岡崎市議会 > 2019-06-05 >
06月05日-03号

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  1. 岡崎市議会 2019-06-05
    06月05日-03号


    取得元: 岡崎市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-08-19
    令和 1年  6月 定例会               令和元年            岡崎市議会会議録第3号                          令和元年6月5日(水曜日)本日の出席議員(36名)     1番  鈴木雅子     3番  新免悠香     4番  大原昌幸     5番  三浦康宏     6番  野本 篤     7番  野々山雄一郎     8番  磯部亮次     9番  荻野秀範    10番  小田高之    11番  杉山智騎    12番  野島さつき    13番  畑尻宣長    14番  蜂須賀喜久好    15番  山崎泰信    16番  加藤嘉哉    17番  井町圭孝    18番  井村伸幸    19番  杉浦久直    20番  鈴木静男    21番  小木曽智洋    22番  中根武彦    23番  内田 実    24番  江村 力    25番  柵木 誠    26番  井手瀬絹子    27番  畔柳敏彦    28番  鈴木英樹    29番  柴田敏光    30番  加藤 学    31番  三宅健司    32番  太田俊昭    33番  原田範次    34番  簗瀬 太    35番  加藤義幸    36番  神谷寿広    37番  山崎憲伸---------------------------------------欠席議員(なし)---------------------------------------議事日程 日程第1 会議録署名議員の指名 日程第2 一般質問---------------------------------------本日の会議に付した事件 1 会議録署名議員の指名 2 一般質問---------------------------------------発言順位議席番号氏名 (質問方法の種別)件名123新免悠香 (一問一答方式)1 老人性難聴に対する公的支援について  (1) 現状  (2) 補聴器購入への補助 2 免許証を返納しても外出できる支援について  (1) 外出しやすいまち  (2) 福祉タクシー  (3) シニアカー購入への補助 3 あらゆるハラスメントをなくすことについて   ハラスメントを許さない雰囲気づくり 4 学校での副読本の利用について   放射線副読本131鈴木雅子 (一問一答方式)1 PFI事業による建築物について  (1) 公共施設の建築  (2) こども発達センター 2 (仮称)社会福祉会館について  (1) 目的  (2) ボランティアセンターの移転  (3) 福祉の拠点
    3 介護保険制度の「改正」について  (1) 総合事業の制度変更  (2) これまでと同様のサービスが受けられるように 4 会計年度任用職員について   本市の方針146野本 篤 (一問一答方式)1 都市計画道路若松線について  (1) 現状  (2) 河川工事との連携  (3) 今後の予定 2 出会いの杜公園について  (1) 社会実験  (2) 公園の利活用の考え方 3 次世代情報化社会について  (1) 庁内での取り組み  (2) まちづくりにおける活用 4 「カワイイに出会えるまち、オカザキ。」について  (1) ルネカフェ  (2) 市民の認知度と周知  (3) 今後の利活用  (4) さくらピンバッジ155三浦康宏 (一問一答方式)急傾斜地の土砂災害について  (1) 現状  (2) 助成・補助  (3) 本市の対策1627畔柳敏彦 (一問一答方式)1 障がい者雇用について  (1) 現況と今後  (2) 農福連携の取り組み 2 幼児教育の無償化に伴う保育園運営について  (1) 費用負担の変更内容  (2) 民間移管の課題 3 終活ノートについて  (1) 現況  (2) 遺族が行う手続177野々山雄一郎 (一問一答方式)1 地域電力小売会社について  (1) 設立の目的  (2) 電源  (3) 事業内容の方向性 2 介護職員の人材確保について  (1) 現状と課題  (2) 対策  (3) 本市の取り組み説明のため出席した者 市長       内田康宏 副市長      清水康則 副市長      山本公徳 教育長      安藤直哉 水道事業及び          伊藤 茂 下水道事業管理者 総合政策部長   永田 優 財務部長     山崎文夫 総務部長     鈴木 晃 市民生活部長   大久保貴子 市民生活部          杉山弘朗 防災担当部長 社会文化部長   河内佳子 福祉部長     内田次夫 保健部長     池野 肇 保健所長     服部 悟 こども部長    柴田伸司 環境部長     小早川 稔 経済振興部長   植山 論 都市整備部長   籾井泰晴 土木建設部長   小林昭彦 建築部長     中根康明 市民病院          大山恭良 事務局長 消防長      井藤謙三 上下水道局長   岩瀬広三 会計管理者    大竹 博 教育委員会          小野鋼二 教育部長 教育委員会          加藤有悟 教育監 監査委員          青山恭久 事務局長 総合政策部次長          本多徳行 兼地域創生課長 財務部次長兼          神谷 勝 資産税課長 総務部次長兼          戸谷康彦 人事課長 市民生活部次長          桑山拓也 兼防災課長 市民生活部次長          太田貴之 兼市民課長 社会文化部次長          山本雅弘 兼文化振興課長 社会文化部次長          鍋田志郎 兼スポーツ振興課長 社会文化部次長          太田義男 兼国際課長 福祉部次長兼          中川英樹 地域福祉課長 福祉部次長兼          小河敬臣 長寿課長 こども部次長兼          河合剛志 保育課長 環境部次長兼          柴田清仁 廃棄物対策課長 経済振興部次長          鈴木英典 兼農務課長 都市整備部参事  杣谷正樹 都市整備部次長          新井正徳 兼都市計画課長 都市整備部次長          福澤直樹 兼都市施設課長 都市整備部次長          市川正史 兼まちづくりデザイン課長 都市整備部次長          中田利隆 兼拠点整備課長 都市整備部次長          横山晴男 兼公園緑地課長 土木建設部次長          鈴木康弘 兼土木管理課長 土木建設部次長          畔柳智岐 兼道路維持課長 土木建設部次長          倉橋正直 兼道路建設課長 土木建設部次長          田口富隆 兼河川課長 建築部次長兼          鈴木広行 建築指導課長 教育委員会 教育部次長    神尾清成 兼総務課長---------------------------------------職務のため出席した者 議会事務局長   廣山嘉也 議会事務局次長          近藤秀行 兼議事課長 議事課副課長   水上順司 議事課          畔柳康弘 議事係係長 議事課 政策調査係    関塚俊介 係長 議事課主査    伊藤雅典 議事課主査    加藤 順 議事課主事    江場龍也     午前10時1分開議 ○議長(太田俊昭) 出席議員が定足数に達しておりますので、ただいまから会議を開きます。 本日出席を求めた理事者は、市長初め関係職員であります。 なお、本日の議事日程は、席上に配付の印刷物により御承知願います。--------------------------------------- ○議長(太田俊昭) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員は、会議規則第79条の規定により、議長において、13番 畑尻宣長議員、23番 内田 実議員の御両名を指名いたします。--------------------------------------- ○議長(太田俊昭) 日程第2、一般質問を行います。 本日の質問予定者は、3番 新免悠香議員、1番 鈴木雅子議員、6番 野本 篤議員、5番 三浦康宏議員、27番 畔柳敏彦議員、7番 野々山雄一郎議員の以上6名であります。 あらかじめ定めた順序に従い、質問を許します。 3番 新免悠香議員。     (3番 新免悠香 登壇) ◆3番(新免悠香) おはようございます。日本共産党岡崎市議団、新免悠香です。通告に従いまして一問一答方式で質問をいたします。 1、老人性難聴に対する公的支援、2、免許証を返納しても外出できる支援、3、あらゆるハラスメントをなくすこと、4、学校での副読本の利用の4点について伺います。 初めに、1、老人性難聴に対する公的支援について伺います。 (1)現状。 難聴とは聴力が低下している状態のことを指しますが、一言で難聴といってもさまざまな種類があり、難聴の原因となる部位によって大きく3種類に分けられます。外耳から中耳にかけての伝音器の障がいが原因で起こる伝音性難聴、内耳や聴神経といった感音器の障がいが原因の感音性難聴、伝音性と感音性の両方の症状が見られる混合性難聴があります。 伝音性難聴は医学的な治療が可能とされ、感音性難聴は一般的に医学的な治療による聴力の改善は困難だとされています。しかし、程度に個人差はありますが、補聴器を装用することで聞こえを改善することが可能です。高齢になり耳が聞こえづらくなったという老人性難聴--加齢性難聴とも言いますが、こちらは感音性難聴に含まれ、重度の難聴でなければ補聴器が効果的となります。 初めにお伺いしますが、補聴器は一般的に幾らぐらいで購入できるか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 一般的な補聴器の価格でございます。デザインや種類によって差はございますが、一般的によく利用されている耳かけで使用するタイプの補聴器は5万円ぐらいから、高いものでは数十万円程度までございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。 ◆3番(新免悠香) ありがとうございます。 パネルをお願いします。 傍聴席にもモニターがつきましたけれども、ちょっとパネルが縦長なのでモニターが縦にならない限り見えにくいんですけれども、これは補聴器の価格のグラフになります。1万円以下のものから50万円を超えるものまであるんですけれども、購入した方の価格帯で多いのは10万円から20万円ぐらいになります。48%の方がこの価格帯で補聴器を購入していることになるんですが、パネルありがとうございました、一般社団法人日本補聴器工業会の調べでは、1台の平均価格が15万円となっています。しかし、補聴器というのは、もちろん安いものからありますが、精密機器であり、人それぞれの聞こえに合わせるには、30万円以上のものでないと使用者に合わせた微調整ができないと言われます。 収入が少なくなっていく高齢者あるいは年金生活者の方にとっては、30万円以上となるとかなり負担が大きくなります。低所得者や生活保護受給者は耳が聞こえづらくなっても諦めるしかなくなってしまいます。 現在の補聴器購入に対する補助にどのようなものがあるか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) まず、身体障がい者手帳の交付をされておられる方は、法に基づきまして自立支援補装具を支給させていただいております。対象としているものは、比較的障がい程度の軽い4級、6級に対する高度難聴用の補聴器と、障がい程度が重い3級以上に対する重度難聴用の補聴器がございます。 次に、障がい者手帳の交付対象とならない、18歳以下で、30デシベル以上70デシベル未満で、医師が必要と認めた軽・中等度難聴児の方に対しましては、本市としましては、学校教育における配慮が必要であるとの考え方で、平成27年度から補聴器購入費の助成を行っております。助成する補聴器の種類は、耳かけ式、そして先生がマイクをつけ通信で直接本人の耳元に届くFM型受信機がございます。 自立支援補装具の支給及び軽・中等度難聴児の購入費の助成でございますが、購入費及び修理に対しましての基準は同額でございます。 また、利用者負担額につきましては、法に基づく自立支援補装具は原則1割、軽・中等度難聴児の補聴器は3分の1でございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。 ◆3番(新免悠香) 大人の方では高度・重度の難聴で障がい者手帳を所持している人だけとのことですが、高度の難聴--両耳の聴力レベルが70デシベル以上ということになるんですけれども、これはどういう状態か、わかりやすく教えてください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 聞こえのレベルの質問でございますが、まず、身体障がい者手帳の4級の聴覚障がい者は両耳の聴力レベルが80デシベル以上の場合でございます。80デシベルとは、日常生活の音に例えますと、地下鉄の車内でうるさくて我慢ができないほどの音が聞こえない状況であるというレベルでございます。 さらに、一番重い等級でございます100デシベル以上の方でございますが、これにつきましては、電車が通るときの音が全く聞こえないという状況でございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。 ◆3番(新免悠香) 高度の難聴の方のレベルがどういう状態かをお伺いしたかったんですけれども、70デシベル以上というのは、ちょっと今お答えにはなかったですけれども、40センチ以上の距離で発した会話を理解しないもの、40センチの範囲でしか会話が理解できないという状態になります。それが補助を受けられる障がい等級の最低レベルということなんですけれども、WHO--世界保健機関では、補聴器の使用の推奨のレベルがあります。何デシベル以上に補聴器の使用が推奨されているのか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 議員の言われます世界保健機構、いわゆるWHOでは、41デシベルから補聴器の使用を推奨しております。41デシベルとは、会話などの日常的な大きな声で聞き間違いや聞き取りにくいといった感じのレベルでございます。 なお、30デシベル以上を助成対象としている軽・中等度難聴児の補聴器助成の基準とおおむね同じレベルとさせていただいております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。 ◆3番(新免悠香) 41デシベル以上から、中等度からを推奨しているということなんですが、WHOでは、会話領域の平均聴力レベルが25デシベルを超えると、難聴と定義をしています。大府市にあります国立長寿医療研究センターが行っている老化に関する長期縦断疫学研究の調査によれば、25デシベルを超える難聴の有病率は65歳から急激にふえ始める。75から79歳の男性では71.4%が、女性では67.3%が、80歳以上になると、男性の84.3%、女性の73.3%が難聴有病率という結果でした。40デシベルを超える中等度の難聴有病率は、80歳以上の男性で48.3%、女性で32.6%ということですので、男性の2人に1人、女性の3人に1人は補聴器使用が推奨される状態となっています。 補助が受けられる高度・重度の方は、難聴者全体の8%となっています。日本補聴器工業会の調べでは、日本の難聴者は推計で1,430万人とされています。その中で補聴器を所有している方は14.4%の210万人にすぎません。 次のパネルをお願いします。今度は横なので見やすいですね。 このグラフは、欧米諸国と日本の補聴器の所有率を比較したものです。一番左のアメリカは2014年、そのほかは2018年を比較したものになるんですけれども、日本の補聴器所有率は先ほどお話しした14.4%、欧米に比べると極端に低くなっていることがわかります。パネルありがとうございました。 これは日本人だけ耳がいいわけではありません。難聴率は欧米と同じレベルですが、実際に補聴器をつけている方はこれだけ少なく、欧米の半分以下となっています。欧米では難聴を医療のカテゴリーで捉え、補助制度がありますが、日本では障がい者のカテゴリーで捉えて助成対象を絞り込んでいるため、補聴器所有率が圧倒的に低い状況となっています。 ここで、(2)補聴器購入への補助に移ります。 老人性難聴は日常生活を不便にして生活の質を落とすだけでなく、鬱や認知症の原因にもなることが指摘をされています。愛知医科大学耳鼻咽喉科特任准教授であり、国立長寿医療研究センターの客員研究員である内田育恵さんは、認知機能は加齢に伴い誰でも低下していくものですが、難聴があるとその衰えは顕著になるとおっしゃられています。しかも、難聴によって衰える認知機能は、加齢に伴い成熟する知識や言語機能など、老化によって衰えないとされる領域にも及ぶということです。 厚生労働省が2015年に発表をしました認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)の中でも、認知症発症の危険因子として、加齢、遺伝性、糖尿病、喫煙などとともに、難聴が掲げられています。 現在、全国では20ほどの自治体が高齢者に対する補聴器購入の補助もしくは現物支給を行っています。本市の高齢者福祉施策として、補聴器購入の補助を検討したことがあるかどうか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 本市といたしましては、法による自立支援補装具の支給対象とならなかった18歳以下の軽・中等度難聴児に対しましては、先ほど言いましたように、学校教育において配慮の必要性が高いことを踏まえまして検討し、平成27年度から補聴器助成を実施しております。 障害者総合支援法の枠を超えた、高齢者に対する介護予防的な視点からの市単独での実施については、検討はしておりません。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。 ◆3番(新免悠香) 検討はしていないということなんですが、先日、補聴器の購入を決断した方からお話を伺いました。耳が聞こえづらくなってからは、一対一であれば聞き返すことができるが、大人数のときには聞き返すことができずに、会話に入りづらくなり疎外感があった。補聴器をつければ会話に入っていけるということです。 東京都豊島区も助成事業を行っている一つの自治体ですが、この事業の目的を、聴力低下による閉じこもりを防ぎ、高齢者の積極的な社会参加や地域交流を支援し、高齢者の健康増進、認知症予防に資することを目的にと書かれています。他の自治体も、生きがいと生活支援、社会参加というような言葉が並んでいます。 補聴器をつけることで生活支援や社会参加につながる、そのような役割を補聴器が果たせるという認識があるかどうか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 高齢による聞こえへの影響から、家族や友人などとの日常的な会話が少なくなり、結果的に家庭や地域において孤立感が高まり、地域への参加を敬遠しがちになるなどの影響があることは考えられます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。 ◆3番(新免悠香) 最低限の国民年金6、7万円で生活する方にとっては、平均額15万円の補聴器はとても手が出ないのではないかと思います。生きがいと生活を支援するためにも、本市でも補助実施をぜひ行ってほしいと考えます。先ほど検討はしないというような回答もありましたが、いま一度、この点をどう考えられるか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 老人性難聴者に対する補聴器の助成でございますが、聴力が落ちた、あるいは落ちつつある高齢者は、日常生活において聞き取りが困難になり、コミュニケーションや情報取得の機会が減ることが一つの要因となり、認知症の発症率が高まると言われております。 議員の言われる補聴器の助成でございますが、あくまでも障害者総合支援法における自立支援補装具の支給対象となるよう、本市としましては身体障がい者手帳の早期取得を促し、高齢者の補聴器の活用を推進してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。 ◆3番(新免悠香) 障がい者手帳の取得を促すということなんですけれども、障がい者手帳をとるのをすごくためらう方は多いと思います。 先ほども言いましたが、日本は障がい者のカテゴリーで捉えて、助成対象を絞り込んでいるんです。欧米のように医療のカテゴリーで捉えていただきたいと思います。 昨年12月14日、兵庫県議会が加齢性難聴者の補聴器購入に対する公的補助制度の創設を求める意見書を全会一致で採択をしました。日本共産党兵庫県議団の提案を各派政務調査会長会で議論をしたものです。 麻生財務大臣は国会での質問答弁で、厚生労働省からの提案はまだないけれども、やらなければならない必要な問題だと回答をしています。麻生大臣、78歳なんですけれども、年齢だけでなく、クレー射撃でオリンピックに出られた方ですので、競技生活の中で左耳がほぼ聞こえない状態だといいます。麻生大臣も補聴器をつけているんですが、奥さんが支払い、えらい高いものだったと言われた記憶があると言っています。高いものだと認識をされている大臣が、必要な問題だと回答をしているわけです。 市独自で補助制度ができないのであれば、国や県に補助を求めるべきと考えますが、いかがでしょうか。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 現在、国が補聴器の支給対象としております身体障がい者手帳を取得できる方ではない高齢者の難聴者への補聴器助成につきましては、先ほども言いましたけれども、身体障がい者手帳による障がい者に対する支給制度がございますので、それ以外で国や県に要望を行っていく考えは持っておりません。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。 ◆3番(新免悠香) 国は、人生100年、生涯現役と、高齢者の社会参加、定年延長や再雇用ということで働いてほしい、働けというような流れをつくっています。その中で耳が聞こえにくい、聞こえないというのは、社会参加や働く上で大きな障害、問題になるもので、高齢者にとって補聴器は社会参加の必需品となってきます。ぜひ、本市として補助の実施、国や県へ補助を求めていただきたいと思います。 次、2の免許証を返納しても外出できる支援についてに移ります。 (1)外出しやすいまちです。 4月19日、池袋で87歳の男性が運転する乗用車が暴走をし、親子2人が死亡、10人が重軽傷を負う痛ましい事故が起こりました。また、先日、5月30日には、稲沢市のスーパーで83歳の女性がブレーキとアクセルを踏み間違え、前の車に衝突、6台を巻き込む事故が起きています。さらに昨夜も、福岡市で高齢男性が運転する車が逆走をし、多重事故を起こして2人の方が亡くなるということが起きています。このような高齢ドライバーの事故が話題になるたびに、免許証の返納議論が起きます。 2年前の9月議会でも私、質問をさせていただきましたが、その取り上げたときも、高齢ドライバーの事故の多発と道路交通法の改正で、高齢者の免許証の返納が社会的な風潮となっていました。 初めに、この間の岡崎署管内の高齢者の免許証返納の実数をお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 大久保市民生活部長。 ◎市民生活部長(大久保貴子) 岡崎警察署によりますと、運転免許証の自主返納者数は、平成28年814人、平成29年986人、平成30年1,067人とのことでございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。 ◆3番(新免悠香) ニッセイ基礎研究所によりますと、高齢者による免許の返納は浸透してきており、2017年には全国で42万4,000人、2016年から22.7%増加したとのことです。全国の年齢別の返納率を見ると、65歳以上で2.23%、75歳以上で4.71%となっています。岡崎署管内の免許証返納数も全国と同じようになっているか、若干低いということになると思うんですけれども、なぜ本市で免許証の返納が劇的に進まないのか、調査したことがありますか。 ○議長(太田俊昭) 大久保市民生活部長。 ◎市民生活部長(大久保貴子) 本市において特段、自主返納の意向を確認するような調査はいたしておりません。 また、岡崎警察署に確認しましたところ、警察署でもそういった調査は実施していないということでございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。 ◆3番(新免悠香) 調査をしない理由が何かあれば、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 大久保市民生活部長。 ◎市民生活部長(大久保貴子) 運転免許証の自主返納の意向を把握する調査を実施していない理由でございますが、高齢であることのみにより、一律に運転免許証を自主返納していただく必要はなく、高齢であっても安全運転が実践できていれば、自動車の運転を続けていただいてもよいのではと考えております。 高齢者の事故を防ぐには、高齢者自身が交通ルールを守るとともに、加齢に伴うみずからの身体機能の変化をしっかりと理解して安全運転を心がける必要があると考えております。そのため、実際の自動車の運転をする体験型交通安全教室、自動車シミュレーターの活用や危険予測能力を身につけるケーススタディーを行う交通安全教室の開催等の交通安全啓発活動の実施を通じまして、高齢者自身やその御家族に安全運転がきちんと実践できているのかを再確認する機会をつくり、運転に不安を感じる場合は免許証自主返納を考えてほしいと呼びかけております。 また、近年、目覚ましい開発が進む交通事故の低減に効果的な先進安全技術を搭載した安全運転サポート車の周知も、あわせて行っております。 しかしながら、万が一、自動車の運転に不安を感じているために運転免許証の返納を考えておられる方がいらっしゃるのであれば、迷うことなく自動車の運転を控えていただきたいと思っております。生活に自動車は欠かせないものかもしれませんが、操作を誤ると大変に危険なものでございまして、加害者事故を起こした場合は多額の損害賠償金といった民事上の責任、免許証返納などの行政処分や刑罰のみならず、被害者の家族や友人、自分の家族や友人も苦しめ、社会的責任も負い続けることになります。自分だけの問題でなく、多方面に影響が及ぶこともあり得ますので、運転に不安を感じたら絶対に自動車の運転は控えていただき、周囲の方も運転をとめていただくことを切にお願いしたいと思います。 なお、現在、高齢者の免許証の自主返納後の対策といたしましては、本市の公共交通の施策を担う部署及び高齢者の生活支援を担う福祉部署と一体となって、今後の自主返納者に対する施策については研究しているところでございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。 ◆3番(新免悠香) 高齢だから無条件で免許証を返せとは、とても思ってはいません。高齢になって運転が心配になったときに、免許証を返したいけれども、返せないという人がいるとの話をよく聞きます。返せない理由は、ことしの3月に発表された市民意識調査の、岡崎市が住みにくい、やや住みにくいと回答した人の理由とリンクすると思います。その理由の、交通の便が悪いとの回答が73.9%となっており、他の理由と大きく差が開いています。交通の便がよく住みやすいまちというのは、何歳になっても、免許証がなくても外出しやすいまちであると思います。 昨日の質問の中で、六ツ美中部学区でのエリアバスの取り組みが出ました。地元と行政が協力をして一つの形にしていっていることは、すばらしいことだと思います。また、矢作地域でも動きがあるようなんですけれども、アンケートの作成一つをとっても、ワークショップの進め方にしても、地元から声が上がれば手伝いますだけではなくて、行政が具体的にどんな手伝いができるというのを、もっと全市的に知らせるべきではないかと思います。 この間、交通政策は福祉と連携していくと繰り返し答弁がありましたが、進んでいるでしょうか。免許返納が絡めば、市民生活も含めて、交通政策は総合政策、また福祉の3部同列ではなくて、どこかが取りまとめをするか、横断的に対応に取り組む部門が必要ではないかと思います。 富山市では、公共交通を利用することで医療費が削減できるとの調査結果を、市長みずから公開をしました。こういう事例も研究をして、公共交通の充実を早急に図っていただきたいと思います。 (2)福祉タクシーについて。 昨年の9月議会でも取り上げました、高齢者の福祉タクシー、タクシー乗車への補助となります。昨年取り上げたときから県内での実施自治体はふえて、24の自治体が助成事業を行っています。昨年の福祉部長の御答弁では、2009年度末に寿バス優待券等給付事業を廃止した当時、高齢者タクシー乗車への助成も検討したとのことですが、結果、寿バス券は廃止となっているんですが、それ以降、10年たっています。この10年間で検討はされてきたのでしょうか。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) タクシー利用に対する補助についてでございます。以前にも一般質問でお答えをしておりますが、本市は、公共交通機関や自家用車による移動が困難な重度障がい者には障がい者タクシー料金助成事業を実施させていただいております。該当する高齢者にも障がい者タクシー料金助成利用券を交付させていただいております。 運転免許証を返納された方という理由を問わず、現在行っているタクシー利用助成以外の補助につきましては、今は考えておりません。 ただし、高齢者の外出支援や移動支援については、買い物や通院などに限らず、友人との交流など、外出は心身の健康のために必要なことでございます。他市の状況も視野に入れ、今後も必要に応じて研究・調査はしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。 ◆3番(新免悠香) 10年もたてば、10年一昔で、状況は変わってきます。 通院に限らず、買い物、友人との交流など、外出は心身の健康のために必要なこと。高齢者の外出支援や移動支援については、今後、調査研究はしていきたいとは福祉部長の昨年の答弁です。今も同じようなことをおっしゃられました。調査研究はしていきたいと考えられるのであれば、すぐにでもするべきと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 障がい者へのタクシーの助成をやっております。高齢者につきましては、今現状、介護保険制度がございまして、介護保険制度の認定者の方につきましては、障がい者手帳の交付のことも周知をさせていただいておりまして、現状、身体障がい者手帳の取得も、75%ぐらいの高齢者の方がとっておられるという状況でございます。ですから、今後もこの方たちの手帳取得によって、いろんなサービスが使えることになってまいりますので、こういう部分も力を入れてまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。 ◆3番(新免悠香) 助成事業を実施している24の自治体の中には、お隣の幸田町も含まれます。幸田町はこの6月から、80歳以上のみの世帯を対象にしたタクシーチケットを配付する予定で今年度の予算を組みました。無料のえこたんバスが町内を走っている幸田町ですら、高齢者の福祉タクシー助成制度を始めました。他の実施自治体も、バスが走っていても助成制度を設けているところがほとんどです。県内でも西三河内でも半数近くの自治体がこの助成事業を実施しています。本市でも実施すべきだと考えますが、しつこいようですが、改めてお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 先ほども申しましたけれども、タクシー利用の助成につきましては必要に応じて研究をしておりますが、高齢者に限ったタクシー助成については、今のところ考えておりません。 本市といたしましては、先ほど言いました公共交通機関や自家用車による移動が困難な高齢者には、障がい者手帳の取得をお願いしております。手帳を取得することにより、さまざまな障がい者に対するサービスの利用につなげたいと、本市としては考えております。 現状では、平成28年4月1日に施行しました障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律による社会的障壁の除去を怠ることによる権利侵害の防止である法の趣旨に沿って、障がい者手帳の取得を優先してまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。
    ◆3番(新免悠香) 将来的に免許証の返納を考えている方々からは、高齢化が今以上に進んで、免許証の返納がふえたときに困る人が出る前に、早いうちから対応策を考えてほしいと言われます。岡崎市は既に他市に比べておくれています。高齢者の外出支援、移動支援として検討を早急に始めてください。 次、(3)シニアカー購入への補助に移ります。 高齢者の間でゲートボールが流行したころに、電動車椅子を製造していたスズキ株式会社がコートまでの移動手段として発売したものが始まり。三輪または四輪の1人乗り電動車両、バッテリーカーをシニアカーと言います。基本的に電動車椅子の発展型であり、手押し車のシルバーカーとは別物です。全国には免許証返納者へ、このシニアカー購入費の補助を行っている自治体があります。購入費用の6分の1以内で、5万円を上限になどという補助ですが、こういう事例があることを把握しているか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 県内においては、シニアカー購入費に対しての補助をしている自治体は把握しておりません。県外につきましては、人口規模は違いますが、幾つかの自治体があることは、認識はさせていただいております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。 ◆3番(新免悠香) 高齢者がバスやタクシーを使うほどではない、ちょっとそこまで出かけるのにシニアカーは活躍をします。補助の実施自治体はまだまだ少数ですが、免許証返納後の高齢者の外出支援施策の一つとして実施の検討ができないか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 介護保険の被保険者証で要介護度2以上と認定された方で、電動車椅子でありますシニアカーを利用したい方は、福祉用具としてレンタルサービスを受けることができるようになっております。 なお、要介護1以下の方に対しましても、移動の支援が特に必要と認められる場合は、特例でレンタルサービスを受けることができます。 また、身体障がい者手帳の交付をされている方で一定の条件を満たす方につきましては、自立支援補装具として電動車椅子の支給をさせていただいております。 本市独自のシニアカー購入助成の考えはございませんが、今後、国・県の動向や他市の状況を注視し、必要に応じて研究はしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。 ◆3番(新免悠香) 必要に応じて研究をしていきたいということなんですが、介護保険でのレンタルの場合、今御答弁にもありました要介護2以上の方が対象となり、月に二、三千円でレンタルができるようなんですが、介護保険を使わずにレンタルする場合は月額2万円から2万5,000円程度かかり、1年半以上乗るのであれば購入したほうが安い場合もあります。どちらにしても年金生活の方には大変な出費です。 外出が遠のくことのないように、補助の実施と同時に、シニアカーは、道路交通法では車両ではなく歩行者扱いとなるため、車道でなく歩道を通行するようになりますので、歩道の整備をお願いしておきます。 次に、3、あらゆるハラスメントをなくすことについてに移ります。 ハラスメントを許さない雰囲気づくりなんですが、ハラスメントとは相手に対して行われる嫌がらせのことで、相手を不快にさせる行為、◯◯ハラスメントの◯◯の部分に、どんな行為・発言で不快にさせるかが含まれます。パワーハラスメント--パワハラ、セクシュアルハラスメント--セクハラは今やハラスメントを代表するもので、ハラスメントの種類は50にも及ぶと言われています。もちろん、意図的に嫌がらせをしている場合は間違いなくハラスメントに該当しますが、ハラスメントの難しいところは、本人は嫌がらせをしているつもりはない場合でも、された相手が不快に感じたり傷ついたりした場合には、ハラスメントに該当するということになります。どんな状況であっても、ハラスメントとは人間としての尊厳を侵害する、相手への敬意を欠いた行為です。「あいつ使えない」、そんな言葉を投げつけられたり、逆に、忙しさの中で漏らすこと、誰もが被害者にも加害者にもなり得るのがハラスメントです。 まず初めに、ハラスメントに対する市の考え方をお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 鈴木総務部長。 ◎総務部長(鈴木晃) ハラスメントは職員個人の尊厳を傷つけ、心身の健康を害し、最悪の場合、休職や退職に至らしめたり、勤労意欲の低下、能力の発揮ができなくなるという職員への影響があるほか、人材の喪失、訴訟リスク、市役所のイメージ低下など、職場環境が害される職場全体の問題であると認識をしております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。 ◆3番(新免悠香) 近年、財務事務次官のセクハラ疑惑と、セクハラ罪という罪はないと擁護をした麻生大臣の発言、医大入試差別や週刊SPA!のヤレる女子大生ランキングなどに抗議の声が殺到し、ハラスメントは許さない、私たちは黙らないと、#MeToo、#WeToo運動が広がっています。 5月29日、職場でのハラスメントの防止をうたう労働施策総合推進法、男女雇用機会均等法、育児介護休業法などの5本の法律を一括改正する内容の改定法が参議院本会議で賛成多数により可決・成立しました。日本共産党は、ハラスメントの禁止規定が盛り込まれていないことから反対をしています。審議の過程で、ハラスメント行為を禁止し、独自の救済機関の創設を盛り込んだ修正案を提出しましたが、否決をされました。 国際労働機関--ILOが職場のハラスメント禁止条約の採択へ動く中で、附帯決議に示された禁止規定の法制化が求められています。 今回成立した改定法では、不十分な点はあるものの、事業主に相談体制の整備など、防止対策をとるよう、初めて法律で義務づけをしています。 現在、本市が市役所庁内で職員を対象に行っているハラスメント対応施策、取り組みをお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 鈴木総務部長。 ◎総務部長(鈴木晃) 平成24年に岡崎市職員のハラスメントの防止等に関する要綱を制定いたしまして、職員への周知を図ってまいりました。 また、昨年度からは副課長以上を対象に、ハラスメント防止研修を実施しております。 研修は、ハラスメントの基礎知識の習得とハラスメント防止への意識を高めることを目的として実施をいたしまして、ハラスメントの定義や種類、ハラスメントが起こる要因、具体的ケースについての説明に加え、ハラスメントを起こさないための管理職の役割について学ぶ内容で、総務文書課に所属をいたします弁護士に講師を依頼し、副課長以上の管理職279名が受講いたしました。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。 ◆3番(新免悠香) 実際にハラスメントに悩んだときの相談窓口はどこで、どのような相談形態になるのか、教えてください。 ○議長(太田俊昭) 鈴木総務部長。 ◎総務部長(鈴木晃) 先ほども申し上げました岡崎市職員のハラスメントの防止等に関する要綱に基づきまして、人事課が相談窓口となっております。 相談を受ける体制でございますが、原則として面接で複数の相談員が相談を受ける形で行い、そのうち1人は必ず相談者の希望する性別の相談員としております。 そのほかにも、毎年人事課に直接提出される自己申告書の中で、人間関係や人事異動に際し考慮すべき内容が書ける欄を設けておりますので、この自己申告書を利用して相談がされることもございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。 ◆3番(新免悠香) 相談窓口などの周知はどのようにされているか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 鈴木総務部長。 ◎総務部長(鈴木晃) 職員が利用いたします庁内システムに、ハラスメントの防止に向けて作成したパンフレットを掲載するなどして、周知をしております。 なお、ハラスメントは職員間の人間関係や業務に支障が生ずる場合が主な原因となりますことから、人事課に相談に来るというのが現状でございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。 ◆3番(新免悠香) こういうカードが女性トイレに置かれています。ちょっと小さくて見えないと思うんですけれども、DVやセクハラに悩んだときの相談窓口が書かれたカードです。この議場にいる大半は男性ですので、女性トイレにこういうものがあること自体知らないと思いますが、これは女性に特化したカードなので男性トイレにはもちろんないんですが、男性トイレにはこういうような案内が何もないと聞いています。ハラスメントは男女関係なく、被害者にも加害者にもなる可能性があるものですから、何がハラスメントになるのか、ハラスメントに遭ったとき、また、ハラスメントの現場を目撃したときにどうしたらいいかを記したカードなどをお手洗いやロッカールームに置いてみてはいかがかと思いますが、お考えをお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 鈴木総務部長。 ◎総務部長(鈴木晃) ハラスメントはどんな行為が当たるかということでございますけれども、先ほどから申しております要綱におきましては、セクシュアルハラスメント、パワーハラスメントのほか、妊娠・出産・育児または介護に関しまして制度の利用を阻害する行為や、妊娠・出産等を理由に仕事をさせない、妊娠・出産したこと等の状態に対する嫌がらせ行為を行うこともハラスメント行為としております。 また、女性トイレにDV相談窓口を周知するためのカードが置いてあると、それについて市のトイレにもハラスメントの防止のカードを置いたらどうかということでございますが、トイレの利用は職員のみならず、市民の方も利用してみえますので、市の職員向けの相談窓口を周知させるカードを設置することについては、現在のところ考えておりません。それよりも、職員が利用いたします庁内システムを利用し、直接的に職員の目に触れる周知方法が効果的であると考えております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。 ◆3番(新免悠香) 大阪府摂津市では、ハラスメントをしません、許しませんと、部長級の幹部職員一人一人が部下の前で宣言をする取り組みが昨年行われました。愛知県内のある自治体では、一つの出来事をきっかけに市長と副市長が個人携帯の番号を公開、何かあれば気軽に相談してほしいとしています。市長に相談するか、できるかとの懸念はあります。また、部長に対する圧もすごいと思います。ただ、そういう姿勢が大事だと思います。 先日、名城大学を訪れたときに、壁の掲示板に名城大学ハラスメント防止委員会の啓発ポスターが張ってありました。 先ほどからの答弁で職員向けの取り組みをされていることはわかりましたが、岡崎市としてハラスメントは許さないという雰囲気、風潮を市民にもアピールしてほしいと思います。 岐阜県可児市では、2011年にセクシュアルハラスメント防止宣言を出しています。同時に発表したハラスメント予防・対応マニュアルは、昨年、パワハラを含めたハラスメント全体を対象としたマニュアルに改定をしています。 一人一人の人権を守る、大切にするという姿勢をあらわすためにも、ハラスメントを許さない宣言、岡崎ハラスメント許しま宣言!というものを提案したいと思いますが、いかがですか。 ○議長(太田俊昭) 鈴木総務部長。 ◎総務部長(鈴木晃) 議員おっしゃられますように、他の自治体や企業等でハラスメント防止宣言を行っている事例があることは承知をしております。本市におきましても、職員が個人として尊重され、快適に働くことができる環境や職員の勤務能率の発揮が実現できる環境を創出することは重要なことと考えておりますので、今後のハラスメント対策の参考とさせていただきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。 ◆3番(新免悠香) ハラスメントの根底には、人手不足や長時間労働などによるコミュニケーション不足も背景にあると言われています。普段からコミュニケーションをよくとり、風通しのよい職場づくりをお願いいたしまして、次の質問、最後の質問に移りたいと思います。 4、学校での副読本の利用についてです。 放射線副読本です。 放射線副読本とは、文部科学省が、児童生徒が放射線に関する科学的な知識を身につけ、理解を深めることができるように、2014年3月に作成をしました。こういったものがあるんですけれども、これは全国の小中学校、高等学校に配布をされています。この副読本、小学生のため、中学生・高校生のためと2種類ありまして、昨年9月に改訂版が出されています。その後、10月の通達では、全国の小学校、中学校、高等学校等において活用できるよう、順次配布することとすると記載がされています。予算約2億円、全国で約1,450万部が配布をされました。実際に岡崎市内の学校でも配布されているようですが、この副読本、市内何校で何冊配布されたのか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 加藤教育監。 ◎教育委員会教育監(加藤有悟) 当該副読本は、文部科学省から市内全小中学校67校の小中学生、計3万3,010人に配布されました。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。 ◆3番(新免悠香) この副読本配布に際して、教育委員会として中身の精査をされたかどうか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 加藤教育監。 ◎教育委員会教育監(加藤有悟) まず、配布までの経緯ですが、この副読本について、文部科学省初等中等教育局教育課程課から平成30年10月1日付事務連絡で学校へ順次配布するとの連絡が入りました。そして、その後、文部科学省から各学校に直接配送されました。そのため、事前の確認は行っていませんが、配布後に確認したところ、この副読本は平成26年3月に文部科学省が作成し、全国の小中学校等に配布したものを、作成から4年が経過し、状況が作成時と変化していることから、内容や構成の見直し等を図ったものと確認いたしました。 配布した昨年度時点で、各学校や保護者から教育委員会に対する問い合わせ等もなく、大きな問題は届いておりません。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。 ◆3番(新免悠香) この副読本は、幾つかの問題点が指摘をされています。日本の水や飲料の放射線の基準は、世界でも最も厳しいという表がありますが、日本の平時の基準と諸外国の緊急時の基準を何の断りもなく横並びに掲載をして、日本の基準が厳しいと説明をしています。また、自然界にも放射性物質はあるから過剰に恐れることはないという結論に導こうとしていますが、本来なかったはずの不当な被曝が事故の責任として問題にされるべきという視点が抜け落ちています。自然界の放射性物質は、現存する地球上の生物にとって生体濃縮が起こらず、ほとんど問題にならないという知識を飛ばして、人工の放射性物質と自然界の放射性物質を同列に扱い、ありふれたものであり、安全であるという印象へと操作しようともしています。原発事故、原発の本質について触れる記述がほとんどありません。原発事故は収束しておらず、現在進行中であるという実態に即していません。放射線が人体に与える影響を過小評価しています。 4月26日付の新聞報道で、滋賀県野洲市教育委員会が3月議会で指摘を受けて内容を精査したところ、放出された放射線量はチェルノブイリ事故の約7分の1、福島県内の放射線の量は事故後7年で大幅に低下しているなど、事故の影響を少なくしていると受け取れる記述があり、改訂前と比べ、事故の記述が減っていると結論づけて副読本の回収を始めたと出ていました。 このように実際に回収を始めた自治体があるわけですが、本市はどのような対応をしていくか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 加藤教育監。 ◎教育委員会教育監(加藤有悟) 本教材はあくまでも副読本であり、各学校が必要に応じて使用していけばよいものと考えております。 昨年度、既に配布済みであること、また、先ほども申し上げましたが、大きな問題も聞いておりませんので、今のところ、回収等の予定はございません。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。 ◆3番(新免悠香) 昨年出されたこの改訂版は、2017年12月に復興大臣のもとで作成をされた風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略の指示をそのまま取り入れて作成をされています。強化戦略は福島原発事故の被害者を切り捨て、事故に幕を引き、オリンピックまでに福島事故をなかったことにしようとする、安倍内閣の福島復興政策そのものとなっています。 強化戦略によると、放射線の被害はないので、知ってもらう、食べてもらう、来てもらうの情報発信をする。知ってもらうの伝えるべき内容には、放射線の被害はない、食料は安全だと述べる。伝えるべき対象のトップには、児童生徒及び教育関係者が挙げられており、放射線副読本改訂を具体的施策の中心に置いています。強化戦略の指示に従い、文部科学省が改訂を行ったものとなっています。 文部科学省の教育課程課の担当者は、各学校で判断して使ってもらいたい、足りない点があれば他の資料で補うなど、工夫して使ってほしいとしていますが、補う点が多過ぎて教材としての役割を果たしていません。 改めて、回収に関しての考えをお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 加藤教育監。 ◎教育委員会教育監(加藤有悟) 本資料は、いわれのないいじめの問題も起きているということで、このようないじめが二度と起こらないにしていくことも大切という内容も含めて記載されているということも確認しております。ということで、現在のところ、回収の予定はございません。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 新免議員。 ◆3番(新免悠香) 今の答弁にあったような内容も確かにあるんですけれども、問題点がもっと多くあります。まずは回収をすること、それから、市として未来のエネルギーは何かということをしっかりと教育して伝えていただくことをお願いいたしまして、一般質問を終えたいと思います。ありがとうございました。     (3番 新免悠香 降壇) ○議長(太田俊昭) 暫時、休憩いたします。     午前10時52分休憩---------------------------------------     午前11時5分再開 ○議長(太田俊昭) 休憩前に引き続き会議を開きます。 1番 鈴木雅子議員。     (1番 鈴木雅子 登壇) ◆1番(鈴木雅子) 日本共産党岡崎市議団、鈴木雅子です。通告に従い、一般質問を行います。 今回の質問は、1、PFI事業による建築物について、2、(仮称)社会福祉会館について、3、介護保険制度の改正について、4、会計年度任用職員について伺います。 1、PFI事業による建築物についてです。 岡崎市では2008年完成のげんき館を皮切りに、火葬場、こども発達センター、男川浄水場をPFI事業で建設し、現在、龍北グラウンドを建設中、今後、コンベンション施設や橋詰め公園もPFIによる建設整備を進めようという計画が出されています。 PFIの問題点についてはこれまでも、地元事業者の参入が難しいことや、建設や運営について市や議会が直接関与できないこと、情報公開の対象にならないことや長期間にわたる維持管理で破産や倒産など経営安定確保に問題があることなどをただしてきました。 今回は、建築上、要求水準書で建設されるPFIと市のかかわり方について質問をしていきます。 (1)公共施設の建築です。 まず伺います。直接発注とPFI事業では何が違うのか。特に市の職員のかかわりについてお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 中根建築部長。 ◎建築部長(中根康明) 従来型の直接発注の公共事業では、契約の適正な履行を確保するため、職員が契約書、仕様書や関係書類に基づき、立ち会いや工程の管理、検査等により直接的に監督し、必要な指示を行います。 一方、PFI事業では、事業契約者が施工・工事監理を行い、事業主である市は直接監督することなく、間接的に施工状況等の報告を受け、確認を行うことになります。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 今言われたように、PFIの事業は公共施設の建築でありながら、市の職員が直接現場を見たり、指導するということが極端に少なくてもよいということになっていますが、そのための建設の技術水準というのはどこで担保をされるのか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 中根建築部長。 ◎建築部長(中根康明) PFI事業では、従来型の直接発注と同レベルの水準である諸条件が示された業務要求水準書を遵守するものとされており、いわゆる公共仕様は確保されていると考えております。 また、事業者は建築基準法及び建築士法に規定される工事監理者を設置し、工事監理者の責任において適正に業務を遂行することで、安全安心な建築物の実現を担保することになり、事業手法による差はないと考えております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 技術水準というのは要求水準書どおり、要するにサービスを購入するので、サービスの要求を満たしていればいいと。そのためには、直接の場合は市が工事監理をするけれども、そこに民間の工事監理者がいて、その責任においてやられるということですね。 しかし、要求水準書どおりに設計・施工がされているかということを、市としてはどこでチェックをするのか、どの段階でチェックをするのか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 中根建築部長。 ◎建築部長(中根康明) 市は設計の終了時に、事業者より提出された設計図や構造計算書等の完成図書の確認をします。 また、建設期間中や完成時には工事の監理状況の確認や完成の確認を行い、業務要求水準書の内容が施工に反映されているかを確認いたします。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 終了時、完成時に書類の提出とともに検査をするということなので、もう地中に埋まってしまったくいについては、目に見えないところでは、本当に工事監理者の施工を信じるというところだと思うんですが、(2)こども発達センターについて伺います。 こども発達センターが2017年3月に完成をいたしました。こども発達センターの下には71本のくいが打たれています。工事施工中、そのうち11本が高どまりによってカットをされています。くいが高どまりであることがわかった日、また、実際にカットをして打設をした日はいつでしょうか。 ○議長(太田俊昭) 中根建築部長。 ◎建築部長(中根康明) まず、くいの高どまりが発生した日は、平成28年1月22日から2月4日までの間で発生しております。続きまして、くいのカットは平成28年2月4日と2月9日に行っております。その後、2月9日から2月12日までに打設を行っております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 1月22日から、全て終わる2月12日まで行われたということなんですね。じゃあ、くいが高どまりにあるということは岡崎市にはいつ報告があって、それを聞いた岡崎市はどういう指導をされたのか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 中根建築部長。 ◎建築部長(中根康明) 市への報告は平成28年2月3日の工事定例会議において、事業者よりくいの高どまりがあったこと及び高どまりにより安全性に問題がない旨の説明を受けております。 また、工事定例会議では、高どまりによる安全性の報告を受けるとともに、国土交通省策定の基礎ぐい工事における工事監理ガイドラインに基づき、くい工事の適切な工事監理や当初の計画どおり施工できない場合、建築主への報告や必要に応じた関係者間での協議等、適切な対応を行うよう指示をしております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 高どまりになることは2月3日にわかっていて、安全性は問題ないという報告も事業者から受けていたと。最終的な本ぐい施工の記録によると、9メートルの既製ぐいを11本、0.55メートルから2.7メートルカットしています。カットすれば当然、安全性に違いが出てきますが、そのための構造計算書の変更による安全性の確認が私は必要だと思いますが、工事施工者はカットしたくいの打設の前にきちんと構造計算書を変更して安全を確認した、そしてその書類を工事監理者、指定確認検査機関に提出をしたんでしょうか。 ○議長(太田俊昭) 中根建築部長。 ◎建築部長(中根康明) くいの長さが短くなったことにつきましては、くい打設前の平成28年1月29日に、建築確認の申請を行った指定確認検査機関と協議の上、建築確認の変更申請には該当せず、軽微な変更として扱う旨の回答を得た後、くいの施工を行い、その後、報告書の提出を行っております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 構造計算書の変更というのは、後につくられて提出をされるんですけれども、この時点では軽微な変更だから必要がないということで、市もそのときには具体的なもので安全性を確認したものではないということで理解をしてよろしいですか。 ○議長(太田俊昭) 中根建築部長。 ◎建築部長(中根康明) その際に、構造計算書の一部、設計の監理者によって構造の耐力等をチェックしまして、それで指定確認検査機関とも協議して、その旨を市に報告されまして、市は問題ないと判断しております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 市は判断をしているので、そのときに工事施工者、監理者、それから指定確認検査機関の3者が話し合いをしたという記録は、その当時、もしくは工事終了後、市に提出をされていますか。 ○議長(太田俊昭) 中根建築部長。 ◎建築部長(中根康明) 打ち合わせをしたという議事録等は残っております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) その後、構造計算書の変更は、施工者から指定確認検査機関に提出をされていますけれども、最終的に構造計算書の変更そのものを岡崎市が手にしたのはいつでしょうか。 ○議長(太田俊昭) 中根建築部長。 ◎建築部長(中根康明) くい高どまりによる変更の構造計算書やくいの施工報告書については、事業者により平成29年3月の建築物の完成時に完成図書として、市へ提出を受けております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 話し合いの結果は、こちらには一応来ていると。そして、本当に完成をした時点で、構造計算書の変更のものは、最終的には手に入っている。その間はこちらにはないということなんですね。これはPFIの性質上、仕方がないというか、それでいいとしているんですからそうなんですけれども、このくい打ちについて疑義ありと、昨年10月に通報された方が見えました。その方が指摘をしたのは、本ぐいの施工記録にくいをカットした記録が全くなかったからです。これは事実でしょうか。そして、岡崎市はこの書類を当時チェックをされたかどうか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 中根建築部長。 ◎建築部長(中根康明) 当時通報を受けた内容について、建築基準法が求める安全性の確認を行うため、くいの設計・施工に関する関係書類の提出を事業者に求め、報告を受けております。その結果、構造検討や手続等の必要な措置をとった上でくいのカット施工を行い、いずれも適正に行われていることを確認しております。 なお、くい施工報告書のくい施工長さには、カット前の設計値がそのまま転記されておりました。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) その書類そのものはミスだったんですね。くいはカットされていないという書類が出たのは、実際見たんですね。 ○議長(太田俊昭) 中根建築部長。 ◎建築部長(中根康明) はい、見ております。 以上です。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) カットをされていないと報告をされたもののほかにも、もちろん、写真ですとか、あるいは他の構造計算をし直した中にはカットと書いてありましたので、これは軽微なミスだというふうに市の職員はおっしゃいました。 ところが、今回、くいのカットというのはくい頭ではなくて、くいの先端部分をカットしています。先端支持力が重要となるくいで、先端カットの安全性というのも市は確認をしているでしょうか。 ○議長(太田俊昭) 中根建築部長。 ◎建築部長(中根康明) 建築物の自重等でくいにかかる力についてはほぼ一様であり、大きくは変わりません。しかし、それよりもはるかに影響が大きいのは、地震が起きたときにくいの上部にかかる力でございます。くいの下部については地震の力がほぼゼロとなるため、くいの下部をカットしても影響がないと考えております。 以上です。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 先端をカットしても、上部に重力がかかるので、先端部分は余り問題ではないという御答弁だと思います。 通報に対して、市はこども発達センターのくいの工事には違法性はないという結論を出されたということですが、先ほど、要求水準書の保証はモニタリングで行うということでした。モニタリングの方法はSPCまたは請負人等及び工事監理者の立ち会いのもとで現場の立入検査を実施するとしています。これは要求水準書です。こども発達センターでは、例えば、建設業務中に何度の立入検査を行ったのか、また、業務中、要求水準書未達成の改善を指導したことがあるか、お聞かせください。
    ○議長(太田俊昭) 中根建築部長。 ◎建築部長(中根康明) 工事期間中、PFI事業では市はモニタリングをやる必要があります。工事期間中、市の職員が行ったモニタリングの回数は20回であります。 それから、その際に改善勧告等があった事例はという御質問ですが、それに関してはございませんでした。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 済みません、その20回の中に、くい打ち工事について立入検査をしたかどうか、わかりますか。 ○議長(太田俊昭) 中根建築部長。 ◎建築部長(中根康明) 定例会議に行っておりますので、そのときにくい打ち工事の報告がございましたので、そのときにくい等は確認をしております。 以上です。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 会議のときに現場を見られたという理解でいいですか。 ○議長(太田俊昭) 中根建築部長。 ◎建築部長(中根康明) はい、そうです。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 姉歯の設計事件ですとか、あるいはダンパーのデータ改ざん事件、それから旭化成建材のマンションぐいの不足の事件など、くい工事というのは目に見えないところだからこそ不正があってはならない、データ利用があってはなりません。 南海トラフ巨大地震が予想されていますが、万が一、震度6強でこども発達センターが陥没や傾斜をした場合、どちらに瑕疵があるのかというのは調査ができるんでしょうか。 ○議長(太田俊昭) 中根建築部長。 ◎建築部長(中根康明) 岡崎市こども発達センター等整備運用事業実施方針において、くいの破損等により施設が被害を受けた場合、設計が原因となる施設の瑕疵については事業者としておりますが、埋設物の瑕疵については、判断は非常に難しいものと考えております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 判断が難しいからこそ、きちんと現場で本来は確認をすべきですが、残念ながら、PFI事業というのはそこまで市が関与しなくていいというところに私は問題があると思います。 当該くい工事というのはHyper-MEGA工法と言われていますけれども、日本コンクリート工業及びジャパンパイル株式会社が開発した工法です。埋め込み工法の一種ですけれども、こども発達センターのくいはジャパンパイル製ですが、くいの先端カットについて日本コンクリート工業に直接、メーカーとしての所見を問い合わせてみました。設計深度に到達する前に掘削不能となった際、アースオーガーを引き上げて、くい先端をカットオフしてくいを打ち込むことの可否について尋ねたところ、それはくいとしての機能を果たさない、高どまりすることはほとんどない、支持層に到達する前に掘削不能になるのは、地中障害物がある可能性が高いので、掘削機の能力を上げるとか、位置を変えて打ち直して所定の支持層に到達させる必要がある。また、補強筋の入っているくい先端をカットオフすべきではないという回答をいただきました。ジャパンパイルと同じなのかどうかというのは、違いがあるかもしれませんが、私はぜひ、岡崎市として今後、先端カットについてはもう一度確認をしていただきたいと思います。 こども発達センターは特殊な建築技術や特別な施工が必要ではない施設です。岡崎市の関与が少なくなるPFI事業は乱発すべきではないと意見を申し上げておきます。 次、2、(仮称)社会福祉会館について伺います。 (1)目的です。 2017年6月の改正社会福祉法を受けて、2018年3月に第7期岡崎市地域包括ケア計画を策定し、その中で、地域を丸ごと支える包括的な支援体制を構築して切れ目のない支援を提供するために、岡崎市では2021年度をめどに福祉総合相談窓口を設置することが決められました。そのために、保健所の一部を福祉エリアへ移転をすることなどを含めて、現在手狭となっている執務室を広げるため、福祉エリアと子供エリアを福祉会館に集約するということが報告をされています。 それに伴って、現在、福祉会館の中にあるボランティアセンターを含めた社会福祉協議会と旧保健センターにある社会福祉協議会、そして西庁舎にあるシルバー人材センターを現在の美合町字五本松にある勤労文化センターに移転をし、(仮称)社会福祉会館とするということです。そして、それによって勤労文化センターにある勤労者共済会を現在の産業人材支援センターに移転をさせる。そして、そこを(仮称)中小企業勤労支援センターにする、いわゆる庁舎の玉突きをこれから行おうということです。 伺います。福祉総合相談窓口を設置して福祉エリア、子供エリアをつくるために、どれだけの執務室が不足をすると考えられるのか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 議員言われるように、平成31年3月定例会の代表質問で、自民清風会の山崎憲伸議員の答弁において、福祉総合相談体制を構築するに当たり、福祉エリアに、障がい者などのサービス一元化により利便性を高める目的で、げんき館で行っています精神及び難病に関する手続事務を統合すること、そして、子供エリアには、げんき館と総合子育て支援センターで実施しております子育て世代包括支援センターの機能を集約することなどを御説明させていただいております。 さらに、近年、福祉需要の高まりに伴いまして、各課の業務量の増加により、係の課内配置が困難となりまして、係を課から離れた場所に配置することを余儀なくされている現状を改善することも、あわせて図りたいと考えております。 少なくとも、現在では手狭な執務室スペースが、これからの機能の追加や各課の再配備により執務スペースがさらに足りなくなると推測をしております。 これらのことから、本市の全市的な福祉総合相談体制を構築するために、今以上の執務スペースの確保が必要であると判断しております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 執務室がどれだけ足りなくなるんですかと聞いているんです。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 今現状の工程でいいますと、今年度、実施設計を行う予定をしていますので、その中でしっかりした数字は述べさせていただきますが、現状ではしっかりした数字は述べられません。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 設計してみないとわからないという話なんですけれども、ほかに、今、旧保健センターと福祉会館に社会福祉協議会が入っています。社会福祉協議会の執務室の面積と、使っている会議室や研修室の面積をお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 今、議員が言われました社会福祉協議会の執務室の面積でございますけれども、福祉会館と旧保健センターを合わせて約552平米でございます。 それから、社会福祉協議会の会議室及び研修室の面積でございますけれども、福祉会館と旧保健センターを合わせて480平米でございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 済みません、忘れました。勤労センターにはもう一つ、シルバー人材センターも入るんですが、今、西庁舎にあるシルバー人材センターの執務室の面積はどれだけでしょうか。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) シルバー人材センターの執務室の面積でございますが、180平米でございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) それでは、移転を予定している勤労文化センターの中の執務室の面積と会議室の面積をお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 勤労文化センターの現在の執務室面積は約260平米、勤労文化センターの会議室の面積は約650平米でございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 今お聞きのように、三つの執務室を一つにするには、今、260平米しかないんですね。それで、もちろん改修もされるでしょうし、今、労働組合さんが使ってみえるところも移転をされるとは聞いているんですけれども、やっぱり手狭になるんじゃないかと思うんです。庁舎から押し出された社会福祉協議会とボランティアセンター、また、シルバー人材センターの移転先を現在の勤労文化センターに決めた理由をお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 社会福祉協議会には多くの市民が来庁するため、市内全域からのアクセスがしやすい市役所近くが望まれます。移転先は市役所に近く、社会福祉協議会の事務所などを設置できます床面積や必要な駐車スペースを確保できる敷地面積が必要となります。必要な条件を総合的に検討し、現在の勤労文化センターを候補地としたものでございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 敷地面積とか建物を考慮してなったというんですが、ちょっと理由にならないんです。また後でお伺いをしますが、次、(2)のボランティアセンターの移転について伺います。 ボランティア連絡会の方たちが移転計画の見直しを求めています。ボランティア団体の方たちへの説明会はいつ行われたのか、参加者はどれだけであったのか、また、参加者は十分な質問が受けられたのか、説明会の内容をお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 幾つか質問がございますので、順次お答えをさせていただきます。 まず、ボランティアセンターに対する説明は、移転計画に関する説明を4月16日に行っております。ボランティアセンターに登録されているボランティア83団体に御案内をしましたところ、48団体に御出席をいただきました。説明会では、市民サービスの向上を目指し、福祉会館内に福祉総合相談体制を構築すると同時に、これまで移転を繰り返してきた社会福祉協議会の拠点を確保すること、また、美合にある勤労文化センターを移転先の候補地とすることを説明いたしました。移転により少なからず影響が出る団体については、引き続きボランティア団体が継続して活動できるように支援していくことも説明をさせていただいています。 それから、質問の内容でございますが、ボランティア団体からの質問については、案内しました説明会の通知文で、時間などの都合により、移転に関する内容の質疑応答の時間は設けず、アンケートを行うということで御案内をさせていただきました。これは、限られた時間内では各団体からの質問を受け付けられなかったため、アンケートにより意見を聞き取ることとしたものでございます。説明会当日は、複数の団体から、移転に関してボランティア活動の継続に支障が出ないか、会議室は今と同じように利用できるのかなど、多くの質問や意見を承っております。 以上です。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 当初の案内、今言われたんですが、時間の限りがあって質問を受け付けないと言いましたと。時間の限りがあるなら、時間の有余の持てるような設定をすればよかったし、なぜ質問を受け付けないということで案内をしたんですか。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 先ほどもちょっと答弁で言わせていただきましたとおり限られた時間ということで、団体に対しましては、全く質問を受けていないわけではございません。ある程度の質問を受けさせていただきまして、あとたくさんございますので、アンケートで集約させていただきたいと考えたわけでございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) この手法は、マンションの説明会であるとか、あるいは区画整理の説明会などで、個別に説明するからここでは質問を受け付けないというやり方と同じなんです。各個撃破をするから、そこでみんなで話がまとまられると困るから質問を受け付けない。大体、ボランティアで、福祉のことを決めるのに、こんなことはあり得ないと思うんです。 今回の一番の問題は、当事者であるボランティアセンターの利用者の方や社会福祉協議会に対して意見を聞かずに、一方的に突然移転を決めたことです。きのうの質問でも図書館のデイジーの質問がありました。デイジーを使って音声CDを作成しているのはボランティアじゃないですか。市民病院の玄関で受け入れをしているもやいの会もボランティアですよね。それから、ベルマークを集めて平和学園の移転費用に充てようとしているのもボランティアなんです。手弁当で報酬を求めずに、行政ができない仕事を担っているのがボランティアではないでしょうか。その人たちの活動の拠点を合意を得ることもなく決定し、さらにそれが今より不便になることを考えると、岡崎市はボランティアの活動を大切にしているとは、とても思えません。岡崎市は、行政とボランティアの関係をどのように考えているのか、対等な関係だと思っているのかどうか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) ボランティア団体との考え方といいますか、役割といいますか、お答えをさせていただきます。 本市の第3次地域福祉計画で述べておりますが、ボランティア団体を地域福祉の担い手の一翼と位置づけております。大変重要であると捉えております。 ボランティア活動は誰かに強制されて行うものではなく、自発的な意思に基づき、人や社会に向けられる公益的な活動であると認識をしております。 法令等に基づき、責任を持って事業を進めていく行政と比較するものではございませんが、地域でのボランティア活動がますます発展するよう、ボランティア団体が行う啓発活動や人材育成及び研修活動などに対し、必要な支援を行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 言っていることとやっていることが違うんですよね。今まであった面積を、狭いところに移転をさせる。それも、交通の不便なところだと。岡崎市には、そもそも行政がボランティアと一緒に住民サービスをつくっていくという姿勢がないということは以前から、例えば、市民病院の職員の対応であるとか、図書館でボランティアをしている人への職員等の対応ですとか、よくこういう声を聞いてきました。ボランティアの活動が職員に理解をされていない。そういう行政になっていないんです。今の答弁では、ボランティアというのは大変重要な、地域福祉を担うんだと、養成していきたいという関係だと言いますが、それを当事者の意見も聞かずに、はい、移転しますと。決まったことです、従ってくださいと。これは余りにひどいのではないでしょうか。 (3)の福祉の拠点に移ります。 ボランティア団体や障がい者の団体が求めている福祉の拠点とは福祉会館のことです。福祉会館を建設するときの議会の中で、福祉会館は福祉活動の拠点、情報提供、相談、研修、交流等、機能を持たせた地域福祉活動推進の中核的役割を担う重要な施設だと答弁をしています。民間福祉の拠点だとここで位置づけているんです。 勤労文化センターというのは、御存じのように、施設の使い勝手も悪い。それから交通の便が悪い。そこから稼働率が低くなっています。駅やバス停からは長い坂道を上ったりおりたりしていかなければなりません。自動車がなければとても行きづらいところです。障がい者や高齢者が利用されますけれども、そのことを考慮しても、勤労文化センターを福祉の拠点にするというふうにお考えでしょうか。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 障がいを持っている方の利用の検討もしたかどうかということだと思いますが、社会福祉協議会は障がい者も御利用されていることは承知をしております。障がい者の御利用も考慮し、検討をしているわけでございます。 繰り返しになりますが、移転先は市役所近くで、社会福祉協議会の事務所やエレベーターなどを設置できる床面積や、必要な駐車スペースの確保ができる敷地面積が必要でございます。 社会福祉協議会を利用される障がい者や高齢者が利用しやすいユニバーサルデザインを取り入れた施設とすることは、必要であると認識をしております。 これらの条件を総合的に検討し、現在の勤労文化センターを候補地とさせていただきました。 なお、移転先となる(仮称)社会福祉会館につきましては、施設内のバリアフリー化のほか、周辺環境の整備についても、可能な限り行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 改修によってバリアフリー化すると言うんですが、そこに行くまでがバリアフリーになっていないんです。 ボランティアの中では、例えば、先ほど少し紹介をしましたけれども、拡大写本の会があります。弱視の人が本を読めるように、活字を拡大した本や教科書などをつくっていて、全国から注文が来るそうです。拡大本をつくるためには大きな機械が必要ですけれども、それを今度は置けるんだろうかという心配もあります。 ボランティア連絡協議会が行っている移転見直しを求める署名にはこう書かれています。岡崎市役所の隣で交通の便がよい福祉会館であるから、シルバー世代の方たちも毎週集まって、楽しくおしゃべりをしながらベルマークの仕分けをしておられたり、毎月開催するサロンに集まってくださる障がいを持つ方たちがおられるのですけれども、交通の便もよくない移転先では集まることも難しくなり、また、研修室の利用が困難になるので、活動を休止することも考えておられる団体も多々あります。このように書かれています。ボランティア連絡協議会のこうした訴えについては、市はどのようにお考えか、また、これからも利用者の意見を聞かれていくのか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 現在、ボランティア活動は福祉会館に限らず、各施設や地域交流センターなど、地域のさまざまな場所で行われております。社会福祉協議会の移転に伴い、ボランティア活動の拠点も移転することになりますが、移転により活動に影響を受ける団体に対しましては、引き続き活動が継続してできるように必要な支援を、先ほど言いましたように検討してまいります。 市民サービスのさらなる向上を目的とする福祉総合相談体制の構築と社会福祉協議会の拠点を確保するため、移転計画を進めてまいりたいと考えております。市民サービスの向上のため、御協力をよろしくお願いしたいと思います。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) ボランティアは大切な部分だと、だけれども、これからも協力を求めていきたいという上から目線的なもので、本当に市民参加を充実する岡崎の市政と言えるんでしょうか。 先ほどから、敷地の問題ですとか、建物の問題であるとかいうことで勤労文化センターに決めたということを言われましたけれども、私は建物を建てることも含めて考えるべきではないかというふうに思っています。 今、社協が入っている旧保健センターですね、もちろん、こちらも駐車場の面積や、敷地や建物の面積が足りないので、ここではできないという結論を出されたということなんですね。でも、何で建てかえができないんでしょうか。例えば、きのうの大原議員の質問でもありましたように、公共施設等総合管理計画ではもう箱物はつくらないと言っています。私も以前に確認をしましたけれども、しかし、例外として、太陽の城跡地にはコンベンション施設を44億円もかけて建設すると。庁舎が不足したんですから、その分ふやさなければ、今までどおりには使えないのは当たり前じゃないでしょうか。岡崎市に市民参加を大切にしたい思い、福祉を大切にしたい思いがあるのであれば、せめて、現在社会福祉協議会がある旧保健センターの場所に、ボランティアや障がい者、高齢者も使えて、集える、福祉の拠点を建設すべきと考えますが、お考えをお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 福祉の拠点となる施設は、先ほども言いましたように、中心がいいということは十分承知しております。市としましては、既存施設の有効活用ということも考えているわけでございまして、今現状の施設を壊して、また新たにつくっても、旧保健センターの中では駐車スペースが本当に足りません。ですから、そこに建てればいいという話ではなくて、今現状あるものを有効利用していく、市民の税金をしっかりと活用していくということを考えていかないとまずいと考えております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 福祉の分野だけでは、この回答はとっても難しいと思うんです。きのうも質問がありましたように、これから先の、例えば稼働率ですとか、経済効果ですとか、そういうことも余りはっきりと示さないまま、44億の建物を建てていこうと。おもてなしが大事だと。外部に対するおもてなしが大事なら、市民に対するおもてなしはもっと大切なんじゃないですか。それを受けているボランティアの人たちを手狭になるところに押し込めて、既存の建物を利用しなさい、こういう上から目線で本当に岡崎の市民のための市政だと言えるんでしょうか。私は移転計画については一旦白紙に戻し、当事者の意見をしっかり聞いて、見直し、検討すべきと意見を申し上げておきます。 3番、介護保険制度の改正について伺います。 (1)総合事業の制度変更です。 2014年、19本もの法律を一括して改正する医療介護総合確保推進法が、与党のみの賛成で可決・成立しました。その最大の焦点は、要支援の介護保険外しです。この介護保険制度の改正により、要支援1の通所介護と訪問介護、いわゆるデイサービスとヘルパーのサービスが総合事業に移行されました。いよいよ岡崎も、この10月から要支援1のデイサービスを現行相当から短期集中型通所サービスに移行するということです。この短期集中型のデイサービスとはどのようなものなのか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 新たに開始します短期集中型通所サービスの内容でございます。 まず、利用期間は原則、1クール6カ月となっております。 次に、利用対象者でございますが、要支援1と、市が実施いたします基本チェックリストで事業対象者と判断された方でございます。また、要支援2の方につきましても、希望があれば利用が可能でございます。 サービス内容でございますが、通所支援と訪問支援を組み合わせた内容となっております。通所支援は週1回120分で、リハビリテーションなどを中心とした生活機能の維持・改善を図るものでございます。訪問支援は、サービスの利用が決定した日から終了までの間に1回以上、最大3回まで利用可能となっております。その内容は、訪問1回当たり60分で、生活環境や生活動線などの助言や指導・改善を行い、いつまでも住みなれた地域で自立した生活を送ることが可能となるなどが期待される内容となっております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 今までの要支援1の人のデイサービスというのは、ほかと同じように、朝お迎えがあって、お食事をして、お風呂に入って、帰っていくと。基本的なパターンはそのようですが、それを1日2時間、リハビリ中心にして行うということなんですが、要支援1の現在の認定人数と、そのうちデイサービスを現在利用している人数をお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 平成31年3月末現在の認定者数でお答えをさせていただきます。 要支援1は1,870人、要支援2の方は2,548人でございます。そのうち、平成30年度に予防専門型通所サービスを利用されている方は、要支援1が、月平均でございますが518人、要支援2の方は888人でございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 今、要支援1の方で518人、去年の実績で出ていますと。従来型のデイサービスというのは、10月から先は全く受けられなくて、全員が短期集中型になるんでしょうか。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 今度新しくできます短期集中型の通所サービスを利用される方は、要支援1、2の認定者の方でございます。短期集中型を御利用される方の中で、本人の状態がよくならない方については使うことができません。よくなる見込みがある方という形になっておりますので、全ての方ということではございません。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 今、難しい説明だったので、全ての方ではないというんですけれども、従来型のデイサービスが継続できるのは、要支援2の人と、要支援1のある面特殊な方であって、今の518人のほとんどが、そのまま受けるとしたら短期集中型になるという認識でいいですか。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 原則、要支援1の方は全員行くわけですけれども、ただ、その中にも認知症をお持ちの方とか、疾病が治らないような方、歩行が困難な方とかにつきましては、移行をせずに従来型のサービスを利用するという形でございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) ほとんどの方が短期集中型に移る。じゃあ、この短期集中型というのは、今まで受けていたようなお風呂、送迎、実費ですけど食事の提供が受けられるのかどうか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 短期集中型通所サービスにつきましては、利用者の生活機能の維持・改善を目的として、リハビリテーションを中心とした内容となっております。事業所によっては、送迎をつけるかつけないかは選択できるようになっております。ただし、お風呂や食事のサービスは含まれておりません。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) お風呂と食事ですね。送迎はついているんですね。お風呂と食事は事業者次第ですが、当然実費になるわけですよね。 高齢者が要支援1、割と元気な人とはいえ、週1回、リハビリに2時間で6カ月、これだけで身体の状況が改善するというふうには考えられるんでしょうか。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 短期集中型通所サービスでございますが、6カ月のサービス利用中に利用者の生活機能の維持・改善を図り、サービスの終了後においても、地域の通いの場などへの参加や自分が望むことができるように、リハビリを中心としたサービス内容を提供するものでございます。 また、利用者が主体的に健康づくりや介護予防に取り組むことで、自立した生活を送り続けることができるように、セルフケアへの支援に重点を置いております。利用者がサービスに通わなければ生活機能の維持・改善を図れない支援ではなく、利用者がセルフケアの意識や知識をつけることにより、サービス利用後も生活機能の維持・改善が図られるような支援をする必要がございます。サービスに依存し過ぎないためにも、通所サービス利用は週1回とし、その中で生活機能の維持・改善のためのリハビリテーションとセルフマネジメントの意識づくりなどを支援してまいります。そして、サービス以外の日は、利用者の方が自宅などで、それぞれの方に合ったセルフケアを行っていただき、最終的にはサービスに頼らない、自立した生活機能の維持・改善ができるよう、支援を行ってまいります。 利用者の状態を改善するためには、その人の活動量を上げることが必要となります。週1回の短期集中型通所サービスの利用で活動量が足りない場合は、サービス利用中から、例えば、生活機能の改善が図られる岡崎ごまんぞく体操などを併用していただき、利用者の活動量を上げるような支援をしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 週1回でリハビリ2時間だけなので、あとはセルフマネジメントで、自分でリハビリしてくださいと。それのマネジメントはいたしますと。そのマネジメントをするのは、恐らく、私は包括支援センターだと思うんですが、本当に包括支援センターの現在の職員数だけで、そこまで管理ができるんでしょうかという疑問はあります。 昨年12月議会では、基準緩和型、今問題にしている短期集中型とほぼ同じ内容なんですけれども、これを実施していたのは2事業所のみでした。16人のうち8名が6カ月で状態改善、いわゆる卒業というふうに言われていますが、残りの8人はどうなったのか、後追いをされていますか。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 後追いをしております。終了しなかった8人でございますが、6人は短期強化型通所サービスを利用後、介護サービスを御利用されていません。2名は短期強化型通所サービスの利用を中止され、従来型のデイサービスに戻っております。 以上です。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 8名のうち、2人はもとの従来型に戻って、残りの6人は確認できないというようなお話だったと思うんですけれども、問題は、国が介護予防の費用を大幅に削減するために、こうやって介護が不要になった人がふえればふえるほど交付金を増すという、インセンティブを導入すると言っていますが、まさにこれだと思うんですが、短期の6カ月で卒業、自立した人たちの人数や割合というのは、今後、交付金の算定に影響してくるんでしょうか。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 現状、インセンティブの指標につきましては、まだまだ効果の指標は出ておりません。補助金の対象には、これによってなってくるというふうに思っております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) まだ時間がたっていないので、わからないということなんですけれども、国が求めているインセンティブはここなんです。だから、介護の状態が改善したといっても、要支援1の人がデイサービスをどれだけ受けなくなるかというのが、交付金の対象になると。本当にとんでもない問題だと思うんです。 もう一つ、事業者について伺いたいんですが、短期集中型、リハビリ2時間というのを実施する事業者が確保できているのかというのと、そうした事業者は、現行相当分のサービスと報酬がどのように変わるのか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 今現状、新たなサービスを提供する事業者の方につきましては、確保ができております。 それから、もう1点の収入の部分でございますけれども、従来型相当のサービスである予防専門型通所サービスの単価でございますが、送迎につきましては月4回の利用で、1回当たり約4,300円でございます。 短期集中型通所サービスの通所の単価は、送迎がない場合は1回当たり4,000円、送迎がある場合は1回当たり5,000円でございまして、また、実施する事業所が自宅から遠い場合は、加算があります。 事業所も、収入は基本的には同じであり、時間で換算すると単価は上がっていると思います。微増と考えております。 また、午前と午後の2回の実施も可能でございますので、運営方法によりましては、事業所収入は大きく伸びるというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) 送迎などの加算を加えれば、今までよりも報酬がふえるケースもあるということですし、午前・午後2ラウンドやれば、それだけ人がふえるでしょう、報酬がふえるでしょうと言われているんですけれども、加算というのは、本当に計算をしたり申請をするのにすごい手間と職員の時間がかかるのが一つと、今回リハビリの専門職を置かなければならないというのがあるので、私は、どれだけ短期集中型ができるのかというのは、今後きちんと周知をしていってほしいというふうに思っています。 それから、先ほどから6カ月で卒業したら、ごまんぞく体操であるとか、地域で受け入れると言うんですけれども、これも何回も聞いているんですけれども、卒業した後、受け皿となる総合事業を実施するNPOやボランティアというのは確保されているのかどうか、お聞かせください。
    ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 介護予防・日常生活支援総合事業として、一般介護予防として予防介護講座や地域の方が各地で自主的に立ち上げて活動をされているごまんぞく体操などが、今もどんどんふえております。活動できる場所は十分あると思っております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 鈴木雅子議員。 ◆1番(鈴木雅子) ふえていると言うんですけれども、一方で、やるボランティアをないがしろにすると。本当にこんなことはあり得ないと思います。 時間がないので、ホームヘルプサービスのことも質問ができませんし、4番の会計年度任用職員についても若干質問するつもりでありましたが、時間がありません。4番については、今、嘱託員や嘱託職員さん、この人たちにきちんと今後どう対応がなるのか、それを説明していただきたい。そのことを要望して、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。     (1番 鈴木雅子 降壇) ○議長(太田俊昭) 暫時、休憩いたします。     午前11時55分休憩---------------------------------------     午後1時再開 ○議長(太田俊昭) 休憩前に引き続き会議を開きます。 6番 野本 篤議員。     (6番 野本 篤 登壇) ◆6番(野本篤) 皆さん、こんにちは。自民清風会所属、地域を担う責任世代、野本 篤でございます。 早速ではありますが、議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして、一問一答方式による、通算8回目となる一般質問をさせていただきます。毎回のことではございますが、質問は市民に伝わりやすいように心がけてまいりますので、御答弁につきましても御協力のほど、よろしくお願いいたします。 今回は大きく四つの項目を質問させていただきます。一つ目は、岡崎市南部、発展著しい中、重要事業である都市計画道路若松線の整備における進捗について、二つ目は、JR岡崎駅東口の出会いの杜公園における社会実験と今後の公園利活用の考え方について、三つ目は、次世代情報化社会の始まりを踏まえた本市の考え方について、そして、最後の四つ目は、本市において重要なコンテンツとなってきました内藤ルネプロジェクトを初めとする「カワイイに出会えるまち、オカザキ。」の取り組みについてでございます。 ちなみに、きょう、地元から内藤ルネさんの同級生が3人傍聴に来てくださいました。ありがとうございます。 それでは、順番にお伺いさせていただきます。よろしくお願いします。 まず初めに、岡崎市南部に整備中であります都市計画道路若松線について、幾つか質問をさせていただきます。 この若松線でありますが、私が議員となって初めての平成28年12月定例会における一般質問でもお聞きしましたが、非常に難しい工事内容や課題があるという御答弁でございました。その際にも、この道路整備により、新設される2次救急病院である藤田医科大学岡崎医療センターへのスムーズな救急搬送が可能となることから、まさに命の道と表現させていただき、早期の整備及び開通が望まれております。また、4月に行われた統一地方選挙の際にも、幸田町議会議員の方からも、早期開通を望む声を頂戴いたしました。 そんな中において、3月14日には主要地方道岡崎碧南線から岡崎駅南土地区画整理地内の都市計画道路福岡線までが先行して開通いたしました。拡幅された交差点の信号が点灯した際には、地元総代さん及び担当の職員さん、そして、近隣住民の方々からも拍手が上がり、皆さんが待ち望んでおられたことがうかがえました。 しかしながら、全線開通にはまだほど遠く、いまだ道半ばでございます。 冒頭にも述べましたが、この若松線の整備は、JR東海道本線の横断や河川との近接など、多くの課題を解決しなくてはなりません。 そこでお伺いします。現在の整備状況についてお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 小林土木建設部長。 ◎土木建設部長(小林昭彦) 都市計画道路若松線は、野畑町の都市計画道路和田線を起点とし、上地2丁目の国道248号を終点とした、全長2.1キロメートルの都市計画道路です。 平成30年度末に供用した区画整理内から主要地方道岡崎碧南線までを含めますと、現在までに約半分の区間が概成しております。 さらなる利便性の向上とアクセス強化に向け、供用した岡崎碧南線との交差点から、東の、南公園の西側にある一般県道岡崎幸田線までの整備を進めるために、平成30年5月に事業認可を取得し、用地取得に着手しているところでございます。 また、鉄道交差部につきましては、東海旅客鉄道株式会社と協定を締結し、今年度と来年度で跨道橋の詳細設計を行う予定となっております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野本議員。 ◆6番(野本篤) ありがとうございます。着実に前進していることがわかりました。 御答弁の中に鉄道交差部とありました。まさしく、この若松線整備のかなめと言われる部分と認識しております。すぐ横には砂川が流れており、鉄道と河川を含めた交差部の工事や調整が非常に困難だと聞いております。砂川の改修も、当該地域においては大変重要な課題の一つであることから、これまでにも愛知県と同調し、設計などを進めていると聞いております。 そこでお伺いします。具体的にどのような連携を図っていかれるのか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 小林土木建設部長。 ◎土木建設部長(小林昭彦) 若松線と一級河川砂川は、鉄道との交差部が特に近接しておりまして、個々の工事を行うに当たり、相互に影響を及ぼすことが懸念されていました。とりわけ、鉄道立体交差部の河川工事を行うためには、既存河川の切り回しのための仮設の鉄道交差部工事や、それに伴う用地の確保が必要となります。これらの課題について、河川管理者である愛知県や、JR東海と再三にわたり協議を重ね、用地問題の解消やコスト縮減及び工期短縮の効果が期待できる、道路と河川の同調整備についての手法を検討してまいりました。 同調整備の具体的な方法でございますが、まず、鉄道交差部の若松線ボックスを新規に施工し、砂川をその若松線ボックスに一旦迂回させます。その次に、鉄道交差部の本河川部分を施工し、その工事が完了した後、迂回していた河川を本河川に戻します。鉄道交差部の河川工事完了後に、若松線ボックスを道路として利用するための整備を行います。 このように、岡崎市と愛知県及びJR東海の3者で連携することで、より効率的に道路と河川の整備を行うというものでございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野本議員。 ◆6番(野本篤) ありがとうございます。課題とされてきた交差部の工事に対して、具体的に御説明をいただきました。 御答弁の中にもありましたが、愛知県と協力しながら進めることができれば、工事期間の短縮につながるとともに、道路と河川の問題が同時に解決できるいい方法だと思います。完成に向けてしっかりと調整をお願いいたします。 それでは、次の質問をさせていただきます。 今後の整備予定など、わかる範囲でお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 小林土木建設部長。 ◎土木建設部長(小林昭彦) まず、若松線ボックス築造に当たりまして、ヤードを含めた用地が必要となることから、現在、鉄道付近の用地交渉を集中的に進めており、5月末現在で、このボックス工事に必要となる用地の約70%の売買契約を締結しております。用地買収が調い、JR東海へ委託中の詳細設計がまとまった段階で、工事施工に向けた協定をJR東海と締結する予定です。 今後も早期に着手できるよう、地権者の方々の御理解を得ながら用地交渉を進めるとともに、河川管理者である愛知県や、設計施工をお願いするJR東海との連携を図ってまいります。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野本議員。 ◆6番(野本篤) ありがとうございます。ボックス工事に必要な用地取得が70%ということでありました。地権者の皆さんの御理解と、交渉に尽力された職員の皆さんに心から感謝を申し上げる次第であります。 令和2年4月--来年の4月、いよいよ藤田医科大学岡崎医療センターが開院し、続いて隣接する商業施設も開店してまいります。そうなりますと、周辺から多くの人がこのエリアに訪れるようになります。地域に活気が生まれることは望ましいことではありますが、もとから住んでいる人たちが不便になったり、困ったりすることは極力避けなければなりません。そのためにも、柱町線、針崎ポンプ場線、福岡線など、多くの道路整備を進め、周辺生活道路の混雑低減や、岡崎駅南土地区画整理地区へのアクセス性の向上が図られていると認識しております。道路一つ一つを考えるのではなく、まちづくりとして考えた際、大きな幹線である国道248号からのルートとなる若松線の早期開通が必要不可欠であります。 また、この地区でしばしば起こる道路冠水などの排水問題により、地域の住民は本当に困っております。砂川の鉄道横断箇所の改修は、愛知県が行う事業でありますが、県との連携を確実にとっていただき、同時の事業推進と工事の安全を祈念して、若松線の質問を終わります。 続きまして、JR岡崎駅東口の出会いの杜公園について、幾つかお伺いをさせていただきます。 平成30年3月にオープンした出会いの杜公園でありますが、これまでさまざまなイベントが開催されたと認識しております。 そんな中、3月にこの出会いの杜公園において社会実験を実施されました。 そこでお伺いします。この社会実験の目的や概要についてお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 籾井都市整備部長。 ◎都市整備部長(籾井泰晴) 出会いの杜公園でございますけれども、市民の憩いの場というだけではなくて、周辺地域のにぎわいを生み出す拠点としても整備をいたしております。そのために、キッチンカーなどによる飲食販売などが行いやすいように電源設備を設けたり、あるいは、隣接した交流拠点、ララシャンスと一体感のある外観とするなどの工夫を凝らしております。 オープンしてから約1年が経過しておりますけれども、公園の利活用といった点では、地域のまちづくり団体であります出会いの駅おかざき推進協議会などによるイベントとしての利用が月に1回から2回といった程度でございます。 そこで、この公園で日常的に物販や飲食のサービスが提供された場合に、どのような状況が生まれるのかということを確認しようということで、この社会実験を企画したものでございます。 実施の概要でございますが、3月3日から31日までの間ほぼ毎日、27日間なんですが、六つの事業者の延べ51の店舗に出店していただきました。その内容は、東北地方の特産品の販売、ゴスペルサロン、バー、かき氷、サンドイッチ、コーヒーの販売、こういったものがございました。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野本議員。 ◆6番(野本篤) ありがとうございます。続けてお伺いします。この社会実験の結果や、利用者アンケートによる意見等はどうであったか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 籾井都市整備部長。 ◎都市整備部長(籾井泰晴) 例えば、先ほど申し上げたかき氷の販売なんですけど、3月5日から月末までの間で、21日間の営業がございました。まだまだ肌寒い時期でありましたので、果たしてかき氷でお客様がいらっしゃるのかという心配をしておりましたけど、日によっては行列ができるほどのにぎわいぶりでございました。この状況を目の当たりにしまして、出店するお店の商品、つまり、お客様に提供するコンテンツ次第では、日常的に公園に人がいるという風景を生み出すことができるんだということを確認できました。公園の管理者といたしましては、今後、公園の利活用を進めるために、そういった出店者の方が出てきやすいようなルールを定めていくことが重要だということを改めて認識しております。 また、出会いの杜公園の利用の頻度を調べるためということで、アンケート調査をいたしました。その結果、市内の方のうち、初めて出会いの杜公園に来た方がおよそ6割ございました。この公園のことを知らない方がまだまだ多くいらっしゃるということで、もっとPRをしていく必要があるということを改めて認識しております。 一方で、回答をいただいた中で、市外からの方が全体の4割いらっしゃいました。あるお店の商品を購入するために、わざわざ市外からそういった方々が来たということも実証できましたので、やはり人気のあるコンテンツを用意するということが新たな利用者の獲得につながって、周辺のにぎわいを生むことにつながるということも確認をさせていただきました。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野本議員。 ◆6番(野本篤) ありがとうございます。よくわかりました。こうした社会実験の概要とともに、非常に興味深い内容を聞かせていただきました。 公園というのは、つくるだけで終わりではなく、それだけではいけません。いかに利活用をするかということが重要であり、利活用がされていけば、管理も認知度もおのずとついてくると考えます。 御答弁の中に、利活用のためのルールづくりが必要であるとありました。確かに、さまざまなイベントの事あるごとに行政が対応するというのはいささか疑問があります。したがって、公園とイベントをつなぐプロモーター的な存在が必要と考えられます。 公園には幾つかの法的縛りが存在する中で、行政の担当課とプロモーター的存在がしっかりと手を組み、お互いを補いつつ、公園の利活用という共通の大義に向けて取り組んでいかれることを期待しております。 ところで、これまで出会いの杜公園で月に1回開催されておりましたトレッドゴードマーケットではございますが、利活用が必要だと、こうしてお話ししている中で、この9月には奥殿陣屋の北欧風庭園へ移動してしまう予定だと、公式のインスタグラムで確認いたしました。 そこでお伺いします。出会いの杜公園のメーンイベントであったと言えるトレッドゴードマーケットがなくなってしまった後の、出会いの杜公園の利活用に対する考え方が何かあれば、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 籾井都市整備部長。 ◎都市整備部長(籾井泰晴) 議員おっしゃるとおり、トレッドゴードマーケットは北欧つながりということで、奥殿陣屋のほうに移ってしまうわけではございますけれども、JR岡崎駅周辺では、出会いの杜公園以外にも数多くの公共資産がございます。具体的には、JRの駅の東西の自由通路であったり、あるいは今つくっておりますペデストリアンデッキ、それからシビックセンターの中の広場、その隣の花北ふれあい公園、そして歩行者重視道路でもあります出会いの小径のポケットパーク6カ所、こういったものがございます。こういう周辺の多くの資産を生かして、出会いの杜公園単独での活用ということではなくて、他の公共資産と連携させることで、持続可能な都市経営、あるいは市民の暮らしの質の向上、エリアの価値の向上ということにつながるような活用を考えてまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野本議員。 ◆6番(野本篤) ありがとうございます。大小の公園とペデストリアンデッキや通りを組み合わせて、面として捉えてにぎわいを創出していく、そのように理解をさせていただきました。 JR岡崎駅の改札を出てペデストリアンデッキをおりると、出会いの杜公園では人気のコンテンツが用意されたキッチンカーが並び、出会いの小径を歩き、ポケットパークではパフォーマンスを楽しみながら、シビックセンターの隣の花北ふれあい公園で開催されるマーケットへとつながっていくかもしれない、そういう想像をするわけでありますが、ともあれ、これからの取り組みを期待しております。 それでは、この公園による最後の質問をさせていただきます。 出会いの杜公園だけではなく、これからの公園に対する新たな取り組みや今後の公園活用について、本市の考え方をお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 籾井都市整備部長。 ◎都市整備部長(籾井泰晴) これからの公園のあり方といたしましては、良質な都市公園を日常的に楽しむということと、暮らしやすいまちを創出するということで、魅力を向上させることで交流が生まれるようにするとともに、自立的かつ持続可能な公園経営が実現できるように、それを目指して、公民連携ということを深めてまいりたいと考えております。それぞれの公園の性格によって、ふさわしい手法というのは異なると考えておりますので、公園ごとに必要な社会実験というようなことを、試行することを通じて、他の公園に対しても公民連携を広げていきたいと考えております。 また、公園利用者の利便性の向上ということも必要でございますので、それを目指して、先ほど申しました公園内での営業活動の仕組みやルールづくりと並行して、出店者が営業活動で得た収益の一部を公園の維持管理に還元する仕組みづくりも研究してまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野本議員。 ◆6番(野本篤) ありがとうございます。これまでの既成概念を超えて、柔軟な取り組みによって、それぞれにメリットのある先進的なパークマネジメントを構築されて、自立していく公園となることを期待して、次の項目に移らせていただきます。ありがとうございました。 続きまして、次世代情報化社会について、幾つかお伺いをさせていただきます。 次世代情報化社会と言わせていただきましたが、一般的には国が推奨するAIやIoTを活用した社会を目指すソサエティー5.0と言われる取り組みのことでもあります。 まずは、庁内事務の取り組みに焦点を合わせてお伺いいたします。 4月25日の新聞報道において、一宮市が、これまで人間の手作業で行ってきたデータ入力や情報チェックなどの業務を、高性能のソフトウエアが代行する仕組みであるRPA、ロボティック・プロセス・オートメーションの略でございますが、こちらを活用するという取り組みが掲載されておりました。このような新技術により、職員の作業時間の削減が図られ、大幅な業務効率化が期待されるところであります。本市においても、さきの議会答弁にて、税務分野等でRPAに係る取り組みが進められているとお聞かせいただきました。 そこでお伺いします。全国的に、RPA以外にも人工知能と言われるAIを初めとする新技術の活用について、実証実験が盛んに行われているようでありますが、本市も取り組みがあれば、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 本市の取り組みでございますけれども、RPAと同様の内部事務に関する取り組みにおきましては、市民アンケートや各市統計データをAIで分析しまして、その分析結果を、計画策定におけます岡崎市の特性の整理や施策の優先順位検討などに活用する実証実験を予定してございます。 AIの活用におきましては、単純作業を自動化するだけではなくて、これまで以上に高度な分析を行うことができるため、行政改革の推進とともに、今後におけます、従来と比較して効果の高い施策に注力しまして、市民満足度の向上が期待されると考えてございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野本議員。 ◆6番(野本篤) ありがとうございました。実証実験も予定しているという御答弁でもございました。 引き続きお伺いします。AI分析により、どのようなことがわかるのか。また、よく問われることとは存じますが、人間が培ってきた経験や技術は不要となってしまうのか、お考えをお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 代表的なAIの分析といたしましては、人間の目では確認し切れないようなデータ間の関係性を把握することができます。既に行ったテストにおきましては、中核市のさまざまなデータをもとにしまして、合計特殊出生率が高い市の特徴を分析いたしました。AIが導き出した回答の中で特徴的だったのは、軽自動車税の納税額の多い市や粗大ごみの排出量が少ない市ほど、合計特殊出生率が高い傾向であるということでした。軽自動車につきましては、子育て世代の女性にとりまして、みずからが運転し、仕事や買い物または送り迎えなどがしやすいまちが想像されます。粗大ごみにつきましては、転勤や引っ越しが少ない安定した生活の中で、出産や子育てがしやすいことが想像されます。 従来のデータ分析では、関係性がありそうな複数のデータを推測いたしまして、その確認を人手と時間をかけて、経験や感覚を頼りに行うことが主流でありましたけれども、AIによりその作業が一瞬で可能となりますので、その後の施策検討に十分な時間を確保することができるようになります。 ただし、AIでは、あくまでも私たちに提案をするのみでございまして、その提案を採用することを決定するのは、今後も人間が判断することは変わらないものと考えてございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野本議員。 ◆6番(野本篤) ありがとうございます。軽自動車と出生率の関係性、非常に興味深い分析結果でありました。今後は、それ以外にもさまざまな結果を捉えることが可能になると考えられます。 また、これまで想定をもとにして考えられてきた施策も、高度な分析をもとに数字として目で見え、目標が明確化され、伸ばすべきポイントもわかると期待するものであります。 庁内事務への取り組みについては理解させていただきました。 それでは、少し方向を変えてお伺いします。 こうした新技術は今やまちづくりにも活用されることが必要と考えますが、本市のお考えをお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) まちづくりへの新技術の活用につきましては、スマートシティと言われる取り組みとしまして、一部のエリアを対象に、そのまちから得られますデータをAI分析して、課題解決を図ることを考えてございます。こうした新技術は、大規模なまちづくりの投資に連動して導入されることが効果的だと考えられることから、本市におきましては、乙川リバーフロントエリアを対象として取り組んでみたいというふうに考えてございます。 また、市域全体を対象といたしましたAIによる災害リスク評価を行い、防災機能の向上によります強靭化を推進するための分析ツールとすることも考えているところでございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野本議員。 ◆6番(野本篤) ありがとうございます。続けてお伺いします。 御答弁にもありました乙川リバーフロントエリアを対象とするスマートシティの具体的な取り組みについて、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 既に今年度の当初予算にも計上させていただいているところでございますけれども、東岡崎駅周辺などの人通りの多い場所にカメラを設置いたしまして、カメラ映像からそこを通られる方の性、年齢、人数などのデータ取得を予定してございます。これらの取得データを、空き店舗への出店促進の素材や地域活性化検討の資料として活用することを考えてございます。 また、乙川リバーフロントエリアにおけます来街者の駐車場不足解消を目的としまして、センサー等を利用して、エリア内の駐車場の空き状況を逐次把握して、来街者への情報提供や対処などを行うことも考えてございます。 こうした、まちから得られますデータを収集して、それを解析しながら、さまざまな検討の資料としたり、それらを基礎としたりして、まちづくりの高度化や来街者の利便性向上を図るとともに、乙川リバーフロントエリアの民間投資の活性化に向けた呼び水としての宣伝効果も見込みたいというふうに考えてございます。 以上です。 ○議長(太田俊昭) 野本議員。 ◆6番(野本篤) ありがとうございます。取得したデータについて、ただ集めるだけでは意味がありません。今後は可能な限り、データはオープンにして利活用されることが望まれております。行政からのオープンデータは、民間によるアイデアとかけ合うことによって、新たなウエブサイトや情報アプリが生まれるなど、利活用の幅は広がっていくと期待しております。きっと、利活用は民間のほうが得意であろうと考えられます。 それでは、角度を変えて、さきの御答弁にもありました防災についてお伺いします。 防災機能の向上による強靭化に関する具体的な取り組みなどはどのようなものがあるか、お考えをお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 市内の災害リスクを詳細に評価いたしますことを目的としまして、市内の道路情報、建物情報、活断層情報など、さまざまなデータを集約し、AIによる地震、水害等の災害ごとにリスク評価を行うことができるシステムの導入を予定してございます。システム導入によりまして、リスクの高い箇所を優先的に整備することが可能となりまして、災害規模に応じた対応計画等に反映することで、防災機能の向上につながるものと期待しているところでございます。 また、これまでの防災視点に加えまして、被災した場合、産業の早期回復を視野に入れて、周辺市町とこれまで以上に積極的な連携を図るような体制整備が見込まれるものと考えてございます。 以上です。 ○議長(太田俊昭) 野本議員。 ◆6番(野本篤) ありがとうございます。これまでの防災といった考え方から、必ず訪れるであろう災害に対して、数字として裏づけを持って、より被害を小さくするための体制整備、いわば縮災の考え方に非常に近いのかなというふうに理解するものであります。 今後も、このような新技術の導入を積極的に検討していくためには、新技術を有する民間事業者との連携や先進自治体との情報交換、広域的な自治体連携が必要だと考えられます。 そこでお伺いします。今後の広域的な取り組みや連携体制につきまして、本市のお考えをお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 市長。 ◎市長(内田康宏) 私からは、新技術導入のための広域的な連携体制についてお答えいたします。 人工知能を初めとする科学技術の進化は目覚ましく、それらを的確に行政サービスに取り入れることで、市民の利便性は大いに向上するものと考えております。 また、本市は近隣自治体の経済や生活を支え、東京への人口流出を抑止する地域の中心的役割を期待され、昨年12月に内閣府より中枢中核都市の指定を受けたところであります。 こうしたことから、新技術を積極的に導入して広域的に事業活動を進めることも、本市が担うべき役割であると考えております。 その一つといたしまして、災害リスクを人工知能で分析し、対策の必要な箇所を提案する取り組みを、豊田市や安城市、幸田町など周辺自治体に加え、名古屋大学とも連携して取り組んでいるところであります。 また、平成26年に設立いたしました岡崎スマートコミュニティ推進協議会では、37の民間事業者や学識者との活発な議論を交わしております。 先日、記者会見でもお話しいたしましたが、愛知県で初となる地域電力小売会社の設立を目指すことや、既に運用が決まっておりますサイクルシェアは、この協議会の発案が具体化されたものでありまして、次世代情報化社会を迎えるに当たりまして、新技術の導入につきましてもさまざまな提案をいただくなど、非常に頼もしく感じているところであります。 全国的な連携体制では、静岡市、熊本市などの中枢中核都市を初め、官民合わせて52団体が所属する研究会におきまして、本市は事務局として中心的役割を務めております。研究会では、新技術が社会をどのように変革させていくか、その中で官民連携により何ができるかなどにつきましても、毎月情報交換を行っております。 国との関係も積極的に進めておりまして、国土交通省のスマートシティ推進パートナー制度に参画することで、先進事例の共有や財源等につきまして、重点的に支援を受けられる体制を構築してまいります。 以上申し上げました連携体制を十分に生かしつつ、今後も積極的に新技術の導入に努めてまいりたいと考えております。 私からは以上であります。 ○議長(太田俊昭) 野本議員。 ◆6番(野本篤) 御答弁ありがとうございました。市長から具体的な取り組みやお考えをお示しいただきました。本市のアンテナの高さ、重要性を認識された積極的な姿勢に、私も頼もしさを感じます。 最新技術を取り入れたスマートシティ、もしくはスーパーシティとも言われている構想でありますが、既に県内の東郷町において、商業施設を核とした未来都市構想の動きがあると、親しくさせていただいている町議会議員から伺っております。 現状において、広い範囲での取り組みはなかなか困難と考えられる中、定められた範囲内での取り組みであれば、可能性があると考えられます。また、本市東部エリアにもよく似た事例が見えるあたり、可能性を感じるものであります。 新技術導入を見据えて、民間は既に投資を始めております。今後は自治体間競争も予想されていく中で、内田市長のリーダーシップのもと、最新技術をあらゆる分野に応用し、他市を牽引していく先進都市となり、市民が誇れる中枢中核都市岡崎となることを御期待申し上げ、次の質問へ移らせていただきます。 今回、一般質問最後の項目となります、「カワイイに出会えるまち、オカザキ。」の取り組みについて、幾つかお伺いさせていただきます。 この春岡崎公園では、期間限定ではありましたがルネカフェがオープンし、桜の時期も相まって、カワイイの拠点として大変盛況であったと聞いております。私もプレオープンの際にお伺いさせていただきました。たくさんの方が商品を手に、店内の装飾をバックに写真を撮る姿が印象的でありました。 そこでお伺いします。今回のルネカフェの実績と、来店者や関係者の反応はいかがなものであったか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) ルネカフェにつきましては、一般社団法人岡崎パブリックサービスと岡崎市観光協会が主体となりまして、岡崎公園にオープンしたカフェでございます。多くの方に内藤ルネ氏がカワイイのルーツであること、それから、出生地が本市であることを知ってもらうことを目的の一つとして、岡崎公園の来訪者が多い桜まつり、藤まつり、ゴールデンウイークを狙って、3月21日から5月6日までの間に営業をいたしました。 実績につきましては、営業日数42日間で7,000点以上のドリンク、クレープ、ソフトクリームなどを販売したとのことであり、初めての試みとしては十分な実績であると考えております。 また、反応につきましてもおおむね良好であり、手応えを感じております。その理由の一つといたしまして、インスタグラムで#ルネカフェで検索をいたしますと、181件の投稿がございました。かわいい装飾、かわいいメニューが来店者の満足度を得て、多分議員も発信をいただいているかと思いますけれども、インスタグラムやSNSなどの拡散によりまして、そういうところにつながったのではないかというふうに考えてございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野本議員。 ◆6番(野本篤) ありがとうございました。実績や反応も良好であったということであります。また、ルネ作品のファンということで、市外から来店された方が多くいらっしゃったということも確認しております。 御答弁をお聞きしますと好評であったということで、もしかすると今後もと考えると、カフェということですから、商品に対する感想だとか、反省、採算性なども非常に気になるところではありますが、それはまた別の機会にお伺いします。 本市において、内藤ルネ氏のイラストを活用してシティプロモーションを展開しておられますが、まだまだ市民への浸透が進んでいないように私は感じております。 そこでお伺いします。市民の認知度についてどのように考えておられるか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 平成30年8月から31年2月にかけまして、転出届を提出されました方へのアンケート調査を実施してございます。その中には、岡崎市として知っているものという項目を設けまして、岡崎の魅力についての認知度をはかったところでございます。内藤ルネに関する認知度は29.1%で、オカザえもんの94.4%と比較いたしますと、現時点では高いとは言えない状況であるかと考えております。 ○議長(太田俊昭) 野本議員。 ◆6番(野本篤) さすがはオカザえもんというところでございます。 しかしながら、約3割の方が認知しているということは、私は率直に申し上げて、さほど悪い数字ではないのかなと思っております。これまでの皆さんの努力に対する成果であったのかなというふうに考えておりますが、これで満足してはいけません。 続けてお伺いします。現在、どのような周知を行っているのか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 平成30年度の観光通年ポスターに内藤ルネ氏のイラストを採用いたしまして、公共施設などに掲示したほか、内藤ルネ氏御本人につきましても、ホームページやSNS、市政だよりにも掲載して紹介をしているところでございます。ポスターは、市政だよりでプレゼントの案内告知をしたところ、1,000件以上の申し込みがありまして、配布をしたところでございます。 また、職員の名刺にもルネのイラストを裏面に印刷しておりまして、名刺交換の際には話題となり、岡崎をPRできるとともに、その場が和むほか、何よりも名刺を保管していただけるなどの効果があらわれているものと思われます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野本議員。 ◆6番(野本篤) 観光プロモーションとして広く周知されているようでありますが、窓口で配布されている封筒ですとか、ただいま御答弁にありました職員の名刺にこうしたデザインが使用されているのを見て、こういう使い方もあるのかというふうに率直に感じるものであります。 各事業、広く今後活用していかないと、「カワイイに出会えるまち、オカザキ。」にはならないと考えます。 そこでお伺いします。ほかにこうした実績等、何かあれば教えてください。 ○議長(太田俊昭) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 昨年度より、広報課におきまして、株式会社ルネと著作権・商標権使用許諾契約を結びまして、本市事業として全庁的にイラストが使える環境を整えまして、各課に周知したところでございます。その結果、窓口封筒や職員向けの名刺のほかに、新たな施策の周知のための啓発物品やイベントでの看板装飾、保育士や嘱託職員等の募集広告、選挙の投票済証、ケーブルテレビミクスのチャンネルおかざきでの番組案内役としてキャラクターを起用するなど、これまでで40件以上の実績ができてございます。 今後もさまざまな用途で活用し、広くPRできるよう働きかけてまいりたいというふうに考えております。 以上です。 ○議長(太田俊昭) 野本議員。 ◆6番(野本篤) ありがとうございます。ただいまの御答弁で40件以上の実績があるということでありますので、力の入れようがわかるわけであります。 今後、活用の方法というか、期待もあるんですけれども、現時点で新たに取り組みとして、何か考えられていることがあればお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 今後の展開でございますけれども、例えば、犬猫のふんの放置を禁止します生活環境の美化の推進に関する条例の周知のため、犬の飼い主に向けましたエチケットバッグを啓発品として準備してございます。これは、犬を散歩させるルネガールをあしらいまして、実際に使ってもらうことで、条例をより理解してもらえるのではないかと期待するものでございます。 そのほかにも、公共インフラにつきまして啓発を行うため、ルネガールやルネパンダをデザインし、皆さんの目を引くようなデザインマンホールの設置も今後進めてまいりたいというふうに考えてございます。 以上です。 ○議長(太田俊昭) 野本議員。 ◆6番(野本篤) ありがとうございます。イラストの中には、犬や猫、花や果物といったものもありますので、活用の広がりが期待されるわけですが、先ほど御答弁にデザインマンホールのお話がありました。デザインマンホールは、全国的にもコアなファンがいらっしゃいますので、きっと注目されるのではないかと期待するとともに、公共インフラへのデザイン起用という新たな方向性の一歩、それがまさしく「カワイイに出会えるまち、オカザキ。」の取り組みをさらに進めてくれると期待するものであります。 ところで、新たに令和に改元されました5月1日、数量限定のさくらピンバッジの令和バージョンが、多くの皆さんに並んでいただき、即日完売となりました。きょう、私もここにつけております。多くの議員がつけてくれていると思います。私も早朝6時から並びまして、12番目でありました。 また、好評につきまして、今月8日には数量限定で再販が予定されているということでありますが、その前にもオカザえもんとのコラボバージョンも大変好評で、早々に完売であったというところで、市民の皆さんのさくらピンバッジへの関心度の高さがよくわかるものであります。 そこでお伺いします。内藤ルネ氏の市民に対する知名度の向上のため、また、美術博物館にてことしの秋に開催を予定されている内藤ルネ展を全市的に盛り上げるためにも、内藤ルネ氏デザインによるイラストとのコラボバージョンのさくらピンバッジを作製してはどうかと考えますが、御見解をお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 5月1日に限定販売いたしました、おつけいただいています令和バージョンは、徹夜で並ばれる方を初めといたしまして、販売時間前に予定数をはるかに超える非常に多くの方々に興味を示していただいたところで、来訪していただいたものと感謝しております。 このようなピンバッジでは、岡崎がニュースや話題で取り上げられたことにつきまして、大きなプロモーション効果になっているものと考えてございまして、また、市民の岡崎愛を再認識する結果となりました。 今後も、本市の魅力の発信につながるようなピンバッジの制作を予定してございます。 議員御提案の内藤ルネ氏のデザインにつきましても、今後の候補の一つとして検討しているところでして、多くの皆様に楽しみに待っていただければ幸いと考えているところです。 以上です。 ○議長(太田俊昭) 野本議員。 ◆6番(野本篤) ありがとうございます。ルネ作品コラボバージョンのさくらピンバッジを心から楽しみに待っております。 内藤ルネ氏は、本市南部エリア、JR岡崎駅付近の出身であります。市民により知ってもらうために、また岡崎へ来てもらう来街者のお立ち寄りスポットとして、内藤ルネ氏の生家があったJR岡崎駅周辺及び南部エリアに、グッズ販売や作品を身近に感じられる拠点となるものがあってほしいと考えております。南公園の遊具のラッピングに使用されていることは存じております。冒頭にもありましたカフェをやるにしても、立地や採算性のことなど、課題は承知の上でありますが、ぜひ行政からも南部のカワイイ拠点を後押ししていただけると、さらなる「カワイイに出会えるまち、オカザキ。」になるのではないかと期待を申し上げて、自民清風会、野本 篤、通算8回目の一般質問をこれで終わらせていただきます。御協力いただいた皆様に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。     (6番 野本 篤 降壇) ○議長(太田俊昭) 暫時、休憩いたします。     午後1時46分休憩---------------------------------------     午後1時55分再開 ○議長(太田俊昭) 休憩前に引き続き会議を開きます。 5番 三浦康宏議員。     (5番 三浦康宏 登壇) ◆5番(三浦康宏) こんにちは、三浦康宏です。それでは、通告に従い、急傾斜地の土砂災害について一問一答方式で質問をさせていただきます。よろしくお願いします。 6月に入り、いよいよ本格的な梅雨の足音が聞こえてくる時期となってまいりましたが、このころから毎年心配をされるのが大雨、豪雨による自然災害であります。先月18日には、鹿児島県屋久島において大雨による土砂崩れが発生をし、自衛隊の災害派遣がなされたのも記憶に新しいところですが、ここ数年、毎年のように局地的な豪雨、それも甚大な被害をもたらす災害が後を絶ちません。 本市が昨年の酷暑を受け、いち早く小中学校へのエアコン導入を実施したように、猛暑対策とあわせ、この豪雨災害への備え、対策、対応を検討、実施していくことも、今や自治体の重要な役割であると考えます。 本市においても、平成20年8月末豪雨では、1時間の最大雨量が平年の8月の1カ月分の降水量を上回った146.5ミリを記録し、伊賀川を初めとした主要5河川などが氾濫をして、お二人のとうとい命が犠牲となり、家屋の全壊6棟、半壊3棟、また、床上浸水1,110棟、床下浸水が2,255棟に達し、災害ごみだけでも1,000トンを超えるなど、大きな被害をもたらしました。 ここまでは平成20年8月末豪雨において、報道などで一般的によく知られるところでありますが、豪雨災害はこういった多くの市民の皆様が直接に甚大な被害に見舞われるだけでなく、道路や河川といった本市の土木施設が被災をしたことにより、市民の暮らしに大きな影響を与えるといった事態も引き起こします。 そこで、本市の現状を確認する上で、最初に平成20年8月末豪雨において、本市の土木施設における市道の被害状況と、その件数についてお答えください。 ○議長(太田俊昭) 小林土木建設部長。 ◎土木建設部長(小林昭彦) 平成20年8月末豪雨の際には、道路、河川、橋りょうといった多くの土木施設が被害を受けました。市道の被害状況及び件数ですが、のり面の崩落が152件、舗装の盛り上がりが24件、陥没が17件、冠水が72件の合計で265件の被害を受けました。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 三浦議員。 ◆5番(三浦康宏) ありがとうございました。行政として市内全域を見渡したとき、本市が被災した例として、あの8月末豪雨被害の中身を確認すれば、市道においては265カ所の被害件数のうち152件、実にその6割がのり面崩落、いわゆる崖崩れであったということであります。 冒頭に挙げた屋久島での大雨の際も、土砂崩れが原因となり孤立者の救助が必要となったわけですが、これまでの全国的な豪雨被害の報道でも、そのたびに繰り返し取り上げられ、解説されるのが、この土砂災害の映像、恐ろしさであります。 そして、近いところで、本市でも昨年4月の大雨により、山綱町地内の市道に面した崖が崩落をして道を塞いでしまい、地域住民の生活道路が機能しない状況となり、その復旧に、補正予算を組んで対応したという事態がありました。 そこで、参考までに、その平成30年4月18日、山綱町の市道舞木蒲郡線沿いにおいてののり面崩落により、長い間通行どめをして復旧工事を行いましたが、その工事にかかった期間と費用をお尋ねします。 ○議長(太田俊昭) 小林土木建設部長。 ◎土木建設部長(小林昭彦) 復旧工事の期間につきましては、崩落のありました平成30年4月18日から市道舞木蒲郡線の通行どめを行い、復旧工事の完了した平成31年3月29日に通行どめの解除を行いました。関係者の皆様には、約1年にわたり御不便をおかけいたしました。 復旧費につきましては、応急対応費、調査測量設計費、本復旧工事費全体で8,293万3,652円でございます。復旧工事費のうち2,000万円につきましては、国の災害対策等緊急事業推進費として国庫補助金を充当しております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 三浦議員。 ◆5番(三浦康宏) ありがとうございました。もとどおりに市道を利用できるまで約1年の時間を要し、その先のことも考え、整備を進める費用として8,000万を超える経費がかかったことを確認しました。豪雨災害により市道を塞いだ、たった1カ所の崖崩れの復旧工事にも、これだけの時間と費用がかかる場合があるわけであります。 先ほど、平成20年8月豪雨では、152件ののり面崩落があったことを確認しましたが、もちろん、崖崩れにもその規模や影響を及ぼす範囲の大小さまざまあるわけですが、それでも土砂災害が起きた場合、当たり前のことですが、その復旧・復興には、それだけ多くの時間と経費がかかるものであります。 さて、ここでこちらをごらんください。 これは、岡崎市が全戸に配布をしております岡崎市防災ガイドブックです。皆様の御家庭にも必ず1冊配られておりますので、この機会にいま一度、御確認をいただければと思いますが、それでは、パネルをお願いします。 防災ガイドブックには、日ごろから市民の皆さんに、万が一の事態に備え、減災を図るべく自助の一助としていただけるよう、さまざまな情報がわかりやすく網羅されていますが、その中でも、これは市内を幾つかの地域に分け、地図上にそれぞれの地域の危険箇所や避難場所などを示したページであります。 きょうは、例として、甲山、葵、城北、常磐、岩津、北中学校区のページを拡大してきましたが、この、ところどころあります緑の斜線部のところが、中学校や小学校、高校などが指定をされています地震の際の一時避難場所です。そして、この赤や黄色で至るところにあらわされている区域が、いわゆる地震や台風などのときに危険箇所とされている区域です。この地図を見ると、こちら東側、この辺、常磐小学校なんですが、常磐の山場のほうだけでなく、こちら、愛宕やこの辺、大樹寺学区のあたり、いわゆる市街地周辺にも斜線、水玉の箇所は広がっています。 そして、このページのこのピンクの丸で囲まれた場所ですが、ここの部分に、この地図にそれぞれ斜線や水玉と色分けされて示された危険な領域がそれぞれどんな場所かが明記をしてあります。 まず、このピンクの丸の中ですが、一番上、黄色のところ、この地図見ていただくと、黄色い箇所が幾つかあると思いますが、この黄色い箇所が一番上に示してありますが、土石流危険流域、その下の段、この地図内で言うと、至るところにありますが、赤紫の斜線で塗られた箇所は急傾斜地崩壊危険箇所、そしてその下、このピンクの丸の中でいうと真ん中に記された、土色の水玉の模様が入っている箇所が、土砂災害警戒区域、そして、その下の赤色の水玉が土砂災害特別警戒区域、そして、一番下、この地図上にはないんですが、オレンジ色で塗りつぶされたところが地すべり危険箇所と分類をされております。パネル、ありがとうございました。 今の五つですが、それぞれに危険な場所だということは理解できますが、似たものもあり、名称だけでは一般の市民にはそれぞれどういった区域なのかが区別がつかないことと思いますので、ここで、今挙げた、この防災マップに示されている危険箇所について、それぞれの御説明をお願いします。 ○議長(太田俊昭) 小林土木建設部長。 ◎土木建設部長(小林昭彦) 今、議員に説明していただきましたとおり、土砂災害の危険箇所はその特徴によりまして、土石流危険渓流、地すべり危険箇所、急傾斜地崩壊危険箇所の三つに分類されております。 初めに、土石流危険渓流は、渓流の勾配が15度以上で土石流の発生の危険があり、人家や公共施設に被害を生じるおそれのある渓流のことであります。 次に、地すべり危険箇所は、空中写真判読や現地調査、災害の記録から、地すべりの発生のおそれがあり、人家や公共施設に被害を生じるおそれのある箇所のことでございます。 そして、急傾斜地崩壊危険箇所は、崩壊するおそれのある急傾斜地で、高さが5メートル以上、傾斜度が30度以上で、崩壊により危害を生じるおそれのある箇所のことでございます。 区域分けにつきましては、土砂災害から市民の生命と身体を保護するため、土砂災害防止法に基づき、都道府県知事が政令で定められる基準に該当するものを指定したものであり、土砂災害により著しい危害のおそれのある土地の範囲を土砂災害特別警戒区域、土砂災害により危害のおそれのある土地の範囲を土砂災害警戒区域とし、地図に表示しております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 三浦議員。 ◆5番(三浦康宏) ありがとうございました。それぞれの色分けを理解することができました。ぜひ、市民の皆さんも御家庭で自分の地域のページを開いていただいて、それぞれ近くにそういう土地がないか確認をいただきたいと思いますが、もう一度、パネルをお願いします。 今、御説明のあったように、土砂災害危険箇所は大きく三つ、一番上、黄色で囲われました土石流危険流域、そして、一番下、オレンジで塗られた地すべり危険箇所、そして、この地図で言うと一番目につくかと思うんですが、赤紫色の斜線で塗られた場所、急傾斜地崩壊危険箇所に分類をされ、その三つの中でも、土砂災害により危害のおそれのある土地の範囲を土砂災害警戒区域として土色の水玉で示し、また、土砂災害により著しい危害のおそれのある土地の範囲で、土砂災害から市民の生命と身体を保護するため、土砂災害防止法に基づき都道府県知事が政令で定められる基準に該当するものを指定した区域を土砂災害特別警戒区域として、赤い水玉で色分けしているということであります。カメラありがとうございました。 それでは、この防災マップに表示された土砂災害の危険箇所ですが、このガイドブックの1ページの中だけでも多くの警戒区域を確認することができたわけですが、岡崎市全体には、果たしてどれくらいの数が存在をするのでしょうか。 そこで、最新の防災マップに示された危険箇所のうち、土砂災害警戒区域と土砂災害特別警戒区域が、それぞれどれだけあるかについてお伺いします。 ○議長(太田俊昭) 小林土木建設部長。 ◎土木建設部長(小林昭彦) 本市の土砂災害警戒区域や土砂災害特別警戒区域は、愛知県のホームページ、マップあいちと呼びますが、マップあいちで公表されております。平成31年3月26日時点で、土砂災害警戒区域が1,677区域、土砂災害特別警戒区域は1,506区域が指定されております。 以上でございます。
    ○議長(太田俊昭) 三浦議員。 ◆5番(三浦康宏) 今、御説明のありました、県のマップあいちで確認をすると、現在、愛知県内での土砂災害警戒区域指定済みの総数は1万4,256区域で、そのうち人家等に被害が生じるおそれのある土砂災害特別警戒区域の箇所は1万2,759区域となっています。その中で、本市全域で土砂災害により著しい危害のおそれのある土地とされる土砂災害特別警戒区域だけでも、実に1,506区域が指定されているとのことであります。そして、この数は県内ほとんどの自治体が500カ所未満の数を示す中、約5,000カ所もある豊田市に次いで、岡崎市が県内2番目の多さとなっています。 さらに、先ほど御説明いただいた、この防災マップに示されているような危険箇所は、県の基礎調査作業の更新により、年に何度も上書きをされ、新たな箇所が追加されているとのことであります。すなわち、市民の皆様が持っている、このガイドブックの防災マップの中の地図には、年々新たな危険箇所がつけ加えられていっているわけです。 そこで、ちなみに昨年、平成30年度には、本市にどれだけの土砂災害警戒区域が追加されたのでしょうか。今後の県の基礎調査事業の進捗見込みとあわせ、お答えください。 ○議長(太田俊昭) 小林土木建設部長。 ◎土木建設部長(小林昭彦) 昨年度、愛知県が指定しました土砂災害警戒区域は470区域です。今後の見込みにつきましては、本年度で区域指定は一旦完了し、今後において地形の改変等により新たに要件の変更が生じた場合につきましては、区域の見直しがあると聞いております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 三浦議員。 ◆5番(三浦康宏) ありがとうございました。本市において、昨年度の1年だけで470もの区域が新たに指定されたことには驚きですが、とりあえず今年度で、一通り県の更新作業は終わるとのことなので、本市のおおよその危険箇所は網羅されるわけですが、いずれにしろ、本市には現時点で土砂災害特別警戒区域は1,506区域もあるという現実があります。それでは、先ほどのそれぞれの危険箇所の御説明の中で、この防災マップの赤い水玉部分、土砂災害により著しい危害のおそれのある土地で、土砂災害から市民の生命と身体を保護するために、土砂災害防止法に基づき都道府県知事が政令で定められる基準に該当するものを指定した区域、土砂災害特別警戒区域には、それに対応するべく危険箇所のハード対策工事として、県の事業取り組みがあるかと思いますが、その採択要件についてお尋ねします。 ○議長(太田俊昭) 小林土木建設部長。 ◎土木建設部長(小林昭彦) 土砂災害危険箇所に対するハード対策事業につきましては、愛知県が国の交付金事業などを活用し、砂防事業と急傾斜地崩壊対策事業を行っております。 初めに、砂防事業について御説明します。土石流などの土砂災害から下流部に存在する家屋や公共施設などを守ることを目的としておりまして、採択要件としましては、学校などの公共施設や避難場所、人家が50戸以上の集落及び市街地の保護などがあります。 次に、急傾斜地崩壊対策事業は、急傾斜地の崩壊から国民の生命を守ることを目的とし、採択要件としましては、急傾斜地の高さが5メートル以上であり、現在、住まわれている家屋の移転場所がないことに加え、急傾斜地の崩壊により危害が生ずる人家が5戸以上あるものなどとなっております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 三浦議員。 ◆5番(三浦康宏) ありがとうございます。土砂災害特別警戒区域に対するハード対策事業として、砂防事業と急傾斜地崩壊対策事業の二つがあり、危険な急傾斜地であっても、高さ5メートル以上であること、また、現在住んでいる家屋の移転場所がないこと、そして、危害が生ずる人家が5戸以上あるところと、大きく三つの要件を満たさないと県の事業は採択されないということでありますが、それでは、本市の土砂災害危険箇所のうち、その事業に該当する箇所はどれぐらいあり、実質、これまでにどれだけその整備が進められているのかをお伺いします。 ○議長(太田俊昭) 小林土木建設部長。 ◎土木建設部長(小林昭彦) 本市の土砂災害危険箇所は2,524箇所あります。このうち、土石流危険渓流は294箇所であり、急傾斜地崩壊危険箇所は290箇所の整備を予定していると聞いております。 進捗の状況でございますが、土石流危険渓流の昨年度までの整備済み箇所は33カ所であり、整備率は11.2%、また、急傾斜地崩壊危険箇所の整備済み箇所につきましては68カ所であり、整備率は23.4%であると愛知県から聞いております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 三浦議員。 ◆5番(三浦康宏) ありがとうございました。国の法律に基づき県が行う対策事業であっても、数百に上る特に危険度が高く、危害の影響が大きいとされる土砂災害の危険がある急傾斜地に絞っても、対応はまだまだこれからだという状況がわかりました。 県全体として土砂災害特別警戒区域が1万2,759区域もあり、そんな中、限りある予算の中で優先順位をつけ、冒頭の山綱町の例を見ても、一つの箇所で長い時間と何千万という大きな予算をかけて行うような事業が一朝一夕に進まないのは理解するところですが、ここまで順に確認してきたように、昨今の異常気象、また、南海トラフを含め、いつ大きな地震に見舞われるやもしれない現代において、危険とわかっている場所をそのままにしておくことには大きな抵抗感を禁じ得ません。 そして、その対応は、行政はもとより公としてできることには限界がある中、災害に備えた共助・自助の観点からも、実際に市民一人一人ができる限りの対策をとる必要性があり、近年、毎年繰り返し報道される豪雨や地震により引き起こされる、その悲惨な災害の実情により、だんだんと私たち市民の中にもその自覚が芽生えてきております。 そこで、ここまで急傾斜地の土砂災害についてその現状を確認してきましたが、それを踏まえ、次に(2)助成・補助の項に移ります。 ここで、一つ地元の例を挙げます。 私の住んでいる大樹寺学区鴨田町には、西光寺という松平家、大樹寺とも大変ゆかりの深いお寺があります。徳川家康公の5代前、松平親忠の軍勢が近隣土豪と激しい戦をした際、そのときの戦死者を葬って千人塚と呼ばれる塚をつくりましたが、その後、夜になると刀の音、軍馬のいななき、悲痛な人のうめき声が聞こえるようになり、加えて疫病も流行し出し、親忠は勢誉上人を招き、塚のところに小屋を建て、自身も七日七夜にわたって念仏を唱え、慰霊を行ったとのことであります。それにより、ついに異変はおさまり、やがて疫病も消えたとのことで、この慰霊を機に、親忠は大樹寺を創建し、この勢誉上人を第1代の住職に迎えたそうであります。そして、親忠の子、長親の塚のところに建てた小屋を寺として整えたのがこの西光寺であり、現在も千人塚では毎年供養祭がとり行われ、その際の戦の地は「井田野古戦場」として岡崎観光百選にも選ばれております。 ほかにも、桶狭間の合戦の後、織田信長と松平元康の戦いで戦死した者の霊を弔うために建てられたとされる、岡崎市指定文化財の阿弥陀如来石像と大衆塚もその敷地内にあり、現在は700の市民のお墓とあわせ、住職と地域の墓地管理委員会でその運営を行っています。 ここからが本題ですが、この西光寺は崖の上に建っています。かねてより大雨の際、土砂が道に流れる状況を目にしていた地域の方々は、もしも災害が来たらと、気にはしていましたが、平成20年8月末豪雨、そして、日本全国でのここ数年来の被災報道を見るにつけ、いよいよ何とか対策を立てないと、と動き出しました。墓地管理委員会の皆さんが何年にもわたり協議を重ね、市や総代会、さまざまな団体、業者にも相談をし知恵を絞った結果、昨年度、関係各位の皆さんの御理解、御支援のもと、自分たちだけで数百万円の経費を工面して、斜面の部分を固める補強工事を完成させました。まさに自助・共助の精神から、市民が災害に備えられた好例だと感心いたしますが、この西光寺さんのように、防災マップを見てもわかるように、本市には県が整備を進める土砂災害特別警戒区域に該当する区域以外にも、非常に多くの急傾斜地崩壊危険箇所が存在をしますが、そんな急傾斜地の多くは個人の土地であり、民地整備は、原則としてその土地の所有者が責任をもって対応するのが基本であります。ですが、実際にそれを行うには、当然ですが多くの負担が発生をし、なかなかそこまで足を踏み出せないといった現実があります。ニュースで見るたびに、あんな大雨が降ったら、あんな地震が来たらと心配はしつつ、でも、そんなもしものために備える余裕がないとちゅうちょしている方は多いのではないかと推測をします。現に、西光寺さんの場合も、今の御時世、どうやってその整備資金を捻出するかを大変苦心をされていました。 そこで、先ほど確認したように、県で実施する対策事業の範囲やそのスピードは限られているため、市として、個人で崖の整備等対策を行う場合に利用できる補助制度はあるのかをお答えください。 ○議長(太田俊昭) 中根建築部長。 ◎建築部長(中根康明) 対策工事等は個人で対応していただくことが原則ですが、本市では地すべりや崖の崩壊による危険性が著しく高い区域において、居住者の安全を確保することを目的として、補助制度を設けております。土砂災害特別警戒区域内では、指定を受けた時点で既に居住していた住居等の所有者に対し、土砂災害対策改修費の補助制度がございます。本制度は、想定される土石流の高さや衝撃力に対し、規定の仕様を満たす鉄筋コンクリートの外壁等を設置する費用を補助するものでございます。 その他、土砂災害特別警戒区域及び地すべり、または急傾斜地の崩壊による危険の著しい区域として、県が指定する災害危険区域では、指定を受けた時点で既に居住していた住宅の所有者に対し、区域外へ移転する場合に、当該住宅にかわる住宅の建設や購入資金を借り入れた場合の利子に相当する額を交付するがけ地近接等危険住宅移転事業費補助制度を設けております。なお、これらの補助制度は、居住を目的としていない土地において行う対策は、対象とはしておりません。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 三浦議員。 ◆5番(三浦康宏) ありがとうございました。今、御説明をいただきましたが、簡単にまとめると、現状あるにはあるが、居住建物を保護する対策として、そして土砂災害特別警戒区域、災害危険区域に限定をして補助制度を設けているとのことであります。それでは、土砂災害特別警戒区域、災害危険区域に限定をして補助制度を設ける理由をお伺いします。 ○議長(太田俊昭) 中根建築部長。 ◎建築部長(中根康明) 建築基準法において土砂災害特別警戒区域や災害危険区域に住宅等を建築する場合は、基礎や主要構造部を鉄筋コンクリート造、または、これに類する構造とし、崖に面する部分には窓を設けることができないなどの制限がかかります。これらの区域は地すべりや崖の崩壊による危険性が著しく高く、居住者の安全性を確保するためにも、このような建築制限がかけられておりますが、区域指定以前から居住していた場合は、費用負担が大きく、十分な対策がとれないまま住み続けるケースもあると想定されます。市民の方に安全性が確保された中で生活していただくためにも、これらの区域における本市の支援が必要と考え、補助制度を設けております。 ○議長(太田俊昭) 三浦議員。 ◆5番(三浦康宏) ありがとうございます。市、県の予算には限りがあり、また、それぞれあれだけ多くの危険箇所がある中、やはり優先順位づけをして、土砂災害により著しい危害のおそれのある土地と定められた箇所から順に対応していかなければならないのは理解するところでありますが、現実、それ以外の場所でも危険な箇所は山ほどある状況で、だからこそ、その中で自主的に対応をしようとする市民に対し、少しでもその後押しをする、また、そのきっかけを与えるような何らかの制度がほかにあってもよいのではないかと考えますが、いかがでしょうか。 その前に、先ほどの補助制度ですが、この制度を利用された実績をお尋ねします。 ○議長(太田俊昭) 中根建築部長。 ◎建築部長(中根康明) 土砂災害対策改修費の補助は平成30年度から、がけ地近接等危険住宅移転事業費の補助は平成24年度から施行している制度でございます。これまで、市政だよりや市ホームページ、土砂災害防止法の地元説明会などで制度の周知に努めておりますが、問い合わせを受けるものはあるものの、両制度とも今まで利用された実績はありません。 ○議長(太田俊昭) 三浦議員。 ◆5番(三浦康宏) 昨年度からスタートしたばかりの鉄筋コンクリートの外壁等を設置する費用を補助する土砂災害対策改修費補助はともかく、7年前から制度を開始している移転補助についても利用の実績はないということでありますが、補助制度はあっても、古くからなれ親しみ住んでいる場所を離れたり、そこまで何事もなく過ごしてきた暮らしに対し、もしもに備え、個人で新たに多額の費用を注ぎ込むのには、なかなか高いハードルがあるのだということだと思います。 ですが、一方、現実例に挙げた西光寺のような市民の動きもふえています。自助・共助の意識は、年々少なからず浸透してきています。そして、西光寺ののり面整備の際、墓地管理委員会のある方から、岡崎市からの資金面での助成・補助を含めた御相談があった折、崖が崩れて市道が塞がったり、その先の民家に被害が及んだときに多くの税金を使うより、わしらみたいに自主的にそうならんようにしようとする市民を少しでも助けてくれる制度があったほうが、結果的に岡崎市としてもよいのではないのかという御意見をいただきました。 もしもに備えることは、言うはやすし、行うはかたしであります。そして、のり面の整備には、実際に多額の経費がかかります。だからこそ、行政としてそこを後押しするような、きっかけを与えるような程度でも、補助制度を設けることは、今、本市にとって必要なことではないでしょうか。 まだ、愛知県内にはそういった助成制度を設けている自治体はありませんが、全国を見回せば、土砂災害特別警戒区域に限定をせず、上限を設けて整備にかかる費用の何分の1などを助成する制度を実施している自治体は、秋田市、鎌倉市、金沢市、静岡市、大分市など、枚挙にいとまがありませんし、近年、その数は増加をしております。県内2番目に多くの土砂災害特別警戒区域を抱える本市だからこそ、県内に先駆けてこの助成制度を実施するべく御検討を提案し、最後の項、(3)本市の対策ということで、まとめに入っていきたいと思います。 ここまでをまとめると、昨今多発する豪雨災害の多くは、いわゆる崖崩れが引き起こすものであり、本市には、それが懸念される区域が、このガイドブックにもあるとおりたくさんあり、都道府県知事が指定する土砂災害により著しい危害のおそれのある土砂災害特別警戒区域だけを見ても、県内で2番目に多く、1,500箇所以上もありますが、それに対するハード対策事業を県が行っていますが、現段階で整備率は、土石流対策で11%、急傾斜地対策で20%といった状況であり、市としてもそれを補うべく独自の補助制度を設けてはいますが、まだ、利用の実績はなく、それ以外にも本市にはたくさんの急傾斜地崩壊危険箇所が至るところに存在をし、そういった急傾斜地の多くは市民の皆さんの土地であり、その整備、備えは、それぞれ、その土地の所有者が責任を持って対処をしなければならないという話であります。 このような現状を踏まえ、なくすことのできない自然災害からの被害を最小限に抑えるために、減災に向けた自助・共助が大切だとあらゆる機会に説かれますが、そのために限られた予算の中で本市が取り組み、実践をしている急傾斜地の対策について、最後にお伺いします。 ○議長(太田俊昭) 杉山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(杉山弘朗) 土砂災害への対策としては、何より災害の発生を未然に防ぐためのハード整備が急務です。ハード整備を実施している愛知県に対しては、急傾斜地崩壊防止施設の早期完了及び避難所など緊急を要する未整備区域の早期事業化について、引き続き要望を行っております。また、危険箇所に住んで見える方には、その土地の危険度を認識していただき、早期避難など、みずからの命を守る意識をしっかりと周知するためのソフト対策にも取り組んでおります。 平成27年度に土砂災害危険箇所や避難所などの位置、平常時の心構えや緊急時の行動、情報伝達手段などを記載した土砂災害ハザードマップを作成し、該当地域の全世帯に配布いたしました。県からは、土砂災害警戒区域等の指定が今年度中に完了する見込みであるとお聞きしており、最新の情報に更新し、改めて配布したいと考えております。また、市内全世帯に配布しております防災ガイドブックに掲載のハザードマップにつきましては、毎年、最新の情報に更新の上、希望者への配布とホームページへの掲載を行い、周知を図っているところです。 このほか、防災出前講座や地域総合防災訓練においても、地域特性に応じ土砂災害に関連した内容を盛り込むなど、機会を捉えて、土砂災害から命を守るための知識を習得していただくよう取り組んでいるところです。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 三浦議員。 ◆5番(三浦康宏) ありがとうございました。本市としても市民の皆様への周知をさまざまな角度から展開し、危険性の認識と土砂災害から命を守るための知識の習得を促す取り組みを重ねていただいているとのことであります。 私が市議として行政に携わらせていただく中、年々重要だと感じることは、何事も、まず、市民に正確な情報をきちんと知ってもらうこと、そして、それらを実践していただくことの二つだと感じる機会が多いのですが、災害の備えに関しては、まさにその思いを強く抱きます。繰り返しになりますが、県内でも2番目に多い急傾斜地を抱える岡崎市として、最後に御回答いただきましたように、これからもそこをしっかりと市民に御理解をいただき、そこからぜひとも実践につなげていただけるよう、ソフト面だけでなく、先ほどの助成の件など、ハード面の御検討、働きかけもあわせ、今後ともさらなる災害防止に向けた御尽力をお願いし、令和最初の6月議会、三浦康宏の一般質問を終わります。ありがとうございました。     (5番 三浦康宏 降壇) ○議長(太田俊昭) 暫時、休憩いたします。     午後2時34分休憩---------------------------------------     午後2時45分再開 ○議長(太田俊昭) 休憩前に引き続き会議を開きます。 27番 畔柳敏彦議員。     (27番 畔柳敏彦 登壇) ◆27番(畔柳敏彦) 公明党の畔柳でございます。議長のお許しをいただきましたので、早速質問をさせていただきます。 1番、障がい者雇用について伺います。 (1)現況と今後についてであります。 昨年、障がい者法定雇用率を、中央省庁が障がい者数を水増しした問題で、厚生労働省が各省庁を再点検した結果、計3,460人分が国のガイドラインに反して不正に算入され、障がい者数の約半分が水増しで、実際の雇用率は大きく減少し、公表していた2.49%から1.19%に落ち込むという、制度の信頼が大きく揺らいだことは、鮮明に記憶に残っております。 そんな中、本市は水増しの実態はありませんでしたが、雇用率は達成できていなかったわけであります。現在の障がい者の雇用状況はどのようなのか、お示しをください。 ○議長(太田俊昭) 鈴木総務部長。 ◎総務部長(鈴木晃) 現在、障がいのある職員は、再任用を含めた正規職員が45人、非常勤職員が8人の計53人を雇用しておりますが、本年度も障がい者法定雇用率2.5%を達成できてはおりません。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 畔柳議員。 ◆27番(畔柳敏彦) 雇用率を達成できていないということでありますが、雇用率達成に向けた障がい者の採用はどのように行っているのか、確認のためにお示しください。 ○議長(太田俊昭) 鈴木総務部長。 ◎総務部長(鈴木晃) 正規職員につきましては、毎年、実施をしております大学卒、あるいは高校卒を対象とした全ての採用試験において受験可能としているほか、一般事務職におきましては、重複の受験はできませんが、別途障がい者枠を設けて採用試験を実施しております。 非常勤職員につきましては、障がい者枠は特に設けておりませんが、随時申し込みを受け付けさせていただいております。 なお、昨年、各課業務のうち、簡易的・定型的な業務を1カ所で集中的に行う人事課分室を立ち上げるため、その業務にかかわる非常勤職員の障がい者採用試験を新たに実施をいたしたところでございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 畔柳議員。 ◆27番(畔柳敏彦) 障がい者雇用のために人事課の分室を立ち上げて2カ月が経過したわけでありますが、実際に携わっている業務内容や、各課からの反応はどのようなものなのか、お示しください。 ○議長(太田俊昭) 鈴木総務部長。 ◎総務部長(鈴木晃) 例といたしましては、封筒へのラベル張り、スタンプ押し、送付文書の封入等の業務に携わっております。 また、各課の反応といたしましては、送付までに日程の余裕がない中で人手を必要とする業務を依頼しており、職員の負担軽減になり大変助かっているとの感想をいただいております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 畔柳議員。 ◆27番(畔柳敏彦) 今後の障がい者雇用については、どのように考えているのか、お示しください。 ○議長(太田俊昭) 鈴木総務部長。 ◎総務部長(鈴木晃) まずは、障がい者の雇用率を達成するために、引き続き障がい者対象の採用試験を実施してまいります。 また、公務員を志望する障がい者のためにも、安定した採用を心がけていく必要があるというふうにも考えております。 なお、今年度立ち上げました、先ほど申し上げました人事課分室での業務が、担当課の負担軽減や本来業務の質の向上につながり、人事課分室への業務が増加していけば、新たな採用者を、人事課分室でも確保していくということも考えてまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 畔柳議員。 ◆27番(畔柳敏彦) 今、お話がありました、人事課分室です。業務量がふえてくれば、今後とも継続できると、各部、各課も、しっかりと人事課分室に仕事が出せるように御努力をお願いして、この質問を終わっておきます。 次に、障がいをお持ちの方が雇用や就労に関する障がい福祉サービスを利用されるに当たりまして、就労継続支援のA、B事業所や就労移行支援事業所は、なくてはならない機能であります。しかし、自立した社会人として生活していくには、賃金の面では十分ではないんじゃないかと思います。 障がいを持ちながら健常者と同じ量と質の仕事をするには、困難なハードルがあるかもしれませんが、ジョブコーチとともに少し作業工程を工夫することや、企業側も障がい者の特性を理解して、補助具をつくることにより、健常者以上の業績を伸ばすことができたという、全国的には多くの事例があります。 今までも、障がい者に対する就労支援については幾度となく市議会でも取り上げられてまいりましたが、昨年度3月の民政クラブ加藤議員の代表質問の答弁においても、一般就労の継続が難しい場合の対策を進めているということでありました。 そこで伺いますが、岡崎市障がい者自立支援協議会では、どのような議論をして結論を出されているのか、お示しをください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 一般就労をしている障がい者で、週5日間のフルタイムで就労することが難しい場合、生活のリズムを崩さないよう、就労した後も障がい福祉サービスの就労系サービスを利用できるように、現在、障がい者自立支援協議会と行政で検討を重ねて、今年度中には明確な運用基準を策定する予定でございます。 これにより、一般就労しない日や時間帯に就労系サービスを利用することにより、生活リズムの維持が保たれ、一般就労への移行や定着を図ることができ、障がい者の離職率の低下や一般就労への就職率が上がることが期待されております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 畔柳議員。 ◆27番(畔柳敏彦) では、就労支援に対して障がい福祉サービス以外の連携や支援はどのようになっているのか、その流れも含めて確認をさせてください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 障がい福祉サービス以外の支援でございますが、就労に結びつけるための支援として、愛知県から委託を受けている西三河障害者就業・生活支援センター輪輪がございます。ここでは、障がい者の職業生活における自立を図るため、就業やこれに伴う日常生活及び社会生活上の支援を必要とする障がい者に対しまして、就労支援担当、生活支援担当といった専門職員が雇用、保健、福祉、教育など関係機関と連携を図りながら、身近な地域において必要な指導、助言などの支援を行っております。 また、公共職業安定所--ハローワーク岡崎では、雇用に関する専門の相談員が配置されておりまして、求職の申し込みから就職後のアフターケアまで一貫した職業紹介や就業指導などを、ケースワーク方式で行っております。さらに、障がい者に限定した求人や就職面接会なども実施しております。 このように、関係機関の支援施策などについては、引き続き事業所などへの周知を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 畔柳議員。 ◆27番(畔柳敏彦) 専門的な相談員を配置されていることが重要でございますが、また、それを活用しているということは理解をいたしました。さらなる連携や周知活動の強化を図っていただきたいと思います。 障がいを持った方々は、やはりさまざまな特性があり、特性に応じたきめ細やかな支援が求められてもおります。一口に仕事を覚えてもらうといっても、得意な分野、得意な作業、少し工夫をすればできることなど、障がいの特性を企業、つまり雇用側にもわかっていただく取り組みが必要なのではないかと思いますけれども、具体的なことを考えておみえでしたら、見解をお願いいたします。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 障がい者の就労には、障がい者が働きやすい環境づくりなど、雇用する企業側の協力が重要でございます。障がい者が仕事をする場合には、障がいの特性に応じてどのような配慮が必要なのか、障がい者自立支援協議会などで研究を進めてまいりたいと考えております。 また、今後は、市の出前講座などを活用して、企業、学校など、障がいの特性を理解していただくような働きかけについても、検討をしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 畔柳議員。 ◆27番(畔柳敏彦) 部長が今、言われました出前講座等で、障がい者の特性、また、障がい者が雇用できる、こういった周知をしっかりとお願いしたいと思います。 次に、(2)の農福連携の取り組みについて伺ってまいります。 先月、農福連携をユニバーサル農業として実施をしております先進地、浜松市を調査してまいりました。 浜松市では、平成16年、園芸福祉普及協会の全国大会の開催を契機に農福の連携に対する機運が高まり、平成17年、浜松市ユニバーサル園芸研究会が発足しました。この研究会は、農業者、福祉関係者、企業関係者、学識経験者、県及び市の各関係機関により組織され、障がい者の農業参画を主なテーマとして、各専門分野の知識を集めながら農業者を初めとする市民への活動の普及・啓発を図るために、事例紹介や支援制度等の研究活動、就労体験や講演会等を実施されてこられました。 平成21年3月に策定されました浜松市農業振興基本計画では、本事業を農業の多様な担い手の育成支援策と位置づけ、平成22年度より名称を浜松市ユニバーサル園芸研究会から、浜松市ユニバーサル農業研究会へと改称をしております。 このユニバーサル農業の語源はユニバーサルデザインであり、バリアフリーデザインの発展形であります。能力や年齢、国籍、性別など、違いを超えて全ての人が暮らしやすいように、まちづくり、ものづくり、環境づくりなどを行っていこうとする考え方であります。この概念を農業に取り入れたのが、ユニバーサル農業であります。 浜松市の農福連携で特徴的なのは、株式会社ひなりという特例子会社の活躍であります。親会社は、IT系の伊藤忠テクノソリューションズ株式会社であり、ひなりはその特例子会社であります。特例子会社というと聞きなれない方も多いと思いますが、日本では、従業員50人以上を雇用する民間企業は障がい者を雇用する義務が法律で課せられ、現在、法定雇用率は2.2%、これを満たすため、事業主が障がい者の雇用に特別の配慮をして設立した子会社が特例子会社と呼ばれるものであります。ひなりは障がい者をスタッフと呼び、正社員として雇用し、地域の農業者や福祉関係の方々との連携のもと、農作業の委託業務を担っております。 現在、浜松近郊の8軒の農家と委託契約を結んでおられまして、3から4チームに分かれて毎日農作業を請け負い、従業員数は26名、障がい者スタッフが21名、そして障がい者を支援、管理する立場のサポートマネジャーと呼んでいる職員が5名おり、スタッフは、サポートマネジャーと一緒に農家に向かい、農作業をする体制の構築がされております。 新しい農作業を受けた場合は、このサポートマネジャー--農業ジョブコーチが農家さんから作業の手順を細かく聞き、画像を載せた作業手順書というものをつくって、スタッフに指示をします。作業を見える化することで、安心してみんな同じ作業をすることができ、できないスタッフがいる場合には、技術のアドバイスをしたり、やりやすくなる道具をつくったりと、工夫をします。サポートマネジャーの役目は、彼らができないことをできるように支援してあげることであり、一緒に作業をしながら気づいたことをケアしてあげることが大切で、農家にとっても、細かなオーダーを伝えられるサポートマネジャーの存在がとても大きいようであります。 本市においても、このような特例子会社があれば、法定雇用率の確保と農業の人手不足の解消、そして、何よりも障がい者の社会的自立に役立つのではと、必要性を感じます。ちなみに、この制度では、賃金は月平均14万円ほどになるそうであります。 そこで伺います。まず、農福連携とはどのような定義であるのかについてお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 農福連携とは、高齢者、障がい者、生活困窮者等が農業分野での活躍を通じて自信や生きがいを創出し、社会参画を促す取り組みのことでございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 畔柳議員。 ◆27番(畔柳敏彦) では、国の政策における農福連携の位置づけはどのようになっているのかについて、認識を教えてください。 ○議長(太田俊昭) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 平成27年3月の食料・農業・農村基本計画、それから、平成28年6月のニッポン一億総活躍プラン、また、平成30年6月の経済財政運営と改革の基本方針2018(骨太方針)及び未来投資戦略2018(成長戦略)のそれぞれにおいて、農福連携を推進し、担い手不足が見込まれる農業分野で活躍が期待できる高齢者、障がい者、生活困窮者等の就農・就労支援を進めるとされております。また、農林水産省と厚生労働省が連携をして、農業・農村における課題と福祉における課題の、双方の課題解決のメリットがあるという取り組みであるということで、推進をされております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 畔柳議員。 ◆27番(畔柳敏彦) 次に、本市における農福連携の位置づけについてはどのようになっているのか、教えてください。 ○議長(太田俊昭) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 今年度、耕作放棄地対策協議会を準附属機関と位置づけをし、その協議会の委員に福祉関係者を加える予定でおります。その理由といたしましては、耕作放棄地活用対策の一つとして、高齢者や障がい者の団体等が農業の担い手となっている事例が全国的にも増加していることから、福祉分野に農作業を導入する、いわゆる農福連携の本市の取り組みについて、協議会において重点的に検討する予定でございます。したがって、本市における農福連携の位置づけは、これから構築していくという状況にございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 畔柳議員。 ◆27番(畔柳敏彦) これから構築していくというわけでございます。 本市では、農業の就業人口というのはどのぐらいで、農業者の平均年齢はどのぐらいなのか、教えてください。 ○議長(太田俊昭) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 本市の農業就業人口は、農林業センサスによりますと、平成17年が4,205人、平成22年が3,115人、平成27年が2,369人であり、10年間で約44%減少しております。 農業者の平均年齢につきましては、平成17年が65.5歳、平成22年が68歳、平成27年が69.7歳と10年間で4.2歳高齢化しております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 畔柳議員。 ◆27番(畔柳敏彦) わかりました。 では次に、農業の経営上の課題は今何なのか、見解を教えてください。 ○議長(太田俊昭) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 農林水産省の平成29年度食料・農業・農村白書によりますと、若手農業者が最も関心が高いのは、労働力の確保ということになってございます。 本市においても、農繁期やパート、アルバイトが勤務を敬遠する土日、祝日に労働力の確保ができない旨の相談は多く寄せられております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 畔柳議員。 ◆27番(畔柳敏彦) 労働力の確保が大きな課題であるということでありますが、では、その不足する労働力の確保の対策はどのようにされているのか、教えてください。 ○議長(太田俊昭) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 農業の手助けをしたい市民等を登録し、労働力不足の農家とマッチングを行う援農ボランティア事業を平成27年度から実施をしております。 平成30年度の実績は、ブドウ農家2軒に対して5名、イチゴ農家12軒に対して14名、柿農家1軒に対して1名、キュウリ・トマト農家に対して4名ということになってございます。 ボランティアを希望する市民が農作業に従事することで、農家の労働負担の軽減及び農地の保全を図ることにつながりまして、ひいては市民への安全・安心な農作物の提供に寄与することができるものと考えております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 畔柳議員。 ◆27番(畔柳敏彦) 労働力の確保については、そのような形があると。では、農業への法人参入というのは岡崎市はあるのかどうか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 農地所有適格法人は12法人、それから、農地の賃借による一般法人は2法人ありますが、いずれも、もともと農家が法人化したものであります。異業種からの耕作等を伴う農業への法人参入の例は、今のところございません。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 畔柳議員。 ◆27番(畔柳敏彦) ありがとうございます。今までの御答弁をまとめますと、耕作放棄地は農業者の高齢化、担い手不足などによって、荒廃農地面積も増加傾向に歯どめがかからない状況であると。農業者の高齢化の促進や期待する法人参入はないなど、農業を取り巻く状況の厳しさは、ますます増大していくということだと思います。 また、耕作放棄地対策の協議会を準附属機関と位置づけて、福祉関係者を加え、農福連携の取り組みを重点的に検討していくという意思が示されたところでありますけれども、冒頭に申し述べさせていただきました浜松市のようにユニバーサル農業への視点に移していくと、高齢者や障がい者などの生きがいとともに、確かな収入増を図りながら人材を育成していく、また、その先に耕作放棄地への人材確保も図られる、このようなことも考えられるわけでありますが、このユニバーサル農業という概念、理念というものを持った研究会、あるいは協議会の設立について、考えをお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 先ほど申し上げました耕作放棄地対策協議会の委員に福祉関係者を加える際に、その名称や中身等を含めて検討をしてまいりたいというふうに考えてございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 畔柳議員。 ◆27番(畔柳敏彦) ぜひともお願いいたします。 次に、障がいをお持ちの方々を雇用するということは、こんなにすごいことかと感動いたしました、浜松市の京丸園株式会社の取り組みについて今から御紹介をしたいと思います。 京丸園は、先ほど述べた特例子会社ひなりも農作業を請け負っており、農業施設のハウスで水耕栽培を中心に農業生産に取り組み、あらゆる人々が就労できるユニバーサル農業を実践する法人でありまして、この代表取締役である鈴木厚志氏にお話を伺ってまいりました。 京丸園は、芽ネギやチンゲンサイ、ミツバなどを栽培している農業生産法人で、平成9年より障がいをお持ちの方の雇用を始められました。現在74人の従業員のうち、24人が障がい者のスタッフです。 京丸園さんが精神や身体等に障がいを持った方を雇うきっかけとなったのは、規模拡大のために求人を出したある日、障がいを持った子とそのお母さんが来られて、農園で働かせてほしい、給料は要らないから働かせてほしい、こういう必死にお話をされるお母さんに押され、障がいのある方に農業は無理だろうと思いながらも、1週間だけ農作業体験として受け入れたそうであります。 受け入れ後、しばらくすると農園に変化が生まれたそうであります。健常者の従業員がその子を助けるようになり、コミュニケーションが生まれ、職場の雰囲気が明るくなり、そして、障がいを持った方のできる作業を受け入れ側が考えることで、農業経営にも大きな変化が生まれ、障がいのある方を受け入れたことが大きな気づきにつながったと述懐をされておりました。 あるとき、特別支援学校の生徒さんの実習を受け入れることになり、いきなり野菜の生産に携わるのは難しいと思い、鈴木氏は、このトレーをきれいに洗ってくださいと作業を頼み、1時間後に戻ってみると、その生徒さんは最初に手にしたトレーをずっと洗い続けていたそうです。洗ってもらいたいトレーは、まだ数百枚もあるのに。鈴木氏はすぐに先生に連絡し、この子に作業はできませんよと苦情を伝えたところ、先生から、あなたはどんな作業指示をしましたかと聞かれたそうです。トレーをきれいに洗ってくださいとしっかり指示しましたと伝えると、そんな指示の出し方をするから生徒が迷うのです、そんな抽象的な作業指示を出しているから農業が衰退するのですと、反対にお叱りを受けたそうです。 そのときに、はっと気づいたことは、確かに、農家の人たちは水かけ作業の指示も、苗にちょっと水をかけといてという言い方は日常茶飯事だそうです。作業指示は、具体的でなければ誰も作業を手伝ってもらえません。農業現場には抽象的な言葉が飛び交っており、後継者が育ちにくい状況にあるのだと認識をされたそうであります。障がい者を受け入れたことで、農業という産業の特殊さが明らかになったということでありました。 この先生の一言から、ブラシを回転させて、そこにトレーを入れて、上下に2回出し入れするだけできれいになるという洗浄方法を指示できる機械を、この社長は製作されたということであります。その結果、作業の精度が均一で、作業スピードは手洗いの2倍となったそうであります。 また、ある日、特別支援学校の先生が農園の視察に来られ、芽ネギの定植作業を障がいを持った生徒にやらせてほしいと言われたそうです。芽ネギの定植作業というのは、パネルに対して水平に、そして素早く作業をしなくてはならないもので、健常者の中でも特に器用な人が行う、いわば職人の仕事でありました。この仕事は障がいを持った方には無理だろうと鈴木氏は判断し、そうお伝えしたところ、特別支援学校の先生は、学校にあった下敷きを持ってきて、こうすれば、うちの生徒にでもできますと、これを使い、職人たちよりもきれいにたやすく定植してみせたそうです。 鈴木氏は、農業では、種まきから収穫まで全て一人でできて一人前、職人にならなければいけないと教わってきた。しかし、福祉の方々は最初から一人でやろうとは考えません。作業を切り分けて、みんなで誰もができるようにする作業分解の視点で仕事を考えます。また、仕事に人を当てはめるのではなく、目の前にいる人がどうやったらできるようになるのか、作業のやり方を工夫したり、加工や組み立ての機具の機械化を考えます。 仕事に人を当てはめるやり方では、仕事や作業のやり方には変化は起きない。障がい者一人が農園にやってくると、農園の中に変化が起こり、新たなものが一つ誕生する。この構造は、既存の農業を変革していくキーワードであり、農業にとっても障がいを持った方や高齢者の就業は、農業経営の好循環につながり、新たな担い手確保につながるとのことでありました。 そこで伺いますが、本市において農福連携が進んでいない理由について、考えをお示しください。 ○議長(太田俊昭) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 農福連携が進まない理由といたしまして、議員も、今、事例で述べられましたとおり、農業関係者の障がい者に対する誤解があると考えられます。 障がい者は仕事ができない、農業はいろいろなことを一人でやらないといけないので、プロの農家でも大変、障がい者には到底無理といった誤解があると思われます。また、人手不足で困っている農業者と、農作業を行いたい福祉事業者が出会う場がない、農業関係者、福祉関係者が障がい者にも農業ができることを理解できる場がない、福祉関係者が農業技術を勉強する場がない、農業関係者が障がい者福祉を勉強する場がないなどが考えられます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 畔柳議員。 ◆27番(畔柳敏彦) 今後、この農福連携を考える際に、JAとか大手企業、また、福祉関係者などを対象に、私が今、事例で出させていただきましたひなりですとか京丸園の方々を招いて、講演会やセミナーを開催して、ユニバーサル農業とはどういうものなのか、障がい者雇用というのはいかに経営に役立つのか、こういったことを啓発、触発するためにも、現地視察や、また、セミナー等を開いていただきたいというふうに思います。新たな視点で農福連携へ向けてのスタートを切る必要が今後出てくると思いますので、見解をお示しください。 ○議長(太田俊昭) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 国において、今年度から全国的な機運の醸成を図り、今後の推進方策を検討するための省庁横断の会議である農福連携等推進会議が設置をされました。6月4日、昨日、第2回目の会議において農福連携を全国的に進めるビジョンが決定をされ、2024年度までに農福連携にかかわる農家、福祉事業者、JA、特例子会社などを新たに3,000ほど創出する目標が示されております。 本市においても、全国的な流れに乗り遅れないように、視察や研修も含めて福祉部局と連携をして、農福連携を推進してまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 畔柳議員。
    ◆27番(畔柳敏彦) ありがとうございました。 では、続きまして、2番目の幼児教育の無償化に伴う保育園運営について伺ってまいります。 (1)の費用負担の変更内容でございます。 いよいよ、今年度の10月から消費税の導入とともに、また、それを予算の財源として、幼児教育の無償化がスタートいたします。子育て世代の負担が軽減される一方で、保育園の運営に関する基本的な費用について、国、県、市の負担はどのようになっていくのか、お示しください。 ○議長(太田俊昭) 柴田こども部長。 ◎こども部長(柴田伸司) 保育園の運営に係る費用につきましては、公立保育園の場合、市が定める保育料を利用者から直接市に納めていただき、不足する部分は市が全額賄うことを基本としております。 一方、私立保育園につきましては、保育料は公立と同様、市が徴収し、市の歳入となり、運営する法人の収入に計上されることはございません。必要な費用は、国の基準によって算出されます施設型給付費として給付され、園運営の費用に充てられる仕組みでございます。そして、この施設型給付費は、国が2分の1、県と市がそれぞれ4分の1ずつを負担することとされております。 今回の幼児教育の無償化に当たりましては、この基本的な負担割合が変更されるものではございません。全ての3歳から5歳児と、市民税非課税世帯のゼロ歳から2歳児の保育料が無償化されますので、これらに該当する保育料は市に入らなくなります。そして、これにより不足する経費を、公立保育園に係る部分は全額を、私立保育園に係る部分は4分の1を市が負担することになるものでございます。このため、市にかかる負担が従来より大きくなりますので、国は、子ども・子育て支援法の改正及び当初予算に子ども・子育て支援臨時交付金を計上し、初年度である令和元年度に関しましては、地方の負担分を全額国費で負担する財政措置がとられております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 畔柳議員。 ◆27番(畔柳敏彦) 令和元年度においては、国費で対応していただけるのでいいわけでありますが、それ以降は、公立保育園については、市費の負担という形で財政負担が非常に重くのしかかってくるわけであります。 そこで、(2)の民間移管の課題について質問いたしますが、この無償化による財政負担に関する影響は、公立保育園でより強くあらわれるという御回答でありました。 3月議会の代表質問では、今後の公立保育園の運営に当たっては、財政負担の軽減の観点から、民間移管についての検討が必要であるとの見解も伺いました。例えば、一つの園を民間移管するとすると、どの程度の軽減が見込まれるのか、教えていただけますか。 ○議長(太田俊昭) 柴田こども部長。 ◎こども部長(柴田伸司) 平成29年度の歳入決算額から考えますと、私立保育園に給付した施設型給付費に対しまして、国からの子どものための教育・保育給付交付金が約5億2,900万円、県からの施設型教育・保育給付費等負担金が約2億6,400万円、合計で約7億9,300万円の歳入がございました。市内には18の私立保育園がございますので、単純に計算しまして、1園あたりは約4,400万円となります。 金額の算定には、施設の定員規模や園児の年齢構成などさまざまな要素があり、一概に言えるものではございませんが、歳入に係る部分のみを捉えますと、公立保育園では全額市で負担を負う費用について、私立保育園として運営される場合には、そうした国と県からの負担金の交付を受けることができることとなります。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 畔柳議員。 ◆27番(畔柳敏彦) ありがとうございます。あくまでも単純計算でありますが、私立保育園の運営費に関しては、1園当たり年間で約4,400万円が国と県から負担をされると。しかしながら、岡崎市は保育園を持っておりますから、公立保育園の場合は全てが、先ほど申しましたように市で負担するということでありました。 そうしますと、単純計算でありますが、市内には35の公立保育園がありますので、全てが民間移管された場合は、約15億4,000万円が市の歳入として、逆に民間移管をしていれば、入ってくるという形になるわけであります。 幼児教育に関する施策を財源負担だけで判断することは、適切ではないことは理解しておりますけれども、やはり今後の安定した保育の提供を担保していくには、保育人材の確保の観点からも、保育園運営の民間移管は有効な選択肢の一つとも思うわけであります。実際に民間移管する場合の課題として、どのようなことが想定をされるのかについて、考えをお示しください。 ○議長(太田俊昭) 柴田こども部長。 ◎こども部長(柴田伸司) 大切なお子様の命を預かる保育ですので、やはりこれまでと同様な保育の質を確保することは、前提としてクリアすべきポイントとなると考えております。 本市の場合、公私格差なしを原則として、公立と私立での差が生じることのないような各種施策を行って、市内全域で同等な保育を提供しており、参入される事業者にはこれと同様の水準を求めることとなります。 人員配置で言いますと、本市では、国の示す基準を上回る保育士の配置基準を条例で定めておりますので、当然、これに見合った保育士の確保が必要となります。この人材の確保に当たりましては、議員御指摘のとおり、参入事業者による確保に期待する部分もございますが、全国的に保育士が不足する状況にあっては、既存の園への影響も懸念されるところでございます。 また、ハード面につきましても、多くの公立保育園施設で老朽化が進んでおりますことから、建てかえ等のタイミングと合わせた検討が必要となります。このため、代替用地もしくは仮設園舎設置用地の確保といったことも課題になると考えられます。 そして、地域で果たす役割など、ソフト面での要素も含めた総合的な判断によって、どの保育園を民間移管の対象とするか選定することは、特に慎重に整理すべき課題だと認識しております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 畔柳議員。 ◆27番(畔柳敏彦) わかりました。一つの園を建てかえるにしても、建てかえる空き地がないといけないし、それから、どこから手をつけていったらいいのか、さまざまな事情があって、条件もあって一概には結論を出せん、当然、一遍には民間移管もできんけれども、慎重に今後考えていくということでありますけれども、具体的にいろいろな課題があるみたいですけれども、いずれにしても計画を組んでやっていく必要があると思いますけども、今後、何らかの計画策定をしていかれる考えはあるのかについて、お聞かせをください。 ○議長(太田俊昭) 清水副市長。 ◎副市長(清水康則) こども部長からの答弁もございましたように、本市では、昭和47年から今日まで、公私格差のない質の高い保育の実施に努めてまいりました。この間には、平成16年の公立保育園の運営費補助金の一般財源化、また、平成18年には公立保育所施設整備補助金の廃止、さらには、平成27年には子ども・子育て新制度のスタートとともに保育の要件が見直され、保育利用者が増加し、保育士不足が叫ばれ始めたわけでございますが、こうした制度の改正にも、本市としては対応をしてきたわけでございます。 これまで、35の公立保育園と18の私立保育園がさまざまな場面で協力することによって、質の高い保育の提供を実践してまいりました本市の保育行政ではございますが、無償化という大きな制度改革を迎えたことにより、今後の運営に関しましては、公立と私立との国からの財源格差がさらに拡大されることになり、公民連携取組方針に基づいた協議を進める必要があるのではないかと認識しているところでございます。 現段階では、昨年度の業務で、老朽化対策として、今後の保育園の整備方針を検討する保育園個別施設計画を整理し、公立保育園の整備に当たっての優先順位のグループ分けを行っております。 また、今年度は、次期子ども・子育て支援事業計画の策定年度でもあり、地域ごとに必要とされる保育事業の量の見込みや確保に向けての精査を進める予定でございます。これらとの整合性を図りながら、財政負担並びに人的負担の軽減や建てかえなどの迅速にやらなければいけないという必要性も踏まえるとともに、継続して質の高い保育を安全に実施することができるよう、民間移管も選択肢の一つとした計画を策定できればと考えております。 しかしながら、先ほどから申し上げておりますように、質の高い保育、安全性の確保、建物を早急に建てかえなければいけないという財政的な問題、また、保育士の雇用、そういったさまざまな視点からの検討が必要となりますので、これについては慎重に検討を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 畔柳議員。 ◆27番(畔柳敏彦) 副市長から御丁寧にありがとうございました。慎重に、かつ着実に検討をお願い申し上げます。 では、3番の終活ノートについてでございますが、(1)現況から伺います。 昨年、我が会派の井手瀬絹子議員がエンディングノート、いわゆる終活ノートについて質問をいたしました。人生の終わりを迎える前の準備をする活動、いわゆる終活の必要性が高まってきており、本市は昨年、2,000部を製作されたとのことでございました。そこで伺いますけれども、昨年度の終活ノートの取り組み実績についてお示しください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 実績でございますが、昨年度作成しました終活ノートは、福祉会館の1階の長寿課や各地域包括支援センターの窓口で配布をするほか、地域包括支援センターの出前講座や、竜美丘会館で開催されたました終活フェアなどで配布をいたしました。手にしていただいた方々には大変好評で、平成30年度に作成しました2,000部全てを年度内に配布することができております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 畔柳議員。 ◆27番(畔柳敏彦) 大変に好評を博したという話でした。ただいまの分は、御回答で、終活フェアで配布したということをおっしゃいましたけども、その終活フェアの状況について教えてください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 終活フェアでございますが、中日新聞社の主催で、葬儀会社やリフォーム業者など11社が展示や相談ブース、ミニ講座などを出展し、市内外から約350名が訪れております。本市においても地域包括支援センターと共同でブースを設け、高齢者福祉関係のパンフレットを配布し、周知を行っております。その中でも、終活ノートは評判がよく、持って帰られる方が最も多い状況でございました。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 畔柳議員。 ◆27番(畔柳敏彦) ありがとうございました。高齢者の方を含めて、自分が亡くなった後に迷惑をかけたくないという関心が思いのほか高いということだと思いますけれども、この終活ノートの今後の取り組みについてお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 今後の取り組みでございますが、本年度は昨年と同様に、作成は官民協働の枠組みによりまして、費用については広告費で賄い、岡崎市が発行する形をとらさせていただいております。 作成部数につきましては、たくさんの方に御利用をいただきたいという考え方で、4,000部を作成し、5月より配布をしております。 この終活ノートと向き合うことで、本人が自分らしく生き、自分らしい最期を迎えることができるよう、考えるきっかけづくりになればと考えております。 また、判断能力が低下した場合の意向や、亡くなられた後の手続に必要な情報についても記載することができ、残された家族などにも迷惑がかからないよう準備していくことができるようになっておりますので、多くの方に活用していただければと考えております。 令和2年度以降につきましても、民間の御協力をいただき、官民協働で継続して取り組んで作成していきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 畔柳議員。 ◆27番(畔柳敏彦) よろしくお願いいたします。 次に、(2)遺族が行う手続について伺います。 このテーマは、初日の杉山議員と全くかぶってしまいました。御回答においては、今まで数々の議員さんが提案をされて、岡崎市もしっかりとそれを受けて改善を図ってきたという熱い思いを語っていただきまして、ありがとうございました。 しかしながら、私も市民の声をいただいておりますので、引き続き質問をさせていただきます。 さきの終活ノートを活用して御自分の意思等を御家族に伝える時間を持ってほしいと考えますけれども、不慮の事故などによる死、また、そんな機会も持てずに、心痛を抱えながら御遺族が行政手続に来庁されるときに、配慮があってもいいとは思うんです。例えば、お身内の方でも、遠く離れて住んでいる親族が手続に来られ、障がい者手帳を持っているのかもわからないなど、遺族にとって葬儀後の手続を正確に把握することは難しく、何度も市役所に行き来することや、手続の必要のない課を幾つも訪れるという課題もありました。 他市では、該当している制度を調べて、届け出が必要な窓口を示してくれるような対応もあると聞いております。手続の簡素化は、ぜひお願いしたいと考えます。 そのような現実に対応するために、2016年に大分県別府市はおくやみコーナーをスタートさせ、昨年は松阪、松山、三田、大和各市が同様の窓口を設置されています。同じ窓口のやり方でも、やり方はそれぞれのようであります。行政の規模もありますので、本市は本市なりの独自のシステムを進めていただきたいと考えますが、今、検討している内容についてありましたら、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 山崎財務部長。 ◎財務部長(山崎文夫) 終活ノートには、御自分の情報といたしまして、健康保健、介護保険や年金の情報、障がい者手帳等の取得情報、不動産等の財産情報など、行政の手続に必要な情報なども記載できるようになっております。御自分の思いや希望のみならず、関係する制度の情報も御家族で共有するために御活用いただきたいと思います。 しかしながら、まだまだそのような準備ができず、必要な行政手続がわからない場合も多くございます。終活ノートのような情報がない場合の対応といたしまして、福祉分野の一定の範囲に限ってではありますが、該当している制度をお伝えすることは、できるのではないかと考えております。本市では、福祉総合システムを導入しておりまして、このシステムで管理している制度につきましては、該当の有無を調べ、必要な手続案内につなげる庁内のルールを取り決めてまいりたいと考えております。 現在、福祉部、こども部、保健部を中心に、関係課で進めております福祉総合相談体制の検討においても、相談の中で手続を行う必要もあるため、相談体制とあわせまして、遺族の手続についても検討しております。 また、市民税、資産税及び納税に関する手続につきましては、税情報が個人の財産にかかわることから、他の部署との連携に制約が生じるものや、相続の情報が整ってからの手続となるものなど、葬儀後、葬祭費の請求などで来庁された際には申請できない手続もございます。このため、来庁されたタイミングを捉えて、より詳しく案内する個別のパンフレットを用意いたしまして、しかるべき時期に直接担当課へお立ち寄りいただけるように、関係課との協議を進めてまいります。 高齢者の増加に伴い、福祉制度の受給者も増加し、死亡時の手続を初め、行政への各種手続のために来庁される方は、ますます増加することが見込まれます。手続の簡素化や時間短縮を図ることは、行政側にとってもメリットがございますので、一層の工夫を図るように努めてまいります。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 畔柳議員。 ◆27番(畔柳敏彦) 今回の回答を御担当いただきました理事者の皆様、まことにありがとうございました。前向きな答えが非常に多くて、希望が持てる今回の一般質問となりました。どうぞ、それぞれの部署において前向きに進めていただきますことをお願いいたしまして、一般質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。     (27番 畔柳敏彦 登壇) ○議長(太田俊昭) 暫時、休憩いたします。     午後3時34分休憩---------------------------------------     午後3時45分再開 ○議長(太田俊昭) 休憩前に引き続き会議を開きます。 7番 野々山雄一郎議員。     (7番 野々山雄一郎 登壇) ◆7番(野々山雄一郎) 議長のお許しを得ましたので、一問一答で質問に移りたいと思います。自民清風会の野々山です。 地域電力小売会社設立に向けた取り組みについて。 地域でつくられた再生可能エネルギーをその地域で消費する、再生可能エネルギーの地産地消を実現するため、自治体がみずから事業に関与していく地域電力小売事業は、近年、各地で拡大しております。 その背景に、再生可能エネルギーの導入拡大が各地で進んでいることが挙げられます。その地域で生み出したエネルギーをその地域で供給するエネルギーシステム、また、分散型エネルギーの概念が広がり、さらに電力の小売事業が平成28年4月より全面自由化されたことにより、地域の再生可能エネルギーの地産地消に関して民間や自治体が関与しやすい環境が整いました。 岡崎市では、平成26年に岡崎スマートコミュニティ推進協議会を設置し、スマートコミュニティの実現を目的とした活動を行っております。地域のスマート化推進は、社会、環境、経済の三つの側面において、本市が持続可能な社会を構築する上での重要なコンセプトであり、岡崎市地球温暖化対策実行計画においても基本的な施策と位置づけられています。 岡崎市においても、再生可能エネルギーを有効利用することによる二酸化炭素排出量の削減や、エネルギー地産地消の実現を目指し、また、事業利益の活用で、再生可能エネルギーの普及拡大や地域経済への還元を通じた地域活性化も目指す目的を持つ、地域電力小売会社設立に向けた取り組みが行われています。 まず、本市の地域電力小売会社設立の目的についてお尋ねします。 去る平成31年4月17日、岡崎市が出資する地域電力小売会社設立に向けた取り組みに関する会見が行われました。愛知県内で初の取り組みということもあり、新聞やテレビなどで大きく報道されました。改めて、地域電力小売会社設立の意義や目的についてお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 岡崎市地球温暖化対策実行計画におきましては、低炭素社会の実現に向けてさまざまな取り組みを推進することが掲げられ、地域電力小売会社の設立も、その計画に位置づけられているところでございます。 中央クリーンセンターや八帖クリーンセンターで発電されました電力は、化石燃料に依存しない低炭素なエネルギーとされておりまして、新電力会社などへ売電しておりました。今回は、地域電力小売会社を市内に設立し、まずは電気事業者による主として化石燃料由来の電気にかえ、クリーンセンターの発電電力を市内公共施設で活用することにより、市域の低炭素社会の実現を推進したいというふうに考えてございます。 また、会社の経営が安定し、事業利益が得られる段階におきましては、事業利益をもってさらなる環境施策の推進を図ることも検討してまいりたいというふうに考えております。 以上です。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) 多くの地域電力の分類がある中で、本市では、市が保有するごみ焼却炉での発電電力をもとに取り組んでいくとのことですが、この地域電力小売会社設立のメリットをお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 環境側面から見ますと、クリーンセンターの発電電力を市内公共施設で活用することによりまして、エネルギーの地産地消の実現や、それらによりますCO2の削減などにつながるメリットがあるというふうに考えております。 また、経済側面から見ますと、市の公共施設が現在より安価に電力を購入できることや、市外の電気事業者にかえまして市内の地域電力小売会社に電気代を支払うことによって、流出しておりました資金や利益を域内で活用できるなどのメリットがあるというふうに考えございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) 大手電力会社は本社が大都市にあり、そこに支払う電気料金は、全てその会社の売り上げとなり、地方から大都市にお金が流れていく構造があります。地域電力小売会社は地域にあり、そこに支払う電気料金は全て地元に落ち、地域内でのお金の循環を生み出し、地域活性化につながると理解しました。 もっと言えば、我が国のエネルギー資源の多くは輸入に頼っております。2011年、全ての原子力発電所が停止し、その後、緩やかに再生可能エネルギーの比率がふえているとはいえ、日本のエネルギー自給率は10%を切る状態が続き、OECD35カ国中34位と、かなり低い水準です。このように、エネルギー資源を他国に依存する日本のエネルギー事情は、国際状況の影響を受けやすいという課題が引き続き残っております。 また、原子力発電所が停止し化石燃料の利用がふえるということで、温室効果ガスの増加も心配される中、再生可能エネルギーが環境問題の対策に重要な役割を担うと理解するところであります。 本市の地域電力小売会社のメリットを理解し、環境問題の対策への必要性を理解した上で、本市の地域電力の供給先の予定、そして、その際のデメリットをお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 供給先の公共施設は、市内の小中学校や庁舎など、高圧電力契約をしております170施設程度を想定しているところでございます。 一部施設では、現在、競争入札方式で電力会社を選定しております。そのため、安価な電力契約を結んでいる施設もございまして、地域電力小売会社に電力契約を切りかえた場合には、その個別施設の電気料が従来よりも高くなる可能性もあることがデメリットとして挙げられるところです。 そこで本市では、公募を行う際の条件の中に、供給先の公共施設全体の電気料金が数%は安くなるよう、供給価格を設定することといたしまして、市の財政面での経済効果も確保することを予定している状況でございます。 以上です。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) 地域電力の多くが、地元の強みを生かした方法で発電を行っております。例えば、日当たりがよく、広大な敷地があれば太陽光発電、風がよく吹く地域ならば風力発電、森林資源がふんだんにある地域では木質バイオマス発電というように、地域の特性を生かした再生可能エネルギーの利用が行われています。 岡崎市では、廃棄物発電という電源を中心に取り組まれるとのことですが、中項目2番、その小売会社の電源についてお尋ねします。 ごみ焼却場での発電は、太陽光発電や風力発電と比べ、天候など自然状況に左右されない安定した優れた電源ではあります。 その中央クリーンセンターと八帖クリーンセンターの発電出力、発電電力量、今までの売電実績を教えてください。 ○議長(太田俊昭) 小早川環境部長。 ◎環境部長(小早川稔) まず、発電出力については、中央クリーンセンターは1時間当たり1万500キロワット、八帖クリーンセンターは1時間当たり1,500キロワットとなっています。 次に、発電、売電については、平成29年度の実績ですが、中央クリーンセンターの発電電力量は約5万メガワットアワー、そのうち売電電力量は約3万メガワットアワーで、約3億9,000万円の売電収入がございます。一方、八帖クリーンセンターの発電電力量は約9,000メガワットアワー、そのうち売電電力量は約4,000メガワットアワーで、約3,500万円の売電収入でございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) 二つのクリーンセンターで1万2,000キロワット、単位を変えると12メガワットの発電能力は、先日、視察に伺った福岡県みやま市の太陽光発電を主力とした地域電力小売会社みやまスマートエネルギーの発電能力の2倍以上、また、岡崎市と同じく、廃棄物発電を主力とした松阪市の地域電力小売会社松阪新電力の発電能力と比べて3倍以上の発電能力が、岡崎市にはあるということになります。他の自治体の地域電力小売会社の先行事例と比較しても、発電能力の高さがうかがえます。 そこで、中央クリーンセンターの発電出力は1万500キロワット、この数値は全国的に見るとどのような位置づけか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 環境省が実施しております一般廃棄物処理実態調査の結果によりますと、焼却施設の全国平均が約5,600キロワットでございますので、処理施設の違いはありますけども、単純に発電出力で比較しますと、全国平均の2倍程度と、大きな発電能力を有している施設といえると思います。 以上です。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) 本市の中央クリーンセンターの発電能力が非常に優れていることを改めて理解しました。他の自治体の事例に、ともに太陽光発電を主力とする奈良県生駒市の地域電力小売会社いこま市民パワー、大阪府泉佐野市の泉佐野電力など都市圏の自治体電力は、地産の電源確保に苦戦し、電力の卸売市場から調達する電力が大半を占めています。 市内の民間事業者が所有する太陽光発電や固定価格買い取り期間が終わった住宅用太陽光発電の買い取りなども検討し、地産の電力をふやすことを考慮に入れている自治体と比べ、本市のクリーンセンターからの安定した電源は、岡崎市地域電力小売会社の経営の安定につながると考えます。 次に、供給先である公共施設で必要となる電力は、クリーンセンターから得られる電源で全て賄うことができるか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 両クリーンセンターで賄われます電力は、おおむね必要となります電力の半分程度と想定しております。不足分につきましては、当面、電力市場等から調達を予定しているところでございますけども、今後の環境施策の展開によりましては、その調達度合いを削減してまいりたいというふうに考えてございます。 以上です。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) 他市の事例で、太陽光発電の電源を中核とし、夜間電力の需要が高い一般家庭に電力を供給する自治体は苦戦が続いていると聞きます。岡崎市のように、まずは公共施設から始める取り組みは、よい方向と考えます。同じく、一般家庭に電力を供給しないことから始めた浜松市の浜松新電力、山形県のやまがた新電力などは、現在、地産電力の再生可能エネルギー比率が高く保たれ、安定経営の中で、今後、新たな取り組みや販売先に応じた電源構成も考えると前向きな回答がうかがえます。 本市の電力小売会社は、ごみ処理場の電源のみで開始する予定ですが、この安定電源をもとに、さらに再生可能エネルギーの比率を高めるためには別の電源も必要と考えますが、今後、岡崎市の地域特性において考えられる別の発電の可能性をお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 今後におきまして、市内でさまざまな低炭素発電設備が普及すれば、そこから優先的に電力を調達しまして、さらなる低炭素社会を目指すことが期待されます。発電設備は、地域電力小売会社が保有するわけではございませんけども、太陽光発電、木質バイオマス発電、風力発電など、新エネルギーとなり得るものがある中で、国の動向や社会情勢、また、本市の地域性や民間事業者の動向によって、整備の進捗がされるものというふうに思っております。 以上です。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) そしたら、中項目の3番、本市の事業内容についてお尋ねします。 愛知県内では初の取り組みとなることですが、全国的には40前後の地域電力小売会社が設立されています。一般的には、環境面に限らず、幅広い経済効果が期待されていますが、本市が地域電力小売会社に求めることをお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 本市で設立いたします地域電力小売会社は、最小限の資産や雇用によりまして、事業リスクを極力最小限に抑えた運営を想定してございます。そのために、多くの利益は得られないものですけども、それでも得られました事業利益を活用して、さまざまな環境事業へと還元することを考えてございます。 地域電力小売会社は、専門技術を要します需給調整などの電力事業のほか、経済活動を伴います環境事業などにも積極的に関与していただくことを期待してございまして、それらが事業として成立するよう、民間提案を募りたいというふうに考えてございます。 以上です。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) 地域電力小売会社として、当然、電力の調達と供給を適正に行っていく必要がありますが、先の質問で回答がありました最小限の資産や雇用で、電力の需給管理はどのように行うのか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 本事業では、電力の需給管理システムは導入しないで、事業パートナーとして募集します民間事業者に需給管理の委託を予定してございます。需給管理システムを導入する場合におきましては、システムの償却負担によります損益の悪化や、従業員の専門化などが発生します。事業として目指す目的は、地域におけます再生可能エネルギーの普及、促進や、地域課題解決のための事業利益の環境投資でございます。したがいまして、営利的な会社構造を確立するよりも、投資的な会社構造を確立するほうが、地域課題解決に貢献すると考えているところでございます。 以上です。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) 雇用創出や産業振興より、地域内資金循環を含むエネルギー地産地消は、低炭素社会の実現に重きを置いている取り組みと理解しました。 本事業を検討するに当たり、電力販売先である需要側と電力調達元となる供給電源側との綿密な調査が必要であると考えますが、どのような予備的調査を行ったか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 予備的調査におきましては、地域内におけます電力需要並びに供給電源に関して調査を行いました。需要につきましては、市内高圧契約の公共施設において、月次電力量並びに支払い金額、契約情報に関する調査、整理を実施したところでございます。 供給につきましては、中央クリーンセンター、八帖クリーンセンターの施設情報や電力の需給情報を24時間365日、30分単位で取得してございます。その他、電力調達や販売に関する各種の単価につきましても、あわせて調査を実施しております。 以上です。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) 他の自治体電力では、債務超過など厳しい経営状況の小売会社もあるようですが、事業を安定的に進めていくに当たり、一定の事業利益を確保することが必要不可欠です。事業シミュレーションなどを行っているか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 電力の需要及び供給の双方に関しまして、24時間365日の30分単位で予測を行い、需給バランス状況について検討を行ったところですけども、この検討結果に基づきまして、不足電源量の予測を初めとして、常時バックアップやJEPX等の市外電力調達手段から調達をした場合などについて、事業シミュレーションを実施したところでございます。 これらの検討によりまして、一定の事業利益を確保できるものと見込まれることがわかったところでございます。 以上です。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) 電力会社の責務に、電力の需要と供給のバランスを絶えず一致させることで30分単位の電気量を一致させる同時同量制度のルールがあります。今事業は、需要と供給の過不足が起こらないように、需給調達業務を行うために専門的な知識とシステム、手法、経験等が必要とされる事業であります。そのための事業パートナー募集が不可欠と理解することから、公募型プロポーザルに至ったと理解しています。 そこで、今事業は、公募前に民間事業者から意見や提案を求め、対話を通じて市場性の有無や活用アイデアを把握し、公募への精度を高めるためのサウンディング型市場調査がなされました。 先月、サウンディング調査を行ったとのことですが、その調査における内容と確認事項をお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 本事業のおおむねの方向性が現実的なものであるか確認するとともに、募集要項案に対しまして意見を求めたところでございます。 具体的には、パートナー企業に求める事業内容といたしまして、新会社の設立、電力の需給管理、事業利益の活用方針策定等であること、また、事業期間を10年とすることや資本金額、出資割合等の条件に関すること、その他、プロポーザルの募集から提案書締め切りまでの期間や、事業者選定後、会社設立までに必要な期間など、スケジュールに関することなどについて確認を行ったところでございます。 以上です。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) そのサウンディング結果と、それを踏まえた方向性をお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) サウンディングの結果といたしましては、本事業の方向性が実現性の高いものであることが確認できたところでございます。 特に、供給先といたしまして高圧施設を対象としていることや、電力需要の約半分の電源が既に確保されている点は、経営する上での安定性、より早い段階での利益確保の観点から、事業者の参加意欲を高める条件設定となっていることが確認されたところでございます。 しかし、その一方で、会社設置後に必要となります経済産業省資源エネルギー庁への電気小売事業者登録におきましては、申請の混み具合等によりまして、4カ月から1年程度を要するため、供給開始時期の確定は困難であるとの意見もありました。 これらを踏まえまして、募集要項案を再精査して、選定委員会によります募集要項の確定を経てから、公募を開始してまいりたいというふうに考えてございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) それでは、今後はどのようなスケジュールで進めていくか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 今月中に選定委員会を開催いたしまして、募集要項や選定基準の内容について審議をしていただきたいというふうに考えてございます。 なお、選定委員会の委員には、環境、小売電気事業、まちづくり、会計等の民間有識者に委嘱する予定でございます。 そして、来月には、プロポーザルの公募におきまして民間事業者の提案を募集し、審査委員会の審査を経まして、年内におきましては、事業パートナーとなります優先交渉権者を選定する予定でございます。 その後、出資会社各社での協議や役員の選出、そして、設立登記等の事務手続を経まして、来年3月には新会社を設立したいというふうに考えてございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) 他自治体の先行事例を参考にし、岡崎市の現状に即したすぐれた取り組みと理解しました。本市の地域電力小売会社が事業利益を出し、その利益を他の電源確保など拡大路線を歩むか、電源はそのままで他の環境施策に取り組むかは、設立された会社が決めることとお聞きしました。今後の展開にも期待します。 再生可能エネルギーの拡大がエネルギー自給率をアップさせ、と同時に温室効果ガスを削減させます。我が国の再生可能エネルギーの比率は世界の主要国と比較すると低い傾向であります。中枢中核都市である岡崎市を初め、全国の各自治体のこうした取り組みがふえることで、我が国の抱えるエネルギー問題や世界が抱える環境問題の対策となると期待します。丁寧な御答弁に感謝いたします。 続きまして、大項目の2番、介護職員の人材確保について質問させていただきます。 介護労働安定センターの調査によれば、介護職員の平均離職率は16.2%、全産業の平均の14.9%を上回っています。また、平成29年度介護労働実態調査によると、採用活動に関しても、事業所の88.5%が、採用が困難と回答しています。これは、前年調査よりも15.4ポイントの上昇で、理由としては、同業他社との人材獲得競争が激しい、他産業に比べて労働条件がよくないが多数を占めました。また、そのアンケートの中に、ベッドはあいているのに介護職員が足りず受け入れられないといった声も聞かれるようになりました。 その介護労働実態調査では、介護業界の離職者の4割近くが介護職経験1年未満、さらには、3年未満の離職率が65.2%との結果が明らかになりました。 介護業界の人材を確保し、その後、その人材をどれだけ定着させるかが重要と考えます。 中項目1番、本市の現状と課題についてお尋ねします。 介護現場の人材不足が社会問題となっていますが、岡崎市の現状をお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 全国的にも問題となっております介護現場における人材不足の現状でございますが、岡崎市でも例外ではない状況となっております。どの事業所におきましても、職員の確保には苦慮されている状況でございます。 人材不足の直接的な影響についてでございますが、人材確保が困難との理由で新たな施設整備の計画が予定どおり進まない、また、既存の入所施設でも、職員不足のためにやむを得なく新規入所者の受け入れを見合わせ、空床となっている施設もあると伺っております。介護現場の人材確保につきましては、市としても喫緊の課題であると考えております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) 施設をふやしても、そこで働く人材が不足していれば何の意味もありません。大都市への人口流出が進み、高齢化率の高い地域ならともかく、岡崎市においてもそのような現状が現実であると確認しました。 一般的に、介護現場の人材不足の要因の一つに、給与などの待遇の問題があると聞いています。その待遇の改善のための制度はあるか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 介護保険制度において事業所に支払われる報酬の一部に、処遇改善に係る加算がございます。一定の要件を満たした事業所に支給されております。従業員の処遇の改善という使途を限定として支払われるものとなっており、事業所の運転資金など別の用途には使えないものとなっております。 平成21年に創設されました介護職員処遇改善交付金に始まりまして、平成24年、27年と介護保険制度改正の中で見直しを重ねながら、介護業界の給与水準の引き上げに一定の効果を上げてきたと認識はしております。また、今後さらなる拡充がされる予定でもございます。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) 介護職の資格について、初任者研修から実務者研修、その後に介護福祉士を取得するのが一般的であります。初任者研修からおおよそ3年の実働経験がないと介護福祉士の受験資格が得られません。3年以内の離職率の高い業界でありますが、3年間定着して働いてもらえるための介護現場の職場環境づくりは必要であります。しかし、個人的な意見ですが、どんな職業でも、まずは3年ぐらい働いてみてほしいとも感じます。 そして、中項目2番、今後の対策についてお尋ねします。 処遇改善の基本的な考え方には、介護人材の不足解消、他産業との賃金差の解消、介護離職ゼロに向けた職員確保と職員定着などがあります。令和元年度の処遇改善では、経験や技能のある介護職員のさらなる処遇改善が組み込まれておると聞いています。 そこで、処遇改善に関して、今後さらなる拡充とはいつごろ実施されるのか、また、具体的にどのように拡充されるのか、お聞かせください。
    ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) まず、今後のさらなる拡充でございます。処遇改善の実施時期でございますが、平成29年12月8日の閣議決定で、勤続10年以上の介護福祉士について、月額平均8万円相当の処遇改善を行えるよう、公費を1,000億円程度投入し、処遇改善を行うとされております。本年10月の消費税引き上げに伴い、介護保険報酬の改定により実施される予定となっております。 次に、具体的には、支給対象となる職員は勤続10年以上の介護福祉士となっておりますが、介護福祉士以外の職員への配分につきましても、事業所側の柔軟な運用の余地を残す内容となっております。一部のベテラン職員に一定程度の給与水準を保障するだけでなく、全体的な処遇改善にも配慮した制度改正となっております。 今後、国から詳しい情報が出ましたら、市内事業所にも周知をしてまいります。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) 月額の8万円、年間で100万円近いアップの処遇改善が行われ、安定した年収を確保する方向性を確認しました。目に見える増額は、人生設計を立てる上で職員に希望を与えます。逆に、今後どれだけの報酬を受け取れるかどうかわからない職場は、そのような職業に対する不安は大きくなります。 一般的に、将来、どのように給料が上がっていくのか見えにくい職業は、早期の離職につながりやすいと考えますが、介護職におけるその対策をお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 対策でございますが、国の処遇改善加算は、介護職員が将来どんな役職についたり資格を取ったりすれば、自分の給料がどのように上がっていくのかを、事業所が職員に示すことを目的の一つとしております。 中長期的な介護人材の定着と育成により、高い技術を持った職員をふやすことを求めるものとなっております。本市といたしましても、一つでも多くの事業所がこの処遇改善加算を活用いたしまして、職員が長く勤められるような仕組みづくりができるよう、働きかけをしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) 埼玉県の取り組みで、未整備事業者を対象に、介護職員モデル給与表を公開しています。昇格した場合の報酬や年収の目安が把握でき、長期の勤続や仕事へのモチベーションにつながっているとのことです。 群馬県の取り組みでは、介護福祉士として実務経験5年以上、所属する事業所に3年以上勤務している、また、所属する事業所からの推薦を受けているといった三つの条件を満たすと、ぐんま認定介護福祉士の資格を付与し、職員の意欲向上と職場定着を図ることを目的にされております。 また、青森県、京都府、静岡県で導入されている取り組みとして、人材育成や労働環境の改善に取り組む介護事業所を評価する、働きやすい介護職場認証制度を創設しています。外部からは見えにくい取り組みに公的なお墨つきを与え、人材を集めやすくする狙いです。また、認証事業所であることが、利用者にとっても優良事業所を選ぶ目安にもなると見ているとのことです。厚生労働省も、これらの先進事例を参考にし、指針を策定し、全都道府県での実施を目指すようにしているようです。 次に、中項目3番、岡崎市の取り組みについてお尋ねします。 本市が現在取り組んでいる介護職員人材確保事業についてお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 本市の取り組みでございますが、平成30年度より事業所に勤務されておられます職員が、介護福祉士などの一定の資格を取得する際に、事業所が受験費用や研修の受講費用を支出した場合の補助制度として、開始をしております。 1事業所当たり10万円を上限に補助を行うものでございまして、平成30年度は7事業所、10名の資格取得に対して補助を行いました。本年度も同様の制度を継続しておりまして、事業所への早目の周知を行うことによりまして、5月末日時点では、16事業所からの申請がございました。 そのほか、30年度につきましては、予算を使わずに福祉就職フェアを開催いたしましたが、今年度は会場使用料やポスター制作費などの必要経費を計上いたしまして、年2回の開催を予定しているわけでございます。第1回目を今週の土曜日、6月8日でございますが、イオンモール岡崎の御協力をいただきまして開催をいたします。第2回目の日程は未定でございますが、できるだけ早い時期ということで、11月を予定させていただいております。昨年度は介護保険事業所のみの開催でございましたが、今年度は障がい福祉サービス事業所と合同で開催をいたします。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) 資格取得の補助金に、現在の段階で昨年度の倍以上の申請がある状況を理解しました。本市において、昨年度より介護職のキャリアアップ支援が積極的に取り組まれていることを理解しました。 また、今年度のイオンモールでの福祉就職フェアは、介護職のやりがいや魅力を各世代に知ってもらうイベントとして期待しています。 現代において、核家族化により家にお年寄りがいない家庭が多くなっています。普段からお年寄りとかかわる機会が減少している方々に、介護を身近なこととして考えてもらうために効果的なフェアであることを期待しますが、この福祉就職フェアの内容について、具体的にどのようなことを行うか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 本年実施いたします福祉就職フェアでございますが、イオンモール岡崎1階のセントラルコートにイベント、体験スペースを設置いたします。介護ロボットの展示や、バーチャルリアリティーを活用いたしました認知症高齢者の疑似体験や装具を用いた歩行など、高齢者の身体機能を体験していただけるものとなっております。 また、介護技術の説明なども行う予定をしております。同時に、3階のイオンホールでは、就職を希望される方のための個別相談ブースを設けさせていただいております。介護関係で24法人、障がい福祉関係で9法人の計33法人が出展をし、個別相談を実施いたします。あわせて、障がい福祉サービス事業所の利用者がつくられた製品の販売も行い、多くの方に福祉の活動を身近に感じていただける内容となっております。 1階のイベントは、介護などへの就職を希望される方でなく、広く介護や高齢者に関心を持っていただくことを目的としております。買い物などのついでに気軽に立ち寄っていただける内容となっておりますので、多くの方の御来場を期待しております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) 単なる就職フェアとしてでなく、介護を必要とする方にどんな苦労があるか、バーチャルリアリティーなどで実際体験できる、貴重な体験を気軽に参加できるイベントであると理解しました。 介護・福祉の現場では、予想できないようなトラブルが起こることが多く、事前にトラブルに備えたシミュレーションをすることの効果が期待されます。また、認知症や精神疾患を抱えた方の気持ちを酌み取るために、バーチャルリアリティーでその方々と同じ目線での経験も積むことができます。本市のフェアでは、バーチャルリアリティーで認知症疑似体験もできるとのことです。バーチャルリアリティーで介護現場での危機の察知、異変に気づき、事前に対応する能力を鍛えることが可能で、介護職だけでなく、在宅にて介護を行う御家族の皆さんはもちろん、介護になじみのない方にもぜひ体験していただきたい内容であります。 開催日に関しましても、子供たちや若い世代から中高年まで、世代を超えた方々が集うイオンモールの土曜日に開催することも、高く評価いたします。 次に、介護ロボットの展示もあるとお聞きしましたが、この介護ロボットの具体的な効果をお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 介護ロボットの効果でございますが、実際に導入をされた事業所からの話でございますが、トイレや入浴での介助が介護スタッフにとって重労働となっているようでございます。その中で、体を移動させる介助の負担が軽減されることに対しまして、現場のスタッフより一定の評価を得られております。さらに、時間的な面での効率化も図られていると聞いております。 また、別の事業所では、見守り型の機器を導入することにより、夜間帯など職員配置が手薄になる時間帯に起きやすい離床や事故の防止という面で、スタッフの負担と不安の軽減につながっていると、効果も出ております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) 介護ロボットは、介護者側の負担軽減だけでなく、要介護者の自立支援、コミュニケーションやセキュリティーにも大きな役割を持っています。しかし、介護ロボットを導入できない理由の6割に、価格が高いからとのアンケート結果があります。 介護ロボットを導入したい事業所もあると思いますが、コストの問題で導入できない、そのあたりの対策が何かあるのか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) コスト面でございますが、現在、国が実施しています介護ロボット導入支援事業など、補助金などの活用による導入費用の一部を補助する制度がございます。コスト面の負担が軽減されておる状況でございます。過去には平成28年度に介護ロボット等導入支援事業特例交付金の活用により、本市でも2件の導入につながっております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) 介護は愛をもって、ロボットではなく人がすべきとの根強い意見はありますが、寝ているのに定期巡回のたびに起こされた利用者が、見守り支援ロボットの導入でぐっすり眠れるようになったケースや、決められた時間だけのおむつ交換をしていた利用者が、自動排せつ処理装置により、いつでも清潔な状態が保たれたケースなど、利用者からのロボット導入の喜びの声も聞いています。 今回の福祉就職フェアは、市単独で実施しているのか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 市が単独で実施いたしておりますが、これまで、出展を希望されている事業所の職員と4回の協議を重ねながら準備を進めてまいりました。また、当日のイベントブースのお手伝いや事前の周知、広報活動におきましても、一部事業所職員から協力の申し出がございました。市単独で行う事業というよりも、関係者との協働型の事業として継続的に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) 今、協働型と申されましたが、実際に介護現場で働きたいと思っている方や福祉に関心のある方に、どのように参画してもらうのか、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) まだ、検討段階ではございますので、実施時期など詳細は未定でございますが、協議の場に、福祉系の大学などに通う現役の学生を交えまして、さまざまな角度からより活発な議論を重ね、さらに魅力ある福祉就職フェアにしてまいりたいと考えております。 こうした取り組みを通じまして、福祉に関心のある方と事業所側のつながりがより深くなり、具体的な就職などにつながっていくような効果を期待していると考えております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) 今週末の土曜日のフェアについて、もう一つ質問をいたします。土曜日のイオンモールはたくさんの人でにぎわっていますので、周知、告知をしなくても、買い物ついでに立ち寄る方も多いと思います。しかし、少しでも介護に興味のある方には、ぜひ参加してほしい内容であります。 そこで、今回のフェアの市民などへの周知の方法について教えてください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 周知方法といたしましては、運営の御協力をいただきました事業所職員と一緒に市内の各高等学校、大学、短大、専門学校などに直接訪問をいたしまして、進路指導の先生に今回の就職フェアへの協力依頼を行っております。あわせて、各学校の昨今の進学、就職の状況につきましても情報収集を行い、今後の福祉就職フェアの開催などに生かしてまいりたいと考えております。 また、市外の学校などに対しましても、郵送などによりポスター掲示のお願いをさせていただいております。市ホームページやツイッター、市政だよりでの周知、まちバスの掲示板の活用、エフエムおかざきでの公表や各報道機関への周知なども行いました。そのほか、駅や市内の大型店舗などへのポスターの掲示の協力依頼や、今回、会場の御提供を初め、御協力をいただきましたイオンモール岡崎には、ホームページでの周知も行っていただくなど、さまざまな角度からこの福祉就職フェアの情報が伝わるように努めてまいりました。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) ありがとうございます。いろんな周知がされていることを理解しました。 そのほかに、介護職員の人材確保のために何か市で取り組んでいることがあれば、お聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) たくさんはございませんが、取り組みの一つといたしまして、市内唯一の介護福祉士養成機関のパンフレットを福祉会館1階の介護保険課窓口に設置をさせていただいております。また、昨年度は保育園や幼稚園のほか、小中学校、高等学校宛てに、高齢者との交流の取り組みについてのアンケートを実施いたしております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) そのアンケートの結果についてお聞かせください。 ○議長(太田俊昭) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) アンケートの結果でございますが、中学校までは、各学校におきましても、世代間交流の必要性を感じていると結果が出ております。その一方で、高等学校で、大学進学を考えている生徒は、介護や高齢者について身近な問題として捉えていないという結果が出ております。広い世代に介護への関心を持ってもらえるかが、今後の課題の一つとして考えております。 以上でございます。 ○議長(太田俊昭) 野々山議員。 ◆7番(野々山雄一郎) 小中学校では世代間交流の必要性を感じながら、高校に進むとその考えが薄くなっていく傾向があるのは残念です。ぜひ、今週末の6月8日、福祉就職フェアでは、当日、高校生を初め若い人への積極的な呼び込みを行い、ぜひ介護体験をしてほしいものです。 そのほかにも、他の自治体での介護職員の人材確保と人材定着を目的とした取り組みがあります。厚生労働省は介護の人手不足への対策で、経験のない中高年らを介護職場に呼び込むために、介護入門研修の開催を各都道府県に要請しました。定年退職する人、子育てが一段落した人などを対象に、介護助手になってもらう研修です。岡崎市単独の取り組みではありませんが、今年度、愛知県では県内市町村で10回、定員600名、受講料無料で行われるとのことです。研修を受けた中高年の方々には、お年寄りの話し相手や片づけなど、体力的な負担が軽い介護助手になってもらう、また、介護助手として就労希望があれば、就職先の支援も受けられると聞いています。 開催地は未定とのことですが、開催地決定の折には、岡崎市外の会場であっても、学区の福祉委員会の方を初め、地域の福祉に興味のある方に幅広い告知をお願いいたします。 施設内での事件など、暗いイメージを先行させるニュースによりマイナスイメージが強い介護職であります。それが、介護人材不足、障がい福祉人材不足を助長しているといっても過言ではありません。介護に対する偏見や誤解が少しでもなくなっていくように、全ての人が福祉のために介護を知り、介護を理解し、できることから介護をやってみる、また、自分自身は介護予防に努めることが大切ではないでしょうか。 今週末のフェアでそれを体験できると、私は思っております。地域共生社会の実現のためには、全ての住民が、まずは介護の現状を知ることから始まると考えます。岡崎市が今後もこの福祉フェアを継続され、さらにバージョンアップを重ねながら、介護現場の人材不足が少しでも解消されるように取り組まれることを期待して、私からの質問を終わります。     (7番 野々山雄一郎 降壇) ○議長(太田俊昭) 以上で、本日の議事日程は終了いたしましたので、明6日午前10時再開することとし、本日はこれにて散会いたします。     午後4時32分散会 地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。         議長   太田俊昭         署名者  畑尻宣長         署名者  内田 実...