平成30年 12月 定例会 平成30年12月
能代市議会定例会会議録平成30年12月11日(火曜日
)-----------------------------------◯議事日程第15号 平成30年12月11日(火曜日) 午前10時 開会 日程第1
一般質問-----------------------------------◯本日の会議に付した事件 議事日程第15号のとおり
-----------------------------------◯出席議員(20名) 1番 安井英章 2番 小林秀彦 3番 菊地時子 4番 大高 翔 5番 畠 貞一郎 6番 菅原隆文 7番 佐藤智一 8番 渡辺優子 9番 渡邊正人 10番 針金勝彦 11番 落合康友 12番 安岡明雄 13番 藤田克美 14番 伊藤洋文 15番 武田正廣 16番 安井和則 17番 原田悦子 18番 落合範良 19番 庄司絋八 20番 後藤
健-----------------------------------◯欠席議員(なし
)-----------------------------------◯説明のため出席した者 市長 齊藤滋宣 副市長 小野正博 監査委員 小松 敬 総務部長 淡路 誠 企画部長 尾張政克 市民福祉部長 石川佳英 環境産業部長 畠山一仁
環境産業部主幹 工藤 力 都市整備部長 竹嶋高明
二ツ井地域局長 小林勝幸 総務部主幹 伊藤 智 会計管理者 佐々木征史 総務部次長 櫻庭一也 財政課長 畠中 徹 教育長 高橋誠也 教育部長
松橋優悦-----------------------------------◯事務局職員出席者 事務局長 吉岡康隆 事務次長 柴田智生 係長 保坂靖夫 主査 米村洋志 主査 坂田
亮----------------------------------- 午前10時00分 開議
○議長(渡辺優子君) おはようございます。ただいまより平成30年12
月能代市議会定例会継続会議を開きます。 本日の出席議員は20名であります 本日の議事日程は日程表第15号のとおり定めました。-----------------------------------
△日程第1 一般質問
○議長(渡辺優子君) 日程第1、一般質問を行います。順次質問を許します。6番菅原隆文さんの発言を許します。6番菅原隆文さん。 (6番 菅原隆文君 登壇)(拍手)
◆6番(菅原隆文君) 皆さん、おはようございます。会派希望の菅原隆文です。通告に基づきまして一般質問いたしますので、御答弁をよろしくお願いいたします。 まず初めに、
秋田杉材輸出の展望と能代港の利活用についてを質問いたします。ことしの3月議会の一般質問で「能代港から輸出、
中国向け秋田杉材の可能性について」と題し、平成28年12月から始まった秋田杉間伐材の
中国向け原木輸出が、わずか1年で9そう、2万5000立米、全国9番目の荷扱いになった。今後の木材需要を喚起する他の事業展開のためにも、官民一体となって現地中国への視察が必要ではないかと質問をいたしました。 今回、官民一体とはなりませんでしたが、県北地区森林・
林業活性化協議会として、
金野白神森林組合長を団長とする一行10名で、11月19日から22日までの日程で、能代港から秋田杉の原木輸出先である中国上海の太倉港と近くの製材工場を視察する研修ツアーに、同僚の伊藤洋文議員とともに参加してまいりました。 太倉港は、上海中心部から車で約1時間余りの長江沿いの港で、木材専門の積みおろし港であり、上海には同じ規模の港が4カ所あるとのことでした。この港を管理している責任者の案内で港内に入りましたが、港内に入ってまず驚いたのは、その
ストックヤードの広さと、うず高く積まれた丸太原木でした。能代港の
ストックヤードは7,000立米ですが、この太倉港はその100倍の70万立米を置ける広さだそうであります。 埠頭には、各国から原木を積んだ貨物船が停泊し、盛んに荷おろしをしていましたが、その貨物船は5万トンクラスから、能代港にも出入りしている3,000トンクラスの貨物船など、数えたら6そうが停泊し、作業を行っていました。 沖合には、荷おろしを待つ何そうもの船が行列をなして停泊をしていました。5万トンクラスの船は、遠く
ニュージーランドからの船だと聞きましたが、その原木はパイン、いわゆる松系の丸太です。ただ、
ニュージーランドからの材は輸送に時間を要するために、輸送途中でカビが生えて腐るケースが多く見られているとのことで、隣国の日本の杉の丸太の輸入の増大が急務であるとの中国バイヤーの話でした。 現在、
ストックヤードに積まれている原木は、主に
ニュージーランド、カナダ、チリ、ロシア、アメリカからで、日本からの原木はそのわずか5%程度だということでしたが、その多くは、九州地区の鹿児島県の志布志港初め熊本県の各港から積み出されているとのことでした。 埠頭には、40トンクラスの自走式のガントリークレーンが6台設置され、5万トンの丸太を4日程度かけて積みおろしをしているとのことでしたが、能代から出た船もそうですが、現地の事情で中国の他の港にも日本の原木丸太が積みおろされているとのことでした。 港の近くには製材工場が多く点在し、板材や角材、たるき材を製造しているということで、
中国人バイヤーの紹介で、近くの製材工場も見学してまいりました。 近代的な工場があるとも聞いておりましたが、その工場は、まるで能代の昭和30年代の工場と思えるような設備で、帯のこを使用し、人力で丸太を運び、2人1組になって板材、たるき材をつくっておりました。 さて、この板材や角材、たるき材は、何に利用されているかであります。ここで製材された板材やたるき材は、梱包材やパレット材や瓦屋根の下板などの土木建築材として、中国国内に流通しているとのことです。 研修後、中国バイヤーから能代の業者に対して、もっと杉丸太を出してほしい、ついては毎月船2そう、5,000トン以上出してくれと要望されておりました。現在の2倍の年間6万トンであります。 帰ってから、こうした現状を振り返ってみますと、数々の疑問と課題が見えてまいりました。能代港からの秋田杉の未利用材丸太が、初めて中国に向けて輸出されたのが平成28年12月であります。その輸出実績は、2017年度1月から9月までで1万8000トン、ことしが2万7000トン、その後に5,000トン余り荷出ししていることから、ことしの実績は3万トンを超えると予想されています。 現在、能代港から積み出されている杉丸太は、未利用材としての原木です。県の平成28年度発表の素材供給、
需要部門別国産材の素材生産量は、秋田県の県産材が119万2000立米、他県材21万7000立米の合計140万9000立米です。製材用に使用しているのは51万2000立米、合板用が54万7000立米、チップ用が23万立米、合計128万9000立米。その差12万立米が未利用材になっています。その未利用材から3万トンが、能代港から中国に向けて輸出されていることになります。 秋田県は、今後の素材供給を170万立米との目標を立てています。目標から今年度の実績を差し引きますと、50万立米から60万立米が未利用材になることが予想されます。市内の業者に聞きますと、まだまだ外国向けの杉丸太の需要がふえていくことが予想されるが、この需要にどう応えていくかが課題だと言っています。 一方、森林作業現場には多くの課題があります。一番は、マンパワーの不足です。現場の厳しさや危険を伴う現場作業に従事する若者が不足し、後継者獲得に苦慮していること。また、積み出し道路までの現場の作業道が3メートルと狭く、荷揚げ、荷おろしの時間や費用がかかること。安定して丸太を切り出すとしても、杉林の所有者の割り出しに難儀していることから、作業道建設や切り出しに時間がかかることなどであります。 他方、陸送運輸会社にも課題があります。中国向けもしくは台湾、韓国向けに輸出しようと計画しても、能代港の
ストックヤードでは手狭であり、量の確保が望めないこともあり、現実的にはその多くの丸太を秋田の合板会社や
バイオマス発電、雄和の製材加工所まで運ばなければならなく、輸送コストに悩まされています。 以上の実績を踏まえて質問をいたします。 1、初めに、能代港から外国に向けて地元の秋田杉の未利用材輸出の現況を、市はどのようにお考えかお尋ねをいたします。 2、地元の秋田杉材の能代港からの輸出増進を図るためには、7,000立米の能代港の
ストックヤードでは手狭であることから、4万トン埠頭の
ストックヤードを開放することについて、県との話し合いを持つべきだと考えますが、当局のお考えをお聞かせください。 3、現状、3メートルが多い森林作業のための道路について、大型車が入れる4メートルの幅員が必要であり、今後の作業道は、こうした現状に応えてほしいとの現場の声がありますが、市としては、どうお考えでしょうか。 4、山を守ることは地域を守ることであります。植林、伐採、下刈り、枝払い、草刈りなど多岐にわたる現場管理は、森林の保全からしても大変に重要なことだと痛感してまいりました。そのためには、
林業作業員確保が必要です。
林業作業員確保のために、市としての支援策などのお考えがありましたら、お示しください。 5、今は、
中国向け原木輸出が主ですが、今後については、韓国、台湾向けの輸出も考えられます。また現在、中国では段ボールの製品輸入を禁止していますので、材料のパルプ材を海外から輸入することが必要です。 こうした要件を、官民一体となってしっかり対応ができるとすれば、今後ますます秋田杉の未利用材丸太の輸出の需要はふえていくことが予想されます。 こうした現況を踏まえ、現在検討中の洋上風力の拠点港としての構想「能代港ビジョン」の中にあって、
ストックヤードの充実やコンテナやばら積み船の積み込み埠頭なども考慮した、
地元秋田杉丸太輸出に関する項目が入った拠点港構想が必要ではないでしょうか。市の見解をお示しください。 次に、
指定管理者制度の問題点と今後の方針についてお尋ねをいたします。
指定管理者制度は、住民の福祉を増進する目的を持って、その利用に供するための施設である公の施設について、民間事業者などが有するノウハウを活用することによって住民サービスの質の向上を図っていくことで、施設の設置の目的を効果的に達成するために、平成15年9月に創設され、能代市では平成18年度から導入された制度で、早いもので12年が経過しようとしています。 能代市がこの制度を導入して以降、各施設において、最初は公募または非公募で3年から5年の指定管理期間で、各施設は毎年の
管理運営実績評価を受け、その後は5年の契約または更新がされてきております。最近では、中央公民館、文化会館、二ツ井地区の公民館や
東デイサービスセンター、道の駅ふたついなど、50施設で
指定管理者制度が導入されております。これからの直近の更新では、体育関連施設などが2020年3月末に控えております。 究極の行財政改革のうたい文句で始まったこの制度ですが、全国ではさまざまな課題や問題点が報告されています。 例えば、一般的に問題にされていることでありますが、管理者選定の段階から、既に出来レースとなっている場合が見受けられ、適切な管理者が見当たらないという理由だけで、
自治体幹部職員の天下り先となっている外郭団体などに管理委託を継続して委ねる事例が見られることであります。 制度導入の真の狙いが、運営費用と職員数の削減にあると言われることから、行財政改革の面だけが過剰に着目されることになります。
指定管理者制度が弾力性や柔軟性のある施設運営という建前がありながら、実際には
地方公共団体担当者の理解不足や条例、施行規則などに阻まれることもあり、民間の実力が十分に発揮できない状況にある場合も考えられます。 指定期間の満了後も、同じ団体が管理者として継続して指定を受けられる保証はなく、選考に漏れることなどによって管理者が変更した場合には、ほとんどの職員が入れかわってしまうことも考えられる問題であります。 また、指定期間が3年から5年程度と短期間であれば、正規職員を採用して配置することが困難となるなど、人材育成は極めて難しいと考えられ、職員自身にも公共施設職員としての自覚や専門性が身につかない心配もあります。指定期間の短さは、人材育成と同時に設備投資や運営面での長期的計画を立てにくいことにもなります。 以上のことを踏まえて、当市の
指定管理者制度について、その問題点と今後の方針について質問いたします。 1、能代市が
指定管理者制度を導入してから12年になろうとしています。行政コストの削減や民間のノウハウを生かした活性化など、制度の成果と課題の検証作業はどのように進められてきたのでしょうか。 また、
指定管理者制度によって削減された公費が、どのように生かされているかについてもお示しください。 2、第2次能代市
行財政改革大綱に「
指定管理者制度運用の見直し」「適正な指定管理料のあり方の検討」「運用指針の見直し」とあります。今後の
指定管理者制度のあり方として、現在、市の条例、能代市公の施設の指定管理者の指定手続等に関する条例はありますが、指定管理の継続的な運用をするための当市のガイドラインが必要と思われますが、この大綱に記載されている検討や見直しの具体的な内容についてお示しください。 3、
指定管理者制度で管理を請け負った各団体は、基本的には営利目的に沿った事業ではなく、請負金額の中で施設管理から事業の一般管理業務をしていかなければならないわけですが、職員の給与を低く抑えて契約をしようとすることがあるのではないでしょうか。指定期間が3年から5年ですが、その間の処遇改善は請け負った団体が運用していきます。したがって、当初に請け負った額は、契約期間中よほどの事例がない限り上乗せにはなりにくいようです。職員の配置数と給与の積算根拠、あるいは算定基準があるはずですが、給与についての算定基準はどの程度とお考えでしょうか、お示しください。 4、
指定管理者制度は、施設の内容や地域性を鑑みて公募と非公募があり、全国的には人口の多い自治体では公募が多く、少ない自治体では非公募が多い傾向が見られます。当市の公募、非公募の選定の基準についてお知らせください。 次に、
住宅リフォーム支援事業の適用拡大についてをお尋ねをいたします。平成22年から始まった市の
住宅リフォーム支援事業、住宅投資による経済の活性化を図るとともに、既存住宅の耐久性・耐震性の向上など、市民が安全・安心して快適な生活が営めるよう、居住環境の質の向上を支援します、との趣旨で、30年度も実施されている補助制度であります。 補助の上限が20万円の事業でありますが、県の補助金とも併用でき、使いでがありますので、市内の関連施工業者も潤っております。ただ、事業者や商業者のリフォームには適用にならないようです。 ある美容業者の例ですが、顧客の9割は地元の65歳以上の高齢者、店内段差があり、お客様の安全のために店内をバリアフリーに改装したいが、とのことでしたが、店舗のために該当となっておりません。顧客の8割が高齢者のサービス業、足の悪い人も多いので、和式トイレを洋式に変えたいが、ということでしたが、これも事業者のため該当にならなかったようであります。 事業者へは事業者用の補助事業の適用とのことでしょうが、市の
事業者補助事業では、該当になるものがなかったようであります。 このような事例の零細事業者である住宅兼店舗の事業者へも、この
住宅リフォーム支援事業が補助対象にならないか、適用拡大を求めるものであります。 また、商業者ではこういう事例もあります。店の日よけのテントが老朽化、解体撤去の上、新たに設置したいが補助制度はないのか。 別の店舗ですが、店の看板をもっと目立つようにしたいが、補助制度はないか。これらは、いずれも二ツ井地区の商業者からの二ツ井商工会に相談があった事例であります。あとの2つの事例は、能代市
街なか商店街イメージアップ事業費補助金に該当する内容ですが、能代市中心市街地の商店でないために該当になっておりません。 能代市は、事業者に対しての起業、新商品、新分野、販路拡大などに
補助支援事業をいろいろと考えて成果を上げていますが、先ほどの事例の補助については、
住宅リフォーム支援事業の適用内容を見直しをして、店舗にも適用拡大して対応できるのではと考えますが、いかがでしょうか。 中心市街地以外でも、やる気のある周辺に住む事業者、商業者にも、ぜひ支援の手をお願いするものであります。
リフォーム事業を店舗等にも適用できないかについて、市長のお考えをお聞かせください。 最後に、旧
二ツ井小学校跡地の利活用についてお尋ねをいたします。二ツ井地区では、廃校になって地域で利用されていない旧小学校の解体が、条件の整ったところから始まっています。ことしは、私の母校である旧二ツ井小学校が、学校の正面入り口に二ツ井小学校と書かれた門柱を残して全部解体されました。校内で日陰をつくっていた桜の木や松の木などはそのまま残されましたので、ちょっとした公園のようにもなり、校舎がなくなって残念な思いはありますが、隣は4面のテニスコート、米代川の河川公園もあり、桜並木はきみまち阪まで続き、周辺住民にとって大変よいロケーションとなっています。
スポーツゾーンとして、散歩道として、市民の憩える公園や
イベントゾーンとしての活用が求められると考えます。 体育館があったとき、床を抜いて土床体育館として活用できないかと、私だけでなく同僚議員からも何度か一般質問がありました。体育館を活用するとなれば、耐震補強などに億単位の費用がかかりそうなので、今後の検討課題との答弁であったと記憶しておりますが、更地になった今、プールのあった場所あたりには、ちょうどいいスペースがあるようです。 二ツ井地区では、合併前から望まれている土床体育館ですので、
スポーツゾーンと公園ゾーンの核として、土床体育館の計画立案を望むものですが、当局のお考えをお聞かせください。 以上で質問を終わります。御答弁をよろしくお願いいたします。(拍手)
○議長(渡辺優子君) 市長。 (市長 齊藤滋宣君 登壇)
◎市長(齊藤滋宣君) おはようございます。菅原議員の御質問にお答えいたします。初めに、
秋田杉丸太材輸出の展望と能代港の利活用についてのうち、地元の秋田杉未利用材について能代港からの輸出状況の認識はについてでありますが、能代港から中国に向けた小径木の輸出は、平成28年12月から30年11月までに21回で、輸出量は5万5594立方メートルとなっております。 白神森林組合によりますと、直径18センチメートルを超えた太物については、県内の合板会社や製材会社へ納入し、細物やその他の材については、地元の
バイオマス素材としての利用や、中国への輸出の継続に取り組んでいきたいとのことでありました。 市といたしましては、未利用材の活用が本地域の林業の活性化に資することから、
林業木材産業全体の利益につながるよう、動向を注視してまいります。 次に、
地元杉丸太材輸出の
ストックヤードに4万トン埠頭を開放すべきではについてでありますが、4万トン岸壁の埠頭用地は公共の埠頭用地であり、原木等の一般的な貨物の取り扱いが可能となっております。このため、原木の野積み場としての使用も可能なことから、埠頭用地の使用については、事業者において、港湾管理者である秋田県に対し申請することになると考えております。 次に、山からの
杉丸太材搬出のために森林作業のための道を4メーター幅にできないかについてでありますが、森林作業に利用する道路は、林内作業者の通行を想定した幅員3メートルの森林作業道、10トントラックや林業用車両の通行を想定した幅員3.5メートルの林業専用道、不特定多数の通行を想定した標準幅員4メートルの林道の3つに分類され、それぞれの幅員規格は国の補助要綱で定められており、それに沿って整備が実施されております。 国の補助を利用して幅員が4メートルを超える道路を整備するとした場合には、林道としての整備となりますが、工事単価が林業専用道に比べ約3倍ほど高くなるほか、開設まで相当の期間を要することから、実施主体の県では、路網整備については林業専用道を中心に新規路線を整備していくとのことであります。 市といたしましては、費用や工事期間等を考慮し、それぞれの目的に合った道路の整備が必要と考えております。 次に、
林業作業員確保のために新たな支援策の考えはについてでありますが、市では、平成27年度より人材育成を目的に、秋田県
林業研究研修センターの
本市出身研修生の負担を軽減するため家賃等を補助しており、研修後、市内の林業事業体に就職し、地域の林業の未来を担う人材として活躍しております。 また、林業生産の低コスト化により、現行の人数でも森林保全を行える体制を整えるため、
高性能林業機械を導入する林業事業体に支援を行っております。 市といたしましては、
林業作業員確保や森林作業の軽減のため、
林業担い手支援事業の市内外の高校へのPRや
林業機械導入支援事業の
市内林業事業体への周知を図るとともに、今後もこれらの補助制度を継続していきたいと考えております。 次に、能代港ビジョンに
地元杉丸太材輸出に関する項目が必要ではないかについてでありますが、能代港ビジョンは、本年3月に
中間取りまとめを行い、その柱の一つである能代港の洋上風力発電の拠点化に向けて、地域が一体となって取り組んでいるところであります。洋上風力発電の拠点化は国の
エネルギー政策の方向性に合致しているとともに、県においても本年の6月議会で能代港の港湾計画変更に関する予算が可決され、現在、調査が進められています。 市といたしましては、今後も国、県、商工団体等と連携しながら、能代港
洋上風力発電拠点化期成同盟会を中心に活動を展開してまいります。 また、同ビジョンでは、物流の活性化を図ることを方向性の一つに掲げており、
リサイクルポートとして、
リサイクル貨物の集荷を中心にさまざまな貨物に対応可能な港を目指していくこととしております。このため、
地元杉丸太材に関する記述はありませんが、広大な埠頭用地の確保や埠頭の再編、多種多様な貨物対応の施設整備等が盛り込まれております。 市といたしましては、
地元杉丸太材輸出が本市の
林業木材産業の活性化にどうつながっていくのか、今後の動向を注視してまいりたいと考えております。 次に、
指定管理者制度の問題点と今後の方針についてのうち、制度の成果と課題の検証はについてでありますが、本市では、平成27年度に能代市
指定管理施設実地調査マニュアルを定め、モニタリングを用いた実地調査を行っており、その結果をもとに、
行政改革推進本部会議で制度の運用状況を確認しているほか、
市ホームページに評価結果を公表しております。
指定管理者制度導入による成果といたしましては、開館時間の拡充や新たなサービスの提供、緊急時の迅速な対応や地域住民との協力関係の強化等が図られており、市民サービスの向上につながっているものと考えております。 一方、課題といたしましては、指定管理期間中は選定された法人・団体等が管理運営することになりますが、期間終了後はその継続性が保証されず、施設運営の持続性が担保されないなどがあります。 また、
指定管理者制度導入により削減された公費につきましては、各種施策の財源となっております。 次に、行革大綱に記載された検討や見直しの具体的な内容はについてでありますが、市では、
指定管理者制度を運用するためのガイドラインとして、基本的な考え方や標準的な手続等を定めた能代市
指定管理者制度運用に関する指針を平成26年2月に策定しております。本指針は、
指定管理者制度を運用する中で新たな課題への対応が必要となった場合には、速やかに対応策を講じるとともに、適宜、指針の改定を行うこととしております。 これまで、様式等の改定のほか、指定管理料のうち人件費の算定基準について改定しておりますが、
指定管理者制度導入後10年以上が経過し、改めて第2次能代市
行財政改革大綱の中で、適正な指定管理料のあり方の検討や運用指針の見直しを行うこととしております。具体的な内容につきましては、行財政改革推進委員会の皆様に御意見をお伺いしながら検討してまいりたいと考えております。 次に、施設管理請負団体の職員の給与の算定基準はについてでありますが、現在、指定管理料の算定に当たっては、法令や国、県等から基準等が示されている福祉、医療関連以外の施設では、指針に基づき、基本給として正規職員の施設長等統括者は市職員の若手係長級、業務の責任者は主任級、庶務担当者は主事級を基準として算定しており、共済費や時間外手当等についても見込んでいるほか、60歳未満の現役世代の正規職員については、2カ月分の賞与を見込んでおります。 また、非正規職員は、本市の賃金単価表を適用し、必要に応じて法定福利費を加算することとしております。 今後、第2次能代市
行財政改革大綱で指定管理料のあり方について検討することとしておりますが、給与については、選定された法人・団体等の制度において決められるものと考えております。 次に、市の公募と非公募選定の基準はについてでありますが、能代市公の施設の指定管理者の指定手続等に関する条例で、公募による応募者がいないとき、施設の設置目的、経緯等を考慮し、適当と判断されるとき、指定管理者の指定の取り消しもしくは停止により公募するいとまがないときは、公募によらず選定することができると規定しております。 なお、指定管理者の選定に当たっては、10人の外部委員で構成された指定管理者候補者選定委員会に非公募の理由を説明し、判断していただいております。 次に、
住宅リフォーム支援事業の適用拡大について、
リフォーム事業を店舗等にも適用できないかについてでありますが、
住宅リフォーム支援事業は、住宅投資の波及効果による市内経済の活性化及び既存住宅の耐久性、耐震性の向上など、市民が安全・安心して快適な生活が営めるよう、居住環境の質の向上を図ることを目的に、平成22年度より実施しております。 29年度末までの実績としては、延べ5,369件、補助金額で約7億2459万円、補助対象工事費で約91億7040万円となっており、市の補助金額に対し補助対象工事費は約12.6倍となっております。本事業は、建築、電気、給排水、板金塗装、造園等の住宅関連産業を通じて、地域経済に対する一定の効果につながっているものと考えております。 御質問の
住宅リフォーム支援事業の店舗等への適用についてでありますが、商業店舗等の改装を補助対象とすることは、営利活動への支援となり、事業者の設備投資に助成することとなるため、適用の是非を含め制度設計等について研究してまいりたいと考えております。 なお、
住宅リフォーム支援事業の今後につきましては、市民や業界団体から継続や拡充を望む声があることから、これまでの利用状況や事業効果の検証等を踏まえ、実施期間が終了する来年度中に検討してまいりたいと考えております。 また、商業店舗の老朽化等に伴う改修に対する補助制度はありませんが、新たな分野にチャレンジしようとする場合に支援する新規分野参入支援事業費補助金制度では、店舗改修費も補助対象経費としているほか、能代市中小企業融資あっせん制度でも、改修等の設備資金を対象としておりますので、こうした制度を活用していただきたいと考えております。 なお、旧
二ツ井小学校跡地の利活用についての御質問につきましては、教育長から答弁させていただきます。以上であります。
○議長(渡辺優子君) 教育長。
◎教育長(高橋誠也君) 菅原議員の旧
二ツ井小学校跡地の利活用についての御質問にお答えいたします。スポーツと公園の核として土床体育館を建設できないかについてでございますが、新たな施設を検討するに当たっては、今後、既存の体育施設を維持していく上で、大規模改修など財政面でも負担が大きくなるほか、人口減少などにより公共施設等の利用需要が変化していくことも予想され、課題となっております。 このような現状を踏まえ、土床体育館の建設につきましては、全市的な体育施設の整備のあり方を整理しながら検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
○議長(渡辺優子君) 菅原隆文さん。
◆6番(菅原隆文君) 一般質問そのものが、ちょっと長くて申しわけありませんでした。26分ぐらいかかりました。答弁のほうは、大変丁寧な御答弁ありがとうございます。順番に再質問ということをさせていただきます。 1番の秋田杉の丸太材でありますが、現地に行かなければ、なかなかわからないことがあります。今回の事業につきましても、機会がありましたので、向こうに行って感じたことをそのまま書かせてもらった部分もあるし、問題だなと思うことを質問させていただきました。 上海でありますが、中国がいかに木材を必要としているかということが、地域のあるバイヤーと言われれば、そのとおりでありますけれども、上海という、今、3,000万の人口がいて、その中の一番の荷揚げをする港の活力というか、そういうものは感じてまいりました。 それから、担当するバイヤーと、それから国の役員が港の管理でありましたけれども、その方も熱心な説明をいただきましたので、私ども能代の使わない木というものに関して、使わない木はないわけですけれども、未利用材といったものは、このような形で統計上も出ておりますから、それをどう使うか、その中で輸出という一つの方向もちゃんと商売になるのだなというふうに思ってまいりました。それは、こちらの関連する業種でも、しっかりと商売になるということでした。 前は、木は輸入するもので外に出ていくものとは考えられなかったわけでありますが、中国も、オリンピックとかそういった関連の中で、ロシアとかいろいろ、中国にとって外材でありますが、入れたものがそれぞれの規制があって、ロシアは製品でないと入れない、原木は中国に入れないというようなことがあったりしております。 それから、単価的にも、今までは全く間に合わないというようなことでしたが、需要と供給の中で、それから国内市場と国際市場の中で、国際市場の中でも十分とは申し上げられないと思いますが、間に合う単価になってきているというのも事実だということだと思います。そういった中で、港を使うといったことも含めて、能代にとって随分いい話ではないかというふうに感じてきたところであります。 能代は今、農業では何といってもネギということで、10億円の市場、15億円、20億というふうに進んでいくぐらいに増産体制をとっておりますし、それから工業関係の中では、港を活用した、今回の港のビジョンの中でも風力発電、洋上風力を進めるためにというようなことで進んでいって、その関連のいわゆる産業というのは、必ず起きてくるものだというふうに思っております。 木材については、大変難しいことで、製材業とか、昔から発達してきた能代の木材市場でありますけれども、そういった中で、今、日本で一番切り出す石高のあるのが秋田県と言われている中で、それをまた使うものが一つできてきたなということでありますので、いろいろな問題はあろうかというふうに思っております。 実際、現実的にはなかなか難しい問題があると思いますけれども、市長の答弁の中では、政治用語でありますか、動向を注視していきたいというようなことだと思いますが、もう一つ踏み込んで、このことについて、もっと積極的な形で進めていきたいということを、ぜひおっしゃっていただきたいなと。そうすることによって初めて、いろいろな手段というか、もっともっともうけられる、もっともっと地域にお金が入ってくるという話ができてくるのではないかというふうに思うわけですが、その辺のところの、まずお考えをひとつお聞かせください。
○議長(渡辺優子君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 動向を見ていくというのは、いろいろな意味があるのですけれども、一つは、議員の御質問の中にもあったとおり、今、輸出ができる環境があるのにもかかわらず、製材だとか合板のところに持っていっている人たちもいる。特に、そういう中でいわゆる輸送費がかかるにもかかわらず持っていくという現状、先ほど説明がありましたが、このことを考えてみれば、私が聞いておりますのは、中国に輸出すると、国内に出すよりも1割高く売れるということも聞いております。そういう中にあって、なぜそういうことが起こっているかと考えてみれば、やはり何といっても、今までの山持ちの皆さん、森林組合だとか企業で持っている山がありますけれども、これを持っている皆さん方が、今までのつき合いもある。そういったこともあって、全て未利用材を持っていけるかというと、バイオマスもあれば、また違う使い方もありますから、そういったつき合いの中で、そういったことを考えてやっていらっしゃるのだと思っております。 ですから、私としては動向を見ていくというのは、山持ちの皆さん方が、少しでも山に手入れするために高いところに持っていこうということであれば、これは市として支援できることは一生懸命やっていきたいと思いますが、いみじくも先ほど議員がおっしゃっていたとおり、山持ちの皆さん方が、まだそこまでいっていない段階で、うちが輸出しなさいということは、なかなか言えないことではないかという思いがあるものですから、動向を見て、今後も支援できるところは支援していきたいという答弁をさせていただきました。
○議長(渡辺優子君) 菅原隆文さん。
◆6番(菅原隆文君) 質問項目は5つあったわけですが、1から4までのところは、今、御答弁いただきました、そのとおり頑張っていただきたいというふうに思います。 ただ5番目、能代港ビジョンでありますけれども、これは基本的には、洋上風力を進めるためにきちっとしたこういうビジョンを作成しなくてはならないということだったと思うのですけれども、逆に、能代港ビジョンとうたっている以上は、能代港の活用の中で、原木の輸出ということをうたっていないのだけれども、ということでしたけれども、むしろそれをうたわないことで、今後、いわゆる能代港のビジョン、能代港をどう使っていくのかということでマイナスにならないかという心配があるわけですけれども、その辺のところは、それはないということでよろしいのでしょうか。
○議長(渡辺優子君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) これは今後の検討になりますけれども、少なくとも、我々も能代港というものが、ただ単にエネルギーだけでは考えておりません。当然に、秋田市が行っているように、将来的には我々の世代を越えていったときに、10年、20年という単位で考えていけば、当然にそれ以外の物流というものをふやしていかなければいけません。ですから、物流ということを考えたときに、能代市が持っている能力を考えれば、木材ということもそれに含まれることがありますから、足かせ、手かせになることはないと思っております。
○議長(渡辺優子君) 菅原隆文さん。
◆6番(菅原隆文君) ここにこだわる部分については、今、木を切り出して、それから原木を輸出すると。材として、柱として、部材として使うものはちゃんと国内で流通、それから、それ以外のものは、欲しいと言った所に単価の高いものを出すと。そういうことによって、木を切り出す林家の方でありますが、自分で持っている山でありますけれども、伐採しただけで、植林をしないという傾向があるというふうに、ちょっと伺っております。 そういうことになれば、今は伐期が来ている木を切ればいいわけですけれども、この後、30年、40年、50年なったときに、そこが木として成長していかないということになれば、大いにマイナスだなと。やはり、木というのは化石燃料と違いまして、自分たちが生きている年代で、またふえて燃料に使えるもの、材料に使えるものでありますから、そういったものをちゃんと保全して使うということに対して、しっかりとした能代港ビジョンといった中では、その中で木を使うのだよということを載せておくことが絶対必要でないかなと思いながらおったものですから、そういうお話をさせていただきましたが、御答弁としては、これは中間とはいうものの、実際には成案だという話も聞いておりますので、もしそれに盛り込むことがなかなか実際には難しいのであれば、そこの部分については、しっかりと何かで補完をしていただきたいという思いがありますけれども、市長、どうでしょうか。
○議長(渡辺優子君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 当然、先ほども申し上げたとおり、物流の可能性ということで言えば、木材だけではなくして、ほかのものもありますし、また秋田港でコンテナがあふれるようなことがあれば、当然、我々の能代港でもそれを引き受けることもあると思います。 今の段階では、例えばそういう可能性があっても、両方書いていないというのは、そういう意味でございますから、多様性を持たせた形で進めていきたいと思っておりますので、当然、考えの中には、木都能代として木の輸出ということも入っていると御理解いただきたいと思います。
○議長(渡辺優子君) 菅原隆文さん。
◆6番(菅原隆文君) ありがとうございました。2番目の指定管理のところになります。御丁寧な答弁であったと思います。市が指導管轄するのが、
指定管理者制度の請け負っている会社なり、それから事務所なりも、市の責任があるわけですから、そういった中で、給料体系とか賃金体系とかという質問をしたのは、きのう、市長答弁の中で人口減、それから少子化問題の答弁の中で、結婚して子供を産み育てる環境に必要な上質な雇用の場の確保が必要だということを話をしておりました。ですから、指定管理の職場が、そういう上質な職場環境にあるのか。そういう職場環境になってほしいという思いの中でお話しをさせていただきました。そこで働く人たちが、しっかりと生活をできて、それからそこで若い人方が結構職場におりますので、そういった方々が結婚して、子育てができるといったような、実際にはそこの事業にかかわっている人方を雇用するわけでありますけれども、指導官庁としては、その辺のところをしっかりと見るということと、それから、指定管理料の中に、そういったことがしっかりと折り込まれているのか。今は最低賃金が毎年2~3%上がっております。それから、市役所の職員であれば、給料体系の中で毎年のように幾らかずつ昇給があるわけでありますけれども、そういったことが指定管理料の中に、そこで働く職場の方々に、そういったことを見ているのか、見ていないのか、その辺のところは非常に心配があるものですから、そこをお聞きしたということであります。 それから、大綱の中で、そういった指定管理料のことも含めて検討するのだということでありますけれども、これが平成でいけば34年3月までにということだと思います。今、50の施設がありますけれども、その31施設は32年3月が更新ということになります。その更新に見直しがあっても間に合わないわけでありますけれども、そういったことを、大綱の中の指定管理の部分については、50の施設の中の半分以上が2年後の更新になっている。それに間に合うような形で審査できないのかということを、ちょっと、次回の更新がいつかということを見ましたら、そういうことがありましたので、その辺のところのお考えはいかがでしょうか。
○議長(渡辺優子君) 答弁整理のため、暫時休憩いたします。 午前10時56分 休憩----------------------------------- 午前10時57分 再開
○議長(渡辺優子君) 再開いたします。市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 時間をとっていただきまして、ありがとうございます。御承知のとおりでありますけれども、時間がないので簡単に説明しますと、例えば指定管理料を決めるときに、業者の皆さん方と当然、例えば3年なら3年の経費を全部盛り込んであります。それから、5年なら5年の経費を盛り込んであって、そこには確かにいろいろな項目を全部加味して通算した金額が入っているのですけれども、あとのその中身の、例えば人件費に使うか、物件費に使うか、施設整備に使うかという問題は、指定管理を受けた皆さん方の話になりますので、人件費をどう使って、どういう待遇にしていくかというのは、我々のほうでは関知いたしておりません。 それから、全体の見直しについては、確かに今後の検討の中でもって全体の、今、
指定管理者制度そのものについて見直しはしますけれども、実際に指定管理している個々の問題については、それぞれの契約期間が終われば、さらに今後どうしていくかということを、現状に踏まえながら見直していくことになると思っております。
○議長(渡辺優子君) 菅原隆文さん。
◆6番(菅原隆文君) わかりました。しっかりと見直しの部分については見直しをしていただきたいというふうに思います。
住宅リフォーム支援事業についてであります。これもしっかりと御答弁いただきましたが、その中で、来年度、これは見直しをするということだというふうに思いますが、その見直しの時期に、ほかの団体のほうからもあるようですが、非常に使いでのいい
住宅リフォーム支援事業でありますが、ある一定の期間を過ぎたら、以前、満額の交付を受けていても、再度申請できるようにということにすれば、また需要が喚起される部分が随分あるのではないかなということがあります。 今は、2度でも3度でも使えますよと。ただ、それぞれの家族というか、それぞれのところでの上限があるのでということがあったと思いますが、それはそれとして、今のような、ある一定の期間を置けば、また住宅リフォームが使えるということになれば、いわゆる産業の喚起をするという意味では、大いにまたプラスの部分があるか思うのですけれども、その辺のところも改正に入っているのかどうか、そこをお願いいたします。
○議長(渡辺優子君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 先ほども申し上げたとおり、住宅リフォーム、平成22年度に全県先駆けて能代市がやったことで、県もやるようになり、ほかの市町村もやるようになりました。我々としては、大変重要な事業だと思っておりますし、一つには、木材を利活用してほしい、それからやはり景気対策としてもやっていかなければいけないと思っておりますので、使い勝手のいい制度にしていくということは必要だと思っています。 ただ、ある一定の人に偏れば、公平性の立場から非常に問題があるということを今まで言ってきているので、ですから一つには、今、お話のあったように期間を置いて、それでもってまたやりたいという人があったら、そういう人たちを加味していくということも、今言った目的のためには必要なことでしょうし、それから今、店舗に対してそういうリフォーム制度を使えないかということに関しても、確かに先ほど言った個人の商売に対する応援になる、利益の追求のところで応援になるということもあるのですけれども、もう一つ考えてみると、例えば、その人たちがリフォームをやりたいと思っても、後を継いでくれる人がいなければ、自分たちでやらなければいけなければ、今ある制度でもって新規の場合は、やるときには補助がありますよと言っても使い切れないわけですよね。ですから、そういったところも含めて、今言った2点を含めて、さらに市民の皆さん方にとって使い勝手がいい、さらには制度をつくったときの目的をしっかりと達成できるような、そんな見直しをしたいと思っております。
○議長(渡辺優子君) 以上で菅原隆文さんの質問を終了いたします。 次に、1番安井英章さんの発言を許します。1番安井英章さん。 (1番 安井英章君 登壇)(拍手)
◆1番(安井英章君) おはようございます。改革ネットワーク、シリウスの安井英章です。通告に従い質問させていただきます。 会派名のシリウス、シリウスは、太陽を除けば地球から見える恒星の中で最も明るい星であります。冬の夜空にあらわれるおおいぬ座の恒星の一つ、オリオン座のベテルギウスと、こいぬ座のプロキオンとあわせ、冬の大三角を形成する恒星の一つでもあります。 古くは、エジプトにおいてナイル川の氾濫時期を知らせてくれる星として重要な働きをしておりました。これは科学的ではありませんが、そういう役割を果たしておりました。また、船の位置を確かめ、方位を定める天体観測のもととなっております。 日本では、故江田三郎衆議院議員が昭和14~15年ごろ、農民運動や反戦運動のかどで逮捕され、投獄された時期であります。日中戦争の真っただ中、太平洋戦争開戦前夜の暗い時代に、差し入れを持ってきた妻にシリウスはまだ見えぬかと尋ねたといいます。牢獄にあっても、天上の最も明るい星に希望を託し、その厳しさに耐えたのでありますが、私はそのような、不正義にも負けず戦い続けた先人たちに敬意を表し、同様に可能な限り活動することを誓うものであります。 星を見ることは、地球の存在条件や人類の生存条件を知る上で大事なことであるとともに、人々に希望を持たせ、好奇心を刺激し、科学の発展や、それに伴う経済の発展に寄与し、私たちに幸福をもたらすこととなるのであります。 この能代市は、JAXAの実験施設があることなど、その恵まれた条件のもと宇宙のまちを名乗っているのでありますが、残念なのは、日常の中に宇宙のまちを感じさせるものが少ないと思われることです。 先々週、私は、11月29日に東京のビッグサイトで国際航空宇宙展が開催されており、それに行ってまいりました。三菱重工のブース前を通るときに、秋田県のロケットエンジン燃焼試験のPR動画が流れておりました。一見したときには、能代市の実験場と思い担当者に伝え、その動画をもらえないか確認したところ大丈夫と思いますとの返事でした。後で改めてその動画をスタートから確認したところ、実は旧田代町の実験場でした。 その後、NECのブースでは人工衛星などの動画を流していたので、能代から来たことを担当者に告げるとすぐに反応し、能代市という名前は知っていたようであります。そこでも同じく、動画をもらえないか聞いたところ、即決でできますとの返事でありました。 NECは、小惑星探査機はやぶさのイオンエンジンを製作する会社で、多くの宇宙開発で重要な仕事をする会社であります。ただで動画をもらえる約束はしましたので、能代市より正式な要請があれば、ただでもらえるものと思います。ぜひ活用する方法を考えられたらどうかと考えます。その動画を公共施設などで常時流せたらどうでしょうか。そのことが、まず宇宙開発から見た宇宙のまちの表現方法の一つかと思います。 また、地上からの観測で宇宙を見ることも大事です。広報のしろで、地域おこし協力隊の八巻さんの書かれる星空観測は、宇宙を想像するとともに、星座の意味などを知るとても楽しみな記事であります。 今は亡くなった人物ですが、アメリカの天文学者でカール・セーガンは、宇宙に一般の人々が興味を持ってもらえるように、多くの活動を行いました。その一つがテレビシリーズになった「コスモス」という番組です。それは、想像の宇宙船に乗って太陽系から宇宙の始まりまでをわかりやすく紹介する番組でした。1980年ごろであったと思います。 その後、世界中の多くの一般の人々や子供たちにも影響を与え、そのときカール・セーガンからサインをもらった子供が、今、物理学者になり新しい「コスモス」という番組を制作し放送しました。日本でも吹きかえ版があり、衛星放送などで見ることができると思います。人気のあるシリーズであります。 カール・セーガンは地球温暖化現象の解明者であります。地球と兄弟惑星と言われる金星。その金星は、地球とほぼ同じ大きさで、すぐ隣に位置する惑星でありますが、気温は480度ぐらいであります。太陽に近いため高い気温で、水分が水蒸気となり厚い雲に覆われ、熱が宇宙空間に放出しないため、どんどん気温が上がり、ついには現在の480度になったと言われております。 そのシステムが地球温暖化の現象で、そのことが今の地球温暖化のメカニズムとして理解されているのであります。宇宙を観測することは、さまざまな社会生活の発展に寄与するものと思います。 地球からの天体観測は、空気と明かりが邪魔になり、観測は難しくなります。天体観測衛星ハッブルは、空気のない宇宙空間から観測できるため、多くの輝かしい発見をしました。しかし、それは1台しかないため、観測したい場所があっても、世界中の科学者などから要請があるために、応募しても当選は難しいようです。 それで、今でも地上の大きな天文台すばるなどを建設し、可能な限り観測したい場所を可能な時間だけ観測しているようですが、それもやはり世界中の科学者からの要請をカバーし切れていないようです。 日本の天文台を調べると、国立や市町村立の天文台のほかに都道府県立の天文台も各地にあります。秋田県にはありませんが、能代市は、今後開発することのない白神山地が北方にあり、光の害が将来ともに発生しない場所が数多くあります。宇宙のまちとして、秋田県の天文台の誘致が可能なものと思います。 能代市の財政は2年連続の赤字。ただでもらえるものとか国費や県費を導入できるものも数多くあると思います。ぜひ熱意と情熱を持って要望したらと考えます。 以下、この宇宙で最も軽い元素で、原子番号1番の水素の活用などを含め、順次伺ってまいります。 まず第1に宇宙のまちづくりについて伺います。1として、宇宙のまちづくりは県北地域の連携で取り組めないかであります。 先ほど申し上げました国際航空宇宙展で、三菱重工のブースでは、H3ロケットが打ち上げられるまでの過程のビデオがありました。燃焼試験の映像には旧田代町の紹介があり、多くの来場者が見入ったところであります。県北の自治体、特に大館市などと連携し宇宙のまちづくりに取り組むべきではないでしょうか、伺います。 次に2として宇宙開発の現状を公共施設等で紹介すべきではであります。航空宇宙展で、それぞれの企業の担当者に能代の議員であることを伝え、そのビデオをもらえないか聞いたら、可能であるとのことでした。またNECブースでは、先方より話しかけられたので、同じように放送されていた衛星の製造工程ビデオをもらえないか伺ったら、大丈夫との返事でありました。 後日必要な場合は、行政より要請させていただく旨を伝えましたが、さまざまな航空宇宙企業や団体などから宇宙開発に係る映像をもらい受け、イベント時や市役所待合室などの公共施設で流せないものでしょうか。能代市の宇宙のまち感が出るのではないかと思います。 また、国際宇宙ステーションから実験試料を乗せた小型カプセルが、大気圏通過時の高温に耐え地球に戻ってきました。日本にとっては有人宇宙飛行のための大きな壁を乗り越えたところであります。はやぶさ2の小惑星リュウグウ着陸も、来年1月後半に実行できるようであります。 はやぶさの着陸までのカウントダウンや、日本の現在運用している惑星探査機の計画や現状などを、能代市内公共施設や大手商業施設などで「宇宙のまち」として紹介したらいかがでしょうか、伺います。 次に3として、県立天文台を誘致するため、県に働きかけてはどうか伺います。天体観測は明かりの少ない場所が適地であり、当地域は北に白神山地があり、また人口も少なく、夜は真っ暗な場所がいっぱいあります。天体観測にはよい条件がそろっております。京都大学は、天文台の建設費を安上がりにする設計をつくり建設するようです。能代市の予算では厳しいと思いますので、秋田県へ働きかけてはどうでしょうか。全国でも都道府県立の天文台は多くはありませんが、科学振興などに力を入れる都道府県にはそれがあります。大館市には大葛天文台があるようです。いかがでしょうか、伺います。 次に、大きい2番として、水素社会の実現について伺います。1として、当市における水素社会の実現を目指したロードマップを作成すべきではであります。 国の水素・燃料電池戦略協議会は、水素社会の実現に向けた目標としてロードマップを作成しております。フェーズ1として、家庭用燃料電池の普及目標、燃料電池車の価格低下、水素ステーションの建設増、水素価格の低下などであります。フェーズ2として、発電事業用水素発電の本格導入、水素供給コストの低減など。フェーズ3として、2040年ごろに、安価で安定的に水素を製造する技術の確立を、それぞれ目標を定め実現しようとしております。当市は、水素製造の条件がそろっている自治体なので、国の目標より早い水素社会の実現を目指したロードマップを作成すべきと考えますが、いかがでしょうか。 次に2として、ガソリンスタンド事業者などと水素ステーション建設の方策を検討すべきではであります。水素の普及段階では、なだらかに移行できる経済環境が理想であると言われます。現在のガソリンなどの化石燃料を経営の柱としている事業者は、使用量の減少と利益の減少に苦しめられております。経営継続の意思のあるガソリンスタンド事業者に、EV充電施設や水素スタンドの建設と維持に関する対策を能代市行政とともに検討したらいかがでしょうか、伺います。 次に3として、水素ステーションの誘致を行う考えはないかであります。ことし2月、燃料電池自動車普及に向けた日本水素ステーションネットワーク合同会社が設立されました。今後10年間はステーション建設の中心になるようであります。その組織に当市は建設に向けた働きかけを行っておりますでしょうか、伺います。 次に4として、水素関連産業の誘致をすべきではであります。水素関連の事業者に的を絞って誘致活動を行ってはいかがでしょうか。水素関連は、普及が始まると100年は続くものと考えられます。失敗ということはないので、今から地道に誘致活動を行うべきと考えます。多くの自治体で水素による地域づくりを行っておりますが、当市もまだ間に合うと思いますが、今やらないと手おくれになると思います。いかがでしょうか、伺います。 次に、3番目として、外国人労働者などの人材確保を検討すべきではであります。人手不足は各部門に拡大し、深刻になっております。国では、改正出入国管理法が制定されました。拙速感は免れないという評価ですが、現実問題として人手不足は深刻であります。地方自治体の対応が重要であるようなので、今から外国人の人材確保を検討すべきではないでしょうか、伺います。 次に大きい4番として、東能代駅周辺の整備についてであります。まず1として、フリーゲージトレインの誘致をであります。線路幅の違う鉄道線路を走行しながら車輪幅を変えて走行するのがフリーゲージトレインでありますが、九州新幹線で採用予定であったフリーゲージトレインは断念されました。能代市から東京方面は秋田駅で乗りかえなければなりません。乗りかえは乗客にとって大きな負担であります。フリーゲージトレインは、ヨーロッパで運行されております。日本ではコストの問題があるようですが、ある程度まで確立された技術であります。東能代駅始発終点のフリーゲージトレインを誘致できないでしょうか。東北新幹線へのルートだけではなく、山形新幹線や上越新幹線への接続も、接続レールを建設すれば可能であります。災害時に多数のルートに接続できる交通機関は、国土強靱化のためにも必要ではないでしょうか。この技術を失わないためにも、また秋田県北の住民のためにも、フリーゲージトレインの誘致を行いたいものです。いかがでしょうか、伺います。 次に2として、パークアンドライドの政策で駐車場を整備すべきではであります。現在、東能代駅発着の電車は多くありますが、奥羽本線二ツ井駅以北は電車本数が少なく、東能代駅周辺に確実に車をとめられる駐車場があれば、利便性は格段に上昇するものと思います。能代地域や二ツ井地域はもちろんのこと、八峰町以北や深浦町、北秋田市など、多くの住民が利用できると考えます。有料制でも可能と思うので、JRと協議し整備すべきではと思います。いかがでしょうか。 次に3として(仮称)イオン新能代ショッピングセンター完成後のシャトルバスの運行を検討しているかであります。東能代駅発展、利便性向上のためにも、イオンショッピングセンターと東能代駅を往復するシャトルバスは必要と考えます。検討されておりますでしょうか、伺います。 最後に5番目として、財政について伺います。1として、財政調整基金の一部を目的基金にすべきではであります。地方自治体の基金の増加については、経済財政諮問会議などで指摘されております。財政のありようについては議論のあるところではありますが、交付金の依存度が高い自治体にあっては、国の方針を見きわめることが重要であります。財政調整基金などの多い自治体は、交付税の算定の対象にされるようなことがあると大変であります。特定目的基金に一部の相当額を振り向けるべきではないでしょうか。 次に関連する2として、子育て基金を創設できないかであります。特定目的基金として、子育てに係る費用は親の負担を少なくし、安心して育てられる環境を整備するためとして創設してはどうでしょうか。基金の残高に関する議論は、その使い道に関してのことであると思いますが、いかがでしょうか、伺います。 次に3として、実質単年度収支の黒字化に向けて市民公開型の事業仕分けを行うべきではであります。実質単年度収支は2年連続の赤字となりました。新年度の予算編成をゼロベースで検証するようでありますが、現状で可能でしょうか。市民公開型の事業仕分けを行う時期と考えますが、いかがでしょうか、伺います。 以上、質問を終わります。(拍手)
○議長(渡辺優子君) 市長。 (市長 齊藤滋宣君 登壇)
◎市長(齊藤滋宣君) 安井議員の御質問にお答えいたします。初めに、宇宙のまちづくりについてのうち、宇宙のまちづくりは県北地域の連携で取り組めないかについてでありますが、現在、市で作成した観光情報動画の中に、宇宙のまちというテーマで動画を作成し、
市ホームページや道の駅ふたつい等で、宇宙のまちについての動画を視聴することができるほか、子ども館ではJAXA等から寄贈されたビデオを放映しております。今後も市の公共施設でPR動画や寄贈されたビデオの放映を行うほか、議員から御紹介いただきましたビデオにつきましても検討してまいりたいと考えております。 また、県北地域の連携、特に大館市との連携につきましては、大館市と三菱重工業株式会社は土地賃貸の契約のみで、事業の連携は行っていないことや、宇宙開発をえにしに平成7年、旧田代町が鹿児島県南種子町と調印いたしました友好交流は、合併後大館市友好都市等交流事業として継続しておりましたが、近年は同町との交流は実施していないとのことから、大館市との連携につきましては難しいと考えております。 次に、宇宙開発の現状を公共施設等で紹介すべきではについてでありますが、平成26年12月3日に種子島宇宙センターから打ち上げられたはやぶさ2が、ことし6月27日に目的地であるリュウグウの上空20キロメートルに到着し、来年1月後半ごろの着陸に向けての準備を進めていると伺っております。はやぶさ2到着のカウントダウンにつきましては、
市ホームページからはやぶさ2プロジェクトのホームページへリンクできるよう作成しております。そのほか、子ども館ではJAXAで行われるロケット打ち上げの映像や、JAXAで実施している事業をホールのモニターに放映し、パブリックビューイングを実施しております。今後も、市の公共施設において宇宙のまちづくりを紹介するとともに、大手商業施設等においてのPRについても検討してまいりたいと考えております。 次に、県立天文台を誘致するため、県に働きかけてはどうかについてでありますが、県では、天文台の建設の予定は現時点ではないと伺っております。市としましては、子ども館で所有している望遠鏡で星空観測会を実施し、天体に興味を持ってもらうほか、今年度改修した子ども館のプラネタリウムを積極的に活用しながら、宇宙のまちづくりを進めていきたいと考えております。 次に、水素社会の実現についてのうち、当市における水素社会の実現を目指したロードマップを作成すべきではについてでありますが、市では、平成25年に策定した能代市再生可能エネルギービジョンに基づき、風力発電の導入拡大等を通じた地域活性化に資する施策に取り組み、先進的なエネルギーのまちづくりを目指してまいりました。 近年、国、県の
エネルギー政策の進展、水素社会の実現に向けた官民を挙げた積極的な取り組み、洋上風力発電事業計画と、これに伴う拠点化の動き等、本市を取り巻く環境が大きく変化してきております。 市では、こうした状況を踏まえ、今年度中に策定する能代市次世代エネルギービジョンの中に、水素エネルギーに関する導入プロジェクトや、長期的な視点での水素エネルギーの利活用に向けた将来像とあわせ、時系列で目標を掲げたロードマップを盛り込むこととしております。 市といたしましては、本ビジョンに基づき、国内最先端の液体水素に関する先進的な実験が行われているJAXA能代ロケット実験場等と連携しながら、水素社会の実現に向けた取り組みを推進してまいりたいと考えております。 次に、ガソリンスタンド事業者などと水素ステーション建設の方策を検討すべきではについてでありますが、水素ステーションは建設コストが高く、燃料電池自動車の導入が足踏みしている中、民間事業者が設置するには、さらに手厚い国等の補助制度、自治体等による先導的な燃料電池自動車の導入に加え、事業者自体が意欲と事業戦略を持つことが必要と考えております。 市では、水素エネルギー活用による地域活性化を図るため、平成29年2月、産学官金からなる能代市次世代エネルギー研究会に、水素エネルギー研究部会を設置し、その中に秋田県石油商業協同組合能代山本支部にも参加いただき、勉強会等を通じて理解を深めているところであります。 今後、国や関連産業界の動向を注視しながら、石油商業協同組合との連携を強化するとともに、ガソリンスタンド事業者等への情報提供や、水素ステーションを導入する意欲がある事業者への支援のあり方等を研究してまいりたいと考えております。 次に、水素ステーションの誘致を行う考えはないかについてでありますが、日本水素ステーションネットワーク合同会社は、2022年3月末を目途に、四大
都市圏と政令指定都市及びそれらの都市をつなぐ地域や県庁所在地等の中核市に80基の水素ステーション整備を目指すとしております。 市では、現在水素ステーション建設に向けた働きかけは行っておりませんが、今年度中に策定する能代市次世代エネルギービジョンに、風力発電の余剰電力を活用したCO2フリー水素製造に関する実証事業の誘致を盛り込むこととしており、これが実現すれば、水素ステーションの誘致につながる可能性が高まると考えております。 次に、水素関連産業の誘致をすべきではについてでありますが、本市では、企業誘致につなげるため、幅広い分野で企業訪問・情報収集活動を展開しております。こうした中、水素エネルギー関連では、企業等の参加も可能な形での講演会やシンポジウムの開催、首都圏等での懇談会やセミナーへの参加を通じ、水素関連企業や研究機関等に対し、本市の取り組みをPRするとともに、情報交換を続けております。 国は、水素・燃料電池戦略ロードマップの中で、関連産業の市場規模は2030年に国内だけでも1兆円程度に拡大すると試算しております。 市といたしましては、今年度中に策定する能代市次世代エネルギービジョンに、水素関連企業の誘致を盛り込むこととしており、関連企業等との交流機会の積極的創出や、情報収集に努めながら、誘致につなげるための取り組みの方向性を検討してまいります。 次に、外国人労働者などの人材確保を検討すべきではについてでありますが、有効求人倍率が高水準で推移し、地元企業の人材不足が深刻となっている中で、外国人労働者の受け入れは、その緩和につながると考えております。 今臨時国会で成立した改正出入国管理法では、特に人材不足が顕著となっている農業、介護、建設等の分野について、在留資格を創設し、外国人労働者の受け入れ拡大を図ることとしております。 一方で、外国人労働者を受け入れる企業側にとっては、賃金水準等の労働環境整備、言葉の問題や住居の手当てといった生活面でのサポート体制など、さまざまな課題があります。 市といたしましては、これまで外国人労働者への対応の検討は行っておりませんが、今後、法改正の内容を把握するとともに、国や県の動向を注視しながら、市としてどのような対応が必要なのか検討してまいります。 次に、東能代駅周辺の整備等についてのうち、フリーゲージトレインの誘致をについてでありますが、市では、平成7年度に秋田新幹線延伸早期実現能代山本期成同盟会を発足し、本市が事務局となって秋田新幹線の能代までの延伸活動をしてまいりました。 平成15年度以降は、フリーゲージトレインの導入による延伸に絞った要望活動を行ってまいりましたが、大館能代空港の開港、日本海沿岸東北自動車道の延伸等、高速交通体系がある程度整備されてきたことや、積雪寒冷地帯へのフリーゲージトレイン技術の導入に見通しがつかない状況等から、平成24年度に活動を休止した経緯があります。 国においても、技術開発がおくれている状況等から、ことし7月に九州新幹線西九州ルートに関する与党の整備新幹線建設推進プロジェクトチーム検討委員会において、フリーゲージトレイン導入の断念が正式決定され、これに伴い、北陸新幹線についても、営業主体であるJR西日本から導入はできないとの見解が示されております。 また、一部の軌道の異なる在来線区間において活用が検討されていることから、国では引き続き技術開発を続けていくとしておりますが、実用化は不透明な状況にあります。 こうしたことから、技術が確立されていない現段階においては、フリーゲージトレインを誘致できる状況にないと考えておりますが、利便性の向上や災害時における複数の交通ルートの確保は必要なものと認識しておりますので、今後も国の動向を注視するとともに、あわせて、現在秋田県全体で進めている奥羽・羽越新幹線の整備促進に向けた活動についても取り組んでまいりたいと考えております。 次に、パークアンドライドの政策で駐車場を整備すべきではについてでありますが、パークアンドライドは、主に都市部の市街地への自動車の流入を抑制するための対策として、市街地周辺部に駐車し、市街地では公共交通を利用することで、交通渋滞の緩和や環境負荷の低減等を図ることを目的としております。 東能代駅から都市部への移動を想定した場合、秋田新幹線利用者の駐車場についてはJRが既に整備しており、おおむね確保されているものと考えておりますが、それ以外の利用者については、駐車場の利便性には課題もあると認識しております。 一方で、東能代駅の利用者数は減少傾向にあるほか、ことし9月に東能代駅を市の担当職員が訪問した際には、休日は駐車場が満車となるものの、平日は数台分のあきがあるとのことでありました。 こうした状況等も踏まえ、利用状況や利用者ニーズの把握と駐車場整備の必要性も含め、引き続きJRと意見交換を行ってまいりたいと考えております。 次に、(仮称)イオン新能代ショッピングセンター完成後のシャトルバスの運行を検討しているかについてでありますが、イオンモール株式会社では建築確認申請書を提出していない現況であり、シャトルバスを運行するかどうかの検討には至っていないとのことでありました。 次に、財政についてのうち、財政調整基金の一部を目的基金にすべきではについてでありますが、平成29年12月及び30年4月の経済財政諮問会議において地方行財政が議事となり、地方公共団体の基金についての議論が行われております。その中では、地方の基金残高の増加を問題とする意見とともに、大都会の不交付団体と交付団体では状況が異なること、地方税の自然増で積み立てている団体と行革により積み立てている団体があるなど、個々の状況が異なること、また、基金が災害等に対応する即応性のある資金として極めて重要との意見も交わされていることから、直ちに地方自治体の基金が交付税の算定に組み入れられる状況にはないものと考えております。 地方公共団体は、地方財政法の規定により、当該年度のみならず翌年度以降における財政の状況も考慮して健全な運営を行うことが義務づけられており、年度間の財源の調整を行うため、一般財源に余剰を生じた際には財政調整基金に積み立て、経済事情の変動等による財源不足や災害により生じた経費の財源等に充てる際に取り崩すことができることとされております。 これに対し、特定目的基金は、公共施設整備や奨学金等のように特定の目的のために財産を維持し、資金を積み立て、または定額の資金を運用するために設置されるものであります。設置については、事業の目的、内容、期間等を総合的に考慮して判断すべきものであり、今後の行政需要を見きわめながら必要性を検討していくことになると考えております。 次に、子育て基金を創設できないかについてでありますが、子供を産み育てやすい環境づくりは、第2次能代市総合計画においても重要課題と位置づけ、重点的かつ横断的に取り組むこととしているほか、人口減少対策の総合戦略においても中核をなす施策であることから、基金の有無にかかわらず拡充していくべき施策と考えております。 基金の創設は、今後、施策を展開してく中で、基金の設置が施策展開に有効であると判断した段階で検討してまいります。 次に、実質単年度収支の黒字化に向けて市民公開型の事業仕分けを行うべきではないかについてでありますが、市民公開型の事業仕分けは、市民の市政への関心が高まるほか、新たな価値を生み出すために現在の業務をどう変えるかということに重点を置くものであり、行財政改革の一つの方法と考えております。 一方で、実施に当たっては、議会の審議と市民公開型の事業仕分けによる結果との整合性や、評価者の選考に係る公平性の確保、事業の縮小が市民生活に与える影響等に考慮を要するなどの課題があると考えております。 市では、第2次能代市総合計画の施策・事業を実施していくために、これまでの事務事業を見直し、能代市行財政改革推進委員会の御意見をお伺いしながら、本年3月に第2次
行財政改革大綱を策定いたしました。 今後は、本大綱を着実に進めていくことにより、事業の見直しや歳出の節減を図ることとしており、現時点では、市民公開型の事業仕分けの実施は考えておりません。 事務事業の見直しについては、大きな行政課題の一つでありますので、どのような手法が有効なのか、引き続き検討してまいりたいと考えております。以上であります。
○議長(渡辺優子君) 安井英章さん。
◆1番(安井英章君) 宇宙のまちづくりの連携、大館市は余り興味を示さないというのは非常に不思議で、せっかく三菱の実験場があって、私も30年以上前、今の二ツ井のバイパスができる前に、うちの前が国道であったのですけれども、そこに岩谷産業の水素トレーラーが走るわけです。どこに行くのだろうなと、後でイワタニに聞いたら、田代町の三菱の実験場に行くのだという話で、それはもう横浜の鶴見から来る、ここでは製造できないので。能代のイワタニの充填所で休憩して、そこで持っていくという、そういう話を聞いておりましたし、子供のころから、宇宙のことは大好きで、カール・セーガンの番組とかをしょっちゅう見るのですけれども、当然、大館にもそういう方々がいて、もともと旧田代町であったということも問題なのかもしれませんけれども、合併後、もう一度、その辺の連携が考えられないものかなと思うのです。やはり県北一帯で取り組むというのが、一番、こういう宇宙の話はしやすいものではないかと思いますが、まずいかがでしょうか。
○議長(渡辺優子君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) エネルギーのまちづくりの中で、一つの柱として、いわゆる能代港の拠点化の期成同盟会というのをつくりました。この中で、県北地域のほとんどの自治体が全部入りましたし、それから議会も入っています、メンバーとして。そういう中で、我々が今、大館市長と話ししているのが、エネルギーのまちとして考えていけないかという中に、やはり液体水素という話が出てきます。 今、この後にまた再質問があるかもしれませんが、要するにステーションをつくったときに、能代と大館ということを考えれば、それだけの量の液体水素を消費しているわけですから、ある意味では、ほかの地域よりも液体水素に対する需要が高い。であれば、この地域を供給基地として考えたときに、ほかのところよりも非常に前へ進んでいることになるのではないかということで、今後も大館とそれから能代と協力し合いながら、この液体水素、水素社会に対応するところでもって協力できないかという検討はしていかなければならないということで、話し合っております。 それから今、大館市も、実は田代なのですけれども、あの入り口から林道を通って実験場まで入るときに、途中までしか舗装されていませんでした。ことしの春先だったと思いますが、あそこを市道に格上げして全部舗装しようということで、今、議会に認められたと思いますが、今後、その工事が始まると思いますので、今までとまた違う形で、大館もあそこの実験場のアプローチをしようとしているのではないかと思っております。その辺をよく見きわめて、連携できるところは一緒にやっていきたいと思います。
○議長(渡辺優子君) 安井英章さん。
◆1番(安井英章君) そんな感じで連携を進めてもらいたいと思います。宇宙ビジネス、最近盛んに話が具体的になってきまして、宇宙空港というものも現実化するようで、関東以南のほうでは、既に場所の選定も進んでいるようですが、宇宙往還型のスペースシャトルのステーションは、1カ所だけあってもどうしようもないです。これはやはり、台風が来たとか気象条件が悪いとなれば、もう1カ所必要になったりしますので、ぜひ、秋田の県北地域、土地いっぱいありますので、ぜひそういうことも含めて、宇宙の話を大館あるいは県北市町村と話し合っていただければと思っております。 続きまして、2番の宇宙開発の現状、これはこのとおり、国際航空宇宙展を見てきまして、いろいろなブースで、いろいろなPRビデオ、そういうものが紹介されておりました。大体期間が、H3であれば2020年度発射ですので、長く使えない、2020年を過ぎると、もうそのPRビデオは使えなくなりますので、常にそういう企業と交流しながらビデオをもらえるように、誘致企業担当者も含めて、それをお願いしていただけたらと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(渡辺優子君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) その前に一つ、今、お話にあったスペースポートのお話ですけれども、今度出る私どものロードマップの中に、将来的に宇宙の基地づくりというのも一つ入っていますので、ひとつ覚えておいていただければありがたいと思います。 それから、企業誘致に関しましては、一番詳しいのは質問者でありますけれども、イワタニが大変先行しております。ですから、イワタニとの連携を密にしながら、お互いに能代の現状を知っていただく、さらには我々自身が、今、液体水素だけが注目されていますけれども、でも有機ハイドライドもあればアンモニアとの結合もありますので、その3つ、そういったものを全部含めて、イワタニは液体水素ですけれども、有機ハイドライドは千代田化工建設ですので、そういったところとも連携しながら、少しでも我々の地域がそういったことに役立つこと、それから、役立つ地域ではないかと期待されることに力を入れていきたいと思っております。
○議長(渡辺優子君) 安井英章さん。
◆1番(安井英章君) そのスペースポート、非常にうれしい話だなと。ぜひ実現に向けて頑張っていただきたいと思います。続いて3番の県立天文台、これ実は、二ツ井町議会議員時代にも提案したことがあったのです。当時も大変、行政のほうからは興味を持って聞いていただいて、多分、県のほうには話ししていただいたとは思うのですが、当時は69市町村で、何で二ツ井町にという、そういう感じで終わってしまったのですけれども、最近、地域おこし協力隊員の八巻さんの記事を見て、私、宇宙好きでも、余り星座とかその辺はわからなくて、こういう話で非常にロマンチックで楽しいものだなと。 きのうも広報が届いて、八巻さんの記事が載っていましたけれども、プラネタリウムを使った活動とか、うまくやられておりますし、こういう人材も活用しなければいけませんし、やはり空を見上げるということは、非常に教育上もいろいろな意味でも大事なことですので、可能かどうかはわかりませんけれども、まず一言、声を上げてもらう、それが一番大事かと思いますので、ぜひ県立天文台、もしくは可能であったら市立の天文台でも構いませんし、やはり口径の大きい天文台でないと効果が出ないということです。 それを今、京都大学は安上がりにつくるシステムをつくったということですから、その辺の費用も含めて検討していただきたいし、あと、地球から見ると空気の揺らぎで観測がうまくいかないのですが、最近は光学技術が発展して、揺らぎを補正するという装置も出てきているようですから、また天文台ブームができる可能性もありますので、ぜひ県のほうに働きかけてほしいものと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(渡辺優子君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 今、お話のありましたとおり、京都大学のほうでは、2018年8月に新たな天文台を設置いたしました。「せいめい」という名前がついていまして、安倍晴明からとったようでありますけれども、これは何が画期的かというと、望遠鏡の主鏡のレンズが組み立て式になって、18枚のレンズになっているわけですね。その18枚のレンズを組み立てて1枚のレンズにしてやっているものですから、非常に事業費が安くつく。安くつくと言って半分なのですけれども、15億円かかっています。ですから、非常に安いといってもそのぐらい高いものなのですけれども、実際に京都大学では、そういうものが3.8メートルの口径の天文台をつくりました。 実際に、こういうところまで必要あるかどうかは別にしても、今、議員からお話のあったとおり、秋田県で県立の天文台をつくりたいという話になれば、我々やはり宇宙のまちとしては、ぜひとも私どもにそういったものを設置できないかという、そういう働きかけはしていかなければいけないのだとは思いますが、今の段階では、県はそういう予定がないということであります。
○議長(渡辺優子君) 安井英章さん。
◆1番(安井英章君) もちろん、行政もそうですし、県会議員になられる候補者もいらっしゃるようですから、ぜひなられた暁には、それらを要望したいと思っています。また、市長詳しいなと思って、今ちょっと驚いているのですけれども。まず、宇宙の話はそれくらいにします。 あと、2番の水素社会の実現、これはもう、市長が本当に詳しいなと思って見ているのですけれども、いずれ、能代市がなぜ水素の条件が整っているかというと、やはり発電所が大きいのですよね。送電のできる施設があって、そこでいずれ、私は何回も言いますが、石炭火力はどこかでやめなければいけないと思いますので、また、ことし、神戸ポートアイランドでしたか、そこでいよいよ実証型の水素発電が始まります。オーストラリアの褐炭を使って、そこで水素を製造して液化して運んできて、その液化する技術も相当難しいみたいで、そこまでたどり着いたということで、実際にそこで液化水素ガスを神戸のポートアイランドの発電所で発電するという、やはり発電所があるというのが、大量に水素を消費する施設ができ上がるという、これがまず一番大事なのだと思います。 なかなか燃料電池自動車をもってしても、ではそれが何台もなければだめなので、そこでまず一つ、消費できる施設があるということが重要なのだと思います。 そういうことも含めて、ぜひ、いろいろな話をいつも行政担当者とするのですが、もう一歩踏み込んだ気持ち、残念ながらなってないのかなという感じがしますけれども、ぜひ市長の指導で、その辺の思い入れを深く、行政担当者にやってほしいと思いますが、どうでしょうか。現場のほうの雰囲気はどんなものでしょうか。その辺をちょっと伺いたいと思います。
○議長(渡辺優子君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) お話にあったとおり、今、神戸において、そういうタンクをつくりまして、液体水素をためるという計画があります。これは、川重がオーストラリアから褐炭を使って水素をつくって、液体水素にして、それでタンカーに乗せてくる。もうタンカーは発注しております。今、これが発注されたものを使って持ってくるという状況になっています。 私は、いつも言っているとおり、JAXAがありますから、液体水素というのが中心になるのは間違いないことだと思うのですけれども、我々の一番の強みは何かというと、再生可能エネルギーが豊富にある。その再生可能エネルギーを活用してCO2フリーの水素をつくることが可能であるということが、能代の一番の強みであります。 ですから、手段として運搬としては液体水素が、気体の約800倍、有機ハイドライドが500倍運ぶことができますけれども、そのことよりも、この地域でもって水素をつくれるという強みを生かして産業化していかなければならない。 ですから、議員の皆さんにもいろいろ議論がありますけれども、今の発電の方法等について、いろいろあるかもしれませんが、先ほど議員がおっしゃっているとおり、間違いなく将来的には、水素をつくることができる地域というのがエネルギーのまちになると思っていますから、その将来的な視野を入れて、今からまちづくりを準備していかなければ、トップを走ることはできません。ですから、恐らく私の気持ちも、現場の人間も同じ気持ちで取り組んでいると思いますので、ぜひとも御理解いただければありがたいと思います。
○議長(渡辺優子君) 安井英章さん。
◆1番(安井英章君) 私の聞き方が悪いのか、現場から感じないのです、その感じを。ぜひ、その知識と意欲を現場に伝えるようにお願いしたいと思います。 それで、2番のガソリンスタンド事業者、水素ステーションだけをぽんとつくっても、なかなか燃料電池自動車が普及しないと、それも活用できませんので、現在、営業して事業が成り立っているガソリンスタンド事業者、そこに将来、水素ステーションをつくるという方法がなだらかに移行できていくシステムかと思うのです。 最近よく電気自動車、EVが普及して、FCV、燃料電池は要らなくなるのではないかと勘違いする方がいるのですけれども、EVへのシフトというのは、ガソリンからEVへのシフトですから、FCVからEVへのシフトではございませんので、これよく勘違いされた方がいるようですので、それは間違いなくやっています。当の中国でも、今、アメリカと仲が悪いですから、日中の協力で水素エネルギーを検討するところでは、非常にお互いにやっております。というのは、電気自動車が幾ら普及しても、充電するものと電気の量そのものが、どこで、ではそれをつくり出すのだということになっていますから、そうすると、田舎のほうはFCV、水素の充填所をつくれば、例えばバスを運行させてそれもできる。これは現実に、もう中国のほうはやっておりますし、アメリカと仲が悪くなって日本に最高の技術をもらえるのだろうと思ってやっているので、現実は、トヨタはもう特許を開放しましたから、普及させるために。そういうことも含めてEVもある程度は普及しますけれども、やはりその先は、決定的なのはFCVだと思いますので、ぜひまずガソリンスタンド事業者、石油系の新聞を見ると、毎週のように水素ステーションの話は出てくるのです。だから、みんな興味を持ってスタンド業者見ていると思いますので、これも一つ、もう一歩踏み込んだ形でガソリンスタンド業者と話を詰めてほしいなと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(渡辺優子君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) よく承知されていることなので、また繰り返しになりますけれども、いわゆるガソリンスタンドの建設経費から見れば、恐らく水素ステーションは4億から5億円、その規模によって変わりますけれども、そのぐらいかかります。国の補助を入れても、恐らく2~3倍の経費はかかりますから、なかなか事業者が、今、車が普及していない段階、さらにはリフトだとかバスが普及していない段階に、それだけの投資をするということは、大変難しいと思うのですね。 ですから、そういったものを普及させるためには、一つにはやはり国の補助を上げていただく。さらには、そういった車等の、バスだとかリフトだとか、それからもっと言えば自転車だとか、そういったものを含めて需要を多くしていくということが必要なことだろうと思っております。 御承知のとおりでありますけれども、水素ステーションだけが水素燃料を供給するものではありませんから、例えば移動式のタンクローリーの形もありますし、いろいろな活用の仕方があると思いますので、鶏が先か卵が先かという議論をしているよりも、そういったものが本当にこの地域でつくることができるのかどうか、そういった検討も含めて、そういったものが用意できるということであれば、そういったFCVを活用していただく方も出てくるかもしれないし、ですから、そういった可能性について、どうやったらこの地域で実現できるかということも、しっかりと検討していきたいと思っております。
○議長(渡辺優子君) 安井英章さん。
◆1番(安井英章君) ぜひ、ガソリンスタンド業者、それだけではありませんけれども、まずそれが中心になると思いますので、よろしく進めてください。 それで、3番の水素ステーション、これは今までは、各メーカー、各事業者が単独でぽつぽつ水素ステーションをつくっていたのですが、ことしはやはり普及を進めるということで、今現在19社だったと思いますけれども、それが合同で水素ステーションネットワーク合同会社、通称JHyMというところが、10年間中心になって進めるということでありますので、ぜひまずここに話を出さないと、単独のステーションも、移動型もなかなかできないと思いますので、その辺の窓口は早目につくっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(渡辺優子君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 今、お話のあったJHyMについては、私の記憶だと18社だと思っておりますけれども、JHyMが、今、80基予定していますが、今、そういう水素自動車のメーカーだとか、燃料を提供するところだとか、商社だとか、いろいろなところが入っていますので、恐らく将来的には、もっと数は多くなっていくだろうと思っています。 ですから、我々としても、イワタニも入っておりますから、こういう中にパイプをつくりながら、お力をお借りし、知識を吸収させていただきながら、水素社会に対応できるように頑張っていきたいと思いますが、担当部署というのは、今、商工でやっておりますので、この中でしっかり対応していきたいと思っております。
○議長(渡辺優子君) 安井英章さん。
◆1番(安井英章君) 4番の水素関連産業の誘致、これは御答弁いただいておりますので、関連産業、非常に範囲が広くて、ではどこまでだということになるわけですけれども、いよいよ普及に向けまして、メーカーの力も、特に車関係の燃料電池が中心に話しされますけれども、家庭用の燃料電池、これ実は、東北の震災があったころは、320万円だったのです。それでも使っていただける方々がいたのですよ。やはりそういう方々がいた。それが今は7年ほどたって、私方が仕入れる状態、多分100万円ぐらいまで下がった、3分の1ぐらいまで。目標とするところが、まず50万円以下、この辺になると、大体給湯器とそれから発電もできますので、災害時も使えるという、そういうことですから、そういうところは、もう急速に進歩していますので、家庭用燃料電池、それから当然そこには車用の燃料電池もありますので、この辺は、当然蓄電池のメーカーもここに参加してきますから、いろいろな分野でエネルギー関連のものとなっていくと思いますので、ぜひ、水素関連産業の誘致を、東京の現場と話をしていただきたいと思います。答弁は、まずよろしいです。 次は、3番の外国人労働者。すったもんだしながら、何とかできたようですが、やはり我々も大変心配します。ただ、我々の心配は、やはり外国人も日本においては秋田県は少ない、少ないほうから数えて1番か2番、そのぐらいだそうですから、ただ、現実がもう大変で、特にJA、農業部門にそういう外国人労働者を入れているようですけれども、今までは実習生、実習生といったって、見たらもう労働者として扱われているわけです。問題はやはり、差別的な扱いをされているなという気もします。縫製工場で働いている、そういう方々も見ても、周辺の住民の見方も、非常に差別的だという感じがしているのです。 やはり、これは同じ人間として扱わなければいけないし、また、そこには今度、第1号と第2号があって、第2号は家族をどうするということがあって、そうすると、教育環境、そこからやっていかなければいけないし、それから言葉の問題、そういうようにいろいろ出てくるようですので、今、地方自治体にそういう仕事はいっぱい任せられる、確かね、これ。その辺を今から準備していかないと、いざ、周辺に外国人労働者が入ってきた場合、どうしましょうかと。これはインバウンドで外国人旅行者が来た場合も同様ですけれども、その辺の対策は早目にやっておくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(渡辺優子君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 今、議員からお話があったように、第1号技能研修者は家族は同伴できません。5年間働いて第2号技能研修になった場合は、家族同伴ということになります。すると、恐らく、今、日本に働きに来る、研修でもいいですが、そのときに、まずある程度の語学を覚えてからでなければ来られないということが原則となっていきますけれども、今、お話のあった2号技能研修者になってくると、家族を連れてくるというと、そこのところはクリアできなくなってくるのですね。ですから、今、議員のおっしゃったような心配というは、我々自身もありますし、最近、縫製業については、昔からでありますけれども、非常にそういう研修生がたくさん来ています。ですから、そういった研修生が監理団体を通じて日本に多く入っている場所では、今後、そういったところが家族同伴で来ることになりますから、その対応というのを、今のうちにやっておかなければ、近々になってから対応するといっても大変難しい場合があると思っております。 今、法律が成立したばかりですから、もう少し内容は精査しなければいけませんけれども、そういう対応をしなければならないことについては、早目早目に対応できるように準備していきたいと思っております。
○議長(渡辺優子君) 安井英章さん。
◆1番(安井英章君) よろしくお願いいたします。次、東能代駅周辺の整備、これ質問通告書を出した次の日に、魁新報で羽後本荘駅の物すごい計画が発表されまして、39億円ほどかけて東西を結ぶという、そういう計画でありました。なかなか財政上厳しくなって、能代市で同じようなものは難しいと思いますけれども、前回、先輩議員が議論したのを聞いて、市長も御存じでしょうけれども、二ツ井町の人間が秋田だ大曲だ、盛岡だ出張するときにも、なかなか駐車場の確保、だって東能代駅に来てから初めて駐車場があいているかどうかを確認しないと、もしそれでとめられなかったら乗れないのですよね。もっといろいろな自治体が駅、やはり高齢化社会を迎えて、運転免許の返上とか、駅の利用というのは、これから出てくるものだと思います。ぜひ、何とかその辺も含めて、もう一度、このフリーゲージトレインも有効ですから、この技術はまだ残っていますので、それを含めて、東能代駅周辺開発の考えを伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(渡辺優子君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 今、二ツ井地域の住民としてという話がありました。確かにおっしゃるとおりなのですね。二ツ井から車を運転してきて、乗ろうとしたら駐車場があるかどうかわからないので、誰かが必ず送ってこないと不安で乗れないということもありますので、駐車場の確保というのは、一つにはJRとの話し合い協議が必要でございますので、その辺のところはしっかりとやっていきたいと思います。 それから、フリーゲージトレインについては、北国の場合は、一つは雪対策。やはりレールとレールに間がありますから、そこに入った雪をどうするか、これが一つあります。それから、線路の違う幅でもって運行しなければいけませんから、車両自体に、例えば車軸だとか、そういったところに負担がかかるので、実際、実験をやりますと、摩耗がすごく進んでいきます。ですから、そういった技術的な問題。そういったことも含めて、今後検討していかなければ、なかなか普及しないのではないかと思っております。
○議長(渡辺優子君) 時間大丈夫でしょうか。安井英章さん。
◆1番(安井英章君) 最後に、財政の問題をやりたかったのですが、時間がないので、これはやはり、議論があるのは、麻生財務大臣と野田聖子総務大臣も同じような議論をしておりますので、そういうことかなと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。終わります。
○議長(渡辺優子君) 以上で安井英章さんの質問を終了いたします。 この際、休憩いたします。午後1時、会議を再開いたします。 午後0時02分 休憩----------------------------------- 午後1時00分 開議
○議長(渡辺優子君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、17番原田悦子さんの発言を許します。17番原田悦子さん。 (17番 原田悦子君 登壇)(拍手)
◆17番(原田悦子君) 17番、平成・公明党、原田悦子でございます。秋田県議会正副委員長会議の中で申し合わせたことが、せんだって地元紙に載っておりました。それがやめよう単純質問、議員も事前準備をして質問に臨むべき、との内容でありました。資料を確認すればわかる事業の概要や、データを聞いて終わりとする単純な質問に時間を費やさず、審議の充実につなげようとの狙いだそうであります。何か我が身に覚えがあり、気をつけて一般質問をさせていただきます。 最初に、当市における外国人材の活用状況についてでありますが、政府は、人口減少時代を迎え、貴重な働き手として多様な業種に外国人の雇用を拡大するための出入国管理法を改正いたしました。が、日本語教育の充実、労働環境に伴う対価、つまり賃金の確保、医療保険、福祉サービス等の医療機関、生活情報の多言語化、生活・就労に関する相談窓口等の生活支援、防災対策の充実・教育等などの、彼らが暮らす生活圏での現状を把握し、課題の対応を考えるのはこれからという、後手後手の対症療法であります。 しかし、外国人が安心して生活するための窓口となり、ともに生きる道を考えるのが、彼らが住む地方自治体であります。当市における外国人材の活用状況を知り、さらなる外国人労働者の受け入れをどう進めるかの参考にしたいと思いますので、次の3つの点についてお伺いいたします。 1つは、労働者数と技能を身につける技能実習生の状況をどう把握しているのか。 2つ目は、彼らがどのような業種についているのか。 3つ目は、外国人材の労働者、技能実習生、そういった受け入れ体制の整備の状況についてお伺いいたします。 次に、さきに行われた9月定例会における9番渡邊正人さんがした一般質問を引き継ぐ状況の質問であります。 教育長は、各校教室に扇風機、網戸、ミストシャワーを設置している。エアコンは、29年度に各校保健室への配置を終え、今後は職員室への配置が必要と考えるが、ことしの記録的猛暑を踏まえ、児童生徒の安全、健康を守るため、教室への設置を検討する。しかし、多額な費用が必要で、財源確保が大きな課題であり、交付金の増額や、そのあり方の検討を進めている国の動きを注視するという御答弁の内容であったと思います。 児童生徒の健康や安全・安心のための教育環境整備に、エアコンはもはや必需品であります。普通教室、図書館等の特別教室、会議室等、優先的にかつ段階的にエアコンを設置する計画書を作成するお考えはあるかどうか、お伺いいたします。 また、多額の財源が必要な小・中学校のエアコンを設置するに当たり、関係機関からの有利な財源の確保は最も重要であります。今回の国の動向、財政支援とはいかなるものだったのでしょうか。そして、能代市教育委員会は国に予算確保のための財政支援を求めたものでしょうか。どのような対応をしたものかをお伺いいたします。 次に、重過ぎるランドセルへの取り組み方についてお伺いします。小学生、中学生が教科書や教材を入れた通学時のランドセル、中学生はかばんでしょうか、重いと訴える子供たちの声と、保護者の意見があります。子供の発育状況に関係なく、重さ平均にして4~5キロぐらいの荷物を背負うことで、首や肩、背中に痛みを感じるという子供もいると聞きます。 ランドセル、荷物が重くなっている背景もあろうかと思いますけれども、当市の学校現場では、子供の発育状況や通学環境に合わせ、この重い荷物を軽くする工夫をどのようにしているか、その取り組み方をお伺いいたします。 次に、古布類回収を年2回実施すべきではないでしょうか。市環境衛生課が、この11月11日に実施した古布類回収は、市民の好評を得ております。ふだんは燃えるごみ扱いとしている古布類の資源ごみを、ごみ減量とリサイクル推進のため回収を実施しているとなると、回収場所となっている市役所周辺は、どの道路も古布類を搬入しようとする市民で長い列ができておりました。 多くの家庭で、不要になった衣類のどれにも思い出があって、捨てることができない。そして、もったいない、まだ着られる、まだ使えるに執着し、捨ててしまうロスをどうやって減らしていくかに嘆いております。 市民の実態がこういう状況でありますけれども、リサイクル業者や運搬業者など、関連する業界との都合もあるかと思いますが、古布類回収は年1回から年2回程度にふやして実施ししたらいかがでしょうか、お伺いするものであります。 次に、圃場整備地区のネギ団地の石に対する県の対応についてお伺いいたします。10月5日付地元紙に、県営ほ場整備事業を機に造成した能代市内のネギのメガ団地やサテライト団地で、生産者が圃場の石に頭を悩ませているという記事が掲載されておりました。さらには農機具が石にぶつかって破損したり、石を避けながらの作業で効率が落ちる状況が見られる、団地を担う農業法人が石を砕く高価な機械をみずから導入しようと計画するほど困り、生産者も関係機関も、県の対応の強化を望んでいるとあります。 白神ねぎ生産やブランド確立の取り組みに水を差すような現状になっていることに驚きました。販売額の目標達成を図り、経営の安定化を支援していく県は、農作物をつくりやすい圃場にしてから農家に引き渡すべきだと私は思います。この間の県の対応は、どのようになっているのかお伺いいたします。 次に、国、県への要望活動と地元選出議員との連携をどのように考えているのかお伺いいたします。12月10日で、能代産業廃棄物処理センターが破産してから20年を迎えました。この間、議員各位のお力と、そして市当局からの心強い応援があって、私ども地元住民が望んでいる初期の処分場からのドラム缶の撤去を、ようやく来年、再来年度というふうに進めていくことができました。 この問題を解決するに当たり、私は何度か、議員の皆様のお力を借りて事を進めていかなければならないという局面に当たったことがあります。国有地に処分場がつくられているときは、当時は齊藤市長がまだ県議会議員、福祉環境委員会におられたときに、何とかしてほしいというふうに、当時の齊藤県議会議員を頼っていきました。そして、協力していただきました。当時の県会議員である中泉松之助さんも、私どもの運動に理解を示していただき、とても心強く思ったことを思い出します。 地域の課題解決には、やはり地元の選出議員が、地元をよくわかる議員として活動を応援してくださる。それがとても重要な議員の役割だと私は思っております。 当市でも、国や県への要望活動をしている、その冊子が、5月、6月ぐらいに私どものところに回ってきますけれども、いつも思うのは、こういうときに、やはり能代産廃も県も市も重要な課題だという認識がおありですので、どうか要望活動の折には、地元の議員を通して、国や県への要望の中に能代産廃も入れていただきたいなと思うことは、今までに何度かありました。 そういった面で、私は、能代産廃を含めた要望活動は、地元選出議員とどういうふうな連携をとってなさっているのかどうかをお伺いしたいと思っております。 以上でございます。どうかよろしく御答弁のほどお願いいたします。(拍手)
○議長(渡辺優子君) 市長。 (市長 齊藤滋宣君 登壇)
◎市長(齊藤滋宣君) 原田議員の御質問にお答えいたします。初めに、当市における外国人材の活用状況についてのうち、労働者数と技能実習生の状況を把握しているかについてでありますが、外国人の雇用に関する届け出先である労働局が集計結果を公表しておりますが、都道府県単位となっております。それによりますと、平成29年10月末現在において、秋田県の外国人労働者数は1,679人であり、このうち技能実習生は782人となっております。 次に、どのような業種についているのかについてでありますが、労働者については、製造業が835人、次いで教育・学習支援業が262人、卸売業・小売業が155人などとなっております。 技能実習生については、業種別人数は公表されておりませんが、県内では、外国人の受け入れ等を調整する監理団体が縫製関係のみであることから、縫製業に従事する技能実習生が多いものと推測されます。 次に、受け入れ体制の整備の考えはについてでありますが、技能実習生を受け入れるためには、受け入れを希望する業種ごとに監理団体が必要となります。また、外国人労働者を受け入れる企業側にとっては、賃金水準等の労働環境整備、言葉の問題や住居等の生活面でのサポート体制など、さまざまな課題があります。 市といたしましては、これまで外国人労働者への対応の検討は行っておりませんが、今後、法改正の内容を把握するとともに、国や県の動向を注視しながら、市としてどのような対応が必要なのか検討してまいります。 次に、古布類回収を年2回実施すべきではないかについてでありますが、古布類回収は、平成28年度より実施しており、今年度は11月に本庁舎及び二ツ井町庁舎の両駐車場において行い、約20トンの古布類を回収しております。当日は、回収の順番待ちのため渋滞が発生し、市民の皆様に御迷惑をおかけしましたが、これは、古布類に汚れがつくと利用できなくなることから、回収後直ちに業者のトラックへの積み込み作業を行ったことが影響しております。 古布類回収については、市へ実施日等の問い合わせがたくさん寄せられていることや、多くの市民の皆様が搬入に来られるなど、ニーズが高いものと考えております。 こうした中、古布類回収を実施する自治体がふえていること等から、古布類を回収できる業者の確保が難しい状況にあります。しかし、廃棄物の減量の観点や市民のニーズ等を踏まえ、市といたしましては、年2回の実施を目指したいと考えており、今後、回収業者と協議してまいります。 次に、圃場整備地区のネギ団地の石に対する県の対応はについてでありますが、県営ほ場整備事業を実施している轟地区の園芸メガ団地及び小掛・鬼神地区のサテライト団地では、圃場に石が多い状況であります。 稲作の場合は、代かきで石が沈むため、大きな影響が出にくいのに対し、畑作の場合、耕起や畝たて、堀り取りなどの際に石が上がってくるため、ネギの栽培においても倒伏、生育の妨げ、機械の破損など、営農に支障が出ており、何度も石拾いをしなければならない状況にあります。 県では、圃場整備の施工業者に対し、表土に石を混入させないよう指示するとともに、耕起後に出てきた石を拾わせているほか、表土を厚くするため客土をするなどの対応をしております。 市といたしましては、圃場整備の施工に当たっては、農家が安心して営農できるよう、調査・設計段階から稲作・畑作等の利用形態に適した表土の厚さを確保することや、完成検査時には石が混じっていないか確認するなどとともに、地元の皆様と十分に話し合いながら進めるよう、県に対し要請してまいりたいと考えております。 次に、国、県への要望活動における地元選出議員との連携をどのように考えるかについてでありますが、市では、本市独自の課題であって市単独での解決が難しいものを毎年度取りまとめ、国、県に対する要望事項として、県の関係部長等に直接提出し、県から国への働きかけもあわせてお願いしてきております。 また、その要望事項の実現を、市議会議員の皆様を初め地元選出の国会議員や県議会議員の方々にもお願いしているところであります。 こうしたことにより、市の実情や重要課題が広く明確に把握され、国、県における予算編成への反映や今後の施策展開、関係機関との連携強化につながるものと考えております。 このほか、他自治体等との連携により効果が高まる取り組み、効率的に実施できる取り組みにつきましては、各協議会や期成同盟会等の一員として、県や周辺自治体、関係団体等とともに課題の解決に取り組んでいるところであります。 いずれにいたしましても、国、県の理解と協力を得るためには、地域が一体となって要望していく必要があることから、今後も地元選出の国会議員、県議会議員の方々を初め、関係する皆様と情報を共有しながら連携を図ってまいりたいと考えております。 なお、小・中学校のエアコン設置計画を作成する考えはの御質問及び重過ぎるランドセルへの取り組みはの御質問につきましては、教育長から答弁させていただきます。以上であります。
○議長(渡辺優子君) 教育長。
◎教育長(高橋誠也君) 原田議員の御質問にお答えいたします。初めに、小・中学校のエアコン設置計画を作成する考えはについてでありますが、9月議会では、エアコンの設置に当たっては財源の確保が大きな課題となっており、国では交付金のあり方等について検討を進めていることから、今後、国の動きを注視してまいりたいと考えているという答弁をいたしました。 その後、10月17日に県教育庁施設整備室を通じて、国からは、10月15日に閣議決定された平成30年度第1次補正予算案において、緊急的に整備が必要な事業として、児童生徒等の熱中症対策としての空調設置及び倒壊の危険性があるブロック塀対策に対し、臨時特例的な措置として新たな交付金、ブロック塀・冷房設備対応臨時特例交付金を創設し、支援することとなった。ついては、今後ブロック塀及び冷房設備の事業を検討している場合は、10月26日までに事業計画の提出をお願いしたい旨の連絡がありました。 その際、当該交付金は臨時特例交付金であるため、平成30年度補正予算限りのものと思われること、空調設備としては普通教室への設置事業を最優先すること等についても連絡がありました。 この交付金が有利な財源であることは理解しつつも、その後の市の財政負担が大きくなることも考慮し、また申請期間が10日間と短かったことから、今回の申請は見送りましたが、エアコンは児童生徒等の健康を守るために必要なものと考えており、今後、整備手法等も含めた設置計画を作成してまいりたいと考えております。 次に、重すぎるランドセルの取り組みはについてお答えいたします。このことにつきましては、平成30年9月6日付の文部科学省事務連絡「児童生徒の携行品に係る配慮について」で、学用品や体育用品等が過重になることで心配する声が寄せられていることから、各校における具体的な取り組みを例示し、配慮について促しております。 教育委員会としても、学年に応じた児童生徒の携行品の重さや量への配慮は必要なことと考え、同連絡を各小・中学校に周知し、適切な配慮を依頼しているところであります。 各学校においては、児童生徒の発達段階や学習上の必要性、通学上の負担等、学校や地域の実態も考慮しながら、持ち帰るもの、学校に置いてよいものを区別するなど、具体的な対応をしております。今後も児童生徒の負担状況を注視しながら、必要に応じ適切な配慮をしてまいります。以上でございます。
○議長(渡辺優子君) 原田悦子さん。
◆17番(原田悦子君) 再質問させていただきます。御答弁いろいろありがとうございます。本当に選挙のときでしたけれども、農家でお仕事をなさっている外国人の方たちもたくさんいらっしゃいましたし、また、縫製工場で働いている女子の方もいらっしゃいました。だけど、ちょっと今、こういうふうに法律が改正されていく段階で、親元のほうがちょっと大枠で決めた後に、細かい労働者を守る部分のところにおいては、何か我々が目につかない省令とか何とかでやられるような感じがしまして、国でやっていることは、それはもちろん国民の皆さんを考えて、外国から働きに来てくださっている方を考えてのことなのでしょうけれども、そういう人たちを預かるのが、また私たち地方の、あるいは各自治体がやっているものですから、時に自治体の中で、働いている方たちが行方不明になったり、あるいは社会保険が必要になったりとかという、そういう実態が生じたときに、非常に問題が起きるというのが新聞紙上でよく見かけます。 大変いいことに、能代市の場合は、そういうふうな事件や事故に遭ったことがないものですから、私はクリーンな能代というイメージのところで、遠くから働きに、あるいは技能を取得するために来ている方たちが、気持ちよく仕事を終えられていくような、国のやり方とはまた、後手後手なやり方になるのかもわかりませんけれど、能代市としては、きめ細やかに労働者、技能取得者を守っていくように気をつけてやっていただきたいなというふうに思っております。さらに、何か御答弁があるとすれば、よろしくお願いしたいと思います。
○議長(渡辺優子君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 今、議員から御指摘のありましたとおり、今回のこの入管法改正について、例えば労働力が不足していく、人口減少に伴いまして労働力人口が減っていく、そういう中でもって、労働者を確保するという視点だけでは、やはり問題が残ってくるのだろうと。いわゆるそういう観点でいけば、自分たちが働きたくない、危険だ、収入が低い、そういったところにしわ寄せをして労働力を確保していこうということが、もし国内で蔓延するとなると、やはり国際問題になっていくことでありますし、そういう観点からは、人道的にも問題があるのだろうと思っています。 やはり、我々は同じ人間として、その対価として労働をした分だけ、しっかりと給料を払っていただかなければいけないし、そしてその分、生活環境というのもしっかり担保されていかなければいけない。でも、実際に日本に来てみたらば、非常に危険、いわゆる昔言った3Kというような仕事につかされた。そして、最低賃金も確保できないようなところにいて、本来であれば技能実習生とか、そういう形で来ておって、ある程度資格が取れると思って、国を離れるときに、自分が日本に来る旅費とかをみんな借金してでも、家族のために一生懸命自分が技術を身につけて、そしてふるさとに帰って新しく事業を起こしたいという夢を全部壊してしまう。そういうような状況での外国人労働者の確保というのは、決してすべきではないだろうと、私も思っております。 今回の改正法につきましては、まだ概略しかわからず、全体的にどういう実態になっているかということが、今後なるのかということがわからない点もありますけれども、やはり今、議員から指摘のあったとおり、確かに外国人労働者をふやすことはいいのだろうけれども、その裏にある、しっかりとその労働者たちを守る、技術を磨く、そしていずれは帰りたいと思っている人たちに、そういうことを担保するというところがしっかりと守られるかどうか、その辺は注視していかなければならないと思っております。
○議長(渡辺優子君) 原田悦子さん、ひとつお伺いをいたします。ただいまの御質問は、1の3と理解してよろしかったでしょうか。
◆17番(原田悦子君) そうですね。
○議長(渡辺優子君) はい。原田悦子さん。
◆17番(原田悦子君) 外国人の受け入れ体制については、本当に当市としての自治体の責任のもとに、守ってあげるべきものはきちんと守っていただきたいと思いますし、また逆に、人手不足で労働者を確保する、その受け入れの仕方によっては、今、仕事についている地元の人たち、あるいは地元でなくても仕事についている人たちが、受け入れた労働者ゆえに天突き状態になっていかないようなことも注視していただければありがたいと思うのです。御答弁は要りませんけれど、お願いしておきます。 次に、古布類回収年2回実施していただけるような……、順番でいってよろしいですか。
○議長(渡辺優子君) はい、順番にいってください。
◆17番(原田悦子君) では順番でいきます。済みません。そうすると、2番の小・中学校のエアコンの設置計画、教育長にお伺いいたします。国の支援の状況の、その対応の仕方については、答弁にあったとおりなのですね。確かに通知があってから、17日に通知があって、その10日、26日にはもう申請しなければいけないという、非常にタイトな申請の仕方を求められたというふうに思いますけれど、そのタイトであっても、他の自治体では結構申請を間に合わせているようなところもあるのですけれども、それゆえに、申請を見送っただけのことなのか、それとも、先ほどおっしゃっていました財政的なもの等も考慮している、その後の財政的なものというのはランニングコスト等も考えられてのことだと思うのですけれど、そうすると、今までに職員室、あるいは9月議会ですけれども、教室等も検討していかなければいけないというふうなお話の中で、考えたり、予算をもらうための積算をしたりとか、そういうふうなものは全然なさってなかったのでしょうか。もしまた積算していたとすれば、どういうふうなボリュームの財源が必要であったのかということがわかりましたら、お知らせ願いたいと思います。
○議長(渡辺優子君) 教育長。
◎教育長(高橋誠也君) 原田議員の再質問にお答え申し上げます。まず、先ほど10日間という期日の期限があったということもございますが、市教委といたしましては、現在まず外壁、雨漏り、トイレ等の改修のほうを最優先して行っている状況でございますので、ランニングコストもあるのですが、それも含めた財政についての負担が大きいなというふうなことが一つ理由でございます。 あともう一つは、今回、県内では秋田市、大館市、横手市も見送ったわけですが、やはり持ち出しの金額の大きさが非常に大きくなるということで、一旦まず見送ったということではございます。 積算といたしましては、平成32年度以降、統合が終わった時点の学校で、今のところの積算をしておりますが、小学校7校、中学校6校、計13校になるわけですが、保健室に設置したエアコンを基準にして面積等を割り出した場合に、普通教室、特別教室、合わせて337教室、6億7400万円を見込んでおりまして、この後、国庫補助単価での積算をした場合には、4億8000万円程度が見込まれるというところでございます。 この後、これまでどおりの学校施設環境改善交付金等も見込みながら、計画を進めてまいりたいというふうに考えております。以上でございます。
○議長(渡辺優子君) 原田悦子さん。
◆17番(原田悦子君) ありがとうございます。設置計画を作成するというふうな御答弁であったと思いますけれども、その作成する時期というのはいつごろになっていくでしょう。そして、子供たちがいつごろにはエアコンがつくのだという、その楽しみを持たせてあげたいなと思いますけれども、いかがでしょうか。
○議長(渡辺優子君) 教育長。
◎教育長(高橋誠也君) 現在のところの計画といいますか、積算につきましては、統合以降ということで、今のところ計画を作成する予定でございます。統合以降を目指して作成するということでございます。
○議長(渡辺優子君) 原田悦子さん。
◆17番(原田悦子君) 統合以降だとすれば、その間、厳しい暑さに見舞われなければいいですけれど、かなりまだ時間がおかれて、そして計画書が作成されて、実際にエアコンがついていくようなことになれば、またさらに13校が一斉につくのかどうかわかりませんけれど、そういうふうな時期等も見なければいけないものなのかどうか、お伺いします。
○議長(渡辺優子君) 教育長。
◎教育長(高橋誠也君) 再質問にお答え申し上げます。統合終了が31年でございますので、32年には計画ができるように目指したいと考えております。以上でございます。
○議長(渡辺優子君) 原田悦子さん。
◆17番(原田悦子君) 4番のほうの古布類回収、これについては、先ほどの答弁で年2回実施していただけるような御答弁でありました。たくさんやはり眠っているものがあるのですね。例えば、私の経験から申し上げますと、亡くなったときに、遺品の整理のために廃棄するものを、6カ月以内に出してくれればいいというふうな御案内もいただいておりますけれど、亡くなって6カ月というのは、まだまだ遺品を処分するという段階にいかなくて、それをちょっと過ぎたところに、そろそろと腰が上がってきますと、また膨大な廃棄するものが出てくるというのが、まず一つあります。 そして、年2回やっていただけるというところに気をよくして言うわけですけれども、多くの方たちが困っているのが、綿入りの布団といいますか、その処分に困っている方が結構いるのですね。というのは、今、新しく家をつくると、冷暖房が一緒に設備されたり、あるいはお布団を使う方の、私のように寸が足りないと間に合うのですけれど、結構、布団をつくるのに大体身長プラス20センチというふうに、私どもはつくりますけれど、物すごくやはり長さが2メートル10ぐらい、今までだったら180から200だったものが210を超えるという、そういう状況なのですね。だから、前につくっておいた布団が、使わないまま眠っているという、それを何とか処分したいという方もいらっしゃるのですけれども、その綿でつくられている布団の扱いについては、年2回にプラスして、何か検討していただけるものかどうか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○議長(渡辺優子君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 身内の方が亡くなった後、すぐ行動に移すというのは気持ちの上でも、それからまたいろいろ大変な手続等が進んでいきますから、なかなか大変だとは思いますが、第一には、まず6カ月までの間に処理場に持っていっていただければ、減免措置もありますので、それを心がけていただきたい。 それから第二には、実は今の古布業者やリサイクル業者の皆さん方にも、布団を何とか処分してくれないかというお願いはしているのですが、皆さんに断られております。今、我々としては、古布の回収も業者にきちっと担保をとらなければいけないのですけれども、それができれば、次の段階として、こういった布団類を何とか処分してくれるような業者を探すように検討していきたいということで、今、準備をしているところであります。
○議長(渡辺優子君) 原田悦子さん。
◆17番(原田悦子君) この古布類回収については、市民の皆さんがとても喜んでいるところですので、これからも継続してやっていただければありがたいと思います。 次に、圃場整備地区のネギの石なのですけれど、私もときどき実家に帰っては畑を手伝いますけれども、ネギってあの長さなものですから、畝立てといいますけれど、こう、かけていくのですよね。掘ってはかけ、掘ってはかけですので、表面的な石ころは、今回でもとれるかどうかわかりませんけれど、掘っては畝を高くするという段階でいくと、掘れば掘るほど、まだ石があって、今回、予算にあるものですから、余り、事前審査にならないようにしたいと思いますので、そういうことなども考えれば、今、1回こっきりで石ころ等がとれるものなのかどうかというのをちょっと心配しているのですけれども、その辺のあたりは、どういうものなのでしょうか。事前審査だと言われない程度でお答えがあればお願いしたいと思います。
○議長(渡辺優子君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 先ほどの答弁の中にも申し上げましたけれども、例えば水田であれば、代かきした後でもって地盤が緩んでいますから、下に下がっていくのですけれども、畑の場合は、どうしても掘り起こしますから、表面に近いところに石があれば浮いてきてしまう、そういうことがあります。ですから、私はかなり庁内で打ち合わせをさせていただいたのですが、例えば農家の皆さん方、受益者の皆さん方からすれば、最初こういう圃場をつくります、そして国、県補助はこうなっています、市の補助はこうです、受益者負担これぐらいですという話をきちっとしておいて、さあいざやったらば、自分たちが耕作できないような土地ができ上がった。そのためには、また石をとらなければいけないし、また土を盛り土しなければいけない。そうしたらお金がかかるから、実はもっとお金がかかるのですよという話になる。これでは、農家の皆さんがたまらないと思うのですね。 ですから、先ほど申し上げたとおり、やはり事前に、この土地が圃場整備をやって畑作ができる土地なのかどうかということを、しっかり調べていただきたい。そして、それに合った設計をしていただきたい。そして、将来的には、農家の皆さん方が安心してできるだけの、足りなければ表土を盛っていただきたい。こういったことをしっかりと事業執行者の皆さん方にやっていただく、県でありますけれども、そういうことをしっかりとうちのほうから言っていかなければ、これから意欲を持って農業に取り組もうという人たちは、その意欲をそがれると思いますので、その辺のところは、しっかりと県にも要望しながら、我々もその中で何ができるかということを検討しながら、こういうことが起こらないように気をつけていきたいと思います。
○議長(渡辺優子君) 原田悦子さん。
◆17番(原田悦子君) ありがとうございます。圃場整備については、能代市が農家の皆さんの力になっていただけるようにお願いしたいと思います。 次に、6番目の国、県への要望活動の部分のところなのですけれども、先ほど例として能代産廃のことを挙げました。実は、能代産廃は、これからも何十年になるのか、100年スパンなのかよくわかりません。解決するには、かなりの時間を要すると思います。 これまでは、平成16年から、それから2回目が平成24~25年だったでしょうか。国の産廃特措法のお助けもありまして、国からの財政支援があって、ここまできているという部分がございます。恐らくこの特措法は、3回目はもうないのではないかなというふうに思います。 では、ないからといって年間7,000~8,000万から1億円かかる管理費を、全て県費でというふうなことになると、これはまた大変なことになりますので、私は、これをまた機会に、地元から選出されている議員の先生方のお力を、ますますお借りしなければいけないのではないかなというふうに思っておりますので、市長におかれましても、機会がありましたら、そういう関係機関のほうに能代産廃の財政支援をしていただけるようなお話を進めていただきたいなと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
○議長(渡辺優子君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) もう皆さんよく承知のとおりだと思いますが、大変生意気な言い方ですが、国も県も経験している者の一人として、陳情がどういう仕組みになっているかと言いますと、例えば県に我々が要望を出しますと、県会議員が県のそれぞれの担当部局に、こういう要望があったのでよろしく頼むという一声がかかります。ですから、ある程度県の事業であれば、大体目鼻だちが立ってきたり、これから先どうなるかということがわかれば、その陳情されている方に、こうこうこうですよということで耳打ちがあって、地元にはね返ってくる。 それから国の場合はもっと激しくて、我々が国会議員に陳情して、国会議員がそれを自分のところで抱えておるとそれで終わってしまいます。ですから、熱心にやっている国会議員は、それを全部受け付け順番で、まず陳情に行くことはやりますし、さらには予算の箇所づけと我々は言うのですけれども、箇所づけの段階になれば、それを全部網羅して、各課ごとそれぞれの担当課に、その一覧を持っていって、秋田県の能代市でもいいし、私の場合ですと秋田県ですから、秋田県の私どもの選挙区は、これと、これと、これが実は要望で、金額がどれだけ上がっておって、前年度はどれだけで、伸び率幾らです、ことしの事業内容はこうですというのを、全部一覧表をつくって持っていきます。 それに対して、国は一々、全部チェックしていただいて、これが妥当か妥当でないかということをチェックした上で、もし難しいことがあれば、その議員のところに行きまして、実はこうこうこういうので難しいとか、それからこうこうこういう理由でやりますというところまでしていただけますので、ですから、我々のほうから、地元がそれを上げなければ、国会議員も県会議員もできないことですので、まずは上げるということが大事です。 それから、いざ予算をつけるとなると、予算が足りなくて、同じような要望があったときに、重要度が一緒だったら、どういったところを箇所づけにとるかというと、回数来たところです。1回よりも2回、2回よりも3回来たところを、同じ必要度合いであれば、これだけ熱心に来ているのだから、秋田県能代市を採用しようと。秋田県のB市はだめだよという形になりますので、今、議員からもお話のありましたように、我々がしっかりと大事なことは要望し、そして機会あるごとに、何回も足を運ぶ、そういう熱意を見せることが、議員の皆さん方とともに、そういうことをしていくことが、我々の課題解決の第一歩になると思っていますので、今、御指摘のありましたことにつきましては、熱心にやらせていただきたいと思います。
○議長(渡辺優子君) 以上で原田悦子さんの質問を終了いたします。 次に、11番落合康友さんの発言を許します。11番落合康友さん。(拍手) (11番 落合康友君 登壇)
◆11番(落合康友君) 改革ネットワーク青の会、落合康友です。これより一般質問を始めます。1、北海道・北東北の縄文遺跡群の世界遺産登録について。秋田県を含む北海道、青森県、岩手県の4道県及び関係自治体が提携して世界遺産登録を目指した取り組みを進めている、北海道・北東北の縄文遺跡群。17遺跡から構成される遺跡群で、北海道6件、青森県8件、岩手県1件、そして秋田県は鹿角の大湯環状列石と北秋田市の伊勢堂岱遺跡の2件です。 世界遺産登録に向けた取り組みは、2006年にスタート。国内における予選落ちが続き、推薦が見送られてきましたが、ようやくことし7月になって、国の文化審議会より2020年度の世界遺産推薦候補に選定されました。 悲願達成に向け一歩前進したことに、関係自治体は朗報に歓喜したことでしょうけれど、もう1件自然遺産候補として奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島が選定されていました。2020年からは、文化遺産、自然遺産問わず推薦枠は1国につき1件に限られるので、最終的にどちらかに絞られることになったのですが、11月2日、政府は後者の奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島に推薦を決定したと発表しました。 残念ながら、北海道・北東北の縄文遺跡群は2021年以降の推薦見送りとなったわけですが、このたびの一連のアクションは、世界に誇れる縄文文化の希少価値が再確認され、縄文ブームの火つけ役となり、知ってか知らずか、全国津々浦々で縄文関連のイベントや展示会などが開催されています。 さて、縄文遺跡といえば、我が能代市でも約190件の遺跡が発見されています。その代表格といえば杉沢台遺跡でしょう。県内の国指定史跡13件中、当市有する2件が檜山安東氏城館跡と杉沢台遺跡です。 杉沢台遺跡は、1980年に県教委によって発掘調査が行われ、縄文時代前期を中心とした全面積3万5000平米に及ぶ大規模集落跡です。竪穴式住居跡が44基、食料を保存する貯蔵穴が109基発掘、中でも長径31メートルもある日本最大級の超大型住居跡が見つかり話題となりました。本遺跡は、当時の生活や社会構造を解明していく上で、非常に貴重な研究材料です。 このたびの質問のポイントは、縄文遺跡群の世界遺産登録に向けた動向をチャンスと捉え、広域観光資源として、能代の縄文遺跡などを生かすことです。 これまでの能代市の施策では、縄文遺跡などを観光資源に活用する動きはなかったものと認識しており、市観光基本指針にも、縄文というワードは登場しません。縄文遺跡や遺物を展示する常設施設も整備されていませんし、多くの遺物は、旧富根小学校に保管されているとのことで、人目に触れる機会すらなく、歴史・文化的な観光資源として注目されるのは、檜山城址や役七夕、金勇、昨今では日本遺産北前船寄港地などであり、能代の縄文は日の目を見ないままです。 大湯環状列石や伊勢堂岱遺跡のような大規模な投資を行い、整備したシンボリックな遺跡と比べれば、杉沢台遺跡を初めとする能代の縄文資源は、現状のままではインパクトに乏しいのは否めません。 しかし、世界遺産登録という希望的観測のもと、インバウンドやDMOといった観光施策を念頭に、鹿角から北秋田、北秋田から能代と県北一体となった縄文の広域観光ルートも確立できる可能性もあり、ソフト、ハード問わず最低限のインフラ整備は必要と考えます。 以下、私の持論も交えますが、北海道・北東北の縄文遺跡群の世界遺産登録に値する普遍的な価値とは、能代を含む北東北や北海道は、稲作によらない狩猟採集を中心とする続縄文時代が平安時代近くまで続いた、日本最後の縄文文化圏であるということです。日本史で定義される縄文時代とは、1万3000年くらい前から2,300年くらい前までの約1万年間続いた時代でありますが、我々能代市民にとっての縄文とは、途方もない過去ではなく、割と最近の話なのです。 なぜ北東北限定かというと、日本海側は秋田・山形の県境のあたり、太平洋側は宮城県北部のあたりまでが、7~8世紀ごろにおいて中央政権の蝦夷征討が及んでいた境界ラインで、その境界ラインを越えて北上すると、アイヌ語地名の濃厚地帯となり、能代市にも浅内、梅内、田床内、切石、吹越、築法師、苅又石、竹生、母体、真壁地など、アイヌ語地名が多く残っているのを証拠に、縄文人末裔ともいえる蝦夷やアイヌ民族がたくさん暮らしていたことは明白です。 渡来系である朝廷によって、古代日本人は先住地を奪われ、東へ北へと逃亡してきたので、北海道・北東北は遺伝子的にも縄文文化が色濃く凝縮しています。現在の日本史は、権力闘争の勝者によって編さんされてきた史料をベースに成り立っているので、古代日本の本来の姿を読み解くブラックボックスが、この地に眠っていると私は考えています。 あわせて、縄文文化が世界的に注目されるのは、共存共生の循環型社会の形成をもって、争いのない平和な時代を何百年、何千年と営んできたからです。秋田県ホームページの世界遺産登録推進サイトに、こんな一節があるので御紹介します。 環境問題や人権問題など、人類は多くの問題を抱えています。地球上の全ての生き物にとって持続可能な未来、そのために私たちができることは何でしょうか。縄文人の豊かな知恵は、私たちが進む道を指し示してくれるはずです。 これからの人口減少による縮小化社会を乗り越え、持続可能なまちづくりを構築するヒントは、縄文人の先進性や社会性に見出すことができ、後の質問項目である持続可能な開発目標SDGsの理念にも、縄文のスピリットに通ずるものがあります。 それでは質問に入りますが、1、市で発掘した縄文遺跡、遺物の管理状況について。2、広域観光資源として能代の縄文遺跡等を活用する考えについてお知らせください。 次に3の杉沢台遺跡への交通アクセスについてですが、杉沢台遺跡については当
市ホームページにも紹介がなく、杉沢台遺跡へのアクセスは、地元民でなければ非常にわかりづらい位置にあります。案内板を設置するなど、交通アクセスの改善が必要と考えますが、いかがでしょうか。 2、公共施設への無線LAN(Wi-Fi)設置拡充について。市内公共施設の無線LAN(Wi-Fi)の設置状況についてお尋ねします。 公共施設への無線LAN設置を要望する声を、とりわけ若年層からいただく機会があります。そして、この問題に関しては、長年にわたり文教民生委員会の中で取り上げてきました。ちなみに本項質問で言うところの公共施設とは、主に公民館などの施設を指します。 現代は、言うまでもなくITが浸透したネット社会。調べ物だけではなく、会議や講演などの場においても、インターネット環境を要する場面がふえてきています。総務省の調査によると、昨今のスマホ所有率は約60%、タブレット端末の所有率は約30%。インターネットは世代を問わず、誰でも気軽にアクセスできる存在となり、公共空間におけるネット環境の拡充は、水道や電気と同レベルのインフラ整備になりつつあります。 さらに視野を広げると、訪日外国人向けの観光対策としても、特に2020年の東京オリンピックを念頭に、国としても無線LAN整備促進と利用円滑化に注力しています。 多くの市民からの付託を受け、これまで文教民生委員会の質疑において、再三にわたり公民館などへの文化施設に無線LAN設置を拡充するべきと提案してきましたが、依然として改善が見られません。新庁舎への無線LAN導入後の利用状況を勘案し、検討するという釈然としない返答が続いてきました。現在、市民が利用可能な無線LANが設置されている公共施設は、市庁舎や市民活動支援センターなどごく少数であると認識しています。 それでは質問に入りますが、1、現在の無線LANの設置状況及び利用状況について。2、無線LANの設置が進まない理由についてお知らせ願います。 次に3についてですが、ネット環境が拡充することで、公民館などの文化施設の利用者増も見込めると考えますし、舞台公演などにおいても、無線LANによる情報伝達が主流になりつつあるという話も聞きます。利用者ニーズを満たすためにも、設置拡充を進めるべきです。当局の御見解をお聞かせください。 3、核のごみ最終処分場の説明会について。先月26日、経済産業省・資源エネルギー庁と原子力発電環境整備機構(NUMO)によって科学的特性マップに関する対話型全国説明会、いわゆる高レベル放射能廃棄物最終処分地選定に関する説明会が開催されました。私自身も、余り参加者がいないだろうと軽い気持ちで参加したのですが、会場は40~50人の参加者であふれ、一般市民から商工団体関係者、反原発運動家など見識を備えた方ばかりで、その参加意欲に圧倒されました。担当職員が、地層処分に関する一通りの説明を終えた後、グループ形式で、より踏み込んだ質疑応答が行われました。 国は、地層処分についての理解を深めさせるために、科学的特性マップを昨年7月に策定。火山や断層が近くにあるなど、地質的な問題がなく、輸送面において利便性のある沿岸地域が適地とされ、該当する約900の自治体で重点的に説明会が展開され、その中に能代市も含まれているのが開催の経緯だそうです。担当職員の説明によると、県知事や市町村長の同意なくして選定調査を強行することはないという回答でありました。 秋田県内には、火山や地下資源が多くあり、能代市においても断層帯が存在し、能代市が選定有力地になる可能性は極めて低いとは考えています。しかし、首長からの申し入れがあれば、先方は調査に踏み込む姿勢であるというお話です。住民理解が伴うので、候補地選定は難航することでしょうけれど、調査対象自治体には最大90億円の交付金という見返りもあります。 今回の説明会開催で、不安を抱いている市民も多いのではないでしょうか。やはり、自治体トップである市長の見解を公的な場で明らかにする必要があると思い、今回質問させていただきます。経済産業省等による市内説明会開催を受けて、市長の率直な見解をお知らせください。 4、来年度予算編成とSDGs(持続可能な開発目標)について。持続可能な開発目標SDGsとは、Sustainable Development Goalsの略称で、2015年の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載される、2030年までの国際目標です。 持続可能な世界を実現するために、17項目の目標が掲げられ、地球上の誰一人取り残さない持続可能で多様性と包摂性のある社会を目指す指針であり、日本政府もSDGsに積極的に取り組んでいくことを標榜しています。 政府は、日本独自のSDGs実施指針、いわゆる日本版SDGsとして、8つの優先課題を設定。健康・長寿の達成、持続可能なインフラの整備、循環型社会の構築、生物多様性や環境の保全などですが、日本版SDGsに取り組む大きな柱3本のうちの1つとして、SDGsを原動力とした地方創生、強靱かつ環境に優しい魅力的なまちづくりがあります。つまり、SDGsの理念をまちづくりに取り込んで、地方創生を深化させるもくろみがあり、地方創生分野におけるSDGsモデルを構築すべく、政府は本年度、SDGs未来都市及び自治体SDGsモデル事業を創設しました。 公募の結果、SDGs未来都市に29自治体が選定、自治体SDGsモデルに10自治体が選定され、今後選定自治体は、成功事例として普及展開を行うべく、国から財政的支援を受けながら、中長期を見通した持続可能なまちづくりを目指します。 私が持続可能な開発目標SDGsについて知ったきっかけは、ことし7月に行った北海道下川町の行政視察です。下川町は、人口3,000人規模の小さな町ですが、森林資源を活用した持続可能な地域社会を目指し、植栽と伐採を永久的に繰り返すことができる循環型森林経営を確立し、1本の原木を余すことなく使う森林資源のカスケード利用を進め、特に森林バイオマス産業が目玉となっており、エネルギー自給率を高めるべく公共施設への木質バイオマスボイラーの導入を進め、ヒト、モノ、カネが地域で回る循環型経済を構築。化石燃料からのエネルギー転換により削減された燃料費分を積み立て、独自の子育て基金を創立したり、超高齢化社会と低炭素社会に対応したエネルギー自給型集住化エリアを整備したりと、その先進的な取り組みが評価され、下川町は国の環境モデル都市、環境未来都市の選定を受け、本年にはSDGs未来都市及び自治体SDGsモデル事業の両方に選定されました。 人口減少が緩和されるなど、事業成果が数字としてあらわれており、確かな実績を築いて、今後の発展が注目されるところです。国の財政支援の是非は別として、SDGsの理念は、今後持続可能なまちづくりを構築するためにも必要不可欠であり、能代市としても、今後の総合計画や総合戦略、予算編成においても中核に位するべき理念と考えます。 質問に入りますが、1、来年度予算編成の方針について。2、SDGsの観点を来年度以降の予算編成に生かす考えはについて、市長の御見解をお知らせ願います。 では、質問は以上となります。御答弁のほどよろしくお願いいたします。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(渡辺優子君) 市長。 (市長 齊藤滋宣君 登壇)
◎市長(齊藤滋宣君) 落合康友議員の御質問にお答えいたします。初めに、北海道・北東北の縄文遺跡群の世界遺産登録についてのうち、広域観光資源としての能代の縄文遺跡等を活用する考えはについてでありますが、鹿角市の大湯環状列石や北秋田市の伊勢堂岱遺跡は、遺構を見学する環境が整っております。これに対して、杉沢台遺跡は、遺跡の発掘調査後、遺跡を保存し後世へ残すために埋め戻していることから、遺構の見学ができず、観光資源としての活用は難しいと考えております。 次に、公共施設への無線LAN(Wi-Fi)設置拡充についてのうち、現在の設置状況及び利用状況はについてでありますが、現在、無線LANを設置している施設は、市役所新庁舎、市民活動支援センターのほか能代バスケミュージアム、能代市旧料亭金勇、市民プラザ、道の駅ふたつい、ブナの森ふれあい伝承館の6施設になっております。 利用状況についてでありますが、市役所新庁舎の今年度の月平均利用者数は115人となっております。他の施設については、設置している無線LANの機器で利用者数を集計できないため、利用状況は把握できておりません。 次に、核のごみ最終処分場の説明会について経済産業省等による市内説明会開催を受けて市長の見解はについてでありますが、去る11月26日に資源エネルギー庁及び原子力発電環境整備機構の主催により、本市において科学的特性マップに関する対話型全国説明会が開催されました。 本市での説明会開催に当たっては、同機構から市に対し、開催に関するポスター掲示及びチラシ設置の依頼があり、その際、同機構から、これまでの各県庁所在地での開催に続き、交通の利便性等を考慮しながら、県庁所在地以外で科学的特性マップにおいて輸送面でも好ましいとされる地域を中心に、会場等の準備が整った地域から順次開催しているとの説明がありました。また、説明会開催後に同庁職員が来庁し、説明会ではいずれの地域や自治体にも、調査や処分場受け入れ等の判断を求めるものではない旨、説明したとの報告がありました。 このため、市といたしましては、本市開催については、特別な理由があるものではないと考えております。また、市におきましては、現在、説明会や資源エネルギー庁のホームページで示された以上の情報を把握しておりません。このため、現時点で選定調査について言及できる状況にはないものと考えております。 次に、来年度予算編成とSDGs(持続可能な開発目標)についてのうち、来年度予算編成の方針はについてでありますが、来年度は、歳入では合併算定がえの縮減等により地方交付税の減額が見込まれる一方、歳出においては、庁舎建設等に係る元金の償還による公債費等が増加することから、平成30年度当初予算編成時以上の財源不足が見込まれます。 こうした厳しい状況の中であっても、市民が豊かさを実感し、子供を産み育て、将来にわたって健やかに住み続けていくための施策を積極的に展開し、現在と将来の市民に対する責任を果たしていかなければならないと考えております。 そのため、全ての事務事業について、本来の行政目的と目的に対する事業効果の視点からゼロベースでの検証を行い、持続可能な行財政運営を目指してまいりたいと考えております。 具体的には、第2次能代市総合計画の基本理念である幸福共創のもと“わ”のまち能代の実現のため「若者の定住につながる産業振興と雇用確保」「子どもを生み育てやすい環境づくり」「健康をキーワードとした各分野の施策の推進」を重要課題として位置づけ、重点的かつ横断的に取り組むこととしております。 その中でも特に、人口減少対策を推進するため、将来を担う次世代が結婚して子育てしていくための包括的な支援、持続可能な地域づくりに資する次世代エネルギー導入等の未来志向の取り組みを重点項目と捉え、予算編成を行うこととしております。 次に、SDGsの観点を来年度以降の予算編成に生かす考えはについてでありますが、SDGsは、2015年9月の国連サミットにおいて採択された持続可能な世界を実現するための国際目標であり、国においても、この目標達成に向け、平成28年12月に策定したSDGs実施指針に8つの優先課題を掲げ、その具体的施策に取り組むこととしております。 市では、第2次総合計画の基本計画に、「若者の定住につながる産業振興と雇用確保」「子どもを生み育てやすい環境づくり」「健康をキーワードとした各分野の施策の推進」の3つを重点課題と位置づけているほか、総合戦略においても、「地域における安定したしごとの創出」「少子化対策」「移住・定住対策」「新たな地域社会の形成」の4つの基本目標を掲げ、持続可能な地域づくりに向けた取り組みを進めております。 こうした施策は、国の実施指針に盛り込まれた優先課題や具体的施策と合致しているものも多く見られることから、各種計画等に掲げる施策を着実に実施していくことがSDGsの達成につながるものと考えております。 また、予算編成においても、持続可能な地域づくりに向けて総合計画や総合戦略等との整合性を図りながら進めていることから、SDGsの理念は取り入れられているものと認識しており、引き続き、各種計画等との整合性を図りながら、持続可能な地域づくりに向けた施策を来年度以降の予算にも反映させてまいりたいと考えております。 なお、北海道・北東北の縄文遺跡群の世界遺産登録についてのうち、市で発掘した縄文遺跡・遺物の管理状況は及び杉沢台遺跡への交通アクセスを改善すべきではの御質問、並びに公共施設への無線LAN(Wi-Fi)設置拡充についてのうち、無線LANの設置が進まない理由は及び利用者ニーズを満たすため設置の拡充を進めるべきではの御質問につきましては、教育長から答弁させていただきます。以上であります。
○議長(渡辺優子君) 教育長。
◎教育長(高橋誠也君) 落合議員の御質問にお答えいたします。初めに、北海道・北東北縄文遺跡群の世界遺産登録についてのうち、市で発掘した縄文遺跡・遺物の管理状況はについてでありますが、能代市では、旧市町時代も含め、これまで16の縄文遺跡を発掘調査しており、そこから36リットルの容器で約2,100箱の土器や石器等の遺物が出土しております。そのうちごく一部は、道の駅の歴史資料コーナーで展示しておりますが、それ以外のほとんどの出土遺物は、旧富根小学校に保管しております。 次に、杉沢台遺跡への交通アクセスを改善すべきではについてでありますが、遺跡を訪れる多くの見学者は自家用車を利用していると推定されますが、現状では案内板がないことから、見学者の利便性を向上させるため、設置を検討してまいります。 次に、公共施設のへの無線LAN(Wi-Fi)設置拡充についてのうち、無線LANの設置が進まない理由はについてでありますが、先ほどの市長の答弁にもありましたとおり、新庁舎の今年度の月平均利用者数は115人とのことでありました。また、先ごろ財政課が実施した公共施設利用者アンケート調査によりますと、2,600件の回答中、無線LAN設備整備の要望は、自由記載ではありますが2件程度でありました。ことし2月の自主学習グループ対象のアンケート調査でも、257件の回答中、無線LAN設備整備の要望は約6%の16件であり、利用者のニーズは、まだ低い状況であると認識しております。 また、さきに文化施設へのWi-Fi設置費用を試算したところ、800万円を超えることがわかりました。市の厳しい財政事情の中、事業の優先度と費用対効果を勘案すると、すぐにWi-Fi設備を整備するのは困難であると考えております。 次に、利用者ニーズを満たすため設置の拡充を進めるべきではについてでありますが、先ほどお話ししたとおり、無線LAN設備の要望は、まだ低い状況であり、今後も需要の把握を続け、その必要性が高まったときには予算確保に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。
○議長(渡辺優子君) 落合康友さん。
◆11番(落合康友君) 世界遺産関連について再質問を順次始めていきます。2から、広域観光資源として能代の縄文遺跡等を活用する考えはについてですけれども、県内で選定されている2つの遺跡のように、能代市の杉沢台遺跡については、まずこれまでも環境整備を十分にしていなかったから、これからそういった整備をするのは難しいので、観光資源に活用するのはハードルが高いのではないかというような答弁だったとお聞きしましたけれども、私も、その点は十分に理解しております。 面積が3万5000平米もあるので、私有地なども含まれているので難しいと思いますけれども、もっと前に整備をして、シンボリックな縄文遺跡として整備できていればよかったのですけれども、私も正直、今からそういったハードの整備は難しいとは思っています。 私が、今回の質問は、あくまでした要点というのは、先ほども述べましたけれども、今回、世界遺産登録に縄文遺跡群が選定候補と挙がっていることと、今、全国的にインバウンド、そしてDMOを促進する動きが強まっていること、その2点を踏まえて、能代市の縄文遺跡を、もっと観光資源として活用していけないかということでお話ししているのですけれども、私も今後、将来負担というリスクを背負って、箱物、大規模な整備をするというのは難しいと思いますけれども、今後の観光というのは、割とハードでなくてソフト面に可能性があると思います。最近話題になっている大館市の秋田犬とかもありますよね。インスタグラムですか、私、使ったことないですけれども、そういうSNSを媒体とした観光アピールなどにも力を入れていて、まさか秋田犬があそこまで観光資源となるとは、誰もが思っていなかったのではないかなと思いますけれども、そういうところに可能性ってまだまだあると思うのですよ。 また、今回、日本遺産の北前船寄港地に関してもですけれども、今回たまたま日本遺産という登録という動向があったおかげもありますけれども、まさか北前船寄港地ということが広域観光資源となることも、誰もが想定してなかったのではないかなと思いますけれども、そういった日の目の当たっていなかったところに、またそういった観光資源としての可能性はあるのではないかなと思うのですけれども、あくまで今回の世界遺産の動向とインバウンド、DMOを進めているという、今の国の動向のもと、ソフトの視点からでも、今後DMOについても検討されていくと思いますけれども、縄文遺跡を観光資源と活用していくことに検討できないものかなと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(渡辺優子君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) ただいまの落合議員の質問にお答えします。一つには、例えば今、議員がおっしゃったようにハードの整備は無理としてもというお話がありましたが、ほかのところを考えてみたときに、例えば秋田犬を考えても、やはり可視化できるということだろうと思うのですね。特にSNSを利用するということになってくると、可視化できるかどうかというところが、非常に問題だと思います。 ですから、ハードの整備をしないで可視化するといったらどうしたらいいのか。その辺の課題はあろうかと思います。ただ、ぜひとも御理解いただきたいと思うのは、発掘調査をした後、非常にすばらしいものだから、後世に残したいということで埋めているということも事実であります。ですから、今後の検討として、私は可視化できるものがあるかどうか。そして今、いろいろなところで縄文遺跡が注目されているときに、例えば、富根小学校に置いてあるものの中に、そういう皆さん方が注目するものがあるのだろうか。例えば、それを、今、非常に話題になっております崇徳小学校の跡地にそういったものが展示されて、可視化されたときに、それはどこで発掘されたのだということになったときに、杉沢台地ということになっていくのだろうと思うのです。 ですから、ひとつ今後の観光に利活用できるかどうかということは、ハードの整備というところも考えなければ、やはり今まで出てきた遺跡群がしっかりと可視化できるような形で展示されて、それが多くの人たちに注目され、行ってみたい、どこでああいうものが発掘されたのかという状況を見てみたいというような、そういう魅力アップも考えていかなければいけないと思いますので、今後のそういう可視化できるかどうかということも含めて検討させていただきたいと思います。
○議長(渡辺優子君) 落合康友さん。
◆11番(落合康友君) まず、この縄文遺跡等を観光資源と活用させていくために、もっと一押しできるような案がないかなと、私も考えているのですけれども、私独自に、やはり縄文時代の縄文人の精神性であったり、社会性にとても魅了されておりますので、私にもし何か決定権があるのであれば、縄文のまち能代と標榜したいくらい、私は縄文文化というのは非常に可能性が眠っているものだとは思うのですけれども、例えばまず、市長も今、注力されている天空の不夜城とかもありますよね。その起源、ルーツをたどっていくと、立佞武多とかもそうですけれども、続縄文時代の蝦夷文化に必ず差し当たるのですよ。私は正直、天空の不夜城については、まだ肯定的な立場ではなく、今後の動向を静観している立場ではありますけれども、そこに、今の天空の不夜城に、そういったストーリー性をさらにもっと深めて、縄文文化とかもつなげていけば、図らずもおもしろいものになるのではないかなと思ったのです。妄想なので、具体的な提言はしませんけれども、例えば安東氏であっても、そのルーツをずっと先祖をたどっていくと、諸説はありますが、古事記などにも登場する中央集権と戦った先住民、族長が先祖であるというような一説もありますけれども、やはり基本的に歴史文化のそういった観光資源というのは、たどると必ず、まず時間の経緯がありますから、縄文時代とかに差し当たると思うのです。 先ほども第1質問で述べたのですけれども、能代、北東北、北海道における縄文文化というのは、割と最近の話でもあります。そういう点もあって、今ある能代の観光資源をブラッシュアップするためにも、縄文文化を活用することも考えられると思いますので、市におきましても、DMOに関する協議を進めていくときでもありますので、やはり縄文というキーワードを検討事項の中に、ぜひ一つの案として組み入れる余地くらいはあるのではないかなと思いますけれども、いかがでしょうか。
○議長(渡辺優子君) 市長。
○議長(渡辺優子君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) もう御承知のとおりでありますけれども、ヘッドロータについては、もうメンテナンスをやっております。それから、今一番進んでいるメンテナンス系統でもって、港としては、北九州市だと思います。そこには、もう20年前からメンテナンスを勉強してきた北海道の会社があります。そこに行きますと、メンテナンスというのは、今後の洋上風力については、1人の人が3基を見ていく、そのぐらいの範囲でしか見られないだろうと。これを安くメンテナンスしていくためには、今、ついているものを地元で部品を調達したり、ついているものをおろしてきて、かわりのものを上げて、その部品を修理してもう一回使う。そういったことをやっていかなければ、風力発電の事業者もメリットがないし、それからメンテナンスをやる側もメリットがない。 実際に、そういったことが地元でやれるかというと、地元にやれるものもあるし、やれないものもある。では、全てがそこでやれるかというと、決してそうではないけれども、部品調達等は、そういったメンテナンス会社ができることによって、地元の技能として、技術として使えるものは使っていく、そういうやり方で、現実にもう進めているところがあります。
○議長(渡辺優子君) 以上で小林秀彦さんの質問を終了いたします。-----------------------------------
○議長(渡辺優子君) お諮りいたします。本日は日程の一部を残して延会することに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(渡辺優子君) 御異議なしと認め、本日はこれをもって延会いたします。明12日定刻午前10時より本会議を再開いたします。 午後4時09分 延会...