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平成19年第4回定例会(第2号 9月11日)

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  1. 鹿角市議会 2007-09-11
    平成19年第4回定例会(第2号 9月11日)


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    平成19年第4回定例会(第2号 9月11日)    平成19年9月11日(火)午前10時開会  開議 第1 一般質問     質問、答弁  散会 ───────────────────────────────────────────── 本日の会議に付した事件  1 一般質問     浅 石 昌 敏 君     石 川   徹 君     宮 野 和 秀 君 ───────────────────────────────────────────── 出席議員(20名)       1番  中 西 日出男 君     2番  倉 岡   誠 君       3番  吉 村 ア イ 君     4番  浅 石 昌 敏 君       5番  海 沼 信 義 君     6番  宮 野 和 秀 君       7番  福 島 壽 榮 君     8番  栁 舘 一 郎 君       9番  阿 部 博 文 君    10番  石 川   徹 君      11番  黒 澤 一 夫 君    12番  髙 杉 正 美 君
         13番  田 村 富 男 君    15番  勝 又 幹 雄 君      16番  阿 部 佐太郎 君    17番  石 川 幸 美 君      18番  米 田 健 一 君    19番  村 木 繁 夫 君      20番  児 玉 政 芳 君    21番  大 里 恭 司 君 ───────────────────────────────────────────── 欠席議員(なし) ───────────────────────────────────────────── 説明のため出席した者の職氏名 市長           児 玉   一 君 副市長          大 野 佑 司 君 教育長          吉 成 博 雄 君 総務部長         松 岡   昇 君 市民部長         高 田 幸 良 君 産業建設部長       二ツ森   要 君 教育次長         小田島 秀 夫 君 総務部次長監査委員事務局長                                     鎌 田 邦 夫 君 市民部次長        中 山 一 男 君 産業建設部次長      小田嶋 義 幸 君 産業建設部次長      関   道 男 君 農業委員会事務局長    内 藤 庸 夫 君 総務部付次長待遇     田 中 孝 夫 君 会計管理者        佐 藤 隆 夫 君 財政課長         安 保 一 雄 君 選挙管理委員会事務局長  中 村 成 男 君 ───────────────────────────────────────────── 事務局出席職員 事務局長         廣 林   剛 君 次長           菅 原   勤 君 主査           大 里 宏 昭 君 主任           田 原 智 明 君 主事           木 村 幸 樹 君     午前10時00分 開議 ○議長(中西日出男君) 直ちに、本日の会議を開きます。   これより議事日程第2号により会議を進めてまいります。 ──────────────────────〇 ─────────────────────     日程第1 一般質問 ○議長(中西日出男君) 日程第1、一般質問を行います。  質問事項は、事前に通告を受けておりますので、順次発言を認めます。  順位1番、浅石昌敏君の発言を認めます。浅石君。     (4番 浅石昌敏君 登壇) ○4番(浅石昌敏君) おはようございます。  鹿明会を代表して一般質問をさせていただきます。  記録的な猛暑も終わり過ごしやすい秋を迎えました。ことしは、この鹿角市にうれしいニュースがありました。世界陸上選手権の男子5,000メートルに松宮隆行さんが出場、ユニバーサル技能五輪第39回国際大会・西洋料理部門に東屋美穂さんが出場、第62回国民体育大会の卓球大会が本市開催等明るい話題があり、市民の一人として大変喜んでおります。  本日、私、一般質問の機会を与えられ壇上に上がることになり、市民からの要望の多い項目及び日々の議員活動においての疑問点、並びに平成17年から18年にかけて実施いたしました「地域おこし特別委員会」から提言を申し上げた項目の対応等に対し、幾つかの質問をさせていただきます。  「地域おこし特別委員会」では、多くの市民から負託を受け、その内容を吟味し、みずからでアンケート用紙のたたき台をつくり、その分析方法においても新しい試みをもって行い、市民の望むこと・将来の方向性等についてある程度把握したと感じております。  この特別委員会では、多くの問題点・懸念事項と市民個々のニーズに触れ、多くの「気づき」がありました。ただし、すべての項目を取り上げることは不可能と判断し、緊急性・強い要望等を考慮し「産業の振興について」「観光振興について」「住環境の整備について」の三本柱に絞り込み、議論・検討を重ね当局に提言を申し上げました。  それでは、通告の順に従い質問をさせていただきます。  初めに、「産業の振興について」お尋ねします。  1.現状抱える農業問題について。  農家及び兼業農家より次の不安事項をたくさん伺っております。  「農業労働力の主力となっていた世代の高齢化に伴う担い手の不足」「農業生産コスト農業労働力不足等に伴う耕作放棄地や不作付地の増加傾向」「平成19年度から実施された品目横断的経営安定対策(農地・水・環境保全向上活動支援)の施策に対する不安感と実施集落の少数加入の現状」「米離れ・国際競争化に伴う米価下落と物財費の高騰及び農機具の更新等による農業経営の不安感」「国際競争化・飼料代の高騰・安全性に伴う畜産農家の経営、担い手不足に対する不安感」「異常気象・災害への不安感」等幅広く不安感がありました。  これらを踏まえて鹿角市としては第5次鹿角市総合計画にて多くの施策を計画し予算措置を行っていると思いますが、今挙げました六つの問題点に対し、どの施策が一つひとつの問題点に当てはまるのか確認できなかった部分がありましたので、対策、並びに鹿角市としての具体的な施策をお聞かせください。  2.平成19年度から実施された農家への国の支援施策に対する鹿角市の対応についてお聞きします。  1点目として、品目横断的経営安定対策の施策に対する進捗状況と対応できなかった農家及び集落に対する市の対処でありますが、今後どのような対応を考えているのかお聞きします。  また、鹿角市の農業集落137集落に対し本年度参画した集落は既存を含め11集落と少なく、市長が目標とした半分の集落に対する数値より大幅な減となった原因はどこにあるのかをお聞きします。  昨年及びことし4月まで職員、並びにJAの方々が各地域に出向き説明されました品目横断的経営安定対策については、理解を得るために非常にご難儀されたと伺っております。我が地域においても利害関係が見えにくく、たくさんの意見と「法人化による経費が発生しないか」等の心配意見も出されましたが、難色を示した各家々を訪問し理解をしていただきました。このことを考えますと、大変頑張って説明している職員には申しわけありませんが、当初計画した集落営農組織の参加集落が少なく感じます。  2点目として、品目横断的経営安定対策で集落営農を立ち上げた組織に対しての、その後のフォローと支援が全くありませんが、どのような理由からでしょうか。以前、中山間地域事業では最初の説明は簡単な事業でしたが、最後にはたくさんの書類提出等があり大変難儀いたしました。この経験上、大変心配しております。  3点目として、農地・水・環境保全向上活動支援事業についてでありますが、本年度21地区が取り組んでおります。昨年、申し込み時に何らかの理由で取り組みができなかった集落から来年申し出があった場合、4年間の事業でも参画可能かお尋ねします。  昨年、東北農政局に視察研修でお話を伺ってきましたが、予算があれば平成20年度も可能と聞きました。農地・水・環境保全向上活動支援事業は、単独の集落の取り組みより近隣の集落で進める方がより効果があると感じます。このことから国の予算措置がなくても市独自で事業を行えるのかあわせてお聞きします。  3.今後農業に対する鹿角市の施策と現状の施策について何点かお聞きします。  1点目として、現状水田の約3割の生産調整田がありますが、個々に管理しているため水張り、何も作付しない調整水田が多く見られます。今後、鹿角市として減反している水田の集積方法等について行政指導により各集落と検討する考えがあるのかお尋ねします。  2点目として、1点目と関連がありますが、今後、農地の集積ができた場合、もしくは現状の耕作放棄地・不作付地に菜の花・トウモロコシ・飼料米(べこあおば・ふくひびき)等の作付の検討はなされておりますか。また、将来のビジョンとしてバイオエタノール推進等の考えはありますか。考えがない場合、必要は感じますか。  3点目として、米の付加価値を高めるため鹿角市内においてもBM栽培が実施されております。 私が調査したところ全国的に多くの地域で減農薬・減肥料とおいしい米づくりを目指し、有用微生物(EM菌)を使用した栽培が行われております。当鹿角市においても有用微生物(EM菌)を使用した栽培を視察し検討していただきたいと考えますが、市長の考えをお尋ねします。  農家は将来の経営に大きな不安感を持っております。ぜひ行政サイドには強力なリーダーシップを発揮していただき、安心して農業経営ができる明るい将来をつくっていただけるように市長には切にお願い申し上げますが、農業についての行政の強力なリーダーシップの構築について市長の所見をお伺いします。  4.「活力ある商工業の魅力ある商店街の振興」及び「活力ある産業と魅力ある雇用の創出」の施策についてお尋ねします。  鹿角市の雇用、並びに会社経営の問題点として「大学を卒業しても働く場所が市内に少ない」「Uターンをしたくても働く場所が少なく所得も少ない」「公共事業が減り現状の雇用者の維持が大変である」「製造業では国内拠点の海外シフトが進んでいるため、雇用者数を減らすしかない」「仕事が発生してもほとんどが大手企業に独占されてしまう」、最近市民からこのような言葉を多く聞きます。大変嘆かわしいことですが、不安を抱いていることは事実であります。「今ここで何らかの対策を講じなければ、人口減少に歯どめがかからず大変なことになってしまう」と多くの市民が感じております。このことから次のことをお聞きします。  1点目として、産業集積促進事業企業誘致促進)について、誘致しようとする企業の職種の方向性及び具体的な絞り込みは行っているのかお聞きします。  また、840万円の事業費をもって「首都圏を中心とした企業に対して立地制度のPRを実施するなど、本市への立地を働きかける」という事業概要が示されていますが、まず事業費の使用用途の詳細についてお尋ねします。  関連しますが、現状中部地方の産業は大変好景気とのお話を伺いますが、首都圏だけではなく中部地方を含むその他の地域についても本市への立地を働きかけているのかお聞きします。  2点目として、市長におかれましては、各企業を訪問され誘致にご尽力されていると思いますが、誘致までこぎつくまでは大変なことと感じます。企業に赴く際は、各方面からの情報及び多くの人脈の縁に支えられ訪問されていると思いますが、今現在、鹿角市出身者で各企業において活躍している人たちのリストは作成しているのか、また、そのような情報収集活動はなされているのかお伺いします。  3点目として、地域おこし特別委員会から提言を申し上げた項目に「新規企業に対するインキュベートの促進や地元企業の育成として産学との連携や新製品開発費の助成策を充実させる。工場のリースなど現在の支援策を見直すこと」がありますが、1年たった現在、インキュベートの促進について新しい施策は準備されたかお聞きします。  また、助成策の充実と支援策の見直しは進んでいるのかお尋ねします。  4点目として、もう一つの提言の職員体制についてでありますが、現在鹿角市の体制として観光部門と商工部門は一つになっております。この二つの部門は強い関連性がありますが、活発な情報収集、積極的な活動がしやすいように観光部門と商工部門は分けることが必要と思いますが、市長の所見をお聞きします。  次に、観光振興についてお尋ねします。  鹿角市の観光の現状は、旅行ニーズの変化・旅行日程等の変化・ICT化の波等により従来と比較し観光環境の変化が生じておりますが、十分対応しているとは言いがたい状況にあります。鹿角市としては、その対応として次の基本的な視点として三つの目標を掲げています。  1.四季の変化を生かした鹿角ならではの魅力を発掘し、歴史・文化・温泉・食などの資源・産業の有機的な連携を推進する体制の確立と情報発信。  2.豊かな自然と温泉などの資源を生かした健康志向・自然との共生志向にこたえる受入態勢の充実。  3.共同の精神や鹿角学の実践、安心・安全な農作物栽培への取り組みなど地域に誇りと愛着が持てるまちづくり。  幅広い観光振興のコンセプトを持っていますが、残念なことに新しい観光資源の開発及び既存する観光地の改善策等が施策には余り見当たりませんのでお伺いします。  1.八幡平の夜明け島渓谷の登山道の整備についてお聞きします。  1点目として、ここの渓谷にはすばらしい滝が幾つもあります。ただ、その滝を見るためには道なき道を歩き、ときには川の中をこいで歩かなければ一番近い「泊滝」までもたどりつくことができません。また、その先には「茶釜の滝・雲上滝」といったすばらしい滝が存在します。今現在、よほどのマニアでなければ行くことが不可能であります。一番近い「泊滝」までの登山道を整備することで、ある程度の観光客の増員が図られ、一つの観光スポットの開発と改善だと感じますが、今後登山道の整備を考えているのかお聞きします。  2点目として、日本の滝100選で有名となった「茶釜の滝」への階段は大変急で、命がけの思いで上り下りをしなければなりません。この階段の整備は考えているのかお聞きします。  2.新しい観光資源の開発についてお聞きします。  ことし7月に新聞報道があった青森県田舎館村の田んぼのアート北斎ワールドを見学してきました。役場の上から見る田んぼのアートは大変すばらしく、深い感銘を受けました。関係者のお話を伺うと、設計はパソコンで図面をつくり苗は古代米・つがる乙女等の4種類を使用して、1画の苗は6人が一つのグループになり植えつけ作業を行い、その作業者は全国から募集を募り実施するとのことでした。私が驚いたことのもう一つは、5月から9月末までの期間で多い日には6,000人から7,000人の人が見学に訪れる事実でした。田舎館村の試みはまさしく観光資源の開発であり、当鹿角市においてぜひ試みたいと強く感じました。  そこで、一つの案としてご提案申し上げます。  一つ目として、鹿角には多くの歴史に彩られた地域固有の文化がありますが、PRに工夫が足りないなど観光資源として十分に生かされていない状況にあります。そこで、見晴らしのよい田んぼに行政指導による「花輪ばやし」をモチーフとした田んぼのアートを実施してみたらどうでしょうか。まねをするものではなくアイデアの活用と考え、企画・運営は共動の観点から市民・行政が力を合わせて行えば市民とのネットワーク構築にもなります。田んぼのアートは1カ所だけではなく市内の数カ所で実施し、コンテストを行ってみたらどうでしょうか。  また、「花輪ばやし」のPRになりますことから、今以上の観光客を市内に迎えることが望めると感じます。  2点目として、収穫の秋に、あきたこまち・古代米等でつくった「珍しい素材のきりたんぽ大会」を開催してはどうでしょうか。この大会で「新しいきりたんぽの創作」と題してコンテストを実施し、いろいろなアイデアを募ってはどうでしょうか。  このような事業を行うことにより、一過性のイベントに終わることなく約半年間の誘客が望めると確信します。観光機関が元気になることにより、多方面への相乗効果が考えられると思いますが、市長は本提案をどのように思われますか。  続きまして、「住環境の整備について」お尋ねします。  平成18年に20年後の鹿角市の将来像を描き、進めていくべき都市計画の方向性を示す鹿角市都市計画マスタープランを策定しました。基本理念に「ふれあいのある出会いのまち鹿角」を掲げ、「鹿角市の個性である自然や歴史、文化等の魅力を引き出しながら、各地域の拠点を結ぶことで鹿角の持つ特性や魅力を十分発揮したまちづくりを進めていきたいと考えております」と本市の将来ビジョンを明らかにしておりますが、少し見えない部分がありますので幾つか質問させていただきます。  1.本市の将来にかかわる国道282号の今後の整備方針についてお聞きします。  「市街地部の渋滞緩和と災害時のアクセスを強化する重要な路線であることから、土地利用や中心市街地の活性化にも配慮しながら、下川原以南の早期整備を促進していきます」とあります。事業概要を確認しても「期成同盟を通じ国・県への要望活動を行う」の表現で、具体的な内容が見えてきません。国道282号の整備は現状どのような計画となっているのか、また、実施年度等の目標があるのかお聞きします。  2.まちづくりの施策の基本理念についてお尋ねします。  1点目として、鹿角市の施策に「コンパクトシティー構想」「中心市街地活性化」「市営住宅建てかえ」等多くがあります。  また、鹿角花輪駅前開発鹿角組合総合病院跡地利用方法の検討項目もあります。これらの施策は、よりよいまちづくりをするため関連性を持たなければ意味がないように感じます。現状、個々の施策が単独に進められ一貫性を感じませんが、これについて市長の所見を伺います。  2点目として、鹿角花輪駅前開発と花の輪TMO等などの民間が企画しているものと市の考えをどのように調和・整合性を図っていくのかお聞きします。  3.26ある都市計画街路の現状と今後についてお尋ねします。  1点目として、この路線計画内に持ち家を所有している住民は、新築・改築等でご難儀されていると聞きます。現時点で街路が完了し一部完了もしくは着工しているところ、または未着工は何路線あるのかお聞きします。  2点目として、約35年前の構想で現状にはそぐわない街路、もしくは住宅が多く建ったため着工が不可能になった街路の見直し、計画の破棄等は検討されているのかお聞きします。  続きまして、学校教育の施策内容についてお伺いします。  1.ふるさと鹿角に根ざした教育課程を推進する施策の内容についてお聞きします。  1点目として、平成14年度から新学習指導要領のもとで「総合的な学習の時間」が導入され、本市においても児童生徒が「ふるさと鹿角の自然や人材・社会・文化・産業等に触れられる機会を設けてきた」とお聞きしております。本市の教育目標「心豊かでたくましく、郷土を愛し、その発展に尽くす市民をはぐくむ教育を進める」の具現化に向け、施策の進め方に「ふるさと鹿角を愛し、ふるさと鹿角の未来を築き上げる児童生徒の情操と自立を養成するため、総合的な学習の充実を図り、各校の特色ある教育活動を中心に支援を図ります」とあります。週3時間、年間105時間の総合的学習には、各校において解釈と学習方法にばらつきが発生すると感じますが、具体的な目標値及び成果はどのように考えているのかお聞きします。  2点目として、「ふるさと生き生きネットワーク事業」の詳細な内容と自主的に学ぼうとする項目に制約等は設けているかお聞きします。  2.情報教育環境整備事業の内容についてお聞きします。  本事業は目指す方向として生徒にパソコン操作技術を取得させることとするのか、情報活用能力を高めるこことするのかお聞きします。  なお、あわせてこれらを育成するため具体的な方法・内容等は、どのように進めるのかお聞きします。
     3.奨学資金貸与事業の見直しについてお伺いします。  すぐれた人材を養成する事業として本事業があります。最近、市民から「鹿角市内において、今後早急に医師を確保しなければ将来が心配だ」という声を多く聞きます。本事業と多少趣旨が異なると思いますが、例えば修学資金を貸与するに当たり、制度を利用した医師は15年間鹿角市内で勤務する等条件をつけた鹿角市独自の支援策を設け、医師確保の対策を講ずるべきと考えますが実現可能かお聞きします。  また、現状の「奨学貸与事業」を見直し、対応できるかお聞きします。  以上で壇上からの質問を終わります。     (4番 浅石昌敏君 降壇) ○議長(中西日出男君) ただいまの質問に対し答弁を求めます。市長。     (市長 児玉 一君 登壇) ○市長(児玉 一君) おはようございます。  浅石昌敏議員のご質問にお答えをいたします。  初めに、産業の振興についてでありますが、現状抱える農業問題につきましては、一つ目の「高齢化に伴う担い手不足に対応する事業」として、農業の担い手を確保・育成するため経営対策体制整備事業農業農村支援機構事業を意欲と能力のある若手農業者の育成・確保を進めるため、新規就農者活動支援事業フロンティア農業者育成事業等を実施しております。  二つ目の「耕作放棄地や不作付地の増加傾向」への対策としては、中山間地域等直接支払交付金事業や農地・水・環境保全向上活動支援事業圃場整備事業等を計画的に実施するとともに、付加価値の高い作物の導入を支援する「目指せ元気な担い手農業夢プラン応援事業」等を実施しております。  三つ目の「品目横断的経営安定対策等に対する不安感等」に対しては、昨年来、関係機関と連携して農家に対し精力的に対策の周知・徹底を図ってきたところでありますが、戦後農政の大転換となるものであるため、細部について農家が戸惑う点のあったことも事実であり、引き続き関係機関と協力しながら適切に指導してまいりたいと考えております。  四つ目の「米価下落等による農業経営の不安感」に対しては、生産コストを抑制するための農地利用調整事業面的集積強化促進事業、低利な各種制度資金の融資、初期設備投資の負担軽減のための国・県の補助事業の導入を行っているほか、所得向上対策として農産物の高付加価値化のための加工・販売施設の整備を支援する事業を実施しております。  五つ目の「畜産農家の経営及び担い手に対する不安感」に対しては、自給飼料増産対策事業などを実施し、また肉用牛担い手育成施設整備事業ときめき家畜導入資金貸付事業を進めているところであります。  六つ目の「異常気象や災害への不安感」に対しては、実施計画登載事業ではありませんが、水稲や果樹等の各種農業共済制度のほか、新たな野菜の価格安定制度への加入についても指導をいたしております。  平成19年度からの国の対策に対する市の対応につきましては、農業法人を含め集落営農組織品目横断的経営安定対策への加入実績が12経営体にとどまった一因には、集落リーダーの不在により話し合いが進展しないことや複合経営のため米への依存度が低く、対策に対する関心の薄い集落があったこと、また町部にあっては圃場が散在してまとまりにくかったことなどが挙げられます。  今後の対策といたしましては、今月中に任意組織を設立予定である1集落を初め、関心を示している19地区を推進集落として位置づけ重点的に支援するとともに、その他の農家及び集落に対しても時期をとらえて相談会を実施するなど、加入に向け引き続き努力をしてまいります。  集落営農組織に対する設立後の支援については、経理に関する支援などJAなどの関係機関と役割分担して対応することとしており、また鹿角地域担い手育成支援協議会においても事業の複合化・多角化・法人化の促進など経営安定に向けた指導を行ってまいります。  農地・水・環境保全向上対策については、現在のところ来年度の事業採択に関する国からの通知等はなく、事業費の一部を負担する県も来年度の追加採択を認めておりませんが、市といたしましては申請期限に間に合わなかった数集落からの要望を踏まえ、市長会等を通じて引き続き国や県に対し追加採択を要望してまいります。  なお、市単独での事業実施は、財源上の問題や事業推進上の公平性や妥当性の確保といった課題も多く、実施は困難と考えております。  今後の農業に対する市の施策等につきましては、転作田に占める不作付水田、いわゆる自己保全管理や調整水田の解消を図るため、鹿角地域水田農業推進協議会では、産地づくり対策の助成体系を見直し転作田への作付を誘導しているほか、認定農業者等への新たな利用権設定に対する助成の継続や小規模農家でも参加できる集落営農組織に対する助成の新設により、農地の集積を推進しているところであります。  また、市においても平成17年度から農用地保有合理化事業を展開しているJAかづのとの間で農地地図情報システムのネットワーク化を図り、水田の貸借を希望する農家間の迅速な調整を行う取り組みを進めており、転作田の集積に向けては助成制度や調整機能の充実により対応してまいりたいと考えております。  農地集積地または不作付地等への菜の花等の作付については、産地づくり対策において菜の花に対する助成のかさ上げを行っており、今年度は昨年度の約3倍の27ヘクタールの作付予定となっております。  また、トウモロコシについては、永田ホープフルファームが農地を集積・団地化してスイートコーンの作付を進めているほか、飼料用米については品目横断的経営安定対策に加入している担い手農家を対象とした助成制度を新設した結果、水稲技術や農業機械をそのまま活用できるというメリットを生かして、今年度は二本柳ファームが約6.5ヘクタールを作付するなど、既にそれぞれ取り組みがなされている状況にあります。  バイオエタノールの推進については、技術面はもとよりコスト・流通等を一体的に取り組まなければならないなど課題が多く、一自治体として取り組むにはかなりハードルが高いと認識しておりますが、バイオエタノールを含めたバイオ燃料の実用化の可能性を検討することとしている県を初め、関係機関からの情報収集を行いながら今後の方向性を見きわめてまいります。  EM菌の水稲への活用については、既にBMW技術で生産された完熟堆肥や生物活性水を用いた栽培をJAかづのが実施しているほか、主食業者を中心としたグループにおいても微生物濃縮完熟堆肥を利用した米の作付を行っており、有用微生物を活用した特別栽培米の作付規模は約100ヘクタールとなっております。  しかしながら、EM菌を含むこれらの有用微生物の利用を導入する際には、技術実証と並行して進める必要があることから、今後における活用については慎重に検討してまいります。  いずにれしても農業振興につきましては、農業を本市の基幹産業と位置づけておりますことから、農家の方々が経営感覚を持って営農できるよう農業政策の大転換に当たり、新たな政策の周知徹底と助成制度の活用に向けた支援を積極的に行ってまいりたいと考えております。  「活力ある商工業と魅力ある商店街の振興」及び「活力ある産業と魅力ある雇用の創出」につきましては、1点目の産業集積促進事業については、市内各社が有する製造・加工技術等のデータベース化により、市内産業への波及効果の高い業種の絞り込みを進めており、今後、国内3,000社程度の製造業へ本市のPRと立地意向の調査を行い、手ごたえのあった企業に対して誘致活動を実施することとしております。  中部地域を含むその他の地域への働きかけについても、市企業立地推進員を首都圏のみならず仙台圏、東海圏からも選任しているほか、来年1月に名古屋市で開催予定の「あきたリッチセミナー」に参加し、中京圏の企業に本市の立地環境を売り込むこととしております。  なお、事業費の主な内容は、企業誘致プロモーションビデオ作成委託料165万円、企業データ作成手数料100万円のほか、企業立地推進員に係る経費、誘致活動に伴う旅費等となっております。  2点目の市出身企業人を通じた情報収集活動については、企業立地推進員の委嘱のほか、現在、市職員にゆかりのある企業関係者の情報提供を呼びかけておりますが、さらに広く市民の皆様からも情報提供にご協力をお願いしたいと考えており、地縁、血縁による誘致活動を積極的に進めてまいります。  3点目のインキュベートの促進支援については、今年度新たに創業支援補助金を予算化しております。本補助金は、事業拠点の整備のための費用はもとより試作品制作等の商品化促進経費も対象とし、使い勝手のよい制度としていることに加え、財団法人あきた企業活性化センターの創業支援事業と申請書等の様式を統一し、事業内容によっては県の制度も活用できる厚みを持った補助制度としており、多くの市民がすぐれた事業計画により創業することを支援してまいりたいと考えております。  4点目の職員体制については、本年4月の機構改革で雇用創出、企業誘致の強化を図るため観光商工課商工振興班から企業誘致・育成支援業務を分離し、新たに「雇用創出班」を設置するとともに、県との相互人事交流により企業誘致部署経験職員を配置したところであります。観光部門と商工部門の分課は、相互の関連性やスタッフ数を考えますと難しいものがあり、当面、現在の班体制で取り組んでまいります。  次に、観光振興についてでありますが、夜明島渓谷の登山道の整備につきましては、渓谷や滝などの自然資源を生かしたより魅力的な体験メニューづくりが必要であると考えており、景勝地を活動のフィールドとする市山岳会等の関係団体とも連携し、共動の理念に基づき整備・改善を図ってきているところであります。  昨年の秋には、山岳会が自主事業の「夜明島渓谷散策と泊滝観賞会」にあわせ、登山口から泊滝までの登山道の整備を行っており、泊滝までは比較的容易に散策できる環境が整ったものと考えております。  また、今年度は市で以前に整備した登山道の補修とあわせ、足場と手すりロープの設置による整備を行っております。  今後の課題は、最大の難所となっている茶釜の滝直前の急斜面の階段の改善でありますが、今回、別ルートの調査を行ったところ、現ルートに比べて容易に登山できる新ルートが確保できそうな状況であり、また現ルートの岩盤の一部が軟弱であることからも、新ルートの整備を検討してまいります。  新しい観光資源の開発につきましては、田舎館村の田んぼアートはアイデア次第で観光客の誘客が可能ということが実証された好例と考えておりますが、田んぼアートを含めた農業資源を活用した観光誘客策は、農業行政との整合性や眺望場所の確保、さらに他の滞在型メニューとの結びつきなど整理しなければならない課題も多いと考えております。市観光振興計画において、農村の原風景を守るため耕作放棄地への景観作物の植栽などを行っていくこととしており、今後、田んぼアートを含め美しい景観づくりが新たな観光資源となるような取り組みを進めてまいりますが、イベント等につきましては民間の方々の発想や意欲が大切と考えており、意欲ある方々のそうした活動に対する支援は、積極的に行ってまいりたいと考えております。  次に、住環境の整備についてでありますが、国道282号の今後の整備方針につきましては、市街地の渋滞緩和と災害時のアクセスを強化するため、下川原以南のバイパス整備が必要であることから、国及び県に対し機会あるごとに整備促進を要望しておりますが、県は「厳しい財政事情の中での事業採択は困難であることから、右折レーンやバスベイの設置などで渋滞緩和対策を図っている」としており、現段階では事業化の見通しが立っていない状況にあります。  市といたしましては、角館大鰐間国道整備促進期成同盟会とともに、国及び県に対し引き続き強く要望していくほか、整備実現までの交通渋滞緩和対策として市道米代川堤防線などの既存路線の整備改良を推進してまいります。  まちづくり施策の基本理念につきましては、本市のまちづくりを総合的かつ計画的に進めるため、第5次総合計画を策定しておりますが、この中で将来都市像「出逢い賑わい夢をかなえるまち・鹿角」を掲げており、この将来都市像こそが本市の新たなまちづくりを展望するものであり、基本理念にほかならないものと考えております。  総合計画では、将来都市像に基づき各種の政策、施策、そして具体的な事業を整理しており、それぞれの事業の位置づけを明確にして取り組んでおりますが、法改正や民間事業者の動きなど社会情勢の変化に柔軟に対応しつつ、一体的な推進が図られるよう相互の連携に十分留意して進めております。特に、中心市街地の活性化は、商業の振興ばかりでなく住環境の向上、都市機能を高める公共施設の充実など幅広い施策・事業と関連しており、慎重な検討が求められる課題であります。市民・民間事業者との共動、国・県による支援の活用などさまざまな要素を考慮し、将来都市像を見据えながら総合的に取り組みを進めてまいりますので、ご理解をいただきたいと思います。  鹿角花輪駅前開発等の民間の企画と市の考え方との調和・整合性につきましては、鹿角花輪駅前開発は地元のかづの花通り商店街振興組合が中心となって「駅前整備並びに活性化推進事業委員会」を立ち上げ、今年度、事業具体化に向けた整備計画案を作成することとしておりますが、市もこの取り組みに参画し、精力的に協議を行ってきております。  また、株式会社花の輪においては、競売物件であった花輪商店街の大型空き店舗を取得し、大小の小売店舗数店が入居する複合商業施設として12月のオープンを目指し、自助努力により準備を進めている状況にあります。  市としましては、まちづくり三法の改正を踏まえ、平成13年度に策定した「市中心市街地活性化基本計画」について、これらの商業関係団体と検証を行っており、今後も事務レベルの協議を重ねながら、関係団体による事業の実施状況の確認と新たな提案を踏まえた上で、市議会の意見も含めた民意を集約し、十二分に検討を加え市の施策との整合性を図ってまいりたいと考えております。  都市計画道路の現状と今後につきましては、平成18年度末現在、26路線、延長約35キロメートルが都市計画決定されておりますが、このうち改良済みが10路線、一部着工が7路線で、計画時からの情勢の変化や建物移転等に多額の経費を要することなどから、未着手となっている路線は9路線となっております。  都市計画道路は、おおむね20年後を目標として計画決定することとされており、本市の場合、ほとんどの未着工路線が計画決定から30年以上経過していることから、現在、県の「都市計画道路見直しガイドライン」に基づき見直し作業に着手しており、今後、原案がまとまった時点で住民との合意形成や関係機関との協議を進め変更・廃止に向けた手続を進めてまいります。  次に、「奨学資金貸与事業」の見直しについてでありますが、医師確保に向けた資金の貸付制度として県が将来県内の公的医療機関等に医師として勤務する意思がある者に修学資金を貸与する「医師修学資金貸付制度」など三つの資金貸付を講じております。  また、国では各都道府県の大学医学部の入学定員を来春から暫定的に拡大する方針を打ち出しており、これらの対策の動向を見きわめつつ、市として可能な医師確保対策について関係する機関や団体等とも協議し、引き続き検討をしてまいります。  なお、現状の「奨学資金貸与事業」の見直しについては、実施主体である財団法人鹿角市奨学会は県の認可を得て成立されたもので、寄附行為において設立の目的や事業が規定されており、特定の者を貸付対象とし、卒業後の進路状況等によって返還に便宜を図るという取り扱いをするためには寄附行為の改正等根本的な見直しが必要であるため、医師確保のための見直しは困難と受けとめております。  なお、浅石昌敏議員の教育関係のご質問につきましては、教育長が答弁いたします。     (市長 児玉 一君 降壇) ○議長(中西日出男君) 教育長。     (教育長 吉成博雄君 登壇) ○教育長(吉成博雄君) おはようございます。  私から浅石昌敏議員の教育関係のご質問にお答えいたします。  初めに、ふるさと鹿角に根ざした教育課程の推進についてでありますが、総合的な学習の時間は、各学校が創意工夫を生かした特色ある教育活動を積極的に展開するため、既存の教科等の枠にとらわれない学習を実施するべく創設されたものであります。  この時間は、小学校3年生から中学校3年生までの7年間学習することになっており、時間数は小学校でおおむね週3時間、中学校で週1時間から3.7時間とされており、学年によって時間数に違いがあります。  また、内容については各学校や地域の特色を生かし、発達段階などさまざまな配慮のもとに教育的な観点から決めることになっており、学校によって活動内容に当然違いが出るものであります。環境、福祉、健康、国際理解、地域や学校の特色に応じた課題などが比較的多く、本市においては「地域やふるさとに学ぶ勤労体験」「自然体験学習」「伝統芸能に触れる活動」などが展開されております。  総合的な学習の時間のねらいは、みずから学び、みずから考え、主体的に判断し、よりよく解決する力などの「生きる力」をはぐくむことにあり、この時間の活動は保護者を初め学校外の人々の協力などにより成果が得られるものが多く、児童・生徒自身も社会とのかかわりを実感しながら、一つひとつの成就感を得て活動しております。  「ふるさと生き生きネットワーク事業」につきましては、「ふるさと教育」を推進する本市独自の事業であり、特別活動や総合的な学習の時間も含め教育活動全体を通して鹿角の自然や人間、社会、文化、産業等と触れ合う機会を充実させ、感動体験などにより、ふるさと鹿角への愛着心の醸成や未来を築き上げる児童・生徒の情操と自立心の養成等を目指すものであります。ふるさと「鹿角」を学ぶものであれば内容には特に制約を設けておりませんが、今年度は「ふるさと鹿角 未来に向かって」や「思いっきりふるさと八幡平~美しい自然の中で楽しさとぬくもりを~」などの活動テーマに沿って積極的に展開されており、今後も引き続きふるさと教育を充実させてまいります。  次に、「情報教育環境整備事業」についてでありますが、情報教育の目指す方向は子どもたちの情報活用能力の育成ととらえており、情報機器の基本操作の習得や具体的な活用体験にとどまらず、必要な情報の主体的な収集・判断能力等や受け手の状況などを踏まえた発信・伝達能力、社会生活の中での情報技術の有用性と影響を理解し、情報モラルの必要性等について考える態度などの育成が重要であると考えております。  本市では、児童・生徒の発達段階や各教科等の学習との連携に留意しながら、学校ごとに「情報教育年間指導計画」を作成し、系統的、体系的な学習活動を展開しております。  小学校段階では遊び的な体験を通して情報機器に触れ、親しむことから始め、国語科や総合的な学習の時間でキーボードを使っての日本語入力や社会科でインターネットを活用して必要な資料を集める活動を行い、中学校段階ではアプリケーションソフトを用いて身の回りにある情報を処理することや著作権保護、コンピューター犯罪、健康問題などIT社会の光と影について考える学習などを行っております。  なお、情報モラルに関しましては、現在インターネットや携帯電話の利用で社会問題になっているものも含めて、各学年の発達段階を考慮して指導を行っております。  児童生徒がこれからの高度情報化社会に適応し、たくましく成長していくためには「情報活用能力」を確実に身につけておくことが必要であり、その育成に努めてまいります。     (教育長 吉成博雄君 降壇) ○議長(中西日出男君) 再質問ございますか。浅石君。 ○4番(浅石昌敏君) 大変多くの質問に対して、市長には誠意ある答弁いただきましてありがとうございました。  再質問しようと思いましたが、市長には先ほどの答弁で満足しておりますので、今後とも一生懸命頑張っていただきたいと思います。  教育長に質問があります。  先々週、八幡平地域で駅伝大会がありました。そのときにある高校生から「どうして中学校時代に速かった生徒が、あちこちの高校に分散してしまうのかな」と。当鹿角市はスキーのまち・駅伝のまちを推奨しております。こういうことをここで質問していいのかわかりませんけれども、鹿角市で活躍していた生徒を鹿角市内の高校に何とか集約できないものか、そういった考えはあるのかお尋ねします。 ○議長(中西日出男君) 教育長。 ○教育長(吉成博雄君) 今のご質問は私も同じような状況と把握しております。ただ、子供たちの進路は、本人、そしてまた保護者の意見も相当考慮して決めておりますけれども、本市としてはやはり本市の学校に指導者を確保しながら、本市の学校の中で全県的に、また全国的に活躍できるように県教委の方にも要望していきたいなと思っております。 ○議長(中西日出男君) 浅石君。 ○4番(浅石昌敏君) どうかひとつよろしくお願いしたいと思います。  以上で終わります。 ○議長(中西日出男君) 以上で浅石昌敏君の質問を終わります。  次に、順位2番、石川 徹君の発言を認めます。石川 徹君。     (10番 石川 徹君 登壇) ○10番(石川 徹君) 9月定例会の開会に当たりまして質問を行います。  まず、質問に入る前にですが、この質問通告をした翌日に地元紙に、私が「熊対策について質問」という記載がございましたが、これは新聞社の恐らく校正の関係上、私は熊については質問いたしません。その新聞を読まれた市民の方々お二人から、電話と電子メールをそれぞれちょうだいしまして、トウモロコシが全滅したので市の対策を聞いてほしいと言われましたが、いずれ私の通告にも熊が出没するくらい、ことしは熊被害が各地で相次いでいるということだと思います。この後、登壇されます宮野議員の質問と当局の答弁に注目していただきたいと思います。  今回は、防災関連、これは市民の生命と財産、喫緊の課題でございます。また、市民の健康と地域の環境問題に関しました水関連、3点目に住宅問題、この3点を通告いたしましたので、順に質問を進めてまいります。  この7月に市議会の派遣調査で能登半島・輪島市を訪れました。3月25日、午前9時42分に発生した能登半島地震は、震度6、マグニチュード6.9の大規模地震で死者1人、重軽傷者114人、建物被害全壊1,995棟、半壊2,381棟、一部損壊1万2,489棟の大惨事となりました。ライフライン関連では上水道の断水が5,500棟、下水道の管渠破損3万2,140メートル、道路通行どめ51カ所に及び、厳戒態勢をしいた津波被害はなかったものの、未曾有の被害に輪島市では総務課交通防災対策室長に航空自衛隊本部運用班長を配置するなど、復旧・復興中の現在においても防災対策における万全この上ない体制の配備は、震災の恐ろしさと震災から学んだものであると痛感させられました。  さらには、市民すなわち地域住民の生命と財産を守る市職員や消防職員らに対しても、常日ごろから24時間体制で防災意識を持つようにと、市長による予告なしの抜き打ちの市役所防災訓練が実施されるなど、被災の辛く厳しい経験を「決して忘れてはならない」の姿勢を学んでまいりました。きょうは、本市の防災関連について通告順に質問しますので、それぞれについての現状と今後の課題点についてお聞かせ願いたいと思います。  まず1点目は、鹿角市防災計画についてであります。  膨大なボリュームに及ぶ本市の防災計画ですが、いざ災害となった場合、市民一人ひとりが完璧に避難することができ、場合によっては被災地で安全・安心な仮の生活を送れるかなど、実務的なマニュアルになっているかどうか心配するものであります。まず、現在の防災マニュアルにおいて、昨今発生している災害や被災地のニーズに応じた計画になっているかどうかお伺いいたします。  公共施設などを利用して開設される避難所での被災者の要望は、災害のたびに新しいニーズがふえ、それらに対する見直しも必須条件であると思われますが、本市防災計画は最後に見直しがかけられたのはいつであるか。また、見直し及び改定はどのくらいのサイクルで行われるのが理想的なのかお伺いいたします。  次に、市条例で設置されている「鹿角市防災会議」について伺います。  まずは、この会議の構成メンバーを示していただきたいと思います。  また、実務的な過去の活動例があれば紹介していただきたいと思います。  さて、さきに紹介にした輪島市では、規模の大きい災害だった割に犠牲者と負傷者が最小限規模にとどまった要因に、地震発生1カ月前に偶然にも実施していた市民総参加型防災訓練の実施を挙げておられました。同市では、避難、誘導、消火、救助、炊き出しなど多岐にわたる訓練を全市民により年に一度実施しているが、鹿角市の場合、過去において地区持ち回りの訓練実施の経験はあるものの市民総出の訓練は一度も実施しておらず、早急に定期的な防災訓練の実施が必要と思われるが、実施予定はないのかお伺いいたします。  先ほど申し上げましたが、鹿角市防災計画に基づいた避難・救助等が果たして被害を最小限に食いとめるほど市民に浸透・徹底されているかは甚だ疑問であり、早急な訓練の実施をあわせて要望するものであります。  次に、市内で民間レベルの防災訓練が行われている実績があれば、それを把握しているかお知らせください。  また、現在、全国各地の幼稚園・保育園・小学校・中学校・高校で、教育プログラムに防災教育を取り組んで実践する自治体が急増しております。これは、とっさのときに消防や自衛隊などの救援を待つ間、民間レベルでは、あるいは自分たち個人では何ができるかということを幼少レベルから日々意識の高揚を図ることなどを主な目的に、常時災害について理解を深め、個人・家庭・地域と、その防災意識のエリアを広げることで協同や協力といった実践力を身につける教育であります。教育専門家らはこれまでの避難訓練に始終する教育現場での防災意識高揚は、ほとんど実践的に役に立たないとの見識で一致しており、本市の教育現場でも、より現実的な防災対策として防災教育を授業のプログラムに導入するよう提言するものでありますが、教育委員会にそのお考えをお尋ねいたします。  さて、ここ鹿角地方は活火山である岩手山や八幡平の側近に位置し、火山帯の上で人々が暮らしているといっても過言ではありません。いつ何どき群発地震などの自然災害が発生しても何らおかしくありません。そこで、常日ごろから被災地となることを想定した政策的な取り組みが必須であると考えます。これらに関し幾つかお尋ねいたします。  まず、被災状況にもよりますが、仮設住宅の建設が必要となった場合、市内では一応の候補地のようなものがあるかどうかお尋ねいたします。あるならば設置に関する地理的条件等についてあわせてお伺いいたします。  次に、近隣自治体との支援協定の締結についてお伺いいたします。  幸い本市は都道府県をも超えた多くの自治体と隣接し、相互の支援条件には恵まれていると考えますが、水・食料・燃料・復旧工事などの支援マニュアルが制定されているのであればお知らせください。
     また、市内の集落で道路や電話線などのライフラインが寸断された場合、携帯電話もつながらないといったような完全に孤立してしまう集落は何集落あるか、その集落名を示し、さらに緊急時の対策は講じられているのかどうかお聞かせください。  避難所と仮設住宅に関連し、もう一点伺いますが、最低限の生活を確保するためのこういった場所での生活は、プライバシーも考慮されず心身ともに激しいストレスとダメージを受けます。災害などが原因で引き起こされるPTSD(心的外傷後ストレス障害)、これらの症状が4週間以下のASD、すなわち急性ストレス障害などに陥る被災者や避難住民に対する精神的ケアは万全の体制であるのでしょうか。それでなくともこの鹿角地域は精神科医師の不足により、建設が予定されている中核病院にもその診療科目に常駐医師が確保される見込みがないなど、不安材料を抱えております。災害発生時の心と体の医療体制についてお伺いいたします。  続いて、ボランティアや支援の受け入れマニュアルについてお聞きします。  被災地を調査し意外にも驚いたのは、全国各地から届けられる善意の多さ、大きさと同時にその扱いについてであります。災害が発生すると、こぞってメディアが被災地の困窮状態を報じます。これらにより近隣自治体を初め、全国から給水車を初めとして物的支援や道路や上下水道などライフラインの破損箇所の補修に支援の手が差し伸べられると聞きます。  しかし、被災経験のある自治体の話では、ボランティアなのか有償なのかを確認せずに支援を受け入れると後に莫大な請求をされる。一つの例を挙げると、古着が足りないと報道された被災地新潟県長岡市では、市民生活が安定し不要になった全国から送られた古着の保管に年間2億円もの管理費を歳出しているという話を聞くに及び、支援受け入れマニュアルの策定が必須と感じましたが、本市の対応を伺います。  被災地を想定した質問の最後は、厳冬期の災害想定であります。  不思議にも降雪期の災害の記憶がないのは私だけでしょうか。屋根に降り積もった雪の重みに加え大規模地震が発生すると、かなりの家屋倒壊などが予想されます。仮設住宅への灯油の配給や除雪ボランティアの稼動、除雪体制に関するマニュアルなど雪国特有の防災マニュアルは整備されているのか伺います。  次に、「鹿角の水」と題し、お伺いいたします。  バブル期には、この世に金で買えないものはないと言わんばかりに、自然や生き物までが法外な金額で取引されました。昨今、このような考え方に端を発したと思われても仕方ない軽率者による株価や企業の業績を粉飾するしわざが法の裁きを受けるまでに発展し、一般ピープルに愚弄されるまでの事件に発展しました。金に目のくらんだ愚かな人間が、連日、新聞やテレビなどメディアをにぎわせる一方で、人は今、「空気」や「水」といったものにぜいたくと本質を求めているとも言われ、そのシンプルかつピュアなものに大切なお金を投じる、そういった面で美しい国、美しい時代になっているとも言われております。  鹿角市では、団塊の世代と表現される近く長年勤めた企業などを退職する首都圏の方々を初めとした、第二の人生をスタートさせる方々を対象に、都市と地方の交流をメーンにしたプログラムを策定しております。全国的に見ても自然志向のニーズは多様化する中で、新たな人生のスタートを切ろうとする多くの方々のアンケートを見ても、「おいしい水」はほとんどの方々が訪問地、そして居住地の条件として必須のものと回答しており、誘致する側にとっては政策的にもキーポイントの一つと十分に考えられます。  そこで、飲用水をメーンに鹿角の水関連について幾つかお尋ねしていきたいと思います。  昨今、スポーツドリンクから始まったペットボトル商戦は、その勢いをとどめるところを知らず、茶葉を原料とした飲み物は今や老若男女が普通かつ日常的に飲用し、個々の需要に応じ常時携帯している姿が何の違和感もない時代となりました。  そういった中、さまざまな飲料水を試した後、やはり純粋な水に戻ってくるという傾向があるという研究結果が、大手飲料水メーカーなどの調べで明らかになっております。すなわち今や水に貴重なお金を支払う、あるいは名水と言われる採水地をわざわざ訪れるなど、水の価値と存在を認めている人がいかに多いかということだと思います。  ここ鹿角も多くの人によってしたためられた大自然の宝庫で、天然資源を売り物にしてきました。11年前、初めてこの議場に足を踏み入れた時分、八幡平地区で採取されるミネラルが含まれた水の販売を全国展開しようという議論を目の当たりにしたのを記憶しております。当時は、まだ水に金を出すなどという風潮は確立されていなかっと認識しておりますが、もしあの政策を展開していたら、今どのような成果があらわれていたであろうと何か残念な気がしないでもありません。  派遣調査で訪れた九州の霧島町で、わき出る温泉水を町の事業として販路展開したところ、年間2億円の歳入が毎年確保されているという担当職員の自慢にも近い説明に、おいしい水のあり余る本市の一市民としてじだんだを踏んだ記憶があります。  しかし、そういった話は過去の話ではなく、今もって市民の間では「鹿角の水」をしたためようという取り組みがなされており、来る今週16日の日曜日に開催される「第6回鹿角市産業祭」展示会場では、上水道、下水道関連の業者の方々である鹿角管工事業組合が設置するブースで、市内外の方々が古来より日常的に“おいしい”と重宝し飲用している鹿角市内の水5選を「鹿角の名水展」と題し、飲み比べてもらおうというイベントが実施されると聞いております。水は、一つに十和田大湯大清水・国道104号沿いの湧水、一つに、十和田毛馬内・月山神社の湧水、一つに、尾去沢・蟹沢の湧水、一つに八幡平・長牛の地下水、一つに八幡平・大場谷地の湧水の五つの水を使用し、会場では焼酎やウイスキーの「鹿角水割り」で飲み比べ・味比べをしていただくという企画も予定されていると伺っております。  さて、そういった中、一般的に市内で飲用されている水は安心かつ安全でおいしい水、すなわち良い水なのでありましょうか。ここではまず市役所を初めとした市内公共施設と市内の幼稚園・保育園・小学校・中学校などの教育施設についてお尋ねしたいと思います。  初めに、本庁舎や市保健センター、市民センターなどでは、まずもって職員が冷たくておいしい水を飲めていますか。  さらに、訪れた市民が快適にのどを潤すことができているか、どのような水をどのようなスタイルで供給しているかお尋ねいたします。  次に、教育現場について伺います。  昔は、部活動などの過激な運動の最中は「ばてるので水は飲むな」という非科学的な指導をされた記憶がありますが、今やミネラルなどが含まれた有効な水分を体内に浸透しやすい冷えた状態で補給するのが、アスリートや成長期の子どもたちにとって有効とされております。特に、ことしのような猛暑下では授業中でも給水は不可欠であるとされ、部活動などでは熱中症などの事故回避のためにも科学的、医学的に基づいた水分の補給は必須であることから、教育現場ではどのような対処をされているかお伺いいたします。  特に、現状では蛇口から出るぬるく塩素臭のする水を飲んでいる児童生徒がほとんどだとも聞くに及びますが、現状と理想的な環境整備についてお尋ねいたします。  さて、冒頭でも触れましたが、地域間交流と定住促進事業は全国の自治体が競ってPRを展開しております。このシーンにおいて、本市では「水」はどのように定義づけられておりますかお尋ねします。  さらに、企業誘致と水に関しお尋ねします。  精密機械を扱う企業の進出条件には、製品として完成した基盤などを洗浄する水の性質が工場進出の大きな条件とも言われていますが、企業誘致活動においてこのようなことを考慮されておられますか。  また、水道使用料は行政で負担するので、ぜひ本市に工場進出をといったような自治体の首長による過激とも言われている誘致合戦が繰り広げられていると聞くに及びますが、それだけ「水」は魅力的なファクターということで、水を武器とした戦略を展開すべきと思いますが、市長はいかがお考えですか。  ここまで天然水について触れましたが、さきの管工事業協会の方々が注目した鹿角の水は、市内外あるいは県内外からタンクや空きボトルを持って多くの方々が実際に訪れている水で、このほかにも注目されている水源も点在しており、行政としては今後も手を加えず「ご自由にどうぞ」といったスタイルを貫くのかどうか。もしくは、観光行政あるいは歳入までを見込んだ取り組みを考えるつもりはないのか、お考えをお伺いいたします。  さて、天然水とは異なるものの、企業や教育現場で注目されている水に「活性水」というアイテムがございます。学校などでは、飲用に際してはアトピー性皮膚炎の児童が症状が好転した報告や排水やトイレの水洗水に使用すれば配管の浄化作用で中・長期的にコスト面で大幅なメリットがあるなど脚光を浴びております。既に首都圏の公立学校、私立学校で取り入れられているほか、地方でもお隣盛岡市の幼稚園では「活性水のある施設」というPRで園児募集がなされております。このほかプールでの効果も報告されており、鹿角市内では活性水のみならず民間団体が水質浄化に向けたさまざまな取り組みを実証している一方、行政の動きは鈍く感じられますが、いかがなものですか。  また、民間でもJH日本道路公団の高速道路のパーキングエリアやサービスエリア、JRの各新幹線の列車内のトイレなどで使用された結果、清掃やメンテナンスとの費用対効果で、膨大なメリットがあったとの報告もなされております。行政としては、これらさまざまな相乗効果などを検証したことはございますか。  また、これら先進的な取り組みを参考にし、子供を初めとした人の環境に優しい取り組みを導入する考えはないかお尋ねいたします。  水関連の質問の最後に、市内に点在するプールについてお尋ねいたします。  ここ二、三年で老朽化した地区市民プールが相次いで閉鎖されました。私も教育委員会の派遣で、過去5年間ほど子供を対象にした市民水泳教室の水泳指導をお引き受けしたことがありましたが、市民にとっては単純にプールがなくなり泳ぐところがなくなったというだけの問題ではありません。長期に及ぶ夏休みに監視体制の行き届く市営のプールに子供を遊びに出せる小・中学生の親や家庭が、近隣の市営プールが閉鎖されたことにより、どのような問題が生じているかについて行政としてはご理解しておられるでしょうか。  また、地区プールが閉鎖された地域によっては、小学校のプールを使用するようにと言われているところもありますが、小学校のプールは幼児が利用できないという最大スケールのデメリットがあります。こういった問題に対し、来年の夏からの対応についてお伺いいたします。  最後に、廃校・廃園などにより利用されていない教育施設・公共施設のプールを早急に利活用していただきたいと思います。末広保育園にプールのように、まだまだ使用できる移動可能な設置型プールがシートがかぶされたままの状態で野ざらしにされております。公立・私立をも含め、需要がある子供たちのために有効に活用すべきであります。当局の見解をお伺いいたします。  最後に、市営水晶山住宅の改築についてお伺いいたします。  市営水晶山住宅の改築については、長い間の市民の要望であり市の懸案事項の一つでもありました。今般、この事業を具体的に展開できるとのことであり、大変期待をするものでありますが、しかし、その建設場所については水晶山自治会や尾去沢地区自治会長連名で現在地へ建設してほしいと2,100余名の署名を添えて市長へ要望書が出されております。また、議会に対しても同様の陳情書が提出されております。これに対し、市では花輪牛川原へ建設したいとの考えであります。このままでは広く市民の声を要望として受け入れ、政策として実行するのは大変厳しいものと思われます。  そこで、次の点についてお尋ねいたします。  1点目は、今後どのような会議あるいは説明会等を開催して建設場所を決定するのかお尋ねいたします。  2点目は、水晶山住宅の改築は、花輪中心市街地の整備計画の一つとして牛川原へ建設するとの市の説明でありますが、水晶山住宅の改築は現在地も含めた尾去沢地内へ建設し、牛川原へ市営住宅を建設するということについては、鹿角花輪駅前整備計画を市が具体的に実施計画を立てて、その中で市営住宅を位置づけすべきであると思いますがいかがでしょうか。  以上、2点についてお尋ねいたします。     (10番 石川 徹君 降壇) ○議長(中西日出男君) ただいまの質問に対し答弁を求めます。市長。     (市長 児玉 一君 登壇) ○市長(児玉 一君) 石川 徹議員のご質問にお答えをいたします。  初めに、防災関連についてでありますが、本市地域防災計画につきましては、阪神・淡路大震災を教訓とした国の防災基本計画の大幅な見直しと、これに伴う県の地域防災計画の修正を受け、平成16年1月に第4次修正を行っております。その後、同年10月の新潟県中越地震などにおいて、避難所運営、孤立化集落対策、災害時要援護者対策など既存の防災計画では対応できない問題点が顕在化しているとして、県では今年度中の県地域防災計画の見直しを予定しており、本市でも県において順次進められている土砂災害警戒区域の指定や福士川の浸水想定区域河川の指定など、昨今の防災事情に即した計画とするべく、現在、地域防災計画の見直し作業を進めているところであります。  本市の防災会議につきましては、会長には私が、委員には指定地方行政機関の職員として米代東部森林管理署鹿角事務所長と花輪郵便局長を、県知事部内の職員として鹿角地域振興局長を初め各部長を、秋田県警からは鹿角警察署長を、指定公共機関及び指定地方公共機関の職員としてはNTT東日本秋田支店長、東北電力鹿角営業所長、日本通運鹿角営業所長、JR東日本鹿角花輪駅長、秋北バス花輪営業所長、鹿角市鹿角郡医師会長をそれぞれ委嘱しております。  市の部内からは各部長を指名しているほか、教育長及び教育次長、鹿角広域行政組合消防長、鹿角市消防団長が委員となって組織され、地域防災計画や水防計画等に関する重要事項の調査審議などを所掌事務としており、災害発生時における具体的な対応等につきましては、私が本部長となって災害対策本部を設置し、副本部長には副市長、本部員には各部長を任命し、強力に防災活動を推進していくものであります。  市民総参加型防災訓練の実施につきましては、市の総合防災訓練は平成11年度まで各地区輪番により実施してきておりましたが、阪神・淡路大震災以来、災害発生初期における自主防災の重要性がクローズアップされ、地域住民による防災活動が迅速かつ的確に実施できるよう、より実効性のある訓練を実施することとして、平成12年度の見直し以降、自主防災組織が主体となって訓練が実施されているところであります。  民間実施している防災訓練につきましては、消防法に基づく報告などで広域行政組合消防本部が把握しておりますが、平成18年度の実績では自主防災組織での実施が7件、自衛消防訓練としは会社、学校、病院など合わせて222件の実施を把握しております。  ご提案の市民総出による防災訓練も防災意識を啓発する上では有効な方法と考えられますが、被災時に防災機関が駆けつけるまでの間、地域住民としてどのような対応や備えが必要かを地域で確認し合う機会が必要であり、自主防災組織の組織化の推進が重要であると考えております。  また、能登半島地震での教訓の一つに、高齢者救助の課題が挙げられておりますが、高齢者等の災害時要援護者の把握やハザードマップの作成、周知など、行政として地域住民に対しての防災情報提供の充実が急務となっており、防災訓練のあり方についても災害の対応と地域の特性に応じた実効性のあるものとなるよう見直しをしてまいります。  仮設住宅が必要となった場合の候補地につきましては、本市地域防災計画の中では特に候補地や選定基準を設定しておりませんが、仮設住宅の建設場所の選定につきましては、その被災状況や二次的に起こり得る災害などを考慮し、安全であることはもちろんのこと被災住民の生活環境に十分配慮し、通勤や営農活動などに影響が少ない場所を選定することが重要と考えております。  平成9年5月に発生した澄川・赤川温泉土砂災害では、避難勧告を発令した被災地付近の住民のために実際に仮設住宅を開設する事態となりましたが、その際には安全で被災地に近い場所から旧熊沢小学校を選定し、必要な改修を行った上、仮設住宅として利用しております。一言で災害と申しましても災害ごと、地域ごとに、その特性や必要となる対策は全く異なるものであり、その状況に応じた臨機応変な対応が必要であると考えております。  近隣自治体との支援協定の締結につきましては、現在、本市を含む県内13市で大規模災害発生時における都市間の相互協力を目的とした支援協定を締結し、救助及び応急、復旧に必要な物資や車両の提供、職員の派遣などを取り決めております。  また、平成6年には県内の各消防本部の間で秋田県広域消防相互応援協定が締結され、相互の消防広域応援体制が確立されているほか、県で他県と締結している広域協定もあり、市町村に対しても有効であることから、現状の協定で十分対応が可能であると判断しております。  完全に孤立してしまう集落につきましては、完全孤立集落の定義は、土砂災害や積雪により交通アクセスが遮断され、他に迂回路がなく、人の移動や物資の流通が困難となり、かつ停電や電話回線が遮断された場合に、携帯電話の不感地帯であることにより外部との連絡が困難、もしくは不可能となる可能性のある集落となっております。  本市においては、白沢、大清水、戸倉の3集落が、この定義に該当する集落となっておりますが、白沢集落については平成20年度までに携帯電話使用が可能となる見込みであり、完全孤立化が解消される予定であります。これまでも携帯電話不感地帯の解消について関係機関へ要望してきたところでありますが、完全孤立集落ではまず通信手段の確保が重要であり、衛星携帯電話の設置なども検討しておりますので、今後、関係集落と調整を図りながら通信手段の確保に努めてまいります。  災害発生時の心と体の医療体制につきましては、災害拠点病院として鹿角組合総合病院を指定し、県内各市との総合支援協定により救急医療活動が的確に実施できる体制がとられており、災害医療救護計画を策定して実施体制等を定めております。  被災による精神的ショックや避難生活でのストレスなど心のケアについては、細やかな対応と継続的な支援が必要であることから、近隣の精神病院等関係機関と連携して対応することとしており、今後、災害医療救護計画についても見直しをしてまいります。  ボランティアや支援受け入れのマニュアルにつきましては、阪神・淡路大震災においては多くのボランティアが被災地に支援に参加しましたが、連携がスムーズに行われず、逆に被災地の負担につながるという教訓が残されました。  本市地域防災計画では、大規模な災害が発生した際には、鹿角市社会福祉協議会との連携により災害ボランティアセンターを設置し、市対策本部との調整を行いながらボランティアの受け付け、ニーズに応じた調整等を行うこととしているほか、県社会福祉協議会において災害ボランティア支援センターが設置され、必要に応じ市センターの業務支援を行うこととなっております。  また、支援物資の受け入れについては、銀行の計画において義援金品の受け付けと配分について規定しておりますが、最近の大規模災害の例を見ますと、救援物資の保管場所や善意で届けられる物質と被災地におけるニーズの不一致などの問題が顕著になっております。  こうしたことから実際に大規模災害の被災地では、救援物資受け入れの一時中止の措置や個人からの救援物資を基本的に受け付けない方針が打ち出されるなどの動きがあり、今後、県地域防災計画との整合も図りながら救援物資の受入方針や受入体制を示していかなければならないと考えております。  厳冬期の災害想定につきましては、積雪期に大規模地震等の災害が発生した場合には、屋根上の積雪加重による倒壊家屋の増加や交通障害等により、救助、救援活動に支障を来すおそれがあります。  本市地域防災計画では、こうした積雪期特有の事態も想定し、雪害予防計画として規定しておりますが、道路除雪や適切な時期の排雪のほか適期の屋根の雪下ろしの呼びかけ、除雪ボランティアの活動などの予防策を実施しているところであります。  また、現在、災害対策用に毛布や簡易トイレなどの備蓄を行っておりますが、厳冬期には避難所や仮設住宅において寒さ対策が必要になることから、引き続き暖房器具の備蓄を行うこととしております。  次に、鹿角市の「水」についてでありますが、本庁舎や市民センターなどにおいては飲用として上水道を利用していますが、本市の上水道は水質基準を満たしているのはもちろんのこと、汚染の少ない上流部に位置する河川から取水しており、給水に際して多くの処理を講じることなく飲用できるもので、良質であるという点をまずご理解いただきたいと思います。(コップを持ち)この水もそうです。確かに、暑い時期には初めはぬるい水が出ることはありますが、少し放水した後では十分に低温であり、飲用水に関して特段の対応は必要ないものと考えております。なお、市民が利用する施設には給水器を設置し、冷たい水を提供しております。  交流居住施策にかかわる「水」の活用方法につきましては、本市が推進している交流居住施策において、具体的に飲料水単体としての活用は考えておりませんが、本市が誇る雄大な自然にはぐくまれた農産物や水資源など、大地の恵みは都市近郊住民の方々を本市に呼ぶための魅力あふれる貴重な資源であると考えております。  企業誘致と水につきましては、精密機器や半導体の製造においては、製品の洗浄に大量かつ純度の高い水の使用が不可欠でありますが、水道水、湧水等の飲用に適した水であっても、塩素、ミネラル等を含有するため、直接洗浄の用に供することはできないとされております。いずれも水精製装置によるろ過を行って純度を高める必要があり、企業においてもその導入には多額のコストを要しております。本市では、当該装置等を含む設備投資を施設整備助成金交付の対象とし、企業の立ち上げコストの軽減を図っているところであります。  「水」を武器とした企業誘致戦略については、良質な水がダイレクトに製品の付加価値を高めるような業種については本市の水の品質を大いにアピールし、誘致につながるよう努力をしてまいります。  なお、水道使用料の行政負担については、その企業が本市に立地した場合の費用対効果の分析、地場企業、誘致済企業との公平性等を考慮する必要があり、現段階では積極的な検討を想定していないところでございます。  鹿角の名水を売り込むことにつきましては、現在、市内でおいしい水と言われている湧水の中には、市内外から多くの方が訪れている場所もあり、観光資源の一つとして注目すべきものと考えておりますが、公にPRしていくためには少なくとも飲料に適する水なのかを定期的に検査し、安全性を確認する必要があると考えております。  また、鹿角の名水にひかれた観光客をいかにして滞留させるかという視点で、観光施設や観光地への誘導、名水と地域食材・料理との結びつきなど、観光戦略を綿密に組み立てる必要があります。  さらに、歳入を考えた取り組みとなると、市外への販売が有力な方策でありますが、販売するためには安定的な水量の確保と水の滅菌処理施設に莫大な設備投資が必要であり、大手の販売ルートにのせることができなければ採算性も厳しいと言われており、行政が取り組む施策としてふさわしいものかを考えますと、本市独自の事業として製造・販売することは困難であると判断をいたしております。  「活性水」につきましては、一般に水道水等に比べて高機能でエネルギーの高い水と言われ、薬理効果があると言われる水を人口的につくり出したものを指す場合もあり、「活性水」には非常に多くの種類が見受けられ、近年では健康にいいということで広く飲用されているようでもありますが、これを裏づける根拠も十分ではなく、まだ行政として導入の検討をするような段階になっていないと考えております。  環境面については、本市ではEM活性液を使用したプールの清掃を実施しておりますが、昨年度、3カ所の学校プールで行った試験的実施では、悪臭や汚れが軽減されるなどの効果が実証され、今年度は13の小・中学校において実施しております。今後も環境改善のための利活用について情報収集し、活用、PRに努めてまいりたいと考えております。  次に、水晶山住宅建てかえに伴う用地決定についてでありますが、行政報告でも申し上げましたとおり、これまで7月20日開催の全員協議会を初め会派説明、常任委員会において説明申し上げ、ご理解をお願いしながら用地選定を進めてまいりました。  また、移転反対の方向を示しておりました地元住民、尾去沢地区自治会連絡協議会の役員の方々とも説明会及び意見交換の場を設け、牛川原地区への移転建設について合意を得ており、今後については常任委員会での審議をお願いするとともに、地元住民への処遇等の説明会や地域コミュニティーの崩壊防止や過疎化への対応策について協議を進めてまいりたいと考えております。  なお、公営住宅建設事業に当たっては、立地条件として将来的にも需要があり、さまざまな世代に対応した利便性が高い場所が望ましく、最もその条件を満たしている場所として牛川原地区を選定したものであり、市街地活性化の一つの原動力となるものとして、その効果に期待しているところであります。  なお、石川 徹議員の教育関係のご質問につきましては、教育長が答弁をいたします。     (市長 児玉 一君 降壇) ○議長(中西日出男君) 教育長。     (教育長 吉成博雄君 登壇) ○教育長(吉成博雄君) 私から、石川議員の教育関係のご質問にお答えいたします。  初めに、学校における防災教育についてでありますが、安全教育の重点事項として児童生徒等が災害からみずからの命を守るのに必要な知識や技能の習得を図るとともに、進んで他の人々や集団、地域の安全に役立つことができるようにすることをねらいとし、「災害のときに起こるさまざまな危険について知り、みずから安全な行動ができるようにする」という目標を定め、防災に関連づけながらより現実的に指導しており、その延長として年2回程度の避難訓練を実施しております。  また、地域の危険箇所を把握するための安全マップの作成も昨年度から実施しているところであり、大人の目線だけでなく児童生徒の手によって作成することで万が一の災害時に役立つものと考えております。  今後ともより現実的な防災対策につながるよう指示・指導するとともに、地域の防災訓練やボランティアなどに積極的に参加することも大切にしていきたいと考えております。  次に、教育現場での水分補給についてでありますが、ことしの夏は全国的に記録的な猛暑に見舞われ、本市では8月14日に35.8度を記録しました。この猛暑の期間、学校は夏季休業中でありましたが、児童生徒たちは部活動や学習等に意欲的に励んでおり、小学校の部活動では水筒やスクイズボトル、スポーツ飲料を持参させたり、屋内の風通しをよくし30分間隔で休憩をとるなど熱中症等の事故防止に努めております。  また、中学校では部活動ごとにウォータージャグを準備し、麦茶やスポーツ飲料を冷やして自由に飲むことができるようにしたり、屋外の部活動では帽子の着用も指導しております。  次に、学校の水道水についてでありますが、以前は井戸水を利用していた学校もありましたが、平成11年度までに16校中15校が上水道に切りかわっております。一部の学校ではぬるく塩素臭がするなどの声も聞かれますが、少し放水することにより水道水としては十分に低温となることから、飲用水として適当であると考えております。  また、本市の水道水は水質基準を満たし、かつ良質的なものであると認識しておりますので、今後も児童生徒の飲料水として、最も身近な水道水の利用が最良の方法であると考えております。  次に、市民プールの利用状況でありますが、現在、市内には花輪、谷内及び毛馬内の3カ所に開設しており、本年度の利用者数は9,800人となっております。花輪市民プールがオープンした平成元年度は本プールを含め7カ所あり、その利用者数は約6万9,000人でありましたが、平成9年度には約2万2,000人と年々減少してきている状況にあります。7カ所のうち熊沢、曙、大里松館及び錦木の4カ所の市民プールについては、利用者の減少のほかプール用の水源が枯れる現象の発生や経年劣化によるプール内の亀裂の発生、ろ過設備等の腐食、故障が著しくなってきたことから、平成17年度をもって廃止したものであります。  プールの廃止に当たっては、利用者がその地区の児童生徒がほとんどであったことから、学校プールの利用をお願いした経緯があり現在に至っているもので、来年以降についても花輪、谷内及び毛馬内の3カ所で開設したいと考えております。  幼児が利用できるプールにつきましては、花輪及び谷内市民プールには専用プールがありますが、毛馬内市民プールは旧毛馬内小学校のプールであったことから、小学生以上を対象とする構造となっているため、幼児が安全に利用できない状況にありますので、ご理解を賜りたいと思います。  なお、ご質問の末広保育園に設置していた「移動可能な設置型プール」については、活用が可能かどうか、また活用できるとしても移設に伴う費用など調査をしたいと考えております。 ○議長(中西日出男君) 再質問ございますか。石川 徹君。 ○10番(石川 徹君) 多岐にわたりましてご答弁ありがとうございました。  十何回目の質問ですけれども、90分というのはたしか1回くらいやったことがあるのですけれども、今回は項目が防災関連、喫緊の課題でしたので少し多くなって長くなりました。答弁いただいた中に対して簡潔に再質問していきたいと思います。  まず市営住宅の問題ですけれども、今定例会の初日、市長の行政報告に牛川原地区への移転建設については、尾去沢地区自治会連絡協議会、並びに自治会代表の方々と協議した結果、おおむね合意を得たという報告をちょうだいしました。それで、現在この連絡協議会の方々から依然として水晶山住宅の現在地に住宅をつくっていただきたいという陳情が出ております。ここら辺がちょっと私どもにしてみると見えにくいなというところでありまして、市長は報告でこの方々に合意を得たと。片や、この方々は水晶山、現在地に建ててほしいと。あさってから委員会が始まって所管委員会で審議するわけですけれども、まず1点、市長がこの方々とお話をした中でどの部分でこれは合意を得たなという確信を得たかというところをお聞かせ願いたいと思います。 ○議長(中西日出男君) 市長。
    ○市長(児玉 一君) 尾去沢地区からの陳情については、7月だったと思いますが、その後、8月23日、この自治会連絡協議会の役員の方々、そして水晶山住宅の自治会長が見えられまして、いろいろ意見交換なり協議をしました。その中では現在地に建てても私らはとても入れないと。要するに家賃が高くなりますから、それは到底できないのだというお話がございました。  そういうことで、どういう対策を講じたらいいのかという協議をしました。そこで、私の提案として、今、六十何戸入ってますが、年金で生活している方々、要するに家賃を上げれば入れないという方、残りたいという方が何人いるのか、その辺もこれから聞き取り調査をしながら水晶山団地を一つ残しましょうと。それは、今後5年間でいろいろ協議していきましょうというお話をしました。そして、現在もアンケート調査の結果では出たいという方々もおりますので、その人方については牛川原の方に移動していただくという話でございます。ですから7月の陳情書の内容とは状況が一変しているということになります。そういうことで「ご理解を得た」と。  それから、私の行政報告を申し上げましたが、その後、9月6日、また同じメンバーで来ました。行政報告についていろいろな話がまた出たわけですが、その中でも前回の23日と同じ話がされまして、市長、それは大丈夫なのかと。それについてはコミュニティーの問題、過疎化の問題、それらを含めてどうしても移れない人は残していかなければならないのかなと。ただ、それについてはあそこは国有地ですので、借り入れの問題もありますので、その辺は十分当事者と話し合いをしていきましょうということで、私は行政報告で申し上げましたように「おおむね理解を得られた」と思っています。ですから本来であれば陳情書の取り下げといいますか、言葉が悪いんですが、そうしていただければ一番よろしかったのですが、全体への説明がまだなされていないということと、取り下げの場合は自治会長さん方の印鑑が必要だということで時間がかかるということを言われまして、現在の状況になっているというところでございます。 ○議長(中西日出男君) 石川 徹君。 ○10番(石川 徹君) 今後5年間の対応と、また、ここ1週間、2週間の間の対応と、そういう形で市長から話を伺えば、例えば陳情の扱い方もわかるわけですが、やはりこの件に関しては説明不足……昨年来どうも当局の説明不足ということが話されまして、なかなか私たちに情報も入ってこない、現在どのように動いているかがわからないということがございました。  それで、今後、この陳情をどうするかというのは陳情者の方々の考えでしょうから、当局の方に聞くつもりはございませんけれども、やはりタイムスケジュールからいくとこの陳情請願は議会で扱って、11月と言われておりますタイムリミットに向けて、議会に対して進捗状況を逐一全員協議会のような形をしていくようなお考えはございますか。 ○議長(中西日出男君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 全員協議会になるか、所管委員会の報告になるのか、それは議会側とも十分協議しながら進めてまいりたいと思っています。  一番最重要なことは、当事者である水晶山住宅に現在入居している方々、これらとの意見のすり合わせが絶対必要でございますので、個々の意向調査もやってくれという話も受けてますので、移りたい人、残りたい人、そして5年後に新しく建設した場合には移るという三つの関係で意見をお聞きしたいと思っています。その後、具体的な詰めの段階に入ってまいりたいと思っています。 ○議長(中西日出男君) 石川 徹君。 ○10番(石川 徹君) 今回の市営住宅の問題は、鹿角組合総合病院の建設問題と並んで今、市民の最大の関心事だと言われているように私は伺っております。そのどこに関心があったかというのは、昨年は市長が稲村橋を越えることはないと明言されて、その後、期間が少しあいて牛川原という候補地が出てきて、当初は尾去沢に建つのか、花輪に建つのかというのが関心事だったと思います。ただ、だんだん陳情書、また花輪地区の商店街の方々から駅前の開発、またコンパクトシティですか、こういうことに関してぜひ牛川原に住宅をという要望書などが議会に出されたりしまして、建設場所というよりも今度は行政の政治的手法について関心が集まってきたと思います。それで、最近になりまして残りたい方がいらっしゃるのだったらその対応もしながら牛川原の方に候補地は選定すると。今、市長もおっしゃられましたけれども、今後、そういう手法で鹿角市の住宅問題に関しては……。例えば新堀もあります、また、毛馬内の三ノ丸住宅がございます。ここも同様に老朽化が進んできているわけですけれども、やはりこういう水晶山よりも規模の大きい、入居者が多い地区で私はここに残りたいというのが将来的に出た場合、新堀も三ノ丸も現在のところにいたい人には対応して、それで新しい候補地に建設と。これは、こういう形で進んでいくと私どもは理解してよろしいですか。 ○議長(中西日出男君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 最初のころは、石川議員がおっしゃったような形で議会の方にも説明申し上げました。その後、いろいろ状況の変化がございました。私、全員協議会でも説明申し上げましたが、高井田住宅、3戸の空きに対して44人の応募があったと。それから、企業誘致に行きますと社長さん方からは市営住宅はちゃんとあるかと、若い職員が入れる住宅があるのかと、そういう意見もいただきました。そういうものを勘案して、やはり利便性がいいところはだれが見ても牛川原だという考えになりまして、牛川原から現在地と5カ所を選定して、最終的には牛川原にお願いしたいということで、自治会連絡協議会、あるいは水晶山住宅の会長さん方にお話をしたところでございます。ただ、その中でどうしても新しいところに入れないと。今、2,000円から3,000円、高い人でも3,000円の家賃ですけれども、それ以上上がるところには入れないと。だから市長、何とか残してくれと、そういう話がございましたので、やはり利便性がいい場所、そして地域の活性化につながるところに持っていった方が今後30年、40年後を見据えた場合には最適な場所だなということでこうしたわけでございます。  そして、先ほど言われましたが、その他の場所についてはどうかという話ですが、それはこれからその地域の人方とお話をしながら、先ほど来、話し合いがちょっと足りないのではないかと、手法に問題があったのではないかという話がされてますが、そういうことのないように誠意を尽くしてお話をしていくと、そう考えてございます。 ○議長(中西日出男君) 石川 徹君。 ○10番(石川 徹君) 住宅問題あと1点ですが、これは全員協議会のときにも発言させていただいたのですけれども、昨年、都市計画マスタープランが策定されまして、その中にあるべき鹿角市の住宅の姿という部分がありました。それが1年もたたないうちに、いろいろな状況もございましたでしょうけれども変更になってしまったということがあります。この都市計画マスタープランを初めといたまして、住宅関連が盛り込まれている計画が二つ、三つあるのですが、予算などを調べても約1,000万円くらい投じているわけです。それと、このプラン策定にかかった職員の方々、夜を徹して携わった方もいらっしゃいましょう。やはりいろいろ思い、また大切な血税を投じてつくった計画ですので、そこら辺は十分に。ころころとは言わないですけれども、いろいろな状況があるでしょうから、そこら辺は計画をもう少し綿密に練るというのと、その計画に沿ってなるべく実行していくという形でないと計画の意義がないと思いますので、これは答弁結構ですのでご理解いただきたいと思います。  次に、水に関してですけれども、今、教育委員会からプールのご答弁ちょうだいしましたけれども、来年度以降もことしと同様な形でやっていきたいという話ですけれども、壇上でも質問しましたが、やはり幼稚園の子供たちが遊びに行けるところがなくなったのです。小学校のプールを使ってくださいと言われても幼稚園の子供は小学校のプールに入場禁止なのです。それで、安全性の面から保護者が同伴すると小学校のプールに入れるというような緩和策はとれませんでしょうか。 ○議長(中西日出男君) 教育次長。 ○教育次長(小田島秀夫君) 壇上で教育長が申し上げましたが、年々プールを利用する方が非常に少なくなっているという現実があります。そういう意味で平成18年度から4カ所を廃止したということになっておりますが、毛馬内地区におきましては毛馬内保育園には幼児用のプールがありますし、錦木にありましたプールについても答弁でも申し上げましたが、使われていない移動可能なプールを移転できるかどうか一応検討してみたいと考えております。  それから、今現在ある毛馬内の市民プールでボックス型の幼児が入れるようなプールを設置するとなると、25メートルプールの5メートル四方を利用しなければならないということで、現在使っているプールが狭くなるということもありますので、その辺について十分協議しなければならないと考えております。  いずれにしましても利用者が大変少ないという状況の中にありまして、幼児用のプールが必要かどうかも含めて十分検討させていただきたいと思います。 ○議長(中西日出男君) 石川 徹君。 ○10番(石川 徹君) ちょっと私、舌足らずだったかもしれません。夏休み期間中に開放される小学校のプール、このプールに幼児が入れないのです。それで、保護者が同伴すれば幼児も入れるように来年度からそういう対策を講じていただけませんかという質問でございます。 ○議長(中西日出男君) 教育次長。 ○教育次長(小田島秀夫君) 今現在、小学校あるいは中学校にあるプールで幼児が入れるようにするとなれば、先ほど言いましたようにブロック型の水深が浅くなるような設置をしなければならないということで、そういうことも含めて検討しなければならない事項がありますので、それらについて十分利用状況も含めて検討させていただきたいと思います。 ○議長(中西日出男君) 石川 徹君。 ○10番(石川 徹君) ちょっと専門的な話になりますけれども、例えば保護者も水着で幼児と一緒に入れる場合は認めますというような検討をしていただければと思います。  次に、交流事業に関する水なのですけれども、企業誘致に関しては市長の方から詳しく答弁いただきましたので、そのように頑張っていただきたいと思います。  現在、団塊の世代の方々を対象にした都市と地方の交流プログラムの中で、水に注目されているような方というのはいらっしゃいますか。というのは、鹿角市のホームページというのは、交流プログラムに関してはアクセスカウンターが日本一だという報告が先日ございましたけれども、水に対する関心を持っている方というのはいらっしゃいませんか。 ○議長(中西日出男君) 総務部長。 ○総務部長(松岡 昇君) 私どもの方で、交流居住に関しまして総務省のポータルサイトに出しているんですけれども、それに関連して水に関しての問い合わせは今までは聞いてございません。 ○議長(中西日出男君) 石川 徹君。 ○10番(石川 徹君) 例えば、そばを打つ方が水を求めて来るとか、コーヒーが好きな方が水を求めて来る。例えば、先ほども管工事業協会の方のイベントの中でも紹介させていただきましたが、国道104号の大清水の湧水は連日八戸ナンバーなど他県ナンバーの方々が大きなボトルとかタンクを持ってきて、また鹿角をPRしようという方が、あそこのわきにテントを張って鹿角の物産を販売したりという、そのくらいの人気を得ているところなのですけれども、財政的にどうのこうのというところまでいかなくても、やはり多くの方々にしたためられている水を大切に、また有効的に活用、PRをしていっていただきたいと思います。  最後に防災なのですけれども、例えば冬の災害、寒さ対策、先ほどストーブ等の暖房機器をもっとふやしたいという話でしたけれども、災害が起こったときの給油、油を持ってくる対策は具体的にどのようになっておられますか。 ○議長(中西日出男君) 総務部次長。 ○総務部次長(鎌田邦夫君) 災害が起きた場合、最初にまず避難所ということになります。避難所のお話だと思いますけれども、避難所の給油ですけれども、これは例えばスーパー等との協定を結んでおりますので、それらで調達するというような計画。それから、答弁にもありました都市間の協定がございますので、それらも方法の一つに入っております。 ○議長(中西日出男君) 石川 徹君。 ○10番(石川 徹君) 何かちょっと苦しいかなというように伺いますけれども、そこら辺をまた確認して、これは地震のみならず雪害で孤立してしまったりという場合も出てくると思いますので、油は保管するのに法的に簡単ではないと思うのです。そこら辺は大丈夫ですか、容器の問題だとか、何リットルまでしか保管できないとかというようなこと。 ○議長(中西日出男君) 市長。 ○市長(児玉 一君) 今、次長が申し上げましたが、ガソリンスタンド等との締結は今のところないわけですので、それも踏まえてこれから。大きいスーパーとは協定結んでますが、それらについても検討してまいりますので、よろしくお願いしたいと思います。 ○議長(中西日出男君) 石川 徹君。 ○10番(石川 徹君) あと、先ほど孤立集落の答弁がございまして、大湯地区、しかも大湯のずうっと青森県寄りの方にどちらかというと固まっているようでございますが、近隣自治体との支援協定、秋田県内13市町村という話でしたが、やはり戸倉、大清水、白沢というのは、どちらかといえば田子町、青森県と近いわけですけれども、鹿角の地理的な面からいって青森、岩手との災害協定というのはないのですか。 ○議長(中西日出男君) 副市長。 ○副市長(大野佑司君) 他県との協定につきましては、県レベル、秋田県と青森県と、そういう協定を結んでおりますので、それの網をうちの方はかぶっていますので、それが生きてきます。 ○議長(中西日出男君) 石川 徹君。 ○10番(石川 徹君) いずれ質問の一番最初に申し上げましたけれども、いざ災害と、これ本当にいつ起こるかわからないものですから、ぱっと職員を先頭に市民すべてが動けるような体制に、しっかりと防災体制は整えていただきたいということを切望いたしまして質問を終わります。 ○議長(中西日出男君) 以上で石川 徹君の質問を終わります。  昼食のため、午後1時30分まで休憩いたします。     午後0時17分 休憩 ──────────────────────〇 ─────────────────────     午後1時30分 再開 ○議長(中西日出男君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  順位3番、宮野和秀君の発言を認めます。宮野和秀君。     (6番 宮野和秀君 登壇) ○6番(宮野和秀君) 冒頭ではございますが、東京大湯会、いつも東京で開いておりましたけれども、昨年の8月は東京の方から58名ほど来て大湯で開いております。  また、私方ももう60歳ですから、そういう関係でことしも15名ほど集まって同窓会、同級会を開いております。その中での話ですが、東京の日野にいる人なのですが、鹿角に来ると車の台数が多いと。1軒で保有する台数が多く非常に裕福に見えてますね。それで、その中での会話は、まず最低人数に応じるのだけれども、多い家は5台あると、平均3台だと。そういう話とか、それは大変いいのですが、鹿角は本当に交通の便が悪いからそういうことになっていると、そういうことは私は言いません。というのは、鹿角でも人口減が続いております。何とかこっちの方にそのうちの何人かに来てもらわなければ困りますから、多少オーバーなことを言ってます。そういう会話の中で嫁さんは軽自動車、旦那さんは普通車、おじいさんは軽トラ、3台だと。いや、いや、一つ忘れてないかと。おばあさんは手で押して歩く車があるでしょ、あれ乳母車というんですか、あれがあるんだと。だから人数に応じてみんな車があると。鹿角もそれなりにみんな頑張ってるから、ぜひこっちに来てほしいなと、そういう話をしております。  その中で話が弾みまして、鹿角の暮らしについて今度話しています。いや、春は山菜がいいよと。小さいころとったのがそのままだと、昔よりもかなりあると。今は、だれもとりに行かないから来てぜひとってくれと。夏場はみずもあるし、秋はきのこだと。でも冬はないじゃないかと。冬はハタハタもあるしきりたんぽもあると。漬物もおいしいんだしと。そうすれば冬眠みたいだなと、そういうような話をして、いや、これは冬眠じゃないと。あなた方は今までボランティア活動をしたことないだろうと。鹿角では大会がいっぱいあるから、花輪の方に行ってたまには社会奉仕でもすれば気分爽快になるし、それでも運動不足になるような話をしていました。だから、その解消はおれに任せておけと。かんじき履いて歩くコースをつくるからと。そうすれば今はやりのメタボリックシンドロームの予防策になるからと、そういう冗談めいた話をしています。ただ、向こうの方から見るとそう見えるのかなと。多少オーバーなことを言っても、こっちの方に何人かでも来てもらえばいいなと、そういう思いで皆さんに伝えております。  それでは、市民を代表し、誠心会を代表しまして一般質問をさせていただきます。  まず始めに、財政問題についてお伺いします。  さきに打ち出されました本市行財政運営基本方針は、市民と共動を軸に経費節減に努め、18年度決算は黒字見込みとのことで、一定の成果は出たものと思われます。引き続き経費節減に努めることは理解いたしますが、これにも限度があるのではないでしょうか。現在も工夫を重ね、税財源の確保に取り組んでいると思いますが、今後一層力を入れ取り組む必要があると思います。  一般でよく言われることは、産業の振興で財源確保、また格差是正は産業の振興からと。しかしながら、この産業の振興は簡単で難しい問題です。市内の企業をどのように支援していくのか、また本市の立地条件を踏まえ、どのような会社を誘致したらよいのか。もちろん分析して取り組んでいることと思いますが、また一方では原点に戻り人口増につながる施策が必要と思います。国の改革以来、国からの税が年々減少している中、市民が一番心配なのは財源の確保と思われます。  そこで伺いますが、20年度以降の財政計画について、どのような青写真になっているのかお尋ねいたします。  次に、大湯温泉郷の観光振興策について伺います。  開湯800年という歴史を誇り、古くは南部藩の保養温泉地に指定され、国立公園十和田湖の誕生により、かつては十和田湖探訪に最も便利な温泉郷として親しまれ、にぎわいを見せた大湯温泉が、長い低迷を経て大湯リフレッシュ事業によりよみがえり、ホテル鹿角の開業に伴い平成11年度には温泉郷全体の宿泊数が10万人の大台を突破したのもつかの間、以後下降線をたどり、昨年は7万人台まで落ち込んでいる状況と伺っております。  十和田湖畔の宿泊施設も苦戦していると伺っていることから、十和田湖を訪れる観光客が減少していることも考えられます。依然として年間100万人の観光客を誇る十和田湖の南玄関口であり、国道103号を利用する観光客もそれなりの数に上ると予想され、そのまま大湯温泉を通過していると考えると、工夫次第では大湯温泉に立ち寄る、あるいは目的地となることも十分考えられます。  以前、十和田商工会が中心となって大湯温泉の活性化を目指した「大湯温泉まほろばの里づくり推進事業」が計画されておりますが、具体化したのは国道の拡幅整備と街灯整備程度と伺っております。道路がよくなって明るくなったのはよいが、車が素通りしやすくなったのでは目も当てられません。今、まさに大湯温泉郷の活性化につながる施策が求められていると思います。聞くところによると、秋田県では近々大湯川の護岸工事に着手するということですが、地元の意向次第では親水空間として護岸整備にとどまらない環境整備も可能ということであります。  そこで提案ですが、護岸工事にあわせて観光客の滞留施設を整備し、大湯温泉のにぎわい創出を図ることはできないでしょうか。堤防沿いに桜を植栽して十数年後の桜の名所も目指すことも考えられますし、観光振興においても農業とのコラボレーションが言われている昨今、例えば大型直売所の整備は、観光客の誘客のみならず農家の収入増にもつながる施策と思います。  また、温泉を生かした休憩施設などを整備することにより、大湯温泉ならではの魅力ある立ち寄り施設として観光客の誘客にもつながります。  厳しい財政事情は重々承知しておりますが、時には市民に夢を与える攻めの施策も必要と思います。市長の前向きなご答弁を期待するものであります。  次に、観光振興について伺います。  来年度、尾去沢鉱山が開山1300年を迎えるに当たり、「十和田八幡平黄金歴史街道~鹿角を往く~」の観光キャンペーンを展開するということでありますが、平泉の世界遺産登録とのかかわりを含めて、キャンペーンの全貌と現在の状況をお聞かせください。  さて、夏の観光シーズンも花輪ばやしと毛馬内盆踊りで、その幕を閉じました。記録的な猛暑ではありましたが、幸いなことに天候にも恵まれ、夏祭期間中だけで20万人を超える来場者がありました。  しかしながら、すべての方が満足して帰ったのでしょうか。どのような場合でも大小にかかわらずクレームが出てくるものでありますが、肝心なのはそのクレームに対してどのように対処し、今後再発しないよう改善していくかということであります。タイムスケジュールどおりに運行されたことのない花輪ばやしへの苦情は、毎年のように発生していると聞いております。  また、本市の観光拠点でありますあんとらあの冷房設備の故障においても多くのクレームが寄せられたと伺っております。  そこで伺いますが、毎年の観光シーズンやイベントの結果をどのように検証し、改善すべき点についてどのように対処しているのでしょうか伺います。  また、不測の事態など緊急な対応が求められる場合におけるリスクマネジメントの考え方をお知らせください。  一方、本市においては、イベントや大会の誘致にも尽力いただいております。全国ジュニアサマーノルディック大会が、ことしより10年間継続して開催されるという明るい話題もあります。  しかしながら、各企業に運営資金の協賛をお願いしていることから、プログラムやチラシに社名を記載するだけではなく、その他の付加価値、メリットのあるような協賛の方法を検討してはどうでしょうか。  また、複数の大会の協賛が重なったこともあるとのことですが、もちろん実施主体が違うと思われますが、いずれにせよ行政がかかわる大会であれば、内部調査の上、協賛のお願いをすることも必要ではないでしょうか。  そこで伺いますが、今後予想されるであろう各種大会への企業協賛金について、基本的な考え方をお知らせください。  次に、農業問題について伺います。  国の農業政策も大きく変化している中、地方にとっての農業は、その施策に振り回され大変な時期に来ていると思います。先日、発表された全農の米予約概算賃金が引き下げられた問題、稲作農家にとってまさに身動きとれない状態に追い込まれたといっても過言ではないと思います。  こうした中、市長が行政報告で平成19年度産の品目横断的経営安定対策の加入申請が18年作付面積に占める割合、すなわち価格補償の得られるカバー率が33.4%になったと言われました。カバー率3分の1にとどまった要因は何なのかお伺いいたします。  最後になりますが、熊対策について伺います。  ことしも昨年同様、熊の出没及び目撃数がかなりの頭数になると聞いております。そのため捕獲頭数も既に14頭とのこと。これから冬眠に入るまで人が襲われることのないよう、何かよい施策はないものでしょうか。  熊が奥山から里山へ、そして民家のそばまで来ております。このような背景にはいろいろ考えられますが、まず一番に浮かぶのは奥山では主食であるブナの実、ナラの実など不作なのか、果たしてそうなのか伺ってみたところ、森林管理署の見解は、昨年同様ブナ、ナラの実が不作とのことでした。  しかしながら、ここ5年ほどを振り返ってみますれば、確かに奥山の実の不作と豊作では熊目撃数及び捕獲頭数に若干の増減はあるものの、毎年何頭かは捕獲されております。このような実態から今後本格的に熊対策に取り組む必要があると思います。おりによる捕獲、電気線の設置等で今は対処していると聞いております。国の施策として、去る平成10年12月、林野庁は「国民の森林」としての管理運営基本計画を打ち出し、基本は公益的機能の発揮、緑の回廊をその主要な柱としております。2年ほどおくれ平成12年度奥羽山脈緑の回廊の設定に至っております。奥羽山脈沿いに約2キロの幅で、北は青森県八甲田周辺から南は宮城、山形県の蔵王山周辺に至る約400キロにわたり、面積7万9,000ヘクタールであります。  そもそも緑の回廊とは、森林生態系保護地域等の保護林や保存林を連結して、連続した自然林を回復することにより、本来生息、生育する野生動植物の広域的なつながりを確保し、分断された個体群の相互交流、生物多様性の保全に資することを目指しているものであります。私がこのことを知ったのは6年ほど前であります。一言で言えば保護林、保存林を有機的に結びつけ、野生動物の移動経路を確保するもの。私も単純に考え、国でこのような施策を設定したからには、3年もしたら里に熊やカモシカがおりてこないものと思っておりましたが、全然当て外れで困惑しております。国設定の緑の回廊、いまだ何の成果も、効果もないようです。もちろん熊を初め、動物群を集め、緑の回廊教育を実施すれば一番得策だと思いますが、ことしも各地区でトウモロコシや桃の被害が多発しており、今後リンゴの被害が考えられます。そのため畑に寝泊まりして管理している農家がかなりの戸数と聞いております。毎年繰り返される大きな問題であります。  緑の回廊で熊出没防止はできないものか、国との協議も含め今後予防保全ができる施策が必要と思われますが、具体的な施策についてお伺いいたします。  以上で壇上からの質問を終わります。     (6番 宮野和秀君 降壇) ○議長(中西日出男君) ただいまの質問に対し答弁を求めます。市長。     (市長 児玉 一君 登壇) ○市長(児玉 一君) 宮野和秀議員のご質問にお答えいたします。  初めに、財政問題についてでありますが、平成20年度以降の財政計画につきましては、本市では当初予算編成の際、財政の中期見通しを作成し、向こう5年間の歳入歳出額を推計しており、現在は平成19年度当初予算をベースに19年度から23年度までの見通しを作成しております。この見通しにおいては、普通会計の歳入予算規模は19年度の167億円から23年度には140億円まで逓減する見込みであり、歳入合計額と歳出合計額を比較すると5年間で約15億円の財源不足が見込まれると推計しております。  財政の中期見通しは、第5次総合計画・後期基本計画に登載された観光・農業・企業誘致など産業振興のための事業や道路橋梁や市営住宅整備、中核病院改築支援事業などの市民生活に必要な事業を着実に実施するために作成した財政計画であり、この財源不足額については財政調整基金や特定目的基金を充当するほか、市税等の自主財源の確保や歳出経費の削減を図りながら財源不足の解消に努めることとしております。  予算編成においては17年度より枠配分方式を取り入れ、一般的な事務経費や施設管理経費などを中心にマイナスシーリングを設定し、一般財源所要額を減らすよう努めてまいりしまたが、ご指摘のとおりシーリングによる経費削減については限度がありますので、「第6次鹿角市行政改革大綱」に基づき、発想の転換と行財政構造の改革を進めることが重要であるとして、全庁を挙げて取り組んでいるところであります。  本市の財政構造は財政力指数が0.36と低く、国県支出金や地方交付税などに依存しているため、補助制度や交付税改革の動向に大きな影響を受けやすい財政構造となっておりますが、国においては「経済財政改革の基本方針2007」の中で、平成20年度予算は歳出予算に最大限の削減を行うとしており、総務省の概算要求においても地方交付税がマイナス4.2%の要求になるなど、引き続き厳しい財政状況が続くと見込まれております。  こうした厳しい財政環境の中、市税を初めとする自主財源の確保を図りながら、歳入規模に応じた適正な財政規模の中で第5次総合計画・後期基本計画に掲げる施策を着実に実施していくためにも、健全な財政基盤を確立していくことが重要であり、今後とも国の制度改革や政策、各種の財政指標を見定めながら、健全な財政計画に基づいた市政運営を進めてまいります。  次に、観光振興についてでありますが、大湯温泉郷の観光振興策につきましては、本市が誇る「十和田八幡平国立公園」に代表される豊かな自然と市内三つの温泉郷は、価値観の多様化とともに旅行形態が変化した時代においても普遍的価値は変わりませんので、いかに付加価値を高め活用していくか、いわばアイデア勝負の時代であると考えております。
     こうしたことから大湯温泉郷を中心とした大湯地区の観光振興については、今ある資源をいかに活用して誘客につなげるかが重要であると考えておりますが、幸い地元有志の方々が国道103号沿いに点在する滝を観光資源ととらえ少しずつ整備されてきた結果、滝がもたらすいやし効果への関心の高まりとともに、魅力ある観光資源として注目されつつあります。  また、大湯温泉から中滝までの国道沿いは手つかずの広葉樹が多く、秋には見事な紅葉が見られる名所でもありますが、大湯温泉総合振興プラザを発着点とした「縄文文化と伝説の道」というウオーキングコースが整備され、昨今中高年を中心としたトレッキングがブームを超えて定着している中で、「美しい日本の歩きたくなる道500選」に選ばれております。  大湯地区の観光振興には、こうした豊かな観光資源を組み合わせた例えば「案内人つき滝めぐりツアー」など、着地発信型旅行商品を宿泊施設を初めとする地元観光関係者が企画して売り出すなどの活用策を積極的に展開していただくことが必要ではないかと考えておりますが、市といたしましても先駆的取り組みに対しては、観光ベンチャープラン補助金などにより支援を行っているところであります。  なお、観光客の滞留施設の整備につきましては、昨年度策定した「鹿角市観光振興計画」の中の地域別計画において、大湯地域は温泉を活用した地域の拠点整備事業を掲げており、市が保有する温泉を活用した振興策について、地元観光関係者と協議を行っております。具体化に向けては、広く民意を反映させるため議論を深める必要があるとともに、第5次総合計画において他の先行する主要プロジェクトとの調整も必要であり、長期展望に立った整備を考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。  「十和田八幡平黄金歴史街道」観光キャンペーンにつきましては、平成20年の平泉世界文化遺産登録、平成22年度の東北新幹線青森延伸は、北東北の観光産業にとって大きなチャンスの到来となる反面、鹿角にとっては逆に大きな岐路に立たされる出来事になりかねないものであります。こうした中で、平成20年は尾去沢鉱山の開山1300年という節目に当たる年になります。「十和田八幡平黄金歴史街道」観光キャンペーンは、これを機に平泉と既に世界遺産に登録されている白神産地を結ぶルートを黄金歴史街道と位置づけ、その中間に位置する鹿角地方の発展を牽引してきた鉱山産業に再び注目し、現在まで脈々と受け継がれている精錬技術や鉱山独自の文化などに改めて光を当て、鉱山を切り口とした産業観光と農業や温泉、豊かな自然を組み合わせた新たな観光の提案により、鹿角観光の底上げを目指すものであります。  キャンペーン期間は、来年4月から9月までの半年間ですが、今年度はプレキャンペーンと位置づけ、来年に向けてのPRや旅行商品開発、市民への啓蒙のための講演会などが計画されております。  本キャンペーンでは、今年度開発した旅行商品や特産品の販売、スタンプラリーなどを事業候補として挙げておりますが、現在、実行委員会の誘客事業部会において具体的な実施事業が検討されております。昨日の部会では、本キャンペーンのキャッチフレーズ及びロゴマークが決定しており、これを使用したポスターなどを制作してPRを行う予定をとっております。  また、9月16日の産業まつりにおいて、PRコーナーを設け、今回の観光キャンペーンの概要紹介のほか、黄金にちなんだスイーツの試食会が計画されております。  また、今後は専用ホームページによる情報発信、鉱山の案内人の育成などが計画されており、鉱山と黄金を切り口とした観光商品の開発に取り組むこととしております。  このキャンペーンは、官民の枠組みを超えて鹿角地域単独で行う初の大型観光キャンペーンであり、期間中はもとよりキャンペーン後を見据えた観光資源や観光商品の開発により、鹿角地域への誘客に努めてまいります。  観光シーズンやイベントの結果の検証とリスクマネジメントにつきましては、観光客からのクレーム等は随時十和田八幡平観光物産協会を中心に寄せられますが、協会ではその都度当事者はもとよりその他の会員に対しクレームの内容を公表するとともに、適切な対応をお願いしているほか、接遇研修会等を開催してクレーム対処法などの研修を実施しております。  しかしながら、観光に直結するイベント、祭事及び施設管理につきましては、観光客の満足度を高めるため細心の配慮が求められるものであり、これまでは単発的なアンケートなどは実施しているものの、市全体での検証や課題の共有、対応策の検討といったトータルでの取り組みは十分とは言えない状況と考えますので、今後、そうした観点での分析や対応について、関係機関と協議を進めながら取り組んでまいります。  花輪ばやしなど多くの観光客が集まる場所での不測の事態への対応につきましては、自然災害や食中毒など万一に備え観光協会との連携を図り、適宜、適切に指導を行っていくとともに、想定できる不測の事態に備えた体制をあらかじめ構築しておくことが危機管理において重要であります。事前に警察も含めた関係者と協議を行い、迅速かつ適切な対応を確認しているところでありますが、今シーズンの結果を踏まえ、改善すべき点は来年に向けて改善してまいりたいと考えております。  各種大会への企業協賛金につきましては、スポーツ大会等において実行委員会を組織し、大会ごとに実行委員会が企業に協賛金を募り協力いただいており、現状ではこの協賛金がなければ大会運営ができない実情にあります。市がかかわりを持って開催するイベントや大会は、地域の活性化が大きな目的でありますが、現在の地域経済状況の中で協賛金の負担は企業としても大変な面があるものと思われますので、今後どのような付加価値や協賛メリットが考えられるか、協賛くださる企業のご意見を聞きながら、あり方を検討してまいりたいと考えております。  次に、農業問題についてでありますが、品目横断的経営安定対策で価格補償の得られるカバー率が3分の1にとどまった要因につきましては、今回の対策は米、麦、大豆などの5品目について、すべての農家を対象にした従来の品目別の価格政策から、一定規模を有する担い手に対象を絞り助成を集中させるものであります。  この中で土地利用型作物である大豆、麦については、本市は気象条件等から転作作物として不向きな地域であり、本市で取り組んでいる米の支援内容としては、収入減少額の9割を補てんする収入減少影響緩和対策となっております。秋田農政事務所がまとめた平成19年産対策加入状況では、18年産作付面積に対する比率は県平均で43.2%のカバー率となっており、本市は25市町村中19番目に位置しております。  この要因としては、いろいろ考えられますが、複合経営が主体で米依存度が低く危機感が薄いこと、小規模農家や兼業農家が多く経営規模要件を満たしている認定農業者は4割程度と少ないことが挙げられます。  また、組織経営体の育成については、集落に出向き対策の周知や集落ビジョン等の話し合いを進めておりますが、趣旨は理解できるものの土地への執着や経理の一元化など合意形成に至っておらない状況にあります。ほかにも集落リーダー不足、生産基盤にかかわること、圃場が散在してまとまりにくい町部集落などが挙げられます。  この対応としましては、リストアップ農家をもとに新たな認定農業者の確保・育成に努めるほか、認定農業者の6割の未加入者についても特例措置の周知のほか、利用権設定や作業受委託による規模拡大など、農地の流動化を一層推進していかなければならないと考えております。  また、従来どおりの支援を受けられなくなる小規模農家等についても、集落の実情に即した組織化に向け、十分な話し合いのもとに粘り強く働きかけてまいります。  本市の基幹産業である農業の振興につきましては、農家や集落みずから取り組むことに意義があり、品目横断の対策のみならず転作田の有効活用や団地化、地域ぐるみの共同活動に支援する農地・水・環境保全向上活動支援事業により、次代を担う後継者や担い手育成、農地の維持・保全、ひいては農村社会の活性化が図られるものと考えており、そうした活動に支援をしてまいります。  次に、熊対策についてでありますが、ことしは例年より早い時期から熊の出没が頻発し、人的被害も発生しており、2年連続の多発という異例の状況となっております。先月までは主にトウモロコシや桃に被害が発生しておりましたが、今後はリンゴ等への被害の拡大が想定されることから、生産農家にとりましては切実な問題であると考えております。  近年の異常発生の原因は、熊のえさとなるブナの結実に関連すると言われており、2年連続でブナの実が不作となったことから、熊が里山に多数出没しているものと思われます。  「緑の回廊」につきましては、国有林において林野庁が進めている生物多様性の保全策であり、国有林内に存在する貴重な保護林を連結して、連続した自然林を回復することにより、本来、生息・生育する野生動植物の広域的なつながりを確保し、分断された個体群の相互交流や生物多様性の保全に資することを目的としております。  本市は、「奥羽山脈」「白神八甲田」「八幡平太平山」といった三つの豊かな回廊に囲まれており、この施策の実施により熊の生息環境の保全が進み、再び奥山での熊の生息が可能となれば、人と熊との共存が図られるものと考えますが、こうした取り組みは長い年月を必要とすることから、近年の異常発生に対する効果的な対策とはなり得ないのが実情であります。  現在、市で行っている被害防止対策は、熊を里に呼び寄せないための住民への指導や入山者等への注意の喚起、そして被害発生箇所における箱おり設置による駆除業務でありますが、被害を未然に防止するまでには至っていないのが現状であり、今後の対応として農作物の被害防止には電気柵の設置が有効と考えられますことから、検証を進めながらその普及に努めてまいります。  また、近年では国の個体数確保の観点から、春山で実施いたします「まきがり」を自粛しておりましたが、里山になれた熊をふたたび奥山に追い戻すためにも、その実施に向けて県に要望をしてまいります。     (市長 児玉 一君 降壇) ○議長(中西日出男君) 再質問ございますか。宮野和秀君。 ○6番(宮野和秀君) 財政の問題からいきますけれども、財源確保で人口増につながるような施策を今やっていると。これは団塊の世代との交流。それで、今現在どの程度進んでいるか、それをまず聞かせてください。 ○議長(中西日出男君) 総務部長。 ○総務部長(松岡 昇君) 交流定住の事業の推進のことだと思うのですけれども、それにつきましては前にも申し上げておりますが、総務省のポータルサイトにデータを供給しまして全国に発信していると、これが第一でございます。大変関心があるようで、今まで9,000件ぐらいのアクセスがあり、ほかの町村に比べましても非常に関心を持っていただいていると思っております。  また、そのほかに空き家や空き地をデータベース化して情報提供していると。そして、ぜひ来てくださいというPRをしているわけですけれども、そのほかに市民の有志によります緊急フォーラムが4回ほど開かれまして、鹿角の特色を出した呼び込みをするということでいろいろ検討をして、10月10日から4泊5日で経験をしていただくということでサイトに載せて募集をしております。あと、9月1日に東京でそういったフォーラムがあったのですけれども、これに担当が出まして今、私どもの方で展開している事業を紹介しました。行った者の説明によりますと、大変好評であったということが言われております。あと、10月にもそのような催しが中央の方であるということですから、それにも出席しまして定住促進、また「ぜひ来て、まず見てください」ということもPRしていきたいと思っています。  さらには、森林セラピーも7月の末に実施したわけですけれども、これにつきましては一通り計画どおり作業を終えまして、今のところ年度内に認定されるということで、セラピーロードをいろいろ検証していただきました。これにつきましては関係する方々も大変協力的で、旅館等そういう関係の方々も集まりまして森林セラピストの育成等、今、いろいろその対応を関係方面で協議していただいております。こういうものを今、展開しておりますけれども、これによりましてどれくらい来ているのかと。問い合わせはあるのですけれども、まだ実際に来てくださったというのは聞いておりませんが、前段申し上げました10月に行う体験に募集をかけていますので、幾らかの応募があると聞いております。いずれこういうものを展開しまして、私どもの方に通年というよりは半年来てくださいという趣旨でPRをしています。もちろん通年定住していただければ一番いいわけですが、そういう意味では雪という障害があるわけですから、これを考慮しながらぜひ全国に発信したいと、こういうことを考えています。  議員も質問の前段で団塊の方のことをおっしゃっていたのですけれども、私どもも彼らにこちらに目を向けていただいて、彼らは私らと同じような年代ですから、それぞれふるさとを持っておりますので、ふるさとのよさを再確認していただいて、ひいては定住していただきたいと。こういうスタンスでぜひ皆さんともどもPRして、人口定住、人口増加につなげたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 ○議長(中西日出男君) 宮野和秀君。 ○6番(宮野和秀君) 大変ご丁寧な答弁で恐縮でございますが、もう一つ、提案なんですが、この間、国土交通省で発表したものによりますと、田舎に住みたいという人が東京都内で40%、大阪地区で33%というデータが出てます。これはいいんですが、どうしても行政の場合は型にはまった物の言い方しかできないと。何というんですか、民間と一緒に活動をした方がいいんではないかなと。民間の場合だと多少はオーバーなことを言えますから、来て幾らと、来てもらって幾らと。もし来たら、その分一生懸命フォローしてやればいいと。ただ、幾らいいことを言っても来なければだめだということです。そういう点では民間の力もかりた方がいいのではないかなと思われます。私方も現に来れば格好いいことばかり言うから、うそはつかないがほらぐらいは吹いてやるから。そういうことは行政ではできませんから、そこら辺もちょっと考えてみた方がいいんではないかなと、そう思います。どうしても工場誘致などは目標を置いてやっているのでしょうけれども、なかなか難しい問題なんで、とりあえずできることからと、そう考えていますけれども、そこら辺はどう考えてますか。 ○議長(中西日出男君) 総務部長。 ○総務部長(松岡 昇君) 先ほども申し上げましたが、やはり行政では限界があるということですので、市民フォーラムの方々から、4回ほど集まっていただいたということで、いろいろそういう形でご協力いただいてます。彼らは民間の発想ですから、私らの範囲は狭められているのですけれども、その域を越えた発想がなされてまして、10月から行う体験ツアーも彼らの発想で出ているわけで、そういう意味ではおっしゃるとおり民間からご協力いただくというのが一番いいと思っています。  また、先ほど申し上げた森林セラピーロードに関係する旅館等、そういう方々も彼らの発想でご協力いただくということにしてますので、市でできること、それぞれ役割分担があると思いますから、そういう形の役割分担をはっきりしながら、できるもので皆さんの創意に対応していきたいと思ってますので、よろしくお願いします。 ○議長(中西日出男君) 宮野和秀君。 ○6番(宮野和秀君) 熊対策についてなのですが、これは本当に大変な対策だと思います。何しろ自然が相手ですから、熊に聞いてみなければわからないのではないかと、そういうことを私も言われましたけれども、熊に教育する資金さえ出してもらえれば熊を集めて教育して、また緑の回廊の方に帰してもいいと思いますけれども、何とか林野庁で鹿角を特区としてうちの方に請け負わせないかなと、そう考えておりますけれども、とにかく本当に熊が多くてどこの国道にも立て札がいっぱい立ってます、「熊出没注意」と。ことしはまた多くなってます。市長が「まきがり」を中心にしてやりたいと。しかし、今、その「まきがり」ができるような若い人が猟友会には余りいないのは知っていますよね。もう年配者で、とても八幡平に鉄砲をかついで登っていける人はいないのです。だからきちんとした目標を立てて、長期的な目標を立てて熊対策に取り組まなければ、にわかづくりではだめだなと思いますが、そこら辺の考え方はいかがですか。 ○議長(中西日出男君) 産業建設部長。 ○産業建設部長(二ツ森 要君) 確かに、熊の行動については非常に読み取りにくい部分がありまして困っておりますが、現実問題として人身事故、そしてまた農作物の被害ということが出ております。その対策については答弁の内容のとおりでありますけれども、いわゆる「まきがり」について、現在、市の猟友会の会員が80名ほどおります。この猟友会の会員の方々、ここ2年か3年ぐらい「まきがり」を実施していないということで、これも多くなった一つでもあるのかなという反省をしております。この部分については鹿角だけでいけるのかどうか、その辺については県の保護管理計画の中に1,000頭の保護頭数というものが打ち出されておりまして、そういった状況の中での「まきがり」ということになりますので、この後の課題として猟友会と協議していこうということにはしております。  ただ、現実問題、その対策については非常に困っておりますが、ことしもおりを三つふやしながら、現在15のおりになりますが、捕獲したらまた別に移してというやり方で、地道ながらも頑張っているという状況であります。 ○議長(中西日出男君) 宮野和秀君。 ○6番(宮野和秀君) 本当にこれは笑い話になるかと思いますけれども、今、熊も多くなってきてるし、もちろんキツネもタヌキもウサギもみんな多くなってきてます。鹿角は人口が少ない割に動物が多くなってくれば、最後は動物にやられるのではないかと思って物すごく心配してます。これは冗談ではないですね。今、熊の話になりましたけれども、キツネは里山からいなくなりました。野ウサギがふえています。これもまた農家に影響があります。これはどういうわけかと申しますと、自分流に調べたのは、今、ペットを飼っている人がいて、ペット連れて林道に入っていきます。だからキツネは里におりてこないで全部奥の方に行ってます。反対にウサギがふえてきたという経緯ではないかなと思います。  これからの熊の対策、ことしも9月の補正で幾らか金額をとっていますけれども、これからきちんとした対策で、農家の方に不安を与えないような施策をぜひ考えてほしいなと思います。そこら辺はいかがですか。 ○議長(中西日出男君) 産業建設部長。 ○産業建設部長(二ツ森 要君) こういう状況の中ですので、今、県の方から電気柵の指導を受けておりまして、実際にやっているところもあるわけですけれども、鹿角でも農家の方が柵を設置してやっております。効果はあるみたいですので、こういう方法についてもこれからのことになりますけれども、支援策の検討が必要なのかなとも考えておりますので、できるだけ被害の少ないような状況になり得るように頑張っていきたいと思います。 ○議長(中西日出男君) 宮野和秀君。 ○6番(宮野和秀君) これは最後で何も必要ございませんけれども、大湯の振興策、ひとつよろしくお願いしまして質問を終わります。 ○議長(中西日出男君) 以上で宮野和秀君の質問を終わります。  本日、予定いたしました議事日程はすべて終了いたしました。  ただいまの時刻をもって散会いたします。     午後2時26分 散会...