよいものにしていこうとする思い、シビックプライドを高めていくことが大事であると考えており、地域に愛着と誇りを持つ市民が主体となり、意欲的に取り組む事業に対し積極的な支援を展開してまいります。 次に、(5)デジタル分野へ女性の就労促進はについてお答えいたします。 人口減少対策の鍵となる若い女性の地元定着には、女性が活躍できる魅力ある職場の創出に加え、一人一人がスキルアップできる環境整備が重要であると考えております。 市では就業資格支援事業を実施し、デジタル分野も含め、求職者が就業に有利となる資格を取得した際に費用の一部を助成しております。 デジタル分野の資格の取得により助成金を受給した方が、この5年間で93名おり、うち82名が女性で、医療や福祉、サービス業など幅広い分野に就職しております。 また、本荘由利職業訓練協会では、年間70日程度パソコン教室を開催し、初級編から実践編まで幅広いスキルの習得が可能となっており、受講者の6割以上が女性となっております。 このように本市においてもデジタル分野に関心が高い女性が多いことから、秋田労働局などの関係機関と連携して、引き続きよりよい条件で働くことができるよう、デジタルスキルの習得と就労支援に取り組んでまいります。 次に、2、水田活用の直接支払交付金の見直しについてにお答えいたします。 佐々木隆一議員の御質問にお答えいたしましたとおり、国は昨年11月、米の転作助成の柱である水田活用の直接支払交付金制度を見直し、今後5年間一度も水張りをしなかった水田は交付対象から除外するなどの方針を明らかにしましたが、この見直しに対して関係する農家は大きな危機感を抱いております。 市における今年度のソバの作付面積は約381ヘクタールと、過去5年間で約150ヘクタール増加しており、耕作放棄地の解消のみならず農家所得の維持・向上にも大きく貢献しているものと認識しております。 これらの農地が5年後、交付対象外となることは市の農業にとって大きな損失でありますが、現時点において国からは詳細なルールが示されていないことから、今後の動向を注視してまいります。 次に、3、がん患者医療用補正具等購入費助成事業についてにお答えいたします。 がん患者医療用補正具等購入費助成金の申請窓口は、市健康管理課で行っております。 申請書などは、ホームページからもダウンロードできますし、必要書類が整えられていれば郵送での申請も可能であり、今年度は2月末時点で、ウイッグは23件、乳房補正具等は4件の申請がありますが、郵送での申請はありませんでした。 今後は郵送での申請についても積極的に市広報やホームページ等で周知を強化し、さらに電子申請による受付も可能となるよう取り組んでまいります。 乳房補正具等の購入費助成は県の補助金交付要領により、助成対象者1人当たり1個限りとされており、市では県の補助金を超えた分を助成することとしております。 これまで上限を超える申請はなく、乳房補正具等の枚数についても市民からの要望等はありませんでしたが、今後も対象者の利便性や経済的負担を考慮し、他市の状況も参考にしながら助成内容を検討してまいります。 次に、4、健康・福祉の充実のために職場の協力をについてお答えいたします。 不妊治療やがん治療と仕事の両立には、入退院の多さや精神面の不安、通院と仕事の日程調整の難しさなど、様々な問題を抱えており、事業主の理解と職場の環境整備が重要であると考えております。 現在、国では働く方々へ不妊治療に利用できる休暇や時差出勤などの支援を行った事業主に対する助成制度を設けており、職場における理解を促し、不妊治療と仕事の両立ができる環境整備を推進しております。 また、がん治療と仕事の両立につきましては、厚生労働省が示した事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドラインに基づき、秋田産業保健総合支援センターにおいて、両立支援に取り組もうとする事業所からの要請に応じ、両立支援推進員が社内制度の整備等の具体的なアドバイスや管理監督者に対する教育支援などを行うほか、啓発セミナーなども開催しております。 市では、市内の企業訪問の際には治療と仕事の両立支援に関する各種制度の周知を行い、働く方々が治療を続けながら安心して働くことができるよう、職場の理解と環境整備の促進に努めてまいります。 次に、5、芸術・文化作品展示場所の整備についての(1)カダーレのギャラリーの設備については、教育委員からお答えいたします。 次に、(2)羽後本荘駅東西自由通路作品展示スペースをについてお答えいたします。 市では、既に供用を開始している羽後本荘駅東西自由通路、通称ごてんまりロードのほか、羽後本荘駅周辺整備事業として駅前広場や駅東広場の整備を進めているところであり、完成後は1階に設置している観光情報発信施設とともに、市の玄関口として様々な情報を発信する上で有効な施設と考えております。 御質問のありました羽後本荘駅東西自由通路は、道路法に基づく市道であり、壁の両側には手すりもついていることから、壁面に芸術文化作品等の展示物を設置する場合は展示方法や展示期間中の安全管理等について検討を行った上で、道路占用許可を受ける必要があります。 現在、羽後本荘駅東西自由通路におきましては、許可を受けた団体等によって安全面に配慮しながら、竹筒とLEDを使用したキャンドルライトやひな人形の展示が行われているところであります。 芸術文化作品の展示につきましては、これまでカダーレのギャラリーなど社会教育施設を中心に御利用いただいておりますが、今後は羽後本荘駅東西自由通路も視野に入れ、市内外の情報やイベントの告知も行うなど、効果的な活用方法について総合的に検討してまいりたいと考えております。 以上であります。 ○議長(伊藤順男) 小坂教育委員。          [小坂綾子教育委員 登壇] ◎教育委員(小坂綾子) 佐藤正人議員の教育委員会関係の御質問、5、芸術・文化作品展示場所の整備についての(1)カダーレのギャラリーの設備についてお答えいたします。 カダーレのギャラリーは、その用途や規模に応じて空間を仕切れるなど多目的に活用できる部屋として整備したもので、現在多くの方々に御利用いただいております。 照明につきましては、主に作品展示で利用されている団体から、明るさや色合いについての要望が寄せられていることから、令和2年度より年次計画でLEDのスポットライトの増設を進め、作品の展示環境の向上に努めているところであります。 また、天井照明につきましては、現在進めているスポットライトの効果を踏まえながら、施設の修繕計画の中で検討してまいりたいと考えております。 作品をつり下げるピクチャーレールにつきましては、ギャラリーの外周壁の比較的低い位置に取り付けておりますが、可動式の仕切り壁の部分は、構造上、低い位置への取り付けが困難な状況であります。 作品展示にあたりましては、展示物の状況によって相談に応じながら、より利用しやすい環境整備と体制づくりに努めてまいります。 ○議長(伊藤順男) 1番佐藤正人さん、再質問ありませんか。 ◆1番(佐藤正人) 御丁寧な御答弁をいただき、大変にありがとうございます。何件か再質問をさせていただきます。 大項目1、中項目(1)賃金向上や人口の社会減への具体的な目標はについて再質問いたします。 賃金向上についてでありますが、現在、この本荘由利地域の平均賃金は幾らで、将来的にはこのくらいまでは上げていきたいといった、そういった具体的な目標というのはあるものでしょうか。 ○議長(伊藤順男) 湊市長。 ◎市長(湊貴信) ただいまの再質問にお答えいたします。 詳細につきましては企画財政部長より答弁させますが、今、市の賃金水準をはかる手立てがなくて、ちょっと把握できていないというのが現実でありますが、企画財政部長のほうから、詳細を答弁させます。 ○議長(伊藤順男) 高橋企画財政部長。 ◎企画財政部長(高橋重保) 佐藤議員の再質問にお答えをさせていただきます。 各市町村で賃金がどれくらいか、そういった統計というのが現在ありませんで、全部県レベルの統計となっております。 よって、その感覚的にいろんな企業の、例えば税収ですとかその統計を見ると、何となくというようなことは言えますが、ここではっきりと平均は幾らでということは申し上げられない状況となっております。 今回、この御質問を受けた際にいろいろ検討させていただきまして考えておりますが、なかなかその市町村単位で賃金の目標を定めるということが非常に困難でありますので、その答弁にもあったとおりに下支えという形で、いろいろな施策をもって賃金の向上につながるような取組を支援していくというのが市の立ち位置ではないかなということで御答弁をさせていただきましたので、よろしくお願いいたします。 ○議長(伊藤順男) 1番佐藤正人さん。 ◆1番(佐藤正人) ありがとうございます。お答えの中で、企業の労働生産性の向上を図っていかなければならないというお話ありました。労働生産性、実際上がっているんですが、企業としては内部留保に回すという場合が多々ありますけれども、こういったことに対しての行政側からの改善要請とか、そういったことは考えてはいらっしゃらないものでしょうか。 ○議長(伊藤順男) 湊市長。 ◎市長(湊貴信) ただいまの御質問にお答えいたします。 市の立ち位置として、内部留保等々ではなくて、例えば賃金ですとか働いている方々に対して、いろんな部分でやっていきたいと、これは市の立ち位置としては、確かにそういったことをお願いしたいという思いはありますが、一方で会社は会社として、今日明日のこと、あと将来のことも考えられて、経営をされていると承知しておりますので、会社経営の考え方であって、市としてあまり強制的にというか、どこまで踏み込めるかというところもあろうかと思いますが、いろんな機会を捉えて、できるだけ人口減等々にもつながることでありますので、企業の皆様には御理解をいただきながら、そうしたことでやっていただけるように努めてまいりたいとは思っております。
    ○議長(伊藤順男) 1番佐藤正人さん。 ◆1番(佐藤正人) ありがとうございます。 続きまして、大項目1、中項目(2)新たな地域産業の創造はについて再質問いたします。 産学共同研究センターについてお話がありました。異業種交流というか、今までなじみのなかった会社というか産業同士が得意な技術を持ち寄って、新たな価値を生み出すということも大事だと思いますが、この産学共同研究センターには、そういったものもあるものなんでしょうか。 ○議長(伊藤順男) 湊市長。 ◎市長(湊貴信) 詳細につきまして、商工観光部長より答弁させます。 ○議長(伊藤順男) 畑中商工観光部長。 ◎商工観光部長(畑中功) ただいまの御質問にお答えいたします。 産学共同研究センターの中に事務局としてやっておりますが、本荘由利テクノネットワークがありまして、こちらのほうが令和3年4月1日現在、法人で48社、個人で122人、これらの会員がおります。 その中で、いろいろ異業種交流、講演会、講習会、また異業種の工場見学、また学生と企業のマッチング等、色々活動を行っておりますので、こちらの本荘由利テクノネットワークの力を活用いたしまして、市では今後も新たな戦略等に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 ○議長(伊藤順男) 1番佐藤正人さん。 ◆1番(佐藤正人) ありがとうございます。起業する際、そういったときに金融機関の連携が非常に大事かと思います。また、経営に対するフォローが大事だと思うんですけれども、そういった対策、取組というのはいかがなものでしょうか。 ○議長(伊藤順男) 畑中商工観光部長。 ◎商工観光部長(畑中功) ただいまの御質問にお答えいたします。 産学共同研究センターの中には、コーディネーターがおりまして、その方がいろいろ起業や経営の支援を行っております。その中で、相談業務といたしまして平成23年から令和2年まで、2,704件の相談を受けて、いろいろ指導、支援等を行っております。 ○議長(伊藤順男) 1番佐藤正人さん。 ◆1番(佐藤正人) ありがとうございます。 続きまして、大項目1、中項目(3)社会減対策として寛容性の高い地域にするためにはについて再質問いたします。 先ほど、市の職員の方、管理職の方にはその多様性なり、また、社会的包摂について研修をされるというお話がありました。こういった取組を全市民に向けて発信していくというお考えはいかがなものでしょうか。研修みたいなものです。 ○議長(伊藤順男) 湊市長。 ◎市長(湊貴信) ただいまの御質問にお答えいたします。 先ほど答弁の中で、触れさせていただきましたが、市民を対象とさせていただいた、性別に関係なく個人の能力を十分に発揮できる環境づくり等々について、理解を深める講演会ですとか、ワークショップ等々のイベントについては、いろいろと計画をさせていただいておるところでございますので、これから進めて、それらのことを市民に対してもやっていくということを考えてございます。 ○議長(伊藤順男) 1番佐藤正人さん。 ◆1番(佐藤正人) 大変ありがとうございました。私の質問は以上で終わります。ありがとうございました。 ○議長(伊藤順男) 以上で、1番佐藤正人さんの一般質問を終了いたします。 この際、午前10時35分まで休憩をいたします。 △午前10時23分 休憩……………………………………………………………………………………………………… △午前10時35分 再開 ○議長(伊藤順男) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 7番佐藤義之さんの発言を許します。7番佐藤義之さん。          [7番(佐藤義之議員)登壇] ◆7番(佐藤義之) おはようございます。高志会の佐藤義之です。 議長より発言のお許しをいただきましたので、大項目5点の一般質問を始めたいと思います。 質問の前に、今日3月7日は消防記念日で、戦後間もない1948年、昭和23年のこの日、消防組織法が施行されました。 明治以来、消防は警察の所管とされていましたが、これにより、条例に従って市町村長が消防を管理する自治体消防制度となり、各市町村に消防本部・消防署・消防団の全部または一部を設置することが義務づけられ、これを記念し、2年後の1950年、昭和25年に、国家消防庁、現在の消防庁がこの日を記念日にしたそうであります。 また、現在ロシア軍によるウクライナへの侵攻により、激しい戦火のさなか、いつまた砲撃が行われるか分からない状況でも、必死に施設・家屋の消火活動に努められている消防隊員の方たちの報道に感慨深い思いであります。 世界経済への深刻なダメージが大きくなる前に、新型コロナウイルス感染症同様、早期の終息を願うものであります。 それでは質問に入ります。 大項目1、新創造ビジョン後期基本計画、未来のさらなる飛躍を実現する6つの重点施策についてであります。 この計画は、全国的な人口減少社会の到来と少子高齢化の進行、社会経済のグローバル化など、時代の潮流や地域社会の変化に適切に対応していくため、未来を見据えた指針としたとあります。 湊市長は、昨年4月の市長就任に当たり、5つのオープンを市政運営のキーワードに掲げ、市の取組を最大限発信し、併せて多くの市民の皆様からの声をいただき、その声を力に、市と市民が持つ英知が結集され、本市が持つポテンシャルを引き出すことができるとの熱い思いからですとおっしゃっております。 市と市民ががっちりとスクラムを組み、本市の未来をみんなでつくり上げることを通して、誰もがふるさとを愛し、自信と誇りを持って活躍できる、希望あふれる、優しい由利本荘市を創造してまいりますと、新創造ビジョン刊行に寄せての市長の未来に向けての熱い思いが伝わっておりました。 そこで、未来のさらなる飛躍を実現する6つの重点施策の(1)自治組織と協働による市民生活に密着した課題解決について。 人口減少下においても住民が安心して元気に暮らす社会をつくるためには、市が効率的かつ効果的なサービスの提供を行っていくことはもとより、市民や住民自治組織との協働により、地域の活性化を図っていくことが重要であると計画されております。 主な取組の中で、高齢化に伴うコミュニティーの機能低下に対応する仕組みづくりの検討とありますが、多様化・複雑化する地域課題解決に向け、住民自治組織と市の役割など、自治組織をどのように推進していくのかをお伺いいたします。 (2)未来を切り開く子供を地域社会全体で健やかに育てる施策についてであります。 変化の激しい社会情勢の中、自らが生きる力を育み、未来を切り開いていくよう人づくりが一層重要であり、そのためにチルドレンファーストを基本方針とし、豊かな学びや心を地域社会全体で健やかに育て、子供を安心して産み育てられる保育・医療・就労環境に係る総合的かつ包括的な施策の充実を図り、若い世代の定住促進と出生率の向上に相乗の効果を生み出しますと計画されております。 主な取組の中で、医療費助成の高校生年齢までの拡充や、3歳児以上の保育料の無償化・副食費助成をはじめとした安心して子供を産み育てる支援の充実で、子を育てる世帯としても大変ありがたい施策と捉えております。 後期基本計画の市民アンケートの問いで、人口減少社会における取組について、全国的に人口減少が進む中、由利本荘市に必要とされることは何だと思いますかの回答で、2番目に多い回答率で、安心して子供を産み育てやすい環境づくりと答えた市民が30%で、関心の高さが示され、少子化対策に対する期待も大きいと考えらえますと示されております。 子供を産み育てやすい環境づくりのさらなる充実の観点からも、一番手のかかる0歳児から2歳児の保育料無償化の対応が、3歳児以上同様の施策を行えば、子供の病気などで仕事を休みがちになるなどでの経済的負担の軽減にもなり、さらに安心して産み育てる環境の充実で、少子化対策にもつながるとの思いもあることから、昨年3月の一般質問でも伺いましたが、市の考えをお伺いいたします。 大項目2、第3次由利本荘市食料・農業・農村基本計画から、(1)農業を取り巻く情勢について、①スマート農業の加速化についてであります。 農業現場は機械化が難しく依然として人に頼らざるを得ない作業や熟練者でなければできない作業が多く残されており、担い手の減少や高齢化などが進行する中、これらの解決が喫緊の課題と言われており、先端技術の研究開発、技術実証の推進の普及など、人口減少社会に入り、産業競争力の観点からもデジタル技術の活用による産業や社会の変革、DXは極めて重要な課題で、所得の向上においても大変期待されるところであります。 高齢化や労働力不足への対応、さらには生産性を向上させ、農業を成長産業へと進めていくために、まだまだ発展途上の新たな農業への変革をどのように推進していくのかをお伺いいたします。 次に、②農業・農村の所得の増大に向けて。 生産基盤を強化しつつ、農業・農村の持つ多様な地域資源を生かした、輸出にもつながる魅力的な商品を生み出すことが求められ、これにより新たな市場を開拓し、農業・農村の所得の増大と地域内での再投資、さらなる価値の創出という好循環を生み出していくことが重要と計画されておりますが、農業従事者のもうけようとする気構えと将来に向けての期待感も重要と考えます。 具体的にどのようにして所得の増大につなげていくのかを伺います。 ③農村の現状について。 農村部における人口減少傾向と高齢化が進み、将来的に限界集落、消滅集落へと進んでいくものと危惧されております。農村を維持し、次の世代に継承していくための条件整備、新たな活力創出の観点から、幅広い関係者と連携をした地域政策の総合化による施策を講じるとあります。 農村の持続性を高め、多面的機能をどのように発揮させていくのかをお伺いします。 (2)水産業振興対策について。 本市では、沿岸漁業と内水面漁業、河川など淡水での漁業が行われており、沿岸漁業では、良質で安定的な漁業の確保に向けて、ヒラメ・アワビ・ガザミなどの稚魚放流事業により水産資源の増大、並型漁礁の設置により、つくり育てる漁業に取り組んでおり、海岸部に3つ、海岸部沿いに1つの計4漁港を有しており、沿岸漁業に取り組んでおりますが、小規模経営がほとんどで、漁獲量の減少や高齢化で農業従事者以上に後継者不足への対策、魅力ある水産資源を生かした水産業の再生に向けて、産地ブランド化を生かした水産加工への積極的な取組など、漁業の活性化推進などが急務と捉えております。 今後、漁協等と連携した対策など、どのように改善していくのか。また、洋上風力発電に関連した事業などは、今後期待できるのかを伺います。 大項目3、ジオサイトの観光地整備について。 鳥海山・飛島ジオパークに、現在まで、由利本荘市の9か所がジオサイト認定されており、滝がうち5か所認定されております。 一番新しく認定されたのが、鳥海町下直根地区の沢内川上流部に位置し、柱状節理が階段状に発達した上を流れる落差50メートルほどの名勝檜山滝であり、鳥海中ジオサイト発掘隊の活動が契機となり、ジオサイトに認定されたことから、近年広く知られるようになりました。 これに伴い、地元有志の方たちの周辺整備や野外イベント・SNS等の発信や道路脇等の環境整備などで、多くの観光客が訪れるようになったことから、駐車場や遊歩道整備などの望む声があります。 法体の滝、早期の完成が望まれる鳥海ダムの動線上周辺に、すばらしい自然と滝があることから、多くの観光客などの流動人口で周辺への波及効果も期待できることから、計画推進をお願いしたところであります。市の推進の考えをお伺いします。 大項目4、観光地・文化施設等の案内看板のIT化QRコードについてであります。 鳥海山を核とした自然豊かな地域で、鳥海山5合目から日本海まで1時間ほどで移動できる全国的にも恵まれた町であります。 また、3つの旧藩があった地域が平成の大合併で1つの市になった、全国的にもまれに見る地域とも言われております。 市内各地には、歴史文化施設や観光名所も多く点在しておりますが、統一した案内看板は少なく、今後統一した看板・標柱へQRコードなどを作成し、スマートフォンでアクセスし、多くの情報量や音声ガイダンスなどでの案内や地域の情報サイトへリンクできることなどで、交流人口拡大へもつながるものと考えます。市の考えをお伺いいたします。 最後に大項目5、学校給食でのジャージー牛乳の普及について。 平成12年度に設置された、矢島農林水産物処理加工施設、通称ミルジーが自然豊かな花立牧場公園前で、矢島地域の特産品であるジャージー乳製品の消費拡大と農家の所得向上を図る目的でスタートしてから、はや22年目になります。 平成17年の合併後の平成20年までは、牛乳代金63円のうち保護者負担が40.94円、差額22円6銭が市補助金として、矢島小・矢島中の学校給食用牛乳として利用されており、平成20年度で小中学校合わせて年間8万2,000本余りの利用実績があったと伺いました。 その後は、市の補助金の廃止により利用は大幅に減少したため、消費と売上げが大幅に減少したことは当然であったと思います。 最近では、矢島小・子吉小で、差額が保護者負担で月数回の学校給食で利用されているようです。 今後、由利本荘市全域での学校給食で、地元で飼育されている栄養豊富なジャージー牛乳を食育・食農・地産地消の観点からも、週1回または月数回の供給体制で学校給食での扱いの考えをお伺いします。 以上で終わります。答弁方よろしくお願いいたします。          [7番(佐藤義之議員)質問席へ] ○議長(伊藤順男) 当局の答弁を求めます。湊市長。          [湊貴信市長 登壇] ◎市長(湊貴信) それでは、佐藤義之議員の御質問にお答えいたします。 初めに、1、新創造ビジョン後期基本計画、未来のさらなる飛躍を実現する6つの重点施策の(1)自治組織と協働による市民生活に密着した課題解決についてにお答えいたします。 自治組織につきましては、日常生活における見守りや災害時の助け合いなど、地域の安全・安心の確保に欠かせない共助の基盤となっておりますが、高齢化や転出者の増加により、自治組織の運営に関わる方が減少してきているほか、想定を超える災害発生の懸念や空き家問題などの新たな地域課題も出てきております。 こうした中、住み慣れた地域を維持していく上で、担い手の確保と会員の負担軽減を図る取組が重要であり、そうした課題への対応といたしましては、自治組織相互の連携のほか、縮小した自治組織の広域的な連合化や合併も選択肢の一つとなるものと考えております。 併せて、高齢者宅の除雪や買物支援など日々の暮らしに必要な事業の洗い出しを行うことにより、自治組織の活動に関心を高めていくことも、その重要性への理解とともに会員の増加につながるものと期待しております。 自治組織の規模、それぞれの成り立ちなどから、抱える課題に大きな違いがありますが、市といたしましては来年度、自治組織の連携・連合化に向けて、高齢化が著しい自治組織にターゲットを絞り、現地での聞き取りによる課題やニーズの洗い出しを行うなど、自治組織の機能維持に対応する仕組みづくりの検討に着手してまいります。 次に、(2)未来を切り開く子供を地域社会全体で健やかに育てる施策についてにお答えいたします。 0歳児から2歳児の保育料につきましては、市独自に国の基準から約4割を軽減した金額を御負担いただいております。さらに、この4割軽減に加えて、すこやか子育て支援事業により、保護者の所得に応じて2分の1または4分の1の助成を行っており、全入園児の34%が対象となっております。 また、平成30年4月2日以降に生まれた第2子以降につきましては、保護者の住民税所得割額が16万9,000未満の場合には、保育料を無償化としており、全入園児の37%が対象となります。 育児休業制度の充実により、0歳児から2歳児の保護者は、保育所等を利用せずに自宅での育児を選択する方も多いことから、保育料の無償化につきましては公平性及び公益性にも配慮してまいりますので、御理解をお願いいたします。 次に、2、第3次由利本荘市食料・農業・農村基本計画の(1)農業を取り巻く情勢についての①スマート農業の加速化についてにお答えいたします。 農業後継者や担い手の減少による労働力不足を補うスマート農業につきましては、今後の農業を展望するとき、必要不可欠な取組であると認識しております。 このため、市では令和2年度に産・学・官で設置した由利本荘市スマート農業研究会の取組を継続し、本年度は、ドローンを使用した空撮による生育診断を踏まえた可変施肥や、水位センサーによるスマートフォンでの監視などの実証事業を実施したところであります。 また、意欲ある農業者に対しましては、県の低コスト技術等導入支援事業や、市の農業者省力化支援事業により、省力化機能つき農業機械やドローンの導入など、農業現場のスマート化を積極的に支援しております。 市といたしましては、今後も当該研究会による情報収集と実証事業の実施のほか秋田版スマート農業コンソーシアムとの連携を図りながら、低コスト化・省力化への取組を継続し、生産性向上につながるスマート農業の普及を推進してまいります。 次に、②農業・農村の所得の増大に向けてについてお答えいたします。 農家所得の向上を目指す上で、農産品の地域ブランド化や生産量の増加を図ることにより産地間競争力を高めるとともに、高収益作物を導入し、新たな産地形成を促進することで、産地全体の収益力を向上させていくことが重要と考えております。 このため、市では今年度より、新たな担い手の確保や高収益作物との複合化による所得の向上を図るため、農協と連携してシャインマスカットの産地づくりに取り組むこととしたところであり、農協が行っている栽培研修会には、複合経営を目指す個人農家や農業法人のほか、農協のインターンシップ制度を活用しながら新規就農を目指す方が参加しております。 市といたしましては、そうした方々が栽培技術を学ぶための研修施設整備に係る支援や新規就農に向けた円滑な準備をサポートしていくほか、国や県の事業を活用しながら、営農基盤の確保について関係機関と連携して取り組んでまいります。 また、秋田由利牛や鳥海りんどうなどの地域ブランドの育成やサキホコレの主要産地確立に向けた取組の推進により農業の競争力強化に努めるとともに、ふるさと納税や首都圏等への売り込みによる販路拡大と農産品の魅力発信を図りながら、農家所得の向上につなげてまいります。 次に、③農村の現状についてにお答えいたします。 本市農村部の現状につきましては、人口減少や高齢化により、農村コミュニティーへの住民参加が減少基調にあり、農地や農業用水など地域資源の保全活動や様々な共同作業の今後に不安を抱えている状況にあります。 こうした課題に対応するため、これまで市では、国の日本型直接支払制度を活用し、非農家の農地維持活動等への参加や、農村文化の伝承を通した農村コミュニティーの強化などの取組に対し、支援を継続してきたところであります。 また、農村部に限らず持続可能な住みよい地域づくりのための地域づくり推進事業を実施しており、来年度から新たに、地域全体の元気創出につながるプロモーション会議や新たな人材を呼び込む地域おこし協力隊事業などを計画し、本定例会に必要な予算を提案しております。 市といたしましては、農村の維持活動等に対し、非農家や地域外の住民など多様な人材が参加できるよう情報発信に努めながら、農村が持つ水源涵養や良好な景観形成など多面的機能の維持・向上と農村の次世代継承につなげてまいります。 次に、(2)水産業振興対策についてにお答えいたします。 市の管理する漁港につきましては、令和2年度の港勢調査において、漁獲量156トン、漁業者数88名となっており、いずれも減少傾向にあることから、安定した漁獲量の確保や後継者対策は喫緊の課題と捉えております。 市の水産業振興対策につきましては、良質で安定的な漁場の確保に向けて、地元漁協と連携してガザミ・アワビ等の稚魚放流事業による水産資源の確保に継続して取り組むとともに、漁業者が安全に漁業活動に従事できるよう、港内のしゅんせつのほか長寿命化計画に基づき漁港施設の補修整備を実施し、ソフト・ハードの両面から対策を講じてきております。 また、地魚ブランドアップ推進協議会において、地元漁協によるワカメ直売会のイベント支援のほか、本市沖で水揚げされたアマダイをネット販売する若手漁業者の取組をサポートするなど、引き続き販路拡大においても後押ししてまいります。 洋上風力発電に関連した事業等につきましては、選定事業者によるアセスメントや海底地盤などの調査時に加え、建設工事やメンテナンスにおいても用船の需要が期待されますので、水産業を含む地域産業の振興策について、漁業関係者・事業者などと広く協議を進めてまいります。 次に、3、ジオサイトの観光地整備についてにお答えいたします。 鳥海町下直根地域にあります檜山滝は、平成31年4月に鳥海山・飛鳥ジオパークのジオサイトとして追加登録されております。 マグマが冷えて固まる過程でできた規則的な割れ目、柱状節理が階段状に形成された優雅な滝であり、新聞などで紹介され、近年多くの方が訪れております。 御質問の駐車場や歩道の整備計画についてでありますが、現在、檜山滝につながる農道は民有地を切り開いた私道であることから、現状においては拡幅や整備を行うことは困難なものと考えております。 また、駐車場につきましては、県道鳥海矢島線沿いの旧直根保育園敷地の利用を考えておりましたが、現在、鳥海ダムの工事事務所兼宿泊所として利用されていることから、周辺住民の皆様から御理解をいただき、道路敷に駐車させていただいている状況であります。 今後は、鳥海ダム工事の進捗状況なども考慮しながら、地元である下直根町内会や檜山滝周辺の環境整備などを行っている檜山滝を美化する会と連携を図りつつ、将来的な駐車スペースの確保や案内看板の整備を視野に入れつつ、水と命の循環を身近に感じることのできるジオサイト檜山滝の魅力を広く情報発信してまいります。 次に、4、観光地・文化施設等の案内看板のIT化QRコードについてにお答えいたします。 市では、市内へ訪れる観光客を目的地や施設へ誘導し、観光名所の特色や歴史を発信するため、市内各所への観光看板の設置など、観光スポットの情報や魅力を的確に伝えるための整備を進めてきております。 看板スペースを活用しての紹介では限度があることから、詳細な説明や音声ガイダンスなどのより細やかな情報発信を行うには、佐藤議員が提案されたQRコードを利用した取組は効果的と考えます。 ジオパークの解説看板の中には、QRコードを読み込むことで多言語での説明ができるものもあるほか、新年度において、矢島地域の史跡等の各箇所へQRコードつき標柱10本の設置や、施設看板などにQRコードの表示をし、巡回する際にスマートフォンで読み取ることで歴史や史跡などより詳しい情報を閲覧できる事業を計画しております。 広大な面積を有する本市において、直ちに統一した看板を作成するには多額の経費と時間を要することから、まずは各地域にある道の駅などの案内看板を活用し、QRコードを利用した地域の新たな観光資源も含めた観光名所を案内するような取組を検討し、今後の観光情報発信につなげてまいりたいと考えております。 次に、5、学校給食でのジャージー牛乳の普及については、教育委員からお答えいたします。 以上であります。 ○議長(伊藤順男) 小坂教育委員。          [小坂綾子教育委員 登壇] ◎教育委員(小坂綾子) 佐藤義之議員の教育委員会関係の御質問、5、学校給食でのジャージー牛乳の普及についてにお答えいたします。 学校給食では、食育や地産地消の観点から、地元で生産される食材を積極的に取り入れております。中でもジャージー牛は、地元の酪農家によって愛情たっぷりに育てられ、その牛乳は、たんぱく質や脂質が多く栄養価が高いと認識しております。 現在、市内小中学校のうち6校で使用しており、その使用回数は小友小学校で月に1回、他の5校では年に一、二回程度であり、子供たちにも大変喜ばれております。 しかしながら、通常使用している牛乳より3割ほど割高であるほか、容器が瓶であるため、小学生が給食準備時の短い時間に運ぶには負担が大きいことや、各学校での受入れ、回収方法などにも課題を抱えております。 学校給食で使用する牛乳は、学校給食衛生管理基準にのっとり、毎朝、各学校に直接納品され、牛乳専用の保冷庫で10度以下に保管することになっておりますが、ジャージー牛乳は瓶であることから現在の保冷庫では収まらず、10度以下で保管ができないなどの状況でもあります。 このようなことから、一律に全ての学校で定期的にジャージー牛乳を使用することは難しい現状にありますが、地元で生産される食材であり、栄養価も高いことから、行事食や給食週間の際などで、できる限り取り入れてまいります。 ○議長(伊藤順男) 7番佐藤義之さん、再質問ありませんか。 ◆7番(佐藤義之) 御答弁、大変ありがとうございました。二、三、再質問させていただきます。 大項目1、新創造ビジョン後期基本計画、未来のさらなる飛躍を実現する6つの重点施策の(1)自治組織と協働による市民生活に密着した課題解決についてであります。 後期基本計画の市民アンケートの調査結果88ページに記載されておりますが、市民の主役のまちづくりに向けて、特に必要なことは何だと思いますかの問いで、一番割合が高かった42.5%の回答が、集落や町内会などの地域コミュニティー活動の維持と活性化などであり、人口減少で将来への不安な思いを多くの市民が抱えていることが正直に出た結果であったのではないかと思っています。 コロナ禍の現在であれば、さらに跳ね上がったことと思いますが、結果を踏まえてはどう捉えておりますでしょうか。お願いいたします。 ○議長(伊藤順男) 湊市長。 ◎市長(湊貴信) ただいまの再質問にお答えいたします。 佐藤義之議員とその結果に対しての思いは、今一緒であろうと認識をいたしますが、先ほども答弁の中でお話しさせていただいたとおり、やっぱり人口減少ですとか高齢化、特に山間部等、街から離れたところに行きますと、大変顕著な状況でありまして、ただ、現実にお住まいになっておられる方々がおられるわけで、その方々については、今まであったような活性化等についての不安ですとかそうしたものがあるということは、十分に認識をしております。 何か手だてがないかということで、私どもいろいろと検討・研究はしておりますが、なかなか厳しいという中であります。 そうした中でも、今年度においては、いろいろと現地での聞き取りや課題等についてニーズ調査をさせていただきながら、今後の施策等について努めてまいりたいと考えております。 ○議長(伊藤順男) 7番佐藤義之さん。 ◆7番(佐藤義之) ありがとうございます。 この問題解決は、多分いろんな手段を打っても、地域のいろいろな温度差など難しい点が、今後も問題になっていくことは想像できますが、何とか粘り強くいろいろな施策で、よりよい提案などを行って、今後の市民生活に密着した課題解決に向けて取り組んでいくことを改めてお願いしたいと思います。 大項目2の(1)の①スマート農業の加速化についてでありますが、農林業センサスの平成27年のデータですけれど、農業就業人口5,330人で、うち65歳以上が3,536人で全体の66%を占める割合でしたが、現在の高齢化率はもっと上がっていると思われますが、65歳以上の農業従事者のスマート農業への関心や参入はいかほどの状況なのか、データがありましたらお教えください。 ○議長(伊藤順男) 湊市長。 ◎市長(湊貴信) 農林水産部長より答弁させます。 ○議長(伊藤順男) 今野農林水産部長。 ◎農林水産部長(今野政幸) 佐藤義之議員の再質問にお答えいたします。 65歳以上のスマート農業関係の取組状況の割合というお尋ねでございますが、このスマート農業への取組につきましては、平成元年以降、実績報告ベースで34経営体の取組を支援しておりますけれども、まだ年代別の分析についてはしておりませんでしたので、その辺についてはお答えはできません。 ○議長(伊藤順男) 7番佐藤義之さん。 ◆7番(佐藤義之) はい、分かりました。後ほどデータが取れるようでありましたら、どうぞよろしくお願いしたいと思います。 それでは、(1)の②農業・農村の所得の増大に向けてでありますけれど、高収益作物のシャインマスカットの研究で、作物の作り手など、いろいろこれから取組が行われることであろうと思いますけれど、インターンシップの参加と先ほど御答弁ございましたけれど、インターンシップの参加というのは、例えば他県から来ての人なのか、地元の人の採用なのか、そこら辺りはどうなのか、お願いいたします。 ○議長(伊藤順男) 湊市長。 ◎市長(湊貴信) 農林水産部長より答弁させます。 ○議長(伊藤順男) 今野農林水産部長。 ◎農林水産部長(今野政幸) ただいまの佐藤義之議員の再質問にお答えいたします。 お尋ねのこの事業につきましては、農協が実施するインターンシップ制度でございまして、地元の方が2名と伺っているところでございます。 ○議長(伊藤順男) 7番佐藤義之さん。 ◆7番(佐藤義之) ありがとうございました。シャインマスカットは後発でありますけれど、味の評価も、値段も高いということでかなり高収益を見込めると思いますので、どうぞ今後とも力を入れて、市のほうでもバックアップ体制のほうをよろしくお願いしたいと思います。 引き続きですけれど、大項目2、(2)の水産業振興対策についてであります。 現在、88名の漁業従事者で年間156トンの漁獲量と答弁ございました。 今後、洋上風力発電に関連した事業等も先ほど市長より答弁ありましたけれど、3月1日付の秋田魁新報の秋田洋上風力最前線の特集記事にて、三菱商事などの企業連合が示した主な地域貢献策でNTTグループなどを想定した漁業支援体制の構築で、漁場調査・魚礁・藻場造成などの支援、ICTを活用した海象条件の可視化などの記載がありましたが、具体的な情報などを伺っておりましたら、どうかお願いしたいと思います。 ○議長(伊藤順男) 湊市長。 ◎市長(湊貴信) 市民生活部長より答弁させます。 ○議長(伊藤順男) 齋藤市民生活部長。 ◎市民生活部長(齋藤喜紀) ただいまの再質問にお答えしたいと思います。 新聞報道になりましたのは、あくまでも選定事業者の計画、いわゆる提案というものでありましたけれども、その中に今、佐藤議員がおっしゃった魚礁ですとか、そういった漁業支援、そのほかに水産品の販路拡大、こちらにつきましては協力事業者とやっていきたいということだと思います。 具体的なものは示されておりませんで、あくまでも選定事業者の提案でこういったことを検討していきたいという案ですので、事業者とは今後いろんなことで協力できないか検討し、連携して進めていきたいと思っております。 ○議長(伊藤順男) 7番佐藤義之さん。 ◆7番(佐藤義之) ありがとうございます。今後もいろいろ情報を密にして、よろしくお願いしたいと思います。 お伺いしますけれど、海象条件のICTを活用した可視化とありますけれど、これはあくまでも洋上風力のポールというんですか、鉄柱に何かカメラをつけて、そのカメラを利用して気象条件などを可視化するとか、そういう認識でいいのか、もし分かりましたらお願いしたいと思います。 ○議長(伊藤順男) 齋藤市民生活部長。 ◎市民生活部長(齋藤喜紀) すみません。市のほうもその文言以外の中身については聞いておりませんので、今後、事業者と一緒に検討してまいりたいと思います。 ○議長(伊藤順男) 7番佐藤義之さん。 ◆7番(佐藤義之) はい、分かりました。あと水産業振興対策でいろいろ本市のところでも稚魚の放流など行っておりますけれど、昔は結構ハマグリなんか海岸沿いで捕ったりした記憶もありますが、最近あまりスーパーあたりでも地元産のハマグリなんかは目にすることがありません。 あるすし屋さんから伺ったんですけれど、今はハマグリの代わりにホンビノス貝といってハマグリに似たやつで、ちょっと一回り大きいような貝が、アメリカあたりにあって、それがすごく繁殖率も高いし、生態系にも影響を与えないということで結構注目されております。2年前、個人的な話になりますけれど、新潟のほうへ行ったときに妙高高原の道の駅の水産売場で、このホンビノス貝があってびっくりした記憶を思い出して聞いているんですけれど、この貝はすごく繁殖率も高いということで今後、水産業の振興にとってはすごくよい商材ではないかなと思いますので、ぜひともまずは検討を願いたいと思っております。質問ではございません。 続いて質問いたします。大項目3のジオサイトの観光地整備についてですけれど、檜山滝のジオサイトに対して、いろいろと今後の展開のほう、答弁いただきありがとうございました。 地元の有志の方が整備して大分きれいにされて、大変歩きやすくなっております。そこは私有地というのは伺っていましたけれど、鳥海中のジオサイト発掘隊が頑張ったのを契機に認定されたことなどもあり、また地元の有志の方もお客さんを呼び込むためにいろいろ活動していることも事実であります。 そのような観点からもあそこに行っても駐車場がなくて道路に路駐するような感じでないとなかなか行けないところなので、今後、周辺に遊休耕作地などもありますので、その辺りも検討材料としてほしい。 観光地としてもなかなかほかにないようなすばらしい滝ですので、ぜひともここは広く発信して数多くの観光客、あとはダム関係、法体の滝との動線上でもありますので、すごく立地もいいと思いますので、ぜひとも今後も継続して検討を願いたいと思っております。 ○議長(伊藤順男) 7番佐藤義之さん、質問ですか、要望ですか。 ◆7番(佐藤義之) 要望であります。 ○議長(伊藤順男) 7番佐藤義之さん。 ◆7番(佐藤義之) 大項目4の観光地・文化施設等の案内看板のIT化QRコードについてでありますが、先ほどの答弁にもございましたけれど、この通告を出した後に、矢島総合支所の行政懇談会での来年度主要事業説明で、元気な地域づくりチャレンジ事業の予算100万円で、地元で音声ガイダンスなどを含めた情報の閲覧がQRコード化によりできるよう整備するとの説明がありまして、大変びっくりしたところなんですが、矢島地域で標柱にそのQRコードを記載してやるということでしたけれど、この標柱もいずれ市内、残り7地域に広げるときは、ぜひとも同じデザインの統一したものにできれば大変環境的にもすばらしいと思いますので、その辺も検討していただき、あとは現在ある看板にQRコードを記載してということでしたけれど、統一した標柱の今後の展開などは市としてはどのように考えがありますか、お教えください。 ○議長(伊藤順男) 湊市長。 ◎市長(湊貴信) ただいまの佐藤義之議員の再質問にお答えいたします。 今回、私にプレゼンをするという企画の中で矢島総合支所のほうからは、ぜひそれをしたいという強い要望もありまして、じゃあ、ぜひそれを進めようということでやった経緯があります。 先ほど答弁もさせていただきましたとおり、大変よい取組であるし、QRコードを使ってやるということで、いろんな情報をそこで発信できるというメリットもありますので、ぜひ市内全域に展開をしてまいりたいと考えております。 今お話しいただきました統一したデザインであったり、その取組姿勢ということについては、統一した中でやったほうがいいだろうという思いもありますので、その方向性で考えたいと思います。ただ、その場その場でそのとおりいかないところもあるかも分かりませんけれども、基本的には統一したもので検討していきたいと思います。 いずれ、今回の矢島地域のほうは、全域にとってのモデルケースともなるかなという捉え方もしておりますので、ぜひよい方向にいくよう考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(伊藤順男) 7番佐藤義之さん。 ◆7番(佐藤義之) ありがとうございます。ぜひとも継続のほうをよろしくお願いしたいと思います。 最後に、大項目5の学校給食でのジャージー牛乳の普及についてでありますけれど、現在、数校で展開されており、文部科学省が推薦する学校給食週間の時期にも使用ということでお話がございました。 保管のほうでは10度以下で冷蔵となりますけれど、冷蔵庫の状況としては生徒数が多ければ当然、冷蔵庫も大きい設備があると思いますけれど、冷蔵庫自体は全ての学校でそれなりの準備はできているんですか。 ○議長(伊藤順男) 小坂教育委員。 ◎教育委員(小坂綾子) ただいまの質問には教育次長のほうでお答えさせていただきます。 ○議長(伊藤順男) 三浦教育次長。 ◎教育次長(三浦良隆) ただいまの質問にお答えさせていただきます。 冷蔵庫、つまり保冷庫と申しますけれども、こちらにつきましては市内全ての小中学校のほうに入っております。基本的に牛乳は直接、学校のほうに業者のほうから届けていただくという方式を取っております。 紙パックの牛乳に合わせたサイズの保冷庫になっておりまして、児童数または生徒数の減少によってその保冷庫の大きさに隙間が生じた場合、ジャージー牛乳の瓶の牛乳も入るわけですけれども、現在その紙パック用の保冷庫に合わせているものですから、どうしても瓶のジャージー牛乳が入り切らないというところで、様々、課題等もありますけれども、その課題の一つにはその部分もございます。 ただ、令和3年度にいろいろと製造元・販売元のほうと協議を進めておりますので、できる限り取り入れていけるように進めていきたいと思っております。 ○議長(伊藤順男) 7番佐藤義之さん。 ◆7番(佐藤義之) ありがとうございます。地元産のジャージー牛乳、唯一の牛乳の製造メーカーで栄養価も高いということで、第三セクターの事業所でもあることから、学校給食等で使用してもらえば年間の売上げ的にもある程度の計算もできると思いますし、地産地消の観点からも、全部の学校とは言いませんけれど、現在より多く、月1回でも2回でもよろしいので、ぜひとも使用の検討をお願いしたいと思います。 これで、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(伊藤順男) 以上で、7番佐藤義之さんの一般質問を終了いたします。 この際、午後1時まで休憩をいたします。 △午前11時39分 休憩……………………………………………………………………………………………………… △午後1時00分 再開 ○議長(伊藤順男) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 4番松本学さんの発言を許します。4番松本学さん。          [4番(松本学議員)登壇] ◆4番(松本学) こんにちは。市民の困り事、市民の思い、そしてアイデアや希望、様々な市民の声を市政に届け、みんなで創るみんなの街にをテーマに活動しております。会派、市民の窓口の松本学でございます。 ただいま議長より発言の許可をいただきましたので、これより一般質問を行います。 質問に先立ちまして、今、世界中で非難の声が上がっているロシアによるウクライナ侵攻、テレビや新聞、インターネット等の情報でしか知り得ないわけですが、多くの民間人、そして兵士が亡くなっていると聞いております。これは戦争であり、テロやクーデターとは違い、その国の政治的判断により始められた非常に愚かでおぞましい行為です。全ての犠牲者の方の御冥福と一刻も早い終結を祈りながら、政治的判断が人々の生活を一変させ、未来を変えていくさまを目の当たりにし、自分自身の仕事の責任の重大さを再確認したところであります。 昨年10月に行われました由利本荘市議会議員選挙にて、まちのよりよい未来のため、その未来を担う今の子供たちが安心して暮らしていける、迫り来る少子高齢化の現実社会の中でも、挑戦し、工夫し、乗り越えようと希望の持てるまちにしたいという思いの中で、多くの市民の皆様から御信任をいただき、今この場に立たせていただいております。 市議会議員として自分は一体何ができるのか、どうあるべきなのか。市民の皆様が、市議会議員という仕事に何を求めていらっしゃるのか。常に自問自答しながら活動していく中で、新人の私自身に直接届いた市民の皆様の声をもとに、今回は大項目2点についてお伺いいたします。 どうやら前代未聞の項目の少なさということで、先輩議員の皆様方からも御心配いただいておりますが、今回、初めて一般質問を行う新人議員としていただいた機会、時間が意味のあるものになるよう心がけ、丁寧に進めさせていただきたいと思います。 それでは、大項目1、由利本荘市ケーブルテレビのインターネット、050IP電話、IP音声告知端末及びIP電話サービスの終了について。 令和5年1月31日をもって終了する、由利本荘市ケーブルテレビの一部のサービス、インターネット、050IP電話、IP音声告知端末及びIP電話サービスについて質問いたします。 ケーブルテレビ加入促進として本サービスを提供する際、それまで使用していた民間事業者の電話サービスを解約された方がおり、市に協力したいという思いで加入したのに、一方的にサービス終了を言い渡され、電話が家からなくなってしまう、防災無線の届かない場所では唯一の防災連絡手段であるIP音声告知端末がなくなってしまうのは不安だという声があります。 携帯電話加入率が100%ではない、ネット環境がないという方々がいるという現状で、電話再加入に要する市の補助・助成などの考えはないか、IP音声告知端末に代わるものはないのか、市の見解を伺います。 続いて、大項目2、降雪、積雪に伴う問題への対応についてということですけれども、本市のみならず、雪国では、どの自治体も頭を悩ませる問題の一つである冬期の降雪・積雪に伴う本市の除雪の在り方について質問いたします。 今回の一般質問のテーマに取り上げさせていただいたきっかけとなりますが、私が市議会議員だということで市民の方々から、ここの道に雪がたまっていて危ない、ここがいつも除雪されていなくて困っている、子供たちの通学路の道幅が狭いなど幾つかの御意見が直接届くことがあり、私のほうから各地域の担当部署に相談させていただいた際、非常に迅速に対処していただき、次の日には指定箇所をきれいにしていただいて本当によかったと、ただ一本電話しただけの私が感謝されるといったことがあり、まずはこの件から分かるように、しっかりと対処できる体制がありながら、道路の除雪等の困り事を一体どこに連絡すればよいのか、市民に周知されていないのではないかということ。 東由利・矢島・鳥海と、特に豪雪地帯では他の地域から来られた方がびっくりするほど高いクオリティーで道路が除雪されているのに対し、ふだんあまり雪のたまらない地域、雪の捨て場のない住宅街などでの急な積雪への対処などはどうしても行き届かない、誰も言わなければ放置されたままになっているということ。 高齢者や要介護者のように自分だけでは家の出入口も除雪が困難な場合、除雪請負業者の違い、または市の直営の除雪隊との差異などが挙げられます。 これからますます進む市民の高齢化、冬の除雪がとにかくつらいというマイナスイメージは、市民の日々の暮らしを脅かすだけでなく、移住・定住を進める本市としては真剣に取り組まなければならない課題であり、逆に捉えれば、困ったときになるべく早く対応していただける体制づくり、例えば登録制の除雪隊の結成、緊急時には部落やまちを越えて出勤できる仕組みづくり、市が主導して様々な雪害に対応しているという姿勢を見える化することで、冬も安心して暮らせるまちとして他の地域との差別化を図ることもできるのではないでしょうか。 私は常々こう考えています。0を1にする方法、1を2にする方法、除雪に例えるならば、自助・共助・公助の考え方を基本に予算の限り、市民の安心・安全、住みやすさをできるだけ守っていくというのはどこの自治体も同じだとすれば、それと同時に工夫と経験を積み上げ、除雪の在り方自体をまちの魅力の一つにまで昇華させることができないか。例えば、お隣、秋田市の、もうどうにも対処し切れないといったような状況と本市は違う。理由はこうだ。安心して由利本荘市を選んでほしい。そういうことが言えるようになるのではないか、そう考えています。 そこで、由利本荘市の冬の除雪に対する考え方についてお伺いいたします。 以上、大項目2点について、壇上での質問とさせていただきます。御答弁のほう、どうぞよろしくお願いいたします。          [4番(松本学議員)質問席へ] ○議長(伊藤順男) 当局の答弁を求めます。湊市長。          [湊貴信市長 登壇] ◎市長(湊貴信) それでは、松本学議員の御質問にお答えいたします。 初めに、1、由利本荘市ケーブルテレビのインターネット、050IP電話、IP音声告知端末及びIP電話サービスの終了についてにお答えいたします。 ケーブルテレビでは、テレビ、インターネットのほか、加入者間で無料通話が可能なIP電話サービスに加え、NTTなどの電話と通話できる050IP電話サービスを行ってきたところであります。 このうち、050IP電話サービスにつきましては、インターネットに附帯したサービスであることから令和5年1月末で同時に終了することになりますが、電話サービス廃止に伴いNTT等に移行する利用者への補助等は、民間への通常の加入時と同時に、公平性の観点から実施しないこととしております。 これまでこうしたサービスの終了につきましては、広報やホームページで周知してきているほか、利用者の皆様には個別に通知などを行い、照会に対しては市民の方々が納得できるよう十分説明を行ってまいりました。 これまでいただいた問合せは、インターネットに関するものが多く、NTTの電話を解約された方からの問合せは数件となっておりますが、そうした問合せについても丁寧に説明を行い、趣旨を理解していただいているものと受け止めております。 なお、来年2月以降は、IP音声告知端末による防災情報発信は終了となりますが、テレビ放送での災害情報共有システム・Lアラートと連携した各種緊急情報を継続いたします。 また、市全域への対応といたしましては、防災メールやLINE公式アカウントの通知機能などを活用しながら、防災情報の充実に努めてまいります。 次に、2、降雪、積雪に伴う問題への対応についてにお答えいたします。 市では、市民誰もが積雪地においても安全・安心に暮らすことができるよう、総合戦略において、総合的な雪対策の推進を主要戦略の一つに掲げ、各施策を推進しております。 市道の除排雪につきましては、毎年、社会環境の変化などを踏まえ、由利本荘市道路除雪計画に基づき、効率的な除排雪作業を実施しております。 特に、早朝の除雪では、主要幹線や通勤・通学路を優先し、地域の実情に合わせ、緊急時にも対応した柔軟な除雪体制を整えながら、市民の安全な道路交通の確保に努めているところであります。 また、住宅街での雪置場の確保につきましては、町内や地域内での相互協力による除排雪の促進を図るため、空き地などを雪置場として活用するとともに、当該空き地の使用期間に相当する固定資産税を減免する地域住民用雪置き場事業を実施しております。 高齢者世帯など自力で雪寄せが困難な方に対する支援につきましては、65歳以上の高齢者のみの世帯などを対象に、玄関から道路に至る通路の確保に必要な除雪支援に加え、町内会や地域住民の有志による除排雪共助組織の立ち上げ支援を行っており、現在、本市では11団体が活動されております。 今後の課題といたしましては、さらなる共助組織の立ち上げ支援と合わせ、地域外の除排雪共助組織との連携を構築することなど、緊急時対応を見据えた仕組みづくりの検討も必要と考えております。 引き続き、これらの制度について広報をはじめ、SNSなどで周知を図り、冬期間における快適で安全な生活環境の維持に努め、雪を楽しむイベントやライフスタイルなど、雪国としての本市の魅力を市外に対しても積極的に発信してまいります。 以上であります。 ○議長(伊藤順男) 4番松本学さん、再質問ありませんか。 ◆4番(松本学) 丁寧な御答弁ありがとうございます。 大項目1、由利本荘市ケーブルテレビのインターネット、050IP電話、IP音声告知端末及びIP電話サービスの終了について、再質問させていただきます。 その実際に解約された方というのが一体どのような作業があるのかということで、NTTのほうに問い合わせてみましたけれども、工事費のほうが1万8,800円、月々の基本料2,800円に対して、ONTの050IP電話という外線にかけられる電話のほうが基本料385円ということで約400円になるんですけれども、そういった非常に便利に使われていたものから、実際に工事をして月々2,800円かかるということで、手続がよく分からないという方もいらっしゃいますし、もう自分は長くないから電話がなくてもふだん困らない等の理由で、連絡手段がなくなってしまうという方が生まれてしまうんじゃないかという懸念があります。 私、そういった方にどうしたらいいのかと考える中で、ほかの市民の方も検討した方がいらっしゃるんですけれども、例えばインターネットや携帯がない人の防災という観点からですけれども、FMの開局、ラジオであれば、ある意味、情報を受け取る側は受信機さえあれば聞くことができると。ある自治体ではラジオ機を市民に配ったということも聞いておりますし、ふだんは街の情報発信、お店や企業のPR、面白い番組を作ればそれを売ることもできる等々、結果、やり方によっては費用対効果が高い、もしくは高くできるのではないかと私は思っております。 これは一つの例ですけれども、そういった全く連絡手段がなくて、さらに防災無線がちょっと家では聞き取れないような方に対して、どのような防災の連絡手段というか、そういったものをお考えか、お聞きいたします。 ○議長(伊藤順男) 湊市長。 ◎市長(湊貴信) ただいまの御質問にお答えいたしますが、質問の中身としては防災情報の伝達に、どのようなことを考えているかという御質問というふうに捉えてよろしいでしょうか。 ○議長(伊藤順男) 4番松本学さん。 ◆4番(松本学) はい、そうですね。このIP音声告知端末がなくなって不安だという方は、恐らくそういうことを心配されているのかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。 ○議長(伊藤順男) 湊市長。 ◎市長(湊貴信) ただいまの御質問にお答えします。 詳細については総務部長からお答えいたしますが、今回の御質問がIP電話のことについてということで、防災情報の提供等ということとはちょっとあれですけれども、総務部長のほうから答えさせます。 ○議長(伊藤順男) 小川総務部長。 ◎総務部長(小川裕之) それでは、防災情報の伝達方法ということでしたので、私のほうからお答えさせていただきたいと思います。 今、ケーブルテレビの加入率、市内全体で34%ぐらいになっております。その方々に対してケーブルテレビの告知放送ということで今、伝達しているわけなんですが、そのほかに先ほどちょっと聞き取りにくいという話もありましたけれども、防災行政無線が大体140局ぐらい全市で整備されております。 伝達方法としましては、ほかに防災メールというのがありまして、これは登録していただくようなものなんですが、こういったものをもう少し拡大していって情報を伝達できるようになると思いますし、あとは先ほど市長の答弁でもありましたが、Lアラートというのがありまして、こちらは市のほうからも防災情報はテレビを通じて提供することができます。テレビを見ていればちゃんとそういう避難情報とか、そういったところが伝わるようになっております。 ほかに2月からLINEも始まりまして、これは結構登録される方が多いと思いますが、それもこちらのほうからプッシュ型で情報を伝えることもできますし、いろんな方法を今考えているところでございますので、そういったものでケーブルテレビの代替にはなると思いますので、もっと拡大していきたいと思います。 それから、FMにつきましては、たしか明日、別の方が質問されるかと思いますけれども、例えば横手ですとか仙北ですとか、あちらのほうは大体、基地局一つあれば市内全域をカバーできるところなんですけれども、由利本荘市の場合は面積も広いですし、地形的にも谷ですとか山ですとかたくさんあって電波が届かないところがたくさんあるんです。そうすると基地局をたくさん設けなければなりません。そうすると結構、整備にお金がかかりますので、コスト的には割に合わないと考えておりますので、よろしくお願いします。 ○議長(伊藤順男) 4番松本学さん。 ◆4番(松本学) はい、分かりました。そういった方たちはとにかく不安だということなので、ぜひそういう方たちに寄り添うというか、そういったいろいろな周知をされている中で、そういったことを言われている方がいるということですので、私、この電話がなくなってしまうということを心配している方々というのは、恐らくこの050IP電話というのが外線につながる電話ですので、それを登録している方が主なのかなということで聞きましたら、これは由利本荘市全体で300件程度の登録数だということで、ケーブルテレビの方からもこの050IP電話の存在すらあまり知られていないんじゃないかという回答をいただきました。 ということは、これは300件程度ですので、逆に例えばこちら側から聞いていただいて、電話がなくなってどのように困るのか、そういったことをもし市側から聞いていただけると。というのも、市のほうでこれを推奨するときにもちろん、NTTを解約したって大丈夫だよというようなことは言っていないと思うんですけれども、これは解約された方はやはりそういったようなアドバイスのようなものを受けたとか、あとはかなり強引に勧められたというような感じを受けているわけです。 そこで質問なんですけれども、例えばこれを勧めるときに何か市のほうで、こういうふうな言い方で入ってもらうというような、マニュアルのようなものはありましたでしょうか。 ○議長(伊藤順男) 湊市長。 ◎市長(湊貴信) ただいまの御質問にお答えいたしますが、マニュアルというのは何のマニュアルでありましょうか。 ○議長(伊藤順男) 4番松本学さん。 ◆4番(松本学) 例えば普通のいろいろな営業の場合であれば、このように勧めるというような形の。というのは、要はこれを勧められた方が特に市に関係している方は、要は推進されたときに結構、半ば強制的にこちらに登録させられたというような印象を受けた方もいらっしゃるそうなんです。そういったことの要は、営業するときのマニュアルというものがあったかどうかをお聞きしたいということです。 ○議長(伊藤順男) 湊市長。 ◎市長(湊貴信) ただいまの御質問にお答えいたします。 多分、御存じだと思いますけれども、基本的にはケーブルテレビに附帯したサービスということになります。逆に言うとケーブルに入らなければIP電話は使えないわけでありまして、そのサービスがどういったものなのかということは今ここにありませんけれども、多分、説明できるようなマニュアルというのは職員が持ちながらお話ができるようにしていたものだと承知していますので、そういう意味ではマニュアルというのは当然あったものだろうなと思います。 ○議長(伊藤順男) 4番松本学さん。 ◆4番(松本学) ありがとうございます。 市のほうでもどのように勧めたか、これは皆さん、御存じだと思いますけれども、これは湊市長の前の政権で、恐らく広く勧めようと、強く勧めようという市の活動の中だと思うんですけれども、やはりそういった市民の方から、市に協力したい、協力してあげようという意味合いを持って参加された方たちが、要は一方的に市が解約するという印象を持っているんじゃないかと思うんです。そこにちょっと食い違いが。 市はもちろん、それはNTTをやめたっていいよということは言っていないだろうし、ただ、やはりそうやって受け取った方もいるということで、それについて市のほうから、要は寄り添ってケアしてあげることができないかということなんですけれども、いかがでしょうか。 ○議長(伊藤順男) 暫時休憩いたします。 △午後1時28分 休憩……………………………………………………………………………………………………… △午後1時29分 再開 ○議長(伊藤順男) 休憩前に引き続き、会議を続行します。湊市長。 ◎市長(湊貴信) ただいまの御質問にお答えいたします。 前の政権だとか、前どうだっていうのは分かりませんけど、もちろんこれは大内町時代に、旧大内町でやられたことだろうとは承知しておりますけれども、基本的に前提として、市のために入ってやるんだという思いで入られたということが前提におありのようですけども、私はそういう感じじゃなくて、なぜ入られたかいろいろな理由はあるでしょうけども、例えばNTTよりも料金が安くなるということで入られた方もいるでしょうし、IP電話同士だと無料で使えると。 ただ一方で、例えば110番だとかそういったのものにはつながらないといったいろいろなデメリットもあるわけでありまして、そうしたこともしっかりと承知した上で加入されたのであろうなと思っています。なので、市のために入ってくださいといったようなことで、市に協力ということで入られたというようには承知はしておりません。 それを前提にということであれば、動きとしては当然違うんでしょうけども、そうとは考えておりませんので、市の当時のいろいろなサービスとして、市ができるサービスとして、あとは市民の方がどのように判断されて加入されたのか、されなかったのか。IP電話を使われていても、NTTの契約をそのまま続けた方もおられるでしょうし、それはそれぞれの皆さんの考えの中で進めてあったのかなと認識をしております。 もう少しいいですか。詳しいところ、担当しました副市長のほうからも少し補足させます。 ○議長(伊藤順男) 三森副市長。
    ◎副市長(三森隆) ケーブルテレビを広める当時に、各町内会などを回って説明をして回った、当時の担当でありますので、私から少しだけ補足をさせていただきます。 先ほど市長が申し上げましたとおり、050IP電話というのは、料金も安くてNTTなどのケーブルテレビ以外の電話にもつながるということで、大変便利な機能である一方、110番とか119番にはつながりませんよと、そういった弱みもあったわけでございます。そういったところで強引に進めるものではないということで、担当は強く意識をして強引な進め方にはならないように進めておりました。 もしかしたら、強引に進められたものと感じた方もいらっしゃるのかもしれませんけれども、担当としてはそういったところには十分気をつけながら進めておったというところでございますので、ぜひ御理解をお願いいたします。 ○議長(伊藤順男) 4番松本学さん。 ◆4番(松本学) はい、分かりました。ありがとうございます。実は私、本荘生まれで、今、西目地域に住んでますけれども、実際にこのケーブルテレビというものを登録してなくて、この件に関して市民の方に相談されたときに、なかなかしっくりこないということがありました。ケーブルテレビのほうにも直接行っていろいろ聞いて、市のやり方というか、例えば1年以上も前からそれをちゃんと告知をして、説明をしてという中で、市のやり方としては当たり前のやり方なのかなと。例えば一般の企業であれば、1か月前ぐらいに告知をすればいいようなものを、しっかりと前々からしているなというふうにも感じていました。 そういった中で、じゃあなぜこういった問題が起きたのかなということを考えながら、この今回の一般質問に入らせていただいたんですけれども、実はこの件を一般質問に持ってきた理由なんですけど、目的というのはこの電話再加入の補助、助成を引き出すということだけではなくて、やはりこういった、これから市が進めていきたい事業があるというときに、しっかりとメリット、デメリットももちろん含め説明をして、お互いに納得した上で進めていくことがとても重要になってくると思いました。何か不都合を隠そうとしたり、進めるだけ進めて後から出てきた問題に耳をふさぐようなことは絶対にあってはならないなと。市政と市民の間に信頼関係がなければ、本当に何もできないんだなと。どんなにいい政策、取組みがあったとしても、それがなければ何もうまくいかない。湊市長は、自分の思いを自分の言葉で伝えることができる方、そうお見受けしております。それは、人と人とが信頼関係を築く上で非常に大事な要素ですし、今後様々な思いを形にしていく中で、こういった意見、思いの食い違いがなるべく起こらないような説明、取り組み方を、進め方をお願いしたいと思います。 これは補足になりますが、この件調査する中で、無料のIP電話の利用法の話なんですけれども、ある御主人がこう言っていました。電話がただなものだから、うちの妻は一日中しゃべっていると、仲間としゃべっていると笑ってましたけども、確かにただであればいくらでもしゃべれるなと。目に浮かぶというか、ほほえましいというか、外は雪で出歩くこともできない、年をとって車の運転もままならない、コロナでなおさら人と人とが関係を遮断され、孤独感は増していくという中で、このいわゆるただのおしゃべりのための時間、はたから見ればさほど重要な内容ではなさそうだとしても、これは本人たちにとっては非常に意味のある時間なのではないかなと思いました。 そのサービスも寂しいかな、終わってしまいます。さすがに、ただのものをただで使って、おしゃべりできなくなって寂しいじゃないのよと、市に文句を言いに来る方はなかなかいないと思いますけれども、そういったことにも目を向けていただく、気にかけていただくことができれば、非常に優しいなと思うところがありましたので、決して届かない市民の小さな声として御報告させていただきます。 それでは、続きまして大項目2、降雪、積雪に伴う問題への対応について再質問させていただきます。 この除雪の問題なんですけれども、私これ調べている間に、インターネットで克雪、由利本荘市と打ちますと、平成29年3月由利本荘市総合的克雪・利雪・親雪計画というのが出てくるんですけれども、こちら内容見たら非常にすばらしくて、こちらの内容は現在も引き継いでいらっしゃるということですか。お聞きいたします。 ○議長(伊藤順男) 湊市長。 ◎市長(湊貴信) ただいまの御質問にお答えいたします。引き継いでございます。 ○議長(伊藤順男) 4番松本学さん。 ◆4番(松本学) この克雪というのは雪の問題を克服するということ、利雪というのは雪を利用するということ、そして親雪というのは雪を親しむことということで、やはりこの除雪の問題に対して、雪をただただ迷惑なものと捉えずに利用していこう、それを市の魅力として使っていこうというところに非常に共感しまして、内容を見ると市民の方々からのアンケートなどを基にいろいろな問題を集めて、それに対してどのように対応していくかということが書かれていて、非常に分かりやすいなと思ったんですけれども、それが平成33年度までの5か年の計画ということをたしか書いてあったと思うんですけれども、ぜひこれ新しい、この同じタイトルでもいいと思うんですけれども、こういったものをもう一度作って、計画を立ててやるというような考えはありますでしょうか。 ○議長(伊藤順男) 湊市長。 ◎市長(湊貴信) 企画財政部長から答弁させます。 ○議長(伊藤順男) 高橋企画財政部長。 ◎企画財政部長(高橋重保) ただいまの御質問にお答えをいたします。 その件につきましては、御承知のとおり3月、今月をもって終了する計画でありまして、総合戦略の中で発展的解消ということで、今年4月から総合戦略の一部に盛り込んだ形で対応していくというふうな考え方で、今準備をしております。来年度から対応できるようにやります。よろしくお願いいたします。 ○議長(伊藤順男) 4番松本学さん。 ◆4番(松本学) 恐らくそれ見て、本当にいろいろな問題に対して解決を見出して、その計画を立ててということで、今の由利本荘市の除雪の体制はこういったところから作り上げられたのかなと思って、いいなと思いましたので、ぜひまたそれを進化させたような形でやっていただけたらいいなと思います。 あと、御答弁の中に11団体の除雪隊というのがありましたけれども、その団体がまさにこの共助というところで、これから増やしていきたいという思いがあるとお聞きしましたけれども、非常に重要な、この町にとって大切なシステムだと思うんですが、その11団体はどのようにしてできたというか、自然にできたのか、何か助成があって募集をしたとか、そういったところを教えていただければお願いします。 ○議長(伊藤順男) 高橋企画財政部長。 ◎企画財政部長(高橋重保) 11の団体の個々の成り立ち全てまでは、こちらのほうで把握しておりませんが、例えば県の補助があって、その補助制度を活用したり、それから地域の中で話し合いを重ねた上で対応したり、様々な御事情があろうかと思います。結果的に、その取組をやることで地域の中で有益な活動につながっていくということで、自助、共助の、共助の部分として、今活躍されていると理解しておりますので、大変有意義なものであると認識しております。 ○議長(伊藤順男) 4番松本学さん。 ◆4番(松本学) ありがとうございます。この団体がこれからどんどん由利本荘市で増えていく、活動していくというのは、本当に由利本荘市の除雪問題を解決していく、これから高齢化になっていく中でも、この団体がどれほど広まっていくかというのは非常に重要なことでありますので、いろいろな補助なのか、やり方が、もしくは広く伝えるということなのか分かりませんけれども、そういった形で進めて、広めていっていただきたいなと思います。 同じく大項目2についてですけれども、まだ記憶にも新しい2月13日、市内で除雪作業中の女性が水路で亡くなったという非常に痛ましい事故がありました。こういったこと、注意喚起の徹底やきめ細かい危険箇所の調査などもお願いしたいと思いますが、よく聞くのが、困ったときにどこに連絡すればいいのか分からないという方が結構いらっしゃいまして、やっぱり困ったときに、人は初めて困ったなと思うわけでして、そんなときにまず連絡すべき場所というのはどちらになりますか。 ○議長(伊藤順男) 高橋企画財政部長。 ◎企画財政部長(高橋重保) ただいまの質問にお答えをさせていただきます。除雪のことであれば建設管理課、もしくは各総合支所の建設課が窓口となっております。ただ、電話をしているか、いないかというようなことを確認したいということであれば、例えば市役所のどこに電話をしていただいても十分対応は可能でありますので、こだわらず、分かる窓口のところに電話していただければ、市役所内部の情報共有で対応できるかと思います。よろしくお願いいたします。 ○議長(伊藤順男) 4番松本学さん。 ◆4番(松本学) ありがとうございます。こういったことをもしかすれば、恐らく、例えば一つ電話番号を設けて、毎回広報のところに大きく載せて、誰でも同じ番号に聞くということができれば、いろいろな困りごとがそこに集まって、それが集計もしやすいのかなと。何が市民が困っているのかということが、集めるようなことができるんじゃないかなと思いますので、何かそういう連絡先が非常に分かりやすく簡素化ができればいいなと思います。 私、質問の中での登録制の除雪隊とはということで、その11団体の中の東由利スノーバスターズとかちょっと格好いいなと思いましたので、ちょっと私の企画にも名前を付けてみたんですけれども、由利本荘ヒーローズという名前で、その登録制の除雪隊、何がいいかというと、まず冬に仕事が薄くなる方というか、そういった方々、例えば農家の方とか職人の方とか、そういった方たちが登録してくれるんじゃないか、あとは、冬に体をとにかく動かしたいという方が登録してくれるんじゃないか、町のために何かしたいという方が登録してくれるんじゃないかということで、なんとなくこれは人が集まるのかもしれないなと。その場合に、待機させる予算がいらないのかなと。いわゆる降るか降らないか分からない雪に対して待機させる予算というのは、なかなか無駄になったりして大変だと思うんですけれども、そういった形で登録制にしてあれば、そこの案件に対して人を募集して、すぐに対応できるんじゃないかと思っています。 そういった方たち、実際に困っている方のところに助けに行って、その場で助けるわけなので、そういったものに協力した方というのは共助精神の育成にもつながるんじゃないか、何かいいことばかりじゃないかなという勝手に思っているんですけれども、そういった、いわゆるその11団体のように、その地域地域を守る団体以外にももう一つ、そういったことが例えば間に合わないとか、緊急事態のときとかにすぐに動きだせるような、そういった団体の設立などは考えていないでしょうか。 ○議長(伊藤順男) 暫時休憩いたいます。 △午後1時47分 休憩……………………………………………………………………………………………………… △午後1時48分 再開 ○議長(伊藤順男) 休憩前に引き続き、続行いたします。4番松本学さん。 ◆4番(松本学) いろいろ慣れない中、ちょっと不手際ありましたけれども、御答弁本当にありがとうございました。 今回、要旨説明の段階でも各部署の方々にも伝えさせていただきましたが、由利本荘市の除雪の体制、相対的に見れば実はすごくいいんじゃないかと、私は思っているんです。この質問は、市の除雪体制の不満や不備を訴え改善を促すものだけではないと。ただ、予算を使ってできるだけという発想を超えて、あと少しの工夫で冬も安心して暮らせる町という、なかなかありそうでない前代未聞の町の売り出し方を由利本荘市から発信していける、そう考えたわけです。 例えば、そこを目指すとき、おのずと得られるものは町のイメージアップだけでなくて、これからまちづくりの上で最重要課題の一つ、若者への共助の精神の浸透の推進、そして当然、市民の暮らしの安心・安全、住みやすさの確保、それぞれの項目の質を上げていくことにつながると思います。 私は非常にせっかちな上で心配性でもありまして、常に何事もプラスアルファがないと嘘だと思っていまして、少子高齢化、人口減少の今、ゼロがゼロ、1が1の発想では、いずれゼロはマイナス1に、1はゼロになってしまう。私たちのような子育て世代は、自分の子供たちが社会に出る20年後、30年後を心配しています。湊市長の発信力、そして実行力によって、できるだけ鮮明なビジョンが見える市政、期待しております。 ○議長(伊藤順男) 湊市長。 ◎市長(湊貴信) 先ほど休憩前に御提案いただきましたことについては、すごくいいことだなというふうに思いますので、研究したり進めていけるものであればしていきたいというふうに考えています。 ちょっと補足といいますか、お話させていただければ、今回、冒頭で2つほどの質問でという、私は1つでも2つであろうと10個あろうとということです。初めての質問ということなので、少し私どものほうの答弁の仕方についてもお話させていただきたいと思います。 皆さんからこういったことを聞きたい、こういう提案をしたいということで、ここにもありますけども、質問の要旨はこういったことだということでいただいています。何日も何時間もかけて、担当とそして私たち、両副市長から五役等々も含めて、相当前向きな答弁をしたいという思いでかなり議論をさせていただいています。予算措置が係ることは、予算がどこからか何とかしてとれないものかどうか、そういったこともやっていまして、そういったことをずっと詰めさせていただいて、私は最終的に答弁をさせていただいております。 私どもとしては、できるだけ言い方変えると、再質問していただかなくても大丈夫なくらいしっかりと答えたいという思いでやっております。 ただ例えば、そうではないのかも分かりませんけども、どちらかというとこれをきっかけに関連、関連でやられていると、再質問のほうにすごく重きを置かれているという印象を今持ったものですから、そうじゃないのか分かりませんけれども。 せっかくいい御提案いただいても、予算の裏付けだとか体制について今なんとも言えないものですから、検討いたしますとか、考えますといったようなことしか答えられなくて、そういう意味では非常に歯がゆい思いをしています。 ぜひ、前向きな答弁をしたいという思いがありますので、質問の際にはいろんなことを盛り込んでいただいて出していただければ、私どもなんとかそれに応えられるように努力しますし、目指すところということとは違うかも分かりませんけども、再質問していただかなくてもちゃんと答弁できるように、私どもも研究してまいりますので、その辺のことも御理解いただいてやっていただければ大変ありがたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(伊藤順男) 以上で、4番松本学さんの一般質問を終了いたします。 この際、午後2時10分まで休憩をいたします。 △午後1時53分 休憩……………………………………………………………………………………………………… △午後2時10分 再開 ○議長(伊藤順男) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 8番、佐藤健司さんの発言を許します。8番、佐藤健司さん。          [8番(佐藤健司議員)登壇] ◆8番(佐藤健司) 高志会の佐藤健司です。 議長から発言の許可をいただきましたので、一般質問をさせていただきます。 本日、最後の質問となりました。もう少しの間、お聞きいただきますようお願いをいたします。 新型コロナウイルスの発生から2年が過ぎ、3年目を迎えております。 現在、感染力の強いオミクロン株の流行による第6波となっておりますが、第5波までとは比較にならないほどの感染者数となっております。ここは一日も早いワクチンの追加接種の実施を求めるとともに、日常生活の中ではマスクの着用や手洗い、手指消毒の実施、三密の回避など感染防止対策を徹底し、一日も早くこの状況から脱することができることを願っております。それでは、通告に従い質問を行いますのでよろしくお願いいたします。 最初に大項目1、人口減少対策についてをお伺いいたします。 平成17年3月、当時の1市7町が合併して由利本荘市が誕生した時の人口は9万1,278人でありました。昨年、令和3年12月末の人口は7万3,941人で合併から16年9か月で1万7,337人減少しております。今月22日で合併後17年を迎えますが、今までは本市の人口は1年に1,000人ずつ減っていると言っておりましたが、ここに来て1年に1,000人以上減っていると言わなければならない状況となりました。 以前より本市では人口減少に歯止めをかけることを最重要課題と位置づけ、そのための施策として産業集積の強靭化と雇用の創出、子供を産み育てやすい環境の創造、新たなまちづくりを実現するための次代を担う子供の成長を支える環境づくりなど、包括的な施策の充実を図ることによる出生率の向上や若者の転出抑制などを目指し、また移住・定住の促進にも取り組み、人口減少抑制に取り組んできております。 その成果として、コロナ禍という影響も多少あろうかとは思いますが、新規高校卒業者で就職された方のうち、県内就職者の割合が令和2年3月まで約70%であったものが、令和3年3月には80%に比率が高まっております。 このように人口減少抑制の施策で一部成果の見られるものもありますが、残念ながら市全体の人口の推移で見ますと、まだまだ人口減少が抑制されているというレベルではないと思います。 それではどうするか。市として様々な施策、対策を講じていることは誰もが認めるところですが、全体の数字の結果として表れていないということは施策の内容が不十分ということではないでしょうか。 高校生世代への医療費無料化は昨年秋から既に実施されておりますが、子育て世帯への手当や助成金、多種多様な雇用の場創出のための企業への支援、進学等で一旦市外に転出された方々も含めた市内外の若い方たちの地元定着、地元就職への支援、そして起業への支援など、それらへの支援の内容や助成の額などを1ランクではなく、2ランクや3ランクバージョンアップし若い方々により魅力のある、より効果的な施策を取る時期ではないでしょうか。 そして、市役所の皆さんや我々も含めこの人口減少に対し、マンネリ化しどこか上辺だけのやり取りとなっていないでしょうか。心のどこかであきらめの気持ちになっていないでしょうか。 ここは何かを変えつつ、そして不断の努力が必要と考えますが市長の所見を伺います。 次に、大項目2、産業振興策についてをお伺いいたします。 (1)洋上風力発電事業で地元産業の振興をについてですが、昨年12月24日、政府は由利本荘市沖の洋上風力発電の事業者を選定し、事業者は着床式風車65基で合計出力82万キロワット、運転開始を2030年12月を見込むと発表しました。この洋上風力発電事業は、国の2050年脱炭素社会の実現に向けたグリーン成長戦略による洋上風力発電導入目標最大4,500万キロワットヘの端緒となるものであり、先週、県も地元への経済波及効果の試算を発表しておりますが、地元産業の振興と雇用の拡大に向けて非常に大きなチャンスとなるものであります。 しかし、選定された事業者や今までの報道等を見ておりますと無条件に大きなチャンスが広がっているとは言い切れないことも分かってきました。地元産業の振興に期待される分野としては部品製造、運搬、組立、建設、宿泊、飲食、ケーブル敷設、送変電施設、設備メンテナンスなど様々な業種がありますが、既に設備建設のための起点となる港は秋田港と決まっております。その埠頭では陸上での組立作業も行われますので、陸上での組立、洋上での設備建設、作業者や関係者の宿泊については当市では期待ができないと考えます。また、飲食という場面を考えた場合、既に実施されております秋田港や能代港での港湾区域内での洋上風力の建設工事を見ておりますと、作業するSEP船に洋上風力複数基分の部材を載せ、それらの工事が全て完成するまでの間は作業される方々はSEP船の中に宿泊しているようですので、その間本荘港から建設現場に食料を供給するという場面の可能性があるかもしれませんが普通に考えればその可能性も低いと思います。 また部品製造の場面でも、計画されている風車の出力が1万2,600キロワットと今までの想定よりもかなり大きいものとなり、参入出来る可能性が高いと見られてきた発電機や変圧器を格納する駆動部分であるナセルの関連部品についてもかなり大型化されることになり、それに対応できる地元企業はかなり絞られることとなります。ちなみにナセルの大きさは、私たちが普段目にする陸上の風力発電では大型バスくらいの大きさのものが、発表された洋上風力では高さ12メートル、長さ20メートルということでほぼ3階建ての建物と同じくらいの大きさとなり想像以上の大きさとなります。 選定された事業者の発表では地元電子部品大手の企業名を公表し、地域企業と連携の上、産業基盤の新たな創出を目指すとしております。この地元電子部品大手から採用するとしている部品は磁性部品で、この地元大手が得意とする分野の特殊な部品となります。そこで特殊な部品のみならずそのほかの部品の選定でも、多くの地元企業との連携及びサプライチェーン化を期待するものであります。 また、組立や建設時には様々なスペシャルパーツと呼ばれる治具も必要となります。市として率先して大型化が予想される部品や治具の製作に参入を希望する企業に対し、設備投資への助成や人材育成の研修などを行うべきと考えますがいかがでしょうか。大型部品の製作のための設備投資は数億円の金額が必要となりますし、また製作時のプログラムの作成やオペレーションの技術の取得は一朝一夕にできるものではありません。これらの助成や研修の検討をお願いするものであります。 そして参入の可能性が一番高いのが設備の運用やメンテナンスを行う分野ではないかと考えます。この分野は風力発電の運転を行う限り運用が必要なもので、設備に近い本荘港を拠点にし、その周辺に事務所を構えての対応が考えられます。本荘港の活用や市内に中核となる事務所を構えるとなれば、地元企業ややる気のある方にはまだまだ参入の可能性が高い分野と考えます。 事業者は地域に根差した企業市民として地域との協調・共生を実現するとうたっており、市としても様々な分野での地元産業の振興や地域への貢献の実現を事業者に強くそして一日も早く求めるべきと考えます。 部品製造や設備メンテナンスを中核となり、担う企業は事業者との間で既に決まっているようです。参入を希望する地元企業は、それぞれの中核となる企業と一日も早く接点を持つことが重要となります。そして、総事業費4,000億円と言われる大事業がここで行われる時、ただ事業者への場所貸しに終わってはなりません。市として事業者にどのような対応を取り、地元産業の振興をどのように図るのかを伺います。 (2)サテライトオフィスのさらなるPRをについてお伺いします。 市では昨年、本荘由利産学共同研究センター内に高速で安全なネットワーク環境を強化したサテライトオフィスを整備し、その活用を首都圏等の企業にPRしてきたと認識しておりますが、短期間の活用は複数あったようですが、残念ながら長期間にわたる活用はまだされていないと聞いております。しかし、相手は企業ですので話があってから施設の設置を検討しますでは相手にされません。既に設置してあることが企業が検討するための前提条件であり、選ばれる側としてはそれが強みとなります。 昨年の一般質問への答弁では、県の企業立地事務所に派遣している職員を通して首都圏等の企業に積極的にアプローチしたり、プロモーション動画やウェブ広告の活用、モニターツアーの開催など暮らしやすく働きやすい由利本荘市の魅力を発信するとのことであり、様々な手法で企業に働きかけたりPRしていると認識しております。 そのような中、コロナ禍を契機にリモートワークが普及しているIT、通信業界など大企業の中には国内であれば住む場所や仕事場を自由に選べ、業務はリモートで行う取組を始める企業が出てきました。また、育児などの目的で希望する場所に転勤できる仕組みを制度化した企業もあります。併せて政府も地方でサテライトオフィスなどを活用したテレワークを推進しており、2024年度末までにそれらの企業数を1,000に増やす目標を掲げています。 そこで市としましても、今までのサテライトオフィスのPRの施策のほかに、首都圏に住む市出身者のふるさと会や、ふるさと会に入っていない若い世代の方には実家の方からこのような仕組みがある、今の会社を退職しなくてもそのまま働き続ける仕組みがあるということをPRし、現在勤めている会社に、可能であれば宣伝してもらうような施策も必要ではないでしょうか。 様々な施策の中の一つとして検討するべきと考えますが、市当局の考えを伺います。 (3)コロナ後の外国人労働者受入れ支援についてお伺いします。少子高齢化や人口減少の問題が地方の最重要課題となってかなりの年数が経ちますが、令和2年国勢調査の確定値で由利本荘市の人口は7万4,707人、そのうち15歳未満の割合は10.0%、数にして7,470人となります。この15歳未満の人口は5年前、平成27年国勢調査と比べ実数で1,082人それぞれの年の人口比で0.7%減少しております。 これは少子高齢化がさらに進んでおり、将来の労働人口がさらに減少することを表しております。製造業、医療・福祉、建設業、農業などあらゆる業種で今と同じ程度の働く人を確保することが難しくなることが明白になってきております。 そこで大きな助けとなるのが外国人労働者です。2年前からのコロナ禍にあっては、その数はほとんど増えておりませんが、令和2年10月時点での国内での外国人労働者は172万人、そのうち秋田県は数の位を間違えたかと思うほど少なく2,402人で都道府県別で最少となっております。そしてハローワーク本荘管内では37の事業所で227人となっております。 政府は外国人新規入国者数について、先月までの1日3,500人を今月から5,000人に緩めることとし、さらにコロナ禍が終息した後は、全国の企業・法人等で外国人労働者の確保に向け競争になると予想されます。全国最少の秋田県ではありますが、それでも令和2年までの5年間で外国人労働者を雇用する事業所数は年平均で8%ずつ増えておりますし、労働者数は年平均11%ずつ増えております。 外国人労働者を採用するのは民間の企業・法人であり、そこでの労働条件もそれぞれの企業等の問題でありますが、その後の外国人労働者が増えるかどうかは民間企業だけの取り組みでは限界があり、市としての取組も必要と考えます。 今までの支援策としては、県と連携し社宅のWi-Fi環境整備や音声翻訳機ポケトークの購入などへの支援の仕組みをつくっていただいたと伺っております。 ただ、彼らは移動の手段を持っていないため地域でのイベント等への参加やコミュニケーションづくりに十分参加できているとは言えません。地域と共生することによりSNS等で母国に由利本荘市のすばらしさを伝えることができ、後に続く外国人労働者も増えると思います。 以前にかほ市で市主催による、外国人労働者をバスで市内の観光地巡りの案内をしたり、フットサルで地元チームとの交流を行ったとのニュースがありました。また、佐々木隆一議員からは、以前彼らを大平スキー場に案内し、一緒にスキーを楽しんだとの紹介もありました。このように彼らだけでなく、地域の皆さんと交流したり、ともに楽しむことが大事だと思いますが、市としてのこのような支援も検討されないかどうか伺います。 大項目3、脱炭素社会に向け、今後市の取組はについてお伺いします。 (1)再エネの地産地消に向けてについてですが、先ほどの産業振興策の件と一部関連しますが、国の2050年までの温室効果ガス排出ゼロすなわち脱炭素社会の実現に向けて、大企業では既に事業で使う電力を全て再エネで賄う目標を掲げるところもあり、RE100という世界で影響力のある企業が使用する電力の100%を再生可能エネルギー化に取り組むという国際的企業連合に国内66社が既に加盟しており、加盟する企業は毎月増えている状況です。 いずれ企業は、納入先よりサプライチェーンも含めた全体での二酸化炭素排出削減の要求や、企業価値の向上、取引先獲得など、生き残るために電力を再エネ由来などすべて脱炭素にする必要があります。それは市内の中小企業もいずれ同じことになります。 国内で最大規模の洋上風力発電の運転が開始された時、地元産の再エネのメリットをいかにして地元で享受出来る形にするかも市に対しては問われる問題と考えます。 今回の事業では、洋上風力で発電した電力はFIT、固定価格買取制度を通じて一般送配電事業者、ここでは東北電力になりますが、に販売することが前提となっています。しかしその中で、今回の公募で選定された事業者のコンソーシアムの構成企業は4社で、そのほかに協力企業が3社ありますが、コンソーシアムの構成企業からは特定卸供給という手法を使い、送配電事業者がFIT電力を代理で購入した上でその協力企業に電力を売る可能性はあるとの発言が一部報道に出ております。 市は選定された事業者に対し、この特定卸供給という手法を活用し市内企業に売電することを求め、再エネの地産地消と地元企業の脱炭素の推進を図るべきと考えますがいかがでしょうか。いずれ企業は再エネ等脱炭素となる電力をどれだけ使っているかの競争となり、そうしなければ生き残ることができない時代になると思われます。それは再エネがなければ企業は移転し出て行き、再エネを利用できる地域には企業が集まることになります。つまり、再エネを利用できる地域はイコール雇用が守れ、人が集まり、地域経済に富が生まれることになります。そのような脱炭素社会に向け、市当局の考えとどのような取組をされるのかを伺います。 (2)再エネ推進交付金への取組はについてですが、脱炭素化の推進には、エネルギーの一層の効率利用による消費削減や再生可能エネルギーの有効活用、電力やエネルギーの分散化の技術などが一層求められます。そして、それは民間企業だけが求められることではなく、当然地方自治体にも求められることとなります。 環境省は、令和4年度から温室効果ガスの削減に意欲的に取り組む自治体向けに新たな交付金を創設するとし、初年度は脱炭素先行地域を20から30程度選定し200億円の予算を優先的に配布するとし、令和7年度までに少なくとも先行地域を100か所選ぶとしております。 本市は将来、全国有数の洋上風力発電の基地となりますが、この再エネ推進交付金への取組についての考えを伺います。 次に大項目4、農業振興策について伺います。 (1)令和4年、米生産に向けてについてですが、新型コロナウイルスの発生から様々な業種にその影響が及んでおりますが、米生産農家の方々も大きく影響を受けている業種の1つであります。毎年米の国内消費量が10万トンずつ減少しているほかに、新型コロナウイルスによる影響で中食・外食での需要も減り、昨年令和3年産米の米価は需給の緩みから大幅な下落となり、中には農業経営を継続するかどうかを考えなければならないような農家も出てきております。 国ではかつての米の生産調整を廃止し、都道府県単位の生産の目安を決定する仕組みとしました。秋田県の生産の目安を面積に換算しますと、昨年令和3年の作付面積は前年と比較しマイナス4.0%、今年、令和4年はマイナス5.6%となっており、この2年でほぼ1割の作付面積が減ることとなり、米生産農家にとりましては作付面積は減る、米価も下がるというダブルパンチになっております。国では昭和45年から米の生産調整を行い、現在では先ほど申しました生産の目安を示す仕組みとなっておりますが、これは毎年減る米の需要に対し供給も減らすやり方で、このままでは米の作付面積はどんどん減り米の生産地帯は衰退の一途をたどる可能性があります。 それを防ぐためには、1つには米の加工品の消費拡大を図ることと、もう一つには人口減少により国内の需要が縮小していくのであれば、需要の増加が期待できる海外にも目を向け、輸出により販売先を多く確保することが必要と考えるのが普通ではないでしょうか。 政府は農林水産物・食品の輸出拡大を掲げており、昨年は輸出額が前年より25%増加し初めて1兆円を超える1兆2,385億円となり、2025年には2兆円、2030年には5兆円を目標としております。そのうち、米の輸出額は59億円ですが前年と比較し12%増加しております。しかしその輸出量は国内の主食用米生産量のわずか0.3%程度にとどまっております。輸出が伸びているのは日本食ブームやコロナ禍での内食が増えたことを背景に香港、台湾、東南アジア諸国、アメリカそれに中国です。中国向けは中国政府による精米工場や燻蒸倉庫の指定がありますが、JA全農が昨年から中国向けに輸出を始めたとのニュースもありました。 そして、今までの米の輸出の実績を見てみますと、県などの自治体や地元JAが独自に海外市場を開拓してきたケースも多くあることが分かりました。具体的には新潟県、山形県、富山県、茨城県、熊本県それにホクレンなどで、いずれもブランド米の産地であり、輸出向けの港があるなどが共通点となっております。 そこで市としても米生産農家の営農の継続や米の生産地を守るために、米の輸出に向けた取組や仕組みづくりを行う考えがないか伺います。市単独やJAしんせい管内だけでは難しい場合、県を巻き込んだ取り組みを行うべきと考えますがいかがでしょうか。 何もしなければ、今年の秋も再び米の在庫が増え、米価がさらに下落するのではと懸念されます。市の基幹産業である農業、その柱である米生産農家の方々が安定した経営ができるようにしなければ、市全体の活性化もままならないと考えます。市当局の考えについて伺います。 (2)将来の米生産農家の経営体の在り方についてをお伺いします。 先ほども述べましたとおり、米生産農家の皆さんは厳しい経営環境に置かれております。皆様御存じのとおり、農家の高齢化や兼業化で水田の耕作が難しくなった場合、耕作を続けている方と水田の貸し借りが一般的に行われております。しかし、耕作を続けている方が減少しているため水田を借りた側の耕作面積は10ヘクタール前後であったり、中には20ヘクタール、30ヘクタールという方もおり、既に水田の貸し借りは限界にきております。 そして、農林水産省の発表によりますと令和2年時点で基幹的農業従事者の平均年齢は67.8歳となっております。今から10年後、今のままの農業経営、今のままの農業生産地帯を維持することは困難ではないかと考えます。 そこで市は将来の米生産農家の経営体の在り方について、最終的には農家個々の判断になりますが、個人経営体、任意の集落営農組織、法人組織などが考えられる中、どのような経営体がよいと考え、どのように導いていこうと考えているのかを伺います。 大項目5、地域おこし協力隊についてをお伺いします。 市では4月1日からと10月1日からの着任を目指し、昨年12月から1月にかけて3つのプロジェクトで5名の地域おこし協力隊を募集しました。地域おこし協力隊員の事業は、地方自治体が都市住民を受け入れ、一定期間以上農林業や観光業の応援、あるいは住民の生活支援など各種の地域協力活動に従事してもらいながら、当該地域への定住・定着を図る取組としております。 平成21年度にこの協力隊制度が始まって以来、本市には現在9人目の隊員の方が着任、活動をされておりますが、それまでの8名の方はお一人も定住にはつながっておりません。 全国の数字を見てみますと令和2年度までで6割の隊員の方が赴任先に定住され、秋田県内では平成30年度までの実績ですが定住率が46%であり、本市の0%という数字はちょっとかけ離れた数字となっております。 私は以前も質問いたしましたが、隊員の方が一人も定住されていないということは、隊員として活動されている時から、市と隊員の方の思いにずれがあったのではないかと考えます。市は隊員の方が地域に溶け込んで活動できるように方向性や認識、情報の共有を図るとともに活動全般にわたりサポートすることや、市民や地域住民に対してもその意義の周知や浸透に努め、隊員が孤立することなく地域に溶け込みながら活動できるような環境を整備することが重要と考えます。 また、市民や地域住民の方々も隊員の方を外から来た人としてただ傍観するだけでなく、自分達の仲間としてその活動を一緒に行ったり、活動しやすいようにアドバイスや応援をするような関係になっていただきたいと思います。 現在活動中の1名の隊員及び4月以降に着任予定の5名の隊員の方に、今までの隊員の方とは何をどのように変え、どのように対応するのか市の考えを伺います。 最後に、大項目6、消防団員数減少についてをお伺いします。 この質問に入ります前に、先月26日未明に本荘地域で発生しました建物火災で2名の方がお亡くなりになられました。お二人の御冥福をお祈りいたしますとともに、御家族の皆様にはお見舞いを申し上げます。このような痛ましい事故が起こらないよう私たち一人一人が改めて火災予防に努めていかなければと思いを強くしているところであります。それでは質問に入ります。 総務省消防庁は、昨年4月1日時点の全国の消防団員数が80万4,877人と発表し、3年連続して1万人以上減少し、団員数が過去最少になったと発表しました。 本市消防団の活動を見てみますと、かつては火災予防の啓蒙活動、火災発生時の消火活動、大雨による浸水や河川の氾濫への警戒や防御、冬期間の大雪への備えや除雪、行方不明者が出た場合の捜索などが主な活動でしたが、最近はさらに地球温暖化による台風の大型化や毎年のように発生する集中豪雨、それらに伴う土砂崩れ、建物への被害への警戒や活動、そしていつ起こるか分からない地震や噴火などへの備えも必要となっております。 消防団員は本業を持った上での活動のため、自らの地域は自ら守るという郷土愛護の精神を持った、自らの意思に基づく参加であり、活動であります。かつて団員の構成は自営業者などが中心でありましたが、現在はサラリーマンの団員が増加し、そのため団員数の減少と団員構成の変化が、いかにして活力ある消防団活動を確保していくかが問題であると認識しております。 また平成30年9月の岐阜県高山市の消防団員へのアンケート結果では、消防団活動の中で最も改革が必要と思っている項目が、ポンプ操法や規律訓練の消防訓練大会とそのための練習とし、60%の団員の方が回答しております。この思いは時間が制約されるサラリーマンの団員の方が増えれば増えるほど強くなると思います。そして本市消防団の団員の方々もほぼ同じ思いではないかと思いますし、そのことが新たに消防団員となる方が減少している理由の1つではないかと思います。 私は消防団員であった経験から、ポンプ操法の訓練は火災現場を想定しての機材の操作の鍛練、また規律訓練は様々な災害への対応の際の規律や命令系統の統一、団員の団結のためにある程度は必要であると考えております。 そこで本市消防団の定数に対し現在の消防団員数と、団員数が定数より不足していた場合の対応策及び今後の活力ある消防団活動の確保に向けてどのような対応を取られる予定か、そして、先ほど触れました消防訓練大会及びそれに対する練習につきまして、団員数確保の点からはどこまで求め、どこまでの厳しさを必要と考えるか市の考えをお聞きいたします。 以上、大項目6点についての質問をさせていただきました。御答弁よろしくお願いいたします。          [8番(佐藤健司議員)質問席へ] ○議長(伊藤順男) 当局の答弁を求めます。湊市長。          [湊貴信市長 登壇] ◎市長(湊貴信) それでは、佐藤健司議員の御質問にお答えいたします。 初めに、1、人口減少対策についてに、お答えいたします。 昨年11月に発表された令和2年国勢調査結果では、本市の人口は、7万4,707人、前回調査から5,220人、率にして6.53%減少するなど、前回調査より減少率が拡大し、今後も人口減少が避けられない状況であります。 市では、由利本荘市総合計画「新創造ビジョン」策定時の推計を大きく超える人口減少という喫緊の課題などに対処するため、その施策推進の羅針盤として後期基本計画重点化プロジェクトを策定し、特に力を入れて取り組むべき施策を、未来のさらなる飛躍を実現する6つの重点施策として位置づけております。 それらの重点施策を柱に据えて編成した新年度当初予算案では、次代を担う若い世代をターゲットにした新たな施策として、若者を中心に地域課題の解決に向けた実践活動を推進する由利本荘プロモーション会議の設置や、地域外からの人材を生かす地域おこし協力隊制度を活用し、新規就農を目指す新たな担い手の確保を図るほか、地域資源や隠れたニーズをきっかけに新たな人を呼び込むナリワイづくりや、若者同士の交流から自然な出会いにつなげるアベイバプロジェクトを推進していくこととしております。 そのほかにも、結婚に伴う引っ越し費用などを補助する結婚新生活支援事業費補助金や、奨学金の貸与を受けた学生が、本市に定住の意思を持って居住した上で、県内に就業した場合には、奨学金の返還金を助成する制度を創設するなど、限りある行政資源を効果的・効率的に投入することを通して、人口減少対策を積極的に推進することとしております。 人口減少対策は継続した取組が求められ、一朝一夕に効果が上がるものではありませんが、庁内はもとより、市議会や各関係機関、市民の皆様方とともに知恵と総力を結集し、効果検証を重ねながら各施策に粘り強く取り組んでいくことが、人口減少を少しでも緩やかにし、地域の明るい未来につながるものと確信しております。 次に、2、産業振興策についての(1)洋上風力発電事業で地元産業の振興をについてお答えいたします。 本市沖の洋上風力発電事業につきましては、昨年12月24日に経済産業省及び国土交通省から、三菱商事エナジーソリューションズ株式会社など4社によるコンソーシアムが選定されたことが発表され、その翌週には、4社の代表者が挨拶に来庁されました。 また、先月10日には、選定事業者から、事業概要のほか、地域貢献策の提案などについて、地元企業の参入も十分に期待できる内容の説明を受けたことから、私からも、地元企業の最大限の活用のほか、従事者の宿泊、食事など、地域経済への波及につながる事業となるよう要請したところであります。 さらに、地元企業への説明会の開催や本荘由利産学共同研究センターなどと連携したマッチング機会の創出についても要請し、選定事業者からも積極的に検討するとの回答をいただいたところであります。 御承知のとおり、本市沖の洋上風力発電事業は、計画段階での漁業影響や海底地盤調査から始まり、設置段階では風車関連設備への部品供給や基礎、変電設備などの土木建設工事、運転開始後においては、関連施設の点検や維持管理及び風車撤去など、数千億円規模の大型プロジェクトであること、また、こうした事業から派生する様々な経済活動や地域共生策による地元経済への波及効果は計り知れないものと感じているところであります。 市といたしましては、この大型プロジェクトに対して、できる限り多くの地元企業や団体に関わっていただき、地域産業の活性化や波及効果につながるように、選定事業者と協議を進め、必要に応じて、県などと連携しながら、人材育成や設備投資に対する追加的な支援なども検討してまいります。 次に、(2)サテライトオフィスのさらなるPRをについて、お答えいたします。 多様な働き方による若者定着や関係人口を創出するためには、リモートワークやワーケーションに対応したサテライトオフィスが、大きな役割を果たすものと期待しております。 現在、市が取組を進めているサテライトオフィス誘致促進事業において、ブランディング動画の作成やSNSを活用した効果的な情報発信に加え、これまで首都圏から2社の視察ツアーを実施するなど、戦略的にプロモーション活動を展開しているところであります。また、令和4年度には、フォレスタ鳥海と岩城アイランドパークのコテージの一部にリモートワークに対応した新たな設備の導入を計画しており、今後さらにワーケーション誘致の取組を加速させてまいります。市ではこのワーケーションの取組を切り口に、サテライトオフィスのPRを積極的に推進することに加え、SNSを活用し、県外在住の若い世代などへの発信強化とふるさと会やふるさと応援大使などのネットワークを効果的に活用しながら、サテライトオフィスの利用促進と幅広い人材誘致につなげてまいります。 次に、(3)コロナ後の外国人労働者受入れ支援についてお答えいたします。 新型コロナ禍により、外国人の入国が制限されておりますが、少子高齢化による労働人口の減少を背景に、外国人を社会経済活動の担い手として受け入れる傾向は、今後さらに強まるものと予測されております。しかしながら、言葉の問題や文化、習慣の違いなどから、コミュニケーションが取りにくいといった課題も多く、市民意識の向上も含めた外国人労働者の受入れ環境を丁寧に整えていくことが求められております。 市では、外国人との共生社会の実現に向けて、国際交流関係に係る広報媒体等の情報を窓口配布や広報、ウェブサイト及びSNSなどにより周知しているほか、日本語学習教室の開催、やさしい日本語の活用などによる市内在住外国人への情報提供体制の充実を図っております。 市では今後、外国人労働者についてにかほ市の取組も参考にしながら、地域社会の一員として持続的に活躍できるよう、働きやすく暮らしやすい多文化共生の地域づくりを推進し、外国人も含めた多様な人材を生かせる優しい由利本荘市を創造してまいります。 次に、3、脱炭素社会に向け、今後市の取組はの(1)再エネの地産地消に向けてについてお答えいたします。 我が国においては、昨年10月に改定された地球温暖化対策計画に基づき、2050年のカーボンニュートラル達成に向けて、中期目標である2030年度までに2013年度比で温室効果ガスを46%削減することを目指し、官民一体となった取組が進められております。その取組の1つとして、事業活動により使用される電力を100%再エネで賄うことを目標に、世界的規模の企業が参加するRE100や、国内にあっても、企業、自治体、教育機関などで構成する、再エネ100宣言RE Actionなどへの参加も増加してきております。佐藤議員御指摘のとおり、今後はこうした大企業と取引のある中小企業などに対しても、再エネ由来の電力使用が求められ、再エネ電力の地産地消の重要性は増していくものと考えております。現在東北電力エリア管内におけるFIT再エネ電気につきましては、固定価格買取り制度により、一般送配電事業者である東北電力が全量を買い取りますが、再エネ電気特定卸供給の制度を利用することにより、特定のFIT再エネ電気を小売電気事業者が買い取り、それを市内の電力需要家が使用することも可能となっております。 市といたしましても、本市沖の洋上風力発電事業者に対し、再エネ電気特定卸供給制度の活用や、新電力会社の設置検討を含めた再エネの地産地消につながるような取組を要請してまいります。 次に、(2)再エネ推進交付金への取組はについてお答えいたします。国では昨年6月に開催された、国・地方脱炭素実現会議において、2050年カーボンニュートラルに向けて地域課題を解決し、地域の魅力と質を向上させる地方創生に資する脱炭素に国全体で取り組むための地域脱炭素ロードマップを決定しております。その中で、2030年度までに少なくとも全国100か所の脱炭素先行地域で取組を進めていくとしており、環境省では、令和4年度から地域脱炭素移行・再エネ推進交付金を新設し、その募集が今年1月から開始され、今後も年2回程度の募集を継続することとしております。 この交付金は、先行地域における再エネ設備の導入や基盤インフラ整備、これらと一体となって実施するソフト事業などに活用できることになっております。 また、脱炭素先行地域の範囲や規模につきましては、地方自治体全域に限らず、住生活エリアや商業エリア、自然エリアなど一部を設定することも可能となっており、2030年度までに先行地域内における二酸化炭素排出を実質ゼロとすることなどの要件を満たした計画を立案することで、自治体単独のほか、民間企業、大学等との共同による申請も認められるとしております。 再エネ推進交付金を活用するためには、先行地域への応募が必要となりますが、選定の評価事項として、一般家庭など、民生部門の施設を幅広に対象とする計画を求められていることから、市においては、先行自治体の取組などを参考にしながら、脱炭素先行地域計画の実現性について引き続き検討してまいります。 次に、4、農業振興策についての(1)令和4年、米生産に向けてについてお答えいたします。 国内の米の消費量につきましては、毎年約10万トンのペースで減少している一方、国外では日本食への関心の高まりなどにより、日本産米の需要が増加しております。市内の令和3年産米の輸出の現状につきましては、5経営体において作付けベースで約2.8ヘクタール取り組まれており、このうち、約6トンは農協が試験的に輸出しております。農協によりますと、海外でもコロナ禍により需要が伸びておらず、現地で生産されている米も余っており、現時点では輸出コストを含めた価格面で折り合わない状況であると伺っております。市といたしましては、米の集荷率96%を占める農協の販売戦略が輸出に向けて鍵を握っていることから、県の事業とのマッチングの可能性を探りながら、関係機関との情報交換に努めてまいります。 米生産農家の経営安定につきましては、輸出に向けた取組と併せ、引き続き主食用米を柱に、水田集益力強化ビジョンによるリンドウ、アスパラガスなどの高収益作物の導入や、備蓄米、加工用米など、水田活用米穀への作付誘導を推進しながら、所得の維持・向上につなげてまいります。 次に、(2)将来の米生産農家の経営体の在り方についてお答えいたします。農業経営体の現状につきましては、少子化や高齢化により、農業就業人口、販売農家数ともに減少傾向が続き、現在の経営耕地面積を維持していくためには、1経営体当たりの経営耕地面積を今後さらに拡大していくことが必要となります。そのためには、認定農業者、集落型農業法人などの多様な担い手を確保・育成し、その担い手への農地の集積・集約化を推進することが重要と考えております。 市では、県、農協などと連携した担い手ワークショップを随時開催し、農家の考え方や地域の実情を把握した上で、法人化を目指す集落営農組織や個人農家などに対して、税理士や司法書士などの専門家を交えたサポートにより、法人設立につなげているほか、圃場整備事業や中間管理事業の活用による農地集積を推進しているところであります。 市といたしましては、こうした取組により、経営体の法人化を図りながら将来の地域農業を担う多様な担い手の確保・育成に努めてまいります。 次に、5、地域おこし協力隊についてにお答えいたします。 市では、来年度地域おこし協力隊員として、4月から4名、10月より1名の受入れを計画しております。平成23年以降これまで9名の方を受け入れてまいりましたが、残念ながら定住につながっておらず、その要因といたしましては、当時は制度が始まって間もないこともあり、市と協力隊員に事業への取り組み方に対して相互の認識や理解が不足していたことによるものと考えております。このたびの募集では、これまでの反省点を踏まえ、応募の前に説明会の開催や個別の面談、市内の案内などを行ったほか、果樹農家になろうプロジェクトにおいては、お試し期間ともいうべき地域おこし協力隊インターン制度を活用して募集を行うこととしており、相互に理解を深め、認識にそごを来すことのないよう配慮しているところであります。また、着任後は地域おこし活動や本市での生活に不慣れな隊員が安心して活動ができるよう、地域の方や団体への隊員の紹介や隊員同士が情報交換できる場を設定することにより、孤立することのない環境を整えてまいります。 隊員の事業につきましては、企画段階から打合せを十分に行い、必要な支援やアドバイスをするとともに、ケーブルテレビなどを活用し、隊員の取組を発信することなどにより、地域に溶け込んだ活動ができるよう努めてまいります。 加えて、任期終了後の定住を見据えた活動も重要と考えておりますので、採用時に定住に向けた起業などの考えについて確認を行うなど、本人の意向を酌み取りながら任期後に向けた準備も支援してまいります。さらに県や国などが実施する研修事業の積極的な活用や2年前に県内で設立された地域おこし協力隊OB・OGネットワークなど、外部からの支援なども受けながら、隊員が充実した活動を展開できるようサポートしてまいります。 次に、6、消防団員数減少についてにお答えいたします。市消防団員の定数は1,802名、令和4年2月1日現在の団員数は1,482名で、定数より320名不足しており、全国と同様に団員数は減少しております。消防団員の減少対策といたしましては、機能別消防団員制度や学生消防団員活動認証制度を導入したほか、消防団協力事業所表示制度では、53の事業所を認定し、団員の確保に取り組んできたところであります。 また、消防団応援の店として、26の事業所から団員に対して様々な応援をしていただいております。なお、これまでも消防団幹部と団員の処遇改善について検討してきたところではありますが、令和4年1月18日付、国からの通知を受けて協議、検討し、国が示した基準に沿った報酬とする条例改正案を、本定例会一般質問の最終日に追加提案させていただく予定でありますので、よろしくお願いいたします。 消防訓練大会及び練習につきましては、団員に過度な負担がかからないよう開催時間、練習時間の短縮など、見直しを進めてきたところでありますが、団員が火災現場で安全に活動するためには、訓練が重要であり、必要な訓練を実施できるよう進めてまいります。 以上であります。 ○議長(伊藤順男) 8番佐藤健司さん、再質問ありませんか。 ◆8番(佐藤健司) 答弁ありがとうございました。ほとんど再質問するようなこともありませんけども、若干、詳細についてお聞かせ願いたいと思います。 大項目1、人口減少対策についてでありますけども、人口減少を防ぐために様々な施策が今までも行われてきており、新年度にもいろいろな予算等、あるいは事業等が計画されていることも先ほどお伺いいたしました。質問の中にも入れましたけども、他の自治体と同じような支援であれば、由利本荘市を特に選ぶということがどうしても難しくなりますので、全ての項目についてほかの自治体よりもというわけにはいきませんけども、例えば何かについては、ほかよりも由利本荘市のほうが有利だよとか、そういうことがあれば、そこに引かれて若い方が、じゃあ由利本荘市に住もうという気持ちになるんではないかという思いもあるんですけども、特にそういうことを念頭に、何々の施策については、今までよりも少し助成、あるいは支援を強化するとか、そのようなお考えはありませんでしょうか。 ○議長(伊藤順男) 湊市長。 ◎市長(湊貴信) ただいまの御質問にお答えいたします。 佐藤議員おっしゃるとおり、全国の市町村が同じことをしていたのでは、競争力に欠けるといいますか、それは全くそのとおりだなと思っています。来年度もかなりいろいろ新規事業を取らせていただいて、特に若い方々が来られるようにということで考えておりますが、1つ、御紹介させていただきますと、移住されてきた方々のお母さんたちに、独自にいろいろな活動をされている方々がおられまして、その方々がインターネット等々を通じて、全国のいろんな方々に由利本荘市はいいところだよということで発信をしていただいております。そこのインターネットの中に私も参加をさせていただきまして、その際に、いろんな方にお話させていただいたのが、由利本荘市1市7町という8地域が一緒になったということもあって、海水浴場もあって、スキー場も持っていて、ボート場も持っていると。1つの市でそういったものを提供できるところというのは、多分全国的にはそんなにないだろうと。加えて8地域それぞれに今まであった例えばイベントですとか、お祭りなんかが8倍楽しめるといったようなことも御紹介させていただきました。 そうしたハードだけではなくて、ソフト的な部分についても、由利本荘市が持っているポテンシャルをしっかりと整理をして、これからもいろいろと情報発信をしながら、由利本荘市を選んでいただけるようにしてまいりたいと考えております。 ○議長(伊藤順男) 8番佐藤健司さん。 ◆8番(佐藤健司) ありがとうございます。非常に人口減少の問題というのは、何々を1つしたからすぐ解消になるということにはならないことは、誰しもわかっているわけで、ぜひとも様々な事業なり等を今後も継続していっていただきたいと思いますし、ただいま言われました新規事業等もよろしくお願いしたいと思います。 次に、大項目2、産業振興策についての(1)洋上風力発電事業で地元産業の振興をについて再質問いたしますけども、先ほどの御答弁で事業者側が12月に御挨拶に見えられた、先月にも打合せというか、見えられたというお話がありましたけども、事業者が選定されてから非常に短い期間で、発表されたとたんにいろいろな中核企業というのがすぐ発表されて、準備が非常に早いなという感じをしております。 当然といえば当然なんですけども、事業者になった時点で選定された事業者は、メーカーはどこそこのメーカー使いますとか、例えば、海上の建設工事ではどこそこを使いますとか、メンテナンスはどこそこのメーカーを使います。非常にどんどん速いスピードで進んでいるなという感じを持っております。そういうことで、まだまだ建設そのものはもう少し先かもしれませんけども、それまですぐいろんなことできるわけじゃありませんので、早い段階からいろんなこと準備しないとそこに間に合わないということがありますので、相手は民間企業ですので、毎日毎日この部分はどこの企業に任せるかというのを多分検討していると思いますので、市としては多分選定された事業者とのお話になるんでしょうけども、その事業者に対してそれぞれの部門の中核となる企業と地元企業とのマッチングといいますか、接点といいましょうか、そういうものを一日も早く持たせてもらうような要請を何とかしていっていただきたいと思うんですけども、いかがでしょうか。 ○議長(伊藤順男) 湊市長。 ◎市長(湊貴信) ただいまの再質問にお答えいたします。私も佐藤議員と同じような考えを持っておりました。選定事業者が決まってからのいろいろな発表がおっしゃるとおりすごく早いなという印象、実は私も持っていますが、これは、はっきりわかりませんけども、多分、5社エントリーした段階で既に水面下というんでしょうか、多分いろいろなやり取りは当然といえば当然でしょうけども、あったんだろうなという印象も持っています。いずれ、かなりのスピードで、もう決まっているものは決まっているなという印象がありますので、そうした中で、先般もお話しましたけども、事業者はできるだけ地元の企業にお願いをしたいという思いを強く私も感じておりますので、受け皿となります地元の企業も、受け皿になれるような体制が必要だろうと思いますので、先ほどおっしゃいましたように市としてもマッチングなんかも含め、そこでうまく受け皿になれるようなことで、できることは全力でやっていきたいと考えてございます。 ○議長(伊藤順男) 8番佐藤健司さん。 ◆8番(佐藤健司) どうもありがとうございます。市のほうにも、地元企業からもいろいろ要請は来ていると思いますけども、やる気のある企業であれば、最初の接点さえ持たせてもらえれば、その先は企業がどんどん自分たちでやっていきますんで、何とか最初の接点だけをつけていただけるようなところをお願いしたいと思います。 最後に、大項目6、消防団員数減少についてお伺いいたします。 最後の消防訓練大会とその練習のところについて触れていただきましたけど、私はかつては、旧本荘市の頃、消防団員だったんですけど、最初の訓練大会があると分団の大会前に2週間ぐらい毎日、朝とか夜とか練習するんです。うまく分団の代表になって市の大会に代表で行くと、またそこに向けて1週間ぐらい毎日朝と夜に練習して、また今度、市の代表になると郡市の大会に行って、それに向けてというような形で、かつては、練習に向けての時間の制約というのがかなりあったという思いがあります。 最近はサラリーマンが増えていて、かなり時間的には自由にはならないと思いますので、先ほど言われました訓練大会及びそれに対する練習を、具体的に、例えば時間といいましょうか、日数といいましょうか、あるいは参加する班といいましょうか、今までと比べてこの程度は少なくするとか、そこら辺何か具体的なお考えがありましたらお願いしたいと思います。 ○議長(伊藤順男) 湊市長。 ◎市長(湊貴信) ただいまの再質問にお答えいたします。 詳細につきましては、消防長のほうから答弁させますけれども、おっしゃるとおり、本当に消防団の皆さん、大会に向けての拘束時間で、出る選手というんでしょうか、その方々以外にも、手伝ったり周りで支えるという人たちの姿を私もずっと見ておりました。かなり多くの人たちがいろいろ時間の工面等々して、家族も巻き込んでというところもあるんだろうな、大変だなと思っています。 一方で、訓練をしっかりしないと実際の現場のときに、うまくできないこともあるという事例については私もお伺いしておりますので、訓練大会そのものというのは、1つ大事な要素があるのかなと感じておりました。詳細につきましては、消防長から答弁させます。 ○議長(伊藤順男) 佐藤消防長。 ◎消防長(佐藤剛) ただいまの御質問にお答えいたします。 佐藤議員も御存じのとおり、消防訓練そのものは、安全管理における基本が詰まったものということで必ず必要になると考えているところでございます。 ただ、大会におきましては、先般、コロナの前ではありましたけども、県大会に向けての期間を若干ずつ詰めたというようなところもございます。その中で、班なら班、部なら部のところでまた時間については考えていただいて、というところにはなろうかと思いますけれども、今サラリーマンの方も非常に増えている状況ですので、これにつきましては、消防団の皆さんとも協議いたしまして、進めていきたいというふうに考えております。 ○議長(伊藤順男) 8番佐藤健司さん。 ◆8番(佐藤健司) 御答弁ありがとうございました。先ほども私述べましたけど、やはり消防団員として活動する際にはある程度の厳しさとか、そういうものも必要になります。規律ですとか、命令系統の統一とかがどうしても必要になりますので、現在の団員が置かれている立場等よく考えていただいた上で、ただいまおっしゃっていただいたような形であまり負担にならない程度に、少しでも軽減できような形で継続していっていただければと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 以上で私の質問を終わります。どうもありがとうございました。 ○議長(伊藤順男) 以上で、8番佐藤健司さんの一般質問を終了いたします。--------------------------------------- ○議長(伊藤順男) 本日の日程は終了いたしました。 明日、午前9時30分より引き続き、一般質問を行います。 本日はこれをもって散会いたします。 大変御苦労さまでした。 △午後3時24分 散会...