鹿角市議会 > 2010-06-15 >
平成22年第4回定例会(第2号 6月15日)

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  1. 鹿角市議会 2010-06-15
    平成22年第4回定例会(第2号 6月15日)


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    平成22年第4回定例会(第2号 6月15日)    平成22年6月15日(火)午前10時開議  開議 第1 一般質問     質問、答弁  散会 ───────────────────────────────────────────── 本日の会議に付した事件  1 一般質問     浅 石 昌 敏 君     吉 村 ア イ 君     田 口   裕 君     倉 岡   誠 君 ───────────────────────────────────────────── 出席議員(20名)        1番  遠 藤 浩 二 君     2番  兎 澤 祐 一 君        3番  栗 山 尚 記 君     4番  田 口   裕 君        5番  和井内 貞 光 君     6番  児 玉 政 明 君        7番  倉 岡   誠 君     8番  吉 村 ア イ 君        9番  栁 舘 一 郎 君    10番  阿 部 博 文 君
          11番  浅 石 昌 敏 君    12番  髙 杉 正 美 君       13番  宮 野 和 秀 君    14番  福 島 壽 榮 君       15番  黒 澤 一 夫 君    16番  中 西 日出男 君       17番  阿 部 佐太郎 君    18番  田 村 富 男 君       19番  米 田 健 一 君    20番  大 里 恭 司 君 ───────────────────────────────────────────── 欠席議員(なし) ───────────────────────────────────────────── 説明のため出席した者の職氏名 市長        児 玉   一 君    副市長       阿 部 一 弘 君 教育長       吉 成 博 雄 君    総務部長      木 村 忠 好 君 市民部長      佐々木 忠 臣 君    産業部長      畠 山 義 孝 君 建設部長      岩 根   務 君    教育部長      青 山 武 夫 君 会計管理者     栁 舘 ハツヨ 君    総務部次長     安 保 一 雄 君 国体・インカレ事務局長            総務部付次長待遇  奈 良 俊 幸 君           髙 杉 恭 二 君 市民部次長     菅 原   勤 君    教育次長      青 澤 敏 博 君 総務課長      児 玉   晃 君    農業委員会事務局長 畠 山 行 雄 君 財政課長      阿 部   薫 君    監査委員事務局長  今 泉   修 君 選挙管理委員会事務局長           熊 谷 純 二 君 ───────────────────────────────────────────── 事務局出席職員 事務局長      工 藤 勝 康 君    主幹        金 澤   修 君 主査        成 田 真 紀 君    主任        田 原 智 明 君      午前10時00分 開議 ○議長(黒澤一夫君) 直ちに本日の会議を開きます。  これより議事日程第2号により会議を進めてまいります。 ──────────────────────〇 ─────────────────────     日程第1 一般質問 ○議長(黒澤一夫君) 日程第1、これより一般質問を行います。  今定例会より一般質問について、執行部には反問権を認めております。これによって論点と争点がより明らかになり、議論の活性化につながり、より高い水準の政策を提案できるものと考えておりますことから、関係各位の円滑な議会運営へご協力をお願いいたします。  質問事項は、事前に通告を受けておりますので、順次発言を認めます。  順位1番、浅石昌敏君の発言を認めます。浅石昌敏君。     (11番 浅石昌敏君 登壇) ○11番(浅石昌敏君) おはようございます。  鹿真会を代表して一般質問をさせていただきます。  ことしの春先は天候が不順であり、専門家の解説によりますと1980年並びに平成5年の冷夏と同じような気象状態であるということが報告されております。  先日、テレビで異常気象に負けない農業の特集が組まれておりましたが、その内容は有機微生物EMを使用した農業でした。微生物で土壌を発酵させ、冷夏でも通年の年と同じような農作物を栽培することができましたという報告でした。自分自身EMの知識がありますので、ことしは10アール当たり100リットルの培養液を月2回ほど散布して、もし冷夏であったら打ち勝つ農業にチャレンジしてみたいと思っております。  口蹄疫の家畜問題、異常気象、経済不安、雇用問題、少子高齢化とたくさんの問題が蓄積されておりますが、どの問題にも打開策があることを信じ、実行力で努力する所存であります。  それでは、通告に従い質問させていただきます。  初めに、市民生活についてお尋ねします。  レジ袋の削減推進とマイバック持参運動について。  一つ目。進行状況と問題について。  昨年、地域活性化対策特別委員会からレジ袋の削減推進とマイバック持参運動の提言を踏まえ、6月4日、鹿角市快適環境まちづくり市民会議で、レジ袋削減対策委員会が設置されました。計画では平成23年4月から対策事業を推進する予定となっていますが、提言を受けてからどのような経緯をたどってきたのか、また、市民にその目的と趣旨を伝えることができたのか、なおかつ大きな問題が発生しなかったか、お聞きします。  二つ目として、今後の方向性について。  特別委員会の意見として、レジ袋の削減推進とマイバック持参運動の推進は、地球温暖化防止に向けたCO2の削減に住民一人一人が主体的に参加できることで、住民の環境問題に対する意識の高揚が図られ、加えてごみの分別収集の動機づけとなり得ること。さらには、中長期的に見れば、ごみの堆肥化などに結びつくことで新たな雇用の機会創出に結びつくこと。さらには、ごみの減量に伴い、長い目で見れば焼却炉の延命が図られ、もって住民負担の軽減に結びつく効果がある。このような効果を望み提言しましたが、今後の方向性についてお尋ねします。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) おはようございます。  浅石昌敏議員のご質問にお答えいたします。  レジ袋削減マイバック持参運動についてでありますが、市議会の地域活性化対策特別委員会から昨年12月に提言を受けて以降、本年1月中旬に市内小売業者を対象にアンケートを実施し、続いて2月と3月には小売業者、また消費者代表として鹿角市連合婦人会の参加を得て、この取り組みについての意見交換会を開催しております。  アンケート意見交換会を通じて市内でもほとんどの小売業者が環境負荷低減の重要性を認識し、レジ袋削減に向けた何らかの取り組みを既に行っており、また、消費者側でもマイバック持参率は徐々に高まっている傾向にあることが明らかになっております。  しかし、その一方で、ごみ減量化方策の一つであるレジ袋の有料化については、多くの消費者の賛同を得て進めることが必要であり、他店との競争もあることから各店舗の足並みをそろえなければ導入は難しいとの意見が小売業者から出されたほか、消費者側からはレジ袋が各家庭で便利に再利用されているといった意見も出されております。  今後の方向性についてでありますが、今年度はアンケート意見交換会の結果を踏まえ、市が事務局を務めている快適環境まちづくり市民会議に、新たに検討会を設置し、レジ袋削減に向けた今後の具体的な対策を検討することとしております。  本市のマイバック持参率は、市内大型スーパー4店舗の平均から算出すると約31%となっており、まだまだ改善の余地がある状況にあると考えますので、まずはマイバック持参率の向上を目指し、市民と事業者が共通の認識のもとでレジ袋削減に向かうよう取り組んでまいります。 ○議長(黒澤一夫君) 浅石昌敏君。 ○11番(浅石昌敏君) 私が今質問した中で、ごみの低減とか堆肥化ということについてはどのようなお考えを持っておりますか。 ○議長(黒澤一夫君) 市民部長。 ○市民部長(佐々木忠臣君) 生ごみについての堆肥化ということで質問がございましたが、当面は市といたしましては、生ごみについては十分に各家庭で水を切っていただいて、燃えるごみとして対応していくということで進めております。  中長期的には、やはりそのことについても検討課題になると思っております。 ○議長(黒澤一夫君) 浅石昌敏君。 ○11番(浅石昌敏君) 去年かおととしか、ちょっとわかりませんけれども、大仙市では汚泥処理をですね、岩手県の岩手コンポストという会社に依頼して肥料にして、それを使った有機農法というのをやっていると。鹿角の場合、汚泥処理に1千何百万円かかって処理しているという現状がありますけれども、今後そういった有機農法とか何かに結びつけた堆肥化ということで、汚泥処理とかそういうのは考えられないか、ご質問します。 ○議長(黒澤一夫君) 市民部長。 ○市民部長(佐々木忠臣君) 汚泥処理についてもそういう事例があるわけですが、それを実施するためにはそういう施設なり、あるいはその需要をどういうふうな形でもっていくか。それから、経費の問題が一番大きいと思うんですが、その辺の課題がありますので、それを検討するという形で将来的には中長期的には検討していくということに考えています。 ○議長(黒澤一夫君) 浅石昌敏君。 ○11番(浅石昌敏君) 次に移ります。  2番目として、鹿角市緊急通報システムについて。  平成20年7月に石川県白山市の高齢者福祉について行政視察をしてきました。緊急通報システムのことを知り、その内容はセキュリティ会社と高齢者宅で契約を結び、高齢者宅には安否確認センサーを日常必ず通るトイレ、台所、居間等の3カ所に、その他火災警報器、無線押しボタン、緊急通報装置をリースで取りつけておりました。大変すばらしいシステムであったため、その年の一般質問で、鹿角市でも導入できないかお尋ねしました。このことに関して何点かお尋ねします。  一つ目。システムの詳細な内容と周知方法について。  先日、鹿角市においても鹿角市緊急通報システムが導入されたとの情報が入り、担当課に確認に行きましたが、新しいシステムのためまだ詳細なチラシ、パンフレット等ができていないとのことでした。しかし、昨年より数名の方が設置しているとのことでしたので、鹿角市緊急通報システムの使用人数、内容とその運用方法並びに市民への周知はどうなっているのか、お聞きします。  二つ目として、普及率向上について。  独居老人は、市内には1,300人弱おられるそうですが、予算の関係と自己負担もありますが、今後普及率向上に向けどのようなお考えか、お尋ねいたします。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 緊急通報システムについてでございますが、システム機器の老朽化に伴い、昨年度ドアの開閉センサー機能を追加した新機種への更新を実施し、現在203台が設置されております。新しいシステムでは、従来の緊急通報、相談電話、火災報知機の機能のほか、一定時間ドアが開閉されない場合に消防署を通じて包括支援センターに通報される機能を追加したことで、電話、訪問等による安否確認がより確実にできるようになっております。  また、市民への周知につきましては、各地区の民生児童委員会議市内介護サービス関係者の会議等において本システムを説明し、対象となる高齢者への設置の呼びかけを依頼して周知を進めております。  在宅で生活されているひとり暮らし高齢者は1,300人ほどおりますが、この中には緊急通報システムの設置を必要としない元気な高齢者も含まれております。今後の設置予定につきましては、当面本人や周辺関係者からの要望をもとに、介護認定等を受けている方、介護までは必要とされていないが地域において見守りが必要と思われる方、身体能力に不安のある方、この順序に設置していきたいと考えております。 ○議長(黒澤一夫君) 浅石昌敏君。 ○11番(浅石昌敏君) 今のお答えで2百何人の方が設置されているということですけれども、実際去年の秋のデータで、火災警報器に限ったことなんですけれども、設置している人が21.3%、一部設置している人が4.1%、未設置が74.6%。あと1年で義務づけられる火災警報器なんですけれども、私としてはこれにあわせて普及していきたいかなと思っておりますけれども、その辺についてはどのようにお考えですか。 ○議長(黒澤一夫君) 市民部長。 ○市民部長(佐々木忠臣君) 緊急通報システムについては、その火災報知機もセットになっているわけですが、本質的にその火災報知機については全世帯に、年度がありますが、その期限までにつけてくださいという法律になっております。それについては消防署の方とも連携をとりながら順次進めていきたいと思っております。 ○議長(黒澤一夫君) 浅石昌敏君。 ○11番(浅石昌敏君) 私がなぜこれを言ったかというと、結局火災警報器設置というのは、義務化であって罰則事項がないわけですよね。そうなると1個3,000円とか5,000円とかいろいろ値段がするんですけれども、家の中でも台所、それから階段、あとは寝室ですか、その3カ所につけないと意味がないということもありまして、それを全部買ってしまうと、メーカーによっても違うんですけれども1万円ほどすると思います。それで、この緊急通報システムはまず7万円の経費がかかるんですけれども、1割の個人負担ということで7,000円ということになると、こちらの方が普及が早いのか、それともやりやすいのかなと私は思うわけなんです。と同時に、今は若い人でも急にばたっということもあります。老人だけにとらわれず、鹿角市全戸にこの緊急通報システムを設けられれば、より安全な生活ができると思いますけれども、その辺はどう思いますか。 ○議長(黒澤一夫君) 市民部長。 ○市民部長(佐々木忠臣君) 全体的な形では別に考えることになるかと思いますが、ひとり暮らし老人、それから高齢者世帯についての緊急通報ということでの設置でありますので、この条件はおおむね65歳以上の方でひとり暮らし世帯あるいは高齢者世帯が不安に思っている方についてこういう装置をつけて安心してもらおうということでありますので、これはそういう方々に特化した形で不安を取り除くような形で設置したいと考えております。 ○議長(黒澤一夫君) 浅石昌敏君。 ○11番(浅石昌敏君) では、3番目に移ります。少子化対策について。  一つ目、子宮頸がんワクチン公費負担について。  子宮頸がんは20~30代で急増し、日本では年間1万5,000人の女性が発病し、約3,500人が死亡しております。このワクチンの接種費用は、1回につき約1万5,000円で、3回必要となり、4万5,000円と大変高額となります。国への陳情に対しても採択しておりますが、県内外では既に公的補助の方針が決定している市町村もあります。鹿角市においても女性1人の幸せ、家族の幸せを守るため、また、少子化対策として子宮頸がんワクチンの公費負担ができないか、市長のお考えをお尋ねします。  二つ目、病後児保育の充実について。  一昨年より続いている経済不況は、いまだに雇用不安を残しています。保育中の両親から特に相談を受けることの一つとして、子供が風邪、インフルエンザ等の病気になった場合、完治するまで子供を休ませなければなりません。当然親も会社を休まなければならず、たびたびこのようなことがあれば会社にいづらくなり、やめなければならず大変不安ですとのお話であります。  鹿角市で病後児保育を実施しているのは、現状さくら保育園のみと聞いております。病後児保育を実施するためには、常に有資格者を置かなければならず、大変な経費がかかると聞いております。子育てしやすい環境づくりこそが少子化対策に重要なことから、さらなる充実した病後児保育ができないか、お聞きします。  三つ目として、新たな子ども手当給付事業少子化対策事業について。  本年度から実施されました子ども手当給付事業ですが、今まで支給されていた児童手当等が廃止されたとお聞きしました。子ども手当給付事業で今まであってなくなった手当等がありましたらお聞かせください。また、家族環境の状態によっては支給に難しさがあると聞きましたが、鹿角市内では支給は問題がなかったか、お聞きします。  少子化対策事業の中の「地域の宝祝い金」ですが、子供を産みやすい環境づくりになっていますが、先日市長より若干報告がありましたが、この事業を開始してから何人の方が祝い金を幾ら受け、また、この事業により出生率がどの程度増加すると予想しているのか、数値をお尋ねします。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  初めに、子宮頸がんワクチンの公費負担についてでありますが、子宮頸がんは若い女性に多く発症し、20歳代から30歳代の女性の悪性腫瘍の中で第1位を占めております。  予防には、平成21年10月に承認されたワクチンを10歳代で接種することが有効とされておりますが、接種に当たっては子供たちが自分の体と性について正しい知識を身につけることが重要であると考えておりますので、医師会と連携し、保護者を含めた健康教育を実施しながら進めてまいります。  公費負担につきましては、市としても一定の助成を行う方向で現在検討しており、次期定例会に提案いたしたいと考えています。
     次に、病後児保育についてでありますが、現在、花輪さくら保育園内に病後児保育専用スペースを設置しております。これは、市内の認可保育園に通園するすべての満1歳以上の園児を対象に実施しているものであります。  昨年度の利用者数は延べ8人であり、国の補助基準である10人に満たない状況でありますので、実施拠点をふやさなければならない状況にはないと考えております。  子育てにおける緊急時の支援としては、サービスを提供する箇所数より、むしろその内容が重要でありまして、次世代育成支援後期行動計画の策定過程で寄せられた市民会議の意見やニーズ調査の結果からも、仕事と子育ての両立を図るには、病後児保育だけではなく、病気の回復期前からの「病児保育」も含めた事業展開が必要であると考えております。  このため、後期計画の中で「病児保育」の実施に向けた検討を行うこととしたところであり、今後医療機関等と協議を行いながら、保護者が利用しやすい「病児・病後児保育」の実施について検討してまいります。  次に、「子ども手当給付事業」についてでありますが、「子ども手当」は従来の「児童手当」と20年度事業として実施された「子育て応援特別手当」にかわって創設されたもので、ほかにこの手当の創設に伴い廃止された手当はございませんが、平成22年度税制改正において「所得控除から手当へ」などの観点から、16歳未満の者に対する扶養控除が廃止されることとなっております。  子ども手当の支給上の問題につきましては、受給対象児童の保護者の一方が他市町村に単身赴任中の場合などは、二重申請の可能性など認定が難しい場合もありますが、こうしたケースについては追跡確認を行うこととしております。  それから、「地域の宝祝い金」についてでありますが、6月14日現在、14名の方に、延べ210万円の祝い金を支給しております。  この祝い金と出生率の関係につきましては、本事業の趣旨は、次代を担う新生児の誕生を地域全体で祝うというものであり、直接的に出生率の向上を目的としたものではありませんので、ご理解をいただきたいと思います。 ○議長(黒澤一夫君) 浅石昌敏君。 ○11番(浅石昌敏君) 子宮頸がんワクチンの接種で今後検討していただけるということのお答えがありましたけれども、非常に市民は望んでおりますので、どうか早目に対処をお願いしたいと。ならば、全額負担をお願いしたいと思っております。  あと、病後児・病児保育についてでございますが、今8名しかいないということで、さほど必要がないというお答えでしたが、まず、病児保育に関してはやはりお医者さんがいないといけないということで、ことし5月、かづの厚生病院が開始されたときに、50床のベッドが余っているということがありまして、そういったものを病院とお話ししながら病児保育・病後児保育が今後進められないかどうかお聞きします。 ○議長(黒澤一夫君) 市民部長。 ○市民部長(佐々木忠臣君) 今、お話がありましたように、病児保育については病院にあれば一番やはりいいということになりますので、今後中核病院であります厚生病院の方とお話をさせていただきまして、そういう方向でできないかということで進めてまいりたいと思います。 ○議長(黒澤一夫君) 浅石昌敏君。 ○11番(浅石昌敏君) 2番目に、新エネルギーへの取り組みについて。  鹿角市では、現状循環型社会も視野に入れたBDF(バイオ・ディーゼル燃料)制度支援、新しい試みとしてペットボトルを回収し、鹿角発家庭油田採掘モデル事業を推進しております。新エネルギーの取り組みでは、まだまだ近隣の市町村におくれをとっていますが、このことから幾つか質問します。  1番。環境基本計画策定事業について。  一つ目。新エネルギービジョンについて。  環境基本計画策定事業の中で新エネルギービジョンの策定を計画されていますが、今年度だけになっていますが、1年だけで策定できるのか、お聞きします。  以前、新エネルギーでお話があり、担当課に行きましたら、てんぷらの廃油であれば共動推進課、農産物であれば農林課と言われました。さらに、農林課の中でも木材ペレットであれば農地林務班、もみ殻であれば生産振興班と、同じ新エネルギー分野なのに原材料で担当部署が異なっていましたが、今回はどのようにされるのかお聞きします。  鹿角市にはエネルギーの原材料として、リンゴ、桃等を剪定した後の枝、家を解体したときに出る廃材、森林を間伐したときに森林に放置されている間伐材、川岸に生えているカヤ等がありますが、ほとんどが処分に困っている状態であります。新エネルギービジョンの策定に当たっては、このような処分に困っている原材料も視野に入れるのか、あわせてお尋ねします。  二つ目として、新エネルギーの今後の対応について。  新エネルギービジョンが策定された場合、平成23年度から事業が開始するのか、また、構想は第6次鹿角市総合計画に反映するのか、あわせてお聞きします。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) お答えいたします。  環境基本策定事業についてでありますが、今年度、国の委託事業である「『緑の分権改革』推進事業」を活用し、地域にある再生可能なクリーンエネルギーの賦存量と利用可能量の調査を行うこととしており、その結果をもとに共動推進課が中心となり関係部局とともに新エネルギービジョンを策定することとしております。  剪定した木の枝、廃材、間伐材等についても、委託事業の中で調査を実施いたしますが、資源利用の仕組みをつくるためにはエネルギー資源として安定した供給量が見込め、収集や運搬も含めて利用可能な状態にあることが必要であると考えております。  ビジョン策定後の事業化についてでありますが、策定段階において比較的容易に導入が見込まれるクリーンエネルギーについては、具体的な取り組み内容や行政と民間の役割分担、スケジュール等をプログラムとして設定し、着手可能なものについては第6次総合計画に位置づけながら、順次導入に向けた取り組みを実施してまいりたいと考えております。 ○議長(黒澤一夫君) 浅石昌敏君。 ○11番(浅石昌敏君) 新エネルギービジョンの策定は、新聞によりますと市民関係団体の代表者、あとコンサルタントに依頼という形で載っておりましたが、私も新エネルギーについてはあちこち調べて歩いたんですけれども、「新エネ100選」、日本のいい例、事例ですね、あと特別委員会で視察に行ったときに七戸町の新エネルギービジョン、こういったものをまず目にしております。こういった本をつくるための事業になるんですか。 ○議長(黒澤一夫君) 市民部長。 ○市民部長(佐々木忠臣君) ビジョンとしましては、地域の特性に合った新エネルギーの導入に向けた目標とか方向性を定めるということで、そういう冊子的な形でまとまると思っております。  それで、新エネルギーにつきましては、技術的にはできるというふうになっておるわけですが、経済的にはまだ習熟しないというエネルギーでありますので、その方向づけをしながら、どれに目をつけて実施できるかということを実証しながら育てていくという形で具体的には進むというふうに思っております。 ○議長(黒澤一夫君) 浅石昌敏君。 ○11番(浅石昌敏君) 私も何度か一般質問で新エネルギーに関してはご質問させていただきましたけれども、どうも鹿角市の考えは、どなたかの団体がやっていただければそれに補助していくと今までそういうお答えでしたが、なぜかしら立ち上がって、新エネルギービジョンというか、新エネルギーに対して向かっていなかったというのが実情でありまして、私としてはこのおくれた分、逆に鹿角市はいろいろな事例を見たからチャンスじゃないかと思うんですよ。例えば、BDFに関しても、軽油が一時高かったときに、BDFであれば採算ベースに合うということでしたが、世界事情によって油の値段がころころ変わります。それで、採算してお金の面で合わないということであれば、新エネルギーというのはやっても意味がないと思われますが、世界でわいている石油はあと40年で枯渇すると。国のレベルで考えなければいけない問題なのかもしれないですけれども、私はやはり雇用に結びつけるのがこの新エネルギーではないかと。例えば、山に間伐材がありますけれども、これを下げてくるだけでお金がやはりかかります。ということは、山にとってもよくないと。例えば、林業を育てるという意味でも、この間伐材をうまく使った新エネルギー、これをぜひ一つでも鹿角市でもやってみてほしいと思いますけれども、どうでしょうか。 ○議長(黒澤一夫君) 市民部長。 ○市民部長(佐々木忠臣君) 確かに今言われますように、間伐材の利用とか、この地域は農業が盛んですから、稲わらとか、ぬかとか、いろいろエネルギーとして利用できるものがたくさんございます。そういうものをビジョンの中で検討しながら、地域としてそういう原材料がいっぱいあるものについて、どういうふうな形で取り組んでいけるのか検討してつくり上げていきたいと思っております。 ○議長(黒澤一夫君) 浅石昌敏君。 ○11番(浅石昌敏君) 2番目。新エネルギー関連会社への対応について。  一つ目。企業連携の促進について。  今年度、新たに太陽光発電使用周辺機器製造会社が鹿角市で操業いたします。生産品目には主に携帯電話等に使用する10ワットのマイクロソーラー、街灯等に使用する12ワットから80ワットの中型ソーラー、家の屋根に設置する100ワット以上の大型ソーラーとのことです。また、その他にパワーコンディショナー、充放電ボックス、システムコントロールボックス等も生産予定です。その他の製品を見ますと、鹿角市のいろいろな企業ができる仕事がたくさんあります。地場企業の育成も含め、行政指導による企業連携が不可欠と感じます。これについてご意見を求めます。  また、多くの企業は、鹿角市のトップセールスを望んでおります。今後、市長には行政と企業との連携でトップセールスを実施していただきたいと感じますが、市長の考えをお尋ねします。  二つ目として、新エネルギーの今後の対応について。  農産物は「地産地消」という言葉があります。鹿角でつくった製品を鹿角で積極的に使用するという考えから、先ほど紹介した街灯用の中型ソーラーを市内にたくさん設置したり、家の屋根に設置する大型ソーラーについては補助金を設けるような施策を今後考えられないか、お聞きします。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 新エネルギー関連会社への対応についてでありますけれども、時代の最先端技術を担う太陽光発電システムに取り組む企業である「株式会社十和田ソーラー」が本市に設立されたことは、時宜を得たものでありまして、同社を中心とした企業間連携による産業の拡大、雇用の拡大、この可能性に大いに期待をしているところでございます。  特に工業分野では、市内のそれぞれの企業が高い技術を有しており、ソーラーシステムとの関連づけが可能な製品を製造している企業もありますので、ソーラーシステム関連製品の製造の拡大と、さらには新たな製品開発の可能性が十分にあるものと考えております。  鹿角工業振興会の会員企業を核として平成20年度に立ち上がった「ものづくりネットワークかづの」に株式会社十和田ソーラーもメンバーとして参加しており、勉強会を通じて技術共有と連携の可能性が検討されている状況であります。  今後、同社の操業が開始しますと、企業間連携の動きがいよいよ活発になると予想されますので、市といたしましても、この機会を逃さず、各企業との連携を図り、地場産業の育成を見据えた施策を強化してまいりたいと考えております。  私も常に市の立地環境についてPRをしておりますが、今後はこうした新エネルギー関連企業が立地・操業していることを一つの強みとして、さらに精力的にトップセールスを継続してまいる所存でございます。  また、市内で製造される太陽光発電機器の地域での利用につきましては、新エネルギーの開発や利用促進は、地球温暖化対策としても重要な課題であると認識しており、太陽光発電機器に関連する企業が市内に操業したことをチャンスととらえ、太陽光パネルの導入促進対策についても検討をしてまいります。 ○議長(黒澤一夫君) 浅石昌敏君。 ○11番(浅石昌敏君) 工業振興会のお話がありましたけれども、私もその人たちからお話を聞くことが結構多いんですけれども、やはり岩手県の北上市等のことを見ますと、市長は市役所にいなくていいと、東京に行って仕事を持ってこいと、そういう考えの方が結構多かったです。市内でできる仕事がどういったものがあって、私たち1社だとこれしかできないんだけれども、5社集まるとこういった大きな仕事ができる。これを大企業に行って、市長みずからトップセールスをしていただきたいとそういう考えを持っておりました。これに関して市長の考えをもう一度お聞きしたいと思います。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 先ほど申し上げましたが、その都度トップセールスはしてございます。  ただ、今のこの経済状況の中では、大変厳しい状況下にはあると。ですから、北上市のお話が出ましたが、北上市の市長さんとも市長会等でお話をさせていただいていますが、今はじっと我慢の子だと。農業分野あるいはまた違う分野も緊急開発に取り組みをしているという話をしておりますので、セールスはセールスあるいは地場企業の強化、これも含めてですね、連立で頑張っていきたいと思っております。 ○議長(黒澤一夫君) 浅石昌敏君。 ○11番(浅石昌敏君) 3番目に、大日堂舞楽の取り組みについて。  昨年9月、鹿角市の大日堂舞楽が国連教育科学文化機関―ユネスコの無形文化遺産へ登録されました。このニュースは新聞、テレビ、ラジオの報道機関に大きく取り上げられ、テレビのニュースでは「秋田県の財産」と絶賛する声もありました。登録後、鹿角市は、昨年12月5日記念事業を実施しております。また、秋田県は「ブンカDEゲンキ事業」を3月6日に県の武道館で実施いたしました。たまたまこのとき、昨年12月5日に講演していただいた盛岡大学の橋本教授が、アメリカ人の友人と見学に来ておりました。公演後、教授とお話しいたしましたら、友人のアメリカ人はアメリカ国の文化的権威者であり、大変感動していたとのことでした。登録後、いろいろなイベントを介して多くの方に鹿角市の大日堂舞楽を知っていただいたとともに、今後はさらに国際的にも知名度が高まり、観光面などへの好影響が期待されます。  このことから、幾つかご質問します。  一つ目。トイレの改修工事について。  平成20年9月にも同じ質問をいたしましたが、神社内のトイレ改修への行政の支援はできないとの回答をいただきました。しかし、このトイレは旧八幡平村の役場で建立したものであり、鹿角市として合併したために老朽化したトイレの改修工事ができないのかをお尋ねします。なお、多くの方より役場で行ったことは役場で責任を持ってやっていただきたいという意見を伺っております。また、このトイレ老朽化問題は、関係団体としては正月2日の養老例祭で見学者にご迷惑をかけて申しわけないとの思いがあり、トイレの改修工事は団体としては早急の課題であります。このことから、団体として改修工事を実施した場合、支援していただけるのか、お尋ねします。  二つ目。伝承館的建物と周辺整備について。  現状、四集落の大日堂保存会は、祭器具の保管に大変苦慮しており、特に火災と湿気対応が大変であります。保管庫と過去に使用した祭器具等が見学できる伝承館的建物が必要でありますが、第6次鹿角市総合計画に記載される予定があるのか、お尋ねします。また、あわせて駐車場が狭く、多くの車をとめることができない状況ですが、周辺整備の計画があるのかをお聞きします。  三つ目として、観光資源としての活用について。  お隣の岩手県花巻市は、同じくユネスコに登録されました早池峰神楽を花巻市の観光PRにかなり盛んに活用しております。観光客の呼び込みのため年に何度も公演したり、花巻市のホームページ等を活用して内外に発信しています。本市の大日堂舞楽は舞楽の特徴上、いつでもどこでも舞うことはできませんが、花巻市同様、市のホームページを活用してPRしたり、特産品、名刺等に大日堂舞楽の写真をプリントして市外へ発信することは可能だと思われますが、今後観光資源としての活用の計画はあるのか、お尋ねいたします。 ○議長(黒澤一夫君) 教育長。 ○教育長(吉成博雄君) 大日堂舞楽に関する取り組みについてでありますが、まずもって去る6月10日に文化庁において、玉井日出夫文化庁長官から大日堂舞楽保存会に対し「代表一覧表記載認定書」が伝達されましたことに改めてお祝いを申し上げたいと思います。  さて、大日霊貴神社境内にありますトイレにつきましては、昭和40年代初めに、当時八幡平村で設置したとのお話も伺っておりますが、文書も保存されておらず、どのような経緯で設置されたものか不明となっております。  トイレの改修に対する支援につきましては、浅石議員の以前の一般質問にお答えいたしましたとおり、憲法で「宗教上の組織もしくは団体」に対する公金の支出が禁止されていることから、神社もしくは関係団体であっても、神社境内にあるトイレに対して、市として金銭的な支援ができないことになっておりますので、ご理解をいただきたいと思います。  伝承館的建物と周辺駐車場の整備につきましては、保存団体や自治会の意向を踏まえながら、第6次総合計画策定にあわせて検討してまいりたいと思います。  観光資源としての活用につきましては、世界無形文化遺産として代表一覧表に記載されたことから、今以上に観光資源としての魅力が高まったものと考えており、本年度は英語版パンフレットの作成と鹿角観光ふるさと館への舞楽紹介コーナーの整備を実施し、国内外の民俗芸能に対する関心が高い方をターゲットとした情報発信を行うこととしております。また、これらの宣伝媒体を活用しながら、湯瀬温泉や湯瀬渓谷と大日堂を組み合わせたツアーを提案するなど、観光誘客への活用が計画されております。 ○議長(黒澤一夫君) 浅石昌敏君。 ○11番(浅石昌敏君) 大変毎回トイレ、トイレと言って申しわけないんですけれども、非常にまず困っているということは認識していただければありがたいと思います。  ユネスコに登録されたこの保存団体を、そうすると今後どのように、鹿角市として保存、伝承、後継者育成をしていかれるのか、お尋ねします。 ○議長(黒澤一夫君) 教育部長。 ○教育部長(青山武夫君) この大日堂舞楽の保存につきましては、保存会の方で鋭意やられているわけなんですけれども、市といたしましては、ただいま教育長がお話し申し上げましたとおり、今後とも保存会に対しては適宜助成等を行ってまいりたいと。トイレの件等につきましても補助金を含めた臨時用のトイレ等についても助成いたしておりますし、今後、駐車場あるいは伝承館的な建物についても第6次総合計画の方で検討してまいりたいとそういうふうに考えております。 ○議長(黒澤一夫君) 浅石昌敏君。 ○11番(浅石昌敏君) 教育委員会の方から聞けば、観光問題に関してはちょっと答えが難しいのかなと思いますので、逆に市長の方にお聞きしたいんですけれども、やはりのぼり旗でもいいし何でもいいんですけれども、もうちょっとここがユネスコに登録された鹿角市だよということをもうちょっとPRできないものかと私は常々そう思っているんですけれども、その辺はどのようなお考えを持っていますか。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 6月10日に保存会に対して一覧表記載認定書を、私もきのう見ましたが、私も名刺の中に「大日堂舞楽ユネスコ世界無形文化遺産」というのを刷ってですね、それをあちらこちらでPRをしているというふうにしております。  今、教育長が申し上げましたとおり、これは観光という面ではいろいろな制約があろうかと思いますけれども、今、浅石議員がおっしゃったように、看板等それの設置については場所等も含めて担当の方に指示はしておりますので、できるだけ早い時期にですね、そういう観光案内板等は設置したいと考えております。  いずれにしましても、市にとっては大変貴重な財産でありますので、全国に、また世界各国にですね、訪れる人がおりますので、PRをしていきたいと思っています。 ○議長(黒澤一夫君) 浅石昌敏君。 ○11番(浅石昌敏君) ブランドアップをねらっている鹿角市としましては、一つの恐らく大きな 文化的なブランドではないかと私は思いますので、ぜひそういうことを大きく取り上げてやっていただきたいと思います。  4番目に小中学校の教育について。  一つ目。学校におけるスポーツ振興策について。  1点目は、秋田県の子供たちは体力面においても全国トップクラスということでありますが、その一方では、体力・運動能力調査の結果など子供たちの体力水準が全体として低下しているとも言われています。積極的に運動する子供たちとそうでない子供たちに分散が拡大しているとの指摘もありますが、鹿角市の小中学生の現状はどのようになっているのか。また、問題点はないのか、お聞きします。  二つ目。子供たちの数が年々減少していますが、このことは特に中学校においては部活動に大きな影響を及ぼすことが考えられます。「駅伝のまち鹿角・スキーのまち鹿角」を標榜している中、各学校の駅伝部員並びにスキー部員の数はどのぐらいなのか、お聞きします。  また、子供たちが競技スポーツを継続していく上でネックになっていることの一つに、親の経済的負担が大きいことが考えられます。小学校までは何とかやらすことができるが、中学校からはお金がかかり過ぎて大変だという話も聞きます。本市の子供たちの体力、運動能力の結果がよいということは、スポーツ選手として活躍が期待できる子供たちが多いということにもなります。この貴重な人的環境を今後どのように育て、「駅伝のまち鹿角・スキーのまち鹿角」を推進していこうとしているのか、お尋ねします。  二つ目として、小学生での外国語教育について。  小学校で外国語教育が導入されているようですが、そのための体制や研修等の環境整備の進行状況は問題がないか、お聞きします。  児童たちの興味、関心はすこぶる高く、国際理解の上でも有意義と考えられますが、指導上の困難点もあると思いますが、これについてお聞きします。  中学校に入学する時点で英語嫌いの格差が生じることが心配されますが、現在鹿角市の小学校ではどのような指導を行っているのか、お尋ねします。  三つ目として、モンスターペアレントについて。  昨今、学校等に手に余る要求を突きつけてくる保護者が増加しているようですが、実際に本市内における状況はどのようなのか、お聞きします。  県外の都市部では、専門に対応する方を学校に常駐させているということを聞きますが、本市の場合、そういった過度の要求があった場合、どう現場並びに行政では対応していくのか、お尋ねします。  四つ目として、「ふるさと生き生きネットワーク事業」と職場体験について。  「ふるさと生き生きネットワーク事業」では、地域ごとにその地域にある伝統芸能を継承する学習をしているとお聞きしますが、学校での取り組み状況並びにその学習が地域愛をはぐくみ、将来鹿角に住み続けたい子供たちを育成しているのか、お尋ねします。
     また、職場体験でありますが、一般に職場体験している場所は各種工場、各種販売店、ガソリンスタンド等に多く感じますが、なぜ本市の主力産業である農業体験が少ないのか疑問に感じます。昨年、鹿角地域振興局は、学校と農家との話し合いで農業体験の問題点を整理し、中学生の農業体験を実施いたしました。鹿角市の農業の現状は、高齢化、担い手不足の大きな問題点を抱えています。農林課経営支援班もこの問題に取り組んでいますが、なかなか解決できません。今後、教育行政、学校、農家との話し合い、農作業のメニューづくり、受け入れ農家の発掘、労働だけではなく知識も吸収できるような体験を考え、将来の担い手づくりを中学生から行う必要を感じますが、職場体験での農業体験の具体的な取り組みについての考えをお聞きします。 ○議長(黒澤一夫君) 教育長。 ○教育長(吉成博雄君) 初めに、学校におけるスポーツ振興策についてでありますが、小中学生の運動の状況につきましては、小学校5年生、中学校2年生を対象とした平成21年度の調査結果によりますと、平日の運動日数が4~5日の児童の割合が、本市は84%であり、全国の34%に比べて大きく上回っております。また、中学生においても本市は83%で、全国の67%を上回っておりますことから、現在のところ市内では特別な問題は生じていないものと考えております。  各学校における駅伝部員数につきましては、総計で80名ほどとなっておりますが、内訳としましては、陸上部員を中心に他の運動部からも選抜して組まれている状況となっております。また、スキー部員数につきましては、昨年度においてはアルペン、クロスカントリースキー、ジャンプの合計が、男子35名、女子18名の計53名となっております。  競技人口の増加と確保のための具体的方策でありますが、陸上ジュニアクリニック事業や「はばたけアスリート鹿角コーチング事業」における小中学校のスキー授業指導者派遣事業のほか、ことしからスキークーポン券の発行事業とともに、高校生以下のスポーツ施設の利用料を無料化するなどの支援を行っております。  また、保護者の経済的負担の軽減を図るため、児童生徒の大会派遣費を継続して助成しているほか、「ウインタースポーツ用品バザー」の支援も行っているところであります。  次に、小学校での外国語教育についてでありますが、新学習指導要領の全面実施により、5・6年生において年間35時間程度の外国語活動が来年度から新たに導入されることになりましたが、市内各校では移行期間である平成20年度から既に外国語活動を実施しており、昨年度からは教育委員会のALTを2名に増員し、小学校への派遣を始めております。この2名のALTは、日本語も堪能で、小学校の教員からも大変喜ばれております。  このように外国語活動は、これまで順調に準備が進んできており、子供たちも楽しく授業に参加しております。  なお、県では「小学校外国語活動教員集中5カ年研修」を一昨年から実施し、各小学校で外国語活動を中心となって推進する教員の育成に努めております。  次に、モンスターペアレントについてでありますが、本市では他県で報告されているような理不尽な要求を突きつけてくるなどといった事例は報告されておりません。  保護者から教育委員会が直接苦情の電話を受けることはありますが、その多くは共通理解が不十分であったり、認識の相違によるものであるため、学校側と連絡を取り合いながら真摯に対応することで解決を図っております。したがいまして、苦情等に専門に対応する組織などは現段階では必要はないと考えております。  次に、「ふるさと生き生きネットワーク事業」と職場体験についてでありますが、「ふるさと生き生きネットワーク事業」で、伝統芸能に取り組んでいる事例としては、花輪小学校での花輪ばやし体験活動や十和田小学校での毛馬内の盆踊り、錦木鬼太鼓のほか、山根分校での芦名沢大太鼓などがあります。  平成21年度全国学力・学習状況調査における「地域の歴史や自然に関心があるか」との質問に対する回答で、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」の割合が、小学校では63.1%となり、県平均より6%、全国平均より16%上回っており、これらの取り組みにより一定の成果が上がっていると分析しております。  農業に関する職場体験につきましては、新年度も農家での職場体験学習を計画しておりますが、生徒がみずからの興味・関心によって体験場所を選択するため、家族が農業を営んでいる生徒が多い学校では希望者がおらず、実施に至らない場合もあります。  各小中学校では、さまざまな教育課程を通じても農業に関する体験学習を実施しておりますので、今後におきましても小学校においては農業への興味・関心を高めるための体験学習を、中学校においては鹿角の農業の現状と諸問題について生徒が考えたり、農家と話し合ったりする機会の設定を提案していきたいと考えております。 ○議長(黒澤一夫君) 浅石昌敏君。 ○11番(浅石昌敏君) 以上で質問を終わります。ありがとうございました。     (11番 浅石昌敏君 降壇) ○議長(黒澤一夫君) 以上で、浅石昌敏君の質問を終わります。  ここで11時10分まで休憩をとります。     午前11時00分 休憩 ──────────────────────〇 ─────────────────────     午前11時10分 再開 ○議長(黒澤一夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  順位2番、吉村アイ君の発言を認めます。吉村アイ君。     (8番 吉村アイ君 登壇) ○8番(吉村アイ君) 8番、吉村です。  平成22年第4回鹿角市議会定例会におきまして、市民を代表して、また会派創風会を代表しまして一般質問をさせていただきます。  昨日は、サッカーの試合がありまして、きょうおいでの皆様も最後まで見ていた方もいると思うので、私の頭も多少ぼーっとしていますので、ちょっと脱線するときもあると思いますので何とか……、日本が勝ったということで少しご容赦いただきたいと思います。  それでは、一般質問に先立ちまして、私事でございますが、私、市議会議員2期目になりまして、今回2期目の2年目となります。この5年間でおかげさまをもちまして10回の一般質問をさせていただきました。毎回60分ということで一般質問をさせていただいておりました。今回初めて2年生議員ということで90分。それから、今回は反問権もあるということで大変緊張しております。毎回この場に立ちますと最初ちょっと緊張しておりますけれども、先ほども言いましたけれども、一生懸命頑張りたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  それから、新人議員の方も2年目になります。新人議員の方々のある会の方々が、議会報告とか市民の人に対して大変活発に活動していることに対して、2期目の議員として大変刺激を受けております。ちょっとだけ先輩なので、大変刺激を受けております。議員一人一人が切磋琢磨し、市民の声を議会に反映し、当局と議論を重ね、議会と鹿角市が中身のある両輪となり、より良い鹿角市にすることが私たち議員の役割だと思っております。  それでは、前置きはこのぐらいにさせていただきまして、通告に従いまして質問させていただきます。関連しているところもありますので、ときどき重複する場合もあると思いますので、よろしくお願いいたします。  それでは、最初の質問でございます。  鹿角市の中心市街地活性化プランについてお尋ねいたします。  鹿角組合総合病院の跡地も8月から取り壊しが始まるということで新聞報道がありました。大分おくれるという話が事前にありましたけれども、来年の4月ごろまでは取り壊しが完了するというふうに新聞報道がありました。それで、鹿角市の(仮称)学習文化交流施設建設事業についてお尋ねいたします。私は、このことについても過去2回ぐらい質問させていただいております。  最初にお話させていただきますけれども、私がこのことを取り上げることによって、市民の方々からも「いや、あなたはあの施設を建てることについて反対なのか」ということを随分言われますけれども、決して反対するから質問しているのではございません。そこはご了承いただきたいと思います。  ただ、複合施設ということに関して、当初は文化会館、それから図書館……、まず図書館ですね。それで文化会館ということだったんですけれども、その後、市民センター。市民センターはやはり古くなってきているし、あそこに市民センターを移した方がいいかなと。市民センターというのは花輪地区の市民センターなんですけれども、いいなということは市民の方々も随分お話もありましたし、私もいいなとは思っていたんですけれども、その後、子育て支援センターもという話のときにですね、そのほか交流施設ということで、五つの施設があそこの中に入るということに対していろいろな方々から「ちょっと多過ぎるんではないか」というお話が随分私のところには届いております。  それで、この②の鹿角市の複合施設、これは鹿角市が複合施設としてとらえているかどうかはちょっとわからないんですけれども、花輪さくら保育園と福祉プラザ、子育て支援センターということで、前の湯瀬化学の跡に建てられた建物は、当初私もこのことに関しては当時の市民でつくっているグループで、みんなが使いやすい福祉プラザについてということで何度かフォーラムを開催した経緯がありますけれども、保育園とそれから福祉の関係、障害者の関係、老人に関して、そういうふうないろいろな方々が同じ敷地の中に施設を建てるということは、大変お互いに交流があっていいというふうに思ったので、大変いい施設だなと私は当初思ったんですけれども、実際施設が悪いとかではなくて、交流しているかどうか、お互いにいい刺激を受け合っているかどうかというのが、どうかなということを市民の数名の方からそういうふうなお話がありました。  それで、そういう複合施設的なものをつくって、また組合病院跡地に五つの機能を持つ複合施設をつくることに関して、前にそういうふうにして建てたときにどのぐらい効果があったか。意外となかったのではないかということを考えるとすれば、これは私の個人的な考えと言われればそれまでなんですけれども、その前に建てたものの施設を検証した上で今回の複合施設としての効果とか、そういうふうに考えて計画したかどうか。そこをまずお尋ねいたします。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 吉村アイ議員のご質問にお答えいたします。  質問事項がいっぱいありますけれども、この通告の順でお答えをしたいと思いますので。  まず、1点目の学習文化交流施設の複合施設としての相乗効果についてであります。これは、複合化により質の高い機能を相互利用できるようになりますので、利用者の利便性が高まり、また多様化する市民ニーズに対応する効果があると考えております。とりわけ子育て支援施設との複合化は、子育て世代が気軽に訪れることができるようになるものでありまして、子供から高齢者まで幅広い年代の多くの市民が一つの拠点に集うことにより、にぎわいが創出され、新たな交流から生涯学習活動や芸術文化活動への広がりを期待できると考えております。また、施設の建設や管理運営面においてもコストを低減できる効果があるものと考えております。  2点目の福祉プラザの関係ですが、これもお答えいたします。  福祉プラザは、高齢者支援、障害者支援、児童健全育成を一体的・総合的に実施することより、利用者相互の理解を深め、相互扶助の精神をはぐくむことを目的として、花輪さくら保育園と同一敷地内に複合施設として開設したものであります。  現在、核となる高齢者センター、障害者地域活動支援センター、児童センターの3施設では、福祉プラザまつりを合同開催しているほか、小さなお子さん向けのイベント「チャイルドランド」や随時開催している育児講座等を通じて相互の交流が図られております。  また、日常においても児童センターに来館したお母さんが、高齢者センターを利用している方々から折り紙を使った遊び方を教わったり、子供たちが高齢者センターを利用している高齢者の方々と一緒に遊ぶなどの世代間の交流が見られ、子育て支援や認知症予防などの面で施設の複合化による相乗効果が見られているものと認識をしております。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。 ○8番(吉村アイ君) 今、市長の答弁で、今の福祉プラザに関しても相乗効果を得ていると答えましたけれども、③の図書館と子育て支援センターに関しては、図書館の利用者の方、すべてではないんですけれども数人の方から、利用する方々の利用の仕方とかを考えると、図書館はまずどちらかというと静かな場所に設置したいと。それで、子育て支援センターは小さい子供さんたちが集まっていろいろ……、まあ、その設置場所をちょっと考えればいいと前はちょっとそういうふうなお話もあったと思うんですけれども、この図書館と子育て支援センターを一緒にというのはちょっと無理があるのではないかと思いますけれども、ここのところはどうでしょうか。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 図書館と子育て支援センターを別にすべきではないかというご質問だと思います。  私は、図書館と子育て支援センターは複合施設とすることが最適であると考えております。子育てと児童図書のつながりは深く、子供にとって読書は言葉を学んだり想像力を豊かにしたり、感性や知性をはぐくむ上で欠かせないものですので、図書館と子育て支援センターとの連携により幼少期の学習環境のさらなる充実が図られるものと考えております。  昨年度開催いたしました(仮称)学習文化交流施設基本計画検討委員会においても、学識経験者の委員からは、「妊婦を対象とする講座や読み聞かせなど、図書館は子育てを支援する機能を有することから親和性が高い」、また、「子育て中で出歩けない人をサポートする託児機能のある図書館は、全国でも余り例がなく、施設の売りになる」など、この複合化に対して高い評価をいただいております。  さらに、子育て中の委員の方からも、「子育て世代や未満児の居場所は少なく、子育て支援機能が入ることで今まで行けなかった若い人たちや子供たちが集えるようになる」とそういう意見をいただいており、図書館だけではなく市民センターとの複合化も市民ニーズに合致したものであると考えております。  なお、施設の具体的配置については、図書館は児童書スペースでは保護者が自由に読み聞かせができることが求められますが、調査学習など静かな場所が求められるスペースもありますので、それぞれの利用者が快適に利用できるように配慮してまいりたいと思っております。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。 ○8番(吉村アイ君) 今の5月の広報で、この学習文化交流施設建設事業についてのことが大分詳しく載りました。それで、市民の方々は「もうほとんど決まったのではないか」というふうな話でございました。「まだ決定ではない」と私はこう答えておりますけれども、そういう流れになっていくのはいいと思いますけれども、やはりこの複合施設……、確かに組合病院の跡地は大分広い敷地でございますが、駐車場のこととかいろいろなことを考えたときに、この五つの施設をあそこの中に全部入れるということに対しての市民のイメージといいますか、子育てが終わった方とか、余り図書館とかに行ったことのない方々の何人かにですね、「随分といっぱい入れて、何か寄せ集めみたいな感じの施設になるのではないか。もっとすっきりした形でやれないものか」という意見もありますけれども、そのことに関しては、今後いろいろこれから設計の段階でとかいろいろな意見を聞いてやっていくと思うんですけれども、今後この施設に関しての設計の段階で、どのくらいの回数を、市民を巻き込んだ意見を回収する会議を開く予定があるかどうか、そこを。私は市民の意見をもっと聞くべきだと思っております。  というのは、どうしても花輪地区に建つものですから、それ以外の地区の方から「まあ、花輪のことだべ」という感じの意見が多々聞こえるものですから、鹿角市全体の建物だというふうにやっていくために、今後もっといろいろ市民の意見を聞く会議を設けた方がいいと私は思うんですけれども、今後そのような会を開催する予定とかありますでしょうか。 ○議長(黒澤一夫君) 総務部次長。 ○総務部次長(安保一雄君) 事業の内容が決定したということで進めるのかというお話でございますけれども、市の方としましては、平成20年度でビジョンを策定いたしまして、機能といたしまして図書館、文化創造機能、支援活動機能、交流機能、こちらの方向で進めさせていただくということで平成20年度末に説明させていただいたと思っています。  これを踏まえまして、平成21年度はどういう施設を配置するかということで基本計画を策定したわけでございますが、これも平成21年度末であったと思いますが、図書館、文化ホール、それから市民センター、子育て支援施設、それと交流広場と、こういう施設の配置で進めるという基本計画を説明させていただきまして、ご意見はいただきましたが、基本的には賛同いただいたものと思っておりました。  それを踏まえまして、現在のところは用地取得あるいは基本設計の考え方の事務を進めております。議会を初め市民の皆様に説明した段階で、こちらといたしましては次の段階へ進めさせていただいているととっておりますので、四つの施設につきましてはこの施設にするということで説明させていただき、ご理解をいただいたと思っております。  ただ、この点につきまして、今後ともご意見を承らないということではなくて、そういうご意見はこれからも受けまして、さらに皆様に満足のいく設備や機能にしていきたいと考えております。  それから、市民に対する説明が足りないのではないかという点でございますが、ただいま説明いたしましたように、平成20年度にビジョンの策定、平成21年度に基本計画の策定ということで、これまでに市民の皆様からお集まりいだたきました懇談会、検討会を四つ設けております。それで、延べ59人の市民の方からご参加いただいております。  公募によりましてご参加いただいた方ももちろんございますが、各種団体等にお願いいたしまして、団体の代表者の方あるいは団体から選任いただいた方より会議に出席いただいております。市内のほとんどの主な団体の方からは、何らかの検討会、懇談会に参加いただいたと思っております。産業関係を初め福祉また子育て関係のグループ、PTA、社会福祉協議会、体協、消費者の会、観光物産、青年会議所、地元自治会の代表者の方、これらの方から入っていただいておりますけれども、基本的にはビジョンの段階では商業施設というご意見がございましたが、その会全体の意見といたしましては、現在まで進めさせていただきました機能を持つ施設の建設を早期に実現してほしいというご意見が大勢であったと受けとめております。  それで、その団体の代表者の方のご意見がその組織全体の意見とはもちろんとらえておりませんが、少なくともそういう団体の代表者の方がそういうご意見を述べていただき、市の考え方には賛同いただいたという受けとめ方をしております。  それから、今後の市民の皆様の意見の反映の仕方でございますけれども、これまでもご説明しておりますが、基本設計の段階でこれが完了する前に、コミュニティミーティングという形でご意見を伺いたいと。それで、基本設計の最終的な案にはいただいたご意見を反映させていきたいと考えております。  この回数が何度かということのご質問がございましたが、そのあたりにつきましては、これからできるだけ意見を反映することができるように検討して回数も決めてまいりたいと思っております。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。 ○8番(吉村アイ君) 今後ですね、できるだけ多くの市民の意見を吸い上げていただいて、一人でも多くの方が利用できるような学習交流文化施設にしていただきたいと思います。  最後に、やはり花輪だけというそういう感覚が持たれないような、みんなのセンターだという感覚が持てるような取り組みを続けていただきたいと思います。  最後にですね、もう一つだけこの活性化プランの中でですね、この学習交流施設を建てることによって、平成20年度は図書館、市民センター、子育て支援施設の来場者数が8万6,649人ということで、これを平成26年にはその倍の17万人を目標というふうに出していますけれども、この数字の根拠を最後にお知らせいただきたいと思います。 ○議長(黒澤一夫君) 総務部次長。 ○総務部次長(安保一雄君) 17万人の根拠ということでございますけれども、実は現在の組合病院の周辺を回遊する、あるいはあの辺に訪れてくださる皆様の人数を年間25万人と組合病院からいろいろ伺いまして、そのようにとらえております。  それで、新しい施設ができた場合の数字といたしましては、図書館の方では現在2万人の利用でございますけれども、他市町村で図書館を新築した場合、約3倍ほどの来館者になるということで6万人と数えております。  それから、子育て支援施設は現在1万人の利用でございますけれども、複合化するということで2万人を見込んでおります。  それから、花輪市民センターですけれども6万人と、現在と同じ数字を見込んでおります。  それから、文化ホールは、これは事業の開催によっていろいろ人数も出てくるわけですが、平均的な事業の開催ということで3万人と。  合わせて17万人という数字で計算しておりますが、ただ、組合病院が現在25万人と申しましても入院患者を1日1人と数えまして1年間入院している患者さんだと365人という計算をしておりますので、施設の外に出て回遊する人数となると25万人とは言えないというあたりもございます。それで、そちらを計算してみますと17万人というのは現在の病院周辺を回遊する人数にほぼ同じ数字になるととらえております。それで、文化ホール等の利活用をさらに管理運営の方を検討しながら活発にすることで、現在のにぎわい感を維持あるいは拡大できるのではないかなとそういうふうに思っております。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。 ○8番(吉村アイ君) ありがとうございました。  それでは、次の質問に入らせていただきます。  次に、まちなか観光の推進についてということで、主に旧鹿角郡公会堂―民族資料室なんですけれども、今回で3回目ぐらいの質問になりますけれども、こちらの方を質問させていただきます。  おととしの12月の一般質問のときに、公会堂のことに関しては図書館と一緒に考えるということで、図書館が大体組合病院跡地に設置するという話が出てきたので、では、公会堂のことはどうなんですかということで質問させていただいたときに、そのおととしの段階で、「今後どういうふうに活用できるか検討します」という回答をいただきました。それで、私は1年間検討しますということでいろいろ調査とか何とかするのではないかと大変期待していたんですけれども、まあ、このことは3月議会で大里議員も質問していて、ちょっとその答弁をいただいているんですけれども、改めて質問させていただきます。  このまちづくりビジョンで、平成22年度に利活用に向けて調査・検討を行いますとなっておりますけれども、私の考えでは平成21年度に本当はやる予定でなかったのか、そこをまずお尋ねいたします。 ○議長(黒澤一夫君) 教育長。 ○教育長(吉成博雄君) 旧公会堂の保存、利活用調査等についてでありますけれども、旧公会堂は大正5年に建築されて、当時の洋風建築を思わせる造りは、県内にも少なく、貴重なものであり、鹿角の歴史を物語る建造物として後世に伝えるため平成3年に市の有形文化財として指定しております。これまでも屋根のふきかえや外壁の塗りかえなど部分的な修復、修繕を行ってまいりましたが、老朽化が進み、大規模な修復が必要な状況となっておりますことから、文化財としての保存、活用を図るべく、建築物としての現状の調査を行い、それを踏まえて今後の利活用の方向性について、第6次総合計画の策定にあわせて検討してまいりたいと考えております。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。 ○8番(吉村アイ君) 平成21年度にその調査・検討するのではなかったのですか。そこをちょっと。なぜおくれているか、ご答弁ください。 ○議長(黒澤一夫君) 教育長。 ○教育長(吉成博雄君) 吉村議員さんも先ほどお話ししましたように、図書館の複合施設への建築ということを踏まえて、その調査ということでありましたけれども、実際のところはまだ詳しい調査のところはできておらないところが現状でありますので、今言ったように第6次の総合計画の策定に合わせて保存、活用ということを前提にしてきちっと調査していきたいということであります。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。 ○8番(吉村アイ君) 今あそこの場所で、除雪の関係でちょっと壊してしまって、一部修繕されたわけですね。あそこの修繕した部分がきれいになって、あそこを通るたびに、「いや、これ、前の方だけでも全部修繕してくれれば全然違うよな」と私は思いながらいつもあそこを通っているんですけれども、除雪車の工事の失敗でああいうふうに、失敗というか……、それでなったんですけれども、何か一部きれいで一部汚い状態ですけれども、平成22年度に調査してその後をどうするかというところまでは考えていないということですか。  調査した関係で、もう土台とか何とかは大分、私も4年ぐらい前ですね、建築関係の方と一緒に見て、大分土台がだめだなというのと、裏の部分とか、だめな部分も随分、まあ、湿気が上がっているし、中の方もほとんど物置状態だしなと思うんですけれども、私はこういうふうに思います。今確かに大変お金がかかると思います。10年ぐらい前で6,000万円ぐらいかかるのではないかというお話だったので、それから何年もたっていますのでもっとかかると思うんですけれども、かかるとかそういうのでなくて、その金額ではなくて、鹿角市があそこを修復、修繕して活用していく気持ちがあるかないか。もちろん鹿角市だけではだめだと私も思います。市民も修復してあそこを、鹿角をふるさとに思っている人たちの心のよりどころにするかどうか、そういうふうな気持ちがあるかどうか、そこをちょっとお尋ねいたします。 ○議長(黒澤一夫君) 教育長。 ○教育長(吉成博雄君) 今、私が答弁でお話ししたのにキーポイントがありますけれども、文化財としての保存、活用を図るべく建築物としての現状の調査を行って、策定に合わせて検討していくということであります。吉村議員さんも何度もあれですが、私も何度も行って、後ろに行ったり、中も行ったり、いろいろ資料等も調べております。これは、先ほどこの後の利活用といったときに、やはり建物そのものの文化的価値をきちっと踏まえて、そして、その後の利活用もありますので、おくれてはあれですが、先ほど言いましたように、やはり文化財としての保存をきちっと念頭に入れて進めていきたいということでございます。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。 ○8番(吉村アイ君) ありがとうございました。よろしくお願いしたいと思います。  それとあわせて桜山公園なんですけれども、大分木も茂ってきていますし、桜山公園は最近見てみますと、何かちょっと整備されていないなというところが大変見えてきました。あそこはやはり旧公会堂と桜山公園、それからあそこの通り、新町の通りですけれども、武家屋敷通りということで大変景観的にまちなか観光の拠点になり得るところだと私は思います。それで、桜山公園とあそこの通りを整備して、まちなか観光の拠点にできないかということなんですけれども、桜山公園に関してはどうでしょうか。 ○議長(黒澤一夫君) 副市長。
    ○副市長(阿部一弘君) 桜山公園につきましては、丘陵地としての地形を利用した遊具あるいはテニスコートなど、一連の整備が終了したものと認識をしております。  まちなか観光の素材としての活用についてでありますけれども、桜山公園はその名のとおり、桜の季節には一面に桜の花で覆われ、多くの市民が訪れるなど、地域を代表する憩いのスポットとなっており、また、図書館から桜山公園に向かう通りは、いにしえの城下を思わせる趣のある通りとなっておりますので、現在JR東日本が主催する「駅からハイキング」にこの桜山公園を含めたコースを提案するなど、その利活用を進めているところであります。  まちなか観光は、古くからそこにあるもの、あるいは地域の中で当たり前になっているものを再発見し、新たな観光素材として活用し、ありのままの、作り物ではない本物を旅行者に提供することで感動を与えるものと承知しておりますので、ご提案のルートのほか、まちなかに眠っている史跡や名所など多くの素材を掘り起こし、新たな観光資源としての活用を図ってまいりたいと考えております。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。 ○8番(吉村アイ君) ありがとうございます。ぜひ力を入れていただきたいと思います。  その関連で、まちなかの見どころや文化財の案内板を作成するという計画を立てておられますけれども、どのぐらい案内板を作成するか、また、観光案内人の育成計画については現在どのような状況になっているか、お知らせください。 ○議長(黒澤一夫君) 副市長。 ○副市長(阿部一弘君) 案内板についてでございますけれども、駅前などに観光案内看板を設置しているほか、新たに携帯電話で読み取れるQRコードを表示した看板を設置し、場所の説明や交通手段、グルメ情報、宿泊情報がその場で表示される「携帯情報端末観光情報システム」の構築を進めているところであります。  また、文化財については、平成11年度から昨年度までに、22カ所に指定文化財の標柱を設置しており、今年度は新田町のシダレカツラ、下川原のトゲウオ生息地の2カ所に設置する予定であります。標柱のほか、今後は図や写真を入れた案内説明板の設置についても検討してまいりたいと思っております。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。(「答弁漏れがあります」の声あり)副市長。 ○副市長(阿部一弘君) 案内人の育成についてでございますけれども、現在、「まちの案内人協議会」に41名の方が参加し、登山や滝めぐり、郷土料理研修、まちなか散策などの各事業を展開しているとともに、鹿角花輪駅前の観光案内所で、市内を訪れる旅行者への観光案内、情報提供を行うなど、案内人としてご活躍をいただいているところであります。  今後の育成計画につきましては、昨年度から「まちの案内人ビジネスモデル構築事業」に取り組んでおり、まちの案内人協議会の自立に向けた事業の企画立案、案内人のスキルアップなど、本市の観光ガイドビジネスの確立を目指しておりまして、連携・協力した取り組みを進めてまいりたいと考えております。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。 ○8番(吉村アイ君) 看板なんですけれども、あんとらあの前に、駐輪場があるところの看板がありますよね。大分古くなっていますけれども。それと花輪駅前の看板、公衆トイレのところの前の。これは鹿角市で立てたものではないでしょうか、大分古くなっていると思うんですけれども。 ○議長(黒澤一夫君) 産業部長。 ○産業部長(畠山義孝君) 今、お尋ねになりました2カ所の看板については、市が設置したものであります。ご指摘されましたとおり、既にもう営業を廃止している施設でありますとか、それから、観光施設の名称が変わったり、そういった情報が古くなっているものもございますので、これは私どもが喫緊の取り組む課題として計画に組み入れております。リニューアルを予定しております。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。 ○8番(吉村アイ君) 毎年毎年、あれを見るたびに大分古くなっているなと気にしていましたので、早目に新しいのにしていただきたいと思います。  八幡平駅前の看板もですね、つい2年ぐらい前に新しくなって、大分見やすくなりました。私は、このまちなか観光を進めるときに、やはり看板というか、すごく大切だと思います。まちなか観光に関しては、今、青年会議所が取り組んでくれまして、大変ありがたい、若い方々が取り組んでくれるということで、市の方も一緒にやっているのを、この間フォーラムに参加させてもらいまして、大変いいことだなと期待しております。  それで、そのときに思ったんですけれども、その看板がない。例えば国道282号のマックスバリュの十字路のところにですね、まあ、県の看板なんですけれども、「花輪市街地」とついていますよね、「花輪市街地」という矢印があります。ところが、あれを私も見て思うんですけれども、花輪の商店街、まちなかに入るときに、あの「市街地」というだけではだれも車が入ってこない。ここの、鹿角市の中の商店街なり、そのまちなかの観光になっているようないろいろなものがあるところはどこかなと……、ああ、ここに町の商店街があるんだなということ自体がわかるような看板が少ないと私は思うんですけれども、このことは市の方ではどういうふうに考えていますでしょうか。 ○議長(黒澤一夫君) 産業部長。 ○産業部長(畠山義孝君) ただいま議員がご指摘された件につきましては、まさしく今年度我々が取り組もうとしている「鹿角ブランドアップ戦略」に直接的にかかわる問題だと思っております。  最終的には、鹿角市の都市イメージ、これをブランドそのものとしてとらえて、鹿角が現在まで保有している数々の地域資源、素材、我々はDNAと呼んでおりますが、鹿角固有のこういったすぐれたものを後世に伝え、保存していくと。それで、観光客の方、市民の方々に知っていただく機会をもっともっと拡大していくと。こういう戦略のもとに10年間のスパンでの構想を練り上げることとしております。  したがいまして、今年度でその中で洗い出しをした素材、それから観光の名所を含めたポイント等について、こちらの方に行けばそこに行き着くことができる、いわゆる観光案内、そして観光案内板、これが必然的に計画的に我々の方で整備していくことになろうかと思っております。  したがいまして、案内板が充足していないというご意見もごもっともなんですが、まずは観光客、市民の方々がどういった形で関心を持ってそこの場所に行っていただけるか、もしくはさまざまな商品をお買い求めできるのか、それをきちんと棚卸しや洗い出しをした結果、そこに導くための方策の一つとして案内板の必要性を考えておりますので、これについては次年度以降に、また先ほど申し上げました駅周辺の観光案内板等古いものについては、速やかに対応していく、こういう考えでおります。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。 ○8番(吉村アイ君) 看板のことはぜひよろしくお願いいたします。  何年も前の話なんですけれども、鹿角市の県道は、ほかから来た方の意見、話なんですけれども、よく聞くのが、鹿角市は国道が裏通りを走っているという感覚というか、まあ、お寺さんとかお墓とか、あそこはちょうど地域振興局から真っすぐ来るところがですね、そこを通る方が「では、鹿角市の本町通りっていえば、どこなんだ」というふうな感じのことをよく言われました。それで、あと、いろいろな観光客の方がいろいろな施設に見学に来るときに、そこの場所に入るその道路がわからないと。「八幡平インターから降りてどういうふうにして来たらいいか」とか、「町の中に入るには」「飲食店に入るには」というのがよく聞かれますので、今、部長の答弁で、これからいろいろ充実していくというご答弁をいただきましたので、よろしくお願いしたいと思います。  それで、もう一つ。このまちなか観光を考えるときに、どうしても花輪だけと、花輪地区というふうに考えがちなんですけれども、例えば八幡平温泉郷から来た方がですね、341号線を来る前に谷内の町の中を通るというふうな、そういうふうに谷内の町中もまちなか観光としてとらえるとそういう観点を持っていただきたいと私は思います。あの341号線を来たときに、こっちは昔の通りですよという看板が一つあると、谷内の町の中に入るという看板が一つあると、例えば国道を来た人が、「谷内の町中はこちら」とかなんとかあれば、小さい看板でもあれば、「では、たまには国道ではなくて、この町の中を車で走ってみようかな」と思う方があると思います。私もいろいろなところに行ったときに、例えば雫石のトラック市なんかもたまたまそこのところに行ったときに旗がばーっと立っていたので、そこの中に入っていって見てきたということもありますし、ただ国道をばっと通り過ぎるのではなくて、いろいろな場所、例えば「毛馬内の武家屋敷通りはここですよ」というふうな、「ここから入れます」というそういう小さい看板をいっぱい立ててもらいたいとお願をいして、このことについては終わらせていただきます。  次に、花輪市街地循環バスの運行についてお尋ねします。  この循環バスについて、この間の委員会のところで、目標の乗車数が8人ぐらいということだったんですけれども、それに達しなかったということだったんですけれども、この達しなかった要因といいますか、その現時点の要因と、それから前に100円バスでですね、商工会の方で主催なんですけれども、そのとき2カ月試行した、運行したその結果をどういうふうに生かせているかどうか、お尋ねいたします。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 私からお答えをいたします。  花輪市街地循環バスの乗車数についてでございますけれども、利用状況を見ますと平日の昼までの便は比較的乗客が多いわけですが、目標利用者数を上回る便もあります。ただ、平日午後と休日の利用者数が低調に推移しております。現状においてかづの厚生病院への通院を目的とした利用が大半であると推察しておりますが、運行開始から一月を経過したばかりでありますので、回数券や定期券の割引購入制度の利用促進、それからバスの日のPRを通じて、高齢者のバス利用啓発あるいは観光利用など、新たな利用者の掘り起こしに努めてまいりたいと思っております。  また、一昨年、商工会が主体となって運行した「はなわ循環ぐるぐる100バス」のその結果がどう生かされているかとのご質問についてでありますけれども、当時の試験運行は、既存の生活バス路線の運行形態を変えることなく、新たな循環路線の需要を調査したものである点、あるいはかづの厚生病院の移転前である点、今回とは環境に大きな違いがあると考えられます。運行経路や運賃について、試験運行で得られた結果を参考にしながらも、地域公共交通という大きな枠組みの中で、従来の生活バス路線の系統ダイヤなどを総合的に見直した上での運行としております。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。 ○8番(吉村アイ君) たった1カ月で、ちょっと少ないんではないかなというふうに、まあ、結論は出せないと思うんですけれども、私は大変期待しておりました。組合病院に行く方が随分乗るのではないかと期待しておりましたけれども、花輪周辺の方でも乗る場所とか停留所の関係とかいろいろな関係でちょっと不便を感じているとか、それから、花輪地区以外の方は余り利用できないとか、そういう意見が出ているものですから、今のこの循環バスに関して今後どういうふうに、例えばどういうふうな検証をして、どのぐらいで……、今のままずっとどのぐらい続けるのか、お尋ねします。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 私の方からお答えいたします。  これは循環バスですから乗車率が悪いんですが、生活バス路線も従前と同じく走っていますので、その率はまだ調査していないんですが、それを見ればですね、おのずとわかってくるのかなという感じはしています。  それからですね、これはぜひ私の方からお願いですけれども、市の方でもバス利用の日ということで20日を設けてやっています。ぜひ住民の皆さんもこのバスを利用していただいて、この実情を、じっくりと実態を把握していただければ大変ありがたいと思っていますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。  いずれにしましても、いろいろな形で利用者の掘り起こしと、これに努めていきたいと思っておりますので、ご理解をいただきたいと思います。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。 ○8番(吉村アイ君) たった1カ月で結果が出せないのはわかるんですけれども、しつこいようですけれども、私は鹿角市全体のことを考えたこのバス利用を今から考えて、これと合わせて今の循環バスの結果から将来を見据えた、高齢化社会を見据えた個人からの予約制のバス運行を、今の段階から考えていただけないかということで、今の循環バスと並行して計画を立ててもらいたいということで、今始まったばかりなんですけれども質問させていただきました。  これは、何年も前から考えていたことなんですけれども、今の循環バスが1回平均8人乗れば採算が取れると考えた場合に、逆に8人乗れる体制をとれば鹿角市をいっぱいぐるぐる回っても、八幡平から毛馬内、大湯まで回ってもやれるというシステムをつくれるのではないかなというふうに。全国いろいろな場所で、そういう予約制のバスの運行とかをやっております。私も今は車を運転していますけれども、将来はそのような予約制のバスを利用する時代が来るのではないか考えたときに、今からこの循環バスの経緯をたどりながら一緒に計画を立ててもらいたいと思うんですけれども、このことはどうでしょうか。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 循環バス、それから生活バス路線は別に置いて、今の予約制バスの件ですけれども、いわゆるデマンドバスと言っています。デマンドバスについては、路線バスが通っていない地域と、それから個人から予約があった場合にバスを運行するためということで、利便性の高さが特徴とされています。  一方で、そもそもの利用ニーズが少ないことから乗り合いが成立せずになかなか採算が取れず、実用化が難しいというのが現状でございます。バス運行の効率化のためにデマンドバスを導入したはずが、タクシーのように利用され、効率化に逆行して経費が増大しているという事例もありますので、現時点でのデマンドバス運行は大変困難ではないかと考えております。 ○議長(黒澤一夫君) 市民部長。 ○市民部長(佐々木忠臣君) 巡回バスの予算の関係ですが、今の平日8回、土日は6回走っているわけですが、年間で約1,000万円の経費がかかるという計算をしております。収入としては、8人乗った場合に約400万円の収入ということで、600万円が不足という形になりますが、県の助成制度を活用しまして、この事業を3年間、県の方からいただきながら効率化を図っていきたいと。それで、乗車もふやしていきたいということで取り組んでおります。  また、デマンドの関係につきましては、路線バスが走っていないところを走るという形になると思うんですが、そうなりますと対象者がまとまっているという形ではないので、なかなか採算ベース云々ということは難しいかなと考えております。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。 ○8番(吉村アイ君) はい、ありがとうございました。  それでは、次に鹿角市の先人教育についてお伺いします。  鹿角市の先人、偉人―内藤湖南、和井内貞行、瀬川清子、この3人の小中学校における学習時間が今はどのぐらいとっているのでしょうか、お尋ねします。 ○議長(黒澤一夫君) 教育長。 ○教育長(吉成博雄君) 市内小中学校での先人に関する学習時間についてでありますが、小学校の3・4年生の社会科、これをごらんになっていると思いますけれども、この社会科の副読本によりまして、「昔のくらしとまちづくり」の学習において、古くから伝わるものや人を通して、鹿角の先人について学んでおります。  また、中学校では、道徳の時間に、副読本に載っている和井内貞行と妻カツ子についての文章を読んで、献身的な人間愛について学んでおります。  さらに、各小中学校では先人顕彰館を訪れ、調べ学習を行っており、特に十和田小学校の6年生では、「ふるさと教育」の一環として総合的な学習の時間に「十和田の歴史・伝説・偉人」という単元を設定し、グループごとにテーマを決めて調べ学習を行っております。その際に、先人顕彰館を訪れて、展示物の観賞や映像による学習をしたり、図書館にある資料で学習をしたりしながら、年間26時間程度を充てております。  各小中学校の図書室で貸し出しているこの「鹿角の偉人」、和井内貞行、内藤湖南ですけれども、これは各小中学校でも40冊以上全部図書室に配置されておりますので、これを引き続き活用するとともに、現在、先人顕彰館で行われています「瀬川清子展」についても各校に紹介したいと考えております。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。 ○8番(吉村アイ君) 私は、内藤湖南に関しては、実は知りませんでした。大人になってからも大分……、つい最近ですね、内藤湖南について。そうしたら、私の知っている方で、花輪出身の方が、京大に入って初めて内藤湖南のことを知ったという話を聞きまして、小学校時代か中学校時代にもしかすれば教えてもらったかもしれない。そのときちょっとやはり衝撃を受けました。和井内貞行に関しては小学校のときに「われ幻の魚を見たり」という映画で出ていますので、大分その和井内貞行に関しては強い印象があるんですけれども、内藤湖南と瀬川清子に関しては余り記憶にない。これは、教えてくれたかもしれませんけれども、やはりもう少し子供たちに強い印象を与えるような教え方をしていただきたい。  というのはですね、実は、内藤湖南の学習会に何度か参加したときに、こういうふうなお話を聞きました。今、NHKでも「坂の上の雲」を歴史ドラマということでこの間放送しまして、これが3回ぐらいやるんですけれども、今、注目されている歴史ドラマです。この時代に、この主人公たちと同じような考え方を持っていたのが内藤湖南だという話を聞いてですね、私は衝撃を受けました。大人が衝撃を受けるのではなくて、子供の……、それで、前にある校長先生から内藤湖南のことをなぜ詳しく学校で教えないんですかという話を聞いたら、「余りにも難しいので子供たちに教えにくい」と、そういう話をちらっと聞きました。それは大人の考え方であって、子供というのは、私は意外と頭が柔らかいので、すっと入れるのではないかと。名前を覚えて、どういうことをした人かということを覚えているだけで、それが社会に出たときに、ふるさとを後にしたときに、私は内藤湖南、和井内貞行、瀬川清子のふるさとから来たんだという気持ちを持てるか持てないかですごい子供たちの自信になると思うので、そういう意味でもう少し力を入れていただきたいなと思うんですけれども、どうでしょうか。 ○議長(黒澤一夫君) 教育長。 ○教育長(吉成博雄君) いろいろ社会科の時間とか総合的な学習の時間とかで、いわゆる歴史学習とか先人の学習をするわけですけれども、一つのきっかけとなったというのが、学校週五日制が実施されたのが、ちょっとその一つのきっかけであります。それまでは土曜日がちゃんとありましたので、土曜日は我々もそうでしたけれども、「ノーカバンデー」と称して、あそこの工場の見学に行こうと計画を立てたりしましたが、今はもうすべて月曜日から金曜日のところの中での教育課程の活動でありますので、そこを遠ざかっているのは事実であります。  それで、質問の中にですね、映像というのがございました。実は、内藤湖南先生の映像というのは10分から45分の映像が6本あります。それから、和井内貞行翁のは3本ありまして、そのうち1本はアニメがあります。それが先人顕彰館に行って、これは2人とも常設展示の方で、残念ながら瀬川清子さんのはありませんけれども、先人顕彰館に遠くて行けないとか、そういう方のために、まずすべてビデオのDVD化等もですね、学校の要望等を確認しながら、ぜひ検討していきたいと思っております。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。 ○8番(吉村アイ君) ぜひお願いしたいと思います。  あわせて、小田島樹人と黒沢隆朝について、この鹿角が生んだ音楽家についてのふるさと学習を取り込んでいただきたいと思いますけれども、このことはどうでしょうか。 ○議長(黒澤一夫君) 教育長。 ○教育長(吉成博雄君) 鹿角が生んだ音楽家に関する学習についてでありますけれども、市内の小学校3・4年生、先ほど見せました副読本、「わたしたちの鹿角市」は、一つ特色を持っていまして、「鹿角にゆかりの深い先人たち」というところで45名の、もちろん内藤湖南先生、和井内貞行翁を含めましてですね、それを掲載しております。  また、花輪小学校では「ワクワクかづの創造事業」として、「合唱で讃えよう、わたくしたちのふるさと かづの」を計画しております。これは、歌い継がれた校歌とともにですね、ふるさとが生んだ作曲家小田島樹人氏の「おもちゃのマーチ」や「山は夕焼け」を合唱、収録して、ふるさと鹿角を合唱で讃える活動で、子供たちにふるさとのよさ、愛着心をはぐくませるよい機会ととらえております。  各学校でもいろいろな工夫をしながら、子供たちにどういう形で先人の学びをさせたらいいのかということで、今、花輪小学校のことも紹介しましたけれども、いろいろ考えて実践しておりますことをご理解していただきたいと思います。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。 ○8番(吉村アイ君) ぜひこれから積極的に取り組んでいただきたいと思います。  次に、また民族資料室、旧公会堂に戻りますけれども、毛馬内には先人顕彰館がありますけれども、花輪にある民族資料室をこの小田島樹人と黒澤隆朝の例えば「浜辺の歌記念館」みたいに、そういう資料館にできないかということで、これは希望なんですけれども、このことはどうでしょうか。 ○議長(黒澤一夫君) 教育長。 ○教育長(吉成博雄君) 旧公会堂につきましては、先ほど答弁申し上げましたとおり、今年度中に方向性を打ち出すこととしておりますので、まずご理解をいただきたいと思います。  仮称「おもちゃのマーチ記念館」についてでありますが、鹿角の先人を顕彰して、その業績や資料を展示する施設としては、先人顕彰館がございます。音楽家についても毎年先人顕彰シリーズとして行っている特別企画展の中で、小田島樹人氏については第1次展で、黒沢隆朝氏については第9次展で紹介しております。また、ミニコンサートにつきましては、設備の整った交流プラザがありますので、そういう既存の施設を活用していただければと思っております。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。 ○8番(吉村アイ君) よろしくお願いしたいと思います。  それでは、次に、「鹿角ブランド」のブランドアップ戦略についてお尋ねします。  農商工観の各分野の中心となる鹿角ブランド商品―農業部門、商工部門、工業部門、観光部門の鹿角ブランド商品はどういうものを取り上げているか、お尋ねします。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 「鹿角ブランド商品」についてでありますけれども、現在進めておりますブランドアップ戦略とは、農業や観光はもちろん、福祉、教育なども含めたあらゆる分野に共通する鹿角らしさをメッセージとして発信し、そのメッセージを共通認識として踏まえながら、受け手に対するマーケティングやコミュニケーション活動を戦略的に行っていこうとするもので、特定のブランド商品の開発のみを指すものではございません。  個々の商品のブランド化につきましては、ブランドアップ戦略において示される統一メッセージ等を踏まえて開発・PRを進めていくこととなります。現在、取り組みを進めている淡雪こまちの商品開発や「果実酒・どぶろくの地かづの創造特区」、この認定に基づく酒類の製造販売の拡大などが基本になるものと考えておりますが、全体計画となるブランドアップ戦略の策定過程、さらには、その実行段階において、地域の素材を生かしたさまざまな商品開発の可能性を探ってまいりたいと思っております。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。 ○8番(吉村アイ君) ちょっと私の、その鹿角ブランドアップ戦略についての意味を履き違えていまして、具体的な商品ということだと思ったんですけれども、今の市長の答弁で理解しました。  それで、地域資源の活用と掘り起こしというんですけれども、どのような資源を考えているかどうか、具体的にその地域資源とは何か、お尋ねします。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) ブランドアップ戦略において活用を図ろうとしている地域資源につきましては、米やリンゴ、北限の桃とこういった特産品のほかに、大湯ストーンサークル、大日堂舞楽などの文化遺産、さらには毛馬内の盆踊り、花輪ばやしといった祭事がございます。  また、著名なスポーツ選手を生み出し、駅伝やスキーの大会を多数開催していることから、スポーツも重要な地域資源としてとらえております。  ブランドアップ戦略においては、鹿角ブランドに込めようとする価値観、メッセージにマッチした中心的な素材の選定も検討すべきものとは考えておりますが、現段階においては多様な地域資源のすべてがブランドアップの素材になるという認識のもとで戦略の策定を進めてまいります。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。 ○8番(吉村アイ君) 私も鹿角にはいろいろなものがある、何でもある鹿角というふうに、いろいろな方に「鹿角は何があるんですか」「どういうふうな特産品があるんですか」「どういうふうないいところがあるんですか」といったときに、いつも答えるのが「何でもあります」と。「果物は何でもとれる」「温泉もあるし、いろいろな食べ物も本当においしい、飲食店もいっぱいある」という話をして、そのとおりなんですけれども、「では、あなたは一番どれを勧めたいんだ」と言われたときに、「リンゴ、桃」とか話をしますけれども「では、何なんだ」と言われたときに、答えに窮すると。だから、ブランドアップでいろいろな地域資源、いろいろなものというのはありますけれども、では、これとこれとかというものを何かこう……、ことしはこれとか。まあ、今は「淡雪こまち、北限の桃」って言えばなんですけれども、市民の共通のブランドアップ商品、市民の方々から聞いたときも何を言ったらいいかわからないというか、市民の共通意識のブランド品というもの、それはどのようなものだとお考えですか。 ○議長(黒澤一夫君) 産業部長。 ○産業部長(畠山義孝君) ほぼ具体的な商品の特定については、市長が答弁しましたとおり、これからの策定作業の中で民間の方々から入っていただく協議会、こちらの方でいろいろともんでいただくと。また、その下に若手の方々からもワーキング的な形で具体的な素材の掘り起こし、意見交換、そういった仕組みを考えております。  今委員がおっしゃったとおり、鹿角は数多くの素材、資源を有しているんですが、一方ではたくさんあり過ぎて焦点がぼやけてしまっていると。それで、個々の市民の方々も、すべてすぐれているんですが、オンリーワンという形で対外的にお勧めできるものがちょっと戸惑ってしまう、そういったご意見も拝聴はしております。  ただ、数ある中から、当面鹿角市はこれ単独でいくということではなくて、その商品もしくは観光資源に携わっている方々が、すべての方々が、やはり自負があると思います。「自分たちがかかわっているものがオンリーワンだ」とこういった自負があろうと思いますので、行政の方でそれらに順位をつけるというようなことはしたくはないとは思っておりますが、ただ、戦略的に売り出すということになっていきますと、市民の方、経済界の方々の賛同、ご協力を得ながら進めていかなければならない要素がございますので、その点についてはしっかりとした制度設計をした上で戦術化していくことになろうかと思っています。詳細については、今後精力的に取り組んでいくということでご理解をいただきたいと思います。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。
    ○8番(吉村アイ君) ありがとうございました。  次に、農商工連携推進プロジェクトチームということで、これから庁内で頑張るということなんですけれども、この横のつながり縦のつながりといいますか、今までいろいろなプロジェクトチームをつくってもどうしても縦割りというか、そういうところがあったのではないかなと思います。例えば、十八駅伝なんかもスポーツの面だけでとらえないで、やはり観光の面でもとらえた方がいいのではないかというふうに、例えばですよ、一つ。そういうふうなときに庁舎の中が本当に連携してやられているのかなと思うことが今まで多々ありました。それで、今回このようなプロジェクトチームを立ち上げるということで、そういう連携のとり方というふうな、今までにない連携のとり方をすると思うんですけれども、このことについて具体的にどういうふうに連携をとっていくかということをお知らせください。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 農商工連携推進プロジェクトのことにつきましてですが、これは、私が直接辞令を渡しまして、産業部農林課、観光交流課、商工振興課、この3課の職員でチームを構成しております。地域の資源を生かした内発型の産業創出に向けて、施策の立案及び調整を行うということにしております。  既にチーム員による会議を通じて共通認識の醸成と、それから施策や事業に関する情報共有を図っておりまして、今後は同チームを中心としてブランドアップ戦略の策定と歩調を合わせながら、市が進める施策あるいは事業の立案調整を進めてまいりたいとこのように思っています。  なお、ブランドアップ戦略につきましては、福祉、教育等、それら幅広い分野にまたがる戦略でありますので、全庁的な連携体制を整えて、民間の協力者の方々との相互連携の体制を構築してまいりたいと思っております。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。 ○8番(吉村アイ君) よろしくお願いしたいと思います。  それでは、最後の質問に入らせていただきます。  花輪市民センターの跡地利用計画についてでございます。  学習文化交流施設計画と同時進行で、市民とともにこの花輪市民センターの跡地利用計画を立てられる予定はございませんでしょうか。壊してしまうということをちらっと……、その後に壊さないで利用もという答弁もあったと思うんですけれども、あそこの場所は大変いい場所で、いろいろなところで利用できると思うんです。ただ、この間の委員会の場で、あそこのホールに関しては、耐震の関係で余り思わしくない話は聞いたんですけれども、あのホールもまだまだちょっと補強すれば使えるのではないかと私は考えるんですけれども、この跡地利用計画についてはどうでしょうか、お尋ねします。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 今の段階から花輪市民センター跡地の利活用案を検討できないかとのご質問でございますが、跡地については行政財産として行政目的を持った利活用のほかに、普通財産として市民あるいは各種団体の利用規模に応じた貸し付け、あるいは民間事業者への売却など、さまざまな手法が考えられます。  現段階では、移転後の花輪市民センター跡地について、行政財産としての利用計画はございません。普通財産としての利活用については、(仮称)学習文化交流施設が完成し、移転を終えるまでには、今後数年を要しますので、利用希望等をとらえながら対応してまいります。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。 ○8番(吉村アイ君) 数年かかるという今ご答弁をいただきましたけれども、今はそういうふうな計画を立てる予定はないけれども、文化交流施設ができるあたりから計画を立てるということですか、ちょっと今のところを……。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 移転を終わるまでには時間がかかります。ですから、先ほどから申し上げておりますが、どういう利用と希望があるのか。例えば、今の建物についてはもう老朽化していますので、あそこにそのまま置くということは考えられないと思いますが、用地については民間に譲渡という手もありますし、あるいはまた第三者の方に貸し付けという手法もあろうかと思います。その辺については、まだ時間がありますので、これから検討していくということです。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。 ○8番(吉村アイ君) すみません、何回も。建物に関してはもう古くて壊すしかないという考え方ですか。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) いずれ市民センターについては老朽化してきていますので、新しい場所に移すということです。古いものも残す、新しいものをつくるということになりますと、今後の維持管理等についても大変心配なことが重なりますので、やはり使えなくなったのは解体する、あるいは民間の方に売却する、そういう手法が今後の財政運営を健全にするのには一番いい方法と考えています。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。 ○8番(吉村アイ君) まず、時間がありますので、今後そうすれば、もしあそこを利用したいという者が出てきた場合には考えてもいいということですか。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 何回も申し上げていますが、使えるのであれば、これは使うにこしたことはないと思います。ただ、いずれ老朽化してきますので、もらった方も維持管理等については十分留意しながらやらないと運営していけないという状況が生じてこようかと思います。  ですから、例えばですよ、今あれを使いたいと、無償でほしいという方があれば、またそれはそれで私どもは考えてまいりますが、いずれ老朽化してほかに移すものですから、今の場所については、民間に土地は売却とか、これからいろいろな利活用方法が考えられますけれども、そういう状況であるというのは理解していただきたいなと。あっちも残す、こっちも残すでは、とてもとてもそれは今後の行財政運営についてうまくいかないというのは、だれもがご理解くださっていると思いますので、その辺はひとつご理解いただきたいと思います。  というのは、先ほど吉村議員から旧公会堂の話も出ました。私も残すのか、残さないのかといろいろ聞いて回っています。賛否両論です。ですけれども、文化財でもあるということで、教育長が答弁したとおり、今後の利活用を検討していくという方向づけをしましたので、それはご理解いただきたいと思います。 ○議長(黒澤一夫君) 吉村アイ君。 ○8番(吉村アイ君) 理解しました。どうもありがとうございました。これで終わります。     (8番 吉村アイ君 降壇) ○議長(黒澤一夫君) 以上で吉村アイ君の質問を終わります。  昼食のため、午後1時30分まで休憩といたします。     午後0時30分 休憩 ──────────────────────〇 ─────────────────────     午後1時30分 再開 ○議長(黒澤一夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  順位3番、田口 裕君の発言を認めます。田口 裕君。     (4番 田口 裕君 登壇) ○4番(田口 裕君) 昨年の9月に初めての一般質問をさせていただきましたが、おかげさまで議員活動を1年間過ぎまして、2回目の一般質問をさせていただきたいと思います。  まず前段に、一般質問に入る前に二つ、非常にいい動き、いい話があったなということで喜んでいることを紹介します。  まず、東北楽天イーグルス、城山野球場が指定球場になりました。それから、もう一つは、5月11日に、日本サッカー協会が夢先生事業で、鹿角市全体の小学校と締結という事業がありました。この話を聞くと、きっかけが、市の職員が動いていただいていると。それぞれそのつながり、ルートの中で、こういう職員がいるというのは、非常に鹿角市もいい動きが出てきているなと思っています。非常に全国的にネームバリューのある動き、こういう動きがあるということを大事にしたいし、むしろ市の中でも表彰制度等あるわけですが、いろいろな形で今後の経緯を見ながらですが、こういういい形でつながっていくものについては表彰の対象にしていってもいいのではないかと思っていますので、今後ともあらゆることに取り組んでいただきたいと思っています。特に、市役所は市内のトップ企業です。ここの活力があると地域が一番元気が出てきますので、市の職員がさらに伸び伸び仕事ができるようによろしくお願いしたいと思います。  それでは、一般質問の内容に入りたいと思います。  私は、当初議員になったときに、昨年も話をしましたが、農家の所得ないしは市民所得を上げることと鹿角市の財産を再度見直しをするという二つを掲げてあります。昨年の9月は、農産物の販売戦略でどうして農業所得を上げるかということで一般質問をさせていただき、提案をさせていただきました。  今回は、農業政策の中で、ここ何年か大規模政策をとってきています。昨年から政権が変わったわけですが、その関係で鹿角市も県も進めてきた事業があります。その辺が、政権が変わったといえども中心になっていくのではないかと思っていますので、その点について伺っていきたいと思います。  農業政策についての第1番。集落営農組織への対応と育成についてであります。  集落営農組織については、組織化の目標を設定して取り組んできていますけれども、経営内容を含めていろいろな課題が出てきていると思っています。特に鹿角市は、平成14年度に先行した法人がありますが、それ以降は平成18年度から大体3カ年ぐらい経過しております。その辺の現状、この集落営農組織が20カ所あるわけですが、これについての今の現状をどのように把握しているか、まず伺いたいと思います。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 田口議員のご質問にお答えをいたします。  集落営農組織の現状と育成についてでありますが、現在、市内では任意の組織が14組織、農業法人が6組織の、合わせて20組織が設立されている状況にございます。  国では、個別所得補償制度を新設し、すべての販売農家を対象とした支援に政策転換をしたことから、集落営農組織におきましては、米価下落対策の部分でメリットが薄くなり、戸惑いを感じているのではないかと考えております。  このような状況の中で、各組織では農業資材の共同購入や効率的な生産活動の展開により、経費の削減に取り組んでおられますが、多くの営農組織が稲作主体の農業経営であり、また、米価の上昇も期待できないことから、転作作物を取り入れながら収入の確保に努めている状況であると認識をしております。 ○議長(黒澤一夫君) 田口 裕君。 ○4番(田口 裕君) 先ほど話しましたが、3年を経過してきています。それぞれの集落で法人になっているところもありますし、まだ営農組合のところもあります。それぞれのまだまだ個別といいますか、せっかく積極的に意思表示をされてきた経営体がほとんどです。この辺のところにどういう今、実態になっているのか、どういう課題があるのかということをしっかりとやはりつかんでいかないと、せっかく国の政策に基づいて地域の農業をどうしようかということでの中心になる人たちです。この人たちのところに今どういう課題があるかというのをしっかりとつかんでいく必要があると思いますけれども、現在その課題をどのように把握しているかというのを1点聞きたいわけですが、それについてお願いします。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 集落営農組織の抱えている課題の把握とその対応についてということでありますが、現在、任意の集落営農組織で構成している「鹿角地域集落営農組織連絡協議会」が組織されております。その中で、各組織の要望をお聞きしたり、情報交換を交えた研修会の開催などから、組織の抱えている課題を把握し、組織運営についての支援を行っております。また、必要に応じて集落に足を運び、集落との対話を行いながら、構成員の声を直接お聞きすることにより、課題の把握に努めているところでございます。  集落営農組織は、集落単位で高齢の農業者や兼業農家の方々が集まり、それぞれの役割を持って営農に参加することで、将来にわたって地域の実情に応じた多様な農業経営が図られる仕組みでありますので、本市の農業状況をかんがみても、今後において育成すべき組織であるととらえております。  したがいまして、集落営農組織に対し、国の政策やその動向に関する情報提供を迅速に行うとともに、集落営農組織の進むべき方向性について、県やJAなど関係機関とも協議して、法人化への誘導も視野に入れてその育成を進めているところでございます。 ○議長(黒澤一夫君) 田口 裕君。 ○4番(田口 裕君) 今もいろいろな課題を把握ということですが、現在この20法人、それぞれに状況は違うわけですが、どういう課題が出ている状況ですか。今、把握されているということの中で、どういう課題が大きく出てきていますか。 ○議長(黒澤一夫君) 産業部長。 ○産業部長(畠山義孝君) ことしに入りましてから、八幡平地区の任意の集落営農法人に、県の担当者を含めて出向いております。  それぞれの経営体、集落営農組織で、それぞれの課題がございましたが、まずは現在、専業農家、4ヘクタール以上の方の占める率が非常に低いということもあって、最終的には法人化を目指したいんだけれども、兼業されている方も結構いらっしゃるということで、なかなか農業を専ら、なりわいとするような方向性を向いて、法人化まで順調にまだ進み切れていないというのが、両組織の共通した課題、悩みであったというふうに思っております。  個別には、それぞれ米作だけではなくて、果樹でありますとか多品目にわたって経営をしているわけなんですが、一方では集落内の農地を集積した形で、集落内で自己完結している組織もございます。また、他集落の方から要請を受けて農地の集積を図って経営拡大をしているということもありますが、やはり一番は労働力の問題、それから所得の問題に、先行きにきちんとした補償が自分たちでも感じ切れないとこういった悩みもあるようでございます。  ただ、悩みをお聞きしただけではなくて、やはりその解決するための道筋をつけるというのが座談会の目的でございますので、現在はただいま申し上げました2法人のほかに、順次年度内で集落営農組織もしくは認定農家の方々の集まりの方にこちらの方から出向いて、お話を承って、少しでも解決の道筋となるようなそういった協議を進めている状況にございます。 ○議長(黒澤一夫君) 田口 裕君。 ○4番(田口 裕君) 今、2カ所ほどの課題の把握がされているということでしたが、例えば、一つ懸念されていることで私が感じていることは、前に秋田県というのは全国に先駆けて集落農場化事業というのをやっています。鹿角市でもかなりの法人生産組合がつくられてやっています。  今回のこの事業、国の政策の中で進めてきた集落、要は個人で大規模にやれない人については集落営農でまとまってやってくださいと。そして、それについて助成をしますという国の政策できているわけですが、この進める段階で、以前この集落農場化事業で積極的に取り組んだ人たちが、やはり最初は二の足を踏んだ経緯があります。あのときいろいろな形で県の政策で集落農場化事業を進めたけれども、なかなか結果として出なかったと。ある意味では空中分解した形、しりすぼみになってしまった経緯があります。  その中で、鹿角でわずかですが、生産組合として残っているところが、今回再度集落営農として手を上げたところがあります。いろいろな過去の失敗なり挫折を受けながら、今回再度、国・県・市の誘導の中で、それを受けて取り組みをしているところがあります。私は、この形態を、今回の20カ所のここのところを、しっかり経営的にも将来的にももっていかないと後に続くところが出ないだろうと思っています。  冒頭で話しましたが、今まで農林課の支援機構を中心に、何箇所鹿角の集落営農をつくりましょうとか、いろいろな取り組みをしてきたようですが、今は進まなくなって、ある程度見えてきています。ことしの春ですか、1カ所、八幡平地区で、個人的な融資で集まってファームができていますが、いずれ集落営農としては少し動きが見えてきたかなと思っています。この20カ所のところをどうするかというのは大きい、それから、経営的にやれるようにするというのは大きな課題だと思っています。そういう意味で、いろいろな思いはありながら、農業の状況が大きく今変わろうとしているところにありながらも、ここにどういう支援をしていくかというのは、非常に大きな問題だと思っています。  そういうことで、これは2番目の認定農業者の関係も絡みますので、最後にその両方を話しした後で、これについては話をさせていただきます。  続いて、認定農業者の関連がありますが、特に専業農家と書いていますけれども、4ヘクタール以上の対象経営体の方が、今、四百数十名の認定農業者がおりますけれども、その中で123経営体が4ヘクタール以上になっているというような状況ですけれども、まず認定農業者の関係で、認定農業者は秋田県が全国よりも非常に多いと。それから、鹿角市もその中でも農家人口に占める割合が高いということできていますが、5年の営農計画を立てております。その辺の更新というのは、5年たつと計画の再度検討をして、関係委員会で再認定をして更新をしているのが今の状況だと思っています。認定農業者の経営計画を策定して取り組んでからの、その達成状況の現状はどのように考えられておりますか。その点について伺います。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 認定農業者への対応についてでございますが、ことし3月末現在で、市内では429経営体が認定を受けておりまして、うち4へクタール以上の農家は123人となっております。  認定農業者は、農業経営のスペシャリストを目指して経営改善を行うものであり、地域のリーダーとなり得る農業者であると考えております。  集落営農組織がない地域では、認定農業者がリーダーとなって営農に取り組むことにより、その地域の農業経営が発展していくことが期待されますので、認定農業者への誘導を引き続き促進してまいりたいと考えております。  対応でございますけれども、認定農業者が作成する農業経営改善計画は、農業関係団体の役職員が構成員となる「鹿角市経営・生産対策推進会議」に諮った上で認定を行っており、認定後も中間年となる3年目と最終年の5年目に状況調査を行い、目標の達成状況の確認を行っているところであります。  調査結果を踏まえた相談・指導につきましては、今後とも経営支援のための研修会の開催あるいは個別の相談・指導を、県やJAなど関係機関と連携を図りながら進めてまいります。 ○議長(黒澤一夫君) 田口 裕君。 ○4番(田口 裕君) 今、認定農業者の状況が書いてありましたが、もう既に形骸化しているのではないかなと、認定農業者のところは。私もこの再認定の関係でかかわったことがありますが、いろいろな国の事業を対象にすることが目的で、やはり、経営計画の見直し等についてはほとんどが達成していないんですよね。所得も上がっていないんですよ。一時期は農家所得目標を設けながら、そこを達成する農家をつくろうということできたんですが、なかなかこの認定農業者というのは制度の対象になることが目的になって、経営状況がどういうふうになっているかというところは少しおろそかになってきているのではないかと。  この辺はなかなか一つ一つを詰めて積み上げするというのは、非常に難しい課題でもあると思いますけれども、ここのところをどうしていくかということが、認定農業者、今の制度の中で事業対象になるためにこの形を続けていくのか、それとも先ほど123戸という4ヘクタール以上の農家がありましたが、中心になる農家に対して何らかの手を打っていくのか、その辺については何かお考えがありましたらお願いします。 ○議長(黒澤一夫君) 産業部長。 ○産業部長(畠山義孝君) 認定農家の制度については、議員がお話ししたとおりでありますが、ちなみに、昨年度中に5年の周期を迎えた方で、審査を受けて再認定を受けた方の比率ですが、本市の場合は87.5%という一つの目安がございます。全県の平均が79.7%ということですので、単純に比較しますと鹿角市はこれを上回っておりまして、全県の中でもトップテンに迫るような位置にございます。  ただ、比率そのものは全県平均を上回っているとは言いながらも、全体戸数に占めるその割合ということに関しては、まだまだ十分な率に達していないという認識でございます。  現在のこの認定農家につきましては、国・県の方でさまざまな支援制度メニューを充実させておりまして、市の方でも意欲的な方々が取り組む事業については一部かさ上げをするなり、こういったバックアップ体制を敷いております。  ただ、国策、県の方向にいろいろな方策が出てきて、毎年毎年目まぐるしく農業情勢は変わっておりますが、市として、やはりこういった方々を一定のスパンのもとで全面的に支援をしていく、それを強固なものとして続けていくというような意思決定が、まず一つ必要なのではないのかなとは思っております。具体的に、では市の関与が財政面でどれぐらいなのかということは、ケースバイケースでたくさんありますのでここでは言及しかねますが、いずれ市の姿勢としてはそのような方向で進めていきたいとは思っております。 ○議長(黒澤一夫君) 田口 裕君。 ○4番(田口 裕君) 先ほどの集落営農組織と絡んで話をさせてもらっていますが、いずれこの集落営農組織の20法人なり、今の認定農業者の規模の大きい人たち、当然規模がある人たちは将来的には集落営農組織なり、ないしは個人で法人組織になる要素のある人だと思うんですよね。この人たちが鹿角の中心になる人たちで、この人たちの経営が成り立っていかないと後に続く人はいないと思っています。  ただ、非常にいいなと思っていますのは、鹿角の中でも今、個別におやじさんの世代と次の世代、二代目が、いろいろな販売戦略をやったり、違う作物をやりながら、いい経営をしている人が随分出てきています。  この辺については、鹿角も次の時代の芽が出てきていると思っていますが、いずれ集落営農組織でまずもう一つ気になるのは、経営的にやっていけるのかどうかということが一番ポイントだと思っています。やはり農産物、農家もそうですが、お金になって経営が継続しないと法人は続きません。今、既に法人をやっている中でも3年目、4年目で赤字で、大変難儀された法人もあります。今、平成18年から設定した法人はそれにかならず当たっていきます。  国の政策や補助事業というのは、時代とともに変わってきています。特に昨年から大きく政策が変わっているわけですので。ただ、補助がなくなることを想定した中で経営がやれるかどうかということが、一番大きい課題であり不安だと思っています。ここにどのように支援するのかというのが一番大事なところではないのかなと。  特に、この経営、集落営農なり、規模の大きい農業の人たちがやっていくことが、遊休農地の対策であったり、環境対策であったり、それから最近は食や景観というのが観光対策になっています。農業自体が雇用を生む時代になっています。いわゆる農業食というものが、地域をどうするかというところに来ていると思っています。ここに対してどういう取り組みをしていくかということがすごく重要だと思っていますが、その辺についてはいかが考えていますか。 ○議長(黒澤一夫君) 産業部長。 ○産業部長(畠山義孝君) 農業に関しましては、ご存知のとおり食料供給だけではなくて、以前から叫ばれている一つのフレーズとして「6次産業化」というのがございます。1次、2次、3次をプラスした形で付加価値をつけた、短絡的に申しますと、「もうかる農業、足腰の強い農業を目指すべきである」とこういった議論が以前からございました。  ただ、なかなか市としても、こういった傾向をとらえていながらダイレクトにそれを短期間で実現するということは難しい要素がございましたが、今議員がおっしゃったとおり、認定農家の方々が力をつけることによって集落営農に結びつき、それが法人化になって、強固な経営体となり得ると。それが個々の農家さんの方に還元されて、所得もアップしていくと。そういう仕組みになるのかなとは思っておりますが、具体的に、では補助金が切れた段階で、市がどういう財政的なバックアップをしていくのか、もしくは財政面だけではなくて、市全体でどういうような支援策を講じていくのかというのは、今の段階ではまだまだ不透明なところがあって言及できないんですが、いずれ6次総の策定年度でもございます。また、農業に関するビジョンも国を初めとして打ち出されておりますので、そういった方向性とすり合わせをしながら、鹿角独自のやり方ができるのであれば、その点ついては十分配慮して進めてまいりたいと考えてございます。 ○議長(黒澤一夫君) 田口 裕君。 ○4番(田口 裕君) ことし起きている事例を二つ紹介します。  一つは、ある程度の規模を個人でやっている方がおりました。4ヘクタールを超えています。本人が体調を壊して、やる人がいなくなりました。そして、個人で多くの農機具を所有していました。それで、やれなくなった、要は委託をしていた農家の人たちが全部返されました。その人たちは、農繁期が、農作業が近づいてからの出来事だったために、非常にみんないろいろ困った状況が出たわけですが、当然、その体調を壊した人には後継者がいませんでした。そういうことで、いろいろと春先にばたばたしたわけですが、戻された方はいろいろな人にそれぞれ委託をしながら、それで、農機具についてはある人が仲介をして、新しく法人をつくったところに全部金額で売り渡しの斡旋をしました。  非常にこれから規模が大きくなっていくということは、1カ所のところが、その人が体調を崩したり何かトラブルがあった場合には、こういう問題がこれからいっぱい出るということです。今まで個人の平均1ヘクタールぐらいの人たちが、やめる、やる、貸す、借りるということの問題とは違った問題が出てくるだろうと思っています。この辺を流れの中に任せるのか、どのように把握していくのかということがすごく大事だと思っています。  それから、ちょっと話は変わりますが、集落営農の経営収支実態をそういう意味でもつかんでいく必要があるのではないかと、大規模な農家も含めてですが。その辺が、現在は収支等を含めて決算等については把握をされているんですか。それについてお願いします。
    ○議長(黒澤一夫君) 産業部長。 ○産業部長(畠山義孝君) すべてにわたって収支の資料を毎年提出を求めているということではなくて、そういう点ではすべてを把握しているという状態にはございません。ただ、先ほど申し上げましたとおり、集落営農組織、それから中核農家の方々の集まりにこちらの方から出向く、もしくはこちらの方から逆に照会をして、積極的にお話をさせていただくと。そういう過程の中ではそういった数値的なものについて把握をさせていただいております。 ○議長(黒澤一夫君) 田口 裕君。 ○4番(田口 裕君) なぜそのことを言うかといいますと、やはり先ほども話したように、経営の状況をしっかりつかんで、そこをいろいろなアドバイスなり側面からいろいろなフォローをだれがしていくかということをしないと、集落農場化事業の二の舞になっていくような気がします。それで、何度も言うように、この20経営体をしっかりしたものにしていかないと次に続く者が出てきません。  そういう意味で、この後に提言をしますけれども、鹿角は今人口は3万5,000人ぐらいです。ある人は「人口3万人ぐらいの田園都市というのは非常に目が行き届いて、サービスも行き届いて、非常に規模としては適正である」と言います。ヨーロッパでもその辺の規模でやっているところがあります。いわゆるかゆいところに手が届くような対応が可能だということです。  そういう意味で、ひとつ集落営農組織とこの認定農業者の規模の大きい人についての少し提言をしたいと思っていますが、この経営内容なりをしっかり把握して、アドバイスなり一緒に悩むような、何が課題があるのか、どういう問題で悩んでいるのか、今後継者の問題なのか、資金的な問題なのか、そういうことをしっかりつかめるような、まあ、20カ所であれば6人いれば3チーム組んでもいいし。いずれ10人いれば2チームずつでも2カ所ぐらいですよね。張りつけをするような形。今、支援機構という組織も農林課の中にあるわけですが、どこの部署で担当するかは別としても、その経営体についてあらゆることが、市が頼りになるという形をとれないのかなと。それで、ここの経営を、先ほど話したように、補助事業がなくなってもやれるような、作物の選定、販売戦略、あらゆることについてやれるような形をとれないのかなと。休み関係なく、農作業のときは一緒に体を動かすなり、一緒に悩んで、ともに育成するという形をとれないのかなという感じがしますが、その点についてはいかがですか。 ○議長(黒澤一夫君) 産業部長。 ○産業部長(畠山義孝君) 担い手の方々、集落営農組織、中核農家含めてですが、こういう方々に対しまして、市が担当制を敷いて直接的な経営指導、個人指導、そういった仕組みづくり、体制ができないかということでございますが、もちろん市としても日々これに努めておりますが、ご承知のとおり市単独だけでは専門的な経営分析でありますとか、営農指導でありますとか、そういったノウハウに欠ける点が、十分ではない点がございます。こういった点については、県の地域振興局にあります普及指導課でありますとか、JAでありますとか、こういった専門的な方々と一緒にそういった指導体制を構築していくのがベストではないのかと思っております。 ○議長(黒澤一夫君) 田口 裕君。 ○4番(田口 裕君) 今の取り組みについては、どういうスタッフを組んでいって、どういう形でやるかというのは、方法論がいろいろあると思います。ただ、今のお願いしたように、しっかり経営を把握した中で、その経営体が、将来補助事業がなくてもやれるような形をぜひつくり上げる体制なり取り組みをお願いしたいと思っていますので、どうかよろしくお願いします。  それから、二つ目の提案ですが、現在この20経営体の人たちのいろいろな悩みなりを話す場所がないような気がします。先ほどの認定農業者の関係は、年に1度ほど研修会等をやって、四、五十人集まって勉強会というのをやっているようですが、私は今までの経営体でもいろいろなことをやられていると思いますけれども、それにとらわれないで、この20法人の人たちが、ひざを交えて「いや、うちの方はこういうふうに困っている」とか、「そっちの方はどうしているか」という場を設定していく必要があるのではないかという感じがします。これは、表面的な会議だけではやはり中身が伴いません。真剣に経営を考えて、それからこの経営体同士が横の連携をとることによって販売戦略なり作物選定なり作付の連携もいろいろとれると思います。そして、自分たちのつくった農産物での戦略も立てることもできると思います。この辺の横のやり方を、仕組みをつくっていく必要があると思いますが、その点についてはいかがでしょうか。 ○議長(黒澤一夫君) 産業部長。 ○産業部長(畠山義孝君) 先ほど市長が答弁の中で、鹿角地域の集落営農組織の連絡協議会をご紹介申し上げました。この組織は、任意の14の組織の方々を中心として協議をする場でございまして、年間3回程度の会議を開催しております。総会を除いて研修会を2回ぐらい予定しているわけなんですが、当然この中では情報交換、それから意見交換、もちろんそれぞれの経営体が持つ悩みについてもそれぞれが意見を出し合っております。  ただ、より密度の高い協議内容にするという工夫はまだまだ必要であろうかとは思っておりますので、この協議会を母体としてそういった仕組みを強化していきたいとこのように考えております。 ○議長(黒澤一夫君) 田口 裕君。 ○4番(田口 裕君) 現在ある中から一歩も二歩も踏み込んでいかないとそういう形にならないと思いますので、ぜひ今答弁があったように取り組みをお願いしたいと思っています。  特に、ややもすると仕掛けをするんだけれどもフォローがないという話がよく出ます。やはりやって、これに進みませんかということで誘導した責任があります。やはり結果責任は伴います。その人たちが声を受けて、やってよかったという形をとっていかなければならないと思っています。そのポイントは、私は、行政のいろいろな関係機関があるんですが、いかに市民サイドに寄っていくかというのは、今の一番の行政サービスのポイントじゃないかと思っています。  だから、今まではややもすると来たものを相談―業務の多忙さもあると思います。でも、来たのを受けるのではなくて、現在の経営法人なり主体になる農家については、ぜひスタッフなりメンバー、プロジェクトを組織しながら、今言ったように検討する場なり、そういうことの絡み合いをさせながら、ぜひこの法人なり大規模の人たちのところに足を運んでもらいたいなと。そうすると、必ずどういう課題があるか見えてきますし、そこにどういうことをしなければならないかということが必ず見えてきますので、それをぜひお願いしたいと思います。  それでは、三つ目の補助事業導入機械の関係の活用状況ですが、これは過去5年ほど、10年でも5年でもいいし、5年ぐらいで補助金額が多額に入っていると思っています。ここでの質問は、補助金額と機械の台数と書いていますが、要はその機械がどういうことになっているのかということがどのように把握されているか、そこの2点について伺います。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 補助事業で導入した機械等の活用状況。その前に、先ほどから農業政策についていろいろ質問がございます。その中で、私どももいろいろな国の施策が変わってきていまして、農業所得がずっと何年も上がっていないと。大変心配していると。それで、できるだけ生産者の所得を上げるように、単独でもかさあげしながら頑張ってきているというところです。  ただ、そのためには、農協あるいは普及所そして行政、これが役割分担しながら連携を強化していかないと、これの取り組みには進んでいかないと認識しております。  そういう意味でも、今後の鹿角の農業、基幹産業の鹿角の農業をどういうふうにするかというのは喫緊の課題でありますけれども、これについては行政だけではなく関係機関が一体となって強力な取り組みを進めていかなければならないと思っておりますので、議員の皆さんのご理解を賜りたいと思います。ですから、提案という形ではなくて、一般質問という形でお願いできればなと思います。  今の機械導入にかかわる関係ですが、5年間の導入状況は合わせて134台。補助金額にして9,220万円となっております。導入された機械については、当該補助事業により、目標を定めた年度までその利用状況などの調査を行っております。利用されなくなった農業機械を必要としている人へ斡旋する仕組みは、経費の削減を図る上でも大変有効でありますので、今年度補助事業による導入以外の機械を含めて現状把握を行う予定としておりまして、その仕組みづくりについてもJA等関係機関と協議をしながら検討をしてまいります。 ○議長(黒澤一夫君) 田口 裕君。 ○4番(田口 裕君) 把握と検討ということでしたので、どうかよろしくお願いしたいと思っています。  特にこれからの補助事業というのは、どんどん減ってくると思っています。せっかく入ったもの、今回の補正予算にも機械の導入がありますが、途中でやはり変更せざるを得なかったりして、機械が有効にといいますか、その当初所有した人が、導入した人が、そのまま使えない場合が多々出てきています。その辺を地域としてどういうふうにして生かすかということが非常にやはり今まで欠けていた気もします。特に市も県の事業ないしは市のかさ上げの中で、補助事業で多額の投資をしてあります。それがぜひ有効に生きるように、先ほど市長から話がありましたが、これからの把握と取り組みについてもよろしくお願いします。  それでは、続いて観光戦略の見直しについて質問をさせていただきます。  あえて見直しをということで質問事項にさせていただきましたが、私は現在の今の進んでいる観光政策にいろいろな課題が出てきているんだと思っています。今までの圏域を含めてかなりの見直しなり、やり方を変えていかないと、現在の観光客の減について対応ができないのではないかなと思っています。  まず、第1点。観光圏域再編への取り組みですが、これは何度も話をされていますように、ことしの12月青森駅に新幹線が延伸になります。この間5月19日に青森ディスティネーションキャンペーンがありました。新聞でも大々的に報道されています。青森市で開催されています。これの中には、見ると、大館は弘前南津軽エリアになっていると。それで、隣の小坂町は十和田三沢上北エリアということでエリアを分割しています。そのとき来た観光業者が、それぞれの希望のコースを見学しています。そのときには、こちらの大館小坂については八甲田から奥入瀬に入って、十和田湖を回って、小坂を回って、大館に抜けるというコースで見学しております。鹿角市は外れています。  ことしの5月の連休の観光客数が大幅に減少しています。昨年も地震の後遺症の中で減少したという話がありましたが、先月の委員会の中の報告でも、連休の観光客―宿泊数はふえているけれども観光客数が減っているという話がありました。  私もあるときに、小坂の康楽館に行ったときに、観光バスで修学旅行がいっぱい来ていました。そのバスがどこから入ってどこから行くかといったときに、全部北の方から来て、十和田湖の方から来て、北へ抜けるわけですね。小坂のインターから北へ抜けます。  非常に流れが変わってきているような気がしていますが、その辺についてはどのようにとらえていますか。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 観光圏域の再編の取り組みについてでございます。お答えをいたします。  ことしの2月に設立されました盛岡・八幡平広域観光推進協議会に参加をし、十和田八幡平国立公園から陸中海岸国立公園までを結ぶ観光圏の形成を目指しております。  また、十和田八幡平国立公園という一大観光地を有する地理的条件を最大限に活用するため、隣接する小坂町、八幡平市との連携を深め、今後の東北新幹線全線開通による旅行者の動態変化に対応した取り組みを進めているところでございます。  このような広域的な連携は、一つの観光地としての点から線へと、さらには線から面へと地理的な広がりを持たせることができ、また、これにより日帰りから宿泊へと時間的な広がり、あるいは客からファンへという人的な広がりが期待できるということで、滞在型観光の構築につながるものと考えております。  協議会で行う事業の中には、2泊目の宿泊料金を割り引く「湯めぐり温泉転泊事業」あるいは宿泊に外食の食事券をセットする「ミールチケット開発販売事業」など本市の主体性が発揮される事業もありますので、これらと交流居住の推進あるいは観光物産振興など市独自の取り組みを連動させて、本市の観光地としてのレベルアップを図り、さらには認知度の向上につなげてまいりたいと考えております。 ○議長(黒澤一夫君) 田口 裕君。 ○4番(田口 裕君) 現在取り組まれている、先ほど広域圏の話、今、市長からも答弁が、盛岡の圏域の関係もありましたが、従来十和田八幡平ということで、十和田湖と八幡平がかかっているのが鹿角市だけです。ここを中心にずっと政策なり戦略を立ててきたわけですが、現在十和田湖は、十和田湖の観光推進会議ということで小坂町なり十和田市、青森県でやっています。それで、八幡平の山の方は、盛岡・八幡平広域観光推進協議会ということで岩手圏域とやっています。県の振興局の方は、県北の振興局連携なり他県との形をやっています。  私は、少し懸念されるのは、北と南が分断される動きになってくるのではないかなという懸念がしてなりません。ここのところは今質問の回答の中にもありましたが、市の独自性ということも話をされましたけれども、私は鹿角が今いろいろな企画立案して提案していくところにきているのではないかなと。今のままでいくと、来年は岩手県もこのDCキャンペーンをやるそうですが、岩手は岩手圏域で動いてきます。鹿角市は入るかもしれません。それで、青森は青森で動いてきています。ここのところを再度自分たちのところを中心にした中で動きをとっていかないと十和田八幡平の方は薄れるないしは通過だけになっていくのではないかという懸念がしています。  そういう意味で見直しということを今回の質問の中で出させていただきましたが、その辺についてはどのように考えていますか。 ○議長(黒澤一夫君) 産業部長。 ○産業部長(畠山義孝君) ことしから来年に予定されております青森DCの枠組みと、それから来年度以降予定されております岩手DCの枠組み、それぞれ一つの輪ごとにとらえてみた場合は、それぞれが分立、独立した形でイメージをとらえざるを得ないというふうには思います。  しかしながら、十和田圏域、八幡平圏域、それぞれのサークルの中で重複する部分というのが必ず出てまいりまして、それが我が鹿角市と小坂町というふうに言えるかと思います。比重からいくと我が鹿角市が一番その焦点に、中心になってくるのかなと思っております。  それで、ここでは具体的な名前は出ておりませんが、従来からある枠組みの中では、十和田八幡平観光物産協会という組織がございます。まさしくこれは広域観光の先鞭をこれまでつけてきた組織でありまして、ご承知のとおり鹿角市、小坂町、こういった官民の団体で組織をされております。そういった点では、この枠組みを使いながら今のDCの枠組みからずれる部分、もしくは接する部分、これを十和田八幡平観光物産協会の方から一部担っていただくという動きも必要なのかなと思っております。  いずれにしましても今回の広域の観光圏の計画については、一度は観光庁から認定を見送られてございますが、指摘された課題について、何とかこれを克服した形で再認定に向けた今努力をしてございますので、もうしばらくその辺を静観していただければと思っております。 ○議長(黒澤一夫君) 田口 裕君。 ○4番(田口 裕君) ぜひ今の広域圏の再認定へ向けての取り組みを含めて、鹿角が中心にいることを再度確認をしながら、この取り組みをいろいろな仕掛けをしていただきたいと思います。でないと、ややもするとここが置かれていきます。非常に大事な時期だと思っていますので、ここの辺をどうやって巻き込んでいくか、企画力はどういうことができるのか、どういう本気度を持って取り組めるかというものが非常に今問われていると思いますので、ぜひ今の観光客の動きを含めてよろしくお願いしたいと思います。  それでは、2番目の歴史を生かした観光戦略ということで、これは先ほどと関連しますが、鹿角はずっと歴史があって尾去沢鉱山を含めて東西南北、人が動いた地域なんですよね。この辺のところが今もう一回見直していく必要があるのではないかと。今、岩手県へ行っても塩の道の案内があります。南の盛岡の方に行くと鹿角街道の案内があります。青森県の青森港へ行くと港に鹿角までの、鹿角の地名が出てきて、津軽の人の動きの地図が出ています。いろいろな意味で鹿角はつながりが、東西南北、地理的にもそういう場所にあるわけですが、その辺を再度生かした観光戦略というのは、今の和歌山の熊野古道じゃないんですが、従来の文化、歴史を積み重ねたところの価値というのを見直しながら、戦略を立ててみる必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 歴史を生かした観光戦略についてでありますが、ご存知のように本市は旧尾去沢鉱山が栄えていた時代から、交通の要衝として、旧南部地域との交易が盛んであったことが伝えられ、市内にはその史跡、歴史、文化遺産が多数存在しております。今でもその面影を垣間見ることができます。  こうした歴史や史跡等にまつわる物語は、観光素材としても活用可能な貴重なものと認識しておりまして、まちなか観光事業として、例えば、「あんとらあ」から「赤鳥居」、「お旅所」「枡形」を回る花輪ばやしをテーマとした散策あるいはまちの案内人とともに展開しているところであります。  普段見慣れた建物や街並みが旅行者にとっては特別な空間となり、市民にとっても見逃してしまっている地域文化を再びよみがえらせ、地域コミュニティの活性化につながるという効果も期待できると考えておりますので、今後も重要な戦略の一つとして歴史・文化を生かした観光を推進してまいりたいと思っております。 ○議長(黒澤一夫君) 田口 裕君。 ○4番(田口 裕君) まちなか含めて、今の歴史的な文化的なものについてはそのとおりぜひ進めていただきたいと思いますが、先ほど質問したように、私は他県なりもともとの鹿角がどういう人の動きの根拠であったかというところも、その視点を持った中での取り組みということも一つの方策として考えていく必要があるのではないかと思っていますので、ぜひこの後の計画等についてもその辺を考慮いただければと思いますので、よろしくお願いします。  それでは、その点について要望して、次に移ります。  三つ目の湯瀬、大湯、八幡平温泉郷の環境整備と再開発についてであります。  再開発と書いていますが、むしろ新しく金をかけるというのではなくて、再生と言った方がいいかと思います。それぞれの地域では、個別には頑張っていますけれども、町全体としてやはり活力がなくなっています。この間あるところで、JRとJTBが提携をして、お客さんのアンケートをとった中で、残念ながら鹿角の温泉郷は、すべてが「行ったことがある温泉で、また行きたいとは思わない」という地域に入っているそうです。これは表面に出ていないアンケートなんですが、「今まで行ったことがないけれども、行きたい温泉」ないしは「行ったことがあって、また行きたい温泉」、その次なんですよね。「また再度行ってみたい温泉」となっていないと。この辺がいろいろな要素があると思いますが、そういう位置づけにあるようです。この三つの温泉郷の再生というのは急務だと思っていますが、現状どのように考えていますか。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 行ってみたくない温泉が鹿角にあると。私は初めて聞きましたけれども、まあ、鶴の湯の話はお聞きしておりますが……。湯瀬温泉郷についてですけれども、これについては、湯瀬渓谷遊歩道、この環境整備。これらのほかに地域の方々が主体となって温泉街の見どころ調査、それから散策マップの作成、温泉街のホスピタリティの向上に向けた取り組みが進められております。これはご承知かと思います。  大湯温泉郷につきましては、ことし3月に地域の方々から、大湯温泉地区観光交流拠点施設に関する報告書が提出されておりまして、現在、その報告書の提言をもとに、第6次総合計画への位置づけを検討をしております。  八幡平温泉郷につきましては、効果的、効率的な誘客活動を推進していくため、観光関係組織の一体化に向けた取り組みを検討しながら、地域が一丸となった受け入れ態勢の整備を進めているところでございます。  そういう声をお聞きしましたので、そういうことのないように、「また来たい」という温泉郷になるような形で計画も進めてまいりたいと思っています。 ○議長(黒澤一夫君) 田口 裕君。 ○4番(田口 裕君) ぜひ、この温泉地というのは財産ですので。それから、従来非常ににぎわった地域です、鹿角の中で。それがその当時から見るとやはり今少し低迷しているような状況です。その中でぜひ取り組んでいただきたいのは、廃屋対策です。住んでいない家が老朽化しています。これは何度か議会の中でも質問がありましたが、八幡平温泉郷の志張温泉から上のやめているところ。それから、湯瀬温泉は、湯瀬の駅の周辺ないしは下の町中。それから、十和田湖は、直接は小坂町になるわけですが、休み屋のところに一番メーンのところがベニヤ張りになっていると。それから、和井内の地区にはホテルが廃屋になっていると。  隣の岩手県の鶯宿温泉で、14カ所のホテルがつぶれたものを今ある事業で半分解体をしております。解体ではお金が出ないようですが、いろいろな考え、工夫をしてやっているようです。委員会でも話をしましたが、これは個人の経営問題なり財産の問題でなかなか難しいものはあると思いますが、この観光地のイメージ、環境、雰囲気を考えた場合に、これをこのまま個人に任せておいたら再生はないと思っています。やはりそこに来たら、湯瀬なら湯瀬の温泉の雰囲気というのがないと、やはりお客さんはゆっくりする気持ちがなくなってくると思います。この辺をぜひ、やっている事例もありますので、取り組みをお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 確かに廃屋がございます。ただ、行政が廃屋や廃業の旅館などを除去するためには、社会資本整備総合交付金の活用が考えられます。恐らく鶯宿温泉は、これを利用したということだと思います。この交付金は、一連の事業仕分けでも話題となったまちづくり交付金などを一本化したもので、ご指摘の鶯宿温泉では統合前のまちづくり交付金を活用しておりました。  しかしながら、社会資本整備総合交付金を活用する場合でも、法的に所有者などの了解を得ることは当然必要でありますし、また、目的とするところは建物除去のためではなく、本来公園、河川、道路などの社会基盤とあわせて施設を整備することになるため、そうなりますと、そのための用地取得も伴うということを認識しておく必要があると考えます。周辺一体の社会資本総合整備計画を策定し、国に提出した上で実施するものでありまして、多大な時間と費用を要することから、他の重点施策との整合性あるいは優先順位などの見きわめが大変重要になると思っております。 ○議長(黒澤一夫君) 田口 裕君。 ○4番(田口 裕君) いろいろ課題はあると思います。ただ、やはり現在の湯瀬の状況なりを見ると、それぞれ湯瀬、大湯、八幡平温泉郷、それぞれ状況は違いますし、方策も違うと思いますが、湯瀬の温泉なりを見ていくと、そこに手をかけないと再生はないと思っています。そういう意味では、いろいろこれから第6次総もあると思いますが、ぜひここについては、金がかかるからやれないということではなくて、まちづくりは時間をかけてやる必要があるところに来ているのではないかと思いますので、ぜひ考慮願いたいと思います。  それでは、少し時間がなくなりましたので、次の項目からポイントのみ質問させていただきます。  4番目の八戸・能代間北東北横断道路整備と花輪線の利活用ですが、市長は現在両方の期成同盟会ないしは協議会の会長をされていますけれども、まずこの会では今どういう状況になっているのかと。これは、私は市民の方からもいろいろ話をされている事項です。特に北東北の横断道路については、どこまで進んでいるのか、やれるのかやれないのかということが問われていますので、その辺の状況なり、それから今の可能性なりについて答弁願います。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 八戸・能代間北東北横断道路整備、それからJR花輪線の利活用についてでございますけれども、この北東北横断道路につきましては、同盟会において産業や観光振興面だけではなくて、緊急医療体制や災害発生時の代替路線の確保など大変大きな効果が期待される路線として、国道104号の田子町夏坂と国道103号の本市大湯間のバイパスルート建設を最重点要望事項と位置づけまして、国・県に対して要望活動を継続しております。  青森振興局あるいは秋田振興局の方には、要望の際には大変厳しい状況であるけれども、息の長い取り組みをしてくれと言われていますが、国の方におきましては、皆さんご存知のようにコンクリートから人へと、新規事業については大変厳しい状況だと。しかしながら、私どもは産業振興面等で大変重要な圏域住民の安全・安心のためにも必要な道路だということでこの間も陳情しておりますので、これを引き続き陳情してまいりたいと思っております。 ○議長(黒澤一夫君) 田口 裕君。 ○4番(田口 裕君) 私は、これは産業道路であり、観光道路だと思っています。先ほども街道の話でもしましたが、東と西の人の動きの往来の中心の道路になっています。ここについては、やはり皆さんがどこまで進んでいるかという話が出てきていますので、ぜひ、今の進行状況を含めて、市長からは市の広報でもいいし、状況なりを市民に伝えていく必要があるのではないかと。  それで、特に今、先日、特別委員会で南部町に行ったら、南部町の町長さんが「早く道路をつくっていくように頑張りましょう」という話があります。隣の田子町でもそういう……、非常に青森県、岩手県はこの道路にかける思いが強く出ています。鹿角市、秋田県が少し温度差があるのかなという感じがしましたが、今、市長がいろいろ取り組んでいるという回答がありましたので、この点については、この後の目安なり状況も含めて市民にもぜひ伝えていくような形をとっていただければと思います。  それから、花輪線の関係については、私はやはり観光路線として取り組む必要があると思いますし、やはり企画を今どういうふうにしていくのか、この辺が期成同盟会の中ではなかなか見えてこないし進んでいないこともあって難しい面もあると思いますが、これはどういうふうにするかということをやはりかなり掘り下げて早急にやっていかなければならないところに来ていると思っています。それで、あすも同じ会派の議員の方から花輪線の利活用については詳しい質問がありますので、私の質問についてはこれでとどめさせていただきます。  それでは、3番目の公共施設の稼働状況ですが、既存施設の利用状況ということで、きょうも午前中に質問ありましたが、文化交流施設を建てる計画の段階で、現在の建物が有効に活用されているのかという話がいっぱいあります。私が調べた中でもやはり活用率の悪い施設もあります。当然フルに回っているところもあります。その辺がどういう状況になっているのか。それから、やはりこの後、再編というのはどういう形をとっていくのか。前回の議会のときには、一般市民から武道館の陳情も上がったりしています。いろいろな意味で市民の方に施設を有効に、ないしは既存の施設をそういう位置づけをしながらやるようなことも考えていいのではないかと思いますが、その点について伺います。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) まず、ご質問の施設の利用状況についてでありますが、平成21年度の実績でございます。交流センターは利用者3万543人、稼働率は95%です。山開センターは利用者7,090人で、稼働率44.8%。交流プラザは利用者1万57人で、稼働率98.4%。記念スポーツセンターは利用者2万5,795人で、稼働率100%。アルパスは利用者6万9,401人で、稼働率100.3%。アメニティ倶楽部ハウスは利用者1万4,186人で、稼働率が98.5%となっておりまして、山開センターを除き、いずれも高い稼働率となっております。  それから、既存施設の有効活用と武道館についてですが、その必要性については市民や議会の意見を聞きながら慎重に検討しなければならないものと考えていますが、もし必要となった場合には、既存の公共施設の利用の可能性も含めて検討しなければいけないと思っています。  それから、既存施設の有効活用でございますけれども、現在計画中の学習文化交流施設もございます。今後も公共施設の管理運営に当たりましては、効率的で質の高いサービスが提供できるように、利用状況を検証しながら必要な見直しを進めてまいりますが、既存施設で代替することはできない施設でございますので、ご理解を願います。 ○議長(黒澤一夫君) 田口 裕君。 ○4番(田口 裕君) いずれにしても現在の施設をいかに有効に使った中で、この次の多額の投資をするというようなメッセージがしっかり市民に伝わらないとなかなか市民も今回の文化交流施設については納得できない方もいると思いますので、その辺についてはしっかり検討いただきながら取り組みをお願いしたいと思います。  それでは、最後に旧公会堂についてですが、先ほども協議、質問、回答があったことですけれども、時間がありませんので私の考えだけ述べさせていただきます。  鹿角市の有形文化財、建造物は非常に指定が少ないです。この建物についても数少ない中での指定を受けている建物です。鹿角は尾去沢の鉱山施設を含めて歴史的なものを少し壊し過ぎたなという感じがしています。そういう意味ではこのまちなか散策を含めて、この公会堂との位置づけは価値は高いなと思っていますので、先ほど6,000万円ほどの予算ということも改修費用があったようですけれども、再度ここは生かすことで検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか……、ああ、時間が終わりましたので、この件については、私は今そういう考えでおりますので、ぜひこの点については後で口頭でも結構ですので、お考えをお願いします。     (3番 田口 裕君 降壇) ○議長(黒澤一夫君) 以上で、田口 裕君の質問を終わります。  ここで午後2時40分まで休憩をとります。     午後2時30分 休憩 ──────────────────────〇 ─────────────────────     午後2時40分 再開 ○議長(黒澤一夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  順位4番、倉岡 誠君の発言を認めます。倉岡 誠君。     (7番 倉岡 誠君 登壇)
    ○7番(倉岡 誠君) 7番倉岡です。  皆さん、お疲れ様でございます。  本日最後の質問者となりましたが、今しばらくの間、お時間をお借りいたしまして、誠心会を代表いたしまして一般質問をさせていただきます。  通告に従いまして質問をしてまいりますので、当局の誠意あるご回答をお願いいたします。  初めにというよりも、今回は教育委員会関係について多く時間を割きたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。  まず、自分の認識を確認したいと思います。小中学校の教職員の皆さんの立場というのは県職員でありますが、就労関係その他学校の就労環境の部分については鹿角市教育委員会の担当であるという認識を私は持っておりますが、それでよろしいでしょうか。 ○議長(黒澤一夫君) 教育長。 ○教育長(吉成博雄君) 今、最初の質問でありますけれども、小中学校教職員の任用とかというのは県教育委員会関係でありますが、普段の服務とかそういうふうなことは、鹿角市教育委員会の管轄でございます。 ○議長(黒澤一夫君) 倉岡 誠君。 ○7番(倉岡 誠君) それでは、その認識に立った上で、さきの「鹿角市の教育方針」の中から、「学校教育の充実につきましては」という文の一部を読み上げさせていただきたいと思います。  まず、「確かな学力の向上を図る学習指導の充実について」ということで、「わかる授業、楽しい授業、基礎学力の向上を図る施策を実施するとともに、児童生徒らのみずから学ぶ意欲を喚起するために少人数学習の推進を図ってまいります」、こういう条文があります。  それから、「心身ともにたくましい子供の育成については」ということで、「豊かな人間性をはぐくむ幅広い文化、スポーツ活動の推進を図ってまいります。また、健康保持・増進のため健康教育や食育を推進し、朝食取得率の向上、肥満傾向の低減、偏った食事の改善を図ってまいります」とあります。  次に、「安全で安心して学ぶことができる環境の整備については」ということで、「いじめや不登校問題の早期発見・早期解決のため、定期的なアンケートや調査はむろんのこと、日常的な観察を充実させ、実態把握に努めるとともに相談活動の充実に努めてまいります」とあります。  次に、「教職員の質の向上と研修の充実について、すべての教師がみずからの力量を高め、人間性を磨き、豊かな見識を身につけるため、具体的な目標を設定し、絶えず研究と修養に努める」とあります。  最後に、「教育環境の整備充実については」ということで、「本市の学校教育の方向性や適正配置について協議し、望ましい教育環境の整備に努めてまいります」、それから、「学校図書の整備充実を進め、児童生徒が本の世界に触れる機会を多くする」という内容であります。  そこで、まず質問をさせていただきたいと思います。  今現在、小学校、中学校の教諭の方々の就労実態は、どのような把握をされているのか、当局のお考えをお聞かせください。 ○議長(黒澤一夫君) 教育長。 ○教育長(吉成博雄君) 正直言いまして、倉岡 誠議員さんの今回の一般質問については、小学校の部活動の地域スポーツ少年団化というところからになっておりますが……、就労実態といいますと幅が広いものですから、どういうふうに今お答えしたらいいか、もうちょっと具体的にお話ししていただけますでしょうか。 ○議長(黒澤一夫君) 倉岡 誠君。 ○7番(倉岡 誠君) 私がまずその通告の内容に行くまでの過程で、当局の考えが必要であります。それは、当局も実際に認識されていると思いますけれども、事務的な業務や生徒指導など、それから補習、部活動等々、昭和41年ぐらいから見たときに、文科省の調べでは、平成18年度の調査結果ではございますが、昭和41年に比較して時間的に約28時間ほど、残業といいますかね、そういう時間が延びている実態にあります。それは、教育委員会も認識されていることと思いますけれども、そういう実態の中で、今教育方針にある適切な、次世代を担う子供に対して、教育ができるのかどうか、そこからまず入っていきたい。そして、それを和らげるためには、やはりこの通告をいたしました内容に結びつけていくというそういうことになりますので、当然日常的にそこの部分は把握されていると思いますのでお聞きしましたので、お答えください。 ○議長(黒澤一夫君) 教育長。 ○教育長(吉成博雄君) 今、初めて就労実態というふうなことがわかりました。  実は、今、倉岡 誠議員がですね、残業というふうなお話をされましたが、私も長い間教職の経験がありまして、時間的に言いますと普通退勤時刻というのはその学校によって違いますけれども、4時半とか5時とかということになりますけれども、ただひとえにその時間が過ぎて退勤してよろしいというのでは教育は務まらないというふうにずっと認識しております。  やはり授業が終わった後の子供たちの部活動への指導、そして子供たちが毎日書いております例えば日記とか、そういうのをきちんと点検したりします。それに1人ずつ答えを書いたりしているうちに、もう6時近くになってしまいます。どうしても教職というのは一つのことについてやはりやり遂げて、そして帰宅するというのが基本でもありますので、そういう意味で、それがひとえに残業であるとは、私はちょっと考えておりません。  ただ、非常に朝から本当に帰りまで気の抜けないのが教師であります。子供たちへの一言一言の声かけもそうですし、1時間1時間の授業もきちんと成立させなければいけません。それを十分踏まえながら、どうしても遅くなりますと、やはり健康に一番響くところであります。先ほど残業時間のことがありましたけれども、最近は各学校に呼びかけながら、校長先生もそれぞれ一人一人の先生に呼びかけながらですね、一つの仕事をやり遂げた後、できるだけ早く帰れるようにということで、大体6時半から7時半ごろまでには帰宅できるような状況になっております。  また、もう一つは、1週間に1回ほど部活動のない日を設定しておりまして、いわゆる部活動以外のところの教職の業務を進めているというところであります。 ○議長(黒澤一夫君) 倉岡 誠君。 ○7番(倉岡 誠君) 今、教育長のご丁寧なご説明、ありがとうございます。  いずれ「残業」という言葉は撤回しまして、必要悪でその遅い時間帯まで就労しているというふうに直させていただきたいと思います。  いずれそういう状況の中で、今私が知っている限りは、それぞれの、主に小学校、まあ、中学校もそうですけれども、特にスポーツ関係の部活の担当の先生方についてはですね、自分の不得意分野にもかかわらず、担当者がいなければ担当していかなければいけないというのが実態としてあります。それで、その担当された先生たちは、やはり子供たちに一定の指導をするためには、そのものについてやはりゼロから学習をしなければいけない。すごい時間を費やす、負担になる。そういうことが日常的にやられているという実態はご存知ですよね。 ○議長(黒澤一夫君) 教育長。 ○教育長(吉成博雄君) 小規模校の場合は、一つの部活を1人の先生が持つということは多々ありますけれども、それ以外の学校の場合は決して1人だけではなくて、2人あるいは3人が分担しながら進めておるという状況であります。  ただ、鹿角にいらした先生方が一番苦労するのはスキーであります。今まで、例えば秋田市出身の先生なんかはスキーをほとんどやってこなかったという状況ですけれども、一番先に実はそろえるのがスキーであります。子供たちと一緒の場で同じスキーに取り組んで、それをもとにして、いや、鹿角に来てよかった。スキーをこんなに一生懸命やってよかったなと。これからのいろいろな部活動の指導にしても、いろいろな活動にプラスになったということで喜んで帰っていかれる先生もおりますけれども、それがすべて、負担はありますけれども、その教師の生活のこれからの長い人生の中ではプラスにも働きますし、私は教師というのはそういう面もしっかり持ってですね、歩んでほしいなとこういうふうに思っております。 ○議長(黒澤一夫君) 倉岡 誠君。 ○7番(倉岡 誠君) 教育長のお気持ちはわかります。いずれ私が言いたいのは、そうしたクラブ活動、部活動に携わっている時間、例えば5時に終わって6時、7時の2時間ぐらい、例えばね。クラブに携わっているとすればですね、やはり次世代を担う子供たちの教育のために、自分自身を高めるための学習もしたいわけですよね、教師の方々は。そういう時間がほとんどない。家に帰ってからやるとすれば、極端な言い方をすれば、眠い目をこすりながら次の日また出勤をしている。これは、先ほど教育長が言ったように、体を壊す一因になりますよね。そういう部分については、やはり当該教育委員会としては、少しでも緩和させていくような方向づけが必要だと私はそう思います。  そういう観点からですね、子供たちの部活動について、私、ちょっと鹿角の5・6年の児童の推移、向こう約10年ほどをちょっと調べてもらって見ているんですが、5年先をピークにですね、小規模校については単独で部活動ができない状態になってきます。そうしたときのことを考えて、そのときに対策を練るのではなくて、今からその対策を練りながら、少しでも教師の方々の負担軽減を図っていくべきだと私はそう思いますが、その辺のところはいかがですか。 ○議長(黒澤一夫君) 教育長。 ○教育長(吉成博雄君) 小学校の部活動の地域スポーツ少年団化についてでありますけれども、市内小学校におきましても今後とも子供の減少が予想されております。大きな学校以外では部活動の種目を限定しないと個人競技以外の部活動の継続が難しくなってくるものと想定されます。  地域スポーツ少年団化への必要性につきましては、スポーツの選択肢を広げ、また、レベルの向上といった点からも、鹿角市スポーツ少年団本部においても長らく議論されてきたところであります。既にサッカーや剣道など、競技種目によっては地域で一本化して活動を行っている少年団も出てきております。  しかし、小学校の部活動には、競技レベルの向上だけではなくて、地域を愛する心や団結力を生み出すといった効果もあるため、地域スポーツ少年団化に対して慎重な意見もあります。  また、地域スポーツ少年団化には、指導者の確保や活動の場所、移動手段に関する問題など、解決すべき課題も多いことから、まだ多くの競技では学校単位での活動が中心となっている状況であります。  したがいまして、今後とも保護者や学校側の意見を尊重しながら慎重に協議してまいりたいと考えております。 ○議長(黒澤一夫君) 倉岡 誠君。 ○7番(倉岡 誠君) 教育長の考えはわかりますが、いずれ慎重にというのは確かにそのとおりだと思います。「ああ、だったらやるか」というそういう単純な話ではない。それは十分わかります。また、中学校と違いまして、中学校の場合は一定の選手を輩出するような指導をしているわけですけれども、小学生に関してはですね、やはり地域性、それから部活動をやりながら相互の人間関係を育成したり、いろいろあろうかと思いますけれども、いずれ花輪、十和田以外の小規模校は5年すればもう何もできないんですよ、個人競技以外は、極端な言い方をするけれども。そうなってからでは遅いのではないのかなと。やはりそこにいって戸惑うのではなくて、今からその準備を進めるべきだと私はそう考えているところなんですが、いいご回答をいただけないでしょうか。 ○議長(黒澤一夫君) 教育長。 ○教育長(吉成博雄君) 倉岡議員さんの指摘は本当にもっともでありますが、実は私も鹿角が初任の学校でありまして、ほかの地域はもうスポーツ少年団化が進められておったときに、逆に鹿角の先生方は放課後であっても子供たちとともに一つの目標に向かって過ごせるという一つの大きな喜びもありました。  そういうことの鹿角の先生方の頑張りもひとつ踏まえてご存知おきいただきたいと思いますが、今、確かに少人数化になりまして、例えば部活でも末広小学校あたりは、もう野球クラブとかミニバスのクラブとか持っていません。ただ、自分たちは、この陸上あるいは―スポーツでは陸上ですね、そのほかに音楽で学校一つになっての、いわゆる活動をしておりますので、すべていわゆる一つの種目ができないからといって、すぐほかのところと一緒にやらなければいけないというものでもないと思います。  それぞれの学校の特色を生かした部活動のあり方もあってもいいのではないかとこういうふうに思っていますが、いずれ先ほど言いましたように、もっと保護者とか学校側の率直な意見を尊重しながら、やはり協議していかなければいけないと思っています。 ○議長(黒澤一夫君) 倉岡 誠君。 ○7番(倉岡 誠君) 確かに「それぞれの学校の特色を生かして」という言葉、これは理解できるわけですけれども、ただ、別な角度から見たときに、子供たちがせっかくね、「いや、おれ、サッカーやりたかったのに」「おれはミニバスやりたかったのに、なして、おらほでやられねえの」とこういう声はいかがするつもりですか。 ○議長(黒澤一夫君) 教育長。 ○教育長(吉成博雄君) サッカーの場合には、一つ取り上げますと鹿角はすべての学校といいますか、子供たちに呼びかけて、鹿角一つで進んでおりますので、そのことはご存知でございますね……はい。  ただ、ミニバスケットの場合に、非常に大きな問題がちょっとありましてですね、鹿角で例えば二つの学校、三つの学校が一緒にやったとして、そこはその場として楽しいのでございますけれども、今度は県の大会になった場合にはそういうことが認められないのでございます。  実は、そのスポーツ少年団化ということで、能代市全部でミニバスケットのスポーツ少年団をつくって、全県で優勝したことがございます。物すごい批判を……、批判というか、受けました。いわゆる本当に小規模校も一生懸命努力して、その地区の大会でよい成績をおさめていっても、全県大会でこてんぱんに負けたときに、果たしてそれがスポーツ少年団といっても教育なのかと、子供たちが余りにもかわいそうじゃないかということで、その大会によって、全県とかの大きな大会になりますと、その大会参加への条件が満たされなくなることもありますことをご存知おきください。 ○議長(黒澤一夫君) 倉岡 誠君。 ○7番(倉岡 誠君) それはデメリットの面ということでよくわかります。でも、メリットも必ずあるはずなんですよね。  いわゆる私が今ここで言いたいのは、まずスポーツ少年団化に向けて動き出してほしいと。これはメリット、デメリットというのは、何の行動をしても必ずあるものですよ。それで、デメリットの部分だけ強調しながらですね、あれやらない、これやらないというのはちょっとまずいのではないかと、私はそう思います。いずれこれだけに時間を割いているわけにいきませんので……、ちょっと歯が抜けて、風抜けて、さ、し、す、せ、そがだめだから、ちょっと考慮してお聞きいただければ大変ありがたいです。  いずれこの問題については、教育長から前向きな答えとしては受け取れないような答えしか返ってこないわけですが、いずれ今後の教育委員会の課題としてとらえていただければ大変ありがたいです。  次に、②の学校図書の充実についてということで、前回も私、教育委員会の方からいろいろ資料をいただきながらですね、やはり学校図書についてはですね、学校教育の中核として読書指導のみならず学習指導の場においても、その機能を発揮するのが大きく期待されておるところであります。新学習指導要綱では、言語力の育成が重視され、全教科領域において充実が今強く求められているところであります。  ことしは、国を挙げての読書活動の推進に取り組む国民読書年となっております。読書は子供のころからの習慣化が大事であり、学校図書館は児童生徒に読書の習慣を身につけさせるために、考える力をはぐくむためにも学校全体で取り組む必要があると考えます。  その点について資料を見る限り、鹿角の学校図書の充足数が非常に悪い。たまたま平元小学校が90%台、それから、次に高いのが花輪第二中学校。まあ、尾去沢中学校、八幡平中学校は100%を超えておりますが、あと平均すれば60%台。しかもその蔵書の中身については非常に古いといいますか、希少価値のあるもの……、すみません、言葉の使い方を間違いました。が結構多い。それから、やはり子供たちが気軽に学校図書を利用できる状況には、これからお話ししたい部分でありますけれども、司書教諭の位置づけがちょっと足りないのではないのかなと、そういう部分を危惧してございます。  それで、学校図書にはもう一つ、先ほど言いましたけれども、学校の先生方のやはり知識を高めるためにもそういう蔵書も必要であると、私はそう考えます。  去年でしたか、ふるさと納税のお金をいただきながら鹿角には一定の蔵書をされたようですが、いずれこの分については、たしか平成19年でしたか、平成19年の法改正によって一定の額が地方行政に下りることになっていますよね、そうです。全国で1,000億円という財源ですが、地方財政に措置をすることでやられてきておりますけれども、その5カ年計画がことしで3年目を迎えているわけですが、この鹿角市にはその計画のお金がどれだけ入ってきているのか。  そして、実際に鹿角市としてはどれだけの入ってきたお金を学校図書に向けているのか。  私が聞き及ぶところによると他の市町村では別の使い道に使っているところもあるようですが、その辺は当市としてはいかがですか。 ○議長(黒澤一夫君) 教育長。 ○教育長(吉成博雄君) どのぐらいのお金かという数字は、ちょっと今準備しておりませんので後で報告しますが、まず現在、公立学校図書館の標準的な冊数として国が示している数値目標の達成や子供たちの読書活動の推進のため平成25年度までの年次計画によって、学校図書の整備事業を進めているところであります。  平成21年度末での標準冊数に対する達成率は、平均で79.7%となっており、達成済みが2校となっております。平成20年度末との比較では、冊数で約6,700冊の増。平均達成率では8.3%の上昇となっております。  購入図書につきましては、昨年度は「ふるさと鹿角応援寄付金」の中から「本との出合い・発見事業」として、小学校に普段買うことのできない図鑑や辞典など2,736冊を整備させていただきました。そして、読書活動や調べ学習などで大勢の子供たちから大いに活用をいただいております。  図書の購入予算は、学校へ配当する形としておりまして、各学校で在籍する子供たちや教職員の意見などを取り入れながら、蔵書の充実に努めております。  また、先ほど図書館司書の方のお話がありましたけれども、学校図書館の運営体制につきましては、現状の教職員に対応するにおいても、特に運営に支障を来たしているという状況にはありませんが、今年度は秋田県の読書活動推進の取り組みの中で、県で雇用した非常勤の司書を派遣いただき、市内の学校を巡回しながら学校図書館にある台帳のデジタル化や子供への読書の読み聞かせ、蔵書の利活用方法の指導など、学校図書館の機能の充実を図るためにさまざまな支援をいただいております。  今後はですね、児童生徒による委員会活動というのがありますけれども、委員会活動や保護者・地域の方々からのボランティアの支援を受けながら、学校図書館の運営体制を強化してまいりたいと思っております。 ○議長(黒澤一夫君) 総務部長、国からの補助金について。総務部長。 ○総務部長(木村忠好君) 基準財政需要額の関係になりますけれども、普通交付税で(「普通交付税なんですか」の声あり)はい、普通交付税になっていますので、図書だけには使っていませんけれども、一応算定としては817万円という形の中で入ってございます。小学校、中学校合わせて817万円の中で精査しています。実際には、本代として使っているのはその半分ちょっとです。457万円ちょっとになっています。 ○議長(黒澤一夫君) 倉岡 誠君。 ○7番(倉岡 誠君) ちょっと順序が逆になるけれども。  そうすれば、今、お金の関係を聞かせていただきましたので、当初予算では学校の関係で小中学校教材備品整備事業ということで、図書購入費など含め1,736万9,000円という予算措置をされているわけですが、その中で図書費は今言われた地方交付税という形で入ってきている817万円を向けているだけ、そういうことですね。(「はい」の声あり)はい、了解しました。  そうすれば、次に司書教諭の関連に戻りますが、今、教育長の説明の中でもいろいろあったわけですが、実際、司書教諭自体が複数の学校を兼務しながらやっているというのが今までの実態です。今、教育長の言葉から出た「県の方から手伝ってもらいながら」というお話がございましたが、何人来られるのか、ちょっと聞いていませんけれども、いずれ現状、鹿角市としては司書教諭の資格を持っている人間が5名、それから、持っていない者が5名、それから兼務発令ありが3名、兼務発令なしが7名、計20名で回っているという感じであります。  しかし、現実的に10カ所の司書教諭の配置がない学校があるというのが実態であります。そういう中で他の市町村については臨時職員を採用しながらそういう配置、担当の空きを埋めているという状況が、この私の持っている資料からは見られます。その辺のところをいま一度お聞かせいただければ大変ありがたいんですが。 ○議長(黒澤一夫君) 教育長。 ○教育長(吉成博雄君) 司書教諭の配置が義務づけられているところは、12学級以上の学校であります。鹿角市の場合は花輪小学校と十和田小学校、それから花輪第一中学校と十和田中学校。そこには、いわゆる司書教諭を配置しなければならないということで、ちゃんと配置されております。あとそれ以外に司書教諭の方がないかというとそうではありません。先ほどお話があったとおりであります。  それで、すべて先生方は司書教諭の資格を持っているわけではありませんので、まず一応先ほど言いました四つの学校には正式な司書教諭が、そしてまた、司書教諭を持っている先生をその学校では図書館の担当として配置をし、子供たちの指導に当たっているということをご存知おきいただきたいと思います。  それで、その結果、いわゆるどうしても司書教諭の数が今―鹿角市は山根分校を入れて15校ありますけれども、普通では14校ですけれども、司書教諭が全くおらないという学校もあることは事実であります。それは、先ほど言いましたように、子供たちの委員会活動を指導しながらですね、本を大切にしながら図書館運営に当たっているということでございます。  それで、先ほど言いました県の方の生涯学習課関係でありますけれども、1人の司書教諭がことし各学校を巡回という形で進められておりまして、今、2校目に入っております。1カ月ずつ勤務しておりまして、それこそただデータベース化だけではなくて、いわゆる本の紹介とかそういうことを進めて、私もきのうもその学校に行ってきましたけれども、非常によく取り組んでおられる、そういう方々。そしてまた、その方々を中心にしまして地域の保護者の方が学校支援ということで参画しておりますので、だんだんその輪が広がってきておりますので、ご理解いただきたいと思います。 ○議長(黒澤一夫君) 倉岡 誠君。 ○7番(倉岡 誠君) ルールをご説明いただきまして、大体まず認識はできたと。  ただ、先ほど来言っているようにですね、学校の図書管理については、教諭の方々が非常に難儀をされていると。そのことはきっちり認識をいただきたい。  それで、いま一つ言葉の中にありました「データベース化」ということは、いろいろな形で、その資格のない教諭の方でも気軽に本の管理ができるような状況づくりを今しているということで私が認識してよろしいですか。(「はい」の声あり)はい、ありがとうございます。  では、次に移りたいと思います。  3番目の30人以下学級の実現についてということでありますけれども、秋田県の場合、寺田知事が鳴り物入りで30人学級を始めた経緯がございます。しかし、この30人学級の実施内容については、全校全体という形ではなくて、小学校については1年生、2年生。中学校については1年生のみ。そういう形の実施のされ方。これはいろいろ資料を見ますとですね、各校共通されている部分もあるようです。  そういう中で、やはり先ほど来、私が言っている次世代を担う子供の教育という観点から物を見たときに、大勢よりもやはり少しでも少ない人数で対応した方がきめ細かな教育ができると、私はそう勝手に認識しています。多分間違いのないことかなと思います。  そういう観点からですね、いずれ、今国を挙げて、政府もと言えば、まだちょっと語弊ですので、そこまでまだいっていないので。まあ、いずれこの問題については政府も手がけるはずです。ただ、どういうスピードで手がけていくのかというのは、これはまだ推定できません。  そういう中で、やはりそういう少人数化を進めることで、優秀な教員を求めながらですね、やはり教員の体制づくりもきっちりしていかなければ、その少人数化というのはできないという状況があろうかと思います。その辺のところは、いろいろ不安な面もあるかもしれませんけれども、教育委員会としてはどのようなお考えか、お聞かせください。 ○議長(黒澤一夫君) 教育長。 ○教育長(吉成博雄君) 少人数学習の推進事業ですけれども、まず文部科学省の小中学校の1学級の児童生徒数の定員といいますか、40名であります。これはまだ変わっておりません。したがいまして、41名になりますともう2学級になるというそういう原則があります。それで、平成13年度の4月にですね、その文部科学省が示す学級編成基準が弾力化されたことであります。それは各県におきまして、また政令指定都市におきまして、40人に満たなくても学級増を認めるというところであります。それで、秋田県が全国に先駆けて始めたそれが事業であります。  実は、全国学力学習状況調査の結果にもその効果がはっきりとあらわれております。現在、小学校の1・2年生と中学校1年生で30人程度の学級編成を実施しておりますが、これを全学年に拡大し、さらに30人以下の学級編成を実施できれば、より効果的な指導ができるものと期待されます。  市の教育委員会といたしましても、少人数学習の機会及び期間の拡充と複式学級での指導充実を図るため、非常勤教諭の配置が必要と考えておりますが、これは市単独ではよほど財政が潤沢でないとできない状況でございます。ですから、これまでも全県市町村教育委員会連合会や都市の教育長協議会などを通じて、県に対して強力に枠の拡大というのを要望してきております。子供たちがさらに充実した教育を受けられるよう、これからも少人数学習の推進に努めていきたいと思います。  ただ一つ、私ども各学校に教育委員会として指導に入っておりますけれども、例えば一つの、今花輪第二中学校でも1学年1学級でありますけれども、その同じ時間に、いわゆる少人数できめ細かな指導ができるように、例えば理科と英語を二つに分けまして、15人の理科あるいは18人の英語とかそういうふうなことを工夫しながらですね、子供たちの力を少しでも伸ばそうといろいろ工夫を持って進んでおりますこともご理解いただきたいと思います。 ○議長(黒澤一夫君) 倉岡 誠君。
    ○7番(倉岡 誠君) 今の教育長の説明、大変細かく説明をいただきましてありがとうございます。  いずれ、私、今ここでなぜ話をしているかという部分についてはですね、先ほど教育長の答弁の中にもございました。「精力的に県に求めていく」という言葉、この言葉について、私、すごい教育長に感銘をいたしているところですので、ぜひ推し進めていただければと思います。  それでは、次に義務教育費の国庫負担割合の関係についてでありますけれども、これについてはですね、これもまず単独自治体ではできないことであります。それは十分認識してございます。この国庫負担割合の関係については、この鹿角市とか他の市に対してではなくて、秋田県であれば秋田県に対してということなので、そのことは私も認識はきっちりしております。  そういう中でですね、ちょっと気になった記事があったので読ませていただきたいと思いますが、タレントの兵藤ゆきさんという方、ご存知かと思いますが、この方の言葉がたまたま新聞に載っていました。「子供がニューヨークの現地校で6年間学んだが、何よりも違うのが先生1人当たりの児童数、息子のクラスは20人だったが、2年生からは習熟度別に10人ずつに分かれていた」と現地校の実態を紹介されております。「それが日本に帰ってきて公立小学校に1日体験入学したころ、息子が『日本の先生は大変だよ、国語や算数などの教科はもちろん音楽や体育や給食の面倒まで見て変なアイドルよりも大変忙しそうだったよ』と驚いていた」ということで、エピソードの紹介がされております。  やはりこれからはですね、少人数で、先生たちの、自分が一人一人行き届く環境をぜひつくっていかなければいけないのかなとそういう思いを私はしているところです。そういう意味で、行政からもですね、ぜひ国に対して、県と協力しながら働きかけていっていただければと思いますが、いかがですか。 ○議長(黒澤一夫君) 教育長。 ○教育長(吉成博雄君) 義務教育費の国庫負担についてでありますけれども、教職員の確保と適正配置及び教職員の給与水準の確保は本当に重要であると考えますけれども、その財源問題については国と県にかかわることでありますので、市教育委員会としてお答えする立場にはないと考えておりますが、今、きょうの議会等でも倉岡 誠議員さんがお話しになりましたように、この議会としてもですね、いろいろな形で国とかに要望できるものはやはりきちっとともに要望していきたいものであると思います。どうかよろしくお願いします。 ○議長(黒澤一夫君) 倉岡 誠君。 ○7番(倉岡 誠君) どうも前向きなご答弁、ありがとうございます。  それでは、次の5番に移らせていただきたいと思います。  学校給食の地産地消化についてということでありますが、学校給食法についてはですね、ご案内のように平成21年4月から改正、施行されている学校給食法があります。その中で重きを置いているのが「食育」という部分でございます。  私がちょっと小耳に挟んだエピソードを言わせていただければですね、この間30代前半の女性でしたけれども、玄米を見て「これは何ですか」という問いが返ってきました。それで、いろいろ話を聞いたらですね、お米は白いもの。それで、玄米が何か栄養のあるものとか栄養剤とか、今いろいろな五穀米とか出ていますよね、そういう感覚のとらえ方をしていたと。その人も子供さんはいるんですよ。そういう状況なんですね、今は。やはりいかに小さいときからの食育が大切なのかというのは、私が言うまでもなく教育長はおわかりのことと思います。  それで、我が鹿角市は、その地産地消という形の中では、秋田県内で学校給食に取り入れている部分はトップであると、これは私調べました。鹿角市がトップだそうです。だとすれば、他に見本を示す意味でもですね、もっともっと地産地消を進めるべきではないのかなと。  それから、今農林課が中心になって食育の一環として秋田蕗の刈り取り作業とかいろいろやられていますけれども、そういうものをもっと、違う産材も含めてですね、広めていくべきではないのかなと私はそう考えますが、いかがですか。 ○議長(黒澤一夫君) 教育長。 ○教育長(吉成博雄君) ちょっと今、倉岡議員さんの資料と教育委員会の資料がどこかちょっと合わない点がありまして、それは年度がちょっと早いのではないかなと思いますが、ちょっと紹介しますと、県内25市町村中の野菜の主要15品目は47.3%の第8位であります。前は2位であったこともありますけれども。それで、13市中のうち、にかほ市の48.3%に次いで第2位ということになっております。それを踏まえてお話しさせていただきます。  主要15品目の野菜の県内使用率は47.3%になっておりまして、昨年度からは地元産の干しシイタケについても給食への使用を開始しております。野菜以外の品目につきましては、米については鹿角産を100%使用しているほか、牛肉や豚肉についてもほぼ鹿角産を使用しております。鶏肉に関しては市内や県内に大規模な生産業者が存在しないため、県外産を使用しております。  今後の地産地消の拡大につきましては、安定した生産量や衛生管理面などの条件を満たす必要がありますので、それらの課題の解決に向けて今後とも関係団体と協議検討を重ねながら、さらなる地産地消の拡充を図ってまいりたいと思います。  また、学校給食と食育との関連につきましては、給食だよりで地元食材の使用について取り上げるなど、児童生徒への周知を図っているほか、鹿角学校給食連絡協議会の主催で2カ月に1度、地域の食材・メニューを多く盛り込んだ「たらふくかづの」の日を実施しておりまして、また、「みどりの食材連絡会」の非常に大きな力を得まして、地域の食に触れる機会を順次多くして食育を進めております。以上であります。 ○議長(黒澤一夫君) 倉岡 誠君。 ○7番(倉岡 誠君) 私の資料がちょっと古かったのかね。常にトップが鹿角市だなと思って「トップ」と言ったんだけれども、8位とはちょっと知りませんでした。まあ、いずれその部分については訂正をさせていただきたいと思います。  今、教育長からご答弁があったようにですね、ぜひ可能な限り鹿角の生産材を学校給食に盛り込んでいただくようにお願いをしたいとそういうふうに思います。安定供給その他いろいろあろうかと思いますが、関係機関などを通じながらですね、やはり契約栽培とかそういう手法もあるでしょうし、可能な限りこの鹿角産の食材を活用していただくようにお願いをしたいと思います。  最後になりましたけれども、局地的豪雨に伴う防災対策についてということで、さきに市で出したこの防災用のマップ。これについては、小規模の小河川や水路の氾濫等は考慮されていないというふうにここに記載されております。それで、きょうの私の質問要旨はですね、その記載されていない河川が氾濫したらどうするのか、対策を講じておられますかということをまずお聞きしたい。  というのは、四、五日前ですかね、局地的にそれこそ雨が降りました。それで、たまたまその雨の降ったときに、私のいる場所にその雨が降りました。たった30分で20ミリ降りました。だから、そういう状況でもし長時間降るとすれば、大変なことになる。それで、その河川は一定の整備はされているものの、福士川とか根市川、間瀬川等々あります。福士川については今いろいろ整備が進んでいるやに見ておりますけれども、その今私が言った河川の状況を見ると、確かに一定の整備はされておりますが、川底に非常に土石がたまって、草がぼうぼうの状態であると。この間ちらっと見たら、おれ、しゃべったから草刈ったのかわからないけれども、草は刈ってあったけれども。  その辺は別にしても、いずれその局地的豪雨になったときには、その川はもちろん氾濫するに違いありません。平成19年の大水害のときに、玉内地区が冠水したのは、あれは浦志内川というんですか、あの川が本流に水を入れることができなくて、あの地域に冠水をしたという事例があります。まして、この私が今言った乳牛川、根市川、間瀬川周辺、福士川も含めてですね、防災本部を置くこの鹿角市の冠水が危惧される状況にあると思います。その辺のところをどのようにお考えなのか、お聞きしたいと思います。 ○議長(黒澤一夫君) 市長。 ○市長(児玉 一君) まず、根市川、間瀬川、不動川、乳牛川の関係ですけれども、いずれ平成19年9月の豪雨の際にも水位の上昇は見られましたけれども、これらの河川が氾濫するまでには至っておりませんから、心配ないということです。  それから、市役所の位置の関係ですが、これについても市役所周辺は浸水想定区域外とになっておりますので、対策本部を置くことに関しては問題ないと考えております。  それから、ことしの3月に全戸配付いたしましたハザードマップについてでありますが、先ほど申し上げましたとおり、県が行った調査結果をもとに作成しております。調査対象河川は米代川、小坂川、福士川、大湯川の四つの河川でありますが、それぞれの河川の整備状況を勘案し、米代川については50年に1度、小坂川と大湯川については100年に1度、福士川については10年に1回程度起こる大雨が降った場合の氾濫についてシュミレーションされております。  したがいまして、このハザードマップは通常考え得る最大の浸水についてあらわしたものでありますので、このマップで日ごろから洪水時の危険箇所を確認いただき、円滑な避難に役立てていただきたいと考えております。 ○議長(黒澤一夫君) 倉岡 誠君。 ○7番(倉岡 誠君) 今の市長の説明でこのハザードマップはある種完璧に近いものということで理解をさせていただきたいと思いますが、この世の中にすべて完璧なものはございませんので、いずれ私が今言いました不動川、乳牛川、根市川、間瀬川等の河川についてはですね、整備はされてきているものの、やはり底面に体積している土石についてはしゅんせつを進めなければいけないのかなと、以上のような考えを持っております。  いずれこうした防災対策につきましては、避難や救助などを含め、当誠心会としては継続して議論を積み重ねていきたいと思っております。  時間が少々余りましたが、これで終わります。ありがとうございました。     (7番 倉岡 誠君 降壇) ○議長(黒澤一夫君) 以上で、倉岡 誠君の質問を終わります。  以上をもちまして、本日の議事日程はすべて終了いたしました。  ただいまの時刻をもって散会いたします。     午後3時40分 散会...