岡崎市議会 > 2020-12-02 >
12月02日-19号

  • 雨水貯留管(/)
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  1. 岡崎市議会 2020-12-02
    12月02日-19号


    取得元: 岡崎市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-08-19
    令和 2年 12月 定例会               令和2年            岡崎市議会会議録第19号                         令和2年12月2日(水曜日)本日の出席議員(36名)     1番  大原昌幸     2番  柳 賢一     3番  田口正夫     4番  鈴木雅子     5番  中根善明     6番  三塩菜摘     7番  前田麗子     8番  酒井正一     9番  廣重 敦    10番  野本 篤    11番  土谷直樹    12番  野島さつき    13番  近藤敏浩    14番  青山晃子    15番  原 紀彦    16番  佐藤哲朗    17番  加藤嘉哉    18番  井町圭孝    19番  野々山雄一郎    20番  磯部亮次    21番  荻野秀範    22番  杉浦久直    24番  小木曽智洋    25番  畑尻宣長    26番  小田高之    27番  杉山智騎    28番  井村伸幸    29番  鈴木英樹    30番  柴田敏光    31番  加藤 学    32番  三宅健司    33番  中根武彦    34番  簗瀬 太    35番  加藤義幸    36番  蜂須賀喜久好    37番  原田範次---------------------------------------欠席議員(1名)    23番  鈴木静男---------------------------------------議事日程 日程第1 会議録署名議員の指名 日程第2 一般質問---------------------------------------本日の会議に付した事件 1 会議録署名議員の指名 2 一般質問---------------------------------------発言順位議席番号氏名 (質問方法の種別)件名117前田麗子 (一問一答方式)地域包括ケアを支える介護職について  (1) ヘルパーの現状  (2) 介護人材確保の取組  (3) 在宅介護支援1231加藤 学 (一問一答方式)岡崎城跡整備基本計画について  価値の顕在化138酒井正一 (一問一答方式)アウトレットを核としたまちづくりについて  (1) 現状  (2) 事業者との連携  (3) 交通対策1437原田範次 (一問一答方式)1 矢作北中学校について  (1) 施設の現状   ア 生徒1人当たりの面積   イ 創設からの生徒数の推移  (2) 施設利用の現状   ア 運動部・文化部の活動状況   イ 運動部・文化部の施設利用状況  (3) 施設の改善要望
      ア 問題点の認識   イ 検討の方向性 2 鹿乗川3・4号支川の雨水氾濫について  (1) 岡崎鹿乗排水機場   ア 目的と能力   イ 湛水防除と内水排除   ウ 豪雨時の稼働状況  (2) 地域要望1527杉山智騎 (一問一答方式)1 災害発生時の避難について  (1) 避難方法  (2) 指定緊急避難場所・指定避難所 2 コロナ対策について  (1) PCR検査  (2) 本市の独自支援1610野本 篤 (一問一答方式)1 障がい者就労施設等からの物品の調達について  (1) 調達目標額の設定根拠  (2) 調達実績  (3) 事業説明会の実施 2 本市における障がい者歯科健診について   歯科医師会による障がい者無料健診 3 避難所について  (1) 避難所とされている体育館での空調整備  (2) 校舎利用の検討結果  (3) 今後の公共施設の在り方175中根善明 (一問一答方式)1 鳥獣害対策について  (1) 現状  (2) 課題  (3) 対策 2 公園設備について  (1) 現状  (2) 照明  (3) 駐車場  (4) トイレ 3 予防接種の補助について   対象拡大1832三宅健司 (一問一答方式)市長の政治姿勢について  公約   ア 開かれた明るい岡崎へ   イ 女性の副市長   ウ コロナ対策   エ 好循環政策   オ 実現に向けての取組1914青山晃子 (一問一答方式)1 本宿駅西で計画されている区画整理事業について  (1) これまでの経緯  (2) 事業実施に向けた現在の状況  (3) 市の支援内容 2 子育て支援について  (1) 子育てガイドブックはじめのいっぽ  (2) ファミリー・サポート・センターの利用促進説明のため出席した者 市長       中根康浩 副市長      清水康則 副市長      山本公徳 教育長      安藤直哉 水道事業及び          伊藤 茂 下水道事業管理者 総合政策部長   永田 優 財務部長     山崎文夫 総務部長     鈴木 晃 市民生活部          桑山拓也 防災担当部長 社会文化部長   手嶋俊明 福祉部長     中川英樹 保健部長     中根勝人 保健所長     服部 悟 こども部長    柴田伸司 環境部長     柴田清仁 経済振興部長   植山 論 都市整備部長   杉山弘朗 土木建設部長   岩瀬広三 教育委員会          小野鋼二 教育部長 教育委員会          加藤有悟 教育監 総務部次長兼          戸谷康彦 人事課長 市民生活部次長          牧野泰司 兼安全安心課長 市民生活部次長          太田貴之 兼市民課長 社会文化部次長          山本雅弘 兼文化振興課長 福祉部次長兼          小河敬臣 長寿課長 保健部次長兼          柴田清博 保健企画課長 こども部次長兼          草次君子 こども育成課長 環境部次長兼          神尾清成 環境政策課長 経済振興部次長          鈴木英典 兼農務課長 都市整備部参事  夫馬茂博 都市整備部次長          新井正徳 兼都市計画課長 都市整備部次長          横山晴男 兼公園緑地課長 土木建設部次長          畔柳智岐 兼道路維持課長 土木建設部次長          鈴木康弘 兼道路予防保全課長 土木建設部次長          倉橋正直 兼道路建設課長 教育委員会 教育部次長    二村雅志 兼施設課長 教育委員会 教育部次長    中村 耕 兼社会教育課長---------------------------------------職務のため出席した者 議会事務局長   小早川 稔 議会事務局次長          近藤秀行 兼議事課長 議事課副課長   畔柳康弘 議事課          近藤景介 議事係係長 議事課 政策調査係    関塚俊介 係長 議事課主査    伊藤雅典 議事課主査    加藤 順 総務課事務員   山崎元宝     午前10時開議 ○副議長(柴田敏光) 本日、議長が欠席ですので、議長に代わり副議長が議長の職務を行います。 出席議員が定足数に達していますので、ただいまから会議を開きます。 本日出席を求めた執行部の職員は、市長はじめ関係職員です。 なお、本日の議事日程は、席上に配付した印刷物のとおりであります。--------------------------------------- ○副議長(柴田敏光) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員は、会議規則第79条の規定により、議長において、6番 三塩菜摘議員、31番 加藤 学議員を指名します。--------------------------------------- ○副議長(柴田敏光) 日程第2、一般質問を行います。 本日の質問予定者は、7番 前田麗子議員、31番 加藤 学議員、8番 酒井正一議員、37番 原田範次議員、27番 杉山智騎議員、10番 野本 篤議員、5番 中根善明議員、32番 三宅健司議員、14番 青山晃子議員の以上9名です。 あらかじめ定めた順序に従い、質問を許します。 7番 前田麗子議員。     (7番 前田麗子 登壇) ◆7番(前田麗子) おはようございます。議長のお許しをいただきましたので、無所属、前田麗子、一般質問をさせていただきます。 議員になりまして、本日初めて質問に立たせていただきます。少し緊張しておりますので、お聞き苦しい点があるかと思いますが、気持ちを込めて質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。 皆様、御存じのとおり、日本全体が超高齢化社会を迎え、2019年10月1日の日本の総人口が1億2,617万人と9年連続で減少する中、65歳以上の高齢者人口は3,589万人と一貫して増加を続け、総人口に占める割合--高齢化率が28.4%となりました。さらに、2025年には、団塊世代の皆様方が75歳以上の後期高齢者となられます。後期高齢者になりますと、約3人から4人に1人以上の割合の方が、介護が必要な要介護状態になります。2025年を境に、大介護時代が到来するとも言われています。 このような大介護時代を乗り切るためには、地域包括ケアシステムをしっかり機能させられるか否かが大変重要なポイントとなっております。つまり、こうした高齢化の急速な進展に伴い、地域社会において高齢者をめぐる様々な問題が浮かび上がっております。独り暮らしの高齢者や高齢者のみの世帯の増加と孤立化、認知症高齢者の増加、介護する家族の介護負担やそれに伴う介護離職の増加、介護現場を支える人材の不足とそれに伴うサービスの低下、高齢者虐待の危険性、大規模災害や新型コロナウイルスをはじめとする感染症などへの対応が課題となっていると考えられます。私はケアマネジャーの経験もしておりますが、現場の感覚として、年々状況が逼迫していることを感じています。 このような状況を踏まえた上で、地域包括ケアシステムの具現化のためには、医療、介護、予防、生活支援等が一体的に提供されることが必要であることだと考えます。 そこで、私からは、岡崎市の地域包括ケアを支える介護職について質問をさせていただきます。 まず一つ目です。ヘルパーの現状について御質問させていただきます。 まずは、岡崎市の高齢者の現状と、それを支えるヘルパーさんの現状についてお尋ねいたします。 地域包括ケアシステムの理念であります、誰もが住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けられるためには、介護が必要となった高齢者の皆様の生活を支えるヘルパーさんの存在が不可欠でございます。 そこで質問です。岡崎市の高齢者世帯の現状と、それに対する訪問介護のヘルパーが不足していると聞いています。本市の現状と、それに対する方策などを行っていればお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 中川福祉部長。 ◎福祉部長(中川英樹) 昨年11月に実施しました介護保険実態のアンケート調査結果を見ますと、要介護度1から5の方が在宅介護を希望する割合は、いずれも約6割でございます。介護保険制度や保健福祉のサービスを活用しながら自宅で介護したいと考える介護者も60.2%と高い割合となっております。 一方で、供給が不足していると感じる介護サービスを見ますと、居宅介護支援事業者の41.7%、介護支援専門員の39.7%が訪問介護を挙げております。 また、サービスの提供状況について、前回調査と比較いたしますと、訪問・通所系サービスに関して、手いっぱいであり現行の体制ではこれ以上対応できないが6.9ポイント上昇、手いっぱいの時期もあるが、若干余裕がある時期もあるが4.5ポイント上昇といった状況でございます。 これらの背景の一因としまして、介護人材不足の問題があると推察され、実態調査においても、在宅介護サービス事業者の83.3%が人材確保の難しさを経営面の課題に挙げております。 本市では、平成30年度より、介護人材確保対策としまして、介護就職フェアの実施と介護職員などの資格取得を支援する補助金の交付を行っております。介護就職フェアで、介護に対する普及啓発や介護の仕事を希望する方向けの就職相談の機会を設けるなど介護の仕事への入り口を広げつつ、補助金を活用してもらうことで、介護の仕事に従事する方のスキルアップを支援し、1人でも多くの方に介護の仕事を続けてもらえるような仕組みづくりを行っております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 前田議員。 ◆7番(前田麗子) 続いては二つ目、介護人材確保の取組についてお聞きいたします。 岡崎市の高齢者世帯の現状とヘルパー不足に関しての御回答ありがとうございました。 ヘルパー自体の高齢化も進んでおり、数年後にはヘルパーから引退する人たちが増えることも心配されている現状だと伺っております。在宅介護を支えるヘルパー不足が一気に進むことが想像されます。 実際、私が現場に伺いますと、どちらが高齢者の方で、どちらがヘルパーの方か分からない。これ、笑い事ではなくて、本当にそういう場面に出くわすことがあるんです。それゆえに、介護人材確保の取組についても非常に大切なことであると考えられます。 先ほどの回答で、資格取得を支援する補助金を交付しているとのことでしたが、補助金の内容についてお尋ねいたします。また、訪問介護を行う上で必要な資格に係る補助金の交付実績についてもお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 中川福祉部長。 ◎福祉部長(中川英樹) この補助金の内容は、市内の介護サービス事業者が所属する職員の資格取得によるキャリアアップを支援するため、所定の資格を取得するのに必要な研修受講料や受験手数料の全部または一部を助成した場合に、その費用の半額を、1事業所当たり10万円を限度として事業所に補助するものでございます。事業所自らがキャリアデザインを構築し、所属職員の人材育成や離職防止に努めていただくことも目的の一つとしております。 かつてのヘルパー2級相当に当たります介護職員初任者研修やヘルパー1級相当の実務者研修を取得することで、訪問介護の現場で身体的な介護を行うことができます。また、実務者研修や介護福祉士の有資格者は、サービス提供責任者として、訪問介護サービスにおいて中核的役割を担うこともできます。 昨年度、本市が支援した資格の取得実績としましては、初任者研修の取得が7件、実務者研修が13件、介護福祉士が3件でございました。この中には、通所系サービスや施設・入所系サービスで現にお勤めの方も含まれております。 訪問介護のヘルパーに限らず、介護人材確保対策は介護業界全体に共通する問題でありまして、全国的な問題として、国や県との連携も不可欠です。本市でも、引き続き国や県と連携し、介護人材確保対策の充実に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 前田議員。 ◆7番(前田麗子) 御回答ありがとうございました。 介護の仕事は、御自身が希望すれば研修の機会や学びの場が多く、また、段階的に資格を取得していくことでキャリアアップを図れる仕事でもあります。私自身も全く介護の知識がなく介護業界に入りましたが、ヘルパーの資格、介護福祉士の資格、ケアマネジャーの資格を段階的に取得することができました。 昨日の加藤嘉哉議員もおっしゃいましたが、介護の仕事は3Kと言われ、きつい、汚い、給料安いなどと言われていますが、私はそうではないと思います。私が考える介護の仕事の3Kは、感謝、感動、希望であり得ると思います。 このように、キャリアデザインを提案でき、キャリアアップを担保された介護業界は、アピールの仕方によっては、よりよい人材を呼び込むことができると考えます。ぜひ岡崎の介護が、感謝、感動、希望の介護となるよう、このようなキャリア支援の補助制度があることをさらに周知していただきたいと思います。 市内の介護サービス事業者に対して、このような補助金があることは大変に心強いことでありますので、今後も引き続きしっかりと届けたい人に情報が届くようによろしくお願いいたします。 ほかにはどんな資格の取得を支援していますか、お聞かせ願いたいと思います。 ○副議長(柴田敏光) 中川福祉部長。 ◎福祉部長(中川英樹) 実際にサービスを行う訪問介護のヘルパーも大変なお仕事でございますが、ケアマネジャーも介護サービスの質を左右する重要な資格でございますので、ケアマネジャーや主任ケアマネの資格取得も対象としておりますし、本年度からは、新たに資格の更新についても対象としております。経験豊富なケアマネジャーが増えることは、利用者にとっても多くのメリットがあると考えております。 そのほかとしましては、社会福祉士も補助の対象としております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 前田議員。 ◆7番(前田麗子) 御回答ありがとうございます。 介護サービスの仕事は、資格の裏づけが大変に重視される職種でございます。本市において資格取得に対する応援体制があるということは、ここ岡崎で介護の仕事を続けていきたいというモチベーションにつながると考えます。 続いては、市民の皆様が介護の仕事に出会うきっかけづくりについてお聞きしたいと思います。 私自身も、ヘルパーの経験があります。介護が必要な人の身近な存在として、大変にやりがいのある仕事でした。 ヘルパーの仕事を知ったきっかけは、子供に授乳をさせながら--最近の話ではないです。大分昔の話ですが--テレビを見ていて、そのときに流れてきたCMで、あ、介護の仕事って面白そうだなというふうに感じまして、ヘルパーの仕事に出会い、ヘルパーの資格を取得して介護業界に飛び込んだわけです。小さな子供がいてもできる仕事であり、かつ社会の役に立ちながらキャリアを積むことができました。私は今でも、あのときヘルパーの仕事に出会い、介護の仕事を始められたこと、子供が小さくても社会とつながれたきっかけをつくれたことは大変にラッキーだったなと考えています。 男女問わず、若い人が介護の仕事に出会うきっかけづくりは非常に大切であると考えます。能力があり、社会資源の一翼を担う女性たちを子育てや家庭の仕事のために家に閉じ込めておくことは、大変な社会的損失であるとも考えます。 先ほども申し上げたように、ヘルパーの皆さんの高齢化という事実を考えますと、若い世代がヘルパーの仕事に就くこと、子育て中の方や若者の仕事選びの選択肢の中に介護の仕事を入れていただけるための仕掛けづくりは大変に重要なことであると考えます。先ほどの御回答の中にありました介護就職フェアの取組と実績についてお聞かせ願いたいと思います。 ○副議長(柴田敏光) 中川福祉部長。 ◎福祉部長(中川英樹) 昨年度の介護就職フェアでは、より多くの方に介護や福祉の仕事に触れていただけるよう、イオンモール岡崎を会場として、6月と11月に開催いたしました。主に、事業所スタッフによるステージイベントやVRの認知症体験、おもりなどをつけた疑似体験、介護食の試食会などを通じて、福祉業界への普及啓発を図りました。11月のフェアでは、ハローワーク岡崎の就職フェアと同時開催が実現し、相互理解と連携も図られたと考えております。 実績としましては、6月に開催した1回目のフェアでは、1階のセントラルコートでのイベントに約150名の来場者があり、3階ホールの就職相談会に23名の方にお越しいただきました。11月に開催しました2回目のフェアでは、イベントに約300名の来場があり、ハローワークにも協力していただいた就職相談会には66名の参加がございました。 フェア当日には、来場していただいた方へアンケート調査も行い、その結果としまして、介護や福祉の仕事へのイメージが以前よりよくなったとの回答が46%あり、このフェアを通じて介護、福祉へのイメージアップを図ることができたと考えております。 また、介護や福祉の仕事に携わっていない方のうち、介護や福祉の仕事に就きたい、または、就きたいと思ったことがあるとの回答も3割あり、介護、福祉の仕事に興味を持っておられる方も少なからずいらっしゃることが分かりました。 ほかにも、体験型イベントに寄せられた意見では、認知症について知るきっかけとなった、高齢者になると手が動かしにくく大変だと思った、実際に自分が見えているものとは違う世界が見えている人にどのように支援、援助すればよいか考えさせられた、など、自ら体験し感じ取っていただくことで、介護、福祉への理解をしていただく啓発を行うことができたと考えております。 本年度につきましても、実施内容などについて、さらにブラッシュアップし開催できるように計画をしておりましたが、新型コロナウイルスの影響から、現時点で開催はできておりません。昨年度と同じ形での開催は難しいところでございますので、オンラインを利用した方法など、感染対策に配慮した形での開催を視野に準備を進めている状況でございます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 前田議員。 ◆7番(前田麗子) 御回答ありがとうございました。 アンケートの結果や開催実績なども踏まえて効果的に介護人材が確保できますよう、民間の活力を生かしながら、本市の介護職においては、2025年の大介護時代到来に備えられる体制づくりをお願いいたします。 コロナ禍においてのフェア等の開催は困難な状況であると考えますが、オンラインを活用した就職フェアなど、柔軟な取組に期待しております。 最後に、在宅介護支援についての質問でございます。 今後の在宅介護支援での活用が期待されていますICT--ICTとは情報通信技術のことでありますが、ICTについてお聞きいたします。 現在、岡崎市で活用しているICTとしては、岡崎幸田いえやすネットワークがあります。地域包括ケアシステム構築のためには、医療サービス、介護サービス、そして地域住民の方々との協力、連携が不可欠でございます。そのためには、岡崎幸田いえやすネットワークが活用されることが期待されるところであります。 そこで質問です。医療と介護の情報連携ツールとして、岡崎幸田いえやすネットワークの利用促進を図っていると思いますが、登録者数と活用方法をお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 中川福祉部長。 ◎福祉部長(中川英樹) 平成28年度から運用されております岡崎幸田いえやすネットワークの登録者数は、令和2年11月30日現在、1,086人でございます。 職種別の登録割合につきましては、令和2年7月31日現在で、医師会38%、歯科医師会16%、薬剤師会44%、介護サービス事業所56%、地域包括支援センター100%でございます。 介護サービス事業所別の登録割合につきましては、居宅介護支援事業所83%、訪問介護事業所が48%、通所介護事業所が43%、訪問看護が73%、通所リハが47%、訪問リハが83%、施設が41%、その他事業所57%となっております。 岡崎幸田いえやすネットワークは、電子@連絡帳というツールを利用しまして、患者情報を支援者で共有したり、利用者に対して研修情報やお知らせなどの情報伝達を行ったり、いえやすネットワーク内で個別に利用者同士がメッセージでやり取りするなどの活用方法がございます。 これは、在宅医療介護連携のツールとしまして、家で安心ということでいえやすネットワークというふうに名づけられておるんですけれども、このいえやすネットワークにおきましては、多数の支援者の方に記事を残すことができますので、支援者間の連絡に関わる負担を減らすことができると考えております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 前田議員。 ◆7番(前田麗子) 御回答ありがとうございます。 少しずつ登録者数が増えていることは理解いたしました。しかし、各職種間において登録割合にばらつきがあるということは、まだまだ連携についての課題が残されていると考えます。つまり、ある御高齢者の方、利用者の方の担当者会議やカンファレンスなどを行うとき、1事業所でも登録していない事業所がありますと、このシステムを使っての会議やカンファレンスは成立しません。そのため、やはり対面や電話、ファクスなどでのやり取りをせざるを得なくなるという状況があります。 在宅介護を行うに当たり、医療関係者と介護関係者との連携が重要になってくると思いますが、その中での課題やどのような取組をしているのかについて、さらにお尋ねいたします。 ○副議長(柴田敏光) 中川福祉部長。 ◎福祉部長(中川英樹) 医療職、介護職の全ての職種におきまして、人材を増やすことは容易でないこと、既におのおのの業務で多忙であり、連携を推進するためには連携に対する負担感を減少させることが重要であると認識しております。医療職、介護職など様々な職種の方が参加する多職種研修におきましては、ディスカッションを中心に顔の見える関係を築けるようにすることや、ケアマネジャーが医師、歯科医師、薬剤師に対して連絡をしやすいように--敷居を低くするように、連絡方法とか連絡可能な時間帯などの情報をまとめて周知を行っております。 今後は、PDCAサイクルを回しながら、ニーズが高まると考えられるみとりへの支援体制や、増加する認知症に対するケアなどについての連携の強化に努めてまいります。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 前田議員。 ◆7番(前田麗子) 各質問に対しまして、御丁寧な御回答ありがとうございました。 人は、生まれてきてからの数年、そして人生の最期を迎える前の数年は、必ず誰かの手を借りなくてはいけない時期があります。あの世からやってきたときも、あの世へ帰るときも、誰かの支えが必要なのが人間です。人生の始まりと終わりには必ず人と人が支え合わなければいけない、これが人の社会なのではないでしょうか。 介護に携わる御家族、介護職、地域の人、そして行政も、よりよい介護の姿を求めています。2025年、大介護時代が到来したときを乗り越えるためには、地域包括ケアシステムを具現化できていなければなりません。そのためには、制度や分野の枠、支える側、支えられる側という従来の関係を超えて、人と人が支え合いながら暮らしていくことができる地域共生社会の実現に向けた取組が必要です。 本日の質問を通じて、本市の地域包括ケアシステムを支える介護職を取り巻く課題も見えてきました。課題が見えたということは、可能性が見えたということでもあります。この課題を一つ一つ解決することで、よりよい社会になる可能性が見えたとも言えます。 介護現場は、コロナ禍で逼迫しながらも使命感で頑張っています。福祉に寄り添う市長の下、岡崎の介護が日本一明るい介護となるよう、地域包括ケアシステム具現化のために引き続きの御支援をお願いしたいと思います。 これで質問を終えさせていただきます。ありがとうございました。     (7番 前田麗子 降壇) ○副議長(柴田敏光) 暫時、休憩いたします。     午前10時27分休憩---------------------------------------     午前10時35分再開 ○副議長(柴田敏光) 休憩前に引き続き会議を開きます。 31番 加藤 学議員。     (31番 加藤 学 登壇) ◆31番(加藤学) 民政クラブの加藤 学です。議長のお許しをいただきましたので、岡崎城跡整備基本計画、価値の顕在化について、一般質問をいたします。 平成28年度に、市制施行100周年という節目の年に当たり、先人の築き上げた歩みを振り返るとともに、未来を見据え、本市の歴史文化資産を生かす岡崎市歴史的風致維持向上計画が策定をされ、歴史まちづくりの取組が始まりました。 その中で、核となる岡崎城跡が持つ歴史的・文化的価値をさらに高めるため、平成15年度に策定されました史跡岡崎城跡整備基本計画が改訂され、岡崎城跡の顕在化を図る計画が策定されました。それは、歴史的事物の一つ一つをしっかりと事実確認しながら、岡崎城跡全体の史跡としての価値を将来に伝え、歴史の重層性を感じられるまちづくりを進めることで、この町に生まれ育った子供たちがふるさと岡崎に対し愛情と誇りを持てる、夢ある新しい岡崎を創造していくとするものです。 そこで、岡崎城跡の価値の顕在化について質問をします。 まずは、改めまして岡崎城の歴史についてお伺いします。 ○副議長(柴田敏光) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 岡崎城の始まりにつきましては、15世紀半ば、菅生川南岸の明大寺付近に居館を構えたとされる西郷頼嗣により、菅生川北岸の龍頭山と呼ばれる半島状段丘の先端に、北方に対するとりでとして築かれたことによります。その後、家康の祖父に当たります松平清康が現在の地へ本拠を移し、本格的な岡崎城を構えたとされております。 天文11年、1542年に家康が誕生、人質時代を経まして岡崎城に復帰し、三河統一を果たしております。その後、浜松城に拠点を移しますが、岡崎城は家康が関東移封となります天正18年、1590年まで、徳川領三河にある他の城を束ねる本城でありました。家康の関東移封後は、豊臣家臣の田中吉政が入城し、東国の家康に備えるために堀を巡らせ、土塁を築き、近世城下町の基礎を築き上げました。 その後、関ヶ原の合戦がございまして、岡崎城には代々譜代大名が配置され、明治維新後の廃藩置県により岡崎城内には額田県庁が置かれ、以後、旧城郭内には裁判所をはじめとした公的機関が設置されております。 明治6年に廃城令が出されますと、岡崎城は天守をはじめ建造物は取り壊されております。現在、城内には近世以前の建造物は残っておりません。 明治8年には県の許可を受け城址公園となり、大正7年には本多家より寄附を受けて市の所有地となりました。大正8年から5か年で公園としての整備が行われたところでございます。 昭和34年には、明治初期の写真を基に鉄筋コンクリート造りの天守が再建されております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 加藤 学議員。 ◆31番(加藤学) 岡崎城跡は、天守を再建した3年後の昭和37年に市の史跡に指定されました。 そこで、岡崎城跡の現状についてお伺いします。 ○副議長(柴田敏光) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 岡崎城は、総構えまで含めますと、全国でも屈指の広さを誇っております。東西約1.5キロメートル、南北1キロの大城郭となっております。 しかし、戦後の土地区画整理事業によりその大部分は市街地化され、堀や土塁、石垣などの城郭遺構が良好に残っているのは、現在文化財として市の指定史跡となってございます岡崎城跡のごく一部であるのが現状でございます。また、このエリアは岡崎公園として利用されております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 加藤 学議員。 ◆31番(加藤学) 史跡となっている岡崎城のごく一部に残されているのが現状のようでありますけども、整備基本計画の改訂の目的は、「史跡部分は未来への確実な保存を基本としながら本質的価値を顕在化させ、わが国の歴史上において重要な城郭として、その姿を総合的に表し、将来的に国の史跡となりうる整備を目指していく」というものであります。 それでは、岡崎城跡の特徴と、その価値についてお伺いします。 ○副議長(柴田敏光) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 岡崎城跡の特徴といたしましては、城の中枢部だけではなく、城下町や東海道までも堀と土塁で囲い込んだ総構えと呼ばれる構造となっており、総構えで囲まれます城郭の範囲は国内屈指の城郭規模であることが挙げられます。本丸周辺に見られます曲線的な空堀が連続する厳重な縄張--これは配置ですとか、平面的な計画を言うわけですが--は、戦国時代末期に家康が築き上げたものです。 一方、近世の改修では、堀に石垣が築かれ、直線的な堀ですとか、土塁による新たなくるわ--平面的な空間になりますけども--が築造されております。 このように、中世的な縄張の名残も残しながら、近世城郭として整備された過程を見ることができることも岡崎城の大きな特徴であり、魅力であると言えます。 そのほか石垣については、岡崎城の中でも、自然石をそのまま使用し積む技法であります自然石積み、割った石材を使用して積む割り石積み、割った石をさらに加工した切り石を使い隙間なく積む切り石積みなど、様々な各時代の積み方の石垣を確認することができます。 このような特徴が岡崎城跡の価値であり、顕在化すべきものであると考えております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 加藤 学議員。 ◆31番(加藤学) 整備基本方針では、「表出、あるいは埋蔵されている土塁・石垣等の城郭遺構は、岡崎城跡の本質的な価値の根幹をなしている重要な要素であり、これを確実に保存する」というふうにしております。また、「現在は消失してしまった曲輪、櫓や門等の建造物について、発掘調査や文献調査等により位置、意匠、構造、素材料等が明らかなものについては、史実に基づき復元検討を進める」との基本的な考えによる復元整備計画が示されております。そして、その復元整備計画には、令和7年度までの短期事業計画と、その後20か年の期間を設定して、表示・復元整備をしていくことを長期目標に掲げる中長期事業計画が示されております。 まずは短期事業計画についてですが、短期事業計画の復元整備計画には、本丸の月見やぐら復元の検討、菅生曲輪の南切り通し、枡形、門の復元、平面表示、広場整備、菅生川端石垣の石垣修復後の露出の展示、浄瑠璃曲輪の大手門の復元の検討、籠田総門復元の検討、御馳走屋敷の整備、籠田公園、御旗公園の総堀の整備が示されております。 そこで、復元整備のための城郭内の発掘調査、石垣の総合調査、文書や絵図等の文献調査研究のこれまでの成果と進捗状況についてお伺いします。 ○副議長(柴田敏光) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 岡崎城跡の調査につきましては、岡崎城跡整備基本計画の調査計画に基づき発掘調査を進めてございます。 調査研究の大きな成果といたしましては、平成28年度には、岡崎ニューグランドホテル前の菅生川端石垣の発掘調査を行い、石垣の基礎となる根石から石垣の天端までの高さが5.4メートルあり、地下にまだ3メートル埋まっていることを確認しております。また、石垣の延長は400メートルに及び、直線的な石垣としては全国最長級の石垣であることが判明しております。 なお、このときの説明会では県外から多くの参加があり、2,000名を超える方に御覧いただいております。 平成30年度の天守台の石垣の発掘調査においては、天守台石垣の構築以前の中世の整地層ですとか、石垣の根石が確認され、岡崎城の重層的な遺構の在り方が分かってまいりました。 また、三つ葉葵紋の金箔瓦が2年前に出土しております。城郭内における三つ葉葵紋の金箔瓦としましては名古屋城に次ぐ発見となり、大変大きな成果であったと考えております。金箔瓦は、当時の姿を再現した復元品を製作、出土した金箔瓦とともに、現在、岡崎城天守閣にて展示をしております。 そのほかにも、本丸南忠魂碑横の月見やぐら、岡崎城総堀跡の籠田公園、御旗公園など、絵図や文書などの文献を基に発掘調査を行っております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 加藤 学議員。 ◆31番(加藤学) それでは、調査研究の今後の予定についてお伺いします。 ○副議長(柴田敏光) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 今年度につきましては、年明けより伊賀川沿いの産湯の井戸がございます坂谷曲輪の発掘調査を予定してございます。伊賀川沿いにある坂谷門とされる門の石垣の確認、また門の礎石ですとか、石組みの溝の状況を調査してまいります。 今後も、二の丸、持仏堂曲輪、太鼓門、また総構え内においては御馳走屋敷などの調査を順次進めていく予定でございます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 加藤 学議員。 ◆31番(加藤学) 次に、中長期事業計画についてですが、中長期事業計画の復元計画には、天守の木造化の検討、辰巳やぐら復元の検討、二の丸御殿外観復元の検討、七間門、二の丸二の門、坂谷門等の復元の検討、菅生川端石垣の延長全体の整備、信濃門、松葉総門の復元、そういった検討が示されております。 そこで、調査研究成果からの今後の復元の整備の見通しについてお伺いします。
    ○副議長(柴田敏光) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 史跡内には、やぐらと申しまして--これは城郭内の防御や物見のために建てられた、土塀から並んで一層、二層の建造物があるんですけども、このやぐらですとか、門などの建造物を復元整備する際の基本的な考え方としましては、発掘調査や文献調査により位置や意匠、構造などが明らかとなった場合に、史実に基づき復元の検討を進めます。 実際、復元整備が困難な場合には、デジタル技術を利用しましたバーチャル表示、看板設置も含め、建造物の見える化を図ることも重要であると考えております。 菅生川端石垣につきましては、現在、整備に着手しております。昨年度は、岡崎ニューグランドホテル前の石垣を間近に御覧いただけるように園路整備を行っております。また、3か所ある枡形と言われる突出した石垣の中央より生育し、石垣を毀損する樹木の伐採を既に行っております。 また、この中央枡形付近の昭和期に積まれた石積みを撤去しましたところ、江戸時代の石垣が検出されました。昨年度、新たに掘り起こし、御覧いただけるように整備をしております。 今年度は、中央枡形で伐採した樹木の根がまだ残っておりますので除根をしつつ、根により崩された石垣の積み直しを行い、今後は西枡形の積み直しも行う予定でございます。 月見やぐら等の復元につきましては、当時の設計図などの資料は現在ございません。また、やぐら台となります石垣の状況ですとか、地下の遺構の状況を踏まえまして、遺跡への保存の影響を考慮し、総合的に判断する必要があるというふうに考えております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 加藤 学議員。 ◆31番(加藤学) それでは、その価値の顕在化はどのような方法を考えているのか、お伺いします。 ○副議長(柴田敏光) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 岡崎城跡の最大の価値といえます石垣を巡っていただくために石垣めぐりマップを作成し、岡崎城、家康館などで現在無料配布をしております。 また、岡崎公園内、または岡崎城総構えの範囲におきましても、堀跡等の発掘調査の成果ですとか、遺構等を現地で案内する解説板の設置を進めているところでございます。 岡崎城跡の価値や魅力を理解してもらい、町なかへの回遊性を高めてまいりたいと考えています。 また、石垣や土塁から生育し、遺構を損傷したり、見通しを阻害している樹木を伐採、剪定し、遺構の保全や歴史的景観の形成を図ってまいります。ここ数年で除草や伐採を積極的に進めまして、現在はしっかりと石垣ですとか、堀の形状も御覧いただけるようになってきたと思っております。 今後も岡崎城跡の全容を把握するための調査を継続し、調査により確認した遺構の見せ方、案内などを検討し、顕在化を図っていきたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 加藤 学議員。 ◆31番(加藤学) 岡崎城跡は、城郭が総構え構造になっており、その広さも国内屈指の城郭規模であること、また中世的な縄張に近世の石垣などが融合した縄張が大きな特徴のようです。そして、このような特徴が岡崎城跡の価値であり、顕在化すべきものであると考えているとのことです。 一方、明治6年、1873年に廃城令が出されると、明治7年、1874年にかけて、岡崎城は天守をはじめ建造物が取り壊され、現在では城内には近世以前の建物は残っていないとのことです。 建造物は、やぐらや門、そして天守と捉えますが、史跡内にやぐらや門など建造物を復元整備する際の基本的な考え方として、発掘調査や文献調査により、位置や意匠、構造などが明らかとなった場合、史実に基づき復元の検討を進めるとしております。 そこでまず、やぐらについてですけども、月見やぐら等の復元については当時の設計図などの資料は現在ない。また、やぐら台となる石垣の状況、地下遺構の状況を踏まえて、遺構の保存への影響を考慮し、総合的に判断する必要があると考えているとのことですが、まず、岡崎城にはどれだけのやぐらがあったのか、これまでに復元されたやぐらと今後の復興の可能性について改めてお伺いします。 ○副議長(柴田敏光) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 岡崎城のやぐらにつきましては、明和7年、1770年の書上文書に記載がございます。やぐら門を含めまして53棟あり、大変多い数となっております。 これまで史実に基づき復元されたやぐらはございませんが、古写真を基に、復興天守--今の岡崎城ですけども--とともに、天守の正面向かって右側に井戸やぐら、天守向かって左側に付やぐらが再建され、また平成22年には、絵図や文献資料を参考に東隅やぐらが再建されております。 やぐらの復元については、発掘調査や文献調査により、先ほど申し上げましたが、位置や意匠、構造などが明らかとなった場合、史実に基づく復元の検討をしていく必要があると考えております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 加藤 学議員。 ◆31番(加藤学) 次に、門についてですけども、岡崎城にはどれだけの門があったのか、また、これまでに復元された門と今後の復元の可能性について改めてお伺いしますが、坂谷門の写真の存在とか、鍛埜町の民家の表門、それから西尾市の西浅井町の宿縁寺の山門、それから東阿知和町の謁播神社、それから祐金町の善立寺の山門など、市内各地に分散をしておる城門が存在します。それを基に復元できないかも含めてお伺いします。 ○副議長(柴田敏光) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 書上文書によりますと、岡崎城の門は31基数えることができます。これまで史実に基づき復元された門はございません。 御指摘のとおり、現在、市内外に岡崎城の城門が移築されたと伝えられている門はございます。しかしながら、移築に関する記録等はなく、岡崎城のどこに建てられていたかは不明であるため、元の位置への復元は難しいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 加藤 学議員。 ◆31番(加藤学) やぐら、門については、実際に復元整備が困難な場合、デジタル技術を利用したバーチャル表示や看板設置等も含め、建造物等の見える化を図ることが重要であるというふうに考えているとのことですが、そこで、やぐら、門の説明板の設置など、見える化の具体的な事業化についての考えを改めてお伺いします。 ○副議長(柴田敏光) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 見える化については、建造物のみではなく、現在残っております石垣、堀、地下遺構なども見える化をしていく必要がございます。現状では、建造物等は資料が乏しく復元は難しいため、解説板を設置することにより位置を表示し、見える化を図っております。具体的には、月見やぐら、七間門、太鼓門の看板を既に設置しております。 また、石垣から生育しております樹木を伐採することで石垣への見通しをよくするなど、眺望の確保も図っております。 昨年度から行っています菅生川端石垣整備についても、全長400メートルに及ぶ全国でも最長級の石垣を見える化、顕在化するための復元整備を現在行っております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 加藤 学議員。 ◆31番(加藤学) 最後に本丸天守についてお伺いします。 昭和34年に外観復興された天守であり、市民に親しまれ、岡崎城の立地を示す市中心部のランドマークとなっております。 そこで、この天守はどんな天守だったんでしょうか、特徴についてお伺いします。 ○副議長(柴田敏光) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 岡崎城の天守につきましては、天正18年、1590年に城主となりました豊臣家臣の田中吉政によって初めて建てられております。この初代の天守は、地震によって倒壊したというふうに考えられております。 元和3年、1617年に、譜代大名であります本多康紀による2代目の天守が再建されたというふうに考えられております。先ほど申し上げましたが、このときに天守には井戸やぐら、付やぐらが追加され、複合式の天守構造となりました。天守の2方向に付やぐらがあるのは類例が少なく、岡崎城天守の特徴と言えます。明治時代の古写真などから、2代目の天守は三重3階、地下1階の建造物であったというふうに確認できます。 昭和34年に復興された現在の天守は3代目となります。設計図面は残っていないため、明治初期の古写真を参考に建てられております。 また、天守台石垣については、昭和の復興天守建設の際に一部が解体されましたが、大部分は初めての天守を築いた田中吉政によって築き上げられたものが現在まで継続して使用されております。岡崎城内で最も古い石垣の一つとして、大変貴重な石垣と言えます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 加藤 学議員。 ◆31番(加藤学) 昭和34年に、明治初期の写真を基に鉄筋コンクリート造りの天守が再建されております。 それでは、現在の復興天守の復元度と価値についてお伺いします。 ○副議長(柴田敏光) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 江戸時代に残っておりました天守の設計図面、指図は残っておりません。 復興天守は、明治時代初期の古写真から外観を忠実に再建されております。構造は木造ではなく、鉄筋コンクリート造りを採用している点、天守最上階には、観光客の展望の便を図るため回り縁が新たに付加された点を含めますと、忠実な復元ではなく、模擬天守の部類に含まれるものではありますが、天守再建後61年を経過しており、本市のシンボルとしての役割を果たしてきたものと考えております。 天守内における展示では、岡崎城の歴史を紹介するとともにビスタラインの眺望を表示するなど、史跡の本質的価値の理解を促進してきた側面もございます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 加藤 学議員。 ◆31番(加藤学) 古写真から外観を復元されたようですけども、天守西犬走りの土塀や天守二層目の下見板張りの写真が存在をしております。これらを基に、廃城前の本丸天守に、より近づけた外観の整備についての考えをお伺いします。 ○副議長(柴田敏光) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 廃城前の状態への本丸天守の整備につきましては、今後、史跡の保存活用計画ですとか、整備計画等の中で、復興天守の役割ですとか、保存活用の手法、土台となる石垣の状況も踏まえて検討する必要があるというふうに考えております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 加藤 学議員。 ◆31番(加藤学) 天守については、現在の復興天守の老朽化による更新時に、木造による復元計画の可能性を検討するとあります。 そこで、復興天守の老朽化の状況についてお伺いをします。 ○副議長(柴田敏光) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 昭和34年に再建された現在の天守は、築61年が経過しております。平成17年度から平成19年度にかけまして、耐震壁の増設による補強工事を実施し、耐震性の向上を図っております。 また、平成27年度には、コンクリートの中性化試験を行っております。その結果、中性化による劣化の進行は少なく、内部の鉄筋についても腐食は見られず、残存耐用年数は40年以上あるという結果が出てございます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 加藤 学議員。 ◆31番(加藤学) 現在の復興天守の残存耐用年数は40年以上とのことでありますが、将来に向けた天守の木造化は非常に興味深いものです。 最後に伺いますが、将来に向けた夢ある新しい岡崎城の展望についてお伺いします。 ○副議長(柴田敏光) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 天守の木造化の検討につきましては、現在の復興天守が老朽化し更新する際に、木造による復元整備の可能性を検討するものでございます。 一方、市民の皆様には、現在の天守の姿に親しみを持ち、愛着を感じられている方も多いと聞いております。現在の天守の長寿命化を図っていくことも大切だと考えております。 岡崎城天守につきましては、古写真はございますが、設計図面が残っていない状況です。このため、史実に基づく木造化での復元は現在のところ難しい状況であると考えております。しかし、新たな資料の発見があれば、史実に基づく木造化も可能となります。今後も、新たな発見につながるよう、地道に発掘調査、文献調査などの調査研究を進めてまいります。 また、岡崎城に現在も残ります石垣、堀、土塁などの遺構や中世的な縄張の名残も残しながら、近世城郭として整備された過程を見ることができるなどの特徴を顕在化する整備を進めてまいります。何より岡崎城跡の価値・特徴の顕在化を進めていくことは、本物志向の観光施策にもしっかりつながることとなるというふうに考えております。 今後も多くの方に岡崎城跡に来ていただき、岡崎城の魅力、価値、歴史を十分伝えていけるように、情報発信に努めてまいります。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 加藤 学議員。 ◆31番(加藤学) 令和7年度までの短期事業計画については、スピード感のある整備も望まれます。また、その後の中長期事業計画においては、20か年と長期にわたりますが、確実な進捗を期待しまして、私の一般質問を終わります。     (31番 加藤 学 降壇) ○副議長(柴田敏光) 暫時、休憩いたします。     午前11時2分休憩---------------------------------------     午前11時10分再開 ○副議長(柴田敏光) 休憩前に引き続き会議を開きます。 8番 酒井正一議員。     (8番 酒井正一 登壇) ◆8番(酒井正一) この町に住んでいて本当によかった、子供から高齢者まで笑顔で暮らすまちづくり、地域密着をモットーにしている新人議員、自民清風会の酒井正一でございます。よろしくお願いいたします。 議長のお許しをいただきましたので、アウトレットを核としたまちづくりについて質問させていただきます。 さて、9月定例会で、内田 実前市議会議員がアウトレットのことを質問されたばかりではございますが、現在、不本意な全国レベルでの岡崎市のブランド力の低下により、本来38万人の人々が岡崎市の市民として胸を張って誇らしく生活の日々を送っていけたところではございますが、岡崎市民ということで悲しい思いをしているという意見を多々私は聞いております。 さらに国難というべき新型コロナの急拡大、経済の冷え込み、それにおける税収の落ち込みなど、岡崎市の取り巻く環境は、僅か3か月の間に目まぐるしく変化しております。 そして、我が東部地域に関しては、高齢化問題、人口の減少など、諸問題を抱えております。私は、東部地域、ひいては岡崎市全体の活気を取り戻すためには、アウトレット事業は必要不可欠だと信じております。 そこで、質問いたします。 長引く新型コロナウイルス感染症の影響により経営状況が悪化したという多くの民間企業のニュースを頻繁に見聞きする御時世の中、アウトレット事業者の投資意欲が減退しているのではないかと危惧をしており、地元からもそのような心配を聞いております。このアウトレットモールの進出計画は予定どおり前進しているのかどうか、新人議員として改めてお聞きします。 ○副議長(柴田敏光) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 東部地域のまちづくりといたしまして、本宿駅周辺拠点整備は、その核をアウトレットモールにおいて形成してございます。 このコロナ禍にありまして、様々な憶測は市の内部にも聞こえてまいっているところでございますけども、アウトレット事業者においても新型コロナウイルスの影響を受けており、最終的な投資の判断が必要となることは事業者の社内で議論されていますが、現時点では、進出計画についての変更はないと伺ってございます。 本市といたしましても、引き続き公民連携によりましてアウトレット事業者との役割と責任を分担しながら、着実に事業を進めてまいりたいというふうに考えてございます。 以上です。 ○副議長(柴田敏光) 酒井議員。 ◆8番(酒井正一) ありがとうございます。 岡崎市の方針としては予定の変更はないということで、大変安心いたしました。 それでは、次の質問に入ります。 さきの9月議会の一般質問において、新しいまちづくりの地域の骨格となる道路は、当該事業地区の根幹をなす路線の一つとして重要な位置づけをしているということから、組合区画整理事業予定区域内を含め、当初より最終的な整備形態を目指し、行政と民間業者の連携に基づいて、それぞれの分担で行うことで合理的に事業が進捗できるものと考えているということでありましたが、この当初より最終整備形態を目指すということは具体的にはどのようなことなのか、お聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 骨格道路の整備を予定してございます市道池金本宿線のうち、組合区画整理事業が予定されております区域内の道路拡幅につきましては、本市が必要といたします20メートルでの幅員の整備を最終的な整備形態と位置づけまして、その整備手法の検討を進めてきたところでございます。 現時点で最善と考えます手法は、組合区画整理事業予定区域内におきましても、当初から最終的な整備形態でございます20メートル幅員の市道として整備を進めることにより道路事業の早期進捗を目指し、併せて事業全体の進捗を図ると考えられます。 仮に、アウトレット事業の開業に最低限必要な幅員を暫定的に整備した後、後年になりまして組合区画整理事業において再拡幅して完成する手法を取った場合、用地の取得や道路整備が二度に分けて行われることになりまして、特に周辺住民や地権者に対しまして大きな負担をかけることになります。これらの負担を少しでも軽減するためには、当初から最終的な整備形態でございます20メートル幅員での整備を目指すものでございます。 以上です。 ○副議長(柴田敏光) 酒井議員。 ◆8番(酒井正一) ありがとうございます。 アウトレットモールへは、市外からも多くの人が来場することになると思われます。アクセスの状態には、自動車のみならず、現在でも、急行の停車する本宿駅、東名高速バス東名本宿を利用する来訪者や、もちろん近隣から徒歩で来場される方など、特に本宿駅周辺からアウトレットモールまでの歩行者数の増加が予想されることから、通常よりも広い歩道幅員を確保し、歩行者が安全に通行できるようにすることが大切だと感じております。 御答弁いただきましたように、20メートルの幅員があれば、車のみならず、歩行者までの安全に留意した道路だと推測できます。また、周辺住民の方々や地権者の方々に極力負担をおかけしないよう、当初から完全形態である20メートルの幅員での整備を目指しているということで、このような地元への配慮にも感謝したいと思います。この骨格となる道路の整備が、計画されているとおり進んでいくことを期待しております。 それでは、次の質問に入ります。 行政と民間業者との連携に基づいて、それぞれ分担を行うということではございますが、具体的にはどのような実施形態を予定しているのか、お聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 骨格道路の整備は、アウトレット事業予定地との一体的な整備を進めることによりまして、スピード感を持ちました事業の進捗が期待できることから、道路計画は本市が設計を行い、用地取得及び工事施工はアウトレット事業者に委託する方針で進めてございます。 これらの事業を円滑に進めるために、アウトレット事業者との協定の締結に向けて、現在、事務を執り進めている状況でございます。 以上です。 ○副議長(柴田敏光) 酒井議員。 ◆8番(酒井正一) ありがとうございます。 アウトレットモールには、特に休日には多くの自動車が来場すると思われます。道路上に渋滞が発生しないよう、来退店の交通誘導や、十分な駐車台数と出入口の確保など、アウトレット事業者側において対策や配慮をいただく点においても、今後引き続き事業者と十分な協議を重ねていっていただきたいと思っております。 アウトレットを核とした東部地域のまちづくりでは、2019年3月、部分改定であった岡崎市都市計画マスタープラン2010に掲げられております広域観光交流拠点としてのアウトレットモールの誘致だけではなく、地域拠点として、周辺部の都市機能を高め、住環境を整えることが、東部地区にとっては重要と認識しております。 この地域を活性化させるために、土地利用を見据え、健全な都市基盤整備を土地区画整理事業によって実現させるため、組合施行による土地区画整理事業を民間活力を導入しながら進めていく予定と伺っております。 行政とアウトレット事業者との連携、行政と区画整理事業に関わる事業者との連携だけではなく、今後、アウトレット事業者と区画整理事業に関わる事業者との民間事業者間の連携が円滑に行われますよう、行政として可能な橋渡しの役割を担っていただくことを期待しております。 また、区画整理事業についての同意取得率も現在約85%に進んでいて、住宅のほか、スーパーや飲食店なども予定しているということで、ぜひともアウトレットとの歩調を合わせ、多くのにぎわいを期待しております。 最後の質問でございます。 アウトレットモールの開業に伴い、現状と比べ、交通量が大きく増えることが予想されております。交差点における渋滞を極力招かない円滑な交通処理方法のお考えについて、9月議会一般質問において、国道1号の本宿町城屋敷交差点の豊橋方面からの右折進入方法や、新東名高速道路岡崎東インターから国道473号を経由する進入の際の市道池金本宿線への進入方法、豊田方面から県道生平幸田線の池金橋北交差点からの左折進入などが課題となり、対策としては、右折車両に対する必要な滞留長の確保や左折専用の車線の増設、信号の新設、既設信号の時間の配分の変更、右折矢印信号の追加など、交差点ごとに必要な対策を検討している、との答弁がございましたが、この中で課題として挙がった、本宿町城屋敷交差点からの右折の進入、国道473号からの進入、池金橋北交差点からの左折の進入、それぞれについての具体的な対策と検討状況をお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 岩瀬土木建設部長。 ◎土木建設部長(岩瀬広三) 各交差点の対策を検討する前提条件といたしまして、今回計画されておりますアウトレットモールと同様の、例えば、近隣の土岐、長島、御殿場など、既に開業しております施設の状況や各種の基準などから、本計画における車両の交通量を1日最大8,000台と設定し、そのピークの時間帯は、休日の午後に最も車両が集中するものと想定いたしております。 また、この場合の各方面からのアクセスとして、国道1号の豊橋方面からが約40%、名古屋方面からが約20%、新東名高速道路岡崎東インターから国道473号を経由するルートと、豊田などを含めた西側の県道生平幸田線からのアクセスがそれぞれ約20%と想定しております。 これらの条件の下、それぞれの交差点での交通量が大きく増加した状況においても、渋滞を極力招かない円滑な交通処理に向けての具体な対策を検討するため、現状の交通量と既存の信号サイクルとの調査を行い、アウトレット開店後の来店、帰宅の双方のルートについて、現状で不足する追加の対策などを検討してまいりました。 御質問の1点目の国道1号本宿町城屋敷交差点は、国道473号との交差点の一つ東側の交差点になりますが、ここでの豊橋方面からの右折進入につきましては、1時間当たりの右折の交通量が現状と比較して最大で約17倍に増加すると想定をしております。そのため、右折帯を現在の40メートルから約2.3倍の90メートルへ50メートルほど延長することで、必要な台数分を確保する計画としております。これに加えて、右折の矢印信号の追加と、国道1号の信号時間が連動制御されておりますことから、こちらも変更していただけるよう調整などを行っていく考えでおります。 次に、2点目の新東名高速道路岡崎東インターから国道473号を経由して市道池金本宿線の東消防署本宿出張所方面への左折進入につきましては、1時間当たりの最大交通量が現状の約40倍に増加する想定となっておりますことから、市道池金本宿線と連結する市道へ左折専用車線の増設と、この交差点に新たに信号機の設置を検討しております。 最後に、3点目の県道生平幸田線と市道池金本宿線との交差点--池金橋北交差点からの左折による進入については、現在の生平幸田線は西側の豊田方面から東名高速道路の下をくぐりまして名電山中駅の西隣で国道1号にタッチするルートとなっておりますが、アウトレットモールの開業により、この交差点から左折により来店する交通量が現在の約6倍に増加し、主の通行の形態に変わってまいりますことから、現状の県道から左折して消防の本宿出張所へ向かうルートがメインの道路となりますよう、道路の改良について県や公安委員会などと協議を進めております。 これらアウトレットモールの出店に伴いまして交通量が想像以上に増加することは必至でありますので、可能な限りの対策を検討し、地域の渋滞を最小限化できますよう、引き続き道路管理者や公安委員会をはじめ関係機関などとしっかりと協議し、対策に万全を期してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 酒井議員。 ◆8番(酒井正一) ありがとうございます。 さきにも述べましたが、本来であれば、二年に一度発表される全国48中核市幸福度ランキングで、2018年度は5位、2020年度は2位に選出された誇らしい岡崎市が、現在、全国的に注目されております。すばらしい岡崎市というブランド力を取り戻すのは、非常に困難なことであるとは思います。 しかしながら、我々の愛する岡崎市の真に輝かしい未来は、岡崎市はもとより、他府県からの行き来によるにぎわいや、それに歩調を合わせたスーパーなどによる地域住民の利便性の向上により、雇用の創出、そして特に若い世代の移住定住などが生み出す活性化など、東部地域の発展なくして考えられないと私は信じております。1日でも早く実現できるよう期待を込めて、自民清風会、酒井正一、一般質問を終わります。ありがとうございました。     (8番 酒井正一 降壇) ○副議長(柴田敏光) 暫時、休憩いたします。     午前11時27分休憩---------------------------------------     午後1時再開 ○副議長(柴田敏光) 休憩前に引き続き会議を開きます。 37番 原田範次議員。     (37番 原田範次 登壇) ◆37番(原田範次) こんにちは。自民清風会、原田範次です。議長のお許しをいただきました。 大項目1、矢作北中学校について、2、鹿乗川3・4号支川の雨水氾濫についての質問をいたします。 1、矢作北中学校について。 平成30年6月議会で、矢作北中学校のグラウンド面積は、生徒1人当たりに換算すると、市内20校中、最も狭いとの指摘をさせていただきました。その後、生徒数も増減があり、現在の矢作北中学校における生徒数と、生徒1人当たりの運動場、校舎、屋内運動場、校地の各面積は何平方メートルか、また、岡崎市立中学校20校中、何番目の狭さになるか、お尋ねします。 ○副議長(柴田敏光) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 矢作北中学校の生徒数につきましては、本年度5月1日現在で858人となっております。運動場面積につきましては1万5,665平米、校舎面積は7,579平米、屋内運動場面積は1,516平米、校地面積は2万8,051平米でございます。 なお、運動面積及び校地面積には、校地西側にテニスコート用として借用しております土地988平米も含めております。 次に、令和2年度の生徒1人当たりに換算したそれぞれの面積は、運動場が18.26平米、校舎が8.83平米、屋内運動場が1.77平米、校地が32.69平米となっており、各面積とも岡崎市立中学校20校の中で一番の狭さとなっております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 原田議員。 ◆37番(原田範次) 今後の生徒数の推移をどのように想定されているか、お尋ねします。 ○副議長(柴田敏光) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 今後の生徒数の推移でございますが、矢作北中学校の通学区域につきましては、北野小学校及び矢作北小学校の全部、それに加えまして矢作東小学校の一部となっており、児童がそのまま就学したとすると、単純計算しますと、令和3年度が875人、令和4年度が898人、令和5年度が918人、令和6年度が927人、令和7年度が906人、令和8年度が902人となりますが、私立中学校などへの進学を考慮いたしますと、これよりも少なくなると想定されます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 原田議員。 ◆37番(原田範次) 生徒数の推移や通学区域を担当する部署は教育委員会のどこに当たるか、お尋ねします。 ○副議長(柴田敏光) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 生徒数の推移ですとか、通学区域については、教育委員会事務局学校指導課が担当しております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 原田議員。 ◆37番(原田範次) 状況は分かりましたので、次、話題を変えまして、矢作北中学校の部活動の種類と部員数はどの程度かというお尋ねをいたします。 ○副議長(柴田敏光) 加藤教育監。 ◎教育委員会教育監(加藤有悟) 矢作北中学校の部活動の種類等についてでございますが、令和2年4月現在、矢作北中学校において年間を通じて活動している部活動は、男女陸上競技部、男女バスケットボール部、男女ソフトテニス部、男女バレーボール部、男女卓球部、男女柔道部、男女剣道部、男女水泳部、野球部、ソフトボール部、サッカー部、合唱部、吹奏楽部、科学部、美術部、手芸部、パソコン部でございます。 運動系部活動は11種目、総部員数は555名となっております。また、文化系部活動は6種目、総部員数は277名となっております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 原田議員。 ◆37番(原田範次) 各部活動の活動場所として、それぞれの場所で3学年が活動すると、ピーク時の人数はどのようになりますか、お尋ねします。 ○副議長(柴田敏光) 加藤教育監。 ◎教育委員会教育監(加藤有悟) 各部活動の活動場所と、それぞれの場所における令和2年度のピーク時の人数についてでございますが、まず、運動系部活動につきまして、陸上競技部、野球部、ソフトボール部、サッカー部は運動場で活動しており、ピーク時の活動人数は213名でした。 男女バスケットボール部、男女バレーボール部は交代で体育館を利用していまして、体育館が使用できない場合は屋外で練習を行っております。 なお、ピーク時の合計所属人数は107名でございました。 ソフトテニス部はテニスコートで活動しておりまして、ピーク時の活動人数は74名でございました。 男女卓球部、男女柔道部、男女剣道部に所属する合計人数は、ピーク時で133名でございました。主な活動場所は武道場になりますが、卓球部はそのほかに校舎内で、柔道部や剣道部は屋外でも活動しております。 水泳部はプールまたは校舎内で活動しておりまして、ピーク時の活動人数は28名でございました。 続きまして、六つの文化系部活動につきましては、音楽室やパソコン室、美術室等、校舎内の教室等を利用しておりまして、ピーク時の活動人数は277名でございます。 各部とも限られたスペースではありますが、活動場所を割り振るなど、効率的かつ安全に活動が行えるよう工夫しております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 原田議員。 ◆37番(原田範次) 運動部は11部あり、部員は555名、文化部6部に277名が部活動に打ち込んでいるということであります。生徒のほとんど全員が部活動を行っているというふうになるわけでありますが、思春期の揺れ動く心には、親に言えないけれども友達には言える、こうした友達づくりには、やっぱり部活動は大変必要なものだというふうに私は思っておりますし、一人でくじけそうになることも、部活動の仲間と一緒に乗り越える効果は絶大なものがあるというふうに思うわけでありますが、この部活動に対して頑張っている子供たちを見て、やはりPTAの役員さん、総代会の皆さん、こうした方が、狭い中でしっかりと行っておるがゆえに、やはり心配をしてみえる。そうしたことで、矢作北中学校の生徒を心配しての要望書が提出されているというふうに思うわけであります。 過去の要望ではどのようなものがあったか、また、そこにおける問題点についてどのように認識されているかをお尋ねします。 ○副議長(柴田敏光) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 矢作北中学校の校地拡張の件で、地元総代会やPTAなどで構成されます岡崎市立矢作北中学校体育・文化後援会から、これまでに3回の要望書を頂いております。 初めに、平成30年8月に、矢作北中学校の安全な部活動を行うためのグラウンド拡張要望書を頂いております。要望事項は、グラウンド拡張のため、約6,000平米の土地の購入でございました。 続きまして、同年10月には、矢作北中学校のグラウンド拡張のためのスケジュール早期策定に関する要望書を頂いております。要望事項は、グラウンド拡張のための用地取得に向けたスケジュールの策定の早期の着手でございました。 その後、令和2年3月に、岡崎市立矢作北中学校設備改善要望書を頂き、このときの要望事項は3点ございます。1点目は体育館を現在の倍程度の大きさにすること、2点目は体育館の最上階は災害時の事前避難場所に利用できるようにすること、3点目は体育館建設により狭くなる分、3,000平米程度運動場を拡張することの以上3点でございます。 次に、問題点の認識につきましては、現在の屋内運動場は昭和56年度に建設され、現在38年が経過しておりますが、本市では鉄筋コンクリートの建物を80年使用する方針であり、平成15年度には耐震改修工事、平成28年度には長寿命化のための保全工事として、屋根と外壁の改修工事を行ってまいりました。方針に沿った年数まではあと40年程度ありますので、当分の間は、現在の屋内運動場を建て替えるには大変難しい状況にあります。 なお、将来、屋内運動場を建て替える場合は、最上階となる2階等を災害時の事前避難場所として利用できるよう検討すべき課題であると考えております。 次に、運動場の拡張については、将来的に屋内運動場を建設する場所や部活動での利用などを総合的に検討し、また、特にテニスコートについては、運動場全体の利用方法を含め、配置計画を考える必要がございます。そのため、平成14年度から、校地西側に988平米を借地しテニスコートとして利用することで、現在その対策を講じているところでございます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 原田議員。 ◆37番(原田範次) 屋内体育館は80年間使用するとの回答でありました。 今年の令和2年3月24日に矢作北中学校体育・文化後援会が提出しました矢作北中学校設備改善要望書に対しては、もうこの時点でゼロ回答ということでありまして、しかしながら、本当に子供たちの思いをもって提出されている、このような要望書です。こうした要望書が指摘する問題点について、市としての考え方、検討の方向性をどのように考えているか、お尋ねいたします。 ○副議長(柴田敏光) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) これらの問題点についての検討の方向性といたしましては、まず屋内運動場の建て替えについては、現在の屋内運動場を当分の間使用し、運動場拡張を検討する中で、屋内運動場の建て替え時の用地の必要性についても考慮していきたいと考えております。 運動場の拡張につきましては、厳しい財政状況に置かれていることも踏まえまして、例えば、用地の取得に関しても、用地買収のみではなく、借地の手法を検討するなど、様々な角度から検討していく必要があるというふうに考えております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 原田議員。 ◆37番(原田範次) 矢作北中学校は市街化地域に建設されておりまして、2022年には市街化農地に対する生産緑地法が改定をされます。2年後であります。生産緑地を解除して、宅地化が始まれば、グラウンド用地の確保はできない、このように危機感を持っておるところであります。 矢作北中学校は、狭いグラウンドでもしっかり取組をされ、よい成績を収めている。しかし、子供たちが真剣に取り組めば取り組むほど周囲が見えなくなり、事故が起きても不思議ではありません。こうした事故がないのは今まで運がよかったというふうに思うわけでありますので、万が一の事故が起きましても、こうした責任は校長や顧問の先生ではなく、やはりこうした状況をつくっている教育委員会にあると申し上げておきます。 質疑の中で、教育委員会の学校指導課において、今後の生徒数の推移や学区割りの在り方などを担当しているとの回答もありましたので、教育委員会と地元と、そして校長と、3者一緒になって問題対策チームをつくることで、この問題は早く解決したいというふうに思いますが、こうした提案に教育委員会の見解をお尋ねいたします。 ○副議長(柴田敏光) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 教育委員会では、これまでも校地の拡張をはじめ、様々な問題に対し、各担当課において学校や御地元の意見を聞きながら、また情報共有しながら取り組んできたところでございます。 今後は、ただいまの議員の御提案も踏まえまして、地元の方々の御意見を聞く体制の整備を行ってまいります。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 原田議員。 ◆37番(原田範次) 教育委員会から、体制整備に前向きに約束をしましょうということでありますので、次の問題に移ります。 大項目の2、鹿乗川3・4号支川の雨水氾濫についてお尋ねします。 岡崎鹿乗排水機場。 平成12年の東海豪雨にて、鹿乗川の沿川で広範囲に浸水被害が発生しました。現在まで対策が進められております。 しかし、住民の皆さんはその効果を実感されていません。鹿乗排水3号・4号支川の合流点になる国道1号の北側を起点として、東大友、中園、そして舳越町の上流部では、雨が降るたびに玄関先までの浸水を心配されている状況であります。 東海豪雨から20年が経過し、東海豪雨で浸水対策として岡崎鹿乗排水機場が建設されました。建設の目的と機能、完成年度、その建設費をお尋ねいたします。 ○副議長(柴田敏光) 岩瀬土木建設部長。 ◎土木建設部長(岩瀬広三) 議員御指摘の地区をはじめ、矢作地区につきましては、本来、愛知県が管理する一級河川鹿乗川の改修により、宅地や農地の浸水被害が軽減、解消される計画となっております。しかしながら、鹿乗川につきましては、現在、東海道新幹線下流の安城市内での拡幅整備に伴う埋蔵文化財の発掘調査をはじめ、大型の鉄塔や水路の移設などに多くの時間と費用を要しておりまして、本市内での本格的な改修は当分見込めない状況となっております。 一方、地区では宅地化が進展をしており、農地の持つ保水能力が大きく低下することで、平成12年の東海豪雨をはじめ、近年の中小の降雨でも浸水被害が発生をしております。 このような状況から、安城市内の下流域の低地の湛水を軽減するために、平成7年度に事業採択を受けて整備した排水量毎秒20立方メートルの新鹿乗川排水機場に加えまして、御地元からの早急な排水対策の要望を受け、岡崎鹿乗地区を新たに湛水防除事業として立ち上げ、毎秒11立方メートルを矢作川へ排水する計画として、県により整備が進められてきたものでございます。平成15年に工事着手し、24年度末に整備が完了しております。 総事業費につきましては、矢作川へ排水するためのポンプ施設や導水路並びに矢作川へ排水するための送水を合わせまして約38億円と聞いております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 原田議員。 ◆37番(原田範次) ありがとうございます。 異常気象が続く近年において、雨水をいかに早く排出するか、日常的に浸水する方々からは、やはり湛水防除と内水排除の違いについてよくお尋ねをされます。矢作川左岸は内水防除として雨水ポンプ場があり、矢作川右岸は湛水防除として岡崎鹿乗排水機場がある、この違いについてお尋ねします。 ○副議長(柴田敏光) 岩瀬土木建設部長。 ◎土木建設部長(岩瀬広三) 矢作川の左岸にございます矢作川に直接排水するポンプ場としましては、北から順に大門、八帖、早川、赤渋などの雨水ポンプ場がございまして、これらは全て下水道事業で整備された施設でございます。この下水道の雨水ポンプ場は、都市計画で位置づけをしております排水施設の整備基準によりまして、時間最大降雨強度55ミリでも、雨水管などの排水施設と合わせて整備されることで、市街地の浸水を発生させることのないよう、雨のピークに対応した施設規模で整備されております。 一方、湛水防除事業のポンプにつきましては、農地が本来持っている保水能力や田んぼなどの自然の貯水能力などを考慮し、一旦、農地でためることを前提に、作物の収穫に影響のない時間分の雨水の湛水を見越した、さきの下水道がピークの降雨に対応した施設に対しまして、イメージとしては、一連の降雨の平均程度の能力でポンプ能力を決定しているといった点が大きな相違点でございます。 以上でございます。
    ○副議長(柴田敏光) 原田議員。 ◆37番(原田範次) それでは、その湛水防除事業は、どの程度の湛水状況が想定されているのか、お尋ねします。 ○副議長(柴田敏光) 岩瀬土木建設部長。 ◎土木建設部長(岩瀬広三) 田んぼなどは田植えをする際、代かきといいまして、田面に水を張って稲を植えております。湛水防除事業では、この田んぼの持つ水をためる機能を浸水対策に活用することで、効率的に事業を実施することとしております。 一般的に、稲に影響のない30センチまでを許容湛水深といいまして、降雨時に雨水がたまるのを見越した水位として設定をしております。これに対しまして、ポンプ規模を決めるための事業の計画目標とします降雨規模、岡崎鹿乗地区の場合でいきますと、二十年に一回程度の確率で発生するという降雨、3日間総雨量約280ミリに対しまして、最大46センチまでを許容する水深として設定をしておりまして、これは一時的であれば稲の生育に影響を与えないとする最大24時間以内に許容湛水深30センチまでにポンプ排水で水位を下げることを事業の目標として、一連の施設整備を行ったものでございます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 原田議員。 ◆37番(原田範次) 雨水ポンプ場と排水機場というのは、機能は同じようでも、内容はまるきり違うという説明でありました。 では、そこでお尋ねしますけれども、この湛水防除は、岡崎鹿乗排水機場を計画どおりにやって38億円というようなお金を使っておるんですが、そのほか湛水防除事業以外にやられた事業があるのかどうか、お尋ねいたします。 ○副議長(柴田敏光) 岩瀬土木建設部長。 ◎土木建設部長(岩瀬広三) 湛水防除事業に関連した事業と、それ以外の事業ということでございますが、関連した対策としましては、御質問の3号・4号支川の合流点をはじめ、国道1号周辺市街地の浸水被害の軽減を図るため、湛水防除事業で鹿乗川に沿って整備されました北本郷支川までの1号導水路を約700メートル上流の赤池支川まで延伸して、円滑な排水を行えるよう追加の工事などを行っております。 それと、それ以外の事業としましては、当該事業の上流にございます矢作北小学校、矢作北中学校、矢作中学校の3校のグラウンドの地下に約1,000立方メートルの貯留浸透施設をそれぞれ設置し、校内に降った雨水の河川への流出を抑制することで、流域の浸水被害の軽減を図っております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 原田議員。 ◆37番(原田範次) 湛水防除でポンプをつけたけれども、断続運転があるということを聞いておるわけでありますが、そうしたことはさておき、鹿乗川3号・4号支川の雨水氾濫は、いろんな取組をしても、結局はまだまだ続いておるというのが現実であります。この対策については、過去に多くの議員や総代会、そして地域の要望として取組をされておりますけれども、いまだに、もう10年、20年という長い年月をかけても進んでおりません。 今年も、矢作北総代会から要望書が提出されております。この要望書も今までの経緯ということで進んでおりますので、こうした問題も、地元で地域防災の強化に向け、仮称ではありますけれども地域防災連絡会というようなものを設立して、連絡会の中で3号支川、4号支川、また国道1号の合流部、赤池支川、そして鹿乗川の合流部、そしてポンプ場の遊水地と、こうした3か所の実態調査をしたい。そして、水位と水の流速を調査して、今後、本当に何が一番効果があるかということに取り組んでいきたいんですが、市の執行部としての参加を要請したい。この要請に御協力いただけるかどうか、お尋ねいたします。 ○副議長(柴田敏光) 岩瀬土木建設部長。 ◎土木建設部長(岩瀬広三) 今年も球磨川をはじめ、九州地方に甚大な被害をもたらしました令和2年7月豪雨など、温暖化による気候変動など、近年、河川計画の規模を超える、異常とも言えるような雨の降り方が全国で発生し、想像を超える大規模な水災害が発生する状況が非常に多くなってきております。 こうした状況に対しまして、平成20年8月末豪雨を経験いたしました本市といたしまして、自助、共助、公助の三つが災害の未然防止や被害の最小化に大変重要であり、有効な手段であると十分認識をしているところでございます。 議員御提案の御地元の自助、共助の強化に向けました地域防災連絡会を設立されることは、大変意義深いことと考えております。 また、その第一歩としての水位などの調査に対しまして、市といたしましてもぜひ協力をさせていただきたいと考えておりますし、その後の浸水対策などにつきましても、地域の皆様の御要望やお声をお聞きするなど、連携、協力体制の強化を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 原田議員。 ◆37番(原田範次) ちょっとカメラをお願いします。 こちらの非常に小さな絵ではありますけれども、色の変わったピンクのエリアは調整区域でありまして、ちょっと見づらいんで誠に申し訳ない。この青いのは、要は住宅地であります。今、この住宅地から出てくる水が、ほとんど鹿乗川に流れ込んでおるということでありますけれども、湛水防除は農地の水をなくすための施設でありまして、住宅街の雨水を流すための施設でないというお話がなかなか地域住民も理解できなくて、何でポンプがあるのに水がうまく排出できないんだ、何でいつまでも排水ができないんだと。 先ほど説明でありました。農地は30センチの水がたまってもそれが正常だ、家の前の土地は30センチの水がたまっても正常だというのが現状の見解であります。これを何とか、現在、断続運転をしている湛水防除のポンプを使って、いかに早く水が流れるか。多くのお金を使っておりますので、これを100%利用して、本当に一刻も早く排水をする、地域住民が安心できるような取組をしていただけると、今、部長からお約束をいただきましたので、今後こうした組織をつくって、地域で執行部と一緒になって取り組んでまいりたいと思います。 どうも一般質問ありがとうございました。終わります。     (37番 原田範次 降壇) ○副議長(柴田敏光) 暫時、休憩いたします。     午後1時27分休憩---------------------------------------     午後1時35分再開 ○副議長(柴田敏光) 休憩前に引き続き会議を開きます。 27番 杉山智騎議員。     (27番 杉山智騎 登壇) ◆27番(杉山智騎) 皆様、こんにちは。チャレンジ岡崎の杉山智騎です。議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、一問一答方式にて一般質問を行わせていただきます。 まず、災害発生時の避難について、幾つか質問をさせていただきます。 中項目1の災害発生時の避難方法についてです。 避難方法について、市民の皆様から度々質問をいただきますので、改めて質問をさせていただきます。 まず、大災害が発生したときの避難方法についてお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 桑山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(桑山拓也) まず、風水害時の避難方法でございますけども、市から危険度の高い地域を対象といたしまして避難勧告などの避難関連情報を発令いたしますので、基本的には、この情報に基づいて避難行動を取っていただきます。しかし、避難関連情報に関わらず、災害の危険を感じた場合には、ちゅうちょなく自主的に避難を開始していただくなど、早めに避難行動を取っていただくことが大切となります。 次に、地震時には、震度5強以上の強い揺れを伴う地震の場合には全ての避難所を自動的に開設いたしますので、揺れが収まり次第、最寄りの指定緊急避難場所へ徒歩で、安全に配慮しながら避難をしていただきたいと思います。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 杉山議員。 ◆27番(杉山智騎) では、避難するときに何を参考にしたらいいのか、お聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 桑山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(桑山拓也) 岡崎市が発行しております水害対応ガイドブックあるいは防災ガイドブックに基本的な避難方法を掲載しておりますので、こちらを参考にしていただきたいと思います。 また、これらの情報につきましては、市のホームページなどでも閲覧が可能となっております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 杉山議員。 ◆27番(杉山智騎) ただいま御回答にありましたように、こちらは岡崎市水害対応ガイドブック、こちらが岡崎市防災ガイドブックです。 まず、防災ガイドブックも水害対応ガイドブックも全戸に配布をしているんですけども、なかなかまだ、地元の方にも話を聞くと余り知らない方がいらっしゃいますので、何が記載してあるのか、私からちょろっと説明をさせていただきたいと思います。 こちら防災ガイドブックですけども、非常に見やすい絵が駆使してありまして、1ページ目から内容が頭に入ってきやすいものとなっております。そして、内容としては、こちらは地震編、そしてこちらは風水害編、そしてこちらは地図編ということで、非常に分かりやすい内容で、各学区に分かれて何があるのか、昨日の一般質問にありました土砂災害の警戒区域とか、急傾斜地の崩壊危険区域とかも入っております。これを見るだけで、ここの地域危ないな、ここは近づかないほうがいいなということが書いてあります。 そして、こちらの水害対応ガイドブックも非常に内容が分かりやすくて、うちの家族にも見せたんですけども、息子はこれ非常に面白いということで、僕にくれと1冊取られちゃいましたので新たにもらったんですけども、これも学区に分かれて、中小河川が氾濫したらと、矢作川が氾濫したらどのようになるかの予想図が書いてあります。これも色が分けられてあって、非常に分かりやすい。私の住んでいる六名地域であっても非常に危ない、ここを見るとどこに逃げたらいいのかというのが分かります。岡崎警察署も浸水してしまうというのが分かるんです。なので、私たちで言うと、岡崎警察署よりももっと高台に逃げないといけない、竜海中学校に行かないといけないというのが分かります。 このように、岡崎市水害対応ガイドブックと岡崎市防災ガイドブックを家の分かりやすい場所に保管しておく必要がございます。 では、既に新型コロナウイルスという災害が起こっている状況ですが、さらに災害が起こった場合の防災訓練を行う必要があると思います。 そこでお伺いいたしますが、コロナ禍での防災訓練についての見解をお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 桑山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(桑山拓也) PRいただきまして、ありがとうございます。 コロナ禍での防災訓練ということでございますが、今年度は感染拡大に配慮いたしまして、市の地域総合防災訓練をはじめ、各地域が主催の防災訓練などは中止となりました。しかし、コロナ禍におきましても災害が発生する可能性はございますので、住民による防災訓練あるいは避難訓練というのは、いざというときに安全で的確な行動を取っていただくためにも実施する必要はあると考えております。 そこで、現時点でございますけども、例えば、各地域で事前の打合せをする際の人数制限ですとか、あるいは会場などの留意事項、あるいは当日の炊き出し訓練の中止といった感染対策を踏まえた訓練のガイドラインなどを市がお示しするなど、感染対策に配慮して実施できる方法を検討してまいります。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 杉山議員。 ◆27番(杉山智騎) それでは、中項目2の指定緊急避難場所・指定避難所についてに移ります。 まず、指定緊急避難場所と指定避難所の違いについてお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 桑山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(桑山拓也) 指定緊急避難場所でございますけども、こちらは、津波あるいは洪水などの災害による危険が切迫した状況におきまして、住民などの生命の安全の確保を目的として、緊急の避難先として位置づけるものでございます。 一方、指定避難所でございますけども、災害の危険性があり、避難した住民などが災害の危険性がなくなるまで必要な期間滞在をいたしまして、または災害により自宅へ戻れなくなった住民などが一時的に滞在するための施設となっております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 杉山議員。 ◆27番(杉山智騎) では、本市の指定緊急避難場所の特徴についてお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 桑山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(桑山拓也) 指定緊急避難場所でございますけども、市内の小中学校あるいは県立高校などの教育施設を中心に公共施設を指定しております。 特徴といたしましては、地域により浸水や土砂災害などの災害特性が異なることから、想定されます災害によって、避難所での安全を確保するために災害対策本部で開設する避難所を決定しておりますから、必ずしも災害の危険性があっても全ての避難所が開設されるわけではないということが挙げられると思います。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 杉山議員。 ◆27番(杉山智騎) では、指定緊急避難場所についてですが、どのぐらいの避難時間、日数を考えているのか、お聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 桑山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(桑山拓也) 避難所の開設期間でございますけども、内閣府の災害救助法による救助の程度、方法及び期間並びに実費弁償の基準の中では、災害の発生から7日以内とされております。 しかし、例えば平成28年の熊本地震などでは、避難所の開設期間が最長で7か月に及ぶなど、災害の種別や規模、あるいはライフラインの復旧状況、また被災者の住居の確保状況などにより避難期間は異なってまいります。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 杉山議員。 ◆27番(杉山智騎) それでは、感染症について何か対策を行っているのか、お聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 桑山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(桑山拓也) 避難者の中で体調不良者が出た場合の対処などにつきましては、避難所運営マニュアルに感染症対策として追記をしております。このマニュアルに基づきまして、避難所運営担当者への訓練を通じまして周知徹底を図っているところでございます。 また、対策物資といたしまして、非接触型の体温計、マスク、手袋、手指消毒液、あるいは段ボールベッドや簡易間仕切りなどを配備しております。 このほか、濃厚接触者など経過観察者の避難につきましても、保健所と連携をいたしまして、他の避難者と接触しないよう対策を取っております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 杉山議員。 ◆27番(杉山智騎) 先日の一般質問でもありましたが、もう一度確認でお聞かせください。 備蓄物資の物量の規定についてお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 桑山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(桑山拓也) 備蓄物資につきまして、水や食糧、あるいは生活用品につきましては、想定避難者数を基に算出した数量を備蓄しております。 また、これ以外に懐中電灯ですとか、発電機といった各避難所で必要な資機材につきましては、指定避難所にそれぞれの規模に応じて備蓄しております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 杉山議員。 ◆27番(杉山智騎) それでは、ここから空調関係について幾つか質問いたします。 まず、本市に空調設備のある指定避難所は何か所あるのか、お聞かせください。 また、ほかの中核市の避難所における空調設備の状況についてお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 桑山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(桑山拓也) 指定避難所である市内の小中学校の屋内運動場につきましては、いずれも空調設備は整備されておりません。 また、県内中核市の豊橋市、豊田市に確認いたしましたところ、本市と同様、空調設備が整備された避難所施設はないということでございます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 杉山議員。 ◆27番(杉山智騎) では、指定避難所には空調設備は整備されていないとのことでしたが、真夏、真冬の避難所の状況についてどのように考えているのか、お聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 桑山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(桑山拓也) 真夏や真冬の避難所内につきましては、著しく高温あるいは低温になりまして、劣悪な生活環境となる可能性はあると考えております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 杉山議員。 ◆27番(杉山智騎) ただいまの御回答で、著しく高温、低温になり、劣悪な生活環境になる可能性もあるということなんですけども、避難所に空調設備が必要であると考えますが、見解についてお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 桑山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(桑山拓也) 毎年、災害級の猛暑と言われております現状を考慮いたしますと、避難所における良好な生活環境の確保のために、特に要配慮者の方にはエアコンは必要であると考えておりますが、体育館への整備につきましては様々な課題があることを認識しております。そのために、必要に応じまして、国のプッシュ型支援でスポットエアコンなどを要望していくほか、現在、一般社団法人中部冷凍空調設備協会との災害時の支援協定の締結事務を執り進めておりまして、この締結が済みますと、スポットエアコン、大型扇風機、温風機等の施設への直接的な工事を伴わない可動式の空調機器の設置についても要請をするなど、現状は外部からの調達で対応してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 杉山議員。 ◆27番(杉山智騎) 毎年猛暑であり、豪雨災害は起こっています。避難所の環境は、人命にも関わってきます。体育館のエアコンだけが避難環境向上だとは思いません。スポットエアコン、スポットヒーターの導入や、その他施設や近隣商業施設との受入れ協定など、様々な対応も考えられます。そして、本市の小中学校の教室にはエアコンが設置されています。そのことから、災害時の各教室の開放、特別教室を避難所へ指定するなど、対応策は様々あります。避難所の問題もあるかとは思いますが、避難する市民の不安を少しでも軽減できるよう、再度、対応の検討を強くお願いいたします。 それでは、大項目2、コロナ対策に移ります。 現段階でのPCR検査件数については、4月169件、5月92件、6月87件、7月417件、8月874件、9月653件、10月387件で、11月は891件、合計3,622件と、先日の一般質問で答弁がございました。5月、6月と比べますと、PCR検査件数は大幅に増えております。このPCR検査については、各自治体で大きく考え方が異なります。 そこで、お伺いいたします。中根市長の公約として掲げられております「いつでも誰でも何度でもPCR検査」についての考え方についてお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 服部保健所長。 ◎保健所長(服部悟) 発熱症状のある方はかかりつけ医に相談をいただき、かかりつけ医を持たない方は保健所の受診相談センターに連絡いただき、診療検査医療機関を紹介できる体制が整いました。症状のある方は、医師の診断の下、誰でもPCR検査が受けられるようになりました。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 杉山議員。 ◆27番(杉山智騎) 誰でも、何度でもPCR検査という考え方からすると、かなりの検査件数が想定されます。もし、岡崎市民全員にPCR検査を行ったとすると予算はどのぐらいの規模が想定されるのか、お聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 服部保健所長。 ◎保健所長(服部悟) 民間でのPCR検査は1件当たり約2万5,000円でございまして、岡崎市民38万人全員に1回実施をしますと、約100億円の費用がかかります。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 杉山議員。 ◆27番(杉山智騎) ただいまの回答にて、民間でのPCR検査は1件当たり約2万5,000円とのことですが、市からの補助はあるのか、お聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 服部保健所長。 ◎保健所長(服部悟) 妊婦さんの場合は、検査を希望する方には、新型コロナウイルス検査費用1回分の全額助成があります。この費用は、全額国費で補填されます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 杉山議員。 ◆27番(杉山智騎) 妊婦の方にはPCR検査は1回分の全額助成があるとのことで少しは安心するところではありますが、その他の方々にとっては、1回の検査費用が約2万5,000円という高額となると、体調が悪くても検査しないという判断をする方がいらっしゃることが懸念されますが、御見解についてお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 服部保健所長。 ◎保健所長(服部悟) 体調が悪い方は、医療機関に電話連絡をして、診察を受けていただくようお願いをします。医師の診断により、新型コロナウイルス感染症の検査が検査手数料に限って無料で受けられます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 杉山議員。 ◆27番(杉山智騎) 医療機関にて診察を受けていただき、医師の判断でPCR検査が必要とされれば費用がかからないということなので、費用負担からの検査拒否は少ないのではないかと推察されます。しかし、いつでも、誰でも、何度でもという言葉とはほど遠い検査環境であることは分かりました。 いつでもと言うのであれば、医療機関にかかる、かからないは関係なく、PCR検査をしてほしいタイミングで、そして、誰でもと言うのであれば、妊婦に限らず検査希望者全員、そして、何度でもと言うのであれば、1回だけではなく何回も検査費用の全額助成を行う、これこそが「いつでも誰でも何度でもPCR検査」であると思います。 しかし、自治体としては、希望者全員にPCR検査を行うことが理想なのかどうなのかを、財政をしっかりと把握しながら考えなければいけません。医療崩壊につながるとの懸念もあります。 本市として何が適しているのかをしっかりと検討し、新型コロナウイルスの検査体系を整える必要がありますので、引き続き、現実的な検討を行っていただくことを切に願います。 それでは、引き続き、中項目2の本市の独自支援について質問させていただきます。 本市は、独自の新型コロナウイルス感染症の支援として、事業者に対しての休業協力金、岡崎市プレミアム商品券、水道料金の基本料金の減額や公立小中学校の給食費無償化など、様々な取組を行ってきました。岡崎市は何もやっていないじゃないかとの声をいただくことも多く、まだ支援が足りないということは実感しているところであります。 その環境の中、中根市長は、コロナ対策についてすばらしい公約を掲げてきました。様々ありますが、まずは、今年中を期限としております「自宅療養者に配食などのアウトリーチ支援」と「軽症者向け宿泊施設の確保」について聞いていきたいと思います。 この二つの事業については、非常に大切な観点であり、すばらしい着眼点だと考えております。そこで、それぞれ質問をさせていただきます。 まず、中根市長の公約に掲げられている「自宅療養者に配食などのアウトリーチ支援」についての考え方についてお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 服部保健所長。 ◎保健所長(服部悟) 自宅療養者は外出を禁止しますために、療養に専念できるよう、生活に必要な食や生活必需品の提供が必要であると考えます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 杉山議員。 ◆27番(杉山智騎) そのとおりだと思います。自宅で療養していてくださいとお願いをするため、生活必需品なども必要となってきます。 先日の我が会派の小田議員の質問に対して、9月議会で補正が行われ、9月20日からサービス提供を行っておりますとの答弁がありました。この答弁であると、なぜ中根市長は既に行っていることを公約として掲げたのかとの疑問に陥ります。もっと違う思いがあってのことだと考えております。 ですので、この市長の公約にも取り上げられました「自宅療養者に配食などのアウトリーチ支援」について、中根市長になられてからの新たな動きや進捗についてお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 服部保健所長。 ◎保健所長(服部悟) 自宅療養する方が外出しなくても済むように、食事の提供だけではなく、日用品の買い出しについてもサービスが受けられるよう、代行サービスの提供ができないかどうか研究をしております。 以上です。 ○副議長(柴田敏光) 杉山議員。 ◆27番(杉山智騎) 非常に難しい課題だと思います。自宅療養される方が外出しなくて済むよう、日常生活全般をフォローする必要があります。これについては、個人によって環境は全く異なります。そして、急に自宅療養を依頼されるので、準備も何もない状態です。 そこでお伺いいたします。このような様々な環境が考えられる中で、具体的にアウトリーチ支援についての財源、やり方などについてお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 服部保健所長。 ◎保健所長(服部悟) 自宅療養者への配食サービスは全額県費の助成がありまして、1日3食分の食事とお茶を宅配する委託事業を実施しております。宅配業者により自宅まで冷凍食品を届け、患者に直接会わないように置き配としております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 杉山議員。 ◆27番(杉山智騎) 自宅療養者に対して、きめ細やかな対応が期待されます。例えばですが、自宅療養者専用ダイヤルをつくり、お困り事は何でも言ってくださいと窓口をつくるのはいかがでしょうか。例えば、トイレットペーパーが切れたよとか、何か困って、けがしてしまった、薬が欲しい、そういうものでも対応できるかなと思います。 このような窓口を開設することにより、過剰なサービスがなくなると思います。もちろんウェブ管理までしていただきたいと思います。そこまで難しいシステムではないので、1日あれば構築できると思いますので、ぜひお願いいたします。 それでは、引き続き中根市長の公約に掲げられている「軽症者向け宿泊施設の確保」についての考え方をお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 服部保健所長。 ◎保健所長(服部悟) 軽症者向け宿泊施設の確保につきましては、十分な量が確保できるような手当てが必要であると考えます。 以上です。 ○副議長(柴田敏光) 杉山議員。 ◆27番(杉山智騎) それでは、中根市長になられてからの軽症者向け宿泊施設の確保について、新たな動きや進捗についてお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 服部保健所長。 ◎保健所長(服部悟) 軽症者向け宿泊施設につきましては、広域的な観点から県が確保することが妥当であり、県が状況を見て、現在、県内に2か所開設をされています。12月から、豊川に1か所追加される予定であります。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 杉山議員。 ◆27番(杉山智騎) それでは、軽症者向け宿泊施設の確保についての財源ややり方についてお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 服部保健所長。 ◎保健所長(服部悟) 軽症者向け宿泊施設の確保は、国から交付金が都道府県に下ろされ、都道府県単位で実施をしている状況でございます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 杉山議員。
    ◆27番(杉山智騎) これからもしっかりと検討をお願いいたします。 全国的に感染拡大が止まらない新型コロナウイルス。本市として、どこに、どのような支援を行うかを限られた財源の中で検討していかないといけません。中根市長が公約として掲げられた「いつでも誰でも何度でもPCR検査」、「自宅療養者に配食などのアウトリーチ支援」、「軽症者向け宿泊施設の確保」を、いま一度、本市でどのような形であれば可能かを検討いただきたいと思います。 新型コロナは災害です。災害への支援は、行うときのめり張りが大切です。このコロナの影響で本当に困っている方々へ、しっかりと手を差し伸べられる支援をお願いいたします。 以上で、杉山智騎からの一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。     (27番 杉山智騎 降壇) ○副議長(柴田敏光) 暫時、休憩いたします。     午後2時1分休憩---------------------------------------     午後2時10分再開 ○副議長(柴田敏光) 休憩前に引き続き会議を開きます。 10番 野本 篤議員。     (10番 野本 篤 登壇) ◆10番(野本篤) 皆さん、こんにちは。地域を担う責任世代、自民清風会所属の野本でございます。まずは再びこの場に戻れたこと、喜びとともに一層の尽力を市民の皆様に誓うものでございます。 議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして、通算12回目の一般質問を一問一答方式にて行わせていただきます。 今回は、一つ目に障がい者就労施設等からの物品等の調達について、二つ目は障がい者の歯科健診について、三つ目は災害時の避難所としての校舎利用について、若干、先ほどの杉山議員とかぶるところ、かするところがありますが、御容赦いただきたいところでございます。 順を追ってお伺いさせていただきます。毎回のことでございますけれども、見聞きをされる市民の皆様に分かりやすい質問を心がけてまいりますので、御答弁につきましても御協力のほど、よろしくお願い申し上げます。 それでは初めに、障がい者就労施設等からの物品等の調達についてお伺いさせていただきます。 障がい者就労施設等で就労をする障がい者や在宅で就業する障がい者の経済面の自立を進めるため、国や地方公共団体等の公の機関が物品やサービスを調達する際、障がい者就労施設等から優先的かつ積極的に購入することを推進するために、平成25年4月から、障害者優先調達推進法がスタートしております。 本市においても、障がい者就労施設等からの物品等の調達の推進を図っていくため、岡崎市障がい者就労施設等からの物品等調達方針を定めていらっしゃいます。そのうち、調達の対象とする物品等及び調達目標についてどのように設定をしているのか、お聞かせいただきたいと思います。 ○副議長(柴田敏光) 中川福祉部長。 ◎福祉部長(中川英樹) 契約課におきまして、毎年、各課へ契約の予定及び実績の照会を実施しております。その調査結果を基に、障がい福祉課において障がい者就労施設等からの調達内容に該当するものを抽出し、調達目標として設定しております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 野本議員。 ◆10番(野本篤) ただいまの御答弁から、契約課さんが各課に調査をして、この優先調達に該当するものを積算した金額が目標額というふうに考えてよいものかということです。 もしそうだとすると、目標額というよりも、調達積算額に聞こえてしまいます。もともと目指す目標額というものはないのでしょうか、お聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 中川福祉部長。 ◎福祉部長(中川英樹) 市が物品などを調達するためには、必ず予算として成立している必要があります。その意味では、議員がおっしゃられるとおり、目標額とはいえ、あらかじめ定められた予算積算額ということになり、いわゆる目標というイメージとは異なるかもしれません。 しかしながら、予算編成時において可能な限り積極的に障がい者就労施設等からの物品が調達されるよう、今後とも取り組んでまいります。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 野本議員。 ◆10番(野本篤) 岡崎市のホームページからオープンデータとして入手ができる、障がい者就労施設等からの物品等調達実績からお伺いさせていただきます。 令和元年度を最新に、過去数年の実績が掲載をされております。直近3年の物品についての予定額及び実際の契約額は平均して約60万円台となっております。役務については1億円を超える大きな金額でございますが、それに比べますと物品の調達金額が少ないなというふうに感じますが、この理由をお聞かせいただきたいと思います。 また、直近3年の予定額に対する達成状況についてもお聞かせいただきたいと思います。 ○副議長(柴田敏光) 中川福祉部長。 ◎福祉部長(中川英樹) 物品等の調達ですが、さきにも御説明しましたとおり、施設側の調達できる物品やその生産能力も限りがあるのに加えまして、調達実績は式典の参加記念品などの比較的単価が安価なものとなっております。引き続き、庁内での調達が可能な物品等の周知を図っていきたいと考えております。 次に、直近3年の予定額に対する達成状況でございますが、年度ごとに物品の予定額と実績、役務の予定額と実績の順にお答えいたします。 平成29年度は、物品の予定額が65万1,920円に対し実績が61万7,920円、役務の予定額が1億1,798万5,395円に対し実績が1億1,717万5,995円、平成30年度は、物品の予定額が62万8,800円に対し実績が64万2,920円、役務の予定額が1億1,772万2,338円に対し実績が1億1,737万8,858円、令和元年度は、物品の予定額が52万7,920円に対し実績が65万3,920円、役務の予定額が1億2,085万442円に対し実績が1億1,949万4,287円でございました。 なお、契約差金等が発生しており、予定額を下回ることがございますが、予定された調達は全て達成できております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 野本議員。 ◆10番(野本篤) それでは、実際に障がい者就労施設等から調達されている物品等の事例の実績についてお聞かせいただきたいと思います。 まず、優先調達として、どこが、どのような物品を調達されたのか、幾つかの事例をお聞かせいただきたいと思います。 また、方針から、適用範囲は「市に属するすべての組織」とありますが、この優先調達を利用したのは全体から考えてどれくらいの割合だったのでしょうか、お聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 中川福祉部長。 ◎福祉部長(中川英樹) 令和元年度の物品の実績といたしましては、地域福祉課の平和祈念式への参列者記念品、資産税課の家屋評価研修協力者への謝礼、介護保険課の福祉フェア来場者記念品としてのクッキー詰め合わせ等や、防災課の防災備蓄品としてのアルファ米の購入などがございます。 役務の主な実績といたしましては、庁舎車両管理室の市役所周辺の立哨や美観保全などの管理業務、中央図書館の図書の仕分業務のほか、清掃施設課の廃棄物搬入者の受付や計量等の業務に、ごみ対策課の資源物選別処理業務などの実績がございます。 次に、優先調達を利用した割合でございますが、令和元年度の実績は、105の課及び室に対しまして、物品の調達実績があった課が3課、役務の調達実績があった課が6課でございました。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 野本議員。 ◆10番(野本篤) 物品の調達は3課しかないということでありましたので、ちょっと寂しいなという感じがあります。 ただいまの御答弁を受けまして、障がい者の就労施設等からの物品等の調達を推進するため、庁内から担当者を集め、市内の施設からどのような商品が作れるのか、どんなことができるのかを知ってもらうプレゼンの企画をつくっていただけたらいいかと思うんですが、こうしたマッチングを実施することにより、新たな優先調達が生まれるのでないかと期待をしておりますが、御見解をお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 中川福祉部長。 ◎福祉部長(中川英樹) 庁内における障がい者就労施設等からの物品等の調達につきましては、受託する施設等におきましても、生産可能な数量やできる役務なども限られておりまして調整が必要ではございますけれども、調達拡大により、障がい者の就労意欲の向上、事業所の円滑な運営につながるよう、プレゼンの実施も含め検討していきたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 野本議員。 ◆10番(野本篤) 非常に前向きな御答弁を頂戴いたしまして、本当に感謝を申し上げたいと思います。 役務についても、公園等の管理や整備など、幅広い可能性を感じております。障がいをお持ちの方々も、社会とつながりを持ち、必要とされたいとお考えのはずでございます。ぜひとも各課の皆さん、優先調達に対して意識を持って利用をしていただきたいと考えます。 また、担当課さんにおかれましては、岡崎市の優先調達の拡充をさらに推進していただきますように期待をしております。結果についても、また別の機会にお伺いをさせていただきたいと思います。ありがとうございます。 続きまして、本市における障がい者歯科健診についてお伺いさせていただきます。 現在、障がい者歯科健診は、岡崎歯科医師会の主体で実施をされていると私は認識をしておりますが、そもそもなぜ歯科健診なのに、保健部ではなく、障がい福祉課さんが担当部局になっているのか、理由をお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 中川福祉部長。 ◎福祉部長(中川英樹) 市内在住で、岡崎市で身体障がい者手帳及び療育手帳を管理している方を対象としているため、手帳の情報を把握している障がい福祉課が担当部署になっております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 野本議員。 ◆10番(野本篤) この障がい者歯科健診が行われている趣旨として、一般的な健診や歯科医院での健診に行くと、若干迷惑をかけてしまうという遠慮があることから、歯科医の方がお休みの時間帯を返上して、受皿としてこの健診を実施してもらっておると認識しておりますが、その負担についてどのようにお考えでおられるか、お聞かせいただきたいと思います。 ○副議長(柴田敏光) 中川福祉部長。 ◎福祉部長(中川英樹) 障がい者歯科健診は、岡崎市が実施主体となり、岡崎歯科医師会へ委託し、毎週木曜日の午後2時から午後4時の2時間実施していただいております。 岡崎歯科総合センターでの健診は、結果として全く障がい者が健診に来られなくても、歯科医師、歯科衛生士などを配備する必要があるため、時間単価で人工賃などを積算、見積りを協議し、委託契約を結んでおるものでございます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 野本議員。 ◆10番(野本篤) ただいまの御答弁で、市が主体となり委託をされているということが分かりました。また、おっしゃられるとおり、健診に来る来ないに関わらず、準備はしておかなくちゃならないということも理解をさせていただきました。 しかし、ある意味、本市として、障がいのある方々の健康を守るという姿勢を示していくということが大事なことかなというふうに考えます。 それでは、本事業における利用者の声や実績についてお聞かせいただきたいと思います。 ○副議長(柴田敏光) 中川福祉部長。 ◎福祉部長(中川英樹) 昨年度からの過去3年間の実績でございますが、歯科総合センターでの受診件数は、平成29年度が191件、平成30年度が176件、昨年度は新型コロナウイルスの影響もあり156件でございました。また、昨年度から市内通所施設に出向いて訪問健診を開始しておりまして、14通所施設259件の実績がございました。 利用者の声としましては、岡崎歯科医師会に確認をしたところ、障がい者の方に応じた歯磨き指導をしていただけること、この健診がきっかけとなり、歯科治療や歯のクリーニング、フッ素塗布につながる場合もあったと聞いており、障がい者の方々の歯科衛生に一定の効果があると感じております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 野本議員。 ◆10番(野本篤) 市内の通所施設へ訪問健診がされているということでございました。 入所施設への訪問健診も現状では行われると認識をしておりますが、こちらは愛知県でのサポートが入っているということを聞いております。ただ、対象者は岡崎市民でございます。課題等をつかんでおられるとは思いますが、今後さらに積極的な現状把握等をしていただきたいと思っております。 それでは、今後の取組についてお考えをお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 中川福祉部長。 ◎福祉部長(中川英樹) 通常の歯科健診が困難な障がい者が受診できる機会でもあり、歯科健診に加えて口腔衛生及びブラッシング指導についても健診業務の範囲内としているため、歯科疾患のみならず、予防歯科、また他の疾病の予防にも寄与するものと考えております。 令和元年度から、岡崎歯科総合センターだけでなく、市内の障がい者通所施設へ出向いての健診も開始し事業の拡充をしておりますが、今年度は新型コロナウイルスの影響により、例年に比較し受診者が少ない傾向にあるものの、今後も継続して事業を実施していきたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 野本議員。 ◆10番(野本篤) 御答弁ありがとうございます。ぜひとも継続して本事業が実施されることを、私も望んでおります。 ただ、日常の診療を抱える歯科医の皆さんに非常に負担が続き、本委託事業の継続が困難になってしまうことがあってはなりません。保定具のついた専用の椅子などの備品等も必要になると考えます。継続のためにも、委託先である歯科医師会さんとしっかり連携を持っていただきまして、近隣市の状況も踏まえていただきながら、現在ではコロナの対策のことも含めて、事業運営に必要なサポートをぜひ積極的にしていただくことを期待するとともに、もう一歩踏み込んで、健診と診療までも一括して、障がいのある方々の健康のために継続できる事業として拡充されることを期待しております。ありがとうございました。 それでは最後、三つ目です。 避難所についての校舎利用についてお伺いいたします。 平成30年12月定例会の一般質問にて、災害時の避難所は体育館が指定されており、被災者の居住スペースとして、その環境に不安があることから、教室にエアコンが導入されることを踏まえて、教育と防災それぞれの立場から、避難所の在り方について見解を聞かせていただきました。 その際、必要性は十分理解できるが、児童生徒の安全安心な学習環境の早期整備を目指すことが重要であり、そのほかにも学校施設ならではの様々な課題をお聞かせいただきました。そして、それを踏まえ、なお被災という極限状態の中で教室及び校舎利用の要望は高まると考え、いざというときに避難現場が混乱をしないように、事前に教育と防災の連携を話し合っていただくことを御提案させていただきました。早いもので、あれから約2年が経過いたしました。確認の意味も込めて、幾つかお聞かせいただきたいと思います。 熱中症等が心配される中で、避難所とされている体育館の空調について、先ほど杉山議員への御答弁でも方向性は理解をさせていただきましたが、直接施設への工事を伴わない形での対応に僕も賛同いたします。 本来、避難所となる体育館に空調設備があるとよいと考えております。また、その意見は非常に多いとも認識しております。しかし、体育館の数や構造上の課題、設置するとなれば膨大な予算が必要となることや、効果としてもなかなか難しいのではないかなと考えます。 先ほどの杉山議員への答弁にもありましたが、学校の体育館に空調を設置する際の様々な課題という中にこのことがあるのでしょうか、また、これ以外にもあるのであったらお聞かせいただきたいと思います。 ○副議長(柴田敏光) 桑山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(桑山拓也) 学校体育館に空調を設置する際の課題等につきまして、教育委員会にも確認いたしましたところ、議員がおっしゃるとおり、体育館は天井が高く断熱性能が低いということで、高い能力を有する機器を設置する必要があり、また、全小中学校67校に設置する場合には多額の費用が必要となること、さらに施設の老朽化対策として大規模改修や各種修繕など、優先的に対応すべき課題が多くあるとのことでございました。 また、私共防災の立場からも、避難所が頻繁に開設されるわけではございません。 そこで、避難所の機能としてではなく、体育館本来の用途である教育活動の視点での検討が必要であると考えております。 現状における避難所での対応といたしましては、配慮の必要な方につきましては空調の整った学区市民ホームなどの公共施設の利用や外部からの設備支援等が可能となるよう、避難環境の整備に努めているところでございます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 野本議員。 ◆10番(野本篤) ただいまの御答弁に、近隣の学区市民ホーム等の公共施設の利用という言葉がありました。 おっしゃるとおり、想定される災害の規模は様々でありますが、避難所として体育館を使わずとも、近くの空調設備のある公共施設等で対応できるということも知っておく、そして知らせておく必要があるのかなと考えます。 それでは、冒頭に、平成30年12月定例会の一般質問で校舎利用について教育、防災両部局で話し合っていただくよう提案を申し上げましたが、その結果についてお聞かせいただきたいと思います。 ○副議長(柴田敏光) 桑山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(桑山拓也) 昨年度、市内小中学校の教室にエアコンが設置されまして、議員からの御提案を受けて、今年度、教室の利用につきまして教育委員会と協議を重ねてまいりました。 その結果、今般の感染症対策をはじめ、高齢者、障がい者、妊婦などの要配慮者への支援として必要な場合や、避難者の健康に異常を来すと思われるような場合には、学校に近接する学区市民ホームのほかに、教育活動に配慮しながら、エアコンの整備された教室などを活用できるということになりました。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 野本議員。 ◆10番(野本篤) ただいまの御答弁から、今年度、教育委員会さんと協議を重ねた結果、教育活動へ配慮をしながら、教室等を活用できることになったとございました。とても多くの課題や使命がある中、地域防災の向上に対して多大な御理解があってのことと心から感謝申し上げます。 察するに、学校現場それぞれに違いがある中で、個別のルールや基準等が必要になると考えられます。また、体育館への空調等の設置による環境改善に関しましては、御答弁にもありましたように、日常に利用する教育活動の中での必要性について御検討を進めていただきたいと思います。また引き続き、教育委員会及び教育現場の意見を考慮しながら、その地元の防災活動へ啓発を進めていただくことを期待しております。 それでは、最後の質問をさせていただきます。 今回、教育現場において、とても前向きな一歩を聞かせていただきました。来る来ると言われている大震災でございますが、どこで、どれだけ、そして誰が被災するかは全く分かりません。これからの公共施設は、避難所として利用されることを想定していくことが必要と考えます。 今後の公共施設の改修や整備の際には、バリアフリーや物資の備蓄倉庫等を踏まえ、避難所として利用することを見越した整備が必要と考えますが、御見解をお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 桑山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(桑山拓也) 避難所として利用することを見越した今後の公共施設の在り方ということで、建築部局に確認をいたしましたところ、バリアフリーにつきましては、公共施設を新築、改築する場合には既に必須条件で対応しているほか、大規模改修を行う場合におきましても、可能な限りバリアフリー対応を行っていくということでございます。 また、避難施設に欠かせない物資の備蓄スペースなどの避難所機能を考慮した整備ということでございますが、こちらにつきましては、中長期的なビジョンの下で、建築部局や施設管理部局と連携あるいは検討をしていくことは必要であると考えております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 野本議員。 ◆10番(野本篤) 各部局への御確認をいただきまして、本当にありがとうございました。 ハード整備については、中長期的なものになるとは理解をしております。部局を超えた連携は困難なことも多くなるとは思いますが、市民の安心につながる地域防災力の向上に向けた使命と捉えて、ぜひ突き進んでいっていただきたいと思います。応援をしております。 また、バリアフリーに関して、私が言うまでもなく対応していただいておるということであり、高齢者の方、移動が困難な方々にとっては安心できるものと理解をさせていただきました。 避難所について、運営することも含めて、課題は多種多様でございます。ただいま猛威を振るう新型コロナだけではなく、この先の未知なる感染症の拡大も考慮するとともに、女性目線での課題もしっかりと意見聴取をして、新たな避難所運営の訓練マニュアルの策定も必要と考えます。引き続き、本市の全ての住民が安心できる地域防災力の向上を期待するとともに、注目をしてまいります。 以上をもって、野本 篤、通算12回目の一般質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。     (10番 野本 篤 降壇) ○副議長(柴田敏光) 暫時、休憩いたします。     午後2時34分休憩---------------------------------------     午後2時45分再開 ○副議長(柴田敏光) 休憩前に引き続き会議を開きます。 5番 中根善明議員。     (5番 中根善明 登壇) ◆5番(中根善明) 通告に従い、一般質問を行います。日本共産党、中根善明です。 早速、大項目1、鳥獣害対策について。 私は、箱柳に住んでおりまして、同じ小学校区では、数少ない農業をしている地域となっております。家の周りは自然に囲まれており、空気もとても澄んでおります。自然に囲まれていることもあり、最近では、家のすぐ近くまでイノシシ、猿、鹿が現れるようになっております。畑だけでなく、庭先やのり面など所構わず掘り返しており、本当に困ります。 そこで、お伺いします。 (1)現状について。 イノシシなどの鳥獣による農林水産業被害額と、その内訳はどのようになっているか、教えてください。 ○副議長(柴田敏光) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 毎年、農業生産組合等を通じて市内の農林水産業被害額を調査しております。 令和元年度の合計被害額は1億490万円で、その内訳としては、多い順に、ニホンジカ3,129万円、イノシシ2,750万円、ニホンザル1,912万円、ヒヨドリなどの鳥類1,805万円、ハクビシンなどの小型獣類891万円となってございます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 中根善明議員。 ◆5番(中根善明) 鹿、イノシシ、猿の被害がトップスリーであることが分かりました。 ここ数年の被害額の状況と発生している地域はどこか、また、それぞれの傾向がどうなっているか、教えてください。 ○副議長(柴田敏光) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 過去10年間における被害額の最低は平成30年の7,865万円、最高は平成22年の1億3,496万円です。近年の傾向としては、横ばいであるというふうに考えてございます。 被害の地区は、以前は山間地域が多い状況でありましたけれども、最近では、細川町、滝町、高隆寺町、竜泉寺町といった市街地辺縁部での被害が目立つようになってございます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 中根善明議員。 ◆5番(中根善明) 山から市街地辺縁部に移動しているということが分かりました。 では、山間地域から市街地辺縁部に移っている理由をどのように考えておりますか、お聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 山間地域においては、イノシシやニホンジカの大規模侵入防止柵の設置を進めていることから、侵入防止柵の設置が進んでいない市街地辺縁部に移動してきていること、また近年、野犬の激減や屋外で飼育する犬が減少していることも理由として考えられます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 中根善明議員。 ◆5番(中根善明) 対策がなされていない地域へと移動しており、犬の減少も理由の一つだと分かりました。 イノシシ、鹿、猿の捕獲数の現状と、ここ数年では捕獲の数が増えているのか、減っているのかを教えてください。 ○副議長(柴田敏光) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 岡崎猟友会に捕獲業務を委託しておりまして、その実績でございますけれども、令和元年度の捕獲頭数は、イノシシ1,480頭、ニホンジカ634頭、ニホンザル99頭であり、捕獲数は増加傾向にございます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 中根善明議員。 ◆5番(中根善明) ここ数年では、捕獲頭数が増加傾向にあるとのことですが、その理由と委託料の金額は幾らになっているか、教えてください。 ○副議長(柴田敏光) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) イノシシにつきましては、平成30年の豚コレラ--今は名称がCSFというふうになってございますけども--の発生に伴いまして、令和元年度から県が捕獲金額を上乗せして交付するようになり、猟友会員の捕獲意欲が向上したことが主な要因として考えてございます。 ニホンジカは、イノシシと捕獲するおりが同一でありますので、猟友会のイノシシ捕獲意欲が向上した結果、捕獲頭数が増加をしたというふうに考えてございます。 ニホンザルにつきましては、電波発信器、それからGPSの首輪装置による生息状況の調査や、平成30年度から進めている、監視カメラつきで、遠隔操作でおりを閉めることができますICT大型捕獲おりの成果であるというふうに考えてございます。 次に、捕獲に関わる委託料でございますけども、1頭当たりの単価で支払われておりまして、イノシシで焼却の場合は、市が2,000円、国が8,000円、県がCSF上乗せで1万3,000円で、合計で2万3,000円ということでございます。鹿で焼却の場合は、市が2,000円、国が8,000円で合計1万円。猿の成獣の場合、市が8,000円、国が8,000円で合計1万6,000円でございます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 中根善明議員。 ◆5番(中根善明) イノシシを捕まえたときの報酬が増えたことと、ICT大型捕獲おりの導入が理由だと分かりました。 次、(2)の課題に進みます。 市の職員や猟友会員の努力で捕獲数は増加をしておりますが、鳥獣害対策の今後の課題は何と考えますか、お聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 課題につきましては、次のような事柄が考えられます。 まず、捕獲を積極的に実施し、捕獲頭数が増加をしているにもかかわらず、相変わらず被害が減らないということ、次に、猟友会員の高齢化に伴い、担い手の不足や、仕掛けたおりの見回りなどの管理が十分に行き届きづらくなっていること、次に、農林業被害を防止するための侵入防止柵や威嚇資材に対する助成制度ございますけれども、予算には限りがあること、さらに、猿の捕獲対策において、生息調査、それから先ほど言いましたICT捕獲おりの設置に関し、効果的な実施方法等の検証がまだ十分にできていないこと、また、鳥獣の生息数が市街地辺縁部に移動していることに伴いまして、農林業被害に該当しない生活被害と、それから人への危害を心配する相談が増加傾向にあることが主な課題として挙げられます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 中根善明議員。 ◆5番(中根善明) 捕獲数が増えても被害が減らないこと、高齢化による担い手不足や予算の面でまだまだ課題が残ることが分かりました。 (3)の対策に入ります。 先ほどの課題の中で、猟友会員の高齢化が出ましたが、猟友会員の高齢化に伴う対策はどのようなものがあるか、お聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 猟友会員の担い手対策といたしまして、いわゆる銃とかそういったものの免許の取得に係る費用を、具体的には講習会の受講料であるとか、医師の診断書料であるとか、それから受験料の9割に当たる費用につきまして2万8,000円を上限に補助して、担い手の確保に努めております。 また、仕掛けたおりの見回りなどの管理につきましては市の職員が協力し、また餌等につきましては、鳥獣の嗜好性の高いものを支給するなど支援をしてございます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 中根善明議員。 ◆5番(中根善明) 猟師免許取得の費用補助や、職員が地道な努力をしていることが分かりました。 先ほどの答弁の中で、市街地辺縁部での被害が目立っているとありましたが、イノシシや鹿などの生息域が市街地辺縁部に移動していることの対策はどのようになっているか、お聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 農林業被害に対しまして、侵入防止柵や威嚇資材、それから捕獲資材の購入に対する補助を行い、自衛策を支援しているほかに、捕獲おりの設置を行い、捕獲の強化を図っております。 また、効果は先になりますけれども、山奥の耕作放棄地等を活用して、栗や柿などを植えて、将来餌場となるよう、有害鳥獣の誘引ほ場の整備も進めまして、鳥獣を山に戻す新たな試みを始めているところでございます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 中根善明議員。 ◆5番(中根善明) 農林業被害に対しては資材購入の補助があるのは分かりましたが、生活被害や人への危害に対する対策はどのようになっているか、お聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 柴田環境部長。 ◎環境部長(柴田清仁) 中山間地域にお住まいの方々は、従来から野生生物と共生していく考え方が定着していることもあり、既に柵を設置したり、野生生物との緩衝帯を設けたり、餌となるものを放置しないなど自衛策を講じていただいております。 また、生活被害が生じている地区においては農林業被害が発生している可能性も高いことから、関係各課と情報共有を行い、必要に応じ捕獲おりを設置するなどの対応を実施していることから、今の段階では生活被害のみの被害に関し、市が独自に補助する考えはございません。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 中根善明議員。 ◆5番(中根善明) 住宅辺縁部に被害が増えているのにもかかわらず、生活被害に対する補助がないというのは本当に残念です。 先ほどの答弁の中で、生活被害に対して自衛策をお願いしている、また、おりの貸出し制度があるというふうにお伺いしているのですが、貸出しできるおりの数、捕獲した場合の費用、その費用補助、また捕獲の実数があるのか、お聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 柴田環境部長。 ◎環境部長(柴田清仁) 貸し出しているおりの数と捕獲した場合の費用、その費用補助等については、個人向けの外来害獣捕獲おりの対象は、アライグマ、ハクビシン、ヌートリアに限られております。貸出し用のおりの数は、今年度当初は6台でありましたが、おりの空き待ちをする方も出ていたことから2台買い足し、現在8台で運用しております。 費用につきましては、殺処分を自分で行い、殺処分後の死骸を可燃ごみステーションに出していただければ費用はかかりません。殺処分が自分では難しいという方は、1件3,300円を御負担していただければ、捕獲後の処置を岡崎猟友会に依頼できるように、年度当初に市から協力要請してあります。 おりの貸出し実績は、昨年10月の制度開始以来22件あり、貸出しする際には、おりの操作方法や効果的な捕獲方法などのアドバイスを行っておりますが、今年度捕獲に至ったものは、アライグマ1頭、ハクビシン1頭であります。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 中根善明議員。 ◆5番(中根善明) 殺処分を個人でするのは、なかなか難しいかと思います。 人が住んでいる周辺での生活被害に対する対策は、おり以外は現状ないことが分かりました。生活被害に対しても、電気柵などへの補助をしていただきますようにお願いします。また、おりの貸出し制度は、まだ知っている人が少ないように思います。周知徹底も併せてお願いします。 先ほどの答弁の中で、野犬や屋外飼育の犬が減ったことが原因と考えられるとのことでしたが、日本暖地畜産学会の一般論文によりますと、耕作放棄地などに牛を放牧することで人の住空間と獣の住空間の間に緩衝帯をつくると、害獣対策に効果があるとのことでした。岡崎市でも緩衝帯を設置する考えがあるか、お聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 家畜を放牧することによる緩衝づくりによる対策でございますけれども、農林水産省が制定をいたしました野生鳥獣被害防止マニュアルには効果があるというふうに記載をされておりますけれども、市としては、放牧場の柵の設置、管理の問題、それからどこに設定をするかという適地の問題、そういったことが、市内での実施に当たって課題が多く存在しているというふうに認識しております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 中根善明議員。 ◆5番(中根善明) 効果はあるが、課題もあることが分かりました。 では、家畜の放牧による緩衝帯を実施した成功例があれば教えてください。 ○副議長(柴田敏光) 植山経済振興部長。
    ◎経済振興部長(植山論) 全国的に、牛、羊、ヤギを放牧し、緩衝帯とすることで、イノシシなどの農地への出没が見られなくなったという例は報告されてございます。 過去に市内においても、耕作放棄地対策の一貫で、県が主導をしまして牛の放牧を試験的に実施したことはございますけれども、牛が電気柵を突破して逃走してしまったという事例がございまして、半年ほどで終了したという経緯がございます。成功例という状況にはなってございません。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 中根善明議員。 ◆5番(中根善明) 家畜も動物なので課題が多いですね。ただ、家畜の放牧による緩衝帯づくりが、全国でも一定の効果があるということは分かりました。 鳥獣害対策は、数多く捕まえても余り効果がなく、完全に排除するのも現実ではないと思います。幾つか課題があるにしても、緩衝帯をつくることで被害が減ることも分かりました。 中山間地域で、耕作放棄地に家畜を放牧することで草刈りの手間を省くこともでき、鳥獣害対策にもつながるのであれば、農地でのメリットは大きいと思います。耕作放棄地を減らすことで、農地の被害だけでなく、山間部に住んでいる住民の生活被害が減ることにつなげられると、なおよいと思います。 この取組をさらに有益なものにするためには、緩衝帯をつくるためのヤギや牛が生み出す乳、肉などを地域で消費し、また名産品とすることができれば、地産地消で循環型の社会の構築にも貢献できるのではと考えます。 先の長い話にはなりますが、鳥獣害対策を防ぐためにも、引き続き放牧での緩衝帯づくりに期待します。また、市街地辺縁部での生活被害に対する補助も併せてお願いします。 大項目2の公園設備に移ります。 皆さんが集まる場所として、公園が一番身近で利用しやすい場所の一つだと思います。様々な人たちが集まっております。健康増進やコミュニケーションの場として、とても重要な場所です。情報交換や運動をすることで、市民の皆さんの健康で文化的な生活ができると考えます。この公園を皆さんが快適に利用できるようにしていくことが、岡崎市の責任であり、公園の利便性が文化的な発展を促すことができます。 国土交通省のホームページによりますと、運動公園の定義は、「都市住民全般の主として運動の用に供することを目的とする公園で都市規模に応じ1箇所あたり面積15から75haを標準として配置する」とあります。 (1)現状についてお伺いします。 岡崎市内にも幾つか公園があります。その中で、グラウンドのある公園数は幾つか、教えてください。 ○副議長(柴田敏光) 杉山都市整備部長。 ◎都市整備部長(杉山弘朗) 公園内に運動用のグラウンドを設置している公園は16か所ございます。都市公園の種類で分類いたしますと、広域公園では岡崎中央総合公園に、総合公園では南公園に、地区公園では矢作公園に、近隣公園では日名公園をはじめ10か所に、都市緑地では美矢井橋河川緑地をはじめ3か所にグラウンドがあります。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 中根善明議員。 ◆5番(中根善明) グラウンドがある公園は16公園だということが分かりました。 私の住んでいる地域にも梅園運動公園があります。本当にたくさんの方々が利用しております。この季節だと4時を過ぎれば暗くなり、暗い中で練習している子供たちを見かけます。 その運動公園をはじめとする公園の夜間照明についてお伺いします。 (2)照明。 市内の16ある運動公園で、夜間照明が設置されている場所と照明設備の設置時期を教えてください。 ○副議長(柴田敏光) 手嶋社会文化部長。 ◎社会文化部長(手嶋俊明) 市内の公園にある運動場16か所のうち、6か所に照明設備が設置をされております。 照明設備の設置時期につきましては、早い順に申し上げますと、昭和54年に境公園、55年に六名公園と明神橋公園、56年に南公園、60年に日名公園、そして平成7年に岡崎中央総合公園に設置をしております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 中根善明議員。 ◆5番(中根善明) グラウンドのある16公園の中で6か所だけ照明設備が設置されているとのことですが、照明設備がある施設で夜間照明施設がどのくらい稼働をしているか、教えてください。 ○副議長(柴田敏光) 手嶋社会文化部長。 ◎社会文化部長(手嶋俊明) 夜間照明がある運動場の稼働状況ですが、令和元年度の実績で申し上げますと、稼働率の高い順に、岡崎中央総合公園77.3%、六名公園55.6%、南公園49.2%、境公園は東西のグラウンドがございますが、平均で42.9%、明神橋公園39.1%、そして日名公園27.6%の稼働状況となっております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 中根善明議員。 ◆5番(中根善明) 一番低い稼働でも27.6%ということは、週に1回以上は使われているという計算になると思います。夜間照明がつくと、多く利用されていることが分かりました。 照明設備の維持管理費は年間どのくらいか、教えてください。 ○副議長(柴田敏光) 手嶋社会文化部長。 ◎社会文化部長(手嶋俊明) 指定管理であります岡崎中央総合公園を除きまして、公園運動場の夜間照明設備の維持管理費は、年間で1公園当たり約183万円となります。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 中根善明議員。 ◆5番(中根善明) 1公園当たり年間183万円の維持費のうち、電気代が156万円とお伺いしているんですが、一番新しい施設は、中央総合公園を除けば、昭和60年の日名公園です。 最近の技術では、LEDの照明などで、この電気代はもう少し下げられると予想されます。 また、岡崎市スポーツ施設配置整備方針に岡崎市内の運動場の稼働率が掲載をされております。梅園公園運動場の休日の稼働率は、午前、午後ともに80%を超えております。梅園運動場の自体の需要が高いと言えると思います。夜間利用を可能にすることで時間の分散化が進み、より多くの市民の皆さんが利用できるようになるのではないでしょうか。ぜひ夜間照明の設置をお願いします。 (3)、駐車場に移ります。 グラウンドがある公園で、公園内に駐車場が設置されている公園の数を教えてください。 ○副議長(柴田敏光) 杉山都市整備部長。 ◎都市整備部長(杉山弘朗) グラウンドのある16公園のうち、公園内に駐車場が設置されている公園は、岡崎中央総合公園をはじめとする15公園です。このうち、グラウンド利用者専用の駐車場が設置されている公園は、美合公園、みどり公園、六名公園、日名公園、境公園、矢作公園、井田公園、三百田公園、堤下公園の9公園になります。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 中根善明議員。 ◆5番(中根善明) グラウンドのある16公園のうち、駐車場があるのが15公園とあったんですが、そのうち、なかった1公園は梅園公園ということが分かりました。 駐車場を整備する公園の規模や駐車台数の算定基準があればお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 杉山都市整備部長。 ◎都市整備部長(杉山弘朗) 公園面積が2ヘクタール程度の近隣公園は、公園の誘致距離が500メートルとされております。公園から離れたところに住んでみえる方の利用もありますので、近隣公園以上の場合には、駐車場の設置を検討する対象としております。 公園駐車場の駐車台数は公園の規模によって決まりますが、財団法人公園緑地管理財団が示します最大時在園者数、来園者の自動車利用率、1台当たりの乗車人員から算出いたします。これに加え、身障者用駐車スペースを、愛知県の人にやさしい街づくりの推進に関する条例に基づき設置することになります。 また、既存の公園で駐車場を整備する場合には、駐車場用地を新たに設けることは容易ではございませんので、公園区域内の駐車場配置が可能で、地元の理解が得られることが条件となります。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 中根善明議員。 ◆5番(中根善明) 近隣の住民の理解があれば、公園の面積により、公園内に駐車場を整備できることが分かりました。 その基準に合わせれば、公園内に駐車場のない梅園運動公園には駐車場を設置することができますか、教えてください。 ○副議長(柴田敏光) 杉山都市整備部長。 ◎都市整備部長(杉山弘朗) 梅園公園は、面積が約2.4ヘクタールの近隣公園でございます。公園内に駐車場を設置する場合にあっては、地元から要望があれば検討対象と考えております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 中根善明議員。 ◆5番(中根善明) 要望があれば設置できることが分かりました。 近隣住民の意見を聞きながらにはなりますが、サッカーや野球、テニスでの利用者の利便性を高めるため、設置を検討していただければと思います。 (4)、トイレに進みます。 私の持っている資料では、16ある運動公園には、全てトイレが設置をされております。各トイレについてお伺いします。 トイレットペーパーが設置をされている公園数が幾つあるのか、お聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 杉山都市整備部長。 ◎都市整備部長(杉山弘朗) グラウンドのある16公園のうち、トイレットペーパーが設置されている公園は、岡崎中央総合公園、南公園、美合公園、六名公園、美矢井橋河川緑地の五つの公園です。 公園のトイレットペーパーは、過去に度々盗難が発生したため、基本的には設置しておりません。しかし、指定管理者を置いている岡崎中央総合公園や南公園、地元の公園愛護会やグラウンドを利用しているスポーツ団体がトイレットペーパーを自ら設置し、管理している公園もございます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 中根善明議員。 ◆5番(中根善明) 市民の皆さんの協力で、トイレットペーパーが一部設置されていることが分かりました。 では、そのトイレのうち、和式トイレしかない公園が幾つか、洋式トイレもしくは多目的トイレが設置されている公園が幾つか、教えてください。 ○副議長(柴田敏光) 杉山都市整備部長。 ◎都市整備部長(杉山弘朗) グラウンドのある16公園で、一つの建物に設置されているトイレを1か所と数えますと、全部で35か所あります。このうち、全てが和式便器であるトイレは13公園に20か所、洋式便器が設置されているトイレは、多目的トイレも含めまして7公園に15か所ございます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 中根善明議員。 ◆5番(中根善明) 今や一般家庭では、洋式トイレがスタンダードになっていると思います。 洋式トイレや多目的トイレの整備はどのように進めているか、教えてください。 ○副議長(柴田敏光) 杉山都市整備部長。 ◎都市整備部長(杉山弘朗) 現在、トイレの更新につきましては、街区公園に設置されており、屋根材にアスベストが使用されているもので、古い施設から順番に整備を進めております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 中根善明議員。 ◆5番(中根善明) 梅園公園運動場をはじめとする13公園のような、和式だけしかないトイレを優先して早急に改善すべきと考えますが、今後検討する考えがあるのか、お聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 杉山都市整備部長。 ◎都市整備部長(杉山弘朗) トイレの更新でございますが、現在、先ほど申し上げましたとおり、屋根材にアスベストが使用されている街区公園を古い施設から順番に整備を行っております。これらも全て和式便器のみのトイレとなっております。 アスベストが使用されているトイレの更新が終わりましたら、議員おっしゃられるグラウンドのある公園13か所も含めまして、市内各所にある既存の公園トイレの老朽具合を見極めながら、順番に進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 中根善明議員。 ◆5番(中根善明) 本当に、子供からお年寄りまで、様々な人々が公園を利用していると思います。このコロナ禍の中、屋内を避け、屋外での活動に移行する傾向があります。 小さい公園では、子供がボール遊びをしていると、うるさいからやめてくれと言われたことがあると市民の方から相談を受けたこともあり、その方は広い公園まで車で行き、子供を遊ばせているとのことでした。 地域の方々はもちろんですが、市民の皆さんが利用できるように、公園が開かれていることが大切だと思います。梅園運動公園も含めて、現状では都市住民全般の主として運動ができる施設とは言い切れないのではないでしょうか。 公園の利便性を高めることで、市民の生活の中での潤いを得られると思います。健康増進、地域交流の拠点として、これからも公園の整備を引き続きよろしくお願いします。 大項目3、予防接種の補助についてです。 インフルエンザと新型コロナウイルスの同時流行に備え、今年の65歳以上の方のインフルエンザの予防接種が無料になりました。碧南市では、中学校3年生へのインフルエンザの予防接種が無料になりました。本市でも実施すべきと考えますが、拡大する予定はありますか、お聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 中根保健部長。 ◎保健部長(中根勝人) 予防接種の定期接種については、国の厚生科学審議会において、ワクチンの安全性や有効性の検討がなされており、国の動向を見極めながら対応を検討いたします。 定期接種となるような検討議案としては挙がっていないことから、現段階で市として助成する予定はしておりません。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 中根善明議員。 ◆5番(中根善明) コロナ対策にも、子育て支援としても、今後、予防接種の補助を検討していただくようにお願いします。 以上で、日本共産党、中根善明の一般質問を終わります。     (5番 中根善明 降壇) ○副議長(柴田敏光) 暫時、休憩いたします。     午後3時15分休憩---------------------------------------     午後3時25分再開 ○副議長(柴田敏光) 休憩前に引き続き会議を開きます。 32番 三宅健司議員。     (32番 三宅健司 登壇) ◆32番(三宅健司) 皆さん、こんにちは。民政クラブの三宅健司です。議長のお許しをいただきましたので、通告に従い質問をいたします。 市長の政治姿勢について。 一つ目の項目、ア、開かれた明るい岡崎へ。 公約という言葉を辞書で引くと、公衆に対して政策などを約束すること、選挙のときに公衆に対して政策などの実行を約束すること、とあります。 まず初めに、市長は公約というものをどのように捉えているのでしょうか。先日の質問で同意の質問がありましたが、改めてお考えをお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 市長。 ◎市長(中根康浩) 御質問いただきまして、ありがとうございます。 選挙公報に掲げた公約は、有権者の皆様と公に約束した政策であり、市長には、その実現のために誠心誠意、努力していく義務があると考えております。 ○副議長(柴田敏光) 三宅健司議員。 ◆32番(三宅健司) 選挙公報には、「選挙で暮らしが変わる!開かれた明るい岡崎へ」と記載してあります。 市長が思い描いている岡崎像とはどういうものか、「開かれた明るい岡崎へ」とはどういうものか、これについて、いま一度市長のお考えをお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 市長。 ◎市長(中根康浩) 基本となる考えは、市政の主役はあくまで市民の皆様であるということです。行政のみで物事を決めるのではなく、開かれた場で意見を交わし、よりよい政策を進めていく必要があります。具体的には、市民参加や当事者参加が進み、多様性を尊重した町でございます。 行政の役割は、市民一人一人に徹底的に寄り添い、市民の皆様の夢や希望の実現、幸せづくりを全力で応援することだと思っています。 また、選挙において訴えてきたのは、日本一の好循環を生み出す町にしたいということです。人口が増えることで税収も増え、それによって行政サービスが充実し、さらに人口が増えるという好循環であります。その好循環を生むことで、日本一の幸せを実感できるようになると考えています。 そして、もう一つ加えますと、私は、岡崎の強みは次の2点だと考えています。 一つ目は、教育の力に基づく人づくりでございます。二つ目は、東西南北のそれぞれの特性を生かした地域の力です。 御承知のとおり、岡崎市は様々な地域が合併して今の形に成り立っています。それぞれの地域が独自の歴史を持っており、地域には人を育む力、人と人とをつなぐ力、人と仕事とをつなぐ力があると考えています。 このような、もともと持っている岡崎の強みである教育力や地域の力を生かした町が、私が描く岡崎像ということでございます。 以上です。 ○副議長(柴田敏光) 三宅議員。 ◆32番(三宅健司) これまでにも、広く市民の声を聞くために様々な方法が行われてきました。あるいは、様々な会議体を設けて議論が重ねられてきました。常によりよい方法を模索しながら進んできたということで、私なりに市民の声を聞くことはそれほどに難しいということを実感しております。 また、人口が増えるということで好循環を生み出すことは理解しますが、どの自治体においても、人口を増やすことにおいて大変苦労しているのが現状なのではないかと感じています。 次に、第7次総合計画の総合政策指針では、将来都市像である「一歩先の暮らしで三河を拓く 中枢・中核都市おかざき」の実現を目標としています。 御答弁いただいた市長の思い描く岡崎像である「開かれた明るい岡崎へ」と本市の将来都市像をこれからの市政運営においてどのように結びつけていくおつもりなのか、お考えをお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 市長の思いと総合政策指針の将来像に齟齬はないものと思われますので、具体的に施策を推進する際に、市長のリーダーシップの下で調整を行いまして、実現を図るよう進めたいというふうに考えております。 以上です。 ○副議長(柴田敏光) 三宅議員。 ◆32番(三宅健司) ぜひ総合政策指針に基づいた具体的な施策を推進していただくことを切に希望いたします。また、そのためにも、市長のリーダーシップにも大いに期待をするところでございます。 そして次に、分野別指針として、「暮らしを支える都市づくり」、「暮らしを守る強靱な都市づくり」、「持続可能な循環型の都市づくり」、「多様な主体が協働・活躍できる社会づくり」、「健康でいきがいをもって活躍できる社会づくり」、「女性がいきいきと活躍できる社会づくり」、「誰もが学び活躍できる社会づくり」、「商業と観光が成長産業となる地域経済づくり」、「ものづくりが柱でありつづける地域経済づくり」、「スマートでスリムな行政運営の確立」の以上10項目を今後10年間の取組として掲げています。 市長の描く「開かれた明るい岡崎へ」とどのような関わりを持たせ、施策の実現に向けて進めていくのか、お考えをお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 総合政策指針に掲げます、議員紹介してくださいました10の分野別指針は、将来都市像の実現に向けました持続可能な都市経営を推進するための取組について分野別に施策を整理したものでございます。 このため、市長の公約内容を各分野別に調和しながら、施策としてまとめることを想定してございます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 三宅議員。 ◆32番(三宅健司) ありがとうございました。 総合計画及び分野別指針と、市長の掲げた公約についてお聞きをしてまいりました。それぞれの部局の長の皆さんにおかれましては、ぜひ事業の立案、計画、運営の際に、できるだけはっきりとイメージが湧くような指示をしていただくようにお願いします。執行部の皆さんには、同じ理解で、同じ方向を向いて業務を推進していただくことを心がけていただきたいと思います。 そして、来年はいよいよ第7次総合計画の開始年度となりますので、新たな将来都市像の実現に向け、その第一歩として、3月定例会に新年度予算という形で具体策が示されてくると思います。 さきの11月臨時会で、市長は自らの公約実現だけに固執をし、本市の将来を見据えているとは思えない議案を提出されましたが、新年度予算では、しっかりとした財源の裏づけを伴った、本市の将来を見据えた施策の提案をされるようお願いしておきます。また、上程される議案に対しては、これからも是々非々で対応してまいりたいと思います。 では、次の項目に移ります。 イ、女性の副市長について。 現代社会においては、男性、女性の区別のない社会づくりを進めてきていること、女性が働きやすい職場環境が整ってきていること、組織においても、能力のある人材、やる気のある人材を積極的に責任のある役職に登用していることなどが、もはや当たり前になってきています。その結果として、働く女性が増え、女性の管理職も増えてきているのではないかと考えます。 そのような中、今回、女性の副市長の実現ということで、大変強い思いを持って公約に掲げられているように見えます。 まず、なぜ女性の副市長を登用しようとするのか、その理由をお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 市長。 ◎市長(中根康浩) 本市の人口の男女比率はほぼ半々ぐらいで、男女同じ状況にあります。そして、行政を行っていくためには、当事者参加、特に市民参加を大事にしたいと考えております。そのためには、男性も、女性も、それぞれの意見を反映していくことが重要だと思っておりますし、さらには女性ならではの視点、観点、感性も大切だと感じております。 また、本市の第4次岡崎市男女共同参画基本計画においては、審議会等の女性委員比率を、令和2年度末までに37.5%とするという目標値を設定しています。 このように、女性の行政や政治への参画は、社会から要請されているものと考えられます。 以上を考えた場合、現状の市長、副市長3人全てが男性という状況では男女のバランスに偏りがあるため、女性の副市長を登用することで、直接的に、より女性の意見を取り入れた施策が可能になるのではないかと考えているため、女性副市長の登用を検討させていただいているところでございます。 以上です。 ○副議長(柴田敏光) 三宅議員。 ◆32番(三宅健司) では、女性副市長にはどのような人物像を描いているのか、どのような分野にたけている方がよいと考えているのか、具体的な人物はいるのか、お聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 市長。 ◎市長(中根康浩) 副市長の職は、多岐にわたる課題を処理するという重責でもありますので、まずはそれを担っていただける人材をと考えておりますが、今日現在、現時点では、具体的な人物は想定できない状況となっております。 ○副議長(柴田敏光) 三宅議員。 ◆32番(三宅健司) では、公約では2021年3月31日までに女性の副市長を実現とありますが、それは本当に可能なのか、お考えをお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 市長。 ◎市長(中根康浩) 副市長のポストは、とてもハードで責任も重いため、拙速に決めるべきものではないと考えております。現職の副市長のうち、お一人が来年3月に任期満了をお迎えになるために、公約に3月末と記載しておりますので、引き続き3月末の実現を目指し、現在も副市長を担える優秀な人材をリサーチさせていただいております。 しかしながら、時間的にも猶予がなくなり、イメージどおりの人材が見つからない場合には、空席にするということも行政への大きな支障が考えられるため、適当ではないと思っております。しっかりと仕事ができる人に担ってもらいたいと考えておりますが、それだけに選考には難しさが伴ってくるということでございます。 以上です。 ○副議長(柴田敏光) 三宅議員。 ◆32番(三宅健司) ううんとうなっちゃいますが、先ほど、人口の男女比率はほぼ同じ状況、市長、副市長の3人が全て男性ではバランスに偏りがある、あるいは、先ほどの統計なんかも、市の方向性も示されておりますけれども、つらつら挙げられまして、女性副市長を登用すると御答弁がありました。しかし、来年の3月までに時間がなくなってきたから男女を問わずに考えたいということも、一方でお話があったように感じています。 女性副市長の実現については、市長の公約の目玉の一つであると思っていましたが、市長の本当の気持ちというのはどこにあるのか、理解に苦しむところでございます。 私自身は、副市長は市長に次ぐナンバーツーのポストで、非常に重要な職であると思っていますし、先ほどの御答弁の中でも、市長自ら副市長のポストは重責であるとおっしゃっておられました。そうであるからこそ、女性に限らず優れた人材を登用すべきと考えています。 念のために申し上げておきますが、清水副市長、山本副市長ともに尊敬できる方であり、私も大好きであります。そういった方々でありますので、辞めてほしいとは決して思っておりませんので、誤解のないようにお願いをしたいと思います。 もう一度お聞きしますが、来年3月までに女性の副市長を登用するという理解でよろしいでしょうか、お聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 市長。 ◎市長(中根康浩) お答え申し上げます。 公約にも掲げておりますので、引き続き3月末までの女性副市長の登用を目指してまいりたいと思っております。ただし、この点につきましては、期限というよりも拙速は避けなければならない、そして、適切な人材という視点を重視して考えていきたいと思っております。 以上です。 ○副議長(柴田敏光) 三宅議員。 ◆32番(三宅健司) では、次に移ります。 現在、副市長は2人体制で事務事業を進めていますが、副市長の2人体制についてのお考えをお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 市長。 ◎市長(中根康浩) 本市は中枢中核都市であり、様々な課題や多様化、高度化する市民ニーズに対応していくことが必要となります。そのためには、それぞれの役割を分担することで、的確に、早期に対応できる体制を整えることが重要であると考えております。 そのため、現在の2人体制が適切だと思っておりますので、これを変更することは考えておりません。 以上です。 ○副議長(柴田敏光) 三宅議員。 ◆32番(三宅健司) 本市の副市長には、これまで国や県からの人材、あるいは市役所内部からの人材を登用してきました。 まず、国や県からの人材を副市長に登用するメリットについてお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 鈴木総務部長。 ◎総務部長(鈴木晃) 国や県等から副市長を登用するメリットといたしましては、まず国や県等とのスムーズな連絡調整が可能となること、また、その人脈、ネットワークを生かし、事務事業を遂行していく上で様々な情報やノウハウの集積が容易になることなどが見込まれます。 さらに、それまでの国、県等での行政経験を生かした新しい視点や発想、斬新なアイデアも活用できるのではないかと考えております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 三宅議員。 ◆32番(三宅健司) ありがとうございました。 では、もう一つお伺いします。 市役所内部から副市長を登用するメリットについてもお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 鈴木総務部長。 ◎総務部長(鈴木晃) 市役所内部から登用する場合は、本市の職員としてこれまで進めてきました事務事業の進捗状況等が把握できていることから、行政の一貫性が維持できることや、岡崎市の風土を生かした施策を展開できることがメリットであると思われます。 また、本市の行政に携わってきた中で、副市長、職員、お互いの人となりや信頼性を築き上げてきたことも大きなメリットになると思われます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 三宅議員。 ◆32番(三宅健司) 次に、新たな人材に副市長に就任していただくまでには、様々な手順を踏まなければなりません。相手の都合もありますし、話合いを進め、様々な折り合いをつけていくとなりますと、相手の承諾を得るまでにはさぞかし時間もかかることと思います。 新たな人材が副市長に就任するまでにどのような手順で人選をするのか、時間的にはどのくらいかかるものなのか、過去の実例からお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 鈴木総務部長。 ◎総務部長(鈴木晃) まずは、国や県から副市長を招聘する場合でございます。この場合、国や県に対しまして本市が抱える課題や重要施策等について説明させていただき、その中で、その課題や重要施策に関する適任者を副市長候補者として御紹介いただけないか、打診をさせていただきます。 その後、国、県では、職員を推挙することについての可否を判断し、可となった場合、本市の意向にマッチングする副市長候補者の有無を御判断いただくことになると思われます。 本市の副市長として適任者があった場合には、招聘する際に必要なもろもろの事務手続を経て、議会への同意議案を提出させていただく段取りとなります。 市役所内部から登用する場合は、市長がその職員の経歴や仕事ぶりなどにより副市長として任せられると判断した場合に就任要請をすることとなります。手続につきましては、国、県の場合と同じでございます。 なお、時間的なことにつきましては、ケースによりまして異なってまいりますが、国から招聘する場合は、おおよそ9か月前から先方へ打診をしたと聞き及んでおります。また、内部から登用する場合は、任期満了の数か月前からの調整が必要になると考えております。 以上でございます。
    ○副議長(柴田敏光) 三宅議員。 ◆32番(三宅健司) ありがとうございました。 議会にも同意議案を上程する必要があると説明がありました。同意されればよいのですが、同意されなかった場合どうなるのか、副市長の任期が満了となってしまい、さらに後任の副市長が見つからず、1人不在となった場合には、市政運営にも支障を来すのではないかと心配になります。 副市長の2人体制は変えないという御答弁でしたが、そのような事態となった場合、どのような扱いになるのか、お聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 鈴木総務部長。 ◎総務部長(鈴木晃) 市政運営をしていくには、副市長の2人体制は維持してまいりたいと考えておりますので、仮に1人になった場合でも、事務事業に支障を来さないよう、その期間は極力短くし、できる限り早く同意議案を上程いたしまして、御同意いただくよう努めてまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 三宅議員。 ◆32番(三宅健司) 御答弁ありがとうございました。流れが頭に入ってきたというところでございます。 では、次に移ります。 ウ、コロナ対策についてですが、これまで行われた一般質問において、私がお聞きしたかった内容は理解をしましたので、誠に残念ながら、この質問は割愛をさせていただきます。 次に入ります。 エ、好循環政策について。 幾つか公約として挙げられていますが、その中で「渋滞解消総点検スタート」について伺います。 まず、現在の渋滞対策の取組はどのようなものを、どのように進めているのか、お聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 岩瀬土木建設部長。 ◎土木建設部長(岩瀬広三) 国、県、地方公共団体、警察、トラック協会、タクシー協会などで組織をいたします愛知県道路交通渋滞対策推進協議会によりまして、県内の渋滞対策に取り組んでいるところでございます。 具体的には、国のビッグデータなどによる検証、道路利用者へのパブリックコメントによりまして、渋滞状況の把握をしております。 地域の主要渋滞箇所の選定を行っておりまして、渋滞対策としましては、バイパスの整備や交差点改良などが考えられ、最適な対策を検討し、国、県、市、道路管理者などにより対策の工事を実施しているところでございます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 三宅議員。 ◆32番(三宅健司) ありがとうございました。 では、公約に掲げてあります渋滞解消総点検というのはどのように進めていくのか、お考えをお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 岩瀬土木建設部長。 ◎土木建設部長(岩瀬広三) 渋滞を解消するには、その場所に最適な対策を実施する必要がございます。そのためには、歩車分離式の信号の導入、信号サイクルの変更、それから横断歩道やバス停の位置の変更、中央分離帯の改修などの方法が想定をされますが、行政が一方的に対策を行うのではなく、地元住民の方や近隣の企業の声を聞くなど、個別具体に双方向を意識しながら対策を講じてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 三宅議員。 ◆32番(三宅健司) 次に移ります。 最後の項目であります、オ、実現に向けての取組について。 これも幾つか公約として挙げておられますので、その中で、スポーツツーリズム及び室内温水50メートルプールについて伺います。 スポーツツーリズム及び室内温水50メートルプールとはどのようなものを考えていますか、また、いつまでに実現しようとしているのか、そして、その予算はどういった調達をしていこうとしているのか、併せてお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 手嶋社会文化部長。 ◎社会文化部長(手嶋俊明) まず、スポーツツーリズムにつきましては、岡崎をスポーツのメッカとして国内のみならず世界に発信し、岡崎でスポーツをしてもらい、見てもらい、また岡崎でお金を使ってもらうことで、スポーツを核とした好循環を生み出していきたいというふうに考えております。 現在でも、中央総合公園では、高校野球、社会人野球を中心に、選手だけでなく、市内外から多くの観戦客が来場される大会が行われております。こうした機会を生かしまして、観光協会や民間企業などと協力をして、スポーツの場が市内経済の活性化につながる取組を進めてまいりたいと考えております。 また、WRC世界ラリー選手権や2026年のアジア競技大会の開催を盛り上げるとともに、全国・世界規模のスポーツ大会などの誘致や開催支援、プロスポーツの公式戦やトレーニングキャンプ、あるいはパラスポーツ大会の誘致などを図ってまいります。 このように、スポーツを地域振興のための有益な資源と捉えまして、スポーツツーリズムの普及やシティプロモーションなど、スポーツを生かしたまちづくりを推進してまいります。 次に、室内温水50メートルプールでございますが、今年度と来年度で、岡崎市スポーツ施設配置整備方針の中間見直しを行います。今年度は市民意識調査としてアンケートを実施しまして、この調査の中で市民がプールに求めているニーズを把握して、来年度は、この結果も踏まえ、今後の配置整備方針などについて検討をしてまいります。 その後、その方針に基づきまして、コース、水温、水深などの施設の能力ですとか、施設規模、加えて観客席、駐車場などの附帯設備の詳細や、民間活力を生かした整備手法などについて検討してまいります。 実現の時期につきましては、この検討の中で見えてくるというふうに考えております。 また、予算についても、調達方法を含めて、この検討の中で試算をしてまいります。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 三宅議員。 ◆32番(三宅健司) ありがとうございました。 本来であれば、一つ一つお聞きしてまいりたいところですが、今日はこの程度にとどめておきたいと思います。 公約に掲げられているものの中には、既に事業として進んでいるものもたくさんありました。各事業の目的、経緯、予算づけなどをいま一度確認し、御理解していただきたいと思います。 また、会議体についても、既存のもので協議ができるものもあると今回の質問で確認することができました。 今後は、答弁にありましたように、公約内容を分野別指針に落とし込んで進めていく形を想定しているともありましたので、ぜひそのようにお願いをしておきたいと思います。 以上をもって、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。     (32番 三宅健司 降壇) ○副議長(柴田敏光) 暫時、休憩いたします。     午後3時53分休憩---------------------------------------     午後4時再開 ○副議長(柴田敏光) 休憩前に引き続き会議を開きます。 14番 青山晃子議員。     (14番 青山晃子 登壇) ◆14番(青山晃子) チャレンジ岡崎、青山晃子、議長のお許しをいただきましたので、一問一答により一般質問をさせていただきます。 まず、大項目1、本宿駅西で計画されている区画整理事業について、何点かお伺いいたします。 平成20年代後半から、各地で人口が減少に転じてきた中、これまで岡崎市は、全国でも珍しく人口が増加してまいりました。しかし、殊、本市の東部地域においては少子高齢化が顕著で、人口も減少傾向、また店舗の撤退も目立つことから、魅力あるまちづくりが必要だという声が地元から多く聞かれています。 東部地域のまちづくりとしましては、アウトレットモールの計画と、隣接して住環境を整えるための整備が進められていることは、先ほど酒井議員の質問にもあったとおりです。今回のアウトレットモールの誘致は、地域住民の望む都市基盤整備への大きな役割を担っていると認識しております。パネルをお願いいたします。 地元まちづくり協議会からの説明時にも示された整備予定図です。ピンクで示したこの道が1号です。本宿町沢渡の交差点--セブンイレブンのある交差点から国道473号というのが、岡崎東インターに抜ける道でございます。午前中の質問にもありました豊橋方面から右折して進入する交差点というのは、沢渡の隣、こちらの本宿町城屋敷の交差点、こちらから右折して進入する道が4割。473号から左折とあったのは、岡崎東インターから坂を下ってきて1号に出る手前、ここ左に折れる道があります。ここから入り、池金本宿線へ入るため、信号の設置の検討がされております。骨幹道路として池金本宿線が真っすぐ走っており、これが今細いですが、20メートルに拡幅される予定。そして、池金橋北の交差点には保母町、豊田方面から左折して進入することが考えられております。そして、池金本宿線を真ん中に抱え込む形で赤い地域、観光交流拠点にアウトレットができる。そして、ここに東消防署があります。東消防署から東側の地域、黄色で示したところが、地域拠点として土地区画整理事業を進めていくエリアと伺っております。 まず、今回、この地区で土地区画整理事業を進めることとなった経緯をお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 杉山都市整備部長。 ◎都市整備部長(杉山弘朗) 東部地域においては、新東名高速道路の岡崎東インターの開通や国道473号バイパスといった広域的な交通機能が飛躍的に高まりました。しかし、日用品を扱う商業施設や病院、介護施設が少なく、利便性が低いと感じる地元の方々が地域の将来を懸念し、魅力あるまちづくりに向けた取組を始められました。 そのような状況の中、地元の有志でまちづくり協議会が立ち上がり、平成30年2月に協議会より、東部地域のまちづくり事業に関する要望書が市へ提出されました。また、民間事業者からも、広域交通機能に利点のある当地区にアウトレットモール出店の打診がありました。 本市の都市計画マスタープランにおきましても、本宿駅周辺には地域生活に必要な機能の集積を誘導し、地域の玄関口にふさわしい拠点を形成するとしております。大型商業施設の進出は、広域で多様な交流の拡大に資することであり、生み出される経済効果や雇用の創出は、市全体にとっても大きなメリットがあることから、東の玄関口にふさわしい地域拠点を形成するものと考えられます。 そのため、優良な農地を含む地区ではありますが、約40ヘクタールの当地区を新たに市街化区域へ編入していく事務を進めております。 この地区を市街化区域へ編入するに当たり、地区西側のアウトレットモールは広域観光交流拠点として民間の事業者主体で整備を進め、地区東側の本宿駅までの地区は、道路や公園などの都市基盤整備と地元が望む土地利用のための良好な宅地整備が同時に行える土地区画整理事業で進めていくことが、当地区の規模や実施の確実性を考慮しますと望ましい手法と判断し、事業化を進めていくものとしております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 青山議員。 ◆14番(青山晃子) 約40ヘクタールという広大な土地について市街化区域へ編入し、整備を進めていくわけですが、具体的な整備の手法である土地区画整理事業の実施について、現在どのような状況になっているのか、お聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 杉山都市整備部長。 ◎都市整備部長(杉山弘朗) 本宿駅西地区における土地区画整理事業の立ち上げに向け、平成30年11月に当地区の地権者により発起人会が結成され、主に地権者の合意形成を図る活動をされており、これまでに会合等を36回行っておられます。 昨年度は、「エキチカ快適タウン本宿・山中」というコンセプトを策定し、地区に必要な生活利便施設の洗い出しやまちづくりゾーニング図の作成などを行いました。今年度は、今後の土地利用の意向について地権者全員にアンケート調査を実施しているとお聞きしております。そして、会の活動報告として、発起人会だよりを全地権者に配付し、併せて共に活動する委員を増やすための募集活動もされておられます。 この春、新たに3名の方に発起人会の委員として加わっていただき、引き続き仮同意書の収集や、おおむね月1回、土地区画整理事業に向けた勉強会などの会合を行っておられます。 なお、仮同意の状況でございますが、11月末現在で86.8%の地権者の方から仮同意をいただいているとお聞きしております。 また、組合施行による土地区画整理の手法としましては、地権者の土地利用の意向に沿い、関係者の人的負担の軽減、保留地売却の有利性、事業期間の短縮にメリットがある業務代行方式による事業実施を検討しております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 青山議員。 ◆14番(青山晃子) 関係者も御高齢の方が多い中、業務代行方式が人的負担を減らすこと、事業期間の短縮にメリットがあることは、まちづくりを進めていく上でありがたいことであります。 最後に、この事業に対して市の支援はどのようになされてきたのか、また、今後の支援の予定についてもお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 杉山都市整備部長。 ◎都市整備部長(杉山弘朗) 昨年5月に発起人会より、土地区画整理法第75条に基づいた土地区画整理組合の施行についての技術援助申請が市へ提出されました。この申請に基づき、発起人会が開催する会議などに市の職員が出席し、勉強会の資料提供や地権者説明会などの活動を支援しております。 また、仮同意を得るための個別説明や交渉に同行して土地区画整理事業の説明を行わせていただくこと、当地区に隣接するアウトレットモールの事業者と発起人会との情報交換や調整の場を設けること、愛知県や東部土地改良区など関係機関との協議を行っております。 そのほか、技術的支援としましては、騒音や動植物などの生活環境等影響調査や、事業予定地の地区界測量を実施しており、今後も引き続き、土地区画整理設計など事業認可申請に必要な様々な調査等について支援をしていく予定です。 なお、当地区は、区画整理の街区を計画する上で、一級河川鉢地川や国道473号バイパス、アウトレットへのアクセス道路などが制約となり、事業の収入源となる大きな保留地の確保が難しいと想定されます。そのため、組合施行による土地区画整理事業を確実なものとするため、現在、助成条例の改正を検討しているところです。 本宿駅周辺は地域拠点と位置づけており、今後、広域的な観光交流拠点と併せて、本市の東の玄関口としての成長を見据えつつ、健全なまちづくりが行えるよう、支援してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 青山議員。 ◆14番(青山晃子) ありがとうございます。 3年にわたり、岡崎市が様々な支援をしてくださってきたことが分かりました。今後についても、引き続きの御支援をよろしくお願いいたします。 アウトレットモール計画について、地元山中学区の声を聞いていると、町の活気が取り戻せると期待が大きい一方、子供たちの安心安全、渋滞問題など不安の声も多く聞かれます。パネルをお願いいたします。 先ほど、東から、北から進入口がありましたが、名古屋方面からの進入も、ぐっと1号を来て、こちらからの進入が伝えられておりましたが、山中小学校北、県道生平幸田線とつながる交差点は、ふだんから通勤時間帯には、幸田方面から来て右折する車、名古屋方面から来て左折する車が大変渋滞を起こします。時間の短い通勤時間だけのことではありますが、ふだんから渋滞を起こしているこの山中小学校北の交差点につきましても、交差点への右折帯の設置など、住民の安全な生活道路の確保をよろしくお願いいたします。パネルありがとうございました。 また、高齢化の進んでいる地域でございます。安心して免許返納ができるよう、デマンドバスなど公共交通の整備についても、前向きに御検討をお願いいたします。 続きまして、子育て支援についてお伺いいたします。 「おかざきっ子 育ちプラン概要版」によりますと、子育て世代の女性の労働力率が上昇する一方で、出生率は年々減少をしています。女性活躍と少子化対策両立のためには、望めば働き続けることが可能な社会、また第2子、第3子を生み育てたいと思える環境づくりが必要であり、そのために、仕事と家庭の両立が可能だと思える地域の子育て支援、また特に第1子育児中の母親を孤独にしない支援を整備することが課題として考えられます。 孤独にさせないための支援については、先月、家庭訪問型子育て支援、いわゆるホームスタートの愛知県のモデル事業に市内の子育て支援団体が採択されました。本市も支援を行うと聞いており、新たな支援メニューが増えることを喜ばしく思っております。 そこで、子育て支援については、子育てガイドブック、ファミリー・サポート、アイシン・エィ・ダブリュによる子育て支援サービスの実証実験について順次お伺いいたします。 まず1点目、こちら「子育てガイドブックはじめのいっぽ」について、掲載内容選定のプロセスをお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 柴田こども部長。 ◎こども部長(柴田伸司) 「子育てガイドブックはじめのいっぽ」の作成は、本市と株式会社ゼンリンとの協働事業として実施いたしており、本市の子育て支援サービスについて、保健、医療、福祉、保育などの支援制度や各種相談窓口、子育て関連施設の案内など、様々な情報を分かりやすく掲載しております。また、親子で遊べるお出かけスポットの紹介など、お子様が成長されてからも活用していただける内容となっております。 掲載内容選定のプロセスについてですが、子育てに必要だと思われる行政や各子育て支援団体からの情報を集約するため、こども育成課から保健、医療、福祉、保育などの関連部署に情報提供を依頼し、集約した情報を協働する事業者に提供し、協働事業者がノウハウと工夫により誌面の原稿案を作成しております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 青山議員。 ◆14番(青山晃子) 市外から越してきた、いわゆる転入ママからは、子育て支援サービスが集約されていて分かりやすいと好評の声を聞いております。 一方で、母子健康手帳と一緒に受け取られた方の中には、乳児期が過ぎるとしまい込んでしまう方も見受けられ、公園情報が役立つ幼児期の頃に活用されていないケースが多々あるようです。 そこで、幼児期の活用を促すための工夫や、冊子更新時の掲載情報の見直しについてのお考えをお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 柴田こども部長。 ◎こども部長(柴田伸司) 岡崎市電子申請・届出システムにより広く御意見を募集するなどして内容の向上に努めるほか、2021年度版の作成に向け、本年度、本市に登録している子育て支援団体や子育てサークルの方に、子育てガイドブックのリニューアルについて御意見を募っております。 若い世代は紙媒体を見ない、情報はスマホで検索するという御意見もありましたが、紙媒体による効果に肯定的な、子育てに係る様々なニーズを網羅しておりとてもよいという御意見もいただいております。 今後も、子育て世代の方の御意見を伺いながら、幼児期にも活用できる公園やお出かけ情報の充実、現在は市のホームページ上でしか見ることのできない子育て支援団体の活動内容の掲載等について、引き続き検討してまいります。 なお、お子様が幼児期を迎える時期以降であっても、長くガイドブックを御活用いただけるようにという点については、必要なときに改めてお手元に置いていただけるよう、気軽に持ち帰りできる配布場所を増やすなど、妊娠期から出産後、幼児期に至るまで長く楽しく御活用いただけるよう、さらに方法を検討してまいります。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 青山議員。 ◆14番(青山晃子) 子育て支援団体のほか、子育て支援センターを利用される保護者など、広く当事者の声を収集、反映していただくこと、また、子育てシェアAsMamaなどの民間による子育て支援サービスについても、検討に向けて精査をいただくことを望みます。 また、冊子が家にあることで、家族みんなが情報を共有しやすく、子育ての輪が広がるという利点がございます。情報発信を冊子で行うということが今後も必要であると考えます。 豊橋市では、さらに0から3歳、4歳以降と対象ごとに分冊化、持ち歩きを考慮したサイズとなっています。本市でも、多くの方に長く活用していただけるよう、さらなる内容、配布方法の充実をよろしくお願いいたします。 2点目、ファミリー・サポート事業についてお伺いいたします。 当該事業は、地域で支える子育てとして、会員が相互に助け合いながら活動する会員組織であると認識しています。 そこで、現在の会員数と、依頼件数に対して援助が賄えているかをお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 柴田こども部長。 ◎こども部長(柴田伸司) 11月末現在、依頼会員が1,455人、援助会員が116人、両会員が84人、合計1,655人でございます。 依頼会員の増加とともに依頼件数が年々増えている一方で、援助会員数が伸び悩んでいるのが現状であり、今のところは何とかお応えができている状況でございます。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 青山議員。 ◆14番(青山晃子) 会員数の差に驚きましたが、依頼に対しての援助は賄えているとのことで安心いたしました。 地域で声を聞くと、依頼会員世代、援助会員世代ともに認知の低さが伺えます。依頼会員、援助会員を増やすための活動、またその効果についてもお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 柴田こども部長。 ◎こども部長(柴田伸司) 依頼会員、援助会員を増やすための活動といたしましては、援助会員から知り合いの方への地道なお声がけ、子育てサークル活動の場でのチラシ配りを行っております。そのほか、地元の岡崎女子大学の学園祭やつながる子育てなどイベントでも周知活動を行ってまいりました。 また、平成30年度からは、会員のみで開催されていましたファミサポ交流会を、事業の周知や大人同士の交流を目的として、会員だけでなく一般の方に、新規の会員獲得のために開催方法を変更いたしました。そして、本年度からは、援助会員になるために受講が必須であります救命講習のほか、お預かり中の子供の安全対策等を学ぶファミサポ講習会に少しでも興味を持っていただけるよう、スタンプカードを作成し、講習を合わせて24時間受講された方へエコバッグプレゼントを始めました。 ファミサポ講習会等において新規会員の御参加がありますが、年度末の更新時に活動を終了される方もいらっしゃいます。会員数については横ばいの状況でありますが、現状維持ができていることが効果であると考えております。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 青山議員。 ◆14番(青山晃子) 従前からの地道な活動に加え、新たな取組を増やされていること、御尽力に感謝いたします。 1点、援助会員の登録条件についてお伺いいたします。 岡崎市のホームページや子育てガイドブックには「自宅でお子さんを預かる」とありますが、一方で援助内容の例には、「園や学校への送迎」とあり、実際の利用についても習い事などの送迎が多いと聞かれます。送迎のみの援助会員を増やすために、この登録条件を緩和することは可能でしょうか。 ○副議長(柴田敏光) 柴田こども部長。 ◎こども部長(柴田伸司) ファミリー・サポート・センター事業は、お子様を預かることから始まっており、お子様の預かりの場合には、原則として援助会員の自宅で預かることとしているため、そのような記載をしております。 ただし、預かりを伴わない援助のみを希望される場合、例えば、保育園や放課後児童クラブなどへの送迎についてはこの限りではありませんので、ホームページ及び子育てガイドブック上の表記については見直してまいります。 以上でございます。 ○副議長(柴田敏光) 青山議員。 ◆14番(青山晃子) 表現の見直し、ありがとうございます。今後の需要増加に備え、援助会員の登録が増えることを期待いたします。 3点目、アイシン・エィ・ダブリュによる子育て支援サービスの実証実験についてお伺いいたします。 保育園時代よりも帰りが早くなる小1の壁問題に始まり、習い事の送迎など、夕方の時間の使い方は保護者にとっても悩ましい問題です。貴重な人材の離職につながることなどから、企業側の取組も見受けられるようになりました。 今回の実証実験は、連尺通りにあるみんなのおうち連尺にて行われており、岡崎市も支援をしていると伺っています。 一般社団法人が運営する当該施設へ先日視察に訪れましたが、託児室とワークスペースが別フロアにあることで、子供の気配は感じつつ、仕事に集中ができる環境が提供できていると感じました。 そこで、今回の実証実験の概要や狙いについてお聞かせください。 ○副議長(柴田敏光) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 市民の中には、市外に勤務地がございまして通勤に多くの時間を割いたり、また、小さなお子様を育てる世代におきましては、子育てしながら働きやすい環境を求めたりするなど、様々な課題を抱えておみえになる方々が少なくありません。 最近におきましては、テレワークを導入します企業も増えたわけでございますけども、家の中で仕事と育児を行うことは容易ではなく、ワークスペースを別に必要とすることも明らかになってまいりました。 本市では、令和2年8月にアイシン精機株式会社とアイシン・エィ・ダブリュ株式会社と包括連携協定を締結しました。それに伴いまして、アイシン・エィ・ダブリュ株式会社とみんなのおうち連尺を利用して、託児、ワークスペース、送迎、学びを一連のサービスといたしました実証実験を行ってございます。 この実証実験は、ワークスペースで働く親の元に、岡陸タクシーの配車協力によりまして、育成センターから送迎し、託児スペースで遊んで過ごせたり、そこから習い事へ送迎してもらったり、英会話のオンライン授業を受けたりするものでございます。7月から一部ワークスペースの共用、8月から託児、9月からは送迎、10月からは学びを開始してございます。 この事業におきましては、働く、子育て、学ぶの三つを総合的に対応することによりまして、結婚や出産、子育てなどの働き方を変えることを検討する機会に直面いたします子育て世代の方々が柔軟な働き方を体得でき、仕事と子育てを両立してもらえる環境づくりを目指すものとしています。 以上です。 ○副議長(柴田敏光) 青山議員。 ◆14番(青山晃子) 視察の折に、実証実験利用者から声を伺いました。仕事をしている間に子供たちをここへ連れてきてもらえ、あとは帰るだけなので助かる、心に余裕が持てるようになった、また、ここがなくなるのは困るという切実な声も伺いました。このサービスが強く必要とされていることを感じました。 さて、今後、実証実験の検証が行われていくと思いますが、本事業が成功すれば、様々な分野での成果が見いだせると期待をしております。そのためには、ここからの検証が重要であると考えますが、これまで実施してきた中で見えてきた課題があればお示しください。 ○副議長(柴田敏光) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 現段階での課題は、児童育成センターと本事業への支払いによる負担感、そうした問題が挙げられると考えてございます。 本事業の利用者は、子供の帰宅時に家庭に家族が不在というケースがほとんどであるため、基本的には、現在は児童育成センターへ通っている子供たちとなります。そのため、児童育成センターの利用料と本事業の利用料が二重で必要となることから、負担感を解消するための手だてが必要であると考えてございます。 また、当初は、児童育成センターへのお迎えに家族ではない人が来ることによりまして、連絡体制などに対する不安もございましたけども、ファミリー・サポート事業などの先例を参考に対処しているところでございます。 以上です。 ○副議長(柴田敏光) 青山議員。 ◆14番(青山晃子) 費用の負担感については、大きな課題であると考えます。サービス利用者については、こどもの家へのかばん下校を認めていただくことなど、柔軟な考え方が課題の解消に向けて必要かと思います。ぜひ御検討をお願いいたします。 現在は、先例を参考に問題点へ対処いただいているとのことでしたが、既存のファミリー・サポート事業との連携など、実証実験後の展開についてお示しください。 また、実証実験後に向けて、どこに、どのようなニーズがあるのか、子育て世代を対象に広く調査をすることが必要と思われます。調査の実施についてのお考えをお聞きして、質問を終わらせていただきます。 ○副議長(柴田敏光) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 実証実験は今年度で終了いたしますけども、本市はかねてより、男女共同参画の観点からテレワークの導入を推進してございまして、現在のコロナ禍におきまして新しい生活様式が求められている中、これまでにない子育て世代の新たな働き方を発信できるものとして、大いに期待しているものでもございます。 また、実証実験におけます利用者の声や運営におけます課題などをまとめまして報告してもらうことになっているため、そこで得られました課題を整理し、対応することによって、ニーズに合わせて拡大できることを検討してまいりたいというふうに思ってございます。 事業の拡大や市域全体への展開につきましては、地域の特性なども加味することが必要であることから、それらの把握のため、既存の子育て支援事業との連携が必要であるとも考えています。特に、送迎者の確保は課題の一つでもありまして、ファミリー・サポート事業との連携を密に考える必要があるとも考えているところでございます。 以上です。 ○副議長(柴田敏光) 柴田こども部長。 ◎こども部長(柴田伸司) ニーズ調査に関しまして、実証実験の中で出てきた課題を踏まえ、今後、どのようなサービスが必要であるか、子育て支援団体と協働して行く中で、子育て中の方の御意見を参考に、ニーズ調査をするに当たっても調査対象や調査内容を含めて検討してまいりたいと思います。 以上でございます。     (14番 青山晃子 降壇) ○副議長(柴田敏光) 以上で、本日の議事日程は終了しましたので、12月3日午前10時から再開することとし、本日はこれにて散会します。     午後4時27分散会 地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。         副議長  柴田敏光         署名者  三塩菜摘         署名者  加藤 学...