令和 3年 3月 定例会 令和3年3月
能代市議会定例会会議録令和3年3月2日(火曜日
)-----------------------------------◯議事日程第5号 令和3年3月2日(火曜日) 午前10時 開議 日程第1 一般質問 日程第2
議会基本条例策定特別委員の
選任-----------------------------------◯本日の会議に付した事件 議事日程第5号のとおり
-----------------------------------◯出席議員(19名) 1番 安井英章 2番 小林秀彦 3番 菊地時子 4番 大高 翔 5番 畠 貞一郎 6番 菅原隆文 7番 佐藤智一 8番 庄司絋八 9番 渡邊正人 10番 原田悦子 11番 落合康友 12番 安岡明雄 13番 藤田克美 15番 伊藤洋文 16番 武田正廣 17番 安井和則 18番 針金勝彦 19番 落合範良 20番
渡辺優子-----------------------------------◯欠席議員(なし
)-----------------------------------◯説明のため出席した者 市長 齊藤滋宣 副市長 小野正博 監査委員 小松 敬 総務部長 吉岡康隆 企画部長 松橋優悦 市民福祉部長 佐藤和孝 環境産業部長 尾張政克
環境産業部主幹 工藤 力 都市整備部長 宮野弘幸
二ツ井地域局長 櫻庭一也 総務部主幹 佐藤浩司 会計管理者 浅野真人 総務部次長 畠中 徹 財政課長 今野朋実 教育長 高橋誠也 教育部長
石川佳英-----------------------------------◯事務局職員出席者 事務局長 伊藤 勉 事務次長 幸坂晴二 議事調査係長 荒川幸代 主席主査 鈴木豪志 主席主査 坂田 亮 主査
佐々木美奈子----------------------------------- 午前10時00分 開議
○議長(菅原隆文君) おはようございます。ただいまより令和3年3月
能代市議会定例会継続会議を開きます。 本日の出席議員は19名であります。 本日の議事日程は日程表第5号のとおり定めました。 今定例会の一般質問においては、
新型コロナウイルス感染症防止策として、質問時間の短縮のほか、議員及び説明員の出席者の調整などを行います。議員におかれましては、定足数を欠くことがないよう御配慮願います。 この際、議員及び説明員の出席調整のため、暫時休憩いたします。 午前10時00分
休憩----------------------------------- (議員及び説明員 一部退席) 午前10時02分 再開
△日程第1 一般質問
○議長(菅原隆文君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第1、一般質問を行います。順次質問を許します。なお、再質問する際は、初めにどの質問項目を質問するかお話しください。 初めに、5番畠 貞一郎さんの発言を許します。5番畠 貞一郎さん。 (5番 畠 貞一郎君 登壇)(拍手)
◆5番(畠貞一郎君) 5番、
改革ネットワーク、大河の会の畠 貞一郎でございます。通告に従い、一般質問いたします。 3月定例議会の市長説明によりますと、能代市
次世代エネルギービジョンを推進するため、新たに
エネルギー産業政策課を設立し、能代市、三種町及び男鹿沖では再
エネ海域利用法に基づく協議会による応募予定者の説明会が昨年12月24日に、また1月29日には八峰町及び能代沖における第2回協議会が開催され、漁業との共生と地域貢献の要望が出されたそうです。また、能代港湾区域内では、国内最初の商用運転に向け、能代港整備と相まって順調に進んでいるように思います。 しかしながら、一方でアメリカでバイデン政権が誕生しパリ協定に復帰するとともに、脱炭素社会に向けた動きが加速してきているように思います。我が国でも2050年までのCO2ゼロを目標とし、産業分野でもその動きは活発化しています。すなわち、再エネの一つである陸上・洋上風力も言わば地球温暖化、気候変動を抑制するための一つの手段にしかすぎません。それが世界の潮流ではないかと思います。 また、一方、イギリスで18世紀に起こった第1次産業革命、19世紀~20世紀に起こった石炭から電力、石油に重点を置く重工業が主体となって起こった第2次産業革命、1970年代から
コンピューター産業が中心を担う第3次産業革命、それから推進され、現在のAI、ロボティクス、インターネットを中心とした革命と言われる技術革新において世界の産業界も激変したのは御承知のとおりです。 しかしながら、産業を中心として経済を中心に据えることにより二酸化炭素の排出量は増大し、気候変動という一国だけでは解決しようのない、環境を重視した視点に時代は大きく移り変わろうとしています。脱炭素社会の構築は新たなる産業革命ではないかと思っています。 能代市
次世代エネルギービジョンを見ますと確かに地球環境問題も最上位に掲げていますが、その時点から驚くほどのスピードで技術革新は進んでいますし、環境より経済を重点に置いているように思われるゆえ、時代に取り残されているように思います。能代市
次世代エネルギービジョンの根幹的見直しが必要なのではないか、市長のお考えをお伺いいたします。 市長は、洋上風力を推進させる理由として、大きく地域経済の活性化と地球環境の問題を掲げています。 先日、秋田地区の
エネルギー懇談会主催の講演会で、常葉大学の山本隆三教授が、脱炭素化に向けた世界潮流と日本の針路と題して講演し、2050年の脱炭素化社会に向けて
グリーン成長戦略とその実行計画について政府の発表している
洋上風力発電、自動車蓄電池、水素など14の分野で2050年までの普及目標や支援策を明記。また本県沖での導入拡大が見込まれる
洋上風力発電について、日本のメーカーはほとんど風車の生産から撤退した。既に海外メーカーが部品を含めた供給網を構築している。風車建設時に一定の経済効果は見込まれる一方、効果があるのは設置が終わるまで。部品工場などができる可能性は低く、期待するまでの雇用は生まれないだろう、と述べています。 市長が今まで述べていたこととは真逆のことのように思いますが、
洋上風力発電による地域経済への波及効果、雇用促進について、改めて御見解をお伺いいたします。 落雷と漁業の影響について。日本海側は超
巨大雷スーパーボルトの多発地と言われています。冬の日本海側地方は雷が非常に多く、石川県が最も多いとされていますが、秋田県、新潟県も多発地帯であります。真冬の強風時に破損した場合、修理は無理と言われていますが、落雷についての御見解を改めてお伺いいたします。 また、漁業に対する影響も分からないことだらけです。もし現実的に収穫量に影響が出ても
洋上風力発電だけの影響だと断定することは不可能だと思います。最終的に、法定協議会でも要望等は出されていますが、誰が責任を取るのでしょうか、お伺いいたします。
能代火力発電所1、2号機の存続について。昨年、9月議会においても同じ質問をしていますが、市長は、国の動向を注視し、今後の状況を注視する必要がある。また、できるだけ長く存続、稼働していただきたいと述べています。 その後、昨年10月26日に、菅総理は2050年までの
カーボンニュートラル、脱炭素化社会の実現を目指すことを表明しております。 そうした中、愛知県のJERAで運行している
碧南火力発電所では、
燃料アンモニアを混焼し、二酸化炭素をゼロにする実証実験が行われているとのことです。東北電力では、そのようなアンモニアを利用した火力発電所を視野に入れているのかどうか分かりませんが、今後
カーボンニュートラルを目指す上で野心的な取組だと思っています。 能代市としては、火力発電所を将来にわたって継続的に稼働していただくことが地域経済にとって重要な課題ではないでしょうか。その後の市長の御見解をお伺いいたします。 イオン新
能代ショッピングセンターと柳町イオンについて。イオン新
能代ショッピングセンターの住民説明会は、地元紙によりますと1月21日に開催されたとのことですが、半径2キロメートルの住民の皆さんに御案内したとのことです。関心を持っている市民は、ほとんどの方々は開催することさえ知らなかったとのことです。この説明会は、大店法第7条1、2項に基づく説明会だったのかお伺いいたします。 伺うところによると具体的な説明はほとんどなかったとのことです。市としては全ての地域住民向けの説明会を再度イオンに要望するべきと思いますが、お考えをお伺いします。 また、具体的な店舗内のテナントの説明もなかったようですが、コロナ禍の中、現在、各
ナショナルチェーンも厳しい状況にあると推察いたしますが、現状について把握しているのでしょうか、お伺いいたします。 従前、柳町イオンは存続するとのことですが、いよいよ間近に迫った新
能代ショッピングセンターのオープンにより、柳町イオンに対する影響は現実的な問題になると思います。柳町イオンの存続は間違いないのでしょうか、お伺いいたします。 以上で一般質問を終わります。御答弁のほどよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○議長(菅原隆文君) 市長。 (市長 齊藤滋宣君 登壇)
◎市長(齊藤滋宣君) おはようございます。畠議員の御質問にお答えいたします。初めに、能代市
次世代エネルギービジョンについてのうち、能代市
次世代エネルギービジョンの根幹的見直しをする考えはについてでありますが、平成31年3月に策定した能代市
次世代エネルギービジョンは、おおむね10年先を見据え、令和10年を目標年、5年を中間目標年と設定しております。 本ビジョンにおいて実施する事業として、
洋上風力発電事業の促進、風力発電の拠点形成の推進、地元企業の
次世代エネルギー事業への参画促進、
洋上風力発電関連企業の誘致等を位置づけているほか、
水素エネルギーについては章を独立して設け、長期的な視点での本市の利活用の方向性を示しております。 昨年10月、菅総理より、2050年
カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことが宣言され、その実現に向け、国では2050年
カーボンニュートラルに伴う
グリーン成長戦略を策定いたしました。この戦略は、温暖化への対応を経済成長の機会と捉え、経済と環境の好循環を作っていく産業政策として位置づけられており、
再生可能エネルギーについては最大限の導入を目指すとしております。中でも
洋上風力発電をその切り札として成長分野に位置づけ、産業を育成し、国際競争力を強化していくこととしております。加えて、
水素カーボンニュートラルの
キーテクノロジーとして水素産業創出に取り組むとしており、これらの方向性は本ビジョンと合致しているものと認識しております。こうしたことから、現段階では見直しは考えておりません。 次に、
洋上風力発電についてのうち、改めて地域経済への波及効果、雇用促進に対する市長の見解はについてでありますが、
風力発電所設備の導入には大きな設備投資が伴い、その建設及び
メンテナンス等に係る経済波及効果と雇用の創出が期待されます。加えて、能代港では
洋上風力発電の拠点港として港湾整備が進められており、港湾としての利便性が高まるとともに、その建設における経済波及効果ももたらされております。 国では令和2年7月に洋上風力の
産業競争力強化に向けた官民協議会を設立し、官民が一体となって再
エネ海域利用法を通じた
洋上風力発電の導入拡大と関連産業の競争力強化、国内産業集積及び
インフラ環境整備等を進め、相互の好循環で実現していくこととしております。同会の中で、
洋上風力産業の多くは国外に立地しているが、日本にも潜在力のあるサプライヤーは存在するとしており、国を挙げて
洋上風力関連産業を育成しようとしております。 本市は、風という地域資源に恵まれ、
洋上風力発電における日本海側の有望な候補地の中心に位置しており、また重厚長大な貨物を扱うことが可能な港湾を有していることから、
洋上風力発電の拠点として関連産業振興のポテンシャルがあると考えております。関連産業の集積や地元企業の参入等が一朝一夕に進むものではないと認識しておりますが、そのために地域が一丸となって一歩一歩前進してまいりたいと考えております。 こうした中、本地域では能代港湾区域での
洋上風力発電事業について陸上変電所への
ケーブル敷設工事が地元企業により施工されたほか、令和4年末の運転開始に向けた
運転管理事務所が間もなく供用開始となり、地域からの雇用が予定されております。また、
洋上風力発電設備へのアクセス船を運営するために設立された市内企業では求人が開始されているなど、具体的な動きが活発化してきております。加えて、
洋上風力発電の導入効果を地域へ波及させるため、市では
洋上風力発電事業者に対して建設及びメンテナンス時における最大限の地元企業の活用を働きかけるほか、地元企業の関連産業参入に向けた
マッチング支援、関連産業を担う人材の育成、県との連携による
企業誘致活動等を実施してまいりたいと考えております。 市といたしましては、
洋上風力発電の導入拡大は地域活性化の絶好のチャンスと考えており、良質な雇用の創出と産業振興につなげる取組を鋭意進めてまいります。 次に、落雷被害の対応に対する市長の見解はについてでありますが、平成30年3月に国から示された
洋上風力発電設備に関する技術基準の統一的解説によると、洋上風力設備の導入に当たり、日本工業規格に適合した雷対策を実施する必要があるとしており、日本特有の環境に対応し、地域ごとの実情も勘案した規格となっております。また、平成31年4月に再
エネ海域利用法が施行されたことを受け、国において令和元年6月に
洋上風力発電施設検討委員会が設置され、その中での検討を踏まえ、一般海域の
洋上風力発電事業にも基準が適用されるよう2年3月に改訂されております。 能代市沖については、最も厳しい落雷対策を施す地域に分類されており、事業者はその規格に適合した風車を設置することになります。市といたしましては、事業者は適切に技術基準を遵守しなければならないものであり、また、被害が生じた場合においても速やかな対応がなされるものと理解しております。 次に、漁業へ影響が出た場合の責任の所在はについてでありますが、一定規模以上の
風力発電事業の場合、事業者は
環境影響評価法に基づき環境への影響を低減させる方策を講じることとなります。 漁業への影響につきましては、国内では
洋上風力発電所の実例が少なく、魚類等の生息環境や漁業への影響については明らかになっておりませんが、海外では
洋上風力発電所が建設された後に基礎部に魚礁効果が確認された事例があると聞いております。 市では、本市沖で調査が進められている
洋上風力発電事業の環境影響評価の配慮書や方法書に対し周辺漁業への影響がないか確認し、漁業関係者に十分な説明を行いながら進めることや、可能な限り最新の科学的知見について情報収集、分析をし、魚類に対する影響について回避または低減を図ること等を市の意見として県に提出しております。
洋上風力発電設置後に漁業へ悪影響が生じ、それが風力発電の設置が原因であることが明らかな場合、その影響の程度、要因等から、その責任の所在は事業者にあるものと考えております。 次に、
能代火力発電所1、2号機の存続について、1、2号機の存続は市の重要課題と考えるが、市の見解はについてでありますが、平成30年7月に閣議決定された、国の第5次
エネルギー基本計画では、石炭は経済性や供給安定性に優れた
エネルギー資源であり、重要な
ベースロード電源の燃料と位置づけられております。 昨年12月に策定された、2050年
カーボンニュートラルに伴う
グリーン成長戦略では、アンモニアは水素社会への移行期では主力となる脱炭素燃料とされ、バーナー等を変えることで石炭火力発電での混焼に直接利用可能で、設備投資を最小限に抑えることができ、
燃料アンモニア産業はこの戦略の中で重要分野として位置づけられております。 こうした中、
国立研究開発法人新エネルギー・
産業技術総合開発機構(NEDO)や電力会社では、
アンモニア混焼火力発電の早期実用化に向け、研究開発や実証等に取り組んでいるところであります。発電方式については、安全性や安定性、経済性、環境への影響等様々な面から検討され、電力会社において判断されるものであると認識しておりますが、1、2号機についてはできるだけ長く存続していただくことを期待しております。 次に、(仮称)イオン新
能代ショッピングセンターと
イオン能代ショッピングセンターについてのうち、1月21日実施の住民説明会は大
規模小売店舗立地法に基づくものだったのかについてでありますが、大
規模小売店立地法第7条第1項で、大規模小売店舗の新設の届出をした者は、届出から2か月以内に届出内容を周知するための説明会を開催することとしており、今回の住民説明会はこの規定に基づき開催されたものであります。 次に、再度の住民説明会を要望すべきではについてでありますが、住民説明会では大
規模小売店舗周辺の生活環境の保持のために配慮することとした事項等について説明が行われております。この説明会は原則として1回開催することとなっており、再度の開催を要望する考えはありません。 次に、新
能代ショッピングセンターのテナント状況を把握しているかについてでありますが、
イオングループの担当者の報告では、テナントについては引き続き交渉中であるとのことでありました。 次に、既存の
イオン能代ショッピングセンターの存続は間違いないのかについてでありますが、既存の店舗については引き続き存続する方針であると伺っております。以上であります。
○議長(菅原隆文君) 畠 貞一郎さん。
◆5番(畠貞一郎君) そうしましたら、
次世代エネルギービジョンについての1から再質問させていただきます。今までの答弁とそれほど変わらない答弁だったわけなのですけれども、
次世代エネルギービジョンというのは2019年3月に正式に提出されたものであります。それから約2年たっております。これをつくる前に1年~2年ぐらい日数がかかっているかと思いますが、この間に世界情勢が大きく変化しているということは市長も十分御承知のことだと思います。 最近いろいろな報道を見ますと、菅総理が昨年10月26日に2050年までのゼロを宣言されました。それはひとえに言えば、アメリカで政権交代があったというのも大きな影響ではないかなと思います。バイデン政権が誕生してパリ協定にお戻りになるということで、世界経済が非常なざわめきを見せながら、いろいろな企業がカーボンゼロに向かっていろいろな設備投資をして、そしていろいろな新しいエネルギーの考え方が出てきているように感じております。 例えば、今までは何といいますか、ヨルダンも含めて中東が石油の地政学的に中心を担って、エネルギーの中心を担っていたわけですけれども、これが電気自動車だとか、2035年まで、日本の場合もそうなのでしょうけれども、電気自動車だとか水素自動車だとか、電気というものを中心にエネルギーが動いていくことは、これは紛れもない事実だろうと思います。そうしますと、水素の利権というものが今までの石油以上の、石油と同等の価値が出てくるのではないかなと思います。そのために各国が国を挙げて水素について取り組んでいるのではないかなということが予想されます。 例えば中東の
アラブ首長国連邦で
スワイハン太陽光発電所というのがあります。東京ドーム約166個分の広さだそうです。太陽光パネルが300万枚、広大な広さであります。ここに出資しているのが、丸紅も20%出資しています、日本の企業からいったら。港湾区域内に設置する、丸紅も20%出資しています。結局これは何に使うかというと、エネルギーを使って水素をつくるだとか、アンモニアをつくるエネルギーとして私は使うのだろうと思います。中東は、いずれ石油利権というものがどうなるか分からない部分で、今度は
再生可能エネルギーを使った水素だとかそういうエネルギーの輸出に向かってくる可能性は十分あるわけです。 ちなみに、ここでつくる再エネの電力単価というのは2円65銭キロワットアワーというべらぼうに安い金額です。そういったもので水素を作った場合に、恐らく、例えば能代で水素を作ったとしても価格的には対抗にならないような状況なのではないかなと。水素のいわゆる企業の上位というのは、御存じだと思いますけれども、水素生産の上位というのはフランスの
エア・リキード社、ドイツのリンデ社、アメリカの
エアープロダクツ・アンド・ケミカルズ社、こんな大きな会社があって、そのほとんどがアメリカ、ヨーロッパにあります。水素の製造は天然ガスに含まれる炭化水素を水素とCO2に分離する手法が一般的で、ヨーロッパでは200円~400円、日本の水素価格というのは1キログラム1,000円~1,500円、4分の1の水準にあります。 当然のことながら、今後、御存じだと思いますけれども、トヨタで水素自動車を造ろうとしております。水素というのは非常に重要な、市長がおっしゃるように重要なエネルギー源になることは必定だと思います。 そういった中で、価格競争等々含めていきますと、
エネルギー戦略というのは国で変えていかなければどうしようもないような状況です。もしかしたら、このまま
次世代エネルギービジョンで水素の部分を打ち出したとしても、私は世界情勢を含めていくと刻々と変わるものでなければならないのではないのかなと思いますので、見直し、例えばほかにもいろいろな技術革新が相当あります。ここで紹介すると時間が足りなくなりますので申し上げませんけれども、相当なものがあります。そういった部分で、もう少し柔軟性のあるビジョンに変えていくべきではないかなと思いますが、市長の御見解をもう一度お伺いいたします。
○議長(菅原隆文君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) エネルギーの供給、さらには需要につきましては、今お話がありましたとおり、一自治体ができることではありません。国が、例えば石油の場合であったら石油をこの資源のない日本でどう保持し、そしてまたどう輸入して活用していくかということを国が考えていく。水素についても同じであります。限られた小さな面積の中で太陽光を広大にやろうと思っても、これはなかなかできません。 ただ、おかげさまで日本の場合は利用できる海域が多いですから、そういったもので例えば風力発電でエネルギーを確保することはできるかもしれませんが、ただ、今現在では浮体式が値段的には合いませんから、当然に遠浅でしかできないということになりますから、限られた量しか確保することはできません。ですから、一自治体が水素を確保するといってもできることは限られております。ただ、その水素を活用して、町の経済の活性化、さらには市民の皆様方の生活の利便性を向上させる、そういったことはできるかもしれませんが、全体量に対して一自治体が確保してそれを有効活用するというところまではなかなか難しいのではないかと思っています。
○議長(菅原隆文君) 畠 貞一郎さん。
◆5番(畠貞一郎君) 確かに市長おっしゃるように、一自治体で地球温暖化の対策もできるわけではありませんし、もちろん水素の問題だって、一自治体でどうのこうのなる問題では私も全くないと思っています。 そうしますと、市長のおっしゃることがそうであるならば、逆に水素の部分についても、利活用の部分は別ですけれども、記載しても何しても構いませんけれども、市長はいろいろな質問の御答弁で、水素をここでつくって利用するというようなお話もされておりますけれども、それはどういう意味合いなのか。私は逆にいきますと、水素の今の状況を見ますと、そういう部分では非常に、ここでつくって、多少のものをつくることはできるのでしょうけれども、それを経済に影響を与えるような形で行っていくのは非常に私は難しいと思います。市長のおっしゃったように水素は国の戦略としてどうするかというのが第一の問題であります。 トヨタ自動車で御存じのように、MIRAIという車、最近テレビコマーシャルも入っているようでございますけれども、2号機でしょうけれども、トヨタの研究所では、要はエンジン自体を、トヨタの主要部分を各自動車メーカーにも全部公開した形で合同して開発に取り組んでいます。豊田社長は、水素ステーションと車というのは花と蜜蜂だというような表現を使って、これは必ず必要なのだと、そのためにどうしていくのかという戦略を打ち立てながらトヨタ自動車では、やっています。 そういう面において、水素を日常生活で何をどうやって使うかとなった場合に、水素自動車だとかそういったものになってこようかと思います。そういった部分で戦略的に考えるとするならば、決してここで水素を作ってどうのこうのするという部分ではなかろうかと思いますが、市長の御見解をもう一度お伺いします。
○議長(菅原隆文君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 私が言っているのは、能代という地域は非常に気候的に風が強い。風が強いということで、いわゆる風力発電に適している所。そして風力発電をどう活用するかということを考えたとき、水素の分野で言うならば、せっかく水素を作っても化石燃料を活用した水素を作ればCO2を出すことになりますから、決して国が考えている戦略には乗っかっていけないわけです。であれば、CO2フリーの水素をつくるということが大変大事なことだと思っています。 そのための町として能代は適している、だからCO2フリーの水素をつくる努力をしておりますし、そして今、そのできた水素を活用して、能代で混合ガスと混ぜることによってどういう燃焼効率が高まっていくのか、燃焼効率が高過ぎるものは下げる、低いものは上げるという実験をやっているわけであります。ですから今、私が申し上げているのは、CO2フリーの水素をつくるのに適した町だから、その実証実験を兼ねながら町で努力している、市としてCO2フリーの水素をつくるために、そしてまた活用するために努力していきたいということを言っているわけです。
○議長(菅原隆文君) 畠 貞一郎さん。
◆5番(畠貞一郎君) 世界情勢からいったら、再エネで水素をつくるというのはもうグローバルスタンダードになっているのは、確かにそのとおりであります。 ただ、再エネを使って水素をつくるというのは、価格が高くなるという部分が一つの大きな問題だろうと思います。それが商用ベースに乗るかというのはまた別問題だろうと思いますし、ただ少なくとも今の
洋上風力発電の業者は売電だと言っているわけですね、東北電力に電気を売ると。ではどうやってそのエネルギーを使って水素をつくるのですか、お伺いいたします。
○議長(菅原隆文君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 一般海域における風力発電の問題と、水素をつくるために
再生可能エネルギーを利用するということは全く分けて考えていただきたい。今、売電であろうとなかろうと、その事業者がこの地域にそういう火力発電を使って、それを活用したいという事業化の話と、最初に申し上げていた水素をつくる、CO2を排出しない水素を生成する事業というのはまた違う考え方に立っていると思っています。
○議長(菅原隆文君) 畠 貞一郎さん。
◆5番(畠貞一郎君) 3回終わりましたので、次の2番の
洋上風力発電についてお伺いいたしたいと思います。時間もあまりありませんので。地域経済の波及効果というのは、従前どおりの部分でございましたけれども、確かに雇用の部分だとか、ある程度の部分があろうかと思いますけれども、現実的に本当に目に見える形になるのかどうか。先ほど新聞記事のお話もいたしましたけれども、工事ができるまでなのではないかと、経済効果はですね。そういう記事も魁新報の部分に出ておりましたし、洋上風力のここは適地であるということをおっしゃっていましたけれども、何と申し上げたらいいのですかね、海域がいっぱいあるという部分があるのでしょうけれども、例えば日本の陸地面積というのは37万7975キロ平米、海洋面積というのは447万キロ平米ぐらいあります。オーストラリアというのは陸地として774万キロ平米あります。オーストラリアというのは日本の海洋の倍の陸地があるわけです。そこでいろいろなことをやっているわけです。そこでやって初めて、先ほど市長がおっしゃったように、再エネを使って水素をつくるだとか、いろいろなことをやっているのが産業や雇用の促進につながっているわけです。 基本的にいきますと産業振興だとか雇用の促進というのはそのエネルギーを使って何をするかという部分だろうと私は思いますし、確かにメンテナンスだとか一部あるかもしれませんけれども、エネルギーをどう使うかという部分に焦点を当てた形で、経済政策だとか雇用というものを私は考えるべきではないかなと思いますが、市長のお考えをお伺いいたします。
○議長(菅原隆文君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 先ほど報道機関のお話がありましたが、その大学の教授がおっしゃるには、いわゆる工場とかそういったものが期待できない、さらには雇用が期待できないというお話がされておりますけれども、確かに日本の場合の風力発電というのは、特に洋上風力も含めてそうですけれども、計画をつくるのが遅かった。だからメーカーが全部外に出ていって、海外のメーカーしかなくなりました。その結果、何が起こったかというと、台湾が中長期的に風力発電の計画をつくりました。大量につくったことによってメーカーがみんな台湾に行ってしまいました。 そういう中で、雇用がないとおっしゃるけれども、風力発電が陸上、さらには港湾区域、一般海域に立つことによって、今、能代で何が起こっているかというと、それを造る会社の営業所、さらにはメンテナンスをやる営業所ができる計画があります。それが人数では恐らく100数十人になる予定になっています。これだけの雇用ができるということは、雇用がないというこの能代において、今いろいろな機会をつくって雇用を増やそうとしているときに、100数十人の雇用ができるというのは非常に立派な雇用の創出になると思っています。
○議長(菅原隆文君) 畠 貞一郎さん。
◆5番(畠貞一郎君) 雇用があることは確かにいいことだと思います。それが実際問題どうなるかというのは私は分かりません。実際そうなるのかどうかは、きちんとそこが建ってそうなるのかどうかまでは、私はまだ確認しておりませんので分かりませんけれども、市長が言うのだったらそうなのでしょう。 それで、雇用促進については、次の質問にしたいと思います。落雷の被害についての対応については、最大限の努力をしていると、各事業者が最大限の努力をしているということではございますけれども、この間、これも新聞に出ておりましたけれども、秋田が適地と言い切れるのかということで、福留高明さんという方が魁新報に記事を出しておりました。現在進行中の秋田県沖の風況条件、地理的条件から最適地として、またクリーンエネルギーという美名の下に手放しで歓迎する向きもある。しかしながら、最適地となる地域である一方、危険な冬季雷発生地域でもあり、むしろ不適地であるという側面を有している、というものが魁新報に載っております。 冬の落雷というのはヨーロッパでは例のないような、すごい激しい電気を発生するそうでございます。冬季落雷の場合には通常の夏の場合と違って100倍~数百倍のエネルギーを放出する場合があると。NASAがこちらのほうの落雷を見た場合、原発が爆発したのではないかというようなものが衛星から確認されたそうです。それだけすごいエネルギーを放つ落雷があるということでございます。 そういったものがあった場合には、風車はどうなるかはおのずと知れたことだろうと思います。ここが本当に適地なのかどうか、落雷に対して最上位の部分をやっても大丈夫なのかどうか、その辺について市長の御見解をお伺いします。
○議長(菅原隆文君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) その前に、先ほど市長がどう考えようと勝手だというお話がありましたけれども、私が言っているのは、それぞれの事業者がここに営業所を出そう、メンテナンスの会社を出そうという会社が、会社の数字として正式に発表している数字であります。ですからそのことを信用しないとなれば、我々が事業を継続していく上でそういったものを誘致するときに、何を判断して考えたらいいか分からなくなると思いますので、私は事業者が発表している数値を伝えさせていただきました。 それから、落雷につきましては、御承知だと思いますが、この地域は落雷が大変強い、おっしゃるとおりです。それで今何をやっているかというと、JIS規格も皆そうですけれども、この地域はA線といいまして、一番落雷の多い地域としての対応をしなさい、1つには600クーロン以上の対応をしなければならない、建てる風車もそれに合わせて強化しなければならないという指定をいただいている地域であります。そのことで足りるかどうかというのは、今まで例のないことですから、今後できる限りそういう落雷に強い、また落雷があったときに、逃がすための設備をつけたり何なりしている風車を建てなければいけない地域となっていますから、今の段階でそれが本当に効果を果たすかどうかというのは私には知見がありませんけれども、そういう準備をした上での国の許可であることを御理解いただきたいと思います。
○議長(菅原隆文君) 畠 貞一郎さん。
◆5番(畠貞一郎君) 時間があまりありませんので、漁業の影響については、先ほどのお話では事業者が責任を取るべきだということでございますので、それは事業者にお話ししていかなければ駄目なことではないかなと、何か影響が出た場合に。ただ、これは漁業の影響というのは、それによるものなのかどうかさえ分からない部分がありますので、その部分を事業者に責任を持てといってもなかなか、今度裁判沙汰になるのではないかなと思うのですけれども、非常に難しい問題ではないかなと思いますが、これについては時間がありませんので割愛させていただきます。 2番の火力1、2号機の存続についてでございますが、先ほど市長から述べられましたように、アンモニアの混焼だとかが愛知県のJERA碧南発電所100万キロワットのところで実証実験が始まろうとしているようでございます。これによりますとアンモニアを20%ぐらい混焼してやるようでございますけれども、それによって二酸化炭素の排出が50%ぐらいマイナスになると、かなり多い二酸化炭素がマイナスになるということです。 これは逆にいきますと、国が掲げている政策、14項目の政策の中の一つに該当するのではないかなと、洋上風力もそうですけれども、アンモニアを混焼してそういった発電所、火力とはまた別の新しい形のコージェネレーションの発電所を造ることは国の政策と合致するのではないかなと、CO2排出を減らすという部分で。そこのJERAのところでは今20%ですけれども、石川島播磨とかでやっているのでしょうけれども、これをどんどん増やしていきながら、最終的にアンモニアの発電所もしくは水素の発電所に持っていきたいというような発想もあるようでございます。 そういう面からいきますと、市としても、逆にいけば県としても商工会議所としても、発電所というものを炉やバーナーを交換した形で存続できないかという可能性について、私は要望を出すなり、陳情するなりする必要があるのではないかなと、それによって1,000人に上る雇用が守られるのではないかなと思いますけれども、市長のお考えをお伺いいたします。
○議長(菅原隆文君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 先日の報道を見たときに、1,000人の雇用というお話をされていましたが、その1,000人の雇用というのが私はよく理解できていません。あれはメンテナンスのときに、3年に一遍のメンテナンスをやるのに1,000人の人たちが能代に来て、そういう需要があるということを言っているので、雇用はもっと少ないということを御理解いただきたいと思います。 それから、1号機、2号機に関して言うならば、先ほどもちょっと触れさせていただきましたが、1号機がバーナーを取り付けて、それでもってアンモニアを活用することができるかというと、できません。それと費用対効果もあります。ですから2号機、3号機ではアンモニアを活用した発電ということは可能かもしれませんが、1号機については、東北電力との話合いの中で私も何度かお話を聞きました。それはなかなか難しいと聞いておりますので、1、2号機ともということではなくして、2号機について、アンモニアを活用した発電を今後続けていっていただきたい、1号機については、まだまだ使える状況にあると聞いておりますので、それを活用していただきたいと思っております。
○議長(菅原隆文君) 畠 貞一郎さん。
◆5番(畠貞一郎君) 秋田の火力も廃止になるようでございますけれども、県とすれば本当は、それも併せて私は要望していくべきじゃないかなと。市長は2号機については、アンモニアを含めた形の要望は出していけるという部分はございましたので、きちんとその辺はやっていただきたいなと思います。 それでは、あまり時間もございませんので、イオン新
能代ショッピングセンターに移らせていただきます。1月21日に住民説明会が行われ、私も新聞報道で初めて分かったようなもので、行われる事実さえ分かりませんでした。先ほども申し上げましたけれども、大店法に基づく形で行ったという住民説明会でございますけれども、説明会の開催は法第7条の2項に該当して、公告するべきだという部分が載っております。周辺住民、2キロ、これ本当に全部に渡ったのかどうかさえ分からない、ましてや一般的に町なかの人方は全然分からなかったと。なぜ説明会を開催するのかというと、一つには区、市町村からの意見聴取が第8条の1項にあるわけです。区域住居者からの意見提出というのが第8条の2項にその権限が載っているわけです。そのためにも、ある部分はあるわけです。そうしますと、これだと例えば、意見を述べるにしても何にしても、説明会が開催されたのさえ分からなければ、意見提出だってできないわけです。これは住民の権利が奪われることにもなるのではないかなと思います。 市長は、これによって行ったから住民説明会は再度開くことは必要ないというお話をしましたけれども、私は、まず1番の部分はよろしいですけれども、2番の部分で、住民説明会は3回までやることができると、たしか法的には載っているはずです。ですから私はイオン側に、まだこの部分を知らない人もたくさんいるので、もう一度、再度開いてくださいという要望を出してもしかるべきではないかなと思いますが、お考えをお伺いします。
○議長(菅原隆文君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 分かっていてお聞きになっていると思いますが、今もお話にありましたとおり、今回のこのことにつきましては大
規模小売店舗立地法第7条第2項、いわゆる広報につきましては日刊新聞に掲載する、さらにはチラシ等を入れる、それから2キロ以内にそういうお知らせをする、これにのっとってやっていることですから、これで足りる足りないということを私が判断する立場ではないと思っています。 それから、もう一つ言えば、この説明会に来たのは7名の方だと聞いています。その方たちから意見があったかというと、全く意見もなかったと聞いております。さらには、この後、ぜひとも説明会を聞きたい、説明会をやってほしいという要望も市役所には上がっていないということであります。御理解いただきたいと思います。
○議長(菅原隆文君) 畠 貞一郎さん。
◆5番(畠貞一郎君) もしそうしますと、一般住民も逆にいけば、あそこでやってもどうしようもないのではないかという話も出ているようですので、そんな興味もない部分もあるわけです、イオンショッピングセンターについては、正直な話。 今一番焦点になるのは、最後の質問になりますけれども、柳町イオンが存続するかどうかという問題です。本当に存続するのかどうか。あの柳町のショッピングセンターの場合には、市の施設もきちんと入っているわけです。それでいて、もし何かの場合にそういった問題も多く出てくるのではないかなと思いますが、柳町のショッピングセンターについては間違いなく市長として確認している事項なのか、もう一度お伺いいたします。
○議長(菅原隆文君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) これは何度も申し上げておりますが、イオンからしっかりと確認を取って、イオンからあの柳町については閉店することはないとお話を聞いております。
○議長(菅原隆文君) 畠 貞一郎さん。
◆5番(畠貞一郎君) それであればいいのですけれども、ぜひ、いろいろな形でここでは申し上げることができないような動きもあるようでございますので、ぜひ細かく確認をしていただきたいと思います。
○議長(菅原隆文君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 大変申し訳ないのですが、誤解を受けるような言い方はしてほしくないのですが、ここで言えないことがあるというのはどういうことなのでしょうか。私は少なくともイオンから聞いていることについては正直にちゃんと言っているつもりですので、もしそういうことが御指摘あるならば、御質問していただきたいと思います。
○議長(菅原隆文君) よろしいですか。はい。以上で畠 貞一郎さんの質問を終了いたします。 この際、休憩いたします。午前11時、会議を再開いたします。 午前10時51分 休憩----------------------------------- 午前11時00分 開議
○議長(菅原隆文君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、11番落合康友さんの発言を許します。11番落合康友さん。 (11番 落合康友君 登壇)(拍手)
◆11番(落合康友君)
改革ネットワーク、青の会、落合康友です。通告に従いまして、一般質問を始めます。 1、子育て支援について3点お伺いします。まずは1、民間雇用労働者の子育てと仕事の両立について。過去に市が実施した子ども・子育て支援に関するニーズ調査では、仕事と子育ての両立支援の充実を望む声が多くありました。両立できる環境の実現に向け、国の制度が役立つものと考えますが、育児・介護休業法による育児休業制度、子の看護休暇制度、短時間勤務制度などの市民の利用状況、また今後の市の支援についてお知らせください。 次に、2、市民の入院分娩費用について。出産した際に支給される出産育児一時金、国で定められている支給金額は42万円ですが、都道府県によって出産費用平均額に格差があり、また県内でも病院によって異なるため、一時金によって全額が賄われるとは限りません。秋田県の平均額は40~50万円と聞きますが、公益社団法人国民健康保険中央会の資料では約45万円となっています。子育て世代の負担軽減に向けて、入院分娩費用の平均額と出産育児一時金超過分を市で上乗せ助成できないか、以上2点についてお尋ねします。 3、子供の屋内遊び場や児童館について。先日のニーズ調査では子供の遊び場の設置、拡充の要望も非常に多く、特に屋内の遊び場や児童館など、雨や雪の日でも利用できる施設の整備は長年の課題ではありますが、実現に向かっていません。今後そういった施設を設置、拡充する考えはあるのでしょうか、お知らせください。 2、埼玉県宮代町のように非接種者に不利益が生じる新型コロナウイルスのワクチン奨励策を市としてはどう捉えるか。全国で新型コロナウイルスのワクチン接種がスタートしましたが、埼玉県宮代町を筆頭に、接種者に商品券やクーポンを特典として配付する奨励策が登場しているとニュースになっていました。国のワクチン接種を推奨する考えは理解できますが、接種は努力義務であり、安全性や有効性に対する不信から接種を望まない人、または接種したくても健康上の理由からできない人が不特定多数存在します。特典による奨励策は、非接種者が不利益を被り、非接種への差別、偏見は認められないとする国の方針から自治体が先陣を切って逸脱していることになります。こういった奨励策についてどう捉えているのか、市のお考えをお知らせください。 3、人と自然が共生できるエネルギーのまちづくりについて、1、能代山本広域
風力発電事業についての質問です。このたびの質問に際しまして、2日前の早朝、早起きをして小友沼に渡り鳥の観察に行きました。しかしながら、今年は比較的寒いせいか、沼の水面がまだ凍結しており、1匹もおりませんでした、実際は奥のほうに滞在しているのですけれども。それでとんぼ返りをしたわけでありますが、改めてそこら辺の田圃には渡り鳥が採餌をしている光景を目にするわけでありますが、そういう光景を見るにつけて、この能代市という町は世界に誇るべき生態系を有している、またこの生態系、聖域に人の手を加えるべきではないと改めて認識した次第であります。 当事業の環境影響評価準備書に対する意見書が、昨年12月25日に環境大臣から、12月4日に県知事から経済産業省に提出されています。両意見とも建設予定地は渡り鳥や絶滅危惧種の猛禽類など、希少な生態系を有するエリアであることを強調し、設置の取りやめ、または見直しを講ずるべきと指摘しています。意見書に基づき、事業者は風車設置位置を変更したようですが、基数が減ったわけではなく、根本的改善が見られません。意見書に対する市長の見解をお知らせください。 2は温暖化対策について。エネルギーのまちづくりを推進するに当たり、2050年
カーボンニュートラルを目指した温暖化対策の優先度の位置づけについて、市長のお考えをお知らせください。 質問は以上となります。御答弁をよろしくお願いいたします。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(菅原隆文君) 市長。 (市長 齊藤滋宣君 登壇)
◎市長(齊藤滋宣君) 落合康友議員の御質問にお答えいたします。初めに、子育て支援についてのうち、民間雇用労働者の子育てと仕事の両立について、育児休業制度等の利用状況はについてでありますが、県では毎年県内における民間事業者の労働条件等の基本的事項を把握するため、労働条件等実態調査を実施しております。令和元年度の調査では、対象となった1,699事業所のうち1,161事業所から回答があり、この中で育児休業については女性の取得率は95.0%、男性の取得率は8.8%、1人当たりの平均休業日数は250.5日となっております。また、子の看護休暇制度に関する規定を設けている事業所の割合は73.2%、規定の有無にかかわらず子の看護休暇制度を実施したことがある事業所の割合は22.8%となっております。従業員の仕事と子育ての両立に対する支援措置を行っているか、との質問では、何らかの支援措置を行っていると回答した事業所は63.3%で、このうち短時間勤務制度を就業規則等に規定している、または実施した実績がある事業所は50.7%となっております。 次に、子育てと仕事の両立に対し、今後における市の支援の考えはについてでありますが、子育てと仕事の両立のためには、子育て支援施策と多様な働き方に対応した労働施策との両面から支援を展開する必要があると考えております。これまで子育て支援施策としては、通常の保育事業に加えて一時預かりや病児保育等の特別保育、相互援助活動であるファミリーサポートセンター事業、放課後児童クラブ事業等を実施しております。また、労働施策における事業者向けの支援としては、仕事と子育ての両立がしやすい職場環境づくりや就業規則の作成方法等に関する出張相談会を市庁舎内において定期的に開催しているほか、各種支援制度の周知に努めております。 市といたしましては、子育て世代の御意見をお伺いしながら子育て支援策による仕事との両立支援に取り組むとともに、昨年度、秋田労働局と締結した能代市雇用対策協定に基づき、事業者における両立支援策について充実を図ってまいりたいと考えております。 次に、市民の入院分娩費用のうち、費用の平均額についてでありますが、本市で分娩できる唯一の医療機関である能代厚生医療センターにおいては45万円~50万円だと伺っております。 次に、出産育児一時金超過分を市で上乗せ助成できないかについてでありますが、出産費用は分娩医療機関や入院日数、分娩の時間帯、分娩様式、診療内容、入院する部屋の状況、食事、附帯サービス等によっても大きな差が生じることから、出産育児一時金超過分に対し、一律に市で助成することは難しいと考えておりますが、今後検討してまいりたいと考えております。 次に、子供の屋内遊び場や児童館などを設置、拡充する考えはについてでありますが、屋内の遊び場については、市民の皆様との意見交換等において設置の要望があるほか、子ども・子育て支援事業計画に関するニーズ調査においても、雨天時や冬期間に利用できる遊び場の整備を望む御意見がありました。これらの要望を踏まえ、子供の屋内遊び場に関する庁内検討会議を設置し、検討を重ねてまいりましたが、新たな単独施設を建設するには財政的な負担が大きいことから、既存施設の改修の際や学校跡地等の利活用の中で遊び場のスペース等の確保について検討を進めていくこととしております。 次に、埼玉県宮代町のように非接触者に不利益が生じる新型コロナウイルスワクチンの奨励策を市としてはどう捉えるかについてでありますが、新型コロナウイルスのワクチンは蔓延を防ぐために緊急的な実施が必要な臨時接種と位置づけられております。接種費用は全額国が負担し、国民は接種を受ける努力義務がありますが、接種を受けるかどうかの最終的な判断は本人に委ねられることになります。 こうした中、埼玉県宮代町ではワクチンの接種率を上げるため、国の地方創生臨時交付金を活用し、接種した住民に町内の小規模店舗で利用できる地域限定商品券を配付するとの報道がありました。 市といたしましては、重症化や発症予防等のワクチンに期待される効果、一定の割合で起きるとされる副反応等、市民の皆様が接種を受けるかどうかの判断に必要な情報について、広報のしろや市のホームページ等により周知に努めることで接種勧奨を図ってまいりたいと考えており、接種率を上げるための商品券配付等は考えておりません。 次に、人と自然が共生できるエネルギーのまちづくりについてのうち、能代山本広域
風力発電事業の環境影響評価準備書に対する環境大臣意見と知事意見への市長の見解はについてでありますが、(仮称)能代山本広域
風力発電事業環境影響評価準備書に対する県知事意見は令和2年12月4日、環境大臣意見は12月25日にそれぞれ経済産業大臣に提出されております。その中で、渡り鳥への影響が懸念されることから、比八田・荒巻エリア風力発電設備の設置の取りやめ、または配置等の見直しを実施することが求められております。 これを踏まえ、事業者は渡り鳥への影響を回避または低減させるため、風力発電設備の設置予定位置を変更することとし、市は令和3年1月12日に報告を受けております。また、同大臣意見等では、事後調査や環境監視を適切に実施することを求めておりますが、県から令和2年8月27日付で本市に同準備書に対する環境保全の見地からの意見を求められ、10月22日付で鳥類等に対する適切な事後調査を実施し、必要に応じて効果的な対策を講ずること等を求めた意見書を提出しており、同大臣意見及び同知事意見はそうした本市の意見が反映されたものと認識しております。 市といたしましては、今後も同大臣意見等を踏まえ、事業者において適切な事後調査等を実施し、必要に応じて追加的対策を講じ、周辺環境への影響回避または十分な低減を図っていただきたいと考えております。 次に、エネルギーのまちづくりを推進するに当たり、温暖化対策の優先度の位置づけはについてでありますが、市では
再生可能エネルギーの導入を産業振興や地域の活性化につなげるべく、エネルギーのまちづくりを進めております。 こうした中、昨年10月、菅総理より2050年
カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことが宣言されました。近年、地球温暖化を要因とする災害級の猛暑や数十年に一度と言われる台風や豪雨が毎年のように発生し、深刻な被害がもたらされております。地球温暖化対策は世界共通の喫緊の課題であり、それぞれが可能な取組を考え、実行していく必要があると考えております。 市といたしましては、今後も引き続き産業振興をはじめとした地域の活性化とCO2削減により、地球温暖化防止に向け、周辺環境へ配慮しつつ
洋上風力発電の導入拡大や
水素エネルギーに関する取組等を進めてまいります。以上であります。
○議長(菅原隆文君) 落合康友さん。
◆11番(落合康友君) 再質問してまいります。1番の子育て支援について、このたび3点質問をさせていただいておりますけれども、そのうちの仕事と子育ての両立、そして子供の遊び場の設置、拡充というのは、子育て世代の中で長年の待望でありますけれども、大きな要望でありながら、なかなか課題解決に向かっていない問題であるとしてこのたび質問項目に取り上げました。 まず、1の仕事の両立についでですけれども、本当にこういった両立支援というのは非常に要望を承ることがありまして、これまで、私個人、また同僚議員と子育て世代との懇談の場におきましても両立支援を望む声が非常に多く、また、過去に議会だよりの特集取材におきまして、子育て世代の代表の方々とも意見交換しましたけれども、その中でも、経済的な支援はありがたいけれども、仕事の両立、例えば子供が病気になったときとかも、臨時ですぐに休めるような環境整備に努めてほしいというような要望を承りました。 その中で、アの育児休業制度等の利用状況についてですけれども、両立支援に向けて、国の制度が役立つものであると認識しておりますけれども、このたびそれぞれの取得状況等貴重なデータをお調べいただきまして、感謝申し上げますけれども、市の子育て支援計画におきましても、アンケート調査の中で取得率、女性のほうですけれども、増えている状況にありますので、それはそれで望ましいと思うのですけれども。市としてもいろいろ企業側に働きかけをしているということですけれども、私は実際どういった働きかけを具体的にされているのかということを分からないのですけれども、現在の企業への周知の図り方については十分であると認識されておるでしょうか。
○議長(菅原隆文君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 先ほども申し上げたとおり、女性の取得率が95%に上がっています。この数字を見る限りは、企業の皆さん方も女性が取得することに対して大変理解をしていると思っていますし、我々からの働きかけも効果を現しているものだと思っています。しかし、男性の取得率が8.8%と少ない、これはいわゆる周知がされているされていないことよりも、日本全体の中における要するに雇用の在り方、子育ての在り方、そういったものが非常に大きく影響しているのではないかと思っています。ですから今後の課題としては、男性の取得率を高めていくためにどういうことをするのがいいのか、そういったことも今後検討していかなければならないと思っております。
○議長(菅原隆文君) 落合康友さん。
◆11番(落合康友君) そもそも仕事と子育ての両立化というのは非常に難しい課題であると認識しております。というのも、やはり民事介入となりますので、行政としてもできることに限界があります。現在、地域経済も冷え込んでおり、新型コロナウイルスの影響もなおさらありますので、正直なところとしても、事業者側としては難しい部分もあるのかなと認識しておりますけれども、子育て世代へのアンケート結果を見ますと、取得はしたいけれども、事業者側に難色を示される、また難色を示されなくともやはり遠慮してしまうというような、自分自身で遠慮してしまうというような意見も非常に多く見られました。 そんな中で、実際に市として今後どういった働きかけをしていくかということを、イの部分でお聞かせいただきたいのですけれども、私が県内の支援事業について調べた限りでは、大館市で実施しておりました。大館市では、在宅支援でありますけれども、在宅で子育てする当事者、そしてその当事者を従業員として抱える事業者、両者への金銭的な助成を行っております。また、仙北市におきましては、在宅子育てサポート事業ということで、毎年対象となる方へ1万5000円の商品券を配付しております。 仕事と子育ての両立化に向けて拍車をかけるためにも、有効な手段として、このような積極的な働きかけも、今後必要となってくるのではないかなと思いますけれども、市長のお考えをお聞かせ願います。
○議長(菅原隆文君) 答弁整理のため、暫時休憩いたします。 午前11時21分 休憩----------------------------------- 午前11時21分 再開
○議長(菅原隆文君) 再開いたします。市長。
◎市長(齊藤滋宣君) すみません、ありがとうございます。今、各市における特色的なお話もありましたが、当然に能代市としましても、いわゆる法律にのっとって子供たちを育児するときにサポートしていく、そういう体制はしっかり取っております。 それから、今、子育てのときにお金を出して応援しているという話がありましたが、当市の場合には出産お祝い金を出していますから、結局は同じことにつながっていくことになると思います。
○議長(菅原隆文君) 落合康友さん。
◆11番(落合康友君) 出産お祝い金については次のお話になると思いますので、在宅支援の部分とはちょっと異なってくるものと感じて(「祝い金の話だから、祝い金の話をされたから」の声あり)それは次の質問で取り上げたいと思いますけれども、大館市に関しましては育児休業を取得されている方へ上乗せするという形で助成を行っているということを一応説明として補足したいと思います。 次の2番、市民の入院分娩費用についての再質問でありまして、市内の厚生医療センターでの費用をお調べいただきまして、ありがとうございます。45万円~50万円ということで、私も独自に聞き取り調査を行ったところ、やはりこれぐらいの金額だということです。私が調査を行ったというのは、市内での出産だけではなくて、里帰り出産というものもありますから、市外の状況も調べました。やはり高いところでは50万円のところもあるそうです。そうなると出産一時金42万円から8万円とかオーバーして一気にかかる経済負担が大きいわけでありますけれども、例えば東京都のほうでは10万円上乗せであったりとか、今の政権与党の2政党におきましても、何か50万円までの出産一時金引上げというお話もあるそうですけれども、いつ実現に結びつくのかなと注視しておるところですけれども、やはり市の考え方としても、子育て費用負担を減らしたいというのが支援計画での考え方と思いますけれども、一時期に一気にのしかかる費用負担が大きい。 その中で、先ほど祝い金のお話もされておりまして、5万円でしたよね、お1人。出産となるとそのときに出産後いろいろな用品を買いそろえたり、そういった部分でもお金がかかる中で、祝い金の部分で賄うことができるかなというのも、正直足りない、足りなくなるのではないかなと思いますけれども、私としては経常的にかかる費用負担の部分を、全額とは申しません、幾らかでも超過した部分を、市としても負担軽減を図る策を今後考えることができないものかお伺いいたします。
○議長(菅原隆文君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 今いみじくも議員が質問の中でもおっしゃいましたが、分娩費用というのは一律に幾らということで数字が出てくるものでもありません。地域によっても違いますし、病院によっても違います。あと今お話がありましたように、例えば地元に帰って出産をしようとすると、例えば東京にいる方がこちらに来る旅費もかかります。そういった意味では分娩費用というものをどこまで見るかというのは大変問題になってくると思っています。 ただ、私としては、一律に一時的な給付金を上乗せするのではなくして、例えば今申し上げたとおり、全体で出産の負担を少なくしたり、子育ての負担を少なくしたりするということを考えれば、かえって祝い金なんかを議員の皆さんの御理解をいただいて多くすることによって、その差額を払うということでなくして、祝い金で少しでも足しにしてやるとか、そういったことも検討できると思っています。ですから逆に、これから我々も少し検討しながら、実態調査をしながら、どういう状況にあるかということを含めて検討してまいりますけれども、ぜひとも議員の皆様からのそういう御提案もいただければ、市としても後押しをしていただけることになりますので、検討する機会になろうかと思っております。
○議長(菅原隆文君) 落合康友さん。
◆11番(落合康友君) ただいま市長がおっしゃったように、今後、祝い金というものをどうするかというのがまた課題になってくるというお話でありまして、私も最近少し考え方が変わりまして、ベーシックインカム子供版とも言えるように、あれこれ施策を用意するのではなくて、ある程度大きい金額を、子供を出産された家庭に助成するという制度もいいのではないかなという、個人的には考えも持っているのですけれども、今後の費用負担軽減に向けてそういった、今回出産費用をお調べいただきましたけれども、そういった実態把握も今後続けていただきたいと思っております。 3、子供の遊び場についてであります。これは本当に長い長い課題であるにもかかわらず、なかなか実現に向かわない問題であると思います。ただ、実際、能代市におきましては、屋内の遊び場、道の駅ふたついにございますけれども、あれがどういう位置づけなのかちょっと私調べてなかったのですけれども、外から遊びに来た人が使うものなのか、それとも全市的に子育て世代が利用できる位置づけなのか、少しその点分からないのですけれども、また児童館も二ツ井にございまして、私が初めて当選した当初に見学に行ったことがあって、こういう施設、旧能代市のほうにも欲しいなと思っておりまして、やはり課題となってくるのが、旧能代地域において無料で気軽に自由に使える、そういった屋内遊び場や児童館がないということが大きな問題であると思っております。 令和2年度の当初予算におきまして、グラウンドゴルフ場の予算が審議されたわけで、その是非を言うわけではないのですけれども、議会が終わった後に、子供や孫を抱える方から、1人ではなくて数人の方から、子供のための施設はいつになるのだと、要望を何人かから話を伺いました。そういった意見をいただきました。それについて私も頭の上がらない思いで、分かりましたと答えるしかなかったのですけれども、そういったいきさつもあって今回質問に取り上げたわけでございます。 先ほど市長の答弁の中で、今後、学校の利活用の中でとおっしゃいましたっけ。その中で検討されていくというお話もあったのですけれども、実は私も同じような観点で、今いろいろ市の遊休資産を利活用していくというお話が検討されておりますけれども、私は今そのタイミングが絶好のチャンスではないかなと思っております。やはり正直、単独でこういった子育て関連施設を新規で整備するというのは、なかなか財政的に確かに大変ではないかなとは思うのですけれども、そういった公共施設等も集約しながら遊休資産を活用しようという方向にありますので、ぜひその中でこの屋内遊び場であったり児童館であったり、ある程度集約した形でそういった子育て関連施設を盛り込んでいただきたいと思っておりますけれども、ぜひ先送りせずに、こういった施設の整備を本腰を入れて取り組んで検討していただきたいと思いますが、市長のお考えをお聞かせください。
○議長(菅原隆文君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 先ほどの答弁で申し上げたとおりでありますけれども、子育て世代にとってはそういう子供の遊び場というのが、雨天時、さらには冬期間で大変必要なものだと思っております。また、今までも一般質問の中で多くの皆さんから質問をいただいております。そういう意味では議会の中のある程度の意見もまとまってきているものだと思っておりますから、できる限り、今すぐ新しいものを造るというのは大変難しいかもしれませんが、いわゆる既存の施設を利用しながら子供たちを遊ばせるような施設を準備するように努力していきたいと思います。
○議長(菅原隆文君) 落合康友さん。
◆11番(落合康友君) 2番の新型コロナワクチン接種についての再質問をいたします。正直、今回の質問を取り上げて、私は杞憂ではないかなと思っておりました。というのも、今回通告する頃にこういったニュース報道を目にしたものですから、今のところ宮代町に続いて横須賀市とかもそういった事業を検討されているという話だったのですけれども、これが主流になって全国的な発展につながるのではないかなと、通告当初、私は懸念しておりました。ただし、その後、経過を見ますとなかなかそういった報道も見られなかったので安心しているのですけれども、恐らくそういった宮代町とかも12月議会の補正予算等の中でこういった事業を組み込んできたのではないかなと勝手に想像しておりますが、今後、当初予算の中でこういった事業も考えている自治体があるのではないのかなと推測しております。 この件につきましては、田村厚労相も、打たない人への極端な不利益や差別につながらない合理的な範囲でやってほしいという苦言を呈されております。 そもそも、今回のワクチンというのが、蔓延防止ということですけれども、発症予防、重症化予防は期待されておりますけれども、感染自体を防げるかどうかは分からないという見解で、それは田村厚労相も申しているわけで、もっとはっきりと感染自体を防げないと指摘する専門家の方もおります。その中で、要は接種してない方が菌をまき散らす厄介者として差別されるという考えはそもそもおかしくて、接種した方でも菌を持ち歩くことは十分考えられるから、接種していない方への差別、偏見が生じることがそもそも私は見当外れであると思っております。 市としてはこういった行き過ぎた奨励策はお考えではないということで、私もそういう御答弁であることを願っておりましたけれども、改めてこういった差別、偏見などが生じないように徹底していただきたいと思いますけれども、市長のお考えを改めてお伺いします。
○議長(菅原隆文君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 今までも市民の皆さん向けの広報、このコロナウイルスに対する感染予防等につきまして出すときには、必ずそういう偏見、差別ということを一切しないでもらいたいということを言い続けてきておりますから、議員から御質問のありましたとおり、そういう被災する環境にある方、被災した方、または病院の従事者、そういった方たちが差別を受けることのないように、しっかりと今後も啓蒙活動を続けながら、市民の中にそういう差別を生じさせないように努力していきたいと思います。
○議長(菅原隆文君) 落合康友さん。
◆11番(落合康友君) 3番のエネルギーについてでありまして、1の能代山本広域
風力発電事業について再質問いたします。今回、環境大臣と県知事から意見書が提出されたわけで、その中でも、能代市が抱えている今回の発電事業の建設予定地の生態系の貴重さというものを十分に認識されている意見であったと思っております。市長は十分に御承知だと思いますけれども、改めて読み上げさせていただきたいと思います。環境大臣の意見であります。 「対象事業実施区域及びその周辺には、環境省が選定した生物多様性の観点から重要度の高い湿地「米代川河口及び周辺湖沼群」が存在しており、とりわけ同区域周辺に存在する小友沼は、秋田県指定鳥獣保護区に指定されているほか、重要野鳥生息地となっており、対象事業実施区域及びその周辺は、ガン・ハクチョウ類の主要な渡り経路及び渡り期における採餌場となっている。さらに、対象事業実施区域及びその周辺では絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律に基づく国内希少野生動植物種に指定されているオジロワシ等の希少猛禽類が生息している」という見解の下の次の総論として「対象事業実施区域及びその周辺には、渡りの主要な経路や渡り鳥の集団渡来地である小友沼が存在している。また、本事業の調査結果により、同区域及びその周辺において、ガン・ハクチョウ類等の渡り及び採餌行動が確認されていることから、事業を実施した場合、当該区域に設置される風力発電設備を回避することで、渡りの経路や採餌環境が変化することによる渡り鳥への影響が強く懸念される。このため、本事業の実施による影響を回避または低減する観点から、風力発電整備の設置の取りやめ又は配置等の見直しを実施するとともに、事後調査を踏まえ稼働調整等の必要な措置を講ずること」、そして次の稼働調整、配置等の見直しについて「対象事業実施区域及びその周辺において、ガン・ハクチョウ類等の渡り及び採餌行動が確認されており、風力発電設備が設置された場合、回避することによる渡りの主要な経路や採餌環境の変化による渡り鳥への影響が懸念される。このため、本事業の実施に伴うガン・ハクチョウ類等の移動経路の阻害等の影響を回避又は極力低減するため、区域内における渡りの経路上、最も障害になることが懸念される「比八田1」「荒巻」については、設置の取りやめ又は配置等の見直しをするとともに、他の設置予定の風力発電設備と整列させることができない場合には、渡りの時期における稼働調整を適切に実施すること」とあります。 県知事意見も大体同じよう内容でありますけれども、私はここまで強い生態系について配慮する意見書が提出されるとは思っておりませんでした。非常に重たく受け止めるべきであると思います。 それにもかかわらず、今回、この意見書に配慮して、事業者におきましては設置場所を変更したわけですけれども、比八田1に関しては、私も図面を確認しましたが、これは果たして配慮になっているのかなと思えるような設置の変更、荒巻については設置は取りやめておりますが、落合浜のほうへ代わりにその分増設ということで、根本的な解決は図られていないように思います。その落合浜のほうも、希少猛禽類、絶滅危惧種のバードストライク等の重大な影響が懸念されるというコメントもあります。 私はこれまで何度もお話ししてきたとおりに、そもそも東雲台地、渡り鳥の主要な採餌場であるこの場所に建設をすることがそもそもふさわしくない、本当に抜本的に見直すべきと考えますが、実際はこのような意見書に配慮した変更となりましたけれども、実際私は配慮しているようには感じられないと思っております。 市としましても、これは事業者の裁量に委ねられるのかもしれませんけれども、市も出資者の一人であります。出資金額は少ないですけれども、市が出資しているというその信用は非常に大きいものであると思いますので、市としてもこの生態系への問題を重大な問題と位置づけて、私は事業者側に抜本的な見直しを図るよう働きかけるべきと考えますが、いかがでしょうか。
○議長(菅原隆文君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) いみじくも今、議員が読み上げられたとおりでありますけれども、その中に書いてあるとおりであります。環境大臣が言っているのは、ここで言う比八田・荒巻エリアの見直しであります。全部をやめると言っているわけではないのは御承知のとおりだと思います。事業者が比八田・荒巻を見直して、渡り鳥のコースを、直線的に渡り鳥の飛行コースを避けていこうということで今回改正したものであります。このことが効果があるかどうかというのは、私は専門家でありませんから分からないところもありますけれども、環境大臣があそこまで事業者に配慮を求めたわけですから、それがもし配慮したことにならないのであれば、また再度、事業者に求めてくるものだと思っております。もしそういうことが求められるのであれば、それは事業者にしっかりと環境大臣の御意見を聞きながら、計画変更もやぶさかではないということを考えてもらいたいということを言っていきたいと思っておりますが、今の現状では、実際に比八田・荒巻を直した段階で、市が事業者に対してやめろということは言えないものだと思っております。
○議長(菅原隆文君) 落合康友さん。
◆11番(落合康友君) 市長がおっしゃったように、今回、設置の取りやめ、見直しを求めている所は比八田と荒巻の2か所でありますけれども、総論としては、東雲台地、また落合浜のほうもですけれども、希少な生態系を有しているという認識はあるわけであります。それはいろいろ現地で調査されている野鳥の会の方々も十分に把握されていることでありますけれども、その中でとりわけ比八田と荒巻については見直しを求めているわけでありますけれども、実際、意見書に強制力が伴うわけではありません。 今後の動向を注視されるというお話ですけれども、今回の事業については、前回も言ったかもしれないですけれども、事業者に対してもいたたまれない思いになります。事業者につきましては、地域貢献の思いも抱く中で事業を進められてきておりますけれども、これまで恐らく多額の投資も、先行投資もされてきているのではないかなと思う中で、この計画が見直しとなることは、事業者にとっても、従業員も多く抱えていて、大きなかまどへの打撃もありますから、なかなかそういう見直しという話になるといたたまれない思いになると思いますけれども、果たして責任の所在がどこにあるのかということを考えたときに、基本、会社というのは自社の利益を第一に優先して経営するものであります。事業者というのは行政が法整備した中で自由経済を行うものであります。とすると、私はやはり法整備をする行政側に一番の責任の所在があると思っております。 今回の変更に当たりましても、市長は、まだ今の段階では分からないというお話でしたけれども、変更した図面を見ると私は誰しもがこれで配慮したのかと、私の知る方に、私の知っている方でもそうおっしゃる方がたくさんおりましたけれども、図面を見ると比八田の設置箇所は若干の移動と、そして荒巻の箇所については希少な猛禽類がいる落合浜のほうに1か所増設ということで、何も配慮が図られていないとしか認識せざるを得ません。そこは何か市長として、客観視しているのではなく、やはり、ここの生態系がどれほど重要なものなのかということを改めて考えていただき、市長のアイデンティティーとして独自の見解を持って事業者側にも積極的に計画の見直し、取りやめについて働きかけていくべきと考えますが、いかがでしょうか。
○議長(菅原隆文君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 計画を出したものに対して環境大臣が意見を言っているわけです。環境大臣としては当然に、いわゆる経産省とか企画庁と違って環境をしっかりと守ってもらいたいという立場から意見を言っているわけですから、私以上に環境大臣がこの問題に対してはよく調べておりますし、話も聞いておりますし、よく理解しているのだと思っています。その大臣が今変更したことについて、もし至らなければ再度、やめるとかまたは変更しなさいということを言ってくるのだろうと思いますが、私は自分自身が、市がこのことに対して主導的に発言をし、事業者に強制する立場にはないと思っております。
○議長(菅原隆文君) 落合康友さん。
◆11番(落合康友君) それについて、私、前回質問の項目で取り上げましたけれども、あそこが非常に世界的に希少な生態系を有しているエリアということは誰もが否定できないと思います。やはり市として独自にあのエリアを保護するために、例えば保護区のようなものを設定したらどうかということを提案しましたけれども、誰もが疑わない希少なエリアであるということを認識さえすれば、市としても今後そういった規制を設けていくことも十分可能ではないかなと思いますけれども、その点いかがでしょうか。
○議長(菅原隆文君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) お言葉を返すようですが、保護区として大変大事な地域であるということであれば、議会のほうでそういうお話合いをさせていただいて、保護区として定めていこうと、そういう働きかけがあってもいいのではないかと。私はそういう中でもって、例えば新たに条例が必要だとかそういう判断に立てば、議会が提案することも議員の提案権としてあると思っています。 ただ、少なくとも今までそういう議論がされてこない中で、環境大臣が今回の準備書を出された段階でこういう御意見になったということは、少なくとも今の配慮をしたところをしっかりとその配慮が行き届いているかどうか、その確認をした上で判断があると思っております。ですからそれを待つのは行政として当然のことだと思っております。
○議長(菅原隆文君) 落合康友さん。
◆11番(落合康友君) 3回したので次の質問に移りますが、もちろん議会としてもそういう権限を持っておりますけれども、市としてそういう判断があるとすれば、市としても積極的にそういった対策を講ずることはやぶさかではないと思っております。 2番、最後、温暖化対策についてでありますけれども、今回の温暖化問題については、私、肯定的な立場ではなく、懐疑的な立場で質問をしております。というのも、今この温暖化対策、
カーボンニュートラルというものがプロパガンダになり過ぎていると私は認識しております。 例えば今、環境影響評価も規制緩和が図られようとしております。要は再エネを促進するために環境への配慮といった問題を簡略化しようという話でありますけれども、私はそれはもってのほかだと思います。大きな自然を生かすために小さな自然を犠牲にするというのは、全く本末転倒だと思っております。今、日本版SDGsとかという話もありますけれども、私SDGs、持続可能な発展でありますけれども、時代に逆行しているのではないかなと思っております。 もう一点、今回この質問をするに当たったきっかけというのが、市長の地元紙における新春インタビューであります。そのインタビューの中で、洋上風力の問題であったと思いますけれども、景観問題について考えるときに、温暖化というものも配慮しなければいけないというような旨の発言をされておりました。それは市長としてどういう意味合いだったのか私は分からないのですけれども、その発言からして、今後再エネを促進するに当たって温暖化対策というのがいい口実に、取ってつけたような口実になってきては困る、やはり環境の配慮というものをしっかり、また環境だけではなくて、景観というものをしっかりしていただきたいと思っております。 また、景観問題というのは、明らかに住民に対して影響が分かるものでありますけれども、温暖化というものは本当は非常に複雑な問題で、えたいの知れないものです。御存じだと思いますけれども、CO2が本当に温暖化の要因となっているのかどうかという議論もありますけれども、私は一因にはなっているのではないかなと思いますし、温暖化対策を進めることは、まずいいとは思っておりますけれども、果たして表面上の数値を追いかけることで、本当に温暖化対策に結びつくのかということは非常に難しいと思っています。
○議長(菅原隆文君) 時間もないので、質問に移ってください。
◆11番(落合康友君) 再エネについてですけれども、やはりその生産過程においても化石燃料を消費したりするわけでして、何か計算値等もあるみたいですけれども、もっと大きな枠で今後考えていく必要があると思っております。 それで、十分に、過大広告、プロパガンダになることなく、温暖化対策というものを考えていただきたい。個人としては景観であったりとか生態系への配慮というものを、温暖化対策を言い訳にしてないがしろにしたくはないと思いますけれども、市長のお考えを改めてお伺いいたします。
○議長(菅原隆文君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) ちょっと分かりづらいところもありましたけれども、CO2が全ての諸悪の根源だと言っているわけではなくして、今少なくともこの社会の中で、CO2が温暖化の原因であるということが主流になっていることは間違いないと思います。ですからそれを何も覆すことではなくして、CO2を削減することも必要だということであれば、実際そうであるかどうかということよりも、実際にCO2がそういう可能性があるといったら、それを少しでも下げていく必要があると思っています。そして、一つは、景観といったときに、例えばそこに風車が建ったというとそれは非常に目に見えるものですけれども、CO2というのは目に見えないものですから、認識が非常にしづらくなると思います。 ただ、いずれにしても、地球の環境問題というのはCO2だけではなくして、自然も含めて全てのことですから、そういったことに配慮して、次世代にしっかりと引き継いでいく努力をしていかなければいけないと思います。
○議長(菅原隆文君) 以上で落合康友さんの質問を終了いたします。 この際、休憩いたします。午後1時、会議を再開いたします。 午前11時51分 休憩----------------------------------- 午後1時00分 開議
○議長(菅原隆文君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、12番安岡明雄さんの発言を許します。12番安岡明雄さん。 (12番 安岡明雄君 登壇)(拍手)
◆12番(安岡明雄君) 12番、
改革ネットワークの安岡明雄でございます。通告に従い、順次質問をいたします。 最初に、新型コロナ時代の機動的で柔軟な組織体制についてでございますが、災害対策や新型コロナ対策ではどうしても担当部署の負担が大きくなります。そのため、さきの臨時会で、接種をスムーズに進めるため、LINEアプリの活用、タブレット端末を使った集団接種の受付など、情報関係が得意な部署がソフト導入の検討を担当するような組織体制について質疑したところ、全庁体制で進めるとの答弁でしたが、そこをどう進めるかが重要です。全庁体制では、庁内各部署の役割を明確にすること、責任体制が確保されているか、指揮系統が保たれているか、そこを各部署が共有することで、自主的な取組に、そして的確かつ迅速な対応につながるとの観点で、1、突発的な事態に対応できる全庁体制をどう進めるかお伺いします。 次の2の質問でありますが、コロナ対応など緊急突発的大規模な業務が発生したときに、業務がうまく回っているか、業務が時間外勤務などによる過重負担になっていないか、それをチェックし、マンパワー不足のところがあれば早急に解消させるなどの対策が必要です。問題解決を図るため、人員配置の点検、マネジメントする専門職が必要だとの観点で、2、機動的な人員配置をどう実現するかお伺いします。 次に、厳しさを増す課題へ域内経済循環でチャレンジを。1、移住対策について、域内経済循環の観点でお伺いします。コロナ禍、高齢化などで商工業者の廃業が切実な問題となっております。店舗の廃業、撤退は直ちに交通弱者である市民の買物難民化を引き起こします。このような状況が進めば、地域経済は回っていかない、中央への依存度が高まる、ゆえに自立した町として機能しなくなるということが危惧されます。 そこで、次世代エネルギー政策、地元企業と風力発電業者との
マッチング支援事業のように、地元業者との事業承継、
マッチング支援の観点で移住対策を考えてはどうか。また、仕事と居住を一体とした取組を移住対策に組み入れてはどうか。これは国交省の中心市街地を生かすための政策、街なか居住の推進の趣旨にかなった取組になると思います。 以上の観点から、ア、事業承継の観点を組み入れてはどうか、イ、街なか居住の推進に連動させてはどうかお伺いします。 次の2、解体・更地化が進む中心市街地についてでありますが、1月、2月の暴風雪で屋根のトタンが吹き飛んだ事例が続きました。その要因に空き家・老朽化の進捗があると思います。最近、畠町を通ると解体による更地・空き地化が進んでいるのが見て取れます。今後も一層進んでいくと思われます。1年、2年では変わらなくても5年、10年スパンで町はさま変わりいたします。 また、イオン開店後の影響で町なかの暮らしや町の形態も大きく変容します。町の変容に関して、インフラが整備された中心市街地がどうなるのか、どうするのか、市の基本認識の確認がまちづくり政策を進める上で重要です。イオンの郊外店も今秋オープンします。道の駅ふたついへの影響を指摘する人もいます。市は既に、出店による中心市街地の影響は、間違いなくある。支える、と言及しています。私どもの任期もあと1年、具体的な対応を示す時期に来ていると思います。 以上の観点から、ア、まちづくり政策をどう進めるか、イ、イオン開店後の対応を示す時期では、2点お伺いします。 次に、松林や名木・古木を大切にする取組についてでありますが、1月7日~8日にかけての爆弾低気圧で、能代市の古木・名木に選定されている日吉神社の欅の幹の一部や、同じく県指定史跡でもある檜山追分旧羽州街道松並木のクロマツの枝が折れた事案からお伺いします。 最初に、ふるさと教育に生かすといった観点での質問です。以前、同僚議員や市民の方から、能代の古木・名木に関する提案がありました。旧西光寺境内の欅の標柱に大火を防いだことを載せること、また、欅群として道路沿いの欅並木とともに能代市の古木・名木に追加することなどの提案に対し、前向きな答弁でありました。 能代市の古木・名木に選定された樹木にはそれぞれの歴史、ストーリーがあり、ふるさとを大切に思う心を醸成する、ふるさと教育につながると思います。また、能代市の緑の基本計画との関連づけを高めるためにも、能代市の古木・名木の位置づけをどうすべきか。つまり能代市の古木・名木に選定する判断基準を明確にすることで、多くの松林、名木・古木が現存することをアピールしております能代市のスタンスが見えてくると考えます。貴重な樹木を大切にしていく、それぞれの樹木のヒストリー、大火を防いだ等のPRはふるさと教育にも有効であり、積極的にその魅力を発信する必要があるのではないか。 以上の観点から、ア、選定の判断基準、イ、古木・名木の歴史を積極的にPRしては、2点お伺いします。 次の質問、貴重な樹木に対する助成制度でありますが、能代市の古木・名木は、現在、能代地区は選定件数30件中残存23件、二ツ井地区は32件中残存22件となっています。残念ながら枯死や伐採によって選定が外れた件数が多いのは、管理面での難しさが要因ではないかと思います。古木・名木の中でも指定文化財の樹木は法的助成制度がありますが、指定のない樹木には樹勢診断以外に所有者の保全活動への支援はありません。貴重な樹木として、貴重な樹木だからこその能代市の古木・名木であり、選定者として貴重な樹木を大切にする証左、あかしとしての助成制度です。具体的な取組へ一歩踏み出していただきたいと思います。 そこで、他市の助成制度など研究されていると思いますが、住宅リフォーム補助金のように一定の割合と条件を設定するなど、古木・名木に選定された貴重な樹木に対する助成制度の考えをお聞かせください。 次に、データを活用した行政サービスについてでありますが、御承知のとおり、オープンデータとは、1、営利目的、非営利目的を問わず、二次利用可能なルールが適用されたもの、2、機械判読に適したもの、3、無償で利用できるもの、に該当する形で公開されたデータを指します。オープンデータの活用を進める理由ですが、行政等が保有しているデータを活用することで、住民ニーズに合わせたサービスの提供、データに基づく政策の推進が可能などが挙げられております。政府は、民間企業の事業や一般市民の生活に役立つ情報の公開を推奨しており、具体的には医療機関や観光施設などの情報があります。 情報公開請求が多いものをオープンデータ化させれば職員の業務負担の軽減化にもつながり、データを公開することで行政の透明化がさらに進み、行政の信頼度が増すといった効果もあります。オープンデータをどう生かしていくか、活用をどう進めるか、基本的な方針を示すことがまず重要です。また、市民生活に役立つ情報、例えば医療機関、AEDなど、どこに何があるかを一目瞭然で分かる工夫、位置情報など様々なデータをオープンにすること、また、使いやすいデータにすることで市の政策推進にも有効であり、少しずつ工夫を加えていただきたいと思います。 以上の観点から、1、オープンデータの活用を今後どう進めるか、2、使い勝手のよい工夫も必要ではないか、お伺いいたします。 以上が通告いたしました質問です。よろしく御答弁のほどお願いいたします。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(菅原隆文君) 市長。 (市長 齊藤滋宣君 登壇)
◎市長(齊藤滋宣君) 安岡議員の御質問にお答えいたします。初めに、新型コロナ時代の機動的で柔軟な市の組織体制についてのうち、突発的な事態に対応できる全庁体制をどう進めるかについてでありますが、今年度は新型コロナウイルス感染症の関連事業である特別定額給付金や能代市事業継続支援金等、市民への支援や地域経済の下支えに努めており、その都度会計年度任用職員を採用するとともに、担当する職員への兼務や併任発令を行うことにより対応しております。なお、職員を配置する場合は、指揮系統に混乱が生じることのないよう対応しております。 大量の事務を短期間で行う必要がある場合は、他部署からの応援により事務作業を行っており、特別定額給付金事業では短期間で給付を終える必要があったことから、11日間で延べ約550人の職員が応援業務に当たっております。 今後、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種業務についても全庁体制で業務を行うこととなるため、他部署の応援が必要となりますが、特定の職員に負担がかからないよう健康管理を行いながら適切に対応してまいりたいと考えております。 次に、機動的な人員配置をどう実現するかについてでありますが、年度内に突発的な事業により人員配置が必要になった場合には、総務課において新たな事業の内容を把握するとともに、人員の異動が可能な部署との調整を行った上で、職員に兼務または併任発令を行っており、兼務先の事務量が減少してきた場合には本務に戻るなどの柔軟な対応を行っております。また、兼務先の事業により時間外勤務が多くなった職員については、産業医の面接指導や時間外勤務の制限など、健康面の管理も行っております。 人員配置については、全庁的な業務量と人員のバランスを十分に把握していく必要があり、今後も総務課において健康管理も含めて行っていくことが適切だと考えており、現在のところ専門的な知識を持つ職員の採用については考えておりません。 次に、厳しさを増す課題へ域内経済循環でチャレンジをのうち、移住対策について事業承継の観点を組み入れてはどうかについてでありますが、移住を考えている方にとって、移住後の仕事は重要な要素であり、新たな就職先を求めるほか、就農や起業を望む相談も寄せられています。 事業承継につきましては、能代商工会議所と二ツ井町商工会が、後継者を必要とする事業者と事業を承継したい方をマッチングする秋田県後継者人材バンクを運営している秋田県事業引継ぎ支援センターと連携して、相談対応に当たっております。就農や起業を検討する方にとっては事業承継も一つの選択肢となり得ることから、そうした相談があった場合には、必要な情報提供が行えるよう、関係機関と連携しながら移住支援に取り組んでまいりたいと考えております。 次に、街なか居住の推進と連動させてはどうかについてでありますが、移住を考えている方の住まいに関連する相談の傾向として、勤務先への距離や子供の学区、買物や通院の利便性、交通事情等の希望があり、それらの条件に見合う居住地が市内の様々な地域から選択されております。こうしたことから、市といたしましては今後も個別のニーズに合わせた丁寧な支援をしてまいりたいと考えております。 次に、解体・更地化が進む中心市街地についてのうち、まちづくり政策をどう進めるかについてでありますが、本市の中心市街地は、商業施設、官公庁、文教施設、金融機関、医療機関等、市民生活に必要な施設や機能が集積し、経済的・都市的活動の中核的な役割を果たしているエリアで利便性の高い地域であります。しかしながら、建物の老朽化や、市内では相対的に高い地価等の影響により市街地の空洞化が進んでいると認識しております。 こうした中、市ではこれまで第2期能代市中心市街地活性化計画に基づき、畠町新拠点、市民プラザ、能代バスケミュージアム、能代木工品市場の運営のほか、空き家バンク事業による移住者等ヘの空き家情報提供、空き店舗利活用促進事業による事業者への支援等を実施してまいりました。さらに、空き店舗、空き地、歩道等を積極的にイベント会場として有効活用し、周辺へにぎわいを広げることを目指す新しい若手事業者グループ、のしろ家守舎も設立されております。 市といたしましては、都市機能が集積している中心市街地の利便性を生かし、官民がそれぞれの役割を担いながら、既存店舗の魅力向上や空き店舗、空き地を活用したにぎわいづくり、新規起業者の誘導等により、中心市街地エリアの活性化を図ってまいりたいと考えております。 次に、イオン開店後の対応を示す時期ではについてでありますが、イオン出店の有無にかかわらず、中心市街地の活性化は市の重要課題の一つであり、これまでも様々な施策を実施しております。市といたしましては、引き続き第2期能代市中心市街地活性化計画に基づき、各種施策に取り組んでまいります。 次に、データを活用した行政サービスについてのうち、オープンデータの活用を今後どう進めるかについてでありますが、国では官民データ活用推進基本法を策定しており、国民が地方公共団体のデータも容易に利用できるよう、措置を講ずることが義務づけられております。また、世界最先端IT国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画では令和2年度末までの地方公共団体のオープンデータ取組率100%を目標としております。 本市においては、今年2月9日より、国が示している推奨データセット基本編のうち13項目をオープンデータとして公開しております。今後は、公開可能な情報を精査し、随時更新してまいりたいと考えております。 次に、使い勝手のよい工夫も必要ではないかについてでありますが、市といたしましては、国の動向を見ながら、情報の種類に適したファイル形式の追加やデータ内容の充実等により利便性の向上について検討してまいりたいと考えております。 なお、松林や名木・古木を大切にする取組についての御質問につきましては、教育長から答弁させていただきます。以上であります。
○議長(菅原隆文君) 教育長。 (教育長 高橋誠也君 登壇)
◎教育長(高橋誠也君) 安岡議員の松林や名木・古木を大切にする取組についての御質問にお答えいたします。初めに、能代市の古木・名木をふるさと教育に生かすことのうち、選定の判断基準はについてでありますが、昭和47年に自然環境保全法が施行されたことや、同法に基づく自然環境保全基礎調査が48年から実施されたことなどから、調査記録として、旧能代市では、能代市の古木・名木が57年3月に、旧二ツ井町では、二ツ井町の古木・名木が
60年3月にそれぞれ刊行されております。 この調査記録は、故事、由来のある古木・名木を中心に調査し、まとめたものであり、選定基準はなかったことから、今後有識者の皆様の御意見を伺いながら選定基準について研究してまいりたいと考えております。 次に、古木・名木の歴史を積極的にPRしてはについてでありますが、古木・名木は郷土の歴史や文化と深く関わり、市民に親しまれ、守られてきた樹木であります。指定文化財に該当しないものもありますが、その価値を広く市民の皆様に知っていただき、親しんでいただくために、教育委員会では個人宅の敷地内等を除く33件について標柱等を設置して周知に努めてまいりました。また、最初の調査から約40年経過していることから、現在、市文化財保護審議会の御協力をいただきながら古木・名木の再調査を進めており、作業が終了次第、市のホームページで一覧表のほか個別の樹木についても順次掲載してまいります。 次に、貴重な樹木に対する助成制度の考えはについてでありますが、文化財保護制度の枠組みの中では、天然記念物や史跡等文化財に指定されているものを除き、古木・名木の保全のための支援制度はないのが現状です。しかしながら、古木・名木は神聖なものとして、あるいは心のよりどころとして市民によって大切に管理が行われるなど、幾世代にもわたり多くの人々に愛され、見守られてきた存在であり、さらに地域の文化や歴史とも深く関わり、魅力ある地域づくりに欠かせない存在でもあります。 所有者への助成制度については、古木・名木保存事業として、樹木診断、治療、維持管理費用等の補助を行っている自治体もあることから、能代市緑の基本計画との整合性を図り、関係各課と連携しながら検討してまいります。以上でございます。
○議長(菅原隆文君) 安岡明雄さん。
◆12番(安岡明雄君) 市長、教育長、御答弁ありがとうございました。順次再質問をさせていただきたいと思います。 まず大項目1の1、全庁体制であります。しっかり全庁体制で臨んでいただいている御答弁をいただきました。しっかりやっていただきたいと思っています。その辺が私一つに、なかなか現場、1と2と関係するのでお許しいただきたいと思いますけれども、現場サイドではなかなか上司というか、我々議員にもなかなか大変さはちょっと伝えづらいというか、しゃべりづらいところがあると思うのです。 私、そういった意味では、他の自治体のそれこそコロナワクチン接種対応している職員とちょっと親しい方がおりまして、やはり現場は大変だと。その中でほかの部署からのフォローアップが欲しいのだと、そういう渇望するというか、切実な声を聞いておりますので、しっかり市長も把握しているとは思いますけれども、市長もいろいろなことをやらなければいけないので、それこそそういった対応なり、副市長はじめ部長の会議等でやっているとは思うのです。そこら辺をしっかりやっていただきたいと同時に、その辺の体制も、県の対策本部では結構ホームページで検討状況だとか会議の内容もオープンにしているようですので、そういったことが庁内のチーム力を高めると思うのと同時に、市民の皆様もそういったことも知ることも、一緒にコロナ対策をやろうということにもつながるのではないかなと。そういう意味での全庁体制もお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(菅原隆文君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 安岡議員の再質問にお答えいたします。今、コロナのお話がありましたが、これはコロナだけではなくて、市民生活に影響のある、そういう事象が発生したときには、市挙げて、市民の皆さん方の安全・安心のために努力していかなければいけないと思います。今、コロナのことで言っていただきましたので、例えばコロナが蔓延してきたときに、やはり市を挙げてそれに対応しているのだという姿勢を見せることが、市民の皆さん方の安全・安心につながると思います。 その市を挙げてというときに、どうしても担当部署というものがありますから、担当部署を手厚くするということも考えていかなければいけない。しかし、そのときに、同じように全庁挙げてという話になれば、担当部署のみならず、ほかの市の職員たちも情報を共有していく、そのことが一番大事なことだろうと思っております。 今、御指摘のありましたとおり、市民の皆さん方に不安を与えないように、市として取り組まなければならない課題がしっかりと明らかなときには、そこを手厚くしてでも市民の皆さん方の安全・安心のために対処し、そしてそれを市役所全体で情報を共有するようにして、市民の皆様方に少しでも安心してもらえるような体制づくりに励んでいきたいと思います。
○議長(菅原隆文君) 安岡明雄さん。
◆12番(安岡明雄君) ありがとうございます。そこまた、しっかりやっていただく必要があると思うので、情報周知の仕方、今こういうふうにやりますという具体はしゃべられないのは承知しておりますので、そういった工夫を実際やっていただくように行動に結びつけていただきたいとお願い申し上げて、2に入らせていただきます。 先ほど、総務課のほうで状況把握して、柔軟な対応も総務課中心にやっていくという御答弁だったと思うのですが、毎年のように決算審査の中で時間外勤務手当、それぞれ年度年度で特殊な事情もあるかもしれませんが、毎年のように時間外勤務状況、月100時間超える、なかなか100時間を全て切るわけにいかないという状況もありますので、総務課も頑張っていただいているのは承知しておりますが、なかなかそれは改善できていない状況もあるので、そういった対応も含めて、一度、3年とかのスパンでもプロの方を任期付で雇っていただいて、その中できっちりそういうものを、市長も言ったようにそれぞれの改善、触れられておりますけれども、そこをしっかり日常の業務の中でスタンダードでやっていく、そういった業務体制というか、職員の業務体制の構築が大事だと思うので、専門の目も必要だということだと思うので、その点について専門的な職ということで、もう一度お願いしたいと思います。
○議長(菅原隆文君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 先に今、時間外勤務のお話がありましたが、令和元年度と2年度を比較しますと、全体的には時間外勤務は減っております。ただ、コロナ対策でどうしても4月、5月が手厚くしなければいけない時期でしたので、その月については増えておりますが、全体としては減っております。 それから、時間外、今まで議員に以前にも指摘されましたが、特定の人に偏っているのではないかということもありましたけれども、今、個々の時間外も少なくなっておりますし、特定の人に偏っていることもなくなってまいりました。できる限り人手が足りないところには、総務課を中心にしながら人手を確保すると同時に、また庁内の職員の活用ということもしながら、平均的にならすことができるように今後も努力していきたいと思っております。
○議長(菅原隆文君) 安岡明雄さん。
◆12番(安岡明雄君) ありがとうございました。私的には、スピード感的にはプロのスキルをやはり活用するのが手っ取り早いというか、スピード感を持てるかなというイメージを持っています。総務課で頑張っていらっしゃるわけですけれども、職員係の人数も限りがありますし、全体をパトロール的にチェックするということも大丈夫なのかなというところもあるので、そういう面ではそういったことも、市長も感じていらっしゃるとは思うのですけれども、実際そういうことに結びつけるように努力をお願いしたいと思いますが、その辺のチェックについてもう一度お願いします。
○議長(菅原隆文君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 先ほども申し上げたとおり、一元的には、やはり全庁をよく把握している総務課がしっかりとバランスを取りながら職員の配置を考えていくということが、一番庁内をよく分かっている人がやることですから、ふさわしいと思っています。 ただ、今お話がありましたとおり、特定分野において、どうしてもそういう専門的な人が必要だということになれば、これはまた検討対象になっていくと思っておりますので、そういうときにはそういう皆様方のお力をお借りしながら、職員の負担にならないように、そしてまた職員の健康面をしっかり管理できるように努力していきたいと思います。
○議長(菅原隆文君) 安岡明雄さん。
◆12番(安岡明雄君) ありがとうございました。ぜひそういった状況をしっかりチェックしながら、そういった専門の方の活用も検討をお願いしたいと思います。 大項目2の1のアについて再質問をさせていただきます。先ほど商工会議所、商工会でやっているところの御答弁がありました。そういうことだというふうには私も思っております。そこの中で、商工会、商工会議所と連携を図る、より連携を図る。移住関係の観点、商工会議所の場合は移住定住関係というのは、ちょっとないと思うのです、私も情報分かりますので。そこをミックスさせるのも行政の役割じゃないのかなと。 私、テレビで見ておってこの問題を思ったのです。それは、福島の企業が事業承継できなくて、M&Aに出して、東京のほうの何か業者が買い取った中で、福島の工場の技術者も継続されて、雇用を生んだというニュースを見たのですね。これはいいヒントだなと思ったのです。ですからそういった意味で、商工会議所、商工会と連動しながらそういった事業承継で
マッチング支援と、その辺を行政が統括するように仕掛けるということが必要だと思いますので、そこを強くやっていただきたいと思うのです。市長のお考えをお願いします。
○議長(菅原隆文君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 今お話しのとおり、移住定住という視点から考えれば、どういう形であっても、そういう選択肢を提供していただけるというのは大変参考になる御意見だと思っております。 そういう中で、例えば就農、起業するときに、事業承継ができれば、ある程度基本ができているところから始まりますので、移住定住される皆さん方にとっても負担が少ないことになります。また、地元の皆さん方からすれば、自分が大事にしてきた事業を承継してもらうことで、さらにそれを伸ばしていただけるとなると、非常に自分たちが今まで努力したことが報われるということにもつながってまいりますし、また一緒に苦労して、額に汗することもできるのだろうと思っております。 移住定住につきましては、ただ単に移住定住の希望を聞くだけではなくして、今我々が課題となっているところに移住定住者を入れることによって、その問題の解決につながるような、そんなマッチングというのもぜひともしていかなければいけないと思っておりますので、議員御指摘のとおり、議員の今お話のあったとおりの対応も、今後行政としても進めていきたいと思います。
○議長(菅原隆文君) 安岡明雄さん。
◆12番(安岡明雄君) ありがとうございました。ぜひそこをしっかりやっていただくように、指示のほうもお願いしたいと思います。 次に、2に入らせていただきます。アの御答弁の中で、のしろ家守舎のことも触れておられました。昨日の答弁にリノベーションという説明もあったかと思いますが、能代駅前、中心市街地にリノベーション、大規模な店舗改修の取組が新聞でも取り沙汰されております。これは、きっかけは報道のとおり県が企画しました、動き出す商店街プロジェクトの参加がきっかけだと聞いております。こういった取組を非常に成功例といたしまして、どんどんバックアップするということが重要なのではないかなと思いました。そういったところに市長の先ほどの答弁があったので、そこら辺を強力に強烈に進めていただくような仕組み、政策、施策をぜひとも早くスピード感を持って打ち出していただくようなことをお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(菅原隆文君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 今回のマルヒコプロジェクト、のしろ家守舎の事業につきましては、私は非常に高く評価させていただいております。今まではどちらかというと個人でそういう事業を起業したり、また店を借りて商売を始めたりということが多かったのですが、今回はそれぞれが得意な分野をしっかりと持ちながら、団体戦で今回の事業を進めております。これはある意味では非常に、若い人たちがそうやって自分たちのできることを少しずつやりながら、全体像を作っていくという非常に好例になると思っております。こういう具体的に自分たちで額に汗して、中心市街地の活性化のために少しでも努力していきたい、役に立ちたいという思いを持っている皆さん方には全面的にバックアップしていきたいと思っておりますし、またこれを見てさらに、今まで町で頑張ってきたけれども、もう少し、もう一度頑張ってみたいという人たちにも力を入れて支援していきたいと思います。
○議長(菅原隆文君) 安岡明雄さん。
◆12番(安岡明雄君) ありがとうございます。ぜひ、当初予算は今回で上がりましたけれども、いろいろ補正だとかいろいろな中で、現場というか、担当部署に早めの御検討の中で、どういう形がいいのか御検討のほうをお願いしたいと思います。 それで、2のイであります。中心市街地の活性化に関しては重要課題ということで、各種施策に取り組んでいくということで御答弁いただきました。昨日も別件の質問の答弁にもあったかと思うのです。真に必要な支援は、支援策は何かと、知恵出ししなければいけないと。事業者が意欲を持って取り組む、そういった知恵出しの中で事業をやっていく、それを誘発するための施策だという趣旨だと思います。経済団体と地道に連絡を取り合うということもおっしゃっておりました。これはこれでしっかりやっていただきたいと思います。 その中で、コロナ禍ということでもありまして、スピード感を持ってやることが、出していくことが必要だと思います。早期に市長がおっしゃる真の必要な施策、支援策を打ち出すために、イオンもそうですけれども、コロナという大変な状況もありますので、意欲を出せるような本当の真の施策というものを、そういった知恵出しを早く出し合うという、コミュニケーションを含めて必要になってくるのではないかなと。そういったものの具体の政策を早く出していくような、行政の働きかけも必要なのではないかなと思いますので、その辺しっかりお取組をお願いしたいという意味で、市長のお考えをお聞きしたいと思います。
○議長(菅原隆文君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) イオンの問題につきましては、今までもいろいろなお話をさせていただいておりますけれども、私は前にもお話ししましたが、例えば盛岡南のイオンモールができたときに、では既存の商店街にどのぐらい影響あるかという調査の結果、5%~10%という数字が出てきました。ほかに調査した数字がないものですから、これを使わせていただいているのですが、いずれにしましても、中心市街地のお店の皆様方にはそういう影響が必ずあるわけですから、これを何とか少しでも軽減していかなければいけない。市民の皆さん方の買物の利便性と、その影響を受ける皆さん方をどうサポートしていくかということを考えれば、どちらを選ぶということではなくして、市としてはできる限り両立するように、しっかりサポートしていかなければならないと思っております。 そういうふうに考えてきたときに、では何ができるかというと、恐らく今の規模で言えば、近隣にあるようなモールとまた違いまして、高速道路の近くでもありますから、お客さんが増えるだろうと。であれば、そのお客さん方が中心市街地のお店に来るような方策はないのだろうか、それからそういう影響を受ける皆さん方の商店街に対して、支援することはできないかということを考えていけば、イオンができることによって税収が上がりますから、そういった税収を活用して商店街の活性化だとか、影響を受ける皆さん方に対する支援だとか、それからお客さんの流れを少しでも変えるような努力というものをしていかなければならないと思っております。実際に税収が上がるというと1年後になりますから、それに合わせて、どういう格好で支援ができるかということを庁内でも検討していく時期に来ていると思いますし、今までも担当職員にはそういう話もしておりますので、今後そういう案をまとめながら、少しでも影響のあるところに手を伸ばすことが、差し伸べることができるように努力していきたいと思っております。
○議長(菅原隆文君) 安岡明雄さん。
◆12番(安岡明雄君) ありがとうございます。ぜひとも、市長おっしゃったところが危惧されておりますので、具体の指示も、具体の検討の指示もしていただいているようですので、しっかりやっていただきたいと思います。中心市街地の商店街は特に高齢化も進んで、こういったコロナの状況もあって、なかなか意欲も減退、これはやむを得ないことだと思うのです。元気がなくなってきているというところを元気を出すために、どういう、私どもも商店街の中でどういう工夫があるかなと日々悩んでおりますけれども、行政としても、そういったバックアップの中でやっていただければとお願いしたいと思います。ぜひとも頑張っていただきたいと思います。 大項目3に入らせていただきます。まず1のアの選定の判断基準で再質問させていただきます。これに関しまして、40年たっているので再調査をするということで、その辺で検討したいということなのですけれども、先ほど教育長がおっしゃったとおり、緑の基本計画との関係も含めて、それをしっかりやることで分かってくるのではないかなと思います。ぜひとも町の象徴として親しまれているとか、町の歴史を語る上で欠かせないということとか、こういったことだろうかなというふうに思います。そういったものをしっかり選定をしていただいて、なぜ選定されたのだという理由づけもやっていく中で、この位置づけが、緑の基本計画との関連性が見えてくると思うのです。その辺の選定基準の作業の中で私の申し上げたような観点でお願いしたいと思いますけれども、いかがでしょうか、お考えをお願いいたします。