釜石市議会 2022-12-13
12月13日-02号
令和 4年 12月 定例会(第6号) 令和4年釜石市議会12
月定例会会議録--------------------------------------- 令和4年12月13日火曜日
--------------------------------------- 議事日程 第2号 令和4年12月13日(火) 定例会 午後1時会議を開く第1 本日
の会議録署名議員の指名第2 市政に関する一般質問 1 (1) 外国人に係る施策について 2番
磯崎翔太議員 (2) 教育行政について 〃 (3)
新型コロナウイルス感染症対策について 〃 2 (1) 倒木被害について 12番 佐々木聡議員 (2)
スポーツ推進計画について 〃 (3) 老朽化・廃止した公共施設について 〃 (4)
情報漏えい再犯防止について 〃 3 (1) 企業誘致
の取り組みについて 11番 千葉 榮議員 (2) 防災について 〃 4 (1) 水産行政について 9番
遠藤幸徳議員 (2) 環境行政について 〃 以上
--------------------------------------- 本日
の会議に付した事件第1 本日
の会議録署名議員の指名………………………………………………………22第2 市政に関する一般質問 1 (1) 外国人に係る施策について 2番
磯崎翔太議員………〃 (2) 教育行政について 〃 ………24 (3)
新型コロナウイルス感染症対策について 〃 ………25 2 (1) 倒木被害について 12番 佐々木 聡議員……41 (2)
スポーツ推進計画について 〃 ………〃 (3) 老朽化・廃止した公共施設について 〃 ………42 (4)
情報漏えい再犯防止について 〃 ………〃 3 (1) 企業誘致
の取り組みについて 11番 千葉 榮議員………56 (2) 防災について 〃 ………57 4 (1) 水産行政について 9番
遠藤幸徳議員………73 (2) 環境行政について 〃 ………74
--------------------------------------- 出席議員(16名) 議長 木村琳藏君 副議長 菊池秀明君 1番 古川愛明君 2番 磯崎翔太君 3番 三浦一泰君 4番 川嶋昭司君 5番 野田忠幸君 6番 深澤秋子君 8番 高橋松一君 9番 遠藤幸徳君 10番 平野弘之君 11番 千葉 榮君 12番 佐々木 聡君 13番 細田孝子君 14番 山崎長栄君 16番 佐々木義昭君 欠席議員(1名) 15番 水野昭利君
--------------------------------------- 説明のため出席した者 市長 野田武則君 副市長 晴山真澄君
総務企画部長 佐々木 勝君
市民生活部長 菊池公男君
保健福祉部長 小笠原勝弘君
産業振興部長 平松福壽君 建設部長兼復興
管理監 本間良春君
文化スポーツ部長 臼澤 渉君 危機
管理監 佐々木道弘君 総合政策課長 中村達也君 総務課長 金野尚史君 財政課長 佐野正治君 資産
管理課長 千葉博之君
生活環境課長 二本松史敏君
高齢介護福祉課長 三浦功喜君
地域包括支援センター所長 栗澤厚博君 商工観光課長 猪又博史君
国際港湾産業課長 菊池俊彦君
水産農林課長 小山田俊一君 建設課長 和賀利典君
スポーツ推進課長 佐々木 豊君 国際交流課長 佐々木義友君 防災危機
管理課長 川崎浩二君 会計
管理者 佐々木絵美君 水道事業所長 今入義章君 教育長 高橋 勝君 教育部長 小池幸一君 教育
委員会総務課長 山崎博美君
学校教育課長 浅野純一君
学校教育課主幹 川原 豊君 監査
委員 小林俊輔君
--------------------------------------- 事務局職員出席者 事務局長 村上純幸 事務局次長 小山田富美子 事務局次長 坂下
透--------------------------------------- 午後1時会議を開く
○議長(木村琳藏君) 本日
の出席議員は16名で定足数に達しておりますので、会議は成立いたしました。 欠席
の届出は、15番水野昭利君
の1名であります。 直ちに本日
の会議を開きます。 本日
の議事は、お手元
の議事日程第2号により進めます。 釜石市議会は申合せにより、
新型コロナウイルス感染症の感染防止
のため、1時間に一度、換気
のため10分程度
の休憩を設けます。 また、傍聴
の方、市当局、議員
の議場内で
のマスク着用と、マスクを着用したままで
の発言に努めるようお願いします。 多人数が集合している状況であることを考慮し、効率的な会議
の進行に御協力をお願いいたします。
---------------------------------------
○議長(木村琳藏君) 日程第1、本日
の会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員には、会議規則第81条
の規定により、議長において、8番高橋松一君及び10番平野弘之君を指名いたします。
---------------------------------------
○議長(木村琳藏君) 日程第2、市政に関する一般質問を行います。 順次質問を許します。 2番磯崎翔太君、登壇願います。 〔2番磯崎翔太君登壇〕
◆2番(磯崎翔太君) 創政会
の磯崎翔太です。 本日
の質問は大きく分けて3点でございます。 1点目は、外国人に係る施策について、2点目は、教育行政について、3点目は、
新型コロナウイルス感染症対策についてであります。 まず初めに、外国人に係る施策について伺います。
地方公共団体の人事機関や地方公務員
の一般職
の任用、階級制、給与、勤務時間、勤務成績
の評定などを含む懲戒処分等について定めた法律である
地方公務員法が制定されて久しくなります。 この法は、
国家公務員法に準じて職階制を根幹とする人事行政
の制度化を定めておりますが、具体的な規定は地方自治法に基づき、
地方公共団体の自主的な規律である条例に任されている
のが実情であります。 近年は、職員
の新たな採用等について、国籍条項
の撤廃をめぐり議論が行われております。
地方公務員法には、外国人
の採用を禁じた明文規定が存在しないことは周知
の事実でありますが、国は、「公
の意思形成や公権力
の行使には日本国籍が必要な
のは当然
の法理であり、したがって将来幹部昇格
の可能性
のある一般行政職については外国籍職員
の任用を認めない」と
の見解を示し、国籍条項
の厳守を求める通知を地方自治体に発出しております。 その一方で、岩手県をはじめとし、全国的にこの国籍条項を撤廃し、外国人を採用する自治体が増えている
のも事実であります。 市町村についても同様でございます。当市においては、世界とつながる釜石を目指して、令和3年度から7年度を計画年度とした釜石市多
文化共生推進プランを策定しております。 令和4年3月に定例会において、同プランにおける
外国人市民等の社会参画について質問を行いました。当局
の答弁は次
のとおりであります。「釜石市多
文化共生推進プランにおける
外国人市民等の社会参画とは、
地域コミュニティーの中で、日本人市民と
外国人市民等の心
の壁を取り除き、
外国人市民等も自身が居住する地域
の行事や活動に積極的に参加しながら、地域に暮らす日本人市民と一緒にまちづくりを行うことにより、
外国人市民等が安心して暮らせるまちとなることをイメージしている」と
の内容であります。 この答弁から推察するに、あくまで社会参画とは、行政機関において公権力を行使するものではなく、地域
の行事や活動に参加いただき、まちづくり
の一助となってほしいと
の思いが感じられます。つまりは、公務員採用における国籍条項
の撤廃については、一定
の牽制をしているものと思慮されます。 そこで当局に伺いいたします。 現時点において、職員採用における国籍条項
の有無について答弁を求めます。また、国籍条項
の取扱いについて、当局
の所見を併せて伺います。 次に、住民投票について伺います。 現在、当市には、住民投票を実施するため
の条例が規定されておりません。同条例
の制定に当たっては、住民
の意思を確認する必要が生じた場合に、その案件ごとに議会
の議決を得て条例を制定し、住民投票を実施する個別設置型
の条例と、住民投票
の対象となる事項や発議
の方法などをあらかじめ定めた条例が常設され、一定
の要件を満たすことで確実に住民投票が実施できる常設型
の条例
の2種類があるものと認識しております。 常設型
の住民投票条例が制定されていないことを鑑みれば、住民投票を実施するに当たって当局は、個別設置型
の条例を制定するものと推察しております。 万が一、住民投票を実施することとなった場合において、ある課題が浮き彫りになることが想定されます。それは、住民投票
の権利を有する者
の範囲
の決定です。条例による住民投票については、公職
選挙法
の準用が規定される地方自治法上
の住民投票や、目的や手順が規定されている日本国憲法上
の住民投票とは異なり、投票対象や投票資格者
の範囲を自由に制定することができるがゆえに生じる課題であると考えます。 当市は、多様性を認め合うまちづくりをしており、外国人についても
地域コミュニティーの一員であると判断されれば、住民投票
の権利を有する者に外国人が含まれることになります。一方で、実質的な外国人参政権を許容するものであり、将来的には、特定
の政治勢力、または国家や地域などによる極端な権利
の行使を招くおそれがあるということも想定されます。 また、岩手県内
の自治体は全国的に見ても、住民投票における外国籍
の投票権を認める自治体が多いことで知られており、宮古市、奥州市、滝沢市、西和賀町などが認めております。 これら
の事実を踏まえ、当局にお伺いいたします。 仮に、住民投票に係る条例を制定することとなった場合、投票資格を有する者
の範囲についてどのような想定をされている
のか、答弁を求めます。 次に、教育行政について伺います。 当市は、経済的理由によって就学が困難であると認められる
市立小・中学校に在籍する児童・生徒、または
市立小・中学校就学予定者の保護者に対して就学援助を行っております。東日本大震災
の影響もあり、
被災児童生徒就学援助事業補助金等を活用しながら現在に至っているものと認識をしております。 この制度
の主な対象者は、生活保護法第6条第2項に規定される要保護者、もしくはこの要保護者に準ずる程度に困窮していると教育
委員会が認める方となっております。また、準要保護に係る認定を行う場合、その認定基準は、各市町村によって規定されているものであると認識をしております。 財源については、平成17年度より国
の補助が廃止され、税源移譲、地方財政措置が行われ、各市町村が単独で実施をしている状況にございます。 この就学援助について、当局にお伺いいたします。 当市内
の小・中学校における要保護児童数並びに準要保護児童数をお聞かせください。あわせて、現在
の認定基準についてその詳細
の答弁を願います。 ICTを活用した教育
の推進について伺います。
市内小・中学生全てに
タブレット端末等が配付されたことにより、ドリルソフトを活用した個別学習等が実施されております。 ICTを活用するに当たり、学校や教員によって活用頻度に差が生まれることで、教育機会が均等とならないおそれがあるなど、諸般
の課題があるように見受けられます。一部
の学校では、自宅に持ち帰り、宿題や自主学習などに役立てているなど、今後も継続的に活用や期待される取組が実施されております。 そこで当局にお伺いいたします。
市内小・中学生に配付された
タブレット端末等の規格、または性能、附属品など、その詳細について説明を求めます。 加えて、ICT環境をより有効に活用するため、ICTを苦手とする教員へ
の支援や教員ニーズに応えるソフトウェア
の整備についてどのような方針をお持ちか、伺います。
新型コロナウイルス感染症対策についてお伺いいたします。 いまだに収束
の気配が見えない
新型コロナウイルス感染症による影響は、市内に影を落としております。 個人ができる
感染予防対策としては、密状態が想定される場所で
のマスク
の着用、帰宅時
の手洗い、うがい、手指
の消毒などが挙げられます。 厚生労働省は、マスク
の着用について新たな指針を出しております。 基本的な感染対策として
のマスク着用
の位置づけは変更しないものの、屋外については、距離が確保できる場合や会話をほとんど行わないランニングやサイクリング、散歩
の際には、マスクを着用する必要はないとしております。また、屋内においても、会話をほとんど行わない図書館で
の読書や芸術鑑賞など
の場面についても、マスクを着用する必要はないとしております。 市民
の中でも、ある程度
のリスクを許容し、マスクを外せる状況では、他人
の目を気にすることなく外したいと願う方もおります。マスク着用
の必要がない状況があることなど、様々な機会を捉えて周知することが求められております。 そこで当局にお伺いをいたします。 マスク
の着用をはじめとする国が示す
新型コロナウイルス感染症対策について、適時的確な周知に努めていただきたいと考えますが、当局
の見解をお伺いいたします。
新型コロナウイルスは教育
の機会を奪い、今まで当たり前に実施されてきた運動会や学習発表会、各スポーツ
の記録会などが、開催条件を制限した状態で行われてまいりました。 秋には、市内各小学校において学習発表会が開催されましたが、保護者
の観覧に著しい制限を設ける学校がある一方で、大幅に緩和をした小学校もあったと
の報告を受けております。 大規模なクラスター
の発生を阻止するために、ある程度
の制限が設けられることに異議を唱える方はいないと思います。それぞれ
の学校における
新型コロナウイルスの感染状況は異なるということも理解しなくてはなりません。 しかしながら、その一方で児童・生徒
の教育環境
の均衡が保てず、学校間における教育
の質に差が出ることとなり、負
の影響を及ぼす
のではないかと危惧をしております。 そこで当局にお伺いいたします。
新型コロナウイルス感染症による教育格差が生じている
のかどうか、所見を伺います。また、その教育格差を生じさせないためにどのような取組が実施されている
のか伺います。 以上で壇上から
の質問を終わります。 再質問につきましては、時間
の許す限り自席にて行います。 御清聴ありがとうございました。
○議長(木村琳藏君) 市長。 〔市長野田武則君登壇〕
◎市長(野田武則君) 磯崎議員
の御質問にお答えをいたします。 職員採用に係る国籍条項について
の御質問でございますが、現在、
選挙管理委員会
委員や教育
委員会
委員等
の一部
の公務員以外
の一般
の公務員については、法律上、日本国籍を就任要件として明記しておらず、外国籍
の方でも任用できることとなっております。 一方、当市では、これまで
市職員採用試験においては、受験できない場合
の項目
の一つとして、日本国籍を有しないことを挙げておりました。これは、昭和28年3月25日に、国が「法
の明文
の規定が存在するわけではないが、公務員に関する当然
の法理として、公権力
の行使または国家意思
の形成へ
の参画にたずさわる公務員となるためには、日本国籍を必要とするものと解すべきである」とする見解を示していることを踏まえ、他自治体
の対応状況を参考にしながら慎重に採用事務を進めてきたためであります。 他自治体
の例としましては、政令指定都市では、平成8年5月に川崎市が一般行政職
の国籍条項を撤廃して以来、神戸市、仙台市、大阪市、札幌市等で撤廃しているほか、都道府県では平成9年に高知県が国籍条項を一部撤廃して以来、岩手県、大分県、大阪府等で、警察職等を除く職種で撤廃しております。 県内自治体では、宮古市では全て
の職種において、花巻市や盛岡市等では一部
の職種において国籍条項を撤廃した採用試験を進めているなど、外国籍
の方が職員となり、活躍できる場が着実に広がってきているものと捉えております。 しかしながら、その自治体
の例
のほとんどは、全て
の職において日本国籍を持つ方と同等
の職や任用形態としているものではなく、特定
の業務へ
の配属や、公権力
の行使または公
の意思形成へ
の参画に携わる職以外
の職へ
の任用に限るなど
の制限を設けております。 当市としましては、先行して国籍条項を撤廃し外国籍
の方を採用してきた各自治体における任用形態や実際
の担当業務を参考とし、当市において、外国籍
の方を任用する必要性並びに必然性を精査するほか、
国籍条項撤廃による市政及び住民福祉等へ
の影響を考慮しつつ、当市
の実情と照らし合わせ、職員採用における国籍条項
の撤廃
の是非について、慎重に判断してまいります。 以上をもちまして私から
の答弁は終わりますが、引き続き教育長並びに関係部長が答弁をいたします。
○議長(木村琳藏君) 教育長。 〔
教育長高橋勝君登壇〕
◎教育長(高橋勝君) 私からは、ICTを活用した教育
の推進及び
新型コロナウイルス感染症による教育格差
の有無等対策について
の御質問にお答えいたします。 ICTを活用した教育
の推進について
の御質問ですが、当市においては、文部科学省
のGIGAスクール構想が本格的に提唱された令和2年度以前から、ICTを活用した教育に取り組んでおり、
GIGAスクール構想で追加整備した
タブレット端末を含め、現在3種類
のタブレット端末を市内
の小・中学校で活用していますが、いずれは1種類に統一いたします。
タブレット端末の規格や性能は、OSはWindows10pro、CPUは
インテルCeleron、メモリーは4ギガバイト、ストレージは64ギガバイトです。これは文部科学省が示している
学習者用コンピューターの標準仕様書を満たしているものであり、児童・生徒
の教育現場で
の活用としては、十分な規格、性能を有しているものと捉えております。 いずれ
のタブレット端末も、画面を直接触ることで操作が可能なタッチ操作機能に加え、情報活用能力が育成されるよう、日本語キーボードが接続されています。 また、実技教科等においてもICTが活用できるよう、全て
のタブレット端末にカメラ機能が搭載されています。この機能を活用し、例えば、保健体育
の授業において撮影した写真や動画を確認することで、児童・生徒が自ら
の動きを客観的に振り返り、自ら改善点を見いだすなど、ICTを活用することで学習
の充実を図ることができます。 次に、ICTを苦手とする教員へ
の支援として、当市では、学校
のICT活用を専門にサポートするICT支援員を配置しており、学校から
のニーズに応じて、研修会
の実施や授業等で
のサポートを実施しているところです。 今後も、苦手な教員に対し、ICT支援員
の活用を働きかけてまいります。 また、教員
のニーズに応えるソフトウェアについては、日頃からICTを活用している先生方
の実際
の意見等を収集し、整備に向け検討を進めているところです。 具体的には、児童・生徒
の意見集約等を行う際、従来はビジネス向け
のアプリを活用していましたが、操作手順が多く、児童・生徒やICTを苦手とする教員にとって操作が難しいといった声がありました。そこで、教員から
の要望が多かったタッチ機能で、児童・生徒が簡単に操作できる授業支援アプリ
の試験導入を決定し、さき
の校長会議で各小・中学校に周知したところです。 今後も、各学校から意見を伺いながら、ICTを活用し、児童・生徒が効果的に学習に取り組めるようICT環境を整備してまいります。 次に、
新型コロナウイルス感染症による教育格差
の有無等について
の御質問ですが、現在、
新型コロナウイルス感染症の発生状況を踏まえた教育活動については、文部科学省、衛生
管理マニュアル「学校
の新しい生活様式」(2022年4月1日バージョン8)を基に対応しているところです。 このことを受け、教育
委員会では、令和4年6月1日付で、
新型コロナウイルス感染症の発生状況を踏まえた教育活動について、取組
の方針を通知しております。 その中で学校行事について、校外で行う活動、例えば、修学旅行、遠足、社会科
の見学及び体験活動等については、「適切な感染防止対策を徹底した上で実施すること。また、外部と
の接触がある活動については十分留意すること。」としており、各校には、感染防止対策を行いながらも、積極的に教育機会
の確保に取り組んでいただいているところです。 一方で、市内小・中学校における今年度
の感染者数は、11月末現在、小学校児童301名、中学校生徒83名、計384名であり、昨年度
の感染者数、小学校児童9名、中学校生徒2名、計11名をはるかに上回っている厳しい状況があります。 感染状況は、時期や学校規模、施設環境など
の差によって異なり、それにより学校対応も異なるものと認識しております。各学校では、コロナ禍
の中で
の学校行事をどのような形態であれば、感染防止を図りながら実施可能かを模索しながら実施しています。また、実施に当たっては、PTA役員とも協議
の上行っております。 各校
の状況に合わせた取組
の中で、少なからず活動
の差は生じることとなりますが、それぞれ
の狙いに向けて取り組む成果に、教育的な格差を生じさせないよう配慮してまいります。 今後も、コロナ禍
の中で
の厳しい教育環境ではありますが、各校
の行事
の持ち方や取組方法等を共有しながら、子供たちにとってよりよい教育活動を展開できるよう努めてまいります。
○議長(木村琳藏君)
総務企画部長。 〔
総務企画部長佐々木勝君登壇〕
◎
総務企画部長(佐々木勝君) 私からは、住民投票資格を有する者
の範囲について
の御質問にお答えします。 住民投票は、住民
の利害に関係がある市政運営上
の重要な問題について、直接住民
の意思を確認するために行われるものであり、我が国
の地方自治制度
の根幹をなす、代表民主制
の補完的な制度であると認識しております。 また、
住民投票条例には、個別設置型条例と常設型条例があり、個別型は、住民
の意思を確認する必要が生じた場合に、都度、市長や議員
の提案、または住民
の直接請求により、その案件ごとに議会
の議決を得て条例を制定するものであり、常設型は、住民投票
の対象となる事項や発議
の方法などをあらかじめ定めた条例が常設され、一定
の要件を満たせば確実に住民投票が実施できるものであります。 加えて条例は、
地方公共団体が法令
の範囲内で議会
の議決を経て、独自に制定する法形態
の一つであるため、条例に基づく住民投票においては、投票
の対象や投票資格を自由に決めることができ、外国人や
選挙権
のない年齢に投票権を与えることもできます。 今後、
住民投票条例を制定する必要が生じた場合には、国籍や年齢等
の投票資格要件、
選挙で選ばれた市長や議会権限と
の関係及び投票結果
の拘束力
のあり方等について、慎重に議論を重ね、検討する必要があると考えております。 当市では、第六次釜石市総合計画において、「多様な連携と交流によるまち」を当市
の将来像を実現するため
の計画
の推進
の一つに掲げており、また、多文化共生施策を総合的かつ計画的に推進するため、日本人市民も
外国人市民等も地域
の一員としてともに認め合い、互いに力を合わせながら地域社会を発展させていこうという考え方
の下、釜石市多
文化共生推進プランを策定しております。 当市
の多文化共生社会
の実現に向けた取組を進めながら、これまで開催しておりますまちづくりに関する話合いや交流
の場へ
の参画を促し、市も積極的に関わりながら相互理解
の機会を形成し、
外国人市民等を含む全て
の人にとって暮らしやすいまち
の実現を図ってまいります。
○議長(木村琳藏君)
保健福祉部長。 〔
保健福祉部長小笠原勝弘君登壇〕
◎
保健福祉部長(小笠原勝弘君) 私からは、
新型コロナウイルス感染症対策の適時的確な周知について
の御質問にお答えします。 マスク
の着用をはじめとする感染症対策
の周知について
のお尋ねですが、
新型コロナウイルス感染症の感染経路は、せき、くしゃみ、会話等
のときに排出される飛沫やエアロゾル
の吸入、接触感染等と考えられていることから、基本的な感染対策が重要とされております。 この基本的な感染対策とは、3つ
の密
の回避、人と人と
の距離
の確保、マスク
の着用、手洗い等
の手指衛生、換気等を言い、マスク
の着用はその一つとなっております。 一方で、屋外において2メートル以上
の身体的距離が確保できる場面や、屋内では、他者と身体的距離が確保できて会話をほとんど行わない場面においては、マスクを着用する必要はないと
の考え方を国は示しております。 市ホームページにおきましても、国が作成したリーフレットを掲載するなど、場面に応じたマスク
の着用を御案内し、市民
の皆様に、めり張り
のある対応をお願いしております。 しかしながら、屋内で身体的な距離が確保できていても、十分な換気が確保できない中で会話を行う場合には、マスク
の着用が推奨されることもありますので、引き続き場面に応じた適切なマスク
の着脱について、できるだけ分かりやすく周知に努めるとともに、そのほか
の基本的な感染対策についても、市民
の皆様に御協力をお願いしてまいります。
○議長(木村琳藏君) 教育部長。 〔教育部長小池幸一君登壇〕
◎教育部長(小池幸一君) 私からは、市内小・中学校における要保護児童及び準要保護児童数並びにその認定基準
の詳細について
の御質問にお答えします。 まず、市内小・中学校における要保護児童及び準要保護児童数について
の御質問ですが、今年度
の当市内
の要保護児童・生徒数、準要保護児童・生徒数は、小学校では、要保護児童7名、準要保護児童386名、中学校では、要保護生徒0名、準要保護生徒242名となっております。また、準要保護児童・生徒628名
のうち199名が、東日本大震災に係る被災認定者となっております。 次に、認定基準について
の御質問ですが、この就学援助は、釜石市児童生徒就学援助要綱に基づき実施しており、同要綱第1条にはその趣旨として、「経済的理由によって就学困難と認められる釜石市立小学校に在籍する児童、釜石市立中学校に在籍する生徒又は釜石市立小学校若しくは中学校就学予定者
の保護者に対して行う援助に関し必要な事項を定めるものとする」と規定しております。 就学援助対象者
の認定として、要保護
の認定は、生活保護法第6条第2項に規定する、現に生活保護を受けているといないに関わらず保護を必要とする状態にある者。準要保護
の認定は、要保護者に準ずる程度に困窮していると教育
委員会が認める者で、具体的には、児童扶養手当
の支給を受けている者、または、生活保護基準額
の1.3倍相当
の年間所得額が上限となる世帯が就学援助対象者となっております。 東日本大震災に係る被災認定については、東日本大震災で被災し、住宅が全壊または半壊した者、東日本大震災で主たる生計中心者が死亡、または行方不明となっている者
のいずれかに該当する方で、世帯
の収入が、前述
の準要保護
の認定基準に該当する方が就学援助
の対象となっております。 以上をもちまして、答弁を終わります
○議長(木村琳藏君) 2番磯崎翔太君。
◆2番(磯崎翔太君) では、再質問させていただきます。 まず、外国人に係る施策についてで、まず、国籍条項
のほうから、また2、3お伺いいたします。 皆さん御存じ
のとおりだと思いますが、日本という国自体が、地政学的にかなり大きいリスクがある国ですよね。北にはロシア、西に中国と北朝鮮があって、南には台湾を抱えている状況にあります。 仮に国籍条項がなかったとして、悪意を持って入庁した外国籍
の職員が、例えば自分
の国に機密情報であるとか、あとは個人情報などというものを流出させることということは、インターネットが発達した今
の時代においては、物すごく簡単なことなんですよね。 ただ、昔々であれば、例えば個人情報があったものを、例えばメモ書き起こして、それを大使館に持ち込んで、大使館から国に送ってと、2、3日とかタイムラグが発生していたんですけれども、今はもうそんなこともなくて、すぐその場で、その機密情報といったものも、外にすぐぽんと出せる世の中になってきました。 そして、またこの日本という国自体も、いわゆるファイブアイズ、機密情報
の共有であるとかといったようなことに対して、連携拡大を模索していますよといった報道も去年からされています。 国を支える最小自治体という
のが市町村であって、その市町村という最小自治体が外国籍
の職員を抱えるということは、国家安全保障上
のリスクを自ら抱えに行く、自ら負うことになると思うんですけれども、それでも国籍条項
の撤廃
の是非を慎重に判断するんですか。 国籍条項というものだけは堅持すべきじゃないですか。国家安全法上
のリスクを最小自治体が背負う必要ないと思うんですけれども、当局はいかがお考えでしょうか。
○議長(木村琳藏君) 総務課長。
◎総務課長(金野尚史君) ただいま職員採用
の国籍条項について
の御質問にお答えいたします。 磯崎議員御指摘とおり、外国籍
の職員
の採用は、安全保障上
のリスクを伴う可能性があることは十分認識しておりますので、現時点においては、国籍条項を撤廃する方針はございません。 他方、将来的に、当市において外国籍を持つ市民が相当数となり、思想や身分がしっかりした優秀な人材が増加して、その能力や知見等が市政
の発展に多大な貢献を果たす可能性がある場合、他自治体における外国籍
の方
の任用例や担当業務を参考としながら、国籍条項を撤廃した職員採用
の是非について検討した上で、慎重に判断してまいりたいというふうに考えています。
○議長(木村琳藏君) 2番磯崎翔太君。
◆2番(磯崎翔太君) 仮に
の話なので、あまり突っ込むことはできないですけれども、今、日本という国自体が、移住であるとか移民というものを、積極的に受け入れている国ではないという
のは重々承知
の上でお話ししますけれども、外国籍
の方が大挙して押し寄せて、例えば、今3万ある人口
のうち
の1万が外国人になりましたという状況になったときという
のは、もうそれは、僕は日本としても釜石としても、もう終わった状態だと思っています。 要は、その1万という人間が、ほか
の2万という釜石
の市民に対して権力を行使できるような状況にまずすべきではないし、仮定
の段階でそのようなことを考えている
のであれば、僕はそれはそもそも間違いだと思う。 今現状で、外国籍
の方を、いわゆる国籍条項を堅持しておけば、まずは、だって、行政という
のは、日本国民、釜石市民
のために仕事をするものであって、外国人
のために仕事をするものじゃないんです、そもそもが、議論として。 だから、外国人が増えたら、その是非慎重に判断しますということじゃなくて、行政は市民
のためにしっかり仕事しますという感覚でいてほしいんです。じゃ、その市民って誰ですか、今、日本国籍持っている方ですよねという
のが当たり前
の世の中だと思っているので、その答弁自体を別にひっくり返せとは言いませんけれども、国籍条項自体という
のは、僕は堅持すべきだなと思っておりますので、もし、将来的にそういうふうな状況になったとしたら、僕は申し訳ないですけれども釜石にはいたくないと考えます。そう考えている市民って結構います。 その市民が考えていることに、結構いるということに対しても、やっぱり期待裏切らないで欲しいですし、市民
のために、国民
のために行政は仕事するんだということを覚えておいていただきたいなと思います。 それと関連する
のが住民投票
の資格なんですよ。多文化共生と住民投票へ
の参加という
のを、同じ方向を見て、同じお盆
の中で同列視して議論するということ、僕、危ないと思っていて、その意味では、当局
の答弁という
のは、多文化共生は多文化共生だと。でも、住民投票
の外国人
の参加という
のは、それは別だよという
のを切り離しているので、僕、その点すごく評価したいんです。すごくいい答弁もらったなと思っています。 逆に、住民投票に外国人
の参加、これ、認めた場合には、間接的に地方自治に対して、半ば合法的に、権力行使することにつながるおそれありますよねということなんです。例えば、今3万
のところに、どこかか
の国から2万、3万
の人が押し寄せて住むようになりました。住民投票
の資格有しましたとなったその方たちが、一斉に、例えばこの住民投票に対してはどうだと言ってしまえば、ノーに振り切られることだってあるんですよね。 それがなきにしもあらず、起きる可能性があるんだということは、もう今
のこのロシア、ウクライナ
の状況を見てみれば、いわゆる銃や戦闘機でばんばん打つようなことじゃなくて、人海戦略をもってやってくるということも可能性としてはあるんです。 ただ、一方で、当市選んで、釜石を選んで住み続けてくれている外国人
の方も多いです。外国人
の方から意見を吸い上げる場を設けたりとか、交流する場に参画を促しているという点で、今
の時点において、多
文化共生推進プランというところに落ち度という
のは、僕はないと思っています。しっかりと意見は聞くところは聞きます、社会にも参画してほしいですというところでいけば、このプラン、別に問題はないと思います。 であるとすれば、このプランがしっかり生きている
のであれば、住民投票については、もう別に、外国籍保有者
の方に投票資格与える必要ってもうないんじゃないかなって思うんですけれども、お考えいかがでしょうか。
○議長(木村琳藏君) 総務課長。
◎総務課長(金野尚史君) 住民投票資格について
の御質問にお答えいたします。 条例に基づく住民投票は、公職
選挙法
の規定
の適用を受けないことから、自治体独自
の方針として、できるだけ門戸を広げようとする自治体が挙げられています。
住民投票条例を制定している自治体
の投票資格
の規定を見てみますと、日本国籍を持つ者のみに投票資格を与えているもの、日本国籍に加えて永住者
の在留資格を持つ者及び特別永住者に投票資格を与えているもの、これに加えて、在留資格を持って、引き続き3年以上日本に住所を有する定住外国人に投票資格を与えているものなど、自治体によって様々であります。 国籍
の異なる外国人に住民投票資格を与えること
のメリットとしては、外国人ならでは
の多様な価値観や考え方を市政に反映できるなどが挙げられ、デメリットとしては、日本にとって不利益な政策が通る可能性があるなど、挙げられると考えています。 住民投票制度は、市政に関する重要項目について賛否
の意見を表明していただくものであり、外国籍
の住民が、市長や市議会議員
の選挙へ
の投票をできるものではありませんが、それらメリット、デメリットを慎重に議論して、検討していく必要があると考えています。
○議長(木村琳藏君) 2番磯崎翔太君。
◆2番(磯崎翔太君) もちろん、特別永住者であるとか、永住者、その方々
の持っている価値観という
のを反映するという
のは大事ですけれども、別に住民投票でなくても、アンケートでも何でも、意見吸い上げる場はあるので、あえて外国人参政権を間接的に認めましょうというようなことに加担する必要は、僕はないと思っているです。 だから、別に方法はどうあれ、外国人
の方
の意見を吸い上げる場は設けてほしいですし、それがアンケートな
のか、個別にタウンミーティング
のような形式でお話ししてもいいと思いますし、将来的な、例えば公権力
の正式な合法的な形で、外国人が行使できますよというような状況にだけはなってほしくないなと思うだけなので、別に外国人
の方々が嫌いだとか、来るなとか言っているわけではなくて、やっぱりその線引きはしっかりしましょうということなんです。 市民
のために、国民
のために、県民
のために、しっかり行政として仕事しましょう、そういうことを言っているだけなので、外国人
の方
の価値観を否定はしませんし、いいものがあれば取り入れればいいと思います。ただ、その取り入れ方については、しっかりと線引きした上でやりましょうということです。 例えば、外国人支援についてというところでいけば、龍澤学館さんが、外国人
の方に日本語学科を今開設するといったことが決定しております。その中でも、例えばこれによって多分、多文化共生推進ってより一層推進されるものだと思うんですよ。釜石知ってもらって、また来てもらうとか、ほか
の国にも釜石知ってもらうという意味でも、全然、僕、すごくいいことだと思います。 ただ、1個だけちょっとお伺いして、はっきりさせておかなきゃいけないなと思ったことがありまして、一連
の支援メニュー
の中に、奨学金について検討しますという
のが記述あったんですよね。その奨学金
の制度
の概要であるとか、こういったものを想定しているというものあれば、まずそれを伺いたいなと思うんですけれども。
○議長(木村琳藏君) 商工観光課長。
◎商工観光課長(猪又博史君) それでは、私からは奨学金制度
の概要についてお答えさせていただきます。 まだ庁内において検討段階ではございますけれども、奨学金につきましては、専門学校
の日本語学科に在学する留学生に対し、給付型として奨学金
の給付を検討してございます。 対象につきましては、専門学校
の日本語学科に在学し、修学期間、引き続き在学を予定している留学生
のうち、奨学金を受けることにより、留学成果
の向上が図られる見込みがある方を対象に考えてございますが、具体
の対象項目については今後詰めてまいりたいと考えてございます。 また、奨学金
の給付金額につきましても、留学生
の生活実態等を勘案し、決定させていただきたいと考えてございます。
○議長(木村琳藏君) 2番磯崎翔太君。
◆2番(磯崎翔太君) さっきから私言っていること、これなんです、要は。 留学生
の多くは、ほとんど自分
の国
の奨学金制度であるとか、支援制度を使って日本に来る場合が多いです。私も海外に留学したときに、向こう
の奨学金制度じゃなくて、こっち
の、国
の、日本国内
の奨学金制度を使って海外に留学しました。それが普通なんですよ。 何が問題かというと、外国人留学生
の支援に市民
の税金を投入することなんです。給付型
の奨学金を、外国人留学生
の方には成果を上げてもらうために投入します。じゃ、何でそれを市内
の小・中学校、高校生にやらないんですかという話になるんです。何で外国人ファーストな
の、そこって違うじゃないですか、決定的に。外国人
のために行政あるわけじゃなくて、市民
のために行政があるんです。 だから、別にやってもいいですよ、やってもいいんですけれども、じゃ、市内
の小・中学校、高校
の生徒さんたちに同じように支援できるんですかということを、僕、聞きたいんですけれども、同じように支援できますか、給付型で。
○議長(木村琳藏君)
産業振興部長。
◎
産業振興部長(平松福壽君) 先ほど商工観光課長申し上げました
のは、まだあくまでも検討段階でございまして、これからいろいろな意見を集約して決めていくものだと思いますけれども、まず今
の直接
のお答えに関しましては、恐らく程度問題ですとか、制度設計によっては、あるいは可能かもしれませんが、広く薄く、例えば全て高校卒業した方に、満遍なく給付型で差し上げるという
のは、今
の状況では相当厳しいだろうと思ってございます。
○議長(木村琳藏君) 2番磯崎翔太君。
◆2番(磯崎翔太君) だから、結局、小・中学生、高校生に対して、財源がないから無理だと思うんですよね。 これだったら、奨学金で例えば4、50名
の方が来るんだったら、月これぐらいだろうという財源が見通せるから出すということなんですよね。 でも、その財源
の使い方は違うよね。この分使う財源があるんだったら、市内
の小学校、中学校、幼稚園、高校、例えば大学生、そこに支援してほしいんです、イ
の一番に、ファーストに。こっちセカンドなんですよ、外国人留学生、来たくて来ているんですから。来たくて来ている人に、こっちからお金あげますってやる必要ないじゃないですか。 だから、制度設計しっかり考えていただきたいですし、例えば今
のような答弁
の内容で、将来的に奨学金
の事業が提案される
のであれば、はっきり僕この場で言いますけれども、反対します、それは。だって、市民ファーストじゃないから。だから、制度設計しっかり考えていただきたいと思います。 次、ちょっと時間がないので教育行政に行きますけれども、
タブレット端末導入するということで予算化をして、市内全児童・生徒に配付されるものと認識していました。 実際に導入された機種
の中には、ラップトップ型、ノートパソコンと言われるようなものがあったわけですけれども、日本語キーボード、これが必要となった理由という
のは何かあるんでしょうか。
○議長(木村琳藏君)
学校教育課長。
◎
学校教育課長(浅野純一君) ただいま
の御質問にお答えいたします。 小学校では令和2年度、中学校では令和3年度から、全国実施となっている学習指導要領におきまして、情報活用能力が、言語能力と同様に学習
の基盤となる資質能力と位置づけられ、小学校段階からプログラミング的思考と併せて、文字入力など基本的な操作を習得するため
の学習活動を実施することが定められております。 具体的には、児童・生徒に身につけたい情報活用能力
の内容に、小学校では、10分間に200文字程度
の文字が入力できる、中学校では、10分間で300文字程度
の文章が正確に入力、編集できる能力が示されております。 また、小学校
の国語科では、ローマ字
の学習を小学校
の第3学年及び第4学年において行うことが示されており、このときにコンピューターを活用してローマ字入力
の学習を行うことは、今後
の情報機器
の活用や他
の学習活動と
の関連を考慮して、ローマ字
の学習が小学校3年生に位置づけられた意味から考えて、大変重要なことであると示されております。 発達段階に合わせて、タッチ機能、日本語入力、ローマ字入力等、情報活用能力を育成するため、今後とも必要な環境を整備してまいりたいと考えております。
○議長(木村琳藏君) 2番磯崎翔太君。
◆2番(磯崎翔太君) 学習指導要領上でプログラミング的思考が必要であるとか、タイピング
の技術という
のはこれから必須になるということで、それも鍛えていかなければいけないということだと思います。 日本語キーボードあっても全然問題ないと思います。やっぱりタイピング必要ですし、プログラミングという
のが、恐らくこれから
の主流になっていくと思いますので、小さい頃からそれに触れられるという
のは貴重な経験だと思います。 ただ、一方で、導入された端末、例えば今ラップトップ型ですけれども、それを将来的にどういうふうに活用しようとかという
のは検討されているんでしょうか。例えば、電子教科書という
のが、多分これから出てくると思いますので、それを教科書として扱う
のか、もしくは、今、紙
のノートに書いているものをタイピングで打ち込む
のか、それとも直接書き込む
のか分からないけれども、どういった活用を想定されている
のか、答弁願います。
○議長(木村琳藏君)
学校教育課長。
◎
学校教育課長(浅野純一君) 現在、効果的なICT機器
の活用については、実践を通して情報収集しているところでございます。 現在
の現行
の紙
の教科書等、媒体と併せ、子供たちに効果的な活用方法についてを、現在、共有フォルダ等、実践事例を集めながら情報を集めているところでございますので、実際に使用している機器に関しましても、効果的活用について
の模索を続けているところでございます。
○議長(木村琳藏君) 2番磯崎翔太君。
◆2番(磯崎翔太君) 実践的な活用ができるようにということなんですけれども、ラップトップ型で画面はタッチ機能がついているので、例えばうち
の息子も持って帰ってきて、実際それを宿題、計算ドリルという
のをやっているんですけれども、筆算
の計算式を書きました。それを、てっきりパソコン上でタッチをして、何掛ける何という
のを筆算やる
のかなと思ったら紙に書いているんです。紙に書いて、答えだけこっちでぽちぽち打ってくるんです。 それって本末転倒だなと思っていて、どうせできるんだったら、例えばタブレット型端末であればノート機能を一緒につけておくとか、こっちでもノートをメモ取りながらその答えを計算ドリル
のほうに書き込む、打ち込むということが、多分将来的にも求められている
のかなとも思いますし、もちろん紙に字を書くという
のは小さい頃からやっておかないと、今でも僕、たまに漢字忘れることありますし、実際、書く能力という
のがすごく低くなってしまったなと思うので、ある程度必要だなと思うので、そこ
の、今、将来こうなるだろうな、でも、今こうだよなというギャップを、ここ何年かかけて埋めていかなければいけないんだろうなとは思うんですけれども、実際、それをやっている学校がある一方で、全くやっていない学校もあるわけです。持って帰ってもきませんし、どんな
の導入されている
のか、いや、分かんないというような親御さんたちもいるんですよね。 だから、使用頻度にどうしてここまで差が出てしまう
のかな、何か現状把握されておりますでしょうか。
○議長(木村琳藏君)
学校教育課長。
◎
学校教育課長(浅野純一君) 今お話しいただいたような効果的な指導について
の情報については、各学校へも情報提供しており、その情報を取捨選択しながら、教職員、子供たちにとって効果的な指導を進めているところでございます。 ただ、やはり使用頻度
の差について、教職員
の苦手意識等も実際あるということも承知しております。実際
の授業で
の活用方法等
の実践事例を共有する体制等をさらに充実させていくこととICT支援員
の活用を深め、ICT活用について全体
の底上げを図っていきたいと思います。
○議長(木村琳藏君) 2番磯崎翔太君。
◆2番(磯崎翔太君) 苦手意識ある方、どうしてもしようがないと思います、それぞれ人は得手不得手ありますので。 ただ、大人が子供
の教育機会を奪ってほしくないなと思うので、やっぱり苦手な方、多分いらっしゃると思いますけれども、子供
のためだと思って御自身も努力していただきたいですし、それを支える側
の教育
委員会というものも、多分これから力、相当使わなきゃいけないと思いますので、子供だけじゃなくて教員
の支援というところも、引き続き力入れて頑張っていただきたいなと思います。 次に、要保護児童数
の件に関してなんですけれども、令和4年度なので4年度、4月
の頭
のところで、児童数、小学生1170人で、中学生が670人余りなんですね。東日本大震災に係る被災認定受けた方が多数いるということを加味した上でも、当局
の答弁聞きますと、小・中学生全児童・生徒
の約3人に1人が就学援助受けているような状況ですよね。被災認定者を除けば、その数値という
のは23%から24%程度というところまで下がるんです。 ただ、一方で、文部科学省、公表している就学援助率という
のは、全国に見れば15%を下回っていて、ここ数年はそれが、減少
の幅が緩やかですけれども漸減してきているよというような状況です。 かなり、釜石
の状況とはかけ離れているというか、10%近く差があるなと思うんですけれども、これは、例えば手厚く支援しているということ
の裏返しな
のか、それとも全国と比較して所得水準が低いことで引き起こされている
のか、現在
の状況どのように分析していらっしゃいますでしょうか。
○議長(木村琳藏君)
学校教育課主幹。
◎
学校教育課主幹(川原豊君) ただいま
の御質問にお答えいたします。 文部科学省が公表している令和元年度
の数値で比較いたしますと、全国平均で
の就学援助率が14.71%に対して、釜石市は、被災認定を除いた数値で20.3%と高め
の就学援助率になっております。 ちなみに、岩手県平均
の就学援助率は13.39%となっておりまして、それと比較しても、釜石
の就学援助率は高めとなっております。 準要保護
の認定基準がどうなっているかと
の比較をしてみますと、県内33市町村中22市町村が、当市と同じ生活保護世帯
の1.3倍未満と
の基準を採用しております。全国
の状況を申し上げますと、文部科学省が実施した就学援助実施状況調査では、全国でも生活保護基準
の1.2倍を超え1.3倍以下と回答した市町村
の割合が最も多くなっております。 当市
の認定基準は、こういったところから平均的なものとなっておりまして、当市がとりわけ手厚く援助しているというわけではございません。 また、所得水準に関しましては、総務省が公表している市町村税課税状況等
の調では、2021年度、昨年度
の釜石市
の平均所得は277万6890円となっておりまして、全国
の平均所得351万259円と比較して73万円ほど低くなっております。これは、全国1741市町村中1086位、県内で見ますと、33市町村中6位となっております。 当市
の所得水準は、全国的は低めとなっておりますが、岩手県内では比較的上位に位置しているという状況になります。
○議長(木村琳藏君) 2番磯崎翔太君。
◆2番(磯崎翔太君) ありがとうございます。 すごく悲しくなってしまいました。やっぱり手厚く支援しているわけではなく、何となく思っていることではあるんですけれども、所得が低いんじゃないかなと思うんです。特に、働き盛り
の世代というところ
の収入がなかなか上がっていない。全国と比較すれば、10ポイント近く就学援助しなければならないという状況になっているんだなと思います。私もデータ取ってみたんです、一緒に。平均所得取ってみて、やっぱり270万円代が釜石市
の平均所得なんですよね。 実際に教育
委員会から、各家庭
のほうに示されました就学援助制度
のお知らせ、これによると、所得基準額
の目安
の参考例として3パターン記載されているんです。 まず1個目が、母子、母と子2人
の世帯で年間
の総所得が約194万円。お父さん1人、お子さん2人
の世帯で約272万円、ここが大体平均所得ぐらいな
のかなという印象です。両親、母親と父親、そして、お子さんお二人がいる世帯で約330万円が所得基準
の目安ですよというふうになっています。 この目安見ますと、当市
の平均所得が270万円代だということを加味すれば、対象となる世帯って意外と多い
のかな。もしかしたら、潜在的に、就学援助受けられる基準なんだけれども、受けていませんよという世帯が意外とあるんじゃないかと思うんですけれども、実情いかがでしょうか。 例えば、世帯別年収がこれぐらいで、あなた、もしかすると該当するかもしれませんよといったような情報は教育
委員会で持っていて、それを通知したりということはしたことはありますか、もしくは、する予定ってありますか。
○議長(木村琳藏君)
学校教育課主幹。
◎
学校教育課主幹(川原豊君) 準要保護
の認定に当たりましては、毎年度、学校を通して全保護者に、申請書様式とこの制度
の詳細を記載したチラシを配付して周知に努めております。また、ホームページにも掲載しているところでございます。 その上で保護者から
の申請があった場合に、その世帯
の合計所得額、世帯
の構成員を確認して、世帯
の合計所得が生活保護世帯
の1.3倍未満を準要保護と認定しております。 今申し上げましたように、学校を通してですが、全保護者に申請書等を配付して周知しておりました。その上で基準により認定しておりましたので、御質問にありました市内
の全体
の小・中学生を養育している世帯
の収入が、年収がどの範囲あるかまではちょっと把握しておりません。
○議長(木村琳藏君) 2番磯崎翔太君。
◆2番(磯崎翔太君) 恐らく知れる範囲というか、多分、情報を取得できる範囲であるとか、家庭に聞ける範囲というものもあるとは思うので、なかなか難しい
のかなというような印象を答弁から受けました。 就学援助率も、就学援助が必要だなと思われる方には、しっかりと就学援助していただきたいなという思いがありつつも、全国平均ですとかほか
の自治体と
の平均取ってみると、やっぱり総体的に高いということは、それだけ市内
の方々が稼げていないという裏返しだと思うんです。だから、就学援助率というものも、必要なところには必要な分だけしっかりお金は出さなきゃいけない。 ただ、一方で、就学援助を受けなくても大丈夫だよ、十分な稼ぎがあるんだよと言えるような経済状況にもしなきゃいけないという、就学援助いっぱいすればいい
のか、それとも経済をもっと上げなきゃいけない
のかという、鶏か卵かみたいな議論になってしまいますけれども、多分根本的には、やっぱりしっかりみんな稼げるような産業をつくっていかなきゃいけないし、どんどん企業にも事業規模を大きくしていって、稼げる力をつけていってほしいなというようなところもあると思うので、やっぱり事業規模をしっかり拡大するところには支援もすべきだし、それで市内
の皆さん、稼いでいる方々が潤っていけば、それこそ就学援助率という
のが目に見える形で、多分ぐんぐん減ってくるとは思うんです。 だから、経済と教育って、多分、切っても切り離せないところがあって、それぞれ
の世帯
の経済的困窮度を計る
のって、就学援助というものが一つ
の切り口にもなるので、ぜひ最後、市長に一言いただきたいんですけれども、就学援助という
のも大事ですけれども、片一方では、経済
のところという
のはしっかりと強いものにしていかなければいけないので、経済を強くしつつ、しっかりと教育環境にも整備できるよということで、何か具体的な見通しであるとか、あとは将来こういうものを描いているという
のがあれば、ぜひ答弁いただきたいなと思います。
○議長(木村琳藏君) 市長。
◎市長(野田武則君) 議員おっしゃっているとおりだと思います。 そういうことも含めて、釜石市としては、企業誘致をして雇用
の場
の確保に努めてきていることでございまして、震災以降も数々
の企業誘致させていただきました。先般、議論がありました地元
の企業も、かなり
の雇用
の募集をかけているという状況もございますので、まだまだこれからそういった成果といいますか、期待をしているところでございます。 一方では、議員御指摘
のとおり、児童・生徒を抱えている親御さん
の経済状況、これをよくしていかなければなりませんし、また、現に困っている方々に、十分な支援体制をしていかなければならないということで、以前から少子化対策
の一環として、高校生まで
の医療費
の補助とか様々進めてきたところでございます。 あるいは、また住居手当等についても考えてきたわけでございますが、ただ、議員御指摘
のとおり、他
の市町村と比較して、かなり差が広がってきている状況がある
のかなと。所得水準は岩手県
の中で6位ということですから、それはそれなりに、いいといえばいいところだと思うんですが、実際
の児童・生徒を抱えている親御さん
の部分をきちんと分析をしていかなければならないと思いますが、いずれ今指摘
のとおり、まずは経済を回すと、経済
の高環境をつくっていくと。 そして、また児童・生徒
の皆さんも安心して学校で、あるいは、また就学前施設で十分保育が受けられるような、そういう支援体制は引き続き構築をしていくというところで、両面からこれからも施策を打ち出していきたいと思っております。
○議長(木村琳藏君) 2番磯崎翔太君
の一般質問を終わります。 暫時休憩をいたします。 午後2時2分休憩
--------------------------------------- 午後2時10分再開
○議長(木村琳藏君) 休憩を打ち切って会議を再開いたします。 休憩前に引き続き一般質問を続行いたします。 次に、12番佐々木聡君、登壇願います。 〔12番佐々木聡君登壇〕
◆12番(佐々木聡君) 令和クラブ、佐々木聡です。 通告書に基づき質問いたします。 件名は、1、倒木被害について、2、
スポーツ推進計画について、3、老朽化・廃止した公共施設について、4、
情報漏えい再犯防止について、それぞれ質問します。 今年7月、市内住宅地に接する市道へ、私有林から腐食が原因と考えられる2回目
の倒木が発生しました。 倒木は、直径約25センチ、長さ約4メートル
の大きさで倒れ、着地するまでに民家
の一部を損壊し、その庭にあった自家用車にも接触をしました。幸いにも木が倒れる際に、通行人、通行車両がなかったため、けが人はいませんでしたが、倒木によって市道が通行できなくなりました。 当時
の気象は、台風でもなく、強風注意報が発令されていたわけでもない平穏な気象であり、夏休み中
の子供たちが野外で遊ぶ姿も散見される住宅地付近
の市道で発生しました。人的被害がなかったことは、心
の底からよかったと胸をなで下ろすばかりです。 このような状況で公道に倒木があり、残念ながら死亡事故、訴訟に発展した例は、今年だけでも国内で2件発生しております。いずれも道路
管理者である自治体が遺族から訴えられたものです。道路法第42条には、「道路
管理者は、道路を常時良好な状態に保つように維持し、修繕し、もって一般交通に支障を及ぼさないように努めなければならない」と定められております。 これらを踏まえた上で、市道
の安全な通行に関して当局はどのように捉えている
のか。 また、市道へ
の倒木など
の危険回避についてどのように捉えている
のか、答弁を求めます。 次に、釜石市
スポーツ推進計画について質問します。 この計画
の趣旨は、生涯スポーツ社会を目指して市民一人ひとりが主体的にスポーツに関わっていくことを基本方針とし、これを通して市民が健康にいきいきと暮らすため、市民と地域、スポーツ団体、行政などが互いに連携、協力し合う地域協働型を基本とし、それぞれが果たす役割を担いながら具体的な施策について展開するために、釜石市
スポーツ推進計画を策定すると記されております。 そこで、質問は、生涯スポーツ社会を目指す上で
の課題は何と捉えている
のか、伺います。 また、岩手県が今月から進めるいわてスポーツプラットフォームに、当局としてどのように関わっていく
のか、答弁を求めます。 次に、老朽化・廃止した公共施設について質問します。 当局は、これまでに老朽化した小佐野コミュニティ会館と働く婦人
の家を、旧小佐野中学校跡地に合築し、津波浸水被害が沿岸部に生じた際は、災害対策本部
の代替機能を持たせる方向性を示してきました。 その後、旧小佐野中学校跡地取得
の予算が可決されたものの、地権者と合意に至らず、予算を減額補正することになりました。小佐野コミュニティ会館は雨漏りし、小学校通学路付近に建っていながら、外壁が剥離、落下する危険な状態を暫定対策している状況が続いております。 働く婦人
の家についても雨漏り
の発生があります。また、この施設は令和元年
の台風
の後に避難所指定が解除されたため、小川地区、桜木町地区
の高齢者、住民は、鉄道と国道を越えて避難所である小佐野コミュニティ会館に移動しなくてはなりません。自家用車を持たない高齢者は、避難所が遠く、移動に不安を抱えている状況が続いております。 市長報告では、小佐野地区公共施設再配置計画
の再調整として検討し、新たな計画を今後策定するとしていますが、小佐野コミュニティ会館と働く婦人
の家はこの計画に含まれる
のか。 また、この施設
の更新、適正規模、位置についてどのように考えている
のか。市長報告
の、新たな計画に基づく事業実施まで相当
の期間を要するとはどれほど
の年月な
のか、答弁を求めます。 また、閉校となって17年経過した旧小川小学校は、いまだ解体されておらず、防災上、治安上、景観上、解体されていない
のは不適切であり、校舎
の至るところが朽ち果てております。 過去
の当局答弁には、東日本大震災被災者
の家財道具を保管していることが解体しない根拠と
のことでしたが、現在、これは持ち主に引き取られた
のか、質問します。 また、この場所は、地域町内会から旧小川小学校跡地利用要望書が、令和2年に野田市長へ手渡されていますが、この要望書
の扱いと位置づけは当局としてどのように考えている
のか、説明を求めます。 また、働く婦人
の家に隣接する閉園となった旧小川幼稚園
の現状はどのようになっている
のか。公共施設として、現在
の位置にふさわしい活用がなされている
のか質問します。 次に、
情報漏えい再犯防止について質問します。 当局は、元職員
の情報漏えいに関する市
の対応として、再発防止に取り組むとしています。 その内容は、組織マネジメントを改善するために、コンプライアンス
委員会を設置して、その意識向上と公正、公平な市政運営を図るというものです。この
委員会とはどのようなメンバー構成な
のか。意識
の向上とは何に基づき向上させ、到達点は何をもって釜石市職員としてふさわしいと判断する
のか、答弁を求めます。 また、全職員にリモートラーニングを実施すると
のことでしたが、これ
の理解度
の確認はどのようにして行う
のか。前向きな職員を育てるために、全職員にアンケートを行うと
のことですが、このアンケートで分かったことは何か。これ
の結果から職員を前向きに育てる方法とは何か、答弁を求めます。 以上で壇上から
の質問を終わり、再質問は自席から行います。
○議長(木村琳藏君) 市長。 〔市長野田武則君登壇〕
◎市長(野田武則君) 佐々木議員
の御質問にお答えをいたします。 倒木被害について
の御質問でございますが、まず、市道
の安全な通行については、当市では、道路
管理者として
の通行
の安全性
の確保や損害予防義務
の観点から、日常的に建設課職員による道路パトロールを実施しているほか、市内郵便局と
の包括連携協定に基づく活動、地域住民等から
の情報提供等で御協力をいただきながら、市道における危険箇所を的確に把握し、危険箇所
の速やかな対応に努めております。 また、こうした危険箇所へ
の対応
のほか、路面や側溝など
の道路構造物
の維持補修はもとより、市道通行において視覚的な妨げとなる枝葉
の剪定等も行いながら、歩行者
のけがや車両事故
の予防及び施設保全を行っております。 台風などによる強風や大雨、大雪等
の自然災害発生時には、市道
の安全通行に向け、倒木処理を含む被災箇所
の応急作業を速やかに実施するなど、業者と
の連携を密に行い、万全な体制を整えております。 当市としては、市道
の安全な運行は、市民生活に欠かせない施策であると考えております。 次に、市道へ
の倒木など
の危険回避についてでありますが、近年、地域会議などでも、公有地はもとより、市道に隣接する私有地
の立木
の適正保全、伐採要望が出されるなど、喫緊
の課題であると認識をしております。 一方で、私有地にある立木
の管理については、土地所有者において危険防止等
の措置を講じることとなっております。 市では、私有地から市道へ
の倒木や越境する枝葉等により通行に支障があった場合、土地所有者に対し、処理や
管理、危険防止対策をお願いしているところでございますが、対応する規模や相続等
の関係により、速やかな対応が困難な現状がございます。 近年、大雨や強風などにより市道へ
の倒木も各地で発生しており、緊急を要する場合もありますことから、道路
管理者である市が土地所有者
の了解を得た上で、緊急的に伐採処理することも検討しているところであります。 このような状況を踏まえ、当市では、岩手県沿岸広域振興局土木部及び農林部並びに電力会社、森林組合と庁内関係課をメンバーとした釜石市
の支障木
の処理対応に関する検討会を本年6月に設立し、各機関で把握している支障木
の情報や活用できる事業、財源について共有するとともに、市内
の支障木へ
の早期対応や今後
の取扱いを協議したところであり、今年度においては、市道野田団地1号線付近で
のナラ枯れ被害などによる支障木
の伐採を進めており、今後、桑
の浜地区で支障木調査をすることとしております。 当市といたしましては、同検討会等を通じ情報共有を図り、今後
の倒木事故など
の未然防止に向けて、関係機関と連携、対応策を模索するとともに、土地所有者へ
の支障木伐採へ
の働きかけや協力について周知、啓発を図ってまいります。 以上をもちまして私から
の答弁は終わりますが、引き続き関係部長が答弁をいたします。
○議長(木村琳藏君)
総務企画部長。 〔
総務企画部長佐々木勝君登壇〕
◎
総務企画部長(佐々木勝君) 私からは、老朽化・廃止した公共施設及び
情報漏えい再犯防止について
の御質問にお答えいたします。 まず、旧小川小学校に保管していた東日本大震災被災者
の家財道具について
の御質問ですが、家財道具は、令和2年度に持ち主へ
の引渡しが終了しておりますが、建物が解体されるまで
の暫定的な利用として、市が使用する物品等が保管されています。 また、令和2年1月29日に、中小川町内会並びに上小川町内会から旧小川小学校跡地利用について
の要望書を受けておりますが、同年2月14日付で、それぞれ
の町内会に対して当市
の基本的な考え方を回答したところであります。 この要望書
の扱いと位置づけでありますが、地域課題として
の旧小川小学校跡地利用に対する地域
の方々
の御提言として捉えておりますことから、今後
の跡地利用に関する施策
の立案を行う際、貴重な御意見として取り扱ってまいります。 次に、旧小川幼稚園
の現状についてですが、平成24年4月に用途廃止されて以降、施設
の利活用について検討を重ねてまいりましたが、新たな利活用策が見込めないことから、令和元年9月開催
の土地建物利用検討
委員会で、解体する方針を一旦決定いたしました。 そのような中、消防関連
の備品等
の一時保管場所として利用
のほか、復興事業関連等で出土した埋蔵文化財
の保管場所が手狭となっていることから、令和2年7月開催
の土地建物利用検討
委員会において、それまで
の方針を見直し、当分
の間、同建物を倉庫として利用することとしております。 また、同施設
の位置にふさわしい活用につきましては、当分
の間、倉庫として利用しながら、小佐野地区公共施設再編計画
の再調整に併せて、物品等
の移転先
の確保、施設
の解体とともに、働く婦人
の家、小川集会所
の敷地も含めた新たな土地活用策を検討する方針としております。 次に、情報漏えい
の再発防止について
の御質問ですが、当市では、先般
の個人情報漏えいに伴い、一連
の関係者を厳正に処分するともに、再発防止策としてセキュリティ対策
のほか、コンプライアンス
委員会
の設置を含めた組織マネジメントに関する改善を進めております。 コンプライアンス
委員会については、
委員長に副市長、副
委員長に教育長、
委員に各部長等を充て、コンプライアンス
の総合的な推進を図り、公正かつ公平な市政運営を進めていくことを目的として設置し、過日、第1回
委員会を開催し、職員
のコンプライアンスチェック
の実施や、コンプライアンス研修
の開催について協議を行ったところであります。 また、何に基づいてコンプライアンス意識を向上させる
のかと
の御質問ですが、職員がコンプライアンスを遵守する上で
の根拠法令は
地方公務員法となります。同法に基づいて、法令遵守をはじめ、信用失墜行為
の禁止、秘密を守る義務、職務に専念する義務などを全体
の奉仕者として守ることを基本に、職員
のコンプライアンス意識
の向上を図ってまいります。 また、法令遵守にとどまらず、法令
の根本にある市民
の思いを理解し、市民
の信頼に応え続ける職員となることが目標であり、到達点でもあり、今後も変わることなく求め続けていかなければならないものと考えております。 引き続き情報漏えいも含め、不祥事を二度と起こさないよう、再発防止策を進めるとともに、組織全体でコンプライアンス意識
の醸成に努めてまいります。 次に、全職員を対象に実施したリモートラーニング
の理解度
の確認についてですが、本年9月から11月までに、職員
の情報セキュリティ意識
の向上を目的に実施したリモートラーニングは、
地方公共団体情報システム機構が提供するデジタル人材育成
のため
の基礎研修を活用しました。 研修内容は、デジタルリテラシーを組織全体で向上させ、情報システム
の利用等に必要な基礎知識について学習するデジタルリテラシー修得コース、基本的・実践的な情報セキュリティを学び、意識を高めるとともに、地方公務員として身につけるべきことを学習する情報セキュリティコース、個人情報を適正、かつトラブルを未然に防ぐために、職員全員が知っておくべき個人情報保護法に関する基礎知識と個人情報
の取扱いについて学習する個人情報保護コース
の3つ
のコースを実施いたしました。 各コースにプログラムされている章ごと
の章末テスト、最終章後
の修了テスト、全て
のテストに合格することが修了
の条件であり、受講者である職員が学習した内容を理解できているか、本テスト
の修了をもって習熟度
の確認をしております。 なお、受講対象者464名
のうち、3コース全て修了した職員は449名、受講修了率は97%となっておりますが、全職員が受講すること
の重要性を鑑み、受講修了率が100%になるよう繰り返し職員に奨励してまいります。 次に、前向きな職員を育てるため
の職員アンケートについてですが、同アンケートは、現在策定を進めている第3次人材育成計画において、職員が幸せや働きがいを感じる要因を明らかにし、具体的な実行プランに反映させるため、今年10月に全職員を対象に実施しており、同アンケート
の回答率は一般職員で91%となっております。 同アンケートでは、「釜石市職員として働くに当たり、あなたはどのようなときに幸せや働きがいを感じますか」と
の問いに対し、複数
の選択肢
の中から選ぶ方式となっています。全体
の回答率が高かった項目は「職場
の人間関係がよいとき」、「市民から「ありがとう」と言われたとき」、「ワークライフバランスが充実しているとき」などが挙げられます。 また、
管理職において「仕事
の達成感が得られたとき」が高い回答率でしたが、若手職員では低かったりするなど、職階や性別などによって幸せや働きがいを感じる項目が異なるほか、職員
の幸せや働きがいが高まる要因が多岐にわたることが確認されたところであります。 このアンケート結果を踏まえ、前向きな職員を育み、育てるため
の具体的な実行プランを第3次人材育成計画に盛り込むことで、職員
の意欲を引き出し、生産性を高め、成果や成長を通してさらなる意欲
の向上を、一人一人
の幸せ
の実現につなげてまいります。
○議長(木村琳藏君)
市民生活部長。 〔
市民生活部長菊池公男君登壇〕
◎
市民生活部長(菊池公男君) 私からは、小佐野地区公共施設再配置計画
の再調整について
の御質問にお答えします。 小佐野コミュニティ会館と働く婦人
の家は、それぞれ昭和50年と53年に建設されており、両施設とも建設から40年以上が経過しております。 小佐野地区公共施設
の再配置計画は、これら老朽化した小佐野コミュニティ会館と働く婦人
の家
の機能を統合するとともに、津波災害時には、災害対策本部
の機能を有する施設として旧小佐野中学校跡地に建設する計画でありました。 建設用地につきましては、当初取得する計画でありましたが、市議会における御意見等を踏まえ、事業
の経済性等も含め慎重に検討を重ね、計画を見直し、賃貸借とする方向で大筋
の合意に至っております。 しかしながら、この間に、新庁舎建設時期が遅れたため建設時期が重なってしまうこと、また昨今
の物価上昇により、当初計画していた建設費を上回る建設費が必要になる見込みとなったこと等から、改めて計画を見直し、再調整することといたしました。 小佐野コミュニティ会館と働く婦人
の家
の機能を併せ持つ施設を整備する
のかどうか、また、施設
の更新、適正規模、位置につきましては、今後、小佐野地区公共施設
の再編計画を再調整する中で、検討、議論していくことになりますが、旧小佐野中学校
の解体が終了するまでにはある程度
の方向性をお示しできるよう、市議会をはじめ地域
の皆様に丁寧に説明をさせていただきながら計画
の策定を進めてまいります。
○議長(木村琳藏君)
文化スポーツ部長。 〔
文化スポーツ部長臼澤渉君登壇〕
◎
文化スポーツ部長(臼澤渉君) 私からは、
スポーツ推進計画について
の御質問にお答えします。 まず、生涯スポーツ社会を目指す上で
の課題について
の御質問ですが、釜石市
スポーツ推進計画は第六次釜石市総合計画
の下、当市におけるスポーツ振興、体力
の向上、健康づくりを推進していく上で
の目標となるべく国
の第3期スポーツ基本計画、岩手県
のスポーツ推進計画を受け、策定したものです。 平成24年度を初年度とした10か年
の前期
スポーツ推進計画においては、復興期
の計画であったことから、被災者
の心
の復興や健康保持を目的とした各種事業に取り組んでまいりました。 東日本大震災から11年が経過し、被災者中心であった生涯スポーツ
の推進から、釜石市民全体を対象とした取組内容に移行しており、現在では、各地域で健康長寿
の一役を担う健康体操やニュースポーツ教室が定着しております。 しかしながら、若年層や稼働年齢層など、幅広くスポーツに親しむことができるような動機づけや機会
の創出がさらに必要と感じているほか、身近な地域でスポーツに親しむことができる総合型地域スポーツクラブにおいては、市内各地に展開する目標でしたが、今後
の育成と発掘が課題となっております。 このような課題を解決するためにも、今回
のスポーツ推進計画では、市民が気軽にスポーツに親しむことができるよう、スポーツ推進
委員など
の関係団体
の活発化や地区対抗
のニュースポーツ交流会など、多様なスポーツイベント
の開催や、市民誰もが気軽にスポーツを楽しめる環境づくりに努めながら、それぞれ
のライフステージで
のスポーツに触れるきっかけづくりを進めてまいります。 次に、いわてスポーツプラットフォーム
の関わりについて
の御質問ですが、県
の掲げるいわてスポーツプラットフォームは、市町村と
の連携によるスポーツ
の拠点化、スポーツ資源を生かしたビジネス展開など、官民一体によるスポーツ
の推進体制として、岩手県民計画
の文化・スポーツレガシープロジェクト
の下、推進されるものと伺っております。 主な重点項目として、大規模大会や合宿誘致、トップ・プロスポーツファン
の拡大、アスリート
の県内定着が挙げられておりますが、当市においては、既に県や釜石シーウェイブスと
の連携を図り、ラグビーワールドカップ2019
のレガシー
の事業
の一環としたラグビー
の交流戦を開催しているほか、希望郷いわて国体
の翌年より実施されているオープンウォータースイミング大会も、主催団体と連携を図り取り組んでおります。 また、スポーツ施設
の有効活用や交流人口
の増加を目的とした合宿誘致においても、県と連携を図り、積極的に説明会へ
の参加や誘致活動に取り組んでおり、令和2年度より本格的に高校、大学、社会人、プロ
のそれぞれ
のカテゴリーで合宿を受け入れております。 そのほか、健康増進に向けた取組も事業に盛り込まれており、スポーツ推進
委員等を対象とした各種研修会も今後予定しております。 県内
のスポーツを取り巻く環境においては、県や市町村、各種競技団体などが連携を図ることは、市民が日常的にスポーツに親しみ、楽しむ上で有益であると捉え、今後もスポーツを通じた特色あるまちづくりを進められるよう、相互で連携して取り組んでまいります。 以上をもちまして答弁を終わります。
○議長(木村琳藏君) 12番佐々木聡君。
◆12番(佐々木聡君) では、再質問を始めます。 まず、倒木被害についてですけれども、市道をふさいだ倒木
の所有者に対して、当局としてはどのような対処をしている
のかということについて、まず答弁を求めます。
○議長(木村琳藏君) 建設課長。
◎建設課長(和賀利典君) 市道をふさいだ倒木
の所有者に対して、市はどのような対処をしている
のかと
の御質問でございますけれども、いつ、どこで、どのような倒木があったか。また、その倒木によって被害がある
のかどうかを含めまして、倒木
の所有者に、市で倒木処理したことをまず報告をさせていただいております。 被害が生じている場合におきましては、相手方
の氏名、住所、連絡先等をお知らせいたしまして、相手方とまずお話しをしていただけませんかというようなお願いもしております。山林
の所有者がお亡くなりになられていたり、相続者がすぐに分からない場合もございますので、その際には、法務局で
の登記申請等について御案内するなど、相談にも応じているところでございます。
○議長(木村琳藏君) 12番佐々木聡君。
◆12番(佐々木聡君) 今回
の市道で
の倒木ですけれども、野田団地2号線が通行できなくなったことで、地域住民
のライフラインが寸断ということになってしまいました。 本来であれば、倒木
の所有者
の責任において撤去、処分しなくてはならないと考えるわけですけれども、緊急性が高いということで、地域住民
の方々が協力して開通をさせております。 こういった一連
の動きに対して、道路
管理者
の立場としてはどのように受け止めている
のか、答弁を求めます。
○議長(木村琳藏君) 建設課長。
◎建設課長(和賀利典君) 7月に発生しました市道野田団地2号線
の倒木について、道路
管理者としてどう受け止めている
のかという御質問でございますけれども、倒木によりまして通行ができなくなった
のは7月24日
の日曜日でございます。 市民
のほうから市役所
のほうに通報がございまして、建設課
の職員2名が、チェーンソーを持参して現地に向かいました。現地確認をしたときには、地元住民
の方が皆さんで協力をいたしまして、木を伐採し、被害があった住宅
の脇に置いてくださったということで、大変感謝をしております。 今回
のことを含めまして、市道上で倒木等があるわけでございますけれども、日頃から地域住民、地元
の町内会、消防団等
の方々が日夜御協力をいただきまして、こういった市道
のライフライン
の機能を確保していただいているということですので、それにつきましても本当に頭が下がる思いですし、感謝をしております。 市道
管理者といたしましては、道路に支障がある倒木等は、道路
管理者
の権限で速やかに通行できるようにするということが求められておりますし、市道
の安全確認も重要です。また、災害が起きないように、倒木が起きないようにということ
の確認も必要です。 今回
の倒木におきましては、山林所有者、あるいは被害者が特定できましたので、木
の処分は市で行いますよというようなことも報告をさせていただいているところでございます。
○議長(木村琳藏君) 12番佐々木聡君。
◆12番(佐々木聡君) 道路法
の第44条なんですけれども、交通
の危険を防止するため、道路
管理者は、片側幅20メートル以内
の沿道
の土地を沿道区域に指定することができるとあります。 沿道区域
の土地など
の管理者は、交通
の危険を防止する措置を講じなければならず、道路
管理者は、その措置を命じることができるというふうに定められておりまして、全国
の自治体を見てみますと、沿道区域指定
の基準に関する条例が制定をされている市もあるようです。 釜石市についてはこれ
の制定はしている
のか。していないという
のであれば、なぜしない
のかということについて答弁を求めます。
○議長(木村琳藏君) 建設課長。
◎建設課長(和賀利典君) 釜石市では、沿線区域指定
の基準に関する条例を、まず制定していない
のかどうかと
の御質問でございますけれども、当市では条例
の制定はしておりません。 制定をしていない理由といたしましては、まず議員御指摘
のとおり、この条例を制定いたしますと、損害予防措置
の命令、あるいは行政代執行
の必要な対策を行うことが可能となるというメリットがございますが、しかし、一方では、道路区域を指定することで、ほか
の補助制度が使えなくなるというようなデメリットもございます。 ですので、まずは森林環境譲与税をはじめといたします国
の制度ですとか、国や県など
の事業と
の活用
の可否を見定めながら処理対応に努めていきまして、条例制定
の必要についても見極めていきたいと考えております。
○議長(木村琳藏君) 12番佐々木聡君。
◆12番(佐々木聡君) 今、森林環境譲与税という答弁があったんですけれども、この森林環境譲与税については、令和元年度から譲与が開始されております。 ある自治体では、譲与される森林環境譲与税
の使い道に、不要木
の除去、危険が高い森林、枯損木、著しく成長した樹木、車両
の通行
の支障となる樹木等
の除伐、間伐、枝打ちとしている市もあります。 当局としては、危険性が高い樹木
の除伐、間伐、枝打ちなどに、森林環境譲与税を使うこと
の検討をした経過はない
のかどうか、伺います。
○議長(木村琳藏君)
水産農林課長。
◎
水産農林課長(小山田俊一君) お答えいたします。 支障木につきましては、支障木
の処理対応に関する検討会で市内
の現状を共有しておりますほか、伐採処理などに活用できる国、あるいは県
の事業、森林環境譲与税をはじめとする制度、これらを含めまして、処理対応に係る財源に関しても情報を共有しながら、対応策、対応方針について協議検討しながら方向性を見いだしているところでございます。 森林環境譲与税
の活用についても、この検討会で協議検討を行っているところではありますけれども、森林環境譲与税は県
の森林計画で定めます民有林が対象でありまして、この条件に合えば活用が可能となるものでございます。 こうしたことから、引き続き国や県など
の事業、あるいは森林環境譲与税をはじめとする様々な制度を活用しながら対応してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○議長(木村琳藏君) 12番佐々木聡君。
◆12番(佐々木聡君) あと、小佐野地域会議で、やっぱり支障木といった話が出た経過がありまして、その際に市長
のコメント
の中で、市としても、こういった支障木に対する対応というものを検討する旨
のコメントがあったというふうに記憶をしております。 改めて、支障木や倒木など
の危険な樹木に対して、当局として
の考えをお示しください。
○議長(木村琳藏君)
水産農林課長。
◎
水産農林課長(小山田俊一君) お答えいたします。 市といたしましては、市民生活に直接影響を及ぼす可能性がある支障木について、公益性でありますとか緊急性、利用できる財源などを勘案しながら、釜石市内
の支障木
の処理対応に関する検討会、こういった検討
の場で優先度を見極めながら、処理対応をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○議長(木村琳藏君) 12番佐々木聡君。
◆12番(佐々木聡君) 釜石市は、市
の面積
のほとんどが山林であります。これを当市
の資源と考えて、有効活用する施策も必要であると考えられます。 先月、当局と岩手県緑化推進
委員会は、台風被害を受けて倒木した木を、木育
の一環として積み木にして、市内こども園に寄附をしております。 樹木などを放置して迷惑な厄介者にする
のか、あるいは、地域社会にとって有益的な利活用につなげられる
のか、市当局
の手腕
の見せどころではないかと考えますが、当局
のお考えをお示しください。
○議長(木村琳藏君)
水産農林課長。
◎
水産農林課長(小山田俊一君) 先般寄贈しましたユリノキ、積み木
のことであると思います。 公益社団法人岩手県緑化推進
委員会では、盛岡市
の高松
の池
の公園にあったユリノキが台風19号
の強風で倒れまして、それを譲り受けて、積み木を制作したという経緯がございます。 希望する沿岸市町村
の保育園などに寄贈する活動をしているというところでございまして、当市では、県緑化推進
委員会
の釜石支部になっておりまして、先般、釜石支部
の事務局として、こども園にユリノキと積み木をお届けしたところでございます。 当市でも、伐採後
の木材につきましては木質バイオマス材として活用しているほか、まきとして利活用を年々進んでおりまして、これら
の利用を促進するとともに、市産材、釜石産材
の親しみ、木材に親しんでいただく、あるいは森や緑
の大切さを改めて認識していただく、そんな機会を捉えながら活動もしているところでございます。 一つとして、本年10月に、市産
の木材を利用した木工品
のアイデア募集を行ったところでございまして、こちら、募集した内容を、今後、様々なアイデアが出ておりますので、木材
の加工業者などと協議を進めながら、人生
の節目
の記念品として贈呈できるものへと補整してまいりたいというふうに考えております。 今後も、森や緑
の大切さや木材をより身近に感じる機会を創出しながら、市産材
の利活用に努めてまいりたいというふうに考えております。
○議長(木村琳藏君) 12番佐々木聡君。
◆12番(佐々木聡君) 釜石市
の今まで
の経過としては、かつて9万人以上
の人口があって、現在3万人ですので、6万人くらい
の方は、もう釜石から外に出ていってしまっているという現実があります。 そういった中で、建物であったり、あるいは土地であったり、山林であったり、そういったものが、所有者が釜石市にいないというパターンは結構あるんではないかと考えられます。いない、もしくは相続をした、相続をされても、相続を受けた人が釜石市内にいないという場合も多いんではなかろうかと思います。 こういった市民が、財産はあるんだけれども、釜石市にあったとしても、そこにいないとなると、これは
管理ができない状況になるわけで、
管理ができないとどういうことが起きるかといったところが、今回
のこういった倒木
の事例
の一つかなと思いますし、つい最近も、行政代執行で危険な家屋
の解体という
のは、当局、実施しております。 今後、こういう状況が多く発生する懸念を私は持っておりまして、この建物
の持ち主、分からない、けどもうぼろぼろだと、風が吹いたら飛んでくるとか、あるいは野生動物がすんだりとか、いろいろ様々な地域課題というものも徐々に出始めてきております。 こういったところについて、当局として、先手先手で対応する体制が必要ではないかなというふうに思うところなんですけれども、この辺について当局
の考えをお示しください。
○議長(木村琳藏君)
市民生活部長。
◎
市民生活部長(菊池公男君) 確かに、今議員さんおっしゃいましたとおり、空き家一つ取ってもそうですけれども、単純に空き家だけでももう1000戸近くになっておりますし、その中で危険な住宅等も数十戸単位になっているということで、今般、相続等
の関係で、来年度からは、必ず相続しなければ罰則的なものもあるという流れになってきておりますけれども、それでも相続
の手続をしない方も当然出てくるんだろうなと思います。 そういう中で、地域会議等からも上がってきておりますけれども、危険な空き家ですとかそれだけに限らず、支障木
の関係等
の話も出てきております。 基本的には、どうしても憲法で定められております財産権が、非常に大きな、正直壁になっている部分もあるんですけれども、ただ、それと併せて、我々行政がきちんと担っております市民
の安全でありますとか公共
の福祉、こちらと
のバランス
の中で、やれるところはやっていくという姿勢が、今後必要になってくるんではないかなと思います。 特に、人が減ってくれば減ってくるほど、これまで以上に地域が本来持っていた機能も減ってきますし、また、若者が減った段階で、これまで地域でやれたことがなかなかできなくなってくるという中で、行政がそこにどう対応していくか。 ただ、一方で、予算、あるいは市
の職員等も減っていく中で、できることが減ってくるという
のも事実でありますので、そういう中でますます今後、地域と、あるいは行政、それから地域にある企業ですとか、そういう方々と一緒になって、この町をきちんとつくっていくという方向性が、今後必要になってくるというふうに考えております。
○議長(木村琳藏君) 12番佐々木聡君。
◆12番(佐々木聡君) 次
の質問に入ります。 老朽化した公共施設についてです。 答弁
の中に、小佐野地区
の再編計画は、旧小佐野中学校
の解体が終了するまでには方向性を示せるように進めるということだったんですけれども、今次定例会にて補正予算案が可決したとしたならば、解体終了時期という
のはいつになる
のか、期日でお答えください。
○議長(木村琳藏君) 教育
委員会総務課長。
◎教育
委員会総務課長(山崎博美君) 旧小佐野中学校解体終了時期について
の御質問にお答えいたします。 今次定例会
の補正予算案に上程しております旧小佐野中学校解体事業につきましては、工事規模が、議会
の議決を要する契約となるものでございます。 今後
の予定でございますが、本議会において12月補正予算
の承認をいただいた場合、年度内
の発注に向け事務手続を進めてまいります。現時点においては、入札執行から仮契約までを2月中に行い、本契約につきましては、市議会、来年
の3月定例会に御提案申し上げる予定としております。 なお、工期につきましては、現在
のところ、8か月から9か月程度を見込んでおりまして、来年12月末
の工事完了を目標としているところでございます。
○議長(木村琳藏君) 12番佐々木聡君。
◆12番(佐々木聡君) 当局は、令和2年9月に、小佐野地区公共施設等整備基本構想案を全員協議会にて説明をしておりますが、今定例会市長報告
の中で、小佐野地区公共施設再配置計画は、再検討をして新たに策定すると発言をしました。 これは、今まで
の当局
の構想、計画というものは、ゼロベースになったという解釈でよろしい
のか、確認をします。
○議長(木村琳藏君)
市民生活部長。
◎
市民生活部長(菊池公男君) ゼロベースかということ
の御質問でございますけれども、確かに小佐野コミュニティ
のほうは建設から47年、婦人
の家も44年が経過しておりまして、どちらも老朽化しているということで、普通に考えれば大規模
の改修、あるいは建て替えが必要になることから、両方
の機能を有した施設を建設するというような基本的な考え方でございました。それによって、建設及び建設後
の維持
管理、こちらを抑制できるというような考えでございます。 実際に機能
の部分でございますけれども、小佐野コミュニティ
のほうが全体で約945平米、それから婦人
の家
のほうが968平米ございます。その機能として、婦人
の家、それから小佐野コミュニティ
のほうもそうですけれども、事務室ですとか娯楽室、それから図書室、あるいは学習室、それが大体同じようなものがそろってございます。 さらに、お互いにないものというと、小佐野コミュニティ
のほうは、大ホールが大体240平米ぐらい
のものがございますし、婦人
の家
のほうは体育館という形で同規模
のものがございます。浴室等はコミュニティ
のほうにあるんですが、婦人
の家
のほうにはないということで、実はあまり機能が、双方あまり差がないというような形でございました点から、それらを合築して、規模的には当初
の構想
の中では大体1150平米ぐらい、それから、あと体育館とホールをどうするかによって、両方造った場合には、大体1500平米ぐらいになるなということ
の計画はつくっておりました。 ただ、そういう中で、基本的にはこのベース、同じような機能を持っていますので、それをその地域
の中で2つ造るというよりは、やはり合築する方向で
の検討が基本かなというふうに思っています。 ただ、実際にそういうことで考えておったんですけれども、建設費が10億以上かかるという中で、財政状況を勘案した上で、その規模観というものを、もう一回検討する必要がある
のかなということもありまして、必要に応じて規模
の縮小、それから建築面積
の圧縮なんていう
のも、検討要件としていく必要があるかなと思っております。 ただ、一方で、あそこ
の防災上
の機能を考えた際に、当初2階建て、あるいは3階建てと考えておったんですが、浸水を考えた場合にさらに建築
の階数ですね。3階建てにする
のか4階建てにする
のかという
のも検討していかなきゃならないので、そういう中で考えていく必要がある
のかなと思います。 その中で、今後1年、あるいはそのくらい
の期間
の中で、改めて施設
の在り方を検討していきたいというふうに考えております。
○議長(木村琳藏君) 12番佐々木聡君。
◆12番(佐々木聡君) この小佐野地区再編計画
の中に、旧小川小学校解体と上小川、中小川集会所建設も含まれる
のかという質問と、あと、旧小川幼稚園を、当分
の間、倉庫とするという答弁だったんですけれども、町内
の中心部にある公共施設を、倉庫とする必要性がどこまである
のかという疑問を感じます。 小川地区、桜木町地区
の指定避難所は、かつて働く婦人
の家でありました。隣接する旧小川幼稚園、働く婦人
の家、小川町集会所
の更新に合わせて、指定避難所を小川地区に設置することについて、当局
の考えをお示しください。
○議長(木村琳藏君) 資産
管理課長。
◎資産
管理課長(千葉博之君) 旧小川小学校
の解体と上小川、中小川集会所
の建設についてでございますが、小佐野地区再編計画
の中には直接的には含まれておりませんが、それぞれ
の移設整備計画を検討する中においては、地域内
の施設として、相互に役割や在り方などは関連していくものと認識しております。 また、旧小川幼稚園
の倉庫利用についてですが、あくまで施設が解体するまで
の一時的な利用と考えております。小川幼稚園につきましては昭和60年に改築しておりますが、老朽化が進んでおりまして、また幼稚園という幼児向け
の仕様になっておりますので、ほか
の目的に使用するためには大幅な改築も必要な状況でございます。 したがいまして、再編計画
の再調整
の内容も考慮した上で、今後については、働く婦人
の家、小川集会所
の敷地も含めた新たな土地を、活用先として検討したいというふうに考えております。
○議長(木村琳藏君)
市民生活部長。
◎
市民生活部長(菊池公男君) 御質問にありました上小川集会所、それから中小川集会所ですけれども、そちら
のほうについては、今回
の小佐野
の再編計画とは別に、合築ということで
の地域
の方々と
の話合いも進んでおりますので、そちらはそちら
のほうとして計画が進むというふうに考えております。
○議長(木村琳藏君) 12番佐々木聡君。
◆12番(佐々木聡君) 次、釜石
スポーツ推進計画の質問をします。 釜石
スポーツ推進計画の課題として、小・中学生
のスポーツ
の選択肢が狭まりつつあるというふうに記されております。 釜石市
のスポーツ
の種目ごとに当初予算
の金額を比較しますと大きな差額があります。スポーツ
の種目別
の予算
の差と小・中学生が選ぶスポーツ
の選択肢
の狭まりについて、当局としてはどのように捉えている
のか、質問します。
○議長(木村琳藏君)
スポーツ推進課長。
◎
スポーツ推進課長(佐々木豊君)
スポーツ推進計画に課題として挙げさせていただきました小・中学生
のスポーツ
の選択肢が狭まりつつあるというところでございますが、私どもとしては、一番
の原因は少子化が大きな原因ではないかというふうに捉えております。 一番端的な例で申しますと、以前は、市内各地に、地域ごとに少年野球チームがあって、一番多い時期では、もう20チームを超えるような少年野球チームがあったわけですが、現在は、少子化
の影響によって2チームしかございません。 また、中学校においても、学校においては、少子化によって選択できるスポーツが少なかったりですとか、部活動
の数が少ない状況において、中総体等
の大会においても地区予選がなかったり、また、地区予選1戦のみで終わってしまうというような競技もございます。 これら
の課題につきましては、部活動
の地域移行
の進展と並行しまして、身近な地域でスポーツに楽しむことができる統合型スポーツクラブ
の発掘や育成など
の課題もございますが、それらに取り組みながら、児童・生徒
のスポーツに触れる機会
の環境を改めて整備する必要があるというふうに捉えております。 また、当初予算
のスポーツ種目別
の差という御質問でございましたが、手前ども
のほうで計上しております各種大会
の補助金等
の予算についてでございますが、大会
の趣旨ですとか規模によりまして、補助金
の額にはいろんな差異がございます。 そちらについては、補助金を支出しているいろんな大会がございますが、その大会
の中には小・中学生が参加できるものもございますが、小・中学生
の参加にはちょっとなじまないような大会もございます。ですので、各種大会
の予算が、小・中学生がスポーツ
の選択肢として選ぶものに直結するとは直接的には捉えてはおりません。 手前ども
の取組としましては、市内各スポーツ団体や少年団等に対しては、釜石体育協会を通じまして、活動奨励金というものを交付させていただいておるところでございます。
○議長(木村琳藏君) 12番佐々木聡君
の一般質問を終わります。 暫時休憩をいたします。 午後3時10分休憩
--------------------------------------- 午後3時40分再開
○副議長(菊池秀明君) 休憩を打ち切って会議を再開します。 一般質問を続行いたします。 11番千葉榮君、登壇を願います。 〔11番千葉榮君登壇〕
◆11番(千葉榮君) 21世紀
の会
の千葉榮です。 通告に従いまして一般質問を行います。 それでは、私からは、企業誘致
の取組について、防災について
の2点についてお伺いしたいと思います。 初めに、企業誘致
の取組についてお伺いします。 当市では、昭和38年
の9万2123人をピークに急激な人口減少が進展し、令和4年10月末現在で3万707人と、約60年で、人口が3分の1以下に大幅に減少しております。 当市
の人口減
の背景には、基幹産業
の縮小、就業
の場を求めた首都圏、都市部へ
の人口流出、大学進学率
の上昇、日本全体で低下する合計特殊出生率、震災による地域課題
の顕在化など、複合的要因が考えられるとしております。 この要因
の中
の、就業
の場を求めた首都圏、都市部へ
の人口流出について、どのように考えている
のかお伺いします。 市長は、令和4年3月
の施政方針演述
の中で、雇用
の確保について、釜石、大槌地域
の有効求人倍率が、令和3年12月では1.25倍で、業種によっては人材不足が深刻となっており、雇用
のミスマッチや若者
の定着などが依然として課題となっていることから、ジョブカフェかまいしを中心に、地元就職
の促進や企業における定着支援を行っていくと述べておりますが、それだけでは当市
の活性化は期待できないと思います。 現在では、多く
の地方自治体が個性豊かな支援制度で企業誘致を行っております。地方自治体が企業誘致を行う
のは、雇用
の拡大、税収
の確保など、企業を呼び込むことで地方
の経済を活性化させることができ、さらには、人口動態にも好影響を与えるという大きなメリットがあるからだと思います。 当市においても大学
の進学率が上昇し、高等学校を卒業後、首都圏
の大学等に進学し、そのまま都会に移り住んでしまった学生は多くいると思われます。この中には、釜石市に就職したかったが就職先が見つからなかった方や、都市に移り住んで数年生活したものの、働く場所さえあれば、再びふるさとへ戻りたいと思っている方もいる
のではないでしょうか。 魅力的な企業が地元にあれば、都会で就職する
のではなく、地元
の企業で働きたいと思う若者も増え、人口流出を抑える効果も期待できます。 ここ数年、
新型コロナウイルス感染症の影響によってリモートワーク、テレワーク
の普及が進み、この働き方がスタンダードになりつつありますが、その反面、外に出ることができず、ずっと自宅など室内で仕事をしなければならない
のは、ストレス
のたまる生活とも言われております。 当市であれば、自然豊かな静かな環境で集中して仕事ができ、作業効率や生産性もアップすると思われます。 また、ポストコロナへ向けた新しい働き方としてワーケーションも注目されています。リゾートなど、ふだんとは違った環境で仕事をしながら休暇を取るというワーケーションは、時間や場所に縛られない柔軟な働き方です。 その1つ
の例として、最近、大きな話題となった
のが、人材派遣大手
のパソナグループが発表した本社機能
の一部移転です。兵庫県淡路島へ
の移転で、1200人という本社
の約4分の1
の従業員を、2024年までに段階的に移す計画となっているようです。 このように、テレワーク
の普及や就業規則
の見直しなどにより働き方も変化を遂げ、働く場所が問われなくなったほか、行政による地方移転支援策
の強化なども相まって、多く
の企業にとって、地方移転が現実的な選択肢になってきているように思われます。 当市は、土地に関しては、隣接する遠野
の内陸部と比べると、残念ながら広大な土地と呼べる広さ
の土地はなかなか確保できませんが、当市には港湾があります。今こそ他
の自治体に負けない支援策で積極的に企業誘致を図るべきと考えますが、現在、どのような企業誘致活動を行っている
のか、お伺いします。 次に、自動車避難
の取組についてお伺いします。 東日本大震災以前に、国土庁で策定された地域防災計画における津波対策強化
の手引きにおいては、津波避難
のように避難時間が限られている場合は、自動車による避難は、交通混乱を招くだけでなく、人命にも影響を及ぼすため、原則として禁止されております。 ただし、時間的に余裕があると予想される遠地津波
の場合は、特例として自動車による避難を禁止する必要はないが、近地津波
の際でも、自動車路などと歩行者避難路などとが交差しない場合には、自動車避難を禁止する必要はないとしております。 しかし、東日本大震災では、自動車による避難によって人命が助かった例も見られたことから、現在、津波避難計画策定指針において、津波発生時
の避難については、徒歩によることを原則とするが、やむを得ず自動車により避難せざるを得ない場合は、市町村は、避難者が自動車で安全かつ確実に避難できる方策をあらかじめ検討するものとしております。 東日本大震災
の際には、自動車による渋滞が発生し、緊急車両
の通行や、自動車でないと避難ができない要支援者
の避難行動に大きな影響が生じたと言われておりますが、一方、特別養護老人ホームなど
の社会福祉施設において、施設利用者が自動車で無事避難した事例が見られております。 自動車避難は、高齢者、障がい者など災害時要支援者
の避難を容易にする一方で、避難車両
の殺到による渋滞、停電による信号機
の滅灯、強い揺れによる道路
の損壊や路上に散乱した瓦礫など
の障がいにより、逆に避難に時間を要することもあるという問題も指摘されております。 現在、自動車社会、そして高齢化率が高い当市においても、自動車避難について真剣に取り組み、考える必要があると思いますが、自動車避難についてどのように取り組んでいく考えな
のか、お伺いします。 また、警察など関係機関と、自動車避難について協議を行ったことはある
のか、お伺いします。 次に、ハザードマップ改訂についてお伺いします。 ハザードマップ、あるいは被害予測地図は、再三、私が議会で申し上げておりますが、自然災害による被害を予測し、その被害範囲を地図化したものであり、予測される災害
の発生地点、被害
の拡大範囲及び被害程度、さらに避難経路、避難場所など
の情報が既存
の地図上に図示されており、このハザードマップを利用することにより、災害発生時に、住民などは迅速、的確に避難を行うことができ、また二次災害発生予想箇所を避けることができるため、災害による被害
の低減に当たり、非常に有効であると言われております。 当市では、県内でいち早く、県が公表した最大クラス
の津波浸水想定などを受け、津波や洪水、土石流など、災害種別ごと
の危険区域が一目で分かり、有事へ
の備えや避難経路
の点検、確認などに役立ててもらいたいという考えで、ウェブ版
の市ハザードマップを公開しております。 また、県が3月に示した日本海溝沿い最大クラス
の津波による浸水想定や県指定土砂災害警戒区域を反映し、浸水想定を踏まえ、市が追加、修正した緊急避難場所と避難所
の情報も盛り込んだということですが、改訂するに当たり関係機関と協議を行った
のか、担当課内のみ
の考えで改訂した
のか、また、改定するに当たり問題点はなかった
のか、お伺いします。 また、ハザードマップ
の作成は、平成24年度
の小佐野地区を皮切りに取り組んできたと思いますが、ハザードマップについて、小・中学生
の関心度が低いと言われております。 県が公表した最大クラス
の津波浸水想定で、本県沿岸12市町村にある小・中学校と高校
の計32校が浸水域に立地していることが分かり、東日本大震災で被災を免れた学校も多く含まれ、12校は5メートル超
の浸水が想定されるが、移転する
のは容易ではなく、最悪想定を踏まえた避難訓練
の徹底など、子供たちを守るため
の備えが急がれていると言われております。 当市においても、平田小学校、釜石中学校が浸水区域に入りましたが、教育
委員会として、新たに浸水区域に立地している2校について、避難訓練などどのように考え、取り組んでいるか、お伺いします。 また、小・中学生
の関心度が低いと言われているハザードマップについて、教育
委員会としてどのように捉え、今後、子供たちにどのように指導していく考えな
のか、お伺いします。 以上で壇上から
の質問は終わりますが、時間があれば自席から再質問をしたいと思います。 御清聴ありがとうございました。
○副議長(菊池秀明君) 市長。 〔市長野田武則君登壇〕
◎市長(野田武則君) 千葉議員
の御質問にお答えをいたします。 現在
の企業誘致活動について
の御質問でございますが、当市では、新たな雇用
の場
の創出とともに、税収確保及び地域経済
の活性化による持続可能な社会を構築することを目的に、積極的に企業誘致に取り組んでまいりました。 これまで、岩手県と
の情報交換や連携により、新たな生産施設
の設置や新規事業を検討する企業
の情報収集を行いながら、当市に進出意欲を持つ企業へ
の訪問や、既存誘致企業
のフォローアップにも努めてきたところであります。 業種に関しては、安定した雇用
の場
の創出と将来を見据えた産業力を備える観点から、主力産業である製造業に主眼を置きながら、道路と港湾
の結節点という当市
の強みを生かし、物流関連産業もターゲットとして誘致に取り組んでいるほか、的確なタイミングを捉え、トップセールスにより熱意を伝えるべく、私自ら誘致活動にも当たってまいりました。 コロナ禍に見舞われて以降、県外へ
の誘致活動が制約を受けた面があるものの、コロナ禍や世界情勢
の急激な変化へ
の対応を余儀なくされる既存企業
のフォローアップを行いつつ、県内企業
の訪問やオンラインを活用した誘致活動にも努めてまいりました。 現在、操業中
の市内誘致企業は14社で、雇用人数は令和4年4月1日時点で2136名となり、東日本大震災後においては最多となっております。 企業誘致においては、立地が実現するまでに相当
の交渉期間を要し、さらに操業が軌道に乗り、立地
の成果が十分に表れるまでには長い時間が必要であることから、企業ニーズや社会情勢
の変化も踏まえて、企業
の活動を伴走支援していくことが重要であります。 直近
の成果並びに現在取り組んでいる事業といたしましては、昨年7月に、一関市に本社を有する株式会社オヤマと養鶏農場
の立地協定を締結し、現在、操業に向けた準備が進められております。 また、地球温暖化対策や循環型社会
の構築を見据え、リサイクル産業
の年度内
の立地協定締結に向け協議を進めているほか、再生可能エネルギー分野においても、陸上風力発電
の更新、拡張計画や、太陽光発電など
の新たな立地について取り組んでいるところであります。 さらに、SMC株式会社
の釜石第5工場がこのたび竣工を迎え、来年2月
の操業開始を予定し、最終的な従業員数は600人から800人規模が見込まれているほか、龍澤学館による専門学校
の立地が決定し、来年10月
の開校と日本語学科
の開設に向けて、鋭意準備を進めているところであります。 これらに加え、休暇を取りながら働くワーケーションに対応したNemaru Port(ねまるポート)が昨年11月に、東北初となる子育て中
の女性にテレワーク
の場を提供するLIFULL FaM釜石が本年11月に、それぞれ開設されております。 今後は、こうした活動
の蓄積、流れを酌みつつ、働き方
の多様化に対応した新事業についても情報収集を行いながら、引き続き当市
の強みである道路と港湾
の物流機能
の向上を生かした誘致活動を推進するなど、多種多様な雇用
の場
の創出と地域経済
の発展に向けて、一層
の取組を進めてまいります。 以上をもちまして私から
の答弁は終わりますが、引き続き教育長並びに関係部長等が答弁をいたします。
○副議長(菊池秀明君) 教育長。 〔
教育長高橋勝君登壇〕
◎教育長(高橋勝君) 私からは、新たに浸水地域に立地している2校
の避難訓練へ
の取組方及びハザードマップに対する教育
委員会として
の捉え方について
の御質問にお答えします。 まず、避難訓練へ
の取組方について
の御質問ですが、岩手県が公表した最大クラス
の津波浸水想定
の浸水範囲に入る平田小学校と釜石中学校においては、避難場所や避難経路
の検討を重ね、避難訓練を実施しております。 平田小学校
の避難場所については、教育
委員会、防災危機
管理課、まちづくり課、平田地区生活応援センター並びに地元町内会、警察署と一緒に現地確認を行い、学校と協議を行ってまいりました。当初は、平田野球場を避難場所とすることを検討しましたが、関係機関と
の協議
の中で、平田こども園
の園児
の避難を含め、児童が国道45号を横断し避難することは危険であると
の助言もあり、平田小学校では、海抜25メートル以上
の君が洞高台を避難場所としております。 釜石中学校においては、校舎4階へ
の垂直避難も検討しましたが、より安全な避難場所として、海抜16メートル
の大天場公園を避難場所にしております。 両校とも、校舎が浸水区域に含まれるということを児童・生徒に説明し、速やかな避難行動を促し、機会を捉えて避難訓練等に取り組んでいるところです。 釜石中学校では、令和2年度から中妻地区で行われている津波避難訓練にも全校で積極的に参加しているほか、授業
の一環として防災学習にも意欲的に取り組んでおり、防災備蓄倉庫に必要な資機材
の学習や避難所運営ロールプレイング体験など、実際
の対応を想定した取組も行っております。 引き続き、防災危機
管理課をはじめとした関係課、関係機関並びに地元町内会等
の指導を仰ぎながら、今後も学校、地域が一体となった防災活動、意識
の醸成に努めてまいります。 次に、ハザードマップに対する教育
委員会として
の捉え方について
の御質問ですが、当市では、「自他
の命を守るために、主体的に行動することができる子ども」を育てるために、教育活動全体で、防災教育を核とするいのち
の教育を推進しております。 市内各小・中学校では、経営計画
の中にいのち
の教育を位置づけ、特色ある学習活動を、様々な教科、領域で実施しております。その中には、実際
のハザードマップを活用する防災学習に取り組んでいる学校もあります。 双葉小学校では、3年生で
の防災減災授業において、子供たちがハザードマップを手がかりに、大雨
の際、自宅から避難場所まで
の避難経路を考える授業を行いました。そのほか、岩手県
の学校防災アドバイザー事業における避難所運営ゲーム、避難想定クロスロードゲーム
の活動
の中では、実際
のハザードマップを読み取りながら、避難経路を想定したりするなど
の活動を通し、ハザードマップを読み取る知識を深めたり、実際
の活用技能を高めたりしております。岩手大学
の協力を得て取り組んできた土砂災害
の防災授業においても、ハザードマップを活用した授業づくりを行っています。 また、学区
の防災安全マップ
の作成に取り組む際に、ハザードマップを活用している学校もあります。ハザードマップを活用し関心を高めることは、自ら
の命を守ることや防災意識を高めることにつながると考えております。 今後も、各小中学校におけるいのち
の教育
の取組を中心に、ハザードマップ
の活用を含め「自他
の命を守るために、主体的に行動することができる力」を育んでいきたいと考えます。
○副議長(菊池秀明君)
産業振興部長。 〔
産業振興部長平松福壽君登壇〕
◎
産業振興部長(平松福壽君) 私からは、就業
の場を求めた首都圏、都市部へ
の人口流出について
の御質問にお答えします。 釜石公共職業安定所管内
の高校生
の卒業後
の進路
の状況は、平成3年度に51.9%だった就職者
の割合が、直近
の令和3年度では28.5%まで減少しており、70%を超える方が、大学等へ
の進学により域外へ転出しております。 就業
の場を求めた首都圏等へ
の人口流出につきましては、震災以前は30%から40%代で推移していた高卒就職者
の管内就職率が、平成24年度以降は50%を超えており、令和2年度は60.5%、直近
の令和3年度卒業者は、就職者144人中、管内が52.8%、その他県内が25.0%で、残る22.2%が県外企業へ
の就職となっております。 職種を見ますと、釜石管内、その他県内及び県外とも生産工程
の職業が最も多く、特にも管内では60%以上がこの職種に就いております。次いで、事務、サービス、販売という順になっており、就業地域による明らかな差異は見られません。 県沿岸広域振興局が、釜石商工高校を含む沿岸部
の高等学校5校
の令和3年度卒業者を対象に、本年2月に実施した就職・進学意向調査によりますと、就職内定者が就職先
の選定に当たり最も重視した項目は職種で、次いで、地域、働きやすさ、賃金
の順であり、就職する地域を決める上で最も重視したことは、管内へ
の内定者は、実家から通える、住み慣れているという回答が多く、県外へ
の内定者は、都会で働きたい、地元から離れ独立したいという回答が多い結果となっております。 以上
のことから、高校生は就職先
の選択に当たり、個々
の希望に沿った職種を、個々
の希望する地域
の中で選択できている状況が伺えます。 令和4年度新規高卒予定者に向けた管内企業から
の求人は、就職希望者114人に対し9月末時点で128件392人となっており、一般求人におきましても、令和4年9月
の釜石、大槌地域
の職種別有効求人数は、生産工程、サービス、専門技術及び販売
の順に多く、これら
の職種では、いずれも有効求人倍率が1倍を大きく超えております。 したがって、高校生をはじめ求職者が管外に流出することなく、当地域内において自分
の価値観に合った仕事や会社を選択できるよう、地域
の産業
の特色や強み、地域を支える企業等について知る機会をさらに確保することが重要であると考えられます。 当市では高等学校で
の釜石コンパスによるキャリア教育
の取組や、職場体験受入れ事業所に関する学校へ
の情報提供など、地元企業を知る機会
の創出に努めているほか、関係機関と連携して合同企業説明会や企業ガイドブック
の作成配布、職場見学やインターンシップ等を行っております。 また、しごと・くらしサポートセンターでは、月替わりで市内企業
の紹介を行う展示企画、釜石しごとミュージアムも始めており、こうした取組をさらに充実し、情報発信に努めながら、地域から
の労働人口流出
の抑制に努めてまいります。 あわせて、進学や就職により一旦この地域を離れた方々
のUターン
の促進に向けて、さらなる就業
の場
の拡大や、様々な経歴をお持ち
の方が、キャリアを生かして活躍できる多様な働き方を創出するなど、総合的な地域
の魅力向上に一層取り組んでまいります。
○副議長(菊池秀明君) 危機
管理監。 〔危機
管理監佐々木道弘君登壇〕
◎危機
管理監(佐々木道弘君) 私からは、自動車避難
の取組及び関係機関と
の協議状況並びにハザードマップ改訂について
の御質問にお答えします。 まず、自動車避難
の取組について
の御質問ですが、東日本大震災
の避難行動
の際には、自動車避難で無事に避難した事例がある一方で、自動車を使って避難をしたことで交通渋滞に巻き込まれ、犠牲になった事例もあったことから、釜石市地域防災計画において、避難手段は徒歩避難を原則としているところです。 こうした中にあって、岩手県が今年3月に公表した最大クラス
の津波浸水想定では、一昨年9月に内閣府が公表した日本海溝・千島海溝
の津波浸水想定よりも、さらに広範囲にわたる浸水想定が出されたこともあり、高齢者や身体に障がいを抱える方など、避難に支援を要する方を、津波到達時間前に浸水想定範囲外へ避難させることが大きな課題となっております。 この課題
の解決を図る一つ
の手段として、自動車による要支援者
の避難が考えられるところです。例えば、地形的に山に向かって一本道が走るような、比較的交通量も少なく、渋滞等も発生しないような地域であれば、警報発令と同時に、避難支援が必要な方に道路脇に出ていただき、地域
の海側に住む方々が、自動車でその方々を乗せて高台に避難するといった方法が、訓練次第では可能となる
のではないかと考えております。 5月から8月にかけて実施した浸水想定
の説明会で、各地域に入り懇談する中で、数か所
の町内会、自主防災組織と、こうした方法
の協議、検討を進めております。 また、海側から山側まで
の一本道といった条件のみならず、浸水範囲外まで
の区間が短く、さらに渋滞等に巻き込まれないといった条件を満たせる地域であれば、やはり訓練次第ですが、活用は可能と思われます。 しかし、市街地など、道路が交差し、人口が多く、渋滞が予測される地区や、避難道路で自動車と人が混在する場所など、自動車避難
のルールづくりや徹底が難しい地区、つまり、当市
の大部分がこれに当たるものと考えますが、こうしたところでは確実に命を守るため、原則徒歩避難とするものです。 今後とも、地理的要因や地域特性を踏まえながら、町内会や自主防災組織と
の協議を進め、地域に合った実現可能な避難
の方策を検討してまいります。 次に、自動車避難について
の関係機関と
の協議について
の御質問ですが、本年3月に岩手県独自
の津波浸水想定が公表されたことを受け、7月に釜石市防災関係機関連絡会議を開催し、釜石警察署や釜石大槌地区行政事務組合消防本部、南三陸沿岸国道事務所といった各防災関係機関を集め、意見交換を行っております。 それ以降も協議を継続する中で、釜石警察署においては、東日本大震災
の津波により嬉石町
の警察庁舎が被災した教訓から、大津波警報発表時には、津波浸水想定区域外に緊急車両を避難させ、災害発生後72時間以内
の人命救助活動が開始できる体制を取ることとし、停電発生による市街地で
の交通整理等も行わないと
のことであります。ただし、地域
の交番や駐在所においては、市民
の避難誘導を行いながら、自らも一緒に退避行動を取ると
のことであります。 釜石消防署及び消防団においても同様に、大津波警報発表時には市内西側へ緊急車両を避難させ、大津波警報
の解除とともに、人命救助活動が行えるよう体制を構築することとしています。 関係機関
のこうした行動方針が示されている中、災害発生時には、道路
の損壊、落下物、信号機滅灯などによる交通渋滞が発生すると見込まれる市街地において、スムーズな自動車走行や安全な避難行動が取れないことは明らかであることから、自動車避難
の協議については行っていないところであります。 次に、ハザードマップ改訂について
の御質問ですが、令和元年に岩手県が公表した想定最大降雨による洪水・浸水想定及び令和2年に内閣府が公表した日本海溝・千島海溝地震津波浸水想定等
の新たな災害情報に対応するとともに、これまで
の紙ベースで
のハザードマップに加え、令和3年4月1日からウェブ版ハザードマップ
の運用を市ホームページ上で開始しました。 令和4年度
のウェブ版ハザードマップ
の改訂では、今年3月に岩手県が公表した最大クラス
の津波浸水想定及び令和3年度に岩手県により指定が進められた土砂災害警戒区域等
の新たな水害情報を、作成元である岩手県からデータ
の提供を受け、反映しました。 また、最大クラス
の津波浸水想定や土砂災害警戒区域等
の指定に伴い、緊急避難場所や避難所
の見直しを行いましたので、これら
の変更についてもウェブ版ハザードマップに反映しております。 最大クラス
の津波浸水想定に伴う緊急避難場所等
の見直しに当たっては、今年5月から市内4か所で開催した津波浸水想定
の住民説明会や、沿岸部
の21地区で行われた復興まちづくり協議会等において地域
の声を聞き取ったほか、新たに浸水域に含まれることとなった町内会を中心に町内に入り、避難場所等
の調整を行ったところであり、最終的には釜石市防災会議にお諮りした上で決定しております。 また、土砂災害警戒区域等
の指定に伴う緊急避難場所
の変更につきましては、災害対策基本法及び平成29年に内閣府から出されている指定緊急避難場所
の指定に関する手引きに準拠した形で、市において変更案を作成し、関係する地元町内会に説明を行った後、見直ししております。 津波災害と洪水土砂災害
の緊急避難場所
の変更に当たって
のプロセスが異なる理由ですが、津波災害
の場合は、発災から避難完了まで
のリードタイムが短いこと、避難場所は屋外が中心となり、対象となり得る場所が多数考えられることから、地域
の意向をお聞きした上で見直しを行ったものです。 洪水・土砂災害
の緊急避難場所については、屋内施設で、かつ災害対策基本法、同法施行令等に規定する災害時に、緊急避難場所が確実に開放されることを定めた
管理要件を満たす必要があることから、地域内
の公共施設が基本となります。 今回
の変更は、土砂災害警戒区域等
の指定に伴い対象とする自然災害に対し、安全な場所に立地するという立地要件を満たさなくなった公共施設等
の緊急避難場所を解除するものであったことから、あらかじめ市において変更案を作成し、対象地域に対しお示ししたところです。 以上
のことから、市といたしましては、適切なハザードマップ改訂に取り組んだものと捉えております。 以上をもちまして答弁を終わります。
○副議長(菊池秀明君) 11番千葉榮君。
◆11番(千葉榮君) それでは、時間がありますので再質問をさせていただきます。 まず、企業誘致
の取組について再質問させていただきます。 まず最初に、11月29日
の新聞紙上で市長
の日程を見ましたところ、企業誘致懇談会とありましたが、どのような話合いをした
のか。それから、企業側から市に対して要望とか課題等があった
のか、その辺お伺いします。
○副議長(菊池秀明君)
国際港湾産業課長。
◎
国際港湾産業課長(菊池俊彦君) お答えいたします。 コロナ禍で3年ぶり
の開催というところで、市内ホテルで開催したところでございます。 誘致企業からは、市内で操業中
の14社
のうち9社が参加したということでございます。そのほか、イオンタウン釜石、それから市内高校2校
の進路指導教諭、それから岩大
の三陸水産研究センター、それから釜石公共職業安定所、沿岸広域振興局、釜石商工会議所、釜石・大槌地域産業育成センターに出席をいただいたと。市側としては、市長、副市長以下、担当課ということでございます。総勢38名
の出席ということで開催してございます。 懇談会ですけれども、エネルギー分野
の第一人者ということで、国際大学
の副学長
の橘川武郎先生に、オンラインですけれども、カーボンニュートラルと再生可能エネルギーをテーマに御講演をいただいたということでございます。 この中で、再エネや脱炭素
の取組とか、それから企業活動に係る現況とか、今後
の事業展開等について意見交換が行われたところでございます。 それから、あと雇用
の関係ですけれども、公共職業安定所、それから市内高校
の2校から、求人や就職
の動向等に関する情報提供をいただいたという中で、企業側
の課題とか、こういったものができるんじゃないかといった意見交換がなされてございます。 いずれ、3年ぶり
の開催というところで、企業さん
のほうも久々に誘致企業同士
の懇談ができたというところと、人事異動等で初対面
の方もいらっしゃいまして、貴重な、有意義な機会になったものというふうに考えております。 それから、参加した企業さんからは、ぜひまた開催してほしいというようなお話もいただいていますので、今後も継続的に開催したいというふうに考えてございます。
○副議長(菊池秀明君) 11番千葉榮君。
◆11番(千葉榮君) それで、答弁では、市長自ら誘致活動に当たっていると
のことですけれども、現在、コロナ禍で企業誘致活動、本当に大変だと思いますが、年間、何社ぐらい
の企業訪問を行っている
のか。そして、その際にはどのような職種
の企業を訪問している
のか、お伺いします。
○副議長(菊池秀明君)
国際港湾産業課長。
◎
国際港湾産業課長(菊池俊彦君) お答えいたします。 コロナ禍以前については、東京都内中心に、大体年間10回から15回ぐらいという中で誘致活動をしていると。 誘致企業
の本社、あるいは釜石ゆかり
の企業
の訪問も含めてということでございますけれども、一度
の出張で2、3社訪問するということになりますので、トータルでは30から40社といったところになるかと思います。 それで、どういった職種ということですけれども、基本的には製造業というところが多いですけれども、企業さん
のほうで釜石市に例えば興味があるとか、そういった情報を得られたときには、業種にかかわりなく訪問したりといったところはやってございますので。 それから、あとは、コロナ以降は、そのとおりなかなか出向くことができないという状況が続いていましたけれども、いずれ本年度に関しては、ウィズコロナというところで社会経済活動
の再開ということもありますので、企業訪問を積極的に行っていきたいなというようなところでございます。 今現在で、本年度は10社程度
の訪問をしているというような状況でございます。
○副議長(菊池秀明君) 11番千葉榮君。
◆11番(千葉榮君) そして、また答弁では、道路と港湾
の結節点という当市
の強みを生かして、物流関連産業もターゲットとして誘致に取り組んでいると
の答弁でしたが、現在、何社くらいに打診している
のか、その辺をちょっとお願いいたします。
○副議長(菊池秀明君)
国際港湾産業課長。
◎
国際港湾産業課長(菊池俊彦君) お答えいたします。 打診ということではない言い方になるかもしれませんけれども、今、当市で新規事業、あるいは拡張を検討している企業です。実際に交渉している企業数ですけれども、現時点で9社ほど、継続して協議をしているということでございます。 この中身ですけれども、協議
の状況については、本当にアイデアベース
のものから、それから事業計画
の詳細を協議中というものまであるというところでございます。 いずれ計画実行に進むまでには、3年なり4、5年
の検討期間が必要になりますし、最終的には、社会情勢にも大きく左右されるということにもなりますので、我々としては、企業に対して必要な情報を的確に提供しながら協議を進めてまいりたいと、このように考えております。
○副議長(菊池秀明君) 11番千葉榮君。
◆11番(千葉榮君) それで、まず企業にとっては進出を考えたときに、当然その地域
の環境についても考えると思うんです。 それで、まずもっと大事な環境ついて
のところも、もっと大事な部分だと思うんですけれども、市が所有している遊休地で、環境整備を行って企業誘致に使えそうな土地がある
のか、お伺いします。 そしてまた、あるとしたら何か所くらいで、その土地
の広さはどのくらい確保している
のか、お伺いします。
○副議長(菊池秀明君)
国際港湾産業課長。
◎
国際港湾産業課長(菊池俊彦君) お答えいたします。 市有地で確保している用地ということでお答えしたいと思います。 まず1つ目が、北高跡地になります。ここは、ちょっと道路で分断はされていますけれども、総面積で約2ヘクタールございます。 それから、2つ目、紀州造林
の跡地でございます。ここが約3ヘクタールございます。 それから、片岸なんですけれども、ポリテクセンター跡地に、日通さん
の隣に約1ヘクタール
の土地がございます。 まず、比較的大きい土地ということであれば、この3か所になるかなというふうに考えてございます。 あと、その他、企業さん
の求めに応じて、民間
の土地についても地権者から御協力をいただいて、情報提供しているといった状況でございます。
○副議長(菊池秀明君) 11番千葉榮君。
◆11番(千葉榮君) 企業誘致活動する中で、今まで条件が合わずに断念した企業はある
のか。 そして、あるとしたらその理由は何だった
のか、お伺いしたいと思います。
○副議長(菊池秀明君)
国際港湾産業課長。
◎
国際港湾産業課長(菊池俊彦君) お答えいたします。 誘致活動で条件が合わず立地を断念した企業という
のは、往々にしてあるという状況でございます。 主な理由ということでございますけれども、まず土地
の条件が合わないということになりますが、比較的交渉
の入口
の話になるかと思いますけれども、土地
の立地条件とか、あるいは大きさ、価格
の折り合いといったところで断念される事業者もあるというところです。 それから、あとは企業
のほう
の経営的判断による断念ということですけれども、企業側
の、例えば経営環境
の変化といったところもありますし、あとは例えば工場製品、製造品
の業界
の需要
の変化、そういった
のもございます。その中で、経営的に断念という判断をするといった例があります。 それから、あとは被災地
の特有
の条件といいますか、企業側でリスク分散、あるいはBCP
の観点から、立地に際してもそういったものを重要視しているという状況でございます。当市を含む大震災
の浸水地域を持っている自治体といいますか、浸水地域で
の産業用地ですけれども、内陸部
の産業用地よりも、やっぱり厳しい評価やイメージを受けることが多いということになります。最終的に企業内部で検討を進めていく中で、リスク評価
の観点から立地を見送るといったケースもございます。
○副議長(菊池秀明君) 11番千葉榮君。
◆11番(千葉榮君) それと、市
のホームページを見ますと、平成27年以降、誘致企業が記載されておりませんが、平成27年以降、誘致した企業がない
のか。 あるとしたら、誘致した企業名と採用状況などについてホームページを更新していただきたいと思います。これは要望ですので、答弁しなくてもよろしくお願いいたします。 それで、まず企業誘致は本当に大変な事業であると思いますけれども、釜石
の将来、人口減を考えれば、これは大変重要な事業だと思います。市長には、今まで以上に誘致活動には頑張っていただきまして、そして、予算をかけるところにはかけて、そして、まず釜石
のために積極的に取り組んでいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 それでは、次
の自動車避難について質問させていただきます。 答弁では、釜石市防災関係機関連絡会議
の中で、警察は、停電発生による市街地で
の交通整理等も行わない。ただし、地域
の交番や駐在所においては、市民
の避難誘導を行いながら、自らも一緒に退避行動を取ると
のことです。もちろん、二次災害あっては駄目なんですけれども、これだけでは、警察は自動車避難についてどのように考えている
のか分かりません。 普通、私たち考えている
のは、津波警報等が発生すれば、警察官
の初動体制は通行止めであり、浸水区域
の道路に車両が入ってこないように、あるいはそこにいる車両が早く避難できるように、浸水区域ではそれが一番大事なように思いますけれども、今後、警察はこういう初動体制は一切しない
のか。 市は警察と協議、あるいは警察
の初動体制等について把握しておくべきだと思いますが、把握している
のかお伺いいたします。
○副議長(菊池秀明君) 防災危機
管理課長。
◎防災危機
管理課長(川崎浩二君) 警察
の大規模災害が発生した際
の初動
の動きでございます。 まず、警察署が想定しております答弁で申し上げました災害発生後72時間以内
の人命救助活動が開始できる体制。このことについては、災害
の人命救助
のタイムリミットである72時間、これを想定しておりまして、一般的に被災後
の3日を過ぎますと、被災者
の生存率が著しく低下するため、その前に人命救助活動を開始しようとするものでございます。 その人命救助活動を開始するためにもそれに従事する職員、それから緊急車両、これがなくてはそういった活動ができませんので、まずはその2つ
の確保が優先されるという
のが東日本大震災
の教訓であり、また、今年4月に開催した釜石市防災関係機関連絡会議では、警察署、それから国土交通省、海上保安部等、関係機関
の共通した初動であるというふうに理解しております。 それで、議員おっしゃったとおり、警察が浸水域に入ってこないように車両を誘導するだとか、そういった動きにつきましては、警察本部
の動きはそのとおりですし、各交番ですとか派出所
の職員、その方々は自ら
の命も守りつつ、そういった避難誘導
の声がけ、それから、できる範囲でありますけれども、交通
の混乱を避けるため
の活動を行いながら、それをやりながら避難活動、避難行動を取るというふうなことを理解しておりまして、ただ、厳密に、大規模災害が起こったときに、どの交差点で、どのエリアで、どういったふうな活動を行うかまで、きめ細かな理解というふうなことまでは、正直把握していないというふうなところになります。
○副議長(菊池秀明君) 11番千葉榮君。
◆11番(千葉榮君) 72時間
のやつね、体制については、それは災害が起きて後
の体制ですから、私言っている
のはその前
の体制です。72時間という
のは災害後
の体制だと思います。 警察はどのように考えている
のか分からないけれども、恐らく消防なんかはそうだと思います。だから、そこら辺を勘違いしないほうがいいなと。私はその前
の話をしておりますので、よろしくお願いします。 それで、自動車避難については、時間的に間に合わないといって自動車避難をする場合と、それから介護施設とか要援護者
の問題もあると思いますので、津波災害
の危険地域については、関係機関と協議をしながら実態を明らかにして、本当に自動車避難ができるかどうか、これは議論して、自動車避難
の協議については行っておりませんと言わないで、行っていかなければ無責任に思うんですけれども、どうでしょうか。
○副議長(菊池秀明君) 防災危機
管理課長。
◎防災危機
管理課長(川崎浩二君) まず、自動車避難について
の理解でございますけれども、大規模災害
の発災直後は答弁申し上げましたとおり、その関係機関
の職員、それから緊急車両、これが市内
の西側
のほうに避難すると。大津波警報
の解除とともに、人命救助活動が行われるような体制を構築するというふうな大きな動きがございます。 そうした中で、関係機関が直接、自動車避難というふうなことを想定する
のは難しいと考えてございまして、ただ、一方、市街地について
の自動車避難について
のルールはそのとおり、原則徒歩避難とするところではございますが、答弁申し上げましたとおり、具体的には海岸部ですとか半島部、そういったところで道路条件ですとか交通条件、こちらが満たされる地域であり、なおかつ、当該地区内
の住民
の皆様と
の合意とともに、実際に自動車を使った避難を行ってみて、安全な避難ができることを確認できれば、エリアを限定した上で、自動車避難を検討することは可能であると捉えておりますし、自動車避難
の提案が実際にあった町内会さんですとか、自主防災組織
の皆様と協議、検討を進めてまいりたいと考えてございます。
○副議長(菊池秀明君) 11番千葉榮君。
◆11番(千葉榮君) それで、答弁
の中では、市街地など道路が交差し、人口が多く、渋滞が予測される地区や、避難道路で自動車と人が混在する場所など、自動車避難
のルールづくりや徹底が難しい地区、つまり、当市
の大部分がこれに当たるものと考えますが、こうしたところでは確実に命を守るため、原則徒歩避難とするものですと
のことですが、実際に今
の車社会において、災害時だけは命
の危険があるから車を使っては駄目だとか、徒歩避難をと言っても、先ほども言いましたが、車社会で自動車避難を止めることは、実にこれは本当に現実的に難しいと思います。これで、どこ
の市町村も困っていると思うんですけれども。 避難道路で、自動車と人が混在する場所など、当市
の大部分がこれに当たる
のであれば、自動車避難
のルールづくりは徹底が難しいとか言っていないで、東日本大震災でもかなり
の多くが自動車で避難したんですから、自動車避難について前向きに考えるべきだと思いますが、どうでしょうか。
○副議長(菊池秀明君) 危機
管理監。
◎危機
管理監(佐々木道弘君) 自動車避難につきましては、前向きに考えていないわけではなくて、災害対策基本法であるとは、そういった支援する側もきちっと命を確保した上で、安全を確保した上で対応するということが求められておりまして、やっぱりそういったところをないがしろにしたまま方法を考えられないところがありまして、我々も正直、自動車避難という
のは必要な部分があると思いつつ、じゃ、具体的にどのような形で実行していく
のかといったところを考えながら、それから、あとは地域
の町内会、自主防さん等々とお話をしてきたところでございます。 そういった中で、1つ考えられる
のが、やっぱりそういった比較的渋滞等が発生しない、交通量
の少ない、それから道路交差
の少ない、要するに渋滞させるような地形
の少ないところであれば、何とかそういった法律等々
の要件も満たしながら、計画として立てられる
のではないかといったところを考えたところでございました。 これ以外
の、今
の段階で、警察等とも、命を守らなければならないというところが第一義にありますので、そういった方々に津波が来る前に誘導整理、そういう
のをやってくれといったところも、なかなか法律と
の対比で難しいというところがあって、悩んでいるところが我々としてもあります。 そういったところも踏まえながら、今後も各地域に入って、実現できるところについては、そういったこと、これもやっぱり一発訓練なしにやってみろといってもなかなか難しいというところもあると思うので、そういったところをこれからも、今、2、3お話ししている町内会もありますけれども、そういったところが、もし、可能で増やせるようにということがある
のであれば、我々も努力してまいりたいと思います。よろしくお願いします。
○副議長(菊池秀明君) 11番千葉榮君。
◆11番(千葉榮君) これまで、自動車避難を原則禁止、それから徒歩避難を原則としてきましたけれども、先ほども言いましたけれども、東日本大震災で多く
の方が自動車で避難していると言われておりますので、現代
の車社会で、本当に徒歩避難が原則だといっても、これは本当に今言うように難しいことだと思いますけれども、今後、釜石市が、自動車避難について、他
の市町村よりも早く取り組んでほしいと思います。 それで、時間がない
のですけれども、今回は、県が3月に示した日本海溝沿い最大クラス
の津波による浸水想定や県指定土砂災害警戒区域を反映し、浸水想定を踏まえ、市が追加、修正したと
のことです。 その中で、パソコンやスマートフォンで、防潮堤が破堤する、しないなど
の状況を変えて浸水区域を見比べたり、歩行速度を変えて最寄り
の避難所まで移動時間を計ることが閲覧できるということですが、これはどれくらい
の市民が閲覧できるか、お伺いします。簡単にお願いします。
○副議長(菊池秀明君) 防災危機
管理課長。
◎防災危機
管理課長(川崎浩二君) 市で直接調査した数字という
のはございませんが、総務省が公表しております令和3年度通信利用動向調査
の結果を拝見しますと、インターネット
の利用状況調査結果については、20代から50歳代が9割、90%を超えている
のに対しまして、60歳代では80%強、70歳代では60%、80歳以上となると30%弱というふうになってございまして、高齢化に伴って、利用状況、閲覧状況が少ないものと見込んでございます。
○副議長(菊池秀明君) 11番千葉榮君。
◆11番(千葉榮君) じゃ、時間がないので、最後になると思いますけれども、以前に、釜石市津波防災教育
のため
の手引き
の中で、釜石
の津波防災教育
の目的は、「今日明日にでも発生するかもしれない三陸沖地震津波に備えて、児童・生徒に「自分
の命は自分で守ること
のできるチカラ」をつけることです。しかし、現状
の釜石
の津波防災教育を取り巻く環境
の中で、内陸出身
の教員が多いため、教員自身も津波防災に関する十分な知識を有しているわけではない。津波防災教育
のため
の時間
の確保が難しい。津波防災教育
のため
のテキストや資料がない。防災教育として、何を教えていい
のかわからない。といった多く
の課題があります。」と記載しておりましたが、私はこれを見てちょっとびっくりしたんですけれどもね。 これら
の課題について、解消とか協議とかしたんでしょうか、それを聞いて終わります。
○副議長(菊池秀明君)
学校教育課長。
◎
学校教育課長(浅野純一君) 御質問にお答えいたします。 釜石市津波防災教育
のため
の手引きにつきましては、授業実践例、活動例、指導資料等が収められているものであり、平成22年に発刊、平成25年に改訂を行っているものを現在使用しております。主に、防災教育を核としたいのち
の教育で活用している状況です。 作成した当時につきましては、御指摘いただいたとおり、教職員について内陸出身者が多く、津波について
の知識がない先生方が多かった
のですが、現在では、4月、新しく赴任されたときに研修会を行い、津波について知っていただいたり、いのちをつなぐ未来館
の訪問を通して、防災教育
の重要性を伝えているところです。 また、もう一つ
の課題、指導する時間、資料がないということについても、現在は、各小学校ではいのち
の教育として教育課程に位置づけ、確実に指導をしているところでありまして、学校によりましては、3月11日を伝承活動
の日、毎月11日を防災
の日と位置づけ、また、授業参観日等に防災教育を行うなどをし、防災教育について力を入れて取り組んでいるところです。 防災
の手引きにつきましても今年度改訂を行い、津波、地震に対する防災だけではなく、水害等全て
の自然災害から命を守ることを目標に、子供たちがより主体的に活動できるよう、行動できるよう、防災教育に取り組む所存でございます。
○副議長(菊池秀明君) 11番千葉榮君
の一般質問を終わります。 暫時休憩いたします。 午後4時41分休憩
--------------------------------------- 午後4時50分再開
○副議長(菊池秀明君) 休憩を打ち切って会議を再開いたします。 一般質問を続行いたします。 あらかじめ会議時間
の延長を行います。 次に、9番遠藤幸徳君、登壇を願います。 〔9番遠藤幸徳君登壇〕
◆9番(遠藤幸徳君) 清和クラブ
の遠藤です。 質問いたします。 水産行政、サクラマス
の養殖事業に向けた実証試験についてお伺いいたします。 師走
の風物詩として、漁家
の軒先には、大きな新巻きサケが寒風に泳ぐさまは産地
の自慢でもありました。季節
の贈物でもありました。そのようなさまが見られなくなって久しく、かつては連日、秋サケ
の大漁に沸いた魚市場も、漁場
のにぎわいも、今は時流
の寂しさを痛感しております。 釜石魚市場も、かつては三陸漁場
の中核魚市場として物流に貢献してきたところであります。釜石魚市場
のにぎわいは110億円
の実績を頂点に、北洋漁業
の実質的消滅、沖合底引き網、まき網経営体
の減少等
の漁業構造
の変動により、その数値は右肩下がりとなりました。 昭和50年代から三陸
の漁業
の中核をなした秋サケも、東日本大震災
の大きな痛手から秋サケ
の水揚げが激減し、サケ
のふ化事業もままならない状況まで追い込まれております。このことは、当市
の魚市場をはじめ、漁協など水産業に関連する業態に大きな影響を及ぼしております。 そのような状況下、秋サケに代わる養殖魚として、当市においても、令和2年からサクラマス
の養殖事業に向けた実証試験が行われました。岩手大学、水産会社、漁協等
の産学官連携
のコンソーシアムで実施されてきました。 事業期間は、令和2年から令和6年
の3期とされており、昨年は第1期事業が終了いたしました。11月に1万2000尾
の稚魚を搬入し、翌年6月に7800尾
の販売実績が報告されております。今年は、サクラマス実証試験も2期目
の水揚げが無事終了したと
のことであります。事業
の試験状況が気になるところであります。 一方で、海面養殖サクラマス
の愛称を「釜石はまゆりサクラマス」とすることに決し、マスコミを通じ発表され、今後
の養殖事業
の振興へ
の思いが強く感じられます。三陸
の中核水産基地として
の、魚
のまち釜石
の復活
の起爆剤になることを多く
の市民は切望しております。 今後
のサクラマス
の事業化に向けた多く
の課題が山積しているものと思いますが、気がかりになる点について質問いたします。 まず、サクラマス実証試験における2期目
の水揚げ事業
の業績について。また、第3期目
の事業展開について説明をお願いいたします。 次に、今後
の事業展開において、釜石市におけるサクラマス養殖事業を、いかように位置づけている
のか、お聞かせください。 最後に、目指すべきサクラマス養殖事業をいかに描き、釜石市
の漁業振興を描いている
のか、御所見をお聞かせください。 次に、環境行政、海岸ごみ
の質問をいたします。 心を癒やす浜辺は、青い海、潮騒、白い雲、カモメ、白い砂浜、松林、いわゆる白砂青松をイメージいたします。岩手
の浜辺には、そのような景色がどこでも見られました。人生、よきにつけあしきにつけ、心
の癒やしとなりました。 しかし、近年は、海岸に浜辺に、プラスチックごみをはじめとする漂流ごみが蓄積し、景観を阻害していることがよく言われます。そのような話題は、三陸海岸のみならず日本
の各地から聞こえてきます。世界的にも、海岸
のプラスチックごみをはじめ、漂流ごみが海
の生態系
の将来危惧として大きな問題となっております。 2016年1月に開催された世界経済フォーラム年次総会、ダボス会議では、今後、対策を講じなかった場合、2050年までに、海洋中に存在するプラスチック
の重量が魚
の重量を超過すると
の試算が報告されました。また、世界では1年間に800万トン、ジャンボジェット機5万機に相当する重量
のプラスチックごみが、海に流れ込んでいると言われています。 ダボス会議以来、様々な対策が論じられるようになりました。 そのような中、2018年6月には、海岸漂着物処理推進法が改正され、美しく豊かな自然を保護するため
の海岸における良好な景観及び環境並びに海洋環境
の保全に係る海岸漂着物等
の処理等
の推進に関する法律という名称になりました。すなわち、海岸における良好な景観及び環境
の保全に加えて、海洋環境
の保全も図られることとなりました。 海洋プラスチック問題は、海洋環境や海洋生物へ
の影響のみならず、人体へ
の影響も心配され、マイクロプラスチックとして食物連鎖
の中、我々
の体内に取り込んでいるかもしれません。そう思うと、早急な対策が求められます。 健全な海洋環境を維持するためにも、海にごみが流れ込む前に、そもそもごみ
の発生自体を抑制することが重要であります。 鉄と魚
のまち
の本市として、前浜
の海
の環境を守ることは大変重要であります。海岸線約125キロ
の釜石市としては、海
の恩恵を受け、三陸
の水産都市であり、SDGs、14番目
の目標、「海
の豊かさを守ろう」を実践することが求められております。 そこで質問いたします。 海岸漂着ごみ及び海へ
のごみ流出
の実態をいかように捉え、どのように把握をされ、いかなる対策を取ってきた
のか、お伺いいたします。 以上で質問を終わります。御清聴ありがとうございます。
○副議長(菊池秀明君) 市長。 〔市長野田武則君登壇〕
◎市長(野田武則君) 遠藤議員
の御質問にお答えをいたします。 サクラマス海面養殖試験研究事業第2期
の実績及び第3期
の事業展開について
の御質問でございます。 当市では、令和2年10月に立ち上げた釜石地域サクラマス養殖試験研究コンソーシアムを中心として、令和2年度から令和5年秋までを期間とするサクラマス海面養殖試験
の研究事業に取り組んでおります。 第1期では、釜石湾
の北防波堤内側に設置した生けすにおいて、令和2年11月から約1万2000尾
の稚魚
の飼育を開始し、湾内
の漁場環境に関する調査や、成長や肉質
の変化など
の生育調査を行いながら、令和3年6月に約7800尾を釜石市魚市場に水揚げをしております。 第2期では、約2万1000尾
の稚魚を生けすに投入する際に、海水に徐々に慣らす馴致方法を見直すなど、養殖生産過程
の各段階で改善を加えたことにより、本年7月
の7回
の水揚げにおいて、第1期約65%であった生残率が約85%に向上し、全体数量で約30トン、約1万8000尾を出荷しております。 また、今期1回目
の水揚げ
の際には、ブランド化に向け商標登録した「釜石はまゆりサクラマス」と
の名称も発表させていただきました。 近年
の秋サケ
の不漁に加え、ウクライナ侵攻でノルウェー産サーモン
の空輸が滞ると
の懸念から、国産サケ、マス類
の需要が高まり、宮城県
の養殖ギンザケが高値で取引された影響から、釜石はまゆりサクラマスも1キロ当たり最高値が1380円に達するなど、第1期より高値で取引がされております。 本年5月には、市内
の水産加工業者及び飲食店等を対象とする試食会を行い、水揚げ後
の8月には、サンプル配付によるアンケート調査を実施したところ、「食感や後味、脂
ののり具合がほどよく、舌触りが滑らかでおいしい」と
の意見が多く寄せられ、刺身や焼き魚として
の品質や安心・安全など、おしなべて評価が高く、消費市場が求める養殖魚として期待できる成果が得られたものと受け止めております。 さらに10月には、大学、産業支援機関、事業者、岩手県及び市などで構成するプロモーションコンソーシアムを立ち上げ、市内
の観光地域づくり法人と水産加工事業者及び岩手大学が連携し、ふるさと納税
の返礼品として
の商品化を行い、三陸釜石産お刺身用サクラマスを120個提供するなど、消費者
の認知度や購買意欲
の向上を目指した活動も展開をしております。 また、11月には、市内小・中学校全14校
の児童・生徒に、釜石はまゆりサクラマスなど
の地元食材をふんだんに使用したまるごと釜石給食2100食を提供し、給食を口にした児童から「脂
ののりがよくおいしい」、「もっと食べられるようになってほしい」と
の声が上がるなど、地元食材
のすばらしさや食材
の感謝を再認識する機会となったものと考えております。 一定
のニーズがあるイクラを原料とする商品化は、サクラマス
の成熟度が低いために今期は見送る結果となりましたが、今後、商品化を視野に入れながら、事業者及び関係機関が連携して取り組んでいくこととしております。 こうした中で迎える第3期
の事業展開でありますが、適正な給餌量
の把握や確実な馴致作業などにより生残率
の向上が図られ、養殖生産事業に移行できる技術等が取得できたことから、本年10月1日付で、釜石湾漁業協同組合が第1種区画漁業権
の免許を受け、権利行使者として、これまでサクラマス
の養殖生産試験研究を行ってきた地元水産会社が、サクラマス海面養殖による生産活動を本格稼働することとなっております。 これを受け、地元水産会社は生産出荷規模を拡大するため、既存
の直径20メートル生けす1基に加え、直径40メートル生けす2基を新たに設置し、去る11月に、稚魚約16万尾を投入し飼育を開始しており、令和5年度には第2期
の数倍
の生産量を見込み、将来的に年間約1000トン
の生産を目指す計画を進めております。 当市といたしましては、地域を取り巻く環境
の変化や水産業
の現状を的確に捉え、新たな担い手や漁業就業者
の確保に向けた支援を行いながら、漁業協同組合や関係機関及び関係事業者と連携し、成長が期待される養殖事業
の安定的な生産
の実現など、水産業を持続可能な産業として未来につないでいくため、取組をさらに積極的に展開をしてまいります。 以上をもちまして私から
の答弁は終わりますが、引き続き関係部長が答弁をいたします。
○副議長(菊池秀明君)
市民生活部長。 〔
市民生活部長菊池公男君登壇〕
◎
市民生活部長(菊池公男君) 私からは、環境行政について
の御質問にお答えします。 国
の、美しく豊かな自然を保護するため
の海岸における良好な景観及び環境並びに海洋環境
の保全に係る海岸漂着物等
の処理等
の推進に関する法律では、「海岸に漂着したごみ、その他
の汚物又は不要物を海岸漂着物、また、我が国
の沿岸海域において漂流し、又はその海底に存するごみそ
の他
の汚物又は不要物を漂流ごみ等、さらに、海岸漂着物及び海岸に散乱しているごみその他
の汚物又は不要物並びに漂流ごみ等を合わせまして海岸漂着物等」と定義しております。 この法律は、海岸における良好な景観及び環境並びに海洋環境
の保全を図る上で、海岸漂着物等がこれらに深刻な影響を及ぼしている現状並びに海岸漂着物等が、大規模な自然災害
の場合に大量に発生していることに鑑み、海岸漂着物等
の円滑な処理を図るために必要な施策及び発生
の抑制を図るため
の必要な施策に関し基本理念を定め、国、
地方公共団体、事業者及び国民
の責務を明らかにしております。 また、政府による基本方針
の策定と海岸漂着物対策を推進するために必要な事項を定めることにより、海岸漂着物対策を総合的かつ効果的に推進し、もって、現在及び将来
の国民
の健康で文化的な生活
の確保に寄与することを目的としております。 海岸漂着物等
の漂着要因ですが、岩手県による平成30年度から令和3年度まで
の調査結果では、海岸漂着物等
の多くを占めている流木、木材、木くず、葦については、県内沿岸部
の河川から海域に流出したもの、また、海藻、漁網、漁具については、風浪等により県内外
の沿岸部から漂流したものが漂着したと推測されております。 海岸漂着物等
の中で流木、木材、木くず、葦など
の自然物を除いた人工物では、プラスチックごみが約80%以上と高い割合を示していますし、漁網、漁具等も見受けられております。 調査結果において、プラスチックごみは、県内沿岸部
の河川から海域に流出したもの及び他都道府県
の河川等や中国、韓国等
の外国から海域に流出したものが海流に沿って本県に漂着したものと推測されるとしていますし、漁網、漁具は、漁労活動に伴い発生したものと推定されております。 これに対する県
の取組としては、令和元年度に、岩手県海岸漂着物対策推進地域計画、第1期地域計画を策定し、海岸漂着物等
の回収、処理、発生抑制、環境学習等
の取組を推進しております。 令和5年度から令和8年度まで実施する第2期地域計画では、第1期地域計画で
の取組成果を踏まえ、基本方針は踏襲した上で、長期的視点に立った海岸、河川
の清掃活動を担う団体等
の担い手確保と育成、また、県民一人一人が参画する仕組みと、プラスチック資源循環促進法
の施行を踏まえた一層
のプラスチックごみ対策
の推進を盛り込む必要があるとしております。 当市といたしましても、令和元年度に設置された岩手県海岸漂着物対策推進協議会に参加しており、岩手県海岸漂着物対策推進地域計画に基づいた海岸漂着物等
の適切な処理に努めるため、海岸
管理者や漁港
管理者等
の関係機関や団体と協力して、海岸、河川
の清掃活動
の促進を実施するとともに、割合
の多いプラスチックごみ
の適正な処理を行うことにより、海岸漂着物等
の発生抑制対策に取り組んでいきたいと考えております。
○副議長(菊池秀明君)
産業振興部長。 〔
産業振興部長平松福壽君登壇〕
◎
産業振興部長(平松福壽君) 私からは、サクラマス養殖事業
の位置づけ並びに目指すべきサクラマス養殖事業及び漁業振興
の所見についてお答えいたします。 初めに、当市におけるサクラマス養殖事業
の位置づけについて
の御質問ですが、近年
の気候や海洋環境
の変化に伴う漁獲量
の大幅な減少に加え、高齢
の生産者
の離職などによる協同組合
の組合員数や就業人口
の減少など、当市
の水産業を取り巻く環境は年々厳しさを増しております。 このような中で、海洋環境
の変化に影響を受けず、計画的な生産が期待できる魚類養殖事業が注目され、令和元年度から本県沿岸においても、ギンザケやトラウトサーモン
の海面養殖試験が始まっており、当市においても令和2年10月に、岩手大学や市内水産会社など産学官で構成するコンソーシアムを立ち上げ、サクラマス海面養殖試験研究事業を展開してまいりました。 釜石湾内
の生けすで飼育し出荷したサクラマスは、総じて評価が高く、消費市場が求める養殖魚として期待できる成果が得られているほか、計画的かつ安定的に生産することで、市内で
の流通、さらには市外と
の新たなビジネス展開など、地域経済へ
の様々な波及効果が期待されることから、大学、関係機関、事業者、県及び市などで構成するプロモーションコンソーシアムにおいて、消費者へ
の働きかけや販売促進等を協議しながら、地域
のブランド化に向け戦略的な取組を展開しております。 当市
の基幹産業である水産業が、競争力
のある産業として地域経済を牽引する役割を果たすためには、漁業協同組合を中心に従来から行っている栽培漁業や、国等
の指針に基づく資源
管理による漁業など
の生産活動に加えて、需要を見据えながら計画的な生産が期待できる魚類養殖による飼育生産活動を、生産者と水産加工事業者が協力しながら持続的に推進していくことが重要と考えております。 したがいまして、市といたしましては、不漁が続く秋サケ等に代わる魚種
の確保につながるサクラマス養殖生産という新しい漁業
の取組を、漁業生産拡大及び市魚市場
の水揚げ増大
のため、重要な事業と位置づけ、一層取組を強化することにより、持続可能な地域水産業
の実現を図ってまいります。 次に、目指すべきサクラマス養殖事業及び漁業振興
の所見について
の御質問ですが、令和3年度水産白書によりますと、世界では、1人1年当たり
の食用魚介類
の消費量が過去半世紀で約2倍に増加し、近年においてもそのペースは衰えず、今後も需要はさらに拡大する見通しである一方、国内では、1人1年当たり
の食用魚介類
の消費量など水産物
の需要は減少傾向で、世界
の中では例外的な動きを見せていると報告されております。 水産資源が年々減少する中で、天然資源を漁獲する漁業と比較して、計画的かつ安定的に供給を行うことができる養殖業へ
の期待は高まっているものの、養殖魚
の国内へ
の流通販売は、今後は養殖産地間
の競争激化なども懸念されることから、消費市場
のニーズを的確に捉えた計画的な飼育生産が求められるものと考えております。 このような状況を踏まえ、今般、本格的に生産稼働する地元水産会社は、昨年度から国
の養殖業成長産業化総合戦略に基づくマーケット・イン型養殖業等実証事業を導入し、定質、定量、定時及び安定した価格
の生産物を提供できるという養殖業
の強みを生かし、市場
のニーズを能動的に入手し、計画的な生産を図るマーケット・イン型養殖業
の実現に取り組んでおります。 こうした動きと合わせて、国内あるいは地域
の需要を的確に捉え、消費市場で評価
の高いサクラマスを計画的に飼育し、生産、流通、加工、販売など各分野が一体となって付加価値を高め、安定的な供給を図りながら、釜石はまゆりサクラマスをブランド化していくことが重要と考えており、当市といたしましては、生産者
の意向も踏まえながらプロモーションコンソーシアムを中心に、地域へ
の波及効果が期待される事業を展開するなど、ブランド化に向け、さらに積極的に取り組んでまいります。 また、漁業振興
の所見につきましては、漁業就業者や水揚げ
の減少は全国的な課題であり、水揚げ量
の減少や漁獲される魚種
の変化など、水産業を取り巻く環境は厳しさを増しております。 地域
の水産業が競争力ある産業となるためには、廻来船及び市内所属漁船
の誘致活動など、水揚げ増強や生産力向上につながる取組を展開しながら、新規就業者など担い手確保
の実現に向けた漁業就業者育成支援事業等を着実に推進し、魚市場
の水揚げをはじめとする市内全体
の漁業生産量
の増加を図るなど、これまで
の事業に加え、安定的で計画的な生産が期待できる魚類養殖に関する施策に戦略的に取り組むことが重要であると考えております。 地域を取り巻く環境
の変化や動向
のほか、水産業
の現状を的確に捉え、漁業協同組合や関係機関及び関係事業者と連携し、当地域
の水産業を生産性が高く安定した産業構造とするために、一層
の取組を推進してまいります。 以上をもちまして答弁を終わります。
○副議長(菊池秀明君) 9番遠藤幸徳君。
◆9番(遠藤幸徳君) 再質問をいたします。 職員
の皆さんは、直接携わっているわけでないので、私
の質問に素直に答えられるかどうか、答えられる範囲でお願いします。 生残率、1期目が65%、2期目が85%ということでございますが、それで、その間
の成育期間、水温が高くなっているこの時期に成育期間はどうだった
のか、1期目と2期目とはどういった違いがあった
のか、その点についてお聞かせ願いたいと思います。
○副議長(菊池秀明君)
水産農林課長。
◎
水産農林課長(小山田俊一君) お答えいたします。 成育期間
の関係ですけれども、まず1期目も2期目も、稚魚を投入した時期は11月という時期で全く一緒でございます。水揚げ
の時期ですけれども、1期目が、成熟が早くなってしまったので、身
の心配を考えて6月に水揚げしております。第2期が7月に水揚げしております。 ここで1か月
の違いがあるわけですけれども、ほぼ水温を中心にした様々な影響が考えられるわけでして、1期目
の水揚げ時期
の6月
の水温が14度、2期目
の水揚げ
の時期
の7月が平均で17.5度という状況にありまして、この1か月
の違いは、やはり水温
の関係が大きかったんではないかということで、コンソーシアムでも報告がされているところでございます。
○副議長(菊池秀明君) 9番遠藤幸徳君。
◆9番(遠藤幸徳君) 水温が微妙に影響する魚種なもんで、17.5
の水温がリミットな
のか、その辺について気がかりですが、答弁
の中でイクラ
のことについて触れておりました。 イクラを生産するに成熟度が足りないということでございましたが、それが成熟する
のはあと何か月必要な
のか、その辺が気になるところでございます。 それで、イクラを生産するということは、当然ふ化も可能なんだと思います。そういったサクラマス
のふ化事業も視野に入ってくると思います。そうしますと、稚魚
の生産から、あとは海中
の飼育まで一貫した体制が取れると思うんですが、その辺についてはどのように検討している
のか、お聞かせ願いたいと思います。
○副議長(菊池秀明君)
水産農林課長。
◎
水産農林課長(小山田俊一君) お答えいたします。 イクラ、その卵を採卵、ふ化、そして、人工ふ化、稚魚として活用、それから成魚にという流れかと思います。 そういった視点で、我々コンソーシアム
のほうでは、岩手大学を中心に当初から検討しておりまして、県内
の内水面
のほう
の水産技術センター
の協力を得ながら、現在、取組を進めているところでございます。 7月に、内水面水産技術センターにサクラマスを運搬しまして、その成熟したサクラマスから採卵、人工ふ化
の作業を、まさに今、行っている段階でございます。ふ化した稚魚を飼育しまして、いずれは水産会社が整備した内水面施設がございますので、そちらに移して稚魚
の中間飼育をしてまいりまして、来年
の秋、釜石に運ばれまして、その事業を本格化する生けすに投入する、サクラマス
の種苗となるという、今取組を進めているところでございます。
○副議長(菊池秀明君) 9番遠藤幸徳君。
◆9番(遠藤幸徳君) そこで、人工ふ化、釜石にも3つ
のサケ、マス
の人工ふ化場あるわけですが、そういったふ化場は活用できない
のかどうか、その辺について検討した
のか、お聞かせ願いたいと思います。
○副議長(菊池秀明君)
水産農林課長。
◎
水産農林課長(小山田俊一君) お答えいたします。 まさに議員おっしゃるように、以前から漁協さんで生産しておりました施設がありますので、有効的な活用ができないかという議論がされているものと認識してございます。 こちら、国、あるいは県
の補助事業で整備しておりまして、そういった補助金
の兼ね合いからなかなか厳しいというお話がありましたけれども、県に確認したところ、以前から協議がされておりまして、活用
の幅を広げられるんだという回答はいただいております。 そうしたことから、今議員がおっしゃるように、サクラマス
の生産を拡大する際に、そういった内水面施設も活用できるんではないかという視点から、その辺、結論は出しておりませんけれども、地元
の水産会社をはじめ漁協さんとも協議をしながら、その活用策を見いだしていきたいというふうに考えております。
○副議長(菊池秀明君) 9番遠藤幸徳君。
◆9番(遠藤幸徳君) その辺については、やはり漁協自体が、今大変元気
のない状態でありますので、ぜひ尻を叩いて積極的な活用を訴えてほしいと思いますが、指導してほしいと思います。 それで、次ですが、第2期目で1万8000尾、約30トン水揚げしたということでございますが、市内にどれだけ供給された
のか。ブランド化、言いますが、市内
の地域
の方々にいかように認知された
のか、その辺が重要だと思いますが、その辺についてはどう捉えている
のか、お聞かせ願いたいと思います。
○副議長(菊池秀明君)
水産農林課長。
◎
水産農林課長(小山田俊一君) お答えいたします。 水揚げ、出荷されました大半が、首都圏、あるいは仙台圏に流通しておりますけれども、市内や県内にも流通し、販売、提供されているところでございます。 水揚げ、出荷し、買受け、卸、小売を経て、市内消費者へという商品
の流通量がどのぐらいかという点につきましては、流通上
の売手と買手
の情報でありますことから、ちょっと我々
のほうでは把握できておりませんが、水揚げ、出荷した時期は、市内
のスーパーなど
の小売店舗や居酒屋など飲食店で販売、提供されていたものと認識しております。
○副議長(菊池秀明君) 9番遠藤幸徳君。
◆9番(遠藤幸徳君) その辺は、市内
の地元
の消費者から、これは本当に魅力的だ、おいしいというそういった認知がされなければ、そこで地域ブランド、言ったところで、名前だけが先行して、実際、足元がおぼつかないと思うんですよ。 その辺
の地元
の認知という
のをどう捉えていく
のか、今後どのようにしていく
のかをお聞かせ願いたいと思います。
○副議長(菊池秀明君)
水産農林課長。
◎
水産農林課長(小山田俊一君) お答えいたします。 出荷をした際にアンケート、前段、試食会を行っておりまして、様々な声をいただいておりますが、非常に高い評価をいただいておりまして、飲食店などで提供された、食べた方からも、非常に癖がなく、飽きない味だという高い評価もいただいております。 そういった視点から、プロモーション
のコンソーシアムも組織として立ち上げておりますので、地域で消費して、地域
の魅力を高めるような取組につなげていきたいというふうに考えておりますので、そちら
のほうは生産と
の兼ね合いもありますので、水産会社さんとも連携を協力しながら、地元へ
の出荷、あるいは首都圏などでもさらに認知度を高めるとか、取組を進めてまいりたいというふうに考えております。
○副議長(菊池秀明君) 9番遠藤幸徳君。
◆9番(遠藤幸徳君) 地元で、まだサクラマス
の、釜石はまゆりサクラマス、その名称だけは聞いているけれども、まだ食べたこと
のない人という
のはいっぱいいるわけですよ。 いかにそこを認知させるか、そして、地元
のこういった魚がある、こういったことが地元
の市民から発信されることが一番重要だと思うんですよ。じゃなかったら、ブランド化が独り歩きしますので、その辺、十分今後検討してほしいと思います。 そんな中で学校給食に供給されたということですが、なぜ学校給食にされた
のか、学校給食にされた意味合いについてどう捉えている
のか。
○副議長(菊池秀明君) 教育部長。
◎教育部長(小池幸一君) 学校給食ということですので、こちら
のほうからお答えしたいと思います。 そもそも、まるごと釜石給食という
のは以前から行っておりましたけれども、教育
委員会といたしましても、今議員おっしゃったように、サクラマスという
のがなかなか認知されていないんじゃないかということが、まず当初からありました。 子供たちに、まずサクラマスというものを味わってもらって、それからサクラマスがおいしいというような評判になれば、当然親にも伝わるでしょうし、そういったことで市内に認知が広がるんじゃないかということを期待して、今回、多少無理を言ったんですけれども、学校給食で提供できたというような経緯でございます。
○副議長(菊池秀明君) 9番遠藤幸徳君。
◆9番(遠藤幸徳君) 私も以前、そういった販売に携わった経験がありますので、食べ物という
のは、やはり舌が一番ですから、舌にいかにその品物を、御婦人方
の舌になじませることが物販
の拡大に必要なものか、私は経験として体験しておりますが、その辺について、子供たちがかなりいい評価だったと思うんですが、子供たちは家に行って、「おいしかったよ、これ、買ってください」って言った
のかどうか、どの辺は学校ではどう捉えている
のか。 だから、何でサクラマスを釜石市が養殖を始めた
のか、そういったこともきちんと学校教育
の中で示してほしいと思います。 それから、市場
の評価について1380円
の高値をつけたということですが、高値といっても、今年
のサケ、マス
の相場という
のは高いんですよね。だから、よそ
のギンザケだったり、トラウトサーモンだったり、それがその時期にどのように評価された
のか、その資料があれば教えてほしいんですが。
○副議長(菊池秀明君)
水産農林課長。
◎
水産農林課長(小山田俊一君) お答えいたします。 先ほど一般質問
の答弁
のほうでも申し上げましたけれども、ロシア、ウクライナ
の関係がありまして、空輸
の関係からノルウェー産
のサーモン
の輸入が滞る懸念が非常に大きく、それが国内産
のサーモン関係です、サケ、マス類に全部影響したというところがありまして、高値になった
のは根本がそこにあります。 近く
の宮城
のギンザゲですと、通常であれば、通常
のキロ当たり
の値段が400円から700円
の幅があると言われておりまして、今年は700円を超える価格がついたというふうにお伺いしております。 その影響から、釜石
のサクラマスも高値になっておりまして、釜石、養殖サクラマス、全国でも幾つか生産しておりますけれども、通常であれば1000円を基準にという見方をしているという
のが現状でございます。
○副議長(菊池秀明君) 9番遠藤幸徳君。
◆9番(遠藤幸徳君) 常に高いわけではございませんが、ギンザケよりは高い値段を取れるということなんだろうと思います。 それで、今度、ブランド化についてちょっとお伺いいたしますが、まずサクラマス
のネーミング、釜石はまゆりサクラマス、全て
の魚をこういった名称でもって販売する
のか。 ブランド化という
のは、やはり工業製品ですと規格があって、何グラム
のもの、何センチ
のもの、それがその規格でもって販売するわけでございますが、例えば農産物だとか水産物なんかは、なかなかそういった統一
の規格、ものがないわけでございますが、でも、ブランド化するためには、それなり
の格付、規格というものが必要なんだろうと思いますが、その辺についてはどう捉えている
のか。 例えば、平均すると今1.6キロ、これが全て釜石はまゆりサクラマスな
のか、それとも2キロ以上、2.5キロ以上、そういったものが釜石はまゆりサクラマス。あえて、はまゆりという名称をつけたんでしょうから、その辺
のプレミアムもつける必要があろうと思いますが、その辺についてどう考えている
のか。
○副議長(菊池秀明君)
水産農林課長。
◎
水産農林課長(小山田俊一君) お答えいたします。 今おっしゃるように、ブランド、ブランディング
の取組に入っていくわけですけれども、おっしゃるように、様々全国でいろんな名称で、御当地サーモン
のような言い方がされているものは認識してございます。 当市
のサクラマス、名称、商標登録したわけですけれども、商標登録
の際には、スタート
の段階からコンソーシアムはじめ事業者
の方々と検討して、マークを設定せず名前だけということで、名前は申出をすれば自由に使えますと。事業者
の方々は、その商品
のパッケージに貼るときは、マークを自由にそのときそのときで使っていけるという、自由度があるように設定してございます。 サイズなどで、品質を高めてブランド化していくというお話もございましたが、今時点では、商標登録では、釜石湾
の生けすで出荷しておりますけれども、釜石
の域内で出荷、生産される、養殖されるサクラマスが、釜石はまゆりサクラマスという名称を使えるということで商標登録しておりますので、事業規模を拡大していった際にもその名称を使える状況になってございます。 現在、プロモーション
のコンソーシアム
のメンバーを中心に、水産会社と大手通信サービス会社、あと産業支援機関が連携しまして、水揚げしたサクラマス
の脂、脂肪
ののり具合を、装置を使いまして実証試験を今してございます。 データが今全部そろいましたので、今度は検証作業に入っておりまして、脂
の身
の状況を、このデータを活用しながら、品質
の状態とか、何か付加価値をつける際に活用できないかということを今考えておりまして、これら
の視点からも、将来的には、何か釜石
のサクラマス
の特徴につなげていければなと思っているところでございます。
○副議長(菊池秀明君) 9番遠藤幸徳君。
◆9番(遠藤幸徳君) その辺
の規格も、今から検討しておいたほうがいいと思います。 それで、さっきも言いましたけれども、釜石でもって採卵し、ふ化し、稚魚として生産し、そして、海中飼育をしていくという、そういった一連
のものが、やっぱり釜石はまゆりサクラマスなんだと思いますよ。それを売りにしていかなければならないと思うんですが、その辺、もう少し皆さんで強く検討してほしいと思います。 ただ単に、地域
の釜石はまゆり、そういった冠をつけただけでは、やはりブランドは取れませんので、その辺しっかり協議してほしいと思います。 それから、生産計画についてお伺いいたします。 将来、今携わっている業者
の計画では、1000トン
の計画を立てているようでございますが、それはその中で、どういった青写真
の中で1000トン
の計画が組まれている
のか。当局として、それにどう携わっていく
のか、お聞かせ願いたいと思います。
○副議長(菊池秀明君)
水産農林課長。
◎
水産農林課長(小山田俊一君) お答えいたします。 3期目、本格事業に入ってまいりますので、まさにその事業者
の生産活動、企業活動に入っていくものと認識してございます。 将来的には1000トンを目指すということで、事業者も生産拡大に向け動いておりまして、先ほど議員からもお話がありました卵から一連
の流れ、成魚までですね、稚魚を経て。 そういった流れをつくるように、内水面
の施設も事業者
のほうで用意しましたので、それらを着実に進めながら展開していくわけになるんですけれども、やはり海面養殖になりますと、今回も釜石湾漁協が所有する漁業権を得て、そこを権利行使者として水産会社が活用すると。こういった魚を育てる場所が必要になりますので、今後は、事業拡大に向けては、こういった海面養殖
の場所になる部分も課題
の一つでありまして、これらを少しずつ解決しながら前に進めていくことで、着実な生産量を増やしていけるものというふうに考えております。
○副議長(菊池秀明君) 9番遠藤幸徳君。
◆9番(遠藤幸徳君) 先般
の計画
の中で青写真は、釜石湾
の区画漁業権だけを使って生産する
のか、そういったことについては触れていないんですか、お聞かせ願いたいと思います。
○副議長(菊池秀明君)
水産農林課長。
◎
水産農林課長(小山田俊一君) お答えいたします。 事業者は、釜石湾だけというふうには限定しておりませんで、今回は生けす
の基数も2基に増やしておりますし、尾数も増やしておりますけれども、事業者としては釜石湾に特定せず、釜石管内、どこかエリアがあれば、本当に有効的に活用できるエリアがあれば、そこで
の生産という
のも見据えたところでございます。
○副議長(菊池秀明君) 9番遠藤幸徳君。
◆9番(遠藤幸徳君) その中には、当然唐丹湾とか大槌湾とか、そういったことも視野に入ってくるんだろうと思いますが、その辺について、漁業権者である漁協とはどういった話なされている
のか。 私は、積極的にその辺に参加してほしいと思っているわけでございますが、当局はどう捉えている
のか、お聞かせ願いたいと思います。
○副議長(菊池秀明君)
水産農林課長。
◎
水産農林課長(小山田俊一君) お答えいたします。 天然資源が非常に減る中で、育てる漁業で生産
の拡大といいますか、水産業を将来に向けた持続的な産業として展開させていくためには、海面養殖、必要な事業というふうに捉えておりまして、漁協さんも、今回は釜石湾漁協さんですけれども、唐丹町漁協さんであるとか東部さん、具体的に計画を持っていって水産会社さんと協議という場面はございませんが、いろいろな場面で協議をする際に、意見交換をする際には、将来的にはどうでしょうかなんて話はしているところです。 しかしながら、具体的に計画として、どの海域でやっていくんだというものには全然なっておりませんが、漁協さんも、自分たち
の栽培漁業を中心にしたものから、何か新たなものをしなければならないという認識はございますので、その辺、漁協さん
の意向を確認しながら、我々も支援してまいりたいというふうに考えております。
○副議長(菊池秀明君) 9番遠藤幸徳君。
◆9番(遠藤幸徳君) 釜石湾はある程度、皆さん、釜石湾
の漁業者は今やっているので理解していると思いますが、各新たに取り組むかもしれないそういった漁協、漁場において、やっぱりそれなり
の不安は漁業者が抱えているわけでございます。 という
のは、餌
の問題、餌
の残渣ですか、それが漁場環境にどう影響してくる
のか、その辺については不安を持っているようでございますが、その辺について、漁協を通じてしっかり説明なり、そういったことを周知してほしいと思うんですが、その辺はどうですか。
○副議長(菊池秀明君)
水産農林課長。
◎
水産農林課長(小山田俊一君) お答えいたします。 まさにおっしゃるように、海面養殖ですので、一定
の場所で生産に向け、そこで飼育をしていきます。そうしますと、餌、給餌をしていきますと、底
のほうに様々な沈殿物が発生して、不安が生じるという声がございます。 今回
のコンソーシアムで
の取組は、第1期、最初
の頃から計画的に調査をしておりまして、そこで報告書から出ている
のは、まさに今時点では、潮
の流れがあることから、全期間を通じて水質が悪化するような傾向は見られなかったという報告がされております。 でも、議員がおっしゃるように、これが数年と年数を重ねますと、非常に不安な状況になるものと考えておりますので、まさにこういった視点から、技術的にもいろいろな解決策があるというふうに聞いておりますので、そういったことも加えながら、漁協さん
のほう
の検討
の中に入れていただきながら、前向きに育てる漁業
の活用策を見いだしていきたいというふうに考えております。
○副議長(菊池秀明君) 9番遠藤幸徳君。
◆9番(遠藤幸徳君) 今、漁協が抱えている問題で、やりたいけれども財政的に経営が大変厳しいんで、一歩足を踏み出せないという思いもあるようでございます。 そこで、私、ずるい考えなんですけれども、私は、原発
のALPS処理水
のことについて、一応反対はしてきましたけれども、ALPS処理水に関連する基金
の中で基金を積み立てているということでございますが、経済産業省は基金
の活用について、まだはっきりした明示はしておりませんが、私は、ぜひ三陸
の漁連、魚市場をはじめ漁協、そういった経営不安
の状態にある漁協
の経営
の安定、それから新たな魚種、漁場
の開拓、そういったことにも支援するといった思惑もあるようでございますが、私は、ぜひその基金を活用した方策はない
のかな、サクラマスも含めたそういったことも利用目的
の中に入ってこない
のかな、そういったことが感じられるんですが、市長、その辺について何か情報があれば、お聞かせ願いたいと思います。
○副議長(菊池秀明君) 市長。
◎市長(野田武則君) ALPS処理水に伴って、漁業
の水産振興ということで基金が設置されたということは、議員おっしゃったとおり、我々としてもお聞きをしているところでございます。 ただ、具体的な内容が分かりませんけれども、聞き及んでいるところについては、省エネ
の部分とか、あるいはコスト削減
の部分について
の応援だというふうに聞いておりますけれども、これから具体
の内容が出てくると思いますし、積極的に内容ですね、こちら
のほうからも聞き取りをさせていただきながら、議員おっしゃっているとおり、この水産、特に釜石
の危機的な状況にある水産業
の振興に、ぜひこれを活用していきたいと思っております。 先ほど来、お話がありましたとおり、漁家
の皆さん
の非常に意欲がそがれている状況でございますし、また、それぞれ
の漁業協同組合
の皆さん方、それから魚市場といいますか、いずれも厳しい状況にあるわけでございまして、こうしたところが、それぞれ
のウィン・ウィン
の関係になるようにしていかなければなりません。 特に組合に対する支援。組合が積極的に、そうした例えば養殖事業に取り組んでいただけるようにするためにも、議員おっしゃったとおり、やっぱり行政
の後押しが必要だと思っておりますので、そういった意味でまさに正念場だと思っておりますから、国
の基金をはじめとして、あらゆる支援策を私たちも探しながら、あるいは自らつくりながら応援をしていきたいと思っておりますので、これからもぜひ皆さん
のお知恵もお借りしながら、釜石
の水産業を守っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○副議長(菊池秀明君) 9番遠藤幸徳君。
◆9番(遠藤幸徳君) 市長
の、ぜひ強力な発信力をお願いしたいと思います。 次に、海岸ごみについてお伺いいたします。 大雨だったり、しけだったりしますと、翌日には海岸に、沖から流木やいろんなものが流れ着くわけでございますが、河口にはそういったプラスチックごみ、そういったものがあるわけでございます。 それで、沖合には、やっぱり航行に支障を来すような流木、そういったものがたくさん流れ着き、それで、漁業者はそれをいって、何人かで協力して大きな船で流木を漁港内に運んでくるということでございますが、それで各近く
の漁港に上げて、乾かして、それを処理を待つということでございますが、そういったことは唐丹に限らず、釜石市内にいろいろあるんだろうと思いますが、そういった状況はどうな
のか、それに係る費用もあるんだろうけれども、どれだけ
の費用がかかって、どれだけ
のものが処理された
のか、お聞かせ願いたいと思います。
○副議長(菊池秀明君)
水産農林課長。
◎
水産農林課長(小山田俊一君) お答えいたします。 市内
の14
の漁港がありますけれども、市が
管理する漁港は8漁港ありまして、今
のお話ですと、流木など流れ着いたものの処理
の状況かと思いまして、昨年度は大石で1回ほど、本年度は大石と佐須でそれぞれ1回ほど、漂流した流木
の処理をしているところでございます。
○副議長(菊池秀明君) 9番遠藤幸徳君。
◆9番(遠藤幸徳君) それだけ処理するのにそれなりに予算も費やすんだろうけれども、予算はどれだけ費やした
のか、分かるんであればお聞かせ願いたいと思いますし、それから、流木、そういったものが漁港に上げられ、乾くまで漁港
の隅
のほうに置く。その期間が長くなると、当然ごみがごみを呼ぶわけですよ。 それが、市
の管理する漁港であれ、県
の管理する漁港であれ、そういった山際に置いたそういったものが、日数がたつと本当にごみがごみを呼ぶんで、その辺は早急に対策を練って処理してほしいと思います。 多分、今環境省は、海洋ごみ
の処理については交付金を処理していると聞きますが、その辺についてはどの程度
の交付金が処理される
のか、財政課長かな、誰か分かる人あれば答弁願いたいと思います。
○副議長(菊池秀明君)
水産農林課長。
◎
水産農林課長(小山田俊一君) お答えいたします。 まず、御質問
の中であった
のが、一時仮置き
のような置きっ放し
の期間が長くなると、不法投棄が発生する場合があるので処理をすべきというお話でしたけれども、地元
の漁業者
の皆様と調整しながら、できるだけ早く処理対応できるようには、毎回、現場
のほうで対応しているところでございます。 先ほど
の質問
の中で、流木処理、どのぐらいかかった
のかというお話がございました。令和3年度
のものが手元に資料がございますので、約60万円ほど、流木
の処理
の経費としてかかっているところでございます。 今
の交付金
の話は、ちょっと私ども
のほうで情報を持っていないところがありまして。
○副議長(菊池秀明君)
生活環境課長。
◎
生活環境課長(二本松史敏君) お答えいたします。 環境省
の海岸漂着物等地域対策推進事業におきましては、補助対象が都道府県となっておりますので、当事業を原資とした岩手県海岸漂着物等地域対策推進事業費補助金については、水産農林課、商工観光課等と各関係課と関係機関等と連携を図りながら、今後
の事業展開について可能性を探っていきたいと考えております。 県
のほうから来る補助金なんですが、補助割合が大体8割になっております。2割が手出しということになっているんですが、その2割
のうちさらに8割が、交付金で市
のほうに来るということに、特別交付税措置されるということになっております。
○副議長(菊池秀明君) 時間だけど。
◆9番(遠藤幸徳君) 終わりか。
○副議長(菊池秀明君) うん。
◆9番(遠藤幸徳君) サービスしてよ。
○副議長(菊池秀明君) 最後、9番遠藤幸徳君。
◆9番(遠藤幸徳君) 海岸ごみが年々増えてきているわけでございます。 海岸ごみを減らすため
の日常
の工夫という
のが必要だと思いますが、その辺についてどう捉えている
のか、お聞かせ願います。 それで質問を終わります。
○副議長(菊池秀明君) 質問については、今御遠慮願いたいと思います。時間です。
◆9番(遠藤幸徳君) はい、分かりました。
○副議長(菊池秀明君) 9番遠藤幸徳君
の一般質問を終わります。
---------------------------------------
○副議長(菊池秀明君) 以上で本日
の日程は全部終了いたしました。本日はこれをもって散会いたします。 午後5時51分散会 釜石市議会議長 木村琳藏 釜石市議会副議長 菊池秀明 釜石市議会議員 高橋松一 釜石市議会議員 平野弘之...