平成16年 3月
定例会平成十六年三月九日(火曜日
)◯出席議員(二十六名) 一番 後藤 健君 二番
飯坂誠悦君 三番 信太和子君 四番 柳谷 渉君 五番 菊地時子君 六番 小林秀彦君 七番 薩摩 博君 八番 安岡明雄君 九番
斎藤宗一郎君 十番 梅田味伸君 十一番 矢田部 昌君 十二番 塚本民雄君 十三番 畠 貞一郎君 十四番 伊藤洋文君 十五番 原田悦子君 十六番 平野龍市君 十七番 松谷福三君 十八番 竹内 宏君 十九番 熊谷 健君 二十番 武田正廣君 二十一番 工藤勇男君 二十二番 畠山一男君 二十三番 中田 満君 二十四番
大倉富士男君 二十五番 今野清孝君 二十六番 渡辺芳勝君
----------------------------------◯欠席議員 なし
----------------------------------◯説明のため出席した者 市長 豊澤有兄君 助役 柴田 誠君 収入役 柴田昭雄君 監査委員 亀谷明治君 総務部長 鈴木一真君 企画部長 河田潤一君
福祉保健部長 佐々木俊治君
環境産業部長 森田泰章君
都市整備部長 水道局長 宇野清一君
都市整備部主幹 越前悠二君
総務部次長 児玉孝四郎君
企画部次長 小野正博君
環境産業部次長 永井幹雄君 財政課長 三杉祐造君
総務課参事 袴田 司君 教育長 野中和郎君
教育次長 平川賢悦君
----------------------------------◯事務局職員出席者 事務局長 三澤弘文君 事務次長 佐藤英則君 議事係長 佐藤俊一君 主査 伊藤 勉君 主任 平川健一君 主任 佐藤秀太君
----------------------------------◯本日の会議に付した事件 日程第一
一般質問---------------------------------- 午前十時 開議
○
議長(柳谷渉君) ただいまより
能代市議会定例会継続会議を開きます。 本日の出席議員は二十六名であります。 本日の議事日程は、日程表第五号のとおり定めました。----------------------------------
△日程第一 一般質問
○
議長(柳谷渉君) 日程第一、一般質問を行います。順次質問を許します。二番
飯坂誠悦君の発言を許します。二番
飯坂誠悦君。 (二番
飯坂誠悦君 登壇)(拍手)
◆二番(
飯坂誠悦君) おはようございます。二番
飯坂誠悦でございます。通告に従いまして質問させていただきます。ことしもまた
受験シーズンがやってまいりました。あす三月十日は高校入試の日であります。受験生の皆様には実力を十分に発揮していただき、見事に初志を貫徹してもらいたいと心から願ってやみません。そして受験生をお持ちの御父兄の皆様の落ちつかないお気持ちも拝察いたします。 さて、私は
学習指導要領について御質問したいと思います。「生きる力」の育成を全面に掲げたいわゆる「
ゆとり教育」を考えたいと思います。この「
ゆとり教育」の源流は一九七〇年代の「
詰め込み教育」批判にあろうかと思われます。このころ授業についていけない児童に対し「落ちこぼれ」という言葉が生まれました。
学習指導要領に掲げられた学習しなければならない量が過大であるとマスコミが批判を展開し始めたのであります。こうした批判を受けて七七年に
学習指導要領が改定され、
学習内容が大幅に削減されました。小学校主要四教科の学習時間は、八〇年と九二年に合わせて大幅に激減されました。そして二〇〇二年の
学習指導要領を中心とする
教育改革、いわゆる「
ゆとり教育」がスタートしたのであります。
小・中学校の
学習内容が三割も削減されております。そして、
学校完全週五日制の導入により学習時間はますます削減されたのであります。ちなみに二〇〇二年の日本の中学校三年生の理科、数学の授業時間はアメリカの半分、オーストラリアの四割であります。この「
ゆとり教育」は二〇〇二年度から完全実施されたのでありますが、実施前からこれに対する批判がございました。児童の
学力低下に対する懸念であります。異常な受験戦争は好ましい状態ではありませんが、
教育内容の縮小は基礎学力の低下につながると考えるのが普通であります。「
詰め込み教育反対」ということをよく聞きます。詰め込むという表現に抵抗があるかもしれませんが、十代の脳の柔軟な時代にこそ徹底的に覚えさせることが必要だと思うのであります。小学校での算数の成績は、個人の能力というよりも、いかに定義を暗記し、それを使える練習をしたかによると主張する学者もおります。ですから「
詰め込み教育」もときには必要なのではないでしょうか。そういった訓練をしてやらないと中学校での数学の初歩的なところでつまずくことになるのです。理解できない児童への方策は別に考えるべきだと思います。児童にとって得意・不得意の教科はあります。その不得意な児童には不得意なりの指導の方法があるはずです。具体的な
指導方法が工夫されれば大抵の不得意な児童はついて来れると思います。学習意欲が減っている児童に妥協し学習する内容や量を減らす、
学習内容が理解できない児童に全体の内容を合わせるという過保護な発想には疑問を感ぜざるをえません。子供に対する異常な過保護ぶりは学校のみならず家庭にも蔓延しております。切れる子供に萎縮した親たちは、子供の自主性を尊重し愛情をもって接するとは聞こえはいいのですが、しからない、しつけない、そして結果は自分を律することができないわがままな子供がふえるという悪循環に陥ることになります。現場の一部の心ある教師や識者は、「
ゆとり教育」に疑問を抱いておりました。東京初め大都市圏においては、公立よりも私立にという父兄がふえたのであります。まさに「新
学習指導要領」が実施されようとした二〇〇二年一月、
文部科学省は、遠山前文科相が「学びのすすめ」を発表するなど、「
ゆとり教育」から「確かな学力の向上」へ政策の転換を図ったのであります。まさに百年の計をもって取り組まなければならないはずの教育のかなめが時計の振り子のように揺れるのは自然でありませんが、あるべき姿に戻るのはいたし方のないことであろと思われます。そして、昨年十月の
中央教育審議会は指導の充実について答申を行いました。この答申を受けて
文部科学省は十二月二十六日、
学習指導要領の一部改定を告示したのであります。それによりますと
学習指導要領の範囲を超える内容を
児童生徒に教えることについては各学校の判断に任されました。さらに
児童生徒の理解度に応じた
指導方法として、小学校では
習熟度別学習と補充的な学習や発展的な学習などが行えることが明記されております。ことしの一月に開催されました
日本教職員組合の
教育研究全国大会でも、
学習到達度に応じた
クラス分けを行ういわゆる習熟度別の授業について議論されたということです。最近は独自に
教育指導、それも
児童生徒に学力をつける市町村や
教育委員会も出てきております。ことし二月、茨城県総和町
教育委員会は、小学校で実施している三学期制を廃止し、通年制の導入を決めました。これにより始業式、終業式の式典をとりやめ、授業時間を二十時間ふやし、
習熟度授業を行いたいとのことです。このことについて
文部科学省教育課程課では「それぞれの地域や学校の実態について工夫してもらえば」とコメントを出しております。その後、
能代山本地区でも山本町、琴丘町のように二学期制を導入する町があらわれました。そこで御質問いたします。能代市においては「
ゆとり教育」が実施される以前と以後の
児童生徒の学力に変化がありましたでしょうか。また、実施わずか三年で改定を余儀なくされた昨年十二月の
学習指導要領にうたわれている、補充的とか発展的な
学習指導とはどのようなことをいうのでしょうか。また、
教育課程を適切に実行するために必要な時間を確保することが求められておるようでございますが、今後
教育委員会では各学校にどのような指導をいたす所存かお知らせいただければありがたいと思います。
教育改革が叫ばれておりますが、ある現場の先生たちと話し合いを持ったときこのような御意見がありました。
学校教育を批判する前に、問題としなければならないのは、
学校教育法を中心とした
教育法体系の抜本改正であると。これができれば
学校教育の現場は一気に変わるはずだと、なるほどと思ったところであります。これは一朝一夕でできるものではありませんが、
学校運営上の制度としての「
学校評議員」の役割や
人数等現状を具体的にお知らせください。 また、このたび二十一世紀能代市
学校教育環境適正化検討委員会は、
市内小・中学校の統廃合に関する提言書を提出いたしました。特に、
渟城三校の二校への統合等を盛り込んでおりますが、まさに正論であると思われます。
教育委員会としては三月末までに方向づけを図ることにしておるそうですが、これは
市町村合併による新庁舎の位置にも絡んでくる問題であります。学校の統廃合は議論を重ねながら慎重に運ぶべき課題ではあるでしょうが、市町村でさえ今まさに合併に取り組もうとしておるのであります。蛮勇を奮ってまでぜひ早急に御決断をいただきますようお願い申し上げまして、御所見を賜りたいと思います。以上でございます。(拍手)
○
議長(柳谷渉君) 教育長。
◎教育長(野中和郎君) 飯坂議員の質問にお答えする前に、平成十四年に施行された新
学習指導要領について、教育長として私なりの考えを述べさせていただきたいと思います。御承知のように、この新
学習指導要領は、昭和五十九年の
臨時教育審議会の審議に始まり、その後、
中央教育審議会、
教育課程審議会などの長年の論議を経てまとめられたものであります。これらの論議の中では、戦後の教育の多大な成果を踏まえつつも過度な
詰め込み教育が
偏差値偏重の受験競争や陰湿ないじめや自殺、不登校などの教育荒廃につながったという反省から、これまでの教育の方向を大きく変革する必要性が唱えられました。このことから新
学習指導要領ではこれまでは多くの知識のみを教え込みがちであった教育から、
子供たちにみずから学び、みずから考える力、つまり「生きる力」を育成する教育への転換が図られました。
学習内容を
基礎基本に絞り徹底的に指導することや、
子供たちがみずからの人生を切り開いていく力を育てることに重点が置かれたわけであります。なお、「
ゆとり教育」という言葉についてですが、
文部科学省では「
ゆとり教育」という語を用いてはおりません。「ゆとりある充実した教育」が本来の趣旨であります。さて、この
学習指導要領は、その是非について現在も
マスコミ等で盛んに論議されております。飯坂議員が御指摘のように、
学力低下の不安を訴える多くの方々が存在することも私は承知しております。 ところで、
学力低下についてこれから申し上げますが、その前に私さっき図をつくってみましたのでちょっと説明させてください。
学力低下論は一つでないんです。ちょっと本当に粗末ですが、ここ下の方は、
学力低下について極めて憂慮するというのはこっちです。
学力低下について極めて憂慮してない楽観的な考え方をするがこっち側、
教育改革を縦の線にとりました。
教育改革は賛成であるというのは上です。
教育改革をする必要がないというのは下です。そうしますと
学力低下に極めて憂慮して、したがって、徹底的に
教育改革も要らない、元に戻して徹底的にいわゆるプレッシャーをかけて
学習指導していかなければいけないというグループはここです。ここが盛んにテレビで御活躍のいわゆる精神医学の和田秀樹さんとか大蔵省から
慶応大学教授になった榊原さんとか、京都大学に行って盛んに大学生の
学力低下を唱えながらこれが
学力低下論だという主張を繰り返しておる西村教授とか、あるいは刈谷教授とか、この辺はここに入ります。もう一方、
学力低下は憂慮しているけれども、したがって、新しい方策二十一世紀の
主人公づくりに
教育改革を徹底していかなければいけないという主張するのはこのグループです。これは東京大学の市川教授とか、
佐藤学教授のグループがここです。一方において
学力低下はそんなに憂慮してません。しかし
教育改革は必要ですよという主張しておるのが
文部科学省を代表する寺脇さんとか、自治体では高知県橋本知事なんかはこのグループに入ります。したがいまして、今私、
学力低下論をこれから申し上げますが、この二つに絞って私の見解もあわせて御説明申し上げます。ところで
学力低下を憂慮する方々の主張は大きく次の二つに分けられます。すなわちこれまでどおりに
学習内容をふやし、受験競争や落第等の圧力をかけて動機づけを図るという方向と、これに対しもう一方は、学ぶ内容を厳選して暗記だけの学習ではなく、体験を通して学んだことを実際に活用したり応用したりすることで
基礎基本を定着させるという方向であります。新
学習指導要領は後者の方向に沿ったものであり、私もこれからの教育は厳選された
基礎基本を徹底的に指導し、その
基礎基本をもとにして発展的、総合的、実践的な活動を展開する中で、考える力を養い定着を図るべきと考えます。それが「ゆとりある充実した教育」だと思います。前置きが長くなりましたが、御質問に戻りたいと思います。 初めに、新
学習指導要領の施行以前と以後の市の
児童生徒の学力の変化についてでありますが、このような新
学習指導要領のもとで教育を受けた
子供たちと、それ以前の
子供たちの学力をどのように比較するのか難しいところですが、一つの目安として、市では平成四年度より毎年新
観点別到達度学力検査、俗にCRTと言います。Cは標準とか尺度とかいうようなクライテリアのCであります。Rは参考にするとかのレファレンス、そしてTはテスト、CRTという全国標準の
学力テストを市内全小学校の三年生と五年生及び中学校二年生で実施し、学力の状況を把握しております。これによりますと新
学習指導要領が施行された平成十四年以前、以後ともに全国と比べて能代市の
児童生徒の学力は極めて良好という結果が出ております。また、平成五年度より県では五%から三〇%の抽出による
学習状況調査という学力調査を実施してきましたが、全県の
児童生徒を対象として実施された平成十三年度と十四年度の結果を比較してみますと、市の
児童生徒の平均は、県平均より上回っております。このような諸検査から以前と以後の顕著な学力の変化は見られず、市の
児童生徒の学力は総じてよい状況にありますが、新
指導要領が施行されてまだ二年であり、今後データを蓄積しながら総合的に判断していきたいと考えております。 次に、「補充的な学習や発展的な学習」についてですが、補充的な学習や発展的な学習とは、授業において基礎的な学習を進めるグループと応用的な学習を進めるグループに分かれ、複数の先生がいわゆる
TT指導といわれているものですが、
基礎基本がまだ身についていない子供にはそれを確実にしたり、
基礎基本を完全に習得した
児童生徒には、興味関心に応じて
学習指導要領外の内容までも学習を進めることであります。本市ではこのような指導に新
学習指導要領が施行された平成十四年度から積極的に取り組んできており、具体的には算数の学習で、その単元で習得すべき計算の仕方を理解していない子供にもじっくり教えたり、それを習得した子供には桁数をふやした計算に挑戦させたりしております。
TT指導です。また、国語の発表の学習で発表の仕方を身につけていない子供は、聞き手に伝わる声の高さ、話す速さに着目させるコースと、それを身につけた子供は表現方法を工夫するコースに分かれて学習したり、理科の学習で電気を通すものを調べる実験を先生の手を借りて進めるグループと、先生の助言をもとに自分の調べたいものを自分で調べていくグループに分かれて学習を進めたりしております。このような学習以外にも渟城第三小学校などでは朝の時間に、さらに第四小学校や
東雲中学校などでは
児童生徒が自主的に学習する時間を時間割に設け、漢字の学習に取り組んだり、英語、数学などの教科について補充をしたり発展的な学習を進めたりしております。 次に、必要な時間を確保することについてですが、御承知のように、新
学習指導要領によりこれまで
年間授業時数が小学校六年では千十五時間から九百四十五時間に、中学校では千五十時間から九百八十時間にそれぞれ七十時間、週当たりにしますと各二時間が削減されております。時数の確保について
教育委員会では、厳選された
基礎基本を確実に身につける上でも
学習指導要領に示された
年間授業時数を下回ることのないよう指導してきております。実際、平成十四年度の状況を見ますと、基準を下回る学校はありません。今後とも校長会等で時数の確保を指導していきたいと考えております。 また、二学期制についてでありますが、飯坂議員のお話のとおり、現在試行的に取り組んでいる能代第二中学校を初め、今後実施が予定されている山本町や琴丘町の
小・中学校が注目されているところであります。より長いスパンの中で学習の継続性や連続性を保ちながら学習効果を上げる、あるいは一年間を前期と後期に分けた
教育課程の中で、行事の持ち方や日課表の工夫により授業時数を確保するとともに、教師が一人ひとりの生徒とコミュニケーションをとる時間を確保するなどをねらいとして実施するものであります。この二学期制のあり方については、私が会長を務めております
能代山本市町村教育委員会連合会でも、共通課題として実施校のデータをもとにしながら、
市町村合併を視野に入れた対応を検討したいと考えております。 次に、
学校評議員制度についての御質問にお答えいたします。平成十年九月、今後の
地方教育行政のあり方について
中央教育審議会より答申が出されました。この中で学校が
地域住民の信頼にこたえ家庭や地域が連携協力して教育活動を展開するために、
地域住民の
学校運営への参画をする方法として
学校評議員の設置が提言されました。これを受けて平成十二年一月には
学校教育法施行規則を一部改正し、
学校評議員を置くことができるものとしたのであります。これを契機として全国的に
学校評議員制度を導入する学校がふえ、平成十五年全国調査によりますと公立学校の六二・四%が設置しております。能代市でも平成十四年三月に
能代市立小中学校及び
能代市立能代商業高等学校の管理規則を改正し、規則の中に
学校評議員制度を位置づけるとともに、
学校評議員設置要綱を作成し、この制度を導入できる体制を整えたところであります。なお、
学校評議員設置要綱の中で、
学校評議員の所掌事項として、「学校の教育目標や計画に関する事項」、「
学校運営の基本方針や重要な活動に関する事項」、「家庭・地域社会との連携に関する事項」、「その他教育上必要と認める事項」のうち、校長が必要とする事項について意見・助言を行うものとなっております。また、評議員の選定については校長が人選し、
教育委員会がこれを委嘱することとなっております。平成十四年度から能代市では保護者や
地域住民の学校に対する意向を把握し、その声を学校経営に反映しながらより一層の開かれた
学校づくりを進めることをねらいとして、
小・中学校では、渟城第一小学校を
小学校単独校とし、常盤小、常盤中を
小中合同校とし、また
能代東中学校、第五小学校、
崇徳小学校、
鶴形小学校を同一
学区小・中学校として三パターンを設定し、この制度を試行的に導入しながら制度の効果的な運用を探っているところであります。各パターン区に五名、合計十五名の評議員を委嘱しておりますが、その内訳は、男性が十一名、女性が四名となっており、職種等も
自治会関係者、
社会福祉関係者、
社会教育関係者、
学識経験者、同窓会や保護者と多様な構成となっております。
能代商業高校では、平成十四年度から
県立高等学校のすべてが導入していることに伴い、男性二名、女性一名の評議員を委嘱し完全実施をしております。 小・中・高校とも、これまでの取り組みの成果として「学校で把握できない家庭や地域での子供の様子がわかり、学校との連携、協力体制が強化したこと」、「
学校評議員を仲介として学校の取り組みを広く地域に伝えることができたこと」、「評議員の学校とともに子供を育てるという意識の高揚につながったこと」、「学校として経営に対する説明責任を果たす場として意義が大きかったこと」などが報告されております。 また、
能代山本市町村教育委員会連合会の研修会等でも、
学校評議員制度を共通課題として
市町村合併を視野に入れた制度のあり方について、能代市の取り組みをもとにしながら検討をしているところであります。 来年度は、この制度の試行的な導入を拡大して、
中学校区内で共通する課題と学校ごとに抱える課題の両方に対応できるよう、各学校から選出される二名程度の評議員からなる中学校区(六つ)を母体とした
評議員制度を設置し、さらに効果的な運用のあり方を探ってまいりたいと考えております。 次に、
渟城三校の統合についての御質問にお答えいたします。御質問にもありましたように、去る二月二十六日に二十一世紀能代市
学校教育環境適正化検討委員会より提言をいただいております。この中で
渟城三校については、平成十五年度の児童数が九百三十七人、学級数三十一学級が、六年後の平成二十一年度には八百四十九人、二十九学級と、この六年間で八十八人、二学級の減少と推計されていること、また、学区を見直すことにより学校規模の適正化を図っても、長期的に見ると適正な規模の維持は困難であること、さらに渟城一小、二小、三小は狭い範囲に集中しており、各学校間の距離はいずれをはかっても八百メートル以下と短く、統合しても通学距離は許容できる範囲にあることなどから
渟城三校を二校とすることが望ましいと結論づけられております。
教育委員会といたしましても教育的な見地から
渟城三校の統合は必要と考えており、平成十六年度の早期に
能代市立学校適正化推進協議会及び(仮称)
能代市立学校統合に関する
検討委員会を設置することとして、現在、諮問内容について検討しているところであります。来年度中には
協議会検討委員会からの答申を受けた上で
教育委員会としての方針を決定し、市長部局と協議を行うことにしております。以上であります。
○
議長(柳谷渉君) 二番
飯坂誠悦君。
◆二番(
飯坂誠悦君) まことに懇切丁寧な御答弁ありがとうございます。能代の児童の学力に大きな変動がない、これは当地の児童の能力がすばらしいものであり、また、教える教師の使命感あふれる結果であろうと非常に期待してこれも安心いたしました。教育長が今
学校評議員制度について非常に詳しくお知らせいただきましてありがとうございます。ただ、私は、この
評議員制度をさらに発展させる方法としてこういうことが考えられるんじゃないかという感じがします。例えば、学校の自主性を図るため学校の裁量権の拡大といいますか、
教育委員会の判断で学校外の有識者が校長に助言できる
学校評議制を設置したことは非常に大いに評価すべきだろうと考えます。また、
地域住民の
学校運営の参画を促す方向性、これも非常に高く評価されるべきだと思います。ただ、この制度が本当に生かされるということは、各学校の成果が父兄や住民の評価にさらされることを意味するんじゃないかと、例えば、ごまかしのできない、通用しない結果責任といいますか、それが求められているのではないかと思います。教育成果に関する情報提供の基礎となるいわゆる学校全体の学力データの開示、これこそが教育の質や水準を向上させる決め手になるんじゃないかと思われます。やがてはそれが教育サービスを提供する学校間のいい意味での競争原理が生まれるのではないかというふうに考えます。学校間の魅力を高めるために質の高い教育を目指し切磋琢磨することにより、その教育水準を向上させることが可能であるのではないか、こういうふうな教育成果に関する情報提供について御所見を賜りたいと思います。 それから、
渟城三校の統合にも御慎重な答弁をいただきましたが、
市町村合併後の庁舎の位置にも非常にかかわる観点でございますので、現在の庁舎近くの敷地は確保しておくのが妥当かと思われます。この官庁街というのは生活環境は整っております。市長が表明されておりますように、中心市街地の再開発優先が基本であります。東部地区に新たに巨額のインフラ資金を投じて庁舎を建設するほど財政的にゆとりがあれば別ですが、また、そうであったとしても東部地区は、きのうの市長の表明と同じように、環境と農業を重点とした地域にしたいと、そういうふうな考え方には賛成いたします。再度お願い申し上げますが、学校統合はいろいろな問題に深くかかわっておりますが、幾ら議論しても尽くすことはありませんけれども総合的に早くまとめてもらいたいと思います。以上でございます。
○
議長(柳谷渉君) 教育長。
◎教育長(野中和郎君) 飯坂議員の再質問、二点でありますが、一つは、
評議員制度の問題に絡みながら教育水準を上げていく方策と、あるいは学校情報の提示ということであると判断しました。まず一つは、今一番大事なのが議員もおっしゃいますように、学校を可能な限り地域に開くことであります。我々が今やっているのは例えば、校長の経営方針が
地域住民に全部わかっているか、わかっていないか、この学校はこんな生徒を育てて、こんな学校を私は経営しますという経営方針が本当に伝わっているのかを逆からこれを評価をしています。これは県もやっております。あるいは今この学校は何をねらいにしてどんな
子供たちにどんないわゆる地域活動を参画させているか、いろいろな場面を逆に地域の方々から知っているかどうかを集約して、そのことによって学校の開かれている度合いを我々は見ているさなかであります。したがいまして、これからもっともっと学校情報というものは地域に開かれ、開かれるという意味は、開かれた側の地域が挙げて我々も学校を支え
子供たちを育てていくという共通した意識を持っていただく、そういう教育というものを目指したいと思います。したがいまして、そういう意味では議員もおっしゃいますようにこの
学校評議員制度というものは、活用の仕方では極めてインパクトの強い制度に展開していくという期待を込めながらいろいろな試みをしているところであります。 二つ目は、
渟城三校の統合等の問題について庁舎との位置云々ということでありますが、
教育委員会としてはあくまでも教育的見地から検討をしてまいります。以上であります。
○
議長(柳谷渉君) 二番
飯坂誠悦君。
◆二番(
飯坂誠悦君) 御答弁ありがとうございます。お答えは要りませんけれども、まず教育長のすぐれた指導力に感服しておりますので、これからひとつ大いにやっていただければありがたいと思います。どうもありがとうございました。
○
議長(柳谷渉君) 次に、三番信太和子さんの発言を許します。三番信太和子さん。 (三番 信太和子君 登壇)(拍手)
◆三番(信太和子君) 通告に従い順次質問いたします。初めに、秋田県北部エコタウン計画と能代市が果たす役割について。秋田県北部エコタウン計画は、廃棄物を他の分野の原料として活用し、廃棄物ゼロを目指すいわゆるゼロ・エミッション構想を基本にして、県の事業として平成十一年から始まり、ことしで五年目を迎えています。ハード事業として一家電リサイクル事業、二リサイクル精錬拠点形成事業、三廃プラスチック利用新建材製造事業、四大規模風力発電事業、五コンポスト整備事業、六リサイクルプラザ整備事業の六事業を計画しており、既に一部のリサイクルプラザ以外の事業はスタートしております。能代市では風力発電事業が対象となっているのみでしたが、この二月十三日に能代火力発電所から排出される石炭灰と廃プラスチックを原料とした新素材エコプラッシュの二次製品製造事業に向けて秋田エコプラッシュ株式会社が設立されました。県は県北部エコタウン計画の一角に組み込み支援する意向であり、この厳しい経済環境の中では大変喜ばしいことと考えます。そこで、能代市の資源循環型社会に向けた方針とも一致しており、雇用の確保も期待できることから民間が優先することとはいえ、市が県や国に働きかけるなどということも考えられます。十八年春の操業を目標としているとのことですが、民間会社とはいえごみの対策は行政指導で行われてきた経緯や、能代港のリサイクル港としての利活用とも関連する可能性もあり、今後さまざまなリサイクル事業へ対する市としての独自支援のあり方や関連施策等を考えているのかお伺いいたします。 今までの生産者から消費者へのものの流れを人体にたとえて動脈物流と呼ぶのに対して、資源循環型を目指して消費者や生産者から発生した廃物を資源化するものの流れを静脈物流と呼びます。この静脈物流の中に民間の活力を主とした新しい産業の創出があり、国も特段の支援体制をとっているのが現状です。そこで能代市の県北部エコタウン計画とのこれまでの経緯と内容、そして、これからの将来的方向性についてお知らせください。 次に、市男女共同参画計画の施策・事業の展開についてお伺いいたします。市は能代市男女共同参画計画を策定し、平成十六年度から施策の指針としての事業展開をするとしています。秋田県において各自治体で努力目標とされている基本計画を策定しているのは四つの市と一つの町にすぎず策定率は七%、全国最下位レベルであったので、能代市での取り組みは意義あることと歓迎いたします。大事なことは策定することではなく、策定の目的を実施することです。ほどなくここ県北は人類がいまだ経験したことのない世界一の高齢地区となります。これからの地域づくりは性別にとらわれずに個人がその能力を発揮することから始まります。そこで計画推進の進捗度を数値化するなどの評価手法を用いてプロセスを住民へお知らせする必要があると考えますがいかがでしょうか。また、男女共同参画啓発事業は自治体の単独活動ではなかなか成果が上がらないというのも今までのことからして事実であります。国の各機関や県、または他自治体や民間団体と連携を図りつつ展開した方が効果があります。そのようなチャンスをみずからつくり出す柔軟な姿勢が必要と考えますがいかがでしょうか。 また、十六年度から県は新規事業として地域づくりを目標として男女共同参画活動拠点推進事業を計画しています。全県六カ所を予定しており、能代市に対して多大な厚い期待を送っているのが現実です。一カ所の助成金は二百五十万円ではありますがまちづくりのチャンスと考えて前向きな検討をお願いします。そして、この事業が単発事業として終わることがないように県に継続的な助成をともに働きかけていきませんか。 三番目に、市史編さん事業の今後のあり方についてお尋ねいたします。先日、終末処理場の保管室に能代市史の在庫を確かめに出かけました。ある種怖いもの見たさの思いもなきにしもあらずでした。あにはからん八千部の印刷出版販売に対して在庫率四五%、つまり印刷出版の半分弱が在庫ということです。各組織等に贈答した割合は二七%、販売した割合は二八%です。その販売分も市の幹部に強制的に割り当てたものや関係者分を除くと住民の自主的購入は一〇%にすぎないのではないかと試算しております。市史編さん事業に三億二千万円の予算がつぎ込まれたというが、市職員の人件費や編さん室管理等を算入すると五ないし六億円の投資がつぎ込まれたと見込んでおります。にもかかわらず六年後を目指して二十巻完成はまだ四分の一半ばということで、仮に事業を継続しても気の遠くなる時間が必要と思われます。見直しに当たってこれだけの膨大な予算と歳月を費やし、結果は在庫の山と志半ばの無念の思いが残るのみという事態にならないよう継続的配慮が必要なのではないでしょうか。そこで能代市として平成十六年度以降の市史編さん事業をどのようにとらえているのかお尋ねいたします。現在の編さん室の体制を平成十六年十月まで維持し特別編の印刷出版を実行するということですが、その後はどのような組織になるのでしょうか。民間文化団体またはNPOのような市民団体として組織がえをし、市史編さんの継続事業として市が援助しながら自主運営する方法も考えられます。出版も市予算に縛られず、かつ時間的制約からも開放され自己判断、自己責任で可能になるでしょう。また、現在までに収集した資料をどのようにデーターベース化したらいいのかということも問題です。二十一世紀を生きる
子供たちに向けて可能な部分は電子情報化することがベストであるとの専門家のアドバイスもあります。しかし、現在の市史編さん室では新しい考えを受け入れる柔軟性を失っており、ボランティアなど新発想を持った人材を取り込みCD化やインターネットなども視野に情報の管理をしてはいかがでしょうか。 次に、自治会活動の活発化に向けての市の支援についてお伺いいたします。納得できる地域づくりの推進では、何より地域づくりの細胞である自治会の元気が大事なのではないでしょうか。公平配分していた市の支援を、頑張る自治会に積極的にするとの市長の発言がありました。頑張ろうとしても高齢化などのためできない自治会を冷遇するという意味ではなく、行政主導ではない御近所の底力を発揮する努力、知恵を出してほしいということと、とらえていますがいかがでしょうか。そこで世帯数が一けた台となっている自治会もあり、頑張る自治会となるには限界があります。組織上ではなく実際の活動でそのような自治会が連合体を組んだり、地区として連携したりすることにより地域として力をつけ積極的地域づくり等の活動が可能になると考えられます。やがてやってくる
市町村合併を見据えますとますます地域の自治力の向上が欠かせなくなります。市としてはこういった自治会同士の連携や連合体の組織づくりを積極的に推進していくことはできないものでしょうか。また、自治会を活発化するには若い方や女性の積極的参加が不可欠です。能代市自治会連合協議会では毎年自治会長を対象として研修会を開催しているようですが、対象を広げ人材育成の観点から若い世代、女性層も対象にしてはいかがでしょうか。自治会活動や地域づくりの研修会や講習会を出前講座で開催したり、市が自治会ごとに委嘱している行政協力員に若い方や女性を推薦するように働きかけるなど仕掛けも必要ではないでしょうか。また、地域づくりの拠点、住民の精神的よりどころとなる地域集会所は各自治会で建設して活用しているようですが、建築してから年数を経ると建物自体が傷み補修や修繕が必要となっています。現在、市では自治会等の新築や購入に対して最高二百万円までの補助金を交付していますが、補修や修繕に対する補助はありません。古くなったからといってすぐに建てかえることができないのが実情であり、補修の需要は今後ふえていくものと思われます。市ではこのような補修や修繕に対して補助金交付に検討中とお聞きしましたが、どのようにお考えなのかお尋ねいたします。 最後に、火力協力金の使途と旧能代サティ地区再開発についてお尋ねします。東北電力株式会社からの火力協力金の使途について庁内検討会において、一老人福祉施設、二産業振興施設、三観光振興施設、四木の情報施設の四案が候補として検討されているという報告がありました。四案の基本的なお考えをお聞かせください。また、能代市には一月二十七日、市議会には二月四日に旧能代サティ地区再開発に関する企画提案がなされています。この商工会議所案と火力協力金の使途との整合性を図っているとのことでした。商工会議所案は旧サティ解体後に住宅三十から四十戸、特別養護老人ホーム百床から百五十床、生活サービス、観光の三つの施設を柱とした事業スキームになっています。住宅は住吉住宅の建てかえに伴う一部移しかえを想定しているようです。特別養護老人ホームは火力協力金の趣旨である広域での活用を想定し、広域組合の運営である海潮園の老朽化に伴う改築を見据えたもののようです。生活サービス、観光施設のまちのにぎわい創造を想定したもののようです。市ではこの商工会議所案について多大な関心を払っているように感じられますが、絞り込みの程度はいかがなものなのでしょうか。旧能代サティ地区を市では中心市街地活性化の重点地区ととらえて整合性を図っていると思いますが、市長の今後の旧能代サティの再開発に対する基本的方針をお知らせください。火力協力金は経緯からして能代市がただひとり自分たちのためにのみの事業に使うに大きな問題をはらんでいることは自明のことでもあり、緊急性、最優先性を要しない過去の決議にとらわれることなく広域に利するもの、新市に利するものとの発想を持つことを期待します。ふるさと文化展示館・歴史民俗資料館の必要性は文化活動に投じてきた私にとっても声を大にして訴えたい思いです。しかし、他の自治体例にもありますように既存の施設の再利用など早期設立の方法は英知をもってすると可能ではないでしょうか。(拍手)
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議長(柳谷渉君) 市長。 (市長 豊澤有兄君 登壇)
◎市長(豊澤有兄君) 信太議員の御質問にお答えします。秋田県北部エコタウン計画は、県北地域に集積する工業関連技術や基盤を活用した事業などの新しい産業の創出、地域産業の連携による資源循環型産業の創出、新エネルギー産業の導入などにより豊かな自然と共生する循環調和型社会の形成を図るため計画されたもので、平成十一年十一月に全国で八番目に承認を受けております。十五年一月には新たな展開調査が必要となったことから、第二期エコタウン計画策定調査のための変更承認を受けております。計画事業は県と県北部十八市町村が一体となって推進することとし、これまでに家電リサイクル事業及びリサイクル精錬拠点形成事業、廃プラスチック利用新建材製造事業、リサイクルプラザセンター整備事業、大規模風力発電事業などのハード事業の整備が進められております。能代地域においては、これまで能代風力発電所の建設やエコタウンシンポジウムが開催されており、今後も秋田県北部エコタウン計画の推進に向けて、県や関係市町村と連携を図りながら資源リサイクル産業の創出、育成に取り組んでまいりたいと考えております。こうした中で、去る二月十三日、石炭灰と廃プラスチック等を原料とするコンクリート二次製品製造事業に関する事業準備会社が市内に設立されました。県では、この事業を国の平成十六年度エコタウン事業の対象として組み入れることを検討しているとのことであります。 同社への市の支援とのことでありますが、現在、製品の用途開発と市場開拓を進めながら、本年七月ごろまでに事業化の可能性を判断したいとしておりますので、市としても地域から発生する副産物を有効活用する企業の立地は新たな資源リサイクル産業の創出につながるものであることから、新会社と連携をとりながら具体的な支援要請があれば対応を検討してまいりたいと考えております。 次に、能代市男女共同参画計画の施策事業の展開についてでありますが、本市では能代市男女共同参画計画の本年度中の策定を目指し、能代市男女共同参画推進懇談会と共同で作業を進めております。信太議員のおっしゃるとおり、重要なことは計画を策定することではなく、策定した計画を実行していくことであります。このため計画策定後は、計画の基本理念に想定している男女が一人ひとりの生き方を認め合い、ともに歩む社会づくりを基本に庁内各課の一層の連携を図り、あらゆる施策に男女共同参画の視点を反映させながら総合的かつ効果的に計画を推進することとしています。この計画の推進に当たっては、毎年施策事業推進計画書、いわゆる進行確認票により各課所管の施策事業の実績等を把握し、能代市男女共同参画推進懇談会で協議検討をしていただき進行管理を図ります。計画推進の進捗度を数値化するなどの評価方法を用いてはどうかとの御提案につきましては、市民の男女共同参画社会に対する認識の度合いが計画推進の進捗指標の一つと考えられますので、平成十四年度に実施した男女共同参画に関する市民意識調査と同様の調査を定期的に実施してその数値を比較していきたいと考えていますが、このほかにもできる限り客観的に評価できるような方法等を検討してまいります。この調査結果については施策事業の実績等とともに広報やホームページで市民に周知し、それらを参考にさらに計画を進めてまいりたいと考えております。また、意識啓発における他機関等との連携についてでありますが、男女共同参画社会の形成のためには能代市だけの取り組みではなく、関係機関や民間団体等との連携が重要であると考えております。このため本計画では、男女共同参画月間や女性に対する暴力をなくす運動期間などにおける街頭キャンペーンを他機関や民間団体と連携して行うこととしております。いずれにいたしましても各種施策、事業を効果的に展開するためには国・県・民間団体等との連携が不可欠であり、情報の収集や提供等に努めながら取り組んでまいりたいと考えております。 次に、県の男女共同参画活動拠点推進事業についてでありますが、県は男女共同参画の活動拠点として秋田市、大館市、横手市の三カ所に男女共同参画センターを設置しております。県ではこの男女共同参画センターが置かれていない地域において、男女共同参画活動を行う団体等がお互いに連携し活動を推進するための拠点を市町村が新たに設置する場合に、その整備、運営に必要な経費を助成する男女共同参画活動拠点推進事業を平成十六年度予算に盛り込んでおります。本市では現在こうした拠点はありませんが、能代市男女共同参画推進懇談会でもその必要性について意見が出されており、計画にはそのあり方や内容を検討することとして位置づけております。こうしたことから県の事業を活用した拠点の設置について、その設置場所や機能、活用の方法、維持管理等について関係団体等との御意見も伺いながら早急に検討してまいります。なお、この事業は単年度限りと伺っておりますが、継続して助成していただけるよう要望したいと考えております。 次に、信太議員の市史編さん事業の今後のあり方についてお答えいたします。今後の市史編さん事業につきましては提案説明でも申し上げましたとおり、能代市の歴史を後世に正しく伝え残すことは行政としては大変重要なことと認識しておりますが、現在の厳しい財政状況を考慮すると、この事業を現行計画どおりに進めていくことは極めて困難であると判断しています。このため、去る二月二十五日に能代市市史編さん委員会を開催し、これまでの経緯のほか、現在の能代市の財政状況がかつてないほど厳しくなっており見直しは必要であることを説明し、能代市としての市史の刊行は平成十六年度の特別編「民俗」で休止することにしました。会議の中で委員の皆様からは、現在ある歴史資料の保存管理の問題、これから出てくる資料の取り扱い、編集体制の問題、縮小しながら事業継続することなどさまざまな意見が出されましたが、市としては
市町村合併を間近に控え、平成十七年度以降の刊行については明言できないこと、今までに収集した歴史資料は市民共有の貴重な財産であり、ぜひとも後世に残さなければならないものであること、そのためには収集した資料を保存管理し新たな資料を受け入れる部署など、資料の公開も含めて一定の組織体制を整えておく必要はあるものと考えております。今後の具体的な組織体制についてでありますが、市民ボランティアによるこの事業へ共同参画も視野に入れ、さらに歴史を次代につなぐという観点からもこの事業の今後の方向性、システムづくりを検討してまいりたいと考えております。また、これまで収集した資料について能代市自体のものは過去の災害の関係で他町村に比べて少なく、市外の所有者や資料館、公文書館等において収集したものがかなりの割合を占めております。これらのホームページ上での資料の公開とCD-ROM化については今後十分検討してまいります。 次に、自治会活動の活発化に向けての市の支援についてお答えいたします。納得できる地域づくりの推進についてでありますが、これはこれまでの行政依存の地域づくりが地域社会の連帯と活力を失わせる要因の一つとなってきたことを自覚し、まず市民一人ひとりが行動し、次に地域が協力し合い、さらに地域と市の共同で取り組み、それでもできない事項について行政が担うという考え方を基本に、まずはやる気のある地域や自治会を積極的に応援していくものであって、頑張ろうとしても頑張れない地域や自治会をおろそかにするということでは決してありません。地域の皆さんが満足して住み続けることができる地域をつくっていくためには
地域住民自身が主体的に考え行動していただくことが必要であり、ぜひ積極的に地域づくりに取り組み皆さんの労力や知恵を出していただき、より住みやすい地域をつくっていきたいということであります。 自治会同士の連携や連合体の組織づくりを積極的に促進していくことはできないかということでありますが、世帯数の多寡にかかわらず、現在でも各自治会では単一自治会の枠を越えて事業を行う場合などは、関係自治会が連携したり連合体を組織して活動しております。こうした自治会同士の協力体制は出張所単位で組織されたり、地区、地域単位で組織されたり、一つの自治会が目的によって複数の組織に加入していたりとその形態はさまざまであります。このように自治会がお互いに連携したり連合体を組織することについては、組織した目的やそれぞれの自治会の成り立ちの経緯もあることから市が積極的に枠組みづくりを促すことは難しい面もありますが、自治会同士の連携や連合体の組織について相談していただければ積極的に支援してまいります。 次に、能代市自治会連合協議会で開催しております自治会長研修会は、平成十三年度から能代市中央公民館での事業であります。地域づくりセミナーと合同で開催しており、自治会長に限らず市民の方々にも参加を呼びかけているところですが、参加者のほとんどは自治会長となっております。今後もこの研修会は継続して開催されることとなっておりますが、若い方や女性が参加しやすいようなテーマを考えたり、自治会長以外の方々の参加を積極的に呼びかけるなどとともに、若い世代や女性を対象にした研修会や講習会の開催については検討していただくよう要望してまいります。 行政協力員につきましては、能代市行政協力員に関する規則に基づき、自治会から推薦された二百六十三名を委嘱いたしており、そのうち自治会長を兼ねておられる方が二百四十三名おられます。また、女性の行政協力員は四名となっております。行政協力員の推薦は各自治会の方針や考え方があると思われ、市が枠をはめることは困難であると考えますが、人材育成の観点から自治会連合協議会総会や役員会で若い方や女性も含めて検討の上、推薦してくださるよう呼びかけてまいります。 自治会館、地域集会所の補修、修繕費用に対する補助金について市の考え方でありますが、自治会館は地域づくりの拠点となるばかりでなく、
地域住民の皆様の心のよりどころとなる施設であり、できるだけ良好な環境のもとで活用していただきたいと考えております。こうしたことから、これまで新築、増改築、購入に限っていた補助対象を、改修工事についても適用できるようにしたいと考えており、来年度には各自治会館の改修需要やその規模、見込み費用などを調査の上、補助基準、補助金額等を検討し、平成十七年度から補助できるように手続を進めることといたしております。 次に、東北電力株式会社からの協力金の使途については、地域振興、周辺町村への波及効果などを考慮しながら見直しを行っております。これまでの庁内検討会において四事業を候補として取り上げており、一つは、入居環境の改善や痴呆性高齢者の受け入れの確保を図る、市街地に建設が望まれる老人福祉施設の整備、一つは、市農業技術センターを充実するほか、複合経営に取り組む農業後継者の育成、農業と産業関係の試験・研究に対応できる機能を備えた産業振興施設の整備、一つは、能代山本地域が白神山地の玄関口であることを印象づけ、観光主体に地域振興を図る拠点センターとしての観光振興施設の整備、一つは、木に親しみ学習し、木のよさを理解してもらうための体験学習の場としての機能や松くい虫対策ボランティア支援センター機能を兼ね備えた木の情報施設の整備となっております。この中から事業の必要性、緊急性などを考慮し絞り込み作業を進めてきたところであります。こうした中で、去る一月二十七日能代商工会議所から旧能代サティ地区再生事業再開発に関する企画提案書が提出されました。この提案には、さきの庁内検討会での四つの候補事業のうち、市街地に建設が望まれる老人福祉施設及び観光振興施設が含まれており、東北電力株式会社からの協力金の趣旨に合致している施設と考えておりますので庁内でさらに検討を進めていきたいと考えております。また、この提案は旧能代サティの店舗を解体し住宅や老人福祉施設、生活サービス、観光施設などの健康福祉を軸にした交流拠点づくりを目指したいとしており、市としては中心市街地の活性化、高齢社会への対応等の観点から商工会議所等と一体となってさらに検討を進め実現に向けて協力してまいりいと考えております。
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議長(柳谷渉君) 三番信太和子さん。
◆三番(信太和子君) 前向きな御回答ありがとうございます。順不同ではございますが、五番から再質問させていただきます。商工会議所と一体となって、ということの御回答でございましたので、この商工会議所案は、あくまでも商工会議所案としてお話ししてるのですけれども、かつてというんですか、旧ニューライフセンターが必要な施設をどんどん詰め込んだがゆえにどんどん高層になって、狭い敷地の中に詰め込まされてエリア開発がいつのまにかピンポイント開発になったという経緯があります。そして、商工会議所案もこう見てみますと、ニューライフセンターを三つ分けたような狭い敷地に詰め込まれた、いわゆる前回と同じピンポイント的なもの非常に感じますね。市長はエリアとしての開発をしたいという発言をなさっていたので、こういうふうな、できるだけその詰め込む方法で一体全体こういう発想がいいのかどうかということと、それからエリアとしての開発をどのように見ているのかということをひとつお伺いいたします。 もう一つ、ちょっと質問と答弁がかみ合わなかったところがあったのですけれども、二番目の男女共同参画計画についての計画の進捗度をなるべく数値化するようにしてほしいということですけれども、それは市民意識調査をして市民意識のそのデータを出すということではなく、市民の方ではなく、行政としての施策事業の進捗度を数値化する手法をなるべくできるところからやっていただきたいという質問でございますので、もう一度その点についてお願いします。 三つ目、市史編さん室の今後のあり方なんですけれど、集めた資料の保管をどうするということではなくて、これをデータとして取り出せるようにということです。物質としての保管ではなくて、データとして住民がアクセスできるような形にしてほしいというのがこちらの質問でしたので、再度そのことについて御確認いたしたいと思います。以上三点、よろしくお願いします。
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議長(柳谷渉君) 市長。
◎市長(豊澤有兄君) 信太議員の御質問にお答えいたします。旧サティ再開発の問題につきましてですが、そこに商工会議所案のようにいろいろなものを詰め込むと、現の能代ふれあいプラザのようになるのではないかというお話でしたが、第一点は、私は常日ごろ言っておりますが、まず民間の考え方を前面に出したいと、民間がやっぱり力をつけていただかないと本当の地域の実力はつかないと常々申し上げておりますが、行政がしゃしゃり出ていろいろなことをやって、それは一見非常に華やかに見えても、その反面で失われる民間の力というものについては本当にこれは憂慮すべきものだとそう思っております。したがって、この問題につきましても商工会議所がいろいろな形で考えていただく、それをどう能代市が支援できるかということであります。その点は現段階の発想では非常にいろいろなものがその機能としてあるということも間違いございませんが、しかし、一方でエリアの開発ということにつきましては、能代ふれあいプラザがもう建てられておりましてその利活用の問題ですね、それから、これからやります住吉町住宅の建てかえがあります。さらには現在取り組まなければいけない問題として畠町通りを含めた駐車帯の問題とか、こういった総合的な施策全体で中心市街地の活性化をいま一度図っていくという趣旨でございまして、あのサティ跡地だけを見て……という御質問がありますので、決してそうではなくエリア全体を見て開発をしていかなければいけないとそう考えております。 男女共同参画計画の施策事業の進捗度でありますが、前の答弁でも述べましたけれども、毎年施策事業推進計画書、進行確認票により各課所管の施策事業の実績等を把握してということで、この点で今行政がこれから進めなければいけないものをチェックしながら進みたいと、ただ、その点につきましてそれを数値化すると、どのように数値化するということを明確になっておりませんが、ぜひとも皆さんがわかるような形で取り組んでまいりいたなと思っております。 最後に、市史編さん事業のデータを皆さんがインプットしておいて使えるように、アクセスして使えるようにというお話ですが、私たちもそのことにつきましては積極的に考えておるのですが、現在の段階で実は著作権とかそういったものをどうクリアするのかということがありまして、そのことを今研究しております。収集して保存するという一つの片側には、それを利用するということも当然ありますので、その辺はいま少し検討時間をいただきたいと思っております。
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議長(柳谷渉君) 三番信太和子君。
◆三番(信太和子君) 検討中ということは十分わかりますけれども、それでは一体全体市史編さん室が今までのようにはいかないということは重々わかります。しからばどういう方向があるのか、方向性がまだちょっと見えてこない、お答えいただいてないような気がするんですけれどもその点お願いいたします。
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議長(柳谷渉君) 市長。
◎市長(豊澤有兄君) 市史編さん室の体制につきましては、今まで集めました資料が膨大でございますので、できるだけ今まで集めましたそのデータは、先ほど答弁しましたように、市民共有の財産ですので、それをしっかりまず保存、編さんできるような状態で保存するということに全力を挙げてもらいたいというか、それに取り組んでもらいたいということで体制もそういう意味では、ある程度維持していくということになると思います。
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議長(柳谷渉君) この際休憩いたします。午後一時会議を再開いたします。 午前十一時二十五分 休憩---------------------------------- 午後一時 開議
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議長(柳谷渉君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、十五番原田悦子さんの発言を許します。十五番原田悦子さん。 (十五番 原田悦子君 登壇)(拍手)
◆十五番(原田悦子君) 十五番政和会の原田悦子です。通告に従いまして質問をさせていただきます。 当初予算編成についてでございますが、大型予算となった理由についてお尋ねいたします。十二月議会で私は、平成十六年度の予算の編成について国や県の財政状況が厳しい中で、市財政に及ぼす影響等をお尋ねいたしております。最小の経費で最大の効果を上げるよう、すべての事務事業についてゼロペースで厳しく洗い直しし、スクラップ・アンド・ビルドを原則に事務事業の合理化、効率化に努めるやに御答弁いただいております。スクラップ・アンド・ビルド、ゼロペース、宮腰前市政の中でもよく聞きなれた言葉でしたが、さしずめ市長が一市民のときによく批判していた言葉じゃないかなと、こういうふうに思うわけなんですけれども、立場が変わるとやっぱり今回の市長の提案の予算書は協働と納得のまちづくりの名のもとに自治会要望が随所に散りばめられ、身の丈に合った予算の圧縮削減でもなく、何でもあり、てんこ盛りの総花で積極型というか大型というかというふうになっていると思っております。財政難だから合併をという、その身を引き締めるような内容ではないような気がします。というわけで大型予算となった理由についてお尋ねするものであります。 それから、庁舎の建設基金についてでございますが、合併しようとしている他の町村、一番先に庁舎建設基金を崩して、そして財政難に充てているわけなんですが、市ではその庁舎基金をまず残しました。先だって市長とのお話の中では合併もあって、合併した後も庁舎を能代につくるためには残した方がいいというような意向の話も聞いておるんですけれども、庁舎基金について今後もどういうふうになっていくのか少しお尋ねしておきたと思います。 二番目、東北電力株式会社からの協力金の使途についてお尋ねいたします。三番さんからも先ほど御質問がございましたので、項目だけ申し上げます。四つの候補施設の検討内容、商工会議所からの企画提案が出てくるまでの間にどういうふうな内容でその検討されてきたのか、その内容を紹介していただきたいのと、これがどうしたわけか能代商工会議所の企画提案と、どこでどういうふうに整合性があって一致していったのかよくわかりません。どこまでが庁内での検討内容なのか、どこからが商工会議所の企画提案なのか、そこでどこの部分があなたたちと合致したのがあるのか、その辺のあたりを紹介していただきたいと思います。それから、今回この協力金の使途について調査費も何も計上しておりません。計上しなかった理由についてお尋ねします。二、三日前のプレスで何やらありましたけれども、改めてお伺いしておきます。 次に、浅内財産区蒲の沢問題についてお尋ねいたします。市長の趣旨説明で能代産廃処理センター関連の蒲の沢問題、これが住民の方も和解の方向でほぼ同意していることから、被告である浅内財産区管理者も早期に和解成立を目指していきたいと、こういうふうなことを述べられておりました。この趣旨説明はその住民からも大変反発がありまして、住民が和解するからといって財産区が和解するというのではないのではないかと、十年十月二十何日の和解をできないかという裁判所からの勧試があったときに「こうこうこういう理由で被告側の方から和解できないものかという提案があると、原告の皆さんよ、考えられないか」ということに対して我々はその返事をしたのであって、私は和解するのは先に財産区の方から口がかけられてきたものだとそういうふうに思っておりました。でも何かこれを読んだ感じでは、どうも原告が和解するというから、じゃあ、私たちも和解しようというふうなとらえ方をされがちですので、その辺のあたりをちょっと整理をしていただきたいわけなんです。質問の一つ目は、財産区の和解の大義とは何なのか、何をもって和解しようとしているのか、そこをお尋ねしたいと思います。 私ども住民はこの提訴に至る蒲の沢については、平成四年のときに秋田県の当時の廃棄物対策室長補佐から「蒲の沢は処分場外敷地であるので、県の管轄の及ばないところであり、問題があったら民事でやってください」ということがあって、実際蒲の沢というのは放置状態になっておりました。これでは大変だと、何とかしなければいけないというところで目を向けさせるために監査の請求に至ったのであります。私たちの運動によって県も市も環境対策に当たらざるを得なくなったと、本来の目的が達成できた、そういうところに我々は和解しようというところに至ったわけでありますので、財産区としての和解の大義は何なのか説明していただきたい。 二つ目、市長は財産区のことについてはよく勉強しているのだと私は思いますので、財産区は汚染防止の措置を求めましたか。私は文書公開ではそういうふうな趣旨のものは見つかりませんでした。ありませんでしたね。財産区が汚染防止の措置を求めたのは監査請求があってからであります。そういう意味で、汚染防止の措置を求めたのかどうか、監査請求前ですね。このことをお尋ねしておきます。 三つ目、市長は、市長になる前から、八年前からというか九年前からというか、土地の財産区に対しては関心がお持ちだったと私は思いますので、土地の汚れ状況はどうですか。ゆっくり言ってますので、土地の汚れ状況はどうですか。 次に、立木問題についてお尋ねします。市長は十二月議会で、前市長が答弁した立木の伐採については財産区管理会、職員、事業者立ち会いのもとで伐採していることを確認したと前市長は答弁してました。ところが文書公開の請求をしたり、いろいろなところからその確認したということを確認するために資料の要求をしたのですが、あなたたちが立木の調査のまとめをしている段階でも認めているように、そういう確認はしたことはない、市長もまた十二月議会で「確認しなかったのが原因だ」とこういうふうに言っております。無断伐採を認めながら私はここ数カ月間、市長がこの財産区問題について解決に向ける姿勢が後退していると思っております。きのうも松谷議員の質問に答えておりましたけれども、市長はいろいろな資料に基づいて検討し、前市長が正しいと判断して発言したものであると、だから訂正したり撤回したりはしないとこういうふうにおっしゃってますけれど、現に市長は十二月議会で前市長の言ってることを確認したと言ってるのを、確認していないのが原因だって言ってるじゃないですか。そして、正しい判断して発言したものだと言いますけれど、この正しい判断というのは二つの方向に分かれると思うのです。平成八年三月議会の答弁、みんなが立ち会って確認したという答弁が正しいのか、平成九年十二月、木を残して、六十三年に売った木が現存している、それを切ったというのが正しいのか、どちらでしょうか。 次に、責任問題について、きのうも松谷議員にお答えしておりましたけれど、責任問題というのは、当局の責任問題と業者の責任問題と、いろいろな角度から責任問題が追求されるべきものだと思います。きのうの市長の答弁ではだれに向かって何の責任をという部分がはっきりしておりません。何度も疑惑を指摘されながら、かたくなに否定してきた財産区の立木処分について住民側の調査でその実態が明らかになり、不正が裏づけられた格好になって市長は素直に無断伐採を認めました。しかし、その後の市長はこの問題を解決するのに先ほど言ったとおり後退してきております。解決しようとする姿勢が全く見えません。この無断伐採をしたということを公式に表明することで、議会に対し無断伐採はなかったと反論してきたことが、反論してきた責任というのがあると思います。無断伐採を認めた責任があります。議会に対する責任、そして、いみじくも市長は管理が不十分であったということも認めました。あの資料もない、この資料もない、確認することもできない、何もできない、それはあなたの管理が不十分だったということを言ってるわけです。トップとしての財産管理が不十分であったことを認めているのですから、当然その責任はあってしかるべきだと私は思います。そして、事業者への責任、損害賠償を求めることについて、これもあなたの責任のもとで負わなければいけません。だけれど事業者の責任というものはなかなか問えないと思います。あなたたちが事業者の言うことをうのみにして「はい、そうですよ」と認めてきてますから、悪いのは事業者だけではなくて、認めてきたあなたたちが悪いのです。損害賠償を求められない状況になったということに対する我々住民への損害を受けなければならなくなった責任、これもあると思います。 次に、この責任問題について何点かお話ししました。それから、私は毎週といっていいほどあの十月十四日蒲の沢に入った後、あるいは十一月一日蒲の沢に入った後、毎週金曜日夜八時まで、九時までこの蒲の沢の立木問題についてどうまとめるか担当の職員、環境課の職員の応援を得てやってきました。ところがきのうの松谷議員への答弁を聞いていると、非常にあの費やした時間というのは何だったのかと腹立たしく、そしてむなしい思いをさせられました。市長のところにも行っていると思いますけれども、その調査のまとめというものがどういうふうになるのか、ただ徒労に終わったと、私の資料を取り寄せて私の腹の探りを入れるためにだけ利用したのかどうか、非常に不満に思っております。何時までも何時までも私たちやったんですよ、その結果が確認できない、何もできない、責任の追求もない、責任も何もない。あなたは市長になるときに産廃問題を解決すると言って旗印を上げました。でも実際に能代市長が財産区の管理者であるということさえも知りませんでしたね、何をもって財産区を含め産廃問題の何を解決しようとしたのか、私はインターネットでもってあなたを後方支援しましたけれど、人から言われると、あなたが当選させた市長じゃないか、と言われるのが今になると非常に悔しく思うです。あなたの姿勢が見えてこないから私は怒ってるのです。以上の観点で質問しますので、よろしく御答弁のほどお願いします。以上です。(拍手)
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議長(柳谷渉君) 市長。 (市長 豊澤有兄君 登壇)
◎市長(豊澤有兄君) 最初に、原田議員からの通告は、浅内財産区蒲の沢問題についてとだけあり、詳細の聞き取りに応じていただけませんでしたので、推測したもので答弁させていただきます。なお、不足な分については今すぐお答えができない部分もありますので御理解、お願いいたします。 原田議員の御質問にお答えいたします。当初予算編成についてでありますが、平成十六年度当初予算編成に当たっては、
市町村合併までの間に能代市として重点的に取り組まなければならない事業は何かとの視点に立ち、当市の主役は市民であるとの基本姿勢のもと、市民の目線で進める協働と納得のまちづくりや地域産業の振興、子育て環境の整備を重点に後期基本計画に基づく施策事業の着実な遂行に努め、前年度当初予算比で二・三%、四億五千二百万円減の百九十四億六千九百万円、借換債七億三百九十万円を除いた実質では五・八%、十一億五千五百九十万円減の百八十七億六千五百十万円となっております。減額の主な要因は、平成十五年度当初予算で約十三億六千万円と計上しました(仮称)能代ニューライフセンター建設事業の終了によるものであります。また、増額の主な要因としましては継続事業の養護老人ホーム移転改築事業費で約四億五千百万円、国体関連事業としての能代球場改修事業費で約一億五千九百万円、新規に対象者を就学前児童から小学三年生児童まで引き上げました児童手当費の拡大分五千八百万円、介護保険特別会計繰出金約七千万円などであります。長引く景気低迷等による市税の減少、地方交付税、臨時財政対策債の大幅な減額など厳しい財政状況にありますが、住民へのサービス水準の維持や、市民生活の向上に向けた生活環境の整備などに努めたところでありまして、デフレマインドにならないように配慮しております。 次に、庁舎建設基金の取り扱いについてでありますが、国の三位一体改革において地方交付税と臨時財政対策債の総額が前年度比で一二・〇%の減となったことにより、本市においては十五年度当初予算と比較すると普通交付税と臨時財政対策債を合わせて約五億一千万円の減、十五年度三月補正後との比較では約六億六千万円の減となっており、大変厳しい財政状況となっております。十六年度はこの不足分について財政調整基金、減債基金、新たに土地開発基金から繰り入れをして対応しております。合併を控えて庁舎建設基金の取り扱いについてでありますが、
市町村合併の期限は平成十七年三月三十一日となっておりますが、特例法の改正により一年延長が認められれば、新市の誕生は平成十八年三月三十一日までとなり、平成十七年度予算編成で財源不足が生ずる場合は庁舎建設基金の取り崩しの検討が必要になることも考えられます。 東北電力株式会社からの協力金については地域振興、周辺町村への波及効果などを考慮しながら見直しを行うこととし、庁内検討会において老人福祉施設、産業振興施設、観光振興施設及び木の情報施設の四つの施設を候補として取り上げました。四つの候補施設の検討内容についてでありますが、まず老人福祉施設は少子高齢化社会へ向け年々要援護高齢者が増し、老人福祉施設への入所待機者も増加していることから入居環境の改善と、痴呆性高齢者を含めた受け入れ基盤の整備を進めようとするものであります。産業振興施設は、農業の多面的な発展のため市農業技術センターの持つ機能の充実や複合経営に取り組む農業後継者の育成、地域にあった新品質の開発など、地域資源を活用した特産品開発が課題になっていることから産業、農業等の関係試験、研究に対応できる複合施設の整備を図ろうとするものであります。観光振興施設は、能代山本地域が白神山地の玄関口であることを印象づけ、観光を主体に広域的視点に立った観光振興のための機能を備えた施設の整備を図ろうとするものであります。木の情報施設は、魅力ある木の総合都市創造を目指すため木に親しみ学習し、木のよさを理解する体験学習の場としての機能及び木工芸品センター等の機能、風の松原を初めとした松くい虫被害の拡大防止と保全を目的とした松くい虫対策ボランティア支援センター機能を兼ね備えた施設の整備を図ろうとするものであります。また、それぞれの候補事業にかかわる財源、概算事業費、建設候補地、敷地面積、建物の構造や建物面積などの事業内容についても検討し、この中から事業の必要性、緊急性などを考慮し、絞り込み作業を進めてきたところであります。こうした中で去る一月二十七日、能代商工会議所から旧能代サティ地区再生事業再開発に関する企画提案書が提出されました。この提案には庁内検討会での四つの候補事業のうち、市街地に建設が望まれる老人福祉施設、観光振興施設が含まれておりますので、中心市街地の活性化、高齢化社会への対応、広域的効果等の観点から老人福祉施設を中心とした候補事業として整合性を図ることができないか検討を進めているところであります。 なぜ当初予算に事業費を計上しなかったのかということでございますが、ただいま申し上げましたように、現在さらに詳細な内容を把握し課題を調査研究している段階であり、これらの課題を整理し事業の絞り込みを終えた後に、必要となる予算措置の検討に入ることになると考えております。 次に、浅内財産区蒲の沢問題についてでありますが、この問題に関連している裁判は平成五年四月に浅内地区の住民二百八十三名が有限会社能代産業廃棄物処理センター及び能代市浅内財産区管理者能代市長を被告として提訴されたものです。請求の趣旨の概要は、第一項で有限会社能代産業廃棄物処理センターは、能代市浅内財産区に対し、遮水壁築造工事をすること、第二項では有限会社能代産業廃棄物処理センターは、能代市浅内財産区に対し、土壌を地表から深さ五メートルにわたり除去し、土壌を入れかえること、第三項では能代市浅内財産区管理者能代市長が蒲の沢土地について、有限会社能代産業廃棄物処理センターに対し、同社の運営する産業廃棄物最終処分場からの浸出水が同土地を汚染することを防止する措置を求めることを怠ったことは違法であることを確認するとなっております。この請求の趣旨、第三項が浅内財産区に対するものであります。この裁判を契機として旧産業廃棄物処理センターは、遮水壁築造工事を実施し、センター倒産後は秋田県で環境管理を実施し、現在は能代産業廃棄物処理センターに係る環境保全対策部会において遮水壁の有効性の調査研究等の検討を、能代産業廃棄物処理センター検証委員会においては処理センターに関する行政対応等の検証を行っている等、原告が地域環境保全に果たした役割は非常に大きなものがありましたことについては、深く敬意を表する次第です。財産区管理者としては、昭和六十三年に売却した立木以外の木が、平成五年及び六年に切られたものと判断している立木問題については立木売却の現場確認が不十分であったことが住民の皆様に不信を抱かせたことと思います。今後、財産区の管理及び財産処分については十分留意してまいります。市長としては、これまで
地域住民との意志疎通が十分でなかったことは反省しております。私が市長になりまして公約として浅内の処分場の対策について申し述べましたが、私がなりました大きな理由は、市民の安全・安心確保のためには本市の最重要課題である能代産廃問題の早期解決が必要となっていることを認識しておるところでありまして、
地域住民との信頼関係を築きながら関係機関と一体となって産廃センターに関して生じた諸問題の解決に向けて努力してまいりたいと考えております。ぜひとも
地域住民の御協力をよろしくお願いします。
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議長(柳谷渉君) 十五番原田悦子さん。
◆十五番(原田悦子君) 再質問させていただきます。最初に、住民二百八十三名の提訴人員ですけれど、提訴したときは二百八十三名おったんですけれど、二十人が財産区の原告下ろしにあいまして下りておりますから二百六十三人でございます。 再質問させていただきます。まあ、予想どおり、私は財産区の蒲の沢問題について、いろいろな角度から質問をするということをお話し申し上げてありました。蒲の沢から液が出ないように、常盤の財産区まで行かないように努めるとこういうふうなお話もしておりましたので、準備はしていることだと思っていたのと同時に、恐らく議会のそういうルールいろいろわかる方がまたトップにいるとすればそういう答弁もあり得るだろうなということもまた予想しておりましたし、さらに市長はよく御存じでないからきっとそうなるだろうなという思いもしておりましたので、この答弁のできなかった部分についてはどういう形かで答えていただかなければできないものだと私は思いますので、これは議長に取り計らっていただきたいわけですけれども後で、全く対応しようというあわてて答弁を準備しようという様子は見当たりませんので、準備をしようという気はありますかどうか、そこを聞いておきます。 それから、私の方としては予想どおりではありましたけれども、一応蒲の沢問題については全般にわたって質問をするからということを、あるいは環境のところまでいくかもしれないというところもお話をしておりましたので、そのまま答弁なさらないのかどうかわかりませんけれどちょっと検討していただきたいなと思います。 御答弁がないから何も言われないんですけれども、財産区の立木の問題については、それはあなたたちとしては、前市長宮腰さんのときに答弁したことだから私の代ではどうだと、訂正できないとか何とかということは私それはおかしいと思うのですよね、市長は一人であってイコール財産区管理者であるわけですね、行政の継続性から見てもどの角度から見ても前市長のものは前市長のことだと、全くそのいなくなった人に責任を覆いかぶせているような気がするんですけれど、いなくなったと意味をちょっと間違ってもらっては困るんですけれども、ここにいらっしゃらないということでね、おかしいと思うんですよ。そして、責任の問題については、私らこの立木調査のまとめ、市長のところに恐らく私たちがまとめたもの行っていると思うのですよね、さっき教育長がたまたまこんなふうにして見せてたので私も見せますけれど、こういうふうにして色刷りしてたものね、行ってるんじゃないですか、これは私たち作成したんですよ。無断伐採があった所、契約してない木、こういう色刷りでつくったんですよ、これたった二枚ですけれどね、おおよそ十七ページから十八ページにわたるまとめた文章も行ってるんじゃないですか。あなた方が勝手にやったんだと言ってね、徒労に終わったということを思わせるようなそういうことのないように、この責任問題についても、この立木問題を整理していく上で当然業者の責任問題とか市とか職員の責任とか浅内財産区管理者の、あるいは管理会の責任、そういうのがいろいろあると思うのですよ。一番ここで悪かったというのは、確認しなかったのが悪かったとかと言ってますけれど、でも前市長は確認したと言っちゃうしね、全く根拠のないものからその答弁をしているというものもあったし、それから平成九年十二月議会では、現に私の方から調査した資料を担当職員にこういう色刷りになったものを渡したんですよ、それでもって調査をしてみなさいってやったら、今度はみんな立ち会って伐採したと言ったのに、平成九年十二月になったら、いや、伐採したと思って、思ってたとも言ってない、木を残してたんだって、じゃあ、残したということを確認する書類があるのかと言ったら、それもないんだって、逆に、私の言うことはほったらかして、業者の言うことに基づいてあなたたちは六十三年の検収図面に業者の言っていることをうのみにしてそっくりの文章をつくっちゃったんですよ、それは調査が不十分だというのではなくて、不正な文書をつくったというのです、そういうのは。それを公文書としてあなたたちは持ってるんですよ。私も市内をぐるぐる回って選ばれてきた市民の代表です。その代表に善良な市民へ十分な説明する義務があったはずなの、それもやらない。裏づけのない資料とか答弁、釈明できない答弁、これは議会軽視も甚だしいと思う、ある意味において、虚偽発言を繰り返したと言われても仕方がないと思う、私は侮蔑で侮辱されたとそういう思いがしている。いろいろな面であなた方の責任というものはあると思う、そのことに逃げないでほしい。なぜならば、またこういうことが起きることがあるかもしれないよ、こういういい加減な答弁をこのままにしておいたらまた同じことが起こる。だからきちんと整理をしてください。そして私は、やっぱり市長がやるべきことは財産区のことについてはもっと勉強して過去の政策的判断の誤り、偽り、間違い、どっちなのかわからないけれどそれを認めて、笑っているときじゃないと思う。応訴のあり方、立木の問題、議会に対してきちんとけじめをつけてほしい、そのことについてお答えしてください。 それから逆になりますけれど、火力の協力金ですけれど、先だっての全員協議会で唐突に示されました。あの企画案というのですか、あれを見て、いやあ、だれがつくったんだろうって、役所がつくったんだったらすばらしいものだなって、でも、よく見ると商工会議所のものなんですね、それをそちらの方で全員協議会のときに提案してきてるんですね、サティの問題。だから私は、じゃあ、能代市は老人福祉施設、そういうふうなのを中心としていろいろ考えてきたと、この老人福祉施設って具体的にはいろいろな施設があるのでどういう施設なのか、当然そこも検討してきたんでしょうからそこだけひとつ教えてください。 それから、予算のところで少し考えてほしいなあと思うのですけれど、その周辺のまだ「市長と本音で語ろう」に申し込んでない自治会の人たちからの声なんですけれど、集会所がないから「市長と本音で語ろう」に申し込めば何とかなる、あそこの道路を直すのに「市長と本音で語ろう」に参加を申し込めば何とかなる。その会に申し込まなければどうも自分たちの要望がかなえられないのではないかと、という住民もいて、要望がかなうなら申し込もうじゃないかというところも聞くわけですよね、私は市長が当選して初めてだからそういうふうにして歩くのも無理ないのかなと思ってましたけれども、でもだんだんだんだんその住民がじゃあ、申し込まなければ要望かなわないのかなあって、結局そういうふうなのが市長が直接その住民の要望を聞く役に回って、それを実現するために予算も膨らんできたのではないかなと思うところもあるんですけれど、そうですよね。いや、申し込んで、その会を実施することによって特別な配慮があるという認識を住民が持っているとすればこれは大変だと思うのですよ、その辺のあたりを市長どういうふうに考えているのかな、確かに協働と納得ってほんとに響きがあっていい言葉だと思うですけれど、その辺のあたり住民からもある意味においてはありがたいのと、反面、いや大変だなというのと出てるので、職員だって大変じゃないかなあ、まさか親方に向かって「おらー行がねえ」っていうわけにいかないからみんなくっついて行くと思いますけれど大変だろうと思います。そういう点をどのように考えていらっしゃるのかお答えいただきたいと思います。 一回目の質問でお答えできなかった部分については議長に取り計らっていただきたいのですけれども、私もどのように本会議場のものは本会議場でいただきたいんですけれども方法がわかりませんので御相談申し上げたいと思います。以上です。 (「議事進行」と呼ぶ者あり)
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議長(柳谷渉君) 十三番畠 貞一郎君。
◆十三番(畠貞一郎君) 暫時休憩お願いいたします。
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議長(柳谷渉君) どういうあれですか、議事進行の中身は。
◆十三番(畠貞一郎君) 原田議員の浅内財産区蒲の沢問題について通告がない部分があったというふうな形で市長から発言がありましたので、その第二質問に対する答弁の部分でちょっと協議した方がいいんじゃないかなというふうに思いますので、暫時休憩していただきたいと思います。
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議長(柳谷渉君) ただいま議事進行のありました内容について協議したいと思いますで、暫時休憩いたします。 午後一時五十分 休憩---------------------------------- 午後二時二十二分 開議
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議長(柳谷渉君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 原田議員の蒲の沢問題についての発言の取り扱いについては、次のようにいたします。 議会の先例として、質問内容については具体的に細部まで詳しくお知らせすることになっておりますので、この例に従って処理いたしたいと思います。当局は、通告のなかった部分については答弁の必要はありません。 原田議員の再質問に対する答弁を求めます。市長。
◎市長(豊澤有兄君) 原田議員の御質問にお答えいたします。庁内
検討委員会での老人福祉施設は何かという御質問でありましたが、広域の施設でありますが海潮園の改修を考えております。 次に、「本音で語ろう」に申し込みをしなければ要望が実現できないのか、また、それによって申し込みをすればどんどん受け入れられて予算が膨らんでいくのではないかというお話でありますが、まず、この「市長と本音で語ろう」は私の重点政策でありまして、提案説明のときでも申し上げましたが重点配分をしております。今まで合計で七千四百万円の予算を見込んでおりますがその六割は、お話の中でいったときの六割についてはできないというお話しもさせていただいております。そういった方、何でもできるんじゃないかという方々がいらっしゃってその自治会も申し込んでいただいて、実際に私と話していただいて現場も確認させていただいて、その中でもう一度考えを直していただければ大変ありがたいなと思っておりますが、私はこれからの行政というのはそういう形で行う、つまり実際の現場を見ながらその予算づけをしていくということも一つの行政方法としては大切であると思いまして、これは私の信念でありますのでこのまま通させていただきます。 それから、今回の予算の中では政策的経費は一五%減、経常経費は義務的経費等を除いて一〇%減ということで行っております。全体的には決して膨らんではいないと確信しております。
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議長(柳谷渉君) 十五番原田悦子さん。
◆十五番(原田悦子君) 通告の際に私の方としてはこうこうこうだということで話をしております。それをよしとして説明を、通告の要旨を聞きに来た方が「それでは本会議場でやりましょうと」ということを納得して帰られたわけであって、決してその詳細な通告云々のことについて私は言われる筋合いのものではないと私は思っておりました。「蒲の沢の域は出ないけれども蒲の沢のことについて全般に聞く、それでよろしいかと」、「それでよろしい」と言っていったのですから本来ならばそれに沿って答えていただきかったし、それから通告はしてないけれども、御親切と解釈すればよろしいでしょうか御答弁がございましたので、それについて質問はしたつもりでございます。 財産区のことについては、この次に予算等にもありますのでその部分の中でまたお尋ねしたいと思います。財産区の和解の大義についてきちんと明快なものがなければ、もしかすれば和解はどうなるかわからないということを通告しておきますけれども、財産区の予算のところでまた聞きましょう。 老人福祉施設の海潮園なんですけれど、先ほど三番さんからもお話がありましたけれども、何か本当に第二ニューライフセンターみたいなそんなことを思い浮かべるんですけれど、そうあってほしくないし、それから、私は当局の方でその老人福祉施設をやっぱり海潮園を移してくるというふうな内容でやったとしても何かその商工会議所、どうもその商工会議所から提案があると何となくそちらの方にのっていって、じゃあ、能代で企画しているものがどうなのよって、能代商工会議所が何か能代の第二企画室みたいなのかなあって思うときもあるんですけれども、やっぱりもう少し市長は市長らしく自分の持っているものを商工会議所がこの席に出てきたから商工会議所の案がこれもまたいいという、じゃあ、能代で今まで検討してきたこととどうも私は一緒にならないんですね。もう少し商工会議所の提案してくる、商工会議所の本来の仕事が何なのかよくわからなくなってしまうんですけれど、役所への提案方なのかどうかなのかわかりませんけれど、もう少しその辺のあたりを整理して、そして議会に諮ることについても全員協議会で議員の了解をとるような形はやめてほしいですね、市が検討した内容をもっと具体的に述べられて、それと、商工会議所が出してきたものと私は比較したり検討したりというふうにしたいわけですね、何かちょっと材料不足のような気がするんですけれどその点のあたりどうも私もまだ釈然としないですけれど、もうちょっと海潮園のそれについてどういう、どこまで検討したのかもうちょっと突っ込んで説明していただきたいなあと思います。時間ですので海潮園のところだけにしておきます。よろしくお願いします。
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議長(柳谷渉君) 市長。
◎市長(豊澤有兄君) 原田議員の御質問にお答えしますが、原田議員の方も少し混同しているように思います。と言いますのは、火力の協力金の使途を庁内
検討委員会でどうするかということでもう一方に、旧サティの問題をどうするかという問題がありまして、今のお話しですとどうもすべて結びつけて考えてて旧サティにすべて火力の協力金をやるというふうにイコールで考えておりますが、これは火力の協力金は協力金で庁内
検討委員会でいろいろと使途を考えて進めてきております。そういった矢先、前からありました旧サティの再開発事業がありまして、その中で商工会議所から提案があった中で、庁内
検討委員会で検討しましたものと非常に符号するところが多いと、ならば私は常々民間の主導でいろいろなことを御支援しながらやりたいということで、そういう意味では、この商工会議所の考え方というものを検討させていただきながらお手伝いできるところはできないか、さらには、ときには火力の協力金の問題についてもそういう枠でできないかということも考えておるということでありまして、庁内
検討委員会の火力の
検討委員会の事業とイコール旧サティの再開発の事業が同じようにして考えて進んできたわけでありませんので、ぜひ御理解をいただきたいと思います。
○
議長(柳谷渉君) この際休憩いたします。午後二時五十五分会議を再開いたします。 午後二時三十二分 休憩---------------------------------- 午後二時五十八分 開議
○
議長(柳谷渉君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 当局の答弁準備がまだ整っておりません。今、急遽進めている最中でございますが、三時十分まで休憩いたしたいと思います。 午後二時五十九分 休憩---------------------------------- 午後三時十分 開議
△緊急質問
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議長(柳谷渉君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 本日の会議時間を午後五時まで延長いたします。 この際お諮りいたします。
市町村合併にかかわる新市の名称について、一番後藤 健君、二十番武田正廣君、二十五番今野清孝君、以上三名の諸君から緊急質問の通告があります。以上の諸君の緊急質問に同意の上、この際日程に追加し、発言を許可することに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
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議長(柳谷渉君) 御異議なしと認めます。よって、以上の諸君の緊急質問に同意の上、この際日程に追加し、順次発言を許可することに決定いたしました。一番後藤 健君の発言を許します。一番後藤 健君。
◆一番(後藤健君) 日ごろは豊澤市長におかれましては日夜市民の先頭に立って行政全般にわたり本当に御努力いただいておりますことに、心から敬意を表しますとともに畏敬の念を抱くものであります。真摯な態度で質問をさせていただきます。私は昨年六月、九月、十二月と一般質問をさせていただきました。その際にもこの新市の名称についてはそれなりに触れさせていただいております。その際の市長の答弁では非常にそのデリケートな問題であるし、現在水面下でいろいろな動きをやっておると、したがって、この場で今それをあからさまにするにはタイミング的にうまくないと、決して好ましい結果につながらないということでもう少し時間を貸してくれというふうな答弁であったに記憶しております。そもそもが二ツ井町、そしてまた、次に八森町からラブコールを受けて、これは渡りに船と、こちらとしても当然合併は望むべき事柄でありましたのでそれでスタートした合併協議だと思うのでありますが、それがいつの間にかラブコール受けた側が何とか名前を捨ててまで合併させてくれないかというふうな立場になってしまったのがいつからなのか、それはいまだにはっきりと市長からは説明がございません。私は今ここでそれがいつ冠を捨てる覚悟が捨てたのかそれを問う気持ちは毛頭ありません。ただし、このまま進めていった場合、確かに他の町村に気遣いをすることは最も大事なことは重々承知の上で、足元の能代市民の意向はどうやってつかむのか、どうやってそれを反映させるのかそれが一番問題なのではないのかなと、今このままうまく合併につながったとしても、このガス抜きをやらないままの、市民の感情を閉じ込めたままの合併であれば決してうまくいかないのではないのかなと、いつの日かそれが爆発する時期が来て、決していい結果にはつながらないのではないのかなと私はこう思っております。少なくとも私の後援会員は約千二百人ぐらいでありますが、この後援会員の話を聞いてもほぼ一〇〇%同じような声を上げております。また、私の会派はわずか七人ばかりの会派でありすがそれぞれ千人から二千人ぐらいの後援会を持っておりますけれども、皆同じような意見であると聞いております。私は野球しかわからないスポーツばかでありますけれども、そもそも野球というのはアウトかセーフか、あるいはインプレーかボールデットか、あるいはフェアかファールかもう瞬時に判定がつくのでありますが、私のような単細胞は今の状況が判定のつかないボールは打ったはいいけれども、判定のつかないグレーゾーンに球がとまったままの状態、アンパイアも判定ができない、もちろんプレーをやっているプレーヤーがどうしたらいいかわからなくておろおろしたまま、見ている観客はそのうちじれったくなってきてこの試合どうなってるんだと、そろそろ観客席から石ころや空き缶をぶつけられる時期なのではないのかなと、それを通り越してしまえば当然没収試合になってしまうわけでありますが、そういった場合にはやはり強力なリーダーシップをとる、野球で言えばその監督、監督で決着つかなければオーナー、オーナーでもだめだったらコミッショナーに相談して、それでも決断がつかない場合はもう世論に問うしかないと、それしかもう判定のしようがないのではないかなと思うわけであります。この際時期が遅きに失したかもしれませんが、先ほども申したとおり、町村に気を遣うのはこれはもう絶対必要であります。しかしながら肝心の足元の
地域住民の意向をアンケート調査なり、あるいはそれにかわる方法で民意を問う何らかの手だてを考えていらっしゃるのかどうか、それをお知らせ願えればと思います。 次に、過日、私ども能代市議会では、初めて議会としての統一見解を出しました。それを受けて議長、特別委員長が町村を回りました。その結果はマスコミによれば余り芳しい状況ではないようでありますけれども、あの我々の出した統一見解そのものを市長はどのようにお考えでいるのか、あの統一見解でよかったのか、それとも、いや、議会はそのように決議したのはいいけれども、自分としてはもっとこういう方法があったのにというふうな別なお考えがあったのかどうか、そして今まで議長、委員長は一生懸命回られたのでありますが、市長としてはきょうまでの間に市長独自として他町村に働きかけをやったのかどうか、もしやられたとしたらどのような動きをなされたのか、それをお知らせ願えればと思います。よろしくお願いします。
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議長(柳谷渉君) 市長。
◎市長(豊澤有兄君) この私たち七市町村の合併が私が受け継いだときから通常の形ではないということがひとつ一番大きなとこにあると思います。民意を問うということでありますが、前市長のもとに合併に向かって任意協議会を立ち上げて、その任意協議会が勉強会云々という性格づけとかいろいろございましたでしょうけれども、その際に市民がそれなりにと言ったら失礼ですけれども、市民は相当にその合併について考えてきたと思うわけであります。議会もそういう意味では後押しをしてたと、私が一市民であったときはそう考えておりました。市長になりましてその合併をもう一度やる方向にどうしてもいかなければいけない、と財政状況等すべて勘案したときに、さらに、これからの地方行政を考えたときに、合併を契機にいろいろな方向づけをしていくことが望ましと考えたわけですが、ただ、非常に難しかったのは、まずは壊れたものをつけ直すということで、私はたびたびそこでこのことで大変申しわけないのは情報提供をきちっとできないことであるということでして、今議員がおっしゃいますように、市民に対して民意を問うということがおろそかであったということに対しては私もその面が多分にあるということでじくじたる思いでありますが、しかし、ここまできた段階で改めて、しかも他町村から見ますと能代市が中心となって合併を進めていくという私の立場からしますと今ここで民意を問うというのは、つまりアンケート調査を行うというのは今の段階では難しいと思っております。前にも申し上げましたが新市将来構想がまとまって概要版を全戸配布して、そのときにその概要版にいろいろな御意見を伺いたいと思っております。ただ、名称を含む個々の事項についてアンケート調査は想定しておりません。 もう一つの御質問は、市議会としてまず任意協議会の段階では現市町村名を削除して公募をすると、法定協にまいりましてからもう一度選考委員会を通じて現市町村名も入れながら検討する案もありまして、それをもちまして議長さん及び特別委員長さんが一生懸命回られたことに関しましては非常に感謝しております。しかし、一方でそれを受けまして私たち三月一日に市町村長会議を開きました。その中で私もうちの方ではこういう案がございますということで、その町村長にお話をしました。正直いって頭も下げても頼みました。しかし、これは頑として他の町村長はやっぱり現市町村名を削除していくべきだと、理由づけはいろいろあります。私はその固い意思表示を町村長の意向としまして、あるところから私もお願いすることはぷつっとやめました。その後広域の理事会がありましたのでその後の懇親会のときに、六時すぎにもう一度集まっていただきお話をさせていただきましたが、しかしやっぱり変わらないということです。それだけ固い決意で町村長がいるということはやっぱり私はしっかり認識しなければいけないと思っております。私が個人的にそういうことで回ると、他の町村にお願いをしていくということは、私みずからが結果的に冠を捨てていくということをもって、この七
市町村合併のやっぱり私はかなめ、扇のかなめになったというふうに私自身認識しております。したがいまして、私がぶれることは
市町村合併が難しくなるということを意味することだと今でも深く認識しておりますので、この点だけは私みずからが他の町村を回って何とかということは私が今まで言ってきたことと相反することになりますので、できないということを御理解いただきたいと思います。
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議長(柳谷渉君) 一番後藤 健君。
◆一番(後藤健君) 答弁ありがとうございました。市長が能代の名前を捨てたのは最近の答弁で十分理解しております。昨日の七番さんの一般質問の中に、市長が当選来、今までたしかひざを交えて市民と本音で語ろうの会ですか、あれがもう既に四十数団体百十前後ですか、の、自治会とひざを交えて話し合ったと、その中で当然私も常盤の会には出席させてもらいましたが、その中で自分の口で直接市民に話をすれば大方の市民は理解を示してくれたという答弁を何度かなさっておりますが、もう捨てたのであったらもう急いで、アンケートもだめだったら、もう市内くまなくもっと早く回って、もうこうなったら事ここまで来たらもう水面下の交渉も何もあったものじゃないはずですから、もう赤裸々に素直に、うそ隠しなく、もう能代は捨てたんだからわかってくれと、現に話せばわかるということは何回も市長みずからおっしゃってますので恐れることなく直接語りかけたらどうですか、それも早目にでないといつまでも、先ほども申しましたが、もう市民の中に不満がうっせきして変な形で暴発しかねないという状況にまで来てると思うのです。したがって、アンケートが無理であるならば、それにかわる手だてとして市のトップとして今のこの混迷した状況を打開する策として何らかの手は考えていらっしゃるのかどうかもう一度お答えください。
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議長(柳谷渉君) 市長。
◎市長(豊澤有兄君) 何らかの手と言いますか、私もその新聞で能代市という名前をぜひこういう形で残したいということを間接的でありますが何々市に関しまして冠は違ってもということを載せたことはあります。おっしゃっていることが例えばシンポジウムとかフォーラムとかいろいろなものを開いてやれというお話なのかちょっとわかりませんが、私はもう一貫して八月二十五日以来こういう形でないと、つまり新市の名称について能代市が私は冠を捨てる覚悟というお話をしましたが、そういう形の中で公募の段階では省くという形で問題になっております。このことに関しましては私の新聞等で一切揺れてない、ぶれていないということを新聞にも書いていただきましたので、私は市民の皆様は市長はそういう考え方であるというふうに思っておると、そういうふうに理解していただいておられると思っております。本来、市民の皆さんとひざを交えてそういうことをお話できる機会が設けられれば大変ありがたいのでありますが、今の現状ではちょっと難しいのではないのかと思いますが、私は、市民の皆様がそういうふうに市長はそうだというふうに理解していただいてくれてると思っております。
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議長(柳谷渉君) 一番後藤 健君。
◆一番(後藤健君) くどいようですが同じ質問を続けさせてもらいます。市長にぶれがないのは十分わかりました。しかしながら残念ながら私の後援会員が理解力が乏しいのか、どうもこれまでのその運び方にすんなり乗っかっていけないと言いますか、何も最初からどこまでも最初から最後まで能代の名前を残せと言ってるわけじゃないのですね、省くことだけはやめてくれと、
地域住民の声も聞いてくれということを話してるのであって、徹頭徹尾最初から最後までもう能代ありきという話はしてるのではないのです。そこら辺を市長からもわかっていただきたいと、あくまでも市民の目線で協働のまちづくりということを考えるのであったら、足元の能代市民の意見ももう少し酌み取る何らかの手だても考えていただきたいということを話しているのであります。 それから、最初の質問の中で舌足らずでありましたが、三月一日の首長さんの間で二回ほど話をされたらかなりの強い姿勢で拒否されたという答弁いただきましたが、その日一回だけなんですよね、その交渉というのは、首長に話をなされたのはその三月一日だけの話なんでしょうか。といいますのは、議長、委員長が回っていっても、もしかしたら他の町村は議会サイドはそういう決議をしたかもしれないけれども、肝心のトップの意向はどうなんだと、もしかしたら食い違いあるのでないかというふうな疑心暗鬼な気持ちを持たれたかもしれないのかなということもありまして、この二点だけお尋ねいたします。
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議長(柳谷渉君) 市長。
◎市長(豊澤有兄君) 私が三月一日というのは、そのときには市議会の方がはっきりと意向、方向性を出してくれたということであります。御理解いただきたいのは、私が
市町村合併を推進していく一番のかなめになっているということですから、私が八月二十五日以来、冠を捨ててまでもという話を全員協議会でお話をさせていただきましたが、そのとき以来、実はそれがこの
市町村合併が進んでいくエネルギー、信頼のきずなになりましてエネルギーになってしまったんです。ですから私がその中で、もちろんうちの方の議会のいろいろな御意見というのは市町村長会議の中で必ず話はしております。その三月一日にお話したのは、皆さんが違う意見の中で、こういう意見ですので何とか受け入れてもらえませんかと能代市長としてはという話をさせていただいたと、しかし、それ以前の市町村長の会議の中でも、それなりのいろいろなお話は議会のこういう意向はこうですとかという話はさせていただいております。しかし、それ以上にさらに踏み込んで何とかうちの方はこういう意見だからということを常に市町村長会議で話してたとすれば今ごろは他の町村長の中には何だ能代市長ってすぐころころ変わる、というふうに思って、やっぱり今までのように進んでこなかったと私はそういうふうに確信しております。このやり方、それからもう一つは、議員がおっしゃいましたように、この持って行き方が途中まで非常に水面下でということに対してこれは私も本来あるべきではない方法だと、私としましてはこういうやり方でないとなかなかうまくいかないなあということできました。その点、議員の皆様及びその市民の皆様にも非常に不安とか疑念を抱かせたことに関しましては大変申しわけないなと思っております。それ以上今の段階ではお話ちょっとできません。
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議長(柳谷渉君) 次に、二十番武田正廣君の発言を許します。二十番武田正廣君。
◆二十番(武田正廣君) 創造21の武田です。緊急なことでちょっと自分の中で頭の中が整理できていないのでちょっとわかりにくいかもしれませんけれども、思うように質問させていただきます。また、今の一番さんの御質問やら答弁で私のお聞きしたいことで重複していることもございますけれども、通告というかお知らせしたとおりに御質問申し上げたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 市長の合併にかける熱意はこれまでも機会あるごとにお聞きいたしまして敬意を表するものであります。その熱意をもとに任意協議会が立ち上がって種々の検討事項が協議され進んでおるところであります。任意協議会においては提案された案件につきまして私たち議会側は了とするもの、そしてまた意見のあるものについては意見を申し上げて議会側としてのチェック機能を、その役割を果たしてきたつもりでおります。そんな中で新市の名称について論議を呼んでいるわけですけれども、本市として統一された意見でなければいけないと市長はお考えになっておられるでしょうかというのが一つの御質問です。先ほどの一番さんの答えであったわけですけれども、市長の意見と議会の意見が違うということが他町村の方々から指摘されているようなことを新聞でもお見受けいたしますけれども、これは違っていてもいいというお考えであるのか、それとも同一であるべきというお考えでおられるのか市長の今のお考えをお聞きいたしたいと思います。 私たち議会ではこれまで何度も全員協議会や特別委員会、そして同協議会など議論してその都度任意協議会等からの要望に対しては意見集約をしたりしてまいりました。しかし、それはこれまで考えてみますと議会側だけの集約で、当局との調整、集約にはなっていなかったのではないかなというふうにも思われます。そういった意味では、当局と一致して進まなければいけないというのも一つの考え方ですし、また、その前に任意協議会では別の立場でいろいろ意見を申し上げる場ですので立場が違って任意協議会の中では異論を申し上げてもよいというふうにも思うわけですけれども、その点について市長の意見をお伺いしたいと思います。また、あわせて意見の統一という点からいけば任意協議会として新市の名称について一本化しなければ法定協議会に進むことができないというふうに考えておるのでしょうか、その点についてもっと広く考えることはできないかということをお聞きいたしたいと思います。 それから、皆さんには言ってないわけですが、任意協議会の進め方の中で広く議論して進めていくということを市長はこれまでも何回かおっしゃってきたと思っております。新市の名称に代表されるように異論のあるものについては任意協議会では議論を進めて行っているようにはちょっと思えません。入口のところでとどまっているようにも今のところちょっと見受けられます。議論を深めてお互いに納得して進めていくということが理想とは思いますけれども、今のような状況で広く議論を進めていくという態度そのものがこれからも貫いていけるものなのでしょうか、現在のその状況とどのようにこれからその議論を進めていくという点で進められていくのかちょっとお尋ねいたしたいと思います。 それから、別の問題ですけれども、市長と議会の立場という点からちょっとお尋ねいたしたいと思います。我々の今行われているような市議会の例で申し上げるのは適切かどうかちょっとわかりませんけれども、例えば、市長は議会であれば提案者であり、我々は議決者というような形になろうかと思います。任意協議会ではそのような立場で市長と議会から代表が二人出ているわけですけれども、そのような提案者と議決者という形で分かれるわけではないのではないかなというふうに思います。本市の代表の三名ということで考えるのであれば任意協議会に臨む立場としては統一した意見が必要なのではないかと考えますけれども、その点について市長はどういうふうにお考えになられますでしょうか。先ほどのところとちょっと重複しますので、同じような意見であればそれで結構ですけれども、現在の立場を見ますと市長イコール提案者という形になってしまいますと私どもは任意協議会では議会は議会の代表者二人で議会の意見を能代市の意見を申し上げるという立場になってしまいます。市長と三人で本市の立場を共通した意見として述べるのであればそのような立場が非常にいいのではないかなというふうに思いますけれども、もしそうだとすれば我々も先ほど申しましたが全員協議会、特別委員会等で、議会の意見は集約しておりますが、それを市長を交えて調整するようなそういう本市の意見として集約する場が必要なのではないかなというふうに考えるわけです。そういった場の設置とか、これからの進め方についてどのようにお考えになっているか、その点についてお尋ねしたいと思います。以上よろしくお願いします。
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議長(柳谷渉君) 市長。
◎市長(豊澤有兄君) 武田議員の御質問にお答えしますが、非常にその重なり合うところがございますので、一つ一つの項目というわけにはいかないところもありますので、御了解願いたいと思います。まず任意協議会では、実は多数決はなじまないということを基本としております。できる限り全会一致をするように努力したいと、三分の二条項が問題になりましたが、あの条項が適用されるのが人事とか予算とかといったことでございまして、新市の名称やその他非常に大切な事項に関してはその三分の二の条項を適用はしないということでまいったわけであります。広く議論を進めていくということでありますが、実はまず私は任意協議会を開催した一回目のときに非常にびっくりしたと言いますか、ちょっと「わっ」と思いましたのは、他の町村は首長と議員が全く同じなんです。結論がもう決まってたのです。能代市ではそうではないと言いますか、あっても別にしかるべきだと思っていましたが、そこのところが非常に話がなかなかかみ合わなくなるかなあと思いました。したがいまして、一つ先にやらせていただいたのが時間を少し、名称の問題については一カ月いただきたいと、もう一つ考えましたのは、この
市町村合併の推進の仕方が実は市町村長会議が余りにも強く出すぎてる、その意向が出すぎていると、市町村長を除いた議員の方々の意見交換もしなければいけないのではないかと、そういう場もあっていいのではないかと、そういうことが実は任意協議会の中ではなかなか実現しにくいと、そういうことで第二番目にとらせていただきましたのが、市町村長除いた議員の方々の懇談会というものをとらせていただきました。こういった形の中で少しは変わってきたのかと思いますが、やっぱり議会の持ち方、協議会の持ち方そのもののとらえ方というものが町村と能代市では随分違ってたなと思います。そのことでもう少し私ももっともっとリーダーシップをとっていかなければいけないと思いますが、ただ、一つはっきりしてることは任意協議会は意見交換の場であるということはぜひとも貫きたいと思っております。したがいまして、多数決ではいかないように、なじまないということで、できましたら全会一致をお願いしたいと、この点で難しいのがやっぱり新市の名称が全会一致ではないという状態であります。多数決もとれない状況であります。したがって、今この新市の名称が非常に難しいところにきているというふうに私はとらえております。 市長と議会の立場についてでありますが、統一した意見が必要であるかということでありますが、さまざまな新市の将来構想のいろいろな面について、これ違ってもいいとは思いますが、ただ、この新市の名称についてだけは始まりがそこから始まっている合併の始まりが、というところがすごく大きなところでして、ここはやっぱり私の立場からしますと、ぜひとも議会と同一の方向性をとらせていただければとそう思っております。つまり、私が先ほど申し上げましたが、この合併について能代市が、また能代市長が扇のかなめになっているということですので、その言葉をかえて言えば、合併の持っていく中心たる能代市が同一でない新市の名称に関して合併の始まりである新市の名称について同一でないというのは、非常に合併推進に関して非常に難しい状況になっているということをもたらしていると思います。多分に能代市長が先走ってやった、私が先走ってやったことですのでそれは私責任がもう圧倒的に多いのでありますが、ぜひとも将来を見据えて議会の方々から御理解をいただいて同一歩調をとらせていただければと切にお願いする次第でありますし、これからも意見調整をする場をときどき確保して、まずはといって失礼ですが、議長と特別委員長とはさらに懇談を深めて意見調整をしながらまいりますし、もっと多くの議員の皆さんとお話をする場もこれからは設けていかなければいけないのではないかと思います。そういう意味では、我々当局側からの働きかけばかりでなく、議員の皆様からの議会側の働きもあって私どもに要請していただければこの大事な
市町村合併でありますのでいろいろな機会を設けて邁進したいと思いますので、よろしく御協力をお願いします。
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議長(柳谷渉君) 二十番武田正廣君。
◆二十番(武田正廣君) ありがとうございました。幾つか再質問させていただきたいのですが、ひとつ今市長の御意見の中で、進め方について町村とそれから能代市の場合は、当初向かい方が違っているのではないかというようなお話がありました。例えば、町村側は一致した意見できてるけれども、能代市は多少まだ統一された意見を持っていってるわけではないと、ただ、議論する場なのでそういう場を任意協議会では貫いていきたいというか、そういうものをぜひ理解していただいてそういう形でもってもっていきたいというお話でありました。それは確かにそのとおりだと思いますし、もしそうだとすればやはりそこのところを強調して、例えば、新市の名称にしてもどうも私が先ほど言いましたけれども議論はしていないような、入口のところでもう最初から先ほどの市長のお話もありましたけれど、最初のところでもうそれは議論は済んでいるんだと、議論するものではないというようなところになっているような気がするんです。ですからそういったことでは議論をする場というものをひとつ設けてほしいというような私の考えであります。 それから、ぶり返すことではないんですけれどもちょっと経緯としてこれまで何度も申し上げてきましたけれども、市長が捨てる覚悟で臨んできたということで、それは私どもも理解しておりましたし、いいことだなと思ってたんですけれども、それが捨てたと思ってなかったということでこれまでしてきました。それで実際提案になったときに旧市町村名は除くということでここで議論になってそういうことではということで我々は理解してないし、市民の理解も得られないのではないかということで論議になったわけですけれども、もしそういうことで今も、この間も、それから全員協議会というときも妥協案としては先ほど言いました懇談会の妥協案をいただきながら私どもも特別委員会等で検討したわけです。それでちょっと新聞等によりますと余りうまくないということだったんですけれども、もしそうだとすれば先ほどぜひとも統一して市長がいきたいとすれば、我々議会にもうちょっとそういったことを理解していただく、腹を割って話して我々と一本にならなければいけないという場をつくってそういう形でいかなければいけないんじゃないかなと思うのですがね、これまでの全員協議会とかでも我々が質問しても当局が答えるだけ、意見の統一とかそういうことに関しては別に議会は議会の意見、当局は当局の意見というふうになっているような気がするんです。もし一本になっていかなければいけないとすれば、先ほど最後に申し上げましたけれども、そういった統一するような場とかそういう話し合いというのは新たに設けてやっていく、それこそ力を入れてやっていかなければいけないことではないかなと思うのですけれども、そこの点に関してはいかがでしょうか。
○
議長(柳谷渉君) 市長。
◎市長(豊澤有兄君) 腹を割って今話をする場が少なかったと、二回ほど全員協議会も行ってますし、今やってますが、それはそこまで至ってないという御指摘だと思います。正直申しますと、つまり議会と私先ほど町村のお話をしましたがそれは事実をお話してるだけで、その町村のやり方がいいとかというお話をしてるわけでありません。任意協議会の最初行ったときに、あ、こんなに意見統一をしてくるのだというところがまずびっくりしたわけですし、それで押してそのままずっと来るわけです。そういったその町村議会と長のあり方、しかし一方で、能代市のあり方というのもそれはあっていいわけです。ただ、その中で違ったならば違ってその任意協議会の中でどう受け入れられていくかという話になるとこれはまた別の話になると思います。私は率直言いまして、ここへ来ましたときに任意協議会でその別の意見を持っていってその意見が例えば、仮に両論併記みたいに二案としていったといっても、いけるかというとそういう状況にはもうなってないと言いますか、というふうに私は町村長の方々、議会の選出の議員の方々と個別的にお会いしましたときもそういうふうに理解しております。もちろん、ただ八竜町のようにいいのではないかとおっしゃっていただいたところもあります。あそこはですから同じなわけでして議会がそう認めたと、でも八竜町の町長は市町村長会議の中では決してそれはいいと私は聞いた覚えは一度もありません。ですので違っていると思いますが、でもそう認める、でも本来はそうあってもしかるべきでありますが、あってもいいはずでありますが、そうではないという状況、そしてもう一つ大切なことは、この
市町村合併をやっぱりいろいろな困難はあるけれども進めてぜひ到達したいとそこに、もちろんその先の問題が一番大切なのですが到達したあとどうなるかという、しかし、そのことを考えましたときにこれ私たちというよりも、私はぜひ議会の皆様にこの新市の名称についてはぜひ一本化するような形でお願いできないかと、その御理解を求めたいと思います。返答になってないかもしれませんがよろしくお願いします。
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議長(柳谷渉君) 次に、二十五番今野清孝君の発言を許します。二十五番今野清孝君。
◆二十五番(今野清孝君) 新市名称問題については、既存の市町村名と同じ読み書きの名称は公募しないとする公募要件に対し、当初、本市議会では公募段階から現市町村名は排除すべきではないという意見が圧倒的多数を占めたため任意協において継続審議となっておりました。こうした中で七市町村の議長・議員懇談会等において水面下の交渉が重ねられ、さきの全員協議会において柳谷議長より、公募段階で現市町村名を除き、法定協移行後に現名を含め検討するという打開策案であれば他市町村の理解が得られるとの提案がありました。しかし、この打開案で一本化したにもかかわらず、新聞報道によれば能代市議会の姿勢は各町村議会の全員協議会等において大きな反発を招いています。また、昨日の三回目の議長・議員懇談会においても八竜町を除く他の五町村からの反発を招いたとのことであります。相手のあることとはいえ、議長、特別委員長の見通しの甘さはまことに遺憾であると考えます。このままではあすの任意協は重大な局面を迎えると考えます。しかも能代市だけが依然として市長と議会との意思が一本化されないまま任意協に臨むことになりかねません。ついてはこの問題に対する能代市としての方向づけをできるだけ一本化するよう努力する必要があると考えます。そこで市民の声を代表して緊急質問を行います。三番目ですので質問事項が重複すると思いますが、あらかじめ通告してありますのでお許しをいただきたいと思います。まず三項目についてお伺いをいたします。一つは、このままではあすの任意協は重大な局面を迎えると考えます。こうした厳しい局面においても新市名称についての市長の考え方に変化はないのか、改めてお伺いをいたします。 二つ目です。市長の能代の冠を捨てる覚悟については、市民、議会に対する説明が必ずしも十分ではなかったとの声が多いと思います。こうした声を市長はどう受けとめられているのかお伺いをいたします。 三つ目は、新市名称について首長会議の話し合い等の内容を支障のない範囲でお知らせをいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
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議長(柳谷渉君) 市長。
◎市長(豊澤有兄君) 今野議員の御質問にお答えいたします。私もこのままで行けばその任意協議会は非常に重大な局面を迎えると思っております。非常に私たちは厳しい状況にあると、同じ認識であります。しかし、新市の名称については先ほどお話をさせていただきましたが、名称がきずなであり、お互いに捨てるという意味のきずなであり、しかもそこに信頼関係もあるということですので、私は扇のかなめとしての能代市長としましては全く考えを変えるつもりはございません。その意味で、大変申しわけないのは能代の冠を捨てるということに関しまして市民、議会の方々に説明が必ずしも十分でなかったと言われていることに対しましては、申しわけないと考えております。ぜひ私が至らなかった部分を乗り越えて
市町村合併に向かって同一歩調をとらせていただければ幸いであります。さらに、市町村長会議の概要でありますが、市町村長会議ではいろいろなことに関しまして意見交換がありますが、一つだけ一貫して変化がないことがあります。それは、実はこの今の現市町村名をつけない、その覚悟がつまり我々市町村長の信頼のきずなになっているということであります。他のところではいろいろと変化もありましたが、一貫してこの市町村名については変化がなかったということであります。もちろん最初のころは市町村名についてのその市町村長会議では話はなかったのでありますが、八月二十五日以降と言いますか、八月の半ばあたりですが、以降の市町村長会議では一貫してお互いに名称を捨てて新しいまちづくりをしようということでは一貫しております。
○
議長(柳谷渉君) 二十五番今野清孝君。
◆二十五番(今野清孝君) このままの状態で進めばあすの任意協は重大な局面を迎えるという認識をされているようでありますが、くどいようですが、さきに能代市議会が一本化した公募段階で現市町村名を除き、法定協以降後に現名称を含め検討するという姿勢で臨めば重大な局面を迎えるというふうに認識されているのかまずお伺いいたします。 いま一つは、任意協は全会一致が原則とされているようでありますので、新市名称の公募については任意協での一本化を見送り二案を併記し、法定協で決定するというのも一つの方法ではないかと思いますが、これについて市長はどのようにお考えでしょうか。
○
議長(柳谷渉君) 市長。
◎市長(豊澤有兄君) 最初の答弁でもお答えしましたが、あすの任意協議会ということに関しましては議長初め特別委員長も回りました。私も三月一日にお話をしました。三月六日も少しお話させていただきましたが、相当の覚悟は町村の側にあるということですので任意協議会が重大な局面をそれを境にもしこのままでいけばなると考えております。 新市の名称の公募について、二案を併記ということも全くその意味では同じでして、つまり、この決断を迫られたというふうに私自身も考えております。ぜひともその重大さを御認識をしていただけるように私の至らなさをぜひカバーしていただくようにお願いしたいと思います。
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議長(柳谷渉君) 二十五番今野清孝君。
◆二十五番(今野清孝君) 大体状況については市長の認識もよくわかりました。先ほどの後藤議員のお話にもありましたように、大多数の市民は能代の現存する名前をやはり公募段階から排除することには大多数が私は異議を申し立てているのではないかというふうに思います。しかし、合併の必要性、能代だけでも立ち行かないというような現状を考えた場合に本当に合併すべきなのかどうかを今ここで改めて考える必要があるのではないかというふうに思います。市長と議会の考え方がこれまで十分に論議されずに、しかも一本化に至らなかったことは私どもにも責任の一端があるかもしれません。まことに私は市民にとって不幸な状態であったというふうに考えます。私どもが市長の合併にかける意気込み、情熱を重く受けとめ最大限歩み寄るとすれば新市名公募要件において既存の市町村名を除くということを認めても、可能であります◯◯市能代区というように旧市町村名が残るようにすることが私は最低限必要であると考えます。◯◯市能代区とすることに市長は最大限の努力をする考えはあるのかお伺いをいたします。また、仮に私が今述べた方向でまとまるかどうかわかりませんが、特別委員会でそのような意見が集約されたにしても先ほど後藤議員の発言にもあったように、市長がなぜ冠を捨てる覚悟に至ったのかを市民に直接話しかける説明責任があると考えます。これに今後どう取り組まれるのかあわせてお伺いをいたします。
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議長(柳谷渉君) 市長。
◎市長(豊澤有兄君) 私も能代市民でありますし、私は確かに生まれは台湾でありますが二歳半からずっと能代市でありましてほとんど能代市民、能代市以外のことは覚えておりませんので生粋の能代っ子だと思っております。その私にとっても能代という名前を捨てるというのは大変厳しい選択でありますが、しかし常々私はお話させていただいておりますように、まず市長として、市長になったからには市民の生活を今後どうするのかというのが一番の私の問題であり、それを解決していくことが、生活向上を図っていくことが市長の責任であります。そういった中で市長になりまして財政上の厳しさ等を考え、しかも目の前にある色さまざまな事業を完成していかなければいけない、手をつけて着工したりしていかなければいけないというときに、この先一、二年は何とかできても、三、四年はできないというふうに判断しまして、やっぱり合併を通じて私は市長の責任を全うしなければいけないとそう考えました。そこで本当に私としては苦しい決断でありますけれども冠を捨てるということに至ったわけです。他町村がどう思ったかというのはこの際は述べません。しかし、それが私にとりまして一つの道で、この合併を進めていく道であったというふうに私は思いました。話は先ほどの捨てた場合、なくなった場合、つまり一番上が何々市という一番上に能代ということがつかなくなるといった場合に、先ほど言いましたように私も能代という名前には非常にこだわりがありますのでこの何々市能代区、何々市能代と、私はどちらかというと能代区にするよりも能代の方が好きでありますが、そういう形で残したいと、少しそういうことでお話させていただければ、その地域がいかに歴史を持ってきたかということに関しましては、私はその地域に住んでいる方々の生活がきちっと安定し、生き生きとしていることがやっぱり前提だと思っております。そこの地域の方々が生き生きとしてなくて人口減が急激に進んで余り人が住まなくなった地域に仮に残したい名前がついてても私は我慢できない、やっぱり自分たちの長年住んできた地域、その地域がこんなに豊かである、こんなに生き生きとしている、それはどうしたというときに能代という名前がそこにあるということでなければ私はそこで生活している私にとっても皆さんにとっても不幸だと考えました。つまり言葉を変えて言えば、歴史や文化や伝統は営々とそこで生活する人々が育て、そしてつくり上げていくものだとそういうふうに考えております。その意味で、この
市町村合併は能代という名前を残すためにも必要だと、むしろ何々市の上の名前よりも、能代はすばらしいというふうになったらこんな私は幸せなことはないとそう思っております。いろいろな考え方の人がおると思いますが私はそう判断しております。こういうことにつきましていろいろな形で機会あるごとにホームページや広報等でも話しますが、実際にもし仮にそういう場を設けることができるとすれば市民の皆様と直接お話することに努力をしたいと思います。ぜひ何々市能代区でも能代でもまずは私たちここに住んでいる人間がやっぱり生き生きと活動できる地域をつくり上げるとそういう方向にぜひお願いしたいと思いますし、絶対に仮に能代という冠が一番上につかなくても能代区なり能代は残ると、そういう形で残るということは確約できますので私の市長という責任において実現しますので、よろしく御協力をお願いしたいと思います。
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議長(柳谷渉君) これをもって緊急質問を終了いたします。----------------------------------
○
議長(柳谷渉君) 本日はこれをもって散会いたします。 この後
市町村合併特別委員会を開催し、明十日定刻午前十時より本会議を再開いたします。 午後四時九分 散会...