鹿角市議会 1997-05-23
平成 9年第3回臨時会(第1号 5月23日)
次に、日程第3、会期の決定を議題といたします。
お諮りいたします。本臨時会はただいまの
議会運営委員長の報告のとおり、本日1日と決したいと思いますが、これにご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
佐藤洋輔君)
ご異議ないものと認めます。よって、会期は本日1日と決定いたしました。
――
―――――――――――――――― 〇 ――――――――――――――――――
○議長(
佐藤洋輔君)
市長より、今回の災害について発言の申し出がありますので、この際、これを許します。市長。
(市長
杉江宗祐君 登壇)
○市長(
杉江宗祐君)
澄川、
赤川温泉で発生した
地すべり及び
土石流災害の状況について報告いたします。
まずもって、全壊された
澄川温泉、
赤川温泉並びに避難されておられる皆さんに、心よりお見舞い申し上げます。
5月10日、土曜日でありますが、
澄川温泉経営者から
地すべりが発生している旨の通報を受け
現地調査した結果、
地すべりにより著しい危険が切迫していることから、
澄川温泉に16時49分、
赤川温泉に17時2分、銭川温泉に18時55分、また翌11日8時ごろに
地すべりにより土石流が発生したため、
赤川橋下流にある
志張温泉元湯周辺、老沢地区にも避難を促す
避難勧告を出し、延べ108人が避難いたしております。
被害状況につきましては、
澄川温泉9棟、
赤川温泉7棟が全壊したほか、国道 341
号赤川橋が埋没しており、現在玉川方面への通行が遮断されております。
この災害にかかわる対策として、土石流を緩和する
下流砂防ダムの
除石作業や崩落部への
流水防止作業等が行われており、また
崩落部分を観測するための光波測距計の設置や土石流が発生した際作動する
ワイヤセンサーに連動する
サイレンを設置するなど、万全の
警戒体制を図るため、24時間体制で臨んでおります。
次に、
災害対策本部の対応についてでありますが、
農業関係につきましては、災害の発生が
田植え直前であったことから、直ちに
熊沢川水系の
上流八幡平地域約 330ヘクタールの
現地調査を行い、分析のため濁水の採取を行うとともに「
緊急いね情報」を関係40集落 350戸に回覧し、
肥培管理等について周知いたしております。水質の分析結果としては、
農業用水として使用するには支障はないとの報告を得ております。
また、秋田県
農業試験場の
専門技術員による
八幡平地区の
現地調査も行われ、
関係機関、団体との協議により「
緊急いね情報」第2号を5月15日に発行し、当面する
稲作肥培管理として、浅植え、
浅水管理と
水口部分に沈殿枠の設置を呼びかけております。
なお、
避難勧告区域内の農地への
立ち入りは一時期厳しい時間制限をいたしましたが、現在は農作業の促進のため午前8時から11時までと、午後1時から5時までの
立ち入りを特例的に認めることとし、不測の事態に備えて現地入りする農家に市職員が同行し、
消防団員とともに警戒に当たらせております。現在
東北地方には
低温注意報が発令され、1週間程度続くとの予報のもと、濁水の流入と相まって稲の活着と初期生育が心配されますが、今後随時「
緊急いね情報」の発行と「
あぜ道相談」の開催によって指導を徹底してまいりたいと思います。
農業用水につきましては、熊沢川、米代川からの
取水地域において、災害当日から6日間ほど泥土を多量に含んだ濁水が流入しました。代かき、田植え時期を迎え用水を最も必要とした時期であったことから、この濁水を水田に取り入れた箇所も多く見られました。熊沢川から直接取水している地域は
八幡平地域で約 330ヘクタール、途中米代川と合流後の尾去沢及び
花輪地域で約480ヘクタール、
神田地域40ヘクタールであります。八幡平、
花輪地域では各土地改良区が主体となり
農業用水確保、水門の管理についての徹底を図るよう会議を持っております。
永田地区、
熊沢碇地区につきましては、
地元受益者からの要請があり、
代替農業用水確保のため、原材料を支給し対応いたしました。いずれにいたしましても、長期にわたることが予想されますので、多量の土砂流入が予想される場合は水門からの取水をとめるなど、臨機応変な対応と水管理の徹底をしてまいりたいと存じます。
次に、
商工関係についてでありますが、この災害によって、これまで
八幡平温泉郷に食材等を提供してきた
市内小売り商業者の経営に及ぼす影響が憂慮されることから、その対応について商工会を初め
金融機関並びに秋田県
信用保証協会と協議いたしました。その結果、資金を初め既に借り入れしている
中小企業振興資金、(マル鹿)でありますが、の償還期間の
繰り延べ等について、目下検討していただいております。なお、
避難勧告を受け休業している方についても同様の扱いをされるよう要望しております。
次に、観光についてでありますが、
災害発生当日、
八幡平温泉郷に出向き
観光施設や
宿泊施設、
交通アクセス等の現状を把握し、
関係団体と協議の上、殺到する
問い合わせ等に対応いたしております。今回の災害は
ゴールデンルートとも言われる国道 341号の途絶で多大な影響が出ることが予想されたことから、
災害発生の翌日に市内の
観光関係機関、団体の協議会を開催し、その影響と今後の対応について協議しております。
市といたしましては、この協議の結果を踏まえまして、
関係機関との連携により
被災地周辺の
観光施設、
宿泊施設、
交通アクセス等の状況を八幡平の情報としてチラシ、ポスターを1万部作成し、マスコミ、
旅行会社、
JR主要各駅、道路公団、
サービスエリア等に配布し、災害による影響を最小限にとめるための手配をしております。
今後の対応といたしましては、これまでの
マスコミ報道で全国的に
被災地域が八幡平全体に及んでいるという印象を与えているため、
八幡平温泉郷はもとより湯瀬、大湯の
宿泊施設への
予約キャンセルにまで及んでいることから、その打開策としてあらゆるマスメディアを通じて適切な記事番組の
報道依頼と広報等での周知を行う準備を進めるほか、より一層の効果を求めるため実際に観光客の手配に携わっている
旅行会社の窓口担当への徹底した周知に努めることとしております。
次に、
土木関係による今災害の状況についてでありますが、
市道澄川線は全体延長 3,147メートルのうち、治山の森を中心として 1,200メートル及び橋梁1カ所が決壊流出しており、これの被害額は約3億円と推定しております。また、
市道赤川線については、全体延長 331メートル、うち橋梁1カ所を含め、土石流により全線決壊埋没している状況にあり、これの被害額は約1億1,000万円と推定しております。現在
地域危険区域内の
市道交通規制路線は市道銭川線を含め5路線となっておりますが、これらの路線については区域の
警戒状況を見きわめながら対応していく考えにあります。また、二次
災害発生時における
生活関連道路の確保につきましては、その状況に応じ対応してまいりたいと考えております。
次に、
避難勧告により不自由な生活をしておられる方々の
日常生活等についてでありますが、不自由な環境の中にあっても少しでも不安や不便さを解消するため、避難をしている方々との連絡を密にしながら必要な事柄を迅速に進めることとし、まず5月15日に食材や
生活用品等を収納するためのプレハブを2棟設置、また、心配される家財の搬出についても17日に
地区集落の皆さんのご協力をいただきながら、旧
熊沢小学校を改造して収納いたしております。
さらに、避難先では間仕切りのない
共同生活を余儀なくされておりますことから、プライバシーが保てる程度の
仮設住宅の整備が急務であることから、旧
熊沢小学校を改修し、
仮設住宅として使用することとし、今週中をめどに工事を完成させ入居できるよう進めております。直ちに入居される方は4世帯17人となっております。
次に、
水道関係についてでありますが、
花輪浄水場の米代川の取水の濁度が11日の午後3時30分ごろから急激に上昇し、浄水場の
処理能力からして通常の約半分の処理がやっととの状態であります。このままでは給水制限、断水につながる恐れがありましたので、黒沢川の水を補給水として取り入れ、希釈して
浄水処理を行っております。また、濁水の長期化が予想されますことから、
花輪浄水場の敷地内に
緊急用井戸を堀り、地下水をくみ上げ対応することが将来における緊急時にも対応できるとの考えのもと、22日から掘削を開始しております。
次に、一般世帯の
避難状況とその後の
措置状況、見舞金の支給などについてでありますが、市の勧告を受けて避難された世帯は、ゆきの
小舎経営者を含めて7世帯28人で、
うちひとり暮らしの
長期入院世帯、
出稼ぎ者を除きますと実質6世帯25人であります。避難先は市の指定した
水沢会館に避難された方が2世帯10人、親戚等に避難された方が4世帯15人でありましたが、途中1世帯3人の方が親戚から
水沢会館に戻られ、現在は
水沢会館に3世帯15人、親戚等に3世帯10人であります。また、自主的に避難された方は6世帯27人で、現在も親戚等に避難されておられます。
いずれの方々にも大変なご不便をおかけしておりますが、できるだけご不便をかけないよう配慮しながら
避難勧告が解除できるまでの間、ご辛抱をお願いいたしております。
なお、今回の災害に際し、避難所としての
会館使用を快く提供くださった
水沢部落のご協力のほか、多くの方々から
生活物資やお見舞いなどをちょうだいいたしております。寄せられました善意とご協力に対し、この場をおかりして厚く御礼を申し上げます。
市では、被害を受けた
罹災者並びに
避難勧告を受けられた方々に対し見舞金の支給、食材の提供、
食材代金の給付、その他便宜供与などを行うため要綱を制定いたしましたが、去る20日、被災された
澄川温泉、
赤川温泉の
経営者並びに
避難勧告を受けられた方々に出向き、見舞金を差し上げております。このほか、要綱をもって
水沢会館の避難所での食材等一切の経費は市の負担とし、親戚等で避難されている方には1人1食につき 200円を給付することといたしました。この食材の提供及び食材代の給付は
仮設住宅に入居できるまでの間としておりますが、このことについては、勧告を受け避難された方々からご理解を得ております。なお、
仮設住宅に移った後に要する経費のうち、電気・ガス・水道代及び
トイレ等共有部分にかかわる経費については市が負担することとしており、このほか
無料入浴券の配付、
災害電話の設置等の便宜を供与することといたしております。
次に、
医療救護の対応についてでありますが、
医療救護の
初動対応として、去る12日、
熊沢部落の
寝たきり老人3人の
状況把握と対処のため保健婦が家庭訪問を行うとともに、
水沢会館で
避難勧告された方の
健康状態の把握や
健康相談を実施しております。3人のお年寄りのうち1人の方はいこいの里に短期入所いたしております。また、県の
災害拠点病院に指定されている
鹿角組合総合病院の院長と今後の
医療救護の対策について協議し、連絡を密にした対応策を講ずるため
鹿角組合総合病院並びに
大館保健所鹿角支所との協議の場を設けることを決定いたしております。
保健センターとしては、20日以降、毎週火曜日に
健康相談を実施し、その内容について逐次院長に報告し、必要に応じて指導を受け対処することとしておりますが、そのほか
鹿角組合総合病院の
僻地診療日、
大館保健所鹿角支所の
健康相談日、及び土、日曜日における保健婦の自宅待機による
週間パターンを組み、災害の変化に応じた早急な対応と避難者並びに
地域住民の
健康管理に万全を期しております。
次に、
八幡平土石流災害に伴う市税の減免についてでありますが、今回の災害では
地方税法、
市税条例により期限の延長、徴収の猶予、減免が適用されますが、今回直接被害に遭われた
澄川温泉、
赤川温泉の場合、市税では
固定資産税が減免の対象となり、既に所定の手続を完了したところであります。なお、国税、県民税についても所得税、
個人事業税、
自動車税等が適用されることになっております。
次に、幼児、児童、生徒の
通学状況についてでありますが、5月12日はスクールバス、定期バスが途中
折り返し運行となり、
はせがわ幼稚園児13人、
八幡平小学校児童25人、
八幡平中学校生徒15人を出校停止の措置をとらせていただきました。なお、13日以降は平常どおり出校しております。
次に、警防部の
消防関係について申し上げます。
警戒体制についてでありますが、トロコに設置している
現地対策本部と老沢、熊沢、永田の
警戒地区で
消防署員、
消防団員がそれぞれ
消防車両を配備して24時間体制で二次災害に備え警戒監視いたしております。緊急時の
避難対策についてですが、非
常用サイレン設置と投光機の配備をいたしております。非
常用サイレンは、土石流の感知のための
ワイヤセンサーが切断すると即座に
警戒地区に取りつけた3基の
サイレンが一斉に鳴り出す仕組みになっており、さらに周知徹底を図るため3基の
増設作業を進めております。
投光機については、避難の際に橋や
避難場所までの道路を照明し、安全に避難できるようにしており、非常時の場合は全職員いつでも出動できる体制でおります。
このような状況から、一連の対応のため相当額の費用を要するものと考えますが、その積算を急ぎながら専決処分による
予算措置によって対応してまいりたいと存じます。
このたびの災害におきましては、人災のなかったことが何よりの救いでありますが、二次災害を防止し、
地域住民の
安全確保と観光地としての機能回復のため、国、県と
関係機関と連携を密にしながら
災害箇所の
応急復旧等全力を傾注してまいりたいと存じます。
なお、
現地調査に来られました
秋田県知事、建設省や
林野庁幹部、さらには
国会議員に対し、当面する
緊急措置等についての要望を申し上げておりますが、近日中に
関係省庁へ出向き本市としての要望を重ねてまいりたいと存じます。
(市長
杉江宗祐君 降壇)
○議長(
佐藤洋輔君)
これをもちまして、市長の発言を終わります。
――
―――――――――――――――― 〇 ――――――――――――――――――
議案の上程
○議長(
佐藤洋輔君)
次に、議案を上程いたします。
本日上程されます議案につきましては、
委員会付託を省略し、本会議において決したいと思いますが、これにご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
佐藤洋輔君)
ご異議ないものと認めます。よって、さよう決します。
――
―――――――――――――――― 〇 ――――――――――――――――――
日程第4 議案第55号
○議長(
佐藤洋輔君)
まず、日程第4、議案第55
号監査委員の選任についてを議題といたします。
地方自治法第 117条の規定により、
成田吉衛君の退席を求めます。
(24番
成田吉衛君 退席)
――
―――――――――――――――― 〇 ――――――――――――――――――
提 案 説 明
○議長(
佐藤洋輔君)
提案者の説明を求めます。市長。
○市長(
杉江宗祐君)
議案第55
号監査委員の選任について
提案理由を申し上げたいと思います。
監査委員の選任についてでありますが、
青山善蔵委員が去る3月31日をもって任期満了となりました。その後任として
成田吉衛氏を選任いたしたいので提案した次第であります。
成田氏は、旧十
和田町議会議員を経て
鹿角市議会議員として今日まで市政に尽力され、豊富な知識を有している方でございます。したがいまして、鹿角市
監査委員として適任であると確信いたしておりますので、ご審議の上、ご同意を得たくご提案申し上げた次第でございます。何とぞご同意くださいますようお願い申し上げ、提案の説明といたします。
○議長(
佐藤洋輔君)
提案説明を終わります。これより質疑を受けます。質疑ございませんか。
奈良君。
○10番(
奈良喜三郎君)
議案第55号の
監査委員の選任についてお尋ねをいたします。
今さら申し上げますまでもなく、県における不正支出に関連した事件以来、市民の目は
行政事務の執行に極めて厳しいものがあり、私
ども議員にもこれまた厳しく監視するよう、さらには透明度をさらに増していくようにとの市民からの強い要請がございます。殊にこのたびの
監査委員の選任については、議員のうちから選任されるものであり、直接監視役に当たる議員の中で
ひとり監査委員に選任されることになりますので、市民の厳しい求めを考えると今さらの感がするものであり、提案された経緯などについて3点ほどお尋ねをいたします。
1点目は、このたび私どもに内示されました方法は本議案を初め次の第56号、57号ともに内示の内容、方法はかなり省略され、
議員個々ではなく議会の会派に簡単な資料で内示されたものと思っております。この
内示方法についての考え方と、それから人事内示の取り扱いは今後もこのような方法でなされるのかをお伺いいたします。私は、議会の会派は
議会運営上の交渉団体であり、当局との関連の中ではこういったもので会派が対応するのではないのではないかという気がいたすわけでありますので、あえてお尋ねをするものであります。
2点目でございます。私が持っております「ぎょうせい」が発行している参考書で「議会から選任される
監査委員についてあらかじめ長は議長を通じて適任者の推選を求めるなど事前に議会と十分連絡しておくことが適当である」と書いております。私も全くそのとおりだと思っております。そこで、今回の提出議案については事前に議会の方に何らかの配慮がなされたのか、またその必要性についてどうお考えになっておるのかお伺いいたします。
3点目でございます。
監査委員は地方公共団体の財務に関する事務の執行及び経営にかかわる事業の管理を監査するために置かれる独任性の機関でありまして、当然ながら人格が高潔で財政管理、事業の運営管理にすぐれた識見を有する方が適任として求められていることは申し上げるまでもございません。そこで、今回の本議案の提案においても、かような理由で適任者として成田議員を提案することになったことと思いますが、確認のためもう一度その辺の見解をお伺いいたします。
また、今後、議員以外の識者が選任される
監査委員の選考については、現在の世論では資格を有する専門家が要請されているように思われるのでありますが、あわせて今後の
監査委員の選考についてはどのようにお考えになっているのかということをお尋ねいたします。
○議長(
佐藤洋輔君)
助役。
○助役(佐藤秀朗君)
最初の内示の方法でございますが、今奈良議員がおっしゃるような方法でお知らせをいたしました。それで提案するということを申し上げてまいりました。個々にご相談申し上げてという話でございましたけれども、今回はそういうことはいたしませんで、各会派の会長にあらかじめ選任者を、提案者といいますか、それを申し上げて会派の皆さんにご相談いただくようにということで申し上げております。
それから、議会の議長に対して何か相談したかということでございますが、一応会派の会長に申し上げる前に議長にもその旨申し上げております。
それから、3点目の人格識見はどうかということでございましたが、私どもなりにいろいろ調査なり、あるいは過去の経歴等を考えましてこういう方を選任したいということでございます。
資格の関係でございますが、いろいろ県庁の食糧費、あるいは各県のそういう問題が出ておりますので、そういう外部監査ということでいろいろ各県でも、あるいは秋田県でもそういう流れになってきております。
監査委員のほかに外部から導入して監査体制を強めるということでございますので、その辺の流れを見きわめつつ対応していきたいと、こう考えております。
○議長(
佐藤洋輔君)
奈良君。
○10番(
奈良喜三郎君)
1点目と2点目について、もう一度伺わせていただきます。
1点目のことについては、経緯については助役、今答弁されたとおりだというふうに思っております。ただ、これまでは経歴等を一切そろえて個々の議員にそれぞれ分担をして回られたというのがこれまでの経緯だと思います。今回は特に土石流の対策とかなんかで忙しくて、あるいは会派内示をされたものと思われますけれども、本来のあり方としては会派というのは議会内の運営上の私らの交渉団体として位置づけられたのであって、会派の方から要請したというのであれば別ですよ。そうでないものについて、やっぱりこういう内示の方法をしたということは省略したのではないかと。しかも、このお3人の名前と住所と、それから括弧で一番最後であった職業と、それから生年月日と、それを書いたのを会派の会長に渡して、そして内示だというようなことについてはかつてなかった例ではないかというふうに私は危惧するわけです。したがって、それでよかったのかどうかというお考えと、今後も、今度は人事案件の場合、一切こういう方法で行くのか、またもとに戻すのか、そういった意味のことをお伺いしておるものですから、その点についてお答えいただきたい。
2点目のことでございますが、議長にも相談をされたということでありますが、私の「ぎょうせい」が発行している本の中では、何回も言いますけれども、「議会から選任される
監査委員についてはあらかじめ長は議長を通じて適任者の推選を求めるなど」、私は議長に対して求めたのかどうかというようなこと、求められたとすれば議長は当然各会派の会長でも集めて、やっぱり適任者を当局から頼まれているからひとつだれかを出そうでないかというようなことになると思いますけれども、そういう方法であったのかどうかということをお尋ねをしているわけです。もし、そういう方法であったならばそれでいいし、あるいはそれをとらなかったとすればこういったものを、いわゆる無視をされて出されたのかということに私は危惧を持っているわけですからお尋ねをしているわけです。この2点についてお答え願います。
○議長(
佐藤洋輔君)
助役。
○助役(佐藤秀朗君)
1点目の、今の奈良さん、おっしゃるように詳しく経歴等々をつけて説明されたのかということでございますが、詳しい資料はつけてございません。
それから、今後このような方法で行くのかということでございますけれども、今ご提案ありましたように、ご意見ありましたように、いかにすれば皆さんにおわかりいただけるのかということも踏まえまして十分に検討して最良の方法をとっていきたいと、かように思います。
それで、議長に相談した内容でございますけれども、議会の方から推選をしていただきたいということは申し上げておりません。こういう方を提案いたしますと、そういうお話は申し上げました。
○議長(
佐藤洋輔君)
奈良君。
○10番(
奈良喜三郎君)
3回目ですから、1点目については、私はやっぱり前のようにこの人はこういう関係で適任なのだという経歴とか、何かあった物を持って内示すべきものだというふうに、それはそう思います。できたらご検討いただきたい。
2点目のことでございますけれども、言ってみれば、この前も10日の日に行政実例でこんなことがあるのだという私の方の阿部節雄議員が質問したときにも、その中についての、中身についてのご答弁はなかったんですけれども、私が今あえてお尋ねしているのは、こういう項目がきちんとあったものをなぜされなかったのかと。議長に相談をし適任者を選んでいただくということが必要だと、適当であるということが書かれていることをお調べになったり、あるいは何かをして議長に協議されるべきであったろうと私は思うわけです。こういったものを見ないで、単に市長が提案すればそれでいいものだというふうにお考えなのかどうかということなんです。私どもは、少なくとも26人の中で一番やっぱり
監査委員に適任だという方を
監査委員に、議会として送るべきものだというふうに思うわけですからそういうことをお尋ねしているわけです。ですから、こういう、言ってみればきちんと勉強されて、そして出されたのかどうかということをお尋ねしているわけです。
○議長(
佐藤洋輔君)
助役。
○助役(佐藤秀朗君)
4月の臨時議会でもいろいろ突っ込んだご議論をいただきました。それは十分私どももわかっております。今回はその4月の時点で名前も出ておりますし、その流れの一つとしてかような結果になったことをひとつご理解をいただきたいと思います。
○議長(
佐藤洋輔君)
大里君。
○12番(大里恭司君)
議会の議場での発言は3回ということですけれども、条例にもあるとおり、議長が答弁によっては3回以上許可できることになっているわけです。私、今助役の答弁を聞いていたら、何となく奈良議員の質問に対しての答弁があいまいであるということで、あえて奈良議員に発言の許可を求めます。
○議長(
佐藤洋輔君)
奈良君の発言を許します。奈良君。
○10番(
奈良喜三郎君)
助役さん、何回も同じことを言いたくないんですけれども、こういう項目があって、そういうことをお調べになって、そしてやっぱり議長に協議するなどのことをやっぱりすべきでなかったのかということを、私はそう思って聞いているわけです。だから、こういったことがあっているのだということをおわかりにならなかったのか、わかっていてもそれは不要なものだというふうに解釈されたのか、その点をもう一度お尋ねいたします。
○議長(
佐藤洋輔君)
市長。
○市長(
杉江宗祐君)
先ほど、まず冒頭から監査そのものが大変な透明性を求められる時代に入ったと、全く同感であります。だからといって、今回提案申し上げた方が、大変失礼な言い方ですが、そういう方ではないと私たちは、ちょっと言い方がおかしいですかね、もやもやのうちに出したのじゃなくて、やはりこの方も最適任者であるだろうというふうに考えてご提案申し上げたところであります。
でも、先ほど来いろいろご質問があるわけですが、4月の段階でも十分に、簡単に言うと人物等を含めて議論を深める機会がなかったというのが大きなご意見であったというふうに思っております。そういう流れの中で今回また提案させていただいたわけでありますが、人をかえたわけでもございませんし、そういう意味で若干助役の答弁があいまいというんですか、そういう感じの答弁になっていると思いますが、その辺はひとつご理解をいただきたいものだというふうに思います。
○議長(
佐藤洋輔君)
ほかにございませんか。大里君。
○12番(大里恭司君)
私から4月10日、ここで論議された内容なんですが、やはり議会との、先ほど奈良議員もおっしゃっているとおり、長は議長を通じて云々ということなんですが、そういうことが論議されたわけです。ですから、その辺が議会に対しての執行部がとられた行動がおかしいのではないかということで、その経緯を踏まえて市長はその件については取り下げただろうと我々解釈しているわけです。ですから、新たに2回目ですね、この件については、のときにはもう1カ月、40日ぐらいあったわけですから、やはり4月10日のそういう意見を踏まえて行動をとるべきではなかったかということを私は言いたいわけです。先ほど助役が答弁されたように、5月16日議会運営会が開かれたわけなんですが、前日に紙1枚、3名の方の名前を連記されて置いていかれたと。それだけだったわけです。ところが、我々4月10日に言っていることは、やはりこういう人事については議会と十分協議するべきではないかと。流れの中で行ったということなんですけれども、流れの中で行ったならそういう意見を踏まえてやるのが当然だろうと思うんですね、私は。それが何もしない、たった1分か2分、家に来られて紙切れ1枚置いていったと。それじゃ何となく、私は議会軽視とは言いませんけれども、気持ちではそう感じているわけです。ですから、4月10日の我らの意見をどのように踏まえて今回こういう行動をなさったのか。
それをお伺いします。もう一度言いますけれども、4月10日の我々の意見については無視したと私は思いますけれども、その辺についてお答え願います。
○議長(
佐藤洋輔君)
助役。
○助役(佐藤秀朗君)
4月10日の時点ではいろいろ招集方法につきましてご議論いただいたわけですが、そういうご質問もございましたし、ご指摘もございました。それに対しまして私どもいろいろ答えてまいりました。それで、私どもが認識するには前回は時間がちょっと足りなかったと、ご審議をいただくといいますか、検討していただく時間がちょっと足りなかった。そういうことで取り下げたというふうに私は理解しております。
○議長(
佐藤洋輔君)
大里君。
○12番(大里恭司君)
時間が足りなかったということは、今議会招集方法はもう終わっていますから、今は
監査委員の選任についてなんですけれども、この件でも論議されたわけです。ですから、その10日までの間に時間が足りなかったから取り下げたということはわかります。それであれば、4月10日から5月23日まで約四十二、三日間あるわけなんですが、時間は十分あったはずなんですね。その十分ある時間を有効に活用されたのかどうか。私はそれを聞いているわけです。
○議長(
佐藤洋輔君)
助役。
○助役(佐藤秀朗君)
時間が十分にありながらちょっと努力が足りなかったのではないかというご指摘でございますけれども、私どもいろいろ検討いたしましてなかなか判断がつかなかったこともございます。そういうことでいろいろ検討し直しまして、人選につきましてはまた再度提出することになったわけでございます。
○議長(
佐藤洋輔君)
暫時休憩いたします。
午前10時46分 休憩
――
―――――――――――――――― 〇 ――――――――――――――――――
午前10時47分 開議
○議長(
佐藤洋輔君)
再開いたします。助役。
○助役(佐藤秀朗君)
私の言い方がちょっと舌足らずで申しわけございませんが、前回の議会では議会の招集日のたしか前日か2日かぐらい前だと思います。そういうことの時間が足りなかったということでございます。
それで今回は大里議員はかなりの時間が、日数がありながら16日に
議会運営委員会がございまして、15日にお示ししたわけでございます。その間どういう努力をしたのかということでございますが、それは先ほど申し上げましたように、その間につきましても私ども人選につきましても、方法につきましてもいろいろ検討したわけでございますが、先ほど申し上げましたように、人選につきましては前回どおりということでご提案申し上げたわけでございます。
○議長(
佐藤洋輔君)
大里君。
○12番(大里恭司君)
人員については前回と同じでもいいんですよね。ただ、前回我々が議論したのはその人選ではなくて、そういう内示の仕方について言ったわけです。ですから、先ほども奈良議員がおっしゃったとおり、議会と十分協議したのかどうか。それを前回も話しているわけなんですね。ですから、我々の意見はそういうところにある。ですから、そういう意見があったんですから、4月10日以降同じ人を出すにしても、やはりもっと会派でもいい、議員個人でもいいですよ、議長を通じて会長会議を開いてもそれはいいです。そういう方法が何もなされていない。じゃ、我々4月10日にここでやったことは何だったのか。全部無視したと私は考えます。執行部は我々の意見を全部聞き流してしまって何もしなかったと。だから、前回の流れでまた持ってきた、それだけではやはり議案としては筋通らないと思いますよ、私は。あれだけ何人かの方から意見が出たわけですから、やはりそれを踏まえて行動してもらわないと私はおかしいと思います。その辺の考え方をお聞きします。
○議長(
佐藤洋輔君)
市長。
○市長(
杉江宗祐君)
内示の仕方の問題、解釈の問題もあると思いますが、私はこれは表面に出すものじゃなくて内々この方はいかがですかというひとつの意思伝達の仕方、それが内示だというふうに思います。この方で決定とかというのはそれはあり得ないこと、もちろんこれは議決を得なければならない、選任を得なければならない問題でありますから、そういう趣旨のもとに私たちは今まで行ってきたつもりであります。
それから、今までと仕方が変わったのではないかという話がありますが、今までも会派の会長を通じてなされてきたはずであります。ただ、会派を結成されていない方々には1人ずつ個別にご連絡申し上げたというのが経緯だろうと思います。ただ、その方法が今までどうも変えるべきだというご意見であれば、これはやぶさかでありませんし、そのような方向で今後は検討してまいらなければならないと、こういうふうに今思っております。
○議長(
佐藤洋輔君)
阿部佐太郎君。
○18番(阿部佐太郎君)
4月10日、たくさんの意見が出されて、それを踏まえて今回行政サイド、市長サイドとしてはこうした形で出したということなんでしょうけれども、私は先ほどの奈良議員に対する答弁がなされていないと思うので再度市長から確認したいわけですけれども、議会の同意を得る
監査委員の選任ですので、やはり行政実例、あるいは行政読本なんかに出されておるように、やはり市長は、しかも10日の経緯があるものですから議長に対してやはり満場一致で選出したいと。したがって、議長に何とか推選していただきたいと、こういう相談をして初めて議長は各会派の代表を呼んで、やはりしかるべき人員を選出したいと、そして同意をしたいと、これがそれこそ車の両輪だと私は思うし、そうあるべきだと思うんです。それに対して市長ははっきり、先ほど助役はそういう推選を受けるためじゃなくして、こうして選任したいのでということをある意味では一方的に議長に伝えたという受け取り方でありますけれども、市長はどういう考えなのかお聞きしたい。つまり、そういう満場一致で行きたいし、推選していただきたいという気持ちはなかったのか。やはり私どもが出せば通るものだと、こういう考え方なのか。
○議長(
佐藤洋輔君)
市長。
○市長(
杉江宗祐君)
ただいまのご質問でありますが、私どもも人事案件というのはいろんな絡みがあっても最終的には満場一致でいっていただけるというのは一番理想的なことだというふうに思います。そういう考え方は常日ごろ持っておりますし、議長に対しても具体的に白紙からだれだれということじゃなかったわけでありますが、やはり満場一致に持っていただくためにどんなもんでしょうかというお話はしました。執行部としてはどなたを考えていますかと言うから、前回と同じ人を私どもは考えておりますけれどもというふうには申し上げております。ですから、その辺のところは相談したかしないかというと大変微妙なところでありまして、したっていうことになればしたことにもなりますし、それに対して突っ込んだ交換するとまた相談ということにもなるだろうし、一応そういう経緯はございました。
○議長(
佐藤洋輔君)
阿部君。
○18番(阿部佐太郎君)
そうしますと、これは後日議長から経緯をお聞きしなければならないことになりますけれども、やはり私ども、市長サイドで議長に対してこういう方を選任したいので、そして議会会派の、そして皆さんの推選までいただきたいというところまで及んだのか、あるいは白紙にして選任、推選をいただきたいという相談であったのか。これはやはり水かけ論、ここでやっても仕方がないと思いますので、後日議長からもその旨お聞きしたいと思いますので、もうこの点長らく議論しても仕方がないと思いますので、この
監査委員の選任については投票によって採決していただきたいと、こういうふうにお諮りいたします。
○議長(
佐藤洋輔君)
暫時休憩いたします。
午前10時55分 休憩
――
―――――――――――――――― 〇 ――――――――――――――――――
午前10時56分 開議
○議長(
佐藤洋輔君)
再開いたします。
ただいま阿部佐太郎君から無記名投票により採決されたいとの要求が出されました。所定の賛成者がありますので、無記名投票により採決いたします。
この際、暫時休憩いたします。
午前10時57分 休憩
――
―――――――――――――――― 〇 ――――――――――――――――――
午前10時58分 開議
○議長(
佐藤洋輔君)
休憩前に引き続き会議を開きます。
これより投票を行います。議場の閉鎖を命じます。
(議場閉鎖)
○議長(
佐藤洋輔君)
ただいまの
出席議員数は24名であります。
投票用紙を配付いたします。
(投票用紙配付)
○議長(
佐藤洋輔君)
投票用紙の配付漏れはございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
佐藤洋輔君)
配付漏れなしと認めます。
投票箱を点検いたします。
(投票箱点検)
○議長(
佐藤洋輔君)
異状なしと認めます。
本無記名投票は
会議規則第73条により執行するものであります。原案に同意するに賛成の諸君は賛成、反対の諸君は反対と記載の上、投票願います。なお、投票中、賛否を表明しない投票、すなわち白票及び賛否の明らかでない投票は
会議規則第73条第2項の規定により否、反対と見なします。
それでは、1番より順次投票を願います。
(投 票)
○議長(
佐藤洋輔君)
投票漏れはございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
佐藤洋輔君)
投票漏れなしと認めます。よって、投票を終了いたします。
議場の閉鎖を解きます。
(議場閉鎖解除)
○議長(
佐藤洋輔君)
これより開票を行います。
立会人を指名をいたします。
会議規則第31条第2項の規定により、立会人に大里恭司君、岩船正記君、黒澤一夫君を指名いたします。
開票立会人は直ちに立ち会いをお願いいたします。
(開 票)
○議長(
佐藤洋輔君)
開票結果を報告いたします。
投票総数24票、これは先ほどの表決権を有する数に符合いたします。
有効投票 24票 無効投票0票 有効投票のうち賛成12票反対12票 ただいま報告いたしましたとおり、賛成反対が同数でございます。よって、
地方自治法第 116条第1項の規定により議長において裁決いたします。
本案について議長は賛成と裁決いたします。よって、本案については原案に同意するものと決定されました。
成田吉衛君の復席を求めるため、この際、暫時休憩いたします。
午前11時08分 休憩
――
―――――――――――――――― 〇 ――――――――――――――――――
午前11時09分 開議
○議長(
佐藤洋輔君)
休憩前に引き続き会議を開きます。
――
―――――――――――――――― 〇 ――――――――――――――――――
日程第5 議案第56号
○議長(
佐藤洋輔君)
日程第5、議案第56号
教育委員会委員の任命についてを議題といたします。
――
―――――――――――――――― 〇 ――――――――――――――――――
提 案 説 明
○議長(
佐藤洋輔君)
提案者の説明を求めます。市長。
○市長(
杉江宗祐君)
議案第56号について説明申し上げます。
教育委員の任命についてでありますが、吉田俊龍委員が来る5月25日をもって任期満了となります。その後任として工藤富雄氏を任命したいので提案した次第であります。
工藤氏は昭和34年3月秋田大学学芸学部を卒業後、大湯中学校教諭に就任以来、市教育委員会学校教育課長、十和田中学校長等を歴任し、平成8年3月まで教育行政一筋に来られた方であります。したがいまして、鹿角市
教育委員会委員として適任であると確信いたしておりますので、ご審議の上、ご同意を得たくご提案申し上げた次第でございます。何とぞご同意をくださいますようお願い申し上げ、提案の説明といたします。
○議長(
佐藤洋輔君)
提案説明を終わります。これより質疑を受けます。質疑ございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
佐藤洋輔君)
ないものと認め、質疑を終結いたします。
本案につきましては、討論を省略し、直ちに採決いたします。
議案第56号
教育委員会委員の任命について同意するにご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
佐藤洋輔君)
ご異議ないものと認めます。よって、議案第56号については原案のとおり同意することに決しました。
――
―――――――――――――――― 〇 ――――――――――――――――――
日程第6 議案第57号
○議長(
佐藤洋輔君)
次に、日程第6、議案第57号
固定資産評価審査委員会委員の選任についてを議題といたします。
――
―――――――――――――――― 〇 ――――――――――――――――――
提 案 説 明
○議長(
佐藤洋輔君)
提案者の説明を求めます。市長。
○市長(
杉江宗祐君)
議案第57号について説明申し上げます。
固定資産評価審査委員会委員の選任についてでありますが、奈良幾夫委員が来る5月25日をもって任期満了となります。その後任として高橋正憲氏を選任いたしたいので提案した次第であります。
高橋氏は昭和35年3月、早稲田大学第一商学部を卒業以来、現在まで高橋酒店の経営に専念されており、さらには十和田商工会の要職に就任するなど市民の信望もすこぶる厚い方でございます。したがいまして、鹿角市
固定資産評価審査委員会委員として適任であると確信いたしておりますので、ご審議の上、ご同意を得たくご提案申し上げた次第でございます。何とぞご同意くださいますようお願い申し上げ、提案の説明といたします。
○議長(
佐藤洋輔君)
提案説明を終わります。
これより、質疑を受けます。質疑ございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
佐藤洋輔君)
ないものと認め、質疑を終結いたします。
本案につきましては、討論を省略し、直ちに採決いたします。
議案第57号
固定資産評価審査委員会委員の選任について同意するにご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
佐藤洋輔君)
ご異議ないものと認めます。よって、議案第57号については原案のとおり同意することに決しました。
――
―――――――――――――――― 〇 ――――――――――――――――――
日程第7 議案第58号
○議長(
佐藤洋輔君)
次に、日程第7、議案第58号
工事請負契約の変更についてを議題といたします。
――
―――――――――――――――― 〇 ――――――――――――――――――
提 案 説 明
○議長(
佐藤洋輔君)
提案者の説明を求めます。
都市建設部長。
○
都市建設部長(千田俊夫君)
それでは、私の方から議案第58号
工事請負契約の変更についてご説明申し上げます。
平成8年9月9日議決し、同年の12日に契約締結した
市道室田松山線道路災害復旧工事について、請負契約事項を下記のとおり変更し、契約を締結するため、
地方自治法第96条第1項第5号の規定によって議会の議決をお願いしております。
提案理由でございますけれども、岩質の風化等により掘削工法及び掘削土工量を変更するため、契約金額を変更するものであります。これが、この議案を提出する理由であります。なお、掘削工法の内容でございますけれども、岩掘削の一部を火薬併用掘削から人力併用機械掘削に変更というようなことでございます。それから、掘削土工量でございますけれども、当初1万 1,280立方メートルというふうな設計でございましたけれども、1万 3,010立方メートルということで1,730立方メートルがふえております。
それから、初めての方もおろうかと思いますけれども、今までの経緯について簡単にご説明させていただきます。これについては、落石月日でございますけれども、これは先ほど申し上げたように平成8年4月19日ということになっております。午後2時40分ごろというふうなことで、その後実は平成8年4月23日から5月1日の工期をもちまして、落石状況工事を実施しております。実施された契約者は八重樫建設株式会社でございます。そうした活動の中で、実は平成8年7月10日に災害の査定を受けております。その査定を受けた結果に基づいて本工事というようなことで、平成8年9月13日から平成9年3月19日までの工期をもって1億 6,304万 9,000円で契約をしておったわけでございますけれども、いろいろと工事の関係は別にしてもJR関係の絡みがありまして、実はJRの運休というふうなことの協議をしながら進めてきたわけでございますけれども、どうしてもJRさんの方では年末年始のお客さんを輸送したいというふうなことで、それを確保するために12月26日からの列車の運行を開始したというふうなことで、国体というふうなこともありまして、実は翌年の、要するに9年2月25日まで列車の運行を中止したと、その間復旧工事も当然中止というふうな内容になっております。そういうような形からして、どうしても平成9年3月19日の工期内では完成できないというふうなことからして、3月の定例会におきまして1億 5,014万 3,000円の繰り越し明許費を議会の承認をいただいておるというふうなことで、その後工事を進めてきたわけでございます。そういうふうなことで今回の提案は先ほど申し上げたような内容でございますので、ご理解賜りたいと思います。
それから、お手元に図面を差し上げております。非常に細かい図面で恐縮でございますけれども、まず形状図の方からご説明申し上げていきたいと思います。まず、緑色で塗っている部分までが当初の契約で進めてきたところです。したがって、変更後は赤の線になっているというふうな内容でございます。それから、左側の方で赤でやっている分が変更になった分というふうなことになります。それから、ここでのり枠工というふうなことでございますけれども、小さくのり枠工を赤で塗っております。これ等が変更になったというふうなことで、議案の方に戻りまして当初1億 6,304万 9,000円を 2,794万 7,850円を追加させていただきまして、1億 9,099万6,850円に変更させていただきたいというふうな内容でございますので、よろしくお願いしたいと思います。説明を終わります。
○議長(
佐藤洋輔君)
提案説明を終わります。
これより質疑を受けます。黒沢君。
○25番(黒沢直弥君)
私から二、三お尋ねいたしたいと思います。
この箇所は合併前の十和田町時代から非常に災害の起きる箇所でありまして、鹿角市になってから、いわゆるあそこは 103号ですか、国道であったんですが、バイパスが開通すると市道に編入になったと、こういうことになっておりますが、平成元年の災害、それから平成8年の災害と、市になってから2回起きております。金額にいたしますと大体4億円、今回の追加で大体4億円ちょっと足りないわけなんですが、そういう膨大な経費がかかっておる箇所でございます。こうした膨大な金をかけたわけなんですから今回の工事で今後災害が起きないのかどうか。起きないような工事ができたのかどうかという点を一つ。
それから、もう一点は、もし今度災害が起きた場合はどんな対応をなされるおつもりなのか。
話を聞きますと、いわゆる今回も両側の切り羽といいますか、そうしたものなんかを非常に多くやわらかくなってとったような感じなんですが、何か話を聞きますと、再度またこの可能性があるというふうにも聞いております。そんな起きた場合はどんな対応をするのかと。
それから、先ほどJRの関係の話が出たわけなんですが、このJRとの関係はどうなりますか。非常にJRが主体で、いわゆる花輪線といいますか、鉄道の方の関係で非常に交通が麻痺する状態、今まで過去そうであったんですが、今後もそういうふうになりますと非常に住民に対して迷惑がかかるわけなんですが、こうしたJRとの関係はどうなるのか。いわゆる災害が起きた場合には市で単独でできないわけなんですからして、JRとの関係は今後どういうふうになっていくのか、こういうこと。
最後の4点目になりますが、この路線はいろいろな面で非常に重要な路線なんです。 103号のバイパスはああいうふうに立派なものが通っておりますけれども、この間の秋の種苗交換会なんですが、列車も不通になったし、非常に不便を感じるわけなんです。そうした面で、あそこを私なども通るわけなんですが、いつ上の方から岩石が落っこちてくるのかというふうに車で歩いてもはらはらしながら通っているような現状なんですが、こうしたことの心配がないように、安心して通れるような恒久的な工事は考えていかれないのかどうか。あのままの状態でどうも大変だろうと思われますが、恒久的な工事は考えられないものかどうかと。この4つの点についてひとつお知らせ願いたいと思います。
○議長(
佐藤洋輔君)
都市建設部長。
○
都市建設部長(千田俊夫君)
まず、第1点目の今の災害復旧工事で万全な対策を講じられたのかというふうなことでございますけれども、今言えるのは今回復旧された範囲内は露出している硬岩等を取り除き、しかもコンクリート吹きつけというふうな形で復旧しております。そういう面からしますと、その範囲内においてのあれは確保されたものと、そういうふうにとらえております。ただ、やはり路線そのもののあれにはまだいろんな危険な箇所もあるというふうなことでありますけれども、これについては今年度県の方からの指導というふうなことで、防災点検業務を行う予定をしております。そういうふうな形の中でその結果を見ながら対策というふうなことについて検討をしていかなきゃならないでしょうというふうにとらえております。
また、先ほど申し上げたように、本路線というのは、 103号とそれに隣接しておるし、またJRとの関係がございます。このJRとの関係にもございますけれども、今建設省の方からやはり共同施設としての事業化ということでいろいろと指導が来ております。そういうふうなことで今JRとの絡みについても今後そういう方向づけというものを協議していかなきゃならないんじゃないかというふうな考え方を持っております。
また、今後の恒久的な対策というふうな形でございますけれども、これはやっぱり市単独では当然できるわけでない、財政的な面もあるし、非常な莫大な経費もかかるというふうに判断しております。そういうふうな面から、やはり特定財源というものを確保した上での対応の仕方をしていかなければならないというような考え方がありますので、これについてもやはり今後県なり国等々と協議をしながらそういうふうな恒久対策等について検討させていただきたいと、かように思います。以上で終わります。
○議長(
佐藤洋輔君)
黒沢君。
○25番(黒沢直弥君)
何回も言うようですけれども、私が言うまでもなく、災害というものは突発的に来るわけなんです。私はあそこを通るたびに北海道の豊浜トンネルですか、あの事故を思い出してどうもトンネル通るのが嫌だし、それからあそこを通るのが本当に嫌なんです。いつもはらはらして通るわけなんです。ですから、ああいう道路がやっぱり市内にあるということは非常に、何といいますか、うまくないなというふうにいつも思って通っておるわけなんですが、ひとつやっぱりJRなんかともう少し強力に折衝して、恒久的な対策を講じていただきたいものだなと、こういうふうに考えます。どういうものでしょうか。
○議長(
佐藤洋輔君)
都市建設部長。
○
都市建設部長(千田俊夫君)
先ほどお答え申し上げたように、できるだけ市民に対して不安感を与えないというふうなことでの恒久的対策というふうなとらえ方については、私どもも真剣に取り組んでいきたいと、かように考えておりますので、ひとつご理解賜りたいと思います。
○議長(
佐藤洋輔君)
ほかにございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
佐藤洋輔君)
ないものと認め、質疑を終結いたします。
本案につきましては、討論を省略し、直ちに採決いたします。
議案第58号
工事請負契約の変更についてを原案のとおり決するにご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
佐藤洋輔君)
ご異議ないものと認めます。よって、議案第58号については原案のとおり可決されました。
以上をもちまして、本日予定いたしておりました
議事日程は全部終了いたしました。
ただいまの時刻をもって、第3回
市議会臨時会を閉会いたします。
午前11時25分 閉会
議 長 佐 藤 洋 輔
署名議員 村 木 繁 夫
署名議員 小田切 康 人...