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令和 3年第 6回12月定例会-12月13日-03号

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  1. 稲沢市議会 2021-12-13
    令和 3年第 6回12月定例会-12月13日-03号


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    最終取得日: 2022-12-06
    令和 3年第 6回12月定例会-12月13日-03号令和 3年第 6回12月定例会     議 事 日 程 (第3号)                                12月13日(月曜日)午前9時30分 開議   第1 議案第55号 稲沢市手数料徴収条例の一部を改正する条例について  第2 議案第56号 稲沢市国民健康保険条例の一部を改正する条例について  第3 議案第57号 尾張都市計画稲沢下水道事業受益者負担に関する条例の一部を改正する条例について  第4 議案第58号 稲沢市立体育館の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例について  第5 議案第59号 稲沢市公の施設における指定管理者の指定について  第6 議案第60号 稲沢市道路線の認定について  第7 議案第61号 令和3年度稲沢市一般会計補正予算(第7号)  第8 議案第62号 令和3年度稲沢市国民健康保険特別会計補正予算(第1号)  第9 議案第63号 令和3年度稲沢市介護保険特別会計補正予算(第2号)  第10 議案第64号 令和3年度稲沢市後期高齢者医療特別会計補正予算(第2号)  第11 議案第65号 令和3年度尾張都市計画事業稲沢西土地区画整理事業特別会計補正予算(第1号)  第12 議案第66号 令和3年度稲沢市水道事業会計補正予算(第1号)  第13 議案第67号 令和3年度稲沢市公共下水道事業会計補正予算(第1号)  第14 議案第68号 令和3年度稲沢市集落排水事業会計補正予算(第1号)  第15 一般質問
    出 席 議 員(26名)    議席番号     氏   名         議席番号     氏   名      1番    杉 山 太 希          2番    平 野 賀洋子      3番    北 村 太 郎          4番    黒 田 哲 生      5番    近 藤 治 夫          6番    津 田 敏 樹      7番    服 部 礼美香          8番    大 津 丈 敏      9番    加 藤 孝 秋         10番    岡 野 次 男     11番    冨 田 和 音         12番    志 智   央     13番    木 全 信 明         14番    東 野 靖 道     15番    吉 川 隆 之         16番    木 村 喜 信     17番    網 倉 信太郎         18番    長 屋 宗 正     19番    服 部   猛         20番    出 口 勝 実     21番    六 鹿 順 二         22番    杤 本 敏 子     23番    平 床 健 一         24番    星 野 俊 次     25番    曽我部 博 隆         26番    野々部 尚 昭 欠 席 議 員(なし) 地方自治法第121条の規定により出席を求めた者   市    長  加 藤 錠司郎       副 市 長   清 水   澄   教 育 長   恒 川 武 久       病院事業管理者 加 藤 健 司   市長公室長   篠 田 智 徳       総務部長    平 野 裕 人   市民福祉部長  小 野 達 哉       子ども健康部長 水 谷   豊   経済環境部長  岩 間 福 幸       建設部長    鈴 森 泰 和   上下水道部長  村 田   剛       市民病院事務局長石 村 孝 一   教育部長    荻 須 正 偉       消防長     小 澤 康 彦   市長公室次長  浅 野 隆 夫       総務部次長   久留宮 庸 和   市民福祉部次長 高 木   央       子ども健康部次長長谷川 和 代   経済環境部次長 足 立 和 繁       経済環境部次長  林  昌 弘   建設部次長   松 永   隆       建設部次長   伊 藤 和 彦   上下水道部次長 櫛 田 克 司       教育部次長   大 口   伸   消防本部次長  河 合   靖       消防署長    竹 島   勉   会計管理者                 市民病院事務局次長           生 駒 悦 章               石 黒 憲 治   人事課長    岸   宗 二       企画政策課長  吉 川 修 司   企画政策課統括主幹                                       丹 羽 将 也       情報推進課長   村 田  司   地域協働課長  渡 辺 峰 生       祖父江支所長  長 崎 真 澄   平和支所長   杉   真 二       総 務 課 長 森 田   徹   契約検査課長  川 松 弘 政       課税課長    木 谷 宏 一   収納課長    佐 波 正 巳       危機管理課長  大 島 光 之   福祉課長    梶 浦 孝 秀       市民課長    服 部 孝 雄   国保年金課長  三 輪 佳 代       子育て支援課長 服 部 美 樹   保育課長    浅 井 俊 貴       保育課統括主幹 田 中 真由美   経済環境部調整監              商工観光課統括主幹           宇佐美 公 規               大 野 優 樹   農務課長    山 田 忠 司       環境保全課長  粂 田 裕 子   環境施設課長                都市計画課統括主幹           吉 川 康 彦               石 原 祐 樹   都市整備課長  川 口   眞       用地管理課長  武 田 一 輝   建築課長    三 輪 拓 也       水道工務課長  栗 本 宗 明   下水道課長   吉 田 幸 宏       庶務課統括主幹 森   義 孝   学校教育課長                学校教育課統括主幹           近 藤 慎 二               松 村 覚 司   生涯学習課長  佐 藤 雅 之       スポーツ課長  内 藤 邦 将   図書館長    塚 本 ゆかり       美術館長    尾 崎 登紀子   消防本部総務課長岡 田 吉 広       監査委員事務局長松 永   肇   農業委員会事務局長             市民病院事務局医事課長           山 﨑 克 己               大 橋 健 一   市民病院事務局情報管理室長         市民病院地域医療連携室長           長谷川   隆               加 賀   彰 議会事務局職員出席者   議会事務局長  足 立 直 樹       議事課長    加 藤 保 典   議事課主幹   佐 藤 政 子       議事課書記   早 川 凌 司   議事課書記   近 藤 皐 平                                  午前9時30分 開議  ○議長(服部猛君)  おはようございます。  ただいまから継続議会の会議を開きます。  ただいまの出席議員は26名でありますので、議会の成立を認めます。  これより本日の会議を開きます。  本日の議事日程はお手元に配付したとおりでありますので、これをもって報告に代えます。  新型コロナウイルス感染症対策により、本日は議席番号が偶数の議員が議員総会室に移動するため、暫時休憩します。                                  午前9時31分 休憩                                   午前9時32分 再開  ○議長(服部猛君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  これより日程に入ります。  日程第1、議案第55号から日程第14、議案第68号までの質疑及び日程第15、一般質問を行います。  順次発言を許します。  質問及び答弁は簡潔にお願いいたします。  曽我部博隆君。 ◆25番(曽我部博隆君) (登壇)  私は、第1に子供の貧困対策、子育て支援について、第2に環境問題、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)を受けた環境問題に対する今後の取組について及び県立高校の統廃合、尾西高校、稲沢東高校を2023年度から稲沢高校のところに統合する計画について、以上3点について質問をします。                (降  壇)  第1に子供の貧困対策、子育て支援の充実強化について質問をします。  近年、格差と貧困が深刻な問題になっています。その中で、子供の貧困、ひとり親家庭の貧困が大きな問題になっています。厚生労働省の国民生活基礎調査を見ると、子供の貧困率は14.0%、すなわち7人に1人が貧困、シングルマザーなどひとり親家庭の子供の貧困は48.3%、2人に1人が貧困という大変深刻な事態になっています。これは今から3年前の数字です。日本でも2020年1月から新型コロナ感染などの影響もあり暮らしは一層深刻になっていると思われます。子供の貧困対策、子育て支援の充実強化は待ったなしの課題です。  そこで憲法第26条は、義務教育は無償、このように定めています。ところが無償どころか 様々な負担が子育て世代の家庭を襲っています。その中で大きいのが制服やかばん、また体育着などです。今回はこれらの問題には触れません。  毎月の負担で大きいのが学校給食の負担です。稲沢市内の小学校・中学校で給食の負担はどうなっているのでしょうか、説明を求めます。 ◎教育部長(荻須正偉君)  保護者が負担する年間の給食費は、年間の給食回数を190回といたしますと、小学校では単独調理場が4万7,500円、共同調理場が4万4,650円、中学校では単独調理場が5万5,100円、共同調理場が5万2,250円となります。以上でございます。 ◆25番(曽我部博隆君)  2019年、2020年は新型コロナウイルスの下で学校が休業になりました。ですから2018年度で見ると、先ほど言ったとおりですけど、学校で徴収しているお金の中で給食費の占めている割合というのは小学校で6割を超え、中学校でも4割を超える大変大きな比重を占めています。  子供の貧困対策、子育て支援として私は学校給食費を無償にするべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。 ◎教育部長(荻須正偉君)  給食費の無償化につきましては、これまでも何度も御要望をいただいておりますが、多額の財政負担が必要となりますので、現在のところは考えておりません。以上でございます。 ◆25番(曽我部博隆君)
     これまでも度々取り上げましたけれども、そのたびに考えていない、こういう話です。学校給食法で給食の食材料は保護者負担である旨が明示されていますが、これは保護者負担分を市が肩代わりする、補助することを妨げるものではない、これは昨年12月議会でもお認めになりました。小・中学校の給食費を無償にするには5億3,000万円ほどかかる。これは前のときにそういう説明がありました。私はこれを市が負担をして無償にするべきだと思います。  そこでお尋ねしますが、全国、また愛知県内で給食費無償の取組はどのような状況になっているんでしょうか。 ◎教育部長(荻須正偉君)  文部科学省がまとめた平成29年度の学校給食費の無償化の実施状況及び完全給食の実施状況の調査結果によりますと、全国1,740の自治体のうち小・中学校とも給食費無償化を実施している自治体は76の自治体で、割合といたしまして4.4%になっております。また、小学校のみ給食費無償化を実施している自治体は4つの自治体、中学校のみ給食費無償化を実施している自治体は2つの自治体という状況でございます。  なお、愛知県内で給食費の無償化を実施している自治体は、令和3年度現在豊根村のみとなっております。以上でございます。 ◆25番(曽我部博隆君)  今、全国で76の自治体が無償にしている。これは2017年ですから先ほどの説明があったよりも前です。この中に愛知県で実施しているという豊根村はこのときには入っていないんですね。その後の話です。ですから、今、無償化はそれ以後さらに拡大していると思います。  私は、こうしたことも考えれば、新型コロナ対策として稲沢市も昨年6月から8月、3か月限定ですけれども、給食費を無償にした時期がありました。給食費無償は世の中の流れになっています。稲沢市でも義務教育は無償、この原則に立って給食費を無償にすることを強く要求します。  次に、就学援助の問題について質問をします。  学校教育法第19条で、経済的理由によって就学困難と認められる学齢児童・生徒の保護者に対しては、市町村は必要な援助を与えなければならないとされています。この援助対象者は、生活保護法第6条第2項に規定する要保護者と、市町村教育委員会生活保護法に規定する要保護に準ずる程度に困窮していると認める人、すなわち準要保護者とされています。要保護者の認定は国が基準を一律で決めています。ところが準要保護者の認定はそれぞれの教育委員会が決めることになっており、稲沢市の場合は6つの基準で認定をしていると聞いています。この中で、その他の経済的理由による認定で、生活保護法による保護基準により算定した金額の1.2倍以下の方も準要保護者として認定の対象になるとしています。  日本共産党は、これまで認定の透明性を高めるため、生活保護基準を基にした金額も決めるべきだと主張してきました。この点では私は一定前進していると思います。しかし、なぜ生活保護金額の1.2倍以下か、こういうことが問題です。この1.2倍以下とは何を基準にして決めたのでしょうか。 ◎教育部長(荻須正偉君)  就学援助費の認定は、児童扶養手当の受給世帯や市県民税非課税世帯など所定の事由に該当した場合に認定しております。各事由に該当しない場合であっても平成30年度までは個々のケースを判断し必要に応じ柔軟に対応してきましたが、平成31年度からより客観的に判断できるよう新たに所得による認定基準を設けました。  現行の基準は、近隣自治体の状況も参考に、児童・生徒の属する世帯全員の総所得金額が生活保護基準額から算出した額の1.2倍以下としております。以上でございます。 ◆25番(曽我部博隆君)  近隣の自治体を見てこの生活保護基準の1.2倍以下ということを決めていると言いますけれども、全くおかしな話だと思います。文科省のホームページを見ると、就学援助の認定基準で生活保護の基準額に一定の係数を掛けたものとして生活保護基準の、今は稲沢市は1.2倍以下ですけれども、1.2倍を超え1.3倍以下にしている自治体が最も多いと、これが文科省の調査結 果です。  さらに、社会保障を推進するために愛知県内の自治体を回っている愛知自治体キャラバンというのがありますけれども、この資料を見ると愛知県内でも生活保護基準で1.2倍を超える基準で認定している自治体は29自治体、54%、半数以上になっています。こうしたことを見ても、先ほどの近隣の自治体を見て云々というのは全く間違っていると思います。  私は、稲沢市も就学援助の認定基準を今よりも広げるべきだと思いますけれども、ここで広げるとどのような問題が起きるのでしょうか。 ◎教育部長(荻須正偉君)  以前は就学援助認定の最も多い事由が児童扶養手当の支給世帯であり、続いて多い事由が市県民税非課税世帯となっておりました。先ほど申し上げましたとおり平成31年度から新たに所得による認定基準を設けた結果、本年度の現状では半数近くが所得基準による認定となっております。生活保護基準額から算出した額の1.2倍以下における母親と子供1人のモデルケースで考えた場合の所得限度額は約230万円となり、児童扶養手当の支給限度額とほぼ同額となります。仮に生活保護基準額から算出した額を広げた場合、児童扶養手当の基準との不均衡が生じるものと考えられます。  また、現行の所得による認定基準は、隣の一宮市については生活保護基準額から算出した額の1.2倍以下、名古屋市、1.0倍以下、津島市、1.0倍以下、愛西市、1.2倍以下、清須市、1.3倍以下となっており、各市ばらつきがあるものの稲沢市の基準は妥当なものであると考えております。  今後、制度改正につきましては、近隣市町の動向を見ながら慎重に対応していきたいと考えております。以上でございます。 ◆25番(曽我部博隆君)  先ほども言いましたように、全国的に見ても生活保護基準の1.3倍以下で認定しているところが多数になっていますし、先ほど愛知県内でも隣の一宮市が1.2倍だとか1.2倍以下のところをるる説明がありました。しかし、初めに言ったように、半数のところはそれを超えているんですよ。そういうところについて一切説明もせずに1.2倍の正当性を言うことは、私は大変問題だと思います。  準要保護世帯でも、結局これは稲沢市が負担するんですけれども、そのお金というのは地方交付税の基準財政需要額に算入されてきますから、市が多分負担するということにはなってこないんですよね、一部負担はありますけれども。そういう点でいくと私は義務教育を保障するという観点が必要だと思います。  日本共産党は、さきの衆議院選挙でも就学援助基準の1.5倍まで準要保護として認めるべきだということを主張してきましたけれども、ぜひ稲沢でも就学援助基準については生活保護基 準の1.5倍までせめて広げることを強く要求しておきたいと思います。  次に、修学旅行に対する就学援助の問題について質問をします。  修学旅行に対する就学援助は実費を支給しています。しかし、その一方で上限というのがあります。新型コロナの影響で修学旅行先を急遽変更せざるを得ない、こういう学校も出ています。修学旅行の上限を超えると、超えた分は保護者負担になってしまいます。現在、小・中学校の修学旅行は上限を超えて行っているところはないんでしょうか。 ◎教育部長(荻須正偉君)  修学旅行費に係る就学援助費の支給額につきましては、国が定める要保護者への支給に対する補助金の限度額に合わせて毎年決定しております。小・中学校の修学旅行の実施に当たっては、できるだけ就学援助費の限度額の範囲で行うよう各小・中学校に働きかけをしております。  これまで小規模校などで1人当たりのバス代が割高になることなどから、結果的に限度額を上回ってしまうこともございました。以上でございます。 ◆25番(曽我部博隆君)  今の説明でも限度額を上回る場合もあったという説明でした。こういう場合については、修学旅行代は原則として就学援助を受けている場合は無償なんですけれども、一部負担が稲沢の場合は生じている。  しかし、国が基準を決めてその範囲内で稲沢市もやっていますけれども、上限を超えて就学援助の対象にしている自治体はあるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。 ◎教育部長(荻須正偉君)  近年の就学援助費に係る修学旅行費の限度額につきましては、小学校では平成30年度に2万1,490円であったのが令和3年度には2万2,690円に、中学校では平成30年度に5万7,590円であったのが令和3年度には6万910円にそれぞれ増額しております。  今後も就学援助費の限度額の範囲で修学旅行を実施できるよう各小・中学校に働きかけてまいります。以上でございます。 ◆25番(曽我部博隆君)  私が聞いているのは、限度額を超えて支給しているところはないのかねという……。 ○議長(服部猛君)  手を挙げて言ってください。 ◆25番(曽我部博隆君)  いや、さっき言ったのに答えていないから聞いているんです。 ◎教育部長(荻須正偉君)  限度額を超えて支給をしていないかということでしょうか。 ◆25番(曽我部博隆君)  している自治体はないのかと。 ◎教育部長(荻須正偉君)  限度額を超えて支給している自治体につきましては、私はちょっと調査のほうはしておりませんが、しているところはあると思います。以上でございます。 ◆25番(曽我部博隆君)  今、説明があったように小規模な学校だと限度額を超える場合がどうしても出るんですね。それは仕方がない面があると思います、いろいろ努力しても。そういう場合には限度額を超えて支給をしている自治体もあるということですので、ぜひ稲沢市でも実施をするべきだということを強く要求しておきたいと思います。  次に、保育料、保育園での給食費負担の問題について質問をします。  2019年10月に消費税が8%から10%に引き上げられました。このとき同時に幼児教育・保育の無償化が実施をされ、3歳児以上の幼児教育・保育の無償化が行われました。しかしゼロ歳から2歳児の保育料は無償にはなっていません。そのため年収500万円程度の場合、第8階層に相当する収入の場合の保育料は月額で3万4,700円、年間で41万6,000円程度負担をしなければなりません。これでは子育ての負担が大変です。  本来、国の責任でゼロ歳から2歳児の保育料も無償にするべきで、そのことを国に強く要求する必要がありますが、当面、市独自で無償にするべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。 ◎子ども健康部長(水谷豊君)  市内在住で保育園、認定こども園、または小規模保育事業所に在籍しているゼロ歳から2歳の児童数は令和3年11月1日現在で、ゼロ歳、160人、1歳、433人、2歳、577人でございます。その保育料は月額で、保育園、2,060万8,000円、認定こども園、336万1,000円、小規模保育事業所、147万8,000円であり、それぞれを年間に換算いたしますと合計で約3億536万4,000円となります。  ゼロ歳から2歳児の保育料を無償にした場合、市の財政にこれだけの負担が増えるため、依然として厳しい市の財政状況が続く中、新型コロナウイルス感染症による影響もあり、全てのゼロ歳から2歳児の保育料の無償化は難しいと考えております。以上でございます。 ◆25番(曽我部博隆君)  財政が厳しいんですけれども、それ以上に本当に子育て世代の負担が大変だと思います。だからそれを今担当者としては真っ先に考える必要があるというふうに思います。  3歳から5歳児の幼児教育・保育は無償になりました。しかしこのときに給食費を別建てにして給食費を負担しなければならなくなりました。給食費のうち主食代月額650円は今市が補助をしています。これは頑張っていると思います。しかし副食代として月額4,500円を負担し なければなりません。収入の多い少ない、多寡にかかわらず定額の負担になるため収入の少ない人には重い負担にこの点ではなります。  私は保育園の給食費も義務教育同様無償にするべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。 ◎子ども健康部長(水谷豊君)  保育園給食費の無償化につきましては、令和3年11月1日現在、保育園、認定こども園、幼稚園に在籍する市内在住の3歳から5歳児の園児数は3,402人で、そのうち国の基準で副食代を無料としている児童は479人、国の基準を超えて市が単独で副食代を無料としている児童は323人でございますので、副食代が無料となっていない児童は2,600人でございます。その副食代を無料とした場合、副食代は月額4,500円であるため約1億4,040万円の財源が必要となってまいります。  これまでも市の独自施策として平成27年度から保育園に通う市内在住の幼児の主食代月額650円を無料としておりますし、第2子、第3子以降児の授業料、保育料の段階的無償化を進めてきた中で、令和元年度から3歳から5歳児の同対象者の副食代を無料としており、市の厳しい財政状況からもこれ以上の市独自の拡充は難しいと考えております。以上でございます。 ◆25番(曽我部博隆君)  頑張ってきたことはよく分かるんですけれども、さらに頑張って子育て支援をしないと子育て世代が大変だから聞いているわけです。  ちなみに言っておきますけれども、保育園の給食費でももう既に愛知県内でも5つの自治体で完全に無償にしていると聞いています。ですから世の中もうそのように子育てにお金がかからないようにするという流れになっていますから、ぜひそういうことを考えて私は施策を進めることを強く要求していきたいと思います。  子供の医療費無料化の拡大について質問をします。  市長は、先週の杉山議員の質問に、通院も18歳まで無料にし、国保加入者の均等割も18歳まで5割軽減を拡大する、この方向で検討すると言いました。ぜひこれについては私からも実施をしてもらいたいと思います。  しかしその一方で、実施時期を2023年、すなわち令和5年4月からにしたいと、このように言いました。しかし私は、来年3月議会で必要な予算等が成立すれば、これまでの例から言っても8月診療分から実施することが可能なんですね。ですから8月にするか、せめて遅くても10月診療分から実施をして、やはりこういった子育て支援を行うことが大事だと思います。ですからやると決めたんですけれども、早くやってもらわないと子育て世代は大変ですからそのことを強く要望しておきたいと思います。  静岡県は、県の制度として入院・通院ともに18歳まで補助を行っています。そのため、静岡 県内の全ての自治体で18歳まで入院も通院も医療費が無料になっています。愛知県は、入院は中学校卒業まで、通院は就学前までの分しか補助の対象にしていません。こうしたことが静岡県のように子供の医療費無料化の拡大が進まない要因になっています。愛知県に18歳まで入院・通院ともに補助をするよう私は要請するべきだと思います。  また、国に対して、国の基準以上に子供の医療費無料拡大している自治体に対してペナルティーを課していますけれども、こういったことをなくすことが必要だというふうに思います。このことを強く要求しておきたいと思います。  最後に、先日、2020年10月の国勢調査結果が発表されました。稲沢市の人口は13万4,751人で、5年前より2,116人減りました。この点では本当に待ったなしの課題だと思います。子供の貧困対策、子育て支援に対して市長の見解を求めます。 ◎市長(加藤錠司郎君)  子供の貧困、子育て支援についてでございますが、コロナ禍により、より経済的な支援が必要となった方がいるというふうに認識をしております。これまでに取り組んできたことといたしましては、放課後児童クラブの利用料について非課税世帯の方を段階的に全額免除としたこと、そしてまた子ども医療費については、先ほどお話がありましたように令和2年8月診療分から高校生等の入院医療費を助成しております。また、ひとり親世帯や家計が困窮した世帯についても、国の事業ではありますが臨時の給付金支給事業を着実に行ってまいりました。  今後の子供の貧困対策ですが、子育て世帯への市独自の支援として、来年4月から18歳までのお子さんについては国保税の均等割を5割減額することにいたします。その他の減免、助成といった経済的な支援策につきましては、市全体の中でどうしていくかバランスを見ながら考えてまいります。また、それ以外に子供とその家庭の困り事について関係部署、関係機関と連携を取り、相談や見守り、必要なサービスにつなげるといった対応も必要であると思います。  今後も本市の子供たちが幸せに暮らしていけるよう子供の貧困対策を含む子育て支援策についてしっかりと取り組んでまいります。以上です。 ◆25番(曽我部博隆君)  今言いました今後国の制度として就学前までの国保加入者の均等割を5割軽減するという制度が始まります。これについては、市長は令和5年度の4月分から18歳まで延長するということなんですけど、ぜひそういうことも含めてこの機会に早急に実施してもらってそういう救済をしてもらいたいと、このように思いますし、やっぱり市長が言うスピードも大事ですので、スピード感を持って進めることを強く求めたいと思います。  次に、環境改善の取組、環境問題について質問をします。  今年10月から11月にかけイギリス、グラスゴーで、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議、いわゆるCOP26が開かれました。この間、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC) は、2018年に1.5度特別報告書を出して、温暖化の影響は1.5度の上昇でも大きいが2度になるとさらに深刻になり、僅か0.5度の気温上昇の差で温暖化の影響は大きく異なる、このように警告をしました。今年8月に第6次評価報告書を出し、この中で温暖化に対する人間の影響を疑う余地がない、このように断言をしました。これは初めてのことです。  今、異常な豪雨や台風、猛暑、森林火災、干ばつ、海面上昇などがあり、こうした気候危機を解決するために世界の平均気温を産業革命前に比して1.5度にまで抑え込む野心的な目標を持って取り組むことが必要です。そのため、2030年までに温室効果ガスの排出を2010年度比で45%、2050年までに実質ゼロにする、いわゆるカーボンニュートラルを達成しなければなりません。  国は2013年度を基準年度にしていますので、国の基準に合わせると2030年度までの削減目標を2013年度比54%~63%削減しなければならない。これは環境団体などがそのように推計をしています。ところが、国の削減目標は2013年度比で46%にとどまっています。さらに50%への高みに挑戦する、こう言っていますけれども、50%削減でも私は野心的な目標ではないと考えますけれども、いかがでしょうか。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  ただいま議員からもございましたように、国連気候変動に関する政府間パネルでは、2018年のIPCC1.5度特別報告書においても世界の平均気温を産業革命前に比べ1.5度上昇に抑えるためには、2030年までに大気中への温室効果ガスの排出を2010年度比で45%削減し2050年までに実質ゼロを達成する必要があると明らかにしております。  また、本年8月の第6次評価報告書において、世界的な異常気象の原因は温暖化であるということが明言され、今後数十年の間に二酸化炭素及びその他の温室効果ガスの排出が大幅に減少しない限り21世紀中に地球温暖化は1.5度及び2度を超えると。人為的な地球温暖化を制限するには少なくとも二酸化炭素の正味ゼロ排出を達成し、メタンなどの温室効果ガスも大幅な削減をする必要があるとしております。  また、先ほどもございましたが、イギリスで開催されましたCOP26では、岸田内閣総理大臣は首脳級会合である世界リーダーズ・サミットに参加し、2030年までの期間を勝負の10年と位置づけ全ての締約国に野心的な気候変動対策を呼びかけました。  しかしながら主要国の削減目標を見ますと、2030年までの削減率には日本の46%を上回る排出割合を発表しておりますので、日本も50%の高みに向け挑戦を続けていく必要があるものと考えております。以上です。 ◆25番(曽我部博隆君)  今、日本は決してほかの国々から比べても高い目標ではないということは説明がありました。ですから、これから稲沢市も新しい計画をつくることになりますけれども、そのときにはぜひ 野心的な目標を持って進めることを強く要求しておきます。  国の電源構成は、電源全体で2018年度から2030年度までは増える見通しを立てて、そしてその中で石炭火力発電を32%から26%に減らす、原子力は22%から20%にする、こういう目標になっていますし、一方で再生エネルギーは現在の17%から22%~24%にするとなっていますが、これは本当に財界中心のやっぱり要望だというふうに思います。  私はこれでは駄目で、1つには省エネによって電力の消費を2割から3割削減をする、そして2つ目には石炭火力や原発をゼロにしていく、3つ目には再生可能エネルギーへの大胆な転換を進める、電力の5割を再生可能エネルギーで賄う、こういうような目標を持つことが必要だと考えています。ぜひそういう立場で計画をつくってもらいたい、このように要望しておきます。  最後に、県立高校の統廃合の問題について質問をします。  先日、愛知県が突然、尾西高校、稲沢東高校、稲沢高校を1年後に統廃合すると、このように発表をしました。本当にけしからん話ですが、私は、こうした計画に対して稲沢市として何か意見を言ってきたのか、そしてこの計画に稲沢市が主張してきた意見が反映されているのか、説明を求めます。
    ◎教育部長(荻須正偉君)  教育委員会は、愛知県教育委員会と各地区の県立高等学校と中学校の代表校長で構成され、令和3年6月から10月にかけて検討されてきました。これまで県教育委員会から市長に対しまして県立高等学校の欠員状況についての話はありましたが、この検討委員会で話し合われた内容に対しまして意見を述べる機会はございませんでした。以上でございます。 ◆25番(曽我部博隆君)  今説明があったように、欠員状況の説明は県から市に対してあったけれども、市から要望を聞くだとかいうことは一切なかったと、こういう説明でした。私は、本当にこうした態度が問題だと思うんです。よく岸田首相は聞く耳を持つということを言っていましたけれども、こういう点では愛知県は聞く耳がないと言わざるを得ません。  ぜひこういう点では、県立高校がなくなると稲沢市にとっても、地域の経済にも大きな影響を与えますし、まちづくりにも大きな影響を与えると思いますので、私はこの点では存続することを強く要求するべきではないかと思いますけれども、市長の見解をお伺いします。 ◎市長(加藤錠司郎君)  先ほど教育部長からお話がありましたが、実は4月に地域の県立高校の欠員の状況があまりにも多いというお話がございました。そのときに、実は何も意見を言っていないわけではなくて意見を少し申し上げました。それは、普通科の高校がどうあるべきであろうという問いかけがございましたので、私はそのときには、やはり特色を持った普通科高校にすべきだという話 はさせていただいておりますが、その後、答弁いたしましたように6月以降の正式な県の話合いの場には意見を申し上げる機会はございませんでした。それが1点でございます。  それで今回、稲沢東高校、特に稲沢にとっては非常に大きな意味合いを持つ高校が令和4年の募集を最後にして廃校になるということで、たまたま私は稲沢東高校ではありませんでしたが、私の同級生は稲沢東高校の第1年目の入学生でしたので、多くの同級生、また同窓生がこの廃校に対して非常に残念な思いを持っていらっしゃるということは容易に推察をしております。ただし、県がもう決めてしまったという事実がございます。これからも機会あるごとに存続校となった稲沢高校の充実をしっかりと要求していきたいと私は思っております。  稲沢市の子供たちにとって大切なことは通学できる地域に魅力のある高校があり、将来の夢や希望に合わせて自分で選択ができる環境があるということが一番大切だというふうに思います。今回の統廃合では普通科という選択肢がなくなったわけではなくて残りますので、今後新しい学校の開校により市内の県立高校がより魅力的なものとなるよう期待するとともに、県立高校との情報交換を密にしていきたいというふうに考えております。よろしくお願いします。 ◆25番(曽我部博隆君)  この点でいくと、まだ県は計画を策定している段階ですからまだ遅くはないんですね。ぜひ意見を言って、パブリックコメントという意見を言う機会は一般県民はなくなりましたけれども、市としてはちゃんときちっと言って存続してもらわなければ、地域の経済にとっても、まちづくりにとっても大きな損失になりますので、ぜひこれからも強く存続を私は求めてもらいたい、このように訴えて質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(服部猛君)  全て要望ですので、次に移ります。  議事の都合により暫時休憩いたします。                                  午前10時20分 休憩                                   午前10時30分 再開  ○議長(服部猛君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  木全信明君。 ◆13番(木全信明君) (登壇)  おはようございます。  議長のお許しを得ましたので、発言通告に基づき質問させていただきます。  新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言、あれほど猛威を振るった第5波、稲沢市においても二度と経験したくない感染状況、解除から2か月半ほどが過ぎますが心配されていた感染の再拡大はまだ見られていない状況です。なぜ消えたのか。ワクチン接種、マスクの着用、 手洗いの効果なのか。しかし新変異のウイルス、オミクロン株の脅威や海外での感染状況など予断を許さないところであります。第6波も懸念され、3回目のワクチン接種も始まり、もどかしい日々が続くところでございます。  最前線で頑張られています市民病院などの医療従事者の皆様、そして市長をはじめとする職員の皆様方には、本当にありがたく感謝いたしております。まだまだ職員の皆様方には、以前の生活を取り戻すために本当に大変だと思いますが、頑張っていただかなければなりません。よろしくお願いします。  さて、今回の一般質問は、1点目に学校運営協議会について、2点目に公園の設置・整備について、そして最後の3点目に市政世論調査「市民のこえ」について議論させていただきます。  これ以後は質問席に戻り、発言通告に従いまして一問一答で順次質問いたしますので、よろしくお願いします。                (降  壇)  先日、一般質問の初日の冒頭に、杉山議員がこの議場で一番長くというような話がありましたが、それから言うと、あれ、俺相当短いなと思った短いほうの分類に入りますけれども、元気のよさだけは負けんように一生懸命やっていきますので、よろしくお願いします。  1点目の質問であります。学校運営協議会についてお伺いいたします。  このことにつきましては、令和2年度の3月の定例会におきまして同僚の志智議員が一般質問で議論されています。学校運営協議会の取組が令和2年度から始まり、今年度から全ての学校で始まると聞いております。まずは全ての学校で予定どおり学校運営協議会の運営が始まったのか確認をさせていただきます。 ◎教育部長(荻須正偉君)  先行して取り組んでいた大里東中学校、大里東小学校、千代田中学校の3校に引き続き、本年度から稲沢市内の全小・中学校で学校運営協議会運営を開始しております。以上でございます。 ◆13番(木全信明君)  多くの学校では1年を経過していない学校運営協議会ですが、市民クラブで先進地視察を行いまして、運営や進捗の状況などの動向が非常に気になるところです。議論させていただくにはまだまだ早計な時期かもしれませんけれども、一定の時期が過ぎ運営の方向性なども見えてくる状況かと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  学校運営協議会は、学校だけではなく地域住民や心ある方々が学校運営に参画し、地域ぐるみで子供たちを見守り育てていく意識の高まりと、継続的な取組や学校が抱えた課題などの負担軽減につながる効果が期待できると当時答弁がありました。当時に期待された効果などはどれほど成果として形成されているのかをお伺いいたします。 ◎教育部長(荻須正偉君)  各学校では、学校運営協議会の中で学校運営の基本方針や育てたい児童・生徒像、具体的な教育活動の内容について話合いを深めるために様々な工夫をしております。  例えば少人数の部会に分かれてテーマを絞って話し合ったり、自分の意見を書いた付箋を模造紙に貼りながら意見を述べたりして主体的な話合いに参加できるようにしています。また、学校運営協議会の取組を学校だよりや学校のホームページなどで地域の方々に知らせることにより、今まで以上に地域と学校が情報を共有できるように努めております。  このような取組を継続することにより、引き続き学校運営の参画意識や地域ぐるみで子供たちを育てていく意識の向上を図っていきたいと考えております。以上でございます。 ◆13番(木全信明君)  協議の内容を深める工夫や周知、情報の共有等の取組などの意識の向上に努めていただいていますことに本当に改めてありがたく思うところでございます。  事業が始まり軌道に乗りかけたところであると思いますので、先ほども申し上げましたようにまだその時期ではないかもしれませんが、もう一つの効果として期待されておりました教職員の方の負担軽減についてお聞きします。  設置当初は一時的に負担が増えることがあるかもしれないが、先々には負担の軽減が期待できる事業であり、増えることがないよう手当てを行うとありました。  それでは、学校運営協議会の運用で教職員の負担が軽減される効果については出てきているのか。初年度ということでもありまだ効果が見られない場合には、次年度以降どのように負担の軽減を行えるのか、その辺りをお伺いいたします。 ◎教育部長(荻須正偉君)  どの学校も試行錯誤しながら学校運営協議会を進めているところですが、現在は学校が主体となって学校運営協議会を運営していることや、コロナ禍で御支援をいただく様々な活動が十分に展開できていないこともあるため、まだ負担軽減の効果は現れていません。教員の負担を軽減するためには、例えば学習支援や部活動支援、登下校の見守りや校舎内外の環境整備などの支援が必要となってまいります。このような活動により多くの保護者や地域の方が参加し地域と学校の連携、協働体制を構築することによって少しずつ負担軽減につながっていくと考えております。以上でございます。 ◆13番(木全信明君)  充実した活動で地域と学校の連携、また協働体制を構築され、教員の負担軽減につながるよう期待しているところでございますので、よろしくお願いします。  特色ある教育活動の推進が期待できるとも当時ありました。現状で特色ある教育活動の方向性などを見いだされたのか、学校運営協議会はどれほどあるのかお伺いいたします。 ◎教育部長(荻須正偉君)  各学校では、これまでも地域の人材を生かしながら特色ある教育活動を推進してきています。例えば小学校では、高齢者との交流活動や稲作体験活動、地域の伝統行事の継承などを、中学校では職場体験学習のサポートやキャリア教育などで地域の人材を生かした特色ある教育活動を推進してきています。この特色ある教育活動を今まで以上に推進するために、各学校では学校運営協議会の設置を契機にしてさらに多くの方に学校に関わっていただけるように広報活動に努めています。  また、千代田地区では、地域にある市民センターからの依頼により、千代田中学校の生徒が種まきや除草作業のボランティアに参加し、生徒と地域が一体となってヒマワリ畑を作る取組が行われました。この取組では、生徒会が主体となって生徒ボランティアを募集したり、パソコン部の生徒がヒマワリ畑の案内を作成し地域に回覧したりしたという話も聞いております。  学校と地域が共に力を合わせることによって新たな活動もつくり出されてまいります。以上でございます。 ◆13番(木全信明君)  千代田中学校の活動を具体的に説明していただきまして大変ありがとうございます。そのヒマワリはたしか服部議員からも、偶然役所におるときにこれですよということで見せていただいて、頂いたような気もしますところですけれども、大変ありがとうございます。  積極的な広報活動などで多くの方が学校に関わりを持ち協議会活動に携われるようになれば本当にいいんじゃないかなと思うところでございます。  それでは、令和2年度から先進的に取り組まれている大里東小、中学校、千代田中学校では、他校への参考となる取組や成果があると思います。今年度から始まった他校において、その取組や成果などを共有し、学校運営協議会の運営は始まったのでしょうか、お伺いいたします。 ◎教育部長(荻須正偉君)  校長会議や教頭会議において稲沢市の先進校である大里東小学校、中学校、千代田中学校から取組を紹介してもらい、組織づくりの在り方や協議の内容などについての学習会を行いました。その上で実際に組織を立ち上げる際に課題となることの情報交換を中学校区ごとに行い、学校運営協議会設置の準備を進めてまいりました。以上でございます。 ◆13番(木全信明君)  続きまして、学校運営協議会の活動状況についてお聞きします。  学校運営協議会が設置前にありました学校評議員会から委員構成や内容などを継承し同じような活動状況になっているようなことはないでしょうか。そのような状況でありますと学校運営協議会の活動が期待された趣旨の形に進展していないことが憂慮されます。合議制の機関として方向性を共有し、学校、家庭、地域社会の3者が当事者意識を持ち協働へとつながる協議 会として機能しているのか、それとも以前のように学校側の求めに応じて意見を述べるだけにとどまってしまっていないのか、そのようなことはないと思いますが状況と併せて現状の把握などはされているのかお伺いいたします。 ◎教育部長(荻須正偉君)  学校運営協議会の委員については、各学校が抱えている課題や地域の実態を共有し一緒に考え対応していただける方を選出しております。各学校ではどのような方に委員となっていただくと学校運営協議会の活動が充実するか長い期間をかけて検討してきました。その結果として、これまでの学校評議員の方々に委員となっていただいた学校もありますし、全ての委員が新たな方となった学校もございます。合議制の機関として熟議することを目指し、学校、家庭、地域が当事者意識を持って連携・協働が図られるように各学校で取組を始めたところでございます。  今後も家庭、地域が参画できる学校運営協議会となるように充実を図っていきたいと考えております。以上でございます。 ◆13番(木全信明君)  御答弁いただきました合議制、また家庭、地域が参画できる機関として本当に充実に努めていただければと思うところでございますので、よろしくお願いします。  先行して設置している自治体、または学校への視察はとても有意義であると当時も議論されております。学校運営協議会の運用や活動を始められた学校で先行されている学校や自治体への先進事例を研究され、協議会の運営、活動に生かされた事例などはありますか、お伺いいたします。 ◎教育部長(荻須正偉君)  昨年度の管理職研修会では、市内の校長、教頭が一堂に会し、北名古屋市教育委員会から講師をお招きして北名古屋市版コミュニティスクールについて学びを深めました。北名古屋市では、学びをつなぐ、人をつなぐ、地域をつなぐための仕組みとして学校運営協議会と地域学校協働本部との一体的推進、運営に取り組んでおります。北名古屋市の各学校における組織の在り方や地域学校協働活動の具体的な内容等から自校に取り入れられる部分を見いだし生かしてまいります。以上でございます。 ◆13番(木全信明君)  私もちょっと驚いたんですけれども、管理職研修で先進事例について学びを深められたということで本当に取り組む姿勢が積極的な姿勢が見られるところでございます。また、研究も進められている取組に本当に強い思いを感じました。ありがとうございます。  ある程度の期間が経過しまして、協議会の方向性も見いだされた時期であると思われます。協議会活動を推進、進展させるためにも委員の充実が必要になる時期ではないかと思われます が、次年度以降どのように取り組んでいかれるのかお伺いいたします。 ◎教育部長(荻須正偉君)  各学校では、学校運営協議会の立ち上げに向け長い期間検討を重ねて委員を選定してきています。現在、委員を務めていただいている方々のお力添えによって学校運営協議会の活動を推進、発展していくことができると考えております。その上で今後、より具体化される活動によっては定員の範囲内でその活動の推進力となる委員を新たに加え組織を充実させることもあると思います。各学校の実態に応じて柔軟に対応していきたいと考えております。以上でございます。 ◆13番(木全信明君)  当時ですけれども、各校に最低1名の学校運営協議会のコーディネーター役を配置し、さらにコーディネーター役を統括する専門員を置くことが議論されました。学校運営協議会の運営を円滑に進めるには、コーディネーターを配置する必要性が答弁されておりますけれども、コーディネーター役の配置は終えているのか、配置がまだされていない状況であれば次年度以降どのような形態になるのかお伺いいたします。 ◎教育部長(荻須正偉君)  多くの学校では、本年度から地域の住民や関係組織とのパイプ役となる地域コーディネーターを配置しています。地域コーディネーターの役割については、会の中で共通理解を図っているものの、本年度は立ち上げの年であるために実際は教頭が中心となって会の運営を進めているのが多いのが現状でございます。  今後は全小・中学校に地域コーディネーターを配置するとともに、各学校で地域コーディネーターを中心とした会が運営されるように事前打合せや研修などの充実を図っていきたいと考えております。以上でございます。 ◆13番(木全信明君)  御答弁にもありましたように、初年度ですので教頭先生の負担というのはあるかもしれませんけれども、そのような形が、それが当然というふうになっちゃうような組織ですとなかなか進展がしないということになるかと思いますので、その辺りもしっかりと次年度につなげていただきたいと思います。  地域コーディネーターの配置と会の運営を図るべく検討したということを伺い安心しました。コーディネーター役を統括する専門員についても配置することは不可欠であると当時答弁されております。コーディネーター役を配置すれば、各学校の運営協議会を統括し各協議会の連絡・連携、または先行する自治体、学校等の事例研究の反映等様々な要素で統括する専門員は要になると思われます。その実現性についてはどのように協議がされ、どのような方向性が出ているのか、お伺いたいします。 ◎教育部長(荻須正偉君)  地域コーディネーターを統括するコーディネーターの配置は、学校運営協議会の運営を円滑に進める上で大変重要であると考えております。各学校の地域コーディネーターの力量によって学校間での取組に差が出ないようにするためには、統括コーディネーターが学校間をつなぎ他校の参考になる取組を学び合ったり、各学校の状況に応じて指導や助言をしたりすることが必要となってまいります。  稲沢市におけるコミュニティスクールの活動を充実させるためにも地域コーディネーターを統括する専任のコーディネーターの配置に向けて準備を進めていきたいと考えております。以上でございます。 ◆13番(木全信明君)  御答弁いただきましたように、コーディネーター役も統括する専門員についても配置について準備されていることを伺い安心したところでございますけれども、なるべく早い時期に対応をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。  学校運営協議会の設置等に関する規則の第6条では、住民参画の促進等のための情報提供が定められ、地域住民等の理解、協力、参画等が促進されるようにとあります。どのように推進されているのか、多くの学校で取り組まれた結果、特色ある進め方はどのようなものがあったのか、お伺いいたします。 ◎教育部長(荻須正偉君)  地域住民の参画を推進するために学校だよりやホームページなどを活用して学校運営協議会の取組を伝えております。今後は地域の方々により十分な周知をするために、例えば地域の住民が集まるまちづくり協議会や運動会などの場で学校運営協議会について紹介するなど広く地域の方に伝えることができるように工夫していく必要があります。そして、地域の方から子供たちのためにこんな取組ができるのではないかという声が上がるような組織になるとよいと考えております。以上でございます。 ◆13番(木全信明君)  ありがとうございます。ぜひともその方向性でよろしくお願いしたいと思います。  先ほどの質問でもお聞きしたところですが、地域住民や心ある方々が学校運営に参画し地域ぐるみで子供たちを見守り育てていく意識の高まりを求めるには、各地域での人材の発掘がとても大変だと思われます。継続的な取組や学校が抱えた課題などの負担の軽減を図れる活動となると個々の委員のリーダーシップなども必要になるのではないかと思われます。  そのような子供たちの学びを支え、教員の負担を減らし、地域の活性化などに結びつけていただきたいと思っていますが、現状ではそのような運営状態が見られるのか、協議されているのかをお伺いいたします。 ◎教育部長(荻須正偉君)
     子供たちの学びを支え、教員の負担を減らし、地域の活性化につなげていくために学校運営協議会の話合いの中で困っていることや助けてほしいことを委員の方々にお伝えしております。委員の方々は、地域の住民や関係組織に声をかけ学校の教育活動を支える人材の発掘に協力していただいております。このような中でボランティアの輪が広がり、地域から学校を支える活動が生まれてくることを目指しています。学校を支える活動を継続させるためにも学校が抱えた課題を軽減するためにも地域コーディネーターの育成を図り、地域と学校のパイプを太くしていく必要があると考えております。以上でございます。 ◆13番(木全信明君)  委員の方々が人材の発掘に御協力いただいている現状と、地域と学校のパイプを太くしていく方向性を伺ったところですが、学校運営協議会の設置により効果として期待した姿と現状の姿、また将来のあるべき姿、それなどが頭をよぎるところです。理想と現実のギャップなどもあるかと思いますが、御答弁いただいた子供たちの学びを支え、教員の負担を減らし、地域の活性化などにつながる学校運営協議会にぜひともしていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。  最後に、協議会の状況や今後の動向などにつきまして、学校運営協議会の現状に対する市長の思いなどをお伺いしたいと思いますので、よろしくお願いします。 ◎市長(加藤錠司郎君)  学校運営協議会、いわゆるコミュニティスクールという取組でございまして、私の市長選挙の公約の一つでもございます。本年4月より設置されまして、学校と保護者に加えて地域の方にも積極的に学校運営に参加していただく体制ができました。コロナ禍ということもありまだ十分に活動ができていない面もありますが、これまでの学校評議員制度とは異なり、計画の段階から保護者や地域の方が参加し、育てたい児童・生徒像や具体的な活動内容について活発な議論を行うことができる土壌が出来上がったというふうに思っております。地域ぐるみで一体的に子供を育むための大切な第一歩を踏み出すことができたということです。  子供たちの豊かな学びを支え、地域の中のつながりを深め、地域の活性化を図るには学校主体でなく学校と地域が共に主体となるように組織を強化する必要があります。今後は地域と学校を結ぶ地域コーディネーターの力量の向上やより多くの地域住民が参画できる仕組みづくりを進められるように、そして地域と学校が子供たちの健やかな成長に向けてさらに連携・協働を深められるように取組を進めていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ◆13番(木全信明君)  ありがとうございました。  本当にせっかく始まったあれですけれども、コロナ禍ということで多分思いのほか難しいと いうころはあるかと思いますけれども、本当に市長のお話にありました大切な第一歩を踏み出すことができた状況のようですので、さらなる組織の強化、コロナ禍ということもありますけれども、積極的に組織の強化に努めていただければと思うところでございますので、よろしくお願いします。  次に、公園の設置・整備についてお伺いいたします。  このことにつきましては、さきの9月定例会において平野議員と岡野議員が一般質問で議論を深められ私も認識を新たにしたところでございます。自分なりに公園の在り方といいますか公園の現状について理解していると思っていましたが、しかしながら職員でいた時代と議員として行政に携わる立場とでは若干違いが生じまして疑問や腑に落ちない点などが出てきました。改めて現状での思いを議論させていただきますので、よろしくお願いします。  まずは緑のマスタープランにおける緑地の保全や緑化の推進などが見られる公園、また健康長寿社会や少子化時代においては誰もが安心して暮らせる環境、暮らしの質の向上に着目したまちづくりへの転換が緑のマスタープランで掲げられています。それらのことを考慮すれば公園整備が緑地の保全や緑化の推進を行う効率的な手法の一つであると思います。また、健康長寿、少子化を考慮した公園とは気軽に利用できる公園、すなわち身近にある公園の設置、整備が必要ではないかと思うところです。  そこでお伺いしますが、現状では都市公園、児童遊園などの公園が設置されていますが、公園の整備、設置に基準的なものがあるのか、どのような判断に基づいて整備されているのかお伺いいたします。 ◎建設部長(鈴森泰和君)  都市公園は、人々のレクリエーションの空間、良好な都市景観の形成、都市環境の改善、都市の防災性の向上、生物多様性の確保、豊かな地域づくりに資する交流の空間を提供することを目的としております。なお、都市公園は都市公園法に配置や規模の基準が定められており、面積や目的に応じて街区公園、近隣公園などに区分し、それぞれの公園が機能を発揮できるように設置をしております。  一方、児童遊園は、児童福祉法に基づき児童厚生施設の一つとして決められており、都市公園より規模の小さい施設として子供を含む地域の身近な遊び場として親しんでいただけるように設置をしているものでございます。以上です。 ◆13番(木全信明君)  ありがとうございます。  それぞれの公園が機能の発揮や身近な遊び場として設置されているという御答弁でした。  しかしながら、現状の公園設置を見てみますと整備の行き届いている地域とそうでない地域があります。市街化区域内での差、市街化区域と調整区域の差、地域によっては公園整備に大 きな差が生じているように思われます。これらはどのような理由で何が原因でこうなるのか、私も今までそれなりに理解しているつもりでいましたが、市民の皆様から様々な御意見を伺う中で理解、納得できない点が多くなりました。  公園を利用される方は市民の皆様であります。地域や区域で差が生じることは芳しくないのではないかと思うところです。改めて地域格差のある現状と将来の在り方などについて見解をお伺いいたします。 ◎建設部長(鈴森泰和君)  市が管理する都市公園は、緑地を除きますと市内に60か所設置されております。その内訳は、市街化区域に44か所あり、そのうち土地区画整理事業などの面整備により設置されたものは37か所でございます。また、市街化調整区域16か所の公園のうち農村整備事業で設置されたものは11か所ございます。市街化区域の大部分では宅地供給を目的とした土地区画整理事業を実施していることから多くの公園が存在しております。一方で、緑が広がる市街化調整区域には、児童遊園のほか地区広場、ちびっこ広場など寄附により確保した小さな敷地に整備された遊び場が多く存在します。さらに既存集落には社寺も多く存在しております。今でこそ少ないように思われますけれども、そういった境内地は児童の遊び場ともなり得るものと考えております。  このように地域によって施設の設置状況は異なりますが、市域全体を見ますと都市公園と児童公園などが各所に点在しておりそれほど格差はないものと考えております。  これからの公園整備の在り方といたしましては、緑のマスタープランの基本理念の実現に向け地域ニーズに応じた既存公園の再整備を行うとともに、面整備済みの地域で都市公園が未整備の箇所や新たな市街化区域編入する地区におきまして積極的に都市公園を整備してまいりたいと考えております。以上です。 ◆13番(木全信明君)  御答弁をいただきましたけれども、今私が議論しているのは公園の数を議論しているわけではなくて地域格差があるのではないかということを議論しているつもりです。  また、寺社の境内地まで子供の遊び場、確かになっているところもあるかと思いますけれども、それをカウントされるのかとちょっと驚いたところでございます。  今の答弁からいきますと、保護者の方や子供から私が耳にする、なぜ近くに公園はないのか、なぜ他の地区の公園へ出かけなければ公園がないのかという御意見は何だったのかなと思うところでございます。公園のない地域にも子供たちや高齢者の方は住んでいます。私の認識が古いのかもしれませんが、公園のない地域は今後も整備されない状況が続くように思われます。このような御意見に対する見解を改めてお伺いいたします。 ◎建設部長(鈴森泰和君)  先ほども答弁させていただいたとおり市内には都市公園60か所、児童遊園など98か所ござい ます。それら既成市街地や既存集落にある程度点在しており、憩いの場としては足りているのではないかというふうに考えております。以上です。 ◆13番(木全信明君)  そうですよねと言いながら、私も先ほど申し上げたように数が足りているというような議論ではなく、充実している地域とそうでない地域が存在していることを問題にしているところです。  9月定例会におきましては、面的な基盤整備が完了した地域は逐次公園整備が行われる趣旨の答弁がありました。私もそのような認識を持っていたところでありますが、またそうなんだよなと思いもしたところですけれども、反面それでいいのか、市全体のことを考慮した場合にはそれではいかんだろうとも思ったところでございます。  そこでお伺いしますが、様々な理由で面的な基盤整備が行えない、踏み切れない地域は公園の整備が行われず、環境、暮らしの質の向上などは見捨てられてしまうのかと思ったところでございます。このことに関して改めて見解をお伺いいたします。 ◎建設部長(鈴森泰和君)  公園の整備の在り方といたしましては、先ほど申し上げたとおりでございます。議員御指摘の地域における公園整備につきましては、今後幅広く市民ニーズを把握する中で、冒頭申し上げました法に定められた配置、規模の基準の適合性や公園の必要性等を見極めた上で判断してまいりたいと考えております。以上です。 ◆13番(木全信明君)  面的な基盤整備が完了しました地域におきましては、その地域で住まれる皆様の御負担となる減歩等で公園用地を捻出されているため、公園整備が推進されることを伺っております。その点につきましては理解し、新たなまちづくりの御労苦に敬意を払うところでございます。  しかしながら、様々な御意見をお伺いする中で、その点だけで公園の設置の地域格差が生じることに疑問を感じるようになりました。市の様々な事業には多額の費用が投じられます。基盤整備にも同様であると思っております。そうであれば費用が投じられていない地域にも憩いの場、遊びの場、防災面での活用等を考慮した身近な公園が必要であると思います。行政が公園用地を確保し設置することが必要であると思いますが、見解をお伺いいたします。 ◎建設部長(鈴森泰和君)  公園用地を寄附等で提供していただけることが理想でございますが、市街化区域内では現実的ではないと考えております。仮に面的な基盤整備が行われていない地域で公園整備を行うこととなった場合は、用地取得は非常に困難を極めることが想定されます。しかしながら行政側で尽力してまいりたいと考えております。以上です。 ◆13番(木全信明君)  公園のことをいろいろ議論させていただきまして、勢いで質問をしちゃいますけれども、同様に市街化調整区域にも身近な公園が必要ではないかと思うところでございます。現状の児童遊園などは寄附等で土地が確保され公園整備がされているように伺っていますので、私の質問には相当ギャップがあり無理なことであるとは思っています。  しかし、そうであれば公園のない地域は、先ほども申し上げましたようにいつまでたっても公園がありません。憩いの場、遊びの場が近くにできないからある地域まで出かけなさいというのは大変言いづらいと思います。従来の考え方を改める打開策や将来的な展望を考慮した何かいい手だてはありませんか、お伺いいたします。 ◎建設部長(鈴森泰和君)  都市公園の整備活用方針につきましては、先ほどから申し上げているとおりでございます。今回議員が様々な観点からおっしゃられた公園整備の在り方につきましては、次回の緑のマスタープラン策定時の貴重な御意見として受け止めさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 ◆13番(木全信明君)  ありがとうございました。理解するように努めます。  次に、公園の管理についてお伺いいたします。  様々な公園設備の手法があり、それぞれの方法で公園の管理がされているようです。予算書を見てもよく理解できないところですが、公園管理が予算的に優遇されている公園とそうでない公園があるのかなと思われます。公園の用途の違いや担当される課も違い統一的な管理を求めることは難しいことかもしれませんが、用途の違いや規模にかかわらずある程度統一的なものがあってもいいのではないかと思うところですが、どのようなものですか、お伺いいたします。 ◎建設部長(鈴森泰和君)  都市公園は、ほとんどの場合、土地区画整理事業などの面整備事業や市の施策で設置しており、基本的には施行者である市が管理をしております。一方で児童遊園やちびっこ広場などは以前から地元の広場として自主管理が行われていたものが多く面積も小さいため現在の管理の一部においては地元行政区で行っていただいているところでございます。  このように都市公園と児童遊園等では規模や成り立ちが違うことから、管理を統一することは困難であると考えております。以上です。 ◆13番(木全信明君)  今御答弁いただきました規模や成り立ちが違うから管理が統一できない答弁にはなかなか理解できないところがございます。私のほうから考えると統一する意思がないからなのか、また先日の一般質問にもありましたように縦割り行政のひずみではないかと思ってしまします。現 実的に管理されている方も結構団体で負担になっているような話も聞くところで、自分がやらなければなかなかというような、団体の中でも1人で一生懸命頑張っているような話を聞いて、そうなのかなと、公園であれば同じような考え方で進めるべきじゃないかなと思うところでございますので、よろしくお願いします。  それでは、市政世論調査「市民のこえ」による身近な公園、緑地の親しみやすさの設問では、「どちらかといえば満足」以上の回答が半分に満たない50%以下です。この辺りからも将来的な公園の在り方を改めて検討する必要性も感じますが、どのようなものですか、見解をお伺いいたします。 ◎建設部長(鈴森泰和君)  市政世論調査の結果は少々残念ではございますが、これからは既存ストックである公園、緑地を生かす考えの下、老朽化の進んだ都市公園の利活用や居心地のよい公園施設づくりを推進してまいります。  また、公園用地が寄附により無償で確保できる場合には、地元の意向を確認する中で公園の設置について検討してまいりたいと考えております。  これらの取組を進めることで市民満足度を高めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。 ◆13番(木全信明君)  老朽化の進んだ都市公園の利活用や居心地のよい公園施設づくりの推進と御答弁いただきました。そのような点もあるかと思いますが、地域にない方、利用環境の悪い方が親しみやすさの結果を悪くしている、そちらのほうが大きいのではないかと個人的には思うところでございます。  緑のマスタープランでは、緑化の推進をうたいながら緑がほとんどない公園があります。打合せしておるときに緑、芝生がありますよということを、ちょっとそういう議論をされたところもあったんですけれども、私が言っておるのは樹木というような意味合いでしゃべっておるところなんですけれども、緑がほとんどない公園があります。数のことを考慮すればそのような考え方になるのかもしれませんが、緑を売りにしている稲沢市の公園かという強い思いがあります。また、多方面では、樹木の緑や木陰が生じない公園はあまりにも利用者のことを考えていない結果ではないかと思います。このようなことも公園の親しみやすさに出てくるように思われますが、こんなような公園についての見解をお伺いいたします。 ◎建設部長(鈴森泰和君)  市内には利用目的や市民ニーズによって様々なデザインの都市公園が存在します。公園は時代とともに変化するニーズに対応しながら進化していくものと考えています。このため必要なものを的確に見極めながら今後よりよい公園整備に努めてまいりたいと考えておりますので、 どうぞよろしくお願いいたします。 ◆13番(木全信明君)  利用目的や市民ニーズによって公園が存在するという答弁でしたが、全ての公園で市民ニーズを把握されていればいいのですが、そうではないケースがあるのではないかと疑問に持つところでございます。  先ほどお聞きしました市政世論調査「市民のこえ」について、次にお伺いいたします。  今回の質問に当たりまして、「市民のこえ」に目を通しました。設問に対しまして総括的といいますかまとめ的なコメントが設問の下段に掲載されております。しかし、あまりにも当然のような結果の数値を文章にしただけのコメントではないかと思われます。もう少し対処の仕方に工夫があってもよいのではないかと思いますが、どのようなものでしょうか。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  市政世論調査「市民のこえ」につきましては、市民生活の実態や市民志向の調査などを行いデータなどの集約・分析により立案、実態把握の基礎資料として2年に1度実施させていただいております。  調査項目につきましては、毎回継続的に調査をしている項目と併せて各課が調査したい課題や実態を把握したい事項等を掲載いたしております。  冊子には調査結果を視覚的に分かりやすくするため、様々なグラフを活用してデータを掲載しておりますが、コメントにつきましては、木全議員御指摘のとおり数値を文章化しているのみにとどまっているところでございます。以上です。 ◆13番(木全信明君)  例えばですけれども、設問に対する回答への現状での状況、課題への取組方、将来への展望等、設問に対する行政の取組方などの思いをコメントするべきではないかと思いますが、どのようなものですか。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  設問に対する行政の取組方などにつきましては、冊子の一番後ろ、巻末に、前回の調査結果の活用事例として掲載をいたしておりますが、今後は設問に対する行政の取組方など現状を踏まえた関係課の意見などもこのコメント欄に記載できるように努めてまいりたいと考えております。以上です。 ◆13番(木全信明君)  ありがとうございます。  「市民のこえ」の設問に対して行政の取組方や対応等の方向性などが分かるようになれば、調査結果も単なる数値の結果をまとめたものではなくなると思われます。行政の意向等を示すことで設問がより理解され、真の市民の声の調査結果のまとめとなり市民の関心も高まると思 われますが、このことについての見解をお伺いいたします。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  現在行っております「市民のこえ」の設問につきましては、議員おっしゃるとおり各課が調査したい課題などを設問として設定しておりますが、調査したい各課の意向等が記載されておりませんので、回答する側につきましては調査目的が分からないままアンケートをしていただいている状態となっております。  ですので、今後は質問の意図などを記載することでアンケート調査の目的を明確にし、設問内容を十分理解した上で回答していただき、市民の皆様からの貴重な意見を集約してまいりたいと考えております。以上です。 ◆13番(木全信明君)  ありがとうございました。ぜひともよろしくお願いします。  議論させていただきました内容につきましては、早い時期での成果と結果を期待するものであります。  コロナウイルス感染症も、冒頭に申し上げましたように若干落ち着いているようですが、3回目のワクチン接種が行われるまだまだコロナ禍の時期であります。職員の皆様方には市民の安心・安全のために本当に頑張っていただかなければならないことをお願いし、12月議会の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(服部猛君)  全て要望ですので、次に移ります。  議事の都合により暫時休憩をいたします。                                  午前11時15分 休憩                                   午前11時30分 再開 
    ○議長(服部猛君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  北村太郎君。 ◆3番(北村太郎君) (登壇)  皆さん、こんにちは。  議長の許しをいただきましたので、発言通告に基づき、一問一答方式で一般質問をさせていただきます。  ちょうど先日、稲沢市の公式ユーチューブチャンネルにおいて、「手話を覚えましょう」というタイトルにて挨拶編と家族編が配信されています。手話言語条例の制定されているこの稲沢において、さらに多くの方に手話を身近に感じていただけるようにと、私も毎回手話で自己紹介をさせていただいておりますが、一般質問を全て手話で行うという高い目標はあるものの、 なかなか進んでおりません。少しずつは、一個ずつは増えているかなと思います。  行事などで加藤市長が手話で挨拶をされてみえるということは、聴覚障害者の方をはじめ多くの方が喜んでいると伺いました。ぜひ皆様も、稲沢市の公式チャンネルを登録していただきつつ、覚えていっていただければなと思います。  それでは、質問席に移りまして質問してまいります。                (降  壇)  1つ目の項目、ホタル保護条例の施行から1年を振り返って環境問題を問うてまいります。  条例の認知度についてお尋ねしてまいります。  環境意識への関心が高まる中、稲沢市においても環境に関する政策の一つとして、ホタル保護条例が昨年制定されました。以前の市長や関係部長の答弁の中で、ホタル保護条例を契機に稲沢市の環境問題により市民へ注意を発信できるとしていました。ごみゼロ運動など、市民が参加する環境保護に関する活動の中止や、活動が制限されているコロナ禍に翻弄された中の制定でもありました。この中で市民の条例に対する認知度はどうか、また稲沢市民の意識の変化はどうか、お尋ねします。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  令和2年11月1日のホタル保護条例施行以降、認知度や市民意識の調査は行っておりませんが、祖父江地区にホタルが生息していることを初めて知ったというような声が届いております。しかし、条例の理念の啓発のため、また生物多様性の推進のため、自然環境の保全に寄与し、多様な生態系を維持することを目的にホタル保護条例についての環境学習会を令和2年度に2回計画しましたが、コロナ禍で中止となりました。  今年度は、地元の学校で環境学習会の開催などの計画をしましたが、同じくコロナ禍に中止となりました。しかし、7月には市民向けの講座と保護区におけるホタルの観察会や市民団体向けに1回講座を実施し、保護条例についての周知に努めてまいりました。以上でございます。 ◆3番(北村太郎君)  制定時には、稲沢市にホタルがいるということが市内外に発信され、自然環境が守られていることが伝わりました。制定1年と、まだ結果は現れていないところでしょうが、今後も観察会や学習会の開催などで周知できるようお願いいたします。  ホタル保護には、ホタルを見てもらう、生息環境を体感してもらうことが、環境意識、環境問題を考える格好の機会と思います。しかし、このホタルを見るといった観光的な興味だけで多くの方が訪れてしまうことも心配な面があります。ホタル保護条例の中には、工事などの開発や除草剤の使用などの制限を設けているなど、周辺住民や市民への理解と協力が必要です。  そこで、ホタル保護区の状況について伺います。保護区の環境は守られているか、現在の状況をお尋ねします。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  保護区につきましては、個人所有の農地が大部分を占めておりますので、保護区として指定するに当たり、土地の所有者と耕作者の方々に、あぜ道において除草剤を使用しないよう協力を求め、御理解をいただくことができました。  ホタル保護条例では、保護区域を指定することができるとしており、施行規則において保護区域等の拡充を行いました。その際、指定する保護区域の範囲を定める規定となっており、市民参加条例に基づくパブリックコメントの実施と、告示期間には区域の範囲を公表いたしました。  その終了後は、多くの方が保護区に訪れることでホタルの保護に影響があると予想されたため、保護区の場所は公開しておりません。また、保護区でホタルの観察をしているNPO法人祖父江のホタルを守る会によりますと、指定生息数は令和2年度と比較して残念ながら減少しており、確固とした証拠はないものの、人的要因を疑う事案があったという報告を受けております。ホタルを保護していくためには見守ることが必要ですが、ホタルの魅力に人々が集うことで負荷を与えてしまいますので、まさしく二律背反であると言えます。以上です。 ◆3番(北村太郎君)  ありがとうございます。  矢合観音の西にあります矢合の杜のビオトープでもホタルが放流されており、この夏にホタルをたくさん見ることができました。口コミなどでホタルの情報が広がり、多くの家族が訪れている情景でありました。ホタルに触らないでという看板の設置もありましたが、明るい照明はホタルに影響が出てしまうため、暗い中ではあまり見ることができない状況でしたので、保護者の方の見守りができればいいのですが、中にはホタルを手に取っている小さなお子様もいました。そして、残念ながら、足元を見てみると踏み潰されたホタルも発見できたということがありますので、やはりそういった対策というのは必要なのかなというふうに感じます。  しかしながら、管理者を置くなどの対策が必要になってしまうのは、何か違うのかなとも感じております。条例という点で、意識の違いで保護区は守られているかもしれません。ホタル観光になってしまわないよう、学習会や広報等について適切な情報発信の検討をお願いいたします。  稲沢市の生物多様性いなざわ戦略の取組についてお尋ねいたします。  生物多様性いなざわ戦略の中には、祖父江自生ヘイケボタルの生息調査や市内の動植物の生息調査、豊かな自然環境、良好な景観、歴史的・文化的資源の保全、身近で豊かな緑づくり及び水辺の創出、ビオトープなどの整備、外来生物対策、人と自然との豊かな触れ合いを実現する仕組みづくり、広域的な取組などがあります。  そこで、昨年度の取組状況をお尋ねします。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  平成30年度に第3次稲沢市環境基本計画と併せて策定いたしました生物多様性いなざわ戦略での取組についてでございますが、令和2年度はコロナ禍で多くの事業が中止となりました。実施できたものといたしましては、ホタルの生息調査や稲沢市緑の保全及び緑化の推進に関する条例で指定されました保存樹等の保全、民間企業による今年度オープンいたしましたビオトープの整備、アライグマやヌートリア等の特定外来生物等の駆除、自然観察会の実施などがございます。  自然観察会等の環境学習会では、ホタルの話を聞いたり、身近な生物等を発見したり、また特定外来生物の駆除について学んだりしていただきました。令和2年度はコロナ禍で講座が6回中止となりましたが、実績といたしましては、自然観察会は3回の開催で132人の方に、環境学習会として2回開催で28人の方に御参加いただくことができました。  参考までに、環境基本計画の指標でございますけれども、令和4年度には、8回開催で自然観察会の参加者170人を目標としております。以上です。 ◆3番(北村太郎君)  多くの方に、稲沢の生物多様性について知ってもらうことが重要です。自然環境をその場で体験することが一番理解できることと思います。できるだけ現場での開催、来年度も8回開催予定ということですので、実現、開催よろしくお願いします。  しかし、まだコロナによる感染防止の対策が求められる中ではあります。DX推進が進められている社会ですので、要望等にもなりますけれども、そういった開催が難しい場合には、オンラインによる開催も検討してみてはいかがでしょうかと思います。同時に数か所中継して、違いを見ることもできますし、またアーカイブで残すことで時間による変化も学べるのではないかというふうに思います。何か一つを大切に守ると、反対側で何か別のものへ影響が出てきてしまう。絶妙なバランスの中で成り立っているのが自然環境だと考えます。生物の全てに思いを寄せていきたいものです。  在来生物へ大きな影響を与える外来生物の繁殖は、引き続き問題となっております。私も、オオキンケイギクを以前一般質問でも取上げさせていただきました。その後の関係機関との連携で、除去を行っていただくことができております。しかし、種や根が完全に除去された状況ではないので、二、三年は引き続いて取り組んでいかないといけないのが、この外来生物の繁殖力の影響だと思います。これら外来生物の対応についてお尋ねします。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  外来生物は、一旦持ち込まれますと、繁殖力が強く、日本の在来種を駆逐し、日本の風景を変え、生物多様性を損なうおそれがあります。  ただいま議員からございましたオオキンケイギクでございますけれども、5月から7月頃に 黄色い花を咲かせております。市内の県道や市道の路側帯でもよく見かけられるようになりました。今年度、ホームページに環境省のパンフレットを添付し、駆除の啓発を行いましたが、次年度以降も環境学習会などを活用し、啓発に力を入れ、駆除すべき植物であることを理解していただくよう努めてまいりたいと考えております。以上です。 ◆3番(北村太郎君)  オオキンケイギクについては、きれいな花が咲いているけど外来生物だったということは知らなかったというのが、私が取り上げたことによって、身近な方から初めて知ったという声を大きく聞きました。除去や駆除について今後も積極的に啓発をお願いし、稲沢市内の生物形態の保護を守っていきたいところでございます。  少しそれた話になるんですけれども、このコロナ禍の影響かと思っていることがございます。人の動きが少なくなり、交通量が大変減ったと感じます。人の気配が少なくなることで、野生動物たちの行動範囲が広がったのではないかと、多くの野生動物の目撃情報から感じることがあります。特に、在来生物であるキツネやタヌキなどの生息情報も市内でよく聞かれるようになりました。  先日、中日新聞のほうでキツネに関して感染症の記事が出ました。警戒心の強い野生動物ですので、直接住民への被害は少ないかと考えますが、今後こういった野生動物に注意をしていくことも重要だと思いますが、いかがでしょうか。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  ただいま議員が御紹介されました感染症ですけれども、エキノコックスという体長4ミリほどの寄生虫によるもので、人に感染すると重い肝機能障害を引き起こし、北海道ではキツネ等を通じて感染しているという報告がございます。  県内では、2014年以降、知多半島で捕獲された野犬から見つかっており、キツネやタヌキなどにも感染の可能性は否定できないため、野生生物への不必要な接触を避けるように呼びかけられております。現在までのところ、稲沢を含む尾張西部での感染症の報告はありませんので、愛知県発行の啓発チラシを公共施設に設置し、啓発してはおりますが、今後感染が広がってくると予想される場合は、事前にホームページや広報で注意喚起をしてまいりたい、このように考えております。以上です。 ◆3番(北村太郎君)  野生生物がいきなり攻撃してくるということはめったにないとは思います。こちら側が動物たちのテリトリーや何か刺激をすることが一番の原因だと思いますので、それを踏まえまして、こういった感染症等、危険な状況・情報を集めていただきまして、早めの対応お願いしていただきたいと思います。生物の共存には相手のことを知ることが重要となりますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。  最後に、SDGsや2050年のカーボンニュートラルとの連携について伺います。  SDGsの持つサステーナブルな考えをより取り入れ、2030年のゴール達成に向けての取組が社会全体でより盛り上がってきております。また、新たにカーボンニュートラルやゼロカーボンシティーといった考え、その取組が行われ始めております。持続可能で次の世代へ、今ある自然を残していくことが我々世代の責務でございます。国際的な政策とともに、稲沢市が先ほどからお伝えしておりますホタル保護条例がございます。この条例を大切に、自然環境を次の世代に引き継ぎ、持続可能な社会の実現に向けて、環境の面からしっかり進めていきたいものでございます。市としての総合的な環境対策について改めてお尋ねします。 ◎経済環境部長(岩間福幸君)  ホタルの保護活動につきましては、17の目標が定められた国連の持続可能な開発目標であるSDGsの3つの目標に該当すると考えております。  1つ目が、大気の質や廃棄物を管理し、都市の環境を改善する目標11の住み続けられるまちづくりを。2つ目が、温暖化による気温の上昇や大雨による洪水災害を引き起こしたりしないように努める目標13の気候変動に具体的な対策を。そして、3つ目が最も重要でございますけれども、陸の生物多様性保全を推進していく目標15の陸の豊かさも守ろうでございます。  日本は、国際条約である気候変動に関する国際連合枠組条約及び生物の多様性に関する条約の締約国です。この2つの条約は負担の条約とも言われておりまして、気候が大きく変わることで生き物の生存に大きく影響を与えるため、密接な関係を持っているというもので、本市は、温暖化対策として2050年に向けてカーボンニュートラルの取組を進めることにより、SDGsの理念の実現を目指して、ホタルの保護などの生物多様性の保全にも努めてまいります。以上です。 ◆3番(北村太郎君)  ありがとうございます。  今年も多くの観光客が訪れたイチョウの黄葉でございますが、もっと黄色く輝いていたなどと思います。今年は、イチョウの色づきが途中のままで落葉してしまって変だという話も聞かれております。これも温暖化の影響なのか、または農薬散布の影響なのかとも推測されております。桜まつりやあじさいまつりといった花の開花時期も早くなったりしている。新たな生物の侵入による既存の生物や農作物への被害なども問題になっております。この地球上の生物は、それぞれ何かしらの影響をし合い、利害関係を共有しております。生物の多様性を尊重し合うことで、サステーナブルな環境を目指すことができていくものと考えております。  稲沢の豊かな自然環境は誇れるものでございます。SDGsの理念の実現や2050年のカーボンニュートラルの取組をさらに取り入れた市政運営により、サステーナブルな自然環境を市民意識の向上と一緒に進めていきたいと思ってございます。 ○議長(服部猛君)  議事の都合により暫時休憩いたします。                                  午前11時49分 休憩                                   午後1時00分 再開  ○議長(服部猛君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  北村太郎君。 ◆3番(北村太郎君)  それでは、お昼を挟みまして、第2項目めの男女共同参画社会の実現について問うに移ります。  本年6月16日に、総理大臣を本部長とする、すべての女性が輝く社会づくり本部・男女共同参画推進本部合同会議が開催され、女性活躍・男女共同参画の重点方針2021が決定されました。  女性活躍・男女共同参画の重点方針2021では、第5次男女共同参画基本計画に掲げられた具体的な取組について着実に実施することとした上で、同計画に盛り込まれた取組のさらなる具体化や新たな取組など、令和3年度及び令和4年度に政府全体として重点的に取り組むべき事項が定められております。新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響は、特に女性の就業から生活面に深刻な影響を及ぼしております。その対応として、「コロナ対策の中心に女性を」を筆頭に、「女性の登用目標達成に向けて ~「第5次男女共同参画基本計画」の着実な実行~」と、「女性が尊厳と誇りを持って生きられる社会の実現」の3つの柱を掲げられております。  男女共同参画社会の実現のためには、国をはじめ、県・市・町村が協力し、それぞれの区分に応じた取組が必要になっています。これまでにもほかの議員から質問は多くありましたが、現在の稲沢市の男女共同参画の取組についてお伺いします。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  本市におきましては、男女共同参画施策を推進するためのいなざわ男女共同参画プランⅡが令和2年度をもって計画期間の満了を迎えたことから、令和3年3月に新たな男女共同参画計画である、いなざわ男女共同参画プランⅢを策定いたしました。  本プランは、これまでのプランⅡの理念を継承しつつ、性的少数者への理解、新型コロナウイルス感染拡大を契機とした多様で柔軟な働き方など、新たな課題に対応した計画となっております。男女共同参画社会を実現するため、この新たな計画に基づき、関係部局と横断的に協力しながら事業を進めているところでございます。以上です。 ◆3番(北村太郎君)  ありがとうございました。  新たな計画に基づき、幅広く取組を進められていることですが、男女共同参画社会の実現を進めていくためには、やはり住民の協力が必要不可欠であると考えます。  そこで、令和3年度に市民に向けた男女共同参画の取組についてお伺いします。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  市民の方に向けた取組といたしまして、男女共同参画週間となっています6月23日から29日まで、中央図書館においてコロナ禍のジェンダー平等に関するパネル展を行いました。  また、6月26日土曜日には、いなざわ男女共同参画プランⅢの策定を記念した男女共同参画推進キックオフセミナーを開催いたしております。キックオフセミナーでは、最初にプランⅢの概要を説明し、その後記念講演として、本市の男女共同参画審議会の会長でございます名古屋文理大学の准教授の江草晋二先生より、「広告に描かれた女性たち」をテーマに御講演をいただいております。  そのほか11月21日に、名古屋文理大学文化フォーラム中ホールにて、市民500名を対象としたいなざわ男女共同参画社会づくりフォーラムの講演会を企画しておりましたが、こちらの事業につきましては、残念ながらコロナ禍ということで中止をさせていただいております。以上でございます。 ◆3番(北村太郎君)  令和元年に実施された男女共同参画意識に関する市民アンケートにおいて、質問項目「男女共同参画社会に関する言葉で知っているもの」において、「男女雇用機会均等法」は58.6%が知っているのに対し、「男女共同参画社会」を知っている方は39%となっておりました。こういった状況を鑑みますと、男女共同参画社会を実現するためには、まず意識改革を進めていくことが重要ではないかと思いますので、継続してこの市民参加への事業に取り組んでいただきたいと思います。先ほども要望しましたオンラインでの開催も含めまして、多くの方が参加してみたいと思う内容というものを付け加えさせていただきたいと思います。  次は、従来の男女共同参画の中とは別の視点に立った取組についてお尋ねします。  近年、ジェンダーフリーの考え方が浸透しつつあります。企業では、ダイバーシティー・アンド・インクルージョンの取組が進みつつあります。こういった取組について、市のお考えをお聞かせください。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  ジェンダーフリーとは、従来の固定的な性別による役割分担にとらわれず、男女が平等に自らの能力を生かして自由に行動・生活できることと定義されておりまして、本市のプランⅢの基本理念である男女に関わらず個性と能力を発揮できる男女共同参画社会の実現と同様の内容を表しているものと考えております。  また、ダイバーシティー・アンド・インクルージョンとは、人種や性別、年齢などの外見的 な違いはもちろん、宗教や価値観、性格など個々の違いを受け入れ、認め合い、生かしていくことを意味しており、プランⅢの基本目標Ⅰの目指す方向に記しております、自らの意思で多様な生き方を選択し、自分らしく生きていけるよう、お互いを尊重し認め合うと同様の方向性を示しているものと考えております。  男女共同参画に関する要望におきましては、ワーク・ライフ・バランスやLGBTなど認知度が上がっている言葉もございますが、まだまだ耳慣れない言葉も数多くあり、また時代とともに新しい言葉が出てきております。そういった状況を踏まえ、広報やパネル展などにおいて新しい言葉や考え方などを解説し、男女共同参画に対する理解を深めてまいりたいと考えております。以上です。 ◆3番(北村太郎君)  ありがとうございます。  ダイバーシティーという言葉は、端的に多様性と訳されます。さきに質問いたしました生物多様性の多様性とは対象が異なっておりますが、同じ生物の中の人間というくくりではありますが、こちらの多様性を認めていくことが、これからの男女共同参画社会の実現につながっていくと考えられるため、市は積極的に取り組んでいただきたいと思います。  また、このジェンダーフリーやダイバーシティーを考えていくと、これまでどおりの男女と表現するのではなく、様々な性を含めた表現をすることも、これからの時代に即していくのではないかとも考えております。  SNSのフェイスブックは、何と50種以上の性の選択肢をカスタマイズで選ぶことができるそうです。これだけの性の種類がありますけれども、それでもカバーされていない人もいるのではないかとも思います。たとえ、いつかこの性が、今フェイスブックは50種類と言っていますけれども、完全に分類し終えたと思った時点でもどれにも当てはまらない、そんなようなことが起こり続けていくのではないかとも思います。
     性の分類の話に限らず、インクルーシブな考えを取り組んでいると分類してしまうことで見えなくなってしまう、そういった小さなことに気づくことがあります。その気づきこそが個性の理解につながり、新たな多様性について理解できるのだと思います。  それでは、次の質問に移ります。  男女共同参画に関連する内容としまして、パープルリボン運動について伺ってまいりたいと思います。  アウェアネス・リボンと言われ、社会問題や難病に対して世界で統一した色のリボンを身につけ、それぞれの色が意味する事柄の支援を表明するために身につけるアイテムで、その一つであるパープルリボンには、女性への暴力の根絶が含まれております。DV(ドメスティック・バイオレンス)は、根絶すべき女性への暴力の一つです。最小のコミュニティーである家 庭内で暴力が起きてしまっている家庭では、被害を受けている矛先が、さらに弱い立場にある子供に向かってしまい、児童虐待が起きるなど密接な関係があり、DVが起きている家庭では、子供に対する暴力が同時に行われている場合があることが、昨今の痛ましい虐待死事件の報道として注目されております。  本日は市長や副市長、市長公室長の胸元にパープルリボンをつけていただいております。私もふだんから身につけております。最近はパープル・オレンジリボンということでつけさせていただいておりますけれども、パープルは、今お伝えしました女性への暴力根絶、オレンジについては、先ほど言いました児童虐待防止運動に対するカラーでございます。この2つは密接にあるということで、この2つを組み合わせることで、児童虐待の背後にあるDVを、DVの背後にある児童虐待を見逃さないというメッセージが込められております。  ちなみにこのダブルリボンは、大阪の吹田市で、私も今日マスクにしているんです。ちょっと見にくいかもしれませんけれども、こちらにもパープル・オレンジの表裏一体になったリボンがついております。これは奈良県葛城市の人権関係の部門、また同様に男女共同参画部門のところが独自に作られているものをちょっと取り寄せてつけさせていただいております。  続きますが、内閣府を中心に全国的にパープルリボン運動が行われておりますが、稲沢市におきましては、このパープルリボン運動についてどのように参加しているか、お伺いします。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  11月25日が女性に対する暴力撤廃国際日となっていることから、国が策定した女性に対する暴力をなくす運動実施要綱において、毎年11月12日から11月25日までを女性に対する暴力をなくす運動期間として定めております。期間中は国や地方公共団体、女性団体やその他関連団体が連携して、女性に対する暴力根絶を目指してパープルリボン運動などの啓発活動を行うこととなっております。  稲沢市の取組といたしましては、広報11月号に女性に対する暴力をテーマとした記事を掲載するとともに、市役所をはじめ、支所、市民センターへ大型ポスターを掲示させていただきました。また、より多くの市民の方々にこの運動を周知するため、市内の商業施設に御協力をいただきまして、市内の男女共同参画推進団体と啓発物品の配布をいたしております。以上です。 ◆3番(北村太郎君)  女性に対する暴力をなくす運動の期間の初日である11月12日には、女性に対する暴力根絶のシンボルであるパープルリボンにちなんで、東京スカイツリーなど32か所を超える施設において、紫色にライトアップするパープルライトアップが実施されております。稲沢市のこれまでのパープルリボン運動の活動を拝見しましたが、今答弁ありましたけれども、周知が十分であるとは言い難い状況じゃないかと感じております。今後はより効果的な方法を検討いただきまして、オレンジリボン運動とともにパープルリボン運動を多くの市民の皆さんに周知できるよ うな取組を進めていっていただきたいと思います。  女性に対する暴力をなくす運動(パープルリボン運動)に関連しまして、次は性犯罪、性暴力についてお伺いします。  性犯罪、性暴力は、被害者の尊厳を著しく踏みにじる行為で、魂の殺人とも言われています。心身に長期にわたり重大な悪影響を及ぼすものであることから、その根絶に向けた取組を進めていく必要があります。  性犯罪に関する刑法改正を議論する法務省の法制審議会が開催されました。性犯罪規定の見直しの審議が開始されました。稲沢市議会におきましても、9月の定例会において賛同されました、多くの性犯罪被害者の救済を求める意見書を提出しております。市のほうも性犯罪、性暴力被害の防止に対する取組が必要と考えておりますが、これまでの活動についてお伺いします。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  いなざわ男女共同参画プランⅢにおきまして、DV等の相談窓口の周知を掲げており、市のホームページに女性に対する暴力の根絶の専用ページを作成し、性犯罪被害の相談窓口である性犯罪被害110番をはじめ、女性の人権ホットライン、弁護士によるDV専門電話相談などの相談窓口一覧を掲載いたしております。  また、若年層の性暴力被害予防月間である4月には、ポスターやリーフレットを関係施設に掲示することにより、性暴力被害予防の啓発に努めているところでございます。以上です。 ◆3番(北村太郎君)  性犯罪、性暴力被害の防止に対する取組と同じぐらい重要なのが、被害者相談窓口の周知です。令和元年に実施された男女共同参画意識に関する市民アンケートでは、本市における相談窓口の認知度が51.4%と、十分であるとは言えない状況です。今後も引き続き性犯罪、性暴力被害の防止に対する取組と同様に、相談窓口の周知の啓発を進めていただきたいと思います。  引き続き、性犯罪、性暴力に関する質問でございます。  性犯罪、性暴力被害の防止に当たっては、子供の頃からの教育によって、被害者にならない、あるいは加害者にならないといったことがあるのではないかとも考えております。義務教育の中で、こういった内容について学習する機会があるかどうか、お伺いします。 ◎教育部長(荻須正偉君)  性犯罪、性暴力の視点から新たに学校での指導に取り入れることとして、文部科学省は、子供たちが性暴力の加害者、被害者、傍観者にならないよう、命の安全教育を推進するとしています。文科省が作成する教材や啓発資料、手引などを参考にしながら、令和3年度から4年度にかけて、地域の実情に応じて段階的に教育の現場に取り入れられるようにするとされています。  具体的には、他人が勝手に触れてはいけないプライベートゾーン、カップル間で起こる暴力、デートDVの危険性、SNSで秘匿であることのリスクなどの内容について、発達段階に応じて扱います。稲沢市におきましても、このことについて各学校への周知に努めているところでございます。以上でございます。 ◆3番(北村太郎君)  インターネットで簡単に性的な情報に触れることが可能となった現代において、間違った性の知識を得てしまうことで、子供たちが将来、性暴力の加害者また被害者とならないようにするためには、子供の頃からの教育が必要だと考えておりますので、ぜひとも進めていただきたいと思います。  次は、性教育についてお伺いします。  性教育については非常にデリケートな問題であり、これまであまり議会で取り上げられていませんでした。性犯罪、性暴力の被害を防止するためには、正しい性教育が必要であるのではないかと考えております。性をオープンにすることは、快く思わない方もいるとは思いますが、それでも人が生きていく上で大切なことを学ぶべきではないかと考えております。  そこで、学校で行われている性教育はどのような内容になっているか、お伺いします。 ◎教育部長(荻須正偉君)  小・中学校では、これまでも保健体育の授業を中心に性教育を行っております。具体的には、小学校では4年生で体の成長と思春期の体と心の変化について学びます。中学校では1年生で体の発育・発達について、生命を生み出す体への成熟について。3年生でエイズなどを含む性感染症について学びます。その他特別活動や道徳科においても関連して扱ったり、個々の実態に応じた指導を行ったりすることもございます。以上でございます。 ◆3番(北村太郎君)  ありがとうございました。学校における性教育として、思春期の体の変化や生命の誕生に関する学習に重点を置いて取り組んでいただけることは理解できました。  多くの性犯罪被害者の救済を求める意見書の内容の一つに、性交同意年齢の引上げを求めることについても明記されております。性についてしっかり学べていない14歳の子が、性被害に遭っても強い抵抗を示さなかったことなどということで、加害者が無罪になってしまうという現状もあります。  今回この質問をするに当たり、海外の性教育の状況を調べたところ、日本の性教育は海外に比べれば遅れているということが感じられます。日本の性教育は、ユネスコの国際セクシャリティー教育ガイダンスとかけ離れており、性に対しては、どうしてもまだ恥ずかしいもの、嫌らしいものというイメージが強く、特に学校での取り扱う内容も限られたものとなっております。  私個人の考えとしましては、賛否両論あるとは思いますが、性教育に関しては本来親から子供へ伝えられることがベストではないでしょうか。子供が家庭で安心して性について相談できる環境をつくり、子供に性にまつわる正しい知識を伝えることは、子供を性犯罪、性暴力から守ることにつながります。また、正しく性を学ぶ中で、異性に対して、様々な性に対しての理解が深まることで、社会に出ても相手・他者を思う気持ちがあり、協働的に社会活動を進められるのではないかと考えております。  このように、男女共同参画において性教育を進めていくのは難しいかもしれませんが、次世代を担う子供たちが健やかに成長できるよう、市と学校などが協力したり、例えば専用サイトで情報を発信するなど取り組んでいただきたいと思います。こういった正しい性知識を学ぶことは、将来的には少子化対策にもつながるのではないかと私は考えてもおります。  このように、別視点からの質問となりました男女共同参画の取組の実現は、SDGsやダイバーシティー、インクルージョンと同じく、誰一人取り残さない社会の実現にもつながります。ダイバーシティー、インクルージョンやSDGsの取組は、多様性を尊重し合う社会がおのずとして出来上がっていくものと思います。開発による発展の中に、多様性を尊重し合う社会の実現を進めることは、住みよいまちづくりに欠かせないものだと考えておりますので、引き続き取組をよろしくお願いしたいと思います。  以上で私の一般質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(服部猛君)  次に移ります。  議事の都合により暫時休憩いたします。                                  午後1時22分 休憩                                   午後1時30分 再開  ○議長(服部猛君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  平床健一君。 ◆23番(平床健一君) (登壇)  皆様、こんにちは。  服部議長より発言の許可をいただきましたので、発言通告に従いまして一般質問をさせていただきます。  昨年11月の補欠選挙で市民の皆様に市議会へ送り出していただき、12月の定例会にて初登壇させていただいて1年を迎えることができました。これもひとえに市民の皆様の御支援と市議会の先輩方、加藤市長、議会事務局をはじめとする市役所の皆様のおかげでございます。ありがとうございます。  引き続き初心を忘れることなく努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。  これより質問席から一問一答方式にて進めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。                (降  壇)  まず最初に、昨年12月定例会で質問させていただき御答弁いただきました防災・減災・災害の対応に関して、現状、課題、今後について質問させていただきます。  自主防災会のマニュアルについて、長らく更新されていないことに対し、改定版を発行されるとの御答弁をいただきました。現状はいかがでしょうか。 ◎総務部長(平野裕人君)  自主防災組織活動マニュアルは、令和3年1月に改定をいたしました。まずは市ホームページにてマニュアルのひな形を掲載することにより、周知をいたしておるところでございます。以上です。 ◆23番(平床健一君)  改定並びにホームページの公開、ありがとうございます。  昨年、改定版発行に当たり、ホームページでの公開のみならず、各行政区への紙ベースでの配付をお願いいたしました。やはり紙ベースでなくては、改定されたことすら御存じない区長や自主防災会長が見えると思われます。  再度お尋ねします。紙ベースでの配付についてはいかがでしょうか。 ◎総務部長(平野裕人君)  自主防災会長から御要望いただきました場合につきましては、紙媒体によりマニュアルのひな形を配付させていただいておるところでございます。コロナ禍における状況であることから、各地区の配付につきましては、時期を見定めて配付していきたいと考えております。以上です。 ◆23番(平床健一君)  ありがとうございます。この2年の間、多くの行政区での自主防災会活動が自粛により行われておりません。コロナの感染状況を見ながら、来年度のまちづくりでの区長会などが開催されるタイミングで、改定版の配付と改定された部分の説明や自主防災会としての活動について、アドバイスなどと併せて、ぜひ危機管理課の御担当者から御説明をいただきますようお願いしたいと思います。  続いて、改定版避難所運営マニュアルの作成の計画があられるとの昨年の御答弁がありました。その際、避難所ごとに屋内運動場、いわゆる体育館や屋外運動場など施設形状が違うことから、避難所ごとに個別レイアウトを記した避難所別個別レイアウトの作成をお願いいたしました。  そこでお伺いいたします。  改定版避難所運営マニュアル並びに避難所別個別レイアウトの作成状況はいかがでしょうか。 ◎総務部長(平野裕人君)  改定版避難所運営マニュアルにつきましては、別冊として避難所における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドラインを策定いたしました。避難所別個別レイアウトにつきましては、中学校・高等学校の体育館、総合体育館など、主要規模の大きい施設から順次作成を進めているところでございます。以上です。 ◆23番(平床健一君)  改定版避難所運営マニュアルの配備完了と避難所別個別レイアウトに着手いただき、ありがとうございます。引き続き、他の避難所における個別レイアウトの作成に取り組んでいただくとともに、レイアウトを作成して終わりではなく、稲沢市としての実験・検証、地域の自主防災会を含めた実験・検証により、レイアウトの更新や必要とされる備品などの洗い出しを継続して改善を行っていただきたいと思います。  次に、災害時における通信についてお尋ねいたします。  昨年、災害時の通信には無線機の活用が有効で、市役所から市民の方への発信のみならず、地区の情報を市役所として収集する上でも重要であることから、配備について質問させていただきました。また、併せて市民の方が広く稲沢市の情報を取得していただくに当たり、稲沢市が発する情報を確実に得ていただけるよう、防災ラジオの普及について質問させていただきました。  そこでお伺いいたします。  1年を経過して、稲沢市としての災害時の通信、情報発信について、進展や今後の取組についてはいかがでしょうか。 ◎総務部長(平野裕人君)  今年の8月、区長に対しまして、災害時における避難情報などの内容を電話にて一斉配信するシステムを稼働いたしました。また同時に、同意をいただいた避難行動要支援者の方の携帯電話に対して、ショートメッセージサービスにて避難情報を配信する仕組みも併せて開始をしたところでございます。こちらにつきましては、携帯電話などの普及が進み、多くの方がお持ちになられていることから、新たに避難行動要支援者になる方に対しても、引き続き広めてまいりたいと考えております。以上です。 ◆23番(平床健一君)  現在、稲沢市では稲沢市DX推進計画、いわゆるICT化推進計画が進められています。この中で、ICT活用による市民サービスの向上という基本方針の中で、避難所、公共施設等への公衆無線LANの整備という事業が、ICT推進に向けたアクションプランの一つとしてあります。  この整備の前提は、恐らく市民の方々が情報収集できるようにすることであると思われます。せっかく整備するのであれば、市役所からの一方通行の発信にとどまらず、災害発生からの現地の情報を正確に収集するためにも活用すべきと考えます。  そこでお伺いいたします。  避難所から安否確認情報や避難所の入場状況、けが人の状況などを入力して、市役所災害対策本部へ情報を発信、共有できるように、タブレットなどの通信端末の配置、活用の検討についてはいかがでしょうか。 ◎総務部長(平野裕人君)  現在、避難所からの情報発信は、特設公衆電話しか想定されておりません。平床議員がおっしゃるとおり、正確に素早く情報を共有するには通信機器の整備が必要と考えておりますので、まずはスマートフォンなどの端末をレンタルで調達するなどして、情報連携等の検証を行うことを検討してまいります。以上です。 ◆23番(平床健一君)  ありがとうございます。ぜひ情報推進課と連携いただき、継続して実験・検証を行っていただきながら、災害時の混乱の中でも正確に情報が伝達・収集できる最適な方法を見つけ出していただき、各避難所などで活用できるように一つずつ形にしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  次に、民生委員の方と各行政区との関わりについて質問させていただきます。  昨年の御答弁で、日頃から地域ぐるみで防災訓練や避難訓練などに取り組みながら、住民相互に支援し合えるような体制づくりをあらかじめ構築していくことが重要と考えておりますと御答弁いただきました。  全国民生委員・児童委員連合会は、2019年3月、第3版となる災害に備える民生委員・児童委員活動に関する指針を策定されました。指針の名称が「災害時要援護者支援活動に関する指針」から「災害に備える民生委員・児童委員活動に関する指針」へと変更されたのは、民生委員も地域住民の一人であり、自らも安全が優先。災害時要援護者の支援は、委員だけが担うのではなく、地域ぐるみの取組が必要。災害時に円滑な対応を行うためには平常時の取組が重要であることを、委員だけではなく、行政はじめ支援関係者にも伝えていくという趣旨に基づくとされ、こちらのパネルの災害に備える民生委員・児童委員10か条が示されました。  これは、東日本大震災などの災害において多くの民生委員の方がお亡くなりになられたことから、災害時には民生委員の方も一住民であり、自らを守ることを優先させ、委員だけに負担をかけないようにしようというものであります。このことを実践するためには、行政としての民生委員の方への道しるべなくしてはできません。  そこでお伺いいたします。今後どのように進められるかをお聞かせください。 ◎総務部長(平野裕人君)  災害への備えは地域全体の課題でございまして、民生委員の方のみに過大な負担をかけるものではなく、行政と民生委員を含む地域住民の方々など、幅広い関係者の力を合わせて、地域の防災・減災に取り組むことが必要でございます。  例えば民生委員の方におかれましては、地域住民の情報、要支援者情報などを詳細に把握されていることから、住民避難の際には要支援者への配慮などをしていただくことをお願いし、ほかの方が避難誘導するなどといった方法が考えられます。それぞれの地域ごとに、防災力には差があると考えております。災害に備える取組を行っていただくことによって、民生委員の負担を分散し、なおかつ地域防災力を高めること、地域とのつながりを高めていくということにもつながりますので、こうしたことを段階的に進めていけるように考えてまいります。以上です。 ◆23番(平床健一君)
     民生委員の方と区長、自主防災会を含めた地域の方々との関係構築ができるように、災害時の民生委員の方、要配慮者の方々を守るためにも、民生委員の方をサポートするマニュアルなど、目に見える仕組みづくりをお願いいたします。昨年12月の御答弁に対する質問はここまでとなります。ありがとうございました。  引き続きまして、交通死亡事故ゼロを目指すための交通死亡事故多発警報発令時の対応を含めた現状について質問させていただきます。  パネルをお願いします。  愛知県では、先月11月7日から11月16日までの10日間で、交通事故でお亡くなりになられた方が10人に達しました。このお亡くなりになられた10人の中には、新城市の11歳の小学生も含まれています。  そこで愛知県の大村知事は、11月17日から11月26日までの10日間、交通死亡事故多発警報を今年初めて発令されました。愛知県の通達では、市区町村においては広報車等による交通安全の啓発活動を行うこととありました。  そこでお伺いいたします。  稲沢市としての交通死亡事故多発警報期間中の活動についてお教えください。 ◎総務部長(平野裕人君)  交通死亡事故多発警報期間中の活動につきましては、該当啓発活動の強化や公共施設内の放送などによる広報、また、立て看板や懸垂幕の掲出などについて効果的な推進に努めるものとされております。  今回の本市の活動といたしまして、市ホームページへの掲載や庁内放送による市民への呼びかけ、また市役所入り口への懸垂幕の設置などを行いました。以上です。 ◆23番(平床健一君)  続いてお伺いいたします。  市の公用車において、スピーカーのついた広報車、交通安全啓発などの車両は何台ありますでしょうか。 ◎総務部長(平野裕人君)  広報車につきましては、本庁舎に12台、市民センターなど本庁舎以外に11台、計23台となっております。また、青パトにつきましては1台、赤ランプ搭載車両につきましては1台となっております。以上です。 ◆23番(平床健一君)  ありがとうございます。いずれの車両も、所属部課も目的も様々ですが、広報活動を行う車両には変わりありません。特に災害時には、部課をまたいで様々なエリアで広報活動を行うことが想定されます。広報の際に、広報内容が同じであれば、SDカードなどに事前に録音をして、広報車で放送することもできると思います。しかしながら、様々な状況下で臨機応変に広報対応をしようとすると、マイクを使って自身の声で広報することになります。これは、平時からマイクによる広報を訓練していなければ、なかなか声が出ません。  昨年、消防本部や消防団では、秋の火災予防運動週間、年末の昼夜、年末夜警において、火災予防と飲食店の営業協力を含めたコロナ対策について、消防車による広報活動が行われました。例年であれば、火災予防についてのみ放送機器で内蔵音声を放送するだけなんですが、コロナ対策が加わったことにより、消防車の放送機器がSDカードには対応していないことから、助手席の消防隊員、消防団員の方が片手に広報内容を書いた紙、片手にマイクを持って広報され、私自身も昨年末は消防団員でございましたので、同様に広報いたしました。  先ほども申し上げましたが、物事を正確に伝えるために、走行中の車両においてマイクを握って声を出すというのは大変難しいことです。災害時の広報に備えて、交通死亡事故ゼロの日に限らず、各課持ち回りで、僅かな時間ででも何らかのマイクを使った広報活動の訓練をしていただければと思います。  また、青色パトランプ搭載車、いわゆる青パトについては、夕刻2人コンビで乗車して、出先から市役所へ戻るルートにおいては、ついでパトロールといった形態で青ランプを点灯して走行していただくことで、子供たちに対する犯罪や空き巣などの犯罪の抑止にもつながります。ぜひ保有する広報車、青パトを有効に活用していただくことをお願いしたいと思います。これらは要望とさせていただきます。  続いてお尋ねいたします。  昨日現在、稲沢市では今年3月、6月、7月にお一人ずつ、10月にお二人の計5名の方が交通事故によりお亡くなりになられています。この時期、日没の時刻が日増しに早くなります。 運転者から歩行者や自転車が見にくくなり、交通事故が発生しやすくなります。  そこでお伺いいたします。  市において、暗くなってからの交通事故の多発を防ぐため、反射材等の配布など何か取組をされていますでしょうか。 ◎総務部長(平野裕人君)  交通安全キャンペーンといたしまして、市内の大型商業施設などで警察と連携し、運転手が視認しやすい反射材などの啓発品を配布いたしております。また、交通安全に関する補助金の申請などで、危機管理課の窓口にお見えになった方や支所、市民センターでのまちづくりの会議などに出席された方々に対しましても、反射材がついたたすきやキーホルダーなどを配布いたしておるところでございます。今後も市民の方に反射材等の着用を促進することにより、交通事故防止を図ってまいりたいと考えております。以上です。 ◆23番(平床健一君)  ありがとうございます。パネルをお願いいたします。  このパネルは、こちらから日没30分前、15分前、日没の3つの時間帯におけるヘッドライトの点灯のあるなし、服装の色や反射材のあるなしによって、どのように見え方が違うのかを実験された写真です。  黄色や白い服装、反射材は、どの時間帯においても分かりやすいことが分かります。また、ヘッドライトの点灯により、歩行者の発見がしやすいことも分かります。こうしたことから、ドライバーの早めのヘッドライト点灯と歩行者や自転車運転については、黄色や白い服装に加えて反射材を身につけることが夕暮れ時の視認性向上に効果的であるとし、見やすさと見られやすさを高める工夫が大切とされております。  特にこの時期、中学生の下校のときにおいては、学生服が黒色やジャージの色が紺色で、車から見て分かりにくい状況があります。中学生の自転車の右側を車が通行することから、右腕に反射材などを身につけるなどの対策を含め、引き続き反射材の啓発促進をお願いいたします。  ここで、他市や民間などにおける交通安全啓発に対する取組事例を御覧いただきたいと思います。  こちらは、東京都三鷹市役所都市交通課が、ユーチューブの三鷹市公式動画チャンネルに「突撃!交通安全24時」という枠を持ち、ある職員の方が、その中で交通安全啓発に関わる動画で、自らが小学生の黄色い帽子をかぶって実際に横断歩道に立つなどして、内容に合わせて登場し、動画を配信されています。この都市交通課の動画を、順を追って拝見して感じたことは、恐らく当初の出演は市役所員の方だけだったものが、徐々に賛同する方が増え、三鷹警察署、地域を走るバス事業者や地域の子供たち、ボランティアの方々などをも巻き込んで、子供たちと警察官と通学路を歩いて解説されたりもしております。これは、まさにまちぐるみで交 通安全に取り組んでみえることが感じられるとともに、地域協働という視点においても大きな効果につながっているのではないかと思いました。  この課では、現在毎月1日に、交通安全クイズを動画配信する取組をされているほか、自転車事故を防ぐために、年に6回、1時間程度の自転車安全講習会を開催され、受講者には車の免許証のような有効期限3年の自転車安全運転証の交付や、駅前などの定期利用駐輪場の優先権を与えるなど、受講促進の工夫もされており、交通安全運動週間には全公用車に啓発のマグネット板を貼り、交通安全運動に全庁を挙げて取り組んでみえます。10月末現在、交通死亡事故ゼロを更新され続けております。  また、三鷹市の河村市長は、今年7月21日から毎週の動画更新を宣言され、約3分程度の市長メッセージをこれまで21本公開されています。本日、北村議員からも、稲沢市公式チャンネルのチャンネル登録についてのお話もありました。この三鷹市公式動画チャンネル、昨日時点でのチャンネル登録者数は2,260人で、稲沢市の公式チャンネル登録者数は428人です。余談ではございますが、私のチャンネル登録者数は稲沢市よりも25人多い、453人であります。ぜひ私を超えるチャンネル登録者数にしていただくことはもとより、子供から大人に至るまで、身近な動画配信システムであるユーチューブを稲沢市の交通安全啓発への活用と、現在公開されている動画が分かりやすいようにチャンネル内をジャンル別に分けるなどの工夫で、チャンネルの認知度向上を検討いただきたいと思います。  続いて、民間の取組です。  パネルをお願いします。  こちらは、日産自動車が2010年から取り組まれている事故の多い時間帯とされる夕方4時から6時に対応するため、早めにヘッドライトを点灯させようという「おもいやりライト運動」です。このように、早めにスモールライトではなく、ヘッドライトを点灯させることにより、周りの車、自転車、歩行者に対して、自分の車の存在に気づいてもらいやすくなります。  具体的には、日没30分前の時刻は「おもいやりライトタイム」と呼び、中部地区のここ最近のおもいやりライトタイムは4時でございます。その時刻は、毎日ホームページやSNSで発信され、ドライバーはヘッドライトを点灯し、歩行者や自転車においては反射材や何かしらの黄色いもの(サムシングイエロー)を身につけることと、毎月10日は点灯の日として、全国各地でヘッドライト点灯の街頭啓発が行われています。  続いての取組は、京都府警察本部の取組です。  こちらは10年前、京都府で4歳の男の子の交通死亡事故が発生し、男の子が生前育てていたヒマワリの種を、男の子が生きたあかしと交通安全を願って、お母さんから京都府警の警察官の方がお預かりし、京都府警が全国に広げている「ひまわりの絆プロジェクト」です。  そして、今年、稲沢警察でも取組がスタートいたしました。現在稲沢警察署においても、ド ライバーの方へは、交差点では歩行者をしっかりと確認しましょう。早めのライト点灯、ハイビームを活用しましょう。歩行者の方へは、早朝・夜間に外出する際は明るい色の服装や反射材を着用し、事故防止に心がけましょうとホームページで広報されています。  こうしたことから、このおもいやりライト運動とひまわりの絆プロジェクトを稲沢市でも広げることで、大人から子供まで交通安全に対する意識向上、命の大切さについて考えていただくことにつながると考え、私自身、昨年京都府警より種を分けていただき、ひまわりの絆プロジェクトを地元で取り組み始め、今年は杉山議員のお地元でも、賛同いただいた方々により、2つの畑でヒマワリを咲かせていただき、杉山議員も写っていますが、2人で共に種の採取をいたしました。  また、今年からおもいやりライト運動にも取り組み、この2つを啓発・推進するべく、元路線バスを黄色に塗りまして「ニコニコひまわりバス」と名づけ、「早めにつけよう おもいやりライト」とバスの行き先表示に表示をさせて走らせました。  この2つの取組を、稲沢市において交通死亡事故ゼロを目指すためにも、おもいやりライト点灯時刻に合わせ、市役所来庁者の方々や市役所員の方々の帰宅時に合わせ、庁内アナウンスを実施するとともに、公用車のおもいやりライト点灯を行うなどについて御検討いただきたいと考えております。  そこで、加藤市長のお考えをお聞かせください。 ◎市長(加藤錠司郎君)  暗くなるのが早くなる時期、今まさにそうですけれども、早めにライトを点灯することは交通事故防止に非常に有効であると考えます。道路運送車両法が改正されまして、今、オートライト機能が新しく出る新車には全てついているようになっておりますけれども、今後、日没時刻に応じて早めのライト点灯と反射材着用を促す内容等につきまして、庁内放送での啓発をしていきたい、今であれば午後4時頃やっていきたいというふうに思います。  また、ひまわりの絆プロジェクトにつきましては、京都府警の取組で全国に広がってきております。多くの方々とヒマワリを育てることを通じて、命の大切さと交通事故防止を伝える取組となっており、非常によい取組であると思っております。稲沢警察署がこの取組を始めていると聞いておりますので、今後稲沢警察署と協力して、プロジェクトの件も含め、市民の方々へ交通事故防止を伝える取組を進めていきたいと考えております。以上です。 ◆23番(平床健一君)  ありがとうございます。ひまわりの絆プロジェクトにつきましては、実は私は7年前から知っておりまして、知ったタイミングが、私の長男が、亡くなられた男の子の年齢と同じ4歳となった年でありました。それを機に自分も取り組みたいと思い始め、管理させていただいている耕作放棄地の中に、ここぞという場所に出会わず、時は流れ、昨年たまたま新幹線が見える 場所を所有されている耕作放棄地の地主様と出会いまして、賛同いただいて取組をスタートすることができました。今年11月5日は、その4歳の男の子が亡くなられて10年です。この日に合わせ、バスを走らせる準備もしてまいりました。  そして、何より今年6月には、千葉県八街市の下校途中の児童が巻き込まれ、5人の児童が死傷するという大変痛ましい交通事故もあり、子供と高齢者の方が巻き込まれる交通死亡事故も多発しております。こうした背景を機に、私自身も引き続き精力的に取り組んでまいりますので、何とぞ交通死亡事故ゼロのまち稲沢を目指すべく、積極的な取組のスタートをお願いいたします。  続いて、稲沢市役所における危機管理課の組織の位置づけについてお尋ねいたします。  現在、危機管理課ではこれまで質問させていただきました防災・減災・災害対応と交通安全、防犯と大きく2つの業務を担われています。この業務は、往々にして他の部署との連携が必要であります。例えば、先ほど質問させていただきました民生委員の方については福祉課であったり、交差点整備であれば土木課や用地管理課であったりします。しかしながら、横並び一線の課であることから、防災、交通安全、防犯について、他部署の先頭に立っての指揮系統がないのが現状です。  そこでお伺いいたします。  危機管理課について、市長直轄など縦割りではない、横断的に活動できるようにすることはできないでしょうか。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  市長直轄となるような組織・機構の見直しにつきましては、全庁的な検討と慎重な判断が必要となると考えておりますので、今すぐの対応は難しいかと考えております。以上です。 ◆23番(平床健一君)  昨年12月の一般質問においても、防災庁舎、災害対策庁舎とも呼ばれる東庁舎の顔である危機管理課は、市民の方々の期待が大きいと申し上げました。また、防災・災害対策にとどまらず、交通安全対策においても、毎年出される各行政区からの信号機設置などの要望についても、稲沢警察との情報交換を行っていただき、出された要望の状況についての追跡など、危機管理課の役割が十二分に発揮できますように、指揮系統、人員配置をぜひ御検討いただきたいと思います。  この12月定例会でも、既に冨田議員、津田議員、近藤議員からも、今日は木全議員からも組織についての質問が出されました。やはり検討が必要な時期ではないのかなと考えられます。  変わりまして、道路の維持管理についてお尋ねいたします。  各行政区から出される年度要望と通学路の安全対策や情報提供による道路の維持管理があります。  そこでお伺いいたします。  通学路において、道路の利用者が住む行政区から小学校がある行政区へと行政区をまたぐような場合において、居住する行政区ではない行政区の道路で修補が必要な場合について、どのように整備、対応されるのか、お教えください。 ◎建設部長(鈴森泰和君)  生活道路の整備につきましては、各行政区から提出されます要望書を受けて、要望順位の高いものから優先的に実施しております。なお、その中で行政区境における道路整備の優先順位につきましては、全体的に見ますと低い傾向にあります。そのような傾向の中で、通学路の整備につきましては、行政区要望の優先順位とは切り離して、通学路の安全確保を目的とした稲沢市通学路交通安全プログラムを通じて実施をしております。  なお、緊急の対策が必要となる箇所につきましては、このプログラムとは別に、その都度現地を確認して対応を行っております。まだまだ整備が十分に行き届かない箇所も見受けられる状況ではございますけれども、一歩ずつ着実に整備を進めてまいりたいと考えております。以上です。 ◆23番(平床健一君)  ありがとうございます。  次に、本年6月定例会の維持管理清掃についての一般質問において、いただきました御答弁を踏まえて質問させていただきます。  6月定例会で、道路清掃車による清掃作業についてお伺いしたところ、道路清掃車による清掃は、歩道がある道路、市内全域で約68キロメートルを対象に委託され、1路線当たり年1回清掃を実施で、昨年度の実績として約500万円の支出と御答弁いただきました。  また、市で清掃車を保有して清掃回数を増やし、土砂堆積を減らすことにより、草の繁殖を抑止できることについてお伺いしたところ、清掃回数を増やすことで草の繁殖抑止に効果があることは理解しますが、道路上での作業は交通事故などの災害に直結するため、法令などに精通し、かつ安全に作業を行うためには、専門の業者に委託することが最も適切であると御答弁いただきました。  そこで、お伺いいたします。  毎年の道路維持管理における除草作業の箇所と回数についてお尋ねいたします。 ◎建設部長(鈴森泰和君)  道路の除草作業は、過去に実施している箇所及び地元からの要望や情報を基に現地を確認し、除草が必要であると判断した箇所を原則年1回実施しております。なお、雑草により視距の確保ができない交差点付近及び通学路や河川堤防など、車両や歩行者の通行に支障が生じている箇所におきましては、その都度現地を確認して、除草が必要であると判断した場合には2回目 の除草を行っているところでございます。以上です。 ◆23番(平床健一君)  ありがとうございます。6月の定例会以後も雑草について考えておりました。  パネルをお願いいたします。  こちらは、私が通学路の草刈り作業を行った写真であります。この作業をして思ったことは、路肩に土があるから生える雑草、その土をなくすためには清掃車、清掃車は路線が限定されていて、来ても年1回で期待ができない。路肩、縁石、側溝などのこうしたコンクリートなどの間から生える雑草。その雑草は、刈り払い機で刈ると根が残って、1週間もしないうちにまたそこから生える。草を集めてごみ袋に入れ、運搬、燃えるごみとして出して焼却される。運搬・焼却で、CO2排出で環境に優しくありません。  そして、こちらは私自身が仕事の事業として取り組んでいる耕作放棄地の適正管理のための草刈り作業の写真です。この草刈り事業のコンセプトは、特殊な機械で草を粉砕しながら刈って、草を集めて運搬・焼却しなくてもいい。粉砕された草はそのまま土に返る循環型。運搬・焼却がないため、CO2排出がなく環境に優しい。作業時間が短縮でき、1日に複数の作業ができるであります。  こうして通学路の草刈りと耕作放棄地の草刈りを行って、相反することをやり続けていることにずうっと疑問を持ち、打開策を考えていました。通学路は除草剤を使えばいいと言われる方もありました。しかしながら、半ズボンやスカートで歩く児童にとって、足が触れる可能性もあることや農地も周りにあることなどから、この4年間、年2回から3回、除草剤は使わず、草を刈ってきました。  そして、あるとき、庭先のコンクリートの隙間の草をやかんの熱湯を使って除草している方の動画に出会い、これを応用すれば解決するのではないかと思い、調べ始めました。すると、やはり既に研究開発がされており、その新たな除草工法について御説明、提案したいと思います。  まず、最初に一般的な道路維持管理における除草の流れと新たな除草の流れを御説明したいと思います。  一般的な現在の道路における除草は、刈り払い機や鎌により草を刈り、草を集め、トラックに積み込み、清掃、運搬、焼却するという流れです。この作業は炎天下の中でも行われ、作業者の方の肉体的負担はとても大きいものであり、回転する刃物を使う刈り払い機においては、通行車両への飛び石やけがなど、周辺への気遣いにより精神的負担も大きなものであります。  続いて、御提案したい温水除草工法です。  流れといたしまして、最初期は一旦草を従来どおりの方法で除草していきます。きれいにし切った後に、除草後、温水をつくる高圧洗浄機を用いて、路肩のアスファルトと縁石、側溝な どのコンクリートとのつなぎ目に草が生えていた部分を中心に100度近い温水を噴射することで、刈り払い機の作業後に残っていた草の根っこを枯らすとともに、その隙間にある新たな草の種をも死滅させます。これにより、枯れた根はそのまま残ることにはなりますが、枯れた根が残った部分は草が生えやすい部分であり、その部分が枯れた根により目詰まりした状態となることから、新たな草が生える隙間が生じにくくなると考えられます。  この温水を散布する作業を年3回程度行うことで、生えた草を根枯れさせる効果により景観維持がされるとともに、草の運搬・焼却がないことからCO2排出削減にもつながると考えます。  また、この温水除草工法のメリットは、除草作業の工程において、必然的に路肩に高圧洗浄することになり、結果的に路肩の土残りがなくなり、道路清掃車を走行させた以上の効果がもたらされるとともに、公園などのインターロッキングの隙間に生える草の除草などにおいても、除草作業とともに温水洗浄も同時に行え、活躍する場面は多岐にわたると考えます。  この温水除草がもたらす効果はそれだけにとどまりません。現在の刈り払い機による除草と比べ、温水による除草システムでは作業効率が上がります。先ほど申し上げました温水除草により、作業中の飛び石の心配などが軽減されるとともに、作業効率が刈り払い機で1日300メートルのところが、1日1,000メートルまで効果が上がると試算されています。  これにより、業者にとっては受注額が下がることにはなりますが、その分、他の路線の作業に従事していただくことが可能になります。他の路線での除草作業が行われれば、結果として、現状以上に稲沢市内における車道や歩道の雑草が生える道路、雑草ロードを減らすことにつながると考えます。  これまでの話をまとめ、お尋ねいたします。  年3回の温水除草により、根まで枯らすことができることから、美観維持の持続が期待できるとともに、作業者の方の安全衛生環境の向上、作業効率向上による除草の路線拡大と温水洗浄により路肩の土の堆積を少なくすることができ、路肩を走行する自転車や原付などの二輪車の路肩の土による転倒の危険を防ぎ、路肩の土による新たな草を生えにくくし、路肩の土による道路排水の効率の低下を防ぐことができると思われます。
     そこでお伺いいたします。  試験的に業者の協力を得て、特定の路線で実験を行うことの検討についてはいかがでしょうか。 ◎建設部長(鈴森泰和君)  ただいま議員から御提案のありました温水除草工法につきましては、現在、国土交通省が推奨する新技術情報提供システム(NETIS)にも登録されており、現在国のほうで実証実験を行っているというふうに聞いております。  本工法を取扱業者にも確認したところ、河川の堤防道路におけるのり面に雑草が生えている箇所では、100度近い温水を高圧洗浄機で散水した場合に、のり面が洗掘するおそれがあるということや、表面に構造物がない箇所においては、温水が根まで到達する前に蒸発してしまい、効果が落ちてしまうということです。また、100度近い温水ということは、やっぱり熱湯でございますので、こういった面でも安全面ということでの配慮も必要となると考えております。ただ、十分効果はあるというふうに考えておりますので、市においてもモデル路線を選定して、実証実験をしながら、現在行っている国の実証実験の結果も踏まえて、今後の対応を決めていきたいと考えております。以上です。 ○議長(服部猛君)  時間が参りました。 ◆23番(平床健一君)  以上で終わらせていただきます。 ○議長(服部猛君)  全て要望ですので、次に参ります。  議事の都合により暫時休憩いたします。                                  午後2時17分 休憩                                   午後2時30分 再開  ○議長(服部猛君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  野々部尚昭君。 ◆26番(野々部尚昭君) (登壇)  皆様、こんにちは。  ただいま議長から発言のお許しをいただきましたので、発言通告に基づきまして質問させていただきたいと思います。  今回は学校現場の諸問題について、学校における課題について、児童・生徒、保護者、また教職員の方々からの多くの声を参考にして、質問をつくらせていただきました。市長は、常日頃から「子育て・教育は稲沢で!」と標榜しておりますので、その標榜しておられる言葉は非常に重いと受け止めて、答弁に期待をしたいと思います。  それでは、質問席から質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。                (降  壇)  まず、最初にトイレの洋式化について御質問をさせていただきます。  現在トイレの洋式化の整備率は、小学校で51.6%、中学校で46.5%であります。これは、整備費約6億円かけて整備されたものでございます。稲沢市は、トイレの洋式化について整備は 一旦終わったものとしております。一見この数字を見ると、トイレ1か所ごとに半数の便器が洋式化しているというふうに思えますが、しかし、この数字は全体の便器数の中の洋式化された便器の割合であります。実際には、学校内の全体の便器数の半数が洋式化されているということでありまして、学校内の洋式化の整備状況に隔たりがあるため、特定の階や特定の校舎棟のトイレには和式しかないといった状況が生じております。具体的には、3階建ての校舎の中の一つの階にしかない。北校舎には整備されているが、南校舎には和式しかない。片方の校舎しかないという学校があるというのが現状でございます。  児童・生徒や保護者からは、市内全校のトイレの洋式化を平等にしてほしいというふうに声が上がっております。トイレの洋式化については、50%整備したからといって一旦整備を終わったものとせず、私は市内全校を対象にして、改めてトイレの洋式化の再整備計画を作成するべきだと思います。今年度中に具体的なスケジュール案を作成して、来年度から整備する必要があると思いますが、教育委員会の考えはいかがでしょうか。 ◎教育部長(荻須正偉君)  稲沢市では、まずは校舎棟全体で50%を目標として、平成27年度までに洋式トイレを設置いたしました。また、屋内運動場については、投票所としての利用、また避難所としても指定されていることから、順次トイレの洋式化を進めております。校舎棟のトイレについて、未改修の箇所につきましては、学校から残りの部分も改修してほしいと多く要望いただいております。一方で、老朽化が進む校舎などの改修工事にも多額の費用が必要となることから、トイレ洋式化をはじめとする学習環境の整備につきましては、優先順位を検討しながら進めていきたいと考えております。以上でございます。 ◆26番(野々部尚昭君)  教職員の中でも、特に産休前の女性教職員から、職員トイレの洋式化を早く進めてほしいという声が上がっています。先生方は、子供のトイレの整備優先で、なかなか自分たちの要望は強く言えずに我慢をしております。しかし、この劣悪な職場環境の改善は急務だというふうに思っております。働く環境の整備という観点から、職員トイレの整備は財政的な問題とは切り離して考えてほしいというふうに思いますが、優先順位を検討しながら進めていきたいと考えておりますと先ほど答弁がありました。  これでは、期限が分からず、早急に整備する考えかどうか分かりません。はっきりとした答弁がないので、具体的な再整備スケジュール案をいつまでに作成するのか、また何年くらいをめどに整備するおつもりがあるのか、再度御質問させていただきます。 ◎教育部長(荻須正偉君)  トイレ洋式化につきましては、教職員の方からも要望いただいており、議員御指摘の産休前の女性職員の状況についても、学校訪問の際に把握しております。こうした状況を踏まえ、ト イレ洋式化につきましては、残り全てを一気にというわけにはございませんが、教育委員会といたしましても、できるだけ早く整備できるよう、今年度中に整備スケジュールの策定を進めていきたいと考えております。以上でございます。 ◆26番(野々部尚昭君)  トイレの洋式化は整備済みとしておりましたが、本年度中に再整備スケジュール案を策定するというふうに先ほど答弁いただきました。これは一歩前進したと思います。再整備計画を作成した後、速やかに今後実施していただきたいと思います。  2番の特別教室のエアコン設置について御質問させていただきます。  特別教室は、音楽室に限りエアコン設置がされたばかりでございます。音楽室は最上階にあることが多く、一番暑いなどの理由は理解できますが、ほかの特別室のことを考えない理由にはならないと思います。理科室、図工室、家庭科教室など、特に中学校では教科担任制でありまして、理科、技術・家庭の先生方からは、なぜ音楽室だけなのかと疑問の声が上がっています。ほかの特別室も同様にエアコン設置の整備をすべきだと思いますが、いかがでしょうか。 ◎教育部長(荻須正偉君)  他の特別教室等への空調設備の設置につきましては、市の厳しい財政状況でありますが、今後も進めていきたいと考えております。まずは将来的な空調設備の整備に向けて、受変電設備の容量調査などを行い、整備計画については、受変電設備の容量調査結果を踏まえて策定してまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆26番(野々部尚昭君)  学校整備の問題に、非常にこのトイレの洋式化とエアコン設置の問題は大きな問題であると思っております。トイレの洋式化と同様に早急に調査を行って、再整備計画を作成して、その後速やかに実施していただきたいと思います。  3番目の学校図書費について御質問させていただきます。  学校図書費は、長年、小学校23校で800万円、中学校9校で600万円と予算化されてきました。しかし、コロナ禍で備品の購入費を抑制するという理由で、今年度からいきなり小学校では400万円、中学校では300万円と半減をしてまいりました。学校図書は、子供の成長と学習には欠かせないものであります。いきなり半減をされ、各学校現場では、児童・生徒に読ませたい、読みたい本が買えないと悲鳴が上がっております。また、調べ学習にも大きな影響が出てきており、中央図書館で借りることができるというふうに言っておりますが、各学校が一斉に借りようとするため、調べ学習用の本が足りないといった現象が起きているのが現実であります。この700万円の削減は、あまりにも児童・生徒1万1,000人の教育面において悪影響を及ぼしていると思います。  昨年度、財政の緊縮策として備品の予算を抑制しました。この学校図書は備品という扱いで いいのでしょうか。教育上、必要な教材ではないかと私は思っております。私は、この学校図書費を来年度は元に戻すべきだと考えますが、教育をつかさどるトップとして教育長はどのようにお考えか、教育長の御見解を求めます。 ◎教育長(恒川武久君)  学校図書館は、児童・生徒に豊かな心と自ら学ぶ力を育む教育を実現していく上で大変重要な機能を担っております。新たな図書の購入による蔵書の充実は欠かせないことだと考えております。  今年度の予算については、昨年度と同額を要求してきましたが、コロナ禍の厳しい財政状況の中、現状の予算となっております。このことにつきましては、学校現場からも図書費の増額を希望する声を聞いておりますので、来年度に向けては、学校図書館を充実させるために、昨年度の水準に戻すことができるよう要望しているところでございます。以上でございます。 ◆26番(野々部尚昭君)  市長は、こういった現場の悲鳴の声が上がっていることを御存じでしょうか。市長は日頃からよく本を読まれており、読書愛好家だというふうに聞いております。「子育て・教育は稲沢で!」と標榜している市長にとって、この減額を来年度も続けていくのでしょうか。たった今、教育長からも、来年度は水準に戻してほしいと要望されております。こういった声を受けて、学校図書費を昨年度と同額に戻していく意向があるのかどうか、市長に御所見を伺いたいと思います。 ◎市長(加藤錠司郎君)  今年の8月、国立青少年教育振興機構が実施した調査によりますと、小学生から高校生までの間に読書量が多かった人は、大人になったときに物事に進んで取り組む意欲や一時的な記憶力が高い傾向があるという調査結果が発表されました。このことから、子供の頃に読書習慣が根づく機会をつくることの重要性は理解しておりますので、学校図書館は学校教育において児童・生徒の健全な教養を育成するために欠かすことができない施設であるとともに、児童・生徒や教員にとって有用な図書を質・量ともに整備することが重要だと考えております。  先ほど教育長から答弁があったとおり、学校図書費の減額により、学校現場から図書費の増額を希望する声が出ているということでありますので、今後予算査定の中で、市全体の財政状況を考慮しながら前向きに検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ◆26番(野々部尚昭君)  前向きにという答弁でありましたので、ぜひ期待したいと思います。  次に、小学校の学校図書館は、各学校の図書館司書補が担っております。各学校で、この学校図書の管理の仕方が異なっております。代本板で管理をしたり、ファイル板で管理をしたり、 各学校の独自性があってもいいと思いますが、ある学校では多くの本がなくなって、既に管理のしようがないといった現場もあります。全学校を統一する必要はありませんが、ある一定の基準は必要だと思います。図書の管理に関して、どのように指導しているのでしょうか。 ◎教育部長(荻須正偉君)  教育委員会といたしましては、各学校で新しい図書の受付や古くなった図書の配置などについて、図書台帳などにより適切に管理するよう指導しております。図書の貸出しや返却の方法につきましては、各学校の実情に応じた方法で進めていけばよいと考えております。図書の紛失につきましては、早急に解決するよう教育委員会から指導してまいります。以上でございます。 ◆26番(野々部尚昭君)  各学校の整備率の平均は、小学校で約140%、中学校で約150%、各学校によっては220%から100%、様々であります。この本の整備率は120%くらいが理想とされておりますが、あまりにも差があるのではないでしょうか。子供たちが読みたいのは新しい本であり、古い本がある障害も多いと思います。間違った情報で覚える可能性もあります。この状況をどのように捉えているか、お尋ねしてまいります。 ◎教育部長(荻須正偉君)  各学校の蔵書の充足率は、古くなった図書の廃棄の状況や地域やPTAからの寄附の有無、学級数の増減などの要素によって変化すると捉えております。古くなった図書につきましては、時間の経過とともに誤った情報になっていたり、汚損や破損がひどく利用できなくなったりしている図書は、各学校で設けた基準によって組織的・計画的に廃棄するようにしております。図書によっては、教員が発行年月日を確認し、変化している内容について児童・生徒に指導しながら使用することもございます。以上でございます。 ◆26番(野々部尚昭君)  今の答弁では、あまり現状では問題ないという認識に捉えられますが、組織的・計画的に行っていて、市内でなぜこれだけの差が出てくるのかという疑問を、私は持たれたほうがいいと指摘をしておきます。  次に、現在稲沢市はDXの推進計画を策定中であります。小・中学校においても、アナログ整備ではなくて、学校図書館システムの導入を提案したいと思います。このシステムの導入により、効果的な図書館運営ができて、教職員の負担軽減にもつながってまいります。そして、本の紛失や整備率の格差解消などの問題も解決されます。導入には500万円程度から可能ですが、本にバーコードを貼り付ける作業など、導入までにも作業が必要となります。こういった課題もありますが、多くの図書館司書補の皆さんもこのシステムの導入を期待しております。長期的に考えれば有効であると私は思っております。  学校図書館に図書館システムの導入をしたらどうかと提案しますが、いかがでしょうか。具体的には、導入自治体、愛知県38市を調べますと、現在21市が既に導入済みであります。よろしくお願いいたします。 ◎教育部長(荻須正偉君)  図書の貸出しや返却などをバーコードで管理するシステムにより、蔵書の管理や利用者の利用状況の管理、貸出しと返却の作業、蔵書の検索など、効果的な図書館運営や教職員の負担軽減に結びつけることが可能であると思われます。既に導入している市町村を参考にしながら、今後の方向性について探っていきたいと考えております。以上でございます。 ◆26番(野々部尚昭君)  もう少し前向きの答弁になると思っていましたけれども、そうではないので、逆にちょっと御質問させていただきますが、県内で半数以上の市が既に導入をしております。稲沢市全体でDX推進を図るという状況がありますのに、今さら今後の方向性を探るという余地は、私はないと思っております。学校図書館だけ導入に足踏みする必要はないのではと思います。来年度に向けて、導入の協議を私は始めていただきたいと思いますが、全庁的にDX策定を推し進めている立場から、市長公室長にも御見解をいただきたいと思います。 ◎市長公室長(篠田智徳君)  先ほど教育部長も答弁しましたが、学校図書館のシステム化につきましては、蔵書とか、あるいは利用される児童・生徒の管理、あるいは事務の効率化という観点でメリットがあると私も考えておりますが、一方で、学校図書館システムを導入する場合に、現在小・中学校で42万冊の蔵書を管理していると聞いております。その管理運営の整備とか、あるいは42万冊全てのデータをつくる辺りの作業とか、そういったことをちょっと見極めたいと思っております。  DX推進の立場から申し上げれば、推進計画を今見直ししておりまして、来年の4月から計画期間となりますので、その辺り、学校教育課をはじめ関係機関と、またあるいは他市の導入事例も参考にして検討してまいりたいと考えております。以上です。 ◆26番(野々部尚昭君)  愛知県内で半数以上、約6割が導入されておりますので、ぜひ調査しながら進めていただきたいと思います。  次に、(4)スクール・サポート・スタッフの配置について御質問させていただきます。  教員の多忙化解消のために、今年度から8校の大規模校にスクール・サポート・スタッフが配置されました。このスタッフの人件費約90万円は、国・県・市と3分の1ずつ負担をしております。学校現場では、大変助かっていると評価する声が上がっています。本来、教員をサポートする業務、先生の事務補佐というふうに言っておりますが、学校によっては、学校の環境整備を主に行っている実情もございます。  来年度は300人規模の中規模校8校にのみに配置したいという意向があるというふうに伺っておりますが、なぜ中規模校だけといった学校規模で配置を区切らなければいけないのでしょうか。現場では、実際に環境整備を主に行っている学校も多いです。学校規模に関わらずに全校に配置するべきだと思いますが、御質問させていただきます。 ◎教育部長(荻須正偉君)  スクール・サポート・スタッフにつきましては、教室の換気や消毒、家庭への配付物の印刷、丁合い、子供の健康観察の取りまとめやデータ入力、電話応対など、専門的な知識や技能を要しない業務を行い、教員が児童・生徒への指導や教材研究等に一層注力できるようにするために配置をしております。教員一人一人の負担を軽減することを目的としておりますので、学校規模の大きい順に配置をしております。  今後も教職員の働き方改革を推進するために、より多くの学校にスクール・サポート・スタッフを配置できるよう、財政当局に要望してまいりたいと思います。以上でございます。 ◆26番(野々部尚昭君)  より多くということでありますけれども、じゃあ、全校にできれば配置していただきたいと思います。  学校には、教員以外に様々な方が市費で県費で勤務されております。現場には、職務の曖昧さや配置基準など疑問を抱く課題が多く残っております。スクール・サポート・スタッフ、事務補佐員、公務手の配置の基準を明確にすべきではないかという問題提起をしながら、次から例を挙げて質問していきたいと思います。  例えば、事務補佐員はなぜ祖父江中には配置されて、平和中には配置されていないのか、御質問させていただきます。 ◎教育部長(荻須正偉君)  平成17年度の1市2町合併の際に、旧祖父江町・旧平和町の学校については、給食センターから給食が配食されるため、配膳業務のほかに事務や環境整備などを担う職員を公務手として配置していることから、事務補佐員の配置は行いませんでした。例外といたしまして、合併当時に生徒数が708人と市内中学校で最も多かった祖父江中学校につきましては、事務量を考慮し、事務補佐員を公務手と併せて配置させていただいたものでございます。以上でございます。 ◆26番(野々部尚昭君)  今の問題ですと、例外を設けたり、平和中よりも例えば規模が小さい明治や千代田地区、高御堂小学校などの小・中学校には事務補佐員が配置されています。実情に、基準があってないようなものであります。早急に配置の見直しを求めたいと思います。  事務補佐員は、基本的には環境整備の業務に充てるものではないと思っておりますが、ただし、要綱の事務分掌のその他事項のところに、校長の指示する校務という項目がありますので、 実際には学校長の指示で行ってもらっているのが現実です。また、スクール・サポート・スタッフは、文科省の言うことは多少ずれるかも分かりませんが、校内環境整備も業務の一つとされております。どちらにしても、実際に設置要綱の中に校長の指示する校務という項目がありますので、校長が苦労しながら、その場の裁量で業務割り振りを行っております。特に事務補佐員の配置問題は、合併後15年たっても一向に改善されずに放置されております。  教育委員会サイドで、事務補佐員、スクール・サポート・スタッフ、公務手の業務や配置基準を明確にして、現在混乱している状況を整備するべきではないのでしょうか。 ◎教育部長(荻須正偉君)  教育委員会では、学校ごとで異なる場合がある事務補佐員の業務内容の標準化と令和3年度から新たに配置されましたスクール・サポート・スタッフの業務分担の明確化を目的として、令和3年3月に事務補佐員の業務についてを作成し、各校に配付しております。  また、平成17年の1市2町の合併から15年以上経過し、当時の配置基準が現状と合わなくなってきている部分もございますので、令和7年度に予定しております新しい給食調理場の運用開始を見据えながら、事務補佐員、スクール・サポート・スタッフ、公務手、配膳員など、学校配置職員の配置基準について見直しを進めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆26番(野々部尚昭君)  この問題は二、三年前に出てきた問題ではなくて、合併後15年間ずうっと問題になっているんですね。なぜ令和7年まで放置するのか。今の答弁では不足ではないのかなあと思っております。
     先ほど申し上げましたように、全校にスクール・サポート・スタッフが配置できない場合、私は再度問題提起しますが、事務補佐員の配置も見直し、全校において事務補佐員の配置を求めます。それでもできないのであれば、来年度からスクール・サポート・スタッフの配置は、学校規模ということではなくて、事務補佐員がいない学校、例えば旧祖父江・平和の小学校ですね。あと平和中学校。ここから優先的に配置していくほうが、全市的に公平な配置となるのではないかというふうに私は考えています。  この事務補佐員とスクール・サポート・スタッフが例えば事務方の人員だとすると、配膳員と調理員、公務手、ここが一つの同じような枠だと思っています。今、一覧表を持っていますけれども、非常にこの問題が学校現場でも検討課題として上げられているのに、15年間、言葉はきついですけれども、放置をされてきたのではないかと思います。それにあと3年間待って、令和7年度、これは恐らく調理場の問題だと思いますけれども、調理場が一つ大きくなれば、各学校の調理員が必要となくなるので、その調理員の人員を移行して、やりくりをと考えていると思いますけれども、調理員を配膳員に移行するのは私は可能だと思います。でも、事務補 佐員のほうに移行するというものは、職務の割り振りが違うので、なかなか難しいかと思います。  今、例えばスクール・サポート・スタッフの場合は、年間880時間、約90万円。30万円で、稲沢市の負担で終わると。60万円は県と国から来ると。ただ、いつそれが切られるか分からないので、増員できないけれども、令和4・5・6と3年間においては、スクールスタッフの1人当たり30万円の経費で、祖父江や平和の小学校と平和中学校に人員を配置していって、そういうことも私は考えてもいいのではないかというふうに思います。この辺のところは、多分答弁は出ませんと思うので、ここのところはしっかりと令和7年度に検討じゃなくて、ちゃんと今年度中に検討して、現場の声を吸い上げてください。このところは指摘をして終わりたいと思います。  次に、5番目のスクールカウンセラーの増員・拡充について御質問させていただきます。  スクールカウンセラー、ソーシャルワーカー、心の教室相談員という皆さんが各学校を回られています。スクールカウンセラーは全中学校と小学校5校に配置をされております。ソーシャルワーカーは西中学校と千代田中学校2校、心の教室相談員は稲沢中学校と平和中の2校に配置をされております。この3つの職種の違いをお知らせいただきたいと思います。 ◎教育部長(荻須正偉君)  スクールカウンセラーは、臨床心理士の資格を持ち、心の問題に関して専門的な知識と経験を生かしながら、児童・生徒へのカウンセリングとともに子育てに悩む保護者や教職員への助言を行っております。  スクールソーシャルワーカーは、社会福祉士の資格を持ち、教育分野に関する知識に加えて、社会福祉の専門的な知識や技術を用いて、問題を抱える児童・生徒が置かれた環境へ働きかけたり、関係機関と連携したりするなど、個々に応じた支援方法により課題解決に向けて対応しております。実際に子育て支援課や福祉課、適応支援教室などの関係機関や小・中学校を訪問し、問題を抱える児童・生徒の把握と支援に努めております。  心の教室相談員は、生徒が悩みを気軽に相談し、ストレスを和らげることのできる身近な存在として、生徒の心の支援をしております。以上でございます。 ◆26番(野々部尚昭君)  現場では充足をしている、不足をしているなど、両方からの声を私は伺っております。教育委員会としては、この配置の現状をどのようにお考えをしているのか、お尋ねしたいと思います。 ◎教育部長(荻須正偉君)  スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、心の教室相談員につきましては、学校からは相談時間数や配置人数の増加を望む声を多く聞いております。これは、各学校で効果 的に活用され、児童・生徒や保護者にとって大変有効に機能しているためだと考えております。今後、新規の相談や緊急を要する相談にも確実に対応できるような配置基準になるようにしていきたいと考えております。以上でございます。 ◆26番(野々部尚昭君)  スクールカウンセラーの設置は、中学校で全校配置ですが、小学校は、祖父江地区は領内1校、平和地区には平和中と連携配置のみでございます。実際には、児童・生徒、保護者の相談で時間枠がいっぱいになっており、教職員の相談時間の枠がなくなっているというのが現状であります。また、コロナ禍が続いていることもあり、家庭環境も大きく変化しております。そういった要因もあって、不登校児童・生徒が増えています。家庭環境にまで立ち入ることができるのは、ソーシャルワーカーの方々のみです。昨年1名増員されましたが、それでも現在僅か2名であります。  私は、現場の声を伺っていると、スクールカウンセラー、ソーシャルワーカーともに、全市的に不足をしていると思います。スクールカウンセラーは県からの加配なので、増員を県に積極的に働きかけをしていくべきではないでしょうか。また、スクールソーシャルワーカーに関しては、これは市費で3分の1負担をしておりますが、2年に1度増員するなど、今後稲沢市が積極的に増員配置していくべきではないでしょうか、併せて御質問させていただきます。 ◎教育部長(荻須正偉君)  スクールカウンセラーにつきましては、悩みを抱える児童・生徒や保護者に確実に対応できるよう、引き続き相談時間数を増やすように県に要望してまいります。スクールソーシャルワーカーにつきましても、生じる問題に確実に対応ができるよう、実態に合わせて充実させていきたいと考えております。以上でございます。 ◆26番(野々部尚昭君)  ぜひ積極的に県のほうに要望していただきたいと思います。  次に、市内の不登校児童・生徒数は年々増加傾向であります。毎年行われます教育委員会の自己点検、評価報告書によれば、不登校の原因は多様化しており、個に応じた支援や教師側の専門的な知識、技能の習得はより一層求められる。今後、それぞれの相談活動などの充実はもちろんのこと、適応支援教室、スクールカウンセラー、ソーシャルワーカー、心の教室相談員と連携をしてとしております。今後、適応支援教室明日花、また東分室の役割はますます大きくなるものと考えられます。  そこで、適応支援教室内でもタブレットが使える環境整備について、現場などでは見積りなどを取り準備を進めておりますが、この教室に通っている児童・生徒は、一度もタブレットに触れることなく時が過ぎてしまっております。適応支援教室内で今年度中に使える見通しはあるのでしょうか。 ◎教育部長(荻須正偉君)  来年度からの活用に向けて、整備を進めていきたいと考えております。以上でございます。 ◆26番(野々部尚昭君)  今、整備中だということでありますけれども、できれば今年度中も間に合えば、明日花や分室の皆さんにも使えるように積極的に努力をしていただきたいと思います。  次に、6番のアンガーマネジメントの実践について御質問させていただきます。  コロナ禍でストレスがたまり、学校現場では児童・生徒がいらいらしたり、児童の心の乱れが多くなったという声が聞かれます。  稲沢西小学校では、健康教育の取組として、自分の健康は自分で保つために、自分の感情をコントロールするアンガーマネジメントの実践を取り入れました。アンガーマネジメントの実践をまず最初に教員、PTAに行って、その後で小学校4年生・5年生に行いました。これは、今年から始まりました学校運営協議会から出た意見を参考にして始めた取組でもございます。同時に、自己表現を身につけるためにアサーショントレーニングも実施をしております。この実践により、教員も児童との接し方に大変役に立ったと評価があり、児童にとっても成果が出ております。この状況を受けて、来年度も実践していく予定であります。  先月、弥富市で痛ましい事件が起こりました。こういった取組は、これまで以上に必要となると思います。各学校での取組がそれぞれあると思いますが、一つの参考事例として、稲沢市全体として可能な限り取り組んでみてはいかがでしょうか。 ◎教育部長(荻須正偉君)  各学校では、昨年度からコロナ禍における子供たちの不安やストレスを抱えていることを踏まえ、学校生活での児童・生徒の状況や変化を把握した上で、教育相談や道徳教育の充実を図っております。  また、日頃の子供たちの健康観察を徹底し、学級担任や養護教諭をはじめとする教職員、そしてスクールカウンセラーが連携して、いじめやトラブルなどの早期発見・早期対応に努めております。  弥富市で起こった大変痛ましい事件は、教職員をはじめとする関係者一人一人が切実な問題として向き合い、児童・生徒理解の重要性を再認識しなければならない事案であると考えております。再度児童・生徒の発するどのようなサインも見逃すことなく、学校全体で情報を共有するとともに、これまでの教師の経験や勘、思い込みだけでなく、一人一人の児童・生徒の特性を十分理解した上で観察し、常日頃から教師やスクールカウンセラーが声をかけ、不安や悩みなどを抱える児童・生徒が相談しやすい環境づくりに努めるよう、周知したところでございます。  議員おっしゃられたアンガーマネジメントやアサーショントレーニングは、教育分野におい てもコミュニケーションスキルを高め、子供たちの問題行動の予防だけでなく、教師の児童・生徒理解や対応などにも有効であると考えております。今後も教育委員会から情報提供しながら、学校の実態に応じて取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆26番(野々部尚昭君)  できるだけ、できる学校があれば取り組んでいただきたいと思います。  次に、小学校における教科、これは担任制に直していただきたいと思いますが、教科担任制の対応について御質問させていただきます。  来年度から、文科省は公立小学校の5年生・6年生で英語・理科・算数・体育に本格的に教科担任制の導入を進めます。小規模校ではなかなか対応が困難ではないのかというふうに思います。1学年単学級の学校は、どのように対応していくかを含めまして御質問させていただきます。 ◎教育部長(荻須正偉君)  小学校高学年における教科担任制の実施につきましては、国は令和4年度から4年間で8,800人程度を全国に配置して実施する計画となっております。現時点で、稲沢市への専科指導教員の配置予定人数や必要な資格などの情報は把握できておりませんので、学校の規模による問題点も含めて、今後の方向性についてお伝えできる段階ではございません。以上でございます。 ◆26番(野々部尚昭君)  次に、学校のあるべき姿の改正についてお尋ねします。  稲沢市は、平成26年に学校のあるべき姿を作成しました。今年度で8年が経過します。作成時から少人数学級の導入、GIGAスクール構想、コミュニティスクール、学習指導要領の改訂、小学校における教科担任制導入など、学校現場を取り巻く環境が大きく変わっております。  私は、この学校のあるべき姿について、時代に合ったように改定する必要があると思いますが、教育長の見解を伺いたいと思います。 ◎教育長(恒川武久君)  稲沢市の義務教育と学校のあるべき姿につきましては、平成26年5月に、私がちょうど教育委員会の委員長のときに、検討に検討を加えて策定したものでございます。このあるべき姿は、稲沢市の子供たちの学びや育ちを保障し、活力ある学校教育を推進していくためには、どの程度の学校規模がよいのかという標準を定めたものでございます。その基本的な考え方は、現在も変わるところはありませんが、議員御質問にありますように、40人学級から35人学級というような形での学級の在り方も変わってきましたし、さらにGIGAスクール構想など、策定時と比べまして、学校現場を取り巻く環境が大きく変わってきていることも事実であります。  現在、文部科学省において、新しい時代の学びを実現する学校の在り方について、これは有 識者会議においてですが、議論を進めておるところでございます。本年8月には中間報告が出されたということでありますが、今後、最終報告が出ましたら、この新しい時代の学びの視点も踏まえながら、稲沢市の義務教育と学校のあるべき姿の改定も視野に検討を進める必要があると考えます。以上でございます。 ◆26番(野々部尚昭君)  この長きにわたって、恒川教育長におかれまして、この学校のあるべき姿に基づいて稲沢市の教育を引っ張っていっていただきまして、誠にありがとうございます。ぜひ時代に合ったように改定が行えるよう、引き継いでいただきたいと思います。  最後になりますが、9番目の学校再編について伺いたいと思います。  令和元年の2年前の12月議会にも質問をさせていただいております。  稲沢市は、公共施設等総合管理計画の基本方針の中で、学校再編、校区再編などは避けては通れない課題だとしております。また、将来的にさらなる児童・生徒数及び学級数の減少によって、標準規模の維持が困難な状況となった場合には、統廃合などの検討を行っていくとしておりますが、既に標準規模の維持が困難な学校が小学校23校中12校あるのも事実であります。  前回の答弁では、2027年までにエアコン整備などのため統廃合はできない、こういう要因もありますよという答弁でした。逆にそれ以降、令和10年度以降には実施できるよう、令和9年頃までに検討を終えるべきだと私は言及させていただきました。保育園は具体的に実施に向かっております。愛知県の公立高校でも、先月、稲沢高校と稲沢東高校、尾西高校の統合が発表されたばかりであります。自治体の小・中学校だけ聖域とはいかない現状にもあります。  今回の改定版では、令和9年度以降に検討を実施という文言が入ったことは評価いたしますが、2年前の答弁でも先週の一般質問の答弁でも基本的に同じでありまして、再編計画の策定も視野に議論を重ね、検討を進めていく必要があるにとどまっております。具体的な言及はありませんでした。令和9年度までに再編計画を策定して、10年度からは検討実施ではなくて、私は検討という文言を外して、明確に実施することを前提に取り組むべきだというふうに考えております。  小・中学校の再編計画の策定について、私は明確なスケジュールや期限を決めないと、一向に進まないのではないかと思っております。数年前ではありますが、大塚小学校と高御堂小学校の話題が出ました。このとき、私は隣の学区でしたけれども、非常に地元の皆さんから厳しいお声を1か月にわたりお伺いしたり、集会に呼ばれて、いろんな意見の交換をさせていただきました。そのときに一番出た答えが、急にこういう案を出したことに対して怒っているのではなくて、どういう格好ができるのかという説明が全くないじゃないかと。そういうことも踏まえて、ぜひ稲沢市の考えをお伺いしたいというような声も聞かれました。ですから、計画案をなかなか出しにくいという、このトラウマがあると思いますけれども、この辺のところ、7 年ぐらいありますけれども、やっぱりスケジュールをしっかり出したほうがいいと私は思います。この辺のところを市長に御質問させていただきたいと思います。 ◎市長(加藤錠司郎君)  学校の統廃合につきましては、以前御質問いただいたときにもお答えしましたとおり、将来的には避けては通れない課題だというふうに考えております。改定中の公共施設等総合管理計画の案にも、実施だけではなく、検討という文言が残っております。本気で取り組む気があるのかという厳しい御質問でございますが、杉山議員の質問にも答弁しましたとおり、実施という言葉の中に強い思いを込めております。  検討段階で住民から反対意見が出て、議論が進まなかった先ほどのお話、過去の事案もございますので、学校再編、校区再編については慎重に進める必要があると考えておりますが、既に来年、令和4年度入学の小学校1年生が1桁になる小学校が祖父江地区に1校あります。それから、令和9年度には1年生・2年生が1桁、それも1年生は3人になってしまうという小学校が祖父江地区に1校ございます。それから、令和9年度の1年生が10名になってしまう小学校が平和地区に1校ございます。  これは、あくまでも令和2年度に生まれた子供の数からの推計でありますけれども、この推計によると、小学校23校中5校が1年生から6年生までで100名を切る学校になってしまいます。こういった状況をしっかりと見ると、10年間何もしないというわけではなくて、将来的な児童・生徒数の減少を見据え、また施設の老朽化対策という喫緊の課題もある中で、再編計画の策定も視野に入れて議論を重ね、スピード感を持って進めていく必要があると考えております。以上です。 ◆26番(野々部尚昭君)  最後になりますけれども、以前、これからの公共施設の在り方に関する報告書、これが平成25年当時です。これが問題になって、大塚小学校、高御堂小学校の問題が出てきて、私は、稲沢市はなかなか具体的な案は出せないというふうなジレンマがあると思います。このときには、非常に今と同じような状況で、常に行財政改革の議論が議会で出されておりまして、このときにはたまたまこういう案を出したと。これから七、八年間たって、様々な公共施設等総合管理計画、いろんな計画をたくさん稲沢市はつくっています。  じゃあ、実際いつこういう議論を具体的に始めるかということが私は大きいんじゃないかと思います。たまたま7年ぐらい余力がありますけれども、やはりなかなか難しい問題ですけれども、この7年間の間にどのようなスケジュールをつくっていくかというのも非常に皆さんの大きな仕事だし、やはりこれから子供たちがどのような学びやで過ごしていくのかというのも非常に大きな問題だと思います。  ですから、先送りにしていると思っておりませんけれども、例えば愛西市なんかでは、問題 が起きても、今果敢に取り組んでおります。全国のいろんな自治体で同じような状況の中で再編計画をまとめておりますので、稲沢もエアコン設置のいろんな問題があって10年はということで、もう7年ぐらい過ぎておりますけれども、やはりここのスケジュール、7年の中でもどういうスケジュール感を持って議論をしていくのかと。いいことも悪いことも、ぜひ包み隠さず、住民の皆さんや地域の皆さん、またそこに通われるであろう子供たちや親御さんに、しっかり情報をオープンにして議論を進めていただきたいと思いますので、今後も市長が言っております「子育て・教育は稲沢!」でとおっしゃっておりますが、そのところを期待して、各種の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 ○議長(服部猛君)  全て要望ですので、次に移ります。  議事の都合により暫時休憩いたします。                                  午後3時15分 休憩                                   午後3時16分 再開  ○議長(服部猛君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  お諮りいたします。本日はこの程度にとどめ、明日、午前9時30分から継続議会の会議を開き、本日に引き続き質疑及び一般質問を行いたいと思います。これに御異議ございませんか。                (「異議なし」と呼ぶ者あり)  御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  本日はこれをもって散会いたします。                                  午後3時17分 散会...