稲沢市議会 > 2021-12-14 >
令和 3年第 6回12月定例会-12月14日-04号

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  1. 稲沢市議会 2021-12-14
    令和 3年第 6回12月定例会-12月14日-04号


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    最終取得日: 2022-12-06
    令和 3年第 6回12月定例会-12月14日-04号令和 3年第 6回12月定例会     議 事 日 程 (第4号)                               12月14日(火曜日)午前9時30分 開議   第1 議案第55号 稲沢市手数料徴収条例の一部を改正する条例について  第2 議案第56号 稲沢市国民健康保険条例の一部を改正する条例について  第3 議案第57号 尾張都市計画稲沢下水道事業受益者負担に関する条例の一部を改正する条例について  第4 議案第58号 稲沢市立体育館の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例について  第5 議案第59号 稲沢市公の施設における指定管理者の指定について  第6 議案第60号 稲沢市道路線の認定について  第7 議案第61号 令和3年度稲沢市一般会計補正予算(第7号)  第8 議案第62号 令和3年度稲沢市国民健康保険特別会計補正予算(第1号)  第9 議案第63号 令和3年度稲沢市介護保険特別会計補正予算(第2号)  第10 議案第64号 令和3年度稲沢市後期高齢者医療特別会計補正予算(第2号)  第11 議案第65号 令和3年度尾張都市計画事業稲沢西土地区画整理事業特別会計補正予算(第1号)  第12 議案第66号 令和3年度稲沢市水道事業会計補正予算(第1号)  第13 議案第67号 令和3年度稲沢市公共下水道事業会計補正予算(第1号)  第14 議案第68号 令和3年度稲沢市集落排水事業会計補正予算(第1号)  第15 一般質問  第16 請願第2号 介護・福祉・医療など社会保障の施策拡充についての請願
    出 席 議 員(26名)    議席番号     氏   名         議席番号     氏   名      1番    杉 山 太 希          2番    平 野 賀洋子      3番    北 村 太 郎          4番    黒 田 哲 生      5番    近 藤 治 夫          6番    津 田 敏 樹      7番    服 部 礼美香          8番    大 津 丈 敏      9番    加 藤 孝 秋         10番    岡 野 次 男     11番    冨 田 和 音         12番    志 智   央     13番    木 全 信 明         14番    東 野 靖 道     15番    吉 川 隆 之         16番    木 村 喜 信     17番    網 倉 信太郎         18番    長 屋 宗 正     19番    服 部   猛         20番    出 口 勝 実     21番    六 鹿 順 二         22番    杤 本 敏 子     23番    平 床 健 一         24番    星 野 俊 次     25番    曽我部 博 隆         26番    野々部 尚 昭 欠 席 議 員(なし) 地方自治法第121条の規定により出席を求めた者   市    長  加 藤 錠司郎       副 市 長   清 水   澄   教 育 長   恒 川 武 久       病院事業管理者 加 藤 健 司   市長公室長   篠 田 智 徳       総務部長    平 野 裕 人   市民福祉部長  小 野 達 哉       子ども健康部長 水 谷   豊   経済環境部長  岩 間 福 幸       建設部長    鈴 森 泰 和   上下水道部長  村 田   剛       市民病院事務局長石 村 孝 一   教育部長    荻 須 正 偉       消防長     小 澤 康 彦   市長公室次長  浅 野 隆 夫       総務部次長   久留宮 庸 和   市民福祉部次長 高 木   央       子ども健康部次長長谷川 和 代   経済環境部次長 足 立 和 繁       経済環境部次長  林  昌 弘   建設部次長   松 永   隆       建設部次長   伊 藤 和 彦   上下水道部次長 櫛 田 克 司       教育部次長   大 口   伸   消防本部次長  河 合   靖       消防署長    竹 島   勉   会計管理者                 市民病院事務局次長           生 駒 悦 章               石 黒 憲 治   人事課長    岸   宗 二       企画政策課長  吉 川 修 司   企画政策課統括主幹                                       丹 羽 将 也       情報推進課長   村 田  司   地域協働課長  渡 辺 峰 生       祖父江支所長  長 崎 真 澄   平和支所長   杉   真 二       総 務 課 長 森 田   徹   契約検査課長  川 松 弘 政       課税課長    木 谷 宏 一   収納課長    佐 波 正 巳       危機管理課長  大 島 光 之   福祉課長    梶 浦 孝 秀       市民課長    服 部 孝 雄   国保年金課長  三 輪 佳 代       子育て支援課長 服 部 美 樹   保育課長    浅 井 俊 貴       保育課統括主幹 田 中 真由美   経済環境部調整監              商工観光課統括主幹           宇佐美 公 規               大 野 優 樹   農務課長    山 田 忠 司       環境保全課長  粂 田 裕 子   環境施設課長                都市計画課統括主幹           吉 川 康 彦               石 原 祐 樹   都市整備課長  川 口   眞       用地管理課長  武 田 一 輝   建築課長    三 輪 拓 也       水道工務課長  栗 本 宗 明   下水道課長   吉 田 幸 宏       庶務課統括主幹 森   義 孝   学校教育課長                学校教育課統括主幹           近 藤 慎 二               松 村 覚 司   生涯学習課長  佐 藤 雅 之       スポーツ課長  内 藤 邦 将   図書館長    塚 本 ゆかり       美術館長    尾 崎 登紀子   消防本部総務課長岡 田 吉 広       監査委員事務局長松 永   肇   農業委員会事務局長             市民病院事務局医事課長           山 﨑 克 己               大 橋 健 一   市民病院事務局情報管理室長         市民病院地域医療連携室長           長谷川   隆               加 賀   彰 議会事務局職員出席者   議会事務局長  足 立 直 樹       議事課長    加 藤 保 典   議事課主幹   佐 藤 政 子       議事課書記   早 川 凌 司   議事課書記   近 藤 皐 平                                  午前9時30分 開議  ○議長(服部猛君)  おはようございます。  ただいまから継続議会の会議を開きます。  ただいまの出席議員は26名でありますので、議会の成立を認めます。  これより本日の会議を開きます。  本日の議事日程はお手元に配付したとおりでありますので、これをもって報告に代えます。  新型コロナウイルス感染症対策により、本日は議席番号が奇数の議員が議員総会室に移動するため、暫時休憩いたします。                                  午前9時32分 休憩                                   午前9時33分 再開  ○議長(服部猛君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  これより日程に入ります。  日程第1、議案第55号から日程第14、議案第68号までの質疑及び日程第15、一般質問を行います。  順次発言を許します。  質問及び答弁は簡潔にお願いいたします。  岡野次男君。 ◆10番(岡野次男君) (登壇)  皆様、おはようございます。  議長より許可をいただきましたので、発言通告に従い、一問一答方式で一般質問をさせていただきます。  本題に入る前に、この場を借りて一言申し上げます。  先日、消防職員が免許停止期間中に救急車を運転したという不祥事が発生しました。昨年の12月にも別の部署で同様の不祥事があり、舌の根の乾かぬうちに再発しました。今年の3月議会で、公用車規則違反を踏まえた業務設計と業務運用の点検の仕組み強化についてただしました。その議論の結果が業務の仕組みを牽制し、運用を徹底するという点で不十分であったことをとても遺憾に思います。市民の代表として、この議場で議論することの意義、重要性、そして責任を改めて実感しています。本事案については、引き続き再発防止に向けて取り組むよう議会で追及していきます。  さて本題に入りますが、今回の一般質問では、1つ目に、子育て・教育への投資、2つ目に、省エネルギー及び環境対策への取組について議論させていただきます。  2つの質問ともに、既に質問された多くの議員の方の質問と重複する部分がありますが、視点を変えて質問いたします。しかしながら、答弁においては重複する部分もあるかもしれませんが、御容赦ください。  以降は質問席にて続けさせていただきます。                (降  壇)  1つ目は、子育て・教育への投資です。  「子育て・教育は稲沢で!」という加藤市長のスローガンが少しずつ市民の皆様に浸透してきており、大変うれしく思います。しかしながら、期待が大きい分、ほかの自治体より劣る部分があると不満の声も大きくなります。市民の方から、稲沢市の先進的または特徴的な子育て、教育は何かと聞かれて答えに窮するのも事実です。  そこで、子育て・教育費の予算に占める割合を自治体間で比較してみました。  構成比率が高ければ予算を重点的に配分しているということになり、最も分かりやすい稲沢市の子育て・教育の訴求点となります。結果は普通でした。低くもなければ高くもないということです。かかる中、稲沢市の子育て・教育を市民の皆様にもっと知っていただくために議論をさせていただきます。  まず、都市公園トイレの美化・衛生や多様性の向上について質問します。  さきの9月議会で、都市公園維持管理の向上について取り上げたところ、市民の方より、稲沢公園のトイレは子供が使用しづらく、おむつの交換もできないとの御意見をいただきました。
     稲沢市には市営の公園が60施設あり、そのうち多機能トイレがあるのは46施設。そのうち、ベビーシート等乳幼児器具があるのは39の施設です。多機能トイレベビーシートは、通常、閉じた状態になっていますが、それを開けてみると、クッション部分に染みや汚れが付着しており、不衛生な状態です。都市公園全般に言えることですが、ベビーシートが備えられていたとしても衛生的に使えない、使いにくいのが実情です。せっかく市民の税金で設置したベビーシートです。市民の皆様が安心して利用しやすくすべきだと考えます。御意見と対策について御答弁ください。 ◎建設部長(鈴森泰和君)  都市公園に設置している多機能トイレでは、ベビーシートへの放火や落書きといったいたずらが発生したり、清掃しても取れない汚れが残るなど御利用者の方に御不便をおかけしている現状は認識をしております。  日頃から維持管理を行っておりますけれども、今後はさらにベビーシートの清掃の徹底、貼り紙などによる利用マナー向上の啓発、併せて市職員の巡回による状況確認の頻度を増やすなどし、利用者の方々に気持ちよく使っていただけるよう適正な維持管理に努めてまいりたいと 考えております。以上です。 ◆10番(岡野次男君)  この先、同様の議論を続けますが、お金をかけて用意すれば終わりではありません。使いやすさや使いやすい環境づくりにこだわってください。  なお、都市公園のトイレ及びベビーシートの衛生面の維持は、並大抵の努力で改善できるものではありません。市民の方が安心して気持ちよく使用していただくためにはどのようにしたらよいか、現場をよく見て実際に自ら掃除をしてみるなど、覚悟を持って改善に取り組んでいただきたいと思います。  先ほどの質問は都市公園全般でしたが、次に稲沢公園の多機能トイレについて質問します。  稲沢公園にはトイレが2か所あり、そのうち多機能トイレがあるのは1か所のみで、そこにはベビーシート等乳幼児器具はありません。また、洗面台の鏡がないなど壊れたものが修理されていない状態も散見されます。洗面台の鏡は、車椅子を利用される方には必要な機能です。壊れた設備を放置せずに、安全確保のために洗面台の鏡などは速やかに設置をお願いします。  ここで、教育委員会に質問します。  本来なら、稲沢公園の駐車場側のトイレにも多機能トイレがあれば便利なのですが、現在はありません。よって、荻須記念美術館の多機能トイレを、公園を利用する車椅子の方、そしておむつ交換が必要な方に、例えば稲沢公園内のトイレに掲示物を貼るなど、そういった工夫をして市民の皆様に御案内していただきたいのですが、いかがでしょうか、御答弁ください。 ◎教育部長(荻須正偉君)  稲沢公園のトイレに、美術館の多機能トイレ利用を周知する掲示物を貼ることで、通常のトイレが利用できる公園利用者美術館トイレ利用が増え、美術館のお客様のトイレ利用に支障を来すことを懸念することから、掲示物による周知は控えさせていただきますが、美術館のホームページで多機能トイレの案内をしており、またこれまでもトイレを利用したいとの申出があれば利用いただいておりますので、引き続き必要とされる方には御利用いただければと考えております。以上でございます。 ◆10番(岡野次男君)  美術館のお客様に御迷惑をおかけするため、従来どおり対応すると。つまり、何も新たな取組はやらないと、そういった答弁でしたので、引き続き教育長にお尋ねします。  本件は、困っている市民の方から相談を受けています。また、車椅子の方やおむつの交換が必要な方で、美術館の多機能トイレを使用したくてもちゅうちょされる方、つまり声を出せない方が存在しています。稲沢公園に掲示物を貼るというのは私の一提案でありますので、別の方法で困っている市民の方々を救っていただきたいと思います。美術館のお客様に御迷惑をおかけすることがないよう、案内の仕方などにおいて工夫や努力をするのが運営する方々の努め ではないでしょうか、御答弁をお願いします。 ◎教育長(恒川武久君)  議員の、市の財源の厳しさを鑑み、既存施設の活用をし、市民サービスの向上に努めたらどうだという考えについてはよく理解できます。しかし、公園内のトイレに美術館の多機能トイレを利用するということについての案内を、掲示物を貼るということについては、教育部長の答弁のように控えたいと思います。  やはり美術館のトイレは、本来美術館利用者の利用を想定して造られているものでございます。ただ、しかし美術館トイレを利用したいとの申出があれば御利用いただいておりますので、お困りの場合はお気軽にお声がけをしていただければというふうに思っております。以上でございます。 ◆10番(岡野次男君)  ありがとうございます。  美術館のお客様に迷惑をおかけせずに、稲沢公園を利用される車椅子の方やおむつ交換が必要な方にも美術館のトイレの利用ができるよう、いろんな工夫をして稲沢公園に掲示物を掲示するだけが方法ではございませんので、その他の工夫なども含めて案内の工夫に努めていただきたいと思います。  次に移ります。  バリアフリー化の推進について質問します。  まず、小・中学校エレベーターの利用について質問します。  市内でエレベーターが設置されている小・中学校は、稲沢東小学校稲沢西中学校ほか32校中8校のみです。32分の8と少ないのが現状です。  エレベーターを設置している学校に、エレベーターの利用について問い合わせると、エレベーターがあっても給食配膳があるので、使用しづらいとの御意見をいただきます。ここにも、設備はあっても使いにくいという実態があります。使いにくい環境をどうしたら改善できるのでしょうか。給食配膳をしながら、生徒の移動手段としてエレベーターを使用するための条件について、どのようにお考えでしょうか、御答弁ください。 ◎教育部長(荻須正偉君)  稲沢東小学校をはじめ8校に設置されているエレベーター人荷用エレベーターであり、児童・生徒が利用することは可能でございます。ただし、平和中学校以外は、給食配膳室内にエレベーターが設置されておりますので、安全や衛生環境の確保のため、給食の準備時間に出入口を施錠したり、使用後に消毒が必要であったりすることから、利用を制限する場合がございます。そのため、定常的に利用したいとの申出があった場合は、給食の準備時間と児童・生徒のエレベーター利用が必要な時間を十分に調整した上で利用していただくことになります。利 用する児童・生徒によっては、教職員の付添いが必要となる場合がありますので、利用を希望される際には学校に相談していただきながら、児童・生徒ごとに適した利用方法を検討してまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆10番(岡野次男君)  児童・生徒にとって給食衛生は重要であるとともに、車椅子の必要な障害児や一時的に歩行支援が必要になった児童・生徒への対応も重要です。教育現場、学校の先生方から、エレベーターはあるけれど、給食があるから使いにくいという言葉を聞くと、子供たちが犠牲になり、我慢しているのではないかと不安を感じます。児童・生徒に寄り添った最善かつ臨機応変な対応に努めてください。  学校とともに心配なのが図書館です。平和町図書館にはエレベーターがなく、かつ図書館内も車椅子対応になっていません。現在の車椅子の来館者の利用状況、対応状況及び今後の対応について御答弁ください。 ◎教育部長(荻須正偉君)  平和町図書館における車椅子来館者の対応状況については、館内の通路が狭く、車椅子で御利用いただけないこともあり、そのような方が来られたときは階段下にあるインターホンにて職員を呼び出していただき、連絡を受けた職員が階段下まで出向いて対応させていただいております。  また、車椅子来館者の中で、介助があれば階段を上り下りでき、館内の移動ができる方の場合は複数の職員の介助により階段を上っていただき、館内はつえを使って御利用いただいております。  実際に車椅子にて来館された方の実績でございますが、今年度につきましては、介助により階段を利用できる方は1名のみで5回ほど御利用いただいております。今後につきましても、これまで同様、階段利用に支障のある方には対しては階段の上り下りの介助や階段下まで出向いて対応を行うとともに、職員が気を配り、思いやりを持って接することにより、平和町図書館の御利用の不便さが少しでも軽減されるように努めていきたいと考えております。以上でございます。 ◆10番(岡野次男君)  車椅子が必須の方の利用はゼロでした。介助によって歩行が可能な方が1名のみ利用されている状況です。車椅子が必須の方は、利用者がいないのではなく、利用できないからです。車椅子の方を排除した構造の図書館施設など本来あってはならないと思います。言うまでもなく、公共施設の総合管理計画の中で対策を講じるべきです。  なお、答弁にありましたように、歩行に介助が必要な方への対応については、引き続き介助をしながら対話ができる利点などを生かして、一層気配りの行き届いた対応に努めてください。  次に、学校施設の設備の充実について質問します。  学校のエアコン洋式トイレの設備の充実については、昨日野々部議員から質問がありましたが、ここでは設備の利用について、つまり量ではなく、質の面で質問します。  まず、小・中学校エアコン利用について質問します。  文部科学省が2020年9月に発表した自治体別のエアコン設置率によると、普通教室は全国的におおむね100%設置済み、当市も設置が完了しています。特別教室においては、自治体間の差が発生しています。愛知県の平均が46.7%に対して、当市は29.1%と大きく下回っており、今年度小学校の音楽室に設置したとしても37.8%で、1年前の愛知県平均46.7%と比較すると10%弱もまだ下回っています。  そこで質問しますが、当市は学校のエアコン設置率が県内でも低い状況にあり、そのためエアコンの適切な利用についても心配する声があります。つまり、エアコンの設置率が低いということは学習環境への配慮も低く、適切にエアコンが利用されているかどうかという心配の声です。エアコン利用の際の温度や湿度等の条件について御答弁ください。 ◎教育部長(荻須正偉君)  エアコンの運用につきましては、教育委員会小・中学校普通教室エアコンを設置した際に策定いたしました稲沢市立小・中学校空調設備運用指針に基づき、運用しております。指針では、使用期間を、夏季がおおむね6月上旬から9月下旬まで、冬季がおおむね12月上旬から3月中旬までとしており、室温設定は夏季28度、冬季19度としております。この指針に基づいて運用することが基本ですが、外気温や湿度に応じて、また現在はコロナ禍のため、室温の維持と換気の徹底を両立しながらしなければならない状況がございますので、利用時期や室温の設定につきましては先ほど申し上げました室温設定に拘泥することなく、各学校で柔軟に対応させていただいております。以上でございます。 ◆10番(岡野次男君)  室内の温度や湿度にてエアコン利用を判断しており、適切な室温管理にて快適な学習環境が保たれているということですので、安心しました。  次に、学校の洋式トイレについて質問します。  洋式トイレも同様で、文科省が2020年に調査した全国国立小・中学校洋式トイレの割合は57%です。当市は約50%ですので、全国平均より低い状況にあります。また、稲沢市内の学校間では30.4%から76.2%もの格差があります。  現在、避難所や投票所にもなる屋内運動場について、前倒しでトイレの洋式化を進めていますが、過去は新しく洋式化の改修をした屋内運動場トイレを施錠して、利用を制限するなどのことがありました。既存設備を有効活用できていない一例です。学校内の洋式トイレを児童・生徒がより利用しやすくするための取組について御答弁をお願いします。 ◎教育部長(荻須正偉君)  稲沢市では、2015年度(平成27年度)までに校舎棟について、箇所数で約2分の1に洋式トイレを設置いたしました。また、屋内運動場につきましても、投票所としての利用また避難場所としても指定されていることから、順次トイレの洋式化を計画的に進めているところでございます。新しく整備した屋内運動場洋式トイレを施錠して利用を制限したとの御指摘につきましては、施錠していたことを確認した時点で、該当校に使用できるよう指導し、現在は改善いたしております。  また、先日は市長から、PTA代表の方々からのトイレ洋式化の要望の際に、屋内運動場のトイレまでは少し距離はありますが、帰宅するまでトイレの使用を我慢するのではなく、新しく整備した屋内運動場洋式トイレの活用についてのお話をさせていただいたところでございます。校舎棟のトイレについて、未改修の箇所につきましては、保護者や学校から残りの部分も改修してほしいと多く要望をいただいており、計画的に整備したいと考えておりますが、新しく整備した洋式トイレの活用についても、機会を捉えて周知してまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆10番(岡野次男君)  フロアの違う洋式トイレ、遠い場所の洋式トイレ、屋外にある洋式トイレを使用することが、通常、児童・生徒の学校生活において異常な行動に見えるわけですが、それが自然となるよう、児童・生徒にとって当たり前となるよう、学校内での環境や雰囲気づくりに努めてください。  機会を捉えて周知することも必要ですが、ふだんの学校生活の中で教職員の方々が意識を持って対応することで醸成されていく部分もあると考えます。  次に、稲沢市の子育て・教育施策について質問します。  ただいま学校施設で議論しましたように、当市の学校施設は老朽化が進んでおり、エレベーターエアコン洋式トイレの設置率は、県内との比較において残念ながら充実している状況ではありません。はっきり申し上げると、現時点では劣っています。  ここで、冒頭で触れました子育て・教育に対する投資についての数値を申し上げます。  一般会計決算総額に占める子育て・教育費の構成比率を5年間の平均で表しました。詳しくは、お手元のグラフを御覧ください。稲沢市は27.4%で、近隣自治体との比較では8分の3位。1位は、岩倉市の28.9%です。次に、県内の同規模自治体との比較では、稲沢市の27.4%は6分の5位。1位は、刈谷市の31.5%です。特に、同規模自治体との比較においては低いレベルとなっています。子育て・教育に重点投資をしたくても、結局は財政力によるところが大きいのではないでしょうか。  「子育て・教育は稲沢で!」をスローガンとする当市において、子育て・教育への投資が他市町並みの普通でよいのでしょうか。もっと重点配分すべきではないでしょうか。子育て・教 育に対する予算づけの現状、今後の方針について御答弁ください。 ◎総務部長(平野裕人君)  子育て・教育に対する予算づけにつきましては、予算全体の中で配分されているものと認識をいたしております。扶助費など義務的経費が増加している一方、市税をはじめ財源の確保が困難な現下の財政状況において、子育て・教育に限定して予算全体に占める構成比を大幅に上げていくことは難しい状況でございます。現状は、限られた財源の中で事業の政策効果を見極めた上で、必要な子育て・教育施策に重点的に予算を配分いたしているものでございます。  今後につきましても、ウイズコロナ、アフターコロナ時代に対応するための新たな経費の発生が想定されるなど、先行きの不透明感が増す中で極めて厳しい財政状況が続く見通しではございますが、子育て・教育に重点を置いた予算配分に努め、さらなる充実を図ってまいりたいと考えております。以上です。 ◆10番(岡野次男君)  今までの議論で、子育て・教育への投資に対する予算の配分は他市町並みであり、普通であることを共有しました。また、子育て・教育への予算構成比率を上げることは困難であるとの答弁でした。それでは、何をもって稲沢市の子育て・教育を充実させていくのでしょうか。  1つは、さきに議論させていただいた既存設備の有効活用が必要不可欠です。投資した設備が使用されないようなことがあってはなりません。公園のベビーシート、学校のエレベーターエアコン洋式トイレなど既存の設備を有効かつ最大限活用し、利用者の利便性の向上を図ることが肝要です。  もう一つは、限られた財源の中で、子育て・教育において確固たる大きな施策を柱にして、加えてきめ細かなサービス向上に努めることが重要です。  この2点を踏まえ、現在取り組んでいる事業や今後取り組むべき事業について、子育て及び教育のそれぞれについて御答弁ください。 ◎子ども健康部長(水谷豊君)  子育て分野における本市の取組につきましては、市内に子育て支援センターを5か所開設し、乳幼児を持つ保護者に遊びや相談の場を提供しており、中央子育て支援センターによります子育て相談室なのはなにおいては、家庭児童相談員や保健師等によるきめ細やかな相談・支援を実施しております。  また、令和5年度末で閉園する奥田保育園を改修し、児童発達支援センターの開設を予定しております。保育園におきましては、子供の主体性を尊重する主体的保育を進めており、子供たちの自発的な学びにつながる保育を目指しております。  今後の取組につきましては、多胎児支援や障害児保育の拡充など、子供たちや保護者に寄り添った支援ができるよう、子育て支援施策の推進に努めてまいります。以上でございます。 ◎教育部長(荻須正偉君)  次に、教育分野における限られた財源の中での本市の特徴的な取組といたしましては、中学2年生の社会科の学習で、稲沢市に密着したテーマを生徒自身が選択し、自ら学び考えるふるさと新発見学習事業がございます。  また、全ての小・中学校で継続して特色ある学校づくり推進事業に積極的に取り組み、地域の教材を生かし、地域に根づいた教育活動を推進しております。本年度からは、全ての小・中学校に学校運営協議会を設置したことを踏まえ、学校・保護者・地域住民の方々が力を合わせて学校運営に取り組み、地域と一体となって特色ある学校づくりを進めております。  こうした特徴的な取組のほかに、今後重点的に予算配分が必要となります事業といたしましては、ハード面では老朽化する学校施設における長寿命化やトイレ洋式化等、既存施設の改修などがございます。限られた予算を有効に活用することで教育環境を整備し、選ばれるまち、住み続けたいまちとなるよう取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆10番(岡野次男君)  今あるものを最大限活用する、不足する量を質で補い、総合評価で他市を上回らなければ、子育て・教育で選ばれるまちにはならないでしょう。  最後に、加藤市長に質問します。  子育て・教育に重点的に取り組む方針について、私も支援していきます。今までの議論を通じて、総括としての御意見をお願いします。 ◎市長(加藤錠司郎君)  就任以来、私は将来を担う子供たちは社会の宝であり、稲沢市が持続的に発展するためには子育てや教育環境の充実は最重要課題であるとの認識の下、「子育て・教育は稲沢で!」という強い思いで、保育・幼児教育の段階的無償化、子ども医療費無償化対象年齢の拡大、中央子育て支援センターの建設、セーフティ・プラスワン事業による学校における下校時の安全対策や学習活動支援、さらには海外や広島への中学生派遣事業やICT教育の推進等に取り組んでおります。  他自治体と比較して、子育て・教育に対する予算配分に大きな違いはないというふうに考えております。類似団体で稲沢より配分の割合が高いところは、財政力がやはり1以上、1.2とか3とかというところで、これは圧倒的に自由に使える財源が多いところです。ここにかなわないのはやむを得んのかなというふうに思っております。その中で、しっかりと内容でそんなに費用をかけずに子育て・教育には注力をしているということが、市民の皆さんに分かっていただけるような施策を続けていきたいというふうに考えております。  先ほど、子育て、教育それぞれの担当部長が答弁いたしましたように、特徴的な取組もございます。厳しい財政状況の中で施設面での環境整備につきましては、一足飛びにはいきません。 本来でいけば、やはり国が義務教育ですので、やっていただくのが適当だと思いますし、国と協力して県ということで、こういった国や県のいろいろな制度も活用しながら計画的に整備をすることにしたいというふうに考えております。  また、先ほど申しましたような市の特徴的な取組は、セーフティ・プラスワンなどは他市からの視察だとか問合せの例もございまして、非常に注目されております。こういったことをうまくPRしながら、今後も「子育て・教育は稲沢で!」という強い思いを持って取組を進めてまいりますので、よろしくお願いいたします。 ◆10番(岡野次男君)  多くの自治体同様、稲沢市は子育て・教育に存分に投資できるほどの極めて裕福な財政環境にはありません。ゆえに、子育て支援においては、子育て支援センターを拠点に子育て相談の充実、そして保育においては子供の主体性を尊重する主体的保育の推進、そして教育においては、地域に根づいた特色ある学校づくりを大きな施策の柱として既存の施設や設備の最適利用、使いやすくするなどの工夫もして、子育て・教育環境の向上に努め、選ばれるまち、住み続けたいまちにしていきましょう。  それでは、2つ目の質問に移ります。  省エネルギー及び環境対策への取組です。  プラごみ焼却による発電に対する当市の見解について質問します。  杤本議員の質問の中で、プラごみは焼却より再生すべきとの議論がなされたわけですが、その点からまず整理させていただきます。ここで議論するプラごみとは、プラスチック製容器包装のことです。プラごみは再生リサイクルするほうがよいのか、焼却発電してリサイクルするほうがよいのかを議論させていただきます。  リサイクルが重要なのは周知の事実です。再生は最も分かりやすいリサイクルですが、焼却発電もリサイクルの一つです。ゆえに、プラごみを可燃ごみと共に回収し、焼却発電している自治体はたくさんあります。ゼロカーボンシティ宣言都市の埼玉県久喜市は、再生リサイクルから焼却発電リサイクルへ方針転換しました。プラごみを焼却すると焼却効率が上がり、化石燃料の使用量を抑制できる上、熱エネルギーから電気をつくり出すことができます。一方、プラごみを再生する場合は、選別、運搬、再生にエネルギーを消費します。再生する場合においても、選別ではじかれた三、四割のプラごみは焼却されています。  ここで質問です。
     まず、プラごみを焼却発電した場合の当市の焼却施設の能力に余力があるのかどうか、また経済性の評価について御答弁ください。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  現在、本市のプラスチック製容器包装の処理につきましては、収集後、容器包装リサイクル 法に基づき、国内でリサイクル処理しております。議員からもございましたけれども、プラスチック製容器包装でも汚れの取れないものやプラスチックでできた製品そのものにつきましては可燃ごみや不燃ごみとして収集し、ダイオキシンなどの有害物質が発生しないよう、適正な温度管理の下で焼却処理を行っております。  議員からも御紹介ございました他市においては、プラスチックでできたものをプラごみとして一括収集し、焼却しているところも現にございます。他方、本市の環境センターは2000年の建設当初から2007年3月まではプラごみを焼却しておりましたので、その能力は十分備えております。リサイクル処理するのと比べるということですけれども、プラスチック製容器包装の収集と選別に係る委託費用、約1億3,000万円、これを抑えることができるというように考えております。以上です。 ◆10番(岡野次男君)  プラごみを焼却する能力は十分にあり、プラごみを焼却することで再生リサイクルの委託費が年間1億3,000万円節約できるとの答弁でした。  焼却発電のリサイクルを行っている自治体の言い分は、焼却熱を回収し、発電に利用することで資源の有効活用をしているとのことです。プラごみ焼却の発電において気になる点は、温室効果ガスの排出量や化石燃料の消費等の環境負荷の側面です。プラごみ焼却発電に対する環境負荷の側面を踏まえた当市の方針について御答弁ください。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  本市のプラスチック製容器包装の収集は、まず2005年10月から、稲沢及び小正市民センター地区で始まりました。2007年4月からは市内全域で行うようになっております。2005年以前のように、プラごみを可燃ごみと混ぜて焼却すれば燃焼温度が上がるため、燃焼効率や発電効率を上げる効果が期待できますが、その一方でCO2排出量が約1.4倍になると予想され、カーボンニュートラルを目指す本市にとっては温室効果ガス削減が課題となってまいります。そのため、本市におきましては引き続きリサイクル処理していく考えでございます。以上です。 ◆10番(岡野次男君)  CO2の排出量が約1.4倍になるのは環境センターにおける排出量です。再生リサイクルを委託する場合においても、CO2は排出されますので、グロスとして地球規模で見た場合の環境負荷については疑問が残りますが、お金をかけてもリサイクル処理を継続するという市の方針について十分理解いたしました。  次に、プラスチックの一括リサイクル化への対応ですが、こちらは杤本議員から質問がありましたので、割愛させていただきます。  次に、ごみ処理における火災対策の強化について質問します。  2019年5月16日、19年5・16は忘れてはならない日となりました。環境センターで火災事故 が発生した日です。18億円をかけて復旧いたしましたが、先月の11月9日にも同施設で火災が発生し、消防が出動しています。ごみ収集時にも、今年度は既に3回火災が発生しています。不燃ごみにライター、スプレー缶、電池類などの危険物が混入すると発火し、火災事故につながります。そのことを市民の皆様に、工夫しながら繰り返しお伝えしていく必要があります。市民の皆様への刷り込み教育や学校教育などにおいて、どのような工夫をされて取り組んでいるのか御答弁ください。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  確認をさせていただきますが、まずごみ収集から焼却における今年度の火災の発生件数でございます。11月末までに車両火災が3件、施設火災が19件ございましたが、その多くは迅速な初期消火活動により、大事には至りませんでした。このような火災の原因といたしましては、ライターやスプレー缶、不燃ごみに混ざっていた発火性危険物などが考えられます。また、全国的にリチウムイオンバッテリーを原因とする火災も増加しており、本市においても今後もそれが危惧されるところでございます。  このような火災を防ぐためには、ごみの分別の徹底が最も効果的であると考えておりますので、そのため定期的に広報、ホームページ、組回覧板を利用し、周知・啓発を図っております。また、出前講座を実施したり、火災後は一時期止めておりましたが、小学生による環境センターの見学などの機会を捉えたりして、火災や発火性危険物の混入事例などを紹介し、注意を促しております。今後も引き続き、様々な媒体、機会を有効活用し、市民に対し周知・啓発を図ってまいりたいと考えております。以上です。 ◆10番(岡野次男君)  貪欲にいろんな工夫をして安全のための、また火災防止のための分別徹底を市民の皆様にお伝えしてください。まだまだ工夫の余地はあります。  次に、ごみ分別アプリの導入について質問します。  2019年6月議会及び本議会で、杤本議員からも質問がありました。昨年度の1月頃、AIを活用した総合案内サービスAIチャットボットが開始されました。本事業については、広報「いなざわ」の紹介で知っていましたが、総合案内サービスのチャットボットの中にごみ分別ガイドがあることは知りませんでした。ごみ分別ガイドを含めたAIチャットボットは、今現在市民の皆様の身近な暮らしの相談を解決してくれるには至っていません。  よって、ほかの自治体も導入しているもっと利便性の高いごみ分別アプリを導入すべきだと考えます。例えば岐阜県大垣市では、大垣市ごみ分別アプリを導入し、ごみ収集のカレンダー表示、ごみ収集日のアラート通知、ごみ分別方法の検索、お知らせプッシュ通知などの情報を提供しています。このように、市民の利便性の向上を図り、ごみの減量化・再資源化に取り組むことが重要です。ごみ分別アプリの導入についてのお考えを御答弁ください。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  本市が導入しておりますAIチャットボットは、AI(人工知能)を活用した自動会話プログラムでございます。これは、市民からの問合せに会話形式で自動応答するもので、パソコンやスマートフォンから利用できます。  ごみに関しましては、市ホームページのトップ画面にあるAIチャットボットからごみの分別ガイドに入っていただき、出したいごみを入力すると、分別区分や捨て方などが表示されます。また、ごみの分別辞典やごみ分別カレンダーともリンクしているため、ごみの収集日やリサイクル資源の集積場所等を確認することもできます。  現在、このトップ画面にあるこのAIチャットボットのアイコンは、ごみの分別ガイドについても応答できますという案内がないため、その機能に気がつかないという利用者の声もございました。そこで、AIチャットボットのアイコンに、ごみ分別ガイドについてもお答えしている旨を記載して利便性の向上に努めてまいりたいと考えております。  なお、当面はこのAIチャットボットを活用していただきたいと考えておりますが、プラスチックの一括回収が近々に始まるということも併せ、この回収時期に合わせて、例えばさんあ~るですとか、ごみスケといったものがございますけれども、こういったごみ分別アプリを導入して市民のさらなる利便性の向上を図ってまいりたいと、このように考えております。以上です。 ◆10番(岡野次男君)  AIチャットボットのアイコンの工夫、そしてごみ分別アプリの導入の検討、ぜひよろしくお願いいたします。  次に、公共施設のLED照明の切替えについて質問します。  蛍光灯照明器具は、2019年度をもって生産終了となっています。日本照明工業会は、2030年度までにストック市場の100%LED化を方針として掲げています。かかる中、省エネルギーとともに照明器具の生産中止という観点でも、LED照明への早期切替えが必要となっています。当市のLED照明への切替え計画について、対象施設数、照明数、切替え時期などの切替え計画について御答弁ください。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  本年10月22日に閣議決定されました地球温暖化対策計画では、温室効果ガスの排出削減対策として部門別に取組を掲載しております。そのうち、公的機関は業務その他部門に属し、LED照明の導入におきましては、2030年までにストックで100%普及することを目指すこととされております。そのため、本市公共施設のうち、LED照明が未導入または3割程度まで導入済みの施設を中心とし、対象となる132の施設、約2万基の照明数について来年度に取替え工事を行い、2023年度から10年間の技術方針による導入を計画しております。以上です。 ◆10番(岡野次男君)  ありがとうございます。2万基に及ぶ大規模工事になりますので、どうぞよろしくお願いします。  最後の質問です。  ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)の導入検討について質問します。  第3次稲沢市環境基本計画の中で、ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)やネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)の促進が掲げられています。公共施設の建設において、積極的にZEBを検討・採用し、宣伝することで各家庭のZEH促進につなげていく必要があると考えます。近年、合併特例債等を活用し、東庁舎をはじめ幾つかの建物建設を行いましたが、ZEBの検討はされたのでしょうか。すみません、ここちょっと省略させていただきます。  今後のZEB推進について、経済環境部長の御答弁をお願いします。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  先ほどの国の地球温暖化対策計画では、地方公共団体実行計画(事務事業編)に記載すべき主な内容の具体的な取組として建築物における率先したZEBの実現が上げられておりますので、今後は環境部門として関係課に働きかけを行い、ZEBを実現してまいりたい、このように考えております。以上です。 ◆10番(岡野次男君)  最後になりますが、まとめさせていただきます。  冒頭申し上げた不祥事の撲滅、本質問で取り上げた子育て・教育の充実、ゼロカーボンシティで選ばれるまち稲沢、住み続けたいまち稲沢となるよう、皆で力を合わせて取り組んでまいりましょう。以上で一般質問を終わります。 ○議長(服部猛君)  全て要望ですので、次に移ります。  議事の都合により暫時休憩いたします。                                  午前10時20分 休憩                                   午前10時30分 再開  ○議長(服部猛君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  黒田哲生君。 ◆4番(黒田哲生君) (登壇)  皆さん、おはようございます。  ただいま議長より発言のお許しをいただきましたので、発言をさせていただきます。  6月、9月、12月と3回連続の質問者となりますが、今回は少子高齢化を含め、稲沢市の人 口減少について、既に初日に御答弁いただいている内容に関しては一部割愛をさせていただき、発言通告に従い、一問一答にて順次質問をさせていただきます。  これ以降は質問席にて発言をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。                (降  壇)  人口減少における稲沢市の課題・施策・今後の展望について。  まず最初に、稲沢市の人口動向についてお聞きします。  過去から現在までの人口動向は、さきの9月議会でも御答弁がありましたので、現在から約20年後の2040年の将来推計値を含め、どのくらい人口に変化を生じるのかお聞かせください。 ◎総務部長(平野裕人君)  本市の人口は、令和2年の国勢調査では13万4,751人となっております。また、2040年の将来推計人口につきましては、平成27年の国勢調査の人口を基に、国立社会保障・人口問題研究所が推計した日本の地域別将来推計人口(平成30年推計)によりますと、12万4,856人と推計されておりまして、令和2年と比べますと今後の20年間で9,895人減少する見込みとなっております。以上です。 ◆4番(黒田哲生君)  今御答弁いただいたとおり、今後20年間で約1万人減るということは平均年500人、合併後から現在に至るまでで約2,200人の減少ですから、今後は急速に人口が減少することになります。  では、14歳までの年少人口、15歳から64歳までの生産年齢人口、65歳以上の高齢者人口の現在から2040年の人口の年齢別の人口割合の変化とその特徴を、また、合併時から現在までの地区別の人口動向の増減を人数でよいので、併せてお聞かせください。 ◎総務部長(平野裕人君)  本市の年齢別人口割合は、令和2年の国勢調査によりますと、年少人口が12.8%、生産年齢人口が59.4%、高齢者人口が27.8%となっております。また、2040年の年齢別人口割合につきましては、国立社会保障・人口問題研究所が推計した日本の地域別将来推計人口(平成30年推計)によりますと、年少人口が11.8%、生産年齢人口が54.9%、高齢者人口が33.3%と推計されておりまして、今後20年間で年少人口が1.0ポイント減少、生産年齢人口が4.5ポイント減少、高齢者人口が5.5ポイント増加する見込みとなっております。  本市の年齢別人口割合の特徴といたしましては、国・県の推移を見ましても、同様のトレンドとなっており、年少人口と生産年齢人口の減少、高齢者人口の増加は本市に限ったものではなく、全国的なものと考えております。また、ほかの自治体につきましても、時期の違いはございますが、同様のトレンドとなっているものと思われます。以上です。 ◎市民福祉部長(小野達哉君)  地区別人口の動向につきましては、国勢調査ではデータがございませんので、合併時の平成17年4月1日時点と令和3年4月1日時点の住民基本台帳の地区別人口の増減についてお答えさせていただきます。  稲沢地区が270人の減、小正地区が426人の減、下津地区が4,871人の増、明治地区が1,225人の減、千代田地区が191人の減、大里西地区が1,156人の減、大里東地区が453人の減、祖父江地区が2,133人の減、平和地区が844人の減となっております。以上でございます。 ◆4番(黒田哲生君)  ありがとうございました。  では、地区別の人口増減の動向も地区により大きく差が出ているように思えますが、減少が目立つ地域は今後も現状の人口減の地区とリンクして進むと想定されていいのかお答えください。 ◎市民福祉部長(小野達哉君)  今後の地区別人口動向につきましては、推計しておりませんので、数値としてお示しすることはできませんが、人口増につながるような区画整理事業などがない限り、これまでの地区別の人口動向と同様の傾向で今後も推移するものと考えております。  ただし、下津地区につきましては、大規模な区画整理事業の影響により、大きく人口が増加しておりましたが、開発も一段落したため、今後はこれまでのような増加が見込めないと考えております。以上でございます。 ◆4番(黒田哲生君)  そうなると、唯一人口増加が見られた下津地区も既に天井まで人口が来ているということなので、今後は現状のままでは市内の全地区で人口減少になると思います。このような事実は15年以上前から予測ができ、多くの議員からも過去何度も一般質問が出ていたにもかかわらず、人口減少には歯止めが利かず、今後さらに悪化していくと思うと危機感を個人的には感じてしまいます。  では、ここからの質問は、今少し述べましたが、合併時から現在に至るまで多くの方がこの課題への質問をされましたが、過去の市側の答弁から、市の考え方や取り組む姿勢、危機感の有無も含め、比較して質問をさせていただきます。  稲沢市の少子高齢化について、少子高齢化における地域への影響と稲沢市の少子高齢化における取組の状況についてお聞きします。  現在、既に人口減少の大きい地域では、高齢化と担い手不足で市にも相談があると思いますが、そういった相談事例があればお聞かせください。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  稲沢市には、現在312区の行政区が設置されており、行政区によって世帯数や生活環境が異 なっておりますので、区長から寄せられる相談内容は多岐にわたっております。そういった中でも、今黒田議員の御質問に関する相談といたしまして、区長の選任に関することがございます。毎年、次年度の区長の選任を依頼しますが、地区の高齢化などにより区長の選任ができないといった相談が寄せられることがございます。最終的には、地区の中で改めて輪番制を見直すなどの対応を行い、区長不在を回避することができましたが、近年こういった相談が増えていると感じているところでございます。以上です。 ◆4番(黒田哲生君)  今の答弁をいただいたことを踏まえ、私の地域でも高齢化で側溝掃除も今までのようにできない、児童遊園の管理問題や区長や役員が回ってきても該当者がおらず、自治会や行政区から1軒じゃなく一つの町内や班が全て出たいとの相談もありました。  また、高齢のため、選挙に行きたいが手段がない、災害が起きても避難所まで行くのは無理など高齢者増加地区の意見は多岐にわたります。このようなことが起こる原因は、高齢者だけの世帯の増加、次の世代の担い手不足が大きな要因となります。昔は多くの人がいましたが、現在は人口が減少して高齢化の進む地域では、今までどおりのコミュニティーをよりよく守っていくためにも行政区の再編や区長制度の見直しを検討している自治体もあると聞きます。  稲沢市でも、過去、人口減少による行政区再編や自治制度の在り方等の質問においても、今後少子化が着実に進行する中、現行の制度の在り方を含め、住民の皆さんの御意見を聞きながら、時代に即した方法を検討する時期に来ているのではないか。また、少子化など家族構成が大きく変化するとともに住民の意識や生活環境も大きく変わり、こうした中で必ずしも現行の区長制度ということではなく、稲沢市と行政区の良好な関係を維持しながら、新しい組織の在り方について検討していくことも必要になってくるとの答弁がありました。  そこでお聞きしますが、近年行政区の再編をした地域の有無、また今後さらに人口減少が進む地域では、行政区の再編など方法も視野に入れているのかお聞かせください。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  直近10年の主な行政区の再編状況といたしましては、集合住宅の建設に伴う行政区の新設のほか、運営に適した世帯数に調整するため、分区した例や集団住宅の解体による行政区の廃止といった例がございます。行政区の再編につきましては、以前ある地区から再編に関する御相談をいただき、統合に向けて周辺の複数の行政区と調整をいたしましたが、行政区ごとにその成り立ちから習慣やルール、保有する財産など様々な点が異なっており、お互いに調整がつかず、統合に至らなかった例がございます。  今後さらに、高齢化社会や人口減少が進展し、運営が困難となっていく行政区が生じる可能性がございます。行政区の再編につきましては行政のみでは対応できず、地区住民の御理解、御協力が必要となってまいります。今後も相談に応じて、区長や地域の関係者と連絡を密に取 り、周辺の行政区とも調整を図りながら、よりよい結論が導き出せるよう努めてまいりたいと考えております。以上です。 ◆4番(黒田哲生君)  私自身は、行政区が今までどおり保てるのが地方自治や共助、また災害面などの面でもベストだと思いますが、今御答弁いただいたとおり、既にそのような状況で問題を抱えている地域や、今後先ほどのような問題を抱えた地域や市民は多く出てくると思います。
     また、今後はソロ社会への対応も必要になってきます。そのときに、市としてしっかりした指針を持って対応できるように早めに考えておくべきだと思います。また、そういう相談があった際には、ぜひ地域の現状や経緯をしっかり把握して地域の方の意見にもしっかりと耳を傾けていただくよう御要望させていただきます。  では次に、少子化対策の現状と取組についてお聞きします。  現在、具体的な少子化対策に何を取り組み、どのような効果があったのか。また、取組についての課題、稲沢市独自の取組もあればお聞かせください。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  人口減少対策の計画でございます第2期稲沢市まち・ひと・しごと創生総合戦略におきまして、第2子、第3子が生まれる環境をつくりますを基本目標の一つとして掲げ、子育てに関する総合相談窓口となる中央子育て支援センターを中心とした子育ての手厚い支援体制の構築や官民連携を取り入れた保育の質の維持・充実、子供が健やかに育つ教育環境の整備を基本的方向として子ども健康部が中心となって取り組んでおります。  効果につきましては、数値目標として合計特殊出生率を指標としておりますが、合計特殊出生率の増減はそのときの子育て世代の考え方や社会の風潮など様々な要因が影響した結果の数値となるため、本市の施策の効果を直接的に測ることは困難な側面がございます。  本市といたしましては、子育て世代の経済的負担軽減や子育て支援サービスの充実を図るなど、子育ての孤立感や負担感の解消を図り、子育て家庭を地域で支える取組を今後も拡充することで、出生数増を図るだけでなく、市外に住む子供を産み育てる年齢層の流入にもつながるよう、本市のそうした施策を広くPRしていく必要があると考えております。  なお、本市独自の施策の代表例といたしましては、小学校において低学年の児童を高学年の授業が終わるまで学校にとどめおき一斉下校をすることで、児童の下校時の安全を図るセーフティ・プラスワン事業がございます。以上です。 ◆4番(黒田哲生君)  しかしながら、保育の質の向上や教育環境の整備など御答弁をいただきましたが、実質保育園に関しても、市外から市内への流入園児数に対し、市外への流出園児数が何倍もあるのが現状であり、人数だけで言えば、市内の保育園の一番少ないクラスの年少さんは1名、その保育 園の年長児は2名、来年度の小学校1年生で一番入学が少ない学校は新1年生が9名。数年後には、人口減少の大きな地区ではさらなる少子化で、1桁のクラスが多く出てくるのではないでしょうか。そのような現実の中、果たして少子化施策の見直しや改善はしなくていいのでしょうか。  今、御答弁いただいた事業は、国から下りてきた事業や近隣自治体を含め、多くの自治体が取り組んで、ほかの自治体と比べ稲沢市としてもっと独自の施策を行っていかなければ、都市間競争に勝ち残れないと思います。  今、部長から、施策の効果を測るのは難しいと御答弁がありましたが、本当にそうなんでしょうか。昨年、内閣府から、市区の少子化対策取組状況に関するアンケート調査がありました。稲沢市でもそのアンケートに答えています。そのアンケートの稲沢市の回答から、少子化対策への効果は理解しているものの、対策はあまり実施ができていない、関連部署との連携事業を行っているかも実施していない、効果判定も実施していないとの欄にチェックして国に返答をしております。また、そのアンケートには、結婚、妊娠、出産、乳児期を中心とする温かい社会づくりの取組も、12項目のうち1つしか実施されていない。しかしながら、その取組を実施していない理由の欄には、取り組むための組織体制が不十分、人的資源が不足、実施するに必要な情報がない、準備期間がないなどと記載されています。正直、これが職員の本音かなと思ってしまいます。  このアンケートの回答のとおり、できない理由ははっきりと回答されています。できない理由が分かっているということは、逆に課題が明確になっているとも捉えられます。ほかの自治体では、少子化対策専門の部署をつくったり、庁内全体で一丸となって危機管理意識を共有し、市全体の課題と捉えて取り組み、効果を出している自治体に比べ、当市は各部・各課の取組は行われていても、まだまだ危機感は薄く、各部のベクトルもばらつきがあると思います。縦つながりだけではなく、もっと各部の横断的な連携、情報共有をもっと強化することが必要だと思います。  本来、ここで事務方のトップが副市長になると思いますが、どのように思われるのか御答弁を予定しておりましたが、初日にも2度副市長答弁に、庁内を横断的に、また必要なら部や課の垣根を越えてチームづくりをしていく意思表示をいただいておりますので、あえて御答弁は求めませんが、改めて庁内意識改革や情報共有、また今後はこども庁の設置などの動きもありますので、国の動向にも注視しつつ、具体的な策をリーダーとして示して、最前線で陣頭指揮を執っていただくようお願いいたします。  では、少子化問題を議論する上で必ず、先ほども出た合計特殊出生率というワードにぶつかってきます。国でも合計特殊出生率や今後の目標値を明確にしていますが、現在の稲沢市の合計特殊出生率や今後の目標値を教えてください。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  令和元年度における本市の合計特殊出生率は1.37となっております。目標値につきましては、第2期稲沢市まち・ひと・しごと創生総合戦略におきまして、国の目標値を参考に、令和7年度に1.69を掲げております。  今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の流行に伴う人との接触の制限、あるいは経済環境の悪化、健康への不安が加わることで、出会いあるいは結婚、出産の各局面に悪影響が出てくるものかなと考えております。以上です。 ◆4番(黒田哲生君)  目標設定はもちろん大事ですが、平成26年は1.45、現在今お話しいただいたとおり1.37と下がり続けている中、1.69を掲げる根拠はあるのでしょうか。その目標数値は概算数値ではなく、その目標を達成するためにこういう取組を行っていきますと具体的にもっと打ち出し、実行をした上で地に足のついた目標設定をするべきだと思います。  では次に、人口増加への取組と課題についてお聞きします。  先ほど少子化対策の質問をしましたので、ここではそれ以外の取組などを質問したいと思います。  人口は、皆さん御存じのとおり、自然の増減、社会増減で議論されます。先ほどの少子化問題が自然なら、転入・転居などで起こるものが社会になります。過去の諸先輩方の一般質問からも多く見られますが、稲沢市が社会増の人口増加の質問に対して、市側からの回答はいつもこれからお話しする4つのキーワードが出てきます。しかしながら、いつもワードへの期待値だけでこの人口増への取組の答弁は抽象的な言い方が多く、具体案がないように感じていますので、お聞きします。  1つ目のキーワードは、企業誘致。企業を誘致することで雇用、税収、土地活用、働き手の定住などいい面が多いと思いますが、稲沢市では企業誘致への取組は現在どのように行っているのかお聞かせください。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  平成17年の1市2町合併以降における本市の企業誘致の主な取組といたしましては、平成21年から25年までに第1期平和工業団地として約23ヘクタール、その後平成28年から令和2年までに第2期平和工業団地として約10ヘクタールの開発を愛知県企業庁と共同して行うことにより、第1期と第2期合わせて13社の企業誘致を図ってまいりました。第2期の工業用地が完売した現在は、県企業庁等が用地の取得造成を行う工業団地ではなく、よりスピード感を持って進められる事業者自ら用地をまとめ、造成を行う民間開発による企業誘致を図っております。  企業誘致は、市外から優良企業を誘致することが一番の狙いですが、市内企業を市外に流出させないことも非常に重要な取組でございます。市内には、優良な企業の事業所が数多くあり、 それらが流出してしまうことは雇用、税収など多くの損失を伴います。過去には、施設の老朽化を機に、市内の優良企業が市外移転を検討しているという情報があり、市内での移転先を提案し、その企業には市内にとどまっていただくこともできた例もございます。優良企業の市外流出を防ぐことに加え、その跡地には新たな企業が立地し、雇用や税収の増加につながりました。今後も市内外と問わず、一社でも多くの企業に立地していただけるよう努めてまいりたいと考えております。以上です。 ◆4番(黒田哲生君)  ありがとうございました。  私も企業誘致と聞くと、企業を呼び込むイメージでしたが、流出しないための努力もしてみえることは理解できました。今後もぜひ両面でよろしくお願いいたします。  では、2つ目のキーワードは土地活用です。稲沢市は市街化調整区域がほとんどでなかなか住宅が建てられない。人口を増やすにはどうしたらいいか考えたときに、市民の方の多くは、住宅をもっと建てられるように市街化調整区域を市街化区域にすればいいとの答えが多く返ってきます。この質問に係る住居系新市街地整備の件と市街化調整区域での開発に係る市街化調整区域内地区計画運営指針の改正の件につきましては、初日にしっかり建設部長から答弁がありましたので割愛をさせていただきますが、市街化調整区域運用も開発については民間企業も大きく関わってくると思います。いろいろと課題は多いと思いますが、成功すれば大きな成果を生むと思います。ぜひ、地域の方や民間企業に寄り添ったプランで遂行をお願いいたします。  3つ目のキーワードは、リニアインパクトです。過去の答弁を振り返ると、稲沢市はリニアインパクトに大変期待しているようですが、まちづくりとの関連性について改めてお聞かせください。 ◎建設部長(鈴森泰和君)  リニア中央新幹線の開業により、東京―名古屋間の移動時間が40分に短縮され、首都圏との往来が容易になります。この影響によって、企業活動や生活スタイルの選択肢が拡大し、本市を含む名古屋圏においては、商業や観光も含めた様々な面でポテンシャル向上が見込まれています。  リニアインパクトを確実に享受するために、本市では平成28年3月に策定した当初のまち・ひと・しごと創生総合戦略において、都市間競争に打ち勝つポテンシャルが高く、開発事業が大きい名鉄国府宮駅周辺を本市の顔にふさわしい空間に再整備することこそが戦略の要としております。以降の上位計画においても、国府宮駅周辺の再整備を重点戦略や重点施策に位置づけ、取組を進めていくところでございます。以上です。 ◆4番(黒田哲生君)  ありがとうございました。  4つ目のキーワードは、国府宮駅前の再開発です。この話はずうっと聞いていますが、具体的な案や進行状況がなかなかはっきりとしません。確かに再開発をすれば人口増は見込めると思いますが、再開発の現状と今後の予定、そしてその人口増加の見込みも含め、お聞かせください。 ◎建設部長(鈴森泰和君)  国府宮駅前の再開発につきましては、リニア開業を視野に喫緊の課題である現在の駅前広場の再整備と、魅力ある駅前空間づくり、いわゆる短期ビジョン実現のため、令和元年度に国府宮駅周辺再開発基本計画を策定いたしました。この基本計画では、再開発エリアを駅前広場街区と再開発街区に大別し、再開発街区には分譲マンションを柱として食品スーパーや飲食店、子育て支援、金融等の生活利便施設や観光案内所が一体となった複合施設の整備を想定しております。  現在、この基本計画をブラッシュアップするとともに、年度内の準備組合の設立に向け、権利者への働きかけを行っております。今後の予定としましては、令和5年度の組合設立、事業認可を目指しておりますが、全体的には非常にタイトなスケジュールとなっております。事業実施による人口増につきましては、基本計画において137戸の分譲マンションを想定しており、入居者全てが転入者と仮定した場合、本市の平均世帯人員2.6人を掛け合わせますと約360人が見込まれるものでございます。以上です。 ◆4番(黒田哲生君)  では、再開発単体では大きな人口増加が見込めないようですが、ほかに人口を増やす何らかの手だてはあるのでしょうか。 ◎建設部長(鈴森泰和君)  確かに再開発事業のみでは大きな人口増加は見込めませんが、事業を実施することにより中心市街地ににぎわいが生まれ、周辺への居住ニーズの高まりが大いに期待できます。  また、現在新たな住居系市街地の拡大に向けて取組を進めております高御堂南地区をはじめとする4地区の進捗によっても、人口増加が見込めるものと考えております。以上です。 ◆4番(黒田哲生君)  ありがとうございました。  やはり多大な費用やその地域の方々の大切な土地を利用して行う大きな事業となりますので、人口増加が見込めるではなく、はっきりとした予定人口など明確にしていくべきだと思います。しかしながら、今御答弁いただいたとおり、リニアインパクトや国府宮再開発などは市としては好影響かもしれませんが、逆を言えば駅周辺の利便性に富んだ地域と中央道より西の地区は、今後さらなる人口減少により生活の利便性だけでなく、少子高齢化の地域と超少子化超高齢化の市内の東西二極化を生む原因にもなり得ます。では、どうするのか、その点も踏まえて、最 後の今後の課題と明確な施策・ビジョンについてお聞きします。  今回の一般質問では、いろいろなお話をさせていただきましたが、まず市として明確な方向性を示す必要があるのではないでしょうか。前市長時代は、15万人都市を目指すとのお話もあったようですが、現在そしてこれからの人口減少の状況の推計を見てもとても難しいと思います。このような状況下でどこを目指していくのか。つまり、このような状況下でも人口増加を目指すのか、はたまた少しでも現状を維持していくために減らないような未来を目指すのか。明確な方向性によって今後行っていく施策も大きく違うと思います。  今回この人口減少の質問をするに当たり、会派室にある全てのこの問題への過去の一般質問に目を通しました。私が議員にさせていただいてからはずうっとコロナ禍で、コロナ対応やワクチン、GIGAスクール構想などの質問が多くを占めていましたが、以前、合併前後からはずうっとこの人口減少の質問を大きな課題として、多くの先輩議員が質問をしてみえて、過去のワード検索をすると、人口減少は171、少子化は283、高齢化は540件のヒットがあるほど、以前からこの問題を注視してみえました。  その中で、実はこの課題に対して一番多く取り上げて質問してみえたのは、市議会議員であった頃の加藤市長でした。市長もこの問題は以前からとても熱心に調べられ、今回私も成功の事例として、人口増加への取組で成功して現在も人口が増加している千葉県流山市の例にたどり着きましたが、既に加藤市長は10年以上前にこの成功事例について一般質問で取り上げてみえました。そのように、昔から非常に勉強熱心な加藤市長は今後の人口減少の危機感とこの課題に対して大きな思いがあると思いますが、人口減少における本市の今後の課題と明確な施策・ビジョンも含め、市長の思いをお聞かせください。 ◎市長(加藤錠司郎君)  私も13年間市議会議員を務めてまいりまして、その間稲沢はどうあるべきか、稲沢の問題点は何かということでずうっと考えてきて、そしてその後市長になったわけでございます。市長になるときには、「子育て・教育は稲沢で!」というのを掲げて市長選に立候補し、これまでも子育て支援を積極的に推進してきました。それはなぜかというと、この政策でまず出生数、出生率を上げるということ、これは出生率が県平均を下回っておりましたので、この状況を何とかして改善することがまず生まれる子供さんの数を増やすということになるということ。  また、子育て政策、教育政策が充実をしていることが魅力となって、他市からの転入を招くことができればという考えでずうっとこういう政策を進めてきたわけでありますが、実際にはなかなか子育て支援策や様々な教育の施策を1年目稲沢市が取り組んでも、2年たったらよその市が追いついてくるということで、ここでなかなか都市間競争に完全に打ち勝つというのは難しい、すぐ周りの市町村に追いつかれてしまうという状況がございます。  その後は、このことも当然進めながらではありますけれども、やはり土地利用政策のほうが 大切だという気持ちにだんだんなってきました。そこで、総合計画の策定、その後の都市計画マスタープランの策定の中で、条例によって調整区域の中でも住宅建設が可能な区域を広げる政策、あるいは調整区域内の地区計画をできる区域を何か所か決めたということ。昨年の8月にガイドラインを公表しておりますけれども、こういった取組で少しでも調整区域内で人口が増えてこないかということで今一生懸命その政策を進めているところであります。  しかし、先ほども言いましたように、実際には国府宮駅の再整備をしても、そんなに大きく人口は増えるわけではありません。その前の答弁にありましたように、下津は約5,000人ぐらい人口が増えております。ああいった大きな開発をしないと人口が増えてこない。今、毎月の出生数と死亡数を見ておりますと、大体ここに先ほど言われたように、毎月50人ぐらいの差があります。例えば、130人ぐらいが亡くなって、80人ぐらいが生まれるというのが今の状況です。そうすると、年間500人、600人の人口が減っていくというような感じになります。そういう状況がありますので、やはりこれは市外からの転入で補っていかなければならない。当面、出生数と死亡数が大きく改善することはありませんので、そういうふうに考えておりますが、かといって国府宮駅周辺の再整備もそんなに進捗していない。周りの今予定している地域においても、区画整理事業は進むという明確な確証が得られないような状況であります。  そういう状況で、非常に大きな懸念といいましょうか、将来に対する不安を持って市政運営をしておりますけれども、人口減少が根底にあるということで施策を進めていくんではなくて、やはり人口を増加させようという気持ちを持っていかないと、もう本当に崖を転がり落ちるように人口が減少していきます。そういったことで、少しでも人口を増やしていこうという気持ちを持って、今後とも土地利用政策、一層の緩和といいましょうか、緩和する区域を広げられないかということ、そして王道であります区画整理ができる区域、これを広げていくということ、そういったことで稲沢の課題に対処していきたいというふうに考えております。  そして、もう一つ言われました市内の東西の二極化という問題でありますけれども、これにつきましても先ほど申しましたように、地域のコミュニティーを守っていく努力、稲沢市は非常に多くの方が市街化調整区域の中に住んでいらっしゃいます。このコミュニティーはやっぱりしっかり守っていく努力が必要だというふうに思っておりますので、先ほど議員が言われましたような様々なコミュニティーを維持していくための課題についても、市としてもしっかりと取り組んでいきたいというふうに考えております。全体的にそういった施策を動員して、稲沢市が少しでも活力を保って今後も元気に継続していけるように考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。 ◆4番(黒田哲生君)  市長、ありがとうございました。  人口を増やしていく施策をやっていくことによってそれでもやっと微減で済むのかなという 思いが十分に伝わりました。私自身も、確かにそのとおりだと思います。私はサッカーをやっておりますが、子供たちに大切な試合の前には必ず言います。負ける、負けたくない、それでは勝てない。勝ちたいでも勝てない。絶対に勝つんだという強い意志が勝ちを呼び込むんだと話をしております。市長が言われるように、人口増を目指してやっと保てると思いますので、ぜひいろいろな取組、また大変なこともあると思いますけれども、スピード感を持って進めていただければなと思います。  しかしながら、現在の稲沢市はリニアインパクトを狙って名古屋圏からの流入のドーナツ化現象に期待を寄せ、国府宮駅周辺の再開発を進め、その一方市内では、ソロ現象でその地域以外は縮小していく二極化が進んでいってしまうのかなと不安は消えません。  ここで、私から少し提案をさせていただきます。今お話をした人口増減の直接的な部分ではないと思いますけど、まず1つ目、このような少子化、人口減少の状況をしっかりと市民に身近な問題として知ってもらうことが大切だと思います。  少子化、高齢化、人口減少は誰でも知っていることですが、なかなかそのワードだけでは現実味が伴いません。先ほども申しましたが、少子化や今後の市の人口増減のリアルな数字を出すことによって市民へもっと関心を持ってもらえると思います。子供たちは、先ほど保育園は一番少ないクラスでは1人しかいませんよ、このことを多分皆さんに、今少ないクラスは何人ですかと聞くと多分10人ぐらいというお答えが返ってくるんですよね、少なく見積もって。でも、実際は1人。今後もっと減るという可能性は十二分にあるという、そういうリアルな数字を出すことによって関心をもっと持っていただきたい。今後の市の、今言いましたリアルな数字を出すことによって市民にもっと関心を持ってもらい、市民と地域、そして行政の両輪でこの問題に取り組んでいく姿勢が大切だと思います。  例えば、広報の1ページ目、そこにみんなで一緒に考えようみたいなコーナーを定期的に入れて、なぜ人口減少は進むのか、今稲沢はこれぐらいの人口になっているとか、今後はどうなっていくんだとか。例えば、先ほど話をした調整区域に家が建てづらいのは何でだとか、ワンテーマで誰にでも見てもらえるように文字も大きく、イラスト等も入れて市民目線で問題提起をしていくだけでも今後、市民の市への理解度も大きく変わって、市としての考え方も伝わりやすいのではないでしょうか。  2つ目に、先ほど私も少子化の独自施策はと聞きました。また、ほかの議員からも、事あるごとに稲沢市の独自施策はないのかとの質問も多くあります。正直、独自施策を一から考えるのは困難ですよね。だから、目線を変えてみる。例えば、クリスマスなので、クリスマスケーキに例えてみます。例えば、皆さんの前にクリスマスのホールケーキが1つあったとします。それはどんな形を想像したでしょうか。皆さん、丸いケーキを想像しましたよね。でも、そのケーキ、実は真横から見ると長方形なんですね。切って取り分けてみれば三角形、同じような ものなのに目線や視点を変えれば形も変わる。独自施策自体をつくるのは困難ですが、国から下りてきた施策やほかの先進自治体の例でも、そのまま行うのではなく多角的に視点を変えてみて、それをベースに稲沢市に合った独自施策にしていく考え方も有効なんではないでしょうか。  それ以外にも、1つの施策をやるに当たり、庁内でそれに関わる課や部関係なく、1年に1回でも、半年に1回でもいいので、職員によるテーマを決めて職員によるプレゼンテーションを行う。今、部長たちは黙って下を向いて書いていますけれども、えっと思っていると思いますけれども、もちろん階級や年齢は関係ありません。各部、くじでもいいので、代表の1名にみんなの前でプレゼンをしてもらって、そうすることで自分の課、専門の課じゃないところの勉強をすることにもなりますし、副市長がおっしゃられる横断的な取組も進みますし、いい案があればそれをベースにみんなでブラッシュアップをしていけばいいかなと思います。  今述べたのはほんの一例ですが、どれもそんなに費用はかかっていません。その中で少しでも稲沢市が前に進んでいくのなら、最少の経費で最大の効果を上げる地方自治の理念にも沿っていると思います。  少し話がずれたまとめになってしまいましたが、先日小学生の低学年の子供たちに、「稲沢は好き」と聞いてみました。分かんないと答える一方で、好きと答える子供がほとんどでした。小学生までは小さな生活圏で行動しますので、高校、大学、社会人と行動圏が広がれば広がるほどほかのまちと自分の育ったまちとを比較し、最終的に利便性を考慮して自分の住むところを決定していく。その選択競争に負ければ、どんどん次の担い手が流出することになります。少子化、人口減少の波はもうすぐ来るのではなく、もう現実に来ています。大切な問題を先延ばしにせず、多角的な視点での取組の改善を要望させていただきます。  最後になりましたが、今回のこの大きなテーマの質問をするに当たり、多くの職員にデータなど御提供等御協力をいただきました。この場を借りてお礼を申し上げます。  以上で、私の12月議会の一般質問を終了させていただきます。ありがとうございました。 ○議長(服部猛君)  全て要望ですので、次に移ります。  議事の都合により暫時休憩いたします。                                  午前11時15分 休憩                                   午前11時30分 再開  ○議長(服部猛君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  志智 央君。 ◆12番(志智央君) (登壇)  皆さん、こんにちは。  議長から許可をいただきましたので、発言通告に基づいて、一問一答方式で一般質問をさせていただきます。  今回のテーマは2つありまして、認知症に対する支援と医療的ケア児に対する支援になります。医療的ケア児については、以前の議会で服部礼美香議員が触れておりましたので、重複する質問はできる限り避けて取り組みさせていただきたいと思います。  以降は質問席から行わせていただきますので、よろしくお願いします。                (降  壇)  まず、認知症について質問していきますが、日本の高齢者人口は2021年9月時点で約3,640万人、高齢化率は29.1%になりました。この超高齢化社会と切り離すことができないテーマが認知症になります。  国の調査によると、認知症高齢者の割合は2012年に15%を超え、2025年には20%に達し、5人に1人が認知症になると推計されています。  稲沢市に当てはめると、2021年1月時点で65歳以上の高齢者は約3万7,000人でしたので、約7,400人の方が認知症であるという計算になります。また、認知症を発症する前段階と見られる軽度認知障害、MCIと呼ばれますが、このMCIを含めると、2025年には稲沢市の人口の1割近くが認知症、またはその予備群と呼ばれる状態になります。非常に驚く状況になりますけれども、驚くのはもっとあって、それが今ピークではないということですね。高齢者人口がピークを迎えるのは20年後の2042年というふうに言われているので、今後も増加傾向が続くと思われます。  この議場において、年齢だけで見ると私が認知症になるのは最も遅くだと思いますが、両親や祖父母が認知症になって、その介助者になるというのを考えると、やはり人ごとではないんですよね。全ての人が関係してくる事項だというふうに思います。私も皆さんも、多くの人が当事者になり得る認知症のこと、そういった意識を持って支援について質問をさせていただければと思っています。  まず、最初の質問ですが、稲沢市では介護保険事業計画において、認知症に対する取組を重点策として位置づけています。  1つ目に、一般の人を対象にした認知症に関する知識の普及。2つ目に、当事者に対する早期診断の進行防止、予防対策の充実。そして3つ目に、当事者とその家族が地域住民とともに生活するための環境づくり等が上げられていますが、詳細を教えていただけますか。 ◎市民福祉部長(小野達哉君)  1つ目の一般の人を対象にした認知症に関する知識の普及としましては、幅広い年代を対象とした認知症サポーター養成講座及び認知症サポーターステップアップ講座の開催、高齢者ふ
    れあいサロンなどへの出張講座を行っております。  また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、昨年度から開催できていませんが、今後も福祉まつりなどのイベント開催時に専用ブースを設け、普及啓発に努めてまいります。  2つ目の当事者に対する早期診断と進行防止、予防対策の充実としましては、認知症予防講座の開催、住民主体の通いの場である高齢者ふれあいサロンの拡充、また地域包括支援センターと認知症初期集中支援チームの連携を密にし、支援体制の強化を図っております。  最後に、当事者とその家族が地域住民とともに生活するための環境づくりとしましては、介護をしている家族同士の交流の場である認知症介護家族支援事業や家族介護者交流事業、徘回により行方不明となった場合に対処できるよう、高齢者等安心おかえりネットワーク事業や徘回高齢者家族支援事業を実施しております。  また、今年度から法律上の損害賠償責任を負った場合の補償として、認知症高齢者等個人賠償責任事業を始めたところでございます。以上でございます。 ◆12番(志智央君)  稲沢市が認知症に対して、様々な取組をしてくれていることが分かりました。  中でも私が一番重要だと考えるのが、認知症になるのを遅らせる、認知症になっても進行を緩やかにするために早期診断、早期介入をしていくことになります。しかし、発症の初期段階では症状があまり表に出ていないため、早期に介入したいのに見つけることが難しいということが大きな課題になっています。  この課題に対して、第8期介護保険事業計画、こちらの冊子に書いてありますが、こちらの計画では、認知症を早期発見するために認知症チェックリストを活用していると記載がされています。どこで誰がどのように活用しているのでしょうか。教えてください。 ◎市民福祉部長(小野達哉君)  高齢者を様々な側面から支える総合相談窓口である地域包括支援センターでは、総合事業の対象者となるかどうかを判断するための生活、運動、認知機能等25項目で構成されている基本チェックリストを使用し、その回答結果及び対象者や家族との面談等により必要であると判断した場合には、認知症の程度を確認するため、認知症チェックリストを活用する場合がございます。  また、介護予防施策として実施しています脳の健康講座、認知症予防出張講座などにおきまして、認知症チェックリストを配付し、早期発見、診断、治療の重要性についてお知らせをしています。以上でございます。 ◆12番(志智央君)  認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)の約半数は5年以内に認知症に移行すると言われています。MCIの方のうち、もちろん全ての方が認知症になるわけではありませんが、 この段階から運動などの予防的活動を開始することで認知症の進行を遅らせることが期待されています。  したがって、ただいまの答弁で地域包括支援センターにおいて、必要性がある場合に認知症チェックリストを用いて確認しているとありましたが、こうした検査をもっと多くの場所でより深くできるようにしていくことが必要です。  では、どうするのか。認知症にはチェックリストよりも詳細に認知機能を評価できるスクリーニング検査というものがあります。HDS-RやMMSEと呼ばれるものになりますが、なかなか馴染みがないと思いますので、どんなものなのか少し紹介させてください。  例えば、HDS-R、改訂版長谷川式簡易知能評価スケールというものですが、こちらは質問を相手の方にしてその返答を聞いて点数をつけていく、ある一定の点数よりも低い方が認知症の疑いがあるというふうに判断するものになります。  例えばどんな質問があるのかというと、100から7を順番に引いてください、100引く7は93と答えてもらった後に、そこからさらに7を引くと、というふうにお聞きして、86ですと回答ができた場合は2点というような感じですね。  あるいは、数字を、私がこれから言う数字を逆から言ってください。「6、8、2」で「2、8、6」ですね。「3、5、2、9」「9、2、5、3」、このような形で答えていただく。ほかにも野菜の名前をできるだけ多く言ってくださいというふうにお聞きして、10種類以上答えることができた方に点数を5点与えるような、こういった検査になります。大体5分ぐらい、慣れると5分前後でできるようになりますので、私も病院に勤めていたときに、その検査を認知症の疑いのある方に対して行っていて、実際にそのような点数が低い方に対しては主治医に報告をして、今後の対応を検討するということをやっていました。  神奈川県横浜市では、2020年から市内の医療機関でこういったスクリーニング検査を行うことで、認知症の疑いがあった場合に専門機関を紹介する物忘れ検診というものを行っています。担当課に問合せをしたところ、大変好評で、認知症という言葉を使わず、物忘れとしたことで参加がしやすい、医師としても疑いのある人に紹介しやすくなりましたというふうに話をされていました。  予算額をお聞きしたところ、人口372万人で患者数は2,000人と想定し、約470万円で行われていました。稲沢市の人口で単純計算すると、年16万円ほどの予算でできます。稲沢市でも導入してはどうかと考えますが、いかがでしょうか。 ◎市民福祉部長(小野達哉君)  物忘れ検診は近年大都市を中心に実施されておりますが、本市で実施する場合、医師会及び医療機関の協力はもとより、疑いが確認された後の専門医療機関をはじめとした支援体制が不可欠と考えておりますので、実施した場合の効果等を含め、他市の状況を参考に精査してまい りたいと考えております。以上でございます。 ◆12番(志智央君)  稲沢市民病院には、高齢者の総合的な内科診療を行う老年内科があります。  先ほどの答弁の中で、疑いが確認された後の専門医療機関の支援体制が不可欠とありましたが、物忘れ検診で認知症の疑いがありとされた方は市民病院の老年内科に来ていただく、そういった形ができれば、コロナ後の市民病院の経営の助けにもなるのではないでしょうか。市民病院では、老年内科以外にも認知症に対する様々な取組をしていたと思いますので、まずはここをお聞かせいただけますでしょうか。 ◎市民病院事務局長(石村孝一君)  市民病院では、物忘れ検診ではございませんが、老年内科以外の診療科を受診された患者で認知症が疑われるときは、各診療科から認知症看護認定看護師に連絡が届きます。認知症看護認定看護師は認知機能検査を行い、検査の評価により認知症の疑いが高いと判断された際には、老年内科の受診をお勧めし、地域包括支援センターとも連携を取っています。  なお、認知症の疑いで老年内科を受診した患者数は、令和2年度が4人、令和3年度は10月までで4人となっております。また、老年内科は受診されませんでしたが、認知症が悪化しないよう、認知症看護認定看護師がフォローしている患者さんは令和2年度が7人、令和3年度は6人です。これとは別に、65歳以上の方が入院されるときのスクリーニングの結果から認知機能検査を行うこともあり、認知症の早期発見に努めております。  市民病院には、認知症サポート医養成研修やかかりつけ医認知症対応力向上研修を修了した医師や、看護職員認知症対応力向上研修を修了した看護師もいます。認知症の人を地域で見守り支えるため、認知症に関する正しい知識と理解を持ち、地域や職域で認知症の人や家族に対して、できる範囲で手助けをする認知症サポーターを増やすことが重要だと考えております。  院内でも、今年度から職員を対象に認知症サポーター養成講座を開催しており、コロナ禍の中で5回中2回が中止になりましたが、今年度75人の職員が研修を修了する予定でございます。以上でございます。 ◆12番(志智央君)  市民病院では認知症認定看護師の下、既に物忘れ検診のような取組をしていることが分かりました。皆さんは、この市民病院の取組を聞いてどのように感じたでしょうか。  私はすごいいいことだなと、すばらしいなというふうに感じましたし、これをやはり市民病院だけではなくて、稲沢市内のほかの病院機関でも行うことができれば、稲沢市の認知症施策がより前に進むと思いましたし、高齢者の方の安心につながるというふうに感じました。そして、それが今なら年16万円でできるということなので、ぜひとも検討を続けていただいて、導入をお願いしたいなというふうに思います。  また、先ほどの市民病院の答弁の中で、認知症の疑いのある人を診たときに、認定看護師に連絡をしてくださる、医師から行われていると思うんですけど、まだ件数が限られていると思います。こうしたことからも、全ての診療科で、こういったふうに連絡が行けば、どのように認定看護師が対応してくれて、その後のフォローアップも行っているのか。そういった流れをお伝えすると、じゃあ、あの人にもやったほうがいいな、連絡したほうがいいなというふうに思い当たる方が必ずいると思うんですね。ですので、ぜひ先生方にいま一度このことをお伝えしていただきたいなと思っています。  もう一点、早期発見のための手法をお話しします。  神奈川県平塚市では、認知症の早期発見につなげようと簡易認知機能検査ができるプログラムを搭載したタブレット端末を地域包括支援センターに配備していました。予算は13か所に配備して200万円かかったそうですが、タブレット端末を用いることで、地域包括支援センターだけでなく、市役所、保健センター、健康フェスタ等の出張検査、こういったことも応用が可能だというふうに感じました。  先ほど御紹介した医療機関での方法に加え、この取組を地域で行うことで、より多くの認知症の人を支援できると考えますが、導入に対する見解をお尋ねします。 ◎市民福祉部長(小野達哉君)  イベント開催時には紙ベースでの認知症チェックを行っておりますが、平塚市を参考に、当市でも電子連絡帳システム「なおいネットいなざわ連絡帳」などに簡易認知機能検査ができるプログラムを搭載するなど、タブレットを使用した検査について調査してまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆12番(志智央君)  ありがとうございました。  次に、稲沢市の認知症施策に当事者の声を反映させることについて質問します。  神奈川県の認知症施策推進協議会の議事録を読んだところ、認知症当事者の人が協議会の委員を務められていて、県が行っている施策に対して患者の立場としてどう感じたのかということをお話しし、政策に反映させていました。私はこれを見て、稲沢市の介護保険事業計画、高齢者福祉計画になぜ当事者を参加させなかったのかということをすごく反省しました。  というのも、私は先ほどお示しした第8期計画に文教厚生委員長の充て職として途中から参加していました。でも、気づくことができなかった。このことを大変後悔していて、次の第9期計画はもちろん、その他認知症に関係する会議があれば当事者の人に参加していただけるよう、今後は調整していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。 ◎市民福祉部長(小野達哉君)  認知症の当事者の方が、どのようなことに困っているのか、またどのようなことを期待して いるのかなど、自身の経験や将来の希望などを伝えていただくことは計画を策定するに当たり貴重な意見となると考えております。  介護保険事業計画、高齢者福祉計画の計画策定委員会の委員として、被保険者の代表者も公募で参加していただいておりますので、次期計画策定時には、認知症の当事者または家族介護者なども委員として参加していただき、幅広い意見を取り入れていきたいと考えております。  また、会議などにつきましては、直接、認知症の当事者など意見を聞く必要が生じた場合は、参加していただける仕組みをつくってまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆12番(志智央君)  前向きな答弁をありがとうございました。  関連して、もう一つだけ質問します。  愛知県では、認知症への理解を深めるために、当事者本人が思いを直接伝え、その人らしい活動を発信する愛知県認知症希望大使、他の自治体では認知症本人大使とも呼ばれていたりしますが、こういった取組を始めました。  認知症になるということは、本人にとっても家族にとっても衝撃的な出来事ですし、これからのことが心配で不安になります。そうした中で、ロールモデルとなる人との出会いは、とても重要です。例えば、認知症になってもヨガの講師をしている、展示会を開いた、人の助けがあればこれまでどおり生活ができるんだよ。こうした当事者の声が認知症になっても大丈夫と思える支えになります。稲沢市でも若年性認知症の人を含め本人大使を任命することで、認知症と共に生きる姿を伝えることで、より当事者が参加できる仕組みづくり、そういったことをしていただけないでしょうか。 ◎市民福祉部長(小野達哉君)  国が都道府県ごとに地域版希望大使を設置することを目指し、令和3年9月現在で、9都道府県で地域版希望大使が任命されています。本市としましても、愛知県の認知症希望大使の活動を参考にして、大使の必要について判断してまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆12番(志智央君)  認知症当事者が社会参加している、できるんだということを、市民の皆さんに伝えるためにも、まずは愛知県の認知症希望大使を稲沢市にお招きして講演をしていただくことを要望としてお伝えさせていただきます。きっとこうした取組がきっかけとなって、稲沢市で本人大使をしたいという声が上がることを期待しています。  最近、愛知県内の市町村はじめ、全国的に認知症に対する理解を深めたり、施策を推進したりすることを目的に条例を制定する動きがあります。稲沢市においても、条例の制定を含め今後も認知症施策の充実を図っていただくことをお願いして、次の質問に移ります。 ○議長(服部猛君)  議事の都合により暫時休憩いたします。                                  午前11時51分 休憩                                   午後1時00分 再開  ○議長(服部猛君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  志智 央君。 ◆12番(志智央君)  それでは、午前中に引き続いて質問をさせていただきます。  次に、医療的ケア児の支援について触れていきます。  初めに、医療的ケア児とは生活する上で常に何らかの医療的ケアが必要な児童の子のことを言います。歩ける子から寝たきりの子まで、一人一人状態は異なりますが、人工呼吸器による呼吸管理が必要であったり、飲み込む力が弱いことからチューブを通じて胃や腸に直接栄養を送る経管栄養というものをしていたり、たんの吸引が必要であったりします。  どれぐらいの子が医療的ケア児なのかというと、厚生労働省の調査では、全国に約2万人、過去10年間でほぼ倍増しました。背景としては、医療技術の進歩により、体重1,000グラムに満たない新生児など昔なら助からなかった子供を救えるようになったことが上げられます。  愛知県の推計値は、2016年で1,044人、1万人当たり1.4人になりますので、稲沢市にも20人近い子が医療的ケア児であるという計算になります。一方で、社会の受入れ体制は追いついておらず、預けられる保育園や通わせられる学校が少なく、例えあったとしても保護者の同伴を求められ、仕事を諦めざるを得ないケースが多くあります。  こうした課題を解決するため、医療的ケア児とその家族を支援する法律が2021年9月18日に施行されました。主な目的は、医療的にケアが必要な当事者とその家族を支援するために、親の付添いがなくても子供が適切な教育を受けられるよう、保育園や学校の体制を整備することなどが上げられています。そして一番大きなポイントは、これまで努力義務とされてきた国及び地方自治体の支援が責務に変わったことです。これがとても大きくて、稲沢市も重い腰を上げてやらなければならないということです。  なので、今回は、医療的ケア児が生まれてから学校生活を送るまでの期間に存在する課題に対して、どのように支援を具体化していくのかを質問させていただきます。  まず、生まれてすぐの支援について、医療的ケア児は新生児のための集中治療室(NICU)等に長期入院した後に、在宅で人工呼吸器や経管栄養等のケアを受けます。できる限り早期に支援に入るためには、入院期間中に子供たちの把握をする必要があります。  医療的ケア児の多くは低体重で生まれます。体重2,500グラム未満の子は、法律に基づき住 民票のある市区町村に届出が必要になることから把握が可能です。また、出生時の体重が2,000グラム以下で、特定の症状のある子は未熟児養育医療給付事業というものがありまして、医療費の助成制度になるんですが、こちらを申請することで同じく把握が可能です。  一方で、そこから漏れる体重2,500グラム以上の医療的ケア児が出てきますが、どのように把握されているのでしょうか。 ◎子ども健康部長(水谷豊君)  医療的ケア児は退院後地域での支援が必要となることから、医療機関から情報提供を受けたり、退院前のカンファレンスに参加したりしております。この3年で参加した退院前のカンファレンスは、令和元年度1件、令和2年度4件、令和3年度はまだ開催はされておりません。  また、医療的ケア児の入院が長期化する場合でも、医療機関から保護者の不安などについての情報提供があったり、退院前から医療機関や保護者と連絡を取り、必要に応じ、地域での支援のため、関係機関が支援調整を目的とした個別の会議が実施されたりすることから、様々な情報の把握にも努めております。以上でございます。 ◆12番(志智央君)  次に、退院後すぐの支援について質問します。  稲沢市では、こんにちは赤ちゃん訪問事業にて、生後4か月までに全ての家庭を訪問されていますが、とりわけ、医療的ケア児に対しては退院後すぐに家庭訪問されているのでしょうか。 ◎子ども健康部長(水谷豊君)  退院時に医療機関から連絡があり、早期に訪問し、医療的ケア児の健康状態、家族の生活状況の把握を行っております。以上でございます。 ◆12番(志智央君)  医療的ケア児の保護者は、入院中は子供の体調や障害のこと、子供を自宅で受け入れるための物品の準備、医療的ケアを行うための機器の取扱いなどに追われています。退院してからは、実際に医療的ケアが適切に行えるかなど多くの不安を抱えながら日常生活を送ることになります。  実は、おとといに私の子供が病院に入院しまして、今、妻と交代で付添いをやっているんですけど、一番大変なのはもちろん子供自身なんですけれども、保護者もこんなに付添いって大変なんだと思いながら、今やっています。すごく限られたスペースの中で子供と一緒にずっと起きている間は過ごして、病院のベッドってこんなに硬くて狭かったっけと思いながら一緒に横に添い寝をしたりとかして、コロナ禍で結構面会時間がすごく限られていて、その15分の間に要点を保護者でこうお互いに連絡を取り合って、着替えとか荷物を持ち込んだりとかして、すごく大変な思いをしている。でも、それは、私の場合はもう治る見込みがあるから、短い期間なのでやれるというのもあるんですが、医療的ケア児の場合は長期に入院期間がわたりまし て、その後のケアも長く続くことが多いものですから、やはり大変だということを身をもって今体感しています。  なので、やはり退院後すぐに電話が、市から専門職の人からかかってきて、何か困っていることありませんか、支援しますよというところを聞かせていただけるだけで、どれだけ助けになるのかなというのをすごく思うところです。ですので、答弁いただいたこと以上に、さらに前に、できる限り早期の訪問を通じて、支援につなげていただくようにお願いします。  次に、就学前の課題について質問します。  在宅での生活が落ち着いた後から就学前までの期間は、専業で子供を見る家庭と共働きであるため保育園に預けたい家庭とが出てきます。専業で子供を見る家庭の場合は、児童発達支援を行っているひまわり園を利用する選択肢があり、共働き家庭の場合は、ひまわり園、もしくは保育園を利用する選択肢があるのでしょうか。稲沢市の保育園での医療的ケア児の受入れ状況をお尋ねします。 ◎子ども健康部長(水谷豊君)  保護者から入園の要請があった場合、本人の状況や保護者の就労状況、思いなどを聞き取り、できる限り受け入れる方向で調整をしておりますが、これまで要請いただいたケースはいずれも頻繁に医療的ケアが必要であり、看護師などの専門職の配置ができないことから、公立保育園での受入れ実績はございませんが、民間保育園で受け入れたケースでは、専門職の配置がない状況ではございましたが、市と保護者及び民間保育園で調整し、保護者には適宜来園いただき必要な医療行為を行うとともに保育時間中にはすぐに連絡が取れる体制にするなどの御協力をいただきました。以上でございます。 ◆12番(志智央君)  希望の保育園に入れるようにできる限りの調整をしてくださったことはよく分かりましたが、現状では医療的ケア児が保育園に入ることができない。選択肢が著しく減るというのは、やはり安心して子育てできる環境とは言えませんし、先ほど申し上げた支援法の趣旨にも反していると思います。
     医療的ケア児の一番の課題は、この十分な保育環境を得られないことにあります。子供を預けられず、仕事を辞めざるを得ない、24時間子供に付きっきりになる。運よく預けられたとしても答弁にあったように、保護者が適宜来園をせざるを得ず、就労が困難となったり、経済的に困窮したりする。また、身体的・精神的負担の大きさから、両親の離婚など家庭環境が悪化するケースも少なくありません。  ひまわり園があるからいいじゃないかと思われる方が見えるかもしれませんが、そうではなくて、支援法には各自治体は医療的ケア児とその家族が希望する施設に通えるよう支援体制を拡充する必要があると書かれていますし、何より私が言いたいのは、家から近い保育園に入っ て小学校に上がることができれば、子供同士はもちろん、保護者同士、地域の人とのつながりも生まれます。子供に何かあったときに周りを頼ることができますし、災害時にも援助が受けやすくなります。人工呼吸器の子や経管栄養の子、そういった医療的ケアを受けている子をなかなか実際に見た方は少ないと思うんです。でも、やはり、実際に数が、そもそもの数が少ないから接点が少ないというのはもちろんあるんですけど、保育園、小・中学校で受け入れることができないから関わることができない、いないと感じてしまう、そういったこともあるというふうに思います。関わりがあれば、子供同士はもしかしたら友達になっていたかもしれないし、助け合えていたかもしれません。また、いい影響を与え合えていたかもしれません。  地域で育って、横と縦のつながりを生んでいくということは、医療的ケア児本人だけではなく、周りの子や保護者にとっても、地域にとってもプラスの出来事だと思います。  支援法の施行に伴い、各自治体に地方交付税として、医療的ケア児支援のための予算が必ず配分されます。これらを活用しながら、保育園においての受入れを可能にする体制を整えていただきたいのですが、いかがでしょうか。 ◎子ども健康部長(水谷豊君)  保育課としましては、現在、障害児保育の見直しを行っており、その中で、医療的ケア児の受入れについても、令和5年度から医療的ケア児保育支援事業を活用し、看護師配置等について検討をしております。通常の障害児保育の基準で受入れが可能で、インスリン注射や導尿、たん吸引等の医療行為が必要なお子さんをまず対象としていき、障害の有無に関わらず同じ空間で子供たちを受け入れるインクルーシブ保育の考え方を広め、地域の中でいろいろなお子さんが触れ合って、学び合える環境づくりを進めていきたいと考えております。以上でございます。 ◆12番(志智央君)  保育課では令和5年度から専門職を配置できるように動いてくださることが分かりました。ありがとうございます。  次に、就学時の支援について質問します。  保育園と同様、小学校と中学校でも医療的ケア児の受入れを断られたり、保護者の付添いが必須であったりする市町村が多いです。  一方で、稲沢市の小・中学校では医療的ケア児の受入れ実績があると聞いていますが、状況を教えていただけますか。 ◎教育部長(荻須正偉君)  現在、医療的ケアが必要な児童・生徒は、小学校6年生の児童1名です。  小学校1年生の就学のときから、通常の学級に在籍し、吸引器によるたんの吸引が必要な児童でございます。入学当初は1人で吸引することが十分にできないため、毎朝保護者が児童と ともに登校し、休み時間ごとの数分の吸引に保護者が付き添う必要がありました。  そのため、児童入学に併せて、新たに看護資格を持つ特別支援教育支援員を学校教育課が配置し、保護者の負担を減らせるよう努めてまいりました。  現在、ある程度自分でたんを吸引することができるようになってきております。学校では、初めて医療的ケアが必要な児童を対応するということで、吸引のための事前の環境整備やインフルエンザ等の感染症への対応、対策、水泳指導や校外学習時などの対応について、担任や他の教員と看護師が常に調整をしてきました。  今後、医療的ケア児の受入れに当たっては、今回のノウハウを生かし、就学前の早い段階から情報共有と訪問看護師や常勤の看護師を利用できる仕組みの整備によって、さらに多くの医療的ケア児が地域の学校で、他の児童・生徒とともに学ぶことができるようになると考えております。以上でございます。 ◆12番(志智央君)  稲沢市の小学校では、支援法の施行前から希望する学校に通えるように対応していただいたことが分かりました。このことをとても高く評価しています。ありがとうございます。  一方で、答弁から課題も見えてきました。  ただいまの答弁にもあったように、医療的ケア児の受入れには、ソフト、ハード両面で入念な準備が必要であり、できる限り早期に児童・生徒の把握が必要なこと。また、本人や保護者、教員の負担軽減のためにも医療的ケアが行える専門職の配置が不可欠であること。これらは、小・中学校だけでなく、保育園でも同様の課題が存在します。  まず、未就学児及び修学前の時期に、医療的ケア児をどのように把握し、情報共有をしていくのかをお尋ねします。 ◎市民福祉部長(小野達哉君)  医療的ケア児に関しては、稲沢市地域自立支援協議会の医療的ケア児支援に係る作業部会で、保育、福祉、教育の関係課のほか、実際に医療的ケア児を支援している訪問看護事業所、稲沢市民病院訪問看護ステーションや小学校の特別支援教育コーディネーターなど、様々な関係機関が参加し、医療的ケア児の支援について情報共有をしております。  福祉課では、作業部会に参加する医療機関や健康推進課からの情報により、医療的ケア児の早期の把握に努め、必要な支援に結びつける役割の医療的ケア児コーディネーターにつなぎ、医療的ケア児の就学に関する希望などライフステージに応じて必要となる情報を収集、集約し、担当部署と共有することにより、医療、保健、福祉、保育、教育がそれぞれの専門性を生かして連携し、支援できるよう努めてまいります。以上でございます。 ◆12番(志智央君)  医療的ケア児の情報を生まれた直後、病院から、あるいは保健所、保健センターが把握して、 それを福祉課等でさらに把握して、協議会において保育課、学校教育課と共有していく、そういった仕組みづくりが始まったことがよく理解ができました。  ちなみに、愛知県春日井市にある愛知県医療療育総合センターでは、このはネットという医療的ケア児の情報を共有するシステムというのがあって、これをはじめ県全域に利用を広げようとしているそうです。情報共有することは、障害児や家族の孤立感、阻害感を和らげることにもつながるので、今後の参考にしていただきたいと思います。  次に、専門職の配置について、今後の方針をお尋ねします。 ◎市民福祉部長(小野達哉君)  先ほども申し上げました、稲沢市地域自立支援協議会の医療的ケア児支援に係る作業部会では、医療的ケア児が地域の学校などに通うことができる仕組みづくりを協議する中で、まずは導尿やインスリン管理など、訪問看護で対応できる短時間の医療的ケアに着目してまいりました。この医療的ケアを行う上で、小児科の医療機器の取扱いには専門性が必要であり、児童の安全を鑑みて、ふだんから利用している訪問看護事業所の看護師を派遣できる方法を検討しているところです。  また、保育園や学校で医療的ケアを安全に行うためには、派遣される看護師とふだんから児童を見守る学校等との連携、そして市内医療機関のバックアップが必要となります。今後は、看護師が学校等において円滑な支援ができるよう、医療機関との連携を図るための協議を進めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆12番(志智央君)  答弁いただきました訪問看護事業所の看護師を派遣する手法というのはぜひ取り組んでほしいんですが、1日に1度、短時間での利用しかできないため、医療的ケアが少ない限られた子にしか使えません。頻回に医療的ケアが必要な子に対応できるように、保育園のみならず小・中学校で活動できる常勤の看護師や、そういった専門職を配置するよう予算措置していただくように改めて要望します。  また、先ほども保育園、保育課が令和5年度から専門職を配置していきたいというお話をしてくださいましたけど、例えば、1人の医療的ケア児のお子さんが見えて、保育園に専門職が配置されるとします。その子が卒園した後に、新たに保育園に医療的ケア児の子が入ってくればいいんですが、そうでなかった場合、保育課で雇ったその看護師は健常児の子を見る役割を担うわけですよね。それってやっぱりもったいないと思っていて、やっぱりその後卒園した子が小学校に入るんであれば、その専門職の人が引き継いで小学校にも介入することができれば、今まで慣れ親しんだ看護師ですし、本人にとっても御家族にとってもいいと思うんですね。そういった柔軟な配置転換ができるように認めていく必要があるんじゃないかなというふうに思います。  なので、今後、専門職を配置する上で、そういった課を超えて、今回の議会のすごく一貫したテーマだと思いますけど、課を超えて調整していただくようにお願いします。  また、医療的ケア児について調べる中で、専門職である看護師等々、保育園や小・中学校との調整役が必要であったという事例を見ました。なぜ必要になったのかというと、看護師さんたちは医療現場で働くことを想定した基礎教育を受けているので、学校での勤務に戸惑うことが多かったそうです。恐らく今後、保育園の保育士と医療的ケアを行う看護師との間や、小・中学校の先生方と医療的ケアを行う看護師との間で擦れ違いが出てくると思います。専門職ならではの信念や思いがあるゆえにぶつかることもあると思うんですね。医療的ケア児コーディネーターの人がそこでうまく間に入って、それぞれの専門性を生かし連携をしていけるように促していただいて、またその知見をほかの園、学校に広く知っていただけるように情報共有をしていただくようにお願いします。  最後に、医療的ケア児の支援を法律施行前より行っている先進地の大阪府豊中市の事例を紹介します。  大阪府豊中市では、公立小学校に入りたいという希望があれば教育委員会としては断らない、必ず受け入れるという話をされていて、現場の校長先生も受け入れないという措置がない、私たちは希望があれば必ず公立校に受け入れることを当たり前としてやってきた。その中で、できることとできないことが当然ある。できないことについては、保護者と話し合って、できる範囲や方法を考えていく。共に育つことが当然というふうに話をされていました。  とてもすばらしい姿勢だと感じましたし、豊中市のこの支援策を知って、市外から転入してきた家族も見えるそうです。私も病院勤務時代に、医療的ケア児の訪問リハビリテーションを行っていました。本人も御家族も様々なことを我慢して、犠牲にして在宅での生活をされていたんだと思いますし、私たち医療者が訪問するよりも、同年代の子供たちともっと触れ合いたかったんだろうなというふうには思うんですね。医療的ケアが必要であっても、当たり前のように地域の保育園や学校に通えて、地域の子供や保護者とつながれる稲沢市になれるように、今回議論したことからまず体制整備していただくよう最後に要望して、今日の一般質問を終えさせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(服部猛君)  全て要望ですので、次に移ります。  議事の都合により暫時休憩いたします。                                  午後1時22分 休憩                                   午後1時35分 再開  ○議長(服部猛君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  加藤孝秋君。 ◆9番(加藤孝秋君) (登壇)  皆様、こんにちは。  ただいま議長から発言のお許しをいただきましたので、発言通告に従い、一般質問を行わせていただきます。  本年最後の質問になりました。もうしばらくの間、お付き合いをいただきたいと思います。  12月に入り、新語・流行語大賞や今年活躍したスポーツ選手等が多数紹介され、大谷翔平選手、大坂なおみ選手、それから、東京オリンピック・パラリンピックで金メダルを取り活躍した柔道の阿部兄弟などが有名です。また、昨日、今年の漢字にも「金」が選ばれました。  ですが、インドアの私の中では、将棋の藤井聡太竜王が断トツです。AIによる将棋研究でタイトルを獲得し、年間対局数、勝ち数、勝率、連勝数、全てが棋士の中でトップで、現在4冠、5冠目に挑戦が決まっています。今後の活躍を期待したいと思います。  先月末、総務省から2020年10月1日現在の総人口が発表されました。前回5年前調査から94万8,646人少ない1億2,614万6,000人で、65歳以上人口が2ポイント増え28.6%で過去最高を更新し、高齢化が一層進みました。  年末年始に多数報道されるのが、火災と高齢者の交通事故です。先週も、高齢者の運転する車が園児や児童の列に衝突する事故や小牧で起きた重大事故の報道がありました。  今回の一般質問は交通事故に絞って、質問席よりお尋ねしてまいりますので、よろしくお願いします。                (降  壇)  新型コロナウイルス感染者はワクチン接種の拡大により減少傾向を示し、巣篭もりの影響で外出機会が減り、交通事故は昨年来減少傾向を示していると思いますが、報道では、悲惨な事故や高齢者の事故が数多く報告されています。愛知県は例年、11月、12月が死亡事故は多発傾向にあるため、交通死亡事故多発警報を発令し、11月17日から26日までの10日間、重点的に白バイやパトカーの巡回台数を増やして、横断歩行者妨害などの違反取締りのほか、高齢歩行者や全てのドライバーへの注意喚起など啓発活動を強化したにもかかわらず、県内の11月の交通事故、死亡者数が19人となり、神奈川県に続き全国で6番目となっています。  さらに、県警は高齢者が多い地域や交差点付近での取締りに全力を挙げ、今月1日から10日まで年末の交通安全県民運動を実施しました。2019年4月池袋で起こった事故で、東京地方裁判所は自動車運転処罰法違反罪で起訴された飯塚氏に対し禁錮5年の実刑判決を言い渡し、実刑が確定し、本人も収監を受け入れ、申立てはしませんと発言したとのことです。高齢化社会の影響は刑務所にも及んでおり、受刑者の高齢化が進む昨今、90歳といえども収監される可能性は高く、飯塚氏は厳しい刑務所生活を送ることになるようです。  また、千葉県八街市の市道で、今年6月28日、歩いて下校途中の小学生児童の列に飲酒運転のトラックが突っ込み、男女5人が死傷する事故が発生しました。ほかにも通学路における数々の悲惨な事故が報告されています。  そこで、全国の交通事故発生状況について、死者数、負傷者数の状況を平成28年から説明をしてください。 ◎総務部長(平野裕人君)  全国の死者数、負傷者数につきまして、平成28年は死者数3,904人、負傷者数61万8,853人、平成29年は死者数3,694人、負傷者数58万854人、平成30年は死者数3,532人、負傷者数52万5,846人、令和元年は死者数3,215人、負傷者数46万1,775人、令和2年は死者数2,839人、負傷者数36万9,476人、令和3年10月末現在では死者数2,101人、負傷者数29万79人となっております。以上です。 ◆9番(加藤孝秋君)  昭和45年当時は、全国で年間1万6,765人が交通事故で死亡し、交通戦争と呼ばれた時期がありました。徐々に減少傾向が見られ、昨年は約6分の1程度に減少しました。  それでは次に、愛知県の状況についても説明をお願いします。 ◎総務部長(平野裕人君)  愛知県の死者数、負傷者数につきまして、平成28年は死者数212人、負傷者数5万1,087人、平成29年は死者数200人、負傷者数4万7,832人、平成30年は死者数189人、負傷者数4万2,548人、令和元年は死者数156人、負傷者数3万7,011人、令和2年は死者数154人、負傷者数2万9,559人、令和3年10月末現在では死者数87人、負傷者数2万2,980人となっております。以上です。 ◆9番(加藤孝秋君)  全国でも愛知県でも、徐々に死者数、負傷者数とも減ってきているように思われます。  愛知県でも昭和44年に912人の死者数が報告されていましたが、その後全国ワーストが16年間続き、昨年は154人まで減少しました。依然、たくさんの方がお亡くなりになられているのが現状です。  次に、稲沢市の状況についても説明をお願いします。 ◎総務部長(平野裕人君)  稲沢市の死者数、負傷者数につきまして、平成28年は死者数7人、負傷者数650人、平成29年は死者数3人、負傷者数542人、平成30年は死者数4人、負傷者数514人、令和元年は死者数ゼロ人、負傷者数595人、令和2年は死者数5人、負傷者数461人、令和3年11月末現在では死者数5人、負傷者数423人となっております。以上です。 ◆9番(加藤孝秋君)  先週も高齢者の運転する交通事故の報道が多数ありました。  次に、愛知県の高齢者の死亡事故の状況について説明をお願いします。 ◎総務部長(平野裕人君)  愛知県の死亡事故の状況でございますが、まず65歳以上の高齢者の人数につきまして、平成28年は117人、平成29年は110人、平成30年は103人、令和元年は80人、令和2年は同じく80人となっております。  また、当事者別の交通死亡事故につきまして、平成28年は歩行者が82人、自転車が29人、原付が15人、自動二輪28人、四輪車が56人、その他2人、平成29年は歩行者が83人、自転車35人、原付10人、自動二輪20人、四輪車47人、その他5人、平成30年は歩行者が69人、自転車36人、原付12人、自動二輪29人、四輪車42人、その他1人、令和元年は歩行者が46人、自転車25人、原付9人、自動二輪20人、四輪車50人、その他6人、令和2年は歩行者が60人、自転車29人、原付6人、自動二輪21人、四輪車36人、その他2人となっております。以上です。 ◆9番(加藤孝秋君)  歩行者とか二輪車の事故が多いようですが、それでは、稲沢市の高齢者の死亡事故について、また当事者別の状況についても説明をお願いします。 ◎総務部長(平野裕人君)  稲沢市の死亡事故の状況でございますが、まず65歳以上の高齢者の人数につきまして、平成28年は4人、平成29年は1人、平成30年は4人、令和元年はゼロ人、令和2年は4人となっております。  また、当事者別の交通死亡事故につきまして、平成28年は歩行者が1人、原付2人、自動二輪1人、四輪車3人、平成29年は歩行者が3人、平成30年は歩行者が2人、自転車1人、原付1人、令和元年は死亡事故はございませんでした。令和2年は歩行者が2人、自転車2人、原付1人となっております。以上です。 ◆9番(加藤孝秋君)  説明していただいたように、たくさんの方がお亡くなりになられています。  県と市の事故の状況、型別について、死亡事故の特徴について説明をお願いします。 ◎総務部長(平野裕人君)  愛知県と稲沢市の交通死亡事故の特徴といたしまして、高齢者の死亡事故が半数以上を占め、時間帯別では夕方からの時間が多くなっております。  また、事故累計別では横断中や出会い頭の事故が多くなっております。以上です。 ◆9番(加藤孝秋君)  横断中や出会い頭に市内で多数の死亡事故が発生しています。平成30年9月17日から令和2年4月8日までの約1年半の期間は、死亡事故ゼロのときもありましたが、自転車による事故 3件、歩行者事故8件、全事故19件のうち70歳以上の事故が12件あります。事故の内容や対策について、歩行者、自転車、高齢者の順にお伺いしますので、よろしくお願いします。  ます、歩行者の事故について、横断歩道での事故は把握しておりますか。説明をお願いします。 ◎総務部長(平野裕人君)
     平成29年が1人、平成30年は1人となっております。令和元年以降はございません。以上でございます。 ◆9番(加藤孝秋君)  市内の事故で歩行者が絡む事故の時間帯は、半数程度が暗くなってからの事故です。昨日、反射材の質問もありましたが、信号のない交差点の夜間照明を明るくすることで交差点での事故が減少すると思いますが、市内道路の交差点付近の照明について明るくすることについての市の見解はいかがでしょうか。 ◎建設部長(鈴森泰和君)  道路の交差点付近を明るくすることにつきましては、事故の防止に一定の効果があるものと理解しております。道路照明施設を原則設置する箇所といたしましては、道路構造令に基づき、信号機が設置されている交差点、または横断歩道、次に設置することが望ましい箇所としまして、信号機が設置されていない交差点、または横断歩道があります。このことを踏まえまして、市といたしましては、まずは信号機が設置されている交差点、または横断歩道の箇所に、次に信号機が設置されていない横断歩道の箇所に道路照明施設を設置していくこととしております。  なお、信号機が設置されていない交差点につきましては、地元と調整を図りながら、現場状況を十分に精査した上で設置していきたいと考えております。以上です。 ◆9番(加藤孝秋君)  市内にはたくさんの交差点があり、早急な整備を進めていただくことをお願いします。  県警は、早めのライト点灯やハイビームの小まめな切替えなど、ドライバーに注意を呼びかけていますが、対向車として、ハイビームはまぶしくてたまりません。照明を早く取り付けていただくようお願いします。  次に、自転車の事故についてですが、ヘルメットの着用が努力義務化されたと思いますが、内容等説明をお願いします。 ◎総務部長(平野裕人君)  自転車に関係する事故を防止するため、愛知県では自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例の中で、自転車の乗車用ヘルメット着用の努力義務化と自転車損害賠償責任保険への加入義務化を規定いたしました。この条例につきましては、令和3年10月1日から施行されているものでございます。以上です。 ◆9番(加藤孝秋君)  このことについて、市としてヘルメット着用や自転車保険の加入を増やしていくため、どのような対応をしているか説明をお願いします。 ◎総務部長(平野裕人君)  本市といたしましては、自転車乗車用ヘルメット着用促進事業費補助事業を令和3年度から開始をいたしました。これは愛知県と協調して行うもので、対象年齢を7歳から18歳の児童・生徒等と65歳以上の高齢者に対し、ヘルメット購入金額の2分の1、上限額2,000円を補助するものでございます。なお、市が補助した金額の2分の1を愛知県が支払うことになっております。  実績といたしまして、令和3年11月末現在で352件、補助金額は69万2,100円となっております。また、稲沢警察署と連携をいたしまして、市内の大型店舗などでヘルメット着用努力義務と自転車損害賠償責任保険等への加入の義務化について啓発等を実施いたしました。以上です。 ◆9番(加藤孝秋君)  朝の通勤時間帯、自転車に乗っている人のヘルメット着用者はほとんど見たことはありません。市役所に自転車で通勤する人もあまりかぶっていないのが現状だと思います。積極的な注意喚起と推進をお願いします。  ヘルメットの着用については、原動機付自転車や新聞配達をしている人の事故も多数報道されています。愛知県と協調とのことですが、ヘルメットの補助について愛知県の実績件数は把握していますか。説明をお願いします。 ◎総務部長(平野裕人君)  愛知県の実績といたしまして、公表されている令和3年10月末現在では1万6,207件となっております。以上です。 ◆9番(加藤孝秋君)  多数の補助実績があるようですが、その割にヘルメットを着用して自転車に乗っている方を見るのは少ないのが現状です。購入補助も必要ですが、着用について周知徹底をお願いしたほうがよいと思いますが、見解をお願いします。 ◎総務部長(平野裕人君)  ヘルメットの着用につきましては、自転車乗車用ヘルメット着用促進事業費補助事業について、ヘルメット販売店への説明や市ホームページでの掲載、また、支所、市民センター、老人福祉センターなどにチラシの配付を行う際に併せて周知をしてまいりました。  今後も地道な啓発活動ではございますが、こういった活動を行い、皆様の意識を変えていくことが重要であると考えておりますので、引き続き警察と連携し、ヘルメットを着用することの大切さなどにつきまして、啓発活動を行ってまいります。以上です。 ◆9番(加藤孝秋君)  以前、シートベルトをするようになってから交通事故の死亡事故の件数は大分減ったと思います。ヘルメットの着用努力義務では効果は少ないと思いますが、しっかりとした対応をよろしくお願いします。  次に保険について、自転車損害賠償責任保険への加入状況は把握していますか。説明をお願いします。 ◎総務部長(平野裕人君)  自転車損害賠償責任保険の加入義務化につきましては、ヘルメット補助の申請者などに対し窓口での説明や、警察と連携をして啓発活動などを行う際に周知をしてまいりました。  自転車損害賠償責任保険につきましては、点検整備をした自転車に貼られるTSマークに附帯される保険や自動車保険などの特約としてついている保険など種類が数多くございます。市といたしましては、保険会社等からの加入データ等を集約することが困難でございますので、加入状況につきましては把握ができておりません。以上でございます。 ◆9番(加藤孝秋君)  まずは市の職員から啓発し、駅前でのチラシ配布等、自転車損害賠償責任保険の加入についても周知徹底をよろしくお願いします。  コンビニやスーパー等で高齢者のブレーキの踏み間違いの事故の報道が多数見られます。高齢者に対する後づけブレーキについても補助をしていると思いますが、市の実績について説明をお願いします。 ◎総務部長(平野裕人君)  令和2年7月から開始をいたしました補助制度でございまして、こちらにつきましても、愛知県と協調して事業を行っておるものでございます。対象者は65歳以上の高齢者で、装置設置購入費から国の補助金を除いた費用の5分の4以内を、上限額は障害物センサーありのものが3万2,000円、障害物センサーなしのものが1万6,000円となっておりますが、こちらの額を補助するものでございます。なお、市が補助した金額の2分の1を愛知県が支払うこととなってございます。  令和2年度の実績としまして、センサーありが60台、補助金額としましては177万7,000円、センサーなしが72台、補助金額として115万2,000円、計132台、補助金額292万9,000円となっております。令和3年11月末現在の実績といたしましては、センサーありが10台、補助金額27万6,000円、センサーなしが11台、補助金額16万3,000円、計21台、補助金額43万9,000円となっております。  また、令和3年10月末現在で国の補助金が終了いたしましたが、愛知県と稲沢市は令和3年度末まで引き続き補助事業を行ってまいります。以上でございます。 ◆9番(加藤孝秋君)  愛知県と協調とのことですが、愛知県の実績台数についての説明をお願いします。 ◎総務部長(平野裕人君)  愛知県の令和2年度の実績といたしまして、センサーありが4,144台、センサーなしが2,636台、計6,780台となっております。また、公表されている令和3年10月末現在では、センサーありが624台、センサーなしが458台、合わせて1,082台となっております。以上です。 ◆9番(加藤孝秋君)  私も、今年サポカー補助金として10万円をいただきました。国の補助金終了については、新車購入時ほぼ全ての車種に搭載され、今年10月に終了してしまいました。国が終了すると、ほぼ補助額は少なくなって、大幅に減ると思います。それで中古車の後づけブレーキ補助についても同様で、現在では大幅に減少しています。国の補助終了後は補助額も大幅に削減され個人負担が増大しました。市の補助額を拡大するなど、何らかのさらなる対策と高齢者に対する周知徹底をお願いします。  高齢者の事故を減少させる手段の一つとして、運転免許を返納する方が増えていると思いますが、免許を返納した人の人数等は把握していますか。説明をお願いします。 ◎総務部長(平野裕人君)  稲沢警察署の資料によりますと、平成28年は327人、平成29年は402人、平成30年は383人、令和元年は521人、令和2年は541人、令和3年10月末現在では437人となっております。また、その中で65歳以上の高齢者の方につきましては、平成28年が312人、平成29年は390人、平成30年は366人、令和元年は506人、令和2年は526人、令和3年10月末現在では420人となっております。以上です。 ◆9番(加藤孝秋君)  たくさんの方々が免許を返納されているようですが、運転免許の返納に対する支援等を何か行っているか、説明をお願いします。 ◎総務部長(平野裕人君)  本市といたしましては、令和元年4月からでございますが、高齢者運転免許証自主返納事業といたしまして、免許証を自主返納された65歳以上の高齢者の方に稲沢市コミュニティバス・コミュニティバス接続便の無料乗車券を交付させていただいております。  実績といたしましては、令和元年度は333名、令和2年度は239名、令和3年11月末現在では150名の方の申請がございました。以上でございます。 ◆9番(加藤孝秋君)  それでは、免許を返納された方の稲沢市コミバス・接続便の無料乗車券、使用実績について説明をお願いします。 ◎総務部長(平野裕人君)  運行事業者に確認をいたしましたところ、使用実績といたしまして、令和元年度は945回、令和2年度は1,097回、令和3年10月末現在では852回の利用があったと聞いております。以上です。 ◆9番(加藤孝秋君)  無料乗車券の交付数の割に使用実績が少ないのが現状です。高齢者の外出機会を増やすためには、コミュバスの乗車券だけでは不足だと思います。他市では、高齢者の健康づくりや外出機会促進のために年齢を限定したパスカードを発行しているところもあります。また、お出かけタクシー利用券等も検討していただくことをお願いします。  次に、今年6月28日、千葉県八街市で下校中の児童の列にトラックが突っ込み、5人の児童が死傷するという痛ましい事件が起きました。千葉県知事は、八街市の事故再発防止に向けて、事故の一報を受けて関係部局に通学路の緊急一斉点検を含め、再発防止策に取り組むよう指示をしたと明らかにしました。  これまで、稲沢市の小・中学校ではどのような交通安全の指導や取組がなされてきたか、またこの事件を受けて、どのような取組が行われたか説明をお願いします。 ◎教育部長(荻須正偉君)  稲沢市では、通学路交通安全プログラムによる安全点検が各小学校において3年に1度のペースで行われ、危険箇所の洗い出しと対策が協議されており、成果を上げております。今後は合同点検を2年に1度のペースで実施するように改善していく予定でございます。  また各小・中学校では、学期に1回程度の通学路点検が実施されており、危険箇所については、その都度教育委員会への要望書という形で報告され、関係各署と対応を検討しております。今年度もグリーンベルトの設置や通学路の標識の修正を関係各所に依頼したところでございます。  一方、校内で直接、児童・生徒の交通安全意識を高めるため、毎年、小学校では交通安全教室を実施したり、中学校では生徒集会で交通安全意識を高める講話をしたりしております。  今回の千葉県八街市の事故を受けて、各学校には、これまでの危険箇所に加えて、見通しのよい道路においても危険な箇所がないか再度点検を依頼しました。その結果、新たに72か所をリストアップし、土木課、危機管理課、警察とも情報共有し、必要な対策を講じてきております。以上でございます。 ◆9番(加藤孝秋君)  先ほど御説明していただいたように、愛知県では条例が改正され、10月1日から自転車乗車時のヘルメット着用が努力義務となり、自転車損害賠償責任保険の加入が義務化されました。小・中学生の学校管理下の取組以外に、学校では児童・生徒や保護者へはどのように周知をし ているか、説明をお願いします。 ◎教育部長(荻須正偉君)  条例改正を受けて、各学校では保護者、児童・生徒に対して愛知県が作成しているリーフレットを配付するなどして周知と啓発に努めてまいりました。損害賠償保険等への加入を促進するために、愛知県小・中学校PTA連絡協議会の小中学生総合保障制度を引き続き紹介をしていきます。  また、中学校の自転車通学者については、自転車点検の際に保険加入の有無を確認する項目を加えるなど、実施の仕方を見直すように各学校のほうに依頼しております。以上でございます。 ◆9番(加藤孝秋君)  歩行中の交通事故死傷者数は、7歳が一番多いとの統計があります。小学1年生の自転車デビューや自転車通学者についても、さらなる対応をよろしくお願いします。  次に、通学路の点検後の補修工事が行われたかどうかはどのように把握をしているか、説明をお願いします。 ◎教育部長(荻須正偉君)  稲沢市通学路交通安全プログラムのサイクルの中で、対策の実施後に、土木課より学校教育課を通して各学校に伝えるようにしております。八街市の事故を受けての点検についても同様に進めております。以上でございます。 ◆9番(加藤孝秋君)  子供目線での点検もよろしくお願いします。  土木課、危機管理課、警察とも情報を共有し、必要な対策をさらに講じていただきたいと思います。そのほかに、稲沢市内での交通事故を減少させるため、市として何か行っていることがあれば説明をお願いします。 ◎総務部長(平野裕人君)  本市の取組といたしまして、毎月10日、20日、30日のゼロの日に、市役所前交差点などにおきまして、本庁勤務の管理職以上の職員は朝の時間帯に、一般職員については夕方の時間帯に街頭啓発立哨、また春、夏、秋、年末の交通安全運動期間中には「広報いなざわ」に交通事故防止のための注意点などを掲載しております。  また、庁内放送による呼びかけ、市内主要交差点においての一斉大監視、これは交通立哨でございますが、こうした活動を行っております。小学校児童に対しましては、市内各小学校で開催される交通安全教室で正しい横断歩道の渡り方、また自転車ヘルメットの正しい着用の仕方などを指導いたしております。  高齢者に対しましては、高齢者のみ、または園児と高齢者が一緒に行う交通安全教室などに おきまして、模擬信号機等を使用しての指導や交通安全啓発品の配布などにより、交通事故防止を呼びかけております。それ以外にも、コロナ禍で交通啓発が難しい時期でもございましたが、稲沢警察署と連携いたしまして、市内大型商業施設などにおきましてチラシや啓発品を配布するなど、交通事故防止を呼びかけております。今後も、交通事故が一件でも減少するように啓発活動などを行ってまいりたいと考えております。以上です。 ◆9番(加藤孝秋君)  よろしくお願いします。  今年度、第11次稲沢市交通安全計画についても作成をすると思いますが、毎回同じような作文をつくるのではなく、もっと踏み込んだ内容の検討をお願いします。  最近、交通事故の多くは高齢者が絡む事故になっています。高齢者の事故を削減するために何をすればよいのか、死亡事故の大半が自転車や歩行者の事故で、重傷事故や死亡事故の減少のために何をすればいいのか、車のドライブレコーダーの設置で事故の原因を正確に把握し、削減につながるのか、エコドライブの積極的な周知徹底で削減できるのか、スマホや携帯、飲酒等、重大な違反を未然に防ぐことも必要だと思います。  さらに、高齢ドライバーの操作ミスによる交通事故が後を絶ちません。運転免許返納者への支援やメーカーによる誤操作防止システムなどの取組に加え、2022年5月からは新たな運転技能検査も始まりますが、それでもやはり事故への不安は拭えないのが実情です。  大手自動車メーカーは、全ての交通参加者が交通事故リスクから解放され、安心して自由に移動できる社会の実現に向けて、現在開発中のAIを活用した先進の将来安全技術の開発に取り組んでいます。一人一人の能力や状態に合わせ、運転ミスやリスクを減らし、安全・安心な運転へと誘導できる世界初のAI活用による知能化運転支援技術と全ての交通参加者である人とモビリティーが通信でつながることで、事故が起きる手前でリスクを予兆、回避をサポートする安全・安心ネットワーク技術による事故削減をするとのことです。また、車がなくても高齢者が安心して暮らすことができる環境を整備することも重要だと思います。  稲沢市も、平成30年から1年半、死亡事故がゼロのときもありました。市も死亡事故ゼロの取組や重傷事故の大幅な削減につながるような取組や対策、内容を盛り込んだ安全計画の作成と市民への周知徹底をお願いして質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(服部猛君)  全て要望ですので、次に移ります。  議事の都合により暫時休憩いたします。                                  午後2時13分 休憩                                   午後2時14分 再開  ○議長(服部猛君)  休憩前に引き続き会議を開きます。
     お諮りいたします。ただいま議題となっております議案第55号から議案第65号までの各議案は、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれの関係委員会へ付託したいと思います。これに御異議ございませんか。                (「異議なし」と呼ぶ者あり)  御異議なしと認めます。よって、それぞれの関係委員会に付託することに決しました。  次に、日程第16、請願第2号介護・福祉・医療など社会保障の施策拡充の請願についての請願を議題といたします。  請願はお手元に配付したとおりであります。  紹介議員の説明を求めます。  請願第2号について、曽我部博隆君。 ◆25番(曽我部博隆君) (登壇)  請願第2号介護・福祉・医療などの社会保障の施策拡充についての請願について、紹介議員として紹介をいたします。  請願人は、お手元に配付してあります愛知自治体キャラバン実行委員会です。  次のページに請願の趣旨がありますので、紹介をさせてもらいます。  請願趣旨。  新型コロナウイルスによる未曽有のパンデミックの中で、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が発令され、国民は感染への不安、経済的困窮、行動の制約と自粛を求められ、不自由な日々を過ごしています。  相談支援活動は全国各地で、愛知でも行われました。生活困窮の広がりや医療体制の崩壊など、国民生活が窮地に陥っている事例が多数可視化され、緊急の対応が求められました。  パンデミックは、新自由主義の下で、格差と貧困の拡大、医療や社会保障制度の弱体化、脆弱化の実態を鮮明にしました。世界的に社会の在り方が問い直されており、日本でもコロナ後の社会について、自己責任を押しつける社会ではなく、地域でつながって住み続けられる社会づくりへの模索が進められています。コロナ危機に対応する国の財源を大企業や富裕層に応分の負担を求める動きが各国で広がりつつあります。  政府は、消費税を財源にする病床削減推進法、高齢者の医療費窓口負担2倍化法の強行成立等、医療をはじめとした社会保障抑制策を財界・大企業の欲求そのままの暴走を加速してきました。国民の命と暮らし最優先へ政治の転換が求められています。  42年間のキャラバン要請行動の中で、住民の暮らしを守り改善する要求を掲げ、地域住民の命と暮らしを守る自治体としての役割発揮をお願いし、自治体での具体化と国への要望提出等御協力をいただきました。引き続き住民の命と暮らしを守るため、以下の要望事項について、 実現いただきますよう要請します。  ということで、陳情事項とありますけれども請願項目として、一つには、県民の要望である市町村の福祉施策を拡充してくださいということで、以下あります。  そして、後ろから2ページのところに2つ目として、先ほどもありました、国及び愛知県に以下の趣旨の意見書を提出してくださいということで、意見書の提出を求める2つの請願です。  内容についてはもう既に実施をしている項目もありますけれども、愛知県全体に出していますので、こういう内容になっていると思います。ぜひ、委員会でも慎重に審議していただきまして、議会の最終日に御採択いただきますようお願い申し上げまして、紹介議員としての説明に代えさせていただきます。よろしくお願いいたします。 ○議長(服部猛君)  紹介議員の説明が終わりました。  お諮りいたします。ただいま議題となっております請願第2号は、お手元に配付してあります請願文書表のとおり文教厚生委員会へ付託したいと思います。これに御異議ございませんか。                (「異議なし」と呼ぶ者あり)  御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  以上で本日の日程は全て終了いたしました。  これをもって、22日まで委員会審査のため休会いたしまして、23日午前9時30分から継続議会の会議を開き、本日、各委員会へ付託いたしました案件などを議題としたいと思います。これに御異議ございませんか。                (「異議なし」と呼ぶ者あり)  御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  本日はこれをもって散会いたします。                                  午後2時21分 散会...