岡崎市議会 > 2019-12-03 >
12月03日-15号

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  1. 岡崎市議会 2019-12-03
    12月03日-15号


    取得元: 岡崎市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-08-19
    令和 1年 12月 定例会               令和元年            岡崎市議会会議録第15号                         令和元年12月3日(火曜日)本日の出席議員(35名)     1番  鈴木雅子     2番  新免悠香     3番  大原昌幸     4番  三浦康宏     5番  野本 篤     6番  野々山雄一郎     7番  磯部亮次     8番  荻野秀範     9番  杉浦久直    11番  小田高之    12番  杉山智騎    13番  野島さつき    14番  畑尻宣長    15番  加藤嘉哉    16番  井町圭孝    17番  井村伸幸    18番  鈴木英樹    19番  鈴木静男    20番  小木曽智洋    21番  中根武彦    22番  内田 実    23番  原田範次    24番  蜂須賀喜久好    25番  江村 力    26番  柵木 誠    27番  井手瀬絹子    28番  畔柳敏彦    29番  柴田敏光    30番  加藤 学    31番  三宅健司    32番  太田俊昭    33番  簗瀬 太    34番  加藤義幸    35番  神谷寿広    36番  山崎憲伸---------------------------------------欠席議員(1名)    10番  山崎泰信---------------------------------------議事日程 日程第1 会議録署名議員の指名 日程第2 一般質問---------------------------------------本日の会議に付した事件 1 会議録署名議員の指名 2 一般質問---------------------------------------発言順位議席番号氏名 (質問方法の種別)件名56野々山雄一郎 (一問一答方式)1 小学校の部活動について  (1) 現状と経緯  (2) 今後の方向性 2 短期集中型通所サービスについて  (1) 開始の経緯と目的  (2) 現状と今後 3 市民の学びについて  (1) 市民大学  (2) 生涯学習講座 4 市立看護専門学校について  (1) 学生の確保  (2) 就職状況  (3) 今後の課題618鈴木英樹 (一問一答方式)防災・減災について  (1) 水害対応ガイドブック  (2) 治水対策  (3) 地域防災計画(災害時の人員配置)729柴田敏光 (一問一答方式)1 岡崎市体育館について
      施設整備 2 自転車について   自転車事故 3 介護サービスについて  (1) 在宅介護支援  (2) 介護士  (3) 認知症高齢者支援816井町圭孝 (一問一答方式)1 犯罪被害者支援について  (1) 現状  (2) 名古屋市の状況  (3) 必要性 2 悪質クレーム(カスタマーハラスメント)対策について   本市の取り組み 3 鹿乗川の水害対策について  (1) 防災情報  (2) 現状  (3) 排水ポンプ927井手瀬絹子 (一問一答方式)1 子供の健康診査について  (1) 乳幼児健康診査における未受診者への対応  (2) 弱視の早期発見 2 学校現場における法律的な解決を必要とする問題への対応について  (1) 現状  (2) スクールロイヤー制度導入の考え 3 特別養護老人ホームの入居手続について  (1) 現状と見直し  (2) 入居手続一元化導入の考え105野本 篤 (一問一答方式)1 未来を見据えたまちづくりについて  (1) スマートシティ構築に向けた新たな交通  (2) 康生通りの社会実験 2 若者にとって魅力あるまちづくりについて  (1) 未来に羽ばたく金の卵  (2) サブカルチャー 3 安全安心なまちづくりについて   警戒レベルの変更説明のため出席した者 市長       内田康宏 副市長      清水康則 副市長      山本公徳 教育長      安藤直哉 水道事業及び          伊藤 茂 下水道事業管理者 市民病院長    早川文雄 総合政策部長   永田 優 財務部長     山崎文夫 総務部長     鈴木 晃 市民生活部長   大久保貴子 市民生活部          杉山弘朗 防災担当部長 社会文化部長   河内佳子 福祉部長     内田次夫 保健部長     池野 肇 保健所長     服部 悟 こども部長    柴田伸司 環境部長     小早川 稔 経済振興部長   植山 論 都市整備部長   籾井泰晴 土木建設部長   小林昭彦 建築部長     中根康明 市民病院          大山恭良 事務局長 消防長      井藤謙三 上下水道局長   岩瀬広三 会計管理者    大竹 博 教育委員会          小野鋼二 教育部長 教育委員会          加藤有悟 教育監 監査委員          青山恭久 事務局長 総合政策部次長          本多徳行 兼地域創生課長 総務部次長兼          戸谷康彦 人事課長 市民生活部次長          桑山拓也 兼防災課長 市民生活部次長          太田貴之 兼市民課長 社会文化部次長          鍋田志郎 兼スポーツ振興課長 社会文化部次長          手嶋俊明 兼市民協働推進課長 福祉部次長兼          小河敬臣 長寿課長 保健部次長兼          中根勝人 保健企画課長 こども部次長兼          河合剛志 保育課長 経済振興部次長          鈴木英典 兼農務課長 都市整備部参事  杣谷正樹 都市整備部次長          新井正徳 兼都市計画課長 都市整備部次長          福澤直樹 兼都市施設課長 都市整備部次長          市川正史 兼まちづくりデザイン課長 都市整備部次長          中田利隆 兼拠点整備課長 土木建設部次長          倉橋正直 兼道路建設課長 土木建設部次長          田口富隆 兼河川課長 建築部次長兼          鈴木広行 建築指導課長 市民病院事務局次長          伊奈秀樹 兼総務課長 教育委員会 教育部次長    神尾清成 兼総務課長---------------------------------------職務のため出席した者 議会事務局長   廣山嘉也 議会事務局次長          近藤秀行 兼議事課長 議事課副課長   水上順司 議事課          畔柳康弘 議事係係長 議事課 政策調査係    関塚俊介 係長 議事課主査    伊藤雅典 議事課主査    加藤 順 議事課主事    江場龍也     午前10時開議 ○議長(簗瀬太) 出席議員が定足数に達しておりますので、ただいまから会議を開きます。 本日出席を求めた理事者は、市長初め関係職員であります。 なお、本日の議事日程は、席上に配付の印刷物により御承知願います。--------------------------------------- ○議長(簗瀬太) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員は、会議規則第79条の規定により、議長において、9番 杉浦久直議員、26番 柵木 誠議員の御両名を指名いたします。--------------------------------------- ○議長(簗瀬太) 日程第2、一般質問を行います。 本日の質問予定者は、6番 野々山雄一郎議員、18番 鈴木英樹議員、29番 柴田敏光議員、16番 井町圭孝議員、27番 井手瀬絹子議員、5番 野本 篤議員の以上6名であります。 あらかじめ定めた順序に従い、質問を許します。 6番 野々山雄一郎議員。     (6番 野々山雄一郎 登壇) ◆6番(野々山雄一郎) おはようございます。議長のお許しを得ましたので、一般質問、一問一答にて始めさせていただきます。 今回は、市民の皆様との対話の中でいただいた御意見や疑問、要望など、現状の分析をしながらお伺いいたします。 まず、一つ目に、小学校の部活動について。 名古屋市教育委員会が、名古屋市立小学校における全ての部活動を、2021年3月をもって廃止すると発表しました。豊田市、蒲郡市、豊橋市にも同様な動きがあります。 背景には、教職員の長時間労働の是正が一番の理由と言われています。今後、教職員は英語教育やプログラミング教育など、さらなる激務にさらされることが予測されます。 また、全国の学習指導要領によれば、中学校や高校の部活動は学校教育の一環との記述がありますが、小学校の学習指導要領には記述がありません。このことからも、そもそも小学校の部活動は廃止されて当然との意見も否定はできません。 しかし、経済的に習い事を受けられない子供たち、保護者の理解などが理由でやりたくてもやれない子供たちが多数いることも事実であり、部活動によって初めて体験できたスポーツや吹奏楽や芸術など、自分の個性を発揮できたという側面もあります。 日本の部活動は公教育において、誰でも運動や文化活動を経験できる制度として、海外からも高く評価されてきたという話も聞いたことがあります。 そこで、(1)番、現状と経緯についてお伺いします。 他の市町村で、小学校部活動廃止の動きを耳にして、小学生の子供を持つ保護者から、部活動がなくなるのではないかと心配する声があります。本市の小学校の部活動は廃止されるのでしょうか、また、本市の小学校の部活動の現状はどのようであるのか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 加藤教育監。 ◎教育委員会教育監(加藤有悟) まず、小学校の部活動の廃止について御心配の声があるということでございますが、本市としましては、現在のところ部活動を廃止する予定はございません。 次に、部活動の現状についてでございますが、国・県のガイドラインをもとに、ことし2月に市が策定した、岡崎市部活動指導ガイドラインにのっとって、各学校が活動方針を示し、年間を通した部活動を行っております。 活動時間の面から見ますと、ガイドライン策定前に比べ、短くなっている面はあるかと思います。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) 以前より部活動時間が短縮されていることから、縮小傾向にあることと理解しました。部活動が縮小されたことで、教職員の長時間労働の是正、働き方改革につながっていると推測されますが、現場の教職員の声をお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 加藤教育監。 ◎教育委員会教育監(加藤有悟) 教職員からは、授業後のノート点検や授業準備、教材研究により多くの時間をかけられるようになった、休日に家族と過ごす時間がふえたなどの声を聞いております。 部活動の時間を見直したり、休養日を確実に設けたりすることで、教職員に時間の余裕が生まれ、教職員の働き方改革につながっていると捉えております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) 時間短縮されたとはいえ、現状、小学校で部活動がある岡崎市において、やりがいを感じて部活動に取り組む教職員も多くいると思いますが、大きな負担と感じている教職員も多数派としているのではないかと推測します。 教育委員会として、教育現場を担う教職員の部活動に対する考え方の現状分析をお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 加藤教育監。 ◎教育委員会教育監(加藤有悟) 部活動指導に教育的意義ややりがいを感じている教職員もいる一方、年間を通して活動する部活動が小学校にあり、熱心に指導していることに負担を感じる教職員もおります。 このような実情を受けまして、各学校では複数顧問体制にして輪番制で指導したり、学期末等は部活動終了時刻を早めたりするなどして、教職員の負担が少なくなるように努めております。 教育委員会といたしましては、今後もガイドラインにのっとって活動をすることにより、部活動指導における教育的意義と教職員の負担軽減の両立を目指してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) もともとスポーツは好きでなかったが、部活がきっかけで一流のアスリートになった例、芸術に興味がなかったが、部活がきっかけで芸術才能が花開く例、そのような才能が埋もれてしまわないよう、子供たちの未来のために部活動をどのような形にしていくのか、より多くの議論が必要と考えます。 そこで、(2)番、今後の方向性についてお伺いします。 岡崎市内で地域の大人が指導者となる営利目的ではないスポーツクラブチームが多数あります。私の井田学区では、ソフトボールの井田ジュニア、バレーボールの井田VBC、バスケットボールの美川MBCの女子のミニバスなどが、井田小学校や葵中学校のグラウンドや体育館で活動しています。クラブチームと部活動が連携して、さらなる強化がなされている場合もあります。 さて、部活動には運動系ではなく、音楽、芸術、科学など文化系のものもあります。本市には、運動系のクラブチームではなく、文化系のクラブチームのような団体もあるのか、把握しているクラブをお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 加藤教育監。 ◎教育委員会教育監(加藤有悟) 市内の全てのクラブを把握することは難しいところでございますが、本市には、教職員が休日等に自主的に指導している合唱や吹奏楽を楽しむ団体、りぶらで行っているジャズを楽しむ団体がございます。 また、市民センターや地域交流センターで行われている子供将棋やプログラミングを学ぶクラブなどがあると聞いております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) 先ほどの答弁で、今のところ部活動廃止の考えはないとのことですが、全国的には今後、部活動の内容が地域のクラブチームに移行していくことと考えられます。 その場合に、現状の岡崎市において可能であるかどうか、本市の見解をお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 加藤教育監。 ◎教育委員会教育監(加藤有悟) 長期的に考えますと、部活動が地域のクラブに移行していくことも考えられるところでございます。ただ、その場合、子供の受け入れ体制を整えることが必要と考えております。 文部科学省は、将来的には地域で部活動にかわり得る質の高い活動の機会を確保できる十分な体制を整える取り組みを進め、環境が整った上で、学校以外が担うことも検討するという考え方も示しておりますので、こうした面での動向も注視してまいります。 学校の部活動は、これまで全ての子供に等しくスポーツや文化に触れる機会を提供し、大きな役割を果たしてまいりました。 本市にはこれまで子供が部活動に積極的に参加することで、子供の心と体を育んできた教育風土もございます。今まで培ってきたこうした教育風土も生かしつつ、よりよい部活動の方向性につきまして、各種情勢を踏まえながら適切に判断してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) 武道などの学校の部活動にない道場などは以前からも地域に多くあったと思います。 また、スイミングやバレエに代表されるスポーツ教室は、今ではゴルフやダンス、ストリートスポーツなど多種多様になっています。また、文化系活動も書道教室、ピアノ教室、絵画教室に代表される教室は、将棋教室やユーチューブ教室など多種多様にふえております。 しかし、答弁にもありました、岡崎市は昔から部活動を熱心に行うことで、子供たちの心と体を育ててきた風土があるとの言葉に、私自身、熱心な先生方の御指導の部活動によって心と体を育てられたと、心から強く感じることであります。正直、担任していただいた先生よりも、部活動の顧問の先生のほうが今でも心に残っていると思います。 そこで、現在、教職員の負担軽減の側面と子供たちを育てる側面、両方を考え、今後の方向性を考えたいと思います。 例えば、全ての運動機能の基礎となる陸上部、器材が高価な吹奏楽、研究中心の科学部など、幾つかの部活動を残し、教職員が交代制にて対応すること、そして個々のスポーツに関しては、現状のクラブチームへの運営における支援拡大を行う取り組み。 また、保護者によるクラブ育成会を組織し、地域人材が顧問となり、仕事を終えた教職員も自由に参加したりする取り組み。 また、児童の部活加入の自由化を先行して行い、希望者の多い、少ない部類を把握し、部活の種類を絞り、担当教員の複数化によることから始める取り組みなど、さまざまな形での検討が可能と考えますが、検討されている中で課題があればお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 加藤教育監。 ◎教育委員会教育監(加藤有悟) 教育委員会では、本年度、特別委員会といたしまして、学校教育活動研究委員会を立ち上げました。委員は、校長、体育指導員、音楽指導員、一般教員等で構成しております。 この委員会におきまして、中長期的な視点も加えて部活動の未来像についても協議し、今後の方向性について検討を行ってまいります。 そうした中で、例えば部活動を地域のクラブ活動に移行していくための課題を考えましても、教職員にかわる指導者の確保、費用、活動の質の保障、そして全ての子供に等しくスポーツや文化に触れたり、楽しんだりする機会を提供することなど、多くの課題があると考えております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) 学校教育活動研究委員会との特別委員会を設置し、既に検討が始まっていると理解しました。 他の自治体の状況を分析し、本市の方向性への議論を進めてください。また、議論の最中においても、市が進む方向性の情報の開示を求めます。 我が会派にも、空手を地域の児童にボランティアで毎週教えている議員がいます。会社員や市役所の職員の方々の中にも、仕事が終わってから児童へスポーツや文化芸術を無償で教えている人たちが、子供たちのために地域のクラブを担っています。 教職員の働き方の現状把握はもちろん、そういった現在の指導者へのヒアリングを行い、現状把握の分析を強くお願いします。 子供たちの未来のため、極めて難しい今後の部活動の方向性をともに考えさせていただけたらと思います。 次に、大項目の二つ目、短期集中型通所サービスについてお伺いします。 まず、介護認定の現状についてお伺いします。本市のここ3年の要支援の認定率はどうなっているのか、お聞かせください。また、認定更新の際に、要支援1から要支援2、要介護になるなど重症化する方はどのくらいの割合になるのか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) まず65歳以上の高齢者のうち、要支援1及び2に認定された方の認定率でございますが、3年間の各年度の3月末時点でお答えをさせていただきます。 平成28年度の認定率は5.05%、平成29年度は4.94%、平成30年度は4.99%となっております。高齢者数の増加に伴いまして、要支援認定者数はふえておりますが、認定率につきましては、5%前後で横ばいとなっております。 次に、要支援1の方の更新時の状況についてでございます。平成30年度に、要支援1からの更新申請のあった方は1,664人、そのうち更新後の判定が非該当となった方は27人で全体の1.6%。要支援1は1,089人で65.4%、要支援2は411人で24.7%、要介護1以上になった方は137人で8.3%となっております。 更新時に介護度が進んだ方の割合といたしましては33%でございました。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) 認定率は5%前後で横ばいになっているとお答えいただきました。認定率に変更はないものの、高齢者人口の増加に伴い認定者数は年々増加しております。 また、注目すべき重要な事実に、更新時の状態で要支援1の方のうち非該当となった方、いわゆる改善された方が1.6%、要支援1のままだった方が65.4%、要支援2以上になった方、いわゆる悪化した方が33%との回答は、要支援1の状態から自立できない方が大多数であり、住みなれた地域で以前の生活を取り戻すために、重度化させない新たな支援が必要との結論に至ると考えます。 本市では、今年度10月から要支援認定を受けている方を対象とした介護予防・日常生活支援総合事業、いわゆる総合事業の訪問型サービスと通所型サービスの一部を見直しました。この中で、主に要支援1の方を対象としたリハビリを中心とした短期集中型通所サービスが開始されたようですが、開始した経緯と目的をお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 国の介護保険制度が改正をされまして、本市におきましても、要支援認定者の方につきましては、介護予防、通所介護、いわゆるデイサービスでございます、それと介護予防の訪問介護、ホームヘルパーにつきまして、平成29年度から介護予防・日常生活支援総合事業に移行をさせていただきました。 移行するときは、既に介護保険サービスを利用されている方が混乱しないように、大幅なサービス内容の変更を行わずに開始をいたしました。 総合事業は平成29年度に開始をいたしましたが、短期強化型通所サービスの利用が伸びなかったため、新たなサービスの構築を検討し、本年10月から開始することといたしました。 今後、岡崎市も高齢者人口は増加していくにもかかわらず、生産人口は減少し、介護を担う人材不足も予想されます。 このような状況を打破するために検討を重ね、介護予防の効果をこれまで以上に高め、高齢者が住みなれた地域で生活することができる元気な高齢者をふやすことが重要であると考えます。 また、身体機能が低下してしまい、やりたいことを諦めていた高齢者が、もう一度自分のやりたいことができるように支援を行うことを目的といたしました。 これを実現するために、国が示しました、他の自治体が行っていますモデルケースを参考に、サービスに頼らないで自立が図れるよう、6カ月の短期で、集中的にリハビリを中心とした短期集中型通所サービスを実施することといたしました。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) それでは次に、現状と今後についてお伺いします。 短期集中型通所サービスは身体のリハビリに特化し、生活機能が低下した方など、このサービスに通って、もう一度自分のやりたいことやもとの生活ができるようになるための自立支援をするという点で必要なサービスであると理解します。 そこで、このサービスが終了した後も、継続して介護予防に取り組む必要があると思いますが、そのための取り組み、支援をお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 短期集中型通所サービスは、6カ月で終了しますが、サービス開始時に利用者とサービス事業者との間で、本人が望む暮らしや、サービス終了後にどのような生活をしたいのかなどの目標設定をいたします。 また、その目標に向けまして、それぞれの利用者に合ったプログラムを提供し、その目標を達成するために、サービス開始後3カ月ごろから、実際に地域での通いの場などへ通うための支援も進めてまいります。 利用者がサービス終了後も継続して介護予防に取り組み、地域で元気に暮らせるよう支援を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) 今の回答で目標設定とありましたが、具体的にはどのような内容を設定されているのか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 利用者によって望む暮らしも異なりますので、目標設定もさまざまでございます。多かった目標設定は、岡崎ごまんぞく体操に参加する、買い物に行く、友人や家族と喫茶店に行くなどでございます。 また、そのほかにも、畑仕事をする、フォークダンスをもう一度するなど、新しいことへのチャレンジやもう一度やりたいことをやるなどがございました。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) 利用者によりさまざまな目標設定があるとわかりました。 その中に、岡崎ごまんぞく体操がありますが、岡崎ごまんぞく体操に通いたいという利用者の希望に沿うためには、各地域の歩いて通える近所に実施しているグループが必要となりますが、現状と今後の展望をお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) まず現状でございます。岡崎ごまんぞく体操は、本年11月末現在で、開始予定を含めますと164グループございます。活動している方は2,800人以上いうことで、現在も開始したいというグループから、たくさんの問い合わせをいただいているのが現状でございます。 次に、今後の展望でございますが、岡崎市地域包括ケア計画で掲げた、令和2年までの目標140団体を既に超えております。本市といたしましては、人口1,000人に対し1カ所、将来は380カ所以上を目指してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) 岡崎ごまんぞく体操は164グループとお聞きしましたが、どのくらいかぴんと来ない方もいると思います。 岡崎市内のコンビニエンスストアが170件くらいと言われていますので、そのくらいの数の場所で、現在ごまんぞく体操が活動しているとイメージすることができます。 聞くところによりますと、多く実施されている学区、実施が少ない学区、まだ実施されてない学区などあるようです。目標の380カ所を目指し、380カ所が達成できたとき、今以上に市内各地域で少し歩けばごまんぞく体操の会場に行くことが可能になり、地域ケアの実現になるよう期待しております。 その岡崎ごまんぞく体操の効果についてお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 岡崎ごまんぞく体操の効果でございますが、1年継続して参加された方の体力測定の結果、筋力の維持、向上を示す数値が出ております。 体操を継続することにより、筋力の維持、改善だけではなく、地域の方とコミュニケーションするなど、心身ともに効果を実感でき、閉じこもり予防にもつながります。 また、地域包括支援センターやリハビリテーションの専門職などが支援を行っておりますので、地域の専門職と関係がつながるなど、今後地域が連携して支え合う体制づくりの一役になることを期待しているものでございます。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) 10月から始まった短期集中型通所サービスで、まだ実例も少ないと思いますが、想定できるケースへの質問をいたします。 短期集中型通所サービスに6カ月通ったが改善しなかった場合はどうしたらいいか、また途中でこのサービスが合わなくなった場合にどうしたらいいのか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) けがや病気など、さまざまな理由によりまして、維持、改善ができず、状態が悪化してしまった場合などは、ケアマネジャーによるケアマネジメントによりまして、その方に合った適切なサービスにつなげてまいりたいと考えております。 また、状態の変化によりまして、途中でこのサービスが合わなくなってしまった場合につきましても、ケアマネジメントによりまして、適切なサービスにつなげてまいります。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) 次に、短期集中型へ移行する人の状態像の基準への疑問をお伺いします。 要支援1の方々の中で、短期集中型通所サービスに移行する認知症と障がいの基準ランクの線引きが厳しいのではないかと感じます。 要支援1の方々が短期集中型通所サービスだけではなく、予防専門型通所サービスを利用できる基準はどのように決めたのか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 既に短期集中型通所サービスを実施しております、ほかの自治体の基準を参考にさせていただきまして決めております。 また、本市では、要支援認定時に主治医が記載をいたします、主治医意見書の認知症高齢者、障がい高齢者の自立度や疾病等の記載のありなしのみではなく、それ以外にも予防専門型通所サービスを必要とされる方が利用できるよう、ケアマネジャーと市の協議によりまして、利用を認めることも設けております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) 介護予防・日常生活支援総合事業と聞いて、要支援の切り捨て、サービスのボランティア化とのよくないイメージの言葉が頭に浮かぶ人もいるかもしれません。 しかし、介護保険の原点に立ち返り、その人の能力を引き出す自立支援の概念を考えれば、そうではないことがわかります。原点とは、できないことをかわりにやるのではなく、できないことを本人の意欲でできるようにさせるための支援でなければならないということです。 しかしながら、従来の通所サービスを通いの場としていた利用者さんにとっては、サービスが減ってしまうイメージがあるのも事実です。まず、自立するための短期集中型通所サービスを卒業し、その後は、自分で地域での通いの場を探して参加してみたり、高年者センターをのんびり楽しく利用する。 また、自費で参加できる高齢者のためのスポーツジムやリハビリ施設など、新たな営利の通いの場ができてくる可能性もあり、さまざまな選択肢の中で自立した生活を送っていただきたいと思います。 先日、井田学区福祉委員長と地域包括支援センターとのお話の中で、地域福祉のための社会資源マップ作成の話題が出ました。その地域資源のマップが作成できれば、地域の交流の場の場所、日程などがわかります。 かねてより私が思い描いていた、御家族やみずからでセルフケアプランを作成し、みずからが選ぶ通いの場ができるようになると期待しています。それらの地域活動への支援もよろしくお願いいたします。 続きまして、三つ目の質問に移りたいと思います。 市民の学びについて。 市民の皆様との対話の中で、岡崎市の市民は学びに対する意欲が高いと感じることが多々あります。学びは、専門的知識の学びだけではなく、趣味的活動の学び、健康関連など、現実的な学びなどさまざまです。そういった学び、数々の生涯学習の充実が、人の人生の充実をもらたすことは言うまでもありません。 岡崎市では、他自治体との比較で、こういった学びの取り組みが充実していると私は認識していますが、改めて現状をお聞きし、それらの取り組みの内容や、その取り組みのさらなる充実のための課題を含めお伺いします。 国が開催している人生100年時代構想会議において、生涯にわたって教育と就労を交互に行うことを勧める教育、リカレント教育が取り上げられています。若い世代も定年退職して第2の人生を歩む方も、長く活躍するためにも学び続ける生涯学習が重要だと考えています。 そこで、(1)番、市民大学についてお伺いします。 毎年楽しみにしている市民の皆様も多い岡崎市民大学は、本市の生涯学習を担う重要な事業だと思います。 しかし、ことしは定員を超えて抽せんとなり、受講できなかった市民もいたときいております。現に私の町内の毎年楽しみにしていた方が抽せん漏れしました。ことしの申し込み状況をお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 市民大学は、幅広い市民に向けた生涯学習への入り口として、各界の著名人や市内の大学教授を招聘し、本市に関係する人、物、時代を捉えた話題性のある講話をしていただいております。 今年度は、会場をりぶらのホールと会議室とし、著名人が講師を務める3講座と、市内大学教授等が講師を務める4講座を募集したところ、いずれも定員を超えるお申し込みをいただきました。 特に、NHKの歴史テレビ番組でもおなじみの磯田道史氏の講座には人気が殺到し、定員の約5倍のお申し込みをいただく結果となりました。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) では、そのような状況に対して何か対策をとられたか、お聞かせください。 また、市民の皆様に愛される事業だからこそ要望も多いかと思いますが、今後の課題もお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 抽せんに漏れた方々を含め、より多くの市民に講座を見てもらえる方法を検討し、講師の了承を得られたものについては、ケーブルテレビでの放送を行いました。 受講者へのアンケートでいただいた御意見では、ふだん聞けない世界の話を聞けて勉強になった、考え方一つで生き方も豊かにできるんだと学んだなど、高い評価もある一方、より多くの学習機会や広い会場での開催を求める御要望もいただきました。 こうした市民の声を課題と捉え、講師やテーマの選定、また、それに見合った会場規模や開催方法について検討し、魅力と発展性のある生涯学習事業にしていきたいと考えております。 以上でございます。
    ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) 毎回のアンケートなど、今後も市民の皆様のニーズを把握した内容をお願いします。 また、予算の都合もあるかと思いますが、応募が殺到する可能性のある内容には、一昨年のように、市民会館のような大きな会場等の検討もお願いいたします。 次に、(2)番、生涯学習講座についてお伺いします。 他の自治体では、市民大学の中での定期講座として開催する場合もありますが、岡崎市の場合は、定期講座として独立し、多種多様、市内各地で数多くの生涯学習講座が開催されています。 多くの市民が一堂に学べる機会となっている市民大学のほか、生涯学習事業としてどのような取り組みがあり、またどのように実施されているかなど、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 市が直接取り組む事業として、市民センターの定期講座や市民講座、市役所各課職員が講師を務める出前講座がございます。 市民センターの定期講座は、年間10回または18回の講座を各センターで15講座程度開催いたします。また、市民講座は、定期より短いサイクルでの講座を年10講座程度開催し、地域で気軽に学習を始めたい市民向けの講座を提供しております。また、受講生みずからが団体をつくり、継続的に学び続ける自主講座支援も行っております。 職員による出前講座は、町内会や老人会などの団体からの希望に対し、担当事業の説明や啓発を行うものでございます。 これらとは別に、市民が担い手となる事業として、りぶら講座の取り組みがございます。これは市民が趣味や特技など、これまでに学んだり実践してきたりしたスキルを、他の学びたい市民に伝えるために、みずから講師となり講座を開設するものでございます。 市民活動及び生涯学習の拠点であるりぶらで開催することで、りぶらのコンセプトである市民がみずから学び、活躍できる知的活動拠点の役割を担っていただいております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) さまざまな形が理解できました。学びにはいろいろなものがあります。岡崎市では、誰でも気軽に学べる防災、健康など現実的な講座も充実していると理解しています。 最近では、特殊詐欺やスマートフォン利用の注意などが市民の興味が深く、学びの機会を求めていると聞いていますので、御検討をお願いいたします。 次に、岡崎市の生涯学習の取り組みのうち、他の自治体と比較して特徴的な取り組みをお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 市民センター講座や職員出前講座がみずから学ぶという事業であるのに対し、りぶら講座はそこから一歩進んで、学びを生かす事業でございます。これは本市の特色とも言えます。 例えば、鉄道の旅が好きな市民が講師を務める、青春18きっぷを有効活用するための講座は、受講者が多く好評だったため、現在は市民センターの市民講座の講師として活躍をしていただいております。 こうした市民活動と生涯学習をともに推進する取り組みに対して、今後力を入れていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) りぶらの運営目的にも沿う学びを生かす学習は、自分の知識を人に伝えていくことで学習定着率を確実なものにする、アクティブラーニング的な手法として、非常に学びの効果が高いと考えます。 さまざまな取り組みによって、ますます市民の学びが広がっていくことを期待しますが、今後の課題があればお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 課題といたしましては、現在市民センターで行われている講座の多くは平日の昼間の開催のため、現役世代に受講の機会を提供できておりません。 また、講座の多くが趣味や教養を高める内容であり、学んだことを生かせる機会が限られ、さらなる学びの発展にはつながりにくいと感じております。 また、出前講座については、本市の主要施策を市民にわかりやすく伝える役割が期待できるものの、基本的には団体での申し込みにしかなっていないため、不特定多数の個人に向けて開講できる体制が整っておりません。 こうした状況を踏まえ、講座の開講時間帯に幅を持たせたり、職員出前講座を活用し、個人でも受講できる形にするなど、より多くの市民により多くの学びの場を提供していくことが必要と考えております。 また、地域交流センターにおける市民活動支援の取り組みは、生涯学習推進にもつながる可能性がございます。市民が学んだことが、地域課題や社会課題の解決に生かせるような仕組みづくりに向け、今後検討していきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) 人生100年時代、今後も高齢者がふえていき、定年後なかなか地域に飛び込むことができない方々も多いと聞いています。 生涯学習事業の充実によって、高齢者の皆様が自宅に引きこもることなく学びの場に出かける、その学びの中から生きがいややりがいを持ち、そこから活躍できる機会がふえ、元気に生活する。今後も岡崎市として、生涯学習を推進していただくことを強くお願い申し上げます。 次に、岡崎市立看護専門学校についてお伺いします。 岡崎市立看護専門学校は、堅実な公立経営の中、最新医療技術にも即戦力として対応できる実践的な実習カリキュラムが充実し、感性をキーワードにした教育方針、観察力、判断力育成の学習のためのフィジカルアセスメント実習室の設置、また、校内だけではなく、多様な場での実習も充実しています。 市立看護専門学校は、昭和44年9月に岡崎高等看護学院として開校し、ことしで50周年を迎えました。9月には50周年記念の学校祭も行われました。 そこで、中枢中核都市岡崎市唯一の市立の公立専門学校で、岡崎市の未来を担う若者が、地域医療、介護を支える看護師として羽ばたく看護専門学校について、幾つか質問いたします。 まず、(1)番、学生の確保についてお伺いします。 看護学校の1学年の定員と修業する年数について、また入学試験にはどのような応募区分があるのか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 大山市民病院事務局長。 ◎市民病院事務局長(大山恭良) 市立看護専門学校の1学年の定員は40名でございます。また、修業年限は3年でございます。 入学試験の応募区分につきましては4区分ございまして、一般入学試験のほか、指定校推薦、社会人入学試験のほか、今年度実施する令和2年度入学試験から学校推薦を新たに設けました。 指定校推薦は愛知県内の高等学校のうち、本校が指定した学校で、本校が示した推薦要件を全て満たした上で、学校長の推薦を受けた生徒が対象でございます。 社会人は、高等学校または短期大学、大学を卒業後、社会人経験が3年以上ある方が対象で、社会人経験を生かして、リーダーシップを発揮できる人材の入学を期待しております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) 昨年度の応募区分別の応募者数をお聞かせください。また、今年度から導入した学校推薦についてどのようなものか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 大山市民病院事務局長。 ◎市民病院事務局長(大山恭良) 昨年度の応募区分ごとの人数は、一般入学試験は46名、指定校推薦は11名、社会人入学試験は51名でございました。 新たに導入した学校推薦は、愛知県内の高等学校で、対象者は本校の示した推薦要件を満たし、学校長が推薦する生徒でございます。 導入した背景としまして、少子化により学生の確保の困難度が増す中、一定の水準を満たした学生の入学により、学生全体の水準を保つために導入したものでございます。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) 公立ならではの月1万5,000円、年間18万円という学費も魅力的です。看護師プラスアルファの資格を取れるとはいえ、大学の看護学科に進学した場合の学費と比べてみると学費の安さが際立ちます。 また、常に患者さんに寄り添う気持ちがあれば、大学も専門学校もどちらを選んでも大差がないと指摘する専門家もいます。 そこで、(2)番、就職状況についてお伺いします。 過去3年の卒業生の人数と、就職先の市内、県内、県外別の人数についてお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 大山市民病院事務局長。 ◎市民病院事務局長(大山恭良) 過去3年の就職状況についてお答えいたします。平成28年度は卒業生34名で、市内就職者が12名、県内就職者が19名、県外就職者が3名でございました。29年度は卒業生37名で、市内就職者が20名、県内就職者が15名、大学等への編入者等が2名で、県外就職者はございませんでした。30年度は卒業生32名で、市内就職者が19名、県内就職者が13名で、県外就職者はございませんでした。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) 市内の就職者のうち、岡崎市民病院へ就職した人数についてお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 大山市民病院事務局長。 ◎市民病院事務局長(大山恭良) 過去3年間の市内就職者合計51名のうち、市民病院への就職者は49名でございました。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) 市内就職では市民病院への就職率が高いようですが、市民病院が看護師不足であるという認識の中、3年間で市立専門学校から市民病院へ就職した49名という人数に対する見解をお聞かせください。また、市民病院以外の就職先で主な病院はどこか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 大山市民病院事務局長。 ◎市民病院事務局長(大山恭良) 過去3年間の卒業生総数が103名、その約半数は市外在住者という状況の中で、市民病院への就職者49名は少なくない状況と考えております。 しかし、近年、入学生のおよそ半数が市外在住であることから、市内在住の学生の確保及び市内への就職率の向上は必要なことと考えております。 市民病院以外の主な就職先でございますが、刈谷豊田総合病院、安城更生病院、藤田医科大学病院などでございます。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) 入学生のおよそ半数が市外からということですが、より多くの市内の方が岡崎市立看護専門学校を卒業し、岡崎市の医療、看護、福祉の業界で、地域のために活躍してほしいという私の思いがあります。 市民病院も看護専門学校も岡崎市の管轄ではありますが、看護専門学校は市民病院の附属専門学校ではなく、また市民病院に就職するために、市立看護専門学校出身者も他の大学や専門学校からの就職希望者も同じ試験を受けることは理解しています。 その現状を理解した上でも、市内からの入学生をふやす取り組みに力を入れていただき、市民病院への就職だけでなく、岡崎市域全体の看護師不足の解消につながるよう努めていただきたいと強く思います。 (3)番、今後の課題。 卒業生からの評価として、国家試験では他の学校では考えられないくらい対策をしてくれた、先生に相談しやすい環境で親身になってくれる、厳しさの中にも愛情がある、学年を超えた実習交流などから助け合いの気持ちや信頼感が生まれ、不安が解消されたなどといった意見が多く聞かれます。 また、就職も、他の看護学校の話を聞く中で、改めて本当によい学校だったと再認識する卒業生もいました。 主なこの地域の総合病院には、必ず同じ学びやでともに学んだ先輩がいることも大きな助けになっている方もいます。 就職先の現場で活躍する卒業生からの評価はおおむね高いと考えますが、学校運営における今後の課題があればお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 大山市民病院事務局長。 ◎市民病院事務局長(大山恭良) 今後の課題でございますが、市内在住の学生の確保、教員の確保及び教育スキルの向上、学生の授業環境整備、令和4年度から予定されているカリキュラム改正への対応などがございます。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) そのカリキュラム改正は、看護基礎教育検討会の報告書において、地域医療構想の実現や地域包括システム推進に向け、適切な医療、福祉を提供するため、今後の多様性、複雑性に対応した看護能力を求めるためのものと理解しています。 どのような改正が行われる予定なのか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 大山市民病院事務局長。 ◎市民病院事務局長(大山恭良) カリキュラム改正の主な内容は、卒業に必要な単位数を97単位から102単位への拡充、情報通信技術、いわゆるICTを活用するための基礎的能力やコミュニケーション能力の強化、臨床判断能力などに必要な基礎的能力の強化、各学校の自由裁量拡大などでございます。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) このカリキュラム改正は、今後の看護教育のさらなる充実が期待されます。 令和4年度からとのことですが、今年度からでも直ちに教育環境の充実のための検討を始め、必要な予算を確保し、将来を担う看護職員の育成をお願いいたします。 それでは、岡崎市立看護専門学校の特色をお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 大山市民病院事務局長。 ◎市民病院事務局長(大山恭良) 本校の一番の特色は高い国家試験合格率でございます。 3年課程移行後、初めての卒業生を輩出してから今年度で10年目を迎えますが、これまで国家試験の合格率はほぼ100%でございまして、これは他校と比べて高いものとなっております。 その高い合格率を維持するために、決められた授業のみでなく、研修時間を使い、読解力、理解力、判断力を養う授業を行っております。 その一つに、1年次から3年次まで段階的に、疾病の理解や看護の根拠となる解剖生理学の小テスト、保健、医療、福祉への関心を広げるために、新聞記事を活用した学習、論理的な思考を強化する事例課題、思考と技術をつなぐシミュレーション演習など、教員が創意工夫を凝らした授業内容を年間通じて行っております。 また、個別支援として、チューター制度を導入し、数名の学生を1人の教員が担当して、きめ細かい支援を行っております。1、2年生には主に学習面などに不安がある生徒を対象に、3年生は全員を対象に、年間を通じて国家試験に向けた学習面やメンタル面での支援を行い、国家試験合格に向けて教員全員でサポートを行っております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野々山議員。 ◆6番(野々山雄一郎) 看護専門学校のホームページには、学校評価について掲載されております。評価は205項目にわたり、1項目3点満点の中、岡崎市立看護専門学校は平均が2.7点となっており、おおむね良好な評価となっております。ただし、予算の項目が1.9点と低い評価になっているのが気になります。 岡崎市民病院は最新の医療機器を導入し、地域で選ばれる病院として歩んでいます。医療現場において、患者さんと一番密に接する看護師のスキルアップのために、また岡崎市立看護専門学校が看護師を志す人たちに選ばれる専門学校として歩んでいくためにも、予算の増額と取り組みへの支援をふやしていくことを要望します。 看護専門学校におかれましては、今後も学校環境の整備の充実、そして学生、教員にとってより魅力のある学校運営をお願いいたします。 以上で、12月定例会、野々山雄一郎からの一般質問を終わります。丁寧な御回答に感謝いたします。ありがとうございました。     (6番 野々山雄一郎 降壇) ○議長(簗瀬太) 暫時、休憩いたします。     午前10時51分休憩---------------------------------------     午前11時再開 ○議長(簗瀬太) 休憩前に引き続き会議を開きます。 18番 鈴木英樹議員。     (18番 鈴木英樹 登壇) ◆18番(鈴木英樹) 皆さん、こんにちは。民政クラブの鈴木英樹です。 愛と勇気の議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、防災・減災に限定して、今回質問をさせていただきます。 ちなみに、防災・減災に関して、12月定例会では7名の議員がさまざまな視点で一般質問をされています。それだけ今多くの市民の方が関心を持っている内容だというふうに感じております。 また、私自身、防災・減災に関して過去9回にわたり一般質問をさせていただきました。主に南海トラフ巨大地震に関して、市政の取り組みを確認させていただき、体制整備などの充実に向け取り組んでまいりました。 しかし、近年、気候変動の影響とも考えられる異常気象により、大規模な水害が各地域で毎年発生しております。 昨年の7月豪雨ではバックウオーター現象により、岡山県倉敷市真備町にて町が浸水、本年11月の台風19号等では、11月25日現在の内閣府非常災害対策本部の被害報告によりますと、全国的な規模で74河川において140カ所の決壊、また、災害関連死者も含め死者98名、行方不明3名、住宅被害は全国で8万8,959棟の住宅が全壊、半壊、床下浸水から床上浸水をするなど、大規模な被害が報告されておりました。 被災された地域におかれましては、お悔やみを申し上げますとともに、一日も早い復旧・復興を御祈念いたします。 ところで、本市においては、台風15号の被害報道もあり、台風19号が当初、本市への影響のある進路が報告された際、我が家の小屋に土のうのかわりに、ウオータータンクを水のうとして--要は屋根が飛ばないように--積むためにホームセンターやショッピングセンターへ購入に行きました。 その際に、非常食、乾電池、懐中電灯、飲料水など、防災グッズが完売しているところを目にしました。周りの方に確認をすると、各お店で同じ状況が発生していたとお聞きしております。 それだけ水害に関して市民が危機意識を持って行動されたことには感銘しました。 幸い、本市では大きな被害がありませんでした。しかし、本市も川に恵まれた地域でもあります。山や川の自然の恵みに支えられ発展してきました。 歴史をたどれば、幾度となく川の洪水により水害が発生し、とうとい命を失っていることも事実として受けとめなければいけません。近年でいいますと、平成20年8月末豪雨によりとうとい命を失いました。 また、ことしは伊勢湾台風から60年目の年です。水害に関しては、地震と異なり事前に対応することにより、とうとい命を失わないようにできるというふうに私は思っております。 事前の対応とは、行政においては、河川などのハード面での整備や河川氾濫の危険性などの事前情報発信、市民の方はそれらの情報で、安全なときに安全な場所に速やかに逃げていただくことにより、とうとい命を最低でも守ることができると思います。 今回の質問はその思いも込めて確認をさせていただきます。そこで、質問内容は水害に関してのソフト面、ハード面の対応と、災害時における職員の人員体制についてお伺いします。 まず、一つ目、水害対応ガイドブックについてお伺いします。 水害に関しての情報発信の一つとして、水害対応ガイドブックが展開されております。その内容は、水害ハザードマップ--要は被害予測地図ですね--と避難する心得や情報の入手方法などが掲載されております。 水害ハザードマップについては、実際に被災された地域を見ると、昨年7月豪雨では岡山県倉敷市真備町の浸水した地域や、テレビでよく放映されておりました、台風19号によりJR東日本北陸新幹線の車両基地--これで478億円ぐらいJRさんが損失されると聞いております--などが浸水した地域は、洪水浸水想定区域として水害ハザードマップに示されておりました。 ハザードマップとは、自然災害による被害を予測し、その被害範囲を地図化したものであり、予測される災害の発生地点、被害の拡大範囲及び被害程度、さらには避難経路、避難場所などの情報が既存の地図上に示されております。 そこで、被害予想図を利用することにより、災害発生時に、住民などは迅速、的確に避難を行うことができ、また2次災害発生予想箇所を避けることができるため、災害による被害の低減に当たり非常に有効なものであります。 その水害ハザードマップにつきましては、平成27年5月の水防法改正により、洪水について、「想定し得る最大規模の降雨を前提とした浸水想定区域を示す」と改定されました。 そこで、昨年9月の一般質問にて、水害ハザードマップ更新に関する質問をさせていただきました。そのときの回答は、乙川を初め、県管理河川など重立った中小河川の想定最大規模の降雨の洪水浸水想定区域図が公表された段階で検討する予定、また、少なくとも浸水想定区域内の全世帯に配布できるよう検討してまいりますと御答弁もいただきました。 しかし、ことし10月末の新聞の記事で、2019年3月現在、国土交通省の集計で、水防法による義務づけ対象自治体の33%しか更新されていないと報じられ、本市も更新されていない状況の位置づけとなっておりました。 そこで、水害対応ガイドブックの更新作業の進捗状況はどのようになっているのか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 杉山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(杉山弘朗) 従来の水害対応ガイドブックは、平成24年度に作成され、気づきマップ、逃げどきマップ、浸水深マップで構成されています。 中でも逃げどきマップは、自分が住んでいる場所がどのような水害特性を持っているかを知ることができ、またフローチャートを用いて、災害に応じた逃げどきを判定することができます。 そのほかにも、自宅での避難や避難所に行く際の心得など、水害時に必要な知識を一つの冊子にまとめたものでございます。 現在、新たに国や県から示された矢作川や乙川などの洪水浸水想定区域のデータを、既存のガイドブックのデータに反映させる作業を行っております。これを12月末までに行い、来年1月から2月にかけて印刷製本し、浸水が想定される小学校区内の世帯に、市政だより3月1日号に合わせ配布する予定でございます。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 鈴木英樹議員。 ◆18番(鈴木英樹) ありがとうございます。 新たに国や県から示された洪水浸水想定区域のデータを既存のガイドブックに反映し、浸水が想定される小学校区の世帯に、市政だより3月1日号に合わせ配布されることを確認させていただきました。ありがとうございます。 まずは、市民の方へ洪水浸水想定区域が展開され、自分の住まいや、日ごろ行くところや、安全な場所はどこかが地図を見ればわかるようになります。 前回発行された水害ガイドブックは、私自身は大変見やすい構成で、本当に参考になりました。今回更新に当たり、構成上、改良した点とその理由があればお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 杉山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(杉山弘朗) 水防法の改正を受け、国や県が指定する洪水予報河川や水位周知河川及びその支川が、想定し得る最大規模の降雨によって破堤または溢水した場合に、その氾濫水により浸水することが想定される区域、洪水浸水想定区域を盛り込んだ内容に修正するものです。あわせて土砂災害の警戒区域や特別警戒区域も表示いたします。 また、早期避難を重点的に啓発し、その避難先と万一逃げおくれた際の避難先を時系列で説明し、内容を理解しやすいようイラストで表示いたします。 さらに、逃げどきの判定フローに、流速が速く木造家屋が倒壊するおそれや、河岸浸食、湛水時間、土砂災害の判定を追加することで、より多くの情報をわかりやすくいたします。 いずれも、このところの豪雨災害で多くの住民が逃げおくれて取り残されているような状況を受け、市民の皆さんにわかりやすく、かつより多くの情報を提供することで、早目に避難をしていただくよう改善を図ってまいります。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 鈴木英樹議員。 ◆18番(鈴木英樹) 想定し得る最大規模の降雨の洪水浸水想定区域のみではなく、降雨による危険性がある土砂災害の警戒区域や特別警戒区域、また、流速が速く木造家屋が倒壊するおそれなどを判定する情報などを追加していただき、市民の方に早目の避難をしていただくように改善されたことを確認させていただきました。 それでは、今回見直すに当たり、国や県が指定する洪水予報河川や水位周知河川及びその支川が、想定し得る最大規模の降雨によって破堤または溢水すると、どの河川をどう想定して更新されたのか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 杉山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(杉山弘朗) 今回更新の対象河川は、洪水により相当な損害が生ずるおそれがあるとして指定された洪水予報河川の矢作川と、水位周知河川の矢作古川、広田川、乙川、そしてその支川である伊賀川、山綱川、竜泉寺川、鉢地川、男川、夏山川、乙女川、安藤川、占部川、砂川でございます。 更新する洪水浸水想定区域図は、これらの河川おいて、想定最大規模の降雨を対象としています。矢作川でいえば、流域の48時間総降雨量683ミリ、おおむね千年に一度の降雨規模でございます。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 鈴木英樹議員。 ◆18番(鈴木英樹) ありがとうございました。 矢作川は、矢作氾濫とインターネットで調べると真っ赤なハザードマップが出てきます。それが48時間で683ミリ、千年に一回というか、本当に千年に一回ぐらいのスパンでと私は個人的に思っているんですが、最近ちょっと気象の状況が違うということでしっかり質問させていただきたいと思います。 それでは、洪水予報河川と水位周知河川は4河川、支川では10河川を対象として、想定し得る最大の降雨の洪水浸水想定区域を予測されておりました。この更新された予測で新たな変化点が出てきたと思われます。 そこで、水害対応ガイドブックの更新に伴う留意点についてお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 杉山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(杉山弘朗) 想定最大規模降雨により浸水想定区域が拡大され、新たに浸水が想定された地域や、浸水深さが深くなった地域がございます。 また、浸水想定区域に入っていない地域においても、浸水想定が未公表な河川や内水により浸水が発生する可能性があります。引き続き注意を払っていただく必要があると思っております。 早い段階で安全な場所へ避難することはもちろん、いざというときには、地域の協力が不可欠であることからも、自助、共助を目指した地域コミュニティの強化を各地域で進めていただきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 鈴木英樹議員。 ◆18番(鈴木英樹) ありがとうございます。 浸水想定区域が拡大して、新たに浸水が想定された地域や浸水深さが大きくなった地域のみではなく、浸水想定区域に入っていない地域においても、浸水想定が未公表の河川や内水による浸水が発生する可能性があることが判明しました。 自分の身を守るためには、身近にある河川の状況を日ごろから把握することと、自宅及び現在いる地域の地形なども日ごろから注意する必要性があると感じました。 そこで、新しい水害対応ガイドブックの周知方法についてお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 杉山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(杉山弘朗) 今回作成するガイドブックを、浸水想定区域を含む小学校区41学区、約14万世帯に、各町内会を経由して配布する予定でございます。 また、市ホームページや出前講座、防災イベントなど機会を捉えて積極的に周知に努めてまいります。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 鈴木英樹議員。 ◆18番(鈴木英樹) ありがとうございます。 昨年9月に水害対応ガイドブックの想定最大規模降雨への更新と、洪水浸水想定区域への全戸配布を一般質問にてお願いをし、市政だより3月1日号に合わせ配布されるとのことです。作成に当たり、まずは関係所管の御尽力に感謝申し上げます。 また、市ホームページや出前講座で、対象地域に周知していただけることは確認できました。さらに一部の地域では、以前の水害対応ガイドブックにより、洪水、浸水しない地域や高層の建物がどこかを洗い出し、どのタイミングでどこに逃げるかをまとめ、地域に展開されているところもあるとお聞きしております。 水害に関しては、今現在、多くの市民が関心を持っております。この機に、行政の取り組みとして、自分の身を守るためには、どの場所が安全か、またどのタイミングで避難するかを、水防や防災訓練などを通じ、各地域などに啓発していただくようにお願いします。 また、近年、小中学校の特別授業においても防災に関した取り組みが行われております。学校教育にもこの水害対応ガイドブックを活用していただき、子供自身も身を守る行動ができるように啓発していただくこともあわせてお願いをしておきます。 それでは、二つ目、治水対策についてお伺いします。 一言で治水対策としてお聞きしてもさまざまな取り組みがあると思われますので、こちらでは、堤防や河道の改修などの河川整備に関するハード面の取り組みについて主に確認をさせていただきます。 ここでも、台風19号による記事で掲載されていることから触れさせていただきます。 豪雨に関しては、先ほど話したように、全国各地で河川の堤防が決壊しました。しかし、ある地域の水害ハザードマップで、区内の全域が浸水対象で真っ赤に示されておって、ここにいてはだめですというコメントが書いてある水害ハザードマップがあります。 区民に、区外の神奈川、東京西部、埼玉、千葉、茨城の浸水しない外に避難を誘導するコメントがある、東京都江戸川区においては、逆に今回氾濫がありませんでした。その理由は、事業費約2,350億円を投じ地底50メートルに建設された、通称地下神殿と呼ばれる首都圏外郭放水路--この放水路は世界最大級の地下放水路と言われております--と公園を利用した遊水池や、埼玉県の荒川河川にある彩湖も含めた、荒川第一調整池などの治水対策が機能したと報じられました。 ちなみに、首都圏外郭放水路の貯水量は67万立方メートルだそうです。イメージは、東京の池袋サンシャイン60のビルの体積とほぼ同じものが地下に埋まっていると言われております。また、荒川第一調整池の洪水調整容量は3,900万立方メートルと、巨大な整備がされておりました。 しかし、19号のときにはこの放水路も9割が水で埋まったそうです。ですからそれがあって何とかもったということです。 本市においても、平成20年8月豪雨以降に床上浸水対策特別緊急事業など、さまざまな河川整備がされていると思います。 そこで、平成20年8月末豪雨以降における市内の河川整備の状況についてお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 小林土木建設部長。 ◎土木建設部長(小林昭彦) 国の直轄河川である1級河川矢作川では、河川整備計画に基づく堤防のかさ上げや堤防のり尻の補強などの河川改修工事、樹木伐開などの維持管理工事を行っております。 県管理河川では、議員が言われましたように、伊賀川を初め、広田川、砂川、占部川、鹿乗川の5河川で床上浸水対策特別緊急事業として、平成21年度から河道拡幅工事などを実施し、平成26年度に完了しております。 本年度、整備を進めている河川といたしましては、国が継続して整備をしている矢作川を初め、県が整備を進めている乙川、砂川、鹿乗川、広田川の4河川、市が行っております準用河川六斗目川と上地新川があります。 市が整備しております準用河川六斗目川の整備状況といたしましては、平成28年度から事業着手し、美合町地内の呑地橋から入込橋までの延長約480メートルの河道改修を本年9月までに完了させております。 また、準用河川上地新川の状況といたしましては、平成24年度から事業着手し、福岡町地内の1級河川広田川合流点から福岡中学校南の主要地方道安城幸田線までの延長約1,120メートルの河道改修を今年度中に完成させる予定でございます。 河川整備に当たりましては、特に地域住民の皆様方には長期間にわたり御協力をいただいておりまして、感謝申し上げます。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 鈴木英樹議員。 ◆18番(鈴木英樹) 今現在もさまざまな河川で事業着手されている状況を確認させていただきました。 更新された水害対応ガイドブックに反映した想定最大規模の降雨としての対象河川は、先ほどお聞きしました。そもそも、洪水浸水想定区域図はどのような河川を対象としているのか、まずお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 小林土木建設部長。 ◎土木建設部長(小林昭彦) 洪水浸水想定区域図は、特に被害想定が大きい河川を河川管理者である国土交通大臣、または都道府県知事が指定、公表するように、水防法第14条に定められています。 洪水浸水想定区域とは、水防法第14条第1項の規定により、対象とする河川の降雨継続時間及び面積並びに中部地域の既往最大降雨量の基準であります、1時間に147ミリメートルから求めた想定最大規模の降雨によって、破堤または溢水した場合をシミュレーションし、氾濫した水によって相当な浸水被害が想定される区域をいいます。 本市においては、平成14年度に1級河川矢作川の計画規模での降雨による洪水浸水想定区域図が公表されまして、その後、平成27年度の水防法改正により、計画規模に加え、想定最大規模での降雨による洪水浸水想定区域図が平成28年度に公表されました。 県管理河川では、本年度に、水位周知河川である矢作古川、広田川、乙川の洪水浸水想定区域図が県から公表されております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 鈴木英樹議員。 ◆18番(鈴木英樹) 洪水浸水想定区域図は、水防法にのっとり国土交通大臣または都道府県知事が洪水浸水想定区域を指定及び公表することです。 そして、本市を含めた中部地域においては、既往最大降雨量の基準である1時間に147ミリメートルを想定し--これは平成20年8月末豪雨の1時間当たり146.5ミリメートルからの雨量で設定されているというふうに確認をしております--その雨量から浸水被害をあらわしているとのことです。 初めに計画規模で進められている河川整備の状況を確認しましたが、時間と多額な予算がかかるものと思います。 そこで、まずは自分の命を守るためには、身近な河川の状況がどのようになっているのかを知ることが重要と考えます。水防法では、河川管理者は水位の通報及び公表することが定められています。 そこで、河川水位計の設置箇所数と、最近設置した水位計の設置箇所の考え方についてお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 小林土木建設部長。 ◎土木建設部長(小林昭彦) 河川水位計は、従来から基準となる位置に設置されている水位計に加え、危機管理型水位計とその他の水位計の3種類がございます。 市内における河川の水位計設置箇所数は、国が管理する水位計が2カ所、県が管理する水位計が8カ所、市が管理する水位計が5カ所であり、合計15カ所が現在設置されております。 このうち、平成30年度に県管理河川で設置されました水位計が3カ所あり、その設置の考え方は、堤防の高さや川幅などから、相対的に氾濫がしやすい箇所、氾濫により行政施設、病院等の重要施設が浸水する可能性が高い箇所、支川合流部など、既設水位計だけでは実際の水位が捉えにくい箇所などを対象として抽出し、既存水位計の配置や現地の状況を踏まえ、危機管理型水位計の配置箇所を選定していると県から聞いております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 鈴木英樹議員。 ◆18番(鈴木英樹) ありがとうございます。 市内には3種類の15カ所において水位計が設置され、その場所は、相対的に氾濫がしやすい箇所、重要施設が浸水する可能性が高い箇所、バックウオーター現象が起きる支川合流部など、既設水位計だけでは実際の水位が捉えにくい箇所などに設置され、河川を監視していると確認させていただきました。 そこで、今後の水位計の増設について、県に要請するお考えがあればお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 小林土木建設部長。 ◎土木建設部長(小林昭彦) 県は、国が進めております中小河川緊急治水対策プロジェクトの対策の一つとして、平成30年度から、洪水時の水位監視を目的とした危機管理型水位計の設置を進めております。 この危機管理型水位計は、矢作川圏域水防災協議会において、円滑かつ迅速な避難のための取り組みの一つとして位置づけられておりまして、水防活動において必要がある箇所については今後も設置を進めていくと県から聞いております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 鈴木英樹議員。 ◆18番(鈴木英樹) ありがとうございます。 県からお話を聞いているということですので、いろいろ働きかけをよろしくお願いします。 治水対策として、いわゆるハード面の対策では、まずは計画規模で河川整備が進められていること、また、水位計につきましては、県が危機管理型水位計を、水防活動において必要がある箇所については今後も設置を進め、円滑かつ迅速な避難をするために取り組まれていくということを確認させていただきました。 現在でも国や県において水位状況が把握できるサイトがあります。増設した水位計の情報も見えるように、河川管理者の国や県に要請をしていただくようにお願いします。 また、水位計の情報を市民の方へ周知していただくことと、水防や防災訓練時に生かすように啓発していただくようにお願いをいたします。 また、近年の気候変動による豪雨など、いつ想定最大規模の降雨があるかもしれません。そのためには、少しでも河川の負担を軽減できる遊水池などの整備について御検討していただき、河川氾濫が最小限にとどまる、もしくは避難するための時間を稼ぐ取り組みを進めていただくように改めてお願い申し上げます。 それでは、三つ目、地域防災計画、今回は災害時の人員配置についてお伺いさせていただきます。 ここでも、また台風19号にこだわるわけじゃありませんが、AARといって、何か起きたときに、必ずその状況を確認して次に生かすということが、今すごく防災だとか、いろんなところでやられておりますので、そういう意味で、また台風19号にこだわって確認をさせていただきます。 人口約6万7,000人の茨城県鹿嶋市において、人件費の削減などを背景に、臨時や非常勤で働く非正規職員が増加し、その割合が全体の約5割を占めておりました。台風19号のときに、正規職員だけで災害に対応するとした現在の防災計画では限界があるとして、見直しを検討することを決められました。 その災害時の正規職員の活動は、2日間で500件もの台風や豪雨に関する住民からの電話対応、避難所の開設や高齢者の避難誘導などが挙げられていました。多分本市も同じような状況になると考えています。 また、全国の自治体で非正規職員がふえる中、鹿嶋市のように防災計画に基づいて、正規職員だけが災害対応を担っている自治体は複数あり、今後、見直しの動きが出る可能性があるとコメントされておりました。本市でも、地域防災計画に記載されている職員の定義は、原則正規職員とお聞きしております。 災害時の行政の初動が遅くなることは、人命にかかわることや早期の復旧・復興に影響が出ます。そのようなことが発生しないためにも、本市の災害時の人員体制についてお伺いします。 まずは、本市の正規職員数と本市では非正規職員のことを非常勤職員といっていますので、非常勤職員数とその割合についてお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 鈴木総務部長。 ◎総務部長(鈴木晃) 平成31年4月1日現在で申し上げますと、正規職員が3,777人、非常勤職員は、嘱託職員、臨時職員、嘱託員、合わせまして2,814人で、割合といたしましては、おおよそ6対4でございます。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 鈴木英樹議員。 ◆18番(鈴木英樹) ありがとうございます。 本市においては非常勤職員の占める割合は4割で、正規職員の占める割合が多いことを確認させていただきました。 水害に関しては、本庁舎が水害に遭わなければ、正常業務と災害対応業務を並行して進めることになります。 それでは、水害等の災害が発生し、正規職員は災害対策本部等での情報収集対応や、災害に伴う緊急対応などが増加します。その際に、一部の部署の負担を解消するため、本市の規定において非常勤職員の災害対応は可能か、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 鈴木総務部長。 ◎総務部長(鈴木晃) 非常勤職員として採用する際には、雇用条件を提示し、承諾をもらっておりますが、現状は災害対応業務に携わってもらうようにはなっておりません。 したがいまして、本来業務以外の災害対応に携わってもらうためには、改めて雇用条件を提示し、承諾を得ることが必要になってまいります。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 鈴木英樹議員。 ◆18番(鈴木英樹) ありがとうございます。 正規職員が水害等の対応で過負荷のときに、改めて雇用条件を提示し、承諾を得ることによって、非常勤職員の災害対応が可能になることを確認させていただきました。 では、非常勤職員を災害対応につかせるためには具体的にどのような手続が必要になるのか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 鈴木総務部長。 ◎総務部長(鈴木晃) 本人の承諾を得た場合には、災害対応を追加した雇用協議の変更を行い、雇用条件を変更して任用していくこととなります。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 鈴木英樹議員。 ◆18番(鈴木英樹) ありがとうございました。 ボランティアの方とか、いろいろ支援に来ていただいておるときにこういう更新をするというのは、大変つらい状況だと思います。 次の質問に入ります。災害対応を追加した雇用協議の変更を行うことで任用ができるということです。 それでは、令和2年4月から施行される会計年度任用職員制度になった場合の変化はあるのか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 鈴木総務部長。 ◎総務部長(鈴木晃) 会計年度任用職員に移行した場合でも、災害対応につきましてはこれまでと同様の取り扱いとなります。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 鈴木英樹議員。
    ◆18番(鈴木英樹) ありがとうございます。 手続をすれば一応そのまま非常勤職員の方も対応ができるということ、令和2年4月から制度が変わっても、手続の内容は変わらないということを確認させていただきました。では、もし非常勤職員が災害対応で負傷した場合などの補償はどのようになっているのか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 鈴木総務部長。 ◎総務部長(鈴木晃) 通常業務として災害対応業務に携わっております非常勤職員が、災害対応のため不慮の事故やけがを受けた場合には、岡崎市非常勤職員公務災害補償等条例の範囲内で補償ができることとなっております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 鈴木英樹議員。 ◆18番(鈴木英樹) 万が一、非常勤職員の方が災害対応の任につき負傷した場合でも、岡崎市非常勤職員公務災害補償等条例の範囲内で補償されることも確認ができました。 それでは、本市職員の人員計画でもある第5次定員適正化計画において、大規模災害が発生した場合の職員の対応、考え方についてお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 鈴木総務部長。 ◎総務部長(鈴木晃) 定員適正化計画は、行政需要に伴う事務量に応じた職員数の管理を行うためのものとしております。 そのため、大規模災害が発生した場合の職員数は加味してございません。災害対応期間が長期になり、職員が不足した場合には、国や県、中核市市長会等を通じた派遣要請を行うことや、任期付任用職員を採用するなどして、災害対応業務に従事することになります。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 鈴木英樹議員。 ◆18番(鈴木英樹) ありがとうございます。 職員の体制ということで、さまざまな内容を問わせていただきました。 今、適正化計画が進められているという確認をとらさせていただきました。まずは、平常時において確実に定員の確保を進めていただくようお願いいたします。 いつ災害が起きるかわかりません。災害が発生したときの特定期間で過負荷のときには、いち早く派遣要請や任期付任用職員を採用していただくようにお願いいたします。 また、平常時は市民サービスの充実に向け財源確保を図るため、人件費の削減などの取り組みを進め御苦労している状況は、私自身理解しております。 しかし、あくまでも行政の役割は、市民の生命と財産を守る、そして市民サービスの充実を図るなどを進めることであるというふうに考えております。 市民の生命と財産を守るためにも、正規職員の割合には十分注意して取り組まれることをお願い申し上げます。 以上を申し上げ、一般質問を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。     (18番 鈴木英樹 降壇) ○議長(簗瀬太) 暫時休憩といたします。     午前11時38分休憩---------------------------------------     午後1時再開 ○議長(簗瀬太) 休憩前に引き続き会議を開きます。 29番 柴田敏光議員。     (29番 柴田敏光 登壇) ◆29番(柴田敏光) 岡崎市民の皆さん、こんにちは。民政クラブの柴田敏光でございます。 昨日、市長から、ことしはスポーツの年だということで、岡崎出身のラグビーの田村優君、またバレーでは石川兄弟が大変活躍されたということで、私も毎度のこと、先日11月24日に岡崎マラソンに参加をしてまいりました。 こちらは、一番ピークのときと比べると1,000人ぐらい人数が減ったんですが、4,000人ものランナーが走ったということであります。ことしの成績は、何と43秒縮めることができて、完走ができたということで、井町議員、また畑尻議員も出ておりましたが、彼らの記録はわかりませんが、私は43秒縮めてまいりました。 このように、スポーツの年ということで、私も少しでも岡崎の町をスポーツで駆け抜けて、若々しい議員として頑張っていきたいと思います。ちなみに、今週も、週末には老人クラブのグラウンド・ゴルフ選手権もありますので、そちらも優勝目指して頑張ってまいりますので、期待してください。 それでは、73代簗瀬議長のお許しをいただきましたので、質問に入りたいと思います。 それでは最初に、岡崎市体育館についてであります。 岡崎市体育館は、昭和51年6月に竣工し、ことしで43年経過している施設であり、市民の皆さんが非常に多く利用し、またさまざまな競技の大会が開催されております。 運動利用だけではなく、避難所としても利用される岡崎市体育館について質問をさせていただきます。 初めに、平成30年度における岡崎市体育館の競技場の利用者数と大会の開催状況、そして各競技種目の利用者数をお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 昨年度の体育館競技場の利用者数は9万8,930人となっております。 次に、大会の開催状況でございますが、主に、土曜日、日曜日、祝日に開催されております。例としては、岡崎市ママさんバレーボール大会、岡崎クラブチームバドミントン選手権大会、岡崎市民バスケットボール選手権大会、岡崎市民クラス別卓球選手権大会、西三河地区高等学校ハンドボール選手権大会など、さまざまな競技が年間を通じ開催されております。 また、各競技種目の利用者数ですが、主な競技としてバレーボール1万4,714人、バスケットボール9,912人、卓球1万8,394人、バドミントン9,543人、ハンドボール1万4,935人となっております。 以上です。 ○議長(簗瀬太) 柴田敏光議員。 ◆29番(柴田敏光) 今の御回答で、いろいろな競技で利用されていることがわかりました。 それでは、夏の岡崎市体育館内の室温はどのくらいになるのか、また外気温より高いのではないかと感じますが、その辺の気温等を含めてお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 館内の温度は測定しておりませんので、はっきりしたことは申し上げられませんが、館内の競技人数や使用状況によっては、外気温よりも高くなる場合があるのではないかと思います。 以上です。 ○議長(簗瀬太) 柴田敏光議員。 ◆29番(柴田敏光) 室温ははかっていないということでありますので、来年の夏、室温と湿度もあわせて一度調査をしていただけるとよいのではないかと考えます。 館内の室温が高くなるのは、構造上に何か原因が考えられるのかどうかをお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 岡崎市体育館は鉄骨鉄筋コンクリートづくりの地上4階建てで、2階が競技場、3、4階が観覧席となっております。 3、4階部分には窓がありますが、2階の競技場には窓がなく、風のない日や3、4階の窓を閉め切って利用する場合に、熱がこもりやすいのではないかと考えております。 また、館内の温度につきましては、来年の夏に調査してまいります。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 柴田敏光議員。 ◆29番(柴田敏光) 競技人数等で室温も変わってくるかと思いますが、館内は大変暑い状況となっておりました。ことし9月6日に行われた婦人バレーボール大会では、3名の方が熱中症で救急搬送されたともお聞きしております。 また、2013年8月に、全国中学校バレーボール大会が本市で開催されました。当時体育館の窓を閉め切って行われ、大変であったということもお聞きしております。 夏場に窓を閉め切ってプレーをするということは、大変であろうかと考えます。当時の状況と何か課題があったかどうかをお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) この大会は、中央総合公園の体育館と武道館、また岡崎市体育館も会場として使用されましたが、岡崎市体育館には空調設備がなく、8月に開催されたため、外づけの空調設備で対応いたしました。課題としては、その費用が高いこと、結果的には余り競技会場を冷やすことができなったというふうに、当時の関係者から伺っております。 以上です。 ○議長(簗瀬太) 柴田敏光議員。 ◆29番(柴田敏光) 健康寿命を延ばすように推進している本市として、スポーツを行うことに支援をしていかなくてはならないのではないかと考えます。 岡崎市体育館は、本市が進めている長寿命化施設の一つではないかと理解しますが、今後大規模改修を計画されているのかどうか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 体育館の大規模改修は、現在行っている中央総合公園の施設改修工事終了後の令和4年度以降を検討しておりますが、この中には空調設備の整備は含まれておりません。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 柴田敏光議員。 ◆29番(柴田敏光) 建築物の長寿命化を進めることは必要であると考えます。岡崎市体育館を80年使用するのであれば、あと37年使用する施設であると思います。 以前お願いしたときは、空調設備を設置することは多額の予算を計上しなくてはならないと言われておりました。しかし、大規模改修が行われるのであれば、それに合わせて空調設備を整備していくべきと考えますが、本市の考えをお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 空調設備の必要性については十分認識しております。 予定している大規模改修工事では、特定天井改修や照明設備の改修、床の改修などに多額の費用を要すること、また、空調設備の整備が加わることにより、工事期間が長くなり、休館日程に影響が出るなどの問題がございます。 空調設備の整備につきましては、今後、関係部署と協議してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 柴田敏光議員。 ◆29番(柴田敏光) 岡崎市体育館は、市民の皆さんに非常に多く利用されている施設であります。安心して快適に利用できる施設でなければならないと考えます。ぜひ協会を初め、各種団体などが望んでいる空調設備を設置できるように、強く要望しておきます。 また、岡崎市体育館は災害時避難場所として利用する場合、想定収容人数として、一時人数3,200人、長期人数680人と想定されております。この長期人数の方々は館内での避難となります。避難場所として利用となれば防災的にも空調設備は必要でありますので、よろしくお願いしておきます。 それでは次に、自転車についてであります。 自転車事故。 近年、自転車事故で相手方を死傷させた場合に、高額の損害賠償を命じる判決が相次いでいます。 被害者の保護を図るため、また損害賠償責任を負ったときの経済負担の軽減を図るためにも、自転車損害賠償保険の加入が必要ではないかと考えます。 皆さん、御存じの方も多いかと思いますが、男子小学生が夜間、自転車で帰宅途中、歩行中の女性と正面衝突して、頭蓋骨骨折等で意識が戻らず、監督責任を問われた母親に賠償命令が下され、9,521万円の判決認容額が命じられました。 愛知県内では、2012年、自転車で男子生徒が歩道を走行中、歩行中の成人女性と正面衝突、相手方は頭部を損傷し、その後死亡。傘差しによる前方不注意が原因であった事故であったということであります。この賠償額は2,080万円。 また、2013年、男子児童が自転車走行中、成人女性の自転車に衝突、相手を負傷させる。一旦停止無視をし、進入したことが事故の原因であるということで、この賠償額は1,870万円。 また、2015年、女子児童が自転車走行中、信号のない交差点で二輪走行中の成人男性と衝突、相手方は重症を負ったということであります。この賠償額は1,620万円。 それと、2017年、男子生徒が自転車で走行、犬の散歩をしていた成人女性と接触、女性は転倒し頭部を強打。この賠償額は7,170万円と多額の賠償をされております。 このような自転車事故でありますが、本市の現状はどのようになっているのか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 大久保市民生活部長。 ◎市民生活部長(大久保貴子) 岡崎警察署によりますと、岡崎市内において発生した自転車が加害者となった交通事故の件数は、平成27年が5件、28年は2件、29年は2件、30年は1件とのことでございました。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 柴田敏光議員。 ◆29番(柴田敏光) 月の掛金で100円程度で保険が掛けられるということであります。決して高額ではないと考えますが、加害者が賠償する金額として払えない場合、被害者の方は泣き寝入りすることになってしまうのではないかと思います。 被害者側の立場から考えますと、やはり保険加入を義務化していただきたいと思うのではないかと考えます。保険加入に対して、市民の皆さんに呼びかけなどを行っているのかどうか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 大久保市民生活部長。 ◎市民生活部長(大久保貴子) 本市といたしましても、自転車損害賠償保険への加入は必要であると認識しております。 本市では、自転車利用者であっても、危険な走行で事故を起こした場合の加害責任として、高額な賠償金を請求された事例と、加害者となる事故のパターンを表記したチラシを交通安全教室の参加者、市内の中学1年生と高校1年生全員に配布し、保険加入の呼びかけを行っております。 また、このチラシは市内の大学、短期大学、愛知県自転車モーター商協同組合岡崎支部の御協力を得て、自転車利用者へ配布するほか、市ホームページに掲載しており、今後も継続して幅広く保険加入を呼びかけていきたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 柴田敏光議員。 ◆29番(柴田敏光) 次の質問でありますが、愛知県では、名古屋市と豊橋市が、また多くの県または市が、自転車保険の加入の義務化地域として、条例で義務づける動きが全国的に広がってきております。 本市として、自転車保険の義務化を進めていく考えがないかどうか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 大久保市民生活部長。 ◎市民生活部長(大久保貴子) 自転車損害賠償保険等への加入義務化には、条例を制定する必要がございます。 本市においては、市民の安心と安全を守るためにも、自転車損害賠償保険等への加入の義務化は必要と考えてはおりますが、以前にもお答えをさせていただきましたとおり、実効性のある条例とするためには、さまざまな課題もあり、他自治体の状況把握等を踏まえて、十分な調査研究が必要であると考えております。 そのため、引き続き、交通事故防止と自転車損害賠償保険加入の義務化に向け、まずは市民の理解を得ることを目指しながら検討を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 柴田敏光議員。 ◆29番(柴田敏光) ただいまの御回答で、研究して検討も進めていただけるということでありますので、自転車の保険は自動車とは違い、安価な金額で加入でき補償されますので、義務化が現段階では難しいのであれば、市民の皆さんへの加入促進を行うようにお願いしておきます。 被害者も加害者も事故を起こしてから対応に苦しむのではなく、備えとして保険加入をしっかり呼びかけていただくことをお願いしておきます。 次に、介護サービスについてであります。 在宅介護支援。 先日、高崎市に介護サービスについて視察に行ってまいりました。高崎市では、介護SOSサービスということで行われておりました。どのような経緯で行われてきたかといいますと、市の職員で課長職の方が、家族の介護をする必要があり、介護をするために退職をされたということで、課長職は市の事業を進めるのに必要な人材であり、内容も熟知している方を失うのは、大きな痛手となってしまうのは間違いないということからスタートしたということでありました。市の職員さんだけではなく、企業に勤めている方、また自営業の方も同様に、介護にこんなサービスがあったらと思うことがあるのではないでしょうか。 例として、一つ、急な残業で家に帰れない。二つ目、子供が急に熱を出し、急遽病院に行くことになってしまった。三つ目、急な用事があるけどほかに介護を求める人がいない。四つ目、連日の介護でゆっくり休める時間がないなど、本市がいろいろと対応していることがあればお聞かせ願いたいんですが、先日の中日新聞の記事にもありましたが、ひとり過酷な多重介護ということで、要介護の義理のお母さん、また要支援の義理のお父さん、また足の不自由な夫と、3人の方を介護しており、家と会社を何度も行き来していたことで事件が起こったという事例も新聞で出ておりました。 このような事例もありますが、本市として何か対応していることがあればお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 本市では、介護認定を受け、既に介護保険サービスを利用されている方につきましては、担当ケースワーカーに相談していただき、緊急で訪問介護やショートステイのサービスを利用できるかの御相談をいただき、事業所側が提供可能であれば、介護保険のサービスを御利用していただいております。 また、介護保険ではございませんが、民間事業者が提供するサービスとして、あらかじめ契約を結んでおけば、必要なときに、介護や家事援助を受けることができるサービスもございます。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 柴田敏光議員。 ◆29番(柴田敏光) 対応することができない場合、家族の負担はふえ、介護離職ということも考えられます。 高崎市で行われている、要介護認定や事前登録は不要で、市内に在住し、住民登録がある65歳以上の方が利用でき、24時間電話1本でいつでも利用可能である内容であります。 一つ、訪問サービス、介護見守りを必要としている高齢者の家族や高齢者世帯が、介護の手配が必要になったときに、プロのヘルパーが即時訪問し、介護サービスを提供する。二つ目、宿泊サービス、家族、介護者が介護できなくなった場合に、宿泊サービスを提供するといった事業を、本市として考えていただけないかと思いますが、本市の考えをお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 高崎市では、緊急訪問サービス、緊急宿泊サービスを行っているということで、高齢者を介護している御家族には、大変心強い取り組みかと思いますが、宿泊サービスの利用は、認知症状がなく、自分で身の回りのことができる方が対象となっております。 どのような方の利用を想定して事業を進めているのか、詳しく調査をする必要があると考えております。 また、高崎市では、市の単独事業として、年間7,000万円の予算を計上しているようでございます。本市において、同様の事業を始めるのは簡単ではないと考えております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 柴田敏光議員。 ◆29番(柴田敏光) 次に、訪問サービスは1時間当たり250円、利用は原則1カ月5回までとする。また、提供できないサービスを明確にしておくことも必要であります。 また、宿泊サービスは、1泊2食つき2,000円、送迎つきだと3,000円、利用は原則1カ月3回まで、1回の利用は2連泊までであり、提供するサービスは宿泊、食事、入浴、送迎となるということです。 このようなサービスによって、離職また介護による疲労に対応できるのではないかと考えます。 本市として、このような取り組みを考えていくことができないかどうか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 高崎市の事業は、24時間いつでも対応できるように、訪問サービスを提供するための職員の待機人員、また、宿泊サービスでは居室を借り上げるなど、かなりの費用が必要になりますので、費用対効果などを含め、検討していく必要があると考えています。 本市といたしましては、今後、本市の高齢化率の上昇とともに高齢者も増加をいたします。緊急時にも対応が可能となるよう、現状の介護保険制度の充実を図るとともに、少しでも利用者や家族の負担を減らすことができるような取り組みを総合的に考えていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 柴田敏光議員。 ◆29番(柴田敏光) 次に、2番目として、介護士について質問させていただきます。 介護士不足が全国で言われております。介護士の不足率、また離職率をお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) まず、介護士の不足率でございます。平成31年3月に厚生労働省が発表いたしました、介護分野の現状等についてによりますと、平成30年から令和2年度までの第7期介護保険事業計画に基づく介護人材の必要数として、2025年度末までに必要とされる介護職員数は、全国で約245万人とされております。 2016年度には約190万人であり、2025年度末までに約55万人、年間ベースで6万人程度の人材を確保する必要があるとの結果が出ております。 次に、介護職員の離職率でございますが、先ほどの介護分野の現状等についてで、平成29年度時点、全産業の離職率が14.9%に対し、介護分野では16.2%と、高い水準であることがわかっております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 柴田敏光議員。 ◆29番(柴田敏光) 昨日、市長の提案説明の中にも少しありましたが、本市で取り組んでいる介護士への支援の現状を改めてお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 本市では、平成30年度より介護保険関係資格取得研修受講料等補助制度を開始しております。 介護サービス事業所に勤務されておられます職員が、介護などに関する一定の資格を取得する際の経費の全部または一部を、事業所側が助成した場合に、その事業所に対し補助を行っているものでございます。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 柴田敏光議員。 ◆29番(柴田敏光) 次に、高齢者が増加していく中、この先も介護士を本市でふやすことを考えていかなくてはならないと思いますが、今後の本市の考え方をお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 本市では、介護職員人材確保対策業務として、福祉就職フェアの開催も行っておりまして、新たな人材確保の窓口を広げる取り組みも行っております。 新たに介護の仕事についてもらうだけではなくて、介護の仕事についた方が資格を取るなど、長く介護の仕事を続けてもらうことを目指しておるわけでございます。 加えて、本年10月より始まりました介護保険制度の中には、介護職員等特定処遇改善加算が追加をされました。勤続10年相当の介護福祉士などを評価する制度も創設され、相乗効果が期待をされるわけでございます。 本市といたしましては、今後も現場の声を反映した支援のあり方を研究し、多くの方が介護の現場で活躍できるようにしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 柴田敏光議員。 ◆29番(柴田敏光) 介護職場の魅力、またやりがいを前面に発信していただきたいと考えます。 今後、高齢化が進む中、大変重要な職業でもあります。転職されてしまうのではなく、転職されてくるように、本市としても協力していかなくてはならないと思います。 本市として人材確保をできるように、最大限にお願いをしておきます。 次に、3点目、認知症高齢者支援についてであります。 全国的に、高齢者の認知症で家族が介護するに当たり、大変であるということをお聞きしております。本市として、何か支援をされていることがあればお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 本市の認知症の人を介護している家族向けの支援は、主なものとして三つございます。 まず、一つ目は、認知症に関する介護の悩みを相談したり、認知症の人への対応を話し合うなど情報交換だけでなく、息抜きの場となっている認知症介護家族交流会を毎月1回開催しております。 二つ目は、認知症のことを正しく学ぶほか、医師を初めとする専門職の講座を受けることにより、介護負担の軽減を図ることを目的として行っている家族支援プログラムという、6回の講座を年に1クール開催をさせていただいております。 三つ目は、認知症の人やその家族、地域の方々が気楽に交流ができ、また認知症や介護の相談ができるオレンジカフェ、認知症カフェでございますが、市内16カ所で開催をしております。 そのほか、市内の各地域包括支援センターでは、介護教室や家族の会も開催しております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 柴田敏光議員。 ◆29番(柴田敏光) 次に、認知症の高齢者の方が、本市から田原市まで徘徊して、徒歩で移動して田原市まで行ったということをお聞きしました。田原市で保護をされたということでありますが、徘徊のおそれのある高齢者に、高崎市ではGPSを無料で貸与しているということでありますが、これを貸与することで、万が一徘徊により所在がわからなくなってしまった場合でも、警察等と連携しながら、徘徊高齢者の早期発見、保護につなげられる制度、はいかい高齢者救援システムを高崎市では行っているということでありました。 本市も取り組んでいただけないかと考えますが、本市の考えをお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 認知症の症状により、家に帰れず行方不明になった際に、GPS機器を身につけておれば、発見ができることは予想されます。 GPSに対する補助につきましては、本市でも平成20年度から平成24年度まで、初期費用の一部を補助しておりましたが、利用実績がほとんどなかったため、補助を取りやめた経緯がございます。 なお、本市としましては、GPSにかわる事業として、平成26年から、認知症高齢者等見守りネットワークにより、岡崎警察署と連携し、認知症の症状により行方不明になった方の情報提供をする、おかえりメールを導入してきました。 GPS機器は、確実に持つなり身につけていなければその効果を果たすことができません。他の自治体では、GPS端末入りの靴を無料で提供している事例もあり、有効であるとは考えます。 以前、GPS機器の補助をしていた当時とは、当然ながら高齢化率も上昇し、認知症を持った方が多くなってきていることは予想されております。現在実施している認知症高齢者等見守りネットワークの状況も踏まえ、GPS機器の補助制度の導入については、命にかかわることでございますので、再度検討していきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 柴田敏光議員。 ◆29番(柴田敏光) 今、答弁の中で、再度検討していただけるということであります。 高崎市の担当者に聞きますと、GPSは靴に取りつけているということであります。靴は1足だけ玄関に出しておけば、必ず履いて出るということも言っておりました。発見率は現在100%であるということです。 本市でも、家族が毎日心配して日々を過ごされるのではなく、安心して生活を送っていただくために、本市として前向きに考えていただきたいと思います。 最後に、きょう、これで令和元年の最後の一般質問になりますが、それぞれきょう質問した内容は、ぜひ検討をお願いして、少しでも前に進めて、市民の皆さんが笑顔で生活の送れる岡崎市となっていただけるように、皆さん、よろしくお願いいたします。 これで、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。     (29番 柴田敏光 降壇) ○議長(簗瀬太) 暫時、休憩いたします。     午後1時32分休憩---------------------------------------     午後1時45分再開 ○議長(簗瀬太) 休憩前に引き続き会議を開きます。 16番 井町圭孝議員。     (16番 井町圭孝 登壇) ◆16番(井町圭孝) 皆さん、こんにちは。民政クラブ、井町圭孝です。 柴田会長から先ほど振られましたおかざきマラソンですが、私は残念ながら1分近くタイムを落としてしまいました。来年は、タイムが上がったと言えるように頑張りたいなというふうに思います。 議長のお許しをいただきましたので、12月3日、本日4番目の質問者として、通告のとおり一問一答方式でいいまちづくりのための質問をさせていただきます。 大項目1、犯罪被害者支援について。 テレビや新聞で連日のように目や耳にする凶悪犯罪。岡崎市でも、先月、殺人事件が発生しましたが、このような事件が起こると悲しい気持ちになる方も多いと思いますし、それが近くで起これば不安な気持ちになる方も多いと思います。 まず、(1)現状について確認します。 本市の凶悪犯、粗暴犯について、過去3年の認知件数を聞かせてください。 ○議長(簗瀬太) 大久保市民生活部長。 ◎市民生活部長(大久保貴子) 凶悪犯は統計上、殺人罪、強盗罪、放火罪、強制性交等罪を合わせたものでございまして、岡崎警察署管内の認知件数は、平成28年が8件、29年が11件、30年が29件となっており、増加傾向になっております。 昨年の内訳は、強盗罪が13件と最も多く、次いで、強制性交等罪が10件、殺人罪、これは未遂罪も含めて4件、放火罪が2件の順となっております。また、強盗罪及び強制性交等罪は、県内45警察署中ワースト1位、殺人罪はワースト2位であるなど、大変厳しい治安情勢となっております。 次に、粗暴犯は統計上、暴行罪、傷害罪、脅迫罪、恐喝罪、凶器準備集合罪を合わせたものでございまして、岡崎警察署管内の認知件数は、平成28年が155件、29年が141件、30年が151件とほぼ横ばいの状態となっております。 昨年の内訳は、暴行が最も多く67件、傷害が58件、脅迫が17件、恐喝が9件の順となっております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井町議員。 ◆16番(井町圭孝) 凶悪犯罪は増加傾向にあり、特に強制性交等罪、強盗罪、殺人罪が県内ワースト1位、2位であること、粗暴犯も年間150件程度発生していることを確認しました。防犯カメラの台数をふやしていただいているし、防犯活動の強化もされている中で、非常にショックの大きい数字で残念に思います。 防犯対策基金も設置され、今後、市内に1,000台の防犯カメラが設置される計画でありますので、このような犯罪が減少することを期待しますし、夜、ランニングをしている男性にも防犯パトロールに協力いただきたいと思っております。 事件が発生するということは、必ず加害者と被害者がいるわけですが、大きな事件ほどマスコミが注目し、事件現場や加害者、被害者、関係者のもとに群がります。被害者や被害者遺族の視点で考えると、私たちでもある程度想像することができると思いますが、犯罪被害に遭うのは大変つらく悲しいことだと思います。突然のことに心も体も対応できないとも言われます。そんな状態でも、行政窓口や警察、裁判所で複雑な手続にかかわらなくてはいけなかったり、転居を余儀なくされたり、仕事をやめざるを得なくなったり、経済的負担も負ったりと、さまざまな形で苦しめられるようです。 多くの人々は、犯罪被害に遭遇することを考えたり想定することはありませんが、実際被害に遭うと、今までの当たり前が当たり前でなくなり、十分な支援を受けられず、社会において孤立することを余儀なくされてきた方も多いと聞いています。さらに、犯罪等による直接的な被害にとどまらず、その後も副次的な被害、例えば、近所の人の心ないうわさ話が耳に入ったり、腫れ物にさわるような態度をとられたりすることなどに苦しめられることがあるようです。 本市でも、このようなことに苦しめられている被害者、被害者遺族が毎年のように生まれてしまっていると思われますが、本市が犯罪被害者・遺族を支援する制度の内容についてお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 大久保市民生活部長。 ◎市民生活部長(大久保貴子) 犯罪被害者支援につきましては、愛知県及び愛知県被害者支援連絡協議会が作成する犯罪被害者支援ハンドブックを参考に実施する体制をとっております。 このハンドブックでは、犯罪の被害を受けた方やその遺族がどのような思いを抱き、何に苦しみ、どのような点に着目して支援するべきなのかなど、支援を行う側の心構えや留意事項、殺人、交通事故、性犯罪など被害別の対応上の注意点、犯罪被害者のさまざまなニーズに対応するための関係機関、関係団体との連絡方法や支援業務の内容が記載されております。 このうち、本市では最も住民に身近な基礎自治体としての支援が実施できるよう、相談の総合窓口を安全安心課に置き、関係各課が連携しながら死亡届や年金、福祉など市役所内の各窓口で必要となる手続に寄り添ったり、また、必要に応じ関係機関、関係団体への引き継ぎを行うなど、主に事務手続の支援や情報提供を実施する体制をとっております。 中でも、犯罪等により、現在の住居に居住できなくなった場合での市営住宅の優先入居につきましては、犯罪被害者とドメスティック・バイオレンス被害者の両方を対象としており、県内においても手厚い支援となっております。 また、総合窓口を担当する職員を県が主催する研修へ派遣し、適切な被害者支援が実施できるように努めております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井町議員。 ◆16番(井町圭孝) 本市では、犯罪被害者支援ハンドブックを参考に、総合窓口を安全安心課に置いて支援体制をとっていることを理解しました。 それでは、県内自治体の犯罪被害者支援制度の状況はどのようになっているのか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 大久保市民生活部長。 ◎市民生活部長(大久保貴子) 県内自治体は、本市と同様に役所内の事務手続の支援や関係機関等の支援の連携や情報提供等を行っておりますが、支援の内容については自治体間で差異がございます。 また、名古屋市におきましては、平成30年4月1日に名古屋市犯罪被害者等支援条例を施行し、専門職員による相談業務を初め、支援金等の経済的支援、家事等の日常生活支援、市営住宅あっせん等の居住支援などを実施しており、犯罪被害や交通事故などに遭われた被害者への充実した支援が実施されております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井町議員。 ◆16番(井町圭孝) 名古屋市においては、名古屋市犯罪被害者等支援条例を施行し、充実した支援が実施されているとのことですので、次の(2)名古屋市の状況について伺っていきます。 名古屋市の凶悪犯、粗暴犯について、過去3年間の認知件数をお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 大久保市民生活部長。 ◎市民生活部長(大久保貴子) 名古屋市の凶悪犯の認知件数は、平成28年が154件、29年が122件、30年が118件で、粗暴犯の認知件数は、平成28件が1,790件、29年が1,719件、30年が1,766件となっております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井町議員。 ◆16番(井町圭孝) 本市の約6倍の人口を誇る名古屋市ですが、凶悪犯、粗暴犯は本市の6倍以上の件数で推移をしているようです。 それでは、名古屋市の支援制度の内容についてお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 大久保市民生活部長。
    ◎市民生活部長(大久保貴子) 名古屋市で実施されている支援制度は、専門職員による電話、面接での相談業務、経済的支援として、犯罪被害により当面必要となる経費に充てるため、死亡した場合には30万円、重症病等の被害には10万円の支援金制度、また遺族が損害賠償請求権に基づく債務名義を獲得したにもかかわらず、約定どおりに賠償が受けられない場合に、150万円を上限として支給する見舞金制度がございます。 日常生活支援としては、死亡または重症病等の被害に対し、犯罪により日常生活に支障を来した被害者やその遺族等に対し、家事、育児、介護の支援を行うホームヘルプサービス、食事を配達する配食サービス、居住・その他の支援として、犯罪等により現在の住居に居住できなくなった場合での市営住宅の優先入居や、犯罪等により身の危険がある場合等の事由による一時避難施設宿泊制度、犯罪被害により精神医療機関に受診した場合の医療費の自己負担額の半額を支給する精神医療支援などがございまして、いずれも名古屋市に住民票がある方が対象となっております。 また、強制性交等罪、監護者性交等罪の性被害を都道府県、政令市で初めて支援の対象としていることや、報道によるプライバシーの侵害など、2次的被害の防止に重点が置かれているなどの特徴がございます。 名古屋市に相談件数を確認いたしましたところ、昨年度の7月から3月までに約270件、今年度におきましても、10月末現在で約190件の相談が寄せられているとのことでございました。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井町議員。 ◆16番(井町圭孝) 名古屋市では、被害者目線に立ったさまざまな充実した支援があることを理解しました。 それでは、名古屋市の予算についてお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 大久保市民生活部長。 ◎市民生活部長(大久保貴子) 令和元年度の名古屋市の予算は、総合支援窓口に係る費用が935万6,000円、支援金、見舞金に係る費用が810万円、ホームヘルプサービス、配食サービスに係る費用が427万円、精神医療支援が8万8,000円、広報啓発、人材育成に係る費用が261万4,000円、一時避難施設宿泊制度等に係る費用が38万8,000円、合計2,481万6,000円となっております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井町議員。 ◆16番(井町圭孝) 名古屋市に確認いただきましてありがとうございます。 予算規模は約2,500万円ということです。仮に本市が予算化するとなれば、凶悪犯罪の比率から400万円程度必要かもしれません。本市の現状と支援制度がある名古屋市の状況を確認させていただきました。 続きまして、(3)被害者支援の必要性について質問をさせていただきます。 また、ここからは、交通事故の被害者についても犯罪被害者と同じような境遇だと思いますので、犯罪等被害者という表現を使って交通事故被害者も含めることとします。 そこで質問ですが、現在、犯罪等被害者の相談対応はどのように行われているのか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 大久保市民生活部長。 ◎市民生活部長(大久保貴子) 交通事故を含む犯罪被害者支援の相談の多くは、直接事案を取り扱う警察署で行われており、市の相談窓口に直接相談がある事例は少なく、警察からの情報提供や連携要請により対応いたしております。 過去の事例といたしましては、行政機関等への手続の支援依頼や市営住宅の提供の問い合わせなどがございました。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井町議員。 ◆16番(井町圭孝) 被害者は、事件後どうしたらいいかわからない、今まで当たり前にできていたことができなくなり、日常生活を送るのに困難になってきた、人目が気になり外出するのが嫌になった、仕事が手につかない、会社を休みたいけど収入が減ったり解雇されるのが怖い、子供がショックを受けて学校に行けなくなった、何年たっても事件の記憶がよみがえり精神的に苦痛など、非常に多くの悩みを抱えることになります。 そのような被害者に寄り添える総合的な支援が必要と考えますが、本市の考えをお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 大久保市民生活部長。 ◎市民生活部長(大久保貴子) 本市では、防犯意識の啓発や犯罪被害者支援制度の普及啓発として、平成29年度から犯罪被害者遺族の方々に講演をお願いいたしております。その中では、ある日突然、犯罪により大切な家族を失い、現実を受けとめられず、その後の生活においても精神的なショックから家事や育児などの通常の生活が継続できないことや、裁判などの法的な手続、報道による2次被害など、これまで直面したことのないさまざまな負担が生じると聞いております。 被害者支援は、警察、検察庁を初めさまざまな機関や団体が実施していることから、これらの関係機関が相互に連携することに加え、名古屋市が独自に実施している経済的支援や日常生活支援などは、被害者が直面する問題に速やかに対応でき、被害者に寄り添った大変重要な支援であるとも考えております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井町議員。 ◆16番(井町圭孝) 名古屋市のように条例をつくり、支援制度を設けることを提案しますが、本市の考えをお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 大久保市民生活部長。 ◎市民生活部長(大久保貴子) 犯罪被害は、誰もが巻き込まれる可能性があり、本来であれば自治体による支援の差が生じていることは好ましくないと考えておりまして、本市では愛知県市長会を通じ、国に対し見舞金制度等のガイドラインの策定や、犯罪被害者支援に係る財政措置を要望しているところでございます。 一方で、犯罪被害者等基本法におきましては、自治体の責務として、地域の実情に応じた施策を策定し、実施する責務を有すると定められていることから、本市としても名古屋市の支援制度を参考に、被害者に一番身近な地元自治体として犯罪被害者に寄り添い、市民全体で支え合う支援制度の実施は必要であるとも考えております。 今後は、被害者の心に寄り添い、さらに充実した支援ができるよう調査研究を進め、関係機関とも連携をとりながら条例の制定に向けた検討を進めていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井町議員。 ◆16番(井町圭孝) 犯罪等による被害について、第一義的責任を負うのは加害者ですが、犯罪等を抑止し、安全安心に暮らせる社会の実現を目指す私たちもまた、犯罪等被害者の声に耳を傾けなければならないと思います。市民の誰もが犯罪等被害者となる可能性があるからこそ、犯罪等被害者の視点に立った施策を講じ、その権利、利益の保護が図られる社会の実現に向けた新たな一歩を踏み出さなければならないと思います。 先ほどの答弁で、名古屋市の支援制度を参考に犯罪被害者に寄り添い、さらに充実した支援ができるよう条例の制定に向けた検討を進めていきたいとの言葉がありましたので、その言葉に期待すると同時に、予算も名古屋市を参考にしていただき、一刻も早い充実した支援制度の運用が始まりますことを強くお願いし、次の質問に移ります。 続きまして、大項目2、本市の悪質クレーム対策について伺っていきます。 クレームとは、商品、サービスに関して消費者から不満が起こり、会社や店舗、役所などに責任ある対応を求めることです。クレームは、消費者の意見がわかるアンテナでもあり、サービスを向上させるためには有益な情報であるため、誠意ある対応をしていくことが基本的な姿勢として求められます。 しかしながら、近年、報道等でさまざまな企業等が謝罪している場面を数多く見かけるようになり、日常的に消費者から店舗で謝罪要求を受けるようになっています。また、消費者の不当な要求を受け、日常の仕事に支障を生じ、流通サービス業に従事する労働者に大きなストレスを与える事例が多いようです。消費者からの不当な要求は、ハラスメントの新しい領域として社会的な問題ともなっています。 パネルをお願いします。議場の方、見えにくくて済みません。 悪質クレームとして、1、欠陥があった商品の代金より高額な賠償を要求する、2、謝罪として土下座を要求する、3、従業員の解雇を要求する、4、自社製品以外について要求する、5、返品期限を過ぎている返品などの不当な返品を要求する、6、法律を変える、子供を泣きやませるなどの実現不可能な要求、7、発生した事実に対して相応に対応したにもかかわらず、社長や企業のトップを出すことを要求する等が挙げられます。 これらの要求を初めとする要求内容、また要求態度が社会通念に照らして著しく不当、不相当であるクレームを今回質問する悪質クレームとします。最近では、悪質クレームのことをカスタマーハラスメントという言い方に変えて報道もされています。 悪質クレームは迷惑行為とも言われています。初めに、悪質クレームに対する本市の取り組みについてお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 鈴木総務部長。 ◎総務部長(鈴木晃) 市職員の悪質クレーム対応への取り組みでございますが、平成15年度に、岡崎市不当要求行為及び暴力行為等対策要綱を制定いたしまして運用をしております。この要綱では、市が行う許認可等に関し、特定の者のために有利な取り扱いをするよう要求するなどの不当要求行為や、職員に対する暴行や大声を出すなどの暴力行為等があった場合には、所属長へ報告をし、当該行為が繰り返されるようであれば、対策委員会が対応方針を検討することとなっておりまして、不当要求行為等の対応を職員1人にせず、組織として対応することを定めております。 また、本庁舎において、来庁者が窓口で大声を出すなどして、暴力行為等により職員や来庁者の身体に危険が及ぶおそれがある場合は、施設保安管理業務を委託しております業者の警備員を近くに待機させるようにしております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井町議員。 ◆16番(井町圭孝) 本市の庁舎内では、悪質クレームにも該当する不当要求行為及び暴力行為に対して対策を講じていることを理解しました。 それでは、本市の事業者が受けた悪質クレームの現状について、困っている具体的な事例について把握しているのか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 事業者から悪質クレームに対する相談については受けたことはございません。 また、商工会議所においても、悪質クレームに対する相談はないというふうに聞いております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井町議員。 ◆16番(井町圭孝) 本市にも商工会議所にも、悪質クレームに関する事業者からの相談はないとのことです。 テレビでも放送されていましたので、多くの市民の方も悪質クレーム、またはカスタマーハラスメントという言葉を知っていると思いますが、その報道のきっかけをつくったのは、UAゼンセンという労働組合による接客対応、例えば、販売、レジ業務、クレーム対応スタッフ等をしている労働者を対象にとった5万878件のアンケート結果です。 パネルをお願いします。 あなたは業務中に来客者からの悪質クレーム、迷惑行為に遭遇したことがありますかの問いに74%があると回答、あると回答された方のうち2万4,107人が暴言を受けたと回答されました。悪質クレームを受けた方の約9割がストレスを感じながら仕事をしているという事態も明らかになっております。また、半数の方が年々迷惑行為がふえているとも感じているようです。 本市の事業所においても同様の結果があるように感じますので、実態調査をしてみていただきたいと思います。 少し目線を変えて、市役所について確認させていただきます。市役所においても、接客と言っていいかわかりませんが、窓口対応業務がありますので、悪質クレームもあるのではないかと想像するところです。 そこで質問ですが、市役所において、これまで市職員が悪質クレームを受けたことがあるのか、お聞かせください。さらに、市職員が悪質クレームを受けた場合どのような対応をするのか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 鈴木総務部長。 ◎総務部長(鈴木晃) 先ほどの不当要求行為及び暴力行為等対策要綱に基づく報告があったものといたしましては、平成26年度からこれまでの間で6件ございました。主な事例は、精神に疾患のある方またはその疑いのある方が、窓口で大声を出したり暴れたりしたというものでございます。 悪質クレームへの対応方法につきましては、市として特に定められたものはございませんが、毅然とした対応をする、複数人で対応に当たる、記録をとるといった基本的な部分は研修などにより各課において実施されております。個別の事案では、担当課が対応に困るようなことがある場合は、弁護士資格を有する職員が在籍をしております総務文書課において相談に応じ、必要な助言を行っております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井町議員。 ◆16番(井町圭孝) 市役所内では、悪質クレームに該当するような事例は平成26年度から6件あったとのことですが、悪質クレーム対策として市職員向けにどのような研修等が行われているのか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 鈴木総務部長。 ◎総務部長(鈴木晃) 課題別研修といたしまして、クレーム対応力強化研修というものを実施しております。この研修では、クレーム対応の基本手順や言葉遣いなどといった基礎知識を習得するとともに、状況別の具体的な対応技法をロールプレーイング形式で実習し、職員の対応力の強化に努めております。 そのほか、自己啓発といたしまして、通信教育でクレーム対応のジャンルを設け、二つのコースを用意しております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井町議員。 ◆16番(井町圭孝) 市役所の中ではクレーム対応力強化研修が実施され、悪質クレームに対応できるものかわかりかねますが、職員さんにはある程度の対応力が身についていることと思いますし、冒頭の質問の答弁にもありましたように、組織として対応し、1人にならない対応もされているとのことですので、市役所内の対応は進んでいると思われます。 先ほど紹介しましたアンケート結果の中で、悪質クレーム、迷惑行為からあなたを守るためにどのような措置が必要と考えますかの回答結果もありますので、紹介をしたいと思います。 パネルをお願いします。 悪質クレーム対策に必要とされる措置として、迷惑行為への対応を円滑にする組織体制の整備を求める回答が22.7%、企業クレーム対策の教育を求める回答が20.9%、法律による防止を求める回答が20.8%、消費者の啓発活動を求めるという回答が20%、企業のマニュアルの整備を求めるという回答が13.6%となっております。 本市では事業者からの相談はないことは先ほど確認しましたが、悪質クレームがないわけではなく、実際、相談先が市役所や商工会議所ではなく、他の機関に相談されているだけかもしれません。確率的に本市でもそのような行為が行われていると考えられますので、何かしらの支援を市が進めてもよいのではとも考えます。 悪質クレーム対策として、市ができることとして事業者への教育、啓発活動などが考えられると思います。悪質クレームの定義を明確にし、その対応方法も含めて事業者に周知することは必要と考えますが、市の考えをお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 市の対応といたしまして、商工会議所において月に1度開催されております事業者向けの弁護士による無料相談や、クレーム対応に関するセミナーも開催をされておりますので、その周知について協力してまいりたいというふうに思っています。 また、悪質クレームの定義については、現在、厚生労働省において、企業がとるべき対策を示すガイドラインをつくる方針が示されていることから、国の動向を注視して周知等を行ってまいりたいと思っております。 また、売り上げアップが主となっております岡崎ビジネスサポートセンター、OKa-Bizですけれども、そこにおいて国や事業者の動向によりましてセミナー等の開催も検討してまいりたいというふうに思っております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井町議員。 ◆16番(井町圭孝) 現在、国は非常に消極的な動きに見えますが、ぜひ国の動向を注視し、ガイドラインが示された際には、本市独自の手厚い支援も盛り込むことをお願いし、悪質クレームについての質問を終わります。 続きまして、大項目3の鹿乗川の水害対策について伺っていきます。 鹿乗川は、北野小学校付近から始まり、支川を含めると矢作5学区全てを通過して流れていますので、矢作地域の最も身近で最も親しみやすい河川であると思います。 その最も身近で親しみやすい鹿乗川ですが、特に平成の時代になってから川の氾濫が顕著になり、特に平成12年の東海豪雨、平成20年8月末豪雨では、広いエリアで浸水被害が発生しました。その後、平成21年から5カ年計画で鹿乗川の床上浸水対策特別緊急事業に着手し、JR東海道本線から下河田橋付近までの800メートルの拡幅が行われ、現在はJR鉄橋部を残すのみとなりました。また、その間、鹿乗川湛水防除事業も進められ、平成25年に岡崎鹿乗排水機場が完成し、稼働を始めています。 これらの対策事業によって、それ以前よりは水害も抑えられていると住民は感じており、安心感は増していますが、一刻も早く最終的な形状になることを多くの住民が願っています。 その鹿乗川におきまして、最近、少し強い雨が降ったときに警戒レベル3相当として、私のスマートフォンに入れている防災アプリが受信をします。この防災情報についてまずお聞きします。 内閣府の避難勧告等に関するガイドラインが改定されたとのことですが、変更理由と主な変更点についてお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 杉山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(杉山弘朗) 平成30年7月豪雨では、さまざまな防災情報がされたものの理解しにくく、多くの住民が的確に生かすことができませんでした。これを踏まえ、国は避難勧告等に関するガイドラインを平成31年3月に改正し、住民が自分の命は自分で守る意識を持ち、みずからの判断で避難行動をとるため、提供される防災情報の意味を直感的に理解できるよう5段階の警戒レベルにより発信することになりました。これは、ことしの7月から運用されております。 主な変更点は、次の3点になります。 1点目は、災害発生のおそれの高まりに応じて、住民がとるべき行動を5段階に分け、情報と行動の対応を明確化する。2点目は、避難勧告等を発令する際には、それに対応する警戒レベルを明確にして、対象者ごとに警戒レベルに対応したとるべき避難行動がわかるように伝達する。3点目は、さまざまな防災気象情報を警戒レベルとの関係が明確になるよう5段階の警戒レベル相当情報に区分し、住民の自発的な避難判断を支援するとなっております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井町議員。 ◆16番(井町圭孝) それでは、岡崎市が警戒レベルを発令する際の基準はどうなっているのか、また、警戒レベルと警戒レベル相当との違いは何か、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 杉山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(杉山弘朗) 警戒レベル3から5までを各自治体が発令いたします。 警戒レベル3は避難準備・高齢者等避難開始で、避難に時間のかかる高齢者などは避難、その他の人は避難の準備をする。警戒レベル4は避難勧告、避難指示で、災害が発生するおそれが極めて高い状況であり避難をする。警戒レベル5は災害発生情報で、既に災害が発生している状況であり、命を守るための最善な行動をするとなっております。 本市では、大雨や暴風、洪水などの気象情報や河川の避難判断情報など、国や県、気象台からの情報や、開設する避難所の状況なども含め、総合的に判断し発令を実施しておりますが、運用開始の4月以降、警戒レベルの発令にまで至ったケースは、現在のところありません。 しかし、実際の災害時に、テレビやインターネットのサイト等で警戒レベル3相当といった表現を目にすることがあったかと思います。この警戒レベル相当情報は、住民の皆さんが自主的、主体的に避難行動をとっていただくための参考として気象庁が発表するもので、市が警戒レベル3以上の避難関連情報を発令する基準の一つとなっております。市民の皆様には情報を適正に入手し、落ちついて避難行動をとっていただきたいと思っております。 以上です。 ○議長(簗瀬太) 井町議員。 ◆16番(井町圭孝) ありがとうございました。 警戒レベル3と警戒レベル3相当では、相当という文字がつくかつかないかで、その意味合いも重みも変わってくることを理解しました。 その防災情報について理解した上で、(2)の鹿乗川の現状について質問をしていきます。 現在、JR東海道本線との交差部の工事を行っていますが、工事スケジュールと完了後の流下能力についてお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 小林土木建設部長。 ◎土木建設部長(小林昭彦) 平成22年3月に策定された矢作川下流圏域の鹿乗川河川整備計画によりますと、安城市内の4.8キロメートルと岡崎市内の5.2キロメートルを合わせた約10キロメートルの河川改修と、2カ所の遊水地整備が示されており、おおむね5年に1回程度発生すると予想される規模の降雨、24時間雨量165ミリメートルによる洪水を安全に流下させることを目標としています。 しかし、現状の鹿乗川の改修計画につきましては、下流の安城市内の断面を考慮し、河道改修を段階的に進めていることから、本市内では時間雨量20ミリメートルの暫定的な河道改修を行っています。 現在、市内において鹿乗川の改修工事は、JR東海道本線との交差部の工事を、河川管理者である愛知県が平成26年度よりJR東海に委託し工事に着手しています。今後の工事スケジュールにつきましては、既存鉄道橋の東側の河道改修と上流の牧内橋下部工を令和2年度までに完了させ、河道の切りかえ工事を行う。その後に、旧鉄道橋を撤去し、令和3年度にはJR交差部付近の工事と牧内橋の上部工を完成させる予定であると県から聞いております。 なお、工事完了後におけるJR交差部の流下能力につきましては、毎秒15立方メートルから毎秒40立方メートルへ向上される計画でございます。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井町議員。 ◆16番(井町圭孝) 愛知県に確認していただきましてありがとうございます。 現在の鹿乗川の流下能力は毎秒15立方メートル、それが毎秒40立方メートルになるということですので、大きく流下能力が上がるわけです。JRとの交差部から上流では、流下能力が向上することは河川の水位が下がる方向になると思いますので、大きな安心材料となります。しかし、下流側では一気に3倍近い水量が押し寄せてくる可能性があるということで、大きな不安材料になるかもしれません。 (1)の防災情報のところで、鹿乗川では警戒レベル3相当を受信することを話させてもらいましたが、実は、警戒レベル3相当と表示されるのは、JR交差部から下流の地域です。まだJR交差部が拡幅していないため、流下能力が毎秒15立方メートルであるにもかかわらず、警戒レベル3相当を受信しています。流下能力が上がったときに一体どうなってしまうのか、住民の不安が募ります。 そこでお伺いしますが、JR東海道本線の工事完了後、河道の断面が大きくなり、流下能力が毎秒40立方メートルとなりますが、その交差部以外での対策はどのようになっているのか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 小林土木建設部長。 ◎土木建設部長(小林昭彦) JR交差部の工事完了後におきましては、河道断面が大きくなりますので、JR交差部上流域の浸水被害の軽減が期待されます。 JR東海道本線交差部以外での対策につきましては、JR交差部から下流の主要地方道岡崎刈谷線の区間を平成12年度から14年度にかけまして、時間雨量20ミリメートルに対応する河道の拡幅工事を完了しています。 しかし、島坂町地内の主要地方道安城幸田線に係る東鹿乗川橋の上下流の区間におきましては、堤防の余裕高が不足する区間がありますので、JR交差部の河道の切りかえ工事にあわせまして、堤防のかさ上げ工事を行い、安全な流下が確保できるようにしていくと県から聞いています。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井町議員。 ◆16番(井町圭孝) ありがとうございます。 警戒レベル3相当を受信しても、実際、岡崎市は警戒レベル3以上を発令しているわけではないので、非常に危険な状態ではないことと思いますが、流下能力が上がったときのことを考えると不安は拭い去れません。流下能力が上がる前に、必要となる堤防補強等の対策を実施するように県に申し入れをしていただきますようお願いをしまして、次の質問に移ります。 続きまして、(3)湛水防除の排水ポンプの質問に移ります。 平成25年に、岡崎鹿乗排水機場が稼働開始し、鹿乗川流域に暮らす住民の不安感は、完全ではありませんが軽減されました。流域に住む人々にとって、排水ポンプが動いていると安心ですが、動いていないと大きな不安につながります。 そこで質問ですが、岡崎鹿乗排水機場のポンプ稼働はどのようにしているのか、確認させてください。 ○議長(簗瀬太) 小林土木建設部長。 ◎土木建設部長(小林昭彦) 初めに、岡崎鹿乗排水機場のポンプ運転につきましては、建設時に定められました排水操作規程により運転をしており、平成25年度の運用開始から運転管理を外部に委託しています。委託業者は、矢作川左岸に位置する上下水道局所管の八帖雨水ポンプ場に24時間365日常駐しており、台風や大雨警報が発令されそうな状況下におきましては、早期に人員2名を排水機場に配置しています。 また、突発的な豪雨や長時間降り続く降雨に対しましては、排水機場の遊水地が通報水位である標高10.80メートルになりますと、常駐先へ通報が入り、およそ30分以内で排水機場に駆けつけられる人員を手配し、現場に急行させています。 現場に到着後、安全確認の手順を踏み、遊水地の水位高が運転開始水位の11.00メートルに達したことを確認しましたら、手動にてポンプ運転を開始いたします。また、1級河川鹿乗川と合流する赤池支川、北本郷支川では、鹿乗川の水位を感知し、逆流防止のためのゲート操作もあわせて行います。 なお、遊水地の水位がポンプ運転停止水位の標高10.50メートル未満になれば、鹿乗川の水位が低下したことを確認の上、各支川ゲートの開放及び手動にてポンプの運転を停止し、運転操作は終了となります。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井町議員。 ◆16番(井町圭孝) 鹿乗排水機場には運転員は常駐していないため、矢作川を越えた八帖雨水ポンプ場から2名を配置するとのことです。突発な豪雨などに対しては、通報を受信後30分以内に駆けつけられる人員を手配し、急行させているとのことですが、例えば、巨大地震と豪雨が重なって、落橋はないと思いたいですが、橋上で大きな交通事故が発生して通行ができない状態になるなど、不測の事態で矢作川を渡れない場合の対応についてお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 小林土木建設部長。 ◎土木建設部長(小林昭彦) 過去に矢作川を渡れなかったといった事例はございませんが、仮にそのような事態が起きた場合の対応につきましても委託業者と協議しております。 具体的な対応といたしましては、付近一帯の状況など委託業者と情報収集に努め、状況にもよりますが、矢作川右岸に居住している人員を優先的に配置したり、ほかの営業所からの応援派遣や、また矢作川の上下流で被害を受けていない橋りょうが確認され次第、迂回してでも急行するなど、こういった話し合いをしております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井町議員。 ◆16番(井町圭孝) 不測の事態で矢作川を渡れない場合も想定して対策を考えていることは理解しました。 ただ、そうは言っても、想定外のことが起こることが予想されます。操作員がたどり着けない可能性を考え、遠隔操作及び自動化する考えはないのか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 小林土木建設部長。 ◎土木建設部長(小林昭彦) 現在、手動で操作しています岡崎鹿乗排水機場のポンプを運転するためには、吐出先である矢作川樋管口を監視カメラ及び現場において目視により人の侵入などがないか安全を確認した上で、さらにサイレンや回転灯にて運転することを周囲に知らせています。これは、ポンプ運転により最大で毎秒11トンもの排水が勢いよく放流され、危険が伴うためでございます。 また、基準書となります河川ポンプ施設技術協会、揚排水ポンプ設備技術基準・同解説には、主ポンプの始動に限っては、手動運転操作を標準とすると記載されておりまして、岡崎鹿乗排水機場だけでなくほかの排水機場においても、建設当時から自動運転システムは導入しておりません。今後も、導水路ゲートの開閉、河川・支川水位状況の把握などあらゆる状況を適切に判断し、自動制御ではできない安全なポンプ運転に努めてまいります。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井町議員。 ◆16番(井町圭孝) 吐出による事故を防ぐために、吐出先の確認は目視が必要なことは理解しましたし、排水ポンプの標準操作が安全性を考慮して手動であることは理解しましたが、常駐ではない施設ゆえ、捜査員が30分以内にたどり着けないことも想定した対応を検討しておくように要望をしておきます。 鹿乗川流域に暮らす住民は、岡崎鹿乗排水機場が稼働したことで水害が減り、本当に設置されたことに感謝し、今後も頼りにしています。排水機場の稼働がおくれないように、さまざまな場面を想定した協議を重ねていただき、住民の期待に応える運転を今後も継続していただくことを強くお願いし、私の一般質問を終わります。どうもありがとうございました。     (16番 井町圭孝 降壇) ○議長(簗瀬太) 暫時、休憩いたします。     午後2時31分休憩---------------------------------------     午後2時40分再開 ○議長(簗瀬太) 休憩前に引き続き会議を開きます。 27番 井手瀬絹子議員。     (27番 井手瀬絹子 登壇) ◆27番(井手瀬絹子) 皆様、こんにちは。公明党の井手瀬絹子でございます。 議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、質問させていただきます。 大項目1、子供の健康診査についてであります。 (1)乳幼児健康診査における未受診者への対応について伺ってまいります。 ことしは、札幌市で池田詩梨ちゃんが衰弱死する事件など、虐待死事件が続発をし、社会問題化されています。国においては、本年6月に成立をいたしました児童福祉法等改正法に、親などがしつけと称して体罰を加えることを禁止する条項が明記されました。 また、このような事件を未然に防ぐ手がかりとして、乳幼児健康診査が未受診というサインがあります。平成28年度の母子保健法の一部改正では、第5条に母子保健事業が児童虐待の予防や早期発見に資することと明記されています。また、平成29年8月17日に発表されました子ども虐待による死亡事例等の検証結果等についてにおいては、子供虐待による死亡事例等を防ぐためのリスクとして留意すべきポイントの一つとして、乳幼児健康診査や就学時の健康診断が未受診である、または予防接種が未接種であるとされています。 本市では、虐待予防のための方策の一つとして作成をされております愛知県の乳幼児健康診査未受診児対応ガイドラインに沿った活用がなされており、未受診児の早期把握と子供の安全確認を行うことにより、子供虐待予防及び早期発見、早期対応の一助となっています。 児童虐待では、保護者がその子供をしかるべき時期に乳幼児健診を受診させていなかったとの報道を耳にするたびに、岡崎市の子供健康診査の実態が大変心配になりました。私のほかにも心配されている市民の方も多いのではと思い、質問をさせていただきます。 そこで、本市の4カ月児、1歳6カ月児、3歳児の各健康診査の健診内容と受診状況についてお伺いをいたします。 ○議長(簗瀬太) 池野保健部長。 ◎保健部長(池野肇) 4カ月児健康診査は、医療機関における個別健診となっており、内容は小児科医師の診察、相談及び身体計測でございます。平成30年度は、対象者数3,498人に対して3,404人が受診し、受診率は97.3%でございました。 1歳6カ月児健康診査は、保健所での集団健診で、内容は小児科医師及び歯科医師の診察、身体計測、保健師等による相談でございます。平成30年度において、対象者数3,646人に対して3,562人が受診し、受診率は97.7%となっております。 3歳児健康診査も保健所での集団健診で、内容は小児科医師及び歯科医師の診察、身体計測、検尿、視聴覚検査、保健師等による相談でございます。平成30年度は、対象者数3,777人に対して3,682人が受診し、受診率は97.5%でございました。 過去3年間、いずれの健診においても95%以上という高い受診率を維持しております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井手瀬議員。 ◆27番(井手瀬絹子) 小児科医師等による専門医の診察が行われており、いずれの健診も95%以上という高い受診率を維持していることがわかりました。各健診の未受診者数及び未受診率はどのような状況か、お聞かせをください。 ○議長(簗瀬太) 池野保健部長。 ◎保健部長(池野肇) 平成30年度の各健診の未受診者数及び未受診者率は、4カ月児健康診査が94人で2.7%、1歳6カ月児健康診査が84人で2.3%、3歳児健康診査が95人で2.5%となっております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井手瀬議員。 ◆27番(井手瀬絹子) 各健診の対象人数が3,500名前後と大変多いだけに、わずかのパーセントでも結構な人数になることがわかりました。 そこで、健診未受診の理由を把握されているようであれば、主な理由についてお聞かせをください。 ○議長(簗瀬太) 池野保健部長。 ◎保健部長(池野肇) 健診未受診者として追跡した児の未受診の主な理由は、4カ月児健康診査では、早産・低体重児や先天的な疾患により医療機関で管理中が大多数となっております。1歳6カ月児健康診査及び3歳児健康診査の未受診児の主な理由は、健診の必要性を感じない、保護者が仕事を休めないなどとなっております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井手瀬議員。 ◆27番(井手瀬絹子) わかりました。 未受診児への対応は各市町村が実施主体であり、未受診のうち養育支援が必要な家庭の子供が転出をしますと、転出元と転出先の市町村間の情報交換不足による子供虐待に関する発見のおくれが指摘をされております。転出先市町村への情報提供に難しさを感じている自治体が多いとお聞きをし、これは重要な問題と思いました。 本市では、健診未受診のまま転出してしまった子供への対応をどのように行っているか、お聞かせをください。 ○議長(簗瀬太) 池野保健部長。 ◎保健部長(池野肇) 健診未受診のまま転出した児につきましては、本市での受診ができていないことが把握できた段階で、転出先の市町村の母子保健担当部署に連絡をとり、必要な支援を依頼しております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井手瀬議員。 ◆27番(井手瀬絹子) 転出先と連絡がとれていることがわかり安心をいたしました。 先ほど、未受診理由が必要性を感じていない、仕事を休めないなどであることがわかりましたが、健診未受診者への対応はどのように行っているのか、お聞かせをください。 ○議長(簗瀬太) 池野保健部長。 ◎保健部長(池野肇) 愛知県の乳幼児健康診査未受診児対応ガイドラインに基づき、事前に連絡がないまま健診を受診しなかった児につきましては、検診受診予定月の翌月と翌々月の2カ月間を受診勧奨期間と定め、受診勧奨を行っております。 4カ月児健康診査は、受診可能な期間が生後6カ月までと短いため、未受診であることが把握できた段階で、受診しなかった理由を連絡してほしい旨の文書を送付し、連絡がなければ電話をかけ、それでも状況把握ができなければ、地区担当保健師による家庭訪問を早期に実施しております。 1歳6カ月児健康診査及び3歳児健康診査は、受診勧奨期間中にまずは文書による受診勧奨を行い、連絡がなければ日中の電話による受診勧奨、それでも受診につながらなければ、夜間の電話による受診勧奨を行っております。さらに、これらの対応をしても受診がない場合には、地区担当保健師による家庭訪問を行っております。 このようにきめ細やかに対応することで、各健診の実施時期には未受診者を含む全ての児の状況を把握することができております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井手瀬議員。 ◆27番(井手瀬絹子) 大変きめ細やかな対応がなされておりまして、転出者を初め未受診者全員の状況を把握していると、その回答にひとまず安心をいたしました。 しかし、今後は、把握できない複雑な状況も出てくるかもしれません。健診未受診に対する取り組みについて今後の対応をどのようにお考えか、お示しをください。 ○議長(簗瀬太) 池野保健部長。 ◎保健部長(池野肇) 愛知県の乳幼児健康診査未受診児対応ガイドラインは、乳幼児健康診査は受診率が高い一方で、健診未受診者は子供虐待につながるリスクが高く、養育支援の必要な家庭の児であることが多いといった指摘をしております。 本市では、これまで健診の未受診対応から虐待事例の発見につながった実績はございません。今後も未受診児の早期の状況把握と安全確認を行うことが、子供虐待予防及び早期発見、早期対応の一助となることを念頭に置きながら、母子保健活動を継続してまいります。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井手瀬議員。 ◆27番(井手瀬絹子) 幸いなことに、本市ではこれまで未受診対応を行う中で虐待が発見された事例はないとのことで、胸をなでおろしました。しかし、今後どのような事態に遭遇するかもしれません。大事な命を守るため、未受診児の早期把握と子供の安全確認を怠ることのないよう、万全の体制でくれぐれもよろしくお願いをいたします。 続いて、(2)弱視の早期発見について伺ってまいります。 先ほどの健康診査の内容に、3歳児健康診査に視聴覚検査があることがわかりました。そのうちの視力検査を行う目的と、どのように行っているか、お聞かせをください。 ○議長(簗瀬太) 池野保健部長。 ◎保健部長(池野肇) 視力は、ゼロ歳から3歳までの間に視機能が急速に発達し、10歳前後で大人ほどの視力を獲得いたします。万が一弱視であっても、早期発見、早期治療により、正常視力を獲得させることも可能でございます。 そのため、子供の発達面から、視力検査が可能となる3歳児健康診査では、弱視などの視力障がいや斜視の早期発見、早期治療に結びつけることを目的とした視力検査を実施しております。 本市では、愛知県母子健康診査マニュアルに基づき、質問紙とランドルト環を用いた検査を行っており、3歳児健康診査の案内に同封する用紙で保護者に検査をお願いしております。保護者の皆様には、健診を受診する日までに家庭で視力検査を行って、健診時に結果を御持参いただいております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井手瀬議員。 ◆27番(井手瀬絹子) 弱視の早期発見、早期治療に結びつけることが目的であることがわかりました。 検査にランドルト環を用いていると言われましたが、ランドルト環は、視力検査のとき、誰でも一度は目にしたことのあるCのマークで、世界共通の視力検査の記号のことです。Cの記号の切れ目がどっちを向いているか、子供とランドルト環の用紙の間を決められた距離で離し、子供に聞いて検査を行いますが、何せ3歳児が対象ですから、そのときの子供の状態で正確に検査することが、家庭でもまた健診会場でも難しいことが多いのが実情のようです。保護者の中には、うまくできなくて健診に行くことをためらったり、できても正確にできているか不安になったりすることがあるようです。 そこで、家庭での保護者による検査ができなかった人数をお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 池野保健部長。 ◎保健部長(池野肇) 平成30年度に家庭で保護者による視力検査ができなかった児は、健診受診者数3,682人に対して852人でございました。愛知県の3歳児健康診査視覚検査マニュアルによりますと、3歳児健康診査の視力検査の可能率は3歳0カ月で約70%、3歳2カ月では約80%、3歳6カ月では約95%となっております。 本市の3歳児健康診査は、おおむね視力検査が可能な3歳4カ月で実施をしておりますが、一定数の児が家庭で実施ができないまま健診に来所されます。そのため、検査できなかった児には、健診会場において保健師等が視力検査を実施しております。 以上でございます。
    ○議長(簗瀬太) 井手瀬議員。 ◆27番(井手瀬絹子) 家庭でできなかった人数が852人、これは23%、約4分の1弱になります。想像していたよりも多いことがわかりました。 それでは、視力検査が家庭でできなかった理由についてお聞かせをください。 ○議長(簗瀬太) 池野保健部長。 ◎保健部長(池野肇) 家庭で保護者による視力検査ができなかった主な理由は、児が視力検査の方法を理解できなかったことによるものでございます。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井手瀬議員。 ◆27番(井手瀬絹子) 検査方法を理解できなかった、私は検査方法に無理があるのではと思ってしまいました。もっと簡単に、安心して正確にできる方法への見直しが必要ではないかと考えます。 それでは、3歳児健康診査の結果から把握できた弱視の人数をお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 池野保健部長。 ◎保健部長(池野肇) 平成30年度に3歳児健康診査を受診した3,682人のうち、視力障がいの疑いで眼科医療機関へ紹介状が出た児は320人でございます。受診の結果、弱視及び弱視疑いとなった児は52人でございました。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井手瀬議員。 ◆27番(井手瀬絹子) 弱視と弱視の疑いが52人、3歳児でこれだけの人数がいることがわかり、弱視の早期発見、早期治療の必要性を保護者の方たちに伝えることの重大さを感じた次第です。 本市では保護者への周知はどのように行っているのか、お伺いをいたします。 ○議長(簗瀬太) 池野保健部長。 ◎保健部長(池野肇) 3歳児健康診査の前に家庭で実施する視力検査の用紙には、子供視力の発達や障がいの早期発見の必要性を掲載し、広く保護者への周知を図っております。 また、3歳児健康診査で視力障がいの疑いにより眼科医療機関へ紹介状が出た児の保護者には、個別で視力が獲得できる時期や早期治療により弱視は改善できることを説明し、適切な受診行動につなげております。さらに、子供の視力の異常は保護者が気づきにくいことも補足し、専門機関で検査を受けることの必要性を説明しております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井手瀬議員。 ◆27番(井手瀬絹子) 先ほどの質問でもありましたが、小さな子供たちの視力検査は、ランドルト環を用いて片目ずつ行っていますが、正確に行うのは、家庭や検査会場、また病院でも難しいことが多いと言われています。そのため、日本小児眼科学会は、従来の健診時の視力検査に加えて、フォトスクリーナー等を用いた屈折検査を推奨しています。本市の小児科医の先生からも、屈折検査機器の導入に前向きな御意見があるとお聞きをしています。 屈折検査機器について、本市のお考えをお聞かせをください。 ○議長(簗瀬太) 池野保健部長。 ◎保健部長(池野肇) まず、屈折検査機器でございますが、遠視、近視、乱視の屈折異常を両眼同時に評価でき、視線が合えば数秒で検査できるものでございます。保護者による家庭でのランドルト環による視力検査にかわるものと理解をしているところです。 現在、3歳児健康診査における屈折検査機器による視力検査は、その手軽さや検査精度の高さを利点とし、眼科医師や視能訓練士などの専門家を従事者として配置している愛知県内の一部の自治体で先進的に導入されているところでございます。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井手瀬議員。 ◆27番(井手瀬絹子) 屈折検査機器は、目の異常を発見するスクリーニングの効果は97%と高く、一眼レフカメラくらいの大きさで、カメラで撮影するように子供の目元を映し出し、屈折異常や斜視などの両目の状態を自動で測定できます。両目同時に、しかも数秒ででき、検査の負担はほとんどありません。 栃木市では、本年4月から導入をし、費用の負担を考慮してリースで購入をしています。船橋市では、眼科検査の精度を上げるため、フォトスクリーナー装置を2台購入し、全受診者に検査を実施しています。県内では、大府市が従来の検査方法では異常の見落としがあるとの報告を受け、現在導入の準備をされていると伺っております。 屈折検査機器の本市の導入のお考えをお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 池野保健部長。 ◎保健部長(池野肇) 本市の3歳児健康診査では、愛知県母子健康診査マニュアルに沿って、ランドルト環による視力検査を実施しております。保護者の負担軽減などのために、検査環境が整うことを条件に、3歳児健康診査への機器の導入について前向きな考えを持っている小児科医師もおられます。 しかしながら、屈折検査機器は高額な精密機器でありますので、導入につきましては、3歳児健康診査での有用性や費用対効果、国や愛知県の見解、他市町村の動向を注視しながら、慎重に検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井手瀬議員。 ◆27番(井手瀬絹子) スクリーニング効果が大変高いこと、また保護者や子供への検査の負担軽減もでき、検査環境が整うことを条件に健診への導入に前向きな小児科医の先生もお見えになります。高額な機器ですが、栃木市のようにリースでの購入も可能です。慎重に考えていただきながら、早期の導入に期待をいたしておりますので、どうかよろしくお願いをいたします。 次に、大項目2、学校現場における法律的な解決を必要とする問題への対応についてであります。 (1)現状について。 いじめや不登校、保護者や教員間のトラブルなど、教育現場ではさまざまな問題が生じており、適切な判断が難しい案件がふえています。法律の知識が必要となることも多く、学校現場に理解のある弁護士が学校側の相談相手となるスクールローヤー制度は、問題が生じる前の対処や事態の悪化を未然に防ぐことが期待できます。 特に、いじめや保護者同士のトラブル、教員に対して理不尽な要求を突きつける、いわゆるモンスターペアレンツなどに対し、学校側が適切な対応をできるようにするための相談窓口として有効です。 そこで、本市の学校現場では現在どのように問題の対応を実施しているか、お聞かせをください。 ○議長(簗瀬太) 加藤教育監。 ◎教育委員会教育監(加藤有悟) 本市では、平成24年度から、教育委員会が相談員として弁護士と契約し、法的な問題に対して相談できるようにしております。毎年、年度当初に定例校長会議の場等で弁護士相談の制度を周知し、希望する場合は、その都度各校の校長から教育委員会へ連絡して、弁護士と日程調整を行った後、直接校長が弁護士に相談できるようにしております。相談を依頼している弁護士は、教育に関する案件についても多くの経験を持ち、適切な助言をいただいているところでございます。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井手瀬議員。 ◆27番(井手瀬絹子) 相談員として、既に弁護士と契約をされ相談できるようにされていることがわかりました。 それでは、その相談員のこれまでの実績についてお聞かせをください。 ○議長(簗瀬太) 加藤教育監。 ◎教育委員会教育監(加藤有悟) これまでの相談実績についてでございますが、過去3年間の相談件数と回数について御説明いたします。 平成28年度の相談件数、回数は7件、7回、平成29年度は5件、5回、平成30年度の相談件数は5件、相談回数は延べ15回でございました。 これまでの相談内容についてでございますが、学校の樹木の伐採に関する件、児童の下校中のけがにかかわる治療代等に関する件、部活動中にボールが敷地外に置いてあった自家用車に当たった際の補償に関する件などがあり、近年はいじめ問題解決に向けた対応に関する相談もふえております。 また、毎年、新任校長、新任教頭の研修会にその弁護士さんを講師として招聘し、教育活動に関する法的な対応について研修を深めているところでございます。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井手瀬議員。 ◆27番(井手瀬絹子) 毎年5件から7件の実績と、件数が少ないことを喜びたいと思います。近年はいじめ問題の解決に向けた相談もふえているとのことで、これは心配なことです。 文科省が2017年度からスクールローヤー活用に関する調査研究を開始し、ことし3月には全国の教育委員会にアンケート調査を行ったところ、76%が法的な専門知識を有する者が必要と回答したそうです。来年度からスクールローヤーと呼ばれる専門の弁護士を全国に約300人配置をする方針を公表いたしました。配置は、各都道府県の教育事務所に各1名と、政令指定都市また本庁直轄の自治体に各二、三人のようで、本市への配置はないようです。 2007年に全国に先駆けてスクールローヤー制度を導入した東京都港区を調査、勉強してまいりました。港区では、これまでに約300件を超える相談に対応をしています。法律相談実施マニュアルに基づいた対応が行われております。マニュアルには、対応方法についての指導、助言や面談への弁護士の同席が記載をされています。 現在は、21人の弁護士が40校の公立幼稚園、小中学校に登録され、担当の学校を訪問し、教員との人間関係を築く努力も惜しみません。スクールローヤーと名乗る以上、教育現場を理解し、教職員のニーズを理解した活動が求められるからです。通常の弁護士業務の片手間に相談を受けるというのでは不十分であることを理解しました。 本市では、相談員として先駆的な取り組みが行われています。今後は、相談員を活用しながら、スクールローヤーとして教育委員会に位置づけ、学校現場に精通した弁護士を拡充することで、学校現場でのいじめや虐待に早い段階からかかわり、状況が深刻化する前の解決を目指すスクールローヤー制度の導入の考えをお示しください。 ○議長(簗瀬太) 加藤教育監。 ◎教育委員会教育監(加藤有悟) 学校現場における生徒指導上の問題や、さまざまな事故、保護者の方からの御要望などについて、法的な根拠をもって対応、判断、説明を求められる場面は多くなってきておりまして、専門家の知見を生かしていくことは大切と考えております。 現在、本市では、先ほど申し上げた弁護士の相談員に加え、総務文書課の弁護士の資格を持つ職員に相談し、指導、助言をもらうことができております。 先日公表された文部科学省の考えるスクールローヤー制度は、全国の教育事務所に専門の弁護士を配置し、市町村教委からの相談を受けるということを基本としているもののようです。 今後は、現在の相談員の制度を活用しつつ、国や県の動向や他市の状況等を注視してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井手瀬議員。 ◆27番(井手瀬絹子) 子供たちが安心して学校生活を過ごせるためにも、教育現場で起こるさまざまな問題の未然防止、早期解決のため、スクールローヤー制度の果たす役割はますます大きくなってきています。現在の相談員を活用しながら制度として体制の確立に期待をいたします。 次に、大項目3、特別養護老人ホームの入居手続についてであります。 (1)現状と見直しについて。 団塊の世代が75歳を超えて、国民の3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上の超高齢社会を迎える2025年問題も目前に迫っています。団塊の世代と言われる約800万人の人々が徐々に介護サービスを必要としてきています。料金が安価な特別養護老人ホームの待機者は、入居条件が要介護3以上に引き上げられて以降、減少はしていますが、それでも約30万人の待機者が全国にいるのが実情です。 そこで、市内の特別養護老人ホームの配置状況についてお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 現在、市内には10法人が運営しております21施設の特別養護老人ホームがございます。その内訳は、入所定員が30名以上の大規模施設が8施設、定員29名以下の地域密着型の小規模施設が13施設となっております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井手瀬議員。 ◆27番(井手瀬絹子) 市内21施設の特養への入居手続の現状についてお聞かせをください。 ○議長(簗瀬太) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) ケアマネジャーに相談をし、施設を探すこともありますが、基本的には御家族が施設に直接問い合わせをしていただき、見学したり、パンフレットを取り寄せたりして決めていただき、それぞれの施設へ申し込みをしていただいておりますのが現状でございます。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井手瀬議員。 ◆27番(井手瀬絹子) 個々に申し込みをして一番気がかりなのは、いつごろ入居ができるのかということです。そのために重要なことが、待機状況の把握です。待機の状況をどのように把握されているのか、お尋ねをいたします。 ○議長(簗瀬太) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 平成30年5月に行いました市内の特別養護老人ホームの待機者調査によりますと、市内全体で1,014名の待機者でございました。 その後、同年の12月時点で、既に施設入所や亡くなられたなどを確認できたケースを除いた826名を対象に、入所希望時期の追跡調査を実施いたしまして、6割近い回答をいただいております。回答では、今すぐにでも入所を希望する方の割合が10%、半年以内に入所を希望する方は17%でございました。 また、入所申し込みを行った施設数についての質問でございますが、1施設を申し込まれた割合が45%と最も多く、4施設以上を申し込んだ方も11%でございました。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井手瀬議員。 ◆27番(井手瀬絹子) すぐにでも入居したい人は約1割程度ということから推計をしますと、約80人を超える待機者がお見えになるわけですので、すぐの入居はかないません。待機者調査を行った後なのでほぼ正確な数字が出ておりますが、数カ所申し込んでいる方もいて、なかなかつかみにくいのが現状と思います。 川崎市では、施設サービスの向上を目指した特別養護老人ホーム入退居指針を定めており、その中で、申請先の一元化や申請書の有効期限の設定を追加されておりました。 そこで、本市には入退居指針が定められているか、お聞かせをください。 ○議長(簗瀬太) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) まず、入所指針については定めております。入所申し込みが増加している状況の中で、入所の必要性の高い入所希望者を優先的に入所させるという観点から、本市では特別養護老人ホームの入所に関する基準を定め、入所にかかる申込手続及び入所の決定方法を明確にし、入所決定過程の透明性及び公平性を確保し、入所の円滑な実施をしております。 次に、退所指針につきましては、個々の契約によるところでございますので、一律の要件にはなじまないため指針を定めてはおりませんが、入所指針の中で、介護度が要介護3以上でなくなった場合や要介護1及び2の方でも入所可能な特例入所の要件に該当しなくなった場合などの退所の内容は定めております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井手瀬議員。 ◆27番(井手瀬絹子) 入所のみの指針ということでしたが、ただいまの回答で、要介護3以上でなくなった場合、かつ特例入所の要件に該当しなくなった場合の退所の内容が定められているのであれば、入退居指針に改めてもよいのではないかと思います。 川崎市では、申し込みしたままずっとそのままにしておくと、申込状態が継続をされ正確な入居申込者数が把握できない実態があったため、本当に必要な人の早期入居を実現させるために、入退居指針の見直しで、有効期間の設定を行うことと、複数施設の申し込みの一元化を行うため、一括申し込みの可能施設を5カ所に設定すること、また特例入居の3点の大きな見直しを行い、利用者に対して市民サービスの向上、早期入居の実現等につなげています。 本市でも、市民サービスの向上の観点から指針の見直しに対するお考えをお示しください。 ○議長(簗瀬太) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 本市におきましては、入所申し込みの有効期間の設定、申込可能施設数の設定は行ってはおりません。ただし、要介護度、介護者の変更、他の介護保険施設などへの入所など、入所申し込みの内容に著しい変更が生じた場合は、施設へ変更の連絡をすることとなっております。 今後につきましても、入所希望者の申込手続の手間などを考慮して、有効期間の設定、申込可能施設数の設定についての指針の見直しは、現在のところは考えておりません。また、特例入所の要件につきましても、国の指針に沿って定めているため、特に見直しは考えておりません。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井手瀬議員。 ◆27番(井手瀬絹子) 市民サービスの向上の観点から、見直しをもう一度お考えいただきたいと思います。 川崎市で勉強させていただいてびっくりしたことの一つに、医療的ケア受け入れに関する一覧表の作成をされていて、しかもその一覧表が公表されていたことです。ここまで行う自治体があるんだと私は感動をしました。医療的ケアとは、ストーマ、酸素吸入、気管支切開、点滴、胃ろう、インスリン等のケアのことを言います。 なぜ私がこの医療的ケアについてお聞きするかといいますと、最近、会派の議員が受けた市民相談の中で、ある家族の娘さんから、お父さんが入院していますが退院をしなければなりません、医療的ケアとリハビリが必要なので、家にはすぐに戻れません、医療的ケアをしてくれる施設を探すため、施設に片っ端から何度も電話しましたが、なかなか受け入れてくれる施設はなく、ようやく受け入れてくれる施設が見つかっても、今はベッドがいっぱいでできないと断られ続け、いまだに受け入れてくれるところが見つかっていない状況であるとお聞きをいたしました。受け入れてくれる施設の一覧があったらいいのにと、ため息をつかれたそうです。 本市でもぜひ一覧表の公表ができないか、お考えをお示しください。 ○議長(簗瀬太) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 胃ろうなどの医療的なケアにつきましては、それぞれの施設の職員の人数や経験年数、技能などにより受け入れ態勢が異なってくると思われます。また、こうした技能や経験を持った職員がいざ退職された場合とか、同じ施設でもこれまでできていた対応ができなくなることも考えられます。 一覧表を作成することで、各施設のケアの内容が簡単に比較できるメリットがある一方で、情報更新のタイムラグによって、現状を反映しない情報が市民に伝わるケースもありますので、各施設に直接御確認いただき、入所先を選んでいただくことも重要と考えております。現状では、一覧表を作成し公表することまでは考えておりません。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井手瀬議員。 ◆27番(井手瀬絹子) 今の御回答で、情報更新のタイムラグは理解できます。しかし、直接自分で確認してと言われた家族は何と思うでしょうか。医療的ケア者を抱えている家族は、時間の猶予がない中で、せっぱ詰まって市役所等にわらにもすがる思いで尋ねられたと思います。せめて、ここの施設は基本的には胃ろうのケアは行っています、でも人の関係等で現在はできるかどうかわからないので、一度問い合わせてしていただけますかと、それなら聞いた人も希望に変わると思います。 何とか、医療的ケアの情報の提供ができないか、再度お聞かせをください。 ○議長(簗瀬太) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 本市といたしましては、医療的ケアの受け入れ情報につきましては、市としても各施設の状況を把握する必要があります。聞き取りなどによりまして把握をいたしまして、市民から御相談があった際には、情報提供ができるようにはしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井手瀬議員。 ◆27番(井手瀬絹子) ありがとうございます。 何とか準備をしていただきたいと思います。できれば医療的ケアの情報提供を行っていることの周知ができるといいなと思いますので、よろしくお願いをいたします。 続きまして、(2)手続一元化導入の考えについてお伺いをいたします。 川崎市は、ことし8月から、これまで施設ごとに対応していた特別養護老人ホームの入居手続の一元化を開始いたしました。 私も現在、母の介護を行っています。2年前からデイサービスに通所するようになりましたが、転倒が頻繁に起きるようになり、骨折で入退院の繰り返し、自宅の生活が困難になり、病院を退院しそのまま申し込みをしていた老人保健施設があき入所、この施設は終身入所ができるところではないため、すぐに特養の申し込み、ケアマネさんに家の近くの特養を教えていただき、そして施設にアポをとって訪問、施設の見学、その後何枚かの書類を書いて、いつごろ入居できますかとお聞きしても、1年はかかりますよ、また別の日に次の施設を訪問、書類を何枚も書いて、いつごろ入居できますかとお聞きすると、1年で入れるかどうかとの回答、特に1人でこういうことをやっておりますと、疲労感でもうこの2カ所でいいと決め終了しました。 そのときの大変さがわかっているだけに、川崎市が申込手続の一元化で、1カ所の窓口で最大5施設まで、しかも書類はワンセット書くだけで申し込みができるのなら、こんなにうれしい、ありがたいことはないと思いました。 介護で苦労している市民は大勢います。どうか本市でも、市民サービスの向上のため、手続の一元化の導入を実施していただきたいと思いますが、お考えをお示しください。 ○議長(簗瀬太) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 市民にとっては、一つの窓口で申込手続が完了することなど利便性が高まり、また施設や市においても、一つのシステムで待機者数などのデータを管理することが可能になるなど、さまざまな可能性を感じる取り組みであると感じます。 しかしながら、特別養護老人ホーム以外のほかの介護施設や有料老人ホーム、認知症高齢者グループホーム、サービス付き高齢者向け住宅との併用申し込み、実際に足を運んで施設を見学しながら申し込みを行う方には二度手間となりますこと、また、市外の施設との整合性をとっていくことなどの課題がございます。そのほか、運営主体やシステム導入の問題もございます。 本市といたしましては、まずは、市民や施設にとってどのような利点があるのか整理をし、利用者や家族の負担を少しでも減らすことができるように、今現状、総合相談体制の構築を進めております。その中で、調査研究もしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 井手瀬議員。 ◆27番(井手瀬絹子) 川崎市のように行うには、システムの導入、運営主体等課題はありますが、市民サービス向上のため、どうしたらできるのか、知恵を絞っていただいて調査をし、実現につなげていただくようお願いをいたしまして、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。     (27番 井手瀬絹子 降壇) ○議長(簗瀬太) 暫時、休憩いたします。     午後3時22分休憩---------------------------------------     午後3時35分再開 ○議長(簗瀬太) 休憩前に引き続き会議を開きます。 5番 野本 篤議員。     (5番 野本 篤 登壇) ◆5番(野本篤) 皆さん、こんにちは。自民清風会所属、地域を担う責任世代、野本 篤でございます。 まずは、同会派の先輩であり、日ごろより多方面からの御指導を賜っております簗瀬議員の議長就任に対しまして、改めてお祝いを申し上げるとともに、議長職は激務と聞き及んでおりますので、お体には十分御留意くださいますことをお願い申し上げます。 それでは、議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして、一問一答方式による、通算10回目となる一般質問を始めさせていただきます。毎回のことではございますが、質問は市民に伝わりやすいように心がけてまいります。理事者の皆様におかれましても、御答弁につきまして御協力よろしくお願いいたします。 今回は、大きく三つの質問項目を用意させていただきました。一つ目は、本市の未来の町を見据えたさまざまな取り組みについて、実績や御見解をお聞かせいただきたいと思います。二つ目は、若い世代に魅力的な本市となるように、取り組みや御見解、御提案もあわせてお伺いをさせていただきます。三つ目は、本年、内閣府より避難勧告に関するガイドラインの改定がなされたことによる変更内容及び本市の対応をお聞かせいただこうと通告をいたしましたが、前に井町議員から同様の質問がありましたので、ここでは割愛させていただきます。 それでは、順を追ってお伺いいたしますので、よろしくお願いいたします。 それでは、一つ目の未来を見据えたまちづくりについて。 2018年6月、閣議決定された未来投資戦略2018において、次世代モビリティーシステムの構築、まちづくりと公共交通の連携、新たなモビリティーサービスのモデル都市や地域の構築を目指し、現在進めている政策の中に新技術の要素を取り込み、都市の課題解決に向けて、より高度で持続可能な都市を実現するため何が必要かを検討し、社会実装に向けた動きを進める必要があると示されておりました。 しかし、現実的に無人走行やMaaSといった大規模なモビリティーサービスへの取り組みは、なかなかハードルが高いと感じる中、新たなマイクロモビリティーの可能性が期待をされております。 そこでお伺いします。内田市長が笑顔で乗る姿がとても印象的であった次世代マイクロモビリティーとして期待されている電動キックボードについて、本年10月に締結された連携協定の内容をお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 連携協定は、電動キックボードの国内事業展開を目指します株式会社Luupを相手方といたしまして、その目的は、多様な交通手段から最適なものを選択できるスマートな未来の暮らしの構築に向け、新たな交通のあり方を検討するところにあり、具体的な協定項目といたしましては三つございます。 一つ目は、電動キックボードや電動アシスト自転車、シニアカーを初めとする電動マイクロモビリティーを用いた実証実験及び社会実装に向けた相互協力。2点目は、スマートシティ構築に向けましたデータ活用によるまちづくりへの相互協力。三つ目といたしましては、市内における交通政策や観光政策への相互協力となってございます。 以上です。 ○議長(簗瀬太) 野本議員。 ◆5番(野本篤) ありがとうございます。 主な三つの協定項目を聞かせていただきました。その時々に応じた交通手段の選択幅を広げていくための挑戦と理解するものであります。 それでは、続けてお伺いします。この協定をもとにどのような展開を想定しているのか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) スマートな未来の暮らしにおけます交通手段の取り組みは、現在のサイクルシェアにおいても展開中でございますけども、GPS情報の活用、スマートロックシステム、充電残量の遠隔管理を含め、先進技術を取り入れた利用者と管理者の双方がストレスなく利用できるシェアリングの運営を想定しています。 以上です。 ○議長(簗瀬太) 野本議員。 ◆5番(野本篤) 私も時折利用させていただいております既設のサイクルシェアと同様の位置づけをイメージされているということがわかりました。 続けてお伺いします。既にこのサイクルシェアも展開されている中で、新たにシェア型の電動キックボードを検討するその狙いとは一体どのようなものか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 電動キックボードはキックボードにハンドルが取りつけてありまして、モーターによる駆動で運行する乗り物でございます。ハンドルにはレバー型のアクセルがあり、ブレーキは自転車と同じ操作のため、多くの方がすぐに乗りこなせ、また、立ち乗りが可能であるためスカートを履いたままでもストレスなく使えるなど、気軽に利用できる1人乗りのマイクロモビリティーです。 アジアやヨーロッパ諸国では、多くの電動キックボードが既にシェアリングにより利用されている実績がございまして、本市におきましても短距離、いわゆるちょい乗り用の気軽な移動手段として期待しているところでございます。 以上です。 ○議長(簗瀬太) 野本議員。 ◆5番(野本篤) ありがとうございます。 既存のサイクルシェアよりも短距離で気軽な移動手段であり、目的に合わせた移動手段の選択肢が広がるものと理解いたします。また、本体が小さいことを考えると、ステーションの設置スペースも小さくて済むことから、より設置場所の選択幅が広がると考えられます。 それでは、今回の連携協定に基づく最初の取り組みとして、先日開催された岡崎城下家康公秋まつりにおいて、市民に電動キックボードの試乗をしていただく実証実験が行われました。僕も試乗させていただきました。真っ先に心配されたのは、僕が乗っても動くのかということでありました。問題なくスムーズに走っていただきました。手元のアクセルのみで乙川沿いを走行するのは本当に気持ちのよいものでございました。その後、たくさんの市民の皆さんが試乗する姿を見させていただきました。 そこでお伺いします。この実証実験でわかったことがあればお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 実証実験では、今後の短距離移動に要する交通手段のうち、実用性や効果が高いと見込まれる電動キックボードの試乗の機会を設け、市民の皆さんがこの乗り物にどのような興味を持っていただけるか、また利用に当たって、安全性や使用に関してどのように思われるかなどを確認するため行ったものでございます。 当日は、130人を超える方が試乗し、そのうち108人の方々にアンケート回答の御協力をいただいたところです。年齢構成といたしましては、40代以下が8割を占めましたが、比較的高齢の方も興味を持って試乗いただいたところで、50代以上の方が乗り方の説明を聞いてから1分以内に乗りこなせるようになるなど、問題なく利用いただけることが確認されたところです。 また、自転車と比較した場合の安全性についても、9割の方が自転車より安全や自転車と同じくらい安全と答えられておりました。電動キックボードのシェアリングサービスが開始されたら利用するかの設問では、ぜひ使用したいや機会があれば使用したいと答えた方が9割を超えていました。 以上のアンケートの結果により、今回試乗いただいた方が感じました安全性や利用意向の高さについて確認することができたところです。 以上です。 ○議長(簗瀬太) 野本議員。 ◆5番(野本篤) ありがとうございます。 多くの皆さんに好評をいただいたようでございます。 当日の試乗会において、比較的高齢の方が電動キックボードに試乗するところに立ち会うことができました。やや不安に感じておりましたが、そんな不安をよそに、作務衣姿で颯爽と笑顔で乗りこなす姿に、現場に居合わせた一同が声を上げたのを覚えています。ぜひたくさんの市民の皆さんに試乗してもらうことが、今後の推進にとっても大事なことと感じました。 お伺いします。今後、実証実験や試乗会の計画はあるのかどうか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) まだ具体的な計画はございませんけども、まずは今回の実証実験の結果を分析いたしまして、どのような活用ができるかなどにつきまして検討を進めたいというふうに考えております。 以上です。 ○議長(簗瀬太) 野本議員。 ◆5番(野本篤) 現状では、まだ次の計画はないということでございましたが、たくさんの市民の皆さんに体験をしていただき、同時に市民ニーズを調査されると、今後の活用に向けたヒントが見つかるかもしれません。 それでは、少し角度を変えてお伺いします。現状において捉えられている課題があればお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 日本の現行法では、電動キックボードは原動機付自転車扱いであるため、公道で乗るためには、ナンバープレートの設置、ヘルメットの着用、方向指示機能付加などさまざまな条件を満たす必要がございます。 これらの課題につきましては、法改正や法解釈などにより、海外と同様に電動キックボードが自転車と同様の扱いで公道を走れるよう、株式会社Luupの代表取締役が会長を務めておりますマイクロモビリティ推進協議会を中心に、関係省庁へ働きかけをしているところです。 このほか、アプリの導入など、シェアリングを行う際の仕組みの検討や防犯対策の実施なども課題と考えております。 以上です。 ○議長(簗瀬太) 野本議員。 ◆5番(野本篤) なかなか高い壁があることがわかりました。しかし、諦めることなくその壁に向かっていくことが必要であります。 お伺いします。交通手段の充実したスマートシティの実現に向けて、本市としてこの課題に向けてどのように進めていくのか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 車、自転車、キックボード、シニアカーなどさまざまな交通手段がGPS制御や自動運転などの新技術と融合して、新たな選択肢として進化を遂げ、その中から市民が最適なものを選択できるスマートな暮らしの実現は、まずQURUWAエリアで先駆的にモデル事業などに取り組みたいと考えてございます。 そのためには、本市ではこれまで車依存度の高いライフスタイルが定着しているところですけども、駅に近く、コンパクトなエリア特性を生かし、車を所有する生活から交通手段をシェアする生活への転換を図ることで、過度に車だけに依存しなくても済む新たなライフスタイルへの転換を推進する必要がございます。 QURUWAエリアにおきましては、公共空間の整備が完了しつつありますので、これから民間投資の活性化が期待されるため、それら民間事業者に対しまして、新たなライフスタイルへの転換を誘導条件とするなど、実現の加速を図るとともに、事業の担い手を呼び込む取り組みを推進しながらも、利便性や先進性の高い一歩先の暮らしが実現できるエリアを創出し、それを将来的には市域に波及できるよう進めてまいりたいというふうに考えてございます。 以上です。 ○議長(簗瀬太) 野本議員。 ◆5番(野本篤) 事業の担い手を探していくというのも一つの課題かなというふうに感じました。 この取り組みに対する非常に前向きな御答弁をいただきました。ただ、歩いて健康、住んでいるだけで健康になるという健康まちづくりの観点から考えると、この電動キックボードによる新たな移動手段の検討というのは、相反するところがあるのかなという気もいたしますが、歩くことも含めて移動手段の選択肢の幅が広がるということで、どうか御理解をいただきたいと思います。 そして、多くの課題がある中でも、この挑戦をするという姿勢にとても可能性を感じるとともに、今後を強く期待しております。 それでは、挑戦つながりで、つい最近まで行われた康生通りの社会実験について、幾つか質問をさせていただきます。 QURUWA戦略で進める道路再構築事業として、籠田公園西側の康生通りと連尺通りにおいて、昨年に引き続き社会実験を実施されてきました。このうち、康生通りの社会実験に焦点を当てて質問をさせていただきます。 今回の社会実験の趣旨及び目的はどのようなものであったか、改めてお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 籾井都市整備部長。 ◎都市整備部長(籾井泰晴) QURUWA戦略の目指すところの一つに、居心地がよく、歩きたくなる町なかづくりというのがございます。その主要回遊動線であります康生通りで、空間を最大限に利活用できる道路のあり方やその活用方法を検討するきっかけとするために、道路沿いのお店の方や来街者が道路の活用を体感することによって、道路空間を含めたこのエリアの将来の姿を描いていこうというのが目的でございます。 昨年度も社会実験を行いましたけれども、1週間という短期間によるイベント的な取り組みでございました。今回は、沿道の商店や地域住民の意識の醸成といったことだけではなくて、将来の運営主体として期待をしております株式会社まちづくり岡崎の皆さんが、どういった体制や仕組みで取り組めば持続可能となるのかということを検討しております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野本議員。
    ◆5番(野本篤) ありがとうございます。 趣旨や目的について確認をさせていただきました。 引き続きお伺いさせていただきます。ウッドパネル等でおしゃれにつくられた休憩施設として、パークレットが設置されました。このパークレットを設置した目的はどのようなものか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 籾井都市整備部長。 ◎都市整備部長(籾井泰晴) 昨年度の検証結果として、康生通りには休憩できる場所、滞留できる場所が少ないということ、また、歩道を利活用するにはその幅が狭く、自転車が歩道を走り抜けますと、歩行者は危険性を感じるといったことなどが課題として挙がっておりました。 そこで、今回の社会実験では、この場所でのさまざまな過ごし方を提案することで、滞留時間をふやすことにつなげるといったことを試みたものでございます。その一つの形として、みちのリビングというコンセプトのもとに、木製のデッキを組み合わせて、そこにできる高低差を利用したテーブルと椅子などに人工芝を敷き詰めて、高質な空間を演出した休憩室--これをパークレットと呼んでおりますけれども、設置したものでございます。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野本議員。 ◆5番(野本篤) ありがとうございます。 道路空間の利活用の社会実験において、交通量や歩行者数の把握も必要だと思いますが、こうしたパークレットや公共空間の活用の状況といったアクティビティーの把握も必要だと思います。 お伺いします。今回、設置されたパークレットではどのような利用が生まれていたか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 籾井都市整備部長。 ◎都市整備部長(籾井泰晴) 利用の状況につきましては、現在、実施主体であるまちづくり岡崎さんがフォローアップ調査も加えておりますので、現在のところでは中間報告ということで御理解をいただきたいと思いますけれども、まず、期間の前半は週末ごとに台風等の悪天候の影響があったということで、パークレットで過ごす方は少ないという状況でございました。 一方で、後半は天候に恵まれたこと、また、ここにパークレットがあるということが徐々に周知されたためだと思いますけれども、この場所で飲食をする方、お友達同士で会話をする方、1人で読書をして過ごす方、あるいはパークレットに備えつけた将棋、あるいはおもちゃといったもので遊んで過ごす小学生の姿、さらには、この場所で無料Wi-Fiを利用できるようにしたということもありまして、スマートフォンの利用であったり、パソコンでの作業、そのほか単純な休憩や待ち合わせの場所としての利用といった日常的なさまざまな利用風景を見ることができました。 また、期間中の11月2日、3日の両日には、ジャズストリートが開催をされまして、その路上ライブでは、このパークレットを観客席として活用するといった姿もございました。こうしたイベントにおいても活用できるということが確認をできております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野本議員。 ◆5番(野本篤) ありがとうございます。 通りでのさまざまな過ごし方があったということで、パークレットの存在意義があったと理解いたします。 現在、実験の結果をまとめている途中ということでありますが、さらにお伺いさせていただきます。社会実験前と実施中とでは、パークレットの存在によって人の動きや町の動きに何か変化があったかどうか、わかる範囲でお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 籾井都市整備部長。 ◎都市整備部長(籾井泰晴) 期間中に利用者アンケートを行っておりますので、その中から申し上げますと、まずパークレットを30分以上利用する方が、回答をいただいた方の過半数を占めておりました。これまで通り過ぎるだけであった道に対して、一定の滞留を生む効果があるということが確認できております。パークレットというある程度の広さと休憩機能を持つ施設を設置したことで、道路空間であっても日常的な利用、多様な過ごし方があらわれたものと考えております。 また、これまで、絵本の読み聞かせ会、あるいはクイズ大会といったことが、沿道のお店の中では行われておりました。その催しが、このパークレットを会場として実施されました。そういったことで、これまでこのあたりで行われていながらも、通りからは見えていなかった交流の姿が見えるようになったということも挙げられます。 さらに、パークレットで過ごす人と、たまたま通りがかった人との間でコミュニケーションが生まれる姿も見受けられております。町での新たな交流を促すきっかけになったのかなと考えております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野本議員。 ◆5番(野本篤) ありがとうございます。 私も実験中に康生通りを数回訪れました。その際に、通りがかった年配の男性の方が将棋を指し合う小学生をのぞき込んで、その子供たちにアドバイスをしながら笑い合う姿を見ました。まさにこれだというふうに思いました。地域のコミュニティにとって大切なつながりが生まれている様子がそこにありました。 一方で、外からの来街者がこうしたパークレットや休憩施設を利用するきっかけづくりとして、さらには町へ来るきっかけとなるよう、飲食やテイクアウトなどの機能がこのエリアに充実をしていくとなおよいのではないかと感じております。 それでは、視点を変えて、この社会実験による車線の減少による交通状況の分析についてお伺いしたいと思います。今回の実験では、車道部分は歩道空間を広げるために、4車線から2車線へと規制をしておりました。自動車の交通の状況はどのようであったか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 籾井都市整備部長。 ◎都市整備部長(籾井泰晴) 議員のおっしゃるとおり、今回は、4車線ある車道のうちの歩道寄りの車線の一部に白色の仮設ガードレールを置きまして、車道と歩道の境界をつくりました。これによって、通過する自動車のための空間を減らしまして、人間のための空間をふやしております。 車道が4車線から2車線となったことによる交通への影響でございますけれども、自動車の交通量自体には大きな変化はございませんでした。社会実験の期間中、一番西側の康生町のバス停付近に、当初仮設のガードレールを設置しておりましたけれども、停車のスペースが小さかったということもありまして、バスが2台連なった場合に2台目が停車スペースからはみ出してしまって、後続車両の通行の妨げとなってしまうという状況が発生をいたしましたので、この部分は速やかに撤去をして、ある程度交通の円滑な流れを確保するように対応をいたしました。 また、実験期間中の車の通行状況を見ておりますと、この通りでは交差点の信号機が連動していることから、仮に車線を減少することになったとしますと、周辺の交差点を含めて、東西方向の青信号になるタイミングについては見直す必要があるということを確認しております。 期間中の市民の方の御意見としましては、通過を目的とした車の方からは、通りにくいといったお声をいただく一方で、地域の住民の方からは、通過車両の速度が落ちて安心に感じたといった御意見もございました。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野本議員。 ◆5番(野本篤) ありがとうございます。 通りにくいという声が出るのは想定されていたと思います。通りにくいから速度が落ちて安心というのは、安全安心における道路の狭窄での効果と同じに感じます。 実験期間が短いことによって、交通量の変化は余り実感がなかったかもしれませんが、期間が長くなれば通りにくさというものが徐々に浸透して、道路として通過交通は減っていくと考えられます。 ところで、ウッドパネルでつくり込まれたパークレットのほかに、御答弁にもありました白いブロックの仮設ガードレールで、工事現場のように囲まれたエリアがありました。実験なので、見た目や機能ではなく、あくまでエリアの確保をしただけと理解をしています。今後、道路の再構築を考える場合に、おしゃれ感のあるパークレットになるように、デザイン性を考慮し、全体を整えたほうが居心地がよく、歩きたくなる空間に近づくと考えます。 お伺いします。今後のストリートデザインの検討の進め方はどのように考えられているか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 籾井都市整備部長。 ◎都市整備部長(籾井泰晴) 議員のおっしゃるとおり、今回の反省点の一つでございますけれども、白いブロックの仮設のガードレールは、歩行者の安全対策のために設置したものでございますけれども、あわせて、車道で警備員を配置しました。その警備員の姿、あるいは夜間に発光する赤いラインライトと相まって、一体が工事現場のようだといった御指摘もいただいたところでございます。居心地がよく、歩きたくなる通りを目指すには、景観面においても空間の質を高めることが大切であると考えております。 今回は、名古屋工業大学の伊藤研究室の御協力を得ながら、社会実験の会場全体を統一したデザインにするためのコンセプトの検討から始めまして、康生通りのロゴマークやデザインコードを定めた上で、パークレットの設計やフラッグ、Tシャツなどを作成しております。 今回は、1カ所のつくり込んだパークレット以外は、白い置きガードレールで工事現場みたいなものをつくった形になってしまいましたけども、仮に、将来、道路の再構築が必要となったときには、機能性とデザイン性に配慮して、通り全体で統一感のある車道、歩道、パークレットの設置などを計画しなければならないと考えております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野本議員。 ◆5番(野本篤) ありがとうございます。 機能も本当に重要ですが、人が集まるには、やはりデザイン性は最重要と考えます。若い世代の意見をしっかりと聴取して、しっかりと取り組んでいただきたいと思っております。 それでは、今後の社会実験の取り組みについてお伺いしていきたいと思います。 中枢中核都市である本市は、公共空間を活用した公民連携のまちづくりを積極的に進める中で、こうしたパークレットのような全国でも先進的な取り組みを取り入れながら行われています。今回の社会実験の分析等については、この社会実験の主体であるまちづくり会社とも連携してまとめられていくと認識しております。 お伺いします。今回の社会実験の内容を踏まえて、このエリアにおいて今後必要と考えている取り組みがあればお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 籾井都市整備部長。 ◎都市整備部長(籾井泰晴) QURUWAエリアに多くの人を呼び込んで、人の回遊をふやすためには、離れた場所からこのエリアへ足を運ぶ来街者、この方たちの交通手段についても検討していく必要があると考えております。 利用者のアンケートでは、このエリアへの来訪は自家用車の利用が多くて、その方たちの多くはりぶらの駐車場を利用したとの結果が出ております。その状況を考えますと、公共施設であるりぶらの駐車場だけではなくて、周辺の民間駐車場の確保、あるいは利用しやすい配置といったことについても検討していく必要があると考えられます。 また、QURUWAの一角を担い、お店の多い康生通りにおいては、引き続き歩きたくなる魅力ある通りを実現するために、お店の軒先の歩道空間の活用をさらに充実させるための方法や仕組みを工夫する必要がございます。 こうした取り組みを通して、康生通りも含めたこのQURUWAエリア全体がウオーカブルな町となることを目指しておりまして、そのことが健康寿命の延伸や、そこで暮らすことで健幸になれることを目的としたスマートウエルネスシティの取り組みなど、各種まちづくりの施策ともつながっていくと考えます。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野本議員。 ◆5番(野本篤) ありがとうございます。 交通手段や駐車場の確保、歩道の軒先活用などとまだまだ検討課題があるようであります。しかし、盛り上げていこうと前向きに挑戦するお地元の皆さんの姿も見せていただきました。ぜひ、引き続き先進的な取り組みが推進されることをお願いするとともに、期待を申し上げて、次の項目へ移らせていただきます。ありがとうございます。 大項目の2、若者にとって魅力的なまちづくりについて。 (1)として、未来に羽ばたく金の卵。 2020年のオリンピックにおいて、正式種目となりましたスケートボードを初めとするさまざまなストリートスポーツというものがございます。既に今、民間レベルで店舗をふやしつつある状況でありますが、全国的にもこうしたストリートスポーツができる場所はふえていく可能性を持っていると思います。 県内において、専用パークの数はまだまだ多くはありません。しかし、御存じのとおり、先進国では大規模な大会が行われ、ビジネスとしても大きなマーケットになっています。さらには、ストリートスポーツは、スポーツツーリズムの観点から見ても大きな可能性を感じます。今後、ストリートスポーツの種目はどんどんピックアップされると予想されております。 お伺いします。本市として、ストリートスポーツをどのように捉えているか、お聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) ストリートスポーツが若い世代に受け入れられ、愛好者をふやしているということは感じております。今後も、嗜好の多様化により、多くの新しいスポーツが発生してくると予想され、これにより、スポーツが好きでない人々がスポーツに興味を持つきっかけにもなり、スポーツ人口の拡大に結びつくものと思います。 市のスポーツ施策として、ストリートスポーツを対象としていくかについては、競技人口や人気が一過性のものでなく継続性があるか、普及、振興するための組織があるか、また競技者を指導する育成体制が整っているのかといった要素を総合的に判断するものと考えております。 以上を踏まえ、2020年のオリンピックでのストリートスポーツの活躍を注視していきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野本議員。 ◆5番(野本篤) ありがとうございます。 ぜひ、若い世代がストリートスポーツで活躍する姿を注視していただきたいと思います。 ストリートスポーツに代表されるように、若い世代を中心に愛好者数を伸ばしていく種目は、今後の可能性に対して大いに期待が持てると考えております。 ストリートスポーツは、まだまだこれからのスポーツであります。こうしたストリートスポーツのパークといった拠点整備も視野に入れた事業化を推進すると、もしかすると岡崎市民の若い世代からオリンピアンを輩出する可能性もあるのではないでしょうか。また、若者の発信力は強く、本市のプロモーションにもつながると考えます。 このたび発行された市政だより12月号に、内田市長によるスポーツを通じた元気なまちづくりと題して、スポーツは人の交流や地域経済の活性化など、まちづくりにいろいろな影響をもたらすと、スポーツに対する期待のこもったコメントが寄稿されておりました。 私も同感であります。市民スポーツの推進も重要ではありますが、ぜひ、スポーツによる本市ならではの特色づくりや経済振興といった取り組みがなされることを期待しております。 それでは、視点を変えてお伺いいたします。本年10月には、ラグビーワールドカップやバレーボールにおいて、本市出身の有名選手の活躍を見ることができました。先日のラグビーでは、パブリックビューイングを開催し、日本代表チーム及び本市出身の選手を市民の皆さんと応援して、大いに盛り上がりました。 お伺いします。本市にとって、こうした本市出身の有名選手の活躍をどのように捉えているか、また、本市にとってどのような効果があると期待しているのか、御見解をお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 近年のスポーツに対する注目は、東京オリンピックの開催に向けてますます高まっております。そういった中で、ラグビーワールドカップで活躍した田村 優選手や、バレーボールワールドカップの石川祐希選手、石川真佑選手など、本市出身の選手が、メジャーな国際大会で活躍されております。このことは、本市にとって誇りであると同時に、トップレベルのプレーは見る人に感動を与え、市民のスポーツへの関心を一層高める効果があると考えております。 そして、子供たちが選手に憧れて、将来の夢を抱けること、また、その種目に興味を抱き、取り組むきっかけになることなど、本市のスポーツ振興への効果も期待できます。さらには、国内外に向けて岡崎市を発信することで、認知度を向上させる機会にもなっていると思っております。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野本議員。 ◆5番(野本篤) 日本や世界で活躍する選手といっても、簡単に育成できるわけではございません。幼いころから目標を持ち、連日の厳しい練習に向かい、保護者は時間や労力もさることながら、金銭的にも負担を抱えて支えています。 本市出身の有名選手活躍の効果を踏まえて、今後、可能性を秘めた市内在住の未来に羽ばたく金の卵へのさらなる支援策が必要ではないかと考えます。 お伺いします。選定方法や限りある予算のことなど課題があることは承知しておりますが、現状の支援制度も踏まえて御見解をお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 全国や世界レベルで活躍する地元選手への支援として、優秀な成績を上げた選手をたたえる表彰制度や、賞賜金を贈呈するはなむけ制度などを実施しております。 具体的には、はなむけ制度では、全国大会や国際大会に出場する選手等に対し、全国大会には1人当たり5,000円を、国際大会には1人当たり1万円を、アジア競技大会や世界選手権大会などには3万円、オリンピックでは5万円を支給しております。 申請者数でございますが、平成27年度が556人、28年度が807人、29、30年度はともに826人と増加傾向にあることから、地元選手が大きな舞台で活躍しているという状況が伺えます。 スポーツの振興については、支えることも重要でございますので、さらなる支援策につきましては、ニーズの高まりを感じているところでもございます。今後は、他市の制度についても調査研究し、財源の確保も含め検討してまいります。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野本議員。 ◆5番(野本篤) ありがとうございます。 詳細な数字もお示しいただきました。たくさんの未来に可能性を秘めた地元選手がいるということもわかると同時に、非常に期待も膨らみます。 先ほど、スポーツ振興の方針として、スポーツをする、見るだけではなく、支えるも重要であると伺いました。この支えるに当たって、最近ではふるさと納税を活用してスポーツ振興の財源とする自治体もあるようであります。 お伺いします。これら未来に羽ばたく岡崎の金の卵へのさらなる支援策として、ふるさと寄附金の活用はどうかと考えております。現在、岡崎市のふるさと納税には八つの使い道が指定されております。この使い道に取り入れてみてはと考えますが、御見解をお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 山本副市長。 ◎副市長(山本公徳) ふるさと納税制度を活用いたしました金の卵の育成についてお答えをいたします。 そもそも、このふるさと納税は、ふるさとやふるさとではないけども応援したい自治体の政策に役立ててもらう、これが本来の趣旨であり形でございます。しかしながら、近年ではふるさとづくり、地域の魅力づくりといった政策に対してではなく、返礼品競争に明け暮れているのが現状でありまして、昨今、総務省もこの事態の是正にいよいよ乗り出したところであります。 こうした中、本市では、これまで、今議員言われましたけども、七つの推進政策に、市長におまかせという項目を加えた八つの使い道を示し、あくまで本市が推進をしております政策に対する応援としてふるさと納税を展開し、着実にその成果を上げております。 その最たるものとして挙げますと、東岡崎駅のペデストリアンデッキ上に建立されました若き日の家康公像でありまして、市民を初め多くの皆様方から市長の思いと申しますか、政策が高く評価されたあかしと思っております。 議員御提案の金の卵の育成という使い道は、郷土から輩出したスポーツ選手や芸術家、また研究者、こうした方々の活躍というものは、郷土、ふるさとに対する愛情や誇りをかき立てる大きな要因になることを考えますと、まさに多くの皆様から共感を得られる魅力ある使い道と考えておりまして、今後検討を進めてまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(簗瀬太) 野本議員。 ◆5番(野本篤) 山本副市長から御答弁をいただきまして、本当にありがとうございました。 先日、火災があった首里城の復元事業など、最近では自分が共感した使い道に寄附をされるという方も非常にふえております。今後の検討の際に、ぜひ金の卵への支援をお願いをして、次の質問に移らせていただきます。 11月9日に行われましたおかざきクルまつりと並行して、WRC世界ラリー選手権のテストイベントが開催されました。市内外、そして県外からも注目を集め、多くのファンが集まりました。こうした広域に認知され、コアなファンがいるカテゴリーの企画は、盛り上がることが本当に身にしみてよくわかりました。同じく、広く認知され、コアなファンがいるカテゴリーとしては、アニメや漫画などに代表されるサブカルチャーも同様で、若い世代を中心に根強い人気があります。 お伺いします。サブカルチャーを取り入れた観光戦略の有効性や経済波及効果はメディアでも紹介されています。新たな岡崎のプロモーションとして研究をしてみてはどうかと考えますが、御見解をお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 現在、日本でサブカルチャーといいますと、アニメ、漫画、イラスト、ライトノベル、ゲームなどを指すものとされております。この分野は、日本の若者のみならず海外にも多くのファンを持っており、特にアニメでは、茨城県大洗町や、岐阜県飛騨市、埼玉県久喜市、静岡県沼津市等で、アニメの舞台となった場所を訪問する、いわゆる聖地巡礼現象が起きているようでございます。人気のアニメ、スラムダンクの舞台となりました神奈川県鎌倉市においては、海外からも聖地巡礼に来日する旅行客が非常に多くなっているということが報告をされております。 サブカルチャーによる聖地巡礼がこれだけ話題になっている状況を考慮いたしますと、来訪者をふやすという点におきましては、サブカルチャーによるコンテンツツーリズムといいますか、誘客プロモーションは非常に高い有効な手段であると考えられます。 本市にマッチング可能なサブカルチャーコンテンツは果たして何か、またどういったプロモーションであれば高い経済効果が期待できるのかを研究することは、将来を担う若者に本市を知ってもらい、興味を持ってもらい、来てもらい、そして定住してもらうというシティプロモーション的な観点からも必要であると考えており、過去には、サブカルチャーを取り入れた観光プロモーションについて検討したこともございます。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野本議員。 ◆5番(野本篤) ありがとうございます。 十分な有効性を理解され、過去にももう検討をなされたということがわかりました。 続けてお伺いします。本市でサブカルチャーを利用したコンテンツツーリズムが可能かどうか、御見解をお聞かせください。また、過去に実施した事例や検討したプロモーション案なども、ぜひ、あればお聞かせください。 ○議長(簗瀬太) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 実施をいたしました事例といたしましては、先日11月23日、24日に岡崎公園多目的広場で開催をいたしましたグルメフェスにおきまして、初の試みとして、有名ゲーム会社の協力を得て、eスポーツのエキシビショントーナメントを行いました。当日は、多くのファンが来場するとともに、実際にeスポーツのトッププレーヤーが本市開催のトーナメントに参加をし、イベントを大いに盛り上げていただきました。これからの取り組み次第で誘客の可能性があることがわかりました。 また、本市はスポーツ選手や俳優、アーティストなど多くの有名人を輩出しておりますけれども、サブカルチャーという分野で言いますと、全国的にも有名な声優の方3名が本市の出身であるというふうに聞いてございます。平成27年に、全国の自治体で初の4K・VR動画を制作した際に、ナレーターを担当したのも本市出身の方と聞いております。 これらに着目し、公共交通機関の駅構内アナウンスに、その人気声優3名の方を起用し、来訪者数をふやすことができないかと関係機関と調査をしたことがございますけども、公共交通機関のシステムとして、録音音声を使用することができないとの理由で実現をしなかったということもございました。 このように、本市としても、サブカルチャーを利用した誘客プロモーションについての有用性には以前から着目をし、研究、検討をしており、具体的な実施にもつなげてきていることから、引き続き、サブカルチャーを利用したプロモーションの検討及び実施を続けていきたいというふうに考えてございます。 以上でございます。 ○議長(簗瀬太) 野本議員。 ◆5番(野本篤) ありがとうございます。 過去にもサブカルチャーをコンテンツとしての経済効果を狙ったさまざまな取り組みをされていたということがわかりました。eスポーツというのが出てくると、息子のゲーム熱も少し見直そうかなと思っておるところでございます。 ここまで有効性をしっかりと理解され、また実施、検討がなされてきているということであれば、もう一歩踏み込んで、ぜひしっかりと実を結んでいただけるように心から御期待を申し上げます。 本市は、皆さん御存じのとおり、人口の東京一極集中を防ぐ防波堤になるべく、中枢中核都市に指定をされております。本市の財政は他市と比較しても決して悪い状況ではなく、この先の人口減少や高齢化といった課題は目前に迫っております。いつまでもこのままのよい状態ではありません。今だからこそ、未来に向けて挑戦できるときと考えており、今回、この未来に向けた質問をさせていただきました。 どうか、全庁、各担当、ハードもソフトもひっくるめて、未来の中枢中核都市岡崎を想像し、必要なことを考えて、その実現に向けた一歩に取り組んでいただくことを心から願っております。 以上をもって、自民清風会、野本 篤の通算10回目の一般質問を終わらせていただきます。御協力いただいた皆様、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。     (5番 野本 篤 降壇) ○議長(簗瀬太) 以上で、本日の議事日程は終了いたしましたので、明4日午前10時再開することとし、本日はこれにて散会いたします。     午後4時22分散会 地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。         議長   簗瀬 太         署名者  杉浦久直         署名者  柵木 誠...