4
◯議員(
松崎隆治) 設計が、そもそも甘くなってしまった理由と、もともとの設計となる根拠になるものはありますか。
5
◯資産経営課長(
加瀬雅史) 当初の予算で工事費が多くなってしまったことにつきましては、1つに、先ほどご答弁申し上げましたとおり、想定する壁の撤去範囲が多くなってしまったことでございます。天井など、撤去範囲が想定よりも多くなったことや、壁のレイアウトの変更により、照明器具や空調器具の設置の位置の変更や、機器の個数の見直しなど、工事範囲が想定よりも多くなりました。
それ以外にも、中庭ですとか、外構工事などの造成工事が想定よりも費用がかかります。その他、東京オリンピックなどの施設整備に伴い、人件費や材料費の高騰が理由の1つと考えられます。
そもそもの予算の額の確定でございますが、もともと改修工事ということで設計が確定できていない状態での積算でございましたので、過去の西尾市の経験をもとに平米単価で算出されたというふうに聞いております。
以上でございます。
6
◯議員(
松崎隆治) 今のことが理由で、そもそもの予算と、今いろいろ言われている予算が倍ぐらいになってしまうというふうに考えていいですか。確認ですけれども、前に言われていた1億1,000万円が2億幾らかになるというような話を聞いたんですけれども、それが理由と考えていいですか。
7
◯資産経営課長(
加瀬雅史) 想定よりも工事範囲が大きくなったということについて、詳しくご答弁申し上げます。
設計業務を進めていくうちに、各部屋の使用方法や使用用途が明確になりまして、部分的な改修では利用に支障を来すおそれがあるとなったため、間仕切り壁などのほとんどを新しくつくり変えることとしたためでございます。
以上でございます。
8
◯議員(
松崎隆治) 入札になるということですけれども、利用者とか、その地域の方が1日も早い開館を望まれていると思うんですけれども、入札によって開館時期がおくれるという懸念はないでしょうか。
9
◯資産経営課長(
加瀬雅史) 当初、小規模な改修工事を予定しておりまして、今回、設計をしましたところ、工事範囲が大きくなったということで工事のボリューム自体がふえましたので、工期自体が延びてしまうという心配はございます。
以上でございます。
10
◯議員(
大河内博之) 先ほどの松崎議員の質問に関連したことですけれども、先ほど天井を改修されると言いましたが、これは天井高を改修されたのか、仕様を変更されたのか、まずお願いします。
11
◯資産経営課長(
加瀬雅史) 天井高を変えるところは1カ所ございまして、もともと運動室という部屋だったところを会議室にするということでございますので、天井高が低くなるという部屋が1つございます。ですけれども、全ての部屋の天井高を変更して低くするという工事はございません。
以上でございます。
12
◯議員(
中村眞一) 前回の7月11日の
全員協議会で、基本設計についてということで細かく出ているんですよね。間仕切りまで全部入って。この時点で、既に今言われたような階高だとか内装だとか仕切りだとか、そういうものはわかっているはずなんですよね。それをわからずに、先ほどの説明だと坪単価を単に掛けて積算したと、それで1億円もの予算を取るんですか。そこら辺は、基本設計が大手から出たときには、ある程度の工事費の概要は出ていると思うんですけれども、そこら辺どうですか。
13
◯資産経営課長(
加瀬雅史) 予算計上させていただく際には、設計業務が行っていないということでございまして、詳細な改修内容まで想定することが困難でございました。ということで、過去の経験をもとに平米単価で出さざるを得ないという状態でございました。
あと、壁をとってしまうことで、それだけの工事費増額ということになるのかというご質問に対してですけれども、壁をとってしまうということになりますと、当然、そこにくっついています床とか天井とか、ほかの壁の部分の改修工事が必要になってきます。当初では簡易な間仕切り壁、いわゆるパーテーションと呼ばれるものを設置すれば足りるというふうに想定していたということを聞いておりますが、そうではなくて遮音性を向上させるために床と天井と、天井裏の下地といわれる部分まで撤去しなければならないという状態で、工事費が増大してしまいました。
以上でございます。
14
◯議員(
中村眞一) 7月11日に、こういった基本計画の中で細かい仕様が出ているんです。それを今、それらがわからなかったなんていうことは、あるいは間仕切りがあれば当然、壁の模様は変わりますよ。技師でありながら、そういうこともわからずに、局長どうですか、そこまでわかりませんか。
15
◯資産経営局長(
齋藤秀明) 先ほど課長が申し上げたとおり、簡易な間仕切りでやろうとしていたんですけれども、遮音の関係で間仕切りの位置が変わるということになりますと、当然、照明の配置、空調の配置が変わる、照明器具のスイッチの位置が変わるということなどありますので、天井にあります照明、空調などを変えなければいけないということで、天井をとることが発生してしまったということで、主にそれらが大きな原因で金額がのしてしまったということであります。
16
◯議員(
中村眞一) そんなことは、先ほどから同じ説明なんです。私が聞いているのは、11日にこれだけの細かい詳細設計が出ている中で、そこまで設計価格を積算せずに行ったということなんですよ。坪単価当たりで割って、それに何平方メートルだからといって掛けた大ざっぱなものなんですが、これは設計書を起こしていないということですね。
17
◯資産経営局長(
齋藤秀明) 設計書は起こしておりません。
18
◯議員(
中村眞一) これだけの工事で設計書を起こされないというのは、あり得ない話なんだけれども、今までもそんなずさんなやり方をしてきているんですか。それで、7月11日の開催の中では、当然、間取りの説明も局長はされました。そのときには、当然、工事がかかるということで、そのときは1億1,000万円の提示でした。そういう中で、またこのときに加瀬課長は、渡辺議員からの「予算内でおさまる工事費になるのか」という質問に対して、「若干の調整が必要な状態だが、予算額に間に合うよう調整して確定したい」というふうに答えているんです。そのことはいいにしても、今日になって、1カ月半の間に小規模な工事が大規模な工事になりましたと、そんな説明で議員も市民も納得すると思いますか。この7月11日の時点では、壁や天井はさわらないといった計画になっていたんですか、そこら辺どうなんですか。
19
◯資産経営課長(
加瀬雅史) 壁や天井をさわらない部分を極力少なくして、より簡易な方法で改修をするということも視野に入れながら設計を進めてまいりました。
以上でございます。
20
◯議員(
中村眞一) だから、設計書も起こさずにやるからこういうことになるんですよね。それも今後、この1億1,000万円がどれだけ上がるかわからないですよね。下手すると、当初の大手が出した
概算見積りの2億円近くになる可能性もあるわけですよね。前回、工事費の1億1,000万円を出すときに、決裁はとっているんですかどうなんですか。
21
◯資産経営局長(
齋藤秀明) 予算を上げるときには決裁はとってあります。
22
◯議員(
中村眞一) 当然、1億円以上の予算ですので市長までいくと思うんですが、それは単に1億1,000万円かかりますよと、何平方メートルで改修面積がこれだけですから、これだけの工事費ですよという決裁のとり方になっているわけですよね。
23
◯資産経営局長(
齋藤秀明) 市長までそのような説明はしなくて、このような改修工事があります、予算は1億1,000万円超でありますということで決裁をとってあります。
24
◯議員(
中村眞一) だから、ほとんど口頭説明で決裁をとったということですよね。基本的には、建設部へ行けば物価本もあるし、俗に言う赤本という設計単価をはじくための図書があるはずです。それは当然、知っていますよね。そういう中で、これまで設計書を起こさずにやった工事というのはないはずなんです。それが今回、そういうものがなしで、ただ単に1億1,000万円かかるから予算ください、議会認めてください、そういった乱暴なやり方で、それも単価も俗に言う丼勘定なんですよ。そういう予算の取り方で、さもこういうふうにしますよというような説明までされて、実際は、これはそうではなかったと、そういう形で本当にやっていいんですか。そんな予算の取り方は聞いたことないですよ。
こういった形で変更になると、大規模な工事になるということを決められたのはいつ、どの経緯でこういうふうに変更されたのかお聞きします。
25
◯資産経営課長(
加瀬雅史) 突然大規模な工事になってしまったことではなくて、協議を進めていく上で、各団体のご要望を取り入れながら設計を進めてまいりました。その中で、どうしてもご要望ですとか、使い勝手のよさを追求していくうちに、だんだん工事費が増額になってしまったということでございます。
以上でございます。
26
◯議員(
中村眞一) これは職員には別に罪はないと思っていますので、ただ一言言っておきますけれども、今後、この問題については恐らく裁判に入っていくと思います。そういう中で、いい加減な答弁をされると職員に責任がかかってくる場合もありますので、そこら辺よく考えて、まともな回答をしていただきたいと思うんですけれども、それでは随分乱暴な予算取りだなということがわかりました。矢作建設工業が行った基本設計の段階では、
概算工事費は多分出ていたと思うんですけれども、それはどうなんですか。
27
◯資産経営課長(
加瀬雅史)
概算工事費はいただいておりまして、税抜きで2億5,000万円というふうになっております。
以上でございます。
28
◯議員(
中村眞一) そういうことですよね。2億5,000万円の
概算工事費が出ている中で1億1,000万円に縮小したということは、これは明らかに市民や議員をだますために単価を安くしているとしか考えられません。そこら辺は、どういうことでそういうふうになったのか、経緯がわかれば教えてください。
29
◯資産経営局長(
齋藤秀明) 今、課長が申し上げた金額につきましては、
概算工事費が出た段階ですので、7月の
全員協議会の前後で出された金額でありますので、その金額を1億1,000万円に圧縮して予算を取ったわけではありません。
30
◯議員(
中村眞一) そうすると、今回の結果は単純なる事務的なミスということでよろしいわけですか。
31
◯資産経営局長(
齋藤秀明) 私たちの積算が甘かったということであります。
32
◯議員(
中村眞一) わかりました。いわゆる市の積算の根拠と、業者から出た積算の基礎資料、ここら辺で、金額が入っていると今後の入札に差しさわるということであるならば、大ざっぱな内装工事だとか、そういった形で金額を出すことはできませんか。これは、予算を大幅に超過することになった原因を追及するためのものなんですよね。そういったことで、できれば矢作建設工業との実施設計に絡む議事録も、本来なら議会へ提出をしていただきたいと思うんですけれども、それも含めて答弁願います。
33
◯資産経営局長(
齋藤秀明) 今現在、業務期間中でありますので、それはできないと考えております。
34
◯議員(
中村眞一) わかりました。それでは、予定価格は指名業者が決まって、多分入札ですから指名にするか一般公募にするかはわかりませんけれども、そういった業者が決まってくれば金抜きの設計書を出すと思うんですけれども、今の入札というのは入札価格を公表しますよね。そうすれば出せると思うんですが、その時点では出せますか、出せませんか。
35
◯資産経営局長(
齋藤秀明) すみません。1点、確認させてください。お金を出すというのは、設計書の金額を出すということなのか、予定価格を出すということであれば、それは可能であります。
36
◯議員(
中村眞一) それでもいいと思いますけれども、ただ、今まで市の方は議事録は出さないよとさんざん言ってきました。本来、市長はこういったことを、もっと公明正大にやらなければならないということで公約も出して、市長選で戦われて見事当選されたということですので、そこら辺、もう少し公表資料を、ほとんど真っ黒でなくて出せるようなものを出していただきたいと思いますが、どうでしょうか。
37
◯資産経営局長(
齋藤秀明) 業務期間が終わりましたら、議事録につきましては公
文書開示請求の条例に従って出せる部分はあると思いますので、出すことは可能です。
38
◯議員(
中村眞一) 今から調停の和解が3問ぐらいと、増加費用が2問ぐらいありますが、そちらを先にやってもらってください。
39
◯議員(鈴木規子) 私も、今のご説明ではよくわからないところがありますので、時系列で確認をしていきたいと思います。
公
文書開示請求で、業務委託契約書、きら市民交流センター(仮称)支所棟についての改修工事について、用途変更実施設計業務に係る資料をいただきました。そうしますと、契約をしたのが令和元年5月27日、この中に業務期間として令和元年5月27日から、完了が9月17日、そして業務内容として別紙設計書、仕様書及び図面のとおりというふうにあります。契約金額は800万2,800円なわけですが、これの中を見ていきますと設計書というものがあり、これは生涯学習機能へ用途変更するための建築設備及び外構工事等の実施設計というふうに書いてありますけれども、この中には用途変更、実施設計業務の仕様書というものもあります。これは11ページにわたるもので、あと図面が2枚出ているわけです。この中で、業務内容についていろいろ書いてありまして、この仕様書が令和元年5月の日付になっております。そして、所要図書類として設計図、キャドデータ、それから設計書のエクセルデータ、見積書、
数量積算表、各種計算書、法令確認資料、関係機関への提出図書その他、それから業務着手時に業務計画書、工程表、業務費内訳明細書、監理技術者通知書、業務下請請負承認書等々が含まれているわけです。そうしますと、ここに出されているものからすれば、見積りが甘かったというふうにおっしゃったわけですが、一定程度生涯学習からの要望も踏まえて、こうした発注がなされたというふうに私は読んだわけです。ですから、その後、これにそれほど大きな変更があったのか、変化があったのかということは、なかなかわかりにくいといいますか、見えないといいますか、中村議員が指摘されたようなアバウトであったというふうには思えないわけですが、そのあたりはいかがなんでしょうか。これでは補えない部分があったということなのかどうか、伺いたいと思います。
40
◯資産経営課長(
加瀬雅史) 今、議員がご指摘いただきましたように工事範囲については、7月11日にお配りしました工事範囲をお示しした図面の部屋の用途を変えてくださいという設計業務を委託したわけでございます。その詳細なしつらいの仕方、壁の起こし方とか、用途変更の仕方につきましては、今回の設計業務の中で、矢作建設工業の方で設計をいただくということの業務でございますから、また繰り返しの答弁になってしまいますが、当初の設計業務を委託させていただいた時点では、細かな仕様とか設計方法ですとか、材料ですとか、そういったものは当然、設計前ですから不明確という状態で委託をかけております。
以上でございます。
41
◯議員(鈴木規子) わかりました。ここで示したものの、まだもう少し詳細があったと、その詳細の部分が変化したということですね。何で私がお聞きをしたかといいますと、会議室2と会議室3は可動間仕切りを設置するなど、一体的に利用できるようにするとありますので、可動間仕切りはここにはある、そうではないところは可動間仕切りではないんだろうなということも容易に推測ができましたので、それほどの大きな変化はなかったのではないかというふうに思ったわけであります。しかしながら、そういう部分も出たんだということをおっしゃるのでしたら、そのようにお聞きをしますが、そうであるならば、矢作建設工業が工事を中断したときには、今後の改修に支障ができるだけ少ないような段階でストップをするというふうに、たしか言っておられましたよね。そうすると、生涯学習施設に変更するということは、その当時わかっていましたので、可動間仕切りでおさまるはずはないということも一定程度、矢作建設工業の方では承知をしておられたのではないかと。だから、言ってみれば少し余計に工事をやったのではないかという疑念も若干、私は持たないわけではありません。そのあたりの詰め方が不十分であったというのであれば、これは双方責任ということになりますけれども、その辺についてはどうなんでしょうか。先に、このことをお聞きしておきたいと思います。
42
◯資産経営課長(
加瀬雅史) ご指摘いただきましたとおり、一見しますと仕上げをしていない状態で工事がとまっているという現状でございますけれども、理由といたしましては、市が買い取りをさせていただくためには、建築基準法、消防法に規定する完了検査を受けまして、検査済証の交付が必要であったということでございます。言いかえますと、検査結果が合格になって検査済証が交付される状態まで施工をさせていただいたという状況でございます。
以上でございます。
43
◯議員(鈴木規子) そうしますと、事情がいろいろあったということはわかりましたが、いずれにしても矢作建設工業は、今、私が示した5月の設計方針書、それから仕様書で1億1,000万円ぐらいでやってくださいと、設計してくださいということについては了解をされたのか、了解をされてこの契約を結んだということは間違いないですか。私は何が言いたいかというと、受ける側も、おおよそどれほどの工事かということを確認して承知をした上で、設計の契約を結ぶものだと通常は思っていますので、そのあたりどうなんでしょうか。
44
◯資産経営局長(
齋藤秀明) 当然、矢作建設工業側としても予算書を見ておりまして、予算の確認はできているはずですし、打ち合わせの中で予算のことについてもお話ししております。工事の内容につきましては仕様書がついておりますし、図面もついておりますので、どのような工事をやるかについても、当然、把握されての契約だと思っております。
45
◯議員(鈴木規子) わかりました。それでは、この5月27日の契約の段階では矢作建設工業も一定程度了解をしておられたということで、その後、進んできたというふうに理解をいたしました。
あとは、オリンピック、その他もろもろで工事費が上がった部分があるということでありますが、それは矢作建設工業の方がそう言っておられるというふうに理解をするわけですが、必ずもそうではないと、全般にそういう状況があるということでしょうか。
46
◯資産経営局長(
齋藤秀明) 建設業界的にも資材が間に合わない、職人がいないということは全国的な傾向でありますので、特に矢作建設工業が言ってるということではなくて、全国的な傾向であるということであります。
47
◯議員(
中村眞一) 今の中で確認したいんですけれども、矢作建設工業は2億5,000万円の見積りを出しているんですよね。その前に1億1,000万円で市はやりたいということを、矢作建設工業の方に申し入れをしているんですか。
48
◯資産経営課長(
加瀬雅史) 市の予算につきましては、大枠で申し上げてはおります。
以上でございます。
49
◯議員(
中村眞一) 大枠というのは、どれぐらいの金額なんですか。それで、例えば市が1億1,000万円でやってくださいと言っても、それが建築基準法に合わないような施工、あるいは内部仕様であれば業者は受けませんよね。だからこそ2億5,000万円で出てきたのではないですか、そこら辺どうなんですか。
50
◯資産経営課長(
加瀬雅史) 当初段階では、工事金額の把握というのは私どももできなかったとと同様に、矢作建設工業もちょっと不明な部分があったというふうに思います。工事費の増額につきましては、先ほどもご答弁申し上げましたとおり、設計を進めていく上で増額になってしまったという理由でございます。
以上でございます。
51
◯議員(
中村眞一) 何にしても、時点がどうのこうの、業者からの見積りがどうの、市がどうのと言ってもらちが明かない話ですので、最後に言っておきますけれども、とにかく設計書を起こさないような工事発注はあり得ません。そうですよね、どうですか。
52
◯資産経営局長(
齋藤秀明) 通常、当初予算に上げる場合は設計書を起こしません。例えば、市営住宅でいきますと、国の方から平米幾らぐらいということが決まっておりますので、それに上乗せする、または今までの経験値から、今まで建ててきたものから平米幾らということでやるだけでありますので、設計書を細かく起こすことはしておりません。
53
◯議員(
中村眞一) 設計書を起こさないというのはわかります。しかし関係業者、関係業者というのは工事に関する、別に発注する業者でなくても、そういうところへ参考見積りをとるはずです。それも、とるとらないになりますので、確かに今言われるように当初予算のときはそういう取り方もあります。けれども、今回のように市の都合で仕様を変えようとするのに設計書がないというのは、本来おかしいと思うんですけれども、いいです。
調停について、お尋ねします。先ほど、SPCが調停に出席するという説明がありました。このことは調停内で確認したのか、あるいは業者に確認したのか、どういう形で確認されたかお聞きします。
54 ◯資産経営局次長(簗瀬貴央) 今のご質問ですけれども、実際、民事調停の期日を2回経過しまして、次3回目ということになるわけですけれども、そこにSPCの代理人の方も出席をされ、その中でSPCの意見を述べられ、また市側の意見を調停委員を介して向こうにお伝えしているという、そういうキャッチボールができているということで、しかも今後、調停には出席しないということも表明されておりませんので、引き続き民事調停には出席をいただいて、このPFI契約に関する民事調停が行われていくという、そういう見込みを持っているという意味で、先ほど局長の方から報告させていただきました。
55
◯議員(
中村眞一) そうすると、今のSPCが調停に出席するということは、どこにも特に確認はとらずに市の方の判断で、今日、説明があったという解釈でよろしいですか。
56 ◯資産経営局次長(簗瀬貴央) そういうことではなくて、調停委員を通じて引き続き出席していただけるということを確認しているということでございます。
57
◯議員(
中村眞一) 先ほど、情報開示ということに関して私も言いましたけれども、PFI事業は、特に当初から情報開示が不足しているなというのは目立っていました。それは、今の市長に限ったことではないということも申し添えますけれども、ただ先ほども言ったように、市長は情報開示がないからということも公約の1つに入れて、決まったことだけを開示するのではだめだということで選挙を戦われたと思うんですが、それが市長に就任された途端に今まで以上に情報開示が悪い。それを、この情報開示状況をどう捉えているのか、今後どうするつもりなのかお聞きしたいです。
58 ◯資産経営局次長(簗瀬貴央) 情報公開制度というのは、今の市長が市長になる前も、その後も条例の内容が変わっているわけではありません。ただ、条例の文言をどのように理解し、解釈をして公
文書を開示していくのかというところがポイントになるのではないかと。市長は公約の中でも、できるだけ開示していきたいということで、そういった意見を表明されてきた経過があるということは私どもも認識をしているところでございます。ただ、その情報の開示をどこまでするのかというのは、市の職員の考え方だけではなくて、PFIの代理人をやっていただいている弁護士の先生方とも打ち合わせをして、今の時点でどこまで出せるのかということを確認して進めてまいっているという状況でございます。
したがいまして、現時点で開示できているものが私どもとしては最善であり、最大であるというふうに考えております。
59
◯議員(
中村眞一) そうですよね。そういうことで、前回までの情報開示がどうのこうのということは余り言えないと思うんですよね。全く同じような形できています。私も情報公開をとっていますから、それはわかりますよ。同じなんですよ、鈴木議員がとった場合も同じだと思うんでよ。そういうことで法的なものもありますので、それについての解釈はわかりました。
増加費用なんですが、先ほどの説明で9月18日までに裁判所に回答をという説明がありました。この訴訟の関係は、以前の説明では、話が出たときには議会にも報告するという話でしたよね。この情報公開は、今回どういうものが出されたのか、そういうものを議会にも知らせずにまた裁判所の方と話をするのか。一旦出されたものですから、一遍情報公開してはどうですか、我々に教えてくださいよ。
60 ◯資産経営局次長(簗瀬貴央) 裁判所から出された和解案というのは、
文書で出されたものではなくて口頭で告げられたものであるということが、まず第1点ございます。それから、この和解案というのは、SPC側がどういう対応をとられるのかということも、次回の期日を迎えないとわからないという状況でございます。
したがいまして、議会への報告というのは、原告側と我々被告側とが一定程度これで合意できたという状況を迎えないと公開をすることはできませんし、市の代理人からも和解案について、口外することは慎んでいただきたいということを言われておりますので、申しわけありませんが、現時点でどのような和解案が示されたかということについては、公開することができないということについてご理解をいただきたいと思います。
61
◯議員(
中村眞一) 我々も、今回の和解案がどういう和解案で、次の最終的な和解案がどういうものかが判断つかないんですよね。それが、市が多く出しているのか少なく出しているのか、そういった判断もつかない状況の中で、また議会にこれだけの金額が示されましたと口頭で言われるなら、口頭で我々にも秘密会で教えてくれればいいのではないですか。公開でなくて、その件については。そういった手法もあるんですよね。そういう中で和解案が、今まで市は出すだけの根拠の資料がないということをさんざん言ってきたわけですよね。そういうことであるならば、裁判所の方で調停委員が、こういうふうで和解しなさいと言ったということは、和解案を出すための資料があったということだと思うんですが、そういうことになりませんか。
62 ◯資産経営局次長(簗瀬貴央) 今、まず1つ誤解がございましたので説明させていただきますと、今回の和解案は調停委員がつくったものではなく、裁判所の裁判官の方で、こういうものでどうでしょうかと示されたものであります。
したがいまして、現時点で、この内容について細かく説明をするということについてはできませんし、代理人を通じてそのようなことは慎んでほしいと、繰り返しになりますけれども言われておりますので、お話することはできせん。
63
◯議員(
中村眞一) すみませんが、これについては私も疎いので確認させてください。調停委員と裁判官というのは、どちらが最終権限を持っているんですか。
64 ◯資産経営局次長(簗瀬貴央) ちょっと整理をさせていただきます。民事調停については、調停委員が入っております。民事調停については、双方が合意できなければ和解はございません。
したがって、どちらかでもこの調停には応じないという段階になれば、それで終わってしまうというものでございます。増加費用については、SPCが原告となって訴訟になっているものでありますので、調停委員は関与しておりません。現在、関与しているのは裁判長を初め裁判官が3名、この方々が今は和解ができるかどうかということで、双方に和解案を提示しているということになります。
したがいまして、増加費用につきましては、和解が成立しなければ判決ということになります。そのような状況ですので、増加費用には調停委員はかかわっていないというふうに理解をしていただきたいと思います。
65
◯議員(
中村眞一) そういうことですよね。それを調停委員がどうのこうのと持ち出すから、今、話がややこしくなったので確認させていただきましたが、そういうことで裁判官が出したということですから、これは根拠があっての
発言だと思うんです。そういう中で和解案を出してきたんですから、そこら辺はある部分、こういった案が出ていますという案でいいんですから、そういったものまでも出せないということになるわけですよね、今の説明では。
66 ◯資産経営局次長(簗瀬貴央) 繰り返しになりますけれども、現時点で和解案を公表することはできません。
67
◯議員(鈴木規子) 協議会長にお願いをしたいんですが、今回、3議題ありますので、それぞれで区切って質疑ということをお願いしたいと思います。
増加費用の訴訟について、お尋ねをします。
和解案が示されたということはわかりました。これは、7月11日の
全員協議会の時点では、市側が従前どおりのお願いを繰り返している。要するに詳細を示してくださいと、増加費用の根拠となる書証類を全て示してくださいと、それが了解できた時点で、こちらは支払うべきものは支払うというふうに言ってきていますと。ところが、7月11日の時点に至るまで相手側からは、これまで以上のものは何も出てきていないと。要するに、平行線の状況がずっと続いてきたというふうに聞いています。その後も相手側からは、そうした書証類は出てきていないのかどうか確認をします。
68 ◯資産経営局次長(簗瀬貴央) 現時点で、新たな書証類が出ているということはございません。
69
◯議員(鈴木規子) そうしますと、裁判所の和解案というのも、今現に原告側が出された書証類のみを判断の材料にしているということですね。こちら側は、もっときちんと出してくださいと言ってることも承知をしておられるということであれば、その和解案を市側がどう判断するかというのは、これからの課題だということですので、これ以上はお聞きをしませんけれども、少し落ち着いて考えてみれば、こちらが納得できるような証拠が出されない限り税金を費やすということは、なかなか市民の理解は得られないだろうと思います。
そこで、裁判所の訴訟手続の次の段階ですが、要は証拠調べ、まだ証拠調べは行われていないと思いますが、証拠調べを申請して少しでも事態の打開を早めるような方策を考えるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
70 ◯資産経営局次長(簗瀬貴央) 証拠調べ手続に、どのようなタイミングで入っていくのかということは、まだ市の代理人弁護士とは調整をしておりませんけれども、今までの弁護士との打ち合わせの中では、早く前に進めていけるように準備書面を出していきたいというふうに言われておりますので、次回の期日までにそれらのものを整えて裁判所に提出できればいいのかなというふうに考えています。
71
◯協議会長(
稲垣一夫) ほかに質疑もないようでありますので、本件につきましてはこれをもって終わります。
─────────────────────────