令和 6年 3月 定例会 議事日程(第2号) 3月4日(月曜日)午前9時30分 開議1 会派代表質問について出席議員(37名) 1番 野村悠介 2番 木村健太 3番 大津乃里予 4番 尾関さとる 5番 佐々のりな 6番 京極ふみか 7番 市川智明 8番 臼井弓賀 9番 渡辺さとし 10番 宇山祥子 11番 本山廣次 12番 東渕正人 13番 井田吉彦 14番 中村かずひと 15番 渡部晃久 16番 鵜飼和司 17番 森 ひとみ 18番 河村弘保 19番 後藤みゆき 20番 高橋 一 21番 島津秀典 22番 井上文男 23番 竹山 聡 24番 岡本将嗣 25番 則竹安郎 26番 高木宏昌 27番 水谷千恵子 28番 柴田雄二 29番 平松邦江 30番 彦坂和子 31番 八木丈之 32番 花谷昌章 33番 横井忠史 34番 渡辺之良 36番 松井哲朗 37番 服部修寛 38番
伊藤裕通欠席議員(1名) 35番
浅井俊彦地方自治法第121条の規定により出席した者 市長 中野正康 副市長 福井 斉 副市長 山田芳久 総合政策部長 長谷川賢治 総合政策部参事(危機管理監) 総務部長 滝野弘巳 堀 尚志 財務部長 善治正直 市民健康部長 田中朋一 保健所長 子安春樹 福祉部長 坂野貴子 子ども家庭部長 松岡健二 環境部長 岸 哲宜 活力創造部長 岡本哲也 まちづくり部長 中川哲也
まちづくり部参事 谷 聖 建築部長 勝野直樹 建設部長 田中雅光 教育長 高橋信哉 教育部長 森 敬一
水道事業等管理者 小塚重男 上下水道部長 多和田雅也 病院事業部長 平松幹啓 消防長
帖佐義文事務局職員出席者 議会事務局長 神谷真吾 議会事務局次長(兼庶務課長) 中村高規 議事調査課長 白木伸幸
議事調査課専任課長 加藤正樹
議事調査課課長補佐 中野栄治 議事調査課主査 奥田訓代 議事調査課主査 鈴木章平 議事調査課主事
伊藤吉則--------------------------------------- 午前9時29分 開議
○議長(岡本将嗣) 出席議員が定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程はお手元に配付したとおりでありますので、これをもって御報告に代えます。 これより日程に入ります。 日程第1、会派代表質問を行います。 通告により、順次発言を許します。 令和会、横井忠史議員。 (33番 横井忠史 登壇 拍手)
◆33番(横井忠史) 議長のお許しをいただきましたので、市議会令和会を代表して代表質問をさせていただきます。 まずは、本年元日に最大震度7の能登半島地震が起こり、家屋の倒壊や火災、津波による大規模な被災により犠牲になられた方々にお悔やみとお見舞いを申し上げます。該当自治体はじめ関係機関、保健医療関係者、警察、消防、自衛隊、ボランティアの方々には、それぞれの分野、部署で日夜を問わず対応いただき、敬意と感謝を申し上げます。現在も避難を余儀なくされ、不自由な生活に難儀な状態であり、一日も早い復旧と復興を願わずにはいられません。 さて、令和5年度は
新型コロナウイルス感染症の感染症法上の取扱いが2類相当から5類に移行し、コロナ禍からの脱却を進める年となりました。それまで3年余りの間、市民の命と健康を守るため、
新型コロナウイルス感染症への対応に全力を尽くしていただきましたことに、改めて敬意を表します。そして、令和6年度はコロナを乗り越え、さらに歩みを進めステップアップしていく年になろうかと思います。しかし、今もインフルエンザとの同時流行が見られるなど基本的な感染症対策の重要性に変わりはありません。保健所を持つ中核市として、新たな感染症危機に対して平時からの備えを促進するなど、コロナ禍において得られた知見や教訓を今後の取組に生かしていただきたいと存じます。 世界では、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化に加え、イスラエルとパレスチナの大規模な紛争が起こるなど不安定な状況が続いています。また、国内では、様々な要因から物価の高騰が続き、市民生活に大きな影響を与えています。 このような中、私たちの生活は、大きく変わりました。長く続いたコロナ禍での活動自粛も徐々に解け、感染症自体は完全払拭とはいきませんが、日常の社会活動がだんだんに戻りつつあると実感しているところであります。一方で、一旦縮小簡素化した慣習や行事などは次年度や次世代への引継ぎが困難になっているところも見受けられます。 地域住民同士のつながりの希薄化や人口減少・少子高齢化が現実に突きつけられ、子ども・子育て支援や、小・中学校をはじめとした公共施設の建て替え、魅力のあるまちづくりなどの課題に直面しており、中野市長には、これからの時代へ向け大所高所から柔軟な視点、観点で行政の執行、実現につなげていただけるよう、そのかじ取りに大いに期待をいたしております。 私ども令和会は昨年10月19日に、令和6年度の一宮市当初予算案の編成に当たって政策提言書を提出いたしました。健全、快適、便利、安心・安全、活気、はぐくみを育てる、人を呼び込むの7つを柱とし、水と緑を生かした環境の整備や災害に強い社会基盤整備など27項目の早期の実現に向け、59の提言をさせていただきました。 今回お示しいただいた当初予算案には、流域貯留施設の整備や
帯状疱疹ワクチン接種費用の補助など、私どもの提言の中からも多くの項目について新たに予算を計上していただいているようでございます。 本日は、新年度に臨む市の基本方針をお尋ねするほか、私どもの提言の中で今回は予算化が見送られているものなど、今後の見通しをお伺いいたします。 初めに、項目1の令和6年度市政運営の基本姿勢についてです。 開会日の中野市長の市政運営方針をお聞きして、コロナ禍を乗り越えて、さらに明るい未来を描く年にしたいとの思いが伝わってまいりました。 そこで、市政運営方針の中から3点質問をしたいと思います。 1つ目は、デジタルを活用した取組についてであります。 これまでも行政のコスト削減や効率化、付加価値の向上に努めてこられました。今回の方針におきまして、国が
デジタル田園都市国家構想を掲げる中、市民がより便利で豊かさ、快適さを実感できる施策を推進するとされております。デジタルの活用で利便性を感じられるとは具体的にどのような都市を目指されているのか、お考えを聞かせていただきたいと存じます。 2つ目は、令和5年度に立ち上げられた
シン学校プロジェクトについてです。 学校施設の在り方を考える
シン学校プロジェクトは、基本方針(案)について2月1日から行っていた
市民意見提出制度、
パブリックコメントによる意見の募集が3月1日で終了し、老朽化した校舎の更新に当たり、4月から6月にかけて対象校の募集を行うと伺っています。実際にはどのような学校がプロジェクトの対象校として選ばれるのでしょうか。 3つ目に、
学校給食共同調理場についてお尋ねいたします。 令和6年9月から
東浅井給食センターでの供用開始予定とのことですが、今後の学校給食の提供について、次の共同調理場の見通しも含め教えてください。 次に、項目2、予算規模についてに移ります。 初めに、(1)過去最大の予算額と健全な財政運営についてです。 令和6年度一般会計予算も、令和5年度一般会計予算に続き過去最大の1,355億円余で、財源では地方税収入を5億円余の減額を見込む一方、定額減税分を措置する地方特例交付金で17億円余の増額、普通交付税が12億円の増額となっております。また、財政調整基金からの繰入額は令和5年度当初の25億円から40億円と15億円もの増額となっております。これらに対する評価と今後の見通しをお聞かせください。 次に、(2)各種基金の活用についてです。 これまでの会派代表質問で、財政調整基金について、予期せぬ財政需要や激甚化する災害などへの備えとして残高の確保に努めることをお願いしてまいりました。実際に令和2年度末では34.6億円であった残高が、令和5年度末では74.7億円まで確保できております。また、
公共施設整備等基金においては、競輪場跡地の売却収入の積立てなどにより、こちらも令和5年度末で91.8億円まで残高が増えております。 一方で、これら基金は幾ら残高が増えても有効に活用されなければ意味がありません。令和6年度予算ではそれぞれ大きな取崩しの予算を計上されております。改めて今後の積立てや取崩しなどの見通しをお聞かせください。 次に、項目3の快適で活気あふれるまちづくりについてに移ります。 初めに、(1)インフラを活用したまちづくりについてです。 一宮市は名神高速道路、
東海北陸自動車道及び名古屋高速道路16号一宮線などの
高速道路ネットワークや国道22号などの幹線道路が充実し、名古屋や岐阜のみならず、東京、大阪、北陸方面へと日本全国とのアクセス拠点となっている日本有数の交通の要衝であると言えます。 現在、
スマートインターチェンジの優先検討箇所として位置づけている
尾張一宮パーキングエリアの周辺については、
スマートインターチェンジ構想が実現されれば、工業、物流、観光交流施設などの新たな拠点として最適な地域となり、さらなる市の発展に大きくつながります。残念ながら令和5年度の国による準備段階調査には採択されませんでしたが、こうした立地条件を生かして
スマートインターチェンジなどのインフラ整備の効果を最大限に発揮し、地域の活性化、雇用の促進を図るため、
尾張一宮パーキングエリア周辺において、道路、水路など公共施設を面的に整備し、産業施設などの立地誘導を促進していただきたいと考えております。 あわせて、地域と共につくる個性豊かなにぎわいの場として、地域振興施設である道の駅を立地するという考えもあると思います。一宮市内に立地ということであれば、この地域は有力な候補の一つになるかと思います。例えば北陸自動車道の
南条サービスエリアの隣接地には、地域の拠点としてにぎわいを創出する道の駅が整備されております。 そこで、
尾張一宮パーキングエリア周辺の開発の考え方や今後の
スマートインターチェンジ実現に向けた現在の取組状況、そして、この地域における道の駅の可能性についてお聞かせください。また、新濃尾大橋(仮称)の完成が令和7年度と間近に迫ってきました。岐阜県と愛知県を結ぶ新たな交通網として産業振興はもちろんのこと、人の交流を支え、地域の活性化が期待されています。 このような一宮市の新たな西の玄関口に隣接する冨田山公園については、新濃尾大橋(仮称)開通を見据え、再整備が進められています。再整備については、令和4年3月の民間事業者による
グランピング施設のオープン以降、木曽川の雄大な景色を眺望できるウッドデッキの設置、そして、今月には待望のスケートパークが完成すると伺っております。ますます多くの方々に利用していただけるのではないかと期待が膨らみます。 今後については、令和5年3月に廃止された尾西プールの跡地及びその周辺に、新たなにぎわいの創出として民間活力導入の可能性の検討、国のかわ
まちづくり支援制度を活用した西中野渡船の存続、そして、新濃尾大橋(仮称)へと続く
サイクリングロードの整備について検討していただいていると思いますが、地域の皆さんは新濃尾大橋(仮称)の開通による地域のさらなるにぎわいに期待しているところであります。 そこで、冨田山公園の再整備の現状と
サイクリングロード、西中野渡船の今後の展望についても併せてお聞かせください。 次に、(2)の市街化調整区域における既存ストックを生かしたまちづくりについてです。 近年、人口減少、少子高齢化などを背景に、一宮市においては人口が38万人を下回り、減少傾向が続いている状況です。一宮市
都市計画マスタープランにおいて、市街化区域である都市居住ゾーンでは利便性が高く良好な居住環境の形成を図るとされ、市街化調整区域である
田園環境共生ゾーンでは自然や農地の維持保全と
地域コミュニティーの維持増進を図る取組を推進しています。 また、市街化調整区域の土地利用の方針については、鉄道駅周辺などの利便性が高いエリアにおいて地区計画制度を活用し、良好な環境と景観の保全を図りながら、
地域コミュニティーの維持及び日常的な利便性の確保を図ることとなっています。しかしながら、一宮市においては、鉄道駅周辺における地区計画制度の活用事例は1件と伺っております。 そこで、人口を維持し、既存の鉄道駅等を守り、
公共交通ネットワークを維持するため、地区計画制度の活用を促進するための市の施策、取組方針を教えてください。 また、市の南西部である大和町南部の周辺においては、
一宮稲沢北インターチェンジが開通し、その周辺では大型な物流施設が建設され、地域での雇用促進等が見込まれます。一方、物流施設への交通については、大型車両による運搬が多く見込まれ、安心・安全な交通環境や円滑な交通への影響が懸念され、緑や農地が減り浸水被害が増すことも懸念されております。規制緩和による地域の活性化、雇用促進につながる開発は歓迎するところでありますが、緑や農地、良好な景観を守るために、一部一定の規制強化が必要ではないかと考えます。 そこで、調整区域内での物流施設の立地に対する市の考え方を教えてください。 最後の項目4、災害に強いまちづくりに入らせていただきます。 このたびの能登半島地震では、一宮市からもいち早く被災地の支援に多くの職員を送られました。消防では元日の夜に、真っ先に被災地である石川県に向かわれたわけですが、その後も含め被災地での活動状況等について教えてください。 地震に限らず豪雨や台風など自然災害による被害は毎年のように各地で起きておりますが、今回の地震災害で、改めて日頃からの対策、災害に強いまちづくりの重要性を強く感じたところです。 そこで、災害対策についてお伺いいたします。 能登半島地震では、揺れによる家屋倒壊や津波被害が多く見られました。一宮市は今回の被災地とは地理的な条件が異なりますが、南海トラフ地震の発生が懸念される中で、一宮市ではどのような災害リスクが想定されているのでしょうか。 また、能登半島地震では、災害発生当初から特に水の不足、トイレの使用環境が深刻な問題として挙がっていました。避難生活においても、飲料水をはじめ生活に水は不可欠です。災害時における水及びトイレの確保について、市としての見解をお尋ねします。 以上、1回目、4つの項目について質問をさせていただきました。御答弁のほどよろしくお願いいたします。
◎市長(中野正康) トップバッター、令和会会長、横井議員から、私に対しては市政運営における基本姿勢についてということで質問をいただきました。大きく2つと理解しております。1つがデジタルと、もう1つが教育の内容と受け止めております。 まずは、デジタルについてからお答えを申し上げます。
デジタル田園都市と国が打ち上げて、一宮市もデジタルを活用していくということだが、どんなまちづくりを目指しているのかということでございます。 去年の8月になりますけれども、岸田総理が印象的な言葉を使われました。記者会見でおっしゃった言葉がデジタル敗戦、コロナとの戦いでデジタルで負けたという言葉でありました。私も全く同じ思いでございます。 日本の場合、特にデジタルの戦いに敗れているというときに、負けているというときにもったいないのが、技術はあるんですけれども、使わない、使っていないと、そんな状況が長く続いておりましたので、せめてここ一宮市では、どんどんこれから新しいことにチャレンジしていく、デジタルを使っていける、そういった土壌をつくっていきたいなと、そんな思いで新年度予算も数々のプロジェクトを盛り込んでいるところでございます。 3月1日、先週金曜日、法務省が新しいシステムをスタートさせました。
広域戸籍システムということで、これまででしたら、本籍がある市町村に行かなければ、もしくは郵送で請求しないと戸籍証明書が取れなかったんですけれども、これからは別のところでも取れるよということで始まったんですけれども、ここ一宮市でも3月1日に90人ほどの市民の方がほかの地域の戸籍証明書を取りたいといってお越しになったんですけれども、23件がお渡しできないというケースがございました。システム不具合ということで、残念ですね。日本の行政のITデジタル、こんなふうかなというちょっと残念なスタートとなってしまいました。 もちろん国もどんどんやっていこうということで進めております。国策とあえて言いますけれども、国が一番力を入れていたのが
マイナンバーカードの普及ということになります。こちらも一宮市、市民の皆様の協力のおかげで8割を超える方々にお持ちいただくという状況になってまいりました。一宮市の取得率でございますけれども、県内54市町村では9位、全国中核市62市で比べると8位ということで、非常に御協力をいただいているということで、改めて感謝を申し上げたいと思います。 せっかく作っていただいた、お持ちいただいたカードでありますので、これはやっぱり便利だなと、これいいねと思ってもらえるようにしていかなければいけないと、私も自治体のトップとして考えているところでございます。 せっかく
マイナンバーカードは、医療、税、社会保障、こういったところでデータが連携できるようになっているわけであります。これからは保険証と共用するということで、マイナ保険証ということがスタートするわけなんですけれども、
マイナンバーカードを持っていれば、医療の保険証だけでなく我々自治体独自の医療支援があります。我々一宮市ですと、15歳までは通院、入院ともに医療費無償、18歳まで入院しても無償とか、後期高齢者の福祉医療も自治体独自でやっております。 こういったものを受けるために、お子様が病院、クリニックに行って無償にするためには保険証だけではなくて一宮市が発行している医療費受給者証、これも見せなければいけないんですね。このデータを連携させればいいじゃないかということを、こちら市議会でも問題提起をいただきまして、我々のほうから国に声を上げて、デジタル庁に採択されましたので、全国で16か所、東海地域では一宮市だけ、
マイナンバーカードがあれば医療保険証としてだけでなく自治体独自の福祉医療支援、このデータも連携させられるということをようやく今年度中、3月の終わりには、まずは市民病院からということになりますけれども、スタートさせることができます。 こうしたことでどんどん
マイナンバーカード、こういったものを通じて行政のデジタル化というものが進んでいくことを期待しているわけでございます。ただ、それだけでは私も不満で、さらにもう一歩踏み込んでやっていきたいと考えております。 もちろん医療、税金、絶対間違ってもらったら困るということで、
マイナンバーカードはとても厳格な本人認証なんですね。じゃ、そこまで本当に厳密な本人認証が要るのかなというのが全ての行政サービスを見渡すとあるわけでございます。例えば公共施設やスポーツ施設の利用ですね。こういったところはもうちょっと手軽にできていいんじゃないかと。そうしたことで本人認証のハードルを下げて、携帯電話、携帯番号、こういったところでやり取りを進めるのも一つの手ではないかと考えております。 現実にコロナ対応のときも、全国、愛知県に先駆けて一宮市の保健所は陽性になった方との連絡で携帯番号、ショートメールを使ってやり取りを始めました。令和3年から始めております。愛知県の保健所は令和4年からでしたけれども、ショートメールであなたのIDこれですから、こちらに体温であったり、パルスオキシメーターのデータ入力してくださいというやり取りを始めております。携帯番号、スマートフォン、こういったものはほぼ全ての市民の皆様お持ちでいらっしゃいますので、こちらを使っていろんなことできないかなということを新年度予算に入れております。 そのためには、データ連携基盤の整備と併せて公共施設のスマート化も必要となってまいります。これまでですと小・中学校の体育館、夜や土日使おうとすると、がちゃがちゃという鍵、物理的な鍵がありますので、それを休日に市の職員、幹部職員がわざわざ持っていって開けるとか、近所の人に預けたものを預かってというような、昭和なアナログな対応が続いておりましたけれども、もう今スマートロック、番号が入っているような暗証番号で開けるタイプのものが多く御家庭などでも利用されております。ですから、登録されていただいている市民の方にその体育館の暗証番号ですね、ワンタイムパスワードということで権限のある時間帯はその人が使えるようにするというような措置も取れるんじゃないかということで、新年度予算を進めていきたいなと考えております。 もう1つ、公共サービスの本人認証のハードルを下げるという観点からは、顔もやってみたいなと思っています。顔パス、顔認証ですね。これは昨年度から総合体育館のジム、スポーツジムで始めております。手ぶらで
マイナンバーカードも要りませんし、スマートフォンも要りませんし、本当に手ぶらで来れば会員の方はそこでジムが使えるということもやっておりますが、これは現在スタンドアローン、その場所だけでやっている形なんですけれども、生体認証、瞳孔、目とか指紋とかいろんな議論あると思いますので、スモールスタートで、小さいところ、やれるところからやりながら市民の皆様の反応、反響を見ながらいろんな公共サービスが日本の最先端の技術を使えば、こんな便利になるんだなということを実感していただけるようなものを進めていければというのが新年度予算の
デジタル田園都市構想関連の目的となります。 そこで、この
デジタル田園都市構想の補助金をもらうためにも必須になっておりますけれども、地域DXは産官学、地域の各分野連携して進めなさいということになっております。コンソーシアムという名前になっておりますが、協議会のような形で産官学が集まる場をこれから設けてまいります。 そこに私ども健康分野でまずはDXを進めるということでありますので、もうこの地のトップレベルですね、先日
名古屋大学医学部に私もお願いに上がりました。今、名大医学部にデジタル、ITの分野を専門的に研究する
メディカルITセンターというものが立ち上がっております。名大
医学部メディカルITセンター長の白鳥教授にお願いをいたしまして、この一宮市のコンソーシアム、産官学で進める際は名大医学部としっかりタイアップをして進めていくということで内諾をいただいております。 できるだけデジタルの市民の皆様に対するハードルは下げて、使いやすく、どんどん使っていただいて、そこで得られたデータ、ビッグデータの分析、解析に当たっては名大の日本のトップレベルどころかノーベル賞も出している世界のトップレベルの中で分析をしていただくということで有益な何か出てくるんじゃないかなと、これはやってみなきゃ分からないという世界になりますけれども、いろいろチャレンジを新年度進めていきたいと考えております。 以上がデジタルに関する回答になります。 2つ目が教育の分野で2つ質問がございました。 1つが
シン学校プロジェクトで、どんな学校が選ばれるのでしょうかということでございます。 先ほど横井議員からも御紹介ありました4月下旬に意見募集するための応募要項を公表いたしまして、そこから6月にかけて意見募集を行います。具体的にこの地域の小学校、こうしたらいい、ここの中学校こんなふうに変えたらいいんじゃないかという御意見をいただくことになっておりますので、どんなアイデアや意見が出てくるのかによるので分かりませんというのはあまりに失礼で、それだけで終わってしまうのはよくないだろうと思いまして、私の現在の見立てを少しお話させていただきたいと思います。 出発点としてこの議論ですね、市内、小・中学校、あまりに古いなというところから、私始めております。昭和の高度経済成長期に造られたものがほとんどで、平成に入ってからはあまり大きな動きがございませんでした。市役所と比べれば特になんですけれども、市内の小・中学校へ行くと、ちょっと古いよねというものがたくさんありまして、せっかくコロナ禍を乗り越える中で、基金の積み上げも順調にできてまいりましたので、こういった
シン学校プロジェクトというものを立ち上げたわけでございます。 もちろん少子高齢化が進む中で、単純に古いものから順番に新しくというのはやりたくないなということで、皆様に議論をお願いしております。地域、連区によっては、もう既に本当に熱心な議論をスタートさせていただいているところもありまして、この場をお借りして敬意と感謝の意を表するものでございます。 ただ、そこで残されている時間も短いわけですね。第1期の10年間どういうふうに、1年に1校も難しいかなという話あるんですけれども、せめて8校ぐらい絞り込めたらという話をしております。そうしたときに、大胆に学区の再編であったり、小・中学校一貫であったり、そういったこれはすごいなというものが、奇抜なアイデアのものが第1期から入ってくるかというと、そこは地域の皆様の合意形成に時間がかかるので、そんなに多くの割合を占めるものではないんだろうというのが私の個人的な見立てとなります。 まずは、今あまりに古い小・中学校の校舎、その危険性の除去であったり、校舎がもう全然足りない、これから足りなくなるというようなところもあるわけでありまして、そういった物理的な不具合、危険性の除去という観点から、言い方は悪いんですけれども、そんなに大きな変化がなくても建て替えるというところも一定割合入ってくるんではないかなと。そこは理想と現実のバランスを取っていくことになるんじゃないかなというのが、あくまでも私の全く個人的な現在の見立てということになります。 これから候補校を選定していく上で選定委員会を開催しまして、ここは内部委員だけでなく外部、大学の先生のような有識者に入っていただいて、御意見を頂戴することになります。もちろん私も皆さんに投げかけた手前、理想的な新しい時代にふさわしい、ああ、こんなふうになるんだというようなほかの分野との合築ですね、児童館が入るんだ、保育園が入るんだみたいなものも出てくることを期待していますけれども、時間との兼ね合い、また予算との兼ね合い、またこういったところから理想と現実の妥協点を見いだしていくというところで難しい判断が迫られるんではないかと考えております。 第1クール10年間、第2クール10年間単位で、これからこれある程度サイクル化していきたいと考えております。もう来年で旧尾西市、旧木曽川町が一宮市に合併して20年ですから、10年、20年あっという間ということで、それぞれの地域の将来を考えたときに、今地域を巻き込んで幅広く熱く議論していただくことは決して無駄にはならないということだけは私からこの場で改めて申し上げておきます。 そして、最後が
学校給食共同調理場についてのお尋ねでございます。 私も新しくできる
東浅井給食センター、楽しみにしております。この分野も昭和の時代に造られて、ほぼその状況の延長ということになります。今市内に2か所ある共同調理場、昭和40年代から始まっておりまして、50年超で老朽化しております。各小・中学校で旧尾西市・木曽川町の地区14校にある調理室も同様の状況ということになります。 何よりも
東浅井給食センターは、令和の時代にふさわしい高度な衛生管理対応ができております。昔、昭和の時代ですと、私が子供の頃だったら床に食べ物を落としても3秒セーフと言って持って食べるなんていうことは平気でやっていましたが、給食調理場はそんなことやっていませんよ、誤解なきようお願いします。昭和の時代と今の令和といかに衛生観念が違うかということの御紹介までなんですけれども、どんどん衛生管理基準厳しく高度なものになっております。それに合わせて造り変えて改修してきたわけですけれども、今回新しくできるセンターはもう最初からそれに対応できるようになっております。 さらにアレルギー対応、ここで大きな進歩が見られるわけでございます。
東浅井給食センターでは、まずは乳製品と卵関係になりますけれども、ここから始めて、除去食、順次ほかの品目も増やしていくということで予定をしております。 これまで2か所、南北の給食センターで47の小・中学校、2場で対応していましたが、それを3場で分散して作れますから、その点でもキャパシティー、能力的にも余裕が出てきますので、おかずの充実なども図られるのではないかということで、いろいろメリットがあるわけでございます。 そうなりますと、次ですね、今回新年度予算で第2共同調理場、新しいセンターについて予算案提出してございます。 先月、整備運営計画のほうは策定いたしました。建設予定地は萩原町となっております。令和6年度の当初予算では用地測量、動植物生息状況現地調査などを行いますけれども、できるだけ東浅井のみならず、こうした最新の設備をフル活用した共同調理場で作られる、きっと安心で美味しい給食が1人でも多くの、1つでも多くの学校に早く届けられるよう私も期待をしておりますので、関係の皆様方の御理解と御協力をお願いするものでございます。 私からの答弁は以上となります。
◎副市長(福井斉) それでは、私からは項目2について答弁させていただきます。 まず、令和6年度の予算のおさらいをさせていただきます。 議員からも御指摘ありましたように、令和5年度に引き続き過去最大の額となっております。 歳出において、
新型コロナウイルス感染症関連の経費が大きく減っておりますけれども、一方で、もうずっとここトレンドの社会保障費、いわゆる福祉的な経費が増大してきております。また、今、市長からも説明がありました
東浅井給食センター、あるいは新保健所の整備費用が大きくのしかかっているということで、大きな増要因となったということでございます。 歳入におきましては、最も着目すべき市税でございます。景気の回復状況が実感されるようになりまして、令和5年度よりも増額を見込んでおりました。しかしながら、国が経済対策として実施する定額減税の影響により、予算書上見ると5億5,000万円ほどの減額となっております。しかしながら、これは実は国の定額減税による市税の減収分が17億円マイナスに作用しておりますので、実質市税は11億円余の増額と見てもいいという差引きになっております。なお、定額減税によります影響額は全額を地方特例交付金で補填されるということになっておりますので、御安心いただきたいと思います。 そして、財政調整基金の繰入金でございますが、御指摘のように過去最大の繰入額とさせていただきました。先ほど申し上げました歳出の大きな増要因に加えまして、人件費や物価の急激な高騰によりまして様々な経費が増額しており、それを賄う財源として、やむを得ず財政調整基金から繰入額を大幅に増額せざるを得なかったというところでございます。 これらの評価でございますけれども、特に財政調整基金の繰入金は、昨今のコロナ禍におきまして事業を縮小する、あるいは取りやめざるを得なかった部分、あるいは国からの交付金が市の一般財源で賄わなければいけなかったところにもある程度使うことができた、そうしたことが一定程度寄与し、財政調整基金の積立てがここ数年順調にできてまいりました。しかし、これから同様な積立てはなかなか考えづらいですし、そうであれば、その繰入額も増やすこともままならないというのがこの先ほぼ間違いないと思われます。 そうしたことから、私どもとしましては、国の交付金など臨時的な支援は精いっぱい活用するとともに、スクラップ・アンド・ビルトという手法をしっかりと徹底させていきたいと思っております。 一口にスクラップ・アンド・ビルドと申し上げましても、いろいろな考え方がございますが、私はEBPM、エビデンス・ベースト・ポリシー・メイキングの頭文字を取ってEBPMと申しますが、直訳すると証拠に基づく政策立案ということでございます。我々が果たそうとしている政策の目的がきちんと達しているかどうか。もし予定した効果を生んでいなければ手法を見直す、あるいはもうその事業はさっさと取りやめるといった大胆な見直しにもつなげる、そういうためには、今言ったEBPMの考え方が重要かなと思っておりますので、そういったものをこれからしっかりと徹底してまいりたいと考えております。 もう1点、基金についてのお尋ねがございました。 財政調整基金につきましては、繰り返しになりますが、令和6年度予算では過去最大の繰入額となっております。その結果、残高は34億円となりまして、これは今後もある程度積み増しをしていかないとすぐに枯渇するといった危険水域に入りかねないというところでございます。 そうしたためには、当初予算の歳入歳出の均衡を保つために、やむを得ず令和6年度は多額の繰入れをいたしましたが、先ほど申し上げたようなスクラップ・アンド・ビルドのほかに、事業年度の途中であっても不断の見直しをし、半年から1年前の予算要求段階の見積りというのが、もう半年、1年たてば別の手法があったり、新たな技術があったりすることもあるわけでありまして、当初の目的以上の効果を当初の予定した金額以下の額で実現し、経費の節減に努めるというのも引き続き努めてまいらないといけないかなと思っております。 基金のもう1つの柱でございます
公共施設整備等基金につきましては、先ほども市長から紹介がありました
シン学校プロジェクト、こちらが本格的に進んでまいりますと、こちらの主な財源になるわけでございます。しかし、対象となる小・中学校の改修を賄うには全く足らないまだ額でございますので、こちらについても先ほど申し上げました財政調整基金と並行して効率的な運営に努めてまいりたいと考えております。 私からの答弁は以上でございます。
◎副市長(山田芳久) それでは、私からは項目3の快適で活気あふれるまちづくりについてお答えいたします。 まずは、(1)のインフラを活用したまちづくりについてでございます。 初めに、
尾張一宮パーキングエリア周辺の開発の考え方や今後の
スマートインターチェンジ実現に向けた現在の取組状況及び道の駅の可能性についてお答えいたします。
尾張一宮パーキングエリア周辺につきましては、
都市計画マスタープランの土地利用方針として、
スマートインターチェンジを活用した都市的土地利用の実現、いわゆる市街化区域への編入を見据えた土地区画整理事業等による産業や交流機能の立地誘導や中継物流施設の立地を検討するものと位置づけ、今月の改定を目指して、現在手続を行っているところでございます。 あわせまして、丹陽町三ツ井・重吉地区におきましては、昨年の3月から地元の皆様や丹陽町三ツ井・重吉地区約120ヘクタールの地権者の皆様とまちづくりの方向性に関する検討を行っております。 工業、物流、観光交流施設などの配置構想や将来における土地利用を示すまちづくり基本構想の策定を行うと同時に、ゼネコンやデベロッパーなどの民間企業などに対して進出可能性についての調査も行っております。聞き取りの中では、当地区は交通の利便性がよく、非常に魅力的な地区であることから、ぜひとも
スマートインターチェンジを設置してほしいとの御要望もいただいております。
スマートインターチェンジ実現に向けた現在の取組状況につきましては、岩倉市と共に周辺道路の交通影響を検証しながら、産業拠点や中継物流施設の立地を想定したアクセス道路の検討を進めているところでございます。 引き続き国に対しまして、2024年問題を抱える物流・運送業界における当該箇所の担う役割、中継物流拠点としての高いポテンシャルを積極的にアピールし、岩倉市と連携しながら早期事業化が図れるよう要望をしてまいります。 また、道の駅の可能性につきましては、本定例会上程の令和6年度予算イチ推し20にも位置づけております地域振興施設立地検討事業の予算をお認めいただけましたなら、この地域を含め、広域的な交通利用が見込める道路の沿道において、可能性を検討する予定でございます。通常の道の駅の機能に加えまして、防災施設や中継物流施設、子育て施設などの設置についても検討してまいります。 次に、冨田山公園の再整備の現状と
サイクリングロード、西中野渡船の今後の展望についてお答えいたします。 冨田山公園の再整備の現状につきましては、以前からの検討エリアに加えまして、令和5年3月に廃止しました尾西プールの跡地を含め、官民連携事業の導入検討を行っているところでございます。 現地調査や利用状況分析結果を基にアンケート調査を実施し、民間事業者等44社から回答を得ております。今後、この中から事業条件等を踏まえ、対面によるサウンディング調査を実施し、民間事業者の参入条件、エリア設定等を進めてまいります。 また、民間事業者の参入を促進するため、河川とまちが融合した良好な空間形成を目指す国のかわ
まちづくり支援制度による水辺空間を活用した
サイクリングロード、親水護岸等の整備について検討し、基本計画の策定に向けた取組を行っているところでございます。 かわまちづくりにつきましては、地元の皆様と民間事業者の連携が必要であり、今月中には地元自治会や民間事業者の方々と基本計画を作成するための協議会を立ち上げる予定でございます。協議会には、河川管理者であります木曽川上流河川事務所の方にオブザーバーとして参加していただく予定で、ハード、ソフトの両面から整備の方向性や施設の利活用について検討をいたします。なお、かわまちづくりの基本計画の作成に向けて、本定例会に社会実験及びその効果を検証する予算を計上させていただいているところでございます。 冨田山公園につきましては、北は
グランピング施設のエリアから、南は新濃尾大橋(仮称)の南のエリアまで広範囲にわたっております。新濃尾大橋(仮称)のすぐ北側にはアスレチック場がございますが、現在その一部におきまして、愛知県により樹木や施設の撤去工事が行われているところでございます。引き続き盛土工事が行われる予定と聞いております。このエリアについても尾西プール跡地周辺と同様に、官民連携による再整備の可能性について今後検討してまいります。 続きまして、
サイクリングロード及び西中野渡船の今後の展望についてでございます。
サイクリングロードの整備につきましては、河川区域内にあるため様々な制約を受け、国と協議がなかなか進んでいないのが実情でございます。そのため、先ほど申しましたかわ
まちづくり支援制度を活用しまして、国において整備を進めていただく検討を今しているところでございます。また、西中野渡船については、かわまちづくりの基本計画の策定に向けた協議会において親水護岸の整備とともに検討をしてまいります。 続きまして、(2)の市街化調整区域における既存ストックを生かしたまちづくりについてでございます。 まず、地区計画の促進における市の施策、取組方針についてでございます。 議員御指摘のとおり、住居系の鉄道駅周辺における地区計画制度の活用事例につきましては、平成29年4月に運用指針を制定してから現在までの間に1件の実績しかございません。そのため、現在、活用促進のための検討作業を進めているところでございます。 一つは運用基準の緩和でございます。地区計画エリアの面積や住居1戸当たりの最低敷地面積などの見直しを行うものでございます。この基準緩和につきましては、令和6年度からの運用を予定しているところでございます。 そのほか道路や公園など公共施設整備に係る整備費の一部を助成する制度を設ける予定でございます。特に一定規模の開発行為を行う場合には、雨水の流出を抑制するため、30年に一度の大雨を想定した調整池などの雨水貯留施設を整備する必要がございます。民間事業者からは、住居系の地区計画を活用するに当たり、これら公共施設の整備費用がネックになっていると伺っており、市が良好な住環境の形成に資すると認めた地区計画につきましては、その一部費用を助成するものでございます。こちらに関しましては、令和6年度中に要綱案を作成する予定でございます。 次に、市街化調整区域内での物流施設の立地に対する市の考え方についてでございます。 一宮市
都市計画マスタープランにおきましては、既存工業団地や高速道路インターチェンジなどの既存ストックを活用できるエリアを産業拠点に位置づけ、地域の振興に資する施設の充実・集積を図る方針としております。インターチェンジ周辺へ施設を誘導することで、既存集落内への通過交通を抑え、地域への交通影響の低減を図るものでございます。 しかしながら、現在の制度上、要件を満たせばインターチェンジ周辺以外のエリアにおいても物流施設の立地が可能であるため、立地に伴い、その周辺や運送車両が通行するルートの沿線地域において、大型車両の通行による交通環境の悪化が懸念されているところでございます。そのため、こちらに関しましては現在許可要件の強化を検討しております。 具体的に申しますと、インターチェンジからの立地可能な範囲や、現在インターチェンジから物流施設までの大型車両が通行する区間の道路幅員、道路の幅ですね、道路幅員の取扱いなどでございます。こちらに関しましては、できるだけ早期に整理を行ってまいります。 開発と同時に緑や農地、そして良好な景観を守ることも必要でございます。農地転用につきましては、農地法等に基づき適切に規制をしているところではございますが、景観が損なわれることも懸念されております。そのため、令和5年4月に緑地の保全及び緑化の推進に関する条例を施行し、一定規模以上の建築行為について法令や県の基準より緑化の義務を厳しくいたしたところでございます。特に市街化調整区域内の倉庫建築につきましては高い水準の義務を課しております。 なお、景観につきましては、一定規模以上の建築物等について景観専門監により助言及び指導も行ってまいります。 今後も、活力ある安心・安全なまちづくり、そして緑豊かな都市環境の形成を図り、市民の健康で文化的な都市生活の確保となるよう努めてまいります。 私からは以上でございます。
◎消防長(帖佐義文) それでは、私からは項目4、災害に強いまちづくりについての質問のうち、能登半島地震における被災地での活動状況等についてお答えをいたします。 地震が発生した1月1日から派遣が終了した1月31日までの間に、合計87名の消防職員を派遣しております。 1月1日は、令和4年度に発足した高度救助隊をはじめ4隊16名が、約24時間をかけ石川県輪島市に出動をいたしました。この部隊は1月1日から1月4日まで活動する1次隊と位置づけられ、以降4日間サイクルで職員を派遣いたしました。被災地の活動状況と日数の経過に伴い派遣職員数は削減され、10次隊で一宮市消防本部の派遣は終了しております。 次に、被災地での活動状況等についてでございますが、派遣期間の前半は倒壊家屋からの検索・救助活動や輪島朝市周辺の火災現場での検索活動、後半は土砂災害現場での検索活動で、多くが人海戦術によるものという活動でございます。 救急活動につきましては、輪島消防署に要請があった救急事案に対応しており、主に発熱症状の方を病院に搬送し、中には120キロメートル離れた場所まで搬送するなど長時間の救急活動も実施をしております。 最後に派遣期間中の隊員の生活環境でございますが、日中は災害現場に移動して活動し、夜間は輪島市の総合運動場にテントを張り、食事や仮眠を取っておりました。季節柄雪が降る日が多く、寒さで仮眠が十分取れないこともあり、体調管理にも配慮しながらの活動でございました。
◎総合政策部参事[危機管理監](堀尚志) 私からは項目の4、災害に強いまちづくりについての御質問のうち、一宮市で想定される災害リスクと水及びトイレの確保についてお答えさせていただきます。 初めに、想定される災害リスクでございますが、愛知県では、南海トラフ地震について予測調査を行い、その結果を平成26年3月に公表しております。この調査では、一宮市では大部分の地域で震度6弱と予測されており、これに伴う液状化の危険性が指摘されております。とりわけ市内中心部から南西部にかけての地域が極めて高いとされております。 また、この地震による一宮市における想定被害は、愛知県全体で被害が最大となるケースの場合、揺れによる全壊棟数が約80棟、液状化による全壊棟数が約2,700棟、さらにはライフライン機能の支障による影響が、発災1日後で、上水道約28万5,000人、下水道約17万3,000人、電力停電約16万5,000件、固定電話不通約5万1,000回線、LPガス約6,100世帯と予測されております。また、災害から1か月後の避難者数は約8万4,000人、災害廃棄物等は約21万5,000トンと想定されております。 次に、水の確保についてお答えいたします。 災害時に断水が発生した場合には、備蓄しているペットボトル及び給水車による飲料水の提供を行います。さらに、飲料水兼用型耐震性貯水槽を市内2か所、定置式給水タンクを市内16か所に設置しております。 最後にトイレの確保についてお答えいたします。 災害時、指定避難所である各小・中学校のトイレは使用できなくなる可能性が高いことから、各避難所に備蓄しております仮設トイレ及び簡易トイレを設置いたします。加えて、車椅子を御利用されている方に不自由なくトイレを御利用していただけるよう、バリアフリートイレトレーラーを令和6年度当初予算に計上しております。 なお、避難所のトイレにつきましては、避難所を利用する皆様で臭い等に配慮しつつ設置場所を御検討いただき、設置していただくことになります。特に女性用トイレにつきましては数を男性用より多くする、男性用と距離を置く、あるいは夜間でも明るい場所を選定するなどの配慮をお願いすることとなります。 私からは以上でございます。
◆33番(横井忠史) 最後に幾つかお願いを申し上げて、令和会を代表しての質問とさせていただきます。 地域DX推進事業について、利便性・効率の向上効果は市民の皆様が利用しやすく受け入れていただけるかどうかにかかっておりますので、今後とも推進をお願いいたします。 また、
シン学校プロジェクト事業については、将来を見据え、分野を超えて幅広く協議、検討を重ねていただき、各地で
地域コミュニティーの核となれるよう期待しております。 また、
スマートインターチェンジ実現に向けた取組、また、道の駅、前向きに検討していただいているようでございますので、よろしくお願いいたします。 さらに、市街化調整区域における
地域コミュニティーの維持・増進を図る取組としては、地区計画の運用指針による基準緩和や公共施設整備に係る整備の一部を助成する制度についても、前向きに検討されているということですので、よろしくお願いいたします。 次に、消防について、各自治体では増え続ける救急需要が問題になっております。市の広報3月号にも掲載していただきましたが、救急車を要請するかどうかの判断で、軽症に対する捉え方は様々であります。まずは本当に救急車が必要な方が困らないよう、適正利用について市民の方にしっかり理解を促していくことが大切であり、今後も啓発に努めていただくようお願いいたします。 そして、消防長より被災地での活動状況をお聞きいたしました。 派遣先では運動場にテントを張り、雪が降る寒さの中、十分な仮眠も取れないような状況での活動については、改めて感謝と敬意を申し上げます。 消防本部においては昨今いろいろなことがございました。しかし、私は消防長をはじめ消防の皆様の職務に対する意欲、行動規範を信頼しており、今後とも市民の生命と財産を守る大変な使命を担って業務に精進していただけるものと強く固く信じております。 最後に、災害時の一宮市の最大避難想定は既に公表されておりますが、被害を最小に抑えるためにはどこで何がどれだけの支援、救助が必要なのか、一刻も早く正確な情報が把握できるかにかかっております。 また、災害の規模によって、緊急車両の通行が困難になることも考えられ、発災直後は特に水、トイレが十分に行き渡らないことが危惧されます。市民の皆様には、水であれば家庭内で1人1日3リットルを1週間分、少なくとも3日間分の備蓄を行っていただきたい。あるいは携帯トイレ、簡易トイレ等の災害時用のトイレの備蓄を市から推奨しているところでありますが、能登半島地震の現状を見ましても、水、トイレの確保は必要不可欠であり、今後、いざというときに備えて、広報、ウェブサイトなどあらゆる手段により、市民の皆様への周知に最大限努めていただきたいと願います。 中野市長の市政運営方針の結びにもありましたが、被災地へ派遣され活動された職員の皆さんの現地で得た貴重な知見や経験を生かし、地域の防災力向上につなげていただきたいと存じます。 るる申し上げてまいりましたが、私ども令和会といたしましては、市民の皆様を取り巻く様々な課題の解決のために、今後も是々非々の姿勢で市政に向き合ってまいりますので、よろしくお願いいたします。 以上で私の令和会を代表しての質問といたします。誠にありがとうございました。 (拍手)
○議長(岡本将嗣) これをもって、令和会、横井忠史議員の代表質問を終結いたします。 暫時、休憩いたします。 午前10時35分 休憩 午前10時44分 再開
○議長(岡本将嗣) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 新流会、鵜飼和司議員。 (16番 鵜飼和司 登壇 拍手)
◆16番(鵜飼和司) 新流会の鵜飼和司でございます。議長のお許しをいただきましたので、新流会を代表して質問をさせていただきます。 冒頭、1月1日に発生しました能登半島地震により犠牲になられた方々に、心よりお悔やみを申し上げます。そして、今もなお避難生活を強いられている方々、苦しまれている方々に、心よりお見舞いを申し上げます。 本日は、一宮市も時代の大きな変わり目の中にあるという認識の下、最初に防災としての狭隘道路解消に向けた質問をし、その後は全てデジタル推進の立場からテクノロジーの活用による一宮市の成長戦略についての質問の時間に充てたいと存じます。 初めに、防災・減災対策としての狭隘道路解消に向けた対策事業について質問をします。 本市の狭隘道路を解消する対象事業の一つとして、都市計画法で定められている防火・準防火地域を対象として、令和5年度より建築基準法に基づく道路後退、いわゆるセットバックに対する助成をしております。 当事業の内容として、道路後退部分の土地を市へ寄附する場合には、市は14万円の助成をするものとなっております。消防車等の緊急車両の通行を確保することが重要な地域であり、防火・準防火地域の目的とも合致しており、高く評価しているところでございますけれども、令和5年度の寄附実績については僅か1件ということでございました。 折しも、1月1日に発生した能登半島地震による輪島朝市の火災拡大が記憶に新しく、災害発生時に緊急車両の進入が困難となり、災害対応活動に遅れが生じてしまうことは、想像に難しくないことであります。 令和5年度から始まった施策であることは承知しておりますが、どのようなPRを行っているのでしょうか。また、災害対策の一助とすべく、防火・準防火地域内の道路後退の寄附に対しては申請者に舗装をお願いする内容から、一層の事業推進を図るために、寄附の場合については市で舗装するよう事業内容を拡充することを御提案いたします。 以上、山田副市長に御答弁を願います。 次に、テクノロジーの活用による本市の成長戦略についてであります。 ここからは、一宮市民をはじめ、行政、教育、地元企業などがテクノロジーを活用する先進性の高い自治体としてプロデュースを進めることによって、本市のブランディングを大きく前進させるチャンスと捉え伺ってまいります。 まず、現実に触れます。日本全体として超少子化、超高齢化により人口減少が前例のない速さで進んでおります。一宮市も同様の傾向で、令和5年に生まれた赤ちゃんは2,182人、お亡くなりになった方は4,461人、また、引っ越しなどによる社会増減は574人の増加と、本市の総人口は僅か1年で1,705人の減少となりました。 令和6年1月の一宮市の人口により算定しますと、20歳から65歳を労働人口とした場合、21万3,871人となります。このペースですと、現在のゼロ歳から45歳の20年後は16万9,903人となり、労働人口は僅か20年で4万4,000人、21%もの減少となります。働く人が減れば経済成長の鈍化や高齢化による社会保障費の増加などから財政負担はさらに膨らみ、社会活力に致命的な低迷をもたらす、そんな可能性を危惧しているところでございます。 そう考えたとき、私たちに求められていることは、こうした深刻な状況を深刻な状況と認識した上で、令和の時代をいかに乗り越えていくかということであります。今回は最も可能性が広がるであろうテクノロジーの力を使って、社会構造を新しく変革していくことにより、市民の皆さんの不安の払拭、市民の皆さんへの希望の提示となることを願い、新流会としての質問をさせていただきます。 一宮市は令和3年度にデジタル推進室が設置され、デジタルを活用して様々な分野でDXを進めてきました。 そこで、市民サービスの向上のための施策、便利さを実感できる施策、各分野における取組状況や現状課題、今後の取組などについて伺います。 初めに、テクノロジーの活用による一宮市の成長戦略について、包括的に市長のお考えを伺いたいと存じます。 続いては、行政手続のオンライン化についてでございます。 これまで、省エネ家電製品の買換え申請などオンラインの申請が増え、便利さを実感できるような状況かと存じますが、全ての行政手続でオンライン対応ができている状況ではありません。 一宮市では行政手続のオンライン化100%を目指す取組を進めておりますが、国や県の手続などオンライン化したくても市の独断で進めることができない手続があることは承知をしながらも、私は可能な限りの範囲において行政手続のオンライン対応が行える環境を整備することが望ましいと考えます。 具体的な事例で申し上げます。例えば令和5年8月より、公立保育園52園全ての保育現場ではデジタル化を進め、欠席連絡などもアプリで24時間いつでも連絡できるようになりました。一方で、保育園の入所申込みの時期には、保育課窓口で保護者の皆さんが小さなお子さんを抱えながら、あるいは走り回るお子さんを注意しながら多忙な担当職員から説明を受けている、そんな姿を目にします。オンライン化することにより、申込希望者は24時間どこからでも手続を済ませることができて、職員の業務効率を上げることが可能となると考えます。 そこで、児童クラブや保育園のオンライン化への対応状況について伺います。 続きまして、小・中学校における現場のデジタル化やデジタル教育、人材育成についての質問であります。 教育の目的は子供が生き抜く力を培っていくことであり、学校生活や授業などを通して健やかな心身を育むことであることは論を待ちません。そのことに加えて、時代の大きな変化としてテクノロジーの進展により社会の情報化、多様化が進み、コミュニケーションの形も急速に変化してきました。 私たちは将来の子供たちの可能性を信じて、学力の向上はもとより、地域の自然に触れ合うといった体験学習やコミュニケーション能力を育むといったことなども通して、前向きに成長していける、壁があっても打開できる、乗り越えていける力を育むことができる、そういった教育環境づくりを進めていかねばなりません。教育行政は何より体温が通って、熱意が伝えられるように向き合っていかねばならないと考えております。現場の先生方をはじめ、私たち大人に求められた待ったなしの令和時代の命題であると受け止めております。 このような認識の下、今回教育現場のデジタル化やデジタル教育、人材育成などの重要性について質問をいたします。 一宮市でも1人1台のタブレット端末が配備され2年が経過しました。デジタル教育の推進、つまり現在の1人1台の端末の授業での取組について、過去と現在ではどのように学びが変わってきているのか伺います。また、不登校の子供への端末の活用についても教えてください。 さらに、社会のデジタル化は今後も急激に進んでいくために、より先進的な取組を進めていく必要性については共通認識であると考えます。一宮市内のデジタル教育や教育現場におけるデジタル化について、現状の課題と今後どのような取組を進めていくのか伺います。 続いて、Society5.0の到来により、子供たちにどのような学びを提供するかは、本市で育った子供たちの将来にとっても、本市の将来にとっても非常に重要であると考えます。内閣府のAI戦略によれば、デジタル社会の読み・書き・そろばんである数理・データサイエンス・AIの基礎といった必要な力を全ての国民が育み、あらゆる分野で人材が活躍する社会を目指すとされ、デジタル教育・人材育成が進められてきました。 学校現場でも、GIGAスクール構想の推進、学習指導要領の改訂によるプログラミング教育の必履修化などの変化が生じています。昨今は高校での取組が加速しており、2025年1月より、大学共通テストに教科情報が追加され、調査によれば、国立大学の97%の受験で情報が必須科目となります。 中学校のデジタル教育、特にプログラミング教育については2021年から全面実施となり、全国的にも課題が山積しています。技術科の授業で実施されますが、先月2月13日、文部科学省より中学技術教員4人に1人が正規免許なしということで改善計画が出されるなど、技術科における専任教員が不足している状況であります。また、現職の技術科教員でも、プログラミング教育を教える以前にそもそも学んできていない、あるいは教えることに苦手意識を持っている、そんな先生も一定数いらっしゃるのが現状です。 こうした状況を踏まえて、各自治体ではその対応を進めており、民間企業との連携によるプログラミング教育の充実、推進などを試行的に取り組み、実際に先生方の業務の多忙化を抑え、学習の質を高めるといった事例が出てきております。教育の地域格差はこうしたことからも生じてくるものと認識しています。 このように社会情勢や高校段階で発生している大きな変化を踏まえ、先生方の負担や現状にも配慮しながら、届けるべき子供たちの教育、ひいては本市の将来のために、中学段階でのプログラミング教育の充実は重要なテーマであります。 そこで、中学校の技術・家庭科においてのプログラミング教育、その実施内容について伺います。 また、市内小・中学校においても学校ごとにデジタルの活用やプログラミング教育のレベルの差が生じています。レベルの高いデジタル教育の推進が図られる学校については、その取組をさらに支援することによって、レベルアップのための挑戦を後押ししていただきますようお願いをいたします。 反面、格差の幅を広げてしまう可能性も考えられます。そこで、市内小・中学校全ての学校におけるデジタル教育、プログラミング教育の底上げ、ベースアップを図ることにも重点的、挑戦的な取組や新しい指導によって本市の教育は先進性が高くなることを目指すことで、生徒をはじめ関係する皆さんが本市の教育を誇りに感じ、魅力の一つとなることを期待して伺います。プログラミング教育をどのように発展させていくのか教えてください。 続きまして、地域企業のデジタル化推進支援について質問をいたします。 一宮市に企業を呼び込むために、活力創造部では企業誘致や市内企業の市外への流出防止、雇用の創出などに対する奨励金を交付するなど尽力されております。他方で、ふるさと一宮市の経済を支えておられる地元企業に対する支援にも取り組んでおられます。 中小企業相談事業においては、令和4年度の実績を確認させていただいたところ、相談件数は3,831件と相談や支援が多数あった一方で、テクノロジーを活用した業務の効率化や生産性の向上に関する相談については月に数件程度であったとのことです。 中小企業・小規模事業者が業務改善等の効率化を図るためのデジタル化や生成AIの活用等を進めるに当たって必要な支援としましては、経済的なハードルや技術的な課題を克服することであります。ぜひともこうした次の支援策に取組を進めていただきたい、そんな思いで質問をいたします。 令和5年度に引き続いて、中小企業デジタル活用推進事業が予算案に計上されております。令和6年度は内容をアップデートして事業を展開していただけるようですが、具体的な事業内容を伺います。あわせて、令和5年度の参加事業者は12社とのことでございました。新年度は多くの事業者に知ってもらえるように、こうした事業の成果について地元企業等へのPR、アプローチに尽力していただきたいと考えますがいかがでしょうか。 以上、地域企業のデジタル化推進支援についての質問とします。 次に、住民と行政の接点、フロントヤード改革についてでございます。
マイナンバーカードの個人向けサイトのマイナポータルを利用すれば転出届はオンラインが可能となり、市の窓口でも届けを書く必要がなくなりました。書かない窓口の取組状況について、その効果と実績を伺います。 次に、AI・RPAの活用の取組状況について、また、令和6年度の生成AIの活用について、どのような活用方法となるのか伺います。 次に、建設DXについて、地理情報システムGISの活用についてでございます。 令和5年度の建設部とまちづくり部、上下水道部を合わせた工事件数は1年間で約1,900件に上ります。一宮市の道路管理者、一宮警察署、愛知県及び一宮市の工事担当部のほか、電気通信及びガス事業者などから集まる膨大で複雑なデータを、同一地図上にて施工時期や施工箇所の一括管理を行うことができれば、施工が重なる箇所の調整などがすぐに確認できるようになり、業務効率の向上と、維持管理コストの削減を見込むことが可能となります。 そこで、過去に提案申し上げた内容でございますけれども、地理情報システム、統合型GISを活用した横断的な情報共有について検討状況を伺います。 質問の締めくくりとして、令和6年3月策定予定の一宮市
デジタル田園都市構想総合戦略について質問をいたします。 国の戦略では、「デジタル技術の活用により、地域の個性を生かしながら、地方の社会課題の解決、魅力向上のブレイクスルーを実現し、地方活性化を加速する」「地方は、自らが目指す社会の姿を描き、自主的・主体的に構想の実現に向けた取組を推進」と記載があります。 地域DXの推進に当たっては、デジタルはあくまで手段であり、トランスフォーメーション、変革によって社会課題、地域課題の解決を進めることがその本質であります。 本市の戦略の推進、実現に向けてその中心となるのは一宮市役所でございます。行政が地域DX推進において重要な役割を果たしていくためには、組織体制、職員のスキル育成、職場のマインド醸成、この3つの観点が重要であり、中でも3点目のマインド醸成の取組はポイントとなります。地域全体の本質的DX化と成長の推進エンジンになると確信をしております。総合戦略の推進に当たって、その推進役となる本市職員のマインド醸成について、どのようにお考えか伺います。 また、毎年のように各市で発生する自然災害時には、デジタルを活用して適切な初動対応を行うことも重要と考えます。例えば、町内会の回覧板をデジタル化して、町内の災害時の安否確認や連絡手段として利用することができれば、日頃の町内会の情報伝達手段と有事の際の対応が両立できるのではと存じます。こうした災害時における地域DXの取組についていかがお考えか伺います。 以上、新流会の質問とし、御答弁をお願いいたします。
◎市長(中野正康) 鵜飼議員から、テクノロジーの活用による一宮市の成長戦略についてお尋ねをいただきました。成長ということで、さすが30年先、50年先も見据えた鵜飼議員、若い未来志向だなということで、私も大変うれしく感じているところでございます。 成長に何が必要かというと、栄養だったり、光に当たるとか、やっぱり外からの刺激が重要となります。外から人を呼び込む、企業を呼び込む、投資を呼び込む、こうしたことにつなげていくことが重要だろうと私も考えておりまして、そのためには、まず一宮市を知ってもらう、一宮市というまちがあるんだなと、先ほど鵜飼議員おっしゃられたように、新しいことに柔軟なエリアということでのブランディング、これも大事なんだろうなと思っております。 私、市長就任当初から取り組んでまいりました、ちょっと言葉悪いんですけれども、打ち上げ花火というんですかね、世間からの注目を集めるということで2017年、もう7年前になりますけれども、ソフトバンク本社へ行きまして、社長から人型ロボットPepper200台を無償で3年間お借りすることができました。もちろん愛知県では一宮市だけです。学校の先生たちも頑張ってくれました。2019年ですと、5Gを使って公道で自動無人走行の実験、これは愛知県主体でございます。翌2020年、こちらは5Gを使って救命救急の実証実験を一宮市独自で行いまして、全国初ということで話題を呼んだところでございます。 コロナもありました。中核市になって保健所移管ということで大変だったこともあって、なかなかこういう未来へ投資的な経費ということでの企画ができなかったんですけれども、ようやくコロナもめどがつきましたので、新年度予算に数々のデジタル関係を盛り込ませていただいております。 成長という観点からは、これは花火ほど目立ちませんが、都市OSと呼ばれるデータ連携基盤、こちらを整備する予算案を盛り込んでおります。OSですね、オペレーティング・システム、パソコンでいったらマイクロソフト、ウインドウズ、グーグル、アンドロイドのように、そのオペレーティング・システム、基盤があると、その上でアプリが走るわけであります。 アプリということで新年度は市の予算で健康と子育て支援、こちらのほうをつくる予定にしておりますけれども、これからOSがしっかり、基盤がしっかりしていれば、データ連携基盤があれば、その上を走るアプリ、ここは民間企業、事業者の皆さんの創意工夫でいろんなものが出てくるんじゃないかなと期待をしているところでございます。 もちろんデジタルになじみやすいように公共施設、スポーツ施設のスマート化、先ほど御紹介した鍵を物理的ながちゃがちゃという昭和タイプではなくて、テンキー、番号、数字などで、暗証番号でやるようなそういったものも徐々に進めていくことにしております。 先日、この中心となる協議会、コンソーシアムに
名古屋大学医学部メディカルITセンターと連携していくということで、私も足を運びました。名大と岐阜大学が今、東海国立大学機構ということで統合していくという動きがあります。名古屋大学と岐阜大学ですから、ちょうど中間に一宮市があります。名古屋大学もスタートアップ支援ということで、大学発応援ベンチャー事業に力を入れております。愛知県のステーションAIもこの秋10月から始まるところであります。そういった起業家、スタートアップ、ベンチャーを志す人たちが、ここ一宮市で何かやってみようというようなそういった呼び込みもこれからできてくるといいなと期待をしている成長戦略の一つの路線でございます。 まいた種も着々と目が増えてきておりまして。すみません、ちょっと元に戻ります。 名古屋大学での議論もそうなんですけれども、ただ行って話してお願いで来てくれませんね。過去の実績ということで、市民病院での
マイナンバーカードを使ったデジタル庁の全国16か所のうちの1か所だと、市独自の子ども医療費受給者証などもデータ連携させるというような実績、といっても、まだこれから3月から始まるんですけれども、そういったことを話して、この地域ならということでお互いキャッチボールで進んでいくんだろうなと考えております。 こうしたことは総務部滝野部長がいますけれども、デジタル推進室渡辺室長とか、田中市民健康部長、市民病院平松部長、こういった職員たちが本当によく頑張ってくれたなと思います。結局野球でいえば、ちゃんと時速160キロメートル投げてきてもらっても打てますよというところを見せなきゃいけないんで、そういったところで着々と進んできているかなと、私としては希望的観測を持っております。 それで、まいた種でだんだん目が出てくるという話なんですけれども、今度駅前にオフィスビルが建ちますね。ラウンドアバウトの脇に12階建てビルのオフィスビルです。名鉄百貨店の跡地も中層階はオフィスを入れるという話が先日発表されております。一宮市もオフィスワーカー、事務職や研究職が働くような地域として、そういう流れというのがこれから出てくるんだろうなと、またつくっていきたいなと。そのためにデジタルを使った、鵜飼議員がおっしゃるテクノロジーを活用した成長戦略ですね、こういったところを走らせていけたらなと考えているところでございます。
◎副市長(山田芳久) 私からは、狭隘道路解消に向けた対策事業についてお答えいたします。 道路後退部分、いわゆるセットバックと呼ばれる土地の寄附に関しましては、今年度から測量、分筆登記に係る費用の一部を助成しているところでございます。 PRにつきましては、窓口でのチラシ配布のほか、関係町内会への回覧、市ウェブサイト、市広報などで積極的に行っているところでございます。 防災・減災に資する狭隘道路対策は喫緊の課題で、市民の皆様の御協力が不可欠なものと考えております。一層の事業推進を図るため、議員から御提案のありました舗装に関しましては、前向きに検討させていただきます。
◎教育長(高橋信哉) 私からは、項目の2の(2)学校におけるデジタル教育と人材育成というようなことで3点お答えをいたします。 初めに、端末の導入によって学習がどう変わったかというようなこと、それから、不登校児童・生徒の端末の活用ということについてお答えをします。 具体的に例を挙げますと、小学校6年生の社会科の授業ですと、歴史上の人物を調べるわけでございますが、図書館やパソコン室へ行って調べたものを模造紙にまとめてというものは、1人1台の端末になったことによって、自分で調べて、それをプレゼンテーションソフトにまとめて、そして発表するというようなそんな形に変わってきております。 また、小学校4年生の「ごんぎつね」、読み物資料でございますが、「ごんぎつね」の気持ちを読み取って、それを一人一人1枚の付箋に書いて、それを紙に貼ったりして意見をまとめるわけでございますが、そうしたものもグーグルのジャムボード、簡単に言いますと、端末の中にあるホワイトボードのようなものでございますが、みんなでそれに書き込むような、そんなグーグルのジャムボードというソフトを使いまして、同時に書き込んで意見交流をするというように、そんな授業に取り組むようになってきております。 端末を活用することによって、授業の姿が少しずつ変わってきたなと、そんなふうに思っております。 また、鵜飼議員からも以前から御提言がございました不登校傾向にある児童・生徒への端末の活用でございますが、御家庭と支援の仕方を相談の上、担任や学級の仲間との会話の場をグーグルのクラスルーム、そうしたものを用いて行ったり、希望する授業をライブ配信で閲覧できるようにしたりして、学校とのつながりを持たせられるように取り組んでいるところでございます。 次に、本市のデジタル教育の課題、どんなふうに取り組んでいくかということでございますが、本市の課題といたしましては、こうしてICT機器を活用して授業を進めるわけでございますが、やはり学校間の取組に少なからず差ができているというところでございます。 そのため、端末の活用を効果的に進めるための未来の教室クリエイト委員会、そうしたものをつくりまして、先進的な取組を行う市町を視察したり、その取組内容を市内の学校教員に紹介したりしております。 また、年に3回ではございますが、各校の情報担当教員を集め、研修会も実施をしております。研修会では各校の取組について情報交換を行い、新しいアプリケーションや自校の実践を紹介し合うようにして指導力を高めているところでございます。 さらに、それぞれの学校も児童・生徒の実情に合った効果的な端末の活用について研究を進めており、その中には先進的な取組を行っている学校が幾つか出てくるようになってまいりました。 大和中学校では、端末の日常的な活用を推進し、デジタル教科書を使った授業、また、グーグルフォームというソフトでございますが、それを使いまして生徒の意見を集める生徒会活動などを行うとともに、その成果を広く市内の学校の教員に公開するようなこともいたしております。 また、朝日西小学校では、文部科学省のDXアドバイザーを外部講師として招聘しまして研修会を行い、試験的にグーグルチャット、インターネットを介してリアルタイムに会話するそんなソフトでございますが、グーグルチャットを使った授業研究の実践を進めております。 急速に進化するデジタル社会に対応できる子供を育成するために、今後もこのような新しい取組を進めながら、より質の高い授業が展開できるように各学校に働きかけてまいりたいと思います。 次に、中学校の技術科のプログラミング教育の内容、また、プログラミング教育の推進、人材育成ということでございます。 中学校では、技術科の情報の技術という単元で計測・制御システムをつくるプログラミングの授業、これを4時間行っております。その授業では、専用プログラミングソフトを用いて、日本語を聞き取って別の言語に翻訳し、それを音声に変える自動翻訳システムを作成したり、センサーで感知した信号を基に、ロボットの動きをコントロールするシステムを作成したりしております。 御質問にあります技術科の専門教員の不足については、本市の中学校の状況でお答えいたしますと、中学校19校のうち18校は技術科の免許を所有する教員がおり、技術科の免許所有者がいない1校については、その分野にたけた教員に臨時免許状を出して指導に当たるようにいたしております。 いずれにいたしましても、プログラミングにつきましては取り扱う内容も新しいものが多く、市内の技術科を担当する教員を対象に研修を重ね、指導技術の向上を図っているところでございます。 議員の御発言にもございましたが、他の市町村における民間企業が提供するアプリケーションやソフトの活用事例を紹介したりするとともに、デジタルなどのテクノロジーについては、今後も新しいソフトやアプリが出てまいりますので、そうしたものを用いた新しい指導法にチャレンジしようとする学校を後押しし、市内全体でプログラミングの学習の質が向上するように努めてまいりますとともに、デジタル社会にしっかりと対応できる人材を育ててまいりたいと考えております。 以上でございます。
◎子ども家庭部長(松岡健二) 私からは項目2の1、行政手続のオンライン化について、児童クラブと保育園の状況をお答えいたします。 放課後児童クラブでの電子申請による手続でございますが、令和4年度からクラブを退所する場合の手続、いわゆるやめる手続からスモールスタートし、現在は令和6年度の利用申込みを受け付けるための申し込む手続もこの3月から電子申請を拡大したところでございます。 また、保育園の入園手続は国のマイナポータルのぴったりサービスにより電子申請をすることもできますが、年間の総申請件数2,500件から2,600件のうち、電子申請は20件から30件程度と少ない状況でございます。 議員おっしゃるとおり、例年保育園の申込みの時期になりますと、日によっては窓口が混雑することもございます。今後国のシステムの標準化が令和7年度に行われる予定となっておりますので、その標準化に併せ、利用者にとって利用しやすいオンライン申請システムとなり、電子による申請件数が増えるよう進めてまいりたいと考えております。
◎活力創造部長(岡本哲也) 私からは項目2の3、地域企業のデジタル化推進支援についてお答えをさせていただきます。 中小企業デジタル活用推進事業は、一宮商工会議所が実施する当該事業に対して負担金等を交付して活動支援しているものでございます。 一宮商工会議所が開催しているAI関連のセミナーで行った意識調査において、全体の7割が検討もしくは試している段階であるとのことでしたので、事業者における需要は高いと考えております。一方で、生成AI技術の利活用に関心があるが、具体的な導入方法等について検討中の企業が多いということでございますので、中小・小規模事業者では会社として導入している事例はまだ少ないという状況でございます。 そこで、令和6年度は、生成AIを活用することで業務を見直し、多様な人材の活躍、売上向上、業務効率化のきっかけとなるよう、身近な経営課題に対し生成AIの試行導入に取り組んでいただく生成AI技術活用実践事業を実施する予定としております。 今回は少人数のワーキンググループ形式で知識インプットから各社の導入、検証までをプログラム化して行い、あわせて、参加者における生成AI技術の導入から活用に至るプロセスと成果についてより多くの企業が参加できるよう、ウェブサイトやセミナー等の事例紹介として発信していくことを検討しております。 少しずつではございますが、中小企業者等もデジタル化に取り組んでおられますが、まだ部分的でございます。人材不足や労働生産性向上のためには、業務の合理化、顧客の詳細な分析など生成AIをはじめとするデジタル技術の活用について、避けては通れない状況だと考えおります。 市といたしましても、引き続き経済団体と連携して、中小企業者等のデジタル化への支援に取り組んでまいりたいと考えております。
◎市民健康部長(田中朋一) 私からは項目2の4、住民と行政の接点フロントヤード改革についてお答えさせていただきます。
マイナンバーカードを利用した手続として、引っ越しワンストップサービスが令和5年2月から開始されました。これまで転出の手続には転出する自治体窓口へ直接赴くか、転出届に運転免許証等の本人確認書類の写しを同封して郵送する方法が取られていましたが、引っ越しワンストップサービスでは、マイナポータルを通じ、転出する自治体に直接オンラインで転出届を提出できるようになりました。あわせて、転入予定の自治体に対しては、手続のための来庁日時を予約できるようにもなりました。令和5年4月から令和6年1月末までの当市における全転出届の件数7,005件のうち、オンラインによる届出数は647件で、割合にしておよそ1割となっております。 また、一宮市における
マイナンバーカードの保有率は現在およそ8割と大きく伸びており、
マイナンバーカードの普及により、住民票や印鑑登録等の証明書をコンビニなどに設置されている交付端末を利用するコンビニ交付につきましても、対応が可能な全証明書発行件数に占める割合が、令和4年3月では15.1%だったものが、令和6年1月には41.7%と大幅に増加いたしました。 あわせて、令和5年8月からは市民課窓口前にもコンビニ交付機を設置し、
マイナンバーカードを持っていれば申請書を書かずに、住民票などの各種証明書の交付を受けることができるようにいたしました。
◎総務部長(滝野弘巳) 続きまして、5番目のAI・RPAの取組と生成AIの活用についてお答え申し上げます。 まず、AIの活用についてですけれども、手書き文字を読み取り、データ化するAI-OCRは、年間約9,000枚の帳票で利用しております。そのほかに、令和6年の住民税申告相談の予約はAI電話でも受け付けておりまして、全体の25%をAIで対応する見込みです。また、まちなかウォーカブル推進事業では、AIカメラが人の流れや混雑状況を解析する取組も行っております。パソコンでも、定型作業を自動化するRPAの活用も従来から進めておりまして、年間の作業時間が約4,200時間削減できる見込みでございます。 また、令和6年度からは、生成AIの一つであるChatGPTを本格的に導入いたします。文書の作成や様々なアイデアにつなげることで、業務の効率化を見込んでおります。 今後も様々な場面でAIを活用し、事務処理の効率化と市民サービスの向上につなげてまいります。
◎建設部長(田中雅光) 私からは項目2の6、行政のデジタル化としての建設DXについてお答えいたします。 議員から御提案を受け、統合型GISワーキンググループを結成し、電気・ガス事業者など外部との情報を共有し、業務効率を高めることができるよう現在研究しているところでございます。