鹿角市議会 > 2008-06-10 >
平成20年第4回定例会(第2号 6月10日)

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  1. 鹿角市議会 2008-06-10
    平成20年第4回定例会(第2号 6月10日)


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    平成20年第4回定例会(第2号 6月10日)    平成20年6月10日(火)午前10時開議  開議 第1 一般質問     質問、答弁  散会 ───────────────────────────────────────────── 本日の会議に付した事件  1 一般質問     米 田 健 一 君     石 川   徹 君     宮 野 和 秀 君 ───────────────────────────────────────────── 出席議員(20名)       1番  中 西 日出男 君     2番  倉 岡   誠 君       3番  吉 村 ア イ 君     4番  浅 石 昌 敏 君       5番  海 沼 信 義 君     6番  宮 野 和 秀 君       7番  福 島 壽 榮 君     8番  栁 舘 一 郎 君       9番  阿 部 博 文 君    10番  石 川   徹 君      11番  黒 澤 一 夫 君    12番  髙 杉 正 美 君
         13番  田 村 富 男 君    15番  勝 又 幹 雄 君      16番  阿 部 佐太郎 君    17番  石 川 幸 美 君      18番  米 田 健 一 君    19番  村 木 繁 夫 君      20番  児 玉 政 芳 君    21番  大 里 恭 司 君 ───────────────────────────────────────────── 欠席議員(なし) ───────────────────────────────────────────── 説明のため出席した者の職氏名 市長        児 玉   一 君    副市長       大 野 佑 司 君 教育長       吉 成 博 雄 君    総務部長      小田島 秀 夫 君 市民部長      高 田 幸 良 君    産業建設部長    関   道 男 君 教育部長      中 山 一 男 君    会計管理者     佐 藤 隆 夫 君 総務部次長     木 村 忠 好 君    市民部次長     青 山 武 夫 君 産業建設部次長   小田嶋 義 幸 君    産業建設部次長   似 鳥 忠 夷 君 教育次長      奈 良   實 君    農業委員会事務局長 内 藤 庸 夫 君 総務部付次長待遇  田 中 孝 夫 君    財政課長      安 保 一 雄 君 監査委員事務局長  菅 原 祐 次 君    選挙管理委員会事務局長                                  熊 谷 純 二 君 ───────────────────────────────────────────── 事務局出席職員 事務局長      廣 林   剛 君    班長        佐 藤 洋 輔 君 副主幹       大 里 宏 昭 君    主任        田 原 智 明 君 主事        木 村 幸 樹 君     午前10時10分 開議 ○議長(中西日出男君) 直ちに、本日の会議を開きます。  これより、議事日程第2号により会議を進めてまいります。 ──────────────────────〇 ─────────────────────     日程第1 一般質問 ○議長(中西日出男君) 日程第1、これより一般質問を行います。  質問事項は、事前に通告を受けておりますので、順次発言を認めます。  順位1番、米田健一君の発言を認めます。米田健一君。     (18番 米田健一君 登壇) ○18番(米田健一君) おはようございます。  まずもって、さきの市長の報告により、鹿角組合総合病院移転新築着工の運びになったことに対し、市長初めJA山本組合長の大変なご苦労があったことを伺っております。また、市民の思いがかなえられましたことに対し、心から敬意を表したいと思います。  それでは、今定例会に当たり、市民を代表し、また、鹿明会を代表して通告の順に従って一般質問を行います。  最初に、財政運営についてでありますが、本市の財政は依存体質だとよく言われておりますが、平成20年度当初予算の概要を見ますと、一般会計の歳入の自主財源は30%を少し超える程度で、ほぼ70%の財源を依存していることとなるようですが、恐らく県内都市の中でも、自主財源比率は決して高くない方ではないかと思っております。しかし、ここ数年は近年にないほど建設事業を連続して実施しておるようですが、これも過疎債を初めとする地方交付税に算入される有利な起債や、事業実施のため蓄えていた目的基金を効果的に活用することで事業を実施しているものと推察いたします。  とは申しましても、財政運営は一歩間違うと次の世代に過大なツケを残すことになりかねません。現在進めている花輪小学校改築事業は、平成18年度から平成20年度までの継続事業で実施しておりますが、3年間で8億4,500万円の市債を借り入れるようですけれども、また、平成20年度は合ノ野保育園改築事業公営住宅建設事業養護老人ホーム和光園改築支援鹿角組合総合病院の移転新築に対する支援などの借入で、一般会計市債予算額は21億1,000万円ほどと、前年度当初に比べ5億5,000万円程度の増で、最近にない借入額に達しておるように思われます。  このことは、市民の要望でもあることと理解をしております。市長はこれまで一般質問に対する答弁や決算特別委員会において、市の財政指標は健全性を維持しており、実質公債費比率は平成18年度決算では13.3%で県内都市の中でも決して悪くない状況であると説明しております。  実質公債費比率はこれまでの起債制限比率とは異なり、特別会計への繰出金や鹿角広域行政組合への負担金であっても、元利償還金に充当される部分は公債費としてとらえて算出した比率であって、市の公債費の実質的な状況を示すものであり、私も現状では確かに安泰なのかなとは思っておりますが、公営住宅建設事業が終了すると思われる平成24年度以降は、ここ数年間の市債借入額の著しい増加による影響があらわれて、実質公債費比率はかなり上昇するのではないかと心配しております。  そこで、当局は実質公債費比率の推移をどのように見込んでいるのかお伺いをいたします。また、その数値から公債費の健全性をどのように判断しているのか、さらに今後の市債の借入について、抑制する考えがあるかどうかお伺いをいたします。  次に、ふるさと納税制度への取り組みについてお伺いいたします。  ふるさと納税制度は、今国会で4月30日に可決されました。納税者が現在の居住区以外の自治体などに対して寄附を行った場合に、その金額が居住地に納税すべき税額から控除されるという内容でありますが、寄附のほとんどが出身地であるふるさとへの寄附であることが予想されていることから、都市に居住して働いている人たちに、自分を育ててくれたふるさとへの恩返しの機会をつくり、また状況が厳しい地方の活性化を促す方策であると受けとめております。  さて、本市においても、今定例会において条例を提案し、寄附金の使途と寄附金の受け入れる基金の設置を示したことは、時宜をとらえた対応であると思っております。そこで、その具体的な考え方について伺うものでありますが、市に対して寄附をいただくための周知や宣伝方法はどのようにして行うのか。また、どのような人たちを対象に行うのかお知らせください。  また、条例案では寄附金の使途を大きな項目で区分しておりますが、現段階では具体的にどのような事業に充当すると考えているのか。また、この制度の生かし方についてでありますが、私は、本市に対して寄附をしてくださる方、あるいは寄附をしてもよいという意思を抱いてくれた方々と、市がこれを機会にどのようなつながりをつくり、将来にわたってそのつながりを強め、さまざまな方向に広めながら市の活性化や福祉の向上に反映させていくことが、寄附金獲得ということよりも、むしろ重要なのではないかと思っております。  このため、現在進めている交流居住事業とも大いにつながりを持つような方向で進めていかなければ、市にとってはこの制度の意味が半減することと思うし、残念な結果になるものと思います。その点も含めて、この制度の市政への生かし方について考えをお伺いをいたします。  次に、防災についてお伺いをいたします。  昨年9月の豪雨災害は、本市に大きなつめ跡を残しましたが、急ピッチで復旧が図られていることは同慶にたえないところであります。未復旧箇所についても最大限の配慮と早期の完成を願うものであります。また、鹿角市消防団が災害時の活躍により数々の表彰を受けられ、改めてその活動に敬意を表するものであります。  現在、市ではさきの災害を教訓に、防災計画の見直しを進めておられることと思いますが、当時の市民の行動を中心に、時間を追って振り返りながら具体的見直し項目について何点かお伺いをいたします。  まず、避難勧告についてであります。大雨洪水警報は、今回の災害に限らず何度も発令されておりますが、避難を要するかどうかは難しい判断が迫られることと推察いたします。時間雨量や積算雨量、そして、河川の水位などを総合的に勘案して避難勧告発令を決断されると思いますが、どのような情報をもとに勧告に至ったのか。気象台や県から適時的確な情報提供がなされたものか、その経緯を改めてお伺いをいたします。  次に、避難勧告を受けてから、避難所への避難でありますが、浸水の危険があることから勧告を発するわけですが、対象地域は川のそばであり、雨の音と川の音で広報車の声が聞こえなかったというお話をお聞きしました。  また、勧告の電話連絡を受けなかったという自治会長もおられたようでした。災害情報が地域住民に伝わらなければ、避難行動がとられません。そこで、避難対象住民への連絡をどのように確実に行うか。例えば、避難勧告発令と同時にテレビ等で避難勧告対象地域を放送してもらうなど、その方策をお伺いいたします。  また、避難勧告を受けても避難所までの交通手段を持たない方や歩行困難な方がおりますが、この方々の把握や避難方法を自治会や自主防災組織と協議し、事前に定めておくことが必要と思いますが、いかがでしょうか。  次に、避難勧告から避難指示への切りかえでありますが、住民にとっては、その違いがわかりにくく、日ごろから防災用語などについて、その意味するところを周知しておくことが大事だと考えますが、いかがでしょうか。  次に、避難所での生活についてでありますが、今回、幸い避難生活が短時間で済みましたが、それでも幾つかの問題点が挙げられております。  まず、避難者の把握方法であります。避難者の名簿の作成は当然のことでありますが、その目的として逃げおくれや取り残された人がいないかを確認することにあると考えます。親戚や他の避難所等に避難していないかを自治会長等から聞き取りすることと、対象地区の巡回をして1件ずつ確認することが必要かと思いますが、これらのことが的確になされるような具体的方策をお考えでしょうか。  また、食料や毛布、洗面用具等の通常の生活に必要なものですが、避難者への配布が遅くなったことが挙げられておりましたが、スーパーと災害物資協定を結んでいたとのことですが、災害時に機能しなかったのでは何もならないと思います。実効性のある協定にするための方策について、どうお考えかお尋ねをいたします。  次に、避難解除についてでありますが、状況等の情報が避難者に的確に提供されなかったことが問題点として挙げられております。このことが避難勧告解除避難指示解除を待たずに多くの人が自分で現地の状況を見に行き、安全と判断し、勝手に帰宅してしまったことにつながったと考えられます。  避難所生活は、プライバシーの問題もあり、一刻も早く自宅に帰りたい気持ちは理解できるものの、万が一のことを考えると、結果オーライでは済まされないことと思います。避難所で随時情報を提供をすることが避難者の理解を得られると思いますが、どのような方策を考えておるのかお尋ねをいたします。  以上、水害時対策について何点かお尋ねいたしましたが、さきの中国の直下型大地震は、先般報道されました活断層を抱える本市にとりましても、他人事ではないと思います。災害への備えの重要性を改めて認識し、市民の安全、安心につながる防災計画となりますように願うものであります。  次に、介護保険についてでありますが、平成12年の介護保険法の施行から9年目を迎え、総務省統計から見ますと、平成19年9月末現在の推計では、65歳以上の人口は2,744万人で、総人口に占める割合は21.5%となっているようです。  また、本市の65歳以上の人口は、20年3月末現在、男性4,487人で25.50%、女性7,035人で36.42%、高齢者が1万1,420人で、総人口3万6,510人に占める割合は31.28%となっております。全国平均より高齢化が進んでいることからも、高齢者介護予防がますます重要視されると考えます。  第3期計画の3カ年、平成18年から平成20年全体計画に対しても若干の減であるように見えますが、給付費の伸びでは、平成18年から平成20年度まで予算措置額ベースで毎年約3%前後の伸び率で推移している状況であると思います。したがって、第3期介護保険計画期間3年間の総額は約100億円の給付が予想されますが、そこで、何点かについてお伺いいたします。  まず、1点目として、第3期計画の最終年度である平成20年度当初予算で、市債、いわゆる借金約3,900万円の予算を措置しておりますが、給付費等の見込みはどのように推移しているのかお伺いをいたします。  2点目として、第3期計画では、第2期計画で不足した1億1,000万円の借入計画でありましたが、施設給付と介護報酬の見直し等によって、約3,500万円の削減ができ、不足分8,000万円を借金で充てることとし、介護保険料の月額標準4,598円のうち、207円を返済分として徴収しているが、この返済は可能かどうかお伺いをいたします。  3点目として、第3期計画での保険料は前期計画での不足分や給付費の抑制を図るため、介護施設であるグループホーム等の増設やその他施設の新設を抑えてきましたが、今後老人保健施設の増設が考えられると思いますが、給付費の増による保険料の増加は必須でありますが、今後の介護施設の適正規模をどのように考えているのかお伺いをいたします。  4点目として、サービス料が増加することにより、給付費が当然増加すると思いますが、後期高齢者医療制度の創設によって、老人世帯は大変厳しい状況にある中、介護保険料も当然圧迫要因となります。  現在の保険料は月額標準の4,598円ですが、借金返済分8,000万円の月額207円が第4期で減少することになります。しかしながら、先ほど申し上げました状況では、保険料アップする要因が多くありますが、どの程度の保険料を設定するのかお伺いをいたします。  なお、市民への周知期間を考慮すると、遅くても10月までは平成21年から平成23年までの第4期計画での保険料を決定しなければならないものであろうと思いますが、少なくとも基本的考え方がなければならないはずですので、その方針を示していただきたいと思います。  なお、介護保険法の改正に伴い、国では医療、介護病床合わせて35万床のうち、平成24年3月まで、先般の5月に報道されましたが、20万床として15万床を減らすこととしているようです。  医療の必要性の高い患者を医療・療養病床へ移行し、医療の必要性の低い患者を在宅または老人保健施設などへ転換する計画で、各都道府県へ計画の策定を指示しているようですが、県では各圏域ごとの意見を伺い、既に終わっていると思いますが、秋田県地域ケア体制整備構想の策定に取り組むこととし、市町村の第4期介護保険計画に当たっては、療養病床の削減計画に基づき、需要の見直しなど反映し策定することと伺っております。  私も何度も申し上げましたが、現在介護型療養病床は、3施設で126名の方々が入所されておりますが、この方々が介護難民と言われることのないように、医療法人または老人保健施設等の転換も含め、さまざまな角度から協議し、よりよい第4期計画を示していただくことを申し上げて、壇上からの質問を終わります。 ○議長(中西日出男君) ただいまの質問に対し答弁を求めます。市長。     (市長 児玉 一君 登壇) ○市長(児玉 一君) おはようございます。  米田健一議員のご質問にお答えをいたします。  初めに、財政運営についてでありますが、実質公債費比率は、平成18年4月に地方債制度が許可制度から協議制度に移行したことに伴い導入された財政指標でありますが、それまでの公債費比率起債制限比率にかわってできた新しい指標であります。  従来の公債費比率と異なり、普通会計の公債費に、公営企業の公債費に充当する一般会計からの繰出金や、一部事務組合などの公債費に準ずる経費も加える、いわば連結決算の考え方が導入されております。  この指標は、財政健全化法による健全化判断比率の一つとされ、比率が低いほど財政状態が健全なことを意味しますが、18%以上になると起債許可団体となり、公債費負担適正化計画を策定して、公債費の適正管理に努めなければならず、25%以上の場合は、健全化比率の基準を超えることとなるため、財政健全化団体として健全化計画を作成しなければなりません。  また、さらに悪化して35%以上の場合は、いわゆる財政再生団体として財政再生計画を作成することになります。  本市の平成19年度の実質公債費比率は、平成16年度から平成18年度までの3カ年平均値で13.3%となっておりますが、県内13市の平均が17.3%であり、市の中では一番いい数値で、健全性が確保されていると考えております。  実質公債費比率の推移につきましては、今後想定される事業を含めながら、歳入歳出各経費の推移を平成28年度まで試算しておりますが、13%台後半の値となる平成24年度をピークに、その後は徐々に低くなると見込んでおります。  市債の発行については、国においてはプライマリーバランスをとることを目標としていることから、本市においても同様に市債発行額が償還元金を上回らないことを基本としておりますが、財政の健全性を確保しつつ、実施計画に登載された事業を確実に実施していくこととしており、事業の年度配分から、本年度のように市債発行額が大幅に伸びる年度も生じると考えております。  また、実際の起債対象事業についても、過疎債の対象となる事業や、花輪小学校改築事業のように、普通交付税基準財政需要額に算入される事業もあることから、予算上の市債や公債費、あるいは予算書に添付された市債調書の年度末残高見込み額の数値がそのまま実質公債費比率につながるわけではなく、一般会計では、平成20年度末の市債残高を約155億円と見込んでおりますが、このうち約60%に当たる95億円については、普通交付税基準財政需要額に算入されると試算しており、実質公債費比率の計算から除かれ、償還費の実負担と同様に指数も低くなります。  本年度当初予算の歳入として、市債に計上した21億1,000万円のうち、10億7,000万円は過疎債を予定しており、その70%が交付税算入され、臨時財政対策債、3億4,800万円は100%算入されるなど、発行額の50%以上に当たる11億9,000万円相当分が基準財政需要額に算入されると見込んでおります。  過疎地域自立促進特別措置法は平成21年度末をもって失効しますが、全国市長会などを通じて平成22年度以降の過疎地域への総合対策の実施を強く働きかけているところであり、財政的に有利な制度を活用しながら、健全な財政を堅持しつつ、真に必要な事業を計画的に推進してまいります。  ふるさと納税への取り組みにつきましては、地方税法改正に伴い、地方公共団体に対する寄附金制度の見直し、いわゆるふるさと納税制度が創設されました。  これは、寄附金控除適用下限額を超える部分について、一定の限度額まで税額控除するもので、実際に控除が適用されるのは平成21年4月からとなりますが、平成20年中の寄附行為分が対象となるものであります。本市では、県の説明会以降、庁内にワーキンググループを設置して、制度への対応を協議し、ふるさとかづ応援寄附条例の制定と周知方法、具体的な受領の仕方などを検討してまいりました。  その中で、いわゆる寄附していただきたい対象者を、鹿角で生まれ育った本市出身の団塊世代の方、もしくは観光や仕事などで本市を訪れたことがある方で、鹿角の風景をいつまでも魅力的なまま残してほしいと願う、本市にゆかりのある方を主なターゲットとしております。  また、想定しましたコンセプトは、「十和田八幡平の自然」、産業遺産としての尾去沢鉱山などの「史跡、伝統文化」、市域全体に通じる魅力ある「農村資源」の三つの誇るべき風土や原風景を次の世代へ引き継いでいくこととし、『鹿角はあのころの風景とともにあなたをいつまでも待っています!』という想いを込めた制度としております。  周知、宣伝方法につきましては、こうしたコンセプトや具体的な活用方法、寄附の仕方などを盛り込んだリーフレットを作成し、これから開催されます各地区の鹿角会の会合に、できる限り私が参加させていただき、制度の説明と寄附のお願いをする予定であり、各鹿角会会員鹿角観光ファンの方々合わせて5,800名ほどへのダイレクトメールの発送も計画しているほか、情報発信媒体として市のホームページと広報への記事掲載もあわせて行い、効率的な周知に努めたいと考えております。  いかにして、「ふるさとかづのを応援したい」、「貢献したい」、「恩返ししたい」と思っていただけるかが重要であると認識しておりますので、市民はもとより議員各位におかれましても機をとらえて周知にご協力願いたいと存じます。  具体的な寄附金の活用事業につきましては、条例案の四つの事業区分を具体化して示すことにしておりますが、一つ目は、自然環境の保全など「緑と水の美しい自然の保全・活用に関する事業」、二つ目が、鉱山や史跡の活用や伝統芸能の保存など「歴史息づく文化遺産の保存・活用に関する事業」、三つ目に、遊休農地対策や農村交流、交流居住の促進などを想定した「魅力ある農村資源の保全・活用に関する事業」を設定しております。  また、これら三つの区分にとらわれず、四つ目として、「その他本市が魅力を持った地域であり続けるために必要な事業」を設定しており、ふるさと鹿角の未来を担う子供たちへの応援や時代を築いたお年寄りへの支援、ふるさと情報発信など、柔軟で弾力的な運用を目指しております。  今後の市政への生かし方につきましては、寄附者の方々との関係を一過性のものとすることなく、引き続き本市の応援団として末永くおつき合いいただくための、「絆」づくりが大切であると考えております。  寄附してくださる方々の想いにこたえるためにも、寄附金を活用した事業を着実に推進することはもちろんでありますが、これを確認していただくための情報発信も充実したいと考えております。  また、寄附申し出の際には鹿角観光ファンへの登録をお願いし、観光情報の提供など、制度に基づく取り扱いをさせていただくとともに、ふるさと鹿角ためのアドバイスやご意見を広く提案していただけるよう、良好な関係づくりに努めてまいります。  次に、防災対策についてでありますが、昨年9月の豪雨災害における避難勧告発令までの経緯につきましては、9月17日4時28分に、秋田地方気象台から秋田県全域に「大雨、洪水警報」が発令され、その後も雨が降り続く状況でありました。  市では、8時30分には関係職員が登庁し、消防署と連絡を取り合いながら情報収集に当たっておりましたが、11時17分発表の気象台予報では、大雨による土砂災害や浸水被害も心配されたため、12時20分に災害警戒対策室を設置しました。  13時30分には福士川の水位が避難判断水位に達したため、現地において状況を確認し、水防活動や住民避難について関係機関と協議しておりましたが、その間にも警戒活動に当たっていた消防団などから土砂崩れや道路の冠水、用水路の溢水などの情報が次々と寄せられ、また、15時17分の土砂災害警戒情報では、本市が土砂災害警戒対象地域となるなど、被害の拡大がますます予想される状況となったため、15時40分に災害警戒本部に切りかえたところであります。
     その後も雨は衰えることなく降り続け、市内各所で消防団などによる水防活動が行われましたが、長引く雨の影響で米代川などの水位が急激に上昇し、稲村橋から久保田橋にかけて堤防が洗掘され始めたとの現地からの情報をもとに、危険の高まった大川添団地に対し、16時24分に避難勧告を発令したところであります。  また、福士川についてもはんらんの危険が高まってきたため、16時31分に下タ町の一部に避難勧告を発令し、さらに、17時には用野目に、17時26分には新掘及び尾去沢下タ町にと、現地を巡回していた消防署や消防団からの報告をもとに、それぞれ避難勧告を発令し、大雨による被害が本市全域に及んできた17時40分には、全庁体制となる災害対策本部へ切りかえ、私が本部長となって指揮に当たりました。  これまでも関係機関から寄せられる気象情報や河川の水位情報などから、随時警戒対策室などを設置してまいりましたが、今後も気象情報などのほか現地の情報を優先し、的確な判断と対応により防災体制を整えてまいります。  避難情報の周知につきましては、昨年の災害時においては、自治会長に電話連絡した上で、広報車による呼びかけを中心に実施したところでありますが、雨音で聞こえづらい、何を言っているのか聞き取れないなど、各方面から指摘されており、今後、自治会長等に対して、防災・防犯情報発信システムへの登録をお願いしながら、携帯電話へのメール配信機能を活用した防災情報の発信を行うとともに、緊急度に応じて個別訪問を実施するなど、消防団や自治会等と連携して進めてまいります。  また、避難所までの交通手段を持たない方や避難行動に介助を要する災害時要援護者の避難につきましては、消防などの関係機関との連携が大切でありますが、大災害になればなるほど、防災機関の活動だけでは対応しきれないことも想定され、最後は隣近所の支え合いの精神に基づく自治会等の協力が最も重要であると考えており、一人暮らし老人の把握や地域内の危険箇所情報の地図化など、一部の自治会で実践されている取り組みについても紹介しながら、現在策定中の避難マニュアルに反映させるとともに、今年度創設した助成制度のPRと合わせて自主防災組織の結成を働きかけてまいります。  防災用語の周知につきましては、避難勧告や避難指示などのよに、緊急度の高まりに応じて順次用いられる用語もあり、混乱など招かないためにも防災意識の啓発と合わせた周知も必要でありますが、災害発生時に冷静に対処していただくためには、どういった道のりでどのような場所に避難すべきかなどの情報が最も重要であると考えておりますので、自治会や各家庭内において、あらかじめ話し合うきっかけとなるよう、現在最寄りの避難所や土砂災害危険区域などを地図に示したハザードマップを作成中でありますので、防災用語や避難マニュアルの周知と合わせて、完成次第随時配布してまいります。  避難者の把握方法につきましては、先日土砂災害防災訓練に参加いただいた南自治会住民の方々から番号札の配布による人数把握や、世帯ごとに避難者情報を所定様式に記入いただけるなど、避難所における避難者の受け入れ訓練を実施したところであり、迅速確実に避難者が把握できるよう、参加者からいただいた意見や問題点などを整理し、避難所開設運営マニュアルに反映してまいります。  災害時の生活物資供給等に関する協定につきましては、現在かづの農業協同組合、株式会社伊徳、株式会社ユニバースの3社と協定を締結しておりますが、昨年の豪雨災害では協定先の3社のほか、市内のスーパーやコンビニエンスストアなどからも協力いただき、各避難所の食料などを確保したほか、毛布については、県や市の備蓄毛布に加え、市内の各病院や福祉施設、小坂町などからも協力いただき、各避難所分の数量を確保することができました。  今後全国的な支援ネットワークを抱える民間企業との締結も視野に入れ、災害時の生活物資供給体制の強化を図るとともに、毛布等の災害備蓄備品の整備も計画的に進めてまいります。  また、災害情報等の発信については、昨年の豪雨災害を教訓とし、災害対策本部から避難所に対して逐次被害状況などの情報を伝達して、避難所内に掲示するとともに、防災ポータルサイトの運用により、携帯電話からの情報確認も行えるよう準備を進めております。  次に、介護保険についてでありますが、この制度は平成12年度から施行開始されて既に9年目を迎え、本市の高齢者を支えるサービスとして定着しており、今後ますます高齢化が進む状況の中で、介護保険制度の運用は重要であると考えております。  第3期計画における給付費等の推移につきましては、平成18年度の給付実績が32億849万円、平成19年度は33億451万円となっており、それぞれ計画に対して98.0%、99.1%と計画内で推移しております。  今年度は財政安定化基金からの借入を予算措置して財源を確保しておりますが、第3期計画としては、おおむね順調に推移するものと判断しており、今後も第3期計画で重点事業として実施している、いきいき学級や筋力向上トレーニング、転倒骨折予防教室の実施などの介護予防事業に一層力を入れ、給付費の抑制に努めてまいります。  第2期計画で不足した約8,000万円の借入の返済についてでありますが、平成18、19年度ともに計画どおり償還しており、平成20年度の給付費についても計画内で推移するものと考えておりますので、計画どおりの返済は可能であると判断しております。  今後の介護施設の適正規模につきましては、これまでの第3期計画で、第2期計画における財政安定化基金からの借入や施設介護サービス給付費の増額、要支援者が居宅において受ける介護予防サービス費の増額等を要因とした給付費の増加などの背景を考慮し、保険料に直接はね返ることとなる介護サービス施設の新設を抑制してまいりました。  今回の医療制度改革に伴い療養病床の削減と、老人保健施設への病床転換を前提にした再編が行われることとなり、介護サービスを提供している事業者や医療機関においては、介護サービス施設に対する意見、要望がありますので、これらの要望等を取りまとめた上で、必要な病床数について関係機関と協議するとともに、介護保険運営協議会においては、介護サービス施設や介護サービスの増加による保険料への影響を十分考慮し、介護サービスの提供料と介護保険料による負担のバランスについて協議を進めてまいります。  第4期計画においてどの程度の保険料を設定するか、また、それに向けての基本的考え方と方針につきましては、ただいまご説明申し上げましたとおり、保険料の増額につながる要因はいろいろありますが、高齢者の方々が住み慣れた地域の中でいきいきと暮らし、自立した生活を営むために、保険料については介護サービスの供給量と保険料のバランスを的確に見極めながら設定したいと考えております。  介護保険運営協議会では、市の総人口、高齢者人口、介護認定者数の推計を行いながら、事業所要望を計画に盛り込んだ場合の介護サービス、給付費、保険料について試算をしたいと考えております。  また、市民意識把握のためのアンケート調査を行い、その分析結果を指針としてさまざまな角度から検討を重ねて進めてまいります。  策定スケジュールにつきましては、法改正の動向を踏まえながら、11月ごろまでに計画を策定し、議会と協議しながら市民への説明会等を開催し、周知していく予定としており、高齢者の方々が健康で充実した日々を過ごせる、よりよい地域社会に向けて第4期介護保険計画の策定に取り組んでまいります。 ○議長(中西日出男君) 再質問ございますか。米田健一君。 ○18番(米田健一君) 質問の順不同となりますけれども、最後の介護保険について若干伺いたいと思います。  保険料の標準額の4,598円のうち207円は、8,000万円の借金返済が順調に推移しているということでございますが、平成20年度の給付についても計画どおり進んでいるということでありますけれども、とすれば、3,900万円の借金も入れて順調に推移ということだと思うのですが、この3,900万円というのはことし何で返済することになりますか。何をもって。 ○議長(中西日出男君) 市民部長。 ○市民部長(高田幸良君) 今年度平成20年度の収支では、3,800万円ほどの借り入れを予定していますが、これがもし借り入れるとすれば、今後第4期計画の保険料の中にその分を組み込みながら返済していくこととなります。 ○議長(中西日出男君) 米田健一君。 ○18番(米田健一君) とすれば、今207円分はことしで終わりますよと。非常に細かくて申しわけございませんけれども、とすれば、保険料から払うとすれば、来年また上げるという考え方の今お話ですけれども、頭からそういう考え方ですか。 ○議長(中西日出男君) 市民部長。 ○市民部長(高田幸良君) 現在の第3期計画では、207円が8,000万円に対する返済分として保険料納めていただいていますが、これは想定ですが、平成20年度で3,800万円をお借りした場合には、約100円ぐらいの返済額かなと思っております。ただ、今後第4期計画の策定に当たっては、現在のサービスについて、それから今後見込まれるサービスなどを加えながら、そうしたシミュレーションを行いながら、今後の需要額を踏まえて負担額を決定しなければなりませんので、どれくらいふえるのか、あるいはまた必ずふえるのかということについては、これからの検討になるものと思っております。  ただ、市の高齢化率が、介護保険がスタートした平成12年度は25.46%でしたが、ことしの5月には31.8%と高齢化率が、約8年間で6.3ポイントぐらい上がっております。こうした傾向は今後も続くものと見込んでおりますので、介護のサービス需要もそれに伴って増していくものと見ております。  ですが、そうした介護給付費の伸びが今後負担増としての懸念はありますが、やはり介護保険の目的でもあります、高齢者の要介護は尊厳を持って地域とつながりを持ちながら生活を送ることができるようにとありますように、必要な介護サービス、あるいはその環境は確保していくのは基本だと考えておりますので、今後介護サービスの需要額と合わせながら、適切な保険料の額を運営協議会と協議しながら、それを定めていきたいと思っております。 ○議長(中西日出男君) 米田健一君。 ○18番(米田健一君) いろいろそれなりの工夫がされていると思いますけれども、いずれにしても、この返済は65歳以上の方々の保険で返済していくことに、今のお話のようになるわけでございますので、今でも国会でいろいろ議論されておりますけれども、後期高齢者医療制度の保険料という年金での負担が非常に抵抗というか、怒りがかってあるわけでございます。これが今回後期高齢者医療制度の関係、あるいはまた、来年介護保険料の上がりということにつきましては、非常に大変かなと思っています。  いずれ、私の言いたいことは、207円分は現在のままの保険料の額で4,598円を維持していただければ、何とか来年度、今3,800万円返済したとしても、まだ4,000万円近くという考え方もあるし、また、経緯の中では、そういうふうな借金しなけれはならないときが来ると思うのだけれども、一応保険料を来年は見合わせながら、ことしの額を維持していただきたいというのが私の願いです。そのことをもう一度考え方よろしゅうございますか。わかりました。介護保険について以上で終わります。  次に、防災でございますけれども、市長の答弁で、昨年の豪雨災害の流れをお聞きいたしました。非常に職員の方も難儀されたことと思います。本当に敬意を表したいと思います。ただ、反省点が多くある中で、先般、私どもの自治会の訓練ということで、今お話がございましたが、この訓練は大雨によって土砂災害、私の方は急傾斜地に指定されておりますので、県と鹿角市のいろいろな役割によって訓練を実施したわけですが、その状況等について、消防長は職員から報告を受けていると思いますが、その受けとめ方について、もしできれば消防長からお話をお聞きしたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(中西日出男君) 総務部付次長待遇。 ○総務部付次長待遇(田中孝夫君) ご質問の、先般行われました十和田毛馬内の南自治会の土砂災害訓練における消防本部としての総括的意見でありますけれども、最初に評価される部分3点ほどご報告申し上げたいと思います。  南自治会自主防災会による防災スピーカーを利用しての事前広報、また訓練当日の開始広報などにつきましては大変良好であったと報告を受けております。  また、避難場所への避難行動につきましては、沈着冷静に、しかも国道を横断するという危惧も安全誘導員が配置されて、無事に行われたという報告を受けております。  また、当初、センター前の広場を避難訓練場所に指定してありましたが、雨天のため急遽市民センターのホールへということで変更しましたが、その移動に際しても混乱もなく、無事に終了したと報告を受けております。  このことは、ことしの4月6日、春に南自治会が独自のプログラムで実施された自主防災訓練の成果が大変うまく生かされた成果であると思われます。しかし、今般の訓練では、反面反省点が多くありまして、参加した市民を初め消防職員からも何点か報告を受けております。  第1点には、センターに避難終了後に状況報告や活動報告、さらには、その後の情報提供などがなかったことから、一部の市民が訓練が終了したものと勘違いして、勝手に帰宅した方々があったという報告を受けております。  第2点は、人員報告や事故報告について、班長から副会長へ、副会長から会長へという流れは大変スムーズに進んだようであります。しかし、そこから先の県、または市、それから、消防の対応がうまく機能できずに、昨年の9月の教訓が生かされておらず、不満が噴出したと報告されております。  このことは、特に数多くの現場を踏んでいる消防が、避難所においても独断先行して強いリーダーシップを発揮しなかったことに一つの要因があると思います。市総務課はもとより消防もこの点を深く反省しなければならないと思われます。  第3点としては、災害訓練を実施する中に、ビデオ放映などの講習会を組み入れたことを了解したことで、訓練の臨場感が欠けたこと。また、消防が個別の避難状況確認を担当したわけですが、その結果報告等についても計画されておらず、消防もまたそれに臨機に対応しておりません。この部分においても昨年の教訓が生かし切れなかったとの反省を受けております。  総括としましては、この訓練を多忙の中受けていただいた自治会長を初め自治会の皆様には十分に成果を得ることができずに終了しましたことをおわび申し上げたいと思います。  今後は、県、市、消防が共通の危機管理を持って、それぞれの守備範囲だけを守るのではなくて、お互いの守備範囲の中心点まで重複するほどの共通の意識を持って、市民を守る体制づくりが喫緊の課題であると深く反省しております。  特に、今後におきましては自治会、自主防災会のご協力をいただきながら防災活動を進めてまいりますので、特段のご理解とご協力をお願い申し上げます。終わります。(「ありがとうございました。」の声あり) ○議長(中西日出男君) 以上で米田健一君の質問を終わります。  ここで、10分間の休憩をとります。  11時20分まで休憩します。     午前11時12分 休憩 ──────────────────────〇 ─────────────────────     午前11時20分 再開 ○議長(中西日出男君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、順位2番石川 徹君の発言を認めます。石川 徹君。      (10番 石川 徹君 登壇) ○10番(石川 徹君) 平成20年第4回鹿角市議会定例会の開会に当たりまして、通告に従いまして一般質問を進めてまいります。  けさ、ふと考えましたらば、恐らく最後の一般質問かなと思いました。鹿角市議会の慣例では年1回の質問機会というのがずっと来ておりますので、6月定例会からいきますと、恐らく最後の質問かなと思います。  通告した時間を有効かつ、きょうはしみじみとやらせていただきたいと思います。  初めに、質問通告の中で、2番目のJR花輪線についてという中で、3番に、JR東日本花輪線整備利用促進期成同盟会という通告をいたしておりますが、これは正しくはJR花輪線整備利用促進期成同盟会でございます。訂正いたしますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。  質問項目は大きく3点でございます。  一つに、まちづくりについて。一つに、JR花輪線について。これは観光と地域住民の交通手段としての両面でお伺いいたします。また、3番目に、市民の心と体のケアについてと題して、3項目についてお尋ねしてまいりたいと思います。  まず初めに、まちづくりについてであります。  昨今、市内で「中心市街地とは、花輪地区の旧かねだいや、移転予定の鹿角組合総合病院跡地周辺、というイメージが先行するが、どうしてそのエリアありき、と特定するのですか。」という声をつとに聞くようになりました。閉店せざるを得なくなった商業エリアに再度行政が投資しようとするのか、即ちそこにまちづくりをしようとするのかという考えに、少なからずも疑問を持つ方がいらっしゃるということだと思います。そして、こういう疑問は花輪地区以外の方はもとより、花輪地区の方々からも噴出しているのが実態であります。  これは旧町村が合併し新市が誕生した以後、30年以上もささやかれてきた「やれ花輪だ、十和田だ、八幡平だ、尾去沢だ」といった域を越え、今ここに生活する市民が純粋に、どうしてそこを中心市街地と位置づけるのかと理解に苦しんでいるのだとも思います。  種々お尋ねする前に、まずは、市当局の中心市街地の定義及び位置づけについて、そのお考えを示していただきたいと思います。  これは平成14年3月に策定の「旧中心市街地活性化鹿角市基本計画」に規定されていた、およそ64ヘクタールのエリア、即ち「鹿角観光ふるさと館あんとらあ」から鹿角組合総合病院までの南北ラインと、城跡に建てられた花輪小学校の城下地区からJR鹿角花輪駅までの東西ラインを、既に失効した旧まちづくり三法の趣旨をそのままスライドさせ、にぎわいを見せる十和田毛馬内陣場地区など市内他エリアを全く眼中に置かない、花輪地区に限定した活性化対策に市民世論が疑問を抱いていることから、なぜ特定地区を中心市街地と位置づけるのかを問うものであります。  人の流れや物流は、おのずと教育施設や商業施設、あるいは官公庁や医療施設に左右されると考えられます。こういう観点から、鹿角市内では、移転の決まった鹿角組合総合病院周辺地を含む花輪地区商店街区、国道282号沿線に位置するいとく鹿角ショッピングセンター周辺地、国道282号錦木バイパスの開通で消費者の動向がさらに変遷した十和田毛馬内陣場地区の大規模小売店ユニバース毛馬内店周辺地、毛馬内本町通り商店街などのエリアに、さきに述べた流れは集中している現状と認識できるものであります。  こうした中、新年度の市役所組織再編で総務部政策企画課に「まちづくり推進室」が配置されました。既に説明を受けておりますが、このセクションはさきに述べました、市民が「中心市街地ありき」の政策に疑問を抱くエリアを含む街区について、今後地域住民のニーズを掌握してまちづくりを進めたいとの趣旨であります。本市の組織機構においては、これまで主にまちづくりについては、産業建設部観光商工課の商工振興班が所管と認識しておりましたが、今回のまちづくり推進室は庁舎内のフロアも異なる総務部に配置されました。まずは、この組織再編の根本的な考え方、特に部署をまたいで設置するメリットについてお尋ねいたします。  本日は、まちづくりについてお尋ねしております。とりわけ質問にあたり、事前調査のため幾つかお話を伺いましたが、鹿角市全般については産業建設部、花輪地区の特定エリアについては総務部、お答えをいただく内容には微妙なニュアンスの隔たりがあることを感じました。  そこで、商工振興班とまちづくり推進室の連携はどのように行われているのか、具体的に示していただきたいと思います。  鹿角組合総合病院跡地を図書館と文化施設を備えた複合施設にしたいとの方針が示されました。単刀直入にお尋ねいたしますが、病院移転、旧病院施設解体、跡地の売買、図書館機能施設の建設は10年以内に可能とお考えですか。それぞれにかかわる時間とコストの見通しをお示しください。  ここ10年鹿角市に図書館をという市民の要望は、市民の声を反映する議会の質問でも毎度のように取り上げられ、5カ所程度という候補地を提示するのみにとどまり、のらりくらりと候補地を明示しないまま政治判断もできずに経過したことは言いわけのできない事実であります。ここまで10年、これから仮に10年とすれば、図書館一つの建設に20年も要するという気の遠くなる話であります。  第5次総合計画後期基本計画策定時に庁舎内若手職員による試案をもとに、図書館を核とした公共施設配置を最終的に採用したと聞くに及びましたが、これをメーンに今後の構想を進める予定ですか。市役所案が先行しているように見受けられますが、確かにまちづくり推進室の事業推進には市民の声を反映させるとありますが、どのようなスタンス・手法で進めていくお考えですか。  特に、図書館に付随するという意味合いで突如として出てきた複合施設とは、一体どのようなものをイメージすればよいのか、何なのか、その構想段階における経緯経過についてお示しください。また、さきに建設されたMITプラザへの投資はむだではなかったかと評価される可能性はございませんか。いずれ、市民や議会には「図書館単体施設」から「文化機能を有する複合施設」との当初より変遷した施設が報告され、中には「中途半端な図書館と中途半端な文化会館を抱き合わせたような施設ができるのではないか」と、建設前から失望感が漂いますが、この施設のコンセプトを明示していただきたいと思います。  私はかねてよりつとに感じておりましたが、図書館は本を読むところではありませんか。ここ数年当局の説明や議会への答弁を聞くに及び、「図書館を利用した方々が商店街の活性化の一翼を担えれば」といったニュアンスを受け取ったのは私だけでしょうか。本を読むために訪れた方に、ならば商店街でお金を使っていただきたいともくろむのは本末転倒ではないですか。木漏れ日の中で読書する、鳥のさえずりが聞こえる、足湯をしながらなど鹿角らしさを醸し出すのもいいでしょう。あるべき図書館の姿をまずは認識すべきと思いますが、いかがでしょうか。特にここ鹿角は自然を売り物にしているエリアです。ごちゃごちゃとした町中に図書館を建設しようとしていることは、内外の方々にそのセンスを疑われはしないでしょうか。  こうした条件を兼ね備えたスペースは市内他エリアに幾つもあると考えられますが、今後10年にも及ぶかもしれない不確定要素を含んだ時間を考えるとき、他の建設地を選定し、建設計画を推進すべきが市民のためと思うが、いかがですか。  これまで述べた観点で考えていくと、鹿角市全体のまちづくりは商工振興担当、特定エリアはまちづくり推進室、そして、そのエリアの中の図書館機能施設はさらに教育委員会や建設部が参入していくという考えでよろしいのでしょうか。その方向性についても示してください。  まちづくりや施設の管理という観点においては、市内既存施設の東山地区・鹿角市総合運動公園という既存施設を例に挙げれば、指定管理者である民間会社、建設部都市整備課、鹿角市教育委員会という複数の部門が携わり、いざというときの責任問題があいまいだという市民を初めとした利用者からの指摘も多く、大会開催などで生じるクレームを学校の部活動の顧問の方々や競技関係者らが請け負っているという事実もありますが、物事を推し進める上で、責任の持てる、一本筋の通った軸たる、核たる中枢機能を設置することはまちづくりにも必須の条件と言えるのではないでしょうか。  続いて、JR花輪線について、観光と市民の交通手段という両面から市当局の考え方をお尋ねいたします。  人の移動手段は、その目的に応じ選択肢も多くありますが、中央に比較し、交通網の整備が未発達な地方は、とりわけ自家用車での移動が最も多いのが実情です。しかし、昨今、原油価格の高騰と政府の税制政策でガソリンが急激に値上がりし、ここ十和田八幡平国立公園を抱く鹿角エリアもマイカーで観光地を訪れる方々の出控えが顕著であると観光関係者からの嘆きを耳にしました。特に鳥インフルエンザの影響でダブルパンチを食らう格好になった十和田湖は、メディアの報道などでは「さほどでもなかった」と評価されたようですが、実際は深刻な状況だったとの話も伺っております。  こうした中、まずは観光地への移動手段に列車やバスを選択する方々がにわかにふえてきており、ことさらローカル線への注目が集まっております。これは中央のテレビ放送局が制作する旅番組の効果も言われているようですが、旅行者のニーズが変遷しているという調査結果もあります。  さて、いよいよ東北新幹線が八戸から青森まで延伸され、観光客の流れも大きく変わろうとしています。本市には余り関係のないことというのは誤認で、実は観光業界では頭を抱えている方がいらっしゃることをご存じですか。そこで、新幹線の青森乗り入れで考えられる本市への影響について当局の見解をお示しいただきたいと思います。  実はここ数年、北東北を訪れる外国人観光客の中で、特に台湾や韓国の方々の滞在ルートについて、鹿角エリアの観光業界の方々から嘆きの声が上がっているのをご存じですか。それは、秋田空港に到着した一行が角館の武家屋敷や玉川温泉を観光し、東北道鹿角八幡平インターから北上し、三沢市の温泉施設に宿を取るというパターンが多いそうです。そして、翌日は十和田市経由で奥入瀬渓流と十和田湖を観光し、八甲田を越えて青森空港から空路帰国するという、まさに鹿角エリアをまるで好んで迂回するような旅行パッケージに無念さをにじませていると言うのです。  さて、今後新青森駅まで新幹線が延伸した場合、ダメージを受けるのは通過する観光客が多くなると予測されている八戸エリアのみならず、これまで八戸から十和田八幡平に入ってきた客の流れが変わると既に予測されているのをご存じですか。実際に観光客の動向は一概に断定できませんが、青森から十和田湖エリアを訪れた客の帰路選択に青森や八戸ではなく、鹿角エリアに引き込む手段の一つとして、JR花輪線を利用して新幹線盛岡駅に向かってもらおうという構想は考えられないでしょうか。  そこで、幾つかお尋ねいたします。  JR花輪線沿線の市町村で構成されるJR花輪線整備利用促進期成同盟会について、発足来の構成団体、取り組み、実績、今後の活動計画を教えていただきたいと思います。  昨今、テレビの旅やグルメを扱う番組で、ローカル線を題材にしたものが毎日のようにお茶の間をにぎわし、中高年層や鉄道マニアが大挙、鉄道での旅に余暇を費やす姿を目の当たりにしますが、残念ながら我等が花輪線は閑古鳥が鳴く現状と言わざるを得ないと思います。  秋田県内においては、小坂鉄道の休止や秋田内陸鉄道の存続問題がクローズアップされておりますが、我等が花輪線は日本有数のスイッチバック方式を残す十和田南駅やローカル色たっぷりの観光素材にあふれております。そこで、JR花輪線をテーマにした観光施策はございますか、お伺いいたします。  次に、市民を始めとした花輪線利用者の今後の対応についての考えを伺います。  まちづくりでも触れましたが、鹿角組合総合病院の新築移転は、これまで同病院を利用するに当たり、鉄道を利用していた患者さんたちに大きな影響をもたらすことは周知の事実であります。とりわけ陸中大里、八幡平、湯瀬、さらには岩手エリアの田山や荒屋新町から鹿角花輪駅を利用し、降車、乗車していた方々は、新病院へのアクセスはこれまでと大幅に異なります。以前地元紙に、鹿角花輪駅と柴平駅の中間に新たな駅が必要ではないかとの趣旨の投稿記事が掲載されましたが、まさに中核病院を利用するに当たり、そのアクセスについては、利用者、特に交通弱者と呼ばれる方々が最も心配していることであります。  行政として、官公庁団地に隣接する観点からも病院利用者のアクセスについて展望を示していただきたいと思います。  次に、JR鹿角花輪駅周辺の開発についてお伺いいたします。  昨年の未曾有の大水害被災地に堤一つはさんだ水田跡地に、市営住宅を建設したいという計画が示されました。あと30センチほどで決壊するところでしたが、あれは神が存在するとしたら、「ここは大丈夫だ」という思し召しか、「こういう場所だ」という警告か、それこそ存在するのならば神のみが知るところといったところでしょうか。地球規模の異常気象で再度の水害に見舞われたとき、本当に大丈夫だろうかと危惧する向きもありましょう。  そういったスペースに市営住宅の建設を予定するほか、JR鹿角花輪駅への高架橋設置構想、コンパクトシティ構想など鹿角花輪駅前の開発が示されていますが、近隣商店街や住民、鹿角市民のコンセンサスは得られておりますか。さきにもお尋ねいたしましたが、中核病院の移転で利用客の激減はだれもが想像できることで、どういった位置づけでの開発をお考えですか。周辺土地はJR東日本の所有地も多いわけですが、JR東日本も本市の構想に理解を示しておられるのでしょうか。  こうした中、同じJR花輪線の十和田南駅前に長年設置されていたJRバス東北の営業所と社員の方々が入居しておられた社宅の取り壊しが進み、駅前は更地同然となりました。駅徒歩ゼロ分という利活用次第では沿線最大級のエリアが誕生いたしました。このスペースの存在を有効活用してみようといった考えはないのかお伺いいたします。  ここ鹿角エリアは、青森、秋田、岩手、北東北3県の中心たる要素を含んでいるという内外の評価はかねてよりあり、惜しまれつつもその役割を果たせず地団駄を踏む地域住民も多いと思われますが、JR花輪線の利用促進をも目的に、盛岡から大館までの沿線住民が広域的に利用できる広域交流や連携を鹿角市がこのスペースから発信するくらいの意気込みが欲しいところですが、いかがお考えかお尋ねいたします。  次に、市民の心と体のケアについてお尋ねいたします。  残念ではありますが、みずからの尊い命を絶つ、その割合が日本で一番という地方自治体が秋田県であります。そして、その中でも一位が鹿角エリアであります。今から10年ほど前にこの本会議場で、議員の行政の自殺対策を問うといった質問に対し、基本的には個々人のプライバシーにかかわる問題でもあり、行政が深く介入する問題でもないというニュアンスの答弁がなされましたが、時代も変遷を遂げ、国家レベルや県政レベルで対策を打ち出しております。その要因は複雑かつ多様で、一概に特定できないのも対処の困難極めるところであると思いますが、さらに事態は厳しさを増し、先般消防職員との情報交換では、他県を含む鹿角エリア外の方々が鹿角を訪れ、この地でみずからの命を絶っているシーンに出会うケースがここ数年つとに多くなったと話されておりました。富士山麓の樹海がそのメッカという報道には接しますが、不名誉な日本一の称号を排他したいのは鹿角市民皆であると思っております。
     難しい質問で答弁も大変かと思われますが、まずは、現在市として市民の心と体のケアに取り組んでいる事業を、本庁及び福祉保健センター、さらに市民センターなど、取り組みを列挙していただきたいと思います。  さらに、それらの取り組みは、各セクションで職員が創意工夫を凝らしてのものと認めますが、司令塔のようなポストがなければ、地域格差や事業のばらつきも懸念されると思いますが、市民の心と体のケアは、鹿角市としてはどこが中枢機能を担っているのかお尋ねいたします。  今回の質問に対し、33年前の昭和50年10月8日付の地元紙「鹿角タイムス」の記事に触れることができました。「来る10日は体育の日、祝日。花輪公民館では曙地区へ最終サイクリング会を開催。老人は沢口から甘蕗へ。一般は沢口、柏木森から東山スキー場へ。オリエンテーリングはスキー場へ……いずれも「なべっこ遠足」する。十和田公民館、小坂公民館、尾去沢公民館なども同様の「歩こう会」で健康増進に努める」とあり、編集者の阿部真平さんの「片言録」というコラムには、「スポーツを好き人たちはお得意のスポーツを……。スポーツの興味のない人たちは……、見頃になった紅葉を展望しながらきのこ採りのハイキングして、健康を鍛練しましょう……。何でも好きなものを食べられる……飲みたいものを飲めることが……“最高のシアワセだッ!”と言われている。好きなものを飲食できるには健康でなければならない……。健康であるため歩こう。」とありました。これはすべて原文のままであります。  今とは自治会のあり方や社会教育のあり方も大きく異なったでしょうし、コミュニティという言葉なども使われていなかった時代です。しかし、市民行事と呼ばれた活動は、はるかに当時の方が市民の心と体をしっかりとケアしていたと思います。不思議と言ってはなんですが、この時代みずからの命を絶つなどという事象を聞くことさえ珍しいことではなかったでしょうか。失われた、失われつつあるコミュニティを今一度考える必要性があるのではないでしょうか。  続いて、介護保険後期高齢者医療制度についてお尋ねしますが、今定例会では複数の議員が質問通告を行っております。私からは介護保険について、見直し年次に当たり、市民は早くかつ正確な情報を求めているという1点を強調させていただきたいということと、後期高齢者医療制度については、国政の動向に左右せざるを得ないだろうという認識のもと、と前置きをさせていただいた上で、本市における特色や今後の見通しを示していただきたいと思います。 ○議長(中西日出男君) ただいまの質問に対し答弁を求めます。市長。     (市長 児玉 一君 登壇) ○市長(児玉 一君) 石川 徹議員のご質問にお答えをいたします。  初めに、まちづくりについてでありますが、平成13年度に策定した「中心市街地活性化基本計画」では、本市における中心市街地について花輪市街地の中の、北は都市計画道路久保田古舘線、南は道の駅かづの、東は商店街裏手の急傾斜地、西はJR鹿角花輪駅裏までの範囲として定めております。これは、平成10年に施行された「中心市街地における市街地の整備改善及び商業等の活性化の一体的推進に関する法律」いわゆる「旧中心市街地活性化法」において、中心市街地の要件として、「都市の中心の市街地であること」、「当該市街地に相当数の小売り商業者が集積し、及び都市機能が相当程度集積しており、その存在している市町村の中心としての役割を果たしている市街地であること」、「当該市街地における都市機能の増進及び経済活力の向上を総合的かつ一体的に推進することが、当該市街地の存在する市町村及びその周辺の地域の発展にとって有効かつ適切であると認められること」などと規定されていることから、これらの要件を満たすものとして定めたものであります。  この法律は、平成18年に改正されておりますが、中心市街地の規定に大きな変更はなく、さきの基本計画で設定した区域が本市における中心市街地であると考えております。  「まちづくり推進室」設置の意図及びまちづくりに関する組織編成の考え方につきましては、第5次総合計画後期計画に登載している鹿角組合総合病院跡地整備事業、花輪図書館建設事業、定期市場整備事業、さらには、地元商店街振興組合が独自に検討を進めてきた鹿角花輪駅前整備など、本市の主要事業や重点課題が花輪地区の市街地に集中し、少子高齢化社会の進展などの差し迫った課題を抱える中、持続可能なまちづくりに向けた対策が急務となっております。  こうしたことから、計画されている事業相互の相乗効果が最大限得られるよう、それぞれの事業の調整を図り、全庁的に総合的なまちづくりを進める必要があると考え、総務部政策企画課内にまちづくり推進室を設置したものであります。  まちづくり推進室と観光商工課商工振興班との連携につきましては、まちづくりビジョンの策定に当たり、「中心市街地活性化基本計画」の検証に関して情報を共有するほか、定期市場整備に関するワーキンググループに商工振興班の担当職員がメンバーとして入り、踏み込んだ検討を行うこととしております。また、商工振興班がこれまで中心市街地活性化の事務を所掌していたことや、中心市街地を含む商工業の振興と重点課題の一つである定期市場を引き続き所管し、事業の実施を担当するものであることから、相互の連携は当然のことと認識をしております。  事業推進に市民の声を反映させる手法等につきましては、まちづくりの対象は幅広く、視点によってさまざまなとらえ方ができ、市民の意見も多岐にわたるものと予想され、とりわけ今回は本市の中心市街地におけるまちづくりに関するものであることから、全市的かつ多角的な視点から意見を集約していく必要があると考えており、ビジョン策定のために設置する「市民検討委員会」、「専門部会」、「まちづくり懇話会」のそれぞれに、多くの市民から参加いただくこととしております。  ビジョン策定までの流れについては、まず公募委員と関係団体等で構成する市民検討委員会でまちづくりの方向性を検討し、特定の課題に関しては、「専門部会」における専門的立場からの調査研究を踏まえ、庁内組織における検討との調整を図りながら、ビジョン案を取りまとめ、その後、市民団体、民間事業者、商業関係団体等で組織する「まちづくり懇話会」において最終的な検討を行っていただき、パブリックコメントに付した上で、ビジョンを策定することとしております。  まちづくりの推進は、官民一体となってそれぞれの役割を発揮していかなければならないものであり、ビジョンの策定においても共動の理念に基づいた手法で進め、策定過程を通して、まちづくりの方向性を官民で共有し、実施に向けた共動体制が構築されるよう進めてまいります。  鹿角組合総合病院の移転、解体、跡地売買のタイムスケジュールと見通しにつきましては、去る5月27日にJA秋田厚生連の臨時総会が開かれ、今月13日に新病院の建設工事の入札を行い、平成22年2月28日を工事の竣工予定とすることが決定されており、入院患者の移動や引っ越しなどの準備を経て、平成22年5月の新病院開院を目指す計画となっております。跡地については現病院の解体後に土地を取得し、整備事業に着手することになりますが、平成22年度中に施設の解体が行われることを想定し、平成23年度の土地取得を予定しております。  図書館に付随する複合施設のイメージとその構想の経緯経過、また建設場所を病院跡地とする考えにつきましては、平成16年度に教育委員会において新図書館の建設場所の考察がなされ、旧鹿角警察署跡地、旧ショッピングかねだい用地、旧花輪第一保育園跡地、移転後の鹿角組合総合病院跡地の候補地の中で、利便性や敷地確保などの観点から病院跡地が最適地であるとの結果が出されております。また、平成17年度第5次総合計画後期基本計画の策定時に庁内に特定課題別検討チームを組織し、病院移転を想定した有効な跡地利用についての検討を行っております。  その検討結果をもとに、全庁的な意見聴取と、第5次総合計画後期基本計画策定会議を経て、市の中心部に位置する病院跡地の利用方法については、全市民が日常的に公共サービスの提供を受けることができる「図書館機能を有する複合施設」という方向で確認したものであります。  図書館は多方面にわたる資料や情報を収集・提供し、市民の知る権利の保障、地域文化の振興・発信に資する施設で、市民が主役となって地域を活性化させる土台となり得るものであるとともに、子どもから大人まで幅広い年齢層が利用するものであることから、にぎわいの創出につながる施設でもあります。  病院跡地には、こうした図書館機能のほか、市街地における新たな求心力となる機能を加えることにより、一層の市街地の活性化につながるとの考えから、文化あるいは交流といった機能をあわせ持つ公共的複合施設の整備を想定したものでありますが、施設を特定しているものではないことから、今後の「まちづくりビジョン」策定の中で、市民意識や市民需要をとらえながら跡地利用の基本方針を定め、施設の具体化を進めてまいります。  まちづくりにかかわるまちづくり推進室と各課の役割分担につきましては、花輪地区の市街地が商業機能や都市機能が集中する本市の中心市街地として多様な役割を果たしていくことが求められる中で、中心市街地のまちづくりの総合的な調整と集中的な推進に当たらせるために、まちづくり推進室を設置したものでございます。  まちづくりビジョンの策定は、まちづくり推進室が商業、あるいは商店街の振興を所管する観光商工課のほか、施設を所管する関係部署等との間で庁内横断的な調整を図りながら進めてまいりますが、まちづくりの方向性が定まり、これに基づく施策や事業を具体化していく場合には、それぞれの事務や施設の所管部署が主体となり、事務分掌に基づいて適正かつ効率的に事業を推進してまいります。  次に、JR花輪線についてでありますが、東北新幹線の青森乗り入れによる本市の観光面への影響の予測につきましては、平成14年の八戸延伸時には、JR東日本の大型観光キャンペーンが実施され、北東北に観光客の注目が集まったことで、鹿角地域も一時的に観光客が増加したという経緯があり、新青森駅延伸時にも同様のキャンペーン実施が見込まれており、観光客の一時的な増加があるものと考えられます。  しかし、新青森駅からは津軽地方や八甲田、十和田地域、下北地域、そして高速フェリーの就航に合わせ、昨年から大規模な誘客活動をしている函館方面へのアクセスが容易になることから、開通効果の一時的なブームが去った後は、鹿角地域が空洞化してしまい、観光面に深刻な影響が出る恐れがあります。  こうしたことから、関係者が強い危機感を抱き、2010年度の新青森駅開業を見据えて、ことしから鹿角地域としては初の観光客誘客のための地域を挙げた大がかりな取り組みとなる「十和田八幡平黄金歴史街道観光キャンペーン」を始めており、今後もこうした取り組みを続けて、観光ルートの定着を図っていく予定であります。  新青森駅開業に向けて、この機会に青森から南下する魅力的な観光ルートをPRし、定着させることができれば、新たな観光客を引き込む可能性も大いに秘めているものと考えております。  JR東日本では、2010年度に向けて新青森駅から在来線で南下するルートの売り込みに力を入れていくとのことであり、JR花輪線を利用し、盛岡へ抜けるルートもこの中に含まれていることから、JRや沿線市町村との連携をこれまで以上に強化し、イベント列車の運行企画や大型観光キャンペーンの継続実施などとともに、観光素材の磨き上げを図りながら、花輪線を利用した観光ルートの売り込みを進めてまいります。  JR花輪線整備利用促進期成同盟会の構成団体と発足以来の取り組み、今後の活動計画等につきましては、本同盟会は花輪線の「複線化」及び「電化」を目指して、昭和48年度に設立された団体であり、構成団体は正副会長を努める盛岡市、鹿角市、大館市、八幡平市の4市のほか、小坂町や北秋田市、上小阿仁村、岩手県滝沢村、青森県大鰐町、平川市といった沿線以外の市町村にも及んでおり、秋田、岩手両県にも参画していただいております。また、3県選挙区の国会議員からは顧問に、3県の県議会議員からは相談役に就任いただいております。  設立当初に目的としていた複線・電化はその後の情勢の変化により実現が困難となりましたが、駅舎等の設備改良やダイヤ改正の要望については一定の成果を残しており、昨年からことしにかけて全車両の一新も実現しております。  平成18年度からは同盟会の名称を「整備利用促進期成同盟会」と改め、活動内容をこれまでの整備促進中心から、利用促進中心へと移行しており、現在は、観光客の利用促進に向けてパンフレットやホームページの作成のほか、路線の愛称募集や写真コンテストの実施、イメージソングの制作などといったPR媒体の整備を主に実施しております。  また、同盟会においても、新青森駅開業後の利用客の流れの変化について、危機感を募らせており、2010年度の開業に合わせ、五能線の「リゾートしらかみ」のようなジョイフルトレインの定期運行ができないか、4月中旬にJRの盛岡、秋田両支社へ提案活動を行ったところであります。  その結果は、現時点における導入は困難であるとの回答でありましたが、完全に否定するものではなく、実現には、地元におけるJRを活用した観光誘客の地道な取り組みが必要との助言を得ており、今後もJRや沿線自治体と連携を密にしながら、観光誘客への取り組みを図るべく活動を実施してまいります。  ローカル線を地域再生に結びつける取り組みにつきましては、過去に同盟会においてSLなど古い車両の定期運行による振興策について検討を行った経緯はありますが、JR花輪線の場合、運行可能な車両とトンネルとの規格が合わないことや、勾配に問題がある箇所があることなどから、経費的にも困難であると判断し、ジョイフルトレインの定期運行に方針を一本化している状況にあります。  JR花輪線に関する本市の地域再生構想はありませんが、花輪線は湯瀬渓谷や安比高原、岩手山のほか四季折々の田園風景など、車窓からの景観もよく、観光素材として優れており、市観光振興計画において、「JR花輪線の観光要素の強化」や「親しめる駅の空間づくり、鉄道沿線の景観の活用」などの項目を打ち出しておりますので、これに基づいて活性化の方向性を見い出していきたいと考えております。  JR鹿角花輪駅で乗降していた鹿角組合総合病院利用者の移転後のアクセスの確保につきましては、平成19年度の鹿角組合総合病院の利用状況を見ますと、1日当たりの入院患者数は226人、外来患者数は760人であり、一方、JR鹿角花輪駅の1日当たりの利用者数は650人となっております。  外来患者等の病院利用者のうち、JR鹿角花輪駅の利用者がどの程度なのかについて調査したものはありませんが、これらJR花輪線利用者のほか、新病院移転により鹿角花輪駅前などで路線バスを乗り継ぐ必要が生じる方も含めて、アクセスが確保されるようバス事業者と協議してまいります。  バス事業者の現時点における計画では、生活バス路線の運行業者である秋北バスは、既存の小坂線、大館花輪線の2路線で新たにバス停を設置しながら、運行経路の変更により対応したいとの計画であり、現在2路線合わせて1日当たり、上り下りそれぞれ25便が運行されております。  また、市が委託運行しているマイタウンバス路線については、大湯花輪線の経路変更により対応する方向で協議中であり、現在1日当たり上り下りそれぞれ3便が運行されておりますので、この3路線によりおおむね30分に1本の割合の運行となることから、病院利用者の移転後のアクセスは確保できるものと考えております。  JR鹿角花輪駅周辺開発の市民コンセンサスにつきましては、平成18年度にコンパクトシティの考え方を取り入れて策定した都市計画マスタープランにおいて、花輪市街地の鹿角花輪駅や商業地に近い便利な場所を「まちなか」と位置づけ、少子高齢化社会の進展による交通弱者に対応し、既存の住居や商業機能、公共施設を有効活用できる、住み心地のよい市街地の形成を進めることとしており、これに基づき、現在駅西側に公営住宅建設事業を進めるなど、多様な都市機能がコンパクトに集約したまちづくりを推進しているところであります。  この都市計画マスタープランは、その策定過程において、市民と行政との「共動」の理念に基づき、市内在住の有識者等による市民懇談会を設置し、検討を行った後、コミュニティミーティングやパブリックコメントを実施したものであることから、JR鹿角花輪駅周辺の将来像と整備方針につきましては、十分に民意を反映したものであり、コンセンサスが得られているものであると考えております。  また、平成19年度の市民意識調査では、好ましいまちづくりについての質問を設定しておりますが、「コンパクトシティの考え方でまちづくりを進める方がよい」との回答が40.2%、「郊外開発などを促進して新しいまちづくりを進める方がよい」との回答が20.2%となっており、この結果からも、現在市が進めているコンパクトな「賑わいあふれるまちづくり」が望まれているものと考えております。  今後もまちづくりビジョンの策定等の機会に、コンパクトシティのまちづくりに対する理解をより一層を深めていただけるよう努めてまいります。  JR十和田南駅前の土地の有効利用につきましては、都市計画マスタープランにおいて、JR十和田南駅周辺は、地区住民の日常生活を支える生活商業地区として位置づけるとともに、駅周辺のまちづくりへの方針として、利便性の高い公共交通施設の充実や地域の伝説を伝える場としての錦木塚伝説公園の活用を掲げておりますが、第5次総合計画後期基本計画においては、環境整備等の具体的な計画は予定しておらず、当該民有地を取得しての公共施設の整備については現在のところ考えておりません。  次に、市民の心と体のケアについてでありますが、すべての市民が健やかで心豊かに生活できる社会の実現のため、「健康かづの21計画」を策定し、健康推進課はもとより市民センターや教育委員会等とも連携し、取り組みを進めてきております。  心の健康づくりにつきましては、健康推進課が主に担当しており、平成18年度から3カ年の計画で「心の健康づくり・自殺予防対策実践事業」に取り組んでおります。平成18年度は基礎調査として、県、秋田大学との共同による「心の健康づくり調査」を実施し、各地区を巡回して調査結果を市民に報告するとともに、重い「うつ的症状」があると判断された方には個別訪問や相談窓口の設置などによるフォローアップを行いました。また、昨年度は、「こころの健康づくり講演会」や「ふれあいパートナー養成講座」を開催し、自殺予防活動のボランティアの育成に取り組み、今年度は講座を終了した「ふれあいパートナー」の協力を得て、だれでも気軽に立ち寄って話ができる「ふれあいサロン」を、花輪の「関善賑わい屋敷」と毛馬内の「まちの駅こもせ」の市内2カ所に開設し、ふれあいパートナーの方々が「気負わず、笑顔で」を合言葉に、事業の周知と啓発を行っているところであります。  体の健康づくりにつきましては、日常生活における軽い運動の積み重ねが大きな役割を果たすことから、保健師による集落巡回講座や温泉活用健康講座等実施し、健康状態に応じた安全で効果的な運動の必要性と方法について、情報提供や指導を行っております。  また、各市民センターにおいては、主に高齢者を対象にして、それぞれ特色ある健康づくり事業を展開しておりますが、花輪市民センターでは健康寿大学において、健康について学びながら健康体操を行う講座を実施しており、十和田市民センターでは、三つの学園で、高齢者の健康づくり講座を開催しております。また、八幡平市民センターでは、高齢者の体力維持向上を目的としたヘルスアップスクールを、尾去沢市民センターでは、老壮大学で市の保健師による健康講座を実施しており、これらの事業は高齢者の学びの場としての位置づけのほか、高齢者同士の親睦や生きがいづくり、健康増進にも大きく寄与しているものであります。  教育委員会においては、生涯学習課が社会教育の一環として、「どごさデモ出前講座」のメニューの中に、健康づくりに関する講座を設けているほか、人材情報ハンドブック「人材宝箱」にスポーツや音楽など各種活動の指導者の情報を掲載し、市民の余暇活動や健康づくりへの関心・ニーズにこたえる取り組みを行っております。  また、スポーツ振興課においては、市民各層が世代を超え、それぞれの体力に合わせ、体を動かすことの楽しさを体感し、心身の健康保持、体力向上に貢献できる事業として、毎年「かづのタートルマラソン」と「スノーフェスティバル」を開催しているほか、地域住民が主体的に運営し、子どもから高齢者まで地域のだれもが、年齢や興味に応じていつでもスポーツ活動を行うことができる、総合型地域スポーツクラブの設立を働きかけているところであります。  このほか、アルパスの指定管理者においても、鹿角トレーニングセンターやアメニティ倶楽部ハウスを中心に、エアロビクス、キッズサッカー、ジュニア水泳、グランドゴルフ教室など、各種スポーツ、カルチャー教室を年間を通して展開しており、多くの市民が健康づくりに取り組める環境整備に寄与しております。  これらの取り組みは、「健康かづの21計画」が掲げる「心豊かに生活できる活力ある健康長寿かづの」を目指して行っているものであり、今後においても健康推進課からの保健師等の講師派遣や講座資料等の提供などを行いながら、各市民センターや社会教育関係部門等と連携して各種健康づくり事業に取り組んでまいります。  第4期の介護保険料の見直しにつきましては、先ほどの米田議員への答弁と重複いたしますが、被保険者、公益関係者、事業者代表の12名からなる介護保険運営協議会において、市の総人口、高齢者人口、介護認定者数、サービス利用状況の推移と、今後行う被保険者に対するアンケート調査の結果、さらには、事業者等の施設整備に関する意向などを踏まえた検討を進めてまいります。  保険料の試算は、介護サービスの必要量と供給量のバランスを的確に見極めながら行うことになりますが、法改正の動向を踏まえつつ、さまざまな角度から検討を重ね、11月ごろまでに第4期介護保険事業計画案を策定して、議会と協議しながら説明会等を開催して、市民に周知していく予定であります。  後期高齢者医療制度の本市における問題点や今後の見通しにつきましては、「高齢者の医療の確保に関する法律」による後期高齢者医療制度が4月1日にスタートしましたが、被保険者証を対象となる6,119人に送付したところ、55人分が居住地の変更などにより返送されたことから、再度確認の上再発送し、未着2件を除いて被保険者証の交付事務を終えております。  また、4月15日には4,365人を対象として、第1回目の年金からの引き去りが行われましたが、他の自治体で発生した保険料の誤賦課の問題も含め、心配されたトラブルもなく経過しております。  今後の見通しについては、本市では、制度の対象者が毎年200人程度ずつふえる見込みであり、医療費の増加が見込まれますが、現在国会で保険料の年金からの引き去りや保険料の軽減など、制度の見直し等について議論されていることから、被保険者のみならず、関係機関においてもその対応に追われている状況であります。  このため、市といたしましては、リーフレットの配布や広報の記事掲載、出前講座等を通じ、引き続き市民に対する説明を行うとともに、制度の動向を注視し、見直し等が行われ場合には速やかな周知に努めてまいります。終わります。 ○議長(中西日出男君) 再質問ございますか。石川 徹君。 ○10番(石川 徹君) 暑い中答弁ありがとうございました。  この3番の、市民の心と体のケアについてお伺いしますが、私この通告の中に、それぞれ、例えば今ご答弁ございましたように、各市民センター単位とか保健センター、また教育委員会とかいろいろなセクション、セクションいいことをやっているかと思うのですけれども、やはりこの司令塔はどこですかというお尋ねをしましたけれども、それは果たしてどこであるかお示しいただきたいと思います。 ○議長(中西日出男君) 市民部長。 ○市民部長(高田幸良君) 市民部におきましては、先ほど市長が答弁申し上げましたように、「健康かづの21」につきましては、主に疾病予防の観点からの健康づくりに取り組んでおります。そして、また各市民センターにおきましては、地区における社会教育の推進という観点から、いろいろなそれぞれの年齢を対象とした健康づくりに取り組んでいただいておりますが、市民部としては、全体の取りまとめ機能ということは担っておりませんが、それぞれの計画事業が効果的に、あるいは円滑に実施するために、関係課との協議とか、連携、あるいは支援というものについて前向きに、そうした会議を持つようにしております。 ○議長(中西日出男君) 石川 徹君。 ○10番(石川 徹君) 例えばメタボリックシンドローム対策と言われるように、健康増進班という新しいセクションができて、そこで市民のそういった、私も対象者だと思いますが、やっておられるかと思うのですけれども、例えはそのメタボリックシンドローム対策は健康増進の担当だけじゃなくて、市民センターの行事の中や、例えば生涯学習課、スポーツ振興班で取り組んでいる行事の中にもメタボリックシンドローム対策というのは十分に考えられると思うのですが、そういう健康増進の担当と教育委員会とか、各市民センターとの連携策というのはございますか。 ○議長(中西日出男君) 市民部長。 ○市民部長(高田幸良君) 現在のところは、今年度から取り組むこの特定健診でありますので、従来の基本健診に加えて、健診率を高めていきたいと思っております。それらをまた効果的に実施していくためには、今後今ご意見のありました関係する課、あるいは市民センターなどと協議する場も当然考えられると思いますので、今後の取り組みとさせていただきたいと思います。 ○議長(中西日出男君) 石川 徹君。 ○10番(石川 徹君) まちづくりのところでもお話しさせていただきましたし、東山の運動公園の管理体制ということを一つ題材に挙げてもお話しさせていただきましたが、やはり縦横斜めの連携をということはかなり昔から言われていることだと思いますので、この健康、心と体の健康づくりについても、やはりその担当だけということじゃなく、今部長が答弁ございましたように、全庁的に対応をこれからしていっていただきたいと思います。  それと、その中の市民センターの事業なのですけれども、これは昔からやはりその地区地区によって格差があるのじゃないかという声が上がっております。例えば、十和田市民センターではふるさと探訪とか健康ウオーキングとか、すごい事業が魅力あるというか、他の地区にない事業を昔からやられているわけです。例えば、大型バス1台募集した日にもう確実に定員いっぱいになって、キャンセル待ちの状態ができている。ところが、これを他の例えば八幡平市民センターとか尾去沢市民センターを見ると、そういうようなイベント、企画というのが年に1回あるかないかという現状です。  十和田市民センターの事業の場合には、他の地区からの参加者もおられるのです。その参加した方々が、いやどうして同じ鹿角市民でありながら、十和田市民センターはこういう事業を月に2回、3回やって下さっているのに、私の居住エリアではそういう事業がないのかなという、やはりこういった部分も各市民センターを、昔であれば花輪の鹿角市中央公民館というのがあって、各公民館に指令を出してというようなものがございましたが、そういう各地区ごとの格差是正というものは考えていただくことはできないものなのでしょうか。 ○議長(中西日出男君) 市民部長。 ○市民部長(高田幸良君) 4地区の市民センターの事業の企画とか、そうしたものにつきましては、まず最初にそれぞれ教育委員会の方における社会教育の方針、そうしたもの、それから市民センターの運営方針、これは共動推進課の方で策定していますが、そうしたそれぞれのかかわる部分として、基本的な考え方、方針を示して、それを踏まえて各地区の市民センターで事業を企画していただいております。  ですから、地区によってそれぞれの地域の特色を生かした事業への取り組みが当然考えられますので、健康事業などについてもそれぞれの実施内容なり、形に違いは生じてくるものと思っております。私も十和田地区で実施している地域再発見の歩く、ウオーキング事業については、非常に関心を持って見ておりますが、こうした事業がどんどん各地区でいろいろな形で取り組みしていただければなと思っております。 ○議長(中西日出男君) 石川 徹君。 ○10番(石川 徹君) それでは、1番目のまちづくり、これはJR花輪線の利用客の問題にも関係してくるのですけれども、ちょっと病院の問題についてお尋ねいたします。  実は、私も質問をしながら、いやちょっと果たしてどうだったのかなという部分があったのですけれども、現在の鹿角組合総合病院の建物を解体しますよとか、その解体した後の更地を鹿角市に買っていただきますよという話は、これは例えば覚書があるとか、文書をやり取りした経緯があるとか、そういうのはございますか。 ○議長(中西日出男君) 総務部長。 ○総務部長(小田島秀夫君) 厚生連では鹿角組合総合病院跡地について、厚生連なりの考え方ということで来ていまして、具体的には協議はしておりません。ただ、厚生連なりの考え方ということで書面ではいただいておりますが、まだ具体的には協議はいたしておりません。 ○議長(中西日出男君) 石川 徹君。 ○10番(石川 徹君) 私も質問した立場でということなのですけれども、やはりこれはいつころそういう話が出たのですか。あそこは鹿角市にやがてというような。私も記憶をちょっとたどっても、果たして5年前だったか10年前だったかというのもないのですけれども。やはり、このまちづくりしていくに当たって、あそこがやはり確実に鹿角市の土地になるということがまず最前提じゃないかなと思うのですけれども、いかがですか。 ○議長(中西日出男君) 総務部長。 ○総務部長(小田島秀夫君) 図書館の建設の経緯の中で、平成19年3月時点での議会答弁の中で、図書館の建設をどこに考えているかということで質問がありまして、その中で花輪の地域内にある、図書館を建設するに当たっては、交通の利便性、それから皆が集いやすいとか、そういう大きな決定要素がありますので、花輪地区に限定したいと。それを4カ所ということで教育委員会ではそう提案したわけですけれども、その後、厚生連側から鹿角組合総合病院の建設がほぼ決まりそうだということで、決定はかなりおそく1年ほどおくれたわけですけれども、決まりそうだということになったのが平成19年5月から6月ごろであったのではないかなと思っております。  そのことからいたしまして、当初基本構想を平成21年に着手したいという市長が答弁しておりますが、その後1年間組合病院の建設がずれたということになりますので、実質的には平成22年5月に新しい病院ができるということなので、その後の解体となるのではないかと考えております。(「それも確実に鹿角市にもらえるんですか」の声あり) ○議長(中西日出男君) 総務部長。 ○総務部長(小田島秀夫君) これは、買ってほしいという厚生連側の意向はありますが、まだそれについては決定していないということです。 ○議長(中西日出男君) 石川 徹君。 ○10番(石川 徹君) 私も本当考えてみたら、いろいろな計画が進んで、最終的に売買に至らなかったとなれば非常に問題だと思うので、やはりまず今あそこを確実にまず、細かいことは抜きにして、あそこの跡地は鹿角市で利用ができるようにという話をまず進めていかないと、万が一ということがあり得ないですか。 ○議長(中西日出男君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 跡地の取得については、私の前の市長、その前からいろいろ話があったようですけれども、2億円とか3億円とかというような話もありました。そして、また現在ある、そんなに古くない建物は残して何かに使われないのかという話もあったようですけれども、私の代になりましてから、事務レベルの話はあったようですけれども、直接私は聞いていませんが、いずれああいう病院の施設ですから、医療機器等の問題もありますので、解体して更地にしてから市は取得するということは厚生連側には伝えております。幾らぐらいという話は全然していません。 ○議長(中西日出男君) 石川 徹君。 ○10番(石川 徹君) それでは、解体費用というのは大体幾らくらいになるのかなというような、そろばん弾いておられますか。大湯のホテル鹿角の解体話が一時期出たときに、あの施設規模で大体2億円とか3億円という話出ておりました。大体その鹿角組合総合病院を今解体するのはどのくらいかかるのかなというのと、あそこの総敷地面積に今の査定額を掛けると、あそこの土地は幾らの評価になりますか。 ○議長(中西日出男君) 総務部長。 ○総務部長(小田島秀夫君) これはあくまでも厚生連側として提案というか、考えておるということでお答えさせていただきます。  解体費は約3億3,000万円ぐらいかかるのではないかということであります。それから、評価額につきましては、2006年の数値を使うと、約4億5,000万円ほどになるのではないかと。ただし、簿価は3,000万円ちょっということになっています。 ○議長(中西日出男君) 石川 徹君。 ○10番(石川 徹君) 県南の厚生連で敷地内にショベルを入れたら、大量の医療廃棄物が出てきたという事例があります。今の組合病院は八正寺側でつい最近まで黒々と煙を上げて、医療廃棄物を焼却していました。やはり解体の価格の問題、土地の売買、できれば歩み寄りをしながら物事は進めていった方がという理想もあるでしょうし、ただ、そういう医療廃棄物が出てきたとか、いろいろな予期せぬことというのはあると思うんです。それで、私先ほど壇上で最短で、まず今から、平成22年5月ですか、開院。さらにそこから図書館の建設というといくとやはり5年はかかると思うのです。図書館というまず話で。となると、そのほかにこういうクリアをしなければいけないハードルがあって、それを順調に飛び越えていって5年です。不確定要素があるかもしれないので、ちょっと倍に見積もるのもちょっとどんぶり勘定ですけれども、10年はかかるんじゃないかという話をさせていただきました。  まず、きょうはそういったことでまずあそこの土地を確実に更地になった後には、何にするかというのはまず別として、これから計画いろいろと聞き取りなんかしていくと思いますので、確実にまず鹿角市が何かに利活用したいというような、はっきりと売買しますよということをぜひ、これは進めていっていただきたいと、これは要望しておきます。 ○議長(中西日出男君) 市長。 ○市長(児玉 一君) この問題は前々から厚生連側には、先ほど医療廃棄物という話が出ましたので、そういうことから更地にしてからでないと市は引き取りできませんということは伝えております。そして、また価格についても、向こうの要求どおりはいきませんよと。市の方ではここの新しく建設する場所にも4億円もかけて環境整備しているという話もして、歩み寄りは必要だと思いますけれども、そういう話も伝えておりますので、私どもはできるだけ速やかに進めるのかなという感じでそういう計画を申し上げておるところです。
    ○議長(中西日出男君) 石川 徹君。 ○10番(石川 徹君) あと、最後に1点。最近、これも厚生連の関係者の方から漏れ伝わってきたようなところなのですけれども、新しい病院の建設価格というのは、2年も3年も前の段階の、例えば材料費とか工事にかかわる費用で、とてもあの新しい病院は今の実勢価格ではあの金額ではできなくて、この13日に予定されている入札も落札業者でるのかなというような話も出ているのですけれども、そこら辺何か情報はつかまれていますか。 ○議長(中西日出男君) 市長。 ○市長(児玉 一君) その件については、国の方からの許可を得るために、事業費が今変動ありますよね、鋼材は値上がりしていますので。そういう意味で支援する市町村から担保を欲しいという話があったようです。ですから、私の方と町の方で、応分の負担増はやむを得ないということで、回答はしております。 ○議長(中西日出男君) 石川 徹君。 ○10番(石川 徹君) 先ほど市長答弁の中で、図書館とその他の複合施設というような話ありましたけれども、いずれ場所等も今は組合病院跡地ということだと思いますが、まずどのような図書館をつくるかという中で、やはり図書館準備室というようなのもそろそろ時期的につくっていく時間、これは教育委員会の方になるのか、そういう予定はございませんか、庁内に。 ○議長(中西日出男君) 総務部長。 ○総務部長(小田島秀夫君) 各課にまたがる事業でありますので、必要であればと思いますが、今現状ではそのことについては考えておりません。ただ、必要という事態になれば、そのことについても検討しなければならないと考えております。 ○議長(中西日出男君) 石川 徹君。 ○10番(石川 徹君) JR花輪線についてお伺いいたします。お伺いいたしますというか、もう最後の機会ですので、提案方々、今私の手元に昭和59年1月31日の花輪線末広駅の120円の本物の切符が5枚ございます。これは私のではないのですけれども、今回の質問に際しまして、もしや持っていらっしゃるかなと思って村木繁夫議員にお尋ねしたら、あしたから無人化になるという最終日に買ったこの5枚の切符です。これは貴重なものなので、大切に扱わせていただいているのですけれども、この末広という駅名は非常に縁起のいい名前だと思います。昔北海道に愛国駅というのが、今もある……、幸福駅ですか、愛国駅から幸福駅へという歌もできたりしましたけれども、やはり、素材にすごい花輪線というのはあふれていて、今私は総務部長にお伺いしたいのですけれども、交流居住とか団塊の世代の方々の定住促進、こういった対策に、やはり鉄道関係、鉄道マニアすごい多いと思うのです。こういうところを入れていくようなお考えというのはございませんか。 ○議長(中西日出男君) 総務部長。 ○総務部長(小田島秀夫君) 当初は石川議員からの提案は想定しておりませんでした。ですので、十分交流居住の施策として可能かどうか検討していきたいと思いますし、その際にはいろいろお手伝いもお願いしたいと考えております。 ○議長(中西日出男君) 石川 徹君。 ○10番(石川 徹君) 例えば今この末広駅、こういうまだまだ地方の景気は低迷していますし、こういういい名前にあやかりたい。例えばドクターコパの風水ではないですけれども、縁起を担いだりというような方々もまた多いと思います。まだまだ、この末広駅はホームに看板もちゃんとありますし、駅舎もございます。例えば、日本でただ一人末広駅長を募集しますよと。村木議員に聞いたら、松山のあたりに空き家がたくさんあるそうなのです。そういうところに居住していただいて、あとはこれJRと例えば調整して、駅舎の清掃とか、停車時間を若干長くしていただいて、例えば産直のものをぱっと売買するとか。やはり末広という名前がありますよということをPRしながら、そういう施策もいかがなかなと思います。  また、先ほど壇上でも十和田南のスイッチバックの話をさせていただきました。これ本当は全国にもう数少ない方式の、方向変換ですか。例えばこれも団塊の世代の方々に列車に乗っていただいて、車内のアナウンスで、盛岡方面から十和田南まではいままでの人生を振り返りながら車窓の景色をお楽しみくださいと。そして、十和田南駅から今度はいながらにして進行方向が変わりますと。ここから先は皆さんのこれからの第二の人生に思いを馳せてくださいと。そして、次の停車駅は皆様の人生そのものの末広駅ですというような。これ例えばストーリー性、これはなかなかつくってもできないことなのです。しかし、鹿角にはこれがあるのです。  私も年齢的に団塊の世代の方々の気持ちはわかりません。果たして充足感があるのか、それとも何か寂寞感というか、もちろん市長もまだ退職されたことない方ですから、市長ももしかしたらその団塊の世代の方々のその仕事がなくなってという瞬間というのはまだよくご存じないかどうかも私は知ったところではないのですけれども、やはりそういう鉄道を生かした人生のスイッチバックを花輪線でスイッチバックをダブらせながらやっていただけるというような、形の政策もひとつ、最後ですから提案方々言わせていただきたいと思います。以上です。 ○議長(中西日出男君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 鹿角には駅舎がたくさんございますけれども、唯一、鹿角花輪駅だけが直営と。後は十和田南駅も委託されて系列の会社に委託している。八幡平の八幡平駅については市が委託していると、それから湯瀬温泉も市が委託をしていると、そういう状況にあります。これはやはり観光地ですし、温泉地でありますので、なくされないということで委託してお願いしています。ですから、今石川議員がおっしゃったようなことも踏まえて、検討させてみたいと思います。 ○議長(中西日出男君) 石川 徹君。 ○10番(石川 徹君) 森林セラピーもしかりですけれども、今非常にメディアの方で鹿角市が注目浴びております。この機会をしっかりと逃さないようにして、魅力ある政策を展開していただきたいということを要望いたしまして、質問を終わります。 ○議長(中西日出男君) 以上で石川 徹君の質問を終わります。  昼食のため午後1時40分まで休憩いたします。     午後0時46分 休憩 ──────────────────────〇 ─────────────────────     午後1時40分 再開 ○議長(中西日出男君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、順位3番、宮野和秀君の発言を認めます。宮野君。     (6番 宮野和秀君 登壇) ○6番(宮野和秀君) 通告に従い、一般質問をさせていただきます。  まず初めに、病院建設、3月議会に、もしJAの厚生連でだめなら、鹿角市単独でその事業をやってほしいと、基金を利用しながら。そういったことを、乱暴な言葉を申し上げましたけれども、今回6月14日建設に向けてスタートすると、そういうことでホッとしております。ただ、まだ半信半疑なところがありますので、きちんとくわ入れ式は、参加は別として確認してきたいと、そのように思っております。  それでは、行財政運営について質問いたします。  原油高騰から端を発したガソリン、関連してバイオ燃料から小麦、大豆等軒並み高値になっております。また、日本経済の基幹産業であります鉄鋼、その原料のほとんどはブラジル、オーストラリア産、それが平均約50%値上がりしております。それに付随した産業も今後値上がりが予想されます。さらに、アメリカのサブプライム問題では、国内経済もかなり足かせとなり、各企業、主に銀行等は平成19年度決算黒字から赤字、また増益から減益に修正した企業が多かったようです。今後、国内の景気は原油高騰の影響を受け、さらにアメリカの景気後退もあり、円高で物価高が続き、景気後退が予想され、地方の経済再生はまだまだ先のようです。  このような状況下、本市、児玉市政も4年目を迎えようとしておりますが、進めてきた行財政改革、そして、「強いかづの、やさしい鹿角」、現評価をお伺いいたします。また、国の改革以来、国からの地方交付税等各税が年々減少している中、市民が一番心配なのは、財源の確保だと思います。そこで伺いますが、平成21年度以降の財政健全化についてどのような青写真になっているのかお伺いいたします。  次に、農林業問題について質問いたします。  初めに、農業について質問いたします。各河川の水が極端に少なく、異常さ、恐ろしさまで感じる水量の少なさ。市では積雪不足と降雨量不足の影響で農業用水の深刻な水不足とのことで、緊急の知らせ配布、一部の地区ではおくれはしたものの心配された田植えはほぼ完了、これから夏場に向けての水確保が心配されます。今後、予想されるであろう水不足、雨乞い祈祷に頼るのか、その対策について伺います。  次に、林業問題についてお伺いいたします。  地球は水の惑星と言われております。その水の惑星、地球が地球温暖化で危機を迎えておりますことはだれもが承知のことと思います。その原因は人間の活動、主に温室効果ガスの排出と言われております。そのガスは5種類に区別されますが、主なものは二酸化炭素、炭酸ガス、即ちCO2です。地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出を減らすため、11年前の1997年京都市で開かれた第3回気候変動枠組条約締約国会議において、京都議定書が採択され、2005年2月16日発効されました。  京都議定書では、先進国に対し、2008年から2012年までの5年間で1990年レベルと比べて一定割合の温室効果ガスの排出削減を義務づけ、日本は6%の削減が義務づけられております。このため、政府は6%削減目標を達成するため、必要な対策や施策を取りまとめた京都議定書目標達成計画を2005年4月閣議決定しております。そこで、義務づけられた6%のうち、3.8%を森林の吸収量で賄うよう施策を打ち出しております。森林の吸収は、光合成により大気中の二酸化炭素(CO2)を吸収し酸素を放出しながら炭素を樹体に蓄え成長いたします。もちろん樹種や林齢によって異なります。例えば適切に手入れされている80年生の杉人工林は1ヘクタール当たり約170トン、ブナを主体とする天然林は1ヘクタール当たり約100トンの炭素を貯蔵していると推定され、3.8%は1,300万炭素トンとなります。3.8%森林で賄う施策として、現状では森林の整備が主な施策となっております。  これは大きく分けると五つの推進や整備事業となっており、その一つに間伐や育成があります。2001年7月施行の「森林・林業基本法」で明らかになったことは、資源、経済策から環境政策重視となっております。2003年3月「地球温暖化対策推進大綱」決定により、ますます森林に対する考え方が変わってきております。  このような状況下で、本市でも5月28日、市の植樹祭を実施、県でも6月15日全国植樹祭を予定しております。植える本数はともかくとしても大変有意義だと、そう思っております。また、県では、水と緑の森づくり税として法人の県民税8%相当額、それに個人、年800円を6月1日スタートしております。  さて、本市において、森林面積6万221ヘクタールのうち国有林3万9,663ヘクタール、民有林2万558ヘクタール有しております。年々その面積は増加しております。市林業の振興は生産性と環境を考えた政策が必要と思われます。第5次総合計画後期計画では、生産性を高めるため、森林施策の体制強化、林地の整備を施策として上げておりますが、甚だ疑問に感じますが、いかがでしょうか。森林、林業に関しての各施策がかなりおくれていると思われます。  こうしたことから、我が鹿角市にもマツノザイセンチュウとマツノマダラカミキリのコンビであります松くい虫到来とのこと。瀬田石白根地区1カ所はアカマツ8.78ヘクタール、94本、2カ所目は同地区のアカマツ7.3ヘクタール、56本とのこと。市内のアカマツ、最終的には全滅する恐れがあります。現状況とその駆除防止策を伺います。あわせて、杉のガニ腐れでありますスギノアカネトラカミキリ駆除防止策は進んでいるのか伺います。  本市は森林依存率が非常に高いと思います。春の山菜から始まり、秋のキノコまで、その自然の美しさは観光にも利用、10月オープンの森林セラピー事業もその一つ。前段で話しましたが、今林業は最も注目されている中で整備、植林に取り組み強化を図るべきと思いますが、いかがでしょうか。  一方、一昨年ごろからことしにかけ、里山の杉人工林がかなり切り出されておりますが、その後の山の手入れがなされておりません。荒れ地に近いほどです。もちろん伐採時には市の方に届出をしなければならない義務があり、市の方では承知のことと思います。その後の植林について適当な指導はなされているのかお伺いいたします。  また、奥山の水源地付近は、かなり荒れ地になっております。そのため、昔からの水がめ的役割がほとんどなされていないのが現状でございます。一たん雨が降ると海までの到達時間がかなり短くなってきております。こうしたことも水不足要因の一つと考えられます。将来を見据え、各水源地周辺に植林を提案しますが、いかがでしょうか。  次に、観光振興について伺います。  本年度4月より十和田八幡平黄金歴史街道観光キャンペーンが展開されております。昨年「日本の近代化に貢献した東北地方の工業の歩みを物語る近代化産業遺産群」として国の認定を受けた「史跡尾去沢鉱山」が開山1,300年を迎えることを記念してのキャンペーンと伺っております。イベントやプレゼントの企画、ツアーバスの運行など、昨今の厳しい社会情勢の中にありながら、ことし1年いろいろな事業を展開していくとのこと、たくさんの方々に喜んでいただけることを願ってやみません。  2年後には、東北新幹線が青森まで延伸され、観光ルートが大きく変わるのではと言われております。わが鹿角市の十和田八幡平が空洞化になるのではという危機感もあります。このことから、一発花火のイベントで誘客することも一つの方法だとは思いますが、短期、中期、長期、それぞれの展望に立った取り組みが必要と思われます。そこで伺いますが、現在行われております黄金歴史街道キャンペーンを来年度以降どのように発展させていくのかお伺いいたします。  次に、イベントの誘致について伺います。  これまで本市は、冬季のスキーを中心に多くの大会を誘致・開催してきました。また、昨年度よりスキーと駅伝のまちを掲げ、従来の大会に加え「浅利純子杯争奪鹿角駅伝大会」や「ジュニアサマーノルディックスキー大会」といった大会を開催しております。これまでの経験によるノウハウの蓄積で、大会運営に関して外部から高い評価を得ていることは大変喜ばしい限りです。また、本市経済に与える効果も大きいものがあります。特に、スキー競技は冬場の観光客減を解消する誘客の競技として、宿泊施設を初めとする関係者により大きな効果をもたらしております。  しかしながら、昨年の国体開催以降は大きい大会の開催予定が見受けられません。競技施設の利活用ということも含め、積極的な誘致を望むものであります。また、開催に当たっては、市が主催あるいは主管となりますので、財政の問題やいろいろな問題をクリアしなければならないものと思っておりますが、市長が先頭になって誘致活動をしていただきますよう念願いたしております。  そこで、伺いますが、各種大会の誘致・開催に対する市長の基本的な考え方をお伺いいたします。また、来年度以降の全国規模の大会の誘致予定がありましたら、ぜひお知らせください。  次に、地域振興局の統廃合について伺います。  現在県では地域振興局の統合を計画中であり、県北は北秋田市に集約するとのことであります。 いまだ決定事項ではありませんが、仮にこれが実現された場合、不便さは目に見えております。ガソリン高騰の折、電車、バスを利用し、1日がかりで北秋田市、鷹巣まで行き、用を足してこなければなりません。原点は県民に対するサービスであります。それを忘れているのではないかと思われます。鹿角地域振興局の配置についての情報、それに対する本市の姿勢を伺います。  これで壇上からの質問を終わります。 ○議長(中西日出男君) ただいまの質問に対し、答弁を求めます。市長。     (市長 児玉 一君 登壇) ○市長(児玉 一君) 宮野和秀議員のご質問にお答えをいたします。  初めに、行財政運営についてでありますが、「強いかづの・やさしい鹿角」の評価につきましては、私の公約である「強いかづの・やさしい鹿角」は五つの柱と18項目の取り組みで構成しており、これを具現化するため、第5次総合計画後期基本計画において各種事業を進めております。また、第6次行政改革大綱に掲げる簡素で効率的な組織の構築と市民とのパートナーシップ、即ち共動によるまちづくりを進め、将来にわたる持続可能な行財政システムの確立を目指しております。  「強いかづの」づくりの中で、私が最も力を注いでいる課題は、「強い産業と雇用の創出」でありますが、昨年度より観光商工課内に雇用創出班を設置し、積極的な企業誘致に努め、この3年間で9社の企業進出を得ており、雇用の創出にも一定の成果があったものと受けとめております。今後とも企業誘致に力を注ぐとともに、地元産業の底上げや企業間の技術を生かした相互連携の体制づくりに努めてまいります。  また、農業分野におきましては、地域特産品の生産拡大に向けた北限の桃産地拡大支援策、肉用牛担い手育成施設の建設や、中山間地域総合整備事業等による農業基盤整備を進めてまいりましたが、今後は農事組合法人や就農支援など担い手育成づくりに向けたソフト事業にも力点を置いてまいります。  その他、外国人観光客の誘客促進やまちの案内人の養成に取り組みながら、広域的な連携による観光の一層の促進や交流居住施策の本格化、「学び」をテーマとした教育観光など、これまでと異なる切り口でアピールし、総合的な強い産業づくりに努めてまいります。  一方、「やさしい鹿角」づくりとしては、懸案でありました鹿角組合総合病院の移転新築事業が県厚生連で正式に決定され、今月中の着工が予定されておりますが、地域医療の充実を図る上で待望の決定であり、平成22年5月開院に向けて支援をしてまいります。  教育と子育て支援としては、花輪小学校改築事業や放課後児童クラブの開設、ファミリーサポートセンターの常設化などを進めてまいりましたが、合ノ野保育園の移転改築による子育て環境の充実と待機児童解消に努めるほか、安心して暮らせる居住環境づくりに向けた養護老人ホーム和光園の移転改築の支援も予定しており、教育、社会福祉の充実にも力を入れております。  特に、福祉保健施策の効率的な運営のため、本年度より福祉保健センターを福祉課と健康推進課の2課体制に増強し、各種施策を実施するとともに、スポーツを通じた地域活性化にも力を入れ、東山スポーツレクリエーション施設整備やスキーと駅伝のまちづくりによる交流人口拡大と活性化に向けてスポーツ振興課を設置したところであります。  また、市民とともに考え動く「共動」の理念に基づき、市民参加型行政の実現を目指してまいりましたが、この4月から各地区の地域づくり協議会等による市民センターの運営がスタートし、これまで以上に、地域住民主体の地域づくり・まちづくりが良好なものとなるよう、ともに進めてまいります。  これまでの取り組み、あるいは現在進行中の事業や改善策等を含め、おおむね順調に進められたのではないかと思っておりますが、まだまだ多くの行政課題が山積しておりますので、今後も「強いかづの・やさしい鹿角」の着実な実現に向けて邁進してまいります。  財政健全化につきましては、健全化の指標とされる経常収支比率や実質公債費比率については、これまでも公表し、県内都市と比較しても良好な数値であり、平成24年度までの財政中期見通しにおいても健全性が維持される見込みであることを説明してまいりました。  新たに、財政健全化法に基づき平成19年度決算からは、健全化判断比率とされる「実質赤字比率」、「連結実質赤字比率」、「実質公債費比率」、「将来負担比率」を監査委員の審査に付し、議会に報告した上で公表することとしております。  新たに公表することとされた「連結実質赤字比率」は、標準財政規模に対するすべての会計の実質収支の赤字額の割合であり、「将来負担比率」は、標準財政規模に対する地方債や退職手当等の将来負担額、公社・第3セクターの負債のうち、普通会計で将来負担が見込まれる額などの割合を数値で示したものであります。  平成19年度には、この法律の施行に先立ち基礎調査が行われ、平成18年度決算におけるこれら4指標の試算値が出されておりますが、県内においては、「実質赤字比率」、「連結実質赤字比率」ともに赤字を有する市町村はないとされており、「実質公債費比率」と「将来負担比率」において、本市は、県内全市町村の中で上位の数値となっております。  健全化指標に加えて、新たな地方公会計制度の導入も進められておりますが、これは民間企業の会計の考え方と実務をもとに、住民にわかりやすく財政の正しい判断材料を提供するものとして、平成20年度決算から「貸借対照表」、「行政コスト計算書」、「資金収支計算書」、「純資産変動計算書」の四つの表を作成し、平成21年度9月をめどに議会に報告した上で、公表することとしております。  財務諸表の作成に当たっては、地方公共団体における各会計のみならず、一部事務組合や広域連合、公社、第3セクター等との連結財務諸表となるため、全般的な財政状況を明らかにするとともに、現在は各課・担当がまたがり、情報が一本化されていない資産や債務について、適切な評価・把握・管理することが可能となります。  財務諸表の作成により健全化指標とあわせ、これまで以上に財政状況の的確な把握ができるため、市債残高などの各会計における将来負担額や、連結団体の財政状況も考慮した計画的な事業実施等ができると期待されており、これを活用し、より一層住民にわかりやすい財政状況の公表を行いながら、今後も引き続き財政力に見合った適正な財政運営を進め、第5次鹿角市総合計画後期基本計画に掲げる施策を確実に実施しつつ、21年度以降も財政の健全性を維持してまいります。  次に、農林業についてでありますが、農業用水の深刻な水不足や今後の対応につきましては、今年度は雪解けが早く、さらには4月の総雨量も20ミリ前後と例年の数値を大きく下回ったことから、農業用水の不足を招き、代かきや田植え作業に支障を来す時期が生じ、鹿角農業指導者連絡協議会では市内農家全戸に対して、農業用水の適切な利用についての呼びかけを行ってきたところでありますが、結果的には例年よりおくれた地区も見受けられたものの、ほぼ植え付けは完了したものと思っております。しかし、依然として予断を許さない気象状況が続いており、干ばつ時に有効な施設として管内35カ所設置されているため池を活用するとともに、農業用水の計画的な利用を検討してまいります。  今後の対策としては、近年温暖化の影響による降雨や降雪量の減少で、農業用水が不足し、長期的な対策が必要であることから、森林の水源涵養機能に着目し、秋田県水と緑の森づくり事業などを活用しながら、官民一体となって河川源流部や放牧跡地などへの広葉樹、植樹活動を推進したいと考えております。  松くい虫の発生状況と駆除防止策につきましては、昨年10月十和田瀬田石字白根地内において当管内で初めての松くい虫被害が確認されておりますが、発生箇所は法人所有の松林であり、5月1日に詳細調査を行った結果、被害面積8.8ヘクタールで被害本数84本、さらに、その後の調査で瀬田石沢地内の県有林7.3ヘクタールで56本の被害木が確認され、早急な駆除対策が求められております。  駆除方法については、松くい虫の被害拡大を最小限に食いとめるため、松枯れの原因であるマツノザイセンチュウを媒介するマツノ・マダラ・カミキリが羽化脱出する前の6月20日までに駆除作業を完了する必要があり、現在薬品によるくん蒸処理作業を実施しております。  また、5月23日には、秋田県森林病害虫等防除鹿角地域連絡協議会が開催されましたが、被害状況が初期段階であることから、被害木は全量駆除することとし、市民にも広く情報を提供しながら官民一体で監視体制を強化していくこととしております。  今後は、管内の保全すべき松林調査を進めながら、地区実施計画を策定し、関係機関の協力を得ながら被害の予防、拡大防止に努めてまいります。  スギノ・アカネ・トラカミキリの駆除防止策につきましては、このカミキリの幼虫は、スギの枯れ枝の内部でふ化した後、スギの樹幹部に食入し、さらには辺材部を食害し、スギ材に変色・腐朽をもたらす害虫でありますが、この害虫による被害はガニ腐れと呼ばれ、市内においてもその被害が確認されており、その対策が課題となっております。  この被害の防止策は、産卵場所がスギの枯れ枝であることから、枯れ枝を発生させないよう枝打ちや間伐といった基本的な保育施業が重要でありますが、木材価格の低迷から森林経営の悪化、林業後継者の確保対策といった課題も相まって、計画的な保育施業が実施できない森林も見受けられ、被害を助長する要因となっております。  このため、昨年度においては、流域育成林整備事業を活用し、117ヘクタールの枝打ちと617ヘクタールの間伐施業が民有林で実施されております。さらに、5月16日には、地球温暖化の防止に向けて「間伐等促進法」が施行され、これに伴い間伐や造林に対する新たな施策が展開されることから、これまで推進してまいりました造林事業のほか、事業採択要件に見直しが加えられた新たな交付金事業の活用も検討し、適切な保育施業の実施に向けて取り組んでまいります。  伐採後の植林指導につきましては、森林所有者が森林の立木を伐採しようとする場合、森林法の規定により、あらかじめ市に伐採届が必要でありますが、この制度は市が伐採行為の実態を把握するとともに、適正な森林施業を確保するために設けられているもので、鹿角市森林整備計画に適合すると認められた場合は、届出者に適合通知を送付します。  伐採届は、伐採を始める90日から30日前までに提出しなければなりませんが、所有者の認識不足などから提出がなされない場合も見受けられるため、広報に掲載し周知を図るとともに、伐採業者に対して指導を行い、無届伐採の防止に努めております。また、今後伐採箇所や伐採量の増加が予想されるため、伐採後の措置については、林地の確実な更新がなされるよう関係機関と連携を図り、巡視体制を強化し、植林指導に努めてまいります。  次に、観光振興についてでありますが、十和田八幡平黄金歴史街道観光キャンペーンの来年度以降の取り組みにつきましては、ことし尾去沢鉱山が開山1,300年の節目を迎えること、また、かつて尾去沢鉱山の産金が運ばれたと伝えられている平泉藤原文化が世界文化遺産の登録を目指していることもあり、その話題性を生かして取り組みを進めているものでありますが、このキャンペーンでは、2010年度に予定されている東北新幹線の新青森駅延伸の影響による観光客の流れの変化、あるいは鹿角地域の空洞化も懸念されることから、3年後を見据えた情報発信や、受け入れ態勢の強化に取り組んでおります。  キャンペーン実行委員会は今年度末で解散することになっておりますが、引き続き黄金歴史街道という名称を使用し、黄金や鉱山にちなんだ旅行商品や特産品の開発に取り組むこととしているほか、二次アクセスの充実、積極的な情報発信をあわせて行うこととしており、キャンペーン継続を前提とした、さらに具体的な事業や実施主体等については年内に結論を出すこととしております。  なお、ことしグランドオープンを予定している森林セラピー基地、県が中心となって進めている温泉、農業体験などを組み合わせた癒しと体験の里プロジェクトなど、受け入れ体制の整備が着々と進んでおり、これらと合わせて情報発信することにより、誘客につなげてまいります。  次に、イベントの誘致についてでありますが、費用を考えた上での誘致、開催に対する基本的な考え方については、本市で開催されることによる経済波及効果や、本市の特徴を全国に発信することによる地域の活性化の方策として重要な取り組みと考えております。  特にスポーツイベントについては、全国ジュニアサマーノルディックスキー大会や十和田八幡平駅伝競走全国大会、国民体育大会、全日本学生スキー選手権大会などを開催してきましたが、ジュニアの育成を目指す本市にとっては地元の競技スポーツに取り組む児童・生徒がトップレベルの競技を目の当たりにできる絶好の機会でもあり、大きな目標となるなることが期待されます。  また、地域に及ぼす経済波及効果は大きく、昨年の秋田わか杉国体の開催による経済波及効果は約1億7,300万円となっており、地域経済の活性化やまちづくり推進といった観点からも、本市の観光物産や自然、食、文化などを全国に発信する機会であり、市民に元気を与えるイベントを継続的に開催できるよう関係機関・団体などと連携し、誘致活動を行ってまいります。  今年度以降の全国規模の大会誘致につきましては、去る5月7日、全日本学生スキー連盟に平成22年度開催予定の「第84回全日本学生スキー選手権大会」を本市で開催していただくよう要望書を提出しておりますが、これまで本市ではこの大会を過去3回開催して、大会関係者からも運営に対し高い評価を得ており、現在のところ本市での開催が有力と伺っております。  この大会の開催期間は、約1週間と長く、1,500名前後の選手・役員が参加する国内で開催される冬季イベントとしては最大級であり、地元への経済波及効果も大きいものがあり、開催を待望しているものであります。  また、かねてから本市での開催を要望しておりました、夏季における唯一の全日本スキー連盟主催の大会である全日本ローラースキー選手権大会を今年度から花輪スキー場で開催することになりますが、全日本の強化指定選手の参加も期待され、地元選手への大いなる刺激となるものと考えております。  「スキーのまち、駅伝のまち鹿角」を掲げている本市にとって、スキー人口の底辺拡大と選手強化の育成は重要な課題であり、地元ジュニアの育成効果が高い全国中学校スキー大会などにつきましても、関係機関、団体と協議しながら誘致活動に努めてまいります。  次に、地域振興局の統廃合についてでありますが、県が策定しております「第4期行財政改革推進プログラム」及び「地域振興局再編マスタープラン案」では、現在の8振興局体制を平成21年度4月には三つの振興局と五つの行政センターに再編しようという計画でありますが、本市では、市民生活や産業振興、経済活動など多くの点で大きな影響が及ぶものと考え、地域に密着した支援や指導を引き続きお願いしたいとの趣旨から、昨年11月に市議会、小坂町町議会、かづの農業協同組合、かづの商工会と連名で県知事に8局体制の堅持を要望しております。  「地域振興局再編マスタープラン案」は、まだ県議会の合意が得られていないとのことでありますが、先月、再編後の人員配置や組織の具体案が県の所管委員会に示されたと伺っており、その中で鹿角地域振興局は、県民生活、農林、建設の3課で構成する行政センターとして職員数が現在の体制から5割以上減少する50人程度の体制を想定しているという大幅な削減案であります。平成23年度には、さらなる人員削減も計画されているとのことであり、生産年齢人口の減少という本市にとってマイナスイメージである上に、県の地域行政サービスの低下が懸念されます。  本市は、北東北三県の中心に位置しており、広域的な交流の拠点として重要な地理的優位性を持っております。また、鹿角りんごや北限の桃などを取り入れた複合農業が盛んな地域であるという特性もありますので、これを生かし、将来に向けた交通ネットワークの整備や産業振興推進の観点から、あるいは、昨年の豪雨災害への対応などに見られた地域生活の安全性確保の意味からも鹿角地域振興局として果たす役割が大きいものと考えております。  一方、振興局再編に伴う県内8保健所の再編案は、本年2月時点での3保健所体制案から、わずか数カ月で6保健所案に戻す見直しが行われ、各市町村等の要望にも一定の配慮をした結果と受けとめており、今後とも県議会の審議状況を注視していくほか、最近、市内の有志による独自の要望活動の動きがあると伺っておりますので、こうした動きと歩調を合わせ、地域の実情や地元からの意見を強く訴えてまいります。
    ○議長(中西日出男君) 再質問ございますか。宮野和秀君。 ○6番(宮野和秀君) 行財政について、特に行政運営について伺います。  これは財政も同じかな、特に産業の振興、これ少し目標を大きく掲げて今度は取り組んでほしいと、そういうことを市長に要望します。  あと、この水不足の件について伺います。  水不足で今後ため池35カ所、あるいは水源地に植林するんだと、そういったことを市長が今話されていますけれども、具体策を少し聞かせてください。 ○議長(中西日出男君) 産業建設部長。 ○産業建設部長(関 道男君) 水不足の対策でございますが……、済みませんちょっと資料を今探します。(「いいよ、部長思っていること答えて、資料はいいから。普段考えていることを話しすればいい」の声あり)まず、水不足の状況でございますけれども、過去5カ年の状況でございますけれども、1月から5月までの5カ月間の降水量が平均で446.4ミリでありました。それがことしでは208ミリで46.6%にとどまっております。このため、先ほど市長の答弁でもございましたが、若干田植えに支障あったところもあったとは聞いておりますが、その対策といたしましては、共済の対象にするということも情報で入ってきております。  また、近年では平成元年が水不足であったようであります。そのときには、そのときの資料を探して今検討しているところでありますが、当時は井戸の掘削や用水池の設置などに要した費用を補助したような状況でありましたので、今後の様子を見ながら、そのような検討も行っていきたいと思っております。  きのうきょうの川の状況を見ますと、沢水も大分復旧してきているのではないかなと私の目ですけれども、今後様子を見ながらまた検討してまいりたいと思っています。 ○議長(中西日出男君) 宮野和秀君。 ○6番(宮野和秀君) 部長、何だかんだいいんだけれども、私言ったことに対して答えてくれ。今言ったのは、市長が言ったのはため池を利用するんだと。それから、水源地に木を植えるんだと、だから、どういうふうにしてやるのかということだけ聞いているのです。何も共済の対象にするとか何かの話じゃないのだよ。わかる。だからそれを単刀直入に答えればいいの。思っていることを。資料ごちゃごちゃ並べたってだめよ、それ。もう一回お願いします。 ○議長(中西日出男君) 産業建設部長。 ○産業建設部長(関 道男君) 大変申しわけございません。  水の確保のためのいわゆる植林でございますけれども、ことしから始まりました秋田県の水と緑の森づくり事業では、ソフト事業も合わせてハード事業も新しい四つの事業を予定してございます。それで、載せていただきました事業も今の6月補正で二つの事業を鹿角市でも取り上げていただくことになっておりますので、この森づくり事業も合わせて、森の再建、あるいは植林を積極的に進めていきたいと考えております。 ○議長(中西日出男君) 宮野君。 ○6番(宮野和秀君) 部長、私からでは提案するから、いい、提案ね。だから、今ため池を利用してどうの、だから35カ所のため池まずきちっと利用して、清掃するなり側溝というのかな、そういうことをきちっと整えて。で、あとは水源地の周辺、ここは鹿角の山は夜明島以外はほとんど上がもう牧場になっているのだよね。だから、それはそれでいいの、牧場でも、それは用途でそういうことをしたから。ただ、水源地の確保だけは、源だけは木を植えたらどうだと。それを提案するから、いいですか。では、次に移ります。いいですか、部長、頼みますよ。(「はい」の声あり)はいって言ったってちゃんとやれなければだめだよ。  あとは、今地球温暖化の話ちょっと私冒頭で話ししましたけれども、これは将来的に排出権、CO2、炭素の取引に結びつくのではないかと、そう私は考えます。というのは、今環境省と福田首相もそのことについて話していましたけれども、これ意味わかりますよね。要するに排出権の取引は今企業間同士でまずやるのだと。企業間取引でやって、進んでいるところはおくれたところに売ってもいいですよと、その排出権、国で決めた排出権です。あなたのところはいくら、いくらと。  今3.8%は森林で賄うんだと、そういう施策でやっています。その3.8%恐らく国有林を対象にして国でやってもらわなければならない。鹿角市では国有林4万ヘクタールあります。そのほかに市では民有林2万ヘクタールある。その2万ヘクタールで対工場との排出権のやり取りがこれから恐らくクローズアップされてくるのではないかなと、そう思われます。それにすぐ手を挙げるように。これも一つ提案しておきます。  あと、森林セラピー問題で、はげ山が非常に多くなってきている。杉林みんなそうじゃありませんか、部長。はげ山がかなり多くなってきている、杉切って。市の方で無許可で切っているのもあるし、これはもう一昨年からです。そこいら、やはりきちっと市の方で指導して、そのはげ山を埋めていかなければいけない。お客さんがいろいろ来る、山を見たら皆はげ山、これちょっと考えられない。だから、その施策、どういうふうにしてはげ山を再生していくか、その施策について部長にちょっと聞いてみます。 ○議長(中西日出男君) 産業建設部長。 ○産業建設部長(関 道男君) 伐採届につきましては、実績といたしましては平成16年、17年の届出の実績はなかったと聞いています。平成18年、19年に急に届出が増加したようでありますが、これについては、いわゆる今言われましたように、伐採が頻繁に行われるようになってきたものと考えております。ただ、これは市といたしましては、窓口で許可を出すわけでありますけれども、やはり実際の事務としては、その許可した後の事後の調査とか現地の調査というのは余りよくやられていなかったというのが実態であったようであります。  今後、その許可、あるいは無届けのものも合わせまして、現地のパトロールや所有者への指導を強化してまいりたいと、このにように考えております。 ○議長(中西日出男君) 宮野和秀君。 ○6番(宮野和秀君) まず山の現状は小田嶋次長はよくわかると思うんですが、長いから。まず、ほとんど上の方では荒れています。鹿角は要するに水力発電、各工場、三菱マテリアル、同和、非常に水力発電所が多い。その多い水力発電所、今慌てふためいている。何で慌てふためいているかと、それは砂の流れが多い。一生懸命砂しゃくっている。どんどんと流れてくるものだから、砂しゃくっていれば、砂がまたどんどん流れてくる。そのくらい山の上が荒れているわけです。  それを、やはりさっきの話じゃないが、部長の話じゃないんですが、今まで届出がなされていなかったとか何とか、そういうことではだめだから、実際あなた方も現場に行って、もし長靴がなかったら私貸してやりますよ。現場に行ってやっぱり現場を見なきゃ。小田嶋次長そこらどうですか。 ○議長(中西日出男君) 産業建設部産業次長。 ○産業建設部産業次長(小田嶋義幸君) ご存じのように、今森林の立木単価というのは非常に最盛期のときより4分の1以下になっているかと思っております。その4分の1の単価であれば、伐採をしても植林する、再生するそういう資金には届かないと。こういうことで荒れた状態のままであるかと思います。これはやはり山の荒廃につながると、こう思ってこれは危機感を持ってございます。ただ、伐採後であっても、植林をしなくともある程度の整理をしていければ、雑木でも生えてくるわけでございます。ですから、やはりそういう山の所有者に対する、そういう認識がやはり今まで足りなかったのかなと、こう思っております。これは私方行政も反省しますし、森林組合とか、そういう林業団体からもやはり適切な指導をしていかなければ、今後ますますふえるのかなと、こう思っておりますので、今後もそういう面では積極的にやっていきたいと、こう思っております。 ○議長(中西日出男君) 宮野和秀君。 ○6番(宮野和秀君) 次長、期待していますよ。期待します、本当に。  一つだけ誤りがあるのは、杉人工林伐採したところに雑木とか何かって余りいい木が生えてこないのだよね。生えてくるのはせいぜいワラビぐらいじゃないですかね。ブナとかナラとかって生えてこない。それわかりますよね。それで、これは最後になりますけれども、今国の施策で去年の2月でしたか、閣議で決定した国民推進会議というのがありますよね。正確に言えば、美しい森林づくり推進国民運動の展開とかという、こういう展開。これは6年間で330万ヘクタール、大体見当つきますよね、このくらいの間伐をやりますよと。これでもうその間伐については植林とは別に間伐については、これは積極的に手を挙げて取り組んでほしいと。今市長の答弁では、国の施策、やはり県の施策に準じて市でもやりますよと、そうではなくて、市でも少しでも余裕があったら、やはり木植えに没頭してほしいと、そういうことを提案して終わります。 ○議長(中西日出男君) 以上で宮野和秀君の質問を終わります。  以上をもちまして、本日の議事日程はすべて終了いたしました。  ただいまの時刻をもって散会いたします。     午後2時37分 散会...