鹿角市議会 > 2019-12-09 >
令和元年第6回定例会(第2号12月 9日)

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  1. 鹿角市議会 2019-12-09
    令和元年第6回定例会(第2号12月 9日)


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    令和元年第6回定例会(第2号12月 9日)     令和元年12月9日(月)午前10時開議   開議  第1 一般質問      質問、答弁   散会 ───────────────────────────────────────────── 本日の会議に付した事件   1 一般質問      栗 山 尚 記 君      浅 石 昌 敏 君      田 中 孝 一 君      戸 田 芳 孝 君      金 澤 大 輔 君 ───────────────────────────────────────────── 出席議員(17名)        1番  戸 田 芳 孝 君     3番  安 保 誠一郎 君        4番  田 口   裕 君     5番  成 田 哲 男 君        6番  舘 花 一 仁 君     7番  児 玉 悦 朗 君        8番  中 山 一 男 君     9番  金 澤 大 輔 君
          10番  栗 山 尚 記 君    11番  吉 村 ア イ 君       12番  宮 野 和 秀 君    13番  浅 石 昌 敏 君       14番  倉 岡   誠 君    15番  田 中 孝 一 君       16番  兎 澤 祐 一 君    17番  田 村 富 男 君       18番  黒 澤 一 夫 君 ───────────────────────────────────────────── 欠席議員(なし) ───────────────────────────────────────────── 説明のため出席した者の職氏名  市長        児 玉   一 君    副市長       阿 部 一 弘 君  教育長       畠 山 義 孝 君    総務部長      佐 藤 康 司 君  市民部長      中 村   修 君    健康福祉部長    豊 田 憲 雄 君  産業部長      田 口 善 浩 君    建設部長      渋 谷 伸 輔 君  教育部長      加 藤   卓 君    総務部付次長待遇  奈 良 巧 一 君  健康福祉部次長   村 木 真智子 君    産業部次長     花 海 義 人 君  会計管理者     黒 澤 香 澄 君    選挙管理委員会事務局長                                   佐羽内 浩 栄 君  総務課長      大 里   豊 君    財政課長      渡 部 裕 之 君  監査委員事務局長  畠 山   修 君    農業委員会事務局長 村 木 正 幸 君 ───────────────────────────────────────────── 事務局出席職員  事務局長      金 澤   修 君    主幹        小田嶋 真 人 君  副主幹       熊 谷 純 明 君    主任        畠 山 和 穂 君        午前10時00分 開議 ○議長(宮野和秀君) 直ちに本日の会議を開きます。  本日の会議は、議事日程第2号により進めてまいります。 ──────────────────────〇 ─────────────────────     日程第1 一般質問 ○議長(宮野和秀君) 日程第1、これより一般質問を行います。  質問事項は事前に通告を受けておりますので、順次発言を認めます。  順位1番、栗山尚記君の発言を認めます。栗山尚記君。     (10番 栗山尚記君 登壇) ○10番(栗山尚記君) おはようございます。  12月一般質問最初の登壇者ということで、今回もよろしくお願いします。  まずは、台風19号を初めとした豪雨災害によって犠牲になられた多くの方々にお悔やみを申し上げます。さらには、被災された地域の方々には一日も早い復興を心から願うばかりでございます。  特に、観測史上最大級と言われました台風19号の被害状況は、死者・行方不明者合わせて100人にも及んでおります。堤防決壊でも71河川140カ所、土砂災害140カ所、8万2,000棟を超える住宅被害が発生しております。台風というのは前もって来るのがわかっているわけですが、想定を超える大雨により大きな被害が起きました。ただ、人的被害だけは防げる手段がまだまだあったのではないかなと思います。異常気象と言われておりますが、これが毎年のように起きております。これに対して万全な策を講ずるのが政治の大事な役目ではないかと、そういう思いを込めまして、最初の質問を通告に従いさせていただきます。  災害対策についてでございます。  ハザードマップや避難所等の見直し、再確認についてでございます。  異常気象の影響により各地で甚大な自然災害が続いておりますが、従来のハザードマップの想定を超えるエリアの被害も発生している状況にあります。被害を最小限に抑えるためにも、地域住民の現場の意見や情報を反映させる等の方法を用いたハザードマップの見直しが必要と思います。さらには、避難所の設定や運営等も地域住民の現場の意見を反映させた再確認や見直しが必要と考えますが、これについてお聞かせください。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) おはようございます。  栗山尚記議員のご質問にお答えいたします。  ハザードマップや避難所等の見直し、再確認についてでありますが、本市の防災マップは、県が水防法に基づいて実施した浸水想定区域の調査のほか、土砂災害関係調査の結果をもとに平成27年度に作成しており、このうち浸水想定区域については米代川は50年に一度、福士川は10年に一度、大湯川は100年に一度、小坂川は50年に一度の大雨を想定した結果となっております。  洪水ハザードマップの見直しにつきましては、現在県が国の基準に基づき想定最大規模を24時間当たり254ミリ、いわゆる1000年に一度の豪雨を想定して、既存の米代川、福士川、大湯川、小坂川に新たに熊沢川を加えて浸水想定区域の再調査を行っておりますので、市といたしましては、これまで以上の浸水が想定される同調査結果を踏まえた洪水ハザードマップを作成し、速やかに市民に周知することを最優先に考えております。  また、避難所につきましては、現在市内に第一避難所8カ所、第二避難所を26カ所設定しておりますが、市の避難所の指定は本市防災会議にて災害の種類を踏まえ立地場所や建物の耐久性、収容人数など協議検討の上指定しておりますので、新たな浸水想定区域の確認ができ次第、必要に応じて見直しをしてまいります。 ○議長(宮野和秀君) 栗山尚記君。 ○10番(栗山尚記君) 今までと同じようなやり方、県や国の動きによって今後見直していくというお話でした。  私たち議会では、皆さんご存じのとおり市民と語る会ということで市内各箇所でお話を聞かせていただきました。その中でもやはり災害に関するお話が非常に多かったわけです。そして、その中では、例えば避難所につきましては「あの場所では雨が降ったときに浸水して、実質避難できないんじゃないか」という意見や、また避難所に関しては「高齢者の方々が移動するには少し遠過ぎて、大規模なもの以外にも自分たちで管理してもいいので近くに細かい避難所を設けるような工夫をしてほしい」と、そういった意見がございました。こういった話が市民と語る会であったわけですが、市としてこういった市民の皆様の意見を伺う機会はつくっていらっしゃるでしょうか、お聞かせください。 ○議長(宮野和秀君) 総務部長。 ○総務部長(佐藤康司君) 市として市民の声を聞く機会ということでございますが、一番大きいところでいきますと防災会議なりで、委員の方々を含めて、特に防災計画の資料編にいろいろ女性の意見も踏まえながら反映しているところでございますし、またハザードマップにつきましては、外水氾濫、いわゆる米代川とか大きい川については先ほど市長が申し上げたとおりでありますが、いわゆる内水氾濫ということで、単純に雨の量では判断ができない箇所もございます。そういったところにつきましては、過去の災害の経緯等も踏まえまして、現在のハザードマップにも市民の方の意見を踏まえて、ここがあふれましたよといったところも反映するように進めております。 ○議長(宮野和秀君) 栗山尚記君。 ○10番(栗山尚記君) やはり市民の方々から直接意見を聞いておりますと、現場の自主防災組織であったりとか自治会を取り仕切っている方が一番現場のことに詳しいといった印象も受けました。そういった意見をなるべく酌み上げていただいて、地域の実態に合った対応を今後もとっていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。  それでは続いて、防災ラジオ難聴エリアの解消について質問させていただきます。  災害が予想される状況下において、市民の皆様へ少しでも早く情報を伝えることが危険から身を守っていただくためには第1番目の手段だと思います。メールは、メールを実際やっていないなどの年齢的な問題がございます。広報車では、最近の建物、特に寒い季節には窓を閉め切っておりますので、室内に音が届かない等の問題があると思われます。確実に敏速に情報を伝えるツールとして防災ラジオが有効と考えますが、現実は電波の届かない難聴エリアがまだ広く存在しております。自然災害や鳥獣被害が多発する状況を考えますと難聴エリアの解消を早急に進めるべきと思いますが、お考えをお聞かせください。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  防災ラジオ難聴エリアの解消についてでありますが、本市の防災ラジオ受信可能エリアは、北は十和田湖の発荷峠から南は八幡平頂上、見返り峠付近までとなっており、住宅地においては一部で雑音が入るなど受信状況は異なるものの、ほぼ全域をカバーしている形となっております。  ラジオ電波の特性上、どうしても地区によっては山や建物の陰などさまざまな要因から受信しにくい場合もあり、これにはコード型の簡易アンテナを貸与する対応をとっておりますが、難聴エリアを全て解消するには電波塔を複数新設しなければならないことが想定されるため、ハードルは高いものと捉えております。  本市の防災情報発信ツールとしては、ご質問にありました防災ラジオメール配信サービスのほかにも、秋田県情報集約配信システム(Lアラート)によるテレビでの緊急速報や大手携帯電話会社エリアメールを活用しております。あわせて、避難行動要支援者への支援や自主防災組織の育成など、地域における協力体制の確立も積極的に進めておりますので、今後もあらゆる手段を通じて情報が確実に市民に伝わるよう取り組みを継続し、災害時における情報発信力の強化を図ってまいります。 ○議長(宮野和秀君) 栗山尚記君。 ○10番(栗山尚記君) 難聴エリアはそんなに多くはないといったようなご回答でしたが、現実的には大湯、草木エリア、あとは湯瀬の陰に当たるエリア、細かいところではどうしても山の陰になる場所がしっかりと聞き取れないといったのが現状でございます。  さらには、やはり緊急性を要する場合はすぐに情報を伝える必要があるわけでして、先日発生しておりました大湯での熊の出没、ああいった場合にはやはり「家から出ないでください」という情報をいち早く伝えることが市民の皆様を守る一番大事な方法だと思います。市民と語る会でも、「熊が出たんだけれども、広報車が回ってきたけれども、何を言っているか全然聞き取れなかった」と、そういったお話もございました。  防災ラジオ難聴エリア解消につきましては、国でもいろいろな補助の策がとられ、補助金もいろいろ準備されているみたいですので、今後、全部が全部クリアというわけにはなかなかいかないと思いますが、大きな難聴エリアの解消に向けて少し検討していただければと思いますので、よろしくお願いいたします。  それでは、続いての質問に移ります。  外水氾濫や内水氾濫に対応できる遊水池や防災調整池緩衝エリアの設置についてお伺いいたします。  想定外の大雨に対応するには、堤防の強化や河底の掘り下げ等の対策では予算の限界と時間を要する工期の問題などがあり、困難をきわめると思われます。水の逃げ場所をつくる遊水池や防災調整池の設置、また堤防決壊等の大きな被害を回避するため、あらかじめ浸水を想定した緩衝エリアの設定などが現実的災害対策として有効と思いますが、お考えをお聞かせください。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  氾濫に対応した遊水池や緩衝エリアなどの設置についてでありますが、福士川や熊沢川、小坂川につきましては、秋田県が策定した鹿角圏域河川整備計画において大規模な治水対策が必要な河川として位置づけられ、計画的に河川改修工事が進められており、米代川につきましては部分的な堤防の補強工事を初め、かさ上げ工事などが実施されております。  ご質問の遊水池や緩衝エリアを設置するとなった場合、広大な土地が必要となり、設置場所を初め土地所有者との補償を含めた協定の締結のほか、遊水池から住宅地への浸水対策の実施など解消すべき多くの課題がございます。こうした課題や河川整備の状況を考慮すると現段階においては既存の治水対策を進めるのが効果的と考えますので、今後も県に対して改善要望を継続してまいります。 ○議長(宮野和秀君) 栗山尚記君。 ○10番(栗山尚記君) 確かに、遊水池、防災調整池、こういうのは首都圏では現実的に設置されていて、先日の台風19号でも大きな被害を防いだといった、そういった実態もございます。ただ、これにはやはり市長おっしゃられたとおりすごい広い土地と、何よりも予算が非常に膨らむということで、なかなか地方では難しいと思われます。ただ、緩衝エリアに関しましては、水田や畑の場所であれば、前もって設定しておいて、補償を約束するなりの最低限の措置、さらにはそれをすることによって下流部の大きな堤防決壊を防ぐといった効果も考えられると思います。  鹿角においては、米代川の管理管轄が扇田エリアから下流は国の直轄で行われていて、それより上のほうは県の管理ということで、なかなか予算もつきにくいといった問題が現実的にございます。そういったものに対して、国に対して米代川の国直轄管理への要望等は出されておりますでしょうか、お聞かせください。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  ただいまの質問は、私も上流において何で県管理なのかちょっと不思議に思いまして、河川国道事務所にお聞きしましたが、何でだかわかりません。ただ、国に要望したのは事実であります。ただ、国においては、県とのこれまでのいろいろな協議がありまして、なかなか厳しい状況なのかなという感じはしております。しかしながら、予算のつき方が全然違いますので、私どもはこれからも国に要望してまいりたいと思います。 ○議長(宮野和秀君) 栗山尚記君。 ○10番(栗山尚記君) 全国的に大きい災害が連続して発生しております。そちらの修復、補強だけでも予算は多分国もいっぱいいっぱい、そういう状況だと思いますが、少しでもやはり鹿角地域の安全を守るためにいろいろな要望を国等へ出し続けていただければと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  続いての質問に移ります。「世界遺産のまち」推進についてと題しました。  最近、市長はいろいろな場所の挨拶などで世界遺産のまちという言葉を口にされております。これは非常にインパクトがあり、魅力的なネーミングだと私も思います。そして、これが鹿角の活性化のためにぜひとも進めていただきたい施策として思っておりますので、質問とさせていただきます。  初めに、既存の2つの世界遺産である大日堂舞楽花輪ばやしの存続、活性化について伺わせていただきます。  よいものがたくさんあると言われる割にうまく魅力が発信できていないと言われている本市にとって、世界遺産のまちを前面に押し出した観光・文化戦略は非常に有効と考えます。まずは大日堂舞楽花輪ばやしの既存の世界遺産の現場が抱えている後継者問題を初めとする多くの問題に対する行政側からのさらに力強いバックアップが必要と思いますが、2つの世界遺産の存続と活性化に向けた市のお考えをお聞かせください。 ○議長(宮野和秀君) 教育長。 ○教育長(畠山義孝君) 栗山尚記議員のご質問にお答えをいたします。  2つの世界遺産の存続と活性化についてでありますが、本市が世界に誇るユネスコ無形文化遺産大日堂舞楽花輪ばやしは、将来にわたり守り伝えなければならない貴重な文化財であります。それぞれの活動についてはこれまでも支援を行っており、大日堂舞楽においては、笛、太鼓の講習会のほか、舞楽用具の修理など保存伝承と後継者育成を図っており、花輪ばやしでは10町内全ての屋台修理を行う保存修理事業や運営支援などを行っており、今後も保存伝承に資する必要な取り組みを継続してまいります。  また、昨年度、この2つを含む本市の指定無形民俗文化財の団体による情報交換会を開催し、後継者育成や活動状況についての意見交換を行い、各団体の情報を共有しながら課題解決など今後の活動へのヒントを得る機会を設けております。  活動の課題として、市民が民俗芸能と触れ合う機会が少ないことや、興味や意識の低下などが挙げられておりますことから、市主催の民俗芸能フェスティバルの開催など地域の民俗芸能に触れ合う機会の創出に努めながら、今後も情報交換等を通じて効果的な対策を検討し講じてまいります。 ○議長(宮野和秀君) 栗山尚記君。 ○10番(栗山尚記君) 現状、行政側からもいろいろなバックアップを行っていただいておるのは事実でございます。  大日堂につきましては、この議場にも直接かかわっている方がいらっしゃいますので、私は余り細かいことを言うのもおこがましいということで控えさせていただきますが、花輪ばやしに関しましては、現状、子どもコンクールの太鼓が埋まらなくなってきているであったりとか、本当に現実的に運営側のスタッフが危機的状況にある町内が出てきております。現場でもここ数年、一般の方に情報発信して「どんな方でも参加できますよ」みたいな動きは確実に行っているわけですが、やはり時代の流れと言いましょうか、少子高齢化の急速な流れに伴いまして苦戦しているのが現状でございます。  今、教育長からのお話にもありましたが、現場の意見もいろいろ酌み取っていただいているみたいですので、今後とも現場の意見、議場にも両遺産の関係者がおりますので、そういったところの情報収集をしていただいて、また違う角度からの支援もお願いできればと思っておりますので、よろしくお願いいたします。  それでは、次の質問に移らせていただきます。  大湯環状列石毛馬内盆踊り世界遺産指定へ向けた施策についてお伺いいたします。  目の前に迫っている大湯環状列石世界遺産登録に向け、登録を確実なものにするために早急に取り組むべき課題をどういうことと捉え、どのように進めていくのかお伺いいたします。  また、第4の世界遺産として毛馬内盆踊りの登録に向けても、戦略的に全力で取り組む必要があると思いますが、お考えをお聞かせください。 ○議長(宮野和秀君) 教育長。 ○教育長(畠山義孝君) お答えをいたします。  大湯環状列石を含む北海道・北東北の縄文遺跡群では、17の構成資産を1つの資産として一体的に保存活用を進めていくことが求められており、その手法の確立が喫緊の課題であります。このことから、現在、縄文遺跡群世界遺産登録推進本部が中心となり、縄文遺跡群の包括的な保存管理及び公開活用の方針を整備した包括的保存管理計画と、管理計画に基づいた施策の方向性や具体的な取り組みを示す保存活用推進行動計画の策定を年内をめどに進めているところであります。あわせて、構成自治体における資産の適切な保存管理を行うため、遺跡の周辺環境について景観法に基づいた保全をする必要があることから、本市においても景観計画及び条例を整備し対応することとしております。  次に、毛馬内盆踊りの登録に向けた取り組みについてでありますが、ことし2月に設立された国の重要無形民俗文化財の風流に分類される民俗芸能で構成する全国民俗芸能風流保存振興連合会毛馬内盆踊り保存会が会員となり、市も特別会員として参画しております。連合会では、会員相互の連携協力のもと、ユネスコの無形文化遺産の登録を目指し、これを支援する国会議員の会とともに登録に向けた活動を展開しております。去る11月13日には連合会と国会議員の会が文化庁を訪れ、文化庁長官にユネスコ無形文化遺産登録に関する要望書を提出したところであります。
     また、今年度開催した鹿角市民俗芸能フェスティバルでは、テーマを風流として開催し、来場された皆様から登録に向けたたくさんの応援の声をいただいておりますので、今後も市民と一体となって盛り上げを図っていくとともに、連合会の一員として登録実現に向けた取り組みを進めてまいります。 ○議長(宮野和秀君) 栗山尚記君。 ○10番(栗山尚記君) 大湯環状列石に関しましては、会派視察におきまして北海道地区の縄文遺跡を全て見させていただきました。それぞれいろいろな問題を抱え、運営の仕方もそれぞれ特色があるなと勉強させていただきましたが、よく言われる大湯のストーンサークルを分断している道路、これに関してはやはり指定の大きなネックに現実的になっていて、そういう何か指導がされておられますでしょうか。 ○議長(宮野和秀君) 教育長。 ○教育長(畠山義孝君) お答えをいたします。  横断している県道につきましては、かねてより県の担当部署と協議を重ねております。まだ公式の場で知事並びに私どもの市長も具体的な発言はしておりませんが、県と市の共通の認識としては、県道移設について具体的なルート、こういったものを事務レベルで線引きをしながら、それを段階的に現実的なものとしてこの計画期間の中で移設にかかわっていけるような、そういうような取り組みを進めていきたいというような書きぶりで示させていただいております。関係者同士で引き続き協議をさせていただいているところでございます。 ○議長(宮野和秀君) 栗山尚記君。 ○10番(栗山尚記君) 北海道の遺跡においても、大湯よりはるかに大きな道路が分断していたりとか、そういった場所も結構見受けられました。大湯の県道に関しましては、教育長おっしゃられたとおり、知事の非公式、非公開ではございますが、私たちも力強いご意見を聞いてきておりますので、それに期待したいと思います。  また、毛馬内盆踊りに関しましては、まだ走り出したばかりかもしれませんが、できるだけ行政側のバックアップも一緒に進めていただいて、限りなく指定を受けられるような動きをとっていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。  それでは、続いての質問に移ります。  近代化産業遺産である尾去沢鉱山の生かし方についてでございます。  世界遺産のまちで鹿角地域の活性化を図るには、1年を通して誘客可能な尾去沢鉱山の活用も大きな武器になると思われます。規制がない今、シンボルとも言える煙突を初め鉱山施設の補強整備を行い、安全な観光路の整備ができれば、軍艦島を初めとした国内の魅力的な近代化産業遺産に肩を並べ、鹿角観光の目玉ともなり得ると思いますが、市として積極的に取り組む考えはないかお聞かせください。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  史跡尾去沢鉱山の新たな観光コースの整備についてでありますが、鉱山跡や廃墟跡などの産業遺産を活用した観光施設については、全国的に安全管理上の理由から危険箇所等への立ち入りが禁止され、施設全てを見学することができないことは、軍艦島を初めとした他の産業遺産でも共通しているものと捉えております。  尾去沢鉱山においても同様で、坑外施設を管理する事業者により安全管理の観点から観光坑道以外への立ち入りは規制されており、来場者の安全性を考えますと精錬場跡や選鉱場跡地などの坑外施設がある敷地内や建物内を含んだ新たな見学コースの整備は現時点においては難しいものと認識しております。  一方で、軍艦島などの他の施設においては、立ち入り規制がされている施設の映像や画像等のコンテンツの充実を図り、来場者に楽しんでもらえる取り組みもあることから、これらの事例を参考にしながら、史跡尾去沢鉱山のさらなる魅力向上に資するように、管理会社を初めとする関係事業者と連携協議しながら最適な手法を検討してまいります。 ○議長(宮野和秀君) 栗山尚記君。 ○10番(栗山尚記君) 長崎産業遺産につきましては、常任委員会で視察をさせていただきました。軍艦島を中心に学ばせていただきました。市長がおっしゃるとおり、デジタルミュージアムという施設もございまして、尾去沢で生まれ育ったわけでもない私も非常に哀愁に駆られ、尾去沢にかかわった人たちが全国からこういった取り組みがあれば集まってくるんじゃないかなと、そういった思いもして帰ってまいりました。  担当部署でもございますので、今後この話はいろいろとさせていただきたいと思いますので、おつき合いよろしくお願いいたします。  時間がございませんので、最後の質問に移らせていただきます。  一般質問で毎回のように私がしつこく取り上げる鹿角の医療問題でございます。市民アンケートの結果においても「市の政策でもっと力を入れてほしいと感じるもの」で2年連続で1位となっております。市政のチェックを本業とする議員として最も重要視している課題でもございますので、今回も質問させていただきます。  医師確保についてでございます。  分娩取り扱い機能が大館に集約されてから1年が過ぎました。市内で子供が産めないことが慢性化し、市民の間に諦めのムードが定着してしまうことだけは絶対に避けなければならないと思います。危機感を持ち、緊張感を欠かすことのない施策を強く求めますが、産婦人科を初めとした医師確保に向けた現況と来年度に向けた計画についてお聞かせください。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  医師確保対策についてでありますが、本市では地域の中核的病院と位置づけておりますかづの厚生病院の主要な医師派遣元である岩手医科大学との協定の中で、医師が大学と地域を循環するシステムの構築を目的とした寄附講座を設置し、鹿角地域における医療連携のあり方に関する実践的研究を行っております。今年度はこの協定の最終年度であることから、現在、次年度の更新に向け協議を行っており、その中で医師派遣及び連携体制の強化をお願いしているところであります。  また、産婦人科に関しては、昨年10月の分娩取り扱い機能の集約以降、分娩を扱う常勤産婦人科医が不在となっておりますが、地域医療推進員を通じた情報収集や、産婦人科医にダイレクトメールを送付して医師確保に取り組んでいるほか、私自身も本市出身の産婦人科医や医療関係者と積極的に面会し、地域の実情を理解いただくよう努めておりますが、現時点で産婦人科医の確保には至っておらず、その背景には深刻化する医師不足があると捉えております。  このことから、県市長会を通じ、医師不足、医師偏在解消に向けた抜本的対策を講じるよう国に申し入れを行い、さらには直接国会議員等へ医師確保について要望を伝えているところであります。  いずれにしましても、長期的に粘り強く取り組む必要があることから、今後も内容の充実を図った医療機関開設支援事業補助金や、将来の医師確保、定着を目指す医師修学資金貸付制度など各種施策の周知を進めながら医師確保に取り組んでまいります。 ○議長(宮野和秀君) 以上で、栗山尚記君の質問を終わります。     (10番 栗山尚記君 降壇) ○議長(宮野和秀君) ここで、10時40分まで休憩いたします。     午前10時31分 休憩 ──────────────────────〇 ─────────────────────     午前10時40分 再開 ○議長(宮野和秀君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。  次に、順位2番、浅石昌敏君の発言を認めます。浅石昌敏君。     (13番 浅石昌敏君 登壇) ○13番(浅石昌敏君) 誠心会を代表して一般質問をさせていただきます。  それでは、通告の順に従い質問させていただきます。  1つ目として、鹿角市総合計画について。  第6次後期基本計画について、鹿角市第6次後期基本計画も来年度で最後を迎えます。残り1年余りでありますが、重点プロジェクト1から8の各施策の達成見込みについて伺います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 浅石昌敏議員のご質問にお答えいたします。  第6次総合計画後期基本計画の完了まで残すところ1年余りとなりましたが、各プロジェクトの推進状況や成果を加味した今年度の政策評価においては、「おおむね計画どおりに進んでいる」とするB評価以上が4プロジェクト、「さらなる推進が必要」なC評価が4プロジェクトという結果となりました。  今年度は初めてプロジェクトとしてA評価に到達するものが出るなど、目標に向けて着実に前進しているところでありますが、来年度はいよいよ後期基本計画の最終年度となることから、順調に進んでいるプロジェクトについては最後の総仕上げとして取り組み、さらなる推進が必要なプロジェクトについては抽出した課題の改善によって指標の向上が図られるよう政策間連携を密にしながらプロジェクトの目標達成を目指してまいります。  各プロジェクトの評価結果から達成の見込みについて申し上げますと、A評価となった健康生き生き長寿社会プロジェクトは、シルバーリハビリ体操や地域生き活きサロンなど、健康寿命県内一を目指す取り組みの推進によって、目標に掲げた平均寿命の増加分を上回る健康寿命の増加が男性、女性ともにあらわれたところであり、今後もこの成果を維持していく必要があります。  B評価は、産業力強化プロジェクト、角ぐむ「鹿角」ブランド確立プロジェクト、みらい輝く人づくりプロジェクトの3つでありますが、中でも総合計画推進の大黒柱となる産業力強化プロジェクトでは、本市の産業を牽引する農業、観光業、製造業の各分野で外貨の獲得に向けた産業振興策が図られ、雇用創出数の拡大や観光客数の増加、製造品出荷額等の上昇へと結びついております。最終年度では、人材の育成と産業力の強化策の連携を一層強化しながら目標達成を目指してまいります。  C評価は、移住・交流推進プロジェクト、子どもの笑顔きらめきプロジェクト、まちなか賑わい創出プロジェクト、そして地域コミュニティ活力再生プロジェクトの4つであります。  移住・交流推進プロジェクトは、これまで127世帯213人の移住の実現やスキーと駅伝のまちによる交流人口の拡大が着実に進展しておりますが、人口動態で見た場合に社会減を上回るだけの社会増には至っていないことが課題であります。  また、子どもの笑顔きらめきプロジェクトにつきましては、子育て世代包括支援センターの開設により、安心して出産、育児ができる環境づくりが進んでおりますが、地方の医師不足が背景となり、本市で唯一の分娩取り扱い機能が他市へ集約されたことに伴い、子育て支援の満足度の低下にも影響していることから、分娩や健診受診のための交通支援の継続と市独自の産婦人科医確保策を強化し、プロジェクトの目標達成を目指してまいります。  まちなか賑わい創出プロジェクトと地域コミュニティ活力再生プロジェクトにつきましては、中心市街地の回遊性を高める取り組みや集落支援による自治会支援策が成果をあらわしているところでありますが、目標とする市民の中心市街地の環境に対する満足度や地域活動への参加率の上昇につなげるため、駅前広場の整備やコミュニティー意識の醸成を図ってまいりたいと考えております。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) ただいま答弁でABCそれぞれの評価を聞いたわけなんですけれども、具体的にAという評価はどのような数値をもってAにしたのか、Bはどのような形でBにしたのか、Cは何でCなのか、その辺もう少し教えてください。 ○議長(宮野和秀君) 総務部長。 ○総務部長(佐藤康司君) A評価につきましては、健康寿命とそれから寿命というのがあるんですけれども、それが目標に掲げた数値の伸び、これを健康寿命の伸びのほうが上回ったと、平均寿命の伸びよりも健康寿命の伸びが上回ったというところからこれをA評価としております。  それから、B評価につきましては、とりたてて産業力強化プロジェクトというところでお答えいたしましたが、特に観光客数がまず目標値に、最終年度の目標値に近づくということで、若干伸びが、ここ数年伸びてきております、宿泊者数も含めて。そういう意味で、目標値にはまだ達していないものの、そのめどがついたというところで評価ということであります。それから、雇用創出数につきましても、これも同様で、目標値に定めた数字、これには近づいてきておりまして、最終年度には達成が可能なのではないかと、こういったB評価につきましては目標達成のめどがついたというところでB評価にしてございます。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) 2つ目の移住・交流推進で、移住者が213名という市長の答弁がありましたけれども、すごいいい数値だと思っていますけれども、これでも評価はCなんですか。 ○議長(宮野和秀君) 総務部長。 ○総務部長(佐藤康司君) 浅石議員おっしゃるとおり、移住定住に関しては数字が伸びておるわけですけれども、いわゆる目標数値に関しましては社会減という部分で目標数値にしておりますので、全体としてみれば移住定住はふえているものの、社会減はおさまっていないというところでC評価ということになってございます。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) 社会減ということだけれども、子供が生まれないというのもそれに含まれますか。 ○議長(宮野和秀君) 総務部長。 ○総務部長(佐藤康司君) あくまでも社会減というのは転入・転出ということでございます。子供が生まれないというところは自然増減ということで、亡くなる方よりも生まれる方が少ないというところでは自然減のほうは相変わらずというところでございます。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) 3番の角ぐむ「鹿角」ブランドの確立ということで、B評価でありましたけれども、何か新しくブランドが確立したものは具体的にあるんでしょうか。 ○議長(宮野和秀君) 総務部長。 ○総務部長(佐藤康司君) 協議会を通じましてブランド推進指針というものを定めておりまして、黄金色というのを基本的に定めておるんですけれども、それに従ってツアーの造成とかそういったところで、今後プロジェクトで定めたテーマなりをこれから推し進めていくということで方向性が示された格好になっております。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) では次に行きます。  第7次総合計画についてでありますが、令和3年度から鹿角市第7次総合計画が始まりますが、次の総合計画の特徴と、夢のある計画となるのか伺います。また、市民から「少子化が進む状態が心配でならない。次期総合計画には二十代の若者が多く定住しやすい計画ができないものか」との声もあります。次期総合計画に組み込めないか伺います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  第7次総合計画についてでありますが、若者に定住してもらい、その活力が地域で存分に発揮されるまちづくりは今後においても一層推進する必要があると考えております。若者の減少は、総人口の減少はもとより、少子化の進展に拍車をかける一因となり、さらなる若者の減少を引き起こすことが懸念されるほか、生産年齢人口の減少を招き、地域産業の成長力やまちの魅力を低下させることにもつながるものと考えております。  このため、第7次総合計画の基本構想の策定に当たっては、これまで以上に若者の価値観を計画に反映させたいという思いから、市内の中学校、高等学校の全生徒に対して地元定着意識などのアンケート調査を実施したほか、各校から2人を推薦してもらい、本市の強みと弱みを踏まえながら、期待するまちづくりについて話し合ってもらう、かづの未来の若者会議を開催いたしました。  定住の意向については、「本市に引き続き住みたいと思う」あるいは「進学などで一度本市を離れたとしても将来的には住みたいと思う」と回答した生徒が42.9%で、その理由としては、家族や友人の存在を最も重視しており、さらにみずからの故郷であることなど、つながりがある場所を選択する意識が強いことを再認識することができました。また、若者会議からは、去る11月28日に提案書を受け取り、若者らしいさまざまなアイデアをお聞きしたところであります。  若者の定住を図るためには、受け皿として魅力ある労働環境が整っていることはもちろんでありますが、子供たちと地域とのつながりを強め、一度は就職や進学で市外に出たとしても、やがては戻ってきたいと思えるような環境づくりが必要だと考えております。  今後もさまざまな立場の方からご意見を伺いながら、若者にとっても将来に向かって夢や希望を持つことができる計画としてまいりたいと考えております。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) 先般、新聞で、中学生と高校生の3つのグループが提案してきたということがありましたけれども、具体的にはどういった内容があったのかお聞かせ願いたいと思います。 ○議長(宮野和秀君) 総務部長。 ○総務部長(佐藤康司君) 具体的な提案内容でございますが、大きくは「全世代が協力できるまち」、それから「受け入れるまち・鹿角、観光客・移住・夢」、3つ目が「主役は君たちだ。若者が元気にするまち」という大きいテーマで提言をいただいてございます。その中では、若者の夢がかなう環境であってほしいとか、大自然の中で若者が楽しめるようなものが欲しいとか、それから個性を認め合うまち、それから中学生の夢を受け入れる鹿角市、可能性にチャレンジできる鹿角市や、最後に、鹿角には若者が知らない職業もありますので、職業の魅力に気づいてもらえるように職業体験のイベントを行ったらどうかというような提言がなされてございます。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) やはり本当に皆さんが、市民が心配しますように、若者が減ってくる、地域行事もできない、そういった現象に、悪い方向に向かっているような感じがしますけれども、私たちも考えなきゃいけないんですけれども、本当に若い者が定住しやすい、したくなるような市にするために、来年度からいろいろ策定すると思いますけれども、どこにどういったポイントを持ってやるつもりですか。 ○議長(宮野和秀君) 総務部長。 ○総務部長(佐藤康司君) やはり若者がいなければ市に活気が出ない、これは浅石議員がおっしゃるとおりだと思います。若者が定住しやすいというところでいきますと、先ほど市長の答弁にもございましたけれども、そのまま進学しないで残る人は別にしても、やはり一旦上位の学校、いわゆる大学等に行った方も戻れる環境、あるいは一旦外で就職をした方、そういったところでスキルを学んだ方も戻ってこちらでそれを生かせるような環境ということでいきますと、やはり就労環境の充実とかあるいは起業、創業の支援を行うとか、そういったところで、ここでご飯を食べていけるような、そういった環境をつくって整備していくことが最も重要であろうと考えてございます。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) 私ごとの話で申しわけないんですけれども、私には長男がおりまして、小さいころから「本家だからあなたは跡を継がなきゃいけないよ」と言ってきました、残ったわけなんですけれども。私の友達も長男が1人おりまして、長男というのは家を継ぐもんだということだったもんで何も言ってなかったそうなんです。その結果、東京に就職して、うちに帰ってこなくなってしまった。これは親もちゃんと教えていかなきゃいけないのかなと思いますけれども、預かっている学校側でも生徒にそのように、残って自分のところの土地を守るんだよという教育はできないもんですか、教育長。 ○議長(宮野和秀君) 教育長。 ○教育長(畠山義孝君) お答えをいたします。  秋田県の特色の一つとして、ふるさとキャリア教育という取り組みがございまして、鹿角市ではもう30年近くになるんですが、それに先んじた一校一特色運動、生き生きネットワーク事業というものを展開しております。その中で、ふるさとを愛し、ふるさとに学び、ふるさとに貢献する人材となるよう、そういった取り組みを進めているところであります。  ただ、具体的に個人個人に、地域に残って、うちを守って、田畑を守って、そういう生々しい教育というんでしょうか、それはなかなか難しいと思います。ただ、大きな意味で、先ほど申し上げましたふるさとキャリア教育の中で、地域の重要さ、地域の人々との交わり、伝統芸能の保存・伝承、こういったものを学校教育カリキュラムとはまた別に学んでいると思っておりますので、その中から児童生徒一人一人が実際に自分でそしゃくをして、学校を卒業しても地域に残る、首都圏に出ていってもやはり地域に貢献したい、そういうような志を持ってくれるよう私も期待しているところであります。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) 次に移らせていただきます。  2つ目の災害対策と危機管理についてでありますが、孤立する集落の危機管理についてお尋ねします。  八幡平湯瀬地区につながる道路、国道282号は、1時間の降水量が130ミリを超えると事前通行規制がかかり、通行どめとなります。また、高速道路も1時間の降水量が140ミリを超えた場合と25ミリの降水量が何時間続いたかとの組み合わせで通行どめとなります。湯瀬地区の住民は過去2回経験していて、通勤通学していた家族が家に帰れなくなったり大変不安に思っております。  このことから、市として、湯瀬地区の危機管理について伺います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。
    ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  湯瀬地区の危機管理についてでありますが、湯瀬地区での国道282号の事前通行規制は平成8年度から道路管理者である県が事故防止のために行っております。  通行どめにより帰宅困難者が発生するケースとして、降雨による一時的な通行規制の場合と土砂災害などにより規制解除までに時間を要する場合が考えられますが、このうち一時的な規制による帰宅困難の場合は、県と連携しながらメール配信サービス防災ラジオなどで道路情報や待機場所などの情報発信を行ってまいります。  また、規制解除まである程度時間を要する場合には、必要に応じて第一避難所である八幡平市民センターにおいて帰宅困難者を受け入れ、毛布などの防寒用品や飲料水等の物資を提供いたしますが、災害の規模が大きく、復旧に多くの日数、時間を要する場合は、迂回路の確保に向け関係機関と協議するなど迅速な対応に努めてまいります。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) 孤立する集落の災害備蓄品についてお尋ねします。  災害、水害が発生した場合、孤立してしまうと予想される集落に現状災害備蓄品は備えられているのかお聞きします。また、予想される集落について、今後災害備蓄品を備える必要があると考えますが、あわせて伺います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  孤立が予想される集落の災害備蓄品についてでありますが、本市では秋田県地域防災計画で定められた備蓄計画に基づき、主食や飲料水、ミルクなどの食料品のほか、毛布、石油ストーブなどの防寒用品、トイレを初めとした衛生用品などをさまざまな状況に対応できるように第一避難所に分散備蓄しております。  市といたしましては、まずは孤立を未然に防ぐことが最も重要であると捉えており、台風の進路予想や早期気象情報等により災害が発生する可能性があると判断した場合は、直ちに避難所を開設して早期避難を呼びかけてまいります。  なお、仮に孤立が生じた場合は、自衛隊の派遣要請を初め災害協定に基づき各関係機関と連携して必要物資の提供と早期の孤立解消に努めてまいりますが、これら公助の取り組みに加え、特に初動対応においては個人や地域で災害に備える自助と共助の取り組みも非常に重要でありますので、引き続き各地区の自主防災組織の育成に努めるほか、個人でも必要な物資を備蓄しておくなど、災害に対する備えの重要性を広報や市のホームページ、出前講座等で市民に周知し、防災意識の向上を図ってまいります。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) 具体的に湯瀬地区が孤立するのが考えられますけれども、そういったところの備蓄品というのは、現状、今あるんでしょうか。 ○議長(宮野和秀君) 総務部長。 ○総務部長(佐藤康司君) ただいま市長が答弁申し上げましたように、基本的には備蓄は第一避難所ですので、湯瀬地区の場合は最も近いところは八幡平の市民センターということになりますけれども、そちらに備蓄をしているという格好になります。  先ほどの答弁にもありましたように、孤立しないように、まずは孤立しないようにということで、状況によって早目早目の避難を呼びかけまして、できるだけ第一避難所に誘導したいと考えておりますが、仮に万が一孤立してしまった場合につきましては、先ほど申し上げた防災ヘリを自衛隊等々も活用しながらその集落の中に備蓄品を運ぶという格好になります。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) 部長の答弁だと八幡平市民センターにあると。そこのところが通行どめになっちゃうんですよ。だから私は、湯瀬地区とかそういうところには会館でも何でもいいから、どこでもいいから備蓄庫を備える必要があるのではないかということなんですけれども、その辺はどうでしょうか。 ○議長(宮野和秀君) 総務部長。 ○総務部長(佐藤康司君) ですので、先ほど申し上げたように、まずは気象情報などを活用しながら、孤立しないように、いわゆるそこがとまる前に避難をしていくように、早目早目の避難誘導をしていきたいと申し上げたのがその点でございますが、仮にそれが間に合わなくて残ってしまった人がいるような場合には運ぶというようなお答えをしたつもりでございます。  あと、そのほかにつきましては、宿泊施設も湯瀬エリアにはございますので、そちらにも協力を呼びかけながら、短期間であればそれで対応する、長期にわたれば、それなりの災害の被害の大きさに応じては先ほど申し上げた自衛隊とかということになってくるということでございます。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) 3つ目でございますが、災害時の避難方法について、先ほどから触れています湯瀬地区は、1時間の降水量が130ミリを超えた場合、通勤通学の方が通行どめになり自宅に帰ることができず、避難場所に避難することになりますが、豪雨災害の場合、現在八幡平地区は八幡平市民センター、八幡平中学校、八幡平小学校となっていますが、米代川、熊沢川の合流点にあるので心配しております。豪雨災害の場合、湯瀬地区の方で帰れなくなった方の避難場所はどこになるのか、市の考え方を伺います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  湯瀬地区における帰宅困難者の避難場所についてでありますが、先ほども申し上げましたとおり、湯瀬地区を含めた八幡平地区における第一避難所は八幡平市民センターとしております。避難場所として不安があるとのご意見につきましては、八幡平市民センターは建物の基礎の高さや敷地外周の側溝など、現行の浸水想定を考慮して設計されておりますので、安全は確保されていると認識しておりますが、現在県が浸水想定区域の再調査を行っており、その調査結果を踏まえて避難所の総点検を行う予定としております。  なお、避難所の開設につきましては、災害の種類や規模、施設の状況などを勘案して判断しておりますが、仮に八幡平市民センターが利用できない場合には、他の避難所や自治会館への避難に切りかえ情報発信するなど、状況に応じて迅速に対応してまいります。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) これも栗山議員と同じように、市民と語る会で湯瀬地区の方に特に強く言われた案件でありまして、一つには高速道路で湯瀬地区におりられるような緊急通路みたいのも考えられないかというのもありましたので、その辺はどうでしょうか。 ○議長(宮野和秀君) 総務部長。 ○総務部長(佐藤康司君) 高速道路の利用につきましてはネクスコとの協議になると思われますけれども、状況に応じて協議に応じていただけるというお答えはいただいておりますので、仮に孤立した場合のそちらの活用については臨機応変に協議して対応させていただきたいと考えます。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) 本当に心配しておりますので、チャンスがあるんであれば今後高速道路のほうとどんどん協議してもらって、可能な限り湯瀬地区の皆さんが安心して暮らせるような状態にしていただきたいと思います。  次に、4番目、米代川のしゅんせつと堤防の強靱なつくりのかさ上げについて。  ことしの台風15号と19号により全国的に甚大な災害が発生し、たくさんの方々が被害を受けました。このことから、国は強靱化に対し地方自治体に支援するとのニュースがありました。鹿角市として今後米代川のしゅんせつと強靱な堤防のかさ上げを県に強く要望していくのか伺います。  また、ことしの台風19号で花輪、堰根川原地区は堤防を越え、土砂が農地に入りました。災害に至らないほどの雨量でしたが、3年続けて被害に遭っています。このことから耕作放棄地となった土地がありました。最近、米代川の遊歩道のところに熊が出るようになりました。多くの市民がウオーキングや犬の散歩等で利用しています。耕作放棄地は熊の隠れ場にもなり得ます。堰根川原の堤防は早急に対策しなければならない問題でありますが、市の対応について伺います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  米代川堤防の強靱化及び治水対策についてでありますが、河川管理者である県が雑木の伐採や堆積した土砂のしゅんせつなど、流下能力を維持するための工事を実施しているほか、堤防の補強工事や堤防のかさ上げ工事についても下流側から順次実施されていることから、治水対策が計画的に進められているところであります。  近年では、花輪の堰根川原地区や観音堂地区、八幡平の大里地区において堤防が崩壊し、箇所によっては浸水被害が発生するなど、異常気象の影響による豪雨災害の大規模化や多頻度化が懸念されておりますので、こうした状況を踏まえ、米代川における防災減災のための国土強靱化の取り組みが引き続き実施されるよう県に要望してまいります。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) 実際に田んぼだった堰根川原の土地がことしは耕作放棄地になって、こんな小さい細い木が生えてきているんですね。だから、そこを何とかしないと、ずっとそのまま耕作放棄地になった場合に非常に怖いような気がします。だから私も県の土木課長に電話していろいろお話ししたんですけれども、何とかここを対策してもらえないかということで強く要望しましたけれども、本当に真剣に考えていただきたいと。耕作放棄地になって5年も10年もしたら大変なことになるんですよ。その辺、あと土地所有者とも市として話しして対策してもらいたいと思いますけれども、その辺はどうでしょうか。 ○議長(宮野和秀君) 建設部長。 ○建設部長(渋谷伸輔君) 堤防に関する対処ということにつきましては、先ほど市長から答弁申し上げたとおり、これからも引き続き県に要望していくということになろうかと思います。  ただ、現在耕作が放棄されている部分について、河川の側からそれに対応した対策というのを申し上げるのはなかなか難しいものと思っております。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) 河川のほうからという考え方でなくて、そういった熊が出やすいところを耕作放棄地にされると熊が隠れるという危険性があるので、その農家の方に注意喚起でもしていただけないかなということなんですけれども、その辺はどうでしょうか。 ○議長(宮野和秀君) 産業部長。 ○産業部長(田口善浩君) 耕作放棄地ということで、農業分野ということになろうかと思いますけれども、これまでも耕作放棄地に対しましては優良農地にしていただくのが一番の解決策でありますけれども、やむを得ない事情によって放棄地、遊休農地になるという場合もございます。今回の場合、そういう災害等ということが元凶になっている部分もあるかと思いますけれども、農林課の観点から申しますと、まずはそういった農地については利用可能であればいろいろな担い手の方に貸していただく、あるいはそれができない場合であれば最終的には農地転用等々も、最終的なところでございますけれども、そういったものも視野に入れながら検討いただくということになると思います。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) 本当に耕作放棄地になったのは3年続けて土砂が入ったということなんです。確かに、私は何回も場所を見ていますけれども、堤防が低くなって川幅も狭くなっている場所なんですよ。同じ場所が毎年、稲村橋の黄色い地点に行く前に水があふれて土砂が入るんですよ。だから、土のうを積むぐらいではどうもならないかもしれないけれども、いずれにしろ何かしらの対応をとらないと、誰もその土地に構わなくなるんですよ。2回続けて直したんだけれども、3年目にまた賽の河原になるとかそういう状態になっちゃって、石を拾っても拾っても入ってくるということを2年続けたら嫌になったんでしょうかね、本当に耕作放棄地になってしまったんです。だけれども、そういうところというのは、土砂が栄養あるというのかな、すぐ木が育ってしまうんですよ。だから、復元するのが長くなればなるほど大変になってくるということなので、確かに堤防に関係ない農地なので、市から注意というのは変なんだけれども、こういう危険性があるので何とかこの農地の草刈りだけはお願いできないでしょうかという感じでやってもらいたいなと思っていますけれども、その辺はどうでしょうか。 ○議長(宮野和秀君) 農業委員会事務局長。 ○農業委員会事務局長(村木正幸君) お答えいたします。  農業委員会では農地パトロールを毎年実施しておりまして、当該農地につきましても把握しております。当該農地につきましては、利用権設定等の契約期間でもありますので、土地所有者はもとより、契約していただいている受け手の側にも注意喚起するというような手法で周知してまいりたいと思います。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) 次に、世界遺産についてお尋ねします。  大湯環状列石の周辺整備について、2年後、世界遺産登録予定の北海道・北東北の縄文遺跡群の一つでもある大湯環状列石の周辺整備について、考えられる問題点について伺います。  また、ことし11月17日、世界文化遺産登録推進シンポジウムが開かれて、多くのことを学びました。鹿角市の大湯環状列石について、大きな問題点として遺跡群を分断している道路があると聞きます。市として、周辺整備の一つである道路について結論を出さなければならないときと感じています。市の考え方を伺います。 ○議長(宮野和秀君) 教育長。 ○教育長(畠山義孝君) 浅石昌敏議員のご質問にお答えをいたします。  大湯環状列石付近の県道についてでありますが、世界遺産登録に向けてこれまで国内外の専門家による現地視察や専門家委員会を開催しながら、構成資産ごとに課題の整理を行っております。大湯環状列石については、遺跡としての価値が高く評価されておりますが、今後の保存管理を適切に行っていく上で遺跡群の中央部を県道が通っていることが課題とされていることから、将来的に移設することを前提として現在関係者と協議を進めております。  県では、今後策定予定の包括的保存管理計画保存活用推進行動計画の内容と来年度実施を予定しているイコモス現地調査や再来年のユネスコ世界遺産委員会での意見を見きわめながら県道移設の具体化を進めるとしており、市といたしましても状況を確認しながら協議を進めてまいりたいと考えております。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) 必ずこの道路の問題に対してはいつも出てくるわけなんですけれども、一刻も早く結論を出してやってほしいなと思います。やはり熊の問題があそこもありますけれども、遺跡の真ん中を通っていることは何かすごいもったいないのかなという気がしますので、ちょっとピッチを上げて取り組んでいただきたい課題だと思いますけれども、どうでしょうか。 ○議長(宮野和秀君) 教育長。 ○教育長(畠山義孝君) お答えをいたします。  栗山議員からも同様のご質問をいただいてお答えをしたところでありますが、市長からは県当局に対しまして直接県道の移設について要請をしておりまして、県からもトップの段階ではおおむね市と共同の歩調をとりながら移設という方向性では共通認識が固まっております。ただ、具体的にその迂回のルートでありますとか事業費、それから事業年度、こういった詳細なことについてはこれまでもお答えしているとおり事務レベルでまだ協議、検討を重ねている段階であります。  あくまでも道路そのものは県道でありますので、県庁内でも道路管理部局とそれから文化財保存部局とがそれぞれ考え方をすり合わせ、その報告を市として承っている、こういう状況でございますので、スピードを上げてというのはもちろん私どももそのように思っておりますが、来年予定されているイコモスの委員会、世界的な見識を持っている方々が委員のメンバーに入っておりまして、この中で移設について速やかに着手するよう、そういった類いの意見が出てくるとこれがまた一つの追い風となって話が進んでいくものであるのかなと。まずはそのイコモスの委員、それから世界遺産登録委員会のその意見を待ってから具体的な取り組みを進めてまいろうと、これが県と市の共通の認識であると理解しております。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) 次に移らせていただきます。  大日堂舞楽の観光資源としての活用についてでありますが、これも毎回しつこくやらせてもらっていますけれども、平成23年に、4集落の大日堂舞楽保存会は祭具等の保管に大変苦労しておりまして、伝承館、建物を建てる計画がありましたが、数年後の平成29年には、新たな施設の建設は課題が多いため第6次総合計画後期計画への登載は見送りとの理由で残念ながら計画から消えてしまいました。鹿角市は産業として農業と観光としております。多くの市民から「鹿角市は観光に対して対応が曖昧」との意見が寄せられております。  以前にも伝えましたお隣の岩手県花巻市は、同じくユネスコに登録された早池峰神楽を花巻市の観光PRにかなり盛んに活用しております。鹿角市として、2009年9月に世界文化遺産に登録された大日堂舞楽を、旧八幡平市民センターを活用してリピーターが訪れる資料館等に改造し、観光資源として活用ができないか伺います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  旧八幡平市民センターの大日堂舞楽資料館としての活用についてでありますが、これまでにもたびたび質問が出されており、利活用について前向きに検討を行っていた時期もありましたが、同施設の敷地は急傾斜地に指定されており、土砂災害の危険が伴う区域であることから、資料館に限らず、旧八幡平市民センターを観光施設として活用する考えはございません。また、大日堂舞楽保存会と協議を重ねてきた中で、保存会側に祭具の保管等を目的とした施設の建設に向けた動きがあることから、市としては施設整備を行わないとした経緯がございます。  大日堂舞楽につきましては、地域の伝統的な神事であるほか、外部から人を呼び込むコンテンツとしても高い価値を有していると認識しておりますので、引き続きかづのプレミアムツアーの行程に組み入れるなど観光資源として積極的に活用してまいりたいと考えております。  それから、先ほど鹿角市の観光政策は曖昧であるというお話がございましたが、決してそのようなことはないと私は思っております。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) 次の質問に移らせていただきます。  3つの世界遺産の活用についてでありますが、2年後の予定では鹿角市は全国的にも珍しい世界遺産登録が3つもある市となります。大変喜ばしいことでありますが、伝承・維持という責任も同時に求められます。世界遺産登録が3つあることだけに満足せず、外部から人を呼ぶ考えが必要と感じます。それぞれ別々の特徴を持つ世界遺産のため、まとめて人を呼ぶ観光資源となり得ることは大変難しいとも感じます。行政だけでやり遂げることは大変な難題であると感じます。今後、市民の協力をいただき、ワークショップ等の開催により方向性を模索する考えはないかお伺いします。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  ユネスコ無形文化遺産を活用した誘客に係るワークショップ等の開催についてでありますが、これまでも観光にとって不可欠な気候、自然、歴史・文化、食の4つのカテゴリーごとに観光パンフレットを作成した際に一般公募者から意見をいただいているほか、平成29年度以降、鹿角観光産業確立推進ミーティングを定期的に開催し、観光、物産及び交通事業者や文化財関係者、金融関係、スポーツ関係など幅広い分野の方々に参加いただきながら観光産業の確立に向け意見交換を重ねてまいりました。その中で、改めて本市の持つ観光資源の洗い出しを行い、市内の世界級遺産を体感できる特別メニューを組み入れたかづのプレミアムツアーの企画造成につながっております。  今後も地域DMOを中心に多くの方々からご協力をいただき、地域に受け継がれてきた恵みを生かしながら、観光客を呼び込み、受け入れるための体制づくりを積極的に進めてまいります。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) 次の質問に移ります。  不登校の対応についてであります。  鹿角市の不登校について、去る11月19日の秋田魁新報に「2018年、小中学校の調査の結果、県内の不登校は27%増」という記事がありました。令和元年の現在、鹿角市の小学校、中学校の不登校になっている人数と期間を伺います。また、不登校の理由として、いじめ、適応障害等どのような原因で不登校になってしまうのか、あわせてお伺いします。 ○議長(宮野和秀君) 教育長。 ○教育長(畠山義孝君) お答えをいたします。  小中学校における不登校児童生徒の人数と期間についてでありますが、昨年度実施した調査では、年間30日以上欠席している児童生徒は、小学生が5人、中学生が24人の計29人で、そのうち90日以上の欠席者は14人となっております。  不登校の原因といたしましては、いじめを除く友人関係をめぐるトラブル、学業の不振、家庭にかかわる状況の3つが主な要因として挙げられ、これらに加え入学や進級時の不安、部活動への不適応、学校の決まりや教職員との関係、進路についての不安など、さまざまなストレス要因が複雑に絡み合うことで、人間関係に問題が生じるほか、無気力化や強い不安感を抱えるようになり、結果として学校に行けなくなるということが不登校の現状であります。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) そうすると鹿角市の場合、この29人というのは数年前に比べて増加している傾向にあるんでしょうか、それとも横ばいとか、どういう状態なんでしょうか。 ○議長(宮野和秀君) 教育部長。 ○教育部長(加藤 卓君) 本市の場合、大体この数字で推移をしている状況にあります。  ただし、これは油断ならなくて、やはり学期の時期、例えば新学期、2学期が始まるとか長期休暇の後にそういった状況が出ることがありますので、その辺に関しては、横ばいの状況には全体的にありますけれども、注視をしながら、学校、教育委員会で連携しながら取り組んでいるところであります。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) 次に、不登校の児童生徒の対応についてでありますが、現状、鹿角市はさまざまな理由で学校に行けなくなったり悩んでいる児童生徒の皆さんやそのご家族に対して、交流センター内でかづのこもれび教室にて支援、適応指導を行っております。適応指導をされる方は、教員を退職された方がボランティアで行っていると伺いましたが、指導に当たっている人数、運営等の問題点について伺います。
    ○議長(宮野和秀君) 教育長。 ○教育長(畠山義孝君) お答えをいたします。  かづのこもれび教室についてでありますが、指導員は教員免許を有することを資格要件とする非常勤職員であり、現在1人を配置し、児童生徒の心の安定を図るため、不安や悩みの相談を受けるほか、学校復帰の手助けとなるよう学習支援として教科指導を行っております。12月1日現在、市内の中学生7人が通級しており、通級日数や滞在時間はそれぞれ異なりますが、教室内で学習や読書などをして過ごしております。  運営等の問題につきましては、11月に聞き取り調査を行った時点では、これまでに2人が学校に再登校しており、また短時間登校ができている生徒もいることから、大きな問題はないと捉えておりますが、かづのこもれび教室校長等連絡協議会において「こもれび教室に通いたいが、移動手段がないため通えない生徒がいる」といった報告も受けていることから、今後は利用を希望する児童生徒の利便性の向上を図るため、各地区の市民センター等を会場とした出張教室を設けることなども検討する必要があると考えております。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) 次の質問に移ります。公設民営のフリースクールの導入について。  昨年、我が誠心会で大阪府池田市にNPO法人と連携した不登校対策について視察してまいりました。調査事項としては、1つ目、NPO法人トイボックス、スマイルファクトリーとの連携による不登校対策の概要及び事業導入(連携)の経緯について、2つ目として、連携による本事業実施の効果や実績について、3つ目として、市民や学校関係者などからの評価について、4つ目として、今後の事業展開、課題等について、おおむね4項目を視察してまいりました。  視察した結果、不登校になった生徒、児童は、今の学校の枠に入り切れなく、多くの子供たちに対し一人一人個別にさまざまな分野のプロフェッショナルが子供たちとずっとかかわり続け、生きる力を身につけ、就労や社会の一員として貢献ができるようになってきたとのことでした。  鹿角市として、今後公設民営のフリースクール等の導入ができないか伺います。 ○議長(宮野和秀君) 教育長。 ○教育長(畠山義孝君) お答えをいたします。  公設民営のフリースクール等の導入についてでありますが、議員が視察をされました大阪府池田市のスマイルファクトリーは公設民営のフリースクールの先駆けであると認識しております。また、今年度、世田谷区でもフリースクールが開校しておりますが、両校とも開設に当たっては府や都の教育委員会が一定のガイドラインを定めていることから、本市での開設については県と協議をしながら進める必要があります。  本市につきましては、かづのこもれび教室の開設により、学校への復帰や自立への意欲を喚起する適応指導など、不登校児童生徒の個別支援を行うことができていると考えており、現時点では公設民営のフリースクール等の導入は検討しておりません。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) 確かにすごい規模での池田市でありましたけれども、実は次の質問に入りますけれども、学校で不登校になった生徒がそのまま大人になってひきこもりになってしまうケースが非常に多いわけなんです。だから、そのときに早い手だてで不登校に対して対応して、社会的に復帰できるような状態までにならないと本当はまずいのかなと思いますけれども、その辺どのように感じますか。 ○議長(宮野和秀君) 教育長。 ○教育長(畠山義孝君) 不登校児が、その後高校もしくは高校進学を断念して自宅に引きこもり、残念ながらニート、そういった状況になり得るというのは、浅石議員がかねてより心配をされている事案だと思っていますし、こういったことに対して、行政として、また学校教育を所管する教育委員会として、どういう手の差し伸べ方ができるのかというのは常日ごろから考えてございます。その一つの手段として、議員が所属する会派の先進地視察で学んできたと受けとめているところでございます。  実質的に一人でもそういった社会に適応しがたい若者を輩出するというのは避けなければならないと思っていますし、そういう意味では小学校、中学校、義務教育の過程からその兆しとなるような芽を早期に察知して、学校全体で教職員が同じ思いで接している、現状はこうであります。  ただ、一度やはり家庭の中に引きこもるという状態が続きますと家族ですらなかなか本人と面会もしくは会話すらできない、こういう実態に学校の教員が入っていったとしても、メールもしくは手紙、こういったところでの意思を伝えることしかできないというのも実態でございます。そうしますと我々教育関係者だけではなかなか解決できないという要素が浮き彫りになってきますので、社会心理関係の専門家でありますとかカウンセラーまたはドクター、こういった方々、もちろん福祉行政もそうですけれども、一つの大きな組織となってこれに対処していかなければならない、そういう事態になっているのかなという非常に危機感を持って臨んでいるところでございます。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) 次に、最後の質問に移らせていただきます。  ニート・ひきこもりについてであります、鹿角市のニート・ひきこもりについて。  数カ月前、NHKで8050問題についての報道がありました。内容は、80代の母親が年金で50代の何らかの理由で働けない子供を養っているとのことでした。全国的に増加傾向にあり、社会問題となっているとのことです。また、同じひきこもりでも、ニート(15歳から34歳までの家事、通学、就業せず、職業訓練も受けていない者)は同じく増加傾向にあると感じます。  先般、民生委員を介して市内のひきこもりの調査をしておりましたが、その結果について状況を伺います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  本市のニート・ひきこもりに関する調査の結果についてでありますが、今年度民生児童委員に協力をいただき、仕事や学校に行かず、家族以外の人と交流を持たないような、困難を有する若者等に該当する方について調査を行った結果、市内には46人の該当者がいるという結果になりました。平成26年度に実施した前回調査の結果は108人であり、今年度調査と比較しますと該当者の数は半分以下となっておりますが、市民全員の調査ではないことや、外部からは見えにくい家庭内の問題にかかわる内容であることから、本調査の結果と実情が必ずしもイコールではないことを踏まえながら、さらに分析を進めてまいります。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) 次に、ひきこもり・不登校支援学習会の結果についてでありますが、市は11月9日にコモッセでひきこもり・不登校支援学習会と個別相談会を開催しました。ひきこもり・不登校支援学習会と個別相談会を開催した理由と、その結果、何件の参加者と、どのような相談内容だったのか伺います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  ひきこもり・不登校支援学習会と個別相談についてでありますが、昨今、ひきこもりが大きな社会問題として取り上げられていることから、本市においても第1回目調査を平成26年度に実施しております。その結果を受け、事態を改善するための体制を確立することが必要と考え、平成27年度から社会福祉協議会に委託し、毎年学習会及び個別相談会を開催しております。  今年度の学習会は、11月9日に文化の杜交流館コモッセで開催され、民生児童委員、福祉関係者、行政関係者等のほか、実際に問題を抱えている家庭など43人が参加しました。学習会の内容は、県北地区における不登校の現状やひきこもりへの支援の方法に関する講演のほか、ひきこもり経験のある方の体験談を聞きながら、ひきこもり・不登校についての理解を深めるものでありました。  また、個別相談会につきましては、今年度は予定している全10回のうち6回を終了し、延べ13人の方から相談を受けており、引き続き各地区で開催することとしております。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) ニート・ひきこもりの今後の対応、対策について伺います。  市内のひきこもりの調査結果と個別相談会の開催結果を分析し、今後どのような対応と対策を行うか伺います。  また、不登校に対してはかづのこもれび教室での支援、適応指導を行っていますが、ニート・ひきこもりに対しての施設は現在ありません。特にニートは社会的適合性が欠けている方が多いと感じます。何らかの理由で家族が亡くなり、1人になった場合に生活ができなくなってしまいます。このことから、ニート・ひきこもりが少しでも早く社会に復帰できる支援、訓練、宿泊施設(生活ができる場所)が必要と考えますが、市の考え方を伺います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  ニート・ひきこもりの方を支援するための施設の必要性についてでありますが、市といたしましても、ニートやひきこもりの方が充実した生活を送り、社会に復帰するための支援や訓練、居場所づくりの必要性は認識しており、各種施策を推進しているところであります。  市では、障害者の夜間の居場所づくりを目的としたナイトサービス事業において、ひきこもりの方も利用できるよう内容を拡充したほか、若者等相談支援事業によりセミナーや個別相談会を開催し、問題を抱えている方たちに支援を行っており、さらに今年度からは就労に向けた準備段階として生活訓練や社会参加訓練といった基礎能力の形成を目的とした就労準備支援事業を開始しております。また、現在、市内にはニートやひきこもりの方の支援を目的とした宿泊施設等はございませんが、来年度完成予定である社会福祉協議会の拠点施設内に、社会へ復帰しようとする方たちの居場所となるスペースを設けることとしております。  今後につきましても、各種施策と組み合わせながら引き続き民生児童委員を初め地域や関係機関と連携して、ニート・ひきこもり問題の対策を進めてまいります。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) そうすると、来年、再来年からそういった一時預かり所みたいなものをやるという内容でよろしいでしょうか。 ○議長(宮野和秀君) 健康福祉部長。 ○健康福祉部長(豊田憲雄君) 現在も実施はしておりますけれども、具体的に、最終的に社会復帰するための居場所づくりが大事だという、そこら辺を目標に進めてきておりましたので、その一つの場所として、ただいま市長がお答えしました社協の拠点施設ができるということになりますので、その施設ができましたら、そこで何ができるかといったことを社協などと協議しながらさらに推進してまいりたいと考えております。 ○議長(宮野和秀君) 浅石昌敏君。 ○13番(浅石昌敏君) 以上で私の質問を終わらせていただきます。 ○議長(宮野和秀君) 以上で、浅石昌敏君の質問を終わります。     (13番 浅石昌敏君 降壇) ○議長(宮野和秀君) ここで、午後1時まで休憩いたします。     午前11時40分 休憩 ──────────────────────〇 ─────────────────────     午後 1時00分 再開 ○議長(宮野和秀君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。  順位3番、田中孝一君の発言を認めます。田中孝一君。     (15番 田中孝一君 登壇) ○15番(田中孝一君) 清風会の田中であります。よろしくお願いいたします。  令和元年の新しい年も残り20日余りとなりました。あっという間に終わる感じがします。また、ことしは東北、関東地方の太平洋側を中心に台風による土砂災害等で甚大な被害がありました。亡くなられた方も多く、災害復興も思うように進まず、避難者住宅に仮住まいして年を越すような人もおり、お見舞いを申し上げるとともに、一日も早い復興を願いたいと思います。  それでは、通告に従いまして質問させていただきます。  最初に、農業の担い手対策について質問させていただきます。  基本目標として、自立した農業を実現するため、認定農業者などの担い手が主体となった農業構造を目指すとし、生産力に販売力を兼ね備えた農業経営の育成をし、新規就農者の掘り起こしを進めるとあります。本市の産業構造は、農業、観光を主体として、農業振興対策は重要であります。国の農業政策も不透明な状況にあります。食糧自給率も37%まで下がっております。自給率よりも自給力を高めることが大事で、自給力を守るためには農地を守ることで、それが食料安全保障につながるとされます。昨年度、農業労働力不足から2万6,000ヘクタールの作付面積が減少されております。農政の基本計画は、いざ輸入がストップしたときを考えてみて策定しなければならないと言われます。  本市のみならず、全国的に担い手不足になっている中で、宮城県農協青年連盟とJAみやぎ女性組織協議会では、担い手不足を受けて、地元選出国会議員12人に新規就農者などへの支援、有害鳥獣被害の対策、食品ロスの削減策など早急な対策が必要として要請しております。本市の産業基盤とする農業も重点施策として推進されておりますが、担い手対策は喫緊の課題と思います。  質問になりますが、少子高齢化に伴う農業の担い手不足がますます厳しくなることから、本市の特性を生かす振興策を現状分析を踏まえながら取り組みする必要があると思いますが、市の考えについて伺います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 田中孝一議員のご質問にお答えいたします。  農業の担い手対策についてでありますが、本市の農業の担い手の現状は、農林業センサスの結果から見ると農業就業人口は平成22年調査の3,167人から平成27年調査では2,253人と約29%減少するとともに、就業者の平均年齢は60.0歳から65.9歳に上昇しており、就業者の減少と高齢化が課題であると分析しております。(発言訂正ありP73)  こうした現状を踏まえ、就業者の確保対策として、市独自の新規就農者研修助成や、国の農業次世代人材投資資金などによる支援に加え、関係機関と連携して農業への定着に向けたフォローアップを行い、担い手の育成を図っております。また、農地中間管理事業により担い手への農地集積を推進しており、集積率は平成24年度末の51%から平成30年度末の64.4%へと約13ポイント上昇しております。  この中で、末広地区においては、圃場整備を契機に集落営農型法人が設立され、今年度からネギを核とした園芸メガ団地に着手し、大規模経営が展開されております。今後は、これに続く地区を掘り起こしながら、担い手の育成と地域農業の振興に取り組んでまいります。  また、就業者の高齢化については、既存の農業法人において構成員の高齢化に伴う労働力の低下が懸念されていることから、農業経営セミナーを通して雇用体制の構築やスマート農業に関する先進事例を紹介するなど、引き続き農業経営体の人材の確保と省力化対策に取り組んでまいります。 ○議長(宮野和秀君) 田中孝一君。 ○15番(田中孝一君) 平均年齢が5歳老齢化しているというような現状でございます。  担い手が安定した所得で定着するには、また増加させるためには、やはり所得の安定が必要だと思います。よって、栽培作目の規模拡大、また複合作目の組み合わせによる経営形態が安定する所得と思います。現在の本市の状況から、優良実践農家の実態を参考にして安定所得を確保するためのマニュアルを作成して推進誘導を図る考えはないか伺います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) その前に、先ほどの答弁の中で「60.0歳」と言いましたが、「65.0歳」です。訂正願います。  それでは、耕作放棄地の解消に……。(「再質問で今ちょっと」の声あり) ○議長(宮野和秀君) 産業部長。 ○産業部長(田口善浩君) ただいまのご質問ですが、ちょっと確認させてください。 ○議長(宮野和秀君) 田中孝一君。 ○15番(田中孝一君) 管内にも優良生産者、農家がいるわけですけれども、その人方の実践事例としてマニュアルをつくって、作付指標をつくりながら誘導したほうがいいのではないかという質問についてどうお考えですか。 ○議長(宮野和秀君) 産業部長。 ○産業部長(田口善浩君) ただいまのご質問ですけれども、農業農村支援機構においては、いろいろ集落営農組織、それから法人等が集まった中で、市内の法人等が取り組んでいる農業作物、それからいろいろな農業生産の工程において簡略化できるとか、そういった効率化についても話し合われております。この中で、そうしたマニュアル等に該当するかどうかわかりませんけれども、先進的なものをお互いに吸収し合いながら今後の本市の足腰の強い農業を進めていきたいと思っておりますし、この支援機構の中においてもさまざまな研修が行われております。この中でも先進地の視察等も行われておりますので、先ほど市長が申し上げましたように、限られた農業者の中にあってもそういう効率化を目指すこと、あるいはこれからはスマート農業がどんどん入ってくるといいますか、これらを活用していかないとなかなか生産性の向上に結びつかないというところがございますので、こういった点も強化をしながら、また新年度においてもそういった施策事業を展開しながら、マニュアル化になるような、そういったものを他の法人、それから大きな個人担い手等も含めまして普及啓発していきたいと思っております。 ○議長(宮野和秀君) 田中孝一君。 ○15番(田中孝一君) 今いろいろ法人化なりそれから大規模化ということで騒がれておりますけれども、やはり小規模農家、それから家族農業、これも非常に大事だということでありますので、その辺も考慮しながら施策は考えていただきたいと思います。  次に、耕作放棄地について伺います。  本市の総経営耕地面積の推移では、平成7年から27年まで見ると5,300ヘクタールから3,530ヘクタールと1,770ヘクタールが減少しております。本市の競争力の高い産業を育成するために、ブランドを確立するものに、淡雪こまち、ソバ、北限の桃、かづの牛がありますが、そばの里鹿角の位置づけから、近年はソバの作付が拡大されており、少しでも耕作放棄地の解消につながっているものと思われます。  また、畑作物が耕作されている地域環境を見ると、耕作放棄地によって鳥獣被害の拡大、病害虫の繁殖、景観の悪化、水田では水利施設管理への支障等、周りに迷惑がかかる状況が生まれている実態が見られます。栽培している農家に迷惑のかからない環境整備が大切であります。  本市の農業形態は、複合経営を主体とする稲作、畜産、畑作、果樹等が栽培されておりますが、耕作放棄地の増加によって栽培環境が年々変化して、用排水路等の水利条件が悪化して水管理に難儀したり、畑作では病害虫の発生原因になったりして大きな影響があることから、耕作放棄地の解消に取り組む考えについて伺います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいまします。  耕作放棄地の解消についてでありますが、本市では平成21年度から市独自のそばの里プロジェクト推進事業によりソバの作付と販売を支援するとともに、国の交付金制度を活用し、荒廃農地の再生と担い手へ集積を進めながら耕作放棄地の解消と農業振興を図ってまいりました。  その結果、ことしのソバの作付は550ヘクタールを超えるまでに拡大したほか、荒廃農地についてはこれまでに206ヘクタールが再生され、平成21年度末で228.7ヘクタールであった荒廃農地が平成30年度末には74.6ヘクタールまで減少する効果があらわれてきております。  また、市では、これまで農村環境の保全と地域資源の機能向上、農村集落活動の活性化を図るため、中山間地域等直接支払交付金及び多面的機能支払交付金により農地の保全や農業用施設の維持管理活動を支援しており、こうした活動が耕作放棄地の発生防止にもつながっていることから、引き続き地域ぐるみの農地保全活動を促進してまいります。 ○議長(宮野和秀君) 田中孝一君。 ○15番(田中孝一君) 現在、耕作放棄地が大分減って、70ヘクタールまで減少しているという答えでございますけれども、今の栽培環境の中で市民からの改善策の依頼や苦情はあるのかないのか伺います。 ○議長(宮野和秀君) 産業部長。 ○産業部長(田口善浩君) 限定的なところとはなるんですけれども、作付しているところの隣が若干そういう放棄地だったりすると病害虫といいますか、虫が発生するという部分もございますので、そういった場合については農業委員等々を通しまして的確な農地の保全、こういったものを周知しておるところであります。市長の答弁にもございましたように、大分耕作放棄地も解消されてきておりますので、今後とも自分の土地は自分でしっかり保全管理をする、これが基本でございますので、こういった部分を徹底しながら優良農地の確保に努めていきたいと思います。 ○議長(宮野和秀君) 田中孝一君。 ○15番(田中孝一君) わかりました。
     次に、山菜等の地場産品の活用について伺います。  本市には春からのタケノコ、ワラビ、ゼンマイ等の山菜を初め夏の川魚、秋のキノコ等の資源に恵まれ、食材としても豊富に採取できます。観光資源とあわせて観光の地場産として活用して活性化を図る考えはないか伺います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  山菜等の活用についてでありますが、近年、県内における山菜の生産量は減少傾向にあり、本市においても、熊対策で実施している十和田高原地区と八幡平の国道341号沿いでの入山禁止措置の影響もあり、ここ数年、特にネマガリダケの生産量が大きく減少している状況となっております。しかしながら、本市でとれる山菜は根強い人気があり、山菜とりはもとより、季節ごとの山菜を求めて市外から定期市場などの直売所を訪れる人も多く、山菜が本市を訪れる目的の一つとなっているものと考えられます。  山菜は、その季節でしか味わえないことが魅力である反面、とれる時期が限られていることや、加工販売のためには体制整備が必要になるなど、地域振興に生かしていくには難しい面がございます。本市では既に専門業者が山菜を使った加工品の製造、販売を行っているほか、市内の宿泊施設などで地場産の食材の一つとして利用客に提供されており、貴重な地域資源として十分に利活用されておりますので、生産量が減少傾向にある状況において今後さらに地場産品として山菜の活用を図っていくことは考えておりません。 ○議長(宮野和秀君) 田中孝一君。 ○15番(田中孝一君) 山菜の採取となると、ここ数年前から熊が大分心配されることでありますけれども、安全対策を十分にとりながら実施すればできるのではないかなと思います。  次に、高齢者の生活支援について伺います。  高齢者の福祉の充実を図る事業として、高齢者が主体的に介護予防について考え取り組むことを支援し、健康寿命を延ばし、何らかの支援が必要になった場合でも、行政、事業者、市民の協力によって安心して生活ができるまちづくりをするとし、事業として、日常生活に不安のある方に対して軽作業を手伝う生活支援サービスを提供しております。  今後、超高齢者社会が目前に迫る中で、本市としても多様な取り組みをしながら支援に取り組んでいますが、本市として取り組んでいる支援の状況はどのようなものか。また、今後最も重要とする生活支援策について伺います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  高齢者の生活支援策についてでありますが、ひとり暮らしの高齢者や高齢者のみの世帯の増加に加え、認知症状のある人が年々増加する中で、高齢者を地域で支える仕組みを構築しながら、支え合い活動や見守り活動、さらには在宅生活の支援等に取り組んでおります。  支え合い活動については、地域で孤立することなく、生きがいを持って生活できるよう、住民主体の通いの場である地域生き活きサロンや会食サービスわいわいランチを開催しております。  見守り活動については、非常時の緊急通知や安否確認のための見守り電話機の購入費用の一部を助成しているほか、市内61事業所と鹿角市高齢者等見守り活動に関する協定を結び、徘回高齢者の捜索などの見守り活動に取り組んでおります。  在宅生活の支援については、高齢者世帯の家屋周辺の手入れや家屋内の整理整頓、間口除雪などの費用に対して助成を行っております。  また、高齢者福祉タクシー券の交付やバスの定期券、回数券購入に対する助成により、高齢者の日常生活や社会参加のための移動を支援しておりますが、今後は高齢ドライバーの運転免許証の返納により通院や買い物の際の移動手段の確保が重要になることから、公共交通システムの維持とあわせ、高齢者の移動の支援のあり方について検討してまいります。 ○議長(宮野和秀君) 田中孝一君。 ○15番(田中孝一君) この後、多種多様な事業がいろいろ展開されるわけですけれども、現在職員が頑張って対応しておると思いますけれども、この後職員を増員した中での綿密な対応が必要と思いますので、ひとつよろしくお願いしたいと思います。  次に、認知症予防の取り組みについて伺います。  認知症高齢者を支える地域をつくり、また支える体制を構築するとし、認知症サポーター1人に対する高齢者数5人から3人とする成果指標を目標値としております。認知症の予防には、第一は運動を行うこと、第二に食事に気をつけること、第三に社会的な活動に参加することでアルツハイマー型認知症の発症を減少させるとあります。  認知症は加齢とともに誰にでも起こり得る症状とされ、65歳以上である7人に1人が認知症と言われており、本市としても認知症サポーター養成講座や認知症セミナーを開催するなどして取り組みをしていますが、本市における認知症の状況は、また予防対策の取り組みについてどのように考えているのかお伺いします。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  認知症高齢者の状況についてでありますが、本市において、要支援及び要介護の認定を受け、医師から認知症状と判定された方は、平成30年度末で1,560人であり、65歳以上の高齢者人口に対する割合は約13%となっております。  本市では、地域全体で認知症の方を支える体制を構築するため、平成21年度から認知症サポーター養成講座を開催しており、これまで3,000人を超える方々に受講いただいております。また、今年度は未就学児や小学生を対象とした講座を新たに実施し、ふだんの生活の中で認知症の方や家族に対して偏見を持つことなく、温かく見守る応援者を育む取り組みを進めております。  認知症の予防対策につきましては、パソコンやスマートフォンで簡単に認知症のチェックができるサイトを開設し、自己診断等で利用いただいているほか、地域包括支援センター等の相談業務で認知症ケアパスを活用して進行状況等の把握を行うなど、認知症の早期発見と進行状況に応じた支援を進める体制を整えております。  今後につきましても、高齢者の集いの場である地域生き活きサロンや認知症カフェの普及拡大、身体機能の維持に効果的なシルバーリハビリ体操の利用促進、早期発見につなげる保健指導を引き続き実施するなど、総合的な認知症対策を推進してまいります。 ○議長(宮野和秀君) 田中孝一君。 ○15番(田中孝一君) 認知症の予防に対してさまざまな事業を展開しているようですけれども、今、認知症を発症する前段階で適切な予防や治療を行えば、機能の低下をおくらせることや正常な状態に回復する可能性があることがわかってきておりますので、このような取り組みをぜひ検討していただきたいと思います。  次に、中高生の地元就職意識対策について伺います。  市長の行政報告で、来年3月の高校卒業見込みの管内就職内定者は22人で、昨年同期より10人多い状況は、関係機関等との連携を図って早期求人や市内就職の勧奨など各種対策の実施が奏功したものと言われます。また、かづの商工会が若者の地元就職促進を図ることから鹿角版地元就職情報誌を発行しており、関係機関としても若者の地元就職に一生懸命に取り組んでいることがわかります。  市として、第7次総合計画の策定に当たり、市の将来を担う中学生、高校生を対象に、地元定着意識や市の将来像についての考えを調査したとされ、その結果について、またそれに対する今後の取り組みについて伺います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  中・高校生の地元就職意識対策についてでありますが、第7次鹿角市総合計画の基本構想の策定に若者の意見を反映させるため、去る7月に市内の中学校と高校の全生徒を対象にまちづくり中高生アンケートを実施し、この中で主に本市への居住意向とまちの将来像について調査しております。  調査結果として、居住意向に関しては、「引き続き住みたいと思う」「進学や就職等で一度離れるかもしれないが、将来的には住みたいと思う」と回答した割合は42.9%で、「将来的にも住まないと思う」と回答した34.9%を上回りました。  また、将来にわたって大切だと思うまちの姿については、「誰もが健康に暮らせ、福祉が充実した健康と福祉のまち」が最も多く、約半数に当たる46.6%が選択しました。  居住意向とまちの将来像の関係性を分析すると、居住意向が希薄な若者は「娯楽や買い物施設が多く、余暇活動が充実した商業・レジャーのまち」を重視し、本市の将来像に都会的な都市機能を求めているのに対し、居住意向が強い若者は「自然と共生するまち」や「歴史文化が息づくまち」の選択が多く、農村の魅力と特長を生かしたまちづくりを重視していることがうかがわれました。  アンケートによって得られた若者のまちづくりに対する価値観については、市の将来都市像やそれを実現するための施策の組み立てに取り入れながら、将来にわたって若者が定着し、活躍できるまちづくりに生かしてまいりたいと考えております。 ○議長(宮野和秀君) 田中孝一君。 ○15番(田中孝一君) わかりました。  次に、市道除雪、間口除雪の現状及び課題について伺います。  本年度の除雪計画を昨年度に引き続き凍結防止剤散布業務を含めた全除排雪業務を民間委託とし、除雪機械は計110台の体制で作業に当たるとしております。各自治会における道路環境も、少子高齢化から空き家の増加、高齢者世帯、ひとり暮らしの世帯など、住宅前の除雪処理も容易でないと心配する世帯が増加しております。本市としても、高齢者の生活支援等もいろいろ対応しております。交通確保が最も大事であります。  除雪は、冬期間における救急医療・消防活動への交通確保を最優先として、地域産業、経済活動と市民生活の安定を図るため、安全で円滑な道路交通を維持することから、除雪計画を作成しながら除雪作業を実施していますが、近年、空き家、高齢者世帯、ひとり暮らし等が増加傾向にあることから、現状の中で課題とするものにどのようなものがあるのか、またそれに対する対応策をどのように取り組みしているのかお伺いします。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  市道除雪、間口除雪の現状及び課題についてでありますが、高齢者世帯やひとり暮らし世帯の間口除雪、置き雪等に関しては例年要望や苦情が寄せられており、連絡を受けた場合には、職員、除雪業者、通報者が現地で状況及び原因等を確認し、通報者からはご理解をいただいております。  苦情などの内容を踏まえ、除雪業者に対してはできるだけ大きな雪の塊を置かないよう指導しておりますが、圧雪剥ぎ取り作業などの場合にはやむを得ず塊が残ってしまう場合があります。その際にはこれまでどおり住民の皆様から置き雪の処理にご協力いただくことになりますが、個人で処理が困難な場合は、間口除雪に対する支援や除排雪作業に係る費用の助成、自治会を通じた支援などの制度をご利用いただきたいと思っております。  除雪作業については、通勤・通学などの道路交通の安全確保のため、限られた体制と時間の中で効果的かつ円滑に作業を実施するよう努めておりますので、住民の皆様にはご理解とご協力をお願いいたします。 ○議長(宮野和秀君) 田中孝一君。 ○15番(田中孝一君) 実は、先般の議会報告会でも、思いやり除雪に対して考えていただきたいという市民の声がありましたので、市長の答弁を聞きますと対応しているような状況でございますけれども、今後ますます高齢者については対応していただきたいと思っております。  次に、宅地・建物データバンクについて伺います。  移住しやすい環境を整備し、移住に結びつく情報発信やイベントを通じて、移住予備群となり得る交流人口の拡大を目指すとし、定住促進事業を実施しておりますが、その中で宅地・建物データバンクの充実を図るとともに、登録物件の改修のほか、引っ越し費用の助成や移住と仕事のマッチング支援を行うなど、移住直後の生活を応援するとあります。  空き家の件数は年々増加しておりますが、宅地・建物データバンクヘの登録物件が不足して、移住を検討している方からの問い合わせが多くあるものの、希望に合う物件が不足して、紹介することが難しいとしていますが、どのような状況にあるのかお伺いします。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  宅地・建物データバンクの状況についてでありますが、現在市のデータバンクサイトには建物は32件を登録しており、件数的には不足しているとは考えておりませんが、登録物件には売却のみを条件としているものが多いことから、賃貸物件を希望している方のニーズに合わないケースも少なからず生じております。  こうした状況を踏まえ、広報かづのでのデータバンク制度の周知や、家屋敷に係る市県民税納税通知書等へのパンフレット同封に加え、今年度は昨年度実施した空き家実態調査に伴うアンケートでデータバンクヘの登録を希望された方に対しパンフレットを送付し、移住希望者のニーズに合う物件の掘り起こしにつながる取り組みを進めております。  なお、移住相談での居住物件の問い合わせに対しては、データバンクの物件だけでなく、協定を締結している不動産事業者の物件の情報を紹介しながら、移住希望者に寄り添ったサポートを実施しております。 ○議長(宮野和秀君) 田中孝一君。 ○15番(田中孝一君) 移住を希望する方は条件のよい空き家を希望することは当然のことと思いますが、せっかく本市に移住を希望することはうれしいことでありますので、登録される方との連携を密にしながら、また登録物件をふやすよう対応していただきたいと思います。  これで私の質問を終わります。 ○議長(宮野和秀君) 以上で、田中孝一君の質問を終わります。     (15番 田中孝一君 降壇) ○議長(宮野和秀君) ここで、午後1時40分まで休憩いたします。     午後1時30分 休憩 ──────────────────────〇 ─────────────────────     午後1時40分 再開 ○議長(宮野和秀君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。  順位4番、戸田芳孝君の発言を認めます。戸田芳孝君。     (1番 戸田芳孝君 登壇) ○1番(戸田芳孝君) 無会派の戸田芳孝でございます。よろしくお願いいたします。  まず初めに、ことしの9月、10月に発生しました台風の被害によって亡くなられた方、また被災された方々に、改めてお悔やみとお見舞いを申し上げます。いまだに爪跡が残っている地域もありますので、一日も早い復旧をお祈り申し上げます。  では早速ですが、質問に入らせていただきます。  初めに、人工透析体制についてお伺いします。  今現在、我が国の腎臓病の患者さんの数は、全国で約1,300万人を超えると言われております。その原因については、糖尿病であったり、また高血圧によるもの、あるいは加齢によって腎機能が低下し発症するケースもございます。そして、その病気がさらに進んで人工透析を受けられている患者さんの数は約33万人おられ、その総数については今後高齢化が進む中でさらに増加するものと、このように予想されております。  では最初の質問となりますが、まずは本市の人工透析患者数とその推移並びに各医療機関における受療状況についてお伺いしたいと思います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 戸田芳孝議員のご質問にお答えいたします。  本市の人工透析患者数と推移並びに各医療機関における受療状況についてでありますが、透析患者数を正確に把握することは困難でありますが、医療機関の受療状況といたしましては、市内で唯一、人工透析が可能なかづの厚生病院の透析患者の月平均は、実人数で平成29年度は45.8人、平成30年度は62.3人、今年度は11月末現在で74.9人と徐々に増加しており、平成30年4月から泌尿器科に常勤医1名が配置となったことで、それまで市外の医療機関で透析治療を受けていた患者や新規の患者の受け入れが進んだものと捉えております。  また、市外の医療機関での受療状況といたしましては、人工透析通院交通費助成の申請状況から平成30年度は大館市7人、青森県5人、岩手県2人、今年度は大館市6人、青森県3人、岩手県1人となっており、減少傾向にあります。 ○議長(宮野和秀君) 戸田芳孝君。 ○1番(戸田芳孝君) ありがとうございます。  本市でも患者さんの数は年々ふえているようです。  一つ確認なんですが、今現在、市外の医療機関で治療されている患者さんが数名おられるんですが、10人ですか、その理由というのは何なのか、もしわかるようであればお伺いしたいと思います。 ○議長(宮野和秀君) 健康福祉部長。 ○健康福祉部長(豊田憲雄君) 当人から直接確認したわけではないんですが、恐らくですけれども、これまでかづの厚生病院で受け入れできなかった方が大館市立あるいは弘前市とかそういったところに透析をしに行って、今現在は少し厚生病院も受け入れ幅がふえてきておりますけれども、まだ戻ってこれないというか、そういう方もいるのかなと考えております。 ○議長(宮野和秀君) 戸田芳孝君。 ○1番(戸田芳孝君) では、もし市外で治療されている患者さんが地元のかづの厚生病院で治療を希望するとすれば、病院側の受け入れというのは可能なんでしょうか、その辺の体制は、その辺をお伺いしてよろしいでしょうか。 ○議長(宮野和秀君) 健康福祉部次長。 ○健康福祉部次長(村木真智子君) かづの厚生病院での新規の患者さんの受け入れは、今午前午後と2部透析をしておりますが、最大限の稼働状況とは聞いておりますが、まだ数人の受け入れは可能なものと捉えております。 ○議長(宮野和秀君) 戸田芳孝君。 ○1番(戸田芳孝君) 受け入れは可能であるということですね、わかりました。  それでは次に移りたいと思います。  透析施設の治療体制についてお伺いいたします。  人工透析治療については、言うまでもありませんけれども、腎機能が低下した方が末期の腎不全や尿毒症にならないように血液の浄化などを行うものです。治療は最低でも週3回、1回当たり4時間の透析が必要とされます。それをしないで放置しますと病気がさらに悪化して最悪の事態になりかねない、つまりは命の危機にさらされます。  そこで次の質問となりますが、かづの厚生病院になるかと思うんですが、本市の透析施設における治療体制、透析従事者、治療方針、設備などについてお伺いしたいと思います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。
    ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  本市の透析施設における治療体制についてでありますが、かづの厚生病院では、現在常勤医1人、看護師等7人のスタッフにより1週間に6日の透析治療を行っております。透析患者は週に3回の通院が必要でありますので、人工透析機器24台を使用し、月・水・金曜日と火・木・土曜日のそれぞれ午前と午後に患者の状況に合わせた治療が行えるよう体制がとられております。 ○議長(宮野和秀君) 戸田芳孝君。 ○1番(戸田芳孝君) ありがとうございます。  再質問になりますけれども、患者さんによってはたまに透析中に血圧が低下したり、またシャントといいますか、動脈と静脈をつなぎ合わせた血管なんですが、その回路が詰まったりするケースもあるように聞いております。今、市長の答弁で、かづの厚生病院では医師1名とスタッフ7名体制で治療に当たっているようなんですが、万が一そのような緊急時のトラブルに今の体制で余裕を持って対応できるかという点、それからもう一つですが、今後高齢化がさらに進んでいくかと思うんですが、患者さんの数がふえることも予想されるんですが、それに対しても今の体制で十分なのか、問題がないのか、その辺もお伺いしてよろしいでしょうか。 ○議長(宮野和秀君) 健康福祉部次長。 ○健康福祉部次長(村木真智子君) 体制ですけれども、常勤医1人、あと看護師など7人の方がおるんですが、常時5人のスタッフの方が透析患者さんの見守りを行っていると聞いておりますので、血圧の低下や患者さんの急変に対しては対応できるものと捉えております。  ただ、人数的な受け入れなんですけれども、先ほども少しお答えしましたが、余り多くふえますと、機械の台数と患者さんの人数の制限などもありますので、そこはお医者さんの考えやスタッフの考え、あともちろん患者さんの希望の状況も聞きながら考えていくものと思っております。 ○議長(宮野和秀君) 戸田芳孝君。 ○1番(戸田芳孝君) ではもう1点お伺いします。  透析の時間についてなんですけれども、患者さんの1回当たりの透析時間というのは、先ほども少し触れましたけれども、最低でも4時間は必要とされるわけなんですね。まずはその時間について、かづの厚生病院は2部体制でやられているという話なんですけれども、それはきちんと守られているのかという点、これが1点。  それから、患者さんにとってはその透析時間が長ければ長いほど非常に体によいと言われているわけなんですが、もし患者さんが今の時間よりもうちょっと長い時間を希望するとすれば、それに対して対応してもらえるのか、この2点について、もしお答えできるのであればお聞かせください。 ○議長(宮野和秀君) 健康福祉部次長。 ○健康福祉部次長(村木真智子君) 透析の時間のことなどは、やはりその方の、患者さんの状況に合わせたものとなっておりますので、私がここの場で答えることはできません。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 補足しますけれども、今の医師、常勤医が1人での対応と、この体制ではこの人数は対応できますというんですけれども、これ以上となるともっと常勤医が必要であると、それからスタッフも必要になると。それから、器具も今24台しかないですので、それもふやすことになります。  戸田議員の質問は、我々が答えるにはちょっと無理がありますので、それは病院のほうにお聞きしていただければと思います。 ○議長(宮野和秀君) 戸田芳孝君。 ○1番(戸田芳孝君) わかりました。最低4時間という時間を守っていただきたいということをお願いしたいということが一つあったもんですからお話しさせていただきました。それから、今の体制のことからして長時間透析はお答えできないかもしれませんけれども、できれば病院との間で折衝を重ねていただいて、患者さんの意向に沿うような形でやっていただければという思いもあって質問させていただいた次第です。よろしくお願いしたいと思います。  では次に進みたいと思います。通院に関する質問になります。  透析されている患者さんは、週3回、1カ月にして12回ないし13回、年間で言えば約156回の通院を余儀なくされて、本当に経済的、身体的にも相当大きな負担を強いられております。まずはその交通費なんですが、患者さんにとっては2日に一度の通院に係る費用というのは非常に大きな負担となっているわけなんですけれども、そこで本市の通院時の交通費助成についてお伺いしたいと思います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  通院時の交通費の助成についてでありますが、市では平成26年度から人工透析治療のための通院に要した交通費に対し距離に応じた助成を行っており、平成28年度からは市外への通院にも対応するよう通院距離の区分を拡充しております。  また、障害者等に1枚500円のタクシー券を月2枚交付する福祉タクシー事業を実施しておりますが、透析患者には月4枚の交付としており、人工透析通院交通費助成と福祉タクシー事業の利用しやすいほうを選択できる仕組みとしております。 ○議長(宮野和秀君) 戸田芳孝君。 ○1番(戸田芳孝君) いろいろタクシー券とか支援していただいているようなんですけれども、それはそれとして引き続き継続していただきたいと思っております。  それから、患者さんの中には市外の医療機関に通院されている方が数名おられるわけなんですけれども、相当距離もありますし、特に冬期間はより大変で、それなりの出費もいろいろかさむかと思います。この点についてどうなんでしょうか、そういった実態に即した対応というのは、見直しというのはできないのか、その辺のお考えをお聞きしてよろしいでしょうか。 ○議長(宮野和秀君) 健康福祉部長。 ○健康福祉部長(豊田憲雄君) 実態に即した対応というのは、距離に応じた金額ということで捉えてよろしいでしょうか。(「それも含めて」の声あり)  現在行っている交通費助成につきましては、距離に応じて金額に差をつけておりますので、そういう意味では実態に即した対応と捉えておりますが、これでよろしいでしょうか。 ○議長(宮野和秀君) 戸田芳孝君。 ○1番(戸田芳孝君) もちろん距離に応じた対応をしていただいているのはわかるんですが、仮に市外に、例えば弘前に車で通院するとすれば高速料金とかそういった別な費用もかかるかと思うんです。そういう面での実態に即したという捉え方でお伺いしたんですけれども、通院距離以外の部分においての何かしらの支援ができないか、そういうことです。その辺もう一度お伺いしたいと思います。 ○議長(宮野和秀君) 戸田議員、もう少し簡明に、大きな声ではっきり言って。ちょっと聞き取れない部分があるらしくて、よろしいですか。(「はい」の声あり)じゃもう一回行きますよ。戸田芳孝君。 ○1番(戸田芳孝君) 距離に応じた通院交通費以外のそれに附帯する費用がいろいろかかるかと思うんですけれども、それについても何かしらの形で支援できないか、そういうことの話でございます。 ○議長(宮野和秀君) 健康福祉部長。 ○健康福祉部長(豊田憲雄君) 先ほどお話があった高速料金とかそういったものを考慮した体系にできないかということだと思いますけれども、現状では、どこに行くのかという、市外の場合ですね、その辺のところがなかなか判断が難しいといいますか、距離に応じた対応が一番客観的といいますか、公平な支給になるのかなと考えておりますので、高速を使用した場合には追加するとか加算するとか、そういったものは考えておりません。  一番の解決策というのは、戸田議員も同じかと思いますが、地元で人工透析ができることが一番ではないかと考えておりますので、今後も泌尿器科のお医者さんが、現在1人ですけれども、もう少しふえるようなことを要望していきたいなと考えております。 ○議長(宮野和秀君) 戸田芳孝君。 ○1番(戸田芳孝君) 透析患者さんというのは治療等の絡みもあって仕事につけない方が非常に多いわけなんですね。よって収入も少なくて、本当に経済的にゆとりある方というのは少ないわけです。そういった意味からしても、通院費の負担については、今も話は聞きましたけれども、一度実情などを把握していただいて何かしらの対応をしていただきたいと思っているところでございます。そういうことで、次に進みたいと思います。  次に、体の不自由な患者さんへの対応についてなんですが、これは透析の患者さんだけに限った問題ではないんですけれども、現在患者さんの高齢化が進んで、1人では通院することが困難な方がふえてきております。介護施設などに入居されている方は施設の職員の方がいろいろ付き添いとか介助などをやられるかと思うんですが、自宅で療養されている患者さん、いろいろ家族からの協力も必要ですし、いろいろな面での負担を強いられて非常に大変であると、このように聞いておるんですが、そこで質問となりますけれども、単独での通院が困難とされる在宅患者さんに対してどのようなサービスを提供されておられるのかお伺いしたいと思います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  単独での通院が困難な在宅患者へのサービスについてでありますが、人工透析患者に限らず、身体に不自由を抱え、単独での通院が困難な方につきましては、それぞれの経済状況や世帯状況なども考慮しながら、介護保険制度や障害福祉サービスのヘルパーによる通院介助や介護タクシーによる移送など、関係機関が連携を図りながら支援を行っております。 ○議長(宮野和秀君) 戸田芳孝君。 ○1番(戸田芳孝君) いろいろサービスを提供していただいているようですので、引き続きご支援を、ご対応をお願いしたいと思います。  では次に、透析施設の拡充整備についてお伺いいたします。  これも患者さんの高齢化に伴うもので、この先、介護施設などに入居される方あるいは他の病気を併発して入院もしくは療養を余儀なくされる患者さんがふえてくるものと予測されます。  現在、本市には高齢者福祉施設が幾つかございますけれども、透析設備を完備したところはないですし、またこういう治療を行っているかづの厚生病院においては長期にわたって療養できる病床がないと聞いております。したがって、今現在外来による透析の選択肢しかないわけなんですが、そこで今後介護保険施設などに入居される透析患者さんの増加に伴い、施設内で透析を受けられるシステムの構築が望まれますが、お考えをお伺いしたいと思います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  人工透析治療施設の拡充整備についてでありますが、一般的な介護施設での医療行為は限られておりますが、介護療養型医療施設や介護医療院においては、医療的管理のもと、長期にわたり療養が必要な方を受け入れており、こうした施設は、泌尿器科の医師、看護師等、人工透析機器を全てそろえた場合に透析治療が可能となります。また、人工透析設備を備えた医療機関が介護施設を併設し、人工透析が必要な要介護者の受け入れを行っているケースもあります。  しかしながら、こうした施設の整備に当たっては多額の費用がかかることに加え、全国的な医師、看護師不足の中、新たにスタッフの確保が必要なことなど大きな課題がありますので、本市においては透析治療を行える介護施設の設置は非常に難しい状況にあると捉えております。  現状においてはかづの厚生病院での透析医療を維持していくことが最も重要だと考えておりますが、介護施設を運営する法人からこうした施設整備の意思が示された場合には、介護保険事業計画との整合性を図りながら協議を行ってまいります。 ○議長(宮野和秀君) 戸田芳孝君。 ○1番(戸田芳孝君) 市長が確かにおっしゃるとおり、いろいろスタッフの確保、医師とかスタッフの確保もあって、費用もかかるでしょうし、難しいことは十分承知の上で私も質問させていただいたんですが、これについては行く行くはかづの厚生病院1カ所だけでは間に合わない、足りないと思っています。いずれ限界が生じてくると、このように思っているわけなんですけれども、患者さんはこの先さらにふえると予想されますし、また高齢化も進んで、やはり透析設備の整備というのは考えなければならない、このような時期に来ているのではないかと思っております。きょうは時間がないのでこれ以上この質問については質問しませんけれども、患者さんからも「もう1軒つくれないか」と、こういった要望、声もありますので、できれば介護保険事業の一環として新しい体制づくりをぜひ検討していただければと思っております。  この件については引き続きお願いするとして、次に進みたいと思います。  では、既存の介護施設などへの入所、入居についてお伺いします。  透析治療には定期的な通院が必要ですし、またそれに加えて患者さんの食事制限などもあって、施設側にとっては非常に負担がかかるわけなんですね。そのため、そこに果たして入所できるのかといった問題です。もしくは快く受け入れしてもらえるのか、このような心配もございます。そこで、介護保険施設などに入居するに当たって条件や制限があるのかお伺いしたいと思います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  介護保険施設への入所に当たっての条件や制限についてでありますが、市内の特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、介護医療院の入所系施設では、入所申込者の介護度や家族の介護状況などを考慮し入所の可否を判断しておりますが、現在人工透析患者の入所はございません。  過去には透析患者が入所していたケースや、人工透析の通院時に家族が送迎を行いながら短期入所を利用していたケースもあると伺っており、条件等につきましても入所申込者の状況を確認しながら施設が判断することとなります。 ○議長(宮野和秀君) 戸田芳孝君。 ○1番(戸田芳孝君) わかりました。しかし、何といいますか、患者さんによりますと、入所を希望するに当たって施設側から敬遠される、そのような動きがあるように聞いているんですけれども、その辺については何かしら指導されておられるのか、お伺いしてよろしいでしょうか。 ○議長(宮野和秀君) 健康福祉部長。 ○健康福祉部長(豊田憲雄君) 介護保険制度上はそういった制約ということは特にありませんので、施設もそういった制約を設けて拒否をするとかそういったことはないものと判断しております。今のところそういったことで指導したというケースもございません。 ○議長(宮野和秀君) 戸田芳孝君。 ○1番(戸田芳孝君) 時間も押していますので、次に移ります。  災害時の対策についてお伺いします。  近年、日本では毎年各地で自然災害が発生しており、それも過去に経験したことのない豪雨や暴風雨、また地震などが相次いでおります。昨年の記録的豪雨、地震などに続いて、ことしも過去最強クラスの台風が日本列島を襲っております。それに伴って住民の生活や日常業務に支障を来す甚大な被害が発生しており、本市でもいつどのような形で何が起こるかわかりません。  そこで、患者さんにとって災害時に透析治療が継続して受けられるかどうかという大きな問題があるわけなんですが、そこで1つ目の質問ですが、透析治療には非常に多くの電力や水道水が必要とされますが、災害により電気や水道などのライフラインが閉ざされ、供給が途絶えた場合の対策についてお伺いしたいと思います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  災害によりライフラインが閉ざされた場合の対策についてでありますが、かづの厚生病院は緊急時に多数の患者を受け入れ可能で、ヘリコプターの離着陸場所等も有するなど、運営体制、施設及び設備、搬送などにおいて各種要件を満たした災害拠点病院に指定されており、災害発生時にライフラインが閉ざされた場合であっても病院全体の機能を少なくとも3日間維持できるように備えられております。  市といたしましても、大規模な災害等が発生した場合には医療機関等に電力や燃料などを優先的に供給できるように、関係機関等と協定を締結するなど対策を強化しているところであります。 ○議長(宮野和秀君) 戸田芳孝君。 ○1番(戸田芳孝君) それから、次に、これも同じく患者さんにとっての不安材料なんですけれども、万が一の災害によって道路などが遮断されて、かかりつけの医療機関にたどり着けるかどうかといった問題も考えられるわけです。そして、仮にそこに着いたにしても、果たして透析機器が壊れてないか、稼働が可能なのか、こういった心配もございます。  そこで、災害時に道路や透析施設などが損壊し、治療の継続が困難となった場合の対策、移動手段、受け入れ先などについてお伺いしたいと思います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  災害時に道路や透析施設などが損壊し、治療の継続が困難となった場合の対策についてでありますが、秋田県内においては災害発生時でも透析医療を円滑に行えるよう県内透析医療施設の支援機関として秋田県透析災害ネットワークが構築されており、県内を9地域に分け、仮にどこかの地域が被災地となった場合でも他地域が協力して災害援助を行う体制が整備されております。  市といたしましても、道路が分断されるような大規模な災害が発生した際には、県や自衛隊などの各関係機関に応援を要請しながら全力で道路の通行の確保に当たりますが、万が一復旧に時間を要する場合には、ヘリコプターも含めたあらゆる手段での搬送を速やかに検討し、透析治療が継続されるように対応してまいります。  なお、今回質問があった内容の多くは、人工透析患者等で構成される団体から要望書が提出され、面談の上、回答しておりますが、今後につきましても市民の健康増進と地域医療の確保に積極的に取り組んでまいります。 ○議長(宮野和秀君) 戸田芳孝君。 ○1番(戸田芳孝君) さらなる体制強化をひとつよろしくお願いしたいと思います。  最後になりますけれども、マラソン大会の開催についてお伺いします。  近年、健康志向の高まりとともに全国的にランニング人口がふえてきております。そこで、本市でも来年度から本格的なマラソン大会の開催が予定されておりますが、その計画がどの程度進んでいるのか、その実施要項などについてお伺いしたいと思います。 ○議長(宮野和秀君) 教育長。 ○教育長(畠山義孝君) 戸田芳孝議員のご質問にお答えをいたします。  (仮称)鹿角シティマラソンの開催についてでありますが、現在、関係者から幅広く意見を伺いながら来年度の開催に向け準備を進めている段階にありますが、大会概要といたしましては、時期的には10月または11月の秋の季節に、コースはふるさとあきたランや十和田八幡平駅伝の一部を使用し、種目はハーフマラソン、10キロ、5キロに加え、3キロと1キロのラン&ウオークを実施する方向で調整をしております。  一方で、近隣で開催されるマラソン大会との日程調整や、発着点及び種目ごとのコース設定、先頭から最後尾の通過まで時間を要することから交通規制や安全面の確保が必要となるなど、関係機関との間で今後さらに検討を要する課題もございます。  市民を初め市外からもたくさん参加していただくことで交流人口の拡大につながりますので、引き続き魅力あふれる大会の創設に向け準備を進めてまいります。 ○議長(宮野和秀君) 以上で、戸田芳孝君の質問を終わります。     (1番 戸田芳孝君 降壇) ○議長(宮野和秀君) ここで、午後2時20分まで休憩いたします。     午後2時11分 休憩 ──────────────────────〇 ─────────────────────     午後2時20分 再開 ○議長(宮野和秀君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
     順位5番、金澤大輔君の発言を認めます。金澤大輔君。     (9番 金澤大輔君 登壇) ○9番(金澤大輔君) 鹿真会・公明の金澤です。本日最後の質問者となりますが、よろしくお願いします。  それでは、早速質問に入らせていただきます。  地域おこし協力隊について伺います。  現在の協力隊(移住コンシェルジュ)の任期切れに伴い、補充として2名の募集を募っていますが、現時点での問い合わせは何件で、反応はどういったものがあるのか、また面談まで行ったケースはあるのか伺います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 金澤大輔議員のご質問にお答えいたします。  地域おこし協力隊員の募集についてでありますが、11月末までに2件の応募がありましたが、残念ながら応募要件を満たしていないため面接まで至らず、引き続き12月2日から1月31日までの期間で募集を継続しております。  また、問い合わせも10件以上いただいており、居住地要件や活動内容の確認のほか生活環境等に関するものなどでありましたが、残念ながら現在のところ応募にはつながっておりません。  しかしながら、首都圏で開催した県合同募集イベントや移住フェアなどでは、相談者に面会し、より具体的な勤務内容や生活環境に関する相談を受ける中で前向きな反応もいただいておりますので、引き続き情報を発信しながら協力隊員の確保に向け積極的に取り組んでまいります。 ○議長(宮野和秀君) 金澤大輔君。 ○9番(金澤大輔君) 今2名の募集をしていると思うのですが、これから人数を2名じゃなくてふやすという考えはありますでしょうか。 ○議長(宮野和秀君) 総務部長。 ○総務部長(佐藤康司君) 現在コンシェルジュ3名体制であります。これにつきましては、当面、次の代までは一応3名体制を継続したいと考えておりますが、移住促進に関するコンシェルジュにつきましてはclassyに業務を委託しながら、これに関するコンシェルジュの人数は段階的に縮小していく考えであります。 ○議長(宮野和秀君) 金澤大輔君。 ○9番(金澤大輔君) 続きまして、協力隊は、着任して任期を終えた後、その地に残って定住や起業を求められることが多く、その辺に不安要素があるのではないかと感じます。思い切って、先ほども答えていただいたんですけれども、定住を前提としない単年契約で1年ごとの更新でやっていくようなキャリア人材としての募集や、先ほどもお答えいただいたんですけれども、移住促進・発信業務はかづのclassyに任せて、鹿角に不足している必要な業種、例えば空き店舗を利用しての活動や、まちづくり会社などをやってもらえる人材の募集や、協力隊希望者のやりたいこととマッチングをして、任期後も続けられるような業務で募集するなどのほうが互いにメリットを見出せると思うのですが、今後どのような方向性で募集していくのか、考えを伺います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  地域おこし協力隊員の採用の方向性についてでありますが、地域おこし協力隊の制度は、地域協力活動を行いながらその地域への定住、定着を図る取り組みであり、定住を前提としない募集は国の制度概要から外れることになりますので、ご提案いただきました定住を前提としない単年契約更新でのキャリア人材及び本市に不足している業種などをもとに地域おこし協力隊員として募集する考えはございません。  本市では、地域おこし協力隊員としての活動期間中に定住に向けた準備ができるように、起業、創業や資格取得に係る費用などの支援を行っており、これまでも移住コンシェルジュが在任中にNPO法人を設立する傍ら、退任後も移住コンシェルジュとして培ったスキルを生かして活躍いただいていることは、これから応募を考える方にも励みになると考えておりますので、引き続き情報を発信しながら、地域おこし協力隊員の確保に積極的に取り組んでまいります。 ○議長(宮野和秀君) 金澤大輔君。 ○9番(金澤大輔君) 例えばなんですけれども、地域おこし協力隊の任期が終わった後に、定住しないでほかに行った場合、事例もありますよね。例えばそこで定住しなかった場合の罰則みたいなものはあるのですか。 ○議長(宮野和秀君) 総務部長。 ○総務部長(佐藤康司君) 先ほど市長が答弁申し上げたとおり、定住を目指す制度ではございますが、必ずしもそこが強制されるもの、前提ではありますが強制されるものではございませんので、定住しなかった場合、罰則があるかといえば、ありません。 ○議長(宮野和秀君) 金澤大輔君。 ○9番(金澤大輔君) 例えば、〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇、どうでしょうか。 ○議長(宮野和秀君) 総務部長。 ○総務部長(佐藤康司君) 原則としてこれは都市部から地方への人の流れをつくるという国の政策の一環でございますので、ただ現在は移住促進という形での役を担っていただいておりまして、現在ほかのところは考えていないというのが先ほどの答弁でありますが、市の課題を解決するに当たって地域おこし協力隊制度を活用できる、そういう分野がもしあるとすれば、その課題を解決するスキルを持っているような人材をうまくマッチングして活用するという可能性は今後もまだあると考えております。 ○議長(宮野和秀君) 金澤大輔君。 ○9番(金澤大輔君) 例えばですけれども、午前の質問で浅石議員が質問したフリースクールの問題とか、そういった面のプロフェッショナルの人を協力隊として募集してフリースクールに当ててもらうとか、こもれび事業に協力してもらうという考えもできると思うので、その辺も引き続き視野に入れて考えていただければと思います。  次の質問に移ります。  地域産業が活発なまちづくりについて。事業所の開鎖や、スーパー、老舗菓子店の開店等が相次いでいます。この先の経済状況や事業者側の高齢化なども考えれば今後もふえていくものと容易に予想ができます。これは本市経済にとって大きなマイナスであるだけでなく、市民の心理の冷え込みにもつながる深刻な事態と考えますが、このことについて、市としてこの先どういった対応を考えているのか伺います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  地域産業への対応についてでありますが、今年度、長年にわたり市民に親しまれた老舗企業等の廃業が相次いでおりますが、これは経営者の高齢化と後継者不足、少子高齢化、人口減少による地域市場の構造変化と縮小、ネット通販市場の拡大等による流通構造の変化など、さまざまな要因が考えられます。  本市では、このような時代の変化に対応できる産業を育成するため、起業・創業支援事業を初め市内企業に対し生産性向上に資する設備投資の支援や製造業及び食品製造業の企業間取引等の促進を図っております。また、次世代の経営者、後継者の育成等を図るため、平成28年度から産業活力塾を開催するとともに、ウーマンネットワークビジネス支援事業においてテレワークやEコマースといったICTを活用した新しい働き方を提案してまいりました。  その結果、製造品出荷額及び粗付加価値額は過去10年間で最高を記録するとともに、起業、創業件数も過去3年間で32件に達し、若手経営者が連携し新たな販路拡大を図るなど、施策の効果があらわれておりますので、今後も変化を続ける社会経済情勢に柔軟に対応できる事業者、経営者の育成、支援を行ってまいります。 ○議長(宮野和秀君) 金澤大輔君。 ○9番(金澤大輔君) 次に移ります。  かづの銘酒が、秋田県事業引継ぎ支援センターヘの登録により後継者難を解決しただけでなく、さらなる飛躍を遂げております。由利本荘市では、移住と継業を結びつけた仲介を市の部署が担い、人口と担い手の両どりに結びつけている例もあります。また最近では、こうしたM&Aと継業をあわせた新しい事業承継に取り組むバトンズという会社が全国展開しており、県などの自治体と事業承継支援協定を結んだケースもあります。  市内の事業者の継業に対する意識、意欲の低さと第三者に承継する抵抗感があるのは重々承知しておりますが、それぞれの未来と本市の未来像を考えれば、行政の指導が必要と考えます。  そこで、市内の事業者の現状を調査、把握し、事業承継のあり方や進め方などを行政が寄り添ってアドバイスしていく必要があると考えますが、市の考えを伺います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  市内企業の事業承継についてでありますが、経営者の高齢化と後継者不足は喫緊の課題であり、本市ではあきた企業活性化センターと連携し、秋田県よろず支援拠点のサテライト鹿角を毎月第3木曜日にまちなかオフィスに開設して、経営に関するさまざまな相談を無料で受けられる体制を構築しており、事業承継に関する相談にも対応しております。  また、かづの商工会では、事業承継の推進を重点事業に掲げ、実態調査や事業承継計画書の作成サポートを行っているほか、希望する事業所に対しては秋田県事業承継相談センターと協力し、事業承継診断を行っております。しかし、実際に事業承継を行うことは、経営状況や資産、顧客との関係などデリケートな問題が多いことから容易に進まず、また企業情報の秘密保持などの観点からも行政等が踏み込んだ調査を行うことは難しいため、かづの商工会では事業承継を希望する企業に対しては専門機関へ引き継ぐといった対応をしております。  市といたしましては、事業承継をスムーズに進めるためには経営者自身が事業承継について理解を深めることが不可欠であることから、関係機関と連携した支援を継続しながら、来年度は新たに専門アドバイザーによるセミナーや個別相談会の開催を予定しており、今後も経営者の事業承継に対する意識の醸成を図りながら、地域の経営資源の維持に努めてまいります。 ○議長(宮野和秀君) 金澤大輔君。 ○9番(金澤大輔君) これは以前も提案したことがあったんですけれども、そういった閉店の危惧のある事業所などをレッドデータブックのような感じにまとめて冊子にして首都圏に配ったりとかして、それを協力隊の募集や求人募集とも絡められるとも思うのですが、そういうことを発信することによって、例えば群馬県の高崎市ではそういう閉店の危機にあるグルメのお店とかをネットで配信して求人募集をかけたりもしたり、あとはそれが逆に集客効果にもつながったという例もありますので、そういったことも考えながら進めていただけたらと思います。  次の質問に移ります。  世紀越えトンネルの実現について、先月開かれた田子町との協議会での鹿角地域振興局建設部長の講話の中で、福井県小浜市と京都を結ぶ街道「鯖街道」などを例に挙げ、多くの地域を巻き込んでの地域活性化事業の取り組み、観光や名産品の売り込みなどの広域的な取り組みやマラソン大会の開催などの例なんですけれども、それらの取り組みにより交流人口の拡大が図られ、交通需要の掘り起こしにつながったという紹介がありました。これは、より多くを巻き込んでの動きが必要というアドバイスであると受け取りました。  それを受けて、今後青森県側や秋田県側沿線上の大館、北秋田、能代を巻き込んでの連携地域活性化事業に取り組む考えはないか伺います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  世紀越えトンネルの実現に向けた沿線市町村との連携についてでありますが、世紀越えトンネルについては、八戸・能代間、北東北横断道路整備促進期成同盟会において沿線市町村と連携しながら、国や秋田、青森の両県に要望活動を実施しているところであります。秋田県ではトンネル整備の事業化を検討するための調査が昨年度から進められておりますが、事業化において現状の交通量が大きな課題として挙げられており、沿線市町村との連携による活性化事業等についてアドバイスをいただいております。  こうしたことから、先般田子町との間でトンネル整備を地域活性化にどのように活用していくのかをテーマとした勉強会の開催について必要性を確認するとともに、十和田湖南側の活性化を目指した環十和田湖ゲートウェイ構想という新たな動きもあることから、これらを踏まえながら活性化事業等の取り組みの方向性を検討してまいります。 ○議長(宮野和秀君) 金澤大輔君。 ○9番(金澤大輔君) あのお話の中で、田子から八戸、あの道路を通っているのは八戸から豚や鳥などの飼料を運んでいるトラックが結構多いという話がありましたので、例えばそういった豚や鳥などの肉を使ったイベントなども、それぞれ北秋田、大館、能代など、田子も含めてですけれども、それぞれの地域をつないで持ち回りでイベントなども開催できたら、本市だけでなく県北の活性化にもつながると思うのですが、今これから始まったばかりというところではあるんですが、この先そういったことを考えることはありますでしょうか。 ○議長(宮野和秀君) 建設部長。 ○建設部長(渋谷伸輔君) 金澤議員ご指摘のとおり、今始まったばかりですので、そういった内容についてはこれから、取り組みの方向性という答弁をさせていただきましたけれども、その議論の中で検討していくことになるものと思っております。 ○議長(宮野和秀君) 金澤大輔君。 ○9番(金澤大輔君) ぜひ前向きに検討していただきたいと思います。  次に移ります。財政分析について伺います。  経常収支比率が平成26年度以降最も高い92.7ポイントとなり、財政の弾力化が低下してきていると分析しておりますが、このことについて財政当局ではどのように分析し、今後どのように対応していこうと考えているのか伺います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  経常収支比率の推移の分析と今後の対応についてでありますが、この比率は地方公共団体の財政構造の弾力性を判断するための指標であり、人件費、扶助費、公債費のように毎年度経常的に支出される経費に充当された一般財源の額が、地方税、普通交付税などの毎年度経常的に収入される一般財源に占める割合となるため、この比率が低いほど一般財源に余裕があることになります。  本市の平成30年度決算においては、市民税が増加した一方で普通交付税が減少したほか、扶助費や繰出金などが増加したことが比率上昇の要因と捉えております。  経常収支比率は従来80%を超えないようにすることが望ましいとされてきましたが、社会情勢の変化とともに全国的に扶助費等が増加傾向にあり、総務省の発表では平成30年度の全国市町村平均は93%と高く、現在、財政の健全性をはかる指標は経常収支比率だけではなく、実質公債費比率や将来負担比率等の法定化された指標が重要とされており、これらの数値において本市では財政の健全性を維持しております。  経常収支比率の改善については、歳入では市税等の最大限の確保に努めているほか、歳出においては、事業の目的、効果、優先度等を見きわめ、予算編成段階から徹底したコスト削減を図るとともに、予算執行においても事務の改善を進めるなど、予算編成と予算執行の両面において財政規律を高め、歳出の効率化に努めているところであり、今後も財政の健全性維持を図ってまいります。 ○議長(宮野和秀君) 金澤大輔君。 ○9番(金澤大輔君) 次に移ります。  実質単年度収支が3年連続で赤字になっていることに留意し、財政調整基金などの残高を確保しながら歳入規模に見合った歳出構造を堅持していく必要があると書かれておりますが、今後どのように対応していこうと考えているのか伺います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  実質単年度収支の推移を踏まえた今後の対応についてでありますが、実質単年度収支は単年度収支から財政調整基金の取り崩しや積み立て、地方債の繰り上げ償還を加除した額で、実質的な収支を把握するものであり、法定化された指標ではないことから、赤字となったことによるペナルティーなどはありませんが、平成30年度においては、後期基本計画の重点プロジェクトなど主要施策の着実な推進を図るほか、企業立地促進基金に積み立てを行うために財政調整基金の取り崩しを行ったことにより赤字となったものであります。本市の各年度の決算においては実質収支が黒字となっていることから、財政運営上、直ちに対応が必要となるものではありませんが、今後につきましても収支のバランスに留意しながら財政調整基金の残高確保に努め、健全な財政運営を図ってまいります。 ○議長(宮野和秀君) 金澤大輔君。 ○9番(金澤大輔君) 次に移ります。  財政調整基金として、本市のようなクラスの自治体ではどれくらいの保有残高を保っていくのが適正なレベルなのか、何か基準などがあれば伺います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  財政調整基金の残高の適正なレベルについてでありますが、残高に関する法定の基準はありませんが、一般的には標準財政規模の1割から2割程度が災害等の緊急時にも対応できる額として確保しておくことが望ましいとされており、本市の平成30年度末残高は約22億2,900万円であることから、標準財政規模の2割程度の額を確保しております。  この基金は、一般財源として活用できる貴重な財源であることから、今後につきましても残高に留意しながら本市の活性化に資するための事業に活用してまいります。 ○議長(宮野和秀君) 金澤大輔君。 ○9番(金澤大輔君) ぜひ活性化につながるような事業をどんどんやっていただきたいと思います。次に移ります。  管理が行き届いていない猫について。最近市内でも屋内で飼育されていない猫や飼育放棄された猫が繁殖するなど、生活環境に悪影響を及ぼしている例が見受けられます。また、飼い主のいない猫への無責任な餌やりが住民間のトラブルを招く原因になっている例もあります。犬は狂犬病予防対策が法律で決まっているため、有料で登録簿の管理ができておりますが、猫については縛りがないので対策ができていない現状です。  仙台市では、人と猫の共生に関する条例を制定して、それぞれの責務を定めています。本市でも、例えば飼い猫の有料登録を義務づけ、飼育に責任を持ってもらい、かわりに去勢手術費用の一部を助成するなどの対策を講じる考えはあるか伺います。 ○議長(宮野和秀君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  管理が行き届いていない猫についてでありますが、本市に寄せられる野良猫に関する苦情や捨て猫の相談は年間数件あり、その際は必要に応じて現地確認を行い、保健所と連携しながら対応しております。  ご提案いただきました他自治体の条例は、飼い猫の登録を義務化し管理するものではなく、動物愛護や、ふん害防止による景観美化の促進を目的として制定されており、飼い主の責務とともに、飼い主のいない猫に餌を与える市民に対し避妊・去勢手術等を促す内容となっております。  国では、今年6月に犬、猫の放棄や虐待、迷子等を減らし、適正な飼育を図ることを目的に動物愛護法が改正され、人と動物が共生できる社会の推進を求められておりますので、本市においては、こうした動向を注視しながら、まずは広報などで飼い方に関するマナーやルールについて周知を継続し、飼い主の意識啓発に努め、適正な管理と飼育を促してまいります。 ○議長(宮野和秀君) 金澤大輔君。 ○9番(金澤大輔君) 野良猫、飼育を放棄している猫などの行き着く先というのは、やはり道路で車にひかれたりとか、あとは保健所に回収されて殺処分というものになるんですけれども、それらも税金がかかってしまうことだと思いますので、市の財政が厳しいのに猫にお金をかけるのかと言われればあれですけれども、有料で登録をして、それらを財源にして飼い主に責任を義務づけるというのも今後必要になってくると思いますので、その辺は検討していただくことはありますでしょうか。 ○議長(宮野和秀君) 健康福祉部長。 ○健康福祉部長(豊田憲雄君) 先ほど市長がお答えしましたように、現在のところ猫に関する問い合わせといいますか、苦情は年間数件と言いましたが、3件ほどなものですから、どの程度まで必要かという、議員が紹介された仙台あたりは右肩上がりでそういった相談があって1,000件近い件数になっていると伺っておりますので、やはりそういったところですと対応も必要かなと考えておりますが、現在のところ本市の現状からいくと、あえて条例を制定して対応するところまでは行かなくてもいいのかなと考えております。 ○議長(宮野和秀君) 金澤大輔君。 ○9番(金澤大輔君) 少ないうちから対応していけばお金もそんなにかけないでいけると思うので、今後検討していただければと思います。  以上で私の質問を終わります。
    ○議長(宮野和秀君) 金澤大輔議員に申し上げます。先ほど地域おこし協力隊の制度運用に関する発言がありました。これは後日、会議録を調査して、不穏当発言があった場合には善処しますので、ご了承願います。よろしいですか。(「よろしいです」の声あり)  以上で、金澤大輔議員の質問を終わります。     (9番 金澤大輔君 降壇) ○議長(宮野和秀君) 以上をもちまして本日の議事日程は全て終了いたしました。  ただいまの時刻をもって散会いたします。     午後2時47分 散会...