刈谷市議会 > 2022-06-09 >
06月09日-02号

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  1. 刈谷市議会 2022-06-09
    06月09日-02号


    取得元: 刈谷市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-28
    令和 4年  6月 定例会議事日程第9号                          令和4年6月9日(木)                             午前10時 開議日程第1       一般質問日程第2 報告第3号 刈谷市土地開発公社経営状況について日程第3 報告第4号 令和3年度刈谷市一般会計継続費の繰越しについて日程第4 報告第5号 令和3年度刈谷市一般会計繰越明許費の繰越しについて日程第5 報告第6号 令和3年度刈谷市一般会計事故繰越しの繰越しについて日程第6 報告第7号 令和3年度刈谷市水道事業会計予算の繰越しについて日程第7 報告第8号 令和3年度刈谷市下水道事業会計予算の繰越しについて日程第8 諮問第1号 人権擁護委員の候補者の推薦について日程第9 議案第46号 令和4年度刈谷市一般会計補正予算(第1号)日程第10 議案第37号 刈谷市の議会の議員及び長の選挙における選挙運動用自動車の使用の公営に関する条例等の一部改正について日程第11 議案第38号 刈谷市国民健康保険税条例の一部改正について日程第12 議案第39号 工事委託協定の締結について(市道01-40号線道路新設改良工事)日程第13 議案第40号 訴えの提起について(市営住宅明渡し等請求事件)日程第14 議案第41号 刈谷市高齢者、障害者等の移動等の円滑化のために必要な市道の構造に関する基準を定める条例の一部改正について日程第15 議案第42号 工事請負契約の締結について(富士松南小学校体育館改築(建築)工事)日程第16 議案第43号 工事請負契約の締結について(亀城小学校他3校体育館空調設備設置工事)日程第17 議案第44号 工事請負契約の締結について(双葉小学校他3校体育館空調設備設置工事)日程第18 議案第45号 工事請負契約の締結について(小垣江小学校他2校体育館空調設備設置工事)日程第19 議案第47号 令和4年度刈谷市一般会計補正予算(第2号)日程第20 議案第48号 令和4年度刈谷市水道事業会計補正予算(第1号)---------------------------------------本日の会議に付した事件 1 一般質問質問 順位議席 番号氏名件名818伊藤幸弘 (一問一答)1 空き家の適正管理と発生抑制について  (1) 空き家対策の方針と現状について  (2) 空き家の適正管理について  (3) 空き家の発生抑制について 2 公共施設のトイレ洋式化について  (1) 公共施設のトイレ洋式化の現状について  (2) 公共施設のトイレ洋式化向上への進め方について925白土美恵子 (一問一答)1 水道管の漏水対策について  (1) 水道管の現状について  (2) AIや衛星画像を活用した水道管の漏水対策について 2 健康施策について  (1) 子宮頸がんワクチン接種について  (2) コロナ禍のがん検診について  (3) 骨髄移植について  (4) 女性に配慮したAEDの使用について107牛田清博 (一問一答)1 物価高騰から市民の暮らしを守る市政について  (1) 学校給食の無償化について
     (2) 学校給食への有機農産物活用について  (3) 国保税子どもの均等割減額対象について 2 中高一貫校の検討について  (1) 検討のプロセスについて  (2) メリットとデメリットについて  (3) 市学校教育への影響について 3 ジェンダー平等社会の実現について  (1) 学校トイレに生理用品の設置について  (2) 新たなパートナーシップ制度の制定について1121鈴木浩二 (一問一答)1 雨水対策マスタープランについて  (1) 計画の進捗について  (2) ハード対策について  (3) ソフト対策について 2 認知症介護への取組について  (1) 入所施設の現状について  (2) 具体的な取組について1223新海真規 (一問一答)1 PTAについて  (1) 自治体のP連が組織から退会することの認識について  (2) PTAへの加入の意思確認について  (3) PTA会費について  (4) PTA活動への参加に対する認識について 2 「書かない窓口」について  (1) 書かない窓口の認識について  (2) 導入する場合の問題点と課題について  (3) 刈谷市としての導入に対する見解について 3 刈谷市駅前地区再開発事業について  (1) この事業の目的について  (2) これまでの取組と経過について  (3) 今後の対応について1322稲垣雅弘 (一括)1 工都刈谷市の誇りと愛着のもてるまちづくりについて  (1) 依佐美送信所関連遺産について  (2) 産業遺産と学びについて1417佐原充恭 (一問一答)1 交通安全の新たな方策について  (1) 押しボタン式の歩車分離信号の導入について  (2) 信号機がない横断歩道での事故防止について  (3) 乱横断の抑止策について 2 避難所の案内看板について  (1) 指定避難所の案内看板について  (2) 給水所の案内看板について  (3) 福祉避難所の案内看板について 3 モビリティーを軸とした脱炭素化について  (1) 次世代自動車のリース購入等への補助について  (2) 公用車の脱炭素化について  (3) かりまるバスの脱炭素化について  (4) 遊具(乗り物)の脱炭素化について---------------------------------------出席議員(28名)     1番 谷口睦生          2番 加藤幹樹     3番 深谷英貴          4番 揚張慎一     5番 城内志津          6番 葛原祐季     7番 牛田清博          8番 近藤澄男     9番 渡邊妙美         10番 鈴木正人    11番 清水俊安         12番 加藤廣行    13番 外山鉱一         14番 中嶋祥元    15番 山崎高晴         16番 松永 寿    17番 佐原充恭         18番 伊藤幸弘    19番 黒川智明         20番 上田昌哉    21番 鈴木浩二         22番 稲垣雅弘    23番 新海真規         24番 鈴木絹男    25番 白土美恵子        26番 蜂須賀信明    27番 山本シモ子        28番 星野雅春欠席議員(0名)---------------------------------------説明のため議場に出席した者(31名)    市長        稲垣 武   副市長       鈴木克幸    副市長       近藤智展   教育長       金原 宏    企画財政部長    村口文希   総務部長      星野竜也    生活安全部長    宮田孝裕   市民活動部長    近藤和弘    福祉健康部長    加藤雄三   次世代育成部長   斉藤公人    産業環境部長    伊藤雅人   都市政策部長    石原 章    水資源部長     水野秀彦   教育部長      岡部直樹    施設保全推進監兼施設保全課長   安全推進監兼くらし安心課長              中村直哉             石川領子    市民協働課長    渡部貴美子  市民課長      清水さおり    文化観光課長    鷹羽和久   福祉調整監兼福祉総務課長                               杉浦隆司    長寿課長      杉山文章   健康推進課長    石原 秀    環境推進課長    木下省吾   まちづくり推進課長 笹尾光弘    公園整備推進監兼公園緑地課長   市街地整備推進監兼市街地整備課長              清水雅之             竹内健人    水道課長      各務誠一   雨水対策課長    早川幸治    教育調整監兼教育総務課長     学校教育課長    加藤祐介              柴田桂児    生涯学習課長    石川晴雄---------------------------------------職務のため議場に出席した事務局職員(5名)      議会事務局長       竹谷憲人      議事課長         寺田浩司      課長補佐兼議事係長    酒井 聡      主事           松田彩夏      主事           丹羽俊介---------------------------------------                            午前10時00分 開会 ○議長(加藤廣行)  ただいまから、本日の会議を開きます。 本日の議事日程は配付しましたとおりですので、御了承願います。--------------------------------------- これより日程に入ります。 日程第1、一般質問を行います。 昨日に引き続き、一般質問順序表により順次質問を許可します。 18番伊藤幸弘議員・・・     (登壇) ◆18番(伊藤幸弘)  皆さん、おはようございます。議席番号18番、市民クラブの伊藤でございます。通告に従い、一問一答で質問させていただきます。 昨日最後の登壇された鈴木絹男議員より空き家問題を引き継がれましたので、期待に応えられるかどうかプレッシャーを感じながら、私も今回は空き家の適正管理と発生抑制についてと、もう一点、公共施設のトイレ洋式化についての2点のテーマで進めさせていただきます。 さて、今年の梅雨入りは、九州よりも関東地方のほうが早く、今週7日に梅雨入りしました。東海地方も、もう間近と思います。そんな中、明治用水の大規模漏水によって、稲作農家の方々にとっては大変に不安な日々を過ごされていると思います。復旧はいまだめどが立たず、長引く制限付きの給水は命綱となっています。一刻も早い制限解除を願うばかりです。 では、本題に入ります。 この梅雨の時期は、草木にとっても大きな成長期。空き家周辺の住民からは、伸びた木や草を何とかしてほしいという苦情の声がたくさん上がってくるのもこの時期です。今回は、その空き家の適正管理や発生抑制についてどうなっているのか、市の取組の状況や課題、対応策について質問を通し議論をしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 この空き家対策は、私は2014年3月、空き家条例制定について一般質問で要望しました。市も条例制定を検討されていましたが、一方でその時点で国において現在の空家特措法に向けた動きもあり、条例制定は見送られてしまいました。 その後、2015年2月に空家特措法が施行され、これによって国は各自治体に空き家対策計画の策定や空き家等に関する対策の実施と必要な措置を適切に講ずるよう求めています。したがって、本市も愛知県の空家等対策計画のガイドラインを参考に、2019年3月、刈谷市空家等対策計画を策定、公表、以後3年が経過しています。 市は、様々な対策を計画、実施していただいていますが、今後、高齢化はさらに進み、空き家問題の増幅が懸念されますので、当局には対策が結果にしっかり結びつくよう頑張っていただきたいという、そんな思いで質問させていただきます。 早速1つ目、本市が実施している空き家対策の方針と現状についてお聞きします。 まずは、刈谷市の空き家対策に向けた方針と、具体的な方策について御説明ください。お願いします。 ○議長(加藤廣行)  都市政策部長・・・ ◎都市政策部長(石原章)  おはようございます。 それでは、御質問にお答えいたします。 本市は、平成30年度に空家等対策計画を作成し、「住むなら刈谷!」良好な生活環境の保全を基本方針とし、本市の地域特性及び実情に応じた空き家等の適切な管理、活用を推進するため、大きく4つの具体的な方策を示しております。 1つ目は、空き家等の実態を把握するため定期的に実態調査を実施し、その所有者等に対し管理方法や活用に関する意向などの把握に努めること。2つ目は、空き家等の発生の抑制や適正な管理に向けた空き家等対策に関する情報提供を行うためのセミナーや相談会等の開催、また、分かりやすいパンフレット、チラシなどの作成による周知啓発を行うこと。3つ目は、空き家等を有効活用するため、空き家バンク制度の活用や空き家等の除却を促進するための補助金を交付すること。最後に、4つ目として、特定空家等に対する措置を実施するため、空家等対策協議会の協議を経て特定空家等として認定を行い、助言または指導、勧告、命令、代執行といった段階に応じた法的措置を行うなど、空き家等に関する対策に取り組んでおります。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  伊藤幸弘議員・・・ ◆18番(伊藤幸弘)  良好な生活環境の保全の基本方針に、空き家の実態把握の強化や発生抑制、適正管理に向けた啓発、また空き家除去を促す補助金の創設等を実施しているとのことでした。まずは、実情をしっかりつかみ、そこに必要な対策を打っていくということが非常に大切なことであります。 では、次に、その実態把握調査について伺います。 本市における空き家の実態把握の方法と調査頻度、また、これまでの調査結果について、市内の空き家の件数と、その内訳として旧耐震基準で建築された空き家、所有者不明の空き家及び特定空家の割合を確認したいと思いますので、御答弁願います。 ○議長(加藤廣行)  都市政策部長・・・ ◎都市政策部長(石原章)  本市では、平成28年度より、3年ごとに外部委託による空き家等の目視による外観調査に合わせ、固定資産税の課税台帳や水道の使用状況などを突合した実態把握調査を実施しております。 当初の平成28年度では、空き家等の軒数が377軒、このうち旧耐震基準で建てられたものが全体の約7割、所有者不明と思われるものは約1割でございます。 令和元年度におきましては、空き家等の軒数が291軒、このうち旧耐震基準で建てられたものが全体の約6割、所有者不明と思われるものは約1割でありました。 また、いずれの調査におきましても、特定空家等に認定した物件はございません。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  伊藤幸弘議員・・・ ◆18番(伊藤幸弘)  空家の実態把握調査は、3年に1度でこれまで2回実施、平成28年度は377軒あったものが令和元年度は291軒で、86軒の減少ということでした。まちづくり推進課の地道な頑張りが成果に結びついているのではと感じました。 しかし、その空き家の現在の状況はといいますと、耐震基準に満たないものが6割あるということで約175軒、大きな地震発生があった場合、近隣の住民にも被害が及ぶ危険があります。また、所有者不明の空き家も現在約1割あるということですから30軒程度、これも大きな問題が残っております。特定空家はゼロ軒ということで、安心はしたわけです。 この調査結果の課題については、後ほど触れさせていただき、次の質問に移ります。 次は、今後の空き家の傾向について、市の認識及び成果目標をどう置いているのかお聞かせください。 ○議長(加藤廣行)  都市政策部長・・・ ◎都市政策部長(石原章)  平成30年度に策定した本市の空家等対策計画では、本市の空き家は65歳以上の高齢者の独り暮らしまたは夫婦のみの世帯数が増加していることなどから、今後も増加の傾向が続くとしており、本計画の最終年である令和10年では470軒に抑制する目標を設定しておりました。 しかし、これまでの実態把握調査におきましては、空き家の軒数は減少傾向にあるため、今後の動向を注視しながら適切な時期に見直しも検討していく必要があると考えております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  伊藤幸弘議員・・・ ◆18番(伊藤幸弘)  さきの空き家実態調査の御答弁では、平成28年度の調査に対し令和元年度は減少していたが、今の御答弁では、本市は高齢者の独り暮らしや夫婦のみの世帯が増加しているということから、今後空き家は増加傾向が続くとしており、目標は令和10年度には470軒程度に抑制すると。ただし、前回調査で見て分かるように、若干減少傾向にあるということがありますので、今後の動向を注視して見直しもあり得るという御答弁でありました。 空き家は個人の所有物ですから、たとえ増えても所有者が適正管理されていれば問題はないわけですが、所有者自身の長期不在や所有者が死亡し相続登記がされていない空き家の場合は、放置状態となって問題が生じます。 そこで、次は空き家の適正管理について伺ってまいりたいと思います。 質問ですが、空き家に関する過去5年間の市民からの年度別の苦情件数とその内容、また苦情があった場合の市の対応とその後の状況について御答弁ください。 ○議長(加藤廣行)  都市政策部長・・・ ◎都市政策部長(石原章)  過去5年間の空き家に関する市民からの苦情や相談の件数につきましては、平成29年度は46件、30年度は41件、令和元年度は28件、2年度が22件、3年度が23件で、合わせて160件でございます。 その主な内容につきましては、建物の破損や雑草、樹木の繁茂に関するものです。 次に、その対応といたしましては、市の職員が現地の状況を確認の上、所有者を調査し、適切な管理を講ずるよう電話や文書でお願いをしております。これにより、約9割が既に解決済みでございます。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  伊藤幸弘議員・・・ ◆18番(伊藤幸弘)  空き家に関する苦情ですけれども、建物の破損や雑草、樹木の繁茂、様々な苦情がございます。5年間で160件、年平均にしますと32件。多分同一の空き家も含まれていると思われますが、ちょっと多い印象を持ちました。しかし、約9割が解決済みとのことで、職員の現場努力に感謝を申し上げたいと思います。 ただし、1割は対応に協力いただけない現実があるようです。先ほど、実態調査の中で所有者不明と思われる空き家が1割程度あると御答弁がありました。何かこれと関連があるのではないかなという感じがいたしております。 それは置いておきまして、所有者の空き家が無秩序な状況が続き、周辺住民に迷惑を与え続けます。このような空き家に対しては、毅然とした対処が必要と考えます。 そこで、この所有者不明の土地建物について、社会的義務である納税は一体どうなっているのか。こういう空き家への課税について納税課に確認したところ、こんな回答が返ってきました。 課税については、空き家に関係なく相続されていない未登記、つまり所有者不明の固定資産物件は、航空写真等で課税対象を特定し、代表相続人に納税をお願いしているとの回答でした。所有者不明の空き家であっても、土地家屋が現存しておれば固定資産税や都市計画税の課税は当然であり、今後もそこはしっかりと行っていただきたいと思います。 話を戻しまして、所有者不明の空き家については、行く行くは特定空家となってゆき、その間も周辺の生活環境に悪影響をもたらすこととなります。 そこで、質問ですが、こうした所有者不明で周辺住民の生活環境に害を及ぼしかねない空き家に対しては、特定空家の未然防止として空家等対策協議会と協議し、財産管理制度の活用によって何らかの対応、措置をすべきと思いますが、当局の見解をお聞かせください。 ○議長(加藤廣行)  都市政策部長・・・ ◎都市政策部長(石原章)  所有者が不明の空き家等の除却や活用を促進する手法の一つとして、財産管理制度の活用は有効でありますが、空き家等に不動産としての価値が低く売却が困難な場合には、除却等に要する費用や手続に必要な費用が回収できないなどのデメリットがあります。このため、制度の活用につきましては慎重に判断していく必要があると考えております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  伊藤幸弘議員・・・ ◆18番(伊藤幸弘)  確かに、家庭裁判所への申立てにより市が納める予納金は全て回収できるとは限りませんので、そこは慎重な判断が必要と思いますが、といってそのまま特定空家になるまで放置しておることは、それはまたそれでいかがなものかというふうに考えます。周辺住民の安全や環境、衛生問題等を優先した対応判断をぜひお願いをしたいと思います。 それでは、ここからは空き家の発生抑制という観点で質問をさせていただきます。 先ほど、空き家の実態調査は3年に1度実施との御答弁でしたが、空き家の管理不全や所有者不明の抑制を図るには、早期の発生把握と早期退所が重要と考えます。3年間もの間置けば、その間に発生する空き家への対応は後手に回り、周辺住民の迷惑だけでなく所有者不明の空き家を助長する原因となりかねません。 したがって、所管課のまちづくり推進課が空き家と思われる情報を日常的に把握、検索できるシステムを構築すべきではないかと考えます。 例えば、水道課の情報の中から、水道利用がストップされている世帯情報や税務課の未登記情報など、空き家に関する情報のみがフィルターにかけられ、自動処理されてまちづくり推進課のサーバーに入ってくるシステムになっておれば、まちづくり推進課は常に新しい情報が検索でき、早期対処が可能となります。 そこで、質問ですが、庁内の関係部署と連携し、空き家発生につながる情報検索を容易にし、効率的な空き家把握と早期対処を図るシステムづくりが必要と考えますが、当局の御見解をお願いします。 ○議長(加藤廣行)  都市政策部長・・・ ◎都市政策部長(石原章)  空家法の規定では、必要な限度において情報を内部で利用することができるとされております。これにより、外観調査で空き家等と判断したものについて、必要な情報を関係部署から提供いただいております。 議員言われるように、空き家の発生を早期に把握するためのシステム構築につきましては、個人情報の取扱いや関係部署との調整など多くの課題がありますので、その必要性も含め調査研究をしてまいります。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  伊藤幸弘議員・・・ ◆18番(伊藤幸弘)  必要な情報をタイムリーに入手できるシステム改善によって、問題把握の効率化や空き家特定の精度が上がれば早期対応が可能となり、空き家に関わる問題の発生抑制につながると思います。 もちろん、個人情報の取扱いは法令遵守を前提に、情報セキュリティーや閲覧権限等のルールもしっかり行っていただくことは当然です。これら仕事の在り方を一歩前進させる取組の検討をぜひお願いをいたします。 それでは、空き家の発生抑制として、次に、本市は様々な団体と協定し、不良な空き家発生の抑制や空き家所有者への相談窓口を設置していますが、その状況の実績はどうなんでしょうか。また、今後必要な拡充施策についてお考えがあればお聞かせください。 ○議長(加藤廣行)  都市政策部長・・・ ◎都市政策部長(石原章)  空き家等に関する対策を推進するため、シルバー人材センターをはじめ5つの団体との連携による相談窓口を設定しておりますが、各団体に問合せをしたところ、いずれも空き家等の相談に限定した利用実績は把握していないとのことでございます。 次に、拡充施策といたしましては、空き家等の管理は所有者等が自らの責任により的確に対応することが前提となりますので、パンフレットの配布やセミナー、相談会などの開催を通じて、今後も粘り強く所有者等に対し意識啓発を図ってまいります。 また、空き家等の適正な管理、活用に向け、先進的な事例を参考にしながら、本市の地域特性や実情に応じた施策の調査研究に努めてまいります。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  伊藤幸弘議員・・・ ◆18番(伊藤幸弘)  今、パンフレット配布とか相談会いろいろされているようですけれども、私もまちづくり推進課が作られたパンフレット、空き家を適切に管理していますかという、こういうパンフレット、これ中身を見ますと、刈谷市の補助制度や国の所得控除、各種相談窓口等、空き家の所有者にとって大切な情報が非常にコンパクトにまとめられておって分かりやすく、非常にこのパンフレットよくできているなと感心しております。 しかし、誠に残念ながら、それらの相談窓口やシルバー人材センターの草取り等の利用実績は各種団体把握していないとのことでした。 パンフレットを作って、各種団体に委託すれば終わりではないはずです。その取組がどう成果に結びついているのか、PDCAが回る仕事の進め方をお願いしたいと思います。 さて、このテーマでは最後の質問にしたいと思います。 条例の制定についてです。 空家特措法が施行されましたので、基本的にはその法律に沿って対応していけばよいと思いますが、特措法では特定空家については強制力を持った対処を可能としていますが、特定空家でない空き家には適正管理の努力義務的な内容となっていますので、条例による補完が必要と考えます。 例えば、適正な管理を講じない空き家は、台風などの災害時に建築部材が飛散するおそれがあり緊急的な対応が必要な場合、条例によって緊急措置を可能にする規定を設けている自治体もございます。刈谷市も、こうした措置を規定した空き家条例を制定すべきと考えますが、当局の御見解はいかがでしょうか。御答弁をお願いします。 ○議長(加藤廣行)  都市政策部長・・・ ◎都市政策部長(石原章)  市が自ら建築部材等の除却を行うなどの危険を回避する措置は、空家法の規定では代執行に限定されているため、一連の手続を行わなければなりませんが、条例制定により緊急時の際は空き家等を適切に管理するための必要最小限の措置を可能にする規定を設けている自治体もございます。 本市としましても、こうした措置が可能となるような新たな条例の制定等につきましては調査研究してまいります。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  伊藤幸弘議員・・・ ◆18番(伊藤幸弘)  しっかり調査研究していただきたいと思います。 空き家を抱える所有者は、譲り受けたものをなかなか売却できず、また家を取り壊し更地にすれば解体費用に加え土地の固定資産税の減額優遇が受けられなくなるため、そのまま状態にしておく方が多いと思われます。 しかし、建物も所有者も高齢化が進みます。そして、資産価値は下がり、最後は特定空家に認定され行政による強制撤去。解体費は所有者に請求しますが、所有者不明の場合はもしかしたら公費負担となってしまうかもしれません。また、今は戸建て住宅に注目されていますが、今後はマンションや集合住宅の空き家問題へと広がってまいります。特定空家の未然防止化と周辺住民の安全と良好な生活環境維持を図るためにも、刈谷市独自の空き家条例制定を最後に再度申し上げまして、このテーマの質問を終わります。ありがとうございました。 では、次のテーマ、公共施設のトイレ洋式化についての質問に移ります。 先月、観光地としてどれだけ魅力的かという調査で、初めて日本が世界1位となった報道がありました。交通インフラの利便性や、自然や文化の豊かさなどが評価されたようですが、外国人が来日して驚き、魅力を感じる一つに清潔な環境、きれいなトイレがあるのではないでしょうか。 刈谷ハイウェイオアシスのトイレは代表的な例で、公共施設のトイレはそこまで重要視されずとも、きれいで使いやすいトイレはそのまちの魅力の大きな要素と考えます。 今や、自宅のトイレはほとんどが洋式化され、小さな子供たちは和式の使い方を知らない子が多いと思います。また、御高齢の方からは、和式は立ち上がるのも大変なので、公共施設のトイレはできるだけ洋式を増やしてほしいといった声もよく耳にします。 そこで、この表を御覧いただきたいと思います。これは、2016年に国土交通省が行った、日常でよく利用するトイレに関するアンケート結果の一部を紹介するものです。 調査の回答者は、女性414人、男性が470人回答があり、外出先のトイレで洋式便器と和式便器のどちらを好んで利用しますか、こういう問いに対し、回答結果はこの下の円グラフで示されております。また、右の表、これはそれぞれをまとめたものです。女性は70%、男性は87%が洋式で、和式は約8%、どちらでもよいが5%という結果となっております。外出先で和式を利用される方は1割から2割程度で、8割以上が洋式トイレを利用されるという結果となっております。 そこで、質問です。 公共施設のトイレ洋式化に対する市の認識と、洋式便器の設置基準についてどのように考えておられるのか御答弁をお願いいたします。 ○議長(加藤廣行)  企画財政部長・・・ ◎企画財政部長(村口文希)  トイレの洋式化につきましては、自宅トイレのほとんどが洋式になってきている昨今、公共施設においても大規模改修の時期や施設管理者からの要望に合わせて洋式化を実施するなど、機能性や快適性の向上に努めております。 現状といたしまして、公共施設維持保全計画の対象になっている公共施設147施設のトイレ洋式化率は73%、教育上の観点から一部は和式トイレを残す必要があるとしている学校を除くと83%となっていること、また各トイレごとに洋式が1基以上設置されていることから、公共施設のトイレ洋式化はおおむね完了していると認識をしております。 次に、洋式便器の設置基準につきまして、明確な設置基準はございませんが、考え方として各トイレに1基以上の洋式トイレを設置しており、自宅以外のトイレを使用する際、非接触を望む意見も一定数あることから、施設の用途によってはトイレごとに和式を1基残すようにしております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  伊藤幸弘議員・・・ ◆18番(伊藤幸弘)  もう一度資料1を映し出していただきたいと思います。 公共施設の場合、この表のように1割から2割の方が和式を利用されるということなので、今、ただいま御答弁にあったように和式を残すということは理解しますが、トイレごとに1基残すという考え方については、このアンケートの利用者ニーズとは乖離が生じているのではないかと思われます。 トイレが5基のうち1基を和式にすれば8割となって、このアンケートの8割方の洋式利用と合致しますが、例えば2基の場合、和式を1基残せば洋式率は5割で、このアンケートで見れば公平性を欠くのかなというふうに思います。 したがって、和式を残す必要性のある施設では、洋式化の設置基準をトイレごとで和式を残すのではなく、建物全体で2割程度残すという基本的な考え方で洋式化を進めてもよいのではないかと私は考えます。10年、20年先を考えれば、その考え方のほうがベターな進め方ではないのかなと私は思っております。 さて、先ほど公共施設維持保全計画の対象施設147施設のトイレ洋式化率は73%、また各トイレに洋式が1基以上設置されていることから、公共施設のトイレ洋式化はおおむね完了しているとの御答弁でした。確かに、和式のみの公共施設はあまり見たことがありませんので、洋式化は完了との認識かもしれませんが、施設ごとのばらつきを見ていく必要があると思います。 施設保全計画対象施設の洋式化率が73%というのは、数字だけを見れば決して低くはなく、高いでしょう。ただ、ほかの自治体の数字が分かりませんので、高いのかどうか分かりませんけれども、私も高いほうだなと思っております。 しかし、この次の表をお見せいたします。この表は、公共施設維持保全計画の対象施設147施設を分類し、それがここからここの部分です。そして一番右側にある公園の野外トイレですけれども、ここは160施設ありまして、これを含めると全部で307施設のトイレ洋式化率の状況を表したこのグラフです。データ提供元は、施設保全課と公園緑地課です。御協力ありがとうございました。 グラフの内容を少し説明しますと、まずは全体のトイレ平均洋式化率は70.4%となっております。先ほどの建物内のトイレの洋式化率73%に対し、公園の野外トイレを加えたということで若干率が下がっております。公園のトイレも公共施設ですので、この表に加えさせていただきました。 横軸は分類別の施設になっており、分類名の上に括弧でこの施設の施設数が書かれております。そして、縦軸の洋式化率の棒グラフですが、平均値に届いていない施設は茶色で表しています。さらに、棒グラフの中に三角の印がありますけれども、これがこの施設分類の中で最も洋式化率が低い施設と値が書かれております。 これを見てみますと、全体の平均値は高いレベルにあるように思いますが、あくまで平均値ですので、高い施設もあれば低い施設もあってばらつきが顕著で、決して洋式化が完了しているとは言えない印象を私は持ちました。 さらに、その内容を見てみますと、例えば福祉施設の洋式化率は平均を上回っておりますが、高齢者が多く利用する生きがいセンターの洋式化率は29.4%、体育施設はほぼ平均値となっておりますが、刈谷球場は21.6%、雁が音中学校は11.8%となっており、ここは何とか早く改修してあげたいなと思います。 公共施設の改修は、長寿命化や老朽化に合わせ公共施設維持保全計画で計画的に大規模改修を実施しており、施設内のトイレは基本的には大規模改修時に合わせ洋式化を行うと聞いております。 そこで、質問です。 大規模改修する予定について、今後5年間以内となる施設数はどれくらいあるのか、また5年以降の施設についてはトイレ改修のみ早める考えについてはいかがでしょうか。御答弁をお願いいたします。 ○議長(加藤廣行)  企画財政部長・・・ ◎企画財政部長(村口文希)  今後5年以内に大規模改修を予定している施設数につきましては、洋式化率の低い富士松東小学校や、先ほど議員がお示しをされました雁が音中学校など10施設を予定しております。 また、その後に大規模改修の予定がされている施設におきましても、施設管理者からの要望など、必要に応じてトイレ改修について検討してまいります。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  伊藤幸弘議員・・・ ◆18番(伊藤幸弘)  向こう5年間の間に10施設の大規模改修されるということで、これに合わせトイレ洋式化は随分改善されると思います。雁が音中学校も5年間の間に入っておって、安心いたしました。 もう一度資料2をお願いいたします。 実は、平均70.4%以下の施設をよく調べてみますと、野外の公園を除いて建物の公共施設では30施設が平均以下でした。 したがって、5年間で10施設改修していただいても、残り20施設については5年以降となり、10年先、15年先になる施設もあるかもしれません。よって、トイレ改修のみ実施するのかどうか、ぜひ御検討いただきたいと思います。 さて、次は公園の野外トイレについて伺いたいと思います。 石原部長には大変申し訳ありませんが、今のグラフで一番平均を下げているのが公園の野外トイレです。 もう一度映していただけませんか。 160か所のトイレのうち、洋式化されたトイレが31か所、洋式されていないトイレは129か所、便器数で計算した洋式化率は、このグラフに書かれておりますように31.6%となっております。 公園の野外トイレの洋式化については、これまで多くの議員が指摘をされており、当局も令和3年度に改修計画を策定し、今後、計画的な洋式化を進めると答弁されております。また、昨日の中嶋議員の公園施設多目的トイレ設置の質問においても、バリアフリー化や大型化等の整備を考えているという御答弁をいただいております。 そこで、質問ですが、改めて改修計画の内容はどのようになっているのかお聞かせください。 ○議長(加藤廣行)  都市政策部長・・・ ◎都市政策部長(石原章)  改修計画の内容につきましては、公園緑地課が所管する全てのトイレを対象に、トイレの洋式化を計画的に進めるため、トイレの建築年度や建物形状などに合わせた建て替えやブースの改造などの整備方法を定めており、計画期間は15年と設定しております。 今後は、本計画に基づき整備を進め、計画期間内での完了を目指して取り組んでまいります。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  伊藤幸弘議員・・・ ◆18番(伊藤幸弘)  160の公園の野外トイレ洋式化整備について、具体的な完了時期の目標を表明していただきました。石原部長、ありがとうございました。多額な予算が必要ですので、一足飛びに行かないものの、いつまでに完了させるという部長のメッセージは非常に力強いものを感じました。 ただし、申し訳ありませんが、十年一昔と言います。15年先はちょっと長いのではないかなという感がいたします。 そこで、市長、15年ではなく10年に短縮しろと言っていただけませんか。将来を担う子供たちや多くの市民が利用する施設です。もし財政的な課題がネックならば、将来の人たちにも負担してもらう起債発行してもよいのではないかと思います。快適な公園は人が集まり、笑顔が生まれます。ぜひ早くやり切っていただくことを要望いたします。 さて、最初にトイレの洋式化はそのまちの魅力度の大きな要素であって、快適なまちづくりにはトイレ洋式化促進は欠かせないと申し上げさせていただきました。社会は10年で大きく変わってしまうほどのスピードで動いています。さらに、本市が他市を凌駕するトイレの洋式化が前進することで、住むなら刈谷、市民が誇りを持って住み続けたいと思ってもらえるまちづくりにつながるのではないでしょうか。ぜひよろしくお願いいたします。 質問は以上とし、最後に総括として市長に3点申し上げ、終わりたいと思います。 1点目は、施設の特性に沿った設置基準の設定と改修の優先順位を示していただきたい。 2点目は、洋式化率をいつまでにここまで引き上げるといった明確な目標を示していただきたい。 3点目は、全部局を総括する部署を設定し、予算措置も含めた計画改修の策定により計画的な公共施設のトイレ洋式化の促進を図るべく、市長のリーダーシップを求めて、全ての質問を終わりたいと思います。 もし市長から何かコメントがあれば立っていただいて結構ですので、お願いします。 ○議長(加藤廣行)  市長・・・ ◎市長(稲垣武)  公共施設のトイレについての御質問でございますけれども、自分も自宅のトイレを振り返ってみますと、処理の仕方としてはくみ取りから浄化槽、そして今は下水道というふうなことで変化をしておりますし、便器のほうも和式から和式改良型、そして今はもう洋式ということで、家庭のほうではほとんどそういった状況になっているかと思います。 家庭のほうが洋式化になるという中には、やっぱり特定少数の方が使う、つまり家族が使うから洋式で全然大丈夫だよという、多分そういう認識があるのかなということで、最初の資料にあったように、2割ぐらいの方が公共施設ではやっぱり和式がいいというようなコメントが出ているという、統計結果が出ているということからしますと、やはり部長のほうが答弁したように非接触型のトイレを外に出たとき、公共施設の場合は好まれると、一部の方が要望されるというようなことだと思います。 そして、冒頭、ハイウェイオアシスのデラックストイレのお話が出たわけでございますけれども、私もそこを事前に見せていただいたときに、ウォシュレットのスイッチが空間に浮いたスイッチで、いわゆるスイッチそのものも触らないで非接触で水が流れるというような工夫がされているということで、すごいなというふうに思いましたけれども、極端な話言いますと、便座のほうも将来非接触というふうな形になっていけば、いわゆるそれが廉価な値段で供給されるようになれば、皆様方も洋式化のトイレを好まれるようになっていくんじゃないかというような一面も想像しているところでございますけれども、先ほど2番目の資料にあったように、一部やはり施設によって洋式化のばらつきがあるというふうなこともございますので、こちらのほうはやっぱり利用される方々の属性とか要望とか、そういったことを捉えながら洋式化については進めてまいりたいと思っていますし、公共施設維持保全計画を担当する課で全体を把握しながら行っていくということでまいりたいというふうに思っています。 ただ、時期につきましては、今の科学技術というんですか、技術の進歩もございますし、予算の関係もございますので、部長のほうが15年という期限を切らさせていただきましたけれども、それに向けて今、取りあえずは頑張っていきたいというふうに思っております。よろしくお願いいたします。 ◆18番(伊藤幸弘)  質問終わりと言いましたので、コメントは避けたいと思いますけれども、どうもありがとうございました。よろしくお願いいたします。 以上で終わります。 ○議長(加藤廣行)  しばらく休憩します。                            午前10時51分 休憩                            午前11時00分 再開 ○議長(加藤廣行)  休憩前に引き続き会議を開きます。 25番白土美恵子議員・・・     (登壇) ◆25番(白土美恵子)  皆様、こんにちは。 議席番号25番、公明クラブの白土美恵子でございます。議長のお許しをいただきましたので、水道管の漏水対策と健康施策についての2項目の質問をさせていただきますので、よろしくお願いをいたします。 まず、水道管の漏水対策についてでございます。 水道管の老朽化は、全国の自治体が抱える課題でございます。厚生労働省によりますと、全国の水道管の総延長約72万キロのうち、法定耐用年数の40年を超えているのは、17.6%の約12.7万キロで、今後20年間のうち全ての水道管の約24%を更新する必要があり、現状の修繕ペースではその半分程度にとどまっているということでございます。 昨年の9月17日の読売新聞に、水道管漏水、衛星から発見と大きな見出しで記事が掲載されておりました。豊田市は、昨年から今年にかけまして、人工衛星のデータを活用した水道管の漏水調査を全国で初めて行っております。従来の手作業では5年程度かかった調査が7か月に短縮でき、費用も大幅に削減できたということで、画期的な手法だと問合せや視察が相次いでいるそうでございます。 5月11日に、水道インフラの老朽化対策ビッグデータとAIで劣化、破損を予測し、社会課題の解決に挑むと題してオンラインで講演会が開催されましたので、私も受講をさせていただきました。豊田市の取組を参考にし、現在刈谷市が漏水対策を行っているのか。そして、今後の対策についてのお考えを質問させていただきますので、よろしくお願いをいたします。 まず、刈谷市の配水管の総延長、過去3年間の漏水件数や総配水量に対して料金徴収の対象となった水量の割合を示しました有収率の推移をお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  水資源部長・・・ ◎水資源部長(水野秀彦)  配水管の総延長につきましては、令和3年度末時点で約801キロメートルでございます。 配水管の漏水件数につきましては、令和元年度21件、2年度20件、3年度21件でございます。 有収率につきましては、令和元年度94.0%、2年度94.7%、3年度94.4%でございます。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  白土美恵子議員・・・
    ◆25番(白土美恵子)  刈谷市の配水管の総延長は、令和3年度末で801キロメーター、配水管の漏水件数は1年間約20件ということでございました。 本市は、令和4年度から令和13年度までの10年間の刈谷市水道事業ビジョンを策定をされております。この水道事業ビジョンによりますと、漏水修繕件数は、その多くは給水管で、過去10年間において大規模な漏水は発生していないということでございます。有収率は、94%以上と高い数値を維持をしておりました。 豊田市では、2月から市全域を対象に人工衛星と人工知能AIを活用した水道管の漏水調査を実施をしております。自治体の漏水調査は、通常探知機を使いながら市全域を歩く必要がありますが、衛星画像とAIを用いた調査では探知機で調べる範囲を限定することができる。豊田市は中山間地であり、2020年調査では探知機なら5年かかるところを僅か7か月と10分の1近くに短縮をでき、費用も大幅に削減されたということでございます。合計で数千万円かかっていたのが数百万円になったということでございました。 豊田市の水道管総延長は、約3,667キロのうち法定耐用年数の40年を超えた管路は約557キロに及んでおります。年間で更新できる長さは12.5キロで老朽化のスピードに全く追いついていないため、漏水修繕は年間約100件程度にも上っておりました。 水道管の漏水は、断水にもつながるため、未然に防ぐ必要がありますが、調査は莫大な時間と費用を要することがネックになっていたそうでございます。 それでは、本市の水道管の漏水調査の方法をお聞かせ願いたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  水資源部長・・・ ◎水資源部長(水野秀彦)  水管橋や消火栓の点検時には管の状態を確認し、漏水の有無についても調査をしております。道路に埋設されている管路につきましては、漏水件数が年間20件程度と比較的少ないこともあり、現在は探知機を使っての漏水調査は行っておりません。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  白土美恵子議員・・・ ◆25番(白土美恵子)  道路に埋設されている管路については、現在は探知機を使っての調査は行っていないとの答弁でございました。 刈谷市の水道事業ビジョンによりますと、高度経済成長期に集中的に整備を進めてきた結果、令和元年度末で管路経年化率は約11%であり、今後対策を行わなければこの割合が急速に増加をしていき、管路の老朽化による漏水や管路破壊が増加すると記載をされております。 それでは、今後、老朽化した管路の布設替えの優先順位をどのように決定をしていくのか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  水資源部長・・・ ◎水資源部長(水野秀彦)  現在は、優先的に大規模地震などの災害発生時に備えて避難所や医療機関などの重要給水施設につながる管路を耐震管に更新しております。 老朽化した管路につきましては、漏水発生状況、布設年度、管種などを考慮し、更新する管路を路線ごとに選定して布設替えを行っております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  白土美恵子議員・・・ ◆25番(白土美恵子)  現在は、大規模災害に備えて重要給水施設につながる管路を耐震管に更新をしている。老朽化した管路は、漏水発生状況、布設年度、管種などを考慮して路線ごとに選定して布設替えを行っているとのことでございました。 豊田市が導入をいたしましたAI、水道管劣化予測診断ツールは、2015年に創業しましたシリコンバレーのベンチャー企業が開発したツールで、水道管路に関するデータ、配管素材、また使用年数、過去の漏水履歴と、そして独自に収集しました1,000以上の莫大な環境変数を含むデータベース、これは土壌、気候、人口とこれらを組み合わせて各水道管路の破損確率を高精度に解析するものでございます。破損確率の高い水道管路から更新を行うこと、管路整備におけるメンテナンスコストの最適化を実現するとともに、配管の破損、漏水事故を最小限に抑えることが可能となります。 そして、衛星画像を用いた調査は、宇宙航空研究開発機構、JAXAの衛星だいち2号が撮った画像を使用しております。地球に向けてマイクロ波を放射して得られたものです。マイクロ波は、水道管が通る地下一、二メートルまで浸透しまして、塩素を含む水道水に当たるとほかと異なった反射をする。そのデータが位置情報とともに埋め込まれた画像と水道管、配管データなどを照らし合わせてAIで解析することで漏水している場所を推定できるそうでございます。 それでは、質問でございますが、AIや人工衛星を活用した漏水対策についての御所見をお聞かせ願いたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  水資源部長・・・ ◎水資源部長(水野秀彦)  新技術の導入に係るコスト及び出された診断結果の精度などを精査し、費用対効果についても考慮して、本市においても有効活用できるか調査研究を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  白土美恵子議員・・・ ◆25番(白土美恵子)  水道事業は、今後、人口減少が進むことで料金収入が減少し、水道施設の老朽化に対応することが一段と難しくなってまいります。AIや人工衛星を活用して、複数の市が共同して事業を行えるような広域連携も重要ではないかというふうに考えます。ぜひ前向きに御検討していただくことを要望させていただきますので、よろしくお願いをいたします。 それでは、2項目めの健康施策について質問をさせていただきます。 まず、1点目に子宮頸がんワクチン接種についてでございます。 子宮頸がんは子宮の入り口部分である子宮頚部にできるがんで、主に性交渉でヒトパピローマウイルス、HPVに感染することが原因でかかります。国内では、年間約1万人以上の女性が罹患し、約2,800人の女性が亡くなっております。 2013年4月1日、予防接種法の一部が改正され、子宮頸がんワクチンの定期接種が開始をされました。しかし、運動障害を中心として多様な症状が報告されたことなどから、2013年6月に国は子宮頸がんワクチンの積極的勧奨を差し控えるとの通知を出しました。 そして、8年経過しました昨年の11月、厚生労働省が子宮頸がんワクチン接種を個別に呼びかける積極的勧奨を再開するとの報道があり、本年4月から約9年ぶりに再開をされました。 対象者には、市区町村から案内を送付とのことでございます。まず、刈谷市の対応についてお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  次世代育成部長・・・ ◎次世代育成部長(斉藤公人)  本市としましては、国からの通知により積極的勧奨が再開されることが決定されたため、令和4年3月31日付で12歳から16歳の定期接種対象者に、分かりやすいように予防接種予診票在中と大きく印字した水色のA4封筒を使用し、約2,800人に予診票と案内文を個別に送付しております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  白土美恵子議員・・・ ◆25番(白土美恵子)  12歳から16歳までの対象者約2,800人に、予診票と案内文を個別に送付をした。そして、予防接種予診票在住と大きく印字した水色のA4の封筒を使用したとの御答弁でございました。目立つことで、ほかの郵便物に紛れないで封筒を開けて中を見ていただけると思います。細かいところまで配慮をしていただきました。ありがとうございました。 それでは、個別通知後の接種率はいかがでしょうか。よろしくお願いいたします。 ○議長(加藤廣行)  次世代育成部長・・・ ◎次世代育成部長(斉藤公人)  接種勧奨を再開してからの接種実績は、4月末現在で1回目37人、2回目4人、3回目1人、計42人でございます。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  白土美恵子議員・・・ ◆25番(白土美恵子)  4月末現在ですので、1か月で1回目の方が37人ということでございました。対象者は2,800人でございます。今、テレビやオンラインなどで、この子宮頸がんワクチン接種と、そして検診の重要性を呼びかけているCM等も始まっておりますが、本市もいろんな機会にぜひPRをお願いしたいと思います。 それでは、積極的勧奨の差し控えにより接種機会を逃した方に対しての、公平な接種機会を確保するために行われますキャッチアップ接種についての対応についてお聞かせ願いたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  次世代育成部長・・・ ◎次世代育成部長(斉藤公人)  積極的勧奨が再開されたことにより、積極的勧奨を差し控えられた間に接種対象者となっていた平成9年4月2日から平成18年4月1日までの17歳から25歳までの女性が、キャッチアップ対象者になっております。キャッチアップ対象者は、令和4年4月1日から令和7年3月31日までの3年間でワクチンの接種を受けることができるようになっております。 本市としましては、約6,000人の対象者に、予診票とワクチンに関するリーフレット、費用助成の案内を令和4年6月末までに送付する予定でございます。また、市民だより、ホームページ、あいかり等において周知を図っております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  白土美恵子議員・・・ ◆25番(白土美恵子)  本市のキャッチアップ接種の対象者は、約6,000人ということでございました。対象者には、6月中に予診票などを送付する予定である。費用助成が受けられる期間は、令和7年の3月31日までの3年間ということでございました。希望される方が期間内に接種できますように、よろしくお願いをいたします。 それでは、2点目に、コロナ禍のがん検診について質問をさせていただきます。 新型コロナウイルスの感染拡大により、がん検診の中止や縮小、がん検診の受診控えの影響を受け、がん検診の受診者が大きくへっております。 日本対がん協会が2020年度に全国の支部に行ったアンケートでは、がん検診受診者が例年に比べて3割以上減少したとの報告がなされております。また、国立がんセンターは、全国の医療機関で2020年に新たにがんの診断、治療を受けた件数が、前年と比べて約6万件減少したと発表をしております。 新たながんの診断、治療件数の減少は、集計を始めた2007年以降初めてであり、がん患者数そのものが減少したことに起因するのではなく、新型コロナウイルス感染症の影響でがん検診の受診者数が減ったことが影響したと見られております。 がん検診受診者が減ったことから、主な5大がんで約4万5,000人の診断が遅れたとも推計され、今後は進行したがんが見つかるケースが増えて、患者の予後の悪化、また死亡率の増加が懸念されております。 新型コロナウイルス感染症は防いだけれども、がんが進行していたでは本末転倒でございます。がんは、早期に発見することによって治る時代です。がん検診の受診機会を逃せばがんの発見が遅れ、治療や生活に影響が出ます。市民の命を守るために、がん検診の受診率向上に早急に取り組んでいただきたいと思います。 それでは、本市のがん検診の受診者数の推移をお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  福祉健康部長・・・ ◎福祉健康部長(加藤雄三)  本市が実施するがん検診の延べ受診者数でございますが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大前の令和元年度は3万8,171人、コロナの感染が拡大した令和2年度は3万2,629人、3年度は3万7,371人と回復傾向となっております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  白土美恵子議員・・・ ◆25番(白土美恵子)  コロナ感染拡大前の令和元年は3万8,171人、令和2年度は3万2,629人ということで、5,542人の減少でしたが、令和3年度は回復傾向との御答弁でございました。 令和2年度は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うがん検診の延期や受診控えが影響していると思われます。令和3年度、回復してきておりますが、まだまだコロナ感染が心配で健診に出かけるのをためらっている方もおみえになるのではないでしょうか。治療の遅れは命に関わるおそれがあるため、受診勧奨の強化が必要と考えます。 がんが見つかったときに、がん検診を受けていればよかったという後悔をさせないためにも、市民の命を守るためにがん検診を受診することの重要性を理解していただく取組が急務であると思います。 令和3年度は、受診者数が再び以前の人数に近づいてきているということでございましたが、受診勧奨や周知はどのように実施をされたのでしょうか。よろしくお願いいたします。 ○議長(加藤廣行)  福祉健康部長・・・ ◎福祉健康部長(加藤雄三)  受診勧奨につきましては、従来どおり40歳以上の国保加入者と後期高齢者医療保険加入者には特定健診、特定健康診査等の案内を送付する際にがん検診受診券を同封いたしました。また、それ以外の方で前年度にがん検診を受診した方にも、がん検診受診券を送付いたしております。 その他の周知といたしましては、市民だより、ホームページ、あいかりでの周知のほか、女性の会の会員、新成人、幼児園・保育園の保護者へ案内文の送付などを実施いたしております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  白土美恵子議員・・・ ◆25番(白土美恵子)  従来どおりの取組という御答弁でございました。 厚生科学審議会、がん検診の在り方に関する検討会では、症状が少なく健診などで発見率が高い比較的早期のがんの診断数の減少率が大きいこと、またがん検診を受けなかった理由の2割から3割は新型コロナウイルスの影響であることを問題視し、がん検診受診率向上に最も効果的な個別の受診勧奨の実施を求めております。 国が準備をしております勧奨資材として、希望の虹プロジェクトにおいて作成しているコロナ禍受診勧奨用リーフレットというのがございます。この中で、受診を迷っている間もがんは進行しています。がんは待ってくれません。がん検診へ行きましょうというような内容のリーフレットで、国は積極的な活用を求めております。 このようなリーフレットを、来年の特定健診、健康診査の御案内にがん検診の受診券と一緒に同封して送付することはいかがでしょうか。今後のコロナ感染の状況を見て、ぜひ前向きに御検討をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 それでは、3点目に、骨髄移植について質問をさせていただきます。 刈谷市では、令和元年度から骨髄提供者等助成事業を始めています。この事業を開始した目的と、県内の自治体での実施状況をお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  福祉健康部長・・・ ◎福祉健康部長(加藤雄三)  骨髄提供者及び骨髄提供者が勤務する事業所に対して助成金を送付することにより、骨髄提供者等の負担の軽減を図り、骨髄を提供しやすい環境を整備することを目的として、令和元年度に骨髄提供者助成事業を開始いたしました。 次に、県内の実施状況でございますが、助成内容や対象は各市町村によって異なりますが、県内全ての市町村で助成事業が実施されております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  白土美恵子議員・・・ ◆25番(白土美恵子)  それでは、骨髄移植の現状についてお尋ねをしてまいります。 骨髄移植が必要となる病気には、どのようなものがあるのでしょうか。また、骨髄移植を希望している患者さんの人数及び骨髄提供希望者、いわゆるドナーの登録者はどのぐらいおみえになるのでしょうか、お尋ねをいたします。 ○議長(加藤廣行)  福祉健康部長・・・ ◎福祉健康部長(加藤雄三)  骨髄移植が必要な疾患といたしましては、白血病が約半分を占め、そのほかには悪性リンパ腫や再生不良性貧血などがあると伺っております。 公益財団法人日本骨髄バンクのデータによりますと、令和3年度末現在の移植希望者は全国で1,732人、愛知県では76人でございます。また、ドナー登録者は全国で53万7,820人、愛知県では2万1,629人となっております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  白土美恵子議員・・・ ◆25番(白土美恵子)  骨髄移植が必要な疾患名として、白血病が約半数を占めている。そして、悪性リンパ腫や再生不良性貧血などがある。そして、移植希望者は愛知県内で76人、ドナー登録者は県内で2万1,629人ということでございました。 骨髄提供者助成事業は、提供者が1日2万円、事業所は1日1万円となっておりますが、過去3年間の実績をお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  福祉健康部長・・・ ◎福祉健康部長(加藤雄三)  助成の実績でございますが、令和元年度は骨髄提供者1人、事業所は1事業所、2年度は骨髄提供者2人、3年度は1事業所に助成いたしております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  白土美恵子議員・・・ ◆25番(白土美恵子)  3年間の実績で、年間1人から2人ということでございました。まだまだ少ないのが現状であるということが分かりました。 それでは、骨髄提供者助成事業を広く知っていただくための取組としては、どのようなことを行っているのでしょうか、お聞かせいただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  福祉健康部長・・・ ◎福祉健康部長(加藤雄三)  骨髄提供者助成事業の周知でございますが、市民だより及び市ホームページに掲載するとともに、かりや健康づくりチャレンジ宣言事業所及びかりや健康づくり協力パートナー認定事業所に対して、メールマガジンで周知を行っております。 引き続き、制度の周知に努めてまいります。よろしくお願いします。 ○議長(加藤廣行)  白土美恵子議員・・・ ◆25番(白土美恵子)  ドナー登録すること自体は、各地の献血ルームなどで予約不要でできるのですが、比較的ハードルは低いようでございますが、実際にドナーとして骨髄を提供するのは容易ではないそうでございます。仕事などを休む必要があり、2020年度に健康上の理由以外で辞退した人のうち4割以上が仕事などによって都合をつけられなかったからということでございました。そこで、骨髄バンクは、これらの期間を有給休暇ではない特別休暇として認める休暇制度の導入を企業などに働きかけているということでございます。 刈谷市の職員の方が、ドナーとして骨髄移植のために利用できるような休暇等はあるのでしょうか。お聞かせいただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  福祉健康部長・・・ ◎福祉健康部長(加藤雄三)  刈谷市職員の勤務時間、休暇等に関する規則第15条の規定により、刈谷市職員が骨髄の提供に伴う検査、入院等のため勤務をしないことがやむを得ないと認められる場合、特別休暇が取得できることとなっております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  白土美恵子議員・・・ ◆25番(白土美恵子)  刈谷市の職員の方は、特別休暇を使えるとの御答弁でございました。 2019年の2月に、競泳の池江璃花子選手が白血病を公表したことで、骨髄バンクへの関心が一気に高まったそうでございます。国の後押しを受けて、骨髄バンクは制度の意義を訴える全国的活動を展開し、その結果、休暇制度を導入する企業、団体等が増えたということでございます。 今年1月14日までに、ドナー助成制度が全国で800を超える自治体まで拡大されているようでございます。1人でも多くの方がドナー登録をしていただけるように、引き続きよろしくお願いをいたします。 それでは、治療のために骨髄移植等を行った場合、移植前に実施された定期予防接種により獲得した免疫は低下もしくは消滅し、感染症にかかりやすくなるそうです。 平成30年の6月議会で、抗体を失ったお子さんへのワクチン再接種費用の助成を要望し、その後、費用助成を行っていただいておりますが、改めて助成内容をお聞かせ願いたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  次世代育成部長・・・ ◎次世代育成部長(斉藤公人)  骨髄移植手術等の理由により、接種済みの定期予防接種の予防効果が期待できないと医師が判断した場合の再接種に係る費用を、平成30年10月より助成しております。 助成の対象となるワクチンは、その種類により対象年齢が定められており、BCGが4歳未満、小児用肺炎球菌が6歳未満、Hibが10歳未満、4種混合が15歳未満となっております。それ以外のB型肝炎、不活化ポリオ、MR、子宮頸がん予防ワクチン等については、20歳未満であれば助成の対象となります。 なお、令和2年度は2人の方に助成をしております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  白土美恵子議員・・・ ◆25番(白土美恵子)  助成の対象となるワクチンは、その種類により対象年齢が定められているとの御答弁でございました。二十歳未満であれば、子宮頸がんワクチンも対象となっているということでございました。 定期接種の対象となるワクチンは、複数回接種が必要となるものもあります。白血病等の治療は療養期間が長く、退院後も薬物療法が必要で、経済的負担が大きいと言われております。再接種に係る費用を全額助成をしていただけるということで、手厚い助成をしていただいていることが分かりました。大変にありがとうございます。 日本骨髄バンクは、昨年の12月で設立30周年を迎えました。これまでに実施できた非血縁者間の移植は2万6,000件を超えているそうですが、移植を望みながらも受けられない患者さんは少なからず存在をしております。移植できる数を増やす、そうした患者さんをなくしていけるように、この制度の周知を引き続きよろしくお願いをいたします。 それでは、4点目、女性に配慮したAEDの使用について質問をさせていただきます。 AEDは、突然心臓が正常に動かなくなった心停止状態の心臓に対して電気ショックを行い、心臓を正常なリズムに戻すための医療機器でございます。 AEDにつきましては、これまで何度となく質問をいたしております。学校、市民館へのAEDの設置、またAEDの貸出制度の創設、そして夜間や休日などに対応できるようにコンビニへAEDの設置なども求めてまいりました。 学校への設置では、職員室や保健室、昇降口付近の室内に、市内の小中学校は1台ずつ、特別支援学校には2台設置をされております。また、小中学校には、夜間や休日に対応するために、学校体育館の外壁にも1台ずつ設置をしていただきました。 そして、貸出制度も保健センターで実施をしていただいております。AEDの設置場所が増え、利用しやすい体制がと整ってまいりました。 本市の、公共施設におけますAEDの設置状況をお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  福祉健康部長・・・ ◎福祉健康部長(加藤雄三)  AEDにつきましては、市役所本庁舎、市民センター、小中学校、幼児園、保育園などをはじめ107施設の市公共施設に延べ135台を設置済みでございます。 また、市民が参加するイベントなどにおける突然の救命活動に備えていただくことを目的に、保健センターにおいて令和2年度からAEDの貸出事業を開始いたしております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  白土美恵子議員・・・ ◆25番(白土美恵子)  107施設の公共施設に、延べ135台設置をしている。市民が参加するイベント等における突然死の救命活動に備えるために、令和2年度から保健センターで貸出しも開始したとの御答弁でございました。 それでは、AEDの貸出事業の貸出実績とAEDを実際に使用した実績をお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  福祉健康部長・・・ ◎福祉健康部長(加藤雄三)  AED貸出事業の貸出実績につきましては、令和2年度が3件、3年度が3件の貸出しを行い、いずれもAEDを使用した実績はございません。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  白土美恵子議員・・・ ◆25番(白土美恵子)  貸出事業は令和2年度からですので、コロナ禍で行事もほとんど実施をされておりませんでしたので、貸出件数は年間3件と少なかったのだと思います。 AEDを使用した実績はないとの御答弁でございました。 令和元年に、京都大学などの研究チームが公表した調査結果では、学校校内で心停止に至った日本の小中高生へのAEDの使用において、男女差があることが指摘をされております。小学校、中学校、高校において心肺蘇生法を受けた人数に男女差はなかったのに対しまして、AEDパッドの装着を受けた人数では男女差があることが分かっています。 特に、高校、高専では女子が約56%、男子が83.2%と大きな差があります。これは、女性の衣服をはだけさせることに対しての戸惑いが、重要な救命行為を妨げている可能性があるということでございます。 心肺蘇生やAEDは、実施が遅れると救命率が1分で約7%から10%ずつ下がっていきます。119番通報をしてから救急車が到着するまでの平均時間は8.7分と言われております。そのため、もし119番通報をして救急隊の到着を待っている場合には、救命率が著しく低下をします。命が助かったとしても、重度の障害が残る可能性が高くなるのでございます。異性へのAED装着をためらわずに行い、男女差のない救命活動を実施することが非常に重要であることが分かります。 先ほどの御答弁で、貸出事業では、一般の方がAEDを使用した実績はありませんでしたが、数年前ですが、地元の小学校の運動会に参加した折、観戦していた男性が倒れ、PTA役員の方が救急車が到着するまでの間、学校に設置をしてありますAEDを使って救命活動をされ、命が助かったという現場に遭遇したことがございます。 このとき、もし倒れた方が男性ではなく女性だったら、大勢の方がみえる中でスムーズに対応できただろうかと、改めて男女の差がなく救命活動ができるようにというふうに思います。 それでは、質問でございますが、救急講習等におきまして、女性に配慮したAEDの使用方法について何か対策をされているのでしょうか、お聞かせいただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  福祉健康部長・・・ ◎福祉健康部長(加藤雄三)  衣浦東部広域連合に確認しましたところ、救急講習でAEDの使用に関する指導内容につきましては、総務省消防庁が規定する応急手当の普及啓発活動の推進に関する実施要綱に基づき決めているということでございました。 この実施要項や救命講習の基となるガイドライン等には、女性への配慮についての記載がないため、統一的な運用ではございませんが、状況に応じて毛布や布などを使用するなど、プライバシー保護にも配慮するようお願いしているところでございます。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  白土美恵子議員・・・ ◆25番(白土美恵子)  女性に配慮した使用方法は記載がないので、統一した指導は行われていない。しかし、状況に応じて人を集めて外から見えにくくする、毛布や布で隠れるようにするなど説明をしているということでございました。 東京都の多摩府中保健所では、性別に関係なくAEDを使用できるように、さらにAEDの使用に対する心理的抵抗感を軽減できるように、女性に配慮したAEDの使い方を分かりやすくまとめたリーフレットを作成をしております。そして、設置してあるAEDのボックスの中にはかぶせる大きな布も一緒に入れてあるということでございます。 東京都多摩府中保健所によりますと、AEDは電源を入れて2枚のパッドを素肌に貼りますが、服を全て脱がせる必要はなく、下着をずらして貼ることで対応できるそうでございます。また、パッドを貼った後、その上から服などを隠すようにしてもAEDの機能に影響はないということでございます。しかし、このような女性に配慮したAEDの使用方法が、一般の人には十分に浸透していないと思われます。 刈谷市の公共施設に設置されているAEDに、こういったリーフレットや被覆材等を設置をしていただきたいと考えます。また、保健センターで貸出しをしておりますAEDは、ケースに入り持ち運びができます。この中に、体にかぶせる布や、またリーフレットを入れていただいたり、窓口でAEDを貸し出すときにはぜひ説明をしていただけたらと要望をさせていただきますので、よろしくお願いをいたします。 それでは、質問でございますが、本年度、全市民館にAEDを設置をしていただくことになりました。AEDは、施設のどこにいつ設置をされるのでしょうか。また、救命講習は実施をされるのでしょうか。よろしくお願いいたします。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  市民館へのAEDの設置は、本体とそれを格納するボックスを市民間の入り口付近等、目につきやすい場所に8月末までに設置する予定で進めております。 救急救命講習につきましては、公民館連絡協議会が主催する研修会の機会等を活用して、今後関係者と日程等を調整して実施してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  白土美恵子議員・・・ ◆25番(白土美恵子)  AED本体と、それを入れるボックスを市民間の入り口付近に、目につきやすい場所に8月末までに設置をする、救命講習を実施をするとの御答弁でございました。 これから設置をされますこのAED、女性の配慮した資器材を入れていただき、救命講習会では女性に配慮したAEDの使い方をぜひ紹介していただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 本日は、健康施策について4点の質問をいたしました。健康に勝るものはありません。市民の皆様が健康で安心して暮らせますように、さらにこの健康施策の充実を図っていただくことをお願い申し上げさせていただいて、私の一般質問を終わらさせていただきます。 ○議長(加藤廣行)  しばらく休憩します。                            午前11時42分 休憩                             午後1時00分 再開 ○議長(加藤廣行)  休憩前に引き続き会議を開きます。 7番牛田清博議員・・・     (登壇) ◆7番(牛田清博)  それでは、日本共産党議員団、牛田清博です。ただいまより6月議会の質問をさせていただきます。よろしくお願いをいたします。 冒頭に最初のテーマとして、物価高騰から市民の暮らしを守る市政についてということで、テーマいたしました。 今、ウクライナ侵略からコロナ禍後の世界的な景気上昇、そして何よりも異次元の金融緩和によって円高が誘導されています。今日も134円を上回ってまさにそのことによって物価高騰の嵐が吹き荒れております。 一方、下がり続けた賃金はなかなか上がらず、今度の6月15日の年金から0.4%も削減される、昨日山本シモ子議員の質問でも年齢が上がったということで、70代の生活保護の扶助費が削減をされると、一月4,000円も減っていくと、そういう生活困窮者への厳しさがさらに増している中で、10月から後期高齢医療で窓口負担が2倍化、そして来年はインボイス制度でも実質庶民狙い撃ちの大増税が行われると、今議会にはシルバー人材センターから悲痛な陳情が出されております。 さらに6日の日銀黒田総裁が家庭は値上げを許容していると発言をされ、その後撤回をいたしましたけれども、そのときの発言、私ずっと見ましたけれども、黒田総裁こんなふうに言っているんです。インフレ予想の上昇や値上げ許容度の変化を持続的な物価上昇へとつなげていくと、国民を苦しめている物価上昇は今後も続くように金融緩和を粘り強くやっていくということを言われているんです。それで、この状態が本当市民に怒りが広がっているわけですけれども、しばらく続く状態になっていくというふうに思いますし、私はオイルショックの後にあったように、賃金が上がらず物価がどんどん高騰していくといういわゆるスタグフレーションの状態にもうなっているんではないかなというふうに思っています。しかも、政策的にそういうふうにしている状態に今近づいているというふうに思っています。ですので、さらにこの異常な円安が今どんどん進んでいるわけですので、骨太方針でも何にしてもそのことの対策は全く出ていません。しばらく続く可能性が大というふうに思っています。したがって、市民の暮らし向きはさらに厳しくなっていくと、そういう局面に今刈谷市は立っているなというふうに思っています。 そういう観点から、今日は1番目にそのテーマの質問をさせていただきますので、よろしくお願いします。 まず、子供たちの状況からということで、学校給食の現在の金額について教えてください。お願いします。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  小中学校の学校給食費は、1食当たり小学校が250円、中学校は280円でございます。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  牛田清博議員・・・ ◆7番(牛田清博)  ここで書画カメラを御覧ください。 これは給食ではなくて、ある朝食を絵にしたものでございます。4月の消費者物価指数、総務省が発表したのが2.1%でございますけれども、朝食で見ますと、ジャムが5.7%、シリアルが6.8%、砂糖が5.8%、パンが7.7%、マーガリンが8.6%、こんなふうなことで、もちろん皆さんタマネギはむちゃくちゃ2倍ほどなっているというのは御存じだと思いますけれども、食品によってかなりばらつきがあるということであります。しかも物価の優等生と言われた卵、これが1.8%今上がってきております。ちなみに、卵御存じのように自給率100%ですけれども、飼料はほとんど外国産ということで、今後この優等生の卵も上がってくるのかなと非常に心配をしております。 市民の実態として、今日の新聞赤旗のところにこのように書いてあります。葛藤するシングルマザーとして、ちょっと読み上げますと、「6歳になった一人娘は育ち盛りです。体を気遣って国産の食材にこだわってきました。1円でも安い店があれば多少遠い距離でも自転車を走らせて買いに行きます。買物中お菓子やおもちゃをねだる娘に高いから駄目と説得することが増えました。これは高いの、安いの、何かを買ってもらうたび娘は値段を聞くようになりました。子供に買ってあげたいものがたくさんある。できることなら全てかなえてあげたい。でもできない。胸が締めつけられる思いです。」葛藤しているシングルマザーの声ですけれども、恐らく子供を持つ親の総意だというふうに私は思っております。 そういう中での黒田総裁の発言ですので、本当に今国民の怒りは頂点に達しているという状況で、さらに賃金はどうかといいますと、厚労省が4月1.2%減昨年対比で言っています。ですので、実質物価が2.1%上がって、賃金は1.2%減ですので、合わせて3.3%の実質賃金が目減りしていると今状態が4月の状態だというふうに思います。この6月はさらに悪い状況になっているというのが現状だというふうに思います。 このような全般的な物価高騰の中では、有効な方法は消費税減税なんです。全般的に上がっているのを全般的に下がるというのは世界では85か国が実施をしている、基本的な戦略だというふうに思っていますけれども、岸田政権は全くしないと言っております。さらに、異次元の金融政策をさらに続けるという日銀、政府は子会社だという安倍元首相、このような厳しい状況を今年度もずっと続く見込みで考えております。 とするとこの刈谷市の学校給食費の値上げを今後予定されているのかどうか、お聞かせください。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  給食費の値上げにつきましては、今のところ考えておりません。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  牛田清博議員・・・ ◆7番(牛田清博)  今後も値上げの予定はないとする答弁をいただきました。物価は上がっていきますので、給食費には転嫁しないという姿勢はぜひ堅持をしていただきたいと思います。 もう一度書画カメラのほうを御覧ください。 こちらのほうにこれは4月26日、政府の物価高騰に対する関係閣僚会議を受けて、文科省初等中等局長から通知がいっているものであります。ここをちょっと読みますと、学校給食を実施する学校設置者におかれましては、これらのことを踏まえ、関係部局等と緊密に連携し、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の拡充により創設されるコロナ禍における原油価格下降等対応分を活用し、学校給食等の保護者負担の軽減に向けた取組を進めていただくようお願いしますと記入してあります。ちなみにこの下線は私が引っ張ったのではなくて、文科省の文章に引っ張ってあるものであります。ということは、これだけ各自治体に向けて積極的にこれを活用し、学校給食を少しでも安くしてくださいというお願いがわざわざ国から出されているものと考えます。 刈谷市はこの文科省の提案をどのように生かしていくのかお答えください。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  物価の高騰に伴い、食材の中には価格が上昇しているものもございますが、給食の質や栄養価を維持できるよう努めておりまして、先ほど申し上げたとおり、給食費の値上げは今のところ予定しておりません。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  牛田清博議員・・・ ◆7番(牛田清博)  これ以上値上げしないということは評価をしますけれども、この国が言っているようにぜひ臨時交付金を使ってずっとではありませんけれども、無償化等々の減額をということを言われています。この近隣市でも幾つかこの6月議会で実施をしていくところが増えていると思います。特に蒲郡市、水道料金6か月基本料を無償化の上に幼稚園、保育園、小学校、中学校の給食費を3か月無償化するといっています。もちろん市外に通う子供も対象にしております。既に園児の給食費は4月から無償化しているということだそうです。刈谷市もいち早く水道料金の基本料金6か月無償化を打ち出したことは評価をいたしますけれども、ぜひ子供のためにこの提案をしている交付金を使ってぜひ給食費の無償化を実現をしていただきたいというふうに思います。安心して子供が学校に行ける体制を市民と一緒につくっていただきたいというふうに要望をいたします。 ここで私児童生徒の就学援助について状況を調べましたので、少し報告、紹介をします。 過去5年間にわたって小中学校の就学援助されている児童生徒の人数等調べました。刈谷市の場合、令和4年は小学校の全児童8,644人のうち5.8%の人、中学校生徒では4,155人のうち7.3%の方が就学援助をされています。 以前私名古屋の北区で地域の住民の皆さんと一緒に子ども食堂をつくろうということで、名古屋市とも相談してやってきた中で、たしか北区では就学援助を3割ぐらい受けていると聞いたことがあります。調べましたら愛知県では10%、全国では15%ぐらいということですので、刈谷市の場合、比較すると就学援助を受けている方は少ないのかなというふうに思いますが、確実に人数は児童で1.2倍、中学校の生徒で1.08倍と5年間で増えております。また、就学援助を受けたくないよということで、頑張っているお母さん、お父さんの声もちょこちょこ聞きますので、我慢している家庭も多いと聞きます。 そういう中で、実質賃金が3.3%も目減りし、苦しい家計が広がっているという状況もあります。ぜひもちろん困った人には就学援助を勧めていただきたいし、聞くところによると、全部の児童生徒に新学期等々で就学援助のチラシは配っているということですので、働きかけも引き続きしていただいて、できればこの無償化の制度を活用していただきたいと思います。 では、それでは、もう一回書画カメラ見ていただいて、その次にいきたいと思いますけれども、先ほどの文科省の文章の中でこのように書いてあるんです。その際食材の調達は、学校給食を実施する学校設置者の判断となりますけれども、食育の推進、地場産物を活用した安全安心の学校給食の推進の観点からこれまでもお願いしているところですが、地場産物や国産物等を使用することも積極的に御検討くださいというふうに書いてありました。 次のテーマは、学校給食への有機農産物の活用について質問をしてまいりたいと思います。 今回明治用水の頭首工の漏水事故対応をいたしました関係部署の皆さん、それから連絡調整等本当にお疲れさまでした。今回は頭首工で何度か事前に兆候があり、農水の対応が不十分であったということは紛れもなく人災であります。実際現場というか、圃場、植えたばかりの田んぼに水が入らない状態は本当に災害だというふうに私は思いました。したがって、災害級の初動の動きが必要だというふうに思いました。 どういうことかというと、水害のときに水を川へ流しますけれども、その逆をとにかくやらなあかんということで、農家の方にも聞きに行きましたら、そのときに既に取水口のポンプを200台ぐらいそろえないと必要な水量にはならないということを農家の方が言われていました。今160台ちょっと超えるぐらいだと思いますけれども、まさにそのとおりだなというふうに思います。最低でも毎秒5万トンの水量が要ると、そうしないとこちらまで来ないという話をされていました。私も農家を何軒か回っていろいろな情報をいろいろと相談ありました。24日に私も農水省に行き、県の委員会、それからすやま初美さんも含めて行きまして、一緒にこの刈谷の農家の実情を伝えて、早急な給水と万が一の補償をしっかりせよという話をしてまいりました。24日の午前には、武田良介参議院議員に国土交通委員会で少し内容を変更していただいてこの明治用水の災害級だということを発言していただきました。それだけ非常にせっぱ詰まった状況でもありましたし、この明治用水という歴史の中で工業用水を優先するというこういうことがやはり許せないという農家の方は非常に多かったと思います。 私この取組をする中で、農家の方もいろいろ話をする中で、このテーマにありますやはりこの地域の中で地産地消といいますか、この有機水稲といいますか、そのことをしっかり広げていかないといけないなという改めて思いました。 その理由は、書画カメラを見ていただきたいと思いますけれども、まず食の安全面から少しお伝えをしたいと思います。 これは農民連のホームページにあります食品分析センターというところで、ずっと残留農薬とか残留している薬物について検査をしているところ、ちょうど食パンの残留グリホサート、グリホサートというのは、除草剤のラウンドアップの主成分でありますけれども、それが市販されている食パンにもたくさん残っている状況が分かります。例えばほとんどは敷島、ヤマザキ、それからフジパンも含めて市販のところでは残留濃度が残されていると、もう一個ありまして、実際学校給食で扱っているパンにもこのグリホサートの残留があるということが明らかになっております。ちなみに欧米ではこのラウンドアップは有害だということで、2015年に扱っていなく、日本だけ許可されていますので、今でもホームセンターにたくさん山積みになっております。 唯一学校給食が出てないのは、埼玉県小麦100%のパンと九州で米粉で作っているパンだけでした。ですので、一つ食の安全を考えると、こういう最終口に入るものに残留農薬なり、薬物が入っているというのは、やはりあってはならないというふうに思っております。しかし、この地場産のしかも有機農業でやったものがあれば、この残留農薬等このグリホサートも含めて口に入らないということで、非常に今若いお母さん、子供を持つお母さんたちの願いが広がっているところであります。 しかも農家の方から見ると、前回も発言いたしましたけれども、給食で扱うということは、大口ないわゆる消費先になるわけで、それが地元にあれば収入も安定して生産者も安定して農薬を使う一般的な栽培から切り替えやすくなります。そして新規就農者も呼び込んで農作放棄地対策にも結びつきます。今37%台まで落ち込んだ食料受給率の向上にも寄与することができます。 そして、地産地消が進めば運搬費用を減らせて輸送の際に出るCO2も削減できる、そういう一石二鳥、三鳥、四鳥、五鳥、六鳥にもなる取組であります。自治体がその気になれば有機給食を基点に食と農と環境の好循環を生み出せるということにつながります。 書画カメラの右側御覧ください。 千葉県いすみ市というところがありまして、人口でいくとそんなに多くなくて、4万人ぐらいでしたか、そういうまちで実は2013年から有機農業を始めて学校給食に有機米を入れようというふうに市長が宣言をして、そのときはこのグラフにあるよう有機農家が全くゼロの状態でありました。ちょっと太田市長のコメントを少し読みますけれども、生物多様性を確保できる環境保全型の農業で活性化をと、2013年に有機稲作の取組を決断、初年度は雑草害などで失敗したが、2014年度は民間の研究機関を招いて技術を学び、収穫が増えました。協力農家からの学校給食への提供の発案で2015年に1か月試験的に提供の後、生産価格の設定など補償で現在は年間有機米給食を実施し、販売にも回していますというふうになっています。このグラフにあるようにこの僅かな期間で学校給食を100%達成し、さらに販売にも回しているということで、市長は市民が安全な米を子供たちにと立ち上がってくれたことで無農薬農業に転換できたと話しています。2018年から有機野菜栽培にも着手して、市長は増収の展望が見えつつあり、農業が元気になってきている、これこそが地方創生だと強調をされているそうです。 本当にこの学校給食を一つ突破口にした有機農業づくり、これこそ私はこの刈谷市でも十分できるというふうに思っています。 それでちょっと質問させていただきます。 刈谷の学校給食に年間どのくらい有機農産物を活用しているのかお答えください。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  本市の学校給食では、国のJAS規格認定を受けた有機農産物の活用はしておりません。食育の推進や地産地消を推進するため、県内産や刈谷市産の食材を積極的に使用している状況でございます。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  牛田清博議員・・・ ◆7番(牛田清博)  今JAS認定の有機農産物、これも3年たたないと有機農産物としていえないということですけれども、実際に行政と提携する中で慣行栽培の半分だとかそういうこともあり得るかなというふうに思っていますけれども、では学校給食で地場産物はどのくらい使用しているかお聞かせください。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  本市の地場産物の使用状況としましては、御飯と牛乳は全て県内産を使用しているほか、おかず等でも県内産の食材を優先的に使用しております。 また、刈谷市産食材を使用した給食を昨年度は12品目で26回提供しており、今年度も12品目で37回の提供を予定しております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  牛田清博議員・・・ ◆7番(牛田清博)  それでは、この給食での有機農産物の取扱い今少し説明しましたけれども、いすみ市ではトップダウンでそういうことをやっているということですけれども、どのように考えてみえるのかお聞かせください。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  学校給食に有機農産物を使用するためには、大量の食材を安定して確保できないこと、通常の食材と比較して価格が高くなること、大きさや形のふぞろい、虫食い等で調理作業への負担が多くなるといった課題があると考えております。そのため学校給食に有機農産物を取り入れている自治体の取組事例などを調査し、有機農産物食材を取り入れることによる効果や課題について研究しております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  牛田清博議員・・・ ◆7番(牛田清博)  いすみ市の報告では、このように書いてあるんです。これは農水省のホームページから出したもので、いすみ市の農林課の主査の方が言われていることですけれども、有機米の学校給食はどの自治体でもできると、なぜならノウハウが確立されているのでやりやすいと、そして有機農産物の産地化は、学校給食の需要を通じて進めるのが一番円滑に進むと言われています。食の安全を求める消費者ニーズを追い風にする、そして子供たちに安全な食を提供する中で、持続的な農業、持続的なフードシステムを構築する、次世代に向けた責務を全うするというふうに最後まとめで言われています。本当に今のこの食料自給率37%、そしてみどり計画では2050年に100万ヘクタールを有機栽培すると農水省出しておりますけれども、我が党は国会でも賛成はしましたけれども、具体化がないということで、意見は言いましたけれども、ぜひそういうことならばこの自治体からその一歩を進めてはどうかなというふうに考えています。引き続きこの効果、影響をしっかり研究をしていただいて、ぜひ進めていただきたいと思います。 それでは、次の質問にまいります。 国保税子供の均等割の減額対象についてということで、今年から就学前の子供割の半額が今実施されていますけれども、少し動きましたけれども、まだまだ高過ぎる国民健康保険税、対象を18歳までを15歳までとする自治体が主に宮城県内で今増えています。刈谷市でもやはり追加施策の実施を計画すべきだと考えていますが、いかがでしょうか。
    ○議長(加藤廣行)  福祉健康部長・・・ ◎福祉健康部長(加藤雄三)  被保険者均等割額減額の対象範囲を拡大するような自治体独自の施策は、国民健康保険特別会計の範囲内で歳入が歳出を上回り、当該予算を補うことができる場合、実施が可能となります。本市の国民健康保険特別会計は、そのような状態にはなく、実施するためには一般会計から繰入れを行うこととなりますが、国の見解によればその場合は市町村において解消すべき赤字とみなされます。もともと国・県からは計画的な赤字解消を求められている状況でありまして、独自施策は実施できないと考えております。 なお、今回未就学児均等割額の減額を定めた法律案に対する附帯決議において、対象者や減額幅のさらなる拡充を引き続き検討することも盛り込まれておりますので、本市といたしましても、引き続きこの動向を注視してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  牛田清博議員・・・ ◆7番(牛田清博)  日本共産党は協会けんぽ並みの保険料をと、総額1兆円の国費導入を求めてきています。今の大軍拡で5兆円も伸ばすなら、まずこの高過ぎる国民健康保険税を下げるべきだと声を挙げていますけれども、市としてもこの国の動き、やはり先ほどの学校給食の無償化もそうですが、国からちょこちょこと出る策を的確に捉えて、市民の暮らしのためにぜひ実施を検討していただきたいというふうに思います。 それでは、1つ目のテーマを終わって、2つ目のテーマにまいりたいと思います。 こういうさなかに公立の中高一貫校の検討について、愛知県が4月、記者会見をいたしました。まだ全く内容も分かりませんけれども、学校関係者、あるいは保護者からいろいろ不安の声が今広がっています。そこで幾つか質問をさせていただきたいと思います。 そもそも公立の中高一貫校とはどういうものかというのと、今回の狙い、愛知県の狙いは何なのかというのを質問したいと思います。よろしくお願いします。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  中高一貫校には、1つの学校として6年間学ぶ中等教育学校、入試なしで中学から高校へ進める併設型、設置主体が異なる学校間で教員や生徒の交流を通して連携を深める連携型があり、県は併設型の導入を検討しております。 県によりますと、中高一貫教育の導入の狙いは、ゆとりのある計画的、継続的な教育指導と異なる学年が一緒に活動することで、より深く学びたいという自ら学び、発展的に考える姿勢や多様な人々と協働しながら持続可能な社会づくりに向けて行動できる豊かな人間性と社会性を育成していくことであるとしております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  牛田清博議員・・・ ◆7番(牛田清博)  今部長に説明をしていただきました。まだちょっとそうかということで理解ができませんけれども、まず愛知県が導入の可能性の検討についてということで記者会見の発表資料でいくとありますので、今後どのようなプロセスで検討がされるのかお答えください。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  県では、4月に検討委員会を設置されました。今後も検討委員会を開催し、導入に向けた計画を年内に策定することを目指していると聞いております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  牛田清博議員・・・ ◆7番(牛田清博)  まだ全体像がよく分からない中で今年1年間で方向性を出すということですので、これはちょっといけない、ちょっといかんなというふうに思っていて、これではこの公立の中高一貫校のメリット、デメリットについてお聞きしますけれども、まずメリットについて教えていただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  中央教育審議会の作業部会によりますと、高等学校入学者選抜の影響を受けずにゆとりある安定的な学校生活を送る中で計画的、継続的な教育指導が展開でき、効果的な一貫した教育が可能であることなどが利点として挙げられております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  牛田清博議員・・・ ◆7番(牛田清博)  それでは、デメリットについてはどのようにお考えになられているかお聞かせください。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  同じく中央教育審議会の作業部会によりますと、受験競争の低年齢化を招きかねないこと、生徒集団が長期間同一メンバーで固定されることにより学習環境になじめない生徒が生じるおそれがあることが挙げられております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  牛田清博議員・・・ ◆7番(牛田清博)  今度は刈谷市の中高一貫校ですので、中学校も入りますから、刈谷市の小中学校の先生への影響や実務、そして仕事内容の変化はどうなのか、小学校でいえば進学を希望する児童、あるいは保護者への先生の配慮や関わりはどうなのか、そして普通に考えると先生の配置がかなり中学校ですけれども、厳しくなるのではないかなというふうに私は思いますけれども、その点いかがでしょうか。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  中高一貫教育の具体化に向けて検討が始まったばかりでございますので、現時点でどのような影響が出てくるかは分かっておりませんので、よろしくお願いいたします。 ○議長(加藤廣行)  牛田清博議員・・・ ◆7番(牛田清博)  あと中学校が入りますので、この資質ですね、新しく中学校をつくると、附属中学をつくるというふうになっていますけれども、市の財政からなるのか、あるいは保護者からの負担が増えてるのか、もし分かりましたら答えていただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  具体的なことが現在示されているわけではございませんので、どのような形になっていくのかちょっと分かりませんので、よろしくお願いいたします。 ○議長(加藤廣行)  牛田清博議員・・・ ◆7番(牛田清博)  保護者の皆さんからお聞きしている声で、やはり中学受験ということを想定されるものですから小学校高学年から専門の塾へ通うことが想定されますし、恐らくいろいろな学習塾も中学受験向けの塾を新しくつくってくるんではないかというふうに思っていますけれども、首都圏を調べましたら、やはり年間塾代でも80万円から150万円ぐらいかかっているんですね。保護者への影響どんなふうに考えられているのか、ちょっとまだ分からんこと多いかと思いますけれども、よろしくお願いします。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  最初に申し上げましたとおり具体的なことが現時点では何も示されておりませんので、保護者に対してどのような影響があるか分かりませんので、よろしくお願いいたします。 ○議長(加藤廣行)  牛田清博議員・・・ ◆7番(牛田清博)  ここでちょっと書画カメラを御覧ください。 この第1次の候補校では4校、名古屋、津島、半田、刈谷というふうになって、刈谷高校が今回でいくと附属中学校は2学級なんですよね。高校から入学できるところがあとの8学級ということで、10学級のうち2学級だけが今回の附属中学をつくるということであります。現在の高校における特色ある取組として、文理融合探究というふうになっているわけであります。 まだ詳細は不明ということで、なかなか刈谷市の教育への影響が分かりませんけれども、この2クラスをやるためにこれだけ大きな不安といいますか、疑問が出てきております。改めて保護者の方、それからまた私の過去の高校の先生なんかもちょっとたまたまお会いして聞きますと、いろいろなことを言われています。一つは保護者の場合は先ほど言いましたけれども、小学校から受験勉強が必要になって、塾へ行く必要があると、この中学受験も通常の試験でもとても時間内に答えられるような試験ではなくて、膨大な量の試験をどこまでできるかという試験だそうです。これから作文、面談、そういうものも全部含んで、当然小学校へ行っている高学年ではそのまま頑張れというのはなかなかできないので、塾に行かす人がほとんどだということであります。さっき言ったように一定の金額がかかります。当然その夏期講習、冬期講習ということで、どんどん増えてくる場合もあるかと思いますけれども、一定の所得水準の家庭でないとやはり進学ができなくなってくるということがあります。先ほど申しましたように賃金が低下し物価が高騰する中で、さらにこういうことがあっていいのかというふうに思っています。 それから、小学校の先生の負担も増えるのではないかなと、そういう子供の日常、いわゆる内申書みたいなものを出すということですので、そういうものの負担がかかると、それから中学校の先生は、文理融合型の教育を中高一貫で教えられる先生を派遣することになります。そうすると当然穴が空いてきますので、そこを埋める必要があると、そんなこともあります。そして市としても中学部分の負担金が増えるのではないかなというふうに考えています。2クラス増えるだけで大きくこのように体制が変わっていく可能性がある今回の提案だと思います。 私はまず少人数学級がやはり全体として遅れている、特に前回確認しました平均人数では、刈谷市はやはりちょっと遅れている、ぜひそのところを優先してほしいというふうに思います。一人一人のタブレットが入りました。子供たちがそのタブレットを使って本当に総合的な学習ができているかどうか、一人一人の様子を少人数学級にして先生が見ていただく、そして何よりも先生の労働条件、環境をよくする、そこにやはり私はお金をまず使っていただきたいというふうに思っています。その上で公立の中高一貫校を目指すということであれば、三河全体で1校、尾張で1校など初めての取組ですので、それぐらいの規模でやはりやるのが必要かなと思います。 今回一気に4校、しかも2クラスだけということで、県の教育財政が厳しくなっているのか分かりませんけれども、今回の提案は私は非常に中途半端な計画だなというふうに思っております。 ぜひ今後刈谷市においても県と一緒に検討するということだと思いますけれども、子供たちを中心に据えて検討していただいて、弊害が多いということでしたらきちんと撤回も含めて意見を出していただきたいと要望し、2つ目の質問を終えていきます。 そして3つ目は、ジェンダー平等社会の実現についてであります。 最初に、学校のトイレに生理用品の設置をしてほしいという質問をしてまいります。 まず、この間も市民文教委員会で山本シモ子議員がトイレに設置をと質問をしていますが、改めてトイレに置けない理由は何でしょうかお答えください。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  各学校では、以前から生理用品を忘れるなどで保健室に相談に来た子供に対して養護教諭が話を聞きながら必要数を手渡すようにしております。生活の困窮等により生理用品に困っている子供への配布につきましても、困っている子供が保健室に相談に来ることで家庭生活も含めた一人一人の困り事に寄り添うことができると考えております。今後も子供たちが気軽に相談に来られるよう周知を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  牛田清博議員・・・ ◆7番(牛田清博)  これは養護教諭の先生からの要望でしょうか。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  養護教諭からの要望ではなく、学校として対応しております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  牛田清博議員・・・ ◆7番(牛田清博)  保健室で受け取ってそのときに少し話ができればということは、何らかの前兆を捉えるという可能性は全く否定はしませんけれども、一方、トイレにも置いて両方で受け取れるようにしてはどうかと思いますけれども、いかがでしょうか。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  生理用品をトイレに置くことも考えられますが、子供たちが保健室に来て相談できる機会を減らしてしまうこと、教員が子供の変化を見落としてしまうことも考えられるため、慎重に検討してまいります。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  牛田清博議員・・・ ◆7番(牛田清博)  よく聞く例として、他市の例かもしれませんけれども、トイレに置くといたずらされるので置かないという理由を聞いたことがあります。ではもしトイレットペーパーがいたずらされたら置かないんでしょうか。ここにやはり生理用品とトイレットペーパー、私は同じだと思うんですけれども、そこに重みをつけて保健室に来れば渡すよと、生徒から見れば、だけれども保健室はいつも養護教育の先生がいるわけではないんですね。行ったらいなかったということが多々あることで、そうするとその場合どうするんですか。取りにいったけれどもなかった、先生いなかった、恐らく保健室に置いておいてそれを持っていくということになると思うんです。だとしたらそれはトイレに置いてトイレでも利用することができると、そうすることによってそうした学校では非常に安心して授業に集中できるようになったということもあります。それが当たり前ではないでしょうか。 また、生理用品を取りに行った際、相談ということですけれども、それだけせっぱ詰まった状況の中で相談がどこまでできるのか、そして子供を取り巻く問題を貧困問題だけではなくて、DVだとかネグレクト、父子家庭の生理の不理解など多様にあるわけであります。悩みはやはり何でも相談できる窓口を学校できちんと整備することが必要なんではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  本市では、子ども相談センターを設置し、子供たちの全般的な相談に対応しております。また、学校でも担任をはじめ心の教室相談員、スクール・ほっと・アシスタント、スクールカウンセラーなど子供たちが相談しやすい体制を整えております。子供たちの様々な心配事に気づいた際には、市の関係部署や関係機関との連携を図ってまいります。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  牛田清博議員・・・ ◆7番(牛田清博)  ぜひその相談については引き続き強化していただきたいと思います。よろしくお願いします。 生理用品の設置については、他市の事例とか子供の立場で考えて私は速やかに設置することが必要だと思います。そう訴えて次の質問に入ります。 次は、新たなパートナーシップ制度の制定について、今全国各自治体でパートナーシップ制度の導入が進んで、ついに国民人口の52%の自治体が何らかの制度をつくるようになりました。まず最初の質問ですけれども、パートナーシップ制度によって当事者へどんな権利を認めることになるのかお答えください。 ○議長(加藤廣行)  市民活動部長・・・ ◎市民活動部長(近藤和弘)  パートナーシップ宣言をすることで婚姻関係にあるものとみなし、サービス等の提供している民間企業等がございます。愛知県内の自治体において住宅ローンや携帯電話の家族割、生命保険の受取人、アパートの賃貸契約等についてパートナーシップ制度による証明書の利用ができると聞いております。 また、パートナーシップ制度に法的な効力がないため、関係に変化等があった場合、所有権や債務の取扱いなどにリスクがあると言われております。公正証書等によりパートナー間の権利や義務などを公的に証明しておくことは、その後の所有権などの取扱いも含めトラブルを少なくする手段の一つであると考えております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  牛田清博議員・・・ ◆7番(牛田清博)  自治体に認めている権利は、先ほど簡潔に言われた内容でも大きな権利が発生しております。その他市営住宅への入居、病院への面会、公的な場面でも大きな権利がこれだけでも発生をしております。しかし、婚姻制度と間違える場合があるのでという回答でしたけれども、それは全国同じなんです。パートナーシップ制度というのは、宣言だけですので、同じ土俵で全国で広がっているということですので、やらない理由にはならないのかなというふうに思っています。むしろそういうことをきちんと当事者へ伝えて、公証役場へ案内する、私も公証役場へ電話をしました。大体7,000円ぐらいで公正証書を作ってくれるということですので、そういう費用を市として支援する、そういうことをやって初めて人権をきちんと同じようにではないですけれども、最初の一歩として市としてそういうことをやる、全く問題がないことだというふうに思っております。 刈谷市は、産業都市で移動が多いまちであります。そのため近隣市の制度の制定の動きも非常に重要になってまいります。愛知県では10の自治体になって、豊橋、岡崎、豊田、春日井の中核市、そして新城、田原、西尾、蒲郡、高浜、豊明と隣接する市も制度を導入しています。また、みよし市は10月から、隣の知立市も今年度中には出していると聞きました。5月28日の新聞報道では、豊橋、豊川、蒲郡、田原の東三河の5つの市がパートナーシップ制度で連携すると報道がありました。このことによって利用者が5市内に転出入する際は、宣誓証明書の手続を簡素化するというものであります。豊橋の浅井市長は、東三河はどこに行っても住みやすい地域であることが大切、皆さんが住みやすい多様性ある地域をつくっていきたいと話されているそうです。私はそろそろまじめに取り組む時期になったなというふうに思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(加藤廣行)  市民活動部長・・・ ◎市民活動部長(近藤和弘)  本市としては、これまでも答弁してまいりましたとおり、自治体のパートナーシップ制度は、拘束力がなく、法的な影響力を与えるものではないことから、国による法的な環境の整備が望ましいと考えております。引き続き国や県の動向、制度の広がり等に注視しつつ、性別に関わらず全ての人の人権が尊重されるまちづくりに努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  牛田清博議員・・・ ◆7番(牛田清博)  今の答弁聞いてまして、ちょっと何か勘違いしているんではないかなというふうに思ってまして、ちょっと説明させていただきますと、そもそもパートナーシップ制度の発端は、法的に婚姻が結婚が認められない戸籍上、戸籍の性質上同姓のカップルに対してせめて証明書を発行して公的に承認しようとする制度ということがパートナーシップ制度の基本だと思うんです。なので、一般的には4つの段階で今アメリカも含めてやっているんですけれども、ちょっと説明しますと、完全に婚姻と同じというのはいわゆる同性婚という制度です。相続や遺族年金など結婚以外のほぼ全てが認められるというのがシビル・ユニオン法といいまして、結婚以外は異性婚と同等な権利を得られると。それから3つ目にパートナーシップ制度ですね、ドメスティック・パートナー法とも呼ばれます。この制度だけでなくて、法にして家庭内のパートナー、結婚に関する権利の一部が法的に認められるということになります。その次にパートナーシップ証明制度、これは法的な拘束力はありませんけれども、自治体が証明書を発行することで家族と認められるケースも期待できる制度、こうなっているんです。ですので、最初の入り口がこのパートナーシップ制度です。ちょっとなもので、法的には認められないのでできませんという回答はちょっと違うんではないかなというふうに思っていますし、後押しをしていく、そういう感覚で各今自治体が広がり、人口の半分以上がこのパートナーシップ制度がある自治体で住まわれているということが今広がっているわけです。 そして、2020年6月には、改正パワハラ防止法が成立しました。ここでセクハラ、パワハラの規制が厳しくなりましたけれども、さらにSOGIハラ、アウンティングについてもパワハラになるということで、今企業などで研修などが行われていると思います。SOGIというのはセクシャルオリエンテーション性的志向とジェンダーアイデンティティ性への自認が違っているということを総称してSOGIと言いますけれども、そのSOGIに対するハラスメントですね。これも含めてパワハラになるということであります。 私ここで大事なのは、知識として学んでいくだけでなくて、やはり当事者のを聞いて共感することだと思います。東日本大震災のときに多く現地のツアーを私企画してまいりました。そのときに現地の人の説明を聞くだけではなくて、仮設住宅の集会所に行って一緒に被災を受けた方の話を聞いて、時には一人一人の住まわれているところに行って話を聞いて、追体験をすると、このことを何よりも災害を学ぶということについて大きなポイントでありました。 今回のジェンダー問題も私は刈谷市が日本女性会議で北は北海道から南は沖縄まで約2,000人の方が参加をいたしました。コロナ禍で私は画期的なことだというふうに思いました。その中では、LGBTQの人権問題とか、それから企業の在り方なども多く話されて、分科会でもいろいろな分科会ができて、その講師の先生も本当にその道のベテランの方が担っていただきました。そういう意味でも多くの知見を集めることができたのがこの日本女性会議、ミライク会議だったと思います。 また、今年は鳥取でまた開かれるということで、今年はリアルの参加になるのかなと思いますけれども、いずれにしても、こういうSOGI、それからLGBTQの当事者の声をやはり市の職員の方にも研修とか学びの場をぜひ私はつくっていただきたいなというふうに思います。その中でもこういうLGBTQだとか、当事者の方に理解を示している方をアライというふうに言われるそうですけれども、刈谷市こそ人権を重んじるアライ自治体になるよう積極的に進めていただきたいというふうに思います。 今私ちょっと偉そうに言っていますけれども、日本共産党でもジェンダー平等を綱領に入れたのは百年の歴史ありますけれども、2020年1月の党大会でやっとジェンダー平等が綱領に入ったところであります。ですので、今いろいろな場面でこのジェンダー平等について学習会を本当に総員学習的にやっているところであります。やはり私たちの活動する上でも知らず知らずのうちに女性が食事を作ったり、男性は作らないという役割分担をしてしまったり、そういうことにお互い指摘し合いながら今学習を進めているところです。ですので、今まで育ってきた環境だとか、教えられてきた内容がどれだけ私たちのこの体にジェンダーが染みついているかというのは本当によく分かります。であればこそ、やはりそのことを多くの市民の人たちに学んでいく、築いていく、そういう場をぜひつくっていただきたいというふうに思います。 今日は、冒頭非常に今厳しい経済、そして大軍拡の中で本当に戦争になるのか、平和になるのか、その分かれ目だという声がたくさん聞かれます。もう参議院選挙が近づいていますけれども、やはり平和でも暮らしでも希望が持てる日本にやはりしていかなくてはいけないと思うんです。この刈谷市でも子供たちの様子を見ると、さっきのシングルマザーのように物を買いに行くと安いの、高いのと子供に問われると、こういうことであってはいけないと思うんです。なもので、希望が持てるこの地域社会、そういうものをぜひつくっていきたいというふうに思っております。ぜひそういうことでこれからも進めていきたいと思っております。 以上で私からの質問は終わりにしたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  しばらく休憩します。                             午後1時58分 休憩                             午後2時05分 再開 ○議長(加藤廣行)  休憩前に引き続き会議を開きます。 21番鈴木浩二議員・・・     (登壇) ◆21番(鈴木浩二)  お願いします。21番、市民クラブの鈴木浩二でございます。議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして、一問一答方式で一般質問をいたします。 本日のテーマは2つであります。まず、雨水対策マスタープランについて、進めてまいります。 地球温暖化の影響を受け、最初に水没するのは世界の36都市というネットニュースを見ました。1位東京、2位ムンバイ、3位ニューヨークなどと書かれており、私自身はこの記事の信憑性や危機感は薄いんですけれども、確実に海面上昇をしていることは確かなようであります。年々夏の暑さが厳しくなっていることを体感しておりますし、頻発する豪雨被害などのニュースを見て、カーボンニュートラルへの対策、豪雨対策強化の必要性を、強く感じております。 昨年、1000年に一度の大雨に対するハザードマップが公表され、洪水対策をソフト面で質問しましたけれども、今回は刈谷の雨水対策マスタープランのハード対策の進捗を中心に質問をさせていただきます。 刈谷市雨水対策マスタープランは、総合治水対策を官民一体となって、効果的・効率的に取り組むことで、水害に強いまちを目指してまいります。刈谷市の総合計画と、10市2町からなる境川・猿渡川流域水害対策計画と整合を取り、計画されております。 10年降雨確率時間最大63ミリの雨量に対して、河川整備、下水道施設整備、雨水流出抑止施設などハード対策での著しい住宅の浸水被害をなくす、併せてソフト対策も進める計画でございます。期間は平成28年度から、10年ごとに短期、中期、長期の30年として、既に短期の7年目となっております。 そこで、まず現在の整備計画の進捗状況を確認いたします。 資料1を映します。これは、計画に示されました南部・中部・北部に分けた整備メニューの一覧です。河川整備、下水道設備、流出抑止設備を、流域ごとに、短期・中期・長期、何をするかが書かれております。 まず、河川整備や下水道施設のハード対策の進捗状況をお聞かせいただきたいなというふうに思っております。 ○議長(加藤廣行)  水資源部長・・・ ◎水資源部長(水野秀彦)  河川施設整備につきましては、現在準用河川草野川において、5年確率降雨に対する改修事業を行っております。下水道施設整備につきましては、吹戸川流域において貯留施設及びバイパス管の整備が完了しております。流出抑制施設整備につきましては、発杭川流域において、富士松東小学校のグラウンドを活用した表面貯留施設、また洲原池の余水吐の改築による貯留施設の整備などが完了しており、現在岩ケ池の貯留施設の整備を進めており、今年度末の完成の予定でございます。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  鈴木浩二議員・・・ ◆21番(鈴木浩二)  では、続けて雨水対策課として、何をもって進捗を判断しているか、お答えいただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  水資源部長・・・ ◎水資源部長(水野秀彦)  進捗管理につきましては、10年ごとの短期・中期・長期で設定されている整備内容の実施状況及び貯留施設の目標対策量の進捗管理を行い、必要に応じて見直しの検討を行っております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  鈴木浩二議員・・・ ◆21番(鈴木浩二)  では、資料2を映します。 少し横になって見にくいですが、これは先ほどの市域全体の対策一覧、先ほど回答いただいた対策が完了している事業を赤色、進行中のものを青枠で囲んであります。対策予定箇所が54か所に対して完了が5か所、進行中の箇所が2か所、こういった状況になっておって、とても順調に進んでいるというふうには思えません。 では、貯留施設の目標対策量も進捗管理の目安かということなんですけれども、流域ごとにどれだけ雨水、貯留をしなければならないのか、目標値とその達成状況をお答えいただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  水資源部長・・・ ◎水資源部長(水野秀彦)  貯留施設につきましては、マスタープランにて、16万7,900立方メートルを目標対策量として定めております。令和3年度末までの整備状況につきましては、流出抑制施設及び下水道施設として約11万6,600立方メートルの貯留施設の整備が完了しており、進捗率は約69%でございます。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  鈴木浩二議員・・・ ◆21番(鈴木浩二)  確保した11万6,600立米のうち、10万8,000立米、進捗率69%のうち64%以上は県の事業、今お答えいただきました洲原池の余水吐の1事業で得られた効果でございます。短期が短くて比較的に安価で済む、寄与度の高い、こういった事業が終了したに過ぎません。計画どおり市の事業は20年間で終わらせる、仮に市事業も30年に延長したとしても、公共事業維持保全計画のように、計画の工期や費用、その他影響などを推測して、費用の平準化や適正な工期などを判断して計画を策定する必要があるというふうに考えます。今は構想のような計画でございます。 では、参考までにお聞きします。現在までに完了した吹戸川水系の対策として、野田公園の貯留施設と吹戸川流域のバイパス管敷設にかかった経費と工期をお答えいただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  水資源部長・・・ ◎水資源部長(水野秀彦)  野田公園の貯留施設につきましては、平成26年度から27年度にかけて整備を行っており、事業費は約5億3,000万円でございます。また、吹戸川流域のバイパス管につきましては、平成24年度から27年度にかけて整備を行っており、事業費は約7億9,000万円でございます。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  鈴木浩二議員・・・ ◆21番(鈴木浩二)  今お答えいただいたのは、先ほどの計画一覧の中に示されております、南部で完了した比較的大きな事業です。計画中には、北部・中部・南部に分けて、マップでどこで対策をするかが示されています。 資料3として、中部の対策一覧とマップを編集した資料をスクリーンに映します。 中部地区では短期計画は残り4年という状況でございますが、対策が完了した進行中の事業もありません。資料を使い、この計画の中でこんな大きな事業を遅らせて挽回できるのか、この事業は現実的なのか、そう感じた部分を、少し話をさせていただきます。 逢妻川水系の特定都市、下水道区域に制定された市役所、刈谷駅、重原から熊地区の黄色の網かけ、この部分は下水管に雨水も流す合流式下水道の区域を含んで、下水道管の流量を増やせないことや合流管の併設面としての問題もあって、赤線、ここで示されております貯留管を5路線道路の下に9,200立方メートルの貯水量の確保を目指して、雨水管の敷設をする計画でございます。先ほど吹戸川バイパス区間約1キロの長さで敷設した工事は、工期4年、7億9,000万円かかっております。吹戸川のバイパス管の一番太い管、1.6メートルの雨水管を敷設したとした場合、9,200立米の量を確保しようとすると4.2キロの長さ、4倍以上の敷設距離、工期や事業費が必要になります。そして優先順位の高い特定都市下水道整備区域に続けた地域ですが、工事は開始がされておりません。 合流式の下水道ですので、市内の下水道の中では老朽化しており、費用面や設置場所確保の面で下水道管を更新する際に一緒に雨水管を埋める予定だったのかもしれませんが、下水道管更新は劣化の状況を見て更新する計画に方針が変わっておりまして、雨水管も目標年次に設置ができそうもございません。 もう一点、中期計画ですが、刈谷東中学校の雨水貯留施設の目標貯留は、3万2,000立米でございます。グラウンドに雨水貯留施設を埋める計画ですが、この貯留量は、例えば縦横100メートル、深さ3メートルが必要になります。工事するには学校運営上も難しく、仮に別の場所に探すとしても、先ほどの野田公園に敷設した4,600立米、工期2年、5億3,000万円もかかった同規模の事業を7か所実施する必要がございます。この2つの事業だけで完了すれば、計画全体目標、貯水量に対する達成度は、現在の67%から93.5%に押し上げる規模の事業でございます。早期に目標年次までに目標貯水量を確保できる内容へ見直して、実現性のある具体的な計画を示してほしいというふうに思います。 では、計画を進めるに当たっては今後も莫大な費用が必要、交付金について確認をいたします。 まず、現在国の社会保障整備総合交付金を活用している治水事業があれば、お聞かせください。 ○議長(加藤廣行)  水資源部長・・・ ◎水資源部長(水野秀彦)  今年度につきましては、水防倉庫設置事業、雨水貯留施設設置補助事業及び下水道事業として、雨水ポンプ場の長寿命化対策に、交付金を活用し事業を進めております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  鈴木浩二議員・・・ ◆21番(鈴木浩二)  刈谷市の社会的資本整備計画を確認しますと、令和5年までは国の補助を当てにできる一覧表に載ったハード事業のメニューはなくて、国の補助なしでも進めることがなければ、短期計画の挽回はおろか中期計画もずるずると遅れていくのではないかなというふうに心配しております。とはいえ、限られた市の予算の中で治水対策を確実に進めていただくためには、国や県の補助金をうまく活用することが重要でございます。 予算確保に向けた国や県への要望活動の状況、また実際に活用した補助金等についてお聞かせをください。 ○議長(加藤廣行)  水資源部長・・・ ◎水資源部長(水野秀彦)  毎年、愛知県及び知立建設事務所に対して、県事業の推進及び市事業に対する補助金等の支援につきまして、要望活動を実施しております。また、境川及び猿渡川水系の市町で組織しております、境川・猿渡川水系改修促進同盟会にて、国土交通省、財務省及び中部地方整備局並びに愛知県に対して、県事業及び市事業の推進に向けて、補助金等の予算確保を含めた支援などにつきまして、要望活動を行っております。 補助金等の活用実績としまして、準用河川草野川改修事業に対して、県の市町村土木事業費補助金を活用しており、補助率は事業費の3分の1でございます。 また、野田公園の貯留施設整備などに対して、国の社会資本整備総合交付金を活用しており、補助率は事業費の2分の1でございます。 今後は国の個別補助事業制度である大規模雨水処理施設整備事業などを活用して、計画的な貯留施設の整備を行ってまいります。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  鈴木浩二議員・・・ ◆21番(鈴木浩二)  刈谷市として、また広域の促進同盟会として国や県補助金や支援の要望をしていただいておって、2分の1や3分の1という大きな補助を得ていると。またいろいろなメニューを研究しさらなる補助金の創出に努力していることは分かりました。しかし、先ほど述べたように、雨水対策マスタープランを進めるだけでも今後莫大な事業費が必要であり、それ以外にも耐震性のない西境住宅の建て替えや上下水道の老朽化対策など、社会保障整備総合交付金を活用して、早急に対応しなければならない、市の基盤となるインフラ整備が多くあります。 また、それ以外にも財政が豊かだからこそできる駅周辺の再整備や公園整備など、市の魅力を高める事業も今後控えております。それらの全ての事業に対して計画どおり交付金が認められることは難しく、どちらかというと日常では目につかない治水対策のような市の基盤となるインフラ事業が遅れることが心配でございます。交付金を確保する努力は今までと同様そして基盤となるインフラ整備は優先的に、必要であれば財政が許す中で、交付金がつかないからと言って事業を遅らせないように、市政を進めていただくことを要望させていただきます。 では、先ほど刈谷東中学校の貯留施設や刈谷市役所付近の雨水管敷設など、現実的に問題を抱える計画項目はほかにも何点かあるんじゃないかなと思います。現在の計画をスタートして7年目に入っていますが、計画上大きな課題があって計画変更を検討している内容を教えてください。また、対応策等があれば、併せてお答えください。 ○議長(加藤廣行)  水資源部長・・・ ◎水資源部長(水野秀彦)  整備内容につきましては、より効率的で実効性の高いものとするため、適宜必要な見直しを、検討を行っております。下水道施設整備で行う貯留管につきましては、現在公園などの地下貯留を含めた貯留施設への計画の見直しを行っております。また、岩ケ池の貯留施設の整備につきましては、他事業の計画に併せて実施するため、整備時期を前倒ししております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  鈴木浩二議員・・・ ◆21番(鈴木浩二)  10年間ごとに更新する計画ですが、実施困難な整備計画や大幅に遅れるような整備計画などが判明をしたら、柔軟な計画の変更や更新が必要であるというふうに考えます。岡崎市や豊田市の雨水対策マスタープランを見ると、1級河川流域でもあり、対応する降雨量は、国の基準に合わせて30年降雨確率の雨に対して浸水対策の目標を課せられております。そのため、計画変更等を含めて確実な進捗管理をするため、最近更新した計画へアクションプランをつくり推進することを掲げております。刈谷市もアクションプランを作成し、管理することへの考えをお答えください。 ○議長(加藤廣行)  水資源部長・・・ ◎水資源部長(水野秀彦)  マスタープランでは、10年ごとに整備内容の進捗を確認しながら継続的に評価・改善を行うこととしており、関連計画の見直しや諸条件に変化が生じた際は適宜整備内容の見直しを行い、進捗管理を行っております。なお、事業ごとの進捗管理につきましては、実施計画の中で管理を行っております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  鈴木浩二議員・・・ ◆21番(鈴木浩二)  短期計画の事業でしか実施計画さえ起きていないものが多いのが現状でございます。これではマスタープラン全体の進捗管理はできないと思います。 先ほど刈谷市でも柔軟に計画変更しているという回答でございましたが、どう変わったか、これは雨水関係の職員以外は分からないんじゃないかな。トップの市長ですら難しいんじゃないかなというふうに思います。ましてや我々市民、10年ごとのマスタープランの更新の際しか分からない。ぜひアクションプランを作成、公表する中で進捗管理や、刈谷市が豪雨対策の取組を計画的に進めている、こういった姿を見える化して市民に安心をしていただく、さらに市民に雨水対策に協力をいただけるように、前向きに検討いただくことを要望させていただきます。 最後に、ソフト対策について1点質問します。 以前、薬師川が氾濫直前の状態となった大雨がありまして、私が偶然車で通りかかった際に、前の水資源管理部長に直接電話して確認をしました。その後、部長は部下に確認の指示をしていただきました。 下り松川最下流の水門を開き、薬師川の水位が下がって氾濫は起こりませんでした。水門を開かずとも水門のフラップ板、逆流防止だけでも水位が下がったかもしれませんけれども、市職員が介在して管理をしなければならない水門の一つでございます。また、処理の遅れで氾濫が起こり得る管理物の一つであります。 上位計画である、境川・猿渡川流域水害対策計画では、ソフト対策として、危機管理型水位計、簡易型河川監視カメラの設置を実施しており、県として平成29年から15河川、20か所に設置済みでございます。監視カメラを平成2年4河川に4か所設置したと書かれております。その中には薬師川下流の下り松川、高松町辺りだというふうに思っていますけれども、水位計の設置と最下流の水門への記録の残る水位計への変更も含まれております。同様に、安城市などでも市単独で同様な対応をして、ホームページで河川の映像等を見られるように改善をしております。以前も、氾濫等の危険性が高い市内の準用河川に、市民に対する防災速報の充実及び職員の河川の危機管理のために水位計やカメラの設置、計画を追加することを要望させていただきましたけれども、その見解について、改めてお聞きします。 ○議長(加藤廣行)  水資源部長・・・ ◎水資源部長(水野秀彦)  河川への水位計や監視カメラの設置は、河川情報を迅速に把握するために有効な手段であると認識しておりますので、市が管理している準用河川への設置の必要性につきまして、今後、調査研究を行ってまいります。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  鈴木浩二議員・・・ ◆21番(鈴木浩二)  必要性をしっかりと調査するということですので、また調査の結果、またいつか確認させていただきたいと思います。 そして、昨日国道23号線の下の道路、度々起こる冠水箇所の話もございました。これは必要が高いのではないかなというふうに感じました。河川のみならずこういったところもお願いいたします。 では、現在刈谷市では市民一人一人の災害意識の高揚を図るために、出前講座やみずから守るプログラム、防災イベントを通じて水害に備える行動に備えてもらえるよう、積極的にPR活動を行っていますけれども、危機感が薄いときに事前に防災意識向上に向けて防災イベントに参加する人が多くないのも現状でございます。刈谷市の「あいかり」から気象情報発信は、心配で多くの人が内容を確認するようでございます。私も警報等が発令すると、河川情報やハザードマップ、関連情報など、刈谷市や県、こういったホームページによる情報につなげて確認しますけれども、扱ったことのない人はそこまではしません。必要情報にリンクがあり、簡単に不安を感じた旬なときに河川情報やハザードマップにつなげられれば、見る可能性も高くなる、さらにハザードマップ、避難情報が充実すればそれも見る。少しの工夫の積み重ねで、今までのPR活動以上の、自ら備える行動への変革につながるんじゃないかなと思います。少し検討していただくことをお願いして、このテーマを終わります。 2つ目のテーマ、認知症介護の取組についてお聞きをします。 第8次刈谷市介護保険時計画、高齢者福祉計画の中にも記載がされております、人口減少、さらなる高齢化による介護人数の増大、財政の圧迫が予測される中、地域包括支援の考えの下に取組が推進されております。計画中には、2020年に本市の65歳以上の高齢者の占める介護認定者は16%弱、そのうち認知症による認定者が9.4%であります。国は、2025年に国民の3人に1人が65歳以上、そのうち認知症認定者は5人に1人になるとも推計されております。 令和2年の地域共生社会実現のための社会福祉法改正や、市町村の社会福祉サービスの提供、支援体制の整備、認知症施策や介護人材確保につながっております。また、老々介護も増えて在宅介護はままならないことも持続されます。そのため、もちろん市の地域支援事業や市民全体を対象とした介護予防、健康促進は重要でございますが、どうしても在宅介護がままならない、こういった方々に施設介護の環境を整備することも重要であるというふうに考えます。 この計画のボリュームが大き過ぎるということと、私自身も介護の勉強不足もありまして、何が刈谷市の重要課題なのか理解できていない部分もありますけれども、内容の薄い質問になるかと思いますが、私に相談のあった働く家族、介護で抱える不安を、認知症にウエートを置いて、計画に触れて質問をしてまいります。 まず、刈谷市の高齢化率はどのような状況にあるのか、また介護認定率のうち認知症の方の占める割合はどうか、改めてお聞きします。 ○議長(加藤廣行)  福祉健康部長・・・ ◎福祉健康部長(加藤雄三)  本市における高齢化率は、令和2年の国勢調査時点の実績値で20.5%となっており、愛知県の高齢化率25.5%と比較すると5%低く、介護保険事業計画の推計値20.6%と比較するとほぼ同等の数値となっております。今後、本市の65歳以上の高齢者人口は上昇するものと見込まれており、令和7年以降は高齢化率がさらに高まることが予想されております。 次に、65歳以上の高齢者に占める要支援・要介護認定者の割合は、令和3年3月31日時点で16.4%、認定者のうち日常生活に影響のある認知症状態にあるとされる人の割合は56.5%でございます。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  鈴木浩二議員・・・ ◆21番(鈴木浩二)  刈谷市の高齢化率は県と比較して5%程度低いですが、令和7年以降は国や県との差もなくなるんだと思います。また、認知症認定者の割合も、令和3年3月16.4%が国の推計をする20%に近づくんだと思います。 私の相談のあった介護する家族の話では、認知症は介護度の高い判定のときよりも、体が元気だけれども認知機能として記憶障害や見当識障害が出始めた在宅介護のメニューを急変させる意思が一番つらかったというふうにお聞きします。 そこで、認知症認定者の認定区分の人数の割合は、現在どうなっているのか、お答えいただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  福祉健康部長・・・
    ◎福祉健康部長(加藤雄三)  要介護認定者のうち、日常生活に影響のある認知症状態とされる人は、令和3年3月31日時点で2,931人であり、その内訳といたしましては、要支援1が225人で7.7%、要支援2が144人で4.9%、要介護1が791人で27%、要介護2が466人で15.9%、要介護3が491人で16.8%、要介護4が496人で16.9%、要介護5が318人で10.8%でございます。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  鈴木浩二議員・・・ ◆21番(鈴木浩二)  認知症を抱える家族は、徘回で独りにしておけないなど、地域支援事業の施設介護に保険、年金から費用の足が出てでも入居させたいという声を多く聞きます。今回答いただいた認定区分の割合では、要介護2以下55.5%は介護保険施設に入れずに、在宅を中心とするメニューで介護するか地域支援事業の入所施設、または高額な有料老人ホームを使わざるを得ない認定者がいるという状況でございます。 そこで、入居施設等の充足状況を確認します。計画では地域密着型サービス系及び施設系サービスの令和3年から5年までの整備目標として、地域密着系サービスでは定員18人の認知症対応型共同生活介護事業所、介護小規模多機能型居宅介護事業所は定員29名の整備をする、特養等の介護保険施設の居宅系サービスについては本年度中は整備せず、次期計画で検討していきますというふうに書かれております。 刈谷市内における特別養護老人ホーム等の介護保険施設またはグループホームなどの地域密着型入居施設の待機者数及び定員数はどうなっているのかをお答えいただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  福祉健康部長・・・ ◎福祉健康部長(加藤雄三)  本市では、毎年特別養護老人ホーム等の介護保険施設における待機者数を調査しており、令和3年8月1日時点の待機者数は78人でありました。また、市内の介護保険施設における定員は、全施設合計で836人となっております。なお、グループホームは市内に8施設あり、全施設合計では144人の定員でありますが、令和4年5月現在空室はございません。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  鈴木浩二議員・・・ ◆21番(鈴木浩二)  介護保険事業の介護施設は県が確保計画を策定しますが、刈谷市の待機者が昨年78名、この計画中は施設の増設の計画はない状況です。入居の条件に市内の人が優遇されることはないので、待機の状況は県内同様だというふうに思われます。ここは県へのさらなる確保を強く要望していただくことをお願いします。 そして、認知症対応型グループホームは、空室がない、いわゆる待機者はいるが、重複している入所の予約をしているので、正確な人数が把握ができていないんだと思います。1年に1度ぐらいは定期的に正確な待機者の把握をして、充足している状況、把握をすることを要望させていただきます。 では、グループホームは市内在住が入居条件となっております。軽度な認知症でも異常行動や徘回の心配など、待機している方の家族の方は基本在宅のメニューで対応し、それでもどうしても独りにするのは心配という場合などは、ショートステイなどを活用してしのいでおります。そして、介護のみならず介護離職を救う、介護者が心身ともに耐えられない状況をなくす、また経済面でも優しいなど、考慮をして整備計画を立てることができる施設でございます。刈谷市が整備計画を立てることができる施設であります。 豊田市の介護事業計画を見ますと、地域支援事業として位置づけられる入居施設は、65歳以上の高齢者人口に対する確保比率では、刈谷市よりも随分多く確保ができております。地域支援事業として位置づけられる認知症対応型グループホームの必要数は、何を基準にして推計をしているのかをお答えいただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  福祉健康部長・・・ ◎福祉健康部長(加藤雄三)  当該サービスの利用者数につきましては、厚生労働省が提供する見える化システムを用いて推計しております。これは介護保険事業計画等の策定や実行を総合的に支援するためのシステムで、全国の市町村が活用し、過去の高齢者数と受給率の傾向など、多岐にわたる要素を複合的に勘案して推計しております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  鈴木浩二議員・・・ ◆21番(鈴木浩二)  全国一律の見える化システムで推計しているということですが、その中で介護保険施設も地域支援事業の施設も待機者が出ていますし、地域支援事業の入居施設は、市による計画の差で待機の差があるのも事実でございます。 では、在宅介護中の高齢者の心身の状況や症状に合わせて介護する方の不安の軽減や一時的に介護ができない場合の介護を目的とするショートステイは、在宅介護では家族を守るためになくてはならないとりでだというふうに思います。介護保険の対象となるショートステイは現在充足をしているのかどうか、お答えください。 ○議長(加藤廣行)  福祉健康部長・・・ ◎福祉健康部長(加藤雄三)  ショートステイの空室状況につきましては日々変動していることから、充足の有無について一概に申し上げることはできません。次期計画となります第9期介護保険事業計画・高齢者福祉計画の策定に向け、今年度高齢者等実態調査を行うこととしております。 この調査では、介護保険サービスの利用状況や満足度、今後の利用意向等を把握し、その結果を今後の施設整備や介護サービスの充実等について、見える化システムで推計された数値とともに、次期計画の策定に反映してまいります。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  鈴木浩二議員・・・ ◆21番(鈴木浩二)  日々変動するショートステイはいろんなところで実施をしておりますので、把握が難しいことは十分理解できます。次期計画に向けて、本当に使いたいときに使えない状況がどれだけあるのか、家族や関係者へのアンケートなど実態調査、生の声を聴いて現状把握に努めてください。 また、今計画で見える化システムの推計のずれ、これも把握をしていただいて、係数等で補正するのも必要があるのじゃないかなというふうに思います。認知症のケアでは、介護への身体的なケアだけではなく、何度も同じことを尋ねる、言わなければならないなどコミュニケーションの難しさによるストレスが起こります。比較的に体が元気な人の場合には、身の回りのお世話だけではなく目が離せないなど、高齢の場合には自分自身に対する健康不安も起こってまいります。認知症同士が支え合う認認介護では、本人が望むのであれば施設介護を進めるべきだとも考えます。 また、認知症の介護に当たる家族の介護負担で、主に介護に当たる方の半数以上に鬱状態が認められるという報告もあります。最近、ヤングケアラーとして子供の介護が問題になっておりますが、主体で介護する方が倒れないように家族で分担して支えることは必然でありまして、過度に無理をすることなく介護が可能な環境を整える、また経済状況によって安価に入所できる施設も足りていることが重要だというふうに思います。市が地域支援事業として計画をする市民であることが条件の入居施設でありますので、市の実情に合わせた、精度の高い必要数の推計、それに合わせた待機者のない計画的な整備を進めることを、要望のほうをさせていただきます。 では、次に介護度の認定についてであります。 介護認定を受けた後、急激に認知症が悪化をして介護が大変になり、自費での在宅メニューを増やして対応しているなどの話をよく聞きます。「ケアマネジャーさんに相談しているの」、「変更申請しないの」とお聞きするんですが、認定が下がるリスクや、在宅介護施設のケアマネジャーさんには、施設介護では利用者が減ることになり、在宅介護メニューを工夫して提案されることが多いというふうに聞きました。そうした中でも私に相談した人は、変更申請で介護度が変わって、入所施設を予約ができたと喜んでいました。 認知症の悪化に合わせて介護度再審査ができて、介護度に合わせた介護支援を受けられることが必要だというふうに思います。まず、介護審査では認知症特有の加点があるというふうに聞きましたけれども、どのような配点なのかをお答えいただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  福祉健康部長・・・ ◎福祉健康部長(加藤雄三)  要介護認定における認知症加算は、運動機能の低下していない認知症高齢者に対して、介護者の負担が大きくなることから、1次判定の要介護度が1から2段繰り上がる仕組みとなっているものであります。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  鈴木浩二議員・・・ ◆21番(鈴木浩二)  運動機能が低下していない認知症高齢者は介護度が上がる、大変さを考慮した仕組みになっているということでございました。 そこで、昨年介護認定の有効期限前に変更申請をされた数、また、その際介護度の変化の状況はどうかということと、併せて昨年の定期の更新審査における同様の状況、これをお答えいただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  福祉健康部長・・・ ◎福祉健康部長(加藤雄三)  令和3年度におきまして、要介護認定者が変更申請された件数は478件であり、審査の結果介護度が軽度化したものが5件で1%、重度化したものが428件で90%、変更なしとされたものが45件で9%でございます。 また、昨年4月から9月までの半年間に更新申請は932件あり、そのうち審査の結果前回の判定から軽度化したものが290件で31.1%、重度化したものが164件で17.6%、変化なしとしたものが478件で51.3%でございます。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  鈴木浩二議員・・・ ◆21番(鈴木浩二)  更新審査は1年が基準ですが、1年を待たずに変更申請をした人が478人、そのうち介護度が重度化した人が429人、約90%ということで、また更新審査が半年で932人ですので、更新審査を待たずに変更審査を要求した人はおよそ4分の1強ということでございました。通常の更新審査では重度化した人は17.6%と多くはないようですので、安心もしましたけれども、その中に1年を待たずに変更申請をすれば介護度が上がって、状態に見合ったサービスが受けられたのかもしれません。 現在、国は更新審査の基準を1年から1年半に延ばすことを検討しているようですし、認定調査の人材が確保できない市では更新審査を延ばしたり、結果、これを既定の日数で出せないなどが起こっており、やはり心配でございます。 認知症に関する専門家の論議では、予防から共生へと重点が推移をしております。症状の変化に合わせて、介護の認定に応じた介護メニューが受けられる環境になることが、必要でございます。 先ほど更新審査で31.1%も軽度化した、反対の面での変化もありますが、介護度が下がったと思われる方が変更審査を要求することはないと思いますので、まずは介護度が明らかに重度化していると思われる介護認定者の家族やケアマネなどに対して、変更審査をする判断、これに導くことが重要であるというふうに思います。そのために、地域包括支援センターの役割は大変重要であり、高齢者やその家族、総合的な相談体制の確保に今期待がかかります。 認知症高齢者の介護をしている家族に対し、認知症家族支援プログラムとして講義や講座、認知症介護家族交流会の開催など実施をしていただいていますけれども、積極的に参加する人ばかりではないのが現状でございます。介護に困っている人は、そのときに必要な情報をまず得たい、相談ができる場をまず知りたい、介護に追われ、そう考える人も多いんだというふうに思います。そこで、認知症介護の介護予防に関する相談体制と、活用状況についてお答えください。 ○議長(加藤廣行)  福祉健康部長・・・ ◎福祉健康部長(加藤雄三)  高齢者やその家族が認知症について相談したい場合は、長寿課及び地域包括支援センターで受け付けております。また、認知症の進行状況に応じて、いつ、どこで、どのような医療や介護サービスを受ければよいかをまとめた冊子、認知症ケアパスを作成し、市役所窓口や地域包括支援センター等での配付、市ホームページへの掲載のほか、様々な機会を捉えて利用促進を図っているところであります。ほかにも、認知症専門医、医療専門職及び介護福祉専門職が連携し、認知症の早期診断、早期対応に向けた支援を行う、認知症初期集中支援チームや、認知症の専門医に直接相談ができる認知症個別相談など、多様なケースに対応できるよう、相談体制を整備しております。 令和3年度の活用状況につきましては、地域包括支援センターへの認知症に関する相談件数が849件、認知症初期集中支援チームによる支援者数が15人、認知症個別相談の相談件数が31件となっております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  鈴木浩二議員・・・ ◆21番(鈴木浩二)  相談体制は確保されており、うまく活用している人もいることが分かりました。将来的にも相談ケースに対応できる量の確保や相談しやすい環境を確保いただくことをお願いします。 では、相談体制は整備しているとはいえ、例えば先ほど介護施設に入りたい、介護度の再調査をしてほしいなど、どこに相談したらいいか分からないという声を聞いたり、介護予防の講座や企画を実施しているのに知らない人がいたり、徘回高齢者探知端末貸与のサービスを知らずに、利用できずに介護する人もいました。ホームページや市民だより、市役所等で聞いたり資料をもらうことはできますけれども、もう少し市民に優しい情報提供が必要じゃないかなというふうに考えます。介護関連の人を対象とした情報発信や、介護予防に関する情報発信の現状についてお答えください。 ○議長(加藤廣行)  福祉健康部長・・・ ◎福祉健康部長(加藤雄三)  毎月1日号の市民だよりで、地域包括支援センターの紹介や認知症に係る支援など、高齢者の介護について幅広い世代の方に知っていただけるよう記事を掲載しております。また、介護保険制度や高齢者福祉サービスをまとめたガイドブックでありますハートページを作成し、市役所、地域包括支援センター、市民センターなどで配付いたしております。 このハートページは、パソコンやスマートフォンで閲覧することも可能で、閲覧方法を市民だよりで周知しております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  鈴木浩二議員・・・ ◆21番(鈴木浩二)  今回の質問をするに当たって、今説明いただいたホームページの情報、ハートページなどを見て、情報を集めようとしました。刈谷市も一般的な自治体と同様に、調べようとすれば調べられる環境になっておりますけれども、やはり大変でした。高齢になればなるほど難しいというふうに思います。 刈谷市は、プッシュワード型の情報発信ツール、「あいかり」がありますけれども、介護に関して情報が発信されていませんと言うつもりでしたけれども、まさに本日、「健康ガイドの情報に介護情報を載せました」という情報が載りました。こういったプッシュワード型で情報提供をする、リンクを開けば見える、こういうことは重要ですし、こういったものを使って、「介護で分からないことがあったらまずここに電話してくださいよ」、こういったようなことを定期的に発信する、こういった今までよりもやさしい情報発信がこういったものを使って可能になります。 計画の個別目標に、認知症、相談を知っている人の割合だとか認知症個別相談件数、こういったものもありますけれども、こういった情報発信で目標達成に近づけることができるのではないかなというふうに思います。全国的に見て、この介護の高齢者福祉に関する情報発信、遅れておりますけれども、ぜひ他市に先駆けて取組を進めることをお願いさせていただきます。 次に、地域支援事業の核となる包括支援センターの計画についてお聞きします。 「医療介護の専門家や地域団体など、多職種の関係者が共同して個別課題や地域課題を共有するとともに、高齢者の自立支援について検討する地域ケア会議を開催します。これにより、それぞれの地域づくりや政策形成に結びつくような内容の充実や、実施方法の見直しを行います」と書かれております。真に課題解決に寄与する予防や地域支援事業につながっていることに期待をしております。そこで、見直した内容、また具体的に政策につながった内容などがあればお答えをいただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  福祉健康部長・・・ ◎福祉健康部長(加藤雄三)  地域ケア会議では、主に個別のケースを通じて地域に存在する課題を抽出し、その解決策についても引き続き会議内で検討することとしております。その中で、市全体の課題として考えられたものについては、各地域包括支援センターに設置している生活支援コーディネーターを通じて、NPO法人・協同組合・民間企業など、多彩な主体が参画する生活支援・介護予防体制整備推進協議会の議題に上げられ、その対応策、解決策等について検討を行っております。 これまで課題として抽出した内容といたしましては、高齢者が住み慣れた地域で生活をし続けるために、介護予防を目的とした住民主体の通いの場である高齢者サロンの運営支援や活動内容の充実、民間が行う支援サービスの周知といった課題がありました。これらの課題に対し、高齢者サロンの運営補助を行う担い手を拡充するため、介護予防ポイント事業の対象施設に高齢者サロンを加え、はつらつサポーターが運営支援を行えるよう、制度を改正いたしました。 また、高齢者サロンの代表者を集め、活動事例の発表やサロン同士の情報共有を行うサロン交流会を実施し、活動内容の充実を図りました。民間が行う生活支援サービスの周知につきましては、体力の低下及び身体の不自由な高齢者や、コロナウイルス感染症により外出を控えている高齢者のために、買物代行・生活支援を行う事業所等を取りまとめた「くらしの地域支え合いガイド」の冊子を作成し、市役所窓口や地域包括支援センターなどで配付しているほか、市のホームページにも掲載し、活用促進を行っているところであります。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  鈴木浩二議員・・・ ◆21番(鈴木浩二)  地域の課題を対策していただいているということで、また市域全体の問題に対しても生活支援介護予防体制整備推進協議会などに打ち上げて、政策として取り入れていることも分かりました。 コロナ禍で運営自体が難しい部分もありますけれども、地域の課題に対して的を射た対策が可能な組織、仕組みであります。ぜひより多くの課題解決に向けて政策形成の提案を活性化していただけるように、さらに幅広い関係者が協働できる組織拡大、運営支援のほうをお願いします。 では、最後に長寿課職員の配置についてを確認します。 計画では、安定的な介護保険制度の運営に対して、介護人材の確保、育成が進められております。市として介護の資格取得制度や介護の入門研修などをしていますけれども、働き方改革や介護環境の改善、処遇など、国と県連携して進めなければならない問題だというふうに思っております。 一方なんですが、同様に介護事業や介護を必要とする人が増えている中で、刈谷市の長寿課職員が適正に確保され、職員の負荷増加やサービス低下が起こっていないようにするということが市の責務であります。今回の質問を決めた後に、長寿課さん職員の皆さんが何名も自席で食事をしながらパソコンに入力している姿を、これは合っているかどうか分かりませんけれども、少し心配になりました。長寿課の現在、そして5年前の正規職員数及び介護認定調査員の人数、お答えをいただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  福祉健康部長・・・ ◎福祉健康部長(加藤雄三)  長寿課の正規職員ですが、令和4年4月1日現在で30人、5年前の平成29年4月1日時点で26人、介護認定調査員は会計年度任用職員で、令和4年4月1日現在で常勤10人、非常勤4人、5年前の平成29年4月1日時点も同じ職員数となっております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  鈴木浩二議員・・・ ◆21番(鈴木浩二)  この後の質問で何をもって必要な人数を決めているのかをお聞きする予定でしたけれども、答えることは難しいようですので今回やめることにしました。 介護認定調査員は5年前と同数ということです。介護の認定者が2016年から2020年まで9%以上増えている中で、残業等の時間を考えないと分かりませんけれども、人数が同じでなぜできるのかなと思っております。認定調査の1人当たりの時間が業務の効率化で減ったのか、調査の時間を無理に短縮していないのか、残業時間で対応しているのか、認定の有効期間、インターバルはどうなんだ、など介護サービスの質を維持して職員の健康を管理する上でも大変重要でございます。認定調査で1人にかかる基本的な必要時間、認定の量の見込みが分かれば、容易に必要人数の把握ができ、適正な配置ができるんじゃないかなというふうに思っております。これは長寿課の正規職員の皆さんの仕事においても同様なんじゃないかなと思っております。必要なサービスに対する仕事量、必要な時間をつかんで管理することを、部長をはじめ市の幹部、人事課でいま一度見直しをすることを要望して、私の全ての質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(加藤廣行)  しばらく休憩します。                             午後3時04分 休憩                             午後3時15分 再開 ○議長(加藤廣行)  休憩前に引き続き会議を開きます。 23番新海真規議員・・・     (登壇) ◆23番(新海真規)  議席番号23番、清風クラブの新海真規であります。 議長のお許しをいただきましたので、通告に従って質問をさせていただきます。 今回は、PTAについて、「書かない窓口」について、刈谷市駅前地区再開発事業についての3点について質問させていただきます。この3点は、それぞれいずれも複数の市民からお問合せをいただいたものであり、私自身、明確な説明などができなかったものもありますので、しっかりと説明をさせていただくためにも、この場で確認をさせていただきたいと考えております。 まず、1点目のPTAについて伺います。 PTAは、言うまでもなく、Parent・Teacher・Associationの頭文字を取ったものであり、保護者と教師による組織であるわけなんですが、その組織は各自治体、各都道府県のPTA連絡協議会を経て、全国組織の日本PTA全国協議会へとピラミッドのように組織されているものであります。その理念と目的は、保護者と教員が学び合うことでお互いの教養を高め、その成果を家庭、学校、地域にそれぞれ還元するとともに、児童生徒の健全な発育と発達に寄与することとされておりますが、それと同時に、民主的な方法で運営するという設計思想がありまして、PTAは民主主義の学習と演習の場であるという側面をも併せ持つものであるとされております。 また、基本としてPTAは民であって、官でもなく、学校でもなく、教育を本来の趣旨としたものであって、決して営利を目的としてはならないし、民主主義の原則にのっとって自らの在り方を自ら決していくものであり、発案は会員であれば誰でもできて、意思決定の際には全ての合議を尽くしていくものであるとされております。 そんな中で、京都市PTA連絡協議会、市のP連というものですが、全国組織である全P連からの退会を検討しているというニュースが先日流されました。調べてみると、そのほかにも高知市、あるいは松山市においても、既に県のPTA連絡協議会からの退会を表明していることが分かりました。全国組織、あるいは上部団体である県のPTA連絡協議会からの脱退は、県民や市民、とりわけ子供たちの保護者らにとっては大きな関心事であります。退会による影響がどのようなものであるのかという不安が払拭できない状況であると考えています。 こういった事実は、刈谷市においても既に把握しているものと思いますが、これらの実態のPTA連絡協議会が上部組織からの脱退を表明する背景、これがどういったものであるのか、市当局による分析の内容を聞かせていただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  京都市の市P連の全国組織からの脱退の例を挙げますと、全国組織である連絡協議会では、会員同士が意見交換する場が少ないことや、全国大会における事例発表の負担が大きいことなどの理由から退会を検討されたというようにニュース等で聞いております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  新海真規議員・・・ ◆23番(新海真規)  京都市は刈谷市と違って政令指定都市でありますから、刈谷市と一概に比較することはできないと思いますが、報道によれば、京都市のPTA連絡協議会は、市立の幼稚園、小、中、高校、それから総合支援学校の各PTA連絡協議会で構成されていますが、理事会に上程された退会への提案文書では、全国のPTA連絡協議会は、全てのPTA会員の意見を広く吸い上げ、国に伝えるとともに、課題を共有しながら共に考えて歩むものであるが、現状ではそのようにはなっていない。その現状を踏まえて、一般会員のための活動となるように働きかけてきたが、変化することは期待できないと指摘しております。その上で、京都市の補助金が市から下りるPTA連絡協議会に対する補助金でありますが、それが削減される中で、全P連には年間84万円の負担金を出しているそうであります。コロナ禍で大変な思いをするPTA会員の負担をこれ以上増やすことはできないと上程書にも書かれているそうであります。 ただ、この提案は、現職の会長が上程したものであります。その後に開催された会議で、40人で構成する理事会の中で、全国組織からの退会に賛成した理事は僅かに6人であり、結果として、全国協議会からの退会は否決されて踏みとどまったということであります。 高知県の県のPTA連絡協議会から退会した高知市の市P連でも、退会の最大の理由は、市から県に納める上納金ですね。1人当たりの会費の値上げであったということであります。市のPTA連合会の常任委員会で、県のP連はどういう組織なのか、加入しているメリットが何であるのかがはっきりしないなどという疑問が続出して、結果として退会に対する賛成多数で決定したということでありました。 少子化がますます顕著になっている現在、全体のPTA会費が総額で減少していることは容易に想像できますし、避けられない事実であります。かといって、その減少を理由に子供たちのための活動が縮小されるということはとても残念でありますし、健全な育成のためのPTAが会費を理由に子供たちの教育環境を制約するようでは、まさしく本末転倒であると考えております。 答弁にあったような会員同士の意見や情報を交換する機会が少ないことなどは、確かに問題でありますが、それを改善するための努力は十分に行われなかったのではないか。そして、それ以前に、短絡的に退会という結論を導き出したということであるとしたら、もう少し忍耐強く改善のための手法を探求するとか、さらなる別の努力を重ねるという方法もあったのではないかと考えております。 私自身も子供たちが小中学校に通っていた頃には、数年間、PTAに関わってまいりましたが、それから既に30年以上経過しておりますので、PTAの在り方も随分変化を遂げていると思いますが、念のために伺います。 刈谷市においても市P連というものがあると思いますが、私が関わっていた頃には、幼稚園ですね、幼稚園のPTA、当時の名称は父母の会とか保護者の会とかいうものであったと思いますが、小中学校のPTAと一緒になってPTA連絡協議会を構成しておりました。その刈谷市PTA連絡協議会の現在の組織の構成と活動内容について説明をお願いいたします。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  刈谷市小中学校PTA連絡協議会は、各学校PTAの健全な発達を図ることを目的として、市内の小中学校のPTAで構成する組織でありまして、年に3回程度開催される意見交換会や部会等を通して、PTAの望ましい運営方法についての研究や情報交換などを行っております。 なお、幼児園につきましては、令和2年度に幼稚園から認定こども園に移行したことにより、現在は加入しておりません。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  新海真規議員・・・ ◆23番(新海真規)  分かりました。 令和2年度に刈谷市では幼稚園から認定こども園に移行したものですから、今の幼児園は連絡協議会には加入していないということですね。 もともと市立の保育園が連絡協議会に加入していなかったのは、保護者がそれぞれ仕事を持っているという前提がありますから、連絡協議会に加入することで過度の負担を強いるようなことがあってはならないという配慮からであるというふうに聞いておりましたし、そのように理解しております。 認定こども園は、教育と保育の両面を兼ね備えたものでありますから、その決定は理解いたします。 PTAへの加入についてですが、PTAはあくまでも任意加入が原則であると承知しております。小学校、中学校に子供が入学したからといって、決してPTAへの加入を強制されるものではありませんし、加入した後から退会することも、保護者の判断で自由に決められるものであると理解しておりますが、PTAへの加入に対する説明、あるいは加入に対する意思の確認などがどのように行われているのかを聞かせていただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  学校ごとには異なりますが、入学説明会などの保護者が集まる機会において、加入に関する書類を配付したり、制度の趣旨や任意加入である旨の説明をするなどして意思の確認をしております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  新海真規議員・・・ ◆23番(新海真規)  学校ごとに異なってはいるけれども、入学説明会での保護者への説明が主なものであると伺いました。 その場において任意加入である旨の説明もしていただけるようでありますが、ほとんどの保護者がその趣旨を理解してくださって加入していただいているものであるとは思っております。ただ、学校ごとに異なるということは、あまりよいことではないと考えておりますので、できれば市当局の統一的な指針を示していただいて、できる限り共通のやり方で学校ごとの差異が削減できるような努力をしていただきたいと私は個人的には考えております。 現状について伺いますが、刈谷市において学校のPTA活動に加入しない保護者というのは前例があるんでしょうか。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  PTAに加入してみえない保護者の方もおみえになります。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  新海真規議員・・・ ◆23番(新海真規)  やはり保護者によって考え方は異なるわけでありますし、任意の加入であるという原則がある以上、加入しない理由を問いただすわけにもいきませんし、どこの学校であるのかも、個人情報の保護に抵触することになりますので、尋ねるわけにはいきませんが、実際に加入されない方はおられるようです。それはそれで保護者の権利を守る行為として、ごく妥当なものであると思います。 加入に対する自由は、絶対に守らなければならないわけですが、加入しないということから何か支障が生じたり、あるいは問題が起きるといったようなことがあり得るのかどうか説明してください。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  PTAに加入しなかったことにより不利益等があるものではございませんが、PTAの活動は、子供たちの健やかな成長のために保護者と学校が協力して子供たちをサポートする活動であることから、未加入の方が増えますと、そのサポート体制や活動への影響が懸念されるところであります。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  新海真規議員・・・ ◆23番(新海真規)  加入されない方が多くなった場合には、PTAの活動自体に制約が生じる可能性が高まりますし、本来の目的である子供たちへのサポート体制に影響が生じる可能性があるということは理解いたしました。 それでもPTAに加入しないことで、特別な不利益を被るものではないということも伺いましたので、その点は安心いたします。 先ほど申し上げた上部組織からの退会を決める事例においては、上部組織に納める会費の増額が退会にかじを切らせる大きな要因になったということが報道されましたが、刈谷市においてのPTA会費の額はどれほどであるのか。また、その集金方法と管理体制、あるいは収支報告等はどのようになっているのかを説明してください。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  会費の金額は各学校により異なりますが、多くの学校は児童1人当たり月に200円程度となっております。会費は口座振替により集め、PTAの会計担当が管理をし、毎年年度初めに開催されるPTA総会において収支報告がなされております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  新海真規議員・・・ ◆23番(新海真規)  全ての学校で一律ということではないが、おおむね1人当たり200円程度であるということでありました。 PTAは、1890年代にアメリカの2人の母親が子供たちのために自発的に始めた、これがPTAのルーツであるとされております。我が国においては、戦後のGHQによる統治下で、GHQから復興のための方策としてのPTAの設置を推奨されて、1947年にはGHQから設置のための手引書が示されたということであります。そして、翌年の1948年には、全国の小中学校の7割以上に設置されたということでありますが、その当初は寄附金、あるいは会費を集めたりすることは考えられていなかったようであります。しかしながら、戦後の復興を目指すためには、子供たちのための財源はどうしても必要であるということは理解しながらも、捻出することが大変難しくて、やむを得ず会費の集金という措置を取ったようであります。 先ほどの答弁で、学校によって異なるというフレーズがまた出てきました。もちろんどうしても全て同じ額にはできないという理由があるのかもしれないことは理解しなければならないと思いますが、これだけ情報伝達が発達している時代に、PTA会費に学校によって差額があるということは、簡単に全ての保護者に伝わってしまうと思います。その差が生じる原因が何であるのか明確な説明を施して、全ての保護者に納得していただかなければ、憶測が憶測を呼んで、不公平感が増殖する原因になってしまう可能性もあると思います。簡単ではないかもしれませんが、できる限り各学校の差が少なくなるような努力をよろしくお願いします。 それと、PTA活動に対する刈谷市からの補助というものはあるんでしょうか、聞かせてください。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  各学校へのPTAに対する補助はございませんが、刈谷市小中学校PTA連絡協議会に対しては、総会等の開催に係る経費や旅費等に関して補助金を交付しております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  新海真規議員・・・ ◆23番(新海真規)  それぞれの学校に対するものではないが、市全体のPTA連絡協議会に対して助成していると伺いました。 本来、PTAの活動は、自主性の確保に重きが置かれているために、関係諸団体への官公庁からの接し方は、ノーサポート、ノーコントロールが原則でありましたが、その組織運営、活動の維持には、財源の確保がどうしても必要となって、会費を集めることに至ったようであります。そのために、会費をめぐっての不満なども生じて、上部組織からの退会という事態も生じているわけでありますが、当局に伺ったところでは、愛知県内では、名古屋市を除く全ての市で、県の連絡協議会から退会しているという例は出ていないようでありますし、また、会費を値上げするという気配も今のところはないように聞いております。 しかしながら、少子化の波は全国的に例外なく起きていますので、会費の減少による値上げへの動きは、今後起きる可能性も絶対にないというわけではありませんので、覚悟しなければならないとは思います。そういった場合には、財政状況の詳細な説明と、なぜ値上げしなければならないのかを明確に保護者の皆さんに説明する必要があると考えています。 会費に対するそれぞれのPTA会員の考え方が本来の子供たちの健全な成長のためにという目標から異なった方向に目を向けられてしまう可能性がありますので、その点だけは、今後も十分留意していただきたいと願っております。 この件についての最後の質問になりますが、PTA活動への参加についてメリット、あるいはデメリットをどのように認識しておられるのか、当局の見解を聞かせてください。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  家庭の状況によっては、PTA活動への参加が負担となり、それがデメリットとされることもございますが、PTA活動に参加することにより、子供の通う学校の様子がよく分かったというような声を多く聞いております。また、保護者同士が交流し、情報交換が図られ、地域ともつながりができた。先生とのコミュニケーションも円滑になり、相談がしやすくなったなどの声も伺っております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  新海真規議員・・・ ◆23番(新海真規)  申し訳ありません。デメリットという言葉を用いたのは不適切でありました。訂正いたしますが、私自身のことを思い起こせば、仕事の時間を割いてPTA活動に参加することには、一定の負担が生じておりましたが、そのほかの面では、答弁にあったような学校と子供たちの関係をより正確に把握できた。それから、保護者同士での会話や情報交換によって、仕事にかまけて自分では全然知らなかったような新しい知識を得られた。俗に言う世間が広くなった。先生方ともふだんでは交わせない会話が多くできたことなど、役員をさせていただいたおかげで得られたものは非常に多かったと思っております。 その一方で、PTA活動に疑問を感じておられる方がいることも否定はできませんが、その活動内容を詳細に理解していただければ、多くの疑問は払拭できるのではないかと考えております。 会費の問題についても、収支報告の内容をより詳細に充実させれば、PTAに対する理解も少なからず進んでいくと思います。PTA活動に積極的に参加すれば、必ずや保護者としての喜びも増すと思いますし、何より子供たちと一緒になって学校生活をよりよいものにしていくという満足感を得ることは、親子としての共同作業を通じての新たな喜びにもつながるものだと考えております。 PTA活動の本来の目的の周知を徹底し、参加することのメリットをより広く知らしめること。それらの努力を今後もさらに重ねていただくことを切に願っております。 続いて、2点目の「書かない窓口」について伺います。 この点については、さきの議会においても質問が出されましたが、全国的に実施する自治体が増えていること、あるいは県内でも複数の自治体が実施していることなどを知った複数の市民から問合せをいただきました。刈谷市で実施されていない理由などについてのお尋ねには明確に答えられませんでしたので、改めて伺わせていただきます。 書かない窓口は全国的に急速に増加しているようですが、一説では、この後数年でこの書かない窓口が当たり前になるとも言われております。確かにその気配は十分感じられるんですが、この内容について当局としてどのように分析しておられるのかを聞かせていただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  市民活動部長・・・ ◎市民活動部長(近藤和弘)  書かない窓口の事例といたしまして、まずマイナンバーカードを利用し、住民票などの交付申請書や転出などの住所異動の届出書を自動作成する方法がございます。市民の方の記入に係る負担の軽減となる反面、マイナンバーカードを持っていない方への対応が課題となってございます。 2つ目の事例といたしまして、事前に自宅でインターネットにて手続をし、来庁時に二次元コードを提示することにより、申請書等が自動作成される方法もございます。証明書の交付や住所異動のほか、他市では住所異動に係る国民健康保険などの関係部署の手続書類も一括に作成することが可能となっております。自署等が必要なもの以外は、複数の書類に同じ事項を何度も記入する必要がなくなり、手続時間の短縮につながるものとなっております。 課題といたしましては、パソコンやスマートフォンがない方や、機器の操作が苦手な方が利用できない点がございます。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  新海真規議員・・・ ◆23番(新海真規)  ただいまの答弁では、マイナンバーカードを利用して届出書を自動作成する方法と、事前に自宅でインターネットで接続し、手続して、来庁時に二次元コードを提示することによって申請書が自動作成できる、そういった方法が説明されました。いずれもマイナンバーカードやパソコンやスマートフォンがない方への対応が課題であるということでありました。 しかし、私なりにインターネットで開いてみまして、書かない窓口を実施しているほかの自治体の内容を調べてみますと、確かにマイナンバーカードを提示すれば、より早く対応できるということは記されておりますが、マイナンバーカードには一切触れていない自治体もありますし、事前にパソコンなどを使用しなくても、来庁して窓口で用件だけ伝えれば、書類が出来上がった際に自分で署名さえすれば手続は完了するというような内容が記載されておりました。 さらに、書かない窓口を実施したことによって、おくやみ窓口の開設も容易になったという例も紹介されております。 市当局とは着目している点に相違があるのかもしれませんし、私が考えている以上に、その先まで考えていただいた上での答弁であったかもしれません。 その上で端的に伺いますが、書かない窓口を導入するとした場合に、どういった問題点、あるいは課題といったようなものがあるのか、考えられるのか。また、刈谷市として、今後、書かない窓口を導入する考えがあるのかどうか、見解を伺いたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  市民活動部長・・・ ◎市民活動部長(近藤和弘)  現在の状況といたしまして、住民票の写しなどの証明書につきましては、マイナンバーカードを利用したコンビニ交付サービスの利用が年々増えており、住所異動につきましても、オンラインで転出届と転入予約が可能となる転出・転入手続のワンストップ化が今年度末の開始予定に向け準備が進められております。今後は、こうしたオンラインによる交付や手続が主流になっていくものと考えております。 また、デジタル庁を中心に住民記録システムをはじめとした各種システムのデータ形式や、帳票などの規格を共通化するシステムの標準化が令和7年度をめどに全国の自治体で準備を進めており、自治体内での関連部署との情報連携が進み、市民の利便性の向上が図られるものと思われます。 こうした状況の中、本市においても書かない窓口の導入につきまして、関係部署と連携し研究を進めておりますが、標準化の前に導入した場合は、近い将来、標準化への対応が必要となり、改修等に係る追加費用の発生が想定されることもあり、費用対効果を考え、導入時期の慎重な検討が必要と考えております。 また、今後もオンライン交付や手続による来庁しないサービスの普及状況にも注視し、書かない窓口の研究をしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  新海真規議員・・・ ◆23番(新海真規)  オンラインによる交付や手続が今後、主流になっていくと考えているということでありましたが、ここでもまたパソコンやスマートフォンとは縁遠い方たちが取り残されたり、除外されてしまうという問題が浮上するのではないでしょうか。 他の自治体では、書かない窓口から書かせない窓口という名称まで使っているところもあるわけでありますが、既に2016年度から書かない窓口を始めている北海道の北見市の事例をちょっと御紹介しますが、市内のIT企業と窓口支援システムを共同開発して、市民が申請書を書く手間をなくしたほか、複数の手続が一度で済むワンストップサービスも実現させたということであります。このワンストップサービスの延長で、刈谷市が7月から始めることになっているおくやみ窓口と同様のおくやみワンストップサービスも既に始めたということであります。 このシステムは北見方式とも呼ばれて、多くの自治体から多くの視察を受け入れているばかりでなく、国からもデジタル担当大臣が直接視察に見え、その後もデジタル庁の職員2人が泊まり込みで視察研修を実施していったと聞いております。このシステムの開発には約7,000万円を費やしたようでありますが、まだまだ改良の余地はあるという考えは持ち続けていかなければならないということであります。 国が進めるシステムの標準化は、令和7年度をめどとしていると伺いましたが、書かない窓口を実施している自治体がこれほど増えている中で、対応があまりにものんびりしているように思えてならないんですが、むしろ先進的な自治体を国が後から追いかけているようにも見えてきます。 国によってシステムが標準化される前に、独自のシステムを導入して書かない窓口を実施した場合には、近い将来に新しいシステムを導入するための新たな追加費用が発生する可能性が高いと言われましたが、市民サービスの向上と財政の無駄を削減することとの双方のせめぎ合いになると思います。そのことを考え合わせれば、書かない窓口の導入に慎重にならざるを得ない理由として、市民に説明する場合にも、結構市民からの理解を得られやすくなるのではないかと思います。結構有効な方法になるんじゃないでしょうか。 いずれにしても、書かない窓口に対する周知は、今後もさらに進んでいくことは明らかであります。刈谷市が導入しないにしても、なぜ今、導入しないのかをある程度市民に知らしめることは必要な市民サービスではないかと考えます。 国ばかりでなく、そのシステムの開発には多くの自治体や企業が既に取り組んでいるというふうに聞いております。これであれば大丈夫と思われるような画期的なシステムが開発された場合には、刈谷市もぜひ積極的に導入を検討していただくことをこの場でお願いしておきます。 それとマイナンバーカードですが、刈谷市における交付率の推移はどうなっているのか。念のため伺いますが、5年前、3年前、そして現在の交付率の状況を聞かせていただきたいんですが、交付率の向上に向けてどういった努力をしてこられたのかも併せて答弁をお願いします。 ○議長(加藤廣行)  市民活動部長・・・ ◎市民活動部長(近藤和弘)  本市のマイナンバーカードの交付率の推移でございますが、平成29年4月末時点の交付率は8.3%、平成31年4月末時点の交付率は11.7%、令和4年4月末時点の交付率は42.0%でございます。 本市といたしましては、これまでカードの作成に必要な写真を無料で撮影するサービスの実施、各市民センターや商業施設での出張申請窓口の開設など様々な申請手続の支援を行ってまいりました。また、今年度につきましても、新たに市役所1階に申請受付専用の窓口の開設、マイナンバーカードに関する書類の記載台の設置、マイナンバーカードの交付予約受付を行うことができるシステムの導入などを予定しております。今後もカードの取得の促進に向け、申請しやすい環境の創出に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  新海真規議員・・・ ◆23番(新海真規)  5年前には8.3%、3年前に11.7%であったものが、この2年間で急速に伸びて42%にまで増えているようであります。この要因は、コロナ感染症の拡大の影響を受けた特別給付金の支給ですね、それとマイナンバーカードの取得に対するマイナポイント、プレミアムの付与の2点にあると思います。 私は、まだ個人カードを取得しておりません。申し訳ありません。 取得する場合に必要な写真を無料で撮影してくれるというのは、とても助かると思います。以前に東浦のイオンでも出張した窓口を開設していたということも承知しておりますし、今後もさらに申請しやすい環境整備に努めていただけるということも期待しております。 書かない窓口については、まだ導入に踏み切れない理由があることも理解しなければなりませんが、他の自治体への普及が進むことによって、刈谷市民の満足度の低下を招くおそれもあります。できる限り早期の導入に向けて、今後もさらに研究を重ねていただくことをお願いいたします。 続いて、3点目の刈谷市駅前地区再開発事業について伺います。 刈谷市駅前地区における再開発事業が始められてから4年が経過いたしました。刈谷市駅は私の地元でもありますし、幼い頃から地域の商店や道路、空き地などで多くの時間を過ごさせていただいた非常に愛着の深い場所でもありますが、高校時代にも毎日その地域を通って通学していたこともあって、その場所ごとにたくさんの思い出が染み込んでいる地域でもあります。当時は市駅前のロータリーもまだ石畳が敷き詰めてあったんですが、現在の銀座地区は西三河地区でも有数のにぎわいを見せる商店街であったので、刈谷市駅を利用する乗降客は、現在では想像もできないほど多く、刈谷市の経済的発展にも多くの貢献を果たしてくれていた駅であります。 私が学生時代も名鉄の刈谷市駅から乗って学校に通っていたわけなんですが、満員で息もできないほど苦しかったという状況を大変よく覚えております。しかしながら、時代の流れとともに、周辺地域への商店の流出が顕著になって、また商店の後継者不足も相まって、近年ではにぎわいがかなり失われてきた地域でもあります。 そんな中で、平成30年に再開発事業が持ち上がり、私自身も大きな期待を寄せていたという経緯もあります。再開発のための地元の準備組合の設立総会にも、私をはじめ複数の議員が出席させていただきましたが、この刈谷市駅前地区再開発事業の目的について改めて説明していただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  都市政策部長・・・ ◎都市政策部長(石原章)  刈谷市駅前地区は昭和30年代頃から商店街としてにぎわっておりましたが、時代の移り変わりの中で商店街の活力の低下が見られるようになり、現在は駐車場などの低未利用地や老朽化した建築物、空き店舗が多く見られ、かつてのにぎわいが失われている状況でございます。また、現在の駅前広場は、道路と一体となった形態であり、駅を利用する歩行者と通過車両がふくそうし危険な状況でございます。 さらに、送迎車両が停車する場所が確保されておらず、バス停も広場周辺に点在しているため、駅利用者の方々が利用しにくい状況となっております。そのため、再開発事業の施行によって建物を共同化し、土地を有効に活用することにより、まちなか居住の促進や防災性の向上を図るとともに、道路と駅前広場を分離して整備を行い、バス停の集約化などによる交通結節点の強化を図ることで、新たなまちのにぎわいの創出につなげることを目的としております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  新海真規議員・・・ ◆23番(新海真規)  建物の共同化を進めて、空き地が増えてきた周辺の土地の有効活用を図ることによって、まちなか居住の促進と防災性の向上を図るとともに、道路と駅前広場を分離して整備し、バス停の集約化などによる交通結節点の強化を図りながら、新たなまちのにぎわいの創出につなげることが目的であると伺いました。 実際に空き地、空き家ばかりでなく、閉店してシャッターを閉めたままの店舗も目立って、閉店したものの、外壁に金属製の大型の装飾を施していたために落下のおそれがあって、愛知県が危険防止のために歩道をかなり狭めてしまうフェンスを設置して、歩行者には大変不便な思いを強いなければならない状況もあったんですが、そのフェンスも最近ようやく撤去されたところであります。 当初の事業計画では、対象地区面積は約2.7ヘクタールでありましたが、事業採算性の向上を図るために、比較的整備効果の高い市駅前街区を先行整備することにして、約1.5ヘクタールに縮小したとの説明を以前に聞いております。 改めて伺いますが、再開発の事業化に向けたこれまでの経緯と刈谷市の支援内容、準備組合の現状について説明をお願いいたします。 ○議長(加藤廣行)  都市政策部長・・・ ◎都市政策部長(石原章)  市の支援内容といたしましては、準備組合の運営経費等に対する助成を行うとともに、再開発の事業化に向けた指導や助言などを行ってまいりました。準備組合の現在の状況につきましては、これまで合意形成活動を行ってまいりましたが、必要となる権利者同意を得ることが難しい状況であることから、昨年度末に解散しております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  新海真規議員・・・ ◆23番(新海真規)  準備組合は既に昨年度末に解散したということでありますが、この答弁によって質問すべき内容が一気に少なくなってしまいました。 今後の事業の進め方を詳しくお尋ねするつもりでありましたが、準備組合自体が解散したとあっては、内容を深掘りしても想像の域を出ませんので、今後の進展を待たなければならないと思いますが、これで全て終わりということにはならないのではないかと考えています。 現状で伺うことは難しいのかもしれませんが、今後の地元との関わり方について市当局がどのような考えを持っておられるのか、見解を可能な範囲で聞かせていただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  都市政策部長・・・ ◎都市政策部長(石原章)  今後の地元の活動につきましては、準備組合に代わる新たな組織を設立し、事業手法の見直しなどの検討を行っていくと伺っておりますので、本市の関わり方といたしましては、地元の活動に対して引き続き積極的な支援を行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  新海真規議員・・・ ◆23番(新海真規)  地元の関係者の間で準備組合に代わる新たな組織を設立して、事業手法の見直しなどの検討を行っていく考えであるということを伺いました。 また、市当局も引き続き積極的な支援を行っていく考えであるということも伺いましたので、少し安心いたしました。 これまでの準備組合は、地権者はたしか56人ぐらいいたと思いますが、範囲も広いので、商店以外の一般住宅の方も多く含まれて、再開発への意思を結集するには困難もあると感じておりました。 実際にこの事業が持ち上がってから、多くの方から相談やお問合せをいただいておりますし、中にはどうしても不安が払拭できないという方もおられました。そのために何度も何度も足を運びながら、担当課の方にもいろいろと助けていただいてまいりましたが、仮に新たな組織が結成されたとしても、全ての方がもろ手を挙げて賛成するという可能性は高くはないと考えております。事業が進むにつれて切実なお願いや相談が増えてくることは、容易に想像できるものであります。 私自身は、この地区の再開発はぜひとも成功を収めていただきたいと考えています。答弁にあったような積極的な支援を行っていただくことを切にお願いいたします。 それと、この機に便乗と言っては何なんですが、1点お願いがあります。刈谷市駅には名鉄バスの停留所を廃止してしまいます。駅を降りて次なる交通手段は、タクシーと公共施設巡回バスかりまるしかありません。言い換えれば、かりまるが非常に重要な市民の足として役割を果たしてくれているわけなんですが、現在の停留所は駅のロータリーの北側なんですが、雨をしのぐための屋根もベンチも設置されておりません。 ロータリーの北東側に面した写真館さんがあるんですが、幸いにもその方の御厚意で、店頭にあるベンチを提供していただいておるんですが、高齢者の方たちがそこで腰をかけて待っていることはできるんですが、バスが来るのを確認した後に急いで歩道を渡って停留所に行くんですが、信号が赤であれば青になるまで待たなければならないので、本当、お年寄りにこんな駆けっこさせちゃ申し訳ないなと思うような状況をよく目にします。そのことで利用する方たちから多くの不満をいただいております。 再開発事業の内容は、変更を余儀なくされると思いますので、当初掲げられていた道路計画も変更される可能性が高いのではないかなと思いますが、貴重な市民の足を確保するためにも、ぜひ屋根とベンチの設置を前向きに検討していただくことを強く要望させていただいて、私の質問を終わります。 ○議長(加藤廣行)  しばらく休憩します。                             午後4時03分 休憩                             午後4時15分 再開 ○議長(加藤廣行)  休憩前に引き続き会議を開きます。 申し上げます。本日の会議時間は、議事の都合により延長する場合がありますので、あらかじめ御了承願います。 22番稲垣雅弘議員・・・     (登壇)
    ◆22番(稲垣雅弘)  議長のお許しをいただきましたので、通告に従って質問に入りたいと思いますが、その前にちょっと悲しいお話を一つさせていただきたいと思います。 過日、明治用水の頭首工の漏水事故に当たり、今議会でも二、三人の方がここでお話をされておりました。私ども特に南部に住んでいる農業に関わっている者としましては、大変危機感を感じた問題でした。でも、当局の御配慮によりまして、一ツ木南部の排水機場、あるいは大池等のため池から給水していただきました。そして、若干の遅れはありましたけれども、消火栓を開けていただきまして、給水への実施をしていただいたことは、南部の農家をしている皆さんにとって大変喜ばしいことでありました。絶対量が足りなかったものですから、当初は苗を守る、あるいは畑に水をまく程度のものであったんですけれども、本当に皆さんが感謝しておりました。 刈谷市では、刈谷市土地改良区、今度、副市長さん見えるんですけれども、あったりしているんですけれども、明治用水は受益地としては600ヘクタールぐらいだと思います。 これは中部、南部だけですので、北部の方たちにはあまり影響なかったと思いますが、この明治用水というのが今回これほどまで工業用水に大きな役割を果たしたというのは、皆さんが初めて知ったんじゃないのかなと思いますし、いわゆる地域にとっては、文字どおりの農業にとっても工業にとっても大動脈であったんだということの認識ができたと思います。 給水に当たり、工業用水が導入されたことは、農家の皆さんにとっては大変苦渋の思いだったと思います。これはJAの石川組合長さんが総代会の席でも、本当に農家の皆様にはすまなかったと。でも、地域の特性を考えてこうしたんだということを農家の皆様方を前にして、本当に思い思いに語ってみえました。 今は水量がかなり確保されてまいりましたが、利水ごとのローテーションで、4日に1回、これが若干雨が降っているから感じないかもしれないんですけれども、本当に稲刈りをする直前まできちんと水が確保できるのかどうか。本当に農家の皆さん方は不安を持ってみえます。私も明治用水の土地改良区の組合員の一人として、今、自分は耕作はしていないんですけれども、本当に皆様方から寄せられる思いはひしひしと分かってまいります。 特に半城土地区におきましては、明治用水の総代の方たちが水をまくために軽トラックに積むタンクですか、あれを組合として買っていただきまして、皆さんに配っていただいた。それまでして、昔は明治用水がない頃は、安城高棚に池がありまして、半城土と高棚が水取り合戦をしたと。ため池の水を取るという、もう死人が出るぐらい、けが人が出るぐらいの騒動があったという時代があったんです。でも、今はもうパイプラインによって、ひねるとじゃあっという感じで、何も苦渋は感じていなかった。空気のように水は来るものだと思っていた。本当にそういうことが今回の事故で皆様方を不安に一気に陥れたということでございます。 ただ、これから農家の方たちの補償につきまして、今、農業共済が適用されるのかどうか。知事さんとか、農協の組合長さんも、適用になるように努めていくというようなことも言ってみえました。 そして、ある自治体の首長さんが、個々の農家に対して見舞金ですか、給付金ですか、補償金を出そうということも決断されたということがございました。そうした中で、この6月議会を迎えた中で、市長さんの冒頭の所信表明の中で、そうした不安を持っている皆様方に寄り添う一言があってもよかったのではないかなと、ちょっと残念だなという思いをお話しさせていただきました。 それでは、通告に従いまして、工都刈谷市の誇りと愛着のもてるまちづくりについての質問に入らさせていただきたいと思います。 刈谷市は工業都市、これはもう皆さんが認めるところだと思いますので、あえて工都という表現をさせていただきたいと思います。 まず、1番目といたしまして、依佐美送信所関連遺産について。 過日の刈谷のホームニュースに、依佐美送信所ガイドボランティアの会が、送信所の歩みとして、「新聞記事に見る対欧無線電信局依佐美送信所開局の歩み」という冊子を作成したとの記事が掲載されました。大正12年の候補地決定から昭和4年4月の開局までの関連記事を集めた冊子です。当時の政府の動き、通信技術の状況、地元の誘致に向けた動き、建設の様子等がうかがい知れる貴重な資料だと思います。 そしてまた、時を同じくして、小垣江の方が私のところに見えまして、ちょっとした冊子を持って見えました。小垣江にはすばらしい歴史、文化、史跡等が多くあります。もっと知ってもらいたいのが依佐美送信所ですと書いたレポートを持って見えました。その方が言われるのは、小垣江駅から依佐美送信所まで高須に向けて引込線が作ってあったと、資材を運ぶための鉄道を引っ張ったと。それから、長波の鉄塔は有名だけれども、短波の鉄塔が昔はあったと。それから、もう一つは、今、小林クリエイトさんの社屋の一部ではあるんですが、短波通信局になっていたと。そういったことがあまり資料として残されていない。実際、散逸した資料もたくさんあるということはお聞きしているんですけれども、そういったものをきちんと保存してくれないかという要望でした。これはもうガイドボランティアの皆さんにもお伝えをして、やがて文化観光課にもお話ししなきゃいけないかなと思っているんですけれども、そういったことが重なってまいりましたので、今回、もう間もなく100周年を迎えつつあらんとする依佐美送信所のことに関連しまして、産業遺産の一つとしての依佐美送信所に対する市の思いとかをお聞かせ願いたいと思って質問させていただきたいと思います。 まず、記念館ガイドボランティアの皆様、大変苦労して、いろいろなことをしていただいております。多分、市にいる文化観光課の学芸員の皆さんですか、あの方たちも手が及ばないような資料の発掘等に本当に苦心されていると思います。建物に関すること、電波通信に関すること、あるいは建設当時のこと、あるいは地域で働いた方たち、いろいろな局面からの資料を掘り起こしていただいて、いろいろなことをして皆さんに説明をしていただいております。私どもでも、本当にこんなことがあったんだなということを資料として残していただいております。そういった方たちの活動についての受け止め方。受け止め方だけではなくて、私としては、彼たちの御労苦をねぎらっていただけるような御発言がいただければと思います。 そして、もう一つは、記念館及び送信所関連施設、今も短波施設の話があったんですけれども、今後どうしていくのかという方針についてお尋ねしたいと思います。よろしくお願いします。 ○議長(加藤廣行)  市民活動部長・・・ ◎市民活動部長(近藤和弘)  依佐美送信所記念館のボランティアの方々の活動についてでございますけれども、依佐美送信所記念館は、その歴史的価値を考え、学術界や地元市民から産業遺産としての保存を希望する活動が盛り上がり、平成19年4月に依佐美送信所記念館が開館いたしました。こうした地道に継続された地元市民の活動が開館とともに依佐美送信所記念館ガイドボランティアの会の発足につながり、同年8月には、展示されている高周波発電機が一般社団法人日本機械学会から機械遺産の認定を受けたことをはじめ、送信装置一式が重要科学技術史資料に登録され、また平成20年には、依佐美送信所が日本で9例目となるIEEEマイルストーンに認定されるなど、電気・電子・情報分野の貴重な遺産として評価を受け、当時の日本の国際通信施設として重要な役割を果たした大変貴重な産業遺産を保存する施設となりました。 また、ガイドボランティア活動では、依佐美送信所の歴史などを詳細に調査し、記録に残されるとともに、来館される方には丁寧に御説明いただいており、刈谷にはこんな歴史的な施設があるのですねと驚かれることがしばしばあると伺っております。 さらに、昨年度は、大河ドラマ「青天を衝け」で取り上げられていた渋沢栄一が依佐美送信所の建設に関わっていたということで、渋沢栄一展を開催していただいたり、今年度は、先ほど議員おっしゃられました「新聞記事に見る依佐美送信所対欧無線電信局開局の歩み」を発刊するなど、様々な形での情報発信を積極的に実施していただいておりますことに対し敬意を表する次第でございます。これからも、市内外を問わず多くの方に依佐美送信所の技術や役割を後世に伝えていけるよう御協力をお願いしたいと思っております。 次に、依佐美送信所記念館及び送信所関連遺産の今後の方針についてでございますけれども、依佐美送信所は、我が国の国際通信の発展に重要な役割を果たしてきたものと考えております。 また、さきに述べましたとおり、依佐美送信所がIEEEマイルストーンをはじめ電気・電子・情報分野において歴史的な評価を受けたということに併せ、保管されている機器等についても貴重な遺産であると考えております。 今後も依佐美送信所に関する残されている画像や資料等を基に、学芸員も調査に関わりながら、当時の記録を残していけるよう努め、魅力ある依佐美送信所記念館にしていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  稲垣雅弘議員・・・ ◆22番(稲垣雅弘)  今、大変、送信所の遺産のいろいろな産業遺産として認定されたということを御披瀝いただきまして、本当に大切な資料だなということが部長さんの口から語っていただきまして、ありがとうございました。 ガイドボランティアの方たちは、見えたお客様に、土日ガイドをするだけではなくて、さっき言った資料を掘り起こしまして、ガイド文庫、あるいはガイドの泉といったレポートを出してみえます。これは市のほうに届いているかどうか分かりませんけれども、かなり僕は、技術的価値の高い資料だと思いますので、まとめて本にはしていると思いますけれども、できればこの100周年を機に、それなりの形のものにしてあげていただきたいなと思います。 今、ガイドボランティアの活動は、ボランティアですので、皆さんが集まってやってはおるんですけれども、会費を出し合ってやっているよと。 もう一つちょっと不思議なのが、うれしいことなんですけれども、地元の地区、半城土地区、高須地区からそれぞれ御援助いただいております。この活動に対して、私は、そこからいただくのではなくて、例えば半城土、高須で運動会がありますよ、じゃ、出しますよというのは、それはいいと思うんですけれども、あの活動とあの皆さんの対象は多くに広がっているということで、もう少し市のほうから手厚い援助をしていただいて、もっともっと深い活動ができるような形の支援をしていただければと思います。 そして、私、今回、質問するに当たりまして、ガイドボランティアの送信所を本当に立ち上げていただきました加藤修さんにもお会いしてまいりました。それから、その中で、かつて依佐美送信所を世に出したと言っては変かもしれないんですけれども、1889年ぐらい、終わり頃から、ちょうど送信所ができて50周年ですか、その頃からこの施設に目をつけてみえました田中浩太郎さんという方がおみえになりまして、その方がお亡くなりになったことを中部産業遺産研究というレポートを読ませていただきまして、本当に残すことにかなりの労力を注がれたんだなということを改めて感じました。 ただ、スウェーデンのグリメトンですか、そちらには動態保存がされているということで、大変残念だなということも思いました。でも、今、ここまで来ているのは、それはしょうがないことでございますので、100周年に向けて、もう付け焼き刃のイベントではなくて、今からしっかりとしたイベントを目指して、ガイドボランティアの方、地元の方、あるいは学芸員の方と相談して、皆様に親しまれる産業記念遺産として依佐美送信所を造っていただきたいと思います。 これは後ほど産業観光について述べますけれども、産業観光で今あるところを回る、例えば工場見学に行く。今、各社が持っている記念を回るのではなくて、遺産に学ぶということはやはり大きな価値があることだと思いますので、ぜひ100周年に向けてよろしくお願いいたします。 次に、刈谷市は、豊田佐吉さんが刈谷市に織り機、織機と試験工場を造り、息子さんの喜一郎さんが自動車の製造に挑戦し、第1号車が走ったまち、いわゆるトヨタ1号車が走ったまちであり、その後は関連企業が集積し、工業都市として発展し、今日があるところは、どなたも認めるところだと思います。 市内には、織機、織り機、自動車だけではなくて、様々な工業製品が作られてきた歴史があります。例えば耕運機を造っていた会社、洗濯機を造っていた会社、ミシンを造っていた会社、自動車産業ももちろんあるんでしょうけれども、そういった工業の歴史のある刈谷市において、いろいろなものが産業遺産で眠っているはずだと思います。技術の経過を見ることも、かなりの勉強になると思います、子供たちにとっても。そうして、それを知ることによって、私たちの刈谷にある企業はこういうものを造って大きくなっていったんだよという、これを企業に対する誇りを持って愛着を持っていくという、誇りと愛着の持てるまちづくりための一つのツールになるのではないかなと思います。 そうする中で、まず刈谷市における産業観光とはどう位置づけられているのか。また、児童生徒が産業遺産に学ぶことの意義について。刈谷市で歴史を学べる歴博、郷土資料館で産業遺産がどのように紹介されているのか。 市内の企業には、先ほど申し上げましたように創業期の製品や資料などが産業遺産として後世に残すべきものを保有していると思います。産業観光、産業遺産に対する学びを促進する上で、そうした企業に担ってもらいたい役割についてどう考えているのか。 そして、依佐美送信所記念館の展示資料には、動態展示がされているものはなく、実際に稼働している様子を見ることはできません。動く様子を目の当たりにすることができれば、そのものに対する理解は大きく深まり、子供でも楽しく学べる展示になると思いますので、産業遺産を集め、動態展示が可能ないわゆる産業遺産ミュージアムを依佐美送信所の記念館とツインで建設していただければ、本市の産業観光や産業遺産に対する学びが大いに促進されると考えますが、いかがでしょうか。 それから、最後になりますけれども、依佐美送信所記念館を含めたフローラルガーデンの建設、岩ケ池を中心としたハイウェイオアシスの建設に当たり、かつて刈谷レストラーレ基本構想というのがありました。何層にもそれに関連した記事があるわけでございますが、今、依佐美送信所周辺の環境も変化してまいりました、当時とは。それから、スマートインターの設置によってハイウェイオアシス周辺も変わってまいりました。そうした中で、今、レストラーレ構想がどう当局の中で受け止められているのかをお示しいただきたいと思います。 ○議長(加藤廣行)  市民活動部長・・・ ◎市民活動部長(近藤和弘)  御質問のうち関係分についてお答えいたします。 まず、本市の産業観光についてでございますが、本市は自動車産業発祥の地として発展し、市内外においてものづくりのまち刈谷として認識していただいております。市内にはトヨタ創業期試作工場やトヨタ紡織歴史未来館などの自動車関連企業の産業遺産や、依佐美送信所記念館、加藤与五郎展示室などもございます。本市の産業観光では、こうした産業遺産を紹介し御覧いただくことで、多くの人に刈谷のもりづくり文化を知っていただきたいと考え、市内企業の協力を得ながら、市民の方に市内の産業を見て回っていただく産業観光ツアーを実施し、ものづくり文化を紹介しております。 また、刈谷市への来訪者向けには、ガイドマップに施設を掲載するだけではなく、刈谷市観光協会ホームページで周遊モデルケースの一つとして、刈谷の産業を巡るコースを紹介するなど、産業ビジネス目的で刈谷へお越しになった方に対しても、周遊観光を推進し、刈谷の魅力を知っていただけるよう努めております。 次に、歴史博物館や郷土資料館における産業遺産の紹介方法についてでございますけれども、歴史博物館につきましては、常設展、歴史ひろばにおいて、刈谷初の近代化をテーマとしたコーナーを設けており、豊田佐吉が発明したG型自動織機の流れをくむG3型自動織機の実物をはじめ様々な展示物や映像資料を通じて、ものづくりのまち刈谷の近代化がいかにして進んだか、自動織機試験工場誘致を軸に、当時の人々が尽力した様子や、近代の刈谷のまちの様子を紹介しているほか、令和元年度に企画展、刈谷の近代化と豊田佐吉・喜一郎展を開催し、本市が産業のまちとして発展した経緯を豊田佐吉と喜一郎の業績を中心に紹介いたしました。 また、郷土資料館においては、明治から昭和にかけてこの地域で使われていた人力の機織り機による機織り体験を実施し、伝統的なものづくりの技術を紹介しているほか、建物自体が昭和初期の鉄筋コンクリート造りの学校建築として貴重な遺構である亀城小学校旧本館の建物を保存活用しており、国の登録有形文化財となっております。 次に、産業遺産を持つ企業の役割と県内の企業が開設している産業遺産の関連施設の連携についてでございますけれども、企業が保有する産業遺産の活用は、産業環境や産業遺産に対する学びを推進する上で欠かすことのできないものであり、一般公開の機会を適宜設けていただくとともに、地域の歴史を物語る貴重な財産であるという認識の下、その保存に努めていただくことを期待しております。 また、企業などが開設している公開施設の連携につきましても、産業遺産の活用を促進していく上で不可欠なものであることから、歴史博物館においてトヨタ産業技術記念館の学芸員の方に歴史博物館協議会の委員を委嘱し、博物館運営全般にわたりアドバイスをいただいているほか、豊田佐吉・喜一郎展の開催の際には、トヨタ産業技術記念館、またトヨタ博物館などから資料をお借りしたり、講演会講師を派遣していただくなど、様々な形で御協力をいただいております。 それから、最後に産業遺産ミュージアムについてでございますが、依佐美送信所記念館の展示資料につきましては、実際に稼働させることはできませんけれども、ガイドボランティアの皆様が丁寧な説明をしていただくことで、来館者の方の展示資料に対する理解を深めることができていると認識しております。 既存施設において不足する要素を補うために新たな施設を建設する考えはございませんけれども、他の産業遺産関連施設の連携を強化することで、産業観光や産業遺産の周知に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  教育部長・・・ ◎教育部長(岡部直樹)  関係分についてお答えをいたします。 児童生徒が地域の産業遺産を学ぶことにつきましては、先人が様々な苦心や努力を重ねてきたことや、地域の人々の生活の向上に大きく影響を及ぼしたことなど、先人の業績について理解することで、自分の住むまちをより深く知り、地域への誇りや愛着が深まるものと考えております。 さらに、産業遺産を含め実物を見ることは、児童生徒の興味関心を高め、意欲的に学ぶ姿につながるものと考えております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  企画財政部長・・・ ◎企画財政部長(村口文希)  関係分についてお答えをいたします。 平成16年度第6次刈谷市総合計画を推進している中、刈谷ハイウェイオアシスとフローラルガーデンよさみのオープンが相次いで予定されておりました。刈谷レストラーレ構想は、当時、この2つの施設を中心とした地域再生計画として国に申請をし、認定を受けております。南北に長い本市の地形的な特徴と企業城下町として発展を遂げた特性を踏まえ、勤労者と地域との交流を図りながら、余暇を過ごす憩いの空間の創出を目指したものでありました。 その後、構想の意図は、刈谷ハイウェイオアシスとフローラルガーデンよさみがオープンした後も、第7次刈谷市総合計画に受け継がれ、2つの拠点を中心として憩いの空間を拡充してきたところでございます。 したがいまして、現在の2つの施設の現状を捉えると、刈谷レストラーレ構想は当初の目的を達成し、その役割を終えていると考えております。 今後につきましては、社会情勢の変化などにより、余暇の過ごし方に対する市民ニーズも変わってきている点を考慮し、新たな視点で市域全体にわたって捉え、人でにぎわい、様々な交流により市民の笑顔が集まり、明日への希望や潤いを感じる、そんな憩いの場の創出を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  稲垣雅弘議員・・・ ◆22番(稲垣雅弘)  3回目ですので、意見と要望だけ言わさせていただきたいと思います。 まず、レストラーレ構想、これは確かに終わったのかなと私も思っております。終わったというのは変ですけれども、こういう施設はこれから永遠と続くものですから、今、部長さん言っていただいたように、新たな視点で憩いの場をつくっていく、それは必要だと思いますので、今、市で進められております5大公園構想ですか、親しまれる5大公園構想、その中にこういったものがあったんだよということが受け継がれるような形で造っていただけることを要望しておきたいと思います。 それから、次に、児童生徒が産業遺産に学ぶことの意義でございますけれども、やはり本物に触れること、あるいは動くものに触ること、たとえこれが古い機械であっても、昔はこうだったんだよということ、子供たちの興味と感動ってすごくあると思うんですよね。 私でも子供のときに、小さなものを分解してもう一回組み立ててみるとか、バイクに乗り始めた頃に、ちょっと削ってみて改造してみるとか、ちょっと馬力が上がったんじゃないのとかって気分だけなんですけれども、そういうことをしていくことによって関心を持っていったりする、そういったもので機械の仕組みを覚えていく、いろいろなところで喜びとか知恵とか力がついたんじゃないのかなと思います。 今、そういう中で、私、大事にしていただきたいのは、子供たちに、資料館で見るだけの歴史を知るだけのものではなくて、本当にそういった動くことの原理原則というんですか、そういったものを学ぶ機会をつくっていただきたいなと思います。そういう意味で、私、産業ミュージアムの中で、そういったコーナーがあってもいいんじゃないのかなということで申し上げているんですけれども、後でもう少ししましたら絶対造ってくれるようなお願いをしますけれども、豊田のほうでは、公益財団法人あすてという会がございまして、そこでからくりを伝承する活動が続けられていると聞いています。すごいことだなと思うんですけれども、このからくりというのが捨てたものではなくて、よくからくり人形とかいうのがあるわけですけれども、そうではなくて、最近発売されたトヨタ自動車の新型の車にからくりの原理が応用されていると。そういうことをディーラーの営業マンから聞いたことがあって、ああ、そういうものなんですか。今、小ちゃなモーターでぱっと動くんじゃないですか、電気で動くんじゃないですかと言って僕も動きを見ていたんですけれども、いや、これはからくりというものの仕掛けを使っていますよということで、よく分からなかったんですけれども、説明を受けました。やはりそういったものというのは、基本原則というものは、いつまでも生きていくものだなと思いますので、ぜひそういった場を子供たちに与えていただきますように、教育長さんよろしくお願いいたします。 また、古い車につきましても、私たち車を造ってきたまちに住んでいるものですから、40年代の車が見たいよねとか、こんな車だったりと、エンジンの性能そのものではなくて、車のデザインなんかも、それは一つの勉強になるんじゃないかなと思いました。そういったものも含めまして、いろいろなトヨタ自動車関係のそういった資料館と連携を取って、本当に見ることのできる、触ることのできる、感動のできる歴史博物館であれ、郷土資料館であれ、そういった活動ができる場をぜひつくっていただきたいと思います。 産業ミュージアムの建設について、市民活動部長さんは予定がないとは言われましたけれども、でもやはり私は造るべきだということをちょっと申し上げさせていただきたいと思います。 IEEEに依佐美の送信所の施設が認定されましたと、これは日本で何番目ですか、部長さんと言われても、当然困りますよね。日本で9番目です。37個あるうちの9番目が依佐美の送信所です。6番目は何ですかと言われたときに、6番目はVHSのビデオテープです。これは高野鎮雄さんという方が発明されました。そして、11番は何だったかといいますと、高柳テレビという高柳健次郎さんが発明されたものだそうです。この3つを、依佐美の送信所は別なんですけれども、テレビとビデオ、これはなぜできたかといいますと、フェライトがあったからだということで、特に高柳さんのテレビの前にはフェライトがあったと。フェライトとテレビとビデオというのは、すごく重要な発明だったんだということが言われています。 その高野鎮雄さんという方がどこの方かということは、多分二、三の方は知ってみえると思いますけれども、野田の方なんですよね。南部で生まれていると。だから、昌福寺に参りますと、お墓は高野さんと加藤与五郎さんはお近くにあるということで、視野に入ってくるというぐらい近くにあるらしいんです。やはり依佐美の地というのは、そういったシーズがあるところじゃないかと。だから、依佐美送信所の資料、VHSの資料、テレビの資料、そういったものとフェライトをまとめた資料館をあの近くに造って、子供たちにそういった歴史、あるいは興味を持っている方たちに見ていただく、感動していただく。そして豊田さんの歴史も併せて展示していく、そうした形の産業遺産の集積の地をぜひつくっていただきたい。つくるべきだと思います、刈谷には。トヨタの歴史もそうですけれども、そういった通信の歴史等もあるわけですので、そういったためにもぜひ依佐美の送信所の近くに、IEEEのトリプルセットで造っていただけることを要望いたしまして、今回の私の一般質問を終わりたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。 ○議長(加藤廣行)  しばらく休憩します。                             午後4時44分 休憩                             午後4時55分 再開 ○議長(加藤廣行)  休憩前に引き続き会議を開きます。 17番佐原充恭議員・・・     (登壇) ◆17番(佐原充恭)  議席番号17番、市民クラブの佐原充恭でございます。 議長のお許しを得ましたので、通告に従い、質問に入らせていただきます。 1件目は、交通安全の新たな方策についてお聞きします。 初めに、押しボタン式の歩車分離信号の導入についてお尋ねをします。 去る2月24日より、知立市の上重原交差点が押しボタン式の歩車分離信号となりました。御存じのように、国道155号線と国道23号バイパスが交わる大きな交差点です。従来は車両用信号と歩行者用信号が順番に変わり、人と車が交錯する交差点でありましたが、変更後は、通常は車両のみが流れ、押しボタンを押すと、しばらくの後に車両用信号は全て赤になり、車が止まり、歩行者用信号4方向は全て青になり、歩行者が横断をします。完全な歩車分離で、ボタンを押せば歩行者は安全に横断ができますし、ボタンを押さなければ車が常時流れますので、渋滞にも配慮されたよい仕組みだと感じております。 そこで、お聞きをします。この上重原交差点が押しボタン式の歩車分離方式に改良された背景と、その目的についてお聞かせください。 ○議長(加藤廣行)  生活安全部長・・・ ◎生活安全部長(宮田孝裕)  刈谷警察署を通じて安城警察署へ確認したところ、本交差点において、令和元年に交通事故が発生したため、歩行者保護を目的に改良したとのことでございます。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  佐原充恭議員・・・ ◆17番(佐原充恭)  約3年前、この交差点で発生した事故です。当時報じられた死亡事故だと推察をいたしますが、このことが改良のきっかけになったようでございます。 では、続いてお聞きをします。 刈谷市内にも同様の押しボタン方式の歩車分離信号があるのか教えてください。 また、ある場合は、その導入目的と設置効果についてお聞かせをください。 ○議長(加藤廣行)  生活安全部長・・・ ◎生活安全部長(宮田孝裕)  青山町2丁目交差点が同様の信号となっております。本交差点については、地区から歩行者用信号機の設置要望があり、車両及び歩行者等の通行量から判断し、押しボタン式での設置となったとお聞きをしております。歩車分離により安全性の向上を図ることができております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  佐原充恭議員・・・ ◆17番(佐原充恭)  規模は異なるんですけれども、刈谷市内では青山町2丁目交差点がこの方式であるということであります。これ、正確には押しボタン式のスクランブル交差点で、全方向に安全に横断できるというふうに改良されたものでございます。いずれにしても、この方式は事故防止に大変有効だなというふうに思います。ちょっと正確には分かりませんけれども、既設の信号に後づけができるようにも感じております。 例えば、私の居住区でいいますと、昨年6月定例会の一般質問で、薬師橋東交差点のスクランブル化あるいは歩車分離化というのを提案させていただきました。ここは平日の朝夕は多くの児童生徒、園児、保護者、そして車が横断、通行します。週末や休日には隣接する交通児童遊園に多くの御家族連れが来園しますし、障害福祉施設や病院もございます。ここの交差点に高齢者等用押しボタンというのが設置をされてはいますけれども、歩車分離機能はございません。この交差点をもっと人に優しい交差点にすべきとの思いで改良を提案させていただきましたが、当時、その一方で渋滞の延伸につながるのではないかと感じてもおりました。しかし、この押しボタン式であれば、横断者の安全確保と渋滞延伸の回避、この2つを両立ができる可能性があるというふうに感じております。 また、そこから程近い下重原町の交差点も大変交通量が多い上、刈谷東高の生徒や地域の方々が横断しますので、こちらにも適しているのかなというふうに思います。 そこで、お聞きをします。今後、刈谷市はこの方式をさらに導入していく計画があるのかお聞かせください。 ○議長(加藤廣行)  生活安全部長・・・ ◎生活安全部長(宮田孝裕)  刈谷警察署へ確認したところ、歩行者保護と道路交通の円滑化のバランスを考慮した上で、必要性を判断していきたいとのことでございました。 市としましては、警察と連携協力し、安全のための改良が求められる交差点等の適切な把握に努め、必要に応じ警察と協議をしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  佐原充恭議員・・・ ◆17番(佐原充恭)  必要性に応じて導入を判断していきたいという御答弁でございました。その交差点の特性に適していれば、これはさらに導入していくべきではないかなと思います。 ただ、先日もちょっと観察をしていたんですけれども、現在、コロナ禍に加えて、明治用水の漏水問題がそこに加わりまして、在宅勤務の方が再び増加をしている、こういう影響も多分あると思いますが、コロナ以前と交通量が大きく変化をしておりますので、引き続き調査をしながら、この方式に適した交差点の導入をまた検討を提案していきたいというふうに思います。 では、次に、信号機がない横断歩道での事故防止についてお尋ねをします。 横断歩道での歩行者保護の取組が強化をされております。横断歩道に歩行者がいる場合、車は一時停止をしないと横断歩行者妨害となり、罰則、普通車の場合、違反点数2点、反則金9,000円が課せられます。 そこで、刈谷市は令和2年度より、夜間の事故防止対策として、信号機のない横断歩道に照明を設置し、薄暮時から夜間においてもドライバーが横断者を認識しやすい環境整備を進めておられます。 そこで、お聞きをします。令和2年度以降、市内の横断歩道に照明を増設した箇所数と、その効果について見解をお聞かせください。 ○議長(加藤廣行)  生活安全部長・・・ ◎生活安全部長(宮田孝裕)  令和2年度は9か所、3年度は7か所に設置をいたしました。4年度は10か所程度を予定しております。 設置により運転者の夜間の視認を補助し、横断歩道前での確実な一時停止を促すことで、歩行者等の安全を図ることができていると考えております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  佐原充恭議員・・・ ◆17番(佐原充恭)  令和2年及び3年度に計16か所設置し、今年度は10か所程度予定をしていると。また、夜間の歩行者の安全確保に有効であるということでございまして、これはこれで進めていただければなと思います。 では、昼間の横断歩道の歩行者保護、これが本当にできているでしょうか。昼間ですら、依然として一時停止されないケースも多いと感じます。特に朝の通勤通学時などは、なかなか止まっていただけないのではないでしょうか。 JAFさん、日本自動車連盟さんが2021年に発表した実態調査によると、横断歩道の手前で一時停止しない車は、全体のおよそ7割にも上るとされております。 ここで資料1を御覧いただきます。まず、こちらの左側のこのかわいいものでございますけれども、これは豊田市あるいは大府市などで信号のない横断歩道に設置をされております押しボタン式の点滅信号でございます。信号といっても、これは見てのとおり公のものではなくて、民間が開発したいわゆる保安用品であります。横断者がボタンを押すと、このLED信号、ここが交互に点滅をします。そして、ドライバーに停止を促します。交通量の多い通学路や通勤路の横断歩道に設置すれば有効だと思います。ソーラー充電で、電源も不要、設置もメンテナンスもしやすい仕様となっております。 市内の通学路や通勤路、幹線道路沿いには、信号機のない横断歩道が多数あると思います。警察が全ての横断歩道に信号機を設置すれば解決するのかもしれませんが、それは恐らく不可能であると思います。 そこで、お聞きをします。日中の横断者を守る方策として、こうした民間の製品も導入するべきと考えますけれども、見解をお聞かせください。 ○議長(加藤廣行)  生活安全部長・・・ ◎生活安全部長(宮田孝裕)  横断歩道における歩行者等の安全確保のためには、運転者及び歩行者等双方の交通ルールの遵守が必要であると考えていますが、横断歩道付近が暗いなど、運転者が歩行者等の発見をしにくい場合も考えられます。そのため、本市は、歩行者が横断歩道を渡る前に、その歩行者に照明を当てるための照明設備の設置を進めているところでございます。 しかしながら、議員の御提案を含め、他市の取組等を参考に、さらなる歩行者等の安全を守る手法の検討を行うとともに、運転者、歩行者等双方のモラルの向上など、安全な運転、正しい道路横断の仕方への意識を高めていただけるよう、効果的な啓発活動を実施してまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  佐原充恭議員・・・ ◆17番(佐原充恭)  ぜひ検討をお願いいたします。 最近は、先ほどのこの資料の信号機以外にも、これは恐らくコロナ禍に対応したと思われますけれども、ボタンが非接触、手をかざすとライトが点滅をする、あるいはボタンを押さずとも、通行人をセンサーで感知する製品というのも販売されているようでございます。公の信号機の増設は、予算も限られていますので、市の予算でも設置できるこうした保安製品もぜひ検討願いたいと思います。 続きまして、乱横断の抑止策についてお聞きをします。 ここまでは横断者を守る取組を提案してまいりましたが、次は横断を禁ずるという観点よりお尋ねします。乱横断とは、横断歩道以外の場所を渡ったり、横断歩道でも信号を無視して渡る行為を言います。 再びこの資料1の今度は右側を御覧いただきます。こちらは中津川市内の小学校の前に設置をされた横断を禁ずる横断禁止の標識でございます。従来、ここに「横断禁止」と書いていた文字が、「わたるな」という平仮名表記になっております。これは2019年5月、滋賀県大津市で保育園児ら16人が死傷した事故を受け、小さな子供でも読めるよう「わたるな」と平仮名表記できるよう、標識に関する命令が改正されたからでございます。これは子供だけでなく、万人に分かりやすくなったなと思っております。そして、これは標識ですので、ここを横断すると違反となり、罰則、2万円以下の罰金または科料が課せられることがございます。 そして、その横でありますが、こちらは見たことがある方もおられると思いますが、刈谷市内に設置されている横断禁止の看板でございます。ここに書いてあるように、近くの横断歩道に回るよう促す文言が書かれておりますが、これはあくまで啓発でありますので、罰則はございません。違反しても罰則はございません。これは刈谷駅周辺などに設置をしていただいているんですけれども、観察をしておりましても、正直、設置効果は弱く、形骸化をしているというふうに感じます。 市内には乱横断が常態化している地点が多数ございます。例えば、ここから身近なところで申しますと、この市庁舎のすぐ東側の名鉄高架下であります。市庁舎側からシャインズさん側に乱横断をする、あるいはその逆、これは恐らくアピタのほうへショートカットして行けるということであると思いますが、ここに、そういったものを防ぐだとか車両の進入を防ぐという意味で、センターラインにコーンポールがすり抜け防止に設置をされておるんですけれども、これが頻繁に壊れるというか、壊されると。本日、補修をしていただいている光景を見まして、ありがとうございます。そのような状態でございます。 そして、県道知立東浦線で言いますと、サンエイさんの横辺りと、あと刈谷駅の北口前、かつて乱横断ということで取り上げられまして、全国放送されてしまったという場所でございます。 そして、最近ちょっと危険だなと感じた事例が、夢と学びの科学体験館への来館者が、体験館の対面にある駐車場から県道岡崎刈谷線を横切って入館してしまうというケースでありまして、枚挙にいとまがございません。こうした危険な光景を日々見るにつけ、何とかならないものかなと思います。 そこで、お聞きをします。既設標識の「横断禁止」表記を「わたるな」に改定したり、乱横断ポイントにこの標識を増設していけば事故抑止につながると思いますが、市の見解をお聞かせください。 ○議長(加藤廣行)  生活安全部長・・・ ◎生活安全部長(宮田孝裕)  刈谷警察署へ確認したところ、市内には、横断者横断禁止の道路標識は設置されていないとのことでございました。歩行者横断禁止の交通規制は、住民の日常生活に不便をもたらす側面もあることから、設置については、慎重に検討し判断する必要があるとお聞きをしております。 市といたしましては、危険な道路横断が多いと思われる箇所の把握に努め、必要な対策を検討するとともに、適正に道路横断がされるよう、啓発活動を通じて歩行者等のモラル向上に努めてまいります。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  佐原充恭議員・・・ ◆17番(佐原充恭)  私、ちょっと意外だったんですが、このおなじみだなと思っていた標識は、この横断禁止の標識は市内にはないということでございまして、おっしゃるとおり、市民生活の利便性を損なうという面もあるとは思いますけれども、利便性を危険性が上回る地点には、何らかの効果的な対策を講じなければ、アフターコロナに向かって、乱横断、これ、増えこそすれ減ることはないなというふうに感じております。 2018年11月、北九州市で、赤信号を無視して横断歩道近くの道路を渡った、乱横断をされた70代の男性が、青信号に従い走ってきたバイクと衝突し、両名とも大けがをしましたが、歩行者にも大きな過失があると判断され、重過失傷害容疑で書類送検をされております。乱横断をした歩行者も刑事責任を問われる場合がございます。ぜひ危険な地点に優先順位をつけて、何らか対策を講じていただけますよう要望して、1件目を終わります。 続きまして、避難所の案内看板についてお聞きをします。これは本当に避難所の案内看板に関するごく単純な御質問でございますが、市民の安全安心のために重要だと感じますので、お聞きをします。 まず、指定避難所の案内看板についてお聞きをします。 資料2を御参照いただきます。市内の大学、高校、小中学校、市民センターなどに指定避難所となっている施設には、主に正門付近の目立つ場所に、この、これもおなじみピクトグラムの看板が設置をされております。日頃からその場所が避難所であることを目に見える形で市民に伝達するということは、非常に大切でございます。 そこで、まずお聞きをします。指定避難所に設置されている避難場所、あるいは避難所であることを示す看板は、どのような基準に基づき設置されているのかお聞かせください。 ○議長(加藤廣行)  生活安全部長・・・ ◎生活安全部長(宮田孝裕)  指定避難所の案内看板は、市民の皆様に対しまして、平常時は避難場所であることの周知を図り、災害時は避難場所をすぐに認識し、迅速な避難行動に移せるよう誘導することが重要と考えるため、通行する人が認識しやすい場所に設置をしております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  佐原充恭議員・・・ ◆17番(佐原充恭)  避難所の入り口あるいはその周辺の通告人が認識しやすい場所に設置をされているということであります。 それでは、確認の意味でお聞きをします。現在、37か所ある指定避難所にはこうした看板は全て設置されているでしょうか。また、それらは見やすい位置に設置されているか、見解をお聞かせください。 ○議長(加藤廣行)  生活安全部長・・・ ◎生活安全部長(宮田孝裕)  避難所の案内看板は、全ての指定避難所に設置をしてあります。また、設置場所につきましては、通行する人が認識しやすい指定避難所の正門などの入り口付近のほか、指定避難所に面する幹線道路沿いなどに設置してございます。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  佐原充恭議員・・・ ◆17番(佐原充恭)  全ての指定避難所に設置をされているということでありました。 先般、私は幾つかの指定避難所に巡回をして、看板の有無を確認させていただきました。多くは分かりやすい場所に設置していただいておりましたが、中には看板の存在を確認ができない、あるいは視認性にちょっと問題があるなという施設も少数ございました。 資料2でございます。例えば、これは刈谷東中学校の看板でありますけれども、このように、見て分かります、植栽に覆われておりまして、また正門からちょっと離れた位置に設置されておりましたので、私はどこにあるのか認識ができませんでした。このような看板につきましては、誰もが認識しやすいよう、設置位置も含めて改善をしていただきたいと思います。 次に、給水所の案内看板についてお聞きをします。 災害時に被災された市民の生命線となる物資は水であり、どこで水が供給されるか、日頃から周知していくことは極めて重要だと思います。 もう一度、資料2を御覧いただきます。これは災害時の給水所の案内看板の事例でございます。 上段、これは名古屋市の事例でございますが、一目瞭然でございまして、多分、外国人の方でも分かるんじゃないかなというふうに思います。市内の常設、仮設給水栓がある施設にこれは設置をされております。 そして、下段であります。こちらは四日市市の事例でありまして、ちょっとピンぼけでありますが、災害時に給水拠点となる配水池を案内するものでありますが、幹線道路に大変大きな看板が設置をされております。そして、「残り0.9キロ」というふうに、大変親切に書かれておりまして、通行する車や人の視界にしっかりこれは入ってまいります。 刈谷市の応急給水所は先ほどの37か所の指定避難所であると市のホームページに記載がございますが、こうした給水所の案内看板というものはございません。水は災害時に必要な最重要物資と捉え、応急給水所の場所を日々、人々の視界に入れて脳裏にインプットしていただくことは、市民の安心と防災意識の向上にもつながっていくと思います。 そこで、お聞きをします。指定避難所が給水所でもあることを示す案内看板を追加設置する、例えば先ほどの避難所の看板と並べて設置するとか、こうすれば市民に日常的に周知できるのはないでしょうか。見解をお聞かせください。 ○議長(加藤廣行)  水資源部長・・・ ◎水資源部長(水野秀彦)  本市では指定避難所を応急給水場所と定めており、災害時にも指定避難所に水を供給できるよう水道管の耐震化を進めております。指定避難所が応急給水場所であることにつきましては、これまでもホームページや公式ポータルアプリ、あいかりを活用して周知を図ってまいりましたが、より多くの市民の皆様に知っていただくためにも、応急給水場所を示す看板の設置を検討してまいります。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  佐原充恭議員・・・ ◆17番(佐原充恭)  防災に限りませんが、ホームページやあいかりで周知すれば、まあこれは十分であるという場合もあれば、加えて、現地現物でリアルに周知すべきことがあると感じます。災害規模によってはネット環境がダウンすることも想定がされますし、そもそもネットを利用されないという方もおられます。くしくも、ほかの議員さんも再三おっしゃってはおられますが、明治用水頭首工の漏水問題により、ふだんは特段意識をされない工業用水、農業用水が、ものづくり産業や農業の生命線であることを思い知らされました。災害時の給水所も同様に被災された市民の生命線でありますので、日常的にどなたにも分かるようにしておくべきだと思います。 給水所看板の設置を検討いただけるということで、ありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。 続きまして、福祉避難所の案内看板についてお聞きをします。 まず、改めてお聞きをします。現在、市内には福祉避難所が何か所あるのか、名称とともに教えてください。 ○議長(加藤廣行)  福祉健康部長・・・ ◎福祉健康部長(加藤雄三)  現在、市内には福祉避難所は13か所ございます。その内訳としては、公共施設では、高齢者福祉センターひまわり、南部福祉センターたんぽぽ、心身障害者福祉会館、一ツ木福祉センター、刈谷特別支援学校の5か所、民間施設といたしましては、特別養護老人ホームのヴェルバレー、シルバーピアかりや、オーネスト杜若のほか、介護老人保健施設かりや、短期入所生活介護さくら、障害者支援施設ペガサス及びペガサス・Ⅱ、生活介護施設のハロポンズの8か所でございます。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  佐原充恭議員・・・ ◆17番(佐原充恭)  昨年9月の定例会での一般質問で同じ御質問をした際の御答弁、これ12か所だったと思いますが、今回、民間施設が1か所増えて、計13か所になったということだと思います。 再び資料2を御参照いただきます。 これは春日井市の事例でございまして、西部ふれあいセンターという複合施設、ここが福祉避難所の一つに指定されておりまして、入り口の大変分かりやすい位置にこの看板が設置されております。避難対象者はここに書いてございますように、高齢者、障害者、乳幼児、妊産婦などを避難所生活に特別な配慮が必要な方々のための避難所ということで、一般の避難所とは区別をされております。 いつ発生してもおかしくない大規模災害に備え、各施設の特性に応じた避難対象者を明示するとともに、通常の避難所とは区別し、日常的に市民に周知することは大変重要だと思います。 そこで、お聞きをします。現在、13か所ある福祉避難所には福祉避難場所を示す看板は設置をされているでしょうか。もし未設置の場合、早急に設置すべきと考えますが、いかがでしょうか。見解をお聞かせください。 ○議長(加藤廣行)  福祉健康部長・・・ ◎福祉健康部長(加藤雄三)  現在、福祉避難所には、福祉避難所、避難場所であることを示す看板は設置しておりませんが、看板の設置により、市民が日頃からそれを目にすることで、その施設が福祉避難場所であることを認識していただけることになりますので、高齢者や障害のある方への災害支援の一つとして有効であると考えております。 今後、まずは福祉避難所となっております公共施設への設置を検討するとともに、民間施設につきましては、看板の設置について働きかけを行ってまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  佐原充恭議員・・・ ◆17番(佐原充恭)  まずは、公共施設から設置を検討するとともに、民間施設についても設置を働きかけていただけるということで、ありがとうございます。 市が指定した福祉避難所でございますので、民間施設への設置については、公共施設との看板とのデザインの統一性だとか、それから経費負担についても併せて御検討いただけますようお願いします。 また、受入れ対象者の選定、調整など、福祉避難所に直接避難できる体制づくり、こちらも併せて推進願います。発災時に対象者が自宅にいた場合は、速やかに自宅近くの福祉避難所へ、在校中あるいは通所中などの場合は、その施設自体がそのまま福祉避難所となると、こういった円滑な福祉避難環境所づくりを早急に構築いただくこともお願い申し上げ、2件目の質問を終わります。 続きまして、3件目のモビリティーを軸とした脱炭素化についてお聞きをします。 先般、稲垣市長はゼロカーボンシティーを目指す旨を表明され、刈谷市もカーボンニュートラル、以降、長いのでCNと略します、CNに向けた動きを本格化されるわけですが、要となる計画、第2次刈谷市環境基本計画、環境都市アクションプランの練り直しにはまだ時間がかかりますので、できることからやっていこうと、今年度は地域新電力会社の設立などに着手をされるわけでございますが、刈谷の地域特性に合った取組、3月定例会で御提案申し上げたモビリティーを軸としたまちづくりを官民一体となって進めることは大変重要でございます。 モビリティーというと、やはりその中心は自動車でありまして、FCV、燃料電池車、EV、電気自動車等の次世代自動車の普及を支援することが最も分かりやすい支援の取組でありますので、まずこの観点より、次世代自動車のリース、購入等への補助についてお聞きをします。 先般、トヨタさんが満を持して、カタログ上ですけれども、満充電で約500キロ走行可能な4人乗りのEV、BEVを発売し、次世代自動車のラインナップは拡大しつつございます。その動きの中で、近年、車の保有手段も多様化しております。その一つがリースやサブスクリプションといった月額定額制による車の保有でございます。 そこで、まずお聞きをします。刈谷市が独自に実施している次世代自動車購入費補助制度は、個人用も事業用もリースは対象外となっていますが、その理由を改めてお聞かせください。 ○議長(加藤廣行)  産業環境部長・・・ ◎産業環境部長(伊藤雅人)  本市では、地球温暖化対策の一環として、議員がおっしゃいましたように、次世代自動車購入費補助制度を実施しておりまして、主に電気自動車、プラグインハイブリッド自動車、燃料電池自動車等を購入した市民、事業者の方に対しまして補助金を交付しております。 リースやサブスクリプションは、車両の仕様や利用権を得るサービスの一つであると考えておりまして、現在は補助対象としておりません。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  佐原充恭議員・・・ ◆17番(佐原充恭)  この制度はあくまで購入補助であって、いわゆる借りるサービスという、リース、サブスクリプションは対象外であるということでございました。ということは、例えばFCVが1台50万円、EVが30万円という補助が購入であれば受けられますが、リースやサブスクリプションは受けられないと、これが現状であるかなと思います。 しかしながら、先ほどのトヨタさんの新型BEVの販売方法は、個人はサブスクリプション、法人はリースのみでございます。そして、その一方で、同じく発売されたスバルさんの新型BEV、これは実はトヨタさんと共同開発した兄弟車になりますが、こちらは通常購入ができます。ほぼ同じ性能の車にもかかわらず、リースやサブスクリプションでは市の補助は受けられず、購入の場合は受けられるということになります。リースやサブスクリプションは売る側の戦略ではございますが、次世代自動車を少しでも買い安くして普及させるという取組でもあり、これは国や市の補助の趣旨と同じだと思います。 そこで、お聞きをします。進化する次世代自動車のさらなる普及のためには、リースやサブスクリプションにも対応する補助制度に拡充すべきと考えますが、いかがでしょうか。他市の事例も含め、市の見解をお聞かせください。 ○議長(加藤廣行)  産業環境部長・・・ ◎産業環境部長(伊藤雅人)  県内では、現在、名古屋市、豊橋市、豊田市がリース等に対する補助を実施していることを把握しておりますが、議員言われるとおり、今後は次世代自動車の普及に向け、販売方法の多様化も進んでくるものと考えられますので、他者の状況等も参考にしながら、市民ニーズに対応した補助制度について検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  佐原充恭議員・・・ ◆17番(佐原充恭)  ぜひ検討願いたいと思います。 この新型のBEVには、経産省のCEV補助金85万円が適用されまして、サブスクリプションの場合も、購入から5年目までの支払額から減額されるという仕組みになっていると思いますので、単純な考えですけれども、市の補助金もその減額に上乗せができないものかなと思います。 さらには、この夏に軽自動車規格のEV、これも販売も予定をされておりますので、ぜひこの補助制度の改定を早急に検討を実施願いたいと思います。 続きまして、公用車の脱炭素化についてお聞きをします。 ここで資料3を御覧いただきます。これは、市が保有をする公用車台数の一覧で、財務課さんに頂いた資料を、私がちょっと小さい字だったこと、あと簡略化をして見やすくしたつもりのものでございます。仕分方とか台数は頂いたままでございます。種別は、エコカーそして次世代自動車と、そして一般のガソリン、ディーゼル車に大別をされておりまして、次世代自動車のうち、このクリーンディーゼルと天然ガス自動車は括弧書きにしてございます。理由は、現段階で次世代自動車と位置づけられる車と、そうではない車があるようでございますので、括弧をつけてございます。そして、この第3のエコカーと申しますのは、ハイブリッド並みの燃費と環境性能を有する軽自動車を申しますけれども、機能自体は一般のガソリン自動車と同じですので、次世代自動車とは別枠となっております。 では、この台数の内訳であります。全て合計が、総台数が252台ございます。そして、先ほどの括弧書きも含めて、そのうちの60台の23.8%、こちらが次世代自動車、そこに第3のエコカーを加えた70台、31.3がエコカーと、そして残りの173台が一般のガソリン車、ディーゼル車ということでございます。この保有状況をCNへの視点ということでどう見るか。とはいえ、例えば一般のガソリン車やディーゼル車でも、長期間乗り続けるというようなことでエコやCNにつながるというような観点もございますので、様々な見方があるということで、この次世代自動車やエコカーの比率だけをもって何らか評価するということは、現時点では避けたいと思います。 では、次に、今年度のエコカーの導入計画についてお聞きをします。 令和4年度当初予算では、公用車へのエコカー導入はどのような計画になっているのかお聞かせをください。 ○議長(加藤廣行)  企画財政部長・・・ ◎企画財政部長(村口文希)  令和4年度の当初予算では、老朽化した公用車の更新を3台、業務の拡充などに伴う新規購入を2台、計5台全てエコカーを導入する予定でございます。種類別に申しますと、ハイブリッド自動車といたしまして、普通貨物車のプロボックスハイブリッドが3台、ハイブリッド自動車並みの低燃費と環境性能を実現したガソリン車としまして、第3のエコカーであります軽自動車のミライースが2台でございます。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  佐原充恭議員・・・ ◆17番(佐原充恭)  新たに5台を導入予定ということで、プロボックスのハイブリッドを3台、第3のエコカーであるミライースを2台導入されるということでございます。 では、続けてお聞きをします。カーボンニュートラル、CN達成に向け、公用車の脱炭素化をどのような考えに基づき進めていかれるのか、見解をお聞かせください。 ○議長(加藤廣行)  企画財政部長・・・ ◎企画財政部長(村口文希)  本市では、刈谷市環境都市アクションプランにおきまして、2030年度に向けてエコカーの普及や自動車を適切に利用することによるCO2削減に向けた取組の一つとして、公用車へエコカーを率先して導入することを位置づけております。 今後、エコカーへの変革のスピードが加速するとともに、車種のラインナップが増加していくことが想定される中で、公用車を更新する際には、社会の動向を注視しながら、優先的にエコカーへの更新を行ってまいります。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  佐原充恭議員・・・ ◆17番(佐原充恭)  社会の動向を注視しながら、公用車のエコカーへの更新を進めていくということでございました。 CNに向けた公用車の更新の考え方については、質問の最後にまとめて、また私なりの考えを申し上げたいと思います。 続きまして、かりまるバスの脱炭素化についてお聞きをします。 EVバスを導入する自治体が増加しております。その多くは日本製ではありませんけれども、バッテリー性能向上に伴う航続距離の伸長により、今後、さらに販売は伸びると予測をされております。公用車同様、市バスかりまるについても脱炭素化を進めていく必要がありますので、お聞きをします。 FCバスやEVバスの導入など、市バスの脱炭素化をどのような考えに基づき進めていかれるのか、お聞かせください。 ○議長(加藤廣行)  都市政策部長・・・ ◎都市政策部長(石原章)  公共施設連絡バスかりまるへのFCバスやEVバスなどの導入につきましては、現在のバス路線における道路幅員などと開発されている車両の大きさが合わない面があることから、導入することはできません。 しかしながら、脱炭素化の考えに即した車両の開発が進み、国内でも小型のFCバスやEVバスが生産される際には、市としましても、脱炭素化の普及促進に寄与できるよう、路線の見直しに合わせて車両の導入を検討してまいります。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  佐原充恭議員・・・ ◆17番(佐原充恭)  現実的な御答弁でありまして、現在進めておられるかりまるの路線等の見直しのタイミングに合わせて、刈谷市でも導入可能なFCバスやEVバスが市場に出てくることを願いたいと思います。 それでは、最後に、遊具(乗り物)の脱炭素化についてお聞きをします。 子供たちや子育て世代に対する脱炭素化の啓発も大変重要であります。例えば、市内の遊園施設での遊びを通じて分かりやすく脱炭素化を体感すると、こんなこともできるのではないかなと思います。 具体的には、岩ケ池公園及び交通児童遊園の人気遊具、ゴーカートの活用であります。調べてみますと、国内の他の遊園地では、既にEVのゴーカートを運用している事例がございました。 そこで、お聞きをします。交通児童遊園及び岩ケ池公園のゴーカートを順次電動化してはいかがでしょうか。見解をお聞かせください。 ○議長(加藤廣行)  都市政策部長・・・ ◎都市政策部長(石原章)  電動式のゴーカートの現状につきましては、本市で使用しているメーカーに聞き取りをしたところ、実用化に向けた開発段階であり、試験運転の準備に取り組んでいるとのことでございます。こうしたことから、導入につきましては、ゴーカートを更新する際に、電動式の実用化状況を踏まえ、費用や安全性など運用面に必要な項目について、従来のタイプと比較検討した上、判断してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(加藤廣行)  佐原充恭議員・・・ ◆17番(佐原充恭)  既に市販をされているのではなくて、まだ試験運転段階のようでございます。とはいえ、近い将来、市販された暁には、ぜひ導入していただけるようお願いします。 大きなエンジン音と排気煙を出すゴーカートは、モーターで静かに走るEVに変われば、誰もがその環境性能を体感できると思います。よろしくお願いいたします。 3件目のまとめでございます。 モビリティー、これは今回御質問した公用車、バス、ゴーカート全て含めてモビリティーと申し上げておりますけれども、この脱炭素化の最も分かりやすい取組は、やはり冒頭申し上げたように、FCVやEVの導入でございます。 昨年10月に改定された政府実行計画によれば、政府、国は2022年度以降、代替車種がない場合等を除き、新規導入、更新する公用車は順次電動車、電動車と申しますのは、FCV、燃料電池車、EV、電気自動車、PHV、プラグインハイブリッド、そしてハイブリッドとし、2030年度までに全て電動化するとの方針を打ち出したと聞いております。この流れは地方自治体にも波及すると思いますが、まだ電動車の種類とインフラは限られておりまして、日本のエネルギー事情も当面は化石燃料に頼らざるを得ない状況でありますので、今しばらくはその目標に向けた過渡期になっていくと思います。その過渡期においては、市の保有するモビリティーは、電動車やエコカーと通常のガソリン車、ディーゼル車が混在をするという状況になります。その中で、電動車の比率をどう増やしていくのか、また各車両の環境性能、EVならEV、ガソリン車ならガソリン車と、この環境性能に合わせて短距離、長距離、短期間、長期間、どう走らせれば最もエコなのか考えながら運用していく必要がございます。したがいまして、現在の公用車の更新基準が、原則は購入であるとか、10年経過とか、10万キロ以上走ったらというような基準がおありとお聞きをしておりますが、こういったこともちょっと見直していく必要はあるのかなと思いますし、先ほどのリースやサブスクリプションの活用もこれは視野に入れていくべきじゃないかなと思います。 また、CNに向けた車の開発、これはFCVやEVのみならず、水素エンジンやe-fuel、合成燃料などの内燃機関の活用も含めた全方位で進み、車の製造に関わる電源や工程の脱炭素化も進んでまいります。こういった全体像も俯瞰しながら、モビリティーの最適な選択と運用をしていくと。そして、この取組がCNやゼロカーボンシティーに向けた刈谷市のこだわりというかポリシー、こういったこととして市民や事業者に伝わるよう取り組んでいただくことを要望し、私の質問を終わります。 ○議長(加藤廣行)  お諮りします。 本日の会議はこれで延会し、残りの議事は明日10日午前10時から本会議を再開し、審議したいと思いますが、御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(加藤廣行)  異議なしと認めます。 よって、本日の会議はこれで延会し、残りの議事は明日10日午前10時から本会議を再開し、審議することに決定しました。 本日はこれで延会します。                             午後5時41分 延会...