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平成19年第6回定例会(第3号12月12日)

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  1. 鹿角市議会 2007-12-12
    平成19年第6回定例会(第3号12月12日)


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    平成19年第6回定例会(第3号12月12日)    平成19年12月12日(水)午前10時開会  開議 第1 一般質問     質問、答弁  散会 ───────────────────────────────────────────── 本日の会議に付した事件  1 一般質問     吉 村 ア イ 君     髙 杉 正 美 君 ───────────────────────────────────────────── 出席議員(20名)       1番  中 西 日出男 君     2番  倉 岡   誠 君       3番  吉 村 ア イ 君     4番  浅 石 昌 敏 君       5番  海 沼 信 義 君     6番  宮 野 和 秀 君       7番  福 島 壽 榮 君     8番  栁 舘 一 郎 君       9番  阿 部 博 文 君    10番  石 川   徹 君      11番  黒 澤 一 夫 君    12番  髙 杉 正 美 君      13番  田 村 富 男 君    15番  勝 又 幹 雄 君
         16番  阿 部 佐太郎 君    17番  石 川 幸 美 君      18番  米 田 健 一 君    19番  村 木 繁 夫 君      20番  児 玉 政 芳 君    21番  大 里 恭 司 君 ───────────────────────────────────────────── 欠席議員(なし) ───────────────────────────────────────────── 説明のため出席した者の職氏名 市長           児 玉   一 君 副市長          大 野 佑 司 君 教育長          吉 成 博 雄 君 総務部長         松 岡   昇 君 市民部長         高 田 幸 良 君 産業建設部長       二ツ森   要 君 教育次長         小田島 秀 夫 君 総務部次長        鎌 田 邦 夫 君 市民部次長        中 山 一 男 君 産業建設部次長      小田嶋 義 幸 君 産業建設部次長      関   道 男 君 農業委員会事務局長    内 藤 庸 夫 君 総務部付次長待遇     田 中 孝 夫 君 会計管理者        佐 藤 隆 夫 君 財政課長         安 保 一 雄 君 監査委員事務局長     菅 原 祐 次 君 選挙管理委員会事務局長  中 村 成 男 君 ───────────────────────────────────────────── 事務局出席職員事務局長  廣 林   剛 君 次長           菅 原   勤 君 主査           大 里 宏 昭 君 主任           田 原 智 明 君 主事           木 村 幸 樹 君     午前10時00分 開議 ○議長(中西日出男君) 直ちに、本日の会議を開きます。   本日の会議は議事日程第3号により進めてまいります。 ──────────────────────〇 ─────────────────────     日程第1 一般質問 ○議長(中西日出男君) 日程第1、昨日に引き続き、これより一般質問を行います。  順位4番、吉村アイ君の発言を認めます。吉村君。     (3番 吉村アイ君 登壇) ○3番(吉村アイ君) 平成19年12月の定例会に当たりまして、鹿角市民を代表して一般質問をさせていただきます。 昨年は、ほとんど雪が降らない12月でしたが、ことしは11月の中旬から降り始め、八幡平スキー場では、降り始め当初からスキー客が来場し、スキーのまち鹿角市にとってはさい先のいいスキーシーズンの到来となっております。  去る9月17日の豪雨災害で被害を受けた河川や田んぼも、白い雪に覆われてしまいましたが、その雪の下にはいまだに復旧されていない場所が残されていることを忘れてはならないと思います。  12月に入り、灯油も値上がりし、ガソリンに至っては過去に例のないくらいの値上げとなっています。地球温暖化現象が進み、暖冬と言われていても鹿角の冬は毎年寒いの一言に尽きます。本格的な冬将軍の到来を前にして、この冬をどう乗り切るかが市民の話題の中心となっております。 さて、前置きはこのくらいにいたしまして、まず最初に、前回6月の一般質問でも取り上げた市民センターについて質問させていただきます。  平成17年に市民との「共動」を旗印に発足した4地区の市民センター協議会は、「官から民へ」移行の最たる施策として県内でも早く取り組み、評価できる施策だと思います。平成18年から2カ年を指定管理者制度移行に向けた準備期間と位置づけ、協議会事務局職員が市職員のアドバイスを受け、センター事業施設管理を行ってきました。  平成19年度の総会では、協議会職員待遇改善や施設の保守管理について等の問題点が出されましたが、市当局の前向きな解決策が出され、改善されることになっております。  ことしの11月に開催された各地区の臨時総会において、全地区が指定管理者の指定を受けることを了承しました。そこでお伺いします。  一つ目として、いまだに市民の中には共動の理念のもと、市当局から言われてやらされている感が残ることから、平成18年度からの2カ年が指定管理者制度移行の期間として適切であったかどうか。  二つ目として、全地区が指定管理者制度への移行を了承したとのことですが、地区間の温度差はなかったかどうか。  三つ目として、臨時総会で出された問題点と、それをどう解決していくか。  以上市民センターについてご答弁ください。  次に、敬老会の見直しについて質問させていただきます。  このことも昨年の一般質問で取り上げております。そのときの答弁で、敬老会参加対象者の75歳以上の方の出席率が、一昨年29.7%、昨年28.1%と年々出席率が低下傾向にあり、対象者の7割が出席しない現状とのことですので、今年度の出席率も低下しているものと思われますが、何%だったのか一つ目の質問です。  次に二つ目として、今後の検討課題として、「多くの市民の方々に多くの高齢者の方々を敬っていただく手法を自治会、老人クラブなどと話し合いの場を持ち、今後の敬老会のあり方について検討してまいりたい」と答弁していますが、話し合いの場を持ったのでしょうか。そして、その場ではどんな意見が出たのでしょうか。  三つ目として、参加している方からも小規模開催や身近な場所で開催してほしいとの意見もありますが、地域の中で開催できないとの意見もあることから、開催方法を考えた上で、大幅な敬老会の見直し案を来年度の敬老会開催の前に出していただきたいと思いますが、市当局の今後の計画はどうなっているのかご答弁ください。  現在の敬老会の開催企画に関しては、元気な70代の方に聞くと、「参加したくない」と答える方が多いのです。そして、対象者の中で参加しない方の意見を聞くと、「毎年同じでマンネリ化していて参加する気になれない。鹿角市は財政が厳しいのだからやめても構わない。今後も参加する気にはなれない」などの意見がありますが、毎年楽しみにして参加している方もいますので、見直すことは大変難しいと思われます。仮に、今までどおり続けるとしても、対象者、開催方法など、企画を見直さないと敬老会本来の目的を達成できないかと思われますので、きちっとした計画案を出していただくことを要望します。  次に、去る11月20日、鹿角市は、都市と農村の交流による地域活性化と共動による地域づくりの活動を評価され、地方自治功労者表彰を受けました。近年にない明るい話題として大変喜ばしいことだと思います。そのことは新聞報道はされましたが、市民に十分周知されていないと思います。  農村交流による地域活性化事業は、四つ木小学校との交流事業のことであり、また市民センター指定管理者制度移行がスムーズに了承されたことも、共動による地域づくりの一環として評価されたと思います。  市民のボランティア精神あふれる活動と市当局の国へ提出した書類の事務処理能力が高いことで、民と官の両輪がスムーズに働いて表彰を受けたのだと思います。苦労して行財政改革を進める市の職員と全市民がともに喜び合うためにも、広報で周知するだけではなく、ご協力いただいた団体には郵便等できめの細かい連絡をすることを要望します。  次に、地域振興局の再編について質問させていただきます。  県では、第4期行財政改革の一環として、県内8カ所の地域振興局を3局に再編する構想を出しましたが、鹿角市としては、県に対して、現行の8局を維持することか、県北は鹿角市へ集約することかどちらを要望していたかをお伺いします。  12月定例県議会の本会議で、寺田知事は、平成21年度から地域振興局を3局に再編する構想について、県北は北秋田、県央は秋田、県南は平鹿の各地域振興局に統合する方針を明らかにしております。  その中で、県は、当初県南は仙北地域振興局との案があったのを、横手市の要望を受け平鹿へと変更しております。市当局が、現8局維持を要望したとすれば、行財政改革を進めている現状からして、県への要望は説得力がないのではないかと思うのです。むしろ3局になった場合の市民がこうむるサービスの低下を少しでも少なくするための対策を立て、県に要望した方が得策と思うのですが、いかがでしょうか。  また、県では、市町村に対する権限移譲の目標を設定し、平成22年度には40%台まで向上させたいとしていますが、鹿角市の現在の受け入れ状況と、今後どの程度受け入れる予定があるのかお伺いします。  また、最近新聞報道では、連日地方分権と道州制についての記事が目につくようになってきました。今後、地方分権は推進され、道州制もそう遠くない将来に実施されると私は思います。これからも市町村合併が進み、明治維新以来の大きな変革の時代が到来することが予測されることから、まず市の職員が地方分権と道州制について研さんを積み、市民と一緒に研修会を開催し、鹿角市が時代の流れに乗りおくれることのないようにしていただきたいと思います。  次に、JR花輪線の活性化と街中観光について質問させていただきます。  まず、一つ目は、待望の鹿角花輪駅前観光案内所ができてからどのような成果があったのかお伺いいたします。  二つ目は、利用客が減っているJR花輪線を活性化するためにどんな対策を考えているのかお伺いします。  鹿角の観光といえば、十和田八幡平と思われがちですが、中心市街地を活性化するためにも街中観光に力を入れるべきだと思います。その意味合いからすると、鹿角花輪駅前案内所の果たす役割は大変意義深いと思います。  また、鹿角の食文化も観光に結びつくと思いますので、食の案内人をふやし、鹿角にはおいしいものがたくさんあるし、街中においしいお店が多いことをPRし、リピーターをふやすことを提案します。  ここ数年でJR花輪線は利用客が減り、廃止になるのではないかと不安に思っている市民も多くいます。車社会の現代では、駅といえば道の駅との答えが返ってくるのですが、盛岡鹿角間には道の駅が大変少ない現状です。JR花輪線の沿線上には四季折々すばらしい景色の観光スポットがたくさんあることはご承知のことと思います。沿線上の駅周辺の市町村と連携して、青森のストーブ列車リゾート白神のような観光列車になるよう施策を考えていただきますよう要望いたします。  最後になりますが、医師不足問題と同時に、市民の今一番の関心事である鹿角組合総合病院の新築工事の着工時期についてお伺いします。  鹿角組合総合病院建設予定地の橋の補強工事も終わり、いよいよ年内に工事着工と思っていましたが、年末になっても着工する様子もなく、聞こえてくるのは悪いうわさばかりです。延期になったとのうわさは本当なのでしょうか。今後の工事予定はどうなっているのでしょうか。今まで何度も延期、延期で市民の中には不安とあきらめ感が蔓延しております。市民の不安を吹き飛ばすご答弁をお願いいたします。  以上壇上からの質問を終わります。     (3番 吉村アイ君 降壇) ○議長(中西日出男君) ただいまの質問に対し答弁を求めます。市長。     (市長 児玉 一君 登壇) ○市長(児玉 一君) おはようございます。  吉村アイ議員のご質問にお答えをいたします。  初めに、市民センター指定管理者への移行についてでありますが、平成18年度からの2カ年の準備期間につきましては、市民センターに平成20年4月から指定管理者制度を導入する計画のもと、平成17年度には、4地区に地域づくり協議会を設立するための地区懇談会を開催していただき、地域の皆様の総意のもとに設立総会での承認を得て、各地区に協議会が設立され、平成18年度及び19年度を移行への準備期間として取り組んできたものであります。  各協議会では、平成18年度から事務局職員を採用し、市職員と一緒にセンター事業の運営に取り組み、事業のノウハウ習得に努めてまいりました。さらに、平成19年度においても事務局職員の増強を図り、センター事業は、各地区協議会が主体となって事業計画と予算を策定し、地域に根ざした協議会事業として実施してきております。  また、平成20年度からの指定管理者への移行に当たっては、地域アドバイザーとして市職員を配置し、協議会と一緒に市民センター管理運営に当たることとしておりますので、スムーズに移行できる状況にあります。  地区間の温度差につきましては、地域づくり協議会等指定管理者としての指定を受けるか否かについては、各協議会とも部会及び運営委員会を開催し、意見を集約しながら臨時総会に臨まれており、それぞれの協議会において総意のもとに議決され、指定管理者制度へ移行できる運びとなったもので、地区間の温度差はないものと認識をいたしております。  臨時総会で出された問題点及びその解決策につきましては、指定管理者制度への移行に向けた諸課題について、地域づくり協議会等連絡会議を開催しながら協議を重ねてきたところであり、その中で主な課題として出された事務局員等待遇改善については、地域住民の総意を反映した組織として、地域づくりの根幹となる団体の事務局を担っていただくことから、管理運営の業務内容を考慮しながら増額を図ることとしております。  また、役員の傷害保険については、市が保険加入し対応することとし、施設の維持管理に伴う修繕についても、委託料の中に計上している少額な修繕を除き、市が行うこととしております。  施設管理事業運営上における事故については、基本的には指定管理者の責務として保険対応することになりますが、保険での対応を超える部分については市が対応するものである旨を説明申し上げ、ご理解いただいているものと思っております。  いずれにいたしましても、市民センターへの指定管理者制度の導入は初めてのことであり、協議会及び事務局員には不安な面もあろうかと思いますが、発生する課題等については、市といたしましても迅速に対応してまいりますし、運営委員会への職員の参画や地域づくり協議会等連絡会議を通し、これまで以上に情報の共有化を図り、配置する地域アドバイザーを最大限生かしながら市民センターの運営を支援してまいりますので、地域の皆様にはコミュニティの活性化のため積極的に取り組んでいただきたいと考えております。  次に、敬老会の見直しについてでありますが、敬老会の参加率につきましては、市主催の敬老会は、平成7年度より参加対象年齢を1歳引き上げて71歳とし、さらに、2年に1歳ずつ引き上げ、平成15年度からは75歳以上の方を対象に開催しておりますが、対象者数が年々増加している反面、参加者は減少の傾向にあり、今年度においては、対象者5,498人のうち参加者は1,383人で参加率25.2%、昨年度より約2.9ポイント低い参加率となっております。  自治会、老人クラブ等との話し合い及び出された意見につきましては、敬老会のあり方については、アンケート調査のほか、市老人クラブ連合会コミュニティミーティング話し合いの場を持っております。  主な意見としては、高齢者からは、「まだ若いから参加したくない」、「自治会で独自開催している会に大抵参加していることから、小さな地域にまとめた方が参加しやすい」などの意見もございましたが、「小さな自治会、あるいは自治会活動が活発でないところは移行が難しいのではないか」、「なぜ変えなければならないのか疑問である。市の敬老会から帰ってくる参加者は喜んでいるし、一堂に会することに意義があったのではないか」など継続を希望する意見が多く出されております。  敬老会の見直しにつきましては、参加率の低下や「身近な場所の方が参加しやすいのではないか」とした意見も寄せられていたことから、検討を進めてきたものでありますが、市といたしましては、介護を受けている方や入院されている方も少なくない中1,000人以上の方が参加していることや、アンケート調査で「開催できない」とした自治会への対応の困難性、継続を希望する意見が多かったことなどを総合的に判断し、当面は現状の開催方式により実施していくことといたしましたので、ご理解を賜りたいと存じます。  次に、地方自治功労者表彰についてでありますが、ことしは地方自治法が施行されて60年目の節目に当たり、先般、都内において記念式典が挙行され、席上、本市を含め全国112市区町村がみずからの創意工夫によりすぐれた施策を実施し、地方自治の充実発展に寄与した団体として表彰を受けております。  本市の受賞理由は、行政報告で申し上げましたとおり、ことしで23年目を迎え、延べ約700名の交流実績を誇る四つ木地区との都市農村交流や、県内では他に先駆けて進めている団塊世代など都市住民をターゲットとする交流居住事業の推進、また戦略的農業や年間250万人を集客する観光の振興、そして市政運営のキーワードでもある市民との「共動」が高く評価されたものであります。  このことは、市民の皆様が一体となって地域活性化のために取り組んできたたまものであり、改めて市議会を初め、市民の皆様の温かいご支援、ご協力に感謝を申し上げる次第であります。  この受賞の喜びを市民の皆様とともに分かち合うため、今定例会での行政報告を初め、定例記者会見コミュニティミーティングでその概要をお知らせいたし、また、今月発行の「広報かづの」及び市ホームページでも広く周知したところでございます。  今後とも機会をとらえながら、市民への周知を図るとともに、あわせて関係団体等へ感謝と一層のご支援をお願いしてまいります。  次に、地域振興局の再編についてでありますが、去る10月25日、県の第4期行財政改革推進プログラムの素案について、市町村説明会が開催され、平成21年度から3振興局5行政センター体制への再編構想が示されました。  これを受け、11月6日に寺田知事と面会し、私と市議会議長、小坂町長、小坂町議会議長、かづの農協代表理事組合長、かづの商工会長の連名で「地域振興局8局体制の堅持について」として要望書を提出しております。  要望の内容につきましては、鹿角地域は、県都秋田市から最も離れた地域の一つであり、財政基盤や社会基盤整備の状況、過疎化の進行に歯どめがかかっていない実情を訴えた上で、地域振興局は、県土の均衡ある発展と地域間格差の是正、特に、農林業振興観光振興など、地域経済対策に資する重要な位置にあり、地域課題解決のためには地域に密着した支援・指導機能と、地域行政総合調整機能が十分に図られなければならないという考えから、8局体制の堅持を求めております。  要望時、知事からは、「県の行政コストを下げるため、除雪や建設関係といった現場サービスは落とされないが、管理系統の集約のため3局体制を考えていかなければならない。大いに検討させていただきたい。」という回答を得ております。  しかしながら、12月5日、12月定例県議会知事説明において、具体的に県北地域は北秋田、県央は秋田、県南は平鹿に統合する方針が明らかにされております。余りにも唐突な発表であり、また十分な合意形成が図られた結果ではないと認識しており、大変残念に思っております。  自治体を運営する上で、行財政改革の断行は避けられない状況ですが、決して地域住民へのサービス低下を招いてはならないと思っております。  知事は、住民サービスの低下を招かないようにするため、「(仮称)行政センター」を設けるとしておりますが、将来の廃止を前提としたものであり、その機能については、各種申請等の窓口業務や、建設部門現場対応業務を所管するという大局的な説明はあったものの、関係機関や地域住民からの具体的なニーズを集約したものではないと理解しております。  今後につきましても、地域振興局の存続を第一に考えておりますので、県議会の審議の動向を注視しつつ、できる限りの要望・要請に努めてまいります。  権限移譲につきましては、地方分権が進展する中で、市町村が自立的・主体的に個性豊かな地域づくりを展開でき、住民が最も身近で総合的な行政サービスを受けることができるようにすることを目的に、県が知事などの権限に属する100余りの事務を市町村に移譲しようと進めているものであります。  本市では、86の事務について、現に市が行っている事務と密接な関連があるか、または、市が行うことにより、市民の利便性が向上するものであるかなどといった観点から検討を加え、現在、都市計画関係を中心に約48%に相当する41事務を受け入れており、移譲率は県内25市町村中6番目となっております。  これまでは、受け入れを希望する市町村が事務の移譲を受けるという、いわゆる「手上げ方式」で進められてきましたが、先般、市町村間の移譲率のばらつきを解消するため、「手上げ方式」にかえて、移譲目標を設定して推進を図るとの方針が打ち出されております。  平成22年にも予想される新分権一括法において、現在の移譲対象事務が市町村の事務として規定されることを見込んだ方針転換と思われますが、本市では、平成17年度以来、受け入れ可能な事務は既に受け入れており、職員削減に取り組んでいる中で、現に所管している事務と関連が薄いものまで新たに受け入れることは困難であると考えております。  したがいまして、今後においても、市民の利便性や業務の効率性に資するものであるかを尺度とし、市の体制を勘案しながら、県との協議を進めてまいります。  地方分権と道州制につきましては、地方分権は、国が持つ権限や財源を地方に移して、地域のことは地域で決められるようにするものであり、財政面の移譲が不十分な状況にあるとはいえ、住民に最も近い市町村においては、住民本位のまちづくりに資するものとして歓迎すべきものと考えております。  地方分権の趣旨を生かし、地域の発展の責任ある主体として、複雑多様化する市民ニーズにこたえていくためには、市民が求めるサービスを見きわめ、持てる資源を有効活用して対策を講じていこうとする職員の積極性や政策形成能力の向上が必要であり、このことについては行財政運営基本方針で「求められる職員像」として定め、研修等を進めております。  また、本市が進めている共動は、地域に必要なことを市民、団体、市などが相互に連携・役割分担しながら、地域として自立的に解決していこうとするもので、自己決定・自己責任を求める地方分権を踏まえた理念であり、すべての職員が地方分権に対する確固たる認識を持って市政に当たる体制を既に構築しているものと考えております。
     本年4月に地方分権改革推進法が施行され、現在、地方分権改革推進委員会において、さらなる地方分権を推進するための関係法令の一括改正について、3年以内をめどに検討が進められていることから、情報の把握に努め、制度改正に対応してまいります。  道州制については、現在、政府においては、昨年2月の地方制度調査会の答申を踏まえて、内閣官房の道州制ビジョン懇談会で議論が進められておりますが、これまでの圏域構造を大きく返還するものであるため、道州が担うことになる権限の範囲や区域の設定などについて、なお国民的な議論が求められている段階にあります。  道州制に関する情報には常に留意し、議論の進展に合わせ理解を深める研修を行うことは必要と考えますが、当面は現行の制度のもとで、いかに自立的な市政運営を展開するかに傾注してまいりたいと考えております。  次に、花輪線の活性化と街中観光についてでありますが、鹿角花輪駅前観光案内所につきましては、開所して2カ月ということもあり、成果についてはいましばらく時間をいただきたいと考えておりますが、この間、観光案内などの利用者数は500人を超えているほか、1日の最多利用者数は28人と、秋の紅葉シーズンと重なったこともあって、まずまずの実績となっております。また、外国人観光客の利用などもあり、駅前に観光案内所があるということで、観光客の方々の印象も違っているものと考えております。  さらに、観光案内以外の問い合わせや利用など、まちの総合案内所的役割も果たしており、現段階ではおおむね好評を得ているものと考えております。  今後、観光客数の減少する冬期の利用状況を分析しながら、来年度以降の運営方法について適宜見直しをするとともに、単なる案内機能だけではなく、まちの案内人ステーションとしての機能を初めとする特徴ある案内所として充実してまいります。  花輪線の活性化対策につきましては、現在、花輪線の利用者は、15年ほど前の約半数と大幅に利用者が減っている状況であり、この理由としてはモータリゼーションの発達のほか、主な利用者である「高校生」や「車を持たない高齢者」など、沿線人口が大きく減っていることによるものと考えております。  しかし、地方において車社会が一段と進展している中、地元客層を復活させることは難しいと言わざるを得ず、新たな利用客層の獲得に取り組む必要があると考えております。  このため、花輪線の活性化対策としては、観光利用での乗客増に取り組むことが一つの方法と考えており、花輪線沿線及び近隣市町村等で組織するJR花輪線整備促進期成同盟会においても、昨年「JR花輪線整備・利用促進期成同盟会」と名称を改め、パンフレットやイメージソングを制作するなど、観光客の利用促進に向けた取り組みを開始しております。また、JRでも花輪線を利用した旅行商品を季節ごとに用意するなど、以前にも増してPRに力を入れているところであります。  さらに、花輪線そのものを観光資源としてとらえたPRや、イベント列車の運行などの可能性についても、沿線駅長と意見交換を進めており、JRを初めとする関係機関と協議を重ねてまいりたいと考えております。  市民総ぐるみの駅から発信する街中観光を活性化する取り組みにつきましては、これまでの鹿角観光の中心である十和田八幡平国立公園や温泉などについては、どちらかというと街中との結びつきが薄く、商店街の方々が観光客を受け入れる意識・態勢が必ずしも整っていなかったというのが現状ではないかと認識しております。  しかし、駅前観光案内所で最も利用されるパンフレットが街中マップという実態からも、街中観光の需要はあるものと思われますので、今後、商店街の方々にも観光客を意識した商品陳列や商品開発などの取り組みをお願いしたいと考えております。  市といたしましては、来年度、観光ファンを街中に誘導する方策の一つとして、商店利用の際の会員特典を設定できないか、各商店街と協議をさせていただきたいと考えており、食の案内人を含めた観光客を街中に呼び込むための施策を、行政と民間による共動の理念で検討してまいりたいと考えております。  次に、鹿角組合総合病院建設についてでありますが、昨日もお答えしたとおり、去る9月20日開催の市議会全員協議会では、早ければ11月中には工事着工の予定とありましたが、その後、厚生連が経営改善計画について国と協議したところ、平成26年度までの固定比率100%の目標が計画どおり実行されていないということで指導を受け、その経営改善計画の練り直し等に時間を費やし、現在に至っている状況と伺っております。  12月3日の国との協議においても、依然として許可はおりていない状況のようでありますが、厚生連としては、今後、さらなる経費節減の自助努力とあわせて、県、市町の救急医療・医師確保等に対する協力・支援をもとに国の了承を得られる計画を策定し、今年度中には着工したいとの報告を受けております。  新病院の建設については、既に建築確認を受けていることからも、市といたしましても、引き続き市民にとって安全・安心な治療が受けられる医療体制の確立に向け、早期着工を働きかけてまいります。     (市長 児玉 一君 降壇) ○議長(中西日出男君) 再質問ございますか。吉村君。 ○3番(吉村アイ君) それでは、最初に鹿角組合総合病院のことを再質問させていただきます。  けさの北鹿新聞で、6日に厚生連の小棚木理事長ら幹部が小坂町に来て、患者数の減で平成26年度までの連続赤字が危惧されることから、東北農政局から病院建設計画再検討の必要性が示されたとされているということで、小坂町の方には理事長ら幹部が行って説明しているという新聞報道がけさありました。そして、計画の立て直しには1年から1年半の期間が必要とされているということであったのですが、鹿角市の方にはこのような小棚木理事長とかそういう幹部の方から説明があったのでしょうかお尋ねします。 ○議長(中西日出男君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 6日は私の方が最初で、その後小坂町で説明をしたということです。 ○議長(中西日出男君) 吉村君。 ○3番(吉村アイ君) そうすれば、きのうの市長の答弁で今年度着工するように努力するということだったのですけれども、客観的に見ても今年度中の着工というのはちょっと無理かなという感じを受けますけれども、そこのところはどう考えておりますでしょうか。 ○議長(中西日出男君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 無理かどうかというのは軽々しく私の判断はできないと思っています。いずれにしましても、厚生連の対応としては、今後の建築計画再検討、事業運営にかかわるさらなる経費削減の自助努力、私先ほど申し上げましたが、それらを実行して、あわせて県・地元自治体の救急医療、それから医師確保について協力・支援を強く要望して、できるだけ財源を確保した上で努力していくと。そういうことからも確認申請おりていますから、できるだけ今年度中に着工はしたいと、そういう意向でございました。これにうそはございません。 ○議長(中西日出男君) 吉村君。 ○3番(吉村アイ君) でも、平成28年度までの連続赤字が見込まれているということと、それから小坂町に対してはある程度の補助の増額を求めております。鹿角市に対してはそのような補助の金額の増額というのは求められたのでしょうか。 ○議長(中西日出男君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 何回も申し上げますけれども、当初、市、町の支援助成金というのは13%でありました。それを県内で初めて20%まで引き上げを、皆さんからのご理解を得て向こうの方にお話をしたわけですので、これ以上の負担は私どもはできないというのは初めから申し上げていますので、支援ということはあくまでも医師確保対策とか、お金を伴わないそういう支援策を要望されたと思っております。 ○議長(中西日出男君) 吉村君。 ○3番(吉村アイ君) 私も組合病院にはしょっちゅう出入りしていますけれども、最近患者数が減っているなということは実感として感じております。これだと何か着工もおくれるなというふうな、そういう実感が市民の中には大変あると思います。先の見えない不安というのが市民の中にありますので、今年度中には着工するという要望はしていくといっても、もし要望が通らなかった場合のことも考えていただきたいなと私は思うのですけれども、そこのところはどういうものでしょうか。 ○議長(中西日出男君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 私どもは厚生連とは中核病院と位置づけて税金を提供するのだよということは再三申し上げておりますし、市民がいろいろな署名運動もしましたし、そういう実情を十分理解しているものと思っています。そしてまた、医師確保については、組合病院院長みずからが岩手大学の方に何回も足を、今も運んでおります。その中で、かなりいいような、前向きな検討をするというお話も承っておりますので、できるだけまず着工していただきたい。これ以上のことは私どもは県とともに、県にもお願いしながら要望してきていますので、それ以上のことは私からはお話はできないと思いますけれども。 ○議長(中西日出男君) 吉村アイ君。 ○3番(吉村アイ君) それでは、組合病院の関連でもう一つ、組合病院の跡地に図書館をということで、きのう黒澤議員の質問に対してご答弁いただいていますけれども、組合病院のこともちょっと、市長はこれから頑張って要望していくという力強いご答弁をいただいておりますけれども、今の現状からして、果たしてその跡地のことを先に出すのはどういうものかなと不安に思うのですけれども、そこのところはどうでしょうか。 ○議長(中西日出男君) 市長。 ○市長(児玉 一君) きのう場所については跡地というお話をさせていただきました。これは、ただ今のような状況があるものですから、それと、その引き受けるまでの金額の問題、それは決定したものでないために、できるだけ私の方は更地として買うという話をしていますが、金額等のいろいろな問題でまだまだはっきりしなかったために、その跡地問題については今までずっと言わなかったというのが実際のところです。ですから、できるだけ、この間の6日の厚生連の幹部が来たときには、そちらの計画もあるので、できるだけ早く建設していただきたいというお願いはしております。 ○議長(中西日出男君) 吉村君。 ○3番(吉村アイ君) ありがとうございました。ぜひ図書館問題も含めてこれからも頑張っていただくことを要望します。  次に、市民センターのことですけれども、これはいろいろ紆余曲折しながらも、みんな苦しみながらも市の職員、それから市民も頑張った成果が、私はこのとき、先ほどの質問でも出しましたけれども、市の職員の方々の事務能力とか、すばらしい能力のある職員の方がいるなということで、大変、本当に心からうれしく思っております。  それで、このことを市長の答弁で、できるだけ周知していきたいとご答弁いただきましたけれども、私は本当にもっときめ細かに、みんなで頑張ったことがこういう表彰を受けたのだよということをもっときめ細かく周知してもらいたい。  例えば苦労しながらも、四つ木小学校の子どもたちを受け入れて頑張ってきた農家のお母さんたちに、あなた方の努力は報われたのだよということを書面なり、そういうもので私は出してもらいたい。このようないろいろ社会状況が厳しい中、苦しい中で本当に一つの光だと思っていますし、市民センターのことも共動の成果が出て指定管理者にいろいろあっても移行できるという状況になっていますので、市民と一緒に喜び合いたいという意味でも、そのような、やはり市民のいろいろな鹿角市のいろいろな団体で頑張っている人たちは何を求めているかというと、別にお金を出してくれとか、そういうことでなくて、認められたという、やってくれているなという声をかけてくれたことが次の活動に私は結びつくと思いますので、ぜひそちらの方、それを要望したいと思います。これはご答弁要りません。  それから、敬老会のことですけれども、先ほど当面は開催するというご答弁いただきましたけれども、それはそれでまたいいと思います。というのは、市民の中には前にもお話ししたと思うのですけれども、「いや、ことしで終わりだ」、「ことしで終わりでないか」とか、「あと終わりだ」とか、「自分が75歳になった途端にあと終わりだか」とか、そういう不安感というか、先の見えない不安というか、そういうのがありますので、これを当面続けるとすれば、まずマンネリ化の打開とか、それから、これからどういうふうにしたら参加者がもっと集まるかという、そういう案は出されているかどうかご答弁願います。 ○議長(中西日出男君) 市民部長。 ○市民部長(高田幸良君) 敬老会につきましては、ご指摘のように多くの意見であるマンネリ化というのが、やはりひとつこれを改善しなければならないと思っています。これを今後やっぱり参加率を高めるための大きな要因ですので、これに取り組んでいきたいと思っています。  そしてまた、ご意見のありましたように、事務レベルでは地域を挙げた高齢者を敬うということの施策、事業をどのように展開したらいいのかということ、これもあわせて検討していきたいと思っております。 ○議長(中西日出男君) 吉村君。 ○3番(吉村アイ君) ぜひ市民と一緒に本当に楽しい敬老会になるように話し合いを持って、頑張っていただきたいと思います。  次に、地域振興局の再編についてでございますけれども、前にも大館市が北東北の中心だということで、地域振興局を誘致してほしいと大館市が去年の新聞等で手を挙げたということがありまして、私も一般質問の中で、鹿角市はそういう誘致運動をしないのかということを一般質問で話ししたとき、誘致合戦はしないという答弁であったと思います。現実横手市は仙北地区の案を平鹿に頑張って変更させたということもありますけれども、このことについて、その当時と考えは同じかどうかご答弁願います。 ○議長(中西日出男君) 総務部長。 ○総務部長(松岡 昇君) 大館さんが誘致合戦をしたというお話ですけれども、それは3局に統合するという、そういう前提で北秋田でなくて、大館の方が大きいのだから大館だよということで誘致合戦したと思いますけれども、それとまた今の3局とのスタンスが私らの方が違います。そういう意味で、その3局を容認した上でのそういう誘致ということではなくて、私どもは、この間、6日に市長を初め、各団体でこぞって知事と面会したときは、8局を堅持するのだということで、あくまで8局堅持だということで知事にお願いしております。  また、鹿角は特殊な地域であると、こういうことも強調しまして、ぜひ今の機能を残していただきたいと、こういう前提で今取り組んでおりますので、けさの新聞にも出ていましたが、あれでは私ら余りにも一方的ではないかという感もあります。ただ、各全県にそういう相談があったのかといいますと、一方的な説明が10月にあったのですけれども、そういう感もあります。前からそういう話もありましたが、そういう気持ちも少しありますので、今のところ、今の8局堅持、それから機能の維持、これを全面に出して、機会あるごとに県議会の動向等も見ながら取り組んでいきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 ○議長(中西日出男君) 吉村アイ君。 ○3番(吉村アイ君) そうすれば、8局堅持ということで、今後も私たちも頑張りますので、よろしくお願いしたいと思います。  次に、JR花輪線のことですけれども、実はこの話を出したのは、新幹線が青森まで開通するのがあともう2年先、1年半と近づいてきていますので、やはり盛岡市の方でも大変危機感を持っているという話を聞きました。それで、やはり盛岡や花輪線沿線の市町村と連携してやれないかということで、今回の一般質問に出させていただきましたけれども、鹿角市はそのことに対してどのくらいの危機感を持っているか再答弁お願いします。 ○議長(中西日出男君) 産業建設部長。 ○産業建設部長(二ツ森 要君) 花輪線の廃止の危機感というのは、沿線市町村共通の認識を持っております。このJR花輪線の利用促進同盟会というものは、会長が盛岡の市長になっています。そのほか、副会長が大館市長、そして鹿角市長、いわゆる盛岡から大館間の各沿線の市町村長さん方が全部会員になって、年に盛岡の方に出向いてその推進の活動をしておりますけれども、そういった中で日常の乗客を確保しようということは、現状の通学とか、車のないお年寄り、そういった部分だけを頼っていると大変だということで、団塊の世代の人方のブームに乗った観光客を利用させようということで、市長が答弁しましたように、いろいろな日本海の方を走っているようなああいう方法だとか、いろいろその辺について、JRとも協議を重ねながらその維持をしていこうということを推進しているという状況でありまして、私たちも花輪線を廃止すると非常に困りますので、できるだけそういった活動を力強く展開していきたいと考えております。 ○議長(中西日出男君) 吉村アイ君。 ○3番(吉村アイ君) ぜひよろしくお願いしたいと思います。  この続きはまた委員会の方でお願いいたします。5分前ですけれども、これで終わらせていただきます。 ○議長(中西日出男君) 以上で吉村アイ君の質問を終わります。  次に、順位5番、髙杉正美君の発言を認めます。髙杉君。     (12番 髙杉正美君 登壇) ○12番(髙杉正美君) 諸先輩方が私の質問するのを全部していただきましたので、簡単にさせていただきたいと思います。  お答えの方も簡潔にひとつお願いしたいと思います。  まず初めに、私最近「寝床で読む論語」という本を読みましたので、ちょっとその一句だけをご披露させていただきたいと思います。  論語には子曰く「士の道に志すや悪衣悪食を恥ずる者はいまだともに議するに足らず」と。これはやはり一たん真理の追求を志しておきながら、貧しい生活を恥ずかしがるようではとても物にはならないという意味なのだそうです。さらに、孔子は、別に貧乏を礼賛しているわけではない。幾ら物質的には豊かであっても精神的に貧しければしょうがないと言っている。これが凡人の生きる道と言われております。  もう一つは、東京都をつくった「後藤新平の『仕事』」という本をちょっと読みましたけれども、「教育は成績のすぐれている生徒を育てているのではなく、状況に応じて政策を創造することができる人材をはぐくむものである」というふうに、この二つの本をちょっと見させてもらいましたので、引用させていただきたいと思います。  それでは、一般質問通告書に基づき質問してまいります。  鹿角市財政について。  鹿角市財政規模は、平成19年度は160億円台となっている。しかし、大規模な普通建設事業が計画されていない年度は150億円前後で推移すると見込まれております。  今後、一般財源が落ち込んだ場合には140億円台をベースとする財政力に見合った規模まで縮小する必要があると見込んでいるが、歳入では、市税収納の向上や使用料など見直しによる自主財源の確保を図る一方で、基金の活用をしていくこととなっております。  平成21年度までの財源不足額が22億円、不足額の補てんについては、自主財源の確保は5億円、そのうち、市税収入の確保は2億円、それは収納向上対策計画に基づく徴収率の向上であります。  しかし、最近の年度の市税徴収率は、年々悪化の傾向にあり、市民生活の厳しさが伺われる。また、使用料・手数料の見直しによる増収3億円は、行財政運営基本方針に基づくものであり、いずれも市民生活に結びつく案件であり、実施に当たっては市民との対話が必要であると思われます。  基金活用17億円については、5基金がありますが、基金の枯渇が心配されます。いずれにしても、増税の選択は市民としても好ましくはないし、雇用の創造を強く望むものであり、今後、安定した財政運営を強く望むものであります。  市長の建設的な行財政運営についてお伺いいたします。  次に、ホテル鹿角について。  大湯リゾート開発(株)は、平成元年に鹿角市が策定した大湯リフレッシュ事業の中核をなす大型ホテルとレクリエーション施設を建設し、運営するために本市の働きかけにより、国際興業グループを中心に地元企業等の協力を得て、平成4年4月に設立された第三セクターであります。  平成8年4月に、「ホテル鹿角」と「ゆとりランド」を開業したが、過小資本による巨額な借入利子の負担、景気低迷による売り上げ不振等により、開業以来赤字が続き、債務超過の経営状態であった。  この間、筆頭株主である国際興業(株)による経営改善支援、運営資金・借入金返済資金の負担で、ホテル鹿角とゆとりランドを廃業するという選択はとれないという判断により、次のように提案がなされました。  そこで、鹿角市としては次の案をホテル鹿角とゆとりランドの存続を図る最善策として選択するものでありました。  存続計画について、これは国際興業から提案された計画の骨子であります。  国際興業は、大湯リゾート開発(株)の借入金を整理する。  大湯リゾート開発(株)の所有するホテル施設を鹿角市に無償譲渡(寄附)する。  国際興業グループ会社が鹿角市から長期有償貸与を受け、「ホテル鹿角」と「ゆとりランド」の存続を図る。  処理終了後、大湯リゾート開発(株)は会社整理(清算)する。  今後のホテル施設の維持管理に係る費用については、すべて引受会社(花巻温泉)が負担する。  契約期間は10年とし、その後10年ごとに更新する。  この計画を実施することで、固定費用、すなわち借入金利子、減価償却費、固定資産税の削減により、ホテル鹿角とゆとりランドの存続基盤の構築をするのである。  さらに、国際興業グループのホテル運営会社が有償貸与を受けて経営するもので、ホテル鹿角とゆとりランド営業維持に寄与するものであるとしております。  鹿角市では、この存続計画案を実施するに当たり、負担つき寄附を受けること及び財産の適正対価によらない貸付を行うことについて、地方自治法第96条に基づき、議会の議決を要するものであるとしております。  この内容については、私の政務調査の資料からの写しであります。  すなわち、このままでは経営の存続が不可能で、第三セクターの株主でもある鹿角市の力をおかりしたい。特に、固定費の計上がなければ会社経営は存続できるということであります。  当時の説明では、大湯地区の振興と地元雇用の確保、食材(地元農産物)の利用等が大きなメリットとして説明されました。  しかし、今現在は、地区内ホテル経営は客の入り込みが減少傾向にあります。支援の平等性から固定費の減免など支援する計画があるのか。  また、大湯リゾート開発(株)より無償譲渡されたホテル鹿角とゆとりランドの管理委託と財産の適正対価によらない貸付の条件変更を検討しているのかお伺いいたします。  次に、指定管理者制度について。  指定管理者制度は、多様化する市民ニーズにより効果的・効率的に対応するため、公の施設の管理に民間のノウハウを活用しながら、市民サービスの向上はもとより、経費の節減を図ることを目的に創設されました。  この制度が導入されたことにより、これまで公共的な団体等に限定されていた公の施設の運営管理を民間事業者も含めた幅広い団体にもゆだねることができるようになりました。
     鹿角市は積極的に指定管理者導入をしているが、公共の精神が失われていないのかお伺いいたします。  次に、シルバー人材センターにつきましては、多様な技術者の集合である。特に、公園管理は、業者同等以上の技術がある。決算特別委員会の報告にもあったが、行政改革の補助金削減等もあり、総合運動公園の指定管理を導入したらいかがなものかお伺いいたします。  次に、秋田県は、第4期行財政改革推進プログラムを発表いたしました。「生き残りをかけた聖域なき改革」を秋田県のさらなる発展のためにであります。地域振興局を3局に統合し、業務の効率化、集約化、市町村へのサポート体制の充実を図ることとしております。  引き続き地域振興局権限移譲を進めていくこととしております。現在の振興局は、(仮称)行政センターとして活用していくことになっております。  しかし、他県では地元市庁舎と行政センターの合体で、それぞれの行政機能の強化と経費の節減を図る上で新しい発想を展開しております。市長のお考えをお伺いいたします。  現在の振興局の位置は、県北地区は鹿角、北秋田、山本、県央地区では秋田、由利、県南地区では仙北、平鹿、雄勝としているが、新しい振興局の構想は、地域の共通性を総合的に地勢、交通体系、地域経済、学区を勘案しているものであります。  次に、地域中核病院について。  次のような医療団体の記録があったので紹介をいたします。  夜中に子どもが急病になっても近くに小児科医がいない。隣の町まで行かなければお産ができない。小児科や産科の閉鎖を余儀なくされる医療機関がふえております。医師や看護師の不足は全国的に深刻な問題を引き起こしております。  日本の医療は、「いつでも」「どこでも」「だれでも」公平に安心して医療を受けられることが特徴であります。このような制度が世界一の長寿国、世界一低い乳児死亡率の達成に貢献してきたのであります。  しかし、その世界に誇れる日本の医療制度は、今崩壊しつつあります。病院や診療所の倒産は、2001年から2007年10月までに200件にも達し、ことしは過去最高のペースでふえ続けております。さらに、国は主に長期医療が必要な高齢者などのための病床も2012年までに、現在の38万床から半分以下に減らそうとしております。  こうした問題の背景には、国が医療や介護に使われる費用を削減し続け、なおもその方針を変えていないことにあります。  日本医師会は、国民の生命や健康にかかわる立場から、このような国の方針に強い危機感を抱き、医療の崩壊を阻止するためにさまざまな活動を展開しております。私たちは、いまこそ医療と介護の充実が必要であると国に求めなければなりません。  また、鹿角組合総合病院のホームページから若干。  「移転新築事業につきましては、平成13年3月30日に新病院移転用地を取得し、今後は新病院の早期着工を目指し、国・県の指導を仰ぎ、市町村・JAと関係機関のご援助をいただきながら、事業を推進してまいります。地域の皆様と情報を交換し合いながら、医療技術の向上に努めてまいります。」ということで、病院の理念としては技術、情報、調和、これらは現場として切に新しい病院を建ててほしいという一つの願いでもあります。  さて、新病院建設の場所については、紆余曲折の結果、場所決定から既に5年を経過しております。市としては、その周辺の環境整備に対し多額の予算を投じております。また、花輪土地改良区としても、花輪県圃の地区除外の経緯もあり、その同意には各集落の温度差もありました。市道市役所・東町線の延伸についても、花輪土地改良区と再三再四にわたり協議された経緯がありました。  この建設は、鹿角市の中核医療と位置づけられていることはもとより、新しい地域振興の要所としても大きな関心を持ち、市民の大きな期待が寄せられております。現病院の施設の老朽化はもとより、街中の組合病院としての交通アクセス、一方通行、あるいは狭い駐車場による交通混雑が多発しております。早急に解決すべき問題であります。議会には2回ほど全員協議会で状況報告がありましたが、厚生連による着工遅延の理由説明でありました。  そこで、鹿角市、小坂町として、既に事業に対する支援の意向は提示しております。秋田県では追加支援を議会で決議しております。地元鹿角地域として中核医療充実のため、早期着工をし、平成21年度開院に向け、厚生連の事業であるが、行政として力を発揮すべきと思うが、市長の決断の意をあらわしていただきたいと思います。  次に、鹿角市農業政策について。  まず初めに、減反政策は、米の生産調整を行うための農業政策であります。基本的には、米の生産を抑制するための政策であり、具体的な方法として米農家に作付面積の削減を要求するためのものであります。  まず、戦前における日本の米の単収は、10アール、1反歩当たり300キロ前後と現在の半分でありました。また、しばしば凶作に見舞われていた。1933年には作況指数120を記録し、米の在庫が増加したことにより、「減反」方針が打ち出されたことがあるが、翌年、東北地方において冷害から凶作・飢饉が発生したこと、以降は戦時体制の突入や敗戦による植民地などの米の移入途絶も相まって、米の生産調整が行われることはありませんでした。  しかし、戦後は食糧管理法(食管法)によって、米は政府が全量固定価格で買い上げること(政府米)となっていたため、農家は生活の安定が保証されたことから、意欲的に生産に取り組むようになった。  また、肥料の投入や農業機械の導入などによる生産技術の向上から、生産量が飛躍的に増加した。一方で、国民の食事の欧風化などに伴って、米の消費量は漸減したため、政府は過剰な在庫を抱えることとなりました。  米の在庫が増加の一途をたどったため、政府は新規の開田禁止、政府米買い入れ限度の設定と自主流通米制度の導入、一定の転作面積の配分を柱とした本格的な米の生産調整を1970年(昭和45年)に開始しております。  その後、毎年のように変更が加えられ複雑化しております。制度変更の都度、農家の反発、混乱が報じられ、猫の目農政と言われる批判の代表的なものになっております。政府の買い入れ目的は、価格維持から備蓄に移行。買い入れ数量は大幅に削減しております。  その後、米の価格は、原則市場取引により形成されることとなりました。政府は、米政策改革大綱において、水田農業経営の安定対策や水田の利活用の促進等に、国民的な観点に立って水田農業政策・米政策の大転換を図ることとしております。  秋田県の昭和45年の作付面積は、11万3,600ヘクタール、そのときの10アール当たりの単収は573キロ、作況指数は100。ずっと書いておりますが、省略をいたしまして、平成16年には、昭和45年が11万3,600ヘクタールに対して9万3,700ヘクタールと、このように秋田県の作付面積は激減しております。10アール当たりは、平成16年は487キロ、このときの作況指数は85となっております。  特に、作況指数では、昭和43年から48年までの作況指数が86から87、88から89と毎年低い作況指数になっております。特筆することは、昭和51年の大冷害の作況指数が47に、近年にない低い指数である年もありました。  よって、作況指数からは米余り現象は分析できないが、食の欧米化等による消費の減少・国際化による米の輸入増、さらには、恒常的なミニマム・アクセス(M・A)米の過剰在庫175万トン、これは政府の備蓄100万トンよりもはるかにM・A米の過剰在庫があると。これが大きな生産調整及び米政策の根本的な要因となっております。  以上のことから、米の需給調整の失政は猫の目農政にあったのではないかと。先進国に見られる産業改革による工業の発展は、一方では農業を置いてきぼりにしたツケとして行き詰まっております。農家では、農業生産意欲の減退、そして農村社会の崩壊まで追い詰められております。  この後、秋田県では、さらに人口減に拍車がかかり、鹿角市も同様と思われます。市長は農業の「再生力」の政策をどのように展開するのかお伺いいたします。  このような情勢の中で、農家は、年度の米の販売価格、すなわち仮渡金の発表が注目されました。そこで全農あきたが新聞に発表した当初の価格は7,000円でありました。このとき農家は大きなショックを受けました。その後、1万円に変更になったが、しかし3,000円の価格差は何であったのか。全農あきたは、以前米にかかわる事件があったが、いまだ信頼を取り戻していない。農家の気持ちを逆なでしているように思われます。  その後、さらに9月17日災害に見舞われ、農家は大ピンチになっております。当初、仮渡金7,000円と発表されたとき、市長は、これから鹿角農業ビジョンをどのように創造されたかお伺いいたします。  次に、地球温暖化対策についてであります。  先ほどOPECの首脳会議が地球温暖化への懸念の「共有」と長期的な原油安定供給の約束などを盛り込んだ「リヤド宣言」を発表いたしました。それは、「世界の悪役」と後ろ指を指されたくなかったのであろうと、このように思います。宣言は、「地球環境問題に対する国際社会への挑戦への支持」など、温暖化防止に賛成する姿勢を鮮明にしております。  なお、温暖化は、主に人為的な要因によるものと言明し、CO2の削減は全人類の課題となっております。  日本では、輸入エネルギーは、96%を海外から求めております。そのうち石油・石炭は、日本では70%近く、アメリカは65%、中国にしては94%となっております。さらに、今後中国・インドなどの経済成長で、世界の石油需要は確実にふえるであろう。輸入国日本は原油高等による国内経済への影響と相まって、地球温暖化にどう対応するのか。  さて、鹿角市は、化石燃料の発電所は1カ所もなく、風力発電、水力発電、そして地熱発電と自然エネルギーを利用した発電のみであります。これは地球温暖化対策としては地域的には特筆すべき地域であります。鹿角市として、これらの自然エネルギー発電を今後振興するのかお伺いするものであります。  さて、豪雨は、9月17日から18日にかけて、東北地方に停滞した秋雨前線の活発化により、東北地方北部は記録的な大雨に見舞われました。市内では、浸水、土砂崩れ、河川施設の損壊が多く見られました。水田・畑は冠水し、収穫を間近に控えた農作物、特に稲には大きな被害がありました。  米代川や福士川は、降り続く大雨の影響で危険水位に達し、17日の午前3時17分には鹿角市に土砂災害警戒情報が出され、午後4時24分より、河川沿いの各地区で避難勧告が出され、2,403人という多くの方々が避難をいたしました。  その後、秋田県から西村哲男副知事が現場視察に訪れ、特に、市道稲村橋、久保田橋の間の復旧は急を要するし、強靱な構造にしていただきたいものであります。よって、気候変動による災害対策をどのようにするのかお伺いいたします。  次に、教育行政についてであります。  スポーツに学ぶ新しい地域振興についてお伺いいたします。  第62回秋田わか杉国体開会式が、秋田市の県立中央公園で行われました。11日間にわたる熱戦の幕が開けました。天皇・皇后両陛下をお迎えして行われた開会式は、本県の歴史や民俗芸能などをモチーフにした式典前演技で大いに盛り上がりました。このとき、大湯ストーンサークルをモチーフにした縄文の子どもたちの活発な演技が今でも記憶に新しく残っております。  参加県は、47都道府県2万4,000人余りであり、本県選手団は1,023人でありました。秋田県としては、「みんなの力で大会を成功させよう」の合言葉で、各会場とも熱戦、歓喜、歓声、感動のすばらしい場面を見せていただきました。  また、秋田県といたしましても、全国的な交流の機会を得たことは、秋田県観光資源の再発見等々、多くの成果を上げることができました。経済効果ははかり知れないものがありました。  秋田わか杉国体の陸上競技部門で、不肖私も審判長として参画をさせていただきました。鹿角市の代表として恥ずかしくない活動をさせていただきました。ご報告をさせていただきます。  さて、鹿角市も少子高齢化社会の進展、地域社会の機能低下などが進む中、生涯にわたって明るく活力ある生活を送ることが個々の幸せにとどまらず、地域社会全体の活力維持に重要であることから、スポーツの果たす役割に大きな期待が寄せられております。  市民のだれもが生涯を通じて、いつでも、どこでも気軽にスポーツを楽しみ、楽しめるスポーツ環境づくりと、生涯スポーツにより豊かな地域社会実現のために、「かづのいきいきマスタープラン」を作成したことは、まことに時宜を得たものと思われます。  また、本市には、恵まれたスキー環境があります。駅伝関係では、十和田八幡平駅伝60回大会など、古くから駅伝競争に取り組んでおります。さらに、大きな目標として、「スキーのまち鹿角 駅伝のまち鹿角」を一つのまちづくりとしてスポーツ振興に取り組んでいただきたいものであります。教育委員会のさらなる創造力を結集し、取り組みの果実があらわれることを強く望むものであります。  さらに、第1回浅利純子杯争奪鹿角駅伝大会が好評を博したことは、関係各位はもとより、参加したチームの方々の協力と応援をくださった方々の声援が大きな力となりました。今、大会の反省を踏まえ、さらなる発展を期待するものであります。  次に、学力テストについて。  秋田県は、学力テストで全国トップクラスと認識しているが、鹿角市の位置はどうなのか。  また、最近の国際調査の結果によると、科学的調査が当初2位から6位にダウン、数学的応用力1位から10位にダウン。読解力は8位から10位にダウンしていると、こういう状況であります。鹿角市教育委員会はいかがなものかお伺いいたします。  これは、「ゆとり教育の弊害」、そして「新指導要領の影響」でもあると言われているが、教育長のご見解をお伺いいたします。  以上壇上からの質問を終わらせていただきます。     (12番 髙杉正美君 降壇) ○議長(中西日出男君) ただいまの質問に対し答弁を求めます。市長。     (市長 児玉 一君 登壇) ○市長(児玉 一君) 髙杉正美議員のご質問にお答えいたします。  初めに、行財政改革についてでありますが、平成21年度までの財政運営につきましては、経済の長期低迷に伴って、国の財政状況が悪化したことなどから、国は地方分権、三位一体の改革、市町村合併の推進を掲げ、地方交付税等の地方一般財源の縮減を推し進めてきました。  こうした背景を受けて、本市では、安定した行財政運営を行うため、平成16年12月に「行財政運営基本方針」を策定し、この方針の中で、本市が直面する財政難を乗り越えるための具体的なアクションプランを提示いたしました。  また、この基本方針をもとに、平成17年度から21年度までを計画期間とする「第6次行政改革大綱」を策定し、これに基づいて簡素で効率的な組織を目指して、自主財源の確保や徹底した歳出削減などの行財政改革を推進し、新時代の行財政システムの構築に向けて取り組んでいるところであります。  平成17年度当初予算編成において、財政の中期見通しを作成し、平成17年度から21年度までの5年間の収支合計では約22億円の財源不足を見込んでおりましたが、改革に基づく徹底した歳出削減や人件費の抑制などが功を奏し、平成19年度当初予算編成時点の中期見通しにおいて推計した平成19年度から23年度までの財源不足額は約15億円であり、比較すると約7億円の財源不足額の解消が図られたものと見込んでおります。  この財源不足額の補てん案として示しておりました「市税収入の確保」と「使用料・手数料の見直しによる増収」、「基金の活用」の3点についてでありますが、平成19年度以降、5年間の財源不足に対して五つの基金からの取り崩しを見込んだほか、行政改革においても自主財源の確保策に積極的に取り組むこととしており、市税収入の確保と使用料等についても、受益と負担の適正化等による財源確保を図ることとしております。  市税については、昨年8月から庁内に「市税等収納対策委員会」を設置し、全庁的に未収金対策を検討しながら、全県に先駆けたインターネット公売の実施や、タイヤロックの導入、動産・不動産・預貯金等の差押えなど、滞納処分に重点を置いた収納対策を実施しており、前年度と比較した平成18年度の収納率は、全体では約1ポイント減少しているものの、現年度課税分では0.5ポイント、滞納繰越分でも0.04ポイント、いずれも前年度を上回っており、収納対策の見直し効果が徐々にあらわれてきているものと考えております。  また、今年度においては、こうした取り組みに加え、多重債務者と思われる滞納者への無料法律相談などにより、納税環境の改善に資する対策も始めたところであり、今後とも納税者間に不公平を招かないよう、自主財源の確保に努めてまいります。  使用料・手数料の見直しについては、直接市民の負担増につながるものでありますので、まずは、みずからの無駄をなくすことを最優先に最大限の歳出削減に取り組んでいるところであり、現在まで実施した項目は、保育料減免の見直しや、斎場の圏域外利用、ごみ処理場使用料の一部見直しなどにとどめております。  しかしながら、今後も地方交付税等の一般財源の削減が進められる状況下にあっては、施設使用料やし尿、ごみといった一般廃棄物処理手数料などの見直しも避けて通れないものと認識しており、第6次行政改革大綱の実行計画の中で検討を進めている段階にあります。  基金については、平成18年度末の財政調整基金、減債基金、まちづくり基金、企業立地促進基金、教育施設整備基金の五つの基金残高は約38億4,300万円となっておりますが、平成19年度から23年度までの中期見通しでは、このうち約13億4,000万円の取り崩しを見込んでおります。基金残高の確保は、厳しい財政事情の中にあっても年度内において財源の見通しが立った時点で、できるだけ将来の負担に備えて積み立てを行い、一定の残高の確保に努めてまいります。  本市の財政状況は、実質公債費比率などの指標から、現在のところ健全性を確保しておりますが、今後も安定した行財政運営を行うために、第6次行政改革大綱に掲げる改革を着実に実施するとともに、「第5次鹿角市総合計画」後期基本計画に登載された事業の推進を図り、地域の活性化に十分に配慮した行財政運営を進めてまいります。  「ホテル鹿角」と「ゆとりランド」の管理についての貸付条件変更の検討につきましては、平成8年より第三セクターの大湯温泉リゾート開発株式会社が運営してきましたが、過少資本による借入金利子の負担及び景気低迷による売り上げ不振等により、開業以来赤字が続き債務超過の経営状態にあることから、筆頭株主である国際興業株式会社による経営改善や金融支援等により営業が維持されておりました。  しかしながら、債務超過での経営継続も限界となり、平成15年に将来展望が開けない中で無制限に支援を続けることが困難なことから、筆頭株主である国際興業株式会社が大湯温泉リゾート開発株式会社の負債を整理した上で、鹿角市へ寄附する旨の申し出があり、その寄附条件として、物件をホテルとして使用すること及び花巻温泉株式会社に貸与する条件が提示されております。  本市としては、ホテル鹿角の撤退は、大量の失業者の発生と取引業者への経済的影響、さらには、県内外から評価の高かったホテルの閉鎖は、大湯地域ばかりでなく、鹿角市の観光行政にもはかり知れないマイナスイメージを与えることなどの要因を総合的に判断し、市議会に対して、負担つき寄附の受け入れと市有財産の減額貸付の2件について提案をいたし、議決をいただいた経緯にあります。  現在のホテル鹿角の経営状況は、黒字ではあるものの年々収益が減少してきており、また、賃貸借契約書の中に施設の維持管理費及び修繕費等は仮受側で負担する条項もあることから、現在も賃貸料は同額であります。  今後も、経営状況及び将来の大規模修繕に向けた仮受側における積立金等の状況を総合的に判断し、賃貸料を見直してまいりますが、収益が大幅に回復しない限り、現在の賃貸料及び貸付条件が基本となりますことをご理解いただきたいと思います。  指定管理者制度導入による「公共の精神」喪失の懸念につきましては、指定管理者制度は、平成15年の地方自治法改正により、従来、公共団体と公共的団体に限り認められていた管理委託の対象が広く民間法人や民間団体へも認められることになったもので、公の施設の管理に民間事業者の手法を活用することにより、管理に要する経費を縮減し、民間経営者の発想を取り入れることで、利用者に対するサービスの向上を図ろうとするものであります。  指定管理者の指定に当たっては、団体から提出された事業計画書の内容が、利用者の平等な利用が図られるものであること、サービスの向上が図られるものであること、事業計画書に沿った管理を安定して行う物的能力及び人的能力を有しているものであることなどを総合的に審査した上で選定し、指定の議決をいただいており、単に施設を維持管理するだけでなく、事業運営のノウハウを持った民間団体にゆだねることにより、施設の効用を向上させるねらいも含めて指定しているものであります。  また、指定管理者に管理を代行させた場合におきましても、公の施設であるという性格に変わりはなく、設置者としての最終的な責任は市にありますので、「公共の精神」が失われないよう、毎年度事業報告書の提出を受け、施設の管理状況、住民利用の状況をチェックするとともに、定期的に指定管理者との協議を行うなど、公共性の確保に努めているところであります。  総合運動公園をシルバー人材センターの指定管理にすることについては、シルバー人材センターは、多種多様な技術を持った人材を抱え、施設の性格によっては指定管理者にふさわしい団体ともなり得ますが、総合運動公園につきましては、前段申し上げましたように、事業運営のノウハウを持った民間団体に、スキー場施設を含めて包括的に管理してもらうことが施設の効用を向上させることになるとの判断により選定したものでありますので、ご理解をいただきたいと思います。  鹿角市庁舎と鹿角地域振興局の合体につきましては、地域振興局の3局体制への再編整備案が示されたことから、本市では、鹿角地域振興局の現行体制の維持を求め要望活動を行ったところでありますが、12月定例県議会において、知事が県北地域は北秋田地域振興局に統合する方針を明らかにされたということで、非常に残念に思っているところであります。  今後の対応については、県議会の動向を踏まえ、各方面と協議しながら決めなければならないと考えておりますが、当面行政センターとして活用していくとされた残りの振興局についても、その機能についてはまだ不透明であり、本市としてはできる限りの機能を残していただくよう、引き続き強く要望していかなければならないと考えております。  ご提案の市庁舎と振興局の合体については、お互いに施設管理費を分担することにより、経費の節減になるとともに、本市住民にとりましては利便性の向上が図られ、市と県の連携がスムーズになることが期待されますが、反面、現在、鹿角地域振興局では150人ほどの職員が勤務されていると伺っており、仮にこれが3分の1に縮小されるとしても、行政センターに配置される職員の勤務スペースを現在の市庁舎内に確保することは困難であり、現在の庁舎を増改築するにも新たな財政需要が発生することとなりますので、現段階では、できる限り現在の振興局の機能維持を最優先課題として取り組んでまいりたいと考えております。  次に、地域医療についてでありますが、地域医療の重要性と鹿角組合総合病院の早期建設につきましては、医療の高度化などにより、市民の医療に対するニーズが多様化している中で、地域において質の高い医療提供の確立と、市民が身近なところで安心して治療が受けられる医療体制の整備が重要であり、地域の中核病院である鹿角組合総合病院の建設は、市民の快適な受診環境の確保のために必要不可欠なものと考えております。  鹿角組合総合病院の早期建設については、先ほども答弁いたしましたが、11月とされていた着工時期が、経営改善計画について国の了承が得られていないことから、再びずれ込み、計画を練り直した上で、年度内には着工したいとの厚生連からの報告があったところでございます。  市といたしましても、引き続き市民が安全・安心な治療が受けられる医療体制の確立に向け、早期着工を強く厚生連に働きかけてまいります。  次に、農業政策についてでありますが、農業の「再生力」の政策展開につきましては、平成19年度より品目横断的経営安定対策及びJA・主食集荷業者等が主体となる新たな需給調整システムがスタートし、米の消費量減少に歯どめがきかない中で、生産調整の実効性が確保できなかったことや、全農の仮渡金方式の変更が各産地の販売行動、卸売業者の購買行動に多大な影響を与えたことなどから、作況指数が99にもかかわらず、予想を超える大幅な米価下落という事態を招くこととなりました。  このことは、大規模農家のみならず、小規模農家も含めた多数の農家経営を不安定なものにしているばかりか、地域農業の活力を損なうものであり、農村社会崩壊の危機的状況と言わざるを得ず、稲作農家にとっては大変憂慮すべき事態であると受けとめております。  国では、このことを踏まえ、米価下落の緊急対策として備蓄米の水準を100万トンまで積み増すことを決定し、34万トンを年内に買い入れるとともに、備蓄米の市場放出を当面の間抑制することとしており、全農では、国の助成を得ながら、10万トン相当量について、その全量を非主食用へ処理することが決定され、さらには、平成20年産米の生産調整の確実な実行が図られるよう、県・市町村の積極的な生産調整への関与が求められております。  本市農業の再生に向けましては、これらの状況を踏まえつつ、行政として水田農業推進協議会への積極的な参画のもとに、生産調整の実効性の確保に取り組むとともに、とも補償の受委託単価や拠出金等の抜本的な見直しを協議してまいります。  また、転作作物については、コスト面の課題はあるものの、自給率向上、水田機能の維持も兼ね備えた飼料用米や、耕作放棄地解消にもつながる景観形成作物の作付等により、産地づくり交付金の効果的な活用を図ってまいります。  さらに、消費者の安全・安心志向にこたえる特別栽培米の作付や、新たな品種として期待される「淡雪こまち」など、「売れる米づくり」に向けた品種転換並びに直播栽培等による低コスト・省力型農業の推進とあわせ、集落営農等を含めた担い手の育成を図りながら、農業、農村の再生に取り組んでまいります。  次に、地球温暖化についてでありますが、世界の気候異変による大きな災害に対する本市の対策につきましては、近年頻発している大雨や長雨、異常高・低温といった異常気象は、地球温暖化の進行による発生増加がますます懸念されているところであります。  こうした異常気象がもたらす洪水や土砂災害などの自然災害に対し、国や県においてさまざまな災害防止対策工事が行われておりますが、一方で、新たな宅地開発の進行などを背景に、土砂災害等の発生する危険箇所が年々増加し続けているのが現状であります。  現在、国や県においては、対策工事などのハード整備とあわせ、警戒避難の目安となる洪水注意報・警報の改善や、台風・豪雨予測体制の強化、洪水時の浸水想定区域や土砂災害警戒区域の指定といったソフト面の整備が進められており、本市においても、地域防災計画の見直しの中で、危険区域や避難場所などを地図化したハザードマップの作成・周知といった防災情報の充実や、職員の参集や勧告の伝達、避難所の開設、運営等各種対応マニュアルの整備を進めていくほか、自主防災組織の育成と体制強化を図ってまいります。  自然エネルギー開発につきましては、本市の電力状況は、すべての電力が地熱、水力、風力の自然エネルギーにより賄われており、発電所数は地熱発電2カ所、水力発電13カ所、風力発電1カ所となっております。  市内における発電出力は9万2,935キロワットであり、地熱発電64%、水力発電28%、風力発電8%となっており、本市で消費するのは総発電力のうち約3分の1であり、残りを大館市、小坂町へ供給している状況にあります。  本市の発電の6割以上を担っている地熱発電は、大沼地熱発電所が発電出力9,500キロワットで昭和49年から、澄川地熱発電所が発電出力5万キロワットで平成7年から操業しており、平成18年度の年間発電実績は、大沼地熱発電所が発電電力量約6万5,000メガワットアワー、澄川地熱発電所が発電電力量約29万7,000メガワットアワーとなっております。  本市においては、地熱を初めとする自然エネルギーによることで、石炭、石油等を燃料とする発電と比較して、大幅な原油の削減と二酸化炭素排出を抑制し、地球温暖化防止にも貢献されているものと認識をいたしております。  なお、髙杉正美議員の教育関係のご質問につきましては、教育長が答弁いたします。
        (市長 児玉 一君 降壇) ○議長(中西日出男君) 教育長。  暫時休憩します。     午前11時50分 休憩 ──────────────────────〇 ─────────────────────     午前11時50分 再開 ○議長(中西日出男君) 再開いたします。  市長より追加発言がございます。 ○市長(児玉 一君) 質問に対して答弁が漏れておりましたので、追加させていただきたいと思います。  平成19年度の当初の米の仮渡金につきましては、全農は、平成19年産からの米の生産においてこれまでの「仮渡金方式」から「概算金方式」へ転換したことを踏まえ、当初、あきたこまち60キロ当たりの概算金を7,000円とし、不足額が生じた場合は年末に追加払いするという方針を決定いたしました。  これは、追加払いがあるとはいえ、昨年の仮渡金1万1,650円に比べ予想をはるかに超える米価下落であり、農家の生産意欲減退や離農の拡大、ひいては遊休・休耕田の増加を招くのではと非常に危惧いたしており、ほとんどの農家は仮渡金により農作業に係る精算を行っている状況から、早急にJA関係機関との協議を踏まえ、打開策を講じなければならないという思いでありました。  その後、農家の資材等の支払いを考慮した「全農あきた」では、3,000円を上乗せの上、概算金を1万円と決定しておりますが、それでもなお昨年に比べ1,650円の下落は、ここ数年来、最も大きな下落幅となっている状況にあります。  去る5日に、平成20年産米に係る各都道府県別の需要量が決定されましたが、秋田県の数量は、昨年に比べ東北地域で最も減少率が高いマイナス4.9%となっており、今後における市町村への需要量にも影響を及ぼすものと予想されます。  今後も厳しい状況下にある水田農業でありますが、需要と供給のバランスが価格の安定につながるという市場原理を重視し、あきたこまち偏重から品種構成を再検討するなど、関係機関との協議を進めながら、地域の農業・農村の活性化に向けて全力を挙げて取り組む所存でございます。大変失礼しました。 ○議長(中西日出男君) 市長の追加発言を終わります。  教育長。     (教育長 吉成博雄君 登壇) ○教育長(吉成博雄君) 私から髙杉正美議員の教育関係のご質問にお答えいたします。  初めに、スポーツと新しい地域おこしについてでありますが、本年3月に策定した「かづのいきいきスポーツマスタープラン」の中で、「スキーのまち・駅伝のまち鹿角」を掲げる本市では、去る11月2日から4日にかけて、「全国ジュニアサマーノルディックスキー大会」を、11月17日には「浅利純子杯争奪第1回鹿角駅伝」を開催いたしました。  いずれの大会もジュニア選手の底辺拡大、競技力向上の目的のほか、「スポーツによる地域活性化」を進める第1回目の大会として、ローラースキーと駅伝は商店街にコースを設定し、多くの市民のご支援・ご協力を得て開催することができました。  特に、浅利純子杯については、指導者を初め、学校、父兄等の熱意により、各校の代表チームに加えて複数出場するなど、合わせて54チームの出場を得ることができ、関係各位には改めて感謝を申し上げる次第であります。  このたびの大会では、参加した選手や父兄、関係者、応援した市民、商店街の方々からも、今後もぜひ継続して開催してほしい、来年も参加したいとの要望があり、また、大会に駆けつけてくださった荻原健司参議院議員、鈴木従道元ダイハツ陸上部監督、参加された船木和喜選手、山崎勇喜選手からも、市民ぐるみの大会運営に高い評価をいただき、今後も何らかの形で応援していきたいとのお話もいただいております。  競技スポーツと生涯スポーツ等の推進については、小・中学生の競技力向上などを図るため、指導者の資質向上を目的として、「はばたけアスリート鹿角コーチング事業」を展開することとしており、今後も各種大会に参加する上位選手の強化を目的としながらも、生涯スポーツの入り口となるジュニア時代のスポーツへのかかわりを深める大会として、サマーノルディックスキー大会、浅利純子杯争奪鹿角駅伝を継続しながら実施してまいります。  「かづのいきいきマスタープラン」は、基本理念として四つの施策を展開することとしております。  第1点目は、生涯スポーツの推進として、幅広い年齢層の育成となる総合型地域スポーツクラブの育成。  2点目は、スポーツによるまちづくりの推進として、スポーツ拠点としてのサマーノルディックスキー大会及び浅利純子杯争奪鹿角駅伝大会の実施。  3点目は、指導体制の確立と指導者の育成として、ジュニアの指導者である教職員やスポーツ少年団の指導者のレベルアップ事業の実施。  最後に、スポーツ施設の整備充実を図ることにより、生涯を通じてスポーツに多くの市民が参加できる環境づくりを進めてまいります。  次に、学力テストと新学習指導要領についてでありますが、ことし4月に実施された全国学力・学習状況調査の結果については、さきに福島議員にお答えしたとおり、秋田県は全国トップクラスの結果であり、鹿角市の状況は県平均に位置しております。  今回の調査は、教科が国語、算数・数学の2教科に限定されていたことから、この結果が真の学力であると一喜一憂することなく、各学校においてきめ細かに結果を分析し、今後の対策を含めた報告及び計画書を教育委員会に提出していただくとともに、一人ひとりの児童・生徒のレベルアップを図っております。  国際学力テスト「学習到達度調査」は、高校1年生を対象にしたもので、小・中学生による同様の調査は実施しておりませんので、比較するデータはございませんが、県で実施している学習状況調査の結果によりますと、県全体としては、中学校2・3年生は理科、数学が苦手という結果が出ております。本市にすべて当てはまるものではありませんが、そのような傾向であることは確かであります。また、読解力は国語に限らずすべての教科にかかわることでありますので、本市としても大きな課題として指導の重点にしております。  新学習指導要領についてでありますが、「ゆとり」は、基礎をマスターした児童・生徒が応用その他について、さらに学習を進められる時間を確保するとともに、基礎の学力が十分でなければ補うための時間を確保するというものであります。このことは、児童・生徒一人ひとりの実態に応じた指導を行うことであり、そのとおりの運用がなされているかどうかが重要であるととらえております。  各校においては、より効果的な指導が行えるよう、授業時間以外の「ゆとりの時間」を活用して「個に応じた指導」を実施し、基礎・基本の確実な習得に努めております。  国では、今後、基礎的な国語、算数・数学の教科の時数をふやすことや、小学校への英語の導入を計画しておりますので、市としましてもその取り組みについて検討してまいります。     (教育長 吉成博雄君 降壇) ○議長(中西日出男君) 再質問ございますか。髙杉正美君。 ○12番(髙杉正美君) まず初めに、ホテル鹿角の関係ですが、こうして固定資産税も減免すると、何々も減免するということで、ホテル鹿角の経営は順調にいっているようです。しかし、ほかのホテルの関係でも決して経営がうまくいっていない場所もあるということですので、このホテル鹿角と同様でなくても何か減免、あるいは支援措置を今後講じるのかお伺いしたいと思います。 ○議長(中西日出男君) 総務部長。 ○総務部長(松岡 昇君) ホテル鹿角以外のその業種への支援ということだと思いますけれども、今のところ条例・法律では考えていないのですが、その中で過疎地域活性化特別措置法の中に固定資産税の減免措置がございます。これは今でも五、六件、そういう形の対応をしておりますけれども、これにつきまして、新規や増築というものの土地や建物、償却資産、これに対して3カ年減免するということで、これを活用していただければいいのかなと思っていますので、これを周知したいと思っております。 ○議長(中西日出男君) 髙杉君。 ○12番(髙杉正美君) いずれ、同じ観光業務に携わるホテル等ですので、ひとつできるだけ平等な扱いにして活性化を図っていただきたいと思います。答弁は必要ありません。  それから、庁舎の関係ですが、行政センターはまだスタートしたわけではないのだが、今後見通すに当たり、やはり今までの例からいくと登記所の移転問題と、それから保健所の移転問題、それぞれ事例はあったのですが、反対運動はしているが、その後に何も見えてこないということで、存続するという要請はしているのは理解できますけれども、私としては大きな目でやはり県行政と鹿角市の行政と、今後できるだけ近づいていった方がいいと。それは言わずと知れた効果がそれぞれあるわけですので、この行政の再編について、もう少し勉強していいのではないかなと。  私の口からいくと、品格のある地域行政の再編をしていただきたいと思いますので、この点については、だめだということではなくて、今現状よりは県との距離が近くなると。近くなるというのは本当にはかった距離という意味ではなくて、思想的な距離も、それから行政的な距離も近くなるという意味で私が言っているので、できるだけ鹿角市とこれから行われる行政センターとの距離を近くしてほしい。最終的には、同じ建物と言わなくても同じ敷地内でもいい、そういう考え方を持ってもいいのではないのかなと。それが鹿角市としてこれからのメリットが出てくると。まだ道州制の話までいくには多少時間がかかるのではないかなと思います。どちらも否定するわけではないけれども、私はやはり品格のある地域行政機関の再編と市長にお伺いしたいのですけれども、市長はどのようにお考えですか。 ○議長(中西日出男君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 行政の再編、行政センターのかかわりということですけれども、私この要望書を出したときに、知事に直接真ん中はなくても端々は残すべきだということを言いました。というのは、鹿角市の場合は、経済圏が1時間範囲で岩手県、青森県とつながっています。そういう意味でも、ぜひ道州制も視野に入れながら、今そういう検討をしているのであれば、残すべきだと申し上げました。それも一つの手法かなということは言いましたけれども、それについても、いずれ管理部門についてここへ残すということは私は不要ではないかなと。むしろ農業振興、観光振興、これにつながる部門をぜひこちらの方に残していただきたい、私はこれからもその要望はしてまいりたいと思います。むしろ管理部門については、今の移譲の関係で市の方に移譲していただければと思っておりますので、その辺もこれから協議してまいりたいと思います。 ○議長(中西日出男君) 髙杉君。 ○12番(髙杉正美君) そのように協議をしていただきたいと思います。  次に、組合病院の関係ですが、きのう、きょうとそれぞれ一般質問があってお答えを聞いております。しかし、私はそんなに着工が今までくれば慌てる必要はないということで、それぞれ厚生連にもいろいろな状況があって、多分おくれたと思います。それは市長も理解していることではないのかなと。私の言いたいのは、平成21年度中に開院ができるのかどうかと。多少当初よりはおくれると思いますが、平成21年度中に開院ができるのかどうか。市長の感覚からいけばどうなのか教えていただきたいと思います。 ○議長(中西日出男君) 市長。 ○市長(児玉 一君) きのうから市民の悲願である組合病院についてはいろいろなお話がございました。私はこの間、6日に厚生連からトップの方が参られたわけですか、その中で、誠意がないと。あれ以来全然連絡がないのでないのか。市民はもっともっと心配しているのだよと。それ相応の財政負担もしますから、口も出すということで、いろいろお話ししたわけですけれども、その話し合いの中では、今後の例えば湖東、仙北、それらの病院も入っているという話もされました。それについては現在やろうとしている病院の方が先じゃないのかという話までしましたので、それやこれやでお話ししましたが、最後には今年度中と、確認申請もおりていることですので、自助努力をしながら、国の方へ持っていってできるだけ早く着工したいという言葉もありましたので、私は今年度中には期待しているところです。 ○議長(中西日出男君) 髙杉君。 ○12番(髙杉正美君) 今回の件については、やはり行政と議会が一体となって推進をして早期実現に向けて頑張ってほしいと思います。  次は、米づくりの関係、地域農業再生産力と私一般質問で言いましたけれども、ことしの状況を見ると、まず米の取り組みが変わったことが一つです。その一つは、鹿角地域水田農業推進協議会ということで、二ツ森部長が会長になっておられます。しかし、こうして見ると、売れる米づくりと特色ある産地づくり、集落営農の取り組みとそれぞれ推進はしたのですが、大した効果が見えてこない。それから、なおかつ今まで余りこういうことに携わったことがない業者の集合が鹿角市農政の一部を担っていくと。これについてことしやったのですが、二ツ森部長はどのように考えているのかお答え願いたいと思います。 ○議長(中西日出男君) 産業建設部長。 ○産業建設部長(二ツ森 要君) 水田農業対策協議会につきましては、米調整、そういった部分において、未耕作地についての転作、そういった調整をしながら農家の収益を確保していこうと、そういったところへの支援が主な内容でありまして、そのための現在やっておりますとも補償等が農家に対する幾分かの支援になっているものと私は考えております。ただ、その基準等については関係者で協議しながら少し調整する内容が多いのかと思って、その調整を来年度に向けて進めていくという考えで現在おります。 ○議長(中西日出男君) 髙杉君。 ○12番(髙杉正美君) この協議会については、やはり行政主導でいかないと今後の米政策は前にいかないのではないかと。なぜかというと、今現在、きのうの新聞にも載っていましたが、あきたこまちは売れないと、売れないから価格が下がる一方だと。そして、売れ残ったから、政府はしょうがないからあきたこまちをメーンに在庫にしていこうと、こういう考え方なのですよ。そうすると、鹿角市として、今売れない米をさらに奨励していくのかと。淡雪こまちはどこへ行ったのか。それからもう一つ、今新しい品種の89号ですか、これをどういうふうに作付していくのか。やはり売れないと所得が上がらない。これは全農あきただけの話ではないと。地域行政も一体となった考えでないと米農家は生き残れない。黙っていて生きているわけでないのだけれども、努力するのですけれども、これらはもう少し協議会としてやれるのか、鹿角市行政としてやれるのか、その辺の考え方をお聞かせ願います。 ○議長(中西日出男君) 産業建設部長。 ○産業建設部長(二ツ森 要君) 髙杉議員のおっしゃるとおりであります。これはあきたこまちについては、これは鹿角と言わず、秋田県全体がこのネームバリューに乗り過ぎて、どこかで過ぎてしまったという感があります。ですから、今県の方で奨励しております淡雪こまち、またそれ以外の品種についても、これからは1市町でなく、県全体として新しい開発をしながら取り組まないと、これは大変な状況になると考えております。ですから、この推進協議会、この中には市もJAも入っておりますので、こういった中で真剣に取り組んでいきたいと考えております。  また、米が余っている要因の中には、例えば最近の若い人方はパン食になっている。何とかこの朝御飯を米にできないか、そういった食育も含めながら議論をしていきたいと思います。 ○議長(中西日出男君) 髙杉正美君。 ○12番(髙杉正美君) 次に豪雨災害があって、鹿角市あちこちに被害が出たのですけれども、特に、牛川原の近くの堤防について、私も一番下まで行って見てきたのですけれども、川底が1メートル半ぐらい持っていかれていると。もう堤防の位置でなくて川底がえぐられているという関係で、これも二ツ森部長に答弁していただきたいのですが、あそこに公営住宅を建設すると。公営住宅、私堤防の上で見ると、今のある住宅は軒のちょっと上まで堤防の高さと同じだと。あそこが決壊すると大変なことになると、そのために避難させたと思うのですが、あの公営住宅を建てるに当たって堤体をどのようにするのかお伺いしたいと思います。 ○議長(中西日出男君) 産業建設部長。 ○産業建設部長(二ツ森 要君) 今回の異常気象による災害ということで、これまでの堤防の状況からいくと、非常に危険な状態に押し迫ったということで、ただ、これに住宅建設ということは、住宅にかかわらず私たちは久保田、あの地域全体がそういう危機に見舞われる、こういったことについては新しく建てようとするものも含めて当然守っていかなければならないものだと考えています。そのために、堤防の復旧工事については、県の方には、一つの住宅、新しく建てる住宅という意味でなく、駅西側の方全体がその影響を及ぼすということがあるので、今回の水量、水害等を教訓にしながら強固な堤防の建設をお願いしたい。  それからまた、川底の関係については、先般、能代市長、北秋田市長等と国の方に出向きまして、米代川全体の川底についての見直しをぜひ図っていただきたいというお願いもしてまいりました。そういった意味で、気持ちとしては危険性は非常に米代川沿線の関係者は共通している部分でありますので、県の方ではそういった意味で強く復旧についてはお願いをしているところであります。 ○議長(中西日出男君) 髙杉正美君。 ○12番(髙杉正美君) その堤防の関係については、久保田橋、それから稲村橋間の関係については、前の委員会では歩道をつけるのだと。そして、歩道はあそこの河川敷の公園を通っていくのだと、こういう話をされました。今回の状況を見ると、河川敷は水でいっぱいであったということですので、絶対河川側には歩道をつけないように要望したいと思います。答弁は必要ありません。  もう一つは、災害についてでありますが、これは消防長にお伺いしたいのですが、今回、結構救急の話があったのですけれども、災害についての救急消防についての考え方、反省点と、これからどういうふうにして、ああいう場合の災害が起きたら救急業務に携わっていくのかお伺いしたいと思います。 ○議長(中西日出男君) 総務部付次長待遇。 ○総務部付次長待遇(田中孝夫君) 災害時の救急業務についてのご質問ですが、今般の災害につきましては、幸いにもけが人、それから自宅療養者の搬送等につきましても、事故なく終わっておりますけれども、救急業務そのものは、通常の生活の中での救急業務の方が件数が多く占めておりますから、今、災害に関しての救急業務ということでしたが、これから救急業務を取り組む中で、先ほど来、組合病院の建設がいろいろ議論されていますので、それとあわせて救急業務のこれからの高度化といいますか、市民へ対する取り組みの紹介をしたいと思います。  組合病院の新築計画に合わせて、消防本部の救急体制につきましては、建物本体につきましては、ご承知のとおり消防法、それから広域条例によって既に同意済みであります。ただ、法令以外の部分、例えば敷地に関する部分は開発行為の条項外でありますが、特に組合病院の方にお願いして、防火水槽の設置をお願いしておりますし、これも法令以外の部分でありますが、これから重要となるドクターヘリ、それらを見据えてのヘリコプターの緊急離発着所、これもお願いして図面に設計させていただいております。  特に、特筆して評価されるのは、これから救急救命ワークステーションというのが全国的に展開されていきます。鹿角も秋田県内に先駆けて、組合病院の建築に合わせて救急救命ワークステーションというのをお願いして、図面で設計させていただいております。これは救急救命士等が病院研修を行った場合に、その場所からドクターと一緒に現場へ駆けつけるというシステムでありますから、今後、組合病院の建築に合わせて救急業務はさらに市民のために大きな役割を果たすものと考えております。  以上です。(「わかりました。終わります」の声あり) ○議長(中西日出男君) 以上で髙杉正美君の質問を終わります。  本日の議事日程はすべて終了いたしました。  ただいまの時刻をもちまして散会といたします。     午後0時19分 散会...