平成11年 6月
定例会議事日程(第4号) 6月17日(木曜日)午前10時 開議1 一般質問について出席議員(36名) 1番 太田文人君 2番 谷 祝夫君 3番 瀬戸三朗君 4番 若山金茂君 5番 小島 薫君 6番 伊藤勝朗君 7番 原 勲君 8番 尾関宗夫君 9番 服部修寛君 10番 古田芳子君 11番 松井哲朗君 12番 浅井俊彦君 13番 稲葉富一君 14番 渡部 昭君 15番 小澤達弥君 16番 中村欽哉君 17番 野村直弘君 18番 渡辺宣之君 19番 黒田徳已君 20番 板倉正文君 21番 野田 実君 22番 末松光生君 23番 倉石義夫君 24番 木村貞雄君 25番 神戸秀雄君 26番 水野治一君 27番 浅野貞一君 28番 林 光男君 29番 浅野忠義君 30番 吉田勇吉君 31番 伴 寛之君 32番 梶田信三君 33番 小島尊司君 34番 横井俊一君 35番 細谷正明君 36番 伊藤 俊君欠席議員(なし)説明のため出席した者 市長 谷 一夫君 収入役 真能清勝君 市長公室長 安藤和夫君 総務部長 木村謙一君 市民部長 古田 淳君 環境部長 牛田一二三君 福祉部長 大島治夫君 経済部長 祖師章尚君
都市開発部長 渡辺秀雄君 土木部長 相原好陽君 建築部長 高坂 勲君 教育長 尾関良英君
教育委員会事務局長 木村宣英君
水道事業等管理者 田中恭二君 消防長 河合良和君
市民病院事務局長 今井孝司君
市長公室次長 内田 充君 総務部次長 山口善司君
選挙管理委員会事務局長 伊神巨人君 市民部次長 浅野 宏君 環境部次長 伊神利昌君 福祉部次長 棚橋 進君
都市開発部次長 宮田幸男君
事務局職員出席者 議会事務局長 服部吉男君
議会事務局次長 犬飼崇浤君
議事調査課長 真野 要君
議事調査課長補佐 後藤俊彦君
議事調査課調査係長 秦 健二君 議事係主任 岩田貞二君 調査係主任 大塚 孝君 主事 神谷真吾君--------------------------------------- 午前10時3分 開議
○議長(木村貞雄君) ただいまの出席議員、29名であります。 これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程はお手元に配付したとおりでありますので、これをもって御報告にかえます。 これより日程に入ります。 日程第1、一般質問を行います。 通告順により、順次発言を許します。 20番 板倉正文君。
◆20番(板倉正文君) (登壇、拍手) おはようございます。それでは、通告順に従いまして、一般質問を行います。 一番最初の
身体障害者等の選挙投票についてです。 これは、朝日新聞の平成11年4月27日付の朝刊、声の欄のコピーですけれども、そこに投票について幾つか投書がありまして「
ワープロ投票を障害者は願うという記事」これは奈良市の方ですけれども、もう1つが「自宅での投票をもっと簡単に」これは
ホームヘルパーの方が、訪問先で町の
選挙管理委員会から電話を受けた。請求書の提出期限が夕方5時までなので早く出してほしいという電話を
ホームヘルパーの方が受けて、その家の人は障害があり、家で投票するための投票用紙を請求する書類を役場の窓口まで早く持参をということでありました。麻痺の手では書くことができないので、本人の希望でその方が代筆しまして、そして窓口にその旨を伝えて提出すると、代筆ではだめだということで、
不在者投票ができなかったという話なんですけれども。こういった自宅での投票は、もちろん一宮市でもあるわけです。 それで、もう1つ、これは低
肺機能グループの方たちが出している中の記事で、重症患者の訴えというところで、
不在者投票という記事がありました。それを読んでみますと「長期療養者だった私は、そのままあの世とやらへ行くものだとあきらめていましたのに、医学の目覚ましい進歩で、この世へ舞い戻ることができました。弱い体でも、健康な人たちの何分の1しかない体力でもできることはあるはずです。思いがけず返ってきた人生を大切に有意義にできれば、ほんの少しでも人の役に立っていきたいと思いました」76歳の方でありますけれども、そう書かれて、この方が「つい最近も選挙が郵便でできることを聞き、ぜひ私もと市役所へ電話をしたところ、その対応ぶりが余りにも納得できず、皆様どうしていらっしゃるのかしら、こんな手紙をお届けすることにいたしました」ということで、「まず手続をする書類をとりに来い」とのこと。「投票所へ行けない者がどうして書類をとりに行けますか」と答えたところ、「では書類は郵送するが、障害者手帳を持って一度来てもらわなければ手続できない。自分で来れないなら、代理人に来てもらうように」との返事です。「1級障害者の独居老人が、これだけの手続をする困難さを思いやる優しさはどこにもなく、ただ書類がそろわなければ手続はできませんという答えだけです。私がとりに行ってあげようという言葉は最後まで聞けませんでした。とても許せない気がしました。1人1人の障害者がどんなことに困っているか、何を助ければいいのか。国の定めている規則の中に、もう少し思いやりというものがあってほしいとつくづく思っております」この最後の思いやりというのが一宮市の思いやりのまち--いつも言っていることですけれども、いずれにしても、こういった投書が幾つか載っている。 一宮市の場合、障害者の皆さんの
不在者投票というのはどのようになっているか、教えていただけませんか。
◎総務部長(木村謙一君) 郵便による投票についてお尋ねでございます。 御承知のように郵便による投票につきましては、公職選挙法第49条で、
不在者投票という制度の中に含まれているものでございまして、第49条によりまして「選挙人が体に重度の障害がある場合は、郵送をもってこれをすることができる」という規定がございます。この規定に基づきましてとり行っているわけでございますが、議員おっしゃいましたように具体的な手続は施行令に規定されておりますけれども、
選挙管理委員会の委員長の郵便の投票証明書を事前に交付を受けるということでございまして、これが代理人でも可能でございますけれども、できれば本人に来ていただいて、この申請をしていただく。申請をいただきますと、これを発行いたしまして、この証明書は7年間有効ということでございます。以降、選挙のあるごとに、これに基づきまして投票用紙を請求いただきまして、自宅へ投票用紙を送りまして、自宅で書いて、また郵送で送っていただくという制度でございますけれども、これにならって当市も行っているところでございます。 ただ、今おっしゃいましたように、具体的に、この手続に来られない方、例えば独居であるとか、実際に市役所まで来られない方をどうするかという問題でございますけれども、これにつきましては法に定めはございませんけれども、一応、可能な限り、市の職員が代理をさせていただくという方向で検討させていただきたい。可能な限りでございますけれども、そんなことを考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) ぜひ、こういった方を電話で受け付けた場合--今、読んだ投書ではなくて
--総務部長がお答えになりましたけれども、可能な限りやっていただきたいなというふうに、まず思います。よろしくお願いします。 それから、この手続上の問題で今回わかったのは、郵便投票を今現在やられている方たちですけれども、この方たちに毎回、選挙があるたびにどうしますかという--郵送するわけですね。そうすると、その証明書を送って返す。その証明書を送って返すときに有料なんです。有料といいますのは、要するに自分で80円切手を張って送り返さなければならない。ほかの皆さんは投票するのに、お金はかかりません。投票所に車で行く人は、ガソリン代がかかるかもわかりませんけれども。在宅投票の方たちは、まず郵送代がかかることになりますけれども、私は、これはちょっとおかしいのではないかと思っているんです。今まで郵送代を本人が見てきたわけですけれども、そうではなくて、例えば受取人払いで封筒をつくって、送って返してもらうという形で、それも選挙費用の方でできるのではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
◎総務部長(木村謙一君) 投票用紙の請求についてでございますけれども、当市の場合、具体的に申し上げますと、先ほど申し上げました証明書を交付している数、交付済みの数は 140件余でございます。先ほどお話しましたように、この方たちに選挙が近づいてまいりますと、選挙がありますので、郵送でできますから投票用紙の請求をしてくださいというお知らせをいたします。 それで、実際にやっていただける方は、大体これの80%ぐらいはやっていただいているわけでございます。 それで、現時点では、今おっしゃいましたように投票用紙の請求についての郵送料というのは、本人に負担いただいているのが現状でございます。これにつきましては、公費で何とかならないかということでございますけれども、今、申し上げましたように 140件余の方にお知らせしておりますので、切手を張った封筒を入れますと若干むだになるというケースもございますので、今、御指摘のように受取人払いとか、こんな方法もあろうかと思います。ただ、数が若干少ないものですから、これは郵便局の手続等でいろいろあるかもわかりませんけれども、これにつきましても公費負担は可能であろうと考えておりますので、これも前向きに検討させていただきますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) 自己負担で選挙をやらなくてはいけないというところに、これは問題があると私は思っているんです。ぜひ、これは公費負担でやっていただきたい、検討していただくということですので、いい方法でお願いしたいと思います。 それで、もう1つ、郵便投票の問題で、手続の問題なんです。要するにこれは福祉部に関係してくるんですけれども、身体障害者の手帳を発行するときに、一たん手続をすれば7年間有効だという形のことを、福祉部の窓口ではやられているんですか。
◎福祉部長(大島治夫君) 現在、新しく手帳を交付される方につきまして、今お話がありましたように、重度の方でありますと家族の方がとりに見えるという例もございますけれども、今までにつきましては選挙のお話はさせていただいておりませんでしたが、今お聞きいたしておりますと、そういう制度もございますので、私の方が発行をいたしております障害者のための
在宅福祉ガイドというものが--障害者の方に手帳をお出しするときに、いろいろな制度があるものですから制度を説明させていただく、そういうガイドの中に、そういう郵便制度がありますという御案内を載せさせていただいて、今までの福祉制度と同じように今後説明させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) ぜひ、窓口でそういうふうにやって、簡素化していくということをお願いいたします。 それから、ちょっと話は戻りますけれども、先ほどの重症患者の訴えのことで言いますと、やはりいろいろな障害者がいるわけで、郵便ポストまで持って行けない方たちもいる。それから、これはいろいろな方策ができると思うんです。ボランティアの方にいろいろな手伝いを求めることもできるし、いろいろなことができると思いますので、ぜひとも、そういう援助、この方が言っている思いやりのまちづくりの中で、
ネットワークづくりのこともあると思いますので、選管も、案外そういったところに、どうも必要となってきておりますので、その
ネットワークづくりに参加していただきたいというふうに要望しておきます。 続きまして、2番目の市役所の駐車場の開放についてです。
指定駐車場が新たに西側にできたわけですけれども、土、日の一般開放の駐車場台数も、以前の
指定駐車場が開放されていますので、台数としてはふえたのですが、私は前々からちょっと思っていたんですけれども、
指定駐車場を土、日に開放していない問題なんですけれども、地下駐車場の問題でいきますと路上駐車が多いということで、いろいろ問題なんだということも言われるわけで、要するに今の
シンボルロードの状況を見ましても大変、路上駐車を見ます。 さらに、市役所の周りで、南側に駐車してあった車が駐車違反の切符を張られているというようなことも見ます。せっかく土、日に来て、そんな形で罰金を払わなければならないような状況ではなくて、なるべく駐車場として開放していくと。銀行なども開放しているわけですけれども、ぜひとも、
指定駐車場を含めてできないだろうかと思っての質問です。 それで、まず、
指定駐車場がなぜ土、日、開放されないのか、教えていただけますか。
◎総務部長(木村謙一君)
指定駐車場がなぜ、日曜、休日に開放されていないかということでございますけれども、御承知のように、この
指定駐車場はプレスの方々、それから議会の先生方、それから公的行事に使う場合の駐車場ということでやらさせていただいております。 それで、特に日曜日、祭日は、いわゆる公的行事が結構ございまして、その公的行事用の駐車場として使うことも多うございますので、結果といたしまして、今までは土、日も平日と同じ扱いをさせていただいていたというのが現状でございますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) これはしょっちゅうあるような話ですけれども、そうしょっちゅうあると思えないんです。 私は、ほとんど毎日、市役所に来ます。ですから土、日も来ます。ですから非常に心苦しい。
指定駐車場があいていて、ほかの一般駐車場が満車で、そして
指定駐車場にとめるわけです。それで、あいているけれどもとめられないで、ほかへ回っていくということなんです。要するに、そういったときに
指定駐車場を開放して、幾らかでも市民の皆さんにとめてもらうということができないだろうかというふうに思うんです。 行事が土、日にどのぐらいあるのかということはわかりませんけれども、私もほとんどとは言いませんけれども、この4年間、ずっとこういうふうに来ている中で、七夕まつりや、そういうときは難しいと思うんですけれども、そのほかのときはそんなに難しいことはないのではないかなと。工夫をすれば、とめられるのではないかなと思うんです。 例えば、公用車の駐車は別にいたしまして--それはちゃんと確保しなければならないと思うんですよ。そのほかの駐車場については、例えば昼から開放するとか、要するに午前中に来て相当使うということだったら、午前中から来て使って、大体、午後もとめておく形になると思うんですよ。例えば昼から開放して、午後6時ぐらいまでは開放するとか、積極的な開放の仕方を考えていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
◎総務部長(木村謙一君)
指定車駐車場のさらなる有効利用ということで御指摘をいただいております。 現在の
指定駐車場以外の、いわゆる来庁者用の駐車場でございますけれども、先ほど申し上げたように開放いたしておりますが、これも御承知かもしれませんが、開放する場合に、入口の表示板に、一応使われる場合は2時間を限度にお願いしたい、いわゆる長時間の駐車は御遠慮ください。いわゆる皆さんで有効に使っていただくために、朝から晩までとめておくというようなことがないようにお願いしているわけでございますけれども、実際には余りうまく回転していないようでございまして、中には長時間というのもかなりあるようでございます。 例えば今度、
指定車駐車場も開放する場合は、やはりできれば2時間を限度ということでお願いしたいわけですが、実際には朝とめられてそれっきりというのが結構ございまして、半日ずつうまく利用し合うというようなことも、なかなか難しい面もございます。 ただ、御指摘のように公的行事がそんなにあるわけではございません。むしろあいている日が多いと思いますので、やはりあいている日については有効利用を考えていきたいと思いますので、これも先ほどの公的行事との絡みで 100%とはまいりませんけれども、できる限り有効利用を考えていきたい、一般にも開放できる部分は開放していきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) 前向きに検討していただきたいと思います。 それでは、今回、一番問題だと思っているのが介護保険の問題であります。 3番の介護保険に入りたいと思います。 全国市長会での決議も報道されておりますけれども、介護保険の準備が整っていない問題や、政府のあやふやな態度、各自治体は大変な事態となっているという報道もあります。 政府はまだ2000年4月から実施するということは変えておりませんけれども、一宮市の準備も2000年4月を目指して、準備万端整えようとやっていると思います。 全国市長会の総会で決議がされておりますが、国は必要な財政支援をということですが、
全国市長会の決議内容を教えていただけませんか。
◎市長(谷一夫君) 先日、6月9日でございますけれども、
全国市長会議が東京都で開催されました。 その中で、議員御指摘の、
介護保険制度に関する決議が採択されたわけでございます。 相当なボリュームがございますので、概略ということで、かいつまんで御紹介させていただきます。 「明年4月施行の
介護保険制度については、都市自治体は本年10月からの
認定業務開始など、本年度から実質スタートするため、いまだ多くの未確定事項があるなど、極めて困難な状況の中で
事務執行体制を整え、施行に向けた懸命の努力をしている」中略をさせていただきます。「
介護保険制度は国の制度である。市町村は、その保険者としての役割を分担することで多くの困難に直面するであろうが、国においてはその円滑な運営のために、本会が要請する事項等について必要な措置を講ずることが、制度を創設した国としての責務であるとの考え方のもとに全力を尽くされるよう、特に強く要請する」これが前文でございます。 個別の要項に入りますが、1といたしまして「現時点の最新の数値等に基づき、給付総額、人件費を含む運営事務費、
市町村特別事業、
財政安定化基金の負担、関連する低所得者対策など、介護保険に関する財政支出の総額見通しを明らかにするとともに、これに対応して必要となる予算の確保など、具体的な財政措置を十分に行うこと」中略をいたしまして「今後、想定以上の財政支出が見込まれる等の事態が生じた場合は、精算方式による国の
追加支出措置など、国の責任において必要な措置を講ずることとされたい」 2は省略いたします。3といたしまして「低所得者に対する利用者負担の軽減措置、
現行福祉制度による
サービス受給者に対する永続的な措置等による財政負担については、その実情に応じ、国として必要な支援措置を講ずること」 4として、「
介護保険制度の施行に伴う保険料負担の追加により、
国民健康保険の保険税(料)の未納が一層増大するなど、
国民健康保険の運営がさらに困難となることが憂慮されるので、国において必要な
財政支援措置を講ずること」 5、6は省略いたします。7といたしまして「
介護保険制度の施行に関しては、介護報酬の額等、制度運営上、重要な事項でありながら、いまだ不確定な事項があるなど、施行準備に支障を生じている面があるので、準備に必要な事項は早期に決定し、明示すること」 8といたしまして「
介護保険制度の円滑な運営には、国民の理解と協力が不可欠であるので、国においては保険料負担や利用者負担を含め、制度の内容等について、さらに積極的に広報を行うこと」 以上、8項目について決議しております。
◆20番(板倉正文君) どうもありがとうございました。それで、今の3番目に言われていた低所得者層の問題です。それで保険料について、まず私は聞きたいと思うんですけれども、先日の試算の問題でも、
介護保険料については、標準保険料が当初月額 2,500円程度というふうに言われていたのが、各市の試算で、平均で月額 3,000円ぐらいになりそうだという新聞報道もありました。 一宮市の場合、標準保険料はどの程度なのか。私、町内会長会の報告で聞いたところですと、 2,500円程度なのかなというふうな認識があるんですけれども、実際に全国の平均で3,000円ということで新たに出ているので、当市の場合はどの程度になりますか。
◎福祉部長(大島治夫君) 保険料の額をというお話でございますが、御案内のとおり、現在、介護保険の事業計画の策定を進めておるところでございます。そんなところで、介護のサービス料と申しますか、そういう部分がまだ確定いたしておりませんので、まだ保険料が幾らになるかということは試算いたしておりませんけれども、よそとの関係もございますので、西尾張の関係3市3町ありますけれども、いろいろな連絡をとりつつ、策定に向けて頑張っていきたい、努力していきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) そうしますと、一宮市の場合、全国市長会が実施した各市の試算調査、65歳以上の場合の平均の月額が幾らになるかという金額は出されていないということですか。
◎福祉部長(大島治夫君) 先回の調査のときには 2,500円弱というところで報告させていただいておりますので、よろしくお願いいたします。 ただし、先ほど言いましたように事業計画の策定の段階でありますので、量によってかわってきますので、先回報告したときにはということで御了解をいただきたいと思いますので、お願いいたします。
◆20番(板倉正文君) 質問の仕方が悪かったかもしれませんけれども、 3,000円というのは、
全国市長会が調べた金額のことでありました。 それで、
介護保険料というのは、40歳以上の方たちが40歳になった時点から保険料は毎月徴収されていくわけです。これが幾らになるかというのは、各自治体で違うと。 それで、結局65歳までにしても25年間、払い続けると。年金が65歳からになりますと、国民年金の場合は、例えば65歳からになると、今度は年金から天引きされていく。厚生年金の方は、もっと早くから天引きされていくわけで、一生涯、この
介護保険料を払い続けなければなりません。 しかも、この
介護保険料を払い続けなければならないのが普通で、もしこれを払えない場合、厚生省の言い分ですと1年半、ですから、もし18カ月間滞納があった場合、連続でなくても部分部分で滞納があった場合は、介護を受けられないというようなことを言っているわけです。 それで、私は、
介護保険料の減免について、ぜひ考えていただきたいと思っているんですけれども、まず、一宮市としては、保険料について減免規定を設けようと考えているかどうか。または、
介護保険料について、そういった低所得者層や、何か事故があった場合の減免規定などを設けようと考えているかどうか、教えていただけませんか。
◎福祉部長(大島治夫君) 減免制度でありますが、負担につきましては、所得によりまして5段階方式で徴収するということになっております。災害等によりまして一時的に賦課したときの
介護保険料の支払いが困難だという場合につきましては、厚生省令で定めておりまして、特別な事情というようなことで上げられておりますが、4つばかり出ております。それを挙げさせていただきますと、減免できる特別な事情でありますが、1つ目に、生計中心者が災害等により著しい損害を受けたとき。2つ目に、生計中心者が死亡等により著しく収入が減少したとき。3つ目に、生計中心者が失業等により、著しく収入が減少したとき。4つ目に、生計中心者が農作物の不作等により、これまた著しく収入が減少したとき。厚生省令でこのように定めておるわけでありまして、これにのっとりまして、当市におきましても減免制度を創設していきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) 厚生省が言っているもののほかに、各地方自治体が独自にやれることにもなっているのではないですか。
◎福祉部長(大島治夫君) 今、言いました4つのこと、その他いろいろございますけれども、総合的に検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) 総合的に考えていくというのは、独自にできる部分も考えられるということですね。厚生省令だけではないんですね、この4つだけではない。 一宮市の場合、地場産業の繊維の従事者が例えば生計中心者だとすると、大変厳しい状況になっていて、今、本当に仕事が3カ月も、6カ月も、1年もないような状況の人たちも出てくる。そうすると収入がなくなるわけですね。そうした場合、
介護保険料を払えなくなる場合があるわけです。厚生省の基準だけだと、これは当てはまらないでしょう。 市独自のそういった減免制度をぜひ、幅を広げて考えていく必要があると思うんです。いろいろな事故があるんです。天災だけではないわけであって、さまざまなことが考えられるということで、総合的にやられるということはそういうふうに--もう一度、確認ですけれども、よろしいですか。
◎福祉部長(大島治夫君) 先ほど言いました厚生省令の関係もありますし、市町村の事情等もあろうかと思います。いろいろなことを勘案しながら研究させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) いずれにしても、国会で、経済的理由で減免の対象になるということは御承知ですね。そういう方向で検討していただきたいと思います。 要するに、
介護保険料についての減免とか、軽減する中身は、いつごろ公表されるのでしょうか。
◎福祉部長(大島治夫君) 先ほど言いました事業量の策定もありますし、今話題になっております
介護保険料につきましては、なるべく早い時期と考えておりますけれども、年が明けた2月から3月になるのではなかろうかと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) 非常にせっぱ詰まって、こういった提案をされて、それで私どもはなるべく、本当にだれもが介護を受けられるような状況に持っていきたいと思っています。年金制度の場合、例えば経済的な理由で手続をすれば、保険料を納めなくてもよくなっていく場合もあるんです。 しかし、そういったいろいろな方向を考えて、なるべく市民の皆さんが安心して老後を迎えられる条件づくりを、ぜひつくっていただきたいと思うんです。要するに、これはすべての皆さんにかかわる問題ですし、お金の切れ目が介護の切れ目になるような、そんな状況をつくらない。そういったことで、ぜひ検討していただきたいと思います。 そして、今の時期的な問題ですけれども、なるべく検討できるような時間をいただきたいというふうに思っています。 続きまして、今度は利用料の問題ですけれども、介護を受ける段になって、これはヘルパーの料金なんかもそうなんですけれども、今まで無料の方たちは所得制限がありましたけれども、そういった方たちが介護保険になった場合、この利用料は、今まで無料だった方たちはどうなるのでしょうか。
◎福祉部長(大島治夫君) 10月から介護認定の申請が、御案内のとおり始まるわけであります。そこで受けたものから審査会を開いていくわけでありますけれども、自立という段階になりますと、例えば議員御案内のとおり、今まで無料でホームヘルプサービスを受けられていた方が来てもらえないということになるのではなかろうかと思うわけですけれども、私が考えますのに、今までヘルパーがお邪魔し、お年寄りの方の身辺の処理といいますか、お話相手をしておったのが、突然なくなってはということも考えられますので、これからも研究させていただくわけですけれども、福祉サイドとしては市独自で何らかの方策を講じなければならないのではなかろうかと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) 要するに、今度の介護保険で自立という判定が下された場合に、今まで受けていたのが受けられなくなったというときに、そういった方たちに対して新たな市独自の福祉制度というか、仕組みをつくりまして援助していくという方向を、まず検討していくということですね。それはぜひやっていただきたいと思います。 例えば寝たきり介護手当、今、月額 3,000円出しているが、この問題でも、市独自で出しているわけですね。介護手当の判断というのはどのようになっていますか。
◎福祉部長(大島治夫君) 介護を必要とされる方に対しまして、寝たきり介護手当がありますし、緊急通報システムがありますし、給食サービスがありますし、訪問理髪がありますし、寝具の丸洗い、ドライ乾燥というような、国の方の介護保険から適用除外という制度があります。こういう関係につきましては、今、担当の方で日々検討させていただいておりますけれども、なるべく市単独でできないものかというようなことで、担当段階では話を詰めておるところでございます。 若干日にちがありますので、まだまだ詰めていきたい。しかし、お年寄りの方が本当に喜ばれるものにしていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) そうしますと、市の横出し、上出しと言われる部分が相当検討されていくというふうに判断させていただきます。 それで、ちょっと戻りますけれども、利用料の問題なんですけれども、例えば今まで
ホームヘルパーの料金を所得制限で払わなくてよかった人たちが、今度の場合、利用料を払わなければならない状況になるわけです。その利用料が今まで無料だったのが、利用料を払わなければならない人の利用料について、どのぐらいになるかということも問題なんですけれども、これについて、今までの制度としては無料だと。しかし、介護保険が導入されたら有料になるという、私はその分でいけば後退ではないかなと思うんですけれども、この利用料についてはどのようなお考えでいらっしゃいますか。
◎福祉部長(大島治夫君) 利用料の負担につきましては、サービスを利用する人、利用しない人、こういう負担の公平性の観点からも、居宅サービス、あるいは施設サービスとも、御案内のとおりでありますが、サービスを受けたときに定率の1割を利用者負担ということでお支払いいただくことになってまいります。 利用者の負担の上限額ということで、先ごろ新聞に報道されまして、まだ正式には厚生省、国や県からは参っておりませんが、現時点では一般の被保険者の場合、月額、最高限度額でありますが3万 7,200円。それから、所得の低い人に対しましては、同一世帯に市県民税の課税対象者がいない場合、月額2万 4,600円。そして、生活保護を受けている人や、老齢福祉年金の受給者は月額1万 5,000円、このように報道されたわけであります。 低所得者に対しましては、利用者負担の軽減の措置がとられるわけでございますけれども、先ほどの保険料と同じように減免措置、猶予措置、いろいろな制度がありますので、これも総合的に検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君)
全国市長会では、その財源を国に要求しておりますけれども、今のお話ですと、まず一方で、なるべく財源的に国民の負担をなくすようにということを国に要請する。 ただ、国がまだそういった状況でない場合、今言われた、生活保護や老齢福祉年金の方たちでも月額1万 5,000円という金額は、年金受給者の金額からしましても、1万 5,000円も払うとなると相当な金額です。国民年金の方たちは大体平均が3万円ちょっとの年金なわけですから、そういったところから1万 5,000円も払う。しかも、年金が1万 5,000円程度の人たちは市が徴収しなければならない、保険料も徴収に行くわけですけれども、それでも行くわけです。 それで、利用料について、もう一度確認なんですけれども、市独自で軽減措置をとっていくというふうに受けとめていいですか。そういった利用料についても減免や軽減措置の考え方を持っているということで、市独自でやっていくということでいいですか。
◎福祉部長(大島治夫君) 先ほど言いました厚生省令では、減免するときには特別の事情ということもありますので、そういうことも加味しながら検討していきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) 厚生省令のものでいくと、厚生省の部分だけではないですね。市独自でも考えていくということでいいですね。回答がなければ、そういうことでいいですね。はい、わかりました、ありがとうございます。 それで、今回、認定についてですけれども、厚生省の認定の問題ですと85項目だと言われています。これが受けるときの調査票ですけれども、今この調査票がさまざま問題になっています。 それで、事前にモデル事業でこの調査を行って、人が対話した調査と、厚生省が出したコンピューターによるチェックとの差が出てきた。そういったことで問題だということなんですけれども、実際に、これからそういった方たちが介護を受けられるかどうかという問題になってくるわけです。私もずっと見てみましたけれども、結局、生活がわからない。特に、障害者でも、内部疾患の皆さんに対してのチェックがこれでできるのかどうかというようなことも、障害者の団体から出ておりますけれども、市としては、これのチェックだけで認定するのか、そこをちょっとお聞きしたいんです。
◎福祉部長(大島治夫君) 今、御案内の85項目と、それから各申請のときに、かかりつけの医者の意見書をつけていただきますので、それを含めて審査会で総合的に審査していただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) 特に、生活実態を踏まえた形での調査資料が出て、そして、その人個人がどういうところで困っているのか、そういうことがわかるような調査項目にしなければならないと思っています。 この85項目以外の問題で、今、医者の意見書と言われましたけれども、それもつけて、さらにこちら側から、市独自としての調査ができないだろうかと思っているんですけれども、要するにそのことで落として、介護を受けられないようなことにならないような取り組みを、ぜひしていただきたいと思います。 今、かかりつけの医者の意見書と言われましたけれども、その実態生活の中身に踏み込んだ形での聞き取りをぜひ行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎福祉部長(大島治夫君) 85項目ですべてわかるケースもございますし、いろいろあろうかと思います。そんなことで、なるべく1人1人が本当につぶさに把握できるように調査してまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) 最後にこの問題を持ってこようと思ったんですけれども、介護認定から外れた方たち、先ほど部長が言われた、自立という認定を受けた方たち、この人たちがサービスを受けられないというような事態にならないようにぜひとも、ここが一番最終的なところでの問題だと思うんです。要するに保険料は払ってきたけれども、本当に介護を受けざるを得ない状況なのに受けられない、外されるということが起こるわけです。何のためにずっと保険料を払ってきたのかわからぬというようなことが起こってくると思うんです。認定を外れた理由、それから、どうしてそうなのかということが厚生省の基準で出てくると思うんです。 しかし、先ほど言いましたように、いろいろなモデルケースでいくと外れる場合が出てくる可能性がある。そうしたときに市として、医者の意見書や、いろいろなものをつけても外れた場合、そこでどのような援助になっていくのかというふうに思うんですけれども、今まで福祉制度を受けていた人たちが受けられなくなるような後退がないように、ぜひ見ていく必要があるだろうと思います。 外れたから、もうあなたは受けられませんよではなくて、なぜ外れたかの問題と、今、その人が生活でどういうふうに困っているのか。それを受け付けする窓口、これは市役所だけではなくて、いろいろな場所にそういった窓口を持って、不服を申し立てできるような場所をつくっていく必要があると思うんです。 不服申し立てのところというのは、今のところ検討されているならあれですけれども、幾つか設けようと考えていらっしゃいますか。
◎福祉部長(大島治夫君) 不服の申し立て先は県になっておりますけれども、まだ、そこまで事務担当で検討いたしておりません。早急に詰めていく事項であると認識いたしておりますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) ぜひ、不服申し立ての場所なんかは、いろいろなところに設置していただきたい。先ほど言ったように電話での受け付けもいいだろうし、そして先ほどの障害者の皆さんのように行くわけにもいかないところには、連絡すれば、そのところまで行けるような、そういう対策と対応ができるようにしていただきたいと思います。 この問題については、そちらが出されてからの問題となりますので、9月議会、12月議会になるかもしれませんけれども、市民が主人公となるような形での介護保険を、ぜひつくっていっていただきたいというふうに思います。 介護保険の問題の最後ですけれども、特別養護老人ホームの問題です。 今予算のところでもありますけれども、実は特別養護老人ホームを1999年までにつくらなければならないとゴールドプランでは、老人保健福祉計画ではなっていたんです。ところが、これが1999年までにできない状態であります。 それで、なぜ1999年までにできない、取り組みがおくれたのか、これを教えていただけませんか。
◎福祉部長(大島治夫君) 平成6年の県の協議のときでありますけれども、そのときには御案内のように平成6年度、7年度で、浅井にあります「ウエルコートみづほ」の建設がもう決まっておったわけであります。 そんなことから、平成8年に一宮市では建設する予定でございましたが、祖父江町でも計画がなされてきたわけであります。そんなことで、私どもは県の尾張事務所で申請するわけでありますけれども、尾張の西部圏域で2カ所が計画を出したということであります。 そんなことから、今言いました平成6年度、7年度に浅井で「ウエルコートみづほ」をつくったから、連続ではできないということで、祖父江町に譲っていただけないだろうかというお話が尾張事務所からございまして、平成8年度に祖父江町が建設するということになったわけであります。ですから祖父江町が平成8年度、9年度となったわけであります。こうなりまして、私ども一宮市が平成9年度、10年度と建設の予定をさせていただいたわけであります。 平成8年度の県協議の段階になりまして、平成9年度、10年度ということで進んでおったわけですけれども、当市のもろもろの事情がございまして、平成10年度、11年度に変更せざるを得なくなったということであります。 また、翌年の平成9年の県の協議の折にも、なかなか市の状況が好転していません。私の方にぜひともということで当然、話はいたしておりましたですが、もろもろの事情で平成11年度、12年度ということになってきたわけであります。 平成11年6月の補正予算に建設費を上げさせていただきまして、平成11年度、12年度で建築をしていきたい。平成12年度末で完成。ですから平成13年4月オープンというようなことで計画させていただいておりますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) もろもろの事情というのを聞きたいんです。大体、市のもろもろの言わない部分が大切なところで、市民が聞きたいのは、 100人以上の特別養護老人ホームを希望されている方が待っているのに、なぜできなかったのか。議会でもいろいろ取り上げてきたわけですけれども、もろもろの事情というのがなかなかわからない。 それで、今回の一宮市民意向調査報告書を見ましても、特別養護老人ホームへの要求が大変高いです。ですから、これは本当に大きい要求です。結局、来年4月から特養の方へ入りたくても、あなた特養ですよという認定を受けても入れないんです。要するに介護保険の問題からいっても、特養で見られる状況でも、これは受け入れ施設がないということに直面するんです。私は平成13年4月にオープンしても、結局そういう方が数人か、数十人かわかりませんけれども、今の状況からすると入れない方が出ると思うんです。 要するにこの場合、今からおくれた理由は何だったのかということを明らかにしても、実際に早くつくるといっても、平成13年ぐらいまでしか無理だと思うんだけれども、実際にこういうことが準備されなければいけないのにおくれてきたわけです。もろもろの理由というのは、どうしても解決できなかった理由だったのですか、解決できない理由だったのですか。
◎福祉部長(大島治夫君) 板倉議員が前々からお話されますように、特養への入所待機者というのは、常時 100名前後あるわけであります。そのことを踏まえまして、私ども福祉部が担当させていただいております立場で、早急に建設するようにお話はさせていただいておりましたが、先ほど言いましたようにいろいろな事情があるということで、平成11年度、12年度というようになってきたということで御理解いただきたいと思います。
◆20番(板倉正文君) おくれた原因が、非常に市民に負担を負わせることになったんですよ。来年4月から、本当は 100ベット解消されなくてはいけないのをおくらせているわけですから、これは非常に市民にとっては待たせているわけです。 しかも、厚生省は前倒しをしてまで、これはやりなさいよということを言ってきたわけです。ですから、その年にですよ、例えば今言われたけれども、祖父江町の方がつくると。平成9年度のとき申請できなかったもろもろの理由は何なんですか。 要するに、そこで申請していたら、もうできるんです。それを愛知県に申請してないじゃないですか。ですから、一宮市で申請できなかった理由なんて、私、議員でしたから、もろもろの理由は見当つきませんよ。あなたたちが出してきた予算、それから決算からしたって。 要するに、本気でゴールドプランを1999年までにやってしまうという決意があったかどうかなんです。それは市民の皆さんから請願が出されているんですよ。請願を出されている内容は、ヘルパーの問題やショートステイの問題、デイサービスの問題や、特別養護老人ホームの問題がおくれないようにしてほしいというような請願が出ていたにもかかわらず、皆さんはおくれないと言ってきたんですよ、大丈夫だと言ってきたんです。そういう請願は、そういうあなたたちの大丈夫だという回答で不採択にされているんです。大丈夫なら、こんなのは決議する必要はない。 ところが、もろもろの理由がはっきりしない。その問題は市民に向かって、こういう理由でできなかったと、おくれてしまって申しわけなかったということを僕はやるべきだと思うんです。5年も待って入れずに亡くなった人たちに対して、特別養護老人ホームに希望を出して入れるという条件なのに、入れなくて亡くなった人に対しても申しわけないことですよ。 私は正直言って、例えば経済的な理由を言うなら、地下駐車場はつくるけれども、
シンボルロードをやったけれども、人の命の方を、人のサービスの方を後回しにしたということではないですか、あなたたちが言わないもろもろの理由だとしたら。私は非常にこの問題で、これからの市政運営の中で考えていただきたいのは、そういった大型開発ではなくて、本当に住民のサービス、福祉、そしてこういった本当に市民にかかわる問題を率先してやっていただきたいということで、この問題を最後に取り上げたんです。 それで、もう1つ言いたいのは、介護の問題で民間の株式会社が入り込んできている問題なんです。例えば、これは入浴サービスの問題で今やられていますけれども、今度、大手が入浴サービスの方へ介入してきています。今まで地域の業者の皆さんが 8,000円ぐらいで入札されていた入浴サービスが、今回 5,000円ぐらいで落札されているではありませんか。本当にそれで入浴サービスが十分できて、今までと同じようにできるかどうかというのは疑問だと思うんです。今まで、ひげをそってもらったり、いろいろなことをサービス以外にやってきている。それが今度は業者が変わったことによりどうなるのか。市がやってくれということで、例えば入浴サービスだけで終わったならば、今までやってくれた附属のサービスを受けられないような状況もあるかもしれない。各民間のやり方によって大分違ってくる可能性が出てくるわけです。 今回、私は介護保険について思うのは、そういったすべての民間の人たちが悪だとは思いません。しかし、そういったときに考えなければならないのは、本当にだれもが安心して老後を過ごすことができるようなサービスが提供できるかどうか。一宮市にしてみれば、いろいろな条件を含めてできるかどうかだと思うんです。 それで、私は今回の中身でも非常に気をつけていただきたいと思っているのは、老人保健福祉計画を新たにつくる上でも、地域のネットワークをつくる上でも、その地域にはそうしたグループをやってきた人たちがいるし、そうした団体もいるわけです。市長も、そうした
ネットワークづくりを今までつくり上げてきた方だと思いますけれども、そうした個人の英知を、グループなどの英知を結集して、本当に行き届いた介護サービスをつくっていくと。 特に、気をつけなければならないのは、非営利で共同のネットワークを地域にどのようにつくっていくかが、これからの介護保険について問題だと思うんです。ここで営利企業をどんどん、どんどん参入していったときに、本当に一宮市のこれからの介護はどうなるのかというふうに疑問を持たれるんです。お金で介護を受けられるようにしていけばいいんだということではないと思うんです。 今からでも遅くないと思いますので、今回の介護保険は、私は全国市長会が決議したように欠陥がまだあるだろうと思います。本当に欠陥だらけだと言わざるを得ないような状況だと思いますが、そこを住民の皆さんと力を合わせて、そして新たなまちづくりや地域づくりの構築が重要だと思っております。 すべてが私は悪だとは思っておりませんので、そういったことも含めまして、どのように介護保険を、そして、これからの介護を中心とするまちづくりの発展を考えているのか、どんな考えなのかを教えていただけますか。
◎市長(谷一夫君) 介護保険につきまして、大変細かい御心配をさまざまお述べいただきましてありがとうございました。ただいまの御質問は参考にさせていただきたいというふうに思います。 私も御指摘のように一宮市の医療システム、あるいは福祉システムの構築に若干かかわってまいりました。その基本的なスタンスは、医療や福祉を金もうけの手段にすることはよくない、一言で言えば、そういうスタンスであります。私はそういうことで、何か医療が中心となった保健、医療、福祉が連携できるシステムをつくるべきだという考えで、ここ10数年、行動をしてきたわけでございまして、そのスタンスはいささかも変わっておりません。 今回、介護保険という新しい制度が導入されることになりました。これは議員にもよく御理解をいただきたいわけでありますが、従来の福祉制度とは全く違う制度が来年4月に創設されるということでありまして、今までこうだったから今度はということは、これは本来言えない、全く制度が違うわけでありますので、そういう比較をすること自体が余り意味がないということでございます。これは大変厳しい言い方かもしれませんが、現実にそうでありますので、この点を市民の方にも十分理解していただきたいということでございます。 そういうことも
全国市長会のこの決議の中に述べてあるのは、それが本意でありまして、全くこういった老人、あるいは40歳以上の方でも対象者があるわけでありますが、そういった弱者の方に対する制度に革命的な変化が起こるということでありまして、そのことを十分御理解いただかないと、なかなか御納得いただけない面が多々あるだろうということを非常に心配しているわけであります。 その中で、私ども自治体の責務として、この制度からどうしても漏れざるを得ない方、あるいは、この制度で十分に救済できない方に対して、どういう手だてを講じていくかということ、これはもう真剣に考えなければいけないというふうに考えております。 ただ、これも基本的に国の制度でありまして、やはり国が最大限、そういったことについても配慮し、手だてを講じ、その内容を精査した上で足らざる部分を、さらにまた必要であれば市が補てんしていくというのが当然、行政のとるべき筋道であろうと思いまして、やはりそういう国の方針、態度等がいまだはっきりしておりませんので、その段階で余り先走ったことを市として申し上げるのは、ちょっと今の時点では、私どもの立場としては困るということも御理解いただきたいというふうに考えるわけであります。 実は、先日、障害者の方の福祉大会がありまして、私もお招きいただきました。ごあいさつさせていただく機会がございまして、その後、短い時間でありましたが、会場から幾つかの御質問を受けることができました。 そのときに、脳性麻痺の方だと思いますけれども、大変不自由な体で、本当に大変失礼ですが、言葉も本当に明瞭に聞き取れない方が「自分は障害者手当しかもらっていない。もう40歳を超えている。そういった者でも介護保険の保険料を払わなければいけないのか」というような御質問がございまして、本当に胸が痛む思いがしたわけでございます。そういったお声も真摯に受けとめながら、これからの計画策定に当たっていきたいということでお答えとさせていただきたいと思います。
◆20番(板倉正文君) もう1つ、ちょっと踏み込みたいと思いますが、結局、介護を受けるような状況をつくらない施策が必要になってくると思うんです。今までのこととがらっと変わるということ、もう1つ変わらない部分では予防の問題があると思うんです。そうしますと、やはり寝たきりをつくらない。そういう予防をどのようにやっていくのかというところで、保健事業というのが大変重要になってくると思いますが、今言われたように、いろいろ読んでみますと保健事業も介護保険によって大分崩されてしまうというふうに思うんですが、ただ、その点で、例えばうちが今までやっている予防のことをどういうふうに充実させて、寝たきりをつくらないようにしていくのかとか、予防的なものをどのように充実させていくかが重要だと思うんです。 そういった意味で、今回のがん検診の問題とか、いろいろなことを今までどおりやっているということも含めて、保健センターとの、また
ネットワークづくりで、予防的なものをどのようにつくっていくのか。 確かに介護保険の問題だけが、制度のところばかりに目が行きがちですけれども、寝たきりをどのようにつくらないで、予防をどのように充実させていくかというのを、もう1つ踏み込んで検討していく必要があるのではないかと思っているんですけれども、そういった面で突然の質問ですけれども、市長のお考えをお願いします。
◎市長(谷一夫君) 介護保険で保健事業の方に影響が出るという、私はちょっとその意味がよくわからないのでありますが、たとえ介護保険が始まりましても、保健に関する事業については、さしたる変化はなかろうというふうに、私自身は考えております。 やはり健康づくり事業、そして生きがいづくり事業というのは従前と引き続いてやっていきたいというふうに思っておりますし、市民の皆様にも議員御指摘のような、介護保険を受ける状況をつくらないという生活の改善等々を含めまして、日々の生活に御注意をいただきたいというようなことについては、より一層PRしていきたいというふうに考えております。
◆20番(板倉正文君) そういう解釈ならいいと思うんですけれども、私が書籍を読んだところで、その問題が出ておりましたので、予防医療の充実をさらに一層深めるべきではないかなというふうに思っています。 介護保険の問題はこの程度にしまして、いずれにしても、この問題は次々とそちらからいろいろな提案があると思いますので、ぜひ十分な検討ができて、そして市民の皆さんが困らないような
介護保険制度にしていきたいというふうに思います。 ただ、この介護保険の問題と、次の
国民健康保険税の問題は、大分つながりもあります。これは保険料においてですけれども、要するに
介護保険料が国保の人ですと、
国民健康保険税に上乗せされて徴収されていくということになるわけで、現年度の徴収率も 91.08%ということで、大変ぎりぎりの線だということを聞いております。 そういう中で、一宮市の
国民健康保険税が今どのような状況なのかというふうに、私なりに分析してみました。
国民健康保険事業特別会計は平成9年度の決算で10億円の黒字をつくりました。うち2億円を基金に積み立てています。 さらに、平成10年度決算、これはまだ見込みですけれども、12億円の黒字の見込みで、また2億円の基金積み立てということで、2年連続で合計4億円の基金が積み上げられたという認識ですが、間違いありませんか。
◎市民部長(古田淳君) 間違いございません。
◆20番(板倉正文君) そうしますと、4億円も基金を積み上げ、さらに10億円の黒字ですから、これは取り過ぎではないでしょうか。
◎市民部長(古田淳君) 確かに、平成8年度から平成10年度までの間の財政再建計画では想定しておりませんでしたけれども、この要因の1つといたしまして、平成6年度までは交付されていませんでした普通調整交付金が平成7年度から毎年交付されるようになったわけでございます。平成10年度までに累積額で7億 5,000万円となったこと、また、平成8年度に特別調整交付金が2億1,000万円ほど交付されたことが上げられるわけでございます。 また、平成8年度から黒字に転じたわけでございますが、一般会計からは引き続き特別繰入金をいただいて、その累計額は14億円にもなっておるわけでございます。 保険税率につきましては、平成8年度、平成9年度と改正させていただいておるわけでございますが、このような状況を踏まえまして、平成10年度、それから平成11年度は据え置きをさせていただいておるわけでございまして、決して保険税を取り過ぎているというような判断はしておりませんので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) これは
国民健康保険税を引き上げるときに出された資料ですけれども、
国民健康保険税税率改正資料、将来見通しということで、皆さんがつくられた予定でいきますと、平成9年度も均等割、平等割を引き上げまして、そして平成10年度は所得割と均等割、平等割をさらに引き上げていくという案だったんですね。3年連続の引き上げについて、昨年度ストップしたわけですけれども、それは大変地域経済が厳しい状況にあるからということで、引き上げをまたやめる。また市民の皆さんから、
国民健康保険税が高過ぎるという声がたくさん出てきている。この議会でも何度か、国保税を引き下げてほしいという声を当局に訴えたんですけれども、そういうことにならなかった。 あなた方の見通しは、要するに
国民健康保険税をどんどんさらに引き上げて、それで国保税を徴収して、そうしていかないとやっていかれないという案だったんです、3年連続の案は。それから、見通しにしたって、平成10年度の予定ではさらに厳しい状況だから上げざるを得ないという案が、あなたたちの案だったんです。 ところが、上げなくても10億円も黒字だったというのが現実なんです。見通しが全然間違っているじゃないですか、違いますか。
◎市民部長(古田淳君) 先ほどお答えいたしましたように、確かに平成7年度まで赤字で来ておったわけでございまして、見通しといたしましては平成10年度から黒字に転じるというようなことで見込みをしておったわけでございますが、予想に反しまして早く黒字になったわけでございます。 その要因は、先ほど申しましたように普通調整交付金、あるいは特別調整交付金が見込まれていなかったというようなことで、評価を受けて、国の方からこういった交付金が来たわけでございますので、御理解を賜りたいと思っております。
◆20番(板倉正文君) 一宮市の場合、
国民健康保険税が高いという認識はありませんか。
◎市民部長(古田淳君) 税が高いか、低いかという基準でございますけれども、非常に難しい面もあるわけでございまして、確かに税額が多いか、少ないかで比較すれば、非常にわかりやすいのは事実でございます。 しかしながら、国保税に関しては、保険給付費との比較で検討することも参考になるのではないかなと思うわけでございます。保険給付費が高ければ、ある程度、保険税が高くとも御理解いただかなければならない面もあると思うわけでございます。 そこで、平成9年度の保険税のみを見ますと、県下で12位に当たっておるわけでございますが、本市の1人当たりの保険給付費に対する1人当たりの保険税の割合を見てみますと、51.7%になっておるわけでございまして、これで申しますと、県下で16位になるわけでございます。すなわち、保険給付費に対して保険税が高いほど率は上がるというわけでございます。したがいまして、本市の場合は保険税は高い区分に属するかもしれませんが、それに応じた高い保険給付費を払っておるというようなことになるかと思うわけでございますので、御理解を賜りたいと思っております。
◆20番(板倉正文君) 要するに高いというのは、市民にとって、国保税を払っている人にとって高いかどうかなんです。要するにその分は市の一般会計から繰り入れていく必要が私はあると思うんですけれども、例えばこれは6月1日付広報です。6月1日付の広報を見ますと、市民1人当たりの市税収入額は県下で27位。これは法人税も含まれていますけれども、法人税を外した場合どのぐらいになりますか。今わかりますか。 いずれにしても法人税を含めて県下で27位、こういう状態です。今言われた国保税の方でいきますと県下で12位でしょう。要するに一宮市の場合は、余り財政力が豊かではない、県下で27位だと。しかし、国保税の方は12位という事態です。 12位の中身でも、もう少し見ていく必要があると思うんですけれども、この12位という中身を見ましても、国保の所得割でいきますと 6.7%、これが30市中7位です。それから資産割が 100分の38で10位、平等割が3位、均等割が5位、これは平成9年度で調べましたけれども、要するにこういう事態です。 そうしますと、要するに市民の皆さんの財政力といいますか、そういうものは大分厳しいけれども、国保税は大分高い位置にあるということが言えるんです。これは広報で出た材料と、それから実態の数を入れるとそうなんです。だから重い負担になっていると言わざるを得ないと思うんですが、いかがでしょうか。
◎市民部長(古田淳君) 国保税につきましては、御案内のとおり保険給付に充てる目的税ということでございまして、被保険者の疾病、あるいは負傷という偶発的な事故について救済するということを目的として、応益原則が取り入れられているということでございまして、本来なら国の方の指導では50%にしなさいというような指導もあるわけでございますが、本市といたしましては、こういった低所得者の方も配慮いたしまして、現在では応益応能割合は39対61というような数字でやっておるわけでございます。 そのかわり、低所得の方については減免制度を取り入れてやっているわけでございますので、御理解を賜りたいと思っているわけでございます。
◆20番(板倉正文君) 国保の位置づけが県内でも上位ランクにされている国保税の金額、市民税の納入については県下でも大分低いランクだという状況です。 今、あなたが言われるけれども、それでは低所得者の人たちの 100万円、 200万円の
国民健康保険税の負担率はどのぐらいですか。4人家族で比較した場合10%を超えているでしょう。平均が 7.6%でしょう。要するにこういった事態の中で、低所得者層は10%を超える負担率になっているわけです。そこについて減免制度をやるにしても、それは負担率としては大変高い事態です。これは、この間の議論で明らかになっていることです。 いずれにしてもそういう事態で、県平均よりもすべてにおいて高い。所得割も、資産割も、均等割も、平等割も全部高い。こういうのが一宮市の国保ではないですか、違いますか。
◎市民部長(古田淳君) 今、お話いただきましたように、国保税というのは確かに低所得層、あるいは高所得層からもいただくというのが筋であるわけでございますけれども、やはり目的税として、疾病あるいは負傷ということについて、みんなで支え合うというようなこともあるわけでございまして、応分の負担をしていただきたいなと、このようなこともあって決められておる制度でございますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) どうしても高いというのを認めないんだけれども、10億円の累積黒字が2年連続続きました。そしたら10億円の部分でも、あなたが言っている給付の部分でも補えたわけですから、これは市民の方に返せばいいのではないですか、返せないんですか。
◎市民部長(古田淳君) 確かに数字だけを見ていただければ10億円、あるいは12億円ということで非常に高い数字であるわけでございますが、厚生省からの指導もあるわけでございまして、
国民健康保険の保険者の予算編成についてというような通知をいただいているわけでございまして、その中で「基金の保有額を過去3カ年における保険給付費の平均年額の5%以上に相当する額を積み立てること」と、こんなような指導もあるわけでございまして、現在ではこの金額が6億円ぐらいではないかと思うわけでございますが、当市といたしましては、これを1つの目安としていきたいと思っておるわけでございますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) 厚生省の基準で、そんなことを全部やってたら大変な事態ですよ。厚生省の50%、50%の応益応能割合でやったら、もう破産ですよ。 それで、今度は基金を積み立てなければいかんというわけでしょう。まだそれでも返す部分があるではないですか。取り過ぎなんだから返すべきではないですか。あなたは認めないけれども、今言ったように高いということは明らかですよ。 この高い
国民健康保険税に、さらに
介護保険料が加わってくるわけです。これはどう考えたって払えなくなる事態になりますよ。今でも大変厳しい状況だ。やっとこさ、今度は現年度分で収納率が 91.08%だと。僕は、これは大変、収税課の皆さん、この不況の中で1軒1軒歩いて、いろいろお願いして、収納率を高めていった努力だと思います。この 91.08%という数字は、これは高い評価をすべきだと思います。 しかし、皆さんが3年連続の引き上げをやむを得ずやらなかった理由も含めて、今は経済的にはそういう厳しい状況だと思います。そこで今は10億円も黒字ですよ。黒字というか、取り過ぎですよ、2年連続ですよ。これは国保税を引き下げる問題も含めて、僕は返すべきだと思います。返さなくても、今後は国保税の引き下げをすべきだと思います。これは、あなたたちの見通しが誤って国保税が上がったものです。後ろに当時の市民部長がいて、何となく後ろから見られているような気がしますけれども、そういう事態です。これは引き下げるべきだと思いますけれども、再度お願いなんですけれども。
◎市民部長(古田淳君) 確かに平成10年度の決算見込みで申しますと、12億円ほどの黒字があるわけでございますが、平成11年度の予算等でお示ししておるわけでございますが、これによりますと、単年度では2億 8,000万円ほどの赤字の発生が予測されておるわけでございます。そんな中で、平成9年9月から医療保険制度の改正もされて、薬剤の本人給付費負担の導入があったわけでございまして、一時的には医療費も鎮静化したわけでございますが、最近では、また従来の伸びをしておるような状況でございます。そんなようなこともいろいろ加味いたしまして、やはり将来的な面も兼ね備えて検討していかなければならない問題かと思うわけでございますので、現在の形でやらせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) それは見込みですよ。あなたたちの見込みは間違っていたんだ。当初3年連続引き上げないとだめだと言っていた部分を、2年連続引き上げて、それでも2年連続10億円も出たんですよ、そういう見込み違いがあった。今回も見込み違いにならないとも限らないけれども、その見込みで言っているのではないんです。現実の数字で言っているんです。 この国保の問題は、これから大変な問題なんです。要するに、先ほど介護保険と密接なつながりがあると言ったけれども、これは国保関係者は本当に厳しい状況になると思います。特に、私は国保税でどこが高いのかというと均等割、家族の人数が多いと比例して高くなる、こういう仕組みの問題です。家族が多い場合は、食費や光熱水費などにもはね返ってくるわけです。この均等割の引き下げを進めていってはどうかというふうに思います。1つの提案です。 要するにこれを引き下げて、そして
国民健康保険税を幾らかでも引き下げていく。例えば、1世帯当たり1万円の引き下げを計画しても、4万世帯ですから4億円でしょう。ですから、そのぐらいの財源は、この10億円の中にあるわけです。そういった形で引き下げていって、なるべく市民の皆さんに総合的な部分で、介護保険の問題も含めて払いやすくしていく方向をつくっていく必要があるだろうと思うんです。 それから、先ほど数字を上げましたけれども、あなたは保険給付費の問題だけを上げられるけれども、保険給付費だけではなくて、市民税の問題から、いろいろな問題から、
国民健康保険税が市民の皆さんに負担をどのように負わせているのかという視点でも考えていただきたいと思う。 それから、保険給付費の問題でいくと、その世帯は、やはり3割の負担は払うわけです。ですから、3割という負担も大きいんです。高額療養費がありますけれども、例えば世帯主が大変な事故を起こしたときに収入がないです。今の制度の中で、そういうふうに収入がなくなったところの世帯は救えません。傷病手当があるわけではありません。ですから、そういうことで国保というのは救えないんです。そういうこともいろいろ考えていけば、やはり国保税はなるべく負担を和らげていく。2年連続で累積黒字が10億円も出たわけですから、これは当然引き下げていくべきだと思います。 今回は10億円だけではなくて、介護保険の問題も含めて引き下げていただきたい。そして、そういう検討に入っていただきたいと思うんですけれども、市民部長は、立場としては引き下げないということですが、市長は総合的にどのようにお考えですか。
◎市長(谷一夫君) 議員が現実の数字をもとにしての追求、あるいは御提案でございますが、やはり行政を預かる方といたしましては、ある程度やはり将来予測を持って、将来を考えながら、やはり運営をせざるを得ない面も、これは当然あるわけでありまして、そういうことも十分御理解を賜りたいということでございます。 それと、これはいささか不謹慎のそしりを免れないかもしれませんが、下げるのは容易であっても、上げるのはなかなか難しいわけでございまして、今、市民部長が申し上げたような、実際、将来的に、やはり基本的に医療費は上がっていくという、これはもう宿命的なものがございますので、そういった将来の不安を考えますと、現在余裕があるからといって、余り早急にそういった施策はとりにくいかなというのが私の感じでございます。
◆20番(板倉正文君) あなた方は自分たちが行ったミスを認めてほしいですよ。3年連続引き上げしなければ、国保財政はパンクだと言っていた。2年連続の引き上げだけで、3年連続引き上げなくたって10億円も黒字になった。2年連続黒字になった。当初あなたたちが出していた予想では、50%、50%の割合にしていくために、平成9年度も平成10年度も上げていく、こういう予測を立てているわけです。そんなことをしなくたって10億円も黒字ですよ。全然見通しを間違っていたんだから、引き下げるべきではないですか。 特別養護老人ホームをつくろうとしたって、理由をはっきりさせられないことがあるわけでしょう。財源的な問題しかありませんよ。結局そういう財源ができなかったのではないですか。見通しを誤った。なぜか、大型開発事業ではないですか。ツインアーチ138に毎年1億 1,000万円も借金を払わなくてはいけないからではないですか。 そういうことは言わないでおいて、今度の場合だけそんなこと言って、それは許せない。あなたたちの予測間違いで市民の皆さんを苦しめているんですよ。引き下げてもらわなければ困る。間違いで取り過ぎているんでしょう。
◎市民部長(古田淳君)
国民健康保険の制度でございますけれども、御案内のとおり無職の世帯、あるいは小規模の事業者だとか、老人の方が含まれておるということで、国保事業の基盤というのは非常に弱いというようなことは言われておるわけでございまして、これが1つの原因というようなことでもないわけでございますが、現在、医療保険制度を全体にわたって大きく見直しされておるわけでございまして、こういった中で来年度から導入されます
介護保険制度も現在いろいろな動きがあるわけでございます。こういった一環の中で、
国民健康保険の制度も変わってくるものと思うわけでございまして、そういったもの等を含めて国保税の将来についても、そのときには検討せざるを得ない動きがあると思うわけでございますので、御理解を賜りたいと思っております。
◆20番(板倉正文君) 平成9年度に10億円の黒字が出たときに検討しなくてはいけないんですよ、見通しが間違っているんだから。 もちろん、
国民健康保険と今度の介護保険の問題では、この税は総合的に検討してほしいですよ。単純な上乗せだったら大変な事態です。これを払えなかった場合、1年半滞納したら介護を受けられないんですから。介護保険法は、これだけ厳しいことを市民に押しつけていくんです。ですから国保関係者は、特にこれは厳しい。その上で高い国保税だから厳しいんです。さっき言った現実的な数字からすれば、皆さんの出された国保税は1人当たりの保険料は12位だと。しかし、広報で出ている1人当たりの市民税は、法人税が入っているけれども27位だと。一宮市の財政的に大変厳しい状況の中で、高い国保税になっている、これが現実だというふうに見ていただきたいと思います。 いずれにしても、今までの国保税を上げたことについて、予測が間違っていたとか、予測どおりでなかったという点で、そちらは認めていない。しかし現実は、あななたちの予測を覆して2年連続で累積黒字は10億円だった、2億円の基金を2年連続で積み上げられたというのが実態ではないですか。その分は市民に返すべきだし、これから引き下げるべきだというふうに思います。 平行線のようですから、これで終わりますけれども、いずれにしても、この問題は介護保険の問題と総合的に判断しなければならないという立場ですけれども、介護保険の実施は来年4月からですから、すぐにでも検討しなければならない問題だと思いますが、いかがですか。
◎市民部長(古田淳君) 先ほどお答えいたしましたように、
介護保険制度は平成12年4月から導入されるわけでございまして、当然、国保税の問題についても早急に検討を今からしなければいけない問題であると思っておりますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) 続きまして、5番を飛ばしまして、6番の保育条件の現状について、先にやらさせていただきます。 これは昨年6月議会で松井議員が質問されておりますけれども、その中で、丹陽西保育園の問題が出されておりました。それで、3月行われた、1年間に1回しかやられない保育審議会で、私は審議会委員として出て、会議室を保育室にして、それで保育をやっていると。これが4年間も続いています。この問題は非常に重大な問題だと思っているんです。子供たちを、そういう保育室でないところを保育室に改良して保育を実施している。しかも4年間も続いてきた。 それで、そうした保育園が今4園あります。4園ありますけれども、結局、私はまだ2つしか現場を見ていませんが、手狭だと思います。それで、4年間続いて、さらに続く状況にあるように思うんですけれども、福祉部はどのようにこの問題をお考えですか。
◎福祉部長(大島治夫君) 会議室を保育室に使っておるというお話でありますが、この4月1日現在で会議室を改装といいますか、保育に必要な備品を入れまして、保育室として会議室を使わさせていただいております保育園は現在4園ございます。これは、保護者の希望をなるべく尊重したいということで、入所がふえてきておるということも一時あるわけでございますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) 保育を行ってほしいのと、保育を行うために会議室を保育できる部屋にしてほしいというのは、保護者の要求ではないですね。要するに、その園で保育を行ってほしいという要望です。 しかし、受け皿の方で、要するにそれができない状況が4年間も続いてきたということが問題だと思っているんです。その点でどのように考えているのか。要するに丹陽西保育園はマンモス化しているわけです。そういう状況の中で、さらに会議室だけではなくて、普通の保育室でも人数をオーバーしているわけですから、保育士を2人つけてやっているわけです。そういう事態です。私が聞きたいのは、こんな状況をつくっていて、次の展望が見いだせないのかということなんです。 保育審議会でも、会議室を使っていることについて、要するに保育室で保育してほしいという要望が出されております。こういう声を聞いて、実際に保育室で保育をやれていないところに問題があるわけで、これからの人口増とかいろいろ考えて、どうしても、もうこれ以上マンモス化は無理だと思うんです。それだったら、もう1つつくっていく方向が考えられると思うんですけれども、その点をどのように考えているかお聞きしたいんです。
◎福祉部長(大島治夫君) 会議室を保育室に長年というお話でございますけれども、改築したときに保育室、会議室という名称で改築させていただいたということで、先ほど言いましたように保育に必要な備品を会議室へ入れまして、普通の保育室と何ら変わりなく保育させていただいておりますので、子供さんたちには不自由はさせていないというふうに考えておりますし、普通の保育室と会議室、面積でいいましても若干小さいところもありますけれども、そんなに小さいという部屋ではございませんので、よろしくお願いしたいと思います。 それから、今、丹陽西保育園の関係がお話に出ております。前回、松井議員さんからも御質問がございました。この地区は御案内のとおり区画整理が進みまして、新しい世帯がふえてきております。そんなことで保護者の御希望を入れまして、入所していただいておるということでふえてきておるのが状況であります。 しかし、今後も丹陽地区は、これからも整備が進み、なお一層人口も増加することが十分考えられますので、前回もお話させていただいておりますように、これからの出生数、それから入所希望数等々を勘案しながら検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) 昨年6月から1年たちましたけれども、どのように検討は進んだのですか。
◎福祉部長(大島治夫君) 丹陽西保育園の関係でございますが、丹陽連区には3つの保育園がございます。3園の定数をお話させていただきますと、幼児が 400人、乳児が60人。現在、入所しておっていただく子供さんの数ですが、幼児が 405名、乳児が61名、この3つの保育園では定数をわずかに超えている状況になってございます。 しかし、厚生省によりますと、定員の弾力化というようなことで、年度当初は定員の15%まで、それから年度途中は定員の25%まで弾力的な運用が認められておるということであります。そんなことになりますと、多少まだ余裕があろうかと存じます。 先ほど言いましたように、この丹陽地区は市街化区域がほとんどでございますので、今後も人口の増加が予想されます。そういうようなことで人口増、出生数を見ながら入所予測と申しますか、そんなようなこともいろいろ把握しながら検討してまいりたいと思っております。 既に1年経過いたしておりますので、十分検討いたしておりますけれども、厚生省から県の方を通じまして弾力化というようなことで、15%まで認められるという数字も出てきておりますので、現在こんなところで保育させていただきながら検討しておるというところでございますので、御理解をいただきたいと思います。
◆20番(板倉正文君) 現場を全然見ていないのではないか。厚生省の方の15%の弾力化とか、そんなことばっかり頭に入れて、現場はどうなっているのか。あなたは保育室兼会議室なんて、そんなことを言っているけれども、ほかの保育室より狭いんですよ。普通の保育室ではないんだ。審議会の中でも言われたではありませんか。それをどういうふうに受けとめているんですか。
◎福祉部長(大島治夫君) 丹陽西保育園の保育室は38.5平方メートルであります。会議室を転用させていただいております保育室は36.0平方メートルでありまして、 2.5平方メートル少ないわけでございますけれども、そこで保育をさせていただいております人数が若干少ないクラスを、そこの部屋に入っておっていただくわけでございますので、現在の保育している人数で割りますと若干、会議室を転用した保育室の方が1人当たりの面積でいくと広くなっているわけでございますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) 実際に見ましたか。
◎福祉部長(大島治夫君) 毎年、平均1回か1回半程度、保育園を訪問いたして、現場は見ております。 けれども、御案内のとおり丹陽西保育園、定数は 220名ということでありまして、本当に手狭になってきておるということは重々理解はいたしております。ということで、丹陽西保育園の通園区域でありながら、保護者の希望で尚正会の保育園へ、森本地区でございますけれども、尚正会へ通ってみえる子供さんもございます。尚正会の方も若干あいておりますので、尚正会の方も満杯になる時期も早々に来ようかと思っておりますので、早急に検討しなければならない地域であると理解いたしております。
◆20番(板倉正文君) 実際に見て、この狭いところでやっている保育について痛みを感じないですか。マンモス化して、いいことありませんよ。園庭は1人当たりどんどん狭くなるわけでしょう。しかも会議室のほかに、2人の保育士が入っているクラスもあるわけですよ。要するに今はそれだけ大変な事態ですよ。これが4年間続いてるいるにもかかわらず、まだ人口増、出生数、どうこうと言うんですか。4年間続いて、3年間そういった生活を子供たちは送っているではないですか。3年間で保育園卒園ですよ。4年目を迎えているから言うんですよ。 さっき言ったように、この問題も、国保税の引き下げのときに市長が言った言葉ではないけれども、統廃合はぱっとやって、つくるのは我慢強く子供たちにさせるんですか。今回の行政改革の中に保育園の統廃合が入っていますけれども、そんな事態ではないですよ。部屋が足りない事態ではないですか。4年間こんなことが続いていて、さらにのんびりと人口増がどうだ、出生数がどうだと言っているような状況ではないと、私は指摘したいと思います。これはもう早急な手だてを打つ必要があると思います。正直言って、今からつくり始めたって、来年には無理でしょう。今からやって大体再来年。ことし1年間棒に振ったら再来年ですよ。もう1年先送りになるではないですか。子供たちが本当に伸び伸びと豊かに育つような条件づくりをする気があるのかということを疑問に感じます。早急な検討をお願いしたいのですが。
◎福祉部長(大島治夫君) 先ほど来お話いたしておりますように急増地域でございますので、丹陽連区にあります3園を含めまして検討していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(板倉正文君) 異常な事態だということをつけ加えさせていただきます。4園も、そういう事態が起こってきている、異常な事態。萩原保育園については、萬葉保育園を統廃合して、廃園にして、そして今回は、萩原保育園はそうした教室を使っているという事態でしょう。ここでも見通しが狂っているのではないですか。子供たちにしわ寄せするような施策だけはとらないでいただきたいと思います。 前後しますが、5番の就学前までの医療費の無料化について質問いたします。 岐阜県の笠松町や柳津町では、15歳までの医療費の無料化、中学校を卒業するまで医療費の無料化をやられています。若い世代への子育て応援という意味でも、具体的な施策となっております。 一宮市での少子化対策並びに子育て応援の具体的な施策はどのようなものがあるか教えてください。
◎市民部長(古田淳君) 医療面におきましては、3歳未満児の医療費の入外来についての助成を行っております。
◆20番(板倉正文君) それ以外にないですよね。 それで、全国的にそういった医療費の無料化を進めているところがふえてきています。就学前までの医療費の無料化、東京都の中でも各区において出てきている。この近辺では扶桑町が4歳未満までの無料化をやっています。笠松町の事例ですけれども、きのうは防犯灯の事例で尾関宗夫議員が出されましたけれども、視察してきたところ、15歳までの中学生までの医療費の無料ということで、若い世代が入ってきている。町と町の境で住宅が建つときに、笠松町の方から入居してくる。もう1つの他の自治体の方の住宅は余っている、空き家になっているという事態もあるということで、しかも業者の皆さんがチラシに、笠松町は15歳まで医療費が無料ですよということも、行政の施策を宣伝しながら住宅の売り込みをやっている。若い人たちがどんどんと、今、笠松町に入ってきているというような報告もありました。要するに住みやすいのと、そして、もう1つは子供たちに対する施策が進んでいるかどうかということが1つの要因になっているということでありました。 私は、過去に就学前までの医療費がどのぐらいかかるのかということで質問いたしましたけれども、前回は3億円ちょっとかかるということでしたけれども、その積算根拠を教えていただけますか。
◎市民部長(古田淳君) 昨年お答えしたときには平成9年度をベースといたしまして、3歳以上児の医療費が若干減少するのではないかというようなことを見込んで推計したわけでございます。 しかしながら、実際に実施しておる、先ほどの扶桑町のようなところを調査いたしましたところ、3歳ぐらいになりますと入院率も下がってまいりまして、5歳から9歳ぐらいでは受診率もさらに低くなると、こんなようなことで医療費も減少してくるのではないかと予想しておるわけでございます。 そこで、平成10年度の3歳未満児の助成状況でございます。現在、受給者数で 8,609人、助成額で3億 9,200万円、これをベースにいたしまして、6歳未満まで拡大した場合、どのようになるかというようなことで年齢別にお答えさせていただきますと、まず、3歳児でございますが、 2,740人ほどということで、入院が 1,600万円ほど、それから入院外が 9,700万円ほど、合計1億 1,300万円ほどの見込みではないかと思うわけでございます。 それから、4歳児でございますが、 2,890人ほど、入院が 1,400万円ほど、それから入院外が 9,600万円ほど、合計1億 1,000万円ほどでございます。 それから、5歳児でございますが、 2,790人ほどで、入院が 1,100万円ほど、入院外が8,700万円ほど、合計で9,800万円ほどではないかと見込んでおるわけでございまして、この3年齢を合計いたしますと、延べ 8,400人ぐらいの増加で、額にいたしまして3億 2,100万円ぐらいの増加になるのではないかと見込んでおるわけでございます。
◆20番(板倉正文君) 細かい数字で悪いんですけれども、1人当たりの医療費というのはどのぐらいで計算されたのですか。
◎市民部長(古田淳君) 入院の場合でございますけれども、1人当たり 8,097円。それから外来で3万 6,772円でございます。
◆20番(板倉正文君) それは1人当たりですか。 この数字を一致させないと、私は議論にならないんだけれども、私も他の自治体、和光市の実態を調べまして、1人当たりの医療費を計算いたしまして突き合わせたいと思っています。いずれにしましても、そんな大きな金額にはならないと思っているんですが。 それで、今出された3歳、4歳、5歳の合計金額にいたしましても、大体3億円ちょっとというような財源が要ると。これはもちろん外来の窓口負担分ですよね。外来の窓口負担分、入院費も含めて、そういった金額ということです。 要するに、こういった金額を他の自治体では今どんどん進めようとしている。しかも、これを就学前としなくても、これをだんだんと引き上げている自治体もあります。 今、少子化対策の中で、子供たちが安心して医療を受けられる条件づくり、こういったものを進めていくことが必要だと思うんですけれども、今まで確かにゼロ歳から1歳、2歳と。そして今回、県民運動を初め、多くの皆さんの運動で3歳未満までになってきました。 一宮市の場合は、わずか半年間でしたけれども、入院だけでも県の施策を上回る、子供たちに対する医療費の応援をしてきた、若い世代の皆さんへの応援をしてきたという歴史があります。そういったことも含めて、今こういった条件の中で、少子化対策も含めて医療費の無料化の拡大をしていく考えはありませんか。
◎市民部長(古田淳君) 確かに平成5年度に市単独で1年間助成した経緯があるのは事実でございます。しかしながら、現在、県の各種補助金の見直し等が伝えられている中で、乳幼児の医療費制度のみならず、福祉医療制度等も総合的に考えていかなくてはならない事態ではないかと予想をしておるわけでございまして、現在の財政状況を考えますと、非常に困難であろうかと思っておりますので、よろしく御理解を賜りたいと思っております。
◆20番(板倉正文君) 財政的な問題がやっと出てきましたけれども、要するにお金の使い道だというふうに思います。お金の使い道でこの間、どのようにやってきたのかということと、それから、県の補助金がカットになるから、これは厳しいということも確かにあると思います。 しかし、要するに今、問題なのは、どのような施策で若い人たちを一宮市にとどまらせて、そして生活してもらって、そして市民税を納めてもらうかということだと思うんです。そういう方向で考えたときに、笠松町などの中学校までの医療費の無料化や、各自治体のそうした方向での子供たちに対する福祉の施策が充実すればするほどとどまり、そして若い世代がふえてくる、市民税がふえてくるという循環的なものも考えていく必要があると思うんです。 ですから、何が何でも大きなものをつくって、きらびやかにしていけば、市民税がふえるわけではないと思いますし、物がどんどん売れていくものでもないと思います。今、考えられていることは、どちらかといいますと、やはり福祉を充実させて、安心して暮らせる一宮市にしていくことが、多くの皆さんがそこに住んでいく条件づくりになっていくのではないか。それは子供たちの保育、子供たちの福祉にしても、お年寄りの皆さんの福祉にしても、障害者の皆さんの福祉にしても、本当にだれもが安心して暮らせる一宮市政という意味で、幾つかの福祉施策をきょう質問させていただきましたけれども、ぜひ、その方向で検討していただきたいと思います。 それで、今、合わなかった数字については、後ほどちょっと合わせたいと思いますので、また厚生委員会もありますので、その中で進めたいと思います。 長時間にわたりまして、一般質問をさせていただきました。これで質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) (「議長、関連」と呼ぶ者あり)
○議長(木村貞雄君) 11番 松井哲朗君。
◆11番(松井哲朗君) 今の丹陽西保育園の保育室の数の問題ですが、去年の6月議会で私が一般質問しまして、検討していただけるということで1年たちました。今、板倉議員が言いました2人の保育士の部屋に、実は私の子供も行っております。地元の議員としましては、現実的なことを考えて、増園というのは10何年かかる、地域的な場所の問題もあります。 現実的に丹陽西保育園は、そのときにもお話しましたように、分園というのが一番現実的だと思います。分園ですと借地でもできますし、いろいろなやり方の中で、すぐ近くに一定の土地もありますし、そういった中で分園は非常に緩和されています。そういった形で、ぜひ早急に検討していただいて、今の 220人が途中で25%まで認められるとなりますと大変な数です。小学校に負けないぐらいの数です。ぜひとも早急に検討していただきたい。
○議長(木村貞雄君) 暫時、休憩いたします。 午後0時4分 休憩 午後1時3分 再開
○副議長(小澤達弥君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 19番 黒田徳已君。
◆19番(黒田徳已君) (登壇、拍手) お許しをいただきましてありがとうございます。 梅雨空のうっとうしい天気のようでございますけれども、私の質問を一服の清涼剤になるような形で、当局と論議を交わせたら幸いではないかと思います。 私はテーマを掲げて毎回やらせていただいているわけでございますけれども、今回も「人・支え合う一宮」ということで、まず、第1点がJR尾張一宮駅ビル建てかえについてということで、最初に当局の考えをいただきます。 私の提言といたしまして、仮称「駅舎大学」の設置についてということで掲げさせていただいております。 2点目といたしましては、市制80周年記念事業ということで、あと2年余りぐらいで一宮市もいよいよ--ちょうど21世紀の夜明けといいますか、2001年になるわけでございます。市制80周年記念事業として、当局の現時点における考えはどういうふうなものなのか。 最後に、3点目といたしまして、蛍の人工飼育についてということで、これはもう長年、昭和59年9月以来、この席で、蛍の人工飼育ということでお尋ねしているわけでございます。 以上、3点にわたって、これからお尋ねしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 まず、最初に、JR尾張一宮駅ビルの建てかえ構想についてお伺いをしてまいります。 行き交う石垣に咲くアジサイの花の色の鮮やかさに目を奪われるきょうこのごろでございます。花の少ないこの時期に心を和ませてくれております。一説には集真藍、つまり真の藍色の花が集まり咲くが語源として有力視されているそうです。日本国有の花で、万葉集にも出てくるほど古くから愛されてきました。この花を世界的に紹介したのは、ドイツ人シーボルト、彼が愛した日本人女性、お滝さんの名前から「おたくさ」と名づけた花も有名であります。「人・支え合う一宮」1つ1つの花が集まって大きな花まりとなるよう、我が一宮市もそうありたいものでございます。 それでは、まず、最初に申し上げましたJR一宮駅ビル建てかえについてお伺いするわけでございますけれども、まず、最初に当局のお考えを承りたいと思います。
◎
都市開発部長(渡辺秀雄君) お答えいたします。 まず、初めに、現在の尾張一宮駅ビルの建てかえに対する最近の動き、そして建てかえに対する当局の考え方、このような順序でお答えさせていただきたいと思います。 最初に、鉄道高架事業に関連いたしまして、昭和41年に駅西の住民の方々から市議会へ鉄道高架の請願がございました。昭和52年11月には「駅舎、駅前広場等開発構想については、将来、一宮市の発展を阻害しないよう、諸般の事情を勘案し、早期に計画し、議会に諮ること」という項目を含む一宮鉄道高架事業素案修正案に対する委員会要望が提出されております。その後、鉄道高架事業が昭和55年4月に事業着手されて以来16年を経過して、平成8年3月に完了いたしました。 駅は一宮市の玄関というべき建物でありますので、駅ビルも相当老朽化してきたこともあり、JRに対して事業完了が近づいた平成5年8月、県議会議員、県の土木部、市鉄道高架開発特別委員会の正副委員長、それから市当局で、駅ビル建設構想の早期提示を要望いたしました。 また、平成6年8月には、市特別委員会の正副委員長、それから市当局で駅ビル建設陳情を行いました。駅ビルの早期建設をお願いしたところでございます。 鉄道高架事業の完成後では平成10年11月、東西の駅前広場の整備を念頭に置きまして、市長、市議会議長、商工会議所会頭ほかでJRに対し再度、尾張一宮駅建てかえに関する陳情をいたしております。その他鉄道高架事業中、それから事業後も事務方としては何度となく、JRの方へ要望に行っております。 以上が駅ビル建設の経緯及び現在までの経過であります。 さて、議員御質問のJR尾張一宮駅ビル建てかえについての当局の考え方ということでございますが、この駅ビルについては従来から本会議、それから鉄道高架開発特別委員会において、議員各位から多くの貴重な御意見、御示唆をいただいております。これを受けまして、市といたしましてもJRに対し、先ほど申し上げましたように、たびたび駅ビルの建てかえの陳情をいたしてきたところでございます。 JRといたしましては、新幹線の品川駅、リニア新幹線、名古屋セントラルタワーの建設及び新幹線の料金収入と申しますか、減収等の問題を抱えており、なかなか市が望んでいる答えが返ってこないのが現状でございます。市といたしましては、この駅ビルについては既に何度も議会で申し上げてまいりましたけれども、基本的には、あくまで鉄道側、JRの単独開発という考え方を守っていきたいと考えておりまして、どうしてもJRでの改築が近い将来には無理ということであれば、暫定的に外観のリニューアルということも申し入れいたしております。今後も、この原則を崩すことなく、JRに対し粘り強く、また議員各位のお力もいただきながら、強力に働きかけをしてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆19番(黒田徳已君) ありがとうございました。今、
都市開発部長から御答弁をいただいたわけでございます。 よく、特別委員会等でお話をいただいておりましたので、経緯については承知いたしております。当局といたしましてもJR尾張一宮の駅ビルを何とかしたいという思いは、私も重々感じるわけでございまして、民間会社ということを考えていった場合、確かにJR側の単独開発というふうなことで、ただいまは
都市開発部長からお話がございました。 そこで、私、考え方の1つになればと思いまして、現市長もいらっしゃるわけでございますけれども、これは1つの歴史として参考になればと思いましたので、紹介したいと思います。元一宮市長の故伊藤一氏の「市長おぼえ書」の中から、尾張一宮駅ビル物語の章を引用しながら、順次進めてまいりたいと思います。 故伊藤一氏は、駅について、こう述べております。「尾張一宮駅、この駅は一宮の表玄関である。外来者は駅におり立って一べつし、これは実力のある町であるか、経済力はそれほどでもないと第一印象でぴんとくる。駅は外来者の目には、その地方を評価するバロメーターである。しかも、その駅は、その土地の住民にとって、ふるさとのシンボルである」と。氏はこのように述べております。 昭和23年末ごろから、尾張一宮駅の戦前、戦後時代の感傷にとらわれることなく、心機一転、繊維都市一宮市の表玄関にふさわしい近代的な駅舎建設に協力しようという機運が盛り上がってきたとのことであります。一般民家も昭和23年ごろには一応復興し、警察署その他官公署も昭和23年、24年じゅうには改築され、それだけに駅舎のみ、みすぼらしさが我慢できない。何とか国で早急に立派な駅に改築されるよう、10数回となく陳情に出かけたとのことであります。返事はいつも同じこと「全国の主要駅の大部分が戦災を受けたので、予算や資材等の関係上、当分は現状のままで御辛抱願いたい」との言葉に「しからば、駅舎の建設については地元が資金について協力すれば、国も資金を出して、大きな駅を建設する考えはありませんか」とのやりとりをする。 結論としての回答は「新しく建設する駅についての新しい構想はない。現段階においては、戦前程度に復旧することになろう。しかし、今日まで尾張一宮駅の建設について、地元の皆さんからの熱意あるお話をよく承りましたので研究してみましょう」との明るい希望の持てそうな返事があったと記しております。戦後、新しい方式で建設された駅としては、豊橋駅と池袋駅がありますから参考までにと、国の態度も好意的に、むしろ指導的に乗り出してきたとのことであります。 私鉄では、随分以前から駅舎の上に百貨店や映画館をつくり、自分の会社で経営し、乗降客をお得意さんとして活用してきた。自分の土地であるから、その利用方法については、原則としては拘束を受けない。国の場合は従来、駅舎の上に高層建築物を建てるにしても、国・国鉄が使用するために建設するのであって、駅舎の上に民間の建物をつくることを認めたことはなかったということであります。 駅構内の土地、建物を貸与しないという古い鉄則を破って、民衆駅を前後して建設したのが豊橋、池袋の両駅であったとも記されております。この両駅の建設に努力し、成功した関係者の功績は特筆、大書きすべきであると述べております。 さらに、主な事業計画が記されておりますので、若干、時間をとりますが述べてみたいと思います。 1、昭和23年春ごろから、駅前の露店の撤去を考えながら、新駅の構想を練り始める。駅長、名古屋管理局、国鉄へとしばしば足を運び、関係者の意向を打診する。大体の検討がついてきた。 2、昭和24年10月18日、一宮市長室で、国鉄、豊島会頭、中西議長、渡辺理事長会合、第1回目の協議。 3、昭和25年2月4日、一宮市長室、前5者会合。 4、昭和25年5月20日、駅ビル建設準備委員会開催、毛工会議室。 5、昭和25年10月26日、設計図完成。 6、昭和25年11月15日、国鉄から駅ビル建設について正式認可。 7、昭和25年12月27日、起工式、工事請負者、鹿島建設。 8、昭和26年10月1日、竣工式。 9、昭和26年10月5日、入居者主催の竣工祝賀会。 10、昭和27年2月12日、全工事竣工式挙行。一宮市公会堂。 このように、現在のJR尾張一宮駅は建設後、約50年を経過しております。駅舎は南北の長さ 132メートル、奥行き15メートル、総工費約1億 2,000万円、うち地元負担約1億円。駅ビル竣工までの道のりは長かったと記しております。駅ビルの建てかえの考え方の一助となればとの思いに引用させていただきました。 この当時は当然、国鉄でありましたので、民衆駅として尾張一宮駅が昭和27年2月17日に、本当に全国にPRできるような、そのような画期的な尾張一宮駅が建設されたわけでございます。 現在は民間になりまして、JR東海というふうな形になってまいりまして、先ほどの
都市開発部長のお話ではございませんけれども、民間会社でございますので、単独開発という、この基本的な姿勢は変えないというふうなお話でございました。 それで、私が次の仮称「駅舎大学」の建設について今回、提案させていただくわけでございますけれども、今後の大学誘致の考え方について、当局からお考えをいただければありがたいなと思います。
◎市長公室長(安藤和夫君) お答えいたします。 今後の大学誘致の考え方についてでございます。大学の誘致につきましては、第3次総合計画の中で「時代に即応した国立大学を誘致するよう努力する」と記述いたしておりますように、本市にとって20年来の懸案事項でございます。 そうした中におきまして、名古屋芸術大学の誘致につきましては、平成3年7月に大学等誘致促進懇話会が設置されまして、各般からの貴重な御意見を承りながら努力してまいったわけでございます。 しかしながら、18歳人口の減少等の要因と思われますが、文部省の大学開設の抑制策や、あるいは当市を取り巻くかつてない厳しい財政状況により、公私協力方式による大学誘致を進めるには時期的にふさわしい条件下ではないという判断のもとで、大学との協議は一たん中断とさせていただいておるところでございます。 過日、実施いたしました、第5次総合計画策定のための市民意識調査のアンケートの中でも、大学等の誘致、設立という御意見もございましたし、同じく、第5次総合計画策定に向けて市民の皆様方から生の御意見をいただきました、まちづくり検討会の要望事項にも、高等教育機関、研究機関の設置につきまして根強い--いわばこれは潜在的なものでございますが、根強い御要望があることは認識をいたしておるところでございます。 もとより、大学が持つ教育研究機能は、21世紀の本格的な高齢化社会に向かって積極的に取り組まなければならない生涯学習の振興にも大きな影響を及ぼし、本市全体の活性化に大きく寄与するものと考えております。 こうした状況を踏まえまして、今後は経済社会情勢、あるいは世論の動き、さらには文部省の方針など、この問題を取り巻く環境を注意深く見守りながら、中長期的な視点で考えてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 以上でございます。
◆19番(黒田徳已君) ありがとうございました。私は、6月8日、当局の紹介により、JR東海を訪問いたしました。日ごろの市行政への御理解、御協力に対し謝意を申し上げ、JR尾張一宮駅ビルの建てかえの構想について、JR側の考えをお聞きするつもりでありましたが、まず、私の訪問 の意を表し、一かいわいの一市会議員の話として聞いてほしいと前置きし、仮称「駅舎大 学」の構想について説明いたしました。 21世紀のキーワードは、食料・環境・エネルギーとされております。そこで現在、JR、名鉄の1階の部分はコンコース、商店等が主であります。2階はホーム、いわゆる高架化により電車が走っております。 そこで、私は3階にオフィス、4階以上を大学として、環境、福祉、情報を中心とした、21世紀型の高度教育機関の設置を提案いたしました。その理由として、近年、大学誘致の傾向として、郊外型から中心市街地へとの動きであります。 さらに、東北や四国などを中心に、自治体や地元経済界が資金を出し合って、地域主導大学を新設する動きがあります。県立、私立だけではなく、公設民営方式や、大学院レベルでの県立専門学校も登場、コンピューター工学や光ファイバー、マルチメディア、アートなど、専門分野に絞った学部構成として、ベンチャー企業の支援に寄与するといった高等教育機関の設置とあわせて、図書館、カルチャーセンター等を併設し、生涯学習の拠点としての位置づけをJR尾張一宮駅ビルに提案いたしました。 その結果、JR側は、尾張一宮駅ビルの建てかえについては、今のところ具体的な計画案は持ち合わせていない。現在、名古屋駅に建設中のツインビルのオープンに向けて全社一丸となっているが、駅ビルに大学設置という考えは今まで考えてもみなかったが、一度勉強してみたいとのことでした。 そこで、当局にお尋ねいたしますが、今回、私はJR尾張一宮駅ビルの建てかえ構想として、駅ビルに駅舎大学(高等教育機関)の設置を提案いたしましたが、当局の御所見をお聞かせ願いたいと思います。
◎市長公室長(安藤和夫君) お答えさせていただきます。 お話にございました、いわゆる地方主導大学ということで、県立、私立ということだけでなく、県や市町村の出資で学校法人をつくりまして、開校後は私立大学として運営する公設民営方式や、あるいは大学院レベルの県立専門学校として、コンピューター工学や光ファイバー、あるいはマルチメディア等の専門的な学部構成での開校が行われたことは承知をいたしております。地域経済の振興へのカンフル剤として、地元の産業界と産学連携での取り組みで開設されたものと伺っております。 ここで目指しておりますのは、やはり地域の活性化でございまして、ベンチャー企業の育成、あるいは映像などのソフト産業の集積、起業者の育成など、中には地元ベンチャー企業とタイアップいたしまして、世界的企業の創設を目指している大学もあるようでございます。 議員お話の「駅舎大学」は、地域の活性化を眼目に置いた、いわゆる地域誘導型大学を尾張一宮駅ビルの建てかえのあわせて設置したらどうか、さらには、市民の方々の生涯学習の場所としても考慮したらどうかとのお尋ねでございます。
都市開発部長から、駅舎の建てかえにつきましては先ほど御説明を申し上げましたが、何分にも現時点では駅ビルの建てかえ計画が、御案内のように目に見えてこない状況でございます。しかるべく時期にJRの建てかえ構想が進み、そのときに大学誘致構想が再燃し、機運が高まりましたら、候補の選択肢の1つとして研究をしたいと考えております。 ただ、その場合、駅舎という限られたスペースでございますので、専門分野に絞った学部構成の高等教育機関(大学院)の誘致が望ましいのではないかと、現在のところでは考えておりますので、よろしくお願いいたします。 以上でございます。
◆19番(黒田徳已君) ありがとうございました。これは現況の尾張一宮駅の駅ビルをどう建てかえるかという1つの構想というか、手法の1つとして、こういう提言をさせていただいたわけでございます。 私は、仮称「駅舎大学」の設置についての考え方なんですけれども、まず、駅周辺を中心とした中心市街地の活性化が基本的には私のスタンスでございます。 もう1つは、都市イメージとしてブランド化されるということも考えております。なぜかと申しますと、全国に駅ビルはたくさんあるわけでございますけれども、駅ビルに大学のある駅はございません。最近は特色ある駅づくりということで、JRも民間になりましたので、温泉つきだとか、いろいろなことをやっていらっしゃるわけでございますけれども、駅に大学ということはございません。私はさっき申しましたように、都市イメージとしてのブランド化が映える。駅に大学のある町、そういうキャッチフレーズもうたわれるのではないか。 それと、何といっても、先ほど申しました中心商店街の活性化ということで、きのうの6月16日の尾張版にも出ておりましたけれども、今回、6月定例議会に中心市街地活性化のための基本計画策定ということで、予算も出されているわけでございます。これに対して、伝馬通り3商店街が中心市街地へのまちづくり提言書というものを提出されたということで、これに対して市長のコメントも載っているわけでございます。 こういう1つの商業、文化の複合ということで、伝馬通りの商店街の方々も、専門家を交えて今回、提言されているわけでございますけれども、やはり一宮市には、先ほど平成3年度からの名古屋芸術大学の誘致ということで、これは一時中断というような形になっているわけでございます。残念ながら27万 6,000人の人口である我が一宮市に、高等教育機関というものはございません。一宮女子短大はありますけれども、失礼な言い方になりますけれども、これからの人材を育てていけるような、そういう教育機関というものがございません。 それと、もう1つ、公私協力方式で土地を何万坪ということで提供するというふうな、もうそういう時代というものは過ぎたのではないかと思いまして、幸いにも尾張一宮駅ビルというものが戦後50年、大変老朽化いたしておりまして、どこから来る人も、これでいいのか、一宮の駅ビルはというふうな、そのようなお話もよく承るわけでございます。 そういうことから今回、駅に大学のある町として全国にアピールできる。それと、若者を中心に情報発進基地になり得る。伝馬通りの提言書ではございませんけれども、若い人たちが町をかいわいする。それに付随した商店とか、また、例えばグルメといいましょうか、そういうものも必ず集積することができるのではないか。中心商店街の活性化事業ということで非常に空き店舗が一宮本町にもあるわけでございます。何とかそれの対策をということで、私は単独でございましたけれども、船橋市の商店街に、中心商店街の活性化ということでお邪魔して、商工会議所の方々、市の商工課の方々、また、まちづくりの方々、10数名の方が出てきていただきまして、本当にいろいろと自信にあふれた話をしていただいたわけでございます。 私は、そこで一番発想として、これはすばらしいなと思ったことは、今まで商店、事務所というものは1階、せいぜい2階ぐらいが商店街であるわけでございまして、これを市の建築部と建築協定を行いまして、10階から11階建ての高層化にいたしまして、当然、道路でありますから、道路よりちょっと下がっていただいて、3階以上を賃貸ということで、駅から二、三分というような形で応募しましたところ、本当に多くの方々がそこに入居してまいりまして、商店街でイベントをやって、みこしでも担ごうかというようなことでも、なかなか人がいなかったわけでございますけれども、急遽、3階以上に多くの方々が入居されまして、町のイベント、みこしを担いだり、何かをするときにも、もう住民の方と商店街の方々が一体となって、町のイベントも行われるようになったということで、やはり町の中に人がかいわいするというのが非常に多くなってきた。今回のJR「駅舎大学」に、逆に私は若い人を何とか集結したらどうかということで「駅舎大学」等の構想を打ち出したわけでございます。 この手法はもう1つ、これも私の会派で生涯学習ということで掛川市を視察させていただいたわけで、そのときに、JR東海の新幹線駅でございますけれども、あそこには駅はつくらないということだったそうでございますけれども、榛村市長が誕生されまして、議会で、とにかくあそこへ掛川駅をつくるんだと、市民の力を総力してつくるんだということで提案されまして、市民に寄附も呼びかけてつくってきた。やはり掛川市民による新幹線の駅ということで、これまた全国にアピールしてきたという、そのようなお話もいただきました。 そういうもろもろのことを総合いたしまして、今回、駅舎大学ということについてお話させていただいたわけでございますけれども、大変長くなりましたけれども、約3点を今後、一遍考えていただいたらどうかと思っております。 まず、第1点は、やはり先ほどの故伊藤一氏の駅を建設されるときのお話ではございませんけれども、まず、やはり市長にリーダーシップをぜひお願いしたい。 それと、こういう時代でございますので、官民で駅ビル建てかえ構想の研究会等もできないものかということです。 それと、伊藤俊議員がよくここでお話されるPFI方式の導入はできないものか。これは民間になったがゆえに、私はその可能性は大ではないかなと思っているわけでございます。 以上のもろもろのことを背景といたしまして、今回の仮称「駅舎大学」の設置ということでお話させていただいたわけでございますけれども、先ほど
都市開発部長、また市長公室長からお答えをいただいたわけでございますけれども、提案に至った私の経緯を今、話させていただいたわけでございますけれども、これに対する当局の御意見がございましたら承りたいと思います。
◎市長(谷一夫君) 尾張一宮駅ビルの建てかえ問題、長年の懸案でございます。きょうは議員の「駅舎大学」という新しいアイデアをお聞きいたしまして、本当に感心いたしました。大変ユニークな視点であろうかというふうに思います。市長のリーダーシップも強く求められたわけでありまして、私も頑張らねばと思っておるわけでございますけれども、何せ相手のあることでもあり、経済情勢もこういう状況でございまして、なかなか一朝一夕にはいかない、大変な難しい問題であろうというふうに考えております。 今後の重要課題として意見をお聞きしておくということで、ひとつ御勘弁願いたいと存じます。
◆19番(黒田徳已君) ありがとうございました。1つだけ、こういう駅空間整備読本というものを議会の図書室からお借りしたんですけれども、ここの中に、JR東海工務部の駅舎整備計画というのが載っているんですけれども、時間の関係がありますので、若干紹介しますが、駅舎整備の基本的な考え方ということで、まず「駅整備については、駅の性格に合わせた機能を整備する」これはもっともなことだと思う。そこの第1項に「高架化等の都市計画事業にあわせて改築する」という項目がございます。 それと、もう1つ、2番目といたしまして「駅の多機能化を図るため、行政機関等との合築も積極的に促進する」というJR東海工務部の駅舎整備計画ですけれども、今2項目だけ、ちょっとお話をさせていただいたわけでございますので、このようなJR東海の駅舎整備計画というものも出ておりますので、ひとつまた参考にしていただいて何とか、先ほど申しました、これでいいのかJR尾張一宮駅ビルというのではなくして、「つくろまい、駅に大学を」ではございませんが、そういう1つの発想のもとで、何とか一日も早く、せっかく駅周辺の整備というものが、もう完成に近いところまで来ているわけでございますので、先ほど出ました中心市街地活性化の基本計画の中で、こういうものもうたわれていくのではないかと思いますので、ぜひともお願いを申し上げまして、次の市制80周年記念事業についてお尋ねしてまいりたいと思います。 市制80周年記念事業についてお尋ねいたします。 いよいよ平成13年、いわゆる西暦2001年、21世紀の夜明けの年、大変意義ある年に我が一宮市は80周年を迎えますが、記念事業の考え方はあるのかどうか、まずお伺いいたします。
◎市長公室長(安藤和夫君) お答えいたします。 御案内のとおり、一宮市は大正10年9月1日に市施行をいたしております。したがいまして、平成13年には、ちょうど節目の80周年を迎えることとなります。これは西暦2001年で、21世紀の始まりの年でございます。 御質問の、80周年を迎えるに当たり、記念すべき事業を行うことについて、どんな考え方を持っているかというお尋ねでございます。 当市におきましては、かつて平成3年には市制70周年ということで「ゆめおりすとキューブ」と銘打ち、多彩な事業を展開をしてまいりました。シンボルイベントとして「ゆめおりすとフェスタ70」は33万人を超える市民の皆様方に御参加をいただいたのを初めといたしまして、花火大会、聖火リレー、ほかにもファッションの本場から、パリを代表するデザイナーを招きまして「国際ファッション・アンド・テキスタル・ウイーク」などを、市民参加型の事業を念頭に置いて開催し、成功裏に終わっております。 さて、お尋ねの80周年を迎えるに当たって記念事業への考え方でございますが、まだ現在、正直申し上げまして、どのような方向づけでいくのか、検討の段階に入っておりません。今年度中には準備に向けて検討する時期になってくることになりますが、当然考えなければならないのは、従来型の多彩なイベントを展開するのか、全く別の考え方で、例えて申し上げまして、テーマを絞りましての事業を行うとか、いろいろな方法が考えられますので、十分検討を図る必要があると考えておりますので、よろしくお願いいたします。現在の段階ではまだ、どのような方向づけでいくかという具体的な検討に入っておりませんので、よろしくお願いします。 以上でございます。
◆19番(黒田徳已君) 確かに70周年のときと時代背景は大分違っていますが、何といっても21世紀ということで、いろいろなものの本があるわけでございますけれども、全国的に21世紀のスタートをどうするかというので、2001年ということで、いろいろな企画というか、イベント等も含めまして、現在予定されているわけでございます。 市制70周年記念事業のときの経緯といたしましては、平成元年2月1日には、記念事業企画案のプロジェクトチームが、もう結成されているわけです。 いずれにいたしましても、現段階では80周年記念事業のことについての基本的な考えは、まだ定かではないというふうなお話であるわけでございますけれども、さっき申しましたように何らかの形で西暦2001年、21世紀へ向かってと、その言葉はいろいろなところで使ってきたわけでございますし、いよいよ2001年、21世紀を迎えるわけでございます。そのときに、一宮市が80周年です。 それと商工会議所も多分80周年ではないか。毛工は多分 100周年ではないか、そういう一宮市の経済界を築いてきた諸団体も、そういう記念すべき21世紀に80周年、 100周年というような形で迎え、また私ども市が80周年というような、1つの意義ある年を迎えるわけでございますけれども、やはり私としては何らかの形で事業をやっていただくということが必要ではないか。従来型というより、やはり今は環境を中心といたしました、市民参加の記念事業というか、イベントというか、そういうものが多々組まれているわけでございますので、ぜひとも、80周年記念事業も、もう準備室等もつくりながらイベントだったらイベント屋に、従来型でいけば任せればいいわけでございますけれども、やはり市民参加の手づくりの市制80周年記念を行うんだというふうな方向で、ぜひとも考えていただきたいと思うわけでございますけれども、再度ではございますけれども、お考えをいただきたいと思います。
◎市長公室長(安藤和夫君) 市制80周年を迎えるということで、この一宮市におきます歴史的な節目で、何らかの形で市民の方々にこの意義をお伝えする必要はあろうかと考えております。 ただ、考えられますのは、御存じのように本市を取り巻く状況は10年前とは全く異なっていることも事実でございます。こうした背景にも十分配慮した上で、先ほど議員が言われましたように、市民手づくりの、市民参加がキーポイントになるのではないかと、こんなふうに思いますので、この点も踏まえまして検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 以上でございます。
◆19番(黒田徳已君) いろいろと提案等もしようかと思っていたわけでございますけれども、まだ、立ち上がりとしてそのような状況でございますので、例えば事務局等を設けられまして、準備委員会が設置されて行われる時点が、これは恐らく来ると思っておりますので、その時点でまた提案等もしてまいりたいと思います。 基本的な考えといたしましては、先ほど市民参加ということで話をしましたが、人・物、両方が交流するドリームプランというような、やはり夢のあるプランというものをぜひお願いしたい。それと、官主導から民主導へ。 基底部には、今はレトロではございませんけれども、やはりよき時代、今ここまで来ていて、すべて制度疲労、システム疲労というようなことで、いろいろな面でもう一度見直すという時代に入っているわけでございますので、一宮市がよき時代、栄えた1つの歴史に学ぶということ、例えば、江戸時代から一宮市は三八市として栄えてきたわけでございますけれども、そういうものを現代風に三八祭りへとか、そういうふうなぐあいに、ひとつぜひ、一宮市のよき時代、栄えた時代の歴史に学ぶというような形で、多くの先人のお知恵をおかりして、今回の80周年記念事業というものをぜひ進めていただきたいなと思いますけれども、これは意見として述べさせていただきます。 今回は質問というより提案でございますので、やりとりのできる問題ではございませんので、次へ進んでまいりたいと思います。 次は、冒頭申しましたように蛍の人工飼育ということで、これも提案になろうかと思うわけでございますが、最後の質問でございますので、よろしくお願いしたいと思います。 初夏の宵、全国各地から蛍の便りが届く季節になってまいりました。15年間待ち続けた一宮市の蛍は、ことしも乱舞しないわけでございます。これも何回となく使わせていただいているわけでございますけれども、一宮市のホタルまつりの状況でございます。私もちょうど1回だけ参加させていただいた経緯があるわけでございますけれども、一宮タイムスの資料によりますと、昭和25年夏、三八囲碁会の発意によって、真清田神社の池に 500匹の蛍が放されたのが第1回のホタルまつりであったと記されております。これが市民に非常に喜ばれまして、昭和27年から一宮市と一宮観光協会が中心となって、市民ホタルまつりと名づけて、大規模なホタルまつりとして開催されるようになったところであります。 しかし、昭和38年ごろになると、蛍の入手や開催場所などが困難となり、第12回のホタルまつりをもって、その後、中止となっております。当時の一宮タイムスは、最後のホタルまつりの模様を次のように書いております。「昭和38年6月15日、雨が上がって大にぎわい。昨夜、納涼ホタルまつり、初夏の夜を彩る。一宮市主催納涼ホタルまつりが14日夕方から、真清田神社境内でにぎやかに行われた。雨で1日延びたこの夜、台風3号が通り過ぎて、久しぶりに星空が雲の間にちらりと顔を出した。約 5,000人の市民が蛍を追って、夏の夜空のムードを味わった。夜のとばりがおりた8時ごろ、境内には特設の大やぐらから、約3万匹の蛍が打ち上げ花火を合図に一斉に放たれた。子供たちにまじって、うちわに浴衣がけの市民が、蛍目がけて網を差し出すなど、うっとうしい梅雨の合間を楽しんだ」と報じております。 蛍は古くから人々に親しまれた昆虫であり、文学上にもよくあらわれております。源氏物語などは「蛍」と名づけた1巻がありまして、夢幻の美を蛍に託しております。 現在では、中国の晋代の学者の故事をうたった「蛍の光、窓の雪」の歌が卒業式などで歌われ、それだけ蛍の光は人々の心に親しまれたことを物語っております。特に、今日の科学万能の時代、心の安らぎを忘れた現代人にとって、蛍の飛び交う光景は心のふるさとと映ることでしょう。戦前には、大江川にも、一宮井筋にも、たくさんの蛍が見られました。戦災後、農薬や生活雑排水の起因による河川水質汚濁を避けることができず、市内の川ではほとんど見られなくなり、特に伊勢湾台風後は全く見られなくなったと聞いております。 ところで、蛍類は世界各国に分布しており、その種類は 2,000種にも及び、日本では24種が確認されております。そのうち光を出すのは約10種類であります。その代表的なものがゲンジボタルとヘイケボタルで、ゲンジボタルはヘイケボタルよりも大きく、発光も強いと言われております。 蛍の発生の時期は5月下旬から6月上旬までの短い期間に限られておりまして、成虫となって夜空を飛び交い、子孫を残すまでの時間も10日程度と非常に短く、川辺の藻類に産みつけられた卵は、ふ化すると直ちに水中に入り、カワニナをえさとして、水中で越冬します。その後、4月上旬の雨の日に川辺の土の中にもぐり、さなぎになり、5月下旬ごろから成虫になって、私たちの目を楽しませてくれるわけであります。 短い一生であると同時に、ゲンジボタルにも生息条件がありまして、きれいな水を好み、山間部の急流のようなところでは無理であります。成虫は、雌の方が雄よりも大きく、腹の1節が光り、雄は2節が光ります。卵については、1匹 500個から 1,000個ぐらい産み、1個の卵の大きさはケシ粒ぐらいで、生まれてすぐの幼虫は約 1.5ミリぐらい、成長するにつれて20ミリから30ミリの大きさになるそうです。 ゲンジボタルは、青森県を北限とし、本州、四国、九州の全域に生息する日本国有種とされております。また、ヘイケボタルは日本全土のみならず、朝鮮半島、中国東北部などかなり広範にわたって生息し、生息域や環境適応能力はヘイケボタルがゲンジボタルよりすぐれていると言われております。 えさは、ゲンジボタルがカワニナだけを捕食するのに対し、ヘイケボタルはヒメタニシ、ドロガイ、シジミなどを捕食しております。 次に、生息条件として水の問題があります。BOD(生物化学的酸素要求量)で見ると、ゲンジボタルは約3ppmまでで、一方、ヘイケボタルは約5ppmで、停滞水でも生息します。 ところが、先ほど申しましたが、残念ながら市内の河川では現在、蛍の生息条件を満たすような自然は1つもありません。蛍を育てるには、どうしても蛍の生息条件を人工的につくり、育てなければ、蛍は生息いたしません。昭和59年9月以来、蛍の人工飼育を提言してまいりましたが、過去4回の当局答弁は、場所を含めた具体的な研究とのことでした。 そこで、お伺いいたしますが、どこまで具体的な研究が進んでいるのか、まずお聞かせ願いたいと思います。
◎
都市開発部長(渡辺秀雄君) お答えさせていただきます。 ただいまの御質問は、どこまで具体的に研究しているかということでございます。 蛍の生態などにつきましては、黒田議員、大変お詳しく、答えに窮するところでございますけれども、私どもが現在どんなようなことを考えているかということを御説明させていただきたいと思います。 前回、前々回などの一般質問以降、蛍の飼育などで実績のあります先進都市を調査させていただきました。その結果から、ゲンジボタルの人工飼育は非常に難しいということがわかりました。その理由としまして、まず第1に、えさとなりますカワニナの人工養殖は難しいということでございます。水温を一定に保つ必要があるとか、蛍の幼虫のえさとするには大量に確保する必要がありまして、それ相応の施設となるということで、幼虫がさなぎになるまでに6回ほど脱皮いたしまして、1匹の蛍が成虫になるまでに約 100匹のカワニナのえさが必要になるというようなことでございます。 以上のようなことから、名古屋市の公園では、このカワニナを月に1回ほど、どうも滋賀県の方へとりに行っておると。多分、市の職員が行っているのかと思います。また、蟹江町の例では、業者から購入しておるということでございました。また、他都市も同様の状況でございました。しかし、ほかから入手するということにつきましては、やはり見方を変えますと、ある意味での自然破壊につながることになりまして、大変気になるところでございます。 また、私どもも、過去に萬葉公園、それから最近では浅野公園にも、蛍の成虫がカワニナを食べておるであろうという時期に合わせて、カワニナの放流をしたことはございますけれども、やはり水質の問題か、そのほかの原因か、よくわかりません。とにかく失敗しております。これらのことを総合的に判断しますと、費用対効果の面から、ゲンジボタルの飼育については断念せざるを得ないではないかと考えております。 しかし、ただいま黒田議員のお話にもありましたように、ヘイケボタルにつきましては、ゲンジボタルよりも生息区域とか、環境適応能力がすぐれておるというふうに考えられます。ヘイケボタルのえさとしましては、この辺にいるタニシ、ヒメタニシ、ドロガイ、シジミなど、そのえさの入手は、ゲンジボタルに比較して確かに容易かと思っています。 名古屋城のお堀のヒメボタルではございませんけれども、ヒメボタルも含めて研究してまいりたいと考えております。 以上、いろいろなことを考えてまいりますと、何とかヘイケボタルやヒメボタルが育つ環境を整備することができないか。そして、今お尋ねの具体的な話ということで、どんな場所に求めるかということなりますと、現在整備を進めております大野極楽寺公園でございます。この野鳥園の中に現在、流れ、それから池を配しております。この辺を何とか応用できないのかなというふうに考えております。まだまだ大野極楽寺公園は今後とも整備が必要でありますので、その整備の進捗を、また経済性も十分考慮しながら、別の面でカラスのことも気になりますが、蛍の成育が可能な環境となるよう努力してまいりたいと考えております。よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。 いずれにいたしましても、身近に蛍を見かけなくなって、もう何年にもなりますが、子供ちにも夢を与えられるよう、専門家の方にも御相談しながら、今後とも研究、検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 以上、お答えとさせていただきます。
◆19番(黒田徳已君) いずれにいたしましても、昭和59年9月でしょう。私、資料を見ましたら、全部こんなに色が変わっています。これは全部、当局の方へすべて渡しております。そのときも何が一番飼育しやすいかということで全部、豊中市の人工飼育のことまでも全部書いてある。いずれにいたしましても、これは昭和59年9月からやっているわけなんです。幾ら何でも、15年ということは、おぎゃと生まれた子供が、もう中学校卒業するんですね。 それで、また今回も研究、検討ですか。私は余りこういうことは言いたくないんですけれども、ずっと森鉐太郎市長のときもやる、神田市長のときもやる。まだ、ちょっと谷市長は初めてで。私は3代の市長に同じ蛍のことを言っているんですけれども、幾ら何でも。また研究、検討、どう考えてもちょっと、私は
都市開発部長の答弁もずっと、これは議事録見ているんですけれども。幾ら何でもね。 さっきのゲンジボタルは難しいということは、私は百も承知しておりますよ。しかし、最初大阪の豊中市の話なんかのところもずっと見てみましても、ゲンジボタルで挑戦したけれども、最初はやっぱり失敗してしまっているなんですよね。すぐ切りかえまして、ヘイケボタルから人工飼育をもう1度、再挑戦いたしまして、現在ではカワニナも幾らでも育つような形になってきておるわけなんです。
都市開発部長のお話によると、場所は大野極楽寺公園とか云々ということだけれども、いずれにしても、やはりやる気がないのではないかなと、私は思っております。 たまたま、これも会派で大和西小学校にちょっとお邪魔したわけでございますけれども、これは学校教育現場ですので、私はあくまでも自然と人との何というか、環境というか、そういう意味から、公園緑地課の方で何とかそういう場所に蛍の生息を、かつては小川のせせらぎとか、そういうところに蛍が生息していわけでございますから、水槽の中で飼育すれば、これはできないことはございません。しかし、環境とか、自然保護とか、そういう見地からいたしまして、ずっと公園緑地課の方でお願いしてきたわけでございますけれども、蛍を簡単に人工飼育しようと思えば、先ほど申しました小学校の水槽の中で、現在、大和西小学校でもやっているわけでございますので、それは前々から言っております。 それではなくして、さっき申しました、やはり自然環境を取り戻そうということで、そういうところで、まず人工飼育というか、蛍小屋といってもいいでしょうか、そういうものからまずつくりまして、1回、蛍を自然へ戻そうという意味から、これはずっとお話をしてまいっておるわけでございまして、一宮市のホタルまつりも12回行われたわけでございますけれども、これも梅雨どきのうっとうしい季節に、先ほど申しましたように、本当に市民の憩いというか、楽しみの場を提供してきたわけです。それを、私はまつりの復活ということで、また場合によっては子供たちへの情操教育、生命のとうとさを学ぶ。 また、場合によっては山間部との蛍サミットでもよろしいでしょう、自然に育っている蛍を見る。また、そういう人工的につくられている蛍も見る。そういう1つの、蛍を通しての子供たちの山間地域との交流の場づくりというか、そういうものも、これはできるのではないか。やっぱりこれからは命のとうとさというものを、子供たちの教育の中でも自然を通して育成していく必要があるのではないかなと思っているわけでございます。 ただ単に人工飼育で蛍を生息させればいいというだけのことではございませんので、やる気があれば、これは簡単にできるわけでございますので、そこら辺、
都市開発部長、本当にちょっときつい言い方で申しわけないんですけれども、幾ら何でも、私も15年間ということは、ここで「はい、わかりました、それではまた検討してください」ということでは、もう、次は質問もしたくございませんので、ここらあたりで蛍の人工飼育についてはもうやめたいと思っておりますので、再度ではございますけれども、
都市開発部長の決意のほどをお伺いしたいなと思います。
◎
都市開発部長(渡辺秀雄君) お答えいたします。 先ほど具体的な場所云々ということで、大野極楽寺公園の中にあります野鳥園の中に、既につくっております流れ、それから池がございます。そこらを応用して何とか考えてまいりたい、検討したいということでお答えいたしました。 少しカラスのことも気になると申し上げましたけれども、多分タニシとか何かはカラスのえさになるおそれもあるものですから、一朝一夕にはなかなかいかない部分があろうかと思います。 そういうことで、いつまでというわけにはいきませんけれども、前向きに検討させていただくということで御理解願いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
◆19番(黒田徳已君) こういう心の問題を中心とした話をしているので、余り言いたくございませんけれども、カラス云々とおっしゃいました。施設的なことはネットを張れば、どうということないんですよ。豊中市も、ちゃんとネットも張ってありますし、カラスがそういうものを食べるということは百も承知しております。そういうマイナス部分ばっかりではなくして、私は、どういう方法をすればできるのかということを何遍も言っているわけでございますので、検討ではなくして、もう着手するということで、市長にこんなことは聞きたくないけれども、3代の市長にわたって、こんなことでと言ったら大変怒られますが、質問しているわけでございますので、ひとつ御意見のほどを承りたいと思います。
◎市長(谷一夫君) 私、きょう初めて15年間、この問題を提案され続けたということを伺いまして、敬服をいたしております。また、黒田議員のロマンチストといったらいいんでしょうか、本当に情感あふれるお人柄に敬服をいたしております。 当市は若干、農村部も抱えておりますが、市街地といっていいかと思いますが、こういうところに蛍が出るということは大変夢のような話だと思います。御提案としてはすばらしいことだと思いますし、これはそれほど金がかかることでもないような気がいたしますので、一度また担当部局とも相談いたしまして、何とか御意向に沿えるような方向で再検討したいというふうに考えます。 ありがとうございました。
◆19番(黒田徳已君) ありがとうございました。以上、3点にわたって質問というより提言の形で進ませていただいたわけでございます。ぜひ、何か活用できるものがございましたら導入していただきまして、市民により潤いと、また安心を与えるような市政運営をぜひお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。(拍手)
○副議長(小澤達弥君) 暫時、休憩いたします。 午後2時13分 休憩 午後2時47分 再開
○副議長(小澤達弥君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 7番 原 勲君。
◆7番(原勲君) (登壇、拍手) お許しをいただきましたので、通告に従いまして質問をさせていただきます。 最初に、市民に親しまれる市役所についてお伺いいたします。 新しく市長が誕生されて5カ月になろうかと思いますが、確認の意味でお伺いしたいと思います。 最初に、当市の広報・広聴活動の現状についてお尋ねいたします。 また、市民からの要望、苦情、提案に対して、どのような姿勢で取り組んでみえるのか、お尋ねいたします。
◎市長公室長(安藤和夫君) お尋ねは2点でございます。 まず、最初に、当市の広報・広聴活動の現状についてお答えさせていただきます。 市民の皆様に対します広報活動につきましては、3月議会での伊藤俊議員の一般質問でお答えを申し上げましたように、6つの方法がございます。その中でも、市広報による方法が現在でも最も有効な広報手段であると考えておるところでございます。 そこで、市長の発案により「市民の皆様へ」と題して、市長の考え方や、現在、市が抱えている問題、あるいは行政の内容、目的、趣旨等について、市民の皆様方に市広報を通じて情報の提供を行うことにより、市民参加による行政を実施していきたい、こんなようなことで、5月6日の広報から「市民の皆様へ」というコーナーを設けて行っているところでございます。 一方、広聴活動につきましても、4月あるいは5月に行われます連区の町会長会や、あるいは各種団体におきます会合へも市長には出席していただきまして、あるいは市民ファクス、市民ポスト等による広聴活動についても積極的に対応しているところでございます。 また、市広報で市民の皆様方の御意見をいただくよう、市民ファクス、あるいは市民ポストの御利用についてもPRをしているところでございますので、よろしくお願いいたします。 次に、2点目の、市民からの要望、苦情、提案等に対する件でございますが、現在、市民の皆様方からは市民ファクス、あるいは市民ポスト、投書、電話によるもの等、いろいろ御要望やら御苦情、あるいは御提案をいただいているところでございます。市民ファクス、市民ポストあるいは市長への手紙や投書等につきましては、まず市長に目を通していただきまして、迅速に処理いたしております。すなわち関係部課との調整や意見を聞きながら実情を把握し、速やかに返事をいたしているところでございます。この返事につきましては文書によるときもございますし、また、直接お会いをして、お話し合いをする場合もございますが、匿名でない限り御返事をさせていただいているところでございます。 また、町会長や各種団体における会合の広報・広聴活動のときにも、いろいろな問題点がございましたら意見交換をしながら、御回答を申し上げているところでございます。 以上のとおりでございますので、よろしくお願いします。
◆7番(原勲君) ありがとうございます。一応、神田前市長のときと同じような答えというか、私も4年前、初めてこの議場に立たせていただいたときに、広聴活動について一般質問しました。そのときも、迅速に対処するよう努めているとのことでございました。 今回、新しく谷市長になられまして、広報等におきまして市長の発案という、今お話がありましたが、「市民の皆様へ」と題して、現在、市が抱えている問題とか、あるいは行政の内容等、随時そうしたものを掲載していくというようなお話もございました。これも市長の発案ということですので、新しく市長になられて、今まで市長になる前と、なられてからいろいろお考えがあったかと思いますが、その辺のところでもう一度、市長御自身が「市民の皆様へ」と題して広報で市民に呼びかける、市民参加による行政を実施していきたいというような御意向かと思いますが、市長御自身からのお言葉で、その抱負なり、また、この考えに至った経緯とかありましたら御披露いただきたいと思います。
◎市長(谷一夫君) 1つの眼目といたしまして、行政が市民により近くなるということが大変肝要なことであろうかというふうに考えております。現在、市民の間にも、全国的にといっていいかと思いますけれども、行政不信といいますか、政治不信といいますか、うつうつとしたものがみなぎっておるように感じられるわけでありますが、その主な原因は、やはり行政が市民の手の届かないところにあるというふうに市民が感じざるを得ないという状況があるのかなというふうに感じる次第でございまして、行政がいかに市民に近づくかということが非常に重要なことであろうかというふうに考えます。 情報公開という言葉と、情報提供といいますか、ニュアンスとして2つあろうかと思います。情報公開といいますのは、現在、新聞紙上をにぎわせておるわけでありますけれども、市民の側から積極的に、こういった情報を知りたいということで市役所を訪れられ、しかるべき手続を踏んで情報を求められるということでありまして、当市でも情報公開は行っておるわけでありますけれども、率直に申し上げて、それほど多い数の御要望があるわけではございません。 これに反しまして情報提供の方、これは十分にいたしませんと、行政が住民にとって身近なものとは感じられないであろうというふうに私は考えるわけでありまして、ただいま、市長公室長がお答え申し上げたましたように、政策の決定のプロセス、あるいはその内容、あるいは予算面のこと、さまざまな情報をなるべくいいタイミングで市民の方にお知らせすることによって、それが結果的に市民の行政への参加、市政への参加につながっていくことが望ましいのではないかというふうに考えておるわけでございます。