岡崎市議会 > 2019-06-04 >
06月04日-02号

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  1. 岡崎市議会 2019-06-04
    06月04日-02号


    取得元: 岡崎市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-08-19
    令和 1年  6月 定例会               令和元年            岡崎市議会会議録第2号                          令和元年6月4日(火曜日)本日の出席議員(35名)     1番  鈴木雅子     3番  新免悠香     4番  大原昌幸     5番  三浦康宏     6番  野本 篤     7番  野々山雄一郎     8番  磯部亮次     9番  荻野秀範    10番  小田高之    11番  杉山智騎    12番  野島さつき    13番  畑尻宣長    14番  蜂須賀喜久好    15番  山崎泰信    16番  加藤嘉哉    17番  井町圭孝    18番  井村伸幸    19番  杉浦久直    20番  鈴木静男    21番  小木曽智洋    22番  中根武彦    23番  内田 実    24番  江村 力    25番  柵木 誠    26番  井手瀬絹子    27番  畔柳敏彦    28番  鈴木英樹    29番  柴田敏光    30番  加藤 学    31番  三宅健司    33番  原田範次    34番  簗瀬 太    35番  加藤義幸    36番  神谷寿広    37番  山崎憲伸---------------------------------------欠席議員 (1名)    32番  太田俊昭---------------------------------------議事日程 日程第1 会議録署名議員の指名 日程第2 一般質問---------------------------------------本日の会議に付した事件 1 会議録署名議員の指名 2 一般質問---------------------------------------発言順位議席番号氏名 (質問方法の種別)件名533原田範次 (一問一答方式)1 種子問題について  (1) 種子法が廃止された経緯  (2) 種子法の内容  (3) タネの現状   ア F1種子   イ 雄性不稔※F1種子   ウ F1種子米「ネリカ米」   エ 日本の品種改良米との違い   オ 野菜の種子   カ 蜜蜂   キ 放射線育種   ク 遺伝子組み換え技術アグロバクテリウム法」  (4) ターミネーター・テクノロジー   ア アメリカの特許と使用凍結の理由   イ 問題点   ウ 利点  (5) 種子法廃止後の動き   ア 国からの説明
      イ 愛知県の動き   ウ 民間参入の動き   エ 情報窓口   オ 規制改革推進会議農林ワーキング・グループ   カ 農業競争力強化支援法   キ 本市への影響   ク 他都道府県の動き 2 こども発達センターについて  (1) 設置の目的  (2) センター内を支援・医療・相談に分けた理由  (3) 幼少期に診断名を告知する目的  (4) 保護者へのフォロー体制  (5) 支援・医療・相談3センターの連携  (6) 施設利用終了後のフォロー体制  (7) かかりつけ医との連携  (8) 2年間の事業の総括 ※植物の雄性器官である花粉や胆のうに異常があるために、受粉、受精や種子形成が行われないこと618井村伸幸 (一問一答方式)1 園児・児童の安全確保について  (1) 現状  (2) 対策 2 公共図書館における障がい者サービスについて  (1) 現状  (2) 今後の取り組み 3 在宅医療について  (1) 現状  (2) 高齢者・障がい者(児)の災害時対応715山崎泰信 (一問一答方式)1 エリアバスについて  (1) アンケートの結果  (2) 今後の進め方 2 農林産物のブランド化について  (1) 推進品目の現状  (2) 今後の育成828鈴木英樹 (一問一答方式)1 農業振興について  (1) 農業関連施設  (2) 農業生産工程管理(GAP) 2 歴史まちづくりについて  (1) 文化財保存活用地域計画  (2) 歴史的風致維持向上計画 3 防災・減災について   災害時避難行動要支援者支援制度 4 コミュニティ関連施設について   市民センター929柴田敏光 (一問一答方式)1 本市の将来都市像について  (1) 人口  (2) 老人クラブ  (3) 空き家利用  (4) 今後の姉妹友好都市提携  (5) セルビ跡地  (6) 市民意識調査 2 ミズベリングについて  (1) 河川敷の利活用  (2) 店舗誘致1012野島さつき (一問一答方式)1 糖尿病の重症化予防について  (1) 本市の現状  (2) 国保の取り組み  (3) 今後の課題 2 女性活躍の推進について  (1) これまでの取り組みと成果  (2) 今年度の取り組み  (3) 今後の展開 3 乳児用液体ミルクの備蓄について  (1) 制度改正後の動き  (2) 協定  (3) 周知・啓発114大原昌幸 (一問一答方式)1 太陽の城跡地へのコンベンションホールの建設について   計画と取り組み 2 子供から大人までを含めたゲーム依存症について   状況と取り組み説明のため出席した者 市長       内田康宏 副市長      清水康則 副市長      山本公徳 教育長      安藤直哉 水道事業及び          伊藤 茂 下水道事業管理者 市民病院長    早川文雄 総合政策部長   永田 優 財務部長     山崎文夫 総務部長     鈴木 晃 市民生活部長   大久保貴子 市民生活部          杉山弘朗 防災担当部長 社会文化部長   河内佳子 福祉部長     内田次夫 保健部長     池野 肇 保健所長     服部 悟 こども部長    柴田伸司 環境部長     小早川 稔 経済振興部長   植山 論 都市整備部長   籾井泰晴 土木建設部長   小林昭彦 建築部長     中根康明 市民病院          大山恭良 事務局長 消防長      井藤謙三 上下水道局長   岩瀬広三 会計管理者    大竹 博 教育委員会          小野鋼二 教育部長 教育委員会          加藤有悟 教育監 監査委員          青山恭久 事務局長 総合政策部次長          本多徳行 兼地域創生課長 財務部次長兼          神谷 勝 資産税課長 市民生活部次長          桑山拓也 兼防災課長 市民生活部次長          太田貴之 兼市民課長 社会文化部次長          山本雅弘 兼文化振興課長 社会文化部次長          太田義男 兼国際課長 社会文化部次長          手嶋俊明 兼市民協働推進課長 福祉部次長兼          中川英樹 地域福祉課長 福祉部次長兼          小河敬臣 長寿課長 保健部次長兼          中根勝人 保健企画課長 こども部次長兼          河合剛志 保育課長 経済振興部次長          鈴木英典 兼農務課長 都市整備部参事  杣谷正樹 都市整備部次長          新井正徳 兼都市計画課長 都市整備部次長          福澤直樹 兼都市施設課長 都市整備部次長          市川正史 兼まちづくりデザイン課長 都市整備部次長          中田利隆 兼拠点整備課長 土木建設部次長          畔柳智岐 兼道路維持課長 土木建設部次長          倉橋正直 兼道路建設課長 土木建設部次長          田口富隆 兼河川課長 建築部次長兼          鈴木広行 建築指導課長 市民病院事務局次長          伊奈秀樹 兼総務課長 上下水道局次長          柴田清博 兼総務課長 上下水道局次長          荻野恭浩 兼水道工事課長 教育委員会 教育部次長    神尾清成 兼総務課長---------------------------------------職務のため出席した者 議会事務局長   廣山嘉也 議会事務局次長          近藤秀行 兼議事課長 議事課副課長   水上順司 議事課          畔柳康弘 議事係係長 議事課 政策調査係    関塚俊介 係長 議事課主査    伊藤雅典 議事課主査    加藤 順 議事課主事    江場龍也     午前10時開議 ○副議長(三宅健司) 本日、議長が欠席でありますので、議長にかわり副議長が議長の職務を行います。 出席議員が定足数に達しておりますので、ただいまから会議を開きます。 本日出席を求めた理事者は、市長初め関係職員であります。 なお、本日の議事日程は、席上に配付の印刷物により御承知願います。--------------------------------------- ○副議長(三宅健司) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員は、会議規則第79条の規定により、議長において、12番 野島さつき議員、24番 江村 力議員の御両名を指名いたします。--------------------------------------- ○副議長(三宅健司) 日程第2、一般質問を行います。 本日の質問予定者は、33番 原田範次議員、18番 井村伸幸議員、15番 山崎泰信議員、28番 鈴木英樹議員、29番 柴田敏光議員、12番 野島さつき議員、4番 大原昌幸議員の以上7名であります。 あらかじめ定めた順序に従い、質問を許します。 33番 原田範次議員。     (33番 原田範次 登壇) ◆33番(原田範次) おはようございます。民政クラブの原田範次です。 令和元年第1回目の一般質問の機会をいただきました。元号が変わったこの機会に、平成から引き継ぐ事項と、反省事項に決別する勇気が議会も必要と思っております。 岡崎市議会においては、市議会議員という公職にありながら、平成25年から28年にかけて不適切な行為、発言を繰り返し、平成28年当時、岡崎市民及び岡崎市議会に対し事実と異なる説明を行ってきた、こうした言動は議会の信頼を大いに失墜させました。 議会は、平成31年3月22日に三浦康宏氏に、全会一致で辞職を勧告いたしましたが、本日も本会議にお見えであります。こうした行動が、岡崎市議会の名誉を失墜させています。三浦氏の勇気ある反省と行動を求めます。 三宅副議長のお許しをいただきましたので、通告に従って質問をいたします。 我が国の行政は申告に基づき運用がされております。サラリーマンは所得税を給料から毎月天引きされ確定申告を行っており、また個人経営の農家等の収入は、天候や輸入農産物に影響されながら、個人で所得税の申告をされております。 こうした中、農地保全、食料自給ライン、地産地消、食料廃棄問題、こうした問題で農家が描く今後の農業を国に伝えるパイプが細くなっていると感じます。JAの解体は、こうした機能をどんどん弱体化させていると思うわけであります。 種子法が農家に与える影響があるのか、農業を支援する農務課にお尋ねをいたします。 1、種子問題について。 (1)種子法が廃止された経緯についてお尋ねをします。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 経緯でございますが、国が推し進める農業競争力強化プログラムの中で、農産物の価値を決定づける種子、その他の種苗につきましては、我が国農業の国際競争力を決定づける極めて重要な農業資材であり、常に国際競争力ある優良な種子、その他の種苗を、官民を含めた国の総力を挙げて開発し、国内に供給する体制を構築することが不可欠であると位置づけられました。 このため、戦略物資である種子、種苗につきましては、国は国家戦略、知的財産戦略として、民間活力を最大限に活用した開発・供給体制を構築し、その体制整備に資するため、民間の品種開発意欲を阻害している地方公共団体中心のシステムである主要農作物種子法を廃止するための法整備を進めることが明記をされました。 農業競争力強化プログラムを踏まえ、農業競争力強化支援法が成立いたしましたが、この中で、良質かつ安価な種子、その他の種苗の供給を実現するために、適正な競争力のもとで民間事業者による種苗の生産及び供給に関して、活発な事業展開が可能となる環境とすることとされています。 この農業競争力強化支援法との関係において、都道府県中心の制度を一律に義務づけている主要農作物種子法は、官民の総力を挙げる体制の構築と矛盾することから廃止されることとなり、この主要農作物種子法は、平成29年4月21日に公布され、平成30年4月1日に廃止されたものであります。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 原田議員。 ◆33番(原田範次) では、(2)の種子法とはどのようなものか、内容を説明ください。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 主要農作物種子法は、昭和27年に、戦後の食料増産という国家的要請を背景に、我が国の基幹的な作物である稲、麦類、大豆の種子については、国、都道府県が主導して生産、普及を進める必要があるとの観点から制定されたものであり、この法律に基づき、都道府県が中心となって種子生産が実施をされてきました。 具体的には、この法律により、各都道府県は、地域で普及すべき良質な品種を現地で栽培試験し、奨励品種として決定すること、その奨励品種の栽培用種子のもととなる原種及び原原種を生産し供給すること、種子生産するほ場を指定し、栽培中のほ場審査及び生産された種子の審査を実施することが義務づけられておりました。 愛知県の場合、この法律に基づき、水稲ではあいちのかおりSBLを初め18品種、麦で3品種、大豆で1品種を奨励品種として決定をし、愛知県農業総合試験場が原種及び原原種を生産、供給し、県が主要農作物種子法の基本要綱に基づいて設置をした愛知県米麦振興協会が取りまとめた指定ほ場での種子生産について、県の農業改良普及課が各種審査を実施し、毎年優良な種子が県内の水稲で90%以上、小麦では100%の栽培面積に供給され、安定生産に寄与していました。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 原田議員。 ◆33番(原田範次) 愛知県の稲作、農作業の平準化を図るために、わせでコシヒカリ、普通にあさひの夢、そしておくてであいちのかおりSBL、また、山間部においてはミネアサヒと。こうして愛知においても、本当にいろんな品種を使い分けておるわけであります。 全国的に見れば、北海道の米はまずいと言われておりましたが、現在は、人気ブランド米であるゆめぴりか、ななつぼし、きらら397等、品質改良により北海道においてもブランド米をつくり上げてきたのは、この種子法の成果だというふうに思っておりますが、地域に合った品質改良の成果が北海道で極端にあらわれたというふうに思います。 また、この種子法から外れている野菜の種は40年前にもう既に日本の固定種として、各地域の野菜、江戸野菜とか加賀野菜、京野菜と言われておるものが主流でありましたが、現在は、海外で採取されたF1種と言われるものに置きかわっていると聞くところでありますが、(3)のタネの現状ということで、このF1とは何か、お尋ねをいたします。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) F1種子とは、異なる固定種同士を掛け合わせた1代目の雑種のことです。雑種強勢することによって人間の意図する性質を持たせることができますが、1代目限りでの活用にするものです。 1代目だけの理由といたしまして、2代目以降は先祖返りと言われ、大きさや形、出荷時期にばらつきが出るため、1代目とされております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 原田議員。 ◆33番(原田範次) イに移りますが、雄性不稔とは、植物の雄性器官であります花粉や背のうに異常があるために、受粉、受精や精子形成が行われないことを言いますが、雄性不稔F1種子とは何か、また、植物の世界で特徴のある野菜をつくる一代雑種の種は、ビジネスとしてそのつくり方を決して明かさないと聞きますが、何か理由はあるのか、お尋ねします。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 雄性不稔についてですが、雄性不稔性を有していると、雌しべは普通に機能するが、雄しべに健全な花粉ができないので、自分の花粉では受精できないということになります。よって、別の健全な雄しべを持つ品種を近くに植えておけば、その植物の花粉により受粉することになり、このことでできた種子を雄性不稔種子と言います。 開発者がF1種子のつくり方を明かさない理由は承知してはおりませんけれども、民間事業者であれば、ビジネス上の知的財産保護によるものと思われます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 原田議員。 ◆33番(原田範次) 現在店頭に並ぶ野菜は、流通コスト低減要請から、曲がりがなく、長さ、太さが均等になる種子が農家から支持されております。20年以上前からこの雄性不稔野菜を食しているということをお聞きするわけでありますが、種子法に該当する主要農産物であるウのF1種子米「ネリカ米」についてお尋ねをします。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 国連の開発ネットワークを先導する機関である国連開発計画によりますと、ネリカ米とは、病気、乾燥に強いアフリカ稲と、高収量のアジア稲を交雑したアフリカ陸稲の品種であり、日本、国連開発計画等の支援のもと、西アフリカ稲開発協会により開発をされました。 1994年、中国で取得したバイオテクノロジーを駆使し、従来困難と言われていたアフリカ稲とアジア稲の種間交雑に成功し、ネリカ米が誕生をいたしました。97年以降、ネリカ米の多角的研究が飛躍的に進み、これまでに3,000種以上の系統を開発し、現在200種以上が普及段階に入っているようです。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 原田議員。 ◆33番(原田範次) では、エの日本の品種改良米との違いは何かをお尋ねいたします。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) ネリカ米と日本品種改良米との違いでございますけれども、日本における米の品種改良は、各都道府県が、その地域の気候、風土や消費者に合った味、耐病性、増収性等を視点に開発されております。 ネリカ米は、アフリカの食料不足を補い、サバンナ気候等で栽培されるのに適した品種として開発されたものであり、それぞれの地域の状況での違いがあると思っております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 原田議員。 ◆33番(原田範次) ありがとうございました。 次のオの野菜の種子、そして、カの蜜蜂については割愛をさせていただき、キの自然界にも放射線は飛んでいると認識をしておりますが、この放射線育種とはどのようなものか、お尋ねいたします。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 放射線を用いた育種法は、国立研究開発法人農業食品産業技術総合研究機構放射線育種場において、放射線照射による突然変異の誘発技術の開発、突然変異を利用した育種素材の作出及び変異体の遺伝子解析を重点課題として、種子等さまざまな作物を対象として研究が行われております。この施設は、組織、種子、植物個体あらゆる条件下における照射に対応でき、これまで多くの有用変異体作物の作出に活用されているようです。 近年の主な成果では、黒斑病耐病性の梨、米アレルギー性疾患に対応した低アレルゲン米、腎臓疾患に要求される低グルテリン米、その他、常緑芝、それから、花の変異体等の多くの品種がつくり出されています。 放射線育種は、今後さらに多様化する農作物の要請に応える重要な技術分野であると期待をされているようでございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 原田議員。 ◆33番(原田範次) では、その次に、遺伝子組み換え技術ということで、アグロバクテリウム法についてもお尋ねをいたします。
    ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) アグロバクテリウムとは、グラム陰性菌に属する土壌細菌の一つで、植物に対する病原性を持つものの総称です。この細菌は、植物細胞に感染してDNAを送り込み、形質転換をさせる性質があるため、この病原性を利用して、植物のバイオテクノロジーでよく利用されているというようでございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 原田議員。 ◆33番(原田範次) 遺伝子組み換え作物で日本に既に輸入が許可されているものはトウモロコシ、大豆、菜種、綿花、ジャガイモ、てん菜、パパイヤ、アルファルファ--もやしの一種というふうに聞いていますが、この8種類というふうに聞いております。これらは食品加工等に使われているということも聞いておりますが、この遺伝子組み換えが人間の手から、植物自身が病原菌のように耐性をふやして暴走しかねない、こんなことを心配している方もお見えであるというふうに聞いております。 次に、植物自体が死を選ぶと言われる(4)のターミネーター・テクノロジーについてお聞きします。 アのアメリカの特許と使用凍結の理由をお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) ターミネーター・テクノロジーは、種子に致死性タンパク質をつくる遺伝子を組み込み、1代目まではまくと成長して採種できるが、2世代目になると、この遺伝子が特定の環境条件で発現し、致死性タンパク質を生成することによって、種子が成長するのを阻止する技術で、アメリカにおいて特許を取得しているものでございます。 この技術により遺伝子組み換え作物の種子の自家採種ができないようになるため、企業技術の権利保護を目的として開発されましたが、この技術利用に伴う企業の種子、あるいは食料支配への懸念が多くの文献で指摘をされ、反対意見が根強いため、現在、開発した海外の種苗会社は商品化を見送っているとされております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 原田議員。 ◆33番(原田範次) 次に、では、イのターミネーター・テクノロジーの問題点、わかる範囲で結構ですのでお尋ねをいたします。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) ターミネーター・テクノロジーには、さまざまな問題点が指摘をされていると聞いております。 現在の長年にわたって確立している種子を再生産する農家の権利を侵害することになるおそれがあり、種子を開発した企業は確実に遺伝子組み換え種子の需要が得られるために、企業による種子の独占供給の危険性が指摘をされております。また、繁殖という生物の根源的な営みを破壊しているという倫理的な問題があるようです。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 原田議員。 ◆33番(原田範次) では、ウのターミネーター・テクノロジーの利点についてもお尋ねをいたします。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) ターミネーター・テクノロジーが有効であると考えられる分野もあるようでございます。 例えば、現在開発が進められているワクチン含有バナナは、疾病のワクチンを接種するかわりにバナナを食べることにより免疫が得られ、発展途上国の人たちを救える可能性があるとされております。この種のバナナの栽培は、周囲の生態系への影響や不必要な人が食べないよう、しっかり管理を行う必要があることから、このような例では、ターミネーター・テクノロジーの利用価値が十分にあると考えられているようです。 以上の点から、今後もターミネーター・テクノロジーの利用については、メリットとデメリットを見きわめた上で、慎重に判断していくことが重要であると考えられているようです。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 原田議員。 ◆33番(原田範次) 種子を取り巻く状況は目まぐるしく変化しているというのが現状であります。 そこで、(5)の種子法廃止後の動きについてお尋ねをいたします。 アの国からの説明について、どのような状況であるかをお尋ねいたします。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 平成29年11月15日付の農林水産事務次官通知によりますと、都道府県に一律の制度を義務づけていた主要農作物種子法は廃止するものの、都道府県がこれまで実施してきた稲、麦類及び大豆の種子に関する業務の全てを直ちに取りやめることを求めているわけではありません。 農業競争力強化支援法において、国の講ずる施策として、都道府県が有する種苗の生産に関する知見を民間事業者へ提供することを推進することとされており、都道府県は官民の総力を挙げた種子の供給体制の構築のため、民間事業者による稲、麦類及び大豆の種子生産への参入が進むまでの間、種子の増殖に必要な栽培技術等の種子の生産に係る知見を維持し、それを民間事業者に対して提供する役割を担うという前提を踏まえつつ、都道府県内における稲、麦類及び大豆の種子の生産や供給の状況を的確に把握し、それぞれの都道府県の実態を踏まえて、必要な措置を講じていくことが必要であるとされております。 さらに、種子の品質の確保について、今後は、種苗法に基づいて指定種苗の生産等に関する基準の遵守状況の確認によって行うこととなり、従来は、都道府県が指定した稲、麦類及び大豆の種子ほ場に限って品質の確認が行われていましたが、今後は、民間事業者が生産する種子を含めた流通する全ての種子について品質の確認が行われ、品質が確保されることになる旨の内容の通知がございました。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 原田議員。 ◆33番(原田範次) 気候の変動が激しい現状ではありますので、民間事業者が生産する種子を含めた流通する全ての種子について品質の確認が行われ、また、品質を確保できるのかと。こうした農業競争力強化支援法は、何か説明が不足しているというふうに思うわけであります。私自身は現場で仕事をしてきましたので、品質管理、品質確認の難しさというものは身にしみておるわけでありますが、この農業競争力強化支援法を受けて、イの愛知県の動きをお尋ねいたします。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 愛知県の見解としまして、愛知県農業総合試験場が行っている種子等の品種開発は、主要農作物種子法に基づくものではなく、県の農業振興上必要であるという県の判断のもと、生産者や農業団体からの要望も踏まえて取り組んでいるとされています。 主要農作物種子法の廃止の影響は、これまで法律等で定められた地域に適した品種--奨励品種と言いますけれども--の栽培用のもととなる種の生産を県が行うことや、栽培用の種子を生産してきた県種子協会の設置根拠がなくなったことから、県独自の要綱を制定して、主要農作物種子法等で定められていた事項を規定し、これまでの体制を維持しています。 また、愛知県の食と緑が支える県民の豊かな暮らしづくり条例に基づき定められた、食と緑の基本計画2020の施策の体系の柱の一つ、競争力の高い農林水産業の展開による食料等の安定的な供給の確保の取り組みにおいて、稲、麦、大豆の種子の安定供給が位置づけられております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 原田議員。 ◆33番(原田範次) では、ウの民間参入の動き、種子法が廃止され、種子の開発と供給の考え方、愛知県が国に要望していることなどについて何かあるのか、お尋ねをいたします。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 主要農作物種子法が廃止されても、品種の開発と種子の供給については、現段階ではこれまでと何も変わっていないと理解をしております。 法律の廃止と品種の開発は切り離して考え、農業競争力強化支援法に位置づけられている民間企業の活力を活用しつつ、それぞれの産地に合った、品質のよく、おいしいお米を開発することが、米の品種開発の基本と考えております。消費者がどのように考えるかにもよりますけれども、この状況は当分変わらないのではないかというふうに考えております。 都道府県の種子生産では、人件費も含めて事業化されていますが、民間企業では、それを種子代に転嫁しなければならず、現段階では国内外の企業が参入する可能性は低いと県は考えているように聞いております。 国への要望書は、平成29年愛知県議会12月定例会において、種子の安定供給、品質確保を図るため、都道府県が従来通り種子の品種開発等を行うことができるよう、十分な財政措置を講じることの意見書が提出をされ、平成30年1月26日付で、主要農作物種子法に基づき都道府県が実施することとされていた事務、具体的には、原種等の生産や種子を生産するほ場審査などに係る経費につきましては、地方交付税措置をした旨の通知があったと聞いております。 条例制定については、主要農作物種子法が廃止となり、独自の条例を制定した都道府県もありますけれども、愛知県においては、県議会における今後とも本県の農業者の皆さんが安心して高品質な米、麦、大豆の生産を取り組むことができるよう、農業総合試験場を初め、県が主体となって主要農作物の種子供給体制をしっかりと堅持していきたいとする知事答弁を踏まえて、県独自に要綱を定めて対応することとしたと聞いております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 原田議員。 ◆33番(原田範次) 本来、種子法で実施することとされていた事務で種子を生産するほ場検査などに係る経費は地方交付税措置ということで回答されておりましたが、法律による交付金や地方交付税措置の違い、これらの仕組みというのは、本当に今現状は綱渡り的な取り組みがされておるというふうに思うわけでありますが、これらの変化に対する情報の窓口がどのようになっているのかをお尋ねいたします。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 我が国における遺伝子組み換え農作物の使用等の可否を判断するに当たっては、あらかじめ食品及び飼料としての安全性、それから生物多様性への影響について、科学的な審査が行われています。 その際、食品としての安全性に関しては、食品安全基本法及び食品衛生法、飼料としての安全性に関しては、食品安全基本法及び飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律、それから、生物多様性の確保に関しては、遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律に基づき、申請ごとに審査を行い、問題のないもののみが輸入、流通、栽培等をされる仕組みとなっております。 もっと詳しく知りたい方向けに、厚生労働省、農林水産省、それから消費者庁にホームページが開設されており、疑問に思うことがあったらお問い合わせくださいとされております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 原田議員。 ◆33番(原田範次) ありがとうございました。 次に、オの規制改革推進会議農林ワーキング・グループというものがありますが、ここでの議論はどのようなものがあったかをお尋ねします。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 主要農作物種子法廃止は、平成28年10月6日、第3回未来投資会議構造改革徹底推進会合「ローカルアベノミクスの深化」会合、第4回規制改革推進会議農業ワーキング・グループ合同会合に提出をされた資料で、総合的なTPP関連政策大綱に基づく「生産者の所得向上につながる生産資材価格形成の仕組みの見直し」及び「生産者が有利な条件で安定取引を行うことができる流通・加工の業界構造の確立」に向けた施策の具体化の方向に盛り込まれています。その後、平成29年1月30日の第9回、2月14日の第10回ワーキング・グループでの議事録において、種子に関する記述が確認をできております。 その他、平成29年及び30年の審議事項では、種子に関する議題は確認できておりません。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 原田議員。 ◆33番(原田範次) カに入りますけれども、国において議論らしき議論が余りされていない。農業競争力強化支援法には矛盾する主要農作物種子法が廃止され、民間の育種と公的機関の知見を求めているのは、米の生産性、例えば、収量が多い品種の開発などに、互いに持っているノウハウを有効に活用し、国内の米の生産性向上、ひいては、農家がもうかる方向性が必要であります。これは食料安全保障について市、県を超えた問題であるが、この中で、やっぱり守るべきものは何かというものがあると思うんですが、この見解についてお尋ねをいたします。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) これまで主要農作物種子法により都道府県が努力して高いレベルの品種開発が行われてきた一方で、民間企業では、そこまでの品種開発を行う状況ではなかったと思われます。 農業競争力強化支援法のもと、民間企業を活用することで国民にとってよい状況になるのであれば、公的機関が有する知見を提供し、民間企業と協力し成果を上げることで、お互いウイン・ウインの関係が形成できればよいことであると考えられます。他方で、外資企業、特に遺伝子組み換え作物については、国内において、信頼性の面で抵抗感を持たれている状況があると思われます。海外の企業に対抗するためにも、知的財産をしっかり保護した上で、国内の企業と連携することが重要であると考えます。 守るべきものは何かという視点においては、岡崎市、愛知県、国内の農業を振興するという点、ひいては、市民、国民生活をどう安定させるかという点が重要であるので、法律は廃止をされましたけれども、これまでの主要農作物種子法の役割は否定されたわけではないと捉え、農家、農地が保全され、よりよい農業が振興する方向で施策を講じていくことが重要だと考えております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 原田議員。 ◆33番(原田範次) 次に移りますけれども、民間は、種子をビジネスであり、知的財産である見地は公開しないが、都道府県の試験場に対しては、戦後、各地域に適した種子の改良等、知見の民間業者への提供を促進することとされておるこの農業競争力強化支援法は、大変不公平な法律であるというふうに思うわけでありますが、本市への影響は何かあるのか、この関連について内容はありませんか、お尋ねをいたします。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 主要農作物種子法に関連していた単独市費の補助金として、稲・麦種子安定生産対策事業費補助金がございます。これは、主要農作物である稲、麦の優良種子の継続的な供給と品質向上を図るため、その種子の生産組織である、あいち三河農業協同組合採種部会岡崎支部を実施主体とし、一般作と種子の所得格差の3分の1に当たる補助金を交付しているものです。 この補助金の目的は、優良種子の供給を欠くことのできないものであるという位置づけのもと、今後とも品質の向上に努めていくことが求められ、農業者の高齢化が進み、高度な生産技術を持った農家が減少しつつある現状を踏まえ、一般の稲・麦作に比べて、労働作業全般にわたり負担増となる種子生産について、その技術を継承し、安定生産を推進する必要があると考えることから、根拠となる主要農作物種子法は廃止をされましても、県の要綱を根拠に引き続き補助してまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 原田議員。 ◆33番(原田範次) ありがとうございました。 では、クの他都道府県の動きについてお尋ねをいたします。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 主要農作物種子法にかわる独自の種子条例を制定した現時点で把握している都道府県は、北海道、山形、新潟、富山、埼玉、岐阜、福井、兵庫、宮崎となります。 地域で長年養ってきた種子生産のための技術や人材、種そのものが失われることがないよう、地域の特性を生かした条例が制定されているようでございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 原田議員。 ◆33番(原田範次) 愛知県においても、やっぱり主要農作物種子法にかわる独自の種子条例が必要であるというふうに思うわけであります。 これは、戦後いち早く食料の安定供給に成功し、その後の工業化が進んだのも、食べる心配がない農業の機械化、省人化が図られた結果で、そうしたマンパワーができて、その部分で人がものづくりに携わったと。そのものづくりの根底に農業があったと。現在の繁栄には、農業があったと私は考えております。 農業の自給については、各地域の継続した品種改良が必要であるが、必要としている者が声を出さないとなかなか行政が動かないのが現実であります。他の都道府県においても、9自治体において独自の条例を制定しています。愛知県議会にも33団体が種子条例の制定を求めるというような陳情を出されたということも聞いておるわけでありますが、岡崎からも種子条例の制定をぜひ要望していただきたいというふうに申し上げ、第2質問に移ります。 大項目2、こども発達センターについてお尋ねをいたします。 岡崎市の障がい福祉は、昭和29年、福祉の村を開所して、先進的に取り組みをされてきました。平成29年に福祉の村のリニューアルの一環として、新たにこども発達センターが開所されたと理解するところであります。改めてこども発達センター建設の目的をお尋ねいたします。 ○副議長(三宅健司) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 建設目的でございますが、発達に心配のある子もそうでない子も、ともに生まれ育った地域で自分らしく生き生きと笑顔で生活できるように、発達に心配のある子を早期に発見し、早期に適切な支援につなげる発達支援の拠点機能を果たすことを理念としております。 こども発達センターに相談、医療、支援の機能を持たせることで、発達に心配のあるお子さんに、医師、臨床心理士、保健師、保育士などの専門職員が連携し、相談、医療、療育のサービスを一体的に提供でき、子供の発達をきめ細かく支援することを可能としたものでございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 原田議員。 ◆33番(原田範次) (2)は割愛をさせていただきます。時間がちょっとなくなってきたので。 (3)の幼少期に発達障がいの診断名を告知する目的はどこにあるのかをお尋ねいたします。 ○副議長(三宅健司) 早川市民病院長。 ◎市民病院長(早川文雄) こども発達センター長を兼務しておりますので、私からお答えさせていただきます。 医療センターでの診断フェーズにおきましては、初診時にお子さんの発達状況を詳細に把握し、発達検査の実施や遊びの観察、御家族が気になっていることを詳しくお聞きするなどしております。また、保育士と医療職の混成チームからなります設定遊戯グループというものを運営し、多職種が多方面からお子さんの発達特性を評価する集団アセスメントというものを実施しております。 発達障がいのお子さんを支援するには、さまざまな角度から情報を集め、お子さん一人一人に最適な支援プランの提案を行うことが重要であります。その際に、御両親など養育者が療育や指導を受け入れやすくする目的で、早期からの診断告知を意識しております。告知に際しましては、養育者が障がいをポジティブに受容できるよう配慮いたしまして、前向きな子育てへの支援を欠かすことができません。さらに、言語聴覚士や作業療法士、臨床心理士といった専門性の高い医療職による、半年間にわたる医学的なフォローを実施しております。 なお、幼少期であるほど診断は慎重に行っております。御家族から発達状況を詳細に聞き取り、専門的な心理テストを実施し、お子さんを多方面から観察するなど、さまざまな情報を総合的に判断し、決して無理をしたり急ぐことなく、確実な診断のみを告知しております。 養育者の心理的状況を考慮いたしまして、診断根拠の曖昧さが残るお子さんにつきましては、告知を控える場合も少なくありません。しかしながら、告知を引き延ばすことにより、養育者が子育てに関する重要なアドバイスや、必要な支援の受け入れをちゅうちょされることを避けるため、すなわち、お子さんの不利益を最小限にとどめる目的で、可能な限り早期の診断告知に向け努力しております。 お子さんに関する情報を御家族と共有し、周囲の大人が同じ方向を向いて接することが、お子さんの成長にとって極めて重要であると考えております。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 原田議員。 ◆33番(原田範次) ありがとうございました。 我が子に障がいがあるということを告知されるというのは、なかなかショックが大きいというふうに思うわけでありますが、こうした保護者へのフォロー体制についてお尋ねをいたします。 ○副議長(三宅健司) 早川市民病院長。 ◎市民病院長(早川文雄) 診断名の告知は、養育者への十分な配慮が不可欠でございます。養育者の受け取り方はさまざまですので、診断結果を受け入れていただくためには、前向きのわかりやすい説明が必要になります。また、告知後の適切なフォロー体制が大変重要と考えておりまして、二つの体制で臨んでおります。第1に、告知後は看護師が保護者のお気持ちを傾聴し、ケアが必要な御家族には医師及びその他のスタッフと協議し、相談センターを初めとする関係機関と調整いたします。第2に、告知で診断が終わることはなく、医療センターで引き続き診療を継続いたします。 支援の方法には、言語聴覚士、作業療法士、臨床心理士による個別療育やグループ療育がございます。そういった療育期間中に保護者の不安を受けとめ、丁寧に相談に乗っていきます。また、保護者の了解が得られれば、紹介医療機関、相談センター、支援センター、総合子育て支援センター、場合によっては所属園などと情報を共有し、お子さんや御家族に関係する機関が連携し、一体的に支援していく体制を構築しております。 発達障がいを持つお子さんの子育て支援におきましては、正確な診断、早期告知と御家族の受容が、お子さんの良好な発達に欠かすことができないとされております。医療センターでは正確な診断を行い、それを早期に告知することにより、保護者が前向きな覚悟と希望を持ち、子育てへの意欲を促すきっかけにしたいと考えております。そのためにも、これまで以上に保護者の気持ちに寄り添い、保護者が受け入れやすい告知のタイミングや伝え方を考えてまいります。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 原田議員。 ◆33番(原田範次) ありがとうございます。 (5)は時間的に割愛をさせていただいて、(6)の施設利用期間の終了後のフォローはどのようになっているかをお尋ねいたします。 ○副議長(三宅健司) 早川市民病院長。 ◎市民病院長(早川文雄) 医療センターのかかわりは、就学前に限らせていただいております。診察まで保護者の不安な期間をできるだけ短くすること、お子さんや御家族にとりまして適切な時期に適切な対応を行うことができるよう、新規利用者の初診待機期間を延長させることのない運用を維持するのがその目的でございます。 就学後につきましては、発達相談センター職員が、教育相談センターなど教育機関と緊密な連携を図っていく所存でございます。また、医療センターを利用されたお子さんの保護者及び保育園、幼稚園、小学校からの御要望により、相談センターの専門スタッフが現地に出向き、お子さんの様子を観察し、保育士や教員からの相談を受け、それぞれのお子さんに合う適切な対応を助言、提案してまいります。 このように、就園や就学後のお子さんにつきましても、関係機関と連携し、切れ目ない支援を継続できる体制の構築に努めているところでございます。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 原田議員。 ◆33番(原田範次) では次の、医療センターは当然就学前までということでありますので、かかりつけ医にかわるということになるわけでありますが、かかりつけ医で受診することを勧めるケースがあると、フォロー体制はどういうふうにされていますか、お尋ねをいたします。 ○副議長(三宅健司) 早川市民病院長。 ◎市民病院長(早川文雄) 先ほど申し上げましたように、診察までの期間をできるだけ短くすること、お子さんにとりまして最も適切な時期に支援が行えるよう新規の方の初診待ち期間を延長させない運用を維持する目的で、一人のお子さんを医療センターがフォローする期間は、長くても半年程度に限定しております。年間数百名に上る新規の受診対象者が、最初の診察を3カ月以内に実施するために必要な措置でございます。 医療センターでの支援とフォローの終了後は、御希望のかかりつけ医や三河青い鳥医療療育センターなど、医療機関でフォローを継続していただくことを原則としております。その際は、医療センターが取得した情報と支援方針を共有すべく、詳細な診療情報提供書を作成しております。また、岡崎市内の小児科医が集まる会では、発達フォロー協力医を対象とした勉強会をこれまで数年間にわたって実施してまいりました。専門性の高い医師だけではカバーしきれないほど圧倒的に多数のお子さんを、地域の医療機関が支える枠組みづくりが必要だからでございます。それでも、かかりつけ医のフォロー中に御家族の不安が高ずる場合は、かかりつけ医と連携して医療センターが再びかかわる仕組みを備えております。また、相談センターの専門相談を受けていただき、保護者の御心配や、お子さんの発達状況を確認することも可能になっております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 原田議員。 ◆33番(原田範次) ありがとうございます。 早川病院長は当初からこれにかかわって、立ち上げをしていただいたというふうにお聞きしておるわけでありますが、2年が過ぎました。この事業を2年間総括してどのような思いをされておるか、一言お願いをいたします。 ○副議長(三宅健司) 早川市民病院長。 ◎市民病院長(早川文雄) 発達センターは、能力の領域によってでこぼこがある、つまり、特性を有するお子さんが健やかに自分らしくのびのびと成長できるよう支援する目的で設立いたしました。特性のあるお子さんは、子育てに関する周りの戸惑いや無理解によって、ストレスの多い環境に身を置くことがありまして、鬱病や不登校を発症しやすいとされております。発達センターでは、乳幼児健診を端緒として要観察児童を早期に見つけ出し、特性を持つお子さん特有の育て方に関するアドバイスを展開することによって、親子ともが安心と自信を持って健やかに成長できるよう環境を整えてまいります。 発達に特性のあるお子さんは言葉の発達が遅いなど乳幼児期に気づかれますが、知的能力が高いお子さんは保健・予防医療の対象となり、知的能力が低いお子さんは福祉サービス、支援医療の対象となります。したがいまして、健診を担当する保健部、医療を担当する病院、福祉サービスを提供する福祉部、保育や教育を担当するこども部と教育委員会など、多岐にわたる部署が相互に連携をとりながら親子を支援していく体制が必要不可欠でありますが、発達センターを中核とし、関係する部署がそれぞれの役割を担って連携する、発達に心配のある子のオール岡崎体制による早期支援システムを構築できたことは、岡崎市独自スタイルの実現であり、乳幼児期という超早期からの専門的な介入、支援のシステムづくりは、予想以上の成果を得られたと確信しております。 しかしながら、発達特性を有するお子様の数は急増しておりまして、相談・医療・支援センターいずれにおきましても対象者があふれ返り、受け入れ枠の適正運用に向け、現行の仕組みを常に見直していく必要がございます。 さらに、医療センター、相談センターに関して申しますと、医療分野の中でも発達障がいは歴史が浅い上に専門性が高く、予定した採用数の医師や心理士を確保できていないことが最大の問題でございまして、年々増加するニーズにあっても、受診までの待機時間を延長させない工夫が一層必要になってまいりました。現在、スタッフの専門性は大変高く、近隣の類似施設のどこにも負けない高いレベルを維持しておりますが、今後も良質で専門性の高い医療職の安定的な確保に向け全力で取り組んでいくとともに、保護者の不安を少しでも和らげられるよう、親身になり気持ちに寄り添った温かい対応の徹底を心がけてまいります。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 原田議員。 ◆33番(原田範次) どうもありがとうございました。 早川病院長の本当に熱い心で取り組みをいただいてここまで来た岡崎の子育て、特に障がいをお持ちの親御さんの不安を解消できる大きな施設だというふうに思っております。まだまだ先生からお聞きしますと、採用枠を満たしていないということがございます。我々議員も本当にしっかりとそういった面で御支援ができるように取り組んでまいりたいと思います。どうもありがとうございました。     (33番 原田範次 降壇) ○副議長(三宅健司) 暫時、休憩いたします。     午前10時50分休憩---------------------------------------     午前11時再開 ○副議長(三宅健司) 休憩前に引き続き会議を開きます。 18番 井村伸幸議員。     (18番 井村伸幸 登壇) ◆18番(井村伸幸) 皆さん、こんにちは。民政クラブの井村伸幸です。 議長のお許しをいただきましたので、早速通告に従い、一問一答方式で一般質問をさせていただきます。 今回、私からは、園児・児童の安全確保について、公共図書館における障がい者サービスについて、そして、在宅医療についてお聞きします。 では、早速、一つ目の園児・児童の安全確保についてお聞きします。 5月8日に大津市で発生した、散歩中の保育園児らの列に車が突っ込み、16人が死傷した事故は、皆さんの記憶にまだ新しいことと思います。亡くなられた2人の園児の御冥福を心からお祈りするとともに、けがをされた園児たちが心身ともに一日も早く笑顔を取り戻し、保育園に通われることを願っています。 今回のように、無防備な歩行者が車に巻き込まれる痛ましい事故は、東京池袋や神戸でも発生しており、散歩中の園児や登下校中の児童らに車が突っ込む死傷事故も繰り返されてきました。 今回だけでなく、園児や児童がどれだけ交通ルールを守っても事故に遭う可能性はあり、ハード面による安全確保を最優先に行い、その上でどのように園外・校外活動を行うかが永遠の課題であるとも考えます。 では、まず初めに、現在、本市の公立の保育園、こども園で、散歩を日課としている園の数についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 柴田こども部長。 ◎こども部長(柴田伸司) 本市の公立保育園、こども園は、全園に園庭が備わっており、戸外で体を動かして遊ぶ環境が整っているため、散歩を日課に取り入れている園はございませんが、保育の一環として行う園周辺の散歩につきましては、頻度の差はございますが、南部乳児保育園以外の全ての園、37園で実施しております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 井村議員。 ◆18番(井村伸幸) 散歩を日課に取り入れている園はなく、保育の一環としての散歩は行われているとのことです。 園児が散歩をする目的とその時間帯についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 柴田こども部長。 ◎こども部長(柴田伸司) 散歩の主な目的、狙いは、自然に触れる、交通ルールを知る、地域の方と触れ合う等、園内で実感することができない体験をさせるというものでございます。 時間帯につきましては、基本的に園児の集中力が安定している午前中に実施するようにしているわけでございますが、暑さによる熱中症が心配される時間帯や時期は避けるなど、季節などの状況に応じた実施にも心がけております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 井村議員。 ◆18番(井村伸幸) では、保育の一環として散歩をされている場合、園の周辺とはいえ、日々状況は変わるものと考えられます。市として安全管理の立場から、散歩経路の把握についてどのように対応されていたのか、また、今回の大津市での事故を受け、散歩経路の安全確認はどのように行われたのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 柴田こども部長。 ◎こども部長(柴田伸司) 散歩の目的はどうあれ、園児の安全確保が大前提となりますので、これまでも各園において散歩に行く際には、下見を実施して経路を把握するなどして安全確認を行っております。 また、事故後におきましては、内閣府、厚生労働省連名で保育所等での保育における安全管理の徹底についての通知がありましたように、移動経路の安全性や職員体制などについて再確認を行うよう、改めて各園に指示し、安全確認の徹底に努めております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 井村議員。 ◆18番(井村伸幸) 事故の発生後、素早く各園に安全管理の徹底を行っていただいたことには感謝しますが、園任せにするのではなく、管理する保育課としても、再確認した結果を把握して対策を協議することが大切ではと考えますが、見解をお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 柴田こども部長。 ◎こども部長(柴田伸司) 実際に事故が発生してしまった事実を踏まえますと、散歩時の注意はどれだけしても、し過ぎることはないように感じております。 保育課といたしましても、今後は各園が再確認した結果の聞き取りを行うなどして、園周辺の危険箇所に関する情報共有を図り、より効果的な安全対策へとつなげられるよう努めてまいります。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 井村議員。 ◆18番(井村伸幸) 大津市では、保育園などの防災や交通安全に関する危機管理マニュアルを作成されていたそうです。マニュアルがあればよいというわけではありませんが、どの保育士も共通の認識のもとに園外活動の安全確保をするためには必要なものではないかと考えます。 そこで、本市の各園での交通安全に関する危機管理マニュアルの作成有無と、それらをどのように活用しているのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 柴田こども部長。 ◎こども部長(柴田伸司) いわゆる危機管理マニュアルは作成しておりませんが、散歩の実施に当たっては、先ほども御説明いたしましたとおり、下見による経路確認を行うほか、参加人数、引率職員、目的地、帰園予定時間等を記入する書類を作成して園長に事前に報告することとし、さらに、距離の長い散歩での遠足の際は、保育課へも事前に園外保育届け出票と経路図を提出する事務手順をとっており、再度の確認が行われるようなルールを定めております。 また、日々の交通安全対策といたしましては、全園児と保護者を対象とした幼児交通安全クラブが各園に組織されており、そこで実施される幼児交通安全教室などを通じて、交通安全の基本を身につけられるように取り組んでおります。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 井村議員。 ◆18番(井村伸幸) では次に、児童の交通安全上の配慮や児童を狙った犯罪から児童を保護する目的で行われている集団登下校についてもお聞きします。 先ほども申し上げましたように、集団となった状態の児童に車が突っ込み、多くの被害が出てしまう事故のニュースも後を絶ちません。本市においても、市内47ある小学校で通学路を集団で登校する風景を目にします。 それでは、幹線道路の交差点のうち、通学路として児童が横断している場所はどのくらいあるのか、把握されているのであればお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 加藤教育監。 ◎教育委員会教育監(加藤有悟) 主要幹線道路といたしまして、国道1号、国道248号、岡崎刈谷線、平針街道、岡崎環状線を考えた場合、小学生が通学路として横断している交差点は43あると把握しております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 井村議員。 ◆18番(井村伸幸) では、それらの交差点のうち対策が必要な箇所について、教育委員会としてどのように児童の安全確保を行っていくのか、見解をお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 加藤教育監。
    ◎教育委員会教育監(加藤有悟) 児童の安全確保についてでございますが、教育委員会は毎年4月に、市内小中学校に向けて通学路の安全点検を行うとともに、通学路の安全対策要望書を提出するよう依頼しております。 そして、各学校から提出されたその通学路の安全対策要望書を取りまとめ、危険箇所の状況を教育委員会として把握するとともに、その要望書を岡崎市交通安全対策推進委員会に報告して、関係機関に対応を依頼しております。 特に今年度は、先日の大津市の事故を受け、各学校に主要交差点における事故防止や安全確保の観点も視野に入れて通学路の安全点検を行うよう、追加の依頼をいたしました。 また、各学校は安全教育を徹底したり、地域の実情に合わせた見守りやスクールガード活動を保護者や学区の方々に依頼したりするなどして、子供たちが安全に登下校できるように努めているところでございます。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 井村議員。 ◆18番(井村伸幸) 岐阜県各務原市では、今回の大津市の事故を受け、市内の小学校の通学路や、幼稚園や保育所などの散歩コースを調査した結果、交差点や横断歩道の脇に安全上必要な防護柵のない市道について、必要な防護柵を新たに設置することを決めたそうです。未来を担う子供たちの命を守るためにも、安全対策は緊急の課題と考えます。 そこで、まず初めに、ガードレールなど防護柵の設置基準についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 大久保市民生活部長。 ◎市民生活部長(大久保貴子) ガードレール等の防護柵につきましては、国土交通省による道路構造令や防護柵の設置基準及び愛知県発行の設計基準から成る道路構造の手引き等に基づき設置いたしております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 井村議員。 ◆18番(井村伸幸) 交通量の少ない経路も含め、防護柵などの設置は必要と考えますが、通学路、散歩経路全てというわけにいかないことは重々承知しているところです。 ただ、今回の事故を教訓に、せめて交通量の多い交差点において、ガードレールなど防護柵の設置が不十分である箇所については早急な設置をお願いしたいと考えますが、見解をお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 大久保市民生活部長。 ◎市民生活部長(大久保貴子) 交通量の多い交差点や歩行者等の危険度が高いと認められる交差点などには、現在もガードレールの設置等を進めておりますが、今後も、地域住民、道路管理者、警察署等の関係機関と連携し、必要なガードレール等の防護柵の設置と積極的な交通安全対策を進めていくべきと考えております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 井村議員。 ◆18番(井村伸幸) 安全対策には警察との連携も欠かせないと考えます。 本市でも、岡崎警察署とは今までも連携を図られてきたと思いますが、事故後、岡崎警察署がどのような取り組みをされているのか、御存じでしたらお聞かせください。 また、連携により、交通安全指導など新たな取り組みの計画があればあわせてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 大久保市民生活部長。 ◎市民生活部長(大久保貴子) 今回の事故を受け、岡崎警察署は現在、道路安全の再確認と危険箇所の再洗い出しに取り組み始めたと聞いております。 これまでも地域住民、各小学校から危険箇所の改善要望を受けまして、道路管理者や警察署等と協議し、安全に必要な対策を実施してまいりましたが、今回の岡崎警察署による危険箇所の再確認作業の結果がまとまりましたら、それに基づいて、地域住民、関係機関と連携し、早急に危険箇所を改善できるように検討いたします。 また、交通安全指導につきましては、地域住民、岡崎警察署、各団体、本市が連携し、各年代を対象とした交通安全教室の開催、交通安全啓発活動を実施している状況でございます。岡崎警察署からは、新1年生を交通事故から守るために必要な実技訓練を伴う交通安全教室の開催を促したい意向を確認しております。 本市といたしましても、全国的な交通事故の統計で、歩行中の小学校1年生の死者、重傷者が6年生の約3倍に上ることから、岡崎警察署と連携し、従来からの全園児と保護者を対象とする幼児交通安全教室--これは先ほどこども部長からも答弁したものでございますが、こちらに加え、今後は新1年生に向けた交通安全教室の開催を進めてまいります。また、小学校の通学団において、安全な登下校が確保できるような取り組みも新たに検討いたしております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 井村議員。 ◆18番(井村伸幸) 毎回このような痛ましい事故を耳にするたびに、安全対策に終わりはないと改めて感じます。 今回、岡崎警察署も危険箇所の再洗い出しに既に取り組み始めておられるとのことです。結果がまとまり次第、それに基づき、早急に危険箇所を改善できるよう検討いただけるとの部長答弁もいただきました。 今までも、それぞれができる対策に取り組まれてきたことは承知しておりますが、今回の事故をきっかけに、今まで以上に関係機関との連携を密にしていただき、悲しい事故を一つでもなくすための仕組みづくりを望んでおります。 では次に、大項目の2番目として、公共図書館における障がい者サービスについてお聞きします。 本市では、平成30年2月に額田センター内に額田図書館が移転オープンし、中央図書館とともに読書活動推進の場として多くの市民に利用されていることは御存じのことと思います。 また、昨年12月定例会の一般質問でお聞きした、第3次岡崎市子ども読書活動推進計画に基づき、本に出会い、本に親しみ、読む力を身につけ、興味に応じて幅広い読書ができるような読書習慣の形成のために、図書館を初め、家庭、地域、学校における発達段階に応じた効果的な取り組みが推進され始めています。 図書館を利用される方々の中には、身体に障がいを持たれた方や高齢者だけでなく、知的障がい者や精神障がい者など、利用に際し何らかの障がいのある方もおられると考えます。 3年前の平成28年4月には、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律、通称差別解消法が施行され、幅広い年代の方が訪れる図書館においても、より利用しやすい図書館が求められるようになってきているとお聞きします。 そこで、まず初めに、本市において幅広い年代の方が利用される図書館のバリアフリー化の整備状況についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 施設のバリアフリー化についてでございますが、中央図書館は図書館交流プラザとして整備された際に、バリアフリーに配慮した施設整備がなされております。また、館内には、車椅子に合わせ自動で机の高さが調整できる席や拡大鏡を配置した閲覧席などもございます。 額田図書館は、前の旧館では、段差や階段、トイレなどに問題がございましたが、現在は額田センターの一室として新たに整備されまして、施設のバリアフリー化に関する問題は解消しております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 井村議員。 ◆18番(井村伸幸) では次に、障がいを持たれた方々が図書館を利用する際に、本市が提供しているサービスについてもお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 障がいのある方へのサービスとしましては、デイジー図書などの録音図書や点字図書の貸し出し、対面朗読などのサービスを提供しております。また、岡崎市在住で心身の障がいにより来館が困難な方のために、郵送による図書貸し出しサービスも行っております。 また、昨年11月からは、中央図書館では新たにバリアフリーサービスカウンターを設置しておりまして、利用者の声もこちらで伺っております。 現状の取り組み事例としましては、指さし会話できるコミュニケーションボードによる応対によりまして意思疎通を図り、他館所蔵の提供可能な点字図書や録音図書を調べて御案内するなど、図書館利用の支援を行っているところでございます。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 井村議員。 ◆18番(井村伸幸) 先ほどの御答弁の中で、デイジーという言葉を耳にしました。視覚障がい者へのサービスの一つとして、県内だけでなく全国の幾つかの図書館でもふえつつあるとお聞きしますが、このデイジー図書とはどのようなものなのか、また、現在の本市での利用状況についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 視覚に障がいを持つ方などのために、国際標準規格で作成された録音図書をデイジー図書といいまして、これは主にCD-ROM形式での資料でございます。再生には専用の再生機器を利用し、見出しから検索して読みたい部分を読んだり、読み飛ばしたり、一般の本のような読み方ができるものでございます。 平成31年4月現在、380点のデイジー図書を所蔵し、平成30年度の利用状況といたしましては、他館から取り寄せて提供したデイジー図書も含め、341点の貸し出しがございました。活字が読みにくくなり本を読まなくなった方にも、デイジー図書によって再び本に親しむことができるようになったと好評もいただいております。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 井村議員。 ◆18番(井村伸幸) では次に、障がいを持たれた方だけでなく、さまざまな理由から、図書館に来たくても来られない方もいらっしゃると思います。 先ほどの御答弁では、図書館に来館することが困難な方への提供のサービスの一つに、郵送による図書貸し出しサービスがあるとお答えいただきました。 では、そういった本を借りられた方々の返却についてはどのようにされているのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 郵送貸し出しの利用者は、送料を負担することなく、郵便で御返却いただくことができます。ただし、図書の配送にゆうメール便を使用しているため、郵便局では個別の集荷対応はしておりませんが、そのときにほかに配達物がある場合は、同時に荷の受け取りは可能と聞いております。 なお、他市では、利用者負担による宅配サービスや図書館スタッフによる宅配などを取り入れている館もあるようでございますので、今後の検討課題とさせていただきます。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 井村議員。 ◆18番(井村伸幸) それでは、知的障がい、精神障がいの方の知識欲や社会活動を支援することも、図書館の役割の一つと考えます。 本市では、知的・精神障がいの方に対し、どのような取り組みをされているのか、考えがあればお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 知的障がいなどの方への配慮といたしまして、写真や絵、また絵文字、短い言葉などでわかりやすく内容を構成しておりますLLブックのような図書も意識して所蔵に努めております。 図書館では、6冊のLLブックシリーズの図書を所蔵しております。このほかにも、さまざまな利用者に対応できるように、読みやすいように工夫されている図書について随時購入検討を行っております。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 井村議員。 ◆18番(井村伸幸) では、提供するサービスの一つとして行われている対面朗読についてお聞きします。 対面朗読はボランティアの協力が必要不可欠と考えておりますが、現在の登録者数と、今後増強する予定の有無についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 現在9名の方に対面朗読ボランティアとして登録をしていただいております。 本年度は、近年増加している対面朗読サービスの利用ニーズに対応するために、5月から対面朗読ボランティア養成講座を開催しておりまして、20名の方が現在受講をしておられます。今後もボランティアの養成に努めてまいります。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 井村議員。 ◆18番(井村伸幸) 視覚障がい者、聴覚障がい者に加え、今後は知的障がい者、精神障がい者の利用もふえてくると考えております。今後の図書館における障がい者サービスを推進する上で、力を入れている取り組みなどありましたらお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 図書館で取り組んでいる障がい者サービスですが、利用の中心が高齢者層であり、若年者層の利用は少ない状況であることを課題として捉えております。 今後は、特別支援学校に出向いてのおはなし会や、聾者と図書館職員による手話と声のおはなし会を継続実施していくとともに、若年者層の利用に対応した多様な資料の提供に取り組みながら、障がい者サービスを推進してまいります。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 井村議員。 ◆18番(井村伸幸) 本市では、さまざまなバリアフリーサービスに取り組まれていることが確認できました。 ただ、図書館を利用される方の中には、障がい者と認定されないまでも、同等の障がいや社会的不利益を持たれている方もいらっしゃいます。図書館に求められる基本的サービスは、障がい者に手を差し伸べるといった恩恵的なものでなく、障がいのあるなしにかかわらず、利用される方が普通に全てのサービスを受けられることにあると考えますので、今後も幅広い利用者サービス向上に努めていただくことをお願いしておきます。 それでは、三つ目の大項目として、在宅医療についてお聞きします。 我が国が世界に先駆け、超高齢化社会に突入していることは改めて言うまでもありません。それに伴い、医療と介護を必要とする状態の高齢者が住みなれた地域で自分らしく暮らし続けることができるよう地域における医療、介護の関係者が連携して、包括的かつ継続的な在宅医療・介護を提供することは重要なことと考えます。 平成30年度からは愛知県内の市区町村が中心となり、地域の医師会などと緊密に連携しながら、地域の関係機関の連携体制を構築されているともお聞きします。 では、まず初めに、本市の在宅医療に対する考えをお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 池野保健部長。 ◎保健部長(池野肇) まず、国の動向として、厚労省は急速に進む高齢化対策の一つとして、在宅医療を推進しているところでございます。 国の推計によりますと、高齢者人口は今後も都市部を中心にふえ続け、2025年には65歳以上の高齢者が全人口の30%を超えると予測されております。また、2012年に内閣府が行った意識調査によりますと、国民の半数以上は終末期の療養を自宅で受けたいと回答しております。 こうした高齢者人口の増加と終末期医療に対する国民ニーズを背景に、国は住みなれた地域で安心して自分らしい生活を送れる社会の実現を目指し、在宅医療・介護を推進しているところです。 しかし、高齢化のスピードは地域によって大きな差があり、特に本市の場合は、他の地域より10年以上後にピークが来るという推計も出されております。 さらに、ことし4月に市立愛知病院が開院し、来年4月には藤田医科大学岡崎医療センターが開院するなど、この地域の医療を取り巻く環境は大きく変わろうとしております。 こうした状況変化を適切に対応し、医療・介護関係者と密接に連携することで、市民の皆様が住みなれたこの地でいつまでも健康で暮らせるよう、在宅を含めた医療提供体制を整えていきたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 井村議員。 ◆18番(井村伸幸) では、在宅医療を進める上で課題は何か、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 池野保健部長。 ◎保健部長(池野肇) 現状、在宅医療を担う医師や看護師などの医療スタッフがまだまだ不足しているという問題がございます。そのため、国においては、在宅医療や訪問看護など実施拠点の整理と強化を図るための支援策や人材育成のための予算措置を講じているところであります。 また、本市の場合、在宅医療を進める上では、何より医療・介護関係者の協力が不可欠であり、まずは医療・介護関係者を初め、市民の皆様に在宅医療について十分理解していただく必要があると考えております。 そのため、医療、介護など多職種連携のための研修会、市民向け講演会の開催などを引き続き行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 井村議員。 ◆18番(井村伸幸) それでは、在宅医療を推進する上で、訪問看護ステーションといったものを取り入れている自治体もあるとお聞きします。本市において訪問看護ステーションの検討も必要と考えますが、見解をお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 訪問看護ステーションの必要性でございます。議員が言われるとおり、在宅医療を推進する上で、訪問看護ステーションの果たす役割は重要でございます。本市においても必要不可欠であると考えております。 ただし、生産年齢人口の減少によりまして、専門職の確保が困難になることに伴い、訪問看護ステーションだけではなく、在宅での生活を支える事業所の確保もとても難しくなることは、本市だけではなく全国的に課題となっております。 訪問看護ステーションにつきましては、医療と介護の連携が必須であり、今後も岡崎市医師会や介護サービス事業者連絡協議会と、必要に応じ検討していく必要があると考えております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 井村議員。 ◆18番(井村伸幸) 御回答ありがとうございました。 昨年9月に発生した北海道胆振東部地震は、まだ夜も明けぬ午前3時ごろに発生しており、広範囲における停電もあり、被災者の多くが不安の一夜を過ごされたとの声も耳にします。 特に、在宅医療・介護を行われている方々におかれましては、地域や介護従事者との連絡がとれるまでの不安は並々ならないものだったと言われている方もいらっしゃいます。 では、まず初めに、在宅医療・介護を行われている高齢者、障がい者の家庭において、災害時の対処方法についてどのような見守りを行われているのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 災害時に一般避難所へ避難するなどの避難行動に支援が必要となる在宅の高齢者や障がいをお持ちの方など、本市の災害時避難行動要支援者支援制度の登録要件に該当する要支援者の方につきましては、登録申請をしていただくことで、地域で支援を担っていただきます学区防災防犯協会連合会会長、防災防犯協会会長、民生委員・児童委員、学区福祉委員会委員長へ配付をいたします災害時避難行動要支援者登録者名簿に掲載をいたしまして、平常時の見守りや、災害が発生した場合に避難行動の支援を受けることができます。 なお、登録申請を行う際には、酸素ボンベ、人工呼吸器及び人工透析の必要性など支援に関する特記事項を設けまして、地域支援者に情報提供をさせていただいております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 井村議員。 ◆18番(井村伸幸) では、今の御答弁にありました酸素ボンベ、人工呼吸器及び人工透析の必要性ということでありましたが、災害による停電が発生したとき、人工呼吸器や酸素濃縮器、輸液ポンプなど電源を必要としている医療機器使用には、代替電源の一つとして外部電源装置が必要不可欠と考えます。公費負担についての見解をお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 災害など停電時の生命維持に必要な外部電源でございます。在宅で日常生活を送るため、人工呼吸器などを使用している身体に障がいをお持ちの方に対しましては、災害による停電時などに活用するため、障がい者に対する日常生活用具支給事業57品目中に、本市独自に発電機を支給品目に加え、支給をさせていただいております。 支給対象となる障がい及び程度につきましては、呼吸機能障がい1級から3級までで、人工呼吸器、たん吸引器、ネブライザーを使用している方でございます。それ以外にも、体幹機能障がい1級、または喉頭摘出者で、たん吸引器、ネブライザーを使用している方に支給をさせていただいております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 井村議員。 ◆18番(井村伸幸) 障がい者や高齢者は、災害時に情報を取得することが困難な場合があるとも考えております。見解をお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 災害時の情報取得でございますが、日常生活や災害時などで情報取得が困難な聴覚障がいに対しましては、文字や映像などによる通信が可能なファクスやテレビ電話、ウエブカメラ、視覚障がい者に対しましては、ワンセグ方式のラジオを日常生活用具として支給をさせていただいております。 また、救急や消防などへの緊急通報につきましては、電話による119番通報が困難な聴覚・音声・言語機能障がい者に対しまして、携帯電話のメール機能を利用した緊急要請通報のサービスといたしまして、メール119を消防の御協力をいただき実施しております。また、ファクスを御利用いただければ、局番なしの119番で緊急通報も可能となっております。 それ以外に、携帯電話などのツールを利用しての情報取得が困難な高齢者で親族などが近くにいない場合、地域での支え合いが重要となります。 本市といたしましては、認知症サポーター養成講座などで認知症についての御理解と普及啓発を行う一方、避難行動要支援者の登録などで地域連携を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 井村議員。 ◆18番(井村伸幸) 障がいを持たれた方々が避難所に避難した場合、1次避難した後の2次避難所として、福祉避難所というものがあるとお聞きしております。 ただ、この福祉避難所は、事前公開は行われていないようですが、その理由についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 事前公開を行っていない理由でございますが、災害時に一般避難所では避難生活が困難な高齢者、障がい者、乳幼児、その他特に配慮を要する方が利用する福祉避難所は、必要に応じて開設される2次避難所でございます。1次避難所で市職員などが避難者の身体状態や介護の必要性などの状況を考慮し、福祉避難所への避難対象者の優先順位を決定いたします。 福祉避難所は、避難スペースの確保、スタッフの配置など受け入れ体制の整った段階で開設をされます。1次避難所で決定された避難対象者を受け入れることを想定しているわけでございます。 福祉避難所は利用者を限定することから、事前公表することで一般避難所の対象者が殺到してしまい、福祉避難所としての本来の機能が発揮できないおそれもあることから、慎重に取り扱っております。 また、一般避難所から福祉避難所への移送は、避難対象者の御家族や地域支援者などが行うことが原則で、介護などを必要とする場合は、その家族1名を含めて福祉避難所への避難をしていただくわけでございます。 なお、近隣中核市の福祉避難所となる協定施設の事前公開の状況でございますが、豊田市は本市と同様に事前公開を行っておりません。豊橋市は、ホームページ等での積極的な事前公開は行っていませんが、市民からの問い合わせがあった場合は回答をしているということでございます。 本市は、昨年度中に福祉避難所となる協定施設に対しまして、事前公開の可否につきましてアンケート調査を行いました。今後は、アンケート結果を踏まえて、公開の方法や範囲などについて慎重に検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 井村議員。 ◆18番(井村伸幸) 昨日、市長からも説明がありましたように、本市の2050年までの人口推計では、2035年までは緩やかに人口が増加し、約39万5,000人をピークに減少に転じるものの、2050年においても人口は約38万8,000人と見込まれているそうです。 また、高齢化の進展が着実に進んでいくとのことから、在宅医療、在宅介護の需要も今まで以上に高まるのではないかと考えます。ぜひ岡崎市医師会とも連携をとっていただき、計画的に訪問診療、訪問看護の環境整備をお願いし、私の6月の定例会の一般質問を終わります。ありがとうございました。     (18番 井村伸幸 降壇) ○副議長(三宅健司) 暫時、休憩いたします。     午前11時37分休憩---------------------------------------     午後1時再開 ○副議長(三宅健司) 休憩前に引き続き会議を開きます。 15番 山崎泰信議員。     (15番 山崎泰信 登壇) ◆15番(山崎泰信) 議長のお許しをいただきましたので、早速通告に従い、一問一答方式にて一般質問を行います。 本日は大きく二つの項目について質問をいたします。1点目はエリアバスについて、2点目は農林産物のブランド化についてです。 では、まず、エリアバスについて。 平成30年6月議会にて、現在、六ツ美中部学区で課題となっているエリアバスの導入について質問を行っております。市からは、地域住民が主体となったバス検討組織を立ち上げ、アンケート調査を行い、地域のニーズに合った移動手段を検討していきたいとの回答をいただいております。 私の六ツ美中部学区は、民間バス路線の岡崎西尾線がメーン路線として、朝の通勤時間帯及び夕方以降の帰宅時間はおおむね1時間に2本程度を、それ以外の時間帯は1時間に1本の割合で走っております。岡崎駅や東岡崎駅を結んでいるため、比較的利用しやすい路線と考えております。 しかし、実際にエリアバスの導入を考えたとき、地域の方々がどこを目指して、どのように移動していくのかわかりませんでした。これではどこに走らせればいいのか、バス停はどこに設置すればいいのかなど、わからないことばかりでした。 そこで、市の回答にあったアンケート調査をする必要があると思い、その準備として、4月に学区総代会にて公共交通に関する勉強会を行い、7月から8月にかけてアンケート調査に関する打ち合わせや準備を行いました。その結果、学区総代会を中心に、9月から10月にかけてアンケートの配布、回収を行うことができました。 回収後の集計結果から、エリアバスの運行に対する地域の方々の強い思いを受け、学区総代会を中心に、六ツ美中部学区エリアバス運営協議会を平成31年12月1日に設立いたしました。設立をサポートしていただいた市やエリアバスを走らせようとする地元の皆様の熱意と御努力に、この場をお借りして感謝を申し上げます。ありがとうございます。 本日は、これらのアンケートの結果、分析、今後の進め方についてなどを聞いていきたいと思います。 それでは、質問にまいります。 先ほど申し上げましたように、学区総代会、いわゆる地域が主体で行ったアンケート調査については、市と地域で連携して作成をしております。アンケート調査の内容や、どのように作成をしたのかについてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 地域で行っていただきましたアンケートは、市と地域とで連携して作成を行いました。その内容は、町名、年齢、性別などの基本事項を初め、地域の中の主な外出先について聞いていただき、病院や医院、日常の買い物、公共施設等に分類しまして、行き先について選択式の回答をしていただいたところでございます。また、1カ月間の外出の日数、その外出に要する時間帯についても選択式で回答していただいたところでございます。 なお、このアンケートにつきましては、その内容を地域で確認していただきまして、地域が主体となって配布、回収を行っていただいておる次第です。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 山崎泰信議員。 ◆15番(山崎泰信) 市と地域で連携して作成したアンケートについては、私自身も確認をさせていただいております。 地域の熱意もあり、自分たちの手でアンケートは全戸配布を行い、回収することも、集計もできるところは行うこと、1世帯1回答で行うなどを決めました。この結果、回収については1,265世帯、95.5%の回収を行うことができました。 地域でエリアバスの利用について集計を行ったところ、利用する、利用するかもに回答した方々は88.8%もなりました。地域におけるエリアバスへの期待が数字にあらわれています。 また、世帯の代表者で回答していただいているため、集計結果から推測すると、約半数の世帯代表者が70歳以上であり、また全世帯の90%近くの方が車を運転すると回答されております。この二つのことから、70歳以上の方の運転率が高いということを数字で把握することができました。 このアンケート調査ですが、細部まで集計、分析、まとめができないため、市へ依頼をしております。そこで、その結果について聞こうと思います。 今回のアンケートでは、目的地はどこなのかについて、主な外出先を調べております。外出先について、その結果をお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 外出先の集計結果につきましては、複数回答でございますけども、3,614名、80%近くの方が日常の買い物や公共施設等へ出かけていることがわかりました。 具体的には、日常の買い物での行き先としまして、スーパーマーケットが約62%、ドラッグストアが約21%でございました。また、公共施設等では、金融機関が約57%、支所、市民センターが約25%、岡崎駅が約15%でした。病院や医院では、通院している病院や医院が約72%で、市民病院等が約10%の結果を得られました。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 山崎泰信議員。 ◆15番(山崎泰信) 主な外出先は、日常の買い物がやはり多く、地域の方から日常に必要な買い物については、近くのスーパーマーケットの名前をよく聞きます。中には、学区内の個人店で買い物をするという方も見えました。市民病院等に行かれる方は意外と少なく、通院している病院等に行かれる方の数がかなり多いこともわかりました。 今まで想像で考えていたことが、はっきり数字として把握することができたと考えております。これらのことから、日常では余り遠くまで出かけずに買い物を済ませているということも把握することができました。 では、次の質問ですが、外出の頻度、時間帯の結果についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 外出の頻度につきましては、回答数475人のうち、月当たり10日間前後の方が約29%、月当たり20日間前後の方が約39%でした。 外出する時間帯におきましては、一番回答の多かった時間帯について、行きが9時から12時で約69%、帰りは12時から15時で約42%でした。 今回のアンケートでは、世帯の代表者に回答していただいておりまして、約半数の方が70歳以上の高齢者であったところで、9時から15時の時間帯におきまして、主に買い物等に外出しているとした結果が得られたところでございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 山崎泰信議員。 ◆15番(山崎泰信) 買い物等に出かけられる時間帯についても、おおよその見当はついていましたが、これらも具体的な数字として知ることができました。 最近、報道でも御存じのとおり、高齢者の運転操作のミスによる痛ましい事故が多数起こっています。今の時代、車が必要不可欠になり、車で買い物に行くことが当たり前になっています。 バスがあれば免許を自主返納するかもしれない、運転できる間は運転したい、運転できなくなったらバスが要るという意見もありました。また、町内に複数のバス停があれば使いやすい、高齢化社会を見据えての計画をと前向きな意見もありました。 そして、このようなアンケート結果と地域の熱意から、学区総代会が中心となり、平成31年12月1日に六ツ美中部学区エリアバス運営協議会が設立され、エリアバスの導入に向け、平成31年2月に第1回目のワークショップを行い、4月には地域で主体的に次のワークショップへ向けての課題の検討を行った後に、令和元年5月、2回目のワークショップを行いました。 そこで、このワークショップの内容について伺っていきます。 平成31年2月に行った六ツ美中部学区エリアバス運営協議会でのワークショップの内容についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 平成31年2月に行いました、第1回目となりますけども、そのワークショップでは、アンケートにつきまして集計及び分析結果の報告を行いながら、買い物等のための目的地を定めたバス、タクシーの相乗り、事前予約系のバスなど、全国的に運行されています主な移動手段についての事例紹介を行い、勉強していただいたところでございます。 この中での意見としましては、日常意外と遠くまでは外出しないことがわかった、11町あります六ツ美中部学区を定時定路線で運行するには運行時間がかかり過ぎる、岡崎駅までつながると乗ってもらえるかもしれないが渋滞などで時間がかかる、藤田医科大学岡崎医療センターへはバスの乗り継ぎで行けばいいなどが上がりました。 そこで、今後は移動手段の検討を進める目標としまして、日常身近に使ってもらえる移動手段をコンセプトとすることを決めております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 山崎泰信議員。 ◆15番(山崎泰信) 令和元年5月に行った六ツ美中部学区エリアバス協議会でのワークショップの内容についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 第2回目となりますワークショップですけども、従来の定時定路線型ではなく、買い物等のための目的地を定めたバスや、事前予約系のバスなどの具体的な移動手段について検討を行ったところでございます。 この中の意見としましては、定期便となります買い物バスよりは日常気軽に使えるものがよい、岡崎西尾線が減便、廃止になることは困る、事前予約は予約方法等に不安がある、岡崎駅などへ行くときは岡崎西尾線を使ってもらうようにすればよい、事前予約型は11町をカバーするにはいい方法かもしれないなどがありました。 今後の主な検討課題としましては、岡崎西尾線が減便、廃止にならないようにする必要があることや、額田地域の下山地区で運行されておりますささゆりバスが、バスの運行に対して企業からの協賛金を集めていることなどを参考にしながら、引き続き移動手段につきまして検討することとしております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 山崎泰信議員。 ◆15番(山崎泰信) ワークショップでは、自由に意見を言うことができるため、導入に対する不安の意見もあり、またそれを解消するための意見もあり、議論の深まりを感じました。 また、バス運行方法については、定時定路線型だけではなく、さまざまな運行方法があることもわかりました。地域としては、11町ある六ツ美中部学区をくまなく走ることは、道路が狭かったり、学区が広いため難しいのではないかという意見が以前からありましたし、額田地域ではワゴンタイプのもので運行されていることなど、さまざまな運行の方法があることを知ることができました。 そこで、少し話を変えますが、六ツ美中部学区のバス路線について考えてみると、民間バス路線として岡崎西尾線がほぼ学区中央部分で運行されており、これに乗れば、岡崎駅や東岡崎駅まで行くことができます。非常に使いやすい路線であると考えております。 そこで、(2)の今後の進め方についてです。 六ツ美中部学区エリアバス運営協議会においても、エリアバスを導入することで、岡崎西尾線の減便や廃止になる可能性についての意見もあります。路線沿線ではバスの利便性が高いのですが、バス停まで1キロ以上離れていたり、バス路線がない町もあります。便利な町もありますが、そうでない町、いわゆる交通不便地域もあります。 そこで、まず、この項目の初めとして、一度考え方の整理が必要と考えております。今まで市議会の一般質問において回答がされていますが、六ツ美中部学区における視点でお聞きをします。 六ツ美中部学区の地域内交通としての位置づけ、岡崎西尾線との競合に対する市の考え方についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 岡崎市総合交通政策では、地域内交通の整備は、営業路線として維持が困難な地域においては、地域の主体的な取り組みを基本に、地域の特性やニーズに合った持続可能な公共交通を目指し、交通結節点やバス基幹軸との連携を図り、乗り合いタクシー等の導入を地域交通事業者、行政など多様な主体が協働して計画、整備、そして運行の維持を図るものとしております。 六ツ美中部学区におきましては、現在の公共交通でカバーされていない地域も含まれておりまして、岡崎西尾線も赤字路線となっております。そうした中で、地域においてバス路線について検討する組織としまして、六ツ美中部学区エリアバス運営協議会が立ち上がり、本計画における地域内交通として取り組んだところでもあります。 さて、岡崎西尾線は本市と西尾市を結ぶ地域間幹線でございまして、比較的距離の長い移動に利用していただくための基幹的な役割を想定してございます。一方で、検討が進められておりますエリアバスは、地域内交通の役割を想定しておりますので、双方が競合することは考えにはありません。 また、ふだんバスを利用されない方が、エリアバスなどを利用していただくことにより、岡崎西尾線とあわせてバスの促進が図られるという期待もしたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 山崎泰信議員。 ◆15番(山崎泰信) 導入に関する市の考え方はわかりました。 私も、ふだんバスに乗らない方がバスに乗るようになり、全体としてバスの利用促進が図られるように、六ツ美中部学区エリアバス運営協議会を初め、学区全体に働きかけていきたいと思います。 さて、そこで最近、新聞やテレビニュースでも取り上げられている、豊明市で運営をされているチョイソコとよあけについてです。ワークショップでも、ニュースなどを見た方から、チョイソコとよあけは導入できないのかという意見もありました。 私も調べたところ、民間企業が地域や市と協力し、ワゴンタイプの車両を使った事前予約型のバスでした。地域の身近な場所に、例えばごみステーションや公民館の軒下などに住宅地停留所としてバス停を設置し、運行のスポンサーとして協賛金をもらった企業には、事業者停留所を設置することにより、身近な買い物や通院などに使いやすく運行されています。 事前予約の方法についても、電話での予約ができ、オペレーターと1対1の対応がされています。また、運行時間も9時から16時、土日の運行はしないということで、ほかの交通事業者とのすみ分けも行われていると感じました。 調べていくと、かなり興味が湧いてきたため、六ツ美中部学区エリアバス運営協議会とともに、5月23日と30日の2日に分かれて豊明市に視察に行ってまいりました。 基本的には電話予約ということで、お年寄りにも本当に予約しやすいと感じ、実際に丁寧に対応されている姿も見ました。また、必要であれば、使う人にとって便利な場所や何カ所も設置が可能だということもわかりました。そして、狭い道路にも対応、ぜひ地元にも走らせることができたらと感じました。今後も移動手段の検討を進めていく必要があります。 そこで、最後の質問ですが、チョイソコとよあけのような運行形態の導入について、市の考えをお聞かせください。また、エリアバスの導入について、今後の進め方についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) チョイソコとよあけにつきましては、本市の職員も豊明市及び運行しています民間企業への視察や、豊明市地域公共交通会議の傍聴等、情報収集を行ったところでございます。 本市でも、ささゆりバスが地域の企業からの協賛金を集める取り組みを行っているとおり、このような公民連携事業にはさまざまな手法があるものと考えられます。チョイソコとよあけもその一つの手法として運営されているもので、大変参考になるものと認識しております。 六ツ美中部学区エリアバス運営協議会において、引き続き運行方法、運行計画、コスト、利用促進策など段階的に検討を進めていただく必要がありますので、本市といたしましても、公民連携での地域内交通の事業手法の導入も検討しながら、支援してまいりたいというふうに考えてございます。 以上です。
    ○副議長(三宅健司) 山崎泰信議員。 ◆15番(山崎泰信) 六ツ美中部学区エリアバス運営協議会においても、どのような移動手段、バスにするのか、まだしっかりと決まったわけではありません。また、運行面、費用面など課題もかなりあることを認識しております。 しかしながら、高齢者への対応など、市民の足の確保という点では、議員として真剣に考えていく課題であり、私の長年の懸案事項でありました。ぜひ地域と一緒に、このエリアバスが導入できるよう全力を尽くしてまいりますので、今後ともよろしくお願いをいたします。 2、農林産物のブランド化について。 ことしの4月、長野県長野市の農業施策について視察を行ってきました。人口37万6,000人の中核市で、古くから門前町として栄えた善光寺、真田十万石の城下町松代、伝説の里戸隠、鬼無里など、全国的に有名な歴史文化遺産を有し、本市と似た要素を持つ都市であると感じました。 長野市では議会提案により、平成27年1月に長野市農業振興条例が施行され、将来の農業発展の方向性と、それを実現するためのアクションプランが作成されており、農業者や市民が長野市の農業はすばらしいと言える、誇りと自信の持てる農業の実現を目指していくとのことでした。 そこで、今回は岡崎市の農業はすばらしいと言えるようになることを期待して、農業振興施策のうち農林産物のブランド化について質問をさせていただきます。 推進品目の現状についてお伺いをいたします。 まず、岡崎市農林産物ブランド化推進品目の趣旨と品目についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 岡崎市農林産物ブランド化推進品目指定の趣旨につきましては、市内の農林産物の品質の向上や普及を通じて、市場から信頼されるとともに、消費者に喜ばれる産品となり、また農林業の活性化を図ることにより、将来にわたり市民に新鮮で安全安心な農作物の提供を図ることを目的として指定をしております。 指定している品目は、イチゴ、ナス、キュウリ、ホウレンソウ、ジネンジョ、ネギ、柿、ブドウ、クリ、イチジク、米、麦、大豆、お茶、ワサビ、キノコ、山菜、木材、植木、センリョウ、切り花、鉢物、しめ縄、牛肉、牛乳、豚肉、鶏卵、鳥肉、蜂蜜の29品目です。 また、昨年度からは、地域の名称と作物名から成り、地域ブランドの保護による地域経済の活性化を目的とする地域ブランド推進品目を新設いたしまして、藤川宿むらさき麦、大門のしめ縄、法性寺ネギの3品目を指定しております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 山崎泰信議員。 ◆15番(山崎泰信) ありがとうございました。 ペットボトルの岡崎茶に、胸にAと書いた麦わら帽子の男の子のマークと岡崎ブランド品と書いてあるのが思い浮かびました。PRはどのように行われているのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) PRといたしましては、一目で指定とわかるように、議員がおっしゃられたブランドマークを定めており、岡崎茶を初め、ブドウや大門のしめ縄の出荷箱などにマークを印刷して、ブランド品であることをPRしております。 そのほか、平成29年11月からは、より市民の皆様にも親しんでいただくため、ブランドマークのキャラクターをオカボーと命名いたしまして、着ぐるみを作成し、農林業祭、JAまつり、おかざき農遊館、ふれあいドーム、道の駅藤川宿で行われる各種フェア等で指定品目のPRをしております。 また、推進品目の農林産物は、市内の産直施設等での販売のほか、ゆかりのまち関ケ原町、佐久市、石垣市のイベント出店時にも販売をして、岡崎ブランドをPRしております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 山崎泰信議員。 ◆15番(山崎泰信) ありがとうございました。 次に、個人の農家や農業関係団体が生産物を独自にブランド化しようとする場合、支援策と商標登録に至った例があるか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 独自にブランド化しようとする農家や農業団体へは、パンフレットの作成やホームページの作成など付加価値を高めて販売する取り組みや、商標登録に向けた取り組みに対して、農林水産物ブランド化・6次産業化支援事業費補助金にて支援を実施しております。 また、商標登録まで至った実績といたしまして、大門〆縄組合の大門のしめ縄が登録される見込みと聞いております。これは、市内の農林産物では初、市内としても、三河仏壇に続き2品目めの地域団体商標として、特許庁への登録となります。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 山崎泰信議員。 ◆15番(山崎泰信) ありがとうございました。 次に、(2)の今後の育成についてお伺いをいたします。 現状についてお尋ねをしましたが、岡崎の農林産物ブランドは何という質問に、私も含め市民の方が自信を持って答えられるぐらい、今後、ブランドとして育成していく必要があると思います。 29プラス3ある推進品目について、市としてどのようにブランド化を推進していこうと考えているのか、一つ一つお聞きしたいところですが、時間の関係もありますので、幾つかに絞ってお聞きします。 まず、イチゴについてお尋ねをいたします。 今年度の予算で計上されている産地活性化プロジェクト補助業務において、土井町地内のふれあいドーム岡崎の北で、いちご生産拠点実践研修ほ場を設置して産地の活性化を図るとの御説明でしたが、現在の状況と、イチゴのブランドとしての方向性はどのように考えているのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 本市におけるイチゴの生産状況ですけれども、平成27年のデータで申し上げますと、出荷量が494トン、県内6位のシェアを誇る有数の産地でございます。 しかし、農業者の高齢化により、将来生産者は減少し、今後、産地としての維持が困難になることが予測されることから、JAあいち三河が中心となって、新技術・新品種の実証、普及や、新規就農者のイチゴ生産実践の場としての研修ほ場を整備中でございます。 現在は第1期工事として、育苗施設が昨年度完成をしております。今年度は第2期工事として、生産ハウスを国及び本市と幸田町の補助を受けて、ことしの定植の時期に間に合うように建設される予定となっております。 なお、この施設を活用したJAあいち三河いちご新規就農者研修は、4月9日に5名の研修生を迎えて開校式が開催され、座学、現場実習の研修を順調に実施しているところと聞いてございます。 現在、JAあいち三河いちご部会の部会員は37名であり、あいちのいちごとして、大手量販店を初めとして県内中心に流通をしております。 今後の方向性といたしまして、JAあいち三河のイチゴ産地の活性化戦略に基づく新規就農者の増加と新技術導入等による産地維持の取り組み等を支援し、産地ブランドを維持していく方針としております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 山崎泰信議員。 ◆15番(山崎泰信) 次に、法性寺ネギについてお伺いをいたします。 このネギの由来は、室町時代までさかのぼり、法性寺の僧侶が比叡山延暦寺に修行に行った際に、京都ネギを持ち帰ったのが始まりとされています。本市で唯一、愛知の伝統野菜として認定をされているネギです。 法性寺ねぎ研究会の皆さんが一生懸命栽培をされていますが、現状と今後の方針についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 法性寺ねぎ研究会の現在の会員数でございますけども、16名で作付面積は1.7ヘクタールであり、平成24年の7名、1.2ヘクタールより、徐々に会員及び作付面積ともふえている状況にございます。 なお、法性寺ネギの親株は、本市の農業支援センターで生産、供給をしております。 昨年度、愛知学泉短期大学とコラボいたしまして、手軽にできるクッキングレシピを開発し、愛知産業大学のデザイン学科の学生が描いたパンフレットを作成してPRしております。 今後は、地域の名称と作物名から成る地域ブランド推進品目として、市外での知名度アップを図り、地域団体商標取得を視野にブランド化を支援してまいりたいと考えてございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 山崎泰信議員。 ◆15番(山崎泰信) 次に、豚肉について伺います。 県内での豚コレラの発生は、ことしの2月の豊田市での発生以来、田原市、瀬戸市にも発生があり、養豚農家については、これまで以上の防疫に気を使っている状況と聞いております。 このような中、豚肉ブランドとしての維持が心配ですが、本市における豚コレラへの対応を含め、現状と今後の考え方をお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) まず、豚コレラ発生に伴う本市の対応につきましては、本年2月6日の豊田市での発生を受け、同日中に市長を本部長とする家畜伝染病対策本部を設置し、万が一の市内での発生に備え、庁内の体制を整備いたしております。 豊田市での発生に伴い、家畜伝染病予防法に基づく家畜等の移動制限が市内養豚農家1軒に適用されたことから、防疫用の機材、資材を配付し、防疫体制の強化、向上を図りました。 また、防疫に関する農家団体である岡崎幸田畜産連合からも、岡崎市及び幸田町の養豚農家に対し、消毒薬が配付され、地域を挙げた防疫体制が構築されております。 さらに、野生イノシシの感染確認検査を猟友会の協力のもと、5月末現在、52頭実施し、全頭陰性を確認しております。 市内の民間の養豚農家は現在2軒あり、1軒は建てかえのため休止中でございます。ブランドの現状としては、大手量販店のプライベートブランド及び市内食肉販売店のブランドとして流通をしております。 豚を出荷し、食肉とする屠畜場は市内にございませんが、市内の食肉取り扱い業者が市内産の豚の枝肉を買い、特徴ある豚肉ブランドとして地産地消を推進するようなブランド化を検討していきたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 山崎泰信議員。 ◆15番(山崎泰信) 次に、鶏卵について伺います。 先日、上三ツ木町に新たに建設された民間の卵工場の見学会に行ってきましたが、その施設の概要を含め、鶏卵に関する現状と今後の考え方についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 本市における採卵鶏の飼育は、15戸76万9,000羽で、県内5位でございます。 このたび建設された上三ツ木町の卵工場は、養鶏場から集めた卵を洗い、表面を消毒し、大きさの選別をする工場で、国の畜産競争力強化対策整備事業費補助金を活用して整備された施設でございます。餌等の差による民間の卵ブランドに加え、衛生面で安全安心ブランドも加わるものと期待をしているところでございます。 市内では、飼育方法や餌の差による個々の民間ブランドの鶏卵が複数存在しているほか、岡崎おうはんの卵もございます。この卵は、ぷるんとした大きな卵黄と粒ぞろいの赤玉卵として評価は高いものの、その流通は限られている現状でございます。 岡崎おうはんは、地元で開発された貴重な地域資源として、さらなるブランド化の有望なものの一つであると考えており、流通量を増加できないか検討をしているところでございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 山崎泰信議員。 ◆15番(山崎泰信) 次に、鳥肉について伺います。 岡崎おうはんの卵に関して答弁がありましたが、先日、その肉の料理を食べる機会がありました。非常にジューシーで歯応えがあり、おいしく、もっとたくさんの方に食べていただき、岡崎の名物料理の食材として、名古屋コーチンに並ぶブランドにできないかと思いました。 岡崎おうはんを普及する会の方のお話では、各店舗での料理のほか、イベント等での出店を初め、試食会を開催してPRしているが、統一した品質の維持、流通、情報発信方法に苦慮しており、さらなるブランド化のノウハウが欲しいとのことでした。 名古屋コーチンの例を見ても、行政が主導でブランドの維持が行われています。市としてのお考えをお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 岡崎おうはんは、市内大柳町にあります独立行政法人家畜改良センター岡崎牧場で、平成20年に開発された、卵、肉兼用の鳥でございます。 岡崎牧場は、鳥専用の公的な育種改良機関として国内最大で最も古い歴史を持ち、国が設置する鳥の牧場の2カ所のうちの1カ所であり、本市にとっても貴重な国の機関でございます。 岡崎おうはんは、雄鳥が横斑プリマスロック種で、雌鳥がロードアイランドレッド種で、その二つが品種改良されて、名称は雄のおうはんと岡崎牧場の岡崎をとって、岡崎おうはんと命名をされました。純国産鳥で岡崎生まれ、市内で飼育されれば岡崎育ち、要件を満たせば岡崎の地鳥、三河唯一の地鳥と呼ぶことが可能であると思っております。 その肉はうま味にすぐれ、ジューシーで歯応えがあり、食肉産業展2012の地鶏・銘柄鶏食味コンテストにおいて最優秀賞を獲得しており、試食会のアンケートでも高い評価を受けています。 平成28年に市内飲食店が中心となり、岡崎おうはんを普及する会が設立をされ、市内を中心に需要拡大のための活動がなされ、徐々に認知度が上昇していると認識をしております。 普及する会からは、一定程度有名になったが、名古屋コーチンに並ぶ地域ブランドにするためには、民間の力だけでは限界、行政によるバックアップが欲しいとの要望をいただいているところでございます。 本市といたしましても、この岡崎おうはんは、貴重な本市の地域資源として捉えており、名古屋コーチンと並ぶ地域ブランドとして確立できれば、岡崎の新たな食の魅力づくりの一役を担い、名物料理やお土産品等の観光の目玉となることに加え、養鶏農家の所得向上、意欲のある新規就農者の増加、地域住民に認知され、愛着を持たれ、畜産業への理解が深まり、地産地消が推進されることが期待できることから、さらなるブランド化について検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 山崎泰信議員。 ◆15番(山崎泰信) 農林産物のブランド化について、一部具体的にお聞きをいたしましたが、岡崎の農林産物をPRする絶好の機会として、来年6月に愛知県で開催をされる、国の食育月間行事である食育推進全国大会があると思います。検討するとの答弁があった点については、ぜひ早急に検討して具体化し、全国に向け発信していっていただくことをお願いをします。 最後に、今後の育成計画について伺います。 平成28年に設置をされた岡崎ブランド育成検討特別委員会での調査活動報告において、ブランド育成には、短期的で一過性の支援ではなく、長期的な視点に立った継続的な支援が必要、ブランド育成計画を策定されたいとされています。農林産物のブランド育成の計画策定についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) どのような計画を策定していくのかということにつきまして、次期総合計画の下位に位置づけられる、市全体を対象とした新たな農業振興計画の策定を予定しておりまして、その中で農林産物のブランド化育成について明文化してまいりたいと考えてございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 山崎泰信議員。 ◆15番(山崎泰信) ありがとうございました。 冒頭に紹介しました長野市における農業振興の目指すべき将来像、ビジョンは、三実一体で実現する力強い長野市農業、実り1、未来につなぐ!豊かな大地に根ざした誇りある農業、実り2、魅力アップ!新たな発想に基づき発展する農業、実り3、みんなが主役!市民が共に支え育む人をつなぐ農業であります。 本市においても、新たに農業振興計画を作成するに当たり、農家や市民の皆さんが岡崎市の農業はすばらしいと言える誇りと自信の持てる農業を実現できるよう農林産物ブランド化がしっかりと確立されていくことを祈念して、私の質問を終わります。ありがとうございました。     (15番 山崎泰信 降壇) ○副議長(三宅健司) 暫時、休憩いたします。     午後1時44分休憩---------------------------------------     午後1時55分再開 ○副議長(三宅健司) 休憩前に引き続き会議を開きます。 28番 鈴木英樹議員。     (28番 鈴木英樹 登壇) ◆28番(鈴木英樹) 議長のお許しをいただきましたので、農業振興、歴史まちづくり、防災・減災、コミュニティ関連施設の四つについて、一問一答でお伺いさせていただきます。 それでは、大きい1番、農業振興について伺います。 今回の質問は、イベントなどの取り巻く環境を生かし、地域の農産物などの販路を拡大する視点で質問させていただきます。 来年は、東京オリンピック・パラリンピックの年です。近年のオリンピックの話題は、時の受賞したスポーツ選手たちが食べた食べ物がよく話題に上がり、一躍世界中にその名を広めています。 例えば、2008年北京オリンピックで内村航平選手が食べた、豊橋市にある製菓会社の◯◯サンダーや、2018年平昌オリンピック、カーリング女子が食べた、出身地の北見市にあるお菓子メーカーの◯◯サイロなどが一躍有名となり、生産が間に合わない状況になるくらい販売が促進されました。 ある意味、オリンピック・パラリンピックの選手が日ごろ食べた食品物が自然とPRされ、販売促進につながっています。 今後、県内及び本市の世界大会を見ると、ことしはラグビーワールドカップ、来年は東京オリンピック・パラリンピック、世界ラリー選手権(WRC)--昨日お話がありました--そして、2026年第20回アジア競技大会が開催されます。また、スポーツ大会以外では、ロボカップアジアパシフィック大会が開催されます。そして、市内を見ると、2020年7月に龍北総合運動場がグランドオープンし、さまざまな大会が開催されると思われます。 それらのイベントは、本市にとってもいろいろな要素で好機と考えます。今回はこれらのイベントなどを活用し、農産物の販売促進につなげる視点でお伺いさせていただきます。 (1)農業関連施設について伺います。 まずは、農業振興及び農業関連施設の方向性を示す考え方について伺います。 考えのもとになる計画、都市農業振興計画と農業振興計画との違いについて、まずはお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 都市農業振興計画につきましては、都市農業振興基本法に基づき、地方公共団体が策定する地方計画で、市街地及びその周辺の地域において行われる農業の振興に関する計画でございます。 一方、農業振興計画は、本市の次期総合計画の下位に位置づける農業振興地域と都市地域を含めた市全体における農業振興発展のための基本理念、基本方針及び基本的施策を網羅する内容で、新たに作成するものでございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) それでは次に、都市農業振興計画は、市街地とその周辺が対象になっていたことから策定はされておりませんでした。しかし、農業振興計画は、市全体の次期総合計画の担当課策定個別計画として策定されます。 そこで、農業振興計画の策定スケジュールについてお聞かせください。また、同時に検討されている農業振興計画アクションプランや、公共施設等総合管理計画に基づく農業関連施設個別施設計画の現況をお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 農業振興計画の策定スケジュールにつきましては、今年度、全体の状況の整理、市民・農業者・関係者のニーズ、意識調査等の基礎調査を行う予定でございます。令和2年度は、基礎調査で得られた結果に基づき計画案を作成し、市民等からの意見を聴取して、次期総合計画と同じ、令和3年4月施行を目標に策定する予定となってございます。 また、農業振興計画は、10年間の計画とするという予定でありまして、より具体的な行動計画として、農業振興計画アクションプランを1年おくれの令和4年度の施行を目標に実行性を持たせる予定としております。 一方、農業関連施設個別施設計画は、おかざき農遊館、ふれあいドーム岡崎、道の駅藤川宿、農業支援センターといった農業支援施設と農村振興施設である農村環境改善センターに関して、施設の配置や老朽化の状況などの整理のほか、行政が関与する妥当性についても十分検証し、長寿命化の実施方針や、統合や廃止の推進方針等について計画化するもので、今年度に基礎調査、令和2年度に関係者との協議、合意形成を経て、令和3年度中の施行を目標に策定する予定となってございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) ありがとうございます。 それでは、農業関連施設個別施設計画の対象施設で、おかざき農遊館について確認させていただきます。 昨年9月、スマートインターチェンジの整備効果を伺った際に、観光面では、本市の観光における北の玄関口として、岡崎インターチェンジや豊田東インターチェンジなどとペアにすることで、高速道路を軸とした市内の周遊観光が可能となる。特に、北部地域には滝山寺や観光ブドウ園など豊富な観光資源があるため、北部地域を中心とした観光産業の促進が期待される。また、直近のおかざき農遊館には、高速道路を利用する方々の休息場所として利用が増加するものと考えていると御答弁をいただきました。 今後のおかざき農遊館の環境の変化と整備の方向性をどのように検討されているのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 今年度実施する農業関連施設個別施設計画の策定に向けた基礎調査において、市民等のニーズ、施設需要の把握、施設配置状況の整理を行い、令和2年度に老朽化対策の検討、整備方針案を作成し、関係者との協議、合意形成を得たいと考えております。 なお、おかざき農遊館単体での方針にとどまらず、農業支援センターを含むゾーン全体について、今後の環境変化に対応した整備方針を明らかにしていく予定でございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) ありがとうございます。 先ほどいろいろな世界大会があるという中で、今後、海外の方が来訪されるという中で、インバウンド--訪日外国人の受け入れ、誘導施策も含めた観光振興を図るために、Wi-Fiの整備や訪日外国人の言語対応をする翻訳機の導入などについてのお考えをお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 道の駅藤川宿につきましては、平成24年の開駅当時からフリーWi-Fiが整備をされております。おかざき農遊館、ふれあいドーム岡崎における整備につきましては、訪日外国人の言語対応を含め、今後の検討課題として認識をしております。 道の駅藤川宿における訪日外国人の言語対応として、独立行政法人国際観光振興機構、略称JNTOによる外国人観光案内所の認定制度の中のパートナー施設としての登録申請を予定しております。 認定の条件には、多言語対応の項目があり、多言語対応可能なスタッフの配置、あるいは少なくともタブレット端末等を施設側が設置をし、その端末等に翻訳アプリをインストールし、多言語でのコミュニケーション環境を整える必要がございます。今年度中に整備をし、登録申請を進めていく予定でございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) それでは、道の駅藤川宿が、JNTOによる外国人観光案内所の認定制度の中のパートナー施設として登録申請に至った経緯についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 国土交通省から、直轄一体型の道の駅で観光案内所があり、かつ無料公衆無線LANが整備されている道の駅については、JNTO認定登録を推進したいとの意向がありまして、昨年度から登録についての協議を進めております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) いろいろと御答弁ありがとうございました。 農業関連施設において、道の駅藤川宿は、いち早く外国観光案内所になるように進められております。おかざき農遊館については、おかざき農遊館単体での方針にとどまらず、農業支援センターを含むゾーン全体について、今後の環境変化に対応した整備方針を明らかにしていく予定との御答弁もありました。 ぜひとも小規模農家の販路拡大と、国内外から来訪する観光客に対して、岡崎農産物のPR施設として生かしていただくよう整備を進めていただくことをお願いしておきます。 (2)に入ります。農業生産工程管理(GAP)についてお伺いします。 農林水産省のホームページによれば、GAPとは、農業において、食品安全、環境保全、労働安全等の持続可能を確保するための生産工程管理の取り組みで、農業者や産地が取り入れることにより、結果として持続可能性の確保、競争力の強化、品質の向上、農業経営の改善や効率に資する、そして第三者認証制度で認証されることにより、品質などの信頼が確保される仕組みでありますと明記されておりました。 その種類は、国際的な基準のグローバルGAP、アジア基準のアジアGAP、日本国内基準のJGAPがあり、2020年東京オリンピック・パラリンピックで参加選手たちが食べる食材は、このGAPに認証されているものか、都道府県等公的機関による第三者の確認がされたものが調達基準になっております。 そこで、本市の農産物が世界的に知名度を上げる一つの機会と捉え、お伺いさせていただきます。 まずは、農林水産省が平成28年度より、国際水準GAP認証の取得支援を進めております。県と本市が進めるGAPの認証状況と、その支援内容についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) まず、市内におけるグローバルGAP、アジアGAP、JGAPの認証実績は今のところございません。 別に、愛知県では、GAPを環境と安全に配慮した農業を行う上で重要な取り組みとして位置づけており、県内生産者に対し、GAPの普及をさらに進めるため、平成30年度から愛知県GAP認証制度を開始しております。本年2月6日に、本制度における最初の認証となる4件が認証されましたが、うち2件は市内のブドウ農家が認証をされました。 GAP認証に向けた支援といたしましては、審査費用や残留農薬等の分析費用等に対する補助が、愛知県が窓口となって昨年度から実施されていますが、市内農家の実績はないと聞いております。 また、単独市費の補助である農林水産物ブランド化・6次産業化支援事業費補助金も利用できますが、GAP認証に向けた取り組みに対する補助実績は今のところございません。 参考といたしまして、県内のGAP認証状況は、JGAPがミニトマト、緑茶等で17件、アジアGAPは緑茶、キャベツ等で3件となっていると聞いております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) ありがとうございます。 先ほど御答弁の中にあったかどうか聞き忘れてしまったんですが、グローバルGAP、アジアGAP、JGAP、あと都道府県等公的機関による第三者の確認というのは、これは今、愛知県ですと、AGAPというものがあると思われます。今、その内容になって、その食材に対応するという形になっているはずです。 そこで、GAPを認証することによる販路拡大の可能性についてどのように考えているのか、お聞かせください。そして、あわせて課題があればお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) GAPは、農業者等が認証基準に沿って、食品安全、環境保全、労働安全等のために必要な取り組みを実施していることを認証機関が確認し、認証するものでございます。認証を取得することで、GAPの取り組みに対する社会的信用を得られるとともに、認証取得に当たり、専門の指導員による指導を受けることで、生産工程のリスク対策が向上し、農業経営の改善にもつながるものと思います。 また、本認証の取得により、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の食材供給が可能となります。グローバルGAP、アジアGAP、JGAP、愛知県GAP、いずれにおいても信頼性の高い管理体制が構築され、農業人材の育成、我が国農業の競争力強化に有効だと思っております。 一方で、課題としては、小売、外食、食品メーカーにおける、さらなる認知の向上と活用の推進、消費者への認知向上、乱立しているGAPの整理とわかりやすい説明が挙げられると思っております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) ありがとうございます。 それでは、実際に岡崎市では、先ほど2軒のブドウ農家で、愛知県の認証制度であるAGAPが認証されていることをお伺いさせていただきました。認証を受けている農家さんの御感想を聞いておればお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 植山経済振興部長。 ◎経済振興部長(植山論) 認証を受けようとしたきっかけにつきましては、第一として、安心安全な農作物ということを消費者に対して客観的に証明する手段と考え、取り組んだと聞いております。オリンピックへの農産物の提供も視野に入れたものの、そこを第一の目的にしたわけではなく、実際に取り組んでみて、自分自身の農産物の生産工程に対する安全面について再確認するいい機会となり、意識も向上したという御感想をいただきました。 また、愛知県GAPの認証申請は無料でございますけれども、条件を満たすために備品の購入や不要な農薬等の処分費が発生をいたしました。しかし、認証に取り組むことで、自身の生産工程の見直しができたことが重要で、認証申請するかどうかは個別の判断ですが、他の生産者にもそれに準じた自身のチェックに取り組んでほしいといった意見もございました。 また、認証された2軒のぶどう農家のうちの1軒は、JGAPの指導員の研修を自費で受け、試験も合格していると聞いております。その農家の意見としては、JGAPの認証について、現時点で申請は考えていないんですけれども、東京オリンピック後には利用価値が見えてくると思うということで、JGAPのデメリットは、個人申請だと申請費が高いというような御意見がございました。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) ありがとうございます。 GAP認証は、各個人の農家さんが御判断されて、これを生かしてやっていくというものがあれば、積極的にやっていただければいいかなというふうに考えております。これも一つの契機だと思います。 今後、東京オリンピック・パラリンピックにて、本市で強化合宿されているモンゴル国のアーチェリーナショナルチームの選手や、ラグビーワールドカップでは、本市出身の田村優選手などが、本市の認定された農産物など食べていただければ、世界的なPR効果があると思われます。これは、ただでPRしていただけます。とっても安いと思います。 ただし、PRが成功しても、やっぱりさまざまな課題が考えられますので、志のある農家さんがあれば、ぜひとも申請の補助などの支援をしていただいて、この制度をうまく活用し、本市の農産物の品質も含めたPRにつながり、販売促進が図られることを御期待申し上げます。 次に、大きな二つ目、歴史まちづくりについてお伺いさせていただきます。 文化財の計画的活用と地方の文化財行政の強化を図るため、昨年6月に文化財保護法が改定されました。要点は3点、一つ目、市町村による文化財保存活用地域計画の法定化、二つ目、文化財ごとの保存活用計画の法定化、三つ目、文化財行政の首長部局への移管ができることであります。 その改定内容に対し、本市の取り組み状況の確認と、歴史文化財を保存するためには財源が必要になります。観光の魅力の一つとして生かすことにより、その稼いだ財源で歴史文化財を持続的に保存することにより、岡崎の歴史文化の継承がされる仕組みにつながるためお伺いさせていただきます。 (1)文化財保存活用地域計画についてお伺いします。 まずは、歴史まちづくり検討特別委員会で提言してきた歴史文化基本構想と、文化財保存活用地域計画の違いは何かを、まずはお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 文化財保存活用地域計画は平成31年4月の文化財保護法改正により法定化された計画で、今まで法律上の位置づけはありませんでしたが、文化庁が推奨しておりました歴史文化基本構想を継承、強化するものでございます。 その違いにつきましては、歴史文化基本構想は、文化財の保存活用のマスタープラン、それに対し、文化財保存活用地域計画は、文化財の保存活用に関する基本的なアクションプランとなってございます。 なお、文化庁が示しました策定指針では、歴史文化基本構想の内容に加え、措置の内容、調査に関する事項、計画期間等を明記することとなっております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) それでは次に、歴史まちづくり法に基づく歴史的風致維持向上計画との関連性と、その位置づけの違いについてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 文化財保護法に基づきます文化財保存活用地域計画は、文化財の保存活用を、歴史まちづくり法に基づく歴史的風致維持向上計画では、歴史文化を生かした景観形成による良好な市街地の環境の維持向上という違いがございます。 その上で、文化財保護法では、両計画は調和を保つこととされ、両計画の連携を深めまして、一体的に推進することで相乗的な効果を上げていきたいと思っております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) 文化財保存活用地域計画について、指定文化財のほか未指定文化財や周辺環境の一体的保護も視野に入れることとなっております。どのような内容を想定しているのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 地域のさまざまな文化財を歴史文化の特徴に基づきまして、テーマですとか、ストーリーに沿って関連文化財群として取りまとめることで、未指定文化財であっても構成要素として位置づけ、価値づけが可能となります。それに基づきまして、相互に結びついた文化財の多面的な価値、魅力を新たに発見できるというふうに考えております。 また、文化財が集中するエリアを文化財保存活用区域として位置づけ、周辺環境を含めた文化財の一体的な保存活用を図り、魅力的な空間の創出につながるよう考えてまいります。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) それでは、文化財保存活用地域計画とともに、文化財ごとに保存活用計画を策定することができるとなっております。その内容についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 文化財保護法の改正によります文化財保存活用計画は、国指定文化財及び登録文化財を対象に、その所有者または管理団体が作成するものでございます。各文化財の個別の状況に応じまして、その保存と活用の考え方、具体的な取り組みをまとめまして、個々の文化財の保存活用を進めていくための指針となる基本的な計画となります。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) ありがとうございます。 それでは、先ほどお伺いしました文化財保存活用地域計画の策定スケジュールについてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 策定スケジュールにつきましては、今年度及び来年度の2カ年で策定を予定しております。まず、今年度につきましては協議会条例を制定、その後、協議会の設置、また市民アンケートを実施し、文化財をめぐる現状と課題の整理を行います。来年度は計画案を作成、シンポジウムの開催、パブリックコメントの実施等を予定しております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) それでは次に、文化財保存活用地域計画の内容について、本市では、保存活用の均衡を保つため、どのような文化財を優位的に考えられているのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 本市では、平成28年度に改定いたしました岡崎城跡整備基本計画に基づきまして、岡崎城跡の歴史文化資産としての価値を高めるため、計画的に事業を進めております。 今後策定いたします文化財保存活用地域計画でも、重点的に取り組む項目として位置づけてまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) 次に、文化財保存活用地域計画を策定、推進していくには、役所内の協力、連携が大切だと思います。 そこでお伺いいたします。 本市では、文化財を観光資源として持続的に活用した場合の体制についてどのように考えているのか、お聞かせください。また、その課題もお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 小野教育部長。 ◎教育委員会教育部長(小野鋼二) 文化財を観光資源として継続的、持続的、積極的に活用するには、関係部局との緊密な情報共有ですとか、調整などが大変重要だと考えております。また、それが同時に課題であるというふうに考えております。 文化財保存活用地域計画におきましても、推進体制の検討を十分進めていく必要があるというふうに考えております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。
    ◆28番(鈴木英樹) ありがとうございました。 いろいろお伺いすると、やっぱり文化財を観光に生かして、そういうものに活用していくという方向性があると思われております。 文化財を保存活用する計画を立て、それを実践していくには、やはり専門的な職員がその中心的な役割を果たすとともに、岡崎市にはいろいろ文化財が多くあると思われますが、その負荷はかなりなものになることが想定されます。 観光都市岡崎を推進するに当たり、専門的な職員の確保や改定後の文化財保護法の要点には、文化財行政の首長部局への移管と--ちょっと小さい声で言いますけど、大きな声じゃ言えませんけど、しっかりとした体制を整え、事業を進めていただくことをお願いしておきます。 次に、歴史的風致維持向上計画についてお伺いします。 先ほど景観の関係という役付をお伺いしましたが、平成28年5月の国の認定後、岡崎市歴史的風致維持向上計画推進部会や岡崎市歴史まちづくり協議会などの推進体制により、確実に進められてきております。 そこで、具体的にどのような取り組みが今回進められているのかを確認し、市民の方と共有するとともに、さらにITなど技術進化を活用し、さらなる歴史文化財の魅力発信と将来の子供たちへの伝承がされる取り組みにつながるようにお伺いさせていただきます。 そこで、歩行者系の案内サインにユニバーサルデザインを導入するなど進められておりますが、歴史的、文化的な資産を現地で紹介する解説板整備の今後の取り組みについてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 籾井都市整備部長。 ◎都市整備部長(籾井泰晴) 解説板の整備でございますけれど、現在のところ、歴史文化資産の最も豊富な岡崎公園内の解説板の刷新を進めておりまして、これは来年度完了の予定でございます。 今後になりますけれど、岡崎公園の外側になります、かつての城下町一帯を堀や土塁で囲い込んだ面積がおよそ86ヘクタールもある、非常に広大な旧岡崎城の総構えの中の遺構についても、発掘調査を終えた菅生川端石垣や岡崎城総堀跡である籠田公園、あるいは御旗公園などに解説板を設置してまいります。 また、インバウンド、いわゆる訪日外国人の受け入れ環境を整える一環として、今年度から多言語による解説も導入をしてまいります。具体的には、英語、香港や台湾の方が使われる中国語の繁体字、中国本土の方がお使いになる中国語の簡体字、韓国語、ポルトガル語の五つの言語の解説を、QRコードというものを活用して提供する準備を進めております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) ありがとうございます。 具体的にQRコードを活用するというお話がありました。もう少し具体的に、QRコードを活用したインバウンド--訪日外国人対応の方法についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 籾井都市整備部長。 ◎都市整備部長(籾井泰晴) 解説板にQRコードというものをつけておりまして、これをスマートフォンなどのカメラで読み取っていただきますと、自動的にその端末で使用している言語が何であるかということがわかるようになっております。その言語のウエブページが画面に表示されて閲覧することができるというものでございます。 ページには、外国語の文章のほかに現在地の位置情報や写真、地図なども掲載をいたしまして、さらには自動音声による解説も導入する予定でございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) ありがとうございます。 それでは、QRコードから閲覧するウエブページでは、周辺の観光案内の情報を収集できるのかについてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 籾井都市整備部長。 ◎都市整備部長(籾井泰晴) 閲覧するウエブページでは、解説板の周辺の観光情報を利用者が収集できますように、それらの情報へのリンクを張っていく予定でございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) ありがとうございます。 私的には、日本人には歴史文化を学び継承する場、外国人向けには日本文化の発信の場と考えた場合、視覚、聴覚で体験することにより、理解がより深まると考えております。現存しない歴史や文化のバーチャル化についてのお考えをお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 籾井都市整備部長。 ◎都市整備部長(籾井泰晴) 現存していない歴史や文化をどう見せていくのか、あるいはどう体験していただくのか、非常に難しいことだと思っておりますけれども、その対応として、今新たな技術として普及しつつあります、仮想の空間に入り込んで、あたかも現実のような体験ができるバーチャルリアリティー、あるいは、現実の世界と仮想の映像を融合させるARといった仮想体験を用いたバーチャル化、ここ数年、全国各地でこれらを活用したコンテンツが非常にふえております。 本市においても、バーチャルで当時の町の姿などを再現して、視覚と聴覚による臨場感のある体験を提供することができれば、一層理解が深まると考えておりますけれど、どの方法で実現するのがいいのかといったこと、その費用対効果も含めて、現在研究しているところでございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) ありがとうございます。 今やってはいけないんですが、もしバーチャルにした場合、歩きスマホを防止するための施策についてのお考えをお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 籾井都市整備部長。 ◎都市整備部長(籾井泰晴) 歩きスマホの問題です。実は、本市では既に交通安全運動の重点という形で、歩行中のながらスマホ根絶を目指しておりまして、年に4回ほど交通安全運動週間の中で、街頭での声がけであったり、チラシの配布を実施して働きかけをしているという状況でございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) ありがとうございます。 今後、インバウンド--訪日外国人対応として、QRコードを読ませることにより、5言語の翻訳された資料が提供されます。そのことにより、今以上に岡崎の歴史文化の発信力や魅力が向上されると思われます。 さらに、バーチャル化も研究中との御回答をいただきました。答弁の調査研究は、時としてやらない意味も含まれますので、進めるための研究中として受けとめさせていただきます。 この取り組みは、観光来訪者だけではなく、本市の生徒や子供たちが体感することにより、岡崎の歴史文化を継承するツールとしても活用できます。見せるための維持管理や保存方法などの費用対効果や5Gなど技術進化の動向などを踏まえ、積極的に取り組んでいただくことを切に望みます。 次に、大きな3番、防災・減災についてお伺いします。 午前中にも話題にありました、災害時避難行動要支援者支援制度についてお伺いいたします。 本市は、平成18年4月から災害時要援護者支援制度として避難行動要支援者名簿を作成し、災害弱者の方たちに対し、対策を進めております。そして、平成25年には災害対策基本法が改正され、災害時の一連の行動をとるのに支援を要する人々を要配慮者と定義され、同時に名簿を作成し、情報の利用を図ることになりました。 本市には、既に名簿があり、災害時要援護者から要配慮者に改め、災害時避難行動要支援者支援制度においても名簿が継承され、防災訓練などで今現在13年間活用されております。午前中に御答弁があった内容です。 しかし、私のところに地域の支援リーダーの方から、この名簿を活用し、運営の過程で緊急連絡先に登録されている方にお電話したら、自分が登録されていることを知らなかった、電話番号が違っていたなどの御意見があったことをお聞きしました。 先ほどではありません、地震はいつ発生するかわかりません。また、日常においても、もしかして何かあったときに、緊急連絡先が生かせます。13年経過しておりますが、いま一度、名簿が持続的かつ適切に管理される仕組みになっているのか、確認させていただきます。 まずは、災害時避難行動要支援者支援制度に今現在登録されている人数をお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 登録人数でございますが、令和元年5月1日現在で7,941名でございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) ありがとうございます。 それでは次に、対象者の中で、高齢者、身体・知的・精神障がい者、難病患者に認定されている人数と、その中で実際に災害時避難行動要支援者支援制度に登録されている人数の割合についてお聞かせください。 あわせて、先ほどの対象者に準ずる方で、その他項目の人数と主な理由は何か、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) まず、対象となる人数と登録されている割合でございます。災害時避難行動要支援者支援制度の該当者数は、おおむね1万7,000名程度でございます。登録割合は約46%でございます。現在、該当者数の正確な把握ができていないため、該当者数の把握方法について検証をしている最中でございます。 次に、その他支援が必要と認められ、登録されている方の総数は507名でございます。その他支援の内訳でございますが、介護保険要介護2以下の認定で在宅の方、身体・知的障がい者で介助者が必要である身体障がい者手帳第1種以外の在宅の方、日中のみひとり暮らしの高齢者、高齢者と障がい者の複合世帯の方などでございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) それでは次に、避難行動要支援者名簿の管理についてお伺いします。 国のガイドラインでは、市町村は避難行動要支援者の把握に努め、避難行動要支援者名簿を更新する期間や仕組みをあらかじめ構築し、名簿情報を最新の状態に保つこととなっております。 その観点で、まずは申請どきの事務手続についてお伺いします。 所定の申請書を本人及び代理人が申請した後、緊急時の家族等連絡先の記載がありますが、御家族等の認識及び記載内容についての確認をどのようにやられているのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 確認方法でございます。災害時避難行動要支援者登録者名簿への緊急連絡時の家族などの連絡先の記載につきましては、本人からの申請に基づき登録をさせていただいております。 確認作業は、今現在は行っておりません。今後、申請時に緊急連絡先に記載された方の同意を得られているかなど、登録者本人に対して確認を行うことについて検討してまいりたいと考えております。 なお、必要に応じて、緊急連絡先に記載されている方に対して直接確認をとることについて、他市の状況などを調査し、検証してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) それでは次に、名簿の最新情報を保つため、本人については、岡崎市に提出される転居届、転出届によって削除及び住所更新はされておりますが、本人の電話番号の確認や家族等の緊急連絡先の情報、住所及び電話番号はどのような仕組みで確認されているのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 名簿情報の更新でございますが、災害時避難行動要支援者登録者名簿は1年ごとに更新をさせていただいておりますが、更新前に避難行動要支援者本人へ確認はがきを送り、変更があれば登録者名簿に反映させていただいております。 なお、ひとり暮らし高齢者で認知症の方は、家族などの緊急連絡先のうち、1名の方に対しても確認はがきを送付し、本人情報の確認を行っております。 今は緊急連絡先に登録された方全員に対する確認は行っていませんので、本人に対する確認はがきと同様、緊急連絡先に登録された1万2,000人の方に対して確認を求めることについて検討していく必要があるとは考えております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) ありがとうございます。 御検討していただいているというお話をいただきました。 それでは次に、国のガイドラインの中にまた入ります。第2部で、さらなる避難行動支援のために取り組むべき事項では、避難行動要支援者名簿作成後に、この名簿をもとに平時から個別計画の策定を進めることが適切である。その際には、地域の特性や実情を踏まえつつ、名簿情報に基づき、市町村が個別に避難行動要支援者と具体的な打ち合わせを行いながら、個別計画を策定することが望まれると記載されております。 一言で言いますと、避難行動要支援者に対して、平時から誰がどのようにして対応するのか決めて明文化することが望ましいと言われているように思います。地域として、避難行動要支援者との関係を構築するのが目的です。 そこでお伺いいたします。 災害時避難行動要支援者支援制度について、アンケートを定期的に行っておられます。体制構築の取り組みについてどのような状況か、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 地域の取り組み状況でございますが、災害時避難行動要支援者支援制度に関するアンケート調査を、防災防犯協会長に対して平成29年度に実施をさせていただいております。 アンケート結果で、地域での避難行動要支援者との関係構築の状態でございますが、既に構築済みの地域が30%、構築に着手している地域が22%、今後構築していく予定の地域が23%、未定の地域が25%となっておりました。 なお、今年度もアンケート調査を実施し、地域での避難行動要支援者との関係構築の状況確認を行う予定でございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) それでは次に、防災防犯協会にて展開の説明をされていると思われますが、先ほど申した趣旨をどのようにお伝えしているのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 防災防犯協会へは各地域で開催しています自主防災説明会の場で説明をさせていただいております。 その説明内容でございますが、避難行動要支援者に対し、災害時の支援を行うためには、支援を行う地域支援のリーダーとなる民生委員・児童委員や学区福祉委員会委員長を初め、各町の組長や学区福祉委員など地域支援者とも連携し、各地域で行う平常時の見守り活動など、各地域の実情に即した関係を構築することが重要であると説明させていただいております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) ありがとうございます。 維持するのは大変難しいというふうに確認をとらせていただきました。 本制度について、名簿管理を中心に持続的かつ適切に管理されている仕組みになっているのかをお伺いさせていただきました。仕組みとしては、持続的かつ適切に、今は管理できていない部分が一部ある--要は、緊急のところです--と思われます。 御答弁では、申請時に緊急連絡先に記載された方の同意など、登録者本人に対して確認を行うことについて、他市の状況も含め検討されると言われました。 地震はいつ発生するかわかりません。また、平時でも何か発生することも考えられます。ぜひとも一日でも早く仕組みの改善をしていただくようにお願いします。 また、制度登録者は約46%にとどまっております。しかし、該当者数の正確な把握はできていないとの御回答もいただきました。ここが大変厳しいところなんですが、災害対策基本法49条の11第3項で、不同意者を含む避難行動要支援者名簿の提供が定められています。 また、その同意の有無にかかわらず、避難支援等の実施に必要な限度で、避難支援等関係者その他の者に名簿情報を提供できるとなっております。これは何かと申しますと、本人が同意されていなくても、行政が自衛隊だとか警察の要請があった場合、その方の名簿を出すというお話です。 ですから、いま一度、全体像が把握できる仕組みの改善と、地域としていろいろな手段で、避難行動要支援者との関係構築が促進される仕組みを庁内関係者で推進していただくことをお願いします。 四つ目、コミュニティ関連施設について、市民センターについて伺います。 まず冒頭、昨年、公共施設等総合管理対策検討特別委員会から、コミュニティ関連施設と子供関連施設につきまして、提言させていただきました。その結果が、ことし9月に回答をされる予定ですので、提言に対して言及するものではありません。御理解お願いいたします。 コミュニティ関連施設は、市民センター、地域交流センターのほか、市民ホーム、地区公民館が本市には存在します。特に、市民センターと地域交流センターには支所や図書室があり、地域の拠点として重要な役割を果たしておりますが、市民の目からは、いま一つ違いがわかりづらいところがあります。 提言に対しての回答が出される前に、いま一度その施設の使用目的の違いや現況について確認させていただきます。 それでは、市民センター、地域交流センター、市民ホーム、地区公民館の違いについてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 市民センターは、岡崎市公民館条例により社会教育法に基づく公民館として位置づけられた施設で、本庁、支所地域単位を基本として8館設置しております。再任用職員等により、市が直接管理運営しております。 市民センターは、定期講座や市民講座、図書の貸し出し業務を中心に事業を実施しており、そのほか学区の社会教育委員会や子ども会などの地縁組織や、また自主講座と言われる団体参加者が中心となって企画運営する講座での利用など、社会教育法の目的に沿った利用に限定しております。 一方、地域交流センターは、岡崎市地域交流センター条例に位置づけられた市民活動やボランティア活動支援のための施設で、市内に5館設置しており、NPO法人による指定管理で運営しております。市民活動団体だけではなく、施設の利用登録をすれば、個人でも営利目的でも利用ができる施設となっております。 なお、市民ホームは、岡崎市学区集会施設条例に位置づけられた学区住民のコミュニティ活動と自主的な文化活動の場として、小学校区を基本に46館設置しております。地区住民で設置、組織された運営委員会が指定管理者となり、施設の管理運営をしております。 地区公民館は、条例上の位置づけのない町内会がみずから建築し、所有し、管理運営する施設でございます。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) ありがとうございます。 それでは、市民センターは主に社会教育のため、また地域交流センターは市民活動のために市民に利用されていることがわかりました。利用状況も施設によって違うと思いますので、それぞれの稼働率はどのようになっているのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 平成29年度の稼働率でございますが、市民センター全8館の平均が19%、一番利用が少ない中央市民センターが14%、一番多い南部市民センターが29%となっております。 これに対し、地域交流センターは、全5館の平均が54%、一番少ない地域交流センター六ツ美分館が46%、一番多い南部地域交流センターが61%となっております。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) それでは次に、市民センターの稼働率が総体的に低いことがわかりました。今後、市民センターを活用するための対策はどのように考えられているのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 教育施設として位置づけられている市民センターは、現在の法律や条例の中では利用に制約のある施設となっております。地域社会の変化などにより、市民センターに対する市民ニーズも多様化してきましたが、社会教育法上の公民館の枠組みでは、利用したくても利用条件が合わず、市民ニーズに十分対応をできておりません。誰もが使いやすい施設とすることによって、利用促進を図る必要があると考えております。 より多くの方に市民センターを利用していただけるようにするため、これまで利用することができなかった個人や民間企業などによる一般利用ができるよう条例の再整備を考えております。 そこで、広く市民の皆様から意見を聞くために、パブリックコメントを7月ごろから実施したいと考えております。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 鈴木英樹議員。 ◆28番(鈴木英樹) 特別委員会においても提言されております、稼働率を高める条件を整備するという方向性は、地域コミュニティ活動の活性化、ひいては公共施設の有効活用にもつながるということで、大いに期待するところであります。 こうした一般利用の受け入れを進める一方、総代会や子ども会など地縁団体の利用や、施設本来の目的である生涯学習の講座や、地域として避難行動要支援者との関係構築なども促進されるように……     (28番 鈴木英樹 降壇) ○副議長(三宅健司) 暫時、休憩いたします。     午後2時45分休憩---------------------------------------     午後2時55分再開 ○副議長(三宅健司) 休憩前に引き続き会議を開きます。 29番 柴田敏光議員。     (29番 柴田敏光 登壇) ◆29番(柴田敏光) 岡崎市民の皆さん、こんにちは。 先日、天皇皇后両陛下が御来訪されたということで、私の住む男川学区から青い鳥学園のほうに向かわれたということであります。沿道には、学区民の方が全員出ておるじゃないかというぐらい沿道を埋め尽くして、大変な人出でありました。学区民の皆さんにも、光栄だ、感動だなどという喜びの声をたくさんいただきました。 また、来年は、市長の提案説明でもありました東京オリンピックの聖火をつなぐコースとして、岡崎城から桜城橋まで駆け抜けるということであります。まだ、このランナーの選考方法が示されておりませんが、岡崎マラソンを5年連続で完走した私としては非常に気になるところであります。また情報がありましたらいただいて、検討をしたいと思います。 令和元年はよいスタートが切れたということで、大変岡崎市も将来が明るいのではないかと思っております。ぜひ将来に向けて方向性もしっかりと検討していかなくてはならないと思い、今回、本市の将来像として質問をさせていただきたいと思います。 それでは初めに、人口ということで少し質問をさせていただきたいと思います。 2021年からの次期総合計画において、基礎となる市の将来人口について推計を行い発表がされました。2035年をピークとして、それまでは緩やかな人口増が続き、その後は、本市も人口減少期に入ってくるようだと予想されております。 市民の皆さんの確認のため、人口推移を5年ごとにどのように予測しているのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 3月に発表いたしました将来人口推計では、2015年に行いました前回の国勢調査を確定値といたしまして、2050年までの35年間の推計を実施したものでございます。 2015年の確定値は38万1,051人であり、ここから推計値となりますが、2020年には38万7,917人、2025年には39万2,112人、2030年は39万4,412人、2035年にはピークとなりますが39万4,509人となっております。その後は減少に転じますが、推計値最後の2050年におきましても、基準年を上回る38万7,743人を維持するものと推計されております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 柴田議員。 ◆29番(柴田敏光) 人口が2035年まで増となることは確認できました。 次に、65歳以上の人口はどのようになっていくのか、また、高齢化率はどのようになっていくのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 65歳から74歳の前期高齢者人口は、団塊世代が75歳を越えていくことが影響しまして、2020年から減少するものと推計されております。しかし、団塊ジュニア世代が高齢者になります影響で、2035年以降、再び緩やかに増加する見通しとなっております。 75歳以上の後期高齢者人口につきましては、急速に増加するものの、2030年以降、その伸びは急速に鈍化する見通しでございます。 高齢化率は、2015年の国勢調査に基づく確定値で21.6%です。その後、2020年には23.5%、2025年には24.6%、2030年には25.8%、2035年には27.2%となり、本市の人口の4人に1人以上が65歳以上の高齢者となることが推計されております。なお、推計値の最後の2050年には、高齢化率が31.5%になると推計されております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 柴田議員。 ◆29番(柴田敏光) それでは、生産年齢人口の推移をお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 生産年齢人口は、2015年の国勢調査に基づく確定値で24万554人です。その後、2020年には24万668人、2025年には24万1,238人、2030年には24万197人となり、人口のピークとなります2035年には23万6,166人となる推計です。 構成率で見ますと、2015年の63.5%から一環して減少しておりまして、2035年には59.9%となり、推計値最後の2050年には、生産年齢人口が21万6,622人で、その構成率は55.9%になると推計されております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 柴田議員。 ◆29番(柴田敏光) それぞれの人口推移が確認できました。人口構成の変化により、税収への影響も予想されます。例えば、生産年齢人口の減少は個人住民税への影響が懸念されます。将来、生産年齢人口が減少していくことを考えると、今、どのようにしていかなくてはならないのかをしっかりと検討していかなくてはならないと考えます。本市が将来に向けて何を進めていくのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 健康寿命の延伸を推進しまして、元気な高齢者が社会で活躍することが可能となるような社会構造の推進を考えております。 加えまして、多様な働き方を構築し、その定着を図ることによりまして、潜在的な労働市場の掘り起こしを行い、女性の活躍の場を推進することで労働人口の減少を補うことができればとも考えております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 柴田議員。 ◆29番(柴田敏光) ただいまの回答をいただきまして、次の老人クラブについて質問をさせていただきたいと思います。 先ほどの回答で、健康寿命の延伸を推進していくということでありました。税収減が考えられる中、将来、高齢者がふえると予想されております。健康で年を重ねていかなければ、市にとって負担も大きくなると考えます。本市の考えをお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 高齢化率の上昇、そして、平均寿命が延びている一方、介護が必要な方が増加し、同時に介護期間も長期化しております。本市の介護保険事業における費用もふえ続けている状況でございます。 介護保険制度を維持可能なものとするためには、健康寿命の延伸に向けた介護予防の推進が必要であると考えております。 本市といたしましても、介護予防、重度化防止を推進し、健康に対する意識を高め、高齢者の方ができるだけ長く元気に地域で暮らせるように支援してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 柴田議員。 ◆29番(柴田敏光) 健康寿命を伸ばすためには、老人クラブなどの活動を通した高齢者の生きがいづくりと社会参加を推進することも重要でありますが、老人クラブは掃除とグラウンド・ゴルフをしているだけだから入会しないと言われる方がふえておるとお聞きをしております。 そのため、老人クラブの会長さん方がいろいろと工夫をして楽しみ方を考えて運営されております。大西町の老人クラブでは、バケツにお手玉を投げて入れるバッケリングゴルフという屋内でできる競技を考案し、子供から高齢者まで一緒になって楽しんでおります。私の加盟する老人クラブも町内で広めていくとのことであります。本市もこのような競技などを市全体に紹介するとよいのではないかと考えますが、本市の考えをお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 本市の老人クラブ連合会に所属をしています老人クラブは、平成31年4月1日現在、217クラブで、加入されている方は1万9,756人でございます。会員数が減少傾向の中で、会員数がふえているクラブもあり、老人クラブ連合会では、そのようなクラブの活動内容や会員をふやすための取り組みをほかのクラブにも知ってもらうために、老人クラブ連合会の研修会や機関紙などで取り上げて紹介をしております。 本市といたしましては、引き続き老人クラブ連合会の活動を支援していくとともに、市政だよりや市ホームページなどによる活動紹介についても検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 柴田議員。 ◆29番(柴田敏光) 次に、老人クラブで岡崎ごまんぞく体操を実施しているクラブはどのくらいあるのか、教えてください。 ○副議長(三宅健司) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 老人クラブ連合会に所属する老人クラブの中で、約60クラブ程度と把握しております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 柴田議員。 ◆29番(柴田敏光) 次に、老人クラブの活動の中で、ごまんぞく体操などを通じて高齢者の方が外出をし、会話をする、運動をするなどの健康づくりに本市としても協力していかなくてはならないと考えます。 しかし、老人クラブには、年間の予算が限られており、運営に対して御苦労されているクラブもあるとお聞きしております。 例えば、現在の交付金額に上乗せをして、1クラブにつき5,000円でも1万円でもよいのですが、一定金額を交付することができないのかどうか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 老人クラブの活動は、高齢者みずからの生きがいを高める趣味的な活動などのほか、ひとり暮らしの方などの自宅を訪問する友愛訪問や地域を豊かにする奉仕活動を行っております。高齢者自身だけでなく地域にも大きく貢献していただいているところでございます。 本市で取り組んでおります、誰もが住みなれた地域で自分らしい暮らしを続けることができるように、医療、介護、予防、住まい、生活支援が一体的に提供される仕組みである地域包括ケアシステムの構築のためには、老人クラブの皆様の活動が必要であると考えております。市としては支援させていただきたいと考えております。 現在、地域の老人クラブに対しまして、会員数や活動に応じた助成をさせていただいております。平成24年度に見直して以来は改正をしておりませんので、議員の言う一律の5,000円とか、1万円とかいう上乗せではなく、老人クラブの活動など、現状にあった支援方法について、老人クラブの御意見を参考にし、検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 柴田議員。 ◆29番(柴田敏光) 次に、一つ提案でありますが、各老人クラブは楽しめる内容でなければ新会員がふえることが難しいとお聞きしております。市民の皆さんの中には、手品を行っている方、また、三味線、バンド、日本舞踊など多くの活動が行われております。鑑賞したい方と発表の場を求めている方がいると思います。 活動を行っている方々が登録をして、各老人クラブが選択をして招くということができないか、1老人クラブ年1回として、活動している方に交通費として一定の謝礼を渡せる予算をとり、老人クラブの活性ということで考えていくことができないかどうか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 老人クラブ連合会に所属しております老人クラブの中には、議員言われるように、手品や三味線などの活動を行っているクラブもございます。老人クラブ連合会である程度は把握していると考えております。御相談のあった際には、老人クラブ連合会から該当の老人クラブに声をかけるなど、間を取り持つことは可能だと考えております。 地域の老人クラブで皆様が参加したくなる行事を多く開催していただくことは、高齢者の外出の機会を創出することになります。介護予防と健康寿命の延伸につながりますので、議員の御提案いただきました活動及び謝礼につきましては、どのような方法が可能であるか、老人クラブ連合会等と協議をし、検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 柴田議員。 ◆29番(柴田敏光) ただいまの回答でそれぞれ検討をしていただけるということであります。 老人クラブ同士の交流だけではなく、さまざまな年代の方が活動されておりますので、そちらにも声をかけていただいて検討をお願いしたいと思います。 また、老人クラブが217クラブであれば、交通費として支出するのは1クラブ1回依頼できるとすれば、5,000円としても108万5,000円の予算で行えるということでありますので、ぜひ前向きな検討をお願いしておきます。 次に、空き家利用についてであります。 中山間地の方々の御意見ということでお話を聞かせていただきました。異常気象によって豪雨などの避難指示が出たときのことであります。市内中山間地において、災害時の避難場所に指定されている公共施設まで距離があり、特に高齢者は移動中の2次災害が懸念され、高齢者の方は不安で1人で取り残されてしまうなど考えられるため、このような地区では土石流などの心配のない空き家を避難所として利用することはできないかというような御意見をいただきました。本市の考えをお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 杉山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(杉山弘朗) 本市では、学校などの公共施設を指定避難所としておりますが、地域の決め事として、近隣の安全な場所にある空き家を避難所として活用することは、安全確保につながる行動であると考えております。 ただし、空き家の利用には建物所有者の承諾を得ること、建物の老朽化などに伴う安全性の問題や鍵の有無など防犯上の問題、また、電気、水道の使用ができないため、非常持ち出し品を準備することなど、解決しなければならない課題も多くあります。 町内会等、地域において緊急時の避難所として空き家を選定される場合は、安全な場所に立地しているかどうかのアドバイスや空き家を活用することを盛り込んだ地区防災計画の作成など、市へ御相談いただければ必要な支援をしてまいります。 また、昨年度、災害時の緊急時協力避難施設としての利用に関する協定を、中伊西町の豊田鉄工株式会社と締結するなど、民間企業の協力による対策も進めており、今後も安全な避難行動に向けた対策に取り組んでまいります。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 柴田議員。 ◆29番(柴田敏光) もう一つ御意見いただいた内容があります。これは高齢者のひとり暮らしで生活をするのに不安があるということであります。山間部で1人で生活するのは大変不安だということでありました。病気になったとき、倒れても誰にも助けを求められない、また、食事にしても、キャベツ一つ買ってきても食べきれなくて処分しなくてはならないようなこともあるということで、不安があるということと、また、問題等もいろいろあるということもお聞きしました。 そこで、空き家をシェアハウスとして利用させていただけないかという御意見をいただきました。空き家の有効利用として、本市として考えていくことができないかどうか、お聞かせください。
    ○副議長(三宅健司) 中根建築部長。 ◎建築部長(中根康明) シェアハウスは一般の賃貸住宅とは異なり、リビング、台所、浴室、トイレ、洗面所などをほかの入居者と共同利用する賃貸住宅でございます。 高齢者から、ひとり暮らしではなくシェアハウスでの共同生活を送りたいとの要望に対しましては、新たな住宅セーフティネット制度では、規模の登録基準、建築基準法など他法令の要件などを満たせばシェアハウスを登録住宅とすることが可能となります。 また、住宅確保要配慮者専用の住宅とすると、住宅改修費用に対し、国の直接補助制度として、シェアハウスへの用途変更などの工事を含む場合には一つの専用居室当たり上限100万円が補助される制度もございます。 この住宅セーフティネット制度を利用する高齢者向けのシェアハウスの活用につきましては、福祉部局とも連携して検討してまいります。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 柴田議員。 ◆29番(柴田敏光) 空き家利用の視点から、単身高齢者の暮らしにおける利用や、また、災害時の避難所としての利用について質問させていただきましたが、今後、本市も人口が減少傾向に入ってくると空き家がふえてくるのではないかと考えます。空き家利用に対して、将来を見据えてしっかりと検討をお願いしておきます。 次に、今後の姉妹友好都市提携についてであります。 本市は、インバウンドの観光客の誘客を考えているということであります。観光推進課の議会答弁の中に、台湾、ベトナムなどをターゲットとして調査をし、SNSや現地の旅行会社にセールスしているとお聞きしております。 そこで質問ですが、台湾やベトナムと姉妹友好都市提携を結んでいると、よりスムーズに話ができ、誘客できるのではないかと考えますが、本市の考えをお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 先ほど聖火リレーの市民ランナーのお話がございましたけども、多分、たくさんの方が応募されて相当の倍率になるのではないかということがニュースで言われておりますけども、議員の場合は、年齢制限は多分クリアされていると思いますけども、恐らく政治家は市民ランナーになれないということになっていると思いましたので、あしからず御了承ください。 さて、姉妹都市提携についてですが、こちらが誘客に結びつくかどうかという調査は行っておりませんので、ちょっとお答えしかねる部分もございますが、一般論としては、その提携市における岡崎市の認知度は上がるものの、都市同士の提携となりますので、インバウンドの効果は限定的ではないかと思っております。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 柴田議員。 ◆29番(柴田敏光) 当市から提携を持ちかける形ではいけないでしょうか。 ○副議長(三宅健司) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 姉妹友好都市提携につきましては、条件が整っていればどちらが先というものではございません。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 柴田議員。 ◆29番(柴田敏光) 次に、岡崎東ロータリークラブでは、カンボジアの小学校の敷地内に井戸を設置したとか、竜城ライオンズクラブでは、フィリピンに消防自動車を寄贈しております。また、岡崎南ロータリークラブは、ニューポートビーチと姉妹友好都市となる結びつきのきっかけをつくったということであります。何らかの姉妹友好都市として、提携できる内容があるのではないかと考えます。 先日、市長答弁の中で、モンゴル国とよい関係を築いていきたいという答弁もありました。ぜひ、台湾等との姉妹友好都市提携を本市として前向きに考えていくことができないかどうか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 御承知のとおり、現在3市と本市は提携しておりますけども、3市とは長い交流が形骸化することなく、実質的で幅広い交流が公と民において続いております。 新たに提携を結ぶに当たり、議員のおっしゃられるような民間の活動がそのきっかけになるということもあり得るとは思います。しかし、交流を長く継続させるためには、提携を結ぶことがお互いのためになるのかどうかを慎重に判断する必要があり、事前調査等の一定の手続を経て提携に至るものと考えております。 ホストタウンにつきましては、相手先が国でありまして、交流する都市レベルの自治体が決まっていないため、交流の手法を研究する旨、昨日市長より答弁がございました。 今後、スポーツを軸とした交流の拡大に向けて取り組んでまいりますが、姉妹友好都市提携というくくりになりますと、インバウンドだけではなく、多分野にわたる交流が求められます。全国的に見ても本市の規模では3市は多いほうでありまして、また、身のある交流を継続していくには、提携先をふやすことにより、事業費や事務量の増大が懸念されます。 したがって、本市としては、インバウンドのためといって一足飛びに新たな姉妹友好都市提携を考えていくことは、現在のところは難しいと思っております。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 柴田議員。 ◆29番(柴田敏光) 先日、旅行会社の社長さんとお会いしてお話した中で、大臣と日本旅行業協会(JATA)の関係者と台湾に訪問をしてインバウンドの話をされたということであります。そのとき台湾側から日本はずるいと言われたということであります。なぜそのようなことを言われたのかというと、インバウンドで台湾から日本に行くだけではなく、アウトバウンドもなければ平等ではないと言われたということであります。 姉妹友好都市として友好関係を築くことも一つの手段でありますが、今後、本市として、アウトバウンドとして本市から台湾に旅行していただける企画などを提案していかなくては、こちらからの要求ものんでいただけないのかなと思いますので、ぜひ本市も将来を見据えて、うまく観光誘客ができるように姉妹友好都市提携、アウトバウンドなど、検討をしていただきたいと考えますのでよろしくお願いいたします。 次に、セルビ跡地であります。 セルビ跡地についてお聞きしたいと思います。 先日、磯部議員がセルビ跡地を商工会議所などにという意見がありました。私も先回の質問で能楽堂、家康館などを提案させていただきました。将来的に見て、大変魅力のある期待の膨らむ土地であります。しかし、慌てることなくじっくりと検討することも大事ではないかと考えます。 ただ、今回、包括外部監査の報告として、平成21年に新文化会館整備基本構想が発表され、平成24年5月に新文化会館の建設用地として6153.21平方メートルの土地を9億5,600万円にて購入。しかし、多額の建設費がかかることから、平成25年12月、新文化会館建設を中止し、市民会館の長寿命化を決定した。これに伴い、現在の当敷地は暫定的にりぶら東駐車場2として利用されているが、イベント開催時を除き、低位にとどまっているものと推測される。当該敷地は市の中心部として活性化を図るべき場所にあることから、資産の有効活用の観点からは、利用方法につき早期見直しを図られたいと報告されました。 この御指摘について本市はどのように受け止めているのか、また、今後の計画があればそれもあわせてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 議員のおっしゃられたとおり、平成30年度の包括外部監査の結果報告書、公有財産の有効利用と管理についてでは、りぶら東第2駐車場の稼働がイべント開催時を除き低いと推察していること、また、資産の有効利用の観点から利用方法の早期見直しを図ることが述べられております。 りぶら東第2駐車場の利用状況をはかる数値として、年間満車日数を例にしますと、東第2駐車場が昨年度1年間で満車になった日数は8日でしたが、本館駐車場の満車日数は159日、東第1駐車場は114日でございました。 このことから考えますと、東第2駐車場は家康行列や花火大会に限らず、1年のうち相当な日数、りぶらの慢性的な駐車場不足の緩和に役立っているとも言えます。 現時点では具体的な計画はございませんが、康生地区で進めているQURUWA戦略の展開が具体化するまでは、市民の利便性維持と交通環境の悪化防止のための必要な措置として、駐車場の暫定利用を続ける考えでございます。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 柴田議員。 ◆29番(柴田敏光) ただいま回答のあったように、暫定的な駐車場ということであります。しかし、いつまでが暫定としてか未定であり、中心市街地の土地でもあります。 また、本市が進めるQURUWA戦略のルートの中にも入ってくるこの土地を、暫定の中の暫定として方向性が決まったときは、すぐに撤去のできる仮設的なことを行っていけばよいのではないかと考えます。 必要台数分は駐車場を確保しておき、残りの部分で、例えばスケートボードを楽しめるようにする、また、ラジコンのコースを設置する、また、町の中でできるオートキャンプ場として利用ができるように芝生を整備する、また、QURUWAのコースとして歩いてきた方が、休憩も含め、楽しめる足湯として整備する等、暫定的に本市を楽しんでいただけるゾーンとして考えていけないかと思います。これは提案だけにしておきますので、ぜひ御検討をお願いしたいと思います。 次に、市民意識調査でありますが、こちらは時間も迫っておりますので、この中で81.2%の方が岡崎市は住みやすいと答えております。ただ、16.7%の方がそう感じていないということでありますが、この回答を見ますと、地域によって回答が異なるということが考えられます。今後、このアンケート結果に基づいて対応をしっかりとお願いしたいと思います。 次に、ミズベリングについて質問をさせていただきたいと思います。 河川敷の利活用ということで、本市はリバーフロント事業が進められてきており、町の風景が魅力的になってきております。そこで、ことし1月に本市同様ミズベリングとして河川敷を生かしたまちづくりを行っている新潟市の内容について視察に行ってまいりました。 河川敷を生かしたお店、イベント開催、家族で楽しめる空間など、いろいろと企画が実現されておりました。何点か参考となる内容でありましたので提案させていただきたいと思います。 初めに、本市でも内田市長が推進されている乙川リバーフロント事業では、新潟市同様、川を生かしたまちづくりを展開されていることは承知しておりますが、確認の意味も踏まえまして質問をさせていただきます。 乙川リバーフロント地区公民連携まちづくり基本計画(QURUWA戦略)において、乙川やその河川敷を生かしたプロジェクトは何があるのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 籾井都市整備部長。 ◎都市整備部長(籾井泰晴) 確認の意味でのお尋ねということでございます。 本市では、平成27年から始まった泰平の祈りを皮切りに、おとがワ!ンダーランドなどの乙川かわまちづくり事業を行っておりますけれども、改めてお答えをさせていただきたいと思います。 この乙川かわまちづくり事業は、河川敷地占用許可準則に定める都市・地域再生等利用区域の指定を受けることによりまして、通常であれば民間による営業活動に対しての許可が認められない乙川という河川区域において、この営業活動を可能としております。先ほどの乙川の泰平の祈りでのナイトマーケットや、あるいは民間事業者による船の運行、殿橋テラスの営業などを実際行っているところであります。 このおとがワ!活用実行委員会によるおとがワ!ンダーランドは、年を重ねるごとに拡大をしておりまして、初年度は、2016年度でしたが、48日でした実施期間が、昨年度、2018年度では304日ということになっております。 こういった河川区域を利活用している姿が殿橋を通過している車両からなかなか見えにくいというような状況がございまして、私どもも、もっとPRをする必要性があるのかなと感じているところでございます。 また、乙川に隣接した太陽の城跡地では、太陽の城跡地の活用拠点形成事業に、今、取り組んでおります。これは、シティーホテルやコンベンション、リバーベースを公民連携で一体的に整備しようとする町の拠点形成プロジェクトでございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 柴田議員。 ◆29番(柴田敏光) 現在、太陽の城跡地にコンベンションホールを計画されているということであります。太陽の城跡地の周辺について確認をさせていただきたいと思います。写真のほうをお願いします。 こちらが県の西三河事務所のほうから西に向かって撮った写真であります。これは河川堤防というか道路なんですが、この左側にコンベンションホールが計画されるということであります。 それで、少し西のほうに向かって歩いていきますと、こちらのビルのあるほう、こちらにコンベンションホールを計画されておるということでありますが、この堤防ののり面が非常に気になったということで、ここの部分について少し質問をさせていただきたいと思います。 この河川区域内ののり面部分について質問をさせていただきます。 太陽の城跡地に隣接するこののり面部分の所有者はどこになるのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 籾井都市整備部長。 ◎都市整備部長(籾井泰晴) 所有者は国なんですけれども、乙川が愛知県管理河川ということでございまして、管理者は愛知県でございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 柴田議員。 ◆29番(柴田敏光) 次に、堤防ののり下になるんですが、こちらについて少し質問をさせていただきたいと思います。図面のほうをお願いします。 横から見た図面になると、こちらが乙川になるんですが、こちらがこういった形の堤防ということで、ここの部分が先ほどの草が生えていたのり面になります。のり下のところにこのように擁壁をつくって、ここを土で埋めてここの土地を利用できないかということで、こちらの埋め立てをして堤防強化にもつながるということでありますが、こういった手法が可能かどうかということをお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 籾井都市整備部長。 ◎都市整備部長(籾井泰晴) 今、御提案のような形で擁壁をつくって埋め立てをするということは可能でございます。 その可能性があるということは、前提といたしまして、平成29年の社会実験「めぐる、QURUWA」では、この場所に仮設のデッキを設置いたしまして、さらに堤防道路を歩行者空間化することで、河川と道路、そして、太陽の城跡地を一体的に利用する有効性ということを確認しております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 柴田議員。 ◆29番(柴田敏光) 今の御回答をお聞きした中で、次の2番の店舗誘致に移っていきたいと思います。 ただいまの答弁で、河川ののり面部分を埋め立てることが可能であることは確認ができました。 それでは次に、例えば太陽の城跡地に隣接するのり面を、こちらの図面のとおり埋め立てた場合、その上部の土地を利用して民間が店舗などを出店して営業活動を行うには河川占用許可が必要となると思いますが、何か条件があるのかどうか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 籾井都市整備部長。 ◎都市整備部長(籾井泰晴) そのような場合、河川占用許可もさることながら、民間が店舗を行うということで営業活動ということになります。先ほどもお答えいたしましたように、そのためには、まず第一に、河川敷地の占用許可基準に基づいて愛知県が都市地域再生等のために利用する施設が占用することができるように指定をする必要がありまして、先ほど申しましたように、既に愛知県からこの区域の指定は受けております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 柴田議員。 ◆29番(柴田敏光) 太陽の城跡地に隣接するのり面部分は、既に民間が店舗などを出店して営業活動を行うことができる区域として指定されているとのことであります。 それでは次に、乙川で営業活動が認められた区域内で民間が出店する場合、どのような手続を踏んでいけばよいのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 籾井都市整備部長。 ◎都市整備部長(籾井泰晴) 先ほども申し上げたんですけれども、現在、かわまちづくり事業というスキームの中で、乙川リバーフロント地区かわまちづくり協議会という主体が河川管理者である愛知県から占用の許可を得て占用主体となっております。 したがいまして、営業活動を行おうとする事業者の方は、このかわまちづくり協議会との間で使用契約を結んでいただくということで営業活動が可能となります。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 柴田議員。 ◆29番(柴田敏光) 次に、河川管理者が占用することができる河川敷地の区域の指定をされた区域内で、かつ占用の許可を受けた施設であれば、占用主体と使用契約を結べば民間の営業活動が可能であることが確認できました。 現状において、太陽の城跡地のコンベンション施設に隣接するのり面部分に、屋台村、また、カフェ、買い物のできるショップなど、店舗を誘致していくことは可能かと考えます。 川べりで、お城、また、ライトアップされた殿橋を見ながら、風景、季節を感じながら楽しめる空間として活用ができるよう、ぜひ前向きに考えていただきたいと思いますがどうかということと、これから民間に募集要項を出していけるのかどうかということもあわせてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 山本副市長。 ◎副市長(山本公徳) 都市整備部長から、要は川の中であってもいろんな営業活動ができる、そうした規制緩和というのを今までこの乙川では積み上げてきたというお答えをいたしました。 ですから、今、議員が言われたようなことというのは、全く我々が今目指しておるところでございます。 また、今、この俎上に上がっております太陽の城跡地、これは岡崎城があり、川と緑が一望できる本市にとっての絶好のロケーション、これはもう誰もが認めるところでございます。 そうした立地を生かしまして、先ほどホテル、コンベンションという言葉が出ておりますけれども、コンベンション施設を整備する場合には、単なる貸し館を整備するのではなくて、要は規制を緩和された河川空間とコンベンション施設が一体となるようなものにしたいと考えております。 ですから、先ほど議員に見せていただきましたのり面の活用も、当然、我々は視野に入れて事業を進めております。 少し具体的に申し上げますと、議員がもう絵を見せていただきましたのであれですけれども、まさにコンベンション施設の建つところと河川堤防、いわゆる土地のすき間--地隙といいますか--がございますけれども、ここを議員が言われたように埋めて、そこに店舗を誘導する、もしくは河川空間が一体となるような施設、そういった活用というのがいいと思っておりまして、募集要項の中には、そういう提案をされた場合に一つの加点とするという募集要項を考えたいと思っております。 こうした人工地盤上部を含む河川空間を利用した魅力的なサービス、また、多彩な事業展開によりまして、民間がしっかりと稼げる公共空間を実現したいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 柴田議員。 ◆29番(柴田敏光) 副市長みずから御答弁ありがとうございました。 コンベンションホールと河川空間が一体となり、すばらしい空間ができ、よりよい一角となると考えます。また、本市ではなく民間事業者が行うということであり、民間力の発揮ができるポイントにもなると思います。 ただ、県との調整など行政として行うべきところはしっかりと行っていただき、民間事業者がスムーズに事業を推進できるようにお願いしておきます。 今回の土地の有効活用という点で成功事例となり、桜城橋周辺、また、伊賀川など、ほかの河川空間にも広がっていくことを期待します。これで私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。     (29番 柴田敏光 降壇) ○副議長(三宅健司) 暫時、休憩いたします。     午後3時40分休憩---------------------------------------     午後3時50分再開 ○副議長(三宅健司) 休憩前に引き続き会議を開きます。 12番 野島さつき議員。     (12番 野島さつき 登壇) ◆12番(野島さつき) 皆さん、こんにちは。公明党の野島さつきでございます。 議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、一間一答方式にて質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。 大項目1、糖尿病の重症化予防について。 平成29年9月に発表された厚生労働省の平成28年国民健康・栄養調査によりますと、国内の糖尿病が強く疑われる成人の推計が初めて1,000万人を超えたそうです。糖尿病は、初期段階では自覚症状があらわれない場合が多く、気がつかないままに重症化してしまうケースが多くあります。 糖尿病になりますと、血管の中は血糖値が高い状態が続きます。血糖値が高い状態は、血管を傷つけたり、血液をどろどろにしたりしてさまざまな負担を血管に与えます。糖尿病は、長い時間をかけて血管をぼろぼろにしていく病気とも言えます。 血糖値が高い状態の影響は、毛細血管が集中する網膜、腎臓、手足にあらわれ、網膜症、賢症、神経障がいなどの合併症を引き起こします。 さらに、毛細血管だけではなく太い血管にも影響を与え、大脳梗塞、心筋梗塞など直接命にかかわる病気を引き起こすこともあります。私の父も糖尿病から狭心症になり、心臓冠動脈バイパス手術を受けましたが、医師が想定していた以上に血管がぼろぼろになっており、縫合に時間を要し、手術時間が大幅に長くなりました。糖尿病は本当に恐ろしい病気だということを実感いたしました。 糖尿病の合併症は、診断されたときから5年から10年くらいで出現すると考えられています。血糖値が高い状態を放っておくと、行く行くは失明や手足の壊死を引き起こすとも言われております。 また、糖尿病性腎症については、それが進行すると腎不全に陥り人工透析が必要となります。人工透析は、患者の日常生活の質(QOL)を著しく低下させるだけではなく、1人当たりの医療費が年間500万円以上かかり、医療経済的にも社会的にも大きな負担になると言われております。 反対に早期に生活習慣を改善し、正しい治療をすれば合併症を防ぎ、健康な人と変わらない生活が送れることもわかっております。 重症化の恐ろしさを知り、正しい治療に結びつけていくことの重要性を感じます。 そこで、(1)本市の糖尿病に関する現状をお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 服部保健所長。 ◎保健所長(服部悟) 昨年度、実施をいたしました健康おかざき21計画(第2次)の中間評価の関連指標によりますと、糖尿病有病者の割合は、計画を策定した平成25年度の9.9%から1.4ポイント減少いたしまして8.5%と改善しております。しかし、愛知県の同年度の平均値は7.0%となっておりまして、依然、愛知県平均よりも高い値で推移をしております。 また、糖尿病治療継続者の割合は、策定時の45.5%から13.4ポイント増加いたしまして58.9%となっておりました。継続的に治療をする人がふえております。 さらに、血糖コントロール不良者の割合は、策定時の1.2%から1.0%に減少しております。 なお、これらの値は愛知県が取りまとめているもので、市町村国民健康保険だけでなく全国健康保険協会等が実施をいたしました特定健診のデータも含まれているものでございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 野島議員。 ◆12番(野島さつき) 糖尿病有病率は改善されたとはいえ、県平均より高いことがわかりました。 それでは、本市の糖尿病性腎症で透析を受けている方の現状についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 服部保健所長。 ◎保健所長(服部悟) 公益財団法人愛知県腎臓財団が把握をしております透析施設から任意で届け出のあった人数によりますと、平成27年に新たに透析を開始した人は87人、うち37人が糖尿病性腎症によるものでございました。 新たに人工透析を開始する人の数及び透析患者に占める糖尿病性腎症の人の割合は横ばいの状態が続いております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 野島議員。 ◆12番(野島さつき) (2)国保の取り組み。 岡崎市の現状については確認ができました。それでは、市が直接かかわる国民健康保険についてお伺いをしてまいります。 まず、国保加入者の糖尿病性腎症の現状をお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 重症化の現状でございますが、平成29年度の岡崎市国民健康保険の医療費で見ますと、入院、外来を合わせた医療費の第1位は糖尿病で、全体の6.8%を占め、続いて高血圧症となっております。 平成30年3月に策定をいたしました岡崎市国民健康保険第2期データヘルス計画の数値で、平成29年5月診療分では、疾患名が糖尿病で約1万人が受診しておりまして、糖尿病を原因として人工透析を受けている方が75名でございました。同じ月に人工透析を受けた方が152人おりましたので、約半数が糖尿病の重症化によるものと言えます。 また、人工透析に係る年間の医療費は、1人当たり平均でございますが、約550万円となっております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 野島議員。 ◆12番(野島さつき) 人工透析を受けられた場合、医療費が高額になることは理解をしているところであります。人工透析を受ける方の半数は糖尿病が原因となっているとのことですので、糖尿病の重症化予防が大変重要であると考えられます。 保険者として重症化を予防するためにどのような取り組みを行っているのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 重症化予防の取り組みでございますが、岡崎市国民健康保険第2期データヘルス計画に基づき、重点事業の一つとして、糖尿病重症化予防事業を実施させていただいております。 この事業は、特定健康診査の結果、糖尿病が重症化するリスクの高い方のうち、診療報酬明細書、いわゆるレセプトでございますが、ここから糖尿病にかかわる服薬がない、または定期的な医療受診が確認できない方を対象に、重症化予防事業の案内により医療受診勧奨を行っております。希望者には6カ月間の訪問や電話による保健指導を実施させていただいております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 野島議員。 ◆12番(野島さつき) 特定健診の結果をもとに、糖尿病のリスクが高いのに治療を受けていない方への勧奨を行い、医療機関と連携し、保健指導を行っていることは理解をいたしました。 では、受診勧奨や保健指導の実績についてはどのようになっているのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 保健指導の実績でございます。平成29年度の実績でお答えさせていただきますと、対象者184名に案内を送付いたしました。そのうち38名の方が参加をされ、医療機関を受診、体調不良などの理由で途中辞退された方1名を除きまして、37名の方に6カ月間の保健指導を実施させていただいております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 野島議員。 ◆12番(野島さつき) 対象者に対する参加者の割合が少ないように感じます。糖尿病の重症化のリスクを理解していただき、参加率が上がるよう、さらなる工夫をお願いいたします。 次に、この事業の効果についてどのように捉えているのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 内田福祉部長。 ◎福祉部長(内田次夫) 効果でございますが、平成29年度参加者の血糖コントロール指標の変化でございますが、保健指導を実施した37名中、指導終了時の検査数値が確認できた29名全ての方が、当日の食事や運動など短期間の血糖値の影響を受けず、過去1カ月から2カ月の血糖コントロール状態の目安を示すヘモグロビンA1c値が維持、または改善しておりました。 また、保健指導後に実施しましたアンケートでは、37名中、無回答者2名を除く35名全ての方が、参加してよかった、まあ参加してよかったと回答をされております。 その後、半年後に実施したアンケートでは、37名中18名が、事業終了後も食生活などの自己管理を継続していることが確認できております。 事業対象者全体では、翌年4月までの受診状況は、不参加者も含めた参加者184名中125名、67.9%が医療機関受診につながっております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 野島議員。 ◆12番(野島さつき) 糖尿病は日々の食事や運動などの自己管理が求められます。保健指導に参加されなかった方でも、勧奨したことにより医療機関への受診につながっているとのことで、取り組みの効果があったものと評価をいたします。 続いて、(3)今後の課題について伺います。 特定健診を受けている方への糖尿病重症化予防に努められていることは理解をいたしました。しかし、一番危険なのは、特定健診を受けておらず、糖尿病の治療をやめてしまった方であります。 糖尿病性腎症の重症化予防対策として、国は、平成28年に策定した糖尿病性腎症重症化予防プログラムをことし4月に改定いたしました。その中には、特定健康診査受診者だけではなく、健診を受けていない方についても、診療報酬明細書(レセプト)情報等から、過去に糖尿病の受診歴があり、現在受診を中断している人に対して受診勧奨を行う取り組みが掲載されております。 複数の調査や観察研究の結果から、糖尿病治療の受診中断割合はおよそ8%であると推定されております。治療中断者に再来院を促す電話やはがきの送付を行ったところ、30%が治療を再開したという報告もあります。医療従事者側からの再受診勧奨がある程度有効であることがわかります。 埼玉県では、県の国保連合会が一括して市町村国保分のデータ分析を外部業者へ委託し、その分析データを市町村国保にフィードバックを行うことにより、業務の効率化を支援しております。それをもとに、糖尿病治療を中断してしまった方に再受診を促すお知らせを送付しております。 そこで、本市における特定健診を受けていない方への糖尿病重症化予防の取り組みについての見解をお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 服部保健所長。 ◎保健所長(服部悟) 糖尿病の重症化の予防でございますが、健康寿命を延伸していく上で重要であるため、健康おかざき21計画(第2次)の基本目標の達成の方向性にも位置づけをさせていただいておりまして、特定健康診査受診の有無にかかわらず、広く市民へ注意喚起をして、パネル展やキャンペーン等での啓発を実施しているところでございます。 一方、個々の糖尿病治療中断者等への受診勧奨につきましては、医療保険者や医療機関とのさらなる連携が必要でございます。そのため、医療現場における治療中断者の現状把握や既に取り組みを実施しております自治体等につきまして研究を行い、糖尿病性腎症の重症化の予防に役立ていきたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 野島議員。 ◆12番(野島さつき) ありがとうございます。 特定健診を受けておらず、治療を中断している方が最も重症化になりやすい方々です。埼玉県のように、県にレセプトデータ分析の支援を要望してはいかがでしょうか、御検討ください。 さらに、医師会等の御協力をいただき、かかりつけ医から再受診勧奨を進めていただくなど、もう一歩踏み込んだ重症化予防をお願いしておきます。 続きまして、大項目2、女性活躍の推進について伺ってまいります。 総務省が発表いたしました2018年8月の労働力調査によりますと、生産年齢人口に当たる15歳から64歳の女性の就業率が初めて7割に達しました。女性の活躍推進を掲げる政府は、2022年度末までに25歳から44歳の女性の就業率を80%まで引き上げる方針ですが、今回の調査では76.7%まで迫りました。 また、子育て世代の就業率が前後の世代に比べて低くなる、いわゆるM字カーブが年々緩やかになっていることも判明いたしております。 人口減少、少子高齢化による人手不足が女性の採用増につながっている面もあると思われます。 女性の社会参加は進んでおりますが、正社員として働いていた女性が出産のために一度離職し、子育てが一段落したあとに別の会社に再就職をする場合、非正規社員として採用されて給料が下がるなど、以前のキャリアを生かし切れないケースも少なくありません。 また、厚生労働省の調査では、介護離職せざるを得ない方は年間約10万人いるとされ、子育て中で働いていない女性は約300万人いるとされております。 離職した女性の復職、再就職支援や育児や介護をしながら働き続けられるような企業側へのアプローチなど、働きたい方のニーズを踏まえたきめ細やかな施策を講じる必要があります。 そこで、(1)本市のこれまでの女性活躍推進についての取り組みと成果についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 岡崎市の女性活躍推進のための取り組みとしまして、三つの事業を実施いたしました。 一つ目に、女性に対しては、就職するに当たっての心配事を相談する機会の提供やキャリアデザイン講座などを実施いたしました。参加された女性からは、働き方について考えることができた、働くことに希望が持てたなどの前向きな御意見をいただいております。 二つ目としては、事業所に対して、主にアドバイザーとして社会保険労務士を事業所に派遣し、各事業所が抱える問題について解決するための支援を行ってまいりました。 事業所に対する女性活躍推進アドバイザー派遣事業は、女性の活躍の支援及びワーク・ライフ・バランスの推進に取り組む事業所を支援するための事業でありまして、市内に本社を有する常時雇用する従業員数が300人以下の事業所を対象としております。市から派遣した社会保険労務士等により、必要な情報の提供、助言及び提案などを行っています。 平成28年度から開始したこの事業では、平成28年度は2事業所、平成29年度及び30年度はそれぞれ4事業所にアドバイザーを派遣し、派遣を受けたうち、多くの事業所においては、あいち女性輝きカンパニーやファミリー・フレンドリー企業などの認証を取得しております。 そして、三つ目でございますが、女性と事業所をつなぐために合同企業セミナーを開催し、就労支援を行ってまいりました。本市は、ハローワークのようにマッチング機能を持ち合わせていないため、その後の参加者の就労結果を把握できるわけではございませんが、一部の参加事業所より、合同企業セミナーの参加女性が実際に内定まで至ったという御連絡をいただいております。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 野島議員。 ◆12番(野島さつき) 女性の就業支援やアドバイザー派遣事業により、一定の成果があったと理解をいたしました。 次に、(2)今年度の取り組みについて伺います。 今年度は、予算の重点項目を見ますと、新たな取り組みといたしまして、テレワーク推進に力を注ぐとのことでありますが、どのような取り組みをしていくのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 内田市長。 ◎市長(内田康宏) 私からは、女性活躍推進の今年度の取り組みにつきまして回答をいたします。 今年度は従来からの取り組みに加えまして、女性の就労支援として、テレワークの推進に力を入れております。本市の女性就業率は全国平均と比べまして低く、その中でも20代から30代の労働力が特に低くなっております。これは、先ほど議員御指摘がありましたとおり、多くの女性が20歳代後半から30代にかけて、結婚や出産により仕事を中断して、その後、子育てを終えて再び仕事につくという行動によるものと言われています。 特に本市にこの傾向が強いのは、ものづくり産業が堅調であり、他地域に比べまして共働きが少ない、こういう経済的な豊かさが一因でもありまして、必ずしも負の側面ばかりではないと思っております。 ただし、将来的な労働人口の減少につきまして、早い段階から対応するために、働きやすい職場環境の実現に取り組んでいく必要があると考えております。 今言われましたテレワークは、職場に出勤しなくても、インターネットなどのICT、いわゆる情報通信技術を活用し、時間や場所の制約がなく仕事ができる柔軟な働き方の一つであります。働くことが難しくなった時期に働き続けるための選択肢の一つとしても可能性を秘めておりまして、実際、民間の先行事例では、離職率の低下や新規採用者の増加という好ましい傾向がふえておりますので、導入の有効性が大きいものと思われます。 このテレワークの推進のキックオフとなるイベントでありますが、東海地方で初となりますエンパワード・ジャパンin岡崎を7月12日にりぶらホールで開催いたします。これは、「いつでも どこでも 誰でも、働き、学べる世の中へ」ということをコンセプトに、日本マイクロソフト社が事務局を努めるエンパワード・ジャパン実行委員会との共同開催によるものであります。 内容としましては、60代からパソコンを始めて80代でアプリ開発し、年齢にかかわらずパソコンに取り組めることを証明されました若宮正子さんの基調講演のほか、テレワークを通じたまちづくりにつきましてパネルディスカッションを行います。当日は、私もパネリストの一人として参加いたしまして、今年度進めますテレワーク推進事業を周知するほか、本市の取り組みをPRし、相乗効果を図ってまいりたいと考えております。 このように、女性が職業生活においてその能力を十分に発揮しながら活躍できる社会の実現に向けて、さまざまな事業を推進してまいりますので、関心のある方はぜひ御参加をいただきたいと思っております。 私からは以上であります。 ○副議長(三宅健司) 野島議員。 ◆12番(野島さつき) 市長みずからお答えいただきましてありがとうございます。 市長もパネリストとして参加されます大きなイベントを誘致されて開催されるということに対して理解をいたしました。講師の若宮正子さんは、世界最高齢のアプリ開発者で、83歳の今もプログラミング教室で小学生を教えているスーパーレディーだそうでございます。どんなお話をされるのか大変楽しみであります。 それでは、本市の事業として具体的にテレワークをどのように推進していくのか、新聞等で報道もされておりますが、もう少し詳しくお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 今年度、岡崎市では国の交付金を受け、女性本人と事業所に向けてのテレワーク推進事業を行います。 具体的には、女性にはITスキルの習得支援と並行してパソコンなどを貸し出しし、実際のテレワーク体験として、離れた場所でも事務処理ができる体験をしていただきます。時間や場所に制限のある状況においても柔軟に働くことができるということを知っていただくことで、女性の就労意欲を促進してまいります。 事業所には、テレワークを行うための環境整備の指導を行います。また、パソコンを貸し出し、試験的にテレワークを行っていただくことで、テレワークの利便性や可能性について事業所の理解を深めてまいります。 さらに、就労を希望する女性と採用を希望する事業所とのマッチングや、その後のインターン体験などを予定しております。 女性向けのテレワーク推進事業は、対象が市内在住、在勤、または在勤予定、そして在学の女性で、定員20名の先着となります。 事業所向けのテレワーク推進事業は、対象が市内企業、または市内に事業所のある企業で、10社の先着となります。 また、先ほど市長からの答弁にありましたエンパワード・ジャパンin岡崎へのお申し込みにつきましては、インターネットからも行うことができますので、多くの皆様にお申し込みをいただきたいと思っております。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 野島議員。 ◆12番(野島さつき) 実際にテレワークを体験できる取り組みは県内初と伺っております。テレワークのメリットを経営者に理解していただく大変よいチャンスになることを期待いたしております。 それでは、(3)今後の展開について伺ってまいります。 女性活躍推進の実現に向けて、今後の取り組みについての見解をお示しください。 ○副議長(三宅健司) 河内社会文化部長。 ◎社会文化部長(河内佳子) 今年度の取り組み内容や結果をもとに、女性や事業所に向けたテレワークの推進を含め、女性の就労へつながる支援を引き続き行っていく予定であります。 また、働き方改革関連法がこの4月から順次施行されておりますので、市内事業所へ向けて、関係機関と連携しながら、引き続き周知をしてまいりたいと考えております。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 野島議員。 ◆12番(野島さつき) 女性や事業所に向けたテレワークの推進も引き続き行っていくとのことであります。 ところで本市にも多くの女性職員が活躍をされています。平成29年版情報通信白書によりますと、全国で24の自治体がテレワークを導入しております。市内事業所への展開と合わせて、本市においてもテレワークを導入する必要を感じますが、どのようにお考えか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 鈴木総務部長。 ◎総務部長(鈴木晃) テレワークの導入につきましては、女性活躍の推進というだけではなく、多様な働き方の創出、ワーク・ライフ・バランスの確保という観点からも、市役所においても将来的な導入の必要性は感じているところでございます。 しかしながら、そのためには、まずは庁舎等以外で勤務ができる技術的環境の整備や個人情報データを多く取り扱うことが予想されますので、そのデータのセキュリティー対策、また、執務室以外での事務従事に対する職員の勤怠管理等の取り扱いを初めとしたテレワークを利用するルールづくりについて検討する必要があると考えております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 野島議員。 ◆12番(野島さつき) 職場に行かないとできない仕事のやり方から、テレワークでも可能な仕事にやり方を変える発想で環境を整えて、県内自治体や事業所のモデルとなるくらい積極的に推進をしていただきまして、多様な働き方を創出していただくように要望をしておきます。 それでは、大項目3、乳児用液体ミルクの備蓄について伺ってまいります。 (1)制度改正後の動きについて伺います。 2018年8月に厚生労働省の省令が改正され、液体ミルクの国内での製造、販売が可能となり、2019年3月より販売が始まりました。既に熊本県天草市では、市内に10カ所ある要配慮者避難所への備蓄を進めており、栃木県小山市では、消防本部内での備蓄、熊本県阿蘇市では、道の駅での備蓄を進めております。また、大阪府箕面市では、市役所や公立保育園で備蓄をし、賞味期限が近づいたミルクは保育園での日常保育などで使い、使った分を補充していくローリングストックの活用を取り入れております。 ほかにも、茨城県水戸市や神奈川県厚木市、群馬県渋川市など、液体ミルクを備蓄品に加える動きが全国に広がってきております。 昨年9月の井手瀬議員の一般質問で備蓄についての御見解を伺ったところ、実際に商品化され、詳細が明らかになった時点で総合的に判断するとの御回答をいただいております。 そこで、現時点での本市の方針について改めてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 杉山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(杉山弘朗) 液体ミルクは、議員がおっしゃられたように、昨年8月に乳及び乳製品の成分規格等に関する省令等の改正によりまして、国内での製造、販売が可能となりました。現在、国内2社が取り扱いを行っております。 液体ミルクはお湯を必要とせず、常温ですぐに飲ませることができるなど、災害時に飲料水が不足する環境下においてはメリットのある商品と認識しております。 しかし、いずれの商品も賞味期限が6カ月もしくは12カ月で、コスト面も含め備蓄効率が悪いこと、飲み残しは雑菌が繁殖するため処分する必要があり利用効率が悪いこと、日ごろから液体ミルクに飲みなれておく必要があることなど、市による直接備蓄としては課題があります。 当面は、商品の普及や改善状況、他自治体の動向などを注視してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 野島議員。 ◆12番(野島さつき) 販売が開始されたことで液体ミルクを備蓄する自治体は全国的に広がっております。ぜひ前向きな御検討を期待しております。 昨年の西日本豪雨や北海道胆振東部地震の際、救援物資として液体ミルクが届けられたものの、十分に活用されず、賞味期限前に廃棄されたケースもありました。災害時にこそ最も有効である液体ミルクが活用されなかった。それはなぜか。液体ミルクそのものについてあまり知られていなかったこと、また、有用性、安全性について周知されていなかったからと考えます。 仮に今、本市で災害が発生し、救援物資として液体ミルクが届いた場合、どのような対応をされるのか、お示しください。 ○副議長(三宅健司) 杉山防災担当部長。
    ◎市民生活部防災担当部長(杉山弘朗) 現状では、県が策定する南海トラフ地震における愛知県広域受援計画において、国の南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画に基づき、プッシュ型支援による物資として、育児用調製粉乳、いわゆる粉ミルク約380キログラムが本市に配分されることになっております。また、南海トラフ地震に限らず、他の大規模災害時においてもこれを準用した動きがとられるものと考えております。 これらに加え、先ほど議員がおっしゃられたように液体ミルクが支援物資として得られた場合には、有効な活用を図ってまいります。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 野島議員。 ◆12番(野島さつき) 有効活用されるということですので、どうぞよろしくお願いをいたします。 続いて、(2)協定について伺います。 本年3月、政府は液体ミルクに関する新たな方針を固めました。内閣府が2019年度に改定する男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針に、乳幼児が早期に必要な物資の代表例として、現行の粉ミルク用品や離乳食用品に加え、液体ミルクを明記することと伺っております。 内閣府が指針に明記することで、液体ミルクを災害時に必要な物資と位置づけ、自治体がつくる地域防災計画にも反映してもらい、十分な備蓄につなげる考えで、指針に附属する事例集に具体的な扱い方を盛り込むことも検討されている現状であります。 昨年9月の答弁では、液体ミルクが国内で商品化された段階で協定の締結を検討したいとのことでありましたが、国の動きを踏まえた本市の対応をお何いいたします。 ○副議長(三宅健司) 杉山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(杉山弘朗) 本市と災害救助物資の調達に関する協定書を取り交わしている事業所のうち3社に問い合わせをしたところ、1社が液体ミルクを2品とも取り扱っておりました。今後、協定の調達物資に含めるなど、関係事業所と協議したいと考えております。 あわせて、乳児のお見えになる御家庭では、必要に応じて粉ミルク及び液体ミルクを持ち出し物品として常備するよう周知してまいります。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 野島議員。 ◆12番(野島さつき) 災害時はストレスで母乳が出にくくなることもあります。液体ミルクは、赤ちゃんの命をつなぐ貴重な栄養源となります。現時点では、流通備蓄に向け、関係事業所との早期協定の締結を、内閣府が明記した時点では、本市の地域防災計画への明記もあわせてお願いしておきます。 それでは、(3)周知・啓発について伺ってまいります。 液体ミルクは販売が始まったばかりで、その有用性が一般にはまだ余り知られていないと思われます。兵庫県三田市では、乳幼児健診や市民参加のイベントなどで液体ミルクを紹介したり、試飲をしてもらう計画をしております。 本市においても災害備蓄品としてのメリットをふだんからもっとPRしてはどうかと思いますが、お考えをお聞かせ下さい。 ○副議長(三宅健司) 杉山防災担当部長。 ◎市民生活部防災担当部長(杉山弘朗) 液体ミルクのPRにつきましては、防災に関する出前講座や各種防災イベント、防災指導員の活動や防災ガイドブック、また、市役所東庁舎1階の防災展示コーナーの活用など、さまざまな機会を捉えて、家庭での液体ミルクの備蓄について周知を図ってまいります。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 野島議員。 ◆12番(野島さつき) さまざまな周知方法を考えていただき大いに期待をいたしております。ありがとうございます。どうぞよろしくお願いをいたします。 災害はいつ起きるかわかりません。液体ミルクの正確な情報の普及と災害用として備蓄と家庭の両面からの積極的な活用で、子育て世代の安心を確保していただくことをお願いし、私の一般質問を終了いたします。ありがとうございました。     (12番 野島さつき 降壇) ○副議長(三宅健司) 暫時、休憩いたします。     午後4時24分休憩---------------------------------------     午後4時35分再開 ○副議長(三宅健司) 休憩前に引き続き会議を開きます。 この際、申し上げます。本日の会議時間は、議事の都合により、あらかじめこれを延長します。 4番 大原昌幸議員。     (4番 大原昌幸 登壇) ◆4番(大原昌幸) 無所属の大原昌幸でございます。議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして、質問をさせていただきます。 まず、一つ目の質問でありますけれども、太陽の城跡地へのコンベンションホールの建設についてであります。 ことしの4月にコンベンション施設整備基本計画が公表されました。これは殿橋の南側に以前ありました太陽の城の跡地に行政と民間との連携によってコンベンション施設を建設、運営していく基本的な方針が示されたものです。 そこで質問ですが、まず、コンベンション施設を建設する目的をお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 本事業のコンベンション施設は、乙川リバーフロント地区のポテンシャルを生かし、MICEの推進を図る拠点施設として活用することによりまして、経済の流れを呼び込み、市外に流出している消費行動を市内にとどめられるようなものにしたいことを目的としております。 このような目的を持ちまして施設整備することにより、単なる貸し施設ではなく、観光産業の創造につなげてまいりたいという考えでございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 予定しているコンベンション施設と同じ敷地の中にグレードの高いホテルを誘致するとともに、コンベンションホールの利用方法としては、最大で1,000名規模の飲食を伴う研究発表会や懇親会などの活用が考えられますが、次の質問をいたします。 太陽の城跡地に建設をしていく理由についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 太陽の城跡地は、本市ならではの城と乙川のビューを生かしましたプレミアムな場所でございまして、岡崎を象徴する場でもございます。そのような場所に過去にもホテル誘致の公募を行いましたが、本市が求めるような結果となることはありませんでした。 しかしながら、シティーホテルやコンベンションホールを求める市民の思いは強く、さまざまな企業や団体からその後も要望をいただいたところでございます。そのため、この地区の価値観、魅力をさらに高めるため、かわまちづくりや歴史まちづくりの認証を受け、リバーフロント地区整備計画を進めるとともに、立地適正化計画や公民連携まちづくり基本計画におきましても整備を位置づけたところでございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 続きまして、コンベンション施設として予定している機能と規模についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 大規模な会議を開催し、あわせてレセプション等を開催するとしました一連の催事が可能となる機能を有し、最大1,000人規模となりますホールと分割使用も可能とする1,200平方メートルのホールや、300人を分割して収容可能とします会議室、さらには、バンケットのための厨房やカフェレストラン、健康づくり支援機能としまして、シャワーやロッカールームなどの整備を目指したいというふうに考えてございます。 施設の規模としましては、これらのホールやホワイエ、ラウンジなどの共用部分を加え、計6,000平米程度になると見込まれます。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 次の質問ですが、近隣自治体にて本市で予定している1,200平方メートルのホールと同規模のホールについて、どのような施設があるのかを面積規模も含めてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 三河地域におきましては、豊橋市のロワジールホテル豊橋が1,531平方メートルと最大規模のホールを持っておりまして、西三河地域では刈谷市産業振興センターのホール、948平方メートルが最大規模となってございます。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 平成28年と平成30年に1度ずつ、市内の商工会議所所属の方や市内に本社、支社のある企業に対して、コンベンション施設に関するアンケート調査が行われました。 そこで質問ですが、アンケートの需要調査結果では、コンベンション施設を建設した場合に想定される利用回数が年間で231回とありましたが、その内訳としまして、現在の懇親会等による施設の利用については、市内の施設を利用しているのか、市内と市外の両方なのか、市外のみの利用をしているのか、3種類についてそれぞれの回数をお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 新施設ができた場合の想定利用回数ですけども、現在、市内の施設のみを利用している企業等が148回、市内と市外の施設を併用している企業等が81回、市外のみを利用している企業等が2回となってございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 御答弁では、市内の施設のみを使用している企業の想定利用回数が年間で148回とのことでありましたが、そこで次の質問をします。 コンベンション施設が建設されることで、現在、営業している既存のホールと市内での需要の奪い合いになってしまうと考えますが、見解をお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) アンケートでは、施設が立地していたとしたらという仮定で算段したものでございまして、需要条件等の相関性は考慮してございません。今後、利用する施設につきましては、さまざまな条件を踏まえまして利用者が決めることとなると考えてございます。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 利用者が決めるということは、現在、民間が経営しているホールの利用を減少させてしまい、売り上げを圧迫してしまう可能性もあるという認識でよいのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 4月の総務企画委員会でもお答えしたとおり、ホールの面積や施設の機能に関しまして、市内にはない施設、いわゆる差別化を明確にしておりますので、市内の同業種の民業圧迫になることはないというふうに考えてございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 御答弁では、本市で予定しているコンベンションホールは1,000名以上が収容できる規模と機能があり、民業圧追にはならないとのことでありましたが、先ほども触れましたが、平成30年に行われました企業アンケートの別の結果の中には、岡崎市内で行われている懇親会等の参加人数別の回数がありまして、50名未満が20%、50名以上100名未満が50%、100名以上300名未満が21%と多くを占めていまして、300名以上などは9%と少ない割合になっております。 なので、民業圧迫にならないということは、言いかえれば、市内企業の多くは来ないのではないかという話につながってしまいますので、例えば、本市のことのみを考えるのであれば、他市の企業と他市の市民が、現在、他市の施設で行っている懇親会等を岡崎市のコンベンションホールにどう呼び込んでいくかという工夫と、その工夫の中身を岡崎市民の皆さんに納得のいくように説明をしていくことが重要だと思いますが、私は他市との広域的な連携の考えが、今後、さらに強まっていくのではないかと思っております。 それでは次の質問ですが、本市にて平成28年に公表されました公共施設等総合管理計画では、本市の保有する公共施設の総延べ床面積を今後40年間で15%程度削減すると書かれていますが、公共施設を減らしていく中で、今回、新規の公共施設をふやすことについて見解をお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 公共施設等総合管理計画におきましては、全体方針の検討の中で、箱物の原則として施設の総量を縮減する旨を数値でもって目指すものとしてございます。その数値が15%となるわけですけども、これにつきましては達成できるよう努力したいというふうに思ってございます。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 3年前に公共施設の15%の削減方針が決定された根拠というのは、このままでいくと建物の老朽化等による改修等の更新費用が約400億円不足してしまうということで、400億円分の更新費用をなくすためには15%の建物をなくなさなくてはいけないという本市の試算から始まったものであります。 今回のコンベンション施設は、総延べ床面積が約6,000平方メートルとのことでありますが、繰り返しになりますが、建物を減らしていく計画中にふやすというのは、市がみずから定めた計画に逆行していることになります。 そして、次の質問ですが、同じく本市が3年前に定めました公共施設等総合管理計画では、新規の建物の建設はしないという方針がそもそも定められておりますが、この方針とも整合性がとれていないと考えますが、見解をお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 市が任意に設置します機能や施設の新規整備におきましては、代替可能な施設なのか、行政で設けなければならないのか、ハードとして整備が必要なのか、ソフト的な事業で補えないのか、周辺市町の広域的な連携により実現できないかなど、多角的な検討や整理が必要でございまして、将来世代への負担を十分考慮して決定されるべきものと考えてございます。 このような任意に設置する施設のうち、新規整備を進める可能性が高い事業といたしましては、本事業のように民間活力を取り込み、本市の経済活動の活性化に好影響を与える事業や利用者の満足度の向上のみでなく、多方面に効果があり、本市の魅力を高める原動ともなるような事業を考えてございます。 また、本事業は、これまで西三河地域にはなかったものを新たにつくる意味でも、地域の中枢中核都市である本市が牽引します50万人都市圏など、広域的なまちづくりの推進にもつながるものと考えてございます。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 御答弁では、将来世代への負担を考慮するとありましたが、本市の人口数が将来どうなっていくのかという推計では、令和17年には人口数が約39万5,000人とピークを迎え、その後は減少へと進むとの試算が出ております。 さらに、現在でも既に15歳から65歳未満の生産年齢人口と呼ばれる現役の働く世代の人数は、平成17年には国勢調査上、既に25万397人をピークとして、現在までの14年間減少し続けております。 そこで質問ですが、将来世代への負担についてどう考慮するのか、見解をお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 経済活動を初め、さまざまな活動を完結するには、おおむね50万人規模の人口が理想とされてございます。本市もそのような人口圏を前提としました広域活動が重要であると考えております。本事業は、このような広域での核として成り立つよう考えてございます。 また、この事業は将来に向けましたプロジェクトであるため、将来世代に活用できる施設であり、将来の負担以上のプラス効果を期待できるものとしても考えてございます。 また、経済的な負担におきましても、PFIやプロフィットシェアなど、さまざまな手法の導入を検討してまいりたいというふうに考えてございます。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 今の御答弁を言いかえますと、さまざまな手法によって可能な限り負担は減らしていくということだと思いますが、次の質間をします。 コンベンション施設事業とホテル事業は一体の事業として募集をしていくということでよいのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) コンベンション施設事業はPFI事業としまして、ホテル事業は定期借地方式による民設民営での事業として行うものでありますけども、関連性が高いため、募集におきましては同時に行う予定としてございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 今回のコンベンション施設の整備には国や県からの補助はあるのかどうか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 現在、確定しております補助制度はございませんけども、ハードだけではなく、ソフト事業も含めまして活用できるような策を調査研究してまいりたいというふうに考えてございます。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) コンベンション施設の建設費用及び周辺の整備費用について、想定される金額をお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 建物の整備費用約44億円のほかに、駐車場整備や外構整備、備品の整備などを合わせて総額で五十数億円の規模となる見込みです。具体的な額は募集要項等で明らかにする予定です。 また、総額五十数億円という見通しは、市が従来方式で事業を発注した場合の試算でございまして、PFI等の公民連携手法を導入しつつ経費の圧縮に努めてまいりたいというふうに考えてございます。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 御答弁では五十数億円というお話でありましたが、PFI手法を導入すると、なぜ経費が圧縮できるのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) PFI手法では、設計、建設、維持管理、運営としました業務を一括で発注することによって、従来の個別発注で伴うバッファーは圧縮し、工期や経費の圧縮につながります。また、性能を満たしていれば細かな手法は問わない性能発注方式で採用されております。 これらによりまして、民間のノウハウを幅広く生かすことができることから、安くて質の高い公共サービスを提供することが実現できると考えております。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 竜美丘会館の基本的な光熱水費などのデータから試算されたコンベンション施設の想定される年間の基本的な維持管理費、運営費の金額は幾らか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 試算額は、維持管理費が年間約1億1,300万円、運営費が年間約5,300万円で、合計いたしますと年間約1億6,600万円となる見込みでございます。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 御答弁では、合計して年間約1億6,600万円ということでありました。 コンベンション施設整備基本計画の中では、維持管理や運営方針を検討する際には、事業収入及び事業支出を試算、分析する必要があると書かれていますが、この試算、分析はいつ行うものなのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) PFI法に基づきまして事業を進めるとした場合は、その事業を実施することが適切であるとした特定事業を選定することとなってございまして、これは事業者の募集前に行うこととされております。 季節的には夏終わりまでには行いたいというふうに考えてございまして、この特定事業選定の段階で事業費の算定や機能等の特定を行うこととなります。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 事業収入及び事業支出の試算、分析がなされたときには、私も深く読み込んでいきたいと考えますが、本来であれば、試算、分析をした結果を見てコンベンション施設を建設するかどうかを判断するべきであって、順序が逆ではないかと指摘をしておきたいと考えます。 それでは次に、コンベンション施設は公民連携手法を用いて整備するとのことですが、具体的な手法についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 公民連携の目的は、公共空間を初めとしました公共資産の民間への開放や共有であると考えてございます。 今回の事業におきましては、このような考え方のもとで、民間では整備しづらいコンベンション施設については行政が主体となりまして、運営につきましては民間事業者が主体となって行う手法を採用することで、MICEの誘致を初めとして、仕事づくりや健康づくり、それぞれの事業などのソフト事業を民間のアイデアによって展開していただくことを期待してございます。 また、ホテルにつきましては市の土地を活用し、民間事業者が建物を整備し、民間事業者みずからが運営するとしました手法をとることによりまして、公共空間の有効活用と新たな市場の拡大を目指すものとしてございます。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 御答弁の中では、民間では整備しづらいコンベンション施設という言葉がありましたが、どういうことなのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 市内には民間で整備、運営されております小規模なコンベンション施設はさまざまある状況でございますけども、今回のような規模の大きなものは整備費用が多額となることから、短期間で整備費を回収し、収益を得ることが困難でございます。 また、回収期間を長期といたしますと、そのリスクが負担できないなど、民間では整備しづらい施設であると捉えてございます。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 平成30年には、コンベンション施設の運営に参加する事業者があるのかどうか、事業者向けのサウンディング調査が行われました。その中での意見の一つとしまして、貸し館収入や飲食収入等による一定の収益は見込めるものの、民間の完全独立採算による建設や運営は難しい。事業継続には、公共施設化、あるいは市の支援が必須という意見がありますが、民間の運営のみでは経営が成り立たなくなるということが想定されるという認識でよいのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) サウンディングを通しました結果を総合的に判断いたしますと、コンベンション施設は公共的機能であり、これは公共施設としての運用化、または行政からの支援が必要な施設であるとの認識でございます。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 本市からコンベンション施設の民間事業者に支払う施設整備費や指定管理料などの支払い方法についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 民間事業者が行います事業に対しまして、市がその対価を支払う形態をサービス購入型と言います。一方、民間事業者が行う事業に対しまして、利用者からその対価を回収する形態を独立採算型と言います。 今回の事業におきましては、施設整備に際してはサービス購入型を、維持管理、運営をサービス購入型と一部独立採算型を併用した方式を採用したいというふうに考えてございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) コンベンション施設の飲食事業等を除いた基本的な維持管理、運営は、市の税金で賄うという理解でよいのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 基本的にはサービス購入型ですので、市が費用を負担することになります。 なお、行政側に財政的メリットがある手法としまして、基本計画ではプロフィットシェアを例示してございます。これは龍北総合運動場でも導入する予定の手法ですけども、収入があらかじめ設定されました基準を上回った場合に、その程度に応じて事業者から市へ金銭を払うことを約束するものでございます。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 御答弁の中で言われたプロフィットシェアについてお聞きします。 コンベンション施設の収益があらかじめ設定した金額を上回った場合には、民間事業者と本市の双方で利益を分け合うということでよいのかどうか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 事業運営の合理的な維持を図るための措置としまして、そのような認識を持ってございます。 以上です。
    ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 繰り返しになりますが、殿橋の南側の太陽の城跡地にグレードの高いホテルと隣接して建設される1,000名規模の懇親会等を行えるコンベンションホールの建設のPFI事業についてですが、飲食事業等を除いた基本的な維持運営費として、例えば1年間で1億6,600万円の30年間分として、49億8,000万円になりますが、これに建設費の約50億円を加えた総合計約99億8,000万円を市が支払い、民間事業者は飲食等の事業での支出と収入で運営していくという認識でよいのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 支出のみの計算はそのとおりとなりますけども、施設の利用料や貸付料の収入を見込むこととなりますので、負担額としてはそのような額となることはありません。 また、何度も申し上げておりますけども、事業の手法におきましてはPFI等を予定してございますので、支出においても相応の差金を見込みたいというふうに考えてございます。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 市が支払っていく建設費用と維持管理費用等を合わせた金額分の経済効果が、契約期間の中で回収できる見込みはあるのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) 将来の経済効果が得られるような施設とするため、民間事業者からの高質な提案をいただくべき検討を進めてございます。 また、事業負担を投資として考え、どれほどの経済効果があらわれるかなどの検討もあわせて行っているところでございます。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 通常であれば、経済効果等を試算してからコンベンション施設を建設するかどうかを決定していくべきであり、順序が逆ではないかと考えますが、見解についてお聞かせをください。 また、現在、経済効果を検討しているということは、今後、想定される具体的な経済効果の金額を計算するということでよいのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) これから公募を検討していく中で、市が想定します施設の規模を初めとして、施設の利用度や需要の想定をもとに、こうした施設があることによりまして市の魅力度が増し、人が集まり、そして滞留し、経済が発展するような工夫を民間事業者より提案していただくための資料を作成してございます。これらのエビデンスとしまして、経済波及効果等も検討の余地に含んでございます。 今、岡崎は変わろうとしております。本市拠点駅でございます岡崎駅周辺や東岡崎駅周辺の開発を初めとしまして、QURUWA戦略で示しました乙川リバーフロント計画は、この先の本市の発展に大きく寄与し、将来の岡崎活性化の拠点として、市域のみにとどまらず、広域の注目を浴びることを確信してございます。 今までできなかった、またはしなかった、そうした事業に着手しまして町を変えることは、継続的な町の発展に必要な投資となります。およそ半世紀ほど前に着手しました康生地区の再開発は、全国に先駆けた大規模な町の改造でした。結果としては、皆さん御承知のとおり、西三河の中心地にふさわしい発展を遂げてございます。 人口の減少や経済の停滞など、社会情勢で余りよいことを聞かない現代ではありますけども、その中でも、本市は他市よりも有利な状況を保ってございます。 この状況下におきまして、今後を見据えた町への投資は将来へのさらなる発展の礎となるものと考えてございます。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 経済波及効果等も検討の余地に含んでいるとの御答弁でありましたので、検討された結果につきましては、検討後には私自身確認をしていきたいと考えます。 そして、繰り返しになりますが、先ほど質問しました事業収入及び事業支出の試算、分析は、7月終わりに行うという御答弁でありました。事業の試算、分析をし、そして、経済波及効果を検討した結果を受けて、コンベンション施設を建設していくのかどうかを決定するべきだと重ねて指摘をしておきたいと思います。 次の質問ですが、市内の経済界以外のサラリーマンや個人店主、一般の主婦やお年寄りの方々等々、さまざまな市民に対してコンベンション施設の必要性を聞いているのかどうか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 永田総合政策部長。 ◎総合政策部長(永田優) ことし2月に公表いたしました基本計画案の策定に向けましては、地元住民を初め、かわまちづくりやQURUWA戦略にかかわる専門家や参加者の方々の意見を伺いながら進めてまいりました。 また、本年3月に基本計画案のパブリックコメントを実施したところでございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) このパブリックコメントですけれども、いただいた御意見は合計で25件と聞いております。まだまだ多くの市民の方がコンベンションホールの建設について知らないと思いますので、お知らせをしていただくことをお願いいたします。 そして、本日の一般質問の御答弁も含めまして、コンベンション施設の建設については、私は慎重に判断をしてまいりたいと考えます。御答弁ありがとうございました。 次に、子供から大人までを含めたゲーム依存症について質問をいたします。 WHO(世界保健機関)では、本部のあるスイスのジュネーブにて先月総会が開かれ、ゲームへの依存によって日常生活に支障が出てしまうゲーム障がいを病気として国際的なガイドラインに追加することが5月25日に認定されまして、3年後の2022年から施行される予定となっております。 ゲーム障がいの主な症状としては、次の3項目と言われております。 一つ、ゲームをする時間や回数などを自己管理できない、2、日常生活よりもゲームをすることを優先してしまう、3、健康面や家族関係、学校、仕事等に重大な悪影響が出ているのにゲームをやめられないという三つであります。そして、これらの状況が12カ月以上継続していればゲーム障がいであるとのことであります。 また、幼少期のお子さんであれば、症状の進行が早いため、12カ月より短い期間でもゲーム障がいと診断されるとのことです。 そこで、まず、保健所にお聞きをしますが、本市でのゲーム依存についての相談件数について過去3年間の推移をお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 服部保健所長。 ◎保健所長(服部悟) 本市におきましては、メンタルヘルス専門相談の一つといたしまして、年2回、依存症の相談を実施しております。平成28年度は4件、平成29年度は5件、平成30年度は4件の相談がありまして、インターネットを含むゲーム依存に関連した相談は各年度1件ございました。 また、メンタルヘルス専門相談以外にも、精神保健福祉士、保健師が日々の精神保健福祉相談で随時対応をしているところでございます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) ゲーム依存の問題は海外でも起きておりまして、インターネットにて世界中のプレーヤーとリアルタイムでつながることのできるオンラインゲームなどに依存するケースが指摘されてきています。 例えば、韓国では、2002年に24歳の男性がネットカフェ内でゲームを86時間続けて行い死亡してしまうという事故があり、2005年には1年間で10名が同様にエコノミークラス症候群や心不全などで死亡するという社会問題が起きております。 また、中国におきましても、ネットカフェや自宅にてゲームを長時間行い死亡する例や、ゲーム内の主人公をまねて高いところから飛びおりて骨折する子供たちがふえるなど、深刻な状況からゲームの配信会社がゲームのプレー時間を制限するなどの対応もとられてきております。 欧米や日本ではまだ死亡事故は起きてはいないようですが、日本国内にて、バスや電車の運転手が運転中にスマートフォンでゲームをしていたり、さらには、自宅のインターネットの契約を無断で家族に解除されたことに腹を立てて殺害してしまうといった事件も起きており、ゲーム障がいを患うのは極めて少ないと言われているものの、ゲーム障がいの危険性については多くの市民が共有するべきことだと考えます。 そこで質問ですが、本市でのゲーム依存症の人数は把握できているのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 服部保健所長。 ◎保健所長(服部悟) 本市におけるゲーム依存症の人数は、現在のところ把握できておりません。 ことし5月25日に世界保健機関がゲーム障がいを新たな依存症として認定をしました国際疾病分類を承認いたしまして、2022年1月以降に使用される予定となっておりますので、今後は医療現場等でのゲーム依存症の把握も進んでいくものと考えております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 本市でのゲーム依存者は現在のところ把握できていないとの御答弁でありました。 一方、国では、昨年8月、厚生労働省にて、全国の中学生、高校生の推計93万人ほどで、割合でいいますと約15%の人数がインターネット依存の疑いがあるという調査結果を公表しました。インターネット利用の中身では、オンラインゲームや会員制交流サイト、動画の視聴などがあるとのことであります。 ゲームなど長時間使用することによって睡眠時間が少なくなっているというデータもあり、実際に授業中の居眠りや成績の低下といった悪影響が出ております。 そこで質問ですが、保健所としてゲーム依存の予防についての取り組みが行われているのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 服部保健所長。 ◎保健所長(服部悟) ゲーム依存に特化した予防活動は行っておりませんが、ゲーム機器等の画面から発する強い光が睡眠の妨げになる、ゲーム機器等の使用が思考や記憶、感情のコントロールと関係のある脳の前頭前野の働きに影響があるなどの研究結果をもとに、小中学生向けの「早寝早起き朝ごはん」の生活習慣に関する出前講座の一環としまして、ゲームの適切な使い方を児童生徒やその保護者に啓発をしております。 過去3年間の出前講座の実績は、平成28年度は小学校1件、中学校1件、平成29年度は小学校35件、中学校0件、平成30年度は小学校36件、中学校1件でございます。 一般向けの取り組みとしましては、平成28年度の健康講座で「現代社会の落とし穴!~スマホ、タブレットなどに潜む危険~」を演題としまして、メディア依存に関する講演会を開催いたしましたほか、平成30年度には、イオンモール岡崎を会場に毎月開催をしております健康づくりイベント、健康の架け橋プロジェクトを活用いたしまして、7月と3月の2回、睡眠とゲーム機器使用に関連したパネル展示を行い、広く市民の啓発に努めております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) ゲーム依存の悪影響ですが、衝動のコントロールがきかなくなり、ちょっとしたことで激怒する場合もあるとのことで、国内の子供のケースでは、小学3年生の児童が深夜遅くまでゲームをしていることを母親から注意をされ、母親に暴力を振るったり、小学6年生の児童がゲームばかりしていることを注意され、のこぎりを持ち出し、母親に向かって振り上げるなどの症例もあるようです。 また、ゲーム依存の子供は部屋の中でじっとしていることが多いため、ひどく痩せてしまい、骨密度や肺活量が著しく低下している例も珍しくないとのことです。 そこで次に、教育委員会にお聞きをします。 実際のゲームの使用時間についてでありますが、毎年、小学校6年生と中学校3年生を対象に実施されている全国学力・学習状況調査において、ゲーム等の1日の使用時間について、全国と本市のそれぞれの状況についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 加藤教育監。 ◎教育委員会教育監(加藤有悟) ゲームの使用時間についての調査項目がありました平成29年度の全国学力・学習状況調査によりますと、平日、1日に1時間以上使用する児童生徒の割合は、小学校で全国が55.1%、本市は55.3%でした。中学校では全国が58.4%、本市は57.9%でした。 したがいまして、本市の状況は小中学生ともに全国平均と同程度と言えます。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 次に、全国学力・学習状況調査の過去のデータとの比較ですが、平日にテレビゲームを1時間以上する小学6年生の割合が、2008年度では47.5%でしたが、2017年度では55.1%に増加しており、また、中学3年生の場合も2008年度の39.4%から2017年度では58.4%に増加しており、今後もふえていくことが大変危惧される状況にあります。 それでは、学習との関連でお聞きをします。 小学校6年生と中学校3年生での全国学力・学習状況調査において、本市のゲーム等の使用時間と学力の関係についてお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 加藤教育監。 ◎教育委員会教育監(加藤有悟) 平成29年度の全国学力・学習状況調査において、全国では、ゲーム等の使用時間が長くなるほど正答率が低くなるという傾向が報告されております。 本市の小学生においても、平日、テレビゲームやスマートフォン等の使用時間が長いほど正答率は低い。特に4時間以上使用している児童は、1時間未満の児童に比べ、国語は14.6ポイント、算数は18ポイント正答率が低いとの結果が出ており、全国と同じ傾向が見られます。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 昨年、平成30年度から全国学力・学習状況調査の項目の中で、ゲームに関する調査がなくなりましたが、今後、全国学力・学習状況調査と合わせまして、市独自で以前と同様、ゲームに関する使用時間等の調査を行い、学力との関係などを分析していくことを提案いたしますが、見解をお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 加藤教育監。 ◎教育委員会教育監(加藤有悟) 平成29年度調査で明らかになりましたゲーム等の使用時間が長いと正答率が低くなるという傾向は大きく変わらないと受けとめておりますので、この結果をもとに、学びや生活の指導を進めていきたいと現時点では考えております。 ただ、今後も子供の実態やWHOの動向を注視し、必要に応じて調査を行うことも検討してまいります。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 必要に応じてゲームに関する調査を行うことも検討していきたいとの御答弁でありました。ありがとうございます。 以前の一般質間でも述べたことではありますが、ゲームをしている時間が長ければ長いほど、長時間勉強をしたとしても、ゲームをしていない子供よりも学力調査の結果が低いのではないかといったデータもありますので、ぜひとも本市の子供たちの状況を分析していくことをお願いしたいと思います。 それでは、取り組みについてでありますが、本市の夏山小学校にて、ゲームについての保健指導やゲームの使用時間についての取り組みがなされたことがあるようですが、ほかの小学校、中学校にて、ゲームについての指導等が行われているのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 加藤教育監。 ◎教育委員会教育監(加藤有悟) ゲームについての指導についてでございますが、これまで、市内小中学校では、保健の授業においてゲーム等に多くの時間を費やすことは生活リズムを乱してしまうことにつながるため、望ましい生活習慣を身につけることが大切であると学びの面から指導してきております。 また、子供たちの実態をもとに学校保健委員会等において、ゲームの使用時間をテーマに取り上げ、ゲームに多くの時間を使うことは、考える力や感情をコントロールする力を低下させてしまう心配があるということを学んだりしている学校もございます。 さらに、本年度は、文部科学省から「ギャンブル等依存症」などを予防するためにという指導参考資料が配付されました。その中で、ゲーム障がいについても取り上げられております。こうした資料も利用し、児童生徒の健全育成のため、今後も指導を進めてまいりたいと考えております。 以上です。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 先ほど保健所長から出前講座についての御答弁がありましたが、ゲームに関する指導を中学校でもふやしていくことをお願いしたいと思います。 そして次に、保育園でお聞きをしたいと思います。 今、教育監からも御答弁がありましたが、やはり幼いほど危険性が高いということもありますので、市内の保育園、こども園にて、ゲームについて保護者への指導等が行われているのか、お聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 柴田こども部長。 ◎こども部長(柴田伸司) 乳幼児期における子供のゲーム依存は、保護者のメディア意識によるところが大きいため、公立保育園、こども園では、公益社団法人日本小児科医会が作成した啓発用パンフレットを配布して、保護者に対して電子ゲームやスマートフォンなどの各種メディアの長時間使用に関する注意喚起をこれまでに1度行っております。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 御答弁では、過去に1度、ゲームを含むメディアの使用方法について注意喚起を行ったとのことでありました。具体的に、そのパンフレットの内容を一言で説明いたしますと、スマホに子守をさせないでということが書かれています。 そこで、ゲームと発育の関係でありますが、東北大学の研究グループでは、ゲームによる脳の発達への影響を3年間追跡調査しました。5歳から18歳の240名につきまして、平日のゲーム使用時間のアンケートとともに、MRI等の脳機能イメージング装置を用いまして、脳形態、脳血流、脳機能の発達や認知力の発達を調べました。 その結果は、ゲームの使用時間が長いほど言語知能の発達におくれが見られ、さらに、認知行動をつかさどる外側前頭前皮質や、学習や記憶にかかわる海馬など、脳組織の発達にも悪影響があるとの結果となり、発達期の子供のゲーム使用には十分注意を払うようにとのコメントも出されております。 そこで、本市では過去に1度だけ医師会を通じた依頼により、パンフレットを各保育園の保護者向けに配布をされたとのことでありますが、今後、定期的に、例えば毎年、ゲーム依存防止について保護者向けへの啓発を実施していくことを提案いたしますが、お考えをお聞かせください。 ○副議長(三宅健司) 柴田こども部長。 ◎こども部長(柴田伸司) 乳幼児期に、眠ること、自分の体を使って遊ぶこと、食べることを通じた体の成長や親とのコミュニケーションによる愛着形成が重要な時期となります。保護者がスマートフォン等を過度に使用することによって、親子で共有する時間が奪われてしまい、そうした発達が妨げられることのないよう保護者への啓発を行ってまいりたいと考えております。 具体的には、現在、保育課から年間6回程度、保護者向けに健康だよりを配布しておりますので、その中で年に1回は必ず取り扱うように努めてまいりたいと考えています。 以上でございます。 ○副議長(三宅健司) 大原議員。 ◆4番(大原昌幸) 今後、年に1回は健康だよりにて取り扱うように努めてまいりたいという御答弁でありました。ありがとうございます。 また、将来的には年長などの園児に対するゲーム使用についての指導方法も検討を行っていくことをお願いしたいと思います。 ゲーム依存の防止についてでありますが、子供から無理やりスマートフォンを取り上げたり、ゲームを急に禁止するのは逆効果とも言われており、例えば使う場所をリビングに限定し、子供部屋に持ち込ませないことや、使用時間を1日1時間以内とか、夜9時以降は制限するなど、保護者と子供が話し合ってルールづくりをすることが大切とのことです。 そして、特にオンラインゲームにはまってしまう子供は、現実の世界で満たされていない場合や自己肯定感が低いケースがあり、ゲーム上で知り合った友人から頼りにされることでのめり込んでしまう場合があるとのことです。 ぜひ、周りの大人たちが子供のよい部分を見つけて褒めることで、自己肯定感を高めていき、きちんとその子の存在を認めることも、ゲーム依存の根本的な予防につながると考えます。 さらに、発達障がいのお子さんの場合は過集中がゲームに向かいやすく、依存になりやすいのでないかといった研究も、現在、進められているようであります。 子供と接する全ての大人達が十分注意をしていく必要性と重要性をお伝えいたしまして、また、育児に困っている保護者の方々や、孤立をしてしまい相談できる相手のいない保護者の方々などへの支援もお願いをいたしまして、今回の私の一般質問を終わります。ありがとうございました。     (4番 大原昌幸 降壇) ○副議長(三宅健司) 以上で、本日の議事日程は終了いたしましたので、明5日午前10時再開することとし、本日はこれにて散会いたします。     午後5時21分散会 地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。         副議長  三宅健司         署名者  野島さつき         署名者  江村 力...